子供たちのサウダーデ
2009年3月25日 宝塚(月) コメント (2)昭和女子大学人見記念講堂にて、月組公演「SAUDADE(サウダージ)」を観劇してまいりました。
著名な数学者にしてエッセイストである藤原正彦さんの「数学者の休憩時間」に収録されたエッセイ「父の旅、私の旅」(氏の父上である新田次郎が書いた小説の取材地をめぐる旅行エッセイ)で、繰り返し語られる「サウダーデ」というポルトガル語の言葉。
ここで語られる「サウダーデ」、そして、それに触発されて読んだ新田次郎の「孤愁-サウダーデ」(ポルトガルの外交官モラエスの伝記)に描き出された「サウダーデ」。
私は、「SAUDADE」とこの「サウダーデ」が全然一致しておりませんで(汗)。
プログラムを読んで、はじめて「あ!あのサウダーデか!」と気づいたのでした。
理由がよく判らないのですが、私、どうやら「サウダージ」を「サルヴェージ」と勘違いしていたみたいなんですね。本来は沈んだ船や積み荷の引き揚げ、曳航などをすることを言う言葉ですが、「沈んだものを引揚げる」⇒「隠されたものを暴く」あるいは「喪われたものを探す」などの連想があって。
SF作家のオースン・スコット・カードの「辺境」シリーズにも「サルヴェージ」という短編があるんですが、それが結構「喪われたものを惜しむ」みたいなテーマだった(多分)ので、それと勘違いしたんだと思います。はい。
……ひとつ、質問。
普通の方は、「サウダージ」と聞いたらサザンを思い浮かべるのでしょうか?ポルノグラフィティ?それとも、盛田隆二さん著の小説「サウダージ」?
(←自分が普通ではない自覚はあるらしい。良かった良かった)
ちなみに。
「国家の品格」で、すっかり人気作家になってしまった藤原氏ですが、私は彼の「若き数学者のアメリカ」がものすごく好きで、彼の作品はほぼ読んでいます。どころか、藤原さんの講義があればいそいそと出かけていたくらい、普通にファンです(笑)。
本職の数学の授業なので、私なんぞが聞いても、判るのは“てにをは”と接続詞くらいでしたが(^ ^;ゞ。
前置きが長くなってすみません。
瀬奈さん率いる月組精鋭(全員精鋭だけどな!)13人による、ショーアクト「SAUDADE」。
作・演出は稲葉太地さん。えーっと、「Halleluya!…」以来で、観るのは二作目、かな?(新公演出は何度か観てますが)
うーーーーん。
面白かったけど、芝居としては脚本が(あるいは表現力)弱く、ショーとしてはダンスが弱い、全体にちょっと中途半端だったかな、という感想でした。
せっかくショースター★瀬奈じゅんを中心にした座組なのに、なんか生かしきれていなかった印象。
いくら不世出のショースターでも、独りで二幕もたせるって大変なことなんでしょうね(@ @)。(桐生)園加にしてももりえちゃん(青樹泉)にしても、バウでのセンター経験もあるんだし、もっと場面を任せても良かったのでは?
稲葉さんにはもう少し考えてほしかったような気がします。
麻子さんが魅力的なショースターであることは間違いないし、歌も踊りも、何をやらせても安心だし、彼女を中心にしてショーを創るのはさぞ楽しいだろうなあ、と思うんですよね。
だけど、もう少しなんていうか、麻子さんの“新しい魅力”も知りたかったし、月組っ子たちにも、“今まで観たことがない魅力”を出させてあげてほしかったなぁ、と。
そして。
プログラムを読むと、「SAUDADE」」という言葉をかなり重要視していらっしゃるようですが。
私は正直、全体を通してあまり「サウダーデ」を感じられず…。
「サウダーデ」の持つ負のイメージ、「嘆き」の割合の高いウェットな感情が見つけられなくて、むしろ強かったのは「ここではないどこか」への憧憬だったような気がしたのです。
「サウダーデ」は「ノスタルジー」とは違う言葉。今回の稲葉さんの「SAUDADE」は、どちらかというと「ノスタルジー」に近い感情を取り扱っているように見えます。より「憧憬」に近い、「ちょっとセンチだけれどもプラス方向のイメージ」のみが残った幻想への回帰を夢見るものがたりだから。
だけど、「サウダーデ」は、もっと痛い言葉なのではないか、と思うのです。負の方向に大きく揺れる心。それでも、それがあるからこそ強くなれる、という強い意志。喪われたものに惜別の涙を流して、泣き伏して、それでもそれを自分の芯に抱いたまま、再びたちあがり、歩き出すのが人間なのだ、と。
自分が今居るところは、自分が選んだ道。だから、それを悔やみはしない。
ただ、純粋に寂しいだけ。自らの選択の結果として棄ててきたものではあっても、喪われたことにかわりはないから。
切ないのは、実は“そういう人生も択べた”から、なのではないでしょうか。今ここに居る自分を認めた上で、愛した上で、“でも、違う自分もありえたかもしれない…”という幻想に遊ぶ。
…そんな心意気がないと、FADOは詠えないと思うから。
そんなことを考えながら一幕のショーが終わり、二幕の芝居が始まったときに。
あ、と思ったのでした。
…ああ、これは、子供たちの「サウダーデ」だったのか、と。
何かを択んで何かを棄てたことのない子供たちが、自分たちの責任でなく喪ったもの、奪われたもの。それに惜別の涙を流しながら、必死で背伸びして未来を探そうとしている物語だったのか、と。
なるほど、と納得して、でもちょっと納得しきれないものが残ったりもして…。
一幕で好きだったのは、「夜の蝶」の萌花ゆりあちゃん。
柔らかく流れるような動きが、すごく綺麗でした。やっぱりANJUさんの振り付けは良いなあ~!
あと、「人形の家」の園加。久しぶりの長髪耽美系園加でしたが、いやー、ハニーマンと同一人物とは思えませんわ。
ここは、もりえちゃんも凄く良かった!軍服似合いますよねぇ~~♪♪ルドルフが楽しみだわっ!
私は割と、子供っぽいキャラクターに惚れがちなせいか、
「ここではないどこか」に行ってみたいんだ、と憧れを笑窪に刻んで話すウェイター(宇月颯)とか、
何もわかっていない子供みたいな水兵さん(麻月れんか)とか、
「僕じゃないですよ。音楽が人を幸せにするんです」と微笑む辻音楽師(鳳月杏)とか、
イカサマだらけの奇術師の弟子(煌月爽矢)あたりの、若さと夢にあふれて未来しか見ていない子供たちが、とても魅力的に見えました(^ ^;)。
りこちゃんは、とにかく芝居の声が高すぎて、一声喋るたびに面白かったんですけど、「Hollywood Lover」といい、ああいうキャラクターはぴったりですね!一幕のダンスは良いところでキレイに踊っていて、いつの間にダンサーになったの!?と未だに驚きます(@ @)。
宇月は、ダンスは言うまでもないけど、歌も芝居も好きなので、、、もっと見せ場があるんじゃないかなあ、と小声で思っていたので、ちょっと残念。でも、相変わらず止めるべきところでピタっと止まる、無駄なタメのない鮮やかなダンスが素敵です。
煌月さんのソロ、初めて聞いたかな?なかなか聴かせますね。芝居も、ちょっと嫌味な感じがよくでてて、最後の笑顔との落差にちょっとやられました(*^ ^*)。
祐飛さんに似ていると評判の(私もずっとそう思ってた)杏ちゃんですが、今回はあまり思いませんでした。祐飛さんが痩せちゃったからかな?元々、踊りだすと全然似てない(だって杏ちゃん踊れるもん)んですけどね(^ ^;ゞ。
稲葉さんも、この4人はすごく気に入っているみたいでしたね★良い子たちだなあ~。
上級生陣は、まぁなんといってもナホちゃん(越乃リュウ)が凄かったー!
あんな色っぽい男になった今になっても、素はやっぱり乙女なんでしょうか……信じられん。
そして、ガチャ(一色瑠加)。メンバーの中で一番キレイで耽美が似合う男役だと思うんですが、期待したほど耽美場面がなくて残念至極(←どんだけ…)。
二幕の“伯爵”は、さすがでしたね。ゆりあちゃんともお似合いの並びで、眼福でした♪
娘役4人は、それぞれヒロイン格の場面があってよかったです。芝居もそれぞれに良い役で、皆キレイで可愛い(*^ ^*)。
おときちの可愛らしさを、ひさしぶりにじっくり堪能できました♪「人形の家」で着ていた衣装が似合ってて素敵だった!二幕のお芝居もいいけど、個人的にエピローグの「黒い鷲」での男前なダンスが好きです☆
皆で一言づつ歌い継いでいくところ(多分、二幕のお芝居)で、あーちゃんの歌の別格ぶりに感動しました。いやー、真実上手い、っていうのはこういうことを言うんでしょうね…。
オトキチも十分上手いんだけど、あーちゃんの声は特別なんですね……。うーん、「エリザベート」では何をやるのかなあ…。
で。ゆりあちゃんのあのお芝居は、演出指示なんでしょうか…。夫(ガチャ)を待っているうちに、心を閉ざして人形のようになってしまった…っていう芝居なんでしょうけど、うーむ…と思ってしまった。もしそういう意図なら、夫が戻ってきたときにもう少し「人間」としての芝居をしないと、ただ単に芝居ができない人みたいに見えちゃうよー(←…えーっと)
そして。
たった独りで芝居をしていたすずな(憧花ゆりの)が、たとえようもなく美しかった!!
なにはともあれ。
12人が、一人残らずセンターを見て、ひたすらセンターについていって、特に下級生の二人なんてもう“必死”って顔に書いてありましたけど(^ ^;ゞ、すごく楽しそうだったから、何も不満はないです!
とにかく、この年度末のど平日なのに、一回観ることができて満足です(はぁと)。
.
著名な数学者にしてエッセイストである藤原正彦さんの「数学者の休憩時間」に収録されたエッセイ「父の旅、私の旅」(氏の父上である新田次郎が書いた小説の取材地をめぐる旅行エッセイ)で、繰り返し語られる「サウダーデ」というポルトガル語の言葉。
ここで語られる「サウダーデ」、そして、それに触発されて読んだ新田次郎の「孤愁-サウダーデ」(ポルトガルの外交官モラエスの伝記)に描き出された「サウダーデ」。
私は、「SAUDADE」とこの「サウダーデ」が全然一致しておりませんで(汗)。
プログラムを読んで、はじめて「あ!あのサウダーデか!」と気づいたのでした。
理由がよく判らないのですが、私、どうやら「サウダージ」を「サルヴェージ」と勘違いしていたみたいなんですね。本来は沈んだ船や積み荷の引き揚げ、曳航などをすることを言う言葉ですが、「沈んだものを引揚げる」⇒「隠されたものを暴く」あるいは「喪われたものを探す」などの連想があって。
SF作家のオースン・スコット・カードの「辺境」シリーズにも「サルヴェージ」という短編があるんですが、それが結構「喪われたものを惜しむ」みたいなテーマだった(多分)ので、それと勘違いしたんだと思います。はい。
……ひとつ、質問。
普通の方は、「サウダージ」と聞いたらサザンを思い浮かべるのでしょうか?ポルノグラフィティ?それとも、盛田隆二さん著の小説「サウダージ」?
(←自分が普通ではない自覚はあるらしい。良かった良かった)
ちなみに。
「国家の品格」で、すっかり人気作家になってしまった藤原氏ですが、私は彼の「若き数学者のアメリカ」がものすごく好きで、彼の作品はほぼ読んでいます。どころか、藤原さんの講義があればいそいそと出かけていたくらい、普通にファンです(笑)。
本職の数学の授業なので、私なんぞが聞いても、判るのは“てにをは”と接続詞くらいでしたが(^ ^;ゞ。
前置きが長くなってすみません。
瀬奈さん率いる月組精鋭(全員精鋭だけどな!)13人による、ショーアクト「SAUDADE」。
作・演出は稲葉太地さん。えーっと、「Halleluya!…」以来で、観るのは二作目、かな?(新公演出は何度か観てますが)
うーーーーん。
面白かったけど、芝居としては脚本が(あるいは表現力)弱く、ショーとしてはダンスが弱い、全体にちょっと中途半端だったかな、という感想でした。
せっかくショースター★瀬奈じゅんを中心にした座組なのに、なんか生かしきれていなかった印象。
いくら不世出のショースターでも、独りで二幕もたせるって大変なことなんでしょうね(@ @)。(桐生)園加にしてももりえちゃん(青樹泉)にしても、バウでのセンター経験もあるんだし、もっと場面を任せても良かったのでは?
稲葉さんにはもう少し考えてほしかったような気がします。
麻子さんが魅力的なショースターであることは間違いないし、歌も踊りも、何をやらせても安心だし、彼女を中心にしてショーを創るのはさぞ楽しいだろうなあ、と思うんですよね。
だけど、もう少しなんていうか、麻子さんの“新しい魅力”も知りたかったし、月組っ子たちにも、“今まで観たことがない魅力”を出させてあげてほしかったなぁ、と。
そして。
プログラムを読むと、「SAUDADE」」という言葉をかなり重要視していらっしゃるようですが。
私は正直、全体を通してあまり「サウダーデ」を感じられず…。
「サウダーデ」の持つ負のイメージ、「嘆き」の割合の高いウェットな感情が見つけられなくて、むしろ強かったのは「ここではないどこか」への憧憬だったような気がしたのです。
「サウダーデ」は「ノスタルジー」とは違う言葉。今回の稲葉さんの「SAUDADE」は、どちらかというと「ノスタルジー」に近い感情を取り扱っているように見えます。より「憧憬」に近い、「ちょっとセンチだけれどもプラス方向のイメージ」のみが残った幻想への回帰を夢見るものがたりだから。
だけど、「サウダーデ」は、もっと痛い言葉なのではないか、と思うのです。負の方向に大きく揺れる心。それでも、それがあるからこそ強くなれる、という強い意志。喪われたものに惜別の涙を流して、泣き伏して、それでもそれを自分の芯に抱いたまま、再びたちあがり、歩き出すのが人間なのだ、と。
自分が今居るところは、自分が選んだ道。だから、それを悔やみはしない。
ただ、純粋に寂しいだけ。自らの選択の結果として棄ててきたものではあっても、喪われたことにかわりはないから。
切ないのは、実は“そういう人生も択べた”から、なのではないでしょうか。今ここに居る自分を認めた上で、愛した上で、“でも、違う自分もありえたかもしれない…”という幻想に遊ぶ。
…そんな心意気がないと、FADOは詠えないと思うから。
そんなことを考えながら一幕のショーが終わり、二幕の芝居が始まったときに。
あ、と思ったのでした。
…ああ、これは、子供たちの「サウダーデ」だったのか、と。
何かを択んで何かを棄てたことのない子供たちが、自分たちの責任でなく喪ったもの、奪われたもの。それに惜別の涙を流しながら、必死で背伸びして未来を探そうとしている物語だったのか、と。
なるほど、と納得して、でもちょっと納得しきれないものが残ったりもして…。
一幕で好きだったのは、「夜の蝶」の萌花ゆりあちゃん。
柔らかく流れるような動きが、すごく綺麗でした。やっぱりANJUさんの振り付けは良いなあ~!
あと、「人形の家」の園加。久しぶりの長髪耽美系園加でしたが、いやー、ハニーマンと同一人物とは思えませんわ。
ここは、もりえちゃんも凄く良かった!軍服似合いますよねぇ~~♪♪ルドルフが楽しみだわっ!
私は割と、子供っぽいキャラクターに惚れがちなせいか、
「ここではないどこか」に行ってみたいんだ、と憧れを笑窪に刻んで話すウェイター(宇月颯)とか、
何もわかっていない子供みたいな水兵さん(麻月れんか)とか、
「僕じゃないですよ。音楽が人を幸せにするんです」と微笑む辻音楽師(鳳月杏)とか、
イカサマだらけの奇術師の弟子(煌月爽矢)あたりの、若さと夢にあふれて未来しか見ていない子供たちが、とても魅力的に見えました(^ ^;)。
りこちゃんは、とにかく芝居の声が高すぎて、一声喋るたびに面白かったんですけど、「Hollywood Lover」といい、ああいうキャラクターはぴったりですね!一幕のダンスは良いところでキレイに踊っていて、いつの間にダンサーになったの!?と未だに驚きます(@ @)。
宇月は、ダンスは言うまでもないけど、歌も芝居も好きなので、、、もっと見せ場があるんじゃないかなあ、と小声で思っていたので、ちょっと残念。でも、相変わらず止めるべきところでピタっと止まる、無駄なタメのない鮮やかなダンスが素敵です。
煌月さんのソロ、初めて聞いたかな?なかなか聴かせますね。芝居も、ちょっと嫌味な感じがよくでてて、最後の笑顔との落差にちょっとやられました(*^ ^*)。
祐飛さんに似ていると評判の(私もずっとそう思ってた)杏ちゃんですが、今回はあまり思いませんでした。祐飛さんが痩せちゃったからかな?元々、踊りだすと全然似てない(だって杏ちゃん踊れるもん)んですけどね(^ ^;ゞ。
稲葉さんも、この4人はすごく気に入っているみたいでしたね★良い子たちだなあ~。
上級生陣は、まぁなんといってもナホちゃん(越乃リュウ)が凄かったー!
あんな色っぽい男になった今になっても、素はやっぱり乙女なんでしょうか……信じられん。
そして、ガチャ(一色瑠加)。メンバーの中で一番キレイで耽美が似合う男役だと思うんですが、期待したほど耽美場面がなくて残念至極(←どんだけ…)。
二幕の“伯爵”は、さすがでしたね。ゆりあちゃんともお似合いの並びで、眼福でした♪
娘役4人は、それぞれヒロイン格の場面があってよかったです。芝居もそれぞれに良い役で、皆キレイで可愛い(*^ ^*)。
おときちの可愛らしさを、ひさしぶりにじっくり堪能できました♪「人形の家」で着ていた衣装が似合ってて素敵だった!二幕のお芝居もいいけど、個人的にエピローグの「黒い鷲」での男前なダンスが好きです☆
皆で一言づつ歌い継いでいくところ(多分、二幕のお芝居)で、あーちゃんの歌の別格ぶりに感動しました。いやー、真実上手い、っていうのはこういうことを言うんでしょうね…。
オトキチも十分上手いんだけど、あーちゃんの声は特別なんですね……。うーん、「エリザベート」では何をやるのかなあ…。
で。ゆりあちゃんのあのお芝居は、演出指示なんでしょうか…。夫(ガチャ)を待っているうちに、心を閉ざして人形のようになってしまった…っていう芝居なんでしょうけど、うーむ…と思ってしまった。もしそういう意図なら、夫が戻ってきたときにもう少し「人間」としての芝居をしないと、ただ単に芝居ができない人みたいに見えちゃうよー(←…えーっと)
そして。
たった独りで芝居をしていたすずな(憧花ゆりの)が、たとえようもなく美しかった!!
なにはともあれ。
12人が、一人残らずセンターを見て、ひたすらセンターについていって、特に下級生の二人なんてもう“必死”って顔に書いてありましたけど(^ ^;ゞ、すごく楽しそうだったから、何も不満はないです!
とにかく、この年度末のど平日なのに、一回観ることができて満足です(はぁと)。
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月組東宝劇場公演「夢の浮橋」、キャストごとの感想のつづきです。
すみません、もう花組公演が始まってしまったので、超特急でいかせていただきます(汗)。
小宰相の君(城咲あい/咲希あかね)
物語のキーパーソン。今の月組で、あいちゃんをどう使うのかなーと思っていたら、こうきたか!!という新鮮な驚きがありました。
すごく良かったです、あいちゃんの小宰相。あいちゃんの大人っぽい容姿と、おきゃんな声の可愛らしさのギャップを生かした、二面性のある役でしたね。
「自由な人なんていやしない。…あたしたちだって」という独白が胸に痛い、いい女っぷりでした。
新公のちゅーちゃんは、ハロー!ダンシングあたりから目立ちはじめた91期。ショーではだいぶ小人数口に入るようになってきたけど、芝居で大役がついたのは初めてかな?「Hollywood Lover」組で楽しそうに小芝居していた姿が印象的。今回は、思いのほかあいちゃんの小宰相そっくりな役作りで、驚きました。容姿はあまり似ていないのに(似ているのはスタイルがいいところくらいかな?)声がそっくりなんですよねぇ…(感心)。違和感なく演技していて、すごく魅力的でした♪次のバウでも、活躍を楽しみにしています♪
光源氏(萬あきら/彩央寿音)
すべての“罪”の象徴。きっしーも芝居巧者なんですけど、残念ながら萬さんの存在感の巨きさにはまったく対抗できず…という感じでしたね。新公の方が、匂宮の光源氏への思い入れが薄い(その分、薫への思い入れが深い)気がしたので、あえてそういう演出だったのかもしれませんが。
きっしーの光る君は、萬さんほど壊れていなくて“傀儡であること”の怖さがあまり感じられなかったです。ただ、喪われた人(紫の上)への深い愛と、彼女の望みを叶えなかった後悔に苛まれた辛さは、逆にリアルに感じられました。新公の光源氏は、可哀想だった……。
ラスト、壇上で待つ光る君の怖さは、萬さんもきっしーもさすがでした。それはむしろ、大野さんの演出の力かも。
夕霧(磯野千尋/美翔かずき)
本公演と新人公演、その解釈の違いが面白かったです。いかにも貴公子然としてすっきりキレイなのに、腹の底は真っ黒な気がした新公のみっしょんと、最初から腹黒親父にみえて、意外にちゃんと“人民の幸せ”みたいなことも考えていそうな磯野さん。
「源氏物語」は、やはり当時は政治から完全に切り離されていた女性が書いただけあってあまり具体的な政治生活が描かれることはないので、今回描かれているような「圧倒的なスターをトップに戴くことで人民の心をとらえる」といういかにもタカラヅカな政治思想がぴったりと嵌るのですが、磯野さんはやはり結構したたかで、「人民の目を眩ませるような華やかなスターを真ん中において、裏では好きなようにやろう」みたいな感じがありました。
みっしょんは真顔で「人々は華やかなスターが見たいんだから」とか思っていそうな、ある意味すごく怖い人でした(汗)。でもステキ。
最初の「雲隠」での、「今日だけは父上にもしっかりしていただかねば」という台詞、磯野さんは当たり前の「政治的判断」の賜物としての台詞でしたが、みっしょんはちょっと、憧れの父に愛されなかった息子が、やっと父親を思いのままに動かす喜びに憑かれているように聴こえて、怖かったです。この人は、やっぱりどこかに狂気を宿した役が似合う人なのかもしれない、と思いました。
…大野さん、また月組担当してくださいね(*^ ^*)
明石の中宮(梨花 ますみ/羽咲まな)
梨花さん、やっぱり好きだ。ああいう“愛のない母親”の役をやらせるとピカ一の役者だと思います。素晴らしかった!「マラケシュ」の役も大好きでしたけど、今回はまたいいですねぇ♪
大野さんは、本当に専科の使い方が巧い…。
新公のまなちゃん、いい役者だなあとあらためて感心しました。瀧川末子姐とか、(青葉)みちるちゃんとか、上級生の“唄える女役”候補が次々に卒業していしまっているので、まなちゃんは是非是非これからも末永く!!月組にいてほしいなあ、と、心の底からお願いします。
女一宮(花瀬みずか/夏月都)
あーちゃん、久々のヒット!でしたね(はぁと)。「雲隠」の後、上手花道にせり上がってきたときの目を奪うような美しさ。下手の子供時代(花陽みらちゃん)と交互に語り、歌いだすまでのたおやかな風情。
薫が憧れていた、というのも納得の美しさ。匂宮ともう少しで濡れ場に突入しそうだったあやうい色気。最後に匂宮を送り出すときの「その方(浮舟)を連れてこられても、同じことですよ」という子供に言い聞かせるような言い方が良く似合う、あくまでも「姉」の立場を貫く強さ。
匂宮が、そして薫が欲しかったのは、華やかで幸せな「紫の上」の御殿での生活、子供時代の輝きであって、一宮自身ではないことを100も承知で、軽くかわしてみせる女心。
新公のなっつも良かったです。コケティッシュに可愛くなっちゃうかな?と思っていたのですが、意外とそんなこともなく、普通に温かみのある、大人のオンナでした。蘭ちゃんの浮舟がコドモな分、落ち着いた包容力が感じられて良かったです。
なっつもいい声ですよねぇ(*^ ^*)歌もがんばってました。鬼に金棒!卒業後の活躍が楽しみです。
二宮(遼河はるひ/宇月颯)
匂宮の項で散々書いたような気がしますが、二宮って今回本当に良い役ですよねーっ!!
あひちゃんの心優しい(そして弱い)皇子様っぷりと、宇月くんの堅苦しいマジメな優等生っぷり。匂宮が反発しながら愛している兄の、それぞれの個性の違いが、匂宮のキャラの違いとちゃんと呼応していて、大野さんさすがだなーと思いました。
あひちゃんの二宮は上宮(ちなみに本来は“しょうくう”と濁らないはず?)王家の剣を匂宮に渡すときにあまり気負いを感じないのですが、宇月くんはかなり強い思い入れを篭めて渡していたのが印象的でした。もしかして、宇月の二宮が剣を握った瞬間に考えたことは、匂宮暗殺だったのかもしれない、と、、、、そんなことさえ思ったくらいに。自分を愛しているあの弟を、この剣で斬り捨ててしまいたい、と。自分の人生から。
自分自身が、誰よりもあの輝きに魅せられていることを自覚していながら。
紅梅の姫との逢瀬は、さすがにあひちゃんは慣れているなあ、と感心しました。
宇月くんだって、それなりに新公ジェラルドとか良かったのに……なんか段取りどおりという感じがしてしまって残念でした。みらちゃんも不慣れだから、ある程度は仕方ないんでしょうけれども…(T T)。
五宮(明日海りお/煌月爽矢)
いやあ、もう、みりおの華やかさにはいろんな意味で目が眩みましたとも(感涙)。
煌月くんも相当かっこいいし群舞でも目立つのに、なんか覇気が足りない気がしてなりませんでした…ごめんなさい。五宮はホントにみりお宛書だったんだなあ。
演出的にも、新公では五宮は少し下げられていた印象でした。二宮の扱いが大きくなっていたから(本公演に比べて、匂宮の前向きでリアルなところを中心に描かれていたので…)、そのせいかもしれませんが。
仲信(越乃リュウ/華央あみり)
ナホちゃんもあちょうさんも、なんというか大人の色気と包容力で勝負してくれてありがとう!という感じでした。
ナホちゃん、組長になってすっかり芝居が落ち着きましたねぇ。一時期の荒れた芝居が嘘のようです。元々ファンなので嬉しいです♪
あちょうさんは、本当になぜ新公に出ているのかと一瞬思ってしまったくらい落ち着きに溢れていました。薫を陰からみまもる姿が、まるで実の父親みたいでちょっと泣けます。そこまで愛さなくてもいいような気がしますが、あちょうさんステキだからいいのよね!
あちょうさん、宇治田楽の場面で五十鈴ひかりさんと沢希理寿さんが歌っている花道の歌手に入っていましたが、いやー良かったです。良い声だ♪惚れ惚れ♪
……あの学年なのに重臣に入ってしまいそうな、しかも違和感がなさそうなあちょうさんが大好きです(きっぱり)。
横川僧都(一色瑠加/鼓英夏)
なんだかすごく今更なんですけど、ガチャって良い役者になったよなあ、と改めて思ったんですよね…。存在感がすごくあるし、声がやわらかくて、俗世を離れたアチラ側の人という感じがすごく強く感じられました。
小芝居の帝王・鼓さんが、こういう小芝居のしようがない役をやってるのを見るとなんとなく気の毒になってしまうのですが(出番も少ないし/汗)、決してそんなことはなく、良い役をちゃんと良い感じでこなしてました。やっぱり芝居が出来る人はいいですねぇ……。
しかーし、鼓さん隙をみてちゃんと小芝居もしてたんだけど、、、あれはいいんだろうか(^ ^;ゞ
時方(桐生園加/響れおな)
園加が麻子さんの従者をしているのは、やっぱり微笑ましい気がしてしまう…。
なんか、時方は本公演も新人公演も宛書に見えました。園加も響くんも、どちらも果てしなく優しいタイプだからかな?匂宮を愛して、ひたすら匂宮のために動くのが幸せそうで、観ていて楽しかったです。
特に解釈の違いといったこともなく、ひたすら可愛い二人という印象でした♪
道定(龍真咲/千海華蘭)
新公では、小君が道定をやっている……と思ってしまって、ちょっと混乱しました(汗)。
華蘭ちゃんの小君、ホント可愛いですよねぇ(*^ ^*)。
さて。まさお好きな猫としては、今回銀橋で歌っちゃうまさおにちょっとびっくりしました。
あぁ、やっぱり良い声だなあ(*^ ^*)。口軽く薫の秘密をベラベラ喋っちゃって、匂宮が「宇治へ行くぞ!」言い出したときの「し、しまった…」と臍を噛む表情が結構好きでした。
秘密は守れないけど、憎めない奴ですね!
華蘭ちゃんも、これだけの大役は珍しいと思うのですが、落ち着いてお芝居していましたね。歌もがんばってた!(^ ^)。響くんとの並びの相性が良くて、可愛いコンビでした♪
女三宮(天野ほたる/羽桜しずく)
柏木(美翔かずき/瑞羽奏都)
いやもう。美しすぎた罪、って、実際に美しくないと説得力がないんだなーと納得した、わずか5分の名場面。しずく、本公演で浮舟やっているだけあって、表情の変化が絶妙でした。プロだわ。
……すみませんすみません、本公演はほたるとみっしょんに、新公はしずくとみづきちゃんに見惚れて、結局匂宮と浮舟の濡れ場は一度も見られませんでしたワタクシ。誰かDVD見せてください、お願い(祈)。
六の君(夏月都/彩星りおん)
かーわーいーいーーーーっ!!(二人とも)
本公演のなっつは、どちらかといえば気の強いしっかりした姫君、という感じでした。旦那を尻に敷きたいタイプ。雲居雁(頭の中将の娘)の子じゃないはずなんだけど、なんとなくそっち系の血を感じる(^ ^;。匂宮みたいな、一人にのめりこむことに忌避を感じている人にとっては、ウザイ存在だったんだろうなあ、という感じ。
政治向きの話にもちゃんとついていって、自分は源家のために匂宮を繋ぎとめておかなくては、という使命感を感じているんだろうな、というのも感じました。可愛らしい顔をして、したたかで強引な、諦めないオンナ。……いい女だなぁ(*^ ^*)。
新公のりおんは、おとなしいけれども芯が強いというイメージで演じていらしたような気がします。ちょっと「エリザベート」のヘレネみたいな感じ。あるいは、ちょっと違いますけど「忘れ雪」の静香みたいだったかも?多くの女たちを次から次と手折っている間はなんとも思っていないけれども、一人のオンナを特別扱いして、自分の邸に迎えいれるという話になったら別…みたいな。源家のためというより、自分の愛ゆえに匂宮が欲しい、と言っているようにも見えて、興味深い違いだなあと思いました。
歌は(ワンフレーズですが)さすがでした。ああ、本当にこの声好きだ…。次の本公演、あひちゃんかもりえちゃんの時の子ルドルフとかやらないかなあ。(みりおの子供時代はちょっと無理だと思いますが…)
菊(琴音和葉/舞乃ゆか)
犬(彩星りおん/真愛涼歌)
舞乃ゆかちゃん、可愛いばかりじゃなく歌えるんだー♪と幸せな気持ちになりました。匂宮を惑わす台詞の声もいい!本役の子薫もめっちゃ可愛いんですけど、田楽場面の巫女の衣装も良く似合ってて可愛いです。
真愛涼歌ちゃんって、やっぱり琴音和葉ちゃんに似てる…同じ衣装に白塗りすると見分けがつかないかも、と思ってしまいました(汗)。そんなことないでしょうか?…“あれ?ここ本公演も琴音さん出てるよね?”と思ってしまったのは私だけ?
真愛さんもすごく良い声してるし歌も巧いんですけど、りおんの声は非常に個性的で力があって、この場面の「異世界」感を出すのに大きく貢献しているんですよね…。新公では普通に美声の歌手が歌っているだけになってしまって、異世界感が薄れてしまった印象がありました。
光る君もあんまり“異世界の怪物”らしい雰囲気ではなかったし。
みりおくんの匂宮は、あまり後ろ向きに異世界を覗き込んで喜ぶタイプではないので、そのせいで演出的にも“異世界感”を薄めたのかな、とも思いましたが。……大野さんを信用しすぎの考えすぎでしょうか…(^ ^;
他にも書きたい人はたくさんいるのですが、いったんここで終了させていただきます。
いずれにしても、「夢の浮橋」はよく出来た作品でしたし、大野さんの演出家としての矜持も非常に感じられました。面白い実験作だったと思います。
願わくば、今回の経験を生かして、次の「ロシアン・ブルー」を更なる名作に仕上げてくださいますように!
今後ますますのご活躍を、強く強く期待しています!!
.
すみません、もう花組公演が始まってしまったので、超特急でいかせていただきます(汗)。
小宰相の君(城咲あい/咲希あかね)
物語のキーパーソン。今の月組で、あいちゃんをどう使うのかなーと思っていたら、こうきたか!!という新鮮な驚きがありました。
すごく良かったです、あいちゃんの小宰相。あいちゃんの大人っぽい容姿と、おきゃんな声の可愛らしさのギャップを生かした、二面性のある役でしたね。
「自由な人なんていやしない。…あたしたちだって」という独白が胸に痛い、いい女っぷりでした。
新公のちゅーちゃんは、ハロー!ダンシングあたりから目立ちはじめた91期。ショーではだいぶ小人数口に入るようになってきたけど、芝居で大役がついたのは初めてかな?「Hollywood Lover」組で楽しそうに小芝居していた姿が印象的。今回は、思いのほかあいちゃんの小宰相そっくりな役作りで、驚きました。容姿はあまり似ていないのに(似ているのはスタイルがいいところくらいかな?)声がそっくりなんですよねぇ…(感心)。違和感なく演技していて、すごく魅力的でした♪次のバウでも、活躍を楽しみにしています♪
光源氏(萬あきら/彩央寿音)
すべての“罪”の象徴。きっしーも芝居巧者なんですけど、残念ながら萬さんの存在感の巨きさにはまったく対抗できず…という感じでしたね。新公の方が、匂宮の光源氏への思い入れが薄い(その分、薫への思い入れが深い)気がしたので、あえてそういう演出だったのかもしれませんが。
きっしーの光る君は、萬さんほど壊れていなくて“傀儡であること”の怖さがあまり感じられなかったです。ただ、喪われた人(紫の上)への深い愛と、彼女の望みを叶えなかった後悔に苛まれた辛さは、逆にリアルに感じられました。新公の光源氏は、可哀想だった……。
ラスト、壇上で待つ光る君の怖さは、萬さんもきっしーもさすがでした。それはむしろ、大野さんの演出の力かも。
夕霧(磯野千尋/美翔かずき)
本公演と新人公演、その解釈の違いが面白かったです。いかにも貴公子然としてすっきりキレイなのに、腹の底は真っ黒な気がした新公のみっしょんと、最初から腹黒親父にみえて、意外にちゃんと“人民の幸せ”みたいなことも考えていそうな磯野さん。
「源氏物語」は、やはり当時は政治から完全に切り離されていた女性が書いただけあってあまり具体的な政治生活が描かれることはないので、今回描かれているような「圧倒的なスターをトップに戴くことで人民の心をとらえる」といういかにもタカラヅカな政治思想がぴったりと嵌るのですが、磯野さんはやはり結構したたかで、「人民の目を眩ませるような華やかなスターを真ん中において、裏では好きなようにやろう」みたいな感じがありました。
みっしょんは真顔で「人々は華やかなスターが見たいんだから」とか思っていそうな、ある意味すごく怖い人でした(汗)。でもステキ。
最初の「雲隠」での、「今日だけは父上にもしっかりしていただかねば」という台詞、磯野さんは当たり前の「政治的判断」の賜物としての台詞でしたが、みっしょんはちょっと、憧れの父に愛されなかった息子が、やっと父親を思いのままに動かす喜びに憑かれているように聴こえて、怖かったです。この人は、やっぱりどこかに狂気を宿した役が似合う人なのかもしれない、と思いました。
…大野さん、また月組担当してくださいね(*^ ^*)
明石の中宮(梨花 ますみ/羽咲まな)
梨花さん、やっぱり好きだ。ああいう“愛のない母親”の役をやらせるとピカ一の役者だと思います。素晴らしかった!「マラケシュ」の役も大好きでしたけど、今回はまたいいですねぇ♪
大野さんは、本当に専科の使い方が巧い…。
新公のまなちゃん、いい役者だなあとあらためて感心しました。瀧川末子姐とか、(青葉)みちるちゃんとか、上級生の“唄える女役”候補が次々に卒業していしまっているので、まなちゃんは是非是非これからも末永く!!月組にいてほしいなあ、と、心の底からお願いします。
女一宮(花瀬みずか/夏月都)
あーちゃん、久々のヒット!でしたね(はぁと)。「雲隠」の後、上手花道にせり上がってきたときの目を奪うような美しさ。下手の子供時代(花陽みらちゃん)と交互に語り、歌いだすまでのたおやかな風情。
薫が憧れていた、というのも納得の美しさ。匂宮ともう少しで濡れ場に突入しそうだったあやうい色気。最後に匂宮を送り出すときの「その方(浮舟)を連れてこられても、同じことですよ」という子供に言い聞かせるような言い方が良く似合う、あくまでも「姉」の立場を貫く強さ。
匂宮が、そして薫が欲しかったのは、華やかで幸せな「紫の上」の御殿での生活、子供時代の輝きであって、一宮自身ではないことを100も承知で、軽くかわしてみせる女心。
新公のなっつも良かったです。コケティッシュに可愛くなっちゃうかな?と思っていたのですが、意外とそんなこともなく、普通に温かみのある、大人のオンナでした。蘭ちゃんの浮舟がコドモな分、落ち着いた包容力が感じられて良かったです。
なっつもいい声ですよねぇ(*^ ^*)歌もがんばってました。鬼に金棒!卒業後の活躍が楽しみです。
二宮(遼河はるひ/宇月颯)
匂宮の項で散々書いたような気がしますが、二宮って今回本当に良い役ですよねーっ!!
あひちゃんの心優しい(そして弱い)皇子様っぷりと、宇月くんの堅苦しいマジメな優等生っぷり。匂宮が反発しながら愛している兄の、それぞれの個性の違いが、匂宮のキャラの違いとちゃんと呼応していて、大野さんさすがだなーと思いました。
あひちゃんの二宮は上宮(ちなみに本来は“しょうくう”と濁らないはず?)王家の剣を匂宮に渡すときにあまり気負いを感じないのですが、宇月くんはかなり強い思い入れを篭めて渡していたのが印象的でした。もしかして、宇月の二宮が剣を握った瞬間に考えたことは、匂宮暗殺だったのかもしれない、と、、、、そんなことさえ思ったくらいに。自分を愛しているあの弟を、この剣で斬り捨ててしまいたい、と。自分の人生から。
自分自身が、誰よりもあの輝きに魅せられていることを自覚していながら。
紅梅の姫との逢瀬は、さすがにあひちゃんは慣れているなあ、と感心しました。
宇月くんだって、それなりに新公ジェラルドとか良かったのに……なんか段取りどおりという感じがしてしまって残念でした。みらちゃんも不慣れだから、ある程度は仕方ないんでしょうけれども…(T T)。
五宮(明日海りお/煌月爽矢)
いやあ、もう、みりおの華やかさにはいろんな意味で目が眩みましたとも(感涙)。
煌月くんも相当かっこいいし群舞でも目立つのに、なんか覇気が足りない気がしてなりませんでした…ごめんなさい。五宮はホントにみりお宛書だったんだなあ。
演出的にも、新公では五宮は少し下げられていた印象でした。二宮の扱いが大きくなっていたから(本公演に比べて、匂宮の前向きでリアルなところを中心に描かれていたので…)、そのせいかもしれませんが。
仲信(越乃リュウ/華央あみり)
ナホちゃんもあちょうさんも、なんというか大人の色気と包容力で勝負してくれてありがとう!という感じでした。
ナホちゃん、組長になってすっかり芝居が落ち着きましたねぇ。一時期の荒れた芝居が嘘のようです。元々ファンなので嬉しいです♪
あちょうさんは、本当になぜ新公に出ているのかと一瞬思ってしまったくらい落ち着きに溢れていました。薫を陰からみまもる姿が、まるで実の父親みたいでちょっと泣けます。そこまで愛さなくてもいいような気がしますが、あちょうさんステキだからいいのよね!
あちょうさん、宇治田楽の場面で五十鈴ひかりさんと沢希理寿さんが歌っている花道の歌手に入っていましたが、いやー良かったです。良い声だ♪惚れ惚れ♪
……あの学年なのに重臣に入ってしまいそうな、しかも違和感がなさそうなあちょうさんが大好きです(きっぱり)。
横川僧都(一色瑠加/鼓英夏)
なんだかすごく今更なんですけど、ガチャって良い役者になったよなあ、と改めて思ったんですよね…。存在感がすごくあるし、声がやわらかくて、俗世を離れたアチラ側の人という感じがすごく強く感じられました。
小芝居の帝王・鼓さんが、こういう小芝居のしようがない役をやってるのを見るとなんとなく気の毒になってしまうのですが(出番も少ないし/汗)、決してそんなことはなく、良い役をちゃんと良い感じでこなしてました。やっぱり芝居が出来る人はいいですねぇ……。
しかーし、鼓さん隙をみてちゃんと小芝居もしてたんだけど、、、あれはいいんだろうか(^ ^;ゞ
時方(桐生園加/響れおな)
園加が麻子さんの従者をしているのは、やっぱり微笑ましい気がしてしまう…。
なんか、時方は本公演も新人公演も宛書に見えました。園加も響くんも、どちらも果てしなく優しいタイプだからかな?匂宮を愛して、ひたすら匂宮のために動くのが幸せそうで、観ていて楽しかったです。
特に解釈の違いといったこともなく、ひたすら可愛い二人という印象でした♪
道定(龍真咲/千海華蘭)
新公では、小君が道定をやっている……と思ってしまって、ちょっと混乱しました(汗)。
華蘭ちゃんの小君、ホント可愛いですよねぇ(*^ ^*)。
さて。まさお好きな猫としては、今回銀橋で歌っちゃうまさおにちょっとびっくりしました。
あぁ、やっぱり良い声だなあ(*^ ^*)。口軽く薫の秘密をベラベラ喋っちゃって、匂宮が「宇治へ行くぞ!」言い出したときの「し、しまった…」と臍を噛む表情が結構好きでした。
秘密は守れないけど、憎めない奴ですね!
華蘭ちゃんも、これだけの大役は珍しいと思うのですが、落ち着いてお芝居していましたね。歌もがんばってた!(^ ^)。響くんとの並びの相性が良くて、可愛いコンビでした♪
女三宮(天野ほたる/羽桜しずく)
柏木(美翔かずき/瑞羽奏都)
いやもう。美しすぎた罪、って、実際に美しくないと説得力がないんだなーと納得した、わずか5分の名場面。しずく、本公演で浮舟やっているだけあって、表情の変化が絶妙でした。プロだわ。
……すみませんすみません、本公演はほたるとみっしょんに、新公はしずくとみづきちゃんに見惚れて、結局匂宮と浮舟の濡れ場は一度も見られませんでしたワタクシ。誰かDVD見せてください、お願い(祈)。
六の君(夏月都/彩星りおん)
かーわーいーいーーーーっ!!(二人とも)
本公演のなっつは、どちらかといえば気の強いしっかりした姫君、という感じでした。旦那を尻に敷きたいタイプ。雲居雁(頭の中将の娘)の子じゃないはずなんだけど、なんとなくそっち系の血を感じる(^ ^;。匂宮みたいな、一人にのめりこむことに忌避を感じている人にとっては、ウザイ存在だったんだろうなあ、という感じ。
政治向きの話にもちゃんとついていって、自分は源家のために匂宮を繋ぎとめておかなくては、という使命感を感じているんだろうな、というのも感じました。可愛らしい顔をして、したたかで強引な、諦めないオンナ。……いい女だなぁ(*^ ^*)。
新公のりおんは、おとなしいけれども芯が強いというイメージで演じていらしたような気がします。ちょっと「エリザベート」のヘレネみたいな感じ。あるいは、ちょっと違いますけど「忘れ雪」の静香みたいだったかも?多くの女たちを次から次と手折っている間はなんとも思っていないけれども、一人のオンナを特別扱いして、自分の邸に迎えいれるという話になったら別…みたいな。源家のためというより、自分の愛ゆえに匂宮が欲しい、と言っているようにも見えて、興味深い違いだなあと思いました。
歌は(ワンフレーズですが)さすがでした。ああ、本当にこの声好きだ…。次の本公演、あひちゃんかもりえちゃんの時の子ルドルフとかやらないかなあ。(みりおの子供時代はちょっと無理だと思いますが…)
菊(琴音和葉/舞乃ゆか)
犬(彩星りおん/真愛涼歌)
舞乃ゆかちゃん、可愛いばかりじゃなく歌えるんだー♪と幸せな気持ちになりました。匂宮を惑わす台詞の声もいい!本役の子薫もめっちゃ可愛いんですけど、田楽場面の巫女の衣装も良く似合ってて可愛いです。
真愛涼歌ちゃんって、やっぱり琴音和葉ちゃんに似てる…同じ衣装に白塗りすると見分けがつかないかも、と思ってしまいました(汗)。そんなことないでしょうか?…“あれ?ここ本公演も琴音さん出てるよね?”と思ってしまったのは私だけ?
真愛さんもすごく良い声してるし歌も巧いんですけど、りおんの声は非常に個性的で力があって、この場面の「異世界」感を出すのに大きく貢献しているんですよね…。新公では普通に美声の歌手が歌っているだけになってしまって、異世界感が薄れてしまった印象がありました。
光る君もあんまり“異世界の怪物”らしい雰囲気ではなかったし。
みりおくんの匂宮は、あまり後ろ向きに異世界を覗き込んで喜ぶタイプではないので、そのせいで演出的にも“異世界感”を薄めたのかな、とも思いましたが。……大野さんを信用しすぎの考えすぎでしょうか…(^ ^;
他にも書きたい人はたくさんいるのですが、いったんここで終了させていただきます。
いずれにしても、「夢の浮橋」はよく出来た作品でしたし、大野さんの演出家としての矜持も非常に感じられました。面白い実験作だったと思います。
願わくば、今回の経験を生かして、次の「ロシアン・ブルー」を更なる名作に仕上げてくださいますように!
今後ますますのご活躍を、強く強く期待しています!!
.
Appasionado!!【2】
2009年2月10日 宝塚(月)次回月組大劇場公演「エリザベート」の、主な配役が発表されました。
フランツ 霧矢大夢
ルキーニ 龍真咲
ルドルフ 遼河はるひ/青樹泉/明日海りお
あいあいルキーニの夢やぶれたり。
…いや、元々ネタだったんですけど(^ ^;ゞ。ルキーニがダメならゾフィーのリベンジ(新公は玉砕していたので…)希望なんですが、、、どうなるんでしょうねぇ。
美穂さんのゾフィーも聴きたかったし観たかったけど、今のあいちゃんのゾフィーなら楽しみなんだけどな。
なんだか、エリザベートについてはカチャ(凪七瑠海)のシシィで一公演分驚いたので、もう本当に何がきても驚かないつもりだったのですが。
まさおのルキーニ自体は驚かなかった(ある意味予想通り)し、みりおともりえの役替りまでは“夢想の範疇”に入っていたのですが。
…さすがに、あひちゃんのルドルフには吃驚してしまいました。まだそんな隠し玉があったとは………負けたわ>劇団。
で。
役替りの組み合わせについて、個人的な予想(とゆーか願望)を書いておきますねっ!(はぁと)
あひルド、もりえエルマー、みりおマデレーネ
↓ ↓ ↓
もりえルド、あひエルマー、みりおマデレーネ
↓ ↓ ↓
みりおルド、あひエルマー、もりえマデレーネ
……す、すみません、もりえちゃんの可愛いピンクのお花ちゃんの残像が(汗)。
なんだか、これ以上書いてもネタになるだけなので(もう十分ネタですが)、「エリザベート」についてはこのへんにしておきます。
あ、でも、特設サイトのトート(麻子さん)とシシィ(カチャ)、超キレイでかっこいいですね(喜)。暖色系のトートって珍しいし、実際に舞台で観るのが楽しみです。
サンケイスポーツの会見写真はどれも写りがイマイチな気がしますが、まぁメークはどのみち本番勝負だし、心配しないで待つことにします!(^ ^)無事チケットが取れますように(祈)。
あ、あとすみませんもう一つだけ。
小池さん、演出変更ナシなんて仰らず、黒天使の振付だけでも変えませんか……?
と、いうところで。
昨夜すっ飛ばした、ショーの第二夜~第四夜の話を書かせていただきます(^ ^)。
第二夜 ヴァンピーロ
ヴァンピーロ伯爵の手下、ファンタスマのメンバーは、かなり選りすぐりのダンサーぞろい。個人的には、次の場面との関係でみっぽーや蘭ちゃんがいないのが残念でしたが、男役も女役もお揃いの黒のパンツスーツでガツガツ踊るこういう場面を月でやっちゃうなんて、藤井さん……ったら!
ていうか、本当に、月娘ったら!(汗)。
いや、そんな月娘たちが大好きなんですけど(*^ ^*)。
シンガーとして入っているのは、彩星りおんと花陽みらちゃん。二人とも、ショートの鬘が良く似合って超イケメン(あれっ?)です。りおんは、ショートだと男役っぽくなっちゃうかなー?と思っていたんですが、全然そんなことは無かったですね。ちゃんと化粧が違うんだなー、さすが!元がキレイな人はイイですねぇ(惚)で。みらちゃんは、まだ下級生なせいか化粧はイマイチなことが多いんですけど、この場面は鬘がよく似合ってて無茶苦茶可愛いです。ああいう、頬にバサっとかかるような髪形が似合うのかな?可愛かったー!
それにしても。りおんは男役時代にはショーの小人数口にもよく入っていた人だし、みらちゃんも「ホフマン」でオランピアを踊ったダンス力。歌いながらちょろっと踊る姿が格好良くてステキでした!もっと観ていたかった……。
あまり回数を観なかったので、全員は見分けられていないような気がします。中では宇月くんがやっぱり凄く眼につきました。結構下手端のライトの当たっていないところで凄い速さでくるくる回っていたりするので、眼が離せない(T T)。
鳳月杏ちゃんは、あんまりにも祐飛さんに似ているので、観るたびについ「なんでこの場面に出てんの?」と思ってしまうんですが(汗)、いや杏ちゃんはダンサーなんだってば(^ ^;ゞ
後半のところで、ものすごく野心的な眼を輝かせて踊っている咲希あかねちゃんに心奪われました。美人は得だなあ。となりに紗那ゆずはちゃんが居たりするともうだめです。他のところも観たいのにーと思ううちに場面が終わる(汗)、いつものパターンです…。
第三夜 ヴァレンティノ
ルドルフ・ヴァレンティノの物語。
ここはとにかく「血と砂」のみっぽーが可愛くてステキでお気に入りなんですが、
今日改めて観て、ふと気がついたことがありました。
最初の「椿姫」。ヴィオレッタの萌花ゆりあちゃんは、監督のナホちゃん(越乃リュウ)の「カット!」の声が入った瞬間に、高飛車にヴァレンティノの手を払うんですね。
まだヴァレンティノの方が新人。ヴィオレッタは、ベテランの大女優(椿姫、という演目自体、ヴィオレッタのキャスティングで客入りが決まる作品ですが…)。
次の「血と砂」。ドンニャ・ソルの美鳳あやちゃんは、「カット」の後、差し出されたヴァレンティノの手を取って起き上がり、仲良く微笑みあい、挨拶しながらハケていきます。
同格の俳優同士。舞台の上では火花を散らして、バックヤードでは仲の良い戦友、そんな感じ。
最後の「熱砂の果て」。ヤスミンの蘭乃はなちゃんは一貫してヴァレンティノを憧れの眼で見つめる。今度は、「カット」の声と共に手を払うのはヴァレンティノの方。偉大なるヴァレンティノと、駆け出しの新人女優。
…あの短い場面で、ちゃんと時間が流れているんですね。しみじみ。
それを追うナターシャ(城咲あい)の追憶。
「ルドルフ・ヴァレンティノは死んだ。命の重みに、なんの依怙贔屓もしない神よ…」
と呟きながら、舞台奥を横切る喪服姿のナターシャ。その嘆き。その純粋な、一途な愛。
愛の物語を多く銀幕に残したルドルフ・ヴァレンティノの、これが最後に得た、愛だった…。
第4夜 ダルマ祭り
…えーっと、この場面ってそんなタイトルだったっけ…?
いいの!そんなことどうだって!
月組万歳!みんなみんな可愛いぞーーーーっ!!(ナホちゃんも!)
最初に銀橋を渡る7人のうち、一番“可愛い”のはもりえちゃんでした。可愛いにもほどがある!カチャがシシィする時代なんだから、背なんて気にせず娘役に転向してくれ!って思ったほど可愛くてスタイル良かった(*^ ^*)。
もりえのマデレーネが観たいです。扮装だけでもいい。超ボンッキュッボンな予感。
そして、まさおはギャル(←死語?)だった。
みりおくんは……なんだかみりおくんの女役に免疫がついたというか、珍しいと思わなくなったというか、……みりおくんは絶対男役の方が向いているので、どんなに可愛くても美人でも華やかで似合っていても、しばらく女役は封印してあげてほしいなあと改めて思いました。
あひるちゃんは普通に美女でしたね。こういう出し物で「普通に美女」って一番コメントに困る(汗)。
マギーは、もっとアメリカンなダイナマイトバディかと思っていたんですが、衣装のせいか、それほどのインパクトはありませんでしたね。こちらも普通に美女だった、と言うべきかな。
園加は相変わらず面白い。樹里ちゃんのディナーショーで披露して以来、園加の女装は“女装”のままだなあ。ラストに大きくウィンクをすると照明が落ちるところが、またなんとも言えずステキです。
ナホちゃんは可愛いです。ええ。ナニカモンクデモ?
とりあえず、全員に共通して言いたいことは一つ。
…どうせ女役するんだったら、脚出そうよみんな!(特にもりえとマギーに)
で。後ろのダルマさんたちも超気になりますっ!!はっきりいって、可愛い娘役さんたちを観ているヒマがない(涙)。(だって娘役さんはまたダルマしてくれるでしょうけど、彼らは二度としないかもしれないんだもん!)
ナホちゃんが銀橋に出てきた途端に前に出てくるガチャ(一色瑠加)・しの(朝桐紫乃)・きっしー(彩央寿音)・あちょうさん(華央あみり)の四人の迫力も凄いし(でも、何気に美脚な4人組なんですよね。怖いけど)、そうかと思えば千海華蘭ちゃんの隣に並んでもなお可愛いかえこちゃん(良基天音)みたいな人もいるし。
ダルマになっても当然のように顔芸しまくりウィンク飛ばしまくりなみっしょん(美翔かずき)とか、どこの美女かと一瞬戸惑うとーやん(榎登也)とか、久々にオラオラな感じで煽りまくってる(彩星)りおんとか、男役がダルマで小芝居してるの初めて観たよ、と感心してしまった鼓英夏ちゃんとか、、、バラエティ豊かで手加減ナシの月組若手(若手じゃないのも混ざってるけど/汗)、万歳!!
幕が上がって、本舞台で蜜蜂の王・麻子さんとダルマたちのダンス。平場で踊るダルマたちに、独りだけ娘役が混ざっていることにいったい何人の人が気づいただろうか。…麗百愛ちゃん、今更ですが本当にすごいよなーーーー。
きりやんの白蘭が登場して、麻子さんとのデュエット。誘うように腰をふるきりやんが色っぽくてたまりません。男役としては不利にもなりがちなボンッキュッボン!のスタイルが、こういうときは色っぽくていいですねぇ~(惚)。鼻の下を思いっきり伸ばして追いかける麻子さんの気持ち、とっても良くわかるわ(^ ^)。
いったん麻子さんがハケて、きりやんセンターでの花々の総踊り。
白い衣装に身を包んだちわわが、物凄い勢いで弾けるように踊っていて、すっごく可愛い。
そして、麻子さんも着替えて戻ってきて、ダルマたちも一緒に全員で中詰めの大盛り上がり。
千秋楽の盛り上がりは、本当に凄かったです。楽しいショーだなぁ……♪♪
一転して、客席からダッシュで登場する専科の萬さんと磯野さん。
渋くて本当にステキ。後から銀橋を渡って登場する梨花さんと3人、「年の功」の意味をとっくりと見せ付けてくださいます。ああ、うっとり。
大野さんも藤井さんも、お二人とも本当に専科さんの有難味を良く知っているお二人ですよね!
ああ、この場面を作ってくださってありがとうございますm(_ _)m。
………だいぶ順番が前後していますが、とりあえずショーは一通り書き終わったところで。
私はこのショー、大好きなんですよね(*^ ^*)。
基本的に藤井さんのショーで嫌いなものは無い…というか、単純に全部好きなんですけど(汗)、今回は特に、月組の変則体制を巧くつかいきってくれたことが嬉しかったです。
準トップとしても、トップ娘役代理としても標準以上の存在である霧矢大夢。
並みのトップ娘役より華やかな、むしろWトップに近いような気さえする、城咲あいの存在感。
ダルマにし甲斐のある、スタイル良しで美脚ぞろいの男役陣、
強く、誇り高く、個性的な娘役陣。
他の組ではできないショーを作ってくださったことに、心から感謝いたします。
まぁ、一つ要望としては、他の組ではできないついでに、黒燕尾のあとはトップスターのソロダンスに逃げないで、なにか斬新なアイディアを出してほしかったなー、と。だってさ、麻子さんはヴァレンティノのラストでもソロで踊られるんだし、あと数年以内にはあるであろう麻子さんの卒業公演で、やるものがなくなっちゃったら困るじゃないですか!
…いや、そんな先のことを考えても仕方が無いんですけど。
うーん、だからといって何をしてほしいかというと……特に希望があるわけではないんですけどね。
あ、個人的には、せっかくなのであいちゃんとしずくちゃんのデュエットダンスとか観てみたかったかも。男役同士のデュエットはときどきあるけど、娘役同士のダンスってあんまり無いですよね?今の月組の体制だったら、斬新でいいと思うんだけど。
……ダメですかねぇ。
.
フランツ 霧矢大夢
ルキーニ 龍真咲
ルドルフ 遼河はるひ/青樹泉/明日海りお
あいあいルキーニの夢やぶれたり。
…いや、元々ネタだったんですけど(^ ^;ゞ。ルキーニがダメならゾフィーのリベンジ(新公は玉砕していたので…)希望なんですが、、、どうなるんでしょうねぇ。
美穂さんのゾフィーも聴きたかったし観たかったけど、今のあいちゃんのゾフィーなら楽しみなんだけどな。
なんだか、エリザベートについてはカチャ(凪七瑠海)のシシィで一公演分驚いたので、もう本当に何がきても驚かないつもりだったのですが。
まさおのルキーニ自体は驚かなかった(ある意味予想通り)し、みりおともりえの役替りまでは“夢想の範疇”に入っていたのですが。
…さすがに、あひちゃんのルドルフには吃驚してしまいました。まだそんな隠し玉があったとは………負けたわ>劇団。
で。
役替りの組み合わせについて、個人的な予想(とゆーか願望)を書いておきますねっ!(はぁと)
あひルド、もりえエルマー、みりおマデレーネ
↓ ↓ ↓
もりえルド、あひエルマー、みりおマデレーネ
↓ ↓ ↓
みりおルド、あひエルマー、もりえマデレーネ
……す、すみません、もりえちゃんの可愛いピンクのお花ちゃんの残像が(汗)。
なんだか、これ以上書いてもネタになるだけなので(もう十分ネタですが)、「エリザベート」についてはこのへんにしておきます。
あ、でも、特設サイトのトート(麻子さん)とシシィ(カチャ)、超キレイでかっこいいですね(喜)。暖色系のトートって珍しいし、実際に舞台で観るのが楽しみです。
サンケイスポーツの会見写真はどれも写りがイマイチな気がしますが、まぁメークはどのみち本番勝負だし、心配しないで待つことにします!(^ ^)無事チケットが取れますように(祈)。
あ、あとすみませんもう一つだけ。
小池さん、演出変更ナシなんて仰らず、黒天使の振付だけでも変えませんか……?
と、いうところで。
昨夜すっ飛ばした、ショーの第二夜~第四夜の話を書かせていただきます(^ ^)。
第二夜 ヴァンピーロ
ヴァンピーロ伯爵の手下、ファンタスマのメンバーは、かなり選りすぐりのダンサーぞろい。個人的には、次の場面との関係でみっぽーや蘭ちゃんがいないのが残念でしたが、男役も女役もお揃いの黒のパンツスーツでガツガツ踊るこういう場面を月でやっちゃうなんて、藤井さん……ったら!
ていうか、本当に、月娘ったら!(汗)。
いや、そんな月娘たちが大好きなんですけど(*^ ^*)。
シンガーとして入っているのは、彩星りおんと花陽みらちゃん。二人とも、ショートの鬘が良く似合って超イケメン(あれっ?)です。りおんは、ショートだと男役っぽくなっちゃうかなー?と思っていたんですが、全然そんなことは無かったですね。ちゃんと化粧が違うんだなー、さすが!元がキレイな人はイイですねぇ(惚)で。みらちゃんは、まだ下級生なせいか化粧はイマイチなことが多いんですけど、この場面は鬘がよく似合ってて無茶苦茶可愛いです。ああいう、頬にバサっとかかるような髪形が似合うのかな?可愛かったー!
それにしても。りおんは男役時代にはショーの小人数口にもよく入っていた人だし、みらちゃんも「ホフマン」でオランピアを踊ったダンス力。歌いながらちょろっと踊る姿が格好良くてステキでした!もっと観ていたかった……。
あまり回数を観なかったので、全員は見分けられていないような気がします。中では宇月くんがやっぱり凄く眼につきました。結構下手端のライトの当たっていないところで凄い速さでくるくる回っていたりするので、眼が離せない(T T)。
鳳月杏ちゃんは、あんまりにも祐飛さんに似ているので、観るたびについ「なんでこの場面に出てんの?」と思ってしまうんですが(汗)、いや杏ちゃんはダンサーなんだってば(^ ^;ゞ
後半のところで、ものすごく野心的な眼を輝かせて踊っている咲希あかねちゃんに心奪われました。美人は得だなあ。となりに紗那ゆずはちゃんが居たりするともうだめです。他のところも観たいのにーと思ううちに場面が終わる(汗)、いつものパターンです…。
第三夜 ヴァレンティノ
ルドルフ・ヴァレンティノの物語。
ここはとにかく「血と砂」のみっぽーが可愛くてステキでお気に入りなんですが、
今日改めて観て、ふと気がついたことがありました。
最初の「椿姫」。ヴィオレッタの萌花ゆりあちゃんは、監督のナホちゃん(越乃リュウ)の「カット!」の声が入った瞬間に、高飛車にヴァレンティノの手を払うんですね。
まだヴァレンティノの方が新人。ヴィオレッタは、ベテランの大女優(椿姫、という演目自体、ヴィオレッタのキャスティングで客入りが決まる作品ですが…)。
次の「血と砂」。ドンニャ・ソルの美鳳あやちゃんは、「カット」の後、差し出されたヴァレンティノの手を取って起き上がり、仲良く微笑みあい、挨拶しながらハケていきます。
同格の俳優同士。舞台の上では火花を散らして、バックヤードでは仲の良い戦友、そんな感じ。
最後の「熱砂の果て」。ヤスミンの蘭乃はなちゃんは一貫してヴァレンティノを憧れの眼で見つめる。今度は、「カット」の声と共に手を払うのはヴァレンティノの方。偉大なるヴァレンティノと、駆け出しの新人女優。
…あの短い場面で、ちゃんと時間が流れているんですね。しみじみ。
それを追うナターシャ(城咲あい)の追憶。
「ルドルフ・ヴァレンティノは死んだ。命の重みに、なんの依怙贔屓もしない神よ…」
と呟きながら、舞台奥を横切る喪服姿のナターシャ。その嘆き。その純粋な、一途な愛。
愛の物語を多く銀幕に残したルドルフ・ヴァレンティノの、これが最後に得た、愛だった…。
第4夜 ダルマ祭り
…えーっと、この場面ってそんなタイトルだったっけ…?
いいの!そんなことどうだって!
月組万歳!みんなみんな可愛いぞーーーーっ!!(ナホちゃんも!)
最初に銀橋を渡る7人のうち、一番“可愛い”のはもりえちゃんでした。可愛いにもほどがある!カチャがシシィする時代なんだから、背なんて気にせず娘役に転向してくれ!って思ったほど可愛くてスタイル良かった(*^ ^*)。
もりえのマデレーネが観たいです。扮装だけでもいい。超ボンッキュッボンな予感。
そして、まさおはギャル(←死語?)だった。
みりおくんは……なんだかみりおくんの女役に免疫がついたというか、珍しいと思わなくなったというか、……みりおくんは絶対男役の方が向いているので、どんなに可愛くても美人でも華やかで似合っていても、しばらく女役は封印してあげてほしいなあと改めて思いました。
あひるちゃんは普通に美女でしたね。こういう出し物で「普通に美女」って一番コメントに困る(汗)。
マギーは、もっとアメリカンなダイナマイトバディかと思っていたんですが、衣装のせいか、それほどのインパクトはありませんでしたね。こちらも普通に美女だった、と言うべきかな。
園加は相変わらず面白い。樹里ちゃんのディナーショーで披露して以来、園加の女装は“女装”のままだなあ。ラストに大きくウィンクをすると照明が落ちるところが、またなんとも言えずステキです。
ナホちゃんは可愛いです。ええ。ナニカモンクデモ?
とりあえず、全員に共通して言いたいことは一つ。
…どうせ女役するんだったら、脚出そうよみんな!(特にもりえとマギーに)
で。後ろのダルマさんたちも超気になりますっ!!はっきりいって、可愛い娘役さんたちを観ているヒマがない(涙)。(だって娘役さんはまたダルマしてくれるでしょうけど、彼らは二度としないかもしれないんだもん!)
ナホちゃんが銀橋に出てきた途端に前に出てくるガチャ(一色瑠加)・しの(朝桐紫乃)・きっしー(彩央寿音)・あちょうさん(華央あみり)の四人の迫力も凄いし(でも、何気に美脚な4人組なんですよね。怖いけど)、そうかと思えば千海華蘭ちゃんの隣に並んでもなお可愛いかえこちゃん(良基天音)みたいな人もいるし。
ダルマになっても当然のように顔芸しまくりウィンク飛ばしまくりなみっしょん(美翔かずき)とか、どこの美女かと一瞬戸惑うとーやん(榎登也)とか、久々にオラオラな感じで煽りまくってる(彩星)りおんとか、男役がダルマで小芝居してるの初めて観たよ、と感心してしまった鼓英夏ちゃんとか、、、バラエティ豊かで手加減ナシの月組若手(若手じゃないのも混ざってるけど/汗)、万歳!!
幕が上がって、本舞台で蜜蜂の王・麻子さんとダルマたちのダンス。平場で踊るダルマたちに、独りだけ娘役が混ざっていることにいったい何人の人が気づいただろうか。…麗百愛ちゃん、今更ですが本当にすごいよなーーーー。
きりやんの白蘭が登場して、麻子さんとのデュエット。誘うように腰をふるきりやんが色っぽくてたまりません。男役としては不利にもなりがちなボンッキュッボン!のスタイルが、こういうときは色っぽくていいですねぇ~(惚)。鼻の下を思いっきり伸ばして追いかける麻子さんの気持ち、とっても良くわかるわ(^ ^)。
いったん麻子さんがハケて、きりやんセンターでの花々の総踊り。
白い衣装に身を包んだちわわが、物凄い勢いで弾けるように踊っていて、すっごく可愛い。
そして、麻子さんも着替えて戻ってきて、ダルマたちも一緒に全員で中詰めの大盛り上がり。
千秋楽の盛り上がりは、本当に凄かったです。楽しいショーだなぁ……♪♪
一転して、客席からダッシュで登場する専科の萬さんと磯野さん。
渋くて本当にステキ。後から銀橋を渡って登場する梨花さんと3人、「年の功」の意味をとっくりと見せ付けてくださいます。ああ、うっとり。
大野さんも藤井さんも、お二人とも本当に専科さんの有難味を良く知っているお二人ですよね!
ああ、この場面を作ってくださってありがとうございますm(_ _)m。
………だいぶ順番が前後していますが、とりあえずショーは一通り書き終わったところで。
私はこのショー、大好きなんですよね(*^ ^*)。
基本的に藤井さんのショーで嫌いなものは無い…というか、単純に全部好きなんですけど(汗)、今回は特に、月組の変則体制を巧くつかいきってくれたことが嬉しかったです。
準トップとしても、トップ娘役代理としても標準以上の存在である霧矢大夢。
並みのトップ娘役より華やかな、むしろWトップに近いような気さえする、城咲あいの存在感。
ダルマにし甲斐のある、スタイル良しで美脚ぞろいの男役陣、
強く、誇り高く、個性的な娘役陣。
他の組ではできないショーを作ってくださったことに、心から感謝いたします。
まぁ、一つ要望としては、他の組ではできないついでに、黒燕尾のあとはトップスターのソロダンスに逃げないで、なにか斬新なアイディアを出してほしかったなー、と。だってさ、麻子さんはヴァレンティノのラストでもソロで踊られるんだし、あと数年以内にはあるであろう麻子さんの卒業公演で、やるものがなくなっちゃったら困るじゃないですか!
…いや、そんな先のことを考えても仕方が無いんですけど。
うーん、だからといって何をしてほしいかというと……特に希望があるわけではないんですけどね。
あ、個人的には、せっかくなのであいちゃんとしずくちゃんのデュエットダンスとか観てみたかったかも。男役同士のデュエットはときどきあるけど、娘役同士のダンスってあんまり無いですよね?今の月組の体制だったら、斬新でいいと思うんだけど。
……ダメですかねぇ。
.
Appasionado!!
2009年2月8日 宝塚(月) コメント (2)幸運なことに、東京宝塚劇場月組公演千秋楽を観劇することができました♪
お芝居は、特に千秋楽だからといってアドリブが入ることもなく(シリアスな作品ですしね)、いつもどおり(たぶん)の完成度の高い出来。
あ、アドリブといえば、匂宮を女官たちが責め立てる場面で、こころの中務だったかな?がいきなり挙手して「最近、匂宮さまは中将の御許(ちわわ)がお気に入りのようですが」と発言!(^ ^)。次々に「いくらこの人が小顔だからといって!」「小顔なばかりでなくスタイルも良いですけれども!」などなど、(だいぶ適当な記憶なので間違っていると思いますが)口々に言いはじめたのを、ちわわが両頬に手をあてて「あら、まぁ、まぁ、、、」みたいな感じで嬉しそうに反応していたのが楽しかったです★
あげく、最後に…すずなだったかな?あれ、こっちがこころだったかな?が「でも私、大変なところを見てしまいましたの…中将の御許が、匂宮さまでない御方と抱き合っていらっしゃるのを!」みたいな爆弾宣言をして、「ええええーーーーっ!」みたいに皆がのけぞっていました(笑)。
ちわわを抱きしめて「よしよし」みたいにしている匂宮さまは、とってもかっこよかったです(*^ ^*)。そして、歌いながら銀橋に出てきたところで最前列下手サブブロックあたりにいらっしゃったらしい旦那さま候補(?)に、「お前か!?」と因縁をつけていらっしゃいました(^ ^;。
いやー、まぁお約束っちゃお約束な場面ではありますが、ほのぼのと楽しかったです!
先日拝見したときには、かなりヤバそうな感じだったしずくちゃんの喉も大分回復したらしく、歌声(裏声)はまだ辛そうでしたけれども台詞の声は良かったと思います。ホッとしました(汗)。バウのお稽古に入る前に、しっかり休んで治せるといいのですが。
最後のご挨拶で麻子さんも言ってましたが、この公演はウィルスとの闘いだったみたいですものねぇ……。花組さんもみなさん次から次と入れ替わり立ち代り辛そうになってましたが、両組とも、なんとか千秋楽を全員で迎えることができて、本当に良かったですね!
ショーのプロローグ、氷の女王レイナ(城咲あい)と氷の精たちのダンスの場面、麗百愛ちゃんと蘭乃はなちゃんの脚上げ合戦がいつもステキです。それにしても、二人とも本当にキレイなラインですよねぇ!!他にも可愛いひとがたくさんでているのに、ついこの二人を見てしまいます☆
麻子さんの“小林幸子”衣装が飛んで、華やかなオープニング。
まるでお約束のように、前髪をはらりと落とした朝桐紫乃ちゃんの美しさに見惚れて、あっという間に場面が終わってしまいました。
紫乃ちゃんの、ちょっと控えめな、でも最高に幸せそうな…幸せを噛み締めているような透明な笑顔に、いきなり涙が出て困りました。まだ始まったばかりなのにー!二人のこと、見送るためには今から泣いてちゃいけないのにーーーーっ!!
……紫乃ちゃん。「エリザベート」新公のグリュンネ伯爵も、「パリの空よりも高く」新公のアルベール、「ME AND MY GIRL」博多座公演のジャスパー卿……目立たないけれども、何かステキな、ワクワクするナニカを感じさせる芝居をしてくれる人でした。本公演では役らしい役がついたのも今回の右京が初めてという感じでしたが、よくがんばっていたと思います。
そして、最後のショーでのこの充実した笑顔。これを観ることができて、苦労してチケットを取った甲斐があったと思いました。
その次の、ヴァンピーロ~ヴァレンティノ~中詰めのダルマ祭りは、長くなるのでちょっと後回しにさせていただきまーす(汗)。
第五夜 カリエンテ
エンブラAのみりおくんは、前場に引き続き女の子。ストレートの鬘で可愛く装っています。
が、……マチョAのまさお、時間がないのはわかるんですが、そのぺったんこな前髪は……狙い?
セットする時間が無いんなら、ここは諦めて鬘にした方が良かったのではないでしょうか。それか、死ぬ気で前髪セットするか。元々が可愛らしい美人なのに、花役の前に女役用に少し化粧を直してますよね?それで、鬘をむしりとって着替えただけで短いとはいえ場面のセンターを取るのは……難しいんではないか、と(涙)。
この場面、結構レイたちが現れる前の幸せそうなダンスが好きでした。みっしょんと百愛ちゃんのコンビに結構釘付け。KAZUMI-BOYさんの振付、いいですよねぇ。レオンたちのダンスも好きなんです。いかにも獣(けだもの)っぽくて。
で、けっこうこの場面のレオンと人間たちの組み合わせが適当なんですよね。みっしょんは三人がかかりで群がり倒されて、しかもなかなか死なないんでエンブラAを庇おうとして力尽きて倒れる、みたいな芝居までしてるのに、レオン一人で二人とか三人食ってたりする。
なぜだ。みっしょんってばあんなに細っこいのに物凄く強かったりするのか?(^ ^;
(ネタジェンヌ的には月組最強かもしれんが…いや、園加には叶うまい)
で、そんなこんなはおいといて、まさおに襲い掛かるレイ園加が、すごく好きです(惚)。
エンブラみりおに恋をして、食うことを忘れるレイ。
本能を喪ったレイは、仲間として認められない。
それなのに、戻ってきた仲間たちから、咄嗟にみりをを庇おうとする。
みりおエンブラも、お腹の子供(まさおマチョの子)を守ろうと必死にレイに縋る。レイの後ろに隠れて、庇われようとする。女の、いいえ、母の本能は、生きることだけを望むのだから。
母が生きなくては、子は生まれられないのだから…。
それでも。
エンブラA(明日海りお)の涙が海となり、園中からラグリマたちが現れる……
その、白一色の衣装の中に、
ぱぁっと目立つ、美しい紅い華をつけた二人。
ちわわとしのちゃんが、センター奥に並ぶ。
自然と沸き起こる、拍手の渦の中で。
まさに、渦を作るかのように二人が踊る。
小柄なちわわを、まるで空気のように軽々と抱き上げる、しのちゃんの腕。
羽根のようにふんわりとしのちゃんの肩に乗って、また降りてくる小鳥。
二人が踊るたびに、紅い華がキラキラと光る。
二人が回るたびに、紅い華もくるくると回る。
二人が笑うたびに、紅い華が光を弾いてやわらかく微笑む。
再生の祈りを、ただ無心に踊り続ける月組っ子たち。
彼らの祈りは、きっと届くに違いない。
……どこか、に。
あひちゃんの銀橋(すみません、猫は本舞台のみっしょんに釘付けですが…)をはさんで、大階段を使ったフィナーレに。
麻子さんと娘役さんたちのダンス。一瞬麻子さんと組むみっぽーの、なんだろう、すべての仕草がしなやかでうっとりします。ドレスさばきも、腕の動きも、ひどく優雅で。小柄なみっぽーの、ピンっと伸びきった薄い背中が、すごくきれいで。
月娘たちは、これからこの背中を見て育つんだなあ、と、そんなことをふと思いました。
あの細い肩で、大事なモノを支えなくてはならない学年になったんですね。
ただただ、可愛い可愛い、と、可愛いがるばかりだった85期、が。
……10年。
初舞台から見守ってきて、今、彼らが研10であることに戸惑ってしまいます。
……ってことは、祐飛さ…(黙)。
平場に降りてのダンスが始まると、大階段の下手上方からロケッツが降りてくる。
ピンクと黒の、ちょっとオトナっぽいデザインの衣装。
場面の音楽が切れると、下手からモナSのちわわが登場。麻子さんとちょっと踊って(確かキスしてましたよね楽は!?)、センターへ。
卒業生の餞にロケットS、っていうのは結構珍しいことだと思うのですが。
小柄だと思っていたちわわの、驚くほど細くて長い、キレイな脚。眼福でした(*^ ^*)。
確か、ここでつけていたのは白い薔薇だったと思います。黒とピンクの衣装に映えて、キレイでした。銀橋に出てきて踊るとき、幸せそうに、ひとつひとつの振りを丁寧に踊るちわわ。
…いままでずっと、がんばってきてくれてありがとう。
次の黒燕尾で、髪をきっちり、一筋の乱れも無くまとめたしのちゃんの、毅然とした美しさに見惚れて、花をチェックするのを忘れました……ごめんなさいm(_ _)m。確か白だったと思うんだけど。
オープニングではあんなに幸せそうにニコニコ踊っていたしのちゃんが、何かを堪えるように目をうるませて、それでもきっぱりと顔をあげて踊っていた姿が、目にも鮮烈に残っています。
回りの下級生たちが、背伸びして気障ったり、かっこつけたり、一生懸命ウィンクしたりしている中で、泰然と笑顔で、求道者のように踊り続けたしのちゃん。その美しさは、きっと下級生にも伝わったことと思います。
パレードも、終始笑顔。
ちわわの花は、銀色に染めた花で、胸元に結構大きく飾られていました。
しのちゃんは、シャンシャンに合わせたのか、黒いレースで囲んだ紅い小薔薇(?)のようなデザイン。衣装の一部みたいに良く似合っていました。
ところで。
卒業生がパレードでいつ抜けるか、っていうのは、組によって違うんでしょうか?
らぎちゃん・シナちゃんが卒業した雪組さんでは、パレードで銀橋に行く前に確か二人ともハケたのに、月組は、ちわわもしのちゃんも銀橋に出て、まだ戻ってきてもハケず、最後に幕が降りるまで笑顔で舞台の上に居ました。
ナホちゃんのご挨拶が少し長めだったのかな?普通に、ご挨拶して、二人の手紙を読んで、コメントして…で、幕があがって、と、流れ自体は違和感なかったのですが。
ご挨拶はあさってにでもCSで流れるでしょうから割愛しますが、二人ともしっかりと、良いご挨拶でした。しのちゃんが途中で言葉が詰まってしまって、言いたかったことが全部いえなかったみたいでしたが(T T)、2回目か3回目のカーテンコールで、麻子さんが「言い残したことは?」みたいな感じで言わせていました。相変わらずよく気がつくトップさんですよねっ(嬉)。
ちわわは、いつもどおりのちわわで。
元気いっぱいで、はっきりきっぱりしてて、明るくて。
しのちゃんが「今が一番幸せです!……あ。……でも、(このへんの間がしのちゃんらしい)もっと幸せになれるようにがんばります(ぽわわん)」みたいなことを言えば、
ちわわも「もっと幸せになります!」と言い切ってみたりして。
麻子さんがそれを受けて、最前列下手サブセンターあたりを横目で見ながら「この大観衆の前で言ったからには、幸せにしていただかないと。月組全員が恨みますよ」と言ってみたり。
おっとりとやわらかな、優しい光みたいなものに満ちた、暖かな千秋楽でした。
で。
劇場の中はほんわかと暖かかったわけですがっ!!
……外は寒かった……。
3回くらい死ぬかと思いました。風が吹き荒れたときとか。
あの、お願いですからジェンヌのみなさん、12月1月2月に楽を迎える公演で卒業するの止めましょうよ(真顔)。ファンは本当に辛いんですよーーーーっ!!
ま、ともあれ。
最初に、なぜか麻子さんだけ出てきました。びっくりするほど早かった!お仕事だったんでしょうね。前回の「ME AND MY GIRL」の千秋楽でも、きりやんだけ先に帰ってましたが、そういうことって多いのかなあ?
その後、寒風吹きすさぶ中待ち続けること数十分、しのちゃんの出。
本当にキレイな、可愛い笑顔で、歩いていかれました。
こんなにコートだのマフラーだのに包まっている私がこんなに寒いのに、紋付の羽織一枚で平然と、幸せそうに歩いていくしのちゃんの清しさに、あらためて感心してみたりして。
…つくづく、ジェンヌさんは鍛え方が違うよなあ、と。
また少し間をおいて、今度はちわわ。
白を基調に、薄いピンクの花をあしらった可愛らしい花をもったちわわは、本当に涙が出るほど幸せそうで、そして、誰よりも可愛かった!!
ファンの掛け声に、「ありがとうございます!」といい声で返事をして、にこぉっと微笑んだちわわ。「幸せ」色のオーラが、噴水のようにあたりを包んでいました。
ファンの皆さんも、幸せだったでしょうねぇ。後ろで観ていたギャラリーたちまで、幸せのおすそ分けをもらったみたいで嬉しかったですよ(*^ ^*)。
でも。
さすがに耐え切れず、申し訳ないけど、卒業生二人を見送って、すぐ帰りました。
ああ、月組っ子の出待ち、見たかったなあ(涙)。
お二人のファンの皆様、今まで本当にお疲れ様でした!!
これからも宝塚を、どうぞよろしく(*^ ^*)。
.
お芝居は、特に千秋楽だからといってアドリブが入ることもなく(シリアスな作品ですしね)、いつもどおり(たぶん)の完成度の高い出来。
あ、アドリブといえば、匂宮を女官たちが責め立てる場面で、こころの中務だったかな?がいきなり挙手して「最近、匂宮さまは中将の御許(ちわわ)がお気に入りのようですが」と発言!(^ ^)。次々に「いくらこの人が小顔だからといって!」「小顔なばかりでなくスタイルも良いですけれども!」などなど、(だいぶ適当な記憶なので間違っていると思いますが)口々に言いはじめたのを、ちわわが両頬に手をあてて「あら、まぁ、まぁ、、、」みたいな感じで嬉しそうに反応していたのが楽しかったです★
あげく、最後に…すずなだったかな?あれ、こっちがこころだったかな?が「でも私、大変なところを見てしまいましたの…中将の御許が、匂宮さまでない御方と抱き合っていらっしゃるのを!」みたいな爆弾宣言をして、「ええええーーーーっ!」みたいに皆がのけぞっていました(笑)。
ちわわを抱きしめて「よしよし」みたいにしている匂宮さまは、とってもかっこよかったです(*^ ^*)。そして、歌いながら銀橋に出てきたところで最前列下手サブブロックあたりにいらっしゃったらしい旦那さま候補(?)に、「お前か!?」と因縁をつけていらっしゃいました(^ ^;。
いやー、まぁお約束っちゃお約束な場面ではありますが、ほのぼのと楽しかったです!
先日拝見したときには、かなりヤバそうな感じだったしずくちゃんの喉も大分回復したらしく、歌声(裏声)はまだ辛そうでしたけれども台詞の声は良かったと思います。ホッとしました(汗)。バウのお稽古に入る前に、しっかり休んで治せるといいのですが。
最後のご挨拶で麻子さんも言ってましたが、この公演はウィルスとの闘いだったみたいですものねぇ……。花組さんもみなさん次から次と入れ替わり立ち代り辛そうになってましたが、両組とも、なんとか千秋楽を全員で迎えることができて、本当に良かったですね!
ショーのプロローグ、氷の女王レイナ(城咲あい)と氷の精たちのダンスの場面、麗百愛ちゃんと蘭乃はなちゃんの脚上げ合戦がいつもステキです。それにしても、二人とも本当にキレイなラインですよねぇ!!他にも可愛いひとがたくさんでているのに、ついこの二人を見てしまいます☆
麻子さんの“小林幸子”衣装が飛んで、華やかなオープニング。
まるでお約束のように、前髪をはらりと落とした朝桐紫乃ちゃんの美しさに見惚れて、あっという間に場面が終わってしまいました。
紫乃ちゃんの、ちょっと控えめな、でも最高に幸せそうな…幸せを噛み締めているような透明な笑顔に、いきなり涙が出て困りました。まだ始まったばかりなのにー!二人のこと、見送るためには今から泣いてちゃいけないのにーーーーっ!!
……紫乃ちゃん。「エリザベート」新公のグリュンネ伯爵も、「パリの空よりも高く」新公のアルベール、「ME AND MY GIRL」博多座公演のジャスパー卿……目立たないけれども、何かステキな、ワクワクするナニカを感じさせる芝居をしてくれる人でした。本公演では役らしい役がついたのも今回の右京が初めてという感じでしたが、よくがんばっていたと思います。
そして、最後のショーでのこの充実した笑顔。これを観ることができて、苦労してチケットを取った甲斐があったと思いました。
その次の、ヴァンピーロ~ヴァレンティノ~中詰めのダルマ祭りは、長くなるのでちょっと後回しにさせていただきまーす(汗)。
第五夜 カリエンテ
エンブラAのみりおくんは、前場に引き続き女の子。ストレートの鬘で可愛く装っています。
が、……マチョAのまさお、時間がないのはわかるんですが、そのぺったんこな前髪は……狙い?
セットする時間が無いんなら、ここは諦めて鬘にした方が良かったのではないでしょうか。それか、死ぬ気で前髪セットするか。元々が可愛らしい美人なのに、花役の前に女役用に少し化粧を直してますよね?それで、鬘をむしりとって着替えただけで短いとはいえ場面のセンターを取るのは……難しいんではないか、と(涙)。
この場面、結構レイたちが現れる前の幸せそうなダンスが好きでした。みっしょんと百愛ちゃんのコンビに結構釘付け。KAZUMI-BOYさんの振付、いいですよねぇ。レオンたちのダンスも好きなんです。いかにも獣(けだもの)っぽくて。
で、けっこうこの場面のレオンと人間たちの組み合わせが適当なんですよね。みっしょんは三人がかかりで群がり倒されて、しかもなかなか死なないんでエンブラAを庇おうとして力尽きて倒れる、みたいな芝居までしてるのに、レオン一人で二人とか三人食ってたりする。
なぜだ。みっしょんってばあんなに細っこいのに物凄く強かったりするのか?(^ ^;
(ネタジェンヌ的には月組最強かもしれんが…いや、園加には叶うまい)
で、そんなこんなはおいといて、まさおに襲い掛かるレイ園加が、すごく好きです(惚)。
エンブラみりおに恋をして、食うことを忘れるレイ。
本能を喪ったレイは、仲間として認められない。
それなのに、戻ってきた仲間たちから、咄嗟にみりをを庇おうとする。
みりおエンブラも、お腹の子供(まさおマチョの子)を守ろうと必死にレイに縋る。レイの後ろに隠れて、庇われようとする。女の、いいえ、母の本能は、生きることだけを望むのだから。
母が生きなくては、子は生まれられないのだから…。
それでも。
エンブラA(明日海りお)の涙が海となり、園中からラグリマたちが現れる……
その、白一色の衣装の中に、
ぱぁっと目立つ、美しい紅い華をつけた二人。
ちわわとしのちゃんが、センター奥に並ぶ。
自然と沸き起こる、拍手の渦の中で。
まさに、渦を作るかのように二人が踊る。
小柄なちわわを、まるで空気のように軽々と抱き上げる、しのちゃんの腕。
羽根のようにふんわりとしのちゃんの肩に乗って、また降りてくる小鳥。
二人が踊るたびに、紅い華がキラキラと光る。
二人が回るたびに、紅い華もくるくると回る。
二人が笑うたびに、紅い華が光を弾いてやわらかく微笑む。
再生の祈りを、ただ無心に踊り続ける月組っ子たち。
彼らの祈りは、きっと届くに違いない。
……どこか、に。
あひちゃんの銀橋(すみません、猫は本舞台のみっしょんに釘付けですが…)をはさんで、大階段を使ったフィナーレに。
麻子さんと娘役さんたちのダンス。一瞬麻子さんと組むみっぽーの、なんだろう、すべての仕草がしなやかでうっとりします。ドレスさばきも、腕の動きも、ひどく優雅で。小柄なみっぽーの、ピンっと伸びきった薄い背中が、すごくきれいで。
月娘たちは、これからこの背中を見て育つんだなあ、と、そんなことをふと思いました。
あの細い肩で、大事なモノを支えなくてはならない学年になったんですね。
ただただ、可愛い可愛い、と、可愛いがるばかりだった85期、が。
……10年。
初舞台から見守ってきて、今、彼らが研10であることに戸惑ってしまいます。
……ってことは、祐飛さ…(黙)。
平場に降りてのダンスが始まると、大階段の下手上方からロケッツが降りてくる。
ピンクと黒の、ちょっとオトナっぽいデザインの衣装。
場面の音楽が切れると、下手からモナSのちわわが登場。麻子さんとちょっと踊って(確かキスしてましたよね楽は!?)、センターへ。
卒業生の餞にロケットS、っていうのは結構珍しいことだと思うのですが。
小柄だと思っていたちわわの、驚くほど細くて長い、キレイな脚。眼福でした(*^ ^*)。
確か、ここでつけていたのは白い薔薇だったと思います。黒とピンクの衣装に映えて、キレイでした。銀橋に出てきて踊るとき、幸せそうに、ひとつひとつの振りを丁寧に踊るちわわ。
…いままでずっと、がんばってきてくれてありがとう。
次の黒燕尾で、髪をきっちり、一筋の乱れも無くまとめたしのちゃんの、毅然とした美しさに見惚れて、花をチェックするのを忘れました……ごめんなさいm(_ _)m。確か白だったと思うんだけど。
オープニングではあんなに幸せそうにニコニコ踊っていたしのちゃんが、何かを堪えるように目をうるませて、それでもきっぱりと顔をあげて踊っていた姿が、目にも鮮烈に残っています。
回りの下級生たちが、背伸びして気障ったり、かっこつけたり、一生懸命ウィンクしたりしている中で、泰然と笑顔で、求道者のように踊り続けたしのちゃん。その美しさは、きっと下級生にも伝わったことと思います。
パレードも、終始笑顔。
ちわわの花は、銀色に染めた花で、胸元に結構大きく飾られていました。
しのちゃんは、シャンシャンに合わせたのか、黒いレースで囲んだ紅い小薔薇(?)のようなデザイン。衣装の一部みたいに良く似合っていました。
ところで。
卒業生がパレードでいつ抜けるか、っていうのは、組によって違うんでしょうか?
らぎちゃん・シナちゃんが卒業した雪組さんでは、パレードで銀橋に行く前に確か二人ともハケたのに、月組は、ちわわもしのちゃんも銀橋に出て、まだ戻ってきてもハケず、最後に幕が降りるまで笑顔で舞台の上に居ました。
ナホちゃんのご挨拶が少し長めだったのかな?普通に、ご挨拶して、二人の手紙を読んで、コメントして…で、幕があがって、と、流れ自体は違和感なかったのですが。
ご挨拶はあさってにでもCSで流れるでしょうから割愛しますが、二人ともしっかりと、良いご挨拶でした。しのちゃんが途中で言葉が詰まってしまって、言いたかったことが全部いえなかったみたいでしたが(T T)、2回目か3回目のカーテンコールで、麻子さんが「言い残したことは?」みたいな感じで言わせていました。相変わらずよく気がつくトップさんですよねっ(嬉)。
ちわわは、いつもどおりのちわわで。
元気いっぱいで、はっきりきっぱりしてて、明るくて。
しのちゃんが「今が一番幸せです!……あ。……でも、(このへんの間がしのちゃんらしい)もっと幸せになれるようにがんばります(ぽわわん)」みたいなことを言えば、
ちわわも「もっと幸せになります!」と言い切ってみたりして。
麻子さんがそれを受けて、最前列下手サブセンターあたりを横目で見ながら「この大観衆の前で言ったからには、幸せにしていただかないと。月組全員が恨みますよ」と言ってみたり。
おっとりとやわらかな、優しい光みたいなものに満ちた、暖かな千秋楽でした。
で。
劇場の中はほんわかと暖かかったわけですがっ!!
……外は寒かった……。
3回くらい死ぬかと思いました。風が吹き荒れたときとか。
あの、お願いですからジェンヌのみなさん、12月1月2月に楽を迎える公演で卒業するの止めましょうよ(真顔)。ファンは本当に辛いんですよーーーーっ!!
ま、ともあれ。
最初に、なぜか麻子さんだけ出てきました。びっくりするほど早かった!お仕事だったんでしょうね。前回の「ME AND MY GIRL」の千秋楽でも、きりやんだけ先に帰ってましたが、そういうことって多いのかなあ?
その後、寒風吹きすさぶ中待ち続けること数十分、しのちゃんの出。
本当にキレイな、可愛い笑顔で、歩いていかれました。
こんなにコートだのマフラーだのに包まっている私がこんなに寒いのに、紋付の羽織一枚で平然と、幸せそうに歩いていくしのちゃんの清しさに、あらためて感心してみたりして。
…つくづく、ジェンヌさんは鍛え方が違うよなあ、と。
また少し間をおいて、今度はちわわ。
白を基調に、薄いピンクの花をあしらった可愛らしい花をもったちわわは、本当に涙が出るほど幸せそうで、そして、誰よりも可愛かった!!
ファンの掛け声に、「ありがとうございます!」といい声で返事をして、にこぉっと微笑んだちわわ。「幸せ」色のオーラが、噴水のようにあたりを包んでいました。
ファンの皆さんも、幸せだったでしょうねぇ。後ろで観ていたギャラリーたちまで、幸せのおすそ分けをもらったみたいで嬉しかったですよ(*^ ^*)。
でも。
さすがに耐え切れず、申し訳ないけど、卒業生二人を見送って、すぐ帰りました。
ああ、月組っ子の出待ち、見たかったなあ(涙)。
お二人のファンの皆様、今まで本当にお疲れ様でした!!
これからも宝塚を、どうぞよろしく(*^ ^*)。
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東京宝塚劇場にて、「夢の浮橋/Apasionado!!」を観劇してまいりました。
ついこの間始まったばかりと思っていたこの公演も、ふと気がつくと、早くも明日で千秋楽!?(@ @;; や、ヤバイ、まだ何も書いてない(汗)と、いきなり焦りだしました。
(新公の後で一回途中まで書いたんですけど、あんときも消えたんだよな……)
とりあえず、作品についてのおおまかな感想は先日(新公のときにも)書きましたので、いきなりキャストごとに感想を書かせていただきます。
本公演と新人公演を併記させていただきますが、とにかく演出意図(というかテーマ?)がかなり違う作品でしたので、同じ役でキャストを比較しているつもりは全くありませーん!そのあたりは誤解なさらないよう、ひらにお願いいたしますm(_ _)m。
あ!!でも、その前に、ちょっとだけショーの話を。
ちわわ、カッコイイよーーーっ!!
愛しい85期がまた一人減ってしまうだけで悲しいんですけど、それにしても今回のショーでのちわわの扱いは「破格」ですよね。ヴァンピーロ伯爵の場面のファンタスマリーダー、ラグリマでの紫乃ちゃんとの高いリフト、ロケットセンター・・・藤井さん、愛してくれてありがとうね。
すごく嬉しかったです。ええ本当に。モニカ、ジョーダンと良い芝居をするようになってきた矢先の卒業で寂しいかぎりですが、これだけ餞になる公演で卒業できるのは幸せだな、と思います。85期は、どの組も幸せに卒業していて嬉しいよぉ(^ ^)。
紫乃ちゃんも、良い笑顔で踊っていて、なんだかとっても癒されました。
フロルのダルマで久しぶりに(ロケット卒業してから初めて…だよね?)見た脚は、相変わらず長くて形がキレイで(*^ ^*)。いやー、これまたありがとう藤井さん(^ ^;ゞ。
匂宮(瀬奈じゅん/明日海りお)
麻子さんの匂宮は、華やかで悪戯好きで憎めない、なんとなく、原作の頭の中将を連想させる部分がありました。薫への競争意識を表に出しているのは、原作のイメージに近かったかな?なんというか、甘えたでわがままなふうに見える芸風にあわせて、そういう匂宮をちゃんと大野さんが演出してくれていたと思います。
ただ、結構野心家っぽく見えた一面があって、至高の椅子に座ることを拒否するのが、なんていうか「あなたしかいなんです!」と言ってほしいわがまま王子、みたいに見えたんだよな…でも、そんな我侭で小心者なところも匂宮の魅力のうちなんだからいいのかな(^ ^;
薫と並び称され、薫へのライバル意識から自分の衣に香を焚き染める…というあたりも納得できる可愛らしさのある匂宮でした。
ただ、光る君のようでありたいという気持ちが行き過ぎて、光る君と同じ罪を犯すことへの障壁が低くなってしまった、という解釈なのかなあ?ラストに至って、突然皇統を継ぐことを受け入れるのは良いんですけど、気持ちよーく“罪”に浸った後ろ向きなラストになってしまったのは違和感がありました。個人的には、ああいう救いようのない後味の悪いラストも嫌いではない(外部作品ではよくあるし)んですが、タカラヅカで観たいとは思わないんですよね……。
でも、今回に限ってはあれはあれでアリだったのかな、と思い直しました。だって、30分の休憩を挟んで男役ダルマ祭りなラテンショーがあるんだもん!!(笑)。誰だってご機嫌で帰りますよ!…ってなわけで、大野さんの勝ち(^ ^)。
みりおくんの匂宮は、あのメンバーの中では圧倒的に華やかで、目を惹く存在でした。ただ、あまりにも匂宮が華やかすぎて、“匂宮と薫が並び称される”という設定に疑問が残ったのは、原作的にはどうなんでしょうね。
…でも、ひとつの独立した作品としては、アリな設定なんですよね。本公演に比べて、原作との親和性の少ない、その分大野さんらしさのある物語になっていたと思います。
彼の意図がどちらにあったのかはわかりませんが。
圧倒的で、華やかで、なのに至高の椅子に座ることを恐怖する匂宮。
その匂宮を凌駕せねばならない兄宮の苦悩。
夕霧右大臣の「視野がお狭うございますな。光る君であれば、率先して宇治御幸を盛り上げてくださいましたでしょうに」という台詞の重みと、そう言われてしまう二宮の気持ちが痛々しかったです。確かに、宇治御幸を守り立てる華やぎが、宇月くんの二宮には足りないことが明白で。その台詞を言いながら、ちらっと匂宮を思い浮かべる重臣たちの目と、居たたまれない二宮の痛みがつらかったです。
「民に楽しみを与えてやる」ためには、生真面目で面白みのない皇子よりも、圧倒的に華やかなスターが必要なのだ、という理屈があまりにもタカラヅカで、目の前に明日海りおが立っているだけで悲しいほどに説得力がありました。
そして、真顔で「兄上だって十分盛り上げられますよ」とか言ってしまいそうな匂宮、そんなこと言われて、笑ってかわすことなど出来そうにもない生真面目な二宮、という組み合わせは、本当に見事としか言いようの無いキャスティングで。……上宮王家の剣を渡す二宮も、受け取る匂宮も、どちらも哀れで痛々しくて、たまりませんでした。
薫との関係も痛かったなあ。宮廷の評価も、薫自身の自覚も、“匂宮と並び立つ”ことなど思いもよらないだろうに、匂宮ひとりがこだわっている。「光る君」の直系の息子である薫、という存在に(実際には血のつながりはないにも関わらず)。
薫の真似をして香を焚き染め、薫の女に手を出して……そうやって、匂宮が追いかける薫は、現実の薫ではなく、「光る君の息子」である薫。匂宮は、大君の形代として浮舟を手元に置く薫を責める権利などないのです。匂宮自身、薫を光る君の形代として欲しているのだから。
だから、ラストに至って匂宮は、世界を救うために至高の椅子に座る決心をし、
……その代償に、薫の人生と未来を自分のものにする。
そうまでして座らねばならない椅子であり、
薫にとっても、それを差し出してまで匂宮を座らせねばならない椅子だった。
それでも。
匂宮はあくまでも自分で罪の椅子に座ることを択んだのであり、誰かに強制されたものではないことがわかっている。
だから、彼は不幸に浸らない。ピンと背を伸ばして、肩を張って、すべての民の罪を背負って壇をあがる。
壇の上に待つものが、罪深き闇であったとしても、
自分の背中をじっと見守る薫の存在を、知っているから。
薫( 霧矢大夢/光月るう)
いやー、きりやんもるうちゃんも、本来のキャラクターとしては薫じゃないと思うんですよね。
薫が主人公の「宇治十帖」で、匂宮を演じるのが本来のニンという気がします。
でも、なかなか面白い配役でした。原作どおりではない舞台ですから、こういう薫もありだし、素敵だったと思います(*^ ^*)。
きりやんの薫は、とにかく登場の「時雨」の歌が印象的で。いつものことながら素晴らしい歌唱力で、薫、という人物を心に刻み込まれたような気がします。いい歌ですよねぇ…(しみじみ)。花組公演を観に遠征して以来、ずっと頭の中で鳴り続けていた「太王四神記」の音楽の数々が、「夢の浮橋」を観て以来ぴたっと息を潜めて、薫の「時雨」の歌と、浮舟の歌ばかりが回っています。カラオケに入ったら歌ってみたい!(^ ^)
で。
本公演では、浮舟は薫を愛しているんですよね。
薫を愛しているのに、大君の形代としか見られていないことが哀しい。弾けない琴を、「薫様をお慰めするために必要だから」練習しようとする。なのにどうしてもうまく出来なくて、「私は何のためにこのお邸にいるんだろう…」と悩んでいる。
だから、本公演の薫は、すごく冷たい感じがするんです。浮舟が愛しているのは薫なのに、なぜ薫は!?って感じ。
でも。観ているうちにだんだんわかってくる。たぶん、薫が追いかけているのは匂宮なんですよね。愛しているかどうかはともかくとして(腐)、匂宮の関心を、自分一身に集めていたいとは思っているんでしょう。匂宮が他の人に関心を持つことに我慢ができない。だから、わざと自分の愛する女の情報を流して、誘うような真似だってしていそう……(←そういう腹黒いところも含めてすごく好き)
匂宮が「期待に応えるタチだ」ということを、知っているから。
浮舟のことは愛しているけれども、大君の形代にしているつもりは無かったけれども、
薫には、どうすれば人を愛することができるのかわからなかった。彼は、誰にも愛されなかったから……何事にも無関心な母にも、血の繫がらない父(光る君)にも。
最初の「雲隠れ」の場面で、光る君は最初に匂宮に誘いをかけます。
匂宮に、自分と同じ“罪”の匂いを感じたのか?それとも、実際には自分の血を引かない息子より、実の孫を択んだのか。
いずれにしても、薫は自ら手を挙げてはじめて認められる。
だから。手を挙げなければ認められない、それが自分。ただそこに居れば認められ、愛してもらえる匂宮とは、違う……そう、思い込んでいる。
浮舟に対する不器用な愛し方は、そんな思い込みが感じられるのです(考えすぎ?)。
そして彼は、匂宮の醜聞を煽りたて、実際にはそれほどのことでもない事件を大事にして匂宮を追い詰める。
最終的に匂宮の関心を自分に向けるため、に。
新公での蘭ちゃんの浮舟は、幼すぎて、愛の意味がよくわかっていない存在でした。
“薫を慰めるために”いろいろがんばるのは同じなのですが、それに挫折したときの嘆きの意味が違う。
あくまでも、薫は自分の保護者であり、皇族の血を引く自分を大切に育ててくれた父母の恩に報いるためにはここを追い出されるわけにはいかない、という強迫観念のように見えました。
そんな、いつも無理をしている寂しい少女が、初めてステキなお兄さんに優しくされてころっと恋に落ちる。「忘れ雪」ですな(←違うから)。
だからなのか? るうちゃんの薫は、蘭ちゃん浮舟のことをちゃんと愛しているように見えて、もしかしたら大君の面影を追っているだけなのかも?と思わせるところもありました。その匙加減が絶妙だったような気がします。
優しくて、優柔不断で、あんまりはっきりしないタイプ。薫自身は、匂宮に対してそれほど思い入れがないように見えました。逆に、みりおくんの匂宮のほうが、薫に拘っていた印象。
薫が匂宮に拘っていない分、ラストで匂宮に全てを捧げる薫が、哀れに見えました。
でも、自己犠牲に酔ってはいないところが清々しくて、圧倒的な華を持った“日嗣の皇子”と、その影として生きる運命を選んだ薫、という構図に、二人の強い意志を感じたんですよね。
本公演は、薫の支配下に匂宮が下った印象があって、だからこそ、匂宮はあんなにも辛そうに(嫌そうに)壇をあがっていくんだろうな、と思ったのですが……。これはこれで、「雲隠」で夕霧の命ずるままに壇を登る光る君にかぶって、興味深いラストだな、と思いました。
浮舟(羽桜しずく/蘭乃はな)
浮舟の芝居については上でも書いちゃいましたけど。
しずくちゃんは、なんというか、はっきり自分の意思を持った女として浮舟を演じたいんだろうな、と思いました。
最初の出会いで、暗闇なのに匂宮の正体を見破ったときや、「私を介さず、直接じゃれあってくださいな」と言うときのコケティッシュなイメージが。
それでいて、琴を弾くときの自信無さげで不安定な感じのギャップが、すごく魅力的。
薫を愛しているんだな、と、そこはしっかり作りこんでいながら、優しくて親切な(本当の関心がないから出来る優しさだとわかったうえで)お兄さんにふらっと揺れる女心をきちんと表現できるひと。
まっすぐに愛と向かい合える強さは、彼女の強みだと思います。
先日観たときは、風邪でもひいたのか声がずいぶん不安定で残念でしたが、次のバウ公演を楽しみにしています!!
蘭ちゃんの浮舟は、もうとにかく可愛かった!!(デレデレ)
紅梅の姫君と同系列の役作りではありましたが、きちんとしずくちゃんの芝居に引きずられない蘭ちゃんらしい(新公らしい)浮舟をつくっていたのが頼もしいです。
ショーでは必要以上に強気で元気でいっぱいいっぱい(*^ ^*)な蘭ちゃんなので、小宰相も観てみたかった気がしますが、今回は浮舟で正解だったかな?こちらもバウなんですよね。楽しみだなあ☆(←チケット取れるんですか?)
…うわっ、まさか3人しか書けないと思わなかった(涙)。
明日が千秋楽なのにーーーっ、ごめんなさい!しばらく引っ張るかもしれません(T T)。
.
ついこの間始まったばかりと思っていたこの公演も、ふと気がつくと、早くも明日で千秋楽!?(@ @;; や、ヤバイ、まだ何も書いてない(汗)と、いきなり焦りだしました。
(新公の後で一回途中まで書いたんですけど、あんときも消えたんだよな……)
とりあえず、作品についてのおおまかな感想は先日(新公のときにも)書きましたので、いきなりキャストごとに感想を書かせていただきます。
本公演と新人公演を併記させていただきますが、とにかく演出意図(というかテーマ?)がかなり違う作品でしたので、同じ役でキャストを比較しているつもりは全くありませーん!そのあたりは誤解なさらないよう、ひらにお願いいたしますm(_ _)m。
あ!!でも、その前に、ちょっとだけショーの話を。
ちわわ、カッコイイよーーーっ!!
愛しい85期がまた一人減ってしまうだけで悲しいんですけど、それにしても今回のショーでのちわわの扱いは「破格」ですよね。ヴァンピーロ伯爵の場面のファンタスマリーダー、ラグリマでの紫乃ちゃんとの高いリフト、ロケットセンター・・・藤井さん、愛してくれてありがとうね。
すごく嬉しかったです。ええ本当に。モニカ、ジョーダンと良い芝居をするようになってきた矢先の卒業で寂しいかぎりですが、これだけ餞になる公演で卒業できるのは幸せだな、と思います。85期は、どの組も幸せに卒業していて嬉しいよぉ(^ ^)。
紫乃ちゃんも、良い笑顔で踊っていて、なんだかとっても癒されました。
フロルのダルマで久しぶりに(ロケット卒業してから初めて…だよね?)見た脚は、相変わらず長くて形がキレイで(*^ ^*)。いやー、これまたありがとう藤井さん(^ ^;ゞ。
匂宮(瀬奈じゅん/明日海りお)
麻子さんの匂宮は、華やかで悪戯好きで憎めない、なんとなく、原作の頭の中将を連想させる部分がありました。薫への競争意識を表に出しているのは、原作のイメージに近かったかな?なんというか、甘えたでわがままなふうに見える芸風にあわせて、そういう匂宮をちゃんと大野さんが演出してくれていたと思います。
ただ、結構野心家っぽく見えた一面があって、至高の椅子に座ることを拒否するのが、なんていうか「あなたしかいなんです!」と言ってほしいわがまま王子、みたいに見えたんだよな…でも、そんな我侭で小心者なところも匂宮の魅力のうちなんだからいいのかな(^ ^;
薫と並び称され、薫へのライバル意識から自分の衣に香を焚き染める…というあたりも納得できる可愛らしさのある匂宮でした。
ただ、光る君のようでありたいという気持ちが行き過ぎて、光る君と同じ罪を犯すことへの障壁が低くなってしまった、という解釈なのかなあ?ラストに至って、突然皇統を継ぐことを受け入れるのは良いんですけど、気持ちよーく“罪”に浸った後ろ向きなラストになってしまったのは違和感がありました。個人的には、ああいう救いようのない後味の悪いラストも嫌いではない(外部作品ではよくあるし)んですが、タカラヅカで観たいとは思わないんですよね……。
でも、今回に限ってはあれはあれでアリだったのかな、と思い直しました。だって、30分の休憩を挟んで男役ダルマ祭りなラテンショーがあるんだもん!!(笑)。誰だってご機嫌で帰りますよ!…ってなわけで、大野さんの勝ち(^ ^)。
みりおくんの匂宮は、あのメンバーの中では圧倒的に華やかで、目を惹く存在でした。ただ、あまりにも匂宮が華やかすぎて、“匂宮と薫が並び称される”という設定に疑問が残ったのは、原作的にはどうなんでしょうね。
…でも、ひとつの独立した作品としては、アリな設定なんですよね。本公演に比べて、原作との親和性の少ない、その分大野さんらしさのある物語になっていたと思います。
彼の意図がどちらにあったのかはわかりませんが。
圧倒的で、華やかで、なのに至高の椅子に座ることを恐怖する匂宮。
その匂宮を凌駕せねばならない兄宮の苦悩。
夕霧右大臣の「視野がお狭うございますな。光る君であれば、率先して宇治御幸を盛り上げてくださいましたでしょうに」という台詞の重みと、そう言われてしまう二宮の気持ちが痛々しかったです。確かに、宇治御幸を守り立てる華やぎが、宇月くんの二宮には足りないことが明白で。その台詞を言いながら、ちらっと匂宮を思い浮かべる重臣たちの目と、居たたまれない二宮の痛みがつらかったです。
「民に楽しみを与えてやる」ためには、生真面目で面白みのない皇子よりも、圧倒的に華やかなスターが必要なのだ、という理屈があまりにもタカラヅカで、目の前に明日海りおが立っているだけで悲しいほどに説得力がありました。
そして、真顔で「兄上だって十分盛り上げられますよ」とか言ってしまいそうな匂宮、そんなこと言われて、笑ってかわすことなど出来そうにもない生真面目な二宮、という組み合わせは、本当に見事としか言いようの無いキャスティングで。……上宮王家の剣を渡す二宮も、受け取る匂宮も、どちらも哀れで痛々しくて、たまりませんでした。
薫との関係も痛かったなあ。宮廷の評価も、薫自身の自覚も、“匂宮と並び立つ”ことなど思いもよらないだろうに、匂宮ひとりがこだわっている。「光る君」の直系の息子である薫、という存在に(実際には血のつながりはないにも関わらず)。
薫の真似をして香を焚き染め、薫の女に手を出して……そうやって、匂宮が追いかける薫は、現実の薫ではなく、「光る君の息子」である薫。匂宮は、大君の形代として浮舟を手元に置く薫を責める権利などないのです。匂宮自身、薫を光る君の形代として欲しているのだから。
だから、ラストに至って匂宮は、世界を救うために至高の椅子に座る決心をし、
……その代償に、薫の人生と未来を自分のものにする。
そうまでして座らねばならない椅子であり、
薫にとっても、それを差し出してまで匂宮を座らせねばならない椅子だった。
それでも。
匂宮はあくまでも自分で罪の椅子に座ることを択んだのであり、誰かに強制されたものではないことがわかっている。
だから、彼は不幸に浸らない。ピンと背を伸ばして、肩を張って、すべての民の罪を背負って壇をあがる。
壇の上に待つものが、罪深き闇であったとしても、
自分の背中をじっと見守る薫の存在を、知っているから。
薫( 霧矢大夢/光月るう)
いやー、きりやんもるうちゃんも、本来のキャラクターとしては薫じゃないと思うんですよね。
薫が主人公の「宇治十帖」で、匂宮を演じるのが本来のニンという気がします。
でも、なかなか面白い配役でした。原作どおりではない舞台ですから、こういう薫もありだし、素敵だったと思います(*^ ^*)。
きりやんの薫は、とにかく登場の「時雨」の歌が印象的で。いつものことながら素晴らしい歌唱力で、薫、という人物を心に刻み込まれたような気がします。いい歌ですよねぇ…(しみじみ)。花組公演を観に遠征して以来、ずっと頭の中で鳴り続けていた「太王四神記」の音楽の数々が、「夢の浮橋」を観て以来ぴたっと息を潜めて、薫の「時雨」の歌と、浮舟の歌ばかりが回っています。カラオケに入ったら歌ってみたい!(^ ^)
で。
本公演では、浮舟は薫を愛しているんですよね。
薫を愛しているのに、大君の形代としか見られていないことが哀しい。弾けない琴を、「薫様をお慰めするために必要だから」練習しようとする。なのにどうしてもうまく出来なくて、「私は何のためにこのお邸にいるんだろう…」と悩んでいる。
だから、本公演の薫は、すごく冷たい感じがするんです。浮舟が愛しているのは薫なのに、なぜ薫は!?って感じ。
でも。観ているうちにだんだんわかってくる。たぶん、薫が追いかけているのは匂宮なんですよね。愛しているかどうかはともかくとして(腐)、匂宮の関心を、自分一身に集めていたいとは思っているんでしょう。匂宮が他の人に関心を持つことに我慢ができない。だから、わざと自分の愛する女の情報を流して、誘うような真似だってしていそう……(←そういう腹黒いところも含めてすごく好き)
匂宮が「期待に応えるタチだ」ということを、知っているから。
浮舟のことは愛しているけれども、大君の形代にしているつもりは無かったけれども、
薫には、どうすれば人を愛することができるのかわからなかった。彼は、誰にも愛されなかったから……何事にも無関心な母にも、血の繫がらない父(光る君)にも。
最初の「雲隠れ」の場面で、光る君は最初に匂宮に誘いをかけます。
匂宮に、自分と同じ“罪”の匂いを感じたのか?それとも、実際には自分の血を引かない息子より、実の孫を択んだのか。
いずれにしても、薫は自ら手を挙げてはじめて認められる。
だから。手を挙げなければ認められない、それが自分。ただそこに居れば認められ、愛してもらえる匂宮とは、違う……そう、思い込んでいる。
浮舟に対する不器用な愛し方は、そんな思い込みが感じられるのです(考えすぎ?)。
そして彼は、匂宮の醜聞を煽りたて、実際にはそれほどのことでもない事件を大事にして匂宮を追い詰める。
最終的に匂宮の関心を自分に向けるため、に。
新公での蘭ちゃんの浮舟は、幼すぎて、愛の意味がよくわかっていない存在でした。
“薫を慰めるために”いろいろがんばるのは同じなのですが、それに挫折したときの嘆きの意味が違う。
あくまでも、薫は自分の保護者であり、皇族の血を引く自分を大切に育ててくれた父母の恩に報いるためにはここを追い出されるわけにはいかない、という強迫観念のように見えました。
そんな、いつも無理をしている寂しい少女が、初めてステキなお兄さんに優しくされてころっと恋に落ちる。「忘れ雪」ですな(←違うから)。
だからなのか? るうちゃんの薫は、蘭ちゃん浮舟のことをちゃんと愛しているように見えて、もしかしたら大君の面影を追っているだけなのかも?と思わせるところもありました。その匙加減が絶妙だったような気がします。
優しくて、優柔不断で、あんまりはっきりしないタイプ。薫自身は、匂宮に対してそれほど思い入れがないように見えました。逆に、みりおくんの匂宮のほうが、薫に拘っていた印象。
薫が匂宮に拘っていない分、ラストで匂宮に全てを捧げる薫が、哀れに見えました。
でも、自己犠牲に酔ってはいないところが清々しくて、圧倒的な華を持った“日嗣の皇子”と、その影として生きる運命を選んだ薫、という構図に、二人の強い意志を感じたんですよね。
本公演は、薫の支配下に匂宮が下った印象があって、だからこそ、匂宮はあんなにも辛そうに(嫌そうに)壇をあがっていくんだろうな、と思ったのですが……。これはこれで、「雲隠」で夕霧の命ずるままに壇を登る光る君にかぶって、興味深いラストだな、と思いました。
浮舟(羽桜しずく/蘭乃はな)
浮舟の芝居については上でも書いちゃいましたけど。
しずくちゃんは、なんというか、はっきり自分の意思を持った女として浮舟を演じたいんだろうな、と思いました。
最初の出会いで、暗闇なのに匂宮の正体を見破ったときや、「私を介さず、直接じゃれあってくださいな」と言うときのコケティッシュなイメージが。
それでいて、琴を弾くときの自信無さげで不安定な感じのギャップが、すごく魅力的。
薫を愛しているんだな、と、そこはしっかり作りこんでいながら、優しくて親切な(本当の関心がないから出来る優しさだとわかったうえで)お兄さんにふらっと揺れる女心をきちんと表現できるひと。
まっすぐに愛と向かい合える強さは、彼女の強みだと思います。
先日観たときは、風邪でもひいたのか声がずいぶん不安定で残念でしたが、次のバウ公演を楽しみにしています!!
蘭ちゃんの浮舟は、もうとにかく可愛かった!!(デレデレ)
紅梅の姫君と同系列の役作りではありましたが、きちんとしずくちゃんの芝居に引きずられない蘭ちゃんらしい(新公らしい)浮舟をつくっていたのが頼もしいです。
ショーでは必要以上に強気で元気でいっぱいいっぱい(*^ ^*)な蘭ちゃんなので、小宰相も観てみたかった気がしますが、今回は浮舟で正解だったかな?こちらもバウなんですよね。楽しみだなあ☆(←チケット取れるんですか?)
…うわっ、まさか3人しか書けないと思わなかった(涙)。
明日が千秋楽なのにーーーっ、ごめんなさい!しばらく引っ張るかもしれません(T T)。
.
東宝劇場にて、月組「夢の浮橋」の新人公演を観劇してまいりました。
……でも、その前に。
星組の安蘭けいさん、遠野あすかさんの後任として、
柚希礼音くん、夢咲ねねちゃんの就任が正式に発表されました。
礼音くん、ねねちゃん、おめでとう!!
正直、あれ?まだ発表されてなかったんだっけ?とか思ってしまったりしましたが(^ ^;ゞ、
とにかく。
トウコさん、あすかちゃんの後任ではプレッシャーもあるでしょうけれども、せっかく若くして就任したのですから、これからがんばって大輪の花を咲かせて欲しいな、と思います。
たまたま、なんですけど、85期(礼音くん)も89期(ねねちゃん)も月組で同期全員のロケットをしていたコンビ、なんですね。
85期の本当の初舞台だった雪組さんの大劇場公演「ノバ・ボサ・ノバ」は、私が初めて観た「初舞台生公演」でした。
あれから10年。初舞台から見守ってきた二人が、今、星組でコンビを組む。
良い作品に恵まれて、幸せなトップ生活になりますように。
心の底から祈っています。
同時に発表された組替えの3人(凰稀かなめ/星へ、早霧せいな/雪へ、天咲千華/花へ)も、新しい組で新しい自分を見つけて、輝いてくれますように。
……とりあえず、、、、雪組さんは大劇場まで観に行くしかないのかな……(T T)。
ってなとこで、本題・「夢の浮橋」新人公演。
演出は、本公演と同じく大野拓史。
ああ、大野さんはコレがやりたかったのか、と納得しました。
全く同じ脚本・演出で、全く違う物語世界を立ちあげてのけること、それ自体が。
本公演の、甘やかで昏い、気持ちよく“罪”に浸って現世を否定する倒錯的な無常観と、
新人公演の、真っ直ぐで涼やかな、「乗り越える」強さと「振り向かない」強靭さを併せ持つ貴族精神と。
どちらも大野さんの「源氏」であり、大野さんの「タカラヅカ」でもあったのだろう、と思います。
残念ながら、本公演も一回しか観ていないので演出的な違いの詳細を指摘することはできないのですが、光源氏の存在感とか、秋好中宮や夕霧の立ち位置とか、観ていての印象はかなり違いましたね。
役者の個性による役の人物のキャラクターの違い以上に、演出手法というか、「世界観」の違いが鮮明で驚きました。
どちらが好きか、というのは好みの問題だと思うのですが、私は、新人公演の世界観が好きでした。
薫から数珠を受け取り、自分の運命を受け入れて玉座に向かう明日海匂宮の、ピンと伸びた背と、振り向くことのない潔さ。匂宮から光る君へ向かうベクトルが弱まって、薫への気持ち(=過ぎ去った幼い時間へのリスペクト)が明確になっていたのも印象的でした。
そのあたりをあえて弱めて、“罪”への怯えと光る君への執着を表に出した本公演も面白い試みだったのですが、どちらが好きかと問われるのであれば、私は新人公演の方が好きだ、としか言いようがありません。
演出意図自体は本公演の方が面白いので、うまく嵌ればそちらの方が気に入ったと思うのですが……。汚いものをじっと見凝めてしまう、嫌なものなのに何故か執着してしまう……そういう心理は理解できますし、そういう芝居も非常に好きなのですが、あえて「タカラヅカ」の、それも大劇場作品でそれを観たいと思わないので。
夢々しいものを求めるニーズにも対応しなくてはならない大劇場作品で、中途半端にやってほしくない。昏い方向に向かっていく物語は、中途半端にやると、どうしても気持ちよく不幸に浸ってしまうように見えてしまって非常に不愉快なものになってしまうものですから。
物語がどんなに悲惨でも、挫けずに前を向いて、あるいは足元をしっかりと見て、一歩一歩進んでいこうとする物語が、私は好きです。
どんなに悲しい、択びたくない道であっても、自ら択んだ以上は自覚をもって振り返ることなく歩いていく物語が、私は好きです。
…こんなコトを考えるのも、本公演と新公が同じ作品とは思えないほど違っていたから、ですo(^-^)o
殆ど同じ一つの脚本で、全く違う二つの物語を創り上げた立ち上げた大野さんと月組っ子たちに、プロージット。
…キャストごとの感想は、また後日☆
.
……でも、その前に。
星組の安蘭けいさん、遠野あすかさんの後任として、
柚希礼音くん、夢咲ねねちゃんの就任が正式に発表されました。
礼音くん、ねねちゃん、おめでとう!!
正直、あれ?まだ発表されてなかったんだっけ?とか思ってしまったりしましたが(^ ^;ゞ、
とにかく。
トウコさん、あすかちゃんの後任ではプレッシャーもあるでしょうけれども、せっかく若くして就任したのですから、これからがんばって大輪の花を咲かせて欲しいな、と思います。
たまたま、なんですけど、85期(礼音くん)も89期(ねねちゃん)も月組で同期全員のロケットをしていたコンビ、なんですね。
85期の本当の初舞台だった雪組さんの大劇場公演「ノバ・ボサ・ノバ」は、私が初めて観た「初舞台生公演」でした。
あれから10年。初舞台から見守ってきた二人が、今、星組でコンビを組む。
良い作品に恵まれて、幸せなトップ生活になりますように。
心の底から祈っています。
同時に発表された組替えの3人(凰稀かなめ/星へ、早霧せいな/雪へ、天咲千華/花へ)も、新しい組で新しい自分を見つけて、輝いてくれますように。
……とりあえず、、、、雪組さんは大劇場まで観に行くしかないのかな……(T T)。
ってなとこで、本題・「夢の浮橋」新人公演。
演出は、本公演と同じく大野拓史。
ああ、大野さんはコレがやりたかったのか、と納得しました。
全く同じ脚本・演出で、全く違う物語世界を立ちあげてのけること、それ自体が。
本公演の、甘やかで昏い、気持ちよく“罪”に浸って現世を否定する倒錯的な無常観と、
新人公演の、真っ直ぐで涼やかな、「乗り越える」強さと「振り向かない」強靭さを併せ持つ貴族精神と。
どちらも大野さんの「源氏」であり、大野さんの「タカラヅカ」でもあったのだろう、と思います。
残念ながら、本公演も一回しか観ていないので演出的な違いの詳細を指摘することはできないのですが、光源氏の存在感とか、秋好中宮や夕霧の立ち位置とか、観ていての印象はかなり違いましたね。
役者の個性による役の人物のキャラクターの違い以上に、演出手法というか、「世界観」の違いが鮮明で驚きました。
どちらが好きか、というのは好みの問題だと思うのですが、私は、新人公演の世界観が好きでした。
薫から数珠を受け取り、自分の運命を受け入れて玉座に向かう明日海匂宮の、ピンと伸びた背と、振り向くことのない潔さ。匂宮から光る君へ向かうベクトルが弱まって、薫への気持ち(=過ぎ去った幼い時間へのリスペクト)が明確になっていたのも印象的でした。
そのあたりをあえて弱めて、“罪”への怯えと光る君への執着を表に出した本公演も面白い試みだったのですが、どちらが好きかと問われるのであれば、私は新人公演の方が好きだ、としか言いようがありません。
演出意図自体は本公演の方が面白いので、うまく嵌ればそちらの方が気に入ったと思うのですが……。汚いものをじっと見凝めてしまう、嫌なものなのに何故か執着してしまう……そういう心理は理解できますし、そういう芝居も非常に好きなのですが、あえて「タカラヅカ」の、それも大劇場作品でそれを観たいと思わないので。
夢々しいものを求めるニーズにも対応しなくてはならない大劇場作品で、中途半端にやってほしくない。昏い方向に向かっていく物語は、中途半端にやると、どうしても気持ちよく不幸に浸ってしまうように見えてしまって非常に不愉快なものになってしまうものですから。
物語がどんなに悲惨でも、挫けずに前を向いて、あるいは足元をしっかりと見て、一歩一歩進んでいこうとする物語が、私は好きです。
どんなに悲しい、択びたくない道であっても、自ら択んだ以上は自覚をもって振り返ることなく歩いていく物語が、私は好きです。
…こんなコトを考えるのも、本公演と新公が同じ作品とは思えないほど違っていたから、ですo(^-^)o
殆ど同じ一つの脚本で、全く違う二つの物語を創り上げた立ち上げた大野さんと月組っ子たちに、プロージット。
…キャストごとの感想は、また後日☆
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「エリザベート」配役希望
2009年1月20日 宝塚(月) コメント (2)本当なら、今日はせっかく遠征してまで観てきた雪組バウホール公演「忘れ雪」とか、花組大劇場公演「太王四神記」とかを書くつもりだったのですが。
……先週にカチャ(凪七瑠海)のエリザベート役が発表され、昨日タニちゃん(大和悠河)さんのご卒業が発表された、宝塚歌劇団。
カチャが公演の後どうなるかもわからないし、これだけいっぺんにいろんな人が卒業してしまうのに、組替えは絶対にある(それもかなり大規模に)はず……
これから何が起こるか本当にわからないんだなあ、とか、なんだか色々考えてしまいました(←今日も一日会議でヒマだっただけ)
と、いうわけで。
月組公演「エリザベート」の希望配役をひとつ。組替えもありうる前提で。
トート 瀬奈じゅん
シシィ 凪七瑠海
---ここまで確定。
まずは、シシィの夫、オーストリア皇帝フランツ。
フランツとシシィが並ぶ場面も多いし、ピンヒールを履いた(公称)170cmのシシィよりも大きく見えないと始まらない、役。
それだけのガタイがあって、難しいフランツの歌(特に、樹里ちゃんも苦労していた低音部)を歌いこなせそうな人、なんて……宝塚ひろしといえども、一人しか思い浮かびません。シシィと一緒に月組に来てください、ともちん(悠未ひろ)。
背だけならあひちゃんも似合いなんだけどなーーーーー(T T)。あひちゃんが死ぬ気で低音部のボイトレをしてくれる前提で、ダブルキャストで是非。
続いて、きりやんの当たり役・ルキーニ。
出番も台詞もダントツ多くて、時代の狂気を体現する役。物語世界を広げて、閉じる、扇の要の役割を果たす存在感が必要。
これはもう、初演のオリジナルキャスト・轟悠さんしかいない!と思ったのですが、残念ながら雪組さんにご出演中でした(涙)。きりやんのルキーニをもう一度観たいのはやまやまですが、まぁそういうわけにもいかないでしょうから、ここはいっぱつ、「新エリザ」を象徴するキャストとして、世界初!城咲あいちゃんの女性版ルキーニで。(←意味不明?)
エリザベートに、ではなく、トートに恋した哀れなルキーニ。
叶わぬ恋の果て、恋しい死神の愛を成就させるために自らナイフを振りかざす。自らの運命の皮肉に、嘲いながら、嘆きながら……。そんな切ない女心を、あいちゃんなら短い場面でも見事に表現してくれると思うのですが。
……歌は、編曲よろしくお願いしまーす>小池さん♪(にっこり)。
悲劇の王子様・ルドルフ。
これはもう、まさおとみりおのダブルキャストでお願いします。
二人とも、ルドルフやってない期間はマデレーネってことで是非。
子ルドルフも本役に合わせてダブルで。
まさおの時は舞乃ゆかちゃん、みりおの時は都月みあちゃん、とかどうでしょう。なんとなく、顔立ちのふんいきだけですが。
ただし、お二人とも歌は未知数なので、必要に応じて吹き替えってことで…(←おい)。
…個人的に、シュヴァルツェンベルグとかヒューブナーとかが密かにメインキャストに入っていたりしますが、、、まぁそんな個人的事情はおいといて(^ ^)。
ゾフィーは、雪組のハマコさん(未来優希)に対抗できるのはきりやんゾフィーしかない、と思っているのですが、まぁそういうワケにもいかないでしょうから。
ここは順当に、美穂圭子さんでお願いしたいです。是非是非。…というか、絶対に!(ここだけ真顔)
そのほかの娘役さんの役は……。
ヘレネ しずくちゃん。あ、シシィと同期だ(^ ^)。
リヒテンシュタイン あーちゃん(花瀬みずか)。おお、ぴったり♪
ルドヴィカ おときち(音姫すなお)。あーちゃんと役替りでも可。
スターレイ (天野)ほたる。
ヴィンディッシュ嬢 すずな(憧花ゆりの)。
そして!!マダム・ヴォルフにこころ(妃鳳こころ)!
……うおおお、こころのマダム・ヴォルフ絶対良いと思うぞっ!!(自画自賛)
黒天使は、この際尚さんの振付を捨てて、全く新しくしていただけないでしょうか(*^ ^*)。
ホントはヤンさん(安寿ミラ)あたりにお願いしたいところですが、難しいかもしれないので外部の方で良い方がいらっしゃれば、それで。
半分は娘役にしてリフト有の超絶難度ダンス、っていう感じで。
男役は(桐生)園加ともりえ(青樹泉)を中心に4人、娘役はみっぽー(美鳳あや)と麗百愛ちゃんを中心に、同じく4人。これにマデレーネ(ルドルフの片方)を入れた合計9人、ってことで。
わずか3年の間をおいて、月組で二回目のエリザベート。
間隔も短いし、やっぱり何らかの大幅な演出変更が必要だと思うんですよ。
黒天使の振り付け変更と、女性版ルキーニ。
ここまでやれば、だいぶ新作感があるのではないか、と思うのですが……。
……まぁ、近いうちにきっといろいろ発表されるんでしょうし、月組東宝が終わればすぐに制作発表もあるでしょうから、そのときまでのお楽しみ…ですね。
っつーか、焦らさないで決まっていることは早く発表してください>劇団
ま、なにはともあれ。
本当に譲れないのは一点だけです。
新公シシィは彩星りおんでお願いします!!。
……きりやんは、どこに行っても輝ける人ですが、とりあえず一度花組に特出してくださいな(←単にきりゆひの並びをもう一度観たいだけ)(あ”、梅田芸術劇場はミーマイ発表済みだった……役が無いじゃん/しょぼん)(いっそジェラルドとジャッキーゆひきりで役替りとか?)(いやそんな、可愛くて実力派の花組若手に喧嘩売る気かお前……)
.
……先週にカチャ(凪七瑠海)のエリザベート役が発表され、昨日タニちゃん(大和悠河)さんのご卒業が発表された、宝塚歌劇団。
カチャが公演の後どうなるかもわからないし、これだけいっぺんにいろんな人が卒業してしまうのに、組替えは絶対にある(それもかなり大規模に)はず……
これから何が起こるか本当にわからないんだなあ、とか、なんだか色々考えてしまいました(←今日も一日会議でヒマだっただけ)
と、いうわけで。
月組公演「エリザベート」の希望配役をひとつ。組替えもありうる前提で。
トート 瀬奈じゅん
シシィ 凪七瑠海
---ここまで確定。
まずは、シシィの夫、オーストリア皇帝フランツ。
フランツとシシィが並ぶ場面も多いし、ピンヒールを履いた(公称)170cmのシシィよりも大きく見えないと始まらない、役。
それだけのガタイがあって、難しいフランツの歌(特に、樹里ちゃんも苦労していた低音部)を歌いこなせそうな人、なんて……宝塚ひろしといえども、一人しか思い浮かびません。シシィと一緒に月組に来てください、ともちん(悠未ひろ)。
背だけならあひちゃんも似合いなんだけどなーーーーー(T T)。あひちゃんが死ぬ気で低音部のボイトレをしてくれる前提で、ダブルキャストで是非。
続いて、きりやんの当たり役・ルキーニ。
出番も台詞もダントツ多くて、時代の狂気を体現する役。物語世界を広げて、閉じる、扇の要の役割を果たす存在感が必要。
これはもう、初演のオリジナルキャスト・轟悠さんしかいない!と思ったのですが、残念ながら雪組さんにご出演中でした(涙)。きりやんのルキーニをもう一度観たいのはやまやまですが、まぁそういうわけにもいかないでしょうから、ここはいっぱつ、「新エリザ」を象徴するキャストとして、世界初!城咲あいちゃんの女性版ルキーニで。(←意味不明?)
エリザベートに、ではなく、トートに恋した哀れなルキーニ。
叶わぬ恋の果て、恋しい死神の愛を成就させるために自らナイフを振りかざす。自らの運命の皮肉に、嘲いながら、嘆きながら……。そんな切ない女心を、あいちゃんなら短い場面でも見事に表現してくれると思うのですが。
……歌は、編曲よろしくお願いしまーす>小池さん♪(にっこり)。
悲劇の王子様・ルドルフ。
これはもう、まさおとみりおのダブルキャストでお願いします。
二人とも、ルドルフやってない期間はマデレーネってことで是非。
子ルドルフも本役に合わせてダブルで。
まさおの時は舞乃ゆかちゃん、みりおの時は都月みあちゃん、とかどうでしょう。なんとなく、顔立ちのふんいきだけですが。
ただし、お二人とも歌は未知数なので、必要に応じて吹き替えってことで…(←おい)。
…個人的に、シュヴァルツェンベルグとかヒューブナーとかが密かにメインキャストに入っていたりしますが、、、まぁそんな個人的事情はおいといて(^ ^)。
ゾフィーは、雪組のハマコさん(未来優希)に対抗できるのはきりやんゾフィーしかない、と思っているのですが、まぁそういうワケにもいかないでしょうから。
ここは順当に、美穂圭子さんでお願いしたいです。是非是非。…というか、絶対に!(ここだけ真顔)
そのほかの娘役さんの役は……。
ヘレネ しずくちゃん。あ、シシィと同期だ(^ ^)。
リヒテンシュタイン あーちゃん(花瀬みずか)。おお、ぴったり♪
ルドヴィカ おときち(音姫すなお)。あーちゃんと役替りでも可。
スターレイ (天野)ほたる。
ヴィンディッシュ嬢 すずな(憧花ゆりの)。
そして!!マダム・ヴォルフにこころ(妃鳳こころ)!
……うおおお、こころのマダム・ヴォルフ絶対良いと思うぞっ!!(自画自賛)
黒天使は、この際尚さんの振付を捨てて、全く新しくしていただけないでしょうか(*^ ^*)。
ホントはヤンさん(安寿ミラ)あたりにお願いしたいところですが、難しいかもしれないので外部の方で良い方がいらっしゃれば、それで。
半分は娘役にしてリフト有の超絶難度ダンス、っていう感じで。
男役は(桐生)園加ともりえ(青樹泉)を中心に4人、娘役はみっぽー(美鳳あや)と麗百愛ちゃんを中心に、同じく4人。これにマデレーネ(ルドルフの片方)を入れた合計9人、ってことで。
わずか3年の間をおいて、月組で二回目のエリザベート。
間隔も短いし、やっぱり何らかの大幅な演出変更が必要だと思うんですよ。
黒天使の振り付け変更と、女性版ルキーニ。
ここまでやれば、だいぶ新作感があるのではないか、と思うのですが……。
……まぁ、近いうちにきっといろいろ発表されるんでしょうし、月組東宝が終わればすぐに制作発表もあるでしょうから、そのときまでのお楽しみ…ですね。
っつーか、焦らさないで決まっていることは早く発表してください>劇団
ま、なにはともあれ。
本当に譲れないのは一点だけです。
新公シシィは彩星りおんでお願いします!!。
……きりやんは、どこに行っても輝ける人ですが、とりあえず一度花組に特出してくださいな(←単にきりゆひの並びをもう一度観たいだけ)(あ”、梅田芸術劇場はミーマイ発表済みだった……役が無いじゃん/しょぼん)(いっそジェラルドとジャッキーゆひきりで役替りとか?)(いやそんな、可愛くて実力派の花組若手に喧嘩売る気かお前……)
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どんなエリザベートが観たい?
2009年1月15日 宝塚(月)月組公演『エリザベート』 エリザベート役について、歌劇団から衝撃の発表がありました。
エリザベート役 ・・・ 凪七瑠海(宙組)
なんか、生半可なことでは驚かないつもりだったのですが。
霧矢さんでも、あいちゃんでも、しずくちゃんでも、みりおくんでも、まさおくんでも、りおんくんでも、蘭ちゃんでも、みらちゃんでも、ちゅーちゃんでも、ねねちゃんが戻ってきてくれても、あーちゃんでも、オトキチでも、すずなでも、こころでも、まなちゃんでも、さゆちゃんでも、かおりちゃんでも、アリスちゃんでも、れみちゃんでも、えーっとあと誰がいるかな、もりえちゃんでも、マギーでも、あひちゃんでも、もういっそナホちゃんでも、
……誰が来ても驚かないつもり、でした。(最後の方はちょっと自棄な感じですが)
しかーし!!
さすがに。
トップ娘役がいない月組。他の組からエリザベート役が来るんなら、イコールトップ娘役としてってことになるだろうし、ってことは当然娘役だろうと思っていたんですよね。
他の組からトップ娘役さんが組替えで来るか、組内の娘役か、男役か、その3パターンしか考えてなかった。
さすがに、他の組の若手男役さんが来るとは………!!
まさか、カチャ転向して月組トップ娘役、なんてことないですよね?宙組では小さいけど、麻子さんや霧矢さんの相手役するにはいくらなんでも大きい気が……(あひちゃんなら良いかもしれませんけど)
いや、たとえ転向はしないにしても、「エリザベート」が終わったらどうなるんだろう…?
歌劇団公式サイトの注意書きにも「宙組公演には出演しません」とは書いてあるけど、「特出です」とも「組替えです」とも明記していないんですよね(涙)。
まさか、今後どばっと組替え情報が出て、その中でカチャがどこかに(月に?)組替えというのがあるのか、逆に組替えじゃなくて「95周年は若手の特出役替り祭りをします!」みたいな話で、各組の87~89期あたりの誰かが他組に特出(それも女役で!?)することになるのか??
な、何が起こるのかさっぱり見当もつかなくって、すっごい不安になります~(T T)。
それにしても。次の正塚作品での新人公演主演は当然カチャだと思っていたのですが…。まさか、月組でみりおくんのシシィ相手にトートで新公するとか、そういう冗談は無いですよね?
これだけ衝撃的なことが起こると、本当に何が起きても驚かないような気がしてしまいますが、それにしても若手にとっては毎年が『大事な1年』なハズなので、ちゃんと大切にしてあげてほしいです。研10を超えてから、悔やんでも遅いので……。
とりあえず、カチャはヴォイトレが大変そうですけど、、、あ、でもどうせ中日もオスカル/ベルナールの役替りだし、中日終わってからも少し時間があるから、大丈夫なんでしょうかねぇ(汗)。
個人的に、マイベストシシィは文句なく麻子さん(ちなみにマイベスト麻子さんでもある/汗)なので、同じく男役のカチャシシィはとても楽しみです。ただ、麻子さんのシシィが良かったのは、包容力があって優しい(そして、とても幼くてカワイイ)サエコさんのトートあったればこそ、なワケで………、すごーく繊細な感じになりそうな麻子さんのトートに似合うのは、キレイな娘役さんのシシィの方なんじゃないのかなあ、と思ってしまうんですけどね。
これはもう、麻子さんには“俺様トート”でがんばっていただくしかない!!
ということで、健闘をお祈りしております……。
何かと話題豊富な月組「エリザベート」。
他のキャストも含めて、月組生がみんな楽しめる舞台になりますように。
そして、私もせめて一回は観られますように(^ ^;
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エリザベート役 ・・・ 凪七瑠海(宙組)
なんか、生半可なことでは驚かないつもりだったのですが。
霧矢さんでも、あいちゃんでも、しずくちゃんでも、みりおくんでも、まさおくんでも、りおんくんでも、蘭ちゃんでも、みらちゃんでも、ちゅーちゃんでも、ねねちゃんが戻ってきてくれても、あーちゃんでも、オトキチでも、すずなでも、こころでも、まなちゃんでも、さゆちゃんでも、かおりちゃんでも、アリスちゃんでも、れみちゃんでも、えーっとあと誰がいるかな、もりえちゃんでも、マギーでも、あひちゃんでも、もういっそナホちゃんでも、
……誰が来ても驚かないつもり、でした。(最後の方はちょっと自棄な感じですが)
しかーし!!
さすがに。
トップ娘役がいない月組。他の組からエリザベート役が来るんなら、イコールトップ娘役としてってことになるだろうし、ってことは当然娘役だろうと思っていたんですよね。
他の組からトップ娘役さんが組替えで来るか、組内の娘役か、男役か、その3パターンしか考えてなかった。
さすがに、他の組の若手男役さんが来るとは………!!
まさか、カチャ転向して月組トップ娘役、なんてことないですよね?宙組では小さいけど、麻子さんや霧矢さんの相手役するにはいくらなんでも大きい気が……(あひちゃんなら良いかもしれませんけど)
いや、たとえ転向はしないにしても、「エリザベート」が終わったらどうなるんだろう…?
歌劇団公式サイトの注意書きにも「宙組公演には出演しません」とは書いてあるけど、「特出です」とも「組替えです」とも明記していないんですよね(涙)。
まさか、今後どばっと組替え情報が出て、その中でカチャがどこかに(月に?)組替えというのがあるのか、逆に組替えじゃなくて「95周年は若手の特出役替り祭りをします!」みたいな話で、各組の87~89期あたりの誰かが他組に特出(それも女役で!?)することになるのか??
な、何が起こるのかさっぱり見当もつかなくって、すっごい不安になります~(T T)。
それにしても。次の正塚作品での新人公演主演は当然カチャだと思っていたのですが…。まさか、月組でみりおくんのシシィ相手にトートで新公するとか、そういう冗談は無いですよね?
これだけ衝撃的なことが起こると、本当に何が起きても驚かないような気がしてしまいますが、それにしても若手にとっては毎年が『大事な1年』なハズなので、ちゃんと大切にしてあげてほしいです。研10を超えてから、悔やんでも遅いので……。
とりあえず、カチャはヴォイトレが大変そうですけど、、、あ、でもどうせ中日もオスカル/ベルナールの役替りだし、中日終わってからも少し時間があるから、大丈夫なんでしょうかねぇ(汗)。
個人的に、マイベストシシィは文句なく麻子さん(ちなみにマイベスト麻子さんでもある/汗)なので、同じく男役のカチャシシィはとても楽しみです。ただ、麻子さんのシシィが良かったのは、包容力があって優しい(そして、とても幼くてカワイイ)サエコさんのトートあったればこそ、なワケで………、すごーく繊細な感じになりそうな麻子さんのトートに似合うのは、キレイな娘役さんのシシィの方なんじゃないのかなあ、と思ってしまうんですけどね。
これはもう、麻子さんには“俺様トート”でがんばっていただくしかない!!
ということで、健闘をお祈りしております……。
何かと話題豊富な月組「エリザベート」。
他のキャストも含めて、月組生がみんな楽しめる舞台になりますように。
そして、私もせめて一回は観られますように(^ ^;
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東京宝塚劇場にて、月組公演「夢の浮橋/Apasionado!!」を観劇してまいりました。
年頭の誓い、じゃない、年末の誓い(週に一度はノー残業デー!)を守るべく、平日夜の日比谷に行ってまいりました(^ ^)。
この調子で来週からもがんばるぞ!!(←なにを)
何を隠そう、月組公演を担当している大野さん&藤井さん、あ~んど赤坂の雪組「カラマーゾフ…」の齋藤さん、この3人って、荻田さんが宝塚を卒業した今、「猫が大好きな演出家3人衆」なんですよね(^ ^;ゞ
この3人が東京に揃ったこの1月は、猫にとってもかなり幸せで、しかも忙しい(笑)季節です♪
いやーもう、とりあえず、月組ファン的には心が震えるサイコーのショーでした!
ホント、麻子さんも霧矢さんも素晴らしいショースターですねっっ!!(^ ^)しかも、並み居る月娘たちの男前でカッコイイこと!男役がずらりと並んだ中詰めの花々の場面、女装した男役さんたちがみんな可愛くてうっとりしました。周りを固める月娘たち、かっこよすぎです(←そんな月娘が大好きです)。
しかーし。藤井さんと齋藤さん、仲良すぎじゃない?
藤井さんの齋藤さん大好きっぷりにちょっと受けちゃいました。
もうご存知無い方も多いかもしれませんが、汐美真帆さんと大空祐飛さんがW主演をした齋藤さんの作品は「ライブ・アパシオナード 血と砂」というタイトルでした(爆)。
まさか「Apasionado!!」というタイトルの作品で、「血と砂」が出てこようとは。
フアン・ガルラードとドンニャ・ソルですよあなた。
しかもドンニャはみっぽー(美鳳あや)ちゃんですよっ!!
……牛だったくせにっっっ!!
で、ソロを歌うのがオトキチ(音姫すなお)ですよ!話を紹介するのが(城咲)あいちゃんですよ!
……ルシアだったり「砂」だったりしたくせにっっっ!!
いやーもう、たまらんほど可愛かったです。みっぽードンニャ。そして、残り少ない「血と砂」メンバーが総出で、楽しかったです(はぁと)。
麻子さん、ちゃんと闘牛服に着替えていただきたかったなあ………(←時間ないから無理)
というわけで、一番心に残ったのは、お花さんたちと「血と砂」。
…なんですけど、でも、とにかく全編好きです♪ なんというか、相変わらず藤井作品は「おもちゃ箱をひっくり返したような」という形容詞がよく似合うな、と。ごちゃごちゃしてまとまりがなくて、エネルギッシュでノンストップ!なところが。
あと、月組の今の体制をうまく使ったなーと思いました。ある意味、普通のトップ娘役よりトップスターに近かったあいちゃんの存在が、藤井さんのツボに入ったなーと思いました。
ただ。
藤井さんの創る作品は、突飛な衣装センスまで含めて大好き(真顔)な猫ですけど、それでもちょっとどうなの、と小一時間問い詰めてみたいと思ったのが、ノバ・ボサ・ノバの衣装の多用。
それ、ラテンだけどスパニッシュじゃないから!
…他に衣装無かったんか、と思っちゃいましたね。私にしては珍しく(^ ^)。
そして。
ちょっと順序が逆になりましたが、お芝居は大野さんの「夢の浮橋」。
いかにも大野さんらしい、ちょっと細かい所の詰めが甘いけど、大枠は「花のいそぎ」や「更に狂はじ」を思い出させる作品に仕上がってました(*^ ^*)。
これが大劇場デビューではありますが、一応「飛鳥夕映え」の演出経験があるので、人の動かし方やセットの使い方など、さすがでしたね。「飛鳥…」のときは、ちょっと大劇場の広い空間を使いきれていないなーと思ったのですが、今回は良かったです。
物語は、案の定「宇治十帖」とは何の関係も無かったです。
「宇治十帖」の外伝(スピンオフ)も違うんじゃ?と思ったほどにかけ離れた印象。
でも、「源氏物語」ではありました。だって、匂宮(瀬奈じゅん)が真実に意識しているのは、終始光源氏(萬あきら)なんだもん(- -;
……薫のことも、もうちょっとライバルとして意識してやってくださいよ(汗)。
「罪」をテーマにした宝塚歌劇。
美しくて、罪深いほど美しくて、……罪深さに苦しめば苦しむほど、甘美な毒に囚われていく。
そういう構造に、つい荻田作品を思いだしました。
「螺旋のオルフェ」の、「そして夜が明けたとき、明け方の空を美しいと思った。そして、そう思った自分を許せなかった」とか。
「凍てついた明日」の、「誰でも良かった。…でも、君だったんだ」とか。
暴力にとらわれないところは荻田さんとは違いますが、“「罪」に耐える姿こそが美しい”、という彼のイマジネーションは、「美しさは罪を孕んでいる」という荻田さんの幻想に通じるものがあって、私はものすごく嵌りやすかったりします。
…壊れているなあ、とは思うんですけどねぇ(^ ^;ゞ
特に今回、花組の小池作品と連続して観たので、「王座に座りたくない王」について色々と考えてしまいました。
小池さんの「太王四神記」は、「王座に座りたくない宿命の王」を主役に、「王座に座りたい英雄」を二番手に配し、王座には座らず「王座に座った者を思い通りに操りたいと願う魔術師」を三番手に振っています。
いわゆる「王道」ってやつですね(^ ^)。
それに対して、大野さんの「夢の浮橋」は「王座に座りたくない皇子」を主役に、「皇子の憧憬の対象」を二番手に、「王座に座りたい優等生」を三番手に配しました。
ただ、薫は「皇子の恋敵」であると同時に物語を「紡ぐ手」であり、「罪の子」として物語の根底にあるテーマ「罪」の象徴的な存在でもあります。
薫の渇望が物語世界を造り、匂宮の渇望が物語を動かす。
でも、匂宮が実際に執着を見せるのは、“罪”の象徴である「光る君」であり、「王座に座りたい優等生」である兄・二宮であって、薫ではない。
「太王四神記」と「夢の浮橋」の二人の皇子は、どちらも「自分より王座にふさわしいと思う人物」が身近に居ます。自分の立場と責任を自覚し、王座にふさわしくあらんと努力している人物、が。
でも、それを視て「俺より彼の方が王座にふさわしい」と思うこと自体が、神籍の王たる器なのではないか、というのは昨日も書きました。
一年前の荻田さんの「A-Rex」も「王座に座りたくなかった王」を主役にした作品ですが、あれは「自分より王座にふさわしいと思う人物」がいなかった例なんですよね。だから、あの作品では“A-Rexが真実“王の器”だったのか?”、ということについては触れていません。
ただ、A-Rexは王座に座った。そして旅に出た。それだけ。
あの作品で、瀬奈じゅんを“瀬奈じゅん”のまま舞台に置いた荻田浩一の鬼に思わず目を背けたくなった猫ですが、今回の大野さんは、麻子さんに“匂宮”の仮面をつけさせた上で、芝居をさせないという暴挙に出ていました。
立っているだけで人を魅了する、大輪の華。華はただひたむきに咲いていればいい、というのは“宝塚歌劇”の本質だと思うのですが、最近はそういう作品があまり無かったのでちょっと驚いてしまいました。
……荻田さんと大野さん。お二人の作品を観るたびに、物凄く良く似たところと、全く全然違うところがそれぞれあって、面白いお二人だなあと思います。
荻田さんが卒業されてしまった今、大野さんがその後を追うことのないように、祈るばかりです。
きりやんの薫は、昏い情熱をねつく醸し出していて、すごく怖かったです。あれだけの迫力あるお芝居ができるのはさすが。体調も戻られたみたいで、なによりです!(喜)
(羽桜)しずくちゃんの浮舟は、当たり役。彼女のいいところは、サリーの芝居でも思いましたが「あたしは憐れな女…」という自覚がないところ。常に相手のことだけを考えて、自分を卑下したり自己弁護したりするところが全くないんですよね。しずくちゃんご本人がどうなのかはわかりませんけれども、彼女の芝居は常に「相手の目を見凝めている」ところがすごく好きです。
だからこそ、相手の目を見る役者さんと組ませてあげたいなーと思いってしまいますね。技術的にはアレコレ拙いだけに(汗)。
あいちゃんの小宰相は嵌り役でしたね(*^ ^*)。美しくて華やかで、周囲の“貴族の”女性たちとは全く違う空気を纏った女。
彼女だからこそ、「誰だって自由じゃないのよ」という台詞に重みがあったのだと思いました。匂宮が無闇に憧れる「自由」なんてものは存在しないのだ、と。軽やかな口調で、匂宮の憧憬を切って捨てる、その邪気の無さ。
いい女になったよなあ、本当に……。
あーちゃん(花瀬みずか)の一宮も嵌り役でした♪最近のあーちゃんは良い役に立て続けに当たっていて、芝居がどんどん良くなっているのが嬉しい。ラスト前の匂宮とのやりとりの落ち着きが良かったです。
となみちゃんが卒業したら、「LUNA」のウサギちゃんたちで残るのはあーちゃん一人。学年を重ねても透明感を失わず、「母性」が出てこないのはある意味個性だと思うので、星組の柚美姉さまのような、素敵な女役さんになってくださいね♪
それぞれの子役は、匂宮が咲希あかねちゃん、薫が舞乃ゆかちゃん、女一の宮が花陽みらちゃん。花組の子役たちもみんな良かったけど、こちらもホントに成長後の姿と違和感がなくて、見事な配役でした(はぁと)。
そして。
個人的なこの公演の目玉、みっしょん(美翔かずき)の柏木&(天野)ほたるの女三宮。
予想通り回想シーン5分間のみの出番でしたが、あまりの美しさに衝撃を受けて、どうやら話題のシーンだったらしい“浮舟と匂宮の色事”場面を観おとしてしまいました……(T T)。つ、つ、次こそは。次こそは必ず。
……無理かな……(- -;ゞ
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年頭の誓い、じゃない、年末の誓い(週に一度はノー残業デー!)を守るべく、平日夜の日比谷に行ってまいりました(^ ^)。
この調子で来週からもがんばるぞ!!(←なにを)
何を隠そう、月組公演を担当している大野さん&藤井さん、あ~んど赤坂の雪組「カラマーゾフ…」の齋藤さん、この3人って、荻田さんが宝塚を卒業した今、「猫が大好きな演出家3人衆」なんですよね(^ ^;ゞ
この3人が東京に揃ったこの1月は、猫にとってもかなり幸せで、しかも忙しい(笑)季節です♪
いやーもう、とりあえず、月組ファン的には心が震えるサイコーのショーでした!
ホント、麻子さんも霧矢さんも素晴らしいショースターですねっっ!!(^ ^)しかも、並み居る月娘たちの男前でカッコイイこと!男役がずらりと並んだ中詰めの花々の場面、女装した男役さんたちがみんな可愛くてうっとりしました。周りを固める月娘たち、かっこよすぎです(←そんな月娘が大好きです)。
しかーし。藤井さんと齋藤さん、仲良すぎじゃない?
藤井さんの齋藤さん大好きっぷりにちょっと受けちゃいました。
もうご存知無い方も多いかもしれませんが、汐美真帆さんと大空祐飛さんがW主演をした齋藤さんの作品は「ライブ・アパシオナード 血と砂」というタイトルでした(爆)。
まさか「Apasionado!!」というタイトルの作品で、「血と砂」が出てこようとは。
フアン・ガルラードとドンニャ・ソルですよあなた。
しかもドンニャはみっぽー(美鳳あや)ちゃんですよっ!!
……牛だったくせにっっっ!!
で、ソロを歌うのがオトキチ(音姫すなお)ですよ!話を紹介するのが(城咲)あいちゃんですよ!
……ルシアだったり「砂」だったりしたくせにっっっ!!
いやーもう、たまらんほど可愛かったです。みっぽードンニャ。そして、残り少ない「血と砂」メンバーが総出で、楽しかったです(はぁと)。
麻子さん、ちゃんと闘牛服に着替えていただきたかったなあ………(←時間ないから無理)
というわけで、一番心に残ったのは、お花さんたちと「血と砂」。
…なんですけど、でも、とにかく全編好きです♪ なんというか、相変わらず藤井作品は「おもちゃ箱をひっくり返したような」という形容詞がよく似合うな、と。ごちゃごちゃしてまとまりがなくて、エネルギッシュでノンストップ!なところが。
あと、月組の今の体制をうまく使ったなーと思いました。ある意味、普通のトップ娘役よりトップスターに近かったあいちゃんの存在が、藤井さんのツボに入ったなーと思いました。
ただ。
藤井さんの創る作品は、突飛な衣装センスまで含めて大好き(真顔)な猫ですけど、それでもちょっとどうなの、と小一時間問い詰めてみたいと思ったのが、ノバ・ボサ・ノバの衣装の多用。
それ、ラテンだけどスパニッシュじゃないから!
…他に衣装無かったんか、と思っちゃいましたね。私にしては珍しく(^ ^)。
そして。
ちょっと順序が逆になりましたが、お芝居は大野さんの「夢の浮橋」。
いかにも大野さんらしい、ちょっと細かい所の詰めが甘いけど、大枠は「花のいそぎ」や「更に狂はじ」を思い出させる作品に仕上がってました(*^ ^*)。
これが大劇場デビューではありますが、一応「飛鳥夕映え」の演出経験があるので、人の動かし方やセットの使い方など、さすがでしたね。「飛鳥…」のときは、ちょっと大劇場の広い空間を使いきれていないなーと思ったのですが、今回は良かったです。
物語は、案の定「宇治十帖」とは何の関係も無かったです。
「宇治十帖」の外伝(スピンオフ)も違うんじゃ?と思ったほどにかけ離れた印象。
でも、「源氏物語」ではありました。だって、匂宮(瀬奈じゅん)が真実に意識しているのは、終始光源氏(萬あきら)なんだもん(- -;
……薫のことも、もうちょっとライバルとして意識してやってくださいよ(汗)。
「罪」をテーマにした宝塚歌劇。
美しくて、罪深いほど美しくて、……罪深さに苦しめば苦しむほど、甘美な毒に囚われていく。
そういう構造に、つい荻田作品を思いだしました。
「螺旋のオルフェ」の、「そして夜が明けたとき、明け方の空を美しいと思った。そして、そう思った自分を許せなかった」とか。
「凍てついた明日」の、「誰でも良かった。…でも、君だったんだ」とか。
暴力にとらわれないところは荻田さんとは違いますが、“「罪」に耐える姿こそが美しい”、という彼のイマジネーションは、「美しさは罪を孕んでいる」という荻田さんの幻想に通じるものがあって、私はものすごく嵌りやすかったりします。
…壊れているなあ、とは思うんですけどねぇ(^ ^;ゞ
特に今回、花組の小池作品と連続して観たので、「王座に座りたくない王」について色々と考えてしまいました。
小池さんの「太王四神記」は、「王座に座りたくない宿命の王」を主役に、「王座に座りたい英雄」を二番手に配し、王座には座らず「王座に座った者を思い通りに操りたいと願う魔術師」を三番手に振っています。
いわゆる「王道」ってやつですね(^ ^)。
それに対して、大野さんの「夢の浮橋」は「王座に座りたくない皇子」を主役に、「皇子の憧憬の対象」を二番手に、「王座に座りたい優等生」を三番手に配しました。
ただ、薫は「皇子の恋敵」であると同時に物語を「紡ぐ手」であり、「罪の子」として物語の根底にあるテーマ「罪」の象徴的な存在でもあります。
薫の渇望が物語世界を造り、匂宮の渇望が物語を動かす。
でも、匂宮が実際に執着を見せるのは、“罪”の象徴である「光る君」であり、「王座に座りたい優等生」である兄・二宮であって、薫ではない。
「太王四神記」と「夢の浮橋」の二人の皇子は、どちらも「自分より王座にふさわしいと思う人物」が身近に居ます。自分の立場と責任を自覚し、王座にふさわしくあらんと努力している人物、が。
でも、それを視て「俺より彼の方が王座にふさわしい」と思うこと自体が、神籍の王たる器なのではないか、というのは昨日も書きました。
一年前の荻田さんの「A-Rex」も「王座に座りたくなかった王」を主役にした作品ですが、あれは「自分より王座にふさわしいと思う人物」がいなかった例なんですよね。だから、あの作品では“A-Rexが真実“王の器”だったのか?”、ということについては触れていません。
ただ、A-Rexは王座に座った。そして旅に出た。それだけ。
あの作品で、瀬奈じゅんを“瀬奈じゅん”のまま舞台に置いた荻田浩一の鬼に思わず目を背けたくなった猫ですが、今回の大野さんは、麻子さんに“匂宮”の仮面をつけさせた上で、芝居をさせないという暴挙に出ていました。
立っているだけで人を魅了する、大輪の華。華はただひたむきに咲いていればいい、というのは“宝塚歌劇”の本質だと思うのですが、最近はそういう作品があまり無かったのでちょっと驚いてしまいました。
……荻田さんと大野さん。お二人の作品を観るたびに、物凄く良く似たところと、全く全然違うところがそれぞれあって、面白いお二人だなあと思います。
荻田さんが卒業されてしまった今、大野さんがその後を追うことのないように、祈るばかりです。
きりやんの薫は、昏い情熱をねつく醸し出していて、すごく怖かったです。あれだけの迫力あるお芝居ができるのはさすが。体調も戻られたみたいで、なによりです!(喜)
(羽桜)しずくちゃんの浮舟は、当たり役。彼女のいいところは、サリーの芝居でも思いましたが「あたしは憐れな女…」という自覚がないところ。常に相手のことだけを考えて、自分を卑下したり自己弁護したりするところが全くないんですよね。しずくちゃんご本人がどうなのかはわかりませんけれども、彼女の芝居は常に「相手の目を見凝めている」ところがすごく好きです。
だからこそ、相手の目を見る役者さんと組ませてあげたいなーと思いってしまいますね。技術的にはアレコレ拙いだけに(汗)。
あいちゃんの小宰相は嵌り役でしたね(*^ ^*)。美しくて華やかで、周囲の“貴族の”女性たちとは全く違う空気を纏った女。
彼女だからこそ、「誰だって自由じゃないのよ」という台詞に重みがあったのだと思いました。匂宮が無闇に憧れる「自由」なんてものは存在しないのだ、と。軽やかな口調で、匂宮の憧憬を切って捨てる、その邪気の無さ。
いい女になったよなあ、本当に……。
あーちゃん(花瀬みずか)の一宮も嵌り役でした♪最近のあーちゃんは良い役に立て続けに当たっていて、芝居がどんどん良くなっているのが嬉しい。ラスト前の匂宮とのやりとりの落ち着きが良かったです。
となみちゃんが卒業したら、「LUNA」のウサギちゃんたちで残るのはあーちゃん一人。学年を重ねても透明感を失わず、「母性」が出てこないのはある意味個性だと思うので、星組の柚美姉さまのような、素敵な女役さんになってくださいね♪
それぞれの子役は、匂宮が咲希あかねちゃん、薫が舞乃ゆかちゃん、女一の宮が花陽みらちゃん。花組の子役たちもみんな良かったけど、こちらもホントに成長後の姿と違和感がなくて、見事な配役でした(はぁと)。
そして。
個人的なこの公演の目玉、みっしょん(美翔かずき)の柏木&(天野)ほたるの女三宮。
予想通り回想シーン5分間のみの出番でしたが、あまりの美しさに衝撃を受けて、どうやら話題のシーンだったらしい“浮舟と匂宮の色事”場面を観おとしてしまいました……(T T)。つ、つ、次こそは。次こそは必ず。
……無理かな……(- -;ゞ
.
今日は、宝塚月組大劇場公演「夢の浮橋/Apasionado!!」の集合日でした。
「夢の浮橋」の詳しい配役と、そして、
涼城まりな
朝桐紫乃
両名の卒業が発表されました(T T)。
85期のちわわ、86期のしのちゃん。
このあたりの学年が、公演のたびにぽろぽろと減っていくのが、とてもさみしいです。
ちわわのジョーダン・ベイカーは絶品だった!
でも、1番好きなのは、やっぱり「HollywoodLover」の、モニカ。有能で包容力のある、やさしい大人の女。
小柄で子役も多かったけど、印象に残っているのはどれも大人の役です。
しのちゃんの博多座ジャスパー卿も、本当に素晴らしかった!あと、私は「パリ空」の新公(越乃リュウ)がすごく好きでした。柄にあった大人の役がやっと回ってくるようになってきたトコロなのに、残念です。
最後の舞台は、すずなが“中将の御許”、しのちゃんが“右京大夫”。
大野さん、二人の魅力を、どうぞたくさん教えてくださいね。
そして、配役発表。
匂宮が麻子さん、薫がきりやん、浮舟が羽桜しずくちゃん。
八の宮の姉妹(大君、中君)が出てこないので、どういう経緯で薫と浮舟が出会うのか謎ですが。
「更に狂わじ」で、きりやんの色気というものを余すところなく引き出した大野さんが、「飛鳥夕映え」で、麻子さんにはハッタリのきいた色男な鎌足を演出した大野さんが、それぞれにどんな色っぽい薫を、どんな素敵な匂宮を書いてくれたのか、とても楽しみにしています。
と同時に、二人の愛の狭間に迷うしずくちゃんの浮舟も、まさに水に浮かぶ船のような揺れ動く想いを描き出してくれることと期待しています。
……ああ、来年まで待てないかも……。
個人的には、回想場面が死ぬほど楽しみなんですけど、いったいどういう構成になるんだろう…。
だってだって、配役が
光源氏:萬あきら
女三の宮:天野ほたる
柏木:美翔かずき
ですよ!!
萬さんの光源氏!!!
ほたるちゃんの女三宮!!!
そしてそして、みっしょんの柏木ーーーー!!
ありがとう、大野さん。やっぱりあなたは私の気持ちをわかってくださるわ(感涙)。
「みっしょんに役がなーい」と嘆けば役をつけてくれる大野さん。しかも柏木。美しいほたるに憧れて憧れて、忍び込んでしまうKYな男。それも、よりによって萬さんの恋敵!
これ、回想シーンのほんの5分で終わったら泣くからねっ!!
匂宮(幼少) 咲希 あかね
薫(幼少) 舞乃 ゆか
女一の宮(幼少) 花陽 みら
この3人の子供たちもツボー!
そして、可愛い3人を見守るおじいちゃんな萬さんと、おばあちゃんな梨花さんと、パパな磯野さん(はぁと)。
……大野さん、ここまで私のキモチを盛り上げておいて、源氏と夕霧は幽霊で狂言回し~♪ みたいなオチ(by NeverSleep)だったら許さん…。
道定のまさお(龍真咲)は結構ちょこちょこ出てくれそうだし、小君の千海華蘭ちゃんも楽しみだなあ。さぞ可愛かろう(*^ ^*)。
あと、あえて麻子さんの従者に(桐生)園加ちゃん、きりやんの従者にナホ(越乃リュウ)ちゃんをつけて、萌え心をくすぐる大野さんの確信犯ぶりに嵌りそうですわ。
いやあん、きりやん薫をイケズに見守るナホちゃんとか、めっちゃツボだから!
たぶん、大野さんなら何をしでかしても私のツボにだけは嵌りそうなので、何もかもが、とにかく楽しみです。
絶対「コレのどこが宇治十帖……?」ってゆー話になると思いますけど、ね。
(だって。匂宮が、薫の想い人である浮舟に嫉妬してその身体を奪う、って話になるんでしょう?)(←んなわけないだろーが)(- -;ゞ
ああ……新公配役発表が待ち遠しい……。っつか来年が待ち遠しい…。
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「夢の浮橋」の詳しい配役と、そして、
涼城まりな
朝桐紫乃
両名の卒業が発表されました(T T)。
85期のちわわ、86期のしのちゃん。
このあたりの学年が、公演のたびにぽろぽろと減っていくのが、とてもさみしいです。
ちわわのジョーダン・ベイカーは絶品だった!
でも、1番好きなのは、やっぱり「HollywoodLover」の、モニカ。有能で包容力のある、やさしい大人の女。
小柄で子役も多かったけど、印象に残っているのはどれも大人の役です。
しのちゃんの博多座ジャスパー卿も、本当に素晴らしかった!あと、私は「パリ空」の新公(越乃リュウ)がすごく好きでした。柄にあった大人の役がやっと回ってくるようになってきたトコロなのに、残念です。
最後の舞台は、すずなが“中将の御許”、しのちゃんが“右京大夫”。
大野さん、二人の魅力を、どうぞたくさん教えてくださいね。
そして、配役発表。
匂宮が麻子さん、薫がきりやん、浮舟が羽桜しずくちゃん。
八の宮の姉妹(大君、中君)が出てこないので、どういう経緯で薫と浮舟が出会うのか謎ですが。
「更に狂わじ」で、きりやんの色気というものを余すところなく引き出した大野さんが、「飛鳥夕映え」で、麻子さんにはハッタリのきいた色男な鎌足を演出した大野さんが、それぞれにどんな色っぽい薫を、どんな素敵な匂宮を書いてくれたのか、とても楽しみにしています。
と同時に、二人の愛の狭間に迷うしずくちゃんの浮舟も、まさに水に浮かぶ船のような揺れ動く想いを描き出してくれることと期待しています。
……ああ、来年まで待てないかも……。
個人的には、回想場面が死ぬほど楽しみなんですけど、いったいどういう構成になるんだろう…。
だってだって、配役が
光源氏:萬あきら
女三の宮:天野ほたる
柏木:美翔かずき
ですよ!!
萬さんの光源氏!!!
ほたるちゃんの女三宮!!!
そしてそして、みっしょんの柏木ーーーー!!
ありがとう、大野さん。やっぱりあなたは私の気持ちをわかってくださるわ(感涙)。
「みっしょんに役がなーい」と嘆けば役をつけてくれる大野さん。しかも柏木。美しいほたるに憧れて憧れて、忍び込んでしまうKYな男。それも、よりによって萬さんの恋敵!
これ、回想シーンのほんの5分で終わったら泣くからねっ!!
匂宮(幼少) 咲希 あかね
薫(幼少) 舞乃 ゆか
女一の宮(幼少) 花陽 みら
この3人の子供たちもツボー!
そして、可愛い3人を見守るおじいちゃんな萬さんと、おばあちゃんな梨花さんと、パパな磯野さん(はぁと)。
……大野さん、ここまで私のキモチを盛り上げておいて、源氏と夕霧は幽霊で狂言回し~♪ みたいなオチ(by NeverSleep)だったら許さん…。
道定のまさお(龍真咲)は結構ちょこちょこ出てくれそうだし、小君の千海華蘭ちゃんも楽しみだなあ。さぞ可愛かろう(*^ ^*)。
あと、あえて麻子さんの従者に(桐生)園加ちゃん、きりやんの従者にナホ(越乃リュウ)ちゃんをつけて、萌え心をくすぐる大野さんの確信犯ぶりに嵌りそうですわ。
いやあん、きりやん薫をイケズに見守るナホちゃんとか、めっちゃツボだから!
たぶん、大野さんなら何をしでかしても私のツボにだけは嵌りそうなので、何もかもが、とにかく楽しみです。
絶対「コレのどこが宇治十帖……?」ってゆー話になると思いますけど、ね。
(だって。匂宮が、薫の想い人である浮舟に嫉妬してその身体を奪う、って話になるんでしょう?)(←んなわけないだろーが)(- -;ゞ
ああ……新公配役発表が待ち遠しい……。っつか来年が待ち遠しい…。
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ギャツビーの憂鬱【4】
2008年9月19日 宝塚(月) コメント (6)月組日生劇場公演「グレート・ギャツビー」 下級生編。
美翔かずき(ボブ/キャディ)
この人は本当にキレイだと思います。ちょっと細いけどスタイル抜群で、衣装の着こなしが本当にきれい。ここ数年急激に化粧が巧くなって、時々ハッとするほど美しいときがあります。
一番目立つ役は、二幕のゴルフ場でのキャディ役でしょうか。上手袖から登場してきたときから、動きも表情もめちゃくちゃ面白くて、あんなに美形なのにどうしてあそこまで出来るのか不思議でたまりません。あの役、初演ではどなたがなさったんでしょうか?興味深々。
あとは、二幕頭の「カリフォルニアに行って農夫になる」と夢を語るウィルソンの仲間(十行員?)の役が目立っていましたね。マートルが死んだ後の、みんながわらわら芝居をしているときの小芝居が面白かったです。
……でも!私は実は、回想シーンの軍服姿(ギャツビー中尉の仲間)がとってもお気に入りです(はぁと)。スタイルが良いせいか、軍服似合いすぎ!(*^ ^*)。一幕冒頭の警官姿もステキでした♪禁欲的な制服がなんて似合うのかしら…。
そしてモチロン、一幕ラストのタンゴ場面はめちゃめちゃ素敵です。ダンサーだなあ~♪
沢希理寿(タンゴの歌手)
出番自体は大勢口にすかさず出ていてたくさんあるし、居候も可愛かったのですが、なんといっても一幕ラストのタンゴシーンの歌手は素晴らしかった!初演とは曲も変わってだいぶ雰囲気の違う場面になったらしいですが、理寿ちゃんの歌はドラマティックで素晴らしいです。
同じ89期に博多座組の五十鈴ひかりさんもいて、なかなか歌の場面がめぐってくる機会の少ない人ですが、もっともっと使われて良い人だと思います☆がんばれ!
宇月颯(ディック)
ダンスも芝居も歌も、三拍子揃った宇月くんですが、今回はあまり目立たなかったような。
大人っぽい顔立ちのせいか、軍服を着ると本物のGIみたいでした(*^ ^*)。かっこいーーーー!
琴音和葉
もともと芝居の巧い娘役さんですが、今回はあんまりしどころがなかったかな…。
アイス・キャッスルの歌手が一番目立つ役だったのかしら。個人的にはマートルの死について捜査する警官たちと話す「通行人の女」みたいな役が、やっぱりこの人の芝居は違うなーという印象がありました。台詞があったもう一人がころんちゃんだったので、余計にそう感じたのかも。
博多座で侍女を演じていた真愛涼歌ちゃんを観るたびに、琴音さんに似てるなーーーーと思っていたのですが、実物を見るとそんなに似てなかったかも(^ ^)。どっちも可愛いけど(^ ^;;
瑞羽奏都
みづきちゃん、相変わらず役つかないですねぇ(T T)。みっしょん(美翔かずき)といい、不思議でたまりません。……いや、みっしょんは今回、役ついている方ですけどね…。
アイス・キャッスルの“クラブの男”の粋なかっこよさが一番ツボでした。そんなに芝居の印象はないけど、意外にちまちまと小芝居してくれるんですよ♪女の子と絡んで、喧嘩(?違うかも)してみたり、店の中を意味なくうろうろしたり。…意外と面白いキャラなのかも?(^ ^)
紫門ゆりや(エディ・ニコルソン)
いやーーーー、まなちゃんの従兄弟(?)で市長(あちょうさん)の息子。ぼんぼんぶりが実に良かったです! ぼんぼんで、優しくて、ちょっと変わり者の従姉妹に振り回されて……という構図が、前回新公で演じたジェラルドとよく似ているんですが、今回はまた、新公とは全然違う役作りしてて、本当に面白かったです。
今が一番、いろいろやれて楽しい時期なのかもしれませんね。本当に幸せそうに舞台に立っているなあ、と、いつも感心してしまうのです。
ゴルフの場面での曇りのない笑顔が、最高にキュートでした☆
白雪さち花(ジャッキー)
咲希あかね(ニッキー)
フラッパーガールの両端ではじけてて、お二人ともめちゃめちゃパワフルでした。「ME AND MY GIRL]くらいから急激に化粧が垢抜けて可愛くなってきた91期。丸っこい笑顔が可愛いさち花ちゃんと、ほっそりとひょろ長い美人のあかねちゃん、見た感じは全然違うお二人ですが、なんとなく共通するものを感じるのは同期だからなのでしょうか?
それにしても、フラッパーの衣装って着こなしが本当に難しいんですねぇ………(^ ^;ゞ
華那みかり
どちらかというと大人っぽいタイプなので、周りが下級生ばかりの大勢口にいても自然と目だってました。
ルイヴィルの娘がきれいだったけど……ごめんなさい、りおんに気をとられて、他を全然見る余裕がなかったっす…(T T)。
舞乃ゆか
アイス・キャッスルの客の女が超可愛かった!……あれ?立ち位置チェックしたのに、間があいたら忘れてしまった……。センター上手のテーブルで、汝鳥さん・ナホちゃん相手にがんばっていたりおんをフォローしてたのがゆかちゃんだったっけか……?それとも、逆に下手側にいた…んだっけ?
「可愛い!と思った」事実だけは覚えているのになあ……汗。
煌月爽矢(バーテン)
バーテンとか従僕とか、細々した役をいろいろやっていましたが……あんまり印象には残っていないかも(^ ^;。逆に、役のなかったタンゴのダンサーが、色っぽくてカッコよかったです。
風凛水花
清楚な美貌で、ルイヴィルの娘がとってもキレイでした(*^ ^*)。
水花ちゃんは、この公演で唯一かもしれない「見分けられる自信のない人」だったのですが、今回でちゃんと覚えたような気がする。……次の東宝劇場公演まで覚えていられるかどうかは不安ですが。
鳳月杏
見ればみるほど祐飛さんにそっくり!と思いつつ、ギャツビー家の居候役が可愛くて可愛くてたまりません。それにしても肩に力入りすぎてません?なまじ肩幅があって顔が小さいのに、そこにさらに無駄な力が入って“いかり肩”になったら、もう誰もフォローできません……
ゴルファーは、一瞬真面目に祐飛さんがいるのかと思ってビビりました(^ ^;ゞ。ああいうラフな服を着てても普通に男でいられるスタイルは凄いなー。
花陽みら(タンゴの歌手)
「ホフマン物語」でわずか一週間とはいえ、オランピアを演じた花陽さん。
あれ自体ダンサーの役だし、他にオランピアを演じたのは、ダンサーの美鳳あやちゃんと、元々ヒロイン予定だった夢咲ねねちゃん。当然、大抜擢された花陽さんもダンサーなんだろうと思い込んでいましたが……今回はすごい!!完全に歌手扱い。
“タンゴの歌手”と、「神の眼」のカゲソロと、二曲も歌うのは花陽さんだけです!
素直な発声で、気持ちのいい声。あまりドラマティックに歌いあげるような場面ではなかったし、“タンゴの歌手”は理寿さんのメロディにオブリガード、という役割分担のパートが多かったので、適任だったと思います。
「神の眼」のソロも良かった!ホント素直で耳に優しい声ですね。もっともっと訓練して、またソロを聴かせてくださいm(_ _)m。
星輝つばさ
居候、面白すぎです!!そして、星輝くん自身はがんばりすぎです!(^ ^)。
ゴルファーの衣装のあまりの自然な似合いように、びっくりしました……。
真凜カンナ
本当に愛嬌があって表情豊かで、かつ笑顔の可愛い娘役さんですよねぇ(はぁと)。大好きです。あまり芝居をする役はつきませんでしたが、アイス・キャッスルのシガレットガールが可愛くて、楽しそうで、観ていて楽しかったです☆
すごーくどうでもいい話なんですが、プログラムの写真が雪組同期の真那くんに似てているような気がするのは、私の気のせいでしょうか……(誰か気のせいだと言って!)
最下は93期。全体的に、『ぜんっぜん男役(女役)の型が出来てない!まるっきりダメ!』っていう子はいませんでしたね。群舞もよく揃っていたし。特訓したのかなー。
今回はなぜかフィナーレがなかったので(絶対つけるべきだと思うのに!!ショースター・麻子さんの無駄遣いとしか思えない/泣)、ロケットが観られなくて残念です。下級生チェックするには、小劇場の方が楽しいのですが、ロケットがないと最後のぎりぎりで名前がわからなかったりするんですよねー。
しっかし、博多座メンバーのハジケっぷりに比べると、やっぱり短期公演は下級生の“必死”さが目立ちますね。「ME AND MY GIRL」は、役替りはあっても作品自体は知り尽くしてからの博多座でしたもんね。小芝居しまくりだし、召使たちも一人ひとりキャラ立ちすぎだし、凄かったもんなぁ……。
「グレート・ギャツビー」も、ミーマイ並みに5ヶ月も上演したら、あのくらいハジケてくれたのでしょうか…。ちょっと下級生がおとなしすぎて、せっかくの機会なんだからもっと色々試してみればいいのに、と強く思いました。
…まぁ、ミーマイも、3月に大劇場で観たときは全然だったし、東宝に来てもそこまでハジケていなかったので、やっぱり博多座という明るくて新しい劇場のおかげなのかもしれませんね。
日生はやっぱり、外観からして「由緒ある」劇場、って感じがしますものね。
下級生フリークとしては、一日も早く彼らが殻をやぶって飛び出してくることを祈っています。
彼らの前途に、イコール月組の前途に、幸多からむことを。
.
美翔かずき(ボブ/キャディ)
この人は本当にキレイだと思います。ちょっと細いけどスタイル抜群で、衣装の着こなしが本当にきれい。ここ数年急激に化粧が巧くなって、時々ハッとするほど美しいときがあります。
一番目立つ役は、二幕のゴルフ場でのキャディ役でしょうか。上手袖から登場してきたときから、動きも表情もめちゃくちゃ面白くて、あんなに美形なのにどうしてあそこまで出来るのか不思議でたまりません。あの役、初演ではどなたがなさったんでしょうか?興味深々。
あとは、二幕頭の「カリフォルニアに行って農夫になる」と夢を語るウィルソンの仲間(十行員?)の役が目立っていましたね。マートルが死んだ後の、みんながわらわら芝居をしているときの小芝居が面白かったです。
……でも!私は実は、回想シーンの軍服姿(ギャツビー中尉の仲間)がとってもお気に入りです(はぁと)。スタイルが良いせいか、軍服似合いすぎ!(*^ ^*)。一幕冒頭の警官姿もステキでした♪禁欲的な制服がなんて似合うのかしら…。
そしてモチロン、一幕ラストのタンゴ場面はめちゃめちゃ素敵です。ダンサーだなあ~♪
沢希理寿(タンゴの歌手)
出番自体は大勢口にすかさず出ていてたくさんあるし、居候も可愛かったのですが、なんといっても一幕ラストのタンゴシーンの歌手は素晴らしかった!初演とは曲も変わってだいぶ雰囲気の違う場面になったらしいですが、理寿ちゃんの歌はドラマティックで素晴らしいです。
同じ89期に博多座組の五十鈴ひかりさんもいて、なかなか歌の場面がめぐってくる機会の少ない人ですが、もっともっと使われて良い人だと思います☆がんばれ!
宇月颯(ディック)
ダンスも芝居も歌も、三拍子揃った宇月くんですが、今回はあまり目立たなかったような。
大人っぽい顔立ちのせいか、軍服を着ると本物のGIみたいでした(*^ ^*)。かっこいーーーー!
琴音和葉
もともと芝居の巧い娘役さんですが、今回はあんまりしどころがなかったかな…。
アイス・キャッスルの歌手が一番目立つ役だったのかしら。個人的にはマートルの死について捜査する警官たちと話す「通行人の女」みたいな役が、やっぱりこの人の芝居は違うなーという印象がありました。台詞があったもう一人がころんちゃんだったので、余計にそう感じたのかも。
博多座で侍女を演じていた真愛涼歌ちゃんを観るたびに、琴音さんに似てるなーーーーと思っていたのですが、実物を見るとそんなに似てなかったかも(^ ^)。どっちも可愛いけど(^ ^;;
瑞羽奏都
みづきちゃん、相変わらず役つかないですねぇ(T T)。みっしょん(美翔かずき)といい、不思議でたまりません。……いや、みっしょんは今回、役ついている方ですけどね…。
アイス・キャッスルの“クラブの男”の粋なかっこよさが一番ツボでした。そんなに芝居の印象はないけど、意外にちまちまと小芝居してくれるんですよ♪女の子と絡んで、喧嘩(?違うかも)してみたり、店の中を意味なくうろうろしたり。…意外と面白いキャラなのかも?(^ ^)
紫門ゆりや(エディ・ニコルソン)
いやーーーー、まなちゃんの従兄弟(?)で市長(あちょうさん)の息子。ぼんぼんぶりが実に良かったです! ぼんぼんで、優しくて、ちょっと変わり者の従姉妹に振り回されて……という構図が、前回新公で演じたジェラルドとよく似ているんですが、今回はまた、新公とは全然違う役作りしてて、本当に面白かったです。
今が一番、いろいろやれて楽しい時期なのかもしれませんね。本当に幸せそうに舞台に立っているなあ、と、いつも感心してしまうのです。
ゴルフの場面での曇りのない笑顔が、最高にキュートでした☆
白雪さち花(ジャッキー)
咲希あかね(ニッキー)
フラッパーガールの両端ではじけてて、お二人ともめちゃめちゃパワフルでした。「ME AND MY GIRL]くらいから急激に化粧が垢抜けて可愛くなってきた91期。丸っこい笑顔が可愛いさち花ちゃんと、ほっそりとひょろ長い美人のあかねちゃん、見た感じは全然違うお二人ですが、なんとなく共通するものを感じるのは同期だからなのでしょうか?
それにしても、フラッパーの衣装って着こなしが本当に難しいんですねぇ………(^ ^;ゞ
華那みかり
どちらかというと大人っぽいタイプなので、周りが下級生ばかりの大勢口にいても自然と目だってました。
ルイヴィルの娘がきれいだったけど……ごめんなさい、りおんに気をとられて、他を全然見る余裕がなかったっす…(T T)。
舞乃ゆか
アイス・キャッスルの客の女が超可愛かった!……あれ?立ち位置チェックしたのに、間があいたら忘れてしまった……。センター上手のテーブルで、汝鳥さん・ナホちゃん相手にがんばっていたりおんをフォローしてたのがゆかちゃんだったっけか……?それとも、逆に下手側にいた…んだっけ?
「可愛い!と思った」事実だけは覚えているのになあ……汗。
煌月爽矢(バーテン)
バーテンとか従僕とか、細々した役をいろいろやっていましたが……あんまり印象には残っていないかも(^ ^;。逆に、役のなかったタンゴのダンサーが、色っぽくてカッコよかったです。
風凛水花
清楚な美貌で、ルイヴィルの娘がとってもキレイでした(*^ ^*)。
水花ちゃんは、この公演で唯一かもしれない「見分けられる自信のない人」だったのですが、今回でちゃんと覚えたような気がする。……次の東宝劇場公演まで覚えていられるかどうかは不安ですが。
鳳月杏
見ればみるほど祐飛さんにそっくり!と思いつつ、ギャツビー家の居候役が可愛くて可愛くてたまりません。それにしても肩に力入りすぎてません?なまじ肩幅があって顔が小さいのに、そこにさらに無駄な力が入って“いかり肩”になったら、もう誰もフォローできません……
ゴルファーは、一瞬真面目に祐飛さんがいるのかと思ってビビりました(^ ^;ゞ。ああいうラフな服を着てても普通に男でいられるスタイルは凄いなー。
花陽みら(タンゴの歌手)
「ホフマン物語」でわずか一週間とはいえ、オランピアを演じた花陽さん。
あれ自体ダンサーの役だし、他にオランピアを演じたのは、ダンサーの美鳳あやちゃんと、元々ヒロイン予定だった夢咲ねねちゃん。当然、大抜擢された花陽さんもダンサーなんだろうと思い込んでいましたが……今回はすごい!!完全に歌手扱い。
“タンゴの歌手”と、「神の眼」のカゲソロと、二曲も歌うのは花陽さんだけです!
素直な発声で、気持ちのいい声。あまりドラマティックに歌いあげるような場面ではなかったし、“タンゴの歌手”は理寿さんのメロディにオブリガード、という役割分担のパートが多かったので、適任だったと思います。
「神の眼」のソロも良かった!ホント素直で耳に優しい声ですね。もっともっと訓練して、またソロを聴かせてくださいm(_ _)m。
星輝つばさ
居候、面白すぎです!!そして、星輝くん自身はがんばりすぎです!(^ ^)。
ゴルファーの衣装のあまりの自然な似合いように、びっくりしました……。
真凜カンナ
本当に愛嬌があって表情豊かで、かつ笑顔の可愛い娘役さんですよねぇ(はぁと)。大好きです。あまり芝居をする役はつきませんでしたが、アイス・キャッスルのシガレットガールが可愛くて、楽しそうで、観ていて楽しかったです☆
すごーくどうでもいい話なんですが、プログラムの写真が雪組同期の真那くんに似てているような気がするのは、私の気のせいでしょうか……(誰か気のせいだと言って!)
最下は93期。全体的に、『ぜんっぜん男役(女役)の型が出来てない!まるっきりダメ!』っていう子はいませんでしたね。群舞もよく揃っていたし。特訓したのかなー。
今回はなぜかフィナーレがなかったので(絶対つけるべきだと思うのに!!ショースター・麻子さんの無駄遣いとしか思えない/泣)、ロケットが観られなくて残念です。下級生チェックするには、小劇場の方が楽しいのですが、ロケットがないと最後のぎりぎりで名前がわからなかったりするんですよねー。
しっかし、博多座メンバーのハジケっぷりに比べると、やっぱり短期公演は下級生の“必死”さが目立ちますね。「ME AND MY GIRL」は、役替りはあっても作品自体は知り尽くしてからの博多座でしたもんね。小芝居しまくりだし、召使たちも一人ひとりキャラ立ちすぎだし、凄かったもんなぁ……。
「グレート・ギャツビー」も、ミーマイ並みに5ヶ月も上演したら、あのくらいハジケてくれたのでしょうか…。ちょっと下級生がおとなしすぎて、せっかくの機会なんだからもっと色々試してみればいいのに、と強く思いました。
…まぁ、ミーマイも、3月に大劇場で観たときは全然だったし、東宝に来てもそこまでハジケていなかったので、やっぱり博多座という明るくて新しい劇場のおかげなのかもしれませんね。
日生はやっぱり、外観からして「由緒ある」劇場、って感じがしますものね。
下級生フリークとしては、一日も早く彼らが殻をやぶって飛び出してくることを祈っています。
彼らの前途に、イコール月組の前途に、幸多からむことを。
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ギャツビーの憂鬱【3】
2008年9月17日 宝塚(月) コメント (2)ああ、熊本に行きたい。
熊本に行って、まさお(龍真咲)のトークショーに参加したい!!
……と、一日中思いながら仕事をしていたくらいには、今の私はまさおファンらしい。
トークショーどうだったんだろうー。客席埋まったかなー(←失礼)。
参加された方、もしかしていらっしゃいましたら、ぜひ感想をお願いしますm(_ _)m。
さて。
月組日生劇場公演「グレート・ギャツビー」 上級生編。
と言いながら、いきなり下級生から書き始めさせていただきます。
今回娘役デビューとなった彩星りおん。
か、か、か、かわいーーーーーーっ!!(ぜぇぜぇ)
幕が開いて、華やかなギャツビー邸のパーティー。センターすぐ脇あたりにいるあの美人、誰?あんな子いたっけ??と、まず思ったのがりおんでした。台詞聞いてすぐにわかった(^ ^)。やっぱりあの声好きだなあ~♪
黄色いドレスがとても良く似合って、月娘デビュー!って感じでしたね(はぁと)。あとはずっと大勢口って感じで、役らしい役はラストの少年ギャツビーのみでしたけど、娘役としての居方を学ぶ、良い機会になったのではないでしょうか。
月組プロデューサーさん!力はある子だし、しかも美人なんだから、大事に育ててあげてくださいねっ!
回想シーンの白っぽいレースのドレスも、清楚によく着こなしてました。鬘とかはまだまだでしたけれども、がんばってほしいなーと思います。
新公のマリアも良かったけど、次の大劇場公演も期待!!です♪
今回で卒業する、春咲ころんちゃん。
あまり目立つ場面はなかったのですが、パーティーの客も、ルイヴィルの娘も、ゴルファーも、どの場面もすごく可愛かったです。私的に一番のヒットは、アイス・キャッスルのシガレットガール。大胆な衣装なのに可愛くて、キュートでした♪
入団してからも外部出演していたくらいだから、卒業したらそちらに集中するのでしょうか?機会があったら観にいきたいなーと思います。
ころんちゃんの前途に、幸多かれ。
では、冒頭に戻って、上級生順に。
一回しか観てないので、全部は網羅できてないと思います……ごめんなさい。
越乃リュウ(マイヤー・ウルフシェイム)
文句無くカッコイイし、単体では悪くなかったと思うのですが。
麻子さんとの関係が弱く見えたかなー。もう少し曲者感がほしかった気がします。
一幕ラストに、ギャツビーのシマを取り上げる場面の迫力はさすが。
一色瑠加(アンソニー・フェイ/スラッグル/カーター警部)
この人も、デイジーの父親が嵌る学年になったんですねぇ…って、もう今更ですが。梨花さんの旦那という立場が違和感無く嵌って、とてもハンサムで娘に甘い、「自慢のパパ」でした。
でも、私のツボは髪を乱してセクシーに踊るスラッグルさん(*^ ^*)。カッコいい~~~!!
ガチャは本当に良い男になったなぁ!(感慨)。ウルフシェイムセンターで歌い踊る場面のスラッグル、完全に落ちてましたわ私…。
妃鳳こころ(ヒルダ)
文句無く美しい。
こんなこと書いたら申し訳ないんですけど、この人を乳母に回してデイジーをするのって凄いプレッシャーだったのでは…?(いや、あいちゃんも十分美しかったよ)
あいちゃんデイジーとの「ヒルダ、喋ったのね!?」「当たり前ですわ!(←違うと思う)」という緊迫した会話の迫力がものすごくて、同期ならではの遠慮のなさなのかなあと思いました。
美人で目ヂカラがあって芝居ができて、そして歌える(今回は歌無しでしたけど)。得難い存在だなあ、といつも思います。あいちゃん、すずな、こころ。「Hollywood Lover」に引き続いての86期女役揃っての出演でしたが、このトリオ、3人とも好きなんですよね…もっとがっつり組んでほしかったな~。
美夢ひまり(サリー/マーゴット・ニコルソン)
回想シーンでのしっとりと美しい奥方、存在感がありました。あちょうさんともお似合い(*^ ^*)。
フラッパーのサリーは弾けてて見事。新公卒業して、大人っぽい役が回ってくるようになってよかったね!もう「6歳」じゃないんだね(←いつまで言われ続けるんだろうか、ひまりん…)
綾月せり(ユーイ/サム)
なんだか久々に、せりちゃんの芝居いいなあ~と思いました♪居候のピアニストも、場をホッとさせたり盛り上げたり大活躍だし、ウィルソンをなだめるサムをみて、大人っぽくなったなあ、と思ったし。
童顔で声が高くて発声もアレで、どうしても子供っぽい芝居になってしまう人なのですが、この辺で殻をやぶってくれると嬉しいな。もともと芝居心のある人なので、これからの成長を楽しみにしています!
羽咲まな(ジュディ・フェイ)
遣り甲斐のある役をもらって、うれしそうに演じているまなちゃんは、すごく可愛いです。的確な演技で、この人は本当に芝居が巧いなーと感心しました。「カメオのブローチ、もらえないのね」とかいう台詞の、タイミングといい、声色といい、本当に素晴らしかった。一瞬にして姉デイジーの激情に火をつける、その爆発を呼び覚ますに十分な、完璧なタイミングでした。
歌もさすが。ただ「声がいい」とか「音があってる」とかじゃない、「歌」としての完成度をあげるための声づくり。見事に場面を支配していました。大きな役ではないのですが、デイジーを追い詰める大事な役。髪型もメークも、よく工夫されていて良かったです!
……この役を純名里沙さんがやったのかー!!想像もできません(^ ^;ゞ
あと、まなちゃんが凄いなーと思ったのは、相手役のゆりやんが、若さの輝きだけでなんとかしようとするのを、きちんと引っ張りあげていたところ。ゆりやんにも良い経験になったのではないかしらん?大劇場でも良い役がつくようになりますように!
光月るう(ビロクシー)
冒頭、パーティーを仕切っているっぽい感じな芝居を見たときは、ギャツビーの執事か何かかと思いましたが、ウルフシェイムがギャツビーに付けた人間だったんですね。
表面的な真面目さ(いかにも執事めいた雰囲気)と、腹の底に溜め込んだ野心のバランスが見事でした。笑顔が可愛くて好きだったんですが、このくらい曲者感があるのも良く似合いますね♪
ただ、後姿がまだまだ女の子なのは、なんとかがんばってほしいです。体型的にも不利なので難しいのはわかるのですが、せっかくあんなに芝居が素敵なのにもったいない~っ(T T)。
特に気になったのは走り方。今回のお芝居、ウルフシェイムに「お前にギャツビーのシマを任せる」と言われて喜んでハケるところがキモなので、そこで可愛らしく内股に走られると、すごく興ざめしてしまうんです(T T)。
…まぁ、祐飛さんも、ちゃんと「男役」として走れるようになったのは新公卒業してからだったので、今はまだ仕方ないものなのかもしれませんが…、でも!!
どうか。楽までまだだいぶありますので、映像として残る前に修正してほしいです。切望。
夏月都(キャサリン)
マートルの妹、フラッパーガールの一人、キャサリン。なっつには本当にぴったりの役でした。
可愛くて、考えなしで、刹那的で、でも意外と姉を心底心配していたりする優しい面もあったりして。
ニックをはさんでジョーダンと睨み合う場面なんて、最高にキュートでした。可愛い~~~!!(撃沈)
彩央寿音(ラウル)
ビロクシーと同じような役割を担うキャラクターですが、きっしーがやるとどうしても包容力のある柔らかさ出てしまうので、ビロクシーみたいな切れ味はあまり感じなかったかなー。
ただ、底知れない感じはありましたね。笑顔の下で何を考えているのかわからない、みたいな。
抜群のスタイルを黒ずくめで包んだ立ち姿が色っぽくて、ドキドキしました。かっこいー。
華央あみり(ニコルソン市長/ビル)
あちょうさんはすごいなあ。どうしてあんなにカッコいいのでしょうか。梨花さん・ガチャと並び立って、ひまりんを奥さんにしても違和感のない新公学年ってどうなの。
ソルーナさんより器の大きな男に見える新公学年ってどうなの(←あえてそういう男を演じたソルーナさんも凄いけど)
かっこよすぎです!!
……絶対大野さんの好みのタイプだと思うので、次回大劇場公演をちょっとだけ楽しみにしております♪
紗蘭えりか(ミニー)
フラッパーガールの衣装も似合っていましたが、個人的にえりかちゃんはゴルファーがお勧め♪
ちょっと雰囲気がおとなしめだけど、実は美人なんですよね(*^ ^*)。
冒頭のパーティーでも台詞があって……あれ?何を言っていたっけ…?ごめんなさい、忘れてしまったけど、あの声好きなので嬉しかったです。あまり目立たないけど、落ち着きのある静かな芝居ができる人。舞台を楽しんでくだしさいね♪
…ってなところで、88期まで終了♪
次は89期から(^ ^)。
.
熊本に行って、まさお(龍真咲)のトークショーに参加したい!!
……と、一日中思いながら仕事をしていたくらいには、今の私はまさおファンらしい。
トークショーどうだったんだろうー。客席埋まったかなー(←失礼)。
参加された方、もしかしていらっしゃいましたら、ぜひ感想をお願いしますm(_ _)m。
さて。
月組日生劇場公演「グレート・ギャツビー」 上級生編。
と言いながら、いきなり下級生から書き始めさせていただきます。
今回娘役デビューとなった彩星りおん。
か、か、か、かわいーーーーーーっ!!(ぜぇぜぇ)
幕が開いて、華やかなギャツビー邸のパーティー。センターすぐ脇あたりにいるあの美人、誰?あんな子いたっけ??と、まず思ったのがりおんでした。台詞聞いてすぐにわかった(^ ^)。やっぱりあの声好きだなあ~♪
黄色いドレスがとても良く似合って、月娘デビュー!って感じでしたね(はぁと)。あとはずっと大勢口って感じで、役らしい役はラストの少年ギャツビーのみでしたけど、娘役としての居方を学ぶ、良い機会になったのではないでしょうか。
月組プロデューサーさん!力はある子だし、しかも美人なんだから、大事に育ててあげてくださいねっ!
回想シーンの白っぽいレースのドレスも、清楚によく着こなしてました。鬘とかはまだまだでしたけれども、がんばってほしいなーと思います。
新公のマリアも良かったけど、次の大劇場公演も期待!!です♪
今回で卒業する、春咲ころんちゃん。
あまり目立つ場面はなかったのですが、パーティーの客も、ルイヴィルの娘も、ゴルファーも、どの場面もすごく可愛かったです。私的に一番のヒットは、アイス・キャッスルのシガレットガール。大胆な衣装なのに可愛くて、キュートでした♪
入団してからも外部出演していたくらいだから、卒業したらそちらに集中するのでしょうか?機会があったら観にいきたいなーと思います。
ころんちゃんの前途に、幸多かれ。
では、冒頭に戻って、上級生順に。
一回しか観てないので、全部は網羅できてないと思います……ごめんなさい。
越乃リュウ(マイヤー・ウルフシェイム)
文句無くカッコイイし、単体では悪くなかったと思うのですが。
麻子さんとの関係が弱く見えたかなー。もう少し曲者感がほしかった気がします。
一幕ラストに、ギャツビーのシマを取り上げる場面の迫力はさすが。
一色瑠加(アンソニー・フェイ/スラッグル/カーター警部)
この人も、デイジーの父親が嵌る学年になったんですねぇ…って、もう今更ですが。梨花さんの旦那という立場が違和感無く嵌って、とてもハンサムで娘に甘い、「自慢のパパ」でした。
でも、私のツボは髪を乱してセクシーに踊るスラッグルさん(*^ ^*)。カッコいい~~~!!
ガチャは本当に良い男になったなぁ!(感慨)。ウルフシェイムセンターで歌い踊る場面のスラッグル、完全に落ちてましたわ私…。
妃鳳こころ(ヒルダ)
文句無く美しい。
こんなこと書いたら申し訳ないんですけど、この人を乳母に回してデイジーをするのって凄いプレッシャーだったのでは…?(いや、あいちゃんも十分美しかったよ)
あいちゃんデイジーとの「ヒルダ、喋ったのね!?」「当たり前ですわ!(←違うと思う)」という緊迫した会話の迫力がものすごくて、同期ならではの遠慮のなさなのかなあと思いました。
美人で目ヂカラがあって芝居ができて、そして歌える(今回は歌無しでしたけど)。得難い存在だなあ、といつも思います。あいちゃん、すずな、こころ。「Hollywood Lover」に引き続いての86期女役揃っての出演でしたが、このトリオ、3人とも好きなんですよね…もっとがっつり組んでほしかったな~。
美夢ひまり(サリー/マーゴット・ニコルソン)
回想シーンでのしっとりと美しい奥方、存在感がありました。あちょうさんともお似合い(*^ ^*)。
フラッパーのサリーは弾けてて見事。新公卒業して、大人っぽい役が回ってくるようになってよかったね!もう「6歳」じゃないんだね(←いつまで言われ続けるんだろうか、ひまりん…)
綾月せり(ユーイ/サム)
なんだか久々に、せりちゃんの芝居いいなあ~と思いました♪居候のピアニストも、場をホッとさせたり盛り上げたり大活躍だし、ウィルソンをなだめるサムをみて、大人っぽくなったなあ、と思ったし。
童顔で声が高くて発声もアレで、どうしても子供っぽい芝居になってしまう人なのですが、この辺で殻をやぶってくれると嬉しいな。もともと芝居心のある人なので、これからの成長を楽しみにしています!
羽咲まな(ジュディ・フェイ)
遣り甲斐のある役をもらって、うれしそうに演じているまなちゃんは、すごく可愛いです。的確な演技で、この人は本当に芝居が巧いなーと感心しました。「カメオのブローチ、もらえないのね」とかいう台詞の、タイミングといい、声色といい、本当に素晴らしかった。一瞬にして姉デイジーの激情に火をつける、その爆発を呼び覚ますに十分な、完璧なタイミングでした。
歌もさすが。ただ「声がいい」とか「音があってる」とかじゃない、「歌」としての完成度をあげるための声づくり。見事に場面を支配していました。大きな役ではないのですが、デイジーを追い詰める大事な役。髪型もメークも、よく工夫されていて良かったです!
……この役を純名里沙さんがやったのかー!!想像もできません(^ ^;ゞ
あと、まなちゃんが凄いなーと思ったのは、相手役のゆりやんが、若さの輝きだけでなんとかしようとするのを、きちんと引っ張りあげていたところ。ゆりやんにも良い経験になったのではないかしらん?大劇場でも良い役がつくようになりますように!
光月るう(ビロクシー)
冒頭、パーティーを仕切っているっぽい感じな芝居を見たときは、ギャツビーの執事か何かかと思いましたが、ウルフシェイムがギャツビーに付けた人間だったんですね。
表面的な真面目さ(いかにも執事めいた雰囲気)と、腹の底に溜め込んだ野心のバランスが見事でした。笑顔が可愛くて好きだったんですが、このくらい曲者感があるのも良く似合いますね♪
ただ、後姿がまだまだ女の子なのは、なんとかがんばってほしいです。体型的にも不利なので難しいのはわかるのですが、せっかくあんなに芝居が素敵なのにもったいない~っ(T T)。
特に気になったのは走り方。今回のお芝居、ウルフシェイムに「お前にギャツビーのシマを任せる」と言われて喜んでハケるところがキモなので、そこで可愛らしく内股に走られると、すごく興ざめしてしまうんです(T T)。
…まぁ、祐飛さんも、ちゃんと「男役」として走れるようになったのは新公卒業してからだったので、今はまだ仕方ないものなのかもしれませんが…、でも!!
どうか。楽までまだだいぶありますので、映像として残る前に修正してほしいです。切望。
夏月都(キャサリン)
マートルの妹、フラッパーガールの一人、キャサリン。なっつには本当にぴったりの役でした。
可愛くて、考えなしで、刹那的で、でも意外と姉を心底心配していたりする優しい面もあったりして。
ニックをはさんでジョーダンと睨み合う場面なんて、最高にキュートでした。可愛い~~~!!(撃沈)
彩央寿音(ラウル)
ビロクシーと同じような役割を担うキャラクターですが、きっしーがやるとどうしても包容力のある柔らかさ出てしまうので、ビロクシーみたいな切れ味はあまり感じなかったかなー。
ただ、底知れない感じはありましたね。笑顔の下で何を考えているのかわからない、みたいな。
抜群のスタイルを黒ずくめで包んだ立ち姿が色っぽくて、ドキドキしました。かっこいー。
華央あみり(ニコルソン市長/ビル)
あちょうさんはすごいなあ。どうしてあんなにカッコいいのでしょうか。梨花さん・ガチャと並び立って、ひまりんを奥さんにしても違和感のない新公学年ってどうなの。
ソルーナさんより器の大きな男に見える新公学年ってどうなの(←あえてそういう男を演じたソルーナさんも凄いけど)
かっこよすぎです!!
……絶対大野さんの好みのタイプだと思うので、次回大劇場公演をちょっとだけ楽しみにしております♪
紗蘭えりか(ミニー)
フラッパーガールの衣装も似合っていましたが、個人的にえりかちゃんはゴルファーがお勧め♪
ちょっと雰囲気がおとなしめだけど、実は美人なんですよね(*^ ^*)。
冒頭のパーティーでも台詞があって……あれ?何を言っていたっけ…?ごめんなさい、忘れてしまったけど、あの声好きなので嬉しかったです。あまり目立たないけど、落ち着きのある静かな芝居ができる人。舞台を楽しんでくだしさいね♪
…ってなところで、88期まで終了♪
次は89期から(^ ^)。
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ギャツビーの憂鬱【2】
2008年9月16日 宝塚(月)月組日生劇場公演「グレート・ギャツビー」 キャスト編。
瀬奈じゅん(ジェイ・ギャツビー)
かっこいいっ!!よっ色男っ!!って感じでした♪
ただ、麻子さんって元々上流階級の男が似合う(「飛鳥夕映え」の軽皇子は絶品でしたもんね!)タイプなので、ギャツビーの鬱屈がちょっと弱かったかなーと思いました。
あれだと、「ダル・レークの恋」のラッチマン(実は王子様)と似た役作りになってしまって、ちょっともったいなかったなー。
あんまりギラギラした野心家も違うし、バランスの難しいところですけどね。
それにしてもカッコよかったなあ~(*^ ^*)。立ち姿の美しさとか、タンゴの流れるような身のこなしとか、ほんと目を惹き付ける魅力があって。ホンモノのショースターは違うなあ、と思いました☆
城咲あい(デイジー・ブキャナン)
美しかった!うっとりするほどキレイでした。ええ、本当に。
「あたしはキレイなの」という強い意志がものすごい勢いで放出されていて、私は完全に射抜かれてしまいました(*^ ^*)。
いかにも月娘らしい、意思を持ったデイジーでしたね。小池さんの中のデイジー像が揺らいでいる影響をもろに受けて、苦労したんじゃないかなーとも思いましたが、『世の中』の矛盾を一手に引き受けた、複雑でつかみどころのない、理解し難い女性像を構築していたと思います。
純情で一途な少女時代。
恋した少女は、離れ離れになった恋人に手紙を書く。
ひたすらに一途な思いをこめて、毎日顔を合わせていれば語ったであろう日常の些細な事件から、夜毎の夢、涙で濡れた枕のこと、妹が買ってもらった服の話、髪を切った話……
ベッドに入る前に、手紙を書いて、お祈りをして、眠る毎日。
…次第に、少女の頭の中で、手紙と祈りがごっちゃになっていく。
来ない返事に焦れていたのは、最初のうちだけ。
だんだん返事が来ないのが当たり前になっていく。
かみさまへの祈りに返事がないように、
恋しいひとへの手紙にも、返事は来ない。そう、そういうものなのだ、と。
返事はこないの。当たり前よ。
だってほら、かみさまだってお返事してはくださらないでしょう?
…自己防衛本能は、そんな言い訳で少女の心を守ろうとした。
その本能こそが彼女の心を決定的に壊してしまっていたことには、誰も気づいていなかった……
壊れた少女は、心の壊れた部分を抽斗の奥深くにしまいこんで、
両親に促されるままに結婚する。
愛情深い優しい両親が、“貧乏な生活”など出来るはずもない驕慢な娘のために選びに選び抜いた、“同じ階級の”名士と。
でも。抽斗の奥深くしまいこまれた小さなデイジーは、壊れたレコードのように同じ言葉を繰り返している。
ジェイ、ジェイ、ジェイ、ジェイ……
ひたすらな祈りの言葉のように、繰り返し。
ニックによって告げられた「ギャツビー」という名前は、デイジーにとって晴天の霹靂だったはず。
それは彼女にとって、「かみさま」が返事をくれた瞬間だったのではないでしょうか。
この場面から、実際にギャツビーの家に現れるまでのデイジーの、どこか現実離れしたふわふわした感じが、すごく面白いと思いました。それによって、実際にギャツビーという『生身の男』と出会ってからの彼女のとまどいが強調されて、現実離れした、離人感のようなものがありました。
ギャツビーと再会したことによる、恐怖。
夢が現実になる、といえば聞こえもいいのでしょうが、実際夢は良いものばかりじゃない。悪夢だって夢なのですから。
デイジーは、ぬるま湯の中でただ憧れていた「初恋」の思い出が現実に重なってきたときに、
今の“それなりに”心地よい居場所を捨てて、行き着く先に何が待つのかわからない、天国かもしれないけれども地獄なのかもしれない、そんな道を歩き出す勇気が持てなかった。
ギャツビーと二人で歩くなら、どんな山道も歩いていける、嵐も怖くない、と、
思うことができなかった。
…そういう恐怖を、そして怯える自分への侮蔑を、あいちゃんはよく表現していたと思います。
後ろ向きなキャラクターなだけに、女から観て魅力的な女にするのは難しいと思うのですが。とにかく精一杯に美しく、気まぐれでわがままで感情的に演じて、ギャツビーにとっての『運命の女』であろうと努力していました。
最終的に「トムの運転する車で葬式に現れる女」としての説得力を持たせるために、生い立ちからずっと、細かく計算して役を作っていったのでしょうね。…本当はもう一息、作り上げた役を捨てて舞台に立てるようになったら本物なのになあ、とは思うのですが……。
ただ、鬘はもう一工夫ほしいところでしたね。特に少女時代。
なんといっても、「中西部一の、音に聴こえた美女」でないと話が成立しませんので。
………プログラムの写真はキレイなのになぁ…(T T)。
青樹泉(トム・ブキャナン)
どうしても素の、人が良くて優しいところが見え隠れしてしまって、貴族ならではの「傲慢さ」が弱かったのが残念です。特に最初の登場で、「ME AND MY GIRL」のテニスプレーヤーたちの一人に見えたのがとてもとてもとっっっっても!!残念でした(T T)
どうして髭をつけなかったのでしょうか?今からでも遅くない!仲買人みたいな髭をつけるべきだ!(真剣)
新公時代からの弱点だった、台詞が鼻にかかる癖はすこーし改善されたかな?
トムは根本的に“嫌な男”なので、もりえちゃんにはやりにくかっただろうとは思うのですが、別に“嫌な男”を演じなくても良い訳で……演じてほしいのは“トム”なんですよね。“田舎の上流階級”の出身で、都会っ子に対して(自分でも気づいていない)僻みがある、男。
だから、都会っ子のマートルにおだてられると物凄くいい気になってしまう、そんな単純な男。
美しい(でも自分と同じ田舎者の)デイジーが、他の男を愛することはないと思い込んでいるから、“都会の夢”をもてあそぶことができる。
だから、ギャツビーが現れた途端に彼はマートルへの興味を失ってしまう。
もともとマートルは、「都会人」である自分を飾るアクセサリーだったのだから。
…原作では、デイジー自身もトムにとってはただの「美しいアクセサリー」だったと思うのですが。
そこは、小池さんは当然のようにトムを愛妻家(←え?)に仕立ててきましたね。
でも。
トムが愛妻家だからこそ、最後に葬式出席する妻を車に乗せてくる光景が、余計あり得なくなるんですけれども……(汗)。
憧花ゆりの(マートル・ウィルソン)
素晴らしかった!抜群のキュートな魅力。思い切って真っ青に染めたまぶたと、弓形にくっきりひいた眉がすごくマートルらしい。
キャラクター的には、なんというかもう少し、グラマーで目のしたか口元あたりにめだつ黒子がありそうなタイプの女性なんですけど、すずなのマートルの魅力は、あの抱いたら折れそうな細さにあったような気がします。
美しい、というのではないけれども、トムが思う「都会」の象徴みたいな女の子。作品世界における自分の役割を知り尽くして、そのポジションに完全に嵌っていたのが気持ちよいくらいでした。
…しかしマートル、ウィルソンに押さえつけられている時にそんな大声でトムの名前を繰り返し呼んだら、浮気相手が誰なのかウィルソンにバレちゃうじゃん…?そしたらあのラスト、おかしいんだよ?マートルのせいだよ?(←いいえ、小池さんのせいです!)
遼河はるひ(ニック・キャラウエイ)&涼城まりな(ジョーダン・ベイカー)
語り手のお二人。
私は基本的に、どんな脚本であれ「説明役」や「狂言回し」はイラナイ派なんですけれども、この二人は実に巧く作られていて全然違和感がありませんでした。小池さん、GJ。
ギャツビーとデイジーの不安定な恋を、ドキドキしながら(ちょっと野次馬根性も覘かせつつ)見守っている二人、という構図がすごく良かったんですよね。しかも、シリアスで重たい作品の中の清涼剤の役割を務めながら、最後の最後にどんでん返しがあるところが憎い。
……ルイヴィルの森での物語も、基本的にはちゃんとデイジーの視点で描かれているから、『ジョーダンがデイジーから聞いた話』として電話で語っていても、それほど違和感がない。
『ジェローデル、お前いったいどこで見てやがったんだ!!』とつい思ってしまった「ベルサイユのばら」フェルゼン編を考えれば、まぁデイジーの母親がギャツビーに何を言ったのかくらい知ってても気がつかなかったフリが出来るし(←いや…けっこう忍耐力との戦いでしたが ^ ^;ゞ)。
あひちゃん、ラスト前あたりから葬式にかけては良かったです!特に、ジョーダンに「あなたちょっと重たいのよ」と言われるのもむべなるかな、と思わせる鈍重さがあったのが素晴らしかった。
でも、そこまでの「上流階級のぼんぼん」ぶりはやっぱり……ねぇ。あ、もちろん、ジェラルドよりは数段良かったですけどね(汗)。
うーん、あひちゃんにはいったいどんな役をやってもらえばいいんだろう……。
とりあえず、貴族のぼんぼんは当分やめておいたほうがいいかもね(^ ^;ゞ
長くなってきたので、ここでいったん切ります(^ ^)。
瀬奈じゅん(ジェイ・ギャツビー)
かっこいいっ!!よっ色男っ!!って感じでした♪
ただ、麻子さんって元々上流階級の男が似合う(「飛鳥夕映え」の軽皇子は絶品でしたもんね!)タイプなので、ギャツビーの鬱屈がちょっと弱かったかなーと思いました。
あれだと、「ダル・レークの恋」のラッチマン(実は王子様)と似た役作りになってしまって、ちょっともったいなかったなー。
あんまりギラギラした野心家も違うし、バランスの難しいところですけどね。
それにしてもカッコよかったなあ~(*^ ^*)。立ち姿の美しさとか、タンゴの流れるような身のこなしとか、ほんと目を惹き付ける魅力があって。ホンモノのショースターは違うなあ、と思いました☆
城咲あい(デイジー・ブキャナン)
美しかった!うっとりするほどキレイでした。ええ、本当に。
「あたしはキレイなの」という強い意志がものすごい勢いで放出されていて、私は完全に射抜かれてしまいました(*^ ^*)。
いかにも月娘らしい、意思を持ったデイジーでしたね。小池さんの中のデイジー像が揺らいでいる影響をもろに受けて、苦労したんじゃないかなーとも思いましたが、『世の中』の矛盾を一手に引き受けた、複雑でつかみどころのない、理解し難い女性像を構築していたと思います。
純情で一途な少女時代。
恋した少女は、離れ離れになった恋人に手紙を書く。
ひたすらに一途な思いをこめて、毎日顔を合わせていれば語ったであろう日常の些細な事件から、夜毎の夢、涙で濡れた枕のこと、妹が買ってもらった服の話、髪を切った話……
ベッドに入る前に、手紙を書いて、お祈りをして、眠る毎日。
…次第に、少女の頭の中で、手紙と祈りがごっちゃになっていく。
来ない返事に焦れていたのは、最初のうちだけ。
だんだん返事が来ないのが当たり前になっていく。
かみさまへの祈りに返事がないように、
恋しいひとへの手紙にも、返事は来ない。そう、そういうものなのだ、と。
返事はこないの。当たり前よ。
だってほら、かみさまだってお返事してはくださらないでしょう?
…自己防衛本能は、そんな言い訳で少女の心を守ろうとした。
その本能こそが彼女の心を決定的に壊してしまっていたことには、誰も気づいていなかった……
壊れた少女は、心の壊れた部分を抽斗の奥深くにしまいこんで、
両親に促されるままに結婚する。
愛情深い優しい両親が、“貧乏な生活”など出来るはずもない驕慢な娘のために選びに選び抜いた、“同じ階級の”名士と。
でも。抽斗の奥深くしまいこまれた小さなデイジーは、壊れたレコードのように同じ言葉を繰り返している。
ジェイ、ジェイ、ジェイ、ジェイ……
ひたすらな祈りの言葉のように、繰り返し。
ニックによって告げられた「ギャツビー」という名前は、デイジーにとって晴天の霹靂だったはず。
それは彼女にとって、「かみさま」が返事をくれた瞬間だったのではないでしょうか。
この場面から、実際にギャツビーの家に現れるまでのデイジーの、どこか現実離れしたふわふわした感じが、すごく面白いと思いました。それによって、実際にギャツビーという『生身の男』と出会ってからの彼女のとまどいが強調されて、現実離れした、離人感のようなものがありました。
ギャツビーと再会したことによる、恐怖。
夢が現実になる、といえば聞こえもいいのでしょうが、実際夢は良いものばかりじゃない。悪夢だって夢なのですから。
デイジーは、ぬるま湯の中でただ憧れていた「初恋」の思い出が現実に重なってきたときに、
今の“それなりに”心地よい居場所を捨てて、行き着く先に何が待つのかわからない、天国かもしれないけれども地獄なのかもしれない、そんな道を歩き出す勇気が持てなかった。
ギャツビーと二人で歩くなら、どんな山道も歩いていける、嵐も怖くない、と、
思うことができなかった。
…そういう恐怖を、そして怯える自分への侮蔑を、あいちゃんはよく表現していたと思います。
後ろ向きなキャラクターなだけに、女から観て魅力的な女にするのは難しいと思うのですが。とにかく精一杯に美しく、気まぐれでわがままで感情的に演じて、ギャツビーにとっての『運命の女』であろうと努力していました。
最終的に「トムの運転する車で葬式に現れる女」としての説得力を持たせるために、生い立ちからずっと、細かく計算して役を作っていったのでしょうね。…本当はもう一息、作り上げた役を捨てて舞台に立てるようになったら本物なのになあ、とは思うのですが……。
ただ、鬘はもう一工夫ほしいところでしたね。特に少女時代。
なんといっても、「中西部一の、音に聴こえた美女」でないと話が成立しませんので。
………プログラムの写真はキレイなのになぁ…(T T)。
青樹泉(トム・ブキャナン)
どうしても素の、人が良くて優しいところが見え隠れしてしまって、貴族ならではの「傲慢さ」が弱かったのが残念です。特に最初の登場で、「ME AND MY GIRL」のテニスプレーヤーたちの一人に見えたのがとてもとてもとっっっっても!!残念でした(T T)
どうして髭をつけなかったのでしょうか?今からでも遅くない!仲買人みたいな髭をつけるべきだ!(真剣)
新公時代からの弱点だった、台詞が鼻にかかる癖はすこーし改善されたかな?
トムは根本的に“嫌な男”なので、もりえちゃんにはやりにくかっただろうとは思うのですが、別に“嫌な男”を演じなくても良い訳で……演じてほしいのは“トム”なんですよね。“田舎の上流階級”の出身で、都会っ子に対して(自分でも気づいていない)僻みがある、男。
だから、都会っ子のマートルにおだてられると物凄くいい気になってしまう、そんな単純な男。
美しい(でも自分と同じ田舎者の)デイジーが、他の男を愛することはないと思い込んでいるから、“都会の夢”をもてあそぶことができる。
だから、ギャツビーが現れた途端に彼はマートルへの興味を失ってしまう。
もともとマートルは、「都会人」である自分を飾るアクセサリーだったのだから。
…原作では、デイジー自身もトムにとってはただの「美しいアクセサリー」だったと思うのですが。
そこは、小池さんは当然のようにトムを愛妻家(←え?)に仕立ててきましたね。
でも。
トムが愛妻家だからこそ、最後に葬式出席する妻を車に乗せてくる光景が、余計あり得なくなるんですけれども……(汗)。
憧花ゆりの(マートル・ウィルソン)
素晴らしかった!抜群のキュートな魅力。思い切って真っ青に染めたまぶたと、弓形にくっきりひいた眉がすごくマートルらしい。
キャラクター的には、なんというかもう少し、グラマーで目のしたか口元あたりにめだつ黒子がありそうなタイプの女性なんですけど、すずなのマートルの魅力は、あの抱いたら折れそうな細さにあったような気がします。
美しい、というのではないけれども、トムが思う「都会」の象徴みたいな女の子。作品世界における自分の役割を知り尽くして、そのポジションに完全に嵌っていたのが気持ちよいくらいでした。
…しかしマートル、ウィルソンに押さえつけられている時にそんな大声でトムの名前を繰り返し呼んだら、浮気相手が誰なのかウィルソンにバレちゃうじゃん…?そしたらあのラスト、おかしいんだよ?マートルのせいだよ?(←いいえ、小池さんのせいです!)
遼河はるひ(ニック・キャラウエイ)&涼城まりな(ジョーダン・ベイカー)
語り手のお二人。
私は基本的に、どんな脚本であれ「説明役」や「狂言回し」はイラナイ派なんですけれども、この二人は実に巧く作られていて全然違和感がありませんでした。小池さん、GJ。
ギャツビーとデイジーの不安定な恋を、ドキドキしながら(ちょっと野次馬根性も覘かせつつ)見守っている二人、という構図がすごく良かったんですよね。しかも、シリアスで重たい作品の中の清涼剤の役割を務めながら、最後の最後にどんでん返しがあるところが憎い。
……ルイヴィルの森での物語も、基本的にはちゃんとデイジーの視点で描かれているから、『ジョーダンがデイジーから聞いた話』として電話で語っていても、それほど違和感がない。
『ジェローデル、お前いったいどこで見てやがったんだ!!』とつい思ってしまった「ベルサイユのばら」フェルゼン編を考えれば、まぁデイジーの母親がギャツビーに何を言ったのかくらい知ってても気がつかなかったフリが出来るし(←いや…けっこう忍耐力との戦いでしたが ^ ^;ゞ)。
あひちゃん、ラスト前あたりから葬式にかけては良かったです!特に、ジョーダンに「あなたちょっと重たいのよ」と言われるのもむべなるかな、と思わせる鈍重さがあったのが素晴らしかった。
でも、そこまでの「上流階級のぼんぼん」ぶりはやっぱり……ねぇ。あ、もちろん、ジェラルドよりは数段良かったですけどね(汗)。
うーん、あひちゃんにはいったいどんな役をやってもらえばいいんだろう……。
とりあえず、貴族のぼんぼんは当分やめておいたほうがいいかもね(^ ^;ゞ
長くなってきたので、ここでいったん切ります(^ ^)。
月組日生劇場公演「グレートギャツビー」を観劇してまいりました♪
博多座に引き続き、月組っ子たちホントにがんばってました!!汝鳥さん、磯野さん、梨花さんの専科陣も素晴らしい。なかでも、ジョージ・ウィルソンの磯野さんが本当に素晴らしかった!!原作でイメージしていたウィルソンが、そのまま容を与えられてそこにいる、という感じでした。
私は初演も映画も何も観ていなくて、だーいぶ遠い昔に読んだまますっかり薄れてしまった原作の記憶くらいしかイメージがなくて、ほとんとマッサラで観たと言っても嘘じゃないと思うのですが。
一幕が終わって、最初に思ったことは、
……あれ?「華麗なるギャツビー」ってこういう話だっけ?
でした。
わかってます。
今回の作品は「グレート・ギャツビー」であって、私が以前読んだ「華麗なるギャツビー」じゃない。
宝塚歌劇団で上演される「グレート・ギャツビー」という別の作品なのだ、と、頭ではちゃんとわかっています。
でも、観ていてかすかな不協和音を感じたことは事実なのです。
私は先週、星組「スカーレットピンパーネル」を観て書きました。
「小池修一郎は潤色の天才である」
この実感は、ウィーン版の「エリザベート」を観たときにも強く思ったことなのですが、彼は、本来“宝塚的”でないものを、宝塚的な展開に持っていく天才だと思うのです。
「エリザベート」には「愛と死の輪舞」を。
「スカーレットピンパーネル」には「ひとかけらの勇気」を。
この一曲を加えただけではなく、その一曲を軸に物語の構成を組み替えてのけた。それは、「花咲く港」を「パリの空よりも高く」に変えたような乱暴でいい加減なものではなく、自由な発想と緻密な計算によって確立された一つの物語世界を壊して更地に戻し、そこから同じ部材を使って“宝塚歌劇”を組み上げてのけたのです。
ならば。
そんな小池修一郎が「華麗なるギャツビー」という世界の名作を『宝塚歌劇』として再構築するにあたって、いったい何をしたのか?
「エリザベート」に「愛と死の輪舞」を与えたように、
「スカーレットピンパーネル」に「ひとかけらの勇気」を与えたように、
そして、「ドラキュラ」に20世紀の後日譚を与えたように。
…この作品はそもそもが再演ですし、原作も著名な小説なので遠慮なくネタバレさせていただきますが。
小池さんは、「華麗なるギャツビー」を宝塚歌劇に潤色するにあたって、
ラストのギャツビーの葬式に現れるデイジー、という新しいデイジー像を創ったのだ、と、私は思っています。
「華麗なるギャツビー」という作品は、小池さん自身がプログラムにも書いているとおり
“何度も企画を出したけれども、「ヒロインが宝塚的でない」という理由で却下されてきた”作品。
…それはそうですよね?
「愛している」と言いながら“ギャツビー”という現実と向き合うことが出来ずにゴルフ場から逃げだし、車を駆って事故を起こしたあげく、その事故があった事実さえ直視することができないデイジーに、自分の身替りになってギャツビーが死んだ事実など受け入れられるわけがありません。
死を受け入れられないのに葬式に来ることはできない。だから、デイジーは墓参りに来ない。来るわけがない。これは原作を読めば当然の帰結であって、そもそも、デイジーが墓参りに来るような女だったら、こんな話は成立しないわけです。
でも、宝塚歌劇のヒロインでありながら、自分の(事実上)身替りで死んだ主役の葬式にも来ない女、というのはあり得ない。
宝塚のヒロイン=主役と運命的な恋に落ちる女性=主役を深く愛する女。
17年も前にこの“三段論法”を崩すことは不可能だったでしょうし、まして大劇場作品で、観客も受け入れなかっただろうと思います。
だから、デイジーの性格を宝塚ヒロインらしく変更した=最後にギャツビーの葬式に姿を見せる女性として説得力を持たせるために、小池さんはすべてを組み立てなおしたはずなのです。
そして。
初演を観ていない私が、すべて憶測でものを書いていいのかどうかわかりませんが。
小池さんは、初演を構築したときに、デイジーというキャラクターを表現する場面をあえて作らなかったのではないでしょうか…?
デイジーの性格変更、というのは、かなり根本的な物語世界の骨格の変更になります。デイジーがああいう駄目な女だからこそ「華麗なるギャツビー」という小説が成り立っているわけで、デイジーがもっとまともな生活能力のある女だったらあんなことにはならないのです。ちょっとやそっとのことではフォローできない。
だから。
どうせ、人間関係の入り組んだ長編ドラマです。二本立てで、100分もない芝居の時間の中にどれだけの場面が納まっていたのかわかりませんが、基本的に主役はギャツビーで二番手はニックだったわけですから、この二人にある程度時間は取られて、デイジーに回せる時間は少なかったはず。
だから、あえてデイジーを生身の女として表現することを避け、「ギャツビーから見た夢の女」に徹底することによって、デイジーの行動の理屈のなさ、意味不明さを誤魔化してしまう、という手を使ったのではないかしら、と……
初演をご覧になったみなさま、すみません(^ ^;;;。根も葉もない憶測なのですが、どうなのでしょうか…
…全然ちがーーーーうっっ!!という感じでしたら、この後の論は、どうぞなかったことにしてやってください…お慈悲をm(_ _)m。
で。
今回の再演にあたり、どういうところから「ギャツビー再演、それも2幕ものに変更して」という案が出たのか、私なんぞには全くわかりませんが、
小池さんの構想として、「おお、じゃあ初演の時に時間が足りなくて削った場面をアレもコレもいれられるなっっっ(^ ^)」という喜びはあったのだろうと思います。
でも。
もうちょっと考えてみよう!
なぜ初演で削ったのか、思い出してみて?>小池さん
ギャツビーとデイジーの心理状態を、丁寧に追っていく展開。
そのなかで浮き彫りにされる、原作のイメージにかなり近い、見事なデイジーの造形。
だからこそ、
そのラストはあり得ません。
あいあいが、完璧なまでに演技で“デイジー”を造形しきればしきるほど。
ゴルフ場でのトムの糾弾に耐えられない、弱い女。
ギャツビーと生きる、そのために今の生活を捨てなくてはならない、その二者択一に耐えられない、莫迦な女。
「女の子はきれいでばかな方がいい…」
そんな歌が、似合えば似合うほど、
「女の子で、良かった…」
そんな呟きが、説得力を持てば持つだけ、
ラストに現れるデイジーが、“あり得ないもの”になっていく。
トムの車でギャツビーの葬式に現れ、花を供えて無言で去っていく、
そんな行動がとれるような、理性ある女だったら、あそこでゴルフ場から逃げ出したりしない。
そんな常識ある大人だったら、人を轢いたことに気がついても見なかったフリして逃げたり、しない。
ギャツビーに「俺が運転していたことに」と言われて、安易にうなずいたり、絶対しない。
小池さんは、再演にあたってあれこれ考える前に、もう一歩踏みとどまって考え直すべきだったのではないか、と思います。
だって。今は17年前とは違うんですもの。
今だったら、原作どおりのラストでも誰も違和感はなかったと思う。まして、大劇場公演ではない、主演者のファンが客席のほとんどを占める中劇場公演です。主役に合わせて練り上げればよかったのです。
二幕ものにして、初演で切り捨てたあれやこれやの場面を追加し、デイジーという人間の説得力を増したうえで、
ラストを原作どおりに戻す。
これが可能であったはず。今の彼の、評価と実績をみれば。
でも彼は、17年前の呪縛から逃れられなかった……
“潤色の天才”が、自分の作品を潤色することだけは不得手だというのでしょうか。
東宝ミュージカル「エリザベート」に、不必要な「愛と死の輪舞」を残してしまったように、
2幕ものとして構成しなおした「グレート・ギャツビー」に、“宝塚的ヒロイン”なデイジーを残してしまった。
そのきしみは、一人デイジーだけではなく、作品全体に及んでいます。
一番大きなきしみは、デイジーがそういうキャラクターになってしまったばっかりにギャツビーが物凄く後ろ向きな男になってしまったこと。
原作のギャツビーは、もうちょっと野心のある男に描かれていたと思うのです。前向きでタフで、諦めの悪い男、に。
そして、その野心家がふと見せる弱み、それがデイジーとの愛の記憶。
それなのに、日生劇場に立っているギャツビーは、冒頭の「朝日が昇る前に」からして、ひとかけらの希望も持っていないように見えました。入り江の向こうに遠く見える灯をただ羨んで、そこに辿りつけない自分を哀れみ、蔑んでいる。
ギャツビーは、一度でもデイジーの愛を信じたことがあったのか、と思いました。
隣の劇場で毎日歌われている「ひとかけらの勇気」を歌ってあげたくなるほどに、寂しげな、孤独な、愛を信じられない後姿。
デイジーとの愛を無条件に信じているギャツビー、
“再びめぐり合うことさえできれば、何もかもうまくいく”と理屈抜きで信じているギャツビー、
そんな、前向きでタフな大人のオトコは、どこにもいない。
「俺が運転していたことに」といいながら、デイジーのために犠牲になる自分に酔っている。
手の届かない“上流階級の女”に、自分という存在を刻み込む好機だとくらいに思っているのではないか?と思うほどに、酔いは深い。
いや、もっと前、すべてのシマをウルフシェイムに取り上げられたときに、すでに「すべてをデイジーに捧げる」「愛のためにすべてを」と思う自分に酔っているように見えてしまう。
だから、一幕が終わって最初に思ったことが「あれ?ギャツビーってこういう話だっけ?」だったのでしょう…。
小池さんの構想と、瀬奈さんの演技プラン、どちらが先なのかはわかりません。
でも、
私には、違和感がありました。
そういう話ならそういう話でいいんです。
“そういう話”で筋が通っていれば。私が原作の影から逃れられなくても、誰も困りません。
でも。
違和感、というのは、一つの作品の中で“あれ?”と思うところがあったということです。
デイジーを愛し、手に入れたいと思い、
デイジーの母親になじられた自分の出生を恨み、
黒社会に身を投じてまで財をつくり、デイジーと同じところまで昇ってきた、ギャツビー。
その前身に、なっとくがいかない。
ルイヴィルの森でのギャツビー中尉殿。
他の男たちを差し置いて、デイジーを射止めた、デイジーに選ばれたという自負と誇り。
自分の生い立ちに関する秘密。それを秘密にしなくてはならないことに対する怒り。
そして、自分を蔑んだ連中を見返してやりたい、という思い。
青年ギャツビーには、そんなどす黒い感情があったはずなのに、
芝居として表現されているのは、「王子と王女」のおままごとのような純粋な恋心のみだから、必要以上にギャツビーが純情素朴に見えるのです。
エディとジュディの二人の方が、むしろ大人に見えてしまうくらいに。
あくまでも少年めいた、裏表のない自己犠牲心。
少年の心を忘れない、というよりは、少年そのものの純粋さ、というお芝居は、瀬奈じゅんというスターが得意とする王道のパターンではありますが、ジェイ・ギャツビーとしては、ちょっとそぐわなかったような気がします。
そういう心の持ち主が、ウルフシェイムに認められたのが不思議だから。
そういう心の持ち主なら、財を成した時点でデイジーを訪ねていく方が自然だから。
そういうキャラクターを表現したかったのなら、「華麗なるギャツビー」である必要はなかった、と思うのです。ああいう展開にする必要がなかった。
もっとシンプルな物語の方が、瀬奈さんのキャラクターが生きたのではないでしょうか?
…ちょっと暗くなってしまいました。ごめんなさい。
おかしいな、“月組ファン”としてはめちゃくちゃ楽しかったのに!
というわけで、作品の話は終わりにして、次はキャストの話を♪
.
博多座に引き続き、月組っ子たちホントにがんばってました!!汝鳥さん、磯野さん、梨花さんの専科陣も素晴らしい。なかでも、ジョージ・ウィルソンの磯野さんが本当に素晴らしかった!!原作でイメージしていたウィルソンが、そのまま容を与えられてそこにいる、という感じでした。
私は初演も映画も何も観ていなくて、だーいぶ遠い昔に読んだまますっかり薄れてしまった原作の記憶くらいしかイメージがなくて、ほとんとマッサラで観たと言っても嘘じゃないと思うのですが。
一幕が終わって、最初に思ったことは、
……あれ?「華麗なるギャツビー」ってこういう話だっけ?
でした。
わかってます。
今回の作品は「グレート・ギャツビー」であって、私が以前読んだ「華麗なるギャツビー」じゃない。
宝塚歌劇団で上演される「グレート・ギャツビー」という別の作品なのだ、と、頭ではちゃんとわかっています。
でも、観ていてかすかな不協和音を感じたことは事実なのです。
私は先週、星組「スカーレットピンパーネル」を観て書きました。
「小池修一郎は潤色の天才である」
この実感は、ウィーン版の「エリザベート」を観たときにも強く思ったことなのですが、彼は、本来“宝塚的”でないものを、宝塚的な展開に持っていく天才だと思うのです。
「エリザベート」には「愛と死の輪舞」を。
「スカーレットピンパーネル」には「ひとかけらの勇気」を。
この一曲を加えただけではなく、その一曲を軸に物語の構成を組み替えてのけた。それは、「花咲く港」を「パリの空よりも高く」に変えたような乱暴でいい加減なものではなく、自由な発想と緻密な計算によって確立された一つの物語世界を壊して更地に戻し、そこから同じ部材を使って“宝塚歌劇”を組み上げてのけたのです。
ならば。
そんな小池修一郎が「華麗なるギャツビー」という世界の名作を『宝塚歌劇』として再構築するにあたって、いったい何をしたのか?
「エリザベート」に「愛と死の輪舞」を与えたように、
「スカーレットピンパーネル」に「ひとかけらの勇気」を与えたように、
そして、「ドラキュラ」に20世紀の後日譚を与えたように。
…この作品はそもそもが再演ですし、原作も著名な小説なので遠慮なくネタバレさせていただきますが。
小池さんは、「華麗なるギャツビー」を宝塚歌劇に潤色するにあたって、
ラストのギャツビーの葬式に現れるデイジー、という新しいデイジー像を創ったのだ、と、私は思っています。
「華麗なるギャツビー」という作品は、小池さん自身がプログラムにも書いているとおり
“何度も企画を出したけれども、「ヒロインが宝塚的でない」という理由で却下されてきた”作品。
…それはそうですよね?
「愛している」と言いながら“ギャツビー”という現実と向き合うことが出来ずにゴルフ場から逃げだし、車を駆って事故を起こしたあげく、その事故があった事実さえ直視することができないデイジーに、自分の身替りになってギャツビーが死んだ事実など受け入れられるわけがありません。
死を受け入れられないのに葬式に来ることはできない。だから、デイジーは墓参りに来ない。来るわけがない。これは原作を読めば当然の帰結であって、そもそも、デイジーが墓参りに来るような女だったら、こんな話は成立しないわけです。
でも、宝塚歌劇のヒロインでありながら、自分の(事実上)身替りで死んだ主役の葬式にも来ない女、というのはあり得ない。
宝塚のヒロイン=主役と運命的な恋に落ちる女性=主役を深く愛する女。
17年も前にこの“三段論法”を崩すことは不可能だったでしょうし、まして大劇場作品で、観客も受け入れなかっただろうと思います。
だから、デイジーの性格を宝塚ヒロインらしく変更した=最後にギャツビーの葬式に姿を見せる女性として説得力を持たせるために、小池さんはすべてを組み立てなおしたはずなのです。
そして。
初演を観ていない私が、すべて憶測でものを書いていいのかどうかわかりませんが。
小池さんは、初演を構築したときに、デイジーというキャラクターを表現する場面をあえて作らなかったのではないでしょうか…?
デイジーの性格変更、というのは、かなり根本的な物語世界の骨格の変更になります。デイジーがああいう駄目な女だからこそ「華麗なるギャツビー」という小説が成り立っているわけで、デイジーがもっとまともな生活能力のある女だったらあんなことにはならないのです。ちょっとやそっとのことではフォローできない。
だから。
どうせ、人間関係の入り組んだ長編ドラマです。二本立てで、100分もない芝居の時間の中にどれだけの場面が納まっていたのかわかりませんが、基本的に主役はギャツビーで二番手はニックだったわけですから、この二人にある程度時間は取られて、デイジーに回せる時間は少なかったはず。
だから、あえてデイジーを生身の女として表現することを避け、「ギャツビーから見た夢の女」に徹底することによって、デイジーの行動の理屈のなさ、意味不明さを誤魔化してしまう、という手を使ったのではないかしら、と……
初演をご覧になったみなさま、すみません(^ ^;;;。根も葉もない憶測なのですが、どうなのでしょうか…
…全然ちがーーーーうっっ!!という感じでしたら、この後の論は、どうぞなかったことにしてやってください…お慈悲をm(_ _)m。
で。
今回の再演にあたり、どういうところから「ギャツビー再演、それも2幕ものに変更して」という案が出たのか、私なんぞには全くわかりませんが、
小池さんの構想として、「おお、じゃあ初演の時に時間が足りなくて削った場面をアレもコレもいれられるなっっっ(^ ^)」という喜びはあったのだろうと思います。
でも。
もうちょっと考えてみよう!
なぜ初演で削ったのか、思い出してみて?>小池さん
ギャツビーとデイジーの心理状態を、丁寧に追っていく展開。
そのなかで浮き彫りにされる、原作のイメージにかなり近い、見事なデイジーの造形。
だからこそ、
そのラストはあり得ません。
あいあいが、完璧なまでに演技で“デイジー”を造形しきればしきるほど。
ゴルフ場でのトムの糾弾に耐えられない、弱い女。
ギャツビーと生きる、そのために今の生活を捨てなくてはならない、その二者択一に耐えられない、莫迦な女。
「女の子はきれいでばかな方がいい…」
そんな歌が、似合えば似合うほど、
「女の子で、良かった…」
そんな呟きが、説得力を持てば持つだけ、
ラストに現れるデイジーが、“あり得ないもの”になっていく。
トムの車でギャツビーの葬式に現れ、花を供えて無言で去っていく、
そんな行動がとれるような、理性ある女だったら、あそこでゴルフ場から逃げ出したりしない。
そんな常識ある大人だったら、人を轢いたことに気がついても見なかったフリして逃げたり、しない。
ギャツビーに「俺が運転していたことに」と言われて、安易にうなずいたり、絶対しない。
小池さんは、再演にあたってあれこれ考える前に、もう一歩踏みとどまって考え直すべきだったのではないか、と思います。
だって。今は17年前とは違うんですもの。
今だったら、原作どおりのラストでも誰も違和感はなかったと思う。まして、大劇場公演ではない、主演者のファンが客席のほとんどを占める中劇場公演です。主役に合わせて練り上げればよかったのです。
二幕ものにして、初演で切り捨てたあれやこれやの場面を追加し、デイジーという人間の説得力を増したうえで、
ラストを原作どおりに戻す。
これが可能であったはず。今の彼の、評価と実績をみれば。
でも彼は、17年前の呪縛から逃れられなかった……
“潤色の天才”が、自分の作品を潤色することだけは不得手だというのでしょうか。
東宝ミュージカル「エリザベート」に、不必要な「愛と死の輪舞」を残してしまったように、
2幕ものとして構成しなおした「グレート・ギャツビー」に、“宝塚的ヒロイン”なデイジーを残してしまった。
そのきしみは、一人デイジーだけではなく、作品全体に及んでいます。
一番大きなきしみは、デイジーがそういうキャラクターになってしまったばっかりにギャツビーが物凄く後ろ向きな男になってしまったこと。
原作のギャツビーは、もうちょっと野心のある男に描かれていたと思うのです。前向きでタフで、諦めの悪い男、に。
そして、その野心家がふと見せる弱み、それがデイジーとの愛の記憶。
それなのに、日生劇場に立っているギャツビーは、冒頭の「朝日が昇る前に」からして、ひとかけらの希望も持っていないように見えました。入り江の向こうに遠く見える灯をただ羨んで、そこに辿りつけない自分を哀れみ、蔑んでいる。
ギャツビーは、一度でもデイジーの愛を信じたことがあったのか、と思いました。
隣の劇場で毎日歌われている「ひとかけらの勇気」を歌ってあげたくなるほどに、寂しげな、孤独な、愛を信じられない後姿。
デイジーとの愛を無条件に信じているギャツビー、
“再びめぐり合うことさえできれば、何もかもうまくいく”と理屈抜きで信じているギャツビー、
そんな、前向きでタフな大人のオトコは、どこにもいない。
「俺が運転していたことに」といいながら、デイジーのために犠牲になる自分に酔っている。
手の届かない“上流階級の女”に、自分という存在を刻み込む好機だとくらいに思っているのではないか?と思うほどに、酔いは深い。
いや、もっと前、すべてのシマをウルフシェイムに取り上げられたときに、すでに「すべてをデイジーに捧げる」「愛のためにすべてを」と思う自分に酔っているように見えてしまう。
だから、一幕が終わって最初に思ったことが「あれ?ギャツビーってこういう話だっけ?」だったのでしょう…。
小池さんの構想と、瀬奈さんの演技プラン、どちらが先なのかはわかりません。
でも、
私には、違和感がありました。
そういう話ならそういう話でいいんです。
“そういう話”で筋が通っていれば。私が原作の影から逃れられなくても、誰も困りません。
でも。
違和感、というのは、一つの作品の中で“あれ?”と思うところがあったということです。
デイジーを愛し、手に入れたいと思い、
デイジーの母親になじられた自分の出生を恨み、
黒社会に身を投じてまで財をつくり、デイジーと同じところまで昇ってきた、ギャツビー。
その前身に、なっとくがいかない。
ルイヴィルの森でのギャツビー中尉殿。
他の男たちを差し置いて、デイジーを射止めた、デイジーに選ばれたという自負と誇り。
自分の生い立ちに関する秘密。それを秘密にしなくてはならないことに対する怒り。
そして、自分を蔑んだ連中を見返してやりたい、という思い。
青年ギャツビーには、そんなどす黒い感情があったはずなのに、
芝居として表現されているのは、「王子と王女」のおままごとのような純粋な恋心のみだから、必要以上にギャツビーが純情素朴に見えるのです。
エディとジュディの二人の方が、むしろ大人に見えてしまうくらいに。
あくまでも少年めいた、裏表のない自己犠牲心。
少年の心を忘れない、というよりは、少年そのものの純粋さ、というお芝居は、瀬奈じゅんというスターが得意とする王道のパターンではありますが、ジェイ・ギャツビーとしては、ちょっとそぐわなかったような気がします。
そういう心の持ち主が、ウルフシェイムに認められたのが不思議だから。
そういう心の持ち主なら、財を成した時点でデイジーを訪ねていく方が自然だから。
そういうキャラクターを表現したかったのなら、「華麗なるギャツビー」である必要はなかった、と思うのです。ああいう展開にする必要がなかった。
もっとシンプルな物語の方が、瀬奈さんのキャラクターが生きたのではないでしょうか?
…ちょっと暗くなってしまいました。ごめんなさい。
おかしいな、“月組ファン”としてはめちゃくちゃ楽しかったのに!
というわけで、作品の話は終わりにして、次はキャストの話を♪
.
ME AND MY GIRL in博多【5】
2008年8月21日 宝塚(月) コメント (4)月組博多座公演「ME AND MY GIRL」。
●パブ
応接間から外出の準備をするビルと、ヘザーセット&召使。
ヘザーセットにコートを着せ掛けるのは同じですが、一人になった召使の星那由貴くん(大劇場では彩星りおん)の、ニコニコ笑顔が可愛かったです。銃を渡しながらすごーく嬉しそうに“ご主人さま”に尻尾振ってる感じで(^ ^)。
頭が小さくて可愛かったです。いつも結構目立つところに立っていて、かーなーりー小芝居していらっしゃいました(笑)。
パブのマスターは鼓英夏さん。
大劇場のえりおっと(姿樹えり緒)は、普通に真面目で温かみのあるマスター、って感じでしたが、鼓さんは相変わらず小芝居系でちょこまか動いてました(^ ^)。しっかし化粧が変わったような気がする……痩せたせいかな?すごいキレイになっててびっくりしました。
やっぱりのぞみ(楠恵華)ちゃんに似てるー(小芝居せずにはいられないキャラクター含めて)
ピアニストは海桐望さん。本当に弾いているようにしか見えなくて、ものすごく凝視してしまいましたが、指の動きといい、腕の動きといい、明らかに強弱もきちんとつけて弾いてましたね。実際に音を出しても大丈夫だったんじゃないかと思うほど危なげない感じでした。
大劇場で弾いていたしの(朝桐紫乃)ちゃんは、どちらかといえば客とのコミュニケーションの雰囲気が秀逸で大好きだったのですが。うーん、海桐くん、すごいなー。
(今気づいたんですが、ピアニストは朝桐→海桐なんですね)(←だからなんだとゆーんだ)
パブの客が、たぶん…あまり自信はないのですが、
上手側のベンチに座っているのが翔我つばきくんと五十鈴ひかりちゃん、ピアノ回りは、ピアノの上手側にいるのが篁くんと真愛涼歌ちゃん、ピアノの向こう側が、上手から美宙果恋ちゃん、凜華もえちゃん、貴澄隼人くん&愛那結梨ちゃん……だったと思います。
五十鈴くんはこういうときも達者ですねー。ちょっと前まで、何をやっても可愛らしくなってしまって“シャープさ”“男役らしさ”を出すのに苦労されているように思っていたのですが、今回はすごく自然体でも普通に男らしくて良かったです。
新公最終学年が近づいた頃って、本当に凄い勢いで“男役”になっていかれますよね、みなさん。観るたびにびっくりします。
翔我くんは、召使の時のカチッとセットした髪よりも、この時とか、二幕のランベスの街角の通行人の時のちょっとラフにしたときの方がカッコイイです。笑顔が結構華やかで印象に残る。ただ、公演時間のほとんどを召使で過ごすので、そっちの髪や化粧をもう少し工夫したほうが……と思いましたが。
篁くんは、観るたびに違う小芝居をしていて、なんだか何をやっていたのか覚えていません。ただ、ビルがサリーと会話していて銃を向けてきたとき、驚きのあまり自分にビールをぶっかける芝居は、毎回やっていたような気がします。だんだん派手になってきてましたけど。
慌てて拭いてあげる涼歌ちゃんが、日によって「大丈夫?」とか「冷たくない?」とか、そんな感じで話しかけながら優しく拭いてあげている回と、「ホントにドジなんだから!もうっ!」って感じで乱暴にゴシゴシ拭いている回があったんですけど、あれはアドリブなんでしょうか。事前打ち合わせしているんでしょうか…。
この二人が面白すぎて、下手側の4人があまりチェックできなかったのが残念です。本公演でも、毎回いろいろやってて楽しそうだったなあ、あの連中…。
ビルとサリーについては。
もう何も言葉が出ないほど、とにかく可愛くて可愛くて、切なくて。
しずくサリーの、「ビルにわからせる方法を考えればいいんだよ!」という明るい口調が、思いっきり泣かせてくれました。
新公の時は、しずくサリーの突き抜けたような真剣さに“この子はまだ子供すぎて、それがどういうことか判ってないんだ”、と、ものすごく切なくなったのですが。
博多の、『歳上の恋人の前ですこーし背伸びしているサリー』は、ものすごく朗らかに、明快に同じ台詞を言ったんですよね…。“本当はわかっているのに、現実から目を逸らしている”ように見えて、また違う意味で切なくなりました。
園加のジョン卿は、この場面、本当に秀逸でした。
目元に色気があるんですよねー、このひとは。ビルとサリーのやりとりを、ちょっと目を細めて眺めるさまが、めっちゃくちゃカッコイイ。
大人の男の色香が漂って。
そして、この瞬間に、ジョンは“サリー”という女の子を知るんですね。育ちの悪い、競馬場にいけばそこらにいくらでもいて、貴族の自分に誘いをかける下品な女の子たちのお仲間くらいに思っていた彼が。
必死で虚勢をはって、あごをあげて涙をこらえているサリーをみて。
ある意味、恋をするんだと思う。
いや、“恋していた自分”を、思い出したのかな?
マリアの若い頃って、サリーみたいだったではないかしら?
気が強くて、自分が信じたことは譲らなくて。
…そう、博多座を観て初めて思いました(ごめんなさい)。
ビルのためにはあたしが傍にいない方がいい、と気づいたら。
ビルのために、あたしはいなくならなくちゃ、と決めたら絶対に譲らない。
貴族だってランベスっ子だって、信じたことに殉じる気持ちは同じなのだ、と。
彼らには彼らの価値観があり、ルールがあるけれども、少なくとも“愛する人の幸せを祈る”気持ちは、同じなのだ、と。
自分が、こんなふうに真っ直ぐに誰かに想いを捧げたことがあっただろうか。
……ある。
懐かしい、幼い日々に。
「サリーのために、マリアをなんとかしてやろう」と思った気持ちは、
半分は「ビルとサリーは、今までどおりランベスで暮らした方が、彼らも幸せだし(恋人たちを引き裂くなんていけないよマリア!)、我々も幸せだ(私たち、一ペニーも貰えませんわ!)」
という気持ち。
でも、残りの半分は、
「マリアにさくらんぼを落としてあげたように、サリーを幸せにするために出来ることは何だろう?」
だったはず。
ビルの教育で四苦八苦するよりも、そんなことは忘れて、今までどおりやることにしたほうが、マリアも幸せに違いない、と。
園加ちゃんは、意外と秘めた想いの伝わる芝居が巧いひとだなーと思うんですよね。感情を開放する役だと、ついテンションが上がりすぎて声も高くなっちゃうし、早口になってしまって台詞が一本調子になってしまいがちだけど、「天の鼓」の博雅とか、抑えた芝居が素敵だったような気がする。(←そこまで書いておいて“気がする”ってオイ…)
とにかく、パブでのジョン卿は、ピアノの陰からビルとサリーを見守るところから、サリーの「一度ハートをなくしたら」を聴きながら、溜息をついてはけるまで、ほんとにほんとにダンディで素敵でした(はぁと)
●ヘアフォード邸のテラス
大劇場から引き続きのワーシントン・ワーシントン夫人(天野ほたる)が美しい。抜群の美しさと優雅さにうっとり〜♪
ビルが登場した瞬間の、マリアやジャッキーの得意げな顔!本当に可愛いです。
紫乃ちゃんジャスパー卿の、「あれは誰かね?」に、自信満々で応える「ウィリアムですよ!」という声に、つい笑ってしまいます。あまりにも嬉しそうで、“声に花が咲いている”感じなので。
ジャスパー卿、ちゃんと普通で自然な「おじいさん」なのがとっても嬉しいです。ジャスパー卿は“変な人”じゃないんだよー!(涙)。紫乃ちゃんはスタイルがいいので、“歳をとって身体は思い通りに動かないけれども、昔はカッコよかったんだろうなあ”、ってふつーに思えるのがいい!
もう少し、あの空気の中に完全に溶け込んでしまえるともっと良いんですけどねぇ…。とりあえず、浮き上がってはいないのでよしとしたいです。(←偉そうにすみませんっ)
あー(花瀬みずか)ちゃん&かえ(良基天音)ちゃんのバターズビー夫妻は、こちらもなんだか普通の夫婦でしたね。あーちゃんの気合一発!!な美貌が目に眩しかったです。なんか、かえちゃんがどことなく眩しそうに自分の妻を見ていたのが可愛らしかった(笑)。
……でも。
かえちゃんが一番面白かったのは、たぶん「ランベス・ウォーク」で踊りだしてから、でしょうね……。
すごかったです。はい。いや、実際にはマギーのパーチェスターという“もっとすごいもの”があったので、最初はあまり目に入らなかったのですが………
……凄かった(@ @)。
ま、ランベス・ウォークは他にも観なくてはいけない人がたーーーっくさん居ますので、無理にとは言いませんが。
バターズビー卿は、私的にはかなりお勧めです♪
ソフィア・ブライトンは萌花ゆりあ。
美しかったー!!小さくて丸い頭の脇に垂れ下がる、大粒の葡萄の房。
なんだかとってもジューシーに見えたし、おいしそうでした。ビルでなくても思わず手を出したいかも。
声そのものはきれいで可愛い声なんですが、芝居としてはまだまだでしたねぇ。そういえば、新公でもあまり動きナシの芝居ONLYの役ってつかなかったですもんね…(同期のひまりんとか、前後の期に芝居巧者がたくさんいたので)。バウ「ホフマン物語」も、台詞がなくて歌だけの「アントニアの母」がメインだったし…。
あ、でも、ステッラは良かったんですよね。あれも台詞のみのお芝居ですが。…今回は、ちょっと残念でした。あいちゃんもみりおくんも、巧かったんだなあ…。
まぁ、まだ終わっていませんので。千秋楽までになんとかなれば!(^ ^)。
全然関係ないんですが、輝城みつるくんってどこで観たのかなーとずーっと思っていたんですが、ホフマンBチームのエリオット(Aチームは五十鈴ひかり)だったんですね!あのソロ歌ってた子か!納得!!
…すみません、話が逸れました。
ディス夫人の妃乃あんじちゃん、メイの蘭乃はなちゃん、どちらも無難な感じでした。あーちゃんの落ち着いたディス夫人と、圧倒される美しさだったしずくのメイを前提にすると、二人ともちょっと苦戦していたかなー?
でも!
メイの本番は、ビルにお尻を撫でられるところじゃなかったんです(*^ ^*)。
ランベス・ウォークが始まって、比較的最初の頃に踊りだす貴族の一人なのは同じなんですが。
舞台下手の方で、たしか響くん(←違うかも)に手を取られて踊りだすときの、不安げな手つき・足どり。
そして、うまく出来たときの嬉しそうな笑顔のチャーミングさ!!
悶えました。客席で。
もう、たまらないほど可愛かったよ〜っ!!
ランベスのメンバーも本当に素敵だし、
ビルとサリーは、もう目が離せないほどくるくる表情が変わって可愛らしいし、
パーチェスターは勝手に目に入ってくるし、
…………
誰も彼もが本当に可愛いんですけれども。
それでも。
「ランベス・ウォーク」博多座版の主役は、誰でもない、マリア夫人。
それだけは間違いない。
次第に盛り上がっていく会場を、
呆然として、
唖然として、
そして、怒りに震えてうろうろと歩き回るマリア。
それを心配そうに見ながら、結構楽しげにランベスの女の子と踊っているジョン卿。
客席降りから戻ってくるメンバーの、
テンションの高さ。
空気の熱さ。
その、真ん中で。
信頼していたヘザーセットたちが、腕をくんで踊りだしたのをみて、
ぷつん、と、マリアの理性が音をたてて切れる。
マリアの絶叫。
喉もかれよと叫んで。
……そして、踊りだす。
自暴自棄。
食事の用意が出来たと聞いて、ドアに吸い込まれていく客たち。
彼らがはけていくと、ビルの帽子を斜めに被った、洒落者の女傑が現れる。
あ。
やっぱり、マリアと、サリー、そっくりじゃん
そう。
引力にひかれて落ちてくる林檎のように、マリアの正体がすとんと落ちてくる。
ビルが愛したひとの、
ジョンが愛したひとの、
正体が。
京さんのウィンクは、それはそれは見事にコケティッシュで、思わず堕ちてしまいそうでした……。
きりやん、もう少しウィンクもがんばれ!(*~ ~*)
.
●パブ
応接間から外出の準備をするビルと、ヘザーセット&召使。
ヘザーセットにコートを着せ掛けるのは同じですが、一人になった召使の星那由貴くん(大劇場では彩星りおん)の、ニコニコ笑顔が可愛かったです。銃を渡しながらすごーく嬉しそうに“ご主人さま”に尻尾振ってる感じで(^ ^)。
頭が小さくて可愛かったです。いつも結構目立つところに立っていて、かーなーりー小芝居していらっしゃいました(笑)。
パブのマスターは鼓英夏さん。
大劇場のえりおっと(姿樹えり緒)は、普通に真面目で温かみのあるマスター、って感じでしたが、鼓さんは相変わらず小芝居系でちょこまか動いてました(^ ^)。しっかし化粧が変わったような気がする……痩せたせいかな?すごいキレイになっててびっくりしました。
やっぱりのぞみ(楠恵華)ちゃんに似てるー(小芝居せずにはいられないキャラクター含めて)
ピアニストは海桐望さん。本当に弾いているようにしか見えなくて、ものすごく凝視してしまいましたが、指の動きといい、腕の動きといい、明らかに強弱もきちんとつけて弾いてましたね。実際に音を出しても大丈夫だったんじゃないかと思うほど危なげない感じでした。
大劇場で弾いていたしの(朝桐紫乃)ちゃんは、どちらかといえば客とのコミュニケーションの雰囲気が秀逸で大好きだったのですが。うーん、海桐くん、すごいなー。
(今気づいたんですが、ピアニストは朝桐→海桐なんですね)(←だからなんだとゆーんだ)
パブの客が、たぶん…あまり自信はないのですが、
上手側のベンチに座っているのが翔我つばきくんと五十鈴ひかりちゃん、ピアノ回りは、ピアノの上手側にいるのが篁くんと真愛涼歌ちゃん、ピアノの向こう側が、上手から美宙果恋ちゃん、凜華もえちゃん、貴澄隼人くん&愛那結梨ちゃん……だったと思います。
五十鈴くんはこういうときも達者ですねー。ちょっと前まで、何をやっても可愛らしくなってしまって“シャープさ”“男役らしさ”を出すのに苦労されているように思っていたのですが、今回はすごく自然体でも普通に男らしくて良かったです。
新公最終学年が近づいた頃って、本当に凄い勢いで“男役”になっていかれますよね、みなさん。観るたびにびっくりします。
翔我くんは、召使の時のカチッとセットした髪よりも、この時とか、二幕のランベスの街角の通行人の時のちょっとラフにしたときの方がカッコイイです。笑顔が結構華やかで印象に残る。ただ、公演時間のほとんどを召使で過ごすので、そっちの髪や化粧をもう少し工夫したほうが……と思いましたが。
篁くんは、観るたびに違う小芝居をしていて、なんだか何をやっていたのか覚えていません。ただ、ビルがサリーと会話していて銃を向けてきたとき、驚きのあまり自分にビールをぶっかける芝居は、毎回やっていたような気がします。だんだん派手になってきてましたけど。
慌てて拭いてあげる涼歌ちゃんが、日によって「大丈夫?」とか「冷たくない?」とか、そんな感じで話しかけながら優しく拭いてあげている回と、「ホントにドジなんだから!もうっ!」って感じで乱暴にゴシゴシ拭いている回があったんですけど、あれはアドリブなんでしょうか。事前打ち合わせしているんでしょうか…。
この二人が面白すぎて、下手側の4人があまりチェックできなかったのが残念です。本公演でも、毎回いろいろやってて楽しそうだったなあ、あの連中…。
ビルとサリーについては。
もう何も言葉が出ないほど、とにかく可愛くて可愛くて、切なくて。
しずくサリーの、「ビルにわからせる方法を考えればいいんだよ!」という明るい口調が、思いっきり泣かせてくれました。
新公の時は、しずくサリーの突き抜けたような真剣さに“この子はまだ子供すぎて、それがどういうことか判ってないんだ”、と、ものすごく切なくなったのですが。
博多の、『歳上の恋人の前ですこーし背伸びしているサリー』は、ものすごく朗らかに、明快に同じ台詞を言ったんですよね…。“本当はわかっているのに、現実から目を逸らしている”ように見えて、また違う意味で切なくなりました。
園加のジョン卿は、この場面、本当に秀逸でした。
目元に色気があるんですよねー、このひとは。ビルとサリーのやりとりを、ちょっと目を細めて眺めるさまが、めっちゃくちゃカッコイイ。
大人の男の色香が漂って。
そして、この瞬間に、ジョンは“サリー”という女の子を知るんですね。育ちの悪い、競馬場にいけばそこらにいくらでもいて、貴族の自分に誘いをかける下品な女の子たちのお仲間くらいに思っていた彼が。
必死で虚勢をはって、あごをあげて涙をこらえているサリーをみて。
ある意味、恋をするんだと思う。
いや、“恋していた自分”を、思い出したのかな?
マリアの若い頃って、サリーみたいだったではないかしら?
気が強くて、自分が信じたことは譲らなくて。
…そう、博多座を観て初めて思いました(ごめんなさい)。
ビルのためにはあたしが傍にいない方がいい、と気づいたら。
ビルのために、あたしはいなくならなくちゃ、と決めたら絶対に譲らない。
貴族だってランベスっ子だって、信じたことに殉じる気持ちは同じなのだ、と。
彼らには彼らの価値観があり、ルールがあるけれども、少なくとも“愛する人の幸せを祈る”気持ちは、同じなのだ、と。
自分が、こんなふうに真っ直ぐに誰かに想いを捧げたことがあっただろうか。
……ある。
懐かしい、幼い日々に。
「サリーのために、マリアをなんとかしてやろう」と思った気持ちは、
半分は「ビルとサリーは、今までどおりランベスで暮らした方が、彼らも幸せだし(恋人たちを引き裂くなんていけないよマリア!)、我々も幸せだ(私たち、一ペニーも貰えませんわ!)」
という気持ち。
でも、残りの半分は、
「マリアにさくらんぼを落としてあげたように、サリーを幸せにするために出来ることは何だろう?」
だったはず。
ビルの教育で四苦八苦するよりも、そんなことは忘れて、今までどおりやることにしたほうが、マリアも幸せに違いない、と。
園加ちゃんは、意外と秘めた想いの伝わる芝居が巧いひとだなーと思うんですよね。感情を開放する役だと、ついテンションが上がりすぎて声も高くなっちゃうし、早口になってしまって台詞が一本調子になってしまいがちだけど、「天の鼓」の博雅とか、抑えた芝居が素敵だったような気がする。(←そこまで書いておいて“気がする”ってオイ…)
とにかく、パブでのジョン卿は、ピアノの陰からビルとサリーを見守るところから、サリーの「一度ハートをなくしたら」を聴きながら、溜息をついてはけるまで、ほんとにほんとにダンディで素敵でした(はぁと)
●ヘアフォード邸のテラス
大劇場から引き続きのワーシントン・ワーシントン夫人(天野ほたる)が美しい。抜群の美しさと優雅さにうっとり〜♪
ビルが登場した瞬間の、マリアやジャッキーの得意げな顔!本当に可愛いです。
紫乃ちゃんジャスパー卿の、「あれは誰かね?」に、自信満々で応える「ウィリアムですよ!」という声に、つい笑ってしまいます。あまりにも嬉しそうで、“声に花が咲いている”感じなので。
ジャスパー卿、ちゃんと普通で自然な「おじいさん」なのがとっても嬉しいです。ジャスパー卿は“変な人”じゃないんだよー!(涙)。紫乃ちゃんはスタイルがいいので、“歳をとって身体は思い通りに動かないけれども、昔はカッコよかったんだろうなあ”、ってふつーに思えるのがいい!
もう少し、あの空気の中に完全に溶け込んでしまえるともっと良いんですけどねぇ…。とりあえず、浮き上がってはいないのでよしとしたいです。(←偉そうにすみませんっ)
あー(花瀬みずか)ちゃん&かえ(良基天音)ちゃんのバターズビー夫妻は、こちらもなんだか普通の夫婦でしたね。あーちゃんの気合一発!!な美貌が目に眩しかったです。なんか、かえちゃんがどことなく眩しそうに自分の妻を見ていたのが可愛らしかった(笑)。
……でも。
かえちゃんが一番面白かったのは、たぶん「ランベス・ウォーク」で踊りだしてから、でしょうね……。
すごかったです。はい。いや、実際にはマギーのパーチェスターという“もっとすごいもの”があったので、最初はあまり目に入らなかったのですが………
……凄かった(@ @)。
ま、ランベス・ウォークは他にも観なくてはいけない人がたーーーっくさん居ますので、無理にとは言いませんが。
バターズビー卿は、私的にはかなりお勧めです♪
ソフィア・ブライトンは萌花ゆりあ。
美しかったー!!小さくて丸い頭の脇に垂れ下がる、大粒の葡萄の房。
なんだかとってもジューシーに見えたし、おいしそうでした。ビルでなくても思わず手を出したいかも。
声そのものはきれいで可愛い声なんですが、芝居としてはまだまだでしたねぇ。そういえば、新公でもあまり動きナシの芝居ONLYの役ってつかなかったですもんね…(同期のひまりんとか、前後の期に芝居巧者がたくさんいたので)。バウ「ホフマン物語」も、台詞がなくて歌だけの「アントニアの母」がメインだったし…。
あ、でも、ステッラは良かったんですよね。あれも台詞のみのお芝居ですが。…今回は、ちょっと残念でした。あいちゃんもみりおくんも、巧かったんだなあ…。
まぁ、まだ終わっていませんので。千秋楽までになんとかなれば!(^ ^)。
全然関係ないんですが、輝城みつるくんってどこで観たのかなーとずーっと思っていたんですが、ホフマンBチームのエリオット(Aチームは五十鈴ひかり)だったんですね!あのソロ歌ってた子か!納得!!
…すみません、話が逸れました。
ディス夫人の妃乃あんじちゃん、メイの蘭乃はなちゃん、どちらも無難な感じでした。あーちゃんの落ち着いたディス夫人と、圧倒される美しさだったしずくのメイを前提にすると、二人ともちょっと苦戦していたかなー?
でも!
メイの本番は、ビルにお尻を撫でられるところじゃなかったんです(*^ ^*)。
ランベス・ウォークが始まって、比較的最初の頃に踊りだす貴族の一人なのは同じなんですが。
舞台下手の方で、たしか響くん(←違うかも)に手を取られて踊りだすときの、不安げな手つき・足どり。
そして、うまく出来たときの嬉しそうな笑顔のチャーミングさ!!
悶えました。客席で。
もう、たまらないほど可愛かったよ〜っ!!
ランベスのメンバーも本当に素敵だし、
ビルとサリーは、もう目が離せないほどくるくる表情が変わって可愛らしいし、
パーチェスターは勝手に目に入ってくるし、
…………
誰も彼もが本当に可愛いんですけれども。
それでも。
「ランベス・ウォーク」博多座版の主役は、誰でもない、マリア夫人。
それだけは間違いない。
次第に盛り上がっていく会場を、
呆然として、
唖然として、
そして、怒りに震えてうろうろと歩き回るマリア。
それを心配そうに見ながら、結構楽しげにランベスの女の子と踊っているジョン卿。
客席降りから戻ってくるメンバーの、
テンションの高さ。
空気の熱さ。
その、真ん中で。
信頼していたヘザーセットたちが、腕をくんで踊りだしたのをみて、
ぷつん、と、マリアの理性が音をたてて切れる。
マリアの絶叫。
喉もかれよと叫んで。
……そして、踊りだす。
自暴自棄。
食事の用意が出来たと聞いて、ドアに吸い込まれていく客たち。
彼らがはけていくと、ビルの帽子を斜めに被った、洒落者の女傑が現れる。
あ。
やっぱり、マリアと、サリー、そっくりじゃん
そう。
引力にひかれて落ちてくる林檎のように、マリアの正体がすとんと落ちてくる。
ビルが愛したひとの、
ジョンが愛したひとの、
正体が。
京さんのウィンクは、それはそれは見事にコケティッシュで、思わず堕ちてしまいそうでした……。
きりやん、もう少しウィンクもがんばれ!(*~ ~*)
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ME AND MY GIRL in博多【4】
2008年8月19日 宝塚(月)月組博多座公演「ME AND MY GIRL」。
●調理場
前場からゆっくりと暗転。闇の中で下級生たちが中央の大きなテーブルのテーブルクロスをはぎ、広間のセットのあれこれを片付けているうちに背景のセットが出てくる。
シンプルな調理場のセットを背景に、「An English Gentleman」のコーラス。ここも随分人数が減りましたけれども、よくがんばってました。人数が減った分、声質やピッチをそろえる努力をしたんでしょうか。それとも、博多座の音響がいいのかしら?驚くほどきれいに響いてました。
ヘザーセットは研ちゃん、チーフメイドはオトキチ(音姫すなお)のまま変わらず。コックはりこ(麻月れんか)ちゃんだけ変わらず、沢希理寿ちゃんのところに海桐望さん、紫門ゆりやくんのところに輝城みつるくん。
りこちゃんは、相変わらずコック帽からひょろっと顔にかかっているシケがすごく色っぽくて素敵。海桐さんは終始落ち着いた雰囲気で、輝城くんは笑窪を凹ませてにこにこと楽しそうに包丁をふるっていました。
なんだか、本当に美味しい料理が出てくるのが心配なのは気のせいだろうか…。
キッチンメイド(青いチェックの衣装で、ナンバーの最後にテーブルに頬杖をつく二人)は、みっぽー(美鳳あや)と紗那ゆずはちゃん。二人とも小さくて愛らしくて、並んでいる姿がキュートで。観ているだけで幸せになれるほど可愛らしいお二人でした。
…ゆずはちゃんって研2だよね。……みっぽー、あなたはいくつよ……。
ビルが入ってきてからスープの鍋を持って出てくる役もみっぽーだったのですが、これがまた、超可愛かったです(はぁと)。チーフメイドのオトキチが「かぼちゃのスープでございます」と言うのに、すかさずビルが言う「そういうあんたは、どてカボチャ」という台詞に、思いっきり吹き出していたのが滅茶苦茶可愛かった!下手に控えるヘザーセット研ちゃんが、慌てて腕を振ってメイドを呼びもどす時の必死さも面白くて、目が離せない場面でした♪
●応接間
ビルが応接間に戻ると、ソファの脇で待っているジャッキー。
まさおも、みりおも、本当にキュートで可愛かったですーっ!
……色気はないけどねっ!(^ ^;)
みりおくんの方が体型が女らしいので、比較的可愛くてお色気あり。そもそも、本当に女優的な美貌ですしね(^ ^)。(城咲)あいちゃんと見比べていた本公演では、色気ではあいちゃんに勝てないよねー、と思っていました(なんたって、あいちゃんは“女”としてスタイル抜群ですから…)が、
比較対象がまさおになると………
「女だな、ヘザーセット」と(^ ^)。
まさおくんはあまりにもスレンダーで、肩幅狭いし、薄いし、胸は多少詰め物していたみたいですが、腰がなさすぎて浮いてたし(汗)。とにかく細くて、まっすぐで、あの身体のどこに内臓が詰まっているのか不思議なくらい。今までどんだけ胴布団まいてたんだか、と思いました。
でも、あの細さでも不思議と「ジャッキー」らしさがあったし、ちゃんと「誘惑」できていたんですよね……。
キュートな愛嬌があって、強引だけど嫌味がなくて、“自分の魅力”を裏表なく信じ切っているところが本当に可愛かった。うん、まさおの魅力は、あの裏表の無さなのかもしれません。自身過剰っぷりが嫌味じゃないんですよね。カラッと明るくて、物怖じしなくて、自信過剰でKYで、ポジティブで前向きで、
うーん、ミュージカル・コメディに必ず一人は出てくる“引っ掻き回しキャラ”を、見事に演じ切ってくれたなあ…。
ああ、まさおくんのリナ(@雨に唄えば)を観てみたい!(^o^)
きりやんのビルは、ジャッキーの誘惑にちゃんと堕ちそうになっているのが実に実に!!可愛かったです。
クッション抱え込んでオロオロしている姿に萌え〜!
振付のあるナンバーではなく、ちゃんと芝居の一場面になっていたことが、とても嬉しかった。
最初から最後まで、ちゃんと「誘惑」するために動いていたジャッキーと、「機能的に正常な生身の肉体をもつ大人の男」として、その誘惑に反応せずにはいられないビル。誘惑に負けそうになっては、そのたびに「イヤ、駄目だ!」と自分に言い聞かせているビルが可愛くて、愛おしくて。観ていてどきどきしました。
本公演の麻子さんビルは、かなみんのサリーに惚れすぎていて他の女なんて全く目に入らない!状態だったので、誘惑するジャッキーが完全に空回りしている感じだったし、
新公のみりおビルは、幼すぎて意味がわかっていない(でもドキドキするよボク……なんだろう病気かなあ?)みたいな感じでしたし。
それぞれの役作りだと思いますし、どの組み合わせも面白かったですけれども。
とりあえず、猫はまさおジャッキー+きりやんビルの組み合わせが一番好きです、ということで(*^ ^*)。
大劇場・東宝と、毎回私はジャッキーに食いつきすぎで、ナンバーをぶった切って出てくるジェラルド&サリーを殆ど観てもいなかったのですが(←ごめんなさいあひちゃん)、
ソファの二人をみて凍りつくジェラルドは、どちらも凄く真剣でしたね(^ ^;
まさおくんは、しばらく真顔で固まってたと思います(^ ^;
みりおくんは、思わず2、3歩駆け寄ろうとして、思いとどまるように立ち止まってそっぽを向いた。ような気がする(海馬よかえってこーい)
「エチケットのレッスンだってぇ〜〜!」という怒りの台詞は、みりおくんの方が真情こもってて、ちょっと泣きそうでした。
あんな声でなじられたら、さすがのジャッキーも少しは反省するんじゃないか、と思って、ソファの方をみたらまさおはまるっきり平然としていたのが笑えて笑えて。
…いや、そこで反省したらジャッキーじゃないんですけど(笑)、みりおくんの芝居がそのくらい迫力あったってことが言いたいんですが。
ああ、愛しているんだなあ、ジャッキーを……と思ったんです。
なんでジャッキーなのさ、とか、
なんて女の趣味が悪いんだ(←女について何も知らないのね)、とか、
そんなことも思うわけですが。
とにかく、みりおくんの「愛している」芝居、っていうのは、ビルの時も思いましたけど、本当に切なくて温かいんですね。
その分、ジャッキーになると遊びに徹しきれない部分があって、まさおジャッキーほどポジティブになりきれないんですよね。
キャラクター自体の嵌り度が、みりおくんはやっぱりジャッキーよりジェラルドなんだなぁ、と思うのです。
ジェラルド、というのは、ひたすら「愛する」役なので。
なんだか、まさおとみりおの話になると本当に止まらないですね、私。
すみませんm(_ _)m。
とりあえず、サリーとジャッキーの嫌味の応酬も愉しくってたまらないわけなんですが。
しずくちゃんのサリーは、最後の「ガウンの綻び、縫っとくほうがいいよ」という台詞を、嫌味としてではなく真顔で言うんですよね。これは友人に言われて気がついたのですが、そういえばサリーはブティックをやりたいって言ってたんですよね
洋服作りに興味がある女の子としては、そりゃー綻び見つけたら言いたくなるでしょう。そのままにしておいたら生地も痛むし、と。
なるほどねー!確かに、そういうところで「自分の夢」をちゃんと大事にしている女の子、というキャラを表現しているんだなあ、と納得しました(^ ^)。
ジャッキーが上手袖にはけた後の、ビルとの会話。
かなみちゃんサリーの、「あんな女に癇癪おこしてもはじまんないよ」という、拗ねたような言い方がとても好きだったので、
ごく普通に怒っているしずくサリーは少し物足りない気もするのですが(^ ^)、
もともと多少は年齢差があるっぽいカップルなので、怒っているサリーの頭をぽんぽんするビル、という萌え構図があってとても可愛いです。なんだかビルの余裕を感じて好きな場面でした。
「あたし、パブにいると飽き飽きしちまうんだけど、ここに来るのも嫌なんだ…」という台詞で寂しさを伝えようとするサリーの不器用さ。この時点で、サリーはまだ自覚してはいないけれども「もうビルとあたしは相応しくないのかもしれない…」という疑問を抱きかけている。
ビルは少し変わったんじゃない?
姿勢が変わったし、
歩き方が変わったし、
衣装の着こなしが変わった。
そして、
……イントネーションが、変わった、と。
でも、ビルは気づかない。
ビルから見えるサリーの姿は、昔から何も変わっていないから。
サリーが変わらないから、サリーの瞳に映る自分が変わったことに気づかない。
「いつも僕を、そばに置いて?」
「二人なら、人生、曲がらないで生きていけるわ…」
短いナンバーですが、大好きな曲です。「Hold My Hand」。
しずくちゃんも、このあたりの音域は比較的安定して出るので、安心して聴いていられるし(はぁと)
そこへ乱入してくる若人たち。
ここは比較的、東宝からの継続メンバーが多かったかな?
広大なヘアフォード邸で週末を過ごそう!と遊びに来ている大勢の貴族の若者たちの、集団見合いみたいなものなんでしょうかねぇ、あのナンバーは(笑)。どこを見ても可愛いカップルだらけで、目移りして疲れるんですけれども。
…それにしても、今回の博多座公演は小さくて可愛い人ばっかりですね(^ ^;ゞ。
どのカップルも、本当に本当に可愛かったです…(惚)
マリア侯爵夫人たちが登場して若者たちが退場すると、かなり真剣勝負の芝居の場面に。
ジョン卿・園加のダンディぶりがよかったです☆すぐに追い出されてしまうけど(汗)。
パーチェスター・マギー(星条海斗)の、やり過ぎラインを完全にオーバーしている浮いた芝居が、実に実に場面の中にしっくりはまっていたことに感動しました。まー、未沙さんとは175度くらい違う役柄でしたねぇ(^ ^)。
浮いてるんですよ?でも、その浮きっぷりが見事で、ついつい笑ってしまう、という感じ。
ビルの冗談(「土台石を…」)に吹き出してみせ、「Please Turn Over」の発音練習の吹っ飛び具合も、「お屋敷の弁護士」をひとくさり歌ってマリア夫人に止められた時の焦りようも、みんなみんな、“やり過ぎだから面白い!”存在感がちゃんと出てました。毎回これじゃ困るけど、パーチェスターとしては成功だったと思います☆
マリア夫人の京さんは、見事の一言。
「ンごきンげんいかンがですか、ヘアフォード卿?」と、ガ行をすべて鼻濁音で処理する発音。
ビルをして「上流社会の人間にあごがないのが何故かわかった……」というのが実感こもってて爆笑。とにかく面白いです。
そして、大事なこと。
マリアが大真面目。
大劇場・東宝で演じたタキさんは、この場面は比較的“貴族の奥方”から離れて、“出雲綾”で演じていた印象がありました。
笑いっぱなしでとても面白い場面だったのですけれども、貴族か……?という感じ。
最後、下手にハケる時に「アマリラが!」と言われて慌てて避ける(あるいは踏み潰す)仕草も、京さんは“反射的に避けようとして、からかわれたことに気づいて怒る”という、一番シンプルな芝居をきっちりされていて、それがいかにも“貴族”っぽいなぁ、と感心したんですよね。
タキさんのマリアは、貴族というより“普通の優しいおばさん”だったのですが、京さん、あんなにキュートでコケティッシュで可愛いのに、“威厳”を見せ付けるような場面はどこにもないのに、どうしてあんなに“典型的な貴族の奥方”になりきれるのか、不思議でなりません。
……庶民とは何が違うんでしょうか、ねぇ、京さん……?
.
●調理場
前場からゆっくりと暗転。闇の中で下級生たちが中央の大きなテーブルのテーブルクロスをはぎ、広間のセットのあれこれを片付けているうちに背景のセットが出てくる。
シンプルな調理場のセットを背景に、「An English Gentleman」のコーラス。ここも随分人数が減りましたけれども、よくがんばってました。人数が減った分、声質やピッチをそろえる努力をしたんでしょうか。それとも、博多座の音響がいいのかしら?驚くほどきれいに響いてました。
ヘザーセットは研ちゃん、チーフメイドはオトキチ(音姫すなお)のまま変わらず。コックはりこ(麻月れんか)ちゃんだけ変わらず、沢希理寿ちゃんのところに海桐望さん、紫門ゆりやくんのところに輝城みつるくん。
りこちゃんは、相変わらずコック帽からひょろっと顔にかかっているシケがすごく色っぽくて素敵。海桐さんは終始落ち着いた雰囲気で、輝城くんは笑窪を凹ませてにこにこと楽しそうに包丁をふるっていました。
なんだか、本当に美味しい料理が出てくるのが心配なのは気のせいだろうか…。
キッチンメイド(青いチェックの衣装で、ナンバーの最後にテーブルに頬杖をつく二人)は、みっぽー(美鳳あや)と紗那ゆずはちゃん。二人とも小さくて愛らしくて、並んでいる姿がキュートで。観ているだけで幸せになれるほど可愛らしいお二人でした。
…ゆずはちゃんって研2だよね。……みっぽー、あなたはいくつよ……。
ビルが入ってきてからスープの鍋を持って出てくる役もみっぽーだったのですが、これがまた、超可愛かったです(はぁと)。チーフメイドのオトキチが「かぼちゃのスープでございます」と言うのに、すかさずビルが言う「そういうあんたは、どてカボチャ」という台詞に、思いっきり吹き出していたのが滅茶苦茶可愛かった!下手に控えるヘザーセット研ちゃんが、慌てて腕を振ってメイドを呼びもどす時の必死さも面白くて、目が離せない場面でした♪
●応接間
ビルが応接間に戻ると、ソファの脇で待っているジャッキー。
まさおも、みりおも、本当にキュートで可愛かったですーっ!
……色気はないけどねっ!(^ ^;)
みりおくんの方が体型が女らしいので、比較的可愛くてお色気あり。そもそも、本当に女優的な美貌ですしね(^ ^)。(城咲)あいちゃんと見比べていた本公演では、色気ではあいちゃんに勝てないよねー、と思っていました(なんたって、あいちゃんは“女”としてスタイル抜群ですから…)が、
比較対象がまさおになると………
「女だな、ヘザーセット」と(^ ^)。
まさおくんはあまりにもスレンダーで、肩幅狭いし、薄いし、胸は多少詰め物していたみたいですが、腰がなさすぎて浮いてたし(汗)。とにかく細くて、まっすぐで、あの身体のどこに内臓が詰まっているのか不思議なくらい。今までどんだけ胴布団まいてたんだか、と思いました。
でも、あの細さでも不思議と「ジャッキー」らしさがあったし、ちゃんと「誘惑」できていたんですよね……。
キュートな愛嬌があって、強引だけど嫌味がなくて、“自分の魅力”を裏表なく信じ切っているところが本当に可愛かった。うん、まさおの魅力は、あの裏表の無さなのかもしれません。自身過剰っぷりが嫌味じゃないんですよね。カラッと明るくて、物怖じしなくて、自信過剰でKYで、ポジティブで前向きで、
うーん、ミュージカル・コメディに必ず一人は出てくる“引っ掻き回しキャラ”を、見事に演じ切ってくれたなあ…。
ああ、まさおくんのリナ(@雨に唄えば)を観てみたい!(^o^)
きりやんのビルは、ジャッキーの誘惑にちゃんと堕ちそうになっているのが実に実に!!可愛かったです。
クッション抱え込んでオロオロしている姿に萌え〜!
振付のあるナンバーではなく、ちゃんと芝居の一場面になっていたことが、とても嬉しかった。
最初から最後まで、ちゃんと「誘惑」するために動いていたジャッキーと、「機能的に正常な生身の肉体をもつ大人の男」として、その誘惑に反応せずにはいられないビル。誘惑に負けそうになっては、そのたびに「イヤ、駄目だ!」と自分に言い聞かせているビルが可愛くて、愛おしくて。観ていてどきどきしました。
本公演の麻子さんビルは、かなみんのサリーに惚れすぎていて他の女なんて全く目に入らない!状態だったので、誘惑するジャッキーが完全に空回りしている感じだったし、
新公のみりおビルは、幼すぎて意味がわかっていない(でもドキドキするよボク……なんだろう病気かなあ?)みたいな感じでしたし。
それぞれの役作りだと思いますし、どの組み合わせも面白かったですけれども。
とりあえず、猫はまさおジャッキー+きりやんビルの組み合わせが一番好きです、ということで(*^ ^*)。
大劇場・東宝と、毎回私はジャッキーに食いつきすぎで、ナンバーをぶった切って出てくるジェラルド&サリーを殆ど観てもいなかったのですが(←ごめんなさいあひちゃん)、
ソファの二人をみて凍りつくジェラルドは、どちらも凄く真剣でしたね(^ ^;
まさおくんは、しばらく真顔で固まってたと思います(^ ^;
みりおくんは、思わず2、3歩駆け寄ろうとして、思いとどまるように立ち止まってそっぽを向いた。ような気がする(海馬よかえってこーい)
「エチケットのレッスンだってぇ〜〜!」という怒りの台詞は、みりおくんの方が真情こもってて、ちょっと泣きそうでした。
あんな声でなじられたら、さすがのジャッキーも少しは反省するんじゃないか、と思って、ソファの方をみたらまさおはまるっきり平然としていたのが笑えて笑えて。
…いや、そこで反省したらジャッキーじゃないんですけど(笑)、みりおくんの芝居がそのくらい迫力あったってことが言いたいんですが。
ああ、愛しているんだなあ、ジャッキーを……と思ったんです。
なんでジャッキーなのさ、とか、
なんて女の趣味が悪いんだ(←女について何も知らないのね)、とか、
そんなことも思うわけですが。
とにかく、みりおくんの「愛している」芝居、っていうのは、ビルの時も思いましたけど、本当に切なくて温かいんですね。
その分、ジャッキーになると遊びに徹しきれない部分があって、まさおジャッキーほどポジティブになりきれないんですよね。
キャラクター自体の嵌り度が、みりおくんはやっぱりジャッキーよりジェラルドなんだなぁ、と思うのです。
ジェラルド、というのは、ひたすら「愛する」役なので。
なんだか、まさおとみりおの話になると本当に止まらないですね、私。
すみませんm(_ _)m。
とりあえず、サリーとジャッキーの嫌味の応酬も愉しくってたまらないわけなんですが。
しずくちゃんのサリーは、最後の「ガウンの綻び、縫っとくほうがいいよ」という台詞を、嫌味としてではなく真顔で言うんですよね。これは友人に言われて気がついたのですが、そういえばサリーはブティックをやりたいって言ってたんですよね
洋服作りに興味がある女の子としては、そりゃー綻び見つけたら言いたくなるでしょう。そのままにしておいたら生地も痛むし、と。
なるほどねー!確かに、そういうところで「自分の夢」をちゃんと大事にしている女の子、というキャラを表現しているんだなあ、と納得しました(^ ^)。
ジャッキーが上手袖にはけた後の、ビルとの会話。
かなみちゃんサリーの、「あんな女に癇癪おこしてもはじまんないよ」という、拗ねたような言い方がとても好きだったので、
ごく普通に怒っているしずくサリーは少し物足りない気もするのですが(^ ^)、
もともと多少は年齢差があるっぽいカップルなので、怒っているサリーの頭をぽんぽんするビル、という萌え構図があってとても可愛いです。なんだかビルの余裕を感じて好きな場面でした。
「あたし、パブにいると飽き飽きしちまうんだけど、ここに来るのも嫌なんだ…」という台詞で寂しさを伝えようとするサリーの不器用さ。この時点で、サリーはまだ自覚してはいないけれども「もうビルとあたしは相応しくないのかもしれない…」という疑問を抱きかけている。
ビルは少し変わったんじゃない?
姿勢が変わったし、
歩き方が変わったし、
衣装の着こなしが変わった。
そして、
……イントネーションが、変わった、と。
でも、ビルは気づかない。
ビルから見えるサリーの姿は、昔から何も変わっていないから。
サリーが変わらないから、サリーの瞳に映る自分が変わったことに気づかない。
「いつも僕を、そばに置いて?」
「二人なら、人生、曲がらないで生きていけるわ…」
短いナンバーですが、大好きな曲です。「Hold My Hand」。
しずくちゃんも、このあたりの音域は比較的安定して出るので、安心して聴いていられるし(はぁと)
そこへ乱入してくる若人たち。
ここは比較的、東宝からの継続メンバーが多かったかな?
広大なヘアフォード邸で週末を過ごそう!と遊びに来ている大勢の貴族の若者たちの、集団見合いみたいなものなんでしょうかねぇ、あのナンバーは(笑)。どこを見ても可愛いカップルだらけで、目移りして疲れるんですけれども。
…それにしても、今回の博多座公演は小さくて可愛い人ばっかりですね(^ ^;ゞ。
どのカップルも、本当に本当に可愛かったです…(惚)
マリア侯爵夫人たちが登場して若者たちが退場すると、かなり真剣勝負の芝居の場面に。
ジョン卿・園加のダンディぶりがよかったです☆すぐに追い出されてしまうけど(汗)。
パーチェスター・マギー(星条海斗)の、やり過ぎラインを完全にオーバーしている浮いた芝居が、実に実に場面の中にしっくりはまっていたことに感動しました。まー、未沙さんとは175度くらい違う役柄でしたねぇ(^ ^)。
浮いてるんですよ?でも、その浮きっぷりが見事で、ついつい笑ってしまう、という感じ。
ビルの冗談(「土台石を…」)に吹き出してみせ、「Please Turn Over」の発音練習の吹っ飛び具合も、「お屋敷の弁護士」をひとくさり歌ってマリア夫人に止められた時の焦りようも、みんなみんな、“やり過ぎだから面白い!”存在感がちゃんと出てました。毎回これじゃ困るけど、パーチェスターとしては成功だったと思います☆
マリア夫人の京さんは、見事の一言。
「ンごきンげんいかンがですか、ヘアフォード卿?」と、ガ行をすべて鼻濁音で処理する発音。
ビルをして「上流社会の人間にあごがないのが何故かわかった……」というのが実感こもってて爆笑。とにかく面白いです。
そして、大事なこと。
マリアが大真面目。
大劇場・東宝で演じたタキさんは、この場面は比較的“貴族の奥方”から離れて、“出雲綾”で演じていた印象がありました。
笑いっぱなしでとても面白い場面だったのですけれども、貴族か……?という感じ。
最後、下手にハケる時に「アマリラが!」と言われて慌てて避ける(あるいは踏み潰す)仕草も、京さんは“反射的に避けようとして、からかわれたことに気づいて怒る”という、一番シンプルな芝居をきっちりされていて、それがいかにも“貴族”っぽいなぁ、と感心したんですよね。
タキさんのマリアは、貴族というより“普通の優しいおばさん”だったのですが、京さん、あんなにキュートでコケティッシュで可愛いのに、“威厳”を見せ付けるような場面はどこにもないのに、どうしてあんなに“典型的な貴族の奥方”になりきれるのか、不思議でなりません。
……庶民とは何が違うんでしょうか、ねぇ、京さん……?
.
ME AND MY GIRL in博多【3】
2008年8月18日 宝塚(月) コメント (2)花組の大伴れいかさんが、昨日の花組東宝劇場公演千秋楽日付けで退団されたことが発表されました。
……全然知りませんでした。
ファンの方はご存知だったのでしょうか?知らなかったんならお気の毒だなあ(T T)。
集合日付け以外の「事後発表」って初めて聞いたような気がするのですが、前例があったのでしょうか?
下級生の集合日退団でさえ寂しいのに、あれだけの上級生になって事後発表とは……(@ @)。吃驚です。
たとえ、大階段を降りて挨拶して……は出来ないにしても、せめて、何らかの形でお見送りしたかった。元月組の千紘れいかさんの時も、集合日の翌日だったかに発表があって、楽でのご挨拶やパレードこそなかったけれども、とにかく「お見送り」することは出来たのに。
何があったのか知りませんが、前から決まっていたのなら発表だけでもしてほしかったです。それが残念。
せっかく一公演ご一緒したのになー。
……なにはともあれ。
みほちゃん・かりやんと合わせて3人、みなさまのお幸せを祈っていますm(_ _)m。
と、いうわけで。
月組博多座公演「ME AND MY GIRL」、下級生編、です。
●プロローグ〜ヘアフォード邸
「客の紳士」は鼓英夏さん、有瀬そうさん、篁祐希くん。これに仲買人のりこ(麻月れんか)ちゃん、響れおなくん、まん(貴千碧)ちゃん、千海華蘭ちゃん、輝城みつるくんを入れて8人で踊り、唄う。
大劇場では、仲買人は同じく5人ですが、紳士は10人以上いたことを思えば、少ない人数でよく空間を埋めたな、という感じでした。
まぁ、舞台のサイズも違うし、そもそもプロローグのカーテン前の人数はそんなに違っていないと思うので、そんなに感心するほどではないのかもしれませんが。
みっぽー(美鳳あや)が確かりこちゃんと組んでいて。
「ファンシー・ダンス」か何かでもこの二人が組んだ場面があったのですが、そのときは「り、り、りこちゃん!?そんなところで何してんの!お姉さまの邪魔でしょう!?」くらいの存在だったりこちゃんが、いつの間にやらすっかり大人びて格好良くなって、みっぽーを落ち着いてリードできる風格が(ちょっとだけ)身についていたのに感心しました。ダンスというほどのダンス場面んではありませんが、身のこなしのキレイなカップルで、いい芝居してました。っていうか、お髭、似合いすぎです…。
(天野)ほたるは本当にキレイだったなあ〜!
鼓くんは、なんだか化粧が変わったような気がしました。細面の繊細な顔だちですが、なんだか男前だったなあ。歌いながら相手の女性(ほたるだったかな?)の肩を抱いたり、腰に手を回してエスコートしたりする姿が格好良くてドキドキしました(*^ ^*)。
響くんはひたすら可愛かった!あうう、相手が誰だったか覚えてない…(T T)。
篁くんが、知らないうちにすっかり垢抜けて美形になっていて吃驚しました。だいぶ痩せたのかな?本公演では全然見つけられなかったのですが、あんなに面変わりしてちゃ解らなくても仕方ないかも…。
博多座ではかなり目立っていましたよ♪一生懸命気障っているのが、ものすごーくほほえましい☆あんなに美形なのに顔芸が止まらないところが、月っ子らしくて愛嬌たっぷりで、大好きです♪
有瀬くんは、あの体格で顔が可愛らしいので苦労されていらっしゃいますねぇ。いっそ「可愛い☆」で押し通す手も……ないか(^ ^;ゞ
娘役さんは、蘭乃はなちゃんと都月みあちゃんが下手、真愛涼歌ちゃんと美宙果恋さんが上手…だったような気がします(違っていたら教えてください)。
美宙さんだけなかなか覚えられなかったのですが、ふっくらした笑顔が可愛いですね♪蘭ちゃんとみあちゃんの並びは目の保養でした。すっかり花娘に心奪われていた猫ですが、月娘もやっぱり可愛い☆
セットがぐるりと回って、ヘアフォード邸。
2階(?)のジェラルドが、声に出さずに「ジャッキー!ジャッキー!!」と呼びかけて、ニュースを伝えたがっているのが滅茶苦茶かわいい!そして、全く気づかずに無視しているジャッキーも超可愛い(はぁと)
で、「あっそうだ!」と何かを思いついたジェラルドが、足元からいそいそと取り出すのが銅鑼なところが……貴族だなあ☆
で。ジェラルドの「ニュースだ!みなさんお聞きなさい!」で、とりあえず安堵しちゃいます。みりお(明日海りお)もまさお(龍真咲)も、どちらもつやのあるいい声でした。ジェラルドが良いと、作品のレベルがぐっと上がりますね♪
前半ジェラルドだったまさおの方が、すこーし声が高いのかな?
みりおくんは、一番声が出る音域らしく、伸び伸びと甘い声で滑舌も良く、歌詞がとってもわかりやすかったんですが、まさおは少し歌いにくそうでした。本来ウザいくらい滑舌のいい人なので、多分音域の問題なんだろうな、と。
男役としては、あの辺りの音域が得意だと強みになるので、もう少しがんばれー!と思いました。
その代わり、ジャッキーの音域はまさおがどんぴしゃ。娘役には微妙に低い音域のせいか、(城咲)あいちゃんはだいぶ苦労されていましたし、みりおくんもちょうどチェンジボイス、って感じでしたけど、まさおは本当にいい声で歌ってました。「色は黒いの?」とか、フレーズの切れ目で微妙に“くぃっ”と上げ気味に抜くところが色っぽくて、ちょっとくらっときました(*^ ^*)。
お客さまたちが抜けて、仲買人だけが下手のテーブルに残り、ジャッキーとジェラルドを中心に「Thinkin’ of No One But Me」。
……っていうか、その前のジェラルドとジャッキーの会話が凄く自然で、当たり前で、なんだかもう、それだけで嬉しかったです。
何をしても(やらかしても)「ああ、この人は貴族なんだな」と思わせる、浮世離れした存在感。二人とも、ホントにちゃんと役に入れてるな、と、(どっちのバージョンでも)しみじみと思いました。
まさおのジェラルドは、ひたすら優しい、真っ直ぐに育った青年、って感じでした。育ちが良くて裏表のない、面白みがないくらい真っ白で誠実な坊や。
男役が女役をすると、学年よりかなり大人っぽい印象になるので(いかに“娘役”が造られた存在かが如実に出ますよね、男役の女装と並べてみると)、みりおジャッキーの方が1,2歳年上で、ジェラルドはちょっと背伸びした感がありました。
声が高めなので、余計若く、頼りなーい感じになったのかも(汗)。
ジャッキーに「働くのよ!」と言われて、「家名に瑕をつけるのかい?昼前に起きるのかい!?」と憤慨する芝居とか、本当に世間知らずな感じで可愛かったです(はぁと)。
対するみりおジェラルドは、優しいけれども案外やんちゃな“少年”。競馬場に行くのも、下世話な言葉を使ってみせるのも、子供っぽい好奇心でもぐりこんでいるんだろうな、と思わせて違和感がない。頭が良くて遊び上手で、意外と裏の顔を持ち合わせていそうな貴族の坊や、という感じ。
役柄の幅の広い人だなあ、とあらためて感心しました。ビルがあんなにハマり役だったのに、ジェラルドもこんなに嵌るなんて。あの学年で「裏の顔」を想像させる芝居力はすごいなあ、と思います。見た目はあんなに可愛いのに、ねぇ(^ ^)。
ただ、まぁ、“少年”にしか見えない持ち味は……いつか時間が解決するのでしょうか(涙)。
キャラクターは全然違うんですけれども、みりおくんって、案外雪組のキム(音月桂)ちゃんに似ている部分があるんだな、と思いました。子供っぽい外見と、意外と攻め系の大人の役柄が似合う持ち味のギャップ、という意味で。
もう少し成長したら、まさおの沖田にみりおの土方で「星影の人」とか、もしかして激似合うんじゃないかと思ったりします。
あるいは、みりおの賢治/ジョバンニにまさおのカムパネルラで「イーハトーヴ・夢」とか、みりおのおたか(ヴァイオラ)/高五郎(セバスチャン)にまさおの入谷(オーシーノ)で「エピファニー」とか、ね。
ジャッキーは、実際まさおがあまりにも嵌り役で、ちょっとみりおくんの記憶が飛んでしまったくらいです(涙)。
あいちゃんのジャッキーは、また全然アプローチが違っていて、“娘役のジャッキー”として一つの完成形だったと思うのですが。
まさおのジャッキーは……なんだろう。とにかく、猫はすごーく嵌りました。あの可愛らしさと無茶っぷりに!(*^ ^*)
キュートでチャーミングで、(猫にとって)最高のジャッキーでした☆
美貌ではみりおに一歩譲りますが(涙)、スタイルのバランスがよくて、遠目にはキレイに見えたし。歌も良かったし、ダンスも良かった♪りこちゃんに軽々と抱き上げられて、にこにこしているのが可愛くて可愛くて……もう大変!まさおの方がりこちゃんより大きいと思うんですが、乗り方が巧いのか乗せ方が巧いのか、キレイでしたね。同期なんだよなーこの二人、と思いながら見入ってしまいました(笑)。
ナンバーが終わって仲買人がはけると、“一家の皆様”のお話し合いの場に。
ちなみに、ビルを迎える従僕は五十鈴くん。えりおっと(姿樹えり緒)も巧かったけど、五十鈴くんの声の良さはまた格別ですね♪
パーチェスターの「お屋敷の弁護士」をはさんで、ビルとサリー、二人の場面。もうとにかく二人が可愛くて可愛くて、もうダメ!って感じです。
「ME AND MY GIRL」のナンバーの後、ヘザーセットと共に出てくる5人の召使は、テーブルに近いほうから篁・響・有瀬・鼓・五十鈴(サリーにいじられるのは2番目の響くん)。みんないい姿勢です。
それにしても、この場面に出ているメンバーで、本公演から引き続きなのは五十鈴くんだけ…かな?とにかく、みっぽー・おときち・ほたる以外は全員が大幅に役替りした今回の公演、下級生を探して見分けるのが、本当に大変でした(汗)。
まー、それにしても研ちゃんのヘザーセットは、本当〜!に素敵でした。最初のうちは、ビルを受け入れられない芝居をきっちりやっていて、かなりイケズなところがとても素敵(はぁと)。
「ここにあるものは、すべてあなたさまのものでございます」と何回か繰り返すところで、だんだん「ま、まさかこんなことになるとは……」と焦りはじめるのがすごくリアルで良かったです。いやー、月組っ子らしい芝居だなあ(惚)。
(嘉月)絵理さんが卒業なさった今、あの系譜を継ぐのは研ちゃんになるのでしょうか…ドキドキ。ああ、サロンコンサート行きたいよ〜〜(涙)
と、いうところで、やっとこさっとこ場面転換。
ま、まだ一場なんだけど私……どんだけかかるのよ、ねぇ(T T)。
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……全然知りませんでした。
ファンの方はご存知だったのでしょうか?知らなかったんならお気の毒だなあ(T T)。
集合日付け以外の「事後発表」って初めて聞いたような気がするのですが、前例があったのでしょうか?
下級生の集合日退団でさえ寂しいのに、あれだけの上級生になって事後発表とは……(@ @)。吃驚です。
たとえ、大階段を降りて挨拶して……は出来ないにしても、せめて、何らかの形でお見送りしたかった。元月組の千紘れいかさんの時も、集合日の翌日だったかに発表があって、楽でのご挨拶やパレードこそなかったけれども、とにかく「お見送り」することは出来たのに。
何があったのか知りませんが、前から決まっていたのなら発表だけでもしてほしかったです。それが残念。
せっかく一公演ご一緒したのになー。
……なにはともあれ。
みほちゃん・かりやんと合わせて3人、みなさまのお幸せを祈っていますm(_ _)m。
と、いうわけで。
月組博多座公演「ME AND MY GIRL」、下級生編、です。
●プロローグ〜ヘアフォード邸
「客の紳士」は鼓英夏さん、有瀬そうさん、篁祐希くん。これに仲買人のりこ(麻月れんか)ちゃん、響れおなくん、まん(貴千碧)ちゃん、千海華蘭ちゃん、輝城みつるくんを入れて8人で踊り、唄う。
大劇場では、仲買人は同じく5人ですが、紳士は10人以上いたことを思えば、少ない人数でよく空間を埋めたな、という感じでした。
まぁ、舞台のサイズも違うし、そもそもプロローグのカーテン前の人数はそんなに違っていないと思うので、そんなに感心するほどではないのかもしれませんが。
みっぽー(美鳳あや)が確かりこちゃんと組んでいて。
「ファンシー・ダンス」か何かでもこの二人が組んだ場面があったのですが、そのときは「り、り、りこちゃん!?そんなところで何してんの!お姉さまの邪魔でしょう!?」くらいの存在だったりこちゃんが、いつの間にやらすっかり大人びて格好良くなって、みっぽーを落ち着いてリードできる風格が(ちょっとだけ)身についていたのに感心しました。ダンスというほどのダンス場面んではありませんが、身のこなしのキレイなカップルで、いい芝居してました。っていうか、お髭、似合いすぎです…。
(天野)ほたるは本当にキレイだったなあ〜!
鼓くんは、なんだか化粧が変わったような気がしました。細面の繊細な顔だちですが、なんだか男前だったなあ。歌いながら相手の女性(ほたるだったかな?)の肩を抱いたり、腰に手を回してエスコートしたりする姿が格好良くてドキドキしました(*^ ^*)。
響くんはひたすら可愛かった!あうう、相手が誰だったか覚えてない…(T T)。
篁くんが、知らないうちにすっかり垢抜けて美形になっていて吃驚しました。だいぶ痩せたのかな?本公演では全然見つけられなかったのですが、あんなに面変わりしてちゃ解らなくても仕方ないかも…。
博多座ではかなり目立っていましたよ♪一生懸命気障っているのが、ものすごーくほほえましい☆あんなに美形なのに顔芸が止まらないところが、月っ子らしくて愛嬌たっぷりで、大好きです♪
有瀬くんは、あの体格で顔が可愛らしいので苦労されていらっしゃいますねぇ。いっそ「可愛い☆」で押し通す手も……ないか(^ ^;ゞ
娘役さんは、蘭乃はなちゃんと都月みあちゃんが下手、真愛涼歌ちゃんと美宙果恋さんが上手…だったような気がします(違っていたら教えてください)。
美宙さんだけなかなか覚えられなかったのですが、ふっくらした笑顔が可愛いですね♪蘭ちゃんとみあちゃんの並びは目の保養でした。すっかり花娘に心奪われていた猫ですが、月娘もやっぱり可愛い☆
セットがぐるりと回って、ヘアフォード邸。
2階(?)のジェラルドが、声に出さずに「ジャッキー!ジャッキー!!」と呼びかけて、ニュースを伝えたがっているのが滅茶苦茶かわいい!そして、全く気づかずに無視しているジャッキーも超可愛い(はぁと)
で、「あっそうだ!」と何かを思いついたジェラルドが、足元からいそいそと取り出すのが銅鑼なところが……貴族だなあ☆
で。ジェラルドの「ニュースだ!みなさんお聞きなさい!」で、とりあえず安堵しちゃいます。みりお(明日海りお)もまさお(龍真咲)も、どちらもつやのあるいい声でした。ジェラルドが良いと、作品のレベルがぐっと上がりますね♪
前半ジェラルドだったまさおの方が、すこーし声が高いのかな?
みりおくんは、一番声が出る音域らしく、伸び伸びと甘い声で滑舌も良く、歌詞がとってもわかりやすかったんですが、まさおは少し歌いにくそうでした。本来ウザいくらい滑舌のいい人なので、多分音域の問題なんだろうな、と。
男役としては、あの辺りの音域が得意だと強みになるので、もう少しがんばれー!と思いました。
その代わり、ジャッキーの音域はまさおがどんぴしゃ。娘役には微妙に低い音域のせいか、(城咲)あいちゃんはだいぶ苦労されていましたし、みりおくんもちょうどチェンジボイス、って感じでしたけど、まさおは本当にいい声で歌ってました。「色は黒いの?」とか、フレーズの切れ目で微妙に“くぃっ”と上げ気味に抜くところが色っぽくて、ちょっとくらっときました(*^ ^*)。
お客さまたちが抜けて、仲買人だけが下手のテーブルに残り、ジャッキーとジェラルドを中心に「Thinkin’ of No One But Me」。
……っていうか、その前のジェラルドとジャッキーの会話が凄く自然で、当たり前で、なんだかもう、それだけで嬉しかったです。
何をしても(やらかしても)「ああ、この人は貴族なんだな」と思わせる、浮世離れした存在感。二人とも、ホントにちゃんと役に入れてるな、と、(どっちのバージョンでも)しみじみと思いました。
まさおのジェラルドは、ひたすら優しい、真っ直ぐに育った青年、って感じでした。育ちが良くて裏表のない、面白みがないくらい真っ白で誠実な坊や。
男役が女役をすると、学年よりかなり大人っぽい印象になるので(いかに“娘役”が造られた存在かが如実に出ますよね、男役の女装と並べてみると)、みりおジャッキーの方が1,2歳年上で、ジェラルドはちょっと背伸びした感がありました。
声が高めなので、余計若く、頼りなーい感じになったのかも(汗)。
ジャッキーに「働くのよ!」と言われて、「家名に瑕をつけるのかい?昼前に起きるのかい!?」と憤慨する芝居とか、本当に世間知らずな感じで可愛かったです(はぁと)。
対するみりおジェラルドは、優しいけれども案外やんちゃな“少年”。競馬場に行くのも、下世話な言葉を使ってみせるのも、子供っぽい好奇心でもぐりこんでいるんだろうな、と思わせて違和感がない。頭が良くて遊び上手で、意外と裏の顔を持ち合わせていそうな貴族の坊や、という感じ。
役柄の幅の広い人だなあ、とあらためて感心しました。ビルがあんなにハマり役だったのに、ジェラルドもこんなに嵌るなんて。あの学年で「裏の顔」を想像させる芝居力はすごいなあ、と思います。見た目はあんなに可愛いのに、ねぇ(^ ^)。
ただ、まぁ、“少年”にしか見えない持ち味は……いつか時間が解決するのでしょうか(涙)。
キャラクターは全然違うんですけれども、みりおくんって、案外雪組のキム(音月桂)ちゃんに似ている部分があるんだな、と思いました。子供っぽい外見と、意外と攻め系の大人の役柄が似合う持ち味のギャップ、という意味で。
もう少し成長したら、まさおの沖田にみりおの土方で「星影の人」とか、もしかして激似合うんじゃないかと思ったりします。
あるいは、みりおの賢治/ジョバンニにまさおのカムパネルラで「イーハトーヴ・夢」とか、みりおのおたか(ヴァイオラ)/高五郎(セバスチャン)にまさおの入谷(オーシーノ)で「エピファニー」とか、ね。
ジャッキーは、実際まさおがあまりにも嵌り役で、ちょっとみりおくんの記憶が飛んでしまったくらいです(涙)。
あいちゃんのジャッキーは、また全然アプローチが違っていて、“娘役のジャッキー”として一つの完成形だったと思うのですが。
まさおのジャッキーは……なんだろう。とにかく、猫はすごーく嵌りました。あの可愛らしさと無茶っぷりに!(*^ ^*)
キュートでチャーミングで、(猫にとって)最高のジャッキーでした☆
美貌ではみりおに一歩譲りますが(涙)、スタイルのバランスがよくて、遠目にはキレイに見えたし。歌も良かったし、ダンスも良かった♪りこちゃんに軽々と抱き上げられて、にこにこしているのが可愛くて可愛くて……もう大変!まさおの方がりこちゃんより大きいと思うんですが、乗り方が巧いのか乗せ方が巧いのか、キレイでしたね。同期なんだよなーこの二人、と思いながら見入ってしまいました(笑)。
ナンバーが終わって仲買人がはけると、“一家の皆様”のお話し合いの場に。
ちなみに、ビルを迎える従僕は五十鈴くん。えりおっと(姿樹えり緒)も巧かったけど、五十鈴くんの声の良さはまた格別ですね♪
パーチェスターの「お屋敷の弁護士」をはさんで、ビルとサリー、二人の場面。もうとにかく二人が可愛くて可愛くて、もうダメ!って感じです。
「ME AND MY GIRL」のナンバーの後、ヘザーセットと共に出てくる5人の召使は、テーブルに近いほうから篁・響・有瀬・鼓・五十鈴(サリーにいじられるのは2番目の響くん)。みんないい姿勢です。
それにしても、この場面に出ているメンバーで、本公演から引き続きなのは五十鈴くんだけ…かな?とにかく、みっぽー・おときち・ほたる以外は全員が大幅に役替りした今回の公演、下級生を探して見分けるのが、本当に大変でした(汗)。
まー、それにしても研ちゃんのヘザーセットは、本当〜!に素敵でした。最初のうちは、ビルを受け入れられない芝居をきっちりやっていて、かなりイケズなところがとても素敵(はぁと)。
「ここにあるものは、すべてあなたさまのものでございます」と何回か繰り返すところで、だんだん「ま、まさかこんなことになるとは……」と焦りはじめるのがすごくリアルで良かったです。いやー、月組っ子らしい芝居だなあ(惚)。
(嘉月)絵理さんが卒業なさった今、あの系譜を継ぐのは研ちゃんになるのでしょうか…ドキドキ。ああ、サロンコンサート行きたいよ〜〜(涙)
と、いうところで、やっとこさっとこ場面転換。
ま、まだ一場なんだけど私……どんだけかかるのよ、ねぇ(T T)。
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ME AND MY GIRL in博多【2】
2008年8月14日 宝塚(月)まだ旅先なのですが、あまりにも楽しくて、書かずにはいられない気分になってしまいましたので(汗)、
いまさらな速報を。
まず。
ミーマイって、このくらいの人数で上演するべき作品なんだなあ、としみじみ実感しました。
本公演も楽しかったけど、下級生はもちろん、十分中堅と呼ばれるはずの子も本当に出番がなくて淋しかったことも事実だったので…
一点の曇りもなく、ひたすら幸せな3時間15分。
霧矢ビルの、優しさと温かみ。(羽桜)しずくサリーとは少し年齢差のあるカップルですが、とにかく可愛くて、愛おしい恋人達。
きりやんビルの、少年のような純粋さと老獪な商人魂を併せ持った複雑な性格が、観れば観るほど面白くなります(はぁと)。
なんであんなに可愛いんでしょうねぇ…(*^_^*)
しずくちゃんのサリーは、とにかくカワイイ(はぁと)。みりお(明日海りお)くんと組んだ新人公演と、サリー自身の年齢設定はあまり変わらない感じでしたが、ビルが大人になったぶん、少し背伸びしてる感があって、痛々しいほど可愛かったです。
歌はまあ、かなみちゃんの美声を考えなければギリギリ及第点かと。
新公でカットされて、齋藤さんの愛情かと思った「顎で受け止めて」。チェンジボイスの処理に苦労しつつ、芝居でしっかりフォローして歌いきってくれたのが嬉しかった(「トリック!」とか、もう一頑張りほしいところはありましたが)。
そして、感心したのは、この歌(と、その前のマリアとの会話)があるために、サリーの“負けん気”と“口惜しさ”が凄く強く出てきたこと。
どうしてあたしじゃ駄目なんだろう?
いや、あたしじゃ駄目なのはわかってる。
だけど。
…ビルが必要としているのはあたしなのに、どうしてあたしは伯爵さまの隣にいられる人間じゃないんだろう…という、純粋な悔しさと落胆。
図書室での「もしもハートをなくしたら」リプライズ。
無力な自分。
自分を欲しがってくれるビルの想いに、応えられない無力な自分。
…結構個性的な声なので、声の好みで芝居の評価も分かれると思いますが、私はしずくちゃんのサリー、とっっても大好きです(はぁと)
すこーし疲れが出たのか、ちょっと台詞が上擦り気味なのがとても心配。無理をせず、楽まで大切に演じてほしい、と心から思います。
(桐生)園加ちゃんのジョン卿も本当に可愛くて、優しくて、同じく可愛い京(三沙)さんと、実に実に良くお似合い(はぁと)。パブでしずくサリーを見つけて、一瞬でほだされた時の表情が、すごくダンディで素敵でした♪
サリーの純粋さに幼い頃の自分たちを思い出して、可愛いサリー(とビル)のタメに何かしてやりたい、と。
最終的には、ちょっとした茶目っ気でサリーのレディ教育を内緒ですすめつつ、“元気のない”マリアをすかさず口説く、な〜んていう策略を廻らせて、「年季のいった軍艦」みたいに頑固なマリアを手に入れる。
正直、園加があんなにダンディおじさまが似合うと思わなくて、初見ではすごくびっくりしました。
気持ちが高ぶると声が上擦ったり高くなってしまったりする癖だけ気をつけて「落ち着いた口調」を心がけてさえくだされば、月組随一のおじさま役者になれるんじゃないでしょうかo(^-^)o
役替わりのまさお(龍真咲)&みりおのコンビは、どちらも本当によかった!!(感涙)
猫的好みでは、ジャッキー単体ではまさお、ジェラルド単体ではみりおに軍配(←いや、でも、どっちも良かったんですけど!)
でも、カップルではまさおジェラルド&みりおジャッキーが、背のバランスやキャラクターがお似合いだったかなあ(はぁと)。
こうなってくると、まさお&あいあい、みりお&あいあいのカップルをみてみたくなりますね(はぁと)。「太陽とシャッポー」でのリフトもなんとかなっただろうし!(^_^;
…でもいいの。まさお&みりお、持ち味も違うし共通するものはなさそうな気がする二人ですが、温かみのある優しさという共通項があるんですね。とにかくお似合いでした!
そういえば、アルマンド&ジョルジュも、すごく優しくて抜けてて、テンポの噛み合わなさがいい味になる、魅力的なコンビでした。
次は是非、男同士のコンビでみてみたいです(はぁと)よろしくお願いします>大野さん
他にも、あーちゃん(花瀬みずか)があまりに可愛くて、いっそサリーもダブルでどうよと思ったとか、
研(ルイス)ヘザーセットが凄く素敵だとか、
響(れおな)くんのボブがめちゃくちゃ優しくて可愛いとか、
パブの主人の鼓(英夏)くんがえらく美形だとか、
蘭(蘭乃はな)ちゃんのメイが悶えるほど可愛いとか、
仲買人のりこ(麻月れんか)ちゃんとまん(貴千碧)ちゃん、髭が似合いすぎでびっくりする、とか、
しの(朝桐紫乃)ちゃんジャスパー卿の、サリーへの視線が優しくて温かいこととか、
とーやん(榎登也)の警官が、なかなか厳格な感じでかっこいいこととか、
五十鈴(ひかり)くんのご先祖がいい声だとか、
かえちゃん(良基天音)のランベスウォークが超面白いとか、
みっぽー(美鳳あや)、おときち(音姫すなお)、(天野)ほたるの85女傑三人が相変わらず締めるとこ締めていい仕事してることとか、
…書きたい人が多過ぎる(汗)
最後に、パーチェスターのマギー(星条海斗)。
ロンドン社交界に紛れこんだ、たったひとりのエトランゼ(異邦人)、という感じ。
生まれはアメリカかフランスか、何かがあって国にいられなくなってロンドンに流れてきた…そんなことを想像させてくれました。
どういう経緯でヘアフォード家に入ることになったのか、すっごく知りたいです。
……面白いです。はい。
かなり最高です。
ランベスウォークでの踊り狂いようは、ちょっとやり過ぎ感もありますが、応接間や図書室でのビルとのやり取りが、きりやんとの相性も良くて、とても面白かったです。
マギーの個性をこう使うというのは、目から鱗の見事さでした。三木さん、GJ☆
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いまさらな速報を。
まず。
ミーマイって、このくらいの人数で上演するべき作品なんだなあ、としみじみ実感しました。
本公演も楽しかったけど、下級生はもちろん、十分中堅と呼ばれるはずの子も本当に出番がなくて淋しかったことも事実だったので…
一点の曇りもなく、ひたすら幸せな3時間15分。
霧矢ビルの、優しさと温かみ。(羽桜)しずくサリーとは少し年齢差のあるカップルですが、とにかく可愛くて、愛おしい恋人達。
きりやんビルの、少年のような純粋さと老獪な商人魂を併せ持った複雑な性格が、観れば観るほど面白くなります(はぁと)。
なんであんなに可愛いんでしょうねぇ…(*^_^*)
しずくちゃんのサリーは、とにかくカワイイ(はぁと)。みりお(明日海りお)くんと組んだ新人公演と、サリー自身の年齢設定はあまり変わらない感じでしたが、ビルが大人になったぶん、少し背伸びしてる感があって、痛々しいほど可愛かったです。
歌はまあ、かなみちゃんの美声を考えなければギリギリ及第点かと。
新公でカットされて、齋藤さんの愛情かと思った「顎で受け止めて」。チェンジボイスの処理に苦労しつつ、芝居でしっかりフォローして歌いきってくれたのが嬉しかった(「トリック!」とか、もう一頑張りほしいところはありましたが)。
そして、感心したのは、この歌(と、その前のマリアとの会話)があるために、サリーの“負けん気”と“口惜しさ”が凄く強く出てきたこと。
どうしてあたしじゃ駄目なんだろう?
いや、あたしじゃ駄目なのはわかってる。
だけど。
…ビルが必要としているのはあたしなのに、どうしてあたしは伯爵さまの隣にいられる人間じゃないんだろう…という、純粋な悔しさと落胆。
図書室での「もしもハートをなくしたら」リプライズ。
無力な自分。
自分を欲しがってくれるビルの想いに、応えられない無力な自分。
…結構個性的な声なので、声の好みで芝居の評価も分かれると思いますが、私はしずくちゃんのサリー、とっっても大好きです(はぁと)
すこーし疲れが出たのか、ちょっと台詞が上擦り気味なのがとても心配。無理をせず、楽まで大切に演じてほしい、と心から思います。
(桐生)園加ちゃんのジョン卿も本当に可愛くて、優しくて、同じく可愛い京(三沙)さんと、実に実に良くお似合い(はぁと)。パブでしずくサリーを見つけて、一瞬でほだされた時の表情が、すごくダンディで素敵でした♪
サリーの純粋さに幼い頃の自分たちを思い出して、可愛いサリー(とビル)のタメに何かしてやりたい、と。
最終的には、ちょっとした茶目っ気でサリーのレディ教育を内緒ですすめつつ、“元気のない”マリアをすかさず口説く、な〜んていう策略を廻らせて、「年季のいった軍艦」みたいに頑固なマリアを手に入れる。
正直、園加があんなにダンディおじさまが似合うと思わなくて、初見ではすごくびっくりしました。
気持ちが高ぶると声が上擦ったり高くなってしまったりする癖だけ気をつけて「落ち着いた口調」を心がけてさえくだされば、月組随一のおじさま役者になれるんじゃないでしょうかo(^-^)o
役替わりのまさお(龍真咲)&みりおのコンビは、どちらも本当によかった!!(感涙)
猫的好みでは、ジャッキー単体ではまさお、ジェラルド単体ではみりおに軍配(←いや、でも、どっちも良かったんですけど!)
でも、カップルではまさおジェラルド&みりおジャッキーが、背のバランスやキャラクターがお似合いだったかなあ(はぁと)。
こうなってくると、まさお&あいあい、みりお&あいあいのカップルをみてみたくなりますね(はぁと)。「太陽とシャッポー」でのリフトもなんとかなっただろうし!(^_^;
…でもいいの。まさお&みりお、持ち味も違うし共通するものはなさそうな気がする二人ですが、温かみのある優しさという共通項があるんですね。とにかくお似合いでした!
そういえば、アルマンド&ジョルジュも、すごく優しくて抜けてて、テンポの噛み合わなさがいい味になる、魅力的なコンビでした。
次は是非、男同士のコンビでみてみたいです(はぁと)よろしくお願いします>大野さん
他にも、あーちゃん(花瀬みずか)があまりに可愛くて、いっそサリーもダブルでどうよと思ったとか、
研(ルイス)ヘザーセットが凄く素敵だとか、
響(れおな)くんのボブがめちゃくちゃ優しくて可愛いとか、
パブの主人の鼓(英夏)くんがえらく美形だとか、
蘭(蘭乃はな)ちゃんのメイが悶えるほど可愛いとか、
仲買人のりこ(麻月れんか)ちゃんとまん(貴千碧)ちゃん、髭が似合いすぎでびっくりする、とか、
しの(朝桐紫乃)ちゃんジャスパー卿の、サリーへの視線が優しくて温かいこととか、
とーやん(榎登也)の警官が、なかなか厳格な感じでかっこいいこととか、
五十鈴(ひかり)くんのご先祖がいい声だとか、
かえちゃん(良基天音)のランベスウォークが超面白いとか、
みっぽー(美鳳あや)、おときち(音姫すなお)、(天野)ほたるの85女傑三人が相変わらず締めるとこ締めていい仕事してることとか、
…書きたい人が多過ぎる(汗)
最後に、パーチェスターのマギー(星条海斗)。
ロンドン社交界に紛れこんだ、たったひとりのエトランゼ(異邦人)、という感じ。
生まれはアメリカかフランスか、何かがあって国にいられなくなってロンドンに流れてきた…そんなことを想像させてくれました。
どういう経緯でヘアフォード家に入ることになったのか、すっごく知りたいです。
……面白いです。はい。
かなり最高です。
ランベスウォークでの踊り狂いようは、ちょっとやり過ぎ感もありますが、応接間や図書室でのビルとのやり取りが、きりやんとの相性も良くて、とても面白かったです。
マギーの個性をこう使うというのは、目から鱗の見事さでした。三木さん、GJ☆
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ME AND MY GIRL in博多(はぁと)
2008年8月10日 宝塚(月) コメント (2)博多座にて、月組公演「ME AND MY GIRL」を観て参りました!
“サイコーに楽しいハッピーミュージカル”の名に恥じない、サイコーに幸せな3時間15分を過ごさせていただきました。
最近ストレスが多くて…という方に、特にお勧めo(^-^)o
お盆まっさかりで、東京からの飛行機代には涙が出ましたが、カウンセリング代と思えば安いかも(汗)
とにかく、「幸せになれる」コトは保証します!(^^)
まだしばらくは旅の空の下なので、手短に。
きりやん
ミュージカルスターだなあ、と。しみじみ。
タカラヅカスターであったり、ショースターであったりする前に(どちらでもあるのですが)、まず“偉大なミュージカルスター”である霧矢大夢。
優しくて、ポジティブで、大人で、可愛くて……そして、何よりも優しいビルでした(たぁと)
旧きよきロンドンミュージカルの、その大人っぽい苦みのあるロマンティックコメディ。
秀逸だったのは、「街灯によりかかって」。
あくまでも明るく、サリーは来ると信じているビル。
ポジティブで、優しくて、サリーの愛を疑わない。
サリーは来る、
だって、俺が待っているんだもの。
幻のサリーと踊っていても、それが10分後の現実だと信じて疑わないでいられる、その笑顔の真っ直ぐさ。裏表のなさ。
愛しているから幸せなんじゃない。
信じているから幸せなんだ、と
そんな彼の“世界”は、ブラウン婦人から手渡されるサリーからの手紙によって崩壊する。
サリーは来ない。
ビルが崩壊する瞬間。
ダンスシーンから切なく演じていた本公演とは違って、ダンスがひたすら明るいからこそ、崩壊のさまが鮮やかで。
泣けました(T_T)
しずくちゃんも良かったし、
京さんはホントに最高!のマリアでしたし、
まさおのジェラルドも、ちょっと幼いけど素直で優しい、浮世ばなれした少年だったし…
もう、本当に素敵な夢を見せていただきました!
月組博多座チームのみんなに、心からの感謝を!(はぁと)
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“サイコーに楽しいハッピーミュージカル”の名に恥じない、サイコーに幸せな3時間15分を過ごさせていただきました。
最近ストレスが多くて…という方に、特にお勧めo(^-^)o
お盆まっさかりで、東京からの飛行機代には涙が出ましたが、カウンセリング代と思えば安いかも(汗)
とにかく、「幸せになれる」コトは保証します!(^^)
まだしばらくは旅の空の下なので、手短に。
きりやん
ミュージカルスターだなあ、と。しみじみ。
タカラヅカスターであったり、ショースターであったりする前に(どちらでもあるのですが)、まず“偉大なミュージカルスター”である霧矢大夢。
優しくて、ポジティブで、大人で、可愛くて……そして、何よりも優しいビルでした(たぁと)
旧きよきロンドンミュージカルの、その大人っぽい苦みのあるロマンティックコメディ。
秀逸だったのは、「街灯によりかかって」。
あくまでも明るく、サリーは来ると信じているビル。
ポジティブで、優しくて、サリーの愛を疑わない。
サリーは来る、
だって、俺が待っているんだもの。
幻のサリーと踊っていても、それが10分後の現実だと信じて疑わないでいられる、その笑顔の真っ直ぐさ。裏表のなさ。
愛しているから幸せなんじゃない。
信じているから幸せなんだ、と
そんな彼の“世界”は、ブラウン婦人から手渡されるサリーからの手紙によって崩壊する。
サリーは来ない。
ビルが崩壊する瞬間。
ダンスシーンから切なく演じていた本公演とは違って、ダンスがひたすら明るいからこそ、崩壊のさまが鮮やかで。
泣けました(T_T)
しずくちゃんも良かったし、
京さんはホントに最高!のマリアでしたし、
まさおのジェラルドも、ちょっと幼いけど素直で優しい、浮世ばなれした少年だったし…
もう、本当に素敵な夢を見せていただきました!
月組博多座チームのみんなに、心からの感謝を!(はぁと)
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月組の彩星りおんくんが、女役に転向するとの発表がありました。
…「ME AND MY GIRL」新人公演のマリア公爵夫人の記憶も新たな今。すごく納得できる、というか、期待できる転向なんですよね。
歌えて、踊れて、芝居もできる。声が豊かで、大人の美女役を演じてくれるのが楽しみでなりません。
「ホフマン物語」で卒業してしまった青葉みちるちゃんみたいな、大物感のある美女役者になってくれることを祈ります。
ただ。
惜しい!!と思ってしまうのは止められません。
だって、大好きだったんだもん、男役・彩星りおんが。
「ME AND MY GIRL」本公演でも、二幕のランベスの点灯夫をはじめ、たくさんの役を演じたりおんくん。ひとつひとつの役を丁寧に、仕草や歩き方も工夫して演じているのがすがすがしくて、可愛くて、とても大好きでした。
「Hollywood Lover」でのとーやんの付き人役も、細かい芝居でつないでいてとても良かったし、男役としての歌も素晴らしかった。ダンサーとしては、ちょっと表現過多なところもあったりしましたけど(笑)、顔だけじゃなくて身体全体でしっかりと踊る人、という印象もあって、「マジシャンの憂鬱」の黒燕尾とか、とてもかっこよかったんですよね…。
小柄で美人で品も愛嬌もあって、となると、女役転向というのも選択肢としてありなんだろうなーとは思うのですが、個人的には、可能であれば嘉月絵理ちゃんみたいなポジションにずっと居てほしかった人です。
基本は男役で、燕尾をキレイに着こなしてキザに踊りつつ、時々女役で大ヒットを飛ばしつつ、という感じでいってほしかったし、いけたと思うんですよね……。
……なーんて。
つい、ぐちぐちと惜しんでしまいましたが、
もちろん、転向するからには心の底から応援します!
ああ、それにしても、せっかく転向するんだったら博多座でマリアをやってほしかったなあ(T T)。
園加ちゃんのジョン卿と、バランスもよかったでしょうに…。(京さんのマリアに何の不満もありませんが)
……まぐちゃんのジョン卿と超お似合いだった、りおんくんのマリア。
もう二人が組むことが二度と無いことは寂しくてなりませんが、
りおんくんの、ドレス映えする美貌を、今後の月組観劇の楽しみにさせていただきます♪
……大野さん、藤井さん、よろしくね(^ ^)。
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…「ME AND MY GIRL」新人公演のマリア公爵夫人の記憶も新たな今。すごく納得できる、というか、期待できる転向なんですよね。
歌えて、踊れて、芝居もできる。声が豊かで、大人の美女役を演じてくれるのが楽しみでなりません。
「ホフマン物語」で卒業してしまった青葉みちるちゃんみたいな、大物感のある美女役者になってくれることを祈ります。
ただ。
惜しい!!と思ってしまうのは止められません。
だって、大好きだったんだもん、男役・彩星りおんが。
「ME AND MY GIRL」本公演でも、二幕のランベスの点灯夫をはじめ、たくさんの役を演じたりおんくん。ひとつひとつの役を丁寧に、仕草や歩き方も工夫して演じているのがすがすがしくて、可愛くて、とても大好きでした。
「Hollywood Lover」でのとーやんの付き人役も、細かい芝居でつないでいてとても良かったし、男役としての歌も素晴らしかった。ダンサーとしては、ちょっと表現過多なところもあったりしましたけど(笑)、顔だけじゃなくて身体全体でしっかりと踊る人、という印象もあって、「マジシャンの憂鬱」の黒燕尾とか、とてもかっこよかったんですよね…。
小柄で美人で品も愛嬌もあって、となると、女役転向というのも選択肢としてありなんだろうなーとは思うのですが、個人的には、可能であれば嘉月絵理ちゃんみたいなポジションにずっと居てほしかった人です。
基本は男役で、燕尾をキレイに着こなしてキザに踊りつつ、時々女役で大ヒットを飛ばしつつ、という感じでいってほしかったし、いけたと思うんですよね……。
……なーんて。
つい、ぐちぐちと惜しんでしまいましたが、
もちろん、転向するからには心の底から応援します!
ああ、それにしても、せっかく転向するんだったら博多座でマリアをやってほしかったなあ(T T)。
園加ちゃんのジョン卿と、バランスもよかったでしょうに…。(京さんのマリアに何の不満もありませんが)
……まぐちゃんのジョン卿と超お似合いだった、りおんくんのマリア。
もう二人が組むことが二度と無いことは寂しくてなりませんが、
りおんくんの、ドレス映えする美貌を、今後の月組観劇の楽しみにさせていただきます♪
……大野さん、藤井さん、よろしくね(^ ^)。
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