東京宝塚劇場宙組公演「誰がために鐘はなる」が、本日千秋楽を迎えました。


いい千秋楽でした。
お天気は良かったのに、11時半公演と16時公演の間に風花が舞ったりして、「一月も末だというのに雪よ」だの「よくねえ、雪はよくねえ」だのとみんなで遊んでいたりもしましたが。
でも、舞台の上はとっても熱かった!
11時公演も千秋楽も、とっても良かったです(^ ^)。


この公演を最後に宝塚を卒業された風海恵斗さん、千鈴まゆちゃん、星原先輩、今まで本当にお疲れさまでしたm(_ _)m。
これからも、ご活躍をお祈りしております。




ちょっと体力的に限界なので詳しくはまた……。
とにかく、宙組の皆様、お疲れさまでした。
良い公演をありがとうございました!


日経ホールにて、「トークスペシャル in 東京」に参加してまいりました♪


今回の出演者は、宙組の鳳翔大、美影凛、澄輝さやと。
大ちゃんは黒の上下にベージュのジャケット、黒い膝までのブーツの美少年モード。
凛ちゃんは淡いベージュのワンピにロングブーツ。
あっきーは白シャツに黒のベストとパンツ。シルバーをポイントに入れててカッコ良かったです。
ファッションテーマは「大人っぽく、シックに」だったらしい。でも、凛ちゃんの色合いについては「スペインの山の中から来たみたいな色合い」とゆーコメントもありました(BY 大)。

ちなみに最後に貰う写真もモノトーンでシックにまとめて、まさに「美形トリオ」って感じ(^ ^)。大ちゃんもあっきーも大好きだけど、「カサブランカ」くらいから凛ちゃんがかなりお気に入りなので、こういうメンバーに選ばれてとても嬉しかったです。



このトークショーはいつも、いろんな意味で面白いのですが……
8月に行われた前回の宙組(蓮水・凰樹・百千)が、今まで参加した中で一番まともなトークだったのですが、今回は多分、一番ぶっ飛んだトークだったと思います。
とにかく、司会の竹下さんに喋る隙を与えずに1時間話しとおした大ちゃんが凄かった。あんなに焦っている竹下さん、初めてみたような気がします(@ @)。


大ちゃんって、絶対に話を切らないんですね(^ ^)。
「………で、……なんですよね、で、………」という調子で、永遠に続くんです。どんどん脱線して、全然違う話になりながら、絶対に止まらない。
話そのものは面白いんですが、とにかく終わらない。だから、次の話題に移れない。
そして。あっきーはそんな大ちゃんをニコニコしながら嬉しそうに見ているばっかりで、止める気は全くないし、凛ちゃんは途中でちょっとフォローしてくれたけど、止めるのは無理。むしろ、凛ちゃんがフォローした内容から話が広がって、さらにさらに収拾がつかなくなったりしてましたね。

いや、楽しいから良いんですけどね。いつもの調子で取り始めたメモが物凄い量になってしまって驚きました(@ @)。
いやはや。「カサブランカ」から三作、宙組は88期をメインにしたトークが続きましたが、、、三人とも、それぞれに凄かったなー。個性的ってゆーか、なんとゆーべきか。





内容は濃いようで、話があちこちに飛び過ぎて訳が分からなくなった話題も多く、レポートが難しいのですが。
ま、CSで放映されるまでの間も短いので、ここは簡単に、あと4日で千秋楽を迎えてしまう(CS放映を待っていたら間に合わない)本公演に関するところだけまとめておきます。



・フェルナンド(大)の役づくり
街に奥さんもいて、自営業(店?)をやってた、っていう設定で考えました。会話の中で、街に頻繁に行ってるみたいだったから、家の様子を見にいってるのかな?。しょっちゅう街に降りる豪胆さがある男、っていうことにして、性格を考えたり。

「俺は、橋はどうでもいいが、ピラールに賛成だ」
という台詞から、なんとなく戦いに巻き込まれたんじゃなくて、「共和派(の思想?)」に賛同して、意思を持ってピラールについてきた。中は熱いんだけど、表向きはちょっと斜に構えたクールなタイプに見える、中身が濃くて頭のいい男。
そんな男が、ロベルトに出会い、「あの橋をぶっ飛ばせ」の前後で変る。そういうふうに、意識しています。


……そんな感じだったかな。
とにかく、大ちゃんの中でフェルナンドは「切れ者」らしい(^ ^)。確かに切れ者感はありますよね。声が良いから重みのある台詞がよく似合う。ビジュアルもシャープで、普段はおとなしいけど、ここぞというときにガツンと決めるタイプ(*^ ^*)

今回はグループ芝居で、一人ずつの個性を確立するのが難しかった、台詞を何度も読んで、自分の役の個性を考えた……みたいな話もあって、すごく納得できました。
うん。パブロ隊の中では、ラファエルとフェルナンドは比較的個性が出るのが早かったんですよね。具体的な台詞から創りあげた性格が、役者の表現と巧く噛み合ったんでしょうね。



・リタ(凛ちゃん)の役づくり
「とにかく色っぽく」と(演出家に?)言われて、どうしよう……と悩んでいたら、演技を見てもらった上級生の方に「峰不二子とか、そういう具体的なイメージを持ったらどう?」とアドバイスされました。
実際やってみたら気持ちよくて、今は楽しいです。さらにあつかましくなって、ロバートを振り回したいです。


たしか、前回のアリエッティ(百千糸)も、ジュゼッピーナの役づくりについて「参考にしたのは峰不二子」と言っていたと思うんですが……宙組では、色っぽい役=不二子ちゃん なんですか……?



・ホセ(あっきー)の役づくり
とにかく、エル・ソルドを尊敬して、この人を助けるんだ!!と思ってやってます、みたいな、割とシンプルな話だったと思います。

それより面白かったのは、
「エル・ソルド隊の日常、みたいな場面の最後に、アレハンドロ隊の二人を連れて入ってくるんですが……平和な空気の中に入っていって、いきなり緊迫感のある台詞を言い、その場の空気を変えなくてはならないので、、、」
というような話に、大ちゃんが
「そういう役、多いよね。カサブランカもそうだし、ジュ・シャントも、、、」
と言いだしまして。
一つ暴露話をしてくれました。

「カサブランカ」で、リックのカフェを捜索する場面。
場面の最後の方で、あっきーが「押収物件無し!」と言って捜索が終了するんですが。
あの台詞、お稽古場で何度も
「押収物件なす!」
と言ってしまって、そのたびに稽古が止まったんだそうです(^ ^)

「試練ですね」
「それがないと成長しないから」
「でも、今回は止めてないんですよ、私」
「『なす』のおかげで成長したよね」

君たち面白すぎるよ……。いや、でも確かに、あっきーの芝居は一年前とは雲泥の差だと思います。伸び盛り、っていうものなんでしょうか。若い人はいいなあ(^ ^;;;



・プロローグのダンス(凛ちゃん)
スパニッシュのダンスは、内に籠めなくてはいけないのであまり発散できなくて……プロローグの白い衣装のダンスが、唯一伸び伸び踊れる場面です。とても気持ちいいです。

大ちゃんが、「あそこ、すごい綺麗だよね」と褒めた上で、
「最初が美しければ美しいほど、最後(ラストシーンで同じ主題歌が流れる)が切なくなる」
と、なかなか良いコメントをしてくれました♪



・橋の爆破の場面の袖について(大)
なんか、竹下さんが投げたお題がなんだったのか思いだせない(汗)。
「一本モノですが、どうですか?」みたいな質問だったのかなあ?

「ショーがあるとそこで発散できるので、二回公演の日も大休憩でリセットできるんですが、一本物は大休憩での切り替えが大変で……」
という話で始まって。
「特に今回は、私、2幕のラストで死んでしまうので……死ぬ場面とかは無いんですけど、いちおう袖でそういう芝居を」
という話になって。

フェルナンドは、橋が爆破されて、「やったぞ!」と喜んだ後、(エラディオを庇って?)
「エラディオ!!……あぁっ…」って言って死ぬんだそうです。
最期の「あぁっ」まで聴いてほしいんですけど、ときどきピラールさんの「大丈夫か!?」が被ってしまうんです……と残念そうでした。
心配してくれてんだから感謝しようよ!

エラディオの小さなマイクに向かって、袖に居るパブロ隊みんなで丸くなり、箸が落ちる画像を見ながら叫ぶんだそうです。シュールだなあ……

そして凛ちゃんは、トークショー当日の今日、わざわざそんな彼らを袖まで観に行ったんだそうです(^ ^)。
仲が良いんだか悪いんだか(^ ^)。



本公演についての話は、そんなところでしょうか。
たしか、このあたりで席替え(=30分経過)だったような。新公の話も終わってないのに席替えとかすげえ!!と思ったような(^ ^)

なんかもう、楽しくて楽しくて、ねえ(^ ^;;;;;

三人とも学年も近いし(88期、90期、91期)、本当に仲が良いんだろうなあ、という微笑ましい雰囲気でしたが、それにしたって長いぞ(汗)大ちゃんは、もちろん一人でベラベラ喋っているわけでは無いんですけど、『トーク』として『話を振っている』んじゃなくて、ホントに『質問してる』って感じなんですよね(^ ^)。
トークじゃなくて普通に会話してる だろ君たち、というのが面白すぎでした。



この後は、新公の話をして、芸名の由来を話して……それから、「休日はどんな風に過ごされてますか」だったかな。
最後に、下級生の二人に「あなたにとって鳳翔さんってどんな人?」という、毎回聞くテーマで話をきいて、締め、でしたね。一番の爆笑トークは、大ちゃんの芸名の由来、かな。

最後の挨拶も華麗に長く語ってくれた大ちゃんは、ホントに素敵でした(はぁと)。
後半になるにつれて、竹下さんの仕切りにだんだん悲壮さが漂ってきていたような(^ ^)
そして、それでも最終的には5分も押さなかった竹下さんのプロ根性に、ものすごく感心したわ……。


宙組ナウオンのフリーダムさをあらためて思い出す、とっても楽しい一時間でした♪
三人とも、公演後のお疲れのところ、楽しい時間をありがとうございました♪


宙組新人公演「誰がために鐘は鳴る」について。



ちょっと間があいてしまい、すみません。
とりあえず、91期以下のメンバーについて、さっくりと印象を。


■澄輝さやとのエル・ソルド(風莉じん)
絶賛!
いやー格好良かった。いままでに観たあっきーの中では、断然ベストアクト!(^ ^)なだけではなく、この新公全体のレベルを底上げした功労者だった、と思いました。

いやー、「本役よりももっとアクティヴに、まだまだ現役な感じで」とゆーようなことをCSのインタビューで話していましたが、原作のエル・ソルドにはあっきーの方が近いかもね、と思いました。
歌は、もちろん本役に比べたらまだまだ全然ですけど、場面としても芝居としてもちゃんと成立していたし、すごく良かったと思います!!
あっきー、よくやった!

芝居はちょっとヘタレだけど、美形でスタイルの良い、ダンサーなあっきー。新公卒業までにあと1年、二作品ありますが、楽しんでほしいなと思います。
個人的に藤咲えりちゃんとあっきーの並び(身長差)がとても好きなので、二人のコンビでお芝居を観てみたいなあ。


■月映樹茉のプリミティボ(十輝いりす)
プリミティボって、ホント良い役ですよね。(今更)
本公演でも、観るたびに「良い役だよなあ…」と思っていたんですが。

「トラファルガー」珠洲さんのサー・ジャービスに続き、美味しい役をおいしくいただくえなちゃんの本領発揮、という感じ。
場面の決め台詞が非常に多い役なので、えなちゃんの芝居が好きな私にはとても幸せな時間でした。
バレンシア幻想の前の
「ちくしょう、平和か……!!」
とか。
「おっかしな夫婦だぜ!」
とか。
もちろん、最後のロベルトへの挨拶も。

とにかくすべての台詞がいちいちピタッと嵌るので、気持ちが引っ掛かるところがなくて、なめらかに話に入っていられました。素晴らしかったと思います。

しかーし。
妙に姿勢のいい立ち姿とか、笑顔がのーてんきに可愛らしいところとか……単純に素が隠しきれてないだけなのか、「帳簿係」の役づくりをしているつもりなのか、どうもよくわからん。身のこなしはダンサー・まさこに比すべくもないから仕方ないけど、サー・ジャービスはまずヴィジュアルで墜ちたんですが私は。
「ゲリラとしてのビジュアル」とゆーものを、えなちゃんはどう考えているんだろう。

しっかし、何もかも置いときたくなるほど台詞は本当に巧いんだよなあ……(^ ^)不思議な人だ(汗)。


■美月悠のフェルナンド(鳳翔大)
原作を読んで、あまりにも格好良いのに惚れなおしたフェルナンド。
大ちゃんの役づくりもまっすぐに二枚目でとても良いんですが、美月くんの、ちょっとヤサグレたような、斜に構えた役づくりもこの役には似合うなあ、と感心しました。
同じ台詞同じ衣装同じ立ち位置なのに、全然違うキャラクターなのが面白いな、と。

本当に巧いひとなので、ちょっとづつ役がつくようになってとても嬉しい♪「ヴァレンチノ」でもよろしくお願いします♪


■風馬翔のラファエル(悠未ひろ)
パブロ隊は殆どのメンバーが本役とまるっきり違う役づくりをしてきた中で、かけるくんは比較的、ともちんラファエルのキャラクターを踏襲した役づくりだったような。
ああいう個人として目立つ役だし、それはそれで良かったと思うんですが、、、、思いのほか技術的な差が出てしまうものなんだな、とちょっとだけ残念に思いました。
芝居も歌も良いもの持っている人だけど、案外まだまだ下級生なんだなあ。真似をすることで判ることもあるだろうし、ともちんの芝居を学ぶ機会はそう多くないかもしれないから、今回はこれで良かったのかな、と思います(^ ^)

ただ、パブロについて「昨夜のうちに殺しておけば良かったんだ」の言い方とか、そういうちょっとしたところで見せる殺気がこの人の持ち味になっていくのかもしれないな、と思いました。
ともちんだと、そういう処でギラギラしているんだけど、かけるくんは鋭利でクールなんだよね。わざと変えたわけではないと思うので、面白かったです。


■星月梨旺のエラディオ(春風弥里)
大人しくて気が弱い、弟気質の(←ちなみに、原作ではアンドレスと兄弟)エラディオ。いつも不安げに人の顔色を見て意見を窺いながら、それでも戦いそのものから逃げようとはしない。
みーちゃんのエラディオより、少し元気な感じに創ろうとしていたような気はしました。ただ、やっぱり結構難しい役なんだなあ、エラディオは。みーちゃんも随分苦戦していますが、新公も、ちょっと焦点を絞り切れていないような気がしました。
……あまり考えすぎずに、素直に演じれば大丈夫な役だと思うんだけどなー、実は。そーゆーのは駄目なんだろうか……


■星吹彩翔のホアキン(凪七瑠海)
エル・ソルド隊の坊や。モンチは本役も子役(パコ)ですが、13歳の「銃を持つには5,6年早い」子供と、すでに銃を持っている青年を、声や仕種でちゃんと演じ分けていたのはさすがだな、と思いました。
爽やかで明るい持ち味にぴったり嵌った、いい芝居でした。

あと印象に残ったのは、最初の「山の狼」の場面で、ローサ(藤咲えり)がからかわれた後の反応でしょうか。
えりちゃんの反応も本公演とは全然違っていたけど、ホアキンも全然違ってて、面白いなと思いました。
モンチのホアキンはこういう風に反応するのか……と。ちょっと若すぎるけど、めっちゃ男前でした♪

バレンシア幻想の闘牛士も、アンドレス役のりっくんと二人、お揃いのキラキラつき衣装。
二人ともかっこいいーーーーっ♪とか言いつつ、心の大半はえりちゃんに持っていかれていたので細かいところは観てないかも(汗)。


■天輝トニカのルピーノ(七海ひろき)
トニカちゃんって、普通に見ると美形なんだけど、、、なんというか。「シャープ」とか「二枚目」っていう空気を感じさせるのって案外と難しいんだなあ、なんてことを思いました。
本役がカイちゃんなだけに、何もしなくても雰囲気だけはあるんだよなー……。
「調達」を得意とするゲリラ隊の一員。たぶん、パブロ隊よりもう少しあらくれよりなんですよね(その割には女の子がいっぱいいるけどさ)。そういう空気を出すには、トニカちゃんの顔立ちだと、もう少し根本的な工夫が必要なのかな、と思いました。
技術的な面では問題ない人なだけに、がんばってほしいなと思います。


■風海恵斗のディエゴ(鳳樹いち)
こちらも、いちくんの一癖ありげな空気感はやっぱり秀逸なんだなあ、と思いました。
でも、風海くんもよく頑張っていたし、思ったより良かったと思います。
最後の新公、楽しめたでしょうか。あと一週間、がんばってくださいね。


■春瀬央季のホセ(澄輝さやと)
なんとなく、本役のあっきーを踏襲した感じの役づくり(?)だったような(^ ^)。
バレンシア幻想の前の、みんなでいろいろと語り合う場面での台詞を、もう少し前後の流れを読んでうまく載せられるようになると良いんだけどなあ……。


■百千糸のルチア(すみれ乃麗)
本公演でも歌で大活躍しているアリエッティ。同期のれーれの役ですが、予想していたよりれーれに近い役作りだったような気がします。もちろん、新公だと周りが若いので、本公演比でいうと「ルチア」が凄く落ち着いて見えるんですけど、ルチア自体として見るとあんまり変わらないかな、と。
もっと全然違うアプローチでくると思っていたので、意外でした。

歌は……アンドレスのりくちゃんがボロボロなのを、よくフォローしていたと思います。
本公演とはちょうど逆なのね(^ ^;;;と思わず笑ってしまいましたが……。


■夢莉みこのマルタ(妃宮さくら)
■七瀬りりこのロジータ(花音舞)
■愛白もあのベラ(千鈴まゆ)
エル・ソルド隊の女の子たち。
みんな良かったけど、ちょっと流れが大袈裟かな、と思ったりもしました。
本役さんたちはみんな(ラグランハメンバーも)さりげなく巧いんだな、とあらためて感心。

しっかし、マルタは美人枠なんですね(^ ^)。


■伶美うららのファニータ(藤咲えり)
すっごく可愛かったけど、宙組の男役陣と並んでさえ長身なので、、、あまり子供っぽくは見えなかったかな。
……特に、モンチと並んべるのはやめた方がいいかも……。
「山の狼」は忙しくてファニータどころではなく(すみません)、ラファエルにじゃれつかれていたかどうかさえ碌にチェックできなかったのですが、バレンシア幻想の前の場面でホアキンと楽しそうに喋ってる様子はとっても可愛かったです(*^ ^*)


■桜木みなとのパコ(星吹彩翔)
モンチも巧いなあ~と見るたびに感心していますが、桜木くんもさすがですね。巧いなー。
モンチの熱量には及ばないけど、子供らしい可愛らしさというか屈託のなさがあって、年齢相応な感じがしました。
「5,6年早い」と言われても仕方ないような。

それにしても。
今はとっても大事な時だと思うので、スタイルを維持することも真剣に考えてほしい……。


■天玲美音のゴルツ将軍(寿つかさ)
最初のゲイロードホテルが丸ごとカットされているので、将軍と参謀長の出番はラストの電話から「終わった」のみ。
なので。
参謀長が
「将軍、そこでしたか!」
と仰ったときに、私も同時に思いました。
「天玲さん、そこでしたか!」
と(^ ^;ゞ。

オールバックにして軍服を着た天玲さん、という珍しいものを観せていただきましたが、なかなかの貫録で、格好良かったです。台詞が明瞭で声が良いってのは素敵なことだなあ。
「終わった」の掛け合いは、さすがの巧さでした。りっくんが不思議な音で歌うのを、歌える三人が皆無視して歌おうとしていたのが面白かったけどね(^ ^:)(←笑うところではないが)


■松風輝のデュバル参謀長(天羽珠紀)
こちらは、見た目は本公演とそんなに変わらないかな。
曲者の参謀長っぽい感じで、本公演の意地悪で頭の悪い兵士より似合ってました♪
こういうピンポイントで印象に残る役って、癖のある役者にはいい役ですよね。次の日本モノではどんな役をしてくれるのか、愉しみです♪。



■花里まなのフラメンコの歌手(七瀬りりこ)
とても良かった!!りりこ嬢とはまた違う、柔らかな声が心地よかったです。
本公演では下級生にソロが回ってしまっていますが、次の本公演はショーもあるから、また歌ってくれるといいな♪


■綾瀬あきなのマチルダ(大海亜呼)
■舞花くるみのナタリア(琴羽桜子)
本公演の二人もダンサーだけど、新公もダンサーを揃えてきましたね(^ ^)なんでかな?
出番としては短いけど、良い仕事をしていました。えびちゃん、芝居良くなってきてますよねえ。次はもう、長の学年か………一回くらい、しっかり芝居のある役がついてもいいと思うんだけど……。



そんなところでしょうか。
こうやってつらつら書いていても、やっぱり役は少ないんだなーと思ってしまいますね。
でも、役がついた人はみんな勉強になったと思うし、作品(脚本)がちゃんとしてる、って、大事なことですね。


……それにしても。
本公演も小柳さんに演出してもらいたかった!!

(今からでもいいから演出し直してほしい)

(あと一週間で千秋楽ですが、なにか?)




.
宙組新人公演「誰がために鐘は鳴る」。



まずは、今公演で新人公演を卒業する90期について(^ ^)。
いやー、90期って、どの組も面白い期ですよね。
なんていうか、『華やかな根っからのスター!』みたいな人は少ないけど、いぶし銀の輝きをもつ人が多い、というか、
期全体の粒がそろっている、と言ってもいいかも。とにかく、誰を観ても面白くて、みんな巧いなあ!と感心するんですよね。目立たないけど、何気に美形も多いし。
まあ、毎年年の後半の新公を観るたびに「この期が卒業して来年から大丈夫かな……」と思うことって多いのですが、この宙組新公は、ひさしぶりにその感を強くしました。

まあ、今回はやっぱり、アグスティンのいちくんと、専科さんの役をされた二人が突出して良かったです。この三人が若いメンバーをよく引っ張って、この難しいお芝居を支えんだろうな、と思いました。



琴羽桜子のピラール(京三紗)
素晴らしかった!
(藤咲)えりちゃんといい、桜子といい、元々好きな役者だから良く見えるのかなあ?とも思ったりしたのですが、、、いや、そんなことはない!二人とも本当に良かったと思います。
そっか、ピラールってジプシーなんだ!と改めて思いました(ごめんなさいごめんなさい)。

ピラールっていうのは本当に難しい役で、ある程度年齢を重ねなければ出せない味というのもあるので、京さんのピラールもとても好きなんですよね。
パブロが雷管と導火線を奪って出て行った後、手相がどうこう言ってロベルトを苛立たせる場面での年寄りらしいくどさとか、ああいうのはさすがだったし(桜子は気風が良すぎてああいうことをぐちゃぐちゃ言いそうにないし/笑)。

ども、桜子の溌剌とした若々しいピラールも、とても魅力的でした(*^ ^*)。
ゲリラ隊メンバーの信頼を勝ち得て、指導者としてパブロに取って替るに十分な激しさと強さ、そして、美しさ。身のこなしが鮮やかで、長いスカートをはいてはいても、えりちゃんのローサよりずっと強そうに見えたのも良かったです。そうでないと、男どもが従わないよね。

とにかく「気風のいい」「カッコいい」そして、「美しい」。
本当に佳い女だなあ、と思いました♪



風羽玲亜のパブロ(星原美沙緒)
これがまた格好良かった(*^ ^*)。
髭はつけず、浅黒くて精悍な、まだまだ現役まっさかりの「首領」という印象。
顔に傷をつけて貫録を出していましたが、あれも自分で考えたのかなあ。スタイルはあまり良くない人ですが、衣装の着こなしやいろんなところで工夫して、『二枚目のパブロ』を創っていました。

歌える人ですが、ロバートへの不信をぶつけるナンバーをちゃんと芝居で歌ってくれたのは良かったな、と。台詞の声も朗々と通るタイプなんですが、語尾の言い捨て方を工夫してヤサグレた感じをだしたり、本当にいろいろ工夫を凝らしていましたね。
雷管と導火線を「川に投げ捨てちまった」あと、猛然と寂しくなるのが納得できる、さびしがり屋で強がりな、それでいて一度キレたら何をしでかすか判らない怖さを持った男、でした。

パブロ「急にさびしくなっちまったのさ……」
ピラール「さびしくなっちまったんだね、わかるよ!」

というやりとりに、かなりグッときました(^ ^)。
なんでだろう。不思議だ……。
(この場面が良かったのは、「おっかしな夫婦だぜ!」という締めの台詞が巧かったせいもある……かも)



光海舞人のアンセルモ(珠洲春希)
あらためて、本公演のアンセルモは良い役だったなあ~~~。
かなり細かく削られていた今回の新人公演。正直、アンセルモはちょっと目立たない役になっていたような気がします。もちろん「見せ場」はあるんですが、そこにつながる細かいやり取りが減っているので、ちょっと感動も目減りしたかな、と。
でも良かったです。顔がほとんどわからないくらいびっしりした髭でしたけど(^ ^)、似合っていたし、声も仕草も相当研究したんだろうなあ、と。
ロバートの愛月くんとの経験の差が良い意味で出せて、とても良かったと思います(*^ ^*)。ロバートとの会話、やっぱり良い場面だったなあ~~~♪



美影凜のサラ(鈴奈沙也)
美人で気風がよくて素敵だった!
判りやすい美人で、体つきも女らしい美影さん。夫と一緒に闘うために銃を持つ女ではなく、夫の後ろで彼の世話をし、彼の背中を護る女。
エル・ソルドのあっきー(澄輝さやと)のちょっとした仕草にも細かく反応して、阿吽の呼吸で動いてくれる彼女は、本当に得難い妻なんだろうな、と思いました。

パコに向ける優しい顔とか、いろんな顔がどれもよく似合っていて、短い台詞にも重みがあって。柔らかな低い声が魅力的な、とても素敵なサラでした♪



花音舞のメリーナ(美風舞良)、千鈴まゆのタマラ(綾音らいら)
ラ・グランハチームの大人二人。

花音舞さんは、おっとりと落ち着いた感じが「お母さん」っぽくてとても良かったです。美風さんはどちらかというとチャキチャキした感じですが、花音さんは花音さんらしい、ちょっと疲れているけれども、優しくて包容力のある母親でした。パコの桜木みなとくんに向けるまなざしが優しくて、なんか嬉しくなった(^ ^)。
エル・ソルドがパコに「母親を護れ。それがお前の役目だ…」と言い聞かせている間、ちょっと曖昧に微笑みながら、心配そうに息子を見ている様子がとても良かったです。

今回の公演で卒業する千鈴まゆちゃんは、相変わらずイケイケな感じで、やっぱり目が離せません(^ ^;。自分自身の最後の台詞になる「こないだのジャム、美味しかったわ!!」という台詞を言われる側に回っているのが密かなツボでした(^ ^)。

翌日、全滅したエル・ソルド隊のキャンプに卵を持って行った二人が、パブロ隊のキャンプに現れたときの辛そうな様子が良かったです。ショックを受けたパコを心配するメリーナ、何かの覚悟を決めつつ、明るくふるまうタマラ。短い場面ですが、パコの好演と共に、強く印象に残りました。



天風いぶきのイグナシオ(蓮水 ゆうや)
特に可もなく不可もなく……という感じでしたが、役割はきっちり果たしていたと思います。
天風さんはこれからどんな役者になるんだろうなあ……。




そういえば、昨日書くのを忘れたのですが、小柳さんによる変更点の一つとして、ロバートの心情のモノローグが全面的にカットされていました。
「怒ってはいけない……」とか、「70時間で70年分の人生を」とか、「お前は二日後の死をまだ知らない」とか。

どれも、祐飛さんを観ていれば何を考えているのか判るので、わざわざ録音で流さなくてもいいのになーと思っていたので、すっきりカットした勇気に拍手したいです。
そして、モノローグが無い分、愛月くんがすごく一生懸命気持ちを伝えようとがんばっていて、とっても微笑ましかったです♪


小柳さん、GJ
今回の新公は、もしかしたらその一言に尽きるのかもしれません(べた褒め)。




東京宝塚劇場にて、宙組新人公演「誰がために鐘は鳴る」を観劇してまいりました。


いかにも新人公演らしい、素敵な舞台でした(^ ^)。
本公演はベテラン陣を中心とした座組なので、若いメンバーには足りないものは多いけど、その分、本公演とは違う輝きがあって、面白かったです。

新人公演演出は、小柳奈穂子。
細かい台詞の端々にも手を入れて、短縮版というよりは、全く別バージョンの「誰がために鐘は鳴る」を創り上げた才能に敬服しました。
#こういうのって、小柳さんが脚本も書く(直す)んですよね?柴田さんが新人公演用の脚本を書いてくださるわけではないですよね………?



プロローグは本公演のままですが、その後、スパニッシュのショーシーンからゲイロードホテルまでがざっくりとカット。「山の狼」から作品が始まります。
マリアの故郷の幻想も二幕冒頭の結婚式もカット。唯一残ったショーシーンはバレンシア幻想(「スペインの花」)のみで、アンドレスとルチアの道中もばっさりカット。他にも場面の細かいところを丁寧にカットして、、、観ていてほとんど違和感を感じることもない、見事なまとめ方でした。
演出も、それぞれの役者に合わせてあちこち変えていて、脚本が本当に語りたいことが真っ直ぐに伝わるような、とてもいい演出でした。

小柳さん、「シャングリラ」も良かったし、宙組はあっているのかもしれませんね。今年はこれからどんな作品を魅せてくれるのか、楽しみにしています。



愛月ひかるのロバート・ジョーダン(大空祐飛)。
元々スタイル抜群で美貌の人ですが、立ち姿がずいぶん男らしくなったな、と感心しました。すごく頑張っていたし、真ん中で客席の視線を惹きつける華やかさを見せたと思います。若々しくて誠実で優しくて、とても良かった(はぁと)。
声はがんばって作ってましたね(^ ^)。挨拶の第一声で、あらためて「女の子」っぷりに吃驚してしまいました。

今回、ゲリラ陣に比較的小柄な人が多かったので、愛月くんの大きさというか、スタイルの凄まじさが強調されて、なんというか、すごく「エトランゼ」感を感じました。
小人の国に迷い込んだガリバー、というほど極端に違うわけでは勿論無いのですが、、、うーん、ゲリラたちがなんとなく背中を丸めて小さくなっている中、一人背筋を伸ばしているせいもあるのかなあ。
化粧の地色もあからさまに白かったし、もしかしたら演出指示なのかもしれませんね。とにかく『違和感』があるんですよ、ゲリラたちの中に混じったロバートという存在に。ゲリラたちもいろんな肌の色が混ざってるんですけど、それにしてもロバートは違いすぎる。あくまでも「イギリスさん」であり、別世界の「インテリさん」である、という印象が強烈にありました。
グループの一員ではありえない、別世界人という印象。

愛月くんは、本役と違ってあまり「指導者」とか「教育者」には見えないんですが、「仕事のできる有能な技術屋」にはちゃんと見えました。その印象と「別世界の人」という印象が合わさったことによる、ロバートとゲリラたちの絶妙な距離感が、とてもわかりやすかった、と思います。



すみれ乃麗のマリア(野々すみ花)
キュートでとても可愛かった!ただ、ショートヘアはもっと似合うかと思っていましたが、、、んー、やっぱり鬘って難しいんだなあ。

顔は面長で意外と大人っぽいのに、舌っ足らずな喋り方が子供っぽくて損なタイプだと思うのですが、今回は役が役なのと、愛月くんも喋り方が子供っぽいので(^ ^)、お似合いな感じで違和感を感じませんでした。
東京に来てからのすみ花ちゃんもとても可愛いけど、れーれの可愛さはまた格別だな、と。

あ。最後の夜の寝袋は、大劇場同様、床に敷いてました(^ ^)。
ただ、本公演はこの後二人で寝ころんでしまうので、一階前方からは見えないんだっつーの!!と思っていたんですが、新人公演の二人は座ったままなので別に問題は無かったです。っていうか、本公演もあの演出でいいと思うんだけどなあ!!
新人公演トークだったかなんだったかで、愛月くんが「この場面の演出変更は、自分でこういう風(座っているマリアを後ろから抱きしめる)にやりたいと思って先生に相談したんです」、という話をされていましたが、たしかに、この場面の二人の芝居は凄く良かったと思います。


辛い話をした後、ロバートに背を向けてしまうマリア、後ろから抱き締めるロベルト、
「……あたしをお嫁さんにしてくれる?」
「君はもう、僕の妻だ」
お互いの顔を観ることなく会話を交わす二人の若さが切なくて、泣けました。

本公演もあの演出で一度やってみませんか?>木村さん



凰樹いちのアグスティン(蘭寿とむ)。
いやもう、格好良かった!!
格好良くて男前で、すごい素敵でした。落ち着きのある若頭らしい動きに切れ者感があって、男らしくて。ああ、褒め言葉しか出てこないわ。
エル・ソルド隊の全滅の後、そのまま緞帳が降りてアグスティンのソロになるので、切り替えるのは大変だと思うんですが、あのソロも迫力があってとても良かったと思います。
マリアに対するさりげない気づかいも大人で。他のメンバーとは一線を画した大人っぽさが、さすが長の期の長、と思いました(*^ ^*)

あああ、本当に格好良かった…………。



蒼羽りくのアンドレス(北翔海莉)
今回の新公、立役者の一人。
爽やかで一生懸命で、素直で優しい、素敵な青年でした♪ 雷鳥のひなを育てるのが似合いそうな柔らかさと、キレたらライフルを振り回しながら敵陣に飛び込んでいきそうな激しさ、両面を持っているのが魅力的。
化粧もすっきりと綺麗で、衣装も本役さんと同じ衣装だと思うんですけど、なんか全然違って見えました(^ ^)。

アンドレスとルチアの道中は、最初の歩哨詰所でのやり取りも含めてほとんどがカットされてしまったのですが、もしあの場面があったなら、銀橋に出た時のルチアの台詞は大劇場(「格好良かったよ!」)と東宝(「迫力あったよ!」)のどちらになったんだろうか……と思いました(^ ^)。
私だったら「カッコ良かったよ!」かな(^ ^)だって実際、素敵だったもん♪



藤咲えりのローサ(純矢ちとせ)
彼女も立役者の一人ですね。素晴らしかった!!「ローサ」という女性が、やっと理解できたような気がしました(^ ^)。

えりちゃんの一番の魅力は、泣き顔だと思うんですよ。
泣きの演技、というのかな。すみ花ちゃんの泣きの演技も天才的なんですけど、あれとは全く違う魅力。なんというのか、こう、、、すみ花ちゃんが泣くと一緒に泣きたくなるんですけど、えりちゃんが泣くと、慰めてあげたくなるんです。

そういう人がこの「ローサ」という役をやると、、、ローサって本当に切ない役なんだなあ、と。

私は、冒頭の「山の狼」の終わった後、「恋人が死んだんだって?」とからかわれた時の反応ですでに泣けました(涙)。えりちゃんのローサ、必死で取り繕って突っ張っているのが無茶苦茶可愛くて切なくて。
ああ、えりちゃん好きだなあ……。

えりちゃんの強気な声は、いつだって「無理してる」ように聴こえるんですよね。それもすごくツボでした。とにかくすべてがツボなんですが(^ ^;。
たまに見せる微笑みさえ、すごく切なげで。
えりちゃん、イルザもよかったしファニーも本当に良かったけど、ローサは本当に良かったです。できれば、祐飛さんロバートとローサとして芝居をしている姿を観てみたいわ(涙)。

えりちゃんのローサにとって、カシュキンってどういう人だったんでしょうね。
もちろんカシュキンは素敵な人だったんだろうけど、もしかしたら、ローサにとっては「一人の個人」じゃなくて、「別世界に連れて行ってくれる魔法使い」みたいな存在だったのかもしれません。
父についてこの山に来たことを後悔する気はないけれども、でも、ここを出られるものなら。あの空の向こうには、平和な「幸せの国」があるんじゃないか、と夢想して。


別に「打算的な子」だとは思わないのですが、そういう「エトランゼ」に惹かれる女の子っていますよね。自分の回りにはいないタイプの男に焦がれるタイプ。

だから彼女は、初めて出会った次の日に、もう一度ロバートに会いに来る。
自分が何をしたいのかよくわからないまま、衝動のままに。
ウィスキーを持って。カシュキンと同じ世界の男に。

そこで起こってしまった事件。
取り残された自分。
生き残ってしまったことの罪。

彼女が本当に「山」で生きていくことを決心するのは、このときなんだろうな、と思いました。
もう空の向こうに平和な国を探すことはしない。
あたしは戦場に生きる。戦場で生きて、そして、殺す。
……必ず仇を討つ、と。

そう決意した彼女の、すっきりした貌が、忘れられません。
「あたしは女を廃業したから」
そう言いながら、自嘲気味に、でも力強く笑うえりちゃん。

えりちゃんの泣き顔も、えりちゃんの笑顔も、どっちも大好き。
そこにはいつだって、哀しい気持ちも嬉しい気持ちも、すべての気持ちが詰まっているから。

原作に出てこない人物の中で最も登場回数も本筋への関わりも大きい「ローサ」という人物像を、柴田さんの脚本のみから立ち上げるのは大変な作業だったと思います。
でも、本当に素晴らしかった(*^ ^*)。
えりちゃんのローサを観ることができて、良かったです。




他にも魅力的なひとはたくさん居たのですが……
とりあえず、今夜はここまででいったん切ります。すみません(^ ^;ゞ



東京宝塚劇場にて、「誰がために鐘は鳴る」を観劇いたしました。



東京に来て、何回目かな……5回目?(^ ^)。
細かい変更点はありますが、それ以上に、演者の気合が違ってきたような気がします。
6日の日記にも書きましたが、あそこで一化けしたあと、回を重ねるごとにどんどん化けていっている、そんな感じ。


うーん、何が違うんだろうなあ…。
どうもよくわからないんですよね、正直なところ。
シンプルに、東宝の二階席は音がいいから良くなった気がしてしまっているんじゃないかと思ったりして。


……でも、たぶん何かが決定的に違うんだろうなと思うのです。それが「何」なのかはわからないんだけど、ロベルトの位置づけが「仲間」から「ゲスト」に変ったのも、その一環なんだろうな、と。




ただ、とりあえず原作のロベルトに色濃くある「ジャーナリスト魂」みたいなものは、元々の柴田さんの脚本には無いんですよね。
ロベルトはあくまでも「技術者」としてゲリラの前に現れます。「技術者」、、、あるいは「指導者」として。

これって、初演の時からそうだったのかなあ?と、時々思います。
今の宙組は、良い意味でも悪い意味でも祐飛さんが突出しているイメージがあって、祐飛さんが演じると何の役でも指導者にみえてしまう……というか、むしろ、みんなが祐飛さんを慕いすぎているというべきなのかもしれませんが(^ ^;。
(だってみんな、あまりにも素直で可愛いんだもんー!)


でも、東京に来て、、その「突出感」が少し抜けて、その代わりに「ゲスト」感が出てきたのが、作品としての安定感になったのかな、と思いました。
……なんか巧く表現できなくてすみません。




そういえば。
木村さんが、プログラムか何かで「『ナイン』のような、夢(回想)が現実に滲出してくるかのような」と今回の回想シーンの演出について語っていましたが。

うーん、やっぱり木村さんの演出はちょっと即物的なんだよねー、と、残念な気がします。やりたいこと(イメージ)はわかるんだけど、現実に舞台に載っている情景は、ちょっと違う……と思う。
演出じゃないけど、マドリードでの新曲に「♪フランコはかなり強い」って歌詞をしれっと書いちゃったりとか、そういうところに現われているんですが……
うん。「即物的」って言葉が一番ぴんとくる、かな。


木村さんが参考にしたという「ナイン」の心象風景の表現や、一年前の「カサブランカ」で、リックがパリの回想に入っていく場面の表現とか、、、「夢」と「現実」を往き来する演出っていいのはいろいろあると思うんですが。
……うーん、難しいのかなー。



バレンシア幻想の前の演出。ピラールの言葉にかぶさってかかる音楽、ゲリラたち一人一人の本音が漏れだす……それが、エル・ソルドの台詞と共にぴたっと止まり、スポット暗転……バレンシア幻想へ、というあたりの演出はグッとくるんですが、それに続く場面が「回想シーン」ではなく、完全なショーシーンになってしまうのも、ちょっと違和感がありました。

ピラールと入れ替わって歌いだす七瀬りりこ嬢の歌はとても素晴らしいんですが、彼女ではショーのセンターは取れないし……。そうなると、ああいう構成にせざるをえなくなるんですが。
たとえばここでピラールの若いころという設定でスタークラスの娘役と入れ替わって、出番の少ない若いスターがフィニート(ピラールの元恋人)に扮して踊る、とか、そういう演出は無理だったのかなあ?と思ったりしました。

あのピラールによるバレンシア時代の回想は、原作の中でも案外と大きな部分を占めるので、もうちょっと使いようがあったのでは……と、最近やっと原作を読み返しているので、しみじみと思ったりします。




そういう演出上の「?」なところは、大劇場も東京も全然変わっていないのに、どうしてこんなに、観たときの印象がちがうのかなあ……

単純に、一人一人の芝居がかみ合ってきたから、っていうことになるのでしょうか。
ゲリラたち、みんな楽しそうに演じてますもんね。




とりあえず、すみ花ちゃんがまた一皮むけた感じに可愛くなって、すごく嬉しい(*^ ^*)。
原作をあらためて読んで、やっぱりすみ花ちゃんのマリアは原作のマリアとはちょっと違うんだな、と思いました。もっとずっと、主体的にロベルトを愛していますよね(^ ^)。傷ついても、どんな過去があっても、意思を持って生きている少女。
「うさぎさん」と呼ばれているけれども、彼女はただの「弱き者」ではないんですよね。草食動物なりに、精一杯の意思を持って生きている。

「あたしは何も学ばなかったけど、幸せになれたわ…」
この台詞が、大劇場では神さまに捧げる言葉みたいに聴こえて、あまり好きではなかったのですが。
今のマリアは、この言葉にちゃんと本心が入っているなと思います。



祐飛さんとすみ花ちゃん。
どっちが先に変るのか、常に舞台の上で勝負しているトップコンビ。
やっぱり大好きだ(*^ ^*)。

と、いうあたりで、まとまらないまま終わります(汗)。


次回宙組公演&花組公演の演目が発表されました!


宙組は……

◆宝塚グランドロマン
◆『美しき生涯』-石田三成 永遠(とわ)の愛と義-
作/大石 静 演出/石田昌也

いやはや。まさか大石静を引っ張りだすとは!
石田さん、先日の星組のお芝居で「地味に当たり続き」と書いた私なので、今夏に続き、次の夏も熱くなれそうな石田さんのお芝居はとっても嬉しいです。
しかも、石田三成かー。また渋いところを突いてくれるわ(*^ ^*)。
青天でやるのかな、やっぱり。……もしかして、祐飛さんの侍姿って初めてか私?


個人的には、あの時代をやるなら森川久美さんの「KING OF ZIPANG」を観たかったなあ、と……思うのですが。でもまあ、三成も興味深い人なので楽しみです。
石田三成、といえば、、、、宝塚で取り上げられたことは無いのでしょうか?同期のかしげちゃん(貴城けい)が「ささら笹舟」をやってたなー……と思ったりしたんですが、あれは明智光秀だそうですね。違ったか(^ ^;。時代を創った英雄たちの一人だけど、あんまり単体で取り上げられることのない人なので、大石さんがどんな切り口でもってくるのか、楽しみです。

とりあえず、ヒロインと二番手が誰になるのか、興味津々です。まさか、ヒロイン茶々ではあるまいな。最近イロイロ言われているみたいだし、すみ花ちゃんの茶々もピンとこないし、違う設定にしてほしい……。



◆レヴュー・ロマン
◆『LUNA ROSSA』-夜に惑う旅人-
作・演出/稲葉太地

2010年の新作ショーの一番にあげた稲葉さんの新作。荻田さんのショーには出たことのない祐飛さんが、稲葉さんのショーに主演するのも不思議な縁ですね、なんて思ったけど、考えてみたら荻田さんと稲葉さん、全然関係なかったね(汗)。

とりあえず、タイトルも題材も祐飛さん&テルくんシフトな予感がしますね。楽しみだー。


さて。これで、祐飛さんの大劇場4作目が発表されました。
……私の希望は、『大野作品』あるいは『祐飛&すみ花でラブ・コメディ』
さて、今回はどちらも外れたわけですが(T T)、はてさて、次に期待しても良いものなのかしらん?




そして、花組。
まずは、蘭トムさん&蘭はなちゃん、という新コンビが正式に発表されてとても嬉しい。もちろん判っていたけど、でも、檀ちゃんの時のこともあるから若干の不安もあったので。
いやー、楽しみなお二人だ。ぜひ「ガイズ&ドールズ」あたりを再演してほしい!!と思っていた……のですが。

◆ミュージカル『ファントム』

おーーーーーーいっ!!



………その昔、「月夜歌声」という、(湖月)わたるさんがキムちゃんに歌を教える、という不思議な作品があったなあ………(遠い目)

発表を聴いて、最初に考えることがそれかいっ!!>自分


いやはや。
蘭ちゃん、レッスン頑張ってね(涙目)。
……もちろん、今の蘭ちゃんが博多座のフィナーレで客席を総崩れにさせた蘭ちゃんとは別人だというのはよーーーーっく判っていますが!!

しかし、ソプラノの歌姫クリスティーヌとはね………。

キャラは良いんですよ。キャラはぴったりだと思う。
お芝居は観てみたいです。

しかし!!

歌姫か…………(涙)。

蘭ちゃん、レッスン頑張ってね(繰り返し)(言われなくても!)



個人的には、新公で真瀬くんが何をやるのか非常に興味深いです。
やっぱりカルロッタかしら(←真顔)。

個人的な希望は、
真由ちゃんエリック&真瀬キャリエール
または
真瀬エリック&天真キャリエール

です(*^ ^*)。

………おーーーーい(汗)。



本公演のカルロッタ、前回新人公演で演じた(初姫)さあやに来たり……しないかな。CSで観ただけですが、すごく良かったので。
月組エリザベートは、意外なところで新公キャストだったんだけど、今回はどうなるでしょうね。

役が少ないので、下級生ファン的には辛いところですが、作品は名作なので楽しみにしています♪
というわけで蘭ちゃん、レッスンがんばれ!(前向き)





最後に、今日のCSネタ。

月組新公トークに壊れました。
あああ、宇月くんが可愛すぎる~~~!舞台での凛々しさと、トークでの挙動不審ぶりのギャップがたまりません(*^ ^*)。ホントに緊張しぃなんですねぇ……なんて可愛いんだこの人(真顔)。

「Dancing Heroes!」、いよいよ明日が初日ですね。園加をはじめ、出演者全員、千秋楽まで怪我のないよう頑張ってください!



東宝宝塚劇場にて、宙組公演「誰がために鐘は鳴る」を観劇してまいりました。



大劇場で一ヶ月間公演をし、短いとはいえお稽古を挟んでの東宝公演。
元旦初日はいろいろイベントもあって皆さん緊張されていたみたい(←オリジナルのお二人もいらしていたことだし)だけど、二日目からは、もうこれで完成形なのかな?と思ったのに。

また、さらに別物みたいに大化けしていた宙組メンバーにびっくりしました。
今日は二階席だったので、見えている景色も音響も一階とは違う、というのもあるとは思いますが、それにしてもなんか違ってたなあ。

でも、具体的に何が違う、と言えるのはそんなに多くないんですよね。
大劇場と明らかに違うといえるのは、二幕の「3日目」の夜、65ドルの寝袋の上で愛を確かめ合うロバートとマリアの場面がセットの上になったことくらい。あれは一階席の前方だと本当に見えなかったので、いい変更だと思いました、というか、最初からそうしとけ、というか(汗)。

こまごまとした動きは結構変更されているような気がするのですが、あんまり確信がないので、ここでは割愛します。

あ、あと、耳に残るので印象的だったのは、ルチア(すみれ乃麗)がアンドレス(北翔海莉)に云う「迫力あったよ!」……かな。大劇場では「格好良かったよ!」だったと思うのですが。(記憶違いだったらすみません)
あとは台詞の変更はない…と思うんだけどな。あったらご指摘くださいませ。



まあ、いずれにしても、大きな演出変更は全くなかったと思います。
七瀬りりこ嬢の衣装も変ってなかったし。


しかし、全然印象が違ったんですよね……なんでなんだろう。
私は祐飛さんのファンなので、とりあえず祐飛さんの変化だけ書かせていただきますが、、、大劇場のときの印象よりも、「ゲスト」っぽさが強くなったような気がします。
大劇場で最初に観たとき(初日開けたすぐの週末)は完全な「余所者」あるいは「部外者」に見えたんですよね。祐飛さん自身の芝居も馴れ合いを否定して、孤独感というか孤立感をあえてだしていた気がしたし、パブロ隊の他のメンバーは、まだ自分のキャラが確立していない感じでした。
それが、回数を経るにつれてだんだん「仲間」になってきた感じがしていたんですよね。アグスティンとの信頼関係の濃さとか、パブロを許すところとか、いろいろあところで。

それが、東宝初日で、ぐっと立場の違いを明解にだしてきたな、と思ったら。
今日の祐飛さんは、「余所者」じゃなくて「ゲスト」……なんというか、「協力するべきゲスト」としてパブロ隊の面々に受け入れられている人だけど、「仲間」ではない、というのが、すごくわかりやすく表現されているような気がしました。
パブロの下に入るのでも、パブロの上になるのでもなく、信頼される「ゲスト」という立場。
この微妙な位置を最後までキープできたのが、凄い、と思いました。




祐飛さんのロベルトがそうやって進化するのは、当然ですが他のメンバーが変ったからなんですよね。
その中でも、変化が顕著だったのは蘭寿トムさんのアグスティンのような気がします。ロベルトとマリアがいちゃいちゃしているのを視てふと足を止めるところとか、やりすぎずさりげなく、でもしっかりと存在感を出していて格好良かった。
そして、ロベルトとの会話の場面の緊迫感はやっぱり凄いです(^ ^)。大好きな場面です。





話は全然違いますが。

CSで、蘭乃はなちゃんのBrilliant Dreamsを見ました♪

Stage編で笑ったのは、卒業した麗百愛さんとのエピソードを熱く語っていたこと(^ ^)。いやー、「ファンシー・ダンス」以来、常に隣同士でキャットファイトしている二人を微笑ましく見守ってきた月組ファンですが、本人同士にもちゃんと自覚があったとは!!いやはや、微笑ましいです。
ちょうど「ファンシー・ダンス」の放映もあったので、思わず録画してしまいました。懐かしいわー、通ったわー(^ ^)。宇月(颯)くんがいっぱい映っていてとても嬉しい(←さすが同じ人しか使わない三木さん)。そして、りおん(彩星りおん)がまだ男役だ!(←当たり前です)あの頃はまだりおんと宇月が同期だという意識はなかったなあ……どっちも大好きだったけど。

そして、Private編(*^ ^*)花月の92期が全員参加した29分は、お宝映像ですわ、私にとっては。
花組娘役のキラキラした女子大生っぽさと、花組男役のリアル男子中学生っぷりとのギャップが最高です。
わざわざその対比を出すために娘役と男役を分けてトークしたのか?と一瞬思いましたが、そんなわけないですよね(^ ^;ゞ。単純に、人数が多すぎて一部屋に入りきらなかったんだろう、たぶん。
しかし、それにしても、分けてもなお、男役も娘役もうるさすぎる花組。………何喋っているのか聞きとれませんってば。

月組はちゃんとトークの形が整っているなー、と感心しました。フェアリーズのゆうき(煌月爽矢)が上手に仕切ってましたね。まあ、その分おとなしい感じは否めませんでしたが。
花組は、男役は一応真瀬が仕切ろうとして挫けていたな(汗)。天真(みちる)に持っていかれていたし。いやー、やっぱり天真(みちる)と真瀬(はるか)は良いコンビだなあ(感心)。
娘役は、、、いちおう蘭ちゃんが仕切っていたのかな?結構初花美咲ちゃんが引っ張っていたような気もするけど。まあ、誰が仕切るというのでもなく、まさに『ガールズトーク』って感じでしたね。みんな可愛すぎてくらくらしました。
あああ、千華ちゃん、なんでやめてしまうんだーーーーーーー!!!(嘆)


明けましておめでとうございます。
本年も、どうぞよろしくお願い申し上げます。



……と書いた年賀状を、12月30日の深夜に郵便局へ持っていってから、1月2日の夜中である今までに、3日間が過ぎました。
私の年賀状は、今頃どのへんを彷徨っているのでしょうか。
なんて、この日記をご存じの方にはほとんど年賀状書いていないので(←本当に申し訳ない)、ここで書いても誰にもわからないと思うのですが(^ ^;ゞ
仕事の関係でかなり遠方の方にも出しているんですが、鏡びらきの前に着くかしら(弱気)



この3日間に、「70時間で70年分の人生を……」という台詞を二回聴き、その度に、この一年、というか、年末年始の濃さを思い出して深くうなずいておりました。
祐飛さんもタカラヅカスペシャルで仰ってましたが、仕事関係でも、祐飛さんや宝塚関係でも、そしてまたプライベートで(←この日記における猫のプライベートって何?)でも、「三年分くらいの」濃さのあった一年でした。

年末にもまたいろんなことがあったりして、なんだか物凄くやることがたくさんあって凄まじい年末年始だったのですが、まあ、人生なるようになるものなんですねえ~!(←いや、ロベルトのあのモノローグは、断じてそういう意味ではない筈…)
元旦から一緒に過ごしていただいた方はご存知のとおり、なんだか年始早々いろんなことがありましたが、「何があっても最終的にはなるようになる」を座右の銘に、2011年もなんとか元気に走り抜けたいと思っております。





さて。
元旦には更新できませんでしたが、東京では十年ぶりとなった、元旦初日の日比谷・東京宝塚劇場に行って参りました。


十年前は、私はまだ祐飛さんのファンになってから日が浅く、仲の良い宝塚仲間もなく、一人でゲリラ的に日比谷に行ったり、遠征したり、入り出のギャラリーをしたりしていたのですが。
2001年の元旦は、日比谷近辺で行われた某カウントダウンイベントに参加して、そのままそちらの仲間たちと徹夜で呑み明かした後、ボーーーーーッとした頭で新・東京宝塚劇場のこけら落とし記念イベント(?)みたいなのに参加したことを、今でも鮮明に覚えています。


初日公演を観ることはできませんでしたが、マミさん(真琴つばさ)の卒業公演でもあったので、漠然と「いったい何時まで私は宝塚ファンでいるだろう……」と思っていたのでした。

まさか十年も同じ人のファンでいるとは、っていうか、十年も同じ人が宝塚に居続けてくれるなんて露ほども思ってなかったよ!!

十年前、カウントダウンイベントに参加した方のジャンルからは、すっかり心が離れてしまったというのに、なぁ……(しみじみ)。





新東京宝塚劇場 十周年記念公演の元旦初日には、宙組組長とトップコンビによる新春口上がついていました。
どんな形でやるのかなー?と思いながら、ごくごく気軽に幕開けを待っていたとき。

客電が消えるよりも早く、流れてきた音楽。
「いますみれ花咲く」の大コーラス。


……新年早々、いきなり泣きました(^ ^;ゞ
あまりにも懐かしくて、感慨深くて、いろんなものが蘇り過ぎて。

すっかり忘れたつもりでいた十年前の自分が、いきなり心の正面に落ちてきた、、、
そんな心持ち。

もう十年が過ぎたんだ、という感慨、
たった十年なんだ、という感慨、
まさか十年も、という感慨、
そして、なんと十年で、という感慨。



こんなことを言ったら、祐飛さんの本当のファンの方には怒られてしまうかもしれませんが。
私、本当に「可能性」とか「夢」という形でさえ、祐飛さんがトップになることを夢想したことさえなかったんですよね……。

まして、十年前、ですよ。
あと一年居てくれるか、二年も観続けることができるのか、三年後に祐飛さんの男役姿を観るのは夢のまた夢なのか、、、
そんな焦燥感の中で過ごしていたあの頃。


あの日から十年が過ぎて、今、新東京宝塚劇場の真中に、祐飛さんが立っている。
祐飛さんが立って、「いますみれ花咲く」のコーラスを背に受けている。


夢に視たことさえなかった光景。
夢想することさえできなかった、遠い幻。


三人お揃いの緑の袴で、立ったまま、ほんの数分程度の短い口上でしたが。
その間中、本当に大袈裟でなく涙が止まりませんでした。



着替えやセットの準備のために5分間の休憩をはさんで、「誰がために鐘は鳴る」が始まりました。
袴から洋服への着替えが5分以内に終わるんだ(@ @)プロだなあ!と思ったりしたことはおいといて。


白い服に着替えて、センター大セリの上に板ツキ登場する祐飛さんを観て、5分の休憩の間になんとか止めた涙が、またぼろぼろと。




いつか祐飛さんも、白い服を着るのでしょう。
それは、そんなに遠い日のことではないのでしょうけれども。

3日間で70年分の人生を生きることが可能なら、
一年で10年分の応援をすることなどたやすいことなのかもしれません。



いろんな覚悟があった十年前の自分を思い出して。
あらためていま、永遠ではないこの時を、精一杯に生きなくてはいけないんだな、と思ったのでした。






そんな気持ちで始まった、2011年。

音月桂さん、大劇場お披露目おめでとうございます!
そして、雪組&雪組ファンの皆さま、宙組&宙組ファンの皆さま、
初日おめでとうございます(はぁと)。



祐飛さんにとって、そして、この日記に登場したり読んでくださったりする全ての方にとって、健康で幸せな一年となりますように(祈)。



昨夜は大変失礼いたしました……。
朝から凹むことがたくさんあったあげく、日付が変るまで働いて、かーなーりーぐったりと落ちた状態で帰宅したら、楽しみにしていた録画予約が飛んでいたものですから、、、なんだかちょっと、立ち直れなくて(^ ^;。

たいへん今更になってしまいましたが。
宙組のみなさま&星原さん&京さん、千秋楽おめでとうございます。
そして、
星原さん、千鈴まゆちゃん、風海恵斗さん、大劇場ご卒業本当におめでとうございますm(_ _)m。


それぞれに重みのあるご挨拶に、しみじみとしてしまいました。
みなさん良い笑顔ですね。カーテンコールの雰囲気もすごく良かったです。

短いお休みをはさんで、お稽古して、東京へ。
……お正月の東京で、お待ちしています(はあと)。



なんだか、書きたいこと、というか、書くべきことはいろいろあるのですが(汗)、とりあえず今日は、CSつながりから。

最近、「翔け!すみれんず」という番組をやっているんですが、実は結構嵌っています(^ ^)。
第一回の東北エリアのときは、各県出身のジェンヌが一人で取材して回る、みたいな構成だったと思いますが、第二回(中国・四国エリア)はナビゲーターとして雪組トリオ(香稜・彩風・帆風)が仕切っていて。
その三人による最初のトークが、めっちゃまったりしてて楽しかった(*^ ^*)。

今、歌劇誌で連載されている「JIMOトーク」もそうなんですが、全国津々浦々から集まってきている人たちなだけに、「ジェンヌ」としての顔と「素」の顔、両方が垣間見える地元話は面白いですね♪ 私も田舎に縁があるので、たまにその地元を知っている人と知り合うと盛り上がってしまうんですが、彼女たちもそんな感じなのかなあ。
元々仲の良いメンバーの盛り上がりも楽しいけど、普段あまり接点のない人たちが地元の話で仲良くなっていくのも楽しそうだなあ、と思ったりします。


……まあ、地元の人間じゃないとわからない、微妙な「県は同じだけど、そこは同郷とは言わないんだよねー」みたいな感情もあったりするんですが、そのへんはちゃんと気遣われているのかしらん(^ ^)。

愛媛エリアについては、同組同期の彩風&帆風コンビがラブラブしながら回っるんですが、二人のほのぼのとした雰囲気にめっちゃ癒されました(^ ^)。
二人ともかわいー♪
しかーし!……二人ともそんな甘いもんばっかり食ってていいのか!?と、若干突っ込んでしまいました(^ ^;ゞ。愛媛の銘菓を前に、零れんばかりの満面の笑顔を浮かべる二人はとっても可愛い。でも!……二人とも、もうちょっとシャープになれば、すっごく格好良くなる思うんだけどなあ~(惜)。



宝塚大劇場にて、宙組公演「誰がために鐘は鳴る」を観劇してまいりました。
三度目の遠征にして、やっと見えてきたものもあり、……東宝公演がとても楽しみになりました!(^ ^)



何が見えてきたか、というと……ですね、
これが言葉で説明するのがすごく難しいのですが(^ ^;、
「やっと鐘の音が聞こえてきた」…というのが一番近いのかな…?
物語の最初から最後まで、可聴域外の音で鳴り続ける、通奏低音のような鐘の音、が。

ロベルトが聴いている鐘の音と、パブロが聴いている鐘の音、そして、アグスティンが、フェルナンドが、エラディオが聴いている鐘の音……それらすべてが、それぞれに違う音だということがわかったような気がしました。
マリアの聴いている音も、ピラールが聴いている音も違う。ローサに聴こえる音も、カシュキンが聴いていたであろう音も、全く違う音だったんだろうな、と。
もちろん、参謀本部のメンバーが聴いている音はまた全然違うものなのでしょうね。見えている「世界」も全然違うものなのだから。


誰のために鳴るのか、鐘は。
誰のために戦うのか、俺たちは。

誰のために死んでいくのか、ひとびとは。


その「Who」あるいは「Whom」の答えを持って舞台に立っている人と、答えを持っていない人。
公演も終盤に入って、その差が大きくなってきたような気がしました。




スペイン内戦。
ドイツ・イタリアのファシズムとロシア共産主義の代理戦争に、「資本主義国家」の知識人たちが横槍を入れた、第二次世界大戦の前哨戦。
あの山中にいるゲリラたちは、本来は共産ゲリラなんですよね。まあ、学生運動と違って教育を受けてゲリラになった訳じゃないから、思想的には大したことないんでしょうけれども、彼らが夢見る「自由スペイン」は、共産主義をベースにしていたはずなんですよね。
あんまりそういう会話が出てこないから気がつかないけど、ロベルトがイメージするアメリカ式・資本主義の「自由」とは違うものを想像しているのかもしれない。「自由競争」なんて、彼らはそんなこと、全然考えていなかったのかもしれない。

パブロが叫ぶ「インテリさんの自己満足か」という台詞が、だいぶ重たくなってきたな、と思いました。

参謀本部のメンバーとロベルト、ロベルトとパブロ、ロベルトとゲリラたち、パブロとゲリラたち。
彼らの、それぞれの政治的な立場、思想的な立ち位置、そして、視えている世界と聴こえている音。
違う世界に生きている彼らが、一つの任務をきっかけに出会い、そしてすれ違う、
その一瞬の、重み。

彼らの聴いた鐘の音は、いったいどんな音だったんでしょうね。
彼らが護ろうとしたものは。彼らが夢見た未来、は?

「戦争なんてくだらねぇ!」
ロバート・ジョーダンが決して口にしないこの一言が、やっぱりこの作品のテーマだったのかな、と、3回目の遠征にしてやっと思いました。




そして、もうひとつ。
……やっと、『野々すみ花』と『マリア』が、少しづつ重なってきたような気が、しました。

具体的に何が変った、何が前と違う、とか具体的には言えないんですけどね。すみ花ちゃんのマリアが変ったな、というのと、それを受ける祐飛さんのロベルトも変った、どちらが先に変ったのか判らないけれども、確かに両方ともが一週間前とは違う…そんな気がしました。

うーん。なんだか全然わからないですよね。……すみません。



正直に言えば、私はもともと、マリアという人物にはあまり共感できていなかったんです。
原作は昔々に読んだっきりで、すっからかんと忘れていたのですが(^ ^;ゞ、、、ものすごーーーーく即物的な、『男目線の物語』だ、という印象だけは残っていたんですよね。
これは、「誰がために~」がどうこう、というよりは、ヘミングウェイ全般に対する印象だと思うのですが。

それを、ロマンティストでフェミニストな柴田さんがどう脚色したんだろう…?というのは、観劇するまでずっと疑問に思っていたんですよ。
で、実際に観劇してみて、「あれっ?」と思って。
やっぱり、「マリア」がどういう女性なのか、良く分からない。類型的で男にとって都合のいい女、男の本能によって傷つけられたにも関わらず、それに対する嫌悪感を持たない女。原作の中の「マリア」のままに描かれていて。やっぱり、この作品の中で必要とされる「マリア」の要素はそれなのか、と。それって、女性の目で見てあまり気持ちのいいものじゃないんだけどなあ、と思っていたんですよね。(映画は未見のため、バーグマンがどんなマリアだったのか判ってません。すみません)


なのに。

……何が違ったんでしょうねえ……(あれ?)

うーん、なんとなく、なんですが。
……すみ花ちゃん、吹っ切れたのかな、と思いました(^ ^;。



マリアって矛盾の塊だと思うんですよ。
思い出したくもない体験を語りたがり(語ることは思い出すことです)、好きな男にそれを聞いてもらいたがるあたりとか、すっごい自虐的だなあ、と。
ただ、キスの件りは、そっか、キスは初めてなのかと思ったらすごく切なくなったんですけどね……(T T)でも、物語全体として俯瞰すると、そういう面ばかりじゃないんだあ、と思う。

でも。
すみ花ちゃんって、あんまり「自虐的」な闇は無い人だと思うのです。
だから、「ずれ」を感じていたのかな、という気がして。

だけど今回観劇して、なんとなく、マリアの「光」が明るくなって、その分「闇」も濃くなったような気がしたんです。
そのコントラストで、「マリア」という存在が立体的になって、「ロベルトの視るマリア」が、私にも視えてきた……のかな?と。

……やっぱり、うまく説明できないですね。すみません。




マリアが微笑って、恐れ気もなくロベルトに触れることができるのは、ピラール(京)が彼女を護っていたから、なんでしょうね。
「シャングリラ」の美雨が、両親を殺したソラを許すことができたように、愛を与えられた若木の立ち直りは案外早いのでしょう。
たった3ヶ月、されども3ヶ月。傷が完全に癒えたわけではないにせよ、人と触れ合うことくらいはできるようになっていたのは、とにかくピラールの存在が大きかったことでしょう。
もちろん、パブロ(星原)のぶっきらぼうな愛情は感じていたでしょうし、アグスティン(蘭寿)が見守っているのを無意識に感じ取っていたのかもしれないし、ホアキン(凪七)の優しさに救われたりもしていたでしょうけれども。

でも、両親を奪われたマリアを救ったのは「母親代わり」のピラールであり、彼女は同時に、「父親」代わりにマリアを護ってもいたはず。
そんなピラールにとって、マリアを奪っていくロベルトという存在は、もう少し微妙な存在だったんじゃないかと思うんですけどね。そこでそういう素振りをさせないのが、ヘミングウェイらしい(^ ^)。

そういえば。
ピラールがマリアを愛したのは、「娘みたい」だから、というだけなのか、もっと違う感情があったのか?、……という疑問を、原作を読んだときに思ったなあ……。
どうなんでしょうね。そこんところは。ピラールにそれ以外の感情があったとすると、ピラールとロベルトの関係も結構面白いことになるような気がするのですが。

……考えすぎかな、やっぱ(^ ^;



宙組の春

2010年12月6日 宝塚(宙)
来年3月の、宙組振り分けが発表されました。


シアター・ドラマシティ&日本青年館
ミュージカル『ヴァレンチノ』

<主な配役>
ルドルフ・ヴァレンチノ 大空 祐飛
ジューン・マシス    野々すみ花
デソウル        悠未ひろ
ジョージ・ウルマン   春風弥里
アラ・ナジモヴァ    純矢ちとせ
ナターシャ・ラムボア  七海ひろき

<他の出演者>
寿つかさ、美風舞良、天羽珠紀、大海亜呼、花露すみか、
妃宮さくら、鳳樹いち、美影凜、琴羽桜子、光海舞人、
綾瀬あきな、百千糸、松風輝、月映樹茉、星吹彩翔、
蒼羽りく、瀬音リサ、結乃かなり、美月悠、風馬翔、
愛咲まりあ、彩花まり、七生眞希、実羚淳

かいちゃんのナターシャかよっ!!(@ @)
あまりにも予想外すぎて、他のキャストが全部吹っ飛びました(^ ^;;;;
とりあえず、私の好きな方々がほとんどこちらに入っていて、嬉しい限りです。みんな、出てくれてありがとう♪通うぞーーーーっ!!



バウホール&日本青年館
バウ・ポピュリスト・コメディ『記者と皇帝』

<主な配役>
キング 北翔 海莉
ブライ すみれ乃 麗
ジョシュア・ノートン 磯野 千尋

<他の出演者>
鈴奈沙也、風莉じん、十輝いりす、綾音らいら、蓮水ゆうや、
凪七瑠海、愛花ちさき、花音舞、風羽玲亜、天風いぶき、
天玲美音、澄輝さやと、舞花くるみ、天輝トニカ、夢莉みこ、
七瀬りりこ、愛白もあ、夢涼りあん、愛月ひかる、雪乃心美、
桜音れい、星月梨旺、花咲あいり、春瀬央季、桜木みなと、
涼華まや、伶美うらら

こっこちらも叫んでいいですか(^ ^;ゞ
タイトルロールの片割れ(皇帝)が磯野さんですか!!
先に発表される三人のうちの一人が専科さん、って、珍しい……ですよね?
さすが、数々の作品で専科さんを実質主役級の活躍をさせてきた大野さん。侮れないわー。
磯野さんの相手役(?)は「歌姫」だそうですが。さて、鈴奈さんに行くのか、七瀬りりこ嬢にいくのか、はたまた…?大野さんの作品は、まずは配役が楽しみです♪

何度でも書きますが!
このままの勢いで、宙組大劇場作品もお願いします!!>大野さん



蘭寿とむ ディナーショー『MUGEN!』

<出演者>
蘭寿とむ、珠洲春希、鳳翔大、藤咲えり、花里まな

こっしーさんに大ちゃんにえりちゃんにまなちゃんだとおおおおおお!?
どうすればチケット取れるんですか?これ。

いや、その前に、どの日のチケットを探せばいいんだ私?
宝塚ホテルが2011年3月23日(水)・24日(木)
……ドラマシティ公演が終わった直後のド平日に遥々遠征しろ、と?
ホテルグランドパレスが、2011年3月30日(水)・31日(木)
「ヴァレンチノ」青年館公演真っ最中に、青年館で公演しているまさにその時間にグランドパレスに行け、と?

せめて東京は29日にやってくれればいいのに!!
意味分かんない(T T)えりちゃんが歌ってくれるんなら行きたいのにーーーっ。


……しょんぼり。



CSニュースで、宙組「誰がために鐘はなる」の新人公演映像を見ました。


プロローグはカットかと思っていたので、ちゃんとあったのがまず嬉しい。
れーれ(すみれ乃麗)がとても可愛らしい♪ 「サブリナ」の蘭ちゃん(蘭乃はな)も本当に可愛かったけど、やっぱり双子なんだなあ、この二人♪
ロベルトの愛月ひかるくんは、スタイルが良くてカッコいいなあ。

アグスティンの凰樹いちくんは、ソロを聴かせるなあ。さすがに良い声で耳福ですね。

ピラールの琴羽桜子がとってもカッコいい~~。
パブロのさっつん(風羽玲亜)は思ったより本役さんに似ているような?
アンセルモのこーまい(光海舞人)は巧いなあ(^ ^)。

エル・ソルドのあっきー(澄輝さやと)、めちゃくちゃ良いんじゃないか!?こんなに歌えるとは!嬉しい驚き。
パコの桜木みなとくんも、少年らしくて良い感じ。

そして、ローサの藤咲えりちゃんがすっごい格好良い!!(ような気がする)(^ ^)
小柄だから、銃がすごく大きく見えるけど。
ああ、早く舞台で観たいよーーーー。

パブロ隊&エル・ソルド隊の面々は、ちょっとしか映らなくて残念だったけど、がんばって役づくりしてるんだろうなー。がんばれ!!

「だが、もう匙を投げたよ!」
という場面でのアグスティンのアクションが、本役さんより派手だったのがちょっとツボでした。
そんなアグスティンを凝っと見ている桜子が美人すぎる。
「私ゃ不器量なんだよ」と繰り返す女には見えないのが難と言えば難かなあ。(←どうしろと)
それにしても格好良いなあ、いちくんのアグスティン(*^ ^*)。

蒼羽りくくんのアンドレスは滑舌もいいし、声が柔らかくて聴きやすいですね。ナチュラルに爽やかな感じがして、良さげ。
ルチアの百千糸ちゃんも可愛い♪

ラストのロベルトとマリアがすごく輝いて見えて、いいなあ、と思いました。本役とはかなり違う、愛月くんらしいロベルトになっているような気がします。歌は厳しいけど、いい顔しますよね。


しっかりと落ち着いたいちくんのご挨拶と、感無量のあまりへろへろしている愛ちゃんのご挨拶の対比が面白かった(^ ^)。泣くな、愛ちゃん。心のこもった、良い挨拶だったような気がします。
東宝で待ってます!




ニュースつながりで。
スター★数珠つなぎの祐飛さんは、組カラ―の紫のニットに白いシャツ。
なんだか笑顔が普通に可愛いんですけど…?
ちえちゃんの「東京公演に持っていく、ちょっと変ったものは?」という質問は、祐飛さんの答えよりも、ちえちゃんの「絨毯を持っていく」発言と、それにウケた祐飛さんの笑顔が可愛くて嬉しかったです(^ ^)。


宙組公演ランチは今回はフェリエが面白そう。デザートの機関銃と橋にちょっと感動。今まであまり興味を持ったことがないのですが、たまには挑戦してみようかなー?あの橋を崩すのが楽しそう。…って、いつ食べるんだよおい。



雪組の組長さんとキムちゃんの対談は、ずっと同じ組なのになんか新鮮な気がします。「忘れ雪」とかもこお二人だったのに、不思議なものです。
まっつのお披露目、と言ってくださる組長さんの気持ちが嬉しい。キムちゃんが語るまっつ像がとても素敵で、そして「心強い」と呟くキムちゃんがとても可愛らしい。
こちらも早く舞台を観たいです♪いや、その前に、とりあえず稽古場風景が観たいぞー!




宙組大劇場公演「誰がために鐘は鳴る」を観劇してまいりました。


二週間ぶりの観劇。初日あけてすぐの週に観たときとは全く違う作品みたいに、一人ひとりの個性のぶつかりあいの迫力が出てきて、面白くなっていました。
やっぱりこの話、ただ恋人たちがイチャイチャしているだけの作品になってしまったらつまらないので(^ ^)、仲間たちの個性が出てきたのが嬉しいです。

パブロ隊も、エル・ソルド隊も、それぞれに個性がでてきて、彼らのいる場面の厚みが増した気がします。とくに、フェルナンドの(鳳翔)大くんが、切れ者感がでてきて、ちょっと良い感じになってきたような。
みーちゃん(春風弥里)は、そんなに悩まなくてもいいと思うんだけどなー、と思いました。考え過ぎているような気がします。確かに難しい役だとは思うんですが、これも期待されてのことだと思うので、苦しんで欲しい気がします。
彼らが変ったから、一幕ラストの緊迫感が半端ない迫力でした。走り出そうとするもの、縋るようにロバートを凝視するもの、銃を握り締めてうなだれるもの……2週間前も良い場面だと思いましたが、今日はさらに凄かったです。


それにしても、上級生たちの素晴らしいこと!!
すっしーさん(寿つかさ)、たまちゃん(天羽珠紀)、こっしーさん(珠洲春希)、ちや姉(風莉じん)。
二週間前は、公演始まってすぐなのに安定していてさすがだなーくらいに思っていたんですが、中日を迎えた今日、この方々がいてくれたからこそ、この作品が成り立っているんだな、ということをしみじみと思いました。
その中でも、エル・ソルドのちや姉は良い役ですよね。新公のあっきー(澄輝さやと)、死ぬ気でがんばれ!絶対評価されるから!!


祐飛さんのラストの芝居は、随分変わりましたね。最初に観た時は、ちょっと自己犠牲に酔ってるっぽく見えたのが気になったんですが、もうそんなことは全然なくて、純粋に皆の安全を祈っているのがみえて。
台詞も音楽も同じなのに、表情とか、間合いとかが全然ちがうんですよね。それで、まるっきり別のことを考えているように見えるんだなあ。芝居って面白いなあ。



すみ花ちゃんの髪がさらに短くなって、色も明るい茶色になり、本当にやわらかな毛皮みたいになってました。めちゃめちゃ可愛い!!頭の形が良いんでしょうね。私もあのくらいに切っちゃいたいなあ……(←やめとけ)

そして、フィナーレのデュエットダンスの髪飾りが変って、銀橋を下手からセンターに向かうときに客席から見える右側の黒一色だった飾りに、キラキラがついてました。うん、いいと思います!ドレスも右半身は黒一色なので、ちょっとさびしいなーと思っていたんですよね。華やかになってとても良かったです。惜しむらくは、ドレスが黒と金なので、髪飾りももうちょっとゴールドがあるといいと思うんだけどなー。
しかし、あの長さの髪で髪飾りを留めること自体が難しそうなのに、よくやっているわ。娘役ってすごいなあ。







そして。
やっとキャトルレーヴに行けたので、パーソナルブックとパーソナルカレンダーを眺めてまいりました(^ ^)。

祐飛さんとまさお(龍真咲)の着物姿に撃ち抜かれて、ついふらふらとレジに並ぼうとしてしまいました。どーしてそんな荷物になるものを遠征先で買おうとするんだ自分(^ ^;ゞ。っていうか、まさおのカレンダーにならなかった方の着物姿のブロマイドがほしい。

でも、我慢しきれずテルくん(凰稀かなめ)のパーソナルブックは買いました。ええ、それも、揚羽様に撃ち抜かれてDVDつきの方を(滝汗)。
あれって卑怯だよねー。別にDVDはいらないんだけど、あの表紙と裏表紙はあれしかないんだもん。あの表紙のブロマイドがほしいーーーー!!

新幹線の中で思う存分眺めたので、今度表紙をコーティングするフィルムを買ってきたいと思います。(祐飛さんのパーソナルブックでさえそこまでしてないのに)(いや、祐飛さんの場合は複数個買っていて、ビニールから出してさえいない永久保存版があるから必要無いだけです)


宙組大劇場公演「誰がために鐘は鳴る」について、キャストごとの続きです。
全員は書けませんが、とりあえず、今日で一段落つけたい(^ ^)。


アレハンドロ隊(?)のメンバー。

■マチルダ 大海亜呼
■ナタリア 琴羽桜子
パブロ隊に伝令に来てくれる女丈夫二人。
えっちゃんはさすがに格好よく、周りの男役さんたちより男前なくらい。前回のナポレオンの妹もとっても良かったし、なかなか良い感じで使われているな、とおもいます。
もし京さんの出演が無かったら、ピラールはえっちゃんだったのかな?なんて思いつつ。
桜子のナタリアも男前で格好良くて、えっちゃんと良いコンビだったと思います。戦場でもとっても頼りになりそうな二人ですね。

ただ、ラストが気の毒すぎてなんだかなあ、という感じで……(- -; そこに至るまでのパブロの生きざまが、もう少し説得力を増すと良いのですが。

■天玲美音、天輝トニカ、風海恵斗
この三人はアレハンドロ隊ってことでいいのかなあ?爆破工作を前にして、パブロにマチルダたちと一緒に連れてこられるところをみると。
一幕の、タオルを振りまわしながら踊る場面にもいるのですが、パブロ隊の一員はではないんですよね?(人数が合わない)あれは何をしていたんでしょう。伝令にきて泊まっただけなのか(三人で?)、なにかの修行にでも来ていたのか?ゲリラ軍全体で新入りゲリラへの講習があって、パブロ隊では退却の心得を教えてもらう……とか?(^ ^;ゞ



ラ・グランハの街人たち。

■メリーナ 美風舞良
■タマラ 綾音らいら
■パコ 星吹彩翔
山中のゲリラたちの間をつなぐ、街の商人、というイメージでいいのかな。主な取扱品目は日用雑貨らしく、武器は扱ってないみたいでした。(パブロ隊の手榴弾はアンセルモが手配しているらしい)

美風さんは、元気でちゃきちゃきしてて、しっかりもので優しい、肝っ玉母さん。前回のすみ花ちゃんの母でも思いましたが、笑いを取る場面としっとり抑える場面をきちんと演じ分けられる人で、本当に存在感がある。間の取り方が抜群なんですよね。本当に巧いんだなあ。一度、みっちゃんと芝居で組んでみてほしいかも。

綾音さんとモンチは、あおいさんの子供、っていう設定なんでしょうか。モンチはたぶんそうだと思うんですけど、綾音さんは別なのかなあ?しっかり者のお姉さんなんですが、年齢的にはモンチより美風さんに近そうな気がしました。この一年くらいで随分お化粧の印象が変わった気がします。綺麗になったよね?

モンチは巧いなー!やりすぎないし、過不足なく子役になれていて、とてもよかったです。
出番は多くないけど印象的な役で、前回のジョサイアに続き、93期がおいしいところを持って行ったな、と思いました(^ ^)。



マリアの回想シーンの登場人物。

■町長 風羽玲亜
■町長夫人 花露 すみか
マリアの両親。いやもう、さっつんが格好よくて格好良くて格好良くて(壊)。ダンディなお髭のおじさま、素敵でしたー!!

■指揮官 雅桜歌
マリアの故郷を襲ったファシストたちの指揮官。いやはや、まさか「指揮官」という役名だとは思いませんでしたが(汗)、「カサブランカ」の時のドイツ兵を思い出しました。雅さん、顔はとてもきれいだけど、今一つ姿勢が良くないので、ナチスの軍服で萌えるタイプの役者ではないんだけどな……(←そういう観点で配役してませんから)
声がいいので、ああいう台詞も印象的に残りますね。



パリ・マドリードでの場面での登場人物。

■ガートルード 京三沙
チャリティコンサートの主催者、という位置づけ……だったかな?
そうでなくても役が少ない作品なので、二役やらなくても、これは組子の誰かで……と思ってしまいました。ただ、京さん的にはこっちの役の方が本来のニンなんですよね(^ ^; もったいないなあ。
ロバートとのさりげないやり取りがとても魅力的なご婦人でした。素敵だった!

■ドロレス 愛花ちさき
見事なスタイルを強調する紅いドレスにブロンドの髪。なんだか物凄い美人になっていてびっくりしました。
高飛車にロバートと踊りだすところも、「ゴルツ将軍がお待ちよ」と囁くところの色っぽさも、、、そして、ゴルツと話を終えたロバートにさりげなく近づいていくところも、とても自然で良かったです。いかにも怪しげな、裏がありそうに見えるところが役にぴったりでした。
いやもう、前にも書きましたが、お上品で綺麗で可愛いお嬢さんの役を与えるのは、タラちゃんの無駄遣い!だと思う!!「トラファルガー」も良かったけど、やっぱり「銀ちゃんの恋」での秘書の怪演ぶりが忘れられないわ(^ ^)。

■リタ 美影凜
美人で巧いのに、前回までは全く役がつかなくて残念に思っていたんですが、なんだか突然使われるようになっていて、ドキドキしました。ちょっと蓮っ葉な役作りも似合っていて、なんというか、サロンを渡り歩く高級娼婦のような空気感が良かったです。ああいう役もできるんだなあ。「Rising!」での「ダイナ」のソロもがんばっていたので、これからの活躍が楽しみです!


■フリオ 光海舞人
えーっと。実は、どういう役なのか今一つよく判らなかったんですが……
凛ちゃんと話をしているロバートをずっと待っていて、話が終わったところで話しかけようとしたらドロレスに邪魔をさえる……みたいな感じでしたが、彼はいったい、何をなしかけようとしているんでしょうか……?




そんなところでしょうか。
まだあまり細かいところは見えていないので、ざっくりとした印象のみですみません。

パブロ隊・エル・ソルド隊の面々がもう少し個性を出してきたら、小人数でしかできない濃密な面白さが出てくると思うんですけどね。もっともっと、舞台を楽しんでほしいなぁ、と思います。



そして。
宙組生として最後の大劇場公演を楽しんでいるであろう蘭トムさんに、乾杯♪あと二ヶ月、どうぞよろしくお願いいたします!


宙組大劇場公演「誰がために鐘は鳴る」について、キャストごとの続きを。


まずはパブロ隊。

■ラファエル 悠未ひろ
まわりとは民族が違う、という感じをよく出していたと思います。ピラールに散々に叱らて、やられっぱなしの役ですが、なんとも言えない愛嬌があるのはともちんの強みだなあとあらためて思いました。
役としてそんなに目立つわけではないのですが、まだ初日があいたばかりの先週末の時点で、きちんと個性を確立できていたのはラファエルだけで、印象的な役に仕上がっていました。さすが、年の功!?
二日目の朝、タオルを振り回しながら皆で踊るナンバーの歌いだしを担当していましたが、相変わらず良い声で、笑顔が可愛くて、とても良かったです。

■アンドレス 北翔海莉
二幕の後半でれーれ(すみれ乃麗)と二人で将軍のところに伝令として行く場面が見せ場だと思うのですが、歌はさすがだし、れーれとの並びも新鮮で良かったです。
ただ、そこまでの場面で見せた性格と、ここでのれーれとの語りが、「一人の人物」としてイマイチつながらないような気がして、若干の違和感がありました。
荒くれた言葉遣いにキツめのアイメークなので、もう少し低い声で喋った方が役に合うのになー、というのも気になったかな。あと、眉は髪の色に合わせないと違和感がありますよー。太くて短い“荒くれ系”の黒眉に、濃い茶色の髪に、滑舌のよい高くて固い声。うーん、ちょっと違和感。

■プリミティボ 十輝いりす
いやー、キャラクターがどうこうより前に、そのビジュアルの美しさにうっとりしてしまいました。出番も結構多いので、とても嬉しい。
脚本的な性格付けはそれなりにあると思うので、もう少しそれを深めて、一人の人間として生きてくれたらな、と思います。

■エラディオ 春風弥里
今回のビジュアルは素晴らしいです。文句なくかっこいい!
脚本的には回りのメンバーとは少し違う意見を持った人なんですが、それがどういう性格なのか、その裏付けがまだできていないような気がしました。慎重派なのか、気が弱いのか、優しいのか。舞台に立って、みなさんとやり合う中で、何かを掴んでくれたらいいな、と思っています。

■フェルナンド 鳳翔大
相変わらず綺麗な人ですが、もしかして少しふっくらしたのかな?(黒塗りだからあまりよくわからない/汗)
街へ偵察に出たり、なにかと目端のきく利口者という位置づけのようですが、性格面ももう少し個性が出ると面白いのにな、と思いました。
それにしても、彼は相変わらずトラックを手配しているんだろうか(^ ^)。


全体的に、パブロ隊はそれなりに出番もあるし、脚本的にもしっかり性格づけがあると思うんですよね。たしかに、台詞は決して多くは無いんですけど、グループ芝居によくある割り台詞じゃなくて、性格の裏付けがある台詞や会話が多い。
なのに、それがまるで背景のように目立たなくなっているのがすごく残念な気がしました。
それでも、私が観た週末の二日間の間にもみんな凄い勢いで変っていったので、たぶん、今週末あたりには大分良くなっているんじゃないかな、と思います♪



次に、エル・ソルド隊。

■エル・ソルド 風莉じん
カッコいい!!
たぶん、今回のお芝居で誰よりも格好良いのはエル・ソルドだと思います(真顔)

■サラ 鈴奈 沙也
エル・ソルドの奥さん。しっかりした恋女房で、素敵なご夫婦でした。

■ローサ 純矢ちとせ
エル・ソルドの娘。戦いの中で恋人を喪い、彼を手にかけたのがロバートだと知って彼を殺そうとする……。
なかなかドラマティックというか、波乱万丈というか(^ ^)、なかなか密度の濃い4日間を送る人なんですが、元男役らしい骨太な芝居で魅せてくれました。
……新公のえりちゃん(藤咲えり)が、いったいこの役をどんなふうに演じるのか、いまから楽しみです。

■イグナシオ 蓮水ゆうや
エル・ソルド隊の若頭。出番自体は少ないのですが、しっかりした兄貴分ぶりをしっかり魅せてくれました。ビジュアルもすごくかっこよくて、素敵だったー(*^ ^*)。

■ホアキン 凪七瑠海
いやー、似合いの役だったと思います。良い配役だった!れーれの弟、にちゃんと見えたのも凄いな、と思いました。
そんなに出番がないので、マリアに対する片思いを表現する場面はなかったような気がしますが、なんかぎこちなく話しかけるところが可愛かったです。

■ファニータ 藤咲えり
ホアキンの幼馴染。ホアキンに片思い設定なんですが、銀橋を渡りながら、彼に冷たくされてぐしゅぐしゅ泣いているのが死ぬほど可愛かったです(^ ^)。いやー、えりちゃんは泣かせてなんぼ、だなあ(←ひどい)。
最初の「砂漠の狼」の後、ともちんラファエルに可愛がられているところ以外は、ショー場面も含めてほぼ全場面上手にいるえりちゃん。上手側の席がほしいーーーー。

■ルチア すみれ乃麗
ホアキンの姉。エル・ソルド隊が襲撃を受けた朝に、たまたま別のところへ伝令に行っていて、帰ってきたら……という状況で、パブロ隊に駆け込んできたときの芝居はとても良かったと思います。物語の最初の山場である非常に重要な場面なのですが、ルチア次第で盛り上がりが全然違うと思うので、よくがんばったな、と。
ホアキンとの並びも良かったし、今回れーれは一皮むけたような気がします。新公のマリアが楽しみ♪

■ルピーノ 七海ひろき
■ディエゴ 鳳樹いち
■ホセ 澄輝さやと
パブロ隊同様、それぞれにちゃんと個性のある「役」なんですが、残念ながらパブロ隊ほど出番がないので、それを客席に伝えるのは難しいだろうな、と思いました。
でも、このメンバーならもう少しできるはずだ!がんばって!!

■マルタ 妃宮さくら
■ロジータ 花音舞
■ベラ 千鈴まゆ
さくらちゃんは本当に可愛くて綺麗(*^ ^*)。花音舞ちゃんは、しっかりした土の匂いのする女って感じがとても素敵。
今回で卒業するまゆちゃんは、キャラ的にはちょっとだけ「銀ちゃんの恋」の島子を彷彿とさせる感じでしたが、あれよりずっと若くて可愛い感じでした。うん。
こちらも男性陣同様、結構個性がある人たちなんだけど出番や台詞が少な過ぎて……という感じだったんですが、もっともっと個性を前に出して良いと思うんだけどなー。



ところで。
エル・ソルドは「9人に馬が5頭」だと言ってますが、ってことは、女の子たちは頭数に入っていないのでしょうか?
いや、それ以前に、なぜパブロ隊にはマリアとピラール以外に女の子がいないんだろう…?


宙組大劇場公演「誰がために鐘は鳴る」。


遠征先から速報をいれたきり、衝撃の発表でぶっ飛んで、そのままになっていましたね。失礼しました。

作品としては非常にシリアスで濃密なお芝居なのですが、、、、
いやー、もっと重厚な、歴史物っぽいつくりなのかと思っていたら、本当にびっくりするほどのメロドラマでした(^ ^;
スペイン内戦、というのは、思想的にも歴史的にも非常に興味深い戦争だったと思うのですが、「歴史」の渦の中におけるこの戦争の意味とか、戦況に対するロバートに課せられた任務の影響力とか、そういうのがもっとがっつり書きこんであるのかな、と思っていたのですが、実際みてみたらそういうのはほぼスルーで、ひたすら極限状況における刹那の恋を描くことに注力していた印象でした。

……この作品が初演された32年前には、スペイン内戦の経緯に対する共通認識があったのでしょうか……?
「誰がために鐘は鳴る」というヘミングウェイの名作自体、タイトルは知っていても内容はよく知らない、という人の方が多いと思うのですが、当時はもっとメジャーな話だったのかなあ。

あ。でも。
この舞台作品を鑑賞する上で、余計な歴史認識はなくてもなんら問題はありません!
そこは誤解なさらないでくださいね。決して小難しい話ではありません。戦況を変えるキーとなるはずの作戦を任された有能なエージェントと、彼を助けようとするゲリラたち、そして、ゲリラたちによって匿われていた一人の女性の物語、なんですから。全然難しくない。

なんというか、大空祐飛と野々すみ花というトップコンビが、いかに恋愛体質であるかを見せつけられたような気がしました。
宝塚のトップコンビというものの、一つの典型なのかもしれないな、とまで思ったほど、二人の「恋愛一直線」ぶりが、とても新鮮でした。



まあ、正直、今の時代に「誰がために鐘は鳴る」を脚色するとしたら、もっと世界情勢をからめた展開にしたんじゃないかと思いますが、これはこれで、「古き良き宝塚」の空気がある、良質なお芝居でした。
初演は勿論観たことがないのでわかりませんが、木村さんの演出で変ったところはどこなんでしょうね。割と、観ていてもあまり違和感なく、ああ柴田作品だなーと思いながら観ていたのですが。

それでは簡単に、キャストごとに一言ずつ。
有名な物語ですので、ネタはばらしています。未見の方はご注意ください。


■ロバート・ジョーダン 大空祐飛
先日も書きましたが、本当にタフでカッコいい!!(惚)。
一幕ラストと、あとは、二幕でダイナマイトの雷管を盗まれたと判った後が素晴らしいです。「Hollywood Lover」のステファーノといい、祐飛さんにはこういう、『次々に降りかかってくる困難にも挫けず、最後まで前向きに戦いを挑むタフガイ』が似合うような気がします。それも、運命に戦いを挑んだあげく、最後は破れて死んでいくところに魅力がある(^ ^)。
ヨン・ホゲも、選んだ道は間違っていたけれども前向きは前向きだったし。茨木はちょっと違いますが、リック、ホレイシオ、ロバート、、、みんなそういう感じ。面白いなあ、と思います。

外からやってきて、あっという間に皆の信頼を勝ち得てしまうあたりは、祐飛さん本人に近いのかなあ?なんて(ファンなので)思いつつ。
恋愛体質だけれども任務を忘れて溺れることはない、というその自信が、本当に素敵です。

それにしても、本当に恋愛体質なんだなあ(感心)。ラストシーンの前にマリアと話す場面なんて、それまでのゲリラ仲間たちと話すのとは声のトーンも話し方も全く違うのが凄い!、と思いました(^ ^)。眼をつぶって聞いていたら、ほとんど別人ですよあれは。


■マリア 野々すみ花
ショートヘアが本当に可愛い!「うさぎさん」と言われるたびにニコっと微笑むのが、堪らないほど可愛いです(はぁと)
……ただ、ラテンヨーロッパで女性を「うさぎ」と呼ぶのは、あまり上品な言葉ではない、という話を聞くので、、、どうなんだろう?と思うんですけどね。祐飛さんのロバートは原作よりスマートな感じなので、あんまりそういう言葉は使わないんじゃないかな、と思ったりしました。
……まあ、結局は日本語なので、別に問題は無いんですけどね(^ ^)


■アグスティン 蘭寿とむ
パブロ隊の若頭。
いやはや、格好良いです。ええ。長髪のオールバックが、シャープな野性味を醸し出していて、学は無いかもしれないけれども優しくて思慮深い、行動派のリーダーシップを見事に体現していました。
動きにキレがあるので、戦いでも頼りになりそうなんですよね。ラズロさんとはまた150度くらい違う感じの役ですが、実に似合っていて格好良かったです(はぁと)。
ショーシーンを別にすると、アグスティンの見せ場は、最後の夜のロバートとの語りと、ラストシーンになるのかな。個人的には、登場シーンも好きです。仲間三人で連れだって出てきて、ロバートを紹介されて、ちょっと探るような目でじぃっと視た後、にこぉっと破顔一笑(^ ^)して握手するまでの流れが凄く好き。

宙組での最後のお芝居。祐飛さんと組む最後のお芝居。楽しんでくださいますように。


■ピラール 京三紗
パブロの妻で、気風のよいおかみさん。
パブロ隊の実質上のリーダーとして、ロバートに協力を申し出る素敵な役。京さん、最近当たり役続きですよね。マリアも素敵だったけど、ピラールも素晴らしい。体調に十分気をつけて、千秋楽までどうぞよろしくお願いいたします。


■パブロ 星原美沙緒
パブロ隊の隊長。っていうか、「元」隊長、ですね(^ ^)。
原作の内容は全然覚えていないのですが、パブロはもっと格好良い役だと思っていました……あれえ?すごく人間臭い、切ないほど優しい人なんですね。星原さんって、意外とこういう情けない役も似合うんだなあ。
本質的に優しい人なんでしょうね。ヤン王みたいな役よりも、こっちの方が断然良いです。ただ、最後の……というか、逃亡するためにやった行動の説得力はまだまだ、かな。あの行動を観客に納得させることができたなら、作品全体のレベルもひとつ上がるような気がするのですが。

パブロがロバートに敵対する理由は、ただ、自分の地位を脅かすかもしれないから、だけじゃないんだと思うのです。
自分の隊のメンバーへの愛情過多ゆえに、メンバーが傷つくかもしれない事態に耐えられなくなってしまった、弱い男。子供たちを抱えた家鴨みたいな感じですよね、たぶん。危ない子とは一切やらせたくないの。子供たちが大事だから。そんな彼にとっては、危険な任務を運んできたロバートは、まさに「敵」そのもの。本当の敵(ファシスト)よりも、たちが悪いかもしれません。

たぶんパブロは、若いころはもっと強かったんでしょう。「強い」っていうのは、この場合、犠牲を恐れないことです。自分の隊から犠牲者を出してでも、必要な任務は絶対に遂行しようとする強い意志。それが、「覇気」です。もちろん、彼は昔から優しかったはずで、だからこそ「退却の名人」とまで呼ばれるようになったんでしょう。それは、「覇気」とは相反しないものですから。
犠牲をいとわずに作戦を遂行することと、犠牲を最小限にとどめるために努力することは矛盾しない。

でも、犠牲をなくすために作戦遂行に影響が出るとしたら、リーダーとしての資質を喪ったと言わざるを得ません。

ロバートは、有り余るほどの「覇気」をもっていました。だからこそ、ゲリラの若いものは皆彼を信頼する。
でも、年老いたパブロには、もう覇気がない。昔は確かにあって、アグスティンほどの男も魅了した覇気を、パブロは喪ってしまった。犠牲を引き受ける勇気が無いから、とにかく犠牲を出さない方向に考えたがる。引きこもって小さくなって、
怖いお化けが早く通り過ぎるように、と祈る。

だから、パブロとロバートの対立は必然で、ついには爆破装置の破壊(雷管の奪取)という騒ぎが起こる。

……でも。
パブロは帰ってくるんですよね。
結局彼は、仲間たちを捨てられなかった、ってことかな、と思いました。
彼らが一人でも減ることなんて、考えることもできない。「さびしい」という言葉に籠められた意味を、皆が感じて、受け入れる。だから。
……だからこそ、最後の彼の行動が、切ないです。ただ、その行動に込められた意味を伝えられるような演出になっていないことが、とても残念!!
初演の演出では、あの辺りはどう表現されていたんでしょうねえ……。



……今日はベテラン陣、ということで、先に共和国政府軍関係をまとめて書いちゃいますね。
スターさんたちは明日以降にまた書きます。



■ゴルツ将軍 寿つかさ
ものすごくカッコいい(*^ ^*)。シャープでクールで頭がよくて、素敵な将軍でした。戦場に咲く一輪のダリアのような人だ(←意味不明)
最初のパリのパーティーでの服装も、とてもダンディで、さすがでした(*^ ^*)いやあん、すっしーさんもっと観たいー。


■デュバル参謀長 天羽珠紀
こちらも良かったです。ちょっと優しげな風情が合ってましたね。芝居は巧いなあ。過不足なくてちょうどいい。
スタイルはちょっとアレですが、軍服をきっちり着こなしていると貫録があってとても素敵。すっしーさんとの並びもお似合いで、「正規軍」という感じがあったのが嬉しいです。


■アンセルモ 珠洲春希
ゴルツ将軍がロバートにつけた案内人。頬髭に隠れて貌が良く見えないのですが、歩き方や仕草の一つ一つまで、ちゃんと「老人」になっていたのがさすがだなー!!と感心しました。本当に巧いわ。
どの場面も良いのですが、個人的には、1幕でタオルを振りまわしながらパブロ隊のメンバー皆で踊っているときの、さりげない踊りっぷりとか、悠未さんとのさりげないやり取りとかが最高!でした(*^ ^*)。


まだまだこれから、楽に向けて芝居も深まり、役同士の関係性も太くなっていくでしょうから、次の観劇がとても楽しみです♪


宙組大劇場公演「誰がために鐘は鳴る」を観劇してまいりました。


大空祐飛さん、
野々すみ花ちゃん、
大劇場お披露目からちょうど一周年ですね(はぁと)、おめでとうございます\(^ー^)/

去年のこの日は仕事で観劇出来なかったので、今年来てみました。二周年があるとは限りませんからね、来れる時に来ておかないと(^_^;)



と、いうわけで。
映画は見ておらず、原作は読んでいるはずですが、とにかく猫の記憶力なので…という状況での観劇。

いやー、さすが柴田さんの名作!ですね。
マッチョな男たちの物語が、見事に宝塚になっていて驚きました。
まだ2日目なので、これから皆が役を深めて、仲間意識が育ってきたら、面白くなりそうだな、と思いました。
…いや、今でも十分面白いんですが(^_^;)、若干、役者が作品世界に追いついていないのを感じました。
せっかくの通し役なので、がんばってほしいなと思います。
まあ、これからですよね!(^_^)v



祐飛さんのロバートは、あたり役!
タフで優しくて、そして、恋愛体質で。いい男ですよね、本当に。


すみ花ちゃんは、ショートヘアが滅茶苦茶可愛い!(はぁと)ただ、マリアという役と野々すみ花という役者が、まだ完全に重なっていないような気がしました。時々、微妙なズレを感じるんですよね。
ま、微妙なんですけどね。来週くらいには馴染んでくるでしょうか。
独特の、本能的な包容力は健在で、そこはとても良かったです♪

「怒ってはいけない」と言い聞かせながら、手相がどうのとうるさいピラールにキレてしまったロバート。落ち込んで座り込んだ彼のところにコーヒーを持っていくマリアが、神々しいほど可愛いです。
そして、そんなマリアを見て微笑むロバートが、とても素敵です!



また詳しいことは、遠征から帰ったら書きたいと思います。



3月の、宝塚宙組のラインナップが発表されました♪


■シアタードラマシティ&日本青年館
 ミュージカル『ヴァレンチノ』
 作・演出/小池修一郎、 主演/大空祐飛

「大江山花伝」「誰がために鐘は鳴る」に続く、「名前だけは知ってる傑作」シリーズ第三弾(^ ^)。

作品はよく知りませんが、「Appasionado!」の「ヴァレンチノ」の場面が大好きだったので、なんだか嬉しいです。「血と砂」の場面とかもあるといいな♪
ナターシャを高嶺ふぶきさんが演じていた、と聞いて、すごく納得……(あいあい良かったなあ)。

……ん?
ってことは、蘭トムさんが女装してくれるってこと……ですか?(わくわく)(←違うと思うが)


■日本青年館&バウホール
 バウ・ポピュリスト・コメディ『記者と皇帝』
 作・演出/大野拓史、 主演/北翔海莉

みっちゃん、初東上おめでとう!!
そして大野さん、宙組へようこそ~~~!!この勢いのまま、大劇場公演もお願いします!

19世紀後半、ってことは……ゾロよりだいぶ後の話ですね。「ノートン1世」って人がいたことは知っているけど、どんな人かとか全然知らないので、とても楽しみ。さすが大野さん、愉快な題材を持ってくるなあ(感心)。
それにしても、「ポピュリスト・コメディ」ですか……。
みっちゃん、がんばり過ぎずに、肩の力をぬいて、大野さんの演出を楽しんでくださいね♪

ヒロインは誰でしょうね。前回のみっちゃん主演作(SECOND LIFE)は、たっちん(和音美桜)だったんですよね。みっちゃんには歌える人が似合いそうだから、せーこちゃん(純矢ちとせ)かな?彩花まりちゃんとかも可愛いし歌えるし、いいと思うんですけどね。さすがに、いきなり東上バウのヒロインは無いかしら。
新公ヒロイン経験者だと、タラちゃん(愛花ちさき)、えりちゃん(藤咲えり)、れーれ(すみれ乃麗)、、、の三人か。んーーーー、どうなるんでしょうね。個人的には、えりちゃんはヴァレンチノに出てほしいんですが……どうなるんだろう(T T)。




そういえば、ここ数日いろいろ発表されていたのに、反応できていなかったので、ついでに書きます。
宙組新公配役は、とりあえずえりちゃん=ローサ、おめでとう!!というのと、さっつん(風羽玲亜)&(琴羽)桜子のパブロ&ピラール夫婦がとても楽しみです!!

あと、個人的にですが、えなちゃん(月映樹茉)のプリミティボ(十輝いりす)と、かけるくん(風馬翔)のラファエル(悠未ひろ)がなんか嬉しい(^ ^)。
みんな、がんばってね(はぁと)




星組さんのバウ公演「メイちゃんの執事」は、原作をパラパラめくっただけなので美弥るりかさんと真風涼帆さんがどっちがどっちかよくわかっていないのですが、
とりあえず、れみちゃんのルチア様に期待大!

そして、なによりも
音波みのりちゃん、バウ単独ヒロインおめでとうございます!
いやーーー、「My Dear NewOrleans」の新人公演で『可愛いなあ』と思ってから1年半。ついにバウヒロが来たかー!と感慨深いわ。としちゃん(宇月颯)の新公主演といい、最近の劇団って私の日記を読んでくれているのかしら?(^ ^)♪(←思うのは自由だし!)

……だったら、次の宙組大劇場公演は、絶対に!!大野さんでお願いいたします(ことだま、ことだま)


. 
今日は、宙組大劇場公演「誰がために鐘は鳴る」の集合日。
公演の配役と合わせて、特別出演される星原さんと、90期のちっすー(千鈴まゆ)、93期の風海恵斗くんの卒業が、発表されました。


……ほっしゃん先輩、卒業なんだ(T T)。また一人、優しいおじさまがいなくなてしまうんですね。
いろんな役をやってこられた方だから、特別に印象に残っている役、というのは特にないけど……温かみのある優しい芝居が大好きでした。
「誰がために」の初演は観ておりませんが、原作的にはパブロは大役なので、星原さんが出てくださって締めてくださるのはとても嬉しいです。
千秋楽まで、どうぞよろしくお願いいたします!

ちっすーは、、、「カサブランカ」のやんちゃなボーイ、「トラファルガー」の可愛い侍女、「銀ちゃんの恋」のおばちゃんと芸幅の広いひとで、まだ新公学年なのに凄いなあ、、、とずっと思っていました。
毎回書いていますが、新公を卒業する前後の学年で卒業する実力派が多いのはとても残念(T T)。みんな、これから役がつくはずなのに………(T T)。
可愛くて芝居上手で、素敵なジェンヌさんだったちっすーの、最後の舞台が素敵なものになりますように!!

風海くんは、「カサブランカ」のビゴー(本役・七海ひろき)が印象に残っています。立っているだけでパッと眼を惹く、というタイプではないけど、丁寧に演じているなあ、と思ったんですよね。去年の「カサブランカ」と同じタイミングでの卒業、ってことは、舞生ちゃんと同様、大階段を降りずに横から出てくるんですね(T T)ファンの方もいらっしゃるだろうに、切ないなあ……。
まあでも、集合日退団とかじゃなくて良かったです(涙)。新公の役づきも楽しみですね!



詳しい配役については、いかんせん初演を観ていないので、全然イメージがわかないのですが(汗)、原作的においしいのは……パブロ(星原)とピラール(京三沙)だと思うんですけど、どうでしょう(^ ^;ゞ
っていうか、ピラール京さんなのか。彼女の裏設定、どうするのかな……。






配役発表ついでに、星組新公配役について。
メイン三役は少し前に発表されましたが、

とりあえず、嬉しかったのはこれかなー♪
シド(紅ゆずる) 天寿光希

GOGO5といい、最近ベニーに縁がありますね、みっきぃさん(^ ^)。いや、そうじゃなくて!映画だとシドはとてもオイシイ役なので(発表されるまで、テルくんがシドをやるもんだと思ってました)、なんだかすごく楽しみです♪まあ、舞台版ではどんな役になるか全然わかりませんけどね(^ ^; でもまあ、みっきぃさんならきっと楽しませてくれることでしょう♪るん♪

ザック(柚希礼音)の芹香斗亜ちゃんも、フォーリー軍曹(凰稀かなめ)の真風くんも下級生なので、いろいろフォローしつつ、がんばってくださいね♪


そして、こちらも楽しみ♪
カウボーイ(水輝涼) 汐月しゅう

今公演で卒業される水輝くんは、きっとオイシイ役にしてくださっていることと思うので(^ ^)、とても楽しみです!しかし、汐月くんって歌えるのかな………?


キトリちゃん(稀鳥まりや)は、(妃咲)せあらちゃんの役。
どんな役なんでしょうね。ダンスだけじゃなくて芝居もできるひとなので、芝居をさせてもらえるといいんだけどなあ……。




そして、最後に。
まさおくん(龍真咲)、ディナーショー決定おめでとう!

日程:1月12日、13日(宝塚ホテル)、22日、23日(第一ホテル東京)
出演:龍真咲、羽咲まな、隼海惺、楓ゆき、朝美絢
演出:藤井大介

「Hot Fairy」ってタイトルはどうかと思うけど(汗)、藤井さんだし、ちょっと食指の動くメンバーですよねぇ(*^ ^*)。
宝塚ホテルは園加のバウ公演中(大劇場は雪組「ロミオとジュリエット」)、第一ホテル東京は宙組東宝公演中か、、、んーーーー(悩)。



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