帝国劇場にて、ミュージカル「モーツァルト!」を観劇してまいりました。
キャストは、ヴォルフガング=山崎育三郎さん、ヴァルトシュテッテン男爵夫人=涼風真世さん。
2000年世界初演、2002年に日本初演された、ウィーンミュージカル。
「エリザベート」と同じクンツェ&リーヴァイコンビによる「ウィーンの有名人の伝記」もの。
今回は4回目の上演だそうですね。
私は初演で中川晃教さんのヴォルフガングに嵌り、結構通いました(^ ^)。井上芳雄さんのヴォルフガングも複数回観たのですが、残念ながらあの初演シリーズの井上くんは、開幕してすぐに喉を壊したりして、非常にボロボロだったんですよね……。今回のプログラムで、演出の小池さんも井上くん自身もかなりはっきりと「初演時は駄目だった」っぽいことを書かれていらっしゃって驚きましたが、まあ、、、8年もたてば本音も言えるんだね、という感じでしょうか。
とにかく、その時の印象があまり良くなかったので、今回はあえて初役の山崎くんを選んで観に行ったのですが……
山崎くんのヴォルフは、おおっ!?と吃驚するほど中川くんに似ているところがあったりして、ちょっと……そう、ちょっとだけ落ち着きが悪いところもありましたが、全体的にはとても良かったと思います。若くて無邪気で、心優しいヴォルフでした。
あまり肺活量がないのか、ロングトーンをどれも短めに切っていたのが気になりましたが、声質自体は役に合っていたと思います。うん。
彼は8年前の初演時(高校生だったらしい。……若いな)にこの作品を観て、本格的にミュージカルの道を歩むことを決意したそうですが。良い意味でも悪い意味でも、そういうプレッシャーを感じさせる演技でした。
井上くんも今回は非常に良かったらしいので、次の機会にはぜひ井上ヴォルフを聴いてみたいと思っています(^ ^)。
涼風さんの男爵夫人は、素晴らしかった!!
包容力と母性、そして裏の顔を持つ貴族らしさが覗いた初演の久世星佳、
ただただ優しい、気の良い奥方だった再演の香寿たつき。
どちらとも全く違う、芸術に生きる青年の魂を深く愛したミューズ、残酷で無慈悲な運命の女神のような圧倒的な存在感が新鮮でした。
高貴な身分の女性だけが持つわがままな指導力と、コロレード大司教と同格で渡り合える威厳、そして、掴みどころのない妖精のような非現実感。
最近の涼風さんは、神懸かっているようなような気がします。
あ。
歌が素晴らしいのは言うまでもありません(^ ^)。
透明感と強さのある声で、題名どおり天から降るように聴かせてくれた「星から降る金」。
その声の美しさが、平場での家族の芝居の切なさを増していたように思います。
判ってもらえない悔しさと、肯いてやれないもどかしさ、そして、どちらの味方もできない哀しさ。
美しかった。なにもかもが、本当に。
島袋寛子さんのコンスタンツェは、可愛いなあ。
最初のマンハイムの場面から、思いっきり露骨にヴォルフ狙いでアロイジア(秋園美緒)と張り合っていたのは演出変更ですよね?松たかこさんも西田ひかるさんも、あんなことはやっていなかったはず。
芝居としてはまだまだ新人、と言う感じでしたが(実際新人なんだから仕方ない)、歌はさすがでした!「ダンスはやめられない」と「約束しよう」、全然違う声で歌えていて、感心しました。歌唱力は今まで観た中では一番です!
初演からずっとやっていらっしゃるメンバーの中でも、ナンネールの高橋由美子さん、シカネーダーの吉野圭吾さんは特に素晴らしかった!
いやー、他の人が演じるのが想像できませんわ、お二人とも。
特にナンネール。初演の時は可愛らしいばかりで。もしかしたら再演時にはキャストが変わっているかもね、と思ったりもしたのですが。
最終的にヴォルフを追いつめるナンネールの闇があまりにも深くて、むしろ初役の山崎くんがその闇についていけていない感じでした。8年間って長いなあ……。
子供時代から父親の死を告げに来るまでを素で演じられる天賦の外観と、甘く柔らかな少女の声。あの声のまま、2時間半の間にみるみる闇を深めていくナンネールを観てしまうと、本当に別の役者が想像できないです……(^ ^;ゞ
シカネーダーも、初演から話題をさらった人ですが、相変わらず意味も無く派手で意味も無く華やかで、とっても素敵でした(はぁと)。
ウェーバー夫人の阿知波悟美さん。この人については、相変わらず素晴らしいという以外に言葉はないです(^ ^)。
初演当時から目玉キャストだったレオポルドの市村正親さんと、コロレード大司教の山口祐一郎さんは、正直、お二人ともずいぶん衰えたなあと思ってしまいました。
市村さんは、初演当時でギリギリくらいな感じだったし、元々こういう役はあまりニンではないんですよね。さすが市村さん、とは思うのですが、なんだかもったいない気がしてしまいました。そして祐様は、、、もう少し柔軟に歌った方が良いのではないかと思うのですが……うーむ(凹)。
アンサンブルでは、アロイジアのソンちゃん(秋園美緒)と、役名はついてなかったけど華城季帆ちゃんが出演していて、二人ともとても綺麗でした♪
いやー、ソンちゃんのアロイジア、はまり役だなあ~~(*^ ^*)。
で。
この作品、今の雪組で上演してほしい!!と思ったので、その話を最後に(^ ^)。
ヴォルフガング=音月桂
ナンネール=愛加あゆ
スタンツィ=舞羽美海
レオポルド =未涼亜季
コロレード =緒月遠麻
シカネーダー=早霧せいな
アルゴ伯爵 =沙央くらま
ウェーバー=麻樹ゆめみ
アロイジア=晴華みどり
男爵夫人=美穂圭子(←困った時の美穂さん)
番手はよくわからないので、学年順です(^ ^)。
レオポルドとコロレードは役替わりでもいいかも(真顔)。
実際、海外ではこの二役を両方持ち役にしている人がたくさん居ますし。
個人的な目玉は、ナンネール=愛加あゆとスタンツィ=舞羽美海。
いやぁん、二人ともあの衣装扮装が絶対似合うわ~~~っ!!
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キャストは、ヴォルフガング=山崎育三郎さん、ヴァルトシュテッテン男爵夫人=涼風真世さん。
2000年世界初演、2002年に日本初演された、ウィーンミュージカル。
「エリザベート」と同じクンツェ&リーヴァイコンビによる「ウィーンの有名人の伝記」もの。
今回は4回目の上演だそうですね。
私は初演で中川晃教さんのヴォルフガングに嵌り、結構通いました(^ ^)。井上芳雄さんのヴォルフガングも複数回観たのですが、残念ながらあの初演シリーズの井上くんは、開幕してすぐに喉を壊したりして、非常にボロボロだったんですよね……。今回のプログラムで、演出の小池さんも井上くん自身もかなりはっきりと「初演時は駄目だった」っぽいことを書かれていらっしゃって驚きましたが、まあ、、、8年もたてば本音も言えるんだね、という感じでしょうか。
とにかく、その時の印象があまり良くなかったので、今回はあえて初役の山崎くんを選んで観に行ったのですが……
山崎くんのヴォルフは、おおっ!?と吃驚するほど中川くんに似ているところがあったりして、ちょっと……そう、ちょっとだけ落ち着きが悪いところもありましたが、全体的にはとても良かったと思います。若くて無邪気で、心優しいヴォルフでした。
あまり肺活量がないのか、ロングトーンをどれも短めに切っていたのが気になりましたが、声質自体は役に合っていたと思います。うん。
彼は8年前の初演時(高校生だったらしい。……若いな)にこの作品を観て、本格的にミュージカルの道を歩むことを決意したそうですが。良い意味でも悪い意味でも、そういうプレッシャーを感じさせる演技でした。
井上くんも今回は非常に良かったらしいので、次の機会にはぜひ井上ヴォルフを聴いてみたいと思っています(^ ^)。
涼風さんの男爵夫人は、素晴らしかった!!
包容力と母性、そして裏の顔を持つ貴族らしさが覗いた初演の久世星佳、
ただただ優しい、気の良い奥方だった再演の香寿たつき。
どちらとも全く違う、芸術に生きる青年の魂を深く愛したミューズ、残酷で無慈悲な運命の女神のような圧倒的な存在感が新鮮でした。
高貴な身分の女性だけが持つわがままな指導力と、コロレード大司教と同格で渡り合える威厳、そして、掴みどころのない妖精のような非現実感。
最近の涼風さんは、神懸かっているようなような気がします。
あ。
歌が素晴らしいのは言うまでもありません(^ ^)。
透明感と強さのある声で、題名どおり天から降るように聴かせてくれた「星から降る金」。
その声の美しさが、平場での家族の芝居の切なさを増していたように思います。
判ってもらえない悔しさと、肯いてやれないもどかしさ、そして、どちらの味方もできない哀しさ。
美しかった。なにもかもが、本当に。
島袋寛子さんのコンスタンツェは、可愛いなあ。
最初のマンハイムの場面から、思いっきり露骨にヴォルフ狙いでアロイジア(秋園美緒)と張り合っていたのは演出変更ですよね?松たかこさんも西田ひかるさんも、あんなことはやっていなかったはず。
芝居としてはまだまだ新人、と言う感じでしたが(実際新人なんだから仕方ない)、歌はさすがでした!「ダンスはやめられない」と「約束しよう」、全然違う声で歌えていて、感心しました。歌唱力は今まで観た中では一番です!
初演からずっとやっていらっしゃるメンバーの中でも、ナンネールの高橋由美子さん、シカネーダーの吉野圭吾さんは特に素晴らしかった!
いやー、他の人が演じるのが想像できませんわ、お二人とも。
特にナンネール。初演の時は可愛らしいばかりで。もしかしたら再演時にはキャストが変わっているかもね、と思ったりもしたのですが。
最終的にヴォルフを追いつめるナンネールの闇があまりにも深くて、むしろ初役の山崎くんがその闇についていけていない感じでした。8年間って長いなあ……。
子供時代から父親の死を告げに来るまでを素で演じられる天賦の外観と、甘く柔らかな少女の声。あの声のまま、2時間半の間にみるみる闇を深めていくナンネールを観てしまうと、本当に別の役者が想像できないです……(^ ^;ゞ
シカネーダーも、初演から話題をさらった人ですが、相変わらず意味も無く派手で意味も無く華やかで、とっても素敵でした(はぁと)。
ウェーバー夫人の阿知波悟美さん。この人については、相変わらず素晴らしいという以外に言葉はないです(^ ^)。
初演当時から目玉キャストだったレオポルドの市村正親さんと、コロレード大司教の山口祐一郎さんは、正直、お二人ともずいぶん衰えたなあと思ってしまいました。
市村さんは、初演当時でギリギリくらいな感じだったし、元々こういう役はあまりニンではないんですよね。さすが市村さん、とは思うのですが、なんだかもったいない気がしてしまいました。そして祐様は、、、もう少し柔軟に歌った方が良いのではないかと思うのですが……うーむ(凹)。
アンサンブルでは、アロイジアのソンちゃん(秋園美緒)と、役名はついてなかったけど華城季帆ちゃんが出演していて、二人ともとても綺麗でした♪
いやー、ソンちゃんのアロイジア、はまり役だなあ~~(*^ ^*)。
で。
この作品、今の雪組で上演してほしい!!と思ったので、その話を最後に(^ ^)。
ヴォルフガング=音月桂
ナンネール=愛加あゆ
スタンツィ=舞羽美海
レオポルド =未涼亜季
コロレード =緒月遠麻
シカネーダー=早霧せいな
アルゴ伯爵 =沙央くらま
ウェーバー=麻樹ゆめみ
アロイジア=晴華みどり
男爵夫人=美穂圭子(←困った時の美穂さん)
番手はよくわからないので、学年順です(^ ^)。
レオポルドとコロレードは役替わりでもいいかも(真顔)。
実際、海外ではこの二役を両方持ち役にしている人がたくさん居ますし。
個人的な目玉は、ナンネール=愛加あゆとスタンツィ=舞羽美海。
いやぁん、二人ともあの衣装扮装が絶対似合うわ~~~っ!!
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ストレートプレイのタンゴ
2010年11月26日 ミュージカル・舞台ふと気がつけば、11月もあとわずか。
今月はすっかり宝塚に嵌っていて、外部の舞台はあんまり観てない(T T)
もしかして、「ファントム」と「タンゴ」の二作品だけ……かな?
うーん、ちょっと会社でいろいろあって、無茶な仕事が多かった(まだ過去形ではないですが)もんなあ(T T)。
結局「RENT」も一回だけで終わっちゃったしー、「K2」はせっかく土日のチケットを持っていたのに出勤になったので知人に譲ったら、それっきり全然手に入らないし……しょんぼりー。
ああ、今月の野望は「SAMURAI」に行けるかどうか、なのですが。
……ちょっと無理かも。久しぶりにあっきー(中川晃教)に会いたいのにー!!
と、いうわけで(?)。
千秋楽もとっくに過ぎてしまいましたが、シアターコクーンで上演されていた「タンゴ」について。
ポーランドの劇作家ムロジェックの戯曲を、長塚圭史演出、森山未来主演で上演。
自分勝手で滑稽で、とても切ない「家族」の物語、でした。
全く知らない作品で、たまたまチラシをみて面白そうだなーと思って観にいったのですが。主演が森山くんだし、タイトルが「タンゴ」だし、これは絶対、森山&秋山でがっつりとタンゴを踊ってくれるに違いない!と勝手に楽しみ(^ ^;ゞ にしていたら、残念ながら非常に真正面から取り組んだストレートプレイで、ダンスはありませんでした(←当たり前だ)
演出の長塚さんが「コメディとして創る」と仰っていたとのことですが、たしかに、ちょっと重たいけど、ちゃんとコメディだったと思います。私はこの作品を観るのが全くの初めてだったので、とても新鮮でした。
無駄に垂れ流される若者のエネルギー、彼らの過ごす「世界=家族」の小ささ、そして、「大人」のずるさ。
興味深い作品だったと思います。
青年アルトゥル=森山未来
やっぱりこの人は芝居ができることになっているんだなあ。
なかなか、こういう作品である程度空間と客席を埋められるスターって少ないと思うのですが、よくやっていたと思います。台詞がちょっと聴きとりにくかったのは音響の問題でしょうか。しかし、去年のRENTでも思いましたが、彼くらい踊れる人は、ボディランゲージが何よりも雄弁なんですよね。それが、このパワーを必要とする芝居によく合っていたと思います。
アルトゥルの母エレオノーラ=秋山菜津子
綺麗でしどけなくていい加減な母親。秋山さんのエレオノーラを観られただけでも結構満足かも♪
アルトゥルの叔父エウゲーニュシュ=辻萬長
小狡くて器のちいさい、情けない男。辻さんが演じるとこんなにリアルに等身大になるんだなあ、と感心しました。
アルトゥルの起こす『革命(?)』に乗っかって右往左往するところとか、そういうリアルな愚かさがとても良かったです。
芝居としていろんな要素をつなぐ役なので、これは辻さんでないと、という感じなんだろうなあと思いました。
アルトゥルの祖母エウゲーニャ=片桐はいり
自分勝手で何を言い出すかわからない、突拍子もないひと。
アルトゥルとのやり取りのすれ違いっぷりが素晴らしかったです。彼女自身は彼女なりに整合性のある言動なんだろうけれども、アルトゥルには我慢できないのが良くわかるところは本当にすさすがだと思いました。
アルトゥルの父ストーミル=吉田鋼太郎
自分勝手で突拍子もない、何を言い出すかわからない父親。
……同上。
彼の息子であることが、アルトゥルにとっての最初の不幸だったんだろう、と思う。そしてそれは、ストーミル自身の若いころの苦悩とまったく同じ繰り返しなんだろうな、と。
アルトゥルの従妹アラ=奥村佳恵
綺麗なアラ。アルトゥルの支配をしなやかに無視する空気感がすごく良かったです。ラストがすごく良かった。あの行動に納得しました。
……私は、あれは嘘だと思ったのですが。
小作人エーデック=橋本さとし
メインで森山くんと絡むのかな?と思っていたのですが、そうでもなかったですね。途中、アルトゥルが『革命(?)』を為した後、ピシッとした服になってテーブルセッティングをしているところなんかの色っぽさは、もう、なにをかいわんや(^ ^)だったのですが。
あまり能動的に物語を動かす役ではありませんでしたが、物語が進むにつれて立場がどんどん替っていく、面白い役でしたね。橋本さんはどちらかというと攻めの芝居の印象があったので、こういう芝居で回りの投げかけを全部受け止める役でしっかり輝いていたことに感心しました。
ホントに素敵な人だなあ★
ちょっと観劇から日にちがたってしまい、記憶が若干薄いのですが、、、
でも、面白かったです。秋山さん、やっぱり好きだ!
。
今月はすっかり宝塚に嵌っていて、外部の舞台はあんまり観てない(T T)
もしかして、「ファントム」と「タンゴ」の二作品だけ……かな?
うーん、ちょっと会社でいろいろあって、無茶な仕事が多かった(まだ過去形ではないですが)もんなあ(T T)。
結局「RENT」も一回だけで終わっちゃったしー、「K2」はせっかく土日のチケットを持っていたのに出勤になったので知人に譲ったら、それっきり全然手に入らないし……しょんぼりー。
ああ、今月の野望は「SAMURAI」に行けるかどうか、なのですが。
……ちょっと無理かも。久しぶりにあっきー(中川晃教)に会いたいのにー!!
と、いうわけで(?)。
千秋楽もとっくに過ぎてしまいましたが、シアターコクーンで上演されていた「タンゴ」について。
ポーランドの劇作家ムロジェックの戯曲を、長塚圭史演出、森山未来主演で上演。
自分勝手で滑稽で、とても切ない「家族」の物語、でした。
全く知らない作品で、たまたまチラシをみて面白そうだなーと思って観にいったのですが。主演が森山くんだし、タイトルが「タンゴ」だし、これは絶対、森山&秋山でがっつりとタンゴを踊ってくれるに違いない!と勝手に楽しみ(^ ^;ゞ にしていたら、残念ながら非常に真正面から取り組んだストレートプレイで、ダンスはありませんでした(←当たり前だ)
演出の長塚さんが「コメディとして創る」と仰っていたとのことですが、たしかに、ちょっと重たいけど、ちゃんとコメディだったと思います。私はこの作品を観るのが全くの初めてだったので、とても新鮮でした。
無駄に垂れ流される若者のエネルギー、彼らの過ごす「世界=家族」の小ささ、そして、「大人」のずるさ。
興味深い作品だったと思います。
青年アルトゥル=森山未来
やっぱりこの人は芝居ができることになっているんだなあ。
なかなか、こういう作品である程度空間と客席を埋められるスターって少ないと思うのですが、よくやっていたと思います。台詞がちょっと聴きとりにくかったのは音響の問題でしょうか。しかし、去年のRENTでも思いましたが、彼くらい踊れる人は、ボディランゲージが何よりも雄弁なんですよね。それが、このパワーを必要とする芝居によく合っていたと思います。
アルトゥルの母エレオノーラ=秋山菜津子
綺麗でしどけなくていい加減な母親。秋山さんのエレオノーラを観られただけでも結構満足かも♪
アルトゥルの叔父エウゲーニュシュ=辻萬長
小狡くて器のちいさい、情けない男。辻さんが演じるとこんなにリアルに等身大になるんだなあ、と感心しました。
アルトゥルの起こす『革命(?)』に乗っかって右往左往するところとか、そういうリアルな愚かさがとても良かったです。
芝居としていろんな要素をつなぐ役なので、これは辻さんでないと、という感じなんだろうなあと思いました。
アルトゥルの祖母エウゲーニャ=片桐はいり
自分勝手で何を言い出すかわからない、突拍子もないひと。
アルトゥルとのやり取りのすれ違いっぷりが素晴らしかったです。彼女自身は彼女なりに整合性のある言動なんだろうけれども、アルトゥルには我慢できないのが良くわかるところは本当にすさすがだと思いました。
アルトゥルの父ストーミル=吉田鋼太郎
自分勝手で突拍子もない、何を言い出すかわからない父親。
……同上。
彼の息子であることが、アルトゥルにとっての最初の不幸だったんだろう、と思う。そしてそれは、ストーミル自身の若いころの苦悩とまったく同じ繰り返しなんだろうな、と。
アルトゥルの従妹アラ=奥村佳恵
綺麗なアラ。アルトゥルの支配をしなやかに無視する空気感がすごく良かったです。ラストがすごく良かった。あの行動に納得しました。
……私は、あれは嘘だと思ったのですが。
小作人エーデック=橋本さとし
メインで森山くんと絡むのかな?と思っていたのですが、そうでもなかったですね。途中、アルトゥルが『革命(?)』を為した後、ピシッとした服になってテーブルセッティングをしているところなんかの色っぽさは、もう、なにをかいわんや(^ ^)だったのですが。
あまり能動的に物語を動かす役ではありませんでしたが、物語が進むにつれて立場がどんどん替っていく、面白い役でしたね。橋本さんはどちらかというと攻めの芝居の印象があったので、こういう芝居で回りの投げかけを全部受け止める役でしっかり輝いていたことに感心しました。
ホントに素敵な人だなあ★
ちょっと観劇から日にちがたってしまい、記憶が若干薄いのですが、、、
でも、面白かったです。秋山さん、やっぱり好きだ!
。
Phantom Of The Opera
2010年11月11日 ミュージカル・舞台赤坂ACTシアターにて、ミュージカル「Phantom」を観てまいりました。
コーピット&イェストンのコンビによるこの作品は、宝塚でも中村一徳さんの演出で二回上演されていますが、これは昨年上演された鈴木勝秀演出版の再演。私は初演は観られなかったので、観劇を楽しみにしておりました♪
作品としての宝塚版との一番の違いは、二幕の最初の、キャリエールがエリックの過去を語る長大なナンバーが無いことでしょうか。
ベラドーヴァもエリック少年も出てこなくて、キャリエールとエリックとの関係も、後半のデュエットの時まで観客には明かされないのが新鮮でした。
ただ、エリック少年が歌う「アヴェ マリア…」という歌が無いので、「My True Love」の後、逃げ去ったクリスティーヌを見送ったファントムの絶望の暗闇に射す一条の光(たった一つの愛=母)、という象徴性と意味性を喪って、ただの「美しい音楽」(天上の音楽?)に聴こえたのが、物語の根幹にかかわる設定変更のような気がしましたけどね。
ストーリー的に、あのファントムは「音楽」に救われるのではなく「愛」に救われるので。
あとは、当然のことながらプロローグとフィナーレががないので、幕あきがいきなりクリスティーヌの「メロディ、メロディ」だったところでしょうか。
正直、今回のクリスティーヌ役の杏さんの歌は、…………、と言う感じだったので、冒頭幕あきからいきなりテンションが下がるのはちょっと切なかったです(^ ^;ゞ
■エリック(ファントム) 大沢たかお
歌はまあ、前評判を聞いていたので、あんなものかな、と思いました。
巧くはないけど、聴けないほどではなかったと思います。
芝居は好みがわかれると思いますが、「My Mother Bore Me」は気持ちが入っていて良かったです♪
基本的に人前に出るときは半仮面をつけて顔を隠し、それ以外のときはそのまま素顔、という感じでした。特に特殊メイクをすることもなく、ふつうの顔で演じていたと思います。観客の大半は大沢さんのファンなんでしょうから、顔を隠すわけにはいかない、という宝塚と同じ事情なんでしょうけれども、、、それならそれで、顔を見せない、っていう演出にするべきなんじゃないか、と、宝塚のときも思ったことをまた思ってしまった。
海外のPhatomは、どうしているんでしょうね。A.L.ウェッバー版は、特殊メイクをする前提で、ほとんどの時間は仮面をつけているんですが……。
■クリスティーヌ 杏
根本的に、クリスティーヌって、ソプラノの歌姫なんですよね。
なので、声質自体がメゾ(?)な杏さんの起用は、彼女の努力以前に、どうなんだろう?という疑問を感じました。
花組版の桜音彩音ちゃんも、歌は大概だったけど、声質だけは可愛いソプラノだったんですよね。トップ娘役として円熟期を迎えた頃には、逆にその声が容姿やキャラクターに合わなくて苦労していましたが、クリスティーヌは声質は合っていたんだなと改めて思いました。
個人的に、「パリのメロディ」の声の可愛らしさと、「My True Love」のロングトーンを支えられる安定した呼吸法、この二つがクリスティーヌの必須条件だと思うんですが、杏さんはどっちも……(T T)。
しかも、残念ながら声質をカバーできるほど抜群に美しいわけでもなかったのが残念。元々は美人だと思うんですけど、舞台化粧が似合わないのかな?映像とはメイクのテクニックが全く違うので、難しいんでしょうか。
長身で元気、むしろ「マイ・フェア・レイディ」のイライザあたりが似合いそうなお転婆キャラだったのは、演出としてアリかなと思うのですが、姿勢が良くないせいか、ビストロのドレスが似合わなかったのはとても残念でした。アンサンブルの女性陣はみんな普通に着ていたのになあ。
まあ、彼女にあの時代のドレスが似合わないのは、デコルテが痩せすぎなせいもあるので、衣装デザインをもう少し考えてあげれば良いのに、とも思いましたが。
ただ、まあ、初日ごろに出ていたネットでの評判ほど悪いわけではなかったですよ、と、一応フォローしておきます。
辛口ですみませんm(_ _)m。
■カルロッタ 樹里咲穂
いやー、さすが樹里ちゃん。見事に予想を覆してくれました。可愛くてコケティッシュで、憎めないカルロッタ。憎めないどころか、大好きです(真顔)。
歌はさすが。いや~、あのオペラ歌唱をいつの間に身につけたんでしょうか。歌詞をきっちり聴かせながら、楽しそうに幸せそうに歌ってくれて、ホント素敵でした。
くすんだ色のドレスを着たアンサンブルの真中に、鮮やかな真っ赤と黒の組み合わせのドレス。2,3着は着替えていたと思いますが、どれも同じテイストで、「カルロッタ」というキャラクターがよく出ていたと思います。いやー、本当に素敵だった!
■キャリエール 篠井英介
こちらも素晴らしかったです。カルロッタとキャリエール、お二人が良かったから、作品としても結構楽しめました。
キャリエールさんはずっと告白しないので、なんというか、「神出鬼没な人」という感じで、篠井さんのなんともいえず不思議な存在感が役にぴったりでした。そうか、キャリエールってこういう存在感の役なのね!と目から鱗。
エリックとのデュエットは、宝塚版みたいに銀橋があるわけではないので「見せ場」としての判りやすさでは負けますが、二人の心の交流が切なくて、まんまと泣いてしまいました(T T)。
やっぱりあの場面は、ミュージカル史に残る名場面中の名場面ですね!
■フィリップ・ド・シャンドン 海宝直人
元ヤングシンバの歌唱力を、じっくりと聴かせていただきました♪さすがだなあ~~♪
ちょっと小柄なので、長身の杏さんと並ぶのは厳しかったですが、歌でカバーしていたと思います。とにかく若いのにダンディで、「Who Could Ever Have Dreamed Up You? 」のちょっとした振りもちゃんと踊っていたのが素敵でした。
■アラン・ショレ 石橋祐
死んだ(殺された)カルロッタの亡骸を抱き締めて現れた時の、茫然としたさまがとても切ないショレでした。
本当にカルロッタを愛していたショレ。彼女への想いを語るショレの背中が哀しくて、「彼女の歌を聴いているだけで、自分は幸せになれたんだ……」と語る口調が寂しくて。そうか、この二人はちゃんと愛し合っていたんだな、と思えた、いい場面でした。
宝塚版ではなかなかこういう場面は残しにくいのは判るんですが、ショレが一気に良い役になったなあ、と思いました。
他には、ルヴォー警部もすごく良い役で、面白かったです。
キャリエールとの関係、一癖も二癖もある存在感も、なにもかも。いやー、こんなにおいしい役だとは思っていませんでした(^ ^)。
アンサンブルはみなさん良かったです。
あと、特筆するべきはオーケストラ!オケの良さにはびっくりしました。指揮は御崎恵さん。へー、指揮者って劇団専任ではないんですね。外の仕事もするんだなあ。
しかし、せっかくのオケなのにメインソリストがあれでは……と思ってしまいました(^ ^;ゞ
いや、公演期間はまだまだある。きっと、梅田の頃には良くなっている二違いない!!
(もう観る機会はなさそうですが……)(T T)
コーピット&イェストンのコンビによるこの作品は、宝塚でも中村一徳さんの演出で二回上演されていますが、これは昨年上演された鈴木勝秀演出版の再演。私は初演は観られなかったので、観劇を楽しみにしておりました♪
作品としての宝塚版との一番の違いは、二幕の最初の、キャリエールがエリックの過去を語る長大なナンバーが無いことでしょうか。
ベラドーヴァもエリック少年も出てこなくて、キャリエールとエリックとの関係も、後半のデュエットの時まで観客には明かされないのが新鮮でした。
ただ、エリック少年が歌う「アヴェ マリア…」という歌が無いので、「My True Love」の後、逃げ去ったクリスティーヌを見送ったファントムの絶望の暗闇に射す一条の光(たった一つの愛=母)、という象徴性と意味性を喪って、ただの「美しい音楽」(天上の音楽?)に聴こえたのが、物語の根幹にかかわる設定変更のような気がしましたけどね。
ストーリー的に、あのファントムは「音楽」に救われるのではなく「愛」に救われるので。
あとは、当然のことながらプロローグとフィナーレががないので、幕あきがいきなりクリスティーヌの「メロディ、メロディ」だったところでしょうか。
正直、今回のクリスティーヌ役の杏さんの歌は、…………、と言う感じだったので、冒頭幕あきからいきなりテンションが下がるのはちょっと切なかったです(^ ^;ゞ
■エリック(ファントム) 大沢たかお
歌はまあ、前評判を聞いていたので、あんなものかな、と思いました。
巧くはないけど、聴けないほどではなかったと思います。
芝居は好みがわかれると思いますが、「My Mother Bore Me」は気持ちが入っていて良かったです♪
基本的に人前に出るときは半仮面をつけて顔を隠し、それ以外のときはそのまま素顔、という感じでした。特に特殊メイクをすることもなく、ふつうの顔で演じていたと思います。観客の大半は大沢さんのファンなんでしょうから、顔を隠すわけにはいかない、という宝塚と同じ事情なんでしょうけれども、、、それならそれで、顔を見せない、っていう演出にするべきなんじゃないか、と、宝塚のときも思ったことをまた思ってしまった。
海外のPhatomは、どうしているんでしょうね。A.L.ウェッバー版は、特殊メイクをする前提で、ほとんどの時間は仮面をつけているんですが……。
■クリスティーヌ 杏
根本的に、クリスティーヌって、ソプラノの歌姫なんですよね。
なので、声質自体がメゾ(?)な杏さんの起用は、彼女の努力以前に、どうなんだろう?という疑問を感じました。
花組版の桜音彩音ちゃんも、歌は大概だったけど、声質だけは可愛いソプラノだったんですよね。トップ娘役として円熟期を迎えた頃には、逆にその声が容姿やキャラクターに合わなくて苦労していましたが、クリスティーヌは声質は合っていたんだなと改めて思いました。
個人的に、「パリのメロディ」の声の可愛らしさと、「My True Love」のロングトーンを支えられる安定した呼吸法、この二つがクリスティーヌの必須条件だと思うんですが、杏さんはどっちも……(T T)。
しかも、残念ながら声質をカバーできるほど抜群に美しいわけでもなかったのが残念。元々は美人だと思うんですけど、舞台化粧が似合わないのかな?映像とはメイクのテクニックが全く違うので、難しいんでしょうか。
長身で元気、むしろ「マイ・フェア・レイディ」のイライザあたりが似合いそうなお転婆キャラだったのは、演出としてアリかなと思うのですが、姿勢が良くないせいか、ビストロのドレスが似合わなかったのはとても残念でした。アンサンブルの女性陣はみんな普通に着ていたのになあ。
まあ、彼女にあの時代のドレスが似合わないのは、デコルテが痩せすぎなせいもあるので、衣装デザインをもう少し考えてあげれば良いのに、とも思いましたが。
ただ、まあ、初日ごろに出ていたネットでの評判ほど悪いわけではなかったですよ、と、一応フォローしておきます。
辛口ですみませんm(_ _)m。
■カルロッタ 樹里咲穂
いやー、さすが樹里ちゃん。見事に予想を覆してくれました。可愛くてコケティッシュで、憎めないカルロッタ。憎めないどころか、大好きです(真顔)。
歌はさすが。いや~、あのオペラ歌唱をいつの間に身につけたんでしょうか。歌詞をきっちり聴かせながら、楽しそうに幸せそうに歌ってくれて、ホント素敵でした。
くすんだ色のドレスを着たアンサンブルの真中に、鮮やかな真っ赤と黒の組み合わせのドレス。2,3着は着替えていたと思いますが、どれも同じテイストで、「カルロッタ」というキャラクターがよく出ていたと思います。いやー、本当に素敵だった!
■キャリエール 篠井英介
こちらも素晴らしかったです。カルロッタとキャリエール、お二人が良かったから、作品としても結構楽しめました。
キャリエールさんはずっと告白しないので、なんというか、「神出鬼没な人」という感じで、篠井さんのなんともいえず不思議な存在感が役にぴったりでした。そうか、キャリエールってこういう存在感の役なのね!と目から鱗。
エリックとのデュエットは、宝塚版みたいに銀橋があるわけではないので「見せ場」としての判りやすさでは負けますが、二人の心の交流が切なくて、まんまと泣いてしまいました(T T)。
やっぱりあの場面は、ミュージカル史に残る名場面中の名場面ですね!
■フィリップ・ド・シャンドン 海宝直人
元ヤングシンバの歌唱力を、じっくりと聴かせていただきました♪さすがだなあ~~♪
ちょっと小柄なので、長身の杏さんと並ぶのは厳しかったですが、歌でカバーしていたと思います。とにかく若いのにダンディで、「Who Could Ever Have Dreamed Up You? 」のちょっとした振りもちゃんと踊っていたのが素敵でした。
■アラン・ショレ 石橋祐
死んだ(殺された)カルロッタの亡骸を抱き締めて現れた時の、茫然としたさまがとても切ないショレでした。
本当にカルロッタを愛していたショレ。彼女への想いを語るショレの背中が哀しくて、「彼女の歌を聴いているだけで、自分は幸せになれたんだ……」と語る口調が寂しくて。そうか、この二人はちゃんと愛し合っていたんだな、と思えた、いい場面でした。
宝塚版ではなかなかこういう場面は残しにくいのは判るんですが、ショレが一気に良い役になったなあ、と思いました。
他には、ルヴォー警部もすごく良い役で、面白かったです。
キャリエールとの関係、一癖も二癖もある存在感も、なにもかも。いやー、こんなにおいしい役だとは思っていませんでした(^ ^)。
アンサンブルはみなさん良かったです。
あと、特筆するべきはオーケストラ!オケの良さにはびっくりしました。指揮は御崎恵さん。へー、指揮者って劇団専任ではないんですね。外の仕事もするんだなあ。
しかし、せっかくのオケなのにメインソリストがあれでは……と思ってしまいました(^ ^;ゞ
いや、公演期間はまだまだある。きっと、梅田の頃には良くなっている二違いない!!
(もう観る機会はなさそうですが……)(T T)
ここ数ヶ月で、観たのに日記に書いていない作品について、落ち穂を拾わせていただきます。
……こんなにたまったのは久しぶり、かな?だいぶ記憶に遠いものもありますが……どうぞご容赦を。
■まさかのCHANGE(7月)
うわー、なんか懐かしい(^ ^)。宙組公演「Trafalgar!/ファンキー・サンシャイン」と同時だったので書き損ねてしまったのですが、楽しい公演でした。
タニちゃん(大和悠河)と七帆ひかるさんが出ていたので、宙組関係者が日比谷に大集合してる!と思ったりしたなー、そういえば。
作・演出・振付は玉野和紀。初演は1995年、再演が2001年。もう15年も前の作品なんですね。私は今回初めて観たのですが、以前のバージョンも観てみたかったなー、と思いました。
ある劇団の看板女優(保坂千寿)、わがままで女王様気質な主宰(大和)、そして、気の弱いダンサー志望の青年(中河内雅貴)。これに、劇団員の七帆くんと徳垣友子さんたち6人、巻き込まれる三人の男性陣、これに玉野さんを加えた、総勢13人の舞台でした。
「入れ替わり」系のコメディだということは知っていたのですが、当然のように入れ替わるのはちーさんとタニちゃんだとばかり思っていたので、中河内くんと入れ替わったときには吃驚しました。
ちーさんはちーさんで、一人二役で入れ替わるんですけどね(^ ^)。
作品的には玉野さんらしい力づくなコメディで、楽しかったです。
ちーさんのスタイルの良さにクラクラしました。身長がたいぶ違うけど、バランスならタニちゃんにも全然ひけをとらない!(@ @)。年齢はずいぶん違うのに、すげーーーーっ!!むしろ、タニちゃんは宝塚を卒業してからすっかり女らしくなったので、ちーさんの男役姿を見てみたくなりました(^ ^)。
途中のショー場面でそれはそれはステキな衣装を着るんですが、あの長い長い美脚を惜しげもなく見せてくれた衣装が凄い。っていうか、あの年齢で頭の巨大なリボンが似合ってるって、どゆことっ!?
タニちゃんは、卒業後初めて観たのですが、すっかり女らしく美しく、色っぽくなってて、男役時代よりずっと良かったです。パンツスーツの色気がいい。「元」男役としてのパンツスーツではなく、ちゃんと「大人の女」のパンツスーツとして似合っていたのが嬉しい♪
中河内くんも良かったです。美形だし、売りのダンスはさすが(はぁと)。歌も芝居も一定レベルをクリアしてる。
去年の「シラノ・ド・ベルジュラック」のクリスチャンを観なかったことを若干後悔しました(^ ^)。
七帆くんは、相変わらず可愛いなあ(あれっ?)。劇団内では男役、という設定でしたが、素の女の子っぽさがあってなかなか良かったと思います。劇団の女の子たちは皆、西園寺(大和)に惚れてる、っていう設定だったんだけど、ちょっと苦笑いしながらそれを眺めている感じが良かった。うん。また舞台にでてほしいなー。
ひょんなことから巻き込まれて、一緒に舞台に立つことになる三人の男性陣。
らっぱ屋のおかやまはじめさんは、生命保険の営業マン。なんというか……おかやまさん、ミュージカルに出るんだ!と思ったら、なんのことはない、初出演でしたか。玉野さんって、本当に顔が広いなあ。ダンスは「出来ない」前提の作品ですが、いちおうそれなりに形がついていたのは、玉野さんが巧いのかな。まあ、もともとこういう人は運動神経がいいから、なんとかなるものなのかな。
ルドビコ★の林修司さんは、バイク便のお兄ちゃん。
かろやかな芝居で、玉野さんとはあっている気がします。声が良くて、素敵でした。
石坂勇さんは、道路工事の人。
いやー、巧いわ色っぽいわ格好良いわー、本当に。ちーさんたちとのやりとりの間も良くて、面白かった!
玉野さんは、西園寺の祖父で劇団の発起人(の幽霊)と、ショー場面でのゲストダンサーの二役。
おじいちゃんの姿で、肖像画の中にちんまりと収まっている姿は可愛くて可愛くて、本当にそのまま持って帰りたい感じでした。
しっかし自由自在だなあ。。。「玉野さん」がいる、というだけで、やっぱり面白さは3倍くらいになるような気がします。
初演では、安田(中河内)の役は玉野さんだったんでしょうか?最初からお祖父ちゃんだったのかしら。
■タンビエットの唄(8月)
2008年の再演時の日記はこちら。
http://80646.diarynote.jp/200802130225350000/
メインキャストも感想も、このときとほとんど変わらないので、、、、これだけで。
それにしても。
二年がすぎて、なお透明感に溢れて美しく、若々しい土居さんは、やっぱり妖精なんだな、と思いました。
……ティエンもタオも、いつまでも演じ続けてくださいね(^ ^)。
元四季の滝沢由佳さんのダンスは相変わらず素晴らしく、
元月組の彩橋みゆちゃんは相変わらず可愛かったです♪
■W~ダブル~(8月)
ロベール・トマ作、G2演出のストレートプレイ。
いちおうトップクレジットは橋本さとしさんでしたが、実際の印象は中越典子さんのフランソワ―ズが主役だったかなー。
そして、堀内敬子嬢のルイーズが裏主役でした。
いやー、面白かった!!
二転・三転するサスペンスで、脚本が本当に良くできていました。
私は最後の方で観たので1回しか見られなかったのですが、あの結末を知った上でもう一度観たい!!と本気で思ったんですよね。
再演してほしいなあ~~。
敬子ちゃん、本当に素敵な女優さんになってくれて、心から嬉しいです。
でも、たまには歌も聴かせてほしい(^ ^)。今の敬子ちゃんなら、「ガイズ・アンド・ドールズ」のアデレイドみたいな役、ぴったりだと思うんだけどなー。
■今は亡きヘンリー・モス(8月)
サム・シェパード作、小川絵梨子翻訳・演出のストレートプレイ。
家族を捨て、ただ独り辺境の地で暮らしていたヘンリー・モス(中嶋しゅう)。
彼が死んだ家で、彼の息子たちが7年ぶりに出会う。先に来て待っていた兄・アル(谷田歩)と、いま来たばかりの弟・レイ(伊礼彼方)。父が家を出たのと同時期に出て行った兄弟は、お互い腹を探り合いながらぎこちなく接している……。
隣人である現地人エスコバル(田中壮太郎)が、ヘンリーのためのスープを持って訪ねてくる。ヘンリーの死を隠したまま、生前の父親についてあれこれ問いかけるレイ。それを留めようとするアル。
言い争いになり、アルは家を出ていく。
父親の最期の数日を知りたいと思うレイは、死の当日、父親が呼んだタクシー運転手(福士恵二)を探し出し、話を聞こうとするが……。
久世星佳さんが出演されるというので観に行った作品でしたが、なかなか興味深い作品でした。
支配するものとされるものが逆転に次ぐ逆転を繰り返す、非常に痛い物語で、正直、観ていて疲れる作品ではありました。
ひたすらに悲惨、というか、、、兄弟たちのエピソードにも、父親のエピソードにも、およそ救いというものがなくて。
でも、私は案外好きかもしれません。
役者が揃っていたので、面白かったです。宛書きかと思ったくらいみんな嵌っていたし。
これと、上で書いた「W」と、少人数のワンシチュエーションもののストレートプレイを続けて観たのですが、どちらも大変興味深く、やはり演劇の原点はワンシチュエーションものなのかもしれないな、と思いました。
役者の力量に任された部分は大きかったんですけどね(^ ^)。
久世さんの色香の無さが、あの怪しげな魔女めいた存在感にはぴったりのような気がしました。
別の女優さんだったらまた全然違う雰囲気になったんだろうなーと思いますが、久世さんだったからこそ視えた部分もあると思います。
個人的には、伊礼くんの芝居力を見直した作品でした♪谷田さんと真っ向勝負、丁々発止とやっているときがめっちゃ格好良かった!!
■シダの群れ(9月)
岩松了作・演出の“任侠シリーズ”第一弾、だそうですが……(^ ^;ゞ
うーん、私にはいまひとつよく判らなかった、かも。
江口洋介さんの「タカヒロ」を主軸に物語は進むのに、作品的な「主演」は阿部サダヲさんの「森本」であるあたりが、作品世界に入りにくかった要因かなあ。まあ、根本的に、ああいう世界に馴れてない、ってのはあると思うんですが。
この後に観た劇団★新感線の「鋼鉄番長」もそうだったんですが、作品の良しあしと、世界に入れるかどうか、ってのは関係ないんだと思うんですよね。「つまんない」んじゃなくて、「よく判らないうちに終わってしまった」って感じでした。
江口さんのシャープな色気と、風間杜夫のダンディな魅力と、伊藤蘭のあでやかさ。そして、小出恵介の新鮮さ。
役者はみなさん素敵でした♪
■牡丹亭~坂東玉三郎~(10月)
昆劇「牡丹亭」を、中国の蘇州昆劇院のメンバーと合同で上演。
仕事のため途中からしか観られなかったのですが、非常に美しく、面白かったです。
玉さまの美しさは、すでに奇跡のようですね。
物語は、ちょっとした幻想譚。
夢で出会った男女が恋に落ち、女(杜麗娘)はその夢の恋に溺れて儚くなる。
男(柳夢梅)は、すでに亡くなった女性であることを知らずに夢の女に恋をして、毎夜の逢瀬を重ねる。
その愛の力をもって(?)大きな梅の木の下で儀式を行い、杜麗娘は復活する。
面白かったのは、恋煩いにやつれた杜麗娘が、自分の美しさが喪われないうちに絵に留めよう、とする場面(2幕)。
鏡を観ながら絵筆を握り、自分の美点を数え上げながら詠じ、絵に描き留めるんですが、音楽と動きがすごくあっていて、歌詞も面白くて(^ ^)素敵な場面でした。
三幕の、柳夢梅の一人語りもなかなかおもしろかったです。
あと、個人的には杜麗娘の侍女である春香(沈国芳)がとても可愛らしく、動きもキュートで魅力的でした♪
ああ、これで昆劇は観たから、次は念願の京劇(覇王別姫)を観てみたいぞー(^ ^)。
■今の私をカバンに詰めて(10月)
グレチェン・クライヤー脚本、ナンシー・フォード作曲、三谷幸喜日本語台本、G2演出。
主演は戸田恵子、相手役は石黒賢。出演はほかに、入絵加奈子、麻生かほ里、植木豪の三人とバンドメンバー。
戸田恵子さん、素敵すぎる!!
この作品は1981年に日本初演。そのときの主演は雪村いづみさんで、戸田さんはアンサンブルの一人(入絵さんポジ)だったそうです。
29年が過ぎて、今、「39歳の誕生日」を迎えたばかりのヘザーを演じる戸田さんの魅力は、本当に計り知れないな、と思いました。
素敵な人。本当に、素直にそう思いました
音楽もパワフルで、出演者はみんなコケティッシュで。魅力的な佳品だな、と。
石黒さんの格好良さと、役としての格好悪さのギャップが、また素敵です♪戸田さんと組むと戸田さんのパワーに持って行かれがちなようにも見えましたが、石黒さんだからこその甘さが、いいブレーキになっていたと思います。
格好悪い男なんだけど、彼なりに必死で虚勢をはっているさまが、可愛らしい。
久々の青山円形でしたが、違う角度でも観てみたいなーと思ったほど、270度の舞台を使いきった演出でした。
いやーーー、それにしてもホントに、ここ数年のG2の活躍ぶりは、すごいなあ(*^ ^*)。
.
……こんなにたまったのは久しぶり、かな?だいぶ記憶に遠いものもありますが……どうぞご容赦を。
■まさかのCHANGE(7月)
うわー、なんか懐かしい(^ ^)。宙組公演「Trafalgar!/ファンキー・サンシャイン」と同時だったので書き損ねてしまったのですが、楽しい公演でした。
タニちゃん(大和悠河)と七帆ひかるさんが出ていたので、宙組関係者が日比谷に大集合してる!と思ったりしたなー、そういえば。
作・演出・振付は玉野和紀。初演は1995年、再演が2001年。もう15年も前の作品なんですね。私は今回初めて観たのですが、以前のバージョンも観てみたかったなー、と思いました。
ある劇団の看板女優(保坂千寿)、わがままで女王様気質な主宰(大和)、そして、気の弱いダンサー志望の青年(中河内雅貴)。これに、劇団員の七帆くんと徳垣友子さんたち6人、巻き込まれる三人の男性陣、これに玉野さんを加えた、総勢13人の舞台でした。
「入れ替わり」系のコメディだということは知っていたのですが、当然のように入れ替わるのはちーさんとタニちゃんだとばかり思っていたので、中河内くんと入れ替わったときには吃驚しました。
ちーさんはちーさんで、一人二役で入れ替わるんですけどね(^ ^)。
作品的には玉野さんらしい力づくなコメディで、楽しかったです。
ちーさんのスタイルの良さにクラクラしました。身長がたいぶ違うけど、バランスならタニちゃんにも全然ひけをとらない!(@ @)。年齢はずいぶん違うのに、すげーーーーっ!!むしろ、タニちゃんは宝塚を卒業してからすっかり女らしくなったので、ちーさんの男役姿を見てみたくなりました(^ ^)。
途中のショー場面でそれはそれはステキな衣装を着るんですが、あの長い長い美脚を惜しげもなく見せてくれた衣装が凄い。っていうか、あの年齢で頭の巨大なリボンが似合ってるって、どゆことっ!?
タニちゃんは、卒業後初めて観たのですが、すっかり女らしく美しく、色っぽくなってて、男役時代よりずっと良かったです。パンツスーツの色気がいい。「元」男役としてのパンツスーツではなく、ちゃんと「大人の女」のパンツスーツとして似合っていたのが嬉しい♪
中河内くんも良かったです。美形だし、売りのダンスはさすが(はぁと)。歌も芝居も一定レベルをクリアしてる。
去年の「シラノ・ド・ベルジュラック」のクリスチャンを観なかったことを若干後悔しました(^ ^)。
七帆くんは、相変わらず可愛いなあ(あれっ?)。劇団内では男役、という設定でしたが、素の女の子っぽさがあってなかなか良かったと思います。劇団の女の子たちは皆、西園寺(大和)に惚れてる、っていう設定だったんだけど、ちょっと苦笑いしながらそれを眺めている感じが良かった。うん。また舞台にでてほしいなー。
ひょんなことから巻き込まれて、一緒に舞台に立つことになる三人の男性陣。
らっぱ屋のおかやまはじめさんは、生命保険の営業マン。なんというか……おかやまさん、ミュージカルに出るんだ!と思ったら、なんのことはない、初出演でしたか。玉野さんって、本当に顔が広いなあ。ダンスは「出来ない」前提の作品ですが、いちおうそれなりに形がついていたのは、玉野さんが巧いのかな。まあ、もともとこういう人は運動神経がいいから、なんとかなるものなのかな。
ルドビコ★の林修司さんは、バイク便のお兄ちゃん。
かろやかな芝居で、玉野さんとはあっている気がします。声が良くて、素敵でした。
石坂勇さんは、道路工事の人。
いやー、巧いわ色っぽいわ格好良いわー、本当に。ちーさんたちとのやりとりの間も良くて、面白かった!
玉野さんは、西園寺の祖父で劇団の発起人(の幽霊)と、ショー場面でのゲストダンサーの二役。
おじいちゃんの姿で、肖像画の中にちんまりと収まっている姿は可愛くて可愛くて、本当にそのまま持って帰りたい感じでした。
しっかし自由自在だなあ。。。「玉野さん」がいる、というだけで、やっぱり面白さは3倍くらいになるような気がします。
初演では、安田(中河内)の役は玉野さんだったんでしょうか?最初からお祖父ちゃんだったのかしら。
■タンビエットの唄(8月)
2008年の再演時の日記はこちら。
http://80646.diarynote.jp/200802130225350000/
メインキャストも感想も、このときとほとんど変わらないので、、、、これだけで。
それにしても。
二年がすぎて、なお透明感に溢れて美しく、若々しい土居さんは、やっぱり妖精なんだな、と思いました。
……ティエンもタオも、いつまでも演じ続けてくださいね(^ ^)。
元四季の滝沢由佳さんのダンスは相変わらず素晴らしく、
元月組の彩橋みゆちゃんは相変わらず可愛かったです♪
■W~ダブル~(8月)
ロベール・トマ作、G2演出のストレートプレイ。
いちおうトップクレジットは橋本さとしさんでしたが、実際の印象は中越典子さんのフランソワ―ズが主役だったかなー。
そして、堀内敬子嬢のルイーズが裏主役でした。
いやー、面白かった!!
二転・三転するサスペンスで、脚本が本当に良くできていました。
私は最後の方で観たので1回しか見られなかったのですが、あの結末を知った上でもう一度観たい!!と本気で思ったんですよね。
再演してほしいなあ~~。
敬子ちゃん、本当に素敵な女優さんになってくれて、心から嬉しいです。
でも、たまには歌も聴かせてほしい(^ ^)。今の敬子ちゃんなら、「ガイズ・アンド・ドールズ」のアデレイドみたいな役、ぴったりだと思うんだけどなー。
■今は亡きヘンリー・モス(8月)
サム・シェパード作、小川絵梨子翻訳・演出のストレートプレイ。
家族を捨て、ただ独り辺境の地で暮らしていたヘンリー・モス(中嶋しゅう)。
彼が死んだ家で、彼の息子たちが7年ぶりに出会う。先に来て待っていた兄・アル(谷田歩)と、いま来たばかりの弟・レイ(伊礼彼方)。父が家を出たのと同時期に出て行った兄弟は、お互い腹を探り合いながらぎこちなく接している……。
隣人である現地人エスコバル(田中壮太郎)が、ヘンリーのためのスープを持って訪ねてくる。ヘンリーの死を隠したまま、生前の父親についてあれこれ問いかけるレイ。それを留めようとするアル。
言い争いになり、アルは家を出ていく。
父親の最期の数日を知りたいと思うレイは、死の当日、父親が呼んだタクシー運転手(福士恵二)を探し出し、話を聞こうとするが……。
久世星佳さんが出演されるというので観に行った作品でしたが、なかなか興味深い作品でした。
支配するものとされるものが逆転に次ぐ逆転を繰り返す、非常に痛い物語で、正直、観ていて疲れる作品ではありました。
ひたすらに悲惨、というか、、、兄弟たちのエピソードにも、父親のエピソードにも、およそ救いというものがなくて。
でも、私は案外好きかもしれません。
役者が揃っていたので、面白かったです。宛書きかと思ったくらいみんな嵌っていたし。
これと、上で書いた「W」と、少人数のワンシチュエーションもののストレートプレイを続けて観たのですが、どちらも大変興味深く、やはり演劇の原点はワンシチュエーションものなのかもしれないな、と思いました。
役者の力量に任された部分は大きかったんですけどね(^ ^)。
久世さんの色香の無さが、あの怪しげな魔女めいた存在感にはぴったりのような気がしました。
別の女優さんだったらまた全然違う雰囲気になったんだろうなーと思いますが、久世さんだったからこそ視えた部分もあると思います。
個人的には、伊礼くんの芝居力を見直した作品でした♪谷田さんと真っ向勝負、丁々発止とやっているときがめっちゃ格好良かった!!
■シダの群れ(9月)
岩松了作・演出の“任侠シリーズ”第一弾、だそうですが……(^ ^;ゞ
うーん、私にはいまひとつよく判らなかった、かも。
江口洋介さんの「タカヒロ」を主軸に物語は進むのに、作品的な「主演」は阿部サダヲさんの「森本」であるあたりが、作品世界に入りにくかった要因かなあ。まあ、根本的に、ああいう世界に馴れてない、ってのはあると思うんですが。
この後に観た劇団★新感線の「鋼鉄番長」もそうだったんですが、作品の良しあしと、世界に入れるかどうか、ってのは関係ないんだと思うんですよね。「つまんない」んじゃなくて、「よく判らないうちに終わってしまった」って感じでした。
江口さんのシャープな色気と、風間杜夫のダンディな魅力と、伊藤蘭のあでやかさ。そして、小出恵介の新鮮さ。
役者はみなさん素敵でした♪
■牡丹亭~坂東玉三郎~(10月)
昆劇「牡丹亭」を、中国の蘇州昆劇院のメンバーと合同で上演。
仕事のため途中からしか観られなかったのですが、非常に美しく、面白かったです。
玉さまの美しさは、すでに奇跡のようですね。
物語は、ちょっとした幻想譚。
夢で出会った男女が恋に落ち、女(杜麗娘)はその夢の恋に溺れて儚くなる。
男(柳夢梅)は、すでに亡くなった女性であることを知らずに夢の女に恋をして、毎夜の逢瀬を重ねる。
その愛の力をもって(?)大きな梅の木の下で儀式を行い、杜麗娘は復活する。
面白かったのは、恋煩いにやつれた杜麗娘が、自分の美しさが喪われないうちに絵に留めよう、とする場面(2幕)。
鏡を観ながら絵筆を握り、自分の美点を数え上げながら詠じ、絵に描き留めるんですが、音楽と動きがすごくあっていて、歌詞も面白くて(^ ^)素敵な場面でした。
三幕の、柳夢梅の一人語りもなかなかおもしろかったです。
あと、個人的には杜麗娘の侍女である春香(沈国芳)がとても可愛らしく、動きもキュートで魅力的でした♪
ああ、これで昆劇は観たから、次は念願の京劇(覇王別姫)を観てみたいぞー(^ ^)。
■今の私をカバンに詰めて(10月)
グレチェン・クライヤー脚本、ナンシー・フォード作曲、三谷幸喜日本語台本、G2演出。
主演は戸田恵子、相手役は石黒賢。出演はほかに、入絵加奈子、麻生かほ里、植木豪の三人とバンドメンバー。
戸田恵子さん、素敵すぎる!!
この作品は1981年に日本初演。そのときの主演は雪村いづみさんで、戸田さんはアンサンブルの一人(入絵さんポジ)だったそうです。
29年が過ぎて、今、「39歳の誕生日」を迎えたばかりのヘザーを演じる戸田さんの魅力は、本当に計り知れないな、と思いました。
素敵な人。本当に、素直にそう思いました
音楽もパワフルで、出演者はみんなコケティッシュで。魅力的な佳品だな、と。
石黒さんの格好良さと、役としての格好悪さのギャップが、また素敵です♪戸田さんと組むと戸田さんのパワーに持って行かれがちなようにも見えましたが、石黒さんだからこその甘さが、いいブレーキになっていたと思います。
格好悪い男なんだけど、彼なりに必死で虚勢をはっているさまが、可愛らしい。
久々の青山円形でしたが、違う角度でも観てみたいなーと思ったほど、270度の舞台を使いきった演出でした。
いやーーー、それにしてもホントに、ここ数年のG2の活躍ぶりは、すごいなあ(*^ ^*)。
.
帝国劇場にて、ミュージカル「エリザベート」を観劇いたしました。
……9月の落ち穂を拾わせていただきます。
ダブルキャストなのでもう一回違うキャストで観てから書こうと思っていたのですが、観ることができずに千秋楽が終わってしまった(T T)。あーあ、残念。
観たかったなあ。
私が観たキャストは、以下のとおり。
トート 石丸幹二
シシィ 朝海ひかる
ルドルフ 伊礼彼方
ゾフィー 寿ひずる
フランツ(石川禅)・ルキーニ(高嶋政宏)はシングルキャスト。
メインキャストの中で、観たことがあるのは高嶋ルキーニと禅ちゃんのフランツだけ……かな?
初演からずっと、欠かさず1回は観ていたつもりだったんですが、前回公演を観ていないので、だいぶブランクを感じましたね。けっこう細かいところまで演出も違っていたので、いろいろと興味深い発見もありました。
初トートの石丸さんは、、、意外にこの役が似合っているな、という部分と、意外にこういう役が似合わないんだな、というところと両方あって、すごく不思議な感じでした。
ただ、やっぱりトートのナンバーを「完璧以上に」こなせて、かつ芝居としても成立しているトートというのを(東宝版では)初めて観たので、非常に幸せでした♪♪
お芝居は、、、なんというか、石丸さんらしい、生真面目なトート像だなと思いました。私はもっと、なんというか……さびしげな、少年めいたトートが好きなんですが、石丸さんのトートも一人の死神(?)として成立していて、世界が破綻していなかったのが凄いな、と思いました。
朝海さんは、二度目のシシィなんですよね。私が観たのは初めてだったのですが、歌も思ったほど危なげなく、芝居はとても良かったと思います。
「私だけに」はちょっと辛い感じもしましたが、それ以外はけっこう歌えていたな、と。……ま、女優・コムさんの歌については、私は不思議なくらい許容範囲が広いんですけどね(^ ^;ゞ。
子供時代の元気さは、いままで観た中でダントツで好きだった瀬奈さんの月組時代のシシィを超えて、最高でした。かわいい~~~!!「パパみたいに」の微妙な音域も、意外や意外、コムさんにはちょうど良かったような。
そして、大人になったシシィのドレスの似合いようは、さすが!(^ ^)。いやー、シシィはやっぱり、舞台上で美貌になれる人がやるべきですよね!!
フランツの禅さんと、ゾフィーの寿さん。
基本的に、私は月組版(初演)の頃から、フランツとゾフィーはこの作品の柱だ、というくらいに二人のキャラクターに非常に入れ込んでおりまして。
東宝版の「エリザベート」は、宝塚版の『トートが主役の物語』を、物語はそのままにしてナンバーをオリジナルに戻しただけ、という、割と中途半端な作品なんですよね。だから、フランツやゾフィーの位置づけも、ウィーン版ほど割り切って「エリザベートの敵」という感じではなく、フランツにはフランツの、そしてゾフィーにはゾフィーの正義があったことが、明確に表現されます。
そんな役を、禅ちゃんや寿さんがなさるんだから、もう大変(^ ^;ゞ
ごくごく個人的に、この公演の主役はこの二人だな、と思いながら帰宅いたしました(^ ^)
ルドルフの伊礼くんは、ビジュアルも歌もOK、の頼もしい存在でした。芝居はちょっと粗削りな気もしましたが、あれだけの軍服ビジュアルがあれば十分かな、と。
ああ、城田さんとの並びは観てみたかったなあ~。
ルキーニの高嶋さんは、よくも悪くも高嶋さんだな、と。
初演からずっと観ていて、一番の安定株ですし、この人なしでは「東宝版エリザベート」が成立するのかどうか、くらいの存在感があったのもさすがでした。私は初演の頃からこのルキーニのことを褒めていた方なので、観るたびにやっぱり好きだなあ、と思っています。
……しかし、初演から10年たったんだら、そろそろ別キャストが出てきてもいいのかも、ね。
OGの南海まりちゃんは、ヘレネに入っているのは知っていたのですが、初演からしばらくヘレネを演じていらっしゃった元四季の小野佳寿子さんのポジションに全部入っていたのが面白かったです。佳寿子さんはヘレネよりもマダム・ヴォルフのコレクションの方が印象的だったけど、みなみちゃんは鈍くさいヘレネが滅茶苦茶可愛くて、めっちゃツボでした(^ ^)。マダム・ヴォルフのコレクションは、佳寿子さんと同じ衣装で同じ椅子で踊っていましたが、、、いや、もちろんスタイル抜群で色っぽくて可愛いんですけど、ね(^ ^;)。
小池さんの演出はさすがに手堅いな、といろんなところで思いました。……が、具体的には忘れてしまった(汗)。もう一回観て、それで書くつもりだったからなあ……。
また近々再演されるでしょうから、その時にはもう少し、余裕をもってチケットを手配したいと思っています。うん。
とりあえずは、城田さん、浦井くん、ぜひぜひ次も出てくださいね(はぁと)
ちなみに。
……別件で検索している途中で、素晴らしいサイトさまを発見いたしましたので、リンクさせていただきます。
勝手にリンクしてすみませんm(_ _)m。っていうか、有名サイトさまかもしれないけど(ドキドキ)。
■東宝「エリザベート」歴代キャスト一覧
http://www.moon-light.ne.jp/musical/Elisabeth/elisa_cast.html
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……9月の落ち穂を拾わせていただきます。
ダブルキャストなのでもう一回違うキャストで観てから書こうと思っていたのですが、観ることができずに千秋楽が終わってしまった(T T)。あーあ、残念。
観たかったなあ。
私が観たキャストは、以下のとおり。
トート 石丸幹二
シシィ 朝海ひかる
ルドルフ 伊礼彼方
ゾフィー 寿ひずる
フランツ(石川禅)・ルキーニ(高嶋政宏)はシングルキャスト。
メインキャストの中で、観たことがあるのは高嶋ルキーニと禅ちゃんのフランツだけ……かな?
初演からずっと、欠かさず1回は観ていたつもりだったんですが、前回公演を観ていないので、だいぶブランクを感じましたね。けっこう細かいところまで演出も違っていたので、いろいろと興味深い発見もありました。
初トートの石丸さんは、、、意外にこの役が似合っているな、という部分と、意外にこういう役が似合わないんだな、というところと両方あって、すごく不思議な感じでした。
ただ、やっぱりトートのナンバーを「完璧以上に」こなせて、かつ芝居としても成立しているトートというのを(東宝版では)初めて観たので、非常に幸せでした♪♪
お芝居は、、、なんというか、石丸さんらしい、生真面目なトート像だなと思いました。私はもっと、なんというか……さびしげな、少年めいたトートが好きなんですが、石丸さんのトートも一人の死神(?)として成立していて、世界が破綻していなかったのが凄いな、と思いました。
朝海さんは、二度目のシシィなんですよね。私が観たのは初めてだったのですが、歌も思ったほど危なげなく、芝居はとても良かったと思います。
「私だけに」はちょっと辛い感じもしましたが、それ以外はけっこう歌えていたな、と。……ま、女優・コムさんの歌については、私は不思議なくらい許容範囲が広いんですけどね(^ ^;ゞ。
子供時代の元気さは、いままで観た中でダントツで好きだった瀬奈さんの月組時代のシシィを超えて、最高でした。かわいい~~~!!「パパみたいに」の微妙な音域も、意外や意外、コムさんにはちょうど良かったような。
そして、大人になったシシィのドレスの似合いようは、さすが!(^ ^)。いやー、シシィはやっぱり、舞台上で美貌になれる人がやるべきですよね!!
フランツの禅さんと、ゾフィーの寿さん。
基本的に、私は月組版(初演)の頃から、フランツとゾフィーはこの作品の柱だ、というくらいに二人のキャラクターに非常に入れ込んでおりまして。
東宝版の「エリザベート」は、宝塚版の『トートが主役の物語』を、物語はそのままにしてナンバーをオリジナルに戻しただけ、という、割と中途半端な作品なんですよね。だから、フランツやゾフィーの位置づけも、ウィーン版ほど割り切って「エリザベートの敵」という感じではなく、フランツにはフランツの、そしてゾフィーにはゾフィーの正義があったことが、明確に表現されます。
そんな役を、禅ちゃんや寿さんがなさるんだから、もう大変(^ ^;ゞ
ごくごく個人的に、この公演の主役はこの二人だな、と思いながら帰宅いたしました(^ ^)
ルドルフの伊礼くんは、ビジュアルも歌もOK、の頼もしい存在でした。芝居はちょっと粗削りな気もしましたが、あれだけの軍服ビジュアルがあれば十分かな、と。
ああ、城田さんとの並びは観てみたかったなあ~。
ルキーニの高嶋さんは、よくも悪くも高嶋さんだな、と。
初演からずっと観ていて、一番の安定株ですし、この人なしでは「東宝版エリザベート」が成立するのかどうか、くらいの存在感があったのもさすがでした。私は初演の頃からこのルキーニのことを褒めていた方なので、観るたびにやっぱり好きだなあ、と思っています。
……しかし、初演から10年たったんだら、そろそろ別キャストが出てきてもいいのかも、ね。
OGの南海まりちゃんは、ヘレネに入っているのは知っていたのですが、初演からしばらくヘレネを演じていらっしゃった元四季の小野佳寿子さんのポジションに全部入っていたのが面白かったです。佳寿子さんはヘレネよりもマダム・ヴォルフのコレクションの方が印象的だったけど、みなみちゃんは鈍くさいヘレネが滅茶苦茶可愛くて、めっちゃツボでした(^ ^)。マダム・ヴォルフのコレクションは、佳寿子さんと同じ衣装で同じ椅子で踊っていましたが、、、いや、もちろんスタイル抜群で色っぽくて可愛いんですけど、ね(^ ^;)。
小池さんの演出はさすがに手堅いな、といろんなところで思いました。……が、具体的には忘れてしまった(汗)。もう一回観て、それで書くつもりだったからなあ……。
また近々再演されるでしょうから、その時にはもう少し、余裕をもってチケットを手配したいと思っています。うん。
とりあえずは、城田さん、浦井くん、ぜひぜひ次も出てくださいね(はぁと)
ちなみに。
……別件で検索している途中で、素晴らしいサイトさまを発見いたしましたので、リンクさせていただきます。
勝手にリンクしてすみませんm(_ _)m。っていうか、有名サイトさまかもしれないけど(ドキドキ)。
■東宝「エリザベート」歴代キャスト一覧
http://www.moon-light.ne.jp/musical/Elisabeth/elisa_cast.html
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劇団☆新感線の「鋼鉄番長」(サンシャイン劇場)が、先週末より主演・橋本じゅんさんの体調不良により公演中止となっていましたが、さきほどサイトをチェックしたら、案内がアップされていました。
http://www.ko-tetsu.jp/
東京公演については、20日~29日まで、10日間の公演を中止し、払い戻し。
30日~11月7日については、三宅弘城さんを代役に迎えて上演。ただし、キャンセルも受け付けます、とのこと。
ねこは始まってすぐくらいに観劇しまして、あまりの………なんと言いますか、ネタの濃さというか、、、、なんとも言い難い迫力に押しまくられて、場外にぽいっと捨てられた猫みたいな気分で終幕を迎えました(^ ^;ゞ
すごく面白かったけど、レポートとしてアップする言葉をまとめられないでいるうちに、、、こんなことになってしまい、大変残念です。
私は、新感線のネタモノ路線の作品を観るのが初めてだったのですが、とにかく橋本さんありきの作品だな、と心の底から思いました。私が観劇したときはまだ元気いっぱいではあったのですが、それでもなお、「この人、このテンションで1カ月とか本当にもつんだろうか……」と思ったことは事実です。
まあ、私がそう思うことは(とくに新感線関係では)よくあるので、あまり深くは考えていなかったのですが、関係者各位の衝撃はいかばかりかと、そればかりを思います。
劇団の30周年という記念年に、いままで育ててきた「ネタモノ」で大きな花火をうちあげてやろう!、と……思ったのかどうかわかりませんが(^ ^;、最後まで公演できなくて、一番つらい思いをしてらっしゃるのは橋本さんご本人なんだろうな、と思うと……(T T)大阪までには、なんとしても快復されますように、心から祈っています。
代役といえば、もう一件、東宝の「RENT」も、ロジャー役のAnisさんが声帯の故障で休演されていらっしゃるんですよね。
http://www.tohostage.com/rent/oshirase.html
私はこちらも公演が始まって割とすぐに一度観たのですが、こちらの日記にも書いたとおり、Anisさんの「One Song Glory」はとても素敵でした。
たしかに喉に負担のかかりそうな歌い方でしたが、そんなに具合が悪いとは思わなかったので、びっくりしています。ライブと舞台(ミュージカル)では、やっぱり歌い方とか違うのかな……?
こちらの代役は、藤岡正明さん(9日まで)。正統派ミュージカル俳優のロジャーは実は日本初なので、予定がついたら聴きにいきたいなと思っています。
そういえば、去年の今頃はインフルエンザ禍で宝塚は大変だったなあ……。
せっかくの「芸術の秋」なので公演も多いし、役者さんはみなさんお忙しいんでしょうね。本番やりながら稽古、とかもよく聞く話ですし。
公演数が多いので観る側も大変ですが(^ ^)、演じる方はその100倍くらい大変なんですよね、きっと。
そんな中、素敵な夢を見せてくださる役者のみなさま、スタッフのみなさまには、本当に頭が下がります。
ありがとう。
本当に、心からありがとう。
橋本さんとAnisさんの、一日も早い快復を祈りつつ。
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http://www.ko-tetsu.jp/
東京公演については、20日~29日まで、10日間の公演を中止し、払い戻し。
30日~11月7日については、三宅弘城さんを代役に迎えて上演。ただし、キャンセルも受け付けます、とのこと。
ねこは始まってすぐくらいに観劇しまして、あまりの………なんと言いますか、ネタの濃さというか、、、、なんとも言い難い迫力に押しまくられて、場外にぽいっと捨てられた猫みたいな気分で終幕を迎えました(^ ^;ゞ
すごく面白かったけど、レポートとしてアップする言葉をまとめられないでいるうちに、、、こんなことになってしまい、大変残念です。
私は、新感線のネタモノ路線の作品を観るのが初めてだったのですが、とにかく橋本さんありきの作品だな、と心の底から思いました。私が観劇したときはまだ元気いっぱいではあったのですが、それでもなお、「この人、このテンションで1カ月とか本当にもつんだろうか……」と思ったことは事実です。
まあ、私がそう思うことは(とくに新感線関係では)よくあるので、あまり深くは考えていなかったのですが、関係者各位の衝撃はいかばかりかと、そればかりを思います。
劇団の30周年という記念年に、いままで育ててきた「ネタモノ」で大きな花火をうちあげてやろう!、と……思ったのかどうかわかりませんが(^ ^;、最後まで公演できなくて、一番つらい思いをしてらっしゃるのは橋本さんご本人なんだろうな、と思うと……(T T)大阪までには、なんとしても快復されますように、心から祈っています。
代役といえば、もう一件、東宝の「RENT」も、ロジャー役のAnisさんが声帯の故障で休演されていらっしゃるんですよね。
http://www.tohostage.com/rent/oshirase.html
私はこちらも公演が始まって割とすぐに一度観たのですが、こちらの日記にも書いたとおり、Anisさんの「One Song Glory」はとても素敵でした。
たしかに喉に負担のかかりそうな歌い方でしたが、そんなに具合が悪いとは思わなかったので、びっくりしています。ライブと舞台(ミュージカル)では、やっぱり歌い方とか違うのかな……?
こちらの代役は、藤岡正明さん(9日まで)。正統派ミュージカル俳優のロジャーは実は日本初なので、予定がついたら聴きにいきたいなと思っています。
そういえば、去年の今頃はインフルエンザ禍で宝塚は大変だったなあ……。
せっかくの「芸術の秋」なので公演も多いし、役者さんはみなさんお忙しいんでしょうね。本番やりながら稽古、とかもよく聞く話ですし。
公演数が多いので観る側も大変ですが(^ ^)、演じる方はその100倍くらい大変なんですよね、きっと。
そんな中、素敵な夢を見せてくださる役者のみなさま、スタッフのみなさまには、本当に頭が下がります。
ありがとう。
本当に、心からありがとう。
橋本さんとAnisさんの、一日も早い快復を祈りつつ。
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草月ホールにて、「上田遥ダンスリサイタル14」を観劇いたしました。
和音美桜さんのブログで出演を知って観に行っただけなので、何の公演だか全くわかっていなかったのですが(^ ^;ゞ、要するに、振付家の上田遥さん(安寿ミラさんの公演とかでよくお名前は拝見してました)によるパフォーマンスでした。
1部は若いダンサーたちによるショー、2部がバレエ&歌でつづる「現代版 リア王」で、この「リア王」にたっちんが出演。
劇場に行って、プログラムを見てはじめてたっちんが一幕に出ないことを知り、「たっちんだってジェンヌとしては普通に踊れるんだから、少しくらい出してあげればいいのにー」とか思ったのですが………
始まって2分で納得しました。
ええ、ダンサーのレベル、高っ!!
結論から言うと、たっちんが出ていた二部よりも、一部の方が面白かったです(^ ^)。
■一部:Beat Generation3
オープニングは7人のダンサー。みんな黒づくめだけどお揃いではない黒のシャツとパンツで、シンプルに。
全体のイメージは、かなりなモダンバレエ系。
ちょっと人が入れ替わって、下手奥のタップスペース(共鳴箱替わりの段差がついている)にSAROさんが登場。ゆったりと鳴らすタップの音にあわせて、ダンサーたちが踊りだす。タイトルは「マジシャンと5体の人形」となっていて、SAROがマジシャン、5人の女性ダンサーが人形という設定だったんですね。
とくに人形振りみたいなものはないんですが、タップの音が高まると激しくなって、鎮まるとダンスも留まる、その動きがとても面白かったです。
私の目を惹いたダンサーは、小顔で美人でスタイル抜群の若林美和さん(東京シティ・バレエ団)と、スレンダーでカッコよくてセクシーな作間草さん。特に作間さんは、たとえば劇団四季に入ったら「ソング&ダンス」のヴァリエーションズ(坂田加奈子版)を踊ってほしい感じでした。入団しないと思うけどね(^ ^)。シャープでハンサムで、とても女性には見えないラインも綺麗で、すごく好きかも♪
人形たちがハケると、タップのSAROさんとドラムのタツルさんによるパフォーマンス。二人の掛け合いがすごく面白かった!ああいうのは初めて観たなあ。
タップはダンスであると同時に音楽である、というのがすごく新鮮。玉野和紀さんのショーでも、たまに音楽を止めてタップだけで魅せることがあるけど、こんなに割り切ってタップを音楽扱いしたのは観たことがないです。うん。面白かった!!
二人の掛け合いが一段落すると、下手から詰襟の学生服の青年(少年かな?受験生ってどっちだ?)(キャストは大貫勇輔さん)が登場。
生真面目な感じで歩いてくるけど、タップとドラムの音に触発されていきなり踊りだす、という、まあ良くある場面というか(^ ^)。でも、よくあるとは言えないのが大貫さんのダンス力。ものすごいジャンプ力で、草月ホールの小さな舞台をところ狭しと飛び回ってました(^ ^)。学生服の下に着ていた蛍光グリーンの衣装ともども、まー、面白かったです。
ただ、踊りはじめたら上着はちゃんと脱いだほうがいいと思うなあ。ちょっと踊りにくそうに見えました。
受験生がハケると、今度は上手からランドセルを背負った少女(枡谷まい子)が登場。SAROと絡んで踊りまくります。……いや、枡谷さん、キュートで可愛くて、小学生も全然OKなんですけど……ただ、問題は、脚がものすごいダンサー脚なんですよね(T T)。その脚でホットパンツはやめてほしかった!(溜息)
女性ダンサー4人のかっこいいダンスを挟んで、「老人の青春」。
ダンスショーでこういうタイトルがつくと、つい反射的に「ミスタ・ボージャングル」を連想するのですが、、、音楽は全く関係なかったです。
賑やかな若者たちのダンスが終わると、上手から「老人」(群青)が登場。ゆっくりと小芝居しながら舞台の真中まで来て、そこで衣装を脱ぎ棄てて踊りだす、という内容は、ほぼ予想どおりでしたけど(^ ^)。
群青さんのダンスは…ジャンルでいうと何になるんだ?(プログラムに出演者のプロフィールを書いてほしいなー)ああいうダンス(ブレイクダンス?)ってあまり観たことがないので、面白かったです。
次の場面は、満員電車……かな?
箆津弘順さんがメインで、電車の中で本を読んでいるサラリーマン。なんだけど、隣に座った傍若無人な若者(SARO)が、本を覗き込んできたり、寄りかかって寝ちゃったりするのにキレて踊りだす、みたいな、面白い場面でした。箆津さんのダンスも凄かったけど、この場面はSAROさんのとぼけた間が最高!だったかな。
続けて、「白昼夢」ってことで、……箆津さんが電車の中でみた夢、みたいなかんじでカルメン(若林美和)が登場。「ハバネラ」に合わせて踊る若林さんがとても綺麗。後ろ姿が超色っぽいです。レオタードの脚の付け根にひらひらとレースのついた衣装(よく見るけど、何か名前とかあるのかしら)からすんなり伸びた脚がすごくきれいで、クラシカルに美しいダンスでした(*^ ^*)。まあでも、若林さんの本来のイメージは、カルメンほど生身の女っぽさではないような気がしましたけどね(^ ^)。
次は「丸の内ビジネスマン」というタイトルで、白いシャツにネクタイの男性二人(穴吹惇、後藤和雄)が対で踊るナンバー。お二人ともすごく巧いんだけど、残念ながら全然揃ってなくて(汗)、、、振付の本来の意図はどうだったんだろう?とか思いながら観てしまいました。
次が「トマケ」。本当に「トマケ」だったの!!(←星組「BOLERO」参照)
音楽が流れてきた瞬間に耳を疑いましたわ。ともみん(夢乃聖夏)の「トマケトマケトマケ!!」の幻が目の前を走って行った(^ ^;ゞ。いやー、あの曲って原曲ありだったんだ^!本当にああいう曲があるのか!で、本当にああいう歌詞なんですね(滝汗)。いやはや、びっくり(@ @)。
ダンサーは上田はる美と清水フミヒト。派手な柄の服に長いリボンを振りまわしながらのダンスで、曲の雰囲気にもあっていたし、良かったと思います。でもあのギラギラな衣装での「トマケトマケ!」を観た身には、若干物足りないかも(涙目)
次が「セレブな二人」というタイトルで、白いパンツスーツ(?)の平多利江&シースルーの黒っぽいシャツに白いパンツの後藤和雄。華やかな魅せるダンスでしたね。小柄な平多さんが踊りだすと大きく見えるわ♪
で、暗転すると客席から作間草&大貫勇輔の二人が登場。タイトルは「東京カラス」。
いかにもモダンっぽいダンスシーンでしたが、二人ともめっちゃ格好よくて、見惚れました。全幕とおしてこの場面が一番好きかも。ホールドしての早い振りが多くて、ハイレベルなアイスダンスみたい、っていうのかな。ところどころに派手なリフトが入って、それも含めてすごく良かったです。
この後は、群青さんとSAROさんの「タップの会話」を経て、フィナーレは全員。オープニングと同じ黒の衣装で、女性陣の背中がとっても綺麗♪
どの場面も面白かったけど、やっぱり「東京カラス」と、あとは最初の「マジシャンと5体の人形」が素敵でした♪
あああ、みっぽー(美鳳あや)が卒業したら、年に一回で良いからこういうのに出てくれないだろうか。OGの麗百愛ちゃんとかも。
としちゃん(宇月颯)も、まだ当分卒業しないはずだから(するなよ)無理だけど、、、いずれはこういうパフォーマンスも魅せてほしい!っていうか、年明けの園加のバウにこのレベルを求めるのは間違っているのだろうか……。
■二部:現代版リア王
幕があがると、段ボールに囲まれたセットの中で、河川敷の浮浪者たち(宮川安利、佐渡稔、坂本あきら)が歌っている。
♪食うものないけど ほら 夢がある
♪金はないけど ほら 友がいる
奇妙に明るい段ボールハウスの長屋に、一人の老人が紛れ込んでくる……
舞台奥にピアノがあって、そこで宮川彬良さんがピアノを弾いていました。
音楽はそれだけ、かな。BGMも、全部宮川さんが弾いていたと思います。
たっちんが登場して、語り始めます。老人の過去らしきものを。
小さな町工場に生まれた少年は、父親の本棚でみた「スーパーエンジン」のアイディアを実現し、それを飛行機に積んで世界中を飛び回る夢を持っていました。
隣家の双子の姉妹は、そんな彼の夢を共有し、彼の描いた設計図に沿ってラジコン飛行機を作り、夢を語り合います。
たっちんの穏やかなナレーションの後ろで、子役の三人が踊るのですが、いやー、みんな巧いなあ(@ @)。三人とも中学生くらいなのでしょうか?脚もきれいにあがるし、バランスもいいし、、、なによりスタイルが良い(^ ^)。いまどきの子供は、本当にスタイルが良いんですねぇ。
やがて三人は工業大学に入学します。
役者が入れ替わり、青年(上田遥)と双子の姉(橘るみ・東京シティ・バレエ団)と妹(たっちん)の三人で踊りだす。
……いや、あの、、、そりゃーたしかにたっちんはジェンヌとして非常にスタイルが良い方ではなかったけどさ。でも橘さん、小柄で華奢にもほどがあるよ(汗)。娘役としても小柄なほうだったたっちんよりもさらに一回り小さく、横や厚みは、たぶん半分くらい(←失礼)。なのに、『双子』の設定で、良く似たオーバーオールを着て、上田さんを中心に左右で対称で踊られた日には……
いったいなんの罰ゲームですか、と(^ ^;ゞ
バラけて違う振りで踊り始めると、たっちんもたっちんなりにきれいなんだどなーっ。
赤い布に包んだお弁当を渡そうとして逡巡する橘さんのダンスが、すごくきれいで良かったです♪しかし、あのお弁当箱、小夏が銀ちゃんに渡そうと思って持ってきた弁当箱にすごーーーく似ているのは気のせいか?
当然のように青年は姉と恋を語り、たっちんが差し出したお弁当には見向きもせずに、姉の弁当を受け取って、二人ではけていく。
寂しそうに肩をすくめるたっちんがとても可愛い。ああ、やっぱり芝居の人だなあ(←言い訳)。
姉と結婚し、壮年になった男(高谷大一)は、エンジンの試作品を完成させ、会社を大きくしていきます。
愛する妻との間には三人の娘が生まれ、妻の妹も協力してくれて、仲の良い家族は幸せを満喫していました。
しかし。
夫が部下や取引先たちとさまざまな交渉をしている間に、過労で体調を崩した妻は亡くなってしまう……。
舞台の上手側と下手側で場をわけて、上手側で仕事中の夫、下手側で具合を悪くしながらも娘たちを可愛がる妻、中央の奥に語り部のたっちん、という構造がとても印象的でした。妻の病に全く気付かずに、仕事に没頭する夫。
母親を喪った悲しみに沈む三人の娘たち。帰ってこない父親。
思い余って会社に父親を呼びにいく、幼い末娘がとても可愛い(*^ ^*)。
衝撃の中、「妻との共通の夢を実現するために、会社を大きくする」という歪んだ野望を抱く。
もっと大きく、もっと、もっと。
そんな想いに駆り立てられた彼は、娘たちを部下と結婚させて社内の体制を整え、本社ビルもどんどん大きくなっていく。
そして、最後に遺された末娘に縋りつく父親と、彼をそっと抱き締める娘の細い腕が、とても印象的でした。
長い時間が過ぎて、彼は老年期(西田尭)になる。
娘と結婚させた部下二人と、娘たち三人が彼にかしづく。
やっと、本来の「リア王」のストーリーが始まります。
今までに、「リア王」という舞台作品はパロディも含めていろんなバージョンを観ていますが、そういえば彼の過去を考えたことは無かったな、と思いました。
そうか、「王」だからといって王家に生まれたとは限らない。立志伝中の人物である可能性は、確かにありますよね。
一代で得た富も地位も、後継者選びの失敗ですべてを喪ってしまった男。代々伝えられてきた貴重なすべてを、器量がないばかりに次代に伝えられなかった男。
シェイクスピアが悲劇として描いたのは、どちらだったのでしょうか……?
二人の姉娘とその夫たちとのカルテットのダンスが、振付としても面白かったような気がします。
段ボールに窓をつけた小道具が、積み上げられて本社ビルになるあたりとか、それを一つずつ崩して自分のものにしようと画策するあたりとか。
台詞がないので細かいやり取りは想像するしかないんですが、小道具使いが巧くてスムーズに話が伝わったと思います。
……まあ、リア王の基本的な話を知らないと、難しいかもしれませんが。
王は自分の王国を三人の娘とその婿に分け与えようとする。
長女と二女は喜んで受け取るけれども、妻にそっくりな末娘(橘るみ)は、敢然とこれを拒否して、父親に追い出されてしまう。
そして、末娘を追いだした男がふと振り返ると、すでにすべての財産は二人の婿に奪われた後だった……。
地位も、名誉も、財産も、ビルも、三人の娘たちも。
すべてを喪い、さまよったすえに、彼は故郷近い河川敷に辿り着く。
そして、少年時代と同じように、飛行機のエンジンを造り始める。
冒頭に出てきた浮浪者たちがここで再度登場し、「♪食うものないけど、ほら夢がある」と歌いながら「じいさん」の心配をします。
合間に男を追いだした姉娘たちの様子を挟みながら、飛行機は完成に近づく……
そしてついに、テストフライト。段ボールで作った飛行機に乗って、飛び立つ彼ら。
翌朝、三人はふと呟く。
「お前、昨日どんな夢をみた?」
「…お前と同じさ」
「お前は?お前はどんな夢を観たんだ?」
「あたしもあんたと同じよ」
「じゃあ俺たち、三人とも同じ夢を視たんだな!」
「そうよ。飛行機に乗って、空を飛ぶ夢よ…」
気持ち良かったなあ、良い夢をみたな、と、眩しげに。
たっちんは、河川敷までついてきて老人の世話をしているらしい。
末娘とは連絡を取っている設定なのかな?(説明がないのでそのあたりはよくわからない)
最後にたっちんは、老人が乗る車いすを押しながら呟く。
「私はずっと、彼を愛していました。……彼と、彼の家族と、そして、彼の夢を」
老人が最後に視た夢は、白い服を着た末娘の幻。妻に良く似た末娘の、優しい頬笑み。
末娘の幻に微笑みかけて、穏やかに空を見上げる男。子供のころから夢だった空。飛び立っていく飛行機の幻。
たっちんは、芝居というより語り部的な役どころなので、彼女の芝居のファンとしては若干物足りない感じでしたが、穏やかな語り口調と独特の存在感、そして、やわらかく心に沁みる歌が素晴らしくて、十分満足できました。
やっぱりたっちんは可愛いなあ♪
妻と末娘、メインの二人を踊った橘さんのバレエはさすが。というか、ホントに小柄で華奢で軽やかで、透明感があって若々しい、素敵なダンサーでした♪
彼女の子供時代を踊った松島詩織さんも、すんなりとした綺麗なダンスでした。
二人の姉娘、尾本安代さん・吉田まりさんは、さすがの貫録。身体のラインも保ってらして、すごいなあ。
浮浪者の三人はさすがでした(^ ^)。こんなところで佐渡さんにお会いできるとは思わなかった!やっぱ巧いわー♪舞台が締まりますよね。うん。ああいう人がいると、途端にシェイクスピアっぽくなるのが面白い。
いろいろ面白かったんですが、なんというか、あらためて「リア王」という作品の面白さに気付かせてただいたような気がします。
これ、宝塚で、轟さん主演でやったら面白いんじゃないだろうか。青年時代とか回想しながらやるの。こーディリアと妃を同一人物にすればそれがヒロインにできるし。……となると、二番手は道化かな?(^ ^)。
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和音美桜さんのブログで出演を知って観に行っただけなので、何の公演だか全くわかっていなかったのですが(^ ^;ゞ、要するに、振付家の上田遥さん(安寿ミラさんの公演とかでよくお名前は拝見してました)によるパフォーマンスでした。
1部は若いダンサーたちによるショー、2部がバレエ&歌でつづる「現代版 リア王」で、この「リア王」にたっちんが出演。
劇場に行って、プログラムを見てはじめてたっちんが一幕に出ないことを知り、「たっちんだってジェンヌとしては普通に踊れるんだから、少しくらい出してあげればいいのにー」とか思ったのですが………
始まって2分で納得しました。
ええ、ダンサーのレベル、高っ!!
結論から言うと、たっちんが出ていた二部よりも、一部の方が面白かったです(^ ^)。
■一部:Beat Generation3
オープニングは7人のダンサー。みんな黒づくめだけどお揃いではない黒のシャツとパンツで、シンプルに。
全体のイメージは、かなりなモダンバレエ系。
ちょっと人が入れ替わって、下手奥のタップスペース(共鳴箱替わりの段差がついている)にSAROさんが登場。ゆったりと鳴らすタップの音にあわせて、ダンサーたちが踊りだす。タイトルは「マジシャンと5体の人形」となっていて、SAROがマジシャン、5人の女性ダンサーが人形という設定だったんですね。
とくに人形振りみたいなものはないんですが、タップの音が高まると激しくなって、鎮まるとダンスも留まる、その動きがとても面白かったです。
私の目を惹いたダンサーは、小顔で美人でスタイル抜群の若林美和さん(東京シティ・バレエ団)と、スレンダーでカッコよくてセクシーな作間草さん。特に作間さんは、たとえば劇団四季に入ったら「ソング&ダンス」のヴァリエーションズ(坂田加奈子版)を踊ってほしい感じでした。入団しないと思うけどね(^ ^)。シャープでハンサムで、とても女性には見えないラインも綺麗で、すごく好きかも♪
人形たちがハケると、タップのSAROさんとドラムのタツルさんによるパフォーマンス。二人の掛け合いがすごく面白かった!ああいうのは初めて観たなあ。
タップはダンスであると同時に音楽である、というのがすごく新鮮。玉野和紀さんのショーでも、たまに音楽を止めてタップだけで魅せることがあるけど、こんなに割り切ってタップを音楽扱いしたのは観たことがないです。うん。面白かった!!
二人の掛け合いが一段落すると、下手から詰襟の学生服の青年(少年かな?受験生ってどっちだ?)(キャストは大貫勇輔さん)が登場。
生真面目な感じで歩いてくるけど、タップとドラムの音に触発されていきなり踊りだす、という、まあ良くある場面というか(^ ^)。でも、よくあるとは言えないのが大貫さんのダンス力。ものすごいジャンプ力で、草月ホールの小さな舞台をところ狭しと飛び回ってました(^ ^)。学生服の下に着ていた蛍光グリーンの衣装ともども、まー、面白かったです。
ただ、踊りはじめたら上着はちゃんと脱いだほうがいいと思うなあ。ちょっと踊りにくそうに見えました。
受験生がハケると、今度は上手からランドセルを背負った少女(枡谷まい子)が登場。SAROと絡んで踊りまくります。……いや、枡谷さん、キュートで可愛くて、小学生も全然OKなんですけど……ただ、問題は、脚がものすごいダンサー脚なんですよね(T T)。その脚でホットパンツはやめてほしかった!(溜息)
女性ダンサー4人のかっこいいダンスを挟んで、「老人の青春」。
ダンスショーでこういうタイトルがつくと、つい反射的に「ミスタ・ボージャングル」を連想するのですが、、、音楽は全く関係なかったです。
賑やかな若者たちのダンスが終わると、上手から「老人」(群青)が登場。ゆっくりと小芝居しながら舞台の真中まで来て、そこで衣装を脱ぎ棄てて踊りだす、という内容は、ほぼ予想どおりでしたけど(^ ^)。
群青さんのダンスは…ジャンルでいうと何になるんだ?(プログラムに出演者のプロフィールを書いてほしいなー)ああいうダンス(ブレイクダンス?)ってあまり観たことがないので、面白かったです。
次の場面は、満員電車……かな?
箆津弘順さんがメインで、電車の中で本を読んでいるサラリーマン。なんだけど、隣に座った傍若無人な若者(SARO)が、本を覗き込んできたり、寄りかかって寝ちゃったりするのにキレて踊りだす、みたいな、面白い場面でした。箆津さんのダンスも凄かったけど、この場面はSAROさんのとぼけた間が最高!だったかな。
続けて、「白昼夢」ってことで、……箆津さんが電車の中でみた夢、みたいなかんじでカルメン(若林美和)が登場。「ハバネラ」に合わせて踊る若林さんがとても綺麗。後ろ姿が超色っぽいです。レオタードの脚の付け根にひらひらとレースのついた衣装(よく見るけど、何か名前とかあるのかしら)からすんなり伸びた脚がすごくきれいで、クラシカルに美しいダンスでした(*^ ^*)。まあでも、若林さんの本来のイメージは、カルメンほど生身の女っぽさではないような気がしましたけどね(^ ^)。
次は「丸の内ビジネスマン」というタイトルで、白いシャツにネクタイの男性二人(穴吹惇、後藤和雄)が対で踊るナンバー。お二人ともすごく巧いんだけど、残念ながら全然揃ってなくて(汗)、、、振付の本来の意図はどうだったんだろう?とか思いながら観てしまいました。
次が「トマケ」。本当に「トマケ」だったの!!(←星組「BOLERO」参照)
音楽が流れてきた瞬間に耳を疑いましたわ。ともみん(夢乃聖夏)の「トマケトマケトマケ!!」の幻が目の前を走って行った(^ ^;ゞ。いやー、あの曲って原曲ありだったんだ^!本当にああいう曲があるのか!で、本当にああいう歌詞なんですね(滝汗)。いやはや、びっくり(@ @)。
ダンサーは上田はる美と清水フミヒト。派手な柄の服に長いリボンを振りまわしながらのダンスで、曲の雰囲気にもあっていたし、良かったと思います。でもあのギラギラな衣装での「トマケトマケ!」を観た身には、若干物足りないかも(涙目)
次が「セレブな二人」というタイトルで、白いパンツスーツ(?)の平多利江&シースルーの黒っぽいシャツに白いパンツの後藤和雄。華やかな魅せるダンスでしたね。小柄な平多さんが踊りだすと大きく見えるわ♪
で、暗転すると客席から作間草&大貫勇輔の二人が登場。タイトルは「東京カラス」。
いかにもモダンっぽいダンスシーンでしたが、二人ともめっちゃ格好よくて、見惚れました。全幕とおしてこの場面が一番好きかも。ホールドしての早い振りが多くて、ハイレベルなアイスダンスみたい、っていうのかな。ところどころに派手なリフトが入って、それも含めてすごく良かったです。
この後は、群青さんとSAROさんの「タップの会話」を経て、フィナーレは全員。オープニングと同じ黒の衣装で、女性陣の背中がとっても綺麗♪
どの場面も面白かったけど、やっぱり「東京カラス」と、あとは最初の「マジシャンと5体の人形」が素敵でした♪
あああ、みっぽー(美鳳あや)が卒業したら、年に一回で良いからこういうのに出てくれないだろうか。OGの麗百愛ちゃんとかも。
としちゃん(宇月颯)も、まだ当分卒業しないはずだから(するなよ)無理だけど、、、いずれはこういうパフォーマンスも魅せてほしい!っていうか、年明けの園加のバウにこのレベルを求めるのは間違っているのだろうか……。
■二部:現代版リア王
幕があがると、段ボールに囲まれたセットの中で、河川敷の浮浪者たち(宮川安利、佐渡稔、坂本あきら)が歌っている。
♪食うものないけど ほら 夢がある
♪金はないけど ほら 友がいる
奇妙に明るい段ボールハウスの長屋に、一人の老人が紛れ込んでくる……
舞台奥にピアノがあって、そこで宮川彬良さんがピアノを弾いていました。
音楽はそれだけ、かな。BGMも、全部宮川さんが弾いていたと思います。
たっちんが登場して、語り始めます。老人の過去らしきものを。
小さな町工場に生まれた少年は、父親の本棚でみた「スーパーエンジン」のアイディアを実現し、それを飛行機に積んで世界中を飛び回る夢を持っていました。
隣家の双子の姉妹は、そんな彼の夢を共有し、彼の描いた設計図に沿ってラジコン飛行機を作り、夢を語り合います。
たっちんの穏やかなナレーションの後ろで、子役の三人が踊るのですが、いやー、みんな巧いなあ(@ @)。三人とも中学生くらいなのでしょうか?脚もきれいにあがるし、バランスもいいし、、、なによりスタイルが良い(^ ^)。いまどきの子供は、本当にスタイルが良いんですねぇ。
やがて三人は工業大学に入学します。
役者が入れ替わり、青年(上田遥)と双子の姉(橘るみ・東京シティ・バレエ団)と妹(たっちん)の三人で踊りだす。
……いや、あの、、、そりゃーたしかにたっちんはジェンヌとして非常にスタイルが良い方ではなかったけどさ。でも橘さん、小柄で華奢にもほどがあるよ(汗)。娘役としても小柄なほうだったたっちんよりもさらに一回り小さく、横や厚みは、たぶん半分くらい(←失礼)。なのに、『双子』の設定で、良く似たオーバーオールを着て、上田さんを中心に左右で対称で踊られた日には……
いったいなんの罰ゲームですか、と(^ ^;ゞ
バラけて違う振りで踊り始めると、たっちんもたっちんなりにきれいなんだどなーっ。
赤い布に包んだお弁当を渡そうとして逡巡する橘さんのダンスが、すごくきれいで良かったです♪しかし、あのお弁当箱、小夏が銀ちゃんに渡そうと思って持ってきた弁当箱にすごーーーく似ているのは気のせいか?
当然のように青年は姉と恋を語り、たっちんが差し出したお弁当には見向きもせずに、姉の弁当を受け取って、二人ではけていく。
寂しそうに肩をすくめるたっちんがとても可愛い。ああ、やっぱり芝居の人だなあ(←言い訳)。
姉と結婚し、壮年になった男(高谷大一)は、エンジンの試作品を完成させ、会社を大きくしていきます。
愛する妻との間には三人の娘が生まれ、妻の妹も協力してくれて、仲の良い家族は幸せを満喫していました。
しかし。
夫が部下や取引先たちとさまざまな交渉をしている間に、過労で体調を崩した妻は亡くなってしまう……。
舞台の上手側と下手側で場をわけて、上手側で仕事中の夫、下手側で具合を悪くしながらも娘たちを可愛がる妻、中央の奥に語り部のたっちん、という構造がとても印象的でした。妻の病に全く気付かずに、仕事に没頭する夫。
母親を喪った悲しみに沈む三人の娘たち。帰ってこない父親。
思い余って会社に父親を呼びにいく、幼い末娘がとても可愛い(*^ ^*)。
衝撃の中、「妻との共通の夢を実現するために、会社を大きくする」という歪んだ野望を抱く。
もっと大きく、もっと、もっと。
そんな想いに駆り立てられた彼は、娘たちを部下と結婚させて社内の体制を整え、本社ビルもどんどん大きくなっていく。
そして、最後に遺された末娘に縋りつく父親と、彼をそっと抱き締める娘の細い腕が、とても印象的でした。
長い時間が過ぎて、彼は老年期(西田尭)になる。
娘と結婚させた部下二人と、娘たち三人が彼にかしづく。
やっと、本来の「リア王」のストーリーが始まります。
今までに、「リア王」という舞台作品はパロディも含めていろんなバージョンを観ていますが、そういえば彼の過去を考えたことは無かったな、と思いました。
そうか、「王」だからといって王家に生まれたとは限らない。立志伝中の人物である可能性は、確かにありますよね。
一代で得た富も地位も、後継者選びの失敗ですべてを喪ってしまった男。代々伝えられてきた貴重なすべてを、器量がないばかりに次代に伝えられなかった男。
シェイクスピアが悲劇として描いたのは、どちらだったのでしょうか……?
二人の姉娘とその夫たちとのカルテットのダンスが、振付としても面白かったような気がします。
段ボールに窓をつけた小道具が、積み上げられて本社ビルになるあたりとか、それを一つずつ崩して自分のものにしようと画策するあたりとか。
台詞がないので細かいやり取りは想像するしかないんですが、小道具使いが巧くてスムーズに話が伝わったと思います。
……まあ、リア王の基本的な話を知らないと、難しいかもしれませんが。
王は自分の王国を三人の娘とその婿に分け与えようとする。
長女と二女は喜んで受け取るけれども、妻にそっくりな末娘(橘るみ)は、敢然とこれを拒否して、父親に追い出されてしまう。
そして、末娘を追いだした男がふと振り返ると、すでにすべての財産は二人の婿に奪われた後だった……。
地位も、名誉も、財産も、ビルも、三人の娘たちも。
すべてを喪い、さまよったすえに、彼は故郷近い河川敷に辿り着く。
そして、少年時代と同じように、飛行機のエンジンを造り始める。
冒頭に出てきた浮浪者たちがここで再度登場し、「♪食うものないけど、ほら夢がある」と歌いながら「じいさん」の心配をします。
合間に男を追いだした姉娘たちの様子を挟みながら、飛行機は完成に近づく……
そしてついに、テストフライト。段ボールで作った飛行機に乗って、飛び立つ彼ら。
翌朝、三人はふと呟く。
「お前、昨日どんな夢をみた?」
「…お前と同じさ」
「お前は?お前はどんな夢を観たんだ?」
「あたしもあんたと同じよ」
「じゃあ俺たち、三人とも同じ夢を視たんだな!」
「そうよ。飛行機に乗って、空を飛ぶ夢よ…」
気持ち良かったなあ、良い夢をみたな、と、眩しげに。
たっちんは、河川敷までついてきて老人の世話をしているらしい。
末娘とは連絡を取っている設定なのかな?(説明がないのでそのあたりはよくわからない)
最後にたっちんは、老人が乗る車いすを押しながら呟く。
「私はずっと、彼を愛していました。……彼と、彼の家族と、そして、彼の夢を」
老人が最後に視た夢は、白い服を着た末娘の幻。妻に良く似た末娘の、優しい頬笑み。
末娘の幻に微笑みかけて、穏やかに空を見上げる男。子供のころから夢だった空。飛び立っていく飛行機の幻。
たっちんは、芝居というより語り部的な役どころなので、彼女の芝居のファンとしては若干物足りない感じでしたが、穏やかな語り口調と独特の存在感、そして、やわらかく心に沁みる歌が素晴らしくて、十分満足できました。
やっぱりたっちんは可愛いなあ♪
妻と末娘、メインの二人を踊った橘さんのバレエはさすが。というか、ホントに小柄で華奢で軽やかで、透明感があって若々しい、素敵なダンサーでした♪
彼女の子供時代を踊った松島詩織さんも、すんなりとした綺麗なダンスでした。
二人の姉娘、尾本安代さん・吉田まりさんは、さすがの貫録。身体のラインも保ってらして、すごいなあ。
浮浪者の三人はさすがでした(^ ^)。こんなところで佐渡さんにお会いできるとは思わなかった!やっぱ巧いわー♪舞台が締まりますよね。うん。ああいう人がいると、途端にシェイクスピアっぽくなるのが面白い。
いろいろ面白かったんですが、なんというか、あらためて「リア王」という作品の面白さに気付かせてただいたような気がします。
これ、宝塚で、轟さん主演でやったら面白いんじゃないだろうか。青年時代とか回想しながらやるの。こーディリアと妃を同一人物にすればそれがヒロインにできるし。……となると、二番手は道化かな?(^ ^)。
.
青山劇場にて、ブロードウェイミュージカル「パル・ジョーイ」を観劇してまいりました。
主要人物は以下のとおり。
ジョーイ 坂本昌行
ヴェラ 高畑淳子
グラディス 彩吹真央
リンダ 桜乃彩音
マイク 青山明
アンサンブルは、ほぼ全員が名前もついている通し役で、歌も歌える個性的なダンサーぞろいでした。宝塚ファンとして、山田裕美子さんが出ていらっしゃたことを書いておこう。他にも、元四季の方とか、他の舞台で拝見したことがある方が何人かいましたが、よく知っているというほどの人はいなかった、かな。
メインキャストもアンサンブルも、歌も踊りも両方高水準な人が揃っていて、主催・東京グローブ座にふさわしい、なかなか手堅い座組だったと思います。
作曲はリチャード・ロジャース、作詞はローレンツ・ハート。ハマースタインと組む前のロジャースの名作のひとつで、私も何曲かCDなどで聴いたことがありましたが、「よく知っている」という感じではないかなあ。
今回の翻訳・訳詞・演出は吉川徹さん。座組の印象以上に手堅い演出だったような気がします。
なんていうか、全体的に「手堅い」というか……歌う人も踊る人もみんな巧いんだけど、ぶっちゃけ華が足りない、っていうのが感想かな。
作品としての「古さ」とか、「時代に合わない」みたいなのはありませんでした。ショーシーンがふんだんにあって、なかなかに色っぽい、面白い作品だったと思います。。
1930年代。
流れ者のクラブシンガー、ジョーイは、いつか自分の店を持ち、自分にしかできない夢のショーを創る、という野望を抱いて、アメリカ東部をうろうろしている。
そんな彼がやってきたのは、シカゴのチープなナイトクラブ「サウスサイド」。残念ながらシンガーもダンサーも足りていると言われた彼は、MCの職を得る。
その店には、昔の恋人・グラディスがスター歌手として働いていた……。
女の子とみれば手当たり次第なジョーイは、店の女の子たちとよろしくやりつつ、街のコーヒーショップですれ違った女の子(リンダ)をナンパしたりして、グラディスをイラつかせる。そんなとき、ふと気まぐれで「サウスサイド」に現れた大富豪夫人のヴェラを口説いてモノにしたジョーイは、ヴェラに「サウスサイド」を買い取らせ、「シェ・ジョーイ」と店名も変えさせて、自分の思う通りの斬新なショーを上演する……。
基本的にこの物語は、「蒲田行進曲」と同様、主役はジョーイではなく、彼を取り巻く三人の女性たちなのだ、と思いました。
だから、「蒲田」の銀ちゃんが強烈な個性で作品の象徴たることができたように、タイトルロールであるジョーイも、強烈な何か(魅力)を見せてくれないことには、作品がなりたたないんですよね。
とにかく、どんなにひどいことをされてもジョーイが好きと思う女が三人も出てくるわけなので、それに説得力がないと観ていて入り込めない。
そして。
非常に残念なことに、坂本昌行さんっていうのはそういう役者じゃないんだなーと思ってしまいました(T T)。
姿も良いし歌えるし踊れるし、ジャニーズ事務所とは思えない(失礼)実力派の俳優だと思うのですが、どうもピンと来ないんですよね。なんだろう。どうにもこういう、、、破滅型というか、妄想型の役は似合わないタイプ。
彼の主演作も何作か観ているはずなんですが、あまり印象に残らないんですよ、いつも。なんていうのかな、ハチャメチャさが足りない、とかが近いのかな?
逆に、正直者でまっすぐな青年役みたいなのを観たことがないんですよね。そういうのの方が嵌りそうな気がする。「クレイジーフォーユー」のボビーみたいな、明るいハッピーミュージカルの青年役。。
作品内容もなにもかも全然違うんですけど、「パル・ジョーイ」を観ながら、昔観た東宝の「ハウトゥサクシード」を思い出しました。宝塚で真矢みきさんがやったやつでも、最近の西川貴教さんのでもなく、高島政伸さんのフィンチ&高嶺ふぶきさんのローズマリー版なんですが。
フィンチとジョーイ、全然違う役なんですけど、ちょっとした共通点があると思うんですよね。つまり、どちらも女性視点で冷静にみると非常に「嫌な奴」である、ということ。
でも、そういう「最低の男」を魅力的に見せるのがスターの仕事 で、そういう仕事ができる「スター」は とりあえず宝塚にはたくさんいるけど、外部にはあまりいない んですよ、多分。
「ハウトゥサクシード」を観た時、「どうしてこんなサイテー男が主人公の話が宝塚で受けたんだろう?」と思ったのですが、まあいろいろ変更もされているんでしょうけれども、たぶん、主人公自身がもつ魅力というか輝きが段違いなんだろうな、と思ったんですね。真矢みきだから許された。私は観たことはないのですが、たぶん、そんな感じなんだろうな、と。
「蒲田行進曲」もそうですよね。銀ちゃんも相当なサイテー男です。でも、彼が愛されることに違和感は感じない。それは、銀ちゃんが魅力的だからだと思うんですよ。
フィンチも本来はそうなんだろうし、ジョーイもそうでなくてはいけない。春に観た「The Music Man」の西川貴教さんも、ケチな詐欺師のくせにめちゃめちゃ可愛くて魅力的でした。自分の夢のために手段を選ばない男は、嫌な男だけど魅力的なんですよね。それも、女を食い物にするタイプの「サイテー男」には、女たちが次々に彼に惚れてしまうだけの魅力が必要です。
たぶん、そういうのをひっくるめて「セックスアピール」っていうんだろうなあ……。うーん、坂本くんのファンの方は、彼にセックスアピールを感じるのかしら。そのあたりが微妙に謎だな。
せめて、作品がコメディだったらなあ、だいぶ印象が違うんだけど。作品自体には多少のコメディ要素があったけど、演出がすごくシリアスだったからなあ……。
そんなわけで。
登場人物はみんな魅力的で楽しかったし、みどころの多い作品でしたが、坂本くんのファンではない私には、ラストシーンが余計だとしか思えませんでした。
(以下、ネタばれしています。注意)
ヴェラに捨てられ、シカゴを出ていくジョーイ。最後に人手に渡った「シェ・ジョーイ」に来てぼーっとしていると、グラディスが現れる。
「これからどうすんの?」
「ニューヨークに戻るよ。もう一度(ショースターとして)がんばってみる」
「そう。あんたは飽きっぽいけど、今度こそ最後まで、くじけないでね。……あたしはここ(シカゴ)でもう少しがんばってみるわ」
「そうか」
「近くへ来たら寄って頂戴」
「もちろん」
みたいな、そんなありきたりな会話をして、別れていく二人。
……いらん。絶対いらん。
この会話の内容とか、、オリジナル通りなんだろうか。ここまでをあれだけ皮肉な肉付けをしてきたのに、ここでひっくり返すとかアリ!?
こんなシーンで終わるくらいだったら、もっと宝塚っぽく、「シェ・ジョーイ」で過去を振り返り、もう一度原点に戻ることを決意したジョーイがソロ歌でも一曲歌って終わらせ、最後にフィナーレをつけたほうが何十倍もいいと思う。
宝塚って偉大だなあ。偉大なるワンパターンって偉大だなあ……。
■ヴェラ(高畑淳子)
大富豪夫人。ある夜、気まぐれに安酒場「サウスサイド」に足を踏み入れて、ジョーイと出会う。
素晴らしかった!
おっとりとした大富豪夫人の貫録と、豊満なカラダ。大富豪の夫は事業に忙しくて家にはほとんどいない。その寂しさを慰める若いツバメがたくさん居ても、何か満たされない、怯えた少女のような一面が隠しきれない。
彼女を見ていると、そんな貴婦人がジョーイに惹かれた過程がよくわかります。言いなりのイエスマンしかいなかった女性が、初めてであった反骨精神、若さ故のクリエイティブなエネルギーに灼かれてしまったのだ、と。
ただ、彼女に対抗するには坂本くんのジョーイはあまりにも小粒だった、という気がしますけどね。
初めて愛し合った翌朝に歌うソロ「Bewitched」の感動と、二人の別れの場面でのリプライズ。
涙をいっぱいに溜めた目で、じっと恋しい男を見凝めながら、「もう終わりよ」と告げる、貴婦人のプライドが素晴らしい。本当に素晴らしかった!!
最後にリンダに会いに来るところも凄く好きです。
皮肉な結末だけど、彼女の人生はたぶん豊かになったと思う。ジョーイに出会う前よりも。そう、感じさせてくれた女優に、乾杯。
■グラディス(彩吹真央)
ジョーイの昔の恋人。「サウスサイド」のスターシンガー。
卒業後、初のミュージカルにして、2時間半の上演時間のほとんどを、ダルマで過ごしてくれたユミコさん。
あの美脚を出しっぱなしにしてくれた衣装の小林巨和さんに感謝!一幕の途中の、レーシーな細身のシースルードレスをダルマの上に着ていた衣装が一番好きです。
髪形も衣装(←ダルマに限らず!)も、とても似合っていて素敵でした♪。パンフレットの写真とは雲泥の差(*^ ^*)。
ただ。色気なんて全く期待してなかったけど、それにしても、あの役で脚を全開にするような振付とかもあるのに、ひとかけらの色気も無いのはすごい(感心)。美脚すぎるのも考えものかも。あまりにも細すぎ&長すぎで、色気が感じられない。胸元はがんばって造ってたのになあ。特に今回、アンサンブルの女性陣がみなさん脚はムチムチ系の色気で勝負!タイプが多かったので、ユミコさんの美脚が浮いてましたね(涙)。
それにしても、本当にスタイルが良い!!それだけでも十分、「スター」でした。
歌もさすが。ただ、ユミコさんの声はどちらかというと癒し系なので、グラディスのナンバーはもう少しパンチのある声で聴いてみたいな、と思ったところもありましたが……。
■リンダ(桜乃彩音)
田舎からシカゴに出てきたばかりの純真な少女。コーヒーショップでジョーイにナンパされ、恋心を抱く。
彩音ちゃんは、、、変わらないなあ、と思いました。宝塚時代と同じ芝居をしている感じ。
でも、その空気を読まない感じが、今回の役にすごく似合っていて、はまり役でした。
ジョーイに片思いして右往左往するところとか、とにかく可愛い!って感じでした♪
歌も真飛さんと組んだころからどんどん安定してきてましたが、今回あらためて聴いて、リンダの音域はOKなんだな、と思いました。
ジョーイとのデュエットも、ヴェラとのデュエットも、どちらもとてもよかったです!
■マイク(青山明)
「サウスサイド」のマネージャー。故郷の田舎に帰って小さな店を持つのが夢の小心者。
はまり役すぎて笑っちゃいました(^ ^)一曲だけ、ショーシーンで歌ってくれたのが嬉しかったなあ。
いやー、相変わらずいい声でした♪
.
主要人物は以下のとおり。
ジョーイ 坂本昌行
ヴェラ 高畑淳子
グラディス 彩吹真央
リンダ 桜乃彩音
マイク 青山明
アンサンブルは、ほぼ全員が名前もついている通し役で、歌も歌える個性的なダンサーぞろいでした。宝塚ファンとして、山田裕美子さんが出ていらっしゃたことを書いておこう。他にも、元四季の方とか、他の舞台で拝見したことがある方が何人かいましたが、よく知っているというほどの人はいなかった、かな。
メインキャストもアンサンブルも、歌も踊りも両方高水準な人が揃っていて、主催・東京グローブ座にふさわしい、なかなか手堅い座組だったと思います。
作曲はリチャード・ロジャース、作詞はローレンツ・ハート。ハマースタインと組む前のロジャースの名作のひとつで、私も何曲かCDなどで聴いたことがありましたが、「よく知っている」という感じではないかなあ。
今回の翻訳・訳詞・演出は吉川徹さん。座組の印象以上に手堅い演出だったような気がします。
なんていうか、全体的に「手堅い」というか……歌う人も踊る人もみんな巧いんだけど、ぶっちゃけ華が足りない、っていうのが感想かな。
作品としての「古さ」とか、「時代に合わない」みたいなのはありませんでした。ショーシーンがふんだんにあって、なかなかに色っぽい、面白い作品だったと思います。。
1930年代。
流れ者のクラブシンガー、ジョーイは、いつか自分の店を持ち、自分にしかできない夢のショーを創る、という野望を抱いて、アメリカ東部をうろうろしている。
そんな彼がやってきたのは、シカゴのチープなナイトクラブ「サウスサイド」。残念ながらシンガーもダンサーも足りていると言われた彼は、MCの職を得る。
その店には、昔の恋人・グラディスがスター歌手として働いていた……。
女の子とみれば手当たり次第なジョーイは、店の女の子たちとよろしくやりつつ、街のコーヒーショップですれ違った女の子(リンダ)をナンパしたりして、グラディスをイラつかせる。そんなとき、ふと気まぐれで「サウスサイド」に現れた大富豪夫人のヴェラを口説いてモノにしたジョーイは、ヴェラに「サウスサイド」を買い取らせ、「シェ・ジョーイ」と店名も変えさせて、自分の思う通りの斬新なショーを上演する……。
基本的にこの物語は、「蒲田行進曲」と同様、主役はジョーイではなく、彼を取り巻く三人の女性たちなのだ、と思いました。
だから、「蒲田」の銀ちゃんが強烈な個性で作品の象徴たることができたように、タイトルロールであるジョーイも、強烈な何か(魅力)を見せてくれないことには、作品がなりたたないんですよね。
とにかく、どんなにひどいことをされてもジョーイが好きと思う女が三人も出てくるわけなので、それに説得力がないと観ていて入り込めない。
そして。
非常に残念なことに、坂本昌行さんっていうのはそういう役者じゃないんだなーと思ってしまいました(T T)。
姿も良いし歌えるし踊れるし、ジャニーズ事務所とは思えない(失礼)実力派の俳優だと思うのですが、どうもピンと来ないんですよね。なんだろう。どうにもこういう、、、破滅型というか、妄想型の役は似合わないタイプ。
彼の主演作も何作か観ているはずなんですが、あまり印象に残らないんですよ、いつも。なんていうのかな、ハチャメチャさが足りない、とかが近いのかな?
逆に、正直者でまっすぐな青年役みたいなのを観たことがないんですよね。そういうのの方が嵌りそうな気がする。「クレイジーフォーユー」のボビーみたいな、明るいハッピーミュージカルの青年役。。
作品内容もなにもかも全然違うんですけど、「パル・ジョーイ」を観ながら、昔観た東宝の「ハウトゥサクシード」を思い出しました。宝塚で真矢みきさんがやったやつでも、最近の西川貴教さんのでもなく、高島政伸さんのフィンチ&高嶺ふぶきさんのローズマリー版なんですが。
フィンチとジョーイ、全然違う役なんですけど、ちょっとした共通点があると思うんですよね。つまり、どちらも女性視点で冷静にみると非常に「嫌な奴」である、ということ。
でも、そういう「最低の男」を魅力的に見せるのがスターの仕事 で、そういう仕事ができる「スター」は とりあえず宝塚にはたくさんいるけど、外部にはあまりいない んですよ、多分。
「ハウトゥサクシード」を観た時、「どうしてこんなサイテー男が主人公の話が宝塚で受けたんだろう?」と思ったのですが、まあいろいろ変更もされているんでしょうけれども、たぶん、主人公自身がもつ魅力というか輝きが段違いなんだろうな、と思ったんですね。真矢みきだから許された。私は観たことはないのですが、たぶん、そんな感じなんだろうな、と。
「蒲田行進曲」もそうですよね。銀ちゃんも相当なサイテー男です。でも、彼が愛されることに違和感は感じない。それは、銀ちゃんが魅力的だからだと思うんですよ。
フィンチも本来はそうなんだろうし、ジョーイもそうでなくてはいけない。春に観た「The Music Man」の西川貴教さんも、ケチな詐欺師のくせにめちゃめちゃ可愛くて魅力的でした。自分の夢のために手段を選ばない男は、嫌な男だけど魅力的なんですよね。それも、女を食い物にするタイプの「サイテー男」には、女たちが次々に彼に惚れてしまうだけの魅力が必要です。
たぶん、そういうのをひっくるめて「セックスアピール」っていうんだろうなあ……。うーん、坂本くんのファンの方は、彼にセックスアピールを感じるのかしら。そのあたりが微妙に謎だな。
せめて、作品がコメディだったらなあ、だいぶ印象が違うんだけど。作品自体には多少のコメディ要素があったけど、演出がすごくシリアスだったからなあ……。
そんなわけで。
登場人物はみんな魅力的で楽しかったし、みどころの多い作品でしたが、坂本くんのファンではない私には、ラストシーンが余計だとしか思えませんでした。
(以下、ネタばれしています。注意)
ヴェラに捨てられ、シカゴを出ていくジョーイ。最後に人手に渡った「シェ・ジョーイ」に来てぼーっとしていると、グラディスが現れる。
「これからどうすんの?」
「ニューヨークに戻るよ。もう一度(ショースターとして)がんばってみる」
「そう。あんたは飽きっぽいけど、今度こそ最後まで、くじけないでね。……あたしはここ(シカゴ)でもう少しがんばってみるわ」
「そうか」
「近くへ来たら寄って頂戴」
「もちろん」
みたいな、そんなありきたりな会話をして、別れていく二人。
……いらん。絶対いらん。
この会話の内容とか、、オリジナル通りなんだろうか。ここまでをあれだけ皮肉な肉付けをしてきたのに、ここでひっくり返すとかアリ!?
こんなシーンで終わるくらいだったら、もっと宝塚っぽく、「シェ・ジョーイ」で過去を振り返り、もう一度原点に戻ることを決意したジョーイがソロ歌でも一曲歌って終わらせ、最後にフィナーレをつけたほうが何十倍もいいと思う。
宝塚って偉大だなあ。偉大なるワンパターンって偉大だなあ……。
■ヴェラ(高畑淳子)
大富豪夫人。ある夜、気まぐれに安酒場「サウスサイド」に足を踏み入れて、ジョーイと出会う。
素晴らしかった!
おっとりとした大富豪夫人の貫録と、豊満なカラダ。大富豪の夫は事業に忙しくて家にはほとんどいない。その寂しさを慰める若いツバメがたくさん居ても、何か満たされない、怯えた少女のような一面が隠しきれない。
彼女を見ていると、そんな貴婦人がジョーイに惹かれた過程がよくわかります。言いなりのイエスマンしかいなかった女性が、初めてであった反骨精神、若さ故のクリエイティブなエネルギーに灼かれてしまったのだ、と。
ただ、彼女に対抗するには坂本くんのジョーイはあまりにも小粒だった、という気がしますけどね。
初めて愛し合った翌朝に歌うソロ「Bewitched」の感動と、二人の別れの場面でのリプライズ。
涙をいっぱいに溜めた目で、じっと恋しい男を見凝めながら、「もう終わりよ」と告げる、貴婦人のプライドが素晴らしい。本当に素晴らしかった!!
最後にリンダに会いに来るところも凄く好きです。
皮肉な結末だけど、彼女の人生はたぶん豊かになったと思う。ジョーイに出会う前よりも。そう、感じさせてくれた女優に、乾杯。
■グラディス(彩吹真央)
ジョーイの昔の恋人。「サウスサイド」のスターシンガー。
卒業後、初のミュージカルにして、2時間半の上演時間のほとんどを、ダルマで過ごしてくれたユミコさん。
あの美脚を出しっぱなしにしてくれた衣装の小林巨和さんに感謝!一幕の途中の、レーシーな細身のシースルードレスをダルマの上に着ていた衣装が一番好きです。
髪形も衣装(←ダルマに限らず!)も、とても似合っていて素敵でした♪。パンフレットの写真とは雲泥の差(*^ ^*)。
ただ。色気なんて全く期待してなかったけど、それにしても、あの役で脚を全開にするような振付とかもあるのに、ひとかけらの色気も無いのはすごい(感心)。美脚すぎるのも考えものかも。あまりにも細すぎ&長すぎで、色気が感じられない。胸元はがんばって造ってたのになあ。特に今回、アンサンブルの女性陣がみなさん脚はムチムチ系の色気で勝負!タイプが多かったので、ユミコさんの美脚が浮いてましたね(涙)。
それにしても、本当にスタイルが良い!!それだけでも十分、「スター」でした。
歌もさすが。ただ、ユミコさんの声はどちらかというと癒し系なので、グラディスのナンバーはもう少しパンチのある声で聴いてみたいな、と思ったところもありましたが……。
■リンダ(桜乃彩音)
田舎からシカゴに出てきたばかりの純真な少女。コーヒーショップでジョーイにナンパされ、恋心を抱く。
彩音ちゃんは、、、変わらないなあ、と思いました。宝塚時代と同じ芝居をしている感じ。
でも、その空気を読まない感じが、今回の役にすごく似合っていて、はまり役でした。
ジョーイに片思いして右往左往するところとか、とにかく可愛い!って感じでした♪
歌も真飛さんと組んだころからどんどん安定してきてましたが、今回あらためて聴いて、リンダの音域はOKなんだな、と思いました。
ジョーイとのデュエットも、ヴェラとのデュエットも、どちらもとてもよかったです!
■マイク(青山明)
「サウスサイド」のマネージャー。故郷の田舎に帰って小さな店を持つのが夢の小心者。
はまり役すぎて笑っちゃいました(^ ^)一曲だけ、ショーシーンで歌ってくれたのが嬉しかったなあ。
いやー、相変わらずいい声でした♪
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No Day but Today【2】
2010年10月14日 ミュージカル・舞台さっき、家に帰ってきて一段落ついてCSをつけたら、「ロミオとジュリエット」の「Aimer」が流れてきたので吃驚しました。
安寿ミラさんの「Female Vol.10」の中で使われていたんですが、やっぱり良い曲ですよね(^ ^)。
さて。
シアタークリエにて、「RENT」を観劇してまいりました。
二年前に観劇したときの日記に、リンクしておきますね。
http://80646.diarynote.jp/?day=20081130
……作品についてはあんまり書いてないけど、いいかしら(^ ^;
私がああだこうだ言うよりも、クリエに行ってみてください、ということで。
私が観た日のンメインキャストは、こちら。
【マーク】 福士誠治
【ロジャー】 Anis(MONORAL)
【コリンズ】 米倉利紀
【ミミ】 ソニン
【エンジェル】中島卓偉
【ジョアンヌ】Shiho
【モーリーン】Miz
【ベニー】 白川裕二郎
二年前と同じメンバーは、コリンズの米倉さんとベニーの白川さん、ジョアンヌのShihoさんとモーリーンのMiz(=Mizrock)。
4人とも、おおまかな印象は前回とそんなに大きくは違わなかったかなあ。
米倉さんのコリンズが素晴らしいのも、
白川さんのベニーが格好良いのも、
Shihoさんは美人だけど、ジョアンヌはもっと低音に豊かな響きのある声の人の方がいいのになあ、と思ったことも。
Mizの印象も、あまり変ってません。もう少し色気というかセクシュアルなイメージがあるともっと良いのに、とも思うんですが、とにかくキュートで無茶苦茶で、そして、可愛かった(^ ^)。
「Take Me Or Leave Me」を歌いながら、コロコロと変る表情が好きです。
……っていうか、二年前は「ダブルキャストの役については、両方観てから書きます」なんて書いておいて、結局書かなかったのね、私ってば(汗)
はじめて観るメンバーの中で、シングルキャストなのはマーク役の福士誠治さんのみ。
前回の森山未来くんのマークは、アンサンブルと一緒に踊りまくる「トリックスター」的な存在だったのですが、今回はどうなるんだろう?と思っていたのですが、、、
……思いのほか、ふつうでした(^ ^;
前回観たとき、エリカ・シュミットによる新演出の目玉は『マークをトリックスターにした』ことだと思っていたのですが、、、、そういうわけではなかったんだなあ(^ ^;ゞ
マークって、なんというか、設定的に“ごくまともでつまらない常識人”なんですよね。そもそも、この作品は元ネタがラ・ボエーム(パリの芸術家たち)なので、個性的な登場人物たちと観客を結ぶ、唯一の『常識人』でなくてはならないんですよ、マークって。
なのに。
今回のマークは、仲間内での「唯一のまともな=ツマラナイ」人物であることに忸怩たる思いをいだいていることを、すごく鮮明に表していたと思います。
彼は、そういう自分が好きじゃないんですよね。彼にとって、「まとも」であることは、芸術家としては「無能」であることとイコールだから。
だから、ヤスが銀ちゃんに憧れたように、マークはHIVポジティヴな人々に憧れを抱く。
「俺?俺はここにいる。……なにも変らず」
という台詞の深さが面白い、と。
「What You Own」で歌い上げる彼の「納得」のかたちもすごく判りやすくて、こういうマークもありだなあ、と思いました。トップクレジットのシングルキャストではありますが、森山くんほど浮いた感じでもなく、登場人物たちが、語り手であるマークを中心に皆が対等、という印象だったのも面白かったです。
語り手としてのマークをきちんと創ったうえで、彼の語る「型破りなHIVポジティヴの一人」であるロジャーとミミの恋を事件全体の柱として置いた作品。
ロジャーは「主役」ではないけれども、メインの事件の「当事者」である。
トップクレジットのマークは、「語り手」兼「主役」だけれども、「傍観者」でしかない。
そんな二人は「親友」で、すべてを分け合って生きてきた。
「運命」以外のすべて、を。
ロジャーのAnisさんは、初日頃に体調を崩されていたと伺いましたが、私が観たときはお元気そうでした。ちょっと歌声が不安定だったのですが、なんていうか、それが魅力になる声と歌い方だったので、調子が悪いとか全然思いませんでしたわ。
もし、あれで不調だったのなら、フルパワーでの歌を一度聴いてみたいです♪
「One Song Glory」は、好みもあると思いますが、私は今まで「RENT」という作品の中で聴いたうちでは、一番好きかも、です(真顔)。やわらかく掠れた、色っぽい声。心の瑕をさらけ出すナンバーですが、痛々しくて思わず目を伏せてしまったくらい、良かったです。心に届きました。
他のナンバーは、若干パンチが足りないな、と思うところもありましたけどね(^ ^;
ミミのソニンは、めっちゃ可愛い!!
浦井くんが主演していた「ヘンリー6世」でジャンヌ・ダルクを演じていたのですが、あのときは、日本語が苦しかったので何か馴染めなかったんですよね(涙)可愛かったけど。
今回は、台詞がなくて歌だけなので、そこは気になりませんでしたし、歌の実力はさすが(*^ ^*)。そしてもう、とにかく、可愛い!!!
「Out Tonight」のぶち切れた笑顔とか、宙組の琴羽桜子ちゃんを思い出しましたし、ロジャーに冷たくされて長身のAnisを凝っと見上げる横顔とかは、藤咲えりちゃんにも似てる(*^ ^*)とにかく可愛くて、切なくて、もうキュンキュンでした(惚)。
あああ、可愛いなあ可愛いなあ。顔も声も小柄だけどバランスの良いスタイルも、なにもかも好きすぎる。
エンジェルの中島卓偉さんは、こちらも小柄で綺麗で、金髪の鬘が良く似合ってました。文句なく「美人」なエンジェルを観たのが久しぶりな気がして嬉しかったです。もこもこのブーツが良く似合う細い脚も素敵。
歌は、高いところで裏声に返していたのが少し気になったので、もう少し高音部がなめらかに出るといいなあと思いましたが、声質自体は似合っていたし、良かったと思います♪
アンサンブルはみなさんパワフル♪
ケロさん(汐美真帆)は、髪を切ってもなお色っぽく、男にも女にも見える不可思議な存在感はさすがでした。安崎求さんは安定してますよねー♪まあ、一人だけ年代が違う感は否めませんが(^ ^;、素敵だからいいんです(きっぱり)
他のみなさまについては、もう一回観てから書きたいと思っています(^ ^)。
.
安寿ミラさんの「Female Vol.10」の中で使われていたんですが、やっぱり良い曲ですよね(^ ^)。
さて。
シアタークリエにて、「RENT」を観劇してまいりました。
二年前に観劇したときの日記に、リンクしておきますね。
http://80646.diarynote.jp/?day=20081130
……作品についてはあんまり書いてないけど、いいかしら(^ ^;
私がああだこうだ言うよりも、クリエに行ってみてください、ということで。
私が観た日のンメインキャストは、こちら。
【マーク】 福士誠治
【ロジャー】 Anis(MONORAL)
【コリンズ】 米倉利紀
【ミミ】 ソニン
【エンジェル】中島卓偉
【ジョアンヌ】Shiho
【モーリーン】Miz
【ベニー】 白川裕二郎
二年前と同じメンバーは、コリンズの米倉さんとベニーの白川さん、ジョアンヌのShihoさんとモーリーンのMiz(=Mizrock)。
4人とも、おおまかな印象は前回とそんなに大きくは違わなかったかなあ。
米倉さんのコリンズが素晴らしいのも、
白川さんのベニーが格好良いのも、
Shihoさんは美人だけど、ジョアンヌはもっと低音に豊かな響きのある声の人の方がいいのになあ、と思ったことも。
Mizの印象も、あまり変ってません。もう少し色気というかセクシュアルなイメージがあるともっと良いのに、とも思うんですが、とにかくキュートで無茶苦茶で、そして、可愛かった(^ ^)。
「Take Me Or Leave Me」を歌いながら、コロコロと変る表情が好きです。
……っていうか、二年前は「ダブルキャストの役については、両方観てから書きます」なんて書いておいて、結局書かなかったのね、私ってば(汗)
はじめて観るメンバーの中で、シングルキャストなのはマーク役の福士誠治さんのみ。
前回の森山未来くんのマークは、アンサンブルと一緒に踊りまくる「トリックスター」的な存在だったのですが、今回はどうなるんだろう?と思っていたのですが、、、
……思いのほか、ふつうでした(^ ^;
前回観たとき、エリカ・シュミットによる新演出の目玉は『マークをトリックスターにした』ことだと思っていたのですが、、、、そういうわけではなかったんだなあ(^ ^;ゞ
マークって、なんというか、設定的に“ごくまともでつまらない常識人”なんですよね。そもそも、この作品は元ネタがラ・ボエーム(パリの芸術家たち)なので、個性的な登場人物たちと観客を結ぶ、唯一の『常識人』でなくてはならないんですよ、マークって。
なのに。
今回のマークは、仲間内での「唯一のまともな=ツマラナイ」人物であることに忸怩たる思いをいだいていることを、すごく鮮明に表していたと思います。
彼は、そういう自分が好きじゃないんですよね。彼にとって、「まとも」であることは、芸術家としては「無能」であることとイコールだから。
だから、ヤスが銀ちゃんに憧れたように、マークはHIVポジティヴな人々に憧れを抱く。
「俺?俺はここにいる。……なにも変らず」
という台詞の深さが面白い、と。
「What You Own」で歌い上げる彼の「納得」のかたちもすごく判りやすくて、こういうマークもありだなあ、と思いました。トップクレジットのシングルキャストではありますが、森山くんほど浮いた感じでもなく、登場人物たちが、語り手であるマークを中心に皆が対等、という印象だったのも面白かったです。
語り手としてのマークをきちんと創ったうえで、彼の語る「型破りなHIVポジティヴの一人」であるロジャーとミミの恋を事件全体の柱として置いた作品。
ロジャーは「主役」ではないけれども、メインの事件の「当事者」である。
トップクレジットのマークは、「語り手」兼「主役」だけれども、「傍観者」でしかない。
そんな二人は「親友」で、すべてを分け合って生きてきた。
「運命」以外のすべて、を。
ロジャーのAnisさんは、初日頃に体調を崩されていたと伺いましたが、私が観たときはお元気そうでした。ちょっと歌声が不安定だったのですが、なんていうか、それが魅力になる声と歌い方だったので、調子が悪いとか全然思いませんでしたわ。
もし、あれで不調だったのなら、フルパワーでの歌を一度聴いてみたいです♪
「One Song Glory」は、好みもあると思いますが、私は今まで「RENT」という作品の中で聴いたうちでは、一番好きかも、です(真顔)。やわらかく掠れた、色っぽい声。心の瑕をさらけ出すナンバーですが、痛々しくて思わず目を伏せてしまったくらい、良かったです。心に届きました。
他のナンバーは、若干パンチが足りないな、と思うところもありましたけどね(^ ^;
ミミのソニンは、めっちゃ可愛い!!
浦井くんが主演していた「ヘンリー6世」でジャンヌ・ダルクを演じていたのですが、あのときは、日本語が苦しかったので何か馴染めなかったんですよね(涙)可愛かったけど。
今回は、台詞がなくて歌だけなので、そこは気になりませんでしたし、歌の実力はさすが(*^ ^*)。そしてもう、とにかく、可愛い!!!
「Out Tonight」のぶち切れた笑顔とか、宙組の琴羽桜子ちゃんを思い出しましたし、ロジャーに冷たくされて長身のAnisを凝っと見上げる横顔とかは、藤咲えりちゃんにも似てる(*^ ^*)とにかく可愛くて、切なくて、もうキュンキュンでした(惚)。
あああ、可愛いなあ可愛いなあ。顔も声も小柄だけどバランスの良いスタイルも、なにもかも好きすぎる。
エンジェルの中島卓偉さんは、こちらも小柄で綺麗で、金髪の鬘が良く似合ってました。文句なく「美人」なエンジェルを観たのが久しぶりな気がして嬉しかったです。もこもこのブーツが良く似合う細い脚も素敵。
歌は、高いところで裏声に返していたのが少し気になったので、もう少し高音部がなめらかに出るといいなあと思いましたが、声質自体は似合っていたし、良かったと思います♪
アンサンブルはみなさんパワフル♪
ケロさん(汐美真帆)は、髪を切ってもなお色っぽく、男にも女にも見える不可思議な存在感はさすがでした。安崎求さんは安定してますよねー♪まあ、一人だけ年代が違う感は否めませんが(^ ^;、素敵だからいいんです(きっぱり)
他のみなさまについては、もう一回観てから書きたいと思っています(^ ^)。
.
シアタークリエにて「宝塚BOYS」を観劇してまいりました。
初演は2007年6月。二週間ほどの公演で、私は面白そうだなーと思いながら仕事をしたり「ダル・レークの恋」全国ツアーで遠征したりしていたらしい。……絶対に観るつもりだった「大阪侍」でさえ観られなかったんだから、手が回らなくても仕方ないかな(^ ^;
再演されたのが翌2008年8月。初演の評判が非常に良かったのですごく観たかったんですが、この年は諸般の事情により(^ ^;、九州でひと夏を過ごしたに近い状態だったので、東京ではほとんど何も観られなかったんですよね。
そんな状況だったので、今回キャストは変ってしまいましたが、無事観ることができて、とてもうれしかったです(^ ^)。東宝さん、再演してくれてありがとう!!
その昔、宝塚歌劇団に「男子部」があった!とという驚愕の歴史的事実をもとに、エピソード自体はフィクションで創られた物語。
初演キャストは観ていないのでどう違うのかは判りませんが、プログラムのベテラン陣(初風諄、山路和弘)のトークによると、今回のメンバーは「草食系というか、デリケートでナイーヴな感じ」(鈴木裕美)らしい。うーん、なんかわかるような気がする(^ ^)。実際、どの役もほとんど若返っているし、舞台経験を積んでいると言えるのは浦井くんと東山くんだけみたいなものだし。
たぶん、初演で狙ったものとは違うものが出てきているんだろうな、と思うんですよね。皆すごく細くてすらっとしてて、徴兵検査なら全員丙種でしょ?って感じだし。芝居の口調とかもどうしても現代っ子っぽい。芝居の質が現代芝居っぽいので、1950年前後の話だというのがピンとこないメンバーもいたんですよね。この辺、初演はどうだったのかな?と思うんですが、少なくとも芝居に関してはもう少し重厚なメンバーっぽかった気がします。(観てないのにすみません)
あと、ラストに華やかな宝塚系フィナーレがつくんですが、ダンスも歌も、ホントにお前たち9年もレッスンしたのか?とゆー出来な人が混ざっていたり、とか。……ああ、いや、研19になったってむにゃむにゃ(黙)
えっと。
でも、なんていうか、観ているかぎりではそんなこと全く気になりませんでした。
この作品は、根本的なところで、あの脚本と、鈴木裕美の演出と、そしてベテラン二人(初風・山路。この二人だけが初演から継続)が揃っていれば、たぶん、BOYSが誰であっても成立すると思うんです。
重厚な芝居の出来るベテランを集めればそのように、
舞台に慣れてはいないけれども、これからも舞台に出たいと思っている若手を集めたならば、そのように。
それぞれのBOYSが、それぞれの9年間を過ごして、それぞれのフィナーレを歌い、踊ってくれるのだと思う。
だから。
これからも、いろんなキャストで上演を繰り返してほしい、と思います。
すくなくとも、宝塚関係者が全員観るまで、は。
どんなに辛くても、苦しくても、宝塚関係者はこの作品を観なくてはいけないと思う。
ある人々にとって、どれほどタカラヅカが夢そのものになりうるのか、それがどれほどに偉大なる夢だったのか、を、忘れないために。
この作品を観て最初に感じたことは、根本的なところで「戦後」の物語なんだな、ということでした。
冒頭の場面は、1945年8月15日、そう、ちょうど55年前の本日に流れた、ラジオ放送から始まります。
大分の回天基地で、来る日も来る日も仲間の兵士たちの特攻出撃を見送ってきた通信兵の上原金蔵(浦井健治)。「次は自分か?」という恐怖が、「早く自分も」という渇望に変るほどの絶望の中を生きていた彼の、過去のすべてを否定してのけた、玉音放送。
このあたりの説明はまったくなく、基地のセットがあるわけでもなく、こぎれいなスーツを着て宝塚歌劇団に面接(?)に来た上原が、待ち時間に過去の追憶に浸った、という感じの場面なのですが……
ピンスポを浴びて闇の中に立ち尽くす上原の、苦悶の表情だけで、まず胸を攫まれました。
彼らがあんなにも純粋に「夢」を追いかけようとしたのは、それが「戦後」だったから、なのでしょうか。
すべての夢を破壊しつくした戦争という悪夢から醒めたとき、人々は夢の見かたを忘れてしまったのではないか。だからこそ彼らは、やっと見出した「夢」に固執した。眩くてただひたすらに美しい、「戦い」でさえ美しい世界に。
そして、自分たちも、その一員になりたい、と切望する。
僅か4ヶ月前まで、彼らの国は戦っていた。
彼らの国土は戦場になる寸前だった。
本土決戦を避けるために、彼らは命を懸けていたつもりだった。それがどんなに局所的な努力であったとしても。
戦争が終わったらどうしよう?なんて、そんなことを考えたことは無かったに違いない彼らが、現実に終戦を迎えた時。
もう自分は、魚雷を抱えて出撃することは無いのだ。
仲間たちの後を追うことは、もう、できない。
ならば、何をすればいいんだろう?
……そう、思った時に。
上原の脳裏に浮かんだのが、煌びやかに光り輝く「宝塚」だったということこそが、まず夢のような気がします。
そして、同じ夢を分かち合った彼らが、9年間も、その夢を持ち続けていけたことが、まさに夢のようです。
そんなことはあり得ない、と言いたくなってしまうほどの、「夢」。
宝塚が、それほどの「夢」であるという、その、衝撃。
宝塚を目指す女性たちは、音楽学校に入りさえすれば、よほどのことがない限り、大劇場に立つことができる。
そこから先は自分次第。すべては、自分の努力次第です。
でも。
男子部のメンバーは、その夢を9年間見続けて、しかも、最後まで叶わなかった……。
9年!
彼らが女性だったなら研9、いや、音楽学校時代をいれれば研7か。いずれにしても、新人公演の長を務める、立派な中堅メンバーです。研7より前に卒業してしまう下級生も少なくない中、舞台に立つチャンスもほとんど無いまま、9年間も続けられた彼らの夢の偉大さに、呆然とするよりほかはありません。
この作品の原作というべき、辻則彦氏著の「男たちの宝塚」によると、彼らも新芸座の舞台に立つチャンスは何度かあったようですね。
ただ、彼らが望んだ「宝塚大劇場の舞台」に「顔を出して」立つ、という夢は、叶う目途もたたなかった。
来る日も来る日も芸事のレッスンをして、ひたすらにレッスンをして、たぶんアルバイトもして、いつかきっと、あの舞台に立って見せると誓い合い、苦しくなると「宝塚わが心のふるさと」を歌いながら。
宝塚以外の舞台をあまりご覧にならないファンの方とお話していると、ああ、仕事が定期的にあるということがどれほどに幸せなコトなのか、宝塚しか観ていなかったらわからないだろうな、と思うことがあります。
以前某役者さんが仰っていましたが、役者は、仕事がないと役者とはいえない のだそうです。同じ自由業でも、作家なら自分が何らかの形で創作をしていれば「自分は作家だ」と名乗れる。だけど、役者は使ってもらわなくては役者ではないんだ、と。
どんなにレッスンしていても、ただの「役者志望」あるいは「役者くずれ」でしかない、と。
それでも、宝塚男子部には、それなりの居心地の良さはあったのでしょう。新芸座への出演の機会、「いつかは大劇場に」という夢を共有し、共にレッスンに励む仲間たち。そう。プロのダンサーからスカウトされた星野(東山義久)にしても、なんだかんだ文句を言いつつ最後まで付き合うのですから。
その仲間たちへのまっすぐなリスペクトと、夢を諦めきれない苦しさ。夢を諦めないのは、必ずしも格好いいことじゃない、という切なさ。
もう駄目なんだろうと判っている。たぶん、無理なんだろう、と。
なのに、細い細い「希望」という名の蜘蛛の糸にしがみついて、離せずにいる自分。
このあたりの心情が、すごく「戦後」なんだな、と思ったのでした。
日本は負けると判っていた。勝てるわけがないと。
人間魚雷。言葉はきれいだけれども、これがいかに無惨な特攻だったか、上原は知っていたはず。そんなことしかできない、この状況で。
それでも、どんなに細く脆い糸でも、一筋の希望の糸は切れない。離せない。
日本は勝つのかもしれない。
もしかしたら。自分のやってきたことに、意味はあったかもしれない。
日本を救うという、大いなる意義が。
宝塚歌劇団に、男子部は必要ではなかった。
それは、観ている観客にとってはすでに歴史的事実です。
男子部があったなら、男子部が舞台に立っていたなら、どうなっていたか。歴史に対してたらればは無用。男子がいたら、宝塚はベルばらブームを作れなかったかもしれない。男子がいたら、宇宙戦艦ヤマトブームがあったかもしれない(←嘘です)
いろいろ想像してみても、いまさら意味はないのです。
日本は太平洋戦争に勝てたかもしれない。もし勝っていたならば。そういった夢想と同じレベルで、意味のない夢想。
『タカラヅカは、男子部を必要としなかった』これが史実。
そして、これからも必要とすることはないだろう、これが、現時点での予測。
それでも、彼らには夢が必要だった。
それは、戦後の苦しい生活の中に点った幽かな燈であり、確かな実感のある夢だった。
タカラヅカ、という夢。
それが夢であった、ということもまた、歴史的事実なのだと思います。
それが夢でありつづけられるかどうか、今はそれを問われている時代。
あれほどの渇望をもって「タカラヅカ」を求めてくれた人は、もういない。
それでも「タカラヅカ」には、それほどのポテンシャルがあるのだ、ということを、今あらためて確認できて、良かったと思います。
余談。
「宝塚BOYS」とは何の関係もない話で恐縮ですが。
ダル湖といえば。芸術劇場にTSミュージカル「タンビエットの唄」を観にいったのですが、あの全ツ「ダル・レークの恋」で卒業した彩橋みゆちゃんが出演されていました♪ 難度の高いTSのダンスをしっかりこなしつつ、キュートな笑顔でとても可愛かったー♪
.
初演は2007年6月。二週間ほどの公演で、私は面白そうだなーと思いながら仕事をしたり「ダル・レークの恋」全国ツアーで遠征したりしていたらしい。……絶対に観るつもりだった「大阪侍」でさえ観られなかったんだから、手が回らなくても仕方ないかな(^ ^;
再演されたのが翌2008年8月。初演の評判が非常に良かったのですごく観たかったんですが、この年は諸般の事情により(^ ^;、九州でひと夏を過ごしたに近い状態だったので、東京ではほとんど何も観られなかったんですよね。
そんな状況だったので、今回キャストは変ってしまいましたが、無事観ることができて、とてもうれしかったです(^ ^)。東宝さん、再演してくれてありがとう!!
その昔、宝塚歌劇団に「男子部」があった!とという驚愕の歴史的事実をもとに、エピソード自体はフィクションで創られた物語。
初演キャストは観ていないのでどう違うのかは判りませんが、プログラムのベテラン陣(初風諄、山路和弘)のトークによると、今回のメンバーは「草食系というか、デリケートでナイーヴな感じ」(鈴木裕美)らしい。うーん、なんかわかるような気がする(^ ^)。実際、どの役もほとんど若返っているし、舞台経験を積んでいると言えるのは浦井くんと東山くんだけみたいなものだし。
たぶん、初演で狙ったものとは違うものが出てきているんだろうな、と思うんですよね。皆すごく細くてすらっとしてて、徴兵検査なら全員丙種でしょ?って感じだし。芝居の口調とかもどうしても現代っ子っぽい。芝居の質が現代芝居っぽいので、1950年前後の話だというのがピンとこないメンバーもいたんですよね。この辺、初演はどうだったのかな?と思うんですが、少なくとも芝居に関してはもう少し重厚なメンバーっぽかった気がします。(観てないのにすみません)
あと、ラストに華やかな宝塚系フィナーレがつくんですが、ダンスも歌も、ホントにお前たち9年もレッスンしたのか?とゆー出来な人が混ざっていたり、とか。……ああ、いや、研19になったってむにゃむにゃ(黙)
えっと。
でも、なんていうか、観ているかぎりではそんなこと全く気になりませんでした。
この作品は、根本的なところで、あの脚本と、鈴木裕美の演出と、そしてベテラン二人(初風・山路。この二人だけが初演から継続)が揃っていれば、たぶん、BOYSが誰であっても成立すると思うんです。
重厚な芝居の出来るベテランを集めればそのように、
舞台に慣れてはいないけれども、これからも舞台に出たいと思っている若手を集めたならば、そのように。
それぞれのBOYSが、それぞれの9年間を過ごして、それぞれのフィナーレを歌い、踊ってくれるのだと思う。
だから。
これからも、いろんなキャストで上演を繰り返してほしい、と思います。
すくなくとも、宝塚関係者が全員観るまで、は。
どんなに辛くても、苦しくても、宝塚関係者はこの作品を観なくてはいけないと思う。
ある人々にとって、どれほどタカラヅカが夢そのものになりうるのか、それがどれほどに偉大なる夢だったのか、を、忘れないために。
この作品を観て最初に感じたことは、根本的なところで「戦後」の物語なんだな、ということでした。
冒頭の場面は、1945年8月15日、そう、ちょうど55年前の本日に流れた、ラジオ放送から始まります。
大分の回天基地で、来る日も来る日も仲間の兵士たちの特攻出撃を見送ってきた通信兵の上原金蔵(浦井健治)。「次は自分か?」という恐怖が、「早く自分も」という渇望に変るほどの絶望の中を生きていた彼の、過去のすべてを否定してのけた、玉音放送。
このあたりの説明はまったくなく、基地のセットがあるわけでもなく、こぎれいなスーツを着て宝塚歌劇団に面接(?)に来た上原が、待ち時間に過去の追憶に浸った、という感じの場面なのですが……
ピンスポを浴びて闇の中に立ち尽くす上原の、苦悶の表情だけで、まず胸を攫まれました。
彼らがあんなにも純粋に「夢」を追いかけようとしたのは、それが「戦後」だったから、なのでしょうか。
すべての夢を破壊しつくした戦争という悪夢から醒めたとき、人々は夢の見かたを忘れてしまったのではないか。だからこそ彼らは、やっと見出した「夢」に固執した。眩くてただひたすらに美しい、「戦い」でさえ美しい世界に。
そして、自分たちも、その一員になりたい、と切望する。
僅か4ヶ月前まで、彼らの国は戦っていた。
彼らの国土は戦場になる寸前だった。
本土決戦を避けるために、彼らは命を懸けていたつもりだった。それがどんなに局所的な努力であったとしても。
戦争が終わったらどうしよう?なんて、そんなことを考えたことは無かったに違いない彼らが、現実に終戦を迎えた時。
もう自分は、魚雷を抱えて出撃することは無いのだ。
仲間たちの後を追うことは、もう、できない。
ならば、何をすればいいんだろう?
……そう、思った時に。
上原の脳裏に浮かんだのが、煌びやかに光り輝く「宝塚」だったということこそが、まず夢のような気がします。
そして、同じ夢を分かち合った彼らが、9年間も、その夢を持ち続けていけたことが、まさに夢のようです。
そんなことはあり得ない、と言いたくなってしまうほどの、「夢」。
宝塚が、それほどの「夢」であるという、その、衝撃。
宝塚を目指す女性たちは、音楽学校に入りさえすれば、よほどのことがない限り、大劇場に立つことができる。
そこから先は自分次第。すべては、自分の努力次第です。
でも。
男子部のメンバーは、その夢を9年間見続けて、しかも、最後まで叶わなかった……。
9年!
彼らが女性だったなら研9、いや、音楽学校時代をいれれば研7か。いずれにしても、新人公演の長を務める、立派な中堅メンバーです。研7より前に卒業してしまう下級生も少なくない中、舞台に立つチャンスもほとんど無いまま、9年間も続けられた彼らの夢の偉大さに、呆然とするよりほかはありません。
この作品の原作というべき、辻則彦氏著の「男たちの宝塚」によると、彼らも新芸座の舞台に立つチャンスは何度かあったようですね。
ただ、彼らが望んだ「宝塚大劇場の舞台」に「顔を出して」立つ、という夢は、叶う目途もたたなかった。
来る日も来る日も芸事のレッスンをして、ひたすらにレッスンをして、たぶんアルバイトもして、いつかきっと、あの舞台に立って見せると誓い合い、苦しくなると「宝塚わが心のふるさと」を歌いながら。
宝塚以外の舞台をあまりご覧にならないファンの方とお話していると、ああ、仕事が定期的にあるということがどれほどに幸せなコトなのか、宝塚しか観ていなかったらわからないだろうな、と思うことがあります。
以前某役者さんが仰っていましたが、役者は、仕事がないと役者とはいえない のだそうです。同じ自由業でも、作家なら自分が何らかの形で創作をしていれば「自分は作家だ」と名乗れる。だけど、役者は使ってもらわなくては役者ではないんだ、と。
どんなにレッスンしていても、ただの「役者志望」あるいは「役者くずれ」でしかない、と。
それでも、宝塚男子部には、それなりの居心地の良さはあったのでしょう。新芸座への出演の機会、「いつかは大劇場に」という夢を共有し、共にレッスンに励む仲間たち。そう。プロのダンサーからスカウトされた星野(東山義久)にしても、なんだかんだ文句を言いつつ最後まで付き合うのですから。
その仲間たちへのまっすぐなリスペクトと、夢を諦めきれない苦しさ。夢を諦めないのは、必ずしも格好いいことじゃない、という切なさ。
もう駄目なんだろうと判っている。たぶん、無理なんだろう、と。
なのに、細い細い「希望」という名の蜘蛛の糸にしがみついて、離せずにいる自分。
このあたりの心情が、すごく「戦後」なんだな、と思ったのでした。
日本は負けると判っていた。勝てるわけがないと。
人間魚雷。言葉はきれいだけれども、これがいかに無惨な特攻だったか、上原は知っていたはず。そんなことしかできない、この状況で。
それでも、どんなに細く脆い糸でも、一筋の希望の糸は切れない。離せない。
日本は勝つのかもしれない。
もしかしたら。自分のやってきたことに、意味はあったかもしれない。
日本を救うという、大いなる意義が。
宝塚歌劇団に、男子部は必要ではなかった。
それは、観ている観客にとってはすでに歴史的事実です。
男子部があったなら、男子部が舞台に立っていたなら、どうなっていたか。歴史に対してたらればは無用。男子がいたら、宝塚はベルばらブームを作れなかったかもしれない。男子がいたら、宇宙戦艦ヤマトブームがあったかもしれない(←嘘です)
いろいろ想像してみても、いまさら意味はないのです。
日本は太平洋戦争に勝てたかもしれない。もし勝っていたならば。そういった夢想と同じレベルで、意味のない夢想。
『タカラヅカは、男子部を必要としなかった』これが史実。
そして、これからも必要とすることはないだろう、これが、現時点での予測。
それでも、彼らには夢が必要だった。
それは、戦後の苦しい生活の中に点った幽かな燈であり、確かな実感のある夢だった。
タカラヅカ、という夢。
それが夢であった、ということもまた、歴史的事実なのだと思います。
それが夢でありつづけられるかどうか、今はそれを問われている時代。
あれほどの渇望をもって「タカラヅカ」を求めてくれた人は、もういない。
それでも「タカラヅカ」には、それほどのポテンシャルがあるのだ、ということを、今あらためて確認できて、良かったと思います。
余談。
「宝塚BOYS」とは何の関係もない話で恐縮ですが。
ダル湖といえば。芸術劇場にTSミュージカル「タンビエットの唄」を観にいったのですが、あの全ツ「ダル・レークの恋」で卒業した彩橋みゆちゃんが出演されていました♪ 難度の高いTSのダンスをしっかりこなしつつ、キュートな笑顔でとても可愛かったー♪
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100年めの帝国劇場
2010年7月16日 ミュージカル・舞台 コメント (2)2011年に100周年を迎える帝国劇場の、来年の演目とキャストが一部発表されました。
記念年には絶対やるだろうと思っていた「レ・ミゼラブル」ですが、思ったより期間が短いんですね。半年くらいやるのかと思ってましたが、二ヶ月ですか。
相変わらずキャストが多すぎ(涙)。二ヶ月間のイベント期間、って感じですねコレは。スペシャルメンバーも多いし。
……せっかく今井清隆さんが出演されるなら、ぜひジャベールも演じてほしい……絶対ジャベールの方がステキなのにぃ(T T)。
でもまあ、キャストが多いことには一面の美点もあります♪ いろんな人で観ることができるから、どの役も一人くらいはあたりが見つけられる(^ ^)。
とりあえず、たっちん(和音美桜)のファンテーヌ のために久しぶりに観劇することが決定(^ ^)したので、どの組み合わせを観るか、ちょっとワクワクしてみました。
……原田優一さんがマリウスなことにちょっとびっくり。アンジョルラス、良かったのになー。あれ?前回ってどうでしたっけ。出てた?(←チェックさえしてないことが判明)
そして!!
アンサンブルの画像が小さすぎてあまりよく見えないのですが………、
この、二段目の左から二人目の「絵理」って、もしかして嘉月絵理さんっ!?
うっそーーーー!!ファクトリーガール?ジベロット?まさかマダム??名前の順に並んでいるから役の予想は出来ないけど、絵理ちゃんならどれでも出来そうだし観てみたい♪♪
ああ、でもやっぱり、ファクトリーガールが観たいかなあ。……「共に飲もう」リプライズの泣き芝居をどうアプローチしてくるかが楽しみ、、、、などと、モノスゴくマニアックなところを楽しみにしてみたりして。
いやいや、何の役でも嬉しいです。ああ、でもこれって本当に絵理ちゃん?顔が見えないからあまり自信がない……。
あと、男性アンサンブルの2番目って、StudioLifeの石飛幸治さん…ですよね?
うわーーーーー。何をやるんだろう。コンブフェール(=工場長)とか、何気に似合いそうだけど。あるいは、歌唱力がよくわからないけど、キャラだけならバベも似合うかな?元々美声のダンサーが演じる役だけど(汗)。
なんて色々考えていますが、そういえば、2003年以降に上演されている短縮版ではアンサンブルの立ち位置とか変っているかもしれなんだな……(←短縮版になってからは、あまり回数を観ていないので)
とりあえず、がんばります(なにを)(^ ^)。
その後は、「風と共に去りぬ」を一か月。
寺脇康文さんのバトラーに、岡田浩暉さんのアシュレ!!
……絶対、観に行きます(^ ^)。
そして、7月後半から8月末まで、オランダミュージカル「三銃士」の日本初演。
これは、去年韓国で上演された作品とは別物ですよね?あれは韓国ミュージカルですもんね。
こちらも、たっちんがコンスタンス役にキャスティングされているので絶対観なきゃ(^ ^)。ここ数年、帝国劇場に入るのは年に二回もあるかどうか?という感じでしたが、2011年は結構通うことになりそうですね、私(^ ^)。
っていうか、来年の5月~8月は忙しくなる予定なんだけど、大丈夫なのかしら。
それにしてもコンスタンスって、王妃アンヌ・ドートリッシュ(シルヴィア・グラブ)の侍女で、ダルタニアン(井上芳雄)の恋人、ですよね?うっそー、たっちん、ファンテーヌの次は井上くんの恋人かよっ!?(@ @)
そこも楽しみですが、それ以上に楽しみなのはアンヌ王妃とコンスタンスのデュエットですね(はぁと)。一曲で良いからありますように!!
山田和也さんお得意の、軽やかで楽しいミュージカルでありますように♪
あ。
東宝さんのスタッフさんがこんなちっぽけな日記を読んでいらっしゃるはずはないと思いますが……
「三銃士」の紹介ページ、Titleが「風と共に去りぬ」になってますよ(^ ^)とひっそり書いておきます(^ ^)。
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記念年には絶対やるだろうと思っていた「レ・ミゼラブル」ですが、思ったより期間が短いんですね。半年くらいやるのかと思ってましたが、二ヶ月ですか。
相変わらずキャストが多すぎ(涙)。二ヶ月間のイベント期間、って感じですねコレは。スペシャルメンバーも多いし。
……せっかく今井清隆さんが出演されるなら、ぜひジャベールも演じてほしい……絶対ジャベールの方がステキなのにぃ(T T)。
でもまあ、キャストが多いことには一面の美点もあります♪ いろんな人で観ることができるから、どの役も一人くらいはあたりが見つけられる(^ ^)。
とりあえず、たっちん(和音美桜)のファンテーヌ のために久しぶりに観劇することが決定(^ ^)したので、どの組み合わせを観るか、ちょっとワクワクしてみました。
……原田優一さんがマリウスなことにちょっとびっくり。アンジョルラス、良かったのになー。あれ?前回ってどうでしたっけ。出てた?(←チェックさえしてないことが判明)
そして!!
アンサンブルの画像が小さすぎてあまりよく見えないのですが………、
この、二段目の左から二人目の「絵理」って、もしかして嘉月絵理さんっ!?
うっそーーーー!!ファクトリーガール?ジベロット?まさかマダム??名前の順に並んでいるから役の予想は出来ないけど、絵理ちゃんならどれでも出来そうだし観てみたい♪♪
ああ、でもやっぱり、ファクトリーガールが観たいかなあ。……「共に飲もう」リプライズの泣き芝居をどうアプローチしてくるかが楽しみ、、、、などと、モノスゴくマニアックなところを楽しみにしてみたりして。
いやいや、何の役でも嬉しいです。ああ、でもこれって本当に絵理ちゃん?顔が見えないからあまり自信がない……。
あと、男性アンサンブルの2番目って、StudioLifeの石飛幸治さん…ですよね?
うわーーーーー。何をやるんだろう。コンブフェール(=工場長)とか、何気に似合いそうだけど。あるいは、歌唱力がよくわからないけど、キャラだけならバベも似合うかな?元々美声のダンサーが演じる役だけど(汗)。
なんて色々考えていますが、そういえば、2003年以降に上演されている短縮版ではアンサンブルの立ち位置とか変っているかもしれなんだな……(←短縮版になってからは、あまり回数を観ていないので)
とりあえず、がんばります(なにを)(^ ^)。
その後は、「風と共に去りぬ」を一か月。
寺脇康文さんのバトラーに、岡田浩暉さんのアシュレ!!
……絶対、観に行きます(^ ^)。
そして、7月後半から8月末まで、オランダミュージカル「三銃士」の日本初演。
これは、去年韓国で上演された作品とは別物ですよね?あれは韓国ミュージカルですもんね。
こちらも、たっちんがコンスタンス役にキャスティングされているので絶対観なきゃ(^ ^)。ここ数年、帝国劇場に入るのは年に二回もあるかどうか?という感じでしたが、2011年は結構通うことになりそうですね、私(^ ^)。
っていうか、来年の5月~8月は忙しくなる予定なんだけど、大丈夫なのかしら。
それにしてもコンスタンスって、王妃アンヌ・ドートリッシュ(シルヴィア・グラブ)の侍女で、ダルタニアン(井上芳雄)の恋人、ですよね?うっそー、たっちん、ファンテーヌの次は井上くんの恋人かよっ!?(@ @)
そこも楽しみですが、それ以上に楽しみなのはアンヌ王妃とコンスタンスのデュエットですね(はぁと)。一曲で良いからありますように!!
山田和也さんお得意の、軽やかで楽しいミュージカルでありますように♪
あ。
東宝さんのスタッフさんがこんなちっぽけな日記を読んでいらっしゃるはずはないと思いますが……
「三銃士」の紹介ページ、Titleが「風と共に去りぬ」になってますよ(^ ^)とひっそり書いておきます(^ ^)。
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四季劇場「海」にて、ディズニーミュージカル「アイーダ」を観劇いたしました。
観劇したのは先週なので、今はもうキャストが変わってしまいましたが、いちおう観劇した日のキャストを残しておきます。
アイーダ 秋 夢子
アムネリス 鈴木ほのか
ラダメス 渡辺 正
メレブ 吉賀陶馬ワイス
ゾーザー 田中廣臣
アモナスロ 川原洋一郎
ファラオ 石原義文
ネヘブカ 小笠真紀
男性アンサンブル
大塚俊、品川芳晃、田井啓、中村巌、深堀拓也、大森瑞樹、森健太郎、小野巧司
女性アンサンブル
大石眞由、杏奈、長島祥、大村奈央、小島光葉、濱田恵里子、岡本有里加
久しぶりの四季だったので、なんだかすごく新鮮でした。イロんな意味で。
っていうか、知っている劇団員がほとんどいない(汗)。名前と顔がちゃんとわかるのって、川原さんと大塚さんだけじゃないか?(泣)メインキャストが誰もわからないって、、、凄いな、私。
逆に「なぜあなたがこんなところに?」って人が何人もいて、そちらに驚きました。ほのかさんが四季に出ていることは知っていたのですが、アムネリスとは思わなかったし、渡辺正さんは全くの予想外。一幕の間中、どこかで観たことがある人だなーと思っていたので、幕間にキャストを確認して驚愕しました(@ @)。
いろんなことが起こるなあ……。
とりあえず、一番印象に残ったことから書きます。
ほのかさんのアムネリス、素晴らしかった!!
誰よりも美しくて華やかで、女王の風格があって(^ ^)。
どうしようもないおバカさんなのに、気が小さくてすぐ後悔する、可愛い可愛い女の子。
中でも素晴らしかった「何をみたの」。
二幕後半の、アイーダとラダメスの逢い引きを目撃したあとのソロですが、否応なく白い衣装に包まれていくアムネリスが、ぽろぽろと涙をこぼしながら、それでもまっすぐ前を視すえて感情を吐露するさまに、本当に感動しました。
あの絶唱を聴けただけで、チケット代のもとはとれた、と思いました。
歌も芝居も、そして美貌も(^ ^)完璧で♪
今まで四季キャストでは森川美穂さんのアムネリスが一番好きだったんですが、今回のほのかさんは、私の中で森川さんを超えました(*^ ^*)。
ほのかさん、ありがとう!!
私は、「アイーダ」は、ブロードウェイで二回(オリジナルキャストと、二年後かな?)観ておりまして。
とにかく、音楽にもストーリーにも惚れこんでいたので、日本公演をものすごく待ちわびていたんですよね。たしかアイーダって大阪初演だったと思うんですが(大阪で「アイーダ」、京都で「美女と野獣」を上演して、『ディズニーのUSJ包囲戦』と言われていたような)、東京まで待ち切れず、その時点で何回か遠征したくらいファンでした。
しかも、濱田めぐみさんのアイーダが本当に素晴らしくて、オリジナルのヘザー・ヘドリーには敵わないとしても、ロングランキャストならブロードウェイにも十分勝ってる、と思いました。
力強い声、観客の感情まで引き摺りこむ強烈なテンション、そして、溢れんばかりの感情表現!
本当に素晴らしかった。
アムネリスは佐渡寧子さんと森川美穂さんを観ていたんですが、お二人とも歌はさすが。キャラクターの魅力で森川さんがお気に入りでした。
ラダメスは阿久津さんしか観ていない……のかな?(記憶曖昧) 高音部が若干不安定なのが残念でしたが、見た目はぴったりで格好良かったなあ。
メレブは何人か観ているはずですが、最後に観た有賀くんのメレブがすごく印象に残っています。
ゾーザーは飯野さんしか覚えてないや。他の方は観ているんだろうか……?
……すみません。濱田さんがあまりにも圧倒的に素晴らしくて、他のキャストは細かいことを覚えていないかも(汗)。調べれば分かるはずなんだけど。
今回は、東京公演が9月で終わってしまうことを知って、今のうちに観ておこう!と思い立って、急遽チケットを取ったのですが。
……正直、集客に苦戦するのも仕方がないな、と思ってしまいました(T T)。好きな作品なので悲しいのですが。
いきなり何を言い出すのか、と思われそうですが(^ ^;ゞ、私は、「作品主義」という考え方そのものには賛成なんです。
ただ、その言葉を「スター制度」と対立する軸だとは思っていないのですが。
作品が先にあるのであれば、その役にあった役者が演じるのが一番いい。それは当たり前のことであって、「スター制度」の反語として使うべきじゃない。
だって。今の四季は、「作品主義」じゃなくて「場当たり主義」ですよ、どう考えても。
濱田さんのアイーダが好きなので、それを観たかった!という気持ちがあることは確かですが、まあ、それはどこの劇団でもよくあることで、そういう問題ではないんです。
たとえば樋口さんとか、そういう人だったら全然不満は無かったと思う。
でも。「作品主義」というんだったら、最低線、観客に対する礼義は守ってほしい。
口先だけでも「作品主義」を標榜するなら、日本語をきちんと喋れない役者を台詞のある作品の主役級に使うなんてありえないと思います
秋さんは、これだけの大役を演じているのを観るのは初めてだと思うのですが、素晴らしい女優だと思いました。
なんたって美人だし、歌も巧くて、魅力的。
アイーダを歌いこなすには声質が軽くて浅いのが残念ですが、少なくとも宝塚でいろんな歌を聴いている私には十分許容範囲でした(^ ^)。
でも!!あの台詞のレベルでは、アイーダの気持ちが全然伝わってこない!(T T)
いっそのこと、秋さんだけ中国語で演じていただいて、字幕にしていただいた方が私は幸せだったと思います。一言一言の違和感にいちいち引っ掛かるより、言葉がわからなくても伝わるものがあることを信じたい。
……私みたいな舞台フリークは四季の客として対象外だというなら、それはそれで納得ですが。
いや、秋さんは十分日本語も巧いんだろうな、と思うんですよ。
普通に会話しているんだったら、何の問題もないのではないか、と。
でも、微妙な発音の違いでも、四季独特の母音発声法によって増幅されている気がします。
日本語を母国語とする人でさえ、最初はなんの感情もないロボットが喋っているようにしかならないのに、もともと母国語が違うひとにおいておや、という感じ。
……そういえば、ラダメスの渡辺さんも典型的な母音発声で、秋さんと芝居のレベルは大して変わらなかったなあ(泣)。母国語の問題ではないのか……。
話は違いますが。
渡辺さんといえば、日本版「RENT」初演のロジャー役を、宇都宮隆さんとWで演じたひと。
まさかと思うんですが、ラダメスオリジナルのアダム・パスカルが、ロジャーのオリジナルでもあるからって、それだけでキャスティングしたんじゃあるまいな?声質も全然違うし、なにより音域がだいぶ違う。アダム・パスカルの高音部の響き、金管楽器系の力強いファンファーレは、アダムの個性であって、ロジャーの個性じゃないんだけどなあ…。
渡辺さんって、ラダメスの前にも何かの作品に参加していらしたのでしょううか?
ディズニー版「アイーダ」のラダメスは、「カルメン」のホセに近い、脳みそまで筋肉系の、心優しいマッチョ系。
頭のいい自立した女が母性本能的に負けて愛してしまうような、子供みたいに可愛いタイプだと思うんですよね。
でも、渡辺さんはどちらかというと策士っぽく見えるので、キャラクター的にもちょっと疑問。
むしろ、渡辺さんのゾーザーが観たいです。(結論)
今週はもうキャストが替って、アムネリスは五東由衣さん。
うー、残念だ。せっかくほのかさんが素晴らしかったのに!
でも。
やっぱり作品は素晴らしいし、五東さんのアムネリスも観たことがないので、アイーダとラダメスとゾーザーのキャストが変わったら、また観たいと思っています♪
キャストホンは無くなったけど、いちおう「今週の予定キャスト」は発表はされるんですね。信じて待ってみます(T T)。
.
観劇したのは先週なので、今はもうキャストが変わってしまいましたが、いちおう観劇した日のキャストを残しておきます。
アイーダ 秋 夢子
アムネリス 鈴木ほのか
ラダメス 渡辺 正
メレブ 吉賀陶馬ワイス
ゾーザー 田中廣臣
アモナスロ 川原洋一郎
ファラオ 石原義文
ネヘブカ 小笠真紀
男性アンサンブル
大塚俊、品川芳晃、田井啓、中村巌、深堀拓也、大森瑞樹、森健太郎、小野巧司
女性アンサンブル
大石眞由、杏奈、長島祥、大村奈央、小島光葉、濱田恵里子、岡本有里加
久しぶりの四季だったので、なんだかすごく新鮮でした。イロんな意味で。
っていうか、知っている劇団員がほとんどいない(汗)。名前と顔がちゃんとわかるのって、川原さんと大塚さんだけじゃないか?(泣)メインキャストが誰もわからないって、、、凄いな、私。
逆に「なぜあなたがこんなところに?」って人が何人もいて、そちらに驚きました。ほのかさんが四季に出ていることは知っていたのですが、アムネリスとは思わなかったし、渡辺正さんは全くの予想外。一幕の間中、どこかで観たことがある人だなーと思っていたので、幕間にキャストを確認して驚愕しました(@ @)。
いろんなことが起こるなあ……。
とりあえず、一番印象に残ったことから書きます。
ほのかさんのアムネリス、素晴らしかった!!
誰よりも美しくて華やかで、女王の風格があって(^ ^)。
どうしようもないおバカさんなのに、気が小さくてすぐ後悔する、可愛い可愛い女の子。
中でも素晴らしかった「何をみたの」。
二幕後半の、アイーダとラダメスの逢い引きを目撃したあとのソロですが、否応なく白い衣装に包まれていくアムネリスが、ぽろぽろと涙をこぼしながら、それでもまっすぐ前を視すえて感情を吐露するさまに、本当に感動しました。
あの絶唱を聴けただけで、チケット代のもとはとれた、と思いました。
歌も芝居も、そして美貌も(^ ^)完璧で♪
今まで四季キャストでは森川美穂さんのアムネリスが一番好きだったんですが、今回のほのかさんは、私の中で森川さんを超えました(*^ ^*)。
ほのかさん、ありがとう!!
私は、「アイーダ」は、ブロードウェイで二回(オリジナルキャストと、二年後かな?)観ておりまして。
とにかく、音楽にもストーリーにも惚れこんでいたので、日本公演をものすごく待ちわびていたんですよね。たしかアイーダって大阪初演だったと思うんですが(大阪で「アイーダ」、京都で「美女と野獣」を上演して、『ディズニーのUSJ包囲戦』と言われていたような)、東京まで待ち切れず、その時点で何回か遠征したくらいファンでした。
しかも、濱田めぐみさんのアイーダが本当に素晴らしくて、オリジナルのヘザー・ヘドリーには敵わないとしても、ロングランキャストならブロードウェイにも十分勝ってる、と思いました。
力強い声、観客の感情まで引き摺りこむ強烈なテンション、そして、溢れんばかりの感情表現!
本当に素晴らしかった。
アムネリスは佐渡寧子さんと森川美穂さんを観ていたんですが、お二人とも歌はさすが。キャラクターの魅力で森川さんがお気に入りでした。
ラダメスは阿久津さんしか観ていない……のかな?(記憶曖昧) 高音部が若干不安定なのが残念でしたが、見た目はぴったりで格好良かったなあ。
メレブは何人か観ているはずですが、最後に観た有賀くんのメレブがすごく印象に残っています。
ゾーザーは飯野さんしか覚えてないや。他の方は観ているんだろうか……?
……すみません。濱田さんがあまりにも圧倒的に素晴らしくて、他のキャストは細かいことを覚えていないかも(汗)。調べれば分かるはずなんだけど。
今回は、東京公演が9月で終わってしまうことを知って、今のうちに観ておこう!と思い立って、急遽チケットを取ったのですが。
……正直、集客に苦戦するのも仕方がないな、と思ってしまいました(T T)。好きな作品なので悲しいのですが。
いきなり何を言い出すのか、と思われそうですが(^ ^;ゞ、私は、「作品主義」という考え方そのものには賛成なんです。
ただ、その言葉を「スター制度」と対立する軸だとは思っていないのですが。
作品が先にあるのであれば、その役にあった役者が演じるのが一番いい。それは当たり前のことであって、「スター制度」の反語として使うべきじゃない。
だって。今の四季は、「作品主義」じゃなくて「場当たり主義」ですよ、どう考えても。
濱田さんのアイーダが好きなので、それを観たかった!という気持ちがあることは確かですが、まあ、それはどこの劇団でもよくあることで、そういう問題ではないんです。
たとえば樋口さんとか、そういう人だったら全然不満は無かったと思う。
でも。「作品主義」というんだったら、最低線、観客に対する礼義は守ってほしい。
口先だけでも「作品主義」を標榜するなら、日本語をきちんと喋れない役者を台詞のある作品の主役級に使うなんてありえないと思います
秋さんは、これだけの大役を演じているのを観るのは初めてだと思うのですが、素晴らしい女優だと思いました。
なんたって美人だし、歌も巧くて、魅力的。
アイーダを歌いこなすには声質が軽くて浅いのが残念ですが、少なくとも宝塚でいろんな歌を聴いている私には十分許容範囲でした(^ ^)。
でも!!あの台詞のレベルでは、アイーダの気持ちが全然伝わってこない!(T T)
いっそのこと、秋さんだけ中国語で演じていただいて、字幕にしていただいた方が私は幸せだったと思います。一言一言の違和感にいちいち引っ掛かるより、言葉がわからなくても伝わるものがあることを信じたい。
……私みたいな舞台フリークは四季の客として対象外だというなら、それはそれで納得ですが。
いや、秋さんは十分日本語も巧いんだろうな、と思うんですよ。
普通に会話しているんだったら、何の問題もないのではないか、と。
でも、微妙な発音の違いでも、四季独特の母音発声法によって増幅されている気がします。
日本語を母国語とする人でさえ、最初はなんの感情もないロボットが喋っているようにしかならないのに、もともと母国語が違うひとにおいておや、という感じ。
……そういえば、ラダメスの渡辺さんも典型的な母音発声で、秋さんと芝居のレベルは大して変わらなかったなあ(泣)。母国語の問題ではないのか……。
話は違いますが。
渡辺さんといえば、日本版「RENT」初演のロジャー役を、宇都宮隆さんとWで演じたひと。
まさかと思うんですが、ラダメスオリジナルのアダム・パスカルが、ロジャーのオリジナルでもあるからって、それだけでキャスティングしたんじゃあるまいな?声質も全然違うし、なにより音域がだいぶ違う。アダム・パスカルの高音部の響き、金管楽器系の力強いファンファーレは、アダムの個性であって、ロジャーの個性じゃないんだけどなあ…。
渡辺さんって、ラダメスの前にも何かの作品に参加していらしたのでしょううか?
ディズニー版「アイーダ」のラダメスは、「カルメン」のホセに近い、脳みそまで筋肉系の、心優しいマッチョ系。
頭のいい自立した女が母性本能的に負けて愛してしまうような、子供みたいに可愛いタイプだと思うんですよね。
でも、渡辺さんはどちらかというと策士っぽく見えるので、キャラクター的にもちょっと疑問。
むしろ、渡辺さんのゾーザーが観たいです。(結論)
今週はもうキャストが替って、アムネリスは五東由衣さん。
うー、残念だ。せっかくほのかさんが素晴らしかったのに!
でも。
やっぱり作品は素晴らしいし、五東さんのアムネリスも観たことがないので、アイーダとラダメスとゾーザーのキャストが変わったら、また観たいと思っています♪
キャストホンは無くなったけど、いちおう「今週の予定キャスト」は発表はされるんですね。信じて待ってみます(T T)。
.
草月ホールにて、「SHOW-WA-SHOW」を観劇いたしました。
林アキラと岡幸二郎。知る人ぞ知る「タナボタ企画」の中心メンバーであるお二人。
今回は、おなじみの忠の仁さんではなく、吉川哲朗さんが演出・振付で入られて、「昭和の音楽を愛でる会」という名前で活動していらっしゃいますが、……予想したよりずっと「まとも」なステージングでした(^ ^)(←いったいどんな想像をしていたんですか)
メインゲストは、元劇団四季の重鎮・光枝明彦さんと、歌姫・和音美桜。
それぞれに個性あふれる歌声で、とても素晴らしかったです(*^ ^*)。
「昭和」という時代に人生の大半を過ごした光枝さんと、「昭和」は○年しか生きていないと言ってみなさんを落ち込ませたたっちん。それでも、心のある歌姫にかかれば、年齢とは関係なく、ちゃんとその時代を感じさせることができるんだな、と思いました。
どれもとても良かったんですけど、たっちんの「蘇州夜曲」と光枝さんの「東京の屋根の下」の二曲が、特に印象に残っています。
他には、高谷あゆみさん・小山みゆきさん・谷本充弘さん・村瀬美音さんの4人が出演されて、総勢8名という布陣でした。
ダンスシーンも多く、普通にショーとしても良く出来ていたと思います(*^ ^*)。
第一部の前半は、中村八大コーナー。
全員で歌う「夢で逢いましょう」に始まり、
「黒い花びら」(光枝)
「こんにちは赤ちゃん」(和音)
「涙をこえて」(高谷・小山・谷本・村瀬)
「黄昏のビギン」(林)
「帰ろかな」(岡)
そして最後に、林さん・岡さんで「世界の国からこんにちは」を熱唱。
私がちゃんと知っていたのは、「こんにちは赤ちゃん」と「帰ろかな」だけでした。
あれぇ?それなりの年月、昭和で生きてるはずなんだけどなー。
でも、どれもいい歌でした♪メロディメーカーですね、ホントに。
続けて、服部良一コーナー。
「青い山脈」(林)
「蘇州夜曲」(和音)
「東京の屋根の下」(光枝)
「銀座のカンカン娘」(高谷・小山)
「夜のプラットホーム」(岡)
「胸の振子」(林)
こちらの方が知っている曲は多かったかな?
上でも書きましたが、「青い山脈」⇒「蘇州夜曲」⇒「東京の屋根の下」という流れがとても良かったです。はい。なんか、理由は不明ですが泣けました(T T)。
「銀座のカンカン娘」は、高谷さんと小山さんの衣装が可愛くて、「カーンカンむっすめ~♪」と歌いながら腰をポンポンと叩く振付も可愛くて、お気に入りでした。
さらに、一幕の締め括りは、Boogie-Woogieメドレー。
「ジャングルブギ」(岡)
「三味線ブギウギ」(林・和音)
「買い物ブギ」(光枝)
「東京ブギウギ」(全員)
「ジャングルブギ」は、ダンサーの4人が獣っぽい衣装でガツガツ踊っていたんですが、男性二人のシャープでキレと色気のあるダンスが素晴らしかったです!
あと、「三味線ブギ」を歌うたっちんの衣装、というか、頭飾りが可愛くて、客席でかなり盛り上がりました(*^ ^*)。だって、頭に扇子が3つもついてるんですよーーーーっ!!(説明できない)(でもとにかく可愛かったの!!)
「買い物ブギ」の光枝さんは、割烹着のおばちゃん姿。あの『ダンディの代名詞』的な光枝さんが…と思う反面、さすがは「夢から醒めた夢」のデビルのオリジナルキャスト。割烹着もとてもよくお似合いでした(^ ^)。
こういう人たちが散々盛り上げた末に、全員での「東京ブギウギ」は、とても盛り上がりました♪
巧い構成だなーと思いました!
2幕の最初は、「オール・ナッツ・メドレー」(ザ・ピーナッツコーナー)
8人がそれぞれデザインの違うレトロなワンピースで、”あの時代”らしくキメていて、面白かったです。
谷本&村瀬のお二人は、若いせいかあまり違和感なく(^ ^)、むしろ、高谷&小山コンビの方があやしげ。岡&和音は普通に可愛い。
そして、林&光枝は………そりゃあもう!!!
……ステキでした(きっぱり)。はい。
岡さんらしい衣装が出てきたのは、ここくらいかな?」
この後のトークタイムも相当に面白かったんですが、長くなりそうなので割愛して、
ラストは「なんでもいいから好きな歌を歌おう」的な感じの一塊り。
まずは、谷本&村瀬がピンクのラメラメユニフォームで踊り、岡&林が歌う「S.O.S」。
……さすがに、あの衣装では、せめて胸くらいちゃんと創らないと、普通に野球選手(男)に見えてつまらない……。
次は光枝&和音で「忘れていいの」、岡&高谷で「愛の軌跡」、林&小山で「誰もいない海」。
デュエットもいい歌が多くて嬉しいですね。
次が、林さんの伴奏(エレクトーン)で岡さんが美空ひばりを歌う、というスペシャルコーナー。
毎回違う歌を歌ってくれたみたいですね。私が観たときは、しみじみと「酒」を歌ってくれました。
素晴らしかった(*^ ^*)
やっぱり、林さんと岡さんのコンビは良いなあ、とね♪
またCD出さないかなー。
次は、越路吹雪と共演経験のある(!)光枝さんの「ろくでなし」。
そして、たっちんメインの「恋の季節」
林さんの「もしもピアノが弾けたなら」
……ときて、
最後のシメは、岡幸二郎さんの「まつり」。
北島サブちゃんでした(*^ ^*)
いやー、最高でした!!岡さんの声であの歌って、反則……(うっとり)
案外と演歌が似合う岡さんの声が、小さな草月ホールいっぱいに響いてました。
いやはや。
やっぱり岡さんは岡さんですね♪
フィナーレは、全員での「見上げてごらん夜の星を」。
メリハリのある構成で、なかなか面白いショーでした。
もっとぶっ飛んだモノを想像していたので、思ったより普通だなあ、とちょっと思いました。
でも、ホントに楽しかったです。
曲を知っていたら、さらに楽しかったんだろうなあ、と思いつつ(^ ^;ゞ
話は全然違うのですが。
あああ、星組GOGO5に行きたい……けど、むりぃ(涙)。みっきぃさ~ん(叫)。
.
林アキラと岡幸二郎。知る人ぞ知る「タナボタ企画」の中心メンバーであるお二人。
今回は、おなじみの忠の仁さんではなく、吉川哲朗さんが演出・振付で入られて、「昭和の音楽を愛でる会」という名前で活動していらっしゃいますが、……予想したよりずっと「まとも」なステージングでした(^ ^)(←いったいどんな想像をしていたんですか)
メインゲストは、元劇団四季の重鎮・光枝明彦さんと、歌姫・和音美桜。
それぞれに個性あふれる歌声で、とても素晴らしかったです(*^ ^*)。
「昭和」という時代に人生の大半を過ごした光枝さんと、「昭和」は○年しか生きていないと言ってみなさんを落ち込ませたたっちん。それでも、心のある歌姫にかかれば、年齢とは関係なく、ちゃんとその時代を感じさせることができるんだな、と思いました。
どれもとても良かったんですけど、たっちんの「蘇州夜曲」と光枝さんの「東京の屋根の下」の二曲が、特に印象に残っています。
他には、高谷あゆみさん・小山みゆきさん・谷本充弘さん・村瀬美音さんの4人が出演されて、総勢8名という布陣でした。
ダンスシーンも多く、普通にショーとしても良く出来ていたと思います(*^ ^*)。
第一部の前半は、中村八大コーナー。
全員で歌う「夢で逢いましょう」に始まり、
「黒い花びら」(光枝)
「こんにちは赤ちゃん」(和音)
「涙をこえて」(高谷・小山・谷本・村瀬)
「黄昏のビギン」(林)
「帰ろかな」(岡)
そして最後に、林さん・岡さんで「世界の国からこんにちは」を熱唱。
私がちゃんと知っていたのは、「こんにちは赤ちゃん」と「帰ろかな」だけでした。
あれぇ?それなりの年月、昭和で生きてるはずなんだけどなー。
でも、どれもいい歌でした♪メロディメーカーですね、ホントに。
続けて、服部良一コーナー。
「青い山脈」(林)
「蘇州夜曲」(和音)
「東京の屋根の下」(光枝)
「銀座のカンカン娘」(高谷・小山)
「夜のプラットホーム」(岡)
「胸の振子」(林)
こちらの方が知っている曲は多かったかな?
上でも書きましたが、「青い山脈」⇒「蘇州夜曲」⇒「東京の屋根の下」という流れがとても良かったです。はい。なんか、理由は不明ですが泣けました(T T)。
「銀座のカンカン娘」は、高谷さんと小山さんの衣装が可愛くて、「カーンカンむっすめ~♪」と歌いながら腰をポンポンと叩く振付も可愛くて、お気に入りでした。
さらに、一幕の締め括りは、Boogie-Woogieメドレー。
「ジャングルブギ」(岡)
「三味線ブギウギ」(林・和音)
「買い物ブギ」(光枝)
「東京ブギウギ」(全員)
「ジャングルブギ」は、ダンサーの4人が獣っぽい衣装でガツガツ踊っていたんですが、男性二人のシャープでキレと色気のあるダンスが素晴らしかったです!
あと、「三味線ブギ」を歌うたっちんの衣装、というか、頭飾りが可愛くて、客席でかなり盛り上がりました(*^ ^*)。だって、頭に扇子が3つもついてるんですよーーーーっ!!(説明できない)(でもとにかく可愛かったの!!)
「買い物ブギ」の光枝さんは、割烹着のおばちゃん姿。あの『ダンディの代名詞』的な光枝さんが…と思う反面、さすがは「夢から醒めた夢」のデビルのオリジナルキャスト。割烹着もとてもよくお似合いでした(^ ^)。
こういう人たちが散々盛り上げた末に、全員での「東京ブギウギ」は、とても盛り上がりました♪
巧い構成だなーと思いました!
2幕の最初は、「オール・ナッツ・メドレー」(ザ・ピーナッツコーナー)
8人がそれぞれデザインの違うレトロなワンピースで、”あの時代”らしくキメていて、面白かったです。
谷本&村瀬のお二人は、若いせいかあまり違和感なく(^ ^)、むしろ、高谷&小山コンビの方があやしげ。岡&和音は普通に可愛い。
そして、林&光枝は………そりゃあもう!!!
……ステキでした(きっぱり)。はい。
岡さんらしい衣装が出てきたのは、ここくらいかな?」
この後のトークタイムも相当に面白かったんですが、長くなりそうなので割愛して、
ラストは「なんでもいいから好きな歌を歌おう」的な感じの一塊り。
まずは、谷本&村瀬がピンクのラメラメユニフォームで踊り、岡&林が歌う「S.O.S」。
……さすがに、あの衣装では、せめて胸くらいちゃんと創らないと、普通に野球選手(男)に見えてつまらない……。
次は光枝&和音で「忘れていいの」、岡&高谷で「愛の軌跡」、林&小山で「誰もいない海」。
デュエットもいい歌が多くて嬉しいですね。
次が、林さんの伴奏(エレクトーン)で岡さんが美空ひばりを歌う、というスペシャルコーナー。
毎回違う歌を歌ってくれたみたいですね。私が観たときは、しみじみと「酒」を歌ってくれました。
素晴らしかった(*^ ^*)
やっぱり、林さんと岡さんのコンビは良いなあ、とね♪
またCD出さないかなー。
次は、越路吹雪と共演経験のある(!)光枝さんの「ろくでなし」。
そして、たっちんメインの「恋の季節」
林さんの「もしもピアノが弾けたなら」
……ときて、
最後のシメは、岡幸二郎さんの「まつり」。
北島サブちゃんでした(*^ ^*)
いやー、最高でした!!岡さんの声であの歌って、反則……(うっとり)
案外と演歌が似合う岡さんの声が、小さな草月ホールいっぱいに響いてました。
いやはや。
やっぱり岡さんは岡さんですね♪
フィナーレは、全員での「見上げてごらん夜の星を」。
メリハリのある構成で、なかなか面白いショーでした。
もっとぶっ飛んだモノを想像していたので、思ったより普通だなあ、とちょっと思いました。
でも、ホントに楽しかったです。
曲を知っていたら、さらに楽しかったんだろうなあ、と思いつつ(^ ^;ゞ
話は全然違うのですが。
あああ、星組GOGO5に行きたい……けど、むりぃ(涙)。みっきぃさ~ん(叫)。
.
青山劇場にて、ミュージカル「絹の靴下」を観劇してまいりました。
……先週のことですけどね。東京がもう終わってしまうので、取り急ぎ書かせていただこうかな、と。
原作はグレタ・ガルボ主演の映画“ニノチカ”(1939年)。
作曲は「キス・ミー・ケイト」「エニシング・ゴーズ」「カンカン」のコール・ポーター♪……宝塚ファン的には「ナイト&デイ」の作曲家、の方が通りがいいのでしょうか?メロディラインのはっきりとした名曲の数々は、なるほどなと思わせるものがありました。
1957年にフレッド・アステアとシド・チャリシーがこの舞台版を映画化し、日本でも上演されたらしいですね。私は全く知りませんでしたが、ある年代にはネームヴァリューのある作品なのでしょうか。
演出は荻田浩一。
荻田さんの欠点の一つだと思っていた「舞台を狭く使う」という癖は封印して、広々とした舞台で、50年代のミュージカルらしい、明朗でわかりやすい、シンプルな物語でした。
作品的には、昨年上演された大野さんの「ロシアン・ブルー」と良く似た時代と展開の物語でした。
冷戦下。ロシアの作曲家ボロフ(渡部豪太)が、ソヴィエトの仕事でパリに来て、その賑わいと美しさにすっかりはまってしまう。
パリでの彼の芸術活動をアシストする代理人のキャンフィールド(今村ねずみ)は、そんな彼を懐柔して様々な活動をさせ、ついにはハリウッドの「水着の」スター・ジャニスを味方につけて彼を懐柔するように依頼する。彼女の主演の映画にボロフの音楽を使用する、と言って。
ソヴィエト当局は、偉大なロシアの魂であるボロフを帰国させ、スターリン(だっけ…?)のパーティーで新曲を披露させようと、工作員(戸井勝海、伊礼彼方、神田恭兵)を派遣するが、あっという間にキャンフィールドに懐柔されてしまう。
業をにやしたソヴィエト当局は、生真面目でおカタいニノチカ(湖月わたる)に厳命を与えてパリへ送り込む。なにがなんでも、ボロフと三人の工作員を連れて帰れ!!と。
ニノチカの登場に焦ったキャンフィールドは、彼女を懐柔しようと麗しいパリの夜に連れ出す……。
主な舞台がパリ(絹の靴下)かモスクワ(ロシアン・ブルー)かという違いがありますし、それ以前に根本的なテーマが全然違うんですけれども、表面的なイメージは良く似ていたような気がします。
どちらも、自由世界と共産世界という違う世界に生きる二人が、お互いを「同じ人間」だと理解していく物語だし、女が先に脱いでいくのも同じ。ただやっぱり「絹の靴下」は若干古い、というか、冷戦下の資本主義社会で創られたからこそ、「共産主義より資本主義の方が上である」という固定観念から抜けられなかったのが残念、でした。
現代日本でこの二つの作品を見比べると、やっぱりお互いの文化を尊重し、それぞれの革命を尊重して、別れていく「ロシアン・ブルー」の方が納得度が高いんですよねー。「絹の靴下」は、古いというか、単純明快すぎて、判りやすいんだけどちょっとだけ薄っぺらく感じてしまうんです。というか、なによりも荻田さんを荻田さんたらしめていた毒が全く感じられない舞台だったことが、ちょっと違和感を感じさせたかなー。
荻田演出だと思わないで観ていたら、もっと普通に受け入れられたのかもね。
こうなってくると、名前が売れるってのも善し悪しかもしれません。固定観念とか、先入観とか、そういうものから自由になるのって、案外と難しいものなので。
そんなわけで、脚本的には「……ふるいわ、古すぎるわっ↓↓」という感じではありましたが。
出演ははみなさんなかなかに個性的で良かったです。
わたるさんの女役は、やっぱりキュートで可愛いなあ、と。今回はロシア女なので、大柄でも違和感ないし、なによりもあの長身・超絶スタイルにあの制服はステキすぎます♪
「絹の靴下」というのは、この時代のパリで流行した挑発的な下着と同じ「パリ」の象徴として、脚を出す女たちの象徴、透明な薄物一枚で街へ出て行く、「翔んだ女」イメージの象徴として出てくるのですが。
一幕のラストで、「すべてのしがらみから解放された」わたるさんが下着姿(ボディースーツみたいなのにストッキング一枚)で踊る場面があって、とても印象的でした!!
シド・チャリシーの映画は観ていないんですが、ああいう場面があったのでしょうか?(^ ^)。
ねずみさんは、さすがにダンディで素敵でした。久しぶりにコンボイ以外でねずみさんを観ましたが、さすがだなーーーーー!!
ただ、思ったより歌が弱かった(T T)ニノチカもわたるさんなので、ヤバいもん同士でちょうどよく………はならず、この組み合わせでデュエットは厳しい!!………と、ちょっと思ってしまいました…しょぼん↓
あと、フレッド・アステアが演じたっていうから、どれだけ踊ってくれるのかととても楽しみにしていたんですが、思ったより少なかったかもね。まあ、期待しすぎなんでしょうけど(^ ^;ゞ。むしろ、ジャニスの樹里ちゃんの方が踊っていた印象だったかも。
その、樹里ちゃん。
ほんの一カ月前まで、かしちゃんと結合性双生児だったのに!!下村さんと熱い恋に身を灼いていたのに!!6月10日には、また「サイド・ショウ」のコンサートをやるっつーのに、デイジーの面影があんなにも完璧に消え去っているなんて!(@ @)役者やのう……
めっちゃ可愛くて、頭が空っぽで、そして、とてもステキでした!!ハリウッド女優はこうじゃなくっちゃ!!みたいな(^ ^)。
ジャニスに嵌って祖国を捨てそうになるボロフ。
私は彼のことはあまりよく知らないのですが、良かったですー!!いかにも「芸術家」らしい外観をちゃんと作りこんできて、いい芝居をしてくれました♪これからの活躍も楽しみにしています♪
三人組
ビビンスキー(伊礼彼方)、イワノフ(戸井勝海)、ブランコフ(神田恭平)
伊礼くんは「ビビリンスキー」みたいな感じにつくぁれていたような気がします。真面目で小心者、蚤の心臓みたいな感じ(^ ^)。でも、三人の中ではちゃんとビビンスキーがリーダー、という空気は崩れないですよね!そのあたり、チームワークの勝利な感じだったかも。
イワノフはベテラン・戸井勝海。ごく普通に、普通のコメディ役を軽やかにこなしていました。ああいう役は不得意だと思っていたんですが、コンビの相手次第なんだなあ。……もっと軽みのある人の方がもっと面白かったのかもしれませんが、今回は良かったと思います。
もう少し歌ってくれたら、もと嬉しかったのになー。どうせ踊れないんだから、歌ってくれ(^ ^;ゞ
ブランコフも、相当な当たり役だった気がします(^ ^)。うーん可愛い。三人の中でも一番ぶっ飛んでいる役ですが、よく似合ってました。彼こそ、軽やかで良かったです♪
役者はそれぞれ個性豊かにとても良かったですし、演出も無難というか、ごく普通に良かったと思います。
そうなってくると、問題なのは脚本というかテーマなわけで。
……テーマが時代にフィットしすぎていて、現代的ではないのは間違いないかな、と。
でも、ねずみさんとわたるさんのダンスは必見ですよ!!
格好良かったーーーー!!
.
……先週のことですけどね。東京がもう終わってしまうので、取り急ぎ書かせていただこうかな、と。
原作はグレタ・ガルボ主演の映画“ニノチカ”(1939年)。
作曲は「キス・ミー・ケイト」「エニシング・ゴーズ」「カンカン」のコール・ポーター♪……宝塚ファン的には「ナイト&デイ」の作曲家、の方が通りがいいのでしょうか?メロディラインのはっきりとした名曲の数々は、なるほどなと思わせるものがありました。
1957年にフレッド・アステアとシド・チャリシーがこの舞台版を映画化し、日本でも上演されたらしいですね。私は全く知りませんでしたが、ある年代にはネームヴァリューのある作品なのでしょうか。
演出は荻田浩一。
荻田さんの欠点の一つだと思っていた「舞台を狭く使う」という癖は封印して、広々とした舞台で、50年代のミュージカルらしい、明朗でわかりやすい、シンプルな物語でした。
作品的には、昨年上演された大野さんの「ロシアン・ブルー」と良く似た時代と展開の物語でした。
冷戦下。ロシアの作曲家ボロフ(渡部豪太)が、ソヴィエトの仕事でパリに来て、その賑わいと美しさにすっかりはまってしまう。
パリでの彼の芸術活動をアシストする代理人のキャンフィールド(今村ねずみ)は、そんな彼を懐柔して様々な活動をさせ、ついにはハリウッドの「水着の」スター・ジャニスを味方につけて彼を懐柔するように依頼する。彼女の主演の映画にボロフの音楽を使用する、と言って。
ソヴィエト当局は、偉大なロシアの魂であるボロフを帰国させ、スターリン(だっけ…?)のパーティーで新曲を披露させようと、工作員(戸井勝海、伊礼彼方、神田恭兵)を派遣するが、あっという間にキャンフィールドに懐柔されてしまう。
業をにやしたソヴィエト当局は、生真面目でおカタいニノチカ(湖月わたる)に厳命を与えてパリへ送り込む。なにがなんでも、ボロフと三人の工作員を連れて帰れ!!と。
ニノチカの登場に焦ったキャンフィールドは、彼女を懐柔しようと麗しいパリの夜に連れ出す……。
主な舞台がパリ(絹の靴下)かモスクワ(ロシアン・ブルー)かという違いがありますし、それ以前に根本的なテーマが全然違うんですけれども、表面的なイメージは良く似ていたような気がします。
どちらも、自由世界と共産世界という違う世界に生きる二人が、お互いを「同じ人間」だと理解していく物語だし、女が先に脱いでいくのも同じ。ただやっぱり「絹の靴下」は若干古い、というか、冷戦下の資本主義社会で創られたからこそ、「共産主義より資本主義の方が上である」という固定観念から抜けられなかったのが残念、でした。
現代日本でこの二つの作品を見比べると、やっぱりお互いの文化を尊重し、それぞれの革命を尊重して、別れていく「ロシアン・ブルー」の方が納得度が高いんですよねー。「絹の靴下」は、古いというか、単純明快すぎて、判りやすいんだけどちょっとだけ薄っぺらく感じてしまうんです。というか、なによりも荻田さんを荻田さんたらしめていた毒が全く感じられない舞台だったことが、ちょっと違和感を感じさせたかなー。
荻田演出だと思わないで観ていたら、もっと普通に受け入れられたのかもね。
こうなってくると、名前が売れるってのも善し悪しかもしれません。固定観念とか、先入観とか、そういうものから自由になるのって、案外と難しいものなので。
そんなわけで、脚本的には「……ふるいわ、古すぎるわっ↓↓」という感じではありましたが。
出演ははみなさんなかなかに個性的で良かったです。
わたるさんの女役は、やっぱりキュートで可愛いなあ、と。今回はロシア女なので、大柄でも違和感ないし、なによりもあの長身・超絶スタイルにあの制服はステキすぎます♪
「絹の靴下」というのは、この時代のパリで流行した挑発的な下着と同じ「パリ」の象徴として、脚を出す女たちの象徴、透明な薄物一枚で街へ出て行く、「翔んだ女」イメージの象徴として出てくるのですが。
一幕のラストで、「すべてのしがらみから解放された」わたるさんが下着姿(ボディースーツみたいなのにストッキング一枚)で踊る場面があって、とても印象的でした!!
シド・チャリシーの映画は観ていないんですが、ああいう場面があったのでしょうか?(^ ^)。
ねずみさんは、さすがにダンディで素敵でした。久しぶりにコンボイ以外でねずみさんを観ましたが、さすがだなーーーーー!!
ただ、思ったより歌が弱かった(T T)ニノチカもわたるさんなので、ヤバいもん同士でちょうどよく………はならず、この組み合わせでデュエットは厳しい!!………と、ちょっと思ってしまいました…しょぼん↓
あと、フレッド・アステアが演じたっていうから、どれだけ踊ってくれるのかととても楽しみにしていたんですが、思ったより少なかったかもね。まあ、期待しすぎなんでしょうけど(^ ^;ゞ。むしろ、ジャニスの樹里ちゃんの方が踊っていた印象だったかも。
その、樹里ちゃん。
ほんの一カ月前まで、かしちゃんと結合性双生児だったのに!!下村さんと熱い恋に身を灼いていたのに!!6月10日には、また「サイド・ショウ」のコンサートをやるっつーのに、デイジーの面影があんなにも完璧に消え去っているなんて!(@ @)役者やのう……
めっちゃ可愛くて、頭が空っぽで、そして、とてもステキでした!!ハリウッド女優はこうじゃなくっちゃ!!みたいな(^ ^)。
ジャニスに嵌って祖国を捨てそうになるボロフ。
私は彼のことはあまりよく知らないのですが、良かったですー!!いかにも「芸術家」らしい外観をちゃんと作りこんできて、いい芝居をしてくれました♪これからの活躍も楽しみにしています♪
三人組
ビビンスキー(伊礼彼方)、イワノフ(戸井勝海)、ブランコフ(神田恭平)
伊礼くんは「ビビリンスキー」みたいな感じにつくぁれていたような気がします。真面目で小心者、蚤の心臓みたいな感じ(^ ^)。でも、三人の中ではちゃんとビビンスキーがリーダー、という空気は崩れないですよね!そのあたり、チームワークの勝利な感じだったかも。
イワノフはベテラン・戸井勝海。ごく普通に、普通のコメディ役を軽やかにこなしていました。ああいう役は不得意だと思っていたんですが、コンビの相手次第なんだなあ。……もっと軽みのある人の方がもっと面白かったのかもしれませんが、今回は良かったと思います。
もう少し歌ってくれたら、もと嬉しかったのになー。どうせ踊れないんだから、歌ってくれ(^ ^;ゞ
ブランコフも、相当な当たり役だった気がします(^ ^)。うーん可愛い。三人の中でも一番ぶっ飛んでいる役ですが、よく似合ってました。彼こそ、軽やかで良かったです♪
役者はそれぞれ個性豊かにとても良かったですし、演出も無難というか、ごく普通に良かったと思います。
そうなってくると、問題なのは脚本というかテーマなわけで。
……テーマが時代にフィットしすぎていて、現代的ではないのは間違いないかな、と。
でも、ねずみさんとわたるさんのダンスは必見ですよ!!
格好良かったーーーー!!
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ザ・ミュージック・マン
2010年5月14日 ミュージカル・舞台新国立劇場中劇場にて、ブロードウェイ「ザ・ミュージックマン」を観劇してまいりました。
私はこの作品、スーザン・ストローマンが振り付けを担当したリバイバル版をニューヨークで観まして。話はさっぱりわからない(←英語がまったく駄目なので)ながら、音楽が良くて楽しいし、大勢の出演者をさばける作品なので、宝塚でやればいいのに、と思っていたんですよね。
その時に観た主役は、あまり冴えない感じの中年男だったのですが(^ ^)。
今回の上演では、ケチな詐欺師のハロルド役は西川貴教。ちょっと小柄だけど二枚目で、こういう役なんだなー(というか、こういう作品だったのね、というべきかも)と思いました。
今回の上演は、企画・製作フジテレビジョン。演出は鈴木裕美、振付は前田清実。
「クレイジー・フォー・ユー」を思い出させるスーザンの振付が非常に印象的だったので、どうなるのかなーと思っていたのですが、群舞シーンはどれも華やかで、良かったです。
まー、その中でも、カーテンコール(?)の全員鼓笛隊場面(「76本のトロンボーン」)が名場面中の名場面なのはかわりませんね♪♪
アイオワ州の片田舎を走る列車の中。
ラップに似た音楽にのせて、男たちが一人の詐欺師の噂をしている。
「音楽教授」と名乗って街中のひとびとに楽器を買わせ、ブラスバンドを結成する、と言いながら代金だけ受け取って逃げてしまうという、伝説の「セールスマン」、ハロルドという名の詐欺師の噂を。
彼が通り過ぎた後の街は、「セールスマン」と名乗るだけで酷い目にあわされる、と嘆く男(チャーリー/今井ゆうぞう)。
列車がリバーシティに到着すると、さっきまで一緒に噂話に興じていた男(西川貴教)が一人、立ち上がって降りて行く。
自分こそがその伝説の「セールスマン」、ハロルドである、と名乗って。
リバーシティで早速、昔馴染みのマーセラス(植木豪)と出会ったハロルドは、新しくできたビリヤード場に目をつけ、
「こういう店ができれば、少年たちが不良化するのはあっという間だ!」
と騒ぎ立てる。
「ブラスバンドで少年たちに健全な活動の場を与えよう!」
という彼の主張に、コロッと騙されてその気になる素直な大人たち。
ビリヤード場建設の中心となっていた市長(佐渡稔)の妨害にもめげず、ハロルドの語る言葉に耳を傾ける人々は増えて行く。しかし……
その他の出演者は…
ハロルドと恋に落ちるピアノ教師のマリアン(彩乃かなみ)、
その弟で、父親が亡くなって以来ひきこもっていたウィンスロップ(石川新太)、
オールドミスに足を踏み入れた娘を心配する母親(竹内郁子)、
新しいもの好きで明るく優しいシン市長夫人ユーラリー(うつみ宮土里)、
シン市長の4人の娘の長女・ザニータ(増山加弥乃)、
ザニータの恋人・トミー(矢崎広)、
個人的に目立つのはこのあたりでしょうか。
あと、4人組のコーラス隊(←違うけど)(^ ^)とか、ユーラリーと一緒に行動するご婦人がたとか、ブラスバンドに参加する子供たち……。役は意外とたくさんあって、あらためて宝塚でやればよかったのに、と思いました(^ ^)。
アンサンブルには、宝塚OGから福麻むつ美さんと秋園美緒ちゃんが参加。お二人とも良い声で、可愛かったです♪
流れの詐欺師が主人公で、彼が周囲からは孤立して情報がない田舎町を舞台に、大がかりな何かを作ることを提案する、というストーリーは、かなみちゃんがヒロインをしているせいもあって(^ ^)なんだかとっても懐かしい感じなのですが。
……やっぱり、こういう話は脚本が命なんだな、と思いました。
音楽の良さもダンスの良さももちろんあるし、大切なんですけれども。英語で観ていたときはさっぱり意味がわからなかった場面がつながって、しみじみと良い作品だなあ!と思いました♪
ごくごくありふれた、シンプルな展開だと思うのですが、出てくるキャラクターが皆魅力的なので、とても楽しいです。
一番好きな場面は、物語のラストシーンかなあ。
マディソン橋でのハロルドとマリアンの別れの場面も良いんですけど、やっぱり、ね。
ネタばれなので今は書きませんが、あの場面で、ずっと背中を向けているハロルド(西川)の芝居に、非常に共感してしまいました。
なんといってもマリアンが可愛い!!!
その次が、二幕でマリアンとコーラス隊のナンバー、「ライダ・ローズ/私は何を言うのかしら」。英語がわからないのでほとんどイミフだった異国での観劇でも、この曲だけは凄く気に入って、CDを買いましたもんね(*^ ^*)。ああ、生で聴けて幸せです。かなみちゃんの歌、さすがだわ♪
あとは勿論、カーテンコール(というか、フィナーレ?)の「76本のトロンボーン」。あの場面は本当に良いですよねー!盛り上がりますわ(^ ^)。
曲も振り付けも、皆の笑顔も、最高に素敵★
東京公演は今週いっぱい。そのあと名古屋・大阪・札幌と回るようなので、お近くの方はぜひ一度ご覧ください♪
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私はこの作品、スーザン・ストローマンが振り付けを担当したリバイバル版をニューヨークで観まして。話はさっぱりわからない(←英語がまったく駄目なので)ながら、音楽が良くて楽しいし、大勢の出演者をさばける作品なので、宝塚でやればいいのに、と思っていたんですよね。
その時に観た主役は、あまり冴えない感じの中年男だったのですが(^ ^)。
今回の上演では、ケチな詐欺師のハロルド役は西川貴教。ちょっと小柄だけど二枚目で、こういう役なんだなー(というか、こういう作品だったのね、というべきかも)と思いました。
今回の上演は、企画・製作フジテレビジョン。演出は鈴木裕美、振付は前田清実。
「クレイジー・フォー・ユー」を思い出させるスーザンの振付が非常に印象的だったので、どうなるのかなーと思っていたのですが、群舞シーンはどれも華やかで、良かったです。
まー、その中でも、カーテンコール(?)の全員鼓笛隊場面(「76本のトロンボーン」)が名場面中の名場面なのはかわりませんね♪♪
アイオワ州の片田舎を走る列車の中。
ラップに似た音楽にのせて、男たちが一人の詐欺師の噂をしている。
「音楽教授」と名乗って街中のひとびとに楽器を買わせ、ブラスバンドを結成する、と言いながら代金だけ受け取って逃げてしまうという、伝説の「セールスマン」、ハロルドという名の詐欺師の噂を。
彼が通り過ぎた後の街は、「セールスマン」と名乗るだけで酷い目にあわされる、と嘆く男(チャーリー/今井ゆうぞう)。
列車がリバーシティに到着すると、さっきまで一緒に噂話に興じていた男(西川貴教)が一人、立ち上がって降りて行く。
自分こそがその伝説の「セールスマン」、ハロルドである、と名乗って。
リバーシティで早速、昔馴染みのマーセラス(植木豪)と出会ったハロルドは、新しくできたビリヤード場に目をつけ、
「こういう店ができれば、少年たちが不良化するのはあっという間だ!」
と騒ぎ立てる。
「ブラスバンドで少年たちに健全な活動の場を与えよう!」
という彼の主張に、コロッと騙されてその気になる素直な大人たち。
ビリヤード場建設の中心となっていた市長(佐渡稔)の妨害にもめげず、ハロルドの語る言葉に耳を傾ける人々は増えて行く。しかし……
その他の出演者は…
ハロルドと恋に落ちるピアノ教師のマリアン(彩乃かなみ)、
その弟で、父親が亡くなって以来ひきこもっていたウィンスロップ(石川新太)、
オールドミスに足を踏み入れた娘を心配する母親(竹内郁子)、
新しいもの好きで明るく優しいシン市長夫人ユーラリー(うつみ宮土里)、
シン市長の4人の娘の長女・ザニータ(増山加弥乃)、
ザニータの恋人・トミー(矢崎広)、
個人的に目立つのはこのあたりでしょうか。
あと、4人組のコーラス隊(←違うけど)(^ ^)とか、ユーラリーと一緒に行動するご婦人がたとか、ブラスバンドに参加する子供たち……。役は意外とたくさんあって、あらためて宝塚でやればよかったのに、と思いました(^ ^)。
アンサンブルには、宝塚OGから福麻むつ美さんと秋園美緒ちゃんが参加。お二人とも良い声で、可愛かったです♪
流れの詐欺師が主人公で、彼が周囲からは孤立して情報がない田舎町を舞台に、大がかりな何かを作ることを提案する、というストーリーは、かなみちゃんがヒロインをしているせいもあって(^ ^)なんだかとっても懐かしい感じなのですが。
……やっぱり、こういう話は脚本が命なんだな、と思いました。
音楽の良さもダンスの良さももちろんあるし、大切なんですけれども。英語で観ていたときはさっぱり意味がわからなかった場面がつながって、しみじみと良い作品だなあ!と思いました♪
ごくごくありふれた、シンプルな展開だと思うのですが、出てくるキャラクターが皆魅力的なので、とても楽しいです。
一番好きな場面は、物語のラストシーンかなあ。
マディソン橋でのハロルドとマリアンの別れの場面も良いんですけど、やっぱり、ね。
ネタばれなので今は書きませんが、あの場面で、ずっと背中を向けているハロルド(西川)の芝居に、非常に共感してしまいました。
なんといってもマリアンが可愛い!!!
その次が、二幕でマリアンとコーラス隊のナンバー、「ライダ・ローズ/私は何を言うのかしら」。英語がわからないのでほとんどイミフだった異国での観劇でも、この曲だけは凄く気に入って、CDを買いましたもんね(*^ ^*)。ああ、生で聴けて幸せです。かなみちゃんの歌、さすがだわ♪
あとは勿論、カーテンコール(というか、フィナーレ?)の「76本のトロンボーン」。あの場面は本当に良いですよねー!盛り上がりますわ(^ ^)。
曲も振り付けも、皆の笑顔も、最高に素敵★
東京公演は今週いっぱい。そのあと名古屋・大阪・札幌と回るようなので、お近くの方はぜひ一度ご覧ください♪
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ガイズ & ドールズ
2010年4月29日 ミュージカル・舞台シアタークリエにて、「Guys And Dolls」を観劇いたしました。
2002年の月組公演は当然観ていますが、案外覚えていない……というか、演出が結構違うものなんだな、と思いました。
まずはキャストを。東宝サイトに載っている順番をそのまま持ってきています(プログラムでは、アデレイドの由美子さんとネイサンのニッキのお二人は客演扱いで最後)。
月組のキャストと比べると、ほほう、こういう順番なのか……と思うところも多いような(^ ^)。
スカイ 内博貴(紫吹淳)
サラ 笹本玲奈(映美くらら)
アデレイド 高橋由美子(霧矢大夢)
ネイサン 錦織一清(大和悠河)
ナイスリー 田中ロウマ(大空祐飛)
ベニー TETSUYA(月船さらら)
ラスティ 田川景一(北翔海莉)
ハリー 中村昌也(越乃リュウ)
ビッグ・ジューリ 三谷六九(汐美真帆)
カートライト将軍 荒木里佳(夏河ゆら)
アーバイド Kuma(嘉月絵理)
ブラニガン巡査 井上高志(立ともみ)
アンサンブルで知っているのは乾あきおさんくらいだったかな。
でも、アデレイドと一緒に踊っているHOT BOXガールズが、みんなすごくスタイルよくて脚がきれいで(←すみません、拘りです)、とっても素敵でした♪
話や音楽はほとんど宝塚版と変わらないのですが、一幕前半のネイサンのナンバーが、ネイサン本人はほとんど歌っていない(回りの男どもが歌うだけ)だったり、「Sit Down」がほぼナイスリーのナンバーという扱いだったり、アーバイド(サラの祖父)がサラに歌うソロが丸々一曲あったり……
でも、全体の印象はそんなに違いませんでしたね。
意外だったのは、ナイスリーの人選かな。宝塚初演では、もっとコメディキャラで胴布団とか巻いていたと聞いていたので、祐飛さんが柄違いでも仕方がないな、と当時は思っていたのですが、田中ロウマさんも普通に二枚目のちょっとドジな部下系の可愛いタイプで役作りしていて……いまさらながら、祐飛さんももうちょっとどうにかなったんじゃないかと思ったりしました(^ ^;ゞ。
スカイの内くんは、たぶん観たのは初めてだと思うんですが、スーツも似合っていたし、芝居も歌も覚悟していたほど悪くなかったと思います。最後に大太鼓を抱えてでてきたところもなかなか愛嬌がありました♪ ただ、歌い方がいかにもアイドル系なので、ナンバーはどれもいまいちだったかな。下手ではないんだけど、作品のイメージにそぐわない声なんですよね…。
「初めての恋」も「Luck Be A Lady Tonight」も、大好きな曲なだけに、非常に残念。
サラの玲奈ちゃんは、可愛かった!
ただ、ポスターやプログラムでは栗色のボブ(肩につくくらい)ですごく可愛かったのに、本番の金髪のショートヘアはちょっとキツめな感じで、、、プログラムの写真のほうがずっと可愛いのにーと思いました。化粧もちょっと大人っぽい感じで、プログラムくらい少女っぽいほうが、サラという役には合っていると思うんですけどね。
ハバナで、酔っ払っての「もしも私がベルなら」は、素晴らしかった!!
私は映美くららちゃんのこのナンバーも滅茶苦茶好きだったんですけど、玲奈ちゃんのかわいらしさはまた格別でした!!そりゃあ、スカイも恋に落ちるよね、あんなサラを見ちゃったら(^ ^)
いやぁん、本当に可愛いなあ(*^ ^*)。
大舞台のヒロインをやりなれているだけあって、内くんをよくフォローしていたと思いますが、逆にそれが大人っぽい感じになってしまって、サラとしてはどうなのかな?と思った部分もありました。役者のバランスって難しいなあ、とおもうのはそんな時ですね……。
ネイサンのニッキは、もう期待どおりというか。キャラクターがぴったりすぎてホントに素敵でした。いい加減でだらしがなくて嘘つきで、でも間違いなくアデレイドにメロメロに惚れている……、その情けなさが本当に素敵でした。
ただ、以前ほかの作品で観た時も思ったのですが、喉を痛めているみたいで台詞の声がすごく苦しそうなんですよね。前回も今回も、風邪ひいちゃったのかな。……「銀ちゃんの恋」以来、ずっとのような気がするんだけど、気のせいでありますように……。
喉が苦しそうなので、記憶していたほど歌がなくてホッとしつつ、『タニちゃんもコレでよかったのに!』と思ったり、「Luck Be A Lady Tonight」やカーテンコールで、内くんと並んで踊る姿に見惚れたりしつつ、ひさびさの当たり役で嬉しかったです♪
アデレイドの高橋由美子。まあ、彼女とニッキを目当てにチケットを取ったようなものですが、いや~~、本当に可愛かったです!あの、頭に花が咲いたような可愛らしさがたまらない(*^ ^*)。しかも、年齢相応の落ち着きと包容力もあって、ニッキを包み込むような母性があるところが最高の女っぷりでした。
小柄だし、ダンサーではないのでショーシーンでは控えめでしたが、芝居がさすがだったので全然OKだと思います♪
……アデレイドの「ストレスで風邪が治らない」っていうのは、きっと、現在だったら「花粉症」の一言で終わるんだろうなあ、と思ったりしつつ(^ ^)
ナイスリー、ベニー、ラスティのネイサンの部下三人組は、オープニングと一幕の真ん中らへんの「Guys And Dools」、二曲もほぼ三人でのナンバーがあったりしておいしい役ですが、若い二枚目を三人そろえて“無能な部下”系の演出でした。
ちょっと、わかつきめぐみの「So What?」に出てくる松1号・2号・3号を思い出したりしました(^ ^)。ちょっとトボけたところがいい味になっていて、田中ロウマくんにこんな一面があったとは!と思いました♪歌はさすがです。ええ。
ベニーのTETSUYAさんは、Bugs Under Grooveの方だけど、歌も良かったです。カッコイイ♪
ラスティの田川さんもきれいな人なのにトボけた空気があって、役に合ってました♪
アーバイドのKumaさんは、良い声でした。こういう作品にはよくいる、「この一曲のためだけに出演した人」なんですね。サラを心配するアーバイド、祖父と孫の二人っきりの場面で、宝塚版では当たり前のようにカットされていたような気がしますが(; ;)、音楽もいい曲でした♪
ビッグ・ジューリ(宝塚ではジュール)の六九さんは、ケロさんとは全然違う役作りで、観ながら思い出すことさえありませんでした(^ ^)。
小さくて可愛らしいおじさんで、でも誰かが逆らおうとすると銃を見せつける無茶苦茶ぶり。六九さんの存在感だけで作り上げたのが素晴らしいです。
いやー、あんな役になるとは思いもよらなかったなあ……
カートライト将軍の荒木さんは、さすがの歌声♪集会が盛り上がった後の歌が凄い迫力!ゆらさん、あんなところで歌ってたっけ?と思いつつ。あの歌が聴けて嬉しいです♪
ブラニガンの井上さんは、渋くて素敵。いかにもな存在感はさすがでした。うん。
キャストで目についたのはそんなところでしょうか。
男性アンサンブルも「Luck Be……」で踊ってるのが格好良かったです♪
この作品の最大の魅力がフランク・レッサーの名曲の数々であることには、みなさん異論もないかと思いますが。
結構、演出によって雰囲気の変わる作品なんだなーと思いました。
今回の東宝版の演出は、菅野こうめいさん。アンサンブルにいたるまで、役者をよく見て演出されたんだと思います。全体に隙なく、緊張感のある仕上がりで、面白かったです。
やっぱり「初めての恋」は名曲ですね(^ ^)。
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2002年の月組公演は当然観ていますが、案外覚えていない……というか、演出が結構違うものなんだな、と思いました。
まずはキャストを。東宝サイトに載っている順番をそのまま持ってきています(プログラムでは、アデレイドの由美子さんとネイサンのニッキのお二人は客演扱いで最後)。
月組のキャストと比べると、ほほう、こういう順番なのか……と思うところも多いような(^ ^)。
スカイ 内博貴(紫吹淳)
サラ 笹本玲奈(映美くらら)
アデレイド 高橋由美子(霧矢大夢)
ネイサン 錦織一清(大和悠河)
ナイスリー 田中ロウマ(大空祐飛)
ベニー TETSUYA(月船さらら)
ラスティ 田川景一(北翔海莉)
ハリー 中村昌也(越乃リュウ)
ビッグ・ジューリ 三谷六九(汐美真帆)
カートライト将軍 荒木里佳(夏河ゆら)
アーバイド Kuma(嘉月絵理)
ブラニガン巡査 井上高志(立ともみ)
アンサンブルで知っているのは乾あきおさんくらいだったかな。
でも、アデレイドと一緒に踊っているHOT BOXガールズが、みんなすごくスタイルよくて脚がきれいで(←すみません、拘りです)、とっても素敵でした♪
話や音楽はほとんど宝塚版と変わらないのですが、一幕前半のネイサンのナンバーが、ネイサン本人はほとんど歌っていない(回りの男どもが歌うだけ)だったり、「Sit Down」がほぼナイスリーのナンバーという扱いだったり、アーバイド(サラの祖父)がサラに歌うソロが丸々一曲あったり……
でも、全体の印象はそんなに違いませんでしたね。
意外だったのは、ナイスリーの人選かな。宝塚初演では、もっとコメディキャラで胴布団とか巻いていたと聞いていたので、祐飛さんが柄違いでも仕方がないな、と当時は思っていたのですが、田中ロウマさんも普通に二枚目のちょっとドジな部下系の可愛いタイプで役作りしていて……いまさらながら、祐飛さんももうちょっとどうにかなったんじゃないかと思ったりしました(^ ^;ゞ。
スカイの内くんは、たぶん観たのは初めてだと思うんですが、スーツも似合っていたし、芝居も歌も覚悟していたほど悪くなかったと思います。最後に大太鼓を抱えてでてきたところもなかなか愛嬌がありました♪ ただ、歌い方がいかにもアイドル系なので、ナンバーはどれもいまいちだったかな。下手ではないんだけど、作品のイメージにそぐわない声なんですよね…。
「初めての恋」も「Luck Be A Lady Tonight」も、大好きな曲なだけに、非常に残念。
サラの玲奈ちゃんは、可愛かった!
ただ、ポスターやプログラムでは栗色のボブ(肩につくくらい)ですごく可愛かったのに、本番の金髪のショートヘアはちょっとキツめな感じで、、、プログラムの写真のほうがずっと可愛いのにーと思いました。化粧もちょっと大人っぽい感じで、プログラムくらい少女っぽいほうが、サラという役には合っていると思うんですけどね。
ハバナで、酔っ払っての「もしも私がベルなら」は、素晴らしかった!!
私は映美くららちゃんのこのナンバーも滅茶苦茶好きだったんですけど、玲奈ちゃんのかわいらしさはまた格別でした!!そりゃあ、スカイも恋に落ちるよね、あんなサラを見ちゃったら(^ ^)
いやぁん、本当に可愛いなあ(*^ ^*)。
大舞台のヒロインをやりなれているだけあって、内くんをよくフォローしていたと思いますが、逆にそれが大人っぽい感じになってしまって、サラとしてはどうなのかな?と思った部分もありました。役者のバランスって難しいなあ、とおもうのはそんな時ですね……。
ネイサンのニッキは、もう期待どおりというか。キャラクターがぴったりすぎてホントに素敵でした。いい加減でだらしがなくて嘘つきで、でも間違いなくアデレイドにメロメロに惚れている……、その情けなさが本当に素敵でした。
ただ、以前ほかの作品で観た時も思ったのですが、喉を痛めているみたいで台詞の声がすごく苦しそうなんですよね。前回も今回も、風邪ひいちゃったのかな。……「銀ちゃんの恋」以来、ずっとのような気がするんだけど、気のせいでありますように……。
喉が苦しそうなので、記憶していたほど歌がなくてホッとしつつ、『タニちゃんもコレでよかったのに!』と思ったり、「Luck Be A Lady Tonight」やカーテンコールで、内くんと並んで踊る姿に見惚れたりしつつ、ひさびさの当たり役で嬉しかったです♪
アデレイドの高橋由美子。まあ、彼女とニッキを目当てにチケットを取ったようなものですが、いや~~、本当に可愛かったです!あの、頭に花が咲いたような可愛らしさがたまらない(*^ ^*)。しかも、年齢相応の落ち着きと包容力もあって、ニッキを包み込むような母性があるところが最高の女っぷりでした。
小柄だし、ダンサーではないのでショーシーンでは控えめでしたが、芝居がさすがだったので全然OKだと思います♪
……アデレイドの「ストレスで風邪が治らない」っていうのは、きっと、現在だったら「花粉症」の一言で終わるんだろうなあ、と思ったりしつつ(^ ^)
ナイスリー、ベニー、ラスティのネイサンの部下三人組は、オープニングと一幕の真ん中らへんの「Guys And Dools」、二曲もほぼ三人でのナンバーがあったりしておいしい役ですが、若い二枚目を三人そろえて“無能な部下”系の演出でした。
ちょっと、わかつきめぐみの「So What?」に出てくる松1号・2号・3号を思い出したりしました(^ ^)。ちょっとトボけたところがいい味になっていて、田中ロウマくんにこんな一面があったとは!と思いました♪歌はさすがです。ええ。
ベニーのTETSUYAさんは、Bugs Under Grooveの方だけど、歌も良かったです。カッコイイ♪
ラスティの田川さんもきれいな人なのにトボけた空気があって、役に合ってました♪
アーバイドのKumaさんは、良い声でした。こういう作品にはよくいる、「この一曲のためだけに出演した人」なんですね。サラを心配するアーバイド、祖父と孫の二人っきりの場面で、宝塚版では当たり前のようにカットされていたような気がしますが(; ;)、音楽もいい曲でした♪
ビッグ・ジューリ(宝塚ではジュール)の六九さんは、ケロさんとは全然違う役作りで、観ながら思い出すことさえありませんでした(^ ^)。
小さくて可愛らしいおじさんで、でも誰かが逆らおうとすると銃を見せつける無茶苦茶ぶり。六九さんの存在感だけで作り上げたのが素晴らしいです。
いやー、あんな役になるとは思いもよらなかったなあ……
カートライト将軍の荒木さんは、さすがの歌声♪集会が盛り上がった後の歌が凄い迫力!ゆらさん、あんなところで歌ってたっけ?と思いつつ。あの歌が聴けて嬉しいです♪
ブラニガンの井上さんは、渋くて素敵。いかにもな存在感はさすがでした。うん。
キャストで目についたのはそんなところでしょうか。
男性アンサンブルも「Luck Be……」で踊ってるのが格好良かったです♪
この作品の最大の魅力がフランク・レッサーの名曲の数々であることには、みなさん異論もないかと思いますが。
結構、演出によって雰囲気の変わる作品なんだなーと思いました。
今回の東宝版の演出は、菅野こうめいさん。アンサンブルにいたるまで、役者をよく見て演出されたんだと思います。全体に隙なく、緊張感のある仕上がりで、面白かったです。
やっぱり「初めての恋」は名曲ですね(^ ^)。
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サイド・ショウ【2】
2010年4月18日 ミュージカル・舞台 コメント (11)東京芸術劇場中ホールにて、ブロードウェイミュージカル「サイド・ショウ」を観劇いたしました
(二度目)♪
いやー、今日が千秋楽だったんですよね。
本当に良い作品で、出演者のみなさまも輝いてました(*^ ^*)。公演期間が短かったのが心残り……。
同じメンバーで再演してほしいなあ。絶対観にいくわー。
キャストについては前回書いたので、今回は作品について。
同様に結合性双生児を取り扱った夢の遊眠社の「半神」(原作・萩尾望都)は、衣装が腰のところでつながっていたのですが、「サイド・ショウ」は、衣装や器具で二人の身体を固定することなく、ただ並んで立っているだけ。これはブロードウェイ版もそうだったようですが(途中で離れる演出もあるので)、本当に繋がって見えるのが凄いな、と思いました。
たとえば、デイジーが右へ行こうと思っても、ヴァイオレットが行きたくないと思っていれば、あとは力比べになるわけですよね。手をつないでいれば、手を引っ張るという芝居ができるけど、手を離しているときにそういうことがあれば、ちゃんと力負けしたほうは腰から引っ張られてるんですよ(@ @)。すごい自然でした。特筆する必要も感じないほどに。
あの自然さが凄い!
「Leave Me Alone」なんて、つかみ合いの喧嘩するのに(!)よく離れちゃわないなあ(^ ^;。
暗転してはけるときでも、離れずにちゃんとくっついたまま歩いていく二人が、とても可愛いです。セットの上で終わって舞台奥へはける演出も多いんですが、回れ右するわけにもいかず、くっついたまま大回りして回ってる二人も、すごく可愛い(*^ ^*)。
で。
とにかく、音楽が良かった!です♪
物語のテーマとして、冒頭から何度も流れる「Come Look at the FEAKS(バケモノを観においで」。
離れられない結合性双生児のヴァイオレット(貴城けい)とデイジー(樹里咲穂)が喧嘩をする「Leave Me Alone(一人にして)」。
一幕のラストに歌われる「Who will Love Me As I Am(ありのままの私を愛して)」
ジェイク(岡幸二郎)の真情を綴る「You Should Be Loved(君を愛すべき人)」
デイジーとテリー(下村尊則)、ヴァイオレットとバディ(伊礼彼方)のそれぞれの愛が交差する「Tunnel of Love(愛のトンネル)」。
そして、すべてを喪った姉妹が絶望の中で歌い上げるラストの絶唱「I Will Never Leave You(一人にしない、決して)」。
中でも、「Come Look at the FEAKS」に「ミニオイデ」「バケモノヲ」と同じ五音節の訳語をあてたのは秀逸だったな、と。あの複雑なコード進行に、このシンプルで印象に残る単語がきれいに乗って、忘れられないワンフレーズになりました。
そして、暗闇の中で自分たちの真実と向き合う、四重奏の「愛のトンネル」も。力強いリズムにのって、原初の欲望に向かい合うデイジーとテリー、未来への不安に怯えるヴァイオレットとバディ、二つの恋模様。下村さんのドラマティックな歌い方がちょっとヤリスギ感もありましたが、ディープキスの時の性急さといい、なんだかすごくエロティックな場面になってました。……樹里ちゃんに、あんな色気があるとは思わなかったよ(^ ^;ゞさすが、人妻経験(*^ ^*)のある人は違いますね(←そういうものなのか…?)
全体を貫くテーマは、一幕ラストのナンバーのタイトルになっている「ありのままの私を愛して」だと思いました。
結合性双生児、という、その身体を見せるだけで金が取れたヒルトン姉妹。
彼女たちを愛する3人の男。ミュージシャンのバディ、プロデューサーのテリー、そして、見世物小屋で一緒に育ってきた、黒人のジェイク。
ジェイクとバディは、姉妹と一緒に舞台に立ち、一緒にスターへの階段を上がっていく。
彼らのマネジメントをすることで名声を得るテリー。
三人がそれぞれに姉妹を利用しつつ、それでも、たしかな愛もあった。
ヴァイオレットの泣き顔を視ていられなくて、慰める言葉の勢いでプロポーズしてしまう、優しいけれども軽率なバディ。
思慮深すぎて、大切な一歩を踏み出せない『大人の男』テリー。
そして、真実に『ありのままの』ヴァイオレットを愛していた、ジェイク。
この物語の一番辛いところは、そんなジェイクの愛を拒否するヴァイオレットが、理由として口にした言葉だと思うんです。
この時点では、彼女はまだバディを愛していたし、信じている。だから、ジェイクの気持ちには応えられない。そういえばよかったのに。
なのに、彼女は、嘘が吐けない。
兄のように慕っていたジェイクにだけは。
♪だって、違うわ……肌の色が
そう口に出したとき、彼女は自分の愛に自信を失くしてしまう。
「ありのままの」ジェイクを愛せない自分が、バディに「ありのままの自分を愛してほしい」と望むのは、高望みなのではないか?罪なのではないか?……と。
「As I Am」~ありのまま、とは、何か。
ありのままの自分とは。
ミュージカルではよく出てくるフレーズなだけに、余計重たく心に響くテーマだったと思います。
サイド・ショー。
もとは、サーカスなどの脇(サイド)でひっそりと行われていた、アングラな見世物小屋で行われる、先天性の畸形や病気の後遺症、あるいは扮装などによってバケモノを模した人々によるショー。
骨盤を共有していたヒルトン姉妹も、イギリスに生まれ、実の母親にそういったところに売られて、その世界しか知らずに大きくなった。外の世界を知らない、外に出たいと思ったことさえなかったはずの、二人。閉ざされた世界の中で、座長の行動に疑問さえ抱くことなく。
それでも、その美貌と音楽的才能によって、彼女たちはサイド・ショーのスターになった。
そこまでは、史実どおりのようです。
彼女を“見出した”テリーとバディはフィクションのようですが、彼女たちは実際にも「Feaks」という映画に出ているし、実際、それぞれ別の男性との結婚経験もあるようですね。
障害の多い憂き世を、しっかりと手を繋いで生き抜いた、二人の美女。
20世紀前半。この時代には、実際にサーカスの脇でこういうひとたちがショーをしていたのか、と思うと、ひどく切なくなります。それでも、彼女たちは彼女たちなりに、プライドを持って『自分にしか出来ない仕事』をしていたんだろうなあ、と……
座長に言われるままに身体を見せるのではなく、歌で、ダンスで、観客を魅了して、スターになると決めたときに。
気が強くて前向きで、思い込んだら一直線!のデイジー。
優しくて泣き虫で、でも何かあれば誰より強くもしなやかにもなれる、ヴァイオレット。
寄り添って立っていても全く同じように見えるスタイルの類似性によって、その顔に浮かぶ表情の違いが鮮明に浮き上がる。常にお揃いの、左右対称な衣装を着て、同じ振り付けのダンスを踊って、それでも全く違って見える、二つの魂。
樹里ちゃんとかしげちゃんのキャラクターが、それぞれの役にぴったりと嵌っていて、驚きました。
人間の弱さを真正面から描いていて、観ていてとても辛いけれども。
でも、とても美しい物語。
そこには、嘘のない人生を送った二人の美女がいるから。
兄のように慕ったひとも、
結婚の約束をしたひとも、
愛を確認しあったひとも、
すべてを喪っても、まだ片手の先には、お互いを見出すことができる。
たとえ、そのすべてを喪った原因が、常に隣に寄り添う姉妹であったとしても。
それでも、独りではないことが、それだけが、辛い人生を生きる彼女たちの、唯一の救いだったーーーー。
他にもたくさん書こうと思っていたことがあるはずなのに(涙)、なんだか、胸がいっぱいで思い出せません。
とにかく良い作品でした。
……辛いけど。
もしも再演が実現したら、今回ご覧にならなかった方も、ぜひぜひご検討くださいませ。
せめてCDなりと出るといいんだけどなあ。音楽が素晴らしかったし、あれだけの歌唱力のあるキャストが揃うのも珍しいので。
そんな希望を抱きつつ。
全然関係ありませんが、日本語の「○○フリーク」って言葉は、この「フリークス(FREAKS/バケモノ)」と同じ語源なんでしょうか……。
おそらく、英語ではもっとインパクトのある言葉なんでしょうねえ。日本語だと、せいぜい「熱狂的なファン」くらいの印象ですけど。
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(二度目)♪
いやー、今日が千秋楽だったんですよね。
本当に良い作品で、出演者のみなさまも輝いてました(*^ ^*)。公演期間が短かったのが心残り……。
同じメンバーで再演してほしいなあ。絶対観にいくわー。
キャストについては前回書いたので、今回は作品について。
同様に結合性双生児を取り扱った夢の遊眠社の「半神」(原作・萩尾望都)は、衣装が腰のところでつながっていたのですが、「サイド・ショウ」は、衣装や器具で二人の身体を固定することなく、ただ並んで立っているだけ。これはブロードウェイ版もそうだったようですが(途中で離れる演出もあるので)、本当に繋がって見えるのが凄いな、と思いました。
たとえば、デイジーが右へ行こうと思っても、ヴァイオレットが行きたくないと思っていれば、あとは力比べになるわけですよね。手をつないでいれば、手を引っ張るという芝居ができるけど、手を離しているときにそういうことがあれば、ちゃんと力負けしたほうは腰から引っ張られてるんですよ(@ @)。すごい自然でした。特筆する必要も感じないほどに。
あの自然さが凄い!
「Leave Me Alone」なんて、つかみ合いの喧嘩するのに(!)よく離れちゃわないなあ(^ ^;。
暗転してはけるときでも、離れずにちゃんとくっついたまま歩いていく二人が、とても可愛いです。セットの上で終わって舞台奥へはける演出も多いんですが、回れ右するわけにもいかず、くっついたまま大回りして回ってる二人も、すごく可愛い(*^ ^*)。
で。
とにかく、音楽が良かった!です♪
物語のテーマとして、冒頭から何度も流れる「Come Look at the FEAKS(バケモノを観においで」。
離れられない結合性双生児のヴァイオレット(貴城けい)とデイジー(樹里咲穂)が喧嘩をする「Leave Me Alone(一人にして)」。
一幕のラストに歌われる「Who will Love Me As I Am(ありのままの私を愛して)」
ジェイク(岡幸二郎)の真情を綴る「You Should Be Loved(君を愛すべき人)」
デイジーとテリー(下村尊則)、ヴァイオレットとバディ(伊礼彼方)のそれぞれの愛が交差する「Tunnel of Love(愛のトンネル)」。
そして、すべてを喪った姉妹が絶望の中で歌い上げるラストの絶唱「I Will Never Leave You(一人にしない、決して)」。
中でも、「Come Look at the FEAKS」に「ミニオイデ」「バケモノヲ」と同じ五音節の訳語をあてたのは秀逸だったな、と。あの複雑なコード進行に、このシンプルで印象に残る単語がきれいに乗って、忘れられないワンフレーズになりました。
そして、暗闇の中で自分たちの真実と向き合う、四重奏の「愛のトンネル」も。力強いリズムにのって、原初の欲望に向かい合うデイジーとテリー、未来への不安に怯えるヴァイオレットとバディ、二つの恋模様。下村さんのドラマティックな歌い方がちょっとヤリスギ感もありましたが、ディープキスの時の性急さといい、なんだかすごくエロティックな場面になってました。……樹里ちゃんに、あんな色気があるとは思わなかったよ(^ ^;ゞさすが、人妻経験(*^ ^*)のある人は違いますね(←そういうものなのか…?)
全体を貫くテーマは、一幕ラストのナンバーのタイトルになっている「ありのままの私を愛して」だと思いました。
結合性双生児、という、その身体を見せるだけで金が取れたヒルトン姉妹。
彼女たちを愛する3人の男。ミュージシャンのバディ、プロデューサーのテリー、そして、見世物小屋で一緒に育ってきた、黒人のジェイク。
ジェイクとバディは、姉妹と一緒に舞台に立ち、一緒にスターへの階段を上がっていく。
彼らのマネジメントをすることで名声を得るテリー。
三人がそれぞれに姉妹を利用しつつ、それでも、たしかな愛もあった。
ヴァイオレットの泣き顔を視ていられなくて、慰める言葉の勢いでプロポーズしてしまう、優しいけれども軽率なバディ。
思慮深すぎて、大切な一歩を踏み出せない『大人の男』テリー。
そして、真実に『ありのままの』ヴァイオレットを愛していた、ジェイク。
この物語の一番辛いところは、そんなジェイクの愛を拒否するヴァイオレットが、理由として口にした言葉だと思うんです。
この時点では、彼女はまだバディを愛していたし、信じている。だから、ジェイクの気持ちには応えられない。そういえばよかったのに。
なのに、彼女は、嘘が吐けない。
兄のように慕っていたジェイクにだけは。
♪だって、違うわ……肌の色が
そう口に出したとき、彼女は自分の愛に自信を失くしてしまう。
「ありのままの」ジェイクを愛せない自分が、バディに「ありのままの自分を愛してほしい」と望むのは、高望みなのではないか?罪なのではないか?……と。
「As I Am」~ありのまま、とは、何か。
ありのままの自分とは。
ミュージカルではよく出てくるフレーズなだけに、余計重たく心に響くテーマだったと思います。
サイド・ショー。
もとは、サーカスなどの脇(サイド)でひっそりと行われていた、アングラな見世物小屋で行われる、先天性の畸形や病気の後遺症、あるいは扮装などによってバケモノを模した人々によるショー。
骨盤を共有していたヒルトン姉妹も、イギリスに生まれ、実の母親にそういったところに売られて、その世界しか知らずに大きくなった。外の世界を知らない、外に出たいと思ったことさえなかったはずの、二人。閉ざされた世界の中で、座長の行動に疑問さえ抱くことなく。
それでも、その美貌と音楽的才能によって、彼女たちはサイド・ショーのスターになった。
そこまでは、史実どおりのようです。
彼女を“見出した”テリーとバディはフィクションのようですが、彼女たちは実際にも「Feaks」という映画に出ているし、実際、それぞれ別の男性との結婚経験もあるようですね。
障害の多い憂き世を、しっかりと手を繋いで生き抜いた、二人の美女。
20世紀前半。この時代には、実際にサーカスの脇でこういうひとたちがショーをしていたのか、と思うと、ひどく切なくなります。それでも、彼女たちは彼女たちなりに、プライドを持って『自分にしか出来ない仕事』をしていたんだろうなあ、と……
座長に言われるままに身体を見せるのではなく、歌で、ダンスで、観客を魅了して、スターになると決めたときに。
気が強くて前向きで、思い込んだら一直線!のデイジー。
優しくて泣き虫で、でも何かあれば誰より強くもしなやかにもなれる、ヴァイオレット。
寄り添って立っていても全く同じように見えるスタイルの類似性によって、その顔に浮かぶ表情の違いが鮮明に浮き上がる。常にお揃いの、左右対称な衣装を着て、同じ振り付けのダンスを踊って、それでも全く違って見える、二つの魂。
樹里ちゃんとかしげちゃんのキャラクターが、それぞれの役にぴったりと嵌っていて、驚きました。
人間の弱さを真正面から描いていて、観ていてとても辛いけれども。
でも、とても美しい物語。
そこには、嘘のない人生を送った二人の美女がいるから。
兄のように慕ったひとも、
結婚の約束をしたひとも、
愛を確認しあったひとも、
すべてを喪っても、まだ片手の先には、お互いを見出すことができる。
たとえ、そのすべてを喪った原因が、常に隣に寄り添う姉妹であったとしても。
それでも、独りではないことが、それだけが、辛い人生を生きる彼女たちの、唯一の救いだったーーーー。
他にもたくさん書こうと思っていたことがあるはずなのに(涙)、なんだか、胸がいっぱいで思い出せません。
とにかく良い作品でした。
……辛いけど。
もしも再演が実現したら、今回ご覧にならなかった方も、ぜひぜひご検討くださいませ。
せめてCDなりと出るといいんだけどなあ。音楽が素晴らしかったし、あれだけの歌唱力のあるキャストが揃うのも珍しいので。
そんな希望を抱きつつ。
全然関係ありませんが、日本語の「○○フリーク」って言葉は、この「フリークス(FREAKS/バケモノ)」と同じ語源なんでしょうか……。
おそらく、英語ではもっとインパクトのある言葉なんでしょうねえ。日本語だと、せいぜい「熱狂的なファン」くらいの印象ですけど。
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東京芸術劇場にて「サイド・ショウ」を観劇してまいりました。
明日は朝が早いのであまりゆっくり語れないのですが、とても素晴らしかったので、簡単に宣伝させていただきます♪
かしげちゃん(貴城けい)と樹里(咲穂)さんが扮するのは、1908年に生まれ、69年に亡くなった実在の結合性双生児、ヴァイオレット&デイジー・ヒルトン姉妹。
見世物小屋で生活し、今回の作品の冒頭のナンバーでも歌われる「FREAKS(バケモノ)」というタイトルの映画にも出演した、ショービジネス界のスターだった、実在の二人。
かしちゃんと樹里ちゃんが、思っていた以上にスタイル的に似ていて、ちょっとびっくりしました。全体的に樹里ちゃんの方が皮一枚(?)大きい感じがするんですけど、ぴったりとくっついて立っているときに、腰の高さも膝の高さも同じなのが素晴らしい。肩はすこーし樹里ちゃんの方が高いみたいでしたけど、それも微差という感じです。身体の厚みも横幅も似たようなもの。
よくぞこの二人にオファーしてくださいました!!と思いました。
とにかく全編を歌で綴る作品で、大量のナンバーを歌いまくるお二人。歌い方がかなり違う二人ですが、今回はお互いによくあわせていたと思います。
ヘンリー・クリーガーの素晴らしいナンバーの数々。
特に、一幕終わりと二幕終わり、それぞれのクライマックスの音楽が、本当に素晴らしくて。
……号泣しました。
辛い物語ですけれども、最後にきちんと前をみて、開き直る二人の姿が、素晴らしかったです。
あああ、もう一回観たい……。
デイジー(樹里)を愛するプロデューサーのテリー(下村尊則)。
いやもう、そりゃあダンディで大人色っぽくて、とってもステキでした♪♪樹里ちゃんが笑っちゃうくらいハート眼になっていて、いや~、恋ってすごいね!!と思いました(^ ^)。
ヴァイオレット(貴城)を愛するミュージシャンのバディ(伊礼彼方)。
熱血で優しくて、ひどく可愛い青年。ハンサムだし歌えるし、なかなかステキな王子様っぷりでした。嘘の無い彼の笑顔と苦悩が、とても切なかったです。
二人を守る黒人の力持ち(?)、ジェイク(岡幸二郎)。
切ない役でした。いや~、元岡ファンとしては、久々にシリアスな役の岡さんに出遭えて嬉しかったです。ナンバーもどれも素晴らしくて、特に二幕の「YOU SHOULD BE LOVED」が凄かった……シャワーのように、岡さんの声を浴びる幸せに浸りました♪
二人が最初に所属していたサイド・ショウ(見世物小屋)のボス(大澄賢也)。
曲者をやらせたらこの人の右に出る人はいませんね!!歌も芝居も素晴らしかったです。あと、スタッフとして振付もなさったそうですが、アンサンブルのダンスシーンがどれも素晴らしくて、二階席で見たいなあと思いました♪
世界初演は、1997年、ブロードウェイ。
すぐにミュージカルファンの間で話題になり、トニー賞には1998年に複数部門でノミネートされました。残念ながら「ライオンキング」と「キャバレー(リバイバル)」そして「ラグタイム」にさらわれた年で、受賞はできませんでしたが、ファンの間では有名なミュージカルの一つ。
アンサンブルにも、宝塚OGの水月舞さんや牧瀬海さん、元四季の田村雄一さんをはじめ、実力派をそろえてがんがん踊り、歌ってくれてました。
いやー、本当に見ごたえがある作品でした♪
なんだか、どこの回し者だよお前、って気しますが(^ ^;ゞ、ホントに良かったので、お勧めさせていただきます♪(^ ^)来週一杯で終わってしまうらしいので、ぜひぜひ早めにご検討くださいませ♪♪
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明日は朝が早いのであまりゆっくり語れないのですが、とても素晴らしかったので、簡単に宣伝させていただきます♪
かしげちゃん(貴城けい)と樹里(咲穂)さんが扮するのは、1908年に生まれ、69年に亡くなった実在の結合性双生児、ヴァイオレット&デイジー・ヒルトン姉妹。
見世物小屋で生活し、今回の作品の冒頭のナンバーでも歌われる「FREAKS(バケモノ)」というタイトルの映画にも出演した、ショービジネス界のスターだった、実在の二人。
かしちゃんと樹里ちゃんが、思っていた以上にスタイル的に似ていて、ちょっとびっくりしました。全体的に樹里ちゃんの方が皮一枚(?)大きい感じがするんですけど、ぴったりとくっついて立っているときに、腰の高さも膝の高さも同じなのが素晴らしい。肩はすこーし樹里ちゃんの方が高いみたいでしたけど、それも微差という感じです。身体の厚みも横幅も似たようなもの。
よくぞこの二人にオファーしてくださいました!!と思いました。
とにかく全編を歌で綴る作品で、大量のナンバーを歌いまくるお二人。歌い方がかなり違う二人ですが、今回はお互いによくあわせていたと思います。
ヘンリー・クリーガーの素晴らしいナンバーの数々。
特に、一幕終わりと二幕終わり、それぞれのクライマックスの音楽が、本当に素晴らしくて。
……号泣しました。
辛い物語ですけれども、最後にきちんと前をみて、開き直る二人の姿が、素晴らしかったです。
あああ、もう一回観たい……。
デイジー(樹里)を愛するプロデューサーのテリー(下村尊則)。
いやもう、そりゃあダンディで大人色っぽくて、とってもステキでした♪♪樹里ちゃんが笑っちゃうくらいハート眼になっていて、いや~、恋ってすごいね!!と思いました(^ ^)。
ヴァイオレット(貴城)を愛するミュージシャンのバディ(伊礼彼方)。
熱血で優しくて、ひどく可愛い青年。ハンサムだし歌えるし、なかなかステキな王子様っぷりでした。嘘の無い彼の笑顔と苦悩が、とても切なかったです。
二人を守る黒人の力持ち(?)、ジェイク(岡幸二郎)。
切ない役でした。いや~、元岡ファンとしては、久々にシリアスな役の岡さんに出遭えて嬉しかったです。ナンバーもどれも素晴らしくて、特に二幕の「YOU SHOULD BE LOVED」が凄かった……シャワーのように、岡さんの声を浴びる幸せに浸りました♪
二人が最初に所属していたサイド・ショウ(見世物小屋)のボス(大澄賢也)。
曲者をやらせたらこの人の右に出る人はいませんね!!歌も芝居も素晴らしかったです。あと、スタッフとして振付もなさったそうですが、アンサンブルのダンスシーンがどれも素晴らしくて、二階席で見たいなあと思いました♪
世界初演は、1997年、ブロードウェイ。
すぐにミュージカルファンの間で話題になり、トニー賞には1998年に複数部門でノミネートされました。残念ながら「ライオンキング」と「キャバレー(リバイバル)」そして「ラグタイム」にさらわれた年で、受賞はできませんでしたが、ファンの間では有名なミュージカルの一つ。
アンサンブルにも、宝塚OGの水月舞さんや牧瀬海さん、元四季の田村雄一さんをはじめ、実力派をそろえてがんがん踊り、歌ってくれてました。
いやー、本当に見ごたえがある作品でした♪
なんだか、どこの回し者だよお前、って気しますが(^ ^;ゞ、ホントに良かったので、お勧めさせていただきます♪(^ ^)来週一杯で終わってしまうらしいので、ぜひぜひ早めにご検討くださいませ♪♪
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CLUB SEVEN 6th stage【2】
2010年4月7日 ミュージカル・舞台銀河劇場「CLUB SEVEN 6th stage」。
■第一幕Sketch3 残業物語
どこかのオフィス。つなぎの制服を着た三人(和音美桜、原田優一、西村直人)が机に向かい、パソコンで何かのチェック(?)をしている。上手の机には管理職(玉野和紀)が座っている。
……という状況で。いきなりかかった、非常に聞きなれた前奏。「レ・ミゼラブル」の、あの有名なプロローグが鳴り響く……
「レ・ミゼラブル」の音楽を使ったパロディシーンというと、一部で伝説的になっているタナボタ企画の「レ・ミゼ・チャンチャカチャン」が浮かぶのですが、これもかなり伝説になるような気がします(^ ^)。タナボタ企画との共通点は、歌詞を替え歌にせず、東宝版そのままなのに、ちゃんと違う物語として成立しているところかな。
部長さん(?)が近くに来ると、「♪下向け 眼をあわすな」とかね。
マイ・ベスト・ジョリ&プルヴェールの西村さんが、若くて真直ぐで素敵だったアンジョルラスの原田さんが、そして歌姫たっちんが唄う、「レ・ミゼラブル」の名曲の数々。さわりだけなのがもったいないほど贅沢なメンバーで、かつ、笑いが止まらなくて観ているだけで腹筋が痛くて……
いやはや。
とりあえず、心に残る名場面のごくごく一部を。
・続く残業に疲れ果てたたっちんが、「♪また私一人 いくところもないわ」と唄い始める。『おおっ、たっちんのオンマイオウンが聴けるとはっ!?』と一瞬期待してしまった私は、まだまだ甘かったみたいです。「♪もう夜だね いま夢を見よう……」で、本当に寝転がってイビキをかきはじめるたっちん。客席の微妙ながっかり感と、たっちんの可愛らしさにメロメロでした。
・玉野部長が、テナルディエの「襲撃」のメロディに乗って「♪抜かるな、仕事だ、バベ、ブリュジョン、クラクス!」と言うと、上手から順に「西村です」「原田です」「和音です」と返す、その絶妙のトボけた間。(←実際には、それぞれ役名を名乗ってました。たっちんが佐藤さんだったような気がする。あと二人は忘れました)
・あまりの忙しさに頭痛を訴える原田くん。部長に訴えにいって、「ダメだ!」と断られて、「♪神よ…」と歌い始める西村さん。
西村さんが部長に話しかけたあたりから、これは来るな、と予想して身構えていたにも関わらず、やっぱり笑ってしまいました(^ ^;ゞ。特に「♪若い彼を」あたりがツボ。どうして歌詞がそのままなのにこんなに嵌るんだー。
・部長に辞表を叩きつけて出て行った西村さんを迎えに行く玉野部長。「♪さあ入りなさい…」に、客席は爆笑でした。
・最後に、西村さんの辞表を破り捨てて(←「独白」の最後に、バルジャンが仮釈放証を破り捨てる仕草の真似)笑顔で握手を交わしあい、「Peaple’s Song」で〆る構成がお見事でした。
他にも爆笑ポイントはたくさんあったんですけどねぇ。書ききれないのでこのへんにしておきます。
いやぁ、西村さんのテナルディエは観てみたいかも、と思いました(^ ^)。たっちんはもうエポニーヌは無いかな……(残念)。ファンティーヌでもいいや。次回はぜひ。
■第一幕Sketch4 舞台稽古
続く場面は、どこかの劇団の舞台稽古……っぽい感じ。作品は、なんちゃって「東京ラヴストーリー」。
カンチに良知真次さん、リカにまちゃみ(美羽あさひ)、さとみにたっちん、というキャスト(←名前は微妙に変えていたのですが、覚えてないので原作の名前ですみません)。
これに、監督の玉野さんと助手の西村さん、そして、女優(?)役の瀬下尚人さん、という6人での場面でした。
で。
いやぁ、これはね、たぶん、監督のダメ出しは、全編アドリブだったと思うんですよ。今回、定例の「玉子の無茶振りコーナー」が無かった代わりに、この場面なんじゃなないかと思うのです。
私が観たときは、アンパンマンとゲゲゲの鬼太郎でした。って、これだけじゃ意味がわからないと思うのですが、なんというか、それ以外に説明のしようがない(汗)。
ま~、とにかくまちゃみもたっちんも可愛くて、ちょっと倒れました。
アンパンマンみたいに、と言われたリカのまちゃみは、カンチからのキスを待つ姿勢で拳を「ぎゅっ」と握っているし。セットの上に登場したサトミのたっちんは、お前はメロンパンナちゃんか、と思うほど可愛らしく拳を突き出していたし……
あと、フガフガして何を言っているのかよくわからない監督の話を助手の西村さんが通訳するんですが。この通訳も結構無茶振りで、『……監督は絶対そんなこと言ってなかったぞ!!』ってのがあったりしました。さすが西村さん。
で、耐え切れずに素に戻って笑ってしまって、後ろを向いてしまったたっちんとまちゃみ(^ ^)。
で。ゲゲゲの鬼太郎ネタで、「目玉親父みたいにやれ!」と意味不明なダメだしをされたたっちんは、登場するなりアニメ声で台詞をしゃべってくれて、劇場を撃沈させてくれました。
……さすがに芝居が止まったよ。すごいなたっちん。
素に戻って「こ、声色をつかってみました……」と消え入りそうな声で言い訳しつつ、傘の後ろに小さくなって隠れてしまったたっちんが、死ぬほど可愛かったです……(*^ ^*)。
この稽古の間中、変なタイミングで出てきては芝居を止めていた自称・老女優(瀬下)。
金髪の鬘に変な化粧に怪しげな振る舞い。明らかに「おかしな人」として取り扱われる存在。
何度も失敗した末に、監督に役(←たぶん、通行人)を降ろされ、すごすごと楽屋に戻る。
その楽屋の鏡の前で、しみじみと歌う…いや、流れる美輪様の声。前回の「CLUB SEVEN」で樹里ちゃんがやっていた手法ですが、今回は歌の内容と場面がシリアスにマッチしてしまっているだけに、ちょっと笑えない部分もあったのが残念。でも、さすが瀬下さん、顔芸もステキでした(^ ^)。
で、それを軽く見送って「今までで一番良かったですよ」と声をかける西村さんが、オトコマエだった(はぁと)
あとは、ダンスコーナーと歌のコーナー……だったかな。なんだか、「残業物語」と「舞台稽古」で力尽きて、へろへろになった一幕でした。
■第二幕 音楽劇「OKITE」
第二幕のオープニングは、音楽劇「掟」。
ドシリアスな忍者もので、展開はロミオとジュリエットっぽい感じ。わりとよくあるネタでしたが、二家の首領である玉野さんと瀬下さんが幼馴染、という設定にちょっと萌えました。
玉野さんの息子が西村さん、その妹がたっちん。
瀬下さんの長男が原田くんで、その弟が良知くん。良知くんの部下がまちゃみ・中塚皓一さん・原くん。
(ただし、原くんは実は玉野さん側のスパイ、という設定)
跡継ぎの座を狙う良知くんが、兄の命を狙う。刺客となって長男を襲う、まちゃみ以下の3人。
襲撃で怪我をした彼は、玉野さんの領内に紛れ込み、たっちんと出会う。二人はお約束どおり恋に堕ちるが、何の約束もせずに別れる。
兄に嫉妬して命を狙う良知くんの小者っぷりが可愛かったです。こういう、萌えのある悪役が似合いますね。
そして、彼に言い寄るまちゃみが色っぽい。くの一衣装がよく似合って、スラリとしたスタイルやシャープな仕草がカッコいいです。あんなにイイオンナだったとは!(@ @)。そういえば、「逆転裁判」の暗い過去を背負った女弁護士もシャープで格好よかったな。宝塚は、彼女に典型的な娘役タイプの役ばかり与えて、損をしたような気がします。もっと色っぽい役を与えて、得意な芝居をさせてあげれば良かったのに……。
「変わり身の術」でたっちんに成りすましたまちゃみ、というか、まちゃみの役が成りすましているという設定のたっちんが、がんばってシャープな喋り方をしていて、その似合わなさにちょっとウケました。たっちんはあくまでも可愛い路線が良いらしい(^ ^)。
で、その“まちゃみが成りすました”たっちんに「駆け落ちしましょう!」と言われて、その気になる長男。いやー、素直な男はいいねえ。
さっさとたっちんを襲って屋敷へ連れて帰る次男と、いきなり『抜け忍』として追われる長男。
展開が唐突でちょっととまどいましたが(^ ^;ゞ、なんとか話は繋がっていたかな。
娘を取り返すために、瀬下さんの屋敷へあらわれる玉野さんが、超格好よいです。ええ。
これまた、かなり唐突に始まる殺陣が、とにかく素晴らしいです(惚)。
最終的には、戻ってきた長男を含む全員が闘いに斃れ、長男の死体に取り縋って泣いたたっちんが手元の小柄を首に当てると……
どっさりと、大量に落ちてくる花吹雪。
花吹雪に捲かれて「もろともにあわれとおもえ山桜 花よりほかに知るひともなし」と詠うラストシーンは、非常に美しくて良かったです。
……でも、まあ、わざわざCLUB SEVENでやらなくても良いんじゃないか?とも思ってしまったことは事実、かな……。殺陣は格好よかったけど、ダンスシーンとしては普通だったし。
いや、あの、前回のマネキンと操り人形の場面とか、以前のレアちゃんがやった獣たちの場面みたいな、「ああ、これは他では出来ないなあ」という秀逸さが無かったような気がするんですよね……。
CLUB SEVENに求めているのは、コレじゃないような気がする、というか。いや、コントを求めている訳では決して無いんですが(^ ^;ゞ、お芝居は求めてないんですよね~。いや、芝居も充分できるメンバーが集まっていることはわかっているのですが、あえていうなら、他では観られない素晴らしいダンス、というのが猫的ポイントなので。
す、すみません。ただの呟きです。忘れてください。
勿論、場面としての完成度も高いし、とっても面白かったです♪
■第二幕 五十音順ヒットメドレー
毎回恒例の、五十音順ヒットメドレー。これがないと「CLUB SEVEN」じゃない!というわけで、みなさんがんばってました♪
……毎回書いてますが、私はとにかくテレビを視ないひとなので、CMにもヒット曲にも弱いんです(T T)。以前はもう少し懐メロ系もあったのですが、今回はかなりCMの比重が高かったみたいで、ほとんどわかりませんでした(涙)。
でも、ネタを知らなくてもちゃんと笑えるのがCLUB SEVENのいいところ♪ちゃんと笑いっぱなしでしたよ~~~。ただ、ネタを知らないからレポできないだけで(^ ^;ゞ。
まちゃみとたっちんのタカラヅカネタは、王子様と王女様みたいな格好で出てきて……なんだっけ、可愛らしいデュエットを歌ってハケテいったんですが。いやもう、たっちんの王女様の可愛らしさはまあ予想通りとして、まちゃみの王子様の格好よさに吃驚しましたよ(@ @)。
でも、あんまりコテコテのヅカネタではなかったな~。
一番笑ったのは、中塚くんのフィギュアスケートネタと、西村さんの「コイが駆け抜ける~(だっけ?)」でした。中塚くんのイナバウアーはかなりイケてたと思う(^ ^)。西村さんのコイは、、、いやあ、あの後たまたまHANDSにパーティグッズを探して行く機会があったのですが、コイノボリの被り物が売っているのを観て、店頭なのに本当に爆笑してしまいました(^ ^;ゞ。
あ、あ、あれは衣装じゃなかったのか……売り物だったのか……(息も絶え絶え)。
そんなこんな、いろいろあって(今回はついに80曲を越えたそうです)、
「ん」のSeasons Of Loveに続くエピローグは、いつもどおり「CLUB SEVEN」。
かーーーーっこいいーーーーっ!!と叫んで終わる、黄金のワンパターン(^ ^)。
いやあ、本当に素晴らしかったです♪
来年の(かな?)7thを、楽しみにしています!!>玉野さん
.
■第一幕Sketch3 残業物語
どこかのオフィス。つなぎの制服を着た三人(和音美桜、原田優一、西村直人)が机に向かい、パソコンで何かのチェック(?)をしている。上手の机には管理職(玉野和紀)が座っている。
……という状況で。いきなりかかった、非常に聞きなれた前奏。「レ・ミゼラブル」の、あの有名なプロローグが鳴り響く……
「レ・ミゼラブル」の音楽を使ったパロディシーンというと、一部で伝説的になっているタナボタ企画の「レ・ミゼ・チャンチャカチャン」が浮かぶのですが、これもかなり伝説になるような気がします(^ ^)。タナボタ企画との共通点は、歌詞を替え歌にせず、東宝版そのままなのに、ちゃんと違う物語として成立しているところかな。
部長さん(?)が近くに来ると、「♪下向け 眼をあわすな」とかね。
マイ・ベスト・ジョリ&プルヴェールの西村さんが、若くて真直ぐで素敵だったアンジョルラスの原田さんが、そして歌姫たっちんが唄う、「レ・ミゼラブル」の名曲の数々。さわりだけなのがもったいないほど贅沢なメンバーで、かつ、笑いが止まらなくて観ているだけで腹筋が痛くて……
いやはや。
とりあえず、心に残る名場面のごくごく一部を。
・続く残業に疲れ果てたたっちんが、「♪また私一人 いくところもないわ」と唄い始める。『おおっ、たっちんのオンマイオウンが聴けるとはっ!?』と一瞬期待してしまった私は、まだまだ甘かったみたいです。「♪もう夜だね いま夢を見よう……」で、本当に寝転がってイビキをかきはじめるたっちん。客席の微妙ながっかり感と、たっちんの可愛らしさにメロメロでした。
・玉野部長が、テナルディエの「襲撃」のメロディに乗って「♪抜かるな、仕事だ、バベ、ブリュジョン、クラクス!」と言うと、上手から順に「西村です」「原田です」「和音です」と返す、その絶妙のトボけた間。(←実際には、それぞれ役名を名乗ってました。たっちんが佐藤さんだったような気がする。あと二人は忘れました)
・あまりの忙しさに頭痛を訴える原田くん。部長に訴えにいって、「ダメだ!」と断られて、「♪神よ…」と歌い始める西村さん。
西村さんが部長に話しかけたあたりから、これは来るな、と予想して身構えていたにも関わらず、やっぱり笑ってしまいました(^ ^;ゞ。特に「♪若い彼を」あたりがツボ。どうして歌詞がそのままなのにこんなに嵌るんだー。
・部長に辞表を叩きつけて出て行った西村さんを迎えに行く玉野部長。「♪さあ入りなさい…」に、客席は爆笑でした。
・最後に、西村さんの辞表を破り捨てて(←「独白」の最後に、バルジャンが仮釈放証を破り捨てる仕草の真似)笑顔で握手を交わしあい、「Peaple’s Song」で〆る構成がお見事でした。
他にも爆笑ポイントはたくさんあったんですけどねぇ。書ききれないのでこのへんにしておきます。
いやぁ、西村さんのテナルディエは観てみたいかも、と思いました(^ ^)。たっちんはもうエポニーヌは無いかな……(残念)。ファンティーヌでもいいや。次回はぜひ。
■第一幕Sketch4 舞台稽古
続く場面は、どこかの劇団の舞台稽古……っぽい感じ。作品は、なんちゃって「東京ラヴストーリー」。
カンチに良知真次さん、リカにまちゃみ(美羽あさひ)、さとみにたっちん、というキャスト(←名前は微妙に変えていたのですが、覚えてないので原作の名前ですみません)。
これに、監督の玉野さんと助手の西村さん、そして、女優(?)役の瀬下尚人さん、という6人での場面でした。
で。
いやぁ、これはね、たぶん、監督のダメ出しは、全編アドリブだったと思うんですよ。今回、定例の「玉子の無茶振りコーナー」が無かった代わりに、この場面なんじゃなないかと思うのです。
私が観たときは、アンパンマンとゲゲゲの鬼太郎でした。って、これだけじゃ意味がわからないと思うのですが、なんというか、それ以外に説明のしようがない(汗)。
ま~、とにかくまちゃみもたっちんも可愛くて、ちょっと倒れました。
アンパンマンみたいに、と言われたリカのまちゃみは、カンチからのキスを待つ姿勢で拳を「ぎゅっ」と握っているし。セットの上に登場したサトミのたっちんは、お前はメロンパンナちゃんか、と思うほど可愛らしく拳を突き出していたし……
あと、フガフガして何を言っているのかよくわからない監督の話を助手の西村さんが通訳するんですが。この通訳も結構無茶振りで、『……監督は絶対そんなこと言ってなかったぞ!!』ってのがあったりしました。さすが西村さん。
で、耐え切れずに素に戻って笑ってしまって、後ろを向いてしまったたっちんとまちゃみ(^ ^)。
で。ゲゲゲの鬼太郎ネタで、「目玉親父みたいにやれ!」と意味不明なダメだしをされたたっちんは、登場するなりアニメ声で台詞をしゃべってくれて、劇場を撃沈させてくれました。
……さすがに芝居が止まったよ。すごいなたっちん。
素に戻って「こ、声色をつかってみました……」と消え入りそうな声で言い訳しつつ、傘の後ろに小さくなって隠れてしまったたっちんが、死ぬほど可愛かったです……(*^ ^*)。
この稽古の間中、変なタイミングで出てきては芝居を止めていた自称・老女優(瀬下)。
金髪の鬘に変な化粧に怪しげな振る舞い。明らかに「おかしな人」として取り扱われる存在。
何度も失敗した末に、監督に役(←たぶん、通行人)を降ろされ、すごすごと楽屋に戻る。
その楽屋の鏡の前で、しみじみと歌う…いや、流れる美輪様の声。前回の「CLUB SEVEN」で樹里ちゃんがやっていた手法ですが、今回は歌の内容と場面がシリアスにマッチしてしまっているだけに、ちょっと笑えない部分もあったのが残念。でも、さすが瀬下さん、顔芸もステキでした(^ ^)。
で、それを軽く見送って「今までで一番良かったですよ」と声をかける西村さんが、オトコマエだった(はぁと)
あとは、ダンスコーナーと歌のコーナー……だったかな。なんだか、「残業物語」と「舞台稽古」で力尽きて、へろへろになった一幕でした。
■第二幕 音楽劇「OKITE」
第二幕のオープニングは、音楽劇「掟」。
ドシリアスな忍者もので、展開はロミオとジュリエットっぽい感じ。わりとよくあるネタでしたが、二家の首領である玉野さんと瀬下さんが幼馴染、という設定にちょっと萌えました。
玉野さんの息子が西村さん、その妹がたっちん。
瀬下さんの長男が原田くんで、その弟が良知くん。良知くんの部下がまちゃみ・中塚皓一さん・原くん。
(ただし、原くんは実は玉野さん側のスパイ、という設定)
跡継ぎの座を狙う良知くんが、兄の命を狙う。刺客となって長男を襲う、まちゃみ以下の3人。
襲撃で怪我をした彼は、玉野さんの領内に紛れ込み、たっちんと出会う。二人はお約束どおり恋に堕ちるが、何の約束もせずに別れる。
兄に嫉妬して命を狙う良知くんの小者っぷりが可愛かったです。こういう、萌えのある悪役が似合いますね。
そして、彼に言い寄るまちゃみが色っぽい。くの一衣装がよく似合って、スラリとしたスタイルやシャープな仕草がカッコいいです。あんなにイイオンナだったとは!(@ @)。そういえば、「逆転裁判」の暗い過去を背負った女弁護士もシャープで格好よかったな。宝塚は、彼女に典型的な娘役タイプの役ばかり与えて、損をしたような気がします。もっと色っぽい役を与えて、得意な芝居をさせてあげれば良かったのに……。
「変わり身の術」でたっちんに成りすましたまちゃみ、というか、まちゃみの役が成りすましているという設定のたっちんが、がんばってシャープな喋り方をしていて、その似合わなさにちょっとウケました。たっちんはあくまでも可愛い路線が良いらしい(^ ^)。
で、その“まちゃみが成りすました”たっちんに「駆け落ちしましょう!」と言われて、その気になる長男。いやー、素直な男はいいねえ。
さっさとたっちんを襲って屋敷へ連れて帰る次男と、いきなり『抜け忍』として追われる長男。
展開が唐突でちょっととまどいましたが(^ ^;ゞ、なんとか話は繋がっていたかな。
娘を取り返すために、瀬下さんの屋敷へあらわれる玉野さんが、超格好よいです。ええ。
これまた、かなり唐突に始まる殺陣が、とにかく素晴らしいです(惚)。
最終的には、戻ってきた長男を含む全員が闘いに斃れ、長男の死体に取り縋って泣いたたっちんが手元の小柄を首に当てると……
どっさりと、大量に落ちてくる花吹雪。
花吹雪に捲かれて「もろともにあわれとおもえ山桜 花よりほかに知るひともなし」と詠うラストシーンは、非常に美しくて良かったです。
……でも、まあ、わざわざCLUB SEVENでやらなくても良いんじゃないか?とも思ってしまったことは事実、かな……。殺陣は格好よかったけど、ダンスシーンとしては普通だったし。
いや、あの、前回のマネキンと操り人形の場面とか、以前のレアちゃんがやった獣たちの場面みたいな、「ああ、これは他では出来ないなあ」という秀逸さが無かったような気がするんですよね……。
CLUB SEVENに求めているのは、コレじゃないような気がする、というか。いや、コントを求めている訳では決して無いんですが(^ ^;ゞ、お芝居は求めてないんですよね~。いや、芝居も充分できるメンバーが集まっていることはわかっているのですが、あえていうなら、他では観られない素晴らしいダンス、というのが猫的ポイントなので。
す、すみません。ただの呟きです。忘れてください。
勿論、場面としての完成度も高いし、とっても面白かったです♪
■第二幕 五十音順ヒットメドレー
毎回恒例の、五十音順ヒットメドレー。これがないと「CLUB SEVEN」じゃない!というわけで、みなさんがんばってました♪
……毎回書いてますが、私はとにかくテレビを視ないひとなので、CMにもヒット曲にも弱いんです(T T)。以前はもう少し懐メロ系もあったのですが、今回はかなりCMの比重が高かったみたいで、ほとんどわかりませんでした(涙)。
でも、ネタを知らなくてもちゃんと笑えるのがCLUB SEVENのいいところ♪ちゃんと笑いっぱなしでしたよ~~~。ただ、ネタを知らないからレポできないだけで(^ ^;ゞ。
まちゃみとたっちんのタカラヅカネタは、王子様と王女様みたいな格好で出てきて……なんだっけ、可愛らしいデュエットを歌ってハケテいったんですが。いやもう、たっちんの王女様の可愛らしさはまあ予想通りとして、まちゃみの王子様の格好よさに吃驚しましたよ(@ @)。
でも、あんまりコテコテのヅカネタではなかったな~。
一番笑ったのは、中塚くんのフィギュアスケートネタと、西村さんの「コイが駆け抜ける~(だっけ?)」でした。中塚くんのイナバウアーはかなりイケてたと思う(^ ^)。西村さんのコイは、、、いやあ、あの後たまたまHANDSにパーティグッズを探して行く機会があったのですが、コイノボリの被り物が売っているのを観て、店頭なのに本当に爆笑してしまいました(^ ^;ゞ。
あ、あ、あれは衣装じゃなかったのか……売り物だったのか……(息も絶え絶え)。
そんなこんな、いろいろあって(今回はついに80曲を越えたそうです)、
「ん」のSeasons Of Loveに続くエピローグは、いつもどおり「CLUB SEVEN」。
かーーーーっこいいーーーーっ!!と叫んで終わる、黄金のワンパターン(^ ^)。
いやあ、本当に素晴らしかったです♪
来年の(かな?)7thを、楽しみにしています!!>玉野さん
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CLUB SEVEN 6th stage
2010年4月5日 ミュージカル・舞台 コメント (4)銀河劇場にて、玉野和紀構成・脚本・作詞・訳詞・演出・振付・出演、「CLUB SEVEN 6th Stage」を観劇してまいりました♪
といいつつ、別件を呟かせてください。
今日は星組さんの「リラの壁の囚人たち」の集合日だったわけですが、92期のお二人(本城くれは、白百合ひめ)の卒業が切ない(T T)。二人ともキレイなのに~~~(T T)。特に本城さん、あの美貌とスタイルで、これから活躍してくれるのを楽しみにしていたのになあ。
しょぼん。
私は「リラの壁の…」という作品を観たことがないのでわからないのですが、ヒロインはれみちゃんのポーラで、二番手娘役(?)がマリーの音波みのりちゃん、で合ってますか?みのりちゃん、すごーい!!
そして、天寿光希くんのピエールと、本城さんのマルセル・モレッティ、白百合さんのノーマが、演じ甲斐のある役でありますように(祈)。
星組さんと言えば、先日全国ツアーの「激情/BOLERO」も集合日でしたが、こちらで驚いたのはレメンダートが真風涼帆くんだったこと(@ @)。ほおおお、なかなか似合いそうだけど、あの歌、難しいよ?(汗)。がんばれーーーー!
そして、せあらちゃんのミカエラがめっちゃ楽しみです♪こちらは素直に期待(はぁと)☆
さて。
本題の「CLUB SEVEN」。
ちょうど宙組青年館公演「シャングリラ」の千秋楽翌日だったので、客席には宙組生がいーーーっぱい!!(@ @)でした。
87期のたっちん(和音美桜)と85期のまちゃみ(美羽あさひ)が出演していたので、もしかして?という期待があったことは否定しませんが……それにしても多くて吃驚。私が気がついたのは、蘭トムさん、七帆ひかるさんと音乃いづみちゃん(85期OG)、まさこちゃん、ちーちゃん、大くん、かいちゃん、せーこちゃん、タラちゃん、(妃宮)さくらちゃん、、、、ですが、他にも居たんじゃないかなあ(汗)。
しかも、皆さん休憩中には楽屋にもいかず(←時間が短いから?)、ロビーのど真ん中で固まって喋ってて(汗)。ふつーのファンは、居場所がなくて困ってました……。
七帆くんが、髪が伸びててすごい美人なお姉さんになってました(^ ^)。相変わらず色が白くて肌がキレイ……娘役さんより白いよね(感心)。
そして、蘭トムさんのさりげない“芸能人オーラ”(?)(まっすぐに見つめてはいけないような気がするんです)に感動しました。アレに比べると、大くんやちーちゃんの存在感は、「アイドルオーラ」なんだなあ……
……なんて、舞台とは関係のないところで長くなってしまってすみません。
客席にも、青年館で何度もすれ違った方がきっと何人もいらっしゃったんだろうなあ~~(^ ^;ゞ、などと思いつつ。
出演は9人。元々7人(男5人+女2人)でやっていたのが原型ですが、今回は初の劇場版(以前はずっとライブホールだったし、唯一の劇場は舞台が小さいテアトル銀座)のせいか、男7人+女性2人という構成でした。
女性二人は上で書いたとおり、宙組OGの和音美桜・美羽あさひ。
男性は定例の玉野さん・西村直人さん・原知宏さんの3人+瀬下尚人+中塚皓平+原田優一+良知真次の7人。後半の4人は「CLUB SEVEN」は初出演…かな?瀬下さんはコンボイ・ショー、中塚くんはDIAMOND☆DOGSなので、玉野さんとの共演自体はたくさんありそうですが。
何を隠そう、私はDIAMOND☆DOGSのメンバーの中でも中塚くんのダンスが一番好きなので、久しぶりに彼が思いっきり踊っているのを観て、それだけで幸せでした(^ ^)。
オープニングは、いつもと同じ黒づくめのハードな衣装で「CLUB SEVEN」。
相変わらずかっこいいーー!!舞台が広いので、9人いても結構走り回ってる感がありました。衣装も結構重たそうなのに、大変だなあ。
続く一曲目は「CANDY MAN」。
白いタイトスカートの制服に身を包んだ女性二人。可愛らしくお尻をフリフリしながら、後姿でセットの上に登場、という、結構ヤバいめな登場でしたが、キュートで可愛かったです♪
二人で歌いながら平場に降りてくると、背後のドアからお揃いの制服を着た男性陣(5人)が登場。まあ、お約束っちゃお約束ですが、若くて美形な原田くんと良知くんは、全然洒落になってません。まちゃみと美しさを競ってどうするんですか(汗)、ネタなのに。
次はSketch1「腹話術人形」。
腹話術師に扮した瀬下さんと、人形に扮した玉野さんの会話。もう、めっちゃ面白かったです。
会話の内容は脚本なのかネタなのか……毎回、この作品は複数回観ないとなあ、と思うのに(←1回だと、アドリブなのか脚本なのかわからないから)、期間が短くていつも一回しか観られないんですよねぇ(涙)今回も「シャングリラ」と被ってたしなー。くすん。
その後は少しダンスシリーズが続きます。
まずは、中塚くんとまちゃみのデュエット。
振付も音楽もカッコいいし、良い場面だったはずなのですが、しかーし!!
中塚くんって、女性と二人で踊ったことないのかな?
組んで踊っているときはまるで腰がひけちゃって、オロオロしている感じだし、並んで踊っているときはパートナー無視で一人で高々とジャンプしたり一回転多く回ったり……なにより、男性&女性のリフトであんなに不安定なの初めて観たよ(涙)。いつもキレイに乗っていたまちゃみだからこそ、なんとか乗れてた……ような気がする。
DIAMOND☆DOGSや、外の舞台でも何人かの群舞で踊っている時はそんな風に思わないので、男女のデュエット(ペア)ダンスっていうのは案外と特殊なジャンルなのかもしれないなーと思いました。
次が、瀬下さんと玉野さんのタップダンス、そして玉野さんのソロダンス、だったかな。
なんだか、これが「タップダンス」の真髄、なのかもしれない……と(^ ^)。
格好良いダンスナンバーをはさんで、Sketch2「犬の散歩」。
長毛種の大型犬(アフガンハウンドらしい。名前はアフ/瀬下)と、その飼い主A(まちゃみ)が、ドッグランに遊びに来て、じゃれながらベンチに座っている。そこに現れる、薄いピンクのプードル(名前はプー/原)と飼い主(良知)。
ぎこちなく喋り始める飼い主たち。
男の方は、犬を飼い始めたばかり(←昨日から?)。
以前から犬はいないけどこのドッグランには来ていて、アフの飼い主と親しくなりたいらしい。
なんとなく空回りしているさまが可愛らしい(^ ^)。
ソレに対して、まちゃみの、ちょっと上から目線な天然さがとても素敵です。
勝手におしゃべりを始める犬たち。
飼い主二人のほのぼのしい関係にいちはやく気づき、コソコソ噂しあっているところは小学生男子みたい(^ ^)。かーわーいーいー!!
そうこうしているうちに、プーの飼い主が勇気を振り絞って一歩を踏み込む。
「か、か、カレシは……今日はいらっしゃらないんですか?」
「……○○のこと?いやぁだ!……もう、別れたのよ?私たち」
「えっ!?別れたっ!?」
良知くんと一緒になって驚くアフ。……どうしてお前が知らないんだ、アフ。
思い人(アフの飼い主)が恋人と別れた、と聞いた……にしてはプーの飼い主の態度がちょっと変じゃないか?などと考えているうちに、下手袖からカレシ(中塚)が登場!
「すまない!赦してくれ、俺はお前無しでは生きていられない!!
……アフ!!」
叫びながら、力いっぱい犬に抱きつく中塚くん。……いやはや、ウケましたわ(^o^)。
しかも、プーの飼い主(良知)まで、狙いはカレシだったらしいことが判明!
なんとゆーか。一人おいてきぼりにされたまちゃみが可愛くも切ない幕切れでした。
次は、一幕のメイン、Sketch3「残業物語」。
この辺りでいったん切りますね。
このSketch3が、猫的には最大の見せ場だったので、そこは詳しく語りたいと思います♪
今回の公演、全体を通してのめだった特徴は、コントがいつもより少なかったこと、かな?と思います。
本来的な意味での「コント」は、「犬の散歩」だけだもん。「残業物語」はミュージカルパロディだし、「舞台稽古」もちょっと違う……あ、いや、「腹話術師」は一応コントに入るのかな?
でも、比重は低かったような。5th Stageまでは、いつも『一曲踊ったら一コント』の繰り返しだったと思うのですが(@ @)。
「CLUB SEVEN 7th」は、いったいどうなるんでしょうねぇ(- -)。と、気の早いことを考えてみたりしました。
7thは誰が出るのかなー♪またレアちゃん(蘭香レア)が出てくれると嬉しいんだけど。
お願いだから、宙組公演中は避けてくださいね。>玉野さん。
.
といいつつ、別件を呟かせてください。
今日は星組さんの「リラの壁の囚人たち」の集合日だったわけですが、92期のお二人(本城くれは、白百合ひめ)の卒業が切ない(T T)。二人ともキレイなのに~~~(T T)。特に本城さん、あの美貌とスタイルで、これから活躍してくれるのを楽しみにしていたのになあ。
しょぼん。
私は「リラの壁の…」という作品を観たことがないのでわからないのですが、ヒロインはれみちゃんのポーラで、二番手娘役(?)がマリーの音波みのりちゃん、で合ってますか?みのりちゃん、すごーい!!
そして、天寿光希くんのピエールと、本城さんのマルセル・モレッティ、白百合さんのノーマが、演じ甲斐のある役でありますように(祈)。
星組さんと言えば、先日全国ツアーの「激情/BOLERO」も集合日でしたが、こちらで驚いたのはレメンダートが真風涼帆くんだったこと(@ @)。ほおおお、なかなか似合いそうだけど、あの歌、難しいよ?(汗)。がんばれーーーー!
そして、せあらちゃんのミカエラがめっちゃ楽しみです♪こちらは素直に期待(はぁと)☆
さて。
本題の「CLUB SEVEN」。
ちょうど宙組青年館公演「シャングリラ」の千秋楽翌日だったので、客席には宙組生がいーーーっぱい!!(@ @)でした。
87期のたっちん(和音美桜)と85期のまちゃみ(美羽あさひ)が出演していたので、もしかして?という期待があったことは否定しませんが……それにしても多くて吃驚。私が気がついたのは、蘭トムさん、七帆ひかるさんと音乃いづみちゃん(85期OG)、まさこちゃん、ちーちゃん、大くん、かいちゃん、せーこちゃん、タラちゃん、(妃宮)さくらちゃん、、、、ですが、他にも居たんじゃないかなあ(汗)。
しかも、皆さん休憩中には楽屋にもいかず(←時間が短いから?)、ロビーのど真ん中で固まって喋ってて(汗)。ふつーのファンは、居場所がなくて困ってました……。
七帆くんが、髪が伸びててすごい美人なお姉さんになってました(^ ^)。相変わらず色が白くて肌がキレイ……娘役さんより白いよね(感心)。
そして、蘭トムさんのさりげない“芸能人オーラ”(?)(まっすぐに見つめてはいけないような気がするんです)に感動しました。アレに比べると、大くんやちーちゃんの存在感は、「アイドルオーラ」なんだなあ……
……なんて、舞台とは関係のないところで長くなってしまってすみません。
客席にも、青年館で何度もすれ違った方がきっと何人もいらっしゃったんだろうなあ~~(^ ^;ゞ、などと思いつつ。
出演は9人。元々7人(男5人+女2人)でやっていたのが原型ですが、今回は初の劇場版(以前はずっとライブホールだったし、唯一の劇場は舞台が小さいテアトル銀座)のせいか、男7人+女性2人という構成でした。
女性二人は上で書いたとおり、宙組OGの和音美桜・美羽あさひ。
男性は定例の玉野さん・西村直人さん・原知宏さんの3人+瀬下尚人+中塚皓平+原田優一+良知真次の7人。後半の4人は「CLUB SEVEN」は初出演…かな?瀬下さんはコンボイ・ショー、中塚くんはDIAMOND☆DOGSなので、玉野さんとの共演自体はたくさんありそうですが。
何を隠そう、私はDIAMOND☆DOGSのメンバーの中でも中塚くんのダンスが一番好きなので、久しぶりに彼が思いっきり踊っているのを観て、それだけで幸せでした(^ ^)。
オープニングは、いつもと同じ黒づくめのハードな衣装で「CLUB SEVEN」。
相変わらずかっこいいーー!!舞台が広いので、9人いても結構走り回ってる感がありました。衣装も結構重たそうなのに、大変だなあ。
続く一曲目は「CANDY MAN」。
白いタイトスカートの制服に身を包んだ女性二人。可愛らしくお尻をフリフリしながら、後姿でセットの上に登場、という、結構ヤバいめな登場でしたが、キュートで可愛かったです♪
二人で歌いながら平場に降りてくると、背後のドアからお揃いの制服を着た男性陣(5人)が登場。まあ、お約束っちゃお約束ですが、若くて美形な原田くんと良知くんは、全然洒落になってません。まちゃみと美しさを競ってどうするんですか(汗)、ネタなのに。
次はSketch1「腹話術人形」。
腹話術師に扮した瀬下さんと、人形に扮した玉野さんの会話。もう、めっちゃ面白かったです。
会話の内容は脚本なのかネタなのか……毎回、この作品は複数回観ないとなあ、と思うのに(←1回だと、アドリブなのか脚本なのかわからないから)、期間が短くていつも一回しか観られないんですよねぇ(涙)今回も「シャングリラ」と被ってたしなー。くすん。
その後は少しダンスシリーズが続きます。
まずは、中塚くんとまちゃみのデュエット。
振付も音楽もカッコいいし、良い場面だったはずなのですが、しかーし!!
中塚くんって、女性と二人で踊ったことないのかな?
組んで踊っているときはまるで腰がひけちゃって、オロオロしている感じだし、並んで踊っているときはパートナー無視で一人で高々とジャンプしたり一回転多く回ったり……なにより、男性&女性のリフトであんなに不安定なの初めて観たよ(涙)。いつもキレイに乗っていたまちゃみだからこそ、なんとか乗れてた……ような気がする。
DIAMOND☆DOGSや、外の舞台でも何人かの群舞で踊っている時はそんな風に思わないので、男女のデュエット(ペア)ダンスっていうのは案外と特殊なジャンルなのかもしれないなーと思いました。
次が、瀬下さんと玉野さんのタップダンス、そして玉野さんのソロダンス、だったかな。
なんだか、これが「タップダンス」の真髄、なのかもしれない……と(^ ^)。
格好良いダンスナンバーをはさんで、Sketch2「犬の散歩」。
長毛種の大型犬(アフガンハウンドらしい。名前はアフ/瀬下)と、その飼い主A(まちゃみ)が、ドッグランに遊びに来て、じゃれながらベンチに座っている。そこに現れる、薄いピンクのプードル(名前はプー/原)と飼い主(良知)。
ぎこちなく喋り始める飼い主たち。
男の方は、犬を飼い始めたばかり(←昨日から?)。
以前から犬はいないけどこのドッグランには来ていて、アフの飼い主と親しくなりたいらしい。
なんとなく空回りしているさまが可愛らしい(^ ^)。
ソレに対して、まちゃみの、ちょっと上から目線な天然さがとても素敵です。
勝手におしゃべりを始める犬たち。
飼い主二人のほのぼのしい関係にいちはやく気づき、コソコソ噂しあっているところは小学生男子みたい(^ ^)。かーわーいーいー!!
そうこうしているうちに、プーの飼い主が勇気を振り絞って一歩を踏み込む。
「か、か、カレシは……今日はいらっしゃらないんですか?」
「……○○のこと?いやぁだ!……もう、別れたのよ?私たち」
「えっ!?別れたっ!?」
良知くんと一緒になって驚くアフ。……どうしてお前が知らないんだ、アフ。
思い人(アフの飼い主)が恋人と別れた、と聞いた……にしてはプーの飼い主の態度がちょっと変じゃないか?などと考えているうちに、下手袖からカレシ(中塚)が登場!
「すまない!赦してくれ、俺はお前無しでは生きていられない!!
……アフ!!」
叫びながら、力いっぱい犬に抱きつく中塚くん。……いやはや、ウケましたわ(^o^)。
しかも、プーの飼い主(良知)まで、狙いはカレシだったらしいことが判明!
なんとゆーか。一人おいてきぼりにされたまちゃみが可愛くも切ない幕切れでした。
次は、一幕のメイン、Sketch3「残業物語」。
この辺りでいったん切りますね。
このSketch3が、猫的には最大の見せ場だったので、そこは詳しく語りたいと思います♪
今回の公演、全体を通してのめだった特徴は、コントがいつもより少なかったこと、かな?と思います。
本来的な意味での「コント」は、「犬の散歩」だけだもん。「残業物語」はミュージカルパロディだし、「舞台稽古」もちょっと違う……あ、いや、「腹話術師」は一応コントに入るのかな?
でも、比重は低かったような。5th Stageまでは、いつも『一曲踊ったら一コント』の繰り返しだったと思うのですが(@ @)。
「CLUB SEVEN 7th」は、いったいどうなるんでしょうねぇ(- -)。と、気の早いことを考えてみたりしました。
7thは誰が出るのかなー♪またレアちゃん(蘭香レア)が出てくれると嬉しいんだけど。
お願いだから、宙組公演中は避けてくださいね。>玉野さん。
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