高慢と自負とプライドと偏見
2012年2月7日 宝塚(星) コメント (4)今日は星組バウホール公演「天使のはしご」の集合日でした。私はこの原作を読んではいないのですが、ちょっとだけ調べたので、メモ代わりに書きとめておきたいと思います。
筆者はイギリスの女流作家ジェーン・オースティン。私が読んだことがあるのは「エマ」だけかな……内容はほとんど覚えてませんが(滝汗)。
18世紀のイギリスの片田舎を舞台に、地主階級の人々を描いた作品。「ジェーン・エア」あたりと共通する世界観なんでしょうか。あれはもう数十年時代も新しいし、ロチェスターは地主階級ではなく貴族ですが。
現在の形で出版されたのは1813年だそうなので、ちょうど200年前。ナポレオンが失脚する直前くらいに書かれた物語なんですね。「仮面のロマネスク」より15~20年ほど前で、「スカーレット・ピンパーネル」より20~25年くらい後。日本は11代将軍家斉の時代(文化期)、か。
物語的にはあまり政治的背景に踏み込んではいないようですが、鈴木圭さんはどう料理するつもりなんでしょうね。かなり複雑な筋ですが、2幕かけてじっくり芝居にすればなかなか面白い作品になりそうなのですが。
◆ベネット家 田舎町ロンボーンの地主階級。
ベネット氏(美稀千種)
ベネット夫人(英真なおき)
長女ジェーン(華雅りりか)
次女リジー(音波みのり)
三女メアリイ(妃白ゆあ)
四女キティ(妃海風)
末妹リディア(綺咲愛里)
ガードナー夫妻(翔馬樹音&白妙なつ)ベネット夫妻の弟夫婦
いやー、美人姉妹で恐れ入りました。この5人を観るのに5回必要だよね!(え?)
ベネット夫人の英真さんがめっちゃ楽しみです……!!
でも、もう組長じゃないんですね。さびしい(涙)。
◆ダーシー家
フィッツウィリアム・ダーシー(涼紫央) ビングリーの友人
ジョージアナ(優香りこ)ダーシーの妹
キャサリン夫人(万里柚美)ダーシーの叔母で、コリンズの後見人。
デ・バーグ嬢(紫月音寧)キャサリンの娘。ダーシーの許嫁(?)
コロネル・フィッツウィリアム(美城れん) ダーシーの従兄弟。キャサリンの甥。
わーーーーーっ\(^O^)/(はぁと)
◆軍隊
ジョージ・ウィカム(夢乃聖夏)めっちゃ美男、らしい。
士官(汐月、真月、千寿、十碧、漣)
長身2枚目を揃えてきましたね!
◆ビングリー家
ビングリー(美弥るりか)ロンバーグに引っ越してきた、独身の青年資産家。
ハースト夫人(花愛瑞穂)ビングリーの姉
キャロライン(若夏あやめ)ビングリーの妹
こちらもなかなか濃いメンバー。でも、美弥さん以外はどの程度出てくるのかなあ……?
◆ロンボーンの人々
コリンズ(天寿光希)牧師。後見人であるキャサリン夫人の勧めで嫁探し中。
シャーロット(音花ゆり)エリザベスの友人。
ルーカス卿(大輝真琴)シャーロットの父親
コリンズはどうやらサー・アンドルー的なキャラクターらしい……あははは。楽しみです。
とりあえず、現時点で読まずにわかった役はこんなところかな。
ジェラルド(緑海)とデニー(麻央)はどんな役なんでしょうね。
使用人(空乃みゆ)は、ベネット家の侍女かなあ?
最後に、ものすごーーーく気になる配役(というか、役名)が!
天使(白鳥ゆりや)
……「セカンドライフ」でやらかしてくれた鈴木さんなだけに、なんとなぁくいやーんな予感に心ふるわせつつ。
ちいさくて可愛い星組っ子たちを楽しみにしています!(^ ^)
すごくどうでもいいことですが。
公式サイトの配役表、バウ公演の方はその他キャストが入っているのに、青年館はなぜダーシーとリジーだけなんですか!?……青年館先行なのにさ!
お願いですから、両方忘れずにメンテしてください>ご担当者様。それとも、まさかと思いますがキャスト変るのかなあ?(だから、バウじゃなくて青年館が先なんだってば!)
【7月1日まで、あと145日】
筆者はイギリスの女流作家ジェーン・オースティン。私が読んだことがあるのは「エマ」だけかな……内容はほとんど覚えてませんが(滝汗)。
18世紀のイギリスの片田舎を舞台に、地主階級の人々を描いた作品。「ジェーン・エア」あたりと共通する世界観なんでしょうか。あれはもう数十年時代も新しいし、ロチェスターは地主階級ではなく貴族ですが。
現在の形で出版されたのは1813年だそうなので、ちょうど200年前。ナポレオンが失脚する直前くらいに書かれた物語なんですね。「仮面のロマネスク」より15~20年ほど前で、「スカーレット・ピンパーネル」より20~25年くらい後。日本は11代将軍家斉の時代(文化期)、か。
物語的にはあまり政治的背景に踏み込んではいないようですが、鈴木圭さんはどう料理するつもりなんでしょうね。かなり複雑な筋ですが、2幕かけてじっくり芝居にすればなかなか面白い作品になりそうなのですが。
◆ベネット家 田舎町ロンボーンの地主階級。
ベネット氏(美稀千種)
ベネット夫人(英真なおき)
長女ジェーン(華雅りりか)
次女リジー(音波みのり)
三女メアリイ(妃白ゆあ)
四女キティ(妃海風)
末妹リディア(綺咲愛里)
ガードナー夫妻(翔馬樹音&白妙なつ)ベネット夫妻の弟夫婦
いやー、美人姉妹で恐れ入りました。この5人を観るのに5回必要だよね!(え?)
ベネット夫人の英真さんがめっちゃ楽しみです……!!
でも、もう組長じゃないんですね。さびしい(涙)。
◆ダーシー家
フィッツウィリアム・ダーシー(涼紫央) ビングリーの友人
ジョージアナ(優香りこ)ダーシーの妹
キャサリン夫人(万里柚美)ダーシーの叔母で、コリンズの後見人。
デ・バーグ嬢(紫月音寧)キャサリンの娘。ダーシーの許嫁(?)
コロネル・フィッツウィリアム(美城れん) ダーシーの従兄弟。キャサリンの甥。
わーーーーーっ\(^O^)/(はぁと)
◆軍隊
ジョージ・ウィカム(夢乃聖夏)めっちゃ美男、らしい。
士官(汐月、真月、千寿、十碧、漣)
長身2枚目を揃えてきましたね!
◆ビングリー家
ビングリー(美弥るりか)ロンバーグに引っ越してきた、独身の青年資産家。
ハースト夫人(花愛瑞穂)ビングリーの姉
キャロライン(若夏あやめ)ビングリーの妹
こちらもなかなか濃いメンバー。でも、美弥さん以外はどの程度出てくるのかなあ……?
◆ロンボーンの人々
コリンズ(天寿光希)牧師。後見人であるキャサリン夫人の勧めで嫁探し中。
シャーロット(音花ゆり)エリザベスの友人。
ルーカス卿(大輝真琴)シャーロットの父親
コリンズはどうやらサー・アンドルー的なキャラクターらしい……あははは。楽しみです。
とりあえず、現時点で読まずにわかった役はこんなところかな。
ジェラルド(緑海)とデニー(麻央)はどんな役なんでしょうね。
使用人(空乃みゆ)は、ベネット家の侍女かなあ?
最後に、ものすごーーーく気になる配役(というか、役名)が!
天使(白鳥ゆりや)
……「セカンドライフ」でやらかしてくれた鈴木さんなだけに、なんとなぁくいやーんな予感に心ふるわせつつ。
ちいさくて可愛い星組っ子たちを楽しみにしています!(^ ^)
すごくどうでもいいことですが。
公式サイトの配役表、バウ公演の方はその他キャストが入っているのに、青年館はなぜダーシーとリジーだけなんですか!?……青年館先行なのにさ!
お願いですから、両方忘れずにメンテしてください>ご担当者様。それとも、まさかと思いますがキャスト変るのかなあ?(だから、バウじゃなくて青年館が先なんだってば!)
【7月1日まで、あと145日】
オーシャンズ11【6】
2012年2月4日 宝塚(星)星組東宝劇場公演「オーシャンズ11」も、あと1日となりました。
とりあえず、My楽を堪能してきましたので、少しだけ。
◆朝都まおさん。2004年入団の90期。
星組ファンではない猫にとっては、残念ながらあまりなじみのない方だったのですが、今回の作品でエル・チョクロのカウンターでの小芝居をみていて、素敵だな、と思いました。さりげない仕草もきれいで、控えめな笑顔が可愛くて。不動産屋のチャールズ(碧海)さんたちが暴れる場面で、一生懸命女の子たちやポーラを守ろうとビクビクしながら矢面に立つ芝居とか、すごく可愛くて好きでした。結局、最後はテレサ(柚美)に守られてしまうあたりも含めて(^ ^)。
大劇場の千秋楽では、「Never Give UP!」の場面で銀橋に連れて行かれるというサプライズがあったとCSでお話されていましたが、東宝でも何かあるのかなあ。思い出に残る素敵な公演になりますように。
◆未沙のえるさん。
9月の「おかしな二人」で、「MY WAY」を飄々と歌っていたマヤさん。決して朗々とではなく、「飄々と」という形容が似合う役者でした。
観ていてどう、というよりも、作者側が「使いたい」と思う役者なんだろうな、という気がします。そういう役者っているんですよね。どの作品観てもわりと同じようなキャラで、毎回「ここぞ」というところで持って行く役を演じている人。おいしいし印象にも残るけど、逆に印象が強すぎて何作も続くと飽きることさえある……そういう方の一人だったと思います。
そういうタイプなのにもかかわらず、先生方の愛が深すぎて登板回数もダントツ多く、一時期は「またマヤさん出てるのか…」と思ったこともありましたが。
でも、最近のマヤさんは、私が観はじめた頃からまた一段と飄々度が増して、舞台の上で自由に泳いでいらっしゃって。作家側も、もうある程度お任せにしちゃってる感じなのが面白かったです。
未沙さんで最初に印象に残っているのは何だろう。私はそんなに古いファンではないので、「ME AND MY GIRL」の初演再演は知らないし……私のファン生活の初期に観たマヤさんで印象深いのは、「心中・恋の大和路」のご隠居さんと、「黒い瞳」のサヴィーリィチですね。
その後も、あれこれ印象深い作品はたくさんありましたが、今回演じられたソール役は、ベテランの花道を飾るにふさわしい、良い役だったと思います。
毎日のアドリブ、みんなの反応をみてさらっと繋ぐそのセンス。あの場面は、観るのがいつも楽しかったです。
人生の大半を舞台に捧げてきた舞台莫迦。どうぞあと一日、幸せな時間が続きますように。
◆マイク
先日、天寿光希さんのお茶会に参加させていただいたのですが、その中で「お稽古初日にオーディションを受けた」というお話をされていました。歌劇に書いてあったような秋田弁のオーディションではなく!!(←当たり前)、歌のオーディションで、「今にして思えば、マイク役のオーディションだったんだと思います」とのことでした。
……それを聞いてからというもの、マイクの礼真琴くんを観るたびに、黒塗りで、黒髪をコーンロウにして、お姉さまたちに可愛がられているみっきぃさんを想像してしまい、なんか笑いが止まらなくなっています……(汗)。
みっきぃさんの声が好きなので、ソロの多いマイク役も観てみたかったなあ、なんて思ったりもしますが、その度に、やっぱりタークで良かったな、と思い直してます。ターク可愛いよターク。っていうか、みっきぃさんがマイク役だった場合、タークは礼くんだったんでしょうか。……うっ、それも観てみたかったかも(*^ ^*)。いやいや、いかんいかん!バージル(如月)の弟は、みっきぃさんじゃなくちゃ駄目だってば!!(←何故)
◆JACKPOT
下級生たちがスロットマシンの陰から出たり入ったりして踊りだす場面。
曲調が変わって盆が回りだし、下級生たちがはけていくと、後にキトリちゃん(稀鳥まりや)と妃白ゆあちゃんが二人だけ残ってちょっとポーズをきめたりしているのがすごくツボです。
キトリちゃんは元々(ハローダンシング以来)大好きだし、ゆあちゃんは最近(ランスロット⇒おかしな二人⇒オーシャンズ)私の中で急上昇中の花丸な美人さんなので、この二人がちょっとピックアップ(?)されているのがすごく嬉しい。そのまま階段の後ろを上手に歩いてハケていくのですが、軽く会話しながら可愛い二人がおっとりとはけていくのが凄く好きで、手前で下級生たちが踊りだしてもしばらく観ています。可愛いなあ。
◆フィナーレ
フィナーレめっちゃ好きです!もう観られないの残念だなあ……
ロケットは妃海風ちゃんがお気に入りです。なんかもう、ずーっと観ちゃってます。
「メイちゃんの執事」以来、結構目につく可愛子ちゃんですが、今回のロケットの表情豊かさはほとんど顔芸の域です(^ ^)。エル・チョクロの女の子もめっちゃ好き。なんというか、ロリータな色気のあるタイプだと思います。可愛い。本当に可愛い。
あれで踊りも歌もできるんだから、今の星組下級生はすごいなあ~~!
真風くんセンターのヒップホップは……いやー、その昔、宙組でヒップホップ系の振付があったときは(なんのショーでしたっけ?十二支の場面)、並み居るダンサーがみんな苦戦する中、ごく一部の下級生(華宮あいりちゃんとか)の巧さが際立っていたものですが………。
今の下級生はああいうダンス巧いなあ。みんな個性的で可愛いです。フォーメーションがくるくる動くのも楽しい。ああいう場面は、いろんな子を前にだしてあげたいですよね。
礼音くんセンターの大階段。やっぱ渋くて恰好良いなあ。
結構下級生まで出してもらっていて、どこ見ても楽しいです。おお、○○さんがあんなとことに!みたいなのを一生懸命チェックしてました。星組さんは一番下級生が(中堅も)わからない組でしたけど、今回の公演でだいぶ覚えたかな?次のバウでまた頑張りたいと思います。
男役が平舞台に出てきたところで参加する娘役さんたち。
オーガンジーのセパレートに臍ピアス(風の飾り)。なかなかセクシーな衣装で、みんなとても綺麗。
銀橋で礼音くんに絡むれみちゃんの鬘は日替わり。何種類観たかなあ……黒髪ショートボブ、金髪のふわふわショート、濃い色のウルフカット、、、どれもハンサムで恰好良かった!
そういえば、はるこちゃん(音波)の鬘は、いつも同じだと思っていたら、貸切はタイトにまとめたアップスタイルでした。キリッとしてみえて、とても似合ってました(^ ^)。ダンスナンバーなので振り乱せる巻き髪の方が動きが出て良いんですけど、タイトもいいなあ、と思いました。
キトリの髪は私が観た回は全部同じだったと思います。小柄同士で美弥さんと組んでいたのが微笑ましくて、いいコンビでした♪
真風くんの場面に出ていたメンバーも加わっての総踊り。みんなが楽しそうに自由に踊っていて、すごく好きです(^ ^)。星組さんらしい、自由な群舞だな、と思う。恰好良かった!
デュエットダンスのねねちゃんは、東宝に来てからはほとんど地毛のままだったような。大劇場で使っていたショートの鬘も可愛かったけど、あのダンスは長い髪を降ろして踊ると、髪をかきあげたりする仕草がすごく色っぽいので、私は降ろしている方が好きだなあ。
しかも今日は、ただ地毛を降ろしてるだけじゃなくて、サイドを可愛くアレンジしていて、すごく素敵でした。今まで観たねねちゃんで一番好きかも!(*^ ^*)。しかも、パレードでは綺麗に普通のまとめ髪に直していて、その早替りっぷりに驚愕しました。トップ娘役ってすごい!
なんだか、最後の方は鬘レポートになってしまいましたが(←すみません)、書きたかったことはだいたい網羅したかなあ……組替えされる方々は、まだもう一公演あるからまだ良いよね?(^ ^)
何はともあれ、卒業されるお二方にとって、素敵な一日となりますよう、お祈りしています。
いい千秋楽になりますように。
【7月1日まで、あと148日】
とりあえず、My楽を堪能してきましたので、少しだけ。
◆朝都まおさん。2004年入団の90期。
星組ファンではない猫にとっては、残念ながらあまりなじみのない方だったのですが、今回の作品でエル・チョクロのカウンターでの小芝居をみていて、素敵だな、と思いました。さりげない仕草もきれいで、控えめな笑顔が可愛くて。不動産屋のチャールズ(碧海)さんたちが暴れる場面で、一生懸命女の子たちやポーラを守ろうとビクビクしながら矢面に立つ芝居とか、すごく可愛くて好きでした。結局、最後はテレサ(柚美)に守られてしまうあたりも含めて(^ ^)。
大劇場の千秋楽では、「Never Give UP!」の場面で銀橋に連れて行かれるというサプライズがあったとCSでお話されていましたが、東宝でも何かあるのかなあ。思い出に残る素敵な公演になりますように。
◆未沙のえるさん。
9月の「おかしな二人」で、「MY WAY」を飄々と歌っていたマヤさん。決して朗々とではなく、「飄々と」という形容が似合う役者でした。
観ていてどう、というよりも、作者側が「使いたい」と思う役者なんだろうな、という気がします。そういう役者っているんですよね。どの作品観てもわりと同じようなキャラで、毎回「ここぞ」というところで持って行く役を演じている人。おいしいし印象にも残るけど、逆に印象が強すぎて何作も続くと飽きることさえある……そういう方の一人だったと思います。
そういうタイプなのにもかかわらず、先生方の愛が深すぎて登板回数もダントツ多く、一時期は「またマヤさん出てるのか…」と思ったこともありましたが。
でも、最近のマヤさんは、私が観はじめた頃からまた一段と飄々度が増して、舞台の上で自由に泳いでいらっしゃって。作家側も、もうある程度お任せにしちゃってる感じなのが面白かったです。
未沙さんで最初に印象に残っているのは何だろう。私はそんなに古いファンではないので、「ME AND MY GIRL」の初演再演は知らないし……私のファン生活の初期に観たマヤさんで印象深いのは、「心中・恋の大和路」のご隠居さんと、「黒い瞳」のサヴィーリィチですね。
その後も、あれこれ印象深い作品はたくさんありましたが、今回演じられたソール役は、ベテランの花道を飾るにふさわしい、良い役だったと思います。
毎日のアドリブ、みんなの反応をみてさらっと繋ぐそのセンス。あの場面は、観るのがいつも楽しかったです。
人生の大半を舞台に捧げてきた舞台莫迦。どうぞあと一日、幸せな時間が続きますように。
◆マイク
先日、天寿光希さんのお茶会に参加させていただいたのですが、その中で「お稽古初日にオーディションを受けた」というお話をされていました。歌劇に書いてあったような秋田弁のオーディションではなく!!(←当たり前)、歌のオーディションで、「今にして思えば、マイク役のオーディションだったんだと思います」とのことでした。
……それを聞いてからというもの、マイクの礼真琴くんを観るたびに、黒塗りで、黒髪をコーンロウにして、お姉さまたちに可愛がられているみっきぃさんを想像してしまい、なんか笑いが止まらなくなっています……(汗)。
みっきぃさんの声が好きなので、ソロの多いマイク役も観てみたかったなあ、なんて思ったりもしますが、その度に、やっぱりタークで良かったな、と思い直してます。ターク可愛いよターク。っていうか、みっきぃさんがマイク役だった場合、タークは礼くんだったんでしょうか。……うっ、それも観てみたかったかも(*^ ^*)。いやいや、いかんいかん!バージル(如月)の弟は、みっきぃさんじゃなくちゃ駄目だってば!!(←何故)
◆JACKPOT
下級生たちがスロットマシンの陰から出たり入ったりして踊りだす場面。
曲調が変わって盆が回りだし、下級生たちがはけていくと、後にキトリちゃん(稀鳥まりや)と妃白ゆあちゃんが二人だけ残ってちょっとポーズをきめたりしているのがすごくツボです。
キトリちゃんは元々(ハローダンシング以来)大好きだし、ゆあちゃんは最近(ランスロット⇒おかしな二人⇒オーシャンズ)私の中で急上昇中の花丸な美人さんなので、この二人がちょっとピックアップ(?)されているのがすごく嬉しい。そのまま階段の後ろを上手に歩いてハケていくのですが、軽く会話しながら可愛い二人がおっとりとはけていくのが凄く好きで、手前で下級生たちが踊りだしてもしばらく観ています。可愛いなあ。
◆フィナーレ
フィナーレめっちゃ好きです!もう観られないの残念だなあ……
ロケットは妃海風ちゃんがお気に入りです。なんかもう、ずーっと観ちゃってます。
「メイちゃんの執事」以来、結構目につく可愛子ちゃんですが、今回のロケットの表情豊かさはほとんど顔芸の域です(^ ^)。エル・チョクロの女の子もめっちゃ好き。なんというか、ロリータな色気のあるタイプだと思います。可愛い。本当に可愛い。
あれで踊りも歌もできるんだから、今の星組下級生はすごいなあ~~!
真風くんセンターのヒップホップは……いやー、その昔、宙組でヒップホップ系の振付があったときは(なんのショーでしたっけ?十二支の場面)、並み居るダンサーがみんな苦戦する中、ごく一部の下級生(華宮あいりちゃんとか)の巧さが際立っていたものですが………。
今の下級生はああいうダンス巧いなあ。みんな個性的で可愛いです。フォーメーションがくるくる動くのも楽しい。ああいう場面は、いろんな子を前にだしてあげたいですよね。
礼音くんセンターの大階段。やっぱ渋くて恰好良いなあ。
結構下級生まで出してもらっていて、どこ見ても楽しいです。おお、○○さんがあんなとことに!みたいなのを一生懸命チェックしてました。星組さんは一番下級生が(中堅も)わからない組でしたけど、今回の公演でだいぶ覚えたかな?次のバウでまた頑張りたいと思います。
男役が平舞台に出てきたところで参加する娘役さんたち。
オーガンジーのセパレートに臍ピアス(風の飾り)。なかなかセクシーな衣装で、みんなとても綺麗。
銀橋で礼音くんに絡むれみちゃんの鬘は日替わり。何種類観たかなあ……黒髪ショートボブ、金髪のふわふわショート、濃い色のウルフカット、、、どれもハンサムで恰好良かった!
そういえば、はるこちゃん(音波)の鬘は、いつも同じだと思っていたら、貸切はタイトにまとめたアップスタイルでした。キリッとしてみえて、とても似合ってました(^ ^)。ダンスナンバーなので振り乱せる巻き髪の方が動きが出て良いんですけど、タイトもいいなあ、と思いました。
キトリの髪は私が観た回は全部同じだったと思います。小柄同士で美弥さんと組んでいたのが微笑ましくて、いいコンビでした♪
真風くんの場面に出ていたメンバーも加わっての総踊り。みんなが楽しそうに自由に踊っていて、すごく好きです(^ ^)。星組さんらしい、自由な群舞だな、と思う。恰好良かった!
デュエットダンスのねねちゃんは、東宝に来てからはほとんど地毛のままだったような。大劇場で使っていたショートの鬘も可愛かったけど、あのダンスは長い髪を降ろして踊ると、髪をかきあげたりする仕草がすごく色っぽいので、私は降ろしている方が好きだなあ。
しかも今日は、ただ地毛を降ろしてるだけじゃなくて、サイドを可愛くアレンジしていて、すごく素敵でした。今まで観たねねちゃんで一番好きかも!(*^ ^*)。しかも、パレードでは綺麗に普通のまとめ髪に直していて、その早替りっぷりに驚愕しました。トップ娘役ってすごい!
なんだか、最後の方は鬘レポートになってしまいましたが(←すみません)、書きたかったことはだいたい網羅したかなあ……組替えされる方々は、まだもう一公演あるからまだ良いよね?(^ ^)
何はともあれ、卒業されるお二方にとって、素敵な一日となりますよう、お祈りしています。
いい千秋楽になりますように。
【7月1日まで、あと148日】
オーシャンズ11【5】
2012年2月3日 宝塚(星)東京宝塚劇場星組公演「オーシャンズ11」。
先日久しぶりに(新公以来)観劇して、あーすごい盛り上がってるなーと思いました。
楽へ向けての盛り上がりが凄い。やっぱり、私が最初に大劇場で観たころは、完全に舞台稽古だったんだなあ、とあらためて思いました。新人公演が終わると、下級生がみんな弾けますよね(^ ^)。
外は寒いのに、劇場内は熱くて、楽しかったです。脚本は突っ込みどころ満載だけど、結構私は、舞台後方ディーラーとお客さんのやり取りを視ているだけで公演が終わったりしています(汗)。
いろいろ行事が盛りだくさんな一月も終わったところで、本公演の話が途中になっていたことを思い出しました(^ ^)。公演もあと2日を残すのみですが、もう少しツボというかツッコミを書かせてください。
・イレヴンメンバーの打ち合わせ。
暗証番号を奪うのはどうするんだ?という話で、ダニーは「フランクの出番だ」と言いますが。
実際に暗証番号を奪うのはライナスだよね?
「俺は何をすればいいんだ?」というフランクの問いに、「いかさまBJ」って答えはおかしくないですか……?
っていうか、この話、全体的にフランクが気の毒だと思うんですが……
特技を生かすわけでもなく、単に『賭博協会のニセ委員(真風)』に捕まるだけの役割ですよね?
訳前が貰えるからいいのかもしれないけど、、、でも結局「ラモーン・エスカランテ」の名前だってもう使えなくなるだろうし。いいのかなあ、あんなんで。
しかも、彼なりに一生懸命情報収集してるのに、ダニーは知らないうちにブルーザー(汐月)と懇意になってあれこれ画策しているのも、なんとなく気の毒で仕方ない。フランクが危険を冒してディーラー仲間に聞いて回るより、最初からブルーザーに聞けばいいのに。……いえ、フランクはダニーがブルーザーと懇意にんっている事実を知らないんだから、良いんでしょうけれども。
……せっかく格好良いのになー、ともみん。
・バシャーとダイアナ
バシャー(壱城)に「何か、あたしが引き立つネタを考えて!」と依頼するダイアナ(白華)。
ここでダイアナを巻き込んだのは、偶然?それとも、バシャーからの働きかけがあったの?
そもそも、保安要員を脅してまで地下の金庫室に突入して3万ドルをせしめたのは、誰のアイディアですか……?
・ディーラーたち
ともみんと飛河さんとひろ香さん、めだつ場面でディーラーとしてテーブルについているのはこの3人なのですが、それぞれ個性があって、お客さんのあしらいかたが違うのが面白いです。
飛河さんは、東宝の最初の頃はほとんどシャッフルができなかったけど、だいぶ巧くなったような気がします。お客さんと会話しているときの笑顔が好きです。
ひろ香さんはカードの扱いが巧いですよね。時々、お客さんがいないときにちょっとパフォーマンスしていたりするのが楽しいです。
ともみんのことは皆さん観ていらっしゃると思いますが、さすがにスターだけあって客あしらいがうまいですよね(*^ ^*)。恰好良いなあ、もう!
テスとラスティがばったり逢ってしまう場面。ダニーがテスを連れて下手に動いた後、これ幸いとはけるラスティの背中に声をかけるのに、無視されて「ちっ!」みたいな顔をしているともみんフランクが好きです。自分が役に立っていないんじゃないか、的な不安があるのかなあ、なんて思ったりしながら観ています。
そういえば。
こないだは、ひろ香さんがどこかの場面でチップを勢いよくばら撒いてしまって、大変なことになってました(^ ^)。結構転がるんですよね、あのチップ。っていうか、あのチップは造り物じゃなくて本物なんですねえ……(バラバラに散ってた)。「カサブランカ」でちーちゃんがやり取りしてたルーレットのチップは塊になった造り物だったと思うのですが、今回は本物。いかにも本気で賭けているっぽく見えるのが楽しいです。私も久しぶりにブラックジャックをやりたくなりました!(@ @)
・ダイアナのリハーサル
ダンサーたちに高々と持ち上げられたキトリちゃんを見て、「ストーーーーーップ!!」と声をかけるダイアナ。
……キトリちゃんとねねちゃんはだいぶサイズが違うから、そこ持ち上げても練習にはならないと思うんだけどなあ……。
・失敗談
2幕のエル・チョクロのカウンター。帰ってこないリカルド(英真)を心配するポーラ(音波)とテレサ(柚美)をラスティが慰める場面。
ポーラの「警察に行ったほうがいいかなあ?」という問いかけに、「そうですよ!」とすかさず合の手をいれるジョー(朝都)が好きです。優しい個性ですよね。あと二日、舞台を思いっきり楽しんでくださいね。
そういえば。この場面の最後、暗転前のラスティとポーラのキスシーンで、東宝に来てすぐに観た時だと思うのですが、ポーラの付け毛がするっと落ちたことがありました。
どうするのかなあと思ったのですが、二人とも気がつかなかったのか暗転するので見つけられなかったのか、その後ずーーっと残っていて……(←2階席だったのでめちゃめちゃ気になりました汗)
ソールが出てきて、退場して、スリージュエルズたちが歌いながら舞台前面を下手~上手まで異動するところで、マイク(礼)がさりげなく拾って軽くパフォーマンスしていたのが恰好良かった!「逢ったらヤバい相手にも!♪」ってとこです、たぶん。
・ソールのボディーガード
ソールのボディーガードに扮するモロイ兄弟(如月、天寿)。
この二人の空気は大劇場と東宝でずいぶん変わりました(^ ^)。大劇場では、女性たち(スリージュエルズとか)に絡まれてドキドキしているバージル(如月)と、最初から最後までクールな無表情で通すターク(天寿)という感じだったのですが、東宝に来たら、むしろタークのほうが表情豊かになって、バージルは一生懸命『無表情を装っている』という感じになってました(^ ^)
いやー、タークが可愛いです。ソールの通る道をつくるために観客たちをどかす場面もめっちゃにこやかになったし、ベニーとソールの会話にいちいち「ほう♪」みたいな反応をしたり。……どう見てもプロのボディーガードには見えませんけど。どうしてあんなのに騙されるんだベネディクト!!
・ブキャナン登場
かずなさん(千寿はる)のブキャナンがソールに声をかけたとき。
一瞬「えっ?」という顔を見合わせるボディーガード二人。動揺しているのがバレバレすぎる……なぜそこで気がつかないんだベネディクト。
ソールに言われてブキャナンを捕まえに行く時の二人の走り方がめっちゃツボです。可愛い!
・ベネディクトの謎
ものすごーく素朴に疑問なんですが、どうしてベネディクトはダニーを捕えてわざわざVIPスイートに連れて行くんでしょうか。
その場で射殺、とかだったら嫉妬のあまりってわかるけど。恋しいテスを泣かされて、いじめてやろうと思ったの?そ、そんな……子供みたいなことさせないでくださいよ小池さん!
あと、ついでに。ベネディクトは、ウッズやリカルドも拷問してないんですよね?ダニーみたいに「誰も傷つけずに金を奪う」ことを誓ったわけでもないのに。「ウッズにサインさせるんだ。可及的速やかに!」とまで言っているのに、何故なんでしょう。
それともあれは、そもそもの最初からブルーザーに裏切られているっていう設定なのでしょうか……?
・銀行がお金を取りにきたときに、なぜベネディクトは暗証番号を書いた紙がないことに気がつかないんだろう。あの紙は、テーラーの分と二枚あるのか?いやでも、紙は「無い」んだからさ、気がつこうよ!!
・ベネディクトとテスが決定的に決裂する場面
ど真ん中を突っ切っていくリヴィングストン(美弥)とルーベン(美城)。
あれは、金とリカルド(たち)をホテルの外に持ち出すための手段……なんですよね?ウッズ夫妻も似たような手口で外に出されたのかな。
本来はリヴィングストンたちも脱出するべきだと思うんですが、小池さんがこの作品のクライマックスに選んだテスのイリュージョンの場面に出ないといけないから、もう一度戻ってくるんですよね、救急隊員の二人も含めて、イレヴンメンバーは全員。いろいろ危険は大きいと思うんだけどなあ。
・イリュージョン
テスもダニーも他のメンバーも、あのイベント会場から、どうやって逃げたんでしょうね。舞台から直接外に出る搬出口みたいなのがあるのかな??まあ、バシャーが仕込んだ仕掛けがいろいろとあるみたいだから、そういうルートもあらかじめ確保してあったんでしょう、きっと。
どいちゃんが隠れるお仕置きボックスのネタは結構簡単ですね。眼の錯覚を上手に利用しているな、と感心しました。秘書さんたちの動きが、もう少しさりげなかったらもっといいかも。
とりあえず、ツッコミはそんな感じです。
また何か思い出したら、もう一回くらい書くかもしれません(^ ^)。っていうか、一月は他にもいろいろ観たのに、ぜんぜん書いてない(T T)。「ボニー&クライド」「モンティ・パイソンのスパマロット」「CHESS In Concert」、そして花組と雪組バウ(「インフィニティ」)の詳細。
うーん、道は長いなあ。
【7月1日まで、あと149日】
先日久しぶりに(新公以来)観劇して、あーすごい盛り上がってるなーと思いました。
楽へ向けての盛り上がりが凄い。やっぱり、私が最初に大劇場で観たころは、完全に舞台稽古だったんだなあ、とあらためて思いました。新人公演が終わると、下級生がみんな弾けますよね(^ ^)。
外は寒いのに、劇場内は熱くて、楽しかったです。脚本は突っ込みどころ満載だけど、結構私は、舞台後方ディーラーとお客さんのやり取りを視ているだけで公演が終わったりしています(汗)。
いろいろ行事が盛りだくさんな一月も終わったところで、本公演の話が途中になっていたことを思い出しました(^ ^)。公演もあと2日を残すのみですが、もう少しツボというかツッコミを書かせてください。
・イレヴンメンバーの打ち合わせ。
暗証番号を奪うのはどうするんだ?という話で、ダニーは「フランクの出番だ」と言いますが。
実際に暗証番号を奪うのはライナスだよね?
「俺は何をすればいいんだ?」というフランクの問いに、「いかさまBJ」って答えはおかしくないですか……?
っていうか、この話、全体的にフランクが気の毒だと思うんですが……
特技を生かすわけでもなく、単に『賭博協会のニセ委員(真風)』に捕まるだけの役割ですよね?
訳前が貰えるからいいのかもしれないけど、、、でも結局「ラモーン・エスカランテ」の名前だってもう使えなくなるだろうし。いいのかなあ、あんなんで。
しかも、彼なりに一生懸命情報収集してるのに、ダニーは知らないうちにブルーザー(汐月)と懇意になってあれこれ画策しているのも、なんとなく気の毒で仕方ない。フランクが危険を冒してディーラー仲間に聞いて回るより、最初からブルーザーに聞けばいいのに。……いえ、フランクはダニーがブルーザーと懇意にんっている事実を知らないんだから、良いんでしょうけれども。
……せっかく格好良いのになー、ともみん。
・バシャーとダイアナ
バシャー(壱城)に「何か、あたしが引き立つネタを考えて!」と依頼するダイアナ(白華)。
ここでダイアナを巻き込んだのは、偶然?それとも、バシャーからの働きかけがあったの?
そもそも、保安要員を脅してまで地下の金庫室に突入して3万ドルをせしめたのは、誰のアイディアですか……?
・ディーラーたち
ともみんと飛河さんとひろ香さん、めだつ場面でディーラーとしてテーブルについているのはこの3人なのですが、それぞれ個性があって、お客さんのあしらいかたが違うのが面白いです。
飛河さんは、東宝の最初の頃はほとんどシャッフルができなかったけど、だいぶ巧くなったような気がします。お客さんと会話しているときの笑顔が好きです。
ひろ香さんはカードの扱いが巧いですよね。時々、お客さんがいないときにちょっとパフォーマンスしていたりするのが楽しいです。
ともみんのことは皆さん観ていらっしゃると思いますが、さすがにスターだけあって客あしらいがうまいですよね(*^ ^*)。恰好良いなあ、もう!
テスとラスティがばったり逢ってしまう場面。ダニーがテスを連れて下手に動いた後、これ幸いとはけるラスティの背中に声をかけるのに、無視されて「ちっ!」みたいな顔をしているともみんフランクが好きです。自分が役に立っていないんじゃないか、的な不安があるのかなあ、なんて思ったりしながら観ています。
そういえば。
こないだは、ひろ香さんがどこかの場面でチップを勢いよくばら撒いてしまって、大変なことになってました(^ ^)。結構転がるんですよね、あのチップ。っていうか、あのチップは造り物じゃなくて本物なんですねえ……(バラバラに散ってた)。「カサブランカ」でちーちゃんがやり取りしてたルーレットのチップは塊になった造り物だったと思うのですが、今回は本物。いかにも本気で賭けているっぽく見えるのが楽しいです。私も久しぶりにブラックジャックをやりたくなりました!(@ @)
・ダイアナのリハーサル
ダンサーたちに高々と持ち上げられたキトリちゃんを見て、「ストーーーーーップ!!」と声をかけるダイアナ。
……キトリちゃんとねねちゃんはだいぶサイズが違うから、そこ持ち上げても練習にはならないと思うんだけどなあ……。
・失敗談
2幕のエル・チョクロのカウンター。帰ってこないリカルド(英真)を心配するポーラ(音波)とテレサ(柚美)をラスティが慰める場面。
ポーラの「警察に行ったほうがいいかなあ?」という問いかけに、「そうですよ!」とすかさず合の手をいれるジョー(朝都)が好きです。優しい個性ですよね。あと二日、舞台を思いっきり楽しんでくださいね。
そういえば。この場面の最後、暗転前のラスティとポーラのキスシーンで、東宝に来てすぐに観た時だと思うのですが、ポーラの付け毛がするっと落ちたことがありました。
どうするのかなあと思ったのですが、二人とも気がつかなかったのか暗転するので見つけられなかったのか、その後ずーーっと残っていて……(←2階席だったのでめちゃめちゃ気になりました汗)
ソールが出てきて、退場して、スリージュエルズたちが歌いながら舞台前面を下手~上手まで異動するところで、マイク(礼)がさりげなく拾って軽くパフォーマンスしていたのが恰好良かった!「逢ったらヤバい相手にも!♪」ってとこです、たぶん。
・ソールのボディーガード
ソールのボディーガードに扮するモロイ兄弟(如月、天寿)。
この二人の空気は大劇場と東宝でずいぶん変わりました(^ ^)。大劇場では、女性たち(スリージュエルズとか)に絡まれてドキドキしているバージル(如月)と、最初から最後までクールな無表情で通すターク(天寿)という感じだったのですが、東宝に来たら、むしろタークのほうが表情豊かになって、バージルは一生懸命『無表情を装っている』という感じになってました(^ ^)
いやー、タークが可愛いです。ソールの通る道をつくるために観客たちをどかす場面もめっちゃにこやかになったし、ベニーとソールの会話にいちいち「ほう♪」みたいな反応をしたり。……どう見てもプロのボディーガードには見えませんけど。どうしてあんなのに騙されるんだベネディクト!!
・ブキャナン登場
かずなさん(千寿はる)のブキャナンがソールに声をかけたとき。
一瞬「えっ?」という顔を見合わせるボディーガード二人。動揺しているのがバレバレすぎる……なぜそこで気がつかないんだベネディクト。
ソールに言われてブキャナンを捕まえに行く時の二人の走り方がめっちゃツボです。可愛い!
・ベネディクトの謎
ものすごーく素朴に疑問なんですが、どうしてベネディクトはダニーを捕えてわざわざVIPスイートに連れて行くんでしょうか。
その場で射殺、とかだったら嫉妬のあまりってわかるけど。恋しいテスを泣かされて、いじめてやろうと思ったの?そ、そんな……子供みたいなことさせないでくださいよ小池さん!
あと、ついでに。ベネディクトは、ウッズやリカルドも拷問してないんですよね?ダニーみたいに「誰も傷つけずに金を奪う」ことを誓ったわけでもないのに。「ウッズにサインさせるんだ。可及的速やかに!」とまで言っているのに、何故なんでしょう。
それともあれは、そもそもの最初からブルーザーに裏切られているっていう設定なのでしょうか……?
・銀行がお金を取りにきたときに、なぜベネディクトは暗証番号を書いた紙がないことに気がつかないんだろう。あの紙は、テーラーの分と二枚あるのか?いやでも、紙は「無い」んだからさ、気がつこうよ!!
・ベネディクトとテスが決定的に決裂する場面
ど真ん中を突っ切っていくリヴィングストン(美弥)とルーベン(美城)。
あれは、金とリカルド(たち)をホテルの外に持ち出すための手段……なんですよね?ウッズ夫妻も似たような手口で外に出されたのかな。
本来はリヴィングストンたちも脱出するべきだと思うんですが、小池さんがこの作品のクライマックスに選んだテスのイリュージョンの場面に出ないといけないから、もう一度戻ってくるんですよね、救急隊員の二人も含めて、イレヴンメンバーは全員。いろいろ危険は大きいと思うんだけどなあ。
・イリュージョン
テスもダニーも他のメンバーも、あのイベント会場から、どうやって逃げたんでしょうね。舞台から直接外に出る搬出口みたいなのがあるのかな??まあ、バシャーが仕込んだ仕掛けがいろいろとあるみたいだから、そういうルートもあらかじめ確保してあったんでしょう、きっと。
どいちゃんが隠れるお仕置きボックスのネタは結構簡単ですね。眼の錯覚を上手に利用しているな、と感心しました。秘書さんたちの動きが、もう少しさりげなかったらもっといいかも。
とりあえず、ツッコミはそんな感じです。
また何か思い出したら、もう一回くらい書くかもしれません(^ ^)。っていうか、一月は他にもいろいろ観たのに、ぜんぜん書いてない(T T)。「ボニー&クライド」「モンティ・パイソンのスパマロット」「CHESS In Concert」、そして花組と雪組バウ(「インフィニティ」)の詳細。
うーん、道は長いなあ。
【7月1日まで、あと149日】
星組トークスペシャル
2012年2月1日 宝塚(星) コメント (2)宙組中日劇場メンバーのみなさま、初日おめでとうございます!
柴田さんの名作再演と、祐飛さんたちが宙組生になって初の公演で上演した「アパショナードII」。
週末が待ち遠しいです(^ ^)
さて。そんな今日ですが、私は日経ホールにて、「トークスペシャル in 東京 星組」に参加してまいりました(^ ^)
メンバーは、涼紫央(82期)、白華れみ(89期)、美弥るりか(89期)の3人。
メインが研16、あとの二人が研9という構成は、今まで私が参加したなかで一番平均学年の高いトリオでした(そもそも、新公学年無しが初めてです)が、さすがに三人とも上級生のスターを揃えただけあって話慣れていたし、内容もバラエティがあって、ほとんど竹下さんの出番がないくらいしっかりしたトーク内容でした。
新公の話ができないぶん、何を話すか、なんてところまでちゃんと打ち合わせをしてきたらしくて、3人の息のあったチームワークにとても感心しました(^ ^)。
面白かったのは、さんざんいろんなところで話題になっていますが、「オーシャンズ11」の脚本のあがり状況とお稽古の進み具合の話。
まあ、このあたりはどこまで書いていいのかわからないので、ちゃんと放映されるのを待つとして(^ ^)。
ほほう、と思ったのは、次のバウ公演で組替えになる美弥さんのために、同期がみんなで化粧前を森にしてくれたというエピソード。
卒業生の化粧前を白くするという話はよく聞きますが、組替えする人にもそういうのがあるというのは初めて聞きました(^ ^)。
今回、「天使のはしご」には同期が碧海さん一人しかいないので、大劇場でやったのでしょうね、きっと。
で、なぜ「森」なのかというと、美弥さんが動物(栗鼠やウサギや鹿や…)の置物が好きだから、なのだそうです。その葉っぱの陰に、涼さんが美弥さんの付け毛(緑)を隠すいたずらをしたそうですが、すぐに気づかれたらしい(^ ^)。
なんか、星組さんの楽屋は楽しそうですねえ……。
涼さんの青年館初主演となるバウ公演「天使のはしご」については、「鈴木圭さんの代表作になるように(^ ^)、精一杯がんばりたい」との力強いコメントでした。
鈴木さんとは新公時代から縁があったみたいで、「私のいろんな面を知ってくれている先生やから」と穏やかな笑顔。まだ脚本は見ていないけど、「オーシャンズ11みたいなことにはならないでしょうから」とさりげなくプレッシャーも(^ ^)。
「ロミオとジュリエットで髪を切ってから、『個性的な』男役を極めようとしてきた。『天使のはしご』は久しぶりに正統派の役になりそうなので、今までの経験を生かして、自分らしく『正統派』を極めたい」というようなことを仰ってましたが、、、なんというのでしょうか。上級生の貫録というか、迫力というか。芸事に回り道はなくて、すべては必要な道だった、という静かな自信に気圧されました。カッコよかった!(*^ ^*)
れみちゃんは「REON」組。あまり具体的な話は出なかったので、娘役さんはまだお稽古はじまっていないのかな?男役さんがヴォイスパーカッションをする場面があるみたいで、「柚希さんも加わってお稽古してるみたいです」とのこと。ちょっと新鮮な企画になりそうですね♪
振付は新しい人が加わるみたいで、藤井さんの人脈が楽しみです。せっかくの礼音くんだし、歌は他のメンバーに任せてしっかり踊ってほしいですね。
美弥さんは「天使のはしご」チームなので、「(音波)みのりちゃんに負けないくらい涼さんにぴーったりとくっついて、すべてを吸収していきたい」とのコメントでした。
「組替え前にもう一公演あるせいか、全然実感がなかったのですが、最近そうやって化粧前が変ったり、いろいろあって少しずつ実感している。REON組のメンバーとは一緒の舞台に立てるのもあと一週間かーと思うと、パレードなどでこみあげてくるものがある」としみじみ語っていましたが、いまのメンバーとたくさんの思い出をつくって、安心して月組においでくださいませ(^ ^)。
なんか最後は結構しみじみした空気になりましたが、終始ゆるやかな、そして温かな空気が流れるままの1時間でした。れみちゃんが「涼さんのすごいところは、すべてへの感謝をお忘れにならないところ」と言っていましたが、なんとなくわかるような気がします。
学年はだいぶ違うのに、3人とも本当に仲良さそうで、結構突っ込んだところまでしっかり聞けて、とても楽しいトークショーでした。
そうそう、最後に。れみちゃんの「これからやってみたい役」は、「ヘレン・ケラー」のサリヴァン先生だそうです(@ @)。さすが、女優!!私も観たいですっ!
【7月1日まで、あと151日】
柴田さんの名作再演と、祐飛さんたちが宙組生になって初の公演で上演した「アパショナードII」。
週末が待ち遠しいです(^ ^)
さて。そんな今日ですが、私は日経ホールにて、「トークスペシャル in 東京 星組」に参加してまいりました(^ ^)
メンバーは、涼紫央(82期)、白華れみ(89期)、美弥るりか(89期)の3人。
メインが研16、あとの二人が研9という構成は、今まで私が参加したなかで一番平均学年の高いトリオでした(そもそも、新公学年無しが初めてです)が、さすがに三人とも上級生のスターを揃えただけあって話慣れていたし、内容もバラエティがあって、ほとんど竹下さんの出番がないくらいしっかりしたトーク内容でした。
新公の話ができないぶん、何を話すか、なんてところまでちゃんと打ち合わせをしてきたらしくて、3人の息のあったチームワークにとても感心しました(^ ^)。
面白かったのは、さんざんいろんなところで話題になっていますが、「オーシャンズ11」の脚本のあがり状況とお稽古の進み具合の話。
まあ、このあたりはどこまで書いていいのかわからないので、ちゃんと放映されるのを待つとして(^ ^)。
ほほう、と思ったのは、次のバウ公演で組替えになる美弥さんのために、同期がみんなで化粧前を森にしてくれたというエピソード。
卒業生の化粧前を白くするという話はよく聞きますが、組替えする人にもそういうのがあるというのは初めて聞きました(^ ^)。
今回、「天使のはしご」には同期が碧海さん一人しかいないので、大劇場でやったのでしょうね、きっと。
で、なぜ「森」なのかというと、美弥さんが動物(栗鼠やウサギや鹿や…)の置物が好きだから、なのだそうです。その葉っぱの陰に、涼さんが美弥さんの付け毛(緑)を隠すいたずらをしたそうですが、すぐに気づかれたらしい(^ ^)。
なんか、星組さんの楽屋は楽しそうですねえ……。
涼さんの青年館初主演となるバウ公演「天使のはしご」については、「鈴木圭さんの代表作になるように(^ ^)、精一杯がんばりたい」との力強いコメントでした。
鈴木さんとは新公時代から縁があったみたいで、「私のいろんな面を知ってくれている先生やから」と穏やかな笑顔。まだ脚本は見ていないけど、「オーシャンズ11みたいなことにはならないでしょうから」とさりげなくプレッシャーも(^ ^)。
「ロミオとジュリエットで髪を切ってから、『個性的な』男役を極めようとしてきた。『天使のはしご』は久しぶりに正統派の役になりそうなので、今までの経験を生かして、自分らしく『正統派』を極めたい」というようなことを仰ってましたが、、、なんというのでしょうか。上級生の貫録というか、迫力というか。芸事に回り道はなくて、すべては必要な道だった、という静かな自信に気圧されました。カッコよかった!(*^ ^*)
れみちゃんは「REON」組。あまり具体的な話は出なかったので、娘役さんはまだお稽古はじまっていないのかな?男役さんがヴォイスパーカッションをする場面があるみたいで、「柚希さんも加わってお稽古してるみたいです」とのこと。ちょっと新鮮な企画になりそうですね♪
振付は新しい人が加わるみたいで、藤井さんの人脈が楽しみです。せっかくの礼音くんだし、歌は他のメンバーに任せてしっかり踊ってほしいですね。
美弥さんは「天使のはしご」チームなので、「(音波)みのりちゃんに負けないくらい涼さんにぴーったりとくっついて、すべてを吸収していきたい」とのコメントでした。
「組替え前にもう一公演あるせいか、全然実感がなかったのですが、最近そうやって化粧前が変ったり、いろいろあって少しずつ実感している。REON組のメンバーとは一緒の舞台に立てるのもあと一週間かーと思うと、パレードなどでこみあげてくるものがある」としみじみ語っていましたが、いまのメンバーとたくさんの思い出をつくって、安心して月組においでくださいませ(^ ^)。
なんか最後は結構しみじみした空気になりましたが、終始ゆるやかな、そして温かな空気が流れるままの1時間でした。れみちゃんが「涼さんのすごいところは、すべてへの感謝をお忘れにならないところ」と言っていましたが、なんとなくわかるような気がします。
学年はだいぶ違うのに、3人とも本当に仲良さそうで、結構突っ込んだところまでしっかり聞けて、とても楽しいトークショーでした。
そうそう、最後に。れみちゃんの「これからやってみたい役」は、「ヘレン・ケラー」のサリヴァン先生だそうです(@ @)。さすが、女優!!私も観たいですっ!
【7月1日まで、あと151日】
「OLDIES」発売記念イベント
2012年1月27日 宝塚(星)山野楽器銀座本店7階イベントスペースJamSpotにて、
『「OLDIES -TAKARAZUKA NATSUMERO SONG-」発売記念トーク&ミニ・ライブ』に参加して参りました。
出演は、星組の毬乃ゆい・天寿光希・夏樹れいのお三方。
このCDについては、年末に雪組さんたち(沙央くらま・蓮城まこと・此花いの莉)が丸ビルでイベントをしていましたが、今回は東宝公演中の星組さんが山野楽器本店で、本格的な音響機材を使わせてもらってました。
どーーーして宙組はやらなかったんだ!!という叫びはさておいて、、、
えーっと、楽しかったです、……というか、緊張しました(滝汗)。
……なんでだ。
もとい。
会場は、銀座4丁目の山野楽器本店7階。なかなか広くて、綺麗なスペースでした。
正面に舞台、その前に椅子が……何列あったのかな?意外とたくさんいたような気がします。緊張していて(←だから何故)あまり回りを見られなかったのですが、立ち見もいたのにちょっとびっくり。
まあ、山野さん(?)にひとつだけアドバイスするとしたら。
「オーシャンズ11」のDVDを、会場特典として「柚希礼音さんの生写真つき」で販売していたのですが、、、せっかくだから、本日の出演者の生写真をつけた方が、当日の売れ行きは良かったかもしれませんよ?(^ ^)。
司会はソニーミュージックの方。こういうイベントの仕切りには慣れていらっしゃるみたいでしたが、いかんせん宝塚のことはご存知ないよね(^ ^;)。もちろん、無料のイベントに宝塚に詳しいプロの司会者を用意してくださるはずもないことは判っているのですが、、、いろいろ大変そうでした(^ ^)。まあ、その内輪な感じが楽しかったといえば楽しかったのですが。
とりあえず。「公演後に駆けつけてくださいました!」という司会者さんの前振りに、腕を振って駆けっこのボディランゲージをしていたみっきぃさんがめっちゃ可愛かったです(*^ ^*)
最初の話題は、「オーシャンズ11」での役どころ。
毬乃さんは「映画には出てこないエコ団体の人なんですけど……」といきなり曖昧な説明。毬乃さん、同期の美風舞良さんなみの「しっかりしたお姉さま」的イメージを勝手に抱いていたのですが、予想外に可愛らしい、ふわふわした方でした。そのきれいな髪と同じくゆるふわで、なのに意外なところでちゃんと拾ってくれるところが素敵(はぁと)。
「観にいらっしゃった上級生には、美稀さんともども『胡散臭い』って言われます」と仰ってました。
あと、最初の登場で着ている赤い上着は制服ですか?と訊かれて「たぶん……そうかな?」と。他のメンバーがでてこないので判らないんですよね。「LUNA」の時は完璧制服でしたが(←関係ない)
みっきぃさんは、「オーシャンズ11の一味」と自己紹介して、いきなり客席から突っ込まれてました。
「11人も一緒にいるので、皆さんと被らないように髪型とか工夫してがんばってます」と仰ってたけど、11人で一緒に出るのなんて「JUMP」と一幕ラストと2幕のお芝居ラストの3回だけじゃん!と思ったのは私だけでしょうか(^ ^;ゞ
みっきぃさん的には、そこで原稿分は言い終えて終了のつもりだったようですが、司会者さんに突然「胡散臭くないんですか?」と振られて、「ほえええ?」となっていたのも可愛かった♪「う、胡散臭くはないですよねええ?」と毬乃さんたちに助けを求めていたら、夏樹くんが「映像のマジシャンという役どころなので……」ときれいにフォローしてくれました!
ここ以外でも、全体的に毬乃さんがボケて、みっきぃさんがフォローしようとして取り落として、夏樹くんが拾う、という展開が多かったような気がします。夏樹くんの落ち着きっぷりと、頭の回転のはやさにびっくりの40分間でした(^ ^)。
そんな夏樹くんは、「通し役はないのですが(←ここで司会者がびっくりしてた)、いろんな場面でいろんなことをやらせていただいています」と。みっきぃさんが「フル出演だよね」とフォローして、二人で掛け合いで細かい出番を説明していました。身振り手振りで。ああいうときに、じっとしていられなくて身振り手振りに口三味線で細かい場面を再現してしまうみっきぃさんが、若干ですが真瀬くんとかぶってみえる……(←どっちが上級生ですか)
夏樹くんに話を戻して。
スロットマシーンは触ってるけど当たったことはない、とか、でも、ブラックジャックは結構強い、とかそんな話をして、司会者さんに「それ以上ギャンブルに嵌らないでくださいね」と言われてました。
そうそう、トランプ流れで、毬乃さんが「ポーカーなら私もやってる!」と。どこで?との問いに「VIPルーム」と自慢げに仰った時の笑顔がキュートでした。小池さんの指示で東宝からカードを持ちこむようになったんだけど、ベネディクトの紅さんに「VIPルーム楽しそうですね」と言われているそうです(^ ^)。
司会者さんがそろそろCDの話でも、と仰ったところで、毬乃さんが「あれ?新人公演の話は?」と。
いやー、何が面白かったって、それに対して真顔で抵抗しようとしたみっきぃさんが(*^ ^*)
いちおう原稿(?)は用意してきていたらしく、ちょっと早口で「最後だったので悔いのないようにがんばりました!」みたいなことを言い切って終わらせようとしたのに、毬乃さんと夏樹くんに二人がかりで誉め殺しにされて、高椅子の上で小さくなっていたのが、、、死ぬほど、というか、正視できないほど(←おい)“超キュート”でした!
必死で体勢を立て直して、「次は客席で、一緒に(と言いながら毬乃さんの方に身を寄せて)見せていただきたいと思います!ね、ちぃちゃん!」と夏樹さんに呼びかけていたところは、ちょっと先輩風吹かしてましたけどね。
っていうか、夏樹さんの愛称は「ちぃちゃん」なのね(*^ ^*)。そして、夏樹さんがみっきぃさんのことを「ちぃちゃんさん」と呼んだのがめっちゃツボでした。そうなのか!!!
夏樹さんのマイクは、「本公演とはちょっと変えて、ずーーっとリズムに乗っている感じで、と先生(田渕さん?)に言われて…」とのこと。そういえば、ちょっと印象が違いましたね。声のパンチが印象的で、細かい芝居まであまりチェックしきれませんでしたが、、、そういうことだったのかな?
で、さっきの仕返しとばかりに褒め殺しにかかるみっきぃさんと、それを落ち着き払って軽くかわす夏樹さん、という面白い図を観ることができました。
最後には、諦めた(?)みっきぃさんが「もうCDの話にいきませんか」と振って、本題(^ ^;のCDの録音時のエピソードへ。
毬乃さんは、「録音したのは夏だったので……もうそのときの記憶はあまり……」といきなり心もとないお言葉(^ ^;ゞ。元歌を聴いたときは「なんとかなるかな?」と思っていたけど、いざ歌ってんたらとんでもない。しかも、歌詞も可愛らしい歌詞かと思っていたら、ものすごく切ない歌だった、、、というお話をされていたと思います。
みっきぃさんは、歌う前から「難しそうだな、と構えていた」そうなのですが。
「一度だけ歌稽古があったんですが、先に入っていた夏樹んくんが10分くらいで出てきたのに、私は1時間みっちり怒られて……」と切なげに話されました。「すごく難しくて、でもすごく勉強にもなった歌なので、、、今夜はこれからがんばりたいと思います」と、綺麗に〆てました(^ ^)。
夏樹くんは、「(シクラメンのかほりは)曲自体にすごく力のある歌だ」という話と、「歌いだしに力が入り過ぎて、森進一さんみたいなってしまって……」何度も録り直した、というお話をされていました。「力を抜く」ってたしかに難しいことですし、夏樹さんの声は良い意味で力強くて響きが深いので、油断をすると一昔前の演歌歌手みたいになりやすいのかもしれませんが、少なくともCDの声はそんなことなかったと思うんですけどね……?何度も録り直した結果、良くなったってことかな?
他にも面白いエピソードはたくさんあったらしいのですが、そのあたりは残念ながらCUTで、まずは歌のコーナーその1(毬乃・夏樹)へ。
毬乃さんの「あなた」は、CDで聴いた印象より、、、なんというか、すっと胸に入ってくる気がしました。生歌のちからなのか、夏からの数ヶ月で毬乃さんも変ったのか?わかりませんが、「幸せ」の情景と「傍にいないあなた」のイマジネーションがクロスして、ひどく切なくて、だけど前向きな感じ。本当に優しい声だな、と思いました。
夏樹さんの「シクラメンのかほり」は、CDで聴いた印象より透明感があったような気がします。それが「森進一との違い」なのかな?(^ ^;いや、でもCDの力強さもすごく好きなんですけどね。
一番の歌詞をいきなり間違えたときはびっくりしましたが、平然と歌いきったことにもっと驚きました(@ @)。後から「歌詞を間違えましたー!」と笑顔で言っていて、なんかこのイベントで初めて学年相応の若さを見た気がしました(^ ^)。頭が真っ白になったらしいんですが、、、可愛いなあ。
お二人が歌った後、今度は「明日があるさ」についてについてちょっとトーク。
毬乃さんと夏樹さんは一緒に録音したけど、みっきぃさんは別録りだったらしい。……「おかしな二人」の公演中だったとか、そういうことでしょうか。
それぞれの歌っている箇所は……
毬乃さんが一番の「今日も待ちぼうけ」。
これは何度か聴いてやっとわかりました。若干消去法でしたが(^ ^)。こういう歌になると、意外と男役と娘役が判りにくくて、なかなか候補が絞りきれず……でもいちおう、たぶんこれは毬乃さんだろう、と。
みっきぃさんが4番の「ふるえる指で回したよ」。
これは一回で判りました(^ ^)。みっきぃさん、「U」の発音に癖がありますよね。あと、破擦音の入れ方が独特だと思うんです♪
夏樹さんも同じく4番の「出るまで待てぬ僕」。
これも若干消去法だったけど、最終的には夏樹さんだろうな、と思ってました。いやあの、「シクラメンのかほり」の色っぽい声を基準にすると、この歌はあまりにも爽やかすぎてわからなかったんですよー!!(言い訳)(^ ^;ゞ。
最後は、「自分の歌った歌以外に好きな歌(など)は?」という質問。
しばらく3人とも固まっていたのですが、毬乃さん指名で「同期が……」と振られて、やっと話が進みだしました。
「花組の壮(一帆)が『ふれあい』を歌っているんですけど、『めっちゃぴったりやーん!』って言ったら、『そうぉー?』って言ってました」と、壮ちゃんの口真似交じり(←満更でも~、な感じがよく出てた)でお話してくれました。「宙組の美風舞良が『オリビアを聴きながら』も凄く良い曲で!」とも。
「みっきぃは?」と毬乃さんにふられて「私も、同期の此花いの莉が『プレイバック』を…」と、最後のリフレインだけ微妙な振り付きで歌ってくれました。おっとびっくり。「(此花さんの歌い方が)いつもの声とは全然違ってて、すごいなーと」みたいなことを言いたかったみたいなんですけど、なんかぐだぐたになってました(^ ^)。
夏樹くんは「私も同期が…と言いたいのですが、残念ながら参加していないので」と前振ってから、「実は、松山千春さんの『季節の中で』が大好きなんです!」と、みっきぃさんにプレッシャーをかけていました(^ ^)。
なんか、キラキラした瞳でそんなことを言われて、めっちゃ真顔で「……き、緊張してきた……」と毬乃さんの方に手を伸ばすみっきぃさん。その手を握って「ホントに冷たい!」と吃驚している毬乃さん。
いやーーー、いいトリオだわ(*^ ^*)。
それを見て、「では」と続けて歌に入るというドSな司会者さんでしたが、まあ、みっきぃさんにしてみれば、あのままトークでいじられているよりマシだったのかも。
みっきぃさんの「季節の中で」。
大劇場のお茶会で歌ってくれたときはずいぶんとヘロヘロで、、、実は今日も非常に心配(緊張)していたのですが。さすがに今回はそんなことはなく、とってもとっても!良かったと思います(*^ ^*)。いつも手持ちマイクに慣れてない感じがすごくあったのですが、練習したのでしょうか。
無条件に声が好きなんだなあ、とあらためて(っていうか今更)思ったので、もう何も言いません。
てっきり最後に三人で「明日があるさ」を歌ってくれると思っていたので、そのまま終わってしまったのがちょっと残念でしたが、40分以上もかけてたっぷりやってくれて、とってもお得なイベントでした。
トークはすみからすみまでグダグダで、聴いているこっちが緊張したりもしましたが、歌は三人とも素晴らしかったし、すごく楽しかったです!
ソニーミュージックさん、山野楽器さん、出演された3人のみなさま、スタッフの皆さま、本当に本当に、ありがとうございましたm(_ _)m。
【7月1日まで、あと156日】
『「OLDIES -TAKARAZUKA NATSUMERO SONG-」発売記念トーク&ミニ・ライブ』に参加して参りました。
出演は、星組の毬乃ゆい・天寿光希・夏樹れいのお三方。
このCDについては、年末に雪組さんたち(沙央くらま・蓮城まこと・此花いの莉)が丸ビルでイベントをしていましたが、今回は東宝公演中の星組さんが山野楽器本店で、本格的な音響機材を使わせてもらってました。
どーーーして宙組はやらなかったんだ!!という叫びはさておいて、、、
えーっと、楽しかったです、……というか、緊張しました(滝汗)。
……なんでだ。
もとい。
会場は、銀座4丁目の山野楽器本店7階。なかなか広くて、綺麗なスペースでした。
正面に舞台、その前に椅子が……何列あったのかな?意外とたくさんいたような気がします。緊張していて(←だから何故)あまり回りを見られなかったのですが、立ち見もいたのにちょっとびっくり。
まあ、山野さん(?)にひとつだけアドバイスするとしたら。
「オーシャンズ11」のDVDを、会場特典として「柚希礼音さんの生写真つき」で販売していたのですが、、、せっかくだから、本日の出演者の生写真をつけた方が、当日の売れ行きは良かったかもしれませんよ?(^ ^)。
司会はソニーミュージックの方。こういうイベントの仕切りには慣れていらっしゃるみたいでしたが、いかんせん宝塚のことはご存知ないよね(^ ^;)。もちろん、無料のイベントに宝塚に詳しいプロの司会者を用意してくださるはずもないことは判っているのですが、、、いろいろ大変そうでした(^ ^)。まあ、その内輪な感じが楽しかったといえば楽しかったのですが。
とりあえず。「公演後に駆けつけてくださいました!」という司会者さんの前振りに、腕を振って駆けっこのボディランゲージをしていたみっきぃさんがめっちゃ可愛かったです(*^ ^*)
最初の話題は、「オーシャンズ11」での役どころ。
毬乃さんは「映画には出てこないエコ団体の人なんですけど……」といきなり曖昧な説明。毬乃さん、同期の美風舞良さんなみの「しっかりしたお姉さま」的イメージを勝手に抱いていたのですが、予想外に可愛らしい、ふわふわした方でした。そのきれいな髪と同じくゆるふわで、なのに意外なところでちゃんと拾ってくれるところが素敵(はぁと)。
「観にいらっしゃった上級生には、美稀さんともども『胡散臭い』って言われます」と仰ってました。
あと、最初の登場で着ている赤い上着は制服ですか?と訊かれて「たぶん……そうかな?」と。他のメンバーがでてこないので判らないんですよね。「LUNA」の時は完璧制服でしたが(←関係ない)
みっきぃさんは、「オーシャンズ11の一味」と自己紹介して、いきなり客席から突っ込まれてました。
「11人も一緒にいるので、皆さんと被らないように髪型とか工夫してがんばってます」と仰ってたけど、11人で一緒に出るのなんて「JUMP」と一幕ラストと2幕のお芝居ラストの3回だけじゃん!と思ったのは私だけでしょうか(^ ^;ゞ
みっきぃさん的には、そこで原稿分は言い終えて終了のつもりだったようですが、司会者さんに突然「胡散臭くないんですか?」と振られて、「ほえええ?」となっていたのも可愛かった♪「う、胡散臭くはないですよねええ?」と毬乃さんたちに助けを求めていたら、夏樹くんが「映像のマジシャンという役どころなので……」ときれいにフォローしてくれました!
ここ以外でも、全体的に毬乃さんがボケて、みっきぃさんがフォローしようとして取り落として、夏樹くんが拾う、という展開が多かったような気がします。夏樹くんの落ち着きっぷりと、頭の回転のはやさにびっくりの40分間でした(^ ^)。
そんな夏樹くんは、「通し役はないのですが(←ここで司会者がびっくりしてた)、いろんな場面でいろんなことをやらせていただいています」と。みっきぃさんが「フル出演だよね」とフォローして、二人で掛け合いで細かい出番を説明していました。身振り手振りで。ああいうときに、じっとしていられなくて身振り手振りに口三味線で細かい場面を再現してしまうみっきぃさんが、若干ですが真瀬くんとかぶってみえる……(←どっちが上級生ですか)
夏樹くんに話を戻して。
スロットマシーンは触ってるけど当たったことはない、とか、でも、ブラックジャックは結構強い、とかそんな話をして、司会者さんに「それ以上ギャンブルに嵌らないでくださいね」と言われてました。
そうそう、トランプ流れで、毬乃さんが「ポーカーなら私もやってる!」と。どこで?との問いに「VIPルーム」と自慢げに仰った時の笑顔がキュートでした。小池さんの指示で東宝からカードを持ちこむようになったんだけど、ベネディクトの紅さんに「VIPルーム楽しそうですね」と言われているそうです(^ ^)。
司会者さんがそろそろCDの話でも、と仰ったところで、毬乃さんが「あれ?新人公演の話は?」と。
いやー、何が面白かったって、それに対して真顔で抵抗しようとしたみっきぃさんが(*^ ^*)
いちおう原稿(?)は用意してきていたらしく、ちょっと早口で「最後だったので悔いのないようにがんばりました!」みたいなことを言い切って終わらせようとしたのに、毬乃さんと夏樹くんに二人がかりで誉め殺しにされて、高椅子の上で小さくなっていたのが、、、死ぬほど、というか、正視できないほど(←おい)“超キュート”でした!
必死で体勢を立て直して、「次は客席で、一緒に(と言いながら毬乃さんの方に身を寄せて)見せていただきたいと思います!ね、ちぃちゃん!」と夏樹さんに呼びかけていたところは、ちょっと先輩風吹かしてましたけどね。
っていうか、夏樹さんの愛称は「ちぃちゃん」なのね(*^ ^*)。そして、夏樹さんがみっきぃさんのことを「ちぃちゃんさん」と呼んだのがめっちゃツボでした。そうなのか!!!
夏樹さんのマイクは、「本公演とはちょっと変えて、ずーーっとリズムに乗っている感じで、と先生(田渕さん?)に言われて…」とのこと。そういえば、ちょっと印象が違いましたね。声のパンチが印象的で、細かい芝居まであまりチェックしきれませんでしたが、、、そういうことだったのかな?
で、さっきの仕返しとばかりに褒め殺しにかかるみっきぃさんと、それを落ち着き払って軽くかわす夏樹さん、という面白い図を観ることができました。
最後には、諦めた(?)みっきぃさんが「もうCDの話にいきませんか」と振って、本題(^ ^;のCDの録音時のエピソードへ。
毬乃さんは、「録音したのは夏だったので……もうそのときの記憶はあまり……」といきなり心もとないお言葉(^ ^;ゞ。元歌を聴いたときは「なんとかなるかな?」と思っていたけど、いざ歌ってんたらとんでもない。しかも、歌詞も可愛らしい歌詞かと思っていたら、ものすごく切ない歌だった、、、というお話をされていたと思います。
みっきぃさんは、歌う前から「難しそうだな、と構えていた」そうなのですが。
「一度だけ歌稽古があったんですが、先に入っていた夏樹んくんが10分くらいで出てきたのに、私は1時間みっちり怒られて……」と切なげに話されました。「すごく難しくて、でもすごく勉強にもなった歌なので、、、今夜はこれからがんばりたいと思います」と、綺麗に〆てました(^ ^)。
夏樹くんは、「(シクラメンのかほりは)曲自体にすごく力のある歌だ」という話と、「歌いだしに力が入り過ぎて、森進一さんみたいなってしまって……」何度も録り直した、というお話をされていました。「力を抜く」ってたしかに難しいことですし、夏樹さんの声は良い意味で力強くて響きが深いので、油断をすると一昔前の演歌歌手みたいになりやすいのかもしれませんが、少なくともCDの声はそんなことなかったと思うんですけどね……?何度も録り直した結果、良くなったってことかな?
他にも面白いエピソードはたくさんあったらしいのですが、そのあたりは残念ながらCUTで、まずは歌のコーナーその1(毬乃・夏樹)へ。
毬乃さんの「あなた」は、CDで聴いた印象より、、、なんというか、すっと胸に入ってくる気がしました。生歌のちからなのか、夏からの数ヶ月で毬乃さんも変ったのか?わかりませんが、「幸せ」の情景と「傍にいないあなた」のイマジネーションがクロスして、ひどく切なくて、だけど前向きな感じ。本当に優しい声だな、と思いました。
夏樹さんの「シクラメンのかほり」は、CDで聴いた印象より透明感があったような気がします。それが「森進一との違い」なのかな?(^ ^;いや、でもCDの力強さもすごく好きなんですけどね。
一番の歌詞をいきなり間違えたときはびっくりしましたが、平然と歌いきったことにもっと驚きました(@ @)。後から「歌詞を間違えましたー!」と笑顔で言っていて、なんかこのイベントで初めて学年相応の若さを見た気がしました(^ ^)。頭が真っ白になったらしいんですが、、、可愛いなあ。
お二人が歌った後、今度は「明日があるさ」についてについてちょっとトーク。
毬乃さんと夏樹さんは一緒に録音したけど、みっきぃさんは別録りだったらしい。……「おかしな二人」の公演中だったとか、そういうことでしょうか。
それぞれの歌っている箇所は……
毬乃さんが一番の「今日も待ちぼうけ」。
これは何度か聴いてやっとわかりました。若干消去法でしたが(^ ^)。こういう歌になると、意外と男役と娘役が判りにくくて、なかなか候補が絞りきれず……でもいちおう、たぶんこれは毬乃さんだろう、と。
みっきぃさんが4番の「ふるえる指で回したよ」。
これは一回で判りました(^ ^)。みっきぃさん、「U」の発音に癖がありますよね。あと、破擦音の入れ方が独特だと思うんです♪
夏樹さんも同じく4番の「出るまで待てぬ僕」。
これも若干消去法だったけど、最終的には夏樹さんだろうな、と思ってました。いやあの、「シクラメンのかほり」の色っぽい声を基準にすると、この歌はあまりにも爽やかすぎてわからなかったんですよー!!(言い訳)(^ ^;ゞ。
最後は、「自分の歌った歌以外に好きな歌(など)は?」という質問。
しばらく3人とも固まっていたのですが、毬乃さん指名で「同期が……」と振られて、やっと話が進みだしました。
「花組の壮(一帆)が『ふれあい』を歌っているんですけど、『めっちゃぴったりやーん!』って言ったら、『そうぉー?』って言ってました」と、壮ちゃんの口真似交じり(←満更でも~、な感じがよく出てた)でお話してくれました。「宙組の美風舞良が『オリビアを聴きながら』も凄く良い曲で!」とも。
「みっきぃは?」と毬乃さんにふられて「私も、同期の此花いの莉が『プレイバック』を…」と、最後のリフレインだけ微妙な振り付きで歌ってくれました。おっとびっくり。「(此花さんの歌い方が)いつもの声とは全然違ってて、すごいなーと」みたいなことを言いたかったみたいなんですけど、なんかぐだぐたになってました(^ ^)。
夏樹くんは「私も同期が…と言いたいのですが、残念ながら参加していないので」と前振ってから、「実は、松山千春さんの『季節の中で』が大好きなんです!」と、みっきぃさんにプレッシャーをかけていました(^ ^)。
なんか、キラキラした瞳でそんなことを言われて、めっちゃ真顔で「……き、緊張してきた……」と毬乃さんの方に手を伸ばすみっきぃさん。その手を握って「ホントに冷たい!」と吃驚している毬乃さん。
いやーーー、いいトリオだわ(*^ ^*)。
それを見て、「では」と続けて歌に入るというドSな司会者さんでしたが、まあ、みっきぃさんにしてみれば、あのままトークでいじられているよりマシだったのかも。
みっきぃさんの「季節の中で」。
大劇場のお茶会で歌ってくれたときはずいぶんとヘロヘロで、、、実は今日も非常に心配(緊張)していたのですが。さすがに今回はそんなことはなく、とってもとっても!良かったと思います(*^ ^*)。いつも手持ちマイクに慣れてない感じがすごくあったのですが、練習したのでしょうか。
無条件に声が好きなんだなあ、とあらためて(っていうか今更)思ったので、もう何も言いません。
てっきり最後に三人で「明日があるさ」を歌ってくれると思っていたので、そのまま終わってしまったのがちょっと残念でしたが、40分以上もかけてたっぷりやってくれて、とってもお得なイベントでした。
トークはすみからすみまでグダグダで、聴いているこっちが緊張したりもしましたが、歌は三人とも素晴らしかったし、すごく楽しかったです!
ソニーミュージックさん、山野楽器さん、出演された3人のみなさま、スタッフの皆さま、本当に本当に、ありがとうございましたm(_ _)m。
【7月1日まで、あと156日】
若者たちのオーシャンズ11【3】
2012年1月24日 宝塚(星) コメント (2)星組新人公演「オーシャンズ11」について、続き。
まずは、まだ書いていないイレヴンメンバーから。
本公演ではそれぞれ「今までになく」フィーチャーされているイレヴンメンバーですが、それぞれの登場場面の歌を半分くらいに削られてしまうと、思った以上に個性を出すのが難しくなるんだな、と思いました。「JUMP」は特に削られてはいなかったと思うのですが、なんとなく一人ひとりの印象弱いのは、やっぱり公演を重ねていくうちに形成されていく「絆」みたいなものが弱いせいなんでしょうか……?
歌や芝居といった面で壊滅的にできない人もいないけど、良くも悪くもダニー・ラスティ―・ソールが突出しすぎていて、それ以外に印象に残る人もいない、という気がしました。
ルーベン(美城)の真月咲。
落ち着いた中にも豪放さがあって、元は羽振りのいい男だったんだな、というのがわかるあたりはうまいな、と思いました。美城さんにあるような洒脱さはあまり感じませんでしたが、美城さんは逆に真面目な小役人っぽさみたいなものがちょっと見えたりするので、ちょっと泥臭い重みのある「資産家」につくってきたのは正解かも。
今まであまりはっきりしたイメージをもっていなかった方ですが、本公演のハロルドもなかなかいいし、今回はかなり印象的です(^ ^)。
フランク(夢乃)の十碧れいや。
カッコいいーーー!!
本役のともみんも、セリ上がってきたときに「ま、まだ上がるの!?」という驚きがあるのですが、ポコちゃんも凄かった(^ ^)。
ビジュアルだけじゃなくて、歌もがんばっていたし、芝居も良かった!そして、とにかく文句なしに恰好良い!と思いました(*^ ^*)。
ただ、妻や子に慰謝料を払ってるんでしたっけ、そういう感じはしなかったなあ。。。イカサマで稼いでいた過去も感じなかった。ただただ、若々しくてまっすぐな、爽やかなハンサムに見えました。
だって、実際ハンサムだし!!(←こら) そんな訳で、ダニーたちの仲間に加わったのも単なる好奇心かな、と。……いや、それが何か問題なわけではなく、別に構わないんですけどね。
ただ。それが「構わない」というところが、「オーシャンズ11」という作品の軽さかな、という気もしました。
ポコちゃんが悪いのではないのに、すみません。
バシャー(壱城)の紫藤りゅう。
雑技団メンバーができるような特殊技術を持っている人が本公演メンバー以外にはいなかったのか(?)、イエンと二人でストリートマジシャンで稼いでいる、という設定になっていました。バシャーがイエンを紹介する台詞も「雑技団一の遣い手だ」⇒「相棒のイエンだ」的な紹介になっていたり、田渕さん本当に細かいなーと感心しました(^ ^)。
場面の最初が稽古場ではなくなって、街の人々の前で技を見せている最中という設定になったのですが、、、ラスティーたちに声をかけられて抜けるときの芝居とか、ちょっとしたところに[本番」感が弱いのが気になったかも。
バシャーとしての芝居も頑張っていましたが、バシャーって難しい役なんだなあ、とあらためて思いました。しーらんに宛書きすぎて、他の人がやるのは難しいんだろうなあ。斜に構えた態度とか、回りの人に対する壁とか、独特の優しさのあるやさぐれ感とか、、、そういうのが、一番難しいのかも。
ところで、紫藤さんはかなりの長身ですよね?ぱっと観て「でかい!」と思いました。イエンも大きいので、二人とダニーラスティ―が並んだところは見ごたえありました(^ ^)。あと、小柄なキトリちゃんのダイアナと並んだ時の身長差は萌えでした!!
イエン(鶴美)瀬稀ゆりと。
本役のどいちゃんは、本当に小柄で細くて、ちいさなカートに隠れる役にぴったり!という感じでしたが、瀬稀さんはそれなりにガタイがいいので、ちょっと苦しそうに見えました(^ ^)。特に、最後のイリュージョンの後でダニーの身代わりでお仕置きボックスに入る仮面の男ってイエンのままですよね……?狭いところに入るのがかなりギリギリで、間に合うかちょっとドキドキしてしまいました(^ ^;ゞ
本公演ではイエンは雑技団の一員で、バシャーはそのマジック指導として雇われの身……ということなので、本来はこの二人の間にはそんなに強いつながりはないはずなんですよね。でも、新人公演の二人は完全なコンビとしてやっていることになっていて、そこにすごく強いつながりがあるのも判りやすいなと思いました。
考えてみれば、二人がラスヴェガスに来ている間、雑技団のメンバーはどうしてたの?という疑問もわいてくるので(←小池作品で理屈を考えてはいけません)、本公演もこの設定でも良かったのでは??という気がしました。大劇場で観た時は、あまり深く考えず、組配属前の研一が出ていないから人数が足りないんだなと思ったのですが、あらためて観ると、「街の男」「街の女」がいるから場面に登場している人数はそんなに少なくないんですよね。なぜわざわざ雑技団にしたんだろう。不思議。
リビングストン(美弥)の麻央侑希。
歌はがんばっていたと思います。うん。前回の「ノバ・ボサ・ノバ」の新公がかなり厳しかったので、またソロがある役かーとおもったのですが(←ごめんなさい)、思ったより良かったです。まあ、ワンコーラスでカットされていたのもありますが。
なんというのか、自分の役割を超えていろいろやってしまう人なので、昔のベニー(「龍星」「ヘイズ・コード」の頃のベニー)みたいな面白さがありますね。ただ、なんというか、「やりたいこと」と「やるべきこと」の間にギャップがあるような気もしました。これから技術面を磨いていけば、その溝は埋まるのかなあ……?
モロイ兄弟(如月・天寿)の漣レイラ・音咲いつき。
いやはや、ちょっと心配症のお兄ちゃん(漣)と元気いっぱいで可愛い弟(音咲)というコンビ。だいぶ年齢差があるように見えましたね。身体の大きさから何から全然違うので、そもそも双子にはみえないし。
本公演の二人も大概スキンシップの多い兄弟だなあと思って観ているのですが、新人公演の二人は普通に仲良し、という感じかな?(←普通ってなに汗)
ライナス(真風)の礼真琴。
かなりヤサグレた不良少年で、クソ生意気な感じがすごく良かったと思います。真風くんはあのヘタレで純朴な「少年」っぽいところが役に合っているんですが、礼くんはそれとは全然違っていて、嫌味で生意気な「ガキ」そのもの、でした。いやいや本当に!
この物語の中で「成長」していくライナスは、本公演でも大きなカギになるのですが、本公演が「スターが勢ぞろい!」的なショー要素が強いのに比べ、時間の関係でショーシーンをカットして芝居を中心に組み立てた新人公演では、「変化していく人」としてのライナスの存在感がさらに大きくなっていたような気がします(^ ^)。
そして、とにかく歌がすごかった!本公演では途中からカゲソロ(組長さんだそうですが)になるんですが、最後まで自分で歌って、ダンスもちゃんと踊ってましたよ。すげー!本公演のマイクも本当に凄いと思ったけど、これはまた次が楽しみです♪
チャールズ(碧海)のひろ香祐。
嫌味なエリートっぽいイメージの碧海さんに比べて、ひろ香さんは、なんとなーくな強面感があったような気がします。碧海さんが銀縁眼鏡ならひろ香さんは黒ぶちのサングラス、みたいな感じ(←思いこみ)
芝居は本当に達者な人なので、危なげなく演じていました。ベネディクトに仕事が進まないことを責められたときの反応とか、よく考えられているなーと感心しました。
テーラー(大輝)の輝咲玲央。
まず、ベネディクト(天寿)との並びが、あまりにも本公演と逆すぎて、めっちゃウケました。
本公演は、すらっと長身のベニーと小柄で細いマイケルなのに、新人公演は背の高さが逆転してる上に二人ともがっしり系というこのギャップ!
小さな(←ごめんなさい)(だって、輝咲くんと並ぶと本当に小さいんだもん)みっきぃの後ろに、頭一つ大きくて横幅もがっしりしたテーラーが並んでる図が、すごいツボです。田渕さんありがとう!と言いたいくらい(^ ^;ゞ
本公演では、すべてのことにクールに対応しつつ、ふとしたところでベネディクトに対する微かな執着や苛立ちを残す、嫌味なところも素敵なテーラーなのですが、新人公演のテーラーは、一言で表現するなら「武骨」かな、と思いました。盲目的にベネディクトを崇拝して、その背中を守ることに満足している、みたいな。本来は有能な人なんだけど、今はちょっと視界が狭くなっちゃってる感じ。
……すみません、ご本人はそんなつもり全くないのかもしれませんが、私にはそう見えたので(滝汗)。
まあ、役づくりのことはちょっとおいといて。
お芝居しているのを意識して観たのはたぶん初めてだと思うのですが、落ち着いた良い声ですよね。歌も聞いてみたいな、と思いました。
最後の、お仕置きボックスの件……というか、その前のテスとのやり取りで崩壊していくベネディクトを見守る目を、もっとちゃんと見ればよかったな……と反省しています。
ベス(優香)の紫月音寧。
全体的に、本役のイメージに沿っていたような気がします。ああいう役でありがちな、ベネディクトさんに対する片思いみたいなのはあまりなく、ひたすらクールで有能なところを買われている感じ。
いままで本公演とかで漠然と眺めていて、もっと個性的なタイプかと思っていたのですが、ごくふつうに「有能でクール」みたいなところにきていたのが、ある意味新鮮でした(^ ^)。
ブルーザー(汐月)の飛河蘭、SP(芹香・麻央)の凰津りさ・瀬央ゆりあ。
それぞれ決まった役割をきちんとこなしていて、良かったと思います。
えーっと、ちょび髭つけていたのが瀬央くんで、髪を長くして後ろで結んでいたのが凰津さん、であっていますか…?(すみません)どちらも良く似合ってて、自分の容姿をよく判っているなあと思いました♪
5年前のテス(早乙女)の華雅りりか。
セットから出てきて、楽しそうに歌い、ダニーに出会ってちょっと不審げな顔をし、でも雨の中送ってくれてちょっとほだされて、「お茶でも…?」と言いかける……そこまでの無言の芝居が、自然かつ説得力があって、なんだかすごく良かったです。真風くんとの並びもお似合いでした(*^ ^*)。
可愛子ちゃんぞろいの花組でも、がんばってね!!
エディ(海)⇒エイミーの愛水せれ奈。
ダイアナのキトリと同期の愛水さんのやり取りは、遠慮がなくてとても楽しかったです。
仲の良い女子二人が
「若いイケメンダンサーを私の回りに侍らせて!」
「おっけー!(←よっしゃああ!イケメンーっっ!!」
と騒いでいるのは、とても微笑ましいわ(*^ ^*)。
ところで、エイミーさんは最後のガラスの部屋の場面、どこにいたのでしょうか……?新公は、バシャーが最初から「からくりを操作するイケメンはこっちで手配するよ」って言ってたから、縛られて出てくる件がなくなってたんですよね。でも娘役にはいなかったような……マントをつけて、男役やっていたのかなあ?
ハロルド(真月)⇒ジュリーの若夏あやめ。
役割としては本公演どおりだけど、バシャーのアドリブに対応するところ(一番最初の挨拶)はなかったような。
ダイアナ関連の場面はかなり思い切って削られていたので、出番もだいぶ減ってはいましたが、エイミーとダイアナとジュリー、三人のバランスが良かったような気がします。
ドロシー(紫)の綺咲愛里。
ダイアナの「レトロなマジック・ショー」で壺に入る美女を演じるドロシー。
少女グウィネヴィアで印象に残った美少女ですが、相変わらず可愛いな(はぁと)。大劇場も東宝も、ダイアナの剣を差して行く振りがカウントどおりに進まないのでドキドキしたのですが、怪我とかは無かったようでなによりです!
バッキー(千寿)⇒ローラの珠華ゆふ。
チョイ役といえばチョイ役なんですが、結構印象的でした。声が良いのかな?よく響く、良い声でした……よね?
刑事(輝咲)の毬愛まゆ。
男女逆転配役の最後は、リヴィングストンを逮捕しにくる刑事さん。
短めのトレンチにパンツスーツ……だったっけ?(←すみません)ハンサムで恰好良かったです。
ものすごくしつこく、「ちゃんと取り調べてちょうだいね!?」と言っていたのが何となく印象に残りました。
警官(凰姿・飛河)の朝水りょう・拓斗れい
美形二人を並べて、その役か!?と思いました(汗)。一番「イケメンを侍らせて」いるのは毬愛さんだよね、あの新公……。
だいたい、そんなところでしょうか。
思ったより長くなりましたが、お読みくださってありがとうございますm(_ _)m。
……みんなみんな、可愛かったです!(^ ^)(いろんな意味でね!)
【7月1日まで、あと159日】
まずは、まだ書いていないイレヴンメンバーから。
本公演ではそれぞれ「今までになく」フィーチャーされているイレヴンメンバーですが、それぞれの登場場面の歌を半分くらいに削られてしまうと、思った以上に個性を出すのが難しくなるんだな、と思いました。「JUMP」は特に削られてはいなかったと思うのですが、なんとなく一人ひとりの印象弱いのは、やっぱり公演を重ねていくうちに形成されていく「絆」みたいなものが弱いせいなんでしょうか……?
歌や芝居といった面で壊滅的にできない人もいないけど、良くも悪くもダニー・ラスティ―・ソールが突出しすぎていて、それ以外に印象に残る人もいない、という気がしました。
ルーベン(美城)の真月咲。
落ち着いた中にも豪放さがあって、元は羽振りのいい男だったんだな、というのがわかるあたりはうまいな、と思いました。美城さんにあるような洒脱さはあまり感じませんでしたが、美城さんは逆に真面目な小役人っぽさみたいなものがちょっと見えたりするので、ちょっと泥臭い重みのある「資産家」につくってきたのは正解かも。
今まであまりはっきりしたイメージをもっていなかった方ですが、本公演のハロルドもなかなかいいし、今回はかなり印象的です(^ ^)。
フランク(夢乃)の十碧れいや。
カッコいいーーー!!
本役のともみんも、セリ上がってきたときに「ま、まだ上がるの!?」という驚きがあるのですが、ポコちゃんも凄かった(^ ^)。
ビジュアルだけじゃなくて、歌もがんばっていたし、芝居も良かった!そして、とにかく文句なしに恰好良い!と思いました(*^ ^*)。
ただ、妻や子に慰謝料を払ってるんでしたっけ、そういう感じはしなかったなあ。。。イカサマで稼いでいた過去も感じなかった。ただただ、若々しくてまっすぐな、爽やかなハンサムに見えました。
だって、実際ハンサムだし!!(←こら) そんな訳で、ダニーたちの仲間に加わったのも単なる好奇心かな、と。……いや、それが何か問題なわけではなく、別に構わないんですけどね。
ただ。それが「構わない」というところが、「オーシャンズ11」という作品の軽さかな、という気もしました。
ポコちゃんが悪いのではないのに、すみません。
バシャー(壱城)の紫藤りゅう。
雑技団メンバーができるような特殊技術を持っている人が本公演メンバー以外にはいなかったのか(?)、イエンと二人でストリートマジシャンで稼いでいる、という設定になっていました。バシャーがイエンを紹介する台詞も「雑技団一の遣い手だ」⇒「相棒のイエンだ」的な紹介になっていたり、田渕さん本当に細かいなーと感心しました(^ ^)。
場面の最初が稽古場ではなくなって、街の人々の前で技を見せている最中という設定になったのですが、、、ラスティーたちに声をかけられて抜けるときの芝居とか、ちょっとしたところに[本番」感が弱いのが気になったかも。
バシャーとしての芝居も頑張っていましたが、バシャーって難しい役なんだなあ、とあらためて思いました。しーらんに宛書きすぎて、他の人がやるのは難しいんだろうなあ。斜に構えた態度とか、回りの人に対する壁とか、独特の優しさのあるやさぐれ感とか、、、そういうのが、一番難しいのかも。
ところで、紫藤さんはかなりの長身ですよね?ぱっと観て「でかい!」と思いました。イエンも大きいので、二人とダニーラスティ―が並んだところは見ごたえありました(^ ^)。あと、小柄なキトリちゃんのダイアナと並んだ時の身長差は萌えでした!!
イエン(鶴美)瀬稀ゆりと。
本役のどいちゃんは、本当に小柄で細くて、ちいさなカートに隠れる役にぴったり!という感じでしたが、瀬稀さんはそれなりにガタイがいいので、ちょっと苦しそうに見えました(^ ^)。特に、最後のイリュージョンの後でダニーの身代わりでお仕置きボックスに入る仮面の男ってイエンのままですよね……?狭いところに入るのがかなりギリギリで、間に合うかちょっとドキドキしてしまいました(^ ^;ゞ
本公演ではイエンは雑技団の一員で、バシャーはそのマジック指導として雇われの身……ということなので、本来はこの二人の間にはそんなに強いつながりはないはずなんですよね。でも、新人公演の二人は完全なコンビとしてやっていることになっていて、そこにすごく強いつながりがあるのも判りやすいなと思いました。
考えてみれば、二人がラスヴェガスに来ている間、雑技団のメンバーはどうしてたの?という疑問もわいてくるので(←小池作品で理屈を考えてはいけません)、本公演もこの設定でも良かったのでは??という気がしました。大劇場で観た時は、あまり深く考えず、組配属前の研一が出ていないから人数が足りないんだなと思ったのですが、あらためて観ると、「街の男」「街の女」がいるから場面に登場している人数はそんなに少なくないんですよね。なぜわざわざ雑技団にしたんだろう。不思議。
リビングストン(美弥)の麻央侑希。
歌はがんばっていたと思います。うん。前回の「ノバ・ボサ・ノバ」の新公がかなり厳しかったので、またソロがある役かーとおもったのですが(←ごめんなさい)、思ったより良かったです。まあ、ワンコーラスでカットされていたのもありますが。
なんというのか、自分の役割を超えていろいろやってしまう人なので、昔のベニー(「龍星」「ヘイズ・コード」の頃のベニー)みたいな面白さがありますね。ただ、なんというか、「やりたいこと」と「やるべきこと」の間にギャップがあるような気もしました。これから技術面を磨いていけば、その溝は埋まるのかなあ……?
モロイ兄弟(如月・天寿)の漣レイラ・音咲いつき。
いやはや、ちょっと心配症のお兄ちゃん(漣)と元気いっぱいで可愛い弟(音咲)というコンビ。だいぶ年齢差があるように見えましたね。身体の大きさから何から全然違うので、そもそも双子にはみえないし。
本公演の二人も大概スキンシップの多い兄弟だなあと思って観ているのですが、新人公演の二人は普通に仲良し、という感じかな?(←普通ってなに汗)
ライナス(真風)の礼真琴。
かなりヤサグレた不良少年で、クソ生意気な感じがすごく良かったと思います。真風くんはあのヘタレで純朴な「少年」っぽいところが役に合っているんですが、礼くんはそれとは全然違っていて、嫌味で生意気な「ガキ」そのもの、でした。いやいや本当に!
この物語の中で「成長」していくライナスは、本公演でも大きなカギになるのですが、本公演が「スターが勢ぞろい!」的なショー要素が強いのに比べ、時間の関係でショーシーンをカットして芝居を中心に組み立てた新人公演では、「変化していく人」としてのライナスの存在感がさらに大きくなっていたような気がします(^ ^)。
そして、とにかく歌がすごかった!本公演では途中からカゲソロ(組長さんだそうですが)になるんですが、最後まで自分で歌って、ダンスもちゃんと踊ってましたよ。すげー!本公演のマイクも本当に凄いと思ったけど、これはまた次が楽しみです♪
チャールズ(碧海)のひろ香祐。
嫌味なエリートっぽいイメージの碧海さんに比べて、ひろ香さんは、なんとなーくな強面感があったような気がします。碧海さんが銀縁眼鏡ならひろ香さんは黒ぶちのサングラス、みたいな感じ(←思いこみ)
芝居は本当に達者な人なので、危なげなく演じていました。ベネディクトに仕事が進まないことを責められたときの反応とか、よく考えられているなーと感心しました。
テーラー(大輝)の輝咲玲央。
まず、ベネディクト(天寿)との並びが、あまりにも本公演と逆すぎて、めっちゃウケました。
本公演は、すらっと長身のベニーと小柄で細いマイケルなのに、新人公演は背の高さが逆転してる上に二人ともがっしり系というこのギャップ!
小さな(←ごめんなさい)(だって、輝咲くんと並ぶと本当に小さいんだもん)みっきぃの後ろに、頭一つ大きくて横幅もがっしりしたテーラーが並んでる図が、すごいツボです。田渕さんありがとう!と言いたいくらい(^ ^;ゞ
本公演では、すべてのことにクールに対応しつつ、ふとしたところでベネディクトに対する微かな執着や苛立ちを残す、嫌味なところも素敵なテーラーなのですが、新人公演のテーラーは、一言で表現するなら「武骨」かな、と思いました。盲目的にベネディクトを崇拝して、その背中を守ることに満足している、みたいな。本来は有能な人なんだけど、今はちょっと視界が狭くなっちゃってる感じ。
……すみません、ご本人はそんなつもり全くないのかもしれませんが、私にはそう見えたので(滝汗)。
まあ、役づくりのことはちょっとおいといて。
お芝居しているのを意識して観たのはたぶん初めてだと思うのですが、落ち着いた良い声ですよね。歌も聞いてみたいな、と思いました。
最後の、お仕置きボックスの件……というか、その前のテスとのやり取りで崩壊していくベネディクトを見守る目を、もっとちゃんと見ればよかったな……と反省しています。
ベス(優香)の紫月音寧。
全体的に、本役のイメージに沿っていたような気がします。ああいう役でありがちな、ベネディクトさんに対する片思いみたいなのはあまりなく、ひたすらクールで有能なところを買われている感じ。
いままで本公演とかで漠然と眺めていて、もっと個性的なタイプかと思っていたのですが、ごくふつうに「有能でクール」みたいなところにきていたのが、ある意味新鮮でした(^ ^)。
ブルーザー(汐月)の飛河蘭、SP(芹香・麻央)の凰津りさ・瀬央ゆりあ。
それぞれ決まった役割をきちんとこなしていて、良かったと思います。
えーっと、ちょび髭つけていたのが瀬央くんで、髪を長くして後ろで結んでいたのが凰津さん、であっていますか…?(すみません)どちらも良く似合ってて、自分の容姿をよく判っているなあと思いました♪
5年前のテス(早乙女)の華雅りりか。
セットから出てきて、楽しそうに歌い、ダニーに出会ってちょっと不審げな顔をし、でも雨の中送ってくれてちょっとほだされて、「お茶でも…?」と言いかける……そこまでの無言の芝居が、自然かつ説得力があって、なんだかすごく良かったです。真風くんとの並びもお似合いでした(*^ ^*)。
可愛子ちゃんぞろいの花組でも、がんばってね!!
エディ(海)⇒エイミーの愛水せれ奈。
ダイアナのキトリと同期の愛水さんのやり取りは、遠慮がなくてとても楽しかったです。
仲の良い女子二人が
「若いイケメンダンサーを私の回りに侍らせて!」
「おっけー!(←よっしゃああ!イケメンーっっ!!」
と騒いでいるのは、とても微笑ましいわ(*^ ^*)。
ところで、エイミーさんは最後のガラスの部屋の場面、どこにいたのでしょうか……?新公は、バシャーが最初から「からくりを操作するイケメンはこっちで手配するよ」って言ってたから、縛られて出てくる件がなくなってたんですよね。でも娘役にはいなかったような……マントをつけて、男役やっていたのかなあ?
ハロルド(真月)⇒ジュリーの若夏あやめ。
役割としては本公演どおりだけど、バシャーのアドリブに対応するところ(一番最初の挨拶)はなかったような。
ダイアナ関連の場面はかなり思い切って削られていたので、出番もだいぶ減ってはいましたが、エイミーとダイアナとジュリー、三人のバランスが良かったような気がします。
ドロシー(紫)の綺咲愛里。
ダイアナの「レトロなマジック・ショー」で壺に入る美女を演じるドロシー。
少女グウィネヴィアで印象に残った美少女ですが、相変わらず可愛いな(はぁと)。大劇場も東宝も、ダイアナの剣を差して行く振りがカウントどおりに進まないのでドキドキしたのですが、怪我とかは無かったようでなによりです!
バッキー(千寿)⇒ローラの珠華ゆふ。
チョイ役といえばチョイ役なんですが、結構印象的でした。声が良いのかな?よく響く、良い声でした……よね?
刑事(輝咲)の毬愛まゆ。
男女逆転配役の最後は、リヴィングストンを逮捕しにくる刑事さん。
短めのトレンチにパンツスーツ……だったっけ?(←すみません)ハンサムで恰好良かったです。
ものすごくしつこく、「ちゃんと取り調べてちょうだいね!?」と言っていたのが何となく印象に残りました。
警官(凰姿・飛河)の朝水りょう・拓斗れい
美形二人を並べて、その役か!?と思いました(汗)。一番「イケメンを侍らせて」いるのは毬愛さんだよね、あの新公……。
だいたい、そんなところでしょうか。
思ったより長くなりましたが、お読みくださってありがとうございますm(_ _)m。
……みんなみんな、可愛かったです!(^ ^)(いろんな意味でね!)
【7月1日まで、あと159日】
若者たちのオーシャンズ11【2】
2012年1月21日 宝塚(星)星組新人公演「オーシャンズ11」について、続き。
キキちゃん(芹香)のラスティ。
先日も書きましたが、本当に恰好良かった!!裏街道を歩いてきた男の崩れた色気みたいなものがあって、ある意味、真風くんより格上に見えました(^ ^)。ただ、イカサマポーカーので稼ぐ流れのギャンブラーというよりは、結婚詐欺師かなにかにしか見えませんでしたけどね……(^ ^)。
すごく面白いなと思ったのですが、、キキちゃんのラスティは、ポーラのことは遊び……でしたよね?最初は。「客」じゃなく「女」として接しているのは確かですけど、本気じゃない。数多いる「女たち」の一人、本人はあくまでもそう思っている。「可愛い」と感じている自分には気づいているのに。
そんな彼も、似たような境遇にいたはずのダニーが「思いもよらずウブな女子大生」に落ちて、失敗して捕まってもなお追い求めるすがたを見て、、、、最後に自分の「本気」に気づく、というあたりの芝居に説得力があって、すごく好きでした。
本役の涼さんはすごく愛情に満ちた優しい瞳ではるこちゃんを見守っているのですが、キキちゃんの眼はどこか冷めているんですよね。その深い色の眼が、すごく好きです。
星組には他にいないタイプだし、これからの星組でもっともっと活躍してほしいと思っていたから組替えはとても残念ですが、花組でもその瞳に出会えることを、楽しみにしています。
と、綺麗にまとめておいて、最後にジョンソン医師のレポート。
キキちゃんのジョンソン医師は、今にも心臓が止まりそうな、白髪の爆発頭に瓶底眼鏡のおじいちゃんでした。ソールの心臓マッサージをやってる途中で死にかけてたよあの人。自分のための救急車を呼ぶよう頼んでました。いやはや。救急隊員に扮したモロイ兄弟(漣&音咲)は、目を合わせないように逸らしてたね。
どうやらかなりのゲラらしいみっきぃさんが、よく耐えたなあと感心(^ ^)(大劇場はちょっと負けてたから)。ジョンソン医師がハケたあと、自棄になって「なんだあいつは!」みたいなことを叫んでました。
いやー、、、大劇場でも話題騒然でしたけど、あれはどうやら準備不足だったらしいので、今回はいろいろ狙い澄ました感があって素晴らしかったです。私の回りの客席は、みなさん(私含め)倒れてました……キキちゃんすごいよー!!(そこ?)
マイケル(大輝)のソール。
最初の競馬場、大劇場のときより後ろ姿に年齢がみえたような気がしました。
昔から感心するしかないほど巧いひとですが、今回はホントに凄かったと思います。大劇場も今回も、新人公演の立役者は誰かっていったらマイケルなんじゃないかな、と。
「JUMP」での説得力のある話がすごく好きなんですよね。マヤさんはもちろんお上手なんですけど、熱情のこもった語り口とパワフルな包容力は、ライナスが思わず説得されてしまうのもわかるなあ、と思います。「跳ぶんだ!ライナース!」という力強くも温かな呼びかけに応えなかったら、男(役)じゃない!!
あの叫びが、新人公演を卒業するメンバー全員の、下級生へ向けたエールを代弁しているように聴こえたのは、たぶん気のせいじゃないと思います(*^ ^*)。
演技指導のアドリブは、なんだっけ……すみません、詳しい文言は忘れてしまいましたが、最初は「○○に電話するつもりで、『象が好きです。でも、キリンはもっと大好きです』」みたいな言葉でやらせておいて、「感情が入ってない!」と駄目だし。で、「宝塚が好きです。でも、星組はもっともっともっと!!大好きです!」という題目を与えてやり直し。
……全員がぴったりそろっての「もっともっともぉーーーーっと!!」は圧巻でした(^ ^)。
キトリちゃん(稀鳥)のクイーン・ダイアナ。
小さな身体をフルに使って、表情豊かに演じきってくれました。本当に可愛かった~~!!
最初のレトロなマジックショーは、大劇場でもうまくいかなかったんですが(うまく剣が入らないんですよね、あれ)、東宝もだいぶ怪しかったなあ……まあ、なんとか最後は辻褄をあわせたので良いんですが、観ていてひやひやしたわ(^ ^;)。
れみちゃんより、なんというか、毒々しい役づくりだったと思います。バシャーと会話する場面もだいぶ違っていたし、、、あと印象的だったのは、ラストの追っかけっこの後。おしおきボックスに捕まって騒いでいるベネディクトたちの回りを、ものすごく莫迦にした表情で舌を出しながら嘲るような芝居をしていたことに驚きました。イベントが始まる前に、バシャーあたりから全部聞かされて、ダニーたちの味方になっていたとしか思えない(^ ^)。
ショーシーンをだいぶ削られてしまったので、思った以上に芝居の役になっていました。ダンサーとしてクローズアップされている人ですが、実は芝居もすごく良いんです(*^ ^*)。しかも、最近すっかり歌が巧くなりましたよね!あのくらい歌えれば、これからもちゃんと役がつきそうで一安心。大好きなのでホントにがんばってほしいです。
かずなさん(千寿)のリカルド。
大劇場で観た時、たっぷり数分間は「リカルドやってるの誰……?」と思っていました(^ ^)。きれいな人だけど、線が細くてあまり男らしいイメージはなかったし、それほど「演技派」という印象でもなかったのですが、、、いやはや、いい男っぷりでした。「Never Give Up!」がないので、いろんなところで口ずさむ歌に困っていましたが(^ ^)、ごく自然にやさしいおじいちゃんでしたね。
テレサに「店はどうすんの!?」と言われた時の反応とか、すごく好きでした。
今、あらためて星組本とか見ると、あまりにも可愛くて驚きます。同期ページとか、娘役にしか見えませんよ(真顔)。そういえば、私がかずなさんをちゃんと認識したのは「ロミオとジュリエット」だったので、男役だと知って驚いたっけなあ(汗)。
優香さんのテレサ。
本役の柚姐は、「母」であり「娘」である前に「女」だったけど、優香さんのテレサは「女」であるまえに「ポーラの母」であり、「リカルドの娘」だったのがすごく印象的でした。「母」として娘を守る強さと、「娘」として父親を心配する気持ち。すごくイイ女なんだけど、そういう家庭的な空気があって、、、「どうしてこんな素敵な女性が男で失敗しちゃったんだろう……」と思いました(^ ^)。
いや、キキちゃんラスティを捕まえたポーラだって捨てたもんじゃないし、テレサが選んだ男も、そんなに悪くなかったんじゃないかと思うんですけどね。
本役の柚姐は、ある意味、専科の梨花さんに通じる「母性のなさ」が魅力の女役なのかもしれない……、なんてことも思いました。やっぱり柚姐の美しさはただごとじゃないんですよね……。優香さんだってちゃんと可愛いんだけど、柚姐と比べるとね……(; ;)。
わかばちゃん(早乙女)のポーラ。
「ランスロット」のグウィネヴィアは、あの人形のような無表情な美貌が活きた役でしたが、ポーラみたいな「キュート」さが勝負の役になると苦戦しますね。まあ、今回はキキちゃんラスティがああいう役づくりだったので、あの人形っぽさも違和感はありませんでしたが。
わかばちゃんはこのまま人形でずっと行くつもりなのかなあ……。せっかく美人でスタイルもいいし、歌唱力はともかく(←すみません)声も綺麗なのに!もったいなあ(T T)。
3ジュエルズ(夢妃・空乃・妃海)とマイク(夏樹)。
本公演に負けずとも劣らない、見事なコーラスでした。93期が3人(夢妃・夏樹・空乃)と95期が一人(妃海)という構成とは思えなかったです。4人とも素晴らしい声ですね!!特に、今回CD(Oldies)にも抜擢された夏樹さんの美声には、本当に驚きました。本役の礼くんも凄いと思ったけど、夏樹さんも2学年上だけのことはある、磨かれた声でした。
夢城えれんさんのニック。
幕開きに11枚目の離婚届をもってくる弁護士。女性に変ったことで特に芝居として変ったことはなかったと思います。落ち着いた理知的な女性でした。
凰姿さん&妃白ゆあちゃんのウッズ夫妻。
最近舞台でも凄く気になっている、ゆあちゃん。表情豊かでめちゃくちゃ可愛い人だと思うんですが、落ち着いた服装で大人しげなご婦人を演じていても違和感はなかったです。
凰姿さんも違和感なく演じていて、若いのにすごいなあ、と思いました。
本公演では必ずアドリブが入るオフィスにテスがあらわれた部分は、あえてアドリブをいれずにスルーだったと思います。
あああ、イレヴンメンバーまでなかなか辿りつけない……すみません。気長にお付き合いいただけると嬉しいですm(_ _)m。
【7月1日まで、あと162日】
キキちゃん(芹香)のラスティ。
先日も書きましたが、本当に恰好良かった!!裏街道を歩いてきた男の崩れた色気みたいなものがあって、ある意味、真風くんより格上に見えました(^ ^)。ただ、イカサマポーカーので稼ぐ流れのギャンブラーというよりは、結婚詐欺師かなにかにしか見えませんでしたけどね……(^ ^)。
すごく面白いなと思ったのですが、、キキちゃんのラスティは、ポーラのことは遊び……でしたよね?最初は。「客」じゃなく「女」として接しているのは確かですけど、本気じゃない。数多いる「女たち」の一人、本人はあくまでもそう思っている。「可愛い」と感じている自分には気づいているのに。
そんな彼も、似たような境遇にいたはずのダニーが「思いもよらずウブな女子大生」に落ちて、失敗して捕まってもなお追い求めるすがたを見て、、、、最後に自分の「本気」に気づく、というあたりの芝居に説得力があって、すごく好きでした。
本役の涼さんはすごく愛情に満ちた優しい瞳ではるこちゃんを見守っているのですが、キキちゃんの眼はどこか冷めているんですよね。その深い色の眼が、すごく好きです。
星組には他にいないタイプだし、これからの星組でもっともっと活躍してほしいと思っていたから組替えはとても残念ですが、花組でもその瞳に出会えることを、楽しみにしています。
と、綺麗にまとめておいて、最後にジョンソン医師のレポート。
キキちゃんのジョンソン医師は、今にも心臓が止まりそうな、白髪の爆発頭に瓶底眼鏡のおじいちゃんでした。ソールの心臓マッサージをやってる途中で死にかけてたよあの人。自分のための救急車を呼ぶよう頼んでました。いやはや。救急隊員に扮したモロイ兄弟(漣&音咲)は、目を合わせないように逸らしてたね。
どうやらかなりのゲラらしいみっきぃさんが、よく耐えたなあと感心(^ ^)(大劇場はちょっと負けてたから)。ジョンソン医師がハケたあと、自棄になって「なんだあいつは!」みたいなことを叫んでました。
いやー、、、大劇場でも話題騒然でしたけど、あれはどうやら準備不足だったらしいので、今回はいろいろ狙い澄ました感があって素晴らしかったです。私の回りの客席は、みなさん(私含め)倒れてました……キキちゃんすごいよー!!(そこ?)
マイケル(大輝)のソール。
最初の競馬場、大劇場のときより後ろ姿に年齢がみえたような気がしました。
昔から感心するしかないほど巧いひとですが、今回はホントに凄かったと思います。大劇場も今回も、新人公演の立役者は誰かっていったらマイケルなんじゃないかな、と。
「JUMP」での説得力のある話がすごく好きなんですよね。マヤさんはもちろんお上手なんですけど、熱情のこもった語り口とパワフルな包容力は、ライナスが思わず説得されてしまうのもわかるなあ、と思います。「跳ぶんだ!ライナース!」という力強くも温かな呼びかけに応えなかったら、男(役)じゃない!!
あの叫びが、新人公演を卒業するメンバー全員の、下級生へ向けたエールを代弁しているように聴こえたのは、たぶん気のせいじゃないと思います(*^ ^*)。
演技指導のアドリブは、なんだっけ……すみません、詳しい文言は忘れてしまいましたが、最初は「○○に電話するつもりで、『象が好きです。でも、キリンはもっと大好きです』」みたいな言葉でやらせておいて、「感情が入ってない!」と駄目だし。で、「宝塚が好きです。でも、星組はもっともっともっと!!大好きです!」という題目を与えてやり直し。
……全員がぴったりそろっての「もっともっともぉーーーーっと!!」は圧巻でした(^ ^)。
キトリちゃん(稀鳥)のクイーン・ダイアナ。
小さな身体をフルに使って、表情豊かに演じきってくれました。本当に可愛かった~~!!
最初のレトロなマジックショーは、大劇場でもうまくいかなかったんですが(うまく剣が入らないんですよね、あれ)、東宝もだいぶ怪しかったなあ……まあ、なんとか最後は辻褄をあわせたので良いんですが、観ていてひやひやしたわ(^ ^;)。
れみちゃんより、なんというか、毒々しい役づくりだったと思います。バシャーと会話する場面もだいぶ違っていたし、、、あと印象的だったのは、ラストの追っかけっこの後。おしおきボックスに捕まって騒いでいるベネディクトたちの回りを、ものすごく莫迦にした表情で舌を出しながら嘲るような芝居をしていたことに驚きました。イベントが始まる前に、バシャーあたりから全部聞かされて、ダニーたちの味方になっていたとしか思えない(^ ^)。
ショーシーンをだいぶ削られてしまったので、思った以上に芝居の役になっていました。ダンサーとしてクローズアップされている人ですが、実は芝居もすごく良いんです(*^ ^*)。しかも、最近すっかり歌が巧くなりましたよね!あのくらい歌えれば、これからもちゃんと役がつきそうで一安心。大好きなのでホントにがんばってほしいです。
かずなさん(千寿)のリカルド。
大劇場で観た時、たっぷり数分間は「リカルドやってるの誰……?」と思っていました(^ ^)。きれいな人だけど、線が細くてあまり男らしいイメージはなかったし、それほど「演技派」という印象でもなかったのですが、、、いやはや、いい男っぷりでした。「Never Give Up!」がないので、いろんなところで口ずさむ歌に困っていましたが(^ ^)、ごく自然にやさしいおじいちゃんでしたね。
テレサに「店はどうすんの!?」と言われた時の反応とか、すごく好きでした。
今、あらためて星組本とか見ると、あまりにも可愛くて驚きます。同期ページとか、娘役にしか見えませんよ(真顔)。そういえば、私がかずなさんをちゃんと認識したのは「ロミオとジュリエット」だったので、男役だと知って驚いたっけなあ(汗)。
優香さんのテレサ。
本役の柚姐は、「母」であり「娘」である前に「女」だったけど、優香さんのテレサは「女」であるまえに「ポーラの母」であり、「リカルドの娘」だったのがすごく印象的でした。「母」として娘を守る強さと、「娘」として父親を心配する気持ち。すごくイイ女なんだけど、そういう家庭的な空気があって、、、「どうしてこんな素敵な女性が男で失敗しちゃったんだろう……」と思いました(^ ^)。
いや、キキちゃんラスティを捕まえたポーラだって捨てたもんじゃないし、テレサが選んだ男も、そんなに悪くなかったんじゃないかと思うんですけどね。
本役の柚姐は、ある意味、専科の梨花さんに通じる「母性のなさ」が魅力の女役なのかもしれない……、なんてことも思いました。やっぱり柚姐の美しさはただごとじゃないんですよね……。優香さんだってちゃんと可愛いんだけど、柚姐と比べるとね……(; ;)。
わかばちゃん(早乙女)のポーラ。
「ランスロット」のグウィネヴィアは、あの人形のような無表情な美貌が活きた役でしたが、ポーラみたいな「キュート」さが勝負の役になると苦戦しますね。まあ、今回はキキちゃんラスティがああいう役づくりだったので、あの人形っぽさも違和感はありませんでしたが。
わかばちゃんはこのまま人形でずっと行くつもりなのかなあ……。せっかく美人でスタイルもいいし、歌唱力はともかく(←すみません)声も綺麗なのに!もったいなあ(T T)。
3ジュエルズ(夢妃・空乃・妃海)とマイク(夏樹)。
本公演に負けずとも劣らない、見事なコーラスでした。93期が3人(夢妃・夏樹・空乃)と95期が一人(妃海)という構成とは思えなかったです。4人とも素晴らしい声ですね!!特に、今回CD(Oldies)にも抜擢された夏樹さんの美声には、本当に驚きました。本役の礼くんも凄いと思ったけど、夏樹さんも2学年上だけのことはある、磨かれた声でした。
夢城えれんさんのニック。
幕開きに11枚目の離婚届をもってくる弁護士。女性に変ったことで特に芝居として変ったことはなかったと思います。落ち着いた理知的な女性でした。
凰姿さん&妃白ゆあちゃんのウッズ夫妻。
最近舞台でも凄く気になっている、ゆあちゃん。表情豊かでめちゃくちゃ可愛い人だと思うんですが、落ち着いた服装で大人しげなご婦人を演じていても違和感はなかったです。
凰姿さんも違和感なく演じていて、若いのにすごいなあ、と思いました。
本公演では必ずアドリブが入るオフィスにテスがあらわれた部分は、あえてアドリブをいれずにスルーだったと思います。
あああ、イレヴンメンバーまでなかなか辿りつけない……すみません。気長にお付き合いいただけると嬉しいですm(_ _)m。
【7月1日まで、あと162日】
若者たちのオーシャンズ11
2012年1月19日 宝塚(星)東京宝塚劇場にて、星組新人公演「オーシャンズ11」を観劇いたしました。
新公演出は田渕大輔。
本公演演出助手が田渕さんと生田さんだったのでホンの少しだけ期待していたんですが、考えてみたら去年の「愛と青春の旅だち」が生田さんだったんだから無理に決まっているじゃん>自分。ああ、いえ、田渕さんには全然不満はないです。「ファントム」新公良かったし、期待してます。単に私が生田さんのファンなだけ!
一本ものの新公は、どんな構成になるのかが楽しみの一つなんですが。
田渕さんのまとめ方って好きだなあ、とあらためて思いました。2、3のショー場面をばっっっさり切って、あとは芝居の流れを守りつつ、各場面の細かいところを丁寧に削って時間をあわせてくれる。芝居を壊さずに時間を稼ぐために、場面の入れ替えや左右の変更など、すごく細かいところまでフォローしてくれるんですよね。すごいなあ、と。
今回の「オーシャンズ11」では、場面自体をカットする大きな変更は、最初の記者会見と、「エル・チョクロ」での「NEVER GIVE UP!」、そして2幕頭のアダムと蛇のダンスからテスの部屋までの3場面……かな。あ、ダイアナのリハーサルも一回飛ばしてましたね。
いずれもショーアップされたミュージカル場面なので、作品の華やかなところがだいぶ削られたなという印象がありましたが、芝居としての流れは逆にスムーズになっていたのではないでしょうか。細々と場面を入れ替えて、分断されていた場面を一つにつないだり、ダニーたちが9人の仲間を集める場面も一つ一つの場面を半分くらいにカットして芝居の骨子は残したり。本当にきれいに、細かいところまで目配りして、芝居として固めにまとめていた印象でした。
そのぶん、ショーとしての華やかさには欠けましたが、一回のみの新人公演に懸ける出演者の熱意がそのあたりを補って、芝居としての質を底上げしていたような気がします。
大劇場では、「なかなかよくできた新人公演」だなあ、と思ったのですが、東宝は「芝居版のオーシャンズ11」だね、と思いました(^ ^)。
真風くんのダニー。
大人っぽくて優しくて、すごく愛情深いダニー。テスにめろめろで、彼女の気の強さも駄目なところも、ぜんぶひっくるめて愛しているのがすごく素敵でした。
役者としての「真風涼帆」は、どちらかというと受身なヘタレ男が本領で、ダニーみたいな積極的にみんなを引っ張っていくリーダーシップのカリスマ役は苦手かな、と思っていたのですが、さすがに彼女は、もう新公レベルを超えているというか、回りのメンバーとは視ている世界も立っている場所も全然違う、というスーパースター感があったのが、役にもよくあっていたと思います。
突出した存在で、隣には誰もいないという孤独感がカリスマ性になっていたかな、と。
昔から台詞の声が大好きな真風くんですが、今回は歌も良かったです。がんばった!!今の真風くんで、「ランスロット」を観てみたいなあ。テーマソングを聴いてみたい(^ ^)。
はるこちゃん(音波)のテス。
大人っぽくて美しくて一生懸命にまっすぐ生きていで、「魅力的なテス」そのものでした。
二人のスーパースターに愛されるだけの魅力があるってすごく難しい課題だと思うのですが、テスがそういう存在でないと芝居として成立しないので、この役がはるこちゃんで良かったな、と思います。……エコプリンセスのソロは厳しかったけど(滝汗)。
はるこちゃんが綺麗な衣装をつけて立っているだけで幸せになっちゃうくらいにはファンなので、あまり冷静に評価できているとは思いませんが、はるこちゃんの丁寧な芝居が、彼女に絡む二人の男の格をあげてくれていたと思います。
一度は心を許した「元夫」に対する苛立ち交じりの冷たさが、「本当は好きなのに」的なツンデレ感ではなく、本当に怒っているんだな、と納得させてくれたのも良かった。そして、そんなに怒ったのは本当に愛していたからなのだ、と、彼女自身もわかっているのがすごい。
ダニーが歌う「あの頃のわたし」の中で、昔を思い出してそっと自分を抱きしめるところとか、愛しているからこそ許せない、許してはいけない、という気持ちと、彼の愛情そのものに対する不信感がすごく鮮明に出ていて。だからこそずっと隙を見せずにきたのに、ダニーにキスされる前の何気ない隙(油断)と、そこにつけこまれた瞬間の怒り、そして、乱れた心を抱えて立ち去る後ろ姿の可憐さ。ああ、はるこちゃんのお芝居、本当に好きです。愛があるんですよね。愛ゆえに傷つくことを怖れない強さも。
そして、CSのインタビューでもちょっと語ってくれましたが、「ベネディクトとの恋人関係」が鮮明にでていたのが、芝居を盛り上げていたと思います。大劇場と違って、観客側にも「こっちがトップコンビ」という先入観がないせいか、テスがちゃんと迷っていたのが印象的。テリーからの一方的なアプローチに応じているだけじゃなくて、ちゃんとテスもテリーが好きだよね。優しくて素敵な人だな、ダニーと違って大人で誠実な人だわ、と思っている。
今回、記者会見の場面がカットされているので「言葉と行動が一致している人」というテスの台詞はないんですが、レストランのディナーの場面とか、「僕が君を守る」と言われて安心したように微笑む場面とか、信じているんだな、と思って、切なくなりました。だからこそ、彼の裏の貌に気がついたとき、彼女の心は決定的に離れてしまう。その心理が自然で、悲しいくらい正直に見えました。
みっきぃさん(天寿光希)のベネディクト。
まず目から鱗だったのは、ベネディクトが本気でテスに恋をしていたことでしょうか。
最初のリハーサルの場面でテスを紹介したあと、まるで恋する少年のようなキラキラした目で舞台上で歌うテスをみつめて、歌を一緒に口ずさみながらニコニコしているベネディクトさん。ほとんどアイドルの出待ちをするファンの域でしたよあれは。
ベネディクトは、「愛する」ことも「愛される」ことも知らない男だと思うんですよね。冷静で冷酷で、今までの人生をそうやって生きてきた。女に不自由したこともなかっただろう。なのに!!それこそ「よりによってウブな歌手のたまご」にそんな男が落ちてしまったのが、すべての始まり。
最初の記者会見のナンバーがまるっとカットされていることもあって(後の場面で内容の説明だけ台詞でしてましたが)、生真面目な彼女らしい、芝居上の「恋敵」かつ「敵役」に徹した役づくりは非常に判りやすくて良かったと思います。
表の貌と裏の貌、というけど、お客さまに向ける顔と部下たちに見せる顔の二つは使い分けできても、テスに向ける顔という「3つめの顔」を持ってしまったことが彼の敗因。本気で恋をしていたからこそ、テスの裏切り(と彼は思った)にあってコントロールを喪い、感情に足を取られてしまうんですよね。
ベネディクトの人生は、たかが一日分の儲けを奪われても何もかわりはないんだけど、テスを喪ったことで彼の「世界」は崩壊してしまった。内面世界が崩壊したとき、現れるのは隠していたはずの「裏の貌」。お客様の前でその貌を晒してしまった以上、この後彼がどう取り繕うのか、みてみたいなと思いました(^ ^)。
キキちゃん(芹香斗亜)のラスティも最高に良かったです!すみません、ちょっと時間がないのであらためて書きたいと思いますが、とにかく、真風くんキキちゃんみっきぃさん、の3人は、本当に相性がよくてお互いを引き立てるトリオだ!と思いました。キキちゃんの組替えが、本当に残念……(T T)。
【7月1日まで、あと164日】
新公演出は田渕大輔。
本公演演出助手が田渕さんと生田さんだったのでホンの少しだけ期待していたんですが、考えてみたら去年の「愛と青春の旅だち」が生田さんだったんだから無理に決まっているじゃん>自分。ああ、いえ、田渕さんには全然不満はないです。「ファントム」新公良かったし、期待してます。単に私が生田さんのファンなだけ!
一本ものの新公は、どんな構成になるのかが楽しみの一つなんですが。
田渕さんのまとめ方って好きだなあ、とあらためて思いました。2、3のショー場面をばっっっさり切って、あとは芝居の流れを守りつつ、各場面の細かいところを丁寧に削って時間をあわせてくれる。芝居を壊さずに時間を稼ぐために、場面の入れ替えや左右の変更など、すごく細かいところまでフォローしてくれるんですよね。すごいなあ、と。
今回の「オーシャンズ11」では、場面自体をカットする大きな変更は、最初の記者会見と、「エル・チョクロ」での「NEVER GIVE UP!」、そして2幕頭のアダムと蛇のダンスからテスの部屋までの3場面……かな。あ、ダイアナのリハーサルも一回飛ばしてましたね。
いずれもショーアップされたミュージカル場面なので、作品の華やかなところがだいぶ削られたなという印象がありましたが、芝居としての流れは逆にスムーズになっていたのではないでしょうか。細々と場面を入れ替えて、分断されていた場面を一つにつないだり、ダニーたちが9人の仲間を集める場面も一つ一つの場面を半分くらいにカットして芝居の骨子は残したり。本当にきれいに、細かいところまで目配りして、芝居として固めにまとめていた印象でした。
そのぶん、ショーとしての華やかさには欠けましたが、一回のみの新人公演に懸ける出演者の熱意がそのあたりを補って、芝居としての質を底上げしていたような気がします。
大劇場では、「なかなかよくできた新人公演」だなあ、と思ったのですが、東宝は「芝居版のオーシャンズ11」だね、と思いました(^ ^)。
真風くんのダニー。
大人っぽくて優しくて、すごく愛情深いダニー。テスにめろめろで、彼女の気の強さも駄目なところも、ぜんぶひっくるめて愛しているのがすごく素敵でした。
役者としての「真風涼帆」は、どちらかというと受身なヘタレ男が本領で、ダニーみたいな積極的にみんなを引っ張っていくリーダーシップのカリスマ役は苦手かな、と思っていたのですが、さすがに彼女は、もう新公レベルを超えているというか、回りのメンバーとは視ている世界も立っている場所も全然違う、というスーパースター感があったのが、役にもよくあっていたと思います。
突出した存在で、隣には誰もいないという孤独感がカリスマ性になっていたかな、と。
昔から台詞の声が大好きな真風くんですが、今回は歌も良かったです。がんばった!!今の真風くんで、「ランスロット」を観てみたいなあ。テーマソングを聴いてみたい(^ ^)。
はるこちゃん(音波)のテス。
大人っぽくて美しくて一生懸命にまっすぐ生きていで、「魅力的なテス」そのものでした。
二人のスーパースターに愛されるだけの魅力があるってすごく難しい課題だと思うのですが、テスがそういう存在でないと芝居として成立しないので、この役がはるこちゃんで良かったな、と思います。……エコプリンセスのソロは厳しかったけど(滝汗)。
はるこちゃんが綺麗な衣装をつけて立っているだけで幸せになっちゃうくらいにはファンなので、あまり冷静に評価できているとは思いませんが、はるこちゃんの丁寧な芝居が、彼女に絡む二人の男の格をあげてくれていたと思います。
一度は心を許した「元夫」に対する苛立ち交じりの冷たさが、「本当は好きなのに」的なツンデレ感ではなく、本当に怒っているんだな、と納得させてくれたのも良かった。そして、そんなに怒ったのは本当に愛していたからなのだ、と、彼女自身もわかっているのがすごい。
ダニーが歌う「あの頃のわたし」の中で、昔を思い出してそっと自分を抱きしめるところとか、愛しているからこそ許せない、許してはいけない、という気持ちと、彼の愛情そのものに対する不信感がすごく鮮明に出ていて。だからこそずっと隙を見せずにきたのに、ダニーにキスされる前の何気ない隙(油断)と、そこにつけこまれた瞬間の怒り、そして、乱れた心を抱えて立ち去る後ろ姿の可憐さ。ああ、はるこちゃんのお芝居、本当に好きです。愛があるんですよね。愛ゆえに傷つくことを怖れない強さも。
そして、CSのインタビューでもちょっと語ってくれましたが、「ベネディクトとの恋人関係」が鮮明にでていたのが、芝居を盛り上げていたと思います。大劇場と違って、観客側にも「こっちがトップコンビ」という先入観がないせいか、テスがちゃんと迷っていたのが印象的。テリーからの一方的なアプローチに応じているだけじゃなくて、ちゃんとテスもテリーが好きだよね。優しくて素敵な人だな、ダニーと違って大人で誠実な人だわ、と思っている。
今回、記者会見の場面がカットされているので「言葉と行動が一致している人」というテスの台詞はないんですが、レストランのディナーの場面とか、「僕が君を守る」と言われて安心したように微笑む場面とか、信じているんだな、と思って、切なくなりました。だからこそ、彼の裏の貌に気がついたとき、彼女の心は決定的に離れてしまう。その心理が自然で、悲しいくらい正直に見えました。
みっきぃさん(天寿光希)のベネディクト。
まず目から鱗だったのは、ベネディクトが本気でテスに恋をしていたことでしょうか。
最初のリハーサルの場面でテスを紹介したあと、まるで恋する少年のようなキラキラした目で舞台上で歌うテスをみつめて、歌を一緒に口ずさみながらニコニコしているベネディクトさん。ほとんどアイドルの出待ちをするファンの域でしたよあれは。
ベネディクトは、「愛する」ことも「愛される」ことも知らない男だと思うんですよね。冷静で冷酷で、今までの人生をそうやって生きてきた。女に不自由したこともなかっただろう。なのに!!それこそ「よりによってウブな歌手のたまご」にそんな男が落ちてしまったのが、すべての始まり。
最初の記者会見のナンバーがまるっとカットされていることもあって(後の場面で内容の説明だけ台詞でしてましたが)、生真面目な彼女らしい、芝居上の「恋敵」かつ「敵役」に徹した役づくりは非常に判りやすくて良かったと思います。
表の貌と裏の貌、というけど、お客さまに向ける顔と部下たちに見せる顔の二つは使い分けできても、テスに向ける顔という「3つめの顔」を持ってしまったことが彼の敗因。本気で恋をしていたからこそ、テスの裏切り(と彼は思った)にあってコントロールを喪い、感情に足を取られてしまうんですよね。
ベネディクトの人生は、たかが一日分の儲けを奪われても何もかわりはないんだけど、テスを喪ったことで彼の「世界」は崩壊してしまった。内面世界が崩壊したとき、現れるのは隠していたはずの「裏の貌」。お客様の前でその貌を晒してしまった以上、この後彼がどう取り繕うのか、みてみたいなと思いました(^ ^)。
キキちゃん(芹香斗亜)のラスティも最高に良かったです!すみません、ちょっと時間がないのであらためて書きたいと思いますが、とにかく、真風くんキキちゃんみっきぃさん、の3人は、本当に相性がよくてお互いを引き立てるトリオだ!と思いました。キキちゃんの組替えが、本当に残念……(T T)。
【7月1日まで、あと164日】
オーシャンズ11【4】
2012年1月17日 宝塚(星)星組東宝公演「オーシャンズ11」について、つづき。
まずは、先日飛ばした(すみません)第7場から。
第7場 ベネディクトのオフィス
ダニーとラスティ、リヴィングストン、モロイ兄弟が踊りながら下手にはけると同時に、センターからセリ上がってくるオフィスのセット。
エル・チョクロの地上げに失敗して帰ってきたチャールズ(碧海)たちを責めるベネディクト(紅)。
SPの二人(芹香&麻央)が、「俺たちはブルーザー(汐月)までやられちまって……」みたいな言い訳をしてたけど。赤いトサカのブルーザー、ちっとも強く見えないのは私だけですか(; ;)
で。どうしても答えが出ない疑問。
ベネディクトのした「悪いこと」って、何?
ドアボーイで経験を積み、コツコツ貯めた金でつぶれた古いカジノを買って、リニューアルして成功する、って……
それって、アメリカンドリームそのものじゃないんですか?
「安く買いたたいて高い値段で売りさばく」ためには、付加価値をつける必要があります。ただ建物やなんかをキレイにするだけでは、儲けが出るほどの価値にはならない。「付加価値」っていうのは、クリエイティブなものでなくてはならないんですよ。
ベネディクトには、その才能があった。ここで語られている内容だけでは、彼自身にクリエイティブな能力があったのか、「クラシコ・イタリアーノ」のアジャーニみたいなパクリ屋なのかはわからないけど、少なくとも、ただのパクリではなく、新しい価値と認めてもらえるだけのものは作ったわけです。
法律スレスレだろうかなんだろうが、そもそも犯罪者である詐欺師のダニーたちにどうこう言われる覚えはないと思うんですが、どうなんでしょう。
ルーベンのカジノをつぶした手口も、卑怯な方法だけどあんまり犯罪的なものではなさそうだし、エル・チョクロにしても、詐欺的な手口だけど、明らかな法律違反ではないっぽい。まあ、だからといって「騙される方が悪い」で全てをすませるわけにはいかないんですけどね。
私だったら、ウッズ夫妻が譲渡を拒んだコロラドの森には芥子が生えているってことにしちゃうけどなー。それでこそ、頑なに譲渡を拒むウッズ夫妻の気持ちもわかるし、「夢を売る」っていう言葉に二重の意味を持たせることができて、テスに見せる表の貌と見せない貌の対比も生きる。
なにより、ちゃんとベネディクトが悪いことをしてくれないと、主人公が犯罪者であることの免罪符がなくて、宝塚歌劇としてどうかと思ってしまうじゃないですか……。
……麻薬を登場させるのは、世相をかんがみてマズイという判断でもあったのかなあ。それとも、アメリカからクレームでもあったとか?……うーん、小池さんだと麻薬関係にもっていくより遺伝子操作とか超能力(ジャックポットを自在に出す能力、とかね)の方面に行きそうな気がするから、そんなことになるくらいなら今のほうがマシかしら……。
この作品で一番残念なのは、11人のメンバーを一つにまとめる動機が弱いことだと思うんですよね。
敵に対する恨みや憎しみでまとまるなら判りやすいけど、そもそも、ベネディクトに対して正当な恨みがあるのはルーベンのみ。ダニーとラスティは単なる逆恨みだし、フランクが資格を没収されたのは単なる自業自得で、ベネディクトとは関係ない。バシャーも、まあ恨むのはわかるけど、出てはいけないビデオに出たりするからつけこまれるわけで、ある意味逆恨みだろうそれは。
イエンはバシャーについてきただけだし、ソールとリヴィングストンは主に好奇心。モロイ兄弟は金目当てで、ライナスは……自分探し。彼らは、もしかしたらベネディクトのことなんて知りもしないかもしれない。そんな11人。
冷静に舞台作品として鑑賞した時に、ダニー&ラスティ以外の11人の関係性が脆弱で薄いのは、作品としての盛り上がりに欠けると思うのです。
もちろん、ここは宝塚で、星組で、チームワークがばっちりで仲良しなのは当然なんですけれども。でも、こういう展開だと、群舞でのちょっとしたやり取りを小芝居として楽しむことはできても、作品としての盛り上がりにはならないんですよね。11人の誰かが危機に陥ってみんなで助ける、みたいなエピソードもないし(ダニーが囚われても危機にならない)、みんなは目的のために与えられた役割をこなしているだけで、お互いのエピソードがない。
結局、礼音くんのカリスマにすべてを預けた作品なんですよね。11人の結束も、結局は「ダニーが魅力的だから全員がついてくる」としか説明のしようがない気がする。
今の礼音くんにはそれだけの力があるとは思うし、最初からそういう話なんだと呑みこんで、「娯楽作品」と割り切って観る分には全然問題ないのですが、若干「小池さんやっちまったな」感が残るのはしかたない……の、かな。
ベニーのベネディクトは、すごい二枚目で、スターだな、と思いました。ただ、彼が「敵役」じゃなくて「スター」であることも、11人が結束する理由が見えなくなっている理由の一つなのかもしれません。
逆に、「スター」なのであれば、テスを挟んだダニーの恋仇としては、もっともっと存在感を出してほしいなと思いました。「敵役」としても「恋仇」としても、ちょっと中途半端な気がしました。
なんて、いろいろ書いてますが、札を投げながら「勝ち残るなら手段は選ばない!」とぶちあげるベニーのぶっ飛びようは大好きです。あのソロを聞いていると、ベネディクトの「手段」っていったいどんなものなの!?とワクワクしてしまうんですよね。
妙に生真面目な歌詞の内容を全てブッ飛ばして、11人の敵は殺人鬼かギャングか?と思わせてくれるベニーは、もしかしたら凄いんじゃないかもと思いました。いやー、面白いなあベニー。
そんなオフィスに、NPO「エヴァーグリーン」代表のウッズ夫妻(美稀&毬乃)が案内されてくる。
エヴァ―グリーンとベネディクトたちとの関係は、表面上は円満だけどいろいろあるらしい。
とりあえず、という感じで、「我がベネディクトホテルチェーンの不動産を担当するチャールズが来ている」と紹介するベニー。
……でも、不動産の話なんてひとっつもしてませんよね……?
チャールズの本来の業務は何なんだろう(- -;
SPのキキちゃんは、童顔丸顔を強面に見せるため(?)に、がんばってすごいモミアゲをつけてました。……うーん、ちょっと苦しい(ごめん)。麻央くんの髭の方が自然だったかな。ちゃんと強面に見えました。ただ、二人とも立ち姿があまり強そうじゃないのが残念……(T T)。少なくとも、キキちゃんは「愛と青春の旅だち」の新公はちゃんと強そうに見えたんだから、もっとがんばって!
そうそう。キキちゃんといえば、大劇場の新人公演当日の昼公演は、パンチパーマみたいな鬘を被っていて、仰天したのが印象的です。新人公演を観て、ラスティのために金髪にしたから鬘を被っていたのかと納得したのですが、東宝はどうしているんだろうか(←観れません)。
秘書のベス(優香)。小池作品の敵役チームには、よくこういう有能な美人秘書が出てきますが、優香さんのベスは佇まいといい台詞の口調といい、とても素敵です。ボスに対する恋愛感情がないところがまたクールで素敵。
同じく秘書のテーラー(大輝)。こちらは、東宝に来てから妙にボスへの執着を感じるんですが、どうなんでしょう……意識してやっているんだとしたら面白いんですが、私の思いこみかしら。
マイケルの芝居って面白いですよね。ああいう、いかにも嫌味で上から目線な存在感って、なかなか出せるものではないし、すごく好きです。いつも、ベネディクトチームの場面はずーっと見てしまってます(^ ^)。
ウッズ夫妻と揉めているところに登場するテス。咄嗟に誤魔化そうとするみきちぐのアドリブは観劇の楽しみですが、考えてみたら、なぜここでウッズが誤魔化そうとするんだろう??……あ、彼らはテスも騙していることになるからか。なるほど。
ウッズをVIPルームに押し込んで、テスと二人きりになるベネディクト。
おかしな空気を感じて問いただすテスを誤魔化して帰した彼は、テスから返された指輪のケースを置いてテーラーたちに電話をする。「すぐにサインさせるんだ」
あそこ、大劇場では、指輪のケースを机の抽斗にしまって、椅子に座って電話をかけてたんですよね。ちょっとこう……なんというか、「表の貌は抽斗にしまいました」感があって好きだったので、演出変ってしまって残念です。
第9場 金庫室
3ジュエルズ(花愛、音花、白妙)が、金庫室のセキュリティシステムを歌で説明してくれます。3人とも素敵。宙組も歌姫多いので、こういう場面があると良いんだけどなあ……。「ノバ・ボサ・ノバ」の役替りもあったし、星組の歌姫さんたちは恵まれてますよね。
そんな金庫室に、「無理やり」飛び込んでくるダイアナ(白華)。
……えーっと、さっき、エレベーターは音声認証って言ってなかったっけ……?
第10場 EL CHOCLO
11人全員そろって、顔合わせを兼ねた打ち合わせ会。
みんなの個性が良く出てて、面白い場面なんですが。……11人の結束を見せる場面はここしかないので、もうちょっと違う展開でも良かったのでは、と思ったりもしました。
まあでも、「守られるもの」としてのライナスを中心にまとまるっていうのもアリなのかな。
場面としてはすごく好きです。みんな可愛いですよね(*^ ^*)。
第11場 PARADISO
ホテルのレストランで、テスがベネディクトを待っている。ゴールドのドレスが似合っていて、夜会巻き(?)の髪もゴージャス。美しいな、という言葉がよく似合います。
そこに現れるダニー。「夫婦の会話」を交わす二人のテンポの良さは、さすがコンビの貫録。お似合いの二人。
階段上に現れたベネディクトが、そんな二人を見て血相を変えるのが、、、ちょっとやりすぎ感があって気になりました。仮にもホテルのオーナーなんだから、お客さまから見える場所で、そんな顔してほしくない。……そんなにもショックだったのか?とも思いますけどね。
そういえば、彼はダニーの顔を知っているのでしょうか?チャールズ以下の、エル・チョクロに来たメンバーは知らなかったみたいだけど。ベネディクトだけは知ってるって可能性はある、かなあ。
「JACKPOT」を歌うダニーはとっても恰好良いです。回りで踊るメンバーも活き活きとしてて素敵。バウ以来お気に入りの妃白ゆあちゃんが、キトリちゃんと並んで踊っていたりして、眼福眼福(*^ ^*)。
オフィスでの態度とレストランでの会話で、僅かながらベネディクトへの不信(疑問?)を抱き始めたテスの、迷いのデュエットダンスも好き。そして、セットを回しながらキャストの心理を同時に動かしていく演出の巧さに感心。このあたりのスピーディーな処理は、さすが小池さん、と思います。
ラスト、11人が正装で舞台前に勢ぞろいし、ずらっと並ぶ演出は圧巻。
この場面でしか着ない礼服が勿体無いけど(^ ^;)
1幕はそんなところでしょうか。
まずは新公前にここまでは書いておきたかったので、終わって良かった(^ ^)お付き合いありがとうございました。
【7月1日まで、あと166日】
まずは、先日飛ばした(すみません)第7場から。
第7場 ベネディクトのオフィス
ダニーとラスティ、リヴィングストン、モロイ兄弟が踊りながら下手にはけると同時に、センターからセリ上がってくるオフィスのセット。
エル・チョクロの地上げに失敗して帰ってきたチャールズ(碧海)たちを責めるベネディクト(紅)。
SPの二人(芹香&麻央)が、「俺たちはブルーザー(汐月)までやられちまって……」みたいな言い訳をしてたけど。赤いトサカのブルーザー、ちっとも強く見えないのは私だけですか(; ;)
で。どうしても答えが出ない疑問。
ベネディクトのした「悪いこと」って、何?
ドアボーイで経験を積み、コツコツ貯めた金でつぶれた古いカジノを買って、リニューアルして成功する、って……
それって、アメリカンドリームそのものじゃないんですか?
「安く買いたたいて高い値段で売りさばく」ためには、付加価値をつける必要があります。ただ建物やなんかをキレイにするだけでは、儲けが出るほどの価値にはならない。「付加価値」っていうのは、クリエイティブなものでなくてはならないんですよ。
ベネディクトには、その才能があった。ここで語られている内容だけでは、彼自身にクリエイティブな能力があったのか、「クラシコ・イタリアーノ」のアジャーニみたいなパクリ屋なのかはわからないけど、少なくとも、ただのパクリではなく、新しい価値と認めてもらえるだけのものは作ったわけです。
法律スレスレだろうかなんだろうが、そもそも犯罪者である詐欺師のダニーたちにどうこう言われる覚えはないと思うんですが、どうなんでしょう。
ルーベンのカジノをつぶした手口も、卑怯な方法だけどあんまり犯罪的なものではなさそうだし、エル・チョクロにしても、詐欺的な手口だけど、明らかな法律違反ではないっぽい。まあ、だからといって「騙される方が悪い」で全てをすませるわけにはいかないんですけどね。
私だったら、ウッズ夫妻が譲渡を拒んだコロラドの森には芥子が生えているってことにしちゃうけどなー。それでこそ、頑なに譲渡を拒むウッズ夫妻の気持ちもわかるし、「夢を売る」っていう言葉に二重の意味を持たせることができて、テスに見せる表の貌と見せない貌の対比も生きる。
なにより、ちゃんとベネディクトが悪いことをしてくれないと、主人公が犯罪者であることの免罪符がなくて、宝塚歌劇としてどうかと思ってしまうじゃないですか……。
……麻薬を登場させるのは、世相をかんがみてマズイという判断でもあったのかなあ。それとも、アメリカからクレームでもあったとか?……うーん、小池さんだと麻薬関係にもっていくより遺伝子操作とか超能力(ジャックポットを自在に出す能力、とかね)の方面に行きそうな気がするから、そんなことになるくらいなら今のほうがマシかしら……。
この作品で一番残念なのは、11人のメンバーを一つにまとめる動機が弱いことだと思うんですよね。
敵に対する恨みや憎しみでまとまるなら判りやすいけど、そもそも、ベネディクトに対して正当な恨みがあるのはルーベンのみ。ダニーとラスティは単なる逆恨みだし、フランクが資格を没収されたのは単なる自業自得で、ベネディクトとは関係ない。バシャーも、まあ恨むのはわかるけど、出てはいけないビデオに出たりするからつけこまれるわけで、ある意味逆恨みだろうそれは。
イエンはバシャーについてきただけだし、ソールとリヴィングストンは主に好奇心。モロイ兄弟は金目当てで、ライナスは……自分探し。彼らは、もしかしたらベネディクトのことなんて知りもしないかもしれない。そんな11人。
冷静に舞台作品として鑑賞した時に、ダニー&ラスティ以外の11人の関係性が脆弱で薄いのは、作品としての盛り上がりに欠けると思うのです。
もちろん、ここは宝塚で、星組で、チームワークがばっちりで仲良しなのは当然なんですけれども。でも、こういう展開だと、群舞でのちょっとしたやり取りを小芝居として楽しむことはできても、作品としての盛り上がりにはならないんですよね。11人の誰かが危機に陥ってみんなで助ける、みたいなエピソードもないし(ダニーが囚われても危機にならない)、みんなは目的のために与えられた役割をこなしているだけで、お互いのエピソードがない。
結局、礼音くんのカリスマにすべてを預けた作品なんですよね。11人の結束も、結局は「ダニーが魅力的だから全員がついてくる」としか説明のしようがない気がする。
今の礼音くんにはそれだけの力があるとは思うし、最初からそういう話なんだと呑みこんで、「娯楽作品」と割り切って観る分には全然問題ないのですが、若干「小池さんやっちまったな」感が残るのはしかたない……の、かな。
ベニーのベネディクトは、すごい二枚目で、スターだな、と思いました。ただ、彼が「敵役」じゃなくて「スター」であることも、11人が結束する理由が見えなくなっている理由の一つなのかもしれません。
逆に、「スター」なのであれば、テスを挟んだダニーの恋仇としては、もっともっと存在感を出してほしいなと思いました。「敵役」としても「恋仇」としても、ちょっと中途半端な気がしました。
なんて、いろいろ書いてますが、札を投げながら「勝ち残るなら手段は選ばない!」とぶちあげるベニーのぶっ飛びようは大好きです。あのソロを聞いていると、ベネディクトの「手段」っていったいどんなものなの!?とワクワクしてしまうんですよね。
妙に生真面目な歌詞の内容を全てブッ飛ばして、11人の敵は殺人鬼かギャングか?と思わせてくれるベニーは、もしかしたら凄いんじゃないかもと思いました。いやー、面白いなあベニー。
そんなオフィスに、NPO「エヴァーグリーン」代表のウッズ夫妻(美稀&毬乃)が案内されてくる。
エヴァ―グリーンとベネディクトたちとの関係は、表面上は円満だけどいろいろあるらしい。
とりあえず、という感じで、「我がベネディクトホテルチェーンの不動産を担当するチャールズが来ている」と紹介するベニー。
……でも、不動産の話なんてひとっつもしてませんよね……?
チャールズの本来の業務は何なんだろう(- -;
SPのキキちゃんは、童顔丸顔を強面に見せるため(?)に、がんばってすごいモミアゲをつけてました。……うーん、ちょっと苦しい(ごめん)。麻央くんの髭の方が自然だったかな。ちゃんと強面に見えました。ただ、二人とも立ち姿があまり強そうじゃないのが残念……(T T)。少なくとも、キキちゃんは「愛と青春の旅だち」の新公はちゃんと強そうに見えたんだから、もっとがんばって!
そうそう。キキちゃんといえば、大劇場の新人公演当日の昼公演は、パンチパーマみたいな鬘を被っていて、仰天したのが印象的です。新人公演を観て、ラスティのために金髪にしたから鬘を被っていたのかと納得したのですが、東宝はどうしているんだろうか(←観れません)。
秘書のベス(優香)。小池作品の敵役チームには、よくこういう有能な美人秘書が出てきますが、優香さんのベスは佇まいといい台詞の口調といい、とても素敵です。ボスに対する恋愛感情がないところがまたクールで素敵。
同じく秘書のテーラー(大輝)。こちらは、東宝に来てから妙にボスへの執着を感じるんですが、どうなんでしょう……意識してやっているんだとしたら面白いんですが、私の思いこみかしら。
マイケルの芝居って面白いですよね。ああいう、いかにも嫌味で上から目線な存在感って、なかなか出せるものではないし、すごく好きです。いつも、ベネディクトチームの場面はずーっと見てしまってます(^ ^)。
ウッズ夫妻と揉めているところに登場するテス。咄嗟に誤魔化そうとするみきちぐのアドリブは観劇の楽しみですが、考えてみたら、なぜここでウッズが誤魔化そうとするんだろう??……あ、彼らはテスも騙していることになるからか。なるほど。
ウッズをVIPルームに押し込んで、テスと二人きりになるベネディクト。
おかしな空気を感じて問いただすテスを誤魔化して帰した彼は、テスから返された指輪のケースを置いてテーラーたちに電話をする。「すぐにサインさせるんだ」
あそこ、大劇場では、指輪のケースを机の抽斗にしまって、椅子に座って電話をかけてたんですよね。ちょっとこう……なんというか、「表の貌は抽斗にしまいました」感があって好きだったので、演出変ってしまって残念です。
第9場 金庫室
3ジュエルズ(花愛、音花、白妙)が、金庫室のセキュリティシステムを歌で説明してくれます。3人とも素敵。宙組も歌姫多いので、こういう場面があると良いんだけどなあ……。「ノバ・ボサ・ノバ」の役替りもあったし、星組の歌姫さんたちは恵まれてますよね。
そんな金庫室に、「無理やり」飛び込んでくるダイアナ(白華)。
……えーっと、さっき、エレベーターは音声認証って言ってなかったっけ……?
第10場 EL CHOCLO
11人全員そろって、顔合わせを兼ねた打ち合わせ会。
みんなの個性が良く出てて、面白い場面なんですが。……11人の結束を見せる場面はここしかないので、もうちょっと違う展開でも良かったのでは、と思ったりもしました。
まあでも、「守られるもの」としてのライナスを中心にまとまるっていうのもアリなのかな。
場面としてはすごく好きです。みんな可愛いですよね(*^ ^*)。
第11場 PARADISO
ホテルのレストランで、テスがベネディクトを待っている。ゴールドのドレスが似合っていて、夜会巻き(?)の髪もゴージャス。美しいな、という言葉がよく似合います。
そこに現れるダニー。「夫婦の会話」を交わす二人のテンポの良さは、さすがコンビの貫録。お似合いの二人。
階段上に現れたベネディクトが、そんな二人を見て血相を変えるのが、、、ちょっとやりすぎ感があって気になりました。仮にもホテルのオーナーなんだから、お客さまから見える場所で、そんな顔してほしくない。……そんなにもショックだったのか?とも思いますけどね。
そういえば、彼はダニーの顔を知っているのでしょうか?チャールズ以下の、エル・チョクロに来たメンバーは知らなかったみたいだけど。ベネディクトだけは知ってるって可能性はある、かなあ。
「JACKPOT」を歌うダニーはとっても恰好良いです。回りで踊るメンバーも活き活きとしてて素敵。バウ以来お気に入りの妃白ゆあちゃんが、キトリちゃんと並んで踊っていたりして、眼福眼福(*^ ^*)。
オフィスでの態度とレストランでの会話で、僅かながらベネディクトへの不信(疑問?)を抱き始めたテスの、迷いのデュエットダンスも好き。そして、セットを回しながらキャストの心理を同時に動かしていく演出の巧さに感心。このあたりのスピーディーな処理は、さすが小池さん、と思います。
ラスト、11人が正装で舞台前に勢ぞろいし、ずらっと並ぶ演出は圧巻。
この場面でしか着ない礼服が勿体無いけど(^ ^;)
1幕はそんなところでしょうか。
まずは新公前にここまでは書いておきたかったので、終わって良かった(^ ^)お付き合いありがとうございました。
【7月1日まで、あと166日】
オーシャンズ11【3】
2012年1月12日 宝塚(星)星組東宝公演「オーシャンズ11」について、つづき。
ダニーとラスティによる、9人の仲間たちの勧誘劇をメインに。
第6場A ルーベン・ティシュコフ
元ラスヴェガスのホテル王ルーベン(美城れん)。自分のホテル(カジノ)をベネディクトに潰された恨みを晴らすため、仲間に入る。
豊富な資金と、ホテルのセキュリティシステムの情報を提供する。
素敵なおじさまで、やり手だったであろう過去と、いろんな恨みも呑みこんで悠然と生きている器の大きさがとても良かったです。そのわりに悪戯好きなところもちゃんと見えたし、いやー、良かったなあ。もうちょっと大物感があってもいいんじゃないかと思いますが、今の星組はやっぱり礼音くんがメインだから、ああいう立ち位置の方が自然なのかな。
ルーベン邸の虎の敷物に足をとられて(咬まれて)焦るラスティが可愛いです。あの虎は、「ME AND MY GIRL」の図書館で使われていた虎?別物?
第6場B フランク・カットン
カジノのディーラーをしていたフランク(夢乃聖夏)。
イカサマがばれてディーラー資格を取り消され、今は偽名(ラモーン・エスカランテ)で場末のカジノでディーラーをしている。
彼は別にベネディクトに恨みがあるわけではなく(資格を奪われたのは自業自得!)、一晩で1億5千万を稼ぐベネディクトにひと泡吹かせてやったらすっとするだろう、くらいのノリな気がしました。
フランクを勧誘するのはダニー。ああいう濃い芝居をするともみんが好きです。ちょっと手元があぶないところもひっくるめて素敵だと思いつつ(^ ^)。
買われたのはディーラーとしての腕。ちゃんとプロのディーラーとして通用する腕のある人が必要だから。現実に無資格である必要はない(^ ^)。ただ、まあ、無資格でもないとああいう危ない橋は渡ってくれないかもしれないけど。
しっかし、原作にもある役のはずなのに、妙に設定に無理があるのが不思議です。「新しい名前をつけてやる」とダニーに言われて、「ラモーン・エスカランテがいい」と答えているのに、結局その名前もこの事件の後は使えなくなるだろうし……なんでだろう、と思うことがたくさんある。
最初の登場がセリ上がりなのは、とても正しいと思います。小池さんさすが。あの脚の長さを堪能できて嬉しいです!フランクのナンバーで回りで踊るギャンブラーたちのダンスもすごく好き。本来なら、みっきぃさんもこういうところで踊っていたはずだよね……と思いつつ。
ともみんもすごいけど、十碧さんのスタイルもすごいなあ。夏樹さんの伸び伸びしたダンスがなんとなく好きです。礼くんのダンスも好きなんですけど、まだちょっと男くささが足りないなーとこういう場面では思います。がんばれ。
第6場C リヴィングストン・デル
有能なハッカーのリヴィングストン(美弥るりか)。
家賃滞納を誤魔化すために銀行に侵入して大家の口座に小細工したのがばれて警察に捕まりそうになったところを、FBIに化けたラスティに助けられて、そのまま仲間に加わる。
広い大劇場をたった一人で埋める。すごいことさせてもらってるし、そんな大きな期待にしっかり応えたところは素晴らしい。千秋楽まで体調に気をつけてがんばってください。
第6場D モロイ兄弟
「映像加工のプロ」だそうだけど、具体的に何をしてるのかよくわからない二人。とりあえずMacintosh持って画像編集しているらしいのが兄のバージル(如月蓮)、ビデオカメラ持って撮影してるのが弟のターク(天寿光希)。登場の最初から最後までずーーーーーっとじゃれ合っている仔犬のような二人ですが、基本的には弟の方がしっかりしている設定のような気がします。でもお兄ちゃんが大好きで、いじってもらうのを待っている。そんな感じ。……なんだそりゃ。
二人が仲間に加わる動機は、金。出資してくれるプロデューサーが見つからないから、自分たちで稼ごうという気になったらしい。ってことは、自主映画でも撮りたいのか?そうなると「画像加工」っていう特技も意味がよくわからなくなってくるんですが。
……すみません、昔ちょっとだけCG業界に関わったことがあるので、いろいろ気になってしまいます。
この二人は、小池さんが創作したキャラクターだけあって設定の破綻ぶりがすごいなあと(^ ^)。
とりあえず、ダニーは二人が可愛いから連れて行ったんだな、と思うことにしてます。っていうか、知らないおじさんについていっちゃいけません!と言いたくなるくらい精神年齢の低そうな二人なんですけど、大丈夫なんでしょうか、あんな子供が大金掴んだりして。
この場面のラストは、リヴィングストンやラスティも加わってラスヴェガスへ向かうダンス。PCを鞄にしまってしっかり踊るリヴィングストンとバージル、ビデオを肩に下げたまま苦心して踊るターク。星組さんはみんな踊れて恰好良いなあ。
第7場 ベネディクトのオフィス
ここだけちょっと飛ばします。後でゆっくり書きたいので(^ ^)。
とりあえず、一言だけ。
ベネディクトのした「悪いこと」って、何?
第8場A バシャー・ターとイエン
天才マジシャンとして大きなホテルのショーを仕切っていたのに、その座を追われて雑技団のマジック指導で糊口をしのぐバシャー(壱城あずさ)と、そのお気に入りで雑技団一のジャグラー・イエン(鶴美舞夕)。
マジックのネタばらしビデオに覆面で出た事実をばらされてマジシャン協会を追われたバシャーは、ベネディクトに対して強い恨みがあって、それでダニーたちに協力するわけですが……
おいおい、でっちあげられた訳でもないのに、人を怨むなよ!……と思うんですがどうでしょう。
しーらんの、やさぐれて荒んだ雰囲気と、その奥に透けて見える優しさ、そして、ちょっと力づくなコメディセンスがとても好きです、恰好良い!! 今回の役は本当に当たり役だと思うんですよね(*^ ^*)。熱いしーらんがクールに演じているのも、また魅力です。
そして、どいちゃんが可愛くて可愛くて、もう!!
雑技団メンバーも凄いですねえ。一輪車の娘役さんたちもみんな可愛いしうまいし、男役も、フープの二人は大劇場よりだいぶ巧くなりましたよね。いろんな動きを練習している二人組もすごいなあ(感心)。素直に感心。
ところで。
前にも書いたかもしれませんが、雑技団でマジックはやりません!!特異な身体能力によって驚かすのが彼らの仕事で、タネや仕掛けがあるマジックをやったらおかしいと思うんですけど。
っていうか、バシャーが指導してるのは、どう見ても身体能力であってマジックじゃないと思うんですが!?
第8場B ソール・ブルーム
悠々自適の年金生活を送るカリスマ詐欺師・ソール(未沙のえる)。
で、詐欺師の「年金」って何ですか?と思いつつ。
彼が仲間に加わる動機は、シンプルな好奇心……なんだろうな、たぶん。特にベネディクトに恨みがあるとかそういう感じじゃないし。好奇心と、あとは、昔馴染みが心配で……かな。
名優・未沙の花道となるにふさわしい、飄々とした良い役でした。パレードの拍手が物語るすべてを愛おしく思います。千秋楽まで、どうぞよろしくお願いします!
第8場C ライナス・コールドウェル
「偉大なるスリ」として伝説的なジミーの息子。偉大すぎる親を持ったプレッシャーと常に闘っている青年。身体は一人前なのに精神的にはまだ幼い「少年」、というちぐはぐさがあって、良かったと思います。
彼がダニーたちの仲間に入るのは、「変る」ためであり、「壁(=親)を乗り越える」ためでもあるんですよね。他のメンバーとは全く目的が違うところが面白い、というか。だからこそ、この作品全体が『ライナスの成長物語』に見えてくるわけですが。
シカゴの地下鉄。その中で「仕事」をするライナス。
軽快な音楽にのって踊る群舞は、下級生ばっかりだけど、見ごたえがあって楽しいです。ああいうヒップホップ系のダンス(振付:SHUN)って、ちょっと前まで宝塚が苦手な分野だったと思うのですが、あのくらいの学年だとしっくり馴染みますね。時代なのかなあ……すごいなあ、みんな。
礼くんが活き活き踊っていて楽しそうで嬉しい。ブルーザー役の汐月さんも髪を隠して参加していて、めっちゃ恰好良いです(*^ ^*)。
ところで。最初、ダニーとラスティの勧誘計画の中にはライナスは入っていなかったようですが、もしライナスが入らなかった場合、肝心の、ベネディクトのポケットから暗証番号の紙をスる仕事は誰がやる予定だったんでしょうね。いくら腕があってもダニーには出来ない(顔が割れている)し、他のメンバーに可能だとも思えないし。
……やっぱり、モロイ兄弟は編集能力のあるバージルだけを勧誘するつもりだったのにタークがついてきちゃったんじゃないのだろうか……?
あと、関係ないけど、「コールドウェル」は、最初の「コ」にアクセントがあるんですね。最初聞いた時はかなり違和感がありました。もう慣れましたけど。
さて。
これで11人が揃ったわけですが。
……みなさんは、それぞれ何歳に見えますか?
私は映画は観ていませんが、小池さんの脚本から推測できる本来の設定を考えると、ソールが60歳前後、ルーベンは50歳前後、ダニー・ラスティ・フランクが30代半ばくらい。バシャーは30前後、リヴィングストンとモロイ兄弟が20代半ばか後半、ライナスが20歳前後、イエンは年齢不詳、、、とか、そんな感じのはずだと思うのですが……。
実際に演じているのを見ると、ソールとルーベン以外はかなり若い感じがするんですよね。
まず、筆頭のダニーが(先日も書きましたが)テスと同世代の20代半ばくらいにしか見えない!
そうなると、同世代のはずのラスティもそのくらいということになって、その二人より明らかに年下のリヴィングストンやモロイ兄弟、ライナスあたりはどれも5歳くらいずつ若くせざるをえない。
フランクとバシャーは、設定としてはダニーやラスティより年上でもかまわないと思うし、実際ちょっと落ち着いた感じで、20代後半か30前後くらいに見えるかな。だから、この二人は違和感はないんですが、モロイ兄弟とライナスは、、、(- -;ゞ。3人とも、どうみても高校生ぐらいにしか見えない可愛らしさ全開で演じていて、それはそれでとても似合うし、観ていて楽しいんですが!
……しかし、問題は二幕。
二幕でソールのSPに化けるモロイ兄弟や、賭博協会の委員に化けるライナスが十代に見えるのって、それでいいのか??という疑問が……。
まあ、あまり理屈を考えても仕方ないし、あれはあれで良いんでしょう、たぶん(^ ^)。
とりあえず、ライナスやモロイ兄弟の無理のない可愛らしさは、とってもツボです。はい。特に、モロイ兄弟の仔犬っぷりにはやられました。……バシャーがすごく兄弟(特に弟)を可愛がってくれてるのが楽しいです。
【7月1日まで、あと171日】
ダニーとラスティによる、9人の仲間たちの勧誘劇をメインに。
第6場A ルーベン・ティシュコフ
元ラスヴェガスのホテル王ルーベン(美城れん)。自分のホテル(カジノ)をベネディクトに潰された恨みを晴らすため、仲間に入る。
豊富な資金と、ホテルのセキュリティシステムの情報を提供する。
素敵なおじさまで、やり手だったであろう過去と、いろんな恨みも呑みこんで悠然と生きている器の大きさがとても良かったです。そのわりに悪戯好きなところもちゃんと見えたし、いやー、良かったなあ。もうちょっと大物感があってもいいんじゃないかと思いますが、今の星組はやっぱり礼音くんがメインだから、ああいう立ち位置の方が自然なのかな。
ルーベン邸の虎の敷物に足をとられて(咬まれて)焦るラスティが可愛いです。あの虎は、「ME AND MY GIRL」の図書館で使われていた虎?別物?
第6場B フランク・カットン
カジノのディーラーをしていたフランク(夢乃聖夏)。
イカサマがばれてディーラー資格を取り消され、今は偽名(ラモーン・エスカランテ)で場末のカジノでディーラーをしている。
彼は別にベネディクトに恨みがあるわけではなく(資格を奪われたのは自業自得!)、一晩で1億5千万を稼ぐベネディクトにひと泡吹かせてやったらすっとするだろう、くらいのノリな気がしました。
フランクを勧誘するのはダニー。ああいう濃い芝居をするともみんが好きです。ちょっと手元があぶないところもひっくるめて素敵だと思いつつ(^ ^)。
買われたのはディーラーとしての腕。ちゃんとプロのディーラーとして通用する腕のある人が必要だから。現実に無資格である必要はない(^ ^)。ただ、まあ、無資格でもないとああいう危ない橋は渡ってくれないかもしれないけど。
しっかし、原作にもある役のはずなのに、妙に設定に無理があるのが不思議です。「新しい名前をつけてやる」とダニーに言われて、「ラモーン・エスカランテがいい」と答えているのに、結局その名前もこの事件の後は使えなくなるだろうし……なんでだろう、と思うことがたくさんある。
最初の登場がセリ上がりなのは、とても正しいと思います。小池さんさすが。あの脚の長さを堪能できて嬉しいです!フランクのナンバーで回りで踊るギャンブラーたちのダンスもすごく好き。本来なら、みっきぃさんもこういうところで踊っていたはずだよね……と思いつつ。
ともみんもすごいけど、十碧さんのスタイルもすごいなあ。夏樹さんの伸び伸びしたダンスがなんとなく好きです。礼くんのダンスも好きなんですけど、まだちょっと男くささが足りないなーとこういう場面では思います。がんばれ。
第6場C リヴィングストン・デル
有能なハッカーのリヴィングストン(美弥るりか)。
家賃滞納を誤魔化すために銀行に侵入して大家の口座に小細工したのがばれて警察に捕まりそうになったところを、FBIに化けたラスティに助けられて、そのまま仲間に加わる。
広い大劇場をたった一人で埋める。すごいことさせてもらってるし、そんな大きな期待にしっかり応えたところは素晴らしい。千秋楽まで体調に気をつけてがんばってください。
第6場D モロイ兄弟
「映像加工のプロ」だそうだけど、具体的に何をしてるのかよくわからない二人。とりあえずMacintosh持って画像編集しているらしいのが兄のバージル(如月蓮)、ビデオカメラ持って撮影してるのが弟のターク(天寿光希)。登場の最初から最後までずーーーーーっとじゃれ合っている仔犬のような二人ですが、基本的には弟の方がしっかりしている設定のような気がします。でもお兄ちゃんが大好きで、いじってもらうのを待っている。そんな感じ。……なんだそりゃ。
二人が仲間に加わる動機は、金。出資してくれるプロデューサーが見つからないから、自分たちで稼ごうという気になったらしい。ってことは、自主映画でも撮りたいのか?そうなると「画像加工」っていう特技も意味がよくわからなくなってくるんですが。
……すみません、昔ちょっとだけCG業界に関わったことがあるので、いろいろ気になってしまいます。
この二人は、小池さんが創作したキャラクターだけあって設定の破綻ぶりがすごいなあと(^ ^)。
とりあえず、ダニーは二人が可愛いから連れて行ったんだな、と思うことにしてます。っていうか、知らないおじさんについていっちゃいけません!と言いたくなるくらい精神年齢の低そうな二人なんですけど、大丈夫なんでしょうか、あんな子供が大金掴んだりして。
この場面のラストは、リヴィングストンやラスティも加わってラスヴェガスへ向かうダンス。PCを鞄にしまってしっかり踊るリヴィングストンとバージル、ビデオを肩に下げたまま苦心して踊るターク。星組さんはみんな踊れて恰好良いなあ。
第7場 ベネディクトのオフィス
ここだけちょっと飛ばします。後でゆっくり書きたいので(^ ^)。
とりあえず、一言だけ。
ベネディクトのした「悪いこと」って、何?
第8場A バシャー・ターとイエン
天才マジシャンとして大きなホテルのショーを仕切っていたのに、その座を追われて雑技団のマジック指導で糊口をしのぐバシャー(壱城あずさ)と、そのお気に入りで雑技団一のジャグラー・イエン(鶴美舞夕)。
マジックのネタばらしビデオに覆面で出た事実をばらされてマジシャン協会を追われたバシャーは、ベネディクトに対して強い恨みがあって、それでダニーたちに協力するわけですが……
おいおい、でっちあげられた訳でもないのに、人を怨むなよ!……と思うんですがどうでしょう。
しーらんの、やさぐれて荒んだ雰囲気と、その奥に透けて見える優しさ、そして、ちょっと力づくなコメディセンスがとても好きです、恰好良い!! 今回の役は本当に当たり役だと思うんですよね(*^ ^*)。熱いしーらんがクールに演じているのも、また魅力です。
そして、どいちゃんが可愛くて可愛くて、もう!!
雑技団メンバーも凄いですねえ。一輪車の娘役さんたちもみんな可愛いしうまいし、男役も、フープの二人は大劇場よりだいぶ巧くなりましたよね。いろんな動きを練習している二人組もすごいなあ(感心)。素直に感心。
ところで。
前にも書いたかもしれませんが、雑技団でマジックはやりません!!特異な身体能力によって驚かすのが彼らの仕事で、タネや仕掛けがあるマジックをやったらおかしいと思うんですけど。
っていうか、バシャーが指導してるのは、どう見ても身体能力であってマジックじゃないと思うんですが!?
第8場B ソール・ブルーム
悠々自適の年金生活を送るカリスマ詐欺師・ソール(未沙のえる)。
で、詐欺師の「年金」って何ですか?と思いつつ。
彼が仲間に加わる動機は、シンプルな好奇心……なんだろうな、たぶん。特にベネディクトに恨みがあるとかそういう感じじゃないし。好奇心と、あとは、昔馴染みが心配で……かな。
名優・未沙の花道となるにふさわしい、飄々とした良い役でした。パレードの拍手が物語るすべてを愛おしく思います。千秋楽まで、どうぞよろしくお願いします!
第8場C ライナス・コールドウェル
「偉大なるスリ」として伝説的なジミーの息子。偉大すぎる親を持ったプレッシャーと常に闘っている青年。身体は一人前なのに精神的にはまだ幼い「少年」、というちぐはぐさがあって、良かったと思います。
彼がダニーたちの仲間に入るのは、「変る」ためであり、「壁(=親)を乗り越える」ためでもあるんですよね。他のメンバーとは全く目的が違うところが面白い、というか。だからこそ、この作品全体が『ライナスの成長物語』に見えてくるわけですが。
シカゴの地下鉄。その中で「仕事」をするライナス。
軽快な音楽にのって踊る群舞は、下級生ばっかりだけど、見ごたえがあって楽しいです。ああいうヒップホップ系のダンス(振付:SHUN)って、ちょっと前まで宝塚が苦手な分野だったと思うのですが、あのくらいの学年だとしっくり馴染みますね。時代なのかなあ……すごいなあ、みんな。
礼くんが活き活き踊っていて楽しそうで嬉しい。ブルーザー役の汐月さんも髪を隠して参加していて、めっちゃ恰好良いです(*^ ^*)。
ところで。最初、ダニーとラスティの勧誘計画の中にはライナスは入っていなかったようですが、もしライナスが入らなかった場合、肝心の、ベネディクトのポケットから暗証番号の紙をスる仕事は誰がやる予定だったんでしょうね。いくら腕があってもダニーには出来ない(顔が割れている)し、他のメンバーに可能だとも思えないし。
……やっぱり、モロイ兄弟は編集能力のあるバージルだけを勧誘するつもりだったのにタークがついてきちゃったんじゃないのだろうか……?
あと、関係ないけど、「コールドウェル」は、最初の「コ」にアクセントがあるんですね。最初聞いた時はかなり違和感がありました。もう慣れましたけど。
さて。
これで11人が揃ったわけですが。
……みなさんは、それぞれ何歳に見えますか?
私は映画は観ていませんが、小池さんの脚本から推測できる本来の設定を考えると、ソールが60歳前後、ルーベンは50歳前後、ダニー・ラスティ・フランクが30代半ばくらい。バシャーは30前後、リヴィングストンとモロイ兄弟が20代半ばか後半、ライナスが20歳前後、イエンは年齢不詳、、、とか、そんな感じのはずだと思うのですが……。
実際に演じているのを見ると、ソールとルーベン以外はかなり若い感じがするんですよね。
まず、筆頭のダニーが(先日も書きましたが)テスと同世代の20代半ばくらいにしか見えない!
そうなると、同世代のはずのラスティもそのくらいということになって、その二人より明らかに年下のリヴィングストンやモロイ兄弟、ライナスあたりはどれも5歳くらいずつ若くせざるをえない。
フランクとバシャーは、設定としてはダニーやラスティより年上でもかまわないと思うし、実際ちょっと落ち着いた感じで、20代後半か30前後くらいに見えるかな。だから、この二人は違和感はないんですが、モロイ兄弟とライナスは、、、(- -;ゞ。3人とも、どうみても高校生ぐらいにしか見えない可愛らしさ全開で演じていて、それはそれでとても似合うし、観ていて楽しいんですが!
……しかし、問題は二幕。
二幕でソールのSPに化けるモロイ兄弟や、賭博協会の委員に化けるライナスが十代に見えるのって、それでいいのか??という疑問が……。
まあ、あまり理屈を考えても仕方ないし、あれはあれで良いんでしょう、たぶん(^ ^)。
とりあえず、ライナスやモロイ兄弟の無理のない可愛らしさは、とってもツボです。はい。特に、モロイ兄弟の仔犬っぷりにはやられました。……バシャーがすごく兄弟(特に弟)を可愛がってくれてるのが楽しいです。
【7月1日まで、あと171日】
オーシャンズ11【2】
2012年1月8日 宝塚(星)星組東宝公演「オーシャンズ11」について、場面ごとに。
若干ツッコミが入りますので、気になる方はご注意ください。あと、ネタばれします。すみません。
第一場 刑務所
銀橋に登場するダニー(柚希)。アメリカの刑務所って、本当にあんな漫画みたいな囚人服なんでしょうか……。胸の名札は611。こういう数字のお遊びは好きです。
第二場 FATE CITY
本舞台の幕があがると、そこはネヴァダ州ラスヴェガス。男役がずらっと並んで踊りだす。とりあえず、この場面観ただけで思いっきり気持ちがアガるんですよね。やっぱり、お正月はこういう作品がいいのかも。
第三場 PARADISO
ホテル「パラディソ」で行われる、「エデン」の記者発表。
内容は、ホテル建設(=コンセプト)と、パラディソで行われるプレイベントの発表……なんですよね、たぶん。
最初はお客様だけが盛り上がっていて、そこに秘書のテーラー(大輝)が上手から出てくるのですが、初見のときはそれがベネディクトかと思ってすごい観てました(^ ^)。いや、マイケルも恰好いいからね!(←主張)(小柄だけど)。
ベネディクトが階段上に登場してスピーチ。新ホテルのコンセプトは「eco」。外壁にソーラーパネルを使い、敷地内に森を造って……あと何だっけな。いろいろ歌ってました。
森の造営に協力する「NPO法人エヴァーグリーン」の代表が、みきちぐ(美稀)と毬乃さん。小池作品で「NPO法人」が出てきたあたりで、「だめだこりゃ」となるのは長年宝塚を観ていれば当然の反応かと思うのですが、、、
まあ、とりあえず、「森を移植する」のは残念ながらエコじゃない(違う土地の植物を導入するのは、普通は環境破壊)ので、コンセプトのかなり根本的なところが間違っていると思うのですが、ね(- -;)。
ベネディクトを取材する記者のメインは、かずなさん(千寿)とキトリ(稀鳥)。今公演、かずなさんは通し役でこそないけど、おいしいところを悉く持って行っている印象。きれいな人ですよね♪
キトリはいつも可愛いけど、今回はまた一段とまっすぐで可愛いです。そろそろ、ああいう場面で含み笑いの一つくらいできるようになったほうが良いような気もするのですが、いつまでもそのままで居てほしいような気もします。
あと印象に残るのは、スリージュエルズのお姉さまがた(花愛、音花、白妙)とマイク(礼真琴)のカルテット。ショーの進行役としてほとんどの場面に出て歌っている4人ですが、歌姫として定評のある3人はもちろん素敵なんですが、、礼くんの歌が本当に素晴らしいです(*^ ^*)。黒塗りにコーンロウ。髪型は東宝にきてちょっと変わったけど、印象は変わらないかな。黒人っぽい、パンチのある歌声が気持ちいい。
クイーン・ダイアナ(白華)は、パラディソのショーの看板スター。ラスヴェガスには、ホテルごとにショースターがいるんですね。
新ホテルの看板スターが自分ではないことと、その女(テス)がベネディクトの現在の本命らしいことを知って駆り狂っている姿がとても魅力的です。最近公演ごとに言ってますが、れみちゃん、本当に素晴らしい女優になりましたよね。うー、勿体無い。
この場面は、暇なイレヴンメンバー(鶴美、壱城、美弥、天寿)がアルバイトで出ているのですが、みんなぱりっとしたスーツが似合ってて、とても格好良いです。きらきらしたベストがドレッシーで素敵。どいちゃん&しーらん、みやるり&みっきぃがそれぞれ一緒にいることが多いんですが、どちらの組合わせも仲良さそうに喋ったりなんか肯きあったりしていて楽しいです。そして、いつの間にか相手役が入れ替わっていたりするのが面白い。
最初にみっきぃさんの相手役をしている妃白ゆあちゃんは、ベネディクトさんが階段上に登場したときに、わざわざ舞台を横切ってベネディクトに近づいていって、失神しかける……という芝居をしています。大劇場では完全に倒れていたんですが、ちょっと場を壊すので気になっていたんですよね。東宝に来て修正されて、良かったと思います。
ゆあちゃんは途中で美弥さんに取られて(?)しまい、みっきぃさんは途中から夢妃杏瑠ちゃんと組むんですが、「ランスロット」「おかしな二人」とずっと一緒だったけど組んではいなかった二人とラブラブしているのを観ると、なんだか幸せな気がします。それにしても、二人とも本当に可愛いうえに、大人っぽくてとても魅力的です(*^ ^*)。
第四場 EL CHOCLO
記者会見の場にもぐりこんでいたダニーが、昔馴染みのラスティ(涼)に連絡して、クラブ「エル・チョクロ」を訪ねる。
エル・チョクロの看板娘・ポーラ(音波)がラスティの恋人で、ラスティはその店に入り浸り。店のオーナーはポーラの祖父リカルド(英真)。その娘でポーラの母テレサ(柚美)が仕切っている。
店員はバーテン(?)のジョー(朝都)、そしてガールズがポーラ以外に6人。みんな可愛くて、黒いダルマに紅い髪の鬘。なかなか刺激的なショーです。かぶりつきで観てみたい(*^ ^*)。
この店はリカルドが騙されて作った借金のために立退きにあっている、という話の途中で、不動産屋のチャールズ(碧海)が登場。借金を返せないなら出て行けとリカルドを脅迫。その隣には、力づく担当が3人(汐月・芹香・麻央)。
彼らを排除するようポーラに頼まれて、恰好つけて肯くラスティ(^ ^)。上着を脱いではみるものの、あっさりつかまってボコられそうになったところを、ダニーに助けられる。……っていうか!「2対3ならどうだ?」とか恰好つけて聞いてるけどさ!勝ったのはテレサのおかげだよね!?ラスティはまったくの役立たず。一人を倒したのは、ポーラを人質にとられて逆上し、キキちゃんの頭に酒瓶を叩きつけたテレサですよ!
母は強し。
あんまり関係ないけど、キキちゃんのモミアゲは一見の価値があります(^ ^)。
丸顔童顔だけど、笑顔が黒いので(←誉めてます)ああいう役はそのままでも似合うと思うんですが、あえてモミアゲをつけている心意気は買いたいです。でもどうか、笑いが起きない程度にしてほしい。麻央くんのちょび髭はなんかやらしくて、よく似合ってます。これも誉めてます。念のため。
ここでおさらい。ダニーが捕まったのは「証券詐欺」。具体的に何をしたのかよくわかりませんが、彼がが喧嘩に強いのは、もともと肉体派の悪漢だったわけではなく、「刑務所に入ったら身体を鍛える以外にやることなくて」というのがちゃんと理屈にあっているんですよね。ただ、礼音くんが演じると「証券詐欺」の方が似合わない感があるのはなぜだろう。
ラスティは「奥様ポーカー教室の先生」でしたっけ(?)単なるギャンブラー(インチキもあり)で生徒を鴨にしていただけなのか、愛人クラブも掛け持ち、みたいなものだったのかよくわからないんですが。……まあ、本題には関係ないからどうでもいいんですけどね(^ ^)。
第五場 PARADISO
クイーン・ダイアナのステージリハーサル。
「レトロなマジックショー」がとてもレトロで微笑ましいです。これが売りになるラスヴェガス。素敵(^ ^)。。
演出のハロルド(真月)と振付兼ダンスリーダーのエディ(海)。クイーン・ダイアナとはテンポが合わない感が満載で、よく今まで一緒にやってきたなという気がしますが。まあ、そういう隙間を狙われたと解釈しておきましょう。
テスを連れたベネディクトが登場。
今でも自分がベネディクトの女だと信じる(信じたい)ダイアナは、自分のショーを一日「エデン」のプロモーションに使うと言われて怒り狂う。……そこははっきり言ってやれよベネディクト。曖昧にしても良いことないじゃん。と思うのですが。それだけダイアナの勢力は強いのかな、ホテルの中で。
中でもアダムとイヴの比喩に怒ったダイアナは、「林檎取ってくるわ」と言い捨てて立ち去る。可愛いなあ、現実にいたら堪らないでしょうけれども。
「私、彼女のショーの邪魔なんじゃないかしら」とベネディクトに訴えるテス。いや、邪魔に決まっているでしょうとは言わないベネディクト。このあたり、べネディクトがもっとはっきりした態度を取っていたら、その後の展開は変ったと思うんですよね。少なくとも、ダイアナがらみの部分は。
だから、どうにもこうにも、ダイアナはベネディクトの悪事の証拠を握っていたとしか思えないんですよね。それか、証拠はないけど知っていたのかも。どっちかな……?
まだテスとダニーの離婚が成立していないことを知りながら、あえて指輪を渡して告白するベネディクト。「俺を君のアダムにしてくれ」は、なかなか良い口説き文句だと思います。なのに、なにか笑えてしまうのは何故だろう……。
ベネディクトが仕事で外した後に現れるダニー。どうやってここまで入ったんでしょうか……なんて突っ込むのは意味がないか?でも一応、それなりにスターが出る劇場なんだから人がふらっと入れないようにくらいはなってるものじゃないんでしょうか。……いや、いいですけどね。
さっそく喧嘩を始める二人。「そもそもあなたは!」と、出会った経緯を歌いだすテス。
舞台の端に積み重ねられた箱から、若いころのテス(早乙女)が登場。このマジックは結構よく出きていると思います。いつ入ったのか、よほど注意していないとわからないので初見は驚きました。
「何度も家宅捜索されたけど捕まったことがない天才詐欺師」で「女に不自由したことのない」ダニーが落ちたのは、「よりによって」「ウブな女子大生」。
そこまで言うからには、テスとダニー、かなり年齢差がないとおかしくないか?
出会ったときは「まだハタチの学生だった」テス。
たとえば一回り違うとすると、そのときダニーは32歳。……まあ、一回り違わなくても良いんですけど、アラサーくらいになってないと、二十歳の学生をみて「ウブな女子大生」とは言わないような気がするんですよね。
出会ってから結婚生活がまあ数年あったとして、さらにそこからダニーの収監期間(4年)があるわけで。
物語が始まった時点でのテスの年齢は、最低でも20代半ば。ってことは、ダニーも30代の半ばから後半、、、じゃないとおかしいのでは?
でも、ダニーはテスと同世代にしか見えません!!
……あのダニーの外観と実年齢の違いが、彼の詐欺のポイントになっているのかも(わりと真顔)。
この場面、二人の関係や今の気持ちを見せるのにはすごく良くできた場面だと思うんですが、、、歌詞の内容と二人の芝居が今一つあっていないのが気になりました。
小池さん、ちょっと手抜きじゃない?(T T)。
ダニーが去ったあとにテスが歌う歌がとても好きです。
アダムとイヴは、楽園を出た後にどう生きたのか、
憎みあったのか、いたわり合ったのか、愛は深まったのか。
人は知恵を得て、幸せになったのか、不幸になったのか。
……聖書の元々の教えとしては、「不幸になった」……んでしょうけれども。
アダムとイヴは、後悔したまま残りの人生を過ごしたのか、
それとも、与えられた運命の中で、精一杯愛しあったのか。
人は愛を得て、幸せになったのか、不幸になったのか。
幸せになった、と、信じたいから。
蛇に林檎を与えられるまでは、アダムとイヴは「愛」を知らなかったはずだから。
思いのほか長くなりそうなので、いったん切ります。
【7月1日まで、あと175日】
若干ツッコミが入りますので、気になる方はご注意ください。あと、ネタばれします。すみません。
第一場 刑務所
銀橋に登場するダニー(柚希)。アメリカの刑務所って、本当にあんな漫画みたいな囚人服なんでしょうか……。胸の名札は611。こういう数字のお遊びは好きです。
第二場 FATE CITY
本舞台の幕があがると、そこはネヴァダ州ラスヴェガス。男役がずらっと並んで踊りだす。とりあえず、この場面観ただけで思いっきり気持ちがアガるんですよね。やっぱり、お正月はこういう作品がいいのかも。
第三場 PARADISO
ホテル「パラディソ」で行われる、「エデン」の記者発表。
内容は、ホテル建設(=コンセプト)と、パラディソで行われるプレイベントの発表……なんですよね、たぶん。
最初はお客様だけが盛り上がっていて、そこに秘書のテーラー(大輝)が上手から出てくるのですが、初見のときはそれがベネディクトかと思ってすごい観てました(^ ^)。いや、マイケルも恰好いいからね!(←主張)(小柄だけど)。
ベネディクトが階段上に登場してスピーチ。新ホテルのコンセプトは「eco」。外壁にソーラーパネルを使い、敷地内に森を造って……あと何だっけな。いろいろ歌ってました。
森の造営に協力する「NPO法人エヴァーグリーン」の代表が、みきちぐ(美稀)と毬乃さん。小池作品で「NPO法人」が出てきたあたりで、「だめだこりゃ」となるのは長年宝塚を観ていれば当然の反応かと思うのですが、、、
まあ、とりあえず、「森を移植する」のは残念ながらエコじゃない(違う土地の植物を導入するのは、普通は環境破壊)ので、コンセプトのかなり根本的なところが間違っていると思うのですが、ね(- -;)。
ベネディクトを取材する記者のメインは、かずなさん(千寿)とキトリ(稀鳥)。今公演、かずなさんは通し役でこそないけど、おいしいところを悉く持って行っている印象。きれいな人ですよね♪
キトリはいつも可愛いけど、今回はまた一段とまっすぐで可愛いです。そろそろ、ああいう場面で含み笑いの一つくらいできるようになったほうが良いような気もするのですが、いつまでもそのままで居てほしいような気もします。
あと印象に残るのは、スリージュエルズのお姉さまがた(花愛、音花、白妙)とマイク(礼真琴)のカルテット。ショーの進行役としてほとんどの場面に出て歌っている4人ですが、歌姫として定評のある3人はもちろん素敵なんですが、、礼くんの歌が本当に素晴らしいです(*^ ^*)。黒塗りにコーンロウ。髪型は東宝にきてちょっと変わったけど、印象は変わらないかな。黒人っぽい、パンチのある歌声が気持ちいい。
クイーン・ダイアナ(白華)は、パラディソのショーの看板スター。ラスヴェガスには、ホテルごとにショースターがいるんですね。
新ホテルの看板スターが自分ではないことと、その女(テス)がベネディクトの現在の本命らしいことを知って駆り狂っている姿がとても魅力的です。最近公演ごとに言ってますが、れみちゃん、本当に素晴らしい女優になりましたよね。うー、勿体無い。
この場面は、暇なイレヴンメンバー(鶴美、壱城、美弥、天寿)がアルバイトで出ているのですが、みんなぱりっとしたスーツが似合ってて、とても格好良いです。きらきらしたベストがドレッシーで素敵。どいちゃん&しーらん、みやるり&みっきぃがそれぞれ一緒にいることが多いんですが、どちらの組合わせも仲良さそうに喋ったりなんか肯きあったりしていて楽しいです。そして、いつの間にか相手役が入れ替わっていたりするのが面白い。
最初にみっきぃさんの相手役をしている妃白ゆあちゃんは、ベネディクトさんが階段上に登場したときに、わざわざ舞台を横切ってベネディクトに近づいていって、失神しかける……という芝居をしています。大劇場では完全に倒れていたんですが、ちょっと場を壊すので気になっていたんですよね。東宝に来て修正されて、良かったと思います。
ゆあちゃんは途中で美弥さんに取られて(?)しまい、みっきぃさんは途中から夢妃杏瑠ちゃんと組むんですが、「ランスロット」「おかしな二人」とずっと一緒だったけど組んではいなかった二人とラブラブしているのを観ると、なんだか幸せな気がします。それにしても、二人とも本当に可愛いうえに、大人っぽくてとても魅力的です(*^ ^*)。
第四場 EL CHOCLO
記者会見の場にもぐりこんでいたダニーが、昔馴染みのラスティ(涼)に連絡して、クラブ「エル・チョクロ」を訪ねる。
エル・チョクロの看板娘・ポーラ(音波)がラスティの恋人で、ラスティはその店に入り浸り。店のオーナーはポーラの祖父リカルド(英真)。その娘でポーラの母テレサ(柚美)が仕切っている。
店員はバーテン(?)のジョー(朝都)、そしてガールズがポーラ以外に6人。みんな可愛くて、黒いダルマに紅い髪の鬘。なかなか刺激的なショーです。かぶりつきで観てみたい(*^ ^*)。
この店はリカルドが騙されて作った借金のために立退きにあっている、という話の途中で、不動産屋のチャールズ(碧海)が登場。借金を返せないなら出て行けとリカルドを脅迫。その隣には、力づく担当が3人(汐月・芹香・麻央)。
彼らを排除するようポーラに頼まれて、恰好つけて肯くラスティ(^ ^)。上着を脱いではみるものの、あっさりつかまってボコられそうになったところを、ダニーに助けられる。……っていうか!「2対3ならどうだ?」とか恰好つけて聞いてるけどさ!勝ったのはテレサのおかげだよね!?ラスティはまったくの役立たず。一人を倒したのは、ポーラを人質にとられて逆上し、キキちゃんの頭に酒瓶を叩きつけたテレサですよ!
母は強し。
あんまり関係ないけど、キキちゃんのモミアゲは一見の価値があります(^ ^)。
丸顔童顔だけど、笑顔が黒いので(←誉めてます)ああいう役はそのままでも似合うと思うんですが、あえてモミアゲをつけている心意気は買いたいです。でもどうか、笑いが起きない程度にしてほしい。麻央くんのちょび髭はなんかやらしくて、よく似合ってます。これも誉めてます。念のため。
ここでおさらい。ダニーが捕まったのは「証券詐欺」。具体的に何をしたのかよくわかりませんが、彼がが喧嘩に強いのは、もともと肉体派の悪漢だったわけではなく、「刑務所に入ったら身体を鍛える以外にやることなくて」というのがちゃんと理屈にあっているんですよね。ただ、礼音くんが演じると「証券詐欺」の方が似合わない感があるのはなぜだろう。
ラスティは「奥様ポーカー教室の先生」でしたっけ(?)単なるギャンブラー(インチキもあり)で生徒を鴨にしていただけなのか、愛人クラブも掛け持ち、みたいなものだったのかよくわからないんですが。……まあ、本題には関係ないからどうでもいいんですけどね(^ ^)。
第五場 PARADISO
クイーン・ダイアナのステージリハーサル。
「レトロなマジックショー」がとてもレトロで微笑ましいです。これが売りになるラスヴェガス。素敵(^ ^)。。
演出のハロルド(真月)と振付兼ダンスリーダーのエディ(海)。クイーン・ダイアナとはテンポが合わない感が満載で、よく今まで一緒にやってきたなという気がしますが。まあ、そういう隙間を狙われたと解釈しておきましょう。
テスを連れたベネディクトが登場。
今でも自分がベネディクトの女だと信じる(信じたい)ダイアナは、自分のショーを一日「エデン」のプロモーションに使うと言われて怒り狂う。……そこははっきり言ってやれよベネディクト。曖昧にしても良いことないじゃん。と思うのですが。それだけダイアナの勢力は強いのかな、ホテルの中で。
中でもアダムとイヴの比喩に怒ったダイアナは、「林檎取ってくるわ」と言い捨てて立ち去る。可愛いなあ、現実にいたら堪らないでしょうけれども。
「私、彼女のショーの邪魔なんじゃないかしら」とベネディクトに訴えるテス。いや、邪魔に決まっているでしょうとは言わないベネディクト。このあたり、べネディクトがもっとはっきりした態度を取っていたら、その後の展開は変ったと思うんですよね。少なくとも、ダイアナがらみの部分は。
だから、どうにもこうにも、ダイアナはベネディクトの悪事の証拠を握っていたとしか思えないんですよね。それか、証拠はないけど知っていたのかも。どっちかな……?
まだテスとダニーの離婚が成立していないことを知りながら、あえて指輪を渡して告白するベネディクト。「俺を君のアダムにしてくれ」は、なかなか良い口説き文句だと思います。なのに、なにか笑えてしまうのは何故だろう……。
ベネディクトが仕事で外した後に現れるダニー。どうやってここまで入ったんでしょうか……なんて突っ込むのは意味がないか?でも一応、それなりにスターが出る劇場なんだから人がふらっと入れないようにくらいはなってるものじゃないんでしょうか。……いや、いいですけどね。
さっそく喧嘩を始める二人。「そもそもあなたは!」と、出会った経緯を歌いだすテス。
舞台の端に積み重ねられた箱から、若いころのテス(早乙女)が登場。このマジックは結構よく出きていると思います。いつ入ったのか、よほど注意していないとわからないので初見は驚きました。
「何度も家宅捜索されたけど捕まったことがない天才詐欺師」で「女に不自由したことのない」ダニーが落ちたのは、「よりによって」「ウブな女子大生」。
そこまで言うからには、テスとダニー、かなり年齢差がないとおかしくないか?
出会ったときは「まだハタチの学生だった」テス。
たとえば一回り違うとすると、そのときダニーは32歳。……まあ、一回り違わなくても良いんですけど、アラサーくらいになってないと、二十歳の学生をみて「ウブな女子大生」とは言わないような気がするんですよね。
出会ってから結婚生活がまあ数年あったとして、さらにそこからダニーの収監期間(4年)があるわけで。
物語が始まった時点でのテスの年齢は、最低でも20代半ば。ってことは、ダニーも30代の半ばから後半、、、じゃないとおかしいのでは?
でも、ダニーはテスと同世代にしか見えません!!
……あのダニーの外観と実年齢の違いが、彼の詐欺のポイントになっているのかも(わりと真顔)。
この場面、二人の関係や今の気持ちを見せるのにはすごく良くできた場面だと思うんですが、、、歌詞の内容と二人の芝居が今一つあっていないのが気になりました。
小池さん、ちょっと手抜きじゃない?(T T)。
ダニーが去ったあとにテスが歌う歌がとても好きです。
アダムとイヴは、楽園を出た後にどう生きたのか、
憎みあったのか、いたわり合ったのか、愛は深まったのか。
人は知恵を得て、幸せになったのか、不幸になったのか。
……聖書の元々の教えとしては、「不幸になった」……んでしょうけれども。
アダムとイヴは、後悔したまま残りの人生を過ごしたのか、
それとも、与えられた運命の中で、精一杯愛しあったのか。
人は愛を得て、幸せになったのか、不幸になったのか。
幸せになった、と、信じたいから。
蛇に林檎を与えられるまでは、アダムとイヴは「愛」を知らなかったはずだから。
思いのほか長くなりそうなので、いったん切ります。
【7月1日まで、あと175日】
そろそろ皆さま仕事初めでしょうか(^ ^)。
今日あたりはまだ電車も空いていたので、明日かの方も多いのかな?
私は、ここ数年の不義理(毎年祐飛さんが正月から舞台に立っていたので、あまり家にいなかった)を返すべく(?)、家で寝正月の幸せにひたっておりました(^ ^)(←ちっとは手伝わんかい)(来年から居場所がないかもね)
さて。
2012年も1月から魅力的な作品が目白押しで、スケジュール調整に困っているのですが(^ ^;)、まずは初観劇ということで、星組東宝公演「オーシャンズ11」を観劇してまいりました!
ところで。
私、この作品は大劇場まで観に行ったんですが、、、こちらに書いてませんでしたね(滝汗)。他のことにかまけて忘れてました………すみませんm(_ _)m。
「オーシャンズ11」。
この上もない、痛快な娯楽活劇 そのもの、でした。
いやー、普段あまり映画とか観ない私は、あまりこういうのとは縁がないんですが(^ ^)。
感動するとかなんとか、そういうのではなくて、ただただ、楽しかったです。
たくさんの人に役がついていて、そして、それ以上にたくさんの人がいつも舞台上にいる。「カサブランカ」もそうだったなあ。……それって宝塚ではすごく重要なポイントで、それを一番わかってくれているのが小池さんだと思うんですよね。だから、小池作品は文句なく楽しいです。下級生はとにかく舞台の上に立ってなんぼだし。スターたちは、背景の下級生たちをちゃんと「背景」にして自分の芝居を立てる勉強になるし。
まあ、今回、脚本的にはだいぶ弱いところもありますが(^ ^)、、、まあ、そう毎回感動大作ばかりでも困るので、あのくらいぶっ飛んだ娯楽作品も、たまにはいいのではないか、と。
詐欺罪で投獄されたダニー・オーシャンが仮釈放で娑婆に戻ってみれば、クラブで歌っているはずの愛しい妻・テスは、メジャーデビューを目指してラスベガスのホテル王・ベネディクトと良い仲になっていた……
親友のラスティ(涼)と組んで、汚い手を使ってのしあがったホテル王の鼻を明かしてやろうとするダニー。それぞれに特殊能力を持つ9人の仲間を勧誘して、鉄壁の金庫室に挑む。
ダニーと仲間たちの運命は?そして彼らは、ベネディクトに絡め取られたテスを救えるのか?
この話のポイントは、ダニーが狙ったのはホテル王ベネディクト(紅)の失脚ではなく、ただ、彼の鼻をあかしてやりたかっただけ、というところだと思います。
奪うのは1日分の儲け、それだけ。人を殺すどころか、傷つけるのもNG。……まあ、実際には鉄壁を誇る金庫室の安全性神話が崩れたり、高級ホテルとしての信用を喪ったりと色々いろいろあるかもしれませんが、それはベネディクトの経営手腕でフォローできることのはずで。畢竟、このままベネディクトが失脚したとしても、それは単なる自滅であって、ダニーの仕業だとはいえないようになっているわけです。
展開は勧善懲悪に徹していながら、最後に敵役に救いを残すあたり、宝塚の、それも新春作品にふさわしい配慮だなと思いました。ダニー側に肩入れしている観客は気持ちよ~くラストの大団円を楽しむことができて、ベネディクト側に肩入れしている観客も、ダニーにはちょっとやられちゃったけど、ご贔屓はちゃんと立ち直って、次の日からちゃんと稼いでるだろう、と思えるわけですから。
細かいところにいろんな配慮がしてあって、誰にも不快感が残らないよう、スタッフサイドでできるフォローは全部してあるのが凄いな、と。それでも不快に思う人はいるかもしれませんが、最小限になっていると言っていいと思う。うん、小池さんってすごいなあ(感心)。これで脚本の辻褄がもうちょっとあっていれば、、、(コホン)
ダニー・オーシャンの礼音くんは、若いエネルギーに溢れた色悪っぷりがなかなかにセクシー。宙組から連続のスーツ祭りでしたが、、、いやー、時代も国も(スーツの型も)違うので比べても意味がないんですが、スーツの着こなしにも組カラーってあるんだなー、とは思いました。
テスのねねちゃんは、とにかく抜群のスタイルを誇示する衣装の連続で、眼の保養でした。フィナーレのデュエットダンスはすごい!!あんなの初めて観たわ!(興奮)。大人っぽいセクシーさと、キャンキャンしたガキっぽさが矛盾なく両立していて、可愛いなあ。
ラスティのすずみん。「めぐり会いはふたたび」に続くクリーンヒット。春のバウ主演に向けて、着実に足場を固めている気がします。メンバーを集めるのもほとんどラスティで、ダニーが勧誘するのはライナスだけだし(^ ^)、良い役をおいしくいただいている印象。この役がすずみんで良かったです。はるこちゃんとのカップルが続いてますが、すずみんの「お兄さん」っぽさと、はるこちゃんのロリータな色気がちょうどよくかみあって、お似合いの二人でした(*^ ^*)。
フランクのともみん。とりあえず、ともみんをセリ上がりさせたかった小池さんの気持ちはよくわかります。足、ながっ!!
大劇場ではちょっとキャラ立ちが足りない気がしましたが、東宝に来てよくなったような。何が、って説明できないけど、立ち姿に色気が出てきて、ちょっとした台詞の間や、オーバーアクションがナチュラルに臭くなってきたような(説明が難しい)。
ベネディクトのベニー。オールバックにシケ一本、というビジュアルがもうすでに(^ ^)。肌の色を濃くしているのは、何かこだわりがあるんでしょうか。新公は普通だったので、元々の規定(人種が、とか)ではないと思うんだけどな。ベニーの黒塗り化粧はちょっといやらしく(≠ 色っぽく)なりやすいので、前半のベネディクト像に若干の違和感を感じました。まあでも、後半はしっくりくるから良いのかな。
ルーベンの美城さん。こういう人が一人いると安心しますね。ホッとする。大劇場とは若干芝居の空気が変わったような気がしますが、脚本変ったのでしょうか?えっと、何が違うのかな……ルーベン側が、割と最初から積極的になったような気がしました。大劇場ではもっと醒めていて、面倒くさそうに対応していたような。気のせいかもしれませんが、2幕以降でかなり積極的になるのが微妙に違和感だったような気がするんですが、それを感じなかったんです。
ダイアナのれみちゃん(白華)。いやもう、女王様御馳走様、大好きです。小池さんありがとう!
リヴィングストンのみやるり。たった一人でまるっと一曲舞台を埋めたのはすごいなあ!!感心しました。同時に、小池さんの度胸にも。登場場面以外はあんまり大したしどころはないんですが……鑑定書のくだりくらいかな?ルーベンさんとマイク(not礼真琴)を押し付け合っているのがなんとなく微笑ましい。
バシャー役のしーらん(壱城)と、イエン役のどいちゃん(鶴美)。「天才マジシャン」というあやしげな肩書きのしーらんは、身のこなしがきれいなので雑技団の指導をしていること自体は不思議じゃないんですが、、、なぜマジシャンが雑技団?という疑問は残りました。イエンさんは嵌り役。小池さんってどいちゃんが大好きなんだろうなと思ってしまいます。
バージル・モロイのれんた(如月)&タークのみっきぃさん(天寿)。いやはや。なんだかずーっとじゃれあっている二人。大劇場のときより仲良しぶりに磨きがかかって、可愛いです。悪戯っ子の笑顔が眩しい。
しかーし!「映像加工の天才」っていうけど、具体的にはどんな能力なのかよくわからないんですけど。そもそも何で二人なんだ?モデリングとレンダリングで二人とか、映像と音楽とか、、、ならわかるんですが、ターク(天寿)は動画を撮影してるだけですよねー?しかも、隠し撮りとかじゃない、特殊レンズでもない、ふつーの機材で。たぶん、撮影がタークで加工(編集)がバージルっていう役割分担なんでしょうけど、今回のミッションにおける「映像」関連の仕事は、ありものの映像を加工してリピートさせてるだけでしょう?仲間に入れるのはバージル(如月)だけでいいと思うんだけどな。
あ、バージル一人のつもりで迎えにいったら、弟もついてきちゃったのか?だから「オーシャンズ10」じゃなくて「11」になっちゃったのか……?
あああ、脚本に突っ込むのは後にしようと思っていたのに(^ ^;。あ、でも、ファンとしては、みっきぃさんが金庫を襲うにもテスを助けるにも全く何の役に立ってないのが……ある意味萌えです。仕事ないのに妙に偉そうなあたりが(←だめだこりゃ)。ダニーが誘うつもりだったのはバージル一人なのに、タークが無理やり「兄ちゃんはお人よしだから心配だ!」とか言ってついてきちゃった、とか想像するとめっちゃ萌えます。(違うだろうそれは)
ライナスの真風くん。この作品の中で、目に見えて成長する(変わる)のはテスとライナスだけなんですよね。そういう意味で、子役的な重要ポジにいるキャラクターなんですが……真風くんってあんまり子役的な役は似合わないと思うんですよ。悪くは無いんですが、なんというか、勿体無い気がしました。見るからにおっとり素直なヘタレイケメンは、ああいう後ろ向きな不良少年の拗ねた魅力が出しにくいし、一つの作品の中で成長する(変わる)のもあまり得意じゃない感じ。
あ、でも、きゅうり野郎はぴったりでした。ああいう情けなさはすごく似合ってる。大好き。
ポーラのはるこちゃん。可愛い!!本当に可愛いです。嵌り役!
そして最後に、ソールのマヤさん(未沙)。文句無しです。パレードでの大きな拍手がいろいろ物語っていると思う。千秋楽までよろしくお願いいたします。
最後に、アドリブのメモを。
ベネディクトのオフィスでのウッズ氏(美稀)。ラジオ体操みたいな仕草をしつつ、「久しぶりの仕事でなまっているから体操しているんだ」……だったかな?
あ、ウッズ夫妻といえば、特別室に幽閉されたウッズ夫妻とリカルド(英真)をダニーが助けにきたとき、3人でポーカーやってました。セットが開くまでの間がもつし、リカルドのキャラも出て、良い演出変更だと思います。ただ、「幽閉」の緊迫感は完全に失せましたけどね(^ ^)
ソールの演技指導は、「アモーレ、アモーレ・ミオ」だったかな。ライナスがやり直しになってました。最初の「アモーレ」で声がひっくり返ったけど、後半は力づくでまとめてた。と、ライナスレポで終わります。
ところで。CSの「ぽっぷあっぷ」星組編を視ながら思ったんですが。
君たち、シルク・ド・ソレイユはマジックじゃないよ!!
なんか、マジックショーとサーカスがごっちゃになってるみたいでしたけど、大丈夫なのでしょうか……?ああ、いや、バシャーも肩書きは「天才マジシャン」なのに現職は「雑技団の指導」だったりなところをみると、そういう世界観(サーカス=マジック)なんでしょうか。
……れんたのシルクハットから鳩を出すのはすごい似合いそう(^ ^)。
そして、れんたの「兄弟でがんばろうね」的なコメントのすぐ次にばっさりとそれを否定(っつーか、無視)してのけたみっきぃさんは、ホントに……(黙)。
89期の3人は、本当にツーカーな感じでいいですよね!
組替えに関する会話は、やっぱり切ないなあ。でも月組も良い組だから!(←たぶん)安心して来てくださいね。って、まだだいぶ先ですが。東宝とバウと、、、どうぞよろしくお願いいたします。
【7月1日まで、あと179日】
今日あたりはまだ電車も空いていたので、明日かの方も多いのかな?
私は、ここ数年の不義理(毎年祐飛さんが正月から舞台に立っていたので、あまり家にいなかった)を返すべく(?)、家で寝正月の幸せにひたっておりました(^ ^)(←ちっとは手伝わんかい)(来年から居場所がないかもね)
さて。
2012年も1月から魅力的な作品が目白押しで、スケジュール調整に困っているのですが(^ ^;)、まずは初観劇ということで、星組東宝公演「オーシャンズ11」を観劇してまいりました!
ところで。
私、この作品は大劇場まで観に行ったんですが、、、こちらに書いてませんでしたね(滝汗)。他のことにかまけて忘れてました………すみませんm(_ _)m。
「オーシャンズ11」。
この上もない、痛快な娯楽活劇 そのもの、でした。
いやー、普段あまり映画とか観ない私は、あまりこういうのとは縁がないんですが(^ ^)。
感動するとかなんとか、そういうのではなくて、ただただ、楽しかったです。
たくさんの人に役がついていて、そして、それ以上にたくさんの人がいつも舞台上にいる。「カサブランカ」もそうだったなあ。……それって宝塚ではすごく重要なポイントで、それを一番わかってくれているのが小池さんだと思うんですよね。だから、小池作品は文句なく楽しいです。下級生はとにかく舞台の上に立ってなんぼだし。スターたちは、背景の下級生たちをちゃんと「背景」にして自分の芝居を立てる勉強になるし。
まあ、今回、脚本的にはだいぶ弱いところもありますが(^ ^)、、、まあ、そう毎回感動大作ばかりでも困るので、あのくらいぶっ飛んだ娯楽作品も、たまにはいいのではないか、と。
詐欺罪で投獄されたダニー・オーシャンが仮釈放で娑婆に戻ってみれば、クラブで歌っているはずの愛しい妻・テスは、メジャーデビューを目指してラスベガスのホテル王・ベネディクトと良い仲になっていた……
親友のラスティ(涼)と組んで、汚い手を使ってのしあがったホテル王の鼻を明かしてやろうとするダニー。それぞれに特殊能力を持つ9人の仲間を勧誘して、鉄壁の金庫室に挑む。
ダニーと仲間たちの運命は?そして彼らは、ベネディクトに絡め取られたテスを救えるのか?
この話のポイントは、ダニーが狙ったのはホテル王ベネディクト(紅)の失脚ではなく、ただ、彼の鼻をあかしてやりたかっただけ、というところだと思います。
奪うのは1日分の儲け、それだけ。人を殺すどころか、傷つけるのもNG。……まあ、実際には鉄壁を誇る金庫室の安全性神話が崩れたり、高級ホテルとしての信用を喪ったりと色々いろいろあるかもしれませんが、それはベネディクトの経営手腕でフォローできることのはずで。畢竟、このままベネディクトが失脚したとしても、それは単なる自滅であって、ダニーの仕業だとはいえないようになっているわけです。
展開は勧善懲悪に徹していながら、最後に敵役に救いを残すあたり、宝塚の、それも新春作品にふさわしい配慮だなと思いました。ダニー側に肩入れしている観客は気持ちよ~くラストの大団円を楽しむことができて、ベネディクト側に肩入れしている観客も、ダニーにはちょっとやられちゃったけど、ご贔屓はちゃんと立ち直って、次の日からちゃんと稼いでるだろう、と思えるわけですから。
細かいところにいろんな配慮がしてあって、誰にも不快感が残らないよう、スタッフサイドでできるフォローは全部してあるのが凄いな、と。それでも不快に思う人はいるかもしれませんが、最小限になっていると言っていいと思う。うん、小池さんってすごいなあ(感心)。これで脚本の辻褄がもうちょっとあっていれば、、、(コホン)
ダニー・オーシャンの礼音くんは、若いエネルギーに溢れた色悪っぷりがなかなかにセクシー。宙組から連続のスーツ祭りでしたが、、、いやー、時代も国も(スーツの型も)違うので比べても意味がないんですが、スーツの着こなしにも組カラーってあるんだなー、とは思いました。
テスのねねちゃんは、とにかく抜群のスタイルを誇示する衣装の連続で、眼の保養でした。フィナーレのデュエットダンスはすごい!!あんなの初めて観たわ!(興奮)。大人っぽいセクシーさと、キャンキャンしたガキっぽさが矛盾なく両立していて、可愛いなあ。
ラスティのすずみん。「めぐり会いはふたたび」に続くクリーンヒット。春のバウ主演に向けて、着実に足場を固めている気がします。メンバーを集めるのもほとんどラスティで、ダニーが勧誘するのはライナスだけだし(^ ^)、良い役をおいしくいただいている印象。この役がすずみんで良かったです。はるこちゃんとのカップルが続いてますが、すずみんの「お兄さん」っぽさと、はるこちゃんのロリータな色気がちょうどよくかみあって、お似合いの二人でした(*^ ^*)。
フランクのともみん。とりあえず、ともみんをセリ上がりさせたかった小池さんの気持ちはよくわかります。足、ながっ!!
大劇場ではちょっとキャラ立ちが足りない気がしましたが、東宝に来てよくなったような。何が、って説明できないけど、立ち姿に色気が出てきて、ちょっとした台詞の間や、オーバーアクションがナチュラルに臭くなってきたような(説明が難しい)。
ベネディクトのベニー。オールバックにシケ一本、というビジュアルがもうすでに(^ ^)。肌の色を濃くしているのは、何かこだわりがあるんでしょうか。新公は普通だったので、元々の規定(人種が、とか)ではないと思うんだけどな。ベニーの黒塗り化粧はちょっといやらしく(≠ 色っぽく)なりやすいので、前半のベネディクト像に若干の違和感を感じました。まあでも、後半はしっくりくるから良いのかな。
ルーベンの美城さん。こういう人が一人いると安心しますね。ホッとする。大劇場とは若干芝居の空気が変わったような気がしますが、脚本変ったのでしょうか?えっと、何が違うのかな……ルーベン側が、割と最初から積極的になったような気がしました。大劇場ではもっと醒めていて、面倒くさそうに対応していたような。気のせいかもしれませんが、2幕以降でかなり積極的になるのが微妙に違和感だったような気がするんですが、それを感じなかったんです。
ダイアナのれみちゃん(白華)。いやもう、女王様御馳走様、大好きです。小池さんありがとう!
リヴィングストンのみやるり。たった一人でまるっと一曲舞台を埋めたのはすごいなあ!!感心しました。同時に、小池さんの度胸にも。登場場面以外はあんまり大したしどころはないんですが……鑑定書のくだりくらいかな?ルーベンさんとマイク(not礼真琴)を押し付け合っているのがなんとなく微笑ましい。
バシャー役のしーらん(壱城)と、イエン役のどいちゃん(鶴美)。「天才マジシャン」というあやしげな肩書きのしーらんは、身のこなしがきれいなので雑技団の指導をしていること自体は不思議じゃないんですが、、、なぜマジシャンが雑技団?という疑問は残りました。イエンさんは嵌り役。小池さんってどいちゃんが大好きなんだろうなと思ってしまいます。
バージル・モロイのれんた(如月)&タークのみっきぃさん(天寿)。いやはや。なんだかずーっとじゃれあっている二人。大劇場のときより仲良しぶりに磨きがかかって、可愛いです。悪戯っ子の笑顔が眩しい。
しかーし!「映像加工の天才」っていうけど、具体的にはどんな能力なのかよくわからないんですけど。そもそも何で二人なんだ?モデリングとレンダリングで二人とか、映像と音楽とか、、、ならわかるんですが、ターク(天寿)は動画を撮影してるだけですよねー?しかも、隠し撮りとかじゃない、特殊レンズでもない、ふつーの機材で。たぶん、撮影がタークで加工(編集)がバージルっていう役割分担なんでしょうけど、今回のミッションにおける「映像」関連の仕事は、ありものの映像を加工してリピートさせてるだけでしょう?仲間に入れるのはバージル(如月)だけでいいと思うんだけどな。
あ、バージル一人のつもりで迎えにいったら、弟もついてきちゃったのか?だから「オーシャンズ10」じゃなくて「11」になっちゃったのか……?
あああ、脚本に突っ込むのは後にしようと思っていたのに(^ ^;。あ、でも、ファンとしては、みっきぃさんが金庫を襲うにもテスを助けるにも全く何の役に立ってないのが……ある意味萌えです。仕事ないのに妙に偉そうなあたりが(←だめだこりゃ)。ダニーが誘うつもりだったのはバージル一人なのに、タークが無理やり「兄ちゃんはお人よしだから心配だ!」とか言ってついてきちゃった、とか想像するとめっちゃ萌えます。(違うだろうそれは)
ライナスの真風くん。この作品の中で、目に見えて成長する(変わる)のはテスとライナスだけなんですよね。そういう意味で、子役的な重要ポジにいるキャラクターなんですが……真風くんってあんまり子役的な役は似合わないと思うんですよ。悪くは無いんですが、なんというか、勿体無い気がしました。見るからにおっとり素直なヘタレイケメンは、ああいう後ろ向きな不良少年の拗ねた魅力が出しにくいし、一つの作品の中で成長する(変わる)のもあまり得意じゃない感じ。
あ、でも、きゅうり野郎はぴったりでした。ああいう情けなさはすごく似合ってる。大好き。
ポーラのはるこちゃん。可愛い!!本当に可愛いです。嵌り役!
そして最後に、ソールのマヤさん(未沙)。文句無しです。パレードでの大きな拍手がいろいろ物語っていると思う。千秋楽までよろしくお願いいたします。
最後に、アドリブのメモを。
ベネディクトのオフィスでのウッズ氏(美稀)。ラジオ体操みたいな仕草をしつつ、「久しぶりの仕事でなまっているから体操しているんだ」……だったかな?
あ、ウッズ夫妻といえば、特別室に幽閉されたウッズ夫妻とリカルド(英真)をダニーが助けにきたとき、3人でポーカーやってました。セットが開くまでの間がもつし、リカルドのキャラも出て、良い演出変更だと思います。ただ、「幽閉」の緊迫感は完全に失せましたけどね(^ ^)
ソールの演技指導は、「アモーレ、アモーレ・ミオ」だったかな。ライナスがやり直しになってました。最初の「アモーレ」で声がひっくり返ったけど、後半は力づくでまとめてた。と、ライナスレポで終わります。
ところで。CSの「ぽっぷあっぷ」星組編を視ながら思ったんですが。
君たち、シルク・ド・ソレイユはマジックじゃないよ!!
なんか、マジックショーとサーカスがごっちゃになってるみたいでしたけど、大丈夫なのでしょうか……?ああ、いや、バシャーも肩書きは「天才マジシャン」なのに現職は「雑技団の指導」だったりなところをみると、そういう世界観(サーカス=マジック)なんでしょうか。
……れんたのシルクハットから鳩を出すのはすごい似合いそう(^ ^)。
そして、れんたの「兄弟でがんばろうね」的なコメントのすぐ次にばっさりとそれを否定(っつーか、無視)してのけたみっきぃさんは、ホントに……(黙)。
89期の3人は、本当にツーカーな感じでいいですよね!
組替えに関する会話は、やっぱり切ないなあ。でも月組も良い組だから!(←たぶん)安心して来てくださいね。って、まだだいぶ先ですが。東宝とバウと、、、どうぞよろしくお願いいたします。
【7月1日まで、あと179日】
11月24日のニュース
2011年11月24日 宝塚(星)来年以降の星組に関係するニュースがいろいろ出ましたね。
一番驚いたのは、やっぱり……
2013年4月の台湾公演。
月組が「MAHOROBA」を上演したとき、この作品を持って月組が台湾公演へ行くという噂がありましたが、あれは単なる噂だったのか、それともあの頃から話はあって、やっと実現したのか…?
アジア一の親日で知られる台湾なのに、宝塚が行ったことがないというのは意外ですよね。宝塚ファンも多いという話を聞くので、喜んでもらえたらいいな、と思います。
作品は何を持っていくんでしょうね。「MAHOROBA」と「ノバ・ボサ・ノバ」とか?……みんな死にそうだな……。
それにしても、2013年か!
礼音くん、5年目突入は確定ですね。若いっていいなあ。
そして、私はその頃どうしているんだろうか………(遠い目)(←意外と星組ファンしてたりしてね/苦笑)
そして、3月のドラマシティとバウの振り分けと、バウの一部配役も発表されました。
とりあえず、はるこちゃん(音波みのり)、バウヒロインおめでとうございます!
「めぐり会いはふたたび」以来、涼さんの相手役が続いているはるこちゃん。お二人の芝居の方向性はよく合っていると思うので、とても楽しみ。
キャストも芝居重視のメンバーで、嬉しいです。鈴木さん、お願いだから原作の良さを生かしてうまくまとめてくださいね。そこそこのホンなら、なんとかできるメンバーは揃えていただいたようですので(^ ^)。
青年館公演は花組東宝のラスト直前なので何回観られるかわかりませんが、良い作品になりますように、心から祈っています。
ドラマシティはもっと若手のダンサーを使うのかと思っていましたが、意外とスターを集めてきた印象。チケット結構厳しそうだなあ……。
2幕形式のコンサート作品って、私が観たことがあるのは優子姫(風花舞)の「LAST STEPS」、麻子さんの「SENA」、蘭トムさんの「“R”ising!! 」、園加の「Dancin’ Heroes」……くらいかなあ。体力配分の問題もあって、なかなか観客が期待するほど踊りっぱなしのショーにはならないのが常ですが、歌手カウントの上級生がいないのはちょっと心配ですね。
まあでも、細かいところはおいといて、どいちゃん(鶴美舞夕)&キトリちゃん(稀鳥まりや)が踊ってくれたらそれでいいです、私は(^ ^)。
.
一番驚いたのは、やっぱり……
2013年4月の台湾公演。
月組が「MAHOROBA」を上演したとき、この作品を持って月組が台湾公演へ行くという噂がありましたが、あれは単なる噂だったのか、それともあの頃から話はあって、やっと実現したのか…?
アジア一の親日で知られる台湾なのに、宝塚が行ったことがないというのは意外ですよね。宝塚ファンも多いという話を聞くので、喜んでもらえたらいいな、と思います。
作品は何を持っていくんでしょうね。「MAHOROBA」と「ノバ・ボサ・ノバ」とか?……みんな死にそうだな……。
それにしても、2013年か!
礼音くん、5年目突入は確定ですね。若いっていいなあ。
そして、私はその頃どうしているんだろうか………(遠い目)(←意外と星組ファンしてたりしてね/苦笑)
そして、3月のドラマシティとバウの振り分けと、バウの一部配役も発表されました。
とりあえず、はるこちゃん(音波みのり)、バウヒロインおめでとうございます!
「めぐり会いはふたたび」以来、涼さんの相手役が続いているはるこちゃん。お二人の芝居の方向性はよく合っていると思うので、とても楽しみ。
キャストも芝居重視のメンバーで、嬉しいです。鈴木さん、お願いだから原作の良さを生かしてうまくまとめてくださいね。そこそこのホンなら、なんとかできるメンバーは揃えていただいたようですので(^ ^)。
青年館公演は花組東宝のラスト直前なので何回観られるかわかりませんが、良い作品になりますように、心から祈っています。
ドラマシティはもっと若手のダンサーを使うのかと思っていましたが、意外とスターを集めてきた印象。チケット結構厳しそうだなあ……。
2幕形式のコンサート作品って、私が観たことがあるのは優子姫(風花舞)の「LAST STEPS」、麻子さんの「SENA」、蘭トムさんの「“R”ising!! 」、園加の「Dancin’ Heroes」……くらいかなあ。体力配分の問題もあって、なかなか観客が期待するほど踊りっぱなしのショーにはならないのが常ですが、歌手カウントの上級生がいないのはちょっと心配ですね。
まあでも、細かいところはおいといて、どいちゃん(鶴美舞夕)&キトリちゃん(稀鳥まりや)が踊ってくれたらそれでいいです、私は(^ ^)。
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「ランスロット」の小ネタ
2011年9月27日 宝塚(星) コメント (4)星組バウホール公演「ランスロット」。
昨日の続きを書くつもりだったのですが、ちょっとCSの「太王四神記(星組版)」に嵌ってしまって頭がまとまらないので(←いや、いつもはまとまっているのかと訊かれると弱いんですけど)、閑話休題で、いくつか小ネタを。
まずは、「アーサー王伝説」にはいくつも種本があり、「原作」と言えるようなものはないのですが、その中でみかけた面白設定などなど、です。
◆マーリン(如月蓮)とヴィヴィアン(美穂圭子)
魔法使いマーリンと湖の魔女ヴィヴィアンが恋仲であるという設定があるらしい(^ ^)。
しかも、どうやらヴィヴィアンがマーリンの弟子であるということは定説のようなので、ヴィヴィアンの魔力はマーリンから分け与えられたもののようなんですよね(モルゴースの魔力がヴィヴィアンから分け与えられたように)。
へーーー、れんたと美穂さんがねえ………(←違う)
◆モルゴース(花愛瑞穂)とモルガン(夢妃杏瑠)
私が見た本では、どちらも「アーサー(天寿光希)の異父姉」となっていたんですが、なんとなく混同されている気配もあったので、この二人の間に母子関係を設定してエピソードを整理したのは正解だったと思います。
モルゴースについては、「モルゴースとアーサーの間に産まれたのがモルドレッド(芹香斗亜)」という設定を読んで(@ @)となっていたのですが、
生田さんの脚本では、モルドレッドを誕生させるところだけ残して、アーサーとの血縁関係は無視してましたね。みっきぃさんとキキちゃんの父子関係がなくなったのはとても残念だけど、まあしかたないかな……、生田さんは、アーサー王をあくまでも『清廉潔白』にしたかったみたいだから。
ちなみに、モルゴースはガウェイン(麻央侑希)とアグラヴェイン(翔馬樹音)、ガレス(瀬稀ゆりと)、ガヘリス(蓮珠こうき)たち兄弟の母親でもあります。
本によっていろいろあるみたいですが、結構血縁関係入り組んでるんですよね……。
◆ケイ(千寿はる)
アーサーの育ての親・エクトルの息子。乳兄弟(ケイが兄)として育ち、非常に仲がいい。……生田さんは、みっきぃさんの同期の千寿さんにどうしてもケイをやってほしいと仰ったそうで、そういうリアルな仲の良さというか、信頼感がすごく感じられました。
本によっては相当な毒舌家だったりペシミストだったりする人ですが、「ランスロット」のケイは、ひたすらおとなしくて、優しくて、そして可愛かったです(はぁと)。
◆ブロスリアンドの森
フランス北西部のブルターニュにある深い森。……のことらしい。
古くから聖なる森として知られ、魔女モルガンの棲家でもあり、ランスロットを育てたヴィヴィアンの湖をも擁して、魔術師マーリンの墓もある(マーリンとヴィヴィアンが幸せに暮らした終の棲家であったらしい)、という、生田さんの脚本なみに詰め込み過ぎな森です(^ ^)。
さらに。「ランスロット」の2幕の後半、グウィネヴィアを救ったランスロットがアーサーと逢う場面のタイトルが「ブロスリアンド」なんですが……生田さん、まだ彼らは海を渡っていないはずなんだけど、いいんですかそれは?
まあ、アーサー王とランスロットの戦いは、王妃の祖国のある大陸側(フランス)への遠征になるわけで、間違ってはいないんですけどね。だったら船を探して云々って台詞をなくせばいいと思うんだけど。
それとも、「ブロスリアンド」っていうのは「聖なる森」みたいなイメージの普通名詞(?)で、あちこちにあったのでしょうか。……その方がありそうかな。エピソードも詰め込みすぎだし。
◆カムラン
2幕後半の場面タイトルは、第7場「ブロスリアンド」⇒第8場「カムランの戦い」→第9場「アヴァロン」と地名が続くのですが。
地名が出てくれば場所を特定したくなるのがオタクの性というもの(←え?)
アーサー王の最期の戦いであった「カムランの戦い」のカムランは、イングランド南西部、ブリストル湾のつけねあたりという説が有力なようです。
舞台の流れ的にはランスロットを追ったアーサーにモルドレッドは従軍しており、アーサーとランスロットの一騎討ちに横槍をいれる形になるので、やっぱりランスロットたちはブリテン島を出ていない方が自然なんですよねーーーー。
そうなると、ランスロットたちが最初に逃げ込む「ブロスリアンド」は、ブルターニュの聖なる森とは関係の無い(名前だけが共通の)、ハンプシャーあたりの広大な森をイメージしているのかもしれないなーと思ったりします。
エセックスあたりからフランスへ逃げるために海(南)へ向かう。でもドーヴァーは警備が厳しくて近づけず、海沿いの森の中を西へ向かう…のは、わかるような気がします。グウィネヴィアの祖国がヴィヴィアンの湖があるブルターニュ近辺なら、南西のプリマスなりフェイマスから船を出した方が効率的だし、キャメロットから遠いぶん、逃げ切れる確率も高いだろうし。
……結局のところ、逃げ切れなかったわけですが。
◆グウィネヴィア
この名前(Guinevere)の語源は、ウェールズ語のGwenhwyfar(グエンフイヴァル)。
ケルト語で「白い妖精」を意味するこの言葉を、生田さんはテーマ曲「Stargazer」の中で使っているんですね。
プログラムの最終頁にある歌詞を読んだときは、あまり深く考えずに流していた単語ですが……
♪遥か地平を染めるGwenhwyfar
♪キミという標を喪った僕は
♪どこへと向かえばいいのか
遥か地平を染める白い幻が「キミ=グウィネヴィア」で、それはもう喪われたものであるというイマジネーションは、とても寂しくて切ないなあ、と、あらためて思ったのでした。
◆舞台写真
今回、アーサー王の舞台写真は、なんと一人写りで三種類も出ています!
それはとってもとっても嬉しいし、心の底から「ありがとうございます!」と思っているのです。
が!!
……どーして三種類とも甲冑姿なのぉ?(T T)
私の知る限り、みっきぃさんは舞台写真が複数枚出ること自体が初めてだと思うし(←違っていたらすみません)、本当に本当に、発売されただけで夢のように嬉しいし幸せなんです!幸せなんだけど!でもどうして!?と思ってしまった。
たしかに、公演時間の大半をあの甲冑で過ごしていらっしゃいましたが、一幕最初の村人の格好でもいいし(←プログラムの稽古場写真には入ったのに……)、一幕後半から2幕の円卓会議までずっと着ている黒金の普段着もとっても似合ってたのにー。
あるいは、フィナーレ。っていうか、衣装がどうこうでなく、単純に格好良いから、フィナーレの写真がほしかったよぉーーーー(泣)。
ま、与えられれば与えられるだけ贅沢になる、って例の典型ですね。
申し訳ございません……m(_ _)m。でもでも、もう二度とないかもしれないのになぁ~(泣)。
.
昨日の続きを書くつもりだったのですが、ちょっとCSの「太王四神記(星組版)」に嵌ってしまって頭がまとまらないので(←いや、いつもはまとまっているのかと訊かれると弱いんですけど)、閑話休題で、いくつか小ネタを。
まずは、「アーサー王伝説」にはいくつも種本があり、「原作」と言えるようなものはないのですが、その中でみかけた面白設定などなど、です。
◆マーリン(如月蓮)とヴィヴィアン(美穂圭子)
魔法使いマーリンと湖の魔女ヴィヴィアンが恋仲であるという設定があるらしい(^ ^)。
しかも、どうやらヴィヴィアンがマーリンの弟子であるということは定説のようなので、ヴィヴィアンの魔力はマーリンから分け与えられたもののようなんですよね(モルゴースの魔力がヴィヴィアンから分け与えられたように)。
へーーー、れんたと美穂さんがねえ………(←違う)
◆モルゴース(花愛瑞穂)とモルガン(夢妃杏瑠)
私が見た本では、どちらも「アーサー(天寿光希)の異父姉」となっていたんですが、なんとなく混同されている気配もあったので、この二人の間に母子関係を設定してエピソードを整理したのは正解だったと思います。
モルゴースについては、「モルゴースとアーサーの間に産まれたのがモルドレッド(芹香斗亜)」という設定を読んで(@ @)となっていたのですが、
生田さんの脚本では、モルドレッドを誕生させるところだけ残して、アーサーとの血縁関係は無視してましたね。みっきぃさんとキキちゃんの父子関係がなくなったのはとても残念だけど、まあしかたないかな……、生田さんは、アーサー王をあくまでも『清廉潔白』にしたかったみたいだから。
ちなみに、モルゴースはガウェイン(麻央侑希)とアグラヴェイン(翔馬樹音)、ガレス(瀬稀ゆりと)、ガヘリス(蓮珠こうき)たち兄弟の母親でもあります。
本によっていろいろあるみたいですが、結構血縁関係入り組んでるんですよね……。
◆ケイ(千寿はる)
アーサーの育ての親・エクトルの息子。乳兄弟(ケイが兄)として育ち、非常に仲がいい。……生田さんは、みっきぃさんの同期の千寿さんにどうしてもケイをやってほしいと仰ったそうで、そういうリアルな仲の良さというか、信頼感がすごく感じられました。
本によっては相当な毒舌家だったりペシミストだったりする人ですが、「ランスロット」のケイは、ひたすらおとなしくて、優しくて、そして可愛かったです(はぁと)。
◆ブロスリアンドの森
フランス北西部のブルターニュにある深い森。……のことらしい。
古くから聖なる森として知られ、魔女モルガンの棲家でもあり、ランスロットを育てたヴィヴィアンの湖をも擁して、魔術師マーリンの墓もある(マーリンとヴィヴィアンが幸せに暮らした終の棲家であったらしい)、という、生田さんの脚本なみに詰め込み過ぎな森です(^ ^)。
さらに。「ランスロット」の2幕の後半、グウィネヴィアを救ったランスロットがアーサーと逢う場面のタイトルが「ブロスリアンド」なんですが……生田さん、まだ彼らは海を渡っていないはずなんだけど、いいんですかそれは?
まあ、アーサー王とランスロットの戦いは、王妃の祖国のある大陸側(フランス)への遠征になるわけで、間違ってはいないんですけどね。だったら船を探して云々って台詞をなくせばいいと思うんだけど。
それとも、「ブロスリアンド」っていうのは「聖なる森」みたいなイメージの普通名詞(?)で、あちこちにあったのでしょうか。……その方がありそうかな。エピソードも詰め込みすぎだし。
◆カムラン
2幕後半の場面タイトルは、第7場「ブロスリアンド」⇒第8場「カムランの戦い」→第9場「アヴァロン」と地名が続くのですが。
地名が出てくれば場所を特定したくなるのがオタクの性というもの(←え?)
アーサー王の最期の戦いであった「カムランの戦い」のカムランは、イングランド南西部、ブリストル湾のつけねあたりという説が有力なようです。
舞台の流れ的にはランスロットを追ったアーサーにモルドレッドは従軍しており、アーサーとランスロットの一騎討ちに横槍をいれる形になるので、やっぱりランスロットたちはブリテン島を出ていない方が自然なんですよねーーーー。
そうなると、ランスロットたちが最初に逃げ込む「ブロスリアンド」は、ブルターニュの聖なる森とは関係の無い(名前だけが共通の)、ハンプシャーあたりの広大な森をイメージしているのかもしれないなーと思ったりします。
エセックスあたりからフランスへ逃げるために海(南)へ向かう。でもドーヴァーは警備が厳しくて近づけず、海沿いの森の中を西へ向かう…のは、わかるような気がします。グウィネヴィアの祖国がヴィヴィアンの湖があるブルターニュ近辺なら、南西のプリマスなりフェイマスから船を出した方が効率的だし、キャメロットから遠いぶん、逃げ切れる確率も高いだろうし。
……結局のところ、逃げ切れなかったわけですが。
◆グウィネヴィア
この名前(Guinevere)の語源は、ウェールズ語のGwenhwyfar(グエンフイヴァル)。
ケルト語で「白い妖精」を意味するこの言葉を、生田さんはテーマ曲「Stargazer」の中で使っているんですね。
プログラムの最終頁にある歌詞を読んだときは、あまり深く考えずに流していた単語ですが……
♪遥か地平を染めるGwenhwyfar
♪キミという標を喪った僕は
♪どこへと向かえばいいのか
遥か地平を染める白い幻が「キミ=グウィネヴィア」で、それはもう喪われたものであるというイマジネーションは、とても寂しくて切ないなあ、と、あらためて思ったのでした。
◆舞台写真
今回、アーサー王の舞台写真は、なんと一人写りで三種類も出ています!
それはとってもとっても嬉しいし、心の底から「ありがとうございます!」と思っているのです。
が!!
……どーして三種類とも甲冑姿なのぉ?(T T)
私の知る限り、みっきぃさんは舞台写真が複数枚出ること自体が初めてだと思うし(←違っていたらすみません)、本当に本当に、発売されただけで夢のように嬉しいし幸せなんです!幸せなんだけど!でもどうして!?と思ってしまった。
たしかに、公演時間の大半をあの甲冑で過ごしていらっしゃいましたが、一幕最初の村人の格好でもいいし(←プログラムの稽古場写真には入ったのに……)、一幕後半から2幕の円卓会議までずっと着ている黒金の普段着もとっても似合ってたのにー。
あるいは、フィナーレ。っていうか、衣装がどうこうでなく、単純に格好良いから、フィナーレの写真がほしかったよぉーーーー(泣)。
ま、与えられれば与えられるだけ贅沢になる、って例の典型ですね。
申し訳ございません……m(_ _)m。でもでも、もう二度とないかもしれないのになぁ~(泣)。
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ランスロットの見た夢【5】
2011年9月26日 宝塚(星)星組バウホール公演「おかしな二人」、千秋楽おめでとうございます!
あーあ、もう一回観たかった……。轟さんと未沙さんのかけあいも楽しかったし、若い連中(^ ^)も楽しそうで、いい公演だったなあ(^ ^)。
フィナーレについては何もレポートしませんでしたが、娘役二人の歌も、轟さんの歌も、男役4人が加わってのダンスも、どれも楽しくて、可愛くて、格好良くて、大好きです。
でも、一番印象に残ったのは、マヤさんの「My Way」。本当に心に沁みました。「♪私には愛する舞台があるから」……と歌うマヤさんの横顔に、涙が溢れたのも懐かしい思い出になりつつあります。
あの舞台を生で観ることのできた幸運に感謝しつつ。
というところで、遡って「ランスロット」2幕から。
第1場 聖杯探求
聖杯の守護者ヨセフの重々しい語り。
『聖杯探求』の旅は、実際にはそれだけではなく、『円卓思想の流布』をも目的としていた、と。
長引く聖杯探求の旅に倦み、性急に成果を求める騎士たち。
自分たちに敬意を表しない民に怒り、聖杯の情報を与えない民に襲いかかる。
「これは、誰が臨んだ物語なのか」
……ヨセフの呟きを聴く者は、いない。
「ランスロットに続けー!」
騎士団長に従う、という名目で、暴力を正当化する騎士たち。
最初から『聖地奪還』を目標とし、敵地征服を目論んだ十字軍よりはマシであるにせよ、結局彼らは「キリスト教徒」であり、主君の目指した理想に関わらず、同じ行動するものなのでしょうか。
彼らの中には、異教徒(パラミデュース)もいるというのに。
めまぐるしい襲撃の場面のBGMとして流れる、単調なリズムの呪詛のような声が、とても不気味でした。
アーサー王、グウィネヴィア、モルドレッドそしてモルゴース以外は、全員がずっと走り回っていて歌う余裕はほとんどなかったと思うので、録音に効果を当てていたのかな?不思議な音でした。
襲撃を受ける村人が、男はレオデグランス(碧海りま)とマーリン(如月蓮)のみなあたり、総出でやってるな、という印象が強いですね。あとは全員騎士団員だもんなー。
碧海さんはこの後あまり出番がないのでちょっと寂しい……あとは廷吏だけですもんね。
れんたは、お髭無しの場面がここ(とフィナーレ)だけなので、かなり気合が入っていたような(^ ^)。幕間をはさんでいるせいか、しっかり化粧を直されていたような気がします。でもまたすぐにマーリンになって出てくるんですけどね!(^ ^)。
娘役も総出演……っていうか、モルガン(夢妃杏瑠)もいたのか!!(@ @)。それは気がつかなかった……(しょぼん)
上手から、下手から、村人たちを追って斬り捨てる騎士たち。
血に飢えた、いや、血に酔った、強引な行軍。
正義とは思えない行動に、「ブリテン」そのものへの不信の雲が湧き上がる。
そんな中を逃げまどう子供たち。
蒼い服を着た少年ランスロット(妃海)と、黄色いドレス姿の少女グウイネヴィア(綺咲)。
少女の右手と少年の左手はしっかりと握りあわされ、お互いを庇い合って騎士たちの足許を駆け抜けようと走り続ける。
円卓の騎士団長は、ひたすら「敵」を屠り続ける。
もはやそれが本当に「敵」なのか、無力な「民」なのかを判断することもできず、視界の隅を走り抜けるものを逃さずに刃にかけて。
不信と猜疑の雲が、彼を捕える。
血に酔った彼にはもはや目の前の子どもが何者であるのかわからない。
「ランスロット!」
涼やかな声を振りきるように、彼は自分の中の影を切り捨てる。
自分とグウィネヴィアを繋いでいた腕。細くかよわい左腕を、根元からばっさりと。
♪左手を締めつける糸を断てず
♪右手の愛 こぼれおちてゆく
グウィネヴィアの右手の愛はこぼれおち、ランスロットの左手は身体から切り離されて地に墜ちる。
血に塗れたその腕は、ランスロットの罪のあかし。グウィネヴィアの笑顔のためにしてやれることを見失った短慮が、彼をこんなところまで連れてきた。
敬愛する王と、愛する王妃。そのどちらをも護れなかった……彼には。
第2場 森の中
暗転した舞台に灯が入ると、舞台奥にモルゴース(花愛)が立ちふさがる。
手前に倒れこんだ少年には、左腕がない。
「魔女さん、、、僕、死ぬのかな」
「そう。……だが、私にはお前を生かすことができる」
「本当に、救けてくれるの…?」
魔女が嗤いを浮かべて深くうなずく。
少年は気づかない。魔女は彼を救いはしない。生かすだけ。それも、魂と引き換えに。
「………たましい…?」
「そう。……お前はその腕を斬り落とした騎士が憎くはないか?復讐したいとは思わぬのか?」
たたみかけるように問う魔女に、少年は駆り立てられる。
「僕は生きたい……強い力が、ほしい!」
ランスロットはここでも間違える。
同じ問いに、同じ答えを返す。それが間違っていることに、まだ彼は気づかない。
「よろしい。されば我が寿命から、そなたに10年を分け与えよう!」
モルゴースが宣言し、そこに新たな闇の器が生まれる。
意志と決意と、そしてランスロットと同等の力を持った強い騎士。
「そなたの名は、モルドレッド」
金褐色の巻き毛に紅い光を浴びて、残忍な笑顔を浮かべる魔女の騎士。
「必ずや、円卓を崩壊へと向かわせるのだ」
「はぁっ!」
もはや少年ランスロットの面影はなく……
そうして彼は、立ち上がる。
ブリテンの王を、その騎士団長を、滅ぼすために。
ほんの5分足らずの間にこれだけの物語を詰め込んで、
舞台は再び、ブリテンの円卓の間に戻る。
騎士たちの無事と聖杯と。両方を望んだ王は、この結末をどう切り抜けるのか。
血に狂わされた彼らの気持ちを、再びまとめあげることはできるのか?
Noblesse Oblige の名のもとに。
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あーあ、もう一回観たかった……。轟さんと未沙さんのかけあいも楽しかったし、若い連中(^ ^)も楽しそうで、いい公演だったなあ(^ ^)。
フィナーレについては何もレポートしませんでしたが、娘役二人の歌も、轟さんの歌も、男役4人が加わってのダンスも、どれも楽しくて、可愛くて、格好良くて、大好きです。
でも、一番印象に残ったのは、マヤさんの「My Way」。本当に心に沁みました。「♪私には愛する舞台があるから」……と歌うマヤさんの横顔に、涙が溢れたのも懐かしい思い出になりつつあります。
あの舞台を生で観ることのできた幸運に感謝しつつ。
というところで、遡って「ランスロット」2幕から。
第1場 聖杯探求
聖杯の守護者ヨセフの重々しい語り。
『聖杯探求』の旅は、実際にはそれだけではなく、『円卓思想の流布』をも目的としていた、と。
長引く聖杯探求の旅に倦み、性急に成果を求める騎士たち。
自分たちに敬意を表しない民に怒り、聖杯の情報を与えない民に襲いかかる。
「これは、誰が臨んだ物語なのか」
……ヨセフの呟きを聴く者は、いない。
「ランスロットに続けー!」
騎士団長に従う、という名目で、暴力を正当化する騎士たち。
最初から『聖地奪還』を目標とし、敵地征服を目論んだ十字軍よりはマシであるにせよ、結局彼らは「キリスト教徒」であり、主君の目指した理想に関わらず、同じ行動するものなのでしょうか。
彼らの中には、異教徒(パラミデュース)もいるというのに。
めまぐるしい襲撃の場面のBGMとして流れる、単調なリズムの呪詛のような声が、とても不気味でした。
アーサー王、グウィネヴィア、モルドレッドそしてモルゴース以外は、全員がずっと走り回っていて歌う余裕はほとんどなかったと思うので、録音に効果を当てていたのかな?不思議な音でした。
襲撃を受ける村人が、男はレオデグランス(碧海りま)とマーリン(如月蓮)のみなあたり、総出でやってるな、という印象が強いですね。あとは全員騎士団員だもんなー。
碧海さんはこの後あまり出番がないのでちょっと寂しい……あとは廷吏だけですもんね。
れんたは、お髭無しの場面がここ(とフィナーレ)だけなので、かなり気合が入っていたような(^ ^)。幕間をはさんでいるせいか、しっかり化粧を直されていたような気がします。でもまたすぐにマーリンになって出てくるんですけどね!(^ ^)。
娘役も総出演……っていうか、モルガン(夢妃杏瑠)もいたのか!!(@ @)。それは気がつかなかった……(しょぼん)
上手から、下手から、村人たちを追って斬り捨てる騎士たち。
血に飢えた、いや、血に酔った、強引な行軍。
正義とは思えない行動に、「ブリテン」そのものへの不信の雲が湧き上がる。
そんな中を逃げまどう子供たち。
蒼い服を着た少年ランスロット(妃海)と、黄色いドレス姿の少女グウイネヴィア(綺咲)。
少女の右手と少年の左手はしっかりと握りあわされ、お互いを庇い合って騎士たちの足許を駆け抜けようと走り続ける。
円卓の騎士団長は、ひたすら「敵」を屠り続ける。
もはやそれが本当に「敵」なのか、無力な「民」なのかを判断することもできず、視界の隅を走り抜けるものを逃さずに刃にかけて。
不信と猜疑の雲が、彼を捕える。
血に酔った彼にはもはや目の前の子どもが何者であるのかわからない。
「ランスロット!」
涼やかな声を振りきるように、彼は自分の中の影を切り捨てる。
自分とグウィネヴィアを繋いでいた腕。細くかよわい左腕を、根元からばっさりと。
♪左手を締めつける糸を断てず
♪右手の愛 こぼれおちてゆく
グウィネヴィアの右手の愛はこぼれおち、ランスロットの左手は身体から切り離されて地に墜ちる。
血に塗れたその腕は、ランスロットの罪のあかし。グウィネヴィアの笑顔のためにしてやれることを見失った短慮が、彼をこんなところまで連れてきた。
敬愛する王と、愛する王妃。そのどちらをも護れなかった……彼には。
第2場 森の中
暗転した舞台に灯が入ると、舞台奥にモルゴース(花愛)が立ちふさがる。
手前に倒れこんだ少年には、左腕がない。
「魔女さん、、、僕、死ぬのかな」
「そう。……だが、私にはお前を生かすことができる」
「本当に、救けてくれるの…?」
魔女が嗤いを浮かべて深くうなずく。
少年は気づかない。魔女は彼を救いはしない。生かすだけ。それも、魂と引き換えに。
「………たましい…?」
「そう。……お前はその腕を斬り落とした騎士が憎くはないか?復讐したいとは思わぬのか?」
たたみかけるように問う魔女に、少年は駆り立てられる。
「僕は生きたい……強い力が、ほしい!」
ランスロットはここでも間違える。
同じ問いに、同じ答えを返す。それが間違っていることに、まだ彼は気づかない。
「よろしい。されば我が寿命から、そなたに10年を分け与えよう!」
モルゴースが宣言し、そこに新たな闇の器が生まれる。
意志と決意と、そしてランスロットと同等の力を持った強い騎士。
「そなたの名は、モルドレッド」
金褐色の巻き毛に紅い光を浴びて、残忍な笑顔を浮かべる魔女の騎士。
「必ずや、円卓を崩壊へと向かわせるのだ」
「はぁっ!」
もはや少年ランスロットの面影はなく……
そうして彼は、立ち上がる。
ブリテンの王を、その騎士団長を、滅ぼすために。
ほんの5分足らずの間にこれだけの物語を詰め込んで、
舞台は再び、ブリテンの円卓の間に戻る。
騎士たちの無事と聖杯と。両方を望んだ王は、この結末をどう切り抜けるのか。
血に狂わされた彼らの気持ちを、再びまとめあげることはできるのか?
Noblesse Oblige の名のもとに。
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ランスロットの見た夢【4】
2011年9月25日 宝塚(星)星組「ノバ・ボサ・ノバ/めぐり会いは再び」、千秋楽おめでとうございます。
明日にはバウホール公演「おかしな二人」も千秋楽を迎えて、私の星組強化月間も終わりになりますね。わずか一ヶ月の間に3回も遠征した(←作品も違いますが)身としては、次の大劇場公演も楽しみでなりません(^ ^)。
というわけで、宙組強化月間が始まる前に(汗)「ランスロット」について書かせていただきたいと思います(^ ^)。
第8場A 恋人たち
王宮ではたらく女性たちの場面。
ボールス(汐月)の恋人・セリア(妃白)、ガウェイン(麻央)の恋人・ノーマ(愛水)をはじめとする6人の侍女たちと、侍女頭のアガサ(優香りこ)。
「無駄口たたかず静かにね!」と申し送りをするアガサと、それが終わるのを待ちかねて、お互いのコイバナに盛り上がる娘たち。
「王妃さまどうなさったのかしら…」と心配しながら、そのままランスロットと王妃の噂を語りあい、「陛下だってステキよ!」「二人に思われるなんて羨ましいー」と言いあう、無責任な小雀たち。
♪今の生活に不満はないけれど
♪夢を描いてみたくはなる
♪それが生きる楽しみ!
可愛らしくコメディタッチな場面としてきちんと仕上げつつ、必要な説明はしっかり伝えているあたり、娘役さんたちも生田さんもよくがんばったなあと思います(^ ^)。
優香さん、こういう役は嵌りますね。最初に認識したのが「コインブラ物語」の姫君だったのであまり良い印象を持っていなかった(ごめんなさい)のですが、歌も芝居もハイレベルで、ダンサーだけあって身のこなしが綺麗。大人っぽい、デキる女イメージの役がとてもよく似合います(いや、アガサが「デキる女」かというとちょっと微妙ですが)
他のメンバーもみんな可愛くて、、、星娘さんたち、これからがんばって覚えなくては。とりあえずライオネルの恋人は誰?可愛かったんだけど誰だかわからず……みんな名札つけてください!(涙)
第8場B グウィネヴィアの部屋
恋人(ランスロット)との短い逢瀬の後。
口づけを交わして出て行く恋人を見送って、ベッドの上に座り込むグウィネヴィア。
♪幼き日の戒めを忘れた日などなかった
♪その日が来ることは逃れられぬ運命
プロローグの歌をリフレインして、罪の重さに怯え、懺悔の言葉を紡ぐ。
「……主よ、どうか私たちをお許しください」
ドアの外では、王が懺悔の終わりを待っている。
捨てられた子供のような悲しげな瞳を、彼女が視ていたなら……と思わずにはいられません。
懺悔が終わったところで、そっとノックをしてドアをあける夫。
「気分はどうだい……?」
逡巡の末、何事もなかったかのように優しく問いかける王。
優しすぎて、その想いは王妃には届かない。
「無理して何か言ってくれとはいわない。無理強いはしない」
でも、
「……聞いてほしい」
♪王である前に人として生きたい
♪愛する人を護り、慰め、笑いあい、
こちらもプロローグのリフレイン。これだけの内容をあの時間に詰め込んだ、プロローグの密度の濃さをいまさらに思います。
♪いかなる障壁立ちふさがろうとも
♪まことの愛なら乗り越えられる
伝わってほしい、という彼の気持ちの高ぶりと共に上昇音階に転ずるあたりで、グウィネヴィアの表情が微かに変わるあたりがとても悲しい。
「王と王妃である前に、私は夫で、君は妻なんだ」
最初の週末に観た時は、言い聞かせるように語っていたはずなのに、千秋楽あたりではすっかりぶっ飛んで、激情を抑えつけて爆発寸前のようだったみっきぃさん。
「話せるときがきたら頼ってほしい。いつでもいい、」
細い肩を震わせる妻の背中に手を差し伸べて、
「……いつまでも待っている」
それでも、振り向こうとしない妻に触れることもできず。
沈黙に耐えられなくて、泣き笑いを浮かべたピエロは、円卓会議に行ってくる、と言い置いて部屋を出る。
反射的に振り向いて泣き崩れる、妻。
「……ごめんなさい」
アーサーがもっと嫌な男だったら、
グウィネヴィアが夫を憎むことができていたなら、その方が話はずっと簡単だったろうに。
♪私の身体に灼きついたグリフ
ランスロットによって刻みつけられた刻印を掻き抱いて、耳に残る父王レオデグランスの教えを聞く。
忘れたことのない、幼い日の戒めを。
♪左手を締めつける糸を断てず
♪右手の愛 こぼれおちてゆく
心の中にしまいこんだ幼い少女が、無邪気に問いかける。
「私はグウィネヴィア。あなたは、誰?」
「わたしは」
♪片手には重すぎる罪は
♪いずれ私の身体を引き裂くだろう
「……わたしは、王妃。」
不安げな声で、それでも彼女は、選ぶ。
グウィネヴィアとして、一人の少女として生きることを諦めた「王妃」は、仮面を被る。
父王の戒め通り、彼女の人生は彼女自身のものではないのだから。
肩を落として、幼いグウィネヴィアに手を引かれて舞台奥へ進む王妃。
彼女は、このときにやっと自分の道を選び取った。
もっと早く、その覚悟があったならば。マリアガンスに攫われる前に。
……今はもう、遅い。
第9場 キャメロット・王宮内
グウィネヴィアの決意とは無関係に、奇妙に明るい、乾いた音楽が流れる、円卓の広間。
「聖杯があらわれた」というマーリンの報告を聞く、円卓会議の面々。
♪聖杯は持つ者を選び
♪とこしえの平和と秩序をもたらすという
聖杯の守護者ヨセフが欲するのは、純潔な魂と高潔な精神。この騎士団のメンバーは、全員が条件を満たすはず。
「聖杯を授かるにふさわしい騎士は、必ずやこの円卓の中にいると私は信じる」
確信に満ちたアーサーの明るい声に、うなずく騎士たち。
けれども、不安を感じる騎士もいる。
「西方のカルボネック(?)には、異教の国々を通らねば辿り付けぬ」
と不安を述べるボールス(汐月しゅう)、
「異教の野蛮人の間をわけいってまでも手に入れる価値があるのか?」
と疑問を呈するライオネル(漣レイラ)。
「異教徒、異教徒と、キリスト教徒は臆病者ばかりか!」
浅黒い肌のパラミデュース(夏樹れい)が莫迦にすると、騎士たちはみな興奮して叫びだす。
「そもそも、どこを探せばいいのか!?」
「わからぬ」
マーリンの言葉にみなが戸惑う中で、ふいに照明が変わり、聖なるカレー鍋 聖杯が顕現する。
王も騎士たちもストップモーションになる中、ただ一人、聖杯の守護者ヨセフ(美稀)と相対するランスロット。
「聖杯は手に入れるものにあらず。聖杯が選ぶのだ。聖杯と至福の秘密を共有するにふさわしい人物を」
ランスロットの問いに答えようとはせず、消失する空間。
再び流れはじめた時間の中で、取り残されたランスロットは叫ぶ。
「私は行く!」
決議を取ろうとしていたメンバーが振り向く。
「危険、闘い、それが何だ。その先に得られる物の大きさに比べれば!私は一人でも行く!」
驚いて反応が遅れる騎士たち。そんな中で、すぐに賛同したのは二人(ボールスとパラミデュース)……だったかな?。
それまで何か雑然としていた空気が、一つにまとまる。
「何を臆することがある!我らは最強の、円卓の騎士団だ!」
♪遥か冒険の旅に出よう
♪Nobless Oblegeを胸に!
微笑みを浮かべたアーサー王が、「聖杯探索」にむけて心を一つにしたメンバーを祝福する。
ホッとしたように。
この先のことは考えない、と決めたかのように。
「ランスロット」
会議をまとめてくれた騎士に、王が礼を言う。
「運命とは己の力で切り開くもの。心得ております」
待っていても与えられない、欲しいものは探しに行かねば、と。
彼の気迫に気圧されたように、王が軽く目を見開く。
「……聖杯も大事だが、君たちの命も私には等しく、いや、それ以上に大切なものだ」
気をつけて行くように、と、酷く優しい声を零す王に、騎士がよびかける。
「陛下」
「……どうした?」
この会話のアーサーの声が、優しすぎてとても怖いです。
大きな声を出したら壊れてしまいそうな脆いものを、両腕いっぱいに抱え込んでいるかのような、そんな緊張感。
決して壊したくないものなのに、それを抱えていることに倦んでしまったかのような。
大きな声を出しただけで壊せるのなら、いっそ、という気持ちが抑えきれずに、ことさらに優しい声を出す。その優しさと怖さ。
そんな緊張感で何年も王座を埋めてきた王の、恐怖。
そんな怖さには全く気付かず、無邪気に問いかけるランスロット。
「理想の世界とは何なのでしょう?」
一瞬押し黙って、それでも王は、笑い声を聞かせる。
「私にとっては、ここが理想だ。王妃が平和に暮らし、そして……君がいる」
愛する騎士に、愚かな子供に、言い聞かせるように。
「皆が幸せに暮らせる世界……」
「そうだ。まさにこの、キャメロットだ」
目を伏せてその声を聴くランスロット。
切なげに彼を見つめるアーサー。
失礼します、と言って立ち去るランスロットを見送るアーサーは、ホントに泣きそうだったんですよね。
あれがすごく印象的でした。
壊れていく絆を、切れるそばから繕いながら、もう間に合わない!と泣きだす寸前のような。
愛する者を護るためにうったつもり手が正しいのかどうか、確信が得られなくて、不安で。
様子を視ていたマーリンが、影のように現れる。
「ランスロットを行かせるのは、危険です」
「何が言いたい」
マーリンに対しては、ちょっと甘えがあるんですよね。我侭な少年のような拗ねた声を出すアーサーが可愛いです。
「ランスロットが求めているものは、もはやキャメロットの安寧ではない!」
強く諌める魔法使いの言葉を、真っ向から受け止めるアーサー。
「グウィネヴィアは彼を愛している」
目を逸らすつもりはない、と、愛を知らない魔法使いに教えようとする。
「そして。彼女が愛しているからこそ、私も彼を愛しているんだ」
ランスロットを大義なく追い出せば、グウィネヴィアが悲しむ。
彼女を愛しているから、彼女が悲しむことはしたくない。
……それがどんなに、自分の心を乱すとしても。
自分の心が乱れることが、すなわち国の乱れになることを、知らぬわけもないのに。
「わかっている。わかっているんだ。だが、わかっていたとて何ができる?」
血を吐くように本心を曝け出して。
「そなたの予言がまことに神の描いた筋書きだとしても、」
他の者には見せられぬ、王の弱さ。
「……それに打ち勝つことの方が、まことに正しいことのように、私には思えるんだ!」
♪たとえ我が身を滅ぼす運命でも
♪真(まこと)の王なら打ち勝てるだろう
実際には流れないリフレインが聴こえるような気がしました。
自分がまことの王であるならば、打ち勝てるに違いない、という強い想い。
グウィネヴィアとランスロット、愛する二人を二人とも傍に置くことが叶うはずだ、と。
エクスカリバーが選んだ自分が、真の王であるならば。
裏を返せば。
この苦境を乗り越えられないならば、自分は「真の王」ではないということ。
だとしたら、「世界」という重荷を、投げ出してもいいはず。
背負いきれない荷物を捨てて、「人」として生きることを選んでもいはずだ、と。
そんな闇の希望に囚われて、ランスロットを手放そうとするアーサー。
彼らはきっと、聖杯を持ち帰るだろう……そんな夢を、誰よりも自分自身に言い聞かせて。
もう何も言いますまい。ただ、覚えていてほしい、と呟くマーリン。
自分は間違っているのかもしれない、という恐怖におびえながら、それでも虚勢を張って、自分を、そして騎士たちを信じようとするアーサー。
……王妃の決意を、騎士の絶望を、王はまだ知らない。
第10場 王宮のテラス
王妃に聖杯探索の旅に出ることを報告するランスロット。
「持つ者に平和と秩序と、あらゆる至福をもたらす聖杯を探しに行く」
「Stargazer」のメロディが流れる中、王妃の言葉さえ遮って、学校から帰った子供が今日の出来事を母親に報告するかのように、息せききって。
「聖杯を手に入れたら、僕は君を連れて行くよ」
ひさしぶりに聴かせる、明るい声。姫に対するのではなく、「恋人」に聴かせる、優しくて甘い声。
得た者に至福をもたらす聖杯。自分の至福はグウィネヴィア。だから、聖杯を得ればグウィネヴィアを得られるはず。王を悲しませることなく。……そんな妄想に興奮した彼に、王妃が冷たく告げる。
「私、もう、あなたには逢えないわ」
王が待っていると言ったから。
「いまでも貴方を愛してる。でも、私はキャメロットの王妃、アーサーの妻なの!」
「それは……!」
そんなこと、最初から判ってた。
輿入れが決まった時に、いや、もっと前から、最初から諦めて想いを起こしたのは、グウィネヴィアなのに。
「我侭だって判ってる」
今更だということも。
「でも、私を愛しているなら、、最期の我侭を許して」
このままでは私、あなたも、あの人も……この世界そのものを滅ぼしてしてしまう。
「しかたないの。運命なの……」
腕の間からすり抜けて行ったグウィネヴィアに、ランスロットが叫ぶ。
「待ってくれグウィネヴィア!僕は必ず聖杯を手に入れる!そして……!!」
『聖杯は手に入れるものにあらず』
ヨセフの言葉は、今の彼には、届かない。
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明日にはバウホール公演「おかしな二人」も千秋楽を迎えて、私の星組強化月間も終わりになりますね。わずか一ヶ月の間に3回も遠征した(←作品も違いますが)身としては、次の大劇場公演も楽しみでなりません(^ ^)。
というわけで、宙組強化月間が始まる前に(汗)「ランスロット」について書かせていただきたいと思います(^ ^)。
第8場A 恋人たち
王宮ではたらく女性たちの場面。
ボールス(汐月)の恋人・セリア(妃白)、ガウェイン(麻央)の恋人・ノーマ(愛水)をはじめとする6人の侍女たちと、侍女頭のアガサ(優香りこ)。
「無駄口たたかず静かにね!」と申し送りをするアガサと、それが終わるのを待ちかねて、お互いのコイバナに盛り上がる娘たち。
「王妃さまどうなさったのかしら…」と心配しながら、そのままランスロットと王妃の噂を語りあい、「陛下だってステキよ!」「二人に思われるなんて羨ましいー」と言いあう、無責任な小雀たち。
♪今の生活に不満はないけれど
♪夢を描いてみたくはなる
♪それが生きる楽しみ!
可愛らしくコメディタッチな場面としてきちんと仕上げつつ、必要な説明はしっかり伝えているあたり、娘役さんたちも生田さんもよくがんばったなあと思います(^ ^)。
優香さん、こういう役は嵌りますね。最初に認識したのが「コインブラ物語」の姫君だったのであまり良い印象を持っていなかった(ごめんなさい)のですが、歌も芝居もハイレベルで、ダンサーだけあって身のこなしが綺麗。大人っぽい、デキる女イメージの役がとてもよく似合います(いや、アガサが「デキる女」かというとちょっと微妙ですが)
他のメンバーもみんな可愛くて、、、星娘さんたち、これからがんばって覚えなくては。とりあえずライオネルの恋人は誰?可愛かったんだけど誰だかわからず……みんな名札つけてください!(涙)
第8場B グウィネヴィアの部屋
恋人(ランスロット)との短い逢瀬の後。
口づけを交わして出て行く恋人を見送って、ベッドの上に座り込むグウィネヴィア。
♪幼き日の戒めを忘れた日などなかった
♪その日が来ることは逃れられぬ運命
プロローグの歌をリフレインして、罪の重さに怯え、懺悔の言葉を紡ぐ。
「……主よ、どうか私たちをお許しください」
ドアの外では、王が懺悔の終わりを待っている。
捨てられた子供のような悲しげな瞳を、彼女が視ていたなら……と思わずにはいられません。
懺悔が終わったところで、そっとノックをしてドアをあける夫。
「気分はどうだい……?」
逡巡の末、何事もなかったかのように優しく問いかける王。
優しすぎて、その想いは王妃には届かない。
「無理して何か言ってくれとはいわない。無理強いはしない」
でも、
「……聞いてほしい」
♪王である前に人として生きたい
♪愛する人を護り、慰め、笑いあい、
こちらもプロローグのリフレイン。これだけの内容をあの時間に詰め込んだ、プロローグの密度の濃さをいまさらに思います。
♪いかなる障壁立ちふさがろうとも
♪まことの愛なら乗り越えられる
伝わってほしい、という彼の気持ちの高ぶりと共に上昇音階に転ずるあたりで、グウィネヴィアの表情が微かに変わるあたりがとても悲しい。
「王と王妃である前に、私は夫で、君は妻なんだ」
最初の週末に観た時は、言い聞かせるように語っていたはずなのに、千秋楽あたりではすっかりぶっ飛んで、激情を抑えつけて爆発寸前のようだったみっきぃさん。
「話せるときがきたら頼ってほしい。いつでもいい、」
細い肩を震わせる妻の背中に手を差し伸べて、
「……いつまでも待っている」
それでも、振り向こうとしない妻に触れることもできず。
沈黙に耐えられなくて、泣き笑いを浮かべたピエロは、円卓会議に行ってくる、と言い置いて部屋を出る。
反射的に振り向いて泣き崩れる、妻。
「……ごめんなさい」
アーサーがもっと嫌な男だったら、
グウィネヴィアが夫を憎むことができていたなら、その方が話はずっと簡単だったろうに。
♪私の身体に灼きついたグリフ
ランスロットによって刻みつけられた刻印を掻き抱いて、耳に残る父王レオデグランスの教えを聞く。
忘れたことのない、幼い日の戒めを。
♪左手を締めつける糸を断てず
♪右手の愛 こぼれおちてゆく
心の中にしまいこんだ幼い少女が、無邪気に問いかける。
「私はグウィネヴィア。あなたは、誰?」
「わたしは」
♪片手には重すぎる罪は
♪いずれ私の身体を引き裂くだろう
「……わたしは、王妃。」
不安げな声で、それでも彼女は、選ぶ。
グウィネヴィアとして、一人の少女として生きることを諦めた「王妃」は、仮面を被る。
父王の戒め通り、彼女の人生は彼女自身のものではないのだから。
肩を落として、幼いグウィネヴィアに手を引かれて舞台奥へ進む王妃。
彼女は、このときにやっと自分の道を選び取った。
もっと早く、その覚悟があったならば。マリアガンスに攫われる前に。
……今はもう、遅い。
第9場 キャメロット・王宮内
グウィネヴィアの決意とは無関係に、奇妙に明るい、乾いた音楽が流れる、円卓の広間。
「聖杯があらわれた」というマーリンの報告を聞く、円卓会議の面々。
♪聖杯は持つ者を選び
♪とこしえの平和と秩序をもたらすという
聖杯の守護者ヨセフが欲するのは、純潔な魂と高潔な精神。この騎士団のメンバーは、全員が条件を満たすはず。
「聖杯を授かるにふさわしい騎士は、必ずやこの円卓の中にいると私は信じる」
確信に満ちたアーサーの明るい声に、うなずく騎士たち。
けれども、不安を感じる騎士もいる。
「西方のカルボネック(?)には、異教の国々を通らねば辿り付けぬ」
と不安を述べるボールス(汐月しゅう)、
「異教の野蛮人の間をわけいってまでも手に入れる価値があるのか?」
と疑問を呈するライオネル(漣レイラ)。
「異教徒、異教徒と、キリスト教徒は臆病者ばかりか!」
浅黒い肌のパラミデュース(夏樹れい)が莫迦にすると、騎士たちはみな興奮して叫びだす。
「そもそも、どこを探せばいいのか!?」
「わからぬ」
マーリンの言葉にみなが戸惑う中で、ふいに照明が変わり、
王も騎士たちもストップモーションになる中、ただ一人、聖杯の守護者ヨセフ(美稀)と相対するランスロット。
「聖杯は手に入れるものにあらず。聖杯が選ぶのだ。聖杯と至福の秘密を共有するにふさわしい人物を」
ランスロットの問いに答えようとはせず、消失する空間。
再び流れはじめた時間の中で、取り残されたランスロットは叫ぶ。
「私は行く!」
決議を取ろうとしていたメンバーが振り向く。
「危険、闘い、それが何だ。その先に得られる物の大きさに比べれば!私は一人でも行く!」
驚いて反応が遅れる騎士たち。そんな中で、すぐに賛同したのは二人(ボールスとパラミデュース)……だったかな?。
それまで何か雑然としていた空気が、一つにまとまる。
「何を臆することがある!我らは最強の、円卓の騎士団だ!」
♪遥か冒険の旅に出よう
♪Nobless Oblegeを胸に!
微笑みを浮かべたアーサー王が、「聖杯探索」にむけて心を一つにしたメンバーを祝福する。
ホッとしたように。
この先のことは考えない、と決めたかのように。
「ランスロット」
会議をまとめてくれた騎士に、王が礼を言う。
「運命とは己の力で切り開くもの。心得ております」
待っていても与えられない、欲しいものは探しに行かねば、と。
彼の気迫に気圧されたように、王が軽く目を見開く。
「……聖杯も大事だが、君たちの命も私には等しく、いや、それ以上に大切なものだ」
気をつけて行くように、と、酷く優しい声を零す王に、騎士がよびかける。
「陛下」
「……どうした?」
この会話のアーサーの声が、優しすぎてとても怖いです。
大きな声を出したら壊れてしまいそうな脆いものを、両腕いっぱいに抱え込んでいるかのような、そんな緊張感。
決して壊したくないものなのに、それを抱えていることに倦んでしまったかのような。
大きな声を出しただけで壊せるのなら、いっそ、という気持ちが抑えきれずに、ことさらに優しい声を出す。その優しさと怖さ。
そんな緊張感で何年も王座を埋めてきた王の、恐怖。
そんな怖さには全く気付かず、無邪気に問いかけるランスロット。
「理想の世界とは何なのでしょう?」
一瞬押し黙って、それでも王は、笑い声を聞かせる。
「私にとっては、ここが理想だ。王妃が平和に暮らし、そして……君がいる」
愛する騎士に、愚かな子供に、言い聞かせるように。
「皆が幸せに暮らせる世界……」
「そうだ。まさにこの、キャメロットだ」
目を伏せてその声を聴くランスロット。
切なげに彼を見つめるアーサー。
失礼します、と言って立ち去るランスロットを見送るアーサーは、ホントに泣きそうだったんですよね。
あれがすごく印象的でした。
壊れていく絆を、切れるそばから繕いながら、もう間に合わない!と泣きだす寸前のような。
愛する者を護るためにうったつもり手が正しいのかどうか、確信が得られなくて、不安で。
様子を視ていたマーリンが、影のように現れる。
「ランスロットを行かせるのは、危険です」
「何が言いたい」
マーリンに対しては、ちょっと甘えがあるんですよね。我侭な少年のような拗ねた声を出すアーサーが可愛いです。
「ランスロットが求めているものは、もはやキャメロットの安寧ではない!」
強く諌める魔法使いの言葉を、真っ向から受け止めるアーサー。
「グウィネヴィアは彼を愛している」
目を逸らすつもりはない、と、愛を知らない魔法使いに教えようとする。
「そして。彼女が愛しているからこそ、私も彼を愛しているんだ」
ランスロットを大義なく追い出せば、グウィネヴィアが悲しむ。
彼女を愛しているから、彼女が悲しむことはしたくない。
……それがどんなに、自分の心を乱すとしても。
自分の心が乱れることが、すなわち国の乱れになることを、知らぬわけもないのに。
「わかっている。わかっているんだ。だが、わかっていたとて何ができる?」
血を吐くように本心を曝け出して。
「そなたの予言がまことに神の描いた筋書きだとしても、」
他の者には見せられぬ、王の弱さ。
「……それに打ち勝つことの方が、まことに正しいことのように、私には思えるんだ!」
♪たとえ我が身を滅ぼす運命でも
♪真(まこと)の王なら打ち勝てるだろう
実際には流れないリフレインが聴こえるような気がしました。
自分がまことの王であるならば、打ち勝てるに違いない、という強い想い。
グウィネヴィアとランスロット、愛する二人を二人とも傍に置くことが叶うはずだ、と。
エクスカリバーが選んだ自分が、真の王であるならば。
裏を返せば。
この苦境を乗り越えられないならば、自分は「真の王」ではないということ。
だとしたら、「世界」という重荷を、投げ出してもいいはず。
背負いきれない荷物を捨てて、「人」として生きることを選んでもいはずだ、と。
そんな闇の希望に囚われて、ランスロットを手放そうとするアーサー。
彼らはきっと、聖杯を持ち帰るだろう……そんな夢を、誰よりも自分自身に言い聞かせて。
もう何も言いますまい。ただ、覚えていてほしい、と呟くマーリン。
自分は間違っているのかもしれない、という恐怖におびえながら、それでも虚勢を張って、自分を、そして騎士たちを信じようとするアーサー。
……王妃の決意を、騎士の絶望を、王はまだ知らない。
第10場 王宮のテラス
王妃に聖杯探索の旅に出ることを報告するランスロット。
「持つ者に平和と秩序と、あらゆる至福をもたらす聖杯を探しに行く」
「Stargazer」のメロディが流れる中、王妃の言葉さえ遮って、学校から帰った子供が今日の出来事を母親に報告するかのように、息せききって。
「聖杯を手に入れたら、僕は君を連れて行くよ」
ひさしぶりに聴かせる、明るい声。姫に対するのではなく、「恋人」に聴かせる、優しくて甘い声。
得た者に至福をもたらす聖杯。自分の至福はグウィネヴィア。だから、聖杯を得ればグウィネヴィアを得られるはず。王を悲しませることなく。……そんな妄想に興奮した彼に、王妃が冷たく告げる。
「私、もう、あなたには逢えないわ」
王が待っていると言ったから。
「いまでも貴方を愛してる。でも、私はキャメロットの王妃、アーサーの妻なの!」
「それは……!」
そんなこと、最初から判ってた。
輿入れが決まった時に、いや、もっと前から、最初から諦めて想いを起こしたのは、グウィネヴィアなのに。
「我侭だって判ってる」
今更だということも。
「でも、私を愛しているなら、、最期の我侭を許して」
このままでは私、あなたも、あの人も……この世界そのものを滅ぼしてしてしまう。
「しかたないの。運命なの……」
腕の間からすり抜けて行ったグウィネヴィアに、ランスロットが叫ぶ。
「待ってくれグウィネヴィア!僕は必ず聖杯を手に入れる!そして……!!」
『聖杯は手に入れるものにあらず』
ヨセフの言葉は、今の彼には、届かない。
.
おかしなふたり【2】
2011年9月23日 宝塚(星)私の星組強化月間もあとわずかとなってまいりました。
……いや、今週は遠征しません。行きたいのはやまやまだけど、中日もバウもチケット無いし。
行きたいけど!みやるりのマールも、しーらんのボールソも観たいけど!おかしな8人にも逢いたいけど!でもチケット無いし!!
というわけで、星組バウホール公演「おかしな二人」。
私は、間を2日あけて合計3回観たのですが。
わずか3日でも、皆さんの間が全然違っていて、格段に面白くなっていたのが印象的でした。
あーあ、、、今週はまた別物になってるんだろうなあ……。今週ご覧になる方が羨ましいです。
こういう作品こそ、博品館か芸術劇場小ホールあたりで上演してほしいですね~。
本当に勉強になると思うし、映像としては残せないようなので、ぜひ東上してほしいです。
まずはあのメンバーで、それから、その後で良かったら別の組でも。
詳しい感想をまだ書いてないなーと思ったのですが、ここでストーリーやネタを語っても仕方ない……というか、あれは本当にその空間にいないと面白さがわからないと思うので、キャストについて簡単に。
オスカー(轟)とフィリックス(未沙)の大御所二人については、百万言を費やしても素晴らしさは伝えられないと思うので諦めて、星組っ子6人についてだけ(^ ^;ゞ
幕開き、未沙さんも轟さんもいない舞台に星組男役4人(美稀、碧海、如月、天寿)。
下手に置かれたテーブルでカードゲームを……しようとしている。
カードを配るのは制服姿のマレー警部(美稀千種)。
ト書きに「カードさばきが遅い」と書かれているとおりに、わざとゆっくり配るんですけど……うーん違和感。一枚ずつうまく取れなくて、左手に持った束をイチイチつついて一枚取る……っていうのを繰り返すんですが、ちょっと細かくてわかりにくい(T T)。
ちなみに、以前違う舞台で観た時は、たしか配っている途中で左手の束を取り落として配りなおす、というのを繰り返して、そのうちスピードがキレる……という芝居をしていたような気がします。
キャラとしては、しっかりしてるけどあまり頼りにはならない……という感じでしょうか。
「恐妻家」と明記されているのはヴィニーだけだけど、マレーも似たような台詞(○○しないと女房がアメリカ全土に指名手配をかけちまう)を言っていたし。いろいろ細かいところで、頼りになるようでならない、絶妙なキャラがとても素敵でした。
いやー、それにしてもみきちぐ格好良いわー!!なんて制服が似合うんでしょう。そして、このメンバーだと小柄なのが目立たない……あはは(乾笑)
なかなかカードが配られないのに苛々して、怒りだすスピード(碧海りま)。
いやー、「ランスロット」ではグウィネヴィアの父とグウィネヴィアを攫うマリアガンスの二役を演じていた碧海さん。初見のときは、こういうぽんぽん言いあうような芝居は苦手なのかな?と思ったのですが、3日後に観た時に一番変化を感じたのは彼女でした。経験ってすごいなー。
ト書きにあるキャラ設定は「愚痴っぽくて短気」という、なんともはや……な感じですが、髪型も工夫して、ちょっと「イマドキのキレやすい若者」っぽく見せていたのは巧いなーと思いました。うん。いろいろ大事な仕事がある人ですが、一番好きな台詞は「俺たちはともだちだ!」……かな(^ ^)。
「12時には帰るよ。遅くなったら女房に撃ち殺されちまう」と訴えるヴィニー(如月蓮)。
いやもう、可愛くて可愛くて可愛くて(×100回)、マーリンも可愛かったけど、ヴィニーも可愛いいいいいいぃぃ!
(そんだけ?)(そんだけ!)
好きな台詞は「私だって時間は守りたーい!」でしょうか(^ ^)。ヴィニーのキャラで、一人称が「私」であるということがとってもツボです。
あと、2幕で「最近はみんなポーカーに興味無くなっちまったんだよ」という台詞の優しい言い方がすごく好きでした。相手を突き放しながら、さりげなく慰撫する口調。れんたは本当に優しい人なんだろうな、と思いました。
「勝ち逃げは敵前逃亡とみなし銃殺だ!」とヴィニーを責めるロイ(天寿光希)。
声の良さと態度の大きさ&気障さがあいまって、優秀だけど傲慢で尊大で上から目線な“嫌な奴”、というのがしっかり見えたのが良かったと思います。……ご本人は「自分はロイに近い」って仰ってましたけどね、、、いいのかそれで(^ ^;;;。
でも結局、ポーカー仲間として長く付き合ってられるってことは、たぶん根は良い奴なんですよね(^ ^)。そんな雰囲気もちゃんとあったので嬉しかったです。いやー、良いキャラでした(*^ ^*)。
ロイの台詞で好きな台詞は「そゆこと」かな。オスカーが金持ちになれないのはギャンブルに弱いからだ、と全員で突っ込んだ後でぽそっと言うのが可愛かった♪
あと、フィリックスが「12年間生活を共にしてきたんだ」と嘆く場面で、「……ああ、知ってるとも」と、ちょっと切なげに呟くのが好き。尊大で傲慢なロイが垣間見せる優しさ、みたいなのが。
この短い場面で4人の性格と名前と4人の中での立場(力関係)を見事に描写してのけるニール・サイモンはすごいなあと思います。ホント、練られているというか、無駄がないというか。素晴らしいです(はぁと)。
2幕冒頭で、フィリックスにナプキンを渡された時の皆の態度とか、本当に見事に性格を表現していて、ここは台詞ないんですけど、石田さんが本当に良い仕事をしているなあ、と思いました。
それにしても、君たちポーカーしてないよね!?
冒頭の場面は専科さんたちが出ていないので、4人だけをじーっくりと観るチャンスなのですが、みんな、山札から一枚とって一枚捨てる(それも表を見せて)って作業を繰り返してるんですが。
それはゲームの名前でいうとラミー(ジン・ラミーとかセブンブリッジとか)じゃないか?
「台詞が飛ぶので、カードはみてません」と出演者は仰ってましたが、ポーカーは捨てるのが先で、何を捨てたか見せないし、しかも一枚とは限らず、全部替えたりするんだけど。チップのやり取りもないし。
ちゃんとカードを見てゲームをする必要はありませんが、基本の動作はポーカーらしくした方がいいと思うんだけどなー。まあ、どうでもいいことですが。
妃白ゆあちゃんと夢妃杏瑠ちゃんは、オスカーの部屋より2フロア上に住むイギリス人の姉妹、グウェンドレン・ピジョンと、セシリィ・ピジョン。姉は未亡人、妹はバツイチの、かなりあやしげなオシゴトについているらしい、セクシーレディたち。
可愛らしくて大人しい女性を装っているけど、根は相当にイケイケで野心家の女性であることが非常によくわかる猫の被り方で、とってもとっても素晴らしかったです。っていうか、このあたりは石田さんの得意分野でしたね(^ ^)。
フィリックスがフランシスをほめたたえている間、彼の息子の写真を見て「父親にそっくりよ!!」と笑い転げ、莫迦にしきった様子でフィリックスの話など全く聞いていなかった彼女たちが、フィリックスの話に泣き崩れるまでの展開はかなり強引なのですが(^ ^)。でも、そのギャップがとても面白かったです。いやー、このピジョン姉妹、根本的に柄違いだと思うんですけど、それでも凄く魅力的で、そして、本当に可愛かったです。
この物語は、本来はもっと「中年」たちの物語なんですよね。
オスカーがフィリックスに「(俺たちも)中年男だ。贅沢は言えないよ」というところとか。
フランシスの写真を視た鳩姉妹が「まあ、きれいな方!コラーゲン(注射)もヒアルロン酸も必要ない!って感じ!」と叫ぶところとか。
未沙さんはともかく、轟さんはまだまだ二枚目の格好良さで「中年男の情けなさ」なんて欠片もなかったし、ゆあちゃんもあんるちゃんも若くて肌もつるっつるで、それこそコラーゲンもヒアルロン酸もいらなそうだから違和感はあるんですよね。だって二人とも、「セクシー」なんじゃなくて「可愛い」んだもん。
……いや、そこが良いんですが。
ただ、別の組で上演するとしたら、鳩姉妹をもっとベテランにしても面白いんじゃないかと思いました。
花組 初姫さあや&華耀きらり
月組 花瀬みずか、妃鳳こころ
雪組 花帆杏奈、涼花リサ
宙組 美風舞良、大海亜呼
……とか、ね。
花組の二人は可愛いすぎて、ゆあちゃん・あんるちゃんとそんなにイメージが違わないかもですが(^ ^)。
あと、星組はどうせなら柚姐と五峰さんとか、そんな感じでも観てみたいかもー。
男役も考えたんですが、これはもう好みになってしまうので、、、(^ ^;ゞ
とりあえず、花組で上演することがあったら(←ないよ)、まりんさんと92期3人(真瀬、天真、銀華)とか。いやもういっそのこと、娘役も鞠華ゆめちゃんと月野姫花ちゃんでやりますか!?だったら男役も……あぅ、男役5人なのね、今の花組92期って。無念(T T)
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……いや、今週は遠征しません。行きたいのはやまやまだけど、中日もバウもチケット無いし。
行きたいけど!みやるりのマールも、しーらんのボールソも観たいけど!おかしな8人にも逢いたいけど!でもチケット無いし!!
というわけで、星組バウホール公演「おかしな二人」。
私は、間を2日あけて合計3回観たのですが。
わずか3日でも、皆さんの間が全然違っていて、格段に面白くなっていたのが印象的でした。
あーあ、、、今週はまた別物になってるんだろうなあ……。今週ご覧になる方が羨ましいです。
こういう作品こそ、博品館か芸術劇場小ホールあたりで上演してほしいですね~。
本当に勉強になると思うし、映像としては残せないようなので、ぜひ東上してほしいです。
まずはあのメンバーで、それから、その後で良かったら別の組でも。
詳しい感想をまだ書いてないなーと思ったのですが、ここでストーリーやネタを語っても仕方ない……というか、あれは本当にその空間にいないと面白さがわからないと思うので、キャストについて簡単に。
オスカー(轟)とフィリックス(未沙)の大御所二人については、百万言を費やしても素晴らしさは伝えられないと思うので諦めて、星組っ子6人についてだけ(^ ^;ゞ
幕開き、未沙さんも轟さんもいない舞台に星組男役4人(美稀、碧海、如月、天寿)。
下手に置かれたテーブルでカードゲームを……しようとしている。
カードを配るのは制服姿のマレー警部(美稀千種)。
ト書きに「カードさばきが遅い」と書かれているとおりに、わざとゆっくり配るんですけど……うーん違和感。一枚ずつうまく取れなくて、左手に持った束をイチイチつついて一枚取る……っていうのを繰り返すんですが、ちょっと細かくてわかりにくい(T T)。
ちなみに、以前違う舞台で観た時は、たしか配っている途中で左手の束を取り落として配りなおす、というのを繰り返して、そのうちスピードがキレる……という芝居をしていたような気がします。
キャラとしては、しっかりしてるけどあまり頼りにはならない……という感じでしょうか。
「恐妻家」と明記されているのはヴィニーだけだけど、マレーも似たような台詞(○○しないと女房がアメリカ全土に指名手配をかけちまう)を言っていたし。いろいろ細かいところで、頼りになるようでならない、絶妙なキャラがとても素敵でした。
いやー、それにしてもみきちぐ格好良いわー!!なんて制服が似合うんでしょう。そして、このメンバーだと小柄なのが目立たない……あはは(乾笑)
なかなかカードが配られないのに苛々して、怒りだすスピード(碧海りま)。
いやー、「ランスロット」ではグウィネヴィアの父とグウィネヴィアを攫うマリアガンスの二役を演じていた碧海さん。初見のときは、こういうぽんぽん言いあうような芝居は苦手なのかな?と思ったのですが、3日後に観た時に一番変化を感じたのは彼女でした。経験ってすごいなー。
ト書きにあるキャラ設定は「愚痴っぽくて短気」という、なんともはや……な感じですが、髪型も工夫して、ちょっと「イマドキのキレやすい若者」っぽく見せていたのは巧いなーと思いました。うん。いろいろ大事な仕事がある人ですが、一番好きな台詞は「俺たちはともだちだ!」……かな(^ ^)。
「12時には帰るよ。遅くなったら女房に撃ち殺されちまう」と訴えるヴィニー(如月蓮)。
いやもう、可愛くて可愛くて可愛くて(×100回)、マーリンも可愛かったけど、ヴィニーも可愛いいいいいいぃぃ!
(そんだけ?)(そんだけ!)
好きな台詞は「私だって時間は守りたーい!」でしょうか(^ ^)。ヴィニーのキャラで、一人称が「私」であるということがとってもツボです。
あと、2幕で「最近はみんなポーカーに興味無くなっちまったんだよ」という台詞の優しい言い方がすごく好きでした。相手を突き放しながら、さりげなく慰撫する口調。れんたは本当に優しい人なんだろうな、と思いました。
「勝ち逃げは敵前逃亡とみなし銃殺だ!」とヴィニーを責めるロイ(天寿光希)。
声の良さと態度の大きさ&気障さがあいまって、優秀だけど傲慢で尊大で上から目線な“嫌な奴”、というのがしっかり見えたのが良かったと思います。……ご本人は「自分はロイに近い」って仰ってましたけどね、、、いいのかそれで(^ ^;;;。
でも結局、ポーカー仲間として長く付き合ってられるってことは、たぶん根は良い奴なんですよね(^ ^)。そんな雰囲気もちゃんとあったので嬉しかったです。いやー、良いキャラでした(*^ ^*)。
ロイの台詞で好きな台詞は「そゆこと」かな。オスカーが金持ちになれないのはギャンブルに弱いからだ、と全員で突っ込んだ後でぽそっと言うのが可愛かった♪
あと、フィリックスが「12年間生活を共にしてきたんだ」と嘆く場面で、「……ああ、知ってるとも」と、ちょっと切なげに呟くのが好き。尊大で傲慢なロイが垣間見せる優しさ、みたいなのが。
この短い場面で4人の性格と名前と4人の中での立場(力関係)を見事に描写してのけるニール・サイモンはすごいなあと思います。ホント、練られているというか、無駄がないというか。素晴らしいです(はぁと)。
2幕冒頭で、フィリックスにナプキンを渡された時の皆の態度とか、本当に見事に性格を表現していて、ここは台詞ないんですけど、石田さんが本当に良い仕事をしているなあ、と思いました。
それにしても、君たちポーカーしてないよね!?
冒頭の場面は専科さんたちが出ていないので、4人だけをじーっくりと観るチャンスなのですが、みんな、山札から一枚とって一枚捨てる(それも表を見せて)って作業を繰り返してるんですが。
それはゲームの名前でいうとラミー(ジン・ラミーとかセブンブリッジとか)じゃないか?
「台詞が飛ぶので、カードはみてません」と出演者は仰ってましたが、ポーカーは捨てるのが先で、何を捨てたか見せないし、しかも一枚とは限らず、全部替えたりするんだけど。チップのやり取りもないし。
ちゃんとカードを見てゲームをする必要はありませんが、基本の動作はポーカーらしくした方がいいと思うんだけどなー。まあ、どうでもいいことですが。
妃白ゆあちゃんと夢妃杏瑠ちゃんは、オスカーの部屋より2フロア上に住むイギリス人の姉妹、グウェンドレン・ピジョンと、セシリィ・ピジョン。姉は未亡人、妹はバツイチの、かなりあやしげなオシゴトについているらしい、セクシーレディたち。
可愛らしくて大人しい女性を装っているけど、根は相当にイケイケで野心家の女性であることが非常によくわかる猫の被り方で、とってもとっても素晴らしかったです。っていうか、このあたりは石田さんの得意分野でしたね(^ ^)。
フィリックスがフランシスをほめたたえている間、彼の息子の写真を見て「父親にそっくりよ!!」と笑い転げ、莫迦にしきった様子でフィリックスの話など全く聞いていなかった彼女たちが、フィリックスの話に泣き崩れるまでの展開はかなり強引なのですが(^ ^)。でも、そのギャップがとても面白かったです。いやー、このピジョン姉妹、根本的に柄違いだと思うんですけど、それでも凄く魅力的で、そして、本当に可愛かったです。
この物語は、本来はもっと「中年」たちの物語なんですよね。
オスカーがフィリックスに「(俺たちも)中年男だ。贅沢は言えないよ」というところとか。
フランシスの写真を視た鳩姉妹が「まあ、きれいな方!コラーゲン(注射)もヒアルロン酸も必要ない!って感じ!」と叫ぶところとか。
未沙さんはともかく、轟さんはまだまだ二枚目の格好良さで「中年男の情けなさ」なんて欠片もなかったし、ゆあちゃんもあんるちゃんも若くて肌もつるっつるで、それこそコラーゲンもヒアルロン酸もいらなそうだから違和感はあるんですよね。だって二人とも、「セクシー」なんじゃなくて「可愛い」んだもん。
……いや、そこが良いんですが。
ただ、別の組で上演するとしたら、鳩姉妹をもっとベテランにしても面白いんじゃないかと思いました。
花組 初姫さあや&華耀きらり
月組 花瀬みずか、妃鳳こころ
雪組 花帆杏奈、涼花リサ
宙組 美風舞良、大海亜呼
……とか、ね。
花組の二人は可愛いすぎて、ゆあちゃん・あんるちゃんとそんなにイメージが違わないかもですが(^ ^)。
あと、星組はどうせなら柚姐と五峰さんとか、そんな感じでも観てみたいかもー。
男役も考えたんですが、これはもう好みになってしまうので、、、(^ ^;ゞ
とりあえず、花組で上演することがあったら(←ないよ)、まりんさんと92期3人(真瀬、天真、銀華)とか。いやもういっそのこと、娘役も鞠華ゆめちゃんと月野姫花ちゃんでやりますか!?だったら男役も……あぅ、男役5人なのね、今の花組92期って。無念(T T)
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カルナバル in 名古屋
2011年9月19日 宝塚(星)中日劇場にて、星組公演「ノバ・ボサノバ/めぐり会いは再び」を観劇してまいりました!
いやー、楽しかった!やっぱり「ノバ・ボサ・ノバ」は名作ですね!!
再演を繰り返す価値のあるショーってなかなかないと思うのですが、この作品は本当に例外だなと思いました。
「めぐりあい」も相変わらずほっこりできて楽しくて、「ノバ」との相性もよくて……小柳さん、ホントに良い形で大劇場デビューできたよね!!!と心から思いました(^ ^)。次作も楽しみにしています♪
では、まずは簡単に、役替りの方々を中心に感想を。
<ノバ・ボサ・ノバ>
■マール 壱城あずさ
素晴らしかった!
今回の星組公演で私が観た5人(夢乃、紅、壱城、真風、芹香)のマールのうち、一番好きなのは誰?と訊かれたとしたら。
……すごく悩みそうですが、でもたぶん、最終的にはれみちゃんのブリーザとしーらんのマール、というコンビを選ぶような気がします。いや、他の組み合わせも好きなんですけど!!でもやっぱり、すっごく良かったんです、この二人が作りだす空間、が。
まず、れみちゃんのブリーザが東宝とは別人のように「女」だったことに驚きました。
お稽古と博多座の間にれみちゃんの役づくりが進化したのか、それとも、しーらんのマールに合わせて変わったのか、、、どっちなんでしょうね。
「あら、ちょっと良い男」くらいの軽い気持ちでオーロ(紅)についていったブリーザが、必死で自分を探していたマールと出会った瞬間に見せる『罪悪感』が、すごく「女」で。
「ごめんね!本気じゃないのよ!」
そんな感じに縋りつくブリーザを冷たく払いのけるマール。
そんな意地っ張りな男を嘲りつつ、女があまりにもあっさりと離れたことに苛立ちを隠せないオーロ。
野生の豹が銃の前に怯えるように、「敵」をロックオンした二人の男の間で、恋しいマールから吹き出す怒りのオーラに怯えるブリーザ。マールって「熱量」だけじゃなく、ブリーザが怯えて一歩下がってしまうような「怖さ」がないと成り立たない役なんだな、と思いました。うん。
しーらんはダンスと芝居の人、というのが私の印象だったのですが、「マール」という役はまさに「ダンス」と「芝居」を高度なところで結び付ける『何か』が必要な役なんだな、と思いました。
物語のラスト、手錠を外された瞬間のしーらんの表情とダンス。あの場面で泣いたのは初めての経験でした。中日の役替りはどっちでもいいや、と思っていたのですが、しーらんのマールを視ることができて良かったです(真顔)。
本当に、はるばる観に来て良かったです!!
■ラービオス 稀鳥まりや
いや、もう、もう、もう、可愛いすぎますからっっ!!
後半、オーロ(紅)に肩を抱かれて歩く時の、リアル男女な身長差が素晴らしかったです。
ダンスは言わずもがなですが、歌もずいぶん成長したなあ、と感心しました。ちょっと音程があやしいところもありましたが、よく歌えていたと思います。
それにしても、ホントにホントに可愛いよー(*^ ^*)(でれでれ)
■ピエロ 真月咲
ダンスも芝居も、きっちりできていたと思います。全然違和感なかったし。
真月さんがどうこう、というより、メンバーが変わったせいなのか時間が経過したせいなのか、ピエロ3人が揃った時の雰囲気が、すごく可愛らしくなっていたような気がしました。
中詰めからフィナーレにいくつなぎの場面の芝居とか、可愛かったなあ~。
■ドアボーイ 十碧れいや
立っているだけでパッとした華のある人だなあと感心しました。本当にスタイル良いわー。
礼音くんのソールとの眼と眼の会話も、表情を含めたやり取りも、最後の紐掛けダンス(?)も、とっても良かったです!
■紫の蝶 海隼人
綺麗な人だなーとずっと思っていましたが、娘役(?)の化粧と髪型はもう一工夫……かな。私の期待値が高すぎただけかもしれませんが。……だって、しーらんがあまりにも美しすぎたんだもんっ!(汗)。
笑顔が綺麗で優しい女性……という感じで、柚姐(万里)に愛されそうな迫力は足りなかったかなと思いましたが、でも十分綺麗でした。人数が少なくて着替えの時間も少なそうなのに、がんばりましたね。
■ポリス 美城れん、朝都まお
ちょっとしたやり取りの間を外すわけにはいかないし、といって目立ちすぎてもまずいし、、、という難しい役ですが、さすがベテラン!!でした。東宝とは全然違いましたが、これはこれでアリ、という印象。
役替りはそんなところかな?(抜けがあったらごめんなさい)
中詰めのショーは、上級生が早替りでアンサンブルに出まくりだったのが面白かったです。一回しか観ない方は、事前にプログラムをチェックしておかれることを強くおすすめします!!
あ。そういえば、オープニングとフィナーレ前のアカペラの女性(本公演は夢妃杏瑠ちゃん)は誰だったけ……?プログラム買い忘れたのは失敗だったーーー。
演出で大きく違っていたのは、銀橋がないので「くず拾い」が客席登場になり、通路を歩いている間にプレゼントを貰いまくっていたことくらいでしょうか。
博多からのようなので今更なんですが、私は初だったので吃驚しました。
正直に言えば、ああいうのって二階席は完全に置いていかれてしまうので、あまり長々とやられると辛いんですが……。客席後方のドアから入って舞台に上がるまで、とかなら全然構わないんですが、一番前まで行ってからまた違う通路を戻って、また……みたいなのをずーっとやってるんだもんなーーーー。
……ま、二階席しか取れなかった貧乏人のひがみです、ひがみ(^ ^;ゞ
「めぐり会い」の方の客席降りは全然気にならなかったんだけどなあ。しょぼん。
一番びっくりしたのは、プロローグの総踊りの時に、すでにくっきりと胸に(マダムX用の)影を描いていた柚姐……でしょうか。こういう細かい気配りと努力の末に、あの美しいボディラインがあるんだな、と感服いたしました。
そしてもう一つ、れみちゃん(白華)の髪型!!
ブリーザでは前頭部が綺麗なコーン・ローになっていたのに、リゼットは普通の髪型で半鬘だったんですが……あれ、二回公演の日は(私が観た日は一回公演)、小休憩でほどいて大休憩でまた編むんでしょうか……?化粧替えもあるのに!?信じられない!!
たしかに、野生の豹のようなれみちゃんのブリーザには、ああいう髪型がシャープで似合うけど!だったら、リゼットを全鬘にすればいいのに。れみちゃん大変だ~~っ。
でも、ホントに似合ってました。ブリーザもリゼットも、どっちも両方!!れみちゃん凄い!!
<めぐり会いは再び>
■アルビレオ 音花ゆり
「何もないところで転ぶようなドジっ娘」……って、難しいんだな、とあらためて思いました。
せあらちゃんも苦戦していたけど、コロちゃんも苦労していたなあ……でも可愛かったです。うん(^ ^)。
■エルモクラート 壱城あずさ
いやー、マールを熱く語った後でエルモクラートまで熱く語るとか、単なるファン馬鹿なんですけど。
でも、本当に良かったんだもん!(←自棄)
真風くんのエルモクラートは、『田舎育ちの気の優しい“坊や”』って感じで、ちょっとボーっとした感じが可愛かったのですが。
しーらんのエルモクラートは、学校(?)で絶対『「陰険」なマリオと「親友」の真似ごとをしていた』に違いない!という感じ(←わかりにくいよ)
真風くんのエルモクラートは、純粋に「物語を語りたい」ひと。それで食っていけたらいいなー、でも無理そうだから、金持ちと結婚して趣味で書いてればいいかー、、、とか思っていそうな感じ。
おっとりとして包容力があって、何でも受けとめてくれそうな、でもヘタレはヘタレ……みたいな印象。
これがしーらんになると、具体的に「作家としての名声」とか「地位」とか「自分の才能にふさわしい報酬」とかを欲しがっていて、それが叶わないなら別の方法で「名声」「地位」「報酬」を受け取ってやろうという気持ちが漲っている……ような気がしました。表に出す貌はクールでシャープなんだけど、ふとした時に見せる笑顔(怯えるレオニードに対して、とか)が息をのむほど綺麗で、ほわんと柔らかかったのが衝撃でした。
脚本も演出もほとんど変わらないのに、これだけ印象の違う役に仕上げられるってすごいなあ、と感心しました。
いやー、真風くんのおっとりした作家先生も大好きだったんですが、しーらんの、クールでシャープで上から目線な(^ ^)エルモクラート、本当にステキでした!!
■ユリウス 大輝真琴
みっきぃさん(天寿)とは全然違う役づくりで、すごく面白かったです。そっか、こういうアプローチがあるんだなーと感心しました。さすがだなあ。
ちょっと癖のある役も得意な芝居巧者ですが、最初の登場時から表情豊かで、感情を惜しげなく見せながら素直に生きていて、、、、後半でスキップして出てくるあたりも、違和感なく流れていけたのはさすがでしたね。かっわいかったよー!!
■コレット 華雅りりか
お人形のような、どちらかと言えばクールな印象だったわかばちゃんとは全然違う、エネルギッシュな少女でした。吃驚するほど一生懸命で、良くいえば「けなげ」、悪くいけば「うざい」……その微妙なバランスを守り抜いて、最後までちゃんと「けなげ」で通したそのバランス感覚は、さすがですよね。
声が柔らかくて聴きやすいのは大きな長所だな、と。あとはメークをもっともっと頑張ってほしいのと、体型の管理かなあ……すごく可愛い人だと思うので、期待しています!
旅芸人たちは人数も減り、台詞の分担もだいぶ変わっていたような気がします(←自信なし)。
でも、基本的にちーくん(美稀)のところには美城さんが入ってたのかな?(←どうだったっけ?)
碧海さんのところ(?)に入ってた真月咲さんは、めっちゃめちゃ可愛くてお人形さんみたいで、最初娘役さんかと思ってしまいました(^ ^)。マンドリンはちゃんと弾いていたのでしょうか?私の席からは手元がよく見えなかったのですが(T T)。……いやー、可愛い人だなあ(感心)。
そんなところでしょうか。
ちょっと前まで、チケットが高騰して大変でしたが、行ってみたら当日券もさばきもちらほらあったので、ふらっと行っても案外なんとかなるのかも。、、、いや、保証はしませんけど。
なんとかしてみやるりのマールも観たい……とは思うんですけどねえ。さすがに無理だろうなあ………しょぼん。
.
いやー、楽しかった!やっぱり「ノバ・ボサ・ノバ」は名作ですね!!
再演を繰り返す価値のあるショーってなかなかないと思うのですが、この作品は本当に例外だなと思いました。
「めぐりあい」も相変わらずほっこりできて楽しくて、「ノバ」との相性もよくて……小柳さん、ホントに良い形で大劇場デビューできたよね!!!と心から思いました(^ ^)。次作も楽しみにしています♪
では、まずは簡単に、役替りの方々を中心に感想を。
<ノバ・ボサ・ノバ>
■マール 壱城あずさ
素晴らしかった!
今回の星組公演で私が観た5人(夢乃、紅、壱城、真風、芹香)のマールのうち、一番好きなのは誰?と訊かれたとしたら。
……すごく悩みそうですが、でもたぶん、最終的にはれみちゃんのブリーザとしーらんのマール、というコンビを選ぶような気がします。いや、他の組み合わせも好きなんですけど!!でもやっぱり、すっごく良かったんです、この二人が作りだす空間、が。
まず、れみちゃんのブリーザが東宝とは別人のように「女」だったことに驚きました。
お稽古と博多座の間にれみちゃんの役づくりが進化したのか、それとも、しーらんのマールに合わせて変わったのか、、、どっちなんでしょうね。
「あら、ちょっと良い男」くらいの軽い気持ちでオーロ(紅)についていったブリーザが、必死で自分を探していたマールと出会った瞬間に見せる『罪悪感』が、すごく「女」で。
「ごめんね!本気じゃないのよ!」
そんな感じに縋りつくブリーザを冷たく払いのけるマール。
そんな意地っ張りな男を嘲りつつ、女があまりにもあっさりと離れたことに苛立ちを隠せないオーロ。
野生の豹が銃の前に怯えるように、「敵」をロックオンした二人の男の間で、恋しいマールから吹き出す怒りのオーラに怯えるブリーザ。マールって「熱量」だけじゃなく、ブリーザが怯えて一歩下がってしまうような「怖さ」がないと成り立たない役なんだな、と思いました。うん。
しーらんはダンスと芝居の人、というのが私の印象だったのですが、「マール」という役はまさに「ダンス」と「芝居」を高度なところで結び付ける『何か』が必要な役なんだな、と思いました。
物語のラスト、手錠を外された瞬間のしーらんの表情とダンス。あの場面で泣いたのは初めての経験でした。中日の役替りはどっちでもいいや、と思っていたのですが、しーらんのマールを視ることができて良かったです(真顔)。
本当に、はるばる観に来て良かったです!!
■ラービオス 稀鳥まりや
いや、もう、もう、もう、可愛いすぎますからっっ!!
後半、オーロ(紅)に肩を抱かれて歩く時の、リアル男女な身長差が素晴らしかったです。
ダンスは言わずもがなですが、歌もずいぶん成長したなあ、と感心しました。ちょっと音程があやしいところもありましたが、よく歌えていたと思います。
それにしても、ホントにホントに可愛いよー(*^ ^*)(でれでれ)
■ピエロ 真月咲
ダンスも芝居も、きっちりできていたと思います。全然違和感なかったし。
真月さんがどうこう、というより、メンバーが変わったせいなのか時間が経過したせいなのか、ピエロ3人が揃った時の雰囲気が、すごく可愛らしくなっていたような気がしました。
中詰めからフィナーレにいくつなぎの場面の芝居とか、可愛かったなあ~。
■ドアボーイ 十碧れいや
立っているだけでパッとした華のある人だなあと感心しました。本当にスタイル良いわー。
礼音くんのソールとの眼と眼の会話も、表情を含めたやり取りも、最後の紐掛けダンス(?)も、とっても良かったです!
■紫の蝶 海隼人
綺麗な人だなーとずっと思っていましたが、娘役(?)の化粧と髪型はもう一工夫……かな。私の期待値が高すぎただけかもしれませんが。……だって、しーらんがあまりにも美しすぎたんだもんっ!(汗)。
笑顔が綺麗で優しい女性……という感じで、柚姐(万里)に愛されそうな迫力は足りなかったかなと思いましたが、でも十分綺麗でした。人数が少なくて着替えの時間も少なそうなのに、がんばりましたね。
■ポリス 美城れん、朝都まお
ちょっとしたやり取りの間を外すわけにはいかないし、といって目立ちすぎてもまずいし、、、という難しい役ですが、さすがベテラン!!でした。東宝とは全然違いましたが、これはこれでアリ、という印象。
役替りはそんなところかな?(抜けがあったらごめんなさい)
中詰めのショーは、上級生が早替りでアンサンブルに出まくりだったのが面白かったです。一回しか観ない方は、事前にプログラムをチェックしておかれることを強くおすすめします!!
あ。そういえば、オープニングとフィナーレ前のアカペラの女性(本公演は夢妃杏瑠ちゃん)は誰だったけ……?プログラム買い忘れたのは失敗だったーーー。
演出で大きく違っていたのは、銀橋がないので「くず拾い」が客席登場になり、通路を歩いている間にプレゼントを貰いまくっていたことくらいでしょうか。
博多からのようなので今更なんですが、私は初だったので吃驚しました。
正直に言えば、ああいうのって二階席は完全に置いていかれてしまうので、あまり長々とやられると辛いんですが……。客席後方のドアから入って舞台に上がるまで、とかなら全然構わないんですが、一番前まで行ってからまた違う通路を戻って、また……みたいなのをずーっとやってるんだもんなーーーー。
……ま、二階席しか取れなかった貧乏人のひがみです、ひがみ(^ ^;ゞ
「めぐり会い」の方の客席降りは全然気にならなかったんだけどなあ。しょぼん。
一番びっくりしたのは、プロローグの総踊りの時に、すでにくっきりと胸に(マダムX用の)影を描いていた柚姐……でしょうか。こういう細かい気配りと努力の末に、あの美しいボディラインがあるんだな、と感服いたしました。
そしてもう一つ、れみちゃん(白華)の髪型!!
ブリーザでは前頭部が綺麗なコーン・ローになっていたのに、リゼットは普通の髪型で半鬘だったんですが……あれ、二回公演の日は(私が観た日は一回公演)、小休憩でほどいて大休憩でまた編むんでしょうか……?化粧替えもあるのに!?信じられない!!
たしかに、野生の豹のようなれみちゃんのブリーザには、ああいう髪型がシャープで似合うけど!だったら、リゼットを全鬘にすればいいのに。れみちゃん大変だ~~っ。
でも、ホントに似合ってました。ブリーザもリゼットも、どっちも両方!!れみちゃん凄い!!
<めぐり会いは再び>
■アルビレオ 音花ゆり
「何もないところで転ぶようなドジっ娘」……って、難しいんだな、とあらためて思いました。
せあらちゃんも苦戦していたけど、コロちゃんも苦労していたなあ……でも可愛かったです。うん(^ ^)。
■エルモクラート 壱城あずさ
いやー、マールを熱く語った後でエルモクラートまで熱く語るとか、単なるファン馬鹿なんですけど。
でも、本当に良かったんだもん!(←自棄)
真風くんのエルモクラートは、『田舎育ちの気の優しい“坊や”』って感じで、ちょっとボーっとした感じが可愛かったのですが。
しーらんのエルモクラートは、学校(?)で絶対『「陰険」なマリオと「親友」の真似ごとをしていた』に違いない!という感じ(←わかりにくいよ)
真風くんのエルモクラートは、純粋に「物語を語りたい」ひと。それで食っていけたらいいなー、でも無理そうだから、金持ちと結婚して趣味で書いてればいいかー、、、とか思っていそうな感じ。
おっとりとして包容力があって、何でも受けとめてくれそうな、でもヘタレはヘタレ……みたいな印象。
これがしーらんになると、具体的に「作家としての名声」とか「地位」とか「自分の才能にふさわしい報酬」とかを欲しがっていて、それが叶わないなら別の方法で「名声」「地位」「報酬」を受け取ってやろうという気持ちが漲っている……ような気がしました。表に出す貌はクールでシャープなんだけど、ふとした時に見せる笑顔(怯えるレオニードに対して、とか)が息をのむほど綺麗で、ほわんと柔らかかったのが衝撃でした。
脚本も演出もほとんど変わらないのに、これだけ印象の違う役に仕上げられるってすごいなあ、と感心しました。
いやー、真風くんのおっとりした作家先生も大好きだったんですが、しーらんの、クールでシャープで上から目線な(^ ^)エルモクラート、本当にステキでした!!
■ユリウス 大輝真琴
みっきぃさん(天寿)とは全然違う役づくりで、すごく面白かったです。そっか、こういうアプローチがあるんだなーと感心しました。さすがだなあ。
ちょっと癖のある役も得意な芝居巧者ですが、最初の登場時から表情豊かで、感情を惜しげなく見せながら素直に生きていて、、、、後半でスキップして出てくるあたりも、違和感なく流れていけたのはさすがでしたね。かっわいかったよー!!
■コレット 華雅りりか
お人形のような、どちらかと言えばクールな印象だったわかばちゃんとは全然違う、エネルギッシュな少女でした。吃驚するほど一生懸命で、良くいえば「けなげ」、悪くいけば「うざい」……その微妙なバランスを守り抜いて、最後までちゃんと「けなげ」で通したそのバランス感覚は、さすがですよね。
声が柔らかくて聴きやすいのは大きな長所だな、と。あとはメークをもっともっと頑張ってほしいのと、体型の管理かなあ……すごく可愛い人だと思うので、期待しています!
旅芸人たちは人数も減り、台詞の分担もだいぶ変わっていたような気がします(←自信なし)。
でも、基本的にちーくん(美稀)のところには美城さんが入ってたのかな?(←どうだったっけ?)
碧海さんのところ(?)に入ってた真月咲さんは、めっちゃめちゃ可愛くてお人形さんみたいで、最初娘役さんかと思ってしまいました(^ ^)。マンドリンはちゃんと弾いていたのでしょうか?私の席からは手元がよく見えなかったのですが(T T)。……いやー、可愛い人だなあ(感心)。
そんなところでしょうか。
ちょっと前まで、チケットが高騰して大変でしたが、行ってみたら当日券もさばきもちらほらあったので、ふらっと行っても案外なんとかなるのかも。、、、いや、保証はしませんけど。
なんとかしてみやるりのマールも観たい……とは思うんですけどねえ。さすがに無理だろうなあ………しょぼん。
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宝塚バウホールにで、専科+星組公演「おかしな2人」を観劇いたしました。
……あー、ランスロット書き終わらなかったな〜〜〜。
まあ、あれはまた落ち着いたら続きを書かせていただきますが。
とりあえず、「おかしな2人」。
遠征中なので、簡単に速報を。
とにかく、おっかしかった〜〜〜!!
ニール・サイモンの、あの独特のテンポというか……ちょっと突き放したようなクールな展開がそのまま生きていて、とても楽しかったです!!
轟さん、未沙さんがさすがなのは今更ですが、石田さんもさすがだなあ、と。
あと、音楽の青木朝子さんが良い仕事してました。全部ありものの音楽なんですが、ニューヨークの匂いをちゃんと演出してくれて、とっても良かったです♪
物語はごくごくシンプルで、チラシのあらすじとたいした違いはないのですが……
ラストの展開はさすがニール・サイモン!という感じで、未沙さんが本当に素晴らしかったです。
3幕通してセットは一つ、登場人物は8人。上演時間の8割は轟さんと未沙さんの二人芝居。でも、間を埋める星組っ子の6人(美稀、碧海、如月、天寿、妃白、夢妃)は、出番こそ限られてますが、みんないい芝居してました(はぁと)。
全員通し役だし、設定がしっかりあって個性的で、すごくやりがいがあるんじゃないかと思います。
それにしても、みんな本当に上手かった!
彼らが出来なかったら本当に間がもたないので、「ランスロット」で大変な中、出演してくれてありがとう!と思います(はぁと)
選ばれてしまって大変だったかもしれないけど、きっとこれからの糧になると思うから。
これからのご活躍を祈りつつ、次の観劇日を楽しみにしています!
詳しい感想は、また帰宅後に書きますね(^_^)
とりあえず、ひとつだけ。
みっきぃさんは、本当に本当に、良い声だなあ(*^o^*)。
・
……あー、ランスロット書き終わらなかったな〜〜〜。
まあ、あれはまた落ち着いたら続きを書かせていただきますが。
とりあえず、「おかしな2人」。
遠征中なので、簡単に速報を。
とにかく、おっかしかった〜〜〜!!
ニール・サイモンの、あの独特のテンポというか……ちょっと突き放したようなクールな展開がそのまま生きていて、とても楽しかったです!!
轟さん、未沙さんがさすがなのは今更ですが、石田さんもさすがだなあ、と。
あと、音楽の青木朝子さんが良い仕事してました。全部ありものの音楽なんですが、ニューヨークの匂いをちゃんと演出してくれて、とっても良かったです♪
物語はごくごくシンプルで、チラシのあらすじとたいした違いはないのですが……
ラストの展開はさすがニール・サイモン!という感じで、未沙さんが本当に素晴らしかったです。
3幕通してセットは一つ、登場人物は8人。上演時間の8割は轟さんと未沙さんの二人芝居。でも、間を埋める星組っ子の6人(美稀、碧海、如月、天寿、妃白、夢妃)は、出番こそ限られてますが、みんないい芝居してました(はぁと)。
全員通し役だし、設定がしっかりあって個性的で、すごくやりがいがあるんじゃないかと思います。
それにしても、みんな本当に上手かった!
彼らが出来なかったら本当に間がもたないので、「ランスロット」で大変な中、出演してくれてありがとう!と思います(はぁと)
選ばれてしまって大変だったかもしれないけど、きっとこれからの糧になると思うから。
これからのご活躍を祈りつつ、次の観劇日を楽しみにしています!
詳しい感想は、また帰宅後に書きますね(^_^)
とりあえず、ひとつだけ。
みっきぃさんは、本当に本当に、良い声だなあ(*^o^*)。
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ランスロットの見た夢【3】
2011年9月8日 宝塚(星)星組バウホール公演「ランスロット」。
■第4場 魔女の森~ル・フェイの血統~
ル・フェイ(妖精)の血統であるモルゴース(花愛瑞穂)が、その娘モルガン(夢妃杏瑠)に自分たちの怒りと恨みを語る。
ブリテンの先王ユーサーは、モルゴースと約束をした。魔力を与える代わりに、その娘を王宮にむかえよう、と。
そうして生まれたモルガン。
しかしユーサーは約束を護らず、モルゴースと娘は森に棄て置かれた。
「人間界」に対する憧憬と恨み。人ならざる者たちは常に素直で真っ直ぐで、愛も恨みも率直。モルゴースの恨みは約束が守られなかった恨み。その恨みは容を得て、闇の騎士マリアガンス(碧海)となる……。
碧海りまさんのプログラムの写真は、グウィネヴィアの父王レオデグランスなのですが、作品を観たあとで印象に残ったのはこのマリアガンスの方でした。
短い髪、頬に残る刻印。ホムンクルスらしい無機質な芝居と、ちょっと違和感のあるカクカクした動きがとても印象に残っています。
モルゴースが操るホムンクルス(この言葉も、「鋼の錬金術師」以後、ふつうに使われるようになりましたねー)は、最後の最後に漣レイラさんを見つけてちょっと満足。マントの陰からすこしだけ髪が見えたの。他の方もちょっとだけ髪が見えるので、ファンの方ならわかるんだろうなあ。
そして、場面の最初から舞台奥に2体いるんですが、あれは誰なんでしょう。初見のときはすっかりオブジェだと思い込んでいたので、動き出したときはすごく吃驚しました。結構な時間だと思うのに、ぜんぜん動いてなかった!すごーい!でも誰だかわからない……。
マリアガンスが生まれる前のモルゴースの歌の歌詞が面白くて好きです。
「つみかさねた(積み重ねた)恨み、つみをかさねた(罪を重ねた)報い」「災厄をもってこたえよう/最悪の時を与えよう」とか、「守るべき契約、守らぬは軽薄」とか。
生田さんって、こういう言葉遊びっぽいものも好きなのでしょうか。
場面の最後、マリアガンスに「王妃をさらってくるように」と命じて高笑いするモルゴースを窘める湖の魔女。どうやら、ヴィヴィアンの方が上級生で(事実だな)(←違う)、モルゴースに魔力を与えたのも湖の魔女であるらしい(←なんでそんなことしたんですか)
「人でありながら魔族の加護のあるランスロットは、人の王と手を結び、この世界に秩序をもたらすでしょう」
そう宣言するヴィヴィアン。自信たっぷりに、上から目線で。さらに
「ランスロットは、強い」
と言いきってくれる美穂おねえさまが大好きです。生田さんが、この厳しいスケジュールでも美穂さんに出演要請をした理由がよくわかる。美穂さんって、本当に女神の役が似合う役者ですよね~!
モルゴースとモルガンは、赤を基調にした服と髪。彼女は「森の魔女」なので、最初のうちはどうして緑じゃないんだろう?と思っていたのですが、、、炎のような怒りと恨みを抱くモルゴースは、やっぱり紅蓮の赤がふさわしいですね。
湖の魔女ヴィヴィアンに護られたランスロットが蒼、エクスカリバーに選ばれたアーサーが金と白。そんな世界に対して、異世界としての森の魔女モルゴースとその娘、そしてモルドレッドの、赤。
有村さんの衣装、今回は本当に素晴らしいです!
■第5場 キャメロット~五月祭~
華やかな五月祭。グウィネヴィアの輿入れが4月だから、半月くらい過ぎたところ、なのかな。
舞台中央にポールをたてて、一番上からリボンを曳いて皆で踊る……なんかこういうの他でも見たことがあるんですけど、ブリテン(イギリス)の風習なんでしょうか?
騎士たちも、ホムンクルスメンバー(瀬稀・芹香・漣・ひろ香・瀬央・紫藤)以外は国人としてダンスに参加しています。さりげなく皆カップルで幸せそうなんだけど、いかんせん星組さんは娘役さんが全然わからないのが残念。
ボールス(汐月しゅう)だけは警備兵としての参加(←ただ一人の警備兵)、なのですが、幕開きすぐはちょっとだけ恋人セリア(妃白)といちゃいちゃしてました(^ ^)。警備に戻るためにすぐ離れるんですが、ちょうど恋人ノーマ(愛水)の肩を抱いて通りがかったガウェイン(麻央)にからかわれて、ムッとしているのも素敵です。いいなー、しゅうくん、本当に二枚目だよなー(*^ ^*)。台詞の声も好きなので、もうちょっと喋ってほしいのに、どちらかというと「無口な兄」なのが残念……。
喧騒の中に紛れこもうとする王妃グウィネヴィアと、護衛の騎士ランスロット。
「いいなー、ランスロットさま」
ノーマの呟きに、ちょっとムッとするガウェイン。
そんな二人をからかうボールス。いやー、ちょっとしたやり取りなんですけど、さりげなくて良いですよね♪
「王妃!」
幼馴染の姫に、そう呼びかける騎士。
「そのかしこまった話し方、なんとかならないかしら……昔みたいに!」
昔と今は違うのに、そんな可愛らしい我侭で騎士を困らせる姫。
その姿は、アーサーが恋をした『明るくて可愛らしいお嬢さん』そのもので。
そんな二人を遠くから眺める、王妃の夫。
このまま何事もなければ、アーサーとグウィネヴィアがもっと親密になれるチャンスがあったかもしれないのに……と思ってしまいます。
その方が、ランスロットも幸せだったはずなのに……。
「来たばかりの頃は寂しげだったが、ランスロットのおかげで楽しそうだな」
恋の前に不器用な王者を、ちょっと心配そうに見上げる魔法使い。
「どうした?」
「空が曇ってまいりました。雨になるかと」
「なに、めぐみの雨となろう!」
どんなことでも前向きに、ポジティヴにとらえて、前を向いて進む。
それが王者の歩くべき道だから。
そんなアーサーだからこそエクスカリバーが選び、そんな王だからこそ騎士たちも従う。
けれども、そんな王にはわからないものがある。ひとを恨む気持ち、妬み心……そういった後ろ向きな想いは、彼が視る世界にはないものだから。
だから。彼が魔法使いの不吉な予言を笑い飛ばした時にこそ、明るい五月の空は曇り、楽しげな祭りの音楽の中に妖しい布教和音が混ざりこむ。
黒いマントに身を包んだモルガン。
甲冑のマリアガンスと、ホムンクルスたち。
妖しげで美しいモルガンの声が切り裂く、平穏で明るい五月祭。その対比が非常に鮮やかで、演出として非常に見事だったと思います。
ランスロットと鬼ごっこの末に、一瞬はぐれた隙にさらわれる王妃グウィネヴィア。
グウィネヴィアの名を呼びながら、祭りの喧騒の中心に走りこむランスロット。
人々の拒否。否定。無視。……ひそやかな悪意。
「何があった!?」
走りこんでくる王。そこに倒れこんでくるボールス。正体の知れぬ妖しい騎士と戦い、怪我をした騎士。
「王妃さまが……!」
苦しそうに呻くボールスを見下ろして、ランスロットが出陣を宣言する。
「どこまでも追いかけて、必ず王妃さまを取り戻す!そして、お前の仇もうってやる!」と。
……えーっと、グウィネヴィアが輿入れして半月。ってことは、ランスロットとボールスが出会ってからも半月ですよね……?男同士ってお手軽だわー(←違)
こういうやり取りがあって、2幕でボールスがランスロットにつく理由を作っているんですよね。
まあ、ここで「俺も行く!」と言うガウェインもなかなか良い子なんだけどなあ。どうして変ってしまうのでしょうか……。
■第6場A 魔女のチェス盤
聖杯の守護者ヨセフが語る。
この探索は、魔女のチェス盤だと。
先手は森の魔女モルゴース、後手は湖の魔女ヴィヴィアン。
花愛さんと美穂さんの歌合戦、本当に素晴らしかった!!(興奮)
舞台の両端で、チェス盤を手にたたみかけるように唄う魔女たち。
舞台を縦横に走り回り、ひたすら闘うランスロットと魔女の手駒たち。割と早い段階で置いていかれているガウェインがちょっとだけ気の毒な気がするくらい、迫力のある場面でした。
「勝負」の意味はよくわからなかったけど、要は、人ならざる者が運命の糸を弾いても、それはきっかけにすぎず、意志を持つ人の子の動きをすべて規定することにはならない、ということなんですよね、きっと。
それがこの作品を貫くテーマだから。
ヴィヴィアンもモルゴースも、それぞれに手駒を操って自分の望む方向に物語を進めようとするけれども、最終的な局面でランスロットがマリアガンスを倒さないことには、魔女たちの戦いも終わらない。結局のところ、血を流すのは意志を持つであって、魔女たち自身は、直接世界に関与することはできない、と。
■第6場B 対峙・対決・救出
大樹に守られた魔女の棲家。
マリアガンスを斬り棄てたランスロットの前に立ちふさがるモルガン。
「殺せ!」
母の宿願は叶わなかった。私は母の願いを叶えられなかった……母はもう私を必要としないだろう。
幼いころから母の宿願に縛られてきた彼女には、そこから解放されて自由となっても、何をしたらいいのかわからない。もはや運命の輪は閉じた。そう思った方が、気持ちは楽になる。
なのに。
「ここで斬られることがお前の運命だというのなら、私がそれに逆らってやろう」
そう告げて、剣を納める騎士。
「母に必要とされない自分」というイメージを抱けない娘にとっては、むしろ残酷な宣告でさえあるだろうに。
でも、彼女は運命と闘うために立ち上がる。捨て台詞を残し、母の道具ではない自分を探して。
十字を切って、母に祈るランスロット。
やっと追いつくガウェイン。
怯えきった王妃を救いだし、ガウェインを先に戻らせるランスロット。
たった一夜、二人きりに戻った夜。
「死ぬかもしれないと思ったときに、私が求めたのはあなただったの……!」
当たり前のように傍にいてくれた騎士にしがみつき、離さないでとねだる少女。
騎士として、溢れそうになる気持ちを必死で繋ぎとめようとするランスロット。
「わたし、あなたを愛している!!」
グウィネヴィアの心の叫びに触発されて、ランスロットの胸中を昔の二人が走り抜ける。
『あーあ、』という溜息に似た気持ちが、ついに心の縁を超えて溢れだす。
長いことずっと、輿入れが決まる前からずっと、気持ちを抑えて生きてきたのに。
恋しい少女の一番傍にいられることに満足して、彼女の隣に立つ権利がないことを諦めてきたのに。
ランスロットの無骨な手が、グウィネヴィアの細い肩を引き寄せる。
もう仕方がない。想いは溢れてしまった。愛は零れてしまった。
もう戻れない。戻らない。こぼれたミルクは戻らない。溢れた愛は戻せない。どんな顔をして王に逢えばいいのか、そんなことも考えられない。ただ、今腕の中にあるこの細い身体を抱きしめて。
……生田さんが恋愛をテーマに作品つくるつもりがないんだなーというのは、こういう場面を観てしみじみと思うことです。
この二人が恋をするのは必然であり運命であって、どうしようもないことだ、という大前提があるんですよね、彼の中に。だから、今まで抑えてきたものが溢れてしまう場面に、実際にはなっていない。
真風くんがヘタレすぎたり、わかばちゃんがお人形すぎたりするのも原因の一つなのですが、そもそも、そのヘタレ感とか人形っぽさというのは生田さんが主演コンビに求めた芸質だと思うしね。
見た目だけならこんなに恋を語るにふさわしい二人もいないってくらい、美男美女でお似合いなのに、なんか恋愛してる感がないのが、、、残念というか、生田さんらしいというか。
いや、私は好きですけどね、こういう作風は(^ ^)。
■第7場 Starry Sky
静かに始まるラヴソング。これもRevoさん作曲なのでしょうか?良い曲でした。
♪手を離せば消えてしまう白い幻
♪喪いたくない 誰にも渡せない
子供時代のグウィネヴィア(綺咲)が、ランスロット(妃海)にオルフェとエウリディーチェの物語を語る。
冥界を出る直前に振り返ってしまい、一度は取り戻した妻を、再び喪うオルフェ。
「どうしてオルフェは振り返ってしまったの?」
「うーん、なんだったかしら」
「僕だったら振り返ったりしないのに!」
「それだったら、振り返らなかったオルフェの話を、二人で考えましょうよ!」
「うん、その方が、きっと素敵な話になるね!」
自分たちだけの物語を紡ごう、と誓った幼い日。
もう忘れてしまった遠い約束。
♪いつか描いた僕らの物語
♪取り戻すため 僕は駈け出す
♪光に満ちたあの地平の彼方へ
オープニングに歌ったテーマ曲「Stargazer」をリフレインして、星の海に沈む二人。
王妃と騎士にとって、二人きりの時間はごく短い。
「二人なら乗り越えていける。そして、いつかきっと……」
キャメロットでは、王が待っている。
どんな顔で王に逢うのか、いや、王がどんな顔で自分たちを迎えるのか、そんなことさえ考えられないままに、ふたりで。
「いつか、きっと?」
王妃の疑問形で場面を締める生田さんって、正直すぎるよなあ……と思ったりします。
いや、私は好きなんですよ、あの『恋愛感情なんざメインテーマに関係ない!』という割り切りようは(^ ^)。
実際、あの作風でちゃんと2幕二時間にまとめるには、そういう割り切りって絶対必要だと思うし。
いやー、ほんっとに面白いクリエイターですよね、生田さん。あなたが宝塚を選んでくれて、よかったです!!(真顔)
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■第4場 魔女の森~ル・フェイの血統~
ル・フェイ(妖精)の血統であるモルゴース(花愛瑞穂)が、その娘モルガン(夢妃杏瑠)に自分たちの怒りと恨みを語る。
ブリテンの先王ユーサーは、モルゴースと約束をした。魔力を与える代わりに、その娘を王宮にむかえよう、と。
そうして生まれたモルガン。
しかしユーサーは約束を護らず、モルゴースと娘は森に棄て置かれた。
「人間界」に対する憧憬と恨み。人ならざる者たちは常に素直で真っ直ぐで、愛も恨みも率直。モルゴースの恨みは約束が守られなかった恨み。その恨みは容を得て、闇の騎士マリアガンス(碧海)となる……。
碧海りまさんのプログラムの写真は、グウィネヴィアの父王レオデグランスなのですが、作品を観たあとで印象に残ったのはこのマリアガンスの方でした。
短い髪、頬に残る刻印。ホムンクルスらしい無機質な芝居と、ちょっと違和感のあるカクカクした動きがとても印象に残っています。
モルゴースが操るホムンクルス(この言葉も、「鋼の錬金術師」以後、ふつうに使われるようになりましたねー)は、最後の最後に漣レイラさんを見つけてちょっと満足。マントの陰からすこしだけ髪が見えたの。他の方もちょっとだけ髪が見えるので、ファンの方ならわかるんだろうなあ。
そして、場面の最初から舞台奥に2体いるんですが、あれは誰なんでしょう。初見のときはすっかりオブジェだと思い込んでいたので、動き出したときはすごく吃驚しました。結構な時間だと思うのに、ぜんぜん動いてなかった!すごーい!でも誰だかわからない……。
マリアガンスが生まれる前のモルゴースの歌の歌詞が面白くて好きです。
「つみかさねた(積み重ねた)恨み、つみをかさねた(罪を重ねた)報い」「災厄をもってこたえよう/最悪の時を与えよう」とか、「守るべき契約、守らぬは軽薄」とか。
生田さんって、こういう言葉遊びっぽいものも好きなのでしょうか。
場面の最後、マリアガンスに「王妃をさらってくるように」と命じて高笑いするモルゴースを窘める湖の魔女。どうやら、ヴィヴィアンの方が上級生で(事実だな)(←違う)、モルゴースに魔力を与えたのも湖の魔女であるらしい(←なんでそんなことしたんですか)
「人でありながら魔族の加護のあるランスロットは、人の王と手を結び、この世界に秩序をもたらすでしょう」
そう宣言するヴィヴィアン。自信たっぷりに、上から目線で。さらに
「ランスロットは、強い」
と言いきってくれる美穂おねえさまが大好きです。生田さんが、この厳しいスケジュールでも美穂さんに出演要請をした理由がよくわかる。美穂さんって、本当に女神の役が似合う役者ですよね~!
モルゴースとモルガンは、赤を基調にした服と髪。彼女は「森の魔女」なので、最初のうちはどうして緑じゃないんだろう?と思っていたのですが、、、炎のような怒りと恨みを抱くモルゴースは、やっぱり紅蓮の赤がふさわしいですね。
湖の魔女ヴィヴィアンに護られたランスロットが蒼、エクスカリバーに選ばれたアーサーが金と白。そんな世界に対して、異世界としての森の魔女モルゴースとその娘、そしてモルドレッドの、赤。
有村さんの衣装、今回は本当に素晴らしいです!
■第5場 キャメロット~五月祭~
華やかな五月祭。グウィネヴィアの輿入れが4月だから、半月くらい過ぎたところ、なのかな。
舞台中央にポールをたてて、一番上からリボンを曳いて皆で踊る……なんかこういうの他でも見たことがあるんですけど、ブリテン(イギリス)の風習なんでしょうか?
騎士たちも、ホムンクルスメンバー(瀬稀・芹香・漣・ひろ香・瀬央・紫藤)以外は国人としてダンスに参加しています。さりげなく皆カップルで幸せそうなんだけど、いかんせん星組さんは娘役さんが全然わからないのが残念。
ボールス(汐月しゅう)だけは警備兵としての参加(←ただ一人の警備兵)、なのですが、幕開きすぐはちょっとだけ恋人セリア(妃白)といちゃいちゃしてました(^ ^)。警備に戻るためにすぐ離れるんですが、ちょうど恋人ノーマ(愛水)の肩を抱いて通りがかったガウェイン(麻央)にからかわれて、ムッとしているのも素敵です。いいなー、しゅうくん、本当に二枚目だよなー(*^ ^*)。台詞の声も好きなので、もうちょっと喋ってほしいのに、どちらかというと「無口な兄」なのが残念……。
喧騒の中に紛れこもうとする王妃グウィネヴィアと、護衛の騎士ランスロット。
「いいなー、ランスロットさま」
ノーマの呟きに、ちょっとムッとするガウェイン。
そんな二人をからかうボールス。いやー、ちょっとしたやり取りなんですけど、さりげなくて良いですよね♪
「王妃!」
幼馴染の姫に、そう呼びかける騎士。
「そのかしこまった話し方、なんとかならないかしら……昔みたいに!」
昔と今は違うのに、そんな可愛らしい我侭で騎士を困らせる姫。
その姿は、アーサーが恋をした『明るくて可愛らしいお嬢さん』そのもので。
そんな二人を遠くから眺める、王妃の夫。
このまま何事もなければ、アーサーとグウィネヴィアがもっと親密になれるチャンスがあったかもしれないのに……と思ってしまいます。
その方が、ランスロットも幸せだったはずなのに……。
「来たばかりの頃は寂しげだったが、ランスロットのおかげで楽しそうだな」
恋の前に不器用な王者を、ちょっと心配そうに見上げる魔法使い。
「どうした?」
「空が曇ってまいりました。雨になるかと」
「なに、めぐみの雨となろう!」
どんなことでも前向きに、ポジティヴにとらえて、前を向いて進む。
それが王者の歩くべき道だから。
そんなアーサーだからこそエクスカリバーが選び、そんな王だからこそ騎士たちも従う。
けれども、そんな王にはわからないものがある。ひとを恨む気持ち、妬み心……そういった後ろ向きな想いは、彼が視る世界にはないものだから。
だから。彼が魔法使いの不吉な予言を笑い飛ばした時にこそ、明るい五月の空は曇り、楽しげな祭りの音楽の中に妖しい布教和音が混ざりこむ。
黒いマントに身を包んだモルガン。
甲冑のマリアガンスと、ホムンクルスたち。
妖しげで美しいモルガンの声が切り裂く、平穏で明るい五月祭。その対比が非常に鮮やかで、演出として非常に見事だったと思います。
ランスロットと鬼ごっこの末に、一瞬はぐれた隙にさらわれる王妃グウィネヴィア。
グウィネヴィアの名を呼びながら、祭りの喧騒の中心に走りこむランスロット。
人々の拒否。否定。無視。……ひそやかな悪意。
「何があった!?」
走りこんでくる王。そこに倒れこんでくるボールス。正体の知れぬ妖しい騎士と戦い、怪我をした騎士。
「王妃さまが……!」
苦しそうに呻くボールスを見下ろして、ランスロットが出陣を宣言する。
「どこまでも追いかけて、必ず王妃さまを取り戻す!そして、お前の仇もうってやる!」と。
……えーっと、グウィネヴィアが輿入れして半月。ってことは、ランスロットとボールスが出会ってからも半月ですよね……?男同士ってお手軽だわー(←違)
こういうやり取りがあって、2幕でボールスがランスロットにつく理由を作っているんですよね。
まあ、ここで「俺も行く!」と言うガウェインもなかなか良い子なんだけどなあ。どうして変ってしまうのでしょうか……。
■第6場A 魔女のチェス盤
聖杯の守護者ヨセフが語る。
この探索は、魔女のチェス盤だと。
先手は森の魔女モルゴース、後手は湖の魔女ヴィヴィアン。
花愛さんと美穂さんの歌合戦、本当に素晴らしかった!!(興奮)
舞台の両端で、チェス盤を手にたたみかけるように唄う魔女たち。
舞台を縦横に走り回り、ひたすら闘うランスロットと魔女の手駒たち。割と早い段階で置いていかれているガウェインがちょっとだけ気の毒な気がするくらい、迫力のある場面でした。
「勝負」の意味はよくわからなかったけど、要は、人ならざる者が運命の糸を弾いても、それはきっかけにすぎず、意志を持つ人の子の動きをすべて規定することにはならない、ということなんですよね、きっと。
それがこの作品を貫くテーマだから。
ヴィヴィアンもモルゴースも、それぞれに手駒を操って自分の望む方向に物語を進めようとするけれども、最終的な局面でランスロットがマリアガンスを倒さないことには、魔女たちの戦いも終わらない。結局のところ、血を流すのは意志を持つであって、魔女たち自身は、直接世界に関与することはできない、と。
■第6場B 対峙・対決・救出
大樹に守られた魔女の棲家。
マリアガンスを斬り棄てたランスロットの前に立ちふさがるモルガン。
「殺せ!」
母の宿願は叶わなかった。私は母の願いを叶えられなかった……母はもう私を必要としないだろう。
幼いころから母の宿願に縛られてきた彼女には、そこから解放されて自由となっても、何をしたらいいのかわからない。もはや運命の輪は閉じた。そう思った方が、気持ちは楽になる。
なのに。
「ここで斬られることがお前の運命だというのなら、私がそれに逆らってやろう」
そう告げて、剣を納める騎士。
「母に必要とされない自分」というイメージを抱けない娘にとっては、むしろ残酷な宣告でさえあるだろうに。
でも、彼女は運命と闘うために立ち上がる。捨て台詞を残し、母の道具ではない自分を探して。
十字を切って、母に祈るランスロット。
やっと追いつくガウェイン。
怯えきった王妃を救いだし、ガウェインを先に戻らせるランスロット。
たった一夜、二人きりに戻った夜。
「死ぬかもしれないと思ったときに、私が求めたのはあなただったの……!」
当たり前のように傍にいてくれた騎士にしがみつき、離さないでとねだる少女。
騎士として、溢れそうになる気持ちを必死で繋ぎとめようとするランスロット。
「わたし、あなたを愛している!!」
グウィネヴィアの心の叫びに触発されて、ランスロットの胸中を昔の二人が走り抜ける。
『あーあ、』という溜息に似た気持ちが、ついに心の縁を超えて溢れだす。
長いことずっと、輿入れが決まる前からずっと、気持ちを抑えて生きてきたのに。
恋しい少女の一番傍にいられることに満足して、彼女の隣に立つ権利がないことを諦めてきたのに。
ランスロットの無骨な手が、グウィネヴィアの細い肩を引き寄せる。
もう仕方がない。想いは溢れてしまった。愛は零れてしまった。
もう戻れない。戻らない。こぼれたミルクは戻らない。溢れた愛は戻せない。どんな顔をして王に逢えばいいのか、そんなことも考えられない。ただ、今腕の中にあるこの細い身体を抱きしめて。
……生田さんが恋愛をテーマに作品つくるつもりがないんだなーというのは、こういう場面を観てしみじみと思うことです。
この二人が恋をするのは必然であり運命であって、どうしようもないことだ、という大前提があるんですよね、彼の中に。だから、今まで抑えてきたものが溢れてしまう場面に、実際にはなっていない。
真風くんがヘタレすぎたり、わかばちゃんがお人形すぎたりするのも原因の一つなのですが、そもそも、そのヘタレ感とか人形っぽさというのは生田さんが主演コンビに求めた芸質だと思うしね。
見た目だけならこんなに恋を語るにふさわしい二人もいないってくらい、美男美女でお似合いなのに、なんか恋愛してる感がないのが、、、残念というか、生田さんらしいというか。
いや、私は好きですけどね、こういう作風は(^ ^)。
■第7場 Starry Sky
静かに始まるラヴソング。これもRevoさん作曲なのでしょうか?良い曲でした。
♪手を離せば消えてしまう白い幻
♪喪いたくない 誰にも渡せない
子供時代のグウィネヴィア(綺咲)が、ランスロット(妃海)にオルフェとエウリディーチェの物語を語る。
冥界を出る直前に振り返ってしまい、一度は取り戻した妻を、再び喪うオルフェ。
「どうしてオルフェは振り返ってしまったの?」
「うーん、なんだったかしら」
「僕だったら振り返ったりしないのに!」
「それだったら、振り返らなかったオルフェの話を、二人で考えましょうよ!」
「うん、その方が、きっと素敵な話になるね!」
自分たちだけの物語を紡ごう、と誓った幼い日。
もう忘れてしまった遠い約束。
♪いつか描いた僕らの物語
♪取り戻すため 僕は駈け出す
♪光に満ちたあの地平の彼方へ
オープニングに歌ったテーマ曲「Stargazer」をリフレインして、星の海に沈む二人。
王妃と騎士にとって、二人きりの時間はごく短い。
「二人なら乗り越えていける。そして、いつかきっと……」
キャメロットでは、王が待っている。
どんな顔で王に逢うのか、いや、王がどんな顔で自分たちを迎えるのか、そんなことさえ考えられないままに、ふたりで。
「いつか、きっと?」
王妃の疑問形で場面を締める生田さんって、正直すぎるよなあ……と思ったりします。
いや、私は好きなんですよ、あの『恋愛感情なんざメインテーマに関係ない!』という割り切りようは(^ ^)。
実際、あの作風でちゃんと2幕二時間にまとめるには、そういう割り切りって絶対必要だと思うし。
いやー、ほんっとに面白いクリエイターですよね、生田さん。あなたが宝塚を選んでくれて、よかったです!!(真顔)
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