間があいていてすみません(汗)。でももう、これは反応せずにはいられない!!ということで(^ ^)


次回星組公演「ロミオとジュリエット」の、新人公演配役が発表されました!

うおおお、礼くん、城妃さん、新人公演初主演おめでとうございます!!



それにしても。
研5で初主演の礼くんの、「待ちに待った」かつ「超・安心!」感は何なんでしょう。演目が発表されたときから礼くんだったらいいなあと思っていましたが、本当に楽しみです。これは東京まで待てないぞ(^ ^)。
「ロミオとジュリエット」初演の「愛」で話題をさらった礼くんも、もう研5なんですね。キキちゃんや彩風くん、たまきちあたりの初主演が研3だったことを思えば、意外に時間がかかったなという気もしますが、まあ、あのあたりとは違って“小柄”という弱みがある礼くんは、「満を持して」という条件が有った方がいいのかも、という気もします。役替りもあって過酷な公演になりそうですが、礼くん自身が3つの役を楽しんでくださったら嬉しいな、と思います。

そしてそして!!城妃さんのジュリエットがめっちゃ楽しみ!
「南太平洋」では男の子役がメインでしたが、本当に美少年んで可愛かったし、いくつかある娘役での出番も、めっちゃキュートで可愛かった!まだ研3だけど、台詞の声もきれいだし、表情やちょっとした仕草が可愛くて、大好きな娘役さん。ジュリエット、本当に楽しみです。


そして、今回はいきなり全キャストが発表になったのですが!ツボキャストが多すぎ!キャピュレット夫妻(漣&夢妃)、神父(ひろ香)、乳母(妃風)と、メインどころが私の希望配役そのままだったんで、ものすごく浮かれています(^O^)。
特に乳母は、本役がさやかさん(美城)だから男役に回ってしまうかも?と思っていたので、ふうちゃんでとても嬉しいです。「南太平洋」のネリーは本当に可愛かったけど、乳母も絶対良いと思う!楽しみすぎる!!


そしてそして!夏樹くん、ベンヴォーリオ役おめでとうございます!!あの美声での「どうやって伝えよう」……うわああああ。
ポコちゃん(十碧)の死も、キレイでしょうねえ(*^ ^*)ビジュアルも含めて、すごく期待してしまいます。

わーーー、全てが楽しみすぎる!こんなにツボな配役の新人公演は久しぶりです。
かなり本気で大劇も観たい。。。(真顔)


今週は2月の月末ということで死ぬほど忙しく。。。メールもろくすっぽ見てなくて、完全に処理が追い付かず、いろいろ情報に乗り遅れてしまいました。。。。

ぼちぼち追いかけていきますので、ちょっと周回遅れなのはご容赦くださいませ。




で。

ロミオとジュリエットの役替り!!

すごいなあ。この、ロミオとジュリエット以外は全員役替りしてるんじゃないかという豪華キャスト!!
ここまでやるなら、いっそのことロミオもジュリエットも役替りしてしまえばいいのに!(小声)


◆役替わり配役
         【A】      【B】
ティボルト   = 紅ゆずる  /  真風涼帆
ベンヴォーリオ = 礼真琴   /  紅ゆずる
マーキューシオ = 壱城あずさ /  天寿光希
パリス     = 天寿光希  /  壱城あずさ
死       = 真風涼帆  /  麻央侑希
愛       = 鶴美舞夕  /  礼真琴

とりあえず。
しーらん(壱城)、みっきぃさん(天寿)、マーキューシオ役おめでとうございます!
これは、さすがに衝撃的でした……(@ @)。
予想だにしていなかったです。月組ではとしちゃん(宇月)が青チームで恰好よく踊っていたから、みっきぃさんもそこに居てくれると信じて疑ってなかった(- -;ゞ。博多でのバイトは赤チームだったから、「世界の王」に入ったことがないんですよね。だから、世界の王に入ってほしいと思っていましたが。。。まさかの!!

実は、今回の公演はかなり大量の役替りがあるという噂を聞いていたので、しーらんのマーキューシオは有るかも……というか、だったらいいな、とは思っていたのですがね。いやでも、、、まさか、しーらんとみっきぃさんとか!!本当に予想外でしたわ(- -;ゞ 

情報を知った瞬間、普通に仕事中だったのですが、しばらく止まっていたと思います(汗)。そして、ふらっと立ちあがって、そこらをうろうろ歩いて、席に戻った(^ ^;;;; 
周りに誰もいなくて良かったです。いよいよおかしくなったと思われたに違いない(滝汗)。

ちょうど時期も時期なので、ちょっとだけ、祐飛さんのトップ就任が発表された時のことを思いだしてしまいました……なつかしい、なにもかもみななつかしい。というか、私どんだけみっきぃさんのファン(←いまさら)



そしてもう一人。礼くんのベンヴォーリオと愛、楽しみすぎる!!
これで新人公演がロミオだったら、すごいプレッシャーでしょうけれども。。。礼くんの場合、それでもサラッとやってしまいそうな凄味があるんですよね(*^ ^*)。もちろん、ご本人はさぞ大変なんだろうなと思うのですが、それでも。
うーん、これが「お気に入り」と「贔屓」の差なのかなあ、とか思ったり(^ ^;ゞ。安心して観ていられるかどうか。……って、あれっ?


ベニー(紅)はティボルトとベンヴォーリオ。これで主要3役制覇ですね(^ ^)。
真風くんはティボルトと死。いまの真風くんの「死」は、どれだけ進化していることか、と!!去年の「REON!」の一幕最後で見せた「死」と「愛」のストーリーダンスの迫力が、まああれは振付が全然違いますけど、でも、ああいうのが観れたらすっごい幸せです(*^ ^*)。
死と愛は、真風&鶴美コンビと、麻央&礼コンビ。真風&礼コンビがないのは残念ですが、新しいコンビも楽しみです。どいちゃんの愛!!「死」と「愛」コンビの力関係はキャストによって全然違うのが楽しくて仕方がないので、今回も新しい役割を果たしてくれますように。


大公閣下はまさこ(十輝)。えーっと、これって歌がメインの役なんですけどっ!?と思いつつ、でも、あの大きな衣装をまさこに着せたい気持ちはよくわかる!
フランス版「ロミオとジュリエット」での大公の演出(解釈)がとても好きなので、まさこちゃんにもああいう“やさぐれたちょい悪オヤジ”的なキャラに挑戦してみてほしいなあ、と思ったり。


乳母はさやかさん(美城)!わーい、さやかさんの乳母は、めっちゃ嬉しい!ああいう役は普通に似合うと思うし、さやかさんの温かな包容力と、絶妙の……なんというか、弱さみたいなものが出せる役者は貴重なので、大事にしてほしいと思っていたところです(*^ ^*)。
ありがとう小池さん、ありがとう劇団!



役替りの状況をみると、初日と楽が両方Aパターンなので、ティボルト2番手の博多座初演版に近い感じになるのかな?と思うのですが、、、そう思って配役を見ると、あらためて礼くんの凄さがしみてくる(汗)。91期でさえ、本公演で番手役を演じるのは(役替りとはいえ)今回のみっきぃさんが初!なのに、研5の95期だよ! 95期すげーーーーー。



博多座での初演から3年がすぎていますが、劇団的には、なるべく初演メンバーは残した感じなのでしょうか。
ロミオとジュリエット、ロレンス神父、キャピュレット夫妻、モンタギュー夫人が初演と同じ。死と愛とパリスは役替りの片割れとして初演メンバーが出演。
テル(凰稀)のティボルト、すずみん(涼)のベンヴォーリオ、れみちゃん(白華)の乳母、にしきさんのモンタギュー卿、じゅんな(水輝)の大公……完全に変った役は、これだけですものね。


花愛さんのモンタギュー夫人がとても好きだったので、またあの歌が聴けるのが嬉しいです(^ ^)。
あ、もう一回観たかった、といえば、なんといっても「愛」の礼くん!!もう一度お会いできて幸せです。こういうことってあるんだなあ。。。

そして、月から連続のじゅんこさん(英真)、一回間があいたヒロさん(一樹)、お二人揃うのは博多座以来、ですよね。星組っ子をよろしくお願いたしますm(_ _)m。



星組東宝劇場公演「宝塚ジャポニズム~序破急~/めぐり会いは再び 2nd ~Star Bride~/Étoile de TAKARAZUKA」、千秋楽おめでとうございます!


今回の卒業生は、91期の千寿はるさん。ここ数作、他の組でも91期の卒業が目だってきていて寂しい限りですが、新人公演も卒業して、いろいろ考える時期なんでしょうか……いや確かに、新公も卒業していないのに宝塚を卒業するなんて言語道断なんだから、それよりはずっと良いんですけどね。でも、そのたびに寂しい気持ちです。91期には好きな人がたくさんいるので、みんながんばってね、と言いたくてなりません。
……ご自身の人生なんですから、無理は言えませんが、それでも、ね。

かずなさん、いままでそんなに良く知らなかったけど、CSのサヨナラインタビューで、「太王四神記II」新人公演と「ランスロット」について『如月さんと天寿と3人で』ってすっごく懐かしそうに語っていたのが印象的でした。「ランスロット」良かったですよね。アーサー王に向ける優しい愛が、とても温かかった。あと、「ロミオとジュリエット」の娘役もすごくよく覚えてます。私、あの公演で千寿さんを覚えたので、娘役なんだと思ってました(^ ^)。綺麗で迫力あってスタイルよくて、タイプの娘役さんだなーと思ったら普段は男役だったという(汗)。

ショーの千寿さんは、フィナーレの男役群舞とパレードだけ、胸に花をつけて颯爽と踊っていらっしゃいました。パレードの最後に幕が降りるまでちゃんと舞台上にいらっしゃいましたが、、、星組ではそれが普通なんでしょうか?今まで私が観た千秋楽では、サヨナラショーが開催されるケース以外で、パレードの最後まで卒業生が並んでいた記憶がないのですが。。。。大概は銀橋に出る並びの途中で袖に消えていたような。あるいは、階段を下りて挨拶してそのまま袖に引っ込んで出てこない、とかもあったような。。。組によって違うのでしょうか。

花は、真っ白な胡蝶蘭の大きな束。半分は礼音くんから、半分はみっきぃさんから。
終始笑顔で、「入る前より宝塚が好きになった」「一生仲間でいたいと思えるひとたちに出会えた」「これからの新しい人生も、宝塚歌劇団の卒業生として、清く正しく美しく歩んで参ります!」と、真摯な気持ちのこもったご挨拶がとても印象的でした。可愛かったー!



千秋楽なので、コメディ場面はいくつかアドリブがありましたが、全体にはよくまとまった公演だったと思います。
一番ヤバかったのは、ショーの「射手座」。千寿さんが礼音くんと絡んでハイタッチする場面、客席もかなり泣いていましたが、とにかく舞台上が凄かった!星組みんな泣きすぎ……特に91期は号泣しすぎですよ、こら。(←ココだけではありませんが) みっきぃさんなんて、千寿さんが動きだした時にはもう泣いてたし。まだ袖から出てきたばっかりなのに!まさこさんが苦笑してましたよね。

そうそう。このハイタッチを、一瞬ですけど最後の挨拶の後に二人で再現してくれました(^ ^)。大羽を背負った白い衣装のトップスターと、緑の袴に胡蝶蘭を抱えた卒業生が、ジャンプしてハイタッチ!という図はなかなか観られるものではないですよね(^ ^)貴重なもの観たな~♪


それでは、今更なんですが、作品について簡単に。


■宝塚ジャポニズム
「序」の桜の散らし方は、最後までいろいろありましたが、、、まあ、致命的なことはやらかさなかったのでよしとしましょう!(←偉そう)みっきぃさんの若衆姿には惚れなおしました。。。。そういえば、私は祐飛さんの若衆(花の宝塚風土記)も死ぬほど好きだったな。何度でも同じ穴に堕ちる、と。そこに穴があるから。……そこに若衆がいるから、仕方がない、と(違)

場面後半、舞台面が明るくなってからも、セットの桜の裏からちらほらと花弁が落ちてくるのがとても綺麗。その花弁に合わせて、白い光がちらちらと落ちていくのも、とても幻想的でキレイでしたー!!楽まで気がつかなくて、花弁だけだと思ってましたすみません。

「破」のみっきぃさんは、前半はちゃんと怒りに満ちた芝居をしているんですが、礼音くんの弥勒菩薩が登場した後は、すごく「空」な貌をしているなあ、と観ながら思います。全てを受け容れて、ただ祈り、赦して浄化する、、、そんな貌。場面の意味的なものは、海外公演の試演作としてどうかなあと今でも思いますけれど、あのみっきぃさんに逢わせてくれたことには感謝しているかもしれません。。。

「急」の後半、全員が五三の桐紋がでかでかと入った着物を着ていることに初見ではすごく突っ込んでいたのですが、なんかもう見慣れちゃってあまり思わなくなったなあ。。。。でもまあ、他の作品では使えない衣装だと思うので、ちょっと勿体無い気もしています。せっかく色合いが綺麗なのにね。「美しき生涯」を再演するとなったら使えるかな?(←しませんよ)



■めぐり会いはふたたび
何度観てもほっこり幸せ気分で終われる作品って、偉大だな、と。
ユリウスさんは、東宝の前半からはまた変わってきた感じでした。少し落ち着きがでて、やり過ぎ感がなくなってきたし、最後の手紙を読み上げる場面も、天寿光希さんが夢乃さんや美弥さんや涼さんのモノマネをしているのではなくて、「ユリウスがリュシドールやアジスやマリオを演じている」のが更に明解になってきたのが良かったな、と思いました。

それでは、突っ込みどころをいくつか。

・かぼちゃ
きっとコンテスト出品用に村の威信をかけて大事に大事に育ててきたかぼちゃ……だったりするのでしょうね(^ ^)。農作業をほっぽらって村人総出で探した末に、かぼちゃが戻ってきたらあっさり許してくれるあたり、そういうふうにでも考えないと納得できない(^ ^)。
クラウスたちが盗んだのがアレじゃなくてもっと普通の小さなかぼちゃだったら、あんなに騒がれずにすんだのかもしれませんね。

・シルヴィアのドレス
いろいろ物議をかもしたらしいシルヴィアのドレス。ピンクの飾りがとても可愛くて素敵なドレスだと思うけど、膨らんでもないし長くもないような気がするのは気のせいでしょうか…?

・執事たちと女中たち
今日初めて気がついたのですが、最初の余興のお稽古を観ているとき、オルゴン家の執事さんたちと女中さんたちがとってもラブラブで可愛かったです(はぁと)。千寿さんと妃白ゆあちゃんがずっと舞台奥に並んでラブラブ芝居しているなーと思ったら、その隣も、その隣も、みんなバカップルな感じで。
なんだか愛に溢れたお屋敷で、、、ユリウスさんも誰かに声をかけたりしているんでしょうか、と思いつつ。

・クラウス
ねねちゃんシルヴィアと銀橋のドラントがデュエットする場面。歌を聴きながら(←いや、聴いてるわけではないんですが)、舞台下手側で膝を抱えてちんまりと座っているクラウスががとても可愛らしいです。
しかし、「こんな大事になるなんて!」って、、、結婚詐欺なんて女の子にとっては大事件に決まってるじゃないか!?

・ルーチェ・ド・オルゴン
「もうすぐ15歳」のオルゴン家の末息子。ラスト、ユリウスにガールフレンドとの喧嘩の仲裁をされて、少ししょぼくれながら「姉上をよろしく、義兄上(あにうえ)」とドラントに呼びかける背中がとても可愛くて、本当にこの研4はすごいなーと心の底から感心しました。いやもう、本当に。
単なる子役ではなく、メインキャストの一人として、物語を支える良い仕事してました。末恐るべし(いや、末も減ったくれもなく、今すでに恐るべき子供ですが)。

ところで。ルーチェのあの子供っぽい台詞回しは、あれは役づくりなのでしょうか?違う役ならまた違う喋り方をしてくれるのかな。少なくとも、歌を聞く限りあの声がベースではないので、、、いやもう、新人公演ロミオが楽しみでなりません(←信じて疑わない)



■エトワール・ド・タカラヅカ
初日を観た後に少し書いているので、そこには書いていない突っ込みポイントを。

・アリエスは「牡羊座」……っていうくらいだから♂のはずなんだけど、、、何がどうなって「仔羊ちゃん」「狼さん」になったんでしょうか……(謎)

.ピスケスの照明がうまく「深海」をイメージして創られていて、とても素敵。マリンスノーっぽい光珠がとてもきれい。あの闇の中を滑るように踊る紅いドレスが不思議なイマジネーションだな、と。
テーマが人魚なので、マーメイドドレスでも良かったんじゃないかと思うのですが、さすがに踊りにくいから却下されたのでしょうか。あの衣装の不思議な光り方は結構好きなんですが。


「めぐり会いは再び」はこれで本当に最後ですが、1部と3部はまだ中日&台湾があるんですよね。
さすがに台湾には行けませんが、中日には行く予定なので、またメンバーと真ん中のお芝居が変わってどんな感じになるのか、とても楽しみにしています!
中日の初日まであとわずか1ヶ月弱。大変だと思いますが、皆さんがんばってくださいね(^ ^)。

.
2013年の星組大劇場公演は、「ロミオとジュリエット」。


……同じトップコンビで一本ものを再演って珍しいですよね。
作品は大好きだし、博多座はとても楽しかったけど、、、今の礼音くんとねねちゃんで観たい役か?問われると、ちょっと微妙……かもなぁ(ごめんなさい)。




配役予想はちょっと自重しておきます。出演者もわからないし、なんだか、役替りとかしかねないし。


礼くんの愛がもう一回観たいけど、無理だろうしな〜。


とりあえず、まさこちゃんの「死」としーらんの「愛」、そして、モンタギューチームのみっきぃさんを観たいぞっっっ!!とだけ…(←自重するんじゃなかったの?)(ことだま、ことだま)





一番楽しみなのは、新人公演かも(^ ^)。

礼くんロミオ、観たいっ!(真顔)


.

星組青年館公演「ジャン・ルイ・ファージョン~王妃の調香師~」を観劇してまいりました。



作・演出は植田景子さん。「近松・恋の道行き」に続く今年2回目のバウ作品ということで、かなり期待してチケットを取りました。

舞台は18世紀末のフランス。宝塚でも「ベルサイユのばら」「スカーレット・ピンパーネル」などいくつもの名作を出している時代ですが、この激動の時代を、あえてブルジョアの視点で描いたという点は、新鮮に感じられました。
実際、王室御用達の香水商としての日常と、革命後の牢獄の様子を交互に見せる1幕の展開は、とても良かったと思います。ただ、2幕の後半からラストに向けての展開は、ちょっと安易というか、唐突な感じで……うーん、イマイチだなあと思ってしまいましたが(T T)。



タイトルロールのジャン・ルイ・ファージョン(紅)は、王室御用達の香水商。
田舎で香水を売っていた両親のもとで暮らしていた彼は、マリー・アントワネットが14歳でフランスに輿入れしてきたとき、「大きくなったらあのお姫さまに香水をつくって差し上げるんだ!」という夢(野望?)を抱く。長じてその夢に向かって努力し、勉強した彼は、王室御用達の香水商としてヴェルサイユに店を構えるまでになり、ついにプティ・トリアノンで幸せな日々を過ごす王妃に面会が叶う。。。

香水はただの化学薬品ではなく芸術品であるというのは、いつの時代も同じこと。
ただ、それが「芸術品」である以上、創るにはインスピレーションの源たるミューズが必要である、というのは面白い着眼点だなと思いました。

王妃の肖像画家であるルブラン夫人(音花)が、「私たちは絵筆で“美”を映し、香水づくりは香りで世界のさまざまな美しいものを表現しようとする」みたいなことを言っていましたが、、、こういうお題目って景子さんのライフワークなんですよね(- -;ゞ。
ただ、さすがの景子さんも、ここ数作はだいぶ芸術論的なお題目(“芸術は人の生活を豊かにする”的な説明台詞)を減らしてきたと思っていたのですが、今回は「香り」という言葉で説明しにくいものであるせいか、ちょっと理屈っぽい台詞が多かったような気がします(T T)。
「近松…」なんて、主人公が芸術とあまり関係ない人だったのもあって、そのあたりの加減がちょうどよかったのですが。。。ううむ、良くも悪くもライフワークだから仕方ないのかなあ……景子さんの芸術論と、正塚さんの自分探しと。



正塚さんといえば……というわけではありませんが(^ ^;、同じ星組が全国ツアー公演で上演中の「琥珀色の雨に濡れて」との関係もちょっとツボでした。
時代は1世紀以上違いますが、同じフランスを舞台にした二つの物語の、二人のヒロイン。
男に頼らない「自立した女」でありたいシャロンと、「愛される人形」でありたかった王妃。
たった独りで、誇り高く生きようとしたシャロンと、ルイ16世(大輝)という夫とフェルゼン(真風)という恋人、そしてジャン・ルイという“おともだち”を得て、それでも「しあわせ」ではいられなかった王妃。

クロードもジャン・ルイも、最初はただの「ミューズ」として相手を視ていたのも面白いな、と思いました。
それぞれの時代を自分なりに生き抜こうとする美女に対する、憧憬。それが「恋」になるかならないか。それは、もしかしたらごく小さな違いなのかもしれません。

ただ、「琥珀」と「ジャン・ルイ」は、男女の身分の関係が逆なんですよね。「琥珀」は男が貴族で女が職業婦人、「ジャン・ルイ」は男がブルジョワで女が王族。シャロンが最終的にクロードの許を離れる理由と、ジャン・ルイが王妃に対する気持ちをあくまでも「ミューズ」に留める理由は、似ているのかもしれません。

そして。ジャン・ルイが「王室御用達」に辿りつくだけの天与の才能と運とを持っていなかったならば、むしろ、同じ柴田作品でも「あかねさす紫の花」の天比古と額田女王のエピソードと同じラストになったのかもしれない、、、なんてことも思いました。
ミューズであると同時に顧客でもあったジャン・ルイと、「ミューズ」でしかなかった天比子のケースと、若干の違いはありますが、芸術家にとっての「ミューズ」とは何なのか?という論点では同軸で語れるのかな、と(^ ^)。



作品を貫くもう一つの大きなテーマは、「自由・平等・友愛」の意味、、、でしょうか。
貴族や、同じ平民である筈のブルジョワを、「自由」にさせ、「平等」に扱い、「友愛」を捧げるつもりなど全くない、近視眼的で狂信的な民衆。革命の初期にはよくあることです。「革命」の暴力に煽られて、「思いやり」を見失っている。
生まれながらの貴族ではないのに、平民ながら自分の才覚で商売を成功させ、貴族や王家とさえ繋がりをもったブルジョワたち。近代アメリカであれば「アメリカンドリーム」と讃えられたかもしれないけれども、18世紀のフランスでは、貴族たちからは「成り上がり」と蔑まれ、革命で実験を握った「貧しい民衆」たちには「貴族の犬」と唾棄され、大した証拠もなく死刑になってしまう。

ヴァレンヌ逃亡事件への関与を疑われたジャン・ルイは、裁判の席で、ブリュノー(汐月)による激しい尋問を受けます。何の証拠もなく、
ブリュノーの狂気じみた「金持ち」への憎しみに触れて、穏やかだけれども小心者の弁護士クーニエ(美城)の正義心が、少しずつ少しずつ目覚めていくところはとても好きです。革命の熱に煽られた人々も、そうやって早く自分の心を取り戻せばいい。
革命は間違いじゃないけれども、反対派を粛清し、全滅させようとする行為は、大概が間違っているのだから。


……ただ。作品として、2幕後半の裁判の展開は、さすがに唐突というか無理やり感があって、納得はできなかったなあ……。ちょっと、劇団四季の「李香蘭」の終盤の展開を思い出しました。無理やりというか、ご都合主義というか。その事件が起きたのは史実なんですけど、その大コーラスは違うだろう、と。
それまで丁寧に積み上げてきた世界観を、自分たちで突き崩したとしか思えませんでした……。ううむ。じゃあどうしたら良かったのか、というあたりはノンアイディアなんですけどね(- -;ゞ



ジャン・ルイが、最後に王妃への憧憬を昇華させ、妻ヴィクトワール(綺咲)の許に戻る展開は、「恋」の結末としてはシンプルすぎて余韻がないのですが、、、結局、王妃への想いは最後まで「憧れ」であり、「芸術家にとってのミューズ」でしかなかったんだろうな、と思うと、逆に切ない気がしてしまいます。フェルゼンに絶対の信頼を捧げた王妃と、そんな王妃に絶対の友情を与えたジャン・ルイ。きっと王妃にとっては、どちらも本当の意味で“たいせつなひと”だったんだろうな、と、、、
「わたくしのたいせつなおともだち」と繰り返していたわかばちゃんの、ラストの回想での人形めいた笑顔をみながら、そんなことを思いました。


わかばちゃん、バウヒロインは2作続けて不倫する王妃なのね……なんてことも思いつつ。



星組全国ツアー公演「琥珀色の雨に濡れて/セレブリティ」。


主要な4人(シャロン、フランソワーズ、クロード、ルイ)については昨日書きましたので、それ以外で印象に残った方について。


■エヴァ(花愛瑞穂)とシャルル・ドゥ・ノアーユ子爵(壱城あずさ)

高級クラブ「フルール」のマダムと、その恋人にしてジゴロたちの元締めの子爵。
10年前のシビさんの余裕というか、若いジゴロたちを掌の上でコロコロしている感じは無かったけど、花愛さんのマダムも、なんか鷹揚で熱心な感じが良かったです。しーらんの恋人にもちゃんと見えたよ!まあ、さすがに年下には無理があったけど(T T)。

しーらんは、、、がんばって貫録を出そうとしていた努力は買うし、本当に恰好良かったけど、残念ながら「ジゴロ第一号」には見えなかったです……だって、話の流れ的にルイ(十輝いりす)よりさらに2、3世代上じゃないとおかしいんだもん。とてもとてもそうは見えませんでしたわよ。。。
いい役なんですけどね、シャルル。カッコいいし男前だし、物語の最後の方でルイと語らう台詞なんて、本当に柴田さんの真骨頂だなと思うのですが。……せめて髭くらいつけてみたら何とかなったのでは、とも思いましたが、、、似合わないのかなもしかして。

まさこちゃんのルイがとても良かったからあれだけど、まさこちゃんのシャルルでしーらんのルイという組み合わせもバランス的には良かったのかも、と、ちょっとだけ思いました。その場合、礼音くんのクロードとしーらんのルイの対等感に課題が残りそうですけどね。



■ジゴロたちとご婦人がた

いやはや。この作品、下手に役がつくより絶対ジゴロ陣の方がおいしい!とは思っていましたが、案の定のおいしさでした(*^ ^*)。いやーカッコいいよみんな。
ひたすら恰好良いアルベール(天寿光希)も、ひたすら気障ってるローラン(礼真琴)も、みんな素敵でしたわ!そして、案外おいしかったのはヘタレのピエール(麻央侑希)ですね。ああ、いえ、ピエールは元々すごくおいしいキャラなんですけど、役としてのおいしさ以上に麻央くんがおいしかった!「そこまでヤボじゃねえよ(ニヤリ)」が魅力的だったし、それ以外には大した台詞がないからボロもでないし、ね(^ ^)。しかも、だいぶ痩せたよね!?いやー、あのくらいでいてくれれば文句ないですわ♪
そんなドジでヘタレなピエールを「仕方ねえなあ」的にちゃんと庇ってあげてるアルベールさんがとても好きです。「今週のNo.1」は優しい人なんだなあ~!

ご婦人がたではなんたって優香りこちゃんが際だって魅力的。みっきぃさんとの息のあったダンスがたくさん観れて嬉しいです。いいよなあ~♪ ジュヌヴィエーヴ(五條まりな)に「一つ、貸しね」と言う場面のキュートな笑顔が、曲者顔でとても素敵でした(はぁと)。



■ジョルジュ・ドゥ・ボーモン伯爵(十碧れいや)

1年半前の中日「愛するには短すぎる」では船長を演じていたポコちゃん。正塚さんはポコちゃんがお気に入りなんでしょうね、きっと。
前回の花組では矢吹さんが演じていたシャロンのパトロン。ポコちゃんのジョルジュは、なんていうか……「やり手の銀行家」的な面が全面的に表に出ていて、女を囲う甲斐性がありそうにみえない、とゆーか、、、シャロンとの間にあるのはあくまでもビジネスであって色恋ではない、というふうに見えました。
それはそれで、一つの解釈としてありだと思うんですけどね。クロードの存在は、彼のビジネスにとっては邪魔にしかならないんだから。そうして、彼の側に愛が無いからこそ、シャロンの孤独も浮き彫りになるのかもしれないな、と思いました。

とりあえず眼鏡の似合う長身美形の優男、というポジションを確立しつつあるのは間違いない、かな?ジゴロも似合ったでしょうし、観てみたかったですが、今回はジョルジュで正解だったような気がします。



■ソフィー(万里柚美)と ミッシェル・ドゥ・プレール伯爵(鶴美舞夕)

クロードの姉とフランソワーズの兄。
いやはや、なんというか……貴族ってこのくらい浮世離れしてるものなのか?というか。
むしろ、柚希クロードと姉弟だったり、親友だったりがあり得ないくらい、礼音くんとは波長が違うお二人だったような気がします。はるこちゃんの地に足がついた存在感とも全然違ってて、なんだか不思議な感覚でした。
あの姉を護るためにクロードは事業を興そうとしたんだな、そのために資産家のミッシェルとがんばって交友関係を築いたんだな、と、、、そんな風に考えたくなるくらい、浮世離れした姉君がとても素敵でした(←単なる柚姐ファン)






ショーは、涼さん、ベニー、れみちゃん、真風くんと上の方がごっそり抜けているから、役替りが多くて楽しかったです。

一番最初の幕開き登場は、ポコちゃん(十碧)。「スター登場!」という輝きがあってとても素敵でした(はぁと)。

アカプルコのファッションデザイナーはどいちゃん(鶴美)、れみちゃんのポジションには優香さん、真風くんのところには麻央くん。歌は、後半の夏樹れいさんたちの分もあわせて、全部天寿さんが夢妃杏留ちゃんと歌ってました。いい声だった(はぁと)。

ヒーローの場面は、ヒロインがはるこちゃんに代わり、悪役はしーらん。GOOD BOYSは新人は入らずに海さんと礼くん、二人だけでやってました(^ ^)。ここは映像も使えないので演出もだいぶ変わってて、、、ラストのはるこちゃんがめっさ可愛かった!!です。
あと、アカプルコ~ヒーローの2場面については、スーザン(妃海)というバラエティ番組の司会みたいな女の子が出てきていろいろ説明してくれるんですが、これが判りやすくてなかなかGOODな変更点でした。「メランコリックジゴロ」のティーナの衣装を着たふうちゃん、可愛かったです!

次の涼さんの銀橋ソロはまさこちゃんのソロに代わって、本舞台の恋人たちのダンスは無し。
ダイアモンドはれみちゃんからしーらんに代わり、美しい裏声を披露しつつ途中でドスをきかせたりしてがんばってました。
サファイアは……すみません、みっきぃさんしか観てないもんで、メンバー覚えてません(←おい!)銀橋がなくなったのでちょっと振付が変わってました。どう変わったか具体的にかくのはやめておきますので、ぜひみなさまも生でご覧くださいませ。

エメラルドはカットで、そのままねねちゃんの「ダイアモンド」から黒燕尾へ。
黒燕尾の礼音くんの対はまさこちゃんで、それはそれは恰好良かったです(はぁと)。

総踊りを経て、次はストリートボーイズ。礼くんが歌いながらセンターをはっていて、それはそれは恰好良かったです。ええ。本当に凄い声だなあ。天与の声とはこのことか、としみじみしつつ。

金の場面は、れみちゃんのポジションにはるこちゃんが入って、全体にフォーメーションはだいぶ変わっていたと思います。ああもう、はるこちゃんが色っぽくて素敵すぎ!!大好き!
ねねちゃんの鬘は、私が観た回は栗色のストレートロングでした。それはそれでとても似合っていたけど、私は金髪のボブ(+額に紋様)がとても好きだったので、またあれも観てみたい……。
セリのない舞台ですが、最後に舞台奥でポーズを取ったファム・ファタルが、ぷいっと背を向けて去っていくのがとても切なくて、こういう演出もありだなあと思いました。

DAWNの最初のソロはみっきぃさん。音楽の雰囲気的に歌いあげる場面じゃないし、ちょうど本人的にもチェンジボイスで一番歌いにくい音域だから、あえていつもとは違う発声にチャレンジしたんでしょうけれども、、、元々歌に定評があっただけに、あの出来で舞台にのっていいのか?と思ってしまったくらいには手に汗にぎりました……(; ;)。まさか、みっきぃさんの歌で冷や汗をかく日が来ようとは。
ああいう発声は、歌いあげるのの倍くらい支えが必要なんですが、自信がないとそこまで支えきれなくなっちゃうですよね(T T)。声自体はすごく良いし、風のような声は場面にもとても合っていると思うから、とにかく死ぬ気で支えてほしい。音程がふらつくから、無理して歩かなくていいよ、もう(泣)。。。それでも、初日の映像よりは格段に良くなっていたので、なんとか梅田までには形がつくといいな、と祈っています。諦めないで、夜明けはきっとくるから。

ロケットボーイはしーらん。今回のショーは、しーらんの八面六臂の活躍ぶりにとにかく驚かされました。客席への働きかけがある場面は、例外なくしーらんに回っていた印象。稲葉さんの信頼篤いですよね!全ツ版の「セレブリティ」が良いショーになったのは、しーらんのがんばりのたまもの、という気もします。

ロケット後は、まさこちゃん+娘役さんたちの新場面。曲も変わって、なんかまさこちゃんらしい場面になったな、と思いました。
男役群舞は、大階段がないし人数も半減しているのでだいぶ手が入ってましたが、場面の雰囲気を崩さず、いいまとめ方だったと思います。無駄な動きが減って、良くなったなと思いました。みっきぃさんの登場の振付は、全ツのほうが絶対カッコいい!(^ ^)



東宝で観た「セレブリティ」とはかなり別物になっていましたが、なかなか見事なまとめ方だったと思います。稲葉さん、巧いなあ!と思う処理も多かったし、彼のポテンシャルの高さを確認できた気がしました。
そして、礼音くんと並んで踊って見劣りしないまさこちゃんの存在感と、しーらんの性別不問な迫力に感心しつつ、彼らに両脇を支えられた礼音くんとねねちゃんの充実ぶりに、あらためて感心してしまいました。

今週は名古屋ですよね。みんな、美味しいものをたくさん食べて、その分しっかり動いてくださいね(^ ^)。千秋楽まで、怪我などありませんように。



星組全国ツアー「琥珀色の雨に濡れて/セレブリティ」を観劇いたしました。


柴田侑宏さんの往年の名作の再演。
私は初演は観ておらず、匠ひびきのサヨナラだった2002年の花組版が初見。その時も柴田さんはもう演出はされておらず、今回と同じ正塚さんの演出でした。

あれから、早いものでもう10年が過ぎました。あの頃から少しずつ傾向が見えつつあった柴田浪漫を演じられるスターが育ちにくいという状況が顕著になった今の時代に、貴重な再演だったと思います。
柴田浪漫を上演するには、佳い女が不可欠。謎めいた佳人、何を考えているのかわからない、根は純粋なのに、いろいろなものを否応なく細い肩に背負った美女。

今の夢咲ねねのシャロンを観ることができて、良かったです。
今の音波みのりのフランソワーズに出会うことができて、幸せでした。
男役が軒並み柄違いで苦戦していても、メインの女役二人が嵌っていれば柴田浪漫はなんとかなるんだな、と実感した1時間半でした。
ねねちゃんはるこちゃんに引っ張られて、男役陣も千秋楽には役を掴めますように、と祈りつつ、梅田での観劇を楽しみにしています!(^^)


いやはや、それにしても星組すごいなあ。今のタカラヅカで、シャロンが演じられるのはねねちゃんだけだと思う。ちょっと前なら何人かいたけど、今は本当にいない……ねねちゃんだって、今だから良かったけど、ほんの1年前なら手も足も出なかったと思う。シャロンは、ファンタジックかつ謎めいていないと駄目なんですよね。ちゃぴはファンタジックだけど謎めいてないし(←そこが良い)、、、アンネローゼ次第だけど、3年後の伶美うららちゃんに期待できるといいんだけどなあ。
フランソワーズも難しい。芯の強い貴族の娘で、多少自分の容姿にコンプレックスがあって、、、「私たち、おしまいね」という台詞をああいう風に言えるのは、今は本当にはるこちゃんだけになっちゃったなあ……(T T)。あああ、野々すみ花ちゃんと藤咲えりちゃんの卒業が、今更ながら痛いです。柴田作品は、しばらく回ってこないだろうな宙組。。。テルくんは柴田作品似合いそうなんだけどねぇ(溜息)。



私はチャーリーさんの生硬なクロードがとても好きで、東京で代役を務めた春野さんのクロードは今一つぴんとこなかったのですが、今回礼音くんのクロードを観て、ああ、オサさんはどちらかというならルイのほうが向いてる役者だったんだな、と思いました。なんか世慣れた器用さを感じたんですよね。先に観たのがルイだったせいもあるかもしれませんが。
匠さんは、撃墜王というよりは学生っぽい印象でしたけど(苦笑)、「大貴族のおぼっちゃん」らしい礼儀正しさと傲慢さが同居していたのが好きでした。

礼音くんは、ルイ向きっていうのともちょっと違うんですが、世慣れた感じ、っていうのはあったかな。やんちゃな感じが撃墜王っぽくはあるんだけど、むしろ「銀河英雄伝説」の撃墜王たちみたいなイメージで、、、ああいうのはどちらかといえば第二次世界大戦のアメリカ空軍っぽい気がするんですよね。第一次世界大戦の空軍はほぼ貴族のお坊ちゃんたちの溜まり場で、第二次世界大戦になってやっと空軍にも庶民が入ったという話を聞いたことがありますが、なんかそんなイメージでした。(←ちゃんと調べたわけではないので、違っていたらすみません)

まさこちゃん(十輝)のルイは、嵌り役!でした。
いやはや恰好良い(*^ ^*)。一緒にトランブルーに乗ろう、ホテル代も持つよ、とクロードに言われたときの「鷹揚だねえ~(苦笑)」とか、ホテルでシャロンを口説く場面の「このあたりで認めてしまいなよ」の言い方とか、もううっとりします(*^ ^*)。
礼音くん、ねねちゃん、まさこちゃん、はるこちゃんで歌い継ぐ「セ・ラ・ヴィ」は、、、、まあ、かなり覚悟をもって聴いたので、あまり気になりませんでした(汗)。どうぞみなさま、そこは十分に期待値を下げておいてくださいね(^ ^)。




恋が終わっても思い出は残る……透明な雨の向こうに、琥珀色の湖がひろがるように。
いやはや、久しぶりに「宝塚の名作」に触れられて、幸せでした。

思い出を抱えたまま、フランソワーズと静かな生活を送るクロードを想像すると、なんだかドキドキします。いつかどこかでまたシャロンと出会ってしまったなら、今度こそすれ違うのか、それとも、今度こそ汽車に飛び乗るのか。それがわからないから。
先の見えない人生を歩きつづける、琥珀色の闇の中を。

この作品は、「バレンシアの熱い花」などに通じる、『身分違いの恋』の物語なんですよね。時代はだいぶ違いますが。
柴田作品の『身分違いの恋』は、身分が違うから諦めるという話じゃないところがすごく好きです。シャロンも、イザベルも、自分で自分が生きるべき世界を選んで男の許を去るんですよね。彼女には彼女の世界があって、貴族の玉の輿に乗ることがイコール幸せじゃない。だからといって、この時代の男が、貴族社会を離れて自分のところに来てくれるはずがないことも判っている。諦めるんじゃなくて、もちろん棄てられるのでもなくて、男のモノになることを拒む、誇り高い、自立した女。 私が柴田作品を好きなのは、自尊心の高い女性が主役だからなのかもしれません。ヒロインでなくても、2番手や3番手クラスに佳い女がいることが多いから。誇りゆえに男の許を去り、誇りゆえに死を選ぶ、譲らないものを持った女性は美しいから。

シンデレラストーリーじゃない。王子さまと結婚して幸せに暮らしました、というおとぎ話じゃない。柴田作品の女は、みんな男と出会う前から真剣に生きていて、男よりも自分の世界を、自分のプライドを選ぶんですよね。
茶番劇でもない、「ゴタゴタ」でもない、人生を変えた恋。
お互いに恋を終わらせて元の世界に戻ったようにみえても、もう人生は変わってしまった。世界は変わってしまった。世界のどこかに、琥珀色の雨が降っているかぎり。心のどこかに、琥珀色の雨が降り続けているかぎり。

そんな風に考えた時、今の時代に柴田浪漫を演じられる役者が育たないのも無理はないのかもしれない、とも思いました。時代が求めるのは「優しさ」や「平等」「公平」であって、「誇り高さ」というのは求められないものなのかな、と。
身分制度、というのは、その身分にみあった「責任」と表裏になっているもので、「平等」というのは、言葉は綺麗でも、無責任になりやすい。生まれながらに責任を課せられた存在がいないから、誰も責任を取らなくなってしまうのです。
「貴族」が「ノブレス・オブリージ」を自覚していた時代。彼らが誇りをもって生きていたということは、その下の層も、それぞれに自分の生き方、生きる世界に誇りを持っていたんだと思うのです。酒場の踊り子には踊り子の誇りと意地が。まして、新しい時代のマヌカンには、マヌカンの誇りと意地があったはず。
でも、そういう誇りと意地が、今の時代からはどんどん消えていっているような気がするんですよね。小説を読んでも、あまりそういう設定のものはなくて人々はみんな「平等」に憧れている。上に立つ者として責任を取るのは大変なことだから、誰もがそこから逃げているような気がしてならないのですが。

ただ、興行界っていうのは最後に残った「身分制度」の砦みたいなところがあると思うんですよね。座長がすべての責任を取る代わりに、ある程度好きなようにやれる、という意味で。
宝塚は、歌劇団という組織の中のトップスターだから完全な「座長」とは違うけど、誇り高くあらねばならないのは同じだと思う。だから、時代がどんなに変わっても、ああいう「身分違いの恋」を誇り高く演じられるスターがいる、上演できる劇団であってほしい、と思います。
本公演で上演するのは客入り的に問題があるのだとしたら、たとえば若手のワークショップとかでやってくれないかなあ。若い演出家も勉強になるだろうし。たまきち&ゆめちゃんで「琥珀」とか、キキちゃん&べーちゃんで「大江山」とか、咲奈&あんりちゃんで「バルセロナ」とか。このまま上演の機会が減っていったら、役者も育たないよ……(T T)。



そういえば。2002年の公演を観た時も、家に帰ってイタリアのガイドブックを調べたっけなあ。景勝地としてのマジョレ湖のことはいろいろ書いてあったけど、「琥珀色の雨」の伝説については一言も言及されていなくて、あれ?と思った記憶が。あの伝説自体、柴田さんの創作なのかなあ?それとも、現地では言われているのでしょうか。


雪組バウ&青年館公演「双曲線上のカルテ」。


主演陣については昨日書かせていただきましたので、あとは印象に残った方々を。


■末期がん患者チェーザレ役の朝風れい、その妻ボーナ役の千風カレン
もう、このお二人はこの作品の主役というか、物語のテーマを支える芯となるのエピソードの主人公なのですが、、、もう、本当に素晴らしかったです!
死の恐怖に怯えるチェーザレさんの芝居が非常に繊細だからこそ、彼を見守るプロフェッショナルの苦悩が鮮明になる。ボーナの弱さがまた絶妙で、「情報開示」の難しさを説明抜きで納得させるものがありました。

癌という病気に対してできることのヴァリエーションも増えた現在では告知するのが当たり前のようになっていますが、確かにこの原作小説が書かれた時代は本人への告知はしないのが当たり前だったようですね。(今回の舞台となっている1980年代のイタリアはどうだったのでしょうか?)

正直、最初にこのお二人が登場したときは、また石田さんのビョーキが出たか…とうんざりしそうになったのですが(汗)。でも、場面が進むにつれて、主人公である「死を見据えた」男の生きざまを描く上で、絶対に必要なエピソードなんだなあ、と思いました。現代医療の抱える課題の焦点となる二人(末期患者とその家族)がリアルに死に怯えながら毎日を生きていたから、彼らのためにしてあげられることをモニカに伝えるフェルナンドの詞の一つ一つに重みが感じられて、彼の恐怖も実感を伴って伝わってきたんですよね。
フェルナンドにも、モニカに抱きしめてほしい一瞬があったんだろうな、とか。
だからこそ、彼がモニカに云う「よくやった、モニカ」という一言の重みが、すごく切なかったです。

「僕は怖い」と歌うロミオではありませんが、「生きる」ことは常に「死の恐怖との戦い」であり、その領分においては、肉体に対する「医療行為」はまったく無力なんですよね。
告知されれば「知りたくなかった」と思い、告知されなければ「嘘を吐かれた」「信じていたのに裏切られた」と思う弱さが「人間」の本質であるのならば、末期患者とその患者に対してしてあげられることは何なのか。「替わってあげる」ことのできない現実を前にして、医療従事者が背負うべき責任とは何なのか。
本当は、「人間」はなべて「現実」と向き合い、戦う力を持っていなければならないし、そういう勇気を持ってるはず……だと思いたいのですが。。。などと、そんなことを考えさせてくれたのは、朝風さん千風さんの芝居がとてもリアルで現実感があったからだと思うのです。ラストシーンでフェルナンドを迎えにきたチェーザレの笑顔と共に。



■フェルナンド(早霧)の恩師、クレメンテの奏乃はると
渋い中にも温かみのある人物像が明確で、素晴らしかったです。
出番は決して多くないんですが、フェルナンドがどういう人物なのかという説明がほとんど無い脚本の中で、彼を評価し、理解し、そして彼の生きざまを肯定しているクレメンテの存在はとても重要なのですが、その仕事をきっちりと重みをもってやり遂げていたと思います。
フェルナンドという男の価値をあげていたのはクレメンテなのだと、そう感じました。
ランベルトではありませんが、フェルナンド、あんまり教授に心配かけるなよ……と思いつつ。

そういえば、フェルナンドがナポリへ流れてきた理由について、クレメンテが「それは……ナポリを見て死ね、と言いますから」という台詞がありますが。この痛々しい台詞は、類似のものが原作にあるんでしょうか。
……石田さん、まさかと思うけど、この台詞を使うためだけに舞台をイタリアにしたんじゃあるまいな?



■院長(夏美)の愛人アニータの夢華あみ、その息子アントーニオの彩凪翔
研3にして初めて持ち味に合った役に巡り合った夢華さんが、とても魅力的でした。うん、こういう役は似合うよね!落ち着きのある大人の女。理性が勝るタイプだから可愛げはないけど、包容力のある優しい女は出来るんだなあ。うん、この方向でぜひお願いします(^ ^)。

彩凪くんは、お芝居幕開きのテロリスト、1幕中盤の死神と目立つところでアルバイトした末に、本役での登場は2幕から。夢華さんの息子だと言われて納得の若々しさは良いんだけど、、、残念ながら、社会人にも、(大湖)せしるのお兄さんにも見えなかった……(T T)いや、良いんですけどねそんなことは。若々しく誠実な美青年で、かなりツボでした。
彼はこの後どんな道を歩むんでしょうね。なんとなく、芝居の中から将来像が見えてこなかったのは残念かも。



■入院患者のウーゴ&ベルナルドの透真かずき&久城あす
いわゆる「若手スターのオイシイ役」だったと思いますが、それをちゃんとおいしくいただいていたのが印象的でした。久城くんも透真さんも実力のある人たちだから、彼らの場面はレベルが高くてとても良かったと思います。がんばれ!



■アイドルのニーナ役の天舞音さら、そのマネージャー役の詩風翠
2幕冒頭のチャリティコンサートに参加するホンモノのアイドルで、コンサート終了後、暴漢に襲われて入院……ということになっているけど実は、というキャラ。
衣装のせいか、スカイふぇありーずで活躍していた頃より少しぷくぷくしたように見えましたが、確かにアイドルっぽい可愛さがあるので嵌り役だと思いました。
入院に至るエピソードはとってつけたようであまりピンときませんでしたが、芝居も歌も良かったです。

詩風さんは、1幕でも妊婦役のアルバイトで笑いを取っていましたが、このマネージャー役でも相当にどっかんどっかん笑いがきていて、さすがだなあと思いました。間が良いんですよね。巧いなあ……。



■モニカと一緒に赴任してきたナース・サンドラの桃花ひな、
可愛かった!!先日卒業したばかりの白華れみちゃんとか、花組の梅咲衣舞ちゃんとかによく似た美貌だと思うんですが、こんなに目立つ位置で使われるのは珍しいですよね(感涙)。可愛いだけじゃなくて、お芝居も達者なんだなあ。あんりちゃんとの並びも似合ってたし、すごく良かったです。本公演でも何か役がつくといいなあ(*^ ^*)。



■天使役の舞園るり&妃華ゆきの
ラスト前(プログラムでいう「32場 無影燈B」の場面)に出すことが決まっていたのならば、1幕の終わり近くなんていう中途半端なタイミングで出さないで、もっと最初の頃からちらほら出しておけばよかったのに……と思いました。
まあ、1幕の前半はナースたちの出番も多いから、るりちゃんも妃華さんも忙しいんですけどね(^ ^;ゞ

ご本人たちには何の罪もないし、役割としてもわからないでもないし、とにかく可愛かったのでまあいいか、とも思うことにしております。
歌って踊れるるりちゃんには、もう少し何か見せ場があったらもっと良かったのになあ……と小さな声で呟きつつ。


なんだかいろいろ書いてしまいましたが、いろいろ考えさせられる、良い作品だったと思います。
チギちゃんの硬質な美しさと芝居、あんりちゃんの可憐な明るさ、ともみんの暑苦しい包容力とせしるのシャープさ。主演陣だけでなく、チェーザレさん夫婦をはじめとする助演陣も見事に宛書きされていて、石田さんが雪組に書くのが久しぶりだという気が全然しませんでした。

石田さんの書く芝居って、やっぱり好きだなあ、と思いつつ。



星組東宝劇場公演千秋楽、おめでとうございます!


千秋楽はもちろん観られなかったのですが、お見送りだけ行ってまいりました(^ ^)。
朝から良いお天気で、日中はかなり暑くなったのですが、風も結構あったので過ごしやすく、パレードの頃にはちょうど良い気温になっていたような気がします。
まあ、ファンのみなさまの熱気がすごくて、「暑い」んじゃなくて「熱い」、という感じでしたけどね(^ ^;


97期の澤佳津伎さん、95期の蓮珠こうきさん、94期のひなたの花梨さんとみなさんが綺麗な笑顔でパレードした後、ちょっと間があいて、次は91期の稀鳥まりやちゃん。
いつもどおりのキトリスマイルだけど、本当に輝くように可愛くて、、、(T T)私が一番最初にキトリを知ったのは、「ハロー!ダンシング」のパパラギの娘だったのですが、あのときの天使の羽のような軽やかな輝きを鮮明に思い出したら、やっぱり泣いてしまいました。
可愛い可愛い可愛いキトリ。その笑顔を、軽やかなダンスを観るためだけに星組を観ていた時代もありました。もう舞台には立たないのかな……また踊ってほしいけど、でも、キトリ自身が選んだ道を、その笑顔のままにまっすぐ進んでくれますように。

90期の南風里名さんも、すっきりとした笑顔で私の前を歩いていかれて、本当に綺麗でした。

89期の白華れみちゃんは、娘役さんがみんなお決まりのように髪をアップにして花飾りをつけている中で、髪をまっすぐに降ろして濃い緑のリボンでキュッと結んだ、大正時代の女学生のような姿がものすごく印象的でした。
まさに清く正しく美しくの権化、いいえ、化身のような、存在そのものの美しさを感じました。『可愛らしい娘役』という枠を超えて、添え物ではない、存在感のある娘役という立場を確率したれみちゃん。月組の舞台の隅っこで、不器用な笑顔で踊っていたころからずっと見守ってきた身としては、その幸せに溢れた美しさを、ここでも見守ることしかできなかったけれども、、、でも、こうして最後まで見送ることができて良かったな、と思います。
れみちゃんの真髄を、月組・花組時代に見抜くことができなかった自分の眼を恥じるとともに、「娘役」という名のもとにここまでこれる女優がいたことを、彼女が月組出身であったことを、誇りに思います。

同じく89期の碧海りまさん。白い花束が目に沁みました。いつも柔らかな笑顔で見守ってくれたひと。以前から、角度によっては、月組時代のみっちゃん(北翔)に似てる時があるなーと思っていたのですが、すべてから解放された最後の出の姿は、本当にあの頃のみっちゃんが帰ってきたみたいで、びっくりするほど似て見えました……(T T)


そして、82期の涼紫央さん。
歩き方が綺麗で、さすが上級生は違うなあ、と思いながら見守っておりましたが、、、えらく恰好良い白のオープンカーに乗りこむ姿は、あまりに恰好良くて本当に言葉もなかったです。
入りは自前の燕尾服にスターブーツで同じ車を自分で転がして来られたんだそうで、、、、やっぱりセレブリティのタイトルロールは涼さんだったんだな、と、そんな戯言をあらためて思いました。




以上、総勢8名。
重要なポジションにいた上級生を含むメンバーで、次の公演はまたガラっと雰囲気が変わりそうですが。

今はただ、新しい道を歩きだしたメンバーの幸せを祈るだけです……



一日遅れましたが、次回星組公演の主な配役がでていたんですね。

ロマンティック・ミュージカル
『めぐり会いは再び 2nd ~Star Bride~』

ドラント・ヴェスペール  柚希礼音
シルヴィア・ド・オルゴン 夢咲ねね
ブルギニョン       紅ゆずる
エルモクラート      真風涼帆


去年の公演の求婚者たちは、今回出てこなくても不思議はないのですが、オルゴン家のマリオお兄さま(涼)と、ブルギニョンと恋仲になったはずのリゼット(白華れみ)がいないのは、どうするんでしょうね。

前回の物語の舞台はオルゴン家だったけど、今度はヴェスペール家を舞台にして、オルゴン伯爵とか執事たち(←ココ重要!)はシルヴィアの結婚式に出席するためにヴェスペール家に滞在中。マリオお兄さまはオルゴン家でお留守番、、、にすればいいのかな。あぅ、でも、そうするとレオニード(音波)の出番が作れないぞ(T T)。……あ、それとも、はるこちゃんは別の役で出るのかも?(でありますように!)
リゼットは……ブルギニョンと結婚していて、今はおめでたで実家(オルゴン家の近く)に帰ってる、とか?

それにしても、あらすじに書いてある「シルヴィアの婚約者と名乗る騎士」って誰なんだろう……まさこ(十輝)と思っていて大丈夫かなあ。期待しちゃってるけど。



そしてそして!!
今回、新公はどれでやるんでしょうね。やっぱり「めぐりあいは…」かなあ?
どれでも良いのですが、妃白ゆあちゃんに何か良い役がつきますように……(希)。




専科の出演は、松本悠里さんと英真なおきさんのお二人。
松本さんは1部の『宝塚ジャポニズム~序破急~』だけ……かな?
英真さんは2部の『めぐり会いは再び 2nd』でオルゴン卿を継続するとして、3部のショー『エトワール ド タカラヅカ』には出演されるのでしょうか。
それにしても、専科になりたての時期って、こんなに元所属していた組に頻繁に出るものなんですかね(^ ^)。



で。
年末はわかりましたので、その前の月組全ツ/バウの出演者をそろそろ発表していただけませんか……? >歌劇団さま



星組東宝公演「ダンサ・セレナータ/セレブリティ」を観劇いたしました。


まず、おお!!と思ったのは、プログラムのねねちゃん(^ ^)。檀ちゃんが「ロマンチカ」で着ていた衣装に身を包んだねねちゃんは、まさに「セレブ」の麗しさで、ついにこの衣装が再び使われる日がきたのか!と思ったのですが……実際の公演では使われてなかったけど(しょぼん)。


お芝居の「ダンサ・セレナータ」は、一言でいえばいつもの正塚芝居
ただ、いつもと違うのは、主人公の過去が革命の闘士ではなかったことでしょうか。礼音くんは「ブエノスアイレスの風」で革命の闘士くずれを演じているので、あえて変えてきたんだろうと思うのですが、たしかに今回の設定のほうが似合っていたと思います。
物語の序盤で白華れみちゃん演じる元恋人のアンジェリータに、かなり散々な評価をされるイサアクさんですが、最後までその生き方を貫いたところは潔くて良いなと思いました(^ ^)。


ねねちゃんのモニカは、植民地生まれのハーフ。独立戦争がはじまったので父親の祖国に避難してきている。物語が始まるまで何をして食べていたのかよくわかりませんが、浅黒い肌も艶やかで美しく、スタイル抜群のダンサー役はぴったりだったと思います(^ ^)。
今の宝塚で、正塚芝居のヒロイン歴ナンバーワンだけあって、お芝居がすごく良かったです。天然で鈍感で頑固で優しくて、正塚さんの宛書きは健在だな、と思いました。


涼さんのジョゼは、イサアクが働くクラブ「ルアアズール」のバーテンダー。オーナーのローザ(万里)、支配人のフェルナンド(美稀)に次いで、裏方のリーダー的な存在……なのかな。
イサアクとそれほど親しげにする場面はないんですが、なんとなく、店の古株としてイサアクが入店した当時から見守ってた先輩、みたいな感じが伝わってくるのは、現実とリンクしているからなのかな…と思ったり。
最初と最後の枠組みを組み立てるのがジョゼだっていうのは、すごく良いなと思いました。この公演が最後、と思うと、もう少し出番があればいいのに…と思ったりもしましたが、逆に、物語全体を包み込むジョゼの視点が感じられる……というか、ジョゼの包容力の中に物語世界がぜんぶ包まれている、、、そんな雰囲気が伝わってきて、この役で良かったなあと思いました。


まさこ(十輝)のアンジェロは、宙組時代にも何度か観たことがあるゲリラの役。公演中盤での、反政府運動家たちとの腹の探りあい的な芝居がすごく好きです。まさこちゃんがお芝居を引っ張っていて、すごく恰好良い(*^ ^*)。作品全体を通して、芝居としての面白みがある場面はそんなにないので、数少ないそういう場面の真ん中を任されたことがとても嬉しかったです。


ベニー(紅)のホアキンは、軍属の、秘密警察情報部の中尉。
最近の正塚さんのお芝居には、物語のすべての矛盾を背負う人物がよく出てきますが、今回の作品ではホアキンがそれでしたね。行動の何もかもがあまりに意味不明で面白かったのですが、ベニー自身の持つ面白さとはうまくマッチしていたような気がします。
最後に空砲を撃って、うなだれた姿がとても可愛くて、きゅんとしました。


れみちゃんのアンジェリータは、大人の女。
イサアクと付き合った過去も、自分で決断して別れているから傷にはなっていないし、それでもダンサーとしてのイサアクの隣は譲らない、というプライドも素晴らしい。そのプライドの高さが、痛々しくないところがれみちゃんの素敵なところなんだな、と思いました。
自分に自信があるから、そんなことには揺らがない。いろんなことを乗り越えてきた強さは本物だから、痛みを自信に変えてきた過去が真実だから、痛みを積み重ねてきた過去があるから、だかられみちゃんは美しいんだな、と、すごく納得しました(^ ^)。


真風くんのルイスは、ルアアズールのダンサーで、イサアクの自称・親友。
ヘタレで可愛くて、真風くんに完全宛書きの役で、、、客席の注目と笑いを1人で浴びていました。
ただ、なんていうか……新公の長の学年でやる役じゃない、というか。。。真風くんって、たしかにヘタレで可愛いところも魅力なんですけど、それ以上に大人っぽくて恰好良い役が似合うんだけどなあ(涙)。今回の公演も、ホアキンくらいの役をやらせてみたかったです……前回公演のライナス、その前のエルモクラートと、本公演でヘタレな役が続いたのも残念でした。次もエルモクラートだし、せっかくちゃんとした二枚目ができる美形なのに、そういうイメージがついてしまうのは残念だなあ。



ショーは華やかで楽しい、バラエティ・ショーという印象。
好きな場面はたくさんあって……プロローグも好きだし、中詰めの黒燕尾も凄く好きだし。
でも、一番好きな場面は、中詰め最初の、涼さんが軍服で銀橋を渡って、本舞台ではるこちゃん(音波)と碧海りまさんが踊る場面、、、かも。はるこちゃんが可愛くて軽やかで、優しい空気に満たされる気がします。

……あ。エイトシャルマンは、別枠で大好きです(^ ^)。
みっきぃさん、本当に痩せたんだなあ。。。(←いまさら)


涼紫央ディナーショー「HOME ~宝・夢~」続き。


……その前に、やっと「稽古場レポート」を視たのでその話を。

いやー、いきなり「箸やすめの美稀千種です」という自己紹介から始まったことにまずびっくり。さすがちーくん、ハードル高いわー!!

そして、空気を読まないみっきぃさん(天寿)が可愛いなあ(←もう駄目らしい)。
それにしても、こんなに当たり前のようにNG映像が流れるのを初めて視ました……あははは(乾笑)


CSはそんなところにして、第二章から。

まずは「ロミオとジュリエット」より、「世界の王」。
第一章が終わったところで涼さんの短いトークが入り、そのまま「世界の王」を歌うのかと思っていたら、いったん着替えに引っ込んでしまったのでびっくりしました。
歌は、Tシャツ&スニーカーのちーくんとみっきぃさんでスタート。星組で上演したときはバウに出演していたちーくんと、パリス(とキャピュレットの男)なので、このナンバーには参加していなかったみっきぃさん。この二人で歌う「世界の王」は、ドラマの一部ではなく普通に明るいショーナンバーという感じで、数年前のウィーンミュージカルコンサートでの、マテ・カマラス&ルカス・ペルマン&アンドレ・バウアーによる「世界の覇者」を思い出しました。

女の子たちが加わって、さらに着替えた涼さんが加わって、盛り上がっていく。ただただ、明るく、元気に、きらきらと光がこぼれるように。

コーラスの4人が客席に降りたのはこのナンバーのみだったと思うのですが、結構奥まで来てくれて、私がいたテーブルのすぐそばで結構長く歌ってくれたのがとても嬉しかったです。幸せでした(^ ^)。
……やっぱりこの曲、好きだなあ(*^ ^*)。



音楽が極まって、一瞬の沈黙。そこにシンセの音楽が流れだす。
次の曲は「宝塚ロマンチカ,04」より、「SATYRICON」。もう、前奏を聴いただけでうわああ!となりました。
だって、斉藤恒芳さんの音楽が好きすぎるんだもん!

当時の星組さんにはそれほどの思い入れがなかったのですが、この公演は最初博多座で観て、この曲で踊るタニちゃん(大和悠河/特出)に見惚れた思い出があります。秋の本公演はタニちゃんがいなくて、すっごくすっごく残念だったんですよね…。
そういえば、あの時の振付って何方だったのでしょうか?

今回の振付は川崎悦子さん。涼さんによると、『「抜け」感を教えていただいた』そうです。確かに、斉藤音楽と組み合わせるとなると、きっちり直線的な線の太い男役ダンスより、抜け感のあるしなやかなダンスが合うような気がしますね。

額縁の欠片を持って踊るコーラスたちと、額縁に閉じ込められそうになるたびにそれを崩そうとする(のかな?)涼さんのやりとりに迫力があって、面白かったです。
拍の取り方と腕や肩のしなり具合、そういったところにも5人それぞれに個性があって、川崎さんの振付が、ちゃんと生きているなあと思いました。男役同士でホールドして踊る振りも多く、学年差のある3人なだけに(みっきぃさんは04年当時はまだ音楽学校生……ですよね?)、涼さんとちーくんが組んで踊るときの空気感と、涼さんとみっきぃさん、ちーくんとみっきぃさんが組んだときの違いとか、何かしみじみと感じたりもしました。
額縁の演出もすごく好き(*^ ^*)とにかく恰好良かった!!



次の曲は「愛の旅だち」。朗々と歌いあげる涼さんが素晴らしかった!!言葉はいらない。ただただ、素晴らしかった、の一言です。



続いて第三章。章タイトルは「『夢』~そして、今」

最初の曲は、れみちゃんのソロで「あの子はあなたを愛してる」。
これはもう。真っ白い豪華なドレスに身を包んだれみちゃんが出てきただけで、涙が止まらなかった……(T T)。
力強い、愛情と包容力に溢れた声。「真実」の声。こういう声に包まれて育ったジュリエットは幸せだっただろうなあ、とあらためて思いました。
現在大劇場で上演中の月組「ロミオとジュリエット」では、ベテラン専科の美穂圭子さんが歌ってくださっている歌。それも早く聴いてみたい気持ちですが、でも、こないだのれみちゃんの絶唱を聴くことができて、とても満足感がありました。
れみちゃん、ブラボー!


次は、涼さんのソロで「どうやって伝えよう」。
かすれたように歌いだす涼さん。これがまた、胸をえぐる歌なんですよね(T T)。
歌手としての巧さは、雪組でこの歌を歌ったまっつ(未涼)の方が上かもしれませんが、、ことこの曲については、涼さんの振絞るような表現に、すっかり持っていかれてしまうのです。

「もう君と僕しか残っていないのだということを、僕が伝えよう、君に……」と辛い決断を胸に、絶望へ沈むベンヴォーリオ。
かける言葉のみつからない、純粋な「絶望」



そんな背中に、詞の代わりに響く音楽、「JUMP!」。

個人的には。
この組み立てでいくのであれば、「JUMP!」を歌うのは涼さんを囲むコーラスメンバーで、みんなで涼さんを慰め、力づけて、「跳ぶんだ!とよこさん!」と呼びかけるべきなんじゃないかと……いや、そうしてほしかったなあ、と思わずにはいられないのですが。

いや、まあ、でも、元々ラスティの持ち歌だからねえ、これは……。だからやっぱり、ラスティが歌わなきゃダメなんですけどね(^ ^;ゞ
愛と信頼(あの子は彼を愛してる)→ 孤独と絶望(どうやって伝えよう)→ 希望(JUMP!)という流れと言うか構成が、実に実に生田さんっぽくてすごく好きです。
伏線、というか、ラストへ持っていくための布石の置き方、、、そういうところが、ああ、いいなあ、ツボにくるなあ、と思うんですよね(^ ^)。「世界の王」で盛り上がった気持ちが「SATYRICON」で崩されて……、エネルギッシュな若さと頽廃、希望と絶望、、、生田さんの計算通りに心が動いて、そして最後に、納まるべきところにすとんとはまる、その気持ちよさときたら!



「JUMP!」の後は、天使のはしごから2曲と、「歌い続けて」。

天使のはしごは、、、なんだかもう、思い出してしまって、もうだめ!!という感じでした。
なんだかもう、みんなの笑顔が綺麗でね………。

その次が「この星に生きて」。「この星で生きてきた、後悔は何もない」という歌ですね。舞台で聴いていた時もぐっときていましたが、あらためて、このタイミングで聴くと辛いです(T T)。
ファンクラブの方があらかじめペンライトを配ってくださっていて、この曲で振ってください、との指示があったのですが、客席から観ていてもとても綺麗でした。振り返って、びっくりしてた涼さんが可愛い!そして、楽しかった!

「歌い続けて」は、鳳蘭さんが歌われたのを聴いて、「私がいつも考えていることが歌になってる!」と思って歌うことを決めたんだとか。声も荒れ気味に作りこんでいらっしゃって、かなり傾倒していることがよくわかる歌い方でした。すごかったーー!!



カーテンコールは、涼さん作詞、吉田優子作曲の「HOME」。
いやー、ストレートで率直で、涼さんらしい、いい歌でした。「愛する我が家」という歌い方が、すごく好き。


ショーについては、そんなところでしょうか。
トークの内容とかあまり書いていませんが、すみませんちょっと頭が跳んでるので無理そうです。ごめんなさい。




構成的には、とても楽しかったけど、もう一回くらい全員の客席降りがあっても良いのにな、と思うのは、やたらに客席降りしてくれる祐飛さんのディナーショーを観慣れているからでしょうか。
そういえば、客席からの登場もなかったなあ、今回。第一ホテルは難しいのでしょうか。たしかにテーブルがぎっしりで通りにくそうではありましたが。

涼さんらしい、ごくごくオーソドックスな、「これぞ宝塚のディナーショー!」という感じのディナーショーだったような気がします。
すごく楽しかったし、涼さんへの「宝塚」への愛をしっかり受け止めるための時間になりました。

涼さん、ちーくん以下の出演者んのみなさま、スタッフのみなさま。
素敵なショーを、ありがとうございました!



それにしても!
さっき、CSニュースで星組千秋楽映像を視たのですが。
そっかー、涼さんは、サヨナラショーとディナーショーで同じ曲をやるんですねえ。「世界の王」「どうやって伝えよう」「JUMP」……全部被ってる。
ディナーショーのさらに抜粋版がサヨナラショー、という感じ。なのかなあ?
面白い発想だなあと思います。ちょっと意外な気もしましたが、観ているときは違和感なかたので、まあ、こういうものなのかもしれません。

それにしても、この週のニュースは、涼さんDS+星組千秋楽+月組初日+月組稽古場とロミジュリだらけでしたよね!(^ ^)




【7月1日まで、あと6日】

MY HOME

2012年6月23日 宝塚(星)
第一ホテル東京にて、涼紫央ディナーショー「HOME ~宝・夢~」に参加してまいりました。


構成・演出は生田大和。何度も書いていますが、私は生田さんのファンですので(*^ ^*)、とても幸せな時間でした。
いやー、ディナーショーであっても、作家の個性って出るもんだなあ……とあらためて思いますね。人の使い方、絶望と希望のバランス、そういったあたりに色濃く“生田節”があるのがとても興味深かったです。年末のバウも楽しみにしています!!



「宝塚・我が心の故郷」ではじまったディナーショー。
ああこの歌、祐飛さんが大劇場の舞台で最後に歌った歌なんだよなあ……と思った自分に驚きました。祐飛さんと涼さん、巷で言われているほど似ているとは思わない私ですが、「宝塚」というものに対するリスペクトはよく似ているのかもしれないなあ、と思ったりしました。


ポスターの衣装に身を包んだ涼さんと、コーラスの4人(美稀・白華・天寿・優香)。
今公演で卒業する涼さんとれみちゃん以外は、作・演出生田さんの「ランスロット」と、涼さん主演の「天使のはしご」両方に出演したメンバー。そりゃー息も合うし、生田さんも使い方がわかってるし、心強い3人ですよね(^ ^)。

軽いトークを挟んで「涼さんクロニクル」コーナーへ。
ここのトークは、副題の「宝・夢」にちなんでそれぞれの「宝物」や「夢」について語るコーナー。それぞれに個性のある回答で面白かったですが、一つ残念だったのは、涼さんの「宝物」や「夢」についてはあまり語られなかったこと。いや、涼さんにとっては「宝物」も「夢」も宝塚名なのかもしれませんが。

いやー、それにしても個性豊かな4人でした。涼さん大好きで、頭の回転の速い、しっかりものの娘役二人。口下手な優等生で、素敵なことを言おうとしてはスベりまくるみっきぃさん(そこが可愛いからいいの)(いやいや、たまには良いことも言うんだから、聞いて!)。そして最後は、どんなにとっちらかってもちゃんと落ちをつけて、コーナーをまとめてくれるちーくん!
いやはや、ちーくんが恰好良すぎて素敵すぎました(*^ ^*)。

涼さんが着替えに入った後は、4人のうちの誰か一人が「みんなの知らない涼さん」について語るコーナー(←2、3分程度?)がありました。カクテルではちーくんが「涼さんの運転はカッコいい」というエピソードを実演付きで語ってくださって、大爆笑でした♪



そのまま「マンハッタン不夜城」のロケットのナンバーから、涼さんのメドレーがスタート。
正直、猫は星組が一番縁遠い組でして、このメドレーも、知っている曲は「モヤモヤモヤ(恋天狗)」と「権力(花の業平)」、、、くらい、かな。あ、スカーレット・ピンパーネルとノバボサもわかるか。
いや、えっと、それまで星組を観たことがなかったわけではないのですが、1回や2回ではなかなか音楽までは覚えられないですよね。うん。「太王四神記」の「四種の神器」も、絶対に一回は聴いてるはずなんだけど、全然思い出せなかった……(- -;ゞ

というわけで、あまりこのコーナーについて語る資格がない猫ですが……
「モヤモヤモヤ」の男二人のコーラスはかなり衝撃でした。その学年の歌うま男役が、そんなに訳のわからないソプラノの声を出していいのか!?(←たぶん問題ない)。……ちーくんとみっきぃさん、可愛かったぁ―っ!!

あと驚いたのは「クライマックス」でも使われている「モルダウ」が突然流れたこと。「プラハの春」で使ってたんだっけー、ぜんぜん覚えてない(; ;)。
でも、涼さんの「カテリーナ、、、」という呼びかけがひどく優しくて、応じるれみちゃんがすごく繊細で、歌も雰囲気もとても良かったです。うん、あれはもう一度聴きたいな。
つづく「それでも船はゆく」のナンバーは、優香さんとデュエット。優香さん、良い声だった!!ダンサーだと思っていたけど、歌も巧いんだなあ(*^ ^*)。

「ダンディズム」の間奏曲を歌っている途中で涼さんが抜けて、後半はコーラス四人で歌ってました。
そして次は、着替えて再登場した涼さんとれみちゃんの「あなたこそ我が家」。もうメドレーも後半だなあ、という気がして切なくなりつつ、………二人が歌っている間、両脇に控える三人のポーズがどれも素敵で、目移りしてました(^ ^;ゞ いやあの、歌ってる方のことも観なくちゃなので、忙しかったです(; ;)。

太王四神記をはさんで、「ソル・エ・マル(ノバボサ)」。みっきぃさんがめっっちゃ幸せそうに踊っていて、ああ、一年おくれたけど、ちょっとだけでも出られて良かったね、と心から思いました。腕の上げ方が綺麗で、それを降ろしたり振ったりする時のしなり具合が好きなんです、、、なんてことを語り始めると終わらないので、やめておきます。


メドレーの最後は「アンコーラ(ガラスの風景)」。たぶん、カゲソロは優香さんだと思うんですが……違うかな?
綺麗な声でした。最後にコーラス全員になるところは、それぞれの声がちゃんと聴こえて、少人数の公演っていいなあ、と思いました(*^ ^*)。




とりあえず、第一章が終わったので今夜はここまで。続きはまた書きます!
ちなみに、私が一番好きな場面は、第二章Bの「SATYRICON」。そして、一番泣いたのは第三章の冒頭でした(; ;)えぐえぐ。



【7月1日まで、あと8日】

つぶやき

2012年6月20日 宝塚(星)

気がつくと一日が終わり、
次に気がついたときには、もう次の夜が終わろうとしている。
……そんな毎日を過ごしています。



東宝の宙組公演はとっくに中日を過ぎ、
大劇場の星組公演もつい先日楽を迎えて、もう今は、月組公演の舞台稽古真っ最中。
次回宙組公演のスポンサーが発表され、
宝塚ホテルでは涼さんのディナーショーが開催されて、、、

光陰矢のごとし、という詞を体感しますね。

矢のように過ぎていく、というだけでなく、「矢のように心に刺さる」……ような気がします。
時の流れそのものが痛い。過ぎていくことそのものが辛い。怒涛のように流れていく時間の河の真ん中で、十数年間も応援してきた人のことを、振り返る暇さえないことが。



でも。
ゆっくり思い出に浸る時間はないけれども、でも、私にやれることは全部やってきたんだから仕方がないんだ、っていう満足感はありますね。
大空さんに関しては、本当に悔いはないんです。今回の公演こそ、あまりに仕事が忙しくてあまり観れていませんが、十数年もの間、集合日のたびに本気で覚悟をしてきたし、常に「次で最期かもしれないから悔いのないように観ておこう」と、多少無理なスケジュールでも観るようにしていたし。

どちらかといえば不真面目なファンだったかもしれないけど、私なりに真剣に、1人の「舞台芸術ファン」として、祐飛さんの舞台と向き合ってきました。「ミュージカル俳優」としての才能はアレですけど、役者としては不世出の男役になりましたし、不出来な脚本や共演者をなんとかするという意味で、プロデューサーとしての能力も、不世出のものであったと思う。

「大空祐飛」という名前を持つ存在が消えうせてしまったとしても、祐飛さんが愛した宝塚は残る。
……だから、

こわがらなくていい。きみはたくさんのひとにあいされているのだから。




なんだか、前回に引き続きセンチメンタルですね私。
んー、「Hollywood Lover」青年館楽の映像とか観ると、あのときのテンションに戻っちゃうんですよね……
ぶっちゃけ、あれからしばらくは、私にとって「余生」だったからなあ(T T)。





……そして今日は、Graphの発売日。

はううぅ。Graph 早くみたいいいいぃーーーー。(←定期購読しなさい)(……いまから?)


【7月1日まで、あと11日】

秋の星組

2012年6月8日 宝塚(星)
秋の星組全国ツアーとバウ公演の振り分けが発表されました。



全国ツアーのお芝居は、『琥珀色の雨にぬれて』。

クロード=礼音くん、シャロン=ねねちゃんは判っていましたが、ルイとフランソワーズは誰だろう……?と楽しみにしていたのですが。


祝!ルイ=十輝いりす、フランソワーズ=音波みのり!!

希望通りで嬉しいです!通うぞ!!
これでミシェル=しーらん(壱城)だったら完璧です。はるこちゃんとしーらんの兄妹!(はぁと)



それにしても。今回、男役最上級生は85期の二人で、その次はどいちゃん(鶴美)になるわけですが……
ジョルジュ(シャロンのパトロン)は誰がやるんでしょうか?まさかのどいちゃん…?(え?)(←いや、どいちゃんにはジゴロやってもらわないと!)(ある意味大役なので、むしろみっきぃさんで観てみたい)(私だけですが)

「セレブリティ」はまだ観ていないのでなんとも言えませんが、涼さんベニーれみちゃんと大量に抜けるので役替りもとても楽しみです!
どうぞ、誰ひとり怪我や病気をすることなく、踊りまくって楽しく楽まで走り抜けてくださいますように………ことだま、ことだま。




バウ公演は、植田景子さんの「王妃の調香師」。
タイトルロールのジャン・ルイ・ファージョン=紅ゆずるは判っていましたが、ヒロインはマリーアントワネットの早乙女わかばちゃん、二番手はフェルゼンの真風くん。ほぼ予想どおりの配役でした。
メンバーをざっと見ると、けっこう「メイちゃんの執事」の時と被るような気がしましたが、実際はどうなんでしょうね。もちろん、ヒロインも2番手も違うんだから、実際舞台で並んだら全然違うんでしょうけれども。

それにしても、どんな物語になるんでしょうね。
「近松」に続く景子さんのバウ。どんな作品になるのか、いまからワクワクしています。





この振り分けを見て思ったこと。
全ツメンバーって、もしかして新公主演しているのは礼音くんと麻央くんの二人だけ、ですか……?
バウにもベニー(紅)と真風くんしかいないし(滝汗)。

ともみん美弥さんキキちゃんと主演経験者が3人も組替えしたばかりだとはいえ、、、星組ってすごいなあ(^ ^;ゞ




最後に一言。
まさこちゃん、はるこちゃん、歌はがんばってね!(切祈)
(ベニーと真風くんは、オリジナルだからなんとかなる……よね?景子さんよろしくお願いします!)


【7月1日まで、あと23日】
「天使のはしご」一幕ラストのダーシー(涼)の熱唱を聞きながら。

この違和感は覚えてる……と思って、わけもわからず怯えていました。

今にして思えば、あれは「ソルフェリーノの夜明け」の終盤、彩吹さんの銀橋ソロを聞きながら感じた違和感と、同じものだったんだと思います。
「作品」や「物語」とは関係のない、「スター」のために書かれた一曲が、お芝居の中で歌われる違和感。


「おかしな二人」の「MY WAY」、そして、今回。
宝塚の演出家は、正直で、優しくて、そして、嘘がつけないいきものなんですね……。
ジェンヌは「役者」だから嘘も吐けるけど。演出家は。




次回星組大劇場公演の卒業生が発表されました。

涼紫央さん、
碧海りまさん、
白華れみちゃん、
南風里名さん、
稀鳥まりやちゃん、
ひなたの花梨さん。

みなさまの最後の舞台が、思い出深く素敵なものになりますように。



涼さんは、サヨナラショーがあるんですね。
良かった……れみちゃんもいっぱい歌ってくれるといいなあ。涼さんははるこちゃん(音波)とのコンビが多くて、れみちゃんと芝居の役としてはっきり「コンビ」だったことはないような気がするけど、トークスペシャルに一緒に出たりして、仲は良かったんでしょうし、相性も良さげなので、最後の機会にはぜひがっつりと!!と思う。
というか、あの日経トークのメンバーは全員星組を離れるんですね……ヅカオタトーク、楽しかったなあ(; ;)。


涼さんのディナーショーは、大劇場公演が終わってすぐ。東京でもやってくれるみたいなので、ぜひ行きたいと思います。チケット取れますように!(祈)



「ハロー・ダンシング」のパパラギで惚れて以来、ずっとみてきたキトリちゃん、
「ランスロット」「おかしな二人」で覚えて以来気になってしかたがなかった碧海さん、
「オーシャンズ11」で覚えた南風さんとひなたのさん。
みんなみんな、ご活躍をお祈りしています。
正塚さん、稲葉さん、よろしくお願いします!!



【7月1日まで、あと86日】
星組バウホール公演「天使のはしご」、千秋楽おめでとうございます\(^ ^)/


幸運にも千秋楽を観劇できることになり、はるばる行ってまいりました(^ ^)。
千秋楽の前に、公演の感想をまとめるつもりだったのですが、、、ちょっとそれは後回しにして、千秋楽の感想を簡単に。


β あらためて、すずみん単独主演おめでとうございます!

最初の登場から、ピンと背筋の伸びた涼さんの佇まいの美しさに、目が離れませんでした。
青年館ではここまで思わなかったんだけど、バウに来て、回りがさらに濃くなっている中で、ダーシーが疑いようもなくピンで主演であったことの意味が、すごくよくわかりました。

慇懃無礼な“貴族らしい”動きから、真実の愛を知って柔らかな笑顔を思い出すまでのダーシーの変化。彼が変わるから回りも変るんですよね。ウィカム(夢乃)も、リジー(音波)も、そしてビングリー(美弥)も。
この学年で単独初主演、というと誰かさんを思い出してしまうのですが(^ ^)、すずみんはすずみんの道を真っ直ぐに歩いていってほしいです。この素敵な作品が、こんなに素敵に仕上がったンは、やっぱりダーシーがすずみんだからなんだな、と、心の底から思いました。

一幕ラストの(物語とは関係のない、「涼紫央」のテーマソング的な)ソロの絶唱が、まだ耳に、、、いいえ、心に残っています。

ありがとう。
こんな素敵な作品を観せてくださってありがとう。
ダーシーを演じてくれて、ダーシーに逢わせてくださって、ありがとう。
今までタカラヅカに居てくれて、本当に本当に、ありがとうございました!


β 青年館版とはかーなーりー別モノ!!でした(@ @)。

のっけから「千秋楽の感想」ではなくてすみません(汗)。
何が違う、どこが変わった、と明確に指摘できないのですが、とにかく全然違いました。
青年館で観た時だって、観終わった後は十分にほっこりと温かい、柔らかな気持ちになれてとても幸せだったのですが、やっぱりあれから2週間という時間は長かったんですね……。
大道具の動きもスムーズだったし(青年館では蝋燭がつかなかったり、大道具の向きを間違えて芝居が始まってからもくるくる回ってたり、いろいろあったので汗)、涼さんはるこちゃんはじめ、全員が芝居に集中できていて、本当に役の人生を生きているのを感じました。
小芝居もいろいろあったし……でもとにかく、みんなが凄く幸せそうだった(はぁと)おすそわけ、ありがとうございました!


β メアリの歌

もともと小芝居の多い芝居ですし、バウにきていろんな枝葉がついていたので、どれがアドリブでどれが小芝居なんだか良く判らなくなっていましたが、とりあえずこれはアドリブなのね、と思ったところ。
2幕の終わり、ビングリー(美弥)がジェーン(華雅)にプロポーズして、ドアが壊れて(^ ^)、、、ビングリー夫妻とウィカム夫妻が辞去する場面。
お祝いの讃美歌を歌っていたメアリ(妃白)に、リディア(綺咲)が「歌うまくなったわね!」と言って立ち去り、喜ぶメアリに母親のベネット夫人(英真)がかける一言。

11時 「前から上手よ」
千秋楽「明日も聴きたいわ」

……英真さんうまいなあ、さすがだなあ、、、私も、明日聴きたいです。メアリの歌。ゆあちゃん可愛い~~~(結局そこか)


β ジェーンの涙

青年館の頃から、いまにも零れそうなほど涙を溜めてビングリーのプロポーズを受けていたジェーン。
千秋楽はもう、ライトが当たった時にはすでにボロ泣きしてました。
ポロポロ涙を零しながら、幸せそうな笑顔でチャールズ寄り添うジェーンに、貰い泣きした……(; ;)。
美弥さんもすっごい嬉しそうでね(; ;)、眉間にしわをよせて、幸せそうに微笑む美弥さん。もうもうホントに優しそうで素敵で優しそうで恰好良かった!!


β コリンズ(天寿)の柴犬化

これは、千秋楽だからというわけではないようですが、コリンズさんが犬になってました。(真顔)
リジー(音波)にプロポーズしようと他の家族がはけるのを待っている間、部屋中走り回るのは青年館でもやってた気がしますが、バウでみたら、きゅーーん、きゅーーーん、と犬笛のような声で鳴いてるんですけど!?(←もしもし?犬笛は可聴域外ですよ?)
いつからなんですかあれは。

11時を観た時は、何の音かな?(セットが動く音とかそういう意味の)と思ったのですが、、、
どうやらあれは声だったらしい。人間にあんな声出せるのか!というレベルでした(@ @)

千秋楽はさらに走り回り方が激しくなって、、、鳴き方も激しかった(^ ^;ゞ よく息が続くな、というレベルで……可愛いよ可愛いよ豆柴。


β ごあいさつ

まずは組長の柚姐。公演の成功を言祝ぎ、今後の予定を簡単に述べて、組替えメンバー(「REON」キキちゃん含む)の前途を祝して、すずみんへ。

内容は……
・宝塚が大好きで、とにかくここまで突っ走ってきた
・今、このタイミングで「高慢と偏見」という作品に出会えて、このダーシーという役に出会えたことは運命だと思う
・鈴木さんが「お客さまが、観終わった後に幸せな気分で主題歌を口ずさみながら帰る、そんな宝塚の原点のような作品を創るたい」と言っていた。
・毎日が幸せすぎて、今日が来るのが怖かった
・でも、終わないと次が始まらないので。みんなでこの経験を次に生かしてがんばります!

で、関係各位に感謝を述べてから、これからも宝塚を愛しつづけてください……だったかな。


あいさつを聞いていると、あらためて誠実で、そして不器用な人なんだな、と思うんですよね。
ナウオンでは「ダーシーとは全然違う」っていう結論になっていましたが、「高慢」を脱ぎ捨てた後の、2幕後半のダーシーは、すずみんそのものなんじゃないかと思います。
マリオ、ラスティ、ダーシー。こうやって考えると、2011年度のすずみんは当たり役続きだったんだな、と思います。星組全体が作品に恵まれて、当たり役の多い一年だったんですが、芝居のできるすずみんは特にその印象が強いです。

正塚さんは、すずみんにどんな役を書いてくれるのでしょうか。
2012年度のすずみんも、とっても楽しみです。


β 組替えメンバーのごあいさつ

最初のカーテンコールで、すずみさんが組替えメンバーに話を振って、一言ずつ。
すずみん⇒りりかちゃん「私の最初のDSに出てくれたんだけど、いつの間にかこんなに綺麗な娘役さんになって」
りりかちゃん「組替え発表から4カ月、星組の素晴らしさを感じる毎日でした。明日からは、花組の華雅りりかとして、みなさまに愛される舞台人になれるよう精進してまいります」

すずみん⇒美弥さん「るりかは(私以上の?)マニアックな宝塚ファンで、いつもヅカトークで盛り上がってます」みたいな紹介。
美弥さん「愛する星組のみなさんと過ごした9年間は、大きな大きな宝物です。これからも宝塚を愛し、星組男役魂を忘れず、月組でも私らしくがんばりたいです」

すずみん⇒ともみん「(星組には有名な余興集団がありまして、)下級生の頃から(その余興集団で)一緒にやってきましたが、こんなに格好良い男役になって!」
ともみん「ついにこの瞬間がきてしまいました……今言えることは、心から感謝の気持ちでいっぱいだということです。明日から雪組生になりますが、変らず、元気に、明るく、男らしく、アツく、男役を楽しみつつ、極めていきたいです。今度は皆さまと一緒に星組を観るのを楽しみにしています!」(←これには美弥さんもうなずいてました) 「涙は見せません!」

すずみん⇒英真さん「エマエージェンシーの産みの親」(←創業22年だそうです!@ @)「今は女役をされていますが、男役魂もこの方に教えていただきました」
英真さん「これからは各組にエージェンシーの種を撒きにいきます!これからも星組も宝塚も、どうぞよろしくお願いいたします!」みたいなかんじ?だいぶ違う気がするけど、そんなコメントもしてたはず。ちょっと泣いてたので記憶が飛んでますすみません。



たかが組替え、されど組替え。
ご本人の不安もさることながら、ファンのみなさまの不安はさぞ大きいことでしょう。私も昔は当事者でしたから、とてもよくわかります。

でもね、大丈夫ですよ(^ ^)。
基本的に月組ファンの猫は心から美弥さんを歓迎していますし、専科としてご出演くださる英真さんも楽しみだし、
猫の中の花組ファンの部分はキキちゃんりりかちゃん大歓迎で大騒ぎだし、
雪組ファンの部分は、ともみんと大ちゃんの並びが楽しみでなりません(^ ^)。


祐飛さんが組替えして新しい出会いがあったように、
組替えされるみなさまと、そのファンのみなさまに、素敵な出会いがありますように。




鈴木圭さん、素敵な作品を、どうもありがとうございました。
開演前にロビーでお見かけしましたが、やっぱりプログラムもう一冊買ってサインもらえばよかったなあ、と悔やんでいます。
これからも、原作つきで素敵な作品を、ぜひぜひお願いいたします!(真顔)



日本青年館公演「REON!!」。


今、プログラムを真剣に見て、はじめて正式タイトルを知りました
エクスクラメーションマークは2個なのね。前回の日記も直しておかねば。


さて。一番印象に残ったことは前回書きましたので、今回は細かいツボを。

Scene1

オープニングシリーズ。
振付はASUKA-TAKAHASHIさん。ところどころに見慣れない動きがあって面白かったんですが、なんというか、オープニングのまだ客席があたたまっていない場面で新しい振付家を使うのって冒険なのかも、と思いました。
一曲(夜空に眠るまで)が終わって、ねねちゃん筆頭に娘役が入ってきたあたりでやっと盛り上がったような。スリットの入ったミニタイトから伸びる脚が素敵すぎてくらくらする。髪も鬘でなく地毛っぽく降ろしているひとが多くて、色っぽかったです。

後半の方で、縦3列に並んで踊る場面、先頭が礼音くんとれみちゃんと真風くんなのにびっくりしました。すごいなあ、その並び。

礼音くんが客席に降りて劇場中を駆け回る場面、本舞台で踊っているメンバーの笑顔が眩しくてとても好きです。中でも、キキちゃん(芹香)の可愛らしい笑顔にちょっと見惚れました。あなた、いつものニヤリ顔はどこにしまってあるの?


Scene2

礼音くんの「きらきら星」から始まる、お星さまメドレー。
壱城5がかっこいい!ピンクのギンガムチェックの衣装で歌い踊る5人は、めちゃめちゃアイドルでした。かっこいー(^ ^)。
最初、階段のセンターのしーらんに照明が入って、それからその回りの4人に順番にスポットが当たっていくのが本当にアイドルのコンサートみたい。スポットが当たるとみんな1ポーズするんですが、下手手前の礼くんがその場で高く脚を広げたジャンプ(←技の名前がわからない)をしていて、、、、漫画「ライジング!」で祐紀が演じるアラビアの踊り子ライラの登場場面を思い出しました(←わかりにくい)。

その後も懐メロが続いて、、、いやはや、懐かしかったです。ええ。ねねちゃんの「ラムのラヴソング」爆弾に吹っ飛ばされたあと、「Another Orion」は、礼音くんにもねねちゃんにも本当に申し訳ないけど、バトンのどいちゃん(鶴美)に釘づけでした。凄すぎる。

このメドレーは、結構下級生が小人数でデュエットしたり前列で踊っていたりと大活躍。次々に曲が変わって、センターのメンバーも入れ替わるのが面白かった。しかも、上級生がハケないで後列で踊ってたりするんだよね(@ @)なんか嬉しかったなあ。
キトリちゃん(稀鳥まりや)センターに娘役さんがみんなで歌ってるところは、なんともいえず可愛かった。「星空のドライブ」だったかな?あと、輝咲くんとかも歌ってたなー。あれはどの曲だっけ。いい声ですよね。

キトリ好きとしては、最初の方でちょっと真風くんと組んで、最後の方で今度はキキちゃんと組んでるのがすごく嬉しい!あの身長差はかなり嵌るわ!!
礼音くんベニー真風くんがセンターで歌う場面(どこ?)、礼音くんやベニーが歌ってる間、自分が歌う順番を待ってる真風くんが、てもちぶさたそう~にしているのが可愛かった!!……そこは勝手に自分で振付考えて踊ったりしないんですね。


Scene3 Burlesque
Scene4 ちえちゃん

ここについては先日書いたので割愛。
とにかく、Burlesqueの最初のナンバーの白華ファイブが恰好良くて素敵すぎるぅぅぅ!!(うっとり)


Scene5

まずはねねちゃんセンターに娘役のナンバー。れみちゃんとねねちゃんが並んで歌ってたのはここでしたっけ。モノクロの円形(?)の上衣にショートパンツというモノクロの衣装がすごく好きです。あああ、私、本当にキトリちゃんが好きなんだなあ……笑顔がはじけて可愛かった!
男役全員での「Before The Dawn]はかなか恰好良かったです。振付は井島さんっていうんですね。
ラストのボイパは……いや、みんなよくがんばりました。なにもそんな苦労してやらせなくても、とも思いつつ、頑張る姿はすごいなと思いました


Scene6 Romeo & Julia

これも先日書いたので割愛。
とにかく、「僕は怖い」のラストで死のキスをうけるロミオ、という設定が面白かったなあ。
そして、愛と死のストーリーダンスの迫力は本当に半端ない。いやー、あのダンスはもう一回(何度でも)観たい。……CSで流れますように!(祈)



休憩をはさんで、2幕。
コント場面については前回書いたので割愛……と思いましたが、ちょっとだけ。
まず、ベニーもフリーダムだけど、星組ファンのお客さまが一番フリーダムでランダムだったよ!

「ライライライラーイ」と「アマール・アマール」のさわりを歌うREONねねちゃんの低音の歌声が素晴らしい!!や、前から思っていたんですが、ねねちゃんがもし男役だったら、私絶対ファンになったと思うんですよね(^ ^)。……あ、でも、男役になったら脚もデコルテも背中も出してくれないのか……(T T)。

ファンたちはもう、しーらんが可愛すぎて釘づけすぎて他があまり観れてません(きっぱり) REONさんファンが圧倒的な中、数少ないSUZUHOさんファンがめっちゃ濃いのが面白かった。夏樹れいくんの笑顔がとても素敵です♪

楽屋に忍びこんでしまうちえちゃん。「ライライライラーイ」と発声練習をするREON(夢咲)のところに紛れ込む、という設定の無理やりさが藤井さんらしいなあ。
そういえば、「希望の瞳」の前に、ねねちゃんが自分のことを「顔も丸いし…男役には向いていないの」と歌うナンバーがありましたが、あれも何かの主題歌でしたっけ……?いきなり「希望の瞳」につながって、しかもそのまま「ノバ・ボサ・ノバ」の決闘シーンの音楽につながるところは本当にすごいなと思う。手島恭子さん、良い仕事するなあ。


Scene2

「MIDNIGHT BEAST」⇒「LOVE HUNTER」。
大月さゆちゃんが着ていた象の衣装の夏樹くん、すごく色っぽくて声もハスキーで良かったなあ。歌っていても芝居心のある人ですね。素敵でした。
シマウマの衣装の海隼人さんはおっとりとした美しさ。礼音くんと結構ながくデュエットで踊るのですが、美しくて良かったです。ダンサー同士のデュエットが観れて幸せ。


Scene3 CLUB REON

「バードランドの子守唄」で組んで踊るしーらんとれみちゃん。同期コンビで身長もあまり変わらない二人の、遠慮のなさがいいですね。れみちゃん本当に恰好良い。
他の2組は、れんた(如月)とキトリ、キキちゃんとあんるちゃん(夢妃)。れんたとキトリは、小柄なダンサー同士の気心知れた感じがとても良いです。振りが何気に細かくて、手足がめまぐるしく動くのが凄いなー、と。キキちゃんとあんるちゃんは、こちらも同期コンビですね(^ ^)。他の2組に比べるとかなりのどかな二人でしたが、息のあった動きのなめらかさが素敵です。

礼音くんたちが入って、総踊りへ。振付はScene2から引き続きで平澤さん!色っぽくてすごく好きです。平澤さんの振りは、わりと娘役が恰好良いんですよね(^ ^)。組んで踊ってても女性上位のカップルが多くて、娘役好きな猫としてはとても幸せです♪
平澤さんの、ポールを使ったダンスも大好きなんですが、そういえば今回はあまり印象に残って無いなあ。「“R”ising!!」みたいに、それだけで見せ場ひとつ、みたいにしてなかったから…かな?
れみちゃんが恰好良いのは当たり前なのでもうやめますが、いつも可愛いキトリちゃんが、ずいぶん挑むような顔でガツガツ踊るようになって、もう上級生なんだなーと思いました。

ラスト、「クレオパトラの夢」で登場する美女二人(紅、真風)。いや、文句なく美女でしたよ、ええ(*^ ^*)眼福、眼福!


Scene4 On Stage

ここは「思い出の名シーンをもう一度」的なコーナー。「ブエノスアイレスの風」のデュエットダンス、「JACKPOT」、「君はどこに」の3曲でした。この中では、別バージョンの「JACKPOT」がみんな恰好良くて良かったかなあ。懐かしかった!


Scene5

ベニーと真風くんの客席登場からスタートする、フィナーレ的な一連。
客席を所狭しと走り回ってアピールしまくりなベニー&真風くんと、本舞台の3カップルズ。みんな、ピンクのTシャツがよく似合うなあ……。段々、ビジュアル系アイドルにしか見えなくなってきます。

キキちゃんとキトリちゃん、ここでも組んでて、めっちゃお似合い。かわいーーーー!
……キキちゃん、行かないでえええ(T T)。


ラスト、白い衣装に着替えた礼音くんが、ロミオ&ジュリエットの「いつか」に合わせてソロダンス。1幕ラストの黒ロミオの振りにちょっと似てる気がしたので、もしかしたら両方とも御織ゆみ乃さんの振付なんでしょうか?(2幕Scene5の振付は御織さんだけ)
悪くない場面でしたが、個人的には、あと1年半(台湾終わって一作)は在団することが決定している礼音くんに、こんな卒業間際っぽい演出する必要ないのになーと思いました。
(「Dancin’ Heroes!」の園加を思い出してしまった……)
せめて、一幕か二幕、どちらかだけでももう少し賑やかに終わってもいいと思うんですよね。ラストの印象が似ているというだけで、なんか1幕と2幕が似ていたような印象が残るのが勿体無い。
でも、ナウオンの話を聞いていると、いちおう礼音くんの意志なのかな?あのラストって。……にゃー。


Scene6 Message

カーテンコールは、礼音くんが作詞した「Message」と、オープニングで使った「REON!!」のリプライズ。どっちもテンション高く終わりました。楽しかった!



全体に、セットも衣装もシンプルなモノクロが多くて、そんな中に“さし色”のように色のついた場面がはさまるのが面白かったです。藤井さんうまいなーと膝を叩いたところはいくつもあって、やっぱり好きだなあと実感しました。
今回は、れみちゃんがいたせいか、娘役の扱いが珍しく良かったような気がします。……気のせい、かな……?(そうかも)



【7月1日まで、あと94日】
日本青年館にて、星組公演「REON!!」を観劇してまいりました。


藤井さんによる、トップスターの名前を冠したコンサート、という意味では……1年半前の「“R”ising!!」以来、かな?
今日の夜公演を観たのですが、たまたま蘭寿さんが観劇されていた回でした。もちろん席は遠かったのであまりよく見えなかったのですが、礼音くんが舞台の上から蘭トムさんに「蘭寿さんも作詞されたんですよね?」とかなんとか話しかけていて(^ ^)、すごく懐かしかったです(^ ^)。



内容は、まさに「藤井さんらしい」バラエティ・ショー。
「“R”ising!!」の感想と同じような書きだしになってしまうのですが(汗)、
笑いあり、シリアスあり、ギャグ多めで、礼音くんと星組精鋭24名(ドラマシティを休演していたひろ香さんも復帰してました♪)が、全力で歌い、踊り、ジャンプし、コントする2時間半。
劇場の外はまだまだ桜の気配もない寒さでしたが、劇場内は熱帯夜のような湿っぽい熱に満ちていました。


「シリアス」方面で一番印象に残ったのは、1幕中盤の「バーレスク」。壮ちゃんのディナーショー「Bright」でも使われたナンバーもありましたが、また全然違う印象でした。
なかでも、「頽廃」と「猥雑」の象徴のような白華れみ嬢の素晴らしさといったら!!
いやもう、この舞台全体を通じて、一番印象に残ったのはれみちゃんだったかもしれません。

月娘伝統の男前さという土台に、花娘の華やかさと星娘の強さを地層のように重ねたれみちゃん。
「娘役」の枠などとうに飛び越えて、一人の完成された「パフォーマー」となった彼女が、これからどんな道を歩むにせよ、その姿を見守っていけるのは幸せなことだと思います(*^ ^*)。

いや、礼音くんと踊る女役のどいちゃん(鶴美)の肉体美も素晴らしかったけど、今回ばかりは研ぎ澄まされたれみちゃんの美しさに持っていかれっぱなしでした(*^ ^*)。



「笑い」方面で一番印象に残ったのは、同じく一幕中盤、「バーレスク」の次の「ちえちゃん」。
礼音くんが作詞して青木朝子さんが曲をつけてくれたそうですが、、、藤井さんに「日記みたいだ」と言われたというその詞の内容は、礼音くんの家族の物語。「ちえちゃん」という娘が生まれてから、彼女が宝塚でスターになるまでの家族の日々をつづった……全然違うけど、さだまさしの「親父の一番長い日」みたいな感じの歌でした。

で、
何が「笑い」」なのかといえば。

その歌を熱唱する礼音くんの後ろで繰り広げられる寸劇が!!
タイトルロールの「ちえちゃん」=壱城あずさ、「おとうさん」=紅ゆずる、「おかあさん」=真風涼帆、「おにいちゃん」=如月蓮。開演前にプログラムでこのキャスティングを見た時から、駄目だこれは、、、と思っていたのですが!!もう想像以上でした!!
まずね、ベニーのお父さんが!眉毛が▲なの!!れんた兄ちゃんも!!しーらんはおかっぱにミニスカートだし!

真風くんは落ち着いた感じの低めのシニョンに割烹着(←その下に着てる着物の帯は解けてたけどさ!)。顔まわりのおくれ毛をきれいに巻いて、とても美しかったです。真風くんの女役は空気が柔らかくて良いですね!なんともいえず、愛情に溢れた温かみのあるお母さんで、まさに「昭和の母」という感じでした。
……いや、礼音くんなんてまだ若いんだから、お母様もずっとお若いはずだよね、と思うんですけどね(^ ^;ゞ

いやでも本当に!笑いだけじゃなくて、かーなーりー泣けますあの場面。「ちえちゃんで良かった」という礼音くんの歌と、真風かあさんの微笑みと、紅とうさん・蓮にいちゃんのフリーダムさと、壱城ちえちゃんの無邪気さと。すべてがあいまって、なんともいえず引きこまれます。
まあ、やっぱり「親父の一番長い日」なんですよね、あの感じ。うん、良い場面でした!



「コント」方面で一番印象に残ったのは、2幕冒頭の紅子さんの劇場スタッフかな……。
散々蘭寿さんをいじっておいて、「すみません、後でちゃんと謝ります」と急にしおらしくなったり、礼音くん(女装)にあれこれキッツいことを言っておいて、ブーイング寸前な客席に「脚本なんです!」と嘯いたり。
フリーダムにランダムに、は、紅5のテーマである以前にベニーのテーマなんだなあ、と思いました。
それに続く藤井さんお得意のパロディ場面もよくできていましたが、まあ、「コント」としては紅子さんに一票かなあ。



あとは、なんといっても一幕ラストの「僕は怖い」の愛(礼真琴)と死(真風)のダンスが素晴らしかった!!礼音くんのロミオと愛と死の三つ巴のダンスも良かったし、ロミオがはけた後の、愛と死のデュエットも本当に素晴らしかった!!
今回は、「ロミオとジュリエット」本編とは違って死の勝利で終わるというストーリーになっていたのですが、真風くんのこの1年の成長っぷりに瞠目しました。
動きも表情も、博多で観たのとは全然違う!こんなにも『妖しい色気』と『危険な誘惑』と『罪深い強引さ』みたいな、ドラマティックな芝居をする人だったんだな、という感動。生真面目で可愛いばかりかと思っていた真風くんも、いろいろな経験を経て、「男役」として掴んだものがあるんだろうな、と思いました。

それにしても、振付も素晴らしかった!
プログラムでは、「世界の王」~「僕は怖い」~「ロミオの嘆き」まで一場面で、振付が御織ゆみ乃さんとKAZUMI-BOYさんの二人になっていたんですが、どういう振り分けなんでしょうね。少なくとも、「僕は怖い」から先はKAZUMI-BOYさんだと思うんだけどなあ。




他の場面も、どれも良かったです。テンション上がりました!
まさに「二本立てのショー」という言葉がぴったりで、礼音くんがトップになってからの星組にショーが少ないのをカバーするかのような、楽しい時間でした。

ただ、蘭トムさんの「“R”ising!!」でも思ったのですが、やっぱり宝塚のショーってどうしてもトップが歌う場面が多いんですよね……。別に礼音くんが歌うことに不満はないのですが、やっぱり「歌ってないで踊ろうよ!!」って何度も思っちゃいました。いやはや、勿体無い。
もちろん、そんなにずーっと踊っているのは人間には無理だというのも分かっているんですけどね……毎回同じようなことを書いているような気がしますが。すみません。




【7月1日まで、あと97日】
星組日本青年館公演「天使のはしご」を観劇してまいりました!!


いやあ、これ、いいですよ!(真顔)
可愛くて楽しくて、本当にみんなが可愛いの(^ ^)。

音楽も衣装も可愛いし、とにかく舞台の上にいるメンバーが全員可愛い!
鈴木さん、GJです。これからも、しっかりした原作のある喜劇をたくさん舞台化してほしい!!シェイクスピアとか、それこそニール・サイモンもいいと思うし。

鈴木さんの良いところは、配役が神なところ。
いやー、原作自体も(読んでないけど)面白いんでしょうけれども、あの配役は本当に神だった……
http://80646.diarynote.jp/?day=20120207



ツンデレに見えて、たんに不器用なだけのダーシー(涼)。
気が強そうに見えて、たんなるツンデレなリジー(音波)。

「めぐり会いはふたたび」「オーシャンズ11」、そして今回と3作連続、ほとんど丸一年間カップルが続いているお二人。どの作品を観ても毎回違うキャラクターなのに、毎回本当に「お似合い!」なんですよね。不思議な感覚です。なにか、「組ませてみたい」と思わせるものがあるんでしょうね。
いやはや、可愛かったです!!



この作品の素敵なところは、娘役さんの役が多くて、しかもすごく可愛いこと!!
華やかで可愛くて、もうきゅんきゅんでした。
やっぱりベネット家の姉妹を観るのに5回必要だよ!!
っていうか、
妃白ゆあちゃんが眼鏡っ娘ーーーー!

英真さんのベネット夫人も絶品でしたけど、ここはやはりみきちぐ(美稀)のベネット氏が素敵だったことをご報告したい。夫人がちゃきちゃきしてて五月蠅い(^ ^)のと対象的な、おっとりと優しくて誠実で、ちゃんと先が見えている素敵なパパ。娘たちとのやりとりがどれも良くて、大好きです(はぁと)



いい加減でだらしないウィカム(夢乃)は、演じ甲斐のある役ですね。原作ではだいぶキャラクターが違うようですが、素敵でした。ただ立っているだけで恰好良い熱血ともみんですが、胡散臭いやさぐれ感もなかなか良かったです。若い女の子がふらっとするだけの魅力がありました。

明るくて素直な(ダーシーに「キミは何でも信じすぎる」と言われてた笑)ビングリー(美弥)は、1幕は主役かと(^ ^)。ベネット家の長女・ジェーン(華雅)に対する真っ直ぐな「恋」の明るさがとても良かったです。
りりかちゃんも可愛かった!優しいお姉さんって感じで、学年も上のはるこちゃんの「姉」に違和感なくみえる落ち着きと大人っぽさがありました。

ベネット家の財産の相続人であるコリンズ牧師(天寿)は、マッシュルームカットに胴布団を巻いて、体当たりの演技。あの姿でキザられたら、もう、どうしたらいいのかわからないほど可愛いです(壊)。はるこちゃんとの息もぴったりで、パリスといい、シスターマーマといい、こういう役でちゃんと舞台を動かせる役者になってきたなあと感慨深いです(←贔屓目かも)


他のメンバーもみなさん良かったです!!いや本当に。
柚姐の麗しさ怖さは文句ないし、美城さんも素敵だったし!(←そこ大切)
花愛さん・若夏さんのビングリー姉妹も、とてもあのふわふわ可愛い美弥ビングリーの妹とは思えないほど怖かったです。あんな浮世ばなれした兄がいたら、さぞ苦労が絶えないでしょうよ……。


ちなみに、碧海くんはダーシーの友達。麻央くんは士官たちの一人でした。
長身ぞろいの士官たち(汐月、真月、千寿、十碧、漣、碧海くんもアルバイト)の群舞は、なかなか見ごたえがらありました♪ なかでもしゅう様の恰好良さといったら!!(興奮)




全然関係ないんですが、「年収5000ポンド」を連呼されると、「トラファルガー」の「5000ポンドのミューズ」という台詞が頭をぐるぐるします。ちょうどあれのちょっと後ですよね、時代的には。貨幣価値は同じくらいなんでしょうか。
中産階級の娘が目の色を変える年収……いまで言えば5千万とか、そんな感じ?(←適当)
【情報をいただきました。5000ポンド=1億4千万、と当時のナウオンですみ花ちゃんが仰ったそうです。高いな】



【7月1日まで、あと115日】

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