宝塚歌劇団雪組のトップ娘役、愛原実花さんが、水さんと同じく次々回大劇場・東宝劇場公演の千秋楽で卒業することが発表されました。



去年の2月12日に発表されてから今日まで、1年弱。
内定時の日記は、こちら。 http://80646.diarynote.jp/200902130057037803/


覚悟はしていました。水さんの卒業が発表されたときに。
発表がいつになるかはわからないけれども、みなこちゃんも一緒に翔び立ってしまうのだろうな、と。



いや、内定発表があったときから覚悟していた、というべきかもしれません。
トップ娘役としていつまでも居てくれる人じゃないことは判っていたから。
今の立場になることがなければ、もしかしたら長く在団してくれたのかもしれません。でも、いったんトップ娘役になってしまった以上、2、3作で卒業して女優になるしか選択肢は無くなってしまったんだろうな、と、

予想していた、つもりでした。




でも、寂しい(; ;)。



去年の5月31日にとなみちゃんが卒業し、6月1日に就任してから、翌年の9月12日まで、わずかに1年と3ヶ月。大劇場三作+全ツ一作。

……いいえ、そんな期間よりも。
わずか、研7。新公学年ですよ、まだ。

まだまだ、宝塚で観ていたかったのに、なあ……。




ドレス映えするスタイル、華のあるダンス力、個性的でファンタジックな、声。
人間の心の光も闇も表現できた芝居力。

素敵な役者でした。
私にとっては、とても魅力的なひとでした。




たぶん。
卒業したらしたで、素敵な女優になってくれるだろう、と、信じています。
もちろん「蒲田行進曲」には絶対に出て欲しいし、お父様の作品だけじゃなくて、たとえばテネシー・ウィリアムズなんかも似合いそうだし、いろんな舞台に挑戦してほしいです。

……ただし、ミュージカルは十分ボイトレしてからにしてね(^ ^)。




あと9ヶ月のご活躍を、そして、その後の飛翔を、楽しみにしています。
最後まで、悔いのないよう、水さんと二人で駆け抜けてください(; ;)。


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2007年12月26日。
大空祐飛さんを含む数人の、組替え発表がありました。


あれから、二年。
祐飛さんは再度の組替えを経て宙組のトップスターに就任し、
(夢咲)ねねちゃんは、そのまま星組でトップに。
(羽桜)しずくちゃんは、月組でヒロイン役を歴任するも、この年末に卒業し、
(白華)れみちゃん・せーこちゃん(純矢ちとせ)は、それぞれ異動先の組の娘役スターとして大活躍中。

……光陰矢のごとし、ですね。


そして、今日。
今日は、雪組大劇場公演「ソルフェリーノの夜明け/カルネヴァル」の集合日でした。
先日、異例の集合日前(仮集合日)発表があったユミコさんと卒業同期となる三人と、一人の集合日付の卒業が発表されました。

集合日付けは、94期(研2)の貴穂しゅうさん。きっと、密かに将来を楽しみにしていたファンがいらっしゃるだろうに、集合日退団は辛いですよね(T T)。

そして。
ユミコさんの卒業同期は、ハマコさん(未来優希)、じんじん(神麗華)、(大月)さゆちゃん。




うわああああ、ハマコさんがあ~~っ(T T)。
「心中・恋の大和路」の与平が、一番最初のハマコさんとの出会いでした。
その次は、「凍てついた明日」初演のジョーンズかなあ。すごく鮮明に覚えています。不思議なくらいに。


今でも時折、ハマコさんの新公主演が「バッカスと呼ばれた男」ではなく「ノバ・ボサ・ノバ」だったなら、どうなっていただろうか…と思うことがあります。
別に何も変わらなかったのかもしれないけれども、もしかしたら変わったのかもしれない。
変わったとしたら、どんなふうに今と違うだろうか。
そんな、想像をしてみたりします。



ナウオンなどで話している様子を視ていて、なんとなく教育者方向に進むのかな、と思っていたので、このまま専科に進んで、下級生を教えながら舞台に出る……みたいな方向を想像していたのですが。
卒業するってことは、どうするんだろう。
音楽学校の先生にでもなってしまうんだろうか。
……それとも、舞台に出てくれるの?

あ、そうか。
ハマコさんが卒業するなら、もしかしたら私の夢が叶ってしまうのかもしれないんだわ。
帝国劇場でハマコゾフィーを観る、という夢が。

ハマコさんは卒業しないと思っていたので、見果てぬ夢だったのですが(^ ^)。


タカラヅカであの歌が聴けなくなってしまうのはとても残念ですが。
……新しい道でも、お幸せに。





じんじんが卒業したら、一年とちょっと前まで8人もいた雪組85期も半分になってしまうんですねえ。
群舞の真ん中を占拠していたダンサーのお姉さまたちも、ヒメと杏奈ちゃんを残すのみかぁ。寂しくなりますね。

芝居もできる人なので、娘役にはろくな役がない植田(紳)作品で卒業して欲しくはなかったんですが、、、稲葉さん、よろしくお願いしますね。
杏奈ちゃんが卒業してしまわなくて良かった……(小声)




そして、さゆちゃん。
「雪景色」のさゆちゃんの輝きに目を奪われたとき、何かが腑に落ちたような気がしていました。
そして、先日のタカラヅカスペシャルで、誰よりもキラキラと輝いていたさゆちゃんを観て、何があっても驚くまいと覚悟はしていました。


でも。
可愛いかわいい「JUBILEE-S」のミリーが、こんなに早く卒業してしまうなんて~~(T T)

「堕天使の涙」のイヴェットも可愛かったなあ。ああいう、確かな現実感のある役が得意な人でしたよね。「シルバー・ローズ・クロニクル」みたいな人外の役は勘弁してやってくれ、という感じでしたが。
でも、テルくんとの並びは似合ってて良かったなあ。「堕天使の涙」新人公演リリス、「シルバー・ローズ・クロニクル」の兄妹、そして、「凍てついた明日」のアニスとボニー。


「堕天使の涙」で初ヒロインを演じてから、どこか、自身の芝居に迷っているように見えたさゆちゃん。できることと出来ないことがはっきりしているタイプなだけに、いろんなことに挑戦させてもらって、思うところがあったんじゃないかと思います。

そんな中、「あ、化けたな」と思ったのは、「凍てついた明日」のボニーでした。
前半のアニスは、“今までのさゆちゃん”でやれた役。可愛くてリアルで、突拍子もないことはやりそうにない優等生で。
それが、後半戦のボニーで化けた。正直、前半でボニーを演じたみなこちゃん(愛原実花)が当たり役だっただけに、どうなるかと思っていたのですが、何かが吹っ切れたかのような、気風のいい芝居に吃驚したんですよね。
思い切りのよい、何かを振り捨てたような伸びやかさ。こんなに伸び代のある人だとは正直思っていませんでした。優しくてさみしくて、そして、現実感のあるボニー。あのさゆちゃんを引っ張りだしてくれたのが荻田さんであるならば、荻田さんにはどれほど感謝してもし足りませんわ。


その直後の大劇場公演「マリポーサの花」が、本公演も新人公演もあまりにもしどころのない役だったのは残念ですが、「ZORRO」の新公ではじけていたさゆちゃんは素晴らしかった!その間にあった「ノンノンシュガー」は未見ですが、確かにあの前後でさゆちゃんは変わった、と思います。

そして、記憶にも新しい「ロシアンブルー」のロビンちゃん。水さんとユミコさんが役を離れてアドリブ合戦に汲々としているのを横目に、ロビンとしてナチュラルに受けて、毎回場を浚っていたさゆちゃん。これだけのコメディセンスが今まで眠っていたのか、と、すごく残念な気がしました。
考えてみれば、研1で出演した「JUBILEE-S」で、樹里ちゃんの縦横無尽なアドリブを受けきった人なんですよね、さゆちゃんって。今まで使ってもらえなかっただけで、最初からその才能はあったんだなあ……。


みなこちゃんとは全く個性がかぶらない上に、対で芝居をさせたときに相乗効果でお互いが良く見えるコンビ。このまま二人が揃ったままいつまでもいられるとは思いませんでしたけれども。
でも、もうしばらくは観ていられると思っていました。

「雪景色」での、あたりを払う貫禄と華やかさ、しっとりした情感。
ああ、この人はもう、タカラヅカを超えてしまったんだな、……と。
もう“娘役”の枠の中にはいられない。もっと大きな世界に行ってしまったんだ、と。

過去に、同じようなことを思ったのは、あすかちゃんでした。
それでも、あすかちゃんはトウコさんという海を得て、自由に泳がせてもらいましたけれども。

……さゆちゃんは、ユミコさんという海を選んだんだろうか、と。



「雪景色」のさゆちゃんは本当に素敵でした。
でも。どこかでもう一度「情熱のバルセロナ」を上演する機会があったら、ぜひともさゆちゃんのリンダを観たい!!と思っていたので、その夢が叶わないことだけが残念です。
「ソルフェリーノの夜明け」の役名は、マリアン。……植田さん、お願いですから「パリの空よりも高く」の時のあいちゃんみたいな悲しいことにはしないでくださいね!!








ハマコさんの後任となる副組長は、84期の麻樹ゆめみさん。若い!(@ @)
今回は、美穂さんあたりが組に戻って副組長に…という可能性もあるのかな、と思っていたのですが、無かったですね。麻子さんが卒業して、これでやっと組長よりも上級生が居る組はなくなりますが、副組長がトップスターよりも下級生なのは月と雪の二組になるんですね。劇団的に、副組長はトップより下でも構わない、という感じなのでしょうか。どちらも女役としては組内最上級生だし。




そして、配役。
結構下の方まで発表されましたが、私的なニュースは、なんといっても
真那春人くんに役がついてる!ってことでしょうか。
ほとんど全員に役をつけた大野さんとは違う、植田さんで。しかも、粗筋にまで名前が出るエピソードがある!!(←たぶん、ハーモニカを吹いてるだけだと思うけどね)

ちょっとドキドキしながら初日を待ちたいと思います。



最近集合日にはあまり発表になることの少なかった新人公演は。
彩風咲奈さん、初主演おめでとうございます!
実力的にも、センターに立つ存在感も華も全く問題ないと思うので、なんとか少しでも身体を絞ってがんばってね!
まだ研3だし、もう少し時間的に余裕があると思っていたので、のんびり痩せながら声を造っていけばいいと思っていたのですが、案外早かったので、頑張って欲しいと思います。声は、水さんも高いからなんとかなる……かな?だといいんだけど。

逸材であることは間違いないと思うけど、今のタイミングでの主演はちょっと心配……。




ユミコさんの役は、同じく研3の帆風くん。彩風さんと帆風くんが並ぶ新公、すごく楽しみなんだけど、、、、ぅぅ、ちょっと早すぎる。「雪景色」でアレだったのに、体型を整えるのが間に合うはずがないよねえ(涙)。
……大劇場は無理でも、東宝はなんとかなるといいなあ……。




ヒロインは、連続で二度目の(愛加)あゆちゃん。。みなこちゃんとは個性が全く違うので、宛書の「ロシアンブルー」はだいぶ苦戦していましたが、今回はどうでしょうね。
可愛いし、歌える強みもあるので、がんばってほしいです(*^ ^*)。




キムちゃんの役はがおりちゃん(香稜しずる)。あれ?がおりちゃんってハマコさんの役じゃないんだー、と素直に思ってしまった(^ ^)。「君を愛してる」の新公で、実に軽やかに楽しそうにフィラントを演じていたがおりちゃん。今回も普通に楽しみです(*^ ^*)。



あああ、植田作品でさえなかったら、通いたいのになああああ。
………しょぼん。



雪組の彩吹真央さんが、次回大劇場公演をもって卒業することが発表されました。






………ことばもありません。






押しも押されもせぬ準トップスターとして、水さんが就任して以来の雪組を支えてきたユミコさん。




この立場の人が卒業する場合には、当然、千秋楽にサヨナラショーがあるはずです。

だから。

……いくらなんでも、友の会の入力が終わる前に発表してくれよ!!(T T) >劇団







本当に、まったく予想していませんでした。

全国ツアー初日の市川で、あの細い身体がどこかに跳んで行ってしまうのではないかと心配になったほど、フルパワーで歌って、踊って、そして、笑っていたユミコさん。

まさか、本当にどこかにいってしまうなんて。




以前から応援してこられたファンの方は、気づいていらっしゃったのでしょうか?
私が、らぎちゃんの発表があったときに、心のどこかで「ああ、やっぱり」と思ったように。

……そんな、簡単なものではないのでしょうけれども。





割り切れない思いは残ります。
ユミコさんのエリックを、聴いてみたかった。
ユミコさんのトニーを、聴いてみたかった。

それでも。
ユミコさんが新しい世界を望むのなら、仕方がない。



稲葉さん、歌って踊れてアドリブも言えるユミコさんを、よろしくお願いします!!








初めてユミコさんに出会ったのは、「心中・恋の大和路」の、可愛い丁稚さんでした。
そして、ビデオでしか聴いたことがない「嵐が丘」のゲイルが、大好きでした。

切なくて愛おしくて、本当に大好きだった「月の燈影」の幸っちゃん(幸蔵)をはじめ、
大好きなユミコさんが、たくさんたくさん私の胸には棲んでいます。

だから。








なんだか。
ここ数公演、個人的に衝撃的な卒業生が多すぎて、だんだん涙が止まらなくなってきたような気がします。


いつかは必ず、すべての人が花園を去っていく。
それは、よーーーーーっく判っていることなのですけれども。








なんだかねぇ。
さすがに、もう、



いのりのことばさえ、でてこない、よぉ………。



.
日本青年館大ホールにて、雪組青年館公演「雪景色」Bパターンを観てまいりました。


本当はバウホールで観たかったのですが、希望の公演のチケットが手に入らず……、結局一回しか観ることができませんでした。まあ、さすがに4パターン観ることは最初から諦めていたのですが、せめてAパターンとBパターンくらいは両方観たかったのになあ………。CSさん、よろしくお願いしますね(^ ^)。


ちなみに、Bパターンとは……
第一部「愛ふたつ」
 小四郎 沙央くらま
 三五郎 早霧せいな

第二部「花かんざし」
 伊佐次 早霧せいな
 吉蔵  沙央くらま
 巳之助 彩風咲奈

第三部「夢のなごり」
 伊予三郎忠嗣 早霧せいな
 伊予四郎信嗣 沙央くらま
 伊予八郎直嗣 帆風成海
 おゆき    妃桜ほのり

というパターンです。主役でいうならば、一部はコマちゃん、二部と三部はチギちゃん、という組み合わせ。



で。




すみません。私、自分でも気づいてなかったんですけど、どうやらコマちゃんファンだったらしい です。


帰り道で友人にそう言ったら、「アリョーシャ以来だよね?」と言われました。
……言われてみれば、そうなのかな。アリョーシャは大好きだった。たしかに。……そして、マリポーサの「だんなさまぁぁぁぁ」の彼も好きだったわ、そーいえば(^ ^)。

………ああ、どーしてAパターンを観なかったんだよ私ぃぃぃぃぃ!!





Bパターンしか観ていない猫が言っていいのかどうかわかりませんが。
チギちゃんの小四郎&コマちゃんの三五郎は、それはそれで嵌りそうだな、と思います。
コマちゃんの伊左次も、それなりに嵌るんじゃないかと思う。
でも、チギちゃんの吉蔵と四郎、コマちゃんの三郎が想像できない(^ ^;ゞ。

いや、たぶん、観ればきっと納得すると思うんですよ。
どの役も、それぞれに個性が出せる役だし。

ただ、今は想像することができない、というだけのことで。




コマちゃんは、発声が良くなったな、と改めて思いました。
以前は、歌える人だけど台詞の声がこもっているのであまり好きなタイプではなかったんです。きれいな人だな、とは思っていたのですが、それ以上にはなかなか進まなかった。
それが、一年前の「ソロモンの指輪」で、西風の歌声に嵌ったんですよね。おお、こんなに好きな声だったのか!?と思っていたんです。で、「カラマーゾフの兄弟」のアリョーシャで相当ポイントアップ!して。

そうは言っても、第一部はせいぜい、ずいぶん滑舌がよくなったなあ、と思ったくらいでした。
前半の一人芝居も良かったし、昔の鼻声っぽい篭り方がなくなって、聞きやすくて判りやすい、良い声だな、と。まあ、その程度だったのです。


が!

……二部の、吉蔵の深みのある声と貫禄ある口調に、ヤられてしまいました。
まあ、あの貫禄では、岡っ引には見えないんですけどね!

(アップ当初は、この後に「岡っ引きは十手なんて持っていないはずだから、吉蔵は同心なんじゃないかと思います」などと非常に適当なことを書いていたのですが、その認識は間違いだとコメントで教えていただいたので、削除させていただきます。はにはにさま、ありがとうございました!)



しかーし、良い声だなあコマちゃん。あの声でじゅんじゅんと説得されたら、普通に何もかも喋っちまいたくなるんじゃないかと思うんですけど(汗)、それは私だけでしょうか……(←たぶん君だけ)


で。

“コマファンかもしれない自分”を自覚したのは、三部のラストシーンでした。



白い雪の上を、ただ絶望へ向かって歩いていくしかない彼の絶唱を聴きながら。
死出の旅路を往く仲間たちを思いだしながら、置いていかれた子供のように啼く彼を見凝めながら。

……諦めるなよ、と。

そんなことを想いながら、その絶望に囚われて。





チギちゃんとコマちゃん。
同期で、ちょっと小柄だけど美貌の二人。
この二人が並んで笑っているだけで、なんとなく幸せな気がするのは、その空間の美形率が高いから、なんですよねきっと(^ ^)。


ちょっと硬めの、ハスキーで色っぽい、だけどちょっと響きが軽薄気味で、呼吸が浅くて早口なチギちゃん。
チギちゃんは、本当に攻めの人なんだな、と思います。
芝居の創り方が完全に攻めだし、キャラも攻め系。なんたって、「殉情」の佐助を攻め系で演じきったひとだもん。
攻め系だけど愛があるところが魅力なんだと思います。根本のところでポジティブなんですよね。
だから、伊左次も三郎も、とても良く似合ってました。こういう役(←要するに主役)をやらせると、ちゃんと『宝塚らしい芝居』に仕上げてくれる人なんだと思う。

明るくて、真直ぐで、正直で、綺麗。
それはたぶん、宝塚のスターとしての基本要素であり、一番大事なところなんだと思う。
ただ、それだけでは薄っぺらくてツマラナイ役者になってしまうから、それに加えて何を個性にしていくかが重要で。そのプラスアルファが、チギちゃんの場合は「攻め系」だったんだろうな、と。



深みのある柔らかな声だけど、ちょっと早口が苦手っぽいコマちゃん。
彼女は意外に『闇』を見ることができるひとなんだな、と、今回すごく思いました。
でも、思いかえせばアリョーシャのときもちょっと思ったんですよね。見た目が愛くるしいタイプなので、あまりそういう印象がなかったのですが。
なんとなく、チギちゃん同様、明朗で真直ぐな、健康的なタイプだとばかり思っていたんですが。最近のコマちゃんを観ていると、もしかしたら本質は違うのかな?と。
あるいは、チギちゃんが来たことで、無意識に棲み分けしようとしているのかもしれませんが。

ただ、本質的にチギちゃんと違うのは、コマちゃんは受け芝居の人だってことだと思います。相手の出方をみて、それにあわせて返すタイプ。それでいて、案外と荒事が似合うのが面白いところなんですが。(チギちゃんはどちらかというと和事が本領っぽい)



どっちが好きか、というのは好みの問題ですし、まあ大部分の人は『どっちも好き』という答えになると思うのですが。
んー、二人とも可愛かったなあ★(←結局それ?)





谷さんお得意の、落語シリーズ。今回は珍しく三本立てということで、何から書くか迷ったのですが……。
とりあえず、幕ごとに。


第一部「愛ふたつ」
みみちゃんの役は、第一部では流しの小間物屋である小四郎の女房・お咲。小四郎が死んだという報せを受けて自害さえ考えるが、家主(汝鳥玲)に諭されて、小四郎の従兄である三五郎と再婚する。ところが、小四郎は生きていた……!!という、どっかで聞いたことのある話(それも、すごく最近に何回も何回も!)でした。
長屋の若妻が良く似合って、考えなしな若いもんぶりが、悶えるほど可愛かったです♪

お咲ちゃんが好きで好きで大好きで、物凄い歌(←としか説明のしようがない)を歌う三五郎のチギちゃんも可愛い!小四郎が帰ってきたことを知って、怯えて小さくなっているところもいい。なのに、あんなに小さくなっているのに攻め系なところがもっといい(^ ^)。
落語的な長口舌のところは全くダメダメでしたが、あれは勉強と割り切れば、それ以外はよくがんばっていたと思います。

大月さゆちゃんは、小四郎が旅の途中で助けた大店の主人の女房。圧倒的な華と存在感。コマちゃんチギちゃんさえ吹っ飛ばす格がありました。なのに、最後のコマちゃんとの並びが可愛くて、歌の歌詞どおりの「夫婦雛」そのもの(*^ ^*)。可愛いなあ、本当に。

第一部では、他に大凪真生さんの茶屋の婆役が素晴らしかった♪
化粧も芝居も思い切ってやっていて、とても気持ちが良かったと思います。ありがとう!




第二部「花かんざし」
上にも書きましたが、コマちゃんの貫禄の親分ぶり(←違う)が素晴らしかったです。
あの声をもっと聴いていたかった…。
伊左次は無口な職人という設定で、ほとんど台詞はない(というか、吉蔵たちが喋りすぎてて、あれじゃあ返事をする隙がないと思う…)んですよね。最後のほうにちょっと喋るけど。
…チギちゃんの立ち姿がきれいで、うっとりしました。うん。

巳之助の彩風さんは、達者な人なんだけど、そろそろ声を低くする努力をはじめないと…と思いました。声そのものというか、喋り方の問題なのかな?
今、研3ですよね。最初に観たのが「凍てついた明日」なので、あれからもう1年半。見た目も丸っこくて可愛らしくて、台詞も声も女の子らしくて可愛らしくて……のままでは、さすがにそろそろキツくなってきたんじゃないかと思います。華は十分すぎるほどあるひとなので、もう少し、スタイルなり声なり、目標を定めて歩き出してほしいなあ。

ここでもさゆちゃんがめっちゃ別嬪で、元気で、気迫があって見事です。
あああ、さゆちゃんのリンダも似合いそうだなあ……!!

伊左次の妹・お市の透水さらさちゃんは、元々歌が本領の人なんですが、台詞はまだまだだったかな。「ロシアンブルー」の美穂さんの役は良かったんだけどなあ。お化粧も、第一部の幽霊娘の方が可愛かったぞー!!と思ってしまった(T T)のと、チギちゃんの妹というにはすこーし背が高すぎるのが問題、だったような。



で、谷さんに質問。
吉蔵さんは伊左次狙い、という読みは当たっていますか?(←おい………)



チギちゃん&ミミちゃん、コマちゃん&さゆちゃんというコンビは、それぞれに似合いのコンビで、とても良かったと思います。
3話ともこのパターンになっているBパターンしか観ていないからそう思うだけなのかなあ?

第二部までは、さゆちゃんもみみちゃんも今の役がご本人の個性に合っているので、男二人が役替りしてもそのままで良いと思うのですが、第三部だけは、娘役も役替り(三郎がコマちゃんのときは姫はさゆちゃん、チギちゃんのときは美海ちゃん)した方がよかったのでは、と思ったりしました。





第三部「夢のなごり」
平家の落人伝説をヒントに創られた、舞踊劇。
二部が終わって、そのまま緞帳をおろさずに三部をはじめる構成は、なかなか良かったと思います。鎧兜に総髪のがおりちゃん(香稜しずる)が、状況を説明しながらソロで歌って通り過ぎます。目張りのきいたメークが似合って、ホンモノの武者人形みたい。歌も良かった(*^ ^*)。ああ、がおりちゃんが格好良い♪♪幸せだ♪♪


話自体は、ありがちな落人伝説。平家の落胤(姫がみみちゃん、若君が凛城きらさん)を守る小集団が、追い詰められて全滅する話なんですけどね。
壇ノ浦の合戦、今まで共に生きてきた全てが海の底の都に沈んでいったのに、穢れた地上に生き残ってしまった僅かな人間たちの煩悶が、芝居ではなく歌舞が中心なので、ちょっとわかりにくかったような気がします。

エピソードとして挟まれていた、狐たちの恋の逃避行(真那春人・妃桜ほのり)のくだりは、“生きよう”という意思を持ち、未来を望む若者たちと、皆と“海の底の港”へ行き損ねたことを悔やむばかりの彼らの対比という意味で、判りやすくてよかったと思います。
ただ、もう少し喋らせても良かったのになあ、とは思ってしまいます。妃桜さんはわかりませんが、真那くんは喋れる人なのに勿体無い(; ;)。



まあ、それはともかく。

チギちゃんの三郎は、佐助の最後と良く似た解釈だな、と思いました。
自分自身(と恋しい姫)に傷をつけることで、別世界の人だった姫と同じ世界に行こうとする。

攻めの佐助を構築してのけたチギちゃんらしい、攻めの三郎でした。
ラスト、懐剣を胸にあてた姫を抱きしめて、そのまま自らの首に刃を立てる瞬間の、幸せそうな微笑みが、すごく佐助を思い出しました……。ポジティブな自傷。死ぬことで、自分も姫も幸せになれると信じて疑わない、その純粋な盲目ぶり。


でもさー、みみちゃん。
そこで戻ってくるなら、狐たちに倣って「二人で逃げましょう!」、くらいのことを言ってみようよ!貴女がそこで死んだら、身替りになったさゆちゃんが犬死じゃないか!



そして、若君を託された、コマちゃんの四郎。
この人の絶唱は、ちょっと、しばらく忘れられないかもしれないです………




コマちゃんのファンかもしれない自分に気がついた、そんな12月9日の夜。





千秋楽の前日ということで、多くのメンバーが千秋楽を迎えていましたが、皆さんとても爽やかな笑顔でしたね。
な新公を卒業しているのが組長と主演の二人、そして大凪真生さんと専科の汝鳥さんの5人のみ、という若い座組での怒涛の役替り。さぞ大変だったろうなあと思います。

千秋楽の最後の最後まで、どうぞ、気を抜かないでがんばってくださいね。

.
今ちょうど、CSでは一年前の「マリポーサの花」東京千秋楽の模様が放映されています。
……いやー、本当に私、らぎちゃんしか観てなかったんだなあ……と思ったりしつつ(^ ^;ゞ

ああ、猫は本当にこの作品が好きでした……。らぎちゃんの役は正直微妙だったけど、純粋に舞台作品として好きでした。正塚さん、ありがとう(*^ ^*)。

「マリポーサ」やって「ロシアンブルー」やって……あらためて考えると、水くんは本当に、作品には(猫的に)恵まれているんですねぇ。「ゾロ」や「君を愛してる」は、谷作品だったり木村作品だったりすることを考えれば最上級といっていいし(汗)、お披露目は「エリザベート」だし、「カラマーゾフの兄弟」はあるし。つい羨ましくなってしまいます。
……いや、祐飛さんだって、お披露目作品はとても評判が良いし(未見)、、、過去の主演作はすべて良作だった祐飛さんの神通力がどこまで通じるか、楽しみではあるのですが(^ ^)。






というわけで、雪組全国ツアー公演「RIO de Bravo!」。
なんだかもう、見所が多すぎて何から書けばいいのかよくわからないのですが(汗)、本公演との変更点を中心に。
#そういえば、らぎちゃんやシナちゃんはもうポンポンは振ったのかしら?(^ ^)



第一場 プロローグ
ギラギラピンクのスーツを着たキャプテン(音月桂)は大湖せしる、その隣(舞羽美海)は沙月愛奈ちゃん。
私が観たときは、二回とも「宝塚から、水さんの故郷千葉を経由して、リオへ!」と言っていたと思います。各地いろいろ言うんだろうなあ、がんばれせしる。

両脇は彩凪翔くん&久城あすくん、笙乃茅桜ちゃん&舞園るりちゃん。どっちがどっちと組んでたっけ?個人的には、ひーこちゃんの笑顔が可愛くてそっちばかり観ちゃってました(汗)。

本公演で使っていた飛行機の吊り物(持ち上がってキリスト像になる)のセットは、幕があがったら最初から立った状態で設置されていて、ちょっとがっくり。会場によっては使うんでしょうか。あれは、飛行機が腹を見せるとキリスト像だっていうのがポイントなので、最初から立っているとあまり意味がないと思うんですが……。



第二場 カナリヤ軍団(←勝手に命名)
だいぶ人数は減ってましたけど、熱さでは負けない!!という雪っこの気合が感じらて、良かったです(^ ^)。いづるんが歌っていたところはきゃびぃ(早花まこ)が。なんだか、きゃびぃが上級生枠に入っているのが不思議でたまりません。



第三場 アマゾン河
ピラニアさんは、天舞音さらちゃんと杏野このみちゃんの二人に。二人とも可愛い♪ でも、脚が磨かれるのはこれからなのかな……。



第四場 イパネマ海岸
ゴッドファーザー(汝鳥伶)の役はキタロウ(緒月遠麻)。その手下は千瀬聖さんと久城あすさん。
いやー、キタロウ格好良いです!!お芝居の登場に引き続き、スターだった!!(^ ^)。

でも。イパネマ海岸のメインは、残念ながら彼ではないのね。

メインはやっぱりスーパーマーケットの店員(花瑛ちほ)役の、花帆杏奈ちゃん。
いやーーー、研1さんの後を研11が…って珍しいケースだなーと思っていたのですが。さすがに存在感が全然違うわ(^ ^)。店長&署長のにわにわ(奏乃はると)も勿論良かったんですが、杏奈ちゃんサイコー♪でした! 黒縁の大きな眼鏡をかけて、髪を両脇に結んで……本公演のイケイケなオネエサマ=コパガールとは別人でしたね。
ど近眼、という設定らしく、しょっちゅう眼鏡をいじりながらうろうろと動き回り、雑巾で床を拭くついでに立っている店長の脚をそのまま拭きあげて……顔まで拭こうとしたところで店長に抵抗されたり。疲れた店長が下手舞台前に出てきて「ちょっと一休み」という感じに座り込むと、わざわざ そこまで歩いてきて、悪気なく雑巾を絞り始めたり。お芝居に引き続き、ショーのMVPも花帆杏奈ちゃんにあげたいです!

すみません。店長と店員のあまりの面白さに、「Honey, Honey」を歌っているみなこちゃんや、周りで格好良く踊っているカップルたちを観る余裕がありませんでした(汗)。……そういやこの二人、同期だったな……。

セニョールコパ(彩吹真央)が格好つけて登場。黒い服のコパガール(大月さゆ)は晴華みどり、歌手(美穂圭子)は麻樹ゆめみ。
かおりちゃんとみなこちゃんのキャットファイトは、かーなーりー面白かったです。「仁義なき闘い」みたいだった(^ ^;ゞ そういう意味では、さゆちゃんは良い意味でコメディエンヌだったんだな、と思うし、みなこちゃんにもそれだけの余裕と貫禄が出てきたんだな、と思いました。

でもね、この場面の主役も、そのセンター三人ではないの(涙)。
コパガールさんたち。メンバーは、涼花リサ、香音有希、朝風れい、、美乃ほのか、希世みらの、舞園るり、という、豪華な6人。
はっきり言って、身長はそこそこあっても華奢で薄っぺらいユミコさんよりもずっとたくましいコパガールが二人ほどまざっていて、しかもその二人が誰よりも可愛く相手役に迫っていた、ような気がします。ええ(真顔)。
……いいもん見せてもらったわその2。



キャットファイトのあげく、みなこちゃん側に軍配があがった……かな?というタイミングで、下手花道に登場するゴッドファーザー(キタロウ)。
舞台センターで水くんに絡むみなこちゃんを見つけて、一言。
「ママー!!」

初日の客席は、一瞬静まりかえって、それから騒然になりました。
いわゆる『二度見』……したわけではないのですが、なんか一瞬、反応できなかったわ(^ ^;;;; 齋藤さん(&キタロウ)、GJです!っつか、これお稽古場で初めて見たときの皆さんの反応が知りたい(汗)。

「あら坊や、おなかがすいたの?」か何か言いながら、キタロウに向かって駆け寄るみなこちゃん。
跪いてその腰にしがみつくキタロウ。
「あーよちよち。じゃあご飯にしましょうねー、今夜のご飯はピーナッツよ

ちょっと違うかもしれませんが(多分、初日じゃなくて夜公演のネタです)、概ねそんなやりとりをしながら、下手袖にはけていく仲良し親子。

「……………」
たっぷりと間をとって、
「……それだけ?」
と突っ込むユミコさんが、とてもステキでした。


いつの間にか、舞台後方に登場して、手に何かもってうろうろしている店員さん。
もしかして、アフロの鬘(店長の帽子付き)ですかそれは。
どうやら、店長がいないので探しているらしい(←にわにわは次の場面の署長役もやっているので、ここには出られない)。切なげに鬘を抱きしめて、左右を見渡す杏奈ちゃん。 ……持っているモノがソレでなければ、すごく切なくて良い場面になっていたような気がします。
うろうろしながら舞台前方に出てきたところで、みなこちゃんに去られ、「じゃあ」と振り向いたかおりちゃんにもそっぽを向かれて女の子に救いを求めるユミコさんのすぐ傍に出てきて。
……振り向きざまに思いっきり店員さんの胸に手をあてるセニョールコパ。
「どこ触っとんじゃあああああああ!!」
思いっきりドスの効いた声で脅しつける杏奈ちゃん。

やっぱり、MVPは杏奈ちゃんで正解のような気がするわ……。



第五場 恋泥棒
ここの役替りは、署長(キタロウ)がにわにわになったのと、警官(早霧せいな、香稜しずる)が祐輝千寿・涼瀬みうと、ディアナ(五峰亜希)が舞咲りん、ディック(音月桂)がキタロウ、くらいかな。
まーにわにわの署長は、キタロウみたいな色ボケな感じではなく、飄々としていて、触るべきときはしっかり触ってて(^ ^;、軽やかで良かったです。
一番の見せ場は、ガロがブラジリア・ナイトを奪って逃げる直前、警官たちに間違えて捕まるところ。なんだか妙に、署長を取り囲んで掴まえてからオチがつくまでの間がヤケに長いなあ…?と思っていたら、アフロの鬘を被って、オレンジの縞々の帽子までかぶった店長さんが登場!(@ @)いやー、びっくりしましたともさ!
二回目に、警官さんの一人が帽子つきのアフロの鬘(第四場のラストに杏奈ちゃんが持っていたやつ)を持ってきて、人垣の後ろで白髪の鬘と髭をむしりとって鬘をかぶせているのを確認しました(^ ^)。すげー、齋藤さん&雪組っ子GJ。

クララのひろみちゃんは、金髪のショートボブ。全国ツアーには他の鬘は持っていかないのでしょうか…?(^ ^)。
あ、あと、クララとガロのデュエット(?)のカゲソロを天舞音さらちゃんが歌ってましたやわらかな含みのある美声で、とても良かったです♪



第六場 カーニバル
中詰めは、幕開きのいづるん&チギちゃん&こまちゃんのところが、きゃびぃ&せしる&キングに。きゃびぃ、小柄だけど筋肉がしっかりついていて、元男役のいづるんでさえ最初は大変だったと言っていた旗竿を、軽々と振っているように見えました(^ ^;。……気のせい?

次はハマコさん&沙月愛奈ちゃん&花夏ゆりんちゃん。

次は、かおりちゃん&真波そらちゃん&あずりん(梓晴輝)。
男役二人の人選には、かなり仰天しました。この二人もすごい美形ですよね(*^ ^*)。かおりちゃんとの並びは本当にキレイでした♪

次は、キタロウ登場(キムちゃんのところ)キタロウはそのままみなこちゃんとも踊ってしまう。すごいなー。長身の二人の並びはなかなかの眼福でした。




第七場 カーニバル(続)
幕が振り落とされて、ブレット(水)とソンブラが色っぽく登場。
下級生がぞろぞろ出ていたバックダンサーは、今回はせしるとキングの二人だけ。その分、水さんとユミコさんのダンスに集中できました(^ ^)。

曲がランバダに変わり、キタロウ&神麗華(五峰&音月)のダンスナンバーに。
神さんはなかなか良い感じで羽(腰)を振っていらっしゃいましたが、いづるんに「芸術的」と言われたキムの羽よけダンス、キタロウには未だちょっとハードルが高そうでした。……全国回っている間に、あの絶妙に間を体得してほしいな、と思います♪
歌手(美穂圭子)はヒメ(舞咲りん)。こういう声は本当にステキだよね、といつも思います。



第八場
ポンポンを振っての総踊りの後、5人の銀橋は、上三人+キタロウ+かおりちゃん、でした。



第九場 路地裏の夢
せしる、キング、ひーこちゃん、舞園るりちゃん、という若い4人をメインにしつつ、少年少女はちょっとお姉さま比率があがっていたような?(^ ^)さりげなく神さんが入っていたのが微笑ましかった(^ ^)。ああああ、ひーこちゃんが可愛い!そして、ヤワラちゃんヘア(←古っ)のきゃびぃがメッチャ若くてキュートだ!(壊)



第十場 赤い花の伝説
齋藤さんの大劇場デビュー作「Blue Moon Blue ~月明かりの赤い花~」のオープニング場面のコンセプトをもとに、新たに創った新場面。高見沢俊彦氏作曲のテーマ曲(「Endless Dream」)を交えて、当時の月組ファンにとっては涙が出るほど懐かしかったです(^ ^)。
そっくりそのまま再演、というのではなく、「コンセプト」だけ踏襲、って感じで、音楽も途中から替わるんですけどね(たぶん、本公演のイグアスの滝の場面で使っている曲だと思う……確信はありませんが)。

ただねー、「RIO de Bravo!」の中では若干浮いてたような気が……。
まあ、本公演の「逃亡者」もだいぶ浮いてたんですけどね(汗)。ただ、月組公演を観ていた身にとって、あのショー(Blue Moon Blue)の舞台はアジアなんですよ。なので、ブラジルから何故いきなりアジア?と思ってしまう(^ ^)。
元々その刷り込みがない人にとっては、特に問題ないんだろうな、と思うんですけどね…。


CSの稽古場でも初日映像でもほとんど流れなかったので、いちおうネタバレはさけておくべきかな…?
あ。でも、一つだけ、当時の月組ファンにはお伝えしておきたいことが。
トップ娘役の衣装は、残念ながらアレではなく、デュエットダンスの衣装です。しかも、お腹には肌色の布がついていた………↓がっくり(T T)。


月組と一番違うのは、「赤い花」のキャラクターです。衣装もそうなんですが、みなこちゃんも蛇の一種、って感じでした。獲物が堕ちて来るのを待っている花、という檀ちゃんのイメージとは、全く違っていました。蛇は蛇で、ユミコさんがちゃんとやってらしたんですけどね。

振付は羽山紀代美さん。あのメンバーなら、さぞ振り付け甲斐があったことでしょう。
トップトリオががっつり組んだダンスパフォーマンス。
当時の月組ファンには評価の難しい部分もありますが、ショーの一場面としての完成度は高かったと思います。


ちなみに、この場面の最初の案内人(?)は、花帆杏奈ちゃんの「蝶」。
黄色いひらひらした衣装をひらめかせて踊る杏奈ちゃん、すごく綺麗でした。スタイルの良い人は何を着ても似合うわあ~(←真顔)。



第十一場 パピヨン
ハマコさんが、第一声で「イグアスの滝~」と歌いだすのが、すごく妙な感じでした。
(前場ではイグアスのイの字も出ないので)
あそこは修正してほしいなあ>齋藤さん

初日に観たとき。みなこちゃんが早替りで登場したときに羽のひらひらの端についた輪(?)をうまく指に嵌められなかったみたいで、みなこちゃんだけ羽が翻らず(T T)。一生懸命なおそうとするんだけど、トップ娘役ともなると隠れるところもないのでなかなか巧くいかなかったんですよね。
それを、舞台の真ん中で水さんとみなこちゃんが目と目を合わせて手を取り合うところで。
水くんの手がスーーーーっとみなこちゃんの肘のあたりから下がっていって、布の端を握らせてあげたんです!
その、咄嗟の機転とさりげない仕草、その間みなこちゃんを凝っと見つめる優しい視線。
思わず観ていて胸がキュンっときて、素晴らしいトップさんだなあ、と感心しました★

……いいもん観せていただきました。ありがとう水さん(^ ^)。



第十二場 フィナーレ
最初のキャプテンがせしる&沙月なのはプロローグと同じなのですが、下級生がロケットで抜けて、キングとリサリサが入っていました。

全国ツアーのロケットは、とっくに卒業したはずの上級生男役参加が目玉!
今回の雪組は、ほぼ88期以下全員という感じでした(前場に出ている人をのぞく)。
まあ、筆頭のきゃびぃは違和感ないんですけど、彩夏・紫友・祐輝・涼瀬・香音・朝風・梓……いやー、迫力あってよかったです(*^ ^*)。思いっきりガン見してきました。楽しかったー♪

ここから後は、だいたい本公演と構成は同じ、かなあ。
なんだか大事なことが抜けているような気がするんですが……すみません。思い出したら追記するかも。




だいぶ時間がたってしまったので、たくさんあったハプニングを結構忘れてしまいました。
何があったっけ。ユミコさんがポンポンを忘れて出てきたのは覚えているのに、どこの場面だったか思いだせない(汗)。
やっぱり早く書かないといけませんね。反省。


というわけで、雪組全国ツアー組。
どんどん寒くなりますが、体調に気をつけて、美味しいものをたくさん食べて、温泉に浸かって、元気に夢を配ってきてくださいね!



柊巴さんと山科愛さんが去年の11月16日に宝塚雪組を卒業され、新しい生活をスタートされた日から、丸一年が過ぎました。

新しい生活のスタートから数えてちょうど一年目の今日、阪急交通貸切の司会とトークショー(ランチつき)をされる……というのは、阪急交通社さんが考えたのか、らぎちゃん側から売り込んだのか。
猫は残念ながら参加できず。それでも、諦めきれずに予約するだけは予約はしたものの、予定通り(?)無駄になりました……
なんで月の中旬の、しかも火曜日の真昼間なんだよ(涙)。祐飛さんのお披露目初日だって早々に諦めたってのにー。
なんとか午前中だけ休みをとってトークだけでも!……と思っていたのに、急に午前中にミーティングが入って、結局無理でした(T T)。13日のお披露目初日に続き、会議中に最初から最後までめっちゃ不機嫌で挙動不審な平社員、って、どうよ(- -;ゞ。


ご参加された方、どうぞ私に、少しでもいいのでらぎちゃんの様子を教えてくださいませm(_ _)m。この一年間のお話とかもしてくださったんですよねぇ、きっと。……しょぼ~ん。









と、いうわけで。
らぎちゃんもいつかきっと観にいくであろう雪組全国ツアー公演「情熱のバルセロナ/RIO de Bravo!」のことでも。

今日で富山が終わって、次は新潟ですね。
……水さん、やたらに雨とか雪とか降らしちゃ駄目ですよ(^ ^)。




昨夜の予告どおり、ラファエルの仲間たちについて。

ひろみちゃん(彩那音)は、仲間うちでも兄貴分っぽいエンリケ。浅黒い肌が精悍で、格好よかった(はぁと)。ギターを爪弾く場面があるのですが、さすがに堂にいってますね♪さりげない芝居がやっぱりうまいなあと思いました。

(大湖)せしるくんのファノは、芝居的には賑やかしっぽい感じであまり見せ場みたいなものはなかったのですが、いやー、シャープな美貌に黒塗りが良く似合ってる…(感心)。こういう等身大の役は安心して見ていられますが、そろそろ、もう少し格の高い役がついてもいいのになー、と思います。

麻樹ゆめみさんは、ラファエルが定宿っぽくしている酒場の歌手(女主人?)のロジータ。
今回は芝居としてはあまり見せ場は無かったですが、歌はさすがでした(*^ ^*)。

ヒメ(舞咲りん)は、ラファエルの女、ファニータ。
ラファエルとファニータの恋愛模様は結構微妙で。ラファエルがリンダに憧れていることがかなり明確に表現されているので、ファニータはすごく切ない感じがしました。でも、そうは言ってもこの二人は一緒に暮らしているっぽい場面もあったりするので、ファニータの片思いって感じでもないし。微妙…。
まあ、脚本的なところはおいといて、ヒメとキタロウの並びはとても綺麗でにあってました。がっつり踊る場面がなくてちょっと残念。今回は芝居も歌もヒメが大活躍で、とても良かったです。

……この次が、きゃびぃ(早花まこ)になるのか……!!まだまだ下級生だと思っていたのに!(衝撃)
きゃびぃは、ラファエルの妹・モニカ。「もう17歳」(by ラファエル)だそうです(^ ^)。いやーーーー、可愛い!ちょっと小生意気でむこうみず、というか、考えなしなところがよく見えて、嵌り役だなあと思いました。お転婆で気が強くて、コケティッシュで気紛れな子悪魔タイプ。なのに、全然いやみがなくて可愛い。……いいなあ、似合うなあ(*^ ^*)。

沙月愛奈ちゃんは、酒場の場面の冒頭で踊る三人のダンサーのセンターが一番目立つ場面になる、かな?とっても魅力的で良かったです!彼女、少し雰囲気が変わりましたか…?痩せたのかな?化粧が変わった?なんだか急に可愛くなった気がして、目に入るとついおいかけてしまいました(汗)。

他にも、花夏ゆりんちゃんとかひーこちゃん(笙乃茅桜)とか、可愛い子がいっぱいいて超目移りしまくりでした。ゆりんちゃんはオスマシしてても可愛いけど、ひーこちゃんは表情の豊かさで好きになったんですよね。芝居のできる人だと思うので、もう少し使ってくれたら嬉しいのになあ。

男役では、あとはモニカ(きゃびぃ)の恋人(?)ディエゴの祐輝千寿さんが目立ってたかな?
モニカと争ってフランシスコと喧嘩をはじめるまでの展開はちょっと強引なんですけど(汗)、物語が動くきっかけをつくる(=きっかけになる)人、なんですよね。
場面の最初、仲間たちが皆で踊る群舞の場面でも、ずっとモニカと踊っているんですよねー、ディエゴさんは。ダンスが終わって会話が始まってからも、ずっと二人で寄り添って(イチャイチャして、とも言う)いるあたりも芸が細かいなーと思いました。実は私は、初見では全然見てなくて、二回目に初めて気がついたのですが。よかったらみなさん注目してあげてくださいね♪上手の方でやってたと思います♪

香音有希さんもよかったです。スタイルがいいと目立ちますねー♪この人も巧い人なので、もう少し芝居で使ってくれるとと良いんだけどなあ…。





あとは、、、、セルバンテス伯爵と、大公の仲間(?)たちと、リンダの侍女のマチルダと、、、それくらい、かな?
セルバンテス伯爵(ロザリアの婚約者)は、キング(蓮城まこと)。優しくておとなしい貴族のぼんぼんっぽさは凄く良かったです。もともと見た目も優しげだし、雰囲気も明るくて前向きな感じがキャラクターとしてはっきり見える(見えすぎる)タイプなので、もう少し「包容力」とか「裏の本音」みたいなものが表現できるようになったら鬼に金棒なのに……と思いました。

大公(未来優希)の“仲間たち”の筆頭は、なんといっても昨夜もMVPに挙げた、大公妃の花帆杏奈。
本筋にも何も絡まない、いわゆる『ちょい役』だと思うのですが……空気の読めないぶっ飛ばし方が最高に面白かったです。

カルロス長官のにわにわ(奏乃はると)と、パボーン侯爵夫人のリサリサ(涼花リサ)の『悪巧みコンビ』も、息のあったコンビでした♪。にわにわは、表情豊かに、ちょっとコメディチックな『悪者』を楽しげに演じ、リサちゃんは、なんというか、典型的な『悪女』をこちらも実に嬉しそうに演じていらして、本当に素晴らしかった(感心)。
リサちゃん、ちょっと豊満な感じの上流階級の女が本当に良く似合いますね!かおりちゃんのリンダほどではないにせよ、これもかなりのあたり役だな、と思いました♪

大公の直属の部下(?)サンドロの彩夏涼さん。立ち姿が思ったより華奢で、もう少し凄みがないとこの役には物足りないかも、と思いました。綺麗な人なんですけどね。
そのさらに部下?になるのかな?プログラムには「密偵」と書いてあるあずりん(梓晴輝)。いやー、怪しくていいです。闇に生きるモノの雰囲気をもっているところがいいですね♪


リンダ公爵夫人の侍女で、ラファエルの幼馴染・マチルダは、85期の神麗華さん。
とても目立つ役ですが、手堅くまとめていたと思います。……それにしても、全ツに5人か。雪組85期はすごいなあ…。



面白いなあ、と思ったのが、マチルダが貴族の社会と庶民の社会(酒場)を繋ぐ架け橋になっているところでした。フランシスコの友人、として登場するラファエルですが、これだけの身分の違いがあって何故と思っていると、ちゃんと「マチルダ」というミッシング・リングが見つかるんですよ。ラファエルの幼馴染として育ち、メレンデス公爵家で働くようになったマチルダが、女主人が世話をする美少年とも親しくなり、彼とラファエルを引き合わせることになるまでにも、一つや二つのドラマはありそうですが、そういうのは観客の想像に任されているんですよね。
神さん自身も、ラファエルを訪ねてくるときは下町らしいオレンジの衣装に包まって歩き、お邸ではキッチリとした制服(?)で…という切り替えができてたのはさすがでした。切り替えがよすぎて別人みたいな気もしましたが(汗)、芝居としては良かったと思います♪




この物語には、いくつもの恋模様が色濃く描かれています。

一番華やかで、物語の根幹にあるのが、フランシスコとロザリアの、まさしく『情熱的な』恋。
彼女に逢えるのならば牢獄の中も天国だ、と呟くフランシスコに、もう少し狂気があったらもっといいのになあ、とも思ったのですが、水さんのクールな外見の中に秘められた思い、というのが演出上のポイントになっているんだろうな、とも思いました。

そして、二人をとりまく、ルイス⇒リンダ⇒フランシスコという流れと、セルバンテス⇒ロザリアという感情の流れ。そしてもちろん、一番の問題となる大公⇒リンダの横恋慕。
その他にも、ラファエルとファニータ、モニカとディエゴ、モニカとフランシスコ、カルロス長官とパボーン侯爵夫人、、、、そして、ラファエル⇒リンダまで、いろいろな恋模様が絡み合い、すれ違いながら、物語は転がっていく。
どこまでも、どこまでも。


根本的な話として、「この作品は名作ですか?」と問われたとすれば、「まあ、27年前の作品ですからねぇ…」「しかも演出は中村さんですし」としか言いようがない感じなのですが。

でも、面白かったです。
「情熱」とは、悲劇につながる感情なのだな、と思いました。
自分の命も、人生も、全てを投げ出して乞い求める感情を、「情熱」というのでしょう。
そこには「勘定」はないのですから。



観劇後の帰り道。電車の中で、この物語の主要登場人物の10年後、というのを考えてみました。

リンダとルイスは、たぶんセビリアかコルドバあたりの豪壮な邸で、穏やかに過ごしているんじゃないかな。ルイスは髭を生やして、リンダも、そろそろ白髪が出始めて。
でも、そんなことに大騒ぎはせずに、あるがままを受け入れて。

ロザリアは、ラスト前のモノローグで自ら語ったとおりの人生を歩んでいるんでしょうか。
それとも、やっぱりマリア様への誓いを守ることはできず、情熱のままに何かをしでかしてしまうのかなあ……。みなこちゃんのロザリアは、どちらも可能性あり!という感じで、そこがすごく魅力的だったと思います。

フランシスコは……
おとなしく大司教様になって、案外楽しげに政界を泳いでいるような気もします。
でも、少なくとも彼は自らたてた誓いは守るような気がするなあ。ロザリアにはもう逢わないと決めたなら、逢わないような気がします。この事件を、「人生にただ一度の恋」として、大切に守って生きていきそうなイメージ。

ラファエルは、やっぱり大公に何かを仕掛けて殺されるとしか思えない。そうして、遺されたファニータのおなかにはラファエルの子が……とか、メロドラマの王道をいきそうな気がしてなりません。
……10年後だったら、モニカが兄の復讐のために大公を付け狙っていそう(^ ^)。

この物語の中で、一番気の毒なのはセルバンテス伯爵(キング)だと思うのですが。
彼は、幸せになれるのでしょうか?(真顔)。みんなが幸せになれたらいいんですけどねぇ…。



なんだかちょっと中途半端になってしまったような気がしますが、とりあえず、こんなところで。



市川市文化会館にて、雪組全国ツアー公演「情熱のバルセロナ/RIO de Bravo!」を観劇してまいりました。



…しかし、その前に別の組の話を書いてもいいですか。

宙組大劇場公演、やっぱり休演者が出てしまいましたね(T T)それも、4人も(溜息)

(鳳翔)大くん、カチャ(凪七瑠海)、舞姫あゆみさん、花音舞ちゃん。
うち三人は博多組(涙)。三週間、がんばってくれた仲間たち。
そして、月組から復帰して、はりきって男役を楽しんでいたはずの、カチャ。

……半月前の花組を思いだしてみれば。
きっと皆、数日で復帰してくれるはず!!、と信じつつ。

どうぞしっかり養生したうえで、早く復帰してくださいますように。
そして、これ以上はどうぞ拡がることのありませんように…(祈)。


代役は、男役はカイちゃん(七海ひろき)、(蒼羽)りくくん、モンチ(星吹彩翔)がわけあうみたいですね。娘役は、特に発表がないけど……下級生だからかな?
初日がやっとあいたかと思えば、怒涛の代役稽古……。みんな大変でしょうけれども、どうぞ無理をしないで、病に負けずに、、、どうか。


なんだか言葉が見つかりません。
遠い空の下で、宙のみんなの幸せを、祈っています。








で。
雪組公演。


いやー、楽しかったです。
私はやっぱり、このトップコンビが好きなんだなあ、と実感しちゃいました(^ ^)

水くんって、祐飛さんと研究科で一年しか違わないのに、情熱に溢れた若い役が多いような気がします。なんたってプレお披露目が沖田だもんね(^ ^)。学年相応だったのって、「マリポーサの花」のネロくらい?あ、トートは別ですが。
台詞の声が高くて澄んでいるから、若々しいイメージがあるんでしょうか。大人の役も似合う人なんですけど、宝塚で主演をはる以上、いつまでも若い役が違和感なくできるのは強みですね。

みなこちゃんは、ひたすらけなげで可愛かった(^ ^)。美形じゃないけど、存在自体がキュートで可愛い★化粧もだいぶよくなって(←贔屓目?)、輪郭のまん丸さはどうしようもないけど、それも含めてホントに可愛かったです(*^ ^*)。となみちゃんと水さんのコンビもすごく良かったし大好きだったけど、みなこちゃんとのコンビも大好きだ!






みなこちゃんが、最初にフランシスコ(水)の無事を祈ってマリア様に祈りを捧げる場面。
「あの方の命を救ってくださるのなら、私のこの目は二度とあの方のお顔を映すことはありません」と思いきれる強さと、そう言いながら震える手を合わせる苦しげな仕草。
父親さえ裏切ってもいい、と思わせた男を、二度と見ないと誓う、少女らしい一途な想い。
そして、その一途な祈りをさえ棄ててしまいたがっている、わがままな“女”としての自分への、嫌悪。

……みなこちゃんが泣くと、私も泣くみたいです。ほとんど条件反射だな私………。







で。
「情熱のバルセロナ」という、ものがたり。

私はもちろん初演はまったく未見。お恥ずかしながら、「赤と黒」に並ぶといわれるスタンダールの名作(らしい)「パルムの僧院」も読んでいません。ただ、漠然とかおりちゃん(晴華みどり)演じるリンダ公爵夫人が良い役だ、ということくらいしか知りませんでした。


で。

終演後の、というか、観ている間中思っていたこと。


これは、そもそも主役はリンダだろう!?
フランシスコでもロザリアでもなく、物語の主筋の主役は完全にリンダですよね?


いや、トップコンビはとても素敵でしたよ?
情熱的に恋をして、盲目的に突っ走る若い美青年・フランシスコの水さんも、
清純で敬虔なカトリック教徒・ロザリアのみなこちゃんも。


でも。
物語の主役は、どうみてもリンダだった……。

貴婦人と若いツバメの恋物語で始まって、若いツバメが年齢相応の美少女に恋をして……というストーリーの流れは、有名なシュトラウスのオペラ「ばらの騎士」と同じ。あれも、プリマドンナは侯爵夫人(元帥夫人)マリー・テレーズ役で、クレジットを見てもオクタヴィアン役は彼女の次だし、ゾフィーなんて、へたをすればオックス男爵より下だったりします。

それでも、宝塚化(「愛のソナタ」)すれば当然トップコンビがオクタヴィアンとゾフィーに配役されるわけですし、「パルムの僧院」も、フランシスコとロザリア主演に書き直されるのは当然といえば当然なのですが。

しかし!この作品は、そもそも物語の発端自体がリンダ側(エドゥアルド大公の横恋慕)にあるんですよね。「ばらの騎士」は、物語自体はオクタヴィアンを中心に進むんですけど、この「情熱のバルセロナ」は、物語全体の焦点がフランシスコじゃなくてリンダになっている。しかも、リンダには心情をあらわにする名曲が二曲もある!!
いやーーー、これだけの大役って、主演以外で観たことないですよ私。やっぱり柴田さんって、女役の良い役を書かせたら右に出るものはいないんだろうなあ……。



この滅多にない大役を、かおりちゃんは天与の美貌と華と、そして歌唱力で見事にこなしていた、と思います(^ ^)。

ただ。
一ヶ月後の楽へむけて成長していくでろうことに期待しつつ、ちょっとだけ苦言を述べるとするならば。
最高の女、『バルセロナ一の貴婦人』と呼ばれた女にしては、若干、キャラ的に少女めいたキャピキャピ感があるのが気になりました。フランシスコの「憧れの女」なのだから、ああいう少女らしさが表に出ている必要は無いんじゃないかな、と。たとえば、もう少し低い声で喋るとか、テンポを落として優雅に話すとか、そういう細かいところまで神経をつかって、緊張感をもって演じてもらえたらなー、と思います。
でも、かおりちゃんもとっても良かったです。前向きで、タフで、挫けない意地っ張りさがよく出ていました(^ ^)。「高慢な女」というにはちょっと子供っぽくて、「イヤらしいおじさんに触られるのなんて絶対イヤっ!!」みたいな潔癖さや生硬さを感じたのがちょっと疑問といえば疑問だったけど、真直ぐで一本気で、気風のいい佳い女、でした。



しかし、これだけの良い役だと、他の組の女役さんでも観てみたくなるのが人情というものですが(かおりちゃんに不満があるわけではありません)。……今って、そういう格の女役さんがいない時期なのでしょうか。案外と思いつかないなあ。
かろうじて、卒業が決まってしまいましたが城咲あいちゃんなら出来そう。ちょうどロザリアにぴったりなしずくちゃんもいるし、観てみたかったですね。

それか、逆にまさおくんかみりおくんの主演バウで、しずくちゃんのリンダに蘭ちゃんのロザリアとか、そういうのも面白そう(はぁと)。いろいろと途中で終わってしまったエピソードも多かったので、もう少しいろいろと(ルイスとかラファエルとかを)書き込んで話を膨らませて、若手バウで上演してみてはどうでしょう! それだったら、花組でだいもんフランシスコ、千華ちゃんロザリア、きらりんのリンダ、真瀬くんルイス伯爵とか、すっげー観てみたいです。それか、宙組で、ちーちゃんか大ちゃんのフランシスコにみーちゃんのルイス伯爵、アリスちゃんのリンダ、とか(^ ^)。

本音をいえば、専科時代のあすかちゃんで観たかった(切望)。かしげちゃん&るいちゃん時代の宙組に特出して、とか。あああ、すっげーよさそう……(*^ ^*)。

(繰り返しますが、いま現在上演されているキャストに不満があるわけでは決してありません)





閑話休題。

リンダの愛人・ルイス伯爵のユミコさん(彩吹真央)。
観るまでは、「哀しみのコルドバ」のロメロみたいな役なのかな?と思っていたのですが、、、残念ながら髭はつけてくださらず……(←そこ?)

いや、あの、その。
役柄的には、すべてを呑み込んでリンダを包み込む包容力が魅力な役。ユミコさんって、いままではあまり包容力を見せるような役が当たったことが無いような気がして、すごく新鮮でした。……ただ、ちょっと二枚目すぎちゃったかな(^ ^;。普通に、リンダをはさんでフランシスコと恋敵っぽく見えてしまって、途中でちょっとだけ「リンダ、そろそろルイス伯爵に申し訳ないって思おうよ……」とか思ってしまったんですが(汗)

っていうか、それより問題なのは、“ルイス伯爵、フランシスコを助けてる場合ですか!?”って思っちゃったところかな……。あの、逃亡先の別荘での朝の風景とか、ルイス伯爵には見せられない場面のような気がするんですが。

かおりちゃんもユミコさんも、若く美しくてバリバリ現役に見えることが問題なんじゃないかなー、と思いました。ルイス伯爵という役は、もうちょっと枯れていてもいいんじゃないか、と。
……と思っていたら、初演では実はもっと年配の役だったということを教えていただきました。当時二番手の剣幸さんは、キタロウ(緒月遠麻)が演じたラファエルだったんだそうですね。納得……。






で、そのキタロウのラファエル。

いきなりの登場があまりにも格好よくてびびりました(^ ^;ゞ 
すげーかっこいいーーーーーーーーーーっ!!大スターだ!

アウトローな詩人で、リンダに憧れている男。
「フランシスコ⇒リンダ」の表現が薄いので、「ラファエル⇒リンダ」の想いの強さにびっくりしました。マチルダ(神麗華)から渡されたリンダの指輪を、ものすごく大切そうに指に嵌めて、慈しむようにはずす仕草とか、びっくりするほど愛に溢れていて。
そういえば、キタロウとかおりちゃんって、「君を愛してる」で夫婦役だったなー、とか、
あれ以外にキタロウに決まった恋人がいたことってあまり無いような気がする、とか、
そんなことを思いました。



ラファエルとリンダ、ラファエルとルイス伯爵、ラファエルとエドゥアルド大公が顔を合わせる場面がなかったことが、とても残念!!どれほどドラマティックな場面になったことか!
ラファエルはあの後、どうするのかなあ。ラファエル以外のメンバーは、その後の、ある意味とても平穏な、波風のない人生というものが想像できるのですけれども、ラファエルだけちょっと掴めない。
もしかしたら、本格的な自由主義運動に身を投じてしまうのかもしれませんね。で、大公暗殺を企てて失敗し、捕えられる。獄の中で、最後の祈りのために現れたのがフランシスコ、みたいな?
……原作も読んでないし、初演も知らないし……言いたい放題だな、私。




(真波)そらちゃんの将軍(ロザリアのパパ)は、さりげなく巧い配役だなーと思いました。
お髭が似合いすぎてくらくらしました。台詞もあのくらいの量なら声がいいから大丈夫!!

ハマコさんの大公閣下は、なにもコメントすることはありません。どうぞどこまでも行っちゃってください。……ラストのリンダとのやり取り以外はもう少し“お上品”を意識したほうが貴族っぽいかもしれませんが。でも、リンダとの会話の方が作品的にはずっと重要だしね。


そして。
猫的に、お芝居のMVPは、この重苦しい作品を思いっきり軽やかに投げ捨ててくれた、大公夫人の花帆杏奈ちゃん にあげたいです!!




あああ、ショーまで話がたどり着かなかったよ……(↓)
次回は、(多分)ラファエルの仲間たちの話から(*^ ^*)。



宝塚歌劇団雪組のみなさま、千秋楽おめでとうございます\(^o^)/



無事午前の公演のチケットをゲットして、2階の天辺で観てまいりました。
いやー、良い作品だったので、公演が終わってしまってとても寂しい。一ヶ月って本当に短いですね。なんだったら全ツもこれで良かったのになあ……なんて思ったり。
いえ、「情熱のバルセロナ」は観たことがないのでわからなくて、、、すみません(^ ^;



デボラのいづるん、
眼鏡っ子ネコタナのかぐやちゃん、
ペトルーシュカの愛輝ゆまさん、
ネコタンな寿々音綾さん、
メイエルホリド劇団員な冴輝ちはやくん、
みなさまご卒業おめでとうございますm(_ _)m。
これから歩んでいく道に、幸いの多きことを祈っています。





で、この「ロシアン・ブルー」。
キャストごとの感想とかは結構書いていると思うのですが、そういえば「作品」についてはあまり書いてない…かな?という気がしてきたので、最後にちょっとだけ呟かせてください。




最初に観たときも書きましたが、この話、当初の企画と話の内容がかなり変わったんじゃないか?という印象を抱いたのですが、実際はどうだったのでしょうか。
大野さんには「更に狂わじ」という前科(事前に出ていたあらすじとは、まっっったく違うストーリーだった)があるので、全然不思議じゃない(^ ^)。今回は表に出ていた部分(アルバートとイリーナに関わるところ)は影響なかったので、変更されたんだとしても問題ないし。
だって、何の説明もなくメイエルホリド劇団やバレエ・リュスを出しておいて放置、だなんて、大野さんらしくないような気がしたんです。彼だったら、仮に本筋に絡まないのは元々だったとしても、思いっきり薀蓄をかたむけてくれただろうに(; ;)。
もし変わったんだとしたら、たぶん、いろんな理由があったんだろうな、とは思うんですけどね。日本ではあまり知られていない話だから、説明するだけでも大変だし。でも、本来の彼の発想の中で、メイエルホリド劇団に関わるエピソードはどんな内容だったんだろう?どんな風に本筋に絡んでいたんだろう?と思うと、すごく残念な気がします。


それだけ、大劇場公演の一幕モノ100分、っていうのは構成が難しいんでしょうね。マニアックな人が創るとどうしても内容を詰め込んでしまいがちなので、大野さんも、大劇場については一本モノを任されるようになるまでは原作ありに絞ったほうがいいのかもしれません。原作ものは、原作に書いてあることはある程度省略できるので。(←「夢の浮橋」の成功が良い例)

んで、ドラマシティやバウでは、思いっきりマニアぶりを発揮して宛書してほしい(*^ ^*)。
ぜひぜひ宙組の春のドラマシティにっ!!お願いします~っっ(祈)(ことだま、ことだま)




こほん。


「ロシアンブルー」自体はすごく面白かったのですが。
でも、もう少し当時のソヴィエトの芸術レベルや、メイエルホリド劇団だけではない、『共産革命によって生まれた新しい世界でしか創り得ない、20世紀の新しい芸術』とかいうお題目、そして、それを見守る西側社会の目といったモノに対する大野さんの解釈を、聞いてみたかったなー、と思いました。



たとえば「ヘイズ・コード」は、作品自体のテーマが『ルールの是非』だったんですよね。
『くだらないルール』に対する反発と、『そもそもどういった理由でそのルールができたか』を両方きちんと(っつーか長々と)薀蓄込みで語った上で、『ルールには理由がある。でも、“やるからには最高を目指す(byハリウッドラバー)”なら、こんな抜け道があるんじゃね?』というのが主筋だった。
ウッドロウの屈託だとか、監督を襲うギャングだとか、そういうのは割とどうでもいい枝葉のエピソードで、主役は「ルール(ヘイズ・コード)」であり、そのルールに闘いを挑む芸術家たち。そして、『自分の為しうる最高のもの』とは何か?を諦めず、倦まずにいつまでも追求しつづける人々こそが芸術家である、という定義を語って物語を締めていました。
そういう、ちゃんと最後に伏線を拾って結論を出すところが、大野作品のいいところだと思う訳なのですが。



じゃあ「ロシアンブルー」のテーマは何か?というと。
ちょっと難しいんですが、私は、本来のテーマは「自由のないところに芸術はありうるのか?」というところにあったんじゃないか、と思っています。


たとえば、「ヘイズ・コード」は、「理由のあるルール」でした。制定された理由はちゃんとある。でも、あまりにも杓子定規に運営されれば芸術家の自由な発想を妨げるものとなる。結局のところ、ルール自体は正しくても、運営が間違っていれば無意味あるいは有害なものになりうるということだったと思うんですよね。

それに対して、「ロシアンブルー」のエジェフの行動には、ルールがない。
彼が本当に私利私欲の塊であったとしても(←事実はわかりませんが)、ソヴィエト式の共産主義社会は情報統制・思想統制が厳しく、自浄作用が働きにくいので、一度彼が権力を掴んでしまえばそれを引っくり返すことは非常に困難です。
あれだけあからさまな不正の証拠を握っても、せいぜい「軍なら、睨みくらいはきかせられるだろう」としか言えないのですから。

この情報や思想の統制というのは、共産主義自体が人々の裡から自然に出てきた思想ではなく、たぶんに哲学的な発想から生まれた理想主義的なものであり、教育的手段で植えつける必要があったこと、ソヴィエト(ロシア)があまりにも物理的に広く、民族的にも多様すぎて、同一の価値観を持たせることが困難であったこと、などから必要悪的に出てきたものであったわけですが。

実際には、権力を持ったものがあっという間に腐敗していったであろうことは想像に難くない。

そして、そんな権力者たちにとって、「ソヴィエトは健康的な社会である。なぜなら、自由のないところには育たないといわれる芸術が、こんなにも豊かに花開いている!」そういうふうに言うことが、絶対に必要だった。
だから彼らはこの当時、さまざまな芸術推進策をうっています。芸術家たちの家もその一つだし、さまざまなコンクールを実施したり、各地から才能のある子をスカウトしてきたり。

実際、この当時だったら、アメリカよりソヴィエトの方が文化レベルは高かったはずなんですよね。アメリカで作られたショーが、理由なく却下されても不思議はなかった。アメリカのショーは、芸術とは認められていなかったのですから。
アメリカの芸術が『世界的な』レベルになるのは、なんといっても第二次世界大戦でヨーロッパのユダヤ人が大量に亡命して以降なのですから。音楽も、絵画も、バレエも、なにもかも。




でも。
実際には、ソヴィエトの芸術レベル自体が高いことは事実でも、審査はそうはいかない。
エジェフ自らが呟くように「差し戻しが増えているとは思わんかね」ということになっているわけです。彼らは社会を抑圧しているわけですから。
社会が抑圧されていれば、芸術はそれに反発します。そうでなければ、芸術の意味がない。
そういう自然の摂理があるから、「自由のないところに(健康的な)芸術は無い」のです。
自由のないところには、反社会的な芸術がはびこるのが当然ですから。



そして。
「自由のないところに芸術は無い」ことと、
「革命が俺を裏切っても、俺は革命を裏切らない」ことは、裏表なのだと思います。

彼らは、革命によって自由な社会を得るつもりだった。
得られると思っていた。
ユーリの屈託は、「マリポーサの花」でネロが苦しんだ屈託と同じモノ。だけれども、ユーリはネロのようにすぱっと軍を辞めて自分のできることをはじめるのではなく、革命政府の中で、少しでも自分のやれることがないかを探している。

ネロもユーリも、自分にできることを精一杯やる という姿勢は同じです。ただ、方法が違っているだけ。
だから。


…おそらく、この物語よりも未来のどこかで、ユーリは何かを救うために命を賭けることになるのでしょう。それがとても切ない。彼は革命を裏切れないのだから。だから。革命を救うために、ひいては革命に飛び込んだ自分の心を救うために、革命に殉じてしまうのだろう、と。

願わくば。せめて、そのときの指導者がエジェフではなく、もう少し革命に対して真摯なひとであることを、祈りたい。







そして、この物語の主役は、革命に裏切られたユーリ先輩ではなく、ウィスラー一族の当主として、皆(何人居るのか知りませんが)の生活に責任があるアルバート。彼は、「一族だけじゃない、抑圧されている全ての人の役に立ちたい」と思って政治家を志し、ああかこうかと揺れながら、それでも(裏技を使いながら)下院議員にまでなった。
決して理想家肌ではないけれども、自分の責任は自覚しているし、そのために自分のできることがあるなら全部やってやろう、と思っているひとですよね。
ヘンリーと二人、結構手段を選ばずにやってきたのだと思うんです。まあ、あの「キラー・スマイル」は魔法じゃないみたいですが(^ ^)。


そんな彼が、ロシアで同族にめぐり合う。
イリーナとの出会いは運命の邂逅。「…薬のせいで」と言い合いながら、素直に惹かれあう二人。その絶妙の距離感がすごく好きです。

そして、最後の別れ。退去命令が出ているアルバートと、簡単には出国できないイリーナ。
銀橋で「ダスビダーニャ」と別れていく二人の間に希望の光があるだけに、この後の時代を知る現代の私は、切ないです。
「私が知っているのは、ここまで。……アメリカとソヴィエトが喧嘩をする、少し前のお話です」
という、ロビンのとぼけたナレーションが、せつないほどに優しくて。



絶滅寸前だった(というか、絶滅した)のに復活したロシアンブルーのように。
たとえ将来、アメリカとソヴィエトが喧嘩をおっぱじめても、それでも二人が再び巡り合う可能性は0じゃない。
それこそ大統領になってでも(←ならないけど)迎えに行くだろうアルバートの、もうブレることもない清々しい笑顔が、すごく眩しい。

『心無い笑顔』とヘンリーに評されたキラー・スマイルよりも、もっと威力のある、魅力的な笑顔を知って、彼は、彼の本来の戦場に戻っていく。



そして、イリーナもイリーナの戦場に。
一族を守り、そして、革命を裏切らない自分であるために。







ロシアの王侯貴族が愛した美しい猫、ロシアンブルー。
彼らは、第二次世界大戦中に姿を消します。物語の中で、モスクワには1930年代の時点でいなかったことになっていますが、実際はどうだったのでしょうか。
ちなみに、現在、世界で飼われるいるロシアンブルーは、当時の血統ではなく、シャム猫とブリティッシュ・ブルーという青猫から復元されたものなのだそうです。へーへーへー。


ロシアンブルー、というタイトルにこめられた大野さんの思いは、なんとなく、わかるようなわからないような…と思いつつ。
でもたぶん。公園中を必死で追いかけられるロシアンブルーは、喪われてしまった過去、あるいは自由の象徴、なんでしょうね。ネコタナ一族、ウィスラー一族の微妙な能力もまた、ロシアンブルーのようなものなのかもしれません。



……しかし、ロシアみたいな寒い土地に、あんな短毛で細長い種がもともと居たとも思えないんだが……そもそもの存在自体が不思議な猫だ。<ロシアンブルー



雪組新人公演「ロシアンブルー 〜魔女への鉄槌〜」つづき。
とりあえず、プログラムの役柄紹介のページに載っている順で。




スターリンのそっくりさん、ミハイル・ゲロヴァニ(汝鳥伶)役の凛城きら
今回は、スターリンの肖像画が全部本公演のと同じだったのが残念…。新公用に作り直してあることもあるのになあ。ゆうちゃんさんがホンモノのスターリンに似すぎているから?(^ ^)

92期の超実力派・凛城くん、今回は随分ぶっ飛んだ役でしたが、楽しそうに演じていて、とても良かったです♪歌も芝居も、本当に安定した人だなあ(感心)。温かみと茶目っ気を感じました。
マリポーサ、ゾロと二作続けて準主役格の役を演じていたときは、ちょっと相手との呼吸や間の取り方、芝居の受け方に課題を感じていたのですが、今回はちょっと引いた位置での芝居がすごく良くて、回りがみえてきたのかな?と嬉しくなりました。体型も誤魔化せる役だったし(^ ^;)、良い経験になったんじゃないかな♪ 次が楽しみですね♪



イリーナの先輩、カテリーナ(五峰亜季)の此花いの莉
少し硬質な低い声、きっぱりとした堅い台詞回し。憲兵隊の隊長だったという前身も納得できる、強烈な強さを感じる女性官僚っぷりで、とても良かったです。甘さのない歌声もとても格好良い。当たり役だなあと思いました。



アメリカ民主党の委員、レベッカ(美穂桂子)の透水さらさ
美しいソプラノの歌声に定評のある人ですが、台詞の声はちょっと高すぎて、『お姉さま』らしい威厳が足りなかったかなー。台詞回しも個性的で、慣れるまでは少し違和感がありました。
あと、髪型がみなこちゃんのイリーナにそっくりで、もともとの顔の輪郭もよく似ているので、一瞬見間違えてしまった(笑)。もっと違う鬘の方が似合いそうなのにな。



日本人留学生、佐野碩(彩那音)の愛輝ゆま
本役のひろみちゃんより、どっしり感のある役作りだったような気がします。いろいろ忙しかったんであまり注目することができなかったのですが(ごめんなさい)、こういうちょっと浮いた役って案外難しいのかな。歴史的な背景を知らないと、ただの『謎の日本人』になってしまいがちな役どころですが、一生懸命『人物』を語ろうとがんばっていたのが印象深いです。
良い役者になりそうなのに、卒業は残念……。



アメリカレビュー団の若手スター、女たらしのダーリーン・ロス(彩凪翔/早霧せいな)と、カメラ小僧で演劇おたくのロジャー・ドリトル(久城あす/沙央くらま)
久城さんの美形っぷりにあらためて驚きました。前回のリトル・クロウも相当にヒットだったのですが、今回はもう……。なんだか、宙組のちーちゃん(蓮水ゆうや)に似てるような気がしたんですけど、気のせいでしょうか(惚)。コマちゃんのロジャーもオタクっぷりが可愛くてめちゃめちゃ好きなんですけど、久城さんも自然な芝居でキャラ立ちがはっきりしていて、すごく素敵でした♪

真波そらちゃん似の(←まだ言うか)彩凪さんも、相当に私のストライクなんですが。ダーリーンは、ちょっとあざとい感じに役作りしていたせいか、前回ほどは嵌りませんでした(^ ^)。とは言っても、やっぱり素敵なんですけどね。個人的に、プロローグの一番最初に、緑の衣装を着た魔法使いとして女の子たちと踊っているときの彩凪くんがお気に入りです。……相手役も可愛かったんだけど、誰だったんだろう……(謎)。



メイエルホリド劇団の看板女優・ジナイーダ(麻樹ゆめみ)の千風カレン
前回に引き続き、麻樹さんの役なんですね。歌も芝居も達者な人同士、何か通じるものがあるのでしょうか。
プロローグの魔女・ユリアといい、ジナイーダといい、実に見事な女丈夫っぷりで、素敵でした。千風さんといえば、「凍てついた明日」のブランチの名演が忘れられないのですが、ちょっとコメディ色のある、歳上の女性が実に似合う女優ですね。
次はぜひ、色気のある役を観てみたいです。レベッカとか、似合いそうだったのになあ…。



ソヴィエトの誇る演出家エイゼンシュテイン(奏乃はると)の、朝風れい
なんだか、思ったより出番は少ないんだなあ、と思ってしまいました(ごめんなさい)。本役さんとは居方が違う感じで、あんまり『大物』感がなかったかなー、と。回りががちゃがちゃやっていたから、その演出の違いでしょうか?落ち着いた大人の雰囲気は良く出ていて、良かったと思います。
ああ……本役がにわにわで新公が朝風さんってことは、絶対ソロがあるに違いない!!と期待したのにぃ(↓)。



ユーリ・メドベージェフの元同僚・エフゲニー(涼瀬みうと/真波そら)と、後輩・マクシム(透真かずき/彩夏涼)
最初の登場場面で、いきなりアドリブというかギャグを飛ばしながら出てきたことに驚いたのですが……。あ、あれは大野さんの脚本変更なんですかっ!?全然キャラが違うじゃないか〜〜〜っ。
ぜえぜえ。いやホントに吃驚したんですけど。エフゲニーは美形枠だと思っていたのに、いつからギャグ枠に?(いや、涼瀬くんも十分美形軍団の一員の資格があるはずなんですが……)

あずりんのユーリと共に、本公演とのキャラの違いが大きかった三人でしたが、それなりに、作品の中で違和感なく存在していたので、良かったんじゃないかと思います。エフゲニーの強さとか、マクシムの明るさ・可愛らしさとか、本役とは違う役柄になっていて、同じ脚本でも、言い方とか目線とかで印象って変わるものですね。芝居心のあるひとたちなので、面白い経験になったと思います。
ユーリとエフゲニーの関係はが『ごく普通の友人同士』って感じで、それ以上の感情はなさそうに見えたのは、個人的にはちょっとだけ残念でした。……ちょっとだけ、ね(^ ^;ゞ



エジェフの金魚のフン、バーベル(冴輝ちはや/大凪真生)とイワン(寿々音綾/香綾しずる)
……あらためてキャストを書いてみて、初めて気がつきました。このお二人、卒業生コンビなんですね(T T)。芝居も達者で安心して観ていられるお二人で、観劇中は全然そういうことは考えなかったのですが。
がおりちゃんが写真を破り捨てる場面(人型に切り抜き線が入ってました!)の慌てっぷりとか、すごく達者で面白かったです。ラストに戻ってきたときの冴輝くんの「ニヤリ」笑いがなかなかワルくて、一瞬なんですけど見惚れちゃいました(^ ^;。
最後にもう一度、冴輝くんの歌が聴きたかったなあ……。



メイエルホリド劇団の看板俳優(?)イーゴリ(大湖せしる)の、凰華れの
雪組の誇る美形軍団の一人、れのちゃん。イーゴリは美形枠なんだなあ、としみじみ納得。
グループのセンターで歌うせしるにドキドキした本公演、グループのセンターで歌い踊るれのちゃんにドキドキした新人公演。……どっちも楽しかったです、はい。



ゲロヴァニの付き人・パヴェル・ウソツキー(紫友みれい)の、月城かなと
も、もしかして……まだ研1の95期?すげーーー。普通に男役として立っていて、何の違和感も無く観ていました。確かに台詞とかは少ないし、ちょっとオネエ言葉だから粗が目立たないんだけど、それにしても達者な人だなあ(感心)。



ウィスラー家のメイドで、ヘンリーの妹・ロビン(大月さゆ)は、舞羽美海
可愛いぞ!みみちゃん、もう少し声のトーンが落ち着くとすごく良いと思います。さゆちゃんとはまた違った可愛らしさのある役作りで、とにかく可愛かった(^ ^)。



ペトルーシュカトリオ(笙乃茅桜/沙月愛奈、詩風翠/愛輝ゆま、央雅光希/香音有希)
ひーこちゃん(笙乃茅桜)、すごい!!
轟さんのコンサートで組んでいる姿を観てから、結構ずっとチェックしてきたダンサーなんですけど、今回は本当に凄かった。バレリーナとしての技術も凄い(多分)んですけど、それ以上に、仕草のひとつひとつになんともいえない愛嬌というか可愛らしさがあって、素晴らしかったです。ふいっと目が留まるというか。目が離せないというか。
ペトルーシュカの詩風さんも、ゾロの新公でさゆちゃんの旦那役でオロオロしていた印象しかなかったのに(←すみません)、こんなに踊れるとは(@ @)。芝居ッ気のあるダンサーじゃないと勤まらない役なんですけど、とても良かったです。
央雅さんにいたっては、名前も知らなかったのですが、軽やかなバレエダンサーですね。本役の香音さんが、いかにもムーア人という力強さがあるのに対して、「ペトルーシュカ」という作品はあまり考えず、コメディとしての軽やかな面白さで勝負していた印象でした。黒ピエロっぽいメークも、細かい仕草も、とにかく『可愛い』ムーア人でした。



デボラの鞄持ち(涼瀬みうと)の大澄れい
思い切った髪型と思い切った転がりようで、もの凄く印象に残りました。本人を知る前にウメちゃんの「えと文」で売り込まれた(?)大澄さん。今回の役で、やっと「えと文」のイメージを超えてくれたような気がします。……さて、本公演の群衆の中から見つけられるかしら?(不安)



アメリカ共和党の下院議員、ロバート(蓮城まこと)の帆風成海
ヘタレでボンボンな、アルバートの「自称」ライバル(^ ^)。
帆風くんは達者な人ですが、今回すこーし痩せましたよね?まだまだ努力は必要ですが、二枚目役を演じるための努力は買いたいです。
アルバートのキングがちょっとヘタレ気味なので、ロバートをどこまでヘタレるか迷いどころだったと思うのですが、「ただのヘタレ」ではなく、コメディ色を強めてしっかりと笑いを取っていたのは流石、と思いました。実力派は良いですね(^ ^)。これからがますます楽しみです!



ソヴィエト演劇学校の衣装係(悠月れな)の美乃ほのか
れなちゃんが達者に自然に演じていた衣装係、同期の美乃さんはちょっと手強そうな感じで創っていました。それはそれで面白かったけど、回りとのちょっとしたやり取りとか、芝居を切って割って入るところとか、やっぱりれなちゃんは巧いんだなーと思いましたね。勿論、本公演の回数を重ねた強みもあると思いますが。



ジナイーダの娘、メイエルホリドの義娘、タチヤーナ(愛加あゆ)の、天舞音さら
可愛かったけど、やっぱりあゆちゃんは華やかで可愛いんだなーと実感しました。女優なんだから、もう少し強気な感じが見えてもいいと思うんですよね。いや、本当に可愛かったんですけど。
最後の「夫を紹介したいし」という台詞は、さりげなさが命なので…あまり気負わずに言ってほしかった、かも(^ ^;


ネコタナ一族も、メイエルホリド劇団の○○スキーさんたちも、それぞれに個性的で面白かったけど、特別気になった誰か、というのは無かったかなあ。
ライサ(舞咲りん)の沙月愛奈ちゃんが強くて素敵だったこととか、眼鏡っ子の花夏ゆりん(森咲かぐや)ちゃんがメチャメチャ可愛かったとか、アンナ(花帆杏奈)の悠月れなちゃんがさりげなく達者な切れ者だったこととか、、、、、きゃびいの役に入った(?)雛月乙葉ちゃんが、凄く可愛いのに猫の鳴き声(ロビンが蛇を探している場面の)が物凄いドラ猫声だったこととか、……ツボはいろいろあったのですが。

アメリカレビュー団のフォーリーズの中では、一人、お人形のような美少女が気になりました。最後の挨拶の立ち位置から見て、たぶん最下だと思うのですが、妃桜ほのりさんであっているのかしら…。顔立ちの美しさ以上に、笑顔や仕草の「リカちゃん人形」っぽさが印象的でした。
本公演のショーで大抜擢されている花瑛ちほちゃんは、残念ながらよく判りませんでした(↓)フォーリーズの可愛い子ちゃんのどれかなのはわかるんだけどなあ…。



東京宝塚劇場にて、雪組新人公演「ロシアンブルー」を観劇してまいりました。



本題の前に、少しだけ。
宙組・安里舞生ちゃん、なぜ卒業してしまうの(涙)。「逆転裁判2」で綺麗だなーと思ったばかりなのに(↓)「逆転裁判」で綺麗だなーと思ったら翌日卒業されてしまった颯舞音桜さんよりは、まるっと一公演応援できるだけマシだけど(T T)。

萬さんの卒業はわかっていたことなので、寂しいけど……最後まできちんとお見送りできることが、今は何より嬉しいです。
配役も一部ですが発表されて、いよいよ始まるんですねぇ。
皆様お身体を大切に、お稽古がんばってくださいね。休演などのないように、祈っています。




さて、雪組新人公演。
新人公演らしい、清々しい風が吹くような、新鮮で楽しい新人公演でした。
本公演が清々しくないという意味ではなくて(^ ^;、なんというか、同じ作品なのに流れる空気がこんなに違うものなのか、と。


新公演出は、本公演と同じ大野拓史。
去年の「夢の浮橋」もそうでしたけど、大野さんは本当に宛書の人なんだなあ。役者が変われば空気が変わる、違う風が吹く、、、それが当たり前だと思っていらっしゃる。
本公演を一回しか観ていない私には、「どこが違う」といちいち指摘できないほどに、とにかく空気が違うなあと思いました。台詞は(アドリブ以外)ほとんど同じだと思うんですけど、役の人物と役の人物の間にある関係や、流れる感情の色が全然違う。


今回の新人公演は、「夢の浮橋」や「太王四神記(Ver.1)」、「外伝・ベルサイユのばら」の時のように、「もう一つの本公演」と思えるほどの完成度ではありませんでしたが、これはこれで、ただのお勉強の場ではなく、本公演とは別バージョンの演出が楽しい、素敵な新人公演だったと思います。




しかし、一番面白かったのは、実力と華やかさで文句なく準主役格の美形敵役に化けていたエジェフ(未来優希)役のがおりちゃん(香稜しずる)と、その相手役のデボラ(天勢いづる)役・大月さゆちゃんの二人…かな?

もともと、新人公演主演経験もあり、実力抜群のハマコさんの役はいつも面白いし、やりようによってはこれが二番手になるよなー、と思うことも多いのですが。
がおりちゃんのヘンリーもすごく観てみたかったけど、いやー、エジェフ、素晴らしかったです。はい。怖いし強いしクールだし、、、ときて、最後に、魔法にかけられてイリーナのあゆちゃんに縋りつくようにするダンスナンバーとか、めちゃくちゃヘタレで可愛かった(*^ ^*)。
この二面性を惜しげもなくさらけだして、しかも二枚目を捨ててない、それは凄いことだと思うんですよね。
がおりちゃん、最近本公演でも凄く使われているし、タカラヅカスペシャルにも出演するし、なんだかすごくいい感じですよね(はぁと)。大好きなのでなんだか嬉しいです♪

さゆちゃんは、持ち味的にもこういうリアルな「女」が本当に良く似合う。ロビンとデボラ、共通点はリアリストなこと。さゆちゃんの美貌と個性は、こういう役でこそ輝くんだなあと思います。
やわらかな声もよく似合って、可愛らしさとしっかり者らしさが同居していて、決して魔性ではないところまで含めて、とても魅力的。やっぱり可愛いなぁ~~~(*^ ^*)。




ちょっと順番が前後してしまいましたが。アルバート(水夏希)役のキング(蓮城まこと)と、イリーナ(愛原実花)役のあゆちゃん(愛加あゆ)は、結構苦戦していたような。
…宛書の大野さんにも、譲れないものはあったのか、と思いました。

ちょっとヘタレだけど、はにかんだような明るい笑顔が魅力のキングには、水くんのような効果音つきの「気持ちの篭っていない笑顔」は無理だと思うんですよ……。
そして、同じように。同じ丸顔でも、キュートな笑顔が魅力の童顔なあゆちゃんには、「鉄の女」のクールな無表情も、頑固さも、無理に低くした声も、何もかも似合わない(T T)。

二人とも綺麗で可愛くて、並びも似合っていたし、実力派でお芝居の間もよくて、とても良くやっていただけに。いつもの大野さんなら、もっと役者に宛ててキャラを変えてくれただろうに、今回ばかりは本公演の役者先行で緻密な脚本を起こしてしまっただけに、主役二人については、もうどうしようもなかったんだろうなあ……と思いました。

なんというのか、水くんは「一族のために」大統領を目指していて、そのために犠牲にしたものもあったんだろうなあ、という真摯さが前面に出ていて。それが逆に、目的のためには手段を選ばないという凄みになっていたと思うのですが。
キングは、もうちょっと甘ちゃんな感じで、優しくて気の良い青年だけど、そこまで考えてはいないような気がしました。その代わり、恋をしたら一直線!な思いの強さと真直ぐさが眩しくて、イリーナのために走り出す場面がすごく自然でした。
前半の頑なな面よりも、後半の恋に溺れたところの方が似合っていて、とても良かったです。

イリーナは本当にみなこちゃんに宛書の役で、あゆちゃんには試練だったろうな、と思います。上にも書きましたが「鉄の女」の硬さがないと、後半のデレっぷりが弱くなってしまうので…。
あゆちゃんは、ごく普通の女の子なんだけど、カテリーナ先輩の手前、『必死で取り繕っている』感じに創っていたと思います。何か処理しきれないような事件が起こると、すぐキレてしまうタイプ(汗)。恋に落ちて、だんだん本来の性格が出てくる、というふうに作っていて、キング同様、後半になるにつれて良くなっていったのが印象的です。

なんだかんだ言っても、やっぱり作品が良いし、二人ともすごくがんばっていて、特に後半の芝居はとても良かったと思います。別れの場面の切なさは、二人の情の深さがよく出ているなあと思いました。
キングは、もっとずっと歌えるはずなのに、元々の声が軽いせいか重厚な歌はちょっと不安定なところがあったりして苦戦していましたけど、あゆちゃんはさすが(*^ ^*)。みなこちゃんも、お芝居の歌はそんなに悪くないんですけど、やっぱり歌手が歌うと違うなあ、と感心しました(^ ^;ゞ





ヘンリー(彩吹真央)さんは、彩風咲奈ちゃん。
作品的に、二番手格はエジェフのがおりちゃんに持って行かれてしまったのと、キングとの学年差が大きいせいか、どうしても同級生には見えず、せいぜい弟分にしか見えないので相対的に一歩下がった感じではありましたが。
でも、やっぱりこの人には圧倒的なナニカがあるんだな、とも思いました。
タップ対決のところの伸びやかなダンス、華が咲いたような笑顔。残念ながら、グリゴリーの台詞が負け惜しみにしか聞こえませんでしたよ……↓

ただ、本公演に比べると物足りなかったのは否めないかなー。ユミコさんのヘンリーで一番好きなところは、なにげに彼がアルバートに対してS…というか、いじめっこなところ(^ ^)なので。

彩風さんは、骨格的なスタイルといい、声の良さといい、歌の実力、ダンスの華やかさ、スターとして必要なものはほとんど持っていると思うので、なんとか早いうちに身体を絞って、「ニヒルに笑う」ことができるようになると良いと思うんですけどねぇ……。





個人的なお目当ての一人目、グリゴリー・アレクサンドロフ(音月桂)の真那春人くん。
いやーーー、やっぱり好きです、この子。廻りを巻き込み、舞台の空気を動かす力がある、と、思う。前回のキタロウの役も良かったんですけど、今回の役はとにかく楽しそうで、幸せそうで、目が自然に追いかけてしまうんですよね。
実在の人物ですが、彼自身のドラマはこの作品の中では語られないので、単なる賑やかしの役の一人なんですけれども。
それでも、彼には自分と、自分たちがつくるもの、そして、ひいては祖国に対する絶対的な愛と自信があるんですね。当たりは柔らかくみえて、そう簡単には譲らない頑固さがある。
タップ対決の場面での、「取り返してみますか?」という自信に満ちた声が、すごく好きです。
そして、その前の稽古場での「僕を知らないの?(乾いた笑い)…ひどいよキミたち…」という切ない呟きは、もっと好きです(*^ ^*)(それただのファンだから)

「凍てついた明日」Bチームのジェレミーの時も思いましたが、やっぱり喉が少し弱いのかなあ…?グリゴリーは確かに台詞も多いんですけど、後半の怒鳴り芝居でちょっとかすれていたのが気になります。感情を載せるのにちょっと喉を使いすぎているような気がするので、もう少し台詞の発声法を見直したほうがいいかもしれません。いや、今の色気のある声が好きなので、そのままでいてほしいのが本音ではあるのですが(汗)。





そして、お目当てその2、ユーリ先輩(緒月遠麻)のあずりん(梓晴輝)。
本役とは全く違う意味で、もの凄く素敵なキャラでした。いやー、真剣な顔してギャグのネタを考えていそう、というか。生真面目に見えて、あちこちに綻びがあるところが素晴らしいです。

本役は「ああ、さぞや暗い過去が…」「エフゲニー(真波そら)と何があったんだ!?」みたいな感じに見えていたのですが。新公ユーリは、エジェフが二枚目になったぶん、ちょっと三枚目な部分が見え隠れして、本役とは違う意味で、何があってこうなったのか に、すごく興味が湧きました。面白い役作りだったと思います。

で、すみません、質問です。本公演は一回しか観ていないので、見落としたみたいで。
本公演のユーリ先輩は、最初に稽古場にスターリン閣下が登場して騒ぎになったとき、後ろでピエロたちと混ざって踊っていましたか…?そ、そんなことしそうに見えなかったんですが…。

他にもいろいろ、ユーリ先輩がらみは新公ONLYの演出が多かったような気がします。
大野さん、こだわりの配役なのかしら(^ ^)。





それにしても。
ミナコちゃん(愛原実花)は、全部でいったい何役やっていたんでしょうか。……もの凄く目立ってましたけど、良いんですかあれは。最初の魔女、受勲式の薄紫のイスラム系(?)美女、レビュー団、ネコタナ一族、屋台の妻、、、他にもナニカやっていたような気がする(汗)。
メインは屋台の妻になるんでしょうか。ご主人の香音有希さんとの並びもお似合いで、芝居の呼吸も良くて、本当に目が離せないご夫婦で(^ ^)。一挙手一投足が面白すぎて目が離せず、キングとあゆちゃんを観るのが、とても大変でした(汗)。





最後に、(わかる範囲で)アドリブのレポートを。

●ネコタナ一族に横抱きに運ばれる場面で、「どうだ、男前を運んでいる気分は」
●呪文「Yes、フォーリンラブ」 
   ヘンリーからアルバートへの恋文、という設定。…色気のない二人なのであまり妖しくなかったのが残念(^ ^)。
●せり下がり「蛇がいない!」「あんな手紙を書いているから逃げたんだ」
      「アルバート様への気持ちをこめたんです!」「……篭めるな(呟)」
      ちなみに、ロビンちゃんは何も言ってなかったと思います。
●屋台の場面の後、ユーリの元同僚の二人(真波そら/涼瀬みうと、彩夏涼/透真かずき)が登場するとき。
 ロシアンブルーを探して走りこんできて、だるまさんが転んだみたいになっていました(汗)。



宝塚GRAPHを買ってきました。
……表紙の祐飛さんがあまりにもらしくて、ちょっと感動してしまいました。
笑ってない表紙って珍しいですよね。私の中ではマミさんと檀ちゃん以来なのですが(←さすがにそんなことは無いと思うが)、いやー、フォトジェニックなひとだなあ……大好きです(*^ ^*)(今更かよ)。

しかーし。中を見たら「Fairy Style」の羽桜しずく嬢の写真にもすっかり撃ち抜かれまして、9月号のプレゼントの応募、表紙としずくちゃんとどっちにしようか真剣に悩んでおります(^ ^;ゞ
……とっとともう一冊買ってきなさい>自分。

っていうか。はみだしショットの『男前しずく』のカラー写真が欲しいですっっっ!!>編集部様
お願いですから、しずくちゃんとあいあいは、退団号の全員プレゼントに(トップ娘役待遇で)入れてくださいねっ!そしたら二冊買いますから!!(真顔)





で。
タイトルに戻りまして、雪組東宝劇場「RIO de Bravo!」について。
Graphに舞台写真が載っていたので、家に帰ってからも一人で大盛り上がりしてしまいました(*^ ^*)。いやー、皆可愛いくて、そして男前ですね(はぁと)。


黒塗りでノリノリのラテンショー、というと、つい先月博多座で上演されていた「Apassionado!!2」に通いつめていた猫ですが、この「RIO…」は、また全然違う楽しさがありました。
「Apassionado!」が藤井さん、「RIO de Bravo!」が齋藤さん。なんとなくチームっぽいイメージのあるお二人ですが、今回の二作は、なんだか お二人が作風を入れ替えたかのような印象 でした。
マイナーコードがメインとなる音楽を多用し、熱い血の騒ぐような、「光」と「闇」と「血」、赤と黒と金で構成された「Apassionado!」。根っから明るくて軽やかな音楽、元気いっぱいのカラフルな舞台面に生き生きとした生命力が溢れていた「RIO…」。

ただ、藤井さん独特のファンタジックな味付けはやはり「Apassionado!」のサパテアードのリズムの中にひっそりと隠れていたし、齋藤さん独特の、オムニバスな芝居をつないだようなショー構成は藤井さんにはないもので。プロの個性は、絵の具の色遣いではなく、画面構成やタッチに出るモノなんだな、と思いました。





観るまでは、タイトルから『リオのカーニバル』をメインにした構成を想像していたのですが、実際に見てみると、むしろテーマは『ブラジル』だったような気がします。
それも、多分、現代のブラジルが描きたかったのかな、と。
誰か一人の視点に固定されるお芝居と違って、多様な視点で一つの物語を綴ることのできるショーという形式は、一つの「国」を描きだすには良い手法なのかも、と思いました。

プロローグの空港、
オープニングを染めるカナリアイエロー、
イパネマ海岸の恋のさやあてと恋泥棒、
そして、リオのカーニバルを中詰において、
裏通りの少年たち(早霧・沙央・愛加・舞羽)、
19世紀の悲恋を描いた「愛の逃亡者」ときて、フィナーレへ。
ここでデュエットダンス前に歌われる歌もブラジル音楽に傾倒した宮沢和志(The BOOM)作の「風になりたい」だし(彼はブラジル移民百周年を記念した「足跡のない道」という曲も書いている)、ショー全体をとおして、「ブラジル」という広大で猥雑な、エネルギーに満ち溢れた邦を描き出そうとしているのかな、と。

もっと萌えを前面に打ち出してくれるかと期待していたんですが、予想よりだいぶ真面目な内容で(^ ^)まともなショーでした。
齋藤さんって、萌えばかりが取り沙汰されがちな作家ではありますが、案外物事の本質を鋭く掴むタイプの人だと思うんですよね。っていうか、ちゃんと見て本質を掴んでくれるからこそ、比較的正しい萌えキャラがが出てくるんですけど(苦笑)、今回はあまり暴走しないですんで、雪組さんらしい、はっちゃけているけど根は真面目、な作品に仕上がっていたと思います。



っていうか。
せっかくみなこちゃんがトップ娘役なのに、どうしてダルマに、いいえ、極楽鳥にしなかったのよ~っ!?
と、齋藤さんを、体育館裏に呼び出して1時間くらいシメあげたい……
中詰めで、白い総スパンの脚見せスカート(後ろがひだをたっぷりとったロングで、前はミニ)で出てきたみなこちゃんを観て、がっかりしたのは私だけなんでしょうか(T T)。そこはダルマだろう~~!!すっごい楽しみにしていたのに~~~っ!!

……全ツでは善処をお願いします>齋藤さん (←無理だよ)





水さんで一番好きな場面は。
どれも好きなんですけど、猫はやっぱり、恋泥棒が好きかなあ。相手役のクララ(彩那音)がまたメッチャ可愛くて、銀橋でのやりとりから目が離せませんでした。いやあ~、ひろみちゃんは絶対男役の方がいいと思うんですけれども、ショーでの女役は、毎回一場面はサービスでお願いしたいかも(^ ^)。

あと、中詰めの途中でシンプルなブラウス+細身のパンツでユミコさんと踊るところが凄いカッコいい。ダンサーっていいなあ、と思いますね(*^ ^*)。いやー、あの場面ちょっと短すぎです!もっと長くていいのに。美穂さんの歌ももっと聴きたいし♪ただ、ここに出ているばっかりにカーニバルのカリオカたちの盛り上がりに水さんもユミコさんも居ないのが、ちょっとだけ寂しいんですけどね(^ ^)。



みなこちゃんで好きな場面は…
うーん。CSの大劇場初日映像だったか稽古場だったかで流れていた「Honey,Honey」(ABBA)があまりにも物凄い音程だったので、すっごく不安だったんですが、思いのほかちゃんと歌えていたので、すごくホッとしました(^ ^; (←それは「好きな場面」じゃないだろう)

うーん、パピヨンも好きなんですけど、ここはやっぱりデュエットダンスかなあ……。
動きが柔らかくてエレガントで、すごく好きです。水さんとの並びもキレイだし♪嬉しいです♪



ユミコさんで好きな場面は…
中詰めの途中で水さんと踊るところと、後半の「愛の逃亡者」で、水さんを追うラ・プラタ連合州の士官役、かなあ。あの士官のソロが凄く好きです。格好良い。ユミコさんって、名歌手だけどどちらかと言うと癒し系の声質で、ああいう強い感情を爆発させるような歌は得意じゃない印象があったのですが、今回はすごく良かったです。切迫感があって、逃亡する恋人たちの追い詰められた感がすごく伝わってきました。
デュエットダンスの歌も良かったなあ(*^ ^*)こちらは本来の声でしたね。あの広い劇場の空間を、客席の天上まで暖かくて優しいもので埋めてしまう声。声というのは天与のものなので、ああいう才能を持った人は、大事にしてほしいな、と思います。
ありがとう。ユミコさんの歌を聴けて、幸せです。



キムちゃんで好きな場面は……
実は、パピヨンの出だしかもしれません、私(^ ^;。
い、いや、そんなことはないかな…?オープニングやエピローグのキャプテンも、いかにもキムちゃんらしくて賑やかでかわいくて、みみちゃんともお似合いで好きです。あ、あと、中詰めはやっぱりいいですね。暑苦しいほど熱量のあるキムちゃんに、カーニバルはぴったり!!かわいこちゃんたちを引き連れての盛り上がりは、さすがです。



ひろみちゃんで好きな場面は、やっぱりクララってことになっちゃうかなあ…。
にわにわ(奏乃はると)は、普通にカリオカでがんがん踊っている姿も好きですが、やっぱりスーパーマーケットの店長が好きだ(^ ^)小芝居がすごく楽しそうでした。
キタロウは出る場面出る場面、それも主役みたいに目立ってて素敵です(きっぱり)。
(真波)そらちゃんは、、、なんだか美形度がアップしていて、なんてことない場面でもやたらに目について困りました。昔から綺麗な人でしたけど、最近ちょっと綺麗すぎてドキドキします(汗)。

お芝居で目についた涼瀬みうとくんが、意外と目立つところに居たりして嬉しかったです。あと、あずりん(梓晴輝)もだいぶ前列に出てくるようになったんですね。後ろの方ばかり探していたので、意外と見つけにくかった(汗)。

真那春人くんはロケットに居ると信じきっていて、すごく真剣に探してしまいました。
次の男役群舞にいれてあげられないんなら、ロケットに出しといて欲しかった。せっかく数少ないスタイル良しなのに……(; ;)(←その前のパピヨンに出てるから、間に合わないと思う…)。



ピラニアの四人娘も可愛いんですけど、下級生すぎてちょっと残念。「Blue Moon Blue」の時の四羽のウサギちゃんは、最下でまだ研2あたりだったとなみちゃん(白羽ゆり)以外は三人とも新公ヒロインやバウヒロインを経験ずみで、本公演でも役がついていたメンバー。齋藤さんの萌えは、ピラニアの四人より、スーパーマーケットの可愛い店員さん(花瑛ちほ)にあるのかな?と思ったりしました。


なにはともあれ。
芝居もショーも、『目が離せない』がキーワードの雪組公演。
大野さんと齋藤さんの息の合ったタッグも楽しくて、観ると幸せな気分になれて、元気がでる公演でした v(^ ^)。今までとはガラッと雰囲気の変わった雪組さん、新しい雪組さんも、素敵でしたよ(*^ ^*)。




東京宝塚劇場にて、雪組公演「ロシアンブルー/RIO de Bravo!」を観劇してまいりました。




みなこちゃん(愛原実花)、トップ娘役お披露目、おめでとうございます!

いやあ、もう、とにかく可愛かったです(*^ ^*)。大野さん、ありがとう♪♪渾身の宛書でした。
お堅くて、意地っ張りで、素直じゃなくて、気弱で、自信がなくて、寂しがりやで眼つきが悪くて。

うーん、ある意味ロシアンブルー=みなこちゃんなんだなあ、と、タイトルの意味に納得してみたりして(^ ^;ゞ





新しい相手役を迎えた水さんがまた、男前で包容力があってカッコよかったです。
“優しくて愛がある”という水さんの芝居のイイトコロはそのままに、甘やかさと包容力が加わって。相手役がテンパってカラカラと空回りしているのを、良い意味で面白がりながら、温かく見守っている雰囲気なのが凄く良いです。
芝居の呼吸は、初めて組んだとは思えないほど良く合っているから、安心して面白がれるんだろうなあ、と。となみちゃんとのお披露目だった「星影の人」の時は、同じように“初めて組んだとは思えないなあ…”と感心しましたが、水さんの側にあまり余裕がなかったので、そういう微笑ましさというか、甘やかさ(?)は感じなかったんですよね。うん、新しい魅力が出ていた、というのが、一番近いかな(*^ ^*)。
そういえば、檀ちゃんと組んでからのマミさん(真琴つばさ)も、ちょっとそんな感じのところがありましたね。





ヘンリー(彩吹真央)とロビン(大月さゆ)の執事&メイドの兄妹は、これがまた、めっちゃ良かったです♪
生真面目な、というより慇懃無礼な調子でご主人さま(アルバート/水)に話しかけるユミコさんに萌え、振り回されてアワアワしている水さんに萌え、、、いやー、いいコンビですね、このお二人は。
息もぴったりだし、なによりも深い信頼感があって。
そして、引っかき回し役で、なおかつ語り手でもあるロビンちゃんが、めっさ可愛いです♪ちょっと、前回公演(「ZORRO」)のメイド役と被るキャラクターではあるのですが、まぁこういう“隣の女の子”なのにぶっ飛んでる、みたいなキャラは彼女の強みだなあ、と思います。きゃあきゃあ騒いでいるようで、それほど耳に障らない声質も貴重ですね。とにかく、さゆちゃんが「おにいさま〜!」と呼びかけるたびにきゅんっとします(^ ^)。




キムちゃん(音月桂)は、実在のソヴィエトの演出家(のちに映画監督)、グレゴリー・アレクサンドロフ。
この人は、大御所のエイゼンシュテイン(奏乃はると)と共に、麻樹ゆめみさんたちが率いるメイエルホリド劇団に協力している、という設定なのですが。このメイエルホリド劇団という存在やエピソードを私が全然知らなかった(←無知?)ので、ちょっと解り難いなーと思いました。
知らない劇団名がなんの説明もなく(プログラムのキャスト説明を読めば書いてあるのですが)出てきて、こ、この劇団がこれからどう物語に絡むんだろう……?とか思っていたら、結局のところ、本筋とは全然関係なかった。
そういう意味で「あれっ!?」と思ってしまったんですよね。

まあ、創り手側にしてみれば『本筋と関係ないからいちいち説明してない』だけのことなのかもしれないんですけどね。でも逆に、説明ナシに突然出てくるから、『そのうち説明されるに違いない!』とか、『大野さんが無駄なエピソードを積むはずがないから、この劇団の謎が展開に関わってくるに違いないわ!』とか、勝手なことを考えてしまうんですよね(汗)。(←考えすぎ)



大野さんの大劇場デビューだった「夢の浮橋」に比べると、ストーリー自体は入り組んでいるけれども、本筋がはっきりしていて、心理の動きもごくシンプルでわかりやすい話だったと思うのですが。この「メイエルホリド劇団」という実在のソヴィエトの劇団の存在が、話を意味もなく複雑に見せていた、ような気がしました。

いや、だから何、って感じなんですが(汗)。

たとえば、留学生(佐野碩)の存在意義が曖昧だ(というか、無い)と思うんですよね。確かにこの時期、日本からソ連への留学生は多かったはずなんですが、それって常識……なんでしょうか?(←急に自信がなくなる)
観客としてぼーっと観ていても、『なんで日本人がいるんだろ?』としか思わないような気がするんですよ。いや、ちゃんと台詞では、留学生だとは言ってるんですよ?そういう基本的なところはちゃんと押さえてあるんです。ただ……なんというか、何故彼らが留学してくるのか、当時のソヴィエトの演劇界の先進性を語る場面が無いから、直感的に伝わり難いんじゃないか、と思うのです。

やっぱり、そのへんの芸術論とか文化政策論みたいな部分は、時間の関係でばっさりカットされちゃっのかな…?(というか、当初の企画では芸術論だけで一時間半かかってた、みたいな)なーんて思ったり。





ま、それはともかく、
……キムちゃんグレゴリーの話。


メイエルホリド劇団を救え!というエピソードが本筋に全く絡んでこないので、キムちゃんの役の意義が薄れたのかな、という印象は若干ありました。
もしかしたら、大野さんの最初の構想ではもっとメイエルホリド劇団のエピソードが主軸に来ていたんじゃないかなあ、と思ったんですよね。ネコタナ一族が、その特殊能力を生かして劇団を運営していた、とか、そういう設定で。
実際メイエルホリド劇団もネコタナ一族同様、政治的な圧力を受けていたわけですから、それを膨らませるつもりだったのかな、と。

でも、やはり実在の劇団(それも結構悲惨な運命を辿っている)をモデルに話を組み立てるとコメディにならないので、全然違う話に組み立てなおして……そして、キムちゃんがそっち側のエピソードを一人で支える羽目になった、みたいな。そんな気がしました。



でも!キムちゃんの芝居は熱量があって人を巻き込む力があるので、今回みたいなポジションの(ソヴィエトとアメリカの架け橋になる)役は、嵌っていたと思います。口にする台詞の一言一言に、説得力があるんですよね。それでいて可愛くて、つい話を聞いてしまう、という裏技つきで(^ ^)。
グレゴリー的な見せ場は、タップ対決ということになるのでしょうか?でも私は、劇団の稽古場であれこれ喋っているときの芝居が好きでした。人の輪の中を泳ぎながら、好奇心にみちたキラキラした笑顔で新しい人々と接し、いろんなアイディアを温めていそうな雰囲気が。

……これを、新公では真那春人くんがやるのか……ドキドキ(*^ ^*)。




専科のお姉さまがた(汝鳥伶、五峰亜季、美穂圭子)と、悪役専科になりつつあるハマコさん(未来優希)、最後の舞台となるいづるん(天勢いづる)…皆、遣り甲斐のある『いい役』だなあ、と感心します。それぞれに性格があって、過去があって、未来があるから、今の台詞がある。脚本的にきちっと裏づけがあるから、安心して芝居ができるんでしょうね。
みなさんノリノリで楽しそうで、観ていて幸せでした。


そして、ユーリ先輩(緒月遠麻)。
噂には散々聞いていましたが。本当に格好良いです〜〜!!
役自体もいい役だし、これは新公のあずりん(梓晴輝)、楽しみだなあ♪
一緒に芝居をする真波そらちゃん・彩夏涼さんとかもいい感じで、ラストをさらっとまとめてくれたなあ、と思います。
いやー、テルくんと離れた途端のこの役で、キタロウのファンがまた増えそうですね〜(*^ ^*)。大野さんの好きそうな役者ですもんねぇ♪




うーん、なんだかいろいろ、語りたいことがたくさんあるなあ(*^ ^*)。
ネコタナ一族全員の愛おしさとか。
エイゼンシュテイン(にわにわ)とジナイーダ(麻樹ゆめみ)さんが妙にラブラブだったこととか(^ ^;
キング(蓮城まこと)のロバート役が大当たりだったこととか。
バレエ・リュス(ペトルーシュカ)チーム(沙月愛奈、愛輝ゆま、香音有希)の可愛らしさと、もっと踊って欲しかったこととか。
ボルシェヴィキだの官憲だのの下級生が駆け込んでくるとき、真那春人くんが必ず一番前で、舞台をぐるっと回って上手奥へ行ってしまい、下手に座っていた私には全然見えなかったこととか。
メイエルホリドの衣装係(悠月れな)ちゃんが達者で面白かったこととか。


……あ!デボラさん(天勢いづる)のかばん持ちをやっていた涼瀬みうとくんの、さりげない存在感も良かったです。キレイな人なのに、あまりにも面白くて、しばらく誰だかわかりませんでした(汗)。




それにしても。この作品、私は最初から最後まですごーーーくすごーーーーく愉しかったんですが。一点だけ、大野さんに考えてほしいのは……グループ芝居の演出方法、ですね。
今回、アメリカのレビュー団メンバーと、メイエルホリド劇団のメンバーが混ざって芝居をしている場面がすごく多いのですが、そういうときに、誰がどっちのチームか、ぱっと見てもよくわからないことが多くて(T T)。
衣装を変えるとか、立ち位置を工夫するとか、もうちょっとなんらか工夫の余地があったんじゃないかなあ、と。

ソヴィエトとアメリカとはいえ、同じ人間なので(^ ^)ネコタナチームほど特化していなくてもいいんですが、もう少しチーム所属がわかりやすいように演出してくれると、初めて宝塚を観る人でもわかりやすいんじゃないかなあ、と思いました。




うん。
でも、大好きです。この作品。
全編に大野さんの愛が溢れていて。

ラストの、アルバートさんの「リオにでも行くか!」という台詞に、思わず声を出して笑ってしまった(^ ^)。


予想以上にいいコンビになりそうな、水さんとみなこちゃん。コンビを語る上で、「芝居の相性がいい」は最高の誉め言葉ですよね!これからも、ご活躍を心から期待しています★



赤坂BLITZにて、AQUA5(マイナス1)コンサートに行ってまいりました(はぁと)。


2階の椅子席を譲ってくださった友よ、ありがとうございますぅぅぅぅ~~~♪♪
テルくん(凰稀かなめ)は休演してしまいましたが、正直者には下手でにこにこしているテルくんが見えるらしい ので、10日にご覧になる皆様は、せめて今日だけでも正直にお過ごしくださいませ(^ ^)。





いやー、楽しかった!

水夏希様、彩吹真央様、音月桂様、彩那音様、皆様踊りっぱなし歌いっぱなしでお疲れ様!!
明日は二回公演なので、配分考えてがんばってくださいね★

もっと一人づつの場面とかあるのかと思っていたのですが、ほとんど4人出ずっぱりでした。
途中でキムちゃん&ひろみちゃんで一曲、ユミコさんと水さんがソロで一曲づつあったくらいで、あとは全員出ていたような。
着替えもそのとき一回だけ(あ、“お約束の”カーテンコールで着替えてきましたけど/笑)。衣装は前半は白、後半は黒で、それぞれ個性的でとても似合ってました(^ ^)。





ユミコさんと水さんが、「バウのコンサートの時は、持ち歌が4曲しかなくて…」「でも、今はまだまだ続きますよ!!」と何度も仰っていました。
……こうして考えると結構長いこと活動してきたんですね。あの最初の世界陸上が、ついこの間のような気がするのに。

とはいっても、最後に「お約束のカーテンコール」に応えながら、「もうレパートリーがありません!」「4曲よりは増えたけど、それでもまだアルバム一枚ですよっ」と突っ込んでましたけど(^ ^)。
「もうアカペラ歌うしかない」とか言ってたくせに、ちゃんと一曲用意してあったところがお約束だったなあ(笑)。






フォーメーションは、基本はひし形。センター前方ちょっと上手寄りに水さん、上手にユミコさん、下手にキムちゃん、真ん中ちょっと下手寄りの奥にひろみちゃん、ってことが多かったような気がします。
テルくんがいれば、1列とかV字とかW型とか、陣形もいろいろ基本的なものが使えるでしょうけれども、4人だと難しそうでした。水さんやユミコさんをそうそう端に持っていくこともできないから、結局、キムちゃんひろみちゃんが端から端まで駆けずり回るはめになっていたような気がします。
トークでも苦心話をしていたし、さぞ大変だったんでしょうねぇ…。


トークの時は、基本的に水さんセンターに学年順に並んで、テルくんのポジションはあけてある(正直者には見えるらしいので)って感じでしたが、トークが進むうちに、どうしても水さんとユミコさんが向かい合って真ん中で喋り、上手からひろみちゃんが突っ込みいれて、キムちゃんが下手で笑ってる、みたいな構図が多くなってたような気がします。

なーんて、こんなところを読んで位置取りの参考にしようと思う方はいらっしゃらないと思いますからこのへんで(^ ^;ゞ





いやー、歌も勿論(!)とても良かったのですが、何が楽しいってトークが最高に楽しかったです。
喋りは基本的に水さんとユミコさんが中心で、水さんのテキパキとした話と、ぽわわんとしたユミコさんの喋りがなんだかバランスがよくて、聞いているだけでほっこりしてきました。
そして、思ったよりキムちゃんがおとなしかったような?自分から話を振って喋るタイプではないのでしょうか…?むしろ、ひろみちゃんのほうが、自ら話を振って、上級生に突っ込んで、大活躍でした(^ ^)。

……そして、スキンシップが多い(汗)。

Openingから2曲歌って軽くトークした後、3曲目は「なごり雪」だったのですが。
ワンフレーズ目、水さんたちがセンターで歌っている間中ずっと、上手の奥でユミコさんに抱きついたり肩を揉んだりしているひろみちゃん。
ユミコさんのソロが始まると、舞台を横切って下手に向かいつつ、途中で水さんに抱きつき、キムちゃんにも抱きついて椅子を取り合い、そのままキムちゃんに肩を揉んでもらって幸せそうにしていました。……いやー、なんというか。可愛いかったです皆(*^ ^*)。なごり雪、その後の振りもふくめて眼福すぎ。

……もしかしたら、キムちゃんに肩を揉んでもらうのはテルの予定だったのかもしれないなー、なんてことも想いながら……。





テルくんは、途中でビデオレターで登場してくれました。
いつもどおりの、ちょっと曖昧な笑顔を浮かべて、「ありがとう」と繰り返すテルに、ちょっと涙が(T T)。
水さんたちが稽古場で号泣したというのはすごくよくわかります。
それだけの絆が、彼らの間にはあったんだろうなあ、と。
そして、ひろみちゃんが「私はビデオレターは大丈夫だったんですけど、稽古で、いつもテルと一緒に歌ってた『いつもそばにいてくれた友よ…』みたいなフレーズのところで…」とぽつりと語っていたのがとても切なかった……




でも。
ビデオでしたけど、元気そうなテルの笑顔を観ることができて、嬉しかったです。
コンサートと100年の道は休演と発表されていますが、大劇場にはぜひ出てくださることを祈りつつ。



ちなみに、テルくんは組でヨン・ホセと呼ばれているらしいです。
……違うから、それ。

どうしよう。タムどん(礼音くん)に「ホセちゃま」って呼ばれてたら(滝汗)。





カーテンコール。
4人揃ってご挨拶した後、いきなりキムちゃんが下手の袖にハケていったので、どうしたのかな?と想っていたら。
滅茶苦茶豪華なバースデーケーキが登場!
ユミコさん、お誕生日おめでとうございます★というわけで、会場の人全員でHappy Birthday♪を歌ってお祝いしました♪

めっちゃ嬉しそうなユミコさんも可愛かったけど、ものすごく嬉しそうに(まるで自分が作ったかのように自慢げに)ケーキを運んできて、ご披露して、「後で皆で食べようね(?)」って言われて物凄く嬉しそうに「美味しそう~~~♪」と言っていたキムちゃんが、涙が出るほど可愛かったです…。


そして。
水さんに「二ヶ月だけ同い年なんだよね♪」といきなりバラされてキョドるユミコさんがまた可愛いかった(*^ ^*)。
「同い年だからタメ口でいいよ」と水さんに言われて、何回も「本当に良いんですねっ!?」と確認してから(水さん信用無いなあ)
「ちか」と照れくさそうに呼びかけるユミコさんの可愛らしさは、もう……

あはは。なんだか力が抜けましたよ私は、ええ。





1階のフロアは普通のライブハウスみたいな盛り上がりでしたが、2階の椅子席は普通の公演と変わらない感じ。盛り上がる曲ではスタンディング有りかなー?とか思っていたのですが、そんなこと考えられない雰囲気でした。それどころか、カーテンコールも誰も立たないよ(T T)。
しかも、絶妙な位置に手すりがあって意外と邪魔で。4人のうち、誰かが見えると誰かが隠れるんで、観るのがけっこう大変でした(^ ^)。ごそごそ動いちゃってすみませんでした>回りの方々

1階前方のみなさんは、うちわとかも飾りをつけたり色々工夫されていて、メンバーからも突っ込まれてました。やりがいあったでしょうねぇ~!

あと、結構バラード調の曲も多かったので、ルミカくらい持っていけば良かったなあ、とちょっと思いました。会場では売ってなかったと思う(私は気がつかなかった)ので、持っていた方はどこかで調達してから来たんですよねぇ?すごーい。もうちょっとたくさんいたらキレイだっただろうなあ…。
ただ、1階フロアは本当にぎゅうづめだったみたいなので、手に持つのは難しかったのかも。手首に巻いたり、ヘアバンドにつけたり、皆さん色々工夫されていました。キレイだったなあ★








最後に、プログラムから曲目を転記させていただきます♪
カーテンコールの曲は、千秋楽(二日間しかないけど)以降に(笑)。

Opening
AQUA FEEL AQUA SOUL
シラユキ
なごり雪
最後の言い訳
AQUAの地球(インスト)
Jerry Blossom
永遠に
たったひとつのHISTORY
ミステリー&ラプソディ
You Are My Precious
TIME TO LOVE
Water Ring -旅立ちの章-

(お約束のカーテンコール)





なんだか、めちゃくちゃ盛り上がったコンサートだったのですが。
……AQUA5がコンサートの後も続くのか、これで活動は終息するのか、、、そのアタリは、残念ながらよく判りませんでした。


メンバーは、「大晦日のカウントダウンライブやりたいね!!」とかって盛り上がってましたけどね。
カウントダウンライブやるならぜひ行きたいけど、今度こそテル参加!……は、難しいだろうなあ……(しょぼん)。(←その前に、まずチケットが取れないだろう…)



大湖せしる・梓晴輝・愛加あゆのトークスペシャル(ヤクルトホール)つづき。

・(下級生二人に)大湖せしるってどんな上級生?
あずりん「……(考え込む)」
せしる「何その沈黙(←突っ込みが早い)」
あずりん「(焦)いえ、あの、大切にお話させていただきますが、……いろいろお世話になりすぎてえっと(挙動不審)」

厳密になんて言ったのかは覚えていないのですが(T T)、だいたい上のような一幕があって、少し間をあけてから真面目な顔をして話し始めたあずりん。
何か解らないことなどがあったり困ったりして相談すると、とてもわかりやすく整理して話してくれるから、すごく納得できるんです、という話をしていたのが印象に残りました。舞台のせしるを観ていて、あんまり理論的に組み立てたりするイメージがなかったのですが(ごめんなさい)、たしかにこのトークショーで話しているのを聞いていて、頭の回転の早い人なんだなあと思いました(^ ^)。

とにかくあずりんが真面目な顔で、しかも声のトーンも低く落として(笑)語っている隣で、だんだん居たたまれない感じに挙動不審になっていくせしるがすごく可愛かったです(^ ^)。
「男役へのこだわりが凄くて、“自分にしか出せない色”をすごく研究していらっしゃる方で……」みたいな話になったあたりで、「誉めすぎやろ!」と突っ込んでいましたが、あのあずりんが素だったのか、照れて怒るせしるがあまりにも可愛いからわざとやっていたのか、ちょっと興味津々でした(^ ^;;



(あゆ)「何回か相手役をさせていただいたんですが、本当に本当にお世話になりました!
舞台では熱いけど、普段は意外とほんわかしていてなごむんですよ。癒し系ですね♪」
(せしる)「…あゆっちの方が癒し系だから…(照)」



・(せしるに)男役へのこだわりは?
(せしる)こだわりはすごくある。
言葉にするのは難しいけど、いつでも(クールな役でも)“熱いもの”を忘れないでいたい。
細かいところにこだわってる。カフスとか、髪型とか。
(あずりん)「エリザベートの群舞で、すごく素敵だったんですよね!指先まで綺麗で!」
(せしる)「それや!あたしのこだわりは、指先!



・(男役二人は兵庫、あゆっちは富山の出身ですが)東京の印象は?
(せしる)「あー、緑がないなーーー」(しみじみと)
(あずりん)「ですねー」(←それ東京っていうか都心の印象なんじゃ?)
(せしる)「星を見るのが好きなんですが、東京だと星が見えなくて寂しい」(←だからそれは…)
(あずりん)「宝塚は星が綺麗ですからね」(←どんだけ)
(あゆ)「富山はもっと綺麗ですよ!今度ぜひいらしてください!」(すごく自慢気)


・東京の楽しみは?
(あゆ)「買い物」
せしると司会の竹下さんがいっせいにあずりん(のシャツ)の方を見る。
(竹下)「東京の方がシックでしょう…?」
(あずりん)「え?コレ(蛇柄のシャツを指して)は東京で買ったんですけど。銀座のショーウィンドウに飾ってあって」




・おしゃれのポイント
(せしる)「カジュアルが好き。ジーンズとかが多い。
宝塚に入るまでは、ずーっとスカートでパンツは穿いたことがなかった。最近やっと男役らしい服が着れるようになって、メンズの店に行ったりする(メンズのSサイズをちょっと無理して着てる感じ?)」

(あずりん)「……実はチカさんと好みが似てるんです」と衝撃の告白。蛇柄のシャツも「それいいね」と誉められたとか。
革やクロコダイル、特殊素材が好き。光りモノとか、関西人の血が騒ぐらしい。

(あゆ)「ワンピースとか可愛いな、と」って話してるあゆっちが一番可愛いです……。
「選ぶポイントは、一目見て“可愛い!”と思ったもの。欲しいと思ったらすぐ買います」
(せしる)「あゆっちはいつも可愛い。センスが良いよね」



・(男役二人に)ワンピースとか着てみたいですか?
せしるは“着てみたい”、あずりんは“遠慮します……”って感じだったかな。
あずりんは女役をやったことがないそうです。「君を愛してる」の黄色いドレスの女たちに入ってなかったっけ?意外だ…。

(あずりん)「あ、でも、同期の娘役にわっかのドレスは今度着させてもらうことになってるんで」
(せしる)「わっかのドレスは良いよ~!二回着たけど、楽しい」
で、男役のやる女役の話になって、
(せしる)「女役はやってみるべき。相手役の気持ちとかもわかるし、すごく勉強になる」
(あずりん)「…話を聞いてるとやってみたくなりますね(←素直)。わかりました、来年のおとめには女役って書きます(←気の長い話だな…)」

関係ないんですけど、雪組さんって衣装の貸し借り、とくに「娘役の衣装を男役が借りる」っていう話が多いですよね。らぎちゃんも毎公演必ずやってたみたいだし、他の人のお茶会に行ってもたいていそんな話が出るような気がします。
月組でも花組でもあまり聞かない話なので、最初の頃は驚いたのですが…組によって違うんでしょうか。それとも、他の組でもよくある話だけど、偶々私が知らないだけなのかなあ…。



・今後やってみたい役は?
(あゆ)「なんでも」
(あずりん)「小僧さんやったら、怖いものはないよね」

(せしる)「初宝塚がPUCKだったので、パックはやってみたい。あと、お芝居で通しでの女役をやってみたい」
せしるの女役……似合うだろうけど、ちょっと心配だなあ。白雪姫はめっちゃ良かったので、あんな感じの役ならぜひぜひ観てみたいです♪♪

(あずりん)「人間ではない役」
即答でしたね。黒天使がとてもたのしかったので……だそうです。
(せしる)「そういえば、忘れ雪のお稽古のときやってたじゃん」
(あずりん)「……クロスの代役?」

忘れ雪のお稽古中、美海ちゃんがクロスの訓練をする場面(舞台では映像で処理していたところ)を、あずりんがクロスの代役でやっていたんだそうです……
マジですか。ぜひ舞台でもあずりんで観たかったぞ!!



・(せしるに)トークスペシャルは二度目ですが、いかがですか?
(せしる)「前回は凰稀かなめ様(何故か“さま”呼び)がいらっしゃったので引っ張っていただけたんですが、今回は引っ張らないと!!と思っていたのですが…そんな心配まったく要らなかった ですね」
(あずりん)「いやいや、引っ張っていただきましたってー」

……そういうコメントがすぐに出るところが既に引っ張る必要がないんだってば。>あずりん




そんなところだったかな。あとは締めのご挨拶で終わりだったと思います。
いやー、本当に弾丸トークでめっちゃ面白かったです!!あずりんのお茶会とか、すごく面白そう(^ ^)。ぜひ行ってみたいです。


今更ですが、私の頼りにならない海馬に沿って書いているので、抜けや勘違いも多いと思います。お気づきの点はコメントをいただければ幸いです。
特に、言い回しはイメージのみです。言葉の選び方とか、全然違うと思いますのでご容赦くださいませ。


雪組公演「風の錦絵/ZORRO」もあと残すところ一週間ですね。一ヶ月公演って本当に短いなあ……ちょっと油断しているとすぐに終わってしまう(涙)。
今日観ていた友人によると、チギちゃんもユミコさんも、ゴールデンウィークあたりに比べると随分変わったみたいですね。あああ、最後にもう一回観たいんだけど、無理かなあ………(T T)。




大湖せしる・梓晴輝・愛加あゆのトークスペシャル(ヤクルトホール)つづき。
まずは、お芝居「ZORRO ~仮面のメサイア~」の話から。


司会の竹下さんに「ZORROの魅力は?」と問われて、まず最初にあゆちゃんが「プロローグがカッコいい!!」と満面の笑顔(笑)。
せしるとあずりんが、すかさず「はやっ!」と突っ込んでましたが、「私は(次のジプシーの場面で歌うので)花道から観ているんですが、ホントにカッコいいんです!」と瞳をキラキラさせて言うあゆちゃんがめっちゃ可愛かったです。
男役二人は、仲良く目を見交わして笑み崩れ、「大変だったよねぇ~」みたいな感じ。

で、せしるが「衣装も大きいし、下(階段)が見えなくて」という話をしながら、「大変だったんですよー、マスクづくり」とぼやきに入って、あずりんに力強く「そっから!?」と突っ込まれてました。
マスクは、透明なプラスティックの板(?)を目に当てて、形を自分で取っていくのですが(ナウオンでも話が出ていましたね)、何度もラインを描きなおしているうちにどの線が正解だかわからなくなってしまう、とか、「鏡に向かってずらっと男役が並んで、皆目元に板巻いて目の形を描いている」様子がいかに面白いか、といった話で盛り上がってました。
あと、あれは鼻が高い人は大変なんだそうです。鼻に当たるとつぶしてしまって息ができないので、伸ばしてもらう(?)のだとか。あずりんが「(凰華)れのとか…」と例にあげていたのですが、たしかにれのちゃんは鼻が高いし、顔が小さいからたしかにアイマスクがもろに鼻に被りそうだ……。
で、せしるが「なんか呼ばれたような気がして振り返ったら、『鼻が高い人集まって~』って言われて、あ、あたし関係ないわ、みたいな」とちょっと自虐ネタで笑いを取ってました(爆)。
小道具さんの周りに“鼻の高い人”たちが集まって、直してもらっていたんだそうです(^ ^)。

「マントは重いですか?」との質問には、「重くない」と即答。軽くてぺらぺら(?)だそうです。「でも、水さんのは、飾りもついているので重たいかも」「あ、がおり(香稜しずる)が重いって言ってました」みたいな会話もありましたが。
マントを綺麗に翻らせるコツは?という質問には、せしるが「マントの先を意識すること」と上級生らしい答えを言って、あずりんがかなり感心した感じでコメントしていました♪

あとは…「とにかく前(下も)が見えないので怖かったけど、だいぶ慣れた」という話と、「今のところ誰も落ちてないはず」「落ちそうになったことはあるけど、顔が(マスクと帽子で)隠れているので、お客様にはバレてないと思う」みたいな話があったくらいかなー?




プロローグが終わって、それぞれの役になってからの話は…

兵隊チームのあずりんは、「とにかく走ってます」と。東京に来て、フェリペ神父救出後の場面などでセットの上まで上がることになって、その位置エネルギー分がまた大変、だとか。
でも、大変だけど楽しい。普段生活していてこんなに必死で走ることがないので、ランナーズハイになって気持ち良くなっちゃう、みたいな、ちょっとキケンな話をしていました(^ ^;。



あゆちゃんはネイティヴチームですが、まず最初にジプシーの歌手の場面について、「大人っぽい役が難しい」とコメント。たしかに笑顔の雰囲気はちょっと可愛らしいけど、でも色っぽくていい女なんですよねぇ~♪ 歌えるということを知らなかったので、嬉しかったです!

役としては、「インディアンフルートをナマで吹くので緊張する」そうです。
あのフルートは手作りの逸品(?)で、お稽古の後半になってやっと北海道(←なぜ北海道?)から届いたそうです。それまではずっと笛がなくて、でもリコーダーでは穴の数も違うし吹き方もぜんぜん違うらしいので、練習できなくてすごく不安だった、と。やっと届いて、キムちゃんと二人、半日くらい稽古場にこもって教えてもらった。先生に「笛は気持ちで吹く」と教えられて、実際そのとおりでした、などなど、嬉しそうに話してくれました。
あずりんが「笛を吹いているあゆっちが、すごい真剣で可愛い」と言っていたので、次に観るときはじっくり注目したいと思います☆



せしるはメキシコ人チーム。キャラクターは?と問われて「正義漢」と即答。
台詞があるのは男役ではせしるだけなので、“皆の代表”だと思って大切にやっているそうです。

衣装は、「とにかく “じゅうたん”が重くて 大変!!」と。しかも、左肩にかけているので 左肩だけ凝る らしい。……さっきも同じこと言ってたよね?せめて、ショーの鎧が左ならじゅうたん(←じゅうたん言うのもやめなさい)は右に掛けるとか、工夫できないんでしょうか。片方に重いものを乗せたまま動くと、いらん癖がつきそうで心配…(; ;)。

東京から、「ビバ!ゾロ」でゾロが客席に降りるようになったので、それを目で追うと首が妙な角度に曲がったりして結構辛い、と。でも、居てくれる方が歌い甲斐があって気持ちが入る、とも。なるほどねー。身体が辛いことより、演じやすいほうが良いのか…それはそうかもね。
でも、一生懸命歌い踊っても、どうしても客席にいるゾロに持っていかれてしまいがちなので、「命賭けてがんばってます」と真剣な顔で話していました(^ ^)。

ラストに総督夫人アマリアが捨てたネックレスを拾うところについて、あゆちゃんが「あそこのせしるさんにウッとくる」と言ってました。せしるは「いろいろタイミング(段取り?)が決まっていて、自分の感情だけでは動けないのが難しい」とコメント。うんうん、タイミング的に難しいと思うんですけど、私もあの芝居、好きです♪
で、拾ったネックレスは“じゅうたん”についているポケットにしまうそうです!最初は手で持ったまま踊るつもりだったけど、「ちょうど良い場所にポッケがついていたので」そこに入れることにして、衣装部さんにマジックテープ(?)をつけてもらった、と話していました。




そんなこんな、お芝居の話をして、、、次が新人公演の話だった……かな?

あずりんは「本公演では兵隊、新人公演ではインディアンと、逆の立場をやらせていただいたことが一番の収穫」と。

あゆちゃんは、「侍女二人、ずーっと一緒ですごく楽しかった!」そうです。ファナ役の透水さらさちゃんとは実生活でもすごく仲が良いので、「その仲の良さが役に生きていたらいいなー」と。……大丈夫!生きてましたよ(^ ^)♪♪

初めて客席から新公を観たせしるは…
「もの凄く緊張した!」 らしい。…なんとなく、せしるらしいな(^ ^)。
「幕があがって、がおちゃんにライトが当たった瞬間に、泣いた」と言って、あずりんに思いっきり突っ込まれてましたが、、、なんだか解るような気がするわ、その気持ち(^ ^;ゞ。


「0番に立つのが案外難しい」という話で、あずりんが「そういえばがおちゃんも注意されてたなー」と言ってましたね。お芝居やダンスの真っ最中に足元のテープを見るわけにもいかないし、慣れるまでは難しいんでしょうね。……あずりん、君にもいずれわかるよ(*^ ^*)。

あと、研究科一年が入っていないので、いつもより人数が少ないのに、「この大芝居をよくがんばったよね!」とせしるが言って、三人で肯き合っていたのですが……星組さんの「大王四神記II」は、研一さん出るんでしたっけ?あれこそ人数が少ないと物凄く大変な作品なんだけど、大丈夫かな…?(本公演でさえ、皆アルバイトしまくりでがんばってたくらいだし!)




今回の新公の目玉だった「トップスリーの特出」については、「自分たちも何も聞いてなかった」と言ってました。まあ、舞台稽古の時にはわかってたみたいですが。
「楽屋に遊びに来たOGや同期とかにも言わなかったみたい」と。へー、そんな厳重な秘密だったのか!

で。
あのネタ(ホンモノのゾロはあごが尖ってるんだぞ!)は、水くん自ら考えたんだそうです。
……ありがとう水くん。サイコーでしたよ(^ ^)。
そして、水くんについては「下級生の一人一人を本当に良く見ていて、気がついたことを言ってくださるのがありがたい。公演が終わると、皆で水さんの前に長蛇の列(^ ^)」だそうです。
そうやって皆をよく見てあげているからこそ、新公特出とかも出来るのかもしれませんね。


このあたりで公演の話はひと段落。竹下さんの、「水さんも偉大な上級生ですが、大湖さんも、二人から見たら立派な上級生ですよね」とゆー前振りから、下級生二人から見たせしるの話、になるのですが。

ちょっと長くなってきたので、もう一回続きます(^ ^)。



ヤクルトホールにて、雪組トークスペシャルに参加してまいりました♪


出演者は、大湖せしる・梓晴輝・愛加あゆの三人。
普通に登場して、客席通路を歩いて舞台へ上がった後、三人で張り出し舞台の前まで出てきて、「WELCOME!」とポーズをキメてくれました!
ヤクルトホールの舞台ってT字型になっている…というか、舞台の中央部から客席の真ん中らへんまで、ファッションショーの舞台みたいな張り出し部分があるんですが、その一番前まで来てくれたんですよね(*^ ^*)。ちゃんとスポットも当たって、見事な演出でした!たまたま、いただいたチケットがその張り出し舞台の正面の席で、思わず照れてしまって直視できなかったくらい格好良かったんですよ~~★
トークスペシャル自体は何度か参加しているんですが、こんな演出は今まで無かったような気がします。三人とも本当にカッコよかったです~っ!!


ちなみに、このポーズは「タクシーの中で考えた」らしい。
「誰が考えたんですか?」という質問には「えー?」「三人で、かなあ…」という感じでしたが、とりあえず「受けなかったら自分らで拍手して盛り上げようと思っていた」とコメントしていたあずりんが言い出したっぽい印象を受けた、かも。



せしるはシンプルな白いシャツにグレーのパンツ。
あゆちゃんは可愛い白黒のワンピにキラキラのハイヒール。
あずりんは、白のジャケットに濃いグレーのパンツ。大き目のベルトをアクセントにしていたのはいいんですが。ジャケットのインナーは、なんと 蛇柄。

ファッションテーマは「キレカジ!」とせしるは言ってましたが……言葉の解釈がだいぶ違っていたようで(笑)。いろんな意味で、幕開き早々いきなりあずりんに持っていかれてしまった感じでした(^ ^;;;





とにかく、最初から最後まで大盛り上がりの楽しいトークでした!
すっごく時間が短く感じて、司会の竹下さんが「それでは席替えを…」と言い出したときは本当に驚いてしまいました。まだ始まったばかりかと思っていたのに…。


私は以前からせしる好きなんですけど、今回はもう、あんなにテンション高いのにあずりんに押されっぱなしで(^ ^)そのヘタレな可愛らしさに、もうメロメロでした(笑)。いやー、新公も卒業した今になって、あんなに可愛らしい姿をファンの前にさらしていいのかと思うほど(*^ ^*)。
あずりんがまた、あんな綺麗な貌をして“大坂のおばちゃん”になりきっていたのも凄い!まだ若いのに……(^ ^;ゞ この二人がぽんぽんと関西弁で弾丸トークをしているのを、微笑みながら聴いている癒し系あゆちゃん、という構図が、素晴らしくバランスよくて萌えでした。
共に兵庫県出身の男役二人。学年は二年違うけど、家も近いし、仲良しなのかなあ?
とにかく会話のテンポが速くて、濃い感じ(^ ^)めっちゃ盛り上がって、楽しかったです♪

「ハロー!ダンシング」で、かなり目立つ位置にいたあずりん。背が高くてスタイル良くて、素敵な人ですよね(*^ ^*)なのにどうして役がつかないんだろう……。話を聴いていると、もっとやらせてあげてほしいなあと思います。
ちょっと声がかすれていたのが気になりましたが、いつもあんな感じなのでしょうか?元々いい声だった記憶があるので、喉は大事にしてほしいです(; ;)。





では、トークの内容について。
まずは、現在公演中の「風の錦絵」の話から。


せしるが「日本もののショーは初めて」なのは解るんですが、あずりんとあゆちゃんは、なんと「日本もの自体が初めて」(@ @)。“日本物の雪組”と言われていた組だけど、大劇場ではずっとやっていなかったんですね……。そりゃチギちゃんが慣れて見えるわけですね(納得)。
「踊るとすぐ着崩れるので、まずは着物の着方からお稽古が始まりました」だそうです。

お化粧も違いますか?という質問には、せしるが即答で「まつげが違うんです!」と。
「洋物はカールしているのですが、和物はまっすぐなんです。それを、少し下向きな感じにつけて、ラインも切れ長な感じに入れて、伏し目がちに色っぽく…」など、一生懸命に手真似つきで説明するせしるが素敵★
某化粧品会社のマスカラの説明に「日本人のまつ毛は下向きでひさし状だから、欧米人みたいな派手顔になるためには、しっかりカールさせてそれをキープすることが大切です!」みたいなことが書いてありましたが、まさにそうなんだなー、と思って面白かったです。

あと、せしるは「轟さんにまつ毛を見ていただいた」ことをすっごく嬉しそうに話していましたね(^ ^)。
ちなみに、ジェンヌさんたちはこの“カールさせて上向きのまつ毛にする”ことを「咲かせる」と言うみたいですね。「咲かせてしまうと(和物に)合わないので…」とか説明してくれたんですが、解りやすくて可愛い言い方だなあ♪と感心しました。




あゆちゃんは、プロローグの振袖(黄色でしたっけ?)がすごく豪華で可愛いんです!と嬉しそうでした。「重たくて、帯も鬘も大きくて大変なんですけど、でも嬉しい」と。
あとは「小僧さんが楽しくて楽しくて」と。これについては、せしるもあずりんも「あの場面は本当に楽しい。私も入りたい」と口々にコメントしていました(^ ^)。

松本さんを観て思うことは?という質問には「普通の振袖でも重くて反るのは難しいのに、あんな大きな帯をつけて綺麗に反っていらっしゃるのがすごい」という話を。なるほどー、あまり着物を着たことがない(まして反ったことなど無い)のでよくわかりませんが、そういうものかもしれませんね。次に観劇するときは、そういう観点で見てみよう……。




風林火山については、まずあゆちゃんが「カッコいいですよねぇ~~!!」とめっちゃくちゃ嬉しそうにコメント。
それに対して、せしるとあずりんは、顔を見合わせて「……大変だよねー」「そうなんですよねー」「踊りにくくて」「衣装が本当に大変で」と口々に。でも嬉しそうだよ?二人とも(^ ^)。


振付の時、普通は日本物なので着物で振付を受けるんですが、あの場面だけはジャージだったんだそうです。で、皆で「何をやらされるんだろう…」と思った、と(笑)。Tシャツにジャージで、でも手には扇子を持たされて……確かに、「何が始まるんだろう?」だったでしょうねぇ……。うおお、想像すると可愛い!(笑)。

あと、せしるが「私の衣装は、左側だけ鎧があるので、真っ直ぐ立ってるだけでも傾いてる感じ」と言っていたのが面白かったです。「くるんと回る、とかの振りでも、バランスが違うのでいつもと違うところに力が入る。左側だけ凝っちゃいます」とぼやいていました。




んー、「風の錦絵」についてはこんな感じだったかなあ。

とにかく、「日本物のショーと言われたので、雅やかで華やかなものを想像していたのですが、全然(←力入りまくり)違っていて、斬新で激しくて、楽しい」「日本物でもここまで“男役”がやれることに驚いた」ということを何度か繰り返して、「男役をもっと追いかけていきたいです」と締めくくっていました。



あ、なんだか読み返してみるとあずりんがあまり話をしていないみたいですね…変だなあ。すごく沢山喋ってくれたんですけど!……あ、でも、全体にあずりんはあまり「饒舌に」「自分の考えを滔々と話す」という感じではなくて、むしろ、せしるやあゆちゃんの話を細かく拾って、突っ込んでいたような気がします。だから、こうやって記憶を辿ると、「あずりんが凄く面白かった」っていう記憶はあるんだけど、具体的に何を話していたかはあまり想い出せない…みたいな。
自分のことはあまり話さなくて「小僧さんたちの場面が超面白い」話とか、せしるの話を受けて「あの場面のせしるさんは○○ですよね!」とか、そういうコメントが多かったんですよねー。…もしかしたら、基本的にはせしるを立てていたのかも。説明とかは全部任せていたし。あと、せしるが割と常識的なことを先に全部言ってしまうので、それに乗る形でコメントしていたせいもあるかもしれませんが。

……すみません、あずりんの発言をうまく思い出せなくて(凹)。
でも、とにかく、せしるとあずりんのやり取りが面白くて面白くて、爆笑に次ぐ爆笑、でした(*^ ^*)

「ZORRO」の話から先は、また後日に。



宝塚雪組公演「ZORRO ~仮面のメサイア~」について、ちょっと突っ込みを箇条書きで。
※昨日に引き続きネタバレしております。未見の方はご注意くださいませ。




・カリフォルニアあたりにも「ジプシー」っていたんでしょうか?


・そもそも、ディエゴの留学先に事件を伝えようとした人はいなかったの?


・ディエゴは、帰国してから家に寄る前にまずマルケスの店に来たようでしたが、荷物はどうしたんだろう……。


・ディエゴは「出迎えも無い」とか言って拗ねていましたが、帰国予定はいつ決まって、どういうルートで連絡した(つもり)だったのでしょうか。


・フェリペ神父は「最初に入植した神父と6組の家族」の一人なんだから、世代的にはアレハンドロとかカルロスとかと同世代かそれ以上でもおかしくないのに、どうしてああ若々しいの?新公はまるで若造だし、本公演は無駄に色っぽいし(汗)。


・私は大劇場も観ているから良いんですけど、東宝で初めてご覧になった方は、ゾロが二人いる意味はわかったのでしょうか?っていうか、そもそも二人いることに気づいたでしょうか…?


・総督邸の場面で、「ゾロの剣はスペインの剣」で、「メキシコ人の剣は駄目」とかゆー台詞があるんですけど、この時代の「メキシコ人」の定義って何?
スペイン生まれの移民はスペイン人なんでしょうし、「フェリペ神父と6組の家族」もスペイン人カウントなんでしょうけれども、じゃあ、たとえば、ディエゴは?彼は母親がネイティヴなんだから、当然メキシコ生まれ。でもスペイン人カウント。
彼の剣の腕は、留学している間に磨いたの?それとも父親直伝だからスペイン風なのか?

そして、ガルシアは入れ替わったベルナルド(ゾロの影)とも闘ってますが、剣の腕の違いはわからないってことでいいのでしょうか。それとも、ディエゴの剣が父親譲りなら、ベルナルドの剣はご主人様(&若様)仕込み?


・アルセニオは、そもそもの最初、アレハンドロたちが総督に捕まったときから“ご主人様”を含む銀山の囚人たちの世話をしていたわけですよね?
ってことは、長老たちは「命の声は消えていない」とかじゃなくて、具体的にどこでどのようにして生きているのか直接聞いて知っていたはず。どうしてディエゴに両親の最期について問われたとき、あんな曖昧な言い方をしたのでしょうか?

…せめて、アルセニオは銀山の囚人たちの世話はしていたけど、普段は入れない分かれ道の奥の方に懐かしいご主人様が居るとは思わなかった、とかでは駄目だったんでしょうか、谷さん(T T)。


・メンドーサとディエゴの関係がよくわからない。メンドーサの両親がネイティヴに殺されたことを誰も知らないってことは、その事件が起きたのがカリフォルニアではなかったってことですよね?
メンドーサの一家は、いわゆる“アメリカ人”の開拓者で、西部へ向かう途中で襲撃を受けて彼以外は全滅したとか、そういう設定でもあるんでしょうか…?



細々と気になっていたことを突っ込んではみましたが、私はこの作品、結構気に入ってます。
とりあえずオープニングの格好良さに血が騒ぐし!(^ ^)

私はプチ歴史オタクなんですけど、実は北アメリカ史って完全な空白地帯なんです(汗)。宝塚作品もいろいろ観ているつもりですが、こんなに時代背景がわからない作品は珍しくて、余計面白かったです。もうちょっと暇だったらもう少し勉強してから観たかった…。

とりあえず、時間ができたら映画のビデオでも借りてみようと思っています。となみちゃんが大好きだというヒロインも観てみたいし(^ ^)



タイトルとは関係ないんですが、今日は、スカイステージで「黒い瞳」の新人公演が放映されていましたね(喜)。ああ、本当に好きだったなあ、この作品。もう一度観たかった……(T T)。

この新公演出、植田景子さんだったんですね。タニちゃんがキラキラで素敵だ!!あーちゃんが軽やかで可愛いなぁ(*^ ^*)。
そして、宿屋でコートを貰って、膝をついてタニちゃんの手をとってキスをするお髭の祐飛プガチョフに萌え(はぁと)。






…こほん。
気を取り直して、昨日の続きを。
あ、もう新公も終わったので、ネタバレさせていただきます。これからご覧になる方はご注意を。



<総督陣営>

オリバレス総督(凰稀かなめ/早霧せいな)
93期の彩風咲奈さんは、ちょっと苦戦気味だったかな。前回のキムちゃんの役は表情豊かで良かったけど、今回は威厳を出そうとして少し空回りしてしまった印象。声がいいのと、テルくんともチギちゃんとも違う役作りに挑戦しようとした気概は買いたいけど、まだテルくんのを丸写しした方が良かったのではないか、と。(←キャラ的に、チギちゃんバージョンは難しい)
あと、せっかくスタイル良いんだから衣装の着こなしはもうちょっとがんばってほしかった!立ち姿がまるっきり女の子みたいだったのが残念(T T)。



ルイーザ(天勢いづる)沙月愛奈
良かった!いづるんが元男役らしく男前な感じで造っている役ですが、沙月さんの、ちょっとイヤらしさのある女らしい嫌味なルイーザも、いじわるでとても素敵でした(^ ^)。“現地人”を蔑まずにはいられない誇り高さや、国を追われた悔しさがよく伝わってきて、ぽんぽん文句を言うだけ言って気持ち良さそうな役だと思っていたんですが、意外と辛い役であることに気づきました…(ごめんなさい)。



総督夫人(花帆杏奈)花夏ゆりん
終始寂しげに眼を伏せて、引っ込み思案でちょっと暗い感じの役作りでしたね。華やかな場ではちょっととまどっているように見えたのは、個性なんでしょうか。「凍てついた明日」のビリーも、ちょっと困ったような表情が印象に残ったな、そういえば…。
アマリアは、オリバレス家での生活は幸せではないかもしれませんが、本国スペインの宮廷でもそれなりに存在感があったはずのオリバレス家に嫁ぐほどの家柄の姫君だったはず。芝居は巧い人だと思うもう少し華やかさがあっても良いと思うんだけどな。本役の杏奈ちゃんは、おとなしいけれどもパーティでは艶やかな総督夫人として居たので、そういう違和感は感じなかったのですが…。
ああいう役作りでいくなら、ラストに、首飾りを投げ捨ててにっこりと微笑んだところで、もっとぱぁっと花が咲いたように華やかになってほしいなぁ、と。

元々が可愛い人なので、笑顔にパワーが出ると凄く華やかになるだろうし、そのあたりをもう少しがんばってほしいような気がします♪



ホセ・ディアス(未来優希)蓮城まこと
……渋い。
「マリポーサの花」のサルディバル大統領は、もう少しギトギトした感じがあったと思うのですが、今回はずいぶん渋くキメてきたなあと思いました。
いやー、格好いいです(*^ ^*)。美形でスタイルも良くて、次の新公で卒業ですよね?楽しみ!!(←観る気満々)





<ネイティヴチーム>

長老(未沙のえる)香音有希
マヤさんで見慣れてしまったので、若くて大きくてハンサムな長老にちょっとドキドキしてしまいました(汗)。せっかく身体がある人なので、もう少し大きくゆったり動いたほうがこの役にはあっていたかもしれません。ちょっと動きすぎて威厳が目減りしたような印象はありました。
でも、芝居も歌も重厚さがあってとても良かったです。



ブラック・エルク(彩那音)凰華れの
雪組の誇る美形軍団に、今回から正式に入ったと思っていいんでしょうか。大劇場から東宝にきて、銀山の場面の脚本が大きく変更になり、ブラック・エルクがほぼヒロイン(=人質)の役割を果たすようになった(真顔)のですが、ひろみちゃんもれのちゃんも美形なので、なんとなく納得してしまいます(苦笑)。



ブレイブ・バッファロー(沙央くらま)彩凪翔
この人も美形軍団の新入り扱いしといていいですか。キツめの美貌はかなり私のストライクだったんですけど。
というか、最初、真波そらちゃんがまだ新公に出ているのかと思ってびっくりしました……目元の化粧が似てませんか?本公演とかでは似てると思ったことなかったんですが。
歌も歌えるんですね。短いパートですが、良い声でした♪ 92期は人材豊富だなあ~!



夜の稲妻(愛原実花)舞羽美海
衣装もよく似合って、可愛かったです♪ミナコちゃんとは台詞の言い方が全然違ってて面白かった!
帆風さんと同期だけあって、息のあったお芝居でしたね。
……でも私は、美海ちゃんのこういう役より、本役のファナみたいな役の方が好き、かも(^ ^;



マニトゥ(舞咲りん)悠月れな
いい表情で芝居をしていました。元々存在感のある人ですが、今回はかなり嵌ってたと思います。



キッキング・ベア(蓮城まこと)梓晴輝
キングの爽やかな笑顔と、梓さんの甘い色気のある流し目笑顔の落差が大きくて、ちょっと照れた(汗)。梓さんは、この役よりもメキシコ人にさりげなく混ざって小芝居しているときの方が印象的でした。芝居好きなんでしょうか。



フライング・ホース(彩風咲奈)大澄れい
舞台の奥で楽器を叩きながら微笑んでいる大澄さん。綺麗でした……(←それだけっ!?)



リトル・クロウ(凜城きら)久城あす
アルセニオ(麻樹ゆめみ)千風カレン
久城さん、男前ですねぇ~♪ 元星組のヒロコさん(久城彬)とは何か関係あるのでしょうか。
台詞も確かだし、これから使われていくんでしょうね。ご活躍楽しみにしています♪
千風さんは、巧い!の一言。この人の、もう少しちゃんと本筋に絡むしっかりと芝居のできる役を、一度でいいから観てみたいなぁと思うのですが…。





<メキシコ人>

フェリペ神父(真波そら)透真かずき
こんなところにも美形軍団候補が(汗)。雪組さんってどうしてそう人材豊富なの?
透真さんの佇まいは、いかにも神職な感じで、すごく良かったです。ただ、世代的に、あんなに見た目が若いのはどうかと思うのですが……でも、本役もそらちゃんだし、いいのかな?(^ ^;ゞ。



マルケス(奏乃はると)涼瀬みうと
いい男っぷりでした♪ 芝居も達者ですよね。「私どもは副業として葬儀屋もやっておりまして…」というくだりも、自然でよかったです。
フェリペ神父の処刑の場で、民衆たちが砦の兵隊たちを「(アレハンドロの処刑のあと)酒場で呑んでた!」「女を抱いてな!」と責める場面で、その酒場の主人である彼がしょんぼりと肩をすくめて、すごく小さくなっていたのが印象的でした(^ ^)。



サンチョ(帆風成海)悠斗イリヤ
本役の帆風さんも随分と下級生での大抜擢なのにしっかりと応えていて凄いなあと思うのですが、悠斗さんも可愛くて一生懸命で、とても良かったと思います。コケ方も自然だったし(^ ^)、なにより、仕草がちゃんと男の子になっていて可愛かった~♪♪



フリオ(大湖せしる)朝風れい
歌える人なので、ソロが聴けて嬉しかったです。芝居も悪くなかったし、姿のきれいなひとなので、真ん中にいると凄く目立ちますね♪



エレナ(大月さゆ)愛加あゆ
ファナ(舞羽美海)透水さらさ
本公演の二人が可愛くて可愛くて嵌ってしまったのですが、新公の二人も可愛かったなぁ~~(*^ ^*)。



ゴメス(香稜しずる)冴輝ちはや
ミゲル(大凪真生)煌羽レオ
冴輝さんは達者な人なので、安心して観ていられました(^ ^)。
煌羽レオさんも久城さんと同じ94期なんですね。上演中は全然違和感無く観ていて、終わってからプログラムを観て、あまりにも下級生なんでびっくりしました。



アレハンドロ(飛鳥裕)愛輝ゆま
雰囲気のある人ですよね。出番は少ないんですけど、格の高さを感じられるいい芝居でした。
ラスト、いろいろ解決してハッピーエンドになる場面あたり、群衆の中でトイプルニアの肩を抱いてただ立っている、みたいな場面の居方はまだ難しそうでしたが、息子への愛の籠もった視線が良かったです。……ロリータのこともまとめて心配そうに視ていたのがツボ(笑)。



トイプルニア(ゆり香紫保)美乃ほのか
柔らかくて落ち着きのある、いい声ですねぇ~!!喋り方にも母性があって、素敵です。花野じゅりあちゃんをちょっとたおやかにした系の女役さんになりそうで、今後が楽しみ☆



ジプシーの歌手(晴華みどり)此花いの莉
かおりちゃんの歌はソプラノの美声ですが、この歌は此花さんくらい低音域を響かせちゃってもかっこいいんだな、と感心しました。スパニッシュらしいパンチのある声で、ちょっとぞくぞくしました。いい声だなあ~♪





っと、そんなところでしょうか。
92期以下の下級生がびっくりするほど使われていて、雪組はこれからさらに面白くなりそうだな、と思いました。美形軍団もしっかり補充できそうだし(笑)、もう一回本公演観たいなあ…。

作品に対する突っ込みは、またいずれ書かせていただきます☆



東京宝塚劇場にて、雪組新人公演「ZORRO ~仮面のメサイア~」を観劇してまいりました。



幸せでした(*^ ^*)。

ありがとうございます! >歌劇団





もう、がおりちゃん(香稜しずる)とミナコちゃん(愛原実花)が好きすぎて、客観的に観るなんてまーったく無理でした(^ ^;ゞ 幕開きの大階段の上のシルエットから、最後のご挨拶まで、ずーっとドキドキワクワクしっぱなしで。
がおりちゃん、ほんとーにほんとーに、心の底から幸せそうだったなあ……(しみじみ)
っていうか、がおりちゃんってもしかして物凄く舞台度胸がある?なんか、細かいトラブルが沢山あったような気がするんですけど、さら~っと流してませんでしたか?笑顔で(^ ^)。
…化粧については何も言うまい。

ミナコちゃんは、登場からそのドレス映えするデコルテの美しさとスタイルが最大限に生かされていて、猫はホントに幸せでした(*^ ^*)。
正直、私は役者としての彼女が好きすぎて、宝塚ヒロインとしてどうか、なんてことを全然解らないんですけど、ロリータ(レディ・ゾロ)って、別に“宝塚娘役っぽい”役ってわけじゃないんですね。となみちゃんがやると“正統派娘役がやるコメディのヒロイン役”に見えるんだけど、ミナコちゃんがやると、普通に“革命の闘士”に見える……(^ ^;; かっこいー&可愛い(はぁと)




新公演出は鈴木圭氏。「愛と死のアラビア」新公のときは“手堅いなー”という感想を書いたと思うんですけど、今回は凄かったです。いやー、新公演出に「凄い」って形容詞は我ながらどうかと思うけど、でも、他に言いようが無い……(汗)。
大きな演出変更はプリド家ご夫妻(大月さゆ&詩風翠)がまるっと入れ替わっていたくらい、かな。他にも細かいところに手が入っていて、結構印象違いましたねー。細かいことは忘れてしまいましたが。


それにしても。
プリド家ご夫妻は、もう、、、、最高!でした♪ さゆちゃん、やりたい放題!でしたね。声もいいし台詞に緩急があって仕草ともよくマッチしていて、本当に爆笑してしまったわ(汗)本舞台の幕が上がったら、すぐにシリアスに芝居を始めなくてはならないオリバレス総督(彩風咲奈)は大変だっただろうなあ……(ごめんなさい…)

さゆちゃん、大人っぽい髪型や衣装が良く似合って、すごく素敵でした。年配の役なのに、コメディに不可欠な“ジェットコースターに乗ったような勢いと華やかさ”があるのが凄い。今の今まで、“お隣の女の子”的な可愛くてリアル感のある少女役が似合うタイプだと思っていましたが、案外とオペラ「ばらの騎士(←あえて「愛のソナタ」とは書かない)」の侯爵夫人みたいな役が似合うのかも?あるいは、「真夏の夜の夢」のタイターニアとか。……観てみたいわ~~(*^ ^*)。
さゆちゃんの方が全体に目立っていたので、カルロス・デ・ラ・プリド(未沙のえる)役の詩風さんは割を食ったように見えたかもしれませんが、達者さと相手の呼吸に合わせる力のある人だなあと思いました。あと、本当に老人みたいな声だったり、仕草だったりも出来てて…下級生なのに凄いなあ、と。





あ、あと、これは演出変更っていうかなんていうか…なのですが。
水さん・ユミコさん・キムちゃんのサプライズ出演がありました。
教会に逃げ込んだレディ・ゾロを、ガルシアたちが追いかけてくる場面。ファナが下手の懺悔室に入って、兵隊さんが追いかけてきたーと思ったら水さんたちだった。(←しかも、衣装はもしかしてベルばらの衛兵隊?)
お約束のように「「ゾロのあごは四角い(←がおりちゃん)」「いや丸い(←帆風くん)」とユミコさんとキムちゃんが言い合っているところに水さんが割って入って、キメポーズ(&キメ顔)で「ケッ、ホンモノのゾロはなぁ、あごが尖っているんだぜ! 」という、という…お前はどこの石田さんですか的なベタなネタで大爆笑を取ってました。




メンドーサ大佐(彩吹真央)は、92期の凜城きらさん。観るたびに「達者な人だなあ…」と感心するんですけど、今回も本当に安心して観ていられるのが凄いなあ、と。
彼女ももう研4なんですねぇ。早いなあ…。そろそろスタイルも磨かれ始める頃かなあ?(楽しみ♪)




ベルナルド(音月桂)は、93期の帆風成海さん。この人も凜城さんと同じで、まず「達者」というキーワードが浮かぶタイプ。最初に洞窟でディエゴと再会する場面で、「沈鬱」な表情がちょっと笑っているように見える(← 元々の口角がちょっと吊りあがり気味で、意識せずに真面目な顔をすると笑い顔に見えてしまいがち。元四季の山口祐一郎さんとか)ので、鏡を見て研究すると良いのではないでしょうか。




あと、猫的に主役陣の一人だったガルシア軍曹(緒月遠麻)役の真那春人くん。
いやーーー、やっぱりこの子の芝居好きかも。「身体は熊のよう」と言われる役なのに、そこまで背もないし幅は全然無いけどどうするのかな?と思っていたら、あごに割れ線を入れてきましたね。肩まわりも大分詰め物いれていたような気がします。背はそのままなのに、身体に厚みのを出して“マッチョ”な男、イコール“脳みそまで筋肉で出来ていそうなタイプ”に、ちゃんと作ってきてたことに感心。
本公演のキタロウを観たときから美味しい役だなあ~と思っていましたが、あらためて観てみると、結構出ずっぱりですよね!(感心)しかも、怒ったり困ったり嬉しそうだったり、表情豊かで可愛いです♪
ただ、声が苦しそうだったのがちょっと気になる…。
「マリポーサの花」のラファエルの時は大丈夫だったんだけどなー。もしかして、本当に喉が弱いのか…?(涙)。

あと、彼女で気になるのは、化粧した笑い顔が宙組のみっちゃん(北翔海莉)によく似ていること。でも、芸風はだいぶ違う…よね?(ドキドキ)。みっちゃんは一人いればいいので、真似をするのはやめましょうねっ(*^ ^*)。私は真那くんが ジェレミー 真那くんだから好きなんだ!(←叫ぶな)


東京宝塚劇場にて、雪組公演「風の錦絵/ZORRO−仮面のメサイア−」を観劇してまいりました♪


とりあえず一言。
チギちゃん(早霧せいな)、すごく良かったです。
幕開き早々の白浪五人男で、パッと目を惹く華がありました。
キレイだし、日本物も似合ってて違和感無かった!
考えてみれば、和物らしい和物に出たのはチギちゃんが一番最近ですもんね < 殉情。
青天は初めてみたいでしたけど、元々の顔立ちが精悍なのでよく似合ってました(*^ ^*)。


基本的には、ショーもお芝居も、テルくんのところに全部入ったのかな…?(大劇場の詳細を覚えていないのでちょっと曖昧)。
風林火山での圧倒的なビジュアルはテルくんに一歩も二歩も譲った感じでしたが、オリバレス総督はすごく良かったです。彼の野心的なところがすごく出ていて、さすが「殉情」で“攻め系の佐助”というあり得ない男を成立させたチギちゃん♪ メンドーサ大佐(彩吹真央)に対して「闘いのことならお前に任せるが、これは政治の問題だ!」と言い切る強さに説得力があって、立派でした。
姉上様(天勢いづる)に虐げられ、その意を迎えるために汲々していたテルくん(←あれはあれで、テルくんらしい役作りでしたが)とは全然違う立ち位置で。野心に溢れ、ナポレオンを支援してスペインの王座さえ引っくり返そうとする強い意志。姉の愚痴などほとんど聞いてもいない、攻め系の弟で、素敵でした♪♪

一番心配していたのは歌だったんですが、これも特に問題は無かったと思います。いつの間にか巧くなっていたんですねぇ……(感心)。




大劇場公演は一回しか観ていないので、細かい変更点はよく判らなかったのですが。
なんだか、すごくたくさん(主にお芝居で)変更があったような気がします(汗)。

とりあえず、ネタバレにひっかかるものは黙っていることにして……
それ以外で一番びっくりしたのは、ゾロの衣装の出元かな?
最初にディエゴ(水さん)がワカンタンカの洞窟に来て、『ワカンタンカ』の大合唱になる場面。大劇場では、あそこで長老(未沙のえる)がゾロの衣装(仮面とマントつき)を持って来させて、「我らに伝わる護り主の衣装だ」 みたいなことを言ってディエゴに渡してましたよね?で、観客の9割になんで西洋風の衣装が君たちのところに伝世されてるねんっ! 「白い神」じゃあるまいし!と突っ込まれていたと思うんですが。

……東宝に来ての変更点は、なんの説明もなく、引っ込んだディエゴが次に出てきたときにはゾロの衣装を着ているだけ。

ね、どっから出てきたのその衣装?ディエゴのお父上の趣味なんですか?
まぁ……、彼らが伝世してるよりはマシかもしれませんが。




でもまぁ、ラストが変更されて随分良くなって、ロリータ(白羽ゆり)が魅力的な女になっていたのがとても嬉しかったです。
そして、個人的な感想ですが、ひろみちゃんの役が大きくなっていたのが一番嬉しい(*^ ^*)。ありがとう谷さん♪




あらためて観て、あの目くるめくフィナーレにまたもや感動してしまった(^ ^;ゞ。水くん、どんだけ着替え得意なんだ!
同じ「前モノの短いショー+後モノのお芝居+フィナーレ」でも、「マリポーサの花」のフィナーレとはぜんぜん違いますよね♪やっぱり谷さんのショーは良いなあ~(^ ^)。



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