日生劇場「キーン」を観てまいりました。

「轟悠と愉快な仲間たち」、じゃないですけど。
ほとんど轟さんの一人舞台に、星組の若手が色を添えている、的な作品でしたが。

脚本はすっげー面白かった!です。

役者キーン(轟悠)が、自らの力で勝ち得た「KING OF LONDON」という称号と、
英国皇太子(柚希礼音)が、生来与えられた「PRINCE OF WALES」の称号の対比。

キーンの称号はいつ奪われる(飽きられる)ともわからず、
皇太子の称号は外すことができない。

前者は「権利」であり、後者は「義務(noblesse oblige)」の象徴であるのだから。

この二つの称号を対比させつつ、
貴族社会と下層階級、そして、下層階級の徒花としての「役者」を描きだす物語。

下層階級出身のエドモンド・キーンは、シェイクスピア役者としてスターダムにのしあがり、今は皇太子にも対等の友人であるかのように扱われる身分。
貴族のマダムたちも当たり前のように彼に「恋」をしかけてくる。

しかし。
それは、シェイクスピアの描いた『ロミオ』が、『オテロ』が、『シーザー』が「貴族社会」において憧れられているというだけのことで、エドモンド・キーンという一人の男は、あくまでも「下層階級の星」であるにすぎない
キーンが、自分自身が貴族社会に受け入れられたかように感じるのは、幻想的な思いこみ、いやむしろ、妄想に過ぎないのだ、と、皇太子は言う。


エキセントリックなスター役者と、デンマーク大使の年若い妻との恋も、ただの火遊びにすぎない。
貴族社会のゲームのルールにのっとって取り交わされる手紙。会話。そして、視線。

それを。
何もかもをぶち壊すエネルギーを持って現れる、年若い『聞く耳を持たない』娘、アンナ。
貰った遺産の使い途として、憧れのスターに貢ぐことを思いついて、楽屋まで押しかけてくるその行動力たるや。キーンの恋人と勘違いした番人に「秘密の扉」を案内されて首尾よく楽屋へ入り込み、それまで危ういバランスで保たれていた「キーン」と「貴族社会」の関係を、崩してしまう…。

その、ひどく脆く不安定な世界を。
谷さんの演出が実に奇麗にまとめてみせてくれました。

…谷さんって、海外ミュージカルの演出は、初めてでしょうか?
「心中・恋の大和路」とかはやられているけど。

「ミー&マイガール」「ガイズ」「コパカバーナ」の三木さん、「ファントム」「オクラホマ」の中村一徳さん…このお二人は、申し訳ないですけど海外ミュージカルの翻案・演出にはとことん向いてないし、「エリザベート」は、事実上小池さんのオリジナル作品だし…
今後の海外ミュージカル上演は、谷さんか、百歩譲って木村さん(…ホントはイヤだけど)にお願いしたいなあ…。具体的には、来年のミーマイとか………(←とっくに三木さんで発表済だってば/嘆)


キーンの轟悠。

まさにタイトルロールの貫禄。
「ジュリアス・シーザー」での、「タイトルロールだけど主役じゃない」という珍しい立ち位置がとても似合っていた人ですが、さすがに85期以下を中心とする今回のメンバーだとタイトルロールで主役、という立場が当たり前な感じです。
役への理解もさすがで、素晴らしかったです。

ただ。

…この台詞劇で、台詞が聞き取れない(何を言っているのかわからない)のはちょっと………(涙)。
もともと滑舌の良い人ではないし、声もそんなに美声というわけではないので、あんなものなのかもしれませんが…でも、CSの初日映像なんかはあんなに酷くはなかったはずなので。この出突っ張り喋りっぱなしの公演で喉でも悪くなさったんじゃないかと少し心配になってしまったほどでした。

ま、私の席も悪かったのでしょう、多分。
皆さんの声、どれもなんか変な感じがしましたから(涙)。

それにしても。
本当に何を言っているのかさっぱりわからなかった…。脚本的にシェイクスピアの台詞をそのまま使っている部分も多くて、そこはわかるんですけどね。うーん、脚本読みたいなー。

プリンス・オブ・ウェールズの柚希礼音。

クールで嫌味な(←失礼)英国紳士、そのものでした。
いつもの「チンピラ」っぽさは影を潜め、声の出し方、姿勢、しゃべり方、何もかもにすごーく気をつけていたのがわかります。衣装もよくお似合いで、落ち着いた紳士っぷりがイタについていて、すごーくカッコよかった♪
ただ、燕尾のテールをそんなに跳ね上げなくてもいいだろう(涙)とか、細かいところで気になったところはいくつかありましたが。あと、「ああレオンくん気をつけてるなー」と観客に思わせてしまったのがちょっと残念。このあたりはやはり経験というか訓練なんでしょうね〜。自然に、当たり前に、すっ、と動く、というのは。
でも、やっぱりそれが出来ないと「貴族らしさ」、ましてや「王族らしさ」を出すのは難しいと思うので…。
がんばっていただきたいです。

しかし、今までずーっと明るい元気なやんちゃ坊主ばかりやっているような気がしていたレオンくんが、いつの間にか、こんなにちゃんと「紳士」がやれる役者になっていたことは嬉しい驚きでした。これを糧に、芸幅をもっともっと拡げて、素敵なスターさんになってください☆

エレナの南海まり。

美声を堪能できて幸せです♪
「龍星」の頃は、あの可愛らしい容貌に「キツい顔」「嫌味な演技」をさせるのはやめてくれ〜〜!!と児玉さんを恨んだものですが。
あれから2年?
さすがの演技力でした。感心。怒った顔をしても、嫌味を言っても、いつもコケティッシュで魅力的。ステキだ!しかも、歌も素晴らしいぞ!なんてステキなんだみなみちゃん♪♪(*^ ^*)。

それにしても難しい役ですよね〜、エレナ。
「恋」を語り、「愛」を囁きながら、そこに一欠片の真実も誠意もないことをわからせる。最大のスターであるキーンを“素敵なアクセサリー”としてとらえ、逃がすまいとして。

イギリス貴族社会のルールをしっかりと覚えて、その中を泳ぎ抜こうとする美しい魚。みなみちゃん、大人になったなあ…と感慨深かったです。
他にこの役が似合いそうな人も思いつかないくらい、ハマってました(はぁと)。

アンナの蒼乃夕紀。

見事な存在感と芝居でした。後半、オテロの舞台上での「デズデモーナ」として喋る時と「アンナ」として喋る時の声の使い分けが巧かった!感心しました。
表情があまり動かないのは役づくりなのかしら…?

バウ「Hallelujah Go! Go!」でも準ヒロイン格でいい芝居をしていましたが、これからが本当に楽しみな人です。
サービスショット(脚見せ)があったのが嬉しい♪(←それは違う!)

今回の目玉!キーンの付き人・ソロモンの紫蘭ますみ。

いやー良かったです。間の取り方といい、声のかけ方といい、どの台詞もひとつひとつがぜーんぶ秀逸!って感じ。エキセントリックすぎて何を言っているのかわからないキーンを、この世に連れ戻してくれる人なんですよね。

…祐飛さんと同じ78期かー、今まであまり注目したことありませんでしたけど、ホントに巧い人なんだなーーーーー(溜息)。

役者たちは彩海早矢、鶴美舞夕、真風涼帆。
3人ともハロー!ダンシングで注目した人たち♪キャスト表をみて、もっとこの3人のダンスシーンがあるのだとばかり思っていたのでちょっと拍子抜けでしたが、元気の出る役で良かったと思います。
ミス・スパローの百花沙里と共に、下層階級の代表としてキーンを称え、支える立場の人たち。彼らが明るく挫けず、畏れを知らずに輝いているからこそ、ラストのキーンが観客に響くんですよね。
だから、もっともっとパワフルに、もっともっと舞台を楽しんでくれますように、と…。

っていうか、百花姐さんの歌って意外と味があっていいですね。場面によく似合っていて、いい配役だったと思います。

ネヴィル卿の一輝慎さんは、86期かー!吃驚。もっと上級生かと…でも、「嫌味な中年男」は、さすがにちょっと苦戦してたかな。
後ろをついて歩く水輝涼くんが88期。ああ、このへんがもう中堅なんですねぇ…(シミジミ)。水輝くんは普通の“若い青年貴族”って感じで、そんなに嫌味な感じには作っていなかったせいか、良く似合ってましたね。ただ、歌も台詞もあんまり無かったのが残念(涙)。群舞やコーラスでちびちびソロ歌ってたけど、もっともっと気合い入れて芝居しながら歌えるような役がほしい〜〜〜!(本当に良い声なんですよ♪♪)

しかも。私は席が下手端だったので、オテロの場面のボックス席はネヴィル卿までしか見えず、水輝くんがいることもずっと知りませんでした(涙)。場面の終わり近くになって、ネヴィル卿の肩あたりに白いものがチラチラするなーと思ったら、水輝くんの白手袋の指先だった〜(泣)。

道化たちは、クリスティの如月蓮くんを中心に、結構出番も多くて大活躍。

如月くん、歌が面白かった!90期、ってことは、月でいえば響さんとか宇月くんあたりと一緒か〜、若いなー。(←月組に変換しないとわからない/汗)

「Hallelujah Go! Go!」で、礼音くんの金魚のフンしてた時といい、「シークレット・ハンター」のトウコさんの子供時代といい、良い芝居をする人ですよね。
ただ、すっごい可愛い笑顔を持っている人なので、3作つづけて子役が来たのも解るのですが。大人の男はどうなのかなー、と、ちょっとだけ不安も。(シークレット新公の麻尋くんの役は、あまり印象に残ってないな…)

同じく道化の稀鳥まりやちゃん。
ハロー!ダンシングで惚れ込んだ美少女ダンサー♪いやー、本当に軽やかですよね。彼女だけ立っているところが違うような気がするくらい、ジャンプも高いし、とにかく軽い!
本公演では残念ながら見つけられなかったのですが(涙)、次のショーはがんばるぞ!

この二人は、最近かなりお気に入りで、CSのニュースも星組フェアリーズを楽しみにしているくらいなんですけど(苦笑)。 
道化さんたちは、他のメンバーも皆可愛かったですね♪出てくるだけで幸せーな気分になれました♪

…そんなところかな。

とりあえず、

谷さん、演出はブラボー!ってことで♪♪


【1】を書いてから、一週間後に【2】を書く。
…週刊連載ですか、そうですか…。

というわけで。
「専科エンカレッジ・スペシャル」のおもいで、です。



幕開きのアナウンスは立ともみさんでした。
…っていうか、全編これ立さんのサヨナラショー?って感じの公演だったんですけどね(泣)。



最初の曲は「ラ・ノスタルジー」。
黒燕尾のオジサマ方が、渋く美しく踊りながらメドレーで歌い継ぐ。
立→萬あきら→一樹千尋→磯野千尋→箙かおる、
で、間奏を挟んで、
矢代鴻→京三紗→全員…って感じだったのかな?確か、香盤順に並んで順番に歌っていたと思います。

月組大劇場ではちょこっとしか歌われない萬さんが、ここぞとばかり美声を聴かせてくださってちょっと嬉しかった♪



「ラ・ノスタルジー」。
本公演は観たことないんですが、この曲は結構いろんなところで歌われますよね。
私の一番印象に残っているのは月組の「エンカレッジコンサート」。色っぽくていい歌なんですけど、さすがに下級生が歌うのは難しいよなー、と思ったことを覚えています。

お姉さま方が歌うこの歌は、また全然違う魅力に満ちていました。
…美しいなあ、皆……(感)。



勢揃いして名前を名乗って、さて本番。

ここで、「隣の大劇場ではTCAスペシャルを上演中なのにもかかわらず、バウホールへようこそ。こちらが本当のスペシャルですっ♪」って挨拶をしたのは、さて誰だったかな…(汗)。客席も爆笑でしたが。



最初は箙さんで、「カタリ・カタリ」。

この曲、割と最近ショーで使われましたよね?ものすごく好きな曲なのに思い出せない……情景はうっすら浮かぶのになぁ…(T T)、、、と思いながら聞き惚れていたのですが。…もしかして、リカさんのサヨナラ公演「薔薇の封印」のフィナーレですか…?
…と思ったのですが。違いましたね(汗)、「シニョール・ドン・ファン」のフィナーレですね。(コメントありがとうございました!)

前回の専科エンカレで、まず最初に落ちたのが箙さん。
いやー、相変わらず素晴らしい声ですね♪♪
立さんとか汝鳥さんは、各組公演でも結構歌ってくださるのですが、箙さんって滅多に歌わないんですよね。「リボンの騎士」を観にいく暇は残念ながら無かった(というか、時間はあってもチケットが無かった)ので、なんだかすっごく久しぶりの“箙さんの歌声”でした。

続けて、箙さんでもう一曲。「ニューヨーク・ニューヨーク」
…すみません。私にとってはこの曲=樹里ちゃん、なので…。
あの、パワフルで高音が伸びきった声に慣れているため、箙さんの渋い渋い、いぶし銀の「ニューヨーーーーーーーク♪」は……、とってもステキだったんですけど、なんだかとっても不思議な感じでした…(ごめんなさい)




そして、2番目にいきなり「最終兵器投入」な感じで登場する立さん。

スパニッシュなリズムが響いて、盛り上がったところでライトが点いて、
一曲目は「フラメンコ・ロック」。
立さんにしては珍しく、少し強めに張った声で、それこそ樹里ちゃんを彷彿とさせる響きでしたが。巻き舌の入れ方とか、語尾の抜きようがさすがベテラン、って感じで、ノリノリで、すごかった〜〜!!

スパニッシュをこの上もなくスパニッシュらしく歌う。
それが出来る人って、少ないですよね。
ある程度の年輪が必要な音楽ですから、宝塚だと結構難しい、んでしょうね…。

次の曲は、但馬久美さんが最後に歌われたという「マイ・ラスト・ダンス」。

「ダンスシューズを履いたその日から、踊ることだけだった(←ちょっと違うかも)」で始まるこの曲。サビの「なにもいらない」で既に私はボロ泣きでした…(涙)。
…今思い出しても泣ける。

立さんの過ごしてきた、数十年の重み。
私なんかにとっての立さんは、ひたすらに優しいパパで、素晴らしい声の歌手、だったのですけれども。
立さんご自身にとっての自分は、あくまでも一人のダンサーであり続けたんですね……。

…立さんの歌う、「Mr.Bojangles」を、一度聴いてみたかったなぁ、と、泣きながら、聴きながら、思っていました。
“Please, please, Mr. Bojangles, Mr. Bojangles, Mr. Bojangles, dance..."  そう呼びかけたいのは、私です…。




次は、京さんで、中村中(あたる)さんのアルバムから2曲。

…中村中さん。私は昨年、初めてこのお名前を見た時、「山本山みたいですね」と放言して会社の先輩に大変に怒られたのですが(滝汗)、CDを聴かせていただいて大変感動し、強く記憶に留まるアーティストの一人です。

しかし。
京さんの声は、びょうびょうと洞を通り抜ける風の声のような、心の空洞が鳴っているような、ものすごく不可思議な響きのある声で。中村さん自身が歌うのとはまた違う、引き込まれる魅力がありました。

彼女(彼?)のバックボーンについて訥々と語る京さんの真摯な語り口といい、どこかふわふわとした現実離れした表情といい、何か別の世界に連れていかれたような気がする一時でした。

立さんが、普通に「宝塚」という世界のど真ん中で、「退団者の一閃」を放ったのだとしたら。
京さんは、最初から「宝塚」という枠に囚われたことのない、無垢な光に包まれているような感じ


…とでも言えばいいのでしょうか。



そして、次の磯野さんがまた、コッテコテの宝塚、これぞザ・男役!で(^ ^)。

構成・演出の岡田さんが、そこまで考えてこの順番を決められたのかはわかりませんが、なんかジェットコースターにでも乗っているように、終始心が揺すぶられっぱなしの時間でした…。

ホントに。


…で。
まだ一幕も終わらないけど(涙)、
とりあえず、また来週お会いしましょう…(←おい)


完全に呟きでごめんなさい、なのですが。

雪組の柊巴さんが、17日の日刊スポーツ紙大阪版に掲載されていた、らしいですね。
http://osaka.nikkansports.com/entertainment/takarazuka/p-on-tp5-20070921-257481.html


…17日だったら、私も大阪に(正確には兵庫県ですが^ ^)いたのに〜〜〜(T T)

スポーツ新聞社に電話して「宝塚歌劇団の、○○さんが掲載されているのは何日の新聞ですか…?」と聞くのって、今までにも何度かやってますけど(汗)、すっごい勇気がいるんですよ〜〜(しょぼん)。

8月にもサンケイ新聞にらぎちゃんが載ってたことをネットで知って、1週間くらい逡巡した末に電話して、やっとの思いで手にいれたばかりなのにぃ、またかよ…(哀)。


しかも、色紙プレゼント「一名一枚」って書いてあるし…(涙)。

ここを読んでくださっている心優しい、そして、らぎちゃんに興味のないあなた。ぜひぜひ、ねこの為にハガキを一枚送ってあげていただけませんか(涙)。あなたのご贔屓の時には私が送りますので♪(←いいのかそれで)



…えーっと。
らぎちゃんって、案外メディアとかに出る人なんですね。
たまたまなんでしょうか?サンスポ、Duet、日刊スポーツ…ここのところ結構立て続けな気が。
(他にもあるようでしたらコメントででも教えていただけると、ねこはとっても幸せです!)

そんなに目立つ人ではないという印象だったのですが…、桂さんが決まったから、なのでしょうか?
私が落ちたのに扱いがあがるなんて、なんて不思議な人なんだ…(←もしかして初めてじゃないか?…あ、大空さんもそうだったか…)


コホン。

雪組全国ツアー組は、昨日までの梅田公演を終えて前橋へ異動中。
…東京を通り過ぎてしまうのねっ。関東に来るのは10月か〜〜。月組公演始まってしまうではないか(泣)。

月組さんは、千秋楽を終えて、今日はお休み、かな?
組旅行にでも行っていらっしゃるのでしょうか。

ネットではスマスマに宙組さんと一緒に麻子さん・かなみちゃんが出演されると語られていますね。しかーし、月ファンとしてはちょっと嬉しいけど、大劇場公演と東宝の間の短い期間にそんな仕事いれんでも…という気もしました。
麻子さん、かなみちゃん、身体を大切にしてくださいね。
東宝でお待ちしています♪

専科エンカレの話を書くつもりだったのに、また後回しにしてしまった(汗)、ごめんなさい。
なんか、感動が大きすぎて文字にまとめられないんです〜〜。

本当に素晴らしかった!またやってほしいです♪
以上、って感じで。

専科だけじゃなくて、各組エンカレも続けてほしいなー。なかなか全組行くのは難しいですけど、最初の時はCDが出たし、前回のはCSで流れたし…。真ん中じゃなくても良い仕事してくれている人を、大事にしてほしいんです。

だって、みんな舞台が大好きで、私たちに感動を与えるために日々がんばってくれているんですもの!

エンカレッジ・コンサート、

ハロー!ダンシング、

どちらもこれから育てていくべき若手が中心になるのは仕方のないことですが、
中堅や上級生にも、いろんなチャンスが与えられる宝塚であってほしいなあ、と、

…らぎちゃんを観ていると思います(*^ ^*)。(←結局そこか)


センターに立って欲しいとは思わないけど(←ごめんなさい)、
源さんも良かったし、桂もステキだったらぎちゃん。

…毎回毎回は無理でも、時々はこんなことがある宝塚って、いいなあ☆と思うのでした♪

すっごくどうでもいい話なのですが。
ちょっと前に、某巨大掲示板で「らぎちゃんは俳優の藤原竜也に似ている」、という話が出ていたのですが…似てますかねぇ?

竜也くんといえば、昔、「輪郭が祐飛さんに似てる」って言われていたんだよね。私は彼の最初の写真集を持っていますが…確かに角度によっては間違えそうな写真もあるんだよ……
それでらぎなの?自分?…いやあの、祐飛さんとらぎちゃんには全く共通点はないと思うんですが……ごめんなさいごめんなさい(←どっちに謝っているんだオイ)




月組大劇場公演 千秋楽を観て参りました。


…嘉月絵理さん、瀧川末子さん、草風ななさん、
大劇場のご卒業、おめでとうございます。

まだ東宝がありますけれども(私にとってはこっちが本番)、
まずは一区切り、ということで。


素晴らしい千秋楽で、
素晴らしい卒業式でした。
終始暖かな笑顔に包まれて、
止まらない涙も暖かくて。


いつまでも忘れられない3時間でした。




「まほろば」

幕開きの天女、末子姐が銀橋に出てきたとき、小さく拍手してしまいました(笑)。
いつもは他のメンバーも観ていたので忙しかった場面ですが、今日はもう末子姐に一点集中!いつもはみっぽー(美鳳あや)ちゃんと等分くらいに観ていたのですが、末子姐にはみっぽーにちょっとだけ足りない“丸み”と“嫋かさ”があって美しいんですよね(T T)。ラストに沢山踊ってくださってとても嬉しいです。
観ていることが幸せ。

天女Bのななちゃん。今日は本当に、「パッと花が咲いたような」笑顔でした…うーん、本当に可愛い〜(うるうる)。
ちょっと丸っこいけど、本当に美人さんなんですよねー。美人というか、本当に本当に可愛らしい♪最後の挨拶でタキさんが「マシュマロのようなひと」と表現していましたが、言い得て妙でした。
可愛いのに笑顔が硬いのがなんとも残念、とずーーーーーっと長いこと思い続けていたのですが、今日の笑顔でやっと希みが叶ったような気がしました。東宝でも、その笑顔を忘れないでね。


オオワダツミの誕生で拍手が入りました。
私は…つい、オペラグラスで凝視していたのでちょっと遅れてしまいましたが(涙)。ライトと歌い出しのタイミングが微妙で拍手の入れにくいところなんですよね(涙)。

いつにも増して…ってことはなかったかな。末子姐やななちゃんは「今日が最後」という気負いをちょっと感じましたが、絵理さんはなんていうか。「いつも通り」迫力満点で、出番一分一分が惜しいみたいにガツガツ踊って……
毎日毎日、一公演一公演のその全てを、「これが最後」っていうテンションで臨んでいらしたんだな、ということがよーくわかったような気がします。

本当に物凄い人だったんだと思う。
素晴らしい舞台莫迦。

こんな人が若くして卒業してしまう宝塚ってどうなの、と思いつつ、
こんな人が追い求める「新しい人生」とはどんなものなのだろうか、とも思ってしまったのでした…。



ニライカナイで、あいあいと対で踊る末子姐のかっこよさ。

麻子さんに小太鼓を渡しに出てきて、かなみちゃんと一緒にハケる、ななちゃんの可愛らしさ。

走水の海でせり上がるオオワダツミノカミの、海の支配者の貫禄と威厳。



謝さんの、退団者への愛をひしひしと感じて。


大和へ向けて飛び去る鳥たちの中に、
3羽だけ、違う世界へ飛び去る鳥がいる。


鳥籠に閉じこめてずっと手元においておきたい気持は捨てられませんが、
幸せを祈って大空に解き放つことが本当の愛なのだから、と、
言い聞かせて。

…まだ東宝があるからね(*^ ^*)



「マジシャンの憂鬱」

そういえば、まだお芝居については細かいところは語っていませんね私。
突っ込みどころが多すぎるんで、妄想設定が多くなりすぎちゃって…書くのがホント大変なんですよ(苦笑)。
ま、東宝が始まる前に書きたいと思ってはいます…((^ ^;ゞ


残念ながら、退団者関係のアドリブは無し、でした。
イローナ様が「愛犬のフィンチが…」と言い出すこともなく、
シャンドールがイローナ様からのプレゼントの時計を探偵に渡すこともなく。

唯一のアドリブは、園加ちゃんが墓堀夫婦に「早く行きなさいっ!」と命じた時のシビさん。「…えらそうに」だったかな?
爆笑でした。

あまりにも客席が湧きすぎて、残された面々が次のきっかけが掴めなくて苦しんでいたのが、気の毒だけど余計おかしかった(笑)。



フィナーレの末子姐の登場で大拍手!
美しい場面ですよね。
ダンサー・末子姐のラストダンスになるんですね、あの場面が…。

絵理さんも最後に黒燕尾が2回も着れて幸せ、ということを仰っていましたが。
ななちゃんも前列で踊らせてもらっているし、本当に正塚さんも退団者への愛は深いですね(シミジミ)。



タキさんの挨拶は、ちょっと涙声な感じ。
ななちゃんのところは立派に話されていましたが、末子姐でちょっとほろっときて、絵理さんのはかなりキてましたね。
たった2作でしたけれども、組長&副組長で組んで、いろいろあったんでしょうね。深い愛情と惜念に満ちた「贈る言葉」でした(涙)。
……客席の身にもなってくれよ……。



ななちゃんは可愛らしく元気いっぱいに。



末子姐はしっとりと美しく、
「祖母が93年前(だったっけ?)に制服と決めたこの緑の袴を、孫の私が着て大階段を降ります」で始まる挨拶は、しっかり者の姐さんらしく、しっかりと締めて。




絵理さんは。
…絵理さんだった!

同期のお花を、雪組の美穂圭子さんが持ってきてくれたのですが、組からの花の上に載せる形に作られたその花が、なかなかうまく持てなくて……。1,2分くらいかかったのかな?最後に残った75期の二人が、「あれ?」「え?」みたいな感じで顔を見合わせながらアセアセしてました。超可愛かったです♪
絵理さんが「やっと持てた!」みたいな笑顔を見せて、美穂さんと頬を合わせて挨拶して、可愛らしく見送ってました。

泣き虫絵理さんらしくもなく、終始笑顔で。
ほんとーにほんとーに、可愛かったです。


3人とも生粋の月組ッ子。
宝塚への、そして、月組への愛を語って、関係者すべてへの感謝を捧げて、

終始笑顔で、緞帳を降ろして。




鳴りやまない拍手。

緞帳が上がって、もう一度笑顔に……
と思ったら、絵理さんは目の下びっしょりだった(笑)。


「大劇場が大好きなんです」

…そんな告白を、今するなよっ!!
観客にどうしろっていうんだ!
嘉月絵理っっ!!そういうのを、卑怯っていうんだーーー!




絵理さんのファンの方も、本当に素晴らしいセンスですね…。
最後の出での「贈る言葉」。
「落とし物はありませんか?忘れ物はありませんか?」で始まる、愛情に溢れた言葉たち。
絵理さん自身が言葉を、コミュニケーションを大切にされる方だからこそ、ファンの方もああいうセンスが身に付くんでしょうか。

最後の日に皆さんがお揃いで着ていたTシャツの柄にひっかけて、
「全部ちゃんとトランクに詰めましたか?」と続くあのメッセージには、ギャラリーが皆泣いてましたよ…。



清々しい、愛情に満ちた、いい千秋楽でした。
CSでの放送が楽しみです♪




昨夜はああ呟いてみましたが。
旅の空の下、ホテルに入ってみたらちゃーんとパソコンがありました(笑)。

という訳で、まずは“水もしたたる”いい男の話から。



雪組全国ツアー公演「星影の人」を観に、梅田芸術劇場に行ってきました。

2月の中日以来の沖田総司。
いやあ〜〜〜〜、いい男だ〜っ!!



中日を観たときにどうもすっきりしなかったのは、
「新撰組」の話なのに、「幕末」を描いていないところ、だったんですよね、一言で言うと。

でも、なぜか。
何が違うのか自分でもよくわからないのですが、

今回は、「沖田の物語」として、話がしっかりとまとまっている、と思うことができました…。


…私自身、2回目の観劇である、ということが大きいのかもしれません。「幕末」を描いた話じゃないんだ、ということが、私自身にもよーく分かっているから。
「幕末」とい時代ではなく、「新撰組」という世界設定からインスパイアされた、明るくて寂しがりやの青年の青春物語なんだ、ということがはっきり分かっているから。

余計なことを考えないで観ていられるから、すんなり流れてくれるのかも。



もちろん、沖田と玉勇のお二人がしっくり馴染んで、佇まいがとてもキレイになった効果もあると思います。こうしてみると、中日はやっぱりお披露目で、きちんと芝居で組むのも初めてに近くて、(特に、私が観たのは初日開けてすぐでしたので)まだまだお二人とも、距離感が掴めなくて手探りだったんだな、と、今ならわかります。
なんとなく不安定な距離感。どこまで踏み込んでいいのかわからない戸惑い。そういったものは、物語の前半には相応しいのでしょうけれども。
後半の、命の砂時計を数え始めた沖田と、それを見守る玉勇、という「運命共同体」的な関係の二人にはふさわしくなかったのではないでしょうか。
そこに距離感があったから、ラストの玉勇の「2年後にあなたが逝ってしまったら、どうしたらいいのかわからなかった」という告白が、今ひとつ心に響かなかったのかなー?なーんて。


それにしても。
あらためて観ると、ラストの総司は切ないですね(涙)。
ある意味、自分が先に逝くものと思い込んで、玉勇が見送ってくれると信じ切っていて、玉勇にはかわいそうなことをするけれども、申し訳ないとも思っているけれども、でも仕方ないよね、と割り切って笑顔で砂時計を見守っていたというのに、

…玉勇さんが逝っちまったよ………。

これからどうするんでしょうね、総司は。
いや、もちろん史実の総司のその後は知っているのですが、「星影の人」の後の総司は、どんな思いでその時間を過ごすのだろうか、と。

絶望と、

悲哀と、

諦めと、

思い出と。

それでもきっと、水くんの沖田は真直ぐに生きていくのだろうな、と。
鬼として、ただひたすらに生きていこうとするのだろう、と。

そんな哀しい情景が、すとん、と落ちてくる沖田でした…。



土方さんの、キム(音月桂)。

玉勇が死んだ後も、新撰組の鬼の一人として生き続ける総司を見ていて、一番辛かったのは土方さんだったんだろうな、と、そんなことを思わせる土方でした。

見た目では沖田と土方は逆だろう〜!?とも思いましたが。
ナマで観ると、声は明らかに水=沖田、キム=土方、なんですね。柴田さん、今回の配役に疑問はないんだろうな、きっと(笑)。
「俺は経験豊富だから(?)、女のことはよくわかっているが、お前はあぶない」とかって水くんに諭すのも、聞いてるぶんには違和感なかったです。
まぁ、オペラグラスで観てても、水くんは真直ぐで清純な笑顔だし、キムは一癖も二癖もありそうなニヤリ笑いなので、想像していたほどの違和感ではなかったですしね。

…CSで稽古場風景を見たときは、どうなることかと思いましたが(汗)。


そして、
キムちゃんブラボー!だったのは、たまんなく色っぽかったこと。
花帆杏奈ちゃんを抱き寄せる時の激しさには、鳥肌たちました。あれじゃー女は迷うよね………(涙)。屯所での総司との会話で「俺には女のことはわかっている」という認識を言わせておいて、ここで女に裏切らせる。
それでも、彼には“それは女の本心ではない”という確信がある。

…柴田さんの描く土方は、ぞっとするほどいい男ですね……。



山南さんの、ひろみ(彩那音)ちゃん。

いやはや。月組時代の「かわいい」ひろみちゃんはもういないのね…。
なんて格好良いんでしょう(*^ ^*)。
なんて凛々しいんでしょう(*^ ^*)。
そして、なんという貫禄でしょう………。

中日では着られてしまっていた羽織もしっかり着こなされて。
本当に格好良かったです。

(涼花)リサちゃんの明里が飛び込んできた場面での、「よく来てくれたね…」で私は号泣モードに入りました(^ ^;
なんて顔するのアナタ。なんでそんなに嬉しそうな、幸せそうな、
…切ない瞳で。


自分は良いよ。自分の信念に殉じるなら、本望だろうさ。
でも、残されるリサリサはどうするのさ……

って、

襟首つかんで言ってやりたい感じ(←やめとけ、な?)



井上先生の、コマ(沙央くらま)ちゃん。

私はやっぱり井上源三郎、というキャラクターが好きなので、ついつい観てしまうんだなー、ということに気づいたりしたのですが。

でもコマちゃん、シュテファンのヘタレっぷりを思えば別人のようにカッコよかったです♪
声も響くし、日本物の化粧がよく似合う。ちょっと黒めの肌にして、精悍なイメージをよくだしてました。「先生」感があってカッコよかったです。谷みずせさんの「佐藤」くんをビシバシしごく場面も、なんか良い感じ。中日のらぎちゃんは、可愛くて「厳しい先輩」って感じでしたけど、コマちゃんは「厳しい先生」だったような。(←意味不明)


でも、一箇所だけ。
中日の井上らぎちゃんで、すごいっ!と思ったのが、山南さんの切腹を見守っている時の背中と、佐藤くんに「井上先生!」と声をかけられて振り向いた時の表情と声、だったのですが。
コマちゃん…あそこだけは、もうちょっとがんばってほしいかも……。

「法度は変えられない。山南さんには、切腹を申し付ける」と近藤さんが告げた時。
莞爾と笑って受ける山南と、ほんの一瞬、目を伏せる土方。
「介添えは、沖田総司」と、空に目を据えて告げる土方と、ほんの一瞬、神妙な視線を隣の沖田に投げる山南。

…そうだよ、あんたが悪いんだよ!
沖田も土方も、これから深い傷を背負っていかなくちゃいけないんだよ。可哀想だと思わないのかよ。

…井上さんの背中は、そう叫んでいてほしいの……(泣)。

声を強く出すと、ちょっと上ずっちゃうのかな?それとも、まだ初日だから緊張していらしたのでしょうか。声はいいと思うので、がんばってほしいです。あと、剣さばきは全体的にまだまだだな…。



で。
えーっと。
……桂小五郎の、らぎ(柊巴)。


っていうか。
プロローグで、「ここには桂さんはいないはずー♪」とか油断して、ひろみちゃんかっこいい!キム色っぽい!と一人で盛り上がってたんですけど。

ふ、と視線がそれる。
ん?なんかかっこいい人がいる。

…なんからぎちゃんに似てるなー、雪組さん美形多いよなー、

……なんかほんとにかっこいいけど、誰、あれ………?

らぎ本人でした。
↑気づけよ、自分。



らぎちゃんの桂については、いくらなんでもソレはファンモードすぎ、ってことになりそうなので、もうちょっとほとぼりが(自分の中で)冷めてから書かせていただきます。

が。

ひろみちゃんにも感じますが、水くんの沖田に向かって「あの時の少年か…あの突きは鋭かった」と述懐してもおかしくない年輪を感じさせたのはすごいなあ、と。
もちろん、水くんが若く作りこんでいるからこそ出来たことなんですけど、でも、二人ともまだ85期なのにすごいなあ〜〜。


そして。
そっか、桂って「逃げの小五郎」と言われた神出鬼没の逃げの名手だったんだよね、と、

そういう、基本的なところですごく納得できる役作りだったんじゃないかと思います。


藩医の家柄らしい育ちのよさと、剣士としての訓練、そして、長い隠密生活で身に付いたやさぐれ感。それらが場面ごとにいろんな色で出ていて、「桂」という人間の焦点をつかませない。
ただ、彼の人生の多彩さ、経験の豊富さを感じさせて。

「俺には裏があるんだ」と宣言するのではなく、ただ、武士としての会話の中にふと入るやさぐれた言い方や語尾の雰囲気で、彼の人生の多面性を現してしまう。
柴田さんの脚本自体がそうなっているのももちろんですが、なかなかそれを表現するのは難しいだろうになあ、と、

…結局語っちゃったよ(汗)それも、超ファンモードで(滝汗)。
ごめんなさいごめんなさい、見逃してください………。



.

つぶやき

2007年9月14日 宝塚(月)
専科エンカレッジスペシャル(好評連載中♪…嘘つけ)も書き終わる気配がないのに、猫はまた旅に出ます。
…また3日間更新できないのか。8月は結構更新がんばったのになぁ。…9月もがんばってるつもりなんだけどなぁ………(T T)。


今回の旅の主目的は、柊巴さんの桂小五郎じゃなくて
嘉月絵理さん&瀧川末子姐&草風ななちゃんのラスト・デイ

「チェーザレ・ボルジア」の時から注目していた絵理さん。最初は容姿と声が印象に残っただけでしたが、次に観た時に芝居の巧さに気づき、さらにダンス、殺陣の美しさ、そして歌、と、観るたびに新しい一面を発見し、その一面にまた惚れる、その繰り返しでした。

長いこと月組を支えて続けてきた、お茶目な人。
下級生を見守っていてくれた、可愛い人。

管理職なんて似合わない泣き虫さんなのに、今まで良く踏ん張ってくれたと思います。ありがとう。最後まで応援しています!


うーさんが抜け、ゆらさんのぞみちゃんが抜け、そして今回で絵理さんと末子姐。管理職も管理職候補も次々に抜けていく月組。どうしたって、次の公演ではまたがらっと雰囲気が変わってしまうんでしょうねぇ…。いたづらに懐古しても仕方がないし、良い方向へ変わっていくのだということはよーく解っているのですが。
でも、「変化」することにはやはり一抹の寂しさはあるもので。

ななちゃんも勿論寂しいけれども、

絵理さんと、末子姐。
…心が引きちぎられるようです。


月組は、これからどんな組になっていくのでしょうか。
いつまでも、月組が月組らしい月組でいてくれるように祈っています。

下級生までお芝居が大好きで、舞台の一番端奥まで小芝居の嵐で、でも芝居を壊さないバランス感覚があって。
群舞が揃わなくても(←せめて揃えようという気持だけでも…)(一番揃える気がないのが次期副組長だから無理)、コーラスが弱くても(エリザベートで良くなったと思ったのに元の木阿弥…何故だ?)、娘役がカッコイイ(←男役はいいのか?)、
…それが、「私の好きな」月組。


そんな地味地味な組が、一つくらいあってもいいよね?


出雲組長、次期副組長のナホちゃん、
これからの月組を、どうかよろしくお願いいたします……。
(でも群舞は揃えてほしいなぁ〜)(泣)




絶対長くなる、と解っている文章を書く時間は、当分作れない。
でも、鉄は熱いうちに!
舞台の感想は忘れないうちに!、、書いておきたい、

…だから。
回数をかけて、ちびちび書いていきたいと思います。



というわけで、「第二回 専科エンカレッジ・スペシャル」。

私は、5年前の専科エンカレも勿論!観ました。
ちょうど月組が「長い春の果てに/With a Song in my Heart」を上演していた時で。当たり前のようにチケットを探したんですよね♪

いそいそと、
ものすごーーーーくわくわくしながら。



今回も、大事なチケットを握りしめて座席に座り、
2階のてっぺんで観た“TCAスペシャル”の様子を思い出しながら開幕を待っていました。

そしたら。

幕開き早々のMCだったかな?どこかで言われていたとおり、
「お隣で上演中のより、ずーっと“スペシャル”」な2時間でした♪るん♪(爆)。





今回の出演者は、立ともみ・矢代鴻・萬あきら・京三紗・一樹千尋・磯野千尋・箙かおるの7名。
5年前は磯野さんがいらっしゃらなくて、その替わりに汝鳥さんと邦さんが入ってらしたんですよね。…懐かしい……。



しかし。観劇しながらシミジミ考えてしまったのは。
“また5年後に「第三回」があったとして”

“誰が出てくれるんだろう…?”

立さんは、次の花組公演を最後にご卒業(涙)。
矢代さんは立さんと同期。萬さんは2年下、京さん汝鳥さんが3年下。
ずーっと降りてって、最下の箙さんでさえ、立さんたちと7年しか違わない。

…5年後、今の専科は何人になっているのでしょうね。

現在は各組で組長をしておられる方々の中から専科に戻られる方は、梨花さん以外にもいらっしゃるでしょうけれども。
月組だけかもしれませんが、実力も実績も人望もある上級生が次々と退団している今日この頃。専科のおじさま・おばさまが居なくなったら、ショーはともかく芝居は本当に薄っぺらくて詰まらないものしかやれなくなってしまいそうで。5年後の宝塚はどうなってしまうのかなあ、と危機感を覚えつつ…




まぁでも、専科エンカレをやっている限り、宝塚は大丈夫かもな、と、ちょい前向きになってみる(笑)。






歌は人生。
歌は芝居。

専科の皆さまの歌は、一曲一曲がそのまんま一本の芝居として上演できそうなほど、ドラマに溢れていました。


巧いか下手か、でいえば全員巧いけど、その中でも「特別巧い人」と「普通の人」がいるのは事実ですけれども、
歌手として歌うのではなく、一人の役者として何かを表現するために数分の時間を与えられた、一つのパフォーマンスとしての、歌。


歌をただ“歌”として歌うならば、もっと巧い人は下級生にも何人かいるかもしれません。

でも。

あれだけの重みを持って表現することができるのは、やはり専科という立場で活躍されている方々ならでは、なんだろうなあ、と。


積み重ねてきた時間、
捧げてきた犠牲、
それらのすべてが、バウホールという、小さいけれども奥深い空間を埋め尽くして、

そして、音楽がはじまる。


これが音楽だというのなら、わたしがいつも聴いているものは何だったのだろう。
これが芝居だというのなら、わたしがいつも観ているものは何だったのだろう。

これが人生だ、と?

数分の中に凝縮された、「人生」というもの。
若いジェンヌには決して表現できそうもない、痛くて苦しい、切ない想い。

そして、そんな“想い”に振り回される、しあわせなしあわせな、宝物のような2時間。




うちのDVDはここのところずーーーっと調子が悪くて、9月の頭にCSで流れた「専科エンカレッジ・スペシャル」も録画しそこねてしまい、猫はものすごーーーーく落ち込んでいたのですが(T T)。

…5年前に聴いて、衝撃のあまりしばらく呆然としていた「想い出のサントロペ」。
もう一度生で聴くことが出来て、幸せでした。
録画できなかったショックもちょっと飛びました(笑)。

そして、立さんの「見果てぬ夢」。
滂沱の涙は、止まりませんでした…。




で。

5年前、
立さんとチャルさんに落ちた私。

今回は、このお二人が居るから他に落ちる暇はないだろう、と思っていたのですが。

…また新たな人に落ちてしまった………(←何人目だよ)



[続く].
この週末は、「専科エンカレッジコンサート」で思いっきりオジサマ落ちしてました…という話はまた後日。まずは、先日書きかけて途中で終わってしまった、宙組公演のお話の続きを。



まずはちょっと、ロドリーゴについて追記をさせてくださいませ。
なんか、ちょっとバウのポスターが出たりして頭がみっちゃんしていたせいで、蘭トムくんのロドリーゴについてはとおりいっぺんのことしか書かなかったような気がするのですが。


シルヴィアさんとの激しいラブシーン、本当に凄かっ、いやえっと、素晴らしかったです(*^ ^*)

いやー、それまでずっとクールに冷めた瞳で、苦しむシルヴィアを無感動に眺めているだけに見えたのに。ふいに燃え上がった激情にかられて、“ぐいっ”と効果音が入りそうな勢いで引き寄せ、力づくで抱き寄せて、くちづける、その激しさといったら!!
…思わず見ていられなくて目を逸らしてしまったくらい、本当にドキっとしてしまいました…。



こういう激しさというか、恋の「抑圧」と激情の「解放」の落差の大きさ、それががロドリーゴのドラマなんですね…。そう、この熱がドラマを動かすのよ。やっぱり、脚本的に準主役になるのはどうしたってロドリーゴなんだな、と実感した瞬間でした。

…この役を、まぁキャラ宛とはいえ、役替わりするとはいえ、スターシステムで動く宝塚において、明らかに組内2番手である蘭トムくんに振らなかったのは……
演出の中村暁さんは、この脚本をどう理解して演出したのか、あらためて話を聞いてみたいわっ!

そういえば。
月組、花組、星組、と、第三回まで連続で宝塚を取り上げてくださった日本演劇協会の演劇フォーラム。
第4回のテーマは、朗読劇「女の一生」だったんですね(涙)。
もう宝塚は取り上げてくれないのかなー。この「バレンシアの熱い花」も、次の月組の「まほろば」も、いろんな切り口で分析できる、しっかりした良い作品だと思うのですが。
……演出家の話を聞く機会って意外とないものなので、楽しみにしていたのに、残念だー。





と、いうわけで、
ともちん(悠未ひろ)のルカノール公爵について(ぽっ)。

…そんなに格好良くてどうするんだ?としか言いようがないくらい、本当にカッコイイんだよ〜〜!!(壊)(←おい)



この「バレンシアの熱い花」には、脚本上、大きな穴がいくつかありますが。

そのうちの一つが、「何故ルカノールはシルヴィアを奪ったのか」だと思うんですよね。
わざわざ自分の後継者として指名した男の恋人を、何故?というのは、この作品を観劇した人なら誰もが抱く疑問だと思う。

ま、穴は他にもたくさんありますけど(苦笑)、
私の個人的な解釈ですが、これについては、一つの怪盗じゃなくて回答が与えられていると思っています。


シルヴィアの気持、という回答が。


…シルヴィアは、ルカノールとの結婚について、「父の命を救うために、嫌だったけど仕方なく」とロドリーゴに語っていますが。


絶対違うと思うのっ!!
シルヴィアは、一瞬かもしれませんが、ルカノールに恋をしたの。ロドリーゴを忘れて。
だから結婚を承諾した。それが、すべての始まり。



ルカノールは、甥の恋人が心変わりして自分を撰んだことを知っていた。
だから、甥の機嫌を取るためにわざわざ後継者に指名したの。自分の甥に叛旗を翻させるために、わざわざその恋人を奪ったのではないし、後継者指名したんでもない。
「今後私とシルヴィアの間に子供が生まれても、シルヴィアを奪った替わりに、私の全ての財産はお前に贈ろう」と。




年甲斐もなく若い娘(シルヴィア)に恋をした中年男(ルカノール)が、娘の方もその気になってくれたことに狂喜し、妻に迎え、…そして。

妻の昔の恋人(自分の甥)の帰還に不安を抱く。

…妻は弱い女だ、と………。



ロドリーゴと再会したシルヴィアは、目を逸らし続けてきた自分の罪と向き合う。
父を庇ってくれたルカノールに対して抱いた思慕が、今の自分を責め苛む。弱い彼女は、それに耐えられない。

だから咄嗟に、嘘を吐く。
「父を救いたいなら妻になれ、と…」

すべては、シルヴィアの、哀しい嘘。
自分の罪を認められない弱さゆえ、に。



だから、シルヴィアは死ななくてはならない。

気の迷いだったにせよ、一度は本気で慕った男を殺して、恋しい男と結ばれる…そこまで悪女になれない。なりきれない。

だから。

夫を殺す手引きをすることで、自分の罪を許してもらおう。
そうして、全てをなかったことにしたい、と。

そう願って、死を撰ぶ。




…「ともちん素敵っ♪♪」と舞い上がった大劇場の時から、漠然と、そんなことを考えていた(らしい)のですが。

確信を抱いたのは。
「甥を後継者に」と宣言したあのパーティーで、ロドリーゴに「美しい奥方をしばしお借りします」と言われ、踊る二人を見守るルカノールの、表情でした。

昏い、顔。
この世の全てを憎んでいるかのような。



ルカノールについては、もっとイロイロ語られているような気がしていたのですが、あらためて観てみると、彼の人格や人生についての説明って全く無いんですね。
っていうか、あれっ?と思ったくらい出番も少なかった(涙)。

セレスティーナを愛していたこと、フェルナンドの父を殺してボナパルトについたこと、パーティはいつも盛会なこと…それくらい?軍人としてはレオン将軍の方が上っぽい(ルカノールの部下は、すっしーさんのバルカはじめ、駄目なのばっかりだから)けど、ナポレオンについたってことはそれなりに政治力はあったんでしょうか…?
ホルヘたちの調査報告に対して「放っておけ」と言い放つ感覚がちょっと謎なのですが。でも、レオン将軍のことは信じている?それとも、老いぼれとみて「何もできるまい」と蔑んでいるのでしょうか?

いや、単に“時代を見る目”が弱かったのかもしれませんね。領民たちの不満にも気づいていないっぽいし。


…まぁ、そういう意味では時代劇にありがちな「悪代官」設定だと思えばいろんなことがすっきりするんですけど。
あえてこの役をともちんに振ってくれたので、イロイロ想像をめぐらせてしまいます(^ ^)。

ともちんの芝居って面白いですよね♪その人の人生をしっかり考えさせてくれます。裏と表があってこその人間、っていう気がするの。私はああいう、深みのある芝居をする人が好きです♪♪(←ファン丸出し)


ルカノールは若い頃、セレスティーナに恋をしていた。
この設定を勝手に拡げると、面白い設定が作れます。

フェルナンドの父親とセレスティーナが、歳の離れた夫婦だったとする。
例えば、デルバレス侯爵35歳、セレスティーナ24歳、とか。
そして、ルカノールはセレスティーナより少し年下。たとえば、20歳。(年齢設定はてきとーです)

これって、そっくりルカノール、シルヴィア、ロドリーゴの年齢として設定可能なんですよね。
少し年上の従姉妹(?)に憧れる若者、って感じになりますが。
実際、美羽あさひちゃんのシルヴィアはちょっと年齢も上めに作っていらっしゃるみたいだし。

ルカノールは、シルヴィアを妻に迎えた時、甥の気持ちを想像して、自分が若い頃の絶望を思い出す。
それでも、今更手放せないくらいにはシルヴィアを愛していた。もしかしたら、彼女にはセレスティーナの面影があったのかもしれない。

そして、前領主の暗殺も、半分はセレスティーナを手に入れるためだったかもしれない(…邦さんじゃそれは無理?←失礼な)。

おお。そう思うと、この作品って元ネタはハムレットなんですね!!

デルバレス侯爵=ハムレット王(王子ハムレットの父王)
ルカノール=クローディアス
セレスティーナ=ガートルード


…ハムレットではガートルード一人だった「女」が、セレスティーナとシルヴィアに分裂しているのは、王子ハムレットがフェルナンドとロドリーゴに分裂しているせいだと思うんですよね。オフィーリアはマルガリータに微かに面影を残すのみ、という感じですが。
そして、なぜそんな風に分裂させることになったか、といえば、やっぱり当時の月組の状況に合わせて役を増やす必要があったから…、ということではないか、と。

それにしても、なんかハムレットネタ多くないですか?最近。月組の「マジシャンの憂鬱」も、墓守だのなんだの、キャラ設定がハムレットのパロディっぽいし…




で。

この「バレンシアの熱い花」という作品が、ハムレットを本歌取りして説明を省略しているのだとすれば。

デルバレス侯爵とルカノールは、兄弟ではないにせよ、兄弟のような関係だったのではないか?
そうなると、年下(と思われる)のルカノールが、デルバレス侯爵を兄と慕い、憧れを抱いていた、という可能性が高い。


そしてある時、
…憧れが殺意に変わった、としたら。


憧れの人を殺した時、彼は平静でいられるだろうか?
この手で死の使者を送った時、彼は自分の心の平安を替りに差し出したのではないか、と。



クローディアスが罪の意識に苛まれ、必死で神に祈っていたように、
ラストシーンでは自らも崩壊してデンマークを滅ぼしてしまったように、

ルカノールもまた、自分の作った「世界」を食い荒らす白蟻たち(レオン将軍とその一味)の存在からあえて目を逸らし、部下たちの諫言に耳を貸さず、「世界」が崩壊するのを待っている。



「黒い天使」なんていう意味のないパフォーマンスが中心になってしまうところが、宝塚らしいショーアップの仕方というか、中村暁さんの勘違いというか…。
その表現の仕方には不満はありますが。

「黒い天使」が現れても、何の手も打たないルカノールには、そういう彼自身の鬱屈があったんじゃないか、と。

憧れの人、尊敬する先輩、いやもしかしたら、“恋しいひと”に暗殺者を差し向けたならば、
そりゃー、壊れちゃうよね、と…




……そういう、腐女子にピンポイントヒットな脚本だ、っていう解釈はいかがなもんでしょうか、柴田さん?
(←腐猫め〜〜っ!!)


そういう妄想をかきたててくれたともちんの芝居は、ホントに面白かったです。っていうか、すいません、一から十まで全部妄想ですってばっ!!赦してっ(涙)



…っていうか、新公の暁郷くんのルカノールは、最初のパーティの時、どんな顔してたんだろうか〜〜(涙)。観てなかった(フェルナンドに一点集中していた)ことが悔やまれます……。





話は変わって。
七帆くんのドン・ファン・カルデロ。

今更ですけど、復帰おめでとうございます。
やっぱり華やかですね、彼は。
CSのインタビューで言っていた「いつも上手から出てくるから、左側の顔しか見せないんですね…」という話から、左側だけイヤリングを着けることにしたのでしょうか?確か大劇場ではしてなかったと思うんだけど。
気障度があがってて、なかなか良かったです(はぁと)。


全国ツアーは、ロドリーゴでしょうか。それとも、ドン・ファンのまま?どちらもありそうですが、どちらにしても楽しみです♪いや、個人的にはサドな七帆くんも好きなので、ルカノールも観てみたいなあ(←眼鏡はかけないと思うけど?)(←要するになんでもいいんだなお前?)




今週はバタバタしていて、蘭トムロドリーゴ版はもう観られなさそうですが。最後にもう一度、みっちゃんのロドリーゴを観たいなー、と思っています。
…ともちんのルカノールは、みっちゃんのロドリーゴにはどんな芝居をするんだろう…(←そこか)



宙組東宝劇場公演「バレンシアの熱い花」を観て参りました。
大劇場公演を観劇した時の日記はこちら。
 http://diarynote.jp/d/80646/20070701.html



まずは、タニ(大和悠河)ちゃんのフェルナンド。

大劇場で1ヶ月半、東宝で半月。
それだけの時間をかけて、タニちゃんの芝居もものすごく変わっていました。
特に、印象的に変わったなーと思ったのは、ラストの決め台詞。

「私のイサベラも、死んだ…」

これを、タニちゃんは、自分に言い聞かせるように言うようになったんですね。



…なるほど。そういう解釈があったのか、と、目から鱗でした。


私が期待していた、というか勝手に想像していたラストは、ちょっと違うものだったのですが(私の想像には、新公の春風弥里さんの役づくりの方がフィットしていました/汗)、

『タニちゃんの』フェルナンドは、確かにここで自分にそう言い聞かせてしまうキャラかもしれません。そういう意味で、一人のキャラクターとして矛盾のない役作りにはなっていたような気がします。



最初の、レオン将軍を訪ねて来た時から、キラキラソラソラどうして…じゃない、キラキラした瞳の「美青年」。
ちょっとヤンチャで、レオン将軍にそそのかされて始めた「黒い天使」ゲームを、すごく楽しんでいる、少年。
そういう役づくりでしたよね?


そして。
イサベラとの恋は、遊びの恋だった。
そのはず、だった。


…タニちゃんのフェルナンドは、自分がイサベラに本気であったことに気づくのは、ラストですよね?

台詞の上では、マルガリータのことを打ち明ける時に「でも、君を本気で愛している」と言いますが…、タニフェルナンドもそのつもりなのかもしれませんが、本当の本気とはちょっと違う。


で。
ラスト、イサベラに別れを告げられた時。

“あれ?なんで俺、こんなに落ち込んでるんだ…?”

っていう顔をしているんですよね、タニちゃん(T T)。


ああ、こういう解釈があったのか…、と。本当に驚いたのです。
なんだか、驚愕のうちに幕が降りた、というかんじで。



「酸いも甘いも知り尽くした大人の恋の物語」が、

…キラキラしたソラの国の王子さまと、リアルに“生活”をしている“夢見がちな”女の、夢の恋物語になっている。



正直なところ。
「若さ」「純粋さ」を最大の魅力としているタニちゃんに、どうして劇団はこんな複雑微妙な大人の役をふったんだろう?という疑問は、どうしても消すことができません。

ドラマシティ公演「A/L」を観た時に抱いた疑問…「本公演のお披露目前に、ココまで宛書の作品をやってしまって、次からいったい何をするんだろう?」が、現実になってしまったような気がして………(涙)。

大劇場で観た時は、まだ始まったばかりで周りも手探りだったこともあって「ま、これからに期待♪」と思っていたのですが。

今回東宝で観て。

…ああ、やっぱりな、と。


あのフェルナンドと、マルガリータの未来が、私には全く想像できないんです。
「私のイサベラも、死んだ」この台詞と共に幕は降り、物語世界は消滅する。
崩壊するんじゃないんです。消滅するんです。
元々そこには、何も無かったかのように。


新公フェルナンドとマルガリータの、おままごとのような、けれども穏やかで暖かな日々は、なんとなく想像が出来たのですが。
物語世界は幕を閉じるだけで、崩壊も消滅もしなかったんですよ、新公では。

でも。
よーく考えてみると、そういう解釈もありなんだな、と思うのです。幕が降りた後のことなど、想像する必要はないのですから。



タニちゃんの個性は、「リアル」を完全に飛び越えたところにあるんですね、今は。

月組時代は、「長い春の果てに」のブリスとか、結構「リアル」な役も多かったし、それが魅力だったと思うのですが…
「今のタニちゃん」は、あんなにキラキラソラソラしているのね!!凄い!!あの輝きで組から浮き上がってしまうのではなく、「宙組」という新しい若い組をさらに輝かせることができれば。

今はまだ、地平線の向こうは見えないけれども、

…次の作品も、とっても楽しみです。




ウメちゃんのイサベラは、大劇場でもとっても良かったのですが、今回はまた、大劇場で足りなかった『大人の』色っぽさがあって、脆さのない、しなやかな強さを得て、さらにさらに、とても良くなっていました。

別れを告げたあと、立ち去りながらフェルナンドの心を表現する音楽に翻弄されるイサベラの、哀しい美しさ。
花道の壁にすがりついて、意地でも振り返るまい、振り返ったらまた駆け寄ってしまう、それは地獄へ堕ちるのと同じこと、と自分に言い聞かせて、でも身体は振り向いてしまう、止められない、留められない………どうすればいいの、どうすれば!?
…万感の思いをこめて一瞬だけ背後に視線を投げて、握っていたショールを抱きしめてまた向き直る。その…長い一瞬。

観ているこっちが胸を締め付けられて苦しくて、切なくて…
本気で泣けました。
台詞なんて一言もないのに、あれだけの表現をしてのける…ダンサー・ウメちゃんの身体表現力というのは凄いなあ、と。

歌さえ………、とは思いますが、でも、イサベラの歌は私はOKでした(^ ^;。ショーは……(無言/怒)って感じでしたけどねっ(苦笑)。




(蘭寿)トムくんのロドリーゴ。

…さすがは“男役の”と枕詞のつく花組で育っただけのことはあるな、と。
衣装の着こなしも、立ち居振舞いも、見事に「貴族」そのもので。

そういえば私、蘭トムくんの「身分の高い」「傲岸な」などの形容詞がつくような役を観るの、初めてかもしれないなー。どちらかというとわんころ系の役しか観てないような…
あ、慶喜があったか!あれもまさに、「身分の高い」「傲岸な」でも「真摯な」キャラクターだったな。そして、私は蘭トムの慶喜がとってもとってもダイスキだったのでした。

大劇場で観た時は、あまりにもラモンが嵌り役で、この人にロドリーゴをやらせるなんてなんて不憫な……と思ったりしたものですが。
なんのこたーない、ロドリーゴも負けず劣らず素敵でした(*^ ^*)♪


そして、前回観た時の「ロドリーゴが2番手の方が、芝居として良いような気がする」という感想が、裏付けられたなー、と。
フェルナンドとロドリーゴは、同格じゃないとやっぱり話が合わないんですよ!フェルナンドとロドリーゴが物語の2本柱で、同格で存在して、そこに物語を掻き回す役としてラモンが絡む。

別に、ロドリーゴが蘭トムになったからと言って台詞が増えたり出番が増えたりしたわけじゃないですし、蘭トムとみっちゃんでそんなに実力的に差があるわけではないのですが、
フェルナンドとロドリーゴが並んだ時、タニちゃんと蘭トムだと「同格」に見えるのに、タニちゃんとみっちゃんだと「弟分」に見えてしまうのは…

…こちらが学年差やら月組時代の関係を知っていて、先入観をもって観ている、のかもしれませんね………。ごめんね、みっちゃん。




という訳で、ラモンはみっちゃん(北翔海莉)。

いやー、良かった。びっくりするほど良かったです!
ラモン役単体で、と思うと微妙ですが、フェルナンド&ロドリーゴ&ラモンという3役のバランスで考えたら、私は蘭トムロドリーゴ、みっちゃんラモンの役替りバージョンの方が好きかも、です。

…歌も多いしな、ラモンは。


いや、本当に良かったです、みっちゃん。
色気はないけど、ラモンって別に色気がなくても大丈夫な役だったんだな、と。
イサベラを想う気持が真っ直ぐで、気恥ずかしいほど本当に真っ直ぐで。ラスト、フェルナンドが「イサベラを頼む」と言った時の反応の初々しさに感動してしまった私。

フェルナンド邸の前でのイサベラとの場面も全然違ってましたね。蘭トムくんは確か、しーっかりと(片手で)イサベラを抱きしめてしまって、イサベラにかなり強く突き放されていたと思うのですが、みっちゃんは抱きしめようとしてなかなかできなくて(←クラリスに抱きつかれてジタバタしているルパン三世みたい)、「よし行くぞ!」と思った瞬間に逃げられる…まさに、腕の間をすり抜けるようにイサベラが離れていく感じ。

しかも、離れたイサベラに向かって腕を伸ばすこともせず、俯いて歩き去るイサベラを背中で送る。拳を握りしめて、

…男泣きに。



いや、本当に(←しつこい)良かったんですよ、みっちゃんラモン。化粧以外は。いや、化粧と衣装以外は、な…

…みっちゃん、何故あなたはみっちゃんなの………(泣)。


どうしてみっちゃんだけ、黒塗りの額がまだらになったり、登場した時はそこそこ白かったハズのシャツの襟が、祭の頃にはまっ茶っ茶になるなんてことが起こり得るんですか?
みっちゃんって、もしかして戸井勝海さんレベルの汗かき(←失礼な。泉見洋平くんレベルと言ってくれ)(←もっと失礼)なの?それとも、肌が弱いとか何かの事情があって、皆が使っている落ちないつかないファンデ(←そんなものあるの?)が使えないとかなの…?

少なくとも、蘭トムのラモンはあんなことにはなっていなかったと思うのですが(泣)。


ああ、どうしてあなたはみっちゃんなのっ!?
そう、襟首掴んで問いつめたい気持でいっぱいです……。



ああ、(毎度のことながら)思いもよらず長くなっちゃった(涙)。
……ルカノール公爵については、次回また(←いつだ)




本日のニュースは二つ。

宙組バウ公演のポスターと、花組大劇場公演新人公演配役。



まずは。

だいもん(望海風斗)、2番手役おめでとう!!

しっかし、朝夏まなとくんセンターに、相手役野々すみ花ちゃん、2番手だいもんって…両側ちっさすぎじゃあ(←失礼)



この公演を最後に退団される立さんの役に、祐澄しゅん様、
この公演を最後に専科へ異動されるみとさんの役は、初姫さあやちゃん、
星原さんの役がマメ(日向燦)ちゃん、
そして、組長さんの役が夕霧らいちゃん。

うーん、舞台観てみないと何とも言えませんが、この4人はおいしそうですねぇ〜☆



扇めぐむくんがまっつ(未涼亜希)。これはまっつに歌があるって期待してもいいのかしらっっっっ!?



ちあき(白鳥かすが)は、黒蜥蜴に引き続き壮さんの役。浪越くんはだいぶ苦労していましたが、今回はどんな役でしょうね。
声のいい人なのでがんばってほしいなあ。

「血と砂」で最下だったちあきも、これで卒業か〜〜〜(シミジミ)。
月日のたつのは早いものですね。



そして。
ねこ的今回の新公の目玉は、なんたって華月由舞ちゃん♪
みわっち(愛音羽麗)の女役ですよ〜〜!これは楽しみ!

衣装はどんなでしょうかね〜♪(←まずそれなのかっ!?)

だいもんが2番手、由舞ちゃんがみわっち(多分女役二番手だよね?)。89期がんばってますね〜〜♪嬉しいな♪



なーんて盛り上がっておいて、観られるかどうか全然わからないんですけどね(汗)。今回はさすがに無理かなー…。
とりあえず、CSに期待っ(^ ^)。



そして、二つ目。
宙組バウポスター画像。


みっちゃん(北翔海莉)&たっちん(和音美桜)、という、
デュエットの美しさは宝塚でも有数のコンビだけど、ビジュアルはてんてんてん、なんぞと、とっても失礼なことを考えていた私。


…ごめんなさいm(_ _)m。


みっちゃん、かっこいいじゃんか(*^ ^*)。
たっちんも可愛いぞっ!!


好きな人がかっこいい。
好きな娘が可愛い。

なんてしあわせな気分♪




…先日、宙組公演(本公演)を観まして。

最後のエトワールにお二人が出てきた途端、ものすごーーーく幸せ〜〜♪な気分になったんですよね♪♪


正直、それまでは何度か、“みっちゃん………”、
と思ったりしていたのですが。

そうだよ!次はこの二人でバウなんだよ!!絶対行くぞ!、と、
ちょっと気合いが入ったりして(笑)。



みっちゃん。

なぜあなたはみっちゃんなの、と思うことも多々ありますが。


それでも、みっちゃん。

みっちゃんがみっちゃんだからこそ、皆貴方が好きなんだよね…。

月組の頃から、みっちゃんは気になる人でした。
声と姿はちゃーんと釣り合っているのに、キャラとのギャップが激しすぎて。
しかも、そのギャップが舞台に出すぎ(滝汗)

宙組に異動して、みっちゃんは何の波動を受け取っているんだ!?と思うことが増えたのも事実ではありますが。

でも、やっぱりみっちゃんはみっちゃんで。
声も姿もとっても素敵だけど、どっか一本ぶっ飛んでる、
それが、みっちゃんだから。



……ああ、なんとなーく出待ちしてみて、本当に良かった、と。
そう思った9月1日。

そう。

9月1日は、防災の日。
みっちゃんは、防火服を着て出てきて、パフォーマンスしてくださいました……。


銀色の防火服が似合うジェンヌってどうなの!?と思いつつ。
ニコニコ笑うみっちゃんは本当に可愛くて。

オレンジ色のライフジャケットを着てきゃいきゃい騒いでいるみっちゃん会の皆さんも、本当に可愛くて。


…ここはどこだよ?(←日比谷だよ)と思いながら立ち尽くし。



みー(春風弥里)ちゃんが途中で出てきたので、慌ててみっちゃんから目を逸らしてそっちを見たら。


みーちゃんも、みっちゃんに夢中でしばらく止まってた(死)。
っつーか、参加したそうだった(←え?)



ああ、みっちゃん。
あなたは、何故みっちゃんなの…。




「まほろば」についての(現段階での)感想をやっと書き終わって、ちょっと腑抜けているねこです。

えーっと。

とりあえず「まほろば」終わってから書こう、と思ってとっておいた小ネタがいくつかあったはずなのですが…
ねこには、記憶力もなければ、メモしておく習慣もないので…(だって筆無精なんだもん/涙)、

小ネタについては、思い出したら書く、ってことにして。

今日は、落ち穂拾いの日、ってことにさせていただきます。



…えーっと、まずは。

この日記を書き始めてから、観劇した舞台で何も書いていないのは…

○月組バウ「ハロー!ダンシング」
○中日劇場「ジキル&ハイド」
○USJ「ウィケッド」
○宙組東宝「バレンシアの熱い花/FANTASISTA」
○シアターコクーン「ドラクル」

…くらい、かな?


ハロダン〜!!
そっか、そういえば書いてないや何にも。みんなごめんよ!(←誰に言ってる)
本当に良かったよ!感動したわ!!(←だから誰に)

……すっごく今更ですが、CSで流れる前に書かせていただきたいと思います………(反省っ)


で、次。

「ジキル&ハイド」については、日生劇場公演の時にかなり書きましたので。5月の梅田公演から参加された、香寿たつきさんのルーシィについて、ちょっとだけ(←絶対嘘)。

ルーシィは、ハイド氏の相手役、というより、事実上の主役の片割れともいうべき大役ですが。
日本では初演からマルシアが演じ、ルーシィ=マルシア、というイメージを持っておられる方も多いと思います。

マルシアの“哀れな娼婦”という表現。
「店の売れっ子」としてのプライドと、
それ故にこそ、「性的な目で自分を見ない男」=「王子さま」という単純な思いこみ、
そこへ向けられる真っ直ぐな憧憬、

…それらが紡ぎ出す、“切ない女心”の発露としての「A New Life」。

マルシアのルーシィは、「子供のような純粋さ」を残した大人の女で、私もとても好きになりました。

でも。

タータンさんのルーシィは、少女そのものだった。



声の違いは大きいですね。
マルシアの声は、ご存じのとおり絶妙に掠れた、味のある艶声。
この声は、どうしたって少女の声にはなりません。

でも。
タータンさんは、男役時代は声が高すぎることで随分苦労なさっていましたが、女優として活動する上ではかなりお得な声質。
退団後の活動を見据えて、声を保っていらっしゃったのかと納得してしまったくらい、見事に「少女」の声、でした。

その声に合わせて、動作もキャラも子供っぽく作りこんでいて。
「A New Life」の可愛らしさといったらもう!(^ ^)、この顔文字のとおり、目尻をさげてニコニコしてしまいたくなるくらい可愛かったです。


個人的な感想ですが、初演時のマルシアと比べれば雲泥の差と言いたいくらい、タータンさんのルーシィは良かったです。
今後回を重ねられるのかどうか不明ですが、再演を重ねたタータンルーシィも観てみたいなーと思いました。
(しかし、タータンさんのルーシィでOKな新ジキル役者…心当たりがいないぞオイ…)


あとは、「Dangerous Game」での表現がもう少し…、ねぇ。

あ、いえ、あの。
決して、タータンさんに色気やエロさが足りないって言いたいんじゃないんです。
あの曲に必要なのは、シンプルな色気やエロさじゃないから。

でも、単純なマゾヒズムでもない。
あれはね、もっと微妙な空気がほしいんです。
虐待を諦めを持って受け入れ、それに微かに快感を覚える、という、空気。

その、微かな「悦び」を、理性が強く否定する。
拒否する。

理性は拒否しているのに、忘れられない。求めずにはいられない、
この二重構造がなくては、「Dangerous Game」という曲のエロティックな美しさは表現できない。


タータンさんのルーシィは、詳細な演技プランとそれを実現する「声と仕草の技術」で作りあげられた、ある意味「つくりものの少女」であるだけに、そういう微妙な揺れはすっ飛ばされてしまって…。
ああいうものが、回数を重ねることで表現できるようになるものなのか、天性のものなのか、それはわかりませんが。

とりあえず、今回の梅田・中日合わせて1ヶ月の公演では、そこには届かなかったな、という印象でした。

でも、ね。
いいのかもしれない。そのままでも。
だって、すごーーーーく可愛いルーシィだったんだもん(はぁと)。

大人っぽい女優、年上の「豊かな女」を得意とする女優になるんだろう、と思っていたタータンさんが、あんなに可愛らしくコケティッシュな「子供」を体当たりで演じていらっしゃったことに、ちょっと感動しました☆


タータンさん、次は「モーツァルト!」、ですよね?
前回観られなかったので、今度こそ!の男爵夫人、楽しみにしています♪♪





…落ち穂は全然拾えていませんが。
この内容で3000字とかになるのもどうかと思うので(汗)、このへんで。



【4】で終わりにしようと思っていたのに終わらなかった(涙)「まほろば」感想文の、今度こそ最終回(のハズ…)。



【吹雪】

「鬼」の首領(越乃リュウ)が。

小碓尊に敗れ、最期に呪言を残す。

「この地に生きて、この地に死ぬ、踏みにじられし我らの…」


> 滅んだもの。
> 滅ぼしたもの。

> 残ったものが背負う義務。
> 死者の物語を紡ぎつづける、苦しい責務。

> それでも。
> 国を作る人柱になれるなら、



ということを、最初の日記には書きましたが。



小碓尊は「ヤマト」であり、「征服者」ではあるのですが。

熊襲、そして出雲、「西征」の時は、常に彼は倒したものに賞賛され、「ヤマトタケル」という御名を捧げてられてさえいます。
…どちらも、物凄く卑怯な手を使って倒したにもかかわらず(汗)。

「西征」での彼は、英雄だから。

でも。
「東征」は、常に裏切られるのは彼であり、さまざまな陰謀が小碓尊一行を襲う。(この作品中では語られませんが)

そして。
陸奥を、東を征した時、もはや彼を称えるものはないのです。


彼自身が捧げてきた犠牲(オトタチバナ姫、サルメ・サダルらの随身たち)を顧みるものもなく。

傷つき疲れ果てた小碓尊は、この後も旅を続けてヤマトを目指し、途中で力尽きるのですが。
この作品では、むしろ陸奥の雪の中に倒れたかのようにも見えます。

「この地に生きて、この地に死ぬ」

その呪のとおりに、「この地で」命を落とす。
この地に生まれたわけではない尊、「還るところ」を持たない皇子を、「この地」に死なせる。


本来は。
滅ぼしたモノは、滅ぼされたものをいつまでも背負っていかなくてはならないのです。

でも。尊は力尽きてしまった…。




「この地に生きて、この地に死ぬ」

この時代。
それが当たり前で、ヤマトを起点に熊襲から奥羽までを駆け抜けた小碓尊が例外なのでしょう。

「鬼」たちは、「まつろわぬもの」。
まつろわぬものが居ては、まつりごとは行えない。
まつりごとは、当時の人々にとっては「祀りごと」でもあったはず。

「鬼」たちが居ては、「政治」も「祭祀」も正常に回らない。
まつりごとが正常に回らなければ、人々は安心して収穫の祭をすることができない。

…だから。



滅ぼされた「鬼」たちもまた、神となる。
八百万の神々の席は、まだまだ空きがある。

まだまだ滅ぼさなくてはならないモノたちがいるのだから…。






話が少し戻りますが。
まさお(龍真咲)くんの行動について。

やっぱり、彼は「草薙剣を奪った」=「小碓尊の死」を表現しているんだろうなぁ、と思うのですが…
草薙剣の神剣ぶりを表す示すがないから、余計に意味不明な気がしてしまうんじゃないか、と(涙)なにしてんのアイツ?って思ったのは私だけ……?(泣)

やっぱり焼津の火攻めは入れた方が良かったのではないでしょうか。
そうすれば、草薙剣の真価も表現できるし、小碓とオトタチバナ姫のラブラブ場面も入れられただろうし。

今の構成だと、ヤマトヒメが「草薙剣」をオトタチバナ姫に持たせたばっかりに嵐に遭って、それでおしまい、って感じだし(T T)…くすん。





【椿】

まだまだ、大八嶋には“まつろわぬもの”がたくさん居たはずですが。

でも。
小碓尊は、もう眠りにつこうとしている。



尊が倒れた時。

ぽとり、と椿が落ちる。




まほろばの春に生まれた小碓尊が、
夏の熊襲を征し、
秋祭を経てヤマトに帰還し、

そして、冬を迎える奥羽を目指して死出の旅に出て−−−−


今、力尽きた尊の上に、降り積もるのは
雪ではなく。

純白の雪ではなくて、深紅の椿が降り積もる。




「神々の末裔 ヤマトタケルノミコト」

尊を惜しむアマテラス大御神の葬送唄に、スサノオとツクヨミが和して。

父に疎まれた皇子を見守ってきた三貴神の想いと、
紅い衣装の下級生たちのシンプルで明解な動きの和合。



日本の踊りは、どれもごくシンプルなものですが、
繰り返す時の負荷は意外と高いものなのだそうです。
「同じ動き」をトレースするのが難しいんでしょうね。

紅い着物の下級生が、いっせいに動き、腰を曲げた姿勢でずっと踊る。
ここの振り(音楽も)を、越中のおわらに似ている、というご意見を某巨大掲示板で拝見しましたが。
残念ながらおわら風の盆は、帝国劇場の「風の盆恋歌」を観たことがあるくらいで実地体験したことがないのでよくわかりませんが、なるほどなー、という感じです。謝さんのトークショーとかでそのあたりも種明かしされたのかなあ?

…ついつい小ネタに走ってしまうのは悪い癖です。すみません。





閑話休題。

ここは、男役も化粧を直す時間がないので、アップで観るとちょっと怖い椿がいっぱいます…。

世界に浸りきるのに飽きたら(←普通は飽きないよ)、上手前列あたりオペラグラスでガン観してみると、かなり目が離せない、と、思う…。
(周りの迷惑にならないようにお願いします←お前が一番迷惑だっつーの)

そして。そういうのとはちょっと違うのですが。

全国ツアーで覚えた篁(祐希)くん。
この場面でニコニコ笑うのは、解釈間違ってるから!!(←でも可愛い)




【白鷺】

すべてを浄化する白い光と、
白い鳥。

飛びたたんとする「鳥」の振りというのは、「ノバ・ボサ・ノバ」でもラストに使われていましたが、ショーのラストに持ってくる場面としては最高に盛り上がるものの一つだと思います。

この後にパレードのないショーなので、一番盛り上がる形で終わらせる方策だったのかな、と思いつつ。



なんで幕が降りるのあんなに早いのっ!?(怒)
あとほんの7、8拍も待てばきちんと終わるじゃん!!


ラストの「ア、ア、アアア、ア、ア、アアア、ア−−−−−」に
入ったあたりで降ろし始めて、「ア−−−−−」のロングトーンになったあたりで顔にかかりかけて(拍手が入って)、一番最後のドラムに合わせてぴったり降りきる、くらいでいいじゃないですか。
ほんの10秒かそこらの違いでしょう?
だったら、オープニングの無音の時間を10秒削ってもいいから。


せっかく、鳥さんたちが皆一生懸命踊ってるのにー(涙)。
なんか尻切れトンボ感が残るのが哀しくてなりません。
謝さん、ぜひ緞帳を降ろすタイミングだけはご再考くださいませ!



この場面についてはもう、「大好きで、素晴らしい!」という以外に語ることもないので。

だって。誰もご存じないかもしれないかもしれませんが、祐飛さんって実は鳥振りは結構得意なんですよ(←自慢げ)、ノバ・ボサ・ノバの時もがんばってたし(←頑張るのは当たり前だ)♪、なーんてことを語っても誰も喜ばなさそうなので。



伝説が終わり、歴史がはじまる。

という至言をもう一度繰り返して、「まほろば」についてはいったん終わりにしたいと思います。



また下級生チェックをしたら、あらためて♪(←多分誰も待ってないよ)





はい、月組大劇場公演「まほろば」のおもひで・続き。



【望郷〜遙か彼方ヤマト〜】

秋祭りの喧噪の中で、ふと国見の山に登って一人になった小碓尊が、故郷を想う…。


ここの麻子さんのソロ曲、吉田優子さんの数々の名曲の中でも、傑作の一つなんじゃないかと思うほどです。
歌そのものもいいし、編曲も素晴らしい。

故郷への、そして父への想い、
そして、オトタチバナヒメへの憧憬…

2コーラス歌った後、転調して「まほろば…」と歌い継ぐところが「ぐっ」とくるんですよ。あそこの編曲がすごく好き!

その後の運命を知っているだけに、本当に哀しい曲ですよね。
でも、かなしいからこその美しさだとも思うのです。
小碓を囲む、天女たち6人の舞も、哀しい程に美しい。
彼女たちの腕の一振り、足さばき、それらのすべてが音楽と相俟って、言葉よりも雄弁に彼の「想い」を伝えてくれる気がします…。

激しい振付ではないだけに、筋肉の隅々にまで物凄い負荷がかかっているのがわかるんですよね。
本当にゆったりとした踊りで、だけど、決して短くはない1曲の間中、「楽な姿勢」は一瞬たりとも無いのでは?どこかに無理のあるポーズを、無理があるからこそ美しいポーズからポーズへと動き続ける。

世界は止まらない。時は止められない。


…本来は。
もっと楽々と、「重力を感じさせずに」踊ってほしい振りなのかもしれませんが。

私はむしろ、重力に縛り付けられた天女たちが、ただただ必死に、その「あるべき理想の動き」をトレースしようとあがく姿から眼が離せませんでした。

「言葉」のない、
「言葉」にならない、
ただひたすらな、祈り。


謝さんのダンスには、祈りがあるから好きです。

言葉というデジタルなものでは表現できないはずのもの。
目で見ることができようはずのないものを、視覚化する。

「秋祭り」の場面も、ただの楽しい中詰めというだけではなくて。
「秋祭り」そのものが、「収穫」という純粋な喜びが「祈り」の域に達しているからこそ「祭祀」になるわけで。



小碓尊の望郷の念もまた、故郷の安寧を祈り、寿ぐ祝詞として昇華しているから。だから、あの音楽と、歌と、天女の舞と、すべてが見事に絡みあい、一つの「祈り」として展開される。

さいわいを求めるひとの、祈りとして。





【北への旅立ち】

いきなり「ヤマトタケルの名を貰い…」で始まるのはどうかと思うのですが(苦笑)。普通の人は意味不明なんじゃあ…。
名前のエピソードは出雲建がらみなので使えないんですよね。だから、出雲での出来事を飛ばさないでやってくれれば良かったのになー。


あんなに切ないほどに哀しい想いを吐露しながら銀橋を渡り、大和へ帰りついたというのに
スメラミコトはあっさりと東国遠征を命じる。



ここのあーちゃん(花瀬みずか)の、しっとりとした大人っぽい美しさと、タキさんとのハーモニーの美しさに感動…。
あーちゃんってソプラノのイメージが強かったのですが、タキさんがメロディであーちゃんが下ですよね?すごく良い声でした。

でもでも、ここだけはストーリー的にもヤマトヒメが「草薙の剣を…」から歌った方が自然だと思うんだけどな〜〜〜(ショボン)



この場面、密かに前の場面の天女たちが居残りでちょこんと場面に残っているのがお気に入りです。
なんとなく、道祖神か何かをイメージしているのかなー?トカ勝手に考えています。
決して短くない場面の間中、ぴくりとも動かないメンバーに感服。
上手席が多かったので、上手がみっぽーと蘭乃はなちゃんだったのはチェックしたんだけどな。センターと下手がわからない…。次回しっかり観てきます。




【嵐】

ここまでは全場面、音楽は吉田優子さんでしたが、ここだけ斉藤恒芳さん。荻田さんのショーではすっかり常連って感じの方ですが。
…ああ、作曲家の選定ひとつでここまで世界が変わるのかー!!と、目から鱗でした。謝さんありがとう。


ここについては、最初に「まほろば」について書いた時にちょっと書かせていただきましたが…(http://diarynote.jp/d/80646/20070814.html

うん。まだいろんな神子たちの判別がついていないので、特に語りたいこともないかな……。

ここはとにかく、2階席がお勧めです。1階席だと、船の後ろでくるくる回っている神子たちが見えませんし、後方に移ったあとのサルメとサダルのダンスも船や帆に隠されがち。

…いや、あれは「隠しとけ(特に下手)」っていう、神の、いや演出家の親心かもしれませんが…………(←おい)



【祈り】

嵐の海でオトタチバナ姫を海に奪われた一行。
花道にせりあがったサルメとサダル、そして天女たち。

しっとりとしたきりやんの美声と、切ない祈りの音楽。
小碓尊が歌いだして、サダルも加わる…

本舞台ですれ違う小碓尊とサダルが哀しいです。
慰めることのできない哀しみがそこにあるので。

天女の存在は、この作品全体を通してすごくキーになっているな、と。祈りの記号化、とでもいうのでしょうか。一列になって幕前を横切る演出も、葬列を思わせて。

…腰を曲げた姿勢をキープして、皆つらいだろうなぁ…なんて現実に戻ったりもしつつ(←苦笑)



【吹雪】

銀橋を渡る小碓尊一行。
風の神シナツヒコ(桐生園加)が、銀橋のたもとで行く手を遮る。


この場面の、影コーラスの「影歌」に結構ハマりました。

「奥羽」っていうのは、…こういうイメージなんでしょうね、やっぱり…(T T)。

雪深く、峠道には風が戸を立てて、
そして、暗い歌が常に幽かに流れ続ける……


まぁねぇ、「陸奥」だもんなぁ(涙)。
東北地方・太平洋岸出身の私にとっては、それってむしろ北陸のイメージなんですけどねぇ(^ ^;



津軽三味線の音律に乗って、すこーしづつ激しさを増す、「鬼」たちのダンス。
曲調が変わって、一行が登場…するんですけど。

ここの登場の仕方がめっちゃカッコいい!!
袖から飛んで出るのですが。
「シュタッ!」という効果音が入っているかのような(←入ってないよ)カッコよさです。マジで。祐飛さんだけ置いてかれることもなく、キレイにキメてます。ホ。(←だからどんだけ…)



殺陣は、皆がんばっているんですけどね。なんたって(嘉月)絵理ちゃんの殺陣は芸術的です。本人は言うまでもなくカッコイイんですけど、殺陣の基本は「斬る」側を格好よく見せること!それができているのは、もしかしたら絵理ちゃんだけなのかも?

あと見せ方が巧いなーと思ったのはガチャ(一色瑠加)、マギー(星条海斗)…あたり、かな。下級生はちょっと見分けがついてません。ごめんなさい。かえこ(良基天音)ちゃんあたりは、もう少しがんばってほしいなーと思いました。ダンサーとしては素晴らしいんですけどね、かえちゃんは。


サダルが集団に囲まれて槍で一突きされる。

と。

それを見た小碓尊は、思わず草薙剣を投げ捨てて駆け寄ってしまう。


どんだけサダルを愛しているんだ、小碓!!
マリウスが撃たれた時のアンジョルラスだけにしとけソレはっ!!
(すみませんレミゼネタです)



谷作品あたりだと、こういう瞬間は敵はひっこんでくれるお約束があるのですが(例:エルドラード)、謝さんはもちろんそんなことはしません。

サダルが死に際に遺言を残す時間も、尊が存分に嘆く暇も与えられることはなく、すぐに敵が襲い掛かってくる。


草薙剣を投げ捨てた小碓尊は、サダルを殺した槍(?違うかも)を取って応戦するのですが。
お約束どおりすぐにピンチに陥るので、

すぐ隣で闘っていたサルメが「尊!」と叫んで剣を投げる。


なんだけど、、そのまましばらくその状況で闘いは続き、
(サダルさんは、邪魔にならない舞台端でずっと死んだまま)

上手で弓を構えた…多分、かえこちゃん、が
矢を放つ、と、

…サルメの胸に矢が突き立つ………。



えっと。
いや、いいんですけどね。
せっかくカッコよく小碓尊に剣を投げた訳じゃないですか、サルメさんは。
その隙を突かれる、とか、たちあいで、とか、何か「剣が無いからヤラれてしまった!」という状況は作れなかったのでしょうか、と小一時間…。

なんか「尊に剣を投げた」エピソードが無駄遣いな気がするんです〜〜〜(T T)。
…ま、いいんです、別にね。



サルメまでも奪われた小碓尊。
ちなみに、彼が投げ捨てた草薙剣は、まさお(龍真咲)くんが咄嗟に拾い上げ、舞台奥へ走っています。
(サダルさんは、邪魔にならない舞台端でずっと死んだまま)

そして。

多分、サルメの死と前後して、小碓尊が鬼の首領(ナホ)と剣をまじえはじめたころ。

まさおは舞台奥に辿り着き、センターに仁王立ちして草薙剣を掲げ、勝利の名乗りをあげる。

しかし。

本舞台中央では、今まさに首領が小碓尊に斬られ、呪言を唱えている…。



まさおは、それを見て慟哭し、
剣(草薙剣ではなく、自分の腰のもの)を抜いて小碓尊にかかろうとするのですが。

…すかさず後ろから登場したスサノオ(萬あきら)に倒され、草薙剣を奪われてしまう…



「草薙剣」は、ヤマトヒメが「尊のお命、きっと守り参らせるであろう」と祈りを込めて、オトタチバナ姫に持たせた神剣。
それを奪われた時に、尊の命運も尽きていたのだ、と…

そういうことだとは思うのですが。



ってことは何?サダルが弱かったばっかりに、小碓尊は負けてしまった、ってこと!?
サダルって…どんだけ……



なんか微妙にオチがついたところで、
今宵はここまでにいたしとうございます。
(で、オチは必須なの?ねぇってば!?)



.
宙組東宝劇場新人公演「バレンシアの熱い花」を観て参りました。

明日の朝は早いので、
…というか、本公演を観たのが大劇場始まってすぐの時以来。今の、東京に来てからの本公演を観もしないでなんだかんだ語るのはまずいよなー、と思いましたので、

今のところは、特に印象に残ったところだけ簡単に。



新公演出は生田大和さん。
月組「パリの空よりも高く」と同じ演出家ですが、やっぱりこの人の演出は結構心理描写が細かいなーと。
本公演の中村演出が、どうも心理描写をすっ飛ばしているところには疑問を感じていたので、そこをクリアしてもらってだいぶ観やすくなったなぁ、と。

それはやっぱり、彼の功績なのではないかと思います。

……本公演の方も、大劇場公演を丸々終えて、再度お稽古をして東京に来ているのだから、さぞ進化しているんでしょうね(^ ^;。
観てナイのにすみません(汗)。



フェルナンド・デルバレスのみーちゃん(春風弥里)。
…役者は、ましてや柴田役者は声だな、と、心の底から思いました。

見た目(特に化粧は問題ありすぎです/涙)や所作は、これから磨いていただければなんとかなる(かも)(是非!)

でも、あの声は本当に天性のものなんだな、と。

持って生まれた喉の強さ、声が響く咽頭のつくり、そして、(これは訓練かもしれませんが)滑舌のよさ。
台詞が明瞭で、声の響きが深く柔らかで、歌に情がある。

なんだか、ひさびさに「もっと聴いていたい…」と思った声に出会った気がしました。

ダンスは…踊れる人のはずなんですけど、、、、衣装の着こなしが悪いのかな?(本役がタニちゃんだもんな…気の毒な)

なんとなく、ですが、所作の一つ一つ、動きの一つ一つにちょっと重たい印象があったのが残念な感じでした。
もう少し「見られる自分」を意識して、脚をまっすぐにして立つとか、体型の補正に合わせた仕草(肩を補正したなら、その状態で腕を奇麗に動かすにはどうしたらいのか)とか、そういう細かいことに意識を向けてみたらいいんじゃいのかなー、な〜んて思いました。

いや、そんなことよりどんなことより、まずは化粧を………ねぇ(涙)

まぁ、見た目はともかく(え?)(メンクイの猫が言っても説得力ないよ)、声は本当に得難い声だと思いますので。
ぜひ、声に見合った姿を、一刻も早く手に入れていただきたい、と、強く思ったのでした………。



そして、今回の新公、立役者が二人。
セレスティーナの和音美桜と、レオン将軍の八雲美佳。

…生田さんは、専科・組長格の役者の役に思い入れでもあるんでしょうか?「パリの空よりも高く」でも、エレノールの青葉みちるはじめ、専科チームの上級生が皆、本役と全く違う役作りで物凄〜く良かったんですよね。
多分、本人の実力以上に良かった人もいたと思う。

「芝居」を作る上での、「脇筋」の役者の重要性。

それを本当に意識してくださる演出家は、ありがたい存在だなあと思います。それでこそ、彼らのやる気も出るでしょうし、彼らが「面白い」と思って動いてこそ、下級生もついていくものでしょうから。

主演者は、多少拙くても、ある程度までは作品でカバーすることもできますが、「脇筋」がしっかり組み立てられる役者に出会えない作家(演出家)は気の毒ですし、逆にそういう人を育てることこそ、新公演出家の大事な仕事だと思うのです。

…だから私は、生田さんには結構期待している訳なのですが。



というわけで。
侯爵夫人セレスティーナ。

……たっちんは、歌が巧いだけの人じゃないんですね。
声そのものが素晴らしいんです。台詞の声が。

マルガリータは、あの「清純さ」を出すのに若干苦労していらっしゃいましたが、セレスティーナはまさに「貫禄」の巧さでした。
ああいう気品のある役があんなに似合うんだ…と嬉しい驚き。
ドレスも奇麗に着こなして、化粧も美しくて、ルカノールの暁郷(…たっちんより下級生なんですよね…それも驚きだよ…)に
「昔愛した貴女」と言われる存在としての説得力もばっちり。

ただ、物語の終盤、「黒い天使」を追って邸へ踏み込んできたルーカス大佐(蓮水ゆうや)を退けようとするところなどは、もう少し強くてもいいのになーと思いましたが。
下手に強く言うと「きゃんきゃん」と喚くような印象になってしまうのであえて抑えたのでしょうけれども、もう少し凄みがあると良かったのになー、と。
不満はそのくらいです。本当に。

長としての挨拶まで含めて、本当に素晴らしかったです。
ありがとう(はぁと)そして、お疲れさまでしたm(_ _)m。




そして、レオン将軍の八雲美佳。

本役(美郷真也)の巧さに及ばないのはある意味当たり前なんですけど(宝塚ひろしといえども、まりえったさんより芝居の巧いひとなんて何人もいないんですから)、
独自の解釈で、かなり違った「レオン将軍」像をつくられていたことに感心しました。

レオン将軍って、脚本的には、かなり遣り手で、フェルナンドたちの行動もほとんど指先で操っているくらいの存在のハズだと思うのですが。

まりえったさんがやると、どこからどうみても好々爺なんですよね…(汗)。
一番素敵(胸きゅん☆)なのは、邸でセレスティーナとお茶しながら、孫娘(マルガリータ)の心配をしている図……って感じでしたから。


八雲さんは、脚本で描かれている以上に有能で腹黒い、いや黒いは言い過ぎかもしれませんが、裏のある人物に見えました。
そうなると、フェルナンドの若さが生きてくるというか。

他にもいろいろ、ポイントポイントで「なるほど!」と思ったり、本公演で「?」と思ったことがいろいろ解けてくる新公、でした♪(笑)





で。
みーちゃんフェルナンドで面白いな、と思ったのは、最初のレオン将軍に挨拶に来た場面。

まっすぐで生真面目な青年士官、というのがぴったりの形容詞だったんですよね。
マルガリータ(天咲千華)がまた、まさに人形のように可愛らしくて。口を開くたびに大変なことになっていましたが、一心にフェルナンドだけを憧れの眼で見凝めている様がぴったりで。

こんな、生真面目でおかたそうなフェルナンドだったら、よく似合うだろうけど、他の人じゃ無理かも…というくらいの浮世離れした「記号としての少女」そのものでした。



そんな「少女」とお似合いの青年士官が。
レオン将軍の企みに乗り、芝居を始める。

豪放磊落な振りをして、酒場に行って遊んでみたり、女を口説いてみたり、

でも、あくまで芝居なので色気は無い



イサベラとの恋も、最初は芝居のつもりだった。
遊びでさえなく、ただのお芝居。
たとえイサベラが本気になったとしても、それでも。

でも。

「黒い天使」の正体を見破られた時。

フェルナンドの脳裏を、とっさに「口封じ」という3文字がよぎったかもしれない、
その3文字を意識しての、キスだったのかもしれない、

…最初は。



この、燃えるような眼をしたバレンシア娘に、
恋をしてはいけない。
私には帰るところがあるのだから、と…


そう、思って。


それでも。
全てを成し遂げて、凱旋を果たした時に。
イサベラに別れを告げられたフェルナンドは。

ロドリーゴの、血を吐くような叫びを耳にして、思わず呟く。

わたしのイサベラも、しんだ、…と。




…みーちゃん。
私は、あなたの声をいつまでも聴いていたかったです……。







あんまり需要が無いらしくて寂しいのですが、しつこく月組公演「まほろば」について書かせていただきます。


まずは、小碓尊(ヤマトタケル)の誕生から。


【誕生〜たびだち】

いったんきえた本舞台の灯が入ると、そこはヤマトの原。スメラミコト(景行天皇・越乃リュウ)と吉備津彦(北嶋麻実)が見守る中、ヤマトヒメ(花瀬みずか)とオトタチバナ姫が…あれはそれこそ、「あかねさす紫の花」の冒頭で描かれたような野遊び(野草摘み)なのでしょうか…?

舞い踊る天女の中から、小碓尊が登場。…蝶々を追いかける少年時代です。蝶々を操るのは、宝生ルミちゃんはわかったのですがもうお一人はどなただったのかしら…?チェックしようチェックしようと思いつつ、つい他に目移りしてばかりな私(反省)。
(瀧川)末子姐の天女が貫禄の美しさ。手足に続く衣の動きが、めちゃめちゃキレイでした。うっとり…。
(草風)ななちゃんは、ホントに美人なのにやっぱりまだ表情が硬いー(T T)。あれで「花が綻ぶように」にっこり笑った日には、ダース単位でファンが増えそうなんですけど。まだ咲いていない蕾なのに、惜しいなあ…という気持でいっぱいです。

ナホちゃんのスメラミコトは、威厳ある衣装がよく似合ってて、お髭も素敵です♪役に合わせてゆったりと動くのがまた格好いい!貫禄出てきましたよねぇ〜〜♪


スメラミコトの命で、熊襲征伐へ赴く小碓尊。
ヤマトヒメから衣(←女装用ね)と剣を受取り、旅立ちます。「その胸に、美しいオトタチバナヒメの面影を抱いて…」とツクヨミ(未沙のえる)が語り、アマテラス(出雲綾)が歌う。
好男子に見惚れて「あ〜〜〜♪あ〜ぁ(溜息)、あ〜♪」と歌うタキさんの巧さ、というか芸達者ぶりに、観客の方こそ溜息が出ます…。


お供としてついていくサルメとサダル。
基本的に、行軍中は先導がサダル、後詰がサルメと決まっているみたいで、常に先頭にたって、手をさしのべて小碓尊を促すサダル(大空祐飛)さんの手がとても雄弁で奇麗でした♪
後詰のサルメ(霧矢大夢)さんは、油断なく周りを見渡していく眼光の鋭さがメチャクチャ格好いいです!ファンの方はとっくに観ていらっしゃると思いますので、そうじゃない方、ぜひ観てあげてください(^ ^)。

“サダル”の元になった猿田毘古神は、天狗であったという説もあります(ちなみに、“サダル”は琉球語で“先導”を意味する、という説があるそうです)。その血に連なるサルメとサダルであるならば、お二人とも眼光鋭くて当たり前、かも。
…で、鳥目だから吹雪で暗い雪の夜には何も見えないとか……?



【燃ゆる島】

小碓尊一行がはけると、ドラム…じゃない、太鼓が鳴り響いて、本舞台に火神ヒノカグツチ(青樹泉)が登場。

紅い羽を振り回すもりえちゃんの後ろに、クマソの若者(?)たちが登場、可愛いお嬢さんたち(城咲、白華、夢咲)をしばりあげて連れ去ります。ここは結構一瞬なので、娘役ファンの方はしっかり観ていないと見逃してしまうかも。

そして、お兄さんたちが加わってクマソの総踊りへ。

ここの素朴で力強い音楽(吉田優子)と太鼓のリズムは、なんだか血が燃える感じがして好きです。棒を使ったダンスも、私が観た時はまだ皆さん「バトンを回している」状態でしたけれども、もう少し殺陣っぽく動けるようになるとぐんと格好良さがますだろうなぁ、と…、次回の観劇を楽しみにしているところです。

とにかく振付も力強くてかっこいい!!
私の周りのごく一部で「Choo Choo TRAIN」と呼ばれている振りは、センターで観ると本当に「燃え盛る炎」に見えるらしい。いいなあ☆センターで観てみたいなあ〜。
さっきまで豪華な衣装を着て「どっしり」構えていたナホちゃんが、クマソの男でがんがん踊り狂ってて目が離せません。…ところで、この時間で登場できるってことは…ナホちゃんもしかして、スメラミコトの衣装の下は真っ赤なんですか…?(ドキドキ)


これを観ていて思ったのは、「殺陣っていうのは経験なんだな」ってことでした。いえ、この場面はあくまでダンスであって殺陣ではないんですが、やっぱりナホちゃん、ガチャ、かえこ、研ちゃんあたりの巧さ、見せ方というのはさすがでした。
意外と豪華メンバーなクマソの下級生たち。背中に回した棒を掴みそこねて焦っていたみりおくんとか、回しきれなくてただ「持ったまま」回ってみせた…のは誰だったかな、他にもイロイロやらかしていたようでしたが……(^ ^;)、
皆、まだまだ先は長いんだ!がんばってねー!!



で、酒宴が始まると小碓尊一行が女装して登場。
酒壺を持った3人…センターに麻子さん、下手にきりやん、上手に祐飛さん。それはそれは……妖艶な美女たちで(*^ ^*)。
麻子さんは一応「娘」としての色っぽい声でソロを歌います。うーん、月組「エリザベート」が大好きだった私としては、こんなところでシシィの声が聴けたようでなんだか嬉しいです☆

…で。
すみません。元々ファンである上に、たまたまチケットが上手の席ばかりだったので、ずーっと祐飛さんのところばっかりガン観してしまったのですが(滝汗)、
女装したサダルさんを囲んで囃し立てるメンバー……濃いっ!!
この3組にメンバー分けしたのって、謝さん?なんだか祐飛さんの周りは異常に濃いような気がしたのですが、どうなんでしょう。きりやんの周りも麻子さんの周りも、それぞれに濃いのかなあ…月組ってそんなに濃い人いっぱいいたんだっけ………?

ま、なにはともあれ。
祐飛さんは無事、誘惑に成功して輪になっているメンバーを酔いつぶし、ナホちゃんを筆頭に、酒に強いらしい3人を暗がりに誘い込みます。
…暗がり(袖)に入った途端に切り捨てている設定なんでしょうね。下手のきりやんも同じように(多分)引っ込むと、本舞台で立っているのは、あひるちゃん・園加のクマソ兄弟と、女装した小碓尊のみ。
クマソ兄弟が酒を(杯を?)取り合って争い始めると、小碓尊は、すかさず懐から出した剣でクマソ兄に斬りつけてとどめをさし、弟に剣を向けます。

そこに上手からサダルさん(着替え済)登場。
小碓尊から剣を受取り、クマソ弟に差しつける。弟は…でも、斬ってないよね?逃がしたことになるのでしょうか…?あれ?
どうなるんだっけ。わからなくなっちゃった…。(ごめんなさい)

サダルが弟とにらみ合っている間に小碓尊もお着替え。下手から登場するサルメさんは、さっき攫われてきていた娘たちの手をひいています。……サルメさん、かっこいいなーーー、いいなーーーー。

クマソ弟の行方はしれませんが、とりあえず熊襲征伐はこれにて一件落着。



一行+娘たちが銀橋に出て、小碓尊が言挙げすると、城咲あいちゃんが「遠い海の彼方から参りました…」と応じて。

遠い故郷に想いをはせるニライカナイの媛たち、そして、
遠いヤマトに想いを馳せる小碓尊…



【ニライカナイ幻想】

音楽は変わらず吉田優子さん。
でも、ガラっと曲調が変わって、世界が変化します。



ニライカナイ、といいつつ、舞台装置はちょっと海の底を思わせるデザイン。竜宮城、というか、「常世の国」のイメージが入っているような気がしました。
この場面の流れは、多分ですが、こんな感じ。

(1)娘たちの舞
(2)小碓尊とサダルを中心とした平太鼓の踊り
(3)サルメを中心とした武術風の踊り(?)
(4)総踊り

個人的に、「ニライカナイの女」、とくくられる娘役さんが多すぎて、チェックするのに超忙しい場面です。終わるとぐったり疲れる(笑)。
衣装がとっても可愛いんですよ♪舞台を観ている時は誰がどこ、って想いながら観るんですけど、結構終わると忘れてしまう…(涙)。

平太鼓のダンスは、開幕前のお稽古レポートでナホちゃんが「手が震えて自動販売機のボタンも押せなかった」と言っていた難関ですが、みなさん達者に楽しそうに踊っていらっしゃいました。
笑顔爆発!で可愛いです。

そして、続くサルメの「これでもか」なダンス(笑)。本当に凄いです!!きりやんさすがだ〜!!でも、倒立して脚を拡げる振りなんか、難しいと思うんですけど下級生もがんばってましたね。みりおくんとかもしっかりやれてて、若いって凄いなあ……と感心しました。


ラストの総踊りは大盛り上がり。ここの歌詞の琉球語は「歌え、踊れ(…あれ?違ったかな?)」みたいな意味だそうですが、皆が物凄く楽しそうに踊っているし、
「ハイハイハイ」という合いの手のリズムに手拍子を入れるのがとっても楽しいんですよ♪ぜひ、ご覧になるときは入れてあげてくださいね♪



【秋祭り】

ニライカナイが「ハイハイハイっ!」というハイテンションで終了して、「これで中詰めは終わりかなー」と思うのですが。
実は、まだ続くんです(笑)。
プログラムを見ると、九州から大和への帰り道を考えているようですが、実際その地域の方(鳥取とか)にはおわかりなのでしょうか…?



旅立ちが春、クマソの国が夏、そして、今は秋。
まもなく冬がやってくる……




不思議な楽器の音色に載って、本舞台センターからオオヤマツミらがせり上がり。

「働く男」という身もフタもない役名のメンバーのダンスがかなり面白いです。稲刈りをイメージしているんでしょうけれども、腰がキツイだろうなあ、と…微妙に同情しつつ、でも大好きな場面なので「もっともっとがんばれ〜♪」とも思ったり(←サド)

サルメとサダルが下手から登場。
まずはサルメが歌い、サダルが菅笠を持って踊ります。
サルメの歌い出し、音が低いっ!!きりやんにも出ない音があるんだなあ、と感心(←いや感心してる場合じゃないだろう)。
祐飛さん、ここはしっかり跳んで踊っていらっしゃいます。…ホ。(←どんだけ…)

続いてサダルが上手に寄って、「働く女」たちの間に入って歌い始め、サルメが傘(菅笠ではない、柄付きの傘)を持って踊り出します。途中から小碓尊も入って、傘を合わせたりしながら。
プログラムによると、「鳥取の傘踊り」だそうです。

しかし。ここはもちろん、サルメさんと小碓尊を観なくちゃいけないんですけど、「こっそり」でもいいので上手と下手に別れている「働く女」も観てあげてくださいね!
上半身だけなんですけど、物凄く激しい踊りなんですよ。あれもキツイだろうなぁ……。

祐飛さんもがんばって歌っています。
もともとあの色っぽい声が好きでファンになったので、点数甘いんですけど(汗)、すみません…m(_ _)m。


…と、こんなところですが。
ある意味、ここまでが壮大なプロローグなんだよな、このショーは。
そう考えると、すごい構成ですよね……(汗)。



それでは、今宵はこのあたりで…。



OGが出演している二つの公演を観て参りました。

OG公演「DANCIN’CRAZY」と、玉野和紀さん主催の「クラブ7 セレクションライブ」。


とりあえず、玉野さんについては以前ちょっと書きましたのでリンクを。
http://diarynote.jp/d/80646/20070201.html

今回のは今までの「クラブセブン」の名場面集、みたいな感じでした。大好きだった場面が二つも(←どっちもレアちゃん関連ですが)再現されて、物凄く嬉しかったです。もう一回観たかったんだよ〜〜〜(涙)。

今回の出演は、常連だった吉野圭吾さんが抜けた(圭吾くんの顔写真をつけたぬいぐるみを抱きしめて、「仕方ないよね、お仕事だもんね」って嘆くナンバーがあって、大爆笑でした)以外は前回と同じ。宝塚OGは1月と同じくガイチ(初風緑)さん、優子(風花舞)姫、(蘭香)レアちゃん。男性陣は、西村直人さん、原知宏さん、桜木涼介さん。玉野さんいれて7人のメンバーに、ゲストとしてただいま話題沸騰中!の若手女形、早乙女太一くん(15歳)がご出演でした。

優子姫は「DANCIN’CRAZY」に引き続きの登場。いつ練習したんだ…すげーーーーっ!!(いや、ブログに書いてありましたけど、それにしても信じられんスケジュールだ…)


で。

いやー、レアちゃんのダンスはホントにさすがでした。もう本当にこの人のダンス、いくら見てても見飽きないし息できなくて苦しくなるくらい大好きなんです(*^ ^*)。無駄な力が全く入ってないんですよね☆脚を上げる振りがあれば、脚だけが宙を舞うようにあがるんです……あんな風に動けたら気持いいだろうなあ(涙)。
黄色い衣装の鳥の場面といい、餓鬼の役の場面といい、人間じゃない役ばっかりでしたが(笑)、どっちも本当に素敵なの。久しぶりのレアちゃんでしたが、堪能させていただきました♪♪

玉野さんに「いつも露出度高め。服の生地も少なくてすむんですよ」と紹介されていたレアちゃん。相変わらず、「見せてくれてありがとう♪」なスタイルでした(←おい)。ああ、あと10cm小柄だったら間違いなく娘役トップだったのに(←あんなに燕尾をキレイに着こなせる男役も少ないけどな…)。

優子姫は、前日までゆうぽうとに出ていた影響もあるのかな?メインで踊る場面はあまりありませんでしたが、相変わらず可愛い!動き出したらホント目を惹きます。っていうか、お願いだから玉野さん、優子姫とレアちゃんを両端に置くのはやめてください……。

ガイチさんは、優子姫&レアちゃんにずーっと挟まれてセンターで踊っていらして、ダンサーとしてはプレッシャーだったろうなあ…。でも踊りも勿論ですけど、歌い始めると本領発揮って感じでしたね。もっと歌ってくれても良かったのになあ。1月の時より柔らかみが出て、「女優」という立場に馴れてこられたのかなーとか思いました。

玉野さんは言わずもがな。
西村さんも言わずもがな。
原・桜木の若手コンビもがんばってました。笑い取るのに。
(ダンスは勿論、若いだけあってキレキレです)

とにかく、「再現」場面だけでも最高に楽しいライブだったのですが……


早乙女太一くん。
最近よくチラシで観ていたので、「へー」と思っていたのですが。

藤原竜也を初めて観た時の衝撃に近いモノがありました。
…なんの基準になるんだよソレ、って感じですけど(汗)。



1幕の、女形としての舞は、キレーだなーと思って観ていたのですが。
(某劇団の松本理事の舞と違って、眠くなる余地がなかったのは、振付の違いなんでしょうかねぇ?見る目がないのでよくわかりません)


2幕冒頭。
端然と座る少年…いえ、少年剣士。

玉野さんの持つ刀に手をかけ、二人で踊る場面も良かったのですが。
剣を抜いてからの、殺陣の美しさ。


流麗、とか、
清冽、とか、
…そういう言葉の意味を、私は初めて知ったかもしれない。


ああ、この剣ならば枯れ葉も切れるだろう、と。
人を斬っても、血は出ないのかもしれない、と。

そして。

これが沖田の剣なんじゃないだろうか、と思ったのでした。


この人を、こんな畑違いの公演に出演させて玉野さんって凄い!
今回の公演で、一番の驚きはそこだったかもしれません。

だって。
客席には、彼の贔屓筋と思われる方がとってもたくさんいたのですが。
…皆さん口あけて呆然としてたよ?(←特にコントの場面)


いやー楽しかったです。色んな意味で。
早乙女くんの座長公演を観てみたいな、とか思いつつ、またこういう形でゲスト出演して、またあの少年剣士に会わせてもらえたなら幸せだなあ、とも思ったり。

良いモノみせていただきました。ありがとうございます玉野さん♪



そして、「DANCIN’ CRAZY」。

ナツメ(大浦みずき)さんを中心に、リカ(紫吹淳)さん、(湖月)わたるさん、コム(朝海ひかる)さんの元トップ3人に、優子姫&(星奈)優里ちゃんの元娘トップ2人、そしてタラ(祐輝薫)ちゃん以下12人のOGさんたち、という超豪華キャスト。
月組ファンとしては、祐飛さんと同じ78期の苑宮令奈ちゃん、「血と砂」でフアンの子供時代を演じて退団された雪菜つぐみちゃんに、ひっさしぶりにお会いできるのが目的の一つだったりしました(←お前だけだ)


構成・演出は三木章雄さん。
三木さんのショーは嫌いじゃないんですが、今回のは、完成度としてはイマイチだったような。大劇場のショーと違って、オーディションをしてまで「ダンサー」を集めたんだから、歌わせる必要ナイだろう、と言いたい。
歌は別音源にして、ダンスに集中させてやるわけにはいかなったのでしょうか。しかも歌う人は激しい振付つけられないからダンスも中途半端だし(T T)。

しかも、中途半端に男役やったり女性ダンサーだったりするのが…大変そうで。男役なら男役、女性ダンサーなら女性ダンサー、やるからにはきっちりと分けてあげた方がよかったのでは?別に場面ごとに入れ替わってもいいんですけど、プロの男役は化粧から補正から、何から何まで全部違うんですから。

男役を極めたメンバーに、今更「アマチュアの男役」「なんちゃってジェンヌ」をやらせないであげてください(涙)。



そんな中、ナツメさんが貫禄の一人勝ち。
そして、元々中性的な魅力で売っていたコムちゃんが得をしていた、というのが率直な感想でした。

やっぱり、わたるさんが一番苦しんでいたような気がします。「プロの男役」に徹すれば誰よりも“漢”だし、「女性ダンサー」に徹れば、あの迫力の美脚で十分勝負できる(←‥)のに、どっちつかず、というか、演出家がどっちつかずにさせてしまったことがとても残念でした。

リカさんは…「女優」として踊らせてあげた方が良かったような気がしました…。もしかして、調子でも悪かったのでしょうか?あまり踊られなかった印象でしたが。

なんていうのでしょうか。
「OG公演なんだから、男役させとけばファンは喜ぶだろう」っていう単純な理屈で公演が作られていたような気がするんですよね。

でも、もう優子姫も優里ちゃんも「娘役」じゃないから。
「娘役」という存在がなければ、「男役」にはなれないんですよ。「女性ダンサーと絡む男装した女性ダンサー」にしかならないの。
それは、「宝塚」という特殊な世界でしか成立しない、「夢」なんです。

「夢」だからこそ、美しい幻。
それが、宝塚の男役。

それを、「男役」というものの持つ「夢」を、座付き作家ならもっと大切にして欲しかったのですが…。



あくまでも「元トップ+元トップ娘役+その他アンサンブル」っていう構成もちょっと残念でした。
もっと、たとえばAYAKOさんとか本当に凄かったし、楓さんタラちゃんあたりの「スターダンサー」だった人たちにはセンター場面があっても良かったと思うんですよ。
大真みらんちゃんも本当にキレイに踊っていたし、優花えりちゃんも相変わらずパワフルだったし、凛華せらちゃんは美人だった(←おい)
苑宮さんもつぐみちゃんも可愛くて、真剣で、ああ月娘は本当にパワフルだなーと思ったし、陽色萌ちゃんとか牧勢海ちゃんとか、みんなみんな、本当にがんばってました。


もちろん、このメンバーが集まった事自体、本人にとってもファンの方にとっても(ましてダンサーのファンの方なら大浦さんは特別な人でしょうし)最高の幸せなのでしょうし、
皆手抜きなしで必死に踊っていて、がんばっていて、涙が出るほど感動もしたのですが。

一本の「ショー」として、出演者にあまり思い入れのない人が観たら、「ふうん」で終わってしまうんだろうなーと思ったことも事実ではありました。

「クラブ7」と、「DANCIN’ CRAZY」。
どっちも、“出演者のファン”でない身にはどう見えるのかなー、と思いつつ、

“出演者のファン”である私は、どちらも帰り道もついつい踊り出してしまいそうな気分で歩く、最高の公演でした♪



何が楽しかったか、って、出演者が全員『最高の笑顔』だったのが一番嬉しかったです。(レアちゃんは「宝塚よりキツイところがあるのか!と思った」とコメントしてたけどな)
皆さんが、怪我なく公演を終えたことを心より言祝ぎつつ、今後のご活躍を心より祈っています☆



月組大劇場公演の前ものショー、「まほろば」について。
2回目の遠征に行く前に、まずは今覚えている範囲で、場面毎にまとめて見ようかと思います。

ちょっと日がたってしまったので忘れてしまったことや間違いも多くなりそうですが、お気づきになったらコメントお願いいたします!
(ちなみに、場面タイトルは正しくありません。イメージです)




【天浮橋】

イザナキノミコト、イザナミノミコトが天神から命ぜられ、天浮橋に立って天の沼矛で「こおろこおろ」と海をかきならすと、矛先からしたたりおちた塩が積もって大地ができた…という神話より。
なによりもまず、銀橋を「天浮橋」に見立てたセンスが素晴らしい!幕が上がる前の、枠廻りを囲む蒼い闇、闇の奥で光るかすかな煌めきと、響いてくる鈴(鉦?)の音…
天女の舞う「常世の闇」の表現に、鳥肌が立ちました。そこに一筋の光がさすと、創造神が現れる。もうこの時点で「掴みはオッケー!」な気分(^ ^)。

天女がかわええ♪♪みっぽー(美鳳あや)はじめ、本舞台メンバーがあんまり踊らないのが残念です。銀橋はスペースがないから動けないのも仕方ないけど、本舞台ではもっと踊ってくれてもいいじゃないかー。

本舞台センターで麻子さんがせり上がり、すぐ続いて上手銀橋からかなみちゃんの歌声が響いてきます。ここの歌が、雰囲気があって素晴らしい。やっぱり、かなみちゃん歌は大好きだ〜(幸)。

銀橋を渡っていって二人は出会い、イザナミの持つ珠を矛にかける。
…たしか沼矛自体に珠飾りがついてる設定だったと思うんだけどなー。まぁいいや。これは多分、神話でいう「柱巡り」(天御柱の廻りを二人で巡り、出会ったところで結婚する)の替わりなんでしょうね。これをきっかけに国が生まれる訳なので。
…まぁ、色っぽいこと(*^ ^*)。




【国生み、神生み】

銀橋センターでイザナギとイザナミが出会い、島々が生まれ、「豊葦原瑞穂国」の国土と八百万の神々が生まれ出ずる。


で。

…祐飛さんの美しさに、久々に度肝を抜かれました。
すいません。美人=ビジュアル系ではないんだなー、としみじみ思ってしまう今日この頃。祐飛さんって、決して「美人」ではないと思うのに、どうしてあんなに“ビジュアル系”なんでしょうか。
カシウスといい、サダルといい、本当に“印象的な美貌”になれる人なんだよなあ…。いったいどんな魔法を使っていらっしゃるのでしょうか。

まずはやっぱり、スタイルのバランスがまんま男なところ、なんだろうな…舞台での美貌、ですから。
肩が広くて腰が細くて(ウェストよりヒップのほうが小さいんじゃ…?)、腿も今のところはそんなに太くないし…(←ひかえめ)。
声も好きなので、ここの名宣りはもうメロメロです。……すいませんすいません。



きりやんが歌って祐飛さんがちょこっと踊り、名宣りをあげたところで歌い継ぐのですが…。

きりやん、さすがに凄いよ〜〜〜っ!!
歌ってる祐飛さん観てる場合じゃないかもっ!(←オイっ)

……謝さんもきりやんに振付するの楽しかったんだろうなぁ…(ごめんなさいごめんなさい)
そんな露骨な振付の差(←いつも)に胸を痛めつつ、きりやんのダンスに魅入る。これを人は「マゾヒスト」と呼ぶ〜♪



もとい。

嘉月絵理さんは、海の神オオワダツミ。
大きな衣装と長いストレートヘアがよく似合って、貫禄たっぷり。実に美しいです。「海」の広さ大きさ怖さ、すべてをしっかり演じようとされていることに涙が出そうでした。
手を拡げるだけで、組子の心がそこに集中するのを感じます。
下級生のみなさんも、今のうちに本当に彼女の在り方居方をしかり学んでくださいね……(泣)



次に生まれたのが、海に注ぐ川の水門の神、ハヤアキツヒコ(研ルイス)とハヤアキツヒメ(一色瑠加)。
いやー、ガチャは美人ですねっ!凄みのある美貌っぷりにちょっとビビリました。っていうか、名宣りの声が低くて怖いってば…。
研ちゃんは、ガチャのインパクトが強すぎてあまり覚えてない…ごめんなさい。でも、さすがに声がよく響いてくれて、嬉しかったです。



その次は、マギー(星条海斗)のクラオカミと、みりお(明日海りお)のクラミツハ。
この二人は、本来はヒノカグツチより後に生まれたハズなんですが…(イザナミを死に至らしめたカグツチをイザナギが斬り殺した時に、その血から生まれた神なので)。

…ま、どうでもいいか(笑)。
お二人とも、名前の由来は「闇いところ(谷)から流れ出す水」だそうです。また、転じて川=龍神というイメージもあるみたい。谷や泉、丘などにいて、水や雪・雨を司る神様。火伏せ&雨乞いの神様でもある、らしい。

「ミツハ」には「罔象」の字が宛てられることもありますが、これは中国の文献で、龍や小児などの姿をした水の精なのだそうです。要は、龍神夫婦ってこと?


これも、女神さまなみりおに目を奪われて、あんまりマギーも下級生もチェックできてないなあ…。次回はしっかりチェックしたいと思います。
みりおはホント美形ですね。祐飛さんとは違う、正当派の美人。薄青い衣装もよく似合って…るのはガチャか。みりおは白だったかな?とにかく、よく似合ってました。水の女神さま、お二人とも。

そういえば。
クラミツハが女神さまである、という資料は今のところ見つけられていないのですが、とりあえずあの衣装は(胸もあるし)どうみても女神さまですよね?謝さんのイメージは女神なんでしょうね…。



次は、(桐生)園加ちゃんのシナツヒコ。
風の神、ということで、登場するなりくるくると…何回転!?ジャンプして回ってくれます。身のこなしの美しさにうっとり。モノトーンの衣装がキレイに翻って、本当に風が見える。

そういえば昔、「ガラスの仮面」で北島マヤが「真夏の夜の夢」のパックをするのに、「風よりも迅く!」という台詞に合わせてオーベロンのマントを翻す、というネタがありましたねー。
…なるほど。
確かに、布が翻る時に「風で翻る布」に見えるか、「水の流れ」に見えるか、というのは…もちろん布の材質とか形状もありますが、ひるがえす人の技術で使い分けているんだなーと気づいたりしました。(今回、風も水も布で表現されていますもんね♪)



次があひ(遼河はるひ)ちゃんのオオヤマツミ、で合ってるかな?
あひちゃん、さすがに柄が大きいっていうのはこういう時に得ですねー。衣装映えしてすっごくステキでした。
これで声さえ……(←諦めろ)



木の神ククノチは、まさお(龍真咲)くん。
「木々の霊」を意味する名前ですが、まぁキャラクターはともかく、本当に良い声してるよなあ☆名宣りの声が響き渡るのがすごいんです。
でもちょっと、衣装負けしてしまってる感があるので、がんばってほしいですね。鬘は衣装なのかなあ?まさおの小さな頭に、あれはちょっと大きすぎてあっていないような気がするのですが。

そうそう。ここのえりおっと(姿樹えり緒)としの(朝桐紫乃)ちゃんは結構必見です。と勝手に思ってます(笑)。必死で踊ってるのが可愛い♪



次は草の女神カヤノヒメ(城咲あい)。
うーん、スタイルのいい人は何を着ても可愛いなぁ(^ ^)v

廻りを囲む娘役さんたちも、まだ区別は全然つかないのですが可愛い子がいて嬉しいです♪♪
……そのうちに、この神子さんたち全員の見分けがつくようになるのかしら私…それまでに何回観るんだよ一体……。



最後に生まれたのがもりえ(青樹泉)のヒノカグツチ。
うーん、ダンスもスタイルも良いんだから、名宣りの声をもう少しがんばってほしいですぅ〜(涙/切実)。
この場面全体の、一番のクライマックスなのにぃ〜〜っ!

初見の時、ハロダンを休演していた響れおなちゃんが「火の神子
」で元気に踊っているのを見つけた時は、とても嬉しかったです。えーっと、上手だったかな?違ったかな?(←ちゃんと覚えてなくてごめんなさい)
ファンの方、本当に良かったですね!(^ ^)私も彼女のお芝居はとても好きなので、嬉しいです♪



ヒノカグツチが生まれると、神話ではここでイザナミが亡くなって黄泉の国へ行ってしまい、それを追ってイザナギも黄泉へ行く、という、所謂「オルフェウス神話」になるのですが。

ショーの、しかもプロローグでそんな辛気くさい場面をやるはずもなく、あっさりと三貴神の誕生と総踊りへ。

それにしてもタキ(出雲綾)さんの歌声はすごいなーーーー!
プロローグのかなみちゃんも綺麗な声だと思いましたが、さすがに年季が違うというか…凄い、の一言です。

ここまで通して、ドラマティックで荘厳な音楽はショーのオープニングには珍しい曲調だと思いますが、私は結構好きです♪
すごーく気分が盛り上がります♪

そして、ぱぁーーーっと盛り上がって、スパッと暗転、サルメとサダルにピンスポット、という切り返しがカッコイイ。

ここから物語が始まるにあたって、「さて」、という気分になるんですよね☆





さて。

まだ肝心のヤマトタケルが生まれてないんですけどー、
もう十分長い……ですよ、ね?

…今宵は、ここまでにいたしとうございます………。



まだニュースがあったのか…と思った木曜日。

知らないうちに、2008年のカレンダー掲載メンバーが発表されていました。



娘役は例年通り、5組の娘役トップ5人が、それぞれスターカレンダーとステージカレンダーに入っているだけ。

…以前あったような娘役カレンダーって、もう作らないんでしょうか。可愛かったなあ、みんな(T T)。卓上サイズでもいいから、検討していただけないでしょうかねぇ>歌劇団どの。
少なくとも私は買いますわ♪(売り上げ2コ確定!)。

2008年は、遠野あすか&陽月華のお2人が、トップ娘役就任に伴いスターカレンダーに初登場!ですね。
去年の今頃、スターカレンダーには大空さんが入るのか、それともあすかちゃんが…などと、ドキドキしていたのを思い出しちゃいました(苦笑)。あすかちゃん本当におめでとう♪♪

そういえば、大空さんが9月に掲載、ってのを見て、こりゃもしかして…(T T)、と思ったりしたこともあったっけなぁ…なんだかとっても懐かしいオモイデです。
何事もなく9月を迎えることができそうで(←ドキドキ)、本当に良かったよ…。(←正直すぎ)




男役はイロイロなので、一覧にしてみました(←なんのために)
(★が新登場)

−−−−(専)−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
轟悠    卓上 ステージ パーソナル  スター
−−−−(花)−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
真飛聖   卓上 ステージ パーソナル  スター
壮一帆   卓上 ステージ
愛音羽麗  卓上 ステージ
未涼亜希  卓上
華形ひかる 卓上
真野すがた 卓上
−−−−(月)−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
瀬奈じゅん 卓上 ステージ パーソナル  スター
霧矢大夢  卓上 ステージ パーソナル  スター
大空祐飛  卓上 ステージ パーソナル  スター
遼河はるひ 卓上 ステージ
桐生園加  卓上
青樹泉   卓上
−−−−(雪)−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
水夏希   卓上 ステージ パーソナル  スター
彩吹真央  卓上 ステージ パーソナル  スター
音月桂   卓上 ステージ
凰稀かなめ 卓上 ステージ★
−−−−(星)−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
安蘭けい  卓上 ステージ パーソナル  スター
柚希礼音  卓上 ステージ パーソナル★ スター★
立樹遥   卓上 ステージ
涼紫央   卓上 ステージ
−−−−(宙)−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
大和悠河  卓上 ステージ パーソナル  スター
蘭寿とむ  卓上 ステージ パーソナル  スター★
北翔海莉  卓上 ステージ
悠未ひろ  卓上 ステージ★
七帆ひかる 卓上
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

礼音くんとかトムくんとかは、何故去年出なかったのか不思議なくらいだったし、普通に「おめでとう!」ってことで良いとして。

ともちん、かなめちゃん、ステージカレンダー掲載おめでとうございます!!

ちょっと残念だったのは、卓上に追加がなかったこと。(かなめちゃんは出戻りなので、追加ではないらしい)

特に、85期〜86期のひろみ(彩那音)ちゃんと和(涼華)くんは今回で掲載されると思ってたのになー。来年まで持ち越しかー。
美人なお二人なので、楽しみにしていたのにぃ。うーん、残念だー。

そして、まっつのステージカレンダー(当然、相沢ね)もすこーし期待しちゃっていたらしく。ショボン(涙)となってる自分にちょっと驚いてマス。
エリコ(七帆ひかる)ちゃんの眼鏡ッ子マイルズくん(是非シャワー後の場面で!!)も掲載してほしかったなー。とっても残念です。


…って、1年が何ヶ月あると思ってるんでしょうかこの猫は…。
表紙に4人詰め込む気ですか?(^ ^;

来年まで見送り、といえば、壮ちゃんのパーソナルカレンダーもそうなんですね。映像向きの美人さんだし、“すごいファンって訳じゃないけど、パーソナルカレンダーくらいなら買っちゃうわ”、って人も多そうなんですけどね…(私含め)。今年出しちゃってもいいと思うんだけど。そんなにお財布薄いのかしら歌劇団。



祐飛さんの今年のステージは、ジョルジュとペペルとサダルとジグモンド。
ステファーノが間に合わないのが残念ですが、なかなかバラエティのある画面になりそうで、来年のパーソナルカレンダーも楽しみ♪です♪♪



掲載されるメンバー全員が、どれも素敵でファンにとって嬉しいカレンダーになりますように、と祈りつつ………。




えーっと。
大空祐飛さんのファンとして、当然反応しなくてはいけないところに反応してませんでした…(× ×)
だってだって、公式全然入れなかったんだもん!私がアクセスした時には、最初の発表なんて全然見えなかったんだよぉ〜〜(涙)。


というわけで。

(城咲)あいちゃん、
バウでの祐飛さんの相手役、どうぞよろしくお願いいたします〜!!



あいちゃん。
「血と砂」で、ソルーナさんの愛人役でそのスタイルを見せつけ、祐飛さんプルミタスの子供時代を演じて芝居の素質の片鱗を(…ちょっとだけ)見せてくれた可愛い下級生。
「砂」役ではんなり踊っている姿も大好きでした。姿の綺麗な人だな、と、すごく印象に残ったことを覚えています。

今回の公演でも、シルエットの美しさと声の良さで、難しい役を自分のモノにしていらっしゃいますが。

お人形のような可愛らしさを個性に持つ人が多い(←いやあの、月娘は皆個性が強烈すぎて、お人形さんはいませんがなにか)娘役の中で、「リアル」に「女」を感じさせて、なのに嫌味のない希有な人。

植田景子さんが、彼女をどんな風に使うのか、すごーく楽しみです。「大人のラブロマンス」というからにはやっぱりあいちゃんだろうなーと思ってはいましたが、いざ発表されると…想像が膨らみますねー♪



あいちゃんと祐飛さん。
プライベートは仲良さそうなお二人ですが、実は芝居でしっかりと組んだことってあまりないんですよね。

とにかく祐飛さんは(紫城)るいちゃんと組むことが多かったし…もしかして、「飛鳥夕映え」の鎌足と生駒くらいしかないんじゃあ?

…ショーでは良く組んでますけどね(^ ^)。

新鮮な並びで楽しみです♪♪




バウ初日まで、あと、4ヶ月弱。

「舞姫」の東上も発表されて、植田(景)さんもお忙しいかと思いますが。


その前に、祐飛さんのこと、よろしくお願いいたします…m(_ _)m。





昨日は、月組の新人公演。

CSのニュースをちらっと観ただけですが、さすがに正塚さんの独特の雰囲気ある台詞劇は、一回限りの新公では難しいのかな…。

まさお(龍真咲)くん、(夢咲)ねねちゃん、みりお(明日海りお)くん、3人とも下級生とは思えない声の良さ、滑舌の良さを持っているメンバーだと思うのですが。
なんとなく遣り取りがぎこちない感じに見えちゃいました。
映像ってそういうのが強調されてしまいがちなので、実際に客席で観ていたらまた違うのかもしれませんが…っていうか、きっと違うんだろうと信じていますが(^ ^;ゞ。



東宝での新公は、何があっても客席で観たいと思っていますので。
それまでぜひ、がんばってくださいね。
台詞の間や遣り取りの間合いは、毎日の積み重ね。
お稽古の量にすべてがかかっているのですから…。



明日からの本公演がどう変わるのか、
それもまた、次の遠征に向けて(←また行くのか)心の底から楽しみにしつつ。

月組のみなさま。
この酷暑に負けず、どうぞお身体を大切に……。



えーっと。
何から書けばいいんだ?

まずは。



「舞姫」再演おめでとうございます〜〜〜!!!


いやぁ、心の中にはしっかり確信が(何故か!)あったのですが。
案の定、「The Last Party」月組版の枠で実現しましたねっ♪♪

本当に観たかったので、マジ嬉しいです。絶対通います。
っつーか、チケット取れますように……。


というわけで。
いっぺんに何もかも発表されてしまって、何からコメントすればいいのやら、という感じなのですが。

なにはともあれ。

まとぶん(真飛聖)、花組トップ本当におめでとうございます
m(_ _)m。

花組に異動したのがマラケシュの後だから…3作?パレルモ、ファントム、黒蜥蜴、そしてマルセイユで4作ですね。
私は、実は星時代からまとぶんってカナリ好き!な人だったので(だってぶんちゃん好きだったしー♪)、
花に来てから、ちょっと居方に迷いが見えて微妙に心配したりもしていたのですが。

…「あさきゆめみし」も良かったみたいですし、次の「マルセイユ」でしっかりオサさんを支えて、がんばっていただきたいなー、と、
心から思っています☆

お披露目となる中日劇場公演は、正塚コメディの名作の呼び声も高い「メランコリック・ジゴロ」。
マミ(真琴つばさ)さんのビデオシアター映像くらいしか観たことはありませんが、短い映像でもすっごく面白そうだと思いましたし、まとぶんのコメディセンスはなかなか買えると(勝手に)思っているので、再演がとても楽しみです。(←行く気満々かよっ!)

ご活躍をお祈りしています♪




えーっと、えーっと、それから、

もりえ(青樹泉)ちゃん、みりお(明日海りお)くん、めお(真野すがた)ちゃん、まぁ(朝夏まなと)くん、
バウ主演おめでとうございますっっっっ!!


おお〜。
去年のワークショップはお芝居とショーの二本立て、
今年は主演無しのダンスコンサート、ときて
来年はどうするのかなーと思っていたのですが。

…一昨年と似たような形式になるのかな?新作でないというだけで。
主演が二人。役替わりで過去の名作バウ作品を再演、って感じになりそうですね。「ホフマン物語」も「蒼いくちづけ」も観たことがないのでどんな作品かわかりませんが、どっちかにだけしか出ないのではなく、主演と2番手役の役替わりにしてくれたら嬉しいなあ〜〜〜!

しかし。
ってことは、もりえとみりおは祐飛バウにもドラマシティにも出ないってことなのね?(泣)

そんなああああ。楽しみにしてたのにーーー(T T)。

そして。
それ以上に。

…私、この日程でどうやって観るつもりなんだ………?
みりおなんて、祐飛さんの青年館真っ最中だぞオイっ!?



あれ?「舞姫」は大丈夫なのかしら…?
あ、めおちゃんもまぁくんも元々出てないからあまり関係ない、のか。
まぁ、下級生はバウと掛け持ちしても、前半の方にしか出演しなければ可能ですね。月組も、2月にバウ主演したみっちゃん(北翔海莉)が、3月後半の「The Last Party」にヘミングウェイ役で出てくれたんだし。

そもそも、みわっち(愛音羽麗)とまっつ(未涼亜希)が二人してまとぶんの中日に出ないっていうのも考えにくいですもんね。
中日が終わってからお稽古が始まる、と思えば、前半日程だけなら余裕だな。
お稽古期間実質2週間、か。「The Last Party」同様、役替わり無しの再演なら、なんとかなる。うん!きっと大丈夫よねっ!!

…とにかく。
花組さんもこれからしばらく大変そうですが、がんばってくださいませ…。




えーっとえーっと、それから。

雪組大劇場公演は、木村さんの新作お芝居+中村Sさんのショー。

あらまあ(ノーコメント)
 …らぎ、ひろみちゃん、皆がんばってね…



宙組さんは、石田さんの新作に酒井さんのレビュー。

予定どおり轟さんご出演。
そこまではいいけど、白州次郎ですか…。

「暁のローマ」でカエサルだった轟さん。今回も、白州次郎はタニちゃんに任せて、マッカーサーをやってほしいなぁと思ったりするのは私だけでしょうか。だって、絶対かっこいいですよ!!>マッカーサー。

酒井さんは2回連続で轟さん出演レビューですね。「レ・ビジュー・ブリアン」がとっても良かったので、期待しています♪

そして。




月組大劇場公演は「Me AND My GIRL」!!

えーっと。

麻子さんのビル、かなみちゃんのサリー、タキさんのマリア公爵夫人、までは決定として。

きりやんと祐飛さんで、ジャッキーとジョン卿を役替わり、ってことで信じてていいでしょうか?

いや、ジャッキーきりやんで祐飛さんジョン卿なら本望ですが。っていうか、きりやんのジャッキーは決定でいいの?いいよね?
……駄目ですか?(T T)。

ってゆーか、さ。

(嘉月)絵理さん、なんで辞めちゃうの!?
パーチェスターが貴方を待っているのにーーーーーっ!!



「Me AND My GIRL」は、井上芳雄くんがビルを演じた東宝版(割と最近の)しか観ていないのですが。

なんたって、マリア夫人(涼風真世)さんがすごーくすごーくステキでした♪♪ジョン卿の村井さんもねっ♪

「大人」のお二人がステキじゃないと作品がツマラナくなりそうなので、タキさんとナホちゃん(←いつ決まったんだよオイっっ!)には、精一杯がんばっていただきたいです。




そして、
最後のとどめが。

みと(梨花ますみ)さんの専科異動および絵理さんの退団に伴い、

花組副組長にさお太(高翔みず希)さんが、
月組副組長にナホ(越乃リュウ)ちゃんが、

…就任なさいます…。

祐飛さんの副組長も良いなあ、と、心の奥底で楽しみにしていたのに(←え”?)…

っていうか。
79期からついに副組長がでましたね。

…ハマコが先だとばっかり思ってたから、びっくりだよ…。

「オクラホマ」で管理職を経験したナホちゃん。
思ったより早い就任でしたが、

舞台のイメージよりずーっと可愛い、素顔は乙女なナホちゃん。

大変なお仕事ですが、どうぞ月組の可愛い組子たちをよろしくお願いいたします……m(_ _)m。



久しぶりに盛りだくさんの発表で、ちょっと呆然としています。




でも、とにかく、何はともあれ、

…「舞姫」の東上がなにより嬉しいよ〜〜〜(感涙)



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