Un Grande Amore【4】
2007年7月11日 宝塚(雪)今日知ったニュース。
宙組のみっちゃん(北翔海莉)バウ、ヒロインはたっちん(和音美桜)なんですね〜〜〜っ♪
いやあ嬉しいです。これで安心して歌を聴きにいける(←え、行くの?マジで?)。
なんかストーリーは超びみょーーーっな感じですが…
まぁ、主役はみっちゃんですから。どうしたって「かっこいい」話には絶対ならないでしょうから何でもいいです。作曲家を選び抜いて、2時間ひたすら歌い続けるような作品にしていただけると嬉しいです。是非。
さて。
雪組東宝劇場「エリザベート」を観てまいりました。
このタイトルも、ウィーン版コンサートと続きのタイトルになっちゃってますが…
とりあえず、始まったばかりの雪組東宝公演。
大劇場も始まってすぐに観劇したっきりでしたので、随分雰囲気が変わっていたのですが。
まずは、【トート】水(夏希)さん
……熱い!!
見た目は、どちらかと言えば「冷たくて密やかな爬虫類系」だと思うのですが(テーマカラー=緑だし)、芝居の方向は燃えるように熱い、と思いました。
誰よりも人間的に、シシィを愛し、欲しがり、追い求め…
そして、拒否されたときの青白い怒り。
思わず身震いしてしまったほどに。
あまりに怖くて怯えてしまったほどに。
明らさまに燃え上がったオーラに吃驚しました。
私はトートにはあまり歌唱力を求めていないので、水くんトートの歌は全然OKなのですが。
興味深いなーと思ったのは「愛と死の輪舞」の前半と後半、シシィに向かって歌いかける時と、そうでない時のテンションの違い。
「愛と死の輪舞」も「最後のダンス」もそうでしたが、シシィに直接歌いかける時の色っぽさと伝わってくる情熱、そして狂ったような欲情。
それに比べて。シシィが倒れた後、モノローグとして心情を歌いあげる部分のパワーの弱さ。
ここの弱さが、水くんが「歌手」ではなく「芝居(とダンス)」の人である証座なんだな、と、納得した次第です。
あ、それと。
月組の時は、シシィが生き返って、で幻のトートに向かって「待って!」とベッドの上から呼びかける場面、サエコ(彩輝直)さんトートは振り返らなかったと思うんですよね。
寂しげな背中がすっごく印象的で。微かに振り返って、でもシシィが見えるところまでは振り返らずにそのまま去っていく、その孤独な雰囲気が大好きだったんです。
でも、水くんは完全に振り向きますよね?シシィにほほえみかけて、手さえ差し伸べて。
「待っているよ…愛しているから」と、そんな台詞が聞こえて来そうな。孤独ではない、でも闇の中にいる感じはする。
うーん、全然違うキャラクターなのはわかっているけど、それにしても全然違ーう!!(@ @;
【シシィ】となみ(白羽ゆり)ちゃん
ますますキレイになってました♪
芝居も歌も何もかもぶっ飛ばして、とにかく美しければOK、という役ではないことは百も承知ですが。
それでもなお、となみちゃんのシシィの美しさには彼女の演技的な欠点を補ってあまりある迫力があったと思います。(私にとっては)
アレはエリザベートではない、という意見があることも承知しています。
でも。
…だってアレは天使なんだもん!
仕方ないんです。天使だから。
【フランツ】ユミコ(彩吹真央)さんと【ゾフィー】ハマコ(未来優希)さん
大劇場で観劇した時の感想はこちら。
http://diarynote.jp/d/80646/20070526.html
お二人とも、ベースの部分は変わっていないと思います。
ただ、私の思い入れが強すぎたのかもしれませんが。
ユミコちゃんは、もしかしてどこか具合でも悪いんじゃないのか!?と心配になってしまったほど、生彩がない印象でした。
一幕ラストのフランツの悲劇をものすごーく楽しみにしていたので、ちょっとだけ拍子抜けしちゃった、というか。
…あの日がたまたま集中が切れちゃっただけなのでしょうか?なんか他の方の感想を聞いても「フランツは…てんてんてん…」みたいなのが多くってちょっと心配なのですが。
がんばれがんばれユミコさん!
ハマコさんは、大劇の最初より更に進歩していらっしゃいます。
ああ、ギリギリでちづ(美々杏里)さんゾフィーを超えたかもしれません…。だって低音がちゃんと余裕で出るんだもんっ!
優しくて情のある女王様。素敵です。
【ルキーニ】キム(音月桂)
やっぱ髭がよく似合うな〜(←そこか)。今まで私が観たキムの中で、文句なくベストアクトですルキーニ。
ただ、お芝居にすこーしですが馴れがでちゃったというか、ところどころ緊張感が切れる時があるのが気になりました。
ルキーニは「世界」の外(でも舞台の上)にいる時間が長いので、緊張を持続するのが難しいのかもしれませんが、結構ルキーニの雰囲気がかわるのって観客も気づいてしまうので…。
観客の視界(隅でも)に入る位置に居る時間が、他の人に比べて圧倒的に長いので大変だとは思いますが、がんばっていただきたいです。
【ヴィンディッシュ嬢】いづるん(天勢いづる)
大劇場とは少し演出変わりましたよね…?芝居が変わっただけ?大劇場で観たときはあまり好きではなかったのですが。今回とっても良かったです。
「さあ、皇后みずから手を差し伸べているのよ」とヴィンディッシュが歌いかけるのって、だいたいシシィ本人でしたよね…?
今回いづるんは、シシィに花束を捧げようとした患者(女性)とシシィの間に割り込んで、患者に向かって咎め立てするんですよね。
で、患者は花束をヴィンディッシュじゃなくてシシィに渡したいのに…という逡巡を見せる。
だからヴィンディッシュは激昂して「どうして跪かないの!私はエリザベート!」と叫ぶ。
シシィはそんな二人に、「よく見て」と呼びかける。
と、ヴィンディッシュがくるっと振り向いてシシィを睨みつけ、同じ言葉を繰り返す。
シシィはその視線の強さに一瞬たじろいで、それから、たじろいだ自分を恥じるように一歩前へ踏み込み、「私が皇后エリザベート」と胸を張る…
…前からこの流れでしたっけ?(←記憶なし)
なんかね、シシィが「ああ、あなたの魂は自由だわ…」と語りかけるあたりのいづるんの表情もすごく良かったんですよね。
病院の場面がキマると、シシィの悲劇が浮き彫りになってくるので、続くルドルフの場面の緊張感が違うんです。
月組では、麻子シシィの「孤独」と「包容力」を見せる場面でしたが。
雪組では、となみシシィの「冷ややかな孤独」を感じさせる場面になっていて、15分後にルドルフを拒否するシシィを予感させてくれました。
ああ、こういう構造もアリなんだな、と。結構感動してしまった(^ ^;ゞ
【ルドルフ】(凰稀)かなめちゃん
ヴィジュアルはうっとり………。
芝居も、何かが少し見えてきたのかな?と思いました。
まぁ、どうしたって焼き付いてしまっている本命ルドルフを忘れられない私には、この役を正当に評価することは出来ないのですが。
ただの薄倖の皇子様で終わらせないでほしい。
ルドルフは「シシィの分身」(←ってことは天使の分身なのかルドルフ!?)であり、この作品における「タイトルロールの鏡」であることを意識して取り組んで欲しいなあ、と。
そんな願いをかけてみたりして。
いやあの。
すごくいいんですよ、かなめちゃん(←出たヴィジュアル至上主義)
……ああ、ちゃんとダブルターン回ってるよルドルフなのに…(←哀)
【エルマー】ひろみ(彩那音)ちゃん
実は一番心配していた「ヘタレ革命家トリオ」。
すっげー良くなってました(断言)。
……大劇場初日明け一週間比では。
ハンガリー再興。
オーストリアのハンガリーではなく、ハンガリーのハンガリー。
何の企みもなく、ただ「俺たちのハンガリー」を再興したい、という、壮大な夢。
彼らの夢は真っ直ぐで、あまりにも真っ直ぐで若くて遊びが無くて。
悲しいくらいに脆く、儚かった…。
若すぎる革命家たち、ってのも、設定としてありなんだなあ、と今回思いました。
実際、最初のハンガリー訪問の場面では、彼らはメチャクチャ若いのかもしれないな、と。
革命というよりは、学生運動くらいのノリで三色旗を振っただけだった。
それを皇后エリザベートに無視されて、カァっとなったところをトートに利用された。
そんな感じ。
ルドルフを食い物にしてやろう的な、月組のさららんエルマーみたいな雰囲気はまったくなくて。
学生運動的なノリのまま、計画だけがどんどん進んでいって。
実際の行動に移った途端につぶされる。
まぁ、本来は1幕のハンガリー訪問から2幕の「闇が広がる」まで30年はたっているわけで。
革命家トリオも成長して大人になっているのが当たり前なのですが、まぁそこはホラ、30年間死神の術にかかったまんまで生きてきたわけですから。
いわゆる普通の「人生経験」をする時間は無かったのだとすれば、あんな人になる可能性も否定はできないかな、と。
ひろみちゃんエルマーの、強さと硬さ、透明感、そして幼さと杜撰さ。その「革命家」としての矛盾を個性にする力は、声にあったと思います。
明晰でやわらかで、断固とした意志のある声。
大劇場で観たときは「…てんてんてん…」と思ったエルマー。
無事しあげてきてくれて、ねこはとっても嬉しいです。
【シュヴァルツェンベルク】キタロウ(緒月遠麻)
…かっこいいです(*^ ^*)。
【ヒューブナー】らぎ(柊巴)
1幕・フランツの執務室の場面では、重臣ズの中でも若い方のらぎヒューブナー。
2幕に入って急速に老けていき、
フランツが「母上はもういない。帰っておいで〜♪」と切なく歌うころには、もう今にもお迎えが来そうなよぼよぼぶり。
化粧も見事で、どうみても重臣ズの中で一番年上。
っていうか、ナガ(飛鳥裕)さんのグリュンネより年上に見えるのは気のせいですかっ!?
いや、違う。気のせいじゃない(涙)。腰の曲がり方といい、膝の痛さといい、肩のあがらなさといい、、、、
…らぎ?
なんで?なんでそんなに素敵なおじいさんになれるの?
目眩がしました(T T)。
ううう。
らぎ茶に行きたい………。(←意味不明)
【マダム・ヴォルフ】かおり(晴華みどり)ちゃん
だいぶ迫力が出てきましたね!
「美人局」ではなく、「娼婦のトップ」のマダムヴォルフって全然アリな設定だと思うので、今の役作りで私は全然OKなんですけれども。
ただ、歌はやっぱりもっともっと迫力がほしいので。
さらにさらに、がんばってくださいませ。期待しています!
ラストに、ルキーニにコケティッシュに絡むところが大好きです。やっぱ迫力美人はいい!新公はあんまり興味がなかったのですが、かおりちゃんのゾフィーだけはホントは観たかったなぁ…(涙)。
【ヘレネ】涼花リサ
可愛い(*^ ^*)
おっとりした、ちょっとおとなしげな雰囲気と、大人っぽくて可愛らしいけど美人過ぎない容貌が役にぴったり!!
ある程度美人で、でもあまりちゃきちゃきしてたら駄目だし、しっかり者らしく見えても駄目だし、意外と容姿で人を選ぶ役ですが。リサリサは本当に嵌り役です。
ホント可愛い〜♪
登場でコケる演技は「ちょっと鈍くさい」キャラを印象づけるためなんでしょうけれども、ちょっとくどい気もします。
芝居としては流れも崩さないし、リサちゃん身のこなしがキレイなのでコケ方も立ち方も違和感ないし、全然問題ないのですが。うーん、そもそも必要だったのかなあ?という感じ。
結婚式ではちゃんとシシィを心配するお姉さんだったのがツボでした。あと、ちゃんとシシィのお姉さんに見えるのは良いなあ、と思いました。月組はそこに大きな無理があったので(汗)。
しっかし美人姉妹ですよねーホントに。立&灯の夫婦は良い仕事したなあという感じです(笑)。
あとは誰かなあ。黒天使はハロダン組を一人づつ数えながら観ていますが、やっぱり(大湖)せしるくんの美貌は目立ちまくりますね。ついつい目が追ってしまって大変です(^ ^)。
あとは、エーアンの歌手に抜擢された朝風れいちゃん。いい声ですよね♪他の場面でもやっと見つけられるようになりましたので、これからのご活躍に期待しています♪♪
.
宙組のみっちゃん(北翔海莉)バウ、ヒロインはたっちん(和音美桜)なんですね〜〜〜っ♪
いやあ嬉しいです。これで安心して歌を聴きにいける(←え、行くの?マジで?)。
なんかストーリーは超びみょーーーっな感じですが…
まぁ、主役はみっちゃんですから。どうしたって「かっこいい」話には絶対ならないでしょうから何でもいいです。作曲家を選び抜いて、2時間ひたすら歌い続けるような作品にしていただけると嬉しいです。是非。
さて。
雪組東宝劇場「エリザベート」を観てまいりました。
このタイトルも、ウィーン版コンサートと続きのタイトルになっちゃってますが…
とりあえず、始まったばかりの雪組東宝公演。
大劇場も始まってすぐに観劇したっきりでしたので、随分雰囲気が変わっていたのですが。
まずは、【トート】水(夏希)さん
……熱い!!
見た目は、どちらかと言えば「冷たくて密やかな爬虫類系」だと思うのですが(テーマカラー=緑だし)、芝居の方向は燃えるように熱い、と思いました。
誰よりも人間的に、シシィを愛し、欲しがり、追い求め…
そして、拒否されたときの青白い怒り。
思わず身震いしてしまったほどに。
あまりに怖くて怯えてしまったほどに。
明らさまに燃え上がったオーラに吃驚しました。
私はトートにはあまり歌唱力を求めていないので、水くんトートの歌は全然OKなのですが。
興味深いなーと思ったのは「愛と死の輪舞」の前半と後半、シシィに向かって歌いかける時と、そうでない時のテンションの違い。
「愛と死の輪舞」も「最後のダンス」もそうでしたが、シシィに直接歌いかける時の色っぽさと伝わってくる情熱、そして狂ったような欲情。
それに比べて。シシィが倒れた後、モノローグとして心情を歌いあげる部分のパワーの弱さ。
ここの弱さが、水くんが「歌手」ではなく「芝居(とダンス)」の人である証座なんだな、と、納得した次第です。
あ、それと。
月組の時は、シシィが生き返って、で幻のトートに向かって「待って!」とベッドの上から呼びかける場面、サエコ(彩輝直)さんトートは振り返らなかったと思うんですよね。
寂しげな背中がすっごく印象的で。微かに振り返って、でもシシィが見えるところまでは振り返らずにそのまま去っていく、その孤独な雰囲気が大好きだったんです。
でも、水くんは完全に振り向きますよね?シシィにほほえみかけて、手さえ差し伸べて。
「待っているよ…愛しているから」と、そんな台詞が聞こえて来そうな。孤独ではない、でも闇の中にいる感じはする。
うーん、全然違うキャラクターなのはわかっているけど、それにしても全然違ーう!!(@ @;
【シシィ】となみ(白羽ゆり)ちゃん
ますますキレイになってました♪
芝居も歌も何もかもぶっ飛ばして、とにかく美しければOK、という役ではないことは百も承知ですが。
それでもなお、となみちゃんのシシィの美しさには彼女の演技的な欠点を補ってあまりある迫力があったと思います。(私にとっては)
アレはエリザベートではない、という意見があることも承知しています。
でも。
…だってアレは天使なんだもん!
仕方ないんです。天使だから。
【フランツ】ユミコ(彩吹真央)さんと【ゾフィー】ハマコ(未来優希)さん
大劇場で観劇した時の感想はこちら。
http://diarynote.jp/d/80646/20070526.html
お二人とも、ベースの部分は変わっていないと思います。
ただ、私の思い入れが強すぎたのかもしれませんが。
ユミコちゃんは、もしかしてどこか具合でも悪いんじゃないのか!?と心配になってしまったほど、生彩がない印象でした。
一幕ラストのフランツの悲劇をものすごーく楽しみにしていたので、ちょっとだけ拍子抜けしちゃった、というか。
…あの日がたまたま集中が切れちゃっただけなのでしょうか?なんか他の方の感想を聞いても「フランツは…てんてんてん…」みたいなのが多くってちょっと心配なのですが。
がんばれがんばれユミコさん!
ハマコさんは、大劇の最初より更に進歩していらっしゃいます。
ああ、ギリギリでちづ(美々杏里)さんゾフィーを超えたかもしれません…。だって低音がちゃんと余裕で出るんだもんっ!
優しくて情のある女王様。素敵です。
【ルキーニ】キム(音月桂)
やっぱ髭がよく似合うな〜(←そこか)。今まで私が観たキムの中で、文句なくベストアクトですルキーニ。
ただ、お芝居にすこーしですが馴れがでちゃったというか、ところどころ緊張感が切れる時があるのが気になりました。
ルキーニは「世界」の外(でも舞台の上)にいる時間が長いので、緊張を持続するのが難しいのかもしれませんが、結構ルキーニの雰囲気がかわるのって観客も気づいてしまうので…。
観客の視界(隅でも)に入る位置に居る時間が、他の人に比べて圧倒的に長いので大変だとは思いますが、がんばっていただきたいです。
【ヴィンディッシュ嬢】いづるん(天勢いづる)
大劇場とは少し演出変わりましたよね…?芝居が変わっただけ?大劇場で観たときはあまり好きではなかったのですが。今回とっても良かったです。
「さあ、皇后みずから手を差し伸べているのよ」とヴィンディッシュが歌いかけるのって、だいたいシシィ本人でしたよね…?
今回いづるんは、シシィに花束を捧げようとした患者(女性)とシシィの間に割り込んで、患者に向かって咎め立てするんですよね。
で、患者は花束をヴィンディッシュじゃなくてシシィに渡したいのに…という逡巡を見せる。
だからヴィンディッシュは激昂して「どうして跪かないの!私はエリザベート!」と叫ぶ。
シシィはそんな二人に、「よく見て」と呼びかける。
と、ヴィンディッシュがくるっと振り向いてシシィを睨みつけ、同じ言葉を繰り返す。
シシィはその視線の強さに一瞬たじろいで、それから、たじろいだ自分を恥じるように一歩前へ踏み込み、「私が皇后エリザベート」と胸を張る…
…前からこの流れでしたっけ?(←記憶なし)
なんかね、シシィが「ああ、あなたの魂は自由だわ…」と語りかけるあたりのいづるんの表情もすごく良かったんですよね。
病院の場面がキマると、シシィの悲劇が浮き彫りになってくるので、続くルドルフの場面の緊張感が違うんです。
月組では、麻子シシィの「孤独」と「包容力」を見せる場面でしたが。
雪組では、となみシシィの「冷ややかな孤独」を感じさせる場面になっていて、15分後にルドルフを拒否するシシィを予感させてくれました。
ああ、こういう構造もアリなんだな、と。結構感動してしまった(^ ^;ゞ
【ルドルフ】(凰稀)かなめちゃん
ヴィジュアルはうっとり………。
芝居も、何かが少し見えてきたのかな?と思いました。
まぁ、どうしたって焼き付いてしまっている本命ルドルフを忘れられない私には、この役を正当に評価することは出来ないのですが。
ただの薄倖の皇子様で終わらせないでほしい。
ルドルフは「シシィの分身」(←ってことは天使の分身なのかルドルフ!?)であり、この作品における「タイトルロールの鏡」であることを意識して取り組んで欲しいなあ、と。
そんな願いをかけてみたりして。
いやあの。
すごくいいんですよ、かなめちゃん(←出たヴィジュアル至上主義)
……ああ、ちゃんとダブルターン回ってるよルドルフなのに…(←哀)
【エルマー】ひろみ(彩那音)ちゃん
実は一番心配していた「ヘタレ革命家トリオ」。
すっげー良くなってました(断言)。
……大劇場初日明け一週間比では。
ハンガリー再興。
オーストリアのハンガリーではなく、ハンガリーのハンガリー。
何の企みもなく、ただ「俺たちのハンガリー」を再興したい、という、壮大な夢。
彼らの夢は真っ直ぐで、あまりにも真っ直ぐで若くて遊びが無くて。
悲しいくらいに脆く、儚かった…。
若すぎる革命家たち、ってのも、設定としてありなんだなあ、と今回思いました。
実際、最初のハンガリー訪問の場面では、彼らはメチャクチャ若いのかもしれないな、と。
革命というよりは、学生運動くらいのノリで三色旗を振っただけだった。
それを皇后エリザベートに無視されて、カァっとなったところをトートに利用された。
そんな感じ。
ルドルフを食い物にしてやろう的な、月組のさららんエルマーみたいな雰囲気はまったくなくて。
学生運動的なノリのまま、計画だけがどんどん進んでいって。
実際の行動に移った途端につぶされる。
まぁ、本来は1幕のハンガリー訪問から2幕の「闇が広がる」まで30年はたっているわけで。
革命家トリオも成長して大人になっているのが当たり前なのですが、まぁそこはホラ、30年間死神の術にかかったまんまで生きてきたわけですから。
いわゆる普通の「人生経験」をする時間は無かったのだとすれば、あんな人になる可能性も否定はできないかな、と。
ひろみちゃんエルマーの、強さと硬さ、透明感、そして幼さと杜撰さ。その「革命家」としての矛盾を個性にする力は、声にあったと思います。
明晰でやわらかで、断固とした意志のある声。
大劇場で観たときは「…てんてんてん…」と思ったエルマー。
無事しあげてきてくれて、ねこはとっても嬉しいです。
【シュヴァルツェンベルク】キタロウ(緒月遠麻)
…かっこいいです(*^ ^*)。
【ヒューブナー】らぎ(柊巴)
1幕・フランツの執務室の場面では、重臣ズの中でも若い方のらぎヒューブナー。
2幕に入って急速に老けていき、
フランツが「母上はもういない。帰っておいで〜♪」と切なく歌うころには、もう今にもお迎えが来そうなよぼよぼぶり。
化粧も見事で、どうみても重臣ズの中で一番年上。
っていうか、ナガ(飛鳥裕)さんのグリュンネより年上に見えるのは気のせいですかっ!?
いや、違う。気のせいじゃない(涙)。腰の曲がり方といい、膝の痛さといい、肩のあがらなさといい、、、、
…らぎ?
なんで?なんでそんなに素敵なおじいさんになれるの?
目眩がしました(T T)。
ううう。
らぎ茶に行きたい………。(←意味不明)
【マダム・ヴォルフ】かおり(晴華みどり)ちゃん
だいぶ迫力が出てきましたね!
「美人局」ではなく、「娼婦のトップ」のマダムヴォルフって全然アリな設定だと思うので、今の役作りで私は全然OKなんですけれども。
ただ、歌はやっぱりもっともっと迫力がほしいので。
さらにさらに、がんばってくださいませ。期待しています!
ラストに、ルキーニにコケティッシュに絡むところが大好きです。やっぱ迫力美人はいい!新公はあんまり興味がなかったのですが、かおりちゃんのゾフィーだけはホントは観たかったなぁ…(涙)。
【ヘレネ】涼花リサ
可愛い(*^ ^*)
おっとりした、ちょっとおとなしげな雰囲気と、大人っぽくて可愛らしいけど美人過ぎない容貌が役にぴったり!!
ある程度美人で、でもあまりちゃきちゃきしてたら駄目だし、しっかり者らしく見えても駄目だし、意外と容姿で人を選ぶ役ですが。リサリサは本当に嵌り役です。
ホント可愛い〜♪
登場でコケる演技は「ちょっと鈍くさい」キャラを印象づけるためなんでしょうけれども、ちょっとくどい気もします。
芝居としては流れも崩さないし、リサちゃん身のこなしがキレイなのでコケ方も立ち方も違和感ないし、全然問題ないのですが。うーん、そもそも必要だったのかなあ?という感じ。
結婚式ではちゃんとシシィを心配するお姉さんだったのがツボでした。あと、ちゃんとシシィのお姉さんに見えるのは良いなあ、と思いました。月組はそこに大きな無理があったので(汗)。
しっかし美人姉妹ですよねーホントに。立&灯の夫婦は良い仕事したなあという感じです(笑)。
あとは誰かなあ。黒天使はハロダン組を一人づつ数えながら観ていますが、やっぱり(大湖)せしるくんの美貌は目立ちまくりますね。ついつい目が追ってしまって大変です(^ ^)。
あとは、エーアンの歌手に抜擢された朝風れいちゃん。いい声ですよね♪他の場面でもやっと見つけられるようになりましたので、これからのご活躍に期待しています♪♪
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ファンタージエンの宇宙
2007年7月10日 宝塚(宙)宙組公演の話、お芝居だけ書いてショーをまだ書いていませんでした(^ ^;ゞ。
ちょっと諸々忙しくて(主に仕事が)間があいてしまいましたが、忘れないうちに書いてしまいたいと思います。
…今日の新公はどうだったのかなーーーーーぁっ?CSニュース映像がとっても楽しみです♪♪
「宙 FANTASISTA!」
作・演出 藤井大介、作曲 高橋城。
最初に。私は藤井作品、どれも大好きです。
まぁ、正直なところ、オリジナルの脚本はどうかしらと思うことが多いんですが(苦笑)。ショーにおけるイメージの想起力、舞台の作り方、緩急、ホントに優れたものを持っている人だなあと(勝手に)思っています。
…ま、特異な色彩感覚は大事な個性ってことで。(←いいのかそれで)
残念ながら月組の大劇場作品はご担当いただいたことがないので、私は「藤井作品に本気で通い詰めた」経験は今のところ無いのですが。
今回のショーは、(まぁ好みもありましょうが)宙組にご贔屓さんがいらっしゃる方は楽しく通えるのではないでしょうか?
…通いたいよーーーーーっ。
キラキラしてて、楽しくて、愉快で、可愛い、
そんな、梅雨の晴れ間の青空のような、
ついさっきまで降っていた雨粒が、木立や草の葉の上でキラキラ光っているような、
そんな空間を創り出す、魔法の杖を持ったひとたちと過ごす一時間。
藤井さんのショーを観るたびに、「おもちゃ箱をひっくり返したような」という陳腐な形容句が浮かびます。
子供の絵本に出てくるような、「絵に描いたような」王子さまの誕生。
子供の読本に出てきそうな、夢に見たとおりの A Boy Meets A Girl Story。
子供の頃に絵本で読んだとおりに、次々に起こる事件や襲いかかる苦難に耐えて旅を続ける王子さま。
そして最後に、覚えているとおりのハッピーエンドで華やかに終わる物語。
シンプルで可愛らしい、夢のお話。
そのキラキラ感が、お芝居ではちぐはぐ感のあった宙組の「若さ」とマッチして、楽しい空間をつくっていたのだと思います。
しかーし。
月を皮切りに、
火星(MARS)、
水星(MARCURY)、
木星(JUPITER)、
金星(VENUS)、
土星(SATURN)、
そして、太陽(SUN)、って…
…一週間、なのね?太陽系ではなくて?
この辺が、藤井さんクオリティ、だわ(^ ^)。
一番好きだった場面は、文句なく「MARS」。
「MOON」の、のーてんきで実に楽しそうなバニーボーイたちのダンスがはけて、一息つくかつかないかのうちに出てきたお二人。
フォボスとダイモス、という役名なことは後で知りました。
というか、ともちん(悠未ひろ)と珠洲(春希)さんであることにも、しばらく気が付きませんでした。
とにかく色っぽくて凄かった…。
珠洲さんがダンサーなことは、「ファントム」の従者で「一人しか目に入りません」状態になったときから知っているのですが。
…ともちんって、ダンサーだったんですか…?(←え?いやマジで)
いやあの。
ダンスの技術的なことはよくわかりませんが。
大好きな珠洲さんと大好きなともちんのデュエットダンス♪♪
幸せでした。
プログラムに書いてあります。
火祭りを司るチャネル(北翔海莉)が「神秘的に歌」い、
フォボスとダイモスが「妖しく踊る」、と。
まさに「神秘の歌」と「妖艶なダンス」。
この3人で創りうる世界の広さと深さに、目眩がしそうでした。
そして。
舞台奥に囚われた少女・MARS。
他の星では、星の名前がついているのはすべてタニちゃんなのに、ここだけウメ(陽月華)ちゃんに星の名が捧げられる。
火の星、
怒りの星、
戦いの星・火星。
この場面で。
男たちを従え、羽山紀代美さんの振付で空気を切り裂くウメちゃんを見凝めながら。
いつか。
いつか、萩尾望都の「スターレッド」を宝塚でやる時がきたら。
(←絶対やりません)
是非!ウメちゃんの星(セイ)で。 (←だからやらないって)
あとはどの場面も好きですが。
やっぱり「SATURUN」かな。
タイタンSのすっしー(寿つかさ)さんと、ミマス女Aの大海亜呼ちゃんが凄くて、素晴らしくて、まるっきり別世界みたいで。
かなり集中して観てしまって、疲れました(^^)v
全体的にタニちゃんの「可愛くて王子さま」な魅力がすごく出ていて、さすが宛書の藤井さん、と感心していたのですが。
一つ残念だったのは、荻田さんが星組さんの「ロマンチカ」博多座公演でタニちゃんから引き出した色っぽさ・圧倒的な迫力・「センター」に惹き付ける吸引力といったモノが、まったく出てこなかったこと。
藤井さんは「キラキラ☆可愛い」ばかりではなく、必ず「毒々しく妖艶な」場面を半々くらいでいれてくるのですけれども。
今回、「MARS」はそういう意味で大きなアクセントになりましたが、それに続く「MARCURIUS」がちょっと弱かったかな、と。
…っていうか。
蘭寿とむくんの奮闘努力に期待します…。
とむくん、せっかく水色のストレートロングでキレイに登場しているのに、「めくるめく官能」「妖しい色気」どころか、タニち
ゃんと二人で「元気溌剌ダンスバトル!」なんだもんなぁ……。
だからといって、みっちゃんはもっと苦しいし(涙)。
ともちんはまだ色気がある方だけどタイプ違うし、七帆くん十輝くん以下はまだまだ問題外だし…
どうすれば、あのタニちゃんの色気を引き出すことができるんだろうか。
もう一度荻田さんに登場していただくしかないんだろうか。
それとも。
…単に(湖月)わたるさんが偉大だった、とか…?
あの祐飛さんを華奢な少女に見せることができたわたるさんだからこそ、あのタニちゃんさえ、中性的に、色っぽくなることができたのだろうか…?
そ、そ、そ、そんなぁ(嘆)。
耽美(になるはずだった、いや、いつか耽美になる予定の)水星の後に、神秘あるいは神聖のイメージの場面(木星)がくるあたり、いかにも藤井さんらしい構成だなあと思うのですが。
この場面でホルストの「木星」、いえ、藤井さん的には平原綾香さんの「ジュピター」をイメージしているのかなと思いましたが、この曲を使うとは…
個人的に、ホルストの「木星」という名曲中の名曲は、もう少し敬意をもって扱って欲しかったな…と思ってしまいました。
編曲とか、音質とか。
まぁ、著作権が切れて10年以上がたち、「ジュピター」の大ヒットからでさえ何年もたった今頃になってこんな事を言うのは野暮の極み、と、
頭ではちゃんとわかっているのですけれども。
ちょっと意味は違いますが、次の金星で使われる「Venus」も、元歌のファンの方はちょっと微妙だったんじゃないでしょうか。
私などはあまり気にはなりませんでしたが。
本来、「レビュー」というのは「今年一年のニュースを振り返ってお見せ(レビュー)します」みたいなトコロから始まったそうなので、まさに「今」流行している最先端の音楽を使うのが本来の形なのかもしれませんが。
宝塚レビューは、もう少し古き良きイメージを大事にしてほしいな、と。
せめて「懐メロ」になるまで待ってほしい、と思ってしまうんですよね。
ま、繰り言です、繰り言。
ホルストのメイン旋律を歌うたっちん(和音美桜)は、実に素晴らしかったです、はい。
最後に。
「宙FANTASISTA」のねこ的目玉。
いつどこで何をしていても、常にタニちゃんと二人で「キラキラ」していたチギーシュ(早霧せいな)と、
春風・鳳翔・蓮水の同期トリオのダルマ姿。
鳳翔さん、蓮水さん、お二人ともメチャスタイルいいですねぇ〜♪♪
っていうか、
春風さんの(×)……
……早く新公映像流れないかな〜〜〜♪♪(何を忘れたいんだオイ)
観劇してから間があいてしまったせいか、ちょっとアバウトな感想ですみません(汗)。
役替わりももう始まっているんですよね。ロドリーゴもラモンも全然違うんだろうなーと思うと☆東宝公演が待ち遠しいです。
耽美な蘭トムくんと、色っぽいタニちゃんにお会いできることを祈りつつ。
.
ちょっと諸々忙しくて(主に仕事が)間があいてしまいましたが、忘れないうちに書いてしまいたいと思います。
…今日の新公はどうだったのかなーーーーーぁっ?CSニュース映像がとっても楽しみです♪♪
「宙 FANTASISTA!」
作・演出 藤井大介、作曲 高橋城。
最初に。私は藤井作品、どれも大好きです。
まぁ、正直なところ、オリジナルの脚本はどうかしらと思うことが多いんですが(苦笑)。ショーにおけるイメージの想起力、舞台の作り方、緩急、ホントに優れたものを持っている人だなあと(勝手に)思っています。
…ま、特異な色彩感覚は大事な個性ってことで。(←いいのかそれで)
残念ながら月組の大劇場作品はご担当いただいたことがないので、私は「藤井作品に本気で通い詰めた」経験は今のところ無いのですが。
今回のショーは、(まぁ好みもありましょうが)宙組にご贔屓さんがいらっしゃる方は楽しく通えるのではないでしょうか?
…通いたいよーーーーーっ。
キラキラしてて、楽しくて、愉快で、可愛い、
そんな、梅雨の晴れ間の青空のような、
ついさっきまで降っていた雨粒が、木立や草の葉の上でキラキラ光っているような、
そんな空間を創り出す、魔法の杖を持ったひとたちと過ごす一時間。
藤井さんのショーを観るたびに、「おもちゃ箱をひっくり返したような」という陳腐な形容句が浮かびます。
子供の絵本に出てくるような、「絵に描いたような」王子さまの誕生。
子供の読本に出てきそうな、夢に見たとおりの A Boy Meets A Girl Story。
子供の頃に絵本で読んだとおりに、次々に起こる事件や襲いかかる苦難に耐えて旅を続ける王子さま。
そして最後に、覚えているとおりのハッピーエンドで華やかに終わる物語。
シンプルで可愛らしい、夢のお話。
そのキラキラ感が、お芝居ではちぐはぐ感のあった宙組の「若さ」とマッチして、楽しい空間をつくっていたのだと思います。
しかーし。
月を皮切りに、
火星(MARS)、
水星(MARCURY)、
木星(JUPITER)、
金星(VENUS)、
土星(SATURN)、
そして、太陽(SUN)、って…
…一週間、なのね?太陽系ではなくて?
この辺が、藤井さんクオリティ、だわ(^ ^)。
一番好きだった場面は、文句なく「MARS」。
「MOON」の、のーてんきで実に楽しそうなバニーボーイたちのダンスがはけて、一息つくかつかないかのうちに出てきたお二人。
フォボスとダイモス、という役名なことは後で知りました。
というか、ともちん(悠未ひろ)と珠洲(春希)さんであることにも、しばらく気が付きませんでした。
とにかく色っぽくて凄かった…。
珠洲さんがダンサーなことは、「ファントム」の従者で「一人しか目に入りません」状態になったときから知っているのですが。
…ともちんって、ダンサーだったんですか…?(←え?いやマジで)
いやあの。
ダンスの技術的なことはよくわかりませんが。
大好きな珠洲さんと大好きなともちんのデュエットダンス♪♪
幸せでした。
プログラムに書いてあります。
火祭りを司るチャネル(北翔海莉)が「神秘的に歌」い、
フォボスとダイモスが「妖しく踊る」、と。
まさに「神秘の歌」と「妖艶なダンス」。
この3人で創りうる世界の広さと深さに、目眩がしそうでした。
そして。
舞台奥に囚われた少女・MARS。
他の星では、星の名前がついているのはすべてタニちゃんなのに、ここだけウメ(陽月華)ちゃんに星の名が捧げられる。
火の星、
怒りの星、
戦いの星・火星。
この場面で。
男たちを従え、羽山紀代美さんの振付で空気を切り裂くウメちゃんを見凝めながら。
いつか。
いつか、萩尾望都の「スターレッド」を宝塚でやる時がきたら。
(←絶対やりません)
是非!ウメちゃんの星(セイ)で。 (←だからやらないって)
あとはどの場面も好きですが。
やっぱり「SATURUN」かな。
タイタンSのすっしー(寿つかさ)さんと、ミマス女Aの大海亜呼ちゃんが凄くて、素晴らしくて、まるっきり別世界みたいで。
かなり集中して観てしまって、疲れました(^^)v
全体的にタニちゃんの「可愛くて王子さま」な魅力がすごく出ていて、さすが宛書の藤井さん、と感心していたのですが。
一つ残念だったのは、荻田さんが星組さんの「ロマンチカ」博多座公演でタニちゃんから引き出した色っぽさ・圧倒的な迫力・「センター」に惹き付ける吸引力といったモノが、まったく出てこなかったこと。
藤井さんは「キラキラ☆可愛い」ばかりではなく、必ず「毒々しく妖艶な」場面を半々くらいでいれてくるのですけれども。
今回、「MARS」はそういう意味で大きなアクセントになりましたが、それに続く「MARCURIUS」がちょっと弱かったかな、と。
…っていうか。
蘭寿とむくんの奮闘努力に期待します…。
とむくん、せっかく水色のストレートロングでキレイに登場しているのに、「めくるめく官能」「妖しい色気」どころか、タニち
ゃんと二人で「元気溌剌ダンスバトル!」なんだもんなぁ……。
だからといって、みっちゃんはもっと苦しいし(涙)。
ともちんはまだ色気がある方だけどタイプ違うし、七帆くん十輝くん以下はまだまだ問題外だし…
どうすれば、あのタニちゃんの色気を引き出すことができるんだろうか。
もう一度荻田さんに登場していただくしかないんだろうか。
それとも。
…単に(湖月)わたるさんが偉大だった、とか…?
あの祐飛さんを華奢な少女に見せることができたわたるさんだからこそ、あのタニちゃんさえ、中性的に、色っぽくなることができたのだろうか…?
そ、そ、そ、そんなぁ(嘆)。
耽美(になるはずだった、いや、いつか耽美になる予定の)水星の後に、神秘あるいは神聖のイメージの場面(木星)がくるあたり、いかにも藤井さんらしい構成だなあと思うのですが。
この場面でホルストの「木星」、いえ、藤井さん的には平原綾香さんの「ジュピター」をイメージしているのかなと思いましたが、この曲を使うとは…
個人的に、ホルストの「木星」という名曲中の名曲は、もう少し敬意をもって扱って欲しかったな…と思ってしまいました。
編曲とか、音質とか。
まぁ、著作権が切れて10年以上がたち、「ジュピター」の大ヒットからでさえ何年もたった今頃になってこんな事を言うのは野暮の極み、と、
頭ではちゃんとわかっているのですけれども。
ちょっと意味は違いますが、次の金星で使われる「Venus」も、元歌のファンの方はちょっと微妙だったんじゃないでしょうか。
私などはあまり気にはなりませんでしたが。
本来、「レビュー」というのは「今年一年のニュースを振り返ってお見せ(レビュー)します」みたいなトコロから始まったそうなので、まさに「今」流行している最先端の音楽を使うのが本来の形なのかもしれませんが。
宝塚レビューは、もう少し古き良きイメージを大事にしてほしいな、と。
せめて「懐メロ」になるまで待ってほしい、と思ってしまうんですよね。
ま、繰り言です、繰り言。
ホルストのメイン旋律を歌うたっちん(和音美桜)は、実に素晴らしかったです、はい。
最後に。
「宙FANTASISTA」のねこ的目玉。
いつどこで何をしていても、常にタニちゃんと二人で「キラキラ」していたチギーシュ(早霧せいな)と、
春風・鳳翔・蓮水の同期トリオのダルマ姿。
鳳翔さん、蓮水さん、お二人ともメチャスタイルいいですねぇ〜♪♪
っていうか、
春風さんの(×)……
……早く新公映像流れないかな〜〜〜♪♪(何を忘れたいんだオイ)
観劇してから間があいてしまったせいか、ちょっとアバウトな感想ですみません(汗)。
役替わりももう始まっているんですよね。ロドリーゴもラモンも全然違うんだろうなーと思うと☆東宝公演が待ち遠しいです。
耽美な蘭トムくんと、色っぽいタニちゃんにお会いできることを祈りつつ。
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柊巴さま、お誕生日おめでとうございますm(_ _)m。
雪組の東京宝塚劇場「エリザベート」も初日を迎えて、ファンの皆さまもさぞ盛り上がっていらっしゃることでしょうねぇ〜。
なんだかんだで私の日記も「エリザベート」については途中で止まってしまっているのですが、大劇場公演を終え、お稽古しなおして進化した「エリザベート」を拝見してから続きを書きたいなーと思っています。
…一番心配なのはヘタレな革命家たち、というか、具体的にはひろみ(彩那音)ちゃんのエルマーなんですけどねっ(ドキドキ)。
ひろみちゃんは、月組での子ルドルフも新公のルキーニも良かったし、一人の役者として「エリザベート」という世界に填ることのできるキャラクターを持っている人だと思うので、背伸びしすぎず、がんばってほしいなあと思っています。
ウィーン版「エリザベート」を観て、あらためて「ああ、エルマーって小池さんが作った役なんだなあ」と思ったんですよね。
小池さんが作った役だから、すごく自由度も高いのだと思います。実際、東宝の今拓也さんみたいな“ど迫力”系のエルマーもありですし、月組の月船さららさんみたいな造形もありだし、本当に「ナンデモアリ」な役だと思うのです。
大劇場で1ヶ月半やってきて、見つけたモノを。
見せていただけるのを楽しみにしています!
もちろん、ひろみちゃんだけではなく、水さんはじめ、雪組のみなさま全員の進化がとってもとっても楽しみです!
水さんのトート。
となみちゃんのエリザベート。
ユミコさんのフランツ。
ハマコさんのゾフィー。
キムちゃんのルキーニ…
当面チケットを持っていないので、いつみなさんにお会いできのるかわかりませんが。
暑くなったり、雨が降ったり、不安定な季節。
お身体を大切に、舞台を楽しんでくださいませ。
ファンと役者は、織姫と彦星のようなもの。
決められた時に、決められた場所でしかお会いできない。
役者は舞台の上で少しでも輝こうとして、
ファンは役者の輝きを僅かでも見つけようとして、
心を合わせて橋をかける。
だから。
7月7日は、そうだ、劇場に行こう〜♪、の日なんですよっ!(←お前だけだ…)
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雪組の東京宝塚劇場「エリザベート」も初日を迎えて、ファンの皆さまもさぞ盛り上がっていらっしゃることでしょうねぇ〜。
なんだかんだで私の日記も「エリザベート」については途中で止まってしまっているのですが、大劇場公演を終え、お稽古しなおして進化した「エリザベート」を拝見してから続きを書きたいなーと思っています。
…一番心配なのはヘタレな革命家たち、というか、具体的にはひろみ(彩那音)ちゃんのエルマーなんですけどねっ(ドキドキ)。
ひろみちゃんは、月組での子ルドルフも新公のルキーニも良かったし、一人の役者として「エリザベート」という世界に填ることのできるキャラクターを持っている人だと思うので、背伸びしすぎず、がんばってほしいなあと思っています。
ウィーン版「エリザベート」を観て、あらためて「ああ、エルマーって小池さんが作った役なんだなあ」と思ったんですよね。
小池さんが作った役だから、すごく自由度も高いのだと思います。実際、東宝の今拓也さんみたいな“ど迫力”系のエルマーもありですし、月組の月船さららさんみたいな造形もありだし、本当に「ナンデモアリ」な役だと思うのです。
大劇場で1ヶ月半やってきて、見つけたモノを。
見せていただけるのを楽しみにしています!
もちろん、ひろみちゃんだけではなく、水さんはじめ、雪組のみなさま全員の進化がとってもとっても楽しみです!
水さんのトート。
となみちゃんのエリザベート。
ユミコさんのフランツ。
ハマコさんのゾフィー。
キムちゃんのルキーニ…
当面チケットを持っていないので、いつみなさんにお会いできのるかわかりませんが。
暑くなったり、雨が降ったり、不安定な季節。
お身体を大切に、舞台を楽しんでくださいませ。
ファンと役者は、織姫と彦星のようなもの。
決められた時に、決められた場所でしかお会いできない。
役者は舞台の上で少しでも輝こうとして、
ファンは役者の輝きを僅かでも見つけようとして、
心を合わせて橋をかける。
だから。
7月7日は、そうだ、劇場に行こう〜♪、の日なんですよっ!(←お前だけだ…)
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At the END of the DAY
2007年7月4日 宝塚(月)一日が終わりゃ気がつくさ
怠けてりゃパンも買えない♪
…という訳で。
名作ミュージカル「レ・ミゼラブル」の歌詞は、私の生活にごくごく深く染み通っていて、ごく何気ない日常にしょっちゅう呟いているわけなんですが。
まさに今日は、「一日が終わりゃ金も無い」って感じでした。
ランチは意味もなく豪華にステーキランチなんて頼んじゃうし、
いろんな友人からメールが入ったりして、そわそわして仕事も手につかないし…。(←おい)
いかん。こんなことでは、5ヶ月半たってもバウまで行く遠征費用がなくて観られないかもしれないじゃないかっ!
…明日からがんばります…。
そんなこんなで動揺しきった猫は、何をトチ狂ったのか突然、今までの日記を読み返してみるという暴挙に走ってしまいました。
(また長いんだ、コレが)
で。
おお、そうだそうだこんな事書いたよ、と思った2007年元旦の日記。
>みつきねこ個人のファン生活にとって、大きな意味のある一年になるかもしれない、と思ってブログを始めてみました。
おお。
意外に先見の明があったな>自分。
ほんとーに大きな意味のある一年になっちゃいましたね…(シミジミ)
大空祐飛さま。
昨日は動揺のあまり、ちゃんと「お祝い」をしそこねてしまったのですが。
歌劇誌の表紙、
植田景子さん作・演出のバウ主演、
そして年明けの青年館…
いったい何が起きたのか、
いったい何が起こるのか、
明日にはわかる神の御心が
朝が
明日が来れば
ONE DAY MORE…
だけど、今は、ただ喜びをわかちあいたい。
大空祐飛さま。
そして、そのファンのみなさま。
今だけは、ただ。
……おめでとうございますm(_ _)m。
(で、レミゼの感想書かないの?>自分)
.
怠けてりゃパンも買えない♪
…という訳で。
名作ミュージカル「レ・ミゼラブル」の歌詞は、私の生活にごくごく深く染み通っていて、ごく何気ない日常にしょっちゅう呟いているわけなんですが。
まさに今日は、「一日が終わりゃ金も無い」って感じでした。
ランチは意味もなく豪華にステーキランチなんて頼んじゃうし、
いろんな友人からメールが入ったりして、そわそわして仕事も手につかないし…。(←おい)
いかん。こんなことでは、5ヶ月半たってもバウまで行く遠征費用がなくて観られないかもしれないじゃないかっ!
…明日からがんばります…。
そんなこんなで動揺しきった猫は、何をトチ狂ったのか突然、今までの日記を読み返してみるという暴挙に走ってしまいました。
(また長いんだ、コレが)
で。
おお、そうだそうだこんな事書いたよ、と思った2007年元旦の日記。
>みつきねこ個人のファン生活にとって、大きな意味のある一年になるかもしれない、と思ってブログを始めてみました。
おお。
意外に先見の明があったな>自分。
ほんとーに大きな意味のある一年になっちゃいましたね…(シミジミ)
大空祐飛さま。
昨日は動揺のあまり、ちゃんと「お祝い」をしそこねてしまったのですが。
歌劇誌の表紙、
植田景子さん作・演出のバウ主演、
そして年明けの青年館…
いったい何が起きたのか、
いったい何が起こるのか、
明日にはわかる神の御心が
朝が
明日が来れば
ONE DAY MORE…
だけど、今は、ただ喜びをわかちあいたい。
大空祐飛さま。
そして、そのファンのみなさま。
今だけは、ただ。
……おめでとうございますm(_ _)m。
(で、レミゼの感想書かないの?>自分)
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月組年末スケジュール発表
2007年7月3日 宝塚(月) コメント (2)月組の年末のスケジュールが発表されました。
…落ち着け。頼むから落ち着いてくれ>自分。
まだ世界は終わらないから。
■月組シアター・ドラマシティ公演
『A-“R”ex』(副題は長いので省略)
作・演出/荻田浩一
主演/瀬奈じゅん、彩乃かなみ
マケドニア王アレクサンドロスIIIの生涯をテーマにした、ミュージカル「アレクサンダー大王の物語」のリハーサル風景から始まる物語…とはいえ、荻田さんの作風を考えれば“いわゆる「バックヤード」もの”とは全然違うんでしょうね。
古代マケドニアの物語と現実が交錯するような感じ?
思いっきり幻想的な物語になりそうでメチャクチャ楽しみです。
一つ気になるのは、タイトル。
アレクサンドロスは当然「Aleksandros」なので、普通に表記すればAlex…なのに、わざわざ「R」で表記する以上、何らかの意味があるのでしょうねぇ。
それが、単にAsako-REX(王アサコ)なのか、さらにもう一枚裏があるのか。
荻田さんだから、もっともっと深読みできそうなんですが………
REX、と言われるたびに、頭の中でモーツァルトのRequiemより「REX TREMENDAE」が鳴りだしてしまう私…(関係なくてすみません)
キャストはまだ未発表ですが。
アレックス=麻子さん
勝利の女神ニケ=かなみちゃん
は当然として、個人的には…
アレックスのオリンピア=タキさん
アテナイの守護神アテナ=すずな(憧花ゆりの)
スパルタの守護神ポセイドン=あひちゃん(遼河はるひ)
が希望かな?全ツでのあひちゃん&すずなのコンビが良かったので、もう一回組んでほしいなあ〜♪
麻子さんとかなみちゃんは、荻田さんとは本公演では初めてでしょうか?…あ、かなみちゃんは「白昼の稲妻」に出てたか。でもそのくらいですよね。
荻田さんが麻子さん・かなみちゃんのコンビからどんな色を引き出すのか、とっても楽しみです♪
しかし!なんでバウとほぼ同じ日程なんだよっ!?何回観られるのかな私(涙)。
(諦めて青年館に通わせていただきたいと思います…)
■月組バウホール公演
ミュージカル『HOLLYWOOD LOVER』
作・演出/植田景子
主な出演者/大空祐飛
ハリウッドを舞台に、男と女の恋の駆け引き、芸術家同士のぶつかり合いを描く、スタイリッシュなミュージカル。
…いやはや。ココにきて一人しか発表されないバウ公演の「主な出演者」に祐飛さんの名前が出ようとは………
素直に主演、でいいんですよね?これって。
まさか後から「実は轟さんが特出で主演です」とか、そんなオチはつかないですよね…?(←半分真剣)
「ミュージカル」なだけに、その可能性が捨てられない
こんな私は、いちおう祐飛ファンです。(←いばるな)
いやはや。
…とりあえず、休みの手配しとけ?な?(オロオロ)
(↑どうしていいのかわからない)
(↑ってゆーか、いくらなんでも気が早いだろうソレ)
おろおろ。
植田景子さんの作品に、連続で主演させていただけるとは露ほども思っていなかったので、それが一番嬉しいです。
まぁ、心の片隅からは「荻田さんか〜、いいなあ〜〜〜」という呟きも聞こえてきますが(苦笑)。
っていうか、植田(景)さんも祐飛さんも物凄いプレッシャーですよねぇ。「The Last Party」を超えなくちゃいけない、なんて…。
でも。
きっと超えてくれると信じているから。
だから。
年末はちょっとわかりませんが、とりあえず1月の青年館はがんばります//
(うー、年末………/涙)
しっかし…こうなってくると祐飛さんが主演させていただいた2つの公演、どっちも組長格で出てくださった嘉月さんの退団が、あらためて切ないですね(涙)。
組長のタキさんはドラマシティだろうから、祐飛さん、主演と公演の長、兼任でがんばるのかなあ…(不安)
そして、気になるのがきりやん。
普通にドラマシティに出演されるのでしょうか?
それとも………?
麻子さん、かなみちゃん、きりやんで荻田さん?
……それって狡くない?!
そういえば、年始に台湾の偉い人が「今年は宝塚公演がある」と言った、っていうニュースがありましたね。
あれはなんだったんでしょう?
せっかくこの数ヶ月、うまく出張のタイミングが合ったら連れていってもらおうと思って、台湾担当の同期の仕事をさりげなーく手伝ってあげてきたのに、な…。
無駄になったか(←おい)
…頭はすっかり年末に飛んでしまいましたが。
まずは、目の前の「まほろば/マジシャン」。
謝さんと正塚さん、それぞれの世界をきちんと構築することをやり遂げてから。
それをしっかり見せていただいてから。
絵理さんを、
末子姐を、
ななちゃんを、
しっかり見送ってから。
盛り上がるのはそれからでいい、
と、
……わかってはいるのですが(滝汗)。
月組大劇場公演初日まで、あと、ちょうど一ヶ月------、
そして。
12月15日まで、約5ヶ月半、なんですね…。
.
…落ち着け。頼むから落ち着いてくれ>自分。
まだ世界は終わらないから。
■月組シアター・ドラマシティ公演
『A-“R”ex』(副題は長いので省略)
作・演出/荻田浩一
主演/瀬奈じゅん、彩乃かなみ
マケドニア王アレクサンドロスIIIの生涯をテーマにした、ミュージカル「アレクサンダー大王の物語」のリハーサル風景から始まる物語…とはいえ、荻田さんの作風を考えれば“いわゆる「バックヤード」もの”とは全然違うんでしょうね。
古代マケドニアの物語と現実が交錯するような感じ?
思いっきり幻想的な物語になりそうでメチャクチャ楽しみです。
一つ気になるのは、タイトル。
アレクサンドロスは当然「Aleksandros」なので、普通に表記すればAlex…なのに、わざわざ「R」で表記する以上、何らかの意味があるのでしょうねぇ。
それが、単にAsako-REX(王アサコ)なのか、さらにもう一枚裏があるのか。
荻田さんだから、もっともっと深読みできそうなんですが………
REX、と言われるたびに、頭の中でモーツァルトのRequiemより「REX TREMENDAE」が鳴りだしてしまう私…(関係なくてすみません)
キャストはまだ未発表ですが。
アレックス=麻子さん
勝利の女神ニケ=かなみちゃん
は当然として、個人的には…
アレックスのオリンピア=タキさん
アテナイの守護神アテナ=すずな(憧花ゆりの)
スパルタの守護神ポセイドン=あひちゃん(遼河はるひ)
が希望かな?全ツでのあひちゃん&すずなのコンビが良かったので、もう一回組んでほしいなあ〜♪
麻子さんとかなみちゃんは、荻田さんとは本公演では初めてでしょうか?…あ、かなみちゃんは「白昼の稲妻」に出てたか。でもそのくらいですよね。
荻田さんが麻子さん・かなみちゃんのコンビからどんな色を引き出すのか、とっても楽しみです♪
しかし!なんでバウとほぼ同じ日程なんだよっ!?何回観られるのかな私(涙)。
(諦めて青年館に通わせていただきたいと思います…)
■月組バウホール公演
ミュージカル『HOLLYWOOD LOVER』
作・演出/植田景子
主な出演者/大空祐飛
ハリウッドを舞台に、男と女の恋の駆け引き、芸術家同士のぶつかり合いを描く、スタイリッシュなミュージカル。
…いやはや。ココにきて一人しか発表されないバウ公演の「主な出演者」に祐飛さんの名前が出ようとは………
素直に主演、でいいんですよね?これって。
まさか後から「実は轟さんが特出で主演です」とか、そんなオチはつかないですよね…?(←半分真剣)
「ミュージカル」なだけに、その可能性が捨てられない
こんな私は、いちおう祐飛ファンです。(←いばるな)
いやはや。
…とりあえず、休みの手配しとけ?な?(オロオロ)
(↑どうしていいのかわからない)
(↑ってゆーか、いくらなんでも気が早いだろうソレ)
おろおろ。
植田景子さんの作品に、連続で主演させていただけるとは露ほども思っていなかったので、それが一番嬉しいです。
まぁ、心の片隅からは「荻田さんか〜、いいなあ〜〜〜」という呟きも聞こえてきますが(苦笑)。
っていうか、植田(景)さんも祐飛さんも物凄いプレッシャーですよねぇ。「The Last Party」を超えなくちゃいけない、なんて…。
でも。
きっと超えてくれると信じているから。
だから。
年末はちょっとわかりませんが、とりあえず1月の青年館はがんばります//
(うー、年末………/涙)
しっかし…こうなってくると祐飛さんが主演させていただいた2つの公演、どっちも組長格で出てくださった嘉月さんの退団が、あらためて切ないですね(涙)。
組長のタキさんはドラマシティだろうから、祐飛さん、主演と公演の長、兼任でがんばるのかなあ…(不安)
そして、気になるのがきりやん。
普通にドラマシティに出演されるのでしょうか?
それとも………?
麻子さん、かなみちゃん、きりやんで荻田さん?
……それって狡くない?!
そういえば、年始に台湾の偉い人が「今年は宝塚公演がある」と言った、っていうニュースがありましたね。
あれはなんだったんでしょう?
せっかくこの数ヶ月、うまく出張のタイミングが合ったら連れていってもらおうと思って、台湾担当の同期の仕事をさりげなーく手伝ってあげてきたのに、な…。
無駄になったか(←おい)
…頭はすっかり年末に飛んでしまいましたが。
まずは、目の前の「まほろば/マジシャン」。
謝さんと正塚さん、それぞれの世界をきちんと構築することをやり遂げてから。
それをしっかり見せていただいてから。
絵理さんを、
末子姐を、
ななちゃんを、
しっかり見送ってから。
盛り上がるのはそれからでいい、
と、
……わかってはいるのですが(滝汗)。
月組大劇場公演初日まで、あと、ちょうど一ヶ月------、
そして。
12月15日まで、約5ヶ月半、なんですね…。
.
バレンシアの熱い花々
2007年7月1日 宝塚(宙) コメント (2)宙組「バレンシアの熱い花/宙FANTASISTA!」を観てまいりました。
…タニちゃん、ウメちゃん、大劇場お披露目おめでとうございます〜\(^ ^)/
末永く、お二人仲よくがんばってくださいね〜〜♪♪
「バレンシアの熱い花」
1976年に、榛名由梨・瀬戸内美八・順みつきの3人のために描かれた、柴田さんの往年の名作。
19世紀初頭、というか、具体的には1808年のナポレオンのスペイン侵攻から、失脚してエルバ島に配流される1814年までの出来事。
フェルナンドの父親が暗殺されたこと自体が、ナポレオン側についたルカノール公爵の陰謀である、というところから話が始まるので、1811年か12年くらい、という設定なんでしょうか。台詞の中にロシア戦争がどうこうという(=だから今がチャンスだ、みたいな)台詞があったような気がするので、1813年の冬から春の話ってことでいいのかな?衣装もどちらかと言えば寒い季節の服っぽいし。
お祭りの場面があるので、てっきりサンホセの火祭りだとばかり思っていたのですが、プログラムには「花の祭」とありますね…(涙)。いやでも、サンホセの火祭りは確か春分のお祭り(キリスト教圏だからイースターかな)だったと思うので、花の祭でも間違いじゃないかも(←全然違うかな)
しかし柴田さん…祭の歌を追加するのはいいけど、どうしてわざわざ追加した歌をトップ様に歌わせるんですか…(涙)。
(いやタニちゃん好きなんですけど)
拝見しまして。
さすがに脚本が本当によくできているな、というのがよくわかりました。
「星影の人」は、やっぱりかなり時代の違いを感じたというか、「30年前に新撰組を描いたこと自体冒険だったんだろうなぁ…」と思ったのですが、「バレンシアの熱い花」は時代を超えた名作だな、と。
本当に、心の底から、柴田さんご自身の演出で拝見したかったです(涙)。私は残念ながら初演は観ていないのでなんとも言えませんが、中村(暁)さんの演出は、脚本が言いたいテーマと微妙にズレているような気がしてしまいました…。どうだったのでしょうか。初演をご覧になった方のご意見を伺いたいところです。
まず疑問だったのが、ラモンとロドリーゴの重み。このお二人、出番や台詞の量は変わっていないのでしょうか…?今回、役替わりがあるとはいえ、一応蘭寿とむくんが初日と楽に演じるラモン役が2番手ということになって、初演の番手とは逆転していると思うのですが。ラモンの場面が増えたりしているのかなあ?心理的には、ロドリーゴには特に唐突感もなく、むしろラモンの方が「あれ?いつの間に?」的な印象があったのですが。
観ていて思ったのですが、作品としてはやっぱりロドリーゴが2番手の方が、全体をまとめやすいと思うんですよね。フェルナンドとロドリーゴ、二人が同格でいてくれた方がストーリーを盛り上げやすい。
で、ラモンは話を引っかき回す役なので。3番手、というか、“若手スターの儲け役”という感じの方がよかったような気がします。
あと、今回ルカノール公爵がものすごくカッコイイ(*^ ^*)んですけど、あれは元からああいう役なんでしょうか?もっと渋くやる手もあったと思うんですよね。あそこまでルカノールが格好良いと、恋敵のロドリーゴはともかく、政敵の息子であるフェルナンドがちょっとひ弱過ぎるというか。まぁともちんだから仕方ないかなな(笑←カッコイイのがデフォルト)。
逆に、ルカノールがあそこまで格好よくなってしまうとちょっとファンとして欲が出るというか、一言でいいから「ルカノールの正義」を語らせてみたくなるんですけどね。シルヴィアへの切ない恋心を漏らしてもいいし、あるいは「今飛ぶ鳥を落とす勢いのボナパルトにつかないでどうするんだ!彼に逆らえばバレンシアは終わりだ」とかでもいいんですけど。
しかし、実際にキャストを振ってみると、ラモンに蘭トム、ロドリーゴにみっちゃん(北翔海莉)をふりたくなる気持はすんごくよくわかる!!
っていうか、蘭トムくんのラモン、本当に嵌り役でした。Mの犬キャラで妹にメロメロなおにいちゃん、だなんて…ぴったりすぎて笑うしかない。
だから。彼女が若手で3番手の時代に上演してあげれば良かったのになあ、と思ったりしましたね。
以前のコメントでもたくさんいただきましたが。
フェルナンド=かしちゃん
ロドリーゴ=タニちゃん
ラモン=蘭とむ
ではどうして駄目だったのかなあ?
竜馬もとっても良かったけど、どうしても一作しかやらせてあげられないのなら、この作品で観たかった。るいちゃんのイサベラもメチャクチャ嵌るし。かしるいでラストの場面、本当に観たかったなあ……(涙)。
とかなんとか妄想したりもしましたが。
タニちゃんのフェルナンド、衣装がよくお似合いでさすが!という感じでした。
トップに必要な美しさと若さに溢れるフェルナンドでしたね。
ただ、タニちゃんだとどうしても「真っ直な王子さま」に見えてしまって、最後にマルガリータに戻るところがちょっと不思議だったかも。
この物語は、「若い」話ではないので、今の5組の中でも一番「若い」宙組の上演っていうのは微妙だったのかもなぁ、と思いました。
ウメちゃんのイサベラ。
すみません。私ウメちゃんって本当に大好きなんですよ。かなり痛い感じで。
なんで書いちゃいますけど。
ほんっとーに良かったです!
酒場の女としての、ほどよく崩れた美しさ、仇っぽさ。
なのに、ハンサムな青年貴族に本気で恋ができる清潔感も喪わず、
人を見る目があって、大人で、自分の立場がわかっていて、
一人で生きていくことができて、手に職もあって、
…なによりも、「こんな自分」を信じている強さ。
それが一番美しい、女。
ずっと、私の中でウメちゃんのイメージは「少女」でした。
潔癖で、強くて、譲らなくて。アリスのような、この世のものではない、幻想そのものの「少女」。
正月のバウ「Halleruya!」でも、ブレンダはとっても好演だったけどまだまだ少女だったし斎藤さんの「A/L」は萌えの世界に生きる少女以外のなにものでもなかった。
今回も、藤井さんが担当するショーの方では、イーハトーヴに連れて行ってくれそうな「幻想の少女」のままだったので、今でも「ウメちゃん」から受けるインスピレーションは「少女」のままなんだと思うのです。
でも。現実のウメちゃんは、こんなに「女」だったんだ、と。
その成長を目の当たりにして、とても嬉しかったです。
タニちゃんは「真性の王子様」なので。
タニちゃんに王子様以外のキャラクターをやらせるなんて時間の無駄なので。
タニちゃんがトップである間、宙組の芝居作品のバリエーションはウメちゃんが作っていくしかないわけなので。
ウメちゃんの今回の成功というのは、今後の宙組にとってもとっても嬉しいニュースなんじゃないかと思います☆
蘭トムくんのラモン。
いやもう。嵌り役とはこのことか、と。
2週間とはいえ、ロドリーゴをやらなくてはならないのがいっそ不憫なほど、ラモンが似合っていました。
フェルナンドの邸の前で。
フェルナンドが怪我をしたかもしれない、というニュースに慌てて駆けつけてきたイサベラと出会ったラモン。
「あのお嬢さんが、馬車で駆けつけてくるのが見えたから」
そう、寂しげに口角をあげて強がるイサベラを見凝めるラモン。
「でも…」と涙を目に矯めて縋り付いてきたイサベラを、抱こうとしてなかなか抱けない、右腕の葛藤。
長い間をおいた後、ぐっ!と右腕で抱きしめるラモン。
はずみでイサベラの肩から落ちるショール。むき出しの白い肌。
イサベラが縋り付く力をふと緩めてその右腕に身を任せようとして…
はっ、と醒める。
ラモンの肩を突き放すイサベラ、
俯いて肩を落とすラモン。
かなり間の長い場面でしたが、まったく緊張感を切らさない二人の芝居に没頭してしまいました。
その後の歌はちょい苦戦していましたが(‥)、切ない絶唱はとても良かったです。東宝が楽しみです!
ともちん(悠未ひろ)のルカノール公爵
雪組「エリザベート」以来、髭萌えしっぱなしの私。
今回一番素敵だったのは、文句なくルカノール公爵でした♪シルヴィアも、いつまでも裏切ったことに罪の意識を感じていないで、自分に正直にルカノールに惚れちゃえばいいのに(←絶対に違う)、とまで思ってしまった。
いえ、あの、んな訳無いんですけどね。
ただ、彼はシルヴィアを愛していたのかな、それともロドリーゴへの嫌がらせであんなことをしたのかな、と、それだけは気になりました。
まぁ実際の歴史では甥の婚約者をぶんどった話なんていくらでも転がっているので、キレイな若い女が邸を出入りしていて、それで見初めて奪ってしまった、とかそういう話なんだろうと思うんですけどね。
ルカノール公爵の年齢設定はいくつなのかなあ?
セレスティーナに向かって「昔恋した貴女…」みたいな台詞を言っていたってことは、フェルナンドの父親と同世代ですよね。
フェルナンドとロドリーゴが20代前半、その父親は40前半くらいの男盛りってこと?
あ、やっぱ駄目だ。絶対シルヴィアはルカノールに墜ちると思う……(←はいはい)
みっちゃんのロドリーゴ
みっちゃん、やっぱり宙に行ってからの方が当たり役に恵まれているような気がします。今回もすんごい良かったもん、ロドリーゴ。本来は2番手がやる辛抱役をしっかりこなして、芝居をしっかり引っ張ってましたね!
最初に「エル・パティオ」に行った時の超嫌味で失礼な貴族のぼんぼん芝居といい、その後、ラモンの力を認めてからの態度の変え方の嫌味のなさといい、シルヴィアとの恋に悩む苦悩といい…。難しい芝居が多いのに終始大人っぽく落ち着いた役作りで、今回の公演が「成功」と評価されるとしたら、その立役者はみっちゃんなんじゃないか(←思いっきり贔屓目)と思うほど、よくやってた。
ただ、宙組としてはどうなのかなあ。
ロドリーゴって大事な役だから、みっちゃんの堅実で大人な芝居がとても似合っていたけど、なかなか人気は出にくいですよね…。シルヴィアとの恋、っていう華やかなテーマはあるけど、やっぱりラスト、シルヴィアの死を知って嘆く場面がないのは可哀相かも。
あ、いえ、演出的にはあれでいいんですよ?すごくカッコイイと思う。…フェルナンドの「私のイサベラも…」の台詞さえキチっと決まれば、ですが。
ただ、これからファンを増やしていかなくてはいけない若いみっちゃん的には、シルヴィアとの切ないデュエット以外にももう一場面、ファンの心をギュッと切なくさせる場面があれば良かったろうになぁ、とは思うんですよね…。
ま、仕方ない。本来キャラ違いなラモンをどう魅力的に作れるか、そこが勝負なんですよね。
…みっちゃん、笑うと女の子になってしまうからなぁ…。ロドリーゴみたいな笑わない役の方がいいんだけどなぁ………。
七帆くんのドン・ファン・カルデロ
…素敵でした(*^ ^*)。眼鏡こそかけてないけど(←当然)、いじめっ子健在、って感じで。Sな目つきが素敵です♪
なんかこの役って、鈴鹿さん退団でホルヘの設定を追加したためにラストで美味しい儲け役になっていたのですが、初演ではどういう役だったのでしょうか…?ラストで種明かしされるまで、すごく謎な存在だったんですけど。
しかし、「NeverSleep」しか知らないので、あのべったりヘアのイメージが強烈だったんですが、ぽわぽわ髪も似合いますね♪
しっかし、ほんとーーー!に声がいいなあこの人は……♪♪みっちゃん、ともちん、七帆くんの三人で喋る場面とかあったら、ねこは倒れるかもしれません…。
十輝くんのルーカス大佐
軍服がよく映えますねぇ、本当に。
「A/L」の時も思いましたが、声もいいし滑舌も良い、見た目も格好良くて大人の役がよく似合う。それだけ見るとともちんとキャラが被るんですよね…。全ツの役替わりでルカノールに入らないかなあ☆(期待)
まりえ(美郷真也)さんのレオン将軍
告白します。私は、まりえさんはてっきり「黒幕」なんだと思ってました…。結構後半に入るまで、ぜったいまりえさんはフェルナンドを騙して反旗をあげさせ、ルカノールに捕らえさせるつもりなんだろう、と。
…考えすぎ。
義勇軍まで作って「反フランス」に力を注いだ彼のバックボーンが全く語られないのが、残念といえば残念です。
八雲美佳さんのレアンドロ
おお、「NeverSleep」で蘭とむくんを苛めていた元同僚さん発見♪なんでわかったんだろう私…ってのはおいといて、やっぱりお芝居巧いですねぇ〜♪ご活躍が楽しみです♪
美羽あさひちゃんのシルヴィア
「圧倒的に美しい」というタイプではなかったのが残念ですが、大人っぽい嫋やかな美しさでロドリーゴが迷う気持もよくわかりました。
もう少し“人妻”の色っぽさがあると完璧なんだけどな。学年が下のみっちゃんより年上に見えてしまうのは仕方ないのかなあ?それとも、ルカノールに見初められるくらいだから元々ロドリーゴより少し年上だった、って設定でいいのかしら…。
蘭とむくんとは「NeverSleep」でもお似合いだったので心配ないと思うのですが、「貴族」らしく優雅にふるまうのと、年上感が出てしまうのは全く別ものなので、ちょっと映像とかで確認してみてほしいかも。
たっちん(和音美桜)のマルガリータ
可愛い!いやー知らなかった。可愛いじゃん十分に!
清楚で可憐な、ひなげしのような可愛らしさ。声もぶりっこではなく、ちゃんと鈴の音のように可愛らしくて、さすがに歌姫は声のバリエーションが豊富だなあ、と感心しました。フェルナンドが、イサベラと戯れながらも心の中に大事にしまっておくにふさわしい、清楚さと聖性。
正直、たっちんにこんな芝居ができるとは思ってなかったのでびっくりしてしまいました(汗)。
全ツでは役替わりとかあるんでしょうか?みっちゃんバウに出て歌いまくってほしいような気もするし、微妙です…。
春風弥里さん
すみません(汗)。せっかく「A/L」のワトソンくんで落ちた春風さんですが、あんまりよくわかりませんでした(涙)。
とりあえず、エル・パティオのダンサーと、ローラが殺される場面ですっしーさんと一緒にいる士官くらいしか見つけられず。うーん、やっぱり一回しか観ないときは幕前にプログラムチェックしておかないと下級生チェックは無理ですね(涙)。せめて声を出してくれないと見つけられない(T T)。
お芝居はこんなところでしょうか。
またみっちゃんのラモン&蘭とむくんのロドリーゴっていう組み合わせだと全然違う雰囲気になるんだろうなあ、と思いつつ…。
月組の誇るわんころみっちゃんのラモンも、鬼畜で尊大な蘭とむロドリーゴも、どちらもとっても楽しみです♪
.
…タニちゃん、ウメちゃん、大劇場お披露目おめでとうございます〜\(^ ^)/
末永く、お二人仲よくがんばってくださいね〜〜♪♪
「バレンシアの熱い花」
1976年に、榛名由梨・瀬戸内美八・順みつきの3人のために描かれた、柴田さんの往年の名作。
19世紀初頭、というか、具体的には1808年のナポレオンのスペイン侵攻から、失脚してエルバ島に配流される1814年までの出来事。
フェルナンドの父親が暗殺されたこと自体が、ナポレオン側についたルカノール公爵の陰謀である、というところから話が始まるので、1811年か12年くらい、という設定なんでしょうか。台詞の中にロシア戦争がどうこうという(=だから今がチャンスだ、みたいな)台詞があったような気がするので、1813年の冬から春の話ってことでいいのかな?衣装もどちらかと言えば寒い季節の服っぽいし。
お祭りの場面があるので、てっきりサンホセの火祭りだとばかり思っていたのですが、プログラムには「花の祭」とありますね…(涙)。いやでも、サンホセの火祭りは確か春分のお祭り(キリスト教圏だからイースターかな)だったと思うので、花の祭でも間違いじゃないかも(←全然違うかな)
しかし柴田さん…祭の歌を追加するのはいいけど、どうしてわざわざ追加した歌をトップ様に歌わせるんですか…(涙)。
(いやタニちゃん好きなんですけど)
拝見しまして。
さすがに脚本が本当によくできているな、というのがよくわかりました。
「星影の人」は、やっぱりかなり時代の違いを感じたというか、「30年前に新撰組を描いたこと自体冒険だったんだろうなぁ…」と思ったのですが、「バレンシアの熱い花」は時代を超えた名作だな、と。
本当に、心の底から、柴田さんご自身の演出で拝見したかったです(涙)。私は残念ながら初演は観ていないのでなんとも言えませんが、中村(暁)さんの演出は、脚本が言いたいテーマと微妙にズレているような気がしてしまいました…。どうだったのでしょうか。初演をご覧になった方のご意見を伺いたいところです。
まず疑問だったのが、ラモンとロドリーゴの重み。このお二人、出番や台詞の量は変わっていないのでしょうか…?今回、役替わりがあるとはいえ、一応蘭寿とむくんが初日と楽に演じるラモン役が2番手ということになって、初演の番手とは逆転していると思うのですが。ラモンの場面が増えたりしているのかなあ?心理的には、ロドリーゴには特に唐突感もなく、むしろラモンの方が「あれ?いつの間に?」的な印象があったのですが。
観ていて思ったのですが、作品としてはやっぱりロドリーゴが2番手の方が、全体をまとめやすいと思うんですよね。フェルナンドとロドリーゴ、二人が同格でいてくれた方がストーリーを盛り上げやすい。
で、ラモンは話を引っかき回す役なので。3番手、というか、“若手スターの儲け役”という感じの方がよかったような気がします。
あと、今回ルカノール公爵がものすごくカッコイイ(*^ ^*)んですけど、あれは元からああいう役なんでしょうか?もっと渋くやる手もあったと思うんですよね。あそこまでルカノールが格好良いと、恋敵のロドリーゴはともかく、政敵の息子であるフェルナンドがちょっとひ弱過ぎるというか。まぁともちんだから仕方ないかなな(笑←カッコイイのがデフォルト)。
逆に、ルカノールがあそこまで格好よくなってしまうとちょっとファンとして欲が出るというか、一言でいいから「ルカノールの正義」を語らせてみたくなるんですけどね。シルヴィアへの切ない恋心を漏らしてもいいし、あるいは「今飛ぶ鳥を落とす勢いのボナパルトにつかないでどうするんだ!彼に逆らえばバレンシアは終わりだ」とかでもいいんですけど。
しかし、実際にキャストを振ってみると、ラモンに蘭トム、ロドリーゴにみっちゃん(北翔海莉)をふりたくなる気持はすんごくよくわかる!!
っていうか、蘭トムくんのラモン、本当に嵌り役でした。Mの犬キャラで妹にメロメロなおにいちゃん、だなんて…ぴったりすぎて笑うしかない。
だから。彼女が若手で3番手の時代に上演してあげれば良かったのになあ、と思ったりしましたね。
以前のコメントでもたくさんいただきましたが。
フェルナンド=かしちゃん
ロドリーゴ=タニちゃん
ラモン=蘭とむ
ではどうして駄目だったのかなあ?
竜馬もとっても良かったけど、どうしても一作しかやらせてあげられないのなら、この作品で観たかった。るいちゃんのイサベラもメチャクチャ嵌るし。かしるいでラストの場面、本当に観たかったなあ……(涙)。
とかなんとか妄想したりもしましたが。
タニちゃんのフェルナンド、衣装がよくお似合いでさすが!という感じでした。
トップに必要な美しさと若さに溢れるフェルナンドでしたね。
ただ、タニちゃんだとどうしても「真っ直な王子さま」に見えてしまって、最後にマルガリータに戻るところがちょっと不思議だったかも。
この物語は、「若い」話ではないので、今の5組の中でも一番「若い」宙組の上演っていうのは微妙だったのかもなぁ、と思いました。
ウメちゃんのイサベラ。
すみません。私ウメちゃんって本当に大好きなんですよ。かなり痛い感じで。
なんで書いちゃいますけど。
ほんっとーに良かったです!
酒場の女としての、ほどよく崩れた美しさ、仇っぽさ。
なのに、ハンサムな青年貴族に本気で恋ができる清潔感も喪わず、
人を見る目があって、大人で、自分の立場がわかっていて、
一人で生きていくことができて、手に職もあって、
…なによりも、「こんな自分」を信じている強さ。
それが一番美しい、女。
ずっと、私の中でウメちゃんのイメージは「少女」でした。
潔癖で、強くて、譲らなくて。アリスのような、この世のものではない、幻想そのものの「少女」。
正月のバウ「Halleruya!」でも、ブレンダはとっても好演だったけどまだまだ少女だったし斎藤さんの「A/L」は萌えの世界に生きる少女以外のなにものでもなかった。
今回も、藤井さんが担当するショーの方では、イーハトーヴに連れて行ってくれそうな「幻想の少女」のままだったので、今でも「ウメちゃん」から受けるインスピレーションは「少女」のままなんだと思うのです。
でも。現実のウメちゃんは、こんなに「女」だったんだ、と。
その成長を目の当たりにして、とても嬉しかったです。
タニちゃんは「真性の王子様」なので。
タニちゃんに王子様以外のキャラクターをやらせるなんて時間の無駄なので。
タニちゃんがトップである間、宙組の芝居作品のバリエーションはウメちゃんが作っていくしかないわけなので。
ウメちゃんの今回の成功というのは、今後の宙組にとってもとっても嬉しいニュースなんじゃないかと思います☆
蘭トムくんのラモン。
いやもう。嵌り役とはこのことか、と。
2週間とはいえ、ロドリーゴをやらなくてはならないのがいっそ不憫なほど、ラモンが似合っていました。
フェルナンドの邸の前で。
フェルナンドが怪我をしたかもしれない、というニュースに慌てて駆けつけてきたイサベラと出会ったラモン。
「あのお嬢さんが、馬車で駆けつけてくるのが見えたから」
そう、寂しげに口角をあげて強がるイサベラを見凝めるラモン。
「でも…」と涙を目に矯めて縋り付いてきたイサベラを、抱こうとしてなかなか抱けない、右腕の葛藤。
長い間をおいた後、ぐっ!と右腕で抱きしめるラモン。
はずみでイサベラの肩から落ちるショール。むき出しの白い肌。
イサベラが縋り付く力をふと緩めてその右腕に身を任せようとして…
はっ、と醒める。
ラモンの肩を突き放すイサベラ、
俯いて肩を落とすラモン。
かなり間の長い場面でしたが、まったく緊張感を切らさない二人の芝居に没頭してしまいました。
その後の歌はちょい苦戦していましたが(‥)、切ない絶唱はとても良かったです。東宝が楽しみです!
ともちん(悠未ひろ)のルカノール公爵
雪組「エリザベート」以来、髭萌えしっぱなしの私。
今回一番素敵だったのは、文句なくルカノール公爵でした♪シルヴィアも、いつまでも裏切ったことに罪の意識を感じていないで、自分に正直にルカノールに惚れちゃえばいいのに(←絶対に違う)、とまで思ってしまった。
いえ、あの、んな訳無いんですけどね。
ただ、彼はシルヴィアを愛していたのかな、それともロドリーゴへの嫌がらせであんなことをしたのかな、と、それだけは気になりました。
まぁ実際の歴史では甥の婚約者をぶんどった話なんていくらでも転がっているので、キレイな若い女が邸を出入りしていて、それで見初めて奪ってしまった、とかそういう話なんだろうと思うんですけどね。
ルカノール公爵の年齢設定はいくつなのかなあ?
セレスティーナに向かって「昔恋した貴女…」みたいな台詞を言っていたってことは、フェルナンドの父親と同世代ですよね。
フェルナンドとロドリーゴが20代前半、その父親は40前半くらいの男盛りってこと?
あ、やっぱ駄目だ。絶対シルヴィアはルカノールに墜ちると思う……(←はいはい)
みっちゃんのロドリーゴ
みっちゃん、やっぱり宙に行ってからの方が当たり役に恵まれているような気がします。今回もすんごい良かったもん、ロドリーゴ。本来は2番手がやる辛抱役をしっかりこなして、芝居をしっかり引っ張ってましたね!
最初に「エル・パティオ」に行った時の超嫌味で失礼な貴族のぼんぼん芝居といい、その後、ラモンの力を認めてからの態度の変え方の嫌味のなさといい、シルヴィアとの恋に悩む苦悩といい…。難しい芝居が多いのに終始大人っぽく落ち着いた役作りで、今回の公演が「成功」と評価されるとしたら、その立役者はみっちゃんなんじゃないか(←思いっきり贔屓目)と思うほど、よくやってた。
ただ、宙組としてはどうなのかなあ。
ロドリーゴって大事な役だから、みっちゃんの堅実で大人な芝居がとても似合っていたけど、なかなか人気は出にくいですよね…。シルヴィアとの恋、っていう華やかなテーマはあるけど、やっぱりラスト、シルヴィアの死を知って嘆く場面がないのは可哀相かも。
あ、いえ、演出的にはあれでいいんですよ?すごくカッコイイと思う。…フェルナンドの「私のイサベラも…」の台詞さえキチっと決まれば、ですが。
ただ、これからファンを増やしていかなくてはいけない若いみっちゃん的には、シルヴィアとの切ないデュエット以外にももう一場面、ファンの心をギュッと切なくさせる場面があれば良かったろうになぁ、とは思うんですよね…。
ま、仕方ない。本来キャラ違いなラモンをどう魅力的に作れるか、そこが勝負なんですよね。
…みっちゃん、笑うと女の子になってしまうからなぁ…。ロドリーゴみたいな笑わない役の方がいいんだけどなぁ………。
七帆くんのドン・ファン・カルデロ
…素敵でした(*^ ^*)。眼鏡こそかけてないけど(←当然)、いじめっ子健在、って感じで。Sな目つきが素敵です♪
なんかこの役って、鈴鹿さん退団でホルヘの設定を追加したためにラストで美味しい儲け役になっていたのですが、初演ではどういう役だったのでしょうか…?ラストで種明かしされるまで、すごく謎な存在だったんですけど。
しかし、「NeverSleep」しか知らないので、あのべったりヘアのイメージが強烈だったんですが、ぽわぽわ髪も似合いますね♪
しっかし、ほんとーーー!に声がいいなあこの人は……♪♪みっちゃん、ともちん、七帆くんの三人で喋る場面とかあったら、ねこは倒れるかもしれません…。
十輝くんのルーカス大佐
軍服がよく映えますねぇ、本当に。
「A/L」の時も思いましたが、声もいいし滑舌も良い、見た目も格好良くて大人の役がよく似合う。それだけ見るとともちんとキャラが被るんですよね…。全ツの役替わりでルカノールに入らないかなあ☆(期待)
まりえ(美郷真也)さんのレオン将軍
告白します。私は、まりえさんはてっきり「黒幕」なんだと思ってました…。結構後半に入るまで、ぜったいまりえさんはフェルナンドを騙して反旗をあげさせ、ルカノールに捕らえさせるつもりなんだろう、と。
…考えすぎ。
義勇軍まで作って「反フランス」に力を注いだ彼のバックボーンが全く語られないのが、残念といえば残念です。
八雲美佳さんのレアンドロ
おお、「NeverSleep」で蘭とむくんを苛めていた元同僚さん発見♪なんでわかったんだろう私…ってのはおいといて、やっぱりお芝居巧いですねぇ〜♪ご活躍が楽しみです♪
美羽あさひちゃんのシルヴィア
「圧倒的に美しい」というタイプではなかったのが残念ですが、大人っぽい嫋やかな美しさでロドリーゴが迷う気持もよくわかりました。
もう少し“人妻”の色っぽさがあると完璧なんだけどな。学年が下のみっちゃんより年上に見えてしまうのは仕方ないのかなあ?それとも、ルカノールに見初められるくらいだから元々ロドリーゴより少し年上だった、って設定でいいのかしら…。
蘭とむくんとは「NeverSleep」でもお似合いだったので心配ないと思うのですが、「貴族」らしく優雅にふるまうのと、年上感が出てしまうのは全く別ものなので、ちょっと映像とかで確認してみてほしいかも。
たっちん(和音美桜)のマルガリータ
可愛い!いやー知らなかった。可愛いじゃん十分に!
清楚で可憐な、ひなげしのような可愛らしさ。声もぶりっこではなく、ちゃんと鈴の音のように可愛らしくて、さすがに歌姫は声のバリエーションが豊富だなあ、と感心しました。フェルナンドが、イサベラと戯れながらも心の中に大事にしまっておくにふさわしい、清楚さと聖性。
正直、たっちんにこんな芝居ができるとは思ってなかったのでびっくりしてしまいました(汗)。
全ツでは役替わりとかあるんでしょうか?みっちゃんバウに出て歌いまくってほしいような気もするし、微妙です…。
春風弥里さん
すみません(汗)。せっかく「A/L」のワトソンくんで落ちた春風さんですが、あんまりよくわかりませんでした(涙)。
とりあえず、エル・パティオのダンサーと、ローラが殺される場面ですっしーさんと一緒にいる士官くらいしか見つけられず。うーん、やっぱり一回しか観ないときは幕前にプログラムチェックしておかないと下級生チェックは無理ですね(涙)。せめて声を出してくれないと見つけられない(T T)。
お芝居はこんなところでしょうか。
またみっちゃんのラモン&蘭とむくんのロドリーゴっていう組み合わせだと全然違う雰囲気になるんだろうなあ、と思いつつ…。
月組の誇るわんころみっちゃんのラモンも、鬼畜で尊大な蘭とむロドリーゴも、どちらもとっても楽しみです♪
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月組新人公演配役が一部発表されていました。
シャンドール(瀬奈じゅん) 龍 真咲
ヴェロニカ(彩乃かなみ) 夢咲 ねね
ボルディジャール(霧矢大夢) 明日海 りお
「パリ空」の新公から、マギー(星条海斗)はじめ86期が抜けて、そのまま持ち上がりのキャスティングですね。
月組の次の大劇場公演は、来年の初舞台公演なので…まさおくんたち87期も、今回が最後の新公。
まさおくん、りこ(麻月れんか)ちゃん、ひまりん(美夢ひまり)、
(萌花)ゆりあちゃん、とーやん(榎登也)、(綾月)せりちゃん、
そして、今回で退団してしまう(草風)ななちゃんの7名。
なかなか個性的なメンバーが集まってますね(笑)。
女役は、タキ(出雲綾)さん=ひまりん、(瀧川)末子姐=ゆりあちゃん、あーちゃん(花瀬みずか)=ななちゃん、とかだったらいいなあ…。なんとなくイメージが合うだけなので、何も根拠はありませんが。
男役はちょっと難しいけど、
おそらく今回の作品で一番かっこよくてオイシイのは絵理さんの役だろう、と勝手に予測しているので(←え?)、それを誰がやるのか、ってのが一番興味深いです♪
…まさおが今回で卒業、というタイミングでさえなければ、まさおにやらせてあげたいくらいなんですけど(←そんなことを考えるのはお前だけだ)、
うーん誰がいいかなあ。個人的には全ツの小芝居でハマった鼓英夏さんか、オクラホマ他で良い芝居をしてたりこちゃんか、ストラトーンで物凄くハマった響れおなちゃんあたりにやらせてあげたいような気もしますが…
配役発表が楽しみです。
一番気になること。
今回、新公演出はどなたなんでしょう。
「愛するには短すぎる」の時は、正塚さんがご自身でなさったんでしたっけ?だったら今回もしっかり見てくださるのかな…。
だったらとっても嬉しいのですけれども。
「BourbonStreet Blues」では、ヒロインがれみちゃんとねねちゃん、あと今回の新公メンバーで目立つ役だったのがロバートのまさおとるうちゃん、スマイルのみりおと彩星りおんくん、あたりでしょうか?
まぁ出演した人は全員目立つ役(場面)をもらっていて、下級生全員がんばっていてとっても良かったですけれども。
あのときの最下が、90期。
玲実くれあ、琴音和葉、彩星りおん、海桐望、朝凪麻名…いい芝居をするメンバーだなあ。研2の時期に正塚さんに鍛えてもらったのが、いい経験になったのでしょうか。
この新公で、下級生みんなが“お芝居”の面白さに目覚めてくれますように、と祈りつつ…。
.
シャンドール(瀬奈じゅん) 龍 真咲
ヴェロニカ(彩乃かなみ) 夢咲 ねね
ボルディジャール(霧矢大夢) 明日海 りお
「パリ空」の新公から、マギー(星条海斗)はじめ86期が抜けて、そのまま持ち上がりのキャスティングですね。
月組の次の大劇場公演は、来年の初舞台公演なので…まさおくんたち87期も、今回が最後の新公。
まさおくん、りこ(麻月れんか)ちゃん、ひまりん(美夢ひまり)、
(萌花)ゆりあちゃん、とーやん(榎登也)、(綾月)せりちゃん、
そして、今回で退団してしまう(草風)ななちゃんの7名。
なかなか個性的なメンバーが集まってますね(笑)。
女役は、タキ(出雲綾)さん=ひまりん、(瀧川)末子姐=ゆりあちゃん、あーちゃん(花瀬みずか)=ななちゃん、とかだったらいいなあ…。なんとなくイメージが合うだけなので、何も根拠はありませんが。
男役はちょっと難しいけど、
おそらく今回の作品で一番かっこよくてオイシイのは絵理さんの役だろう、と勝手に予測しているので(←え?)、それを誰がやるのか、ってのが一番興味深いです♪
…まさおが今回で卒業、というタイミングでさえなければ、まさおにやらせてあげたいくらいなんですけど(←そんなことを考えるのはお前だけだ)、
うーん誰がいいかなあ。個人的には全ツの小芝居でハマった鼓英夏さんか、オクラホマ他で良い芝居をしてたりこちゃんか、ストラトーンで物凄くハマった響れおなちゃんあたりにやらせてあげたいような気もしますが…
配役発表が楽しみです。
一番気になること。
今回、新公演出はどなたなんでしょう。
「愛するには短すぎる」の時は、正塚さんがご自身でなさったんでしたっけ?だったら今回もしっかり見てくださるのかな…。
だったらとっても嬉しいのですけれども。
「BourbonStreet Blues」では、ヒロインがれみちゃんとねねちゃん、あと今回の新公メンバーで目立つ役だったのがロバートのまさおとるうちゃん、スマイルのみりおと彩星りおんくん、あたりでしょうか?
まぁ出演した人は全員目立つ役(場面)をもらっていて、下級生全員がんばっていてとっても良かったですけれども。
あのときの最下が、90期。
玲実くれあ、琴音和葉、彩星りおん、海桐望、朝凪麻名…いい芝居をするメンバーだなあ。研2の時期に正塚さんに鍛えてもらったのが、いい経験になったのでしょうか。
この新公で、下級生みんなが“お芝居”の面白さに目覚めてくれますように、と祈りつつ…。
.
2度目の「蝶々さん」観劇で思ったこと。
これは、コレル夫人の回想の物語だったんですね。
…すみません。勿論、回想であることは最初から明らかなんですけど。
「蝶々さん」のコレル夫人と蝶々さんは、9割までの会話をお互いではなく、客席を向いて行います。
お互いの顔を見て会話する場面は、ケイト夫人をまじえたクライマックスを含めて、ほんの僅か。
最初に観た時は、何とも思わなかったのですが。
…私(観客)の瞳に映っている、この“蝶々さん”は、コレル夫人の瞳に、過去、映っていた蝶々さんなんだな、と。
コレル夫人が過去を語っているのではなくて。
コレル夫人の過去を、観客が追体験している。
そんな感じを受けたのです。
…なんだか、うまく説明できませんが(T T)。
コレル夫人は、蝶々さんを死なせたことに責任を感じているんですね。
自分に罪があったとは思わないけれども、もう少し何かしてあげられたのではないか、自分がもう少しうまく立ち回れば彼女を救えたのではないか、と思っている。
そもそも、人が人を救いたいと思うこと自体が思い上がりであることに気づかない西欧人、という“毒”を微かにしのばせながら。
荻田さんの演出は、“蝶々さん”よりも、むしろ彼女を見守るコレル夫人の欺瞞をあばいていくのです。
長崎で蝶々さんと出会い、彼女の死に直面して。
帰国してからの数十年、その「可哀相な少女」のことを忘れられない。
蝶々さんが何故、何のために死を選んだのか、その本質的な意味を、どうしても理解できないから。
やみくもに救いたい、と、
やみくもに守りたい、と、
そんな気持が、秘密を持たせた。
蝶々さんの夫・フランクリン少尉の正体、という秘密を。
蝶々さんが最後の最後に「裏切られた」と思い絶望するのは、夫の正体そのものよりも、むしろコレル夫人に、だったのではないかと思うのです。
誰よりも、蝶々さんを「人形」だと思っていたのはコレル夫人だったのではないか、と。
何も知らない異国の人形として、大事に飾っていたつもりだった、そんな、欺瞞を、蝶々さんだけが気づいていた…。
追憶の中の蝶々さんは、微笑む。
その微笑みを忘れられないコレル夫人は、きっと苦しんだのでしょう。
自分には理解できなかった、日本。
理解できなかった、少女。
蝶々さんが「子供を渡さないだろう」ことは確信が持てても、混血児に対する差別の厳しい明治の長崎で、混血児として生きるイサクの幸せは、確信できない。
それは、蝶々さんがミッションスクールに入れないとわかった時に「せめて彼女の魂を救うために洗礼を…」と歌うのと同じ感情なのではないかと思うんですよね。
それが彼女の(イサクの)幸せだ、と、コレル夫人は本気で信じている。
丸山という花街に生きる“丸山芸者”が、たかが旦那に裏切られたくらいで何故死ななくてはならないのか?
「長崎式結婚」を繰り返して生きた“らしゃめん”も、現実にはたくさんいたのに。
それは、一つには彼女が早々にキリスト教に改宗していたから、なのではないかと思います。
何事にも前向きで、一生懸命で、頭のいい蝶々さんが、「一番良い道」だと思ったキリスト教への改宗。
それは、「もはや戻れない道」なのです。
実際、オペラ「蝶々夫人」にも、親族に「裏切り者」とののしられる、激しいナンバーがありますが。
蝶々さんは、改宗によって両親の墓参も許されない身の上になるのです。
身請けされ、ハンサムな海軍士官に可愛がられた、幸せな日々。
そこに愛があった、に自分自身を一点賭けで賭けて、洗礼を受ける蝶々さん。
その賭けに負けた以上、芸者に戻ってきちんと息子を育てるつもりだった。
芸者でも、誇りを捨てずに生きることは可能だったから。
そうやって、フランクリン少尉と出会うまでを生きてきたのだから。
でも。
「自分が誰の人形でもなかったのだということを証明しなくてはなりません」
「自分が、一人の人間であったことを」
ここが。
メッセージとして非常に明快に打ち出していながら言葉として整理されていない、かなり曖昧な表現だったのが…
わかりにくいっ(涙)。
男に裏切られたから死ぬのではなく、誇りを捨てて生きても「息子を立派に育て上げる」ことにはならないから、自分の生き方を「証明」することを優先した、と。
それをあの一曲で表現しきるには、歌穂ちゃんの表現力は十分なのですが音楽的にちょっと弱かったのかもしれません。
あるいは、歌詞かな…。
美しい音楽なのですけどねぇ。ミュージカルって難しいなぁ…。
理解できない世界の、理解できない考え方を象徴するように。
コレル夫人にとっての「蝶々さんを追い詰める、理解できない何か」そのもののように、
アンサンブルは皆白装束で台詞もなく、舞台装置の一部であるかのようにひっそりと蠢き、潜み、隠れて見守っている。
それはたぶん、「時間」という名の魔法使いなんでしょうね。
そしてラスト。
全ての愛も悲しみも、蝋燭に灯を点して流してしまう精霊流しで。
コレル夫人は許されたのか、許されないのか、
…なによりも、自分自身、に。
この作品の最大の問題点は、忠の仁さんの脚本と、荻田さんの演出がいまひとつ噛み合っていなかったことだと思います。
もう少し時間をかけて、作品の方向性をすりあわせたら良かったのになー…。
あと、あまり「長崎」モノ、っぽさを感じなかったこと。
それが、最初と最後の精霊流し場面の弱さになっていたような気がします。土の匂いがしないのね(←この場合は水の匂いか)。
荻田さんはわりと幻想的な演出を得意とする方なので、そういう「ご当地」ものはあまり強くないのかなーと思ったりしましたが。
そのあたりが、ちょっとだけ心残りです。
面白い作品に成りうる設定だと思うので、もう少し練り直して再演してほしいなあ、と。
祈ってみたりして。
それにしても。
ウタコさんのコレル夫人、過不足のない、本当にいい芝居で、いい歌だったなぁ…☆
.
これは、コレル夫人の回想の物語だったんですね。
…すみません。勿論、回想であることは最初から明らかなんですけど。
「蝶々さん」のコレル夫人と蝶々さんは、9割までの会話をお互いではなく、客席を向いて行います。
お互いの顔を見て会話する場面は、ケイト夫人をまじえたクライマックスを含めて、ほんの僅か。
最初に観た時は、何とも思わなかったのですが。
…私(観客)の瞳に映っている、この“蝶々さん”は、コレル夫人の瞳に、過去、映っていた蝶々さんなんだな、と。
コレル夫人が過去を語っているのではなくて。
コレル夫人の過去を、観客が追体験している。
そんな感じを受けたのです。
…なんだか、うまく説明できませんが(T T)。
コレル夫人は、蝶々さんを死なせたことに責任を感じているんですね。
自分に罪があったとは思わないけれども、もう少し何かしてあげられたのではないか、自分がもう少しうまく立ち回れば彼女を救えたのではないか、と思っている。
そもそも、人が人を救いたいと思うこと自体が思い上がりであることに気づかない西欧人、という“毒”を微かにしのばせながら。
荻田さんの演出は、“蝶々さん”よりも、むしろ彼女を見守るコレル夫人の欺瞞をあばいていくのです。
長崎で蝶々さんと出会い、彼女の死に直面して。
帰国してからの数十年、その「可哀相な少女」のことを忘れられない。
蝶々さんが何故、何のために死を選んだのか、その本質的な意味を、どうしても理解できないから。
やみくもに救いたい、と、
やみくもに守りたい、と、
そんな気持が、秘密を持たせた。
蝶々さんの夫・フランクリン少尉の正体、という秘密を。
蝶々さんが最後の最後に「裏切られた」と思い絶望するのは、夫の正体そのものよりも、むしろコレル夫人に、だったのではないかと思うのです。
誰よりも、蝶々さんを「人形」だと思っていたのはコレル夫人だったのではないか、と。
何も知らない異国の人形として、大事に飾っていたつもりだった、そんな、欺瞞を、蝶々さんだけが気づいていた…。
追憶の中の蝶々さんは、微笑む。
その微笑みを忘れられないコレル夫人は、きっと苦しんだのでしょう。
自分には理解できなかった、日本。
理解できなかった、少女。
蝶々さんが「子供を渡さないだろう」ことは確信が持てても、混血児に対する差別の厳しい明治の長崎で、混血児として生きるイサクの幸せは、確信できない。
それは、蝶々さんがミッションスクールに入れないとわかった時に「せめて彼女の魂を救うために洗礼を…」と歌うのと同じ感情なのではないかと思うんですよね。
それが彼女の(イサクの)幸せだ、と、コレル夫人は本気で信じている。
丸山という花街に生きる“丸山芸者”が、たかが旦那に裏切られたくらいで何故死ななくてはならないのか?
「長崎式結婚」を繰り返して生きた“らしゃめん”も、現実にはたくさんいたのに。
それは、一つには彼女が早々にキリスト教に改宗していたから、なのではないかと思います。
何事にも前向きで、一生懸命で、頭のいい蝶々さんが、「一番良い道」だと思ったキリスト教への改宗。
それは、「もはや戻れない道」なのです。
実際、オペラ「蝶々夫人」にも、親族に「裏切り者」とののしられる、激しいナンバーがありますが。
蝶々さんは、改宗によって両親の墓参も許されない身の上になるのです。
身請けされ、ハンサムな海軍士官に可愛がられた、幸せな日々。
そこに愛があった、に自分自身を一点賭けで賭けて、洗礼を受ける蝶々さん。
その賭けに負けた以上、芸者に戻ってきちんと息子を育てるつもりだった。
芸者でも、誇りを捨てずに生きることは可能だったから。
そうやって、フランクリン少尉と出会うまでを生きてきたのだから。
でも。
「自分が誰の人形でもなかったのだということを証明しなくてはなりません」
「自分が、一人の人間であったことを」
ここが。
メッセージとして非常に明快に打ち出していながら言葉として整理されていない、かなり曖昧な表現だったのが…
わかりにくいっ(涙)。
男に裏切られたから死ぬのではなく、誇りを捨てて生きても「息子を立派に育て上げる」ことにはならないから、自分の生き方を「証明」することを優先した、と。
それをあの一曲で表現しきるには、歌穂ちゃんの表現力は十分なのですが音楽的にちょっと弱かったのかもしれません。
あるいは、歌詞かな…。
美しい音楽なのですけどねぇ。ミュージカルって難しいなぁ…。
理解できない世界の、理解できない考え方を象徴するように。
コレル夫人にとっての「蝶々さんを追い詰める、理解できない何か」そのもののように、
アンサンブルは皆白装束で台詞もなく、舞台装置の一部であるかのようにひっそりと蠢き、潜み、隠れて見守っている。
それはたぶん、「時間」という名の魔法使いなんでしょうね。
そしてラスト。
全ての愛も悲しみも、蝋燭に灯を点して流してしまう精霊流しで。
コレル夫人は許されたのか、許されないのか、
…なによりも、自分自身、に。
この作品の最大の問題点は、忠の仁さんの脚本と、荻田さんの演出がいまひとつ噛み合っていなかったことだと思います。
もう少し時間をかけて、作品の方向性をすりあわせたら良かったのになー…。
あと、あまり「長崎」モノ、っぽさを感じなかったこと。
それが、最初と最後の精霊流し場面の弱さになっていたような気がします。土の匂いがしないのね(←この場合は水の匂いか)。
荻田さんはわりと幻想的な演出を得意とする方なので、そういう「ご当地」ものはあまり強くないのかなーと思ったりしましたが。
そのあたりが、ちょっとだけ心残りです。
面白い作品に成りうる設定だと思うので、もう少し練り直して再演してほしいなあ、と。
祈ってみたりして。
それにしても。
ウタコさんのコレル夫人、過不足のない、本当にいい芝居で、いい歌だったなぁ…☆
.
confidant。
2007年6月26日 ミュージカル・舞台 コメント (5)コンフィダント・絆。
今のところ、今年観たお芝居(脚本)のNo.1に輝いている作品。
大阪公演の楽が過ぎたら、詳しいストーリーとか細かい泣きポイントとかを書いてみようと思っていたのですが。
じたばたしているうちに、緑野こあら様があまりにも素晴らしいレポート(?)をしてくださいましたので、TBさせていただきます(^ ^;ゞ
http://diarynote.jp/d/22804/20070607.html
…まさにその通り!
付け加えることは何もございません、ってな感じでございます…。
というわけで。
私も妄想配役で遊んでみたいと思います(^ ^)。
花組さんは、こあら様の書かれた以上のキャスティングが思いつきませんので割愛しまして、
まずは月組。
天才ゴッホに霧矢大夢。
ゴッホに恋するゴーギャンに嘉月絵理。
理屈先行のスーラに大空祐飛。
空気の読めないシュフネッケルに遼河はるひ。
そして、ルイーズは末子姐。(←ココ重要)
…自分で書いておいてなんですが。大空祐飛さんのファンとしては、ものすごく痛い配役だな…。
ファンだから、贔屓役者にはやっぱりゴーギャンをやってほしい、っていう気持もあります。だって、そりゃあゴーギャンの方がかっこいいもん!
でも。
すごーく個人的になんですけど、2幕でゴッホが絵を切るのを見凝める場面、スーラが祐飛さんだったら、いったいどんな顔をしてくれるんだろう?というところにモノ凄く興味があるので。
そして、絵理さんは絶対スーラよりゴーギャンなので、
あえてこの配役、です。(…言い訳っ)
お披露目を迎えたばかり(オメデトウゴザイマス)の宙組。
まず、シュフネッケルのみっちゃんは決定ね(^ ^)。
で。
ゴーギャンはともちん、
スーラは七帆くんに。
で、ゴッホは……ウメちゃんがいいんだけどなあ……。
あの破壊力と繊細さの同居っぷりとか、持って生まれたモノを持て余している感じとか、生活能力なさそうなイメージ(←勝手なイメージですみません)とか、
…すごくぴったり。
で、ルイーズが蘭トムね(←マジか)
タニちゃんは、この4人の中でどれか、と言えばゴッホなんでしょうけど、個人的にはあまり積極的に観たいと思えない…。やっぱりタニちゃんには、もっと少年っぽい、王子さま系の役が似合うと思うんですよね。こういうドロドロした役よりも。
ウメちゃんが駄目なら、蘭トムの方がまだイメージ近いかな。ちゃんと壊れてくれそうな気がします。
まぁ、あの子供っぽい残酷さが出せるかどうかは…わかりませんが。
さて、星組。
ルイーズはあすか。これは決定。
トウコさんは、ホントはゴーギャンよりゴッホな気がするんですけど、せっかくルイーズがあすかなので、ここはあえてゴーギャンをやっていただきたいと思います。
スーラはすずみん。
シュフネッケルはしいちゃん。
で。
トウコさんのゴーギャンから、愛憎のありったけを向けられるゴッホ。
生活能力皆無の天才児、は。
……OGねったん特出でお願いします…。(←最終兵器発動中)
Confidant。
この言葉には、(打明け話のできる)親友・腹心、心許す相手、という意味があるそうですが。
これは本来、優越感を持つ者と劣等感を持つ者の間では成立しにくい関係、ですよね。
三谷の脚本において、スーラは「成功者」として描かれています。
独特の「点描画法」の開拓者として「成功」しており、展覧会などにも「呼ばれる」立場にある彼は、確かに『無意識の』優越感を抱いている。
スーラは、2幕でゴッホの絵を見るまで、彼の天才に気づいていなかった(…よね?)ので、あの瞬間まで、「4人の中で一番優れているのは自分である」と信じていたはず。
それに対して、ゴッホとゴーギャンが抱く「劣等感」は、「いや、でも、絵の才能は俺の方があるし」という確信によって「優越感」にすり替えられていまする。
「奴は才能なんぞない。人の描かない分野を開拓して悦にいっている、哀れな奴だ」と。
でもゴーギャンは、その欺瞞にも気づいてしまっている。
なんとなれば、自分より更に先行する天才の存在があるから。
ゴッホは自分が天才であることを知っている。
他のメンバーが天才でないことも知っている。
…でも、それを信じることができない。
シュフネッケルは「(仲間内では比較的)金持ち」でり、美術教師の定職もあって、経済的には余裕があった。
だから何も気づかない。彼はただ、「芸術」を「愉しんで」いる、だけ。
だから彼はしあわせで。しあわせなまま、コンフィダントでいられるのでしょう。
このシュフネッケルを見ながら、私は、昔読んだコミックの登場人物を思い出していました。
“芸術家”を志しながら、生家が「まともで幸せな、ごくありふれた家庭」であり、生い立ちもごく平凡で幸せなものであったことに、コンプレックスを抱く青年。
彼は“芸術家”たらんために事件を起こし、自分自身を不幸にしようとするのですが。
…家庭的な幸せと芸術の昇華、というのは、絶対的に相反するものなのでしょうか?
4人の中で、唯一の「まともな家庭人」シュフネッケルの、最後の慟哭が。
真の“芸術家”たりえない、自分自身への深い絶望が。
もちろん、現実のシュフネッケルは、そのまま“そこそこの”人生を送ったのだと思いますが…
彼は、何か事件を起こしてでも、自分自身に不幸を招いて“芸医術家”として立つ路を考えることはなかったのだろうか、と。
そこまでの狂気は持たない人だった、という結論でいいのかどうか、と。
万が一、そうなった時に。
彼の「コンフィダント」たちは、いったいどうしただろうか、とか。
4つの部分に分けられるこの作品の中で、シュフネッケルのエピソードが最後に来るのは、「観客」という名の凡人にとって、一番痛いのが彼だから、なんだろうな、とか。
そんなことを考えながら。
さらには。
宝塚という、あるいは他の分野であれ、「舞台芸術」という総合芸における“互いの信頼関係”というのは、何なのか、と。
そこに「Confidant」が、…あるのかどうか?と。
役者として「信頼」しあうことと、舞台上で「馴れ合う」ことは、まったく違う次元のことですが。
この「コンフィダント・絆」という舞台作品において、馴れ合っている人は誰もいなかった。
これだけ長いつきあいのあるメンバーが一堂に会して、馴れ合うことなく、もの凄い緊張感を持って舞台に取り組んでいる。
それ自体が、奇跡なのかもしれない、とか。
そんなことが、泣き疲れて頭痛がする頭をぐるぐる回っていたのでした……。
最後に(また関係ない話だよ…)。
本命さんの記念日を吹っ飛ばしておきながら、コレを書くのはちょっと勇気がいるのですが、
(………絵理さん末子姐のばかぁっ!!)
未涼亜希さま、お誕生日おめでとうございます。
「舞姫」を観にいくこともしなかった私は、本当の“まっつファン”ではないのだけれども。
(…行けなかったんですけど、まぁファンなら何を差し置いても行ったよな…)
でも。
今、花組にまっつが居てくれる幸いに想いを馳せてみたりして。
…ご活躍をお祈りしています。
.
今のところ、今年観たお芝居(脚本)のNo.1に輝いている作品。
大阪公演の楽が過ぎたら、詳しいストーリーとか細かい泣きポイントとかを書いてみようと思っていたのですが。
じたばたしているうちに、緑野こあら様があまりにも素晴らしいレポート(?)をしてくださいましたので、TBさせていただきます(^ ^;ゞ
http://diarynote.jp/d/22804/20070607.html
…まさにその通り!
付け加えることは何もございません、ってな感じでございます…。
というわけで。
私も妄想配役で遊んでみたいと思います(^ ^)。
花組さんは、こあら様の書かれた以上のキャスティングが思いつきませんので割愛しまして、
まずは月組。
天才ゴッホに霧矢大夢。
ゴッホに恋するゴーギャンに嘉月絵理。
理屈先行のスーラに大空祐飛。
空気の読めないシュフネッケルに遼河はるひ。
そして、ルイーズは末子姐。(←ココ重要)
…自分で書いておいてなんですが。大空祐飛さんのファンとしては、ものすごく痛い配役だな…。
ファンだから、贔屓役者にはやっぱりゴーギャンをやってほしい、っていう気持もあります。だって、そりゃあゴーギャンの方がかっこいいもん!
でも。
すごーく個人的になんですけど、2幕でゴッホが絵を切るのを見凝める場面、スーラが祐飛さんだったら、いったいどんな顔をしてくれるんだろう?というところにモノ凄く興味があるので。
そして、絵理さんは絶対スーラよりゴーギャンなので、
あえてこの配役、です。(…言い訳っ)
お披露目を迎えたばかり(オメデトウゴザイマス)の宙組。
まず、シュフネッケルのみっちゃんは決定ね(^ ^)。
で。
ゴーギャンはともちん、
スーラは七帆くんに。
で、ゴッホは……ウメちゃんがいいんだけどなあ……。
あの破壊力と繊細さの同居っぷりとか、持って生まれたモノを持て余している感じとか、生活能力なさそうなイメージ(←勝手なイメージですみません)とか、
…すごくぴったり。
で、ルイーズが蘭トムね(←マジか)
タニちゃんは、この4人の中でどれか、と言えばゴッホなんでしょうけど、個人的にはあまり積極的に観たいと思えない…。やっぱりタニちゃんには、もっと少年っぽい、王子さま系の役が似合うと思うんですよね。こういうドロドロした役よりも。
ウメちゃんが駄目なら、蘭トムの方がまだイメージ近いかな。ちゃんと壊れてくれそうな気がします。
まぁ、あの子供っぽい残酷さが出せるかどうかは…わかりませんが。
さて、星組。
ルイーズはあすか。これは決定。
トウコさんは、ホントはゴーギャンよりゴッホな気がするんですけど、せっかくルイーズがあすかなので、ここはあえてゴーギャンをやっていただきたいと思います。
スーラはすずみん。
シュフネッケルはしいちゃん。
で。
トウコさんのゴーギャンから、愛憎のありったけを向けられるゴッホ。
生活能力皆無の天才児、は。
……OGねったん特出でお願いします…。(←最終兵器発動中)
オマケ。
ルイーズ=堀内敬子嬢がコゼットをやっていた時代の、レ・ミゼラブル(マリウス)メンバーで選ぶとしたら。
ゴッホ 石井一孝
ゴーギャン 戸井勝海
スーラ 津田英佑
シュフネッケル 石川禅
かな…。津田さんのスーラがちょっと微妙。戸井さんと逆でもいいかも。
アンジョルラスも入れるなら、ゴーギャンに今拓也さん、スーラに戸井勝海さん、かな。岡幸二郎さんは、イマイチこの作品のイメージに合わない気がするのでパス(汗)で
Confidant。
この言葉には、(打明け話のできる)親友・腹心、心許す相手、という意味があるそうですが。
これは本来、優越感を持つ者と劣等感を持つ者の間では成立しにくい関係、ですよね。
三谷の脚本において、スーラは「成功者」として描かれています。
独特の「点描画法」の開拓者として「成功」しており、展覧会などにも「呼ばれる」立場にある彼は、確かに『無意識の』優越感を抱いている。
スーラは、2幕でゴッホの絵を見るまで、彼の天才に気づいていなかった(…よね?)ので、あの瞬間まで、「4人の中で一番優れているのは自分である」と信じていたはず。
それに対して、ゴッホとゴーギャンが抱く「劣等感」は、「いや、でも、絵の才能は俺の方があるし」という確信によって「優越感」にすり替えられていまする。
「奴は才能なんぞない。人の描かない分野を開拓して悦にいっている、哀れな奴だ」と。
でもゴーギャンは、その欺瞞にも気づいてしまっている。
なんとなれば、自分より更に先行する天才の存在があるから。
ゴッホは自分が天才であることを知っている。
他のメンバーが天才でないことも知っている。
…でも、それを信じることができない。
シュフネッケルは「(仲間内では比較的)金持ち」でり、美術教師の定職もあって、経済的には余裕があった。
だから何も気づかない。彼はただ、「芸術」を「愉しんで」いる、だけ。
だから彼はしあわせで。しあわせなまま、コンフィダントでいられるのでしょう。
このシュフネッケルを見ながら、私は、昔読んだコミックの登場人物を思い出していました。
“芸術家”を志しながら、生家が「まともで幸せな、ごくありふれた家庭」であり、生い立ちもごく平凡で幸せなものであったことに、コンプレックスを抱く青年。
彼は“芸術家”たらんために事件を起こし、自分自身を不幸にしようとするのですが。
…家庭的な幸せと芸術の昇華、というのは、絶対的に相反するものなのでしょうか?
4人の中で、唯一の「まともな家庭人」シュフネッケルの、最後の慟哭が。
真の“芸術家”たりえない、自分自身への深い絶望が。
もちろん、現実のシュフネッケルは、そのまま“そこそこの”人生を送ったのだと思いますが…
彼は、何か事件を起こしてでも、自分自身に不幸を招いて“芸医術家”として立つ路を考えることはなかったのだろうか、と。
そこまでの狂気は持たない人だった、という結論でいいのかどうか、と。
万が一、そうなった時に。
彼の「コンフィダント」たちは、いったいどうしただろうか、とか。
4つの部分に分けられるこの作品の中で、シュフネッケルのエピソードが最後に来るのは、「観客」という名の凡人にとって、一番痛いのが彼だから、なんだろうな、とか。
そんなことを考えながら。
さらには。
宝塚という、あるいは他の分野であれ、「舞台芸術」という総合芸における“互いの信頼関係”というのは、何なのか、と。
そこに「Confidant」が、…あるのかどうか?と。
役者として「信頼」しあうことと、舞台上で「馴れ合う」ことは、まったく違う次元のことですが。
この「コンフィダント・絆」という舞台作品において、馴れ合っている人は誰もいなかった。
これだけ長いつきあいのあるメンバーが一堂に会して、馴れ合うことなく、もの凄い緊張感を持って舞台に取り組んでいる。
それ自体が、奇跡なのかもしれない、とか。
そんなことが、泣き疲れて頭痛がする頭をぐるぐる回っていたのでした……。
最後に(また関係ない話だよ…)。
本命さんの記念日を吹っ飛ばしておきながら、コレを書くのはちょっと勇気がいるのですが、
(………絵理さん末子姐のばかぁっ!!)
未涼亜希さま、お誕生日おめでとうございます。
「舞姫」を観にいくこともしなかった私は、本当の“まっつファン”ではないのだけれども。
(…行けなかったんですけど、まぁファンなら何を差し置いても行ったよな…)
でも。
今、花組にまっつが居てくれる幸いに想いを馳せてみたりして。
…ご活躍をお祈りしています。
.
ろくがつにじゅうににちは、おおぞらゆうひさんのおたんじょうびでした。
ねこがこのにっきをかきはじめてから、はじめてのおたんじょうび。
だから、このにっきにもぜったい「おたんじょうびおめでとう!」とかくんだ!って、はりきって、とってもたのしみにしていました。
にせんななねんろくがつにじゅうににちは、そらぐみにあたらしいとっぷこんびがたんじょうするおひろめこうえんのしょにちでした。
だから、このにっきにもぜったい「おひろめおめでとう!」とかこうとおもって、いろいろねたをかんがえていました。
…ぜんぶ、ふっとんじゃったよ…。
昨夜は泣きながらいろいろ絵理さん・末ちゃん・ななちゃんの思い出を書いていたのですが。
泣き疲れて眠ってしまいました(←子供かお前は)。
そして、
…夢をみたの。
ノン(久世星佳)さんがいて、マミ(真琴つばさ)さんがいて、風花舞ちゃんがいて、ずんこ(姿月あさと)さんがいて、汐風幸ちゃんがいて、夏河ゆらさんがいて、嘉月絵理ちゃんがいて、
(この辺までは本当に覚えてる)
そして、
気が付いてなかったけど、大空祐飛さんも瀧川末子ちゃんもタニ(大和悠河)ちゃんもいたんだよね……
私がはじめて観た大劇場公演「チェーザレ・ボルジア」。
一回しか観ていなくてあまりよく覚えていない作品を、今の目線でがっつり観ている、夢。
絶対に見ていなかったはずの(っていうか、どんな衣装だったかも覚えちゃいない)群舞で、祐飛さんや末子姐さんをばっちりチェックして、
さらにぽちゃぽちゃしたナホちゃんや、すっきり二枚目のガチャや、退団しちゃった上級生たちをがっつり見守って、
そうやって、オペラグラスでえんえんと皆を追いかける、
そんな夢を、見てました。
歌劇団にお願いします。
スカイステージに、心の底からお願いします。
「ブエノスアイレスの風」の神戸・東京特別公演を、資料映像でもなんでもいいので、放映していただけないでしょうか。
可能なものならば、WEST SIDE STORYの大劇場新人公演も。
そしてなにより、75期バウ「SWITCH」を。
絵理ちゃん。
芝居巧者で、歌手で、ダンサーで、美人さん。
「三拍子揃った人」というのは、この人を言うんだよなあ、と長らく思っておりました。
ちょっと童顔なせいか、声が少し高めなせいか、芝居巧者の割に案外「渋いおじさん」役が少なくて、
むしろ女傑系の女役にヒットが多い役者ですが。
「あかねさす紫の花」の鎌足とか、ああいう役も本当に巧いんだよねぇ、と…。
歌手としても名舞台がたくさんありますが。
「うたかたの恋」全国ツアーのラストの影ソロの美しさは、忘れられません。
そして、最初のエンカレッジコンサートで歌った「ジキル&ハイド」の2曲!
そういえば、あの時「Dangerous Game」で相手役のルーシィを歌ったのは末子姐さんでしたね。
…素晴らしかった。
私が今までに生で聴いた「Dangerous Game」の中で、一番危険で美しく、色っぽい「Dangerous Game」だったし、
今までに観た中で一番テンションの高い「対決」でした。
(歌い終わった後で、「対決」の関西弁版を披露してくれたのがまた…腹が痛くなるほど笑わせていただきました!)
絵理ちゃんくらいの人には、最後にディナーショーやらせてあげてほしいなあ。
絵理ちゃん&末子姐と、これにガチャ(一色瑠加)とか研(ルイス)ちゃんとかが加わって、エスプリホールで一回限り、とかでもいいから。
絶対満席、チケット難になると思うのは私だけ?
でもまぁ、ね。
「ブエノスアイレスの風」再演で、リカルドをふった正塚さんだから。
絵理ちゃんはきっと、正塚作品で辞めたいと思ったんだろうなあ…とも思うので。
悲しいけど、いいタイミングで正塚さんにあたって善かったね、とも思います………
本当に悲しいけど(T T)。
ってゆーか、月組これからどうなるんだ(ガクブル)。
末子姐。
ダンサーで、芝居巧者で、歌手で。
この人も三拍子揃ってたなあ…。
どの役もどの役もすべて印象的だったので、特にコレ、というのは無いんですけど、
個人的には、「SLAPSTICK」のジェニファーが大好きでした。
この人こそ、歌も本当に巧いのに殆ど歌う場は与えられなくて残念でたまりません。
ぜひぜひ、絵理ちゃんと一緒にエスプリホールでばんばん歌ってほしいなあ〜♪♪
草風ななちゃん。
絵理ちゃんや末子姐に比べれば、まだまだ雛のような87期。
こないだ卒業してしまった彩橋みゆちゃんと同期だけど、なかなか使われなかった可愛い子ちゃん。
ぽっちゃり系の美人なのに、ちょっと表情が寂しげでなかなか華やかさが生きない、惜しい人材、と思っていたのですが。
「パリの空よりも高く」の名士たちのパーティーの場面で、お人形さんのようにふんわりと可愛らしい黄色いドレスの美人を発見。
ななちゃん、垢抜けてキレイになったなぁ、と感心していました。
「ダル・レークの恋」でも、みゆちゃんと対で使われたりして、笑顔が可愛くて“よしよし”と思ってたのになぁ………。
3人とも。
居た時間の長さの分、重みの違いはありますけれども。
3人とも、大事な大事な月組の組子。
最後の公演が、幸せな作品でありますように…(祈)。
.
ねこがこのにっきをかきはじめてから、はじめてのおたんじょうび。
だから、このにっきにもぜったい「おたんじょうびおめでとう!」とかくんだ!って、はりきって、とってもたのしみにしていました。
にせんななねんろくがつにじゅうににちは、そらぐみにあたらしいとっぷこんびがたんじょうするおひろめこうえんのしょにちでした。
だから、このにっきにもぜったい「おひろめおめでとう!」とかこうとおもって、いろいろねたをかんがえていました。
…ぜんぶ、ふっとんじゃったよ…。
昨夜は泣きながらいろいろ絵理さん・末ちゃん・ななちゃんの思い出を書いていたのですが。
泣き疲れて眠ってしまいました(←子供かお前は)。
そして、
…夢をみたの。
ノン(久世星佳)さんがいて、マミ(真琴つばさ)さんがいて、風花舞ちゃんがいて、ずんこ(姿月あさと)さんがいて、汐風幸ちゃんがいて、夏河ゆらさんがいて、嘉月絵理ちゃんがいて、
(この辺までは本当に覚えてる)
そして、
気が付いてなかったけど、大空祐飛さんも瀧川末子ちゃんもタニ(大和悠河)ちゃんもいたんだよね……
私がはじめて観た大劇場公演「チェーザレ・ボルジア」。
一回しか観ていなくてあまりよく覚えていない作品を、今の目線でがっつり観ている、夢。
絶対に見ていなかったはずの(っていうか、どんな衣装だったかも覚えちゃいない)群舞で、祐飛さんや末子姐さんをばっちりチェックして、
さらにぽちゃぽちゃしたナホちゃんや、すっきり二枚目のガチャや、退団しちゃった上級生たちをがっつり見守って、
そうやって、オペラグラスでえんえんと皆を追いかける、
そんな夢を、見てました。
歌劇団にお願いします。
スカイステージに、心の底からお願いします。
「ブエノスアイレスの風」の神戸・東京特別公演を、資料映像でもなんでもいいので、放映していただけないでしょうか。
可能なものならば、WEST SIDE STORYの大劇場新人公演も。
そしてなにより、75期バウ「SWITCH」を。
絵理ちゃん。
芝居巧者で、歌手で、ダンサーで、美人さん。
「三拍子揃った人」というのは、この人を言うんだよなあ、と長らく思っておりました。
ちょっと童顔なせいか、声が少し高めなせいか、芝居巧者の割に案外「渋いおじさん」役が少なくて、
むしろ女傑系の女役にヒットが多い役者ですが。
「あかねさす紫の花」の鎌足とか、ああいう役も本当に巧いんだよねぇ、と…。
歌手としても名舞台がたくさんありますが。
「うたかたの恋」全国ツアーのラストの影ソロの美しさは、忘れられません。
そして、最初のエンカレッジコンサートで歌った「ジキル&ハイド」の2曲!
そういえば、あの時「Dangerous Game」で相手役のルーシィを歌ったのは末子姐さんでしたね。
…素晴らしかった。
私が今までに生で聴いた「Dangerous Game」の中で、一番危険で美しく、色っぽい「Dangerous Game」だったし、
今までに観た中で一番テンションの高い「対決」でした。
(歌い終わった後で、「対決」の関西弁版を披露してくれたのがまた…腹が痛くなるほど笑わせていただきました!)
絵理ちゃんくらいの人には、最後にディナーショーやらせてあげてほしいなあ。
絵理ちゃん&末子姐と、これにガチャ(一色瑠加)とか研(ルイス)ちゃんとかが加わって、エスプリホールで一回限り、とかでもいいから。
絶対満席、チケット難になると思うのは私だけ?
でもまぁ、ね。
「ブエノスアイレスの風」再演で、リカルドをふった正塚さんだから。
絵理ちゃんはきっと、正塚作品で辞めたいと思ったんだろうなあ…とも思うので。
悲しいけど、いいタイミングで正塚さんにあたって善かったね、とも思います………
本当に悲しいけど(T T)。
ってゆーか、月組これからどうなるんだ(ガクブル)。
末子姐。
ダンサーで、芝居巧者で、歌手で。
この人も三拍子揃ってたなあ…。
どの役もどの役もすべて印象的だったので、特にコレ、というのは無いんですけど、
個人的には、「SLAPSTICK」のジェニファーが大好きでした。
この人こそ、歌も本当に巧いのに殆ど歌う場は与えられなくて残念でたまりません。
ぜひぜひ、絵理ちゃんと一緒にエスプリホールでばんばん歌ってほしいなあ〜♪♪
草風ななちゃん。
絵理ちゃんや末子姐に比べれば、まだまだ雛のような87期。
こないだ卒業してしまった彩橋みゆちゃんと同期だけど、なかなか使われなかった可愛い子ちゃん。
ぽっちゃり系の美人なのに、ちょっと表情が寂しげでなかなか華やかさが生きない、惜しい人材、と思っていたのですが。
「パリの空よりも高く」の名士たちのパーティーの場面で、お人形さんのようにふんわりと可愛らしい黄色いドレスの美人を発見。
ななちゃん、垢抜けてキレイになったなぁ、と感心していました。
「ダル・レークの恋」でも、みゆちゃんと対で使われたりして、笑顔が可愛くて“よしよし”と思ってたのになぁ………。
3人とも。
居た時間の長さの分、重みの違いはありますけれども。
3人とも、大事な大事な月組の組子。
最後の公演が、幸せな作品でありますように…(祈)。
.
月組退団者が衝撃すぎて、何も考えられません…。
嘉月絵理さま。
瀧川末子さま。
草風ななさま。
どうぞ、最後まで悔いなく、走り抜けて下さいますように…。
(私には悔いが残るかもしれませんが\号泣)
.
嘉月絵理さま。
瀧川末子さま。
草風ななさま。
どうぞ、最後まで悔いなく、走り抜けて下さいますように…。
(私には悔いが残るかもしれませんが\号泣)
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ダル湖@神奈川【2】
2007年6月21日 宝塚(月) コメント (4)先日の日記は、10年前の星組帝劇公演「ダル・レークの恋」のプログラムを引っ張りだして書いていたのですが。
脚本ってほぼそのままなんですね。びっくりしました。
一言一句間違いなく同じ、ってことはもちろん無いんですけど、あまりにも前回観た時と作品の印象が違うので、脚本も演出もかなりいじっているんだろうとばかり思っていたのですが…。
装置は大分違いますけど、衣装は写真で残っている限りではほとんど同じ。大劇場と全ツアーなので出演人数が全然違いますが、台詞も歌詞も覚えている限りでは全部同じ。
違うのは、役者だけ(プラス、時代と)。
それで、あんなに印象が違うなんて!!
これだから「舞台は生モノ」なんですね…。
あらためて驚いてしまったのでした。
それにしても、昔のプログラムはいいですねぇ。脚本がついていて600円だったなんて…考えられない。
脚本があるから、一言しか台詞のない下級生でも覚えやすくて、組ファン的にも楽しかったのに。
今のプログラムも、脚本載せてくれればいいのになあ。どうしてやめてしまったのでしょうか。なのに値上がってるしっ。
エリザベートとか、そういう版権のある外部作品は仕方ないかもしれませんが、宝塚オリジナルは脚本も是非載せてほしい!!です〜っ。
さて。それでは、「下級生観察日記」の続きを、2幕から。
主役コンビの行き違いについては、もう少し私の中でこなれたら、書いてみたいと思います…。
(ご興味のある方、ぜひ18日の日記のコメント欄をチェックしてみてください♪)
■パリのナイトクラブ〜ショー
「七年前、パリ」という麻子さんのアナウンスで幕が開くと、
(城咲)あいちゃんをセンターに娘役さんたちがキメポーズ。
…初見で、『な〜んだ、あいちゃんスカート有りなのか』と思ったのは私だけでしょうね…。
ま、一節歌ってからあいちゃんは下手へ向かい、ちゃんとスカートを脱いでくれるんですけど。
まぁ、その脚の長いこと細いことキレイなことっ!!
いやぁ、いつ観てもいいものはいいですねっ♪ダルマ姿で歩いているだけで本当に目の保養です。あいちゃん、そのプロポーションどうやって維持しているのか教えてっっっ〜!!
あいちゃんが脚を出してからも(なんつー言い方)、ショーはまだまだたっぷりと続いて。
研(ルイス)ちゃん、(光月)るうちゃん、みりお(明日海りお)くん、(紫門)ゆりやくんの4人が、白の衣装で登場。
研ちゃんがダンサーなことは勿論知っていますが、感心したのはマント捌きの美しさですね。さりげなく裾を掴んで翻したり、身体に巻き付かないようにさりげなく押さえたり、とにかくさりげないの!!下級生ズ(とくにゆりや)がおろおろバサバサやっている中で、研ちゃんのマントだけが意志持つモノのように華やかに弧を描いて動いていく。
こういうのって本当に経験なんだなあ、とシミジミ思いました…。
■パリのナイトクラブ
下手のテーブルには(天野)ほたるちゃんを中心に、あちょう(華央あみり)さんと篁(祐希)くん。ほたるは、華やかな美貌をストレートロングのちょっと凝った鬘で囲い、本当に「美人」オーラを強く発して、すごい華やか。
あちょうさんと篁くんも落ち着いた感じで話しています。
上手のテーブルには、鼓(英夏)さん中心に娘役さんが二人、表情豊かに楽しそうにお喋り中。
さらに上手にはバーカウンターがあって、そっちには研ちゃんと一緒に琴音(和葉)さんと風音まゆきちゃんがいたと思うのですが…
違っていたらごめんなさいm(_ _)m。(自信なし)
ガチャ(一色瑠加)のジョルジュさんは、ボーイ長なのかなあ?ダンサーなだけに動作が滑るようにキレイで、高級ナイトクラブの雰囲気をしっかり作っていましたね♪
#また「ジョルジュ」って名前だけでウケてしまう自分が…(笑)ジョルジュなんてありふれた名前だってゆーのに。
そして、その下で店内を影のようにひっそりと歩き回るボーイ役の五十鈴(ひかり)さんと(沢希)理寿さんのお二人。
二人ともボーイの制服(?)がよく似合ってカッコ良かったです♪特に、理寿さんがテーブルを片付けようと屈んだはずみに、顔にはらりと落ちた前髪!すっげ素敵でした〜♪見惚れちゃった(^ ^;
真ん中のテーブルでは、もちろん麻子さんとハリラムパパのヒロ(一樹千尋)さんがやりあっている真っ最中。
麻子さんの声はよく通りますね。いい声だなあ〜♪
「父上が〜」という台詞が、いちいち甘えたっぽくて、1幕との年齢差がよく出ていたと思います。
ここは、1幕の「現在」から見て「7年前」。
で。観る度に悩んでいたのですが、このときラッチマンはいったい何歳なのでしょうか?
一応、ラッチマンの前身とか細かい設定とかは後で考えようと思って取っといてあるのですが、これだけはすっごく気になってるんですよ。
黒服を粋に着こなして、カッコよくグラスを傾ける仕草は10代には見えませんが、回想シーンのラストでハリラムの時計をスるあたりのキャラクターは、実はもっと若いのかなーとも思うし…。
いちおう、私の中では回想のパリで18歳、7年後には25歳で気鋭の新任大尉、という設定になっているのですが(根拠皆無)。
…何か設定をご存知の方は教えてくださいませ!(麻子さん、お茶会とかでお喋りなさらないかしら?)
んで、私の勝手設定を続けさせていただきますと。
回想シーンでのペペルが23歳(ラッチマンより少し上)、ピエール(桐生園加)も同じくらい、ルネが15歳か16歳(…滝汗)ってところかな、と。
ミシェルは…かなり迷うところでして。
本来は30代といいたいのですが、さすがにそこまで年の差は感じなかったので(実年齢を考えれば、一応年上に見えただけでもたいしたものだと思いますが)、こちらも若くして店を持った遣り手のマダムということで、25歳くらいかな、と。
7年後。ラッチマンが25歳でカマラは20歳前後?で、ペペルは30歳か…びみょーだけど。でもそれ以上若くてもちょっとなあ。
リタは17歳くらいでしょうか。おマセな高校生。んで、ラジオン&ビーナが16歳と15歳とか、そのくらい。…中学生かよ。
クリスナとアルマは年齢不詳ですが、なんとなくアルマは、カマラに対する対抗意識から考えてもカマラとそんなに変わらないような気がするので22,3歳、クリスナは…30歳でどうかしら。ペペルと同い年になってしまいますが…。
ペペルよりは上の方がいいのかなあ。あんまり関係ないような気もするし、大いに論じたい気もしますね、クリスナについては。
さて。
本題に戻って、パリのナイトクラブ『ミシェルの店』。(←本当にこれが店名なのかなあ……イケてねーっ!涙)
下手袖から、女主人ミシェル役のみっぽー(美鳳あや)登場。ぐるっと店内を見渡してから下手のテーブルに寄り付き、ジョルジュやボーイたちの様子を横目でチェックしながら話に加わります。(この目配りがまた、すごくリアル。みっぽー、どこでこんなの覚えたのでしょうか)
おりしも。隣(真ん中)のテーブルでは親子喧嘩のまっ最中。
「とっととベンガルに帰ってこんかい、このバカ息子が!」くらいの勢いで怒鳴りながら立ち上がった父親とラッチマンの間に、ミシェルが入る。
「お話が弾んでいるようでございますねぇ」
みっぽーの、ここの冷ややかな口調、大好きです。
それでもおさまらないハリラムに呆れて立ち上がり、バーカウンターに向かうラッチマンの背中にちょっと非難の視線を投げつつ、興奮して息子を追いかけようとした父親をなだめて座らせます。その手際の鮮やかなこと♪(←いや、演出ですから)
この親子が騒いでいる間に、鼓さんは娘役さんをエスコートして下手へ向かい、下手テーブルの手前でしばらく踊っています。
ホールドがしっかりしていて踊りやすそう。
そのうち、あちょうさんか篁くん、どちらかが鼓さんに気づき、「おや、久しぶりですな」というような挨拶をし、それぞれに連れの女性を紹介して…という芝居をしていましたね。このあたり、私が観たときはほぼ同じ流れでしたが、ずーっと同じだったのでしょうか?
…それにしても、ほたるは本当に美人だな…。
そうこうしているうちに、チャンドラ(カマラ&リタの祖父)のナホ(越乃リュウ)ちゃんが飛び込んできて、ミシェルに助けを求める。ハリラムも、マハラジア同士のよしみでチャンドラを救おうとするのですが。
そこに早くも、ルネ(ラッチマンの仲間)のとーやん(榎登也)が飛び込んできて。
それを追うように、ペペルたちが入ってきます。
ここで驚いたのが、園加の、声。
低く絞って、すごくいい声でした♪なんだ、出せるんじゃないですか!そんな素敵な声が♪
園加の、私的に最大の欠点がいきなり克服されていたので、ものすごーーーーく驚きました!!がんばったんだろうなあ。すごいよ、すごいよ!もう芝居も大丈夫になるかもしれない!!その調子で、がんばれ〜!!(←褒めすぎ…)
で、ここでペペルを脅しつけるみっぽー、これがまた良いんですよねぇ(*^ ^*)。
「つまらない真似はさせないよ…」
ゆっくりと、一音一音はっきりと響かせながら、軽くあごをあげて、キツくペペルをにらみつける。
本当は、もう2,3度低い音域で喋れれれば、さらにもっと格好良くなるんだろうな、とは思うのですが。
まぁ、理想を言えばきりがないので…。あの状況であれだけやれれば、十分なんじゃないかと。贔屓目ですけど思っちゃったりしました。…だってかっこいいんだもんっ♪(←痛っ)
■パリのナイトクラブ〜奥の部屋
詐欺師ラジェンドラ(ペペル)。1幕(7年後)の軽妙洒脱な結婚詐欺師とは、うってかわった“切れ者”の“強面”さん。
ピエールの園加よりずーっと凄みがあって、怖すぎなんですよね。刃物の扱いも慣れているし。
7年の間に何があって、こんなに“怖い人”があんなボケボケの(←それは違うんじゃ…)根明キャラに変わったんでしょうかねぇ〜。
だってね。
2幕のペペルは、間違っても「おいらは気障で陽気なヴァガボンド」とか歌いそうな気がしないんです。
ましてや、縄抜けしておいて「逃げやしないよ」だなんて…
あ、ありえない。絶対別人だろうラジエンドラ。
そういえば「今すぐに金がほしいんだ」とか言ってましたよね、7年前に。このときラッチマンにしてやられて金を用意できなかったばっかりに、組織での出世ができなくなって抜けるはめになった、とか?
あるいは、ペペルの親分が何かドジでも踏んでつかまってしまい、その保釈金として急に大金が必要になったのにラッチマンのせいで用意できず。その間を敵に狙われて、組織そのものが崩壊してしまった、とか…
そんでもって、その組織を立て直すために敵方の首領に会いに行って、何か無体な要求でもされて……
…………コホン。(何が無体だ。落ち着け)
えーっと。
ここでは、「軽妙洒脱」はラッチマンの代名詞なんですよね。
ペペルはひたすら「強面」ですから。
それでも、ペペルは意外と義理堅い、「玄人」らしい「玄人」なんですね。素人じゃない。
詐欺ははたらくけど、むやみにカモでもない一般人に手は出さないし、仲間内のルールはきっちり守る。
こういう人が、組織を抜けて手下たちを手放し、独立したら。
今まではある程度、部下を統御するために突っ張っていたところも緩んで、ああいうすっ呆けたキャラが出てくるのかもしれません。
…わかるような、わからないような。
ダイスのダンス。
紫吹さんの「ガイズ&ドールズ」の「女神よ今夜だけ」のダンスシーンも強烈に印象的でしたが。
この場面もものすごくかっこよかったです。麻子さん、こういうダンス本当に似合うなあ。
祐飛さんも、ダンサーに囲まれて良くがんばったなあ…(←甘やかしてすみません)
勝負に負けたペペルの引っ込みから、ダイスの種明かし、そして父親をからかって暗転するまでの一連のお芝居。
脚本自体が良くできているのはもちろんなのですが、やっぱりヒロさんの巧さっていうのはすごいなあと思いましたね。どうしても若くなりがちなナホちゃんや、逆に年上になりやすい麻子さんをフォローして、キチンと観客の笑いにつなげていく。
どこがどう、と具体的に指摘できませんが、ヒロさんが居てくれてよかった〜〜〜!!と思いました(^ ^;。
そして、ラストのみっぽーの「ラッチマンの勝負は、いつ見ても気持ちがいいねぇ〜!」という台詞が大好きです♪
で。最後になりましたが、この場面での一番のMyツボ。
ラッチマンとハリラムが話し合っている間、上手のテーブルに座って葉巻を銜える祐飛ペペルに、すかさず、流れるような動作でライターを差し出す園加ピエール。
…二人の間をあんまりにも絶妙な空気が流れていて、倒れそうになりました…。
もしかしたら、ピエールの方が年上設定?とも思ったのですが。
やっぱり、「同い年」設定の方が萌えるかな、と。(←萌えで設定作るな)
ちなみにここは、終始一言も喋らないで下手にいるゆりやくんが、帽子の角度といい、スーツのラインといい、微妙にかっこいいです♪紫乃ちゃんのジャンも、長身が衣装によく映えて、とっても素敵。あと、るうちゃんの帽子の被り方(角度)も粋になったなあ、と(ファンシーダンスのオープニングではイマイチだったので…)。
下級生もみんな、どんどん垢抜けてかっこよくなっていきますよね!本公演がめっちゃ楽しみ〜〜!
■ハイダラバード〜王城の回廊
7年後、「現在」のハイダラバード王城。
まず登場するのは「童子」の4人。(白華)れみちゃんを中心に、かわいらしくキュートに踊り歌います。皆可愛い娘役さんたちなのに、この衣装が案外似合うなあ…びみょー。
で、童子たちが4人でじゃれあいながら下手に引っ込むと、暢気な音楽にのって、上手から憲兵隊長(研)に牽かれたペペルが登場。
歌いながら縄を研ちゃんに巻きつけて、「逃げやしねぇよ」と言い捨てて去る。
その引っ込みに、ついつい拍手してしまうのは、ファンだから、だけじゃないはずだ………マジカッコよかった〜!(ドキドキ)
ところで。
冒頭で「脚本は、ほとんど変更なし」と書きましたが。
ここは明らかに違ってますね。星組のプログラムによると、この引っ込みでのペペルの捨て台詞(?)は
「ハハハ、お前らごときに掴まる俺じゃないが、何処へも逃げやしないよ」
ま、他の部分に影響がないのでどうでもいいっちゃどうでもいい変更なのですが。
あまり無駄なおしゃべりをせず、ほとんど2重人格なんじゃないかと思うほど表と裏の懸隔が大きい祐飛さんのペペルには、やっぱりあの「捨て台詞の短さ」っていうのもすごく大事な要素なんだろうな、と思いました。
この後の、カマラとリタのデュエットとそれに続くラッチマンのソロ。
ラッチマンは、このときにはもう完全に「掛け違ったボタンは戻らない」ことを自覚しています。
そして、かなみちゃんのカマラにも、それは薄々わかっている。
リタは、信じた人に裏切られて一つ大人になり、
カマラも愛した人を裏切ってしまった自分を許すことができない。
この、姉妹のデュエットで。
かなみちゃんの歌は、もはや「娘役」の枠を超えてしまっているんだな、と思いました。
澄んで軽やかな、まっすぐなあいちゃんの歌に比べて、あまりにもまろやかで深い、やわらかな唄。
「娘役」と「女役」のデュエットだな、と思いました…。
■再び、パリ
パリからインドへ、7年の時を越えて時間は流れて。
その最後の半年で、出会い、恋に落ち、別れを決意した、若い恋人たち。
それから何年かが過ぎて、女は恋人を求めてパリの街をさまよっている。
星組の帝劇公演を観たときは。
「ダル・レークの恋」は、「大人の恋物語」なのだと。
痩せ我慢をして女の前から姿を消す男と、自分の罪を自覚して男を捜す女の物語なのだ、と。
そう思っていました。
でも。
月組は、もっとリアルな「真実の愛と偽りの愛」をテーマに、“若い恋人たち”の物語を語っていたような気がします。
愛人の真実を見抜くことができなかった自分を責めたあげく、カマラは急速に“大人”になる。
子供時代の終わり。
だからこそ、パリの街で歌い、踊る「若者たち」の、若さが眩しい。
純粋で、可愛くて、明日を信じて踊る若者たちの、あの軽やかさ。
必死になってラッチマンの行方を捜すカマラ。
ラッチマンの名を聞いてふと立ち止まった女も、何も言わずに行ってしまう。
そして、ラッチマンもまた、彼女が去るにまかせて、まことの愛を探してさまよう。
もしかしたら、彼はまだ“若い”ままなのかもしれません。そんな彼が、いつか本当の「大人」になって、カマラと再び出会ったならば。
今度こそ、すれ違った二人の心も、もう一度めぐり合うことができるのかもしれない。
掛け違ったボタンも、一度全部はずしてつけなおせばちゃんとなるのだから。
何年先になるかはわからないけれども、
麻子さんのラッチマンと、かなみちゃんのカマラは、きっとまたいつかこの巴里で出会うのではないか、と。
そんな後味を残して、お芝居は幕をおろしました…。
…きっとペペルも、1年もしたらまた出てきて女を口説き始めるに違いない! (^ ^;ヾ
■フィナーレ〜まことの愛
ペペル、じゃないや。祐飛さんが上手花道から登場。(「インドの青年」であるらしい。私はまた、てっきり火の神・アグニ神あたりだとばかり…だって衣装も赤金だし)
一緒に踊ってくれる娘役さん二人はおときち(音姫すなお)と(白華)れみ。
これも、迦楼羅と迦陵頻伽の姉妹なのかな、くらいの気分で観ていたのですが。…ただの「踊る娘」だった。がっくり…。
影ソロはすずな(憧花ゆりの)。これは、声質にも合っていたし、すごくよかったです。すずなは決して歌姫ではない(前回公演「ファンシー・ダンス」のエトワールを思えば)のですが、歌は巧いんだよね。こういうピンポイントの使い方で、声質にあった歌を与えられれば圧倒的な存在感があるなあと思いました。
■フィナーレ〜曼陀羅
いやもう。この場面だけのために通いたかったです、はい。
ああ、ここだけどこかでやってほしい。麻子さんセンター、きりやん&園加を両脇に従えて、あとは男女とも同じメンバーで、ぜひ。
やっぱりKAZUMI-BOYさんの振り付け、かっこよくて大好きだ〜!!通います!
■フィナーレ〜ロケット
えーっと。下手二番目の篁くん、笑顔満開でめちゃくちゃ目だってました。面白くって目が離せない!
下手端はしのちゃん。この人は本当にスタイルいいなあ…。もうずいぶん上級生になって、ロケットも卒業してしまうんでしょうか。さびしいよ〜!!
上手端はあちょうさん。いやあ、あちょうさんのダイナマイトバディ、超炸裂してました。太腿の量感は真似できる人いませんねー。…化粧もな。
本公演でロケットやってた時からずーっと好きだったけど、なんだか感慨深いです。
鼓さんはとってもスタイルがいい。足が長くてまっすぐで。楽しそうにロケットしてます。個人的にはおときちのロケットが貴重で(笑)。可愛いなあ可愛いなあ。ちょっと細すぎるんですけど、もう少し肉つけてみない?>おときち。
■フィナーレ〜真珠
麻子さん、かなみちゃん、祐飛さん。3人並ぶとやっぱり豪華だわ(*^ ^*)。
「ダル・レークの恋」では、麻子さんとかなみちゃんはがっつり組むけど、ペペルとカマラは捕まるところでちょっとすれ違うくらいなんですよね。この3人がきちんと並ぶのは、公演全体でパレードとここだけなので、実は意外と緊張してしまいます(笑)。
しかし、3人とも衣装がよく似合うなあ〜!!
以前、「Blue Moon Blue」で星組さんがここで使った衣装を使っていたので、今回どうするのかなーと思っていましたが。…新調ですよね?あれ。すごくドレープがきれいで、白に白で刺繍、という贅沢な布がたっぷり使われていて、オペラグラスで観ても豪華な感じ。
麻子さん、祐飛さんが衣装が似合うのは基本として(苦笑)、かなみちゃんもこのくらい露出の多い衣装だとものすごくプロポーションがバランスよく、素敵に見えますね。もともと、娘役としてはちょっと豊かすぎるけど、一人の女性としてはものすごく色っぽくてきれいなラインなので。もっともっと衣装さんもかなみちゃんが素敵に見える衣装を出してあげてほしいですね。
トップ娘役はきれいで当たり前、なので。
よろしくお願いします!
■パレード
エトワールはあいあい。…あいあいの歌、好きなんですけど、プロローグも2幕のパリのショーもあいちゃんなので、本音を言えば、役らしい役の無かったおときちあたりにやってほしかったですね。エトワール向きの美声だと思うし。
あいちゃんは、歌は全然下手じゃないけど、娘役ソロ&デュエット向きであって、決してエトワール向きの歌姫声ではないので。
ちょっともったいない気がしました。
真珠の3人は、また着替えて登場。
同じ白の衣装だけど、材質も何もかも全部違ってる…ってことは、着替えたんだよねこの3人?
…せっかく着替えるんなら、同じ白じゃなくってもいいじゃんと小一時間……(涙)
やっと最後まできたーーー。
…一番大事な、バルコニーからハウスボートまでを飛ばしているんですけど(滝汗)。
あそこは……また、いつか、
書けたらいいなあ、と。
とりあえず。
みなさまのコメント(&訂正)をお待ちしておりマース!
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脚本ってほぼそのままなんですね。びっくりしました。
一言一句間違いなく同じ、ってことはもちろん無いんですけど、あまりにも前回観た時と作品の印象が違うので、脚本も演出もかなりいじっているんだろうとばかり思っていたのですが…。
装置は大分違いますけど、衣装は写真で残っている限りではほとんど同じ。大劇場と全ツアーなので出演人数が全然違いますが、台詞も歌詞も覚えている限りでは全部同じ。
違うのは、役者だけ(プラス、時代と)。
それで、あんなに印象が違うなんて!!
これだから「舞台は生モノ」なんですね…。
あらためて驚いてしまったのでした。
それにしても、昔のプログラムはいいですねぇ。脚本がついていて600円だったなんて…考えられない。
脚本があるから、一言しか台詞のない下級生でも覚えやすくて、組ファン的にも楽しかったのに。
今のプログラムも、脚本載せてくれればいいのになあ。どうしてやめてしまったのでしょうか。なのに値上がってるしっ。
エリザベートとか、そういう版権のある外部作品は仕方ないかもしれませんが、宝塚オリジナルは脚本も是非載せてほしい!!です〜っ。
さて。それでは、「下級生観察日記」の続きを、2幕から。
主役コンビの行き違いについては、もう少し私の中でこなれたら、書いてみたいと思います…。
(ご興味のある方、ぜひ18日の日記のコメント欄をチェックしてみてください♪)
■パリのナイトクラブ〜ショー
「七年前、パリ」という麻子さんのアナウンスで幕が開くと、
(城咲)あいちゃんをセンターに娘役さんたちがキメポーズ。
…初見で、『な〜んだ、あいちゃんスカート有りなのか』と思ったのは私だけでしょうね…。
ま、一節歌ってからあいちゃんは下手へ向かい、ちゃんとスカートを脱いでくれるんですけど。
まぁ、その脚の長いこと細いことキレイなことっ!!
いやぁ、いつ観てもいいものはいいですねっ♪ダルマ姿で歩いているだけで本当に目の保養です。あいちゃん、そのプロポーションどうやって維持しているのか教えてっっっ〜!!
あいちゃんが脚を出してからも(なんつー言い方)、ショーはまだまだたっぷりと続いて。
研(ルイス)ちゃん、(光月)るうちゃん、みりお(明日海りお)くん、(紫門)ゆりやくんの4人が、白の衣装で登場。
研ちゃんがダンサーなことは勿論知っていますが、感心したのはマント捌きの美しさですね。さりげなく裾を掴んで翻したり、身体に巻き付かないようにさりげなく押さえたり、とにかくさりげないの!!下級生ズ(とくにゆりや)がおろおろバサバサやっている中で、研ちゃんのマントだけが意志持つモノのように華やかに弧を描いて動いていく。
こういうのって本当に経験なんだなあ、とシミジミ思いました…。
■パリのナイトクラブ
下手のテーブルには(天野)ほたるちゃんを中心に、あちょう(華央あみり)さんと篁(祐希)くん。ほたるは、華やかな美貌をストレートロングのちょっと凝った鬘で囲い、本当に「美人」オーラを強く発して、すごい華やか。
あちょうさんと篁くんも落ち着いた感じで話しています。
上手のテーブルには、鼓(英夏)さん中心に娘役さんが二人、表情豊かに楽しそうにお喋り中。
さらに上手にはバーカウンターがあって、そっちには研ちゃんと一緒に琴音(和葉)さんと風音まゆきちゃんがいたと思うのですが…
違っていたらごめんなさいm(_ _)m。(自信なし)
ガチャ(一色瑠加)のジョルジュさんは、ボーイ長なのかなあ?ダンサーなだけに動作が滑るようにキレイで、高級ナイトクラブの雰囲気をしっかり作っていましたね♪
#また「ジョルジュ」って名前だけでウケてしまう自分が…(笑)ジョルジュなんてありふれた名前だってゆーのに。
そして、その下で店内を影のようにひっそりと歩き回るボーイ役の五十鈴(ひかり)さんと(沢希)理寿さんのお二人。
二人ともボーイの制服(?)がよく似合ってカッコ良かったです♪特に、理寿さんがテーブルを片付けようと屈んだはずみに、顔にはらりと落ちた前髪!すっげ素敵でした〜♪見惚れちゃった(^ ^;
真ん中のテーブルでは、もちろん麻子さんとハリラムパパのヒロ(一樹千尋)さんがやりあっている真っ最中。
麻子さんの声はよく通りますね。いい声だなあ〜♪
「父上が〜」という台詞が、いちいち甘えたっぽくて、1幕との年齢差がよく出ていたと思います。
ここは、1幕の「現在」から見て「7年前」。
で。観る度に悩んでいたのですが、このときラッチマンはいったい何歳なのでしょうか?
一応、ラッチマンの前身とか細かい設定とかは後で考えようと思って取っといてあるのですが、これだけはすっごく気になってるんですよ。
黒服を粋に着こなして、カッコよくグラスを傾ける仕草は10代には見えませんが、回想シーンのラストでハリラムの時計をスるあたりのキャラクターは、実はもっと若いのかなーとも思うし…。
いちおう、私の中では回想のパリで18歳、7年後には25歳で気鋭の新任大尉、という設定になっているのですが(根拠皆無)。
…何か設定をご存知の方は教えてくださいませ!(麻子さん、お茶会とかでお喋りなさらないかしら?)
んで、私の勝手設定を続けさせていただきますと。
回想シーンでのペペルが23歳(ラッチマンより少し上)、ピエール(桐生園加)も同じくらい、ルネが15歳か16歳(…滝汗)ってところかな、と。
ミシェルは…かなり迷うところでして。
本来は30代といいたいのですが、さすがにそこまで年の差は感じなかったので(実年齢を考えれば、一応年上に見えただけでもたいしたものだと思いますが)、こちらも若くして店を持った遣り手のマダムということで、25歳くらいかな、と。
7年後。ラッチマンが25歳でカマラは20歳前後?で、ペペルは30歳か…びみょーだけど。でもそれ以上若くてもちょっとなあ。
リタは17歳くらいでしょうか。おマセな高校生。んで、ラジオン&ビーナが16歳と15歳とか、そのくらい。…中学生かよ。
クリスナとアルマは年齢不詳ですが、なんとなくアルマは、カマラに対する対抗意識から考えてもカマラとそんなに変わらないような気がするので22,3歳、クリスナは…30歳でどうかしら。ペペルと同い年になってしまいますが…。
ペペルよりは上の方がいいのかなあ。あんまり関係ないような気もするし、大いに論じたい気もしますね、クリスナについては。
さて。
本題に戻って、パリのナイトクラブ『ミシェルの店』。(←本当にこれが店名なのかなあ……イケてねーっ!涙)
下手袖から、女主人ミシェル役のみっぽー(美鳳あや)登場。ぐるっと店内を見渡してから下手のテーブルに寄り付き、ジョルジュやボーイたちの様子を横目でチェックしながら話に加わります。(この目配りがまた、すごくリアル。みっぽー、どこでこんなの覚えたのでしょうか)
おりしも。隣(真ん中)のテーブルでは親子喧嘩のまっ最中。
「とっととベンガルに帰ってこんかい、このバカ息子が!」くらいの勢いで怒鳴りながら立ち上がった父親とラッチマンの間に、ミシェルが入る。
「お話が弾んでいるようでございますねぇ」
みっぽーの、ここの冷ややかな口調、大好きです。
それでもおさまらないハリラムに呆れて立ち上がり、バーカウンターに向かうラッチマンの背中にちょっと非難の視線を投げつつ、興奮して息子を追いかけようとした父親をなだめて座らせます。その手際の鮮やかなこと♪(←いや、演出ですから)
この親子が騒いでいる間に、鼓さんは娘役さんをエスコートして下手へ向かい、下手テーブルの手前でしばらく踊っています。
ホールドがしっかりしていて踊りやすそう。
そのうち、あちょうさんか篁くん、どちらかが鼓さんに気づき、「おや、久しぶりですな」というような挨拶をし、それぞれに連れの女性を紹介して…という芝居をしていましたね。このあたり、私が観たときはほぼ同じ流れでしたが、ずーっと同じだったのでしょうか?
…それにしても、ほたるは本当に美人だな…。
そうこうしているうちに、チャンドラ(カマラ&リタの祖父)のナホ(越乃リュウ)ちゃんが飛び込んできて、ミシェルに助けを求める。ハリラムも、マハラジア同士のよしみでチャンドラを救おうとするのですが。
そこに早くも、ルネ(ラッチマンの仲間)のとーやん(榎登也)が飛び込んできて。
それを追うように、ペペルたちが入ってきます。
ここで驚いたのが、園加の、声。
低く絞って、すごくいい声でした♪なんだ、出せるんじゃないですか!そんな素敵な声が♪
園加の、私的に最大の欠点がいきなり克服されていたので、ものすごーーーーく驚きました!!がんばったんだろうなあ。すごいよ、すごいよ!もう芝居も大丈夫になるかもしれない!!その調子で、がんばれ〜!!(←褒めすぎ…)
で、ここでペペルを脅しつけるみっぽー、これがまた良いんですよねぇ(*^ ^*)。
「つまらない真似はさせないよ…」
ゆっくりと、一音一音はっきりと響かせながら、軽くあごをあげて、キツくペペルをにらみつける。
本当は、もう2,3度低い音域で喋れれれば、さらにもっと格好良くなるんだろうな、とは思うのですが。
まぁ、理想を言えばきりがないので…。あの状況であれだけやれれば、十分なんじゃないかと。贔屓目ですけど思っちゃったりしました。…だってかっこいいんだもんっ♪(←痛っ)
■パリのナイトクラブ〜奥の部屋
詐欺師ラジェンドラ(ペペル)。1幕(7年後)の軽妙洒脱な結婚詐欺師とは、うってかわった“切れ者”の“強面”さん。
ピエールの園加よりずーっと凄みがあって、怖すぎなんですよね。刃物の扱いも慣れているし。
7年の間に何があって、こんなに“怖い人”があんなボケボケの(←それは違うんじゃ…)根明キャラに変わったんでしょうかねぇ〜。
だってね。
2幕のペペルは、間違っても「おいらは気障で陽気なヴァガボンド」とか歌いそうな気がしないんです。
ましてや、縄抜けしておいて「逃げやしないよ」だなんて…
あ、ありえない。絶対別人だろうラジエンドラ。
そういえば「今すぐに金がほしいんだ」とか言ってましたよね、7年前に。このときラッチマンにしてやられて金を用意できなかったばっかりに、組織での出世ができなくなって抜けるはめになった、とか?
あるいは、ペペルの親分が何かドジでも踏んでつかまってしまい、その保釈金として急に大金が必要になったのにラッチマンのせいで用意できず。その間を敵に狙われて、組織そのものが崩壊してしまった、とか…
そんでもって、その組織を立て直すために敵方の首領に会いに行って、何か無体な要求でもされて……
…………コホン。(何が無体だ。落ち着け)
えーっと。
ここでは、「軽妙洒脱」はラッチマンの代名詞なんですよね。
ペペルはひたすら「強面」ですから。
それでも、ペペルは意外と義理堅い、「玄人」らしい「玄人」なんですね。素人じゃない。
詐欺ははたらくけど、むやみにカモでもない一般人に手は出さないし、仲間内のルールはきっちり守る。
こういう人が、組織を抜けて手下たちを手放し、独立したら。
今まではある程度、部下を統御するために突っ張っていたところも緩んで、ああいうすっ呆けたキャラが出てくるのかもしれません。
…わかるような、わからないような。
ダイスのダンス。
紫吹さんの「ガイズ&ドールズ」の「女神よ今夜だけ」のダンスシーンも強烈に印象的でしたが。
この場面もものすごくかっこよかったです。麻子さん、こういうダンス本当に似合うなあ。
祐飛さんも、ダンサーに囲まれて良くがんばったなあ…(←甘やかしてすみません)
勝負に負けたペペルの引っ込みから、ダイスの種明かし、そして父親をからかって暗転するまでの一連のお芝居。
脚本自体が良くできているのはもちろんなのですが、やっぱりヒロさんの巧さっていうのはすごいなあと思いましたね。どうしても若くなりがちなナホちゃんや、逆に年上になりやすい麻子さんをフォローして、キチンと観客の笑いにつなげていく。
どこがどう、と具体的に指摘できませんが、ヒロさんが居てくれてよかった〜〜〜!!と思いました(^ ^;。
そして、ラストのみっぽーの「ラッチマンの勝負は、いつ見ても気持ちがいいねぇ〜!」という台詞が大好きです♪
で。最後になりましたが、この場面での一番のMyツボ。
ラッチマンとハリラムが話し合っている間、上手のテーブルに座って葉巻を銜える祐飛ペペルに、すかさず、流れるような動作でライターを差し出す園加ピエール。
…二人の間をあんまりにも絶妙な空気が流れていて、倒れそうになりました…。
もしかしたら、ピエールの方が年上設定?とも思ったのですが。
やっぱり、「同い年」設定の方が萌えるかな、と。(←萌えで設定作るな)
ちなみにここは、終始一言も喋らないで下手にいるゆりやくんが、帽子の角度といい、スーツのラインといい、微妙にかっこいいです♪紫乃ちゃんのジャンも、長身が衣装によく映えて、とっても素敵。あと、るうちゃんの帽子の被り方(角度)も粋になったなあ、と(ファンシーダンスのオープニングではイマイチだったので…)。
下級生もみんな、どんどん垢抜けてかっこよくなっていきますよね!本公演がめっちゃ楽しみ〜〜!
■ハイダラバード〜王城の回廊
7年後、「現在」のハイダラバード王城。
まず登場するのは「童子」の4人。(白華)れみちゃんを中心に、かわいらしくキュートに踊り歌います。皆可愛い娘役さんたちなのに、この衣装が案外似合うなあ…びみょー。
で、童子たちが4人でじゃれあいながら下手に引っ込むと、暢気な音楽にのって、上手から憲兵隊長(研)に牽かれたペペルが登場。
歌いながら縄を研ちゃんに巻きつけて、「逃げやしねぇよ」と言い捨てて去る。
その引っ込みに、ついつい拍手してしまうのは、ファンだから、だけじゃないはずだ………マジカッコよかった〜!(ドキドキ)
ところで。
冒頭で「脚本は、ほとんど変更なし」と書きましたが。
ここは明らかに違ってますね。星組のプログラムによると、この引っ込みでのペペルの捨て台詞(?)は
「ハハハ、お前らごときに掴まる俺じゃないが、何処へも逃げやしないよ」
ま、他の部分に影響がないのでどうでもいいっちゃどうでもいい変更なのですが。
あまり無駄なおしゃべりをせず、ほとんど2重人格なんじゃないかと思うほど表と裏の懸隔が大きい祐飛さんのペペルには、やっぱりあの「捨て台詞の短さ」っていうのもすごく大事な要素なんだろうな、と思いました。
この後の、カマラとリタのデュエットとそれに続くラッチマンのソロ。
ラッチマンは、このときにはもう完全に「掛け違ったボタンは戻らない」ことを自覚しています。
そして、かなみちゃんのカマラにも、それは薄々わかっている。
リタは、信じた人に裏切られて一つ大人になり、
カマラも愛した人を裏切ってしまった自分を許すことができない。
この、姉妹のデュエットで。
かなみちゃんの歌は、もはや「娘役」の枠を超えてしまっているんだな、と思いました。
澄んで軽やかな、まっすぐなあいちゃんの歌に比べて、あまりにもまろやかで深い、やわらかな唄。
「娘役」と「女役」のデュエットだな、と思いました…。
■再び、パリ
パリからインドへ、7年の時を越えて時間は流れて。
その最後の半年で、出会い、恋に落ち、別れを決意した、若い恋人たち。
それから何年かが過ぎて、女は恋人を求めてパリの街をさまよっている。
星組の帝劇公演を観たときは。
「ダル・レークの恋」は、「大人の恋物語」なのだと。
痩せ我慢をして女の前から姿を消す男と、自分の罪を自覚して男を捜す女の物語なのだ、と。
そう思っていました。
でも。
月組は、もっとリアルな「真実の愛と偽りの愛」をテーマに、“若い恋人たち”の物語を語っていたような気がします。
愛人の真実を見抜くことができなかった自分を責めたあげく、カマラは急速に“大人”になる。
子供時代の終わり。
だからこそ、パリの街で歌い、踊る「若者たち」の、若さが眩しい。
純粋で、可愛くて、明日を信じて踊る若者たちの、あの軽やかさ。
必死になってラッチマンの行方を捜すカマラ。
ラッチマンの名を聞いてふと立ち止まった女も、何も言わずに行ってしまう。
そして、ラッチマンもまた、彼女が去るにまかせて、まことの愛を探してさまよう。
もしかしたら、彼はまだ“若い”ままなのかもしれません。そんな彼が、いつか本当の「大人」になって、カマラと再び出会ったならば。
今度こそ、すれ違った二人の心も、もう一度めぐり合うことができるのかもしれない。
掛け違ったボタンも、一度全部はずしてつけなおせばちゃんとなるのだから。
何年先になるかはわからないけれども、
麻子さんのラッチマンと、かなみちゃんのカマラは、きっとまたいつかこの巴里で出会うのではないか、と。
そんな後味を残して、お芝居は幕をおろしました…。
…きっとペペルも、1年もしたらまた出てきて女を口説き始めるに違いない! (^ ^;ヾ
またちょっと話が逸れてしまうのですが。
このときに、園加とみりおが歌いながら踊る曲のタイトルは、「パリの空の下」。
…どっかで聞いたようなタイトルだな(爆)。
植田さんも、「パリっ!パリっ!♪」なんて歌わせるくらいだったらこの曲使えばよかったのに。タイトルもちょうどいいし。…逆だけど。
ちなみにこの曲は、仏蘭西映画「巴里の空の下 セーヌは流れる」の主題歌。有名なイベット・ジローの名曲なんですね。ずっと「好きなのに曲名がわからん!」と思っていた曲だったので、今回判明してとてもうれしかったです!
アコーディオンのすばらしい音楽を提供してくださっている素敵サイト様をご紹介させていただきます♪
http://www.asahi-net.or.jp/~kx8y-hgmt/midi/parisoraandrehoff.htm
■フィナーレ〜まことの愛
ペペル、じゃないや。祐飛さんが上手花道から登場。(「インドの青年」であるらしい。私はまた、てっきり火の神・アグニ神あたりだとばかり…だって衣装も赤金だし)
一緒に踊ってくれる娘役さん二人はおときち(音姫すなお)と(白華)れみ。
これも、迦楼羅と迦陵頻伽の姉妹なのかな、くらいの気分で観ていたのですが。…ただの「踊る娘」だった。がっくり…。
影ソロはすずな(憧花ゆりの)。これは、声質にも合っていたし、すごくよかったです。すずなは決して歌姫ではない(前回公演「ファンシー・ダンス」のエトワールを思えば)のですが、歌は巧いんだよね。こういうピンポイントの使い方で、声質にあった歌を与えられれば圧倒的な存在感があるなあと思いました。
■フィナーレ〜曼陀羅
いやもう。この場面だけのために通いたかったです、はい。
ああ、ここだけどこかでやってほしい。麻子さんセンター、きりやん&園加を両脇に従えて、あとは男女とも同じメンバーで、ぜひ。
やっぱりKAZUMI-BOYさんの振り付け、かっこよくて大好きだ〜!!通います!
■フィナーレ〜ロケット
えーっと。下手二番目の篁くん、笑顔満開でめちゃくちゃ目だってました。面白くって目が離せない!
下手端はしのちゃん。この人は本当にスタイルいいなあ…。もうずいぶん上級生になって、ロケットも卒業してしまうんでしょうか。さびしいよ〜!!
上手端はあちょうさん。いやあ、あちょうさんのダイナマイトバディ、超炸裂してました。太腿の量感は真似できる人いませんねー。…化粧もな。
本公演でロケットやってた時からずーっと好きだったけど、なんだか感慨深いです。
鼓さんはとってもスタイルがいい。足が長くてまっすぐで。楽しそうにロケットしてます。個人的にはおときちのロケットが貴重で(笑)。可愛いなあ可愛いなあ。ちょっと細すぎるんですけど、もう少し肉つけてみない?>おときち。
■フィナーレ〜真珠
麻子さん、かなみちゃん、祐飛さん。3人並ぶとやっぱり豪華だわ(*^ ^*)。
「ダル・レークの恋」では、麻子さんとかなみちゃんはがっつり組むけど、ペペルとカマラは捕まるところでちょっとすれ違うくらいなんですよね。この3人がきちんと並ぶのは、公演全体でパレードとここだけなので、実は意外と緊張してしまいます(笑)。
しかし、3人とも衣装がよく似合うなあ〜!!
以前、「Blue Moon Blue」で星組さんがここで使った衣装を使っていたので、今回どうするのかなーと思っていましたが。…新調ですよね?あれ。すごくドレープがきれいで、白に白で刺繍、という贅沢な布がたっぷり使われていて、オペラグラスで観ても豪華な感じ。
麻子さん、祐飛さんが衣装が似合うのは基本として(苦笑)、かなみちゃんもこのくらい露出の多い衣装だとものすごくプロポーションがバランスよく、素敵に見えますね。もともと、娘役としてはちょっと豊かすぎるけど、一人の女性としてはものすごく色っぽくてきれいなラインなので。もっともっと衣装さんもかなみちゃんが素敵に見える衣装を出してあげてほしいですね。
トップ娘役はきれいで当たり前、なので。
よろしくお願いします!
■パレード
エトワールはあいあい。…あいあいの歌、好きなんですけど、プロローグも2幕のパリのショーもあいちゃんなので、本音を言えば、役らしい役の無かったおときちあたりにやってほしかったですね。エトワール向きの美声だと思うし。
あいちゃんは、歌は全然下手じゃないけど、娘役ソロ&デュエット向きであって、決してエトワール向きの歌姫声ではないので。
ちょっともったいない気がしました。
真珠の3人は、また着替えて登場。
同じ白の衣装だけど、材質も何もかも全部違ってる…ってことは、着替えたんだよねこの3人?
…せっかく着替えるんなら、同じ白じゃなくってもいいじゃんと小一時間……(涙)
やっと最後まできたーーー。
…一番大事な、バルコニーからハウスボートまでを飛ばしているんですけど(滝汗)。
あそこは……また、いつか、
書けたらいいなあ、と。
とりあえず。
みなさまのコメント(&訂正)をお待ちしておりマース!
.
贔屓組の公演が終わると、しばらくはドキドキしながらニュースをチェックする日々になります。
今日も細々と、いろんなニュースがでましたが。
私はやっぱり、雪組振り分けが気になっていたので、それについて。
DC主演のユミコ(彩吹真央)ちゃんにかわり、全ツに回るのはキム(音月桂)ちゃん。
中日組からは、他に(凰稀)かなめちゃんをはじめとする数人が抜けて、麻樹ゆめみ、舞咲りん、にわにわ(奏乃はると)、コマ(沙央くらま)、(大湖)せしるさんその他が参加します。
えーっと。
ユミコちゃんのDCは、ますますポーの一族っぽいけど、まぁそれは初日が開くのを楽しみにとっておくことにして。
全国ツアー、演目は「星影の人/Joyfull!2」。
……えーっと。
まさかと思いますけど。
土方さんはハマコ(未来優希)ですよね?
誰かお願い、そうだと言って。
土方=キム、桂=コマとか、そういう冗談は言わないよね、ね?
だってだって、水くんなんですよ?沖田が。
どんなキャスティングで来るんでしょうか。ドキドキ。
そして、もう一つ。
「ビバ・タカラジェンヌ」7月22日に、(宙組)春風弥里さん登場。
…どなたか、私のためにレポートしてくださる優しい方はいらっしゃいませんか…?
花組バウ公演「舞姫」。幕があいて数日、聞こえてくるのは良い評判ばかり。
ああ、行きたいなあ。観たいなあ。聴きたいなあ…
…まっつ〜。
なんでよりによってこの時期にバウのみだなんて(涙)、と、嘆くばかりですが。
ってゆーか、そうこうしているうちにチケットも無くなっちゃったよー(涙。遠征検討していたのにー ←本気ですか)
また話が全然違うのですが。
ふと気が付けば、この日記を書き始めてから、半年がすぎていました。
長いようで短い期間でした。
贔屓組の大劇場の幕が開き、
東宝劇場公演が終了し、
全国ツアーが終わって、
数日後には、次の大劇場公演の集合日。
気が付けばカウンターも22000を超えていました。
いつも読んでくださる皆さま、コメント下さる方々、
本当にありがとうございましたm(_ _)m。
これからも時々遊びに来てくださいね。コメントお待ちしています♪
というわけで、
…はやく月組の本ポスター見たいよ〜〜〜。
今日も細々と、いろんなニュースがでましたが。
私はやっぱり、雪組振り分けが気になっていたので、それについて。
DC主演のユミコ(彩吹真央)ちゃんにかわり、全ツに回るのはキム(音月桂)ちゃん。
中日組からは、他に(凰稀)かなめちゃんをはじめとする数人が抜けて、麻樹ゆめみ、舞咲りん、にわにわ(奏乃はると)、コマ(沙央くらま)、(大湖)せしるさんその他が参加します。
えーっと。
ユミコちゃんのDCは、ますますポーの一族っぽいけど、まぁそれは初日が開くのを楽しみにとっておくことにして。
全国ツアー、演目は「星影の人/Joyfull!2」。
……えーっと。
まさかと思いますけど。
土方さんはハマコ(未来優希)ですよね?
誰かお願い、そうだと言って。
土方=キム、桂=コマとか、そういう冗談は言わないよね、ね?
だってだって、水くんなんですよ?沖田が。
どんなキャスティングで来るんでしょうか。ドキドキ。
そして、もう一つ。
「ビバ・タカラジェンヌ」7月22日に、(宙組)春風弥里さん登場。
…どなたか、私のためにレポートしてくださる優しい方はいらっしゃいませんか…?
花組バウ公演「舞姫」。幕があいて数日、聞こえてくるのは良い評判ばかり。
ああ、行きたいなあ。観たいなあ。聴きたいなあ…
…まっつ〜。
なんでよりによってこの時期にバウのみだなんて(涙)、と、嘆くばかりですが。
ってゆーか、そうこうしているうちにチケットも無くなっちゃったよー(涙。遠征検討していたのにー ←本気ですか)
また話が全然違うのですが。
ふと気が付けば、この日記を書き始めてから、半年がすぎていました。
長いようで短い期間でした。
贔屓組の大劇場の幕が開き、
東宝劇場公演が終了し、
全国ツアーが終わって、
数日後には、次の大劇場公演の集合日。
気が付けばカウンターも22000を超えていました。
いつも読んでくださる皆さま、コメント下さる方々、
本当にありがとうございましたm(_ _)m。
これからも時々遊びに来てくださいね。コメントお待ちしています♪
というわけで、
…はやく月組の本ポスター見たいよ〜〜〜。
おつかれさまでした♪
2007年6月18日 宝塚(月) コメント (7)月組全国ツアー組&そのファンのみなさま。
「ダル・レークの恋」千秋楽おめでとうございます!
そして。
雪組&雪組ファンのみなさま。
「エリザベート」大劇場公演 千秋楽おめでとうございます!
月組は、この週末に大坂侍(…観たかった!再演切望〜!!)が日本青年館で楽を迎え、姫咲ひなのちゃんが卒業していかれたのに続き、彩橋みゆちゃん、織佳乃ちゃん、風音まゆきちゃんの3人がご卒業されました。
特に全ツ組の3人は、下級生の少ない公演で小人数口のダンスもあり、台詞もあり、歌もあり…注目して観ていれば3人とも本当に可愛くて、小芝居大好きな月組の血をひいてくれていて。
舞台の上で楽しそうで、キラキラしていた小雀たち。
宝塚を卒業して、また新しい路を真っ直ぐに歩いていってくださいね。
そして、月組はこの週末には早くも集合日だそうですね。
雪組さんも、もう半月もたたずに東宝公演の初日があいてしまいますから、きっと早々に集合されるのでしょうけれども。
月組は、予想以上に早かったなぁ…。
たっぷりと休息を取ってリフレッシュしたハロダン組と、1ヶ月弱の長期にわたって作品を磨きあげてきた大坂侍組&ダル湖組。
この3つが合流したら、何が来ても大丈夫!と思えます。
「まほろば〜遙か彼方YAMATO」は、「黒い瞳」以来の謝珠栄さんが作・演出。
謝さんが主宰する「TSミュージカルファンデーション」の作品、全てを観ているとは言いませんがかなりの数は観ているつもり。
そして、観たものは全て水準以上でしたし、私はどれも、択べないくらいどれも好きだったりします。
踊り、というか身体表現に重きをおいた構成のものが多く、細かい台詞よりも心にダイレクトに響いてくる作品が多い印象があります。
今回はお芝居ではなくショー、それも「民俗芸能」をテーマに、と新聞には書かれていましたが。
私は姿月あさとさんと蘭香レアさんが退団後に出演された「DAWN」のダンスが大好きだったので、あんな感じに「祈り」をテーマにした場面を作ってくださったらいいなあ、とは思っているのですが……
(私のご贔屓さんは出してもらえないかもしれませんが/落涙)
ショースターの麻子さん&かなみちゃん&きりやんを中心に、職人系のダンサーが多い月組なので、ぜひぜひいっぱい使ってあげてくださいね♪(←ちょっと自虐気味)
「マジシャンの憂鬱」の正塚さんは、月組大劇場公演の作/演出はなんと「バロンの末裔」以来、なんと10年ぶり!
正塚さんは、きりやんはマウロにファビエルと結構な当たり役を書いて下さっていますが。
かなみちゃんとあひちゃんは「ホテル・ステラマリス」、麻子さんは「琥珀色の雨に濡れて」の演出が最後かな?
祐飛さんにいたっては、WestSideStoryの本公演&新公演、そしてドラマシティ公演「ブエノスアイレスの風に」以来、9年ぶり、なんですね!
下級生は、一昨年のバウワークショップ「BourbonStreet Blues」にでていた人も多いんですけど、それ以外だと…え、もしかして、「Practical Joke」以来っ!?
…ってことは…85期以下で、「BourbonStreet Blues」組ではなかったメンバーは、ほとんどが初正塚ってことか…。
下級生みんな、良い経験になりそうですね…(悲哀)。
ま、それはさておいて。
どちらも、私は本当に好きな作家なので、次回公演が本当に楽しみです。
可愛い月組ッ子たちを、どうぞよろしくお願いいたしまーす!
そして。
雪組さん、東京でお待ちしていま〜す〜〜〜♪♪♪
.
「ダル・レークの恋」千秋楽おめでとうございます!
そして。
雪組&雪組ファンのみなさま。
「エリザベート」大劇場公演 千秋楽おめでとうございます!
月組は、この週末に大坂侍(…観たかった!再演切望〜!!)が日本青年館で楽を迎え、姫咲ひなのちゃんが卒業していかれたのに続き、彩橋みゆちゃん、織佳乃ちゃん、風音まゆきちゃんの3人がご卒業されました。
特に全ツ組の3人は、下級生の少ない公演で小人数口のダンスもあり、台詞もあり、歌もあり…注目して観ていれば3人とも本当に可愛くて、小芝居大好きな月組の血をひいてくれていて。
舞台の上で楽しそうで、キラキラしていた小雀たち。
宝塚を卒業して、また新しい路を真っ直ぐに歩いていってくださいね。
そして、月組はこの週末には早くも集合日だそうですね。
雪組さんも、もう半月もたたずに東宝公演の初日があいてしまいますから、きっと早々に集合されるのでしょうけれども。
月組は、予想以上に早かったなぁ…。
たっぷりと休息を取ってリフレッシュしたハロダン組と、1ヶ月弱の長期にわたって作品を磨きあげてきた大坂侍組&ダル湖組。
この3つが合流したら、何が来ても大丈夫!と思えます。
「まほろば〜遙か彼方YAMATO」は、「黒い瞳」以来の謝珠栄さんが作・演出。
謝さんが主宰する「TSミュージカルファンデーション」の作品、全てを観ているとは言いませんがかなりの数は観ているつもり。
そして、観たものは全て水準以上でしたし、私はどれも、択べないくらいどれも好きだったりします。
踊り、というか身体表現に重きをおいた構成のものが多く、細かい台詞よりも心にダイレクトに響いてくる作品が多い印象があります。
今回はお芝居ではなくショー、それも「民俗芸能」をテーマに、と新聞には書かれていましたが。
私は姿月あさとさんと蘭香レアさんが退団後に出演された「DAWN」のダンスが大好きだったので、あんな感じに「祈り」をテーマにした場面を作ってくださったらいいなあ、とは思っているのですが……
(私のご贔屓さんは出してもらえないかもしれませんが/落涙)
ショースターの麻子さん&かなみちゃん&きりやんを中心に、職人系のダンサーが多い月組なので、ぜひぜひいっぱい使ってあげてくださいね♪(←ちょっと自虐気味)
「マジシャンの憂鬱」の正塚さんは、月組大劇場公演の作/演出はなんと「バロンの末裔」以来、なんと10年ぶり!
正塚さんは、きりやんはマウロにファビエルと結構な当たり役を書いて下さっていますが。
かなみちゃんとあひちゃんは「ホテル・ステラマリス」、麻子さんは「琥珀色の雨に濡れて」の演出が最後かな?
祐飛さんにいたっては、WestSideStoryの本公演&新公演、そしてドラマシティ公演「ブエノスアイレスの風に」以来、9年ぶり、なんですね!
下級生は、一昨年のバウワークショップ「BourbonStreet Blues」にでていた人も多いんですけど、それ以外だと…え、もしかして、「Practical Joke」以来っ!?
…ってことは…85期以下で、「BourbonStreet Blues」組ではなかったメンバーは、ほとんどが初正塚ってことか…。
下級生みんな、良い経験になりそうですね…(悲哀)。
ま、それはさておいて。
どちらも、私は本当に好きな作家なので、次回公演が本当に楽しみです。
可愛い月組ッ子たちを、どうぞよろしくお願いいたしまーす!
そして。
雪組さん、東京でお待ちしていま〜す〜〜〜♪♪♪
.
ものすごく書きたいネタが一個あるのですが。
とりあえず後回しにして、月組全国ツアーの関東公演について。
本当は昨日観劇して、さあ書こう!と張り切ってPCの前に座ったのですが、途中まで書いて、眠くなってそのまま寝てしまったのでした(苦笑)。中華街で呑みすぎたか?(←いやそんなに呑んでない。食べ過ぎたけど)
神奈川県民ホール。全国ツアーで必ず公演があるという劇場でもないし、私はどちらかと言えば神奈川より市川の方が近いので、今回初めて行ったのですが。
思いの外交通も便利で、観やすくて、しかもびっくりするほど音響が良くて、とってもいいホールでした!(ご贔屓の歌がとっても上手に聞こえた♪←え?)
難を言うなら、ホール内の構造が複雑で、階段とかたくさんありすぎて迷うことかなー。友人と会うのも大変でした。
慣れればなんてことないんでしょうが。
ともあれ。
16日(土)の夜公演は、客席がとっても豪華。
なんと2代目ラジオンのサエコ(彩輝直)さん&ビーナのミコ(妃里梨江)ちゃん、そしてケロ(汐美真帆)さんがおいでになってました。
サエコさんとミコちゃんのことは、麻子さんが挨拶で「2代目アツアツコンビ」とご紹介。サエコさんもすっかり女優らしく華やかになられて、まさに“美女たち”って感じのお二人でした。
ケロさんは別でいらしていたみたいで特に紹介はなかったのですが、ロングソバージュ(?)の髪に相変わらずのスタイルで美人度アップ!私も休憩時間には思いっきりオペラグラスで覗いておりましたが(笑)、お元気そうでなによりでした。
秋にはトークショーもされるようですが、舞台には立たれないのかなー。ノン(久世星佳)さんと共演とかなさったら狂喜乱舞するんですけど私。
さて。
前回観劇してから、あまり間はないのですが。
月組全体が、なんだかいろんな面でしっくり噛み合って、レベルアップしているのを感じました。
特に、ペペルの祐飛さん。
昼公演も観ていた友人に「ちょっとお疲れかも」、みたいな話を
聞いていたので実はドキドキして席に着いたのですが。
……もの凄く良かったですっ!!(←痛っ)
えらく声がよく出ていて、私の一番好きな艶のある歌声をたっぷりと聴かせていただきました。幸せ♪。ケロ&サエ効果か?(←笑)
麻子さんもかなみちゃんも良かったし、みんなが本当に一つの方向を向いて丁寧にお芝居を作りあげていて、なんだかもの凄いパワーを感じました。
今回のツアー、関東は平日ばかりだし平日は18時開演だしで、あまり回数を観ることはできなかったのですが、関東ではずっとあんな調子だったのかしら♪♪
あの公演(土曜夜)をDVDにしてくれたらいいのになあ……。
それでは、公演の流れを追って、下級生レポを。(←えっ?)
すっげー長くなりますのでどうかご覚悟くださいまし。
■プロローグ〜夜霧のパリ
…すみません。ここは祐飛さん&みっぽー(美鳳あや)しか観てません。ってゆーか、みっぽーしか観てないかも。
お二人とも黒い衣装がすごいお似合い。スタイルいいなー。小柄なみっぽーですが、ぴんっと背を伸ばして腕もつま先もいっぱいに伸ばして祐飛さんにしっかり寄り添ってくれるのが可愛い♪♪
そして何より、リフトされている時のポーズの美しさにうっとりです。祐飛さんのホールドがすごく上手に見える(^ ^)
……ありがとう♪大好きです♪
■プロローグ〜睡蓮
…またもやごめんなさい。ここは、水の精の(桐生)園加ちゃんしか観ていないかも。
広島では、睡蓮の精のすずな(憧花ゆりの)が凄く可愛くて凝視していたのですが…。お芝居でのアルマ役と全然違う。黒塗りですが、表情が本当に可愛くて、普通に妖精みたい。
あと、退団する彩橋みゆちゃん、織佳乃ちゃんも入っていて、特にみゆちゃんの可愛い笑顔には癒されました。
二人とも今まであまり目立つショー場面には出ていませんでしたが、線がキレイでちゃんと踊れるんですよね。最後にたっぷり観ることができて、へたに本公演で退団されるより良かったのかもしれないな、と思いました。
で、園加ちゃん。
広島で最初に観た時は、衣装(の似合わなさ)に度肝を抜かれておもわず目を逸らしてしまったのですが(←酷っ)…
やっぱり園加のダンスは凄い!
今回、ちゃんと見て思いました。(←今更?)
足腰のバネが、廻りのメンバーと全然違うんですね。
2、3時間、ずーっと中腰でステップ踏んでいられそう。強靱なというか…だから、流れるような振付でも止めるべきところをキッチリ止められるし、カウントいっぱい使い切ってゆったりと動くこともできる。
早い振付はある程度技術があればこなせるけど、ゆったりとした踊りは筋力がないとできないんだそうですが。
園加ちゃんのアノ筋肉は、伊達じゃないんだなーと思いました。
それに、手を振るだけのシンプルな振りの優雅なこと!
手足がそんなに長いわけではないんですけど(←失礼)、どうやら関節がいっぱいあるらしくて(←?)動きがしなやかなんですよね。流れるよう滑らかに動いて、くっ、と確実に止まる。一つ一つの振りが、本当にキレイに拍いっぱいでキマって。
…この「水の精」みたいな振りは苦手だろうと勝手に思ってました…本当にごめんなさい。
いつかぜひ、「真夏の夜の夢」のパックみたいな役をやってほしいな!(衣装は吟味していただいて、ね)。
この役、星組帝劇公演ではヒロコ(久城彬)さんだったんですよね。…ヒロコさん大好きだったのに、あんまりよく覚えていなくて残念(涙)。こないだのCS、録画し損ねたのが痛い…。
■プロローグ〜シバ神
金の祐飛さん、あれは「シバ神」っていう役だったんですね。
みっぽー、おときち(音姫すなお)、(萌花)ゆりあ、(玲美)くれあの美女4人に囲まれた、破壊と創造の神。
割と重々しい音楽で始まった割には軽やかな音楽にのって、インド風の踊りを披露します。
みっぽーちゃんが、終始目の端で祐飛さんを追っていたのが可愛い♪(←それを見ているお前は何者) おときちも堅実に踊りますよね。ゆりあちゃんは本当に可愛くて線がキレイ、くれあちゃんはパワフル。月娘、本当に皆カワカッコイイなー。
■ホテル・カシミール〜パーティー
まずは幕開き、ラジオンのみりお(明日海りお)&ビーナの(白華)れみ、(光月)るう&みゆ、(紫門)ゆりや&夏鳳しおりの6人で「エニシング・ゴーズ」。
残念ながら歌は録音でしたが、神奈川は音響がいいので一瞬生歌かとぬか喜びしてしまった(笑)。そのまま続けてパーティの場面になるのでマイクが足りないのはわかるのですが、せっかく歌える二人なのに、惜しいー。
ダンスは溌剌と若さ爆発!るうちゃんがいつの間にか男役らしく包容力が出てきていて、うっとりしました。ゆりやくんのダンスも、芝居心があってとても好きです。しおりちゃんに抱きつこうとして逃げられてがっくりしたり、でも気を取り直してもう一回かっこつけてみたり、なんだか芸が細かすぎて、ホントに目が離せませんでした。
幕が開くと、そこはホテル・カシミールのパーティ会場。
舞台奥にラジアたちと伺候(園加)。それを囲んで、上手に貴婦人(…)たち、下手に紳士&淑女たち。
えーっと。誰から書こうかな。
まずは、
…鼓(英夏)さんから。(←えっ!?)
鼓さんの役は「各国大使」。各国といってもインド内の各国なのでしょうか?細面の顔に、ターバンがよく似合ってます。
幕が開いた時は、下手の階段手前で城咲あいちゃんの淑女とラブラブ。
でも、ガチャ(一色瑠加)に呼ばれてかなみちゃんカマラが登場すると、わくわく嬉しそうにそっちを見ています。ちょっと不安げなあいちゃん。
で、ガチャが「カマラ姫のお相手はどなた?」と呼ばわると。
ふらーっとカマラの方へ歩き出す鼓さん。
「え!?嘘っ!!」という顔をして、鼓さんの背に手を伸ばすあいちゃん。
あげく、ラッチマンが登場してカマラをあっさり持っていかれたことにショックを受けた鼓さん、がっくりと肩を落として隣の(朝桐)紫乃ちゃんと慰め合ってるし。
そして、彼が気を取り直した時には、あいあいはとっくに立ち直って園加を誘惑しに舞台を横切っている、という…
…なんといいますか。
広島では、確かここで鼓さんがあいあいの方に手を伸ばして「うっ(涙)」と嘆く、という小芝居をしていたのですが、神奈川ではちらっと目をやるだけで、すぐに可愛い娘役さん(琴音和葉ちゃんかな?違ったらごめんなさい)の手を取って踊りだしてしまいましたが……
っていうか。
…あんたたち、小芝居細かすぎっ!
(←見ている自分もどうかと思うが)
あちょう(華央あみり)さんは紫乃ちゃん・とーやん(榎登也)と同じ黒の正装で「大使館武官」という役。
カマラが登場して、「互いに好意を持ったカップルが踊る」というガチャ支配人の提案に、アルマのすずなが「カマラ、やめなさい」と叱りつけて止めようとするところで、
「いいじゃないか、やれやれ!」とか何とか、かなりイケてない野次を飛ばすオヤジキャラなんですけど。
…これまた似合いすぎです…。
そして、貴婦人たち。
織さん、(天野)ほたる、そしてヒロ(一樹千尋)さん、ナホ(越乃リュウ)ちゃん…
…オイオイ。
口火を切る織さんもベタベタして素敵だし、自分が綺麗だと自覚しているほたる(たしかに圧倒的な美人ですが)も、さくっと嫌味をかっ飛ばすし、ナホちゃんはやればやるほど(・ ・)って感じだし、
ヒロさんはそのままどこかのインド料理店に居ても全然違和感なさそうな「インドの婦人」っぷりだし。
4人とも濃くて濃くて、濃すぎてくらくらしてしまいました……。
■ホテル・カシミール〜中庭
この辺からはあまり下級生は出てこないのですが…
すっかりドアマンになりきっているポーターのるうとゆりや、インディラお祖母さまの侍女、ゆりあとくれあ。そのくらい。
とりあえず。ゆりあちゃんの声(「はい、大妃さま」「カマラ様はどちらにおいででございましょう」)を聴いたのははじめてのような気がするのですが。
顔と雰囲気によく似合う、ぽーんと澄んだ可愛らしい声で、滑舌もよく、手をあわせてお辞儀をする風情とともにとっても可愛かったです。
…くれあちゃんの声はいつ聴けるかなー?
■ダル湖の湖岸〜祭り
だいぶ吹っ飛ばします。この間の出来事については、またいつか、あらためて。
ラッチマンとカマラが、今で言うハウス・ボートで濃密な時間をすごしている間に、ダル湖のお祭りはすっかりたけなわ。
まず上手花道から登場する3人の歌手、みゆちゃん、琴音さん、しおりちゃん。灯の入った花を持って、きれいなコーラス。
幕が上がると、湖畔の村の広場みたいなセットに人々が集まっています。(帝劇星組では酒場のセットがあった筈ですが、省略された…のかな?)
まず目に入るのが、下手から登場する、るう&みっぽーの、“どう見ても姉弟”カップル。
るうちゃんは琴音さん(?)に話しかけて(←口説いてるのか?)、みっぽーはみゆちゃんの花を覗き込んで「きゃー可愛い♪」みたいな口の動きをしてました。
そのうちにラッチマンとカマラがハウス・ボートから降りてきて(後朝の色っぽさが…*^ ^*)、村人たちが踊りだす。
ここの歌詞が確か『からから紡ぐ綾糸織の、誰に着せるか晴れ着の衣装♪』みたいな歌詞で、さすがカシミール織の産地の雰囲気が出てるなあと感心しました(笑)。
村人たちは、全員がそれぞれに小芝居しながらおもいおもいに動いていて、なのにバラバラ感もなくしっかりまとまって場面を作っていたのがすごく印象的でした。
観ている時はあちこちで「お」と思うのに、あまり思い出せなくて悔しいなあ…。
この後の、ヒロさん(酒場の亭主)&おときち(女将)とラッチマン&カマラの会話が、「百姓」を連呼していてちょっとひっかかりました。普通に「ヴァイシャ(農・商)」じゃ駄目だったのかな?王宮では、ラッチマンのことを「ヴァイシャの出」と言っている訳ですから。
それだと意味が通じにくいというのなら、せめて「農民」にしてほしい。なぜわざわざ言いにくい「百姓」なんでしょうか。日本語でいう「百姓」は、小作人のイメージが強いから「シュードラ」の方が近いような気がしちゃうんですよ、私だけかもしれませんが。
まぁ、やはり菊田さんの時代とは、そのあたりの感覚が微妙に違うということなのでしょうか…。
亭主に「恋仲なのかい」と尋かれ、女将に「そんなにこの男に惚れちまったのかい」と言われて。
つい、ポロッと「…ええ」という本音が出てしまうカマラ姫。
王家の誇りも義務も忘れて、「今」の幸福に我を忘れて。
ラヴ・ソングを歌いだす二人を、温かく見守る村人たち。
またもや“姉弟”コンビを見ている私。るうちゃんもみっぽーも可愛い♪二人寄り添ってぺたっと座りこむけど、あの微妙な距離感…。他のカップルは、それぞれに恋人らしく腰に手を回したり肩を寄せたりしているのに、あそこだけ違う。ぜったい“姉さん女房”じゃなくて血のつながった姉弟だよねー、とか…
そんなコトを考えながら、ラッチマンとカマラのデュエットに聞きほれました。最初にカマラの腕をつかむラッチマンの色っぽいこと。そうだよね、この二人、後朝なんだもんね、なんてことを思いながら。
うっとりと。
なのに、運命はかく扉を叩く。
…酔っ払い男(ガチャと園加)の姿をして。
「お前さん、マハラジアのお姫さんだろう?」
「…」
「本当かい?」
「本当にお姫さまなのかい?」
「…カマラ」
ラッチマンの囁きに、現実を思い出した姫君は。
ふとその腕の中から身を翻し、頭を上げて。
「ええ、私はベナレスのカマラ姫です!」
希望を言うならば。
…私の希望としては。
ここはもっと、かなみちゃんには見得を切ってほしかったです。そして、もっともっと見栄をはってほしかった!!
前回も書きましたが、カマラ姫は本来、嫋々たるか弱い姫君じゃないんじゃないかと思うんですよ。
義姉のアルマを嫌味で刺し貫き、王家の誇りにかけて男を切り捨てられる、頭の良い、気が強くて誇り高い少女。
だから。
ここで名乗りをあげて見得を切ったからには、村人に囲まれて立ちすくむ場面でも、泣かないでほしかった。
いや、泣いてもいいんですけど、もっと「本当は強くあらねばならないのに、そうなれない自分」を情けなく思って、それで泣いてほしいんです。
「愛しているのに、どうしてこんな風に別れなくてはならないの?」と思って泣いて、そのまま逃げ去るかなみちゃんのカマラは、語られるべき物語の骨格を、思いっきり否定しているも同然だと思ってしまったのでした…。
まぁ、かなみちゃんも酒井さんの指示に逆らっているわけではないでしょうし、ってことはそういう演出なのですから仕方ないんですけれども、
…ううう、その前がいいだけにちょっと残念でした(涙)。
泣かないで、昂然と胸を張って退場するくらいでも良かったのに(←そこまでやると、多分菊田脚本の設定とも違ってくるだろうよ…)
そんなカマラを。
麻子さんのラッチマンは、ちょっと舌打ちするような、怒りの表情を浮かべて見送ります。
これも、私にはちょっと謎、でした(^ ^;ゞ
「なぜわからないんだカマラ!」って感じなのでしょうか?
でも、あんな表情で見送っておいて、ハイダラバードまで追いかけてくる心理はちょっとわかりにくい…、かな、と。
まぁ、個人的な感想なので。ごめんなさい。
とりあえず、駆け去るカマラ姫を追うラッチマンは、めちゃくちゃかっこよかったです(*^ ^*)。
そういえばこの場面、ラジオンとビーナはいないんですね。
どこか他のところで騒いでいるのかな。それとも、二人でしっぽり過ごしているんでしょうか…♪(←騒いでる方かな?)
■ハイダラバードの港町〜ペペルの歌
水夫役は、みりお・ゆりや。いつも溌剌と踊っていて、とっても可愛い二人です。この二人、「パリの空よりも高く」ではかなみちゃんの弟ジャンの本役&新公コンビなんだよね、とか思ってしまいました。
なんか、わりと今回この二人が対で使われている場面が多いのですが、身体の大きさは随分違うのに(汗)なんとなく持っている雰囲気が似てるところがあって。
この二人、結構コンビで好きな私です。(るうちゃんとのトリオが特に可愛い♪)
■ハイダラバードの港町
僧侶のとーやん、五十鈴ひかりちゃん、沢希理寿ちゃん。
この3人だと、理寿ちゃんの声のよさが際立ちますね。とーやんはもちろん、五十鈴さんも、歌はすごくいい声だけど台詞の声は案外高め(^ ^)なので。
理寿ちゃん、今回はソロがなくて残念だなあ…。
花売りの草風ななちゃん。もうちょっと「にこぉっ♪」っと笑ってくれると可愛いのになあ…。美人なのに、勿体無い気がしてしまいます。
外国人の鼓さん。
…どこか行きたいところがあるらしく、上手奥でメモ(?)を見ながらお嬢さんに道を尋いています(多分)。えーっと、お相手は誰だったかな(…思い出せない涙)。
んで、暑いらしくて(←当たり前だ。乾季のインドでスーツ着る莫迦がどこにいますか)帽子を脱いでぱたぱた扇いだり、また被ったり、…だから小芝居凝り過ぎだってゆーのに。
インドの男の篁(祐希)くんは、最初は下手でおっとりと女の子たちに囲まれていますが、気がついたら水夫と話してましたよね。そして鼓さんに道を尋かれて、案内しようと先にたって下手にはける、って感じ。(後半はあまり自信がありませんが)
最下の91期、ゆりやくんと同期。このダル湖で見る限り、ものすごく表情豊かで楽しそうに芝居(&ロケット)をする人なので、これからがとっても楽しみです♪
ここで、リタにペペルを紹介されるナホちゃんのチャンドラ様。
…七年前とは顔も名前も変わってませんが、なぜお気づきにならないんでしょうか…?
■ハイダラバード〜王城の門前広場
セットが良く出来ているなーと感心しました。門を描いた一枚セット。門の形に切り込みを入れて、その切り込みから次の一枚絵(門の中の宮城)が見えているのが、案外しっかり遠近感があって。しかも、上手から観ても下手端から観ても違和感なく「風景」になっているのが凄いなーと思いました。
金の女たちは皆本当に可愛いなっ♪♪
ここでラッチマンと出会う、ナホちゃんのチャンドラ様。
…いつペペルの車を降りてリタと合流したんでしょうか…。
ってゆーか。「思い出したぞワシは!」もいいけど、なんで今まで気がつかなかったの?と言いたい…。
■ハイダラバード〜王城の大広間
プログラムを見ると、前場では一人しかいない「衛兵」(五十鈴ひかり)が、王城の中に入ると理寿ちゃんと篁くんが増えて3人に。
王城の外より中の方が衛兵が多い…謎だ〜!(笑)
ここも見事に金の女・みっぽー→金の男・園加→みっぽー&園加、という、私がとっても忙しくて疲れてしまうラインナップ(←え?)
とか言ってますが、おときちもほたるもゆりあもみゆもくれあもしおりも(…すごい、全員ひらがなだ!)、紫乃ちゃんもあちょうさんもみりおもゆりやくんも、10人とも大好きなので、結構真剣に観ているんですよ♪なので、この場面、金のダンスが終わると本当にぐったりするんですよね(←…あれっ?)
その後のお芝居で、突っ込みたいことが一つ。
ジャスビル(とパタナック)が散々「あの、その、大変なことが…」と、チャンドラがラッチマンを連れて現れたことを言いたいのに口ごもっていると、あひ(遼河はるひ)クリスナに「早くお出迎えの準備をしろ!」と言われて「はいっ!」と答える…
の、ですが。
ジャスビルは結局、その後も何の準備もせず、迎えにも行かず、その場で姿勢を正すとそのままチャンドラが入場してくるのよ(笑)。早っ!みたいな。
チャンドラ様登場。家族が彼に秘密を持っていることに気づいたのか、気づいていないのか?わかりませんが。
それでも。
チャンドラが「いい男だよ、ラッチマンは」と言いつつリタに相手をさせるのを見て。
カマラは3歩前に出て、リタと踊るラッチマンを見る。
…リタは、最初に登場したときもお祖父さまに「お前の姉のカマラは云々。それに比べてお前は…」とお説教され、ぷつんと切れて「お姉さまはお姉さま。私は私よ!」と主張していましたが。
この美人姉妹も、微妙な感情のすれ違いがあったんでしょうね、きっと。
インドを出ることなく、お祖母さまの厳しい躾を受けて「デリー王家の女官長」(古代日本と同様、女官長=王の妻の一人、みたいな存在なのでしょうか…?)になるべく育てられた、“頭のよい”姉。
フランスに長期間(半年以上!)滞在し、お祖父さまに甘やかされて育った、“可愛くて奔放な”妹。
いずれにしても。
かなり境遇の違うこの二人が、自分に無いものを与えられた相手を互いに憎んでいたのだとすれば。
ここで、リタと踊るラッチマンを見凝めるカマラ、という構図が大変に切ないものになるんですねぇ…。
…その鞘当に気づかない(多分)ラッチマンが。
可愛いかも(えええー?>汗)。
■ハイダラバード〜王城の回廊
ペペルさんが、また輪をかけて暢気な音楽で登場。
口説かれている侍女たちは、琴音和葉ちゃんと、今回で退団する風音まゆきちゃんの同期コンビ。
うっとりと祐飛さんを見あげる瞳が可愛いです♪
「お姫様がおいでになりました」と言われて、慌てて二人から手を離すペペル。立ち去る二人に、軽く手を振るペペル。
上手から登場したお姫様が見てますけど…いいんですか?
ここのリタとの会話と、それに続く「アムール」。
リタに疑われて、慌てて落としにかかった詐欺師の、その気合がすごかったです。
本当に…すごい、巧いなぁ、と。
リタの顔(瞳)を見凝めるときの甘く優しい恋人の貌と、彼女の視界に入らないときの、詐欺師の貌。その、残酷で冷徹な、黒い瞳。
腕に触れて、つ、と撫でて、手を握って。
視覚、聴覚、触覚、その3つを完全に支配して。
詐欺師って、すごーーーーーーーい…(感心)
いや、あの。
祐飛さん…今回の祐飛さんは、気合入りまくりだなあ、と。
…ちょっと惚れ直しました、はい(*^ ^*)
ラッチマンが登場してからのやり取りは、広島より神奈川の方がだいぶ緊迫感を増していた、かな。
それにしても、…喧嘩弱いなーーーーーー>>ペペル
ペペルを捕らえようとするうちに、カマラが登場。
ここは、セットが転換しないで前場に出ていたメンバーが全員戻ってくる感じなので、ちょっと不思議というか、物足りない感じでした。
たしか帝劇版では、ここは前のとは別の部屋という設定で、セットの上にカマラが登場したはず(多分)
まぁ、細かいことですが。
「立ち去りなさい!貴方は二度と姿を現さないと誓ったのに」
ラッチマンに叩きつけられる、カマラの気持ち。
ラッチマンが本気で別れる決心をしたのは、この時なのでしょうか…。
「すまないが、私には新しい役目が出来たのです」
チャンドラとの約束。それは、嘗て愛した女との約定よりも重い。
それが、ラッチマンの出した答えなのでしょうか。
それとも。
理由は何でもいいから、カマラの心が変わるまで傍に居たいと思った?
であれば、この場面の後、自分の正体を知ったクマール王家が掌を返すまでは、カマラの傍に居るつもりだったの…?
謎を残して。
…長すぎなので。
また次回。楽を過ぎてからになりますが、続きを書かせていただきたいと思います…。
楽しかった全ツも、もう残り1日。
私は楽には行けませんが、月組生の活躍と、そして月組ファンのみなさまの幸福をお祈りしています♪
.
とりあえず後回しにして、月組全国ツアーの関東公演について。
本当は昨日観劇して、さあ書こう!と張り切ってPCの前に座ったのですが、途中まで書いて、眠くなってそのまま寝てしまったのでした(苦笑)。中華街で呑みすぎたか?(←いやそんなに呑んでない。食べ過ぎたけど)
神奈川県民ホール。全国ツアーで必ず公演があるという劇場でもないし、私はどちらかと言えば神奈川より市川の方が近いので、今回初めて行ったのですが。
思いの外交通も便利で、観やすくて、しかもびっくりするほど音響が良くて、とってもいいホールでした!(ご贔屓の歌がとっても上手に聞こえた♪←え?)
難を言うなら、ホール内の構造が複雑で、階段とかたくさんありすぎて迷うことかなー。友人と会うのも大変でした。
慣れればなんてことないんでしょうが。
ともあれ。
16日(土)の夜公演は、客席がとっても豪華。
なんと2代目ラジオンのサエコ(彩輝直)さん&ビーナのミコ(妃里梨江)ちゃん、そしてケロ(汐美真帆)さんがおいでになってました。
サエコさんとミコちゃんのことは、麻子さんが挨拶で「2代目アツアツコンビ」とご紹介。サエコさんもすっかり女優らしく華やかになられて、まさに“美女たち”って感じのお二人でした。
ケロさんは別でいらしていたみたいで特に紹介はなかったのですが、ロングソバージュ(?)の髪に相変わらずのスタイルで美人度アップ!私も休憩時間には思いっきりオペラグラスで覗いておりましたが(笑)、お元気そうでなによりでした。
秋にはトークショーもされるようですが、舞台には立たれないのかなー。ノン(久世星佳)さんと共演とかなさったら狂喜乱舞するんですけど私。
さて。
前回観劇してから、あまり間はないのですが。
月組全体が、なんだかいろんな面でしっくり噛み合って、レベルアップしているのを感じました。
特に、ペペルの祐飛さん。
昼公演も観ていた友人に「ちょっとお疲れかも」、みたいな話を
聞いていたので実はドキドキして席に着いたのですが。
……もの凄く良かったですっ!!(←痛っ)
えらく声がよく出ていて、私の一番好きな艶のある歌声をたっぷりと聴かせていただきました。幸せ♪。ケロ&サエ効果か?(←笑)
麻子さんもかなみちゃんも良かったし、みんなが本当に一つの方向を向いて丁寧にお芝居を作りあげていて、なんだかもの凄いパワーを感じました。
今回のツアー、関東は平日ばかりだし平日は18時開演だしで、あまり回数を観ることはできなかったのですが、関東ではずっとあんな調子だったのかしら♪♪
あの公演(土曜夜)をDVDにしてくれたらいいのになあ……。
それでは、公演の流れを追って、下級生レポを。(←えっ?)
すっげー長くなりますのでどうかご覚悟くださいまし。
■プロローグ〜夜霧のパリ
…すみません。ここは祐飛さん&みっぽー(美鳳あや)しか観てません。ってゆーか、みっぽーしか観てないかも。
お二人とも黒い衣装がすごいお似合い。スタイルいいなー。小柄なみっぽーですが、ぴんっと背を伸ばして腕もつま先もいっぱいに伸ばして祐飛さんにしっかり寄り添ってくれるのが可愛い♪♪
そして何より、リフトされている時のポーズの美しさにうっとりです。祐飛さんのホールドがすごく上手に見える(^ ^)
……ありがとう♪大好きです♪
■プロローグ〜睡蓮
…またもやごめんなさい。ここは、水の精の(桐生)園加ちゃんしか観ていないかも。
広島では、睡蓮の精のすずな(憧花ゆりの)が凄く可愛くて凝視していたのですが…。お芝居でのアルマ役と全然違う。黒塗りですが、表情が本当に可愛くて、普通に妖精みたい。
あと、退団する彩橋みゆちゃん、織佳乃ちゃんも入っていて、特にみゆちゃんの可愛い笑顔には癒されました。
二人とも今まであまり目立つショー場面には出ていませんでしたが、線がキレイでちゃんと踊れるんですよね。最後にたっぷり観ることができて、へたに本公演で退団されるより良かったのかもしれないな、と思いました。
で、園加ちゃん。
広島で最初に観た時は、衣装(の似合わなさ)に度肝を抜かれておもわず目を逸らしてしまったのですが(←酷っ)…
やっぱり園加のダンスは凄い!
今回、ちゃんと見て思いました。(←今更?)
足腰のバネが、廻りのメンバーと全然違うんですね。
2、3時間、ずーっと中腰でステップ踏んでいられそう。強靱なというか…だから、流れるような振付でも止めるべきところをキッチリ止められるし、カウントいっぱい使い切ってゆったりと動くこともできる。
早い振付はある程度技術があればこなせるけど、ゆったりとした踊りは筋力がないとできないんだそうですが。
園加ちゃんのアノ筋肉は、伊達じゃないんだなーと思いました。
それに、手を振るだけのシンプルな振りの優雅なこと!
手足がそんなに長いわけではないんですけど(←失礼)、どうやら関節がいっぱいあるらしくて(←?)動きがしなやかなんですよね。流れるよう滑らかに動いて、くっ、と確実に止まる。一つ一つの振りが、本当にキレイに拍いっぱいでキマって。
…この「水の精」みたいな振りは苦手だろうと勝手に思ってました…本当にごめんなさい。
いつかぜひ、「真夏の夜の夢」のパックみたいな役をやってほしいな!(衣装は吟味していただいて、ね)。
この役、星組帝劇公演ではヒロコ(久城彬)さんだったんですよね。…ヒロコさん大好きだったのに、あんまりよく覚えていなくて残念(涙)。こないだのCS、録画し損ねたのが痛い…。
■プロローグ〜シバ神
金の祐飛さん、あれは「シバ神」っていう役だったんですね。
みっぽー、おときち(音姫すなお)、(萌花)ゆりあ、(玲美)くれあの美女4人に囲まれた、破壊と創造の神。
割と重々しい音楽で始まった割には軽やかな音楽にのって、インド風の踊りを披露します。
みっぽーちゃんが、終始目の端で祐飛さんを追っていたのが可愛い♪(←それを見ているお前は何者) おときちも堅実に踊りますよね。ゆりあちゃんは本当に可愛くて線がキレイ、くれあちゃんはパワフル。月娘、本当に皆カワカッコイイなー。
■ホテル・カシミール〜パーティー
まずは幕開き、ラジオンのみりお(明日海りお)&ビーナの(白華)れみ、(光月)るう&みゆ、(紫門)ゆりや&夏鳳しおりの6人で「エニシング・ゴーズ」。
残念ながら歌は録音でしたが、神奈川は音響がいいので一瞬生歌かとぬか喜びしてしまった(笑)。そのまま続けてパーティの場面になるのでマイクが足りないのはわかるのですが、せっかく歌える二人なのに、惜しいー。
ダンスは溌剌と若さ爆発!るうちゃんがいつの間にか男役らしく包容力が出てきていて、うっとりしました。ゆりやくんのダンスも、芝居心があってとても好きです。しおりちゃんに抱きつこうとして逃げられてがっくりしたり、でも気を取り直してもう一回かっこつけてみたり、なんだか芸が細かすぎて、ホントに目が離せませんでした。
幕が開くと、そこはホテル・カシミールのパーティ会場。
舞台奥にラジアたちと伺候(園加)。それを囲んで、上手に貴婦人(…)たち、下手に紳士&淑女たち。
えーっと。誰から書こうかな。
まずは、
…鼓(英夏)さんから。(←えっ!?)
鼓さんの役は「各国大使」。各国といってもインド内の各国なのでしょうか?細面の顔に、ターバンがよく似合ってます。
幕が開いた時は、下手の階段手前で城咲あいちゃんの淑女とラブラブ。
でも、ガチャ(一色瑠加)に呼ばれてかなみちゃんカマラが登場すると、わくわく嬉しそうにそっちを見ています。ちょっと不安げなあいちゃん。
で、ガチャが「カマラ姫のお相手はどなた?」と呼ばわると。
ふらーっとカマラの方へ歩き出す鼓さん。
「え!?嘘っ!!」という顔をして、鼓さんの背に手を伸ばすあいちゃん。
あげく、ラッチマンが登場してカマラをあっさり持っていかれたことにショックを受けた鼓さん、がっくりと肩を落として隣の(朝桐)紫乃ちゃんと慰め合ってるし。
そして、彼が気を取り直した時には、あいあいはとっくに立ち直って園加を誘惑しに舞台を横切っている、という…
…なんといいますか。
広島では、確かここで鼓さんがあいあいの方に手を伸ばして「うっ(涙)」と嘆く、という小芝居をしていたのですが、神奈川ではちらっと目をやるだけで、すぐに可愛い娘役さん(琴音和葉ちゃんかな?違ったらごめんなさい)の手を取って踊りだしてしまいましたが……
っていうか。
…あんたたち、小芝居細かすぎっ!
(←見ている自分もどうかと思うが)
あちょう(華央あみり)さんは紫乃ちゃん・とーやん(榎登也)と同じ黒の正装で「大使館武官」という役。
カマラが登場して、「互いに好意を持ったカップルが踊る」というガチャ支配人の提案に、アルマのすずなが「カマラ、やめなさい」と叱りつけて止めようとするところで、
「いいじゃないか、やれやれ!」とか何とか、かなりイケてない野次を飛ばすオヤジキャラなんですけど。
…これまた似合いすぎです…。
そして、貴婦人たち。
織さん、(天野)ほたる、そしてヒロ(一樹千尋)さん、ナホ(越乃リュウ)ちゃん…
…オイオイ。
口火を切る織さんもベタベタして素敵だし、自分が綺麗だと自覚しているほたる(たしかに圧倒的な美人ですが)も、さくっと嫌味をかっ飛ばすし、ナホちゃんはやればやるほど(・ ・)って感じだし、
ヒロさんはそのままどこかのインド料理店に居ても全然違和感なさそうな「インドの婦人」っぷりだし。
4人とも濃くて濃くて、濃すぎてくらくらしてしまいました……。
■ホテル・カシミール〜中庭
この辺からはあまり下級生は出てこないのですが…
すっかりドアマンになりきっているポーターのるうとゆりや、インディラお祖母さまの侍女、ゆりあとくれあ。そのくらい。
とりあえず。ゆりあちゃんの声(「はい、大妃さま」「カマラ様はどちらにおいででございましょう」)を聴いたのははじめてのような気がするのですが。
顔と雰囲気によく似合う、ぽーんと澄んだ可愛らしい声で、滑舌もよく、手をあわせてお辞儀をする風情とともにとっても可愛かったです。
…くれあちゃんの声はいつ聴けるかなー?
■ダル湖の湖岸〜祭り
だいぶ吹っ飛ばします。この間の出来事については、またいつか、あらためて。
ラッチマンとカマラが、今で言うハウス・ボートで濃密な時間をすごしている間に、ダル湖のお祭りはすっかりたけなわ。
まず上手花道から登場する3人の歌手、みゆちゃん、琴音さん、しおりちゃん。灯の入った花を持って、きれいなコーラス。
幕が上がると、湖畔の村の広場みたいなセットに人々が集まっています。(帝劇星組では酒場のセットがあった筈ですが、省略された…のかな?)
まず目に入るのが、下手から登場する、るう&みっぽーの、“どう見ても姉弟”カップル。
るうちゃんは琴音さん(?)に話しかけて(←口説いてるのか?)、みっぽーはみゆちゃんの花を覗き込んで「きゃー可愛い♪」みたいな口の動きをしてました。
そのうちにラッチマンとカマラがハウス・ボートから降りてきて(後朝の色っぽさが…*^ ^*)、村人たちが踊りだす。
ここの歌詞が確か『からから紡ぐ綾糸織の、誰に着せるか晴れ着の衣装♪』みたいな歌詞で、さすがカシミール織の産地の雰囲気が出てるなあと感心しました(笑)。
村人たちは、全員がそれぞれに小芝居しながらおもいおもいに動いていて、なのにバラバラ感もなくしっかりまとまって場面を作っていたのがすごく印象的でした。
観ている時はあちこちで「お」と思うのに、あまり思い出せなくて悔しいなあ…。
この後の、ヒロさん(酒場の亭主)&おときち(女将)とラッチマン&カマラの会話が、「百姓」を連呼していてちょっとひっかかりました。普通に「ヴァイシャ(農・商)」じゃ駄目だったのかな?王宮では、ラッチマンのことを「ヴァイシャの出」と言っている訳ですから。
それだと意味が通じにくいというのなら、せめて「農民」にしてほしい。なぜわざわざ言いにくい「百姓」なんでしょうか。日本語でいう「百姓」は、小作人のイメージが強いから「シュードラ」の方が近いような気がしちゃうんですよ、私だけかもしれませんが。
まぁ、やはり菊田さんの時代とは、そのあたりの感覚が微妙に違うということなのでしょうか…。
亭主に「恋仲なのかい」と尋かれ、女将に「そんなにこの男に惚れちまったのかい」と言われて。
つい、ポロッと「…ええ」という本音が出てしまうカマラ姫。
王家の誇りも義務も忘れて、「今」の幸福に我を忘れて。
ラヴ・ソングを歌いだす二人を、温かく見守る村人たち。
またもや“姉弟”コンビを見ている私。るうちゃんもみっぽーも可愛い♪二人寄り添ってぺたっと座りこむけど、あの微妙な距離感…。他のカップルは、それぞれに恋人らしく腰に手を回したり肩を寄せたりしているのに、あそこだけ違う。ぜったい“姉さん女房”じゃなくて血のつながった姉弟だよねー、とか…
そんなコトを考えながら、ラッチマンとカマラのデュエットに聞きほれました。最初にカマラの腕をつかむラッチマンの色っぽいこと。そうだよね、この二人、後朝なんだもんね、なんてことを思いながら。
うっとりと。
なのに、運命はかく扉を叩く。
…酔っ払い男(ガチャと園加)の姿をして。
「お前さん、マハラジアのお姫さんだろう?」
「…」
「本当かい?」
「本当にお姫さまなのかい?」
「…カマラ」
ラッチマンの囁きに、現実を思い出した姫君は。
ふとその腕の中から身を翻し、頭を上げて。
「ええ、私はベナレスのカマラ姫です!」
希望を言うならば。
…私の希望としては。
ここはもっと、かなみちゃんには見得を切ってほしかったです。そして、もっともっと見栄をはってほしかった!!
前回も書きましたが、カマラ姫は本来、嫋々たるか弱い姫君じゃないんじゃないかと思うんですよ。
義姉のアルマを嫌味で刺し貫き、王家の誇りにかけて男を切り捨てられる、頭の良い、気が強くて誇り高い少女。
だから。
ここで名乗りをあげて見得を切ったからには、村人に囲まれて立ちすくむ場面でも、泣かないでほしかった。
いや、泣いてもいいんですけど、もっと「本当は強くあらねばならないのに、そうなれない自分」を情けなく思って、それで泣いてほしいんです。
「愛しているのに、どうしてこんな風に別れなくてはならないの?」と思って泣いて、そのまま逃げ去るかなみちゃんのカマラは、語られるべき物語の骨格を、思いっきり否定しているも同然だと思ってしまったのでした…。
まぁ、かなみちゃんも酒井さんの指示に逆らっているわけではないでしょうし、ってことはそういう演出なのですから仕方ないんですけれども、
…ううう、その前がいいだけにちょっと残念でした(涙)。
泣かないで、昂然と胸を張って退場するくらいでも良かったのに(←そこまでやると、多分菊田脚本の設定とも違ってくるだろうよ…)
そんなカマラを。
麻子さんのラッチマンは、ちょっと舌打ちするような、怒りの表情を浮かべて見送ります。
これも、私にはちょっと謎、でした(^ ^;ゞ
「なぜわからないんだカマラ!」って感じなのでしょうか?
でも、あんな表情で見送っておいて、ハイダラバードまで追いかけてくる心理はちょっとわかりにくい…、かな、と。
まぁ、個人的な感想なので。ごめんなさい。
とりあえず、駆け去るカマラ姫を追うラッチマンは、めちゃくちゃかっこよかったです(*^ ^*)。
そういえばこの場面、ラジオンとビーナはいないんですね。
どこか他のところで騒いでいるのかな。それとも、二人でしっぽり過ごしているんでしょうか…♪(←騒いでる方かな?)
■ハイダラバードの港町〜ペペルの歌
水夫役は、みりお・ゆりや。いつも溌剌と踊っていて、とっても可愛い二人です。この二人、「パリの空よりも高く」ではかなみちゃんの弟ジャンの本役&新公コンビなんだよね、とか思ってしまいました。
なんか、わりと今回この二人が対で使われている場面が多いのですが、身体の大きさは随分違うのに(汗)なんとなく持っている雰囲気が似てるところがあって。
この二人、結構コンビで好きな私です。(るうちゃんとのトリオが特に可愛い♪)
■ハイダラバードの港町
僧侶のとーやん、五十鈴ひかりちゃん、沢希理寿ちゃん。
この3人だと、理寿ちゃんの声のよさが際立ちますね。とーやんはもちろん、五十鈴さんも、歌はすごくいい声だけど台詞の声は案外高め(^ ^)なので。
理寿ちゃん、今回はソロがなくて残念だなあ…。
花売りの草風ななちゃん。もうちょっと「にこぉっ♪」っと笑ってくれると可愛いのになあ…。美人なのに、勿体無い気がしてしまいます。
外国人の鼓さん。
…どこか行きたいところがあるらしく、上手奥でメモ(?)を見ながらお嬢さんに道を尋いています(多分)。えーっと、お相手は誰だったかな(…思い出せない涙)。
んで、暑いらしくて(←当たり前だ。乾季のインドでスーツ着る莫迦がどこにいますか)帽子を脱いでぱたぱた扇いだり、また被ったり、…だから小芝居凝り過ぎだってゆーのに。
インドの男の篁(祐希)くんは、最初は下手でおっとりと女の子たちに囲まれていますが、気がついたら水夫と話してましたよね。そして鼓さんに道を尋かれて、案内しようと先にたって下手にはける、って感じ。(後半はあまり自信がありませんが)
最下の91期、ゆりやくんと同期。このダル湖で見る限り、ものすごく表情豊かで楽しそうに芝居(&ロケット)をする人なので、これからがとっても楽しみです♪
ここで、リタにペペルを紹介されるナホちゃんのチャンドラ様。
…七年前とは顔も名前も変わってませんが、なぜお気づきにならないんでしょうか…?
■ハイダラバード〜王城の門前広場
セットが良く出来ているなーと感心しました。門を描いた一枚セット。門の形に切り込みを入れて、その切り込みから次の一枚絵(門の中の宮城)が見えているのが、案外しっかり遠近感があって。しかも、上手から観ても下手端から観ても違和感なく「風景」になっているのが凄いなーと思いました。
金の女たちは皆本当に可愛いなっ♪♪
ここでラッチマンと出会う、ナホちゃんのチャンドラ様。
…いつペペルの車を降りてリタと合流したんでしょうか…。
ってゆーか。「思い出したぞワシは!」もいいけど、なんで今まで気がつかなかったの?と言いたい…。
■ハイダラバード〜王城の大広間
プログラムを見ると、前場では一人しかいない「衛兵」(五十鈴ひかり)が、王城の中に入ると理寿ちゃんと篁くんが増えて3人に。
王城の外より中の方が衛兵が多い…謎だ〜!(笑)
ここも見事に金の女・みっぽー→金の男・園加→みっぽー&園加、という、私がとっても忙しくて疲れてしまうラインナップ(←え?)
とか言ってますが、おときちもほたるもゆりあもみゆもくれあもしおりも(…すごい、全員ひらがなだ!)、紫乃ちゃんもあちょうさんもみりおもゆりやくんも、10人とも大好きなので、結構真剣に観ているんですよ♪なので、この場面、金のダンスが終わると本当にぐったりするんですよね(←…あれっ?)
その後のお芝居で、突っ込みたいことが一つ。
ジャスビル(とパタナック)が散々「あの、その、大変なことが…」と、チャンドラがラッチマンを連れて現れたことを言いたいのに口ごもっていると、あひ(遼河はるひ)クリスナに「早くお出迎えの準備をしろ!」と言われて「はいっ!」と答える…
の、ですが。
ジャスビルは結局、その後も何の準備もせず、迎えにも行かず、その場で姿勢を正すとそのままチャンドラが入場してくるのよ(笑)。早っ!みたいな。
チャンドラ様登場。家族が彼に秘密を持っていることに気づいたのか、気づいていないのか?わかりませんが。
それでも。
チャンドラが「いい男だよ、ラッチマンは」と言いつつリタに相手をさせるのを見て。
カマラは3歩前に出て、リタと踊るラッチマンを見る。
…リタは、最初に登場したときもお祖父さまに「お前の姉のカマラは云々。それに比べてお前は…」とお説教され、ぷつんと切れて「お姉さまはお姉さま。私は私よ!」と主張していましたが。
この美人姉妹も、微妙な感情のすれ違いがあったんでしょうね、きっと。
インドを出ることなく、お祖母さまの厳しい躾を受けて「デリー王家の女官長」(古代日本と同様、女官長=王の妻の一人、みたいな存在なのでしょうか…?)になるべく育てられた、“頭のよい”姉。
フランスに長期間(半年以上!)滞在し、お祖父さまに甘やかされて育った、“可愛くて奔放な”妹。
いずれにしても。
かなり境遇の違うこの二人が、自分に無いものを与えられた相手を互いに憎んでいたのだとすれば。
ここで、リタと踊るラッチマンを見凝めるカマラ、という構図が大変に切ないものになるんですねぇ…。
…その鞘当に気づかない(多分)ラッチマンが。
可愛いかも(えええー?>汗)。
■ハイダラバード〜王城の回廊
ペペルさんが、また輪をかけて暢気な音楽で登場。
口説かれている侍女たちは、琴音和葉ちゃんと、今回で退団する風音まゆきちゃんの同期コンビ。
うっとりと祐飛さんを見あげる瞳が可愛いです♪
「お姫様がおいでになりました」と言われて、慌てて二人から手を離すペペル。立ち去る二人に、軽く手を振るペペル。
上手から登場したお姫様が見てますけど…いいんですか?
ここのリタとの会話と、それに続く「アムール」。
リタに疑われて、慌てて落としにかかった詐欺師の、その気合がすごかったです。
本当に…すごい、巧いなぁ、と。
リタの顔(瞳)を見凝めるときの甘く優しい恋人の貌と、彼女の視界に入らないときの、詐欺師の貌。その、残酷で冷徹な、黒い瞳。
腕に触れて、つ、と撫でて、手を握って。
視覚、聴覚、触覚、その3つを完全に支配して。
詐欺師って、すごーーーーーーーい…(感心)
いや、あの。
祐飛さん…今回の祐飛さんは、気合入りまくりだなあ、と。
…ちょっと惚れ直しました、はい(*^ ^*)
ラッチマンが登場してからのやり取りは、広島より神奈川の方がだいぶ緊迫感を増していた、かな。
それにしても、…喧嘩弱いなーーーーーー>>ペペル
ペペルを捕らえようとするうちに、カマラが登場。
ここは、セットが転換しないで前場に出ていたメンバーが全員戻ってくる感じなので、ちょっと不思議というか、物足りない感じでした。
たしか帝劇版では、ここは前のとは別の部屋という設定で、セットの上にカマラが登場したはず(多分)
まぁ、細かいことですが。
「立ち去りなさい!貴方は二度と姿を現さないと誓ったのに」
ラッチマンに叩きつけられる、カマラの気持ち。
ラッチマンが本気で別れる決心をしたのは、この時なのでしょうか…。
「すまないが、私には新しい役目が出来たのです」
チャンドラとの約束。それは、嘗て愛した女との約定よりも重い。
それが、ラッチマンの出した答えなのでしょうか。
それとも。
理由は何でもいいから、カマラの心が変わるまで傍に居たいと思った?
であれば、この場面の後、自分の正体を知ったクマール王家が掌を返すまでは、カマラの傍に居るつもりだったの…?
謎を残して。
…長すぎなので。
また次回。楽を過ぎてからになりますが、続きを書かせていただきたいと思います…。
楽しかった全ツも、もう残り1日。
私は楽には行けませんが、月組生の活躍と、そして月組ファンのみなさまの幸福をお祈りしています♪
.
日本の興行界は間違っている。
…というか。
ウチの会社は間違っている…………
いや、単に私の能力が足りないだけのことかもしれませんが。
どうにもこうにも仕事が終わらず、大坂侍は観られずに終わってしまいました(号泣)。
観たかったよー、観たかったよー、観たかったよーーーーー!
やっぱりバウに行っておけばよかったなあ。
………しょんぼり(っていうか、反省)。
気をとりなおして、レ・ミゼラブルのお話でも。
☆★☆♪祝!20周年♪☆★☆
というわけで、20周年スペシャルキャストを観てまいりました。
一番嬉しかったこと!
2幕、エポニーヌの名曲「オンマイオウン」の後、
バリケードが最初に完成して学生たちが登場するところの曲が、10周年版(=オリジナル)に戻っていましたーーーーーっ!!
学生たちの数少ない見せ場の一つ、ソロフレーズ歌い継ぎを削ってアンジョルラスのソロになっていた2003年版が許せなかったので、そこが元に戻ったことは、高く評価したいです。
でも。
一番悲しかったこと。
バリケードでの一夜が明けて、アンジョルラスが「市民は来ない…子供あるものと女たちは去りなさい」と歌う時。
それ受けてフィイ(学生の一人)が歌いだす「共に飲もうReprise」が、残念ながら復活していなかったこと。
ここを復活してくれたら、もうあんまり大きな声では文句言わないから、ぜひ戻してくださいまし!!>東宝さま
他にもチョコチョコ変わってましたが、まぁ、根本的にオケの編成と編曲を戻していただかないとあの重厚な音が出なくて…。どうしたって感動は薄れるちゃうんですよね、あの音響だと。シンセの音はどうしても軽いので。
でももう、それは仕方のないことなんだろうなぁ…。
とりあえず。
編成を戻して、編曲も基本戻して、アンサンブルのソロを全部戻していただければ、(なるべく)文句言いませんってば!
…などと、いきなりとってもディープな話から始めてしまいましたが。
この日記を読んでくださっている方で、東宝ミュージカル「レ・ミゼラブル」をご覧になったことがない方はどのくらいいらっしゃるのでしょうか…?
「レ・ミゼラブル」。
「ミス・サイゴン」と同じくブーブリル&シェーンベルクコンビが作った、ロンドンミュージカルの金字塔。
素晴らしい音楽と舞台装置。しっかりした人物設定で、半ば通し役の“アンサンブルが主役”と言われたこの作品によって、多くの役者が育ち、華開いて、東宝ミュージカル全盛時代を築きあげてきました。
人物の造形的な深さと凄み。時間的な制約もあって、ユゴーによる長大な原作の持つ魅力にはかなわない部分もありますが、ミュージカル独特の「音楽」というイメージ喚起に強〜い味方の存在によって、複雑なストーリーをシンプルに見せ、心を奪う。
宝塚を見慣れた目には大変に暗い(←物理的に。19世紀パリの照明状況に合わせているので基本的にもの凄く暗い)作品ですが、OGは今回渚あきさんが大役で出演されています。私はまだ観ておりませんが、おおむね芝居は高く評価されているようです。
う〜ん、いつ観にいこうかな〜。
さて。
私は今回、20周年スペシャルキャストの回を観て参りました。
キャストは以下のとおり。
ジャン・バルジャン 別所哲也
ジャベール 鹿賀丈史(SP)
エポニーヌ 知念里奈
ファンテーヌ 岩崎宏美(SP)
コゼット 富田麻帆
マリウス 藤岡正明
テナルディエ 斎藤晴彦
テナルディエの妻 阿知波悟美
アンジョルラス 岡幸二郎(SP)
指揮は若林さん(多分初見?)。
私は佐藤さんの指揮でのテンポ感が身体に染み付いているので、他の方の指揮になかなか慣れないのですが、佐藤さんはもうレ・ミッズは振られないのでしょうか…(涙)。
もともとは、鹿賀さんのジャベール(初見!)と岡幸二郎さんのアンジョルラスを目当てに取ったチケット。
…うん、私にとってはやっぱり、岡さんのアンジョルラスこそが永遠のアンジョルラスなんだな、とあらためて実感。
森田さんも、今拓哉さんも、吉野圭吾さんも、坂元健児さんも、(他は未見)皆さんそれぞれによいところもあり、いまひとつなところもあり、という感じでしたが。
岡さんも、ダメなところはもちろんアチコチにあるのですが。
だけど。
私にとっては。
…早く、岡さんを超えるアンジョルラスを観たいと思います…。
(←そういうことは、キャスティングされている人を全員ちゃんと観てから言いましょう)
鹿賀さんジャベールは、10年来、私のドリームキャストでした。
滝田バルジャンのファンであった私にとって、滝田バルジャン&鹿賀ジャベールの組み合わせは想像しただけで涎が出そうなほど本当に夢で。
初演から観ている人がどれほどうらやましかったことか…。
前回の2000回記念スペシャルのときは、チケットが取れなくて観ることが叶わなかった鹿賀ジャベール。
「観る」という夢が叶ってしまうと、もっと「彼の体調が万全のときに観たかった」とか、「全盛期に」とか思ってしまうのですが…
でも、そうは言ってもやっぱり“さすが”でした。
観ることができて本当によかったです。
岩崎宏美さんのファンテーヌは、ただただ懐かしい…。
最後に観てから、もう5年はたっているんですね。歌は相変わらずのすばらしさ。ちょっと痩せてしまって、もともと細いのにさらに一回り小さくなったような気がしましたが、綺麗でした。
本役で出演するのは難しいと思いますが、スペシャルで時々出てくれたら嬉しいな(涙)。
別所さんのバルジャンは、2003年に観て非常に感銘を受け、こりゃまずは別所さんでしょう、くらいの気持ちで取ったのですが。
…あれ?おとなしくなってる…?
声が出ていないのか、音響さんの調整ミスなのかわかりませんが、あまり覇気のないバルジャンで、ちょっと拍子抜けしました。
まだ初日があいたばかりで、別所さん自身このシーズンで何度目のバルジャン?という感じでしたが。(鹿賀さんの前ではただのファンだったし…)。
別所さんに限らず、まだ初日あいて一週間という状況なので探り探りやっている印象が残りました。
キャストも手探り、照明も手探り、音響も手探り。
今回とにかくキャストが多い(1役に3〜4人がキャスティングされ、メインキャストだけでも30人以上)ので、稽古が十分にできていないんだろうな、まだ私が観ているコレはまだスタッフの意識としてはプレビューなんだろうな(でも価格は正規料金さ ^ ^;ゝ)、と思わせてしまう出来でした。
まぁ、公演はまだ始まったばかり。7月くらいになればきっとまたあの熱い夏がやってくるのだと思います。
今上演されているのは、一部は戻ったとはいえ「短縮版」であることに変わりはありませんので、あまり強くはお勧めできませんが。
数年ぶりに観劇して、やはりこの作品が私のミュージカルファン人生の原点なんだな、と深く感じ入ったことはご報告しておきます♪
20年。
20年前の東宝ミュージカルは、基本的に座長がいるのが当たり前。
そんな東宝が、「アンサンブルが主役」といわれたこの作品をよくぞ持ってきて、よくぞ全役オーディションをしたものだ、とあらためて感心してしまいます。
前回は公演も終盤近くに観にいって、もの凄い盛り上がりだったので、
今年の公演も、これから盛り上がって盛り上がって、熱い夏を乗り切れるようがんばってくれていると思います。
どうぞ、この名作ミュージカルを、観客もキャストもスタッフも一緒に楽しみ、満足できますように……
.
…というか。
ウチの会社は間違っている…………
いや、単に私の能力が足りないだけのことかもしれませんが。
どうにもこうにも仕事が終わらず、大坂侍は観られずに終わってしまいました(号泣)。
観たかったよー、観たかったよー、観たかったよーーーーー!
やっぱりバウに行っておけばよかったなあ。
………しょんぼり(っていうか、反省)。
気をとりなおして、レ・ミゼラブルのお話でも。
☆★☆♪祝!20周年♪☆★☆
というわけで、20周年スペシャルキャストを観てまいりました。
一番嬉しかったこと!
2幕、エポニーヌの名曲「オンマイオウン」の後、
バリケードが最初に完成して学生たちが登場するところの曲が、10周年版(=オリジナル)に戻っていましたーーーーーっ!!
学生たちの数少ない見せ場の一つ、ソロフレーズ歌い継ぎを削ってアンジョルラスのソロになっていた2003年版が許せなかったので、そこが元に戻ったことは、高く評価したいです。
でも。
一番悲しかったこと。
バリケードでの一夜が明けて、アンジョルラスが「市民は来ない…子供あるものと女たちは去りなさい」と歌う時。
それ受けてフィイ(学生の一人)が歌いだす「共に飲もうReprise」が、残念ながら復活していなかったこと。
ここを復活してくれたら、もうあんまり大きな声では文句言わないから、ぜひ戻してくださいまし!!>東宝さま
他にもチョコチョコ変わってましたが、まぁ、根本的にオケの編成と編曲を戻していただかないとあの重厚な音が出なくて…。どうしたって感動は薄れるちゃうんですよね、あの音響だと。シンセの音はどうしても軽いので。
でももう、それは仕方のないことなんだろうなぁ…。
とりあえず。
編成を戻して、編曲も基本戻して、アンサンブルのソロを全部戻していただければ、(なるべく)文句言いませんってば!
…などと、いきなりとってもディープな話から始めてしまいましたが。
この日記を読んでくださっている方で、東宝ミュージカル「レ・ミゼラブル」をご覧になったことがない方はどのくらいいらっしゃるのでしょうか…?
「レ・ミゼラブル」。
「ミス・サイゴン」と同じくブーブリル&シェーンベルクコンビが作った、ロンドンミュージカルの金字塔。
素晴らしい音楽と舞台装置。しっかりした人物設定で、半ば通し役の“アンサンブルが主役”と言われたこの作品によって、多くの役者が育ち、華開いて、東宝ミュージカル全盛時代を築きあげてきました。
人物の造形的な深さと凄み。時間的な制約もあって、ユゴーによる長大な原作の持つ魅力にはかなわない部分もありますが、ミュージカル独特の「音楽」というイメージ喚起に強〜い味方の存在によって、複雑なストーリーをシンプルに見せ、心を奪う。
宝塚を見慣れた目には大変に暗い(←物理的に。19世紀パリの照明状況に合わせているので基本的にもの凄く暗い)作品ですが、OGは今回渚あきさんが大役で出演されています。私はまだ観ておりませんが、おおむね芝居は高く評価されているようです。
う〜ん、いつ観にいこうかな〜。
さて。
私は今回、20周年スペシャルキャストの回を観て参りました。
キャストは以下のとおり。
ジャン・バルジャン 別所哲也
ジャベール 鹿賀丈史(SP)
エポニーヌ 知念里奈
ファンテーヌ 岩崎宏美(SP)
コゼット 富田麻帆
マリウス 藤岡正明
テナルディエ 斎藤晴彦
テナルディエの妻 阿知波悟美
アンジョルラス 岡幸二郎(SP)
指揮は若林さん(多分初見?)。
私は佐藤さんの指揮でのテンポ感が身体に染み付いているので、他の方の指揮になかなか慣れないのですが、佐藤さんはもうレ・ミッズは振られないのでしょうか…(涙)。
もともとは、鹿賀さんのジャベール(初見!)と岡幸二郎さんのアンジョルラスを目当てに取ったチケット。
…うん、私にとってはやっぱり、岡さんのアンジョルラスこそが永遠のアンジョルラスなんだな、とあらためて実感。
森田さんも、今拓哉さんも、吉野圭吾さんも、坂元健児さんも、(他は未見)皆さんそれぞれによいところもあり、いまひとつなところもあり、という感じでしたが。
岡さんも、ダメなところはもちろんアチコチにあるのですが。
だけど。
私にとっては。
…早く、岡さんを超えるアンジョルラスを観たいと思います…。
(←そういうことは、キャスティングされている人を全員ちゃんと観てから言いましょう)
鹿賀さんジャベールは、10年来、私のドリームキャストでした。
滝田バルジャンのファンであった私にとって、滝田バルジャン&鹿賀ジャベールの組み合わせは想像しただけで涎が出そうなほど本当に夢で。
初演から観ている人がどれほどうらやましかったことか…。
前回の2000回記念スペシャルのときは、チケットが取れなくて観ることが叶わなかった鹿賀ジャベール。
「観る」という夢が叶ってしまうと、もっと「彼の体調が万全のときに観たかった」とか、「全盛期に」とか思ってしまうのですが…
でも、そうは言ってもやっぱり“さすが”でした。
観ることができて本当によかったです。
岩崎宏美さんのファンテーヌは、ただただ懐かしい…。
最後に観てから、もう5年はたっているんですね。歌は相変わらずのすばらしさ。ちょっと痩せてしまって、もともと細いのにさらに一回り小さくなったような気がしましたが、綺麗でした。
本役で出演するのは難しいと思いますが、スペシャルで時々出てくれたら嬉しいな(涙)。
別所さんのバルジャンは、2003年に観て非常に感銘を受け、こりゃまずは別所さんでしょう、くらいの気持ちで取ったのですが。
…あれ?おとなしくなってる…?
声が出ていないのか、音響さんの調整ミスなのかわかりませんが、あまり覇気のないバルジャンで、ちょっと拍子抜けしました。
まだ初日があいたばかりで、別所さん自身このシーズンで何度目のバルジャン?という感じでしたが。(鹿賀さんの前ではただのファンだったし…)。
別所さんに限らず、まだ初日あいて一週間という状況なので探り探りやっている印象が残りました。
キャストも手探り、照明も手探り、音響も手探り。
今回とにかくキャストが多い(1役に3〜4人がキャスティングされ、メインキャストだけでも30人以上)ので、稽古が十分にできていないんだろうな、まだ私が観ているコレはまだスタッフの意識としてはプレビューなんだろうな(でも価格は正規料金さ ^ ^;ゝ)、と思わせてしまう出来でした。
まぁ、公演はまだ始まったばかり。7月くらいになればきっとまたあの熱い夏がやってくるのだと思います。
今上演されているのは、一部は戻ったとはいえ「短縮版」であることに変わりはありませんので、あまり強くはお勧めできませんが。
数年ぶりに観劇して、やはりこの作品が私のミュージカルファン人生の原点なんだな、と深く感じ入ったことはご報告しておきます♪
20年。
20年前の東宝ミュージカルは、基本的に座長がいるのが当たり前。
そんな東宝が、「アンサンブルが主役」といわれたこの作品をよくぞ持ってきて、よくぞ全役オーディションをしたものだ、とあらためて感心してしまいます。
前回は公演も終盤近くに観にいって、もの凄い盛り上がりだったので、
今年の公演も、これから盛り上がって盛り上がって、熱い夏を乗り切れるようがんばってくれていると思います。
どうぞ、この名作ミュージカルを、観客もキャストもスタッフも一緒に楽しみ、満足できますように……
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『蝶々夫人』。
あまりにも有名なプッチーニのオペラには、勿論原作があります。書いたのはジョン・ルーサー・ロング。彼は、日本に駐在した宣教師夫人(の弟?)から一人の日本女性の物語を聴き、それを本にしたのだといいます。
蝶々さん、という一人の日本の少女の物語を。
ミュージカル「蝶々さん」は、プッチーニのオペラからは離れて、一人の実在した「武士の娘」を主人公にして構成されています。
そしてそれは、彼女と関わる宣教師夫婦とその書生の物語でもあります…。
メインキャストは4人。
主人公の蝶々さん(伊東蝶)に、島田歌穂ちゃん。
コレル夫人にウタコ(剣幸)さん、
その夫、アーヴィン・コレル宣教師に戸井勝海さん。
そして、コレル夫妻の書生・木原青年に山本匠馬さん。
蝶々さんの夫・フランクリン少尉の妻ケイト夫人に小野妃香里さん。
歌穂ちゃんの旦那様でもある島健さんの音楽が優しくて、心にすっとしみこんでくる物語でした。
原作は市川森一さん、これを忠の仁さんが潤色して、演出は荻田浩一さん。
まぁ、荻田さん目当てで行ったようなものだったわけですが……
時は明治。1890年代(←またか)。
場所は長崎。
「武家の娘」である少女が、両親を亡くして花街に売られ、横笛で身をたてることになる。
向学心に溢れた少女は、宣教師として長崎に来ていたコレル夫人に英語を学ぶようになり、女学校へ進む夢さえ抱くようになる。しかし、彼女の「オーナー」の反対にあって夢は潰え、見合いでアメリカ人の海軍士官と結婚します。
夫の名は、フランクリン少尉。
…コレル夫人は、それをきいて一つの危惧を抱く。
フランクリン少尉が「蝶々さんを見初めた」というのは本当なのか?
コレル宣教師は、「長崎の結婚」(現地妻として形だけの結婚をする、売春の一形式)という噂を聞いていながら、疑念は抱きながら、それでも見て見ぬふりをする。
そして、わずか数ヶ月でフランクリン少尉の乗った船は本国へ戻り、蝶々さんが一人、慎ましい留守宅を守る…。
物語自体は、オペラ「蝶々夫人」とほぼ同じ展開を辿ります。
夫は帰ってこない。
便りもない。
そうこうしているうちにお金は底をつく。
子供を身籠もっていることに気づいた蝶々さんは、アメリカ領事館に行ってみるが、領事はおそらく真実を知っていながら、のらりくらりと逃げるばかり。
味方のいない蝶々さんの、唯一の味方であったコレル夫人も、領事から少尉には本国に妻があることを聞かされ、蝶々さんに対して秘密を抱く…。
そしてついに日清戦争が始まり、アメリカから軍艦が戻ってくる。
フランクリン少尉を乗せて、
そして、
その妻も共に…。
ロンドン・ミュージカルの名作「ミス・サイゴン」。
これが、オペラ「蝶々夫人」に題材を得ていることは有名ですが。
東宝の「ミス・サイゴン」のプログラムには、ある有名な写真が掲載されています。作者であるブーブリル&シェーンベルクが想を得た写真。あるベトナム人の女性が、今まさに本国の父親のもとへ旅立たんとする混血の息子と別れるために、悲嘆にくれた瞳でじっと子供を見詰めている写真。
すなわち。
「ミス・サイゴン」というのは、息子を喪う母親の悲しみをテーマにしたものだったのだと思います。
その課程で、キムを「初めて店に出た」少女に設定し、キムとクリスの「純愛」の末の子供、という説明を加えた。クリスは勿論独身で、キムを本国へ連れて帰るつもりだったのに、サイゴン陥落の騒ぎで離ればなれになってしまった、という設定までつけ加えて。
それに対して。
この「蝶々さん」は、「日本人女性の誇り」を中心軸とした物語でした。
「なにがなくとも、大切なのは誇り」と教えた蝶々さんの母親。
鍋島藩に仕える藩士としてとして誇り高く使命を全うし、暗殺に命を落とした父親。
「武家の誇り」。
士農工商という身分制度が崩れ去った明治時代にあって、なおこれだけの誇りを維持していたというのはすごいことだと思います。
父を喪い、困窮しても誇りは捨てなかった。常に「武家の娘」である自分を意識し、「名に恥じぬふるまい」を要求される毎日の中で、自分を高く維持することを課題に生きてきた蝶々さん。
その清々しさは特別なものだったのです…。
ウタコさんのコレル夫人。
凛として、でも優しい思いやりのある風情。
柔らかな声が、その優しさを見事に表現していたと思います。
21世紀の私たちに一番近いところで蝶々さんを見守り、私たちに彼女のことを教えてくれる人。狂言回しではなく、「語り手」。蝶々さんのことを語ってくれる人です。
そして勿論、この人がいなければこの作品は成立しなかったでしょう。
島田歌穂。
日比谷の帝国劇場(レ・ミゼラブル絶賛上演中)では、歌穂ちゃんのエポニーヌをみんなが待っているのに。
こんなところで、16歳から19歳までの3年間を演じる歌穂ちゃん。
…ウタコさんよりはさすがに年下だと思いますが。でも、もしかしてそんなに違わないんじゃ……?
…若いっ!!
宝塚月組の、ジョルジュくん18歳!?若っっ!!というのとは
、桁の違う若さですね…。
ま、歌穂ちゃんは「葉っぱのフレディ」なんかだと10歳以下の少年を演じちゃったりするからな…。
まぁ、ちょっと頭でっかちの子供っぽいスタイルであることも確かではありますが。
やはり表情の明るさ、可愛らしさ、元気さ、そして肌のキレイさ。
これですよね、歌穂ちゃんがいつになっても子役がやれるのは。
ウタコさんと歌穂ちゃん。
この二人の共演は、たぶん初めて観たと思いますが。
…似合いすぎ。雰囲気が良すぎです。
もっと他の作品も、このお二人のコンビで観てみたいです♪
ウタコさんの旦那さん役、戸井勝海さん。
「ジキル&ハイド」アターソンに引き続き、My髭でご登場。この人も年齢の割に若く見えるので、ウタコさんとのバランスを取ったのでしょうか。
「ジキル&ハイド」から殆ど間ナシでの本番だったのでどうかなあと思っていたのですが、納得の出番の少なさでした(笑)。
ただただ苦悩する夫人を背後から暖かく見守っている紳士、という役所(笑)
でも、歌は圧倒的ですね流石に…。久しぶりに美声を聴けて嬉しいです♪
フランクリン夫人ケイトの小野妃香里さん。
…ウタコさんよりよっぽど男顔で背も高くてすらっとかっこいい、声も低くて、絶対宝塚の男役だと思った!!って観客が何人も居たに違いない(笑)。
ケイトとしては2幕のラストしか出ないのですが、それとは別に、1幕から象徴的に背景を歩く役を仰せつかっていて、とっかえひっかえいろんな色の振り袖で舞台上を歩いていらっしゃいました。
この世のものとは思えぬ佇まいで、すごく印象的でした。
蝶々さんに片思いする青年役の山本匠馬くん。
…美形だ。芝居はまだまだ経験不足ですが(良い役なのに)、ま、成長を待とうかな、と思わせてくれる美貌でした。うん。
ご活躍楽しみにしています♪
小柄な歌穂ちゃんと山本くん、長身のウタコさん小野さん戸井さん(←戸井さんは決して大きくもないですが。ま、小柄ではないでしょう〜)。日本人チームとアメリカ人チームでちゃんと大きさが違うのはさすがだなあと思いました。
荻田さんの演出は、今回は硬め。
ストーリーがもの凄くしっかりしているので(有名だし)、それに沿ってごくごくシンプルに演出されていました。
ぽつんぽつんと毒を混ぜ込みつつ。
コレル牧師がちょっと役として物足りなかったのが残念。もう少し「コレル夫人」と「ケイト夫人」の間をつなぐじゃないですけど、「日本」と「西欧」両方を理解しつつ、両方から距離をおいた人物として描けていれば、ウタコさんももう少しやりやすかったんじゃないかなあ、と。
何もかもコレル夫人の肩にかかってくるので、大変だと思うんですよね、夫夫人としても、役者としても。
でも、いい公演でした。
ミス・サイゴンやオペラ『蝶々夫人』をいくら観ても決してわからない、「武家の誇り」。
誇り高く生きた少女、蝶。
歌穂ちゃんの、新しい当たり役にブロージット!
そしてウタコさんの、素敵な女性にもう一度!
北千住のシアター1010(センジュ)で、まだあと半月くらいやっています。
「ミス・サイゴン」やオペラ「蝶々夫人」のラストに納得できなかった方は、ぜひ一度ご覧になってみてくださいませ……
.
あまりにも有名なプッチーニのオペラには、勿論原作があります。書いたのはジョン・ルーサー・ロング。彼は、日本に駐在した宣教師夫人(の弟?)から一人の日本女性の物語を聴き、それを本にしたのだといいます。
蝶々さん、という一人の日本の少女の物語を。
ミュージカル「蝶々さん」は、プッチーニのオペラからは離れて、一人の実在した「武士の娘」を主人公にして構成されています。
そしてそれは、彼女と関わる宣教師夫婦とその書生の物語でもあります…。
メインキャストは4人。
主人公の蝶々さん(伊東蝶)に、島田歌穂ちゃん。
コレル夫人にウタコ(剣幸)さん、
その夫、アーヴィン・コレル宣教師に戸井勝海さん。
そして、コレル夫妻の書生・木原青年に山本匠馬さん。
蝶々さんの夫・フランクリン少尉の妻ケイト夫人に小野妃香里さん。
歌穂ちゃんの旦那様でもある島健さんの音楽が優しくて、心にすっとしみこんでくる物語でした。
原作は市川森一さん、これを忠の仁さんが潤色して、演出は荻田浩一さん。
まぁ、荻田さん目当てで行ったようなものだったわけですが……
時は明治。1890年代(←またか)。
場所は長崎。
「武家の娘」である少女が、両親を亡くして花街に売られ、横笛で身をたてることになる。
向学心に溢れた少女は、宣教師として長崎に来ていたコレル夫人に英語を学ぶようになり、女学校へ進む夢さえ抱くようになる。しかし、彼女の「オーナー」の反対にあって夢は潰え、見合いでアメリカ人の海軍士官と結婚します。
夫の名は、フランクリン少尉。
…コレル夫人は、それをきいて一つの危惧を抱く。
フランクリン少尉が「蝶々さんを見初めた」というのは本当なのか?
コレル宣教師は、「長崎の結婚」(現地妻として形だけの結婚をする、売春の一形式)という噂を聞いていながら、疑念は抱きながら、それでも見て見ぬふりをする。
そして、わずか数ヶ月でフランクリン少尉の乗った船は本国へ戻り、蝶々さんが一人、慎ましい留守宅を守る…。
物語自体は、オペラ「蝶々夫人」とほぼ同じ展開を辿ります。
夫は帰ってこない。
便りもない。
そうこうしているうちにお金は底をつく。
子供を身籠もっていることに気づいた蝶々さんは、アメリカ領事館に行ってみるが、領事はおそらく真実を知っていながら、のらりくらりと逃げるばかり。
味方のいない蝶々さんの、唯一の味方であったコレル夫人も、領事から少尉には本国に妻があることを聞かされ、蝶々さんに対して秘密を抱く…。
そしてついに日清戦争が始まり、アメリカから軍艦が戻ってくる。
フランクリン少尉を乗せて、
そして、
その妻も共に…。
ロンドン・ミュージカルの名作「ミス・サイゴン」。
これが、オペラ「蝶々夫人」に題材を得ていることは有名ですが。
東宝の「ミス・サイゴン」のプログラムには、ある有名な写真が掲載されています。作者であるブーブリル&シェーンベルクが想を得た写真。あるベトナム人の女性が、今まさに本国の父親のもとへ旅立たんとする混血の息子と別れるために、悲嘆にくれた瞳でじっと子供を見詰めている写真。
すなわち。
「ミス・サイゴン」というのは、息子を喪う母親の悲しみをテーマにしたものだったのだと思います。
その課程で、キムを「初めて店に出た」少女に設定し、キムとクリスの「純愛」の末の子供、という説明を加えた。クリスは勿論独身で、キムを本国へ連れて帰るつもりだったのに、サイゴン陥落の騒ぎで離ればなれになってしまった、という設定までつけ加えて。
それに対して。
この「蝶々さん」は、「日本人女性の誇り」を中心軸とした物語でした。
「なにがなくとも、大切なのは誇り」と教えた蝶々さんの母親。
鍋島藩に仕える藩士としてとして誇り高く使命を全うし、暗殺に命を落とした父親。
「武家の誇り」。
士農工商という身分制度が崩れ去った明治時代にあって、なおこれだけの誇りを維持していたというのはすごいことだと思います。
父を喪い、困窮しても誇りは捨てなかった。常に「武家の娘」である自分を意識し、「名に恥じぬふるまい」を要求される毎日の中で、自分を高く維持することを課題に生きてきた蝶々さん。
その清々しさは特別なものだったのです…。
ウタコさんのコレル夫人。
凛として、でも優しい思いやりのある風情。
柔らかな声が、その優しさを見事に表現していたと思います。
21世紀の私たちに一番近いところで蝶々さんを見守り、私たちに彼女のことを教えてくれる人。狂言回しではなく、「語り手」。蝶々さんのことを語ってくれる人です。
そして勿論、この人がいなければこの作品は成立しなかったでしょう。
島田歌穂。
日比谷の帝国劇場(レ・ミゼラブル絶賛上演中)では、歌穂ちゃんのエポニーヌをみんなが待っているのに。
こんなところで、16歳から19歳までの3年間を演じる歌穂ちゃん。
…ウタコさんよりはさすがに年下だと思いますが。でも、もしかしてそんなに違わないんじゃ……?
…若いっ!!
宝塚月組の、ジョルジュくん18歳!?若っっ!!というのとは
、桁の違う若さですね…。
ま、歌穂ちゃんは「葉っぱのフレディ」なんかだと10歳以下の少年を演じちゃったりするからな…。
まぁ、ちょっと頭でっかちの子供っぽいスタイルであることも確かではありますが。
やはり表情の明るさ、可愛らしさ、元気さ、そして肌のキレイさ。
これですよね、歌穂ちゃんがいつになっても子役がやれるのは。
ウタコさんと歌穂ちゃん。
この二人の共演は、たぶん初めて観たと思いますが。
…似合いすぎ。雰囲気が良すぎです。
もっと他の作品も、このお二人のコンビで観てみたいです♪
ウタコさんの旦那さん役、戸井勝海さん。
「ジキル&ハイド」アターソンに引き続き、My髭でご登場。この人も年齢の割に若く見えるので、ウタコさんとのバランスを取ったのでしょうか。
「ジキル&ハイド」から殆ど間ナシでの本番だったのでどうかなあと思っていたのですが、納得の出番の少なさでした(笑)。
ただただ苦悩する夫人を背後から暖かく見守っている紳士、という役所(笑)
でも、歌は圧倒的ですね流石に…。久しぶりに美声を聴けて嬉しいです♪
フランクリン夫人ケイトの小野妃香里さん。
…ウタコさんよりよっぽど男顔で背も高くてすらっとかっこいい、声も低くて、絶対宝塚の男役だと思った!!って観客が何人も居たに違いない(笑)。
ケイトとしては2幕のラストしか出ないのですが、それとは別に、1幕から象徴的に背景を歩く役を仰せつかっていて、とっかえひっかえいろんな色の振り袖で舞台上を歩いていらっしゃいました。
この世のものとは思えぬ佇まいで、すごく印象的でした。
蝶々さんに片思いする青年役の山本匠馬くん。
…美形だ。芝居はまだまだ経験不足ですが(良い役なのに)、ま、成長を待とうかな、と思わせてくれる美貌でした。うん。
ご活躍楽しみにしています♪
小柄な歌穂ちゃんと山本くん、長身のウタコさん小野さん戸井さん(←戸井さんは決して大きくもないですが。ま、小柄ではないでしょう〜)。日本人チームとアメリカ人チームでちゃんと大きさが違うのはさすがだなあと思いました。
荻田さんの演出は、今回は硬め。
ストーリーがもの凄くしっかりしているので(有名だし)、それに沿ってごくごくシンプルに演出されていました。
ぽつんぽつんと毒を混ぜ込みつつ。
コレル牧師がちょっと役として物足りなかったのが残念。もう少し「コレル夫人」と「ケイト夫人」の間をつなぐじゃないですけど、「日本」と「西欧」両方を理解しつつ、両方から距離をおいた人物として描けていれば、ウタコさんももう少しやりやすかったんじゃないかなあ、と。
何もかもコレル夫人の肩にかかってくるので、大変だと思うんですよね、夫夫人としても、役者としても。
でも、いい公演でした。
ミス・サイゴンやオペラ『蝶々夫人』をいくら観ても決してわからない、「武家の誇り」。
誇り高く生きた少女、蝶。
歌穂ちゃんの、新しい当たり役にブロージット!
そしてウタコさんの、素敵な女性にもう一度!
北千住のシアター1010(センジュ)で、まだあと半月くらいやっています。
「ミス・サイゴン」やオペラ「蝶々夫人」のラストに納得できなかった方は、ぜひ一度ご覧になってみてくださいませ……
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ダル湖の水面に映る影
2007年6月10日 宝塚(月)月組全国ツアー公演「ダル・レークの恋」
広島公演を観に行って参りました。
5月2日以来、約40日ぶりの「宝塚(月)」コーナーの更新。…こんなんで「月組贔屓」だなんて、我ながらちょっとどうなのという感じなのですが(滝汗)。
今週は「大坂侍」組も関東に来てくださっているので、また月組ファン日記らしい内容になるのではないかと。
……たぶん、ね(^ ^;ゞ。
さて。
菊田一夫の名作、「ダル・レークの恋」。
以前星組さんが帝国劇場で上演された時は、まだ私は宝塚ファンになったばかり。観劇はしましたが、身近に星組ファンもいないので情報もなくて、「ふうん」くらいで終わってしまったのですが。
今回あらためて観て、菊田さんの発想の美しさと構成力、そしてキャラクター造形の面白さに感じ入ってしまいました。
そして。
これを書くと怒られてしまいそうですが。
麻子(瀬奈じゅん)さんがカマラ姫を演じたら、どうなっただろうか、と思ってしまいました。
…その場合、ラッチマンはオサさんでしょうかね、やっぱり。
って、ネタにしてしまいましたが(^ ^;ゞ。
真面目な話。初演カマラの故里さんは、本来男役だった、というのは後から聴いたのですが、
今回公演を観ていて、ああ、これはW主役の話なんだな、と素直に思ったのです。
いえ、むしろ、1幕については明らかに主役はカマラ。
カマラ姫の視点ですべての話が動くのですから。
【ここから先、思いっきりネタバレ中!!】
(再演ものなのであまり気にしていません。ごめんなさい)
宝塚は、本質的に「主役」イコール「男役」。
「娘役」は主役をはらないのがお約束。原作では女性が主役の作品を上演する場合は、男性主役に書き直すか、男役が女性を演じるかのどちらかになるのが基本。
(まぁ、たま〜〜〜に木村さんの「フリーダム(『カルメン』の男女逆転版)」みたいな爆弾もありますが)
でも。
「ダル・レークの恋」は、カマラが「主役の片割れ」ではなく「ラッチマンの相手役」であるために、彼女は物語の最後に泣き崩れて身悶えし、何年もたってからパリの街を彷徨わなくてはならなくなってしまう。
それではただ、祖母に言われるままに<自分の意志でなく>男を切り捨て、その男が自分に釣り合う身分だと知ってヨリを戻そうとした瞬間に捨てられてしまった、だからパリまでその男を追っていく、
そんな莫迦な女の物語になってしまいます。
そうじゃないんじゃないか、と思うんですよ。
カマラは、「愛」と「王家の誇り」を天秤にかけて、後者を取った。
それはあたかも、皇帝フランツが皇后エリザベートに「どちらかを選んで」と言われて、「君の手紙何度も読んだけど、やっぱり僕には国を滅ぼす勇気はない」と言うようなものなのではないでしょうか。(←違うだろう)
敬虔なヒンズー教徒である彼らにとって、「カーストを守る」ことは「制度を守る」こと、ひいては「国を守る」ことであり、それは「国民を愛すること」とイコールで結ばれていたはずなのですから。
皇帝フランツは天使を選んで国を滅ぼし、
カマラ姫はラッチマンを捨てて、(彼女なりに)国を守ろうとする。
もしも、
カマラ姫が「主役」の一人であったならば。
「統治者」の位にいるものとして、
「ひとの上」に居る者の義務として、
その選択は是であったと評価されたはず。
だから。
ラッチマンがベンガルのラジアの跡取りであったことが判っても、彼女は「恥ずべきことをした」と思う必要はないはずなのです。
でももちろん、ラッチマンはそうは思わない。
それは、彼が既に近代的な、あるいはキリスト世界的な「平等論」に染まっているから。
ヒンズー世界的な「カースト」に囚われた考え方は間違っている、という認識があるからです。
カマラがラッチマンと同格の主役であれば、
この物語全体が、西欧世界的な考え方とインド的な考え方の相克、という文明論的な物語になります。
ダル湖という風光明媚な観光地で出会った二人は、お互いの背景としての世界観を語りあうことなく恋に落ち、一夏を過ごす。
そして、お互いの考え方の違いに気づいて別れる。
お互いはお互いに心を残しつつ。
そして、数年が過ぎて、
カマラは成長し、西欧社会に触れてラッチマンの「背景」を理解する。
そして、彼の背を追い始める。
花の都、パリで。
…でも。
残念ながら、ラッチマン単独主役・カマラ姫はあくまで相手役、というスタンスだと、二人のそれぞれの世界観を対等に見せることができないので。
正しいのはラッチマン(男=西欧=キリスト教)
間違っているのがカマラ(女=インド=ヒンズー教)
という、ごく単純でつまらない図式になってしまうんですよね(T T)。
カマラにはラッチマンの本質を見抜くことはできなかった。
「愛している故に目が眩んで」、彼の志の高さを理解することができなかった。
でも、彼の愛が本物であることは信じていたはずです。
だからこそ、ダル湖のほとりで過ごした一夜が宝物になった。
祭の中で、「この人のお嫁さんになるの」と言った、あの瞬間だけでなくて、
彼女には本当に、わかっていたはず。
彼の想いが、ホンモノであることが。
でも。その全てを切り捨てた。
王家の誇りを、守るために。
だとしたら、カマラがラッチマンを追うのが、「必死」なのもおかしい。
何故ラッチマンが去っていったのか、本当に理解したのかどうか、あれではわからないと思うんですよ。
プライドを捨てて惚れた男を「必死」に」追うことが必要だったんじゃない。
人の本質を見抜く目を持たずに、王家の誇りだなんだと言っても意味がない、裏付けのないプライドなんぞくそくらえ!
ってことなんじゃないでしょうか?ラッチマンが言いたかったことは。
でも。
それをカマラ姫に実践されてしまうと、カマラ姫も主役の一人になってしまうので、あえて演出上、カマラの精神年齢もそのままにしている。
そんな風に見えてしまったのです。
もし、麻子さんがカマラを演じたならば。
何度か書いていますが、私は麻子さんの、強くて脆いエリザベートが大好きでしたので。
カマラ姫、観てみたかったなぁ…。
ま、ありえない話はおいておいて。
麻子さんのラッチマンは、とにかくカッコヨカッタ!
特に、2幕のパリでの、ワルぶってるけどにじみ出る育ちの良さがすごく魅力的でした。
まぁ、ラッチマンっていうのは男役冥利につきる役ですよね。出番も多くて、人との絡みも多くて濃厚で、かっこよくて、寂しげで、色っぽくて、硬質で。
これだけの役はなかなかないし、そういう役に、この学年で、この立場になって3年にして出会えるというのは、本当に麻子さんってラッキーな人なんだな、と思いました。(本公演の作品運はさておいて)
あと、なんといっても最高にかっこいいのはフィナーレの曼荼羅ですね。
客席の視線を、一身に釘付けにして離さないパワーは、さすが花組出身、と思ってしまいます。下級生たち、みんなしっかり学んでね!(←無理かも?)
カマラ姫のかなみちゃん。私的には、月組トップ就任後のかなみちゃんの役の中では一番好きかも、です。
特に、ラッチマンに別れを告げるところの低い声が良いわ〜♪
化粧も今回、つり目気味にキツく描いたアイラインが格好良く似合っていて、いいなぁと思いました。私は元々、ふんわり可愛く笑うかなみちゃんよりも、「レビュー・オブ・ドリームス」のゴスロリとか、砂の女王とか、「レ・ビジュー・ブリアン」のタンゴとか、ああいう“あごをつんとあげて、目を細めて睨め付けてくる”かなみちゃんの方が何倍も好きなので(←誉めてますマジで)。
突っ張っているかなみちゃんを、ゆっくり観ることができて嬉しいです。
あと、かなみちゃんって露出が多い衣装の方が似合うんですね♪(衣装のために絞ったのかもしれないけど)
胸と腰が豊かなので、余計にウェストの細さが目立って、全体がすごくバランス良く見えました。ああいう衣装、予想以上に似合うなぁ……。
ラスト前、ラッチマンに去られて泣き崩れる場面は、まぁ演出的に仕方ない面もあるのでしょうけれども、もう少し切なく大人っぽく偲び泣いてくれると、私的には納得感が増すような気がします。その前までの大人っぽいイメージと、あの場面だけちょっとブレてるような気がするんですよね。
まぁ、酒井さんの演出意図が私のイメージとは違うようなので、仕方ないのでしょうけれども。
ペペルの大空祐飛さん。
とにかく、上演時間の半分はラッチマンとカマラの二人しか出てないんじゃないか、というくらい主役二人が突出しているこの作品、2番手のペペル役はかわいそーなくらい出番が少ないんですが。
でも、
少ない場面なのに、面白いほど記憶に残る好演だったと思います、贔屓目ですけどね。
特に芝居が。
個人的に一番好きなのは、愛の言葉を語ってリタ(城咲あい)を抱き寄せて、……ふ、と、素(大空祐飛の素ではなく、詐欺師ペペルの素)の顔を見せる一瞬。
そして、2幕で「7年前のパリ」時代のヤクザっぷりを散々見せた後で、現在に戻って研ルイスくんのジャスビル警備隊長に縄を引かれてカーテン前を渡る時の飄々ぶりとのギャップ。
その昔、「黒い瞳」のプガチョフ役のラストで見せた威風堂々たる引かれっぷりと、今回の、ひょいと縄抜けしておいて「逃げやしねぇよ」と投げキッスの一つも飛ばしそうな詐欺師ぶりと、その、格の違いというか余裕さに、この9年半の彼女の歩みを見たような気がしたのですが。
脚本的にも、出番は少ないんですが主役コンビの「真実の愛」に対抗するかのように、「嘘の愛」の空々しさを語るペペル&リタのコンビは、必要不可欠な存在なんですよね。
それに気づかせてくれたMちゃん、アツく語ってくれてありがとう〜♪またイロイロ話しましょうね♪
「嘘の愛」なのに、「真実の愛」よりも甘く優しく情に溢れて見える、ペペルの愛。
だから余計に、「真実の愛」を貫くことの苦しさ・難しさが際だって、それを貫こうとするラッチマンの美しさが強調されるわけですが。
とにかく、ラッチマンとは全くカラーの違う役なので。似てしまわないように、もう少し登場場面での「掴み」の印象が強くなるといいなあ、とは思いますが。
でも、あそこで掴みきれないもどかしさが祐飛さんのいいところで、ペペルの可愛いところだとも思うので。
…しかたない、の、かな…?(←ファン馬鹿)
リタの(城咲)あいちゃん。
か、か、か、可愛い………。
1幕後半、ハイダラバードに着いたばかりでのナホ(越乃リュウ)ちゃんとの会話!!
ダメだ〜!可愛すぎる!!
お祖父さんを振り回しまくるワガママな小娘が、なんてよく似合うんでしょうか。あいちゃんは、オクラホマ!のヒロイン・ローリーとか、今回のリタとか、こういう「おきゃんなワガママ娘」がメチャクチャよく似合いますね。初めての恋に夢中ですっかり盲目になっている様子にリアリティがあって、なんかドキドキするんですよ。そして、無理に大人ぶって背伸びしている子供、という、一番可愛くて目が離せない女の子を嫌味なく演じきれるのも凄いなあ、と。
もう少し、ペペルに騙されていたことを知った後の芝居に情が通ると、ぐっと良くなると思います。
今のままでもカマラとの対比はよく出ているのですが、もう少し「計算できない芝居」の面白さに目覚めてくれると役者としてもの凄く高いところにあがれるだろうなあ、と思うので…
いろいろ廻り道してみて欲しい人です…。
クリスナのあひ(遼河はるひ)と、その妻・アルマのすずな(憧花ゆりの)。
星組の時はたしか姉さん女房だったと思うのですが、すずなのアルマ、下級生とは思えない素晴らしさでした。
…特に一幕。
つけつけとラッチマンの悪口を言いながら、カマラにしれっと「あら、お姉さまも昨日ラッチマンを誘っていらしたわ」と言われてぐっと詰まるところとか、それをインディラお祖母様に見られてむっとしてにらみ返すところとか、もうとにかく可愛くて仕方ありませんでした。
ただ、二幕のアルマは、一幕とは真逆のことを一幕と全くおなじ声音で、同じ調子で言い募るところが面白いのですが、ちょっと「同じ調子」に拘りすぎたかな、というか。後半はもう少し引いてもよかったんじゃないかな、と思いました。
この、出るか引くかの空気がもう少し読めるようになれば、美人だし、スタイル良くて衣装映えするし、ダンサーだから身のこなしもキレイだし…。声に特徴があるから姫役は難しいかもしれませんけど、それ以外は何でもできる人なので、もっともっと使われるはず。
これからの活躍が、とても楽しみです。
そして、キツい妻に尻に敷かれっぱなしのクリスナが、また可愛らしい(笑)。背の高さに豪奢なラジアの衣装がよく似合って、王者の風格がありましたね。
あれで声さえ、もう少し安定した低音だったらなぁ……(溜息)。
カマラの祖母・インディラのタキ(出雲綾)さん。
素晴らしい!
「アーネスト・イン・ラブ」のブラックウェル夫人、「ファントム」のカルロッタに続く名演でしたねアレは。風格のある女丈夫で、色気を出さずにしっかり締めるところは締めて、見事な女王様でした。素晴らしい。
アルマとの会話もまるっきり勝負にならず、見事の一言です。
…存在感がありすぎて、ラッチマンの麻子さんも対抗するのに必死、という感じでしたが(^ ^)。やっぱり、これだけの役者を使いこなすのは今の若い演出家陣には難しいのかもしれないな、と思ってしまいました…。
次の本公演、正塚さんがタキさんをどう使うのか、とても楽しみです♪、
カマラの祖父・ナホちゃん。
ものすごく頑張っていたし、ものすごく良かったです。
良かったんですけど、でも、さすがにね。いくらナホちゃんでも、タキさんの夫でカマラの祖父っていうのは無理があったなあ……。
素直にタキさんの息子でカマラとクリスナの父、くらいに思って観てました…あはは(汗)。
いやぁホント、ダンディなパパでカマラとリタが羨ましいです(笑)。
パリの店のマダム・ミシェルの美鳳あやちゃん。
個人的に今回の公演MVPです(はぁと)!麻子さん&祐飛さんより7年も下級生なのに、本当に良くやった!!(感涙)
身体は小さくて小柄な人ですけど、スタイルバランスが良いから衣装と髪型で自在に雰囲気を変えられるんですね。気っ風のいい姐御肌のマダムで、本当にカッコヨカッタです。
並みの男役より男前揃いな月娘の中でも、ピカ一で男前なのはダンスだけじゃないらしい。
息子と言い合いになって、興奮した一樹さんをあっさりと宥めるところとか、ナホちゃんを追って店に入ってきたペペルたちを抑えるところも本当にかっこいい。何がかっこいいって声が素敵なんですけど(*^ ^*)、立ち姿にもオーラがあるんですよね…。ラッチマンへのさりげない気遣いに、ペペルへの厳しい言葉に、脚本でまったく語られることのない「その前」の二人のエピソードを想像させる、それだけイメージを喚起する力のある、強い声。
すごいなあ、すてきだなあ、と…ぽーっと眺めていて、祐飛さんが同じ場面に出ていることをすっかり忘れそうでした。あぶないあぶない(^ ^)。
ラジオンのみりお(明日海りお)&ビーナの(白華)れみちゃん。
濃厚で艶やかな「大人の恋物語」のなかの、一服の清涼剤のような二人。本当に「アツアツ」で可愛いよ〜〜〜♪♪
歌える二人なので、歌が多くて嬉しいですね。最初が録音なのが残念!生で聴いてみたかったです。
久しぶりの月組だからって、ちょっと盛り上がって長くなってしまいました…(←反省の色ナシ)。
ショーシーンや下級生の小芝居については、また後日、関東でも観てから書かせていただきたいと思います。
とりあえずは。
月組全国ツアー「ダル・レークの恋」、
DVDの発売を待っていないで、関東近郊の方はぜひ劇場へおいでくださいね♪♪ってことで♪♪
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広島公演を観に行って参りました。
5月2日以来、約40日ぶりの「宝塚(月)」コーナーの更新。…こんなんで「月組贔屓」だなんて、我ながらちょっとどうなのという感じなのですが(滝汗)。
今週は「大坂侍」組も関東に来てくださっているので、また月組ファン日記らしい内容になるのではないかと。
……たぶん、ね(^ ^;ゞ。
さて。
菊田一夫の名作、「ダル・レークの恋」。
以前星組さんが帝国劇場で上演された時は、まだ私は宝塚ファンになったばかり。観劇はしましたが、身近に星組ファンもいないので情報もなくて、「ふうん」くらいで終わってしまったのですが。
今回あらためて観て、菊田さんの発想の美しさと構成力、そしてキャラクター造形の面白さに感じ入ってしまいました。
そして。
これを書くと怒られてしまいそうですが。
麻子(瀬奈じゅん)さんがカマラ姫を演じたら、どうなっただろうか、と思ってしまいました。
…その場合、ラッチマンはオサさんでしょうかね、やっぱり。
って、ネタにしてしまいましたが(^ ^;ゞ。
真面目な話。初演カマラの故里さんは、本来男役だった、というのは後から聴いたのですが、
今回公演を観ていて、ああ、これはW主役の話なんだな、と素直に思ったのです。
いえ、むしろ、1幕については明らかに主役はカマラ。
カマラ姫の視点ですべての話が動くのですから。
【ここから先、思いっきりネタバレ中!!】
(再演ものなのであまり気にしていません。ごめんなさい)
宝塚は、本質的に「主役」イコール「男役」。
「娘役」は主役をはらないのがお約束。原作では女性が主役の作品を上演する場合は、男性主役に書き直すか、男役が女性を演じるかのどちらかになるのが基本。
(まぁ、たま〜〜〜に木村さんの「フリーダム(『カルメン』の男女逆転版)」みたいな爆弾もありますが)
でも。
「ダル・レークの恋」は、カマラが「主役の片割れ」ではなく「ラッチマンの相手役」であるために、彼女は物語の最後に泣き崩れて身悶えし、何年もたってからパリの街を彷徨わなくてはならなくなってしまう。
それではただ、祖母に言われるままに<自分の意志でなく>男を切り捨て、その男が自分に釣り合う身分だと知ってヨリを戻そうとした瞬間に捨てられてしまった、だからパリまでその男を追っていく、
そんな莫迦な女の物語になってしまいます。
そうじゃないんじゃないか、と思うんですよ。
カマラは、「愛」と「王家の誇り」を天秤にかけて、後者を取った。
それはあたかも、皇帝フランツが皇后エリザベートに「どちらかを選んで」と言われて、「君の手紙何度も読んだけど、やっぱり僕には国を滅ぼす勇気はない」と言うようなものなのではないでしょうか。(←違うだろう)
敬虔なヒンズー教徒である彼らにとって、「カーストを守る」ことは「制度を守る」こと、ひいては「国を守る」ことであり、それは「国民を愛すること」とイコールで結ばれていたはずなのですから。
皇帝フランツは天使を選んで国を滅ぼし、
カマラ姫はラッチマンを捨てて、(彼女なりに)国を守ろうとする。
もしも、
カマラ姫が「主役」の一人であったならば。
「統治者」の位にいるものとして、
「ひとの上」に居る者の義務として、
その選択は是であったと評価されたはず。
だから。
ラッチマンがベンガルのラジアの跡取りであったことが判っても、彼女は「恥ずべきことをした」と思う必要はないはずなのです。
でももちろん、ラッチマンはそうは思わない。
それは、彼が既に近代的な、あるいはキリスト世界的な「平等論」に染まっているから。
ヒンズー世界的な「カースト」に囚われた考え方は間違っている、という認識があるからです。
カマラがラッチマンと同格の主役であれば、
この物語全体が、西欧世界的な考え方とインド的な考え方の相克、という文明論的な物語になります。
ダル湖という風光明媚な観光地で出会った二人は、お互いの背景としての世界観を語りあうことなく恋に落ち、一夏を過ごす。
そして、お互いの考え方の違いに気づいて別れる。
お互いはお互いに心を残しつつ。
そして、数年が過ぎて、
カマラは成長し、西欧社会に触れてラッチマンの「背景」を理解する。
そして、彼の背を追い始める。
花の都、パリで。
…でも。
残念ながら、ラッチマン単独主役・カマラ姫はあくまで相手役、というスタンスだと、二人のそれぞれの世界観を対等に見せることができないので。
正しいのはラッチマン(男=西欧=キリスト教)
間違っているのがカマラ(女=インド=ヒンズー教)
という、ごく単純でつまらない図式になってしまうんですよね(T T)。
カマラにはラッチマンの本質を見抜くことはできなかった。
「愛している故に目が眩んで」、彼の志の高さを理解することができなかった。
でも、彼の愛が本物であることは信じていたはずです。
だからこそ、ダル湖のほとりで過ごした一夜が宝物になった。
祭の中で、「この人のお嫁さんになるの」と言った、あの瞬間だけでなくて、
彼女には本当に、わかっていたはず。
彼の想いが、ホンモノであることが。
でも。その全てを切り捨てた。
王家の誇りを、守るために。
だとしたら、カマラがラッチマンを追うのが、「必死」なのもおかしい。
何故ラッチマンが去っていったのか、本当に理解したのかどうか、あれではわからないと思うんですよ。
プライドを捨てて惚れた男を「必死」に」追うことが必要だったんじゃない。
人の本質を見抜く目を持たずに、王家の誇りだなんだと言っても意味がない、裏付けのないプライドなんぞくそくらえ!
ってことなんじゃないでしょうか?ラッチマンが言いたかったことは。
でも。
それをカマラ姫に実践されてしまうと、カマラ姫も主役の一人になってしまうので、あえて演出上、カマラの精神年齢もそのままにしている。
そんな風に見えてしまったのです。
もし、麻子さんがカマラを演じたならば。
何度か書いていますが、私は麻子さんの、強くて脆いエリザベートが大好きでしたので。
カマラ姫、観てみたかったなぁ…。
ま、ありえない話はおいておいて。
麻子さんのラッチマンは、とにかくカッコヨカッタ!
特に、2幕のパリでの、ワルぶってるけどにじみ出る育ちの良さがすごく魅力的でした。
まぁ、ラッチマンっていうのは男役冥利につきる役ですよね。出番も多くて、人との絡みも多くて濃厚で、かっこよくて、寂しげで、色っぽくて、硬質で。
これだけの役はなかなかないし、そういう役に、この学年で、この立場になって3年にして出会えるというのは、本当に麻子さんってラッキーな人なんだな、と思いました。(本公演の作品運はさておいて)
あと、なんといっても最高にかっこいいのはフィナーレの曼荼羅ですね。
客席の視線を、一身に釘付けにして離さないパワーは、さすが花組出身、と思ってしまいます。下級生たち、みんなしっかり学んでね!(←無理かも?)
カマラ姫のかなみちゃん。私的には、月組トップ就任後のかなみちゃんの役の中では一番好きかも、です。
特に、ラッチマンに別れを告げるところの低い声が良いわ〜♪
化粧も今回、つり目気味にキツく描いたアイラインが格好良く似合っていて、いいなぁと思いました。私は元々、ふんわり可愛く笑うかなみちゃんよりも、「レビュー・オブ・ドリームス」のゴスロリとか、砂の女王とか、「レ・ビジュー・ブリアン」のタンゴとか、ああいう“あごをつんとあげて、目を細めて睨め付けてくる”かなみちゃんの方が何倍も好きなので(←誉めてますマジで)。
突っ張っているかなみちゃんを、ゆっくり観ることができて嬉しいです。
あと、かなみちゃんって露出が多い衣装の方が似合うんですね♪(衣装のために絞ったのかもしれないけど)
胸と腰が豊かなので、余計にウェストの細さが目立って、全体がすごくバランス良く見えました。ああいう衣装、予想以上に似合うなぁ……。
ラスト前、ラッチマンに去られて泣き崩れる場面は、まぁ演出的に仕方ない面もあるのでしょうけれども、もう少し切なく大人っぽく偲び泣いてくれると、私的には納得感が増すような気がします。その前までの大人っぽいイメージと、あの場面だけちょっとブレてるような気がするんですよね。
まぁ、酒井さんの演出意図が私のイメージとは違うようなので、仕方ないのでしょうけれども。
ペペルの大空祐飛さん。
とにかく、上演時間の半分はラッチマンとカマラの二人しか出てないんじゃないか、というくらい主役二人が突出しているこの作品、2番手のペペル役はかわいそーなくらい出番が少ないんですが。
でも、
少ない場面なのに、面白いほど記憶に残る好演だったと思います、贔屓目ですけどね。
特に芝居が。
個人的に一番好きなのは、愛の言葉を語ってリタ(城咲あい)を抱き寄せて、……ふ、と、素(大空祐飛の素ではなく、詐欺師ペペルの素)の顔を見せる一瞬。
そして、2幕で「7年前のパリ」時代のヤクザっぷりを散々見せた後で、現在に戻って研ルイスくんのジャスビル警備隊長に縄を引かれてカーテン前を渡る時の飄々ぶりとのギャップ。
その昔、「黒い瞳」のプガチョフ役のラストで見せた威風堂々たる引かれっぷりと、今回の、ひょいと縄抜けしておいて「逃げやしねぇよ」と投げキッスの一つも飛ばしそうな詐欺師ぶりと、その、格の違いというか余裕さに、この9年半の彼女の歩みを見たような気がしたのですが。
脚本的にも、出番は少ないんですが主役コンビの「真実の愛」に対抗するかのように、「嘘の愛」の空々しさを語るペペル&リタのコンビは、必要不可欠な存在なんですよね。
それに気づかせてくれたMちゃん、アツく語ってくれてありがとう〜♪またイロイロ話しましょうね♪
「嘘の愛」なのに、「真実の愛」よりも甘く優しく情に溢れて見える、ペペルの愛。
だから余計に、「真実の愛」を貫くことの苦しさ・難しさが際だって、それを貫こうとするラッチマンの美しさが強調されるわけですが。
とにかく、ラッチマンとは全くカラーの違う役なので。似てしまわないように、もう少し登場場面での「掴み」の印象が強くなるといいなあ、とは思いますが。
でも、あそこで掴みきれないもどかしさが祐飛さんのいいところで、ペペルの可愛いところだとも思うので。
…しかたない、の、かな…?(←ファン馬鹿)
リタの(城咲)あいちゃん。
か、か、か、可愛い………。
1幕後半、ハイダラバードに着いたばかりでのナホ(越乃リュウ)ちゃんとの会話!!
ダメだ〜!可愛すぎる!!
お祖父さんを振り回しまくるワガママな小娘が、なんてよく似合うんでしょうか。あいちゃんは、オクラホマ!のヒロイン・ローリーとか、今回のリタとか、こういう「おきゃんなワガママ娘」がメチャクチャよく似合いますね。初めての恋に夢中ですっかり盲目になっている様子にリアリティがあって、なんかドキドキするんですよ。そして、無理に大人ぶって背伸びしている子供、という、一番可愛くて目が離せない女の子を嫌味なく演じきれるのも凄いなあ、と。
もう少し、ペペルに騙されていたことを知った後の芝居に情が通ると、ぐっと良くなると思います。
今のままでもカマラとの対比はよく出ているのですが、もう少し「計算できない芝居」の面白さに目覚めてくれると役者としてもの凄く高いところにあがれるだろうなあ、と思うので…
いろいろ廻り道してみて欲しい人です…。
クリスナのあひ(遼河はるひ)と、その妻・アルマのすずな(憧花ゆりの)。
星組の時はたしか姉さん女房だったと思うのですが、すずなのアルマ、下級生とは思えない素晴らしさでした。
…特に一幕。
つけつけとラッチマンの悪口を言いながら、カマラにしれっと「あら、お姉さまも昨日ラッチマンを誘っていらしたわ」と言われてぐっと詰まるところとか、それをインディラお祖母様に見られてむっとしてにらみ返すところとか、もうとにかく可愛くて仕方ありませんでした。
ただ、二幕のアルマは、一幕とは真逆のことを一幕と全くおなじ声音で、同じ調子で言い募るところが面白いのですが、ちょっと「同じ調子」に拘りすぎたかな、というか。後半はもう少し引いてもよかったんじゃないかな、と思いました。
この、出るか引くかの空気がもう少し読めるようになれば、美人だし、スタイル良くて衣装映えするし、ダンサーだから身のこなしもキレイだし…。声に特徴があるから姫役は難しいかもしれませんけど、それ以外は何でもできる人なので、もっともっと使われるはず。
これからの活躍が、とても楽しみです。
そして、キツい妻に尻に敷かれっぱなしのクリスナが、また可愛らしい(笑)。背の高さに豪奢なラジアの衣装がよく似合って、王者の風格がありましたね。
あれで声さえ、もう少し安定した低音だったらなぁ……(溜息)。
カマラの祖母・インディラのタキ(出雲綾)さん。
素晴らしい!
「アーネスト・イン・ラブ」のブラックウェル夫人、「ファントム」のカルロッタに続く名演でしたねアレは。風格のある女丈夫で、色気を出さずにしっかり締めるところは締めて、見事な女王様でした。素晴らしい。
アルマとの会話もまるっきり勝負にならず、見事の一言です。
…存在感がありすぎて、ラッチマンの麻子さんも対抗するのに必死、という感じでしたが(^ ^)。やっぱり、これだけの役者を使いこなすのは今の若い演出家陣には難しいのかもしれないな、と思ってしまいました…。
次の本公演、正塚さんがタキさんをどう使うのか、とても楽しみです♪、
カマラの祖父・ナホちゃん。
ものすごく頑張っていたし、ものすごく良かったです。
良かったんですけど、でも、さすがにね。いくらナホちゃんでも、タキさんの夫でカマラの祖父っていうのは無理があったなあ……。
素直にタキさんの息子でカマラとクリスナの父、くらいに思って観てました…あはは(汗)。
いやぁホント、ダンディなパパでカマラとリタが羨ましいです(笑)。
パリの店のマダム・ミシェルの美鳳あやちゃん。
個人的に今回の公演MVPです(はぁと)!麻子さん&祐飛さんより7年も下級生なのに、本当に良くやった!!(感涙)
身体は小さくて小柄な人ですけど、スタイルバランスが良いから衣装と髪型で自在に雰囲気を変えられるんですね。気っ風のいい姐御肌のマダムで、本当にカッコヨカッタです。
並みの男役より男前揃いな月娘の中でも、ピカ一で男前なのはダンスだけじゃないらしい。
息子と言い合いになって、興奮した一樹さんをあっさりと宥めるところとか、ナホちゃんを追って店に入ってきたペペルたちを抑えるところも本当にかっこいい。何がかっこいいって声が素敵なんですけど(*^ ^*)、立ち姿にもオーラがあるんですよね…。ラッチマンへのさりげない気遣いに、ペペルへの厳しい言葉に、脚本でまったく語られることのない「その前」の二人のエピソードを想像させる、それだけイメージを喚起する力のある、強い声。
すごいなあ、すてきだなあ、と…ぽーっと眺めていて、祐飛さんが同じ場面に出ていることをすっかり忘れそうでした。あぶないあぶない(^ ^)。
ラジオンのみりお(明日海りお)&ビーナの(白華)れみちゃん。
濃厚で艶やかな「大人の恋物語」のなかの、一服の清涼剤のような二人。本当に「アツアツ」で可愛いよ〜〜〜♪♪
歌える二人なので、歌が多くて嬉しいですね。最初が録音なのが残念!生で聴いてみたかったです。
久しぶりの月組だからって、ちょっと盛り上がって長くなってしまいました…(←反省の色ナシ)。
ショーシーンや下級生の小芝居については、また後日、関東でも観てから書かせていただきたいと思います。
とりあえずは。
月組全国ツアー「ダル・レークの恋」、
DVDの発売を待っていないで、関東近郊の方はぜひ劇場へおいでくださいね♪♪ってことで♪♪
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エロールさまの思い出
2007年6月6日 宝塚(花)宝塚歌劇団、花組トップスター春野寿美礼さんの退団が発表されました。
多分、私がいつも読ませていただいているサイト様はどこも春野様一色なのでしょうね…。
オサさんといえば。
私が一番に思い出すのは、文句なしに「不滅の棘」のエロール様。
「あさきゆめみし」の刻の霊とこのエロールが、永遠のマイベスト・オサさんです(^ ^)。
博多座で就任して、丸5年?
トートに始まって、日本、アメリカ、ファンタジー…いろんな国の物語を演じてこられたオサさん。
宝塚のトップスターというもの。
その、なんというのか、あり得ないほど馥郁たる「トップスター
のかほり」を、舞台の上一番強く感じさせてくれるのがオサさんでした。
毎日喫するにはちょっと刺激が強すぎて、でもたまに触れると、麻薬のように効きすぎてヘロってしまう、そんな精力ドリンクのような(←なんちゅう例えだ)、
強すぎる存在感と、蠱惑的すぎる美声。
真飛さん以下の下級生は、自分のアイデンティティを守るのに必死って感じでしたが。
泣いても悔やんでも、オサさんはあと半年しかいらっしゃらないので。
学ぶところは教えて貰い、
盗むところは盗んで、
最後までしっかりオサさんを支えてあげてほしいと思います。
永遠の命を持つエロール様は、私の記憶の中では永遠に輝き続けるでしょうから。
ただただ、
ウィーン版「エリザベート」を観て、あらためてその潤色の才能に個人的に敬服した小池さんが、久々に生まれ変わってオリジナルの名作を作ってくれることを祈って、
違う、
強く強く、信じて。
まずは来月開幕する「あさきゆめみし」の世界に、ファンの方はとっぷり浸かってくださいね!!
(こりゃ今更観たいと思ってもチケットは無理っぽいな…涙)
.
多分、私がいつも読ませていただいているサイト様はどこも春野様一色なのでしょうね…。
オサさんといえば。
私が一番に思い出すのは、文句なしに「不滅の棘」のエロール様。
「あさきゆめみし」の刻の霊とこのエロールが、永遠のマイベスト・オサさんです(^ ^)。
博多座で就任して、丸5年?
トートに始まって、日本、アメリカ、ファンタジー…いろんな国の物語を演じてこられたオサさん。
宝塚のトップスターというもの。
その、なんというのか、あり得ないほど馥郁たる「トップスター
のかほり」を、舞台の上一番強く感じさせてくれるのがオサさんでした。
毎日喫するにはちょっと刺激が強すぎて、でもたまに触れると、麻薬のように効きすぎてヘロってしまう、そんな精力ドリンクのような(←なんちゅう例えだ)、
強すぎる存在感と、蠱惑的すぎる美声。
真飛さん以下の下級生は、自分のアイデンティティを守るのに必死って感じでしたが。
泣いても悔やんでも、オサさんはあと半年しかいらっしゃらないので。
学ぶところは教えて貰い、
盗むところは盗んで、
最後までしっかりオサさんを支えてあげてほしいと思います。
永遠の命を持つエロール様は、私の記憶の中では永遠に輝き続けるでしょうから。
ただただ、
ウィーン版「エリザベート」を観て、あらためてその潤色の才能に個人的に敬服した小池さんが、久々に生まれ変わってオリジナルの名作を作ってくれることを祈って、
違う、
強く強く、信じて。
まずは来月開幕する「あさきゆめみし」の世界に、ファンの方はとっぷり浸かってくださいね!!
(こりゃ今更観たいと思ってもチケットは無理っぽいな…涙)
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誰でも「創造者」になれる!?
2007年6月5日 演劇1920年代、ニューヨーク。
「魔法の万年筆」に振り回される人間模様を、PARCO劇場に観にいってきました。
お目当てはいちおう、久世星佳さん。
物語の冒頭は、あるデパートの屋上。
作家志望(はしくれ?)の若い男(稲垣吾郎)が一人、万年筆を買いにデパートの文具売り場にやってくる。
彼が探すのは、「頭で考えているイメージが、そのまま腕を通って紙に定着するような、その間に一抹の抵抗もないような」、そんな書きやすい万年筆。
彼のポケットには、自分のエージェント(阿南健治)から貰った(奪い取った)5ドル。
私は作家ではありませんが。
そんな万年筆があったらいいなあ、と思う反面、
魔法の万年筆で紙に写したいほどの何かを私は持っているのだろうか、その魔法の万年筆で私は何を書くんだろうか、という不安から、逃れられないような気がしてなりません。
でも。
稲垣くんのパーカーは、ついぞその不安に囚われることはなかったらしい。
…それはやっぱり、彼が「天才」であった、ということなのかもしれません。
だから。
万年筆がなくても、彼は成功したのかもしれないなあ、…と。
だとしたら。
万年筆を得たことで通った路は、大きな回り道だったのか、それとも真の「創造者」となるための通過儀礼だったのか…。
この作品、登場人物の名前をすべて有名な文具メーカーというか万年筆メーカーから取られておりまして。
主人公(稲垣吾郎)=パーカー
その恋人(西牟田恵)=デルタ
その妻(久世星佳)=セーラ(ー)
妻の父(山崎一)=モンブラン
妻の兄(河原雅彦)=パイロット
主人公の友人兼エージェント(阿南健治)=ウォーターマン
主人公の担当編集者(三鴨絵里子)=ペリカーノ
万年筆作りの名人(?)(小林隆)=エルバン
エルバンだけは万年筆ではなくインクメーカーなので私はあまりなじみがありませんでしたが、他のはぜんぶ知ってました。
…持ってないけど(笑)。
久しぶりに観た、劇団「ラッパ屋」主宰の鈴木聡の作・演出の舞台。
率直な感想として。
事前にチラシのストーリーを読んだり、人から話を聞いたりして想像(創造?)していたイメージに比べると、えらくシンプルな物語でした。
それほど大したひねりもなく、ラストは一応どんでん返しなのであまり詳細には触れずにおきますが、まぁなんとなく予想がついたようなつかないような。
でもね。
人間模様としては実に面白かったです。
特に、パーカーの恋人・デルタの存在、が。
私の目当てのノン(久世星佳)さんの役は、
「文壇の大物」モンブラン氏の、“ちょっとオールドミスだけど、それは彼女が悪いんじゃない”娘。
魔法の万年筆を使って「ストーリーが泉のように湧いてくる」状態になった彼の小説を、文壇の大物が「名作」と認めてくれたことに有頂天になったパーカーは、ウォーターマンが持ってきた見合い話に乗ります。
そして、結果的にあっさりと恋人・デルタを捨てる。
彼は、「穏やかな、アイスクリームの匂いのする幸せ」に溺れてクリエーターとしてダメになる自分が怖いんだ、と理屈をつけて、「作家としての未来」「立派な書斎」「文壇での地位」を約束されたモンブランの娘との結婚を選びます。
「俺はデルタを捨てる(た)んじゃない。未来を選んだんだ」と繰り返し言うパーカー。
でも。
結婚式当日まで、デルタに別れ話を「する暇がなかった」と言い放ち、ウォーターマンに「後は頼む」とデルタへの説明さえ押しつけてしまうという無責任ぶり…
突然ですが。
私は、舞台の稲垣吾郎さんはかなり好きでして。
「広島に原爆を落とす日」からだから…もう何年?彼は大体平均すれば年に一作くらい舞台に出ているので、もう随分な数の作品を観ているのですが。
今回の彼は、正直、私的にはちょっと残念、な感じでした。
去年の「ヴァージニア・ウルフなんて怖くない」は面白かったのになあ…。
作・演出の鈴木さんが、彼を理解しているようでほんの少しずれている、そのずれ感が私の感性には合わなかったようです。
たとえば、この(セーラとの)結婚式で、デルタから逃げる場面。
彼の本来の持ち味である「知的」で「理性的」な部分が、こういう時まで悪い意味で出てしまう。本能のままに逃げてしまう「どうしようもない最低男」になりきれない。
彼だったら、もっとデルタにベラベラ喋って、舌先3寸で誤魔化そうとした末に失敗…みたいな嫌な男の方が似合うんじゃないかしら…。
2幕でデルタと再会した時も、西牟田さんの見事なテンションと集中力、緊迫した演技とどうも噛み合わなくて、
そういえば、今まで彼の「受け芝居」ってあまり観たことなかったかも、とあらためて思ってしまったのでした。
滑舌だとか、仕草だとか、そういった一人でも練習できる部分は、昔に比べれば本当に巧くなったなーと思うのですが。
やっぱり他の人とは「舞台」に懸ける時間が違うのでしょうか…。キャリアの問題だけではないと思うんですよね。相手の芝居を見る、相手の芝居を受ける、というのは芝居の基本ですから。
声の良い人なので、モノローグの多いつかこうへい芝居には案外よく似合う人なのですが。
人間関係で見せるラッパ屋の芝居には、いまひとつだったかな、というのが正直な感想です。
でもね!
他のメンバーは、みなさん「さすが」の一言なんです。
一見の価値ありですよ!
ノンさんは、過不足無く「パーカーより7歳年上のオールドミス」そのものだし。
阿南さんは「野心家だけど心優しい、ちょっとドジで気が弱いところもある、でも意外と遣り手な」エージェントそのものだし。
河原さんは「過剰に弱気で過剰に気が優しくて過剰に流されやすくて…とにかく過剰〜に!気が弱い」キャラクター造形が本当に見事でしたし。
山崎さんのユーモラスな渋味、三鴨さんのパーフェクトなお色気キャラぶり、小林さんのなんとも表現しがたい巧さ。
これだけのメンバーが揃って、演出家は楽しかったろうなぁと思わせる芝居でした。
でも。
その全てを吹っ飛ばして。
この作品の中心になっているのは、デルタ役の西牟田恵さん。
ちょっと素朴なデパート嬢としての登場、
パーカーの恋人としての世話女房ぶり。
たしかに、この女を妻にしたら「幸せな家庭」に浸かりすぎて「クリエート」する苦しみに耐えられなくなるかもしれない、と
いうパーカーの不安もわからないではありません。
それを、パーカーの台詞ではなく、デルタの芝居で納得させる。
これが出来る人は滅多にいない、と思います。
そして。
ここから先は微妙にネタバレになりますので、まだご覧になっていない方はご注意願いたいのですが。(←いまさら?)
2幕で再登場したデルタの変貌ぶり。
そして、そのパーカーへの仕打ち。
「あなたにも同じ思いをあじあわせてあげる」と宣言して実行すること。
それは、彼女自身の全てをも否定することなのに。
それほどの痛みを、彼女は与えられたのだ、と。
パーカーには、その痛みを想像さえできない。
だから、デルタがそんな行動に出るとは全く思わない。
しかも、それによる痛みは自分だけのものだと思っている。
デルタの本当に痛み、その行動を実行することによって起こる痛みには全く気づかない。
他人の痛みに無頓着。それによって、デルタは彼の「作家」としての適性に疑問さえ投げかけます。
想像力であり創造力であるものが、欠けているのではないか、と。
それさえも、彼は何も気づくことはなく。
ただ、喪われたものを惜しむばかりで。
2幕半ばの、
デルタの場面が。
あそこが、私はこのお芝居の中で、一番好きです。
具体的なネタバレはしないように注意したつもりではあるのですが。
ネタとは無関係に、脚本としてとても面白い脚本でした。
本で読んでみたいくらい。
そして、おとなーしくお上品に「おほほほほ」と笑うノンさん、という、滅多に観られないものがたっぷり観られるお得な2時間半。
いやはや、ノンさん本当に良かったです…。
そして。
ノンさんと西牟田さん、逆でもすごーーーーーく面白かっただろうなあ、と思いつつ…
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「魔法の万年筆」に振り回される人間模様を、PARCO劇場に観にいってきました。
お目当てはいちおう、久世星佳さん。
物語の冒頭は、あるデパートの屋上。
作家志望(はしくれ?)の若い男(稲垣吾郎)が一人、万年筆を買いにデパートの文具売り場にやってくる。
彼が探すのは、「頭で考えているイメージが、そのまま腕を通って紙に定着するような、その間に一抹の抵抗もないような」、そんな書きやすい万年筆。
彼のポケットには、自分のエージェント(阿南健治)から貰った(奪い取った)5ドル。
私は作家ではありませんが。
そんな万年筆があったらいいなあ、と思う反面、
魔法の万年筆で紙に写したいほどの何かを私は持っているのだろうか、その魔法の万年筆で私は何を書くんだろうか、という不安から、逃れられないような気がしてなりません。
でも。
稲垣くんのパーカーは、ついぞその不安に囚われることはなかったらしい。
…それはやっぱり、彼が「天才」であった、ということなのかもしれません。
だから。
万年筆がなくても、彼は成功したのかもしれないなあ、…と。
だとしたら。
万年筆を得たことで通った路は、大きな回り道だったのか、それとも真の「創造者」となるための通過儀礼だったのか…。
この作品、登場人物の名前をすべて有名な文具メーカーというか万年筆メーカーから取られておりまして。
主人公(稲垣吾郎)=パーカー
その恋人(西牟田恵)=デルタ
その妻(久世星佳)=セーラ(ー)
妻の父(山崎一)=モンブラン
妻の兄(河原雅彦)=パイロット
主人公の友人兼エージェント(阿南健治)=ウォーターマン
主人公の担当編集者(三鴨絵里子)=ペリカーノ
万年筆作りの名人(?)(小林隆)=エルバン
エルバンだけは万年筆ではなくインクメーカーなので私はあまりなじみがありませんでしたが、他のはぜんぶ知ってました。
…持ってないけど(笑)。
久しぶりに観た、劇団「ラッパ屋」主宰の鈴木聡の作・演出の舞台。
率直な感想として。
事前にチラシのストーリーを読んだり、人から話を聞いたりして想像(創造?)していたイメージに比べると、えらくシンプルな物語でした。
それほど大したひねりもなく、ラストは一応どんでん返しなのであまり詳細には触れずにおきますが、まぁなんとなく予想がついたようなつかないような。
でもね。
人間模様としては実に面白かったです。
特に、パーカーの恋人・デルタの存在、が。
私の目当てのノン(久世星佳)さんの役は、
「文壇の大物」モンブラン氏の、“ちょっとオールドミスだけど、それは彼女が悪いんじゃない”娘。
魔法の万年筆を使って「ストーリーが泉のように湧いてくる」状態になった彼の小説を、文壇の大物が「名作」と認めてくれたことに有頂天になったパーカーは、ウォーターマンが持ってきた見合い話に乗ります。
そして、結果的にあっさりと恋人・デルタを捨てる。
彼は、「穏やかな、アイスクリームの匂いのする幸せ」に溺れてクリエーターとしてダメになる自分が怖いんだ、と理屈をつけて、「作家としての未来」「立派な書斎」「文壇での地位」を約束されたモンブランの娘との結婚を選びます。
「俺はデルタを捨てる(た)んじゃない。未来を選んだんだ」と繰り返し言うパーカー。
でも。
結婚式当日まで、デルタに別れ話を「する暇がなかった」と言い放ち、ウォーターマンに「後は頼む」とデルタへの説明さえ押しつけてしまうという無責任ぶり…
突然ですが。
私は、舞台の稲垣吾郎さんはかなり好きでして。
「広島に原爆を落とす日」からだから…もう何年?彼は大体平均すれば年に一作くらい舞台に出ているので、もう随分な数の作品を観ているのですが。
今回の彼は、正直、私的にはちょっと残念、な感じでした。
去年の「ヴァージニア・ウルフなんて怖くない」は面白かったのになあ…。
作・演出の鈴木さんが、彼を理解しているようでほんの少しずれている、そのずれ感が私の感性には合わなかったようです。
たとえば、この(セーラとの)結婚式で、デルタから逃げる場面。
彼の本来の持ち味である「知的」で「理性的」な部分が、こういう時まで悪い意味で出てしまう。本能のままに逃げてしまう「どうしようもない最低男」になりきれない。
彼だったら、もっとデルタにベラベラ喋って、舌先3寸で誤魔化そうとした末に失敗…みたいな嫌な男の方が似合うんじゃないかしら…。
2幕でデルタと再会した時も、西牟田さんの見事なテンションと集中力、緊迫した演技とどうも噛み合わなくて、
そういえば、今まで彼の「受け芝居」ってあまり観たことなかったかも、とあらためて思ってしまったのでした。
滑舌だとか、仕草だとか、そういった一人でも練習できる部分は、昔に比べれば本当に巧くなったなーと思うのですが。
やっぱり他の人とは「舞台」に懸ける時間が違うのでしょうか…。キャリアの問題だけではないと思うんですよね。相手の芝居を見る、相手の芝居を受ける、というのは芝居の基本ですから。
声の良い人なので、モノローグの多いつかこうへい芝居には案外よく似合う人なのですが。
人間関係で見せるラッパ屋の芝居には、いまひとつだったかな、というのが正直な感想です。
でもね!
他のメンバーは、みなさん「さすが」の一言なんです。
一見の価値ありですよ!
ノンさんは、過不足無く「パーカーより7歳年上のオールドミス」そのものだし。
阿南さんは「野心家だけど心優しい、ちょっとドジで気が弱いところもある、でも意外と遣り手な」エージェントそのものだし。
河原さんは「過剰に弱気で過剰に気が優しくて過剰に流されやすくて…とにかく過剰〜に!気が弱い」キャラクター造形が本当に見事でしたし。
山崎さんのユーモラスな渋味、三鴨さんのパーフェクトなお色気キャラぶり、小林さんのなんとも表現しがたい巧さ。
これだけのメンバーが揃って、演出家は楽しかったろうなぁと思わせる芝居でした。
でも。
その全てを吹っ飛ばして。
この作品の中心になっているのは、デルタ役の西牟田恵さん。
ちょっと素朴なデパート嬢としての登場、
パーカーの恋人としての世話女房ぶり。
たしかに、この女を妻にしたら「幸せな家庭」に浸かりすぎて「クリエート」する苦しみに耐えられなくなるかもしれない、と
いうパーカーの不安もわからないではありません。
それを、パーカーの台詞ではなく、デルタの芝居で納得させる。
これが出来る人は滅多にいない、と思います。
そして。
ここから先は微妙にネタバレになりますので、まだご覧になっていない方はご注意願いたいのですが。(←いまさら?)
2幕で再登場したデルタの変貌ぶり。
そして、そのパーカーへの仕打ち。
「あなたにも同じ思いをあじあわせてあげる」と宣言して実行すること。
それは、彼女自身の全てをも否定することなのに。
それほどの痛みを、彼女は与えられたのだ、と。
パーカーには、その痛みを想像さえできない。
だから、デルタがそんな行動に出るとは全く思わない。
しかも、それによる痛みは自分だけのものだと思っている。
デルタの本当に痛み、その行動を実行することによって起こる痛みには全く気づかない。
他人の痛みに無頓着。それによって、デルタは彼の「作家」としての適性に疑問さえ投げかけます。
想像力であり創造力であるものが、欠けているのではないか、と。
それさえも、彼は何も気づくことはなく。
ただ、喪われたものを惜しむばかりで。
2幕半ばの、
デルタの場面が。
あそこが、私はこのお芝居の中で、一番好きです。
具体的なネタバレはしないように注意したつもりではあるのですが。
ネタとは無関係に、脚本としてとても面白い脚本でした。
本で読んでみたいくらい。
そして、おとなーしくお上品に「おほほほほ」と笑うノンさん、という、滅多に観られないものがたっぷり観られるお得な2時間半。
いやはや、ノンさん本当に良かったです…。
そして。
ノンさんと西牟田さん、逆でもすごーーーーーく面白かっただろうなあ、と思いつつ…
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