日本青年館の、「Lavender Monologue」。
千秋楽おめでとうございますm(_ _)m♪



昨日は雪組子さんたちの感想だけで長〜〜くなってしまったので、轟さんについては別稿で、と書いたのですが。



うーん、うーん、文字にするのって難しいなぁ………、と、唸りつつ…。



轟悠さん。

私が初めて轟さんの舞台を観たのは、「春櫻賦」です、多分。
月組から組替えした汐風幸さん目当てで観に行って、ケロさんに落ちた思い出の公演ですが(笑)。

 

あの時の轟さんの印象は「端正な美形で、格好いい。歌も上手!でも、芝居歌は今ひとつかも…」といった感じでした。



 
あれから、10年。

轟さんに対する印象がまったく変わっていないことに、今更ながら驚いています。

 

不器用な人、なんでしょうね、きっと。
そして。不器用なりに「轟スタイル」を築き上げてしまった…それがある意味、一番の不幸だったのかもしれないな、と。



その確固とした「スタイル」がなければ、もう少しいろいろな役に挑戦できるんじゃないかと思うのに、轟さんご本人がその「スタイル」に固執しているのか、演出家が彼女のイメージを固定してしまっているのか、自由な発展を阻害しているような気がする。

…もったいないなあ、と思うのです。
良い役者だと思うのに、なんか使いこなせてないんじゃないかな、と。




去年。
月組は、かなり長期間にわたって轟さんとご一緒させていただきました。

「ジュリアス・シーザー」のシーザー役という、今の轟さんの状況を考えれば一番ぴったりの作品をあててもらって…ま、木村さんの脚本がオモシロすぎて、楽しい作品になってしまったことは不問にするとして、ね(笑)。

「レ・ビジュー・ブリアン」は、ちょっと昭和テイストっぽいゆるやかテンポのショーで、最初に観た時は「レビュー・オブ・ドリームズ」とのテンポの違いに呆然としてしまいましたけど(汗)、東京に来るころには見慣れて、大好きなショーの一つになっていました。



ただ、ね。

「オクラホマ!」は……ちょっと問題だったな、と。
若くて無鉄砲で口ベタな若者、カーリー………
なんでこんな役を轟さんにやらせるんだよっっっ!!!!

あれは明らかに、ジャッドを轟さんにふるべき作品でした。
そして、ジャッドをやっていれば、轟さん自身も、何年ぶりかで新境地を開けたんじゃないかと思うのです。

トップ時代、それも、もう10年も前の“トップなりたて”時代にやっていたら、もしかしたら「ぴったり!」と高評価だったかもしれないカーリー。(グンちゃんのローリーも似合いそうだ♪)

それをなぜ、2006年のあの時期に、研21(!)にもなってやらなくてはならなかったのか。
正直、気の毒で観ていられませんでした……(T T)。

役者には「時分の華」というものがある、と思うのに。





そして。
轟さんには、轟さんにしか出来ない役がある、ハズ。

たとえば、本来の戯曲的には主役だけれども、宝塚的主役ではない存在。
「暁のローマ」のシーザーもそうだし、たとえば「レ・ミゼラブル」のバルジャンとか、「ばらの騎士」の元帥夫人とか。

多くは「宝塚的主役」よりも人生経験豊富な「先輩」であり、若い人を見守り、導く、そんな存在。



「理事」として宝塚歌劇団の発展を望む立場で舞台に立つ以上、そういった意識が必要です。
座付き演出家たちの意識が変わらなくても、彼女自身にそういう意識があれば色々意見も言えるはず。



なので。
今回、轟さんの「単独コンサート」ということで、轟さんがこれから目指す方向性、あるいは、もしかしたら「宝塚」が目指す方向がはっきりと出た公演になるんじゃないか、と、そんな淡い期待を抱いて客席に座りました。



でも、

…わからなかった…(; ;)。


轟さんの向かう方向が見えない。
目指している風景が、見えてこない。


もしかして、ご自身の内面しか見ていないのでは?
そんな、求道者的な、いや、いっそ自閉的な雰囲気さえ感じてしまって。


そういうコンセプトだったのかもしれません。
最初からそういうつもりで作られたモノだったのかも。



でも。
私は、残念だった。とっても。

だって。

タカラヅカの“現役スター”は、
枯れちゃいけないんだから!


いかなる時も常に、「ここでないどこか」を目指していてほしい。
手に入ったものに満足して、漫然と過ごしてほしくないんです。


そして。
「ただ自閉的に芸を磨く」という行動も、この「漫然と過ごす」の中にいれてしまいたい。
タカラヅカにおいて、それは同じくくりだと思うから。



観客を惹き付けるために芸を磨くのが、タカラヅカではないんですか?
「スター」になるために全てを捧げる、その潔さが必要なんです。
その気持ちを喪ったのなら、それはもう「宝塚のスター」じゃありません。
常に芸を磨き続けて、自分自身とのみ闘い続ける、それは、出てくれるだけで安心できる、専科のお姉さまの一人です。



スーツの着こなし。
ステッキの扱い。
轟さんは確かに慣れていらっしゃる。動きも流麗。脚は上がらなくても、「男役」の動きは完璧です。

でも、それが同じ舞台に立っている下級生に伝わらないのは何故ですか?
下級生たちがサボっているから?やる気がないから?能力がないから?

そんなこと言わせません。下級生のレベルを引き上げるのは、主演者の責任です。主演者が「観客に良いモノを見せて惹き付けよう!」と思うなら、絶対に下級生のレベルをあげずにはいられないはず。
そういうキモチがないのなら、ただ「自分自身の芸」にしか興味がないのなら、それはもう、タカラヅカで主演をはる意味がないと思う。
こんなところで下級生と単独コンサートなんてしていないで、素直に最下で専科エンカレッジコンサートに出て欲しかった。



……うーん。言葉にするのって、本当に難しい(汗)。



あと問題があるとしたら、選曲。
残念ながらプログラムを購入していないので、知っている曲についてしか語れないのですが、



まず、最初にひっかかったのが「アムステルダム」。
前後の曲とのつながりからいって、特にストーリー上必要な曲ということもないのですが、元々大好きな曲なので、前奏が流れた時には歓声をあげそうになりました…(汗)

でも。
この曲はね。もっと、声そのものに艶があって華のあるタイプの歌い手に歌って欲しい曲なんですよね…。

というか、これはホンモノの「男」の歌なので。男役として鍛え上げられた轟さんの喉でも、絶対に出ない声、朗々と響く豊かな男声でないと、あまりカッコヨクないんです。


…というハンデはわかっているのですが。
それにしても、ドラマが弱かったなあ(涙)。


シャンソンは、ましてジャック・ブレルは、一曲一曲が一つのお芝居です。
そのお芝居を、衣装も装置も何もない空っぽの舞台で上演するだけの表現力が、今の轟さんには無かった、…それだけのことなのですが。

そこまでの表現力が無くても、歌が完璧なら十分満足できる名曲なのですが、それは男じゃないと無理だしね。



轟さんがこれを歌いたい、と言ったのか、酒井さんが「この曲を歌える轟になってほしい」という期待を込めて選曲したのか、それは判りませんが。

どうしてこの曲だったんだろう?と思ってしまいました。




そして、「Mr. Bojangles」。

まぁ、この曲に関しては、つい先日観たばかりの「TAP GUY」の印象が強すぎて、比べちゃってごめんなさい、って感じなんですけど。

この曲は、いろんなショーで何度も観ていて、歌手が一人と、一人または複数のダンサーで構成される場面になっていることが多いんですが。

その表現は、大きく二つにわかれます。

「歌手=老いたダンサー」で、若いダンサーが溌剌と踊るのを切なく見凝めているバージョンと、

「歌手=観客」で、一人のダンサーの若い頃→老いていくまでを走馬燈のように見せるバージョン。


今回のコンサートでの表現手法は、どちらかと言えば前者だったと思うのですが。
……だったら、歌手はもっともっと、切なく枯れた声で歌っていただきたかった……。



他の曲は、特にイメージを持っていなかったので、轟さん、さすがにあんな声良く出るな〜!!、という感じでした。
あと、リズム感の無いタイプだとばかり思っていたので(ごめんなさい)、「Step’in Out」が、思ったよりかっこよくてステキで、びっくりしました(←さらにごめんなさい!)。


でも。

どうにもこうにも“惹き付けるもの”を感じられなかったのは、曲によって声が変わらなかったから、だと思います。


轟さんの声は素晴らしい。

男役として、完璧。

……それは確かに、そうかもしれません。
でも、轟さんの声は、たった一種類しかない。

それでは、たった一つの役、「轟悠」を演じることしかできません。



2時間のコンサート。

「男役」の究極、とか、完璧、とか、
そんなことを追求する男役って、つまらないんだな、と思いました。

何かを表現するために、「男役」になるんだもの。
「男役」をやるために「男役」になるのは、当たり前すぎる。

発展途上だから、タカラヅカ。
ココデナイドコカを目指しているから、面白いんだし、
目指すモノが一人一人違うから、大好きなんだ、と、

そんなことに気づかせてくれた(今更?)「うすむらさきの独白」、私は十分に楽しませていただきました。

こればっかりは、轟さんというオンリーワンの立場の方がいらっしゃらなければ実現しなかった公演なので。

いつか、轟さんも「変わって」くれることを期待しつつ、

ありがとうございました、と、心から。



バウ公演も観たかったなー。CSさん、放映よろしくお願いしまーす!!




日本青年館に、轟悠コンサート「Lavender Monologue」を観に行ってまいりました。



…という話の前に。ひとつ驚いたこと。

この日記は、ひっそりと書いているので(笑)、「リンク元」はいつも複数のサイト様のリンクばかりで、検索して来られる方は少ないのですが。
さっき見てみたら、「リンク元」として表示されるのは全て検索サイト!しかもほとんどが「蜘蛛女のキス」関係での検索!
いやービックリしました。こんなこと初めてです。さすが話題の公演(笑)。

で、ついでに昨日書き忘れたことを一つだけ。

今回の公演、歌詞はすべて演出の荻田さんが訳しなおされたようで、どれもすごく良いのですが(やっぱり荻田さんの日本語のセンス、好きだ〜!)

革命歌「The Day After That」の「明日の日を越えていけば(越えて行こう)」という新訳だけは………
初演はコレ、「明日駄目でも、その次の日!」という歌詞で、物凄く印象的だったんです。曲のクライマックスでの「その次の日」と繰り返すリフレインがあって、これがすっごくカッコ良かったの!!…新訳だと何か物足りない(T T)。

前の方が原詩に添っているし、あれでいいと思うんだけどなあ。
こういうのって、一部使ったりすることも出来ないんでしょうかねぇ(涙)。……残念。

 

で。
荻田さんの毒に嵌って、案の定熱が出た私(汗)。

今日は、その熱をおして青年館に出かけていきまして。

…月雪の85期が揃った客席に、さらに熱が上がってしまいました……。

昼の公演には、水さんはじめ、雪組のスターさんたちが勢揃いなさっていたようですが。
…猫にとっては、85期の方が衝撃でした…。月組85期までは予想の範囲(というか期待してた)でしたが、ま、まさからぎちゃんが来ているとはっ!!

おかげでコンサートの内容、頭に残らなかったよ………(←おーいっ!)




さて。
今回、出演者は轟さんの他に、雪組子が12人。

いづるん(天勢いづる)は、リリー・マルレーンが役としては一番大きかったかな?良い声で、切なげで、とてもステキでした♪ただ、これは歌のみで、芝居では絡みがなかったのが残念です。

酒場の場面ではひろみ(彩那音)ちゃんと組んでいて、下手奥で超エロエロだった(*^ ^*)。椅子に座ったひろみちゃんの膝に身体を預けて、細腿(←そんな日本語はない)をじーっくりと撫でさすられつつ、腕をひろみちゃんの首に回して耳許にささやきかける…その仇っぽさといったら!
いやー、赤面しつつ、オペラグラスは外せない感じでした(笑)。

2幕のロックテイストの場面は、いづるんが主役かと思うほど格好良かったです!ああいう衣装、似合うなあ★っていうか、いづるんの脚は大事に隠しておこうよ先生方………。


(麻樹)ゆめみさんは、酒場の場面はメインで轟さんと絡むのですが、芝居もダンスも良かった!
正直、「ハロー!ダンシング」まではそんなに注目していなかった人ですが、あれ以降ものすごく目につくようになったなあ〜。華やかになりましたよね!決して美人ではないんですけど、元月のちづ(美々杏里)さんを思わせる、何とも言えない「イイオンナ」の雰囲気があるの。
次の大劇場作品も楽しみです。


あと、今回とっても気に入ったのが、研2の笙乃茅桜ちゃん。いやー、うなじから背中のライン、頭と首のバランス、そして、肩から腕のラインがキレイで……プロローグで下級生たちが出揃った時から「おっ、誰だろう?」と思ってたんですよ♪
そしたら、舞踏会の場面で轟さんと組んで踊り出して……あぁ、これが笙乃さんか!!と(笑)最後はひろみちゃんにお持ち帰りされる、超美味しい役でしたね♪
その後も、とにかくその首から胸元あたりのラインがキレイだと、どんな衣装も本当に良く似合うんですよね〜♪いやぁ、雪組さんだとちょっと背が高いかな?という気もしますが、ぜひがんばってほしいです(はぁと)


そもそも、このコンサートを観に行ったのは、友人の「ひろみちゃんが色っぽかった」の一言のため(←ありがとう友よ)。
で、ひろみちゃんは期待以上でした♪プロローグで最初にスポットを浴びた時から目が離せない!いやー、ステキだ〜っ♪
月組を離れて、一年半。先日の全国ツアーでも思いましたが、「可愛いひろみちゃん」は、もういないんですねぇ(感慨)。すっかり一人前の「男」になっちゃって…。

今回は芝居ではなくショーなので、がんばって踊っていらっしゃいました。
一番の見せ場は…「Mr. Bojangles」のソロダンス、になるのかな?うーん、個人的には、「TAP GUY」で玉野さんやHIDEBOHさんを観たばかりなのでモニョモニョ(あれは轟さんの歌もイマイチだった)…という感じでしたが(^ ^;ゞ。

むしろ、酒場でのいづるんとの絡みとか、2幕頭のガンガンなダンスとかの方が良かったです。群舞では上手側で(大湖)せしるくんと並ぶことが多くて、クールなせしると好対照でした♪♪


その、せしるくん。
かっこよかったあ〜。彼女も「ハロー!ダンシング」で伸びた人ですね。あの時はそんなに印象に残らなかったけど、全国ツアーの「Joyfull2」あたりですっかり“お気に入り”になりました。
歌はアレですが、ダンスはさすが。それと、驚くほど表情が豊かになったなあ、と。昔は“クール”を標榜しすぎて表情も凍りついていた印象があったのですが、今回はすごく良かったです。
ひろみちゃんとの並びがうっとりするほどキレイでした♪♪♪


コマ(沙央くらま)ちゃんは、基本的にひろみちゃんと対称位置になるので……ど、どうしても、なかなか観れなくてっ!!(←ごめんなさい涙)。
歌が安定している人なので、もっとソロを聴いてみたかったのですが。でも轟さんのコンサートだからなあ(涙)。舞踏会の場面は白い衣装がよく似合って、メインの位置で踊っていらしてとてもステキでした♪


「ハロー!ダンシング」で、デュエットダンスを担当していた祐輝千寿さん。あの公演ではソロも披露して、とても良い声だったので歌も楽しみにしていたのですが以下同文。
ダンスもキレがあって、どの場面でも目を惹きました。もうちょっと痩せてくれれば、猫的にはカナリ完璧に近いんだけどな(笑)。


かおり(晴華みどり)ちゃんは、舞踏会の場面でのソロが!耳福〜(幸せ♪)。
でも、目立ったのはそのくらい、かな…。美人で華やかな人なのに、不思議なくらい溶けこんじゃってました。
ヒロインに不可欠な、「目を惹き付けて離さない」ものを、十分に持っているハズの人なのに、何故なんでしょうね。可愛いのになあ……(涙)。


じんじん(神麗華)は…意識して観るのは「さすらいの果てに」のナキア以来!?芝居が上手くて好きな娘役さんですけど、あんまり役つかない人なのかなあ(涙)。なかなか群舞では見つけられないんですけど、今回で覚えた、かな?

悠月れなちゃんもハロダン組ですね。雰囲気が可愛らしくて、表情も豊かで可愛かったです♪
エーアンの歌手で美声を披露していた朝風れいくんと、ハロー!ダンシングでお気に入りだった彩凪翔くんは、二人セットでちょっと目立つ場面があったくらいかなー。歌がなかったのは残念。

でも。

彼らも出ずっぱりの着替えまくりで踊っていたので、さぞ楽しかっただろうと思います♪なかなか前列で踊る機会は少ないだろうし、いい経験になったんじゃないでしょうか。
とにかく、皆の汗が楽しそうな2時間でした!


演出は、ベテランの酒井さんがベテランの味でまとめました…って感じ?一幕の構成が、プロローグとラストを同じ場面にしたサンドイッチ構造にしていたのが面白かったです。
かっこいい場面ですよね。雪組子の登場の仕方が粋でした。

2幕はパワフルにまとめていて、ちょっとテンポがゆっくりなところが轟さんらしい感じ。お稽古期間が短かったせいか、アンサンブルとしてのまとまりが弱い気がしましたが、そこは主演者が力づくでまとめるべきところだしね。
酒井さんは轟さんを信じているんだなあ、と、あらためて思いました。


で。
…すいません、御大のことを全然書いてませんね、私。
いや、いつもどおりの轟さん、だったので、特に何も……って感じだったのですが。

とりあえず、長くなってしまったので、そのあたりはまた、明日にでも♪

あ、でも、一つだけ。
ラストの「チェ・タンゴ・チェ」は、さすがの一言でした。去年、6月から8月まで3ヶ月歌い通しただけのことはあります。声量も音域もぴったりだし、酒井さんが“轟さんのために”用意した曲だなあ、という感じ。
この秘密兵器をアンコールにするなんて、贅沢な!って感じです。



そして。
この「チェ・タンゴ・チェ」、ついついひろみちゃんも出てたよなあ、と回想してしまった…(苦笑)違うから!ひろみちゃんはその前に組替えしちゃってるからっ!!
……自分の記憶が、とっても心配です………。


東京芸術劇場中ホールにて、「蜘蛛女のキス」を観てまいりました。

皆さんご存知とは思いますが、念のためスタッフ&キャストを。

モリーナ      石井一孝
ヴァレンティン   浦井健治
オーロラ(蜘蛛女) 朝海ひかる

モリーナの母    初風諄
所長        藤本隆宏
マルタ       朝澄けい  
ガブリエル     縄田晋

訳・演出      荻田浩一
原作        マヌエル・プイグ
脚本        テレンス・マクナリー
作曲        ジョン・カンダー
作詞        フレッド・エッブ


こうしてあらためて見ると、女優は全員宝塚OGなんですね。
荻田さんは、この作品の根底に流れる「非現実感」を、宝塚に見ているんだろうなあ、と思ったりした終演後でした。



とりあえず。
コムさんをオーロラにキャスティングした意味は、よーっくわかりました。はい。
これは確かに、ターコ(麻実れい)さんでもナツメ(大浦みずき)さんでもなく、コムさんですね。他に思いつかないくらい、コムさんのための役として演出されていました…。

もっとモダンっぽい振付をつけて小さい劇場でやるんなら、蘭香レアちゃんとかもアリかもしれませんが…歌は吹き替えで(笑)。
いやむしろ、ダンスを無しにして檀ちゃんとかとなみちゃんとか…そういう「根っからのファム・ファタル」系にしちゃった方がいいのかも。


とにかく。
荻田さんのオーロラに必要なのは、「血の通わない人形」の幻影、「記号としてのファム・ファタル」の幻想だった、と思います。



オーロラは、もともと原作には出てこない役。

モリーナの語る「映画の物語」の中で、繰り返し語られるヒロイン像。報われぬ愛に生き、愛してはならぬ男に献身を捧げ、理想主義と愛の狭間で愛に殉じる「美しき女」たち。
ミュージカル化された時に、作品世界の象徴として設定された役で、愛することで相手の命を奪う「蜘蛛女」と同一視される「オーロラ」のイメージは…

ブロードウェイ版の演出家ハロルド・プリンスにとって、「オーロラ」に必要なものは「圧倒的な存在感」でした。
初演にチタ・リヴェラをキャスティングしてトニー賞を獲った彼にとって、必要なものはおそらく「圧倒的な肉体」を含めた、舞台世界を完全に支配する「リアルな威圧感」であったのだろうと思います。


しかし。

荻田さんが求めた「オーロラ」は、
「スクリーンの紗幕の向こうの存在」でした。


劇中、ヴァレンティンとモリーナが暮らす牢獄の中を、オーロラが歩く演出が何度もあるのですが。

同じベッドに寄り添って座っても、界のはざまにいるかのような違和感がある。リアルじゃないんですよ、コムさんのオーロラは。スクリーン越しに見ている感覚があるんです。ものすごく。

ターコさんだったらこうはいかないでしょうね。勿論演出的なもの(照明とか衣装とか)もあるんでしょうけれども、ターコさんには照明とか衣装とかと関係なく、ご本人から発散される「リアルな存在感」があるし、長身・ど迫力のスタイルは、脚を出しただけで「圧倒的」なオーラを発してしまう。それは、止められません。ターコさんも、なつめさんも、「リアル」な女優なんです。


でも、コムさんは違う。

彼女にはリアル感がない。「人外」の存在、と、トップ時代によく言われていましたが。たとえばリカ(紫吹淳)さんの「人外」っぷりとは違うんですね。
リカさんの「人外」は、いつだって存在感ありまくりでした。ものすごい迫力だった。でも、コムさんの「人外」は、ただ「ヒトナラヌモノ」というだけではなく、常にその「象徴」という印象が強くて。
「植物的」と言われるのもそんなところから来ているのかな?彼女の役をすべて観ているわけではありませんが、好きだった役はどれもそういう「象徴的な」存在の役ばかりでした。

重さのない、血の通わない、人形。
重力のくびきで地上に縛り付けられることのない彼女だからこそ、「アルバトロス」という作品も作られた訳で。
「天使」とか「悪魔」とかいうのは、あくまでも人間の立場からみた名前であって、彼ら同士の間には区別はないんだろうな、とか、そんなことを思った「パッサージュ」とか。

荻田作品のコムさんは、いつだってそういう存在で。



その分、「Gimme Love」みたいなオーロラがセンターをとる場面での演出が弱いのは残念なんですけどね。
アンサンブルの人数が圧倒的に少ないせいもあって、ハロルド・プリンス版ではものすごく印象的だった1幕終わりの「Gimme Love」が、物凄く印象が薄くてびっくりしました。
こういったショーアップされた場面の印象をあえて薄めて、芝居の複雑さを見せる。これが、荻田さんのイメージした「蜘蛛女」だったんでしょう。


それはわかります。
彼のイメージはとてもよくわかる。(多分ですけど)


でも。


だったら、どうしてこの版の演出、ということにしたんでしょう?

あまりにも有名な作品です。
そして、あまりにも印象的な作品なんです。

「Gimme Love」の圧倒的な迫力、
「The Day After That」の熱情、
その熱があって、はじめて「Dear One」の切なさとか「Mama, It’s Me」の苦しさがある。
そのめりはりがあって初めて、「Anything For Him」の痛みが生きてくるんです。

荻田さんには、荻田さんの蜘蛛女がいる。
荻田さんの「蜘蛛女のキス」がある。

だったら、荻田さんの「蜘蛛女のキス」が観たかった。
聴きたかった。


多分、キャストはこれでいいんですよね?
朝海さんの幻想的なオーロラ、石井さんの不器用なモリーナ、そして、あまりにも真っ直ぐで脆い、浦井くんのヴァレンティン。

音楽もこれでいいのかもしれない。少なくとも一部は。
でも、脚本はもっと荻田さん流にしなくちゃ、彼が演出する意味がない。

作品の持つ方向性と、演出が表現しようとした方向性に、ずれがあるんです。
そのずれは、90度違うわけではないけれども、45度よりもっと少ないんだろうけれども、でも、確実に少しズレていて。

キャストがすごく良かっただけに、
まんまとラスト前の「Kiss Of the Spider Woman」で号泣してしまっただけに、

その、わずかな「ズレ」が惜しくてたまりません。



いっそのこと、映画版を新たにミュージカル化した方が、荻田さんのイメージには合ったんじゃないでしょうか?

私は映画を観ていないので何とも言えませんが…
少なくとも、あの演出だったら、マルタはコムちゃんがやった方が自然だと思いましたね。それは、映画版もそうですよね?(映画版も「オーロラ」は出てきませんが、確か、映画のヒロインとマルタを同じ女優が演じていたはず)



うーーーー、感想を文字にするのって難しいですねぇ…。

誤解が生じてしまいそうなので確認しますけど。
荻田版「蜘蛛女のキス」、良かったんですよ?泣いたし、ものすごく残るものがあった。

ハロルド・プリンス版に比べるて、一番の違いは。
ヴァレンティンが、ちゃんとモリーナを愛していたこと、かな。

特に、別れの朝のヴァレンティンの芝居が、すごく良かった。
朝の挨拶の後、一度はモリーナからのキスから逃げた彼が、逡巡の末に
「もう二度と、自分を辱めるようなことをするな」
という名台詞を告げるまでの心理描写がすごく繊細で美しくて、浦井くんの演技力もすごいけど、多分こと細かに荻田さんから指示があったんだろうなあ、と…。

その台詞の後、力づけるように微笑んだヴァレンティン。吸い込まれるように唇を重ねる二人。
そして、モリーナが絞り出すように告げる。
「…伝言を、言って…?」

それは、自分自身への死刑宣告だと知りながら。

浦井くんは、「エリザベート」のルドルフ役から注目していましたが。
去年の「アルジャーノンに花束を」のチャーリーが決定打でした。私的に。声も好きですが、芝居が繊細で、しかも物凄く痛い芝居が出来る人。自分の弱いところ、汚いところをちゃんと見据えている人なんだろうと勝手に思っています。
サディストなところもマゾヒストなところも、両方供えている希有な役者。声の良さ、滑舌の良さ、存在自体の痛々しさ…荻田さんとの相性は最高ですね。ぜひ、彼のためのオリジナル作品を創ってあげてほしいなあ、と、ずっと思っています。

いや、その前に「アルジャーノンに花束を」の再演をお願いいたします!!



石井一孝。
この作品の中で、一番「まとも」な役者。彼にあえてモリーナをふった荻田さんは、さすがだなあと思います。
初演の市村さんは、マッチョな宮川浩ヴァレンティンに対比するべき、ほっそりと弱々しい、小柄な男でした。

でも今回、少年性を強く残した不良少年出身(宮川さんは、「大人の男」で、大学紛争出身の革命家って感じだった)の、あまり学もなさそうな(←頭が悪いという意味ではない)「半人前」の浦井ヴァレンティンに対するに。
石井さんの大柄な身体が、豊かな表情が、対比的に効いていたと思います。



宮川さんと市村さんの「Anything For Him」、は。
演出の違いもありますが、体格差も手伝って「絶対にこの二人は最後までヤッたよね」(←おい…)という感じでした、が。

石井さんと浦井さんは、もっと精神的なつながりを感じました。
服を着たまま、朝まで抱き合って眠っただけ…?みたいな。
…いや、そんなことはないんでしょうけれども(苦笑)。

「なんでもするわ彼のためなら」と詠う石井モリーナが、まるで母親のようで。

「なんでもするさ俺のためなら」と詠う浦井ヴァレンティンが、母親を足蹴にする家庭内暴力息子のわがままのようで。

母と息子の近親相姦の趣さえ湛える二人の歌と、それにかぶさるオーロラの歌。
痛々しく自分自身を、そして相手を痛めつけてさらに疵を増やす二人を絡みとり、縛り付ける、蜘蛛女のメロディ。



コムさん、歌はびっくりするほど良かったです。
すっごく心配していたので、ホッとしました(滝汗)。
音程はいろいろアレでしたが、とにかく声が良く出ていました。
音域もあっていたのかな?

難しい歌なので、そんなに見事に歌いこなすことは期待していなかったので。あの程度歌えていれば許容範囲ですわ♪

それにしても、独特の声が役にぴったりハマッていて驚きました。今まであまりコムさんの声って好きではなかったのですが、今回は本当に良かった!息漏れがなくなって艶がでてきたので、個性的な声が生きるようになりましたね。すごいなあ★
次の作品を楽しみにしています♪



マルタのカヨ(朝澄けい)ちゃん、予想以上に良かったです!
荻田さんはこの人の姿もだけど声も好きなんでしょうねぇ。
甘い甘い、かすれた低音。
やわらかな癖のある語尾。
彼女の声が加わるだけで、イマジネーションが拡がります。

姿は、上流階級のお嬢さんらしく、きっちりと美しく。
この姿でいったいどうやってヴァレンティンとデートしていたんだろう、という感じですが、

…でも。カヨちゃんはすっごくすっごく良かった!!んですけど、でも。
やっぱり、この演出だったらマルタはコムさんで良かったような気がします……(泣)。



ぜひ、次は浦井&朝澄コンビで、荻田さんオリジナルの新作を!
…死にたくなるほど痛い話になるヨカーン………。




うーん。またとりとめなく長くなってきたので。
とりあえず、公演が発表された時の日記へのリンクをはって、終わりにしたいと思います。
http://diarynote.jp/d/80646/20070124.html
携帯の方はこちら♪
http://80646.diarynote.jp/m/200701242344200000/



なんだか頭が整理できてないなあ(涙)。
やっぱり、プログラム買うべきだったかなも………(T T)。


2008年の宝塚歌劇ラインナップの続報がありました。

…花組さんの大劇場公演も千秋楽を終えて、星組さんの初日も幕があいて一段落。今日がチャンス!って感じだったんでしょうかねぇ。
今日発表されるとは露ほども思わなかったので、すごくびっくりしました。



■花組大劇場公演
「愛と死のアラビア」谷正純/脚本・演出
「Red Hot Sea」草野旦

………ローズマリー・サトクリフの「血と砂」じゃないかーーーーっ!!

いいなあ、まとぶん。かなり羨ましいかも……。
私はこの作品、実は、汐美さん・祐飛さんがバウでW主演をされた「血と砂」の原作と間違えて手に取って数ページ読み、あまりにも面白いので買ってしまった、という過去があります。元々サトクリフ好きだったんですけどね(^ ^)。

谷さんには演出力があるので、原作付きは結構良いんじゃないかと思います。お披露目公演の成功をお祈りしています。



■星組大劇場公演
「スカーレット・ピンパーネル」小池修一郎/演出

フランク・ワイルドホーンのブロードウェイミュージカル。
同じ原作で、宝塚では柴田さんの「紅はこべ」という名作があります。
私も、この作品はCDと、あとはいろんなショーで数曲聴いたことがあるくらいで、実際に観たことはないのですが。
いやー、トウコさん、あすかちゃんの歌が楽しみです!!
多分2番手がやるであろう役に良い曲があるんですけど、……礼音くんがんばれ〜〜〜♪



■星組バウホール公演
「アンナ・カレーニナ」植田景子/作・演出

名作の誉れ高い「アンナ・カレーニナ」。私は初演は見逃しましたが、かしげさんがされたカレーニンが凄く良かったと評判だったので、誰がやるのか楽しみです。

っていうか、これってドラマシティ公演「赤と黒」の裏ですよね?他にバウ公演の予定もないってことは、礼音くんも「赤と黒」出演なんでしょうか?フーケか……。柴田さんの「赤と黒」を観たことがないのでわからないのですが、原作のイメージだとレオンくんのフーケは何か違うような気がするんだけどなあ(涙)。



■宙組梅田芸劇大ホール公演
「雨に唄えば」中村一徳/演出

「雨に唄えば」再演は嬉しいし、ウメちゃんはめちゃくちゃキュートだったし、タニちゃんになら、一幕ラストのタップシーン(梅田でも本水は可能なんでしょうか…)がすごく似合いそうなので楽しみなのですが。
…まとぶんのリナが大好きだったので、リナが誰なのか気になる〜〜。番手で言うとコシモが蘭トムくんで、リナは……みっちゃん?マジかよっ!?



■博多座&日生劇場公演

どちらも来年は月組がやるようですね。
博多座は「LUNA/BMB」以来、だから、なんと8年ぶり(!)ちょうどローテーションの変更に当たって、ずーっと博多座が無かったんですよね。

日生は、去年の「オクラホマ!」以来。
前回は轟さん主演でしたが、今回は普通に霧矢さんかな?祐飛さんもこっちに出てくださると、東京のファンとしては楽なんですが(笑)(←九州にもファンはいます)。
きりやんと祐飛さんって、めちゃくちゃ仲良しっぽいのに舞台でがっつり組んだことがないので、ここで組んでくれたりしたらとっても幸せなのですが…。

うーん、でも作品が思いつかないなあ。きりやんなら絶対コメディが観たいし、祐飛さんならシリアスな三角関係ものとかが似合いそうだし…。
だからこの二人、いつも分けられてしまうんだろうか…(しょぼん)



宙組バウ以降の作品は、また年末に出るんでしょうか?
バウシリーズはあと二作品。
ホフマン物語(菅沼潤&谷正純)、蒼きくちづけ(小池修一郎)、アンナ・カレーニナ(植田景子)ときたら…あとは正塚さんと太田さん、あたりでしょうか?太田さんが演出できないとしたら…荻田さんとか…?(きゃっ♪)



ひとつ発表されると、またすぐに次が気になる。
これは、ファンの性、なんでしょうかね…(汗)。

ま、なにはともあれ、2008年の宝塚は、とっても楽しみな作品が目白押し、な感じです♪期待を裏切られることなく、楽しませてくださいますように!



.
あと残り1週間となった月組東宝劇場公演「まほろば/マジシャンの憂鬱」。


ショーは本当に、何回観ても大好きです。
どの場面もどの場面も、本当に美しくて切なくて、珍しく電飾も許せるし、何もかもピタッと嵌っている印象です。
ああ、あと何回も観られないのが悲しい(涙)。


お芝居は、観るたびに毎回酒場での居候ズの動きが違っていたり、記者会見の場面での野次馬たちがどんどん面白くなっていっていたり、と、本筋とは関係のないところで月組小芝居が炸裂していて(笑)、なかなかじっくりとセンターを観る暇がないのですが…。
月組組子も専科のお二人も、演じることを楽しんでいらして、舞台としてだいぶまとまってきたなあという印象です。
それと、この終盤にきてもりえ(青樹泉)ちゃんのコルネールさんが面白くなってきたのが嬉しいです!!あれで記者会見の場面がぐっと締まったと思いました。

あと、わずか10公演。
月組芝居がどこまで進化していくのか、楽しみにしています!



それでは、先日書いたトリビアの続きを。

……正直、あまり増えていないので(涙)。ここに無いトリビアをご存知のみなさま、ぜひぜひご教示くださいませm(_ _)m.



「まほろば」

・【ヤマトタケル誕生】の場面で、蝶を操っているのは、上手が宝生ルミ姐、下手が天野ほたるちゃん。

・水系の神子の髪型は、基本的に本人が作成。(色のついている部分だけ指定あり)

・【嵐】の場面で霧矢さんと大空さんが詠っているのは、古事記の原文、という噂を聞いたのですが、私が持っている本の原文とは全然違ってました…(涙)。謝さんは、いったい何処からこの詞を持ってこられたのでしょうか(T T)。
ちなみに、ライブCDの歌詞カードでは「海の神よ 現れたもう」という一文は霧矢さんが詠っていることになっているが、舞台では「海の神よ」は祐飛さん、「現れたもう」が霧矢さんになっている。(と、思う)





「マジシャンの憂鬱」の方は、残念ながら先日書いたの以外に新しいトリビアが見つかりませんでした…ので、酒場の場面での居候ズの(乾杯した後、バラけてからの動き。本筋はもちろん、麻子さんとかなみちゃんの心の交流です。よそ見していてすみません…)レポートを。


ちなみに、基本的な動きは以下のとおり。

・あひちゃん(遼河はるひ)のヤーノシュは、下手の(夢咲)ねねちゃんのエヴァを踊りに誘いだす。
・祐飛さんジグモンドは、上手でまさお(龍真咲)のレオーと二人でしばらく喋ってから、センター奥の可愛い女客(白華れみ)をみつけて踊りに誘いに行く。
・置いて行かれたレオーはテーブルに戻って席に座り、ノートに何か(詩?)を書き始める。
・(嘉月)絵理さんのラースロと、タキ(出雲綾)さんのギーゼラは、テーブル奥でじゃれながら(?)、二人で踊る。
・すずな(憧花ゆりの)のシャーロットは、ちょっと寂しそうにテーブル下手あたりに立っている。


…・…・…・…・…・…・…

某月某日
レオーとジグモンドは、上手でお互いのサッシュを触って何か言っていた。「似合うねえ」とか誉め合ってたのか?それとも「それちょっと違くね?」とか貶しあってたのかも…?

某月某日
レオーはジグモンドに、自分のノートを読ませていた。そして、ジグモンドに大笑いされて(←多分)、怒って取り返し、テーブルに戻って拗ねたように肩を丸めて座り込む…。

某月某日
普段はちょっと無感動な感じで(嫌だけど断れない、という風情の日も多い)ヤーノシュの誘いを受けるエヴァが、珍しく満面の笑顔で踊り出した。
っていうかこの二人、ここではちゃっかり踊っているけど、会話はしていない設定なんですよね?(ラストでヤーノシュがエヴァに「喋った…!」と感動するってことは…)

某月某日
客席に背を向けてちょっと寂しそうなシャーロットに、テーブルに戻ったレオーがグラスを掲げて誘いをかけていた(でも無視された)

某月某日
ギーゼラとラースロが、思いっきり酔っぱらった芝居なのか、お互いに抱きついておんおん泣いていた…ような気がする。

某月某日
レオーがジグモンドのベストに触って、「これ何?」みたいな感じで話してた。
ちなみに、あのベストはちゃんと衣装だそうです(笑)。これはトリビアかも!?(^ ^)

某月某日
ギーゼラがグラスをシャーロットに差し出して断られ、レオーにあげた日があったような気がする。

某月某日
今日は、何かレオーが落ち込んでいるらしく、ジグモンドが一生懸命励ましているような感じだった。…っていうか、レオーの肩に触りすぎですよ祐飛さん。

某月某日
テーブル奥でおとなしく踊っているはずのギーゼラとラースロが、白華れみちゃんを誘うために移動中のジグモンドを捕まえて邪魔していた。ジグモンドは笑いながら二人を避けて、とにかくれみちゃんが待つセンター奥へ突進。振られた二人はテーブルに戻ってきたレオーにちょっかいをかけていた。

某月某日
白華れみちゃんと踊っていたはずのジグモンドが、盆が回って照明が落ちる寸前に舞台前のテーブルまで戻ってきて、座っているレオーをぽかんと叩いていた。(理由は不明)(何があったのかご存知の方、教えてください…)



思い出した順に書いているので、大劇場公演のアドリブも混ざっています。ついでに、一つの公演でのアドリブが分けて書いてあったりもするかもです(^ ^;ゞ。


ちなみにこの場面。
個人的に一番のお気に入りは、シャンドールが登場した時の上手のテーブルでの
「シャンドール・ザ・グレート!俺も透視してくれ!」
「出て行った彼女のか?」
という会話の後、
「今さら彼女を探してどうしたいのよっ!?」(←台詞は想像)
と彼に詰め寄る草風ななちゃん。めちゃくちゃ可愛くてたまりません(笑)。


…全然トリビアじゃなくてすみません。
っていうか、素直に(真面目に?)アドリブレポしようよ自分……。



銀座博品館劇場「マウストラップ」を観てまいりました。

先にキャストを書いておきます。(登場順)
モリー       芳本美代子
ジャイルズ     内海光司
クリストファ    野沢聡
ボイル夫人     淡路恵子
メトカーフ少佐   桐山浩一
ミス・ケースウェル 山崎美貴
パラビチーニ氏   田村連
トロッター刑事   戸井勝海

演出  大和田伸也

…と、書き始めたのが30分前。
ほぼ書き上げて、アップする前に読み直している途中で、

パソコンが落ちました。



泣。




気を取り直して書きたいと思いますが。
……さっきは作品の歴史からストーリー、今回の公演ツアーの状況までかなり詳細に書いたのですが。疲れたので省略させていただきます。
ま、どっちみちカーテンコールで「この結末はどなたにもお話にならないでください」と言われてしまうんだしねー。


で。
言わずとしれた、アガサ・クリスティの名作戯曲ですが。
演出・音楽共に端正で完成度高く、大変面白い作品だと思います。演出は違いますが、やはりロンドンで55年以上もロングランされるだけのことはあるなあ、と。
私はこのカンパニー(というか、大和田演出)の初演から観ていますが(今回が三演目)、キャストも少しづつ変わって、それぞれに印象の違う公演になっていると思います。



山荘の管理人の妻・モリーの芳本美代子。
めちゃくちゃ可愛い!年齢不詳の可愛らしさが役にぴったりで、この役でしか観たことはないのですが、本当に大好きです♪
トークショーで一度だけ「モリー」でない「芳本美代子」を観たことがありますが、まんまモリーでした(笑)。素でやってたんかいっ!!でも、あれで実生活ではお子さんがいらっしゃる…んですよね?すげー……想像できませんっ(汗)。



山荘の管理人・ジャイルズの内海光司。
初演からずっと出ている3人のうちの一人。光GENJI時代はあまりよく知らないのですが、いい声の役者ですよね。トークではあまりの天然ボケ(←しかも、他の人が突っ込みようがないようなところでボケてくれる困りもの)っぷりに呆然としてしまいましたが(笑)、あの天然さが良い意味で出ていると思います。
前回までに比べて、途中で「あいつ(さて誰でしょう?)が犯人に決まってるじゃないか!」と言い出すあたりが強さを増して、二面性が出てきたところが劇の面白さを深めていて、すごくかっこいいです♪♪



山荘の客、やかましくて落ち着きのない青年クリストファ・レンの野沢聡。
エリザベートでデビューして以来、人気上昇中の野沢くんは、今回が初参加。この人もマジで可愛い!んです、…が、ちょっとこの役には背が高すぎる…(涙)。

戯曲のキモとして、「登場人物全員が怪しい」というのがあるんですが、それには「身長」が全員同じくらいである、という前提があるんですよね。
今回は、野沢くんが一人だけ大きいので、初見の方は「彼が犯人なのだとしたら何か大きなトリックがないとおかしいよね」、とか、つい考えすぎてしまうんじゃないかと思うんですよね(←お前の方が考えすぎだ)。

初演・再演とこの役をやっていた岩田翼さんは、他のメンバーとそんなに変わらない(多分)背丈なのに、わざと猫背に丸めて小柄に見せる業を使っていて、いろんな意味で怪しくてすごく良かったのですが…野沢くんの場合、縮むにも限界があるから(涙)。

あと、野沢くん、あまりにも無邪気に可愛らしすぎるの(^ ^;。本当に子供みたいで、すっごく可愛かった!!んですけど、もうちょっと、二面性というか、裏があるようにやると面白い役になるんだけどなぁ…って感じでした。
でも、あの天性の明るさというか、素直な華やかさは大きな武器だと思うので。美点を損なわないようにしつつ、すこーし裏をチラ見せできるようになってくれたら幸せかも♪



山荘の客、尊大で意地悪なボイル夫人の淡路恵子。
元SKDから映画スターへの道を歩んだ大女優。年を重ねても、素敵な人は本当に格好良い!
この作品は初演から参加されていて、ほぼ彼女の色で作品ができているといっても過言ではない、って感じ。今までは、イギリスの厳格な老婦人らしく髪をキレイに結い上げていらっしゃいましたが、今回はがらっと雰囲気を変えて銀髪のおかっぱボブ。衣装の雰囲気も微妙に違って、おしゃれだけど尊大で嫌味なおばあさま、という印象。
役にはこっちの方があっているかも、と思いました。

あと、途中でラジオから流れるタンゴに合わせて一人で踊る場面があるんですが、ここの振り付けが、以前は本当にちょこっとポーズをとるくらいだったのに、今回はクッションを相手役に見立ててしばらく踊るようになっていて。
過去の夢(栄光)を思い出させることで「誰からも相手にされない現在」の寂しさがさらに強調されて、物凄く痛い場面になっていました。
こういうシーンをさらっとやれてしまう淡路さんの底の深さ、懐の広さ。演出の大和田さんも安心だろうなあ、と思いました。



山荘の客、メトカーフ少佐の桐山浩一。
手堅い役者ですね。彼も今回初参加組ですが、自然に動いていて、空気のように違和感がない。見事な存在感でした。
翻訳劇は今回初めてとのことでしたが、良かったですー!これからもぜひぜひ、色々出演してください!



山荘の客、背の高い、男装の女ミス・ケースウェルの山崎美貴。
外国暮らしが長く、そこで舐められないよう男装で、態度も言葉遣いも男のような、長身の女、という設定で、初演は高汐巴さんがなさった役ですが…。
まずトレンチコート(登場時の衣装)が似合うことが凄く大事!なの。
「コートを脱ぐまで男だと思って」いて、コートを脱いだら「女なので驚く」という観客の「!」って大事だと思うんですね、この役は。とにかく全員が「犯人かも?」と思わせなくては戯曲が成立しないんですよね…。

山崎さん自身は包容力もあってすごく良い役者だと思いますが、このカンパニーでのこの役は、ちょっとキャラ違いだったかなーと思いました。それがとても残念です。
やはり「男装の女」となると、(宝塚でなくてもいいんでしょうけど)「男役」の経験って大きいんですよ。これは、全然宝塚ファンじゃない友人も同じことを言っていたので、私が宝塚ファンだからじゃないと思うんですけど。
まぁ、最初から山崎さんで観ていれば違和感なかったのかもしれませんが…



山荘の闖入者、パラビチーニ氏の田村連。
いやもう、はまり役。胡散臭くていやらしくて、この上もなく魅力的な男。本当にはまり役でした。コメントの必要なし。



トロッター刑事の戸井勝海。
一幕の終盤になって突然現れる人なので、その登場シーンが一番重要だと思うのですが、今回はかなり印象的に出られたんじゃないかと思います。初演メンバーの一人ですが、都度印象が変わる人なので、一概に「よくなってた」とか言いにくい(^ ^)。でも、役づくりがずいぶんかわったなーと思いました。
ご本人は「彼自身の今までの人生を追いかけて、役作りをやり直した」みたいなコメントをしていらっしゃいましたが、観ていて思ったのは、曲者らしさが増したなー、ってことかな(汗)。

刑事が一番かかわりを持つジャイルズとモリーが天然な夫婦なので、トロッターの曲者ぶりが好対照で面白かったです♪




…あああ、ネタバレできないのが苦しい………(涙)。

.
今日はちょっと、私があちこちから収拾した(←偉そうな)
月組公演のトリビアメモを少し。

…ニュースソースは内緒、ってことで(笑)。



「まほろば」

・最初の天女の舞は、もっとずっと長かったらしい。
 ……DVD特別サービス映像に入れてくれんものだろうか…。

・「嵐」の盛り上がったところで、上手・下手からくるくる回りながら出てくる神子さんは、上手が萌花ゆりあちゃん、下手が麗百愛ちゃん。

・「吹雪」の最初の振りは、当初は鬼の面をつける予定だったらしい。面についた羽根を“ふるふる”と振る振付だけが残って今に至る。



「マジシャンの憂鬱」

・ラーズロはシャンドールの学生時代の友人で、彼がジグモンドをシャンドールに紹介した(ラーズロとジグモンドはどこで知り合ったの?ねぇ!?)で、レオーはギーゼラが連れてきた。

・女性たちの衣装については、元々はもっと短いものを予定していいたらしい。ってことは、正塚さんの元々の予定では、時代はやっぱり20世紀半ばだった、ってことで合っているのか?
 実際に舞台で着る衣装が全員長くなった理由は不明だが、かなみちゃんには今の長さが絶対似合うと思いますーっ!

・もりえ(青樹泉)ちゃんが教会でシャンドールさんに突きつける銃は、オートマティック。そんなもんが作られるのは第二次世界大戦後かと思っていたが、非常に良く似た形の銃が意外と早い時期に軍隊に配備されていたらしい。
 もしかしたら、ヴェロニカはその銃をみて「(あんな最新式の銃を持っているのは)明らかに軍人」だと証言したのかもね。
 ↑いやだから、舞台は20世紀半ばだってば。

・シャンドールとヴェロニカと、居候ズの5人は一緒に旅に出る。

・シャンドールのマネージャーが居着かないのは、居候ズの5人が五月蠅いせい。っていうか、あの5人がマネージャー業してるんじゃないのかよっ!?



…あんまり無かったなー(涙)。

他にも細かい設定がたーーーーっくさんありそうなので、もし何かトリビアをご存じの方がいらっしゃいましたらコメント欄ででも教えてくださいませm(_ _)m。

いろんなジェンヌさんがちょっとずついろんなところで語ってくださるので、ちょっとまとめてみたいなー、と思い立ったのでした(^ ^;ゞ。

ぜひぜひ、情報をお待ちしておりますm(_ _)m。




そして。
昨日はカレンダー、今日はバウのポスター。
祐飛さん、ヒット街道邁進中です!飛ばしております!!

願わくば。
ポスターで最高潮に高まった期待が裏切られることのないように、


…祈っています。


それにしても…ストーリーを読めば読むほど、「シニョール・ドンファン」のスティーブ(祐飛さん)とローサ(コモさん)のサイドストーリーに被るのは何故でしょうか(涙)。

新人公演で、たしかあいちゃんはローサをやったんですよね。
すごーく良かったから…もう一回、あのローサとスティーブに会えるなら、それでもいいかも……。




みずうみの祐飛さん
日記をつけはじめて一年近くなろうというのに、タイトルに祐飛さんの名前を出すの、初めてかも(^ ^;ゞ

そんなコトをしてしまうくらい(←恥ずかしいらしい)、amazon.jpさんにアップされた11人のスターさんのカレンダー表紙、中でも祐飛さんのパーソナルカレンダーの表紙を見て、壊れています(*^ ^*)。



皆さん格好良くてステキだけど(←もちろん!)、
ぜんぶ欲しいくらいだけど!!

でも。
今回のヒットは、やっぱり祐飛さんです(惚)。



これって私がファンだから?そうなのかなあ、やっぱり…(^ ^;ゞ。ここ数年パーソナルカレンダーの画像は何度も見てきたけど、ここまで盛り上がったのは自分的に初めてなんですけどねぇ(笑)。

どのくらい盛り上がったかというと、
amazon.jpさんの画像を勝手に貰ってきてアップしてしまうという暴挙にはしってしまったくらいです(照)。(ちなみに、画像アップという機能を使うこと自体が初めて)

……アマゾン様、ごめんなさいm(_ _)m。

一応、URLを入れておきますね。
#そのままだとリンクできないようなので、頭の「http://」の「h」を削除しています。
ttp://www.amazon.jp/gp/feature.html/249-2343295-8765958?ie=UTF8&plgroup=1&docId=1000110696&plpage=4

(カレンダーカテゴリーの4ページ目という設定なので、違う商品が追加されたりすると表示される商品が替わってしまうかも…)



それにしても。
当たり前っちゃ当たり前なんですけど、
カレンダー/女性タレントというカテゴリーに入っていることに驚きました(笑)。

いや、当たり前ですよ?当たり前なんですけどね。
「女性」で、なおかつ「芸能人」なんですから。

判っているんですけど、
でも、なんか違和感……。

だって。
同じカテゴリーに、水着姿の可愛い子ちゃんの写真がいっぱい並んでるんだもんっっっ!!!(泣)



湖の水に錘を落として、僕の心がどこまでも沈んでいく
そこから拡がる波紋をみつめながら、
うすいカクテルグラスのふちに 僕はたたずむ


…という節で始まる詩があります。

タイトルも、作家が誰だったかも忘れてしまったのですが(泣)、表現されている情景がものすごく好きで、全文暗記していたりします。(漢字はちょっと曖昧ですが)。
#runyaさまよりコメントをいただきました。
 この詩は、金子光晴氏の「湖水」という詩だそうです!


光にあふれた澄明な湖の底で、居場所を求めて彷徨っている魂の物語。

「すべてがうごき、ゆれてただようそこにいて、僕の心よ
 かげりなき榮(えい)のあかるさを 見守りてあれ」

そんな節で終わる、印象的な情景が忘れられなくて。

今回の表紙画像を見たとき、最初にこの詩を思い出しました。

冷たくて透明な、いちめんに光があふれる夢のみずうみに、
再会できたような気がして。


……今日は、仕事上で大失敗をして、すごーーーーーく凹んでいたので。

キレイなものを見れて、だいぶ浮上しました。


祐飛さん、ありがとう(感涙)


花組さん、大劇場千秋楽おめでとうございます。

そして。

オサさん、
立さん、
としこさん、
ひーさん、
きよみちゃん、

ご卒業おめでとうございますm(_ _)m。


まだ公演も観ていない身で、全く実感がわかないのですが。
明日のCSニュースで映像を観たら、少しは「あぁ、本当だったのか…」と思うのでしょうか…?

ファンのみなさまも、お疲れさまでした。(まだ終わってないのいかな…?)


チケットが取れるかどうかわかりませんが、
東京でお待ちしております、ので。

一休みしたらまたリフレッシュして、お稽古がんばってくださいね。
何かと精神的にも肉体的にもお忙しいでしょうから、休む時にはゆっくり休んで、お身体を大切にしてくださいますように……。




さて。

西の空の下ではトップさんのさよなら公演が佳境を迎えた頃に。


私は東の空の下、東宝劇場で行われた「第五回 演劇フォーラム」に参加して参りました。

テーマは「まほろば〜遙か彼方YAMTO」。
月組生の出演は、大空祐飛、霧矢大夢、遼河はるひ、桐生園加。

出演者が発表になった時から、“あれ?タイトルロールの麻子さんは?”と思っていたのですが。
……今日気づいたんですが、もしかして麻子さん、かなみちゃんと二人でオサさんと見送りに大劇場に行ってたりする?(^ ^;ゞ

いや、もちろん冗談です。っていうか、もしそうだったら(←だから違うって)園加も連れて行って欲しかっただろうね、きっと(笑)。



「パリの空よりも高く」の時のフォーラムが麻子さん、かなみちゃん、祐飛さん、きりやんだったから、今回半分が入れ替わって、ちょっと新鮮なメンバーでした。
でもでも!なんだか今回、ジェンヌ同士で話す場面が全然なくて、一問一答式に一人づつ学年順に質問にコメントするだけ、だったのがちょっと…いや、かーなーりー残念だったなあ〜〜。




第一部は、渡辺武雄さんと三隅治雄さんを講師に、「宝塚の民俗舞踊シリーズ」について。

1914年生まれの渡辺さんは、「火の島」で芸術祭賞を受賞したショー作家で、現・宝塚歌劇団名誉理事、ですが。な、なんと宝塚歌劇団と同い歳!!93歳とはとても思えない若々しさで、玉野和紀さんの50歳どころの騒ぎじゃなかったです(汗)。
お話の内容もしっかりしているし、目も耳も矍鑠として、何より記憶力がすごい!(←多分、猫より記憶力あると思う)。それに、長時間集中力が続くのも凄いなー、と。肉体的にも精神的にも、本当にお若いんだなぁと感心しました。

国内外の民俗芸能・伝統芸能の研究者である三隅さんは、ずいぶんお若く見えましたが、それでも80歳だったのか(汗)。お二人とも、“歳を取らない妖怪”に仲間入りできそうだな…。

お話は、渡辺さんが民俗舞踊にハマってからの情報収集の話と、主な作品のスライドを見ながら作品についてのコメントを中心に。司会の織田さんがうまく仕切られてて、とてもわかりやすかったです。……渡辺さんの口調がなんともいえず眠気を誘うリズムで、ちょっと危険な時もありましたけれども(苦笑)、話自体はとても面白かった〜!

日本の伝統芸能に関しては、どこの大学の研究室よりも宝塚が一番資料が揃っている、という話をどこかで聞いたことがありますが。
「池田文庫」というその膨大な資料を揃えられたご本人のお話を聞くことができたんだなー、と、あらためて感慨深いです。(民俗学のプチオタクなので、私)




第二部は、学習院大学の吉田敦彦名誉教授を講師に、「ヤマトタケル」について。

えーっと。
第一回、第二回のフォーラムでは、ジェンヌさんは最後の座談会のみ出席で、それまでは講師だけだったのですが。
今回は、この第二部に祐飛さんと霧矢さんがゲストで出席されたので、かなり驚きました。第三回の星組さんの時はどうだったんだろう…?

…っていうか、良かったよ遅刻しなくて(汗)。


それにしても、吉田さんは面白かった(溜息)
話が全然止まらない。司会が口を挟む隙のない、滔々とした語り口。途中で何度も「もう時間がないのでここは飛ばして」と言いながら、それでも全然、終わる気配も無く…(笑)。配られた資料の半分にやっと辿り着いたくらいで無理矢理終わらせて(司会が)、それでも多分、大幅に時間オーバーしたんじゃないかと思います。第一回と第二回にはあった休憩が飛ばされていたので(^ ^;ゞ。

…なんだかね、改めて吉田さんの講演会とかがあったら、行ってみたいです(笑)。半日くらいかけて行われる、社会人セミナーみたいなのを希望。だって、多分1時間や2時間じゃ今日の二の舞になるだけだと思うし(爆)。



で。
本日のテーマを手短に言うならば。

「ヤマトタケルの物語は、日本固有の神話ではなく、ギリシア神話のヘラクレス伝説と非常に似た部分がある」
ということを切り口に、日本神話のグローバル性のお話をなさりたかったんじゃないかと思います。

多分ソレは、第3部第4部で「まほろば」のグローバル性、コスモポリタニズムについて語るための前振りとして、「ヤマトタケル神話のグローバルさについて何か話してください」みたいな依頼をされたんじゃないかなー、と、

…これは私の勝手な推測ですが。

でも。そのテーマ、くくりが大きすぎたんじゃないでしょうか?
そもそもイザナギ・イザナミの国生み神話自体、東南アジアからオセアニアに広く見られるタイプの神話で、日本人の源流を探る手がかりとして研究されているテーマですし。
ヤマトタケルの時代を、ギリシア神話の「英雄時代(ホメロスが詠った時代)」と比較する試みも結構古くからあったようですし。

今回、吉田さんが主に語られたのはヤマトタケル神話とヘラクレス伝説との類似性だったのですが、「なるほど〜!!」と思った点もたくさんありました。
ただ、ヘラクレス伝説自体、日本においてはオリンポス神話やトロイ伝説等みたいに有名ではないので、まずは“ヘラクレス伝説”の最初から話をしなくてはならず、それに時間を取られて肝心の話に辿り着かなかった…という感じでしたね。

まぁ、演劇協会さんも、吉田さんがA3紙に3枚という資料を持ち込んできた時点でどうして内容(量)を確認しなかったんですかねぇ…。
せっかく配られたのに、時間切れで3枚目は全く無視(涙)。北欧神話とインド神話の一部がコピーされていたのですが、これについては吉田さんはどういう話をするつもりだったのか、すごーく知りたい〜!

ただ。講義のテーマが「ヤマトタケルとヘラクレスの類似性」なので、舞台上で話を聞いているサダルさんとサルメさんにはコメントのしようがなかったのが残念。
途中で1,2回、祐飛さんがマイクを手で持って何か言いたげにしていたんですが、吉田さんも織田さんも全く気づかず……(T T)ううう、ひたすら残念。

それにしても、宝塚ファンを相手にした講演会で、しかもジェンヌが同じ舞台に上がっているとはとても思えないほど、……スミレコードぶっち切りまくりの講演でした(汗)。
いっそ吉田さんだけだったら、あの伝法な口調も、もっと気楽に楽しめたかもしれないなーと思ったりしちゃいました…。んー、微妙…。

っていうか、いやもう、ヤマトタケル役の麻子さんがいなかったことを感謝すべきかも。ご本人がいたら、結構いたたまれなかったんじゃ…(怖)。


そして。ほぼ話が終了したところで、織田さんから
「ヤマトタケルもヘラクレスも、やっとご臨終を迎えられたところで、隣に控えていらっしゃる大空さん・霧矢さんが扮するサダルとサルメというのは、一言でいうとどんな神様なんですか?あ、一言でいいんですよ、一言で。簡単にお願いします
という、ある意味実にナイスな突っ込みが入りました。


サダルは、沖縄の方の言葉で「先導する」とか「先に行う」とか言う意味があり、天孫降臨神話において、天の八街(やちまた)で天孫ニニギノミコトを迎える猿田彦神は、この「サダル」から来ているという説がありますが、吉田さんは、この説でした。

そして。この猿田彦神(道祖神)と、天孫と一緒に降臨してきた女神・天宇受売尊が結婚して出来た子孫が、「猿女(サルメ)」一族。

ってことは。一族名と同じ「サルメ」を名乗る霧矢さんが族長で、偉大な先祖の元の名を与えられた祐飛さんが将軍(?)、みたいな感じなんでしょうかね。

……霧矢さんは、族長じゃなくて隊長だけどね(←キリーズブートキャンプの)。



落ちがついたところで、とりあえずいったん切ります。
このコーナーでの祐飛さん霧矢さんの様子を、がんばって思い出してみまーす(笑)。




銀座博品館劇場にて、ミュージカル「The TAP GUY」を観て参りました。


この作品、「Mr. Bojangles」というタイトルで公演していたら、もっと話題になったんじゃないでしょうか…?いや、最近かなり情報に疎くなっているので、チケット状況とかミュージカル界での評価は良く判らなくなっているのですが(汗)。

私は「Mr. Bojangles」の話だとは露ほども思わず、ただ玉野作品で、レアちゃんが出るから、という理由で観にいったのですが、
正直、玉野さんなので脚本的には全く期待していなかったのですが、


ストレートに「名作」と言い切っていいと思います。
深く深く、こみ上げてくるものがありましたね、本当に。


玉野さんの、「Mr. Bojangles」への、あるいは「Bill Robinson」への熱く深い想いが伝わってくる作品でした。
…今までの玉野作品の“面白”っぷりは何だったのかと思うほどに(爆)



今回は、ちゃんとスペックを書いておきます。

作・演出・振付:玉野和紀
振付:HIDEBOH
出演:小堺一機/玉野和紀/HIDEBOH/
   剱持たまき/tekkan/蘭香レア/秋山エリサ/小寺利光/加賀谷一肇

小堺さんと玉野さんは、言わずとしれた人たちなので省略。

HIDEBOHさんは、タップダンスユニット「STRiPES」の主宰(?)。むかーし、玉野作品にダンサーとして参加されたこともあったらしいです。私は残念ながら観ていませんが。

剱持たまきちゃんは、2003年の「レ・ミゼラブル」でコゼット役に選ばれて以来、活動の幅を拡げていらっしゃるミュージカル女優。透明感のある容姿も美しい声も、モロに私好みで(笑)、大好きな女優さんです。♪

tekkanさんは、和田哲監(のりあき)の芸名で1999〜2001年まで「レ・ミゼラブル」に参加。クールフェラック役で美声を響かせてました。散々聴いたなぁ私…。

蘭香レアちゃんは略していいかな?と思いつつ念のため。
81期で入団、花組に配属。後に雪組に異動して「凱旋門」で新公初主演。なのに「猛き黄金の国/パッサージュ」で退団してしまった、幻の(涙)名ダンサーです。しかも美人でスタイルも◎。
玉野さんには気に入っていただけているようで嬉しいかぎり♪♪春の「Club7」も出てほしかったなあ…(しょぼん)

秋山エリサちゃんは、子役(アニー、アンネの日記、等々)出身のミュージカル女優さん。小寺利光さんは、パフォーマンスユニット「DIAMOND☆DOGS」のメンバー。加賀谷一肇さんは、劇団四季の「ライオンキング」でヤングシンバで一度観たことがあったような気が。(キャスト表をチェックするのが面倒で調べていませんが、多分。まだお若いんですねぇ〜(笑)。







カントリー・フォーク・シンガーのJerry Jeff Walkerの名曲「Mr. Bojangles」は、黒人として初めてソロで踊り、様々な伝説を作ったキング・オブ・タップダンサー、BILL "BOJANGLES" ROBINSON をイメージして作られたと言われています。

ただし。
ロビンソンが「Bojangles」というニックネームで呼ばれていたことは事実のようですが、スタンダードの名曲「Mr. Bojangles」は、実際には、彼のことを歌った歌では無いらしいですね。
彼がニューオーリンズでツアー中に泥酔して監獄に一晩放り込まれた時、そこで出会った老ダンサーのことを唄った歌、なのだそうです。




■物語■

ニューオーリンズのとある留置所。
ある晩、ひとりの男(玉野)が酒と博打でトラブルをおこし、放り込まれる。

部屋の先住者は、マーティと名乗る初老の男(小堺)と、フォークソングライターのジェフ(tekkan)。
3人で喋りながら夜明けを待つうちに、ふとマーティが語り出す。
最高の友人にして最高のタップダンサーだった一人の男の物語を……


遠い昔。
コメディアンだったマーティは、とあるクラブの舞台裏で、華麗なタップダンスを踊る黒人ダンサーと出会った。
彼こそは、未だ無名のビル・(ボージャングル・)ロビンソン。
軽やかで明るいタップの響きに魅せられたマーティは、才能の限界を感じていたコメディアンを諦め、ビルのマネージャーになることを決意する。


しかし。
当時の興行界の決まりとして、黒人は顔を黒く塗らないと舞台にはあがれないことになっていた。白人と黒人が共演することも許されず、それどころか、黒人がソロで踊ることさえ出来なかった時代。人種差別が当たり前で、観客はほとんどが白人だったから「黒人は、一人では白人を楽しませることができないから」という理由が「真っ当な理由」として成り立っていた、

そんな時代に。

ビルをソロで踊らせるために、マーティーは奔走し、そしてやっと、先取的な考えを持つ若い興行主ジョージ(tekkan)の説得に成功して、ビルはジョージのショーでソロタップのチャンスを得る……。



ここまでがプロローグ、という感じで、舞台奥の段の上が留置所の部屋の中、本舞台が「現在(1908年頃?)」という構成。
小堺さんが語りつつ舞台と留置所を行ったりきたりして物語を進め、その話を玉野さんとtekkanが聴いている…という2重構造の劇形式の作品でした。

ちなみに、玉野さんが留置所にいる間、ビル役はHIDEBOHが担当。
しっかり「刻んで」「鳴らす」タップでマーティを感激させ、その後の博打に夢中なところは、お小遣いをねだる子供のようにダンサー仲間のアンジェラ(蘭香レア)にまとわりついて……。
最終的にはマーティから金を借りて博打をして、全部スッてしまう、というように物語は進むのですが。

ビルの若さ故のパワーと、「パフォーマーとしての才能と天性の明るさで、何をしても憎まれず、誰にでも愛された」というキャラクターを、最初に観客に印象として植え付ける、見事な存在感でした。



そして。
★アンジェラ★(はぁと)

やっぱレアちゃんは、私にとっては“最高の”ダンサーなんです★
顔もスタイルも大好きだけど、あの、脚を上げるだけで「ふわっ」と空気が動く感じとか、なんでもない振りなのに一瞬重力を忘れてしまうところ、音楽のカウントのタイミング、流し目が似合う切れ長の吊り目、強い輝きを放つ黒い瞳、黒塗りで強調される高い頬骨のハイライト、身体のどこに何個関節があるんだかさっぱりわからない身体構造まで、何もかも大好きです。

相変わらず、衣装の布が少なくてすんでいましたが(笑)、ものすごい強靱な筋肉なのに、全然「ムキムキ」していないんですよね。凄いなあ☆
でも、踊るとあっちこっちがむくむくしてるの(^ ^;。わずか0.1mmの表皮に覆われて押し込められた筋肉が、一本づつ違う動きをしていそうな気がする……(怖)


この作品最初の出番は、マーティとビルが出会ったクラブのショーシーン。男二人(小寺・加賀谷)を引き連れて、センターでガンガン踊ってくれました。
いやー、色っぽいっちゃこの上もなく色っぽいんですけど。
でも、ある意味「色っぽさ」だけで言うなら、「まほろば」のピンク ダンサー仲間のベティー(秋山)の方が断然色っぽいんですよね。まず、女らしい柔らかな曲線の描くラインが、全然、違う…(^ ^;ゞ。ベティーは女の子、アンジェラはダンサー、そんな感じで(^ ^)、

…いや、あの、

レアちゃんにはレアちゃんにしか無い魅力がありますからっ。
マイ・ベスト・ダンサーです♪♪(そこで丸めるか…)




ショーが終わって、楽屋。
小寺&加賀谷の若人コンビの博打に参加したくてたまらないビルが、アンジェラに小遣いをねだる。
このアンジェラの、響きの良い艶のある低音。これがまた、素敵なんですってば!!(←誰も聞いてない)いやー、良い声だ♪ ちょっとはすっぱを意識した「あんた、やめときな」とか、10ドル渡したマーティに「なんで貸しちまうのさ」とか……
ああ、もう、本当に萌え萌えでステキでした♪♪(壊)

美しい人は好きです、心の底から。
そしてレアちゃんは、本当に美しい役者なんだなあ、と…。




ここでやっとプロローグが終わって、ビルはソロでショーに出演することが決まります。

白人の人気歌手、リサ(剱持たまき)と、同じショー、に。



長くなったので、続きはまた後日。(←誰も興味ないかな…?)

…とか言いつつ、観劇した人にはちょっと信じがたい情報をお一つ…。

この公演のお稽古中に、玉野さんとHIDEBOHさんがお誕生日を迎えられたのですが。

玉野さんはなんと50歳におなり遊ばされたんですってよ!!

HIDEBOHさんとは10歳違い、そして小堺さんと一つ(?)しか違わない、だとぉっ!?
おおおおおお〜(感慨)。



私が初めて玉野さんを知ったのは、…ほんの十数年前。
ってことは、あの時既に30代後半だったってことっ!?だって私、あのツヤツヤのお肌と可愛らしい笑顔にすっかり騙されて、20代かと思ったっていうのにッ(涙)。

#さすがに、20代は思い違いだというのはすぐ判りましたが…(汗)。



タカラジェンヌも(大地真央さん筆頭に)妖怪が多いと思っていましたが。

男優も、というかダンサーも侮れませんねぇ……(^ ^)。

ちなみにHIDEBOHさんも、絶対40には見えません。30代前半か、せいぜい半ばかと思ってました(涙)…くすん。(どうせ人の年齢なんていつも判んないもんっ)



毎日のように、こんなに呑気な日記を書いている私ですが。


今週、実はとってもショックなことがあったのでした。



宝塚とは全然関係ないのですが、

……私が長いこと応援してきた役者さんが、事務所を替わられるのだそうです……。



この日記に書くかどうかは迷ったのですが。
“今のキモチ”の、一番正直なところをどこかに残しておきたいと思っている自分に気づいたので、やっぱり書かせていただきたいと思います。



役者であれば、「どこに所属して」仕事を探すか、というのは、とても大きな条件なのではないかと思います。
素人にはよく判らない世界ではありますが、やっぱり事務所つながりでの仕事というのは多いですし、その事務所の中でどんなポジションにいるか、というのも、ものすごく仕事の内容に影響してくるのを目の当たりにしていますから。


でも。


あの人は、十年慣れ親しんだ事務所を離れて、自分の力を試すことにしたんですね…。

また別の、新しい事務所に入るのか、一人でやっていくおつもりなのか、そのあたりはまだ良くわかりませんが、

本人にとって素敵な出会いがあることを、心から祈っています。





なんだかねー、久しぶりに落ち込んでしまって、大変でした。
仕事も忙しくて疲れているのに、ついイロイロ考えてしまうんですよね。自分のことでもないのに。


とりあえず、ご本人が進みたい道に、やりたい役に、少しでも近づくことができるのであれば、ファンとしてそれほど嬉しいことはないのですが。


どこに所属していたって。
なにに出演して、どんな役をやっていたって。

わたしはあなたを応援しています。
いつだって、ずっと。



だから、
しばらくは大変でしょうけれども、お身体を大切に。(←もう若くないんだから)



あなたのユメを一緒に追い掛けることができる自分を、幸せだ、と。そう、今でも思っています。

これからも、ずっと。
たぶん、ね。



だから。

…一緒にがんばりましょう、ね…。


雪組青年館公演「シルバーローズ クロニクル」を観てまいりました。(若干ネタバレありです)



………すごーーーーく感想が書きにくいよー…。

でも、絶対に一見の、いや一聴の価値がありますよ、この作品。ユミコちゃんの歌が、最初から最後までてんこもりに満載ですから(*^ ^*)。

っていうか、ユミコちゃん可愛いから!
今まで観た中で、一番可愛いからっ!!!

お持ち帰りしたいよー、テイクアウトして、家で和むの♪家のソファにエリオットがいるの♪と、妄想爆発していたのは私です。

あぁ、ほんとーにほんとーに、可愛かった…。
自転車乗ってる姿なんて、そのまんまフィギュアにしてほしい。罪深いほど可愛すぎる…(壊)。



そして。
ラストは泣きました。はい。

だってフランツなんだもん(T T)。

エリオットとフランツ、この極端な二役を演じられる人は、ユミコちゃん、貴方しかいない!し、私はそんな貴方が大好きだよ………。


それにしても。
この作品は、「ポーの一族」のパロディであると同時に「エリザベート」のパロディでもあるんですね。
(フランツを迎えにくるエリザベート/笑)





作・演出は小柳奈穂子さん。

私、彼女の作品は多分「アメリカン・パイ」以来だと思うのですが。
あまりの作風の変わりようにびっくりしました(^ ^;ゞ。

使っている言語が全然違う、とでも言えばいいのでしょうか。(FORTRANで事務処理プログラムを組もうとしたみたい、とか言っても誰にも判らないだろうなあ/涙)。



自然言語でない、作られた言語には全て目的があります。何かを実現するために、それを一番やりやすいように文法が出来ている。

作劇手法も、それは同じです。
目的があって、使用言語を撰ぶ。言語を撰んでから、作るモノを考えるのではないのです。



だから。

もし、小柳さんが萩尾望都の世界を表現したいと思うのなら、小池さんの作劇手法では無理だということに早く気づくべきです。


同じ「人外」を扱っていても、萩尾作品と「エリザベート」は違う。
結局、今回の作品は萩尾作品のパロディではなく、「薔薇の封印」のさらにパロディ、で終わってしまった…そんな印象でした。



目的=表現したいもの、実現したいものがあるなら、それに合わせた言語を学ばなくては。
科学計算をしたいのなら、COBOLじゃ駄目なんです。
シェイクスピアを学びたいなら、いくら中国語を習ってもなんにもならない。
学ぶべきはFORTRANであり、英語なのです。

もちろん。“専門家”を目指すならば、最低線の知識を得た上でCOBOLなり中国語なりを習うことは無駄にはなりませんよ?
でも、それはあくまでも「必須科目」をクリアした上で、のことです。



萩尾望都は、小池修一郎の文法からは最も遠いところにあるクリエーターの一人であり、彼の手法をどれほど学んでも、萩尾世界は構築できません。
小柳さんが、別に萩尾世界に拘りがないのだと言うのならば。
……こんな題材、撰ばないでくれ頼むから…。

「ヴァンパイアの兄妹」という設定、
昔の恋人の名前「アラン」、
そしてトドメが、「銀の薔薇」。

ここまで揃えておいて、「ポーの一族シリーズって何?関係ないわよ」って訳にはいきません。
どうしたって連想してしまいます。「アラン」という名前が出るたびに、「一緒においでよ、一人では寂しすぎる…」という独白が思い出されて。


目の前をうろちょろしている、可愛い可愛いエリオットくんが、

…だんだん憎らしくなってくる(汗)。



「アメリカン・パイ」の時は、不器用ながらも、不慣れながらも、「萩尾望都」というクリエーターに真っ正面からぶつかろうとしていた小柳さんが、どうしてこんなに小細工に走ってしまったのでしょうか?
「Naked City」は評判良かった記憶があるのですが……何故?


何の予備知識もなくこの作品を観て、「小池さん相変わらずだね」って隣の人に言われたら。
私だったら、まず間違いなく「ホントだね〜」と応えてしまうでしょうね。そのくらい、小池さんの手法で書かれた物語でした。




ユミコちゃんは、真実の愛を表現できる、数少ない役者。
彼女が演じるから、「永遠の愛」という嘘っぽいテーマが真実に見えるのです。

だけど。

それは、役者が表現しただけであって、作品が構築できたとは言えません。
ユミコちゃんだからこそ、力づくで作品を成立させることができましたけれども。これがもし違う役者だったら…と思うと怖くなります。


とか言いつつ。
何もかも吹っ飛ばして、ユミコちゃんにあのキャラクターをやらせた小柳さんは偉いなあ、と思ってしまう私も、確かに居るのですけれども(^ ^;ゞ





ヒロイン・アナベルの大月さゆちゃん。
彼女は、本当に可愛いし、過不足のない良い娘役さんだと思うのですが。
いかんせん「この世のものでない」エキスが無い人なんですね。

彼女に、こういうファンタジー(異世界)性の必要な役は難しいんだなあ、と思いました。

うーん、じゃあ誰、っていわれても…雪組さんの娘役さんは、皆さん割とリアルなタイプが多いのであまり思いつかない(涙)。一番近いところで、いづるんかなぁ……?

「アメリカン・パイ」は、シナちゃんがヒロインでしたが…彼女も、ああ見えて意外とリアルなタイプなんですよね。
「この世のものならぬ」雰囲気を出せる娘役…トップ娘役になるには絶対に必要な要素のハズなのに、最近少ないような気がするんですよねぇ(涙)。

異世界感のある、ファンタジックな娘役、ファム・ファタルを演じられる娘役がいないと、宝塚作品では圧倒的に多い「一目惚れ」が成立しにくくなってしまうので。
娘役さんには、もっともっとがんばって自分を磨いてほしいなぁ、と(*^ ^*)…希望です、希望。




(凰稀)かなめちゃんは、アナベルの兄。
この人も、圧倒的に美しいんだけど、意外と「異世界の住人」らしさの無いタイプなんですよね。「堕天使の涙」の新公を観た時、コムちゃんの「異世界」っぷりに遠く及ばない、「ごく普通のキレイな人」が喋っているのを観て、ちょっと衝撃を受けたことが記憶に新しいです。

今回も、銀髪のかつらがよく似合って、本当に美しい人なんだよなあ……(溜息)、と、感心したのですけれども。
やっぱり、どう見ても「人外のモノ」ではないんですよね…。

物語の設定として、「ヴァンパイアが居ることに」「誰も気づかない」ということになっているのですから、役づくりとしてはアレで正解なのだろう、とは思うのですが。
…うーん、なんだかな…。




個々の役者は良いのですが。
若者チームもすごくがんばって輝いていたのですが。

何かこう、細かいところで何かが噛み合っていない印象が残る作品でした(涙)。


でも、ユミコちゃんは、歌も芝居も本当に素晴らしかった!!
ある意味、樹里ちゃん以上に“宝塚の枠に収まりきらない”人なのかもしれないなぁ、と思ったのでした…。




月組公演「マジシャンの憂鬱」について、語ってみたいと思います。

大劇場で観て、私が思いこんでいたこと。

シャンドールは流れ者で、この国には一時的に滞在しているだけ。まだ住み着いて3年たっていない。


これが全くの大間違いだったことは、先日庭りかさまにご指摘いただきました。

シャンドールは、代々“某国”の宮廷マジシャンの家柄。
しかし、彼は家族にも秘密(マジックのネタは国家機密?)を持たなくてはならない職業に疑問を持ち、大がかりなイリュージョンマジックではなく、技術で魅せるテーブルマジックの道を歩み出した


なので。

生まれながらに“某国”の国民で、
執事がいて、居候を5人もおける広大な屋敷に住んでいる、

シャンドールとは、そういう人である、と。

それが、正解、みたいです。



で、
そういう知識(意識)を持ってのぞんだ東宝公演で、
シャンドールが、やっぱり私には、外国人に見える(涙)……。

なんでかな、とずっと思っていたんですが。


新公を観て、気がついたことがありました。


まさおは、その国の国民に見えるわっ!!何故っ!?


まず、シャンドールの「皇太子」への接し方が違うな、と思いました。

最初の出会いの場面。盆が回って階段をボルディジャールが降りてきた時から、まさおくんのシャンドールには、なんとなく遠慮があるんですよね。
椅子に座ったり立ったりするパフォーマンスも、本役さんみたいに笑いは取れないんですが(苦笑)、逆に、そのぎこちなさが「身分」の差によって生じる「遠慮」に見える。

みりおくんの皇太子も、真っ直ぐにシャンドールに尊敬の念をぶつけてくる少年っぽさが(しかし3年以上前に結婚してるんだよなあの人……今気づいた/汗)、嫌味でなく高貴な人の純粋さに見えて良かったですし、
この二人のバランスが良かったのかな、と。

麻子さんと霧矢さんは、芝居が達者すぎてそういう「基本的」な(←やっている本人的には当たり前すぎる)設定が、つい流れてしまうのかもしれませんね…。

 

あと、細かいことですけど、麻子さんのシャンドールは、あんまり皇室に興味を持ってないですよね。
皇太子の結婚相手についても、事故についても、一通り知識はあるけど興味はない、それがすごく強く出ていると思います。

特に、ラストのパーティーの後の「この国が変わるきっかけに〜」という台詞が、なんだかすごく人ごとだったのが引っかかりました(T T)。
その“この国”の国民であるならば、皇室に興味はなくても、その“国”の進む方向にはもう少し興味があってしかるべきなんじゃないのかなー?と。

多分それが、私が「シャンドール=旅人(=アルマンド)」と思いこんだ一番の理由だと思います。

でも。
あらためて観て思ったのですが。
そのあたりは、父親(宮廷マジシャン)との確執があって、あえて皇室から目を逸らして生きてきたから、という解釈が成り立つんですね……。
うーん、でも、国の将来には少しくらい関心を持ってくれても…(涙)。イギリス人のかなみちゃんが真面目に真剣に返事しているのが、あれ?って感じでした…



それと、大きく違うなーと思ったもう一つは、
まさおくんは、生まれてから一度も国を出たことがないように見えたこと。

麻子さんのシャンドールは、生まれ育ちは“某国”だとしても、マジックの修行をしにか何かでずっと外国に居た、という役づくりなんじゃないか、と勝手に思っています。
イギリスにも詳しそうだし(←ボルディジャールはイギリスへ留学してたんですよね)。

(これも大間違いだったらどうしよう〜!!
 でも「これで終わりだ。俺は逃げる」という時の言い方とか、
 「このまま消えるよ」と言った時の自信満々さとか、
 そうだとしか思えないんですよね。根拠は無いけど )


もちろん新公も全く同じ台詞を喋るんですけど、自信満々な態度の中に、どこか隠そうとして隠しきれない不安感を感じたんですよ。(…思いこみ?)


麻子さんのシャンドールは、世慣れた、経験豊富で、大人で、素敵な男。
そんな彼が、ちょっと変わり者の、生真面目で一生懸命な女性に出会い、
国を揺るがす事件を解決し、手を取り合って旅に出る…のが本編ならば。


この国で生まれて、育って、修行して、ごく素直に「この腕で世界と勝負したい!いつか絶対に!」と思いながら過ごしてきた、若い、まだまだ経験不足でヤンチャな若者が、
無邪気で天然で不器用で、何事にも一生懸命な娘と出会って。

今まで俺は、何を守ってここに居たんだろう。
あの屋敷を守るため?
それとも……この娘に出会うため?

国を揺るがした事件を無事解決した時、彼は、今まで彼を守ってきた繭を破って、外へ出る。

まさに、羽化するかのように。



何度か書いておりますが、
正塚作品の主人公の基本設定は、「捨ててきた過去」と「自分、あるいは自分の居場所探し」です。

シャンドールには「捨ててきた過去」が無く、しかも物語の開始時点からずっと「居場所」がある。
正塚作品の主人公としては異例と言っていいのではないでしょうか。


昨年の星組公演、「愛するには短すぎる」の主人公も、「捨ててきた過去」の無い人物像でした。
でも、彼には「捨てられない過去」としての親との確執がありました。そして、それを解決したとき、彼は同時に「自分の居場所」を見つけてしまった。
…その「居場所」が、バーバラの傍ではなかった…彼女と一緒に居たかったのに、という切なさが素晴らしいラストだったと思うのですが。



話を戻して「マジシャンの憂鬱」。最初の脚本では、シャンドールには「父親との確執」があったようですね。
でも、実際にイタに載った脚本にはいっさいソレは無くて。

宮廷マジシャンであったハズの父親の話が、皇太子の口からいっさい出ないこともあって、完全に「過去のない男」になってしまっている。


それを、「まだ若いから大した過去は無いのさ!」と割り切ったのが、新公のまさおの解釈。


「過去はありすぎて語りきれないぜ…」と背中で語らせたのが本公演の麻子さんだと思うのです。

…ま、全てはシャンドール次第、じゃなくて、正塚さん次第、ということで☆
脚本ではカットされた設定なので、別にどちらが正解というものではないんですよね。

どちらが好きか、と問われるなら。
最初から「過去」を持たないくらい若い二人は、未来をたくさん持っている気がするので。旅に出た後の彼らの生活がいろいろ妄想出来る分、新公の方が興味深いかなー(笑)。
麻子さんとかなみちゃんは、あまりにも可愛らしくてお似合いのお二人なので(^ ^;ゞ、ひたすらラブラブしている姿しか想像できない(笑)。



ただ。
「マジシャンには、そういう雰囲気が必要なんです」という台詞は残っているので。
「胡散臭さ」を前面に出した麻子さんのシャンドールも、解釈として勿論アリ、なんですよね。
芝居って、やっぱり面白いなあ…。



……なんだか、言いたいことが上手く表現できたような気がしないのですが。

同じ演出家が、同じ脚本をほとんど一言一句違えずに演出しているにもかかわらず、主人公のキャラクターが全く違う、というのは。

正塚さんって、やっぱり凄い、の、かも☆



しかーし、
しかーし!!

あの、ラスト。
本舞台に皇太子以下居候ズ含めた登場人物たちが勢揃いして、シャンドールとヴェロニカを見送る、あの、結構涙が出たりする、ラストシーン。

あの後、居候ズの5人も二人を追って、一緒に(7人で)旅をする、っていう設定だということは、ご存知でしたか………?


本公演も新人公演も、
ぜぇーーーーーーったいにそうは見えないから!!
だったらなんで本舞台で見送るんだよオマエらっ!!

でも。
最初の脚本(?)には、そういう台詞があったそうですよ(泣)。
お願いだから、第一稿をDVDと一緒に販売してくれないかなあ(涙)。

父親との確執も、居候ズと一緒に旅に出るシャンドールも、座談会だのお茶会だので話が出なかったら絶対わかんないよーーーーっ!!脚本に書いていない、それに沿った演出もされていない設定は、妄想設定っていうんだぞーーーーっ!!(←それは違います)



2008年のGraph誌では、ファンの投稿による男役スターの特集ページがあるらしい。

…少し前に出ていたニュースで、その時は反応しそこねてしまったのですが。ちょうど今日、追加の案内が出ていたので、思い出して書いてみたいと思います。


>皆様が好きな大空の表情、場面、役、大空にはまった瞬間、
>「宝塚GRAPH」に掲載された大空の写真(ポートレート・舞台写真)の中で
>特に好きなもの等を、理由や感想、思い出等と共にお寄せ下さい
>(好きな表情や場面、はまった瞬間等は、出来るだけ詳しくお書き下さい)。

以上が公式サイトの説明文(転載)ですが。

……あのぉ。
ファンの心理をちょっとは考えようよ、歌劇団さん。

誰かの「ファン」であるならば、ご贔屓さんへの気持を、ましてや「ハマった瞬間」なんぞというものを官製ハガキに「理由や感想、思い出等と共に」「詳しく」書くなんて不可能ですよ?

米粒に写経するようなつもりで書けというなら別ですが。←読めないって。


『嵌った瞬間』だけで便箋10枚にギッシリ書きそうな人が、私の回りにたくさん転がってますけど、どうしますか?
ちなみに私だったら、10回くらいの連載になりそうです(←冗談になってない)


それからね。


「ハマった瞬間」っていうのは、一つじゃないわけです。

だって。
一回で本当に「ハマる」のは、無理だもん。


「一目惚れ」って言ったって、本当に「一目」な訳じゃない。

「一目惚れ」の典型とされる「ロミオとジュリエット」だって、
【1】舞踏会での出会い、
【2】バルコニーでの再会、
【3】教会でのデート

…ね?
3回目にしてやっと、互いの気持ちをきちんと確かめ合い、その恋を運命であると認め、受け入れて、愛を誓うわけですよね。

柴田さんの「星影の人」では
【1】祇園(の近く?)での出会い
【2】再会
【3】建仁さんでのデート

…あれっ?構成が全く同じなんじゃ?……気づいてなかった(^ ^;ゞ。
やっぱり柴田さんは文学青年なんですねぇ…。


というわけで。(←何が“というわけ”なんだよいったい…)
実際に、一人のファンが「ハマった瞬間」で検証してみましょう。

サンプルは自分。
この日記にリアルタイムで書いてきた、「瞬間」を確認してみます。


たとえば、らぎ(柊巴)ちゃん(照)。

【1】中日「Joyfull!」オベージャ  ←出会い
【2】「エリザベート」ヒューブナー ←再会
【3】「星影の人」の桂小五郎    ←駄目押し

…ま、スターとファンの場合、「愛を確かめ合う」ことはできないので(死)、自分自身が「落ちたことを自覚して、運命を受け入れる」っつー感じですけどね←「駄目押し」

「ロミオとジュリエット」との違いは、2度目の「再会」が「運命の必然」ではなく、私が「自ら会いに行った」ところなんですけど。
…でも、あれはらぎちゃん目当てで観た訳では無いので(一応、作品目当て)、そこでヒューブナーさんにひっかかったのは、やぱり「運命」だったんじゃないかなーと思ってます(*^ ^*)。



まっつ(未涼亜希)の場合、TCAの「ブラックジャックの影」で『出会い』、Graph誌の「沖田総司扮装写真」で『再会』、マラケシュ博多座のクリフォードが『駄目押し』だったんですよね。

ブラックジャックの影からマラケシュまで、結構間があいているんですが。
その間は、花組さんを観にいくたびにまっつをチェックして愛でてはいたけれども、まっつ目当てで花組さんを観にいったことはなかった。最初に「まっつ目当てで」チケットを取ったのは、初2番手だった「Mind Traveller」だったなぁ、そういえば…。

3度の衝撃が連続で起こらず、少々間があいていても大丈夫な好例ですね(^ ^)。


宙組のみー(春風弥里)ちゃんは、「A/L」のワトソンで『出会い』、「バレンシアの熱い花」新人公演のフェルナンドで『再会』。

星組の水輝(涼)くんは、「ヘイズ・コード」で『出会い』、「さくら」のソロで『再会』。

でも、まだお二人とも『駄目押し』をくらっていないんですよね。彼らだけを目当てにチケットを取ろうとは思わないから(^ ^)。



ちなみに樹里ちゃんは、アニタで『出会い』、「ブエノスアイレスの風に」のリカルドで『再会』して、『駄目押し』は「Cross Road」のデュシャン。

彼女の場合、もっと以前の公演から顔も名前も判っていたので、アニタで初めて樹里ちゃんを知った訳では無いのですが…
でもやっぱり、樹里ちゃんを最初に好きになったのはアニタだったし、アニタを観ていなかったら、たとえリカルドやデュシャンを観たとしてもどこまでハマったかはわからないぞと思うので…
ここは「大好きな樹里ちゃん」と「出会った」のはアニタだった、ということにしておきます。


あと、戸井(勝海)さんとか(石川)禅ちゃんとか岡(幸二郎)さんたち、『出会い』も『再会』も『駄目押し』も全部「レ・ミゼラブル」、って方々もいらっしゃいますね(笑)。


なんかまた例によって長くなってきたなあ(滝汗)ごめんなさい。
ここで語りたかったのは、私の「ここまで墜ちてきた歴史」ではなくて、
ファンなら「ハマった瞬間」は一回じゃないよね!?って話だったんですが……



いや、あの。

祐飛さんについては、『出会い/再会/駄目押し』の、いったいどれをハガキに書いたものかと悩んでいるわけなんですが(^ ^;ゞ
やっぱ駄目押しを書いておくべきですかねぇ?祐飛さんももう一度やりたそうな役だし。

しかし。

これは、本当〜に長いのよ!!
ものすごーく具体的に「その瞬間」があるだけに、「理由や感想・思い出」なんぞ語り始めたら終わらないよ?

いいのか?

ハガキに書く文字のフォントとして、どのくらいを想定しているんだ編集部は?放っておいたらフォント3とかで書き始めるよ私?

……さぁて、どうしようかな…。


「好きな写真」は、パーソナルブックの中の写真を書こうと思っていたのに、よーく読んだら「Graph誌に掲載された写真」という指定があった(涙)。……うーん、Dear(だっけ?)の、森の中を駆けていく写真が好きだったんですけど、あれでいいかなあ?でも、コーナータイトルもうろ覚えだしいつ頃のものかもわからないよ(涙)。
……掲載号を書け、とは書いていないけどさ。いいのかなあ……?(希望)


と、いうわけで。

「ハマった瞬間を語っちゃおう!」のご案内を、最後に転載させていただきます。
(↑微妙に主旨がズレてますが…?)

【宛先】〒665−0845 宝塚GRAPH編集部 「2008年新企画」係

官製ハガキに、スターさんの名前と上に書いてあるようなツボポイントを書いて送ればいいみたいです。一人一枚。

【締切】大空祐飛さんが10月29日(月)必着。(次の彩吹真央さんが11月26日)

……あとちょっとですね!「消印有効」ではなく「必着」なので、東京者の私は、できれば26日中に投函したいところですね。っていうか、一回目は損だなあ…なんだか要領が掴めないよ(涙)。

1月号が祐飛さん、次がユミコちゃんまで発表済、ですが。
3月以降は誰がやるのかなあ。まっつが入ったら、とりあえず写真は沖田総司の扮装写真で決定なんだけど(笑/最後はそれかよっ!)。



月組新人公演「マジシャンの憂鬱」のお話、最終回。
ネタバレしてますので、ご注意ください。


90期までは一応全員わかりましたが、91期以下はさすがに判別できていない方もいらっしゃるので…(ごめんなさい/努力中です)
とりあえず、役がついている方だけコメントして終わりにしたいと思います。


【91期】
ネクチュイ(明日海りお)の、(紫門)ゆりやくん。
最初に新公配役が出たとき(7/23の日記)、願望半分で「ゆりやくんには、ぜひ前回に続きみりおくんの役を!」と書いた私。そのまますっかり忘れていて、正解だったことを知ったのは新公終了後だったりします(笑)。
んー、やっぱり良い味出してるなあ、ゆりやん♪
台詞のない役ですけど、舞台にいる時間は長いので、いくらでもアピールできる。でも、アピールしすぎないで黒子に徹するのが、ゆりやんの良いところかな?

銃弾をシャンドールに見せた後のみづきちゃんとのじゃれあいについては彼女の項目に書いたので…うーん、あとは何かあったかな?
帽子の影からチラッと見える目元に、色気がありますよね。ドキっとする瞬間がありました。みづきちゃんと背が同じくらい(?)なので、みりおくんの両側に並ぶと迫力がありました!次も楽しみです♪

 

教会の男(青樹泉)の、貴千碧くん。
嵌り役ですね。もりえちゃんも、東宝に来て随分良くなりましたけど、貴千くんの嵌りようには敵わないかも(^ ^;ゞ。
声が低く響いて、滑舌もしっかりしていて凄みがありました。容姿もぴったり。銃がしっくり馴染んでいたのも驚き。立ち姿がしっかり男役していて、この学年ですごいなあと感心しました。

ハロー!ダンシングでセンターを張って、負けないパワーを見せてくれたばかり。「Young Bloods」の姐さん(汗)が印象的すぎて、私の中ではイロモノに分類されてしまっていた彼女ですが、
本当にごめんなさい!!反省しました。マジで格好良いです!ショーでもがんがんに踊っているので、ついつい探してしまいますね(笑)。

 

酒場の歌手(羽咲まな)の、白雪さち花さん。
まなちゃんの、あの独特の色はありませんでしたが、学年を考えれば本当にいい歌手だなあと感心しました。
最後のパーティーシーンではひまりんのドレスでしたよね?あまりにも可愛らしくて絶句しちゃいました(^ ^)♪まん丸だけど(笑)めちゃくちゃ可愛い〜♪本公演のトリオも可愛いけど、あのパーティでの化粧と髪型、すっごいよく似合ってました♪♪

 

教会の男(五十鈴ひかり)の、篁(祐希)くん。
ヴェロニカに掴まってしまう役ですが。
ねねちゃんの細腕にあっさり掴まってしまうのも不思議はない程、ほのぼのした雰囲気だったのは……役づくり??(^ ^;ゞ
でも、解放された後の悔しそうな芝居はとても良かったです。だから、多分役づくりなんだろう。ということにしておきたい。

「まほろば」本公演の椿の場面でも、大劇場で最初に観た時は終始ニコニコ笑顔で、『それはちょっと、場面的にどうなの』と思っていたのですが。いつの間にかシリアスな、でもちょっと幻が見えている表情をするようになっていて(!)、成長したなあと感慨深いです。
今は、何でも恐れずにやってみればいい時期だと思うので、彼女には是非、どんどんチャレンジしてみてほしいと思います。1年後の小芝居の帝王っぷりを、楽しみにしています。

 

この期は他に、ハロダンに出ていた麗百愛・咲希のお二人、大阪侍の有瀬そう・華那みかり、そして、外部出演していた春咲ころん、という豪華メンバーが、アンサンブルであっちこっちでわらわらしていました(^ ^)。
もえちゃんの新聞記者は結構迫力だったな。あかねちゃんは酒場の客が可愛かった!ゾンビは、元々本役でも入っているから外れたのでしょうね…、残念。




【92期】
エヴァ(夢咲ねね)の、蘭乃はなちゃん。
割と、ねねちゃんによく似た役づくりだったような気がします。今回の新公は、久々で「本公演とは全然違う!」キャラの多い公演だったので、ちょっと埋もれてしまった感があったのは残念ですね。

本公演のロケットやショーで観ていると、自由奔放で超元気!あたしが主役よ!タイプに見えるのですが…本来はどういうキャラクターなんでしょうね。ねねちゃんも押し出しの強いタイプに見えてものすごく繊細な芝居をする人なので、、、案外“一皮むけば”よく似たタイプなのかもしれませんが。
うーん、でも全然違うタイプに見えるよー…?

次のバウで、植田景子さんが彼女をどう使うのか。居るだけで華やかな人なので、とても楽しみにしています♪

 

教会の男(流輝一斗)の、貴澄隼人さん。
あまり動きのない役なのでコメントが難しいのですが、シンプルな黒のスーツをキレイに着ていたことに感心しました。
スタイルが良い、のかな?(←ごめんなさい)

っていうか、本役のまぐちゃんは、どうしてあんなに身体に合わないスーツを着ているんだろうか(涙)。もうちょっと気合いをいれて補整してもらうわけにいかないのか?いくらなんでも、襟元に縦皺が出るのはちょっと……(T T)。



以上!!(あー、結局一週間かかったな…)


…長々書いてきましたが。

月組の“群衆芝居”の伝統は、まだまだ終わっていないんだな、と、安心できた新公でした。
そう思えた事実が、とても嬉しい。

トップさんが変わっても、組長さんが変わっても、やっぱり月組は月組。良くも悪くも、あくまでも月組。
芝居が大好きで、舞台のどんなすみっこに居ても楽しそうに小芝居していて、
…群舞が揃わなくて、娘役がかっこいい、

それが、月組だから。



月組の次代を担うスターたちが、キラキラと嬉しそうに輝いていた100分間。
愛に満ちた物語と、明るい音楽に包まれて、

正塚さん、ありがとう〜!

作品的には、明日以降にイロイロ突っ込ませていただくつもりでおりますが(^ ^)、
新公までしっかり見てくださって、本当にありがとうございました。


本当に良い新公でした。
幸せな100分間でした。


早いもので、公演もまもなく折り返し地点を迎えてしまいますが。

本公演も、新公以上に盛り上がって、いい公演になりますように。



月組新人公演「マジシャンの憂鬱」のお話、第五弾。
ネタバレしてますので、ご注意ください。


【90期】
アンドラーシュ(良基天音)の、響(れおな)さん。
「暁のローマ」新公のストラトーン以来のお気に入りですが。彼女の一番のイイトコロって「表情の豊かさ」なんですよね♪気持の籠もった、良い表情をするんです。
そして、目で会話ができる人でもある。

なので。
今回、シャンドールによって追い詰められるパーティーシーンでの、とーやんとの目と目の会話とか、ちょっと怯んだ仕草やなんかがすごく生きていて、物凄く緊迫した場面になっていたんです。
とーやんのところにも書きましたが、「台詞無しでの表現」がしっかり出来ていたからこそ、本公演の唐突感もなく、「なんだか理由はよくわからないけどあの二人が黒幕だったのね」と納得できる場面になっていたと思います。

「畏れは全てに先んじますから」というシャンドールの呟きの裏付けとなる、二人の「恐怖」。それを納得させたお二人の、月組芝居に拍手!です。響くん、本公演のフィナーレも黒燕尾に入ったし、これからどんどん使われていきそうで嬉しいな♪♪がんばってね!


コルネール(青樹泉)の、宇月颯くん。
この人も、「暁のローマ」新公でみりおくんの役をやっていましたが…巧いんですよねー、本当に。ダンスの人かと思っていましたが(ハロー!ダンシングは本当にブラボーでした♪)、芝居も良いなんて。なんてステキなの(*~ ~*)。
「大切なものは、愛だ!」の言い方とか、「……帰る」につなげるまでの表情の変化とか、挙動不審っぷりとか、なにもかもが良かったです!声というか、台詞の喋り方が自然で好きなんですよ。もりえちゃんは、なんだかんだ言いながらもコンゴに帰る旅費が稼げなくて(笑)伯父さん(ロラーンド)の家に居続けそうな気がするのですが、宇月くんは、とっとと稼いで本当に帰ってしまいそうな、きっちりと実務が出来そうな感じがありました(^ ^)。


酒場の店員(天野ほたる)の、玲実くれあちゃん。
本公演では毎回笑いが起きる場面ですが。
くれあちゃんも、声の面白さも間の取り方もOKで、とっても良かったです♪「グラス三つ!」「はぁい、よろこんでー♪」が、なんだかハートマークが飛んでいるような(?)本当に嬉しそうな声だったのが好印象(^ ^)。
ゾンビのパワフルなダンスには、思わず見惚れてしまいました。男前ですよねー!(←月娘ですからアノくらい当然です)


シャーロット(憧花ゆりの)の、琴音和葉さん。
堅実なお芝居をする人だな、と。すずなの声が独特なので、それに慣れていると物足りない(汗)という気もしましたが、琴音さん単体で考えれば全然問題なかったと思います。
ヴェロニカとも、対等な感じでカッコよかったなー。ちょっと小柄なので押し出しが弱いかな?とも思いましたが(本公演はシャーロットとエヴァが大きくてヴェロニカが一回り小さい)、落ち着いたキャリアウーマン感は、本役よりあったと思います。

すずなはキャラ勝ちなので、琴音さん的にはああするのがベストだったんでしょうね。魅力的なシャーロットでした♪


レオー(龍真咲)の、彩星りおんくん。
ファンシーダンスのチャンプの場面でも思いましたが、本当に表情豊かで面白い芝居をする人なんですよね!
なので、レオーは当たり役だったと思います。正塚さんも気に入っているのでは?表情がコロコロ変わって、ちょっと生意気だけど一生懸命で可愛くて、居候ズの他の4人にメチャメチャ甘やかされて可愛がられている感じ。ビジュアルも結構がんばってましたね。うんうん♪
引きの芝居、大人の芝居が出来るのかどうかはまだ未知数ですが、歌も芝居もOK!なんでもこい!な人なので、コンゴじゃなくて今後の活躍がとっても楽しみです(^ ^)。


貴婦人の夏鳳しおりちゃん。
キレイだった…。どちらかというと大人っぽい雰囲気の人ですが、最後のパーティはお化粧もがんばっていたような。台詞は無いけど、立ち姿がキレイで「貴族」らしくて良かったです。


新聞記者(星条海斗)の、海桐望さん。
マギーの癖のある台詞回しに比べて、台詞自体は自然だったかな?すごい勢いでくいついて行ったのが印象的でした。結構後ろの方にいたのに、だーーーーっと前に出ていって質問して…ましたよ、ね?あれ?
酒場の客の男も面白かったです。ああ、あの場面だけでもいいから、もう一回観たい…(観るポイントが多すぎですよ、あの酒場は)


スカローシ(星条海斗)の、みづき(瑞羽奏都)ちゃん。
いやあ、スーツが似合いますねぇ♪♪
身体に厚みがあるので、ボディーガードとしてちゃんと強そうに見えるのが○。事故現場で殿下を押しつぶすところも、みりおくんが小柄なだけに本当につぶされていて(笑)すっごい笑いをとってました。
銃弾をシャンドールに見せた後、ネクチュイのゆりやんに弾を一個渡して、二人でなんだかイチャイチャ(←その擬態語はやめなさい)しながら弾をチェックしたり喋ったりして暗転までの長い時間を過ごしていたのが、すっごい面白くて目が離せなかった…。(←どこ観てるんだ)

それと、最初のパーティでのダンスがあまりにも色っぽくてクラクラしました。もうちょっと痩せると、元々のスタイルの良さと美貌が際だってくるんだけどなあ〜、難しいのかなあ……(; ;)。


新聞記者(天野ほたる)の、常磐みづのさん。
声を聴いたのは初めて………かな?そんなことないかな?
ちょっと緊張してたみたいですが、良かったですよー。化粧も可愛かったし。
貴族の女は見つけられませんでしたごめんなさい…。


執事(研ルイス)の、朝凪麻名さん。
スタイルに恵まれて、学年の割に立ち姿のキレイな人ですが…
難役でしたね。「ただ立っているだけ」の難しさを感じたのではないでしょうか。これをいい経験に、これからもがんばってほしいです。

とりあえず、きっしーの司祭さまが「ぬ、ぬ、抜け道が…」と言った時の、「えーっ!」という声が聞こえてきそうなオーバーアクションとか、結構細かく小芝居を考えて、本役とは変えてきていたのが面白かったです。いろいろ考えながらやっているんだろうなあ、と思いつつ。(←それこそが月組芝居の醍醐味です!)




月組新人公演「マジシャンの憂鬱」のお話、第四弾。
ネタバレしてますので、ご注意ください。

「花の宝塚風土記/シニョール・ドンファン」で初舞台を迎えた89期は、月組ファンとして非常に思い入れのある期。
…彼らも研5かぁ〜〜、まだまだ「下級生」だと思っていたのに、本公演でもがんがん使われているし、新公も重要な役を任されるようになったんですねぇ……。


【89期】
みりお(明日海りお)くんと(夢咲)ねねちゃんについては省略。

 

マレーク(城咲あい)の、(白華)れみちゃん。
「BourbonStreet Blues」で、ねねちゃんと役替わりでヒロインを演じたれみちゃん。私はれみちゃんの方しか観ていませんが、可愛くてキレイで気が強いキャラクターが良く似合ってて、好きだったんですよね。

「暁のローマ」のポルキアくらいから「薄倖キャラ」が定着しつつありますが、声がちょっと特徴のある硬めの声なので。本来の彼女は、気の強い、ぽんぽん文句を言うような、一見すると嫌な女なんだけど芯は結構けなげ、みたいな役が似合うんじゃないかなー、と勝手に思っています。

しかーし。
マレーク、決して悪くはなかったんですが、あいちゃんが嵌り役であることを差し引いても、もう少し何か出来たんじゃないかなーと思うんですよね…

うーん、もうちょっと!と思ってしまったのは、ボルディジャールと向かい合った時の「幸せ感」。「もし記憶が戻らなくても」と呟いて、背を向けて、「それでも、あなたを愛していいですか…?」という、あの名場面での、切なさ、でした。
ボルディジャールが一人メチャクチャ幸せそうで、マレークはまだまだ不安げ、というのもKYな殿下らしくて良いんですけど(笑)、もう少し愛情のキャッチボールが見えてくると、観客としては安心できるのになーと思いました。

声のトーンがもう少し柔らかいと、ああいう場面でも包容力が出てくると思うんですけどね…。あいちゃんって、本当に台詞声の良い人なのね、と再認識したりして(汗)。

墓場での芝居は、あいちゃんとは違うアプローチで良かったと思います。「狂った」と言うよりは、恐怖のあまり子供返りしたという感じでしたね。あれはあれで、暗闇から助け出されて「恐怖」から解放されたら、すぐに正気に戻るのもアリだなあと思えましたし。
ただ、最初に階段を降りて来る時の迫力は期待していた程ではなかったなあ。完全に回りのゾンビダンサーズに喰われていたのが残念。美人だし、「エリザベート」新公で黒天使やってた時はもっともっと存在感があった記憶があるので、もうちょっと頑張って欲しかったー、かも。
 
 

ヤーノシュ(遼河はるひ)の、まぐ(流輝一斗)。
るうちゃんと並んで◎をあげたい人。
あひちゃんのヤーノシュが、見た目のかっこよさと声&芝居のギャップで笑わせるキャラクターなら、まぐちゃんは本当に「アイドル」を目指していそうな(←いや違う、「役者」を目指しているのよ彼は)、生き生きと輝いている若者、って感じでした。
あと、ちょっと驚いたのが「俳優には優雅な暮らし」という歌詞に篭められた“飢餓感”がすごく伝わってきたこと。なるほど、そういう歌詞なんですね〜、あれは(感心)。

声はずいぶん落ち着いてきて、良かったと思います。
次につながる、いい勉強になったんじゃないでしょうか。
本役でやっている教会に現れる軍人の役でも、もう少し立ち姿に迫力があるとすごーくいいのになー、と思いつつ、
ホフマン物語、期待しています♪

 

ロラーンド(越乃リュウ)の、五十鈴ひかりさん。
何をやらせても達者な人ですが、意外と芝居での大役ってあまりやっていないような気が…。なんと言っても一番印象的だったのは「あかねさす紫の花」の白鷺の歌手なんですけど。
でも芝居も巧いですよね。ロラーンドも、声に重みがあって良かったです。「本当に〜?」という言い方が、ナホちゃんはちょっとからかうような感じで軽く言うんですけど、五十鈴さんは割と真面目なキャラでしたね。だからこそ、最後に「お願いします!」って言った後の「にっこり」がいい感じでした♪
宙組のまりえさんみたいな、名歌手兼名役者に育ってくれることを祈りつつ。

 

新聞記者(一色瑠加)の、(沢希)理寿ちゃん。
理寿ちゃんも幕明きのマジシャンメンバーでした…っけ?あれ?観ていた時はメンバーどころか立ち位置まで覚えたつもりだったのに、すっかり忘れてしまった…えーっと。っていうかパーティでのダンスのカップルも、かなり覚えたつもりだったのになあ〜、酒呑む前にメモくらいしておけば良かった(泣)。

もとい。
黒燕尾でのダンスがとっても格好良かったのは覚えています。うん。あと、酒場の客でわいわい小芝居していて、それも面白かった。しかし…もっとよく観たかったけど、一回じゃ居候ズを観るので精一杯ですぅ〜(涙)。あの酒場の客は、みっしょんも気になったんですけどねぇ…。何度も観る本公演でさえ、なかなか客たちに注目するのは辛い場面なのに(居候ズが小芝居してるから)、新公じゃもう……(無理)。

 

新聞記者(涼城まりな)の、(妃乃)あんじー。
最初のパーティでもちわわのところに入っていた…んでしたっけ?(違うかも。ごめんなさい)。ヘアスタイルがキレイでよく似合っていて、化粧もなんかちょっといつもと違う…?一瞬気がつきませんでした。台詞はちょっと舌足らずな感じもありましたが、結構落ち着いた声で良かったです。
幽霊さんに居たと思ったんですけど、出てませんよね。誰と間違えたんだろう私…(幻?)

 

新聞記者(研ルイス)の、みっしょん(美翔かずき)。
なによりもまず、幕開きのマジシャンズのダンスで「キレイな人がいるなぁ(はぁと)」と思ったのがみっしょん。新聞記者より何より、そっちの印象が強烈です。やっぱりダンサーなんだなこの人。
「あかねさす紫の花」中日/全ツで大役・有間皇子を任された人だし、芝居の巧さは今更言うまでもないのですが。新聞記者として、台詞は少ないながらも間の取り方の巧さはさすがでしたね。

本役の侍従でもショーの椿でも、観るたび毎回思うのですが、ホント立ち姿がキレイな人なんですよね。最初と最後のパーティの場面も、立っているだけ、座ってるだけで目を惹きます。スタイルいいし、化粧も本当にキレイになって♪♪これからが本当に楽しみです♪


そんなところかな?

次は90期か〜。さすがにココからは判らない人も多いので全員にコメントするのは無理なんですが…どうしようかな。
とりあえず、ごめんなさい(あらかじめ)。


月組新人公演「マジシャンの憂鬱」のお話、第三弾。
ネタバレしてますので、ご注意ください。

と、いうわけで、今日は88期の日。

あ、もその前に一つ、昨日書き忘れたことを思い出しました。
墓場での墓守夫婦が、シャンドールや司祭にアレコレ質問されてるところで。
あの二人、その都度“斜め”になって(←どう説明したらいいのか判らない)、フリーズして間をあけてから応えていたんですよね(はぁと)。
すっごい可愛かったし、可笑しかった!!

本役はやっていない演技ですが、正塚さんの指示なのかなあ。それとも、、二人で考えたのかしら!?もしそうだとしたら、ふぁーびーもひまりんも、ホントに恐るべし、ですね(^ ^)、さすが月ッ子だわ〜〜〜っ!

【88期】
新聞記者(花瀬みずか)の、(羽咲)まなちゃん。
ハロー!ダンシングのセンターで歌手をつとめ、今回は本公演でも抜擢されている歌手ですが。
歌える人は台詞の声もいいよなあ、と感心しました。

パーティーで踊る場面での鬘や化粧は、まだまだ工夫の余地ありって感じ…でも、一番考えて欲しいのは本公演の役(酒場の歌手)での化粧かも(涙)。

 

ジグモンド(大空祐飛)の、(光月)るうちゃん。
最初の日も書きましたが、本当に良かったです〜!あやうくるうちゃんに落ちるところでした(^ ^)。
昔っから芝居巧者だとは思っていましたが、いつの間にあんなに「男役」の声を身につけたんでしょうか。前回「パリの空よりも…」の新公は、あひちゃんの御曹司役だったから、わざと高めに喋っていたのかしら…?
今回、ラースロのりこちゃんが高めの声なので、好対照でしたね。

私の中ではずっと「可愛いるうちゃん」だったのに、なんだかカッコヨクなってしまって、とまどいが隠せませんでした(笑)。

ラースロとの関係は本公演よりちょっとクールかな?対等な感じでしたが、良かったと思います。その分、シャンドールへの友情(←萌えではない)が深くてね♪ラースロに「(銃弾が)一発で当たっていてもおかしくなかった」と言われて「どうするんだよ!まずいよ!」と騒ぎ出すところも、それまでの軽さとのギャップをちゃーんと表現していて巧いなーと思いました。

そして。
幕開きのパーティでれみちゃんと踊るところでの、すんごく嬉しそうな満面の笑顔に癒されてしまった♪バウもよろしくね♪

 

新聞記者(矢代鴻)の、(麻華)りんかちゃん。
巧いっ!!
研7のひまりんといい、研6のりんかちゃんといい、シビさんの役をちゃんとやりこなせるのは凄いですよね。歌も良かったです。さすが歌手♪

りんかちゃんって、本公演での抜擢は比較的早かった印象がありますが(飛鳥夕映えの時って研3?)、その後あまり観ていないような…。(←大阪侍観られなかったし)
なんでだろう?使いでのある人だと思うのですが。

 

ギーゼラ(出雲綾)の、なっつ(夏月都)。
可愛いよー、可愛いよー、可愛いよーーーーっ。
るうちゃん、りこちゃん、なっつ、まぐ、りおんという居候ズの5人が、りおん(レオー)以外は皆同世代に見えたのは、演出意図のうちなんでしょうか?>正塚さん。

5人が楽しそうに歌い踊っている場面が大好きです♪っつーか、5人とも可愛くってしょうがない(*^ ^*)。シャンドールとのバランスも良かったし、新公らしい溌剌とした雰囲気があって、本公演とは全然違いましたね。
中でもやっぱり、なっつはタキさんと全く纏う雰囲気が違うので、面白かったです。タキさんは居候ズの“お袋さん”的な存在に見えますが、なっつはやっぱり妹分な感じ。それはそれで良かったし、本当に可愛かったです♪

 

司祭シャラモン(桐生園加)の、きっしー(彩央寿音)。
園加が素で喋っている声の高すぎるトーンを、必死で真似しようとする下級生(^ ^;ゞ。園加シャラモンを必死で踏襲しようとして、ぜーんぜん違うキャラクターになっているところが凄く可笑しかったです。
トボけた味わいのある司祭さま。あのトボけ具合が、ちょっと未沙さんを思い出させたりして、前回「パリの空…」で未沙さんの役をやって、かなり勉強したんだろうなあ、と思いました。
次はぜひ、渋いおじさんをひとつお願いします(笑)。

 

男爵(未沙のえる)の、あちょう(華央あみり)さん。
あちょうさん、私の中でえりおっとやしのちゃんと同じ86期に密かにカウントされていたみたいで。
幕開きのテーブルマジックの場面、「あれ?何故あちょうさんが居るの?前回で卒業したよね?と思ってしまいました…。

 ↑なんでやねん!

えーっと。
あちょうさんって、歌える人なんですねー。あれだけ台詞の声が良いんだから当然ですか?それにしても、深みのある良い声でした。もっと聴いていたかった〜!
キャリエールとか、ジョン卿とか、そういう重鎮的な役がやれそうな人なんですけどね。宝塚では難しいんだろうなあ(涙)。

 

新聞記者(美鳳あや)の、紗蘭えりかちゃん。
みっぽーの、あの“落ち着いているのにトボけた味のある”台詞回しって、実は難しいんだなーと思ってしまいました。ごめんね。でも、可愛かったです!酒場の「客の女」の方が印象的だったかも。

 

時計屋(良基天音)の、鼓(英夏)さん。
イローナ様からの時計を差し出す時の「いかにも」恭しい腰の曲げ方がまずツボ(早すぎ/笑)。しかーし!絶対小芝居してくるだろうから、目を離さないでチェックしよう!と思っていたのに、時計を受け取った後の居候ズの動きをついつい観てしまって、ふと気がついたら…(T T)。

私が見た時は、執事役の朝凪麻名ちゃんと押し問答みたいになって、ドアに向かって押し出されるみたいな芝居をしていたので。
もしかして、時計を受け取ったシャンドール(&居候ズ)の様子を覗き見しようとして、執事に止められていたのかな、とか、勝手に想像してみたりしたのですが。

…あーぁ、目を離すんじゃなかったなあ〜。ご覧になって、そんなドーデモイイところをチェックされた方がいらっしゃいましたら、ぜひ教えてくださいましm(_ _)m。

ちなみに、居候ズは時計を受け取ったシャンドールを取り囲んで「儲かるかも」「刺激的〜♪」と歌いながら、それぞれ色んな反応をしていたんですが……鼓さんの小芝居を犠牲にしてまでチェックしたハズなのに、覚えてないよ私……(欝)。

それにしても、何をするか判らない“小芝居の帝王”の名は伊達じゃないんですね〜(←今私がつけた呼び名ですがナニカ)

88期は、ここまで、ですよね。8人。末広がりですね(^ ^)。

それにしても。

どこで書くか迷っていたのですが、

記者会見の場での野次馬さんたち、いくらなんでも、っつーかいくら月組だとはいえ、小芝居しすぎです。目は二個しかないっつーの。

ふぁーびーにきっしーに鼓さん、なっつも小芝居好きだしりんかちゃんまなちゃんはいつだって体当たりだし、88期に限らず、月組生全員そう(滝汗)なんですけどっ、それにしても凄いメンバーだなあ〜、月組88期(感慨)。
本公演の酒場の場面が、盛り上がるわけですね(笑)。

おおお、まもなく3000文字だー。
またまた続きます。いつ終わるんだガクブル。


月組新人公演「マジシャンの憂鬱」のお話、第二弾。
ネタバレしてますので、ご注意ください。
 
 

今回は、「パリの空よりも高く」の青葉みちるちゃんとか、「バレンシアの熱い花」の和音美桜ちゃんみたいな、作品の方向性を決めてしまうようなスペシャルなバイプレイヤーがいませんでしたので、順番にコメントを、と思ったのですが。

…いつもとちょっと趣向を変えて、今回は香盤順に語ってみたいと思います(^ ^)。

 
 

【87期】
シャンドール(麻子さん)のまさお(龍真咲)は省略。

 

ラースロ(嘉月絵理)のりこ(麻月れんか)ちゃん。
がんばってました。うん。がんばってた(化粧はちょっとがんばりすぎ)。
表情がいいのと、芝居の間がいいんですよね、彼女は。ただ、いかんせん声が高すぎる(涙)。絵理さんがこの上もなく大人で包容力がある役に作りあげてしまっているのに、あの声ではどうしても若く聞こえてしまって、違和感を抑えられませんでした…。
でも、りこちゃんならではのラースロにはなっていたと思います。本公演とは全然違う人物像。シャンドールとの関係も、ジグモンドとの繋がりも、全く独自の色がありました。
とにかく楽しそうに演じていらして、良かったね!と思いました。

 

アデルハイド(矢代鴻)の美夢ひまりちゃん。
これはもう、当たり役と言ってあげたい(笑)。
今まで大きな役の彼女を観たことがあまりなくて、一番覚えているのが「薔薇の封印」のフジコちゃんの役だったのですが(汗)、いつの間にこんなに見事な役者になっていたのか!?というのが正直な感想です。

まず最初に、歌に驚きました!すっごい良い声ですよねっ!!シビさんの声とは勿論比べられませんが、十分に「風のような」声でした。
れみちゃんとの芝居も、包容力が感じられて凄くよかったです。
子供を喪った母親が、たまたま預かった子供に与えるかのような、愛情の深さと執着と…その愛の重みと暖かさを感じられる、いい芝居を見せていただきました!

ひまりちゃん、と言えば、ついこの間まで「六つよ!」と言っていたような気がしていたのに(笑)、あれからもう、丸6年にならんとしているんですねぇ…。
時のたつのは早いなあ〜〜(感慨)


 

イローナ(瀧川末子)さまの萌花ゆりあちゃん。
(私信:はにはにさま、あれはゆりあちゃんですよ〜)

「ダル・レークの恋」の侍女役の時も思いましたが、本当に綺麗な、良い声の持ち主なんですね。芝居としての技術点は…まぁ、あの、末子姐が巧すぎるのでごめんなさい、って感じなんですけど(涙)。
やわらかな緑色の衣装がよく似合って、仕草にはんなりとした色っぽさと上品さがあって、今回の役にはとても合っていたんじゃないかと思います♪(←贔屓目?)

 

バルトーク(北嶋麻美)のとーやん(榎登也)。
いやー、良かったです。台詞も出番も本役と変わらないはずなんですけど、何かが微妙に違うというか…最後の唐突感がなくて、なぜか納得できるラストになってたんですよね。何が違ったんだろう………??

観る前は、最後の新公でこの役かよ(欝)、とか嘆いていたことは否定しませんが。…でも、やはりこの役は、ある程度立ち姿だけで何かを語ることのできる上級生じゃないとこなせない役なのだなぁ、と、納得してしまいました。
アンドラーシュ役の響さんと二人、芝居巧者の無駄遣いかと思っていましたが(ごめんなさい)、そうではなく、二人とも台詞無しでの表現というものをしっかり勉強させられていたのではないかと思います。今回の経験が、次の作品(祐飛さんのバウ♪)で生かされることを願っています。

役以外では、新聞記者として「必死」に取材しようとしているところとか、最初のパーティーのダンスシーンでの美貌っぷりとか、ツボがたくさんありました(^ ^)。美人は強いなーとあらためて納得したりして☆オークル系とーやん、大好きだー!

 

墓守(未沙のえる)の綾月せりちゃん。
ひまりんと二人、丸顔童顔でめっちゃ可愛い、まるでお人形のようなご夫婦でしたね(笑)。でもすっごい仲良さそうだったなあ〜。個人的には、司祭に「早く行きなさいっ!」と言われて袖にハケるときの手の繋ぎ方がすごくツボでした。どう説明すればいいのか判らないんですけど…ホント、幼稚園児みたいな手の繋ぎ方だったの!(←わかんないよ笑)

未沙さんのシュトルムフェルドからふてぶてしさをちょっとひいて、可愛らしさを足したようなキャラクター。相変わらず声は高いままですが、芝居の間が抜群に良くなってきましたね。
小さい頃から大役を貰って、大事に育てられている人ですが、楽しみな役者になってきたなー、と、あらためて思います。
新公は、下級生の成長を見つけた時が一番嬉しいですね☆

 

新聞記者(宝生ルミ)の草風ななちゃん。
…本当に可愛い人だなあ…。最後のパーティーで踊っている貴婦人なんて、本当に目を奪われました。その笑顔がもっと前からあったなら、どうなっていたか判らない人だと今でも思ってしまう。惜しいよ〜(T T)。
役としては新聞記者のルミ姐のところ、ですが。シャンドールに「夕べのデートの相手さえ(透視できる)」と言われて怯えて下がるところ、ルミ姐とはまた違う、ちょっとオロオロしたような反応が新鮮で面白かったです。あの個性をもっと早くから…(←しつこい)

 

以上7名が、新公最上級生の87期。
皆、与えられた役を楽しそうに演じていて、とても良かったです、本当にね!新公卒業後も、ご活躍をお祈りしていますm(_ _)m。

そして、この公演を最後に宝塚を卒業してしまうななちゃんにも。今後の活躍と幸せを、心から祈っています…。



あれ?思いの外長くなってしまいました。
この調子でいったら……どんだけー…(↓)


月組新人公演「マジシャンの憂鬱」を観て参りました。


演出は本公演と変わらず、正塚晴彦さん。

しかし。演出は同じでも、役者が違うだけでこうも違う印象を残すものなんですね!
まずはそれに、驚きました(笑)


まずは。
まさお(龍真咲)くんのシャンドールがすごく良かったです♪

麻子さんより、だいぶヤンチャで、考えなしで(^ ^)、でも素直で可愛いタイプ。
父親との確執は多少あったにせよ、基本的には愛されて育った少年っぽさ。ラーズロやジグモンドとの関係も、むしろ庇護されているのはシャンドール側なんじゃないかと思うくらいで。
まさおくんの、一見すると小狡くみえて、実は底が浅くてバレバレなところ、自信家で楽天的で、でもすごく真面目で小心なところ…
その、なんというか絶妙なバランスの悪さが、“シャンドール”という難役にはドンピシャだったんじゃないかと思います。

もともと技術点はかなり高い人なので、「演じる」ことの面白さに気付いてくれさえすれば、ものすごく伸びると思うんですよ。…そう思い続けて、はや数年(涙)、やっとココまで来たか、と感慨深いです。

器用に見えて、実はそうでもないタイプに見えるので、しばらくはできる役できない役、ムラもあるかと思いますが。
月組ファンとして、まさおくんが新公を卒業する前にこの役に出会えたことを素直に喜んでいます。

正塚さん、月の若駒を育ててくださり、本当にありがとうございましたm(__)m。



(夢咲)ねねちゃんのヴェロニカ。

私は彼女のファンなので、どうしても贔屓目になってしまうのですが(汗)、

…可愛かった〜〜!(はぁと)


彼女みたいなタイプは、正塚さん好みなんでしょうね。本公演の役もぴったりだし♪
可愛くて、必死で、一途で、
身体は大きいけど、まさおくんのやさしい包容力の中にすっぽり入ってしまえる柔らかさが彼女の魅力なのだと(勝手に)思っています。

それにしても!!

観劇しながら、「も、も、もしかして、ヴェロニカって…ねねの宛書きなんじゃないの…??」とホンキで思ってしまいそうになったくらい、本っ当〜!に似合ってましたねっ☆(笑)。


そして、みりお(明日海りお)くんの殿下。
個人的に、この公演のMVPをあげたいと思います(^ ^)。

シャンドールと、対等、というよりは、ちょっと弟分っぽい雰囲気がありましたが、皇太子らしい品の良さと落ち着きだけでなく、浮世離れした存在感があったことがとても良かったです。
王族として、支配者の一族として人を見抜く目を持つ、その「特別であることの孤独」そして同類と思ったシャンドールへの真っ直ぐな信頼と憧憬…

彼の信頼がシャンドールを変え、物語を動かす原動力なのですから。
そこがしっかり表現できていたことが、今回の新人公演の成功のモトではないかと思います。



あと印象に残ったのは、居候ズの(光月)るうちゃんと流輝一斗くんの二人♪

とくにるうちゃんは、途中マイクが入らないトラブルがあったのに、しっかり発声してキチッと舞台マイクに入れていたし、落ち着いて芝居を締めていました。とにかく声が素晴らしかった!

まぐちゃんも特異なキャラクターを自分なりに消化して役づくりしていましたね。キャラクターとしてしっかり確立させてすごく面白くなった上で、エヴァに対する態度とか、人間関係の部分が凄く自然になっていて、全体のバランスも凄く良かったと思います。
立ち姿もずいぶん男役らしくキレイになって、次の「ホフマン物語」が楽しみです〜!!


総じて、ひとりひとりが自分なりに役に向き合い、キチンと役づくりしたんだろうなあ、と思えた新公でした。
やっぱり新公は良いなあ☆幸せだわ☆


…今日は携帯なので、とりあえずはこのあたりで。(唐突にすみません)


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