演劇フォーラム 花組
2007年4月21日 宝塚(花) コメント (2)演劇フォーラム『宝塚歌劇「明智小五郎の事件簿〜黒蜥蜴〜」をめぐって』に参加して参りました♪
一日遅れてしまいましたが、簡単にご報告させていただきますm(_ _)m。
最初の講師は、作家の荒俣宏さん。(←プロフィールでは博物学者が最初に書いてありましたから、ご本人的にはそっちが主なんですね!…私も彼の博物図鑑は大好きですが)
お題は「江戸川乱歩の世界」。
まず、入って来るなり。
挨拶もそこそこに、「こんなに女性ばっかりだとは思わなかった…」と仰った荒俣さん。
「僕は乱歩のことを話す演台は初めてではないのですが、だいたい乱歩っていうのはマニアックなファンが多くて、集まってくるのはほとんどが男性なんですよ」ってな話から入りました。
うーん、そりゃそうだろうなあ。私も一度、星新一ファンクラブ総会みたいなのに参加したことがありますが、そりゃーおじさんばっかりでしたからねぇ。乱歩はもっと凄いでしょうね…。
で、しばらく、荒俣さんの率直な乱歩賛歌を聞かせていただきました。
「あの『宝塚』が乱歩作品を取り上げるなんて考えられないくらい、どちらかといえば『アングラ』であり『エロ・グロ・ナンセンス』の世界を描いた作家だった」と、マニア向けの小説家だったということをお話ししていらっしゃいました。
私は、小学校の図書館に入っていた高学年向けの乱歩全集を全巻読んだはずなのですが、内容を覚えている作品は少ないんですよね…。その後読み返したこともないので、結局「知っているようであまりよく知らない作家」の一人になってしまっています。(ちなみに「A/L」のルパンシリーズも同じような位置づけ)
でも、荒俣さんのお話には本当に乱歩への愛と尊敬が溢れていて、聞いているうちに“乱歩もう一度読み返してみようかなあ…”とか思っちゃいました(←素直)。
ちょうど、先日発売された最相葉月さんの評伝「星新一(1001話をつくった人)」を読み終わったところなのですが。あれを読むと、日本では探偵小説とSF小説の間の壁が非常に低いんですね。探偵小説系の新人賞を獲って、SFを書いている人も多いですし。
そして、乱歩という人は「探偵小説の父」であるだけでなく、「空想小説の父」でもあり、「日本SFの祖父」くらいの役割を果たしてくれた人なんですね…。ご自身がSFを書いたとか、直接SF雑誌を編集したとかではありませんが、日本SFを育てた「宇宙塵」や「SFマガジン」にコメントを寄せ、星新一を見いだし、いい作品が出れば自身が主宰していた雑誌「宝石」に転載して広く読者に紹介し……
「文芸」とは違う「空想小説」というジャンルの読者を育て、作家を育てた、日本の出版界の神様みたいな存在だったんだろうなあ、とあらためて思ったりしたのでした。
その後、「レビュー」についてに続いたのかな。
「レビュー」は、年末などの区切りの時期に、劇場でその年一年間にあったことを振り返るもので、「事前に観る」意の「プレ・ビュー」の反対語「レ・ビュー」なのである、と。
一年間に起こった出来事を、今ならニュース映像の切り貼りで流すわけですが、当時はそんなもの(映像)がなかったので、劇場でやるようになった、と。
そういわれてみれば、歌舞伎の「忠臣蔵」なんかも事件が起こってから非常に早い時期に上演された「ニュース番組」であった、という話は聞いたことがあるなあ、と思ったり。
実際、テレビが無い頃には、旅回りの芸人集団が都のニュースを持っていったわけですが。彼らはただの噂話として話すのではなく、講談にしたり歌や踊りをつけたりして、「情報」としてではなく「芸」として金を取っていた訳ですよね。
それが、パリあたりの華やかな劇場で、一つの形式としてまとまったものがレビューの始まりかと思えば、すごく納得できます。
荒俣さんが「一つの場面を2,3分で、すごい早替わりで色んな人に成り代わって出てくるのも、いろんな事件を次から次に演じてみせるから必然的にそうなるんだ」という話をされていて。
おお、なるほど!と思ったのでした。
そして、「黒蜥蜴」は、小説自体が「レビュー」になっているんだ、と。
「クラブを舞台」とし、「緑川夫人の歌と踊りで始ま」って、「事件を語る」、という、その形式自体が「レビュー」である、と。
最初に「乱歩の世界はアングラである。宝塚の煌びやかな世界とは全く相容れない」という話をしておいて、「でも黒蜥蜴はレビューである」と。
「乱歩の世界のレビュー」に宝塚が挑戦する。そこが面白い、というような話をなさっていたと思います。
それから、黒蜥蜴の本来の舞台である大阪と通天閣について。
(木村版で上野の大仏さんになっている宝石の受け渡しの現場は、原作では通天閣)
どうしても「塔」ものに弱くなっている月組ファンとしては、当時の通天閣の話もとても面白かったです。また、「大阪」という微妙な土地を舞台にしているからこその面白さ、という話も出て、やっぱり時代や土地の匂いというのは、作品を作る上でもの凄く重要なんだなあ、と思ったのでした。
基本設定を変えるなら、全ての部分をチェックしないとダメですよ!
多分。
あの一階席を埋め尽くした1000人以上のお客さまの中で、「一番の目当て」が座談会でなかった人(私含む)は本当にごく僅かだっただろうと思いますが。
…私にとっては、とても興味深くて面白い15分間でした♪
本題とは何の関係もないのですが、星新一の評伝は、父親である星製薬初代社長・星一の業績からはじまって、戦後の日本SF黎明期の激動を細かく描いた、大変面白い本でした。
星新一、という、他に比べようもない数奇な運命を辿ってきた“御曹司”の、他に比べようもない偉大な才能とその限界について、容赦なく描ききったノンフィクション。星新一の作品のファンでなくても、明治から戦後までの「時代の空気」を感じられるいいルポだと思います。ご興味がありましたら、ぜひお手にとってみてくださいませ♪
次のコーナーは、木村信司トークショー。
★ちなみに、この先でネタバレがあります。まだ公演を未見の方はご注意ください★
まず。
「扉のこちら」で採用され、2作目を書くように言われた時。
「最初に思いついたのは、子供の頃から憧れていた理想の男・明智小五郎だった」そうです。
んで、その時も黒蜥蜴をやりたいと思ったけれども、「まだちょっと早いかなと思って黄金仮面にした」と。三島由紀夫の名作戯曲が既にあるわけですから、これは賢明なんですけれども。
「今回は、あれから12年たっていて、もういいかなと思って」黒蜥蜴を選んだんだそうで…。
(いやあの。まだまだ100年くらい早かったんじゃないでしょうか…?)
「乱歩作品の面白さは?」と問われて、
「すごく時代色が濃いところ。荒俣さんはエログロと仰ってましたが、僕は大正浪漫を感じる」と。
(だったら、どうして戦後なんだよ!)
三島戯曲と自作との違いは?と言う問いには。
「三島さんの作品はモノとモノの関係で語っている。人の内面に入っていかないから、逆の意味でファンタジーとして成立している」と。
「今回、明智にも黒蜥蜴にも赤い血がどくどくと流れている」のだそうですが…
(え?ものすごく人形劇チックな、心情的にあり得ない展開だと思ったのは私だけ?)
そして。一番大事な質問・「なぜこの時代を選んだのか」に対しては。
「宝塚化」、とは、イコール「ラブロマンスにすること」である。ゆえに黒蜥蜴と明智小五郎は愛し合わなくてはならない。かつ、ハッピーエンドではダメで、ドラマティックな悲劇を迎えなくてはならない。
平凡な発想では、普通に「愛される」=「他人に自分を預ける」ことを肯えない黒蜥蜴が、明智の愛を受け入れることを拒否して自殺する、という展開を思いつくわけですが。
木村さんが最初に思いついた「ドラマティックな悲劇」とは。
兄妹ネタ。
…それかよ〜〜〜〜!!!!!
愛し合い、それをお互い受け入れた後で、自分たちが兄妹で会ったことが判る。
それのどこが、ドラマティックな悲劇?
…今の時代の戯曲としては、そういうのを陳腐っていうんですけどね…
まぁ、突っ込みは置いといて。
最後まで兄妹であることに気づかない→顔がわからない→なぜ離ればなれになったのか?→戦争で離ればなれになった、という脳内展開があって、戦後の話になった、と。
先に「戦争は厭」という木村さんお得意の前提があって、戦争による悲劇として兄妹の別れ→最後の悲劇が起こってしまう、という発想の流れだとばかり思っていたので、少しだけ意外でしたが。
だからと言って、納得できるモンではありませんけどね…。
あとは、今までの作品を振り返って一言コメント、みたいなのをしていましたね。
ジュリアス・シーザーは、「オペラが続いたので、たまにはシェイクスピアをやりたいと思った」とか。
で、「コーラスをメインにした音楽劇、という作り方は、これで行き着くところまで行ったと思った」と。
で、最近過去の作品を読み返したのですが、「俺って変わってないな、懲りないな」と思った、と。
自分では結構変えているつもりだったのだそうですが。
たしかに変わってないし、成長してないよね…。
少しでいいから懲りてくれ、頼むから
…私はずっと、木村さんは「宝塚」ということに興味がないんだろう、と思っていました。
でも今回、彼の話を初めてじっくり聞いて。
「宝塚はラブロマンスでなくてはならない」「それも、ドラマティックで悲劇的な愛でなくてはならない」「だから、どうしても敵対関係にある二人が愛し合うという設定になりがちだ」という、非常に一元的ではあるけれども明快な意見を聞いて。
彼は彼なりに「宝塚でなければできないもの」「宝塚だからこそできるもの」を追求してココまで来たんだな、と思いました。
宝塚が好き、
宝塚が大好き。
その思いは誰にも負けない、という気合いを感じたのです。
私にとっても、「十二夜」とか「不滅の棘」とか、好きな作品もあるんですよ。
大劇場作品では「ゼンダ城の虜」は佳作だったと思いますし、「暁のローマ」は、歌詞さえ書き直してくれれば…と思い続けた迷作でしたし。
でも。
「鳳凰伝」と「王家に捧ぐ歌」、2作続けてどうしても性に合わなくて。
放浪の王子タカコさんも、偉大な将軍ラダメスのわたるさんも、豪華な衣装があまりにも完璧に似合ったハナちゃんも檀ちゃんも、本当に皆大好きだったのですが。
脚本に焼き付けられた木村さんの声高な主張がどうしても受け入れられなくて。
…その後は「暁のローマ」まで、木村作品は観ませんでした。
かなり話が飛んでしまって恐縮ですが。
童話作家の佐藤さとるさんの小説に、鏡つくりの話があります。
昔昔、まだ庶民が鏡というものを知らなかった頃のお話。
鏡は、ただ心を込めて真っ平らに磨き上げるべきもので、裏の細工がどんなに素晴らしくても、鏡面に曇りがあれば駄鏡、ましてや文様を鏡面に彫り込むに至っては愚の骨頂である、と。
そういう「寓話」なのですが。
「鳳凰伝」以降の木村さんの作品を観るたびに、この寓話を思い出します。
植田紳さんは、裏の細工に凝りすぎて鏡面に歪みが出てしまいがちなタイプ。
そして木村さんは、文句なく鏡面一面に文様を彫り込んでしまうタイプ。
作品を観るたびに、そう思うのです。
彼が彫り込むテーマが嫌いなんじゃないんです。
私だって戦争は嫌いだし、誰にも戦って欲しくない。
だけど、それを鏡の表に彫るのはやめてほしい。
見終わった観客が、全員胸の中で「そうだよね、戦争は良くないよね」って、すとん、と思うような作品を作ってほしい。
歌詞で、台詞で、「戦争は嫌〜♪」っていくら繰り返されても、それは当たり前のことで、皆が思っていることだから、「今更?」としか思わないじゃないですか。
そこに早く気が付いてほしい。
彼は最後に言っていました。
「次はもっと、『宝塚でこれをやるなんて』といわれるような題材に挑戦してみたい」と。
彼の発想は面白いです。
とっても。
宛書の才能もあると思う。
だから。
次の作品こそはぜひ、「鏡を磨き上げる」ことだけに集中してみてほしい。
題材だけを与えて、役者の内側から出てくるモノをもっと大事に演出してみてほしい。
木村さんは「宝塚」に愛がないから仕方ないんだ、とずっと思っていたのですが。
こんなに愛していたのなら、
途中できれい事に逃げるのをやめて、あがいてみてほしい。
説明台詞で愛は語れないんだ、と早く気づいて。
愛は美しいものだけれども、“きれい事”ではないのです。
そして、恋にも愛にも理由など、ない。
演出手法としてのハッタリ感や、マスゲーム調のアンサンブルの動かし方は面白いと思うのですが。
一度、それこそ柴田さんの往年の名作あたりの再演演出をしてみたら、勉強になるんじゃないでしょうか…。(柴田さん&柴田さんファンはお嫌でしょうけれども)
…だいぶ横道にそれてしまいました。すみませんm(_ _)m。
この後もいくつか話をして、最後に
「乱歩のご遺族がご覧になって『明智小五郎が格好良くて嬉しかった』というコメントをいただいた。とっても嬉しかった」という話を披露していました。
で、司会の水落さんが「確かに春野さん格好良かったですね」とコメントした瞬間に、会場から大拍手♪
いやー、オサさんのファンは皆様熱いですねぇ…。
第一部はここで終了。
少し時間が余ったので、木村さんが「5分早く休憩に入って、5分早くオサたちに出て貰いましょう」と発言して、またもや大拍手を貰っていました(笑)。
前回の月組フォーラムの植田さんと違って、一応会話がなりたっていたので、協会側のみなさんもホッとされたのではないでしょうか…。
ま、相手の話を聞いていないのは師弟よく似ていらっしゃいますが★
とりあえず、ココで15分の休憩が入りましたので。
続き(←普通の参加者にとってはここからが本番)はまた、近いうちにUPしたいと思いますm(_ _)m。
…久しぶりの5千字超えになってしまった…(涙)。
.
一日遅れてしまいましたが、簡単にご報告させていただきますm(_ _)m。
最初の講師は、作家の荒俣宏さん。(←プロフィールでは博物学者が最初に書いてありましたから、ご本人的にはそっちが主なんですね!…私も彼の博物図鑑は大好きですが)
お題は「江戸川乱歩の世界」。
まず、入って来るなり。
挨拶もそこそこに、「こんなに女性ばっかりだとは思わなかった…」と仰った荒俣さん。
「僕は乱歩のことを話す演台は初めてではないのですが、だいたい乱歩っていうのはマニアックなファンが多くて、集まってくるのはほとんどが男性なんですよ」ってな話から入りました。
うーん、そりゃそうだろうなあ。私も一度、星新一ファンクラブ総会みたいなのに参加したことがありますが、そりゃーおじさんばっかりでしたからねぇ。乱歩はもっと凄いでしょうね…。
で、しばらく、荒俣さんの率直な乱歩賛歌を聞かせていただきました。
「あの『宝塚』が乱歩作品を取り上げるなんて考えられないくらい、どちらかといえば『アングラ』であり『エロ・グロ・ナンセンス』の世界を描いた作家だった」と、マニア向けの小説家だったということをお話ししていらっしゃいました。
私は、小学校の図書館に入っていた高学年向けの乱歩全集を全巻読んだはずなのですが、内容を覚えている作品は少ないんですよね…。その後読み返したこともないので、結局「知っているようであまりよく知らない作家」の一人になってしまっています。(ちなみに「A/L」のルパンシリーズも同じような位置づけ)
でも、荒俣さんのお話には本当に乱歩への愛と尊敬が溢れていて、聞いているうちに“乱歩もう一度読み返してみようかなあ…”とか思っちゃいました(←素直)。
ちょうど、先日発売された最相葉月さんの評伝「星新一(1001話をつくった人)」を読み終わったところなのですが。あれを読むと、日本では探偵小説とSF小説の間の壁が非常に低いんですね。探偵小説系の新人賞を獲って、SFを書いている人も多いですし。
そして、乱歩という人は「探偵小説の父」であるだけでなく、「空想小説の父」でもあり、「日本SFの祖父」くらいの役割を果たしてくれた人なんですね…。ご自身がSFを書いたとか、直接SF雑誌を編集したとかではありませんが、日本SFを育てた「宇宙塵」や「SFマガジン」にコメントを寄せ、星新一を見いだし、いい作品が出れば自身が主宰していた雑誌「宝石」に転載して広く読者に紹介し……
「文芸」とは違う「空想小説」というジャンルの読者を育て、作家を育てた、日本の出版界の神様みたいな存在だったんだろうなあ、とあらためて思ったりしたのでした。
その後、「レビュー」についてに続いたのかな。
「レビュー」は、年末などの区切りの時期に、劇場でその年一年間にあったことを振り返るもので、「事前に観る」意の「プレ・ビュー」の反対語「レ・ビュー」なのである、と。
一年間に起こった出来事を、今ならニュース映像の切り貼りで流すわけですが、当時はそんなもの(映像)がなかったので、劇場でやるようになった、と。
そういわれてみれば、歌舞伎の「忠臣蔵」なんかも事件が起こってから非常に早い時期に上演された「ニュース番組」であった、という話は聞いたことがあるなあ、と思ったり。
実際、テレビが無い頃には、旅回りの芸人集団が都のニュースを持っていったわけですが。彼らはただの噂話として話すのではなく、講談にしたり歌や踊りをつけたりして、「情報」としてではなく「芸」として金を取っていた訳ですよね。
それが、パリあたりの華やかな劇場で、一つの形式としてまとまったものがレビューの始まりかと思えば、すごく納得できます。
荒俣さんが「一つの場面を2,3分で、すごい早替わりで色んな人に成り代わって出てくるのも、いろんな事件を次から次に演じてみせるから必然的にそうなるんだ」という話をされていて。
おお、なるほど!と思ったのでした。
そして、「黒蜥蜴」は、小説自体が「レビュー」になっているんだ、と。
「クラブを舞台」とし、「緑川夫人の歌と踊りで始ま」って、「事件を語る」、という、その形式自体が「レビュー」である、と。
最初に「乱歩の世界はアングラである。宝塚の煌びやかな世界とは全く相容れない」という話をしておいて、「でも黒蜥蜴はレビューである」と。
「乱歩の世界のレビュー」に宝塚が挑戦する。そこが面白い、というような話をなさっていたと思います。
それから、黒蜥蜴の本来の舞台である大阪と通天閣について。
(木村版で上野の大仏さんになっている宝石の受け渡しの現場は、原作では通天閣)
どうしても「塔」ものに弱くなっている月組ファンとしては、当時の通天閣の話もとても面白かったです。また、「大阪」という微妙な土地を舞台にしているからこその面白さ、という話も出て、やっぱり時代や土地の匂いというのは、作品を作る上でもの凄く重要なんだなあ、と思ったのでした。
基本設定を変えるなら、全ての部分をチェックしないとダメですよ!
多分。
あの一階席を埋め尽くした1000人以上のお客さまの中で、「一番の目当て」が座談会でなかった人(私含む)は本当にごく僅かだっただろうと思いますが。
…私にとっては、とても興味深くて面白い15分間でした♪
本題とは何の関係もないのですが、星新一の評伝は、父親である星製薬初代社長・星一の業績からはじまって、戦後の日本SF黎明期の激動を細かく描いた、大変面白い本でした。
星新一、という、他に比べようもない数奇な運命を辿ってきた“御曹司”の、他に比べようもない偉大な才能とその限界について、容赦なく描ききったノンフィクション。星新一の作品のファンでなくても、明治から戦後までの「時代の空気」を感じられるいいルポだと思います。ご興味がありましたら、ぜひお手にとってみてくださいませ♪
次のコーナーは、木村信司トークショー。
★ちなみに、この先でネタバレがあります。まだ公演を未見の方はご注意ください★
まず。
「扉のこちら」で採用され、2作目を書くように言われた時。
「最初に思いついたのは、子供の頃から憧れていた理想の男・明智小五郎だった」そうです。
んで、その時も黒蜥蜴をやりたいと思ったけれども、「まだちょっと早いかなと思って黄金仮面にした」と。三島由紀夫の名作戯曲が既にあるわけですから、これは賢明なんですけれども。
「今回は、あれから12年たっていて、もういいかなと思って」黒蜥蜴を選んだんだそうで…。
(いやあの。まだまだ100年くらい早かったんじゃないでしょうか…?)
「乱歩作品の面白さは?」と問われて、
「すごく時代色が濃いところ。荒俣さんはエログロと仰ってましたが、僕は大正浪漫を感じる」と。
(だったら、どうして戦後なんだよ!)
三島戯曲と自作との違いは?と言う問いには。
「三島さんの作品はモノとモノの関係で語っている。人の内面に入っていかないから、逆の意味でファンタジーとして成立している」と。
「今回、明智にも黒蜥蜴にも赤い血がどくどくと流れている」のだそうですが…
(え?ものすごく人形劇チックな、心情的にあり得ない展開だと思ったのは私だけ?)
そして。一番大事な質問・「なぜこの時代を選んだのか」に対しては。
「宝塚化」、とは、イコール「ラブロマンスにすること」である。ゆえに黒蜥蜴と明智小五郎は愛し合わなくてはならない。かつ、ハッピーエンドではダメで、ドラマティックな悲劇を迎えなくてはならない。
平凡な発想では、普通に「愛される」=「他人に自分を預ける」ことを肯えない黒蜥蜴が、明智の愛を受け入れることを拒否して自殺する、という展開を思いつくわけですが。
木村さんが最初に思いついた「ドラマティックな悲劇」とは。
兄妹ネタ。
…それかよ〜〜〜〜!!!!!
愛し合い、それをお互い受け入れた後で、自分たちが兄妹で会ったことが判る。
それのどこが、ドラマティックな悲劇?
…今の時代の戯曲としては、そういうのを陳腐っていうんですけどね…
まぁ、突っ込みは置いといて。
最後まで兄妹であることに気づかない→顔がわからない→なぜ離ればなれになったのか?→戦争で離ればなれになった、という脳内展開があって、戦後の話になった、と。
先に「戦争は厭」という木村さんお得意の前提があって、戦争による悲劇として兄妹の別れ→最後の悲劇が起こってしまう、という発想の流れだとばかり思っていたので、少しだけ意外でしたが。
だからと言って、納得できるモンではありませんけどね…。
あとは、今までの作品を振り返って一言コメント、みたいなのをしていましたね。
ジュリアス・シーザーは、「オペラが続いたので、たまにはシェイクスピアをやりたいと思った」とか。
で、「コーラスをメインにした音楽劇、という作り方は、これで行き着くところまで行ったと思った」と。
で、最近過去の作品を読み返したのですが、「俺って変わってないな、懲りないな」と思った、と。
自分では結構変えているつもりだったのだそうですが。
たしかに変わってないし、成長してないよね…。
少しでいいから懲りてくれ、頼むから
…私はずっと、木村さんは「宝塚」ということに興味がないんだろう、と思っていました。
でも今回、彼の話を初めてじっくり聞いて。
「宝塚はラブロマンスでなくてはならない」「それも、ドラマティックで悲劇的な愛でなくてはならない」「だから、どうしても敵対関係にある二人が愛し合うという設定になりがちだ」という、非常に一元的ではあるけれども明快な意見を聞いて。
彼は彼なりに「宝塚でなければできないもの」「宝塚だからこそできるもの」を追求してココまで来たんだな、と思いました。
宝塚が好き、
宝塚が大好き。
その思いは誰にも負けない、という気合いを感じたのです。
私にとっても、「十二夜」とか「不滅の棘」とか、好きな作品もあるんですよ。
大劇場作品では「ゼンダ城の虜」は佳作だったと思いますし、「暁のローマ」は、歌詞さえ書き直してくれれば…と思い続けた迷作でしたし。
でも。
「鳳凰伝」と「王家に捧ぐ歌」、2作続けてどうしても性に合わなくて。
放浪の王子タカコさんも、偉大な将軍ラダメスのわたるさんも、豪華な衣装があまりにも完璧に似合ったハナちゃんも檀ちゃんも、本当に皆大好きだったのですが。
脚本に焼き付けられた木村さんの声高な主張がどうしても受け入れられなくて。
…その後は「暁のローマ」まで、木村作品は観ませんでした。
かなり話が飛んでしまって恐縮ですが。
童話作家の佐藤さとるさんの小説に、鏡つくりの話があります。
昔昔、まだ庶民が鏡というものを知らなかった頃のお話。
鏡は、ただ心を込めて真っ平らに磨き上げるべきもので、裏の細工がどんなに素晴らしくても、鏡面に曇りがあれば駄鏡、ましてや文様を鏡面に彫り込むに至っては愚の骨頂である、と。
そういう「寓話」なのですが。
「鳳凰伝」以降の木村さんの作品を観るたびに、この寓話を思い出します。
植田紳さんは、裏の細工に凝りすぎて鏡面に歪みが出てしまいがちなタイプ。
そして木村さんは、文句なく鏡面一面に文様を彫り込んでしまうタイプ。
作品を観るたびに、そう思うのです。
彼が彫り込むテーマが嫌いなんじゃないんです。
私だって戦争は嫌いだし、誰にも戦って欲しくない。
だけど、それを鏡の表に彫るのはやめてほしい。
見終わった観客が、全員胸の中で「そうだよね、戦争は良くないよね」って、すとん、と思うような作品を作ってほしい。
歌詞で、台詞で、「戦争は嫌〜♪」っていくら繰り返されても、それは当たり前のことで、皆が思っていることだから、「今更?」としか思わないじゃないですか。
そこに早く気が付いてほしい。
彼は最後に言っていました。
「次はもっと、『宝塚でこれをやるなんて』といわれるような題材に挑戦してみたい」と。
彼の発想は面白いです。
とっても。
宛書の才能もあると思う。
だから。
次の作品こそはぜひ、「鏡を磨き上げる」ことだけに集中してみてほしい。
題材だけを与えて、役者の内側から出てくるモノをもっと大事に演出してみてほしい。
木村さんは「宝塚」に愛がないから仕方ないんだ、とずっと思っていたのですが。
こんなに愛していたのなら、
途中できれい事に逃げるのをやめて、あがいてみてほしい。
説明台詞で愛は語れないんだ、と早く気づいて。
愛は美しいものだけれども、“きれい事”ではないのです。
そして、恋にも愛にも理由など、ない。
演出手法としてのハッタリ感や、マスゲーム調のアンサンブルの動かし方は面白いと思うのですが。
一度、それこそ柴田さんの往年の名作あたりの再演演出をしてみたら、勉強になるんじゃないでしょうか…。(柴田さん&柴田さんファンはお嫌でしょうけれども)
…だいぶ横道にそれてしまいました。すみませんm(_ _)m。
この後もいくつか話をして、最後に
「乱歩のご遺族がご覧になって『明智小五郎が格好良くて嬉しかった』というコメントをいただいた。とっても嬉しかった」という話を披露していました。
で、司会の水落さんが「確かに春野さん格好良かったですね」とコメントした瞬間に、会場から大拍手♪
いやー、オサさんのファンは皆様熱いですねぇ…。
第一部はここで終了。
少し時間が余ったので、木村さんが「5分早く休憩に入って、5分早くオサたちに出て貰いましょう」と発言して、またもや大拍手を貰っていました(笑)。
前回の月組フォーラムの植田さんと違って、一応会話がなりたっていたので、協会側のみなさんもホッとされたのではないでしょうか…。
ま、相手の話を聞いていないのは師弟よく似ていらっしゃいますが★
とりあえず、ココで15分の休憩が入りましたので。
続き(←普通の参加者にとってはここからが本番)はまた、近いうちにUPしたいと思いますm(_ _)m。
…久しぶりの5千字超えになってしまった…(涙)。
.
幸運なことに、花組公演の新人公演を観ることができました!
何かとバタバタ忙しくて、書くのがすっかり遅くなってしまいましたが…
新人公演の公演タイトルは。
正しく「黒蜥蜴」でした。
タイトルロールは、間違いなく黒蜥蜴。
まだ若い野々すみ花ちゃんの、その存在感というかパワーに、可愛い男の子たちは押されっぱなしでしたね。
でも。
最後の最後、すみ花ちゃんと二人っきりになってからのラストの朝夏まなとくんが。
それまでの1時間とは別人のように存在感を増して、輝きはじめたことに驚きました。
それまで、どうも上っ面をひっかいていたというか、「黒蜥蜴」という芝居作品の世界に入れなくて周りをうろうろしていた印象だったのですが。
突然世界にはまりこんだかと思ったら、
いきなり世界を支配していた!
…なんだか、不思議な展開でした。
本公演のオサ(春野寿美礼)さんは、もう最初から最後まで「春野ワールド全開!!」で、黒蜥蜴の彩音ちゃんも雨宮のまとぶん(真飛聖)も誰も彼も置き去りにして
「アチラ」へ行ってしまっていましたが。
新人公演、は。
最初は「緑川夫人」そして「黒蜥蜴」として、「アチラ」の住人として妖しく美しく世界を掻き回していた美女が、「さあ、帰りましょう…」と囁きながら船に乗って「自分の世界」へ辿り着いた時。
「自分の家」に帰った彼女は、「美女」の仮面を脱ぎ捨てて、一人の「少女」に戻ってしまう。
それはあたかも、魔法が解けたかのように。
そして。
「この世」の男として、頭は良くても何の力も持たず、崩れ落ちる世界を支える力のないことを嘆くばかりだったはずの明智が。
黒蜥蜴の島=「アチラ」へ着いた途端に、その世界のパワーを吸い取ったかのように力強く、世界の中心を支える存在と化してしまう。
多分、意図した芝居でも演出でもなかったのだと思うのですが。
少女の「家」は、逆に男にパワーを与えてしまう。
それは、少女の希みが「か弱い少女」であることだったから。
「か弱い少女」が幸せに生きていける世界、それは「戦争」とは対極にある世界である、と。
…そういうことが言いたかったのかな、と思いました。
月組新人公演が、メインキャストのキャラが嵌っていたのと、生田さんの手腕で(多分)ものすごく繊細に芝居のすみずみまで行き届いた演出になっていて驚いたものですが。
花組の原田さんの演出は、そこまでのモノは感じませんでした。
あの野々さんと朝夏さんの力関係の変化が、演出として意図されたものであったのならば、すごく面白い解釈だったと思うのですが。
多分違うんじゃないかなー、と(苦笑)。
(細かいところでは、キャラクターに合わない芝居をつけていたところもたくさんありましたので)
朝夏くんは、芝居スタートから1時間、ずーっと声に力が無くて、「Mind Traveller」の時、まぁ巧くはないかもしれないけど華やかで声もキレイだったのにどうしちゃったんだろう、と思っていたのですが…
オサさんの役、ということで必要以上に気負ってしまったのかな、と思いました。
最後の30分は、芝居は良かったですし、歌もギリギリ許容範囲だったと思います。
黒蜥蜴の野々すみ花ちゃん。
いわゆる「正統派の美人」ではないんですけど、でも、表情が豊かで目を惹きますね。ドレスもキレイに着てたと思います。
芝居は、本当に巧い人だと思うのですが…今回はちょっと中途半端だったかな。
脚本の「大人ぶった」少女、という設定が、実際本人があまりに若いせいか、芝居がある意味巧すぎるのか、ストレートに「背伸びした少女」に見えてしまったのがもったいない。正直、彩音ちゃんより芝居の技術点は高いと思うので、もう少し「自分の」解釈を前面に出しても良かったんじゃないかなーと思いました。
雨宮潤ちゃんの扇めぐむくん。
いやはや。カッコイイ!
歌える(湖月)わたるさん発見〜〜!!
いやぁ、本公演の金色の美女の美脚に釘付けの私としては、終始地味な色合いの服で、気が弱そうに受け受けしく立っている潤ちゃんは超!ツボでした。
ただ、本役の真飛さんがあまりにもMそのもの(←誉めてます)なので、ちょっと損してたかも…。M男っぷりでまとぶんと勝負できる男役はいませんから。
(←そこで勝負してないから!)
歌は、エンカレの時からすごく気になっていたのですが。
(「椿姫」のアルフレートは本当に良かった!)
本当に美声ですよね!
でも、美声に酔い過ぎちゃいけません。朗々と歌って自分が気持良くても、芝居としてはまだまだです。
今回、「プロポーズ」の歌を唄う3人の中では扇くんが圧倒的に上手だと思うのですが、意外と芝居の中での印象が弱くて残念でした。
「心を伝える歌」を、もう少し考えてくれるとすっごく伸びると思います!
しかしアレですね。扇さんには是非、「オサさんの新公」をやらせてあげたいですね…。(というか、聴きたいよ〜!)
波越警部のちあき(白鳥かすが)ちゃん。
去年の全ツは行けなかったし、本公演ではほとんど見つけられなかったので(なぜだ。月組の時はすぐに見つけられたのに/涙)、私にとってはこれが彼女の事実上の花組デビューなわけですが。
良かったんじゃないかな。うん。
本役の壮さんが、オサさんとのバランスも良くて当たり役だったので、それと比べてしまうとかなり苦しいですが。
月ファンとしての贔屓も含めて。
良かったんじゃないかと思います。ハイ。
ま、歌はおいといてね…。
マイクの音量がちょっとおかしくて、彼女だけ妙に声が大きかったりとか、イロイロあったのですが。
ごく生真面目な公務員らしさがあって良かったと思います。
芝居がやっぱり月っぽいというか、ちょっと繊細すぎる気もするので、もう少し仕掛けていくことも必要かなーと思いましたが。
あとはまあ、メークは、……がんばれ。
ちあきが一番輝いていたのは、文句なく楽園の少女だと思います。
なんだかエラいキレイで目立ってました…。大好きだよ♪
岩瀬氏の日向燦さん。
巧い!っつーか、凄い!
嫌みな言い回しも、男っぷりの良さも、傲慢さも。
何から何まで、とにかく良かった。
次はまた、若い役も観てみたいです♪
最後のご挨拶で、いろいろ突っかかりながら挨拶するまあくんを、辛抱強く暖かく見守っている笑顔がとっても印象的でした。
ああいう人が上級生になっていくんだな、いい組だな、と思いました。
早苗の華耀きらりちゃん。
頭小さくてスタイルイイですよねー!目が大きくて表情豊かで、とても良かったです。「早苗」の時と「葉子」の時の芝居の切り替えは今ひとつでしたが、最後に牢の中で雨宮の扇くんと語り合う場面が凄く切なくて良かったです。
扇くんの、ちょびっと一本調子な美声に聞き惚れながら、表情豊かに受けている葉子ちゃんが可愛くて可愛くて、最後に抱き合って涙を拭ってあげる扇くんの仕草が優しくて…ちょっとほろっときてしまいました(不覚)。
私の中ではポイント急上昇中です♪
さそりの華月由舞ちゃん。
どんなに可愛くても、ボディラインが最高にステキでも、芝居があそこまでどうにもならないとショーでしか使えないよなあ…と思っていたのですが。
さそりは、思ったより良かったです。案外大人っぽい役は大丈夫なのかな?声も落ち着いていたし。もう少し滑舌が良くなれば、いろんな役が出来るようになるかも!と俄然楽しみになりました。
ショーでは大活躍の由舞ちゃん、お芝居でもがんばってほしいです♪
お重の初姫さあやちゃん。
…すごいっ!!
岩瀬邸でのエピソードは、何から何まで全部この人が持って行きましたね。それでいて、仕草も声も新公学年とは思えない落ち着きっぷり。
本当に巧い人なんだなあ、とあらためて感心しきりでした。
印象に残ったのはこのくらいでしょうか。
エンカレでお気に入りだった夕霧らい(支配人)くん、望海風斗(みわっちの役)くんは、無難にまとめていたなあという感じ。
小林少年は…一花ちゃんの偉大さを思い知りました(←ごめんなさい)
花組さんの新公を観るのは初めてで、もっと全然知らない人ばっかりかと思いましたが、そんなことは無かったですね。
元々役が少ない作品なので、メインの役をやっている人はさすがに全員わかりましたし。
ただやっぱり、新公を観る前に、本公演をある程度回数観ておかないと、演出の違いもよくわからないし、書生たちも誰が誰やら区別がつかないし…もったいないなあと反省しましたm(_ _)m。
でも、本当にもの凄く楽しかったです。
新人公演はやっぱり良いですよね!
…次も観られますように…(祈)♪
.
何かとバタバタ忙しくて、書くのがすっかり遅くなってしまいましたが…
新人公演の公演タイトルは。
正しく「黒蜥蜴」でした。
タイトルロールは、間違いなく黒蜥蜴。
まだ若い野々すみ花ちゃんの、その存在感というかパワーに、可愛い男の子たちは押されっぱなしでしたね。
でも。
最後の最後、すみ花ちゃんと二人っきりになってからのラストの朝夏まなとくんが。
それまでの1時間とは別人のように存在感を増して、輝きはじめたことに驚きました。
それまで、どうも上っ面をひっかいていたというか、「黒蜥蜴」という芝居作品の世界に入れなくて周りをうろうろしていた印象だったのですが。
突然世界にはまりこんだかと思ったら、
いきなり世界を支配していた!
…なんだか、不思議な展開でした。
本公演のオサ(春野寿美礼)さんは、もう最初から最後まで「春野ワールド全開!!」で、黒蜥蜴の彩音ちゃんも雨宮のまとぶん(真飛聖)も誰も彼も置き去りにして
「アチラ」へ行ってしまっていましたが。
新人公演、は。
最初は「緑川夫人」そして「黒蜥蜴」として、「アチラ」の住人として妖しく美しく世界を掻き回していた美女が、「さあ、帰りましょう…」と囁きながら船に乗って「自分の世界」へ辿り着いた時。
「自分の家」に帰った彼女は、「美女」の仮面を脱ぎ捨てて、一人の「少女」に戻ってしまう。
それはあたかも、魔法が解けたかのように。
そして。
「この世」の男として、頭は良くても何の力も持たず、崩れ落ちる世界を支える力のないことを嘆くばかりだったはずの明智が。
黒蜥蜴の島=「アチラ」へ着いた途端に、その世界のパワーを吸い取ったかのように力強く、世界の中心を支える存在と化してしまう。
多分、意図した芝居でも演出でもなかったのだと思うのですが。
少女の「家」は、逆に男にパワーを与えてしまう。
それは、少女の希みが「か弱い少女」であることだったから。
「か弱い少女」が幸せに生きていける世界、それは「戦争」とは対極にある世界である、と。
…そういうことが言いたかったのかな、と思いました。
月組新人公演が、メインキャストのキャラが嵌っていたのと、生田さんの手腕で(多分)ものすごく繊細に芝居のすみずみまで行き届いた演出になっていて驚いたものですが。
花組の原田さんの演出は、そこまでのモノは感じませんでした。
あの野々さんと朝夏さんの力関係の変化が、演出として意図されたものであったのならば、すごく面白い解釈だったと思うのですが。
多分違うんじゃないかなー、と(苦笑)。
(細かいところでは、キャラクターに合わない芝居をつけていたところもたくさんありましたので)
朝夏くんは、芝居スタートから1時間、ずーっと声に力が無くて、「Mind Traveller」の時、まぁ巧くはないかもしれないけど華やかで声もキレイだったのにどうしちゃったんだろう、と思っていたのですが…
オサさんの役、ということで必要以上に気負ってしまったのかな、と思いました。
最後の30分は、芝居は良かったですし、歌もギリギリ許容範囲だったと思います。
黒蜥蜴の野々すみ花ちゃん。
いわゆる「正統派の美人」ではないんですけど、でも、表情が豊かで目を惹きますね。ドレスもキレイに着てたと思います。
芝居は、本当に巧い人だと思うのですが…今回はちょっと中途半端だったかな。
脚本の「大人ぶった」少女、という設定が、実際本人があまりに若いせいか、芝居がある意味巧すぎるのか、ストレートに「背伸びした少女」に見えてしまったのがもったいない。正直、彩音ちゃんより芝居の技術点は高いと思うので、もう少し「自分の」解釈を前面に出しても良かったんじゃないかなーと思いました。
雨宮潤ちゃんの扇めぐむくん。
いやはや。カッコイイ!
歌える(湖月)わたるさん発見〜〜!!
いやぁ、本公演の金色の美女の美脚に釘付けの私としては、終始地味な色合いの服で、気が弱そうに受け受けしく立っている潤ちゃんは超!ツボでした。
ただ、本役の真飛さんがあまりにもMそのもの(←誉めてます)なので、ちょっと損してたかも…。M男っぷりでまとぶんと勝負できる男役はいませんから。
(←そこで勝負してないから!)
歌は、エンカレの時からすごく気になっていたのですが。
(「椿姫」のアルフレートは本当に良かった!)
本当に美声ですよね!
でも、美声に酔い過ぎちゃいけません。朗々と歌って自分が気持良くても、芝居としてはまだまだです。
今回、「プロポーズ」の歌を唄う3人の中では扇くんが圧倒的に上手だと思うのですが、意外と芝居の中での印象が弱くて残念でした。
「心を伝える歌」を、もう少し考えてくれるとすっごく伸びると思います!
しかしアレですね。扇さんには是非、「オサさんの新公」をやらせてあげたいですね…。(というか、聴きたいよ〜!)
波越警部のちあき(白鳥かすが)ちゃん。
去年の全ツは行けなかったし、本公演ではほとんど見つけられなかったので(なぜだ。月組の時はすぐに見つけられたのに/涙)、私にとってはこれが彼女の事実上の花組デビューなわけですが。
良かったんじゃないかな。うん。
本役の壮さんが、オサさんとのバランスも良くて当たり役だったので、それと比べてしまうとかなり苦しいですが。
月ファンとしての贔屓も含めて。
良かったんじゃないかと思います。ハイ。
ま、歌はおいといてね…。
マイクの音量がちょっとおかしくて、彼女だけ妙に声が大きかったりとか、イロイロあったのですが。
ごく生真面目な公務員らしさがあって良かったと思います。
芝居がやっぱり月っぽいというか、ちょっと繊細すぎる気もするので、もう少し仕掛けていくことも必要かなーと思いましたが。
あとはまあ、メークは、……がんばれ。
ちあきが一番輝いていたのは、文句なく楽園の少女だと思います。
なんだかエラいキレイで目立ってました…。大好きだよ♪
岩瀬氏の日向燦さん。
巧い!っつーか、凄い!
嫌みな言い回しも、男っぷりの良さも、傲慢さも。
何から何まで、とにかく良かった。
次はまた、若い役も観てみたいです♪
最後のご挨拶で、いろいろ突っかかりながら挨拶するまあくんを、辛抱強く暖かく見守っている笑顔がとっても印象的でした。
ああいう人が上級生になっていくんだな、いい組だな、と思いました。
早苗の華耀きらりちゃん。
頭小さくてスタイルイイですよねー!目が大きくて表情豊かで、とても良かったです。「早苗」の時と「葉子」の時の芝居の切り替えは今ひとつでしたが、最後に牢の中で雨宮の扇くんと語り合う場面が凄く切なくて良かったです。
扇くんの、ちょびっと一本調子な美声に聞き惚れながら、表情豊かに受けている葉子ちゃんが可愛くて可愛くて、最後に抱き合って涙を拭ってあげる扇くんの仕草が優しくて…ちょっとほろっときてしまいました(不覚)。
私の中ではポイント急上昇中です♪
さそりの華月由舞ちゃん。
どんなに可愛くても、ボディラインが最高にステキでも、芝居があそこまでどうにもならないとショーでしか使えないよなあ…と思っていたのですが。
さそりは、思ったより良かったです。案外大人っぽい役は大丈夫なのかな?声も落ち着いていたし。もう少し滑舌が良くなれば、いろんな役が出来るようになるかも!と俄然楽しみになりました。
ショーでは大活躍の由舞ちゃん、お芝居でもがんばってほしいです♪
お重の初姫さあやちゃん。
…すごいっ!!
岩瀬邸でのエピソードは、何から何まで全部この人が持って行きましたね。それでいて、仕草も声も新公学年とは思えない落ち着きっぷり。
本当に巧い人なんだなあ、とあらためて感心しきりでした。
印象に残ったのはこのくらいでしょうか。
エンカレでお気に入りだった夕霧らい(支配人)くん、望海風斗(みわっちの役)くんは、無難にまとめていたなあという感じ。
小林少年は…一花ちゃんの偉大さを思い知りました(←ごめんなさい)
花組さんの新公を観るのは初めてで、もっと全然知らない人ばっかりかと思いましたが、そんなことは無かったですね。
元々役が少ない作品なので、メインの役をやっている人はさすがに全員わかりましたし。
ただやっぱり、新公を観る前に、本公演をある程度回数観ておかないと、演出の違いもよくわからないし、書生たちも誰が誰やら区別がつかないし…もったいないなあと反省しましたm(_ _)m。
でも、本当にもの凄く楽しかったです。
新人公演はやっぱり良いですよね!
…次も観られますように…(祈)♪
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おてんば天使【その2】
2007年4月17日 宝塚(宙) コメント (2)宙組公演「A/L」。決して「おてんば天使」というタイトルではないのですが。
私の中ではこのテーマで分類されてしまいましたので。日記の通題はこれでいきたいと思います(笑)。…いえ、続くわけではなく、これで終わる予定なんですが(^ ^;
前回の日記でみっちゃんまでは感想を書いたので、あとはパンフレットに載っている順でいきたいと思います。
ラウール(タニちゃん)の母、アンリエットの光さんが、ベテラン専科の貫禄を見せたのは、ある意味当たり前っちゃ当たり前なのですが。
アンリエットの若いころを演じた鮎瀬美都さんも、落ち着いた美貌としっとりした演技で、ローアン枢機卿が惚れるのもわかる女っぷりでした。
でも斎藤さん、第二幕第一場は、確か二人が別れる場面だったのでは?(違ったらごめんなさい)。それだったら、光さんじゃなくて鮎瀬さんのほうが良かったんじゃないでしょうか…。
ウメちゃんアニェスの母、スーピーズ伯爵夫人は鈴奈沙也さん。若い夏大海さんを旦那に、かなりがんばっていらっしゃいましたが…さすがにちょっと苦しかったな。まぁ、夏さんは婿養子という設定だったので問題はないのですが、なんとなく、若いツバメをとっかえひっかえ夫にしているような印象が…(そんな台詞はまったくないのに/汗)美人で色っぽいので、余計に。
まして、ともちん(悠未ひろ)のレオンとの秘事めいた場面まであるものだから(それはホント)…頼りにならない旦那を見捨てて乗り替えるつもりかっ!?と勘繰ってしまった(^ ^)。
というか。そもそも、レオンの目的(首飾りを手に入れること)を考えれば、自分に見向きもせずに空想小説の主人公に夢中になっているアニェスのことなどとっとと諦めて、スーピーズ伯爵夫人を堕とした方が早くて確実だと思うんですけどね(笑)。旦那は離婚…あれ、このころのフランスはカトリックかな?だったら殺すしかないか。でもそのくらいの事やりそうでしたけどね、ともちんのレオンは。
いやぁ、何に驚いたって、「温かみがあって包容力のある大人の男」を演じさせたら天下一品、とばかり思っていたともちんに、こんな“クールな”、言ってしまえば“冷酷な”芝居の引き出しがあったことに一番驚いたんですよね。
今回、斎藤さんにしては珍しくシンプルな勧善懲悪モノ(宙組、いえタニちゃんに合わせた?)だったので、ああいう予定調和なラストになりましたが、いつもの斎藤さんならもうひとひねり(そこでやめておけばいいのに、更にもうひとひねりして意味不明にしてしまう可能性も高い)して、それこそ「血と砂」のガラベェトォ級の儲け役にしてしまいそうなノリを感じましたが…。
ヴィクトワールの美風舞良。
美人!上手い!
…すみません、無知で。ホント、贔屓組以外の人ってよっぽど本公演で役がついてる人じゃないとわからないんですよ。…美風さんは十分役がついているのですけれども、ごめんなさい。宙組はホントに観れてなかったんで。これからちゃんと観ます…。
とにかく、こんな上手な美人がいるなんて、嬉しいです♪
ただまぁ、役としては…いい役でしたけど、ちょっと意味不明な役ではありましたね(笑)。
斎藤さんが、作っていくうちに美風さんに触発されてどんどん重要な役にしてしまったような気がする(笑)。
ラウールの父親、ローアン枢機卿は十輝いりすくん。
めちゃくちゃカッコよかった!
「竜馬伝」での芝居も良かったし、彼は意外と大人の男が似合うのかも。やっぱり柄が大きいからやりやすい面もあるのでしょうね。ひげが似合う顔立ちもウラヤマシイ。
以前観たのは「プティ・ジャルダン」の料理長くんで、あの時は正直、芝居はどうか、と思いましたが…(苦笑)、若い芝居が苦手なのかな。
脚本的には鍵を握るはずの人物でありながら、結構早い段階(1幕半ば)でネタばれしてしまうし、どうするのかなー?と思っていたのですが。
ラストでああ出てくる、というのは、その前の場面で予想がついたにもかかわらず、しっかり泣かされてしまいました。
ラウール一人だったらこうはいかなかったよ。ローアンの十輝くんの、万感の想いをこめた背中が泣かせてくれたんだと思います。
これだけの渋い役を若手にふった斎藤さんも英断でしたが、しっかり応えて演じきった十輝くんを称えたい。
なんたって、あの学年で、アンリエットの光さんと並んで格負けしなかったのはすごい!学年もあがって今後は大人の役も増えるでしょうから、もっともっと輝くかも〜♪
これからが楽しみなひとです。
エヴァの和音美桜ちゃん、キュートで可愛くて、マドンナという設定も納得。ただ、ちょっと気になったのは肌を黒くしていたこと。19世紀末のこの時代に、肌の色が違う女の子が、街ならともかく、ソルボンヌ大学でマドンナになるなんてことはありえたんでしょうか?…ソルボンヌってそんなに庶民的な大学だったんだっけ。斎藤さんの指示かどうかはわかりませんが(普通はそうですよね…?)エヴァの背景というか設定については、ちょっと気になりました。
まぁ、和音さんには浅黒い肌の気の強い美女がよく似合っていたので、しつこく追求することではないのかもしれませんが…。
ラウールの仲間、ドニスの早霧せいな&バジルの麻音颯斗。ガニマールの相棒、ジャコの七海ひろき。3人とも、いろんな作品のいろんなレポート等で名前を聞くけど、あまり良く知らない3人でした。
…すげー、面白い!
斎藤さんが本当に上手く役をあててくれたなーと思います。この学年で、この時期に、これだけの宛書された役をやらせてもらって、彼らはラッキーだった。次の段階としては「宛書」でない役をこなす力を得なくてはならないわけですが、とりあえずはこの役で最高に輝くすべを学んでほしいと思いました。
目立つ役だから、というのではなくて、3つとも「キャラ萌えの斎藤」が真剣に作ってくれた「キャラクター」ありきの通し役。それをイチから自分で役として作っていけるのは、役者として一番の幸せだと思います。
アドリブも「早霧せいな」として受けるのではなく「ドニス」として受けてほしい。「ドニス」の部分がすごーく良かっただけに、上級生のアドリブを受けるときだけ「早霧せいな」に戻るちぎちゃんが、可愛かったけどちょっともったいなかったです。
でも、3人ともすごく魅力的だった。笑いもちゃんと取っていたし。
一回しか観ていないのでどれがアドリブでどれが脚本なのかわからない部分もありましたが、きっと毎回、あれこれ考えながら演じていたんでしょうね。そんな「迷い」が、ある意味「若さ」にも見えて、一緒に組んで芝居しているタニちゃんの輝きを増していたような気がします。
いいトリオ(学生たち)で、いいコンビ(刑事)でした!
回想シーンは、子ラウールが美牧冴京、子アニェスが千鈴まゆ。
二人とも「子供っぽい声」を意識しすぎかな?と思いましたが、二人とも可愛かったのでOKです(←おい)。そのまんま人形にして持って帰って、飾っておきたい(笑)。意外と出番も多いし、おいしい役でしたね〜。
レオン公爵の仲間、というか使い魔的な存在のミレディは、花露すみかさん。…88期ですか!びっくり!あの色っぽさ、貫禄。ともちん相手に一歩もひけを取らないどころか、手の上で転がされているように見えて実はしっかり舵を取っているところ…絶対ともちんより学年上だと思ったのに!!
いやはや。女は怖い(←おい)…じゃなくて。いやはや、花露さん、素敵です。あのしなやかさがいい!
贔屓組の娘(?)役さんたちは、揃いも揃って「組で一番男前なのはアタシ」と思っている(いや実際男前度ランキングつけたら、上位は娘役で埋まるだろう…)カッコイイひとたちばかりなので。
…ああいう「隙のない女らしさ」には、すごく憧れちゃいますね(苦笑)。
斎藤作品とは思えない、あ・かるいハッピーエンドの、毒のない斎藤作品。
「A/L」は、宛書も成功して、本当に楽しい作品でした。
でも、前回の日記にも書きましたが、「A/L」には斎藤作品を斎藤作品たらしめていた“マニアックさ”も“毒”もない。
次の「エル・アルコン」では、斎藤さんはまたもとの斎藤路線に戻るのでしょうか…?それとも今回の作風のまま青池保子に取り組むのでしょうか。
斎藤ファン(←え?)的には、とても楽しみな秋になりそうです…(^ ^;ゞ
.
私の中ではこのテーマで分類されてしまいましたので。日記の通題はこれでいきたいと思います(笑)。…いえ、続くわけではなく、これで終わる予定なんですが(^ ^;
前回の日記でみっちゃんまでは感想を書いたので、あとはパンフレットに載っている順でいきたいと思います。
ラウール(タニちゃん)の母、アンリエットの光さんが、ベテラン専科の貫禄を見せたのは、ある意味当たり前っちゃ当たり前なのですが。
アンリエットの若いころを演じた鮎瀬美都さんも、落ち着いた美貌としっとりした演技で、ローアン枢機卿が惚れるのもわかる女っぷりでした。
でも斎藤さん、第二幕第一場は、確か二人が別れる場面だったのでは?(違ったらごめんなさい)。それだったら、光さんじゃなくて鮎瀬さんのほうが良かったんじゃないでしょうか…。
ウメちゃんアニェスの母、スーピーズ伯爵夫人は鈴奈沙也さん。若い夏大海さんを旦那に、かなりがんばっていらっしゃいましたが…さすがにちょっと苦しかったな。まぁ、夏さんは婿養子という設定だったので問題はないのですが、なんとなく、若いツバメをとっかえひっかえ夫にしているような印象が…(そんな台詞はまったくないのに/汗)美人で色っぽいので、余計に。
まして、ともちん(悠未ひろ)のレオンとの秘事めいた場面まであるものだから(それはホント)…頼りにならない旦那を見捨てて乗り替えるつもりかっ!?と勘繰ってしまった(^ ^)。
というか。そもそも、レオンの目的(首飾りを手に入れること)を考えれば、自分に見向きもせずに空想小説の主人公に夢中になっているアニェスのことなどとっとと諦めて、スーピーズ伯爵夫人を堕とした方が早くて確実だと思うんですけどね(笑)。旦那は離婚…あれ、このころのフランスはカトリックかな?だったら殺すしかないか。でもそのくらいの事やりそうでしたけどね、ともちんのレオンは。
いやぁ、何に驚いたって、「温かみがあって包容力のある大人の男」を演じさせたら天下一品、とばかり思っていたともちんに、こんな“クールな”、言ってしまえば“冷酷な”芝居の引き出しがあったことに一番驚いたんですよね。
今回、斎藤さんにしては珍しくシンプルな勧善懲悪モノ(宙組、いえタニちゃんに合わせた?)だったので、ああいう予定調和なラストになりましたが、いつもの斎藤さんならもうひとひねり(そこでやめておけばいいのに、更にもうひとひねりして意味不明にしてしまう可能性も高い)して、それこそ「血と砂」のガラベェトォ級の儲け役にしてしまいそうなノリを感じましたが…。
ヴィクトワールの美風舞良。
美人!上手い!
…すみません、無知で。ホント、贔屓組以外の人ってよっぽど本公演で役がついてる人じゃないとわからないんですよ。…美風さんは十分役がついているのですけれども、ごめんなさい。宙組はホントに観れてなかったんで。これからちゃんと観ます…。
とにかく、こんな上手な美人がいるなんて、嬉しいです♪
ただまぁ、役としては…いい役でしたけど、ちょっと意味不明な役ではありましたね(笑)。
斎藤さんが、作っていくうちに美風さんに触発されてどんどん重要な役にしてしまったような気がする(笑)。
ラウールの父親、ローアン枢機卿は十輝いりすくん。
めちゃくちゃカッコよかった!
「竜馬伝」での芝居も良かったし、彼は意外と大人の男が似合うのかも。やっぱり柄が大きいからやりやすい面もあるのでしょうね。ひげが似合う顔立ちもウラヤマシイ。
以前観たのは「プティ・ジャルダン」の料理長くんで、あの時は正直、芝居はどうか、と思いましたが…(苦笑)、若い芝居が苦手なのかな。
脚本的には鍵を握るはずの人物でありながら、結構早い段階(1幕半ば)でネタばれしてしまうし、どうするのかなー?と思っていたのですが。
ラストでああ出てくる、というのは、その前の場面で予想がついたにもかかわらず、しっかり泣かされてしまいました。
ラウール一人だったらこうはいかなかったよ。ローアンの十輝くんの、万感の想いをこめた背中が泣かせてくれたんだと思います。
これだけの渋い役を若手にふった斎藤さんも英断でしたが、しっかり応えて演じきった十輝くんを称えたい。
なんたって、あの学年で、アンリエットの光さんと並んで格負けしなかったのはすごい!学年もあがって今後は大人の役も増えるでしょうから、もっともっと輝くかも〜♪
これからが楽しみなひとです。
エヴァの和音美桜ちゃん、キュートで可愛くて、マドンナという設定も納得。ただ、ちょっと気になったのは肌を黒くしていたこと。19世紀末のこの時代に、肌の色が違う女の子が、街ならともかく、ソルボンヌ大学でマドンナになるなんてことはありえたんでしょうか?…ソルボンヌってそんなに庶民的な大学だったんだっけ。斎藤さんの指示かどうかはわかりませんが(普通はそうですよね…?)エヴァの背景というか設定については、ちょっと気になりました。
まぁ、和音さんには浅黒い肌の気の強い美女がよく似合っていたので、しつこく追求することではないのかもしれませんが…。
ラウールの仲間、ドニスの早霧せいな&バジルの麻音颯斗。ガニマールの相棒、ジャコの七海ひろき。3人とも、いろんな作品のいろんなレポート等で名前を聞くけど、あまり良く知らない3人でした。
…すげー、面白い!
斎藤さんが本当に上手く役をあててくれたなーと思います。この学年で、この時期に、これだけの宛書された役をやらせてもらって、彼らはラッキーだった。次の段階としては「宛書」でない役をこなす力を得なくてはならないわけですが、とりあえずはこの役で最高に輝くすべを学んでほしいと思いました。
目立つ役だから、というのではなくて、3つとも「キャラ萌えの斎藤」が真剣に作ってくれた「キャラクター」ありきの通し役。それをイチから自分で役として作っていけるのは、役者として一番の幸せだと思います。
アドリブも「早霧せいな」として受けるのではなく「ドニス」として受けてほしい。「ドニス」の部分がすごーく良かっただけに、上級生のアドリブを受けるときだけ「早霧せいな」に戻るちぎちゃんが、可愛かったけどちょっともったいなかったです。
でも、3人ともすごく魅力的だった。笑いもちゃんと取っていたし。
一回しか観ていないのでどれがアドリブでどれが脚本なのかわからない部分もありましたが、きっと毎回、あれこれ考えながら演じていたんでしょうね。そんな「迷い」が、ある意味「若さ」にも見えて、一緒に組んで芝居しているタニちゃんの輝きを増していたような気がします。
いいトリオ(学生たち)で、いいコンビ(刑事)でした!
回想シーンは、子ラウールが美牧冴京、子アニェスが千鈴まゆ。
二人とも「子供っぽい声」を意識しすぎかな?と思いましたが、二人とも可愛かったのでOKです(←おい)。そのまんま人形にして持って帰って、飾っておきたい(笑)。意外と出番も多いし、おいしい役でしたね〜。
レオン公爵の仲間、というか使い魔的な存在のミレディは、花露すみかさん。…88期ですか!びっくり!あの色っぽさ、貫禄。ともちん相手に一歩もひけを取らないどころか、手の上で転がされているように見えて実はしっかり舵を取っているところ…絶対ともちんより学年上だと思ったのに!!
いやはや。女は怖い(←おい)…じゃなくて。いやはや、花露さん、素敵です。あのしなやかさがいい!
贔屓組の娘(?)役さんたちは、揃いも揃って「組で一番男前なのはアタシ」と思っている(いや実際男前度ランキングつけたら、上位は娘役で埋まるだろう…)カッコイイひとたちばかりなので。
…ああいう「隙のない女らしさ」には、すごく憧れちゃいますね(苦笑)。
斎藤作品とは思えない、あ・かるいハッピーエンドの、毒のない斎藤作品。
「A/L」は、宛書も成功して、本当に楽しい作品でした。
でも、前回の日記にも書きましたが、「A/L」には斎藤作品を斎藤作品たらしめていた“マニアックさ”も“毒”もない。
次の「エル・アルコン」では、斎藤さんはまたもとの斎藤路線に戻るのでしょうか…?それとも今回の作風のまま青池保子に取り組むのでしょうか。
斎藤ファン(←え?)的には、とても楽しみな秋になりそうです…(^ ^;ゞ
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はっちゃんへ愛をこめて
2007年4月15日 宝塚(宙)宙組公演「A/L」も、今日で本当の千秋楽。
27名の出演者のみなさま、お疲れ様でした。
そして。
初嶺麿代さま。
私にとっては、かわいい少年役「初嶺まよ」さん。
ご卒業、おめでとうございます。
はっちゃんを最初に覚えたのは、和央ようかさんの「Cross Road」。
もちろん、エリザベートの子ルドルフも観ているのですが…あまり印象には残っていないようです(ごめんなさい)。
CrossRoadでは、たかこさんの仲間のロマの少年。
ちょっと小生意気な役作りで、すごくかわいかった。美少年でしたね。
滑舌が良くて、ダンスがキレてて。
それ以降はずっと注目して探していました。
特に記憶に濃いのは、「ミレニアム・チャレンジャー!」の「辰の刻」のダンス。TRFのSAMが振付けたことで話題になったヒップホップダンスで、それまで宙組で「ダンサー」と呼ばれていた(そして実際すばらしいダンサーだった)上級生がのきなみ「ヒップホップ」に苦戦する中、ものすごくカッコよく踊りこなしていた下級生数人のうちの一人で。
…樹里さんほっぽって、ずーっとはっちゃん観てました。あんまり素敵で、かっこよくて。
たぶん、あれは私が「ひっぷほっぷ(←ひらがな!?)」に初めて出会った瞬間だったんだと思います。
「ダンス」と一口に言っても、実は様々なジャンルがあって、「ダンサー」にも持ち味と技術によって得て不得手がある。…そんな、基本的なことを学んだときでした。
タカコさん時代の後半は、チケットが取り難かったこともあってあまり宙組を観ていなかったので、はっちゃんのことは大好きだったけど、しばらく観ていませんでした。
で。
久々に観た「A/L」のガニマール警部。
…目を、疑いました。
この人、すごくない…?
かっこいい。
しびれました。はい。
私の中では、ずっと「可愛いはっちゃん」で通っていた初嶺まよ。改名なさってからも、正しい文字が出ないからというだけでなく(正しくは「麿代」)、「私が知っているのはまよちゃんだもん!」という気持ちもあって、どうもしっくりこなかったのですが。
ガニマール警部を観て、納得しました。
たしかにこれは、「まよちゃん」じゃない。
かっこいい。
大人のはっちゃん。「麿代さん」なんだ。
…今更なにを言ってるんだこのねこは、っていう感じですが。
酸いも甘いも、っていうオトナの男を、あんなふうに演じられる役者になるとは思っていなかったんです。
はっちゃんはずーっと可愛いはっちゃんのままだと思ってた。
演技力があることも声がいいことも知っていたけど、あの可愛い、少女のようなはにかんだ笑顔があまりにも印象的で。
大人の役をやっても、どこかに少年の面影があったり、社会に適合できない悩みを抱えている役だったりしていた印象が強くて。
思春期の少年のようなイメージがあまりにも強烈で。
あの顔が、オトナの男の、「シニカルでクールな」笑みを浮かべられるとは思わなかったんです。
でも。
ガニマール警部、立派に「大人の男」でしたね。
まぁ、いじられ役であったことは否定しませんが。
タニ(大和悠河)ちゃんより、よっぽど大人。
タニちゃんがソルボンヌ大学の学生で、ガニマール警部はもう立派に部下もいるベテランの警部さん。
そんな年齢差がすごく自然で。
それに一番びっくりしました。
はっちゃん。
あなたが卒業を決めたとき、これは「A/L」観にいかなきゃ、と思いました。
観てみれば、作品も佳作で。出演者が全員キラキラ輝いていて。
とても素敵な時間をすごさせてもらいました。
でも。
その中でも、一番輝いていたのは、あなただったよ。
はっちゃんの、私の記憶の中では唯一の「ホンモノの大人」となったガニマール警部。
カッコよくて、この上もなく気障で、おしゃれで、でもドジで、
たまんなく抜けてて素敵。
千秋楽には、開幕前の漫才にも飛び入り参加されたりしたみたいですね。私が観たときはそれはなかったけど、でも、あのガニマール警部ならそれもありだったでしょう。
舞台の上のあなたは、本当にガニマール警部だった。
笑っても、怒っても、ハプニングに素で笑っているように見えても、初嶺まよじゃなかった。
あの、かわいらしいロマの少年が、こんな風に大人になって、
そして、宝塚を越えていく。
長いこと、楽しませてくれてどうもありがとう。
これからの人生に幸多きことを祈っています。
.
27名の出演者のみなさま、お疲れ様でした。
そして。
初嶺麿代さま。
私にとっては、かわいい少年役「初嶺まよ」さん。
ご卒業、おめでとうございます。
はっちゃんを最初に覚えたのは、和央ようかさんの「Cross Road」。
もちろん、エリザベートの子ルドルフも観ているのですが…あまり印象には残っていないようです(ごめんなさい)。
CrossRoadでは、たかこさんの仲間のロマの少年。
ちょっと小生意気な役作りで、すごくかわいかった。美少年でしたね。
滑舌が良くて、ダンスがキレてて。
それ以降はずっと注目して探していました。
特に記憶に濃いのは、「ミレニアム・チャレンジャー!」の「辰の刻」のダンス。TRFのSAMが振付けたことで話題になったヒップホップダンスで、それまで宙組で「ダンサー」と呼ばれていた(そして実際すばらしいダンサーだった)上級生がのきなみ「ヒップホップ」に苦戦する中、ものすごくカッコよく踊りこなしていた下級生数人のうちの一人で。
…樹里さんほっぽって、ずーっとはっちゃん観てました。あんまり素敵で、かっこよくて。
たぶん、あれは私が「ひっぷほっぷ(←ひらがな!?)」に初めて出会った瞬間だったんだと思います。
「ダンス」と一口に言っても、実は様々なジャンルがあって、「ダンサー」にも持ち味と技術によって得て不得手がある。…そんな、基本的なことを学んだときでした。
タカコさん時代の後半は、チケットが取り難かったこともあってあまり宙組を観ていなかったので、はっちゃんのことは大好きだったけど、しばらく観ていませんでした。
で。
久々に観た「A/L」のガニマール警部。
…目を、疑いました。
この人、すごくない…?
かっこいい。
しびれました。はい。
私の中では、ずっと「可愛いはっちゃん」で通っていた初嶺まよ。改名なさってからも、正しい文字が出ないからというだけでなく(正しくは「麿代」)、「私が知っているのはまよちゃんだもん!」という気持ちもあって、どうもしっくりこなかったのですが。
ガニマール警部を観て、納得しました。
たしかにこれは、「まよちゃん」じゃない。
かっこいい。
大人のはっちゃん。「麿代さん」なんだ。
…今更なにを言ってるんだこのねこは、っていう感じですが。
酸いも甘いも、っていうオトナの男を、あんなふうに演じられる役者になるとは思っていなかったんです。
はっちゃんはずーっと可愛いはっちゃんのままだと思ってた。
演技力があることも声がいいことも知っていたけど、あの可愛い、少女のようなはにかんだ笑顔があまりにも印象的で。
大人の役をやっても、どこかに少年の面影があったり、社会に適合できない悩みを抱えている役だったりしていた印象が強くて。
思春期の少年のようなイメージがあまりにも強烈で。
あの顔が、オトナの男の、「シニカルでクールな」笑みを浮かべられるとは思わなかったんです。
でも。
ガニマール警部、立派に「大人の男」でしたね。
まぁ、いじられ役であったことは否定しませんが。
タニ(大和悠河)ちゃんより、よっぽど大人。
タニちゃんがソルボンヌ大学の学生で、ガニマール警部はもう立派に部下もいるベテランの警部さん。
そんな年齢差がすごく自然で。
それに一番びっくりしました。
はっちゃん。
あなたが卒業を決めたとき、これは「A/L」観にいかなきゃ、と思いました。
観てみれば、作品も佳作で。出演者が全員キラキラ輝いていて。
とても素敵な時間をすごさせてもらいました。
でも。
その中でも、一番輝いていたのは、あなただったよ。
はっちゃんの、私の記憶の中では唯一の「ホンモノの大人」となったガニマール警部。
カッコよくて、この上もなく気障で、おしゃれで、でもドジで、
たまんなく抜けてて素敵。
千秋楽には、開幕前の漫才にも飛び入り参加されたりしたみたいですね。私が観たときはそれはなかったけど、でも、あのガニマール警部ならそれもありだったでしょう。
舞台の上のあなたは、本当にガニマール警部だった。
笑っても、怒っても、ハプニングに素で笑っているように見えても、初嶺まよじゃなかった。
あの、かわいらしいロマの少年が、こんな風に大人になって、
そして、宝塚を越えていく。
長いこと、楽しませてくれてどうもありがとう。
これからの人生に幸多きことを祈っています。
.
19世紀末のパリ。
宙組公演「A/L」も、月組公演「パリの空よりも高く」も、この、バスティーユ陥落からちょうど100年が過ぎ、第三共和政となっているパリを舞台にしています。
今となっては、どんな“時代”だったのか、は、想像するしかないわけですが…、
きっとドラマティックな時代だったのでしょうね。実際、小説などでもこの時代を取り上げたものがとても多いような気がします。
「パリの空よりも高く」は宝塚オリジナルなのでちょっと置いておくとして。
「A/L」の原作である「アルセーヌ・ルパン」シリーズ。
「ファントム」の原作である、ルルーの「オペラ座の怪人」。
「エリザベート」の主役・シシィがフランツと結婚したのが1854年、没年1898年。
以前も描きましたがマイヤーリンク事件が1889年、ということは「うたかたの恋」もこの時。
そして。
隣の日生劇場で上演されている「ジキル&ハイド」は、19世紀末のロンドンを舞台にしていますし、
「オクラホマ!(アメリカ中部)」と「堕天使の涙(パリ)」は、いずれも20世紀の初頭の物語いうことになっています…。
…そして!日本に目を向ければ。
「星影の人」「維新回天・竜馬伝」「大阪侍」、いずれもほぼ同時期の物語です。
「バレンシアの熱い花」は19世紀初頭でちょっと早いのですが、ここ1年弱の間に宝塚で上演された作品のほとんどが「19世紀末」か「20世紀前半」に集中している、というのも凄いことだなあと思います。
これだけ立て続けに同時代の作品を見ていると、それぞれの関係が段々面白くなってくるんですよね…。
19世紀末の、パリ。
革命からちょうど100年。
長く続いた混乱期も、1870年のナポレオン3世失脚(普仏戦争敗北)、それに続くドイツ皇帝のフランス戴冠と、それに反対するパリ・コミューンの動乱という山場を最後に落ち着きを取り戻し、ブルジョアを中心とする第三共和政の時代が始まって(1875〜)国力回復と「偉大なるフランス」の回復につとめた時代。
「世界の華」と謳われたパリは、アジアの片隅から見たらまさに天国のような世界だったことでしょう…。
坂本竜馬は、もしあんなところで夭折したりしなければ絶対!世界各国を(密航してでも)回っていそうな気がするので。
きっとエッフェル塔を観にパリに来て、パリ・オペラ座でちゃっかりオペラを観て(ぐっすり寝て)。それから、発売されたばかりのルブランの新刊をプレゼントされて「へぇ〜、鼠小僧みたいなのが仏蘭西にもおるぜよ〜」と感心し(←この頃はまだ鼠小僧=義賊という認識はなかったと思われますが)、
最後に、
ウィーンに立ち寄ってフランツ・ヨーゼフに謁見し、「奥さんキレイじゃき、おりょうがおらんかったら迷うぜよ(←言葉めちゃくちゃっ!)」とか言って嫌われていそう(笑)。
土方さんも喜んで行きそうですねぇ〜。
出来たばかりのエッフェル塔に、「鍛錬だ!」とか言ってエレベーター使わずに歩いて登りそう。でもオペラ座では、ちゃっかり入り込んで歌姫クリスティーヌのサイン貰っていたりとか(笑)。
ルブランの新刊は逆さに持って眺めてるだけっぽいし、
ウィーンでは、皇太子ルドルフと語り合って飲み明かして、あげくにルドルフ行きつけの娼館に連れて行ってもらって大いに盛り上がっていそうな気がします♪
慶喜さんも、ナポレオン3世から贈られた軍服を喜んで着ていた、というエピソードが物語るとおり相当なハイカラ好き、フランス好きなので。
まだエレベーターが動いていない頃にエッフェル塔に行って、がんばって登り始めるんだけど途中で(100段くらい上がったところで)力尽きて倒れていそう(^ ^;。
オペラ座は…いそいそと踊り子さんを観に行くかなあ。
フランツ・ヨーゼフとは比較的ちゃんと話をしそうな気がしますね。有能な政治家だったようですから。
桂小五郎は、実際外遊してましたよね…?あれっていつだっけ。
もともと、パリの「第二回目の」万博には、確か長州からも「出品」していたような気がします(他に薩摩と幕府)ので、桂はそれなりに関係あった可能性がありますね。日本政府が正式に「参加(出展)」したのはウィーン(1873年)ですが、このときはどうだったのかな。
1889年のパリ万博、彼は行ったのかしら…。行ったとしたら、ルブランの新刊はプレゼントされていそうだなあ(←フランス語が読める人は当時の日本に居たのでしょうかねぇ…)
なんだか、段々話が縒れてきてしまいましたが(^ ^;ゞ
いろんなエピソードの積み重ねで歴史は出来ていて、
表には出てこない「他のエピソードとの関係性」を想像するのが、歴史を学ぶ上で一番面白いところなんですよね。
ココのところ、割と時代が近い物語ばかり立て続けに観たので、すっかり面白くなってしまったのです♪
内容がないよー…なのに、長文になってしまってごめんなさいm(_ _)m
.
宙組公演「A/L」も、月組公演「パリの空よりも高く」も、この、バスティーユ陥落からちょうど100年が過ぎ、第三共和政となっているパリを舞台にしています。
今となっては、どんな“時代”だったのか、は、想像するしかないわけですが…、
きっとドラマティックな時代だったのでしょうね。実際、小説などでもこの時代を取り上げたものがとても多いような気がします。
「パリの空よりも高く」は宝塚オリジナルなのでちょっと置いておくとして。
「A/L」の原作である「アルセーヌ・ルパン」シリーズ。
「ファントム」の原作である、ルルーの「オペラ座の怪人」。
「エリザベート」の主役・シシィがフランツと結婚したのが1854年、没年1898年。
以前も描きましたがマイヤーリンク事件が1889年、ということは「うたかたの恋」もこの時。
そして。
隣の日生劇場で上演されている「ジキル&ハイド」は、19世紀末のロンドンを舞台にしていますし、
「オクラホマ!(アメリカ中部)」と「堕天使の涙(パリ)」は、いずれも20世紀の初頭の物語いうことになっています…。
…そして!日本に目を向ければ。
「星影の人」「維新回天・竜馬伝」「大阪侍」、いずれもほぼ同時期の物語です。
「バレンシアの熱い花」は19世紀初頭でちょっと早いのですが、ここ1年弱の間に宝塚で上演された作品のほとんどが「19世紀末」か「20世紀前半」に集中している、というのも凄いことだなあと思います。
これだけ立て続けに同時代の作品を見ていると、それぞれの関係が段々面白くなってくるんですよね…。
19世紀末の、パリ。
革命からちょうど100年。
長く続いた混乱期も、1870年のナポレオン3世失脚(普仏戦争敗北)、それに続くドイツ皇帝のフランス戴冠と、それに反対するパリ・コミューンの動乱という山場を最後に落ち着きを取り戻し、ブルジョアを中心とする第三共和政の時代が始まって(1875〜)国力回復と「偉大なるフランス」の回復につとめた時代。
「世界の華」と謳われたパリは、アジアの片隅から見たらまさに天国のような世界だったことでしょう…。
坂本竜馬は、もしあんなところで夭折したりしなければ絶対!世界各国を(密航してでも)回っていそうな気がするので。
きっとエッフェル塔を観にパリに来て、パリ・オペラ座でちゃっかりオペラを観て(ぐっすり寝て)。それから、発売されたばかりのルブランの新刊をプレゼントされて「へぇ〜、鼠小僧みたいなのが仏蘭西にもおるぜよ〜」と感心し(←この頃はまだ鼠小僧=義賊という認識はなかったと思われますが)、
最後に、
ウィーンに立ち寄ってフランツ・ヨーゼフに謁見し、「奥さんキレイじゃき、おりょうがおらんかったら迷うぜよ(←言葉めちゃくちゃっ!)」とか言って嫌われていそう(笑)。
土方さんも喜んで行きそうですねぇ〜。
出来たばかりのエッフェル塔に、「鍛錬だ!」とか言ってエレベーター使わずに歩いて登りそう。でもオペラ座では、ちゃっかり入り込んで歌姫クリスティーヌのサイン貰っていたりとか(笑)。
ルブランの新刊は逆さに持って眺めてるだけっぽいし、
ウィーンでは、皇太子ルドルフと語り合って飲み明かして、あげくにルドルフ行きつけの娼館に連れて行ってもらって大いに盛り上がっていそうな気がします♪
慶喜さんも、ナポレオン3世から贈られた軍服を喜んで着ていた、というエピソードが物語るとおり相当なハイカラ好き、フランス好きなので。
まだエレベーターが動いていない頃にエッフェル塔に行って、がんばって登り始めるんだけど途中で(100段くらい上がったところで)力尽きて倒れていそう(^ ^;。
オペラ座は…いそいそと踊り子さんを観に行くかなあ。
フランツ・ヨーゼフとは比較的ちゃんと話をしそうな気がしますね。有能な政治家だったようですから。
桂小五郎は、実際外遊してましたよね…?あれっていつだっけ。
もともと、パリの「第二回目の」万博には、確か長州からも「出品」していたような気がします(他に薩摩と幕府)ので、桂はそれなりに関係あった可能性がありますね。日本政府が正式に「参加(出展)」したのはウィーン(1873年)ですが、このときはどうだったのかな。
1889年のパリ万博、彼は行ったのかしら…。行ったとしたら、ルブランの新刊はプレゼントされていそうだなあ(←フランス語が読める人は当時の日本に居たのでしょうかねぇ…)
なんだか、段々話が縒れてきてしまいましたが(^ ^;ゞ
いろんなエピソードの積み重ねで歴史は出来ていて、
表には出てこない「他のエピソードとの関係性」を想像するのが、歴史を学ぶ上で一番面白いところなんですよね。
ココのところ、割と時代が近い物語ばかり立て続けに観たので、すっかり面白くなってしまったのです♪
内容がないよー…なのに、長文になってしまってごめんなさいm(_ _)m
.
ありがとうございましたm(_ _)m
2007年4月11日 呟き・ご挨拶・他 コメント (7)本日、というか日付は4月10日でしたが、
無事1万アクセスを突破いたしました♪
読んでくださったみなさま、ほんとうにありがとうございましたm(_ _)m。
日記を書きはじめて、4ヶ月弱。
今まで3日以上続いたことがないのに、「読んで下さる方がいる」というのはこんなにもエネルギーをいただけるものなのですね。
ほそぼそとした(でも長文)更新ですが、これからもぼそぼそという呟きを(でも長文で)書いていきたいと思っております。
…どうぞまた、(お時間のある時に)いらしてくださいね。
舞台の上で輝くパフォーマーたちに、全ての愛と幸せが訪れますように。
そして、この日記を読んで下さるみなさまが、楽しい時間を過ごされますように♪
みつきねこ 拝
無事1万アクセスを突破いたしました♪
読んでくださったみなさま、ほんとうにありがとうございましたm(_ _)m。
日記を書きはじめて、4ヶ月弱。
今まで3日以上続いたことがないのに、「読んで下さる方がいる」というのはこんなにもエネルギーをいただけるものなのですね。
ほそぼそとした(でも長文)更新ですが、これからもぼそぼそという呟きを(でも長文で)書いていきたいと思っております。
…どうぞまた、(お時間のある時に)いらしてくださいね。
舞台の上で輝くパフォーマーたちに、全ての愛と幸せが訪れますように。
そして、この日記を読んで下さるみなさまが、楽しい時間を過ごされますように♪
みつきねこ 拝
明智小五郎独り舞台/オサさんのショー
2007年4月10日 宝塚(花) コメント (5)花組東宝劇場公演を観て参りました。
私はこの公演、大劇場で幕があいてすぐに一回観たのですが。
(ちなみに日記はこちら
http://diarynote.jp/d/80646/20070214.html)
あの時点では、公演名
「黒蜥蜴/荻田さんのショー」
と認識していましたし、まぁそんなに間違ってなかったかな、という感想でした。
しかし。
あれから2ヶ月。
東宝劇場公演はまさに
「オサ(春野寿美礼)さんの、オサさんによる、オサさんだけのショー」としかいいようのないものに変貌していたのでした…。
月組でつい先日まで東宝劇場で上演していた「パリの空よりも高く」。
そして今花組で絶賛上演中の「明智小五郎の事件簿〜黒蜥蜴」。
この二つの芝居作品は、同じような生い立ちがあるんですね。
完成された「名作」と呼べる原作があって、それを植田/木村のシンジ師弟がそれぞれに舞台や設定を変えて潤色し、原作とは全く違う物語として再構成してみた(しようとした)…
そういう生い立ち。
そして同じ問題を抱えています。
潤色段階での、基本設定の整理不足、という問題を。
「パリの空よりも高く」は、細かいことを言えばキリがないくらい、いろんなハテナがあったわけですが。
一番大きいのは、やはり「太平洋戦争直前」という特殊な時代の「甑島」という閉ざされた孤島(地理的にも、情報的にも)だからこそ成立した人間関係を、開かれた大都会・世界の華パリに持ち込んで展開しようとしたこと。
しかも、国家事業クラスの大工事を題材にしてペテンを打たせたこと。
「明智小五郎の事件簿」は…そもそも、シリーズの基本設定が「大正ロマネスク」で「ブルジョアの物語」だったわけですよ。
それを、財閥解体後の戦後に持って行って「戦争反対」を叫ぶ。
…何をしたかったんだかさっぱりわからないワケです。
どうしたって、もともとの作品世界が「そっち」なので、戦後の混乱期という「時代の空気」が欠片もない。そんな作品に、脚本あるいは演出的に「時代の空気」を出そうという努力も見られない(説明台詞として「みんな戦争が悪いのよ」と繰り返すのみ)。
どちらも、原作はごくまっとうに起承転結があり、「時代の空気」があって、テーマとキャラとストーリーに齟齬がない。
まぁ細かいことを言えばキリがないんですけど、大きな穴は無いと言っていいでしょう。
しかし、シンジ師弟が潤色した大劇場作品は、師弟それぞれの理由で根本設定を変更し、時代も舞台も全く違う時空の彼方へ吹っ飛ばして、でも細かい設定に気を配ってはいないから「そもそも」に大穴があいたままになっている。
別にね、いいんですよ。
どんな大穴があいていたって、役者が魅力的なら。
それが、タカラヅカですから。
ただ、ね。
「そもそも」に大穴があいた作品を上演するにあたって、役者はどこまでやっていいのかという問題を、投げかけてくれたような気がするのです…。
月組、瀬奈&彩乃&出雲&霧矢&大空の5人は。
5人で一致団結して、他の組子ともども、公演を盛り上げるためにやれることは全部やっていた、と思います。
まぁ、作品としても「パリ空」は決して愚作じゃなかった。
植田さんにしては佳作と言いたいくらい(←え”)、役者次第でフォローできる程度の出来だったとは思います。
しかし。
花組は。
春野さん独りでソコまでやっちゃうの?
やっちゃっていいの?誰もついてきてないよ…?
花組の体制にも勿論問題はあると思います。
現体制は、あまりにもオサさん中心主義すぎですから。
二番手は“総受けの貴公子”の正当なる後継者・まとぶん。
そういうキャラだからもうどうしようもない。総Sのオサさんに、頭を垂れて跪くことしかできないんですから。
しかも、総受けなのにプライドが高い。自分を捨てられない男。そこが、元祖“総受けの貴公子”(←そう呼んでいたの私だけですか…?)ぶんちゃんとの違い(絵麻緒さんはプライドも捨てられる男を演じさせたら最高だった)。
なのに、黒蜥蜴の前ではその仮面がはがれてしまいそうで、取り縋ってしまいそうになって焦ったあげく、目の前の、一癖二癖ありそうだけど、とりあえず黒蜥蜴本人よりは少しは与しやすそうな容子さん(野々すみ花ちゃん)にプロポーズされて、「是」と応えてしまうところがいかにもMらしい(笑)。
3番手は、明智さんの鈍感な思い人・浪越くん。
ああもう、壮さん最高です。「鈍感だけがとりえの『いい人』」って、一つの組に二人も三人もいたら作品の創りようがなくなっちゃって困るけど、今のところ花組には壮さん一人しかいないから、すごく良いと思います。
立ってるだけで「鈍感だけどいい人」オーラを撒き散らす壮さん。今の時代には、そしてオサさんの隣には得難い人ですよねっ♪
その下の、みわっち、まっつ以下は、もうなにをかいわんや、って感じなので。
ある意味、キャストの数が少ない木村作品に「今」あたっておいてよかったね、と思いましたよ。
今の花組、タレントはいっぱいいるけど、あまりにも「オサさん中心」が根付きすぎていて…
…というか、オサさんがあまりにも『どっか』へ行ってしまって帰ってこないので、残った者は地に足つけてゆっくり行こうよ、という協定をしているような気がするとゆーのか(滝汗)。
オサさんの明智小五郎。
脚本の設定も大穴も小穴もなにもかもぜ〜んぶ吹っ飛ばして、高笑いしている明智小五郎。
すばらしかったんです、本当に。
トップはココまでやれるんだ、と。
トップはココまでやっていいんだ、と。
トップはココまでやらなくちゃいけないんだ、と。
トップはココまでイっちゃわなくてはならないのか、と。
身をもって「トップスター」の重責を示してくれたオサさん。
言葉ではなくて。
仕草でもなくて。
ただ、自分自身の『トップスター』という存在に賭けて、公演を成功させて見せるぞ!という意気込みと、気合い。
たったそれだけの武器で、2千人超の客が入るあの広大な大劇場を埋めてしまった稀有な人。
私の知っているオサさんは、どこへイってしまわれたのでしょう…?
私の知っているオサさんは、「歌」という武器を細い腕に握り締めて闘っていました。
あれも孤独な闘いだったけれども、オサさんは独りで奮闘努力していたけれども、でも。
オサさん自身が望んでの「独り」だとは思っていませんでした。
だけど。
アレは、オサさんの意思なんですね。
オサさんは望んで独りになっている。
孤独な明智小五郎。
周りの人間たちとは視点が違う、それだけではなくて。
周りの小人たちとは視界も目線も何もかも違うのだけれども、
それだけではなくて。
望んで違う世界に身をおこうとしているんですね…。
木村さんとオサさんの相性は、あまり良くないんだなーと大劇場公演のときは思いましたが。
もしかしたら、もの凄く合っているのかもしれませんね。
東宝劇場のど真ん中で、高らかに嘲うオサさんを観て、そう思ってしまったのでした…。
話はだいぶ変わりますが。
「明智小五郎の事件簿」では、明智さんと相棒の壮さんがほぼ出ずっぱり。そして、まとぶんは黒蜥蜴の手下で明智さんとの絡みは皆無。
まぁ、二番手は主役の相棒に置くより敵役においた方が、作品の視点が固定されなくて面白くしやすいので、どうしてもこういう配置になるんでしょうね…。
(パリ空も、二番手の霧矢さんはペテン師チームでなくエッフェルさんでしたもんね)
.
私はこの公演、大劇場で幕があいてすぐに一回観たのですが。
(ちなみに日記はこちら
http://diarynote.jp/d/80646/20070214.html)
あの時点では、公演名
「黒蜥蜴/荻田さんのショー」
と認識していましたし、まぁそんなに間違ってなかったかな、という感想でした。
しかし。
あれから2ヶ月。
東宝劇場公演はまさに
「オサ(春野寿美礼)さんの、オサさんによる、オサさんだけのショー」としかいいようのないものに変貌していたのでした…。
月組でつい先日まで東宝劇場で上演していた「パリの空よりも高く」。
そして今花組で絶賛上演中の「明智小五郎の事件簿〜黒蜥蜴」。
この二つの芝居作品は、同じような生い立ちがあるんですね。
完成された「名作」と呼べる原作があって、それを植田/木村のシンジ師弟がそれぞれに舞台や設定を変えて潤色し、原作とは全く違う物語として再構成してみた(しようとした)…
そういう生い立ち。
そして同じ問題を抱えています。
潤色段階での、基本設定の整理不足、という問題を。
「パリの空よりも高く」は、細かいことを言えばキリがないくらい、いろんなハテナがあったわけですが。
一番大きいのは、やはり「太平洋戦争直前」という特殊な時代の「甑島」という閉ざされた孤島(地理的にも、情報的にも)だからこそ成立した人間関係を、開かれた大都会・世界の華パリに持ち込んで展開しようとしたこと。
しかも、国家事業クラスの大工事を題材にしてペテンを打たせたこと。
「明智小五郎の事件簿」は…そもそも、シリーズの基本設定が「大正ロマネスク」で「ブルジョアの物語」だったわけですよ。
それを、財閥解体後の戦後に持って行って「戦争反対」を叫ぶ。
…何をしたかったんだかさっぱりわからないワケです。
どうしたって、もともとの作品世界が「そっち」なので、戦後の混乱期という「時代の空気」が欠片もない。そんな作品に、脚本あるいは演出的に「時代の空気」を出そうという努力も見られない(説明台詞として「みんな戦争が悪いのよ」と繰り返すのみ)。
どちらも、原作はごくまっとうに起承転結があり、「時代の空気」があって、テーマとキャラとストーリーに齟齬がない。
まぁ細かいことを言えばキリがないんですけど、大きな穴は無いと言っていいでしょう。
しかし、シンジ師弟が潤色した大劇場作品は、師弟それぞれの理由で根本設定を変更し、時代も舞台も全く違う時空の彼方へ吹っ飛ばして、でも細かい設定に気を配ってはいないから「そもそも」に大穴があいたままになっている。
別にね、いいんですよ。
どんな大穴があいていたって、役者が魅力的なら。
それが、タカラヅカですから。
ただ、ね。
「そもそも」に大穴があいた作品を上演するにあたって、役者はどこまでやっていいのかという問題を、投げかけてくれたような気がするのです…。
月組、瀬奈&彩乃&出雲&霧矢&大空の5人は。
5人で一致団結して、他の組子ともども、公演を盛り上げるためにやれることは全部やっていた、と思います。
まぁ、作品としても「パリ空」は決して愚作じゃなかった。
植田さんにしては佳作と言いたいくらい(←え”)、役者次第でフォローできる程度の出来だったとは思います。
しかし。
花組は。
春野さん独りでソコまでやっちゃうの?
やっちゃっていいの?誰もついてきてないよ…?
花組の体制にも勿論問題はあると思います。
現体制は、あまりにもオサさん中心主義すぎですから。
二番手は“総受けの貴公子”の正当なる後継者・まとぶん。
そういうキャラだからもうどうしようもない。総Sのオサさんに、頭を垂れて跪くことしかできないんですから。
しかも、総受けなのにプライドが高い。自分を捨てられない男。そこが、元祖“総受けの貴公子”(←そう呼んでいたの私だけですか…?)ぶんちゃんとの違い(絵麻緒さんはプライドも捨てられる男を演じさせたら最高だった)。
なのに、黒蜥蜴の前ではその仮面がはがれてしまいそうで、取り縋ってしまいそうになって焦ったあげく、目の前の、一癖二癖ありそうだけど、とりあえず黒蜥蜴本人よりは少しは与しやすそうな容子さん(野々すみ花ちゃん)にプロポーズされて、「是」と応えてしまうところがいかにもMらしい(笑)。
3番手は、明智さんの鈍感な思い人・浪越くん。
ああもう、壮さん最高です。「鈍感だけがとりえの『いい人』」って、一つの組に二人も三人もいたら作品の創りようがなくなっちゃって困るけど、今のところ花組には壮さん一人しかいないから、すごく良いと思います。
立ってるだけで「鈍感だけどいい人」オーラを撒き散らす壮さん。今の時代には、そしてオサさんの隣には得難い人ですよねっ♪
その下の、みわっち、まっつ以下は、もうなにをかいわんや、って感じなので。
ある意味、キャストの数が少ない木村作品に「今」あたっておいてよかったね、と思いましたよ。
今の花組、タレントはいっぱいいるけど、あまりにも「オサさん中心」が根付きすぎていて…
…というか、オサさんがあまりにも『どっか』へ行ってしまって帰ってこないので、残った者は地に足つけてゆっくり行こうよ、という協定をしているような気がするとゆーのか(滝汗)。
オサさんの明智小五郎。
脚本の設定も大穴も小穴もなにもかもぜ〜んぶ吹っ飛ばして、高笑いしている明智小五郎。
すばらしかったんです、本当に。
トップはココまでやれるんだ、と。
トップはココまでやっていいんだ、と。
トップはココまでやらなくちゃいけないんだ、と。
トップはココまでイっちゃわなくてはならないのか、と。
身をもって「トップスター」の重責を示してくれたオサさん。
言葉ではなくて。
仕草でもなくて。
ただ、自分自身の『トップスター』という存在に賭けて、公演を成功させて見せるぞ!という意気込みと、気合い。
たったそれだけの武器で、2千人超の客が入るあの広大な大劇場を埋めてしまった稀有な人。
私の知っているオサさんは、どこへイってしまわれたのでしょう…?
私の知っているオサさんは、「歌」という武器を細い腕に握り締めて闘っていました。
あれも孤独な闘いだったけれども、オサさんは独りで奮闘努力していたけれども、でも。
オサさん自身が望んでの「独り」だとは思っていませんでした。
だけど。
アレは、オサさんの意思なんですね。
オサさんは望んで独りになっている。
孤独な明智小五郎。
周りの人間たちとは視点が違う、それだけではなくて。
周りの小人たちとは視界も目線も何もかも違うのだけれども、
それだけではなくて。
望んで違う世界に身をおこうとしているんですね…。
木村さんとオサさんの相性は、あまり良くないんだなーと大劇場公演のときは思いましたが。
もしかしたら、もの凄く合っているのかもしれませんね。
東宝劇場のど真ん中で、高らかに嘲うオサさんを観て、そう思ってしまったのでした…。
話はだいぶ変わりますが。
「明智小五郎の事件簿」では、明智さんと相棒の壮さんがほぼ出ずっぱり。そして、まとぶんは黒蜥蜴の手下で明智さんとの絡みは皆無。
まぁ、二番手は主役の相棒に置くより敵役においた方が、作品の視点が固定されなくて面白くしやすいので、どうしてもこういう配置になるんでしょうね…。
(パリ空も、二番手の霧矢さんはペテン師チームでなくエッフェルさんでしたもんね)
.
宙組公演「A/L」を観てまいりました。
斎藤さんとは思えないほど(←正直者)、まともな脚本でした!
痛快な娯楽活劇。スケールは小さいとはいえ、きちんとテーマとストーリーがあって、キャラが立っていて、ぴったり宛書。
タカラヅカ、において、一番大切な要素をきちんとクリアしている作品でした。
まぁ、ともちん(悠未ひろ)扮するルイ・アントワーヌ・レオンの動機が全く解らないし行動も意味不明という大穴はあいていますが、そのくらいは(←え?)スルーしてあげられますよねっ!?
あとは、ストーリー展開があらすじとも副題とも全く関係なかったですけれども、…まぁ、そんなことも気にしなければいいんです。
気にしない、気にしない、ひとやすみ、ひとやすみ♪
とにかく。
タニ(大和悠河)ちゃん、ウメ(陽月華)ちゃん、ステキなお披露目、本当におめでとうございますm(_ _)m。
タニちゃんの、一番良いところが出ていたんじゃないでしょうか。
爽やかな好青年で、可愛くて、コスチュームが似合ってて、優しくて、かっこいい。
…完璧!
そして。
斎藤さんが、いかに役者としての陽月華に惚れ込んでいるかがよくわかりました。
全編とおしてウメちゃんアニェスの視点でストーリーが進み、観客の感情もアニェスに沿って動く。
アニェスが笑うと観客も嬉しくなって、アニェスが哀しむとなんとなく切なくなって。
おてんば天使。
こんな称号の似合う娘役は他にいません。
これからも、なかなか出ないでしょうね、きっと。
この二人については。
あまりにも嵌り役すぎて、逆に本公演のお披露目を前にしてココまで宛書の作品をやってしまったら、次からいったい何をするんだろうと心配になってしまったほどです。
これで勢いがついて、本公演もうまくいくことを祈っています!
斎藤吉正。
彼の作品は、90%のキャラ萌えと10%の毒でできている。
ずっと長いこと、そう思っていました。
去年の「Young Bloods」シリーズは残念ながらほとんど観劇できなかったので論評は避けますが、
今回。「A/L」を観て、
私が思っていた斎藤さんと全く作風が違うことにびっくりしました。
むしろ、小池作品みたいじゃありませんでしたか?
大野さんというには底が浅くて、小池さんというにはキャラ萌えが強すぎて、
でも、斎藤作品を斎藤作品たらしめていた、あの甘美な『毒』が全く、ない。
これは、良いことなのか悪いことなのか。
今回は成功だったけれども、次はいったいどうなるのか。
一抹の不安は覚えますが。
斎藤さんがウメちゃんに見る夢は、まさしく「おてんば天使」なんでしょうね。
それだけはものすごーくよく解ります(笑)。
ってゆーか、この作品のテーマってそれだけなのかっ!?
斎藤さんの中の「肉」あるいは「毒」の側の代表であった叶千佳ちゃんとWヒロインだった「厳流」のアンナ。
あの救いも何もなく、“萌え”ONLYだったストーリーの中で、まさに「聖」の象徴だったウメちゃん。
今回も「聖きもの」としての扱いを受けていたウメちゃん。
今回、斎藤さんの“萌え”の対象がウメちゃん一人に集中していたことが、結果的に良い方向に転んだような気がします。
あとはまぁ、お披露目にふさわしく楽しく明るく、を意識なさっていたのと、とにかく「タニちゃんの良いところだけを見せよう!」と意識してくださったのではないかと。
思いますが。
(斎藤さんは、もともと役者の抽斗から「一番イイトコロ」を取り出して見せてくれる作家。…ストーリー展開よりも「魅せる」ことを優先してしまうのが痛いところなワケですが)
…斎藤さんってタニちゃんには萌えないんですねぇ。
わかるような気もしますが。
タニちゃんって、そういう対象としては考えにくいですものね。
良い意味で毒がないから。
それが、斎藤さんの「行きすぎ」を抑えて、ちょうど良い位置に引き留めたのだと思います。
本来なら毒がなさすぎてつまらなくなりそうなところを、ウメちゃんの聖性が誤魔化してくれている。
そして、ともちんやみっちゃん(北翔海莉)には、萌えはしないけどすごく信頼しているのを感じました。
この二人なら、なんとかしてくれそうな感じ。
ともちんはとにかくかっこいい!!魅力大爆発!
どんなにキャラが意味不明でもオオマヌケでもいいんです。かっこいいから全て許す。
歌ってよし、喋ってよし、踊ってよし。
こんな男役、他にいませんよ。大事にしてほしいなあ。
なんだったら月組にいらっしゃいませんか?(大歓迎/笑)
みっちゃんはやっぱり巧い!
笑顔のみっちゃんは、実はあまり好きではないのですが。
「『笑顔』と『シリアス』をキチンと使い分けている」みっちゃんは大好きです。
声もいいしね♪かなりコメディタッチなシャーロックホームズでしたが、すんごいぴったりでした。みっちゃんも「一番良いみっちゃん」を出してもらっていたような。
そして。
みっちゃんの相方、ワトソンくんの春風弥里くんっ!!
私は惚れました。
はい。
予感はありましたが。
本当に一撃でした。
いやもう、開幕前の漫才の時点で既に落ちてました。
素晴らしい声、素晴らしいキャラ。
ヤバイくらいステキでした。
ほんとーにほんとーに、大好きになりそうです。
ドキドキ。
しょっちゅういろんな人に落ちててすみません…m(_ _)m。
でも、絶対新公チケット取ろう!と思いました(爆死)。
とにかく、面白かったです!チケット代分、損はしないかと。
タニちゃんも「ぜひ名古屋まで足をお運びください」と仰っていましたので。
ぜひぜひ。
タニちゃんとウメちゃんのプチお披露目公演、観てあげてくださいね♪
.
斎藤さんとは思えないほど(←正直者)、まともな脚本でした!
痛快な娯楽活劇。スケールは小さいとはいえ、きちんとテーマとストーリーがあって、キャラが立っていて、ぴったり宛書。
タカラヅカ、において、一番大切な要素をきちんとクリアしている作品でした。
まぁ、ともちん(悠未ひろ)扮するルイ・アントワーヌ・レオンの動機が全く解らないし行動も意味不明という大穴はあいていますが、そのくらいは(←え?)スルーしてあげられますよねっ!?
あとは、ストーリー展開があらすじとも副題とも全く関係なかったですけれども、…まぁ、そんなことも気にしなければいいんです。
気にしない、気にしない、ひとやすみ、ひとやすみ♪
とにかく。
タニ(大和悠河)ちゃん、ウメ(陽月華)ちゃん、ステキなお披露目、本当におめでとうございますm(_ _)m。
タニちゃんの、一番良いところが出ていたんじゃないでしょうか。
爽やかな好青年で、可愛くて、コスチュームが似合ってて、優しくて、かっこいい。
…完璧!
そして。
斎藤さんが、いかに役者としての陽月華に惚れ込んでいるかがよくわかりました。
全編とおしてウメちゃんアニェスの視点でストーリーが進み、観客の感情もアニェスに沿って動く。
アニェスが笑うと観客も嬉しくなって、アニェスが哀しむとなんとなく切なくなって。
おてんば天使。
こんな称号の似合う娘役は他にいません。
これからも、なかなか出ないでしょうね、きっと。
この二人については。
あまりにも嵌り役すぎて、逆に本公演のお披露目を前にしてココまで宛書の作品をやってしまったら、次からいったい何をするんだろうと心配になってしまったほどです。
これで勢いがついて、本公演もうまくいくことを祈っています!
斎藤吉正。
彼の作品は、90%のキャラ萌えと10%の毒でできている。
ずっと長いこと、そう思っていました。
去年の「Young Bloods」シリーズは残念ながらほとんど観劇できなかったので論評は避けますが、
今回。「A/L」を観て、
私が思っていた斎藤さんと全く作風が違うことにびっくりしました。
むしろ、小池作品みたいじゃありませんでしたか?
大野さんというには底が浅くて、小池さんというにはキャラ萌えが強すぎて、
でも、斎藤作品を斎藤作品たらしめていた、あの甘美な『毒』が全く、ない。
これは、良いことなのか悪いことなのか。
今回は成功だったけれども、次はいったいどうなるのか。
一抹の不安は覚えますが。
斎藤さんがウメちゃんに見る夢は、まさしく「おてんば天使」なんでしょうね。
それだけはものすごーくよく解ります(笑)。
ってゆーか、この作品のテーマってそれだけなのかっ!?
斎藤さんの中の「肉」あるいは「毒」の側の代表であった叶千佳ちゃんとWヒロインだった「厳流」のアンナ。
あの救いも何もなく、“萌え”ONLYだったストーリーの中で、まさに「聖」の象徴だったウメちゃん。
今回も「聖きもの」としての扱いを受けていたウメちゃん。
今回、斎藤さんの“萌え”の対象がウメちゃん一人に集中していたことが、結果的に良い方向に転んだような気がします。
あとはまぁ、お披露目にふさわしく楽しく明るく、を意識なさっていたのと、とにかく「タニちゃんの良いところだけを見せよう!」と意識してくださったのではないかと。
思いますが。
(斎藤さんは、もともと役者の抽斗から「一番イイトコロ」を取り出して見せてくれる作家。…ストーリー展開よりも「魅せる」ことを優先してしまうのが痛いところなワケですが)
…斎藤さんってタニちゃんには萌えないんですねぇ。
わかるような気もしますが。
タニちゃんって、そういう対象としては考えにくいですものね。
良い意味で毒がないから。
それが、斎藤さんの「行きすぎ」を抑えて、ちょうど良い位置に引き留めたのだと思います。
本来なら毒がなさすぎてつまらなくなりそうなところを、ウメちゃんの聖性が誤魔化してくれている。
そして、ともちんやみっちゃん(北翔海莉)には、萌えはしないけどすごく信頼しているのを感じました。
この二人なら、なんとかしてくれそうな感じ。
ともちんはとにかくかっこいい!!魅力大爆発!
どんなにキャラが意味不明でもオオマヌケでもいいんです。かっこいいから全て許す。
歌ってよし、喋ってよし、踊ってよし。
こんな男役、他にいませんよ。大事にしてほしいなあ。
なんだったら月組にいらっしゃいませんか?(大歓迎/笑)
みっちゃんはやっぱり巧い!
笑顔のみっちゃんは、実はあまり好きではないのですが。
「『笑顔』と『シリアス』をキチンと使い分けている」みっちゃんは大好きです。
声もいいしね♪かなりコメディタッチなシャーロックホームズでしたが、すんごいぴったりでした。みっちゃんも「一番良いみっちゃん」を出してもらっていたような。
そして。
みっちゃんの相方、ワトソンくんの春風弥里くんっ!!
私は惚れました。
はい。
予感はありましたが。
本当に一撃でした。
いやもう、開幕前の漫才の時点で既に落ちてました。
素晴らしい声、素晴らしいキャラ。
ヤバイくらいステキでした。
ほんとーにほんとーに、大好きになりそうです。
ドキドキ。
しょっちゅういろんな人に落ちててすみません…m(_ _)m。
でも、絶対新公チケット取ろう!と思いました(爆死)。
とにかく、面白かったです!チケット代分、損はしないかと。
タニちゃんも「ぜひ名古屋まで足をお運びください」と仰っていましたので。
ぜひぜひ。
タニちゃんとウメちゃんのプチお披露目公演、観てあげてくださいね♪
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大和路に行きたかった……(号泣)
2007年4月7日 宝塚全体・OG コメント (2)日本の興行界は間違っている。と思う。
…と、大上段にかまえてみる。
なんで平日夜公演が6時開演なんですか?
平日6時、って(T T)。
普通に働いている人なら、定時5時だって今時早いくらいなのに。
定時ですぐ上がれない人だっているんですよ〜!
宝塚のメインターゲットは主婦だから、って理由であるならば。
主婦が出にくいって意味では終演が5時をすぎれば何時でも一緒じゃありません?
終演時間が遅くなると遠方の方が、って理由であるならば。
上演時間が3時間を越える東京宝塚劇場公演でさえ平日夜は6時半なんだから、もともとバウ作品で2時間半終わる公演は、もう少し開演時間を遅らせてもいいんじゃないのぉ?
というわけで(←意味不明)、今日は平日6時前に池袋に到着できる時間に会社を出るために大変苦労して苦労して、その末に、5時ちょっと前頃に突発事態がおこり、抜けられないまま結局8時すぎまで会社にいたねこが啼いています。
…7時開演だったらなあ。
6時ちょっとすぎくらいには一段落ついて、無理すれば出られないこともなかったのに。
7時開演だったら、あの時間に出てればぎりぎり間に合ったかもしれないのに…(涙)。
出演者のみなさま、空席作っちゃって本当にごめんなさい。
えーん、チケット代返せ〜(涙)。
しかも、明日も明後日も予定が詰まっているから(金土日の3日間で4作品、観劇チケット4枚!遠征組かお前は!)もう観られないんです私。
…悲しい。本当に悲しい………。
この日記をごらんになったみなさま。
ぜひ、「心中・恋の大和路」をごらんになって、
かわいそうなねこのために、くわしーーーーくレポートしてくださいましm(_ _)m。
瀬戸内さん峰さんは勿論、南風さんの梅川は初めてなので、すんごい楽しみにしていたんですよ(涙)。
どんな梅川を形づくられるのでしょうか。
前回のOG公演でとても素晴らしい梅川を披露してくださった若葉ひろみさんは…今回は花魁役?どんなに素敵な芝居をなさるのでしょうか。
汐風さん主演の雪組公演でおまんちゃんをやっていた愛さんは、卒業して初舞台。どんな女優を目指していらっしゃるのかしら。
るんぱさんは。葛城さんは。ほかの方も全員。
観たかった。
ほんとーに、観たかったんだよお(涙)。
いいもん。
録画したまま、まだ観ていないBrilliant Dreamsでも観て、心を慰めようっと…(涙)。
…と、大上段にかまえてみる。
なんで平日夜公演が6時開演なんですか?
平日6時、って(T T)。
普通に働いている人なら、定時5時だって今時早いくらいなのに。
定時ですぐ上がれない人だっているんですよ〜!
宝塚のメインターゲットは主婦だから、って理由であるならば。
主婦が出にくいって意味では終演が5時をすぎれば何時でも一緒じゃありません?
終演時間が遅くなると遠方の方が、って理由であるならば。
上演時間が3時間を越える東京宝塚劇場公演でさえ平日夜は6時半なんだから、もともとバウ作品で2時間半終わる公演は、もう少し開演時間を遅らせてもいいんじゃないのぉ?
というわけで(←意味不明)、今日は平日6時前に池袋に到着できる時間に会社を出るために大変苦労して苦労して、その末に、5時ちょっと前頃に突発事態がおこり、抜けられないまま結局8時すぎまで会社にいたねこが啼いています。
…7時開演だったらなあ。
6時ちょっとすぎくらいには一段落ついて、無理すれば出られないこともなかったのに。
7時開演だったら、あの時間に出てればぎりぎり間に合ったかもしれないのに…(涙)。
出演者のみなさま、空席作っちゃって本当にごめんなさい。
えーん、チケット代返せ〜(涙)。
しかも、明日も明後日も予定が詰まっているから(金土日の3日間で4作品、観劇チケット4枚!遠征組かお前は!)もう観られないんです私。
…悲しい。本当に悲しい………。
この日記をごらんになったみなさま。
ぜひ、「心中・恋の大和路」をごらんになって、
かわいそうなねこのために、くわしーーーーくレポートしてくださいましm(_ _)m。
瀬戸内さん峰さんは勿論、南風さんの梅川は初めてなので、すんごい楽しみにしていたんですよ(涙)。
どんな梅川を形づくられるのでしょうか。
前回のOG公演でとても素晴らしい梅川を披露してくださった若葉ひろみさんは…今回は花魁役?どんなに素敵な芝居をなさるのでしょうか。
汐風さん主演の雪組公演でおまんちゃんをやっていた愛さんは、卒業して初舞台。どんな女優を目指していらっしゃるのかしら。
るんぱさんは。葛城さんは。ほかの方も全員。
観たかった。
ほんとーに、観たかったんだよお(涙)。
いいもん。
録画したまま、まだ観ていないBrilliant Dreamsでも観て、心を慰めようっと…(涙)。
今日は、日生劇場「ジキル&ハイド」の初日。
そして明日は、東京宝塚劇場花組公演と、東京芸術劇場「心中・恋の大和路」の初日。
…毎日どこかの劇場が初日を迎え、
どこかの劇場が千秋楽を迎え、
そして
どの劇場でも、観客は泣いて、笑って、みんなきっと、楽しんでいる。
ステキな、夢です。
時代は変わりましたねー。
昔は、まぁ「お芝居」はイロイロやっていたのかもしれませんが、「音楽劇」に類するものなんて宝塚が0〜1本、劇団四季が1〜2本、そしてそれ以外に1本か2本。合計4本もやっていたら「多いわね」くらいなもんだったのに。
今は、東京近郊だけで劇団四季が3〜4本、宝塚が1〜2本、それ以外が2〜5本。下手すると10本以上同時に走っていたりする時代ですものね。
それだけ観客層が増大して、観劇が「普通の娯楽」になったんだなあ、と思うと感慨深いです。
…私の回りはまだまだ時代遅れのようで、一つの作品を3回以上観ると言ったら変人扱いされましたが…(涙)。
宝塚も、せめて日本語としてまとも かどうかくらいは吟味してからイタに載せてほしいものです(懇願)。
もとい。
今回の日生「ジキル&ハイド」には、宝塚OGが3人出演されています。
真木めぐみさん、秋園美緒さん、岡本茜(神月茜)さん。
多分3人ともアンサンブル(メインは娼婦)だと思うのですが、この作品は音楽的に「アンサンブルが主役」の作品なので、がんばってほしいな〜!
スティーブンソンの傑作ホラー小説を、「スクルージ」「ヴィクター/ヴィクトリア」のレスリー・ブリカスが脚色し、
フランク・ワイルドホーンが作曲したブロードウェイ・ミュージカル「Jekyl & Hyde」。
「Never Say Good-bye」の作曲家として宝塚ファンにも名前を知られたワイルドホーンの、これが出世作。
私が初めてワイルドホーンを知ったのも、「jekyl&Hyde」でした。
フランク・ワイルドホーン。
私は本当にこの人の音楽が大好きです。
20世紀の世界は、たくさんの作曲家を生み出しました。
その中でも、私が“とりあえず”作曲家の名前「だけ」で観劇を決める作曲家は。
「レ・ミゼラブル」のシェーンベルク、「オペラ座の怪人」のウェッバー、「エリザベート」のリーヴァイ、そして、「ジキル&ハイド」のワイルドホーンの4人。
…多分、実際にはもっといると思いますけど。「香港ラプソディ」のディック・リーも、新作作ったら絶対観に行くだろうし。
でも、なんていうか。この4人は、私の中では別格、なのです。
そんな中でも、ワイルドホーンは本当に別格。
この人だけです。CDを聴いただけで嵌ったのは。(他の方は皆、舞台を観て嵌ったので)
音楽のカッコ良さ、力強さ。
甘美なとしか言いようのないメロディライン。
エロティックなコード進行。
どこかの怪しげな宗教団体と組んだら、あっという間に世界を制覇してしまいそうな、ありえない求心力。
名曲「This is the Moment」だけじゃないんです。
他にも名曲だらけ。
そして、一番素晴らしいのはアンサンブルのナンバー!とにかくワイルドホーンは、コーラスがカッコイイ!!コード進行なんかもすごく特別なんですよね。聴いていると本当に引き込まれてしまうんです。
日本版の初演では、メインキャストが軒並み歌唱面でコケる中、林アキラさんたちを中心とするアンサンブルのコーラスで作品を支えていました。ブロードウェイよりも日本の方がアンサンブルのレベルはずっと上だ、と言われていたのを覚えています(私も全く同感です)。
一幕で市民たちが辛い現実を嘆く「Facade」、2幕冒頭で殺人事件に怯えて騒ぐロンドン市民たちの「Murder, Murder」。この2曲を最大限に楽しむなら、2階席センターがお勧めです。コストパフォーマンスもいいですしね♪
気が狂った父(…アルツハイマーなのか、別の理由なのか?)に正気を取り戻させるため、人間の精神を作り替える薬、人間の心の「善と悪を分離」する薬を作ったヘンリー・ジキル。
そして、彼に絡む女性が二人。
貴族の娘で、ジキルと強い愛情で結ばれた婚約者エマ。
パブでジキルと出会って恋をし、ハイドとも惹かれ合う娼婦ルーシィ。
この物語は、この3人にジキルの親友アターソン、エマの父親にしてジキルの理解者であるダンヴァース卿を加えた5人を中心に進みます。
ジキルは、表面上は「この上もなくお堅い」優等生だった、という設定もありですが、「尊大で傲慢で、人を人とも思わない、自分を恃むこと大な、早熟の天才タイプ」というのもありなんですよね。
前者であれば、「優等生」の部分はエマを求め、その裏で抑圧された別人格が薬をきっかけに表に出て、ルーシィを求める、という関係になりますし、
後者であれば、「尊大さの陰に隠れた優しい青年」的な部分がエマを求め、薬をきっかけに「良心」と切り離された表人格(尊大な天才児)が暴走する話、ということになります。
ブロードウェイで観た時は、前者だと思ったのですが…(英語には弱いので台詞はわかりませんでしたが、なんとなく)、少なくとも日本版は、鹿賀さんの演技としても後者の方針で作っているのではないかと思います。(アターソンの台詞に「僕は君の数少ない友人の一人なんだよ」というのがありますし)
まぁ、どちらの設定でもエマはジキルを愛するだけな(ハイドの存在は最後まで知らない)ので、キャラクターもあまり変わりませんが、ジキルとハイド、両方に関わるルーシィは結構違うはずなんですよね…。
私がブロードウェイで観たルーシィ(以前TVで放送された時のルーシィ役)は、若くてものすごい美人でした。
不幸な境遇の中でけなげに生きている、というか、何をどうすれば自分が救われるのかさっぱり解らず、回りの人間の一挙手一投足に怯えて生きている子猫のような存在。
ジキルに憧れて、憧れて、でも、王子さまには手が届かなくて。
ただひたすら、星に手を伸ばすように夢見るばかりで。
最初から諦めている。
ハイドとはただ客と娼婦の関係で、お金を貰うためには仕方がないと思っているだけ。ハイドには惹かれないルーシィ。
厭で厭でたまらないのに、逃げられない現実。
だから、初めてジキルに振り向いてもらった(と思う)「A New Life」は、文字通り「人生これから!やり直すのよあたし!」的な、圧倒的な喜びに溢れていたんですよね…。
でも、日本版では。
マルシア、という、ちょっと日本語に不自由な歌手がキャスティングされているせいもありますが。
なんとなく、アジアの片隅から密入国船で入ってきて10年たった、そんな雰囲気で観てしまうのです。
(香寿さんになったらまた違うのでしょうね。楽しみです!)
どん底の店で、古株(売れっ子?)として君臨するルーシィにととって、「自分に興味を示さない」男というのがそもそも初めてだったんじゃないかと思います。
踊っていても性的な目では見ていない。
(実際には、ジキルは自分の研究のことで頭がいっぱいなだけなのですが)
だから、誘いをかけてみる。
水を向ける。「私で試してみない?」
その呪文で、ジキルは気づいてしまう。
そうだ。実験台なんかいらないじゃないか。自分で薬を呑んでみればいいんだ!!
そんな思いつきで頭がいっぱいになったジキルには、女のことなどほとんど残っちゃいなかったのでしょう。
そして。
ジキルは自分の研究室に戻り、呑んではいけない薬を口にする。
自分が失敗するわけがないと思っているから。
「自分が作ったものに間違いはない」
謙虚さのかけらもなく。
「頭の固い爺ぃ婆ぁが、なぜ自分の邪魔をするのか」、
「単に自分の才能に嫉妬しているだけに違いない!」
そんな思いこみ。
過剰な自信。それが、神の領域に踏み込む動機になる。
心の奥底で、良心は叫んでいたはずなのに。
『ヤバいよ、それは。やめておけよ。エマに相談してみろよ…』
それとも、呟いただけだったのか。
呟いただけでは、尊大な魂には伝わらないのに。
そして彼は、薬を口にする。
怪しげな蛍光レッドの液体を、一気に飲み干す。
『良心』から切り離され、『自由』を得た主人格。
心の赴くまま、誰に邪魔されることもなく街へ出てルーシィと出会う。
自分(ジキル)に実験を示唆した娼婦。
気の強い女。
でも、憐れみをほしがっている。
自分の纏う血の匂いに怯えている。
もっと。
もっとこの女を傷つけたら。
…ジキルは悲しむだろうか?
ジキルが悲しむことが俺は愉しい、
そんな嗜虐の気持。
そして、ルーシィ側にもそれ(虐待)を受け入れる素地がある。
被虐の快感。一度はまったら抜けられない地獄の穴に、落ちてしまったルーシィ。
そのくらいの、刺激的な関係。
それに比べて、ルーシィのジキルへの恋心は、相手をちゃんと見ていない幻想の恋。ある意味、とっても闇雲な恋です。
でも、諦めているわけじゃない。必ず手は届く、と信じている。
「A New Life」を聴きながら、思い浮かぶのは「ジキルのいる風景」。ルーシィは、ジキルとはじめる新生活を信じて疑わないんだと思ったのです。そして、そう思った自分に吃驚しました。CDでも、ブロードウェイでも、…そんなふうに思ったことは、なかったから…。
今回の公演では、どんな設定に見えるのでしょうか。
自分でもとても楽しみです。
なるべく白紙で観たいと思っております♪
2幕のハイドとルーシィのエロティックなナンバー、「Dangerous Game」。
実は、この作品の中でも一番好きな音楽だったりもするのですが。
ルーシィが応じて、自らハイドを求めるか、それともひたすら嫌がって逃げるか。
同じ歌でも、全然違う場面が作れる曲ですから。
どんなふうに演出されて、どんなふうに演じられるのか。
本当に、とっっっても楽しみです!
・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・
宝塚で上演するとしたら(あり得ないけど)、娘役トップは絶対!エマ、なんですよね。
ルーシィは、専科時代の檀ちゃんとかあすかちゃんみたいな、主役もはれるけど『娘役トップ』ではない人がやる役。
役の印象としてはルーシィの方が濃いので、2番手娘役がやるわけにはいかない役なんですよね…。
うーん。ジキル/ハイド役は、主役であることをさっぴいても、どうしたって自分の贔屓にやってもらいたい役。
なので、あえて名前を挙げるのは避けますが。
ブロードウェイのプレイビルには「Young Smart Doctor」と書かれていたので、そういう人にやっていただきたいです(笑)。
話はいきなり吹っ飛びますが。
スティーブンソンが「ジキル博士とハイド氏の不思議な事件」を発表したのは、1886年のこと。
例の、「3回目の」パリ万博の3年前。
…ちょうど、アルマンドとジョルジュがパリに着いた頃の出来事なんですね♪(←違うからそれは)
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そして明日は、東京宝塚劇場花組公演と、東京芸術劇場「心中・恋の大和路」の初日。
…毎日どこかの劇場が初日を迎え、
どこかの劇場が千秋楽を迎え、
そして
どの劇場でも、観客は泣いて、笑って、みんなきっと、楽しんでいる。
ステキな、夢です。
時代は変わりましたねー。
昔は、まぁ「お芝居」はイロイロやっていたのかもしれませんが、「音楽劇」に類するものなんて宝塚が0〜1本、劇団四季が1〜2本、そしてそれ以外に1本か2本。合計4本もやっていたら「多いわね」くらいなもんだったのに。
今は、東京近郊だけで劇団四季が3〜4本、宝塚が1〜2本、それ以外が2〜5本。下手すると10本以上同時に走っていたりする時代ですものね。
それだけ観客層が増大して、観劇が「普通の娯楽」になったんだなあ、と思うと感慨深いです。
…私の回りはまだまだ時代遅れのようで、一つの作品を3回以上観ると言ったら変人扱いされましたが…(涙)。
宝塚も、せめて日本語としてまとも かどうかくらいは吟味してからイタに載せてほしいものです(懇願)。
もとい。
今回の日生「ジキル&ハイド」には、宝塚OGが3人出演されています。
真木めぐみさん、秋園美緒さん、岡本茜(神月茜)さん。
多分3人ともアンサンブル(メインは娼婦)だと思うのですが、この作品は音楽的に「アンサンブルが主役」の作品なので、がんばってほしいな〜!
スティーブンソンの傑作ホラー小説を、「スクルージ」「ヴィクター/ヴィクトリア」のレスリー・ブリカスが脚色し、
フランク・ワイルドホーンが作曲したブロードウェイ・ミュージカル「Jekyl & Hyde」。
「Never Say Good-bye」の作曲家として宝塚ファンにも名前を知られたワイルドホーンの、これが出世作。
私が初めてワイルドホーンを知ったのも、「jekyl&Hyde」でした。
フランク・ワイルドホーン。
私は本当にこの人の音楽が大好きです。
20世紀の世界は、たくさんの作曲家を生み出しました。
その中でも、私が“とりあえず”作曲家の名前「だけ」で観劇を決める作曲家は。
「レ・ミゼラブル」のシェーンベルク、「オペラ座の怪人」のウェッバー、「エリザベート」のリーヴァイ、そして、「ジキル&ハイド」のワイルドホーンの4人。
…多分、実際にはもっといると思いますけど。「香港ラプソディ」のディック・リーも、新作作ったら絶対観に行くだろうし。
でも、なんていうか。この4人は、私の中では別格、なのです。
そんな中でも、ワイルドホーンは本当に別格。
この人だけです。CDを聴いただけで嵌ったのは。(他の方は皆、舞台を観て嵌ったので)
音楽のカッコ良さ、力強さ。
甘美なとしか言いようのないメロディライン。
エロティックなコード進行。
どこかの怪しげな宗教団体と組んだら、あっという間に世界を制覇してしまいそうな、ありえない求心力。
名曲「This is the Moment」だけじゃないんです。
他にも名曲だらけ。
そして、一番素晴らしいのはアンサンブルのナンバー!とにかくワイルドホーンは、コーラスがカッコイイ!!コード進行なんかもすごく特別なんですよね。聴いていると本当に引き込まれてしまうんです。
日本版の初演では、メインキャストが軒並み歌唱面でコケる中、林アキラさんたちを中心とするアンサンブルのコーラスで作品を支えていました。ブロードウェイよりも日本の方がアンサンブルのレベルはずっと上だ、と言われていたのを覚えています(私も全く同感です)。
一幕で市民たちが辛い現実を嘆く「Facade」、2幕冒頭で殺人事件に怯えて騒ぐロンドン市民たちの「Murder, Murder」。この2曲を最大限に楽しむなら、2階席センターがお勧めです。コストパフォーマンスもいいですしね♪
気が狂った父(…アルツハイマーなのか、別の理由なのか?)に正気を取り戻させるため、人間の精神を作り替える薬、人間の心の「善と悪を分離」する薬を作ったヘンリー・ジキル。
そして、彼に絡む女性が二人。
貴族の娘で、ジキルと強い愛情で結ばれた婚約者エマ。
パブでジキルと出会って恋をし、ハイドとも惹かれ合う娼婦ルーシィ。
この物語は、この3人にジキルの親友アターソン、エマの父親にしてジキルの理解者であるダンヴァース卿を加えた5人を中心に進みます。
ジキルは、表面上は「この上もなくお堅い」優等生だった、という設定もありですが、「尊大で傲慢で、人を人とも思わない、自分を恃むこと大な、早熟の天才タイプ」というのもありなんですよね。
前者であれば、「優等生」の部分はエマを求め、その裏で抑圧された別人格が薬をきっかけに表に出て、ルーシィを求める、という関係になりますし、
後者であれば、「尊大さの陰に隠れた優しい青年」的な部分がエマを求め、薬をきっかけに「良心」と切り離された表人格(尊大な天才児)が暴走する話、ということになります。
ブロードウェイで観た時は、前者だと思ったのですが…(英語には弱いので台詞はわかりませんでしたが、なんとなく)、少なくとも日本版は、鹿賀さんの演技としても後者の方針で作っているのではないかと思います。(アターソンの台詞に「僕は君の数少ない友人の一人なんだよ」というのがありますし)
まぁ、どちらの設定でもエマはジキルを愛するだけな(ハイドの存在は最後まで知らない)ので、キャラクターもあまり変わりませんが、ジキルとハイド、両方に関わるルーシィは結構違うはずなんですよね…。
私がブロードウェイで観たルーシィ(以前TVで放送された時のルーシィ役)は、若くてものすごい美人でした。
不幸な境遇の中でけなげに生きている、というか、何をどうすれば自分が救われるのかさっぱり解らず、回りの人間の一挙手一投足に怯えて生きている子猫のような存在。
ジキルに憧れて、憧れて、でも、王子さまには手が届かなくて。
ただひたすら、星に手を伸ばすように夢見るばかりで。
最初から諦めている。
ハイドとはただ客と娼婦の関係で、お金を貰うためには仕方がないと思っているだけ。ハイドには惹かれないルーシィ。
厭で厭でたまらないのに、逃げられない現実。
だから、初めてジキルに振り向いてもらった(と思う)「A New Life」は、文字通り「人生これから!やり直すのよあたし!」的な、圧倒的な喜びに溢れていたんですよね…。
でも、日本版では。
マルシア、という、ちょっと日本語に不自由な歌手がキャスティングされているせいもありますが。
なんとなく、アジアの片隅から密入国船で入ってきて10年たった、そんな雰囲気で観てしまうのです。
(香寿さんになったらまた違うのでしょうね。楽しみです!)
どん底の店で、古株(売れっ子?)として君臨するルーシィにととって、「自分に興味を示さない」男というのがそもそも初めてだったんじゃないかと思います。
踊っていても性的な目では見ていない。
(実際には、ジキルは自分の研究のことで頭がいっぱいなだけなのですが)
だから、誘いをかけてみる。
水を向ける。「私で試してみない?」
その呪文で、ジキルは気づいてしまう。
そうだ。実験台なんかいらないじゃないか。自分で薬を呑んでみればいいんだ!!
そんな思いつきで頭がいっぱいになったジキルには、女のことなどほとんど残っちゃいなかったのでしょう。
そして。
ジキルは自分の研究室に戻り、呑んではいけない薬を口にする。
自分が失敗するわけがないと思っているから。
「自分が作ったものに間違いはない」
謙虚さのかけらもなく。
「頭の固い爺ぃ婆ぁが、なぜ自分の邪魔をするのか」、
「単に自分の才能に嫉妬しているだけに違いない!」
そんな思いこみ。
過剰な自信。それが、神の領域に踏み込む動機になる。
心の奥底で、良心は叫んでいたはずなのに。
『ヤバいよ、それは。やめておけよ。エマに相談してみろよ…』
それとも、呟いただけだったのか。
呟いただけでは、尊大な魂には伝わらないのに。
そして彼は、薬を口にする。
怪しげな蛍光レッドの液体を、一気に飲み干す。
『良心』から切り離され、『自由』を得た主人格。
心の赴くまま、誰に邪魔されることもなく街へ出てルーシィと出会う。
自分(ジキル)に実験を示唆した娼婦。
気の強い女。
でも、憐れみをほしがっている。
自分の纏う血の匂いに怯えている。
もっと。
もっとこの女を傷つけたら。
…ジキルは悲しむだろうか?
ジキルが悲しむことが俺は愉しい、
そんな嗜虐の気持。
そして、ルーシィ側にもそれ(虐待)を受け入れる素地がある。
被虐の快感。一度はまったら抜けられない地獄の穴に、落ちてしまったルーシィ。
そのくらいの、刺激的な関係。
それに比べて、ルーシィのジキルへの恋心は、相手をちゃんと見ていない幻想の恋。ある意味、とっても闇雲な恋です。
でも、諦めているわけじゃない。必ず手は届く、と信じている。
「A New Life」を聴きながら、思い浮かぶのは「ジキルのいる風景」。ルーシィは、ジキルとはじめる新生活を信じて疑わないんだと思ったのです。そして、そう思った自分に吃驚しました。CDでも、ブロードウェイでも、…そんなふうに思ったことは、なかったから…。
今回の公演では、どんな設定に見えるのでしょうか。
自分でもとても楽しみです。
なるべく白紙で観たいと思っております♪
2幕のハイドとルーシィのエロティックなナンバー、「Dangerous Game」。
実は、この作品の中でも一番好きな音楽だったりもするのですが。
ルーシィが応じて、自らハイドを求めるか、それともひたすら嫌がって逃げるか。
同じ歌でも、全然違う場面が作れる曲ですから。
どんなふうに演出されて、どんなふうに演じられるのか。
本当に、とっっっても楽しみです!
・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・
宝塚で上演するとしたら(あり得ないけど)、娘役トップは絶対!エマ、なんですよね。
ルーシィは、専科時代の檀ちゃんとかあすかちゃんみたいな、主役もはれるけど『娘役トップ』ではない人がやる役。
役の印象としてはルーシィの方が濃いので、2番手娘役がやるわけにはいかない役なんですよね…。
うーん。ジキル/ハイド役は、主役であることをさっぴいても、どうしたって自分の贔屓にやってもらいたい役。
なので、あえて名前を挙げるのは避けますが。
ブロードウェイのプレイビルには「Young Smart Doctor」と書かれていたので、そういう人にやっていただきたいです(笑)。
話はいきなり吹っ飛びますが。
スティーブンソンが「ジキル博士とハイド氏の不思議な事件」を発表したのは、1886年のこと。
例の、「3回目の」パリ万博の3年前。
…ちょうど、アルマンドとジョルジュがパリに着いた頃の出来事なんですね♪(←違うからそれは)
.
「SHOCK」、そして「朧の森に棲む鬼」
2007年4月4日 ミュージカル・舞台 コメント (5)年度末が過ぎて、ここ数日は年度末に積み残した仕事を片づけるのに必死になっています。
「年度末なので、今はちょっと待って下さい」と言い続けた日々はなんだったんだ>自分。結局一年中忙しいってぇのは、やっぱり要領が悪いんでしょうか…(涙)。
さて。
月組東京公演が終わって、ふと気が付けば。
2月に観た公演で、感想を書いていない作品が2つもありました。
ジャニーズの「SHOCK」(主演:堂本光一)と、松竹&劇団☆新感線の「朧の森に棲む鬼」(主演:市川染五郎)。
まずは、「SHOCK」。
樹里ちゃんが出演して以来ですから、5年…(?)ぶりの「SHOCK」。
私、あの公演で「KAT-TUN」を初めて知って、某Tくんに惚れ込んだんですよね…。長身でジャニーズの中ではスタイル抜群の彼は、絶対映像よりも舞台の方が映えるのに、なんで映像ばっかりなんでしょうか…売り方間違ってるよジャニーさん!それこそ、この「SHOCK」に出させてもらえれば少しは知名度も上がるでしょうに。
…なーんて思いながら、斗真くんのかっこよさにくらくらしてしまいました。
(ごめんねTくん)
光一さんはさすがですね。
かっこいい、ってだけじゃなく、エンターテイナーとして超一流。
作品的にも、6年前は「パリの空よりも高く」の10倍くらい突っ込みどころ満載のステキ脚本だった(というか、ストーリーと呼べるものではなかった)のに、数年のうちにすっかり進化して、今回のは「パリの空よりも高く」よりよっぽどマトモなストーリーなんじゃないの!?って感じでした。
…宝塚ファンとしては、かなり…痛い現実だわ…(涙)。
もとい。
今回、光一さんの回りは生田斗真くんとMAの4人で集中して固めていたので、それ以下の若手を覚える余地はなかったです。楽しみにしてたのに、残念。
MAは、ミュージカルもイロイロ出ていることもあって一番「舞台慣れ」してましたね。錦織さんや光一さんが可愛がるのも解る気がします。テレビに、コンサートに、そして舞台に、忙しいでしょうけれども、一番充実した時期だと思うので、ぜひがんばって、そして楽しんで毎日を過ごしてほしいです★
「朧の森に棲む鬼」。
相変わらず、新感線の作品は痛い。
心にむず痒い傷が残るの。
いつまでもうずいて、掻きむしりたくなってしまうほどに。
「感想」を言葉に直す作業がとても難しくて、今までほっぽらってしまったのですが。
そして、今に至ってもまだ、「言葉」が落ち着かなくて、何も書くべきことが見つからないままですが。
…みんな良い仕事してました。
脚本家も、演出家も、各スタッフも、キャストも。
特に装置が良かったです。虚仮威しチックだけど、すごくかっこよかった。本水も意義のある使い方されてると良いもんだなあ…
なんだか、うらやましいです。
プロが「良い仕事」をするのは当たり前ので、
観客は出来上がったものを美味しく戴けばいいはずで、
プロが作るモノなんだから、美味しいのが当たり前で。
でも、そうは言っても美味しいモノは案外と難しいらしいから、「あ、美味しい」と思ったら、素直にそう言えばいいのだけれども。
…普段「あれっ?」っていうものを食べ慣れているので、ついつい
「これが美味しいのは何故なのか」を追求したくなってしまうのですが…
追求しはじめると止まらないので、なるべく簡単にいきたいと思います。
市川染五郎も、阿部サダヲも、古田新太も、みんなよかった!
儲け役は文句なし阿部サダヲさんかな。
古田さんもおいしかったけど♪
でも、なんといってもこの作品の立役者は染五郎。
染さんと言えば、なんとなく昔、アマデウスをやっていた頃の「ぼんぼん♪」なイメージがあったのですが。
いつの間にこんなにハードな役が演じきれる役者になったのでしょうか。酷い男なの。傍若無人で、冷酷で、残忍で…なのに、圧倒的に魅力的。そんな「男」を。
どうせ染さんだしなー、観たいけどどうしようかなー、なんぞと考えていた自分を許してください。素晴らしかったです。
今回のお目当てだった秋山菜津子さん。
文句なく格好良かった〜!!(うっとり)。
私は菜津子さんという役者自身が大好きだし、新感線とコラボしている菜津子さんは最高にステキだと思うのです☆
高田聖子さんも文句なしです。
女の厭らしさとうとましさを完璧に表現してらした。素晴らしい!シキブが嫌われてこそ、あの話が成り立つんですよね…。本当にさすがです。
はじめまして、だった(多分)真木よう子さん。
凄い声ですね。菜津子さんも相当の美声(低音)ですが、真木さんも素晴らしい!
最初男役OGかと思ったんですよね。声低いし、スタイルも凄いし。知らない人だけど、OGさんなのかな、と。
どうやら違うようですが、この人が宝塚に入っていたら私はファンになったでしょう。…きっとね(笑)。
とにかく、ナニをドウ書けばいいのか解らないので内容については省略しますが(いまさらだしね)。
おねがいがあります。
中島さん、宝塚のために脚本書いてくださいませんか。
いのうえさん、宝塚の演出をお願いしたいんですけどどうですか…?
血まみれで極悪な「朧…」は難しいとは思いますが。
ぜひ「SHIROH」を〜〜!!! (←結局それかいっ)
.
「年度末なので、今はちょっと待って下さい」と言い続けた日々はなんだったんだ>自分。結局一年中忙しいってぇのは、やっぱり要領が悪いんでしょうか…(涙)。
さて。
月組東京公演が終わって、ふと気が付けば。
2月に観た公演で、感想を書いていない作品が2つもありました。
ジャニーズの「SHOCK」(主演:堂本光一)と、松竹&劇団☆新感線の「朧の森に棲む鬼」(主演:市川染五郎)。
まずは、「SHOCK」。
樹里ちゃんが出演して以来ですから、5年…(?)ぶりの「SHOCK」。
私、あの公演で「KAT-TUN」を初めて知って、某Tくんに惚れ込んだんですよね…。長身でジャニーズの中ではスタイル抜群の彼は、絶対映像よりも舞台の方が映えるのに、なんで映像ばっかりなんでしょうか…売り方間違ってるよジャニーさん!それこそ、この「SHOCK」に出させてもらえれば少しは知名度も上がるでしょうに。
…なーんて思いながら、斗真くんのかっこよさにくらくらしてしまいました。
(ごめんねTくん)
光一さんはさすがですね。
かっこいい、ってだけじゃなく、エンターテイナーとして超一流。
作品的にも、6年前は「パリの空よりも高く」の10倍くらい突っ込みどころ満載のステキ脚本だった(というか、ストーリーと呼べるものではなかった)のに、数年のうちにすっかり進化して、今回のは「パリの空よりも高く」よりよっぽどマトモなストーリーなんじゃないの!?って感じでした。
…宝塚ファンとしては、かなり…痛い現実だわ…(涙)。
もとい。
今回、光一さんの回りは生田斗真くんとMAの4人で集中して固めていたので、それ以下の若手を覚える余地はなかったです。楽しみにしてたのに、残念。
MAは、ミュージカルもイロイロ出ていることもあって一番「舞台慣れ」してましたね。錦織さんや光一さんが可愛がるのも解る気がします。テレビに、コンサートに、そして舞台に、忙しいでしょうけれども、一番充実した時期だと思うので、ぜひがんばって、そして楽しんで毎日を過ごしてほしいです★
「朧の森に棲む鬼」。
相変わらず、新感線の作品は痛い。
心にむず痒い傷が残るの。
いつまでもうずいて、掻きむしりたくなってしまうほどに。
「感想」を言葉に直す作業がとても難しくて、今までほっぽらってしまったのですが。
そして、今に至ってもまだ、「言葉」が落ち着かなくて、何も書くべきことが見つからないままですが。
…みんな良い仕事してました。
脚本家も、演出家も、各スタッフも、キャストも。
特に装置が良かったです。虚仮威しチックだけど、すごくかっこよかった。本水も意義のある使い方されてると良いもんだなあ…
なんだか、うらやましいです。
プロが「良い仕事」をするのは当たり前ので、
観客は出来上がったものを美味しく戴けばいいはずで、
プロが作るモノなんだから、美味しいのが当たり前で。
でも、そうは言っても美味しいモノは案外と難しいらしいから、「あ、美味しい」と思ったら、素直にそう言えばいいのだけれども。
…普段「あれっ?」っていうものを食べ慣れているので、ついつい
「これが美味しいのは何故なのか」を追求したくなってしまうのですが…
追求しはじめると止まらないので、なるべく簡単にいきたいと思います。
市川染五郎も、阿部サダヲも、古田新太も、みんなよかった!
儲け役は文句なし阿部サダヲさんかな。
古田さんもおいしかったけど♪
でも、なんといってもこの作品の立役者は染五郎。
染さんと言えば、なんとなく昔、アマデウスをやっていた頃の「ぼんぼん♪」なイメージがあったのですが。
いつの間にこんなにハードな役が演じきれる役者になったのでしょうか。酷い男なの。傍若無人で、冷酷で、残忍で…なのに、圧倒的に魅力的。そんな「男」を。
どうせ染さんだしなー、観たいけどどうしようかなー、なんぞと考えていた自分を許してください。素晴らしかったです。
今回のお目当てだった秋山菜津子さん。
文句なく格好良かった〜!!(うっとり)。
私は菜津子さんという役者自身が大好きだし、新感線とコラボしている菜津子さんは最高にステキだと思うのです☆
高田聖子さんも文句なしです。
女の厭らしさとうとましさを完璧に表現してらした。素晴らしい!シキブが嫌われてこそ、あの話が成り立つんですよね…。本当にさすがです。
はじめまして、だった(多分)真木よう子さん。
凄い声ですね。菜津子さんも相当の美声(低音)ですが、真木さんも素晴らしい!
最初男役OGかと思ったんですよね。声低いし、スタイルも凄いし。知らない人だけど、OGさんなのかな、と。
どうやら違うようですが、この人が宝塚に入っていたら私はファンになったでしょう。…きっとね(笑)。
とにかく、ナニをドウ書けばいいのか解らないので内容については省略しますが(いまさらだしね)。
おねがいがあります。
中島さん、宝塚のために脚本書いてくださいませんか。
いのうえさん、宝塚の演出をお願いしたいんですけどどうですか…?
血まみれで極悪な「朧…」は難しいとは思いますが。
ぜひ「SHIROH」を〜〜!!! (←結局それかいっ)
.
千秋楽おめでとうございます
2007年4月2日 宝塚(月)宝塚歌劇団 月組のみなさま。
月組ファンのみなさま。
千秋楽、おめでとうございます♪
ラッキーなことに、千秋楽公演を観ることができました(^ ^)。
お芝居のアドリブについては、夜野さんのブログにとっても詳細にレポートされていたので、とりあえずトラバさせていただきまーす。
http://blog.so-net.ne.jp/nights-entertainment_troup-leader/2007-04-01
それにしても夜野さんすごい!私はもう、テンションあがりすぎて記憶が飛びました(汗)。なんにもおぼえてない。
夜野さんのレポート読みながら、記憶を辿って瞼の裏上演しています。
…うんうん、そんなことあったあった、みたいな(汗)。
お芝居の方のアドリブは、ほぼ網羅していただいているような。
ホントすごいわ〜。
あとは、最初にジョルジュが登場してアルマンドが誤魔化すところで、二人して「ピース」したらボーイさんたちも「ピース」で返してくれたことくらいかな?
イロイロあった気もしますが思い出せません…。
あと、アドリブなのか演出変更なのか、イマイチ確信できない変化もいろいろあったような。…うーん、誰かアドバイスしてくれた人でもいたのでしょうか?パーティーの客の動きとか、前回観たときからは細かく変わっていたような気がします。それとも単に日替わりだったのかなあ?毎日観ていたわけではないので、確信はないのですが。
「パリの空よりも高く」
脚本上のいろんな穴はともかくとして。
おいといて。
埋めといて。
…ないものとして。
お芝居、佳かったです。
ほんとうに、ピュアに楽しかった。
作品としては言いたいことたくさんありますが、
公演としては、本当に面白いものになったと思います(←見慣れた…?)。
月組のみなさま。
本当に本当に本当!!に、
おつかれさまでした♪(かなみナンシー風に)。
ショーの方は。
ちょっとちょっと麻子さん、パラソルの場面で紅い薔薇持って出てくるのは絶対、反則!ルール違反でしょソレっ!?
…まだ中詰め前だよ?
早すぎるでしょ?
なんの覚悟もしてませんでした。はい。
普通に可愛いお嬢さんたちを愛でつつ、車に飾り付けがしてある話を聞いていたので、それを楽しみにしていたのに。
ドアを開いてでてきた麻子さんが手にしていた、薔薇一輪。
似合うよなあ、でもあんなものいつも持っていたっけ?と思う暇もなく、
ふ、と葉月さらちゃんに差し出したフランク。
その仕草のかっこいいこと!!
さらちゃん、泣くかと思いました。
でも泣きませんでしたね。輝く笑顔でしたよ(泣)。
かなみちゃんが出てきて麻子さんと踊り出した後ろで、下手に夢咲ねねちゃんや萌花ゆりあちゃんたちと四人で固まって「なんなのよあのオンナ」みたいに話し合うところ。
さらちゃん、満面の笑顔で薔薇をみせびらかしてました(^ ^)。
可愛かったーーーー!
ねねちゃんがすごく羨ましげに見てて、「いいなあ」って形に口が動いてたのも可愛かった(笑)。
「Happy Birthday」という文字と、モールで飾り立てられた黄色い車を見て、麻子さんはのけぞって大笑い(笑)。
今日はエンストすることなくあっさりと走り出し、
と思ったら、麻子さんがかっこつけて「Thank You!」に投げキッスのおまけつき!(…だったような?違いましたっけ?)
悔しげな女の子たちにまじって、さらちゃんは薔薇を振ってお見送りしてました。
…泣けました。
ロケットガールのふじこ(紫水梗華)ちゃんは、胸に大きなピンクの花をつけて登場。割れるような大拍手でした。
本公演で見せ場があってよかったね、ふじこちゃん☆最高の笑顔でくるくるくるくる、思いっきり回ってくれました。
その前の、白い短手袋での男役群舞でのひら(有香潤)さんは、胸に濃紅の花を。
パレードのさらちゃんは、白い花のついた蔓を手首に巻き付けてましたね。帽子に左手をかける振りの時によく映えて、品がよくてとても素敵でした。ふーが(風雅)くんがつけてた花も赤かったような(←ちょっと曖昧でごめんなさい)。
ひらさん。
ふーがくん。
さらちゃん。
ふじこちゃん。
ご卒業、おめでとうございます。
4人とも、最高の笑顔で、いいご挨拶でした。
ほんとうにステキだった。
麻子さんも挨拶して、一番最後に歌う「すみれの花咲く頃」。
卒業する4人は、本当にキラキラと輝いて。
笑顔で。
幸せオーラが眩しくて、目が眩みそうでした。
そして。
ナホちゃんたち、卒業生の同期たちは。
頬を涙で光らせて、俯いて顔を隠して、でも一生懸命、精一杯の笑顔を浮かべながら。
みんなみんな、綺麗だった。
宝塚ってやっぱりいいな、と。
みんな宝塚が大好きで、宝塚の舞台が好きで、
そういう人ばっかりが集まっている宝塚。
宝塚って、やっぱり、いいですよね。
どうぞみなさま。
いつまでも、お幸せに…。
.
月組ファンのみなさま。
千秋楽、おめでとうございます♪
ラッキーなことに、千秋楽公演を観ることができました(^ ^)。
お芝居のアドリブについては、夜野さんのブログにとっても詳細にレポートされていたので、とりあえずトラバさせていただきまーす。
http://blog.so-net.ne.jp/nights-entertainment_troup-leader/2007-04-01
それにしても夜野さんすごい!私はもう、テンションあがりすぎて記憶が飛びました(汗)。なんにもおぼえてない。
夜野さんのレポート読みながら、記憶を辿って瞼の裏上演しています。
…うんうん、そんなことあったあった、みたいな(汗)。
お芝居の方のアドリブは、ほぼ網羅していただいているような。
ホントすごいわ〜。
あとは、最初にジョルジュが登場してアルマンドが誤魔化すところで、二人して「ピース」したらボーイさんたちも「ピース」で返してくれたことくらいかな?
イロイロあった気もしますが思い出せません…。
あと、アドリブなのか演出変更なのか、イマイチ確信できない変化もいろいろあったような。…うーん、誰かアドバイスしてくれた人でもいたのでしょうか?パーティーの客の動きとか、前回観たときからは細かく変わっていたような気がします。それとも単に日替わりだったのかなあ?毎日観ていたわけではないので、確信はないのですが。
「パリの空よりも高く」
脚本上のいろんな穴はともかくとして。
おいといて。
埋めといて。
…ないものとして。
お芝居、佳かったです。
ほんとうに、ピュアに楽しかった。
作品としては言いたいことたくさんありますが、
公演としては、本当に面白いものになったと思います(←見慣れた…?)。
月組のみなさま。
本当に本当に本当!!に、
おつかれさまでした♪(かなみナンシー風に)。
ショーの方は。
ちょっとちょっと麻子さん、パラソルの場面で紅い薔薇持って出てくるのは絶対、反則!ルール違反でしょソレっ!?
…まだ中詰め前だよ?
早すぎるでしょ?
なんの覚悟もしてませんでした。はい。
普通に可愛いお嬢さんたちを愛でつつ、車に飾り付けがしてある話を聞いていたので、それを楽しみにしていたのに。
ドアを開いてでてきた麻子さんが手にしていた、薔薇一輪。
似合うよなあ、でもあんなものいつも持っていたっけ?と思う暇もなく、
ふ、と葉月さらちゃんに差し出したフランク。
その仕草のかっこいいこと!!
さらちゃん、泣くかと思いました。
でも泣きませんでしたね。輝く笑顔でしたよ(泣)。
かなみちゃんが出てきて麻子さんと踊り出した後ろで、下手に夢咲ねねちゃんや萌花ゆりあちゃんたちと四人で固まって「なんなのよあのオンナ」みたいに話し合うところ。
さらちゃん、満面の笑顔で薔薇をみせびらかしてました(^ ^)。
可愛かったーーーー!
ねねちゃんがすごく羨ましげに見てて、「いいなあ」って形に口が動いてたのも可愛かった(笑)。
「Happy Birthday」という文字と、モールで飾り立てられた黄色い車を見て、麻子さんはのけぞって大笑い(笑)。
今日はエンストすることなくあっさりと走り出し、
と思ったら、麻子さんがかっこつけて「Thank You!」に投げキッスのおまけつき!(…だったような?違いましたっけ?)
悔しげな女の子たちにまじって、さらちゃんは薔薇を振ってお見送りしてました。
…泣けました。
ロケットガールのふじこ(紫水梗華)ちゃんは、胸に大きなピンクの花をつけて登場。割れるような大拍手でした。
本公演で見せ場があってよかったね、ふじこちゃん☆最高の笑顔でくるくるくるくる、思いっきり回ってくれました。
その前の、白い短手袋での男役群舞でのひら(有香潤)さんは、胸に濃紅の花を。
パレードのさらちゃんは、白い花のついた蔓を手首に巻き付けてましたね。帽子に左手をかける振りの時によく映えて、品がよくてとても素敵でした。ふーが(風雅)くんがつけてた花も赤かったような(←ちょっと曖昧でごめんなさい)。
ひらさん。
ふーがくん。
さらちゃん。
ふじこちゃん。
ご卒業、おめでとうございます。
4人とも、最高の笑顔で、いいご挨拶でした。
ほんとうにステキだった。
麻子さんも挨拶して、一番最後に歌う「すみれの花咲く頃」。
卒業する4人は、本当にキラキラと輝いて。
笑顔で。
幸せオーラが眩しくて、目が眩みそうでした。
そして。
ナホちゃんたち、卒業生の同期たちは。
頬を涙で光らせて、俯いて顔を隠して、でも一生懸命、精一杯の笑顔を浮かべながら。
みんなみんな、綺麗だった。
宝塚ってやっぱりいいな、と。
みんな宝塚が大好きで、宝塚の舞台が好きで、
そういう人ばっかりが集まっている宝塚。
宝塚って、やっぱり、いいですよね。
どうぞみなさま。
いつまでも、お幸せに…。
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3月31日は、エッフェル塔の日。
1889年ですから、今を遡ること118年前の今日。
パリのシャン・ド・マルス広場に、高さ320mの鉄塔が完成しました。
お誕生日おめでとう!
今日、エッフェル塔は満118歳になりました。
そして明日は、我らがトップスター瀬奈じゅん様のお誕生日。
麻子さんとエッフェル塔の歳の差は…?(笑)
1889年、という年は。
日本においては、2月11日に大日本帝国憲法が発布され、「太平洋戦争」へ向けての最初の一歩を歩み出した年でした。
4月には、のちの喜劇俳優チャーリー・チャップリンとドイツ総統アドルフ・ヒトラーが、
7月には詩人ジャン・コクトーが生まれた年。
そして。
1月30日、オーストリア皇太子ルドルフ殿下が31歳で暗殺された
年でもあります………。
マイヤーリンク事件がなかったら。
ルドルフ皇太子は、パリ万博を視察に来て。
そして、ジョルジュとすれ違ったかもしれませんね☆
(ペテン師二人は「途中までしか」帰れないから、きっと万博の騒ぎの中でもう一儲けしようとその辺をうろついているに違いない!)
ちなみに。
エッフェル塔が公開されたのは、5月6日。
「万博に合わせて公開」みたいな書き方でしたので、多分万博自体が5月に始まったんじゃないかなーと思います。
ってことは、あの嵐の夜の場面が、11月か12月頃?
クリスマスイルミネーションになる前だから、11月末か12月初旬あたり、ってところでしょうか。(←植田さんはそこまで考えてないと思いますけどね。あの衣装じゃ12月のパリとか絶対無理だし!)
んでもって。
作品中、エレノールが「この5月の佳き日に…」と言っているので、あのパーティーは竣工式ではなくオープン記念パーティだったらしいです。
ってことは。
また穴が一つ…(←既に数え切れない)。
塔が完成してから1ヶ月もの間、ペテン師二人はナニをしてたの…?
最後の最後に大きな謎を残して終わる。
こういう作品もいいかもしれませんね。
たまになら。
どんなに長いジェンヌ人生であっても、1度やれば十分ですけどね、ええ!!
丸々3ヶ月、私にネタを提供してくださった(まだまだ全然言い足りない…ネタ多すぎですってば)この作品も、あと2日で千秋楽を迎えます。
…サビシイ、です。
お芝居だけならともかく、ショーがもう観られないのが悲しくて。
若手がみんなキラキラ踊っていて、観ているだけでとても幸せな気分になれたのに。
あと二日。
可愛い可愛い月組生たちを目に焼き付けて、満喫したいと思います。
今日は何の日?
月組「パリの空よりも高く/ファンシーダンス」公演の、
最後の週末が始まった日。
ひらさん。
ふーがくん。
さらちゃん。
ふじこちゃん。
最後の4回の舞台。
悔いのないよう、思いっきり弾けてくださいね!
贔屓ほっぽらって、見凝めている人間がココにいますヨ(^ ^;
.
1889年ですから、今を遡ること118年前の今日。
パリのシャン・ド・マルス広場に、高さ320mの鉄塔が完成しました。
お誕生日おめでとう!
今日、エッフェル塔は満118歳になりました。
そして明日は、我らがトップスター瀬奈じゅん様のお誕生日。
麻子さんとエッフェル塔の歳の差は…?(笑)
1889年、という年は。
日本においては、2月11日に大日本帝国憲法が発布され、「太平洋戦争」へ向けての最初の一歩を歩み出した年でした。
4月には、のちの喜劇俳優チャーリー・チャップリンとドイツ総統アドルフ・ヒトラーが、
7月には詩人ジャン・コクトーが生まれた年。
そして。
1月30日、オーストリア皇太子ルドルフ殿下が31歳で暗殺された
年でもあります………。
マイヤーリンク事件がなかったら。
ルドルフ皇太子は、パリ万博を視察に来て。
そして、ジョルジュとすれ違ったかもしれませんね☆
(ペテン師二人は「途中までしか」帰れないから、きっと万博の騒ぎの中でもう一儲けしようとその辺をうろついているに違いない!)
ちなみに。
エッフェル塔が公開されたのは、5月6日。
「万博に合わせて公開」みたいな書き方でしたので、多分万博自体が5月に始まったんじゃないかなーと思います。
※追記※
夜野さまのブログに、詳細な研究を載せていただきましたので、謹んで訂正させていただきますm(_ _)m。
http://blog.so-net.ne.jp/nights-entertainment_troup-leader/2007-03-28
日時をまとめますと。
1889年3月30日 工事終了(エッフェル塔完成)。
1889年3月31日 落成式。
1889年5月 6日 第4回パリ万博開幕。
1889年5月15日 エッフェル塔一般公開。
ということになるようです♪
ちなみに。
記事をアップした時に書き忘れたのですが、1889年はフランス革命からちょうど100年の記念の年です(だから万博もやった)。
きっと7月に向けて、イベントもいろいろ企画されていたでしょうし、
もしかしたら、パリ市内の辻々で「み、みえていないのか〜〜っ!!」ごっこがされていたかもしれませんね♪(←死)
ってことは、あの嵐の夜の場面が、11月か12月頃?
クリスマスイルミネーションになる前だから、11月末か12月初旬あたり、ってところでしょうか。(←植田さんはそこまで考えてないと思いますけどね。あの衣装じゃ12月のパリとか絶対無理だし!)
んでもって。
作品中、エレノールが「この5月の佳き日に…」と言っているので、あのパーティーは竣工式ではなくオープン記念パーティだったらしいです。
ってことは。
また穴が一つ…(←既に数え切れない)。
塔が完成してから1ヶ月もの間、ペテン師二人はナニをしてたの…?
最後の最後に大きな謎を残して終わる。
こういう作品もいいかもしれませんね。
たまになら。
どんなに長いジェンヌ人生であっても、1度やれば十分ですけどね、ええ!!
丸々3ヶ月、私にネタを提供してくださった(まだまだ全然言い足りない…ネタ多すぎですってば)この作品も、あと2日で千秋楽を迎えます。
…サビシイ、です。
お芝居だけならともかく、ショーがもう観られないのが悲しくて。
若手がみんなキラキラ踊っていて、観ているだけでとても幸せな気分になれたのに。
あと二日。
可愛い可愛い月組生たちを目に焼き付けて、満喫したいと思います。
今日は何の日?
月組「パリの空よりも高く/ファンシーダンス」公演の、
最後の週末が始まった日。
ひらさん。
ふーがくん。
さらちゃん。
ふじこちゃん。
最後の4回の舞台。
悔いのないよう、思いっきり弾けてくださいね!
贔屓ほっぽらって、見凝めている人間がココにいますヨ(^ ^;
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最近、一日中「ファンシー・ダンス」の中詰め前のデュエットダンスで歌われる「Speak Low…♪」という歌が頭の中をぐるぐるしています。つい仕事中に口遊んでしまいそうになって焦ること数回(汗)。
なんなんでしょうね。歌としても場面としても、ラスト・ダンスの「フラット気味の〜かすれたハミング〜♪」の方が好きなのになあ…。自分でも不思議。
でも、「Speak Low」の場面もいいですよね。かなみちゃんの衣装は、東京のドレスの方が絶対!いいですし♪
ホントは鬘もゆるく巻いた半分ストレートのが好きなんだけど、最初に観たっきりだなあ…(T T)。
で。今日の宝塚ニュースは。
とむくん(蘭寿とむ)、みっちゃん(北翔海莉)、役替わり大変だけど頑張ってね〜!!
「バレンシアの熱い花」は、残念ながら未見なのですが。
柴田さんの名作として再演希望も多かった作品。
演出が中村Sさんなのがちょっと心配ですが、でもまあ、タニちゃんにとっては良いスタートになりそうだな、と思っていたのですが。
…役替りですか!
とむくんとみっちゃんって、少しキャラクターが被る部分(わんころ系なところ等)もありますが、全然違う部分(エロいかエロくないかの差は大きい)もあるので、役替わりは楽しみ半分、不安半分といったところ。
お二人とも相手役との絡み方が違うと思うので、娘役さんのキャストが楽しみですね。役替りにとっても弱い私なので、多分2回観に行ってしまうことでしょう(^ ^;
東宝でもちゃんと役替りしてね>劇団。
月組ファンなので、みっちゃんには是非がんばって欲しいのですが。
昔から学年相応の若い可愛い(素で出来そうな)役よりも、芝居として作り込みのできる年上の役の方が良かった人ですから、トップをはじめ、全体的に若いイメージのある宙組の方が映えるんじゃないかと期待しています。
みっちゃんの歌は武器だと思うし、シリアスなキャラをキチッと作り込んだ時の巧さも抜群だと思うので、柴田さんにみっちり二役シゴいていただいて、また一つ大きくなってくれるといいな、と思います。
とむくんも、役替わり公演は初めてでしょうか?正二番手としての初めての公演、大変だと思いますががんばってくださいね☆
しかし。
秋のバウがみっちゃん、ってことは、全国ツアー「バレンシア…」にはみっちゃんは出ない…。
ラモンはとむくんだとして(ですよね?初日と楽にラモンをやるってことは)、ロドリーゴは誰がやるんでしょうか!?
…も、も、も、もしかして。
ともちん(悠未ひろ)だったりするかもっ!?
がんばってチケットとるぞ!!(←それが結論なの?ねぇ!?)
.
なんなんでしょうね。歌としても場面としても、ラスト・ダンスの「フラット気味の〜かすれたハミング〜♪」の方が好きなのになあ…。自分でも不思議。
でも、「Speak Low」の場面もいいですよね。かなみちゃんの衣装は、東京のドレスの方が絶対!いいですし♪
ホントは鬘もゆるく巻いた半分ストレートのが好きなんだけど、最初に観たっきりだなあ…(T T)。
で。今日の宝塚ニュースは。
とむくん(蘭寿とむ)、みっちゃん(北翔海莉)、役替わり大変だけど頑張ってね〜!!
「バレンシアの熱い花」は、残念ながら未見なのですが。
柴田さんの名作として再演希望も多かった作品。
演出が中村Sさんなのがちょっと心配ですが、でもまあ、タニちゃんにとっては良いスタートになりそうだな、と思っていたのですが。
…役替りですか!
とむくんとみっちゃんって、少しキャラクターが被る部分(わんころ系なところ等)もありますが、全然違う部分(エロいかエロくないかの差は大きい)もあるので、役替わりは楽しみ半分、不安半分といったところ。
お二人とも相手役との絡み方が違うと思うので、娘役さんのキャストが楽しみですね。役替りにとっても弱い私なので、多分2回観に行ってしまうことでしょう(^ ^;
東宝でもちゃんと役替りしてね>劇団。
月組ファンなので、みっちゃんには是非がんばって欲しいのですが。
昔から学年相応の若い可愛い(素で出来そうな)役よりも、芝居として作り込みのできる年上の役の方が良かった人ですから、トップをはじめ、全体的に若いイメージのある宙組の方が映えるんじゃないかと期待しています。
みっちゃんの歌は武器だと思うし、シリアスなキャラをキチッと作り込んだ時の巧さも抜群だと思うので、柴田さんにみっちり二役シゴいていただいて、また一つ大きくなってくれるといいな、と思います。
とむくんも、役替わり公演は初めてでしょうか?正二番手としての初めての公演、大変だと思いますががんばってくださいね☆
しかし。
秋のバウがみっちゃん、ってことは、全国ツアー「バレンシア…」にはみっちゃんは出ない…。
ラモンはとむくんだとして(ですよね?初日と楽にラモンをやるってことは)、ロドリーゴは誰がやるんでしょうか!?
…も、も、も、もしかして。
ともちん(悠未ひろ)だったりするかもっ!?
がんばってチケットとるぞ!!(←それが結論なの?ねぇ!?)
.
ミュージカル・ガラ【終】
2007年3月28日 ミュージカル・舞台塩田明弘主催のミュージカル・ガラ・コンサートのレポート最終回♪
出演は樹里咲穂、泉見洋平、新妻聖子、吉野圭吾(登場順)。
前のレポートはこちら。
http://diarynote.jp/d/80646/20070317.html
男×男、女×女のデュエットが終わって、次は4人揃ってトークタイム。
これは盛り上がりましたねー。…主に吉野君を中心に。
いつも話題の中心にいる樹里さんは、今日はずいぶんと遠慮がちで、あの「オモロキャラ」を出してきませんでした。やっぱり初めて共演する方ばかりだし、出ているジャンルも違うしで、かなり緊張していたのでしょうか…。ちょっとだけ残念。
話題の一つ目は、「ミュージカルをはじめたきっかけ」。
樹里、泉見、新妻と3人がわりと常識的というか、(まぁ新妻さんの「『王様のブランチ』のレポーターから」という経歴は、知らない方には意外だったかもしれませんが…)経歴を知っていればある程度予想がつくような答えだった中で。
吉野くんだけが。
「近藤真彦さんのファンだったので、あんなふうに歌いたい!と思って」。
…マッチとミュージカル?何の関係が?
私の知らないところで(←多分たくさんある)なにかに出ていらっしゃったのでしょうか……?
吉野くんの経歴は知っていたつもりの私でしたが、「初舞台はジーザス・クライスト・スーパースター ジャポネスク版」のアンサンブル(白衣)と聞いてちょっとびっくり。
音楽座が最初だとばかり思っていました。違ったんだー。四季が先だったんですね。
四季が当時から今みたいなダンス重視の劇団だったら、全く違う俳優人生を歩いていたかもしれないってことか…。
次のお題は、「舞台での失敗や驚いたことは?」
泉見くんは、「ダンス・オブ・ヴァンパイア」の時に、肝心のシーンでヴァンパイアを殺すための杭と木槌が入った鞄があかなくて困った話。
市村正親さん扮する教授と助手アルフレートのコンビが、ヴァンパイア伯爵(?)の館で、昼間は眠っている伯爵を倒しに行くんだけど、教授は罠にかかって吊されてしまい、頼りな〜い助手が一生懸命杭を打とうとして、がんばって、がんばって………「でもできな〜い!」っていう場面だったと思うのですが。
あそこで鞄があかなかったのか…そりゃ焦るわ。
で、思いあまった泉見くん、靴でヴァンパイアの胸を踏みつけて、踏みつけて…「でもダメです〜!」って言ったそうなんですが。
その時に、「『くい』と『くつ』、一文字しか違わないからきっとなんとかなる!」と思った、とか。
もしもーし?
すかさず吉野さんが突っ込んでくださいました(笑)。
樹里ちゃんより早かった。すげはやっ!
新妻さんは、「マリー・アントワネット」で大階段の上に登場し、拳をふりあげてカッコヨク「あの女を断頭台に!(←多分)」と叫ぶ場面で、拳をふりあげた瞬間に後ろに落ちてしまった、と。
…大階段の上にかっこよく登場して、拳を振り上げた瞬間に消えた女。
ミステリーですね…。
吉野くんは、「レ・ミゼラブル」のバリケードが登場した時に、セットが完全にくっつかなくて困った、というお話を。
短縮版レ・ミゼラブルでは、完成したバリケードにアンジョルラス(吉野)が超かっこよく登場して「レーーーッド!♪」と歌い出すのですが。
なかなかセットがくっつかないので、そういう場合は効果音っぽいドラムをしばらく打ち続けて…という対処方法を、その場にいた指揮者の塩田さんが説明。
本来ならドドドドドド、ジャジャン、「レーーーッド!」と入るのですが、あの時は
ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド…、ジャジャン「レーーッド(ちょっと急ぎ気味)」というのを二人で口三味線で再現してくださって、とても面白かったです。
…先週末に宝塚月組公演を観たのですが、ショーで車が出てくる場面で車が止まってしまい、ハケられないので大道具さんが片づける間ずーっと「ドドドドドッドドドドドド…」とドラムが続いていたことがあったので(笑)、対処法はどこも同じなんだなあと思いました(^o^)。
樹里さんは、宝塚の舞台セットは(豪華)で凄いんです、という話をした後、そのセット(電飾のセット)が倒れてきたことがあって、「逃げろ!」と言われて逃げた、というエピソードでした。
…何の公演だろう?笑いながら話していらっしゃいましたが、大きな事故にならなくて本当に良かったです…!
盛り上がったトークタイムが終わって、オケだけで「ミー&マイガール」メドレーをやった後、次は4人がそれぞれにソロを一曲。
吉野さんは、ギンギラギンにさりげないシルクハットを持って登場。歌はもちろん、シカネーダーのソロ(『モーツァルト!』)。
いやもう。さすがです。大好きです、吉野さんのシカネーダー。
彼は「歌」だけで勝負する必要のない役者ですね。歌とダンスの総合点、いえ、何よりも彼の強みは、キャラクターでの勝負。
本当に面白い役者になったなあ、と感慨しきりです。
確か次が樹里さんだったはず。『スウィート・チャリティ』よりチャリティのソロ、「If My Friends Could See Me Now」
(「友達はきっと言うわ、ありえない、嘘ね♪」って歌)
もう最高!でした。声がどうこう、歌がどうこうじゃなくて、最高。
昨年の「スウィート・チャリティ」、玉置成実さんも若いのに歌が上手くて可愛くて、決して悪くはなかったのですが。
チャリティという「莫迦だけどホントに可愛いオンナ」は、きっと、樹里さんみたいな、酸いも甘いも…を軽やかに演じられる女優が演じてこそ、痛くておかしい、おかしくて痛いストーリーになるんでしょうね、きっと。
樹里ちゃんチャリティで、全編通して観てみたいですねぇ。無理なことは解っていますけれども、でも。上演したら絶対通うのになあーーーーーっ。
次は泉見さん、『ダンス・オブ・ヴァンパイア』よりアルフレートのソロ、「Salah」。
彼の、「一曲」への入り込みようは本当に凄い!です。
最初の「空のテーブル、空の椅子」もそうでしたけど、時間も短いのによくあれだけ感情を爆発させなくてはならない歌が歌いきれるなあと感心しました。
根本的に声がいいのと、やっぱりこの役が好きだったんでしょうね。すごく良かったです。私が観たのは浦井くんのアルフレートだけなのですが、やっぱり泉見くんのも見るべきだったなあ…。
新妻さんは、名曲中の名曲「Memory」(『CATS』)。
結果的には、この曲がコンサートのトリになったと思います。
…トリだからこそ、誰もが知っている名曲をもってくる。それも、有りです。構成としては。
でも新妻さんには、最初の登場で「Memory」、ラストに「命をあげよう」を歌ってほしかったなあ。
新妻さんは、娼婦猫グリザベラを歌うのはまだ無理なんですよね。
だから、今回は幼い白猫シラバブの「Memory」。
それでも、元々が名曲ですし新妻さんくらいの美声の持ち主なら、コンサートで歌うくらい十分やれると思います。
だけど。
仮にも歌唱力自慢のミュージカル俳優が集まった「ガラ・コンサート」のトリを勤めるなら。
ミュージカルの歌は、あくまでも芝居歌なんですから。
やっぱり持ち歌が良いと思いました…。
それも含めて。
全体に構成の甘いショーだな、という印象でした。選曲も、衣装も、照明も。
伴奏なんてせっかく生オケなのに、すごーくもったいない使い方。
本当にサロン・コンサートのノリ。
でもサロン・コンサートにしては、会場にお客さんを詰め込みすぎでキツかったのが残念。
ちょっとしたディナーショークラスの金額を取るのに、会場の雰囲気がちょっと安っぽくなっちゃって…食事は美味しかったし、すごく不満というほどではないのですが。
あと、せっかく美声が4人揃ったんですから、「4人」で歌う曲を一曲用意してほしかったですねぇ。
まぁ男性が二人ともテナーなので選曲が難しいのですが…
ありがちなのは、「レ・ミゼラブル」から「OneDayMore」ですね。以前タナボタ企画でもやっていましたから、4人用に編曲するのはそんなに難しくないはず。
樹里さんだけ若干ジャンルが違うので、イチから勉強しないといけない上に、新妻さんがエポニーヌだから必然的にコゼット(!?)をやらなくてはいけなくって大変でしょうけれども。
ま、曲は何でもいいのですが。
「4人で」の曲を一曲聞きたかったです。
それが心残りです。
それでも。
吉野&泉見の「闇は広がる」、そして樹里咲穂の「チャリティ」を聴けたことでものすごーーーく満足しましたので。
次回が有れば、また参加したいと思います。
回を重ねるごとに内容も段々改良されていくでしょうから、これからが楽しみです!第三回のご案内をお待ちしておりまーーーす!>塩田さん
.
出演は樹里咲穂、泉見洋平、新妻聖子、吉野圭吾(登場順)。
前のレポートはこちら。
http://diarynote.jp/d/80646/20070317.html
男×男、女×女のデュエットが終わって、次は4人揃ってトークタイム。
これは盛り上がりましたねー。…主に吉野君を中心に。
いつも話題の中心にいる樹里さんは、今日はずいぶんと遠慮がちで、あの「オモロキャラ」を出してきませんでした。やっぱり初めて共演する方ばかりだし、出ているジャンルも違うしで、かなり緊張していたのでしょうか…。ちょっとだけ残念。
話題の一つ目は、「ミュージカルをはじめたきっかけ」。
樹里、泉見、新妻と3人がわりと常識的というか、(まぁ新妻さんの「『王様のブランチ』のレポーターから」という経歴は、知らない方には意外だったかもしれませんが…)経歴を知っていればある程度予想がつくような答えだった中で。
吉野くんだけが。
「近藤真彦さんのファンだったので、あんなふうに歌いたい!と思って」。
…マッチとミュージカル?何の関係が?
私の知らないところで(←多分たくさんある)なにかに出ていらっしゃったのでしょうか……?
吉野くんの経歴は知っていたつもりの私でしたが、「初舞台はジーザス・クライスト・スーパースター ジャポネスク版」のアンサンブル(白衣)と聞いてちょっとびっくり。
音楽座が最初だとばかり思っていました。違ったんだー。四季が先だったんですね。
四季が当時から今みたいなダンス重視の劇団だったら、全く違う俳優人生を歩いていたかもしれないってことか…。
次のお題は、「舞台での失敗や驚いたことは?」
泉見くんは、「ダンス・オブ・ヴァンパイア」の時に、肝心のシーンでヴァンパイアを殺すための杭と木槌が入った鞄があかなくて困った話。
市村正親さん扮する教授と助手アルフレートのコンビが、ヴァンパイア伯爵(?)の館で、昼間は眠っている伯爵を倒しに行くんだけど、教授は罠にかかって吊されてしまい、頼りな〜い助手が一生懸命杭を打とうとして、がんばって、がんばって………「でもできな〜い!」っていう場面だったと思うのですが。
あそこで鞄があかなかったのか…そりゃ焦るわ。
で、思いあまった泉見くん、靴でヴァンパイアの胸を踏みつけて、踏みつけて…「でもダメです〜!」って言ったそうなんですが。
その時に、「『くい』と『くつ』、一文字しか違わないからきっとなんとかなる!」と思った、とか。
もしもーし?
すかさず吉野さんが突っ込んでくださいました(笑)。
樹里ちゃんより早かった。すげはやっ!
新妻さんは、「マリー・アントワネット」で大階段の上に登場し、拳をふりあげてカッコヨク「あの女を断頭台に!(←多分)」と叫ぶ場面で、拳をふりあげた瞬間に後ろに落ちてしまった、と。
…大階段の上にかっこよく登場して、拳を振り上げた瞬間に消えた女。
ミステリーですね…。
吉野くんは、「レ・ミゼラブル」のバリケードが登場した時に、セットが完全にくっつかなくて困った、というお話を。
短縮版レ・ミゼラブルでは、完成したバリケードにアンジョルラス(吉野)が超かっこよく登場して「レーーーッド!♪」と歌い出すのですが。
なかなかセットがくっつかないので、そういう場合は効果音っぽいドラムをしばらく打ち続けて…という対処方法を、その場にいた指揮者の塩田さんが説明。
本来ならドドドドドド、ジャジャン、「レーーーッド!」と入るのですが、あの時は
ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド…、ジャジャン「レーーッド(ちょっと急ぎ気味)」というのを二人で口三味線で再現してくださって、とても面白かったです。
…先週末に宝塚月組公演を観たのですが、ショーで車が出てくる場面で車が止まってしまい、ハケられないので大道具さんが片づける間ずーっと「ドドドドドッドドドドドド…」とドラムが続いていたことがあったので(笑)、対処法はどこも同じなんだなあと思いました(^o^)。
樹里さんは、宝塚の舞台セットは(豪華)で凄いんです、という話をした後、そのセット(電飾のセット)が倒れてきたことがあって、「逃げろ!」と言われて逃げた、というエピソードでした。
…何の公演だろう?笑いながら話していらっしゃいましたが、大きな事故にならなくて本当に良かったです…!
盛り上がったトークタイムが終わって、オケだけで「ミー&マイガール」メドレーをやった後、次は4人がそれぞれにソロを一曲。
吉野さんは、ギンギラギンにさりげないシルクハットを持って登場。歌はもちろん、シカネーダーのソロ(『モーツァルト!』)。
いやもう。さすがです。大好きです、吉野さんのシカネーダー。
彼は「歌」だけで勝負する必要のない役者ですね。歌とダンスの総合点、いえ、何よりも彼の強みは、キャラクターでの勝負。
本当に面白い役者になったなあ、と感慨しきりです。
確か次が樹里さんだったはず。『スウィート・チャリティ』よりチャリティのソロ、「If My Friends Could See Me Now」
(「友達はきっと言うわ、ありえない、嘘ね♪」って歌)
もう最高!でした。声がどうこう、歌がどうこうじゃなくて、最高。
昨年の「スウィート・チャリティ」、玉置成実さんも若いのに歌が上手くて可愛くて、決して悪くはなかったのですが。
チャリティという「莫迦だけどホントに可愛いオンナ」は、きっと、樹里さんみたいな、酸いも甘いも…を軽やかに演じられる女優が演じてこそ、痛くておかしい、おかしくて痛いストーリーになるんでしょうね、きっと。
樹里ちゃんチャリティで、全編通して観てみたいですねぇ。無理なことは解っていますけれども、でも。上演したら絶対通うのになあーーーーーっ。
次は泉見さん、『ダンス・オブ・ヴァンパイア』よりアルフレートのソロ、「Salah」。
彼の、「一曲」への入り込みようは本当に凄い!です。
最初の「空のテーブル、空の椅子」もそうでしたけど、時間も短いのによくあれだけ感情を爆発させなくてはならない歌が歌いきれるなあと感心しました。
根本的に声がいいのと、やっぱりこの役が好きだったんでしょうね。すごく良かったです。私が観たのは浦井くんのアルフレートだけなのですが、やっぱり泉見くんのも見るべきだったなあ…。
新妻さんは、名曲中の名曲「Memory」(『CATS』)。
結果的には、この曲がコンサートのトリになったと思います。
…トリだからこそ、誰もが知っている名曲をもってくる。それも、有りです。構成としては。
でも新妻さんには、最初の登場で「Memory」、ラストに「命をあげよう」を歌ってほしかったなあ。
新妻さんは、娼婦猫グリザベラを歌うのはまだ無理なんですよね。
だから、今回は幼い白猫シラバブの「Memory」。
それでも、元々が名曲ですし新妻さんくらいの美声の持ち主なら、コンサートで歌うくらい十分やれると思います。
だけど。
仮にも歌唱力自慢のミュージカル俳優が集まった「ガラ・コンサート」のトリを勤めるなら。
ミュージカルの歌は、あくまでも芝居歌なんですから。
やっぱり持ち歌が良いと思いました…。
それも含めて。
全体に構成の甘いショーだな、という印象でした。選曲も、衣装も、照明も。
伴奏なんてせっかく生オケなのに、すごーくもったいない使い方。
本当にサロン・コンサートのノリ。
でもサロン・コンサートにしては、会場にお客さんを詰め込みすぎでキツかったのが残念。
ちょっとしたディナーショークラスの金額を取るのに、会場の雰囲気がちょっと安っぽくなっちゃって…食事は美味しかったし、すごく不満というほどではないのですが。
あと、せっかく美声が4人揃ったんですから、「4人」で歌う曲を一曲用意してほしかったですねぇ。
まぁ男性が二人ともテナーなので選曲が難しいのですが…
ありがちなのは、「レ・ミゼラブル」から「OneDayMore」ですね。以前タナボタ企画でもやっていましたから、4人用に編曲するのはそんなに難しくないはず。
樹里さんだけ若干ジャンルが違うので、イチから勉強しないといけない上に、新妻さんがエポニーヌだから必然的にコゼット(!?)をやらなくてはいけなくって大変でしょうけれども。
ま、曲は何でもいいのですが。
「4人で」の曲を一曲聞きたかったです。
それが心残りです。
それでも。
吉野&泉見の「闇は広がる」、そして樹里咲穂の「チャリティ」を聴けたことでものすごーーーく満足しましたので。
次回が有れば、また参加したいと思います。
回を重ねるごとに内容も段々改良されていくでしょうから、これからが楽しみです!第三回のご案内をお待ちしておりまーーーす!>塩田さん
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どんなパリ空が観たい?【莫迦設定】
2007年3月27日 宝塚全体・OG コメント (4)なんだかイロイロ書きたいことが溜まりつつあるのですが。
思いついたことは書いてしまわないと、私の頭の容量がオーバーしてしまうので。
すいません。莫迦話を先に書かせていただきます。
題して
他の組で「パリの空よりも高く」を上演するとしたら、どんなキャスティング(と設定)がいいですか?
すすすすいませんっ。
会議中にこんなこと考えている部下…いらないよな…
■雪組
トップコンビは普通にアルマンド&ミミで。
他のキャストも順当に。ギスターヴはユミコ(彩吹真央)ちゃん、ジョルジュはキム(音月桂)。エレノールに美穂さん。
ああ、何の問題もないし、サビシいことに面白設定なんも思いつかない…。
■花組
トップコンビは普通にアルマンド&ミミで。
っていうか、あやねちゃんのミミ、似合いすぎですからっ!
エレノールのみとさん(梨花ますみ)もかなりツボです。
ちょっと年が上すぎるかもしれませんが、上品なマダムですごく良さそう。みとさんのお芝居大好きなので、たまにはあれくらい良い役をやらせてあげたいです♪
男役は。
順当にいけば、ギスターヴ=まとぶん(真飛聖)、ジョルジュ=壮(一帆)ちゃん、ジェラール=みわっち(愛音羽麗)になるわけですが…
ここから先は個人的な希望です。
ぜひ。
この三人の役替わりでお願いします!
ギスターヴ まとぶん→壮ちゃん→みわっち
ジョルジュ 壮ちゃん→まとぶん→まとぶん
ジェラール みわっち→みわっち→壮ちゃん
…単に、みわっちのギスターヴが観てみたいだけ、かも…。
そして。
私の愛しいまっつ(未涼亜希)さんには。
ぜひボーイさんの長として、めおちゃん(真野)とかきよみちゃん(嶺輝)とかふみかちゃん(紫峰)とかに囲まれてうろうろしていてほしいです!(萌)♪(←ファン)
■宙組
トップコンビに、アルマンド&ジョルジュ(女)でどうでしょう。
…と最初に思ったのですが、さすがに「ジュリアン・ジャッケ遺児、アルマンド」って電報を打つわけにいきませんよね、ウメちゃんじゃ。
なので。
トップコンビに、アルマンド&ギスターヴ(女)でお願いします。
ずーっと男装してて、最後の竣工式でドレス着て出てくるの。
で、アルマンドが行ってしまったことを知って、皆の動揺をおさめつつ、モンマルトルの丘へ急ぐ。
花売り娘のミミは、和音美桜ちゃんか花影アリスちゃんに。ただただ可愛らしく、ギスターヴとのエピソードは(勿論)なく。ジョルジュに惚れられて困ったりしつつ、アルマンドに憧れて夜中に浄財を持って行くだけの役になりますが。
蘭寿とむくんには、ジョルジュで「月の燈影」で見せたわんころっぷりをもう一度見せていただきたいです♪♪
で、ともちん(悠未ひろ)には偉そうなジェラールをぜひ。
みっちゃん(北翔海莉)にはエレノールをお願いします。
ともちんとみっちゃんの役替わりも可ですね!その場合、ともちんエレノールは高級ホテルのマダムキャラ、みっちゃんが下町のおばちゃんキャラになるんでしょうかねぇ……。同じ脚本でも全然違う作品世界になりそうですが(汗)。
キャラだけで言うなら、バウあたりでアルマンド=ともちん、ジョルジュ=みっちゃん、というコンビも観てみたいです。是非。
みっちゃんも蘭とむくんに負けない「わんころタイプ」ですから、似合いそうなんですけどね…。
しかしその場合、ギスターヴがやれる人がいないな。トップ娘役ウメちゃんに、特出してもらう訳にもいかないでしょうかね…。
■星組
…ここを書きたくて、残り3組のネタを考えたと言っても過言ではない。
アルマンドはもちろんトウコ(安蘭けい)さん。
そして、(遠野)あすかちゃんには、どうしてもエレノールをやらせたい!脚本いじらなくていいです。あのままでヒロインやれる。無問題です。
ミミは、コトコト(琴まりえ)か南海まりちゃんで。(どちらも面白そうですが)
男役は
ギスターヴ=しいちゃん(立樹よう/アルマンドと「対等な親友」になってくれそう)
ジェラール=すずみん(涼紫央/素で坊ちゃんができる貴重な人♪)
ジョルジュ=レオン(柚木礼音)くん
ジャンも麻尋しゅんちゃんでぴったりだし、もうなにもかも嵌りすぎですからっ!「エル・アルコン」の次の公演はこれで!というほど私の中では盛り上がってしまったのでした(爆)。
以上♪
絶対ないと思いますが、もし万が一、大野さんか稲葉さんか植田景子さんか…もういっそのこと石田さんでも斎藤さんでも藤井さんでも(←正気か自分)誰でもいいから、誰か植田紳さん以外の人が練り直して再演してくれたりなんかしたならば。
通ってしまいそうな自分がおそろしいです。はい。
…慣れって怖いな…。
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思いついたことは書いてしまわないと、私の頭の容量がオーバーしてしまうので。
すいません。莫迦話を先に書かせていただきます。
題して
他の組で「パリの空よりも高く」を上演するとしたら、どんなキャスティング(と設定)がいいですか?
すすすすいませんっ。
会議中にこんなこと考えている部下…いらないよな…
■雪組
トップコンビは普通にアルマンド&ミミで。
他のキャストも順当に。ギスターヴはユミコ(彩吹真央)ちゃん、ジョルジュはキム(音月桂)。エレノールに美穂さん。
ああ、何の問題もないし、サビシいことに面白設定なんも思いつかない…。
■花組
トップコンビは普通にアルマンド&ミミで。
っていうか、あやねちゃんのミミ、似合いすぎですからっ!
エレノールのみとさん(梨花ますみ)もかなりツボです。
ちょっと年が上すぎるかもしれませんが、上品なマダムですごく良さそう。みとさんのお芝居大好きなので、たまにはあれくらい良い役をやらせてあげたいです♪
男役は。
順当にいけば、ギスターヴ=まとぶん(真飛聖)、ジョルジュ=壮(一帆)ちゃん、ジェラール=みわっち(愛音羽麗)になるわけですが…
ここから先は個人的な希望です。
ぜひ。
この三人の役替わりでお願いします!
ギスターヴ まとぶん→壮ちゃん→みわっち
ジョルジュ 壮ちゃん→まとぶん→まとぶん
ジェラール みわっち→みわっち→壮ちゃん
…単に、みわっちのギスターヴが観てみたいだけ、かも…。
そして。
私の愛しいまっつ(未涼亜希)さんには。
ぜひボーイさんの長として、めおちゃん(真野)とかきよみちゃん(嶺輝)とかふみかちゃん(紫峰)とかに囲まれてうろうろしていてほしいです!(萌)♪(←ファン)
■宙組
トップコンビに、アルマンド&ジョルジュ(女)でどうでしょう。
…と最初に思ったのですが、さすがに「ジュリアン・ジャッケ遺児、アルマンド」って電報を打つわけにいきませんよね、ウメちゃんじゃ。
なので。
トップコンビに、アルマンド&ギスターヴ(女)でお願いします。
ずーっと男装してて、最後の竣工式でドレス着て出てくるの。
で、アルマンドが行ってしまったことを知って、皆の動揺をおさめつつ、モンマルトルの丘へ急ぐ。
花売り娘のミミは、和音美桜ちゃんか花影アリスちゃんに。ただただ可愛らしく、ギスターヴとのエピソードは(勿論)なく。ジョルジュに惚れられて困ったりしつつ、アルマンドに憧れて夜中に浄財を持って行くだけの役になりますが。
蘭寿とむくんには、ジョルジュで「月の燈影」で見せたわんころっぷりをもう一度見せていただきたいです♪♪
で、ともちん(悠未ひろ)には偉そうなジェラールをぜひ。
みっちゃん(北翔海莉)にはエレノールをお願いします。
ともちんとみっちゃんの役替わりも可ですね!その場合、ともちんエレノールは高級ホテルのマダムキャラ、みっちゃんが下町のおばちゃんキャラになるんでしょうかねぇ……。同じ脚本でも全然違う作品世界になりそうですが(汗)。
キャラだけで言うなら、バウあたりでアルマンド=ともちん、ジョルジュ=みっちゃん、というコンビも観てみたいです。是非。
みっちゃんも蘭とむくんに負けない「わんころタイプ」ですから、似合いそうなんですけどね…。
しかしその場合、ギスターヴがやれる人がいないな。トップ娘役ウメちゃんに、特出してもらう訳にもいかないでしょうかね…。
■星組
…ここを書きたくて、残り3組のネタを考えたと言っても過言ではない。
アルマンドはもちろんトウコ(安蘭けい)さん。
そして、(遠野)あすかちゃんには、どうしてもエレノールをやらせたい!脚本いじらなくていいです。あのままでヒロインやれる。無問題です。
ミミは、コトコト(琴まりえ)か南海まりちゃんで。(どちらも面白そうですが)
男役は
ギスターヴ=しいちゃん(立樹よう/アルマンドと「対等な親友」になってくれそう)
ジェラール=すずみん(涼紫央/素で坊ちゃんができる貴重な人♪)
ジョルジュ=レオン(柚木礼音)くん
ジャンも麻尋しゅんちゃんでぴったりだし、もうなにもかも嵌りすぎですからっ!「エル・アルコン」の次の公演はこれで!というほど私の中では盛り上がってしまったのでした(爆)。
以上♪
絶対ないと思いますが、もし万が一、大野さんか稲葉さんか植田景子さんか…もういっそのこと石田さんでも斎藤さんでも藤井さんでも(←正気か自分)誰でもいいから、誰か植田紳さん以外の人が練り直して再演してくれたりなんかしたならば。
通ってしまいそうな自分がおそろしいです。はい。
…慣れって怖いな…。
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安蘭けい さま
遠野あすか さま
星組トップコンビお披露目、おめでとうございます。
「ヘイズ・コード」、「Halleruja!GO!GO!」、「ハロー!ダンシング」と、年末から3つに分かれて公演していた星組。やっと一つにまとまって、大劇場でのお披露目を迎えたんですね。
分かれていた3つの公演がどれもこれも本当に素晴らしかった!!ので。公演がとても楽しみです。
できれば大劇場で、花見の季節が終わらないうちに観たいのですが…(初舞台生も観たいし!)うーん、今現在でまだ4月の予定がまるっきり白紙な私には無理そうだなあ(汗)。
観に行くことができたら、また日記に書きたいと思います…。
トウコさんについてはヘイズ・コードの時に少し語らせていただきましたので。
今回は、あすかちゃんについて。
遠野あすか。
最初に観たのは、タカコ(和央ようか)さんのドラマシティ「Crossroad」。
あの時は、デュシャンの恋人シモォンを演じた久路あかりちゃんが嵌り役で、ヒロイン・ヘレナのあすかちゃんは、まだ下級生だし、経験も浅いし(初大役)、まだちょっと荷が重かったね、と思ってしまうようなところも確かにあったのですが。
ラストシーン。
牢獄を出るタカコさんを、無言で迎えに来るあすかちゃんが、しっとりとキレイで。
ボロボロ泣いたことを思い出します。
「ずーっとあすかちゃんを見守っていた」、とは言えない私ですから、ファンの方には異論もありましょうが。
2002年夏の新宿コマ劇場「シンデレラ」。
この作品の前と後で、「遠野あすか」は別人に生まれ変わった、と私は思っています。
宙組〜花組組替直後のあすかちゃんは。
スタイルの良さばかりが目立って、本来売りであったはずの『芝居』が空回りしていた印象があります。
上手なんだけど、相手の芝居に合わせることができなくて。
あすかちゃん自身はしっかり役を作ってきているんだけど、作り込みすぎなのかなんなのか、微妙に回りの空気を読みきれず、一人で暴走してしまいがち。
表情豊かでコケティッシュで、とても魅力的な娘役さんなのに、声も台詞も上手いのに、どうしてお芝居が噛み合わないんだろう…そんな印象でした。
それが顕著に出たのが、花組に組替えして2作目「琥珀色の雨に濡れて」のフランソワーズ。
今だから言えることですが。
本公演のフランソワーズ役は、今のあすかちゃんからは想像もできないほどヤバい出来でしたね。
この子はもう娘役としてダメなんじゃないか、このまま退団して外部の舞台に出た方がいいんじゃないか、と絶望的になってしまったほど何もかも外してしまって。
あのヘレナが、どうしてこんな変な芝居をしてしまうんだろうか、と非常に謎でした。
そんなあすかちゃんが。
別人のように輝いていた、夏の新宿コマ劇場「シンデレラ」。
あんなに幸せな公演も少ないだろう、と。
シンデレラの可愛らしさ、心の美しさ、けなげさ。それを、あんな風にお芝居で見せてくれたあすかちゃん。
樹里ちゃんともお似合いで。
本当に、観ているだけで幸せでした。
ファニーフェイスで、滅多に「美形」とは言われないあすかちゃんですが、あのシンデレラのドレス姿はものすごく綺麗でしたもんね。あすかちゃん自身が、きっと凄く幸せだったんだろうと思います。
タカラヅカに戻ったあすかちゃんは、見違えるほどいい芝居をするようになって。「やっぱり遠野あすかは良いね!」と、コロッと態度が変わりましたよ私は。
大評判を取ったエリザベート代役は見逃しましたが、新公のビデオは観ました。確かに素晴らしかった!ナマで観たかったです…
本役のヴィンディッシュ嬢も良かったし、「不滅の棘」のクリスティナも好きだったなあ…。
そんなこんなを経て、巡ってきた全国ツアー「琥珀色の雨に濡れて」。
まさに、「別人」のフランソワーズ。
役者というものは、わずか1年半でここまで変わるのか!?と。
そんな驚きで、公演の細かいことは吹っ飛んでしまいましたよ…。
あすかちゃん。
その後の活躍ぶりは今更語るまでもありませんが。
私にとって、あすかちゃんのベストアクトは、今でも「シンデレラ」。そして、僅差で「Ernest In Love」のグウェンドレンと「ヘイズ・コード」のリヴィ。
どれも、本当にキュートで一生懸命で、大真面目に生きている可愛い女たち。
彼女たちの存在感、リアルな「現実感」があるのにどこかとってもファンタジックな雰囲気は、タカラヅカでは数少ない在り方だったんじゃないかと思います。
花組から専科に異動したとき。
これであすかちゃんは、トップ娘役という枠に嵌められることなく、あすかちゃんにしか出来ない役を与えられる存在になるんだ、と思ったのですが。
結果的には、トウコさんと組んで星組でトップコンビに。
正直、どうなるのか、という不安がものすごくありました。
でも。
「ヘイズ・コード」は、本当に素晴らしかった…。
トウコさん。
星組のみなさま。
星組ファンのみなさま。
遠野あすか、という、「芝居」という水に浸けておいてあげないと死んでしまう魚のような女優を、どうぞよろしくお願いします。
あすかちゃん。
いわゆるトップ娘役、という枠に嵌めるつもりならば、専科異動なんてさせずに素直に星組に異動して昇格していたはず。
あえて専科を経てのトップ就任、ということは、
その枠を飛び出していいよ、ということなんだと思いたい。
だから、あすかちゃん。
せっかく星組、という新しい海に来たのだから。
スミレ・コードぎりぎりの崖っぷちを、トウコさんと二人で突っ走ってみてほしい。
タカラヅカがどこまでいくのか、いけるのか、見せてほしい。
捨てたつもりの「娘役」の殻が、あなたの背中で羽根になっているから。
トウコさんと一緒なら、どこへでも飛べるよ、きっと。
あと一週間で今年度も終わり。
ご卒業などなど、おめでたいことのあった方もたくさんいらっしゃるであろう春ですが。
あすかちゃん。
本当に本当に、本当におめでとう。
幸せな舞台、たくさん作ってくださいね〜♪
.
遠野あすか さま
星組トップコンビお披露目、おめでとうございます。
「ヘイズ・コード」、「Halleruja!GO!GO!」、「ハロー!ダンシング」と、年末から3つに分かれて公演していた星組。やっと一つにまとまって、大劇場でのお披露目を迎えたんですね。
分かれていた3つの公演がどれもこれも本当に素晴らしかった!!ので。公演がとても楽しみです。
できれば大劇場で、花見の季節が終わらないうちに観たいのですが…(初舞台生も観たいし!)うーん、今現在でまだ4月の予定がまるっきり白紙な私には無理そうだなあ(汗)。
観に行くことができたら、また日記に書きたいと思います…。
トウコさんについてはヘイズ・コードの時に少し語らせていただきましたので。
今回は、あすかちゃんについて。
遠野あすか。
最初に観たのは、タカコ(和央ようか)さんのドラマシティ「Crossroad」。
あの時は、デュシャンの恋人シモォンを演じた久路あかりちゃんが嵌り役で、ヒロイン・ヘレナのあすかちゃんは、まだ下級生だし、経験も浅いし(初大役)、まだちょっと荷が重かったね、と思ってしまうようなところも確かにあったのですが。
ラストシーン。
牢獄を出るタカコさんを、無言で迎えに来るあすかちゃんが、しっとりとキレイで。
ボロボロ泣いたことを思い出します。
「ずーっとあすかちゃんを見守っていた」、とは言えない私ですから、ファンの方には異論もありましょうが。
2002年夏の新宿コマ劇場「シンデレラ」。
この作品の前と後で、「遠野あすか」は別人に生まれ変わった、と私は思っています。
宙組〜花組組替直後のあすかちゃんは。
スタイルの良さばかりが目立って、本来売りであったはずの『芝居』が空回りしていた印象があります。
上手なんだけど、相手の芝居に合わせることができなくて。
あすかちゃん自身はしっかり役を作ってきているんだけど、作り込みすぎなのかなんなのか、微妙に回りの空気を読みきれず、一人で暴走してしまいがち。
表情豊かでコケティッシュで、とても魅力的な娘役さんなのに、声も台詞も上手いのに、どうしてお芝居が噛み合わないんだろう…そんな印象でした。
それが顕著に出たのが、花組に組替えして2作目「琥珀色の雨に濡れて」のフランソワーズ。
今だから言えることですが。
本公演のフランソワーズ役は、今のあすかちゃんからは想像もできないほどヤバい出来でしたね。
この子はもう娘役としてダメなんじゃないか、このまま退団して外部の舞台に出た方がいいんじゃないか、と絶望的になってしまったほど何もかも外してしまって。
あのヘレナが、どうしてこんな変な芝居をしてしまうんだろうか、と非常に謎でした。
そんなあすかちゃんが。
別人のように輝いていた、夏の新宿コマ劇場「シンデレラ」。
あんなに幸せな公演も少ないだろう、と。
シンデレラの可愛らしさ、心の美しさ、けなげさ。それを、あんな風にお芝居で見せてくれたあすかちゃん。
樹里ちゃんともお似合いで。
本当に、観ているだけで幸せでした。
ファニーフェイスで、滅多に「美形」とは言われないあすかちゃんですが、あのシンデレラのドレス姿はものすごく綺麗でしたもんね。あすかちゃん自身が、きっと凄く幸せだったんだろうと思います。
タカラヅカに戻ったあすかちゃんは、見違えるほどいい芝居をするようになって。「やっぱり遠野あすかは良いね!」と、コロッと態度が変わりましたよ私は。
大評判を取ったエリザベート代役は見逃しましたが、新公のビデオは観ました。確かに素晴らしかった!ナマで観たかったです…
本役のヴィンディッシュ嬢も良かったし、「不滅の棘」のクリスティナも好きだったなあ…。
そんなこんなを経て、巡ってきた全国ツアー「琥珀色の雨に濡れて」。
まさに、「別人」のフランソワーズ。
役者というものは、わずか1年半でここまで変わるのか!?と。
そんな驚きで、公演の細かいことは吹っ飛んでしまいましたよ…。
あすかちゃん。
その後の活躍ぶりは今更語るまでもありませんが。
私にとって、あすかちゃんのベストアクトは、今でも「シンデレラ」。そして、僅差で「Ernest In Love」のグウェンドレンと「ヘイズ・コード」のリヴィ。
どれも、本当にキュートで一生懸命で、大真面目に生きている可愛い女たち。
彼女たちの存在感、リアルな「現実感」があるのにどこかとってもファンタジックな雰囲気は、タカラヅカでは数少ない在り方だったんじゃないかと思います。
花組から専科に異動したとき。
これであすかちゃんは、トップ娘役という枠に嵌められることなく、あすかちゃんにしか出来ない役を与えられる存在になるんだ、と思ったのですが。
結果的には、トウコさんと組んで星組でトップコンビに。
正直、どうなるのか、という不安がものすごくありました。
でも。
「ヘイズ・コード」は、本当に素晴らしかった…。
トウコさん。
星組のみなさま。
星組ファンのみなさま。
遠野あすか、という、「芝居」という水に浸けておいてあげないと死んでしまう魚のような女優を、どうぞよろしくお願いします。
あすかちゃん。
いわゆるトップ娘役、という枠に嵌めるつもりならば、専科異動なんてさせずに素直に星組に異動して昇格していたはず。
あえて専科を経てのトップ就任、ということは、
その枠を飛び出していいよ、ということなんだと思いたい。
だから、あすかちゃん。
せっかく星組、という新しい海に来たのだから。
スミレ・コードぎりぎりの崖っぷちを、トウコさんと二人で突っ走ってみてほしい。
タカラヅカがどこまでいくのか、いけるのか、見せてほしい。
捨てたつもりの「娘役」の殻が、あなたの背中で羽根になっているから。
トウコさんと一緒なら、どこへでも飛べるよ、きっと。
あと一週間で今年度も終わり。
ご卒業などなど、おめでたいことのあった方もたくさんいらっしゃるであろう春ですが。
あすかちゃん。
本当に本当に、本当におめでとう。
幸せな舞台、たくさん作ってくださいね〜♪
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いのうえひでのり&なかがわあきのり
2007年3月22日 ミュージカル・舞台 コメント (2)日生劇場で上演中の「TOMMY」を観てまいりました。(31日まで)
主演:中川晃教、演出:いのうえひでのり。
この二人の組み合わせは、3年(?)前の帝国劇場「SHIROH」以来。私はあの公演にメチャクチャ嵌りましたので、今回ももの凄く楽しみにしておりました!
中川晃教。
クンツェ&リーヴァイコンビの2作目「モーツァルト!」初演で小池さんに抜擢され、舞台デビューして以来、何年たったのかな…?その後彼が出演したミュージカル作品を、私はほとんど観ていると思います。
まぁ、観られなかった作品も若干ありますけれども。
中川くんの最大の魅力は、その、圧倒的な声。
音域も広いし、テクニックも確かですが、
それ以上に、なんというのか。
存在感のある、声。
声そのものに、もの凄いチカラがあるんです。
容姿をいうなら、ヴォルフガングをダブルキャストで演じた井上芳雄さんの方が、よっぽど顔も美形だしスタイルも段違いに良い。芝居の技術も井上くんの方が上です。
たとえば「ルドルフ」役で勝負したら、多分井上くんの圧勝。
「ファンタスティックス」のマット役だったら…中川くんのマットはちょっと観てみたい気もしますが、おそらく(芝居やダンスなどの技術面の差で)井上くんが勝つのではないでしょうか。
まぁ、この辺は私の主観なので、なまぬる〜く見逃していただけるとありがたいのですが(^ ^;ゞ
とにかく、中川くんの最大の魅力は、容姿でも芝居の技術でも台詞術でもなんでもなく、ひたすら歌にある、ということに異論を唱える方は、少数派ではないかと思います。
しかも、技術はなくても本能的にキャラクターを掴む能力があるので、演じられる役の幅も意外に広いという強みもある。
そのチカラを、完全に生かし切って、使い切った作品。
彼の魅力を余すところなく出し切った、
それが、「SHIROH」でした。
一方、いのうえひでのり。
こちらも言わずとしれた、「劇団☆新感線」主宰。
ど派手でけれん味たっぷりの「いのうえ歌舞伎」と呼ばれる一連の作品群で、ミュージカルでも芝居でもない独自の世界を構築。
私は、佐藤アツヒロさんが主演された「犬夜叉」なんかがもの凄く好きで、何回も通いましたねぇ(笑)。
私は昔から、彼にぜひ一度、「宝塚」の演出をやってみてほしいなーと思っているのですが………(^ ^;ゞ
どうでしょう。
絶対面白いものを作ってくれると思うのですが。
…まぁ、宝塚は彼には難しいだろうなあ、というのは解っているのですが。
音楽のジャンルが違いすぎますからね…。
ハードロックの鬼、ヘヴィメタルの鬼、と、呼ばれているかどうかは知りませんが。
彼の作品には、常にロックの魂が溢れていて、その辺のジャンルにはあまり詳しくない私なんて、毎回圧倒されるばかりですから。
今回上演されたの「TOMMY」という作品は、イギリスのハードロックバンド「ザ・フー」が作成したコンセプト・アルバム(1969年の『ロック・オペラ “トミー”』)が元になったものですので、きっと「やりたい!」とずっと思っていらしたのではな
いかと思います。
でもでも!
本格的なミュージカルに参戦したら、次はぜひ、宝塚を♪
いのうえひでのり、新しいジャンルに挑戦!!
…ダメかなあ…。
ブロードウェイ・ミュージカル「TOMMY」。
まず、ストーリーは以下のとおり。
父親が母親の愛人を殺害する現場を目撃してしまい、それを口外しないよう両親に強制されたために、目と耳と言葉が不自由になるという三重苦を負った少年トミーが、様々な虐待を受けながら成長し、なぜか(!)ピンボールの名手となる。
「ピンボールの魔術師」と呼ばれた彼は、後に三重苦も回復し、
教祖=カリスマとなるが、その後いったん失脚する。しかしその時、トミーは真の『悟り』を得る。
…まぁ、理屈はあるようでないような。
ぶっ飛んでいるような、それなりに筋は通っているような。
多分、元々がコンセプト・アルバムですから、通常の舞台作品以上に「理屈」ではなく「音楽」のチカラで進んでいくものなのでしょうね。
一番印象に残ったのは、トミー役の中川くんが繰り返し歌う曲「See Me, Feel Me」。
三重苦というのも、機能不全ではなく、両親に「お前は何も見ない、何も聞かない、何も言わない、誰にも言わない」と繰り返し言い聞かせられて、彼自身という強固な殻の中に閉じこもってしまった状態なのですが。
何を見ることも聞くことも許されない彼は、鏡の中に己を見いだし、そこでおもちゃたちと遊ぶ幻想の世界を作り上げて「現実」を遮断します。
そうして、ぬくもりのない妄想の世界だけで生きる彼は、「感じて」いるけれども、相手にはそれが解らない(伝えられない)。
そのもどかしさ、寂しさ、苦しさが真っ直ぐに伝わってくる歌でした。
「ピンボール」という「特異な才能」を天啓として与えられた彼は、象徴的な存在としての「鏡」を母親に破壊されて、現実との接点を取り戻します。
三重苦から解放された彼は、ピンボールの魔術師としてだけではない「奇跡」を起こしたことで「教祖」として祭りあげられるのです。この時の「Sensation」という曲も、歌詞も含めて真剣に聞いているとあまりにも痛くて辛い曲でした。(曲調はいたって明朗なのですが…)
このあたりは、ザ・フーの主宰であったピート・タウンゼントが傾倒していたインド人導師の影響が強かったようですね。
彼の宗教観ナシには理解しにくい作品なのかもしれません。
(特にラストが)
演出的に新奇だったのは、ちょっとグロテスクな「TOMMY人形」の使い方でしょうか。
時にトミー自身の身代わりとして虐待を受け止め、時に鏡の向こうの世界に閉じこもったトミーの現実での姿として表現される人形。
そして、映像の使い方。
宝塚では小池さんがよく映像を使われますが、いのうえさんの演出における映像の地位は、あんなものではないので。
今回は、舞台いっぱいに広がった紗幕スクリーンに、アニメチックというかマンガチックな、人形のビジュアルに近い映像をあえて使って。チープでファンタジックで陰惨な世界観を、よく出していたと思います。
また、両親がトミーを責める場面、三重苦になったトミーが両親の言動に翻弄される場面での、かなりリアルでグロテスクな目と唇の画像など、「トミー視点での映像」を意識した画像を多用。それがすごく「トミーの心理表現」として卓越していたと思います。
本当に怖いんですよ、あの映像が。
それともうひとつ印象的だったのは、父親がトミーに必死で話しかける「Do you hear me?」での、音楽と映像のコラボレーション。
あそこまでいけば、音楽と映像が一つになって一つの「表現」になっていることがわかります。きっといのうえさんとしては、全編あのレベルに持って行きたかったんだろうなぁ…。
映像は、どうしても「事前」に準備しておく必要があります。
たとえば稽古終盤に手をいれた演出に合わせて映像を修正する、といったことは非常に困難。
まして、「その日」のノリに映像を合わせることはほぼ不可能。
「ライブ」であることが命の舞台と「映像」は、噛み合わないものだとずっと思っていたのですが。
「TOMMY」での映像の使い方は、今までの「転換が容易な舞台装置または背景」という使い方ではなく、それ自体が「演出」の一部だったので、非常に面白かったです。
まぁ、場面によってやはり完成度にかなり差がありましたが…。
さすがにいのうえさんはプロだなあと感心しつつ。
とにかく「音楽」にチカラのある作品でしたが、そういった工夫によってビジュアル面の表現力も「音楽」と対等なところまで持って行って、作品全体のイメージ喚起力をあげたかったのだろうと思います。
もともと、ちょっと難解というか、ぶっ飛んだ展開なので(汗)
聴覚だけでは、もともとの「ザ・フー」のファンには解っても、私みたいな「舞台」ファンには伝わらない。
それをどうすれば伝えることができるか。
その試行錯誤した結果が、あの演出なんでしょう、きっとね。
主演の中川くんをはじめ、出演者全員が滅多にないほどの歌唱力の持ち主で、特に宝塚や東宝ミュージカルなどを聞き慣れている耳には信じられないほど「ロック」な声の人が多かったのが素晴らしかったです。
ストーリー的にはかなり病的な部分もあるので、万人受けするものではないかもしれませんが。
もの凄くイタくて、辛くて、最後の「悟り」でいろいろなものが昇華されても、なお非常に硬いナニカが心に刺さったまま残る…
そんな作品でした。
私自身は、まだまだ全てを受け止められたわけではないのだと思います。
だってよく分からなかったところ沢山あるもの!
眠くなっちゃったところもあったし。
でも、パワーは伝わりました。
だからこそ、ちょっと消化不良な自分がとても悔しい。
今回の公演(31日まで)は予定が詰まっているので(なんで年度末〜!号泣)、もう一度観ることはできませんが。
映画にもなっている作品なので、ちょっとレンタルビデオを探してみようかな、と思っています。
・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・
ちなみに。
「SHIROH」は。
上川隆也と中川晃教が、「天草の乱」で有名な天草四郎時貞の「表」と「裏」を演じた意欲作でした。
表に出て活動する「天草四郎時貞」(四郎)を上川隆也さん、その裏で彼らに協力し、人の心を動かす歌を唄う少年シローを中川くん。
この作品を語りはじめると長くなるのでやめておきますが、私は本当にこの作品には嵌ったんですよね〜。
天草まで観光しに行っちゃったくらい。
もし宝塚で上演されることが、万が一(←いや絶対にないだろうが)あるとしたら。
ぜひ。
大空祐飛さんの四郎に、明日海りおさんのシローでお願いしたいです…。
ねっ、>>いのうえさんっ♪♪
…って、この項目で本当に書きたいのはそれか?それなのかっ!? >自分
.
主演:中川晃教、演出:いのうえひでのり。
この二人の組み合わせは、3年(?)前の帝国劇場「SHIROH」以来。私はあの公演にメチャクチャ嵌りましたので、今回ももの凄く楽しみにしておりました!
中川晃教。
クンツェ&リーヴァイコンビの2作目「モーツァルト!」初演で小池さんに抜擢され、舞台デビューして以来、何年たったのかな…?その後彼が出演したミュージカル作品を、私はほとんど観ていると思います。
まぁ、観られなかった作品も若干ありますけれども。
中川くんの最大の魅力は、その、圧倒的な声。
音域も広いし、テクニックも確かですが、
それ以上に、なんというのか。
存在感のある、声。
声そのものに、もの凄いチカラがあるんです。
容姿をいうなら、ヴォルフガングをダブルキャストで演じた井上芳雄さんの方が、よっぽど顔も美形だしスタイルも段違いに良い。芝居の技術も井上くんの方が上です。
たとえば「ルドルフ」役で勝負したら、多分井上くんの圧勝。
「ファンタスティックス」のマット役だったら…中川くんのマットはちょっと観てみたい気もしますが、おそらく(芝居やダンスなどの技術面の差で)井上くんが勝つのではないでしょうか。
まぁ、この辺は私の主観なので、なまぬる〜く見逃していただけるとありがたいのですが(^ ^;ゞ
とにかく、中川くんの最大の魅力は、容姿でも芝居の技術でも台詞術でもなんでもなく、ひたすら歌にある、ということに異論を唱える方は、少数派ではないかと思います。
しかも、技術はなくても本能的にキャラクターを掴む能力があるので、演じられる役の幅も意外に広いという強みもある。
そのチカラを、完全に生かし切って、使い切った作品。
彼の魅力を余すところなく出し切った、
それが、「SHIROH」でした。
一方、いのうえひでのり。
こちらも言わずとしれた、「劇団☆新感線」主宰。
ど派手でけれん味たっぷりの「いのうえ歌舞伎」と呼ばれる一連の作品群で、ミュージカルでも芝居でもない独自の世界を構築。
私は、佐藤アツヒロさんが主演された「犬夜叉」なんかがもの凄く好きで、何回も通いましたねぇ(笑)。
私は昔から、彼にぜひ一度、「宝塚」の演出をやってみてほしいなーと思っているのですが………(^ ^;ゞ
どうでしょう。
絶対面白いものを作ってくれると思うのですが。
…まぁ、宝塚は彼には難しいだろうなあ、というのは解っているのですが。
音楽のジャンルが違いすぎますからね…。
ハードロックの鬼、ヘヴィメタルの鬼、と、呼ばれているかどうかは知りませんが。
彼の作品には、常にロックの魂が溢れていて、その辺のジャンルにはあまり詳しくない私なんて、毎回圧倒されるばかりですから。
今回上演されたの「TOMMY」という作品は、イギリスのハードロックバンド「ザ・フー」が作成したコンセプト・アルバム(1969年の『ロック・オペラ “トミー”』)が元になったものですので、きっと「やりたい!」とずっと思っていらしたのではな
いかと思います。
でもでも!
本格的なミュージカルに参戦したら、次はぜひ、宝塚を♪
いのうえひでのり、新しいジャンルに挑戦!!
…ダメかなあ…。
ブロードウェイ・ミュージカル「TOMMY」。
まず、ストーリーは以下のとおり。
父親が母親の愛人を殺害する現場を目撃してしまい、それを口外しないよう両親に強制されたために、目と耳と言葉が不自由になるという三重苦を負った少年トミーが、様々な虐待を受けながら成長し、なぜか(!)ピンボールの名手となる。
「ピンボールの魔術師」と呼ばれた彼は、後に三重苦も回復し、
教祖=カリスマとなるが、その後いったん失脚する。しかしその時、トミーは真の『悟り』を得る。
…まぁ、理屈はあるようでないような。
ぶっ飛んでいるような、それなりに筋は通っているような。
多分、元々がコンセプト・アルバムですから、通常の舞台作品以上に「理屈」ではなく「音楽」のチカラで進んでいくものなのでしょうね。
一番印象に残ったのは、トミー役の中川くんが繰り返し歌う曲「See Me, Feel Me」。
三重苦というのも、機能不全ではなく、両親に「お前は何も見ない、何も聞かない、何も言わない、誰にも言わない」と繰り返し言い聞かせられて、彼自身という強固な殻の中に閉じこもってしまった状態なのですが。
何を見ることも聞くことも許されない彼は、鏡の中に己を見いだし、そこでおもちゃたちと遊ぶ幻想の世界を作り上げて「現実」を遮断します。
そうして、ぬくもりのない妄想の世界だけで生きる彼は、「感じて」いるけれども、相手にはそれが解らない(伝えられない)。
そのもどかしさ、寂しさ、苦しさが真っ直ぐに伝わってくる歌でした。
「ピンボール」という「特異な才能」を天啓として与えられた彼は、象徴的な存在としての「鏡」を母親に破壊されて、現実との接点を取り戻します。
三重苦から解放された彼は、ピンボールの魔術師としてだけではない「奇跡」を起こしたことで「教祖」として祭りあげられるのです。この時の「Sensation」という曲も、歌詞も含めて真剣に聞いているとあまりにも痛くて辛い曲でした。(曲調はいたって明朗なのですが…)
このあたりは、ザ・フーの主宰であったピート・タウンゼントが傾倒していたインド人導師の影響が強かったようですね。
彼の宗教観ナシには理解しにくい作品なのかもしれません。
(特にラストが)
演出的に新奇だったのは、ちょっとグロテスクな「TOMMY人形」の使い方でしょうか。
時にトミー自身の身代わりとして虐待を受け止め、時に鏡の向こうの世界に閉じこもったトミーの現実での姿として表現される人形。
そして、映像の使い方。
宝塚では小池さんがよく映像を使われますが、いのうえさんの演出における映像の地位は、あんなものではないので。
今回は、舞台いっぱいに広がった紗幕スクリーンに、アニメチックというかマンガチックな、人形のビジュアルに近い映像をあえて使って。チープでファンタジックで陰惨な世界観を、よく出していたと思います。
また、両親がトミーを責める場面、三重苦になったトミーが両親の言動に翻弄される場面での、かなりリアルでグロテスクな目と唇の画像など、「トミー視点での映像」を意識した画像を多用。それがすごく「トミーの心理表現」として卓越していたと思います。
本当に怖いんですよ、あの映像が。
それともうひとつ印象的だったのは、父親がトミーに必死で話しかける「Do you hear me?」での、音楽と映像のコラボレーション。
あそこまでいけば、音楽と映像が一つになって一つの「表現」になっていることがわかります。きっといのうえさんとしては、全編あのレベルに持って行きたかったんだろうなぁ…。
映像は、どうしても「事前」に準備しておく必要があります。
たとえば稽古終盤に手をいれた演出に合わせて映像を修正する、といったことは非常に困難。
まして、「その日」のノリに映像を合わせることはほぼ不可能。
「ライブ」であることが命の舞台と「映像」は、噛み合わないものだとずっと思っていたのですが。
「TOMMY」での映像の使い方は、今までの「転換が容易な舞台装置または背景」という使い方ではなく、それ自体が「演出」の一部だったので、非常に面白かったです。
まぁ、場面によってやはり完成度にかなり差がありましたが…。
さすがにいのうえさんはプロだなあと感心しつつ。
とにかく「音楽」にチカラのある作品でしたが、そういった工夫によってビジュアル面の表現力も「音楽」と対等なところまで持って行って、作品全体のイメージ喚起力をあげたかったのだろうと思います。
もともと、ちょっと難解というか、ぶっ飛んだ展開なので(汗)
聴覚だけでは、もともとの「ザ・フー」のファンには解っても、私みたいな「舞台」ファンには伝わらない。
それをどうすれば伝えることができるか。
その試行錯誤した結果が、あの演出なんでしょう、きっとね。
主演の中川くんをはじめ、出演者全員が滅多にないほどの歌唱力の持ち主で、特に宝塚や東宝ミュージカルなどを聞き慣れている耳には信じられないほど「ロック」な声の人が多かったのが素晴らしかったです。
ストーリー的にはかなり病的な部分もあるので、万人受けするものではないかもしれませんが。
もの凄くイタくて、辛くて、最後の「悟り」でいろいろなものが昇華されても、なお非常に硬いナニカが心に刺さったまま残る…
そんな作品でした。
私自身は、まだまだ全てを受け止められたわけではないのだと思います。
だってよく分からなかったところ沢山あるもの!
眠くなっちゃったところもあったし。
でも、パワーは伝わりました。
だからこそ、ちょっと消化不良な自分がとても悔しい。
今回の公演(31日まで)は予定が詰まっているので(なんで年度末〜!号泣)、もう一度観ることはできませんが。
映画にもなっている作品なので、ちょっとレンタルビデオを探してみようかな、と思っています。
・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・
ちなみに。
「SHIROH」は。
上川隆也と中川晃教が、「天草の乱」で有名な天草四郎時貞の「表」と「裏」を演じた意欲作でした。
表に出て活動する「天草四郎時貞」(四郎)を上川隆也さん、その裏で彼らに協力し、人の心を動かす歌を唄う少年シローを中川くん。
この作品を語りはじめると長くなるのでやめておきますが、私は本当にこの作品には嵌ったんですよね〜。
天草まで観光しに行っちゃったくらい。
もし宝塚で上演されることが、万が一(←いや絶対にないだろうが)あるとしたら。
ぜひ。
大空祐飛さんの四郎に、明日海りおさんのシローでお願いしたいです…。
ねっ、>>いのうえさんっ♪♪
…って、この項目で本当に書きたいのはそれか?それなのかっ!? >自分
.
月組公演「パリの空よりも高く」の原作となった、菊田一夫の「花咲く港」についての話題。
本当は、いちいち細かいところを比較しつつ突っ込んでみて、植田さんへの質問状としてまとめたい気持もあったのですが。
いまさらソンナコトしても無駄だし。
徒労だし。
もう何度も書いてるし。
誰も喜ばないし。(私は楽しいけど)
なので、やめます。
ならば、何を書くのか?
夜野さまがブログで論じられた、「昭和18年における70円の価値」について、もう少し突っ込んでみたいと思います。
夜野さんのナイス!な記事はこちら。
http://blog.so-net.ne.jp/nights-entertainment_troup-leader/2007-03-12
…といいますか。
昭和15年と19年の、世相や賃金、物価などをまとめてくださった労作を発見したので、ご紹介したいんです!(^ ^;ゞ
http://www8.plala.or.jp/shinozaki/s15-1940.pdf
http://www8.plala.or.jp/shinozaki/s19-1944.pdf
残念ながら、「花咲く港」が初演された昭和18年当時のものはないのですが…
一番驚いたのは、
昭和15年の大卒銀行員の初任給70円。
「花咲く港」において、最後のオチの部分で「島への交通費にいくらかかったと思ってるんだ!」「…70円」という会話があります。
「パリの空よりも高く」のラストで、ジョルジュが「70フラン」と応えるところですね。ちなみにここの会話は、内容も言葉遣いもほぼ原作どおり、なのですが……
…えっ!?
ペテン師二人の交通費って、大卒の初任給一ヶ月分だったの!?
いったいどっから来たの二人は!??
まさかと思うが、満州あたりから帰ってきたっていう話なのか…!?
当時の進学率を考えれば、「大卒」は現代と全く比較にならない価値があったはずなのですが…。
えええええーーーー?
もしかして、「70円」じゃなくて「70銭」って言ってるのかしら。(しかし何度聴いても「エン」と聞こえるが…)
だとすると。(強引)
初任給の100分の1で、2000円〜3000円くらい?
あとは昭和19年の「映画封切館80銭」とかが一番近いですが、おそらく現代とは映画の地位が全く違う(ずっと高かった)はずなので、ちょうど東宝劇場のB席料金3500円くらいに当たるのかな?と勝手に思ったり。
夜野さまは、「70フラン=7000円」という推測を立てていらっしゃいますが、
私はその半分くらいという当たりを当面の暫定結論とさせていただきたいと思います。
…ってことは。
嵐の夜の「2万フラン」=「100万円」
初日に集まった「200万フラン」=「1億円」
助成金「1500万」=「7億5千万円」
ま、「一大国家事業」ですからこんなものかな?
夜野さまの調査によると、エッフェル塔の建設費は780フラン。
…でも、フランでの数字は完全に植田さんの空想の産物(エッフェルさんのキャラも含め)で根拠がないので気にしないことにして。
東京タワーの建設費をちょっと調べてみたのですが。
…今、世の中は第2東京タワーで盛り上がっているんですね。
第2東京タワーの建設予算が400億だか500億だか、という記事は沢山見つかったのですが、現東京タワーを建てる時にいくらかかったのかは遂に解らず…
ご存知の方、ぜひコメントで教えてくださいませ!!
とりあえず「試算では30億」という記述を見つけました。
…となると、上の換算表(70銭=3500円)という計算ではちょっと足りないかも(^ ^)。
いえあの、原作では国家規模の事業ではなく小さな島の中でまかなえる範囲で「船」を作る費用なので。こんなには全然かからないはずなんですけどね…。
こうなってくると(←意味不明)、「花咲く港」が初演された有楽座の料金を知りたくなります♪
予測としては、「70銭」というのが有楽座の席料ぴったりか、席料の何倍かといった数字にしてウケを取ったのではないかと思うのですが。
…どうなのでしょうねぇ。
情報をお持ちの方、ぜひぜひご一報を!
芝居は時代を映す鏡。
「花咲く港」を観ると、その当時の世相が、時代が、すごく心に響いてきます。
太平洋戦争は始まっている。
でも、まだ赤紙も丙種には来ないし、食料もまだなんとなかなる、物資も足りないけどまだ我慢できる、
そんな時代。
人々は日本の勝利を、大本営発表を信じて、自分たちの「正義」を確信して、そして、輝かしい明日を夢見ていた、そんな時代。
ましてや日本の片隅にある小さな島、小さな「世界」には、「戦争」も「小さな影」でしかない…。
菊田さん自身がどういう情報をお持ちで、どういう歴史認識でいらしたのかは解りませんが、「世相」はまだそんなものだったのではないでしょうか。
そこに現れた、中年の、ちょっとくたびれた呑気なペテン師二
人が主人公の物語、は。
「パリの空よりも高く」で描かれる、平穏で充実した、ブルジョアたちの高度成長期の「世界の中心」パリとは全く違う世界観を持っているのです。
もちろん、それはそれで良いの。
「パリの空よりも高く」は「花咲く港」とは別物であり、「花咲く港」という昭和初期の名作にインスパイアされて作られた「花の都・パリ」の物語なのですから。
ただ。
この「暗いところへ向かいつつあるけれども、まだ人々は希望にしがみついている」微妙な時代の空気を見事に表現した「花咲く港」は、この時代背景と甑島という、非常に特殊な土地柄で全ての理屈をつけている作品なので。
舞台や登場人物の性格を全く変えてパロディ化する場合は、本当に真剣に、細心の注意を払って設定を見直さないと、あちこちにボロが出て物語全体が破綻してしまうものなんだよ…という典型的な例だなあ、と。
そんなことを、(自己反省も含めて)あらためて思ったのでした。
それにしても、15年から19年への4年間での値上がりっぷりってすごいですよね…。
太平洋戦争が始まる前の15年と、次第に敗色が濃くなっていく19年の差。
たばこ2.5倍、新聞・映画1.5倍。
初任給は、銀行員と巡査なので比較が難しいですが、そんなにあがっているようには思えません。
ということは。
生活、本当に大変だったんでしょうねぇ…。
-----------------------------
ちなみに。
最初に掲示した資料を掲載くださっているホームページはこちらです。
篠崎さまのホームページ
http://www8.plala.or.jp/shinozaki/
開くといきなりちょっとドキッとするタイトルが出てきますが、左側にメニューがありまして、その下の方の「思い出の昭和史」
の中に年ごとにデータがまとめられています。
全ページ見ると、「昭和」という時代が「事実」として見えてくる、非常に興味深い資料だと思います!
昭和生まれの方は、自分の生まれた年のデータを是非見てみてくださーい!(笑)
他のコンテンツも、どれも面白いです!
私は、百人一首のパロディに爆笑しました(^o^)。
ぜひ皆さんも、訪れてみてください、ね m(_ _)m。
.
本当は、いちいち細かいところを比較しつつ突っ込んでみて、植田さんへの質問状としてまとめたい気持もあったのですが。
いまさらソンナコトしても無駄だし。
徒労だし。
もう何度も書いてるし。
誰も喜ばないし。(私は楽しいけど)
なので、やめます。
ならば、何を書くのか?
夜野さまがブログで論じられた、「昭和18年における70円の価値」について、もう少し突っ込んでみたいと思います。
夜野さんのナイス!な記事はこちら。
http://blog.so-net.ne.jp/nights-entertainment_troup-leader/2007-03-12
…といいますか。
昭和15年と19年の、世相や賃金、物価などをまとめてくださった労作を発見したので、ご紹介したいんです!(^ ^;ゞ
http://www8.plala.or.jp/shinozaki/s15-1940.pdf
http://www8.plala.or.jp/shinozaki/s19-1944.pdf
残念ながら、「花咲く港」が初演された昭和18年当時のものはないのですが…
一番驚いたのは、
昭和15年の大卒銀行員の初任給70円。
「花咲く港」において、最後のオチの部分で「島への交通費にいくらかかったと思ってるんだ!」「…70円」という会話があります。
「パリの空よりも高く」のラストで、ジョルジュが「70フラン」と応えるところですね。ちなみにここの会話は、内容も言葉遣いもほぼ原作どおり、なのですが……
…えっ!?
ペテン師二人の交通費って、大卒の初任給一ヶ月分だったの!?
いったいどっから来たの二人は!??
まさかと思うが、満州あたりから帰ってきたっていう話なのか…!?
当時の進学率を考えれば、「大卒」は現代と全く比較にならない価値があったはずなのですが…。
えええええーーーー?
もしかして、「70円」じゃなくて「70銭」って言ってるのかしら。(しかし何度聴いても「エン」と聞こえるが…)
だとすると。(強引)
初任給の100分の1で、2000円〜3000円くらい?
あとは昭和19年の「映画封切館80銭」とかが一番近いですが、おそらく現代とは映画の地位が全く違う(ずっと高かった)はずなので、ちょうど東宝劇場のB席料金3500円くらいに当たるのかな?と勝手に思ったり。
夜野さまは、「70フラン=7000円」という推測を立てていらっしゃいますが、
私はその半分くらいという当たりを当面の暫定結論とさせていただきたいと思います。
…ってことは。
嵐の夜の「2万フラン」=「100万円」
初日に集まった「200万フラン」=「1億円」
助成金「1500万」=「7億5千万円」
ま、「一大国家事業」ですからこんなものかな?
夜野さまの調査によると、エッフェル塔の建設費は780フラン。
…でも、フランでの数字は完全に植田さんの空想の産物(エッフェルさんのキャラも含め)で根拠がないので気にしないことにして。
東京タワーの建設費をちょっと調べてみたのですが。
…今、世の中は第2東京タワーで盛り上がっているんですね。
第2東京タワーの建設予算が400億だか500億だか、という記事は沢山見つかったのですが、現東京タワーを建てる時にいくらかかったのかは遂に解らず…
ご存知の方、ぜひコメントで教えてくださいませ!!
とりあえず「試算では30億」という記述を見つけました。
…となると、上の換算表(70銭=3500円)という計算ではちょっと足りないかも(^ ^)。
いえあの、原作では国家規模の事業ではなく小さな島の中でまかなえる範囲で「船」を作る費用なので。こんなには全然かからないはずなんですけどね…。
こうなってくると(←意味不明)、「花咲く港」が初演された有楽座の料金を知りたくなります♪
予測としては、「70銭」というのが有楽座の席料ぴったりか、席料の何倍かといった数字にしてウケを取ったのではないかと思うのですが。
…どうなのでしょうねぇ。
情報をお持ちの方、ぜひぜひご一報を!
芝居は時代を映す鏡。
「花咲く港」を観ると、その当時の世相が、時代が、すごく心に響いてきます。
太平洋戦争は始まっている。
でも、まだ赤紙も丙種には来ないし、食料もまだなんとなかなる、物資も足りないけどまだ我慢できる、
そんな時代。
人々は日本の勝利を、大本営発表を信じて、自分たちの「正義」を確信して、そして、輝かしい明日を夢見ていた、そんな時代。
ましてや日本の片隅にある小さな島、小さな「世界」には、「戦争」も「小さな影」でしかない…。
菊田さん自身がどういう情報をお持ちで、どういう歴史認識でいらしたのかは解りませんが、「世相」はまだそんなものだったのではないでしょうか。
そこに現れた、中年の、ちょっとくたびれた呑気なペテン師二
人が主人公の物語、は。
「パリの空よりも高く」で描かれる、平穏で充実した、ブルジョアたちの高度成長期の「世界の中心」パリとは全く違う世界観を持っているのです。
もちろん、それはそれで良いの。
「パリの空よりも高く」は「花咲く港」とは別物であり、「花咲く港」という昭和初期の名作にインスパイアされて作られた「花の都・パリ」の物語なのですから。
ただ。
この「暗いところへ向かいつつあるけれども、まだ人々は希望にしがみついている」微妙な時代の空気を見事に表現した「花咲く港」は、この時代背景と甑島という、非常に特殊な土地柄で全ての理屈をつけている作品なので。
舞台や登場人物の性格を全く変えてパロディ化する場合は、本当に真剣に、細心の注意を払って設定を見直さないと、あちこちにボロが出て物語全体が破綻してしまうものなんだよ…という典型的な例だなあ、と。
そんなことを、(自己反省も含めて)あらためて思ったのでした。
それにしても、15年から19年への4年間での値上がりっぷりってすごいですよね…。
太平洋戦争が始まる前の15年と、次第に敗色が濃くなっていく19年の差。
たばこ2.5倍、新聞・映画1.5倍。
初任給は、銀行員と巡査なので比較が難しいですが、そんなにあがっているようには思えません。
ということは。
生活、本当に大変だったんでしょうねぇ…。
-----------------------------
ちなみに。
最初に掲示した資料を掲載くださっているホームページはこちらです。
篠崎さまのホームページ
http://www8.plala.or.jp/shinozaki/
開くといきなりちょっとドキッとするタイトルが出てきますが、左側にメニューがありまして、その下の方の「思い出の昭和史」
の中に年ごとにデータがまとめられています。
全ページ見ると、「昭和」という時代が「事実」として見えてくる、非常に興味深い資料だと思います!
昭和生まれの方は、自分の生まれた年のデータを是非見てみてくださーい!(笑)
他のコンテンツも、どれも面白いです!
私は、百人一首のパロディに爆笑しました(^o^)。
ぜひ皆さんも、訪れてみてください、ね m(_ _)m。
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大空祐飛さんTeaParty
2007年3月18日 宝塚(月)今日(もう昨日ですが)は、祐飛さんのお茶会でした。
お茶会のことは本当はアップしないつもりだったのですが、ちょっとどうしても書きたいネタがあったので…そこだけ書いちゃいます。
ジョルジュさんの年齢について。
18歳→21歳、というMy設定は正しかったようです(^ ^)
登場時は18歳、最後のモンマルトルの丘は21歳、ですね。
ご本人が少し心配そうに「18歳に見えてます…?」と質問されたので、客席で大きくうなずいておきました(笑)。
最初に脚本を貰って、植田さんに
「せ、せんせい、私のこれって17,8っていう設定になっちゃいますけど本当ですか…?」
って尋いたら、
「あ、あれ…?そうだねぇそうなるね」
と言われた、というエピソードを披露していらっしゃいました。
………植田さん………?
だから言ったじゃん!なんのためにジョルジュをジュリアンの実の息子にしたのかわからん、植田さんはその設定きっと覚えてないよ、って!!!
……ぜぇはぁ。
ちなみに、植田さんには
「なにかまずいようだったら言うから」
と言われたっきり、何も言われていないそうです。
植田さんの目にも、ちゃんと18歳に見えてるってことかな。
でも「まずいこと」ってなんだろう…。
作者も認識していないような大穴を、ちゃんと力づくで塞いでお芝居をすすめている役者たち。
みんな凄いよ…、尊敬するよ…。
今日は、白のトップに黒のボトムでシルエットをキレイにキメた祐飛さん。金髪をやわらかくおろして、フェミニンな印象。
…センスのない私の言うことなので、まるっきりの嘘かもしれませんが、いちおう
終始落ち着いて、笑顔と真面目な顔をまじえながら、一言一言言葉を選びながらお話ししてくださいました。
横長の会場でしたが、話をしながらふ、と会場を見渡したりされていて、なんだかちょっと感動。昔は、司会者に集中していてあまりそういうサービス(?)はなさらなかったのにね。
上級生になって、さすがに余裕が出てきたんでしょうか。
まぁ、参加人数も増えたからなあ…。
面白い話はイロイロあったのですが。
うーん思い出せない…。
今の幹部部屋は笑いに溢れている、というお話しをされてましたね。
ドラマ「華麗なる一族」が好きで、毎回何かしらツボがあるので、それを翌日タキさんの前で物真似をするのだそうです(笑)。
「でも、東京に来てから忙しくてあまり見てなくて」
「明日で最終回なんですよね…みなさん見てくださいね」
…お勧めするのはそっちですか?
「タキさんも、あひちゃんも、園加ちゃんも、3人とも本当に面白い」と、真剣に思いだし笑いをこらえながらコメントしてくださって。
…あげくに。
「最近大笑いしたことは?」という質問には、
「本当に毎日大笑いしているんだけど…公開できない…」とお答えになってました。
それをこそ聴きたいんだけどな(笑)
詳しいレポートは、きっとファンの皆様が書いて下さると思うのですが。
すごーく楽しく、また盛り上がったお茶会でした(笑)。
参加者のみなさま、スタッフのみなさま、お疲れさまでした!!
.
お茶会のことは本当はアップしないつもりだったのですが、ちょっとどうしても書きたいネタがあったので…そこだけ書いちゃいます。
ジョルジュさんの年齢について。
18歳→21歳、というMy設定は正しかったようです(^ ^)
登場時は18歳、最後のモンマルトルの丘は21歳、ですね。
ご本人が少し心配そうに「18歳に見えてます…?」と質問されたので、客席で大きくうなずいておきました(笑)。
最初に脚本を貰って、植田さんに
「せ、せんせい、私のこれって17,8っていう設定になっちゃいますけど本当ですか…?」
って尋いたら、
「あ、あれ…?そうだねぇそうなるね」
と言われた、というエピソードを披露していらっしゃいました。
………植田さん………?
だから言ったじゃん!なんのためにジョルジュをジュリアンの実の息子にしたのかわからん、植田さんはその設定きっと覚えてないよ、って!!!
……ぜぇはぁ。
ちなみに、植田さんには
「なにかまずいようだったら言うから」
と言われたっきり、何も言われていないそうです。
植田さんの目にも、ちゃんと18歳に見えてるってことかな。
でも「まずいこと」ってなんだろう…。
作者も認識していないような大穴を、ちゃんと力づくで塞いでお芝居をすすめている役者たち。
みんな凄いよ…、尊敬するよ…。
今日は、白のトップに黒のボトムでシルエットをキレイにキメた祐飛さん。金髪をやわらかくおろして、フェミニンな印象。
…センスのない私の言うことなので、まるっきりの嘘かもしれませんが、いちおう
終始落ち着いて、笑顔と真面目な顔をまじえながら、一言一言言葉を選びながらお話ししてくださいました。
横長の会場でしたが、話をしながらふ、と会場を見渡したりされていて、なんだかちょっと感動。昔は、司会者に集中していてあまりそういうサービス(?)はなさらなかったのにね。
上級生になって、さすがに余裕が出てきたんでしょうか。
まぁ、参加人数も増えたからなあ…。
面白い話はイロイロあったのですが。
うーん思い出せない…。
今の幹部部屋は笑いに溢れている、というお話しをされてましたね。
ドラマ「華麗なる一族」が好きで、毎回何かしらツボがあるので、それを翌日タキさんの前で物真似をするのだそうです(笑)。
「でも、東京に来てから忙しくてあまり見てなくて」
「明日で最終回なんですよね…みなさん見てくださいね」
…お勧めするのはそっちですか?
「タキさんも、あひちゃんも、園加ちゃんも、3人とも本当に面白い」と、真剣に思いだし笑いをこらえながらコメントしてくださって。
…あげくに。
「最近大笑いしたことは?」という質問には、
「本当に毎日大笑いしているんだけど…公開できない…」とお答えになってました。
それをこそ聴きたいんだけどな(笑)
詳しいレポートは、きっとファンの皆様が書いて下さると思うのですが。
すごーく楽しく、また盛り上がったお茶会でした(笑)。
参加者のみなさま、スタッフのみなさま、お疲れさまでした!!
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