若人たちの太王四神記【5】
2009年3月10日 宝塚(花)東京宝塚劇場花組新人公演「太王四神記」。
まずは、90期のルナちゃんから。
チュモン(冴月瑠那/嶺乃一真)
パソンの華月由舞ちゃんの項でも書きましたが、今回このパソン&チュモンのコンビは、本公演と新公とで解釈が全然違っていて、すっご~~~く興味深く面白かったです。
月組のみりおくん(明日海りお)をちょっと縦長にしたような美貌のルナちゃん。チュモンは肩をちょっと超えるくらいの長髪(ストレートだったかゆるいウェーブだったか…?)で、真面目な貌をしていると本当にキレイでした。…いや、表情豊か(時々やりすぎ)なのは変わりませんけど(笑)。
出番自体は本公演も新公もたいして変わらないルナちゃんですが、面白いくらいキャラクターがちがっていて、感心してしまいました(^ ^)。「愛と死のアラビア」の悪いマムルークも良かったし、意外に芝居が出来る人だったののか……?(←意外って何よ意外って)
本役の嶺乃一真くんは、パソンの一花が少女系なのに輪をかけて可愛らしく、「愛と死のアラビア」のメドヘッドそのものという感じでしたが、ルナちゃんのチュモンは、うってかわって大人っぽく、茶目っ気にあふれた豪放磊落なキャラクターとして組み立てようとしていた、ふうに見えました。
由舞ちゃんのパソンが仇っぽい美女系なので、その後につき従うちょっと粗野な、野生の残った男っぽい男、という構図が絵になる感じ。ただ、ルナちゃんは元々が細面の美形なので、そういう役作りをしても粗野にも男臭くも見えないんですけどね(汗)。でも、器の大きいやんちゃな男にはちゃんと見えたと思います♪
嶺乃くんのチュモンは、観ていても一花の扱いも本当に“使い走り”っぽくて、靺鞨を出るときに道で拾った孤児、とか、そういうイメージで見ていたのですが。
ルナちゃんのチュモンは、由舞ちゃんパソンの弟子には見えず、その師匠の弟子、つまりパソンから見たら兄弟子なんじゃないかな、くらいの関係に見えました。結局、才能を認められて師匠の名を継いだのはパソンで、チュモンは女の身で刀鍛冶を継いだパソンを守りたい、と思った、みたいな。
あるいは、もともと刀鍛冶の仕事自体が“打つ人”と“支える人”に分業しているのが当たり前なものならば、この二人は仕事上でもプライベートでも「コンビ」である、ということなのかもしれませんが。
まぁ、そんな推察はおいといて。
新公のパソンとチュモンは、間違いなくデキてましたね(*^ ^*)。
ありゃーコンビじゃなくてカップルだよ(笑)。結構クールな二人なのであまり人前ではイチャイチャしない(^ ^; んですけど、タムドクとキハが空に舞い上がってしまった後は、チュムチとタルビのカップルをからかいつつ、チュモンの腕はパソンの腰から離れない、みたいな(^ ^;ゞ。
いやー、なんてことない場面でも、さりげなーくパソンを気遣ってスキンシップしているルナちゃんが男前で、素敵でした(*^ ^*)。ああ、いい役者だなあ~~~!!
あえて一つ、なおしてほしいところを指摘するとしたら。
もう少し、役作りするときに姿勢も見直してみるといいのではないか、と思いました。元々ちょっと猫背のような気もするんですよね、ダンサーなのに(^ ^)。シウ部族役でちょこまかチュムチに突っ込んでは蹴られているときは多少背中が丸くても構わないんですけど、戦いの場面でもそのままなので、弱そうに見えてしまうなーと思っていたんです。
チュモンは、あの役作りだったらもっと堂々と動いてもいいと思うのですが、姿勢が悪いのと、全体に動きが小さいので、ご本人が考えているよりも子供っぽく見られる一瞬があるんじゃないかなーと思います。“自分のやりたい芝居”をしっかり持っている人のように見えるので、それを実現できるよう、爪の先まで意識してほしいなあ、と思います。
……あ、あつすぎる……私ってば(^ ^;ゞ
91期以降は、残念ながらわからない方も多いので、一部の方だけ簡単に、覚えている範囲で書かせていただきますね♪
まずは、91期。
ヨン・ホゲ(鳳真由/大空祐飛)
これも相当解釈の違う役になっていました。ヨン・ホゲは物語のキーになる役で、これを研4でやるなんて無茶な…と思っていたのですが、しっかり演じ切れていたと思います。生田さんのご指導の賜物かな?(^ ^)ビジュアルもちゃんと計算されていて、声も良く、なかなかの好演思います。
キャラクター設定は本役の祐飛さんとはかなり違っていて、もっとずっとボンボン風味でしたね。靺鞨でのイルスやチョク・ファンとのやり取りは、思わず「巻き戻してもう一度観たい!」と思ってしまったくらい、なんだか違う場面になってました。
…「愛の無い結婚」の場面は、違った意味で「巻き戻してもう一度!」と思いましたけど(歌が丸ごとカットされていて吃驚…)
なんだろうな、全体に、“可哀相”感が強かったような気がします。すごく普通に育った「良い子」だったんですよね、鳳ホゲは。子供っぽいわけではないんですけど、なんとなく“現実と闘う力を持たない”という意味で、存在として子供の位置にいる気がしました。
本公演ほど、母への依存は感じなかったかな。母に愛されるためには王になるしかなかった、という切迫感はなかったような気がします。
父親が優しくて良いパパだった分、「父上の分まで俺ががんばるぞ!」みたいに思いつめちゃった一面はあったのかもしれませんが。
そして、面白いなーと思ったのは、たいもんタムドクとの力関係の変化。
物語の最初、タムドクとホゲがラブラブしている場面では、タムドクの方が下に見えたんですよ。年齢が、だけじゃなく、立ち位置としてホゲが上にくる感じ。
だけど。タムドクは父王を守るために仮面を捨ててセームの前に立ったときに、一気に成長を遂げる。だから、この直後、邸の前ですれ違うタムドクは、すでにホゲより上位に見えるんです。それだけ、タムドクの急成長が目に見えたんですよね。
それに対して、新公のホゲは、あまり成長しません。
運命に流されて、諦めた目をしていろんなことをしでかしてしまう、そんな解釈だったような気がします。溜息を吐いて諦めてしまう。すべてを。
それを歯がゆく思うチョク・ファン(浦輝)の大人っぽい渋さと、良しとして共に突き進もうとするイルス(輝良)の若さと性急さ。それらが象徴する、ホゲの弱さ。
本公演では、タムドクはそれほど目を瞠るほどの成長はせず、終始皇子様を貫いていて、むしろホゲの変化が鮮やかです。
本公演のホゲは、プルキルに唆されたわけではなく、自らの意思で間違った道に踏み込んでいくのですから。道を間違えたのではなくて。踏み外したのでもなくて。
そういう「意思」というか、「狂気」を、新公では必要としなかった。
鳳くんが表現できなかったのか、ホントは出来るけどさせなかったのか、真実のところはわかりませんが、その違いにこそ、生田さんらしさが出ていたのだと思います。
……やっぱり、生田さんのオリジナル、観てみたいなあ……。
あるいは。柴田さん、新作書いてあげてくださらないかな。生田さん、柴田さんとの相性も良さそうな気がするんですけど。
………あの、次の宙組なんてどうでしょうかねぇっ!!(*^ ^*)
イルス(輝良まさと/日向燦)
儲け役のイルス。輝良くんは、外見的にどちらかと言うと“強面”タイプなので、チョク・ファンの方が似合うかなあとも思ったりしたのですが、最後まで観るとやはりこの配役で正解だな、と納得しました。
本公演のマメちゃんと祐飛さんは、本当に「悪友」とか「幼馴染」とか「乳兄弟」とかいう表現がぴったりで、なんでも相談できる頼りになる兄貴、みたいな感じだったんですけど、輝良くんと鳳くんの間にはそこまでの親密さは感じられませんでした。
…実生活では、新公の二人の方が同期だし、そういう空気も醸しやすそうな気がするんですけどねぇ。やはり年の功、なのかな(^ ^)。まぁ、銀ちゃんとトメさんですからねぇ…。舞台の上での付き合いの深さ濃さは、研4の同期同士なんかよりずっと上なのかもしれません。
あまりに海馬が逃げてしまって、靺鞨での歌がどうだったのか記憶が定かではないのですが、ずっこけた記憶もないのでちゃんと歌えていたんだと思います。今回の新公、何がすごいって歌を聞いてずっこけた人が皆無だったのが凄い、と。
鳳くんも上手かったし。女の子たちも皆達者だったし。
…レベル高いよなあ、花組下級生…。
92期。
ヒョンゴ(真瀬はるか/未涼亜希)
途中でまっつと入れ替わっても気づかなかったかも、と思ったくらい、見事に自然にヒョンゴ先生でした。
どちらかと言うと、大劇場の最初の時のまっつのお芝居に似ていたかな?まっつの芝居は、東宝に来てどんどん可愛らしくかつ面白く(^ ^)なっているので、現時点での芝居と比べるとちょっと違う部分もあるのですが、私は初見の時のまっつヒョンゴのイメージが強く残っているので、逆に真瀬くんのヒョンゴがめちゃめちゃフィットでした(笑)。
声がいいのは本当に強いなあ。それも、ハマコさん(未来優希)さん系の美声じゃなくて、まっつ系の、耳に心地よくてすっと入ってくる美声なんですよね(*^ ^*)。初めて観たときは、まだ大分ふっくらしてらしたけど、わずか一年で随分スッキリして、化粧もキレイになって……(感涙)、本公演のシウ部族なんて、何回か「あの美形は誰だっけ?」って考えちゃいましたよ私…。
ああ、デキる人が、ビジュアルもみるみる改善されていくのを観るのはとても幸せです。誰かさんに爪の垢でも差し入れてあげたい(苦笑)。
子タムドク(月野姫花/野々すみ花)
何もコメントすることはありません。とにかく可愛かったです。この上もなく。
惜しむらくは、子ホゲより10歳近くも年下に見えた、というか、聴こえたな……。
(子ホゲ12歳、子タムドク4歳、とか、そんな感じ)
93期
ヒョンミョン(大河凜/望海風斗)
「愛と死のアラビア」の可愛いヤシムくんが印象的だった大河くん。あれは子役だったので、大人の役はどうかなあ?と思っていたのですが、想像していたよりずっと良かったです。可愛いけど(苦笑)。
歌も安定。この学年であれだけ声ができていれば立派なものなんじゃないかと思います(*^ ^*)。
たいもんは割と正統派二枚目として演じていたと思いますが、大河君はちょっとトリックスターっぽく作っていて、落ち着いた安定感のあるヒョンゴと良いコンビでした。本公演も、最初はそうだったはずなんだけど、最近段々逆転しつつあるので(^ ^)、なんというのかな、懐かしかったというのが近いかな(笑)。
最後、空を舞うタムドク&キハの下でのスジニとのやり取りで何か面白いことをしていたんですけど、忘れてしまった……あああ、何だっけなぁ~~(T T)。
セドル(真輝いづみ/月央和沙)
フッケ将軍のよっちの項でも書きましたが、顔だけでなく、声も芝居もよっちに良く似ていて上手でした。芝居巧者のよっちについて勉強させてもらう、良い機会だったんだろうと思います。
この学年で、そういう役付けをしてもらえるのは素敵なことですよね♪
次はぜひ、また全然違う役で観てみたい人です(^ ^)。
ちょこまかと途中で書いてきた演出の変更点を最後にまとめようと思っていたのですが、文字数も限界だし、だいいちあまりに時間がたって、記憶が曖昧になってしまったので諦めます。がっくり。
とにかく、花組新人公演、このまま劇団四季のウィークデーマチネ公演みたいに毎週500円引きで上演してもいいんじゃあ、と思ったくらい質の高い公演でした。楽しかったです!
祐飛さんが花組に組替えして、1年。大劇場2作品を経て、下級生もずいぶん覚えたもんだなあ、私(^ ^)。
…ちょっと感心。
おかげで本公演も忙しすぎて、一回観るとぐったり疲れるんですけど……(←いつもじゃん)
それにしても、贔屓目抜きで、今回の新公はとっても良かったです!
充実したキャストを優秀な演出家がさばいて、もともと良い作品なんですけど、ちゃんと「新公」が一つの作品として成り立っていたことに驚きました。
そして、経験の浅い下級生たちが、その「作品」に真摯に取り組み、成果を出してくれたことがとても嬉しいです。
皆、あと約2週間、がんばってねっっ!!
.
まずは、90期のルナちゃんから。
チュモン(冴月瑠那/嶺乃一真)
パソンの華月由舞ちゃんの項でも書きましたが、今回このパソン&チュモンのコンビは、本公演と新公とで解釈が全然違っていて、すっご~~~く興味深く面白かったです。
月組のみりおくん(明日海りお)をちょっと縦長にしたような美貌のルナちゃん。チュモンは肩をちょっと超えるくらいの長髪(ストレートだったかゆるいウェーブだったか…?)で、真面目な貌をしていると本当にキレイでした。…いや、表情豊か(時々やりすぎ)なのは変わりませんけど(笑)。
出番自体は本公演も新公もたいして変わらないルナちゃんですが、面白いくらいキャラクターがちがっていて、感心してしまいました(^ ^)。「愛と死のアラビア」の悪いマムルークも良かったし、意外に芝居が出来る人だったののか……?(←意外って何よ意外って)
本役の嶺乃一真くんは、パソンの一花が少女系なのに輪をかけて可愛らしく、「愛と死のアラビア」のメドヘッドそのものという感じでしたが、ルナちゃんのチュモンは、うってかわって大人っぽく、茶目っ気にあふれた豪放磊落なキャラクターとして組み立てようとしていた、ふうに見えました。
由舞ちゃんのパソンが仇っぽい美女系なので、その後につき従うちょっと粗野な、野生の残った男っぽい男、という構図が絵になる感じ。ただ、ルナちゃんは元々が細面の美形なので、そういう役作りをしても粗野にも男臭くも見えないんですけどね(汗)。でも、器の大きいやんちゃな男にはちゃんと見えたと思います♪
嶺乃くんのチュモンは、観ていても一花の扱いも本当に“使い走り”っぽくて、靺鞨を出るときに道で拾った孤児、とか、そういうイメージで見ていたのですが。
ルナちゃんのチュモンは、由舞ちゃんパソンの弟子には見えず、その師匠の弟子、つまりパソンから見たら兄弟子なんじゃないかな、くらいの関係に見えました。結局、才能を認められて師匠の名を継いだのはパソンで、チュモンは女の身で刀鍛冶を継いだパソンを守りたい、と思った、みたいな。
あるいは、もともと刀鍛冶の仕事自体が“打つ人”と“支える人”に分業しているのが当たり前なものならば、この二人は仕事上でもプライベートでも「コンビ」である、ということなのかもしれませんが。
まぁ、そんな推察はおいといて。
新公のパソンとチュモンは、間違いなくデキてましたね(*^ ^*)。
ありゃーコンビじゃなくてカップルだよ(笑)。結構クールな二人なのであまり人前ではイチャイチャしない(^ ^; んですけど、タムドクとキハが空に舞い上がってしまった後は、チュムチとタルビのカップルをからかいつつ、チュモンの腕はパソンの腰から離れない、みたいな(^ ^;ゞ。
いやー、なんてことない場面でも、さりげなーくパソンを気遣ってスキンシップしているルナちゃんが男前で、素敵でした(*^ ^*)。ああ、いい役者だなあ~~~!!
あえて一つ、なおしてほしいところを指摘するとしたら。
もう少し、役作りするときに姿勢も見直してみるといいのではないか、と思いました。元々ちょっと猫背のような気もするんですよね、ダンサーなのに(^ ^)。シウ部族役でちょこまかチュムチに突っ込んでは蹴られているときは多少背中が丸くても構わないんですけど、戦いの場面でもそのままなので、弱そうに見えてしまうなーと思っていたんです。
チュモンは、あの役作りだったらもっと堂々と動いてもいいと思うのですが、姿勢が悪いのと、全体に動きが小さいので、ご本人が考えているよりも子供っぽく見られる一瞬があるんじゃないかなーと思います。“自分のやりたい芝居”をしっかり持っている人のように見えるので、それを実現できるよう、爪の先まで意識してほしいなあ、と思います。
……あ、あつすぎる……私ってば(^ ^;ゞ
91期以降は、残念ながらわからない方も多いので、一部の方だけ簡単に、覚えている範囲で書かせていただきますね♪
まずは、91期。
ヨン・ホゲ(鳳真由/大空祐飛)
これも相当解釈の違う役になっていました。ヨン・ホゲは物語のキーになる役で、これを研4でやるなんて無茶な…と思っていたのですが、しっかり演じ切れていたと思います。生田さんのご指導の賜物かな?(^ ^)ビジュアルもちゃんと計算されていて、声も良く、なかなかの好演思います。
キャラクター設定は本役の祐飛さんとはかなり違っていて、もっとずっとボンボン風味でしたね。靺鞨でのイルスやチョク・ファンとのやり取りは、思わず「巻き戻してもう一度観たい!」と思ってしまったくらい、なんだか違う場面になってました。
…「愛の無い結婚」の場面は、違った意味で「巻き戻してもう一度!」と思いましたけど(歌が丸ごとカットされていて吃驚…)
なんだろうな、全体に、“可哀相”感が強かったような気がします。すごく普通に育った「良い子」だったんですよね、鳳ホゲは。子供っぽいわけではないんですけど、なんとなく“現実と闘う力を持たない”という意味で、存在として子供の位置にいる気がしました。
本公演ほど、母への依存は感じなかったかな。母に愛されるためには王になるしかなかった、という切迫感はなかったような気がします。
父親が優しくて良いパパだった分、「父上の分まで俺ががんばるぞ!」みたいに思いつめちゃった一面はあったのかもしれませんが。
そして、面白いなーと思ったのは、たいもんタムドクとの力関係の変化。
物語の最初、タムドクとホゲがラブラブしている場面では、タムドクの方が下に見えたんですよ。年齢が、だけじゃなく、立ち位置としてホゲが上にくる感じ。
だけど。タムドクは父王を守るために仮面を捨ててセームの前に立ったときに、一気に成長を遂げる。だから、この直後、邸の前ですれ違うタムドクは、すでにホゲより上位に見えるんです。それだけ、タムドクの急成長が目に見えたんですよね。
それに対して、新公のホゲは、あまり成長しません。
運命に流されて、諦めた目をしていろんなことをしでかしてしまう、そんな解釈だったような気がします。溜息を吐いて諦めてしまう。すべてを。
それを歯がゆく思うチョク・ファン(浦輝)の大人っぽい渋さと、良しとして共に突き進もうとするイルス(輝良)の若さと性急さ。それらが象徴する、ホゲの弱さ。
本公演では、タムドクはそれほど目を瞠るほどの成長はせず、終始皇子様を貫いていて、むしろホゲの変化が鮮やかです。
本公演のホゲは、プルキルに唆されたわけではなく、自らの意思で間違った道に踏み込んでいくのですから。道を間違えたのではなくて。踏み外したのでもなくて。
そういう「意思」というか、「狂気」を、新公では必要としなかった。
鳳くんが表現できなかったのか、ホントは出来るけどさせなかったのか、真実のところはわかりませんが、その違いにこそ、生田さんらしさが出ていたのだと思います。
……やっぱり、生田さんのオリジナル、観てみたいなあ……。
あるいは。柴田さん、新作書いてあげてくださらないかな。生田さん、柴田さんとの相性も良さそうな気がするんですけど。
………あの、次の宙組なんてどうでしょうかねぇっ!!(*^ ^*)
イルス(輝良まさと/日向燦)
儲け役のイルス。輝良くんは、外見的にどちらかと言うと“強面”タイプなので、チョク・ファンの方が似合うかなあとも思ったりしたのですが、最後まで観るとやはりこの配役で正解だな、と納得しました。
本公演のマメちゃんと祐飛さんは、本当に「悪友」とか「幼馴染」とか「乳兄弟」とかいう表現がぴったりで、なんでも相談できる頼りになる兄貴、みたいな感じだったんですけど、輝良くんと鳳くんの間にはそこまでの親密さは感じられませんでした。
…実生活では、新公の二人の方が同期だし、そういう空気も醸しやすそうな気がするんですけどねぇ。やはり年の功、なのかな(^ ^)。まぁ、銀ちゃんとトメさんですからねぇ…。舞台の上での付き合いの深さ濃さは、研4の同期同士なんかよりずっと上なのかもしれません。
あまりに海馬が逃げてしまって、靺鞨での歌がどうだったのか記憶が定かではないのですが、ずっこけた記憶もないのでちゃんと歌えていたんだと思います。今回の新公、何がすごいって歌を聞いてずっこけた人が皆無だったのが凄い、と。
鳳くんも上手かったし。女の子たちも皆達者だったし。
…レベル高いよなあ、花組下級生…。
92期。
ヒョンゴ(真瀬はるか/未涼亜希)
途中でまっつと入れ替わっても気づかなかったかも、と思ったくらい、見事に自然にヒョンゴ先生でした。
どちらかと言うと、大劇場の最初の時のまっつのお芝居に似ていたかな?まっつの芝居は、東宝に来てどんどん可愛らしくかつ面白く(^ ^)なっているので、現時点での芝居と比べるとちょっと違う部分もあるのですが、私は初見の時のまっつヒョンゴのイメージが強く残っているので、逆に真瀬くんのヒョンゴがめちゃめちゃフィットでした(笑)。
声がいいのは本当に強いなあ。それも、ハマコさん(未来優希)さん系の美声じゃなくて、まっつ系の、耳に心地よくてすっと入ってくる美声なんですよね(*^ ^*)。初めて観たときは、まだ大分ふっくらしてらしたけど、わずか一年で随分スッキリして、化粧もキレイになって……(感涙)、本公演のシウ部族なんて、何回か「あの美形は誰だっけ?」って考えちゃいましたよ私…。
ああ、デキる人が、ビジュアルもみるみる改善されていくのを観るのはとても幸せです。誰かさんに爪の垢でも差し入れてあげたい(苦笑)。
子タムドク(月野姫花/野々すみ花)
何もコメントすることはありません。とにかく可愛かったです。この上もなく。
惜しむらくは、子ホゲより10歳近くも年下に見えた、というか、聴こえたな……。
(子ホゲ12歳、子タムドク4歳、とか、そんな感じ)
93期
ヒョンミョン(大河凜/望海風斗)
「愛と死のアラビア」の可愛いヤシムくんが印象的だった大河くん。あれは子役だったので、大人の役はどうかなあ?と思っていたのですが、想像していたよりずっと良かったです。可愛いけど(苦笑)。
歌も安定。この学年であれだけ声ができていれば立派なものなんじゃないかと思います(*^ ^*)。
たいもんは割と正統派二枚目として演じていたと思いますが、大河君はちょっとトリックスターっぽく作っていて、落ち着いた安定感のあるヒョンゴと良いコンビでした。本公演も、最初はそうだったはずなんだけど、最近段々逆転しつつあるので(^ ^)、なんというのかな、懐かしかったというのが近いかな(笑)。
最後、空を舞うタムドク&キハの下でのスジニとのやり取りで何か面白いことをしていたんですけど、忘れてしまった……あああ、何だっけなぁ~~(T T)。
セドル(真輝いづみ/月央和沙)
フッケ将軍のよっちの項でも書きましたが、顔だけでなく、声も芝居もよっちに良く似ていて上手でした。芝居巧者のよっちについて勉強させてもらう、良い機会だったんだろうと思います。
この学年で、そういう役付けをしてもらえるのは素敵なことですよね♪
次はぜひ、また全然違う役で観てみたい人です(^ ^)。
ちょこまかと途中で書いてきた演出の変更点を最後にまとめようと思っていたのですが、文字数も限界だし、だいいちあまりに時間がたって、記憶が曖昧になってしまったので諦めます。がっくり。
とにかく、花組新人公演、このまま劇団四季のウィークデーマチネ公演みたいに毎週500円引きで上演してもいいんじゃあ、と思ったくらい質の高い公演でした。楽しかったです!
祐飛さんが花組に組替えして、1年。大劇場2作品を経て、下級生もずいぶん覚えたもんだなあ、私(^ ^)。
…ちょっと感心。
おかげで本公演も忙しすぎて、一回観るとぐったり疲れるんですけど……(←いつもじゃん)
それにしても、贔屓目抜きで、今回の新公はとっても良かったです!
充実したキャストを優秀な演出家がさばいて、もともと良い作品なんですけど、ちゃんと「新公」が一つの作品として成り立っていたことに驚きました。
そして、経験の浅い下級生たちが、その「作品」に真摯に取り組み、成果を出してくれたことがとても嬉しいです。
皆、あと約2週間、がんばってねっっ!!
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星組のみなさま、星組ファンのみなさま、
大劇場公演千秋楽おめでとうございます。
良い作品で、良いサヨナラショーだったようですね。
明日のニュースが楽しみです☆
本当に本当に、お疲れさまでしたm(_ _)m。
そして!
東宝で、お待ちしていま~す!!
.
大劇場公演千秋楽おめでとうございます。
良い作品で、良いサヨナラショーだったようですね。
明日のニュースが楽しみです☆
本当に本当に、お疲れさまでしたm(_ _)m。
そして!
東宝で、お待ちしていま~す!!
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若人たちの太王四神記【4】
2009年3月8日 宝塚(花) コメント (2)東京宝塚劇場花組新人公演「太王四神記」。
昨夜、90期のほとんど書き上げて、最後にちょっと付け加えようかなー、とか思っていたところで、データがあっさりと消えてしまいました。
くすん。
というわけで、せっかくの連続更新も、14日間で止まってしまった……(T T)。
いや、だから何、って感じですけど(汗)。すみません。また今日からがんばります(^ ^)。
というわけで、90期の面々です。なんだか、花組研5も芸達者な人が多い期ですねぇ♪予想外にお気に入りが多くって、ちょっとびっくり(@ @)。
大神官(芽吹幸奈/絵莉千晶)
さすがは実力派の大神官さま。何の違和感もなく、安定した芝居と存在感と、そして、貫禄!研5とは思えない落ち着きっぷりがとってもステキでした。
新公では最初の神託がカットされているので(ヒョンゴの説明だけ)、芝居として作り上げるのが難しかっただろうなあ、と思うんですよね。本公演では、あの場面だけで“大神官”の立ち位置も存在意義も説明されてしまうわけで、そこを飛ばされてしまうと“どんな人物か”を見せる場面がなくなってしまうから。
そのあたり、くみちゃん&生田さんはどう出るのかなーと思っていたのですが……。
エキセントリックに憑依状態になって神託を授ける場面はないんですけど、今思い返してみると、あれっ?無かったっけ?と思ってしまうくらい自然に“大神官サマ”でした。位の高さと、慈愛に満ちた雰囲気。エキセントリックな場面がないせいか、母のようにタムドクを見守ってきた雰囲気も感じられて、とても良かったです。
アルバイトは、最初のポンファ通りくらいしか気がつかなかったなあ…。やわらかな量感のある人なので、情愛の深い役が似合いますね。そういえば、一幕ラストの「チュシンの星~♪」という影ソロは、本公演は絵莉さんがやっていらっしゃるみたいですけど、新公はやっぱりくみちゃんだったんでしょうか?キレイな声でした。
チョ・ジュド(彩城レア/紫峰七海)
いろんな意見があると思いますが、私は結構ネコちゃんのチョ・ジュド、好きでした。
本公演とは全然違う、ネコちゃんらしい“野心にあふれる小者”っぷりをちゃんと作っていたのが良いなあ、と思って。
ふみかのチョ・ジュドは、本当に格好良くて男前で頭よさそうで大物感が漂っていて、ヨン・ガリョの懐刀らしさがすごくあって。この作品世界で一番のワルはお前だろう?という感じさえ受けたのですが。
ネコちゃんは声も高いし、動きも小さくて、なんだか本当に“小者”って感じだったんですよ……。あんなに野心満々なくせに!
でも、それは一概に“悪いこと”だとは言いきれなくて。
しゅん様のヨン・ガリョが、本役のはっちさんとは全然違う、優しくてちょっと優柔不断な、真面目で控えめなパパだっただけに、その隣で野心をむき出しにガツガツ事態を転がそうと企むチョ・ジュドと、チョ・ジュドを手玉にとって操ろうとするプルキルの悪意に満ちたやり取りが、すごく面白かったんです。
ネコちゃん自身が意識して作った役作りではなかったかもしれませんが、生田さんが巧く指導したなー、という感じでした。
実際ネコちゃんは今まで、スッとした二枚目役なのにやりすぎて“野心家”で“下心ありあり”みたいに見えてしまう、ということがありましたので、今回ちょっと新境地だったんじゃないかと思います。こういうアプローチもあるんだ、ということに気づいたところで、もう一度自分の演技を考えてみてほしいなあ。特に、声のトーンと口調の工夫を。キャラクターに見合った声と口調で喋れるかどうか、っていうのは、芝居を組み立てる上で、すごく重要なことだと思うので。
歌える人なので、台詞の声ももうちょっとコントロールできるはず!がんばれ!
チャンミ(遼かぐら/華耀きらり)
近衛隊ですっかりお気に入りになったかぐらちゃん。本公演では終始黒い軍服に身を包み、禁欲的な色気と男前な激しさで目立っている人ですが、新公はうって変わって薔薇色の華やかな衣装に身を包み、化粧も髪型も華やかに、表情も色っぽくて良かったです。基本的に、トラジの店の女の子たちが出てくる場面はどれも目が泳いでいて余り役に立たないのですが、存在感もあったと思います。
意識して声を聞いたのは初めてでしたが、意外と良い声だなあ(←緊張してたけどね!)。
アルバイトはあまり気がつかなかったのですが、ヤン王葬儀の場の兵士はキリッとしていて格好良かった♪本公演では赤の一族の服を着て、結構攻撃的な表情で動き回っている場面ですが、新公は無表情に、微動だにせず立っているのをついつい注目してしまった(笑)。
プログラムを見て気づく。二幕ラストの阿佛蘭寺にも出てたんですねぇ。気がつかなかったなぁ…(T T)。
コ将軍(煌雅あさひ/扇めぐむ)
文句無く格好良かったです。渋くて立派で押し出しがよくて、すっごい素敵!
「銀ちゃんの恋」で、輝良まさとくんと並んでいる姿をずっと見ていたので、どちらかと言えば小柄で、歌もダンスもイケてて……ちょうど「銀ちゃん」初演に出ていた卯城薫さんみたいなイメージの人かと思っていたのですが、いやー、全然違った(汗)。おとめを見て愕然としましたよー!まさか祐飛さんより大きいなんて!!(@ @)。
「銀ちゃん」の頃よりちょっと痩せたんでしょうか?なんだか、パッと見た感じのバランスが違ってて、一時期の樹里咲穂さんに似てるような気がするー、とか思ってみたりしました(汗)。
……もとい。
本公演では普通に兵士だったりコムル村の民だったりするアーサーですが、新公はコ将軍、ということで、ちょっとした仕草にも別人かと思うような重々しさがあったのが印象的でした。なんていうか、強そうなの(*^ ^*)。チュムチの剣をはじく場面だけじゃなくて、とにかく出てくるだけで、不思議と「強そう!」という気がする。
武人としての動きが完全に身についた人、と思わせる何かがあるんでですよね。……何が違うんだろう。わかんないんですけど。
下級生の癖に、どうしてそんなに押し出しがいいのよ貴方(涙)。
とにかく声の良さで得をしている人ですが、今回はそれだけでなく、コ将軍のタムドクやヤン王に対する情愛が感じられたのが凄く良かったです。なんだか、ヤン王が身罷られてからは、だいもんタムドクを父親みたいな目をしてみてるんだよね。で、ラストのホゲとタムドク一騎打ちを見ながら、大きな目をさらに大きく見開いて、うるうるさせていたのが印象的。…今にも泣くんじゃないかと思いました。
そうか、コ将軍はタムドクとホゲの友情を知っている数少ない人の一人なんですね……(二人っきりのときはタメ口の仲であることまで知っている)。切なかっただろうなあ…。
子ホゲ(梅咲衣舞/白華れみ)
本公演では子ヒョンゴの衣舞ちゃん。ちょっと寂しげな美貌が、まっつ(未涼亜希)の子供時代にぴったりでしたが、新公の子ホゲも無邪気に元気で可愛かったです。ただ、ヨン・ホゲの鳳真由ちゃんがかなりの丸顔なので、細面の衣舞ちゃんがどう育つとああなるんだろう?と素朴に疑問に思ってしまいましたけれども(^ ^;。
とにかく、れみちゃんの勢いのある子ホゲとは全く違う役作りでした。タムドクも全然違うから、あれはあれでいいんでしょう、きっと(汗)。
声がちょっと不安定だったのですが、何か迷いでもあったのでしょうか?本公演の子ヒョンゴでは全然違和感ないのに…。うーん、ちょっと子ヒョンゴが良すぎて、私個人の期待値が高すぎたかもしれません。
アルバイトは、ひたすら町民と兵士をとっかえひっかえやっていた印象。ヤン王葬儀の場では巫女さんだったんですね(プログラム見て知りました)。あ、あと、阿武蘭寺の産婆か。うーん、気がつかなかったなぁ…(すみません)。
チョロ・審判(瀬戸かずや/真野すがた・煌雅あさひ)
いやー、めおちゃん(真野すがた)とは随分雰囲気の違うチョロでした。まず、登場での荒くれ感が違う!カグン将軍のらいらいが、息子を溺愛する父親みたいだ、という印象はらいらいの項で書きましたが、瀬戸くんのチョロも、カグン将軍に対する態度が全然違うんですよね(*^ ^*)。
『チュシンの星の夜』に城が火天会に襲われた後、おそらく城主(眉月凰)は、神器をその身に収めた息子をカグン将軍に任せて逃がし、自分は残って火天会と闘い死んだ……んですよね?
カンミ城と西百済が、その後どのような運命を辿ったのかわかりませんが、火天会はサビ城からもあっさり引揚げたところをみると、カンミ城も神器を家捜ししがてら、皆殺しにしてあっさり焼き棄てたはず。その後、どこかに逃げて潜んでいたカグン将軍&チョロの主従が城に戻っても、城は廃墟、兵士は全滅……そんな状況だったのではないか、と。
そんな中、カグン将軍とチョロがどうやって城を再建し、西百済を強兵の国として再興したのか、たぶんドラマにも描かれちゃいないんだろうな、と思うのですが。
瀬戸くんのチョロは、(私の思い過ごしかもしれませんが)ちょっとした“盗賊団の首領”としても通用しそうな荒くれ感があって、「ああ、苦労したんだねぇ…」と素直に思ったんですよ(苦笑)。
なのに、タムドクのおかげで神器から解放され、美貌を取り戻すと、いきなり王子様になるところがステキ(はぁと)。
二枚目の戦士らしい姿を取り戻したチョロを、すっごい嬉しそうにカグン将軍が見凝めているのがツボでした!
武道大会での審判は、本公演とは演出が全く違っていて、4軍の紹介場面が丸ごとカットされていたのであまり目立つ役ではなくなっていましたが、それでも滑舌が良くて声も良かったです。アーサーの響きの深い声にくらべると、ちょっと硬質の、カーンと通る声ですね。次はぜひ、歌も聴いてみたいです。
チュムチ(夏城らんか/朝夏まなと)
本公演では、冴月瑠那ちゃんと並んでまぁくんにぴったりついているシウ族の一人を演じている夏城さん。チュムチの出ている場面は殆ど出るので、いい勉強になったんじゃないかなーと思います。
笑顔が明るくて、根っから優しそうな、ほんわかした印象のある人ですが、チュムチは予想以上にぴったり似合ってました。ゆゆちゃんとの並びも、本当にそこだけ花が咲いたように可愛らしくてうっとり♪♪ 声も優しいし、とにかく何もかも優しくて可愛い印象の人ですね!あまり荒くれ者っぽさは無く、田舎から都会に出てきて、わくわくして未来に夢をいだいている少年っぽさがありました。良い子だなあ~♪
タルビ(瞳ゆゆ/野々すみ花)
かーわーいーいーーーーーっ!!
丸顔にくりんとした大きな瞳。幼い見かけのようだけど、本公演で遊女(?)をやっているだけあって色っぽくてコケティッシュ。夏城さんとの並びもお似合いで、ホント可愛かったです(惚)。
本公演では、「カンミ城に向かうぞ!」⇒「腹が減っては戦は出来ん。誰か料理の出来る知り合いはいないか?」⇒「俺に心当たりがあるぜ!!」(←概略)という流れで連れてこられるタルビですが、新公ではここも演出が変わって、カンミ城に向かう前にタムドクチームが出てくるのがそもそも一回だけ。戦の準備をするぞ!という場面が丸ごとカットされて、パソン特製の鎧を身に着けて出てきたタムドク一行の中に、別れを惜しむ恋人たちが一組。それが、チュムチとタルビでした。
別れを惜しむその様子を見て、ヒョンゴ(違うかも?)が「腹が減っては戦は出来ん。ちょうどいいから、一緒に来てくれないか?」とタルビに頼み、タルビがチュムチの方を一瞬振り返って「はい!(^ ^)」とついてくる……と言う流れになっていて、何の疑問もなく、むしろ本公演より納得できる構成になってました!
…生田さん、すげー。この場面を削った数分で、本公演なら何か追加できただろうに、もったいない気がするよ(涙)。
とにかく、タルビの登場にとってつけた感が無くなっているので、かえってチュモンとタルビのラブラブな印象が強くなっていたと思います。由舞パソンに「帰ったらタルビと夫婦になるんだろう?」からかわれる場面も、夏城くんの満面の笑顔の柔らかさ、情の深さに、おもわず感動してしまったくらい、良い場面になっていました(*^ ^*)。
あーあ、それにしてもゆゆちゃん可愛いなーーー。
今日のところは以上に。
……すみません、ルナちゃん(冴月瑠那)のチュモンだけ、長くなりすぎなので後日アップしますね☆
っていうか、最近ちょっとルナちゃんに嵌りすぎだ私……。
.
昨夜、90期のほとんど書き上げて、最後にちょっと付け加えようかなー、とか思っていたところで、データがあっさりと消えてしまいました。
くすん。
というわけで、せっかくの連続更新も、14日間で止まってしまった……(T T)。
いや、だから何、って感じですけど(汗)。すみません。また今日からがんばります(^ ^)。
というわけで、90期の面々です。なんだか、花組研5も芸達者な人が多い期ですねぇ♪予想外にお気に入りが多くって、ちょっとびっくり(@ @)。
大神官(芽吹幸奈/絵莉千晶)
さすがは実力派の大神官さま。何の違和感もなく、安定した芝居と存在感と、そして、貫禄!研5とは思えない落ち着きっぷりがとってもステキでした。
新公では最初の神託がカットされているので(ヒョンゴの説明だけ)、芝居として作り上げるのが難しかっただろうなあ、と思うんですよね。本公演では、あの場面だけで“大神官”の立ち位置も存在意義も説明されてしまうわけで、そこを飛ばされてしまうと“どんな人物か”を見せる場面がなくなってしまうから。
そのあたり、くみちゃん&生田さんはどう出るのかなーと思っていたのですが……。
エキセントリックに憑依状態になって神託を授ける場面はないんですけど、今思い返してみると、あれっ?無かったっけ?と思ってしまうくらい自然に“大神官サマ”でした。位の高さと、慈愛に満ちた雰囲気。エキセントリックな場面がないせいか、母のようにタムドクを見守ってきた雰囲気も感じられて、とても良かったです。
アルバイトは、最初のポンファ通りくらいしか気がつかなかったなあ…。やわらかな量感のある人なので、情愛の深い役が似合いますね。そういえば、一幕ラストの「チュシンの星~♪」という影ソロは、本公演は絵莉さんがやっていらっしゃるみたいですけど、新公はやっぱりくみちゃんだったんでしょうか?キレイな声でした。
チョ・ジュド(彩城レア/紫峰七海)
いろんな意見があると思いますが、私は結構ネコちゃんのチョ・ジュド、好きでした。
本公演とは全然違う、ネコちゃんらしい“野心にあふれる小者”っぷりをちゃんと作っていたのが良いなあ、と思って。
ふみかのチョ・ジュドは、本当に格好良くて男前で頭よさそうで大物感が漂っていて、ヨン・ガリョの懐刀らしさがすごくあって。この作品世界で一番のワルはお前だろう?という感じさえ受けたのですが。
ネコちゃんは声も高いし、動きも小さくて、なんだか本当に“小者”って感じだったんですよ……。あんなに野心満々なくせに!
でも、それは一概に“悪いこと”だとは言いきれなくて。
しゅん様のヨン・ガリョが、本役のはっちさんとは全然違う、優しくてちょっと優柔不断な、真面目で控えめなパパだっただけに、その隣で野心をむき出しにガツガツ事態を転がそうと企むチョ・ジュドと、チョ・ジュドを手玉にとって操ろうとするプルキルの悪意に満ちたやり取りが、すごく面白かったんです。
ネコちゃん自身が意識して作った役作りではなかったかもしれませんが、生田さんが巧く指導したなー、という感じでした。
実際ネコちゃんは今まで、スッとした二枚目役なのにやりすぎて“野心家”で“下心ありあり”みたいに見えてしまう、ということがありましたので、今回ちょっと新境地だったんじゃないかと思います。こういうアプローチもあるんだ、ということに気づいたところで、もう一度自分の演技を考えてみてほしいなあ。特に、声のトーンと口調の工夫を。キャラクターに見合った声と口調で喋れるかどうか、っていうのは、芝居を組み立てる上で、すごく重要なことだと思うので。
歌える人なので、台詞の声ももうちょっとコントロールできるはず!がんばれ!
チャンミ(遼かぐら/華耀きらり)
近衛隊ですっかりお気に入りになったかぐらちゃん。本公演では終始黒い軍服に身を包み、禁欲的な色気と男前な激しさで目立っている人ですが、新公はうって変わって薔薇色の華やかな衣装に身を包み、化粧も髪型も華やかに、表情も色っぽくて良かったです。基本的に、トラジの店の女の子たちが出てくる場面はどれも目が泳いでいて余り役に立たないのですが、存在感もあったと思います。
意識して声を聞いたのは初めてでしたが、意外と良い声だなあ(←緊張してたけどね!)。
アルバイトはあまり気がつかなかったのですが、ヤン王葬儀の場の兵士はキリッとしていて格好良かった♪本公演では赤の一族の服を着て、結構攻撃的な表情で動き回っている場面ですが、新公は無表情に、微動だにせず立っているのをついつい注目してしまった(笑)。
プログラムを見て気づく。二幕ラストの阿佛蘭寺にも出てたんですねぇ。気がつかなかったなぁ…(T T)。
コ将軍(煌雅あさひ/扇めぐむ)
文句無く格好良かったです。渋くて立派で押し出しがよくて、すっごい素敵!
「銀ちゃんの恋」で、輝良まさとくんと並んでいる姿をずっと見ていたので、どちらかと言えば小柄で、歌もダンスもイケてて……ちょうど「銀ちゃん」初演に出ていた卯城薫さんみたいなイメージの人かと思っていたのですが、いやー、全然違った(汗)。おとめを見て愕然としましたよー!まさか祐飛さんより大きいなんて!!(@ @)。
「銀ちゃん」の頃よりちょっと痩せたんでしょうか?なんだか、パッと見た感じのバランスが違ってて、一時期の樹里咲穂さんに似てるような気がするー、とか思ってみたりしました(汗)。
……もとい。
本公演では普通に兵士だったりコムル村の民だったりするアーサーですが、新公はコ将軍、ということで、ちょっとした仕草にも別人かと思うような重々しさがあったのが印象的でした。なんていうか、強そうなの(*^ ^*)。チュムチの剣をはじく場面だけじゃなくて、とにかく出てくるだけで、不思議と「強そう!」という気がする。
武人としての動きが完全に身についた人、と思わせる何かがあるんでですよね。……何が違うんだろう。わかんないんですけど。
下級生の癖に、どうしてそんなに押し出しがいいのよ貴方(涙)。
とにかく声の良さで得をしている人ですが、今回はそれだけでなく、コ将軍のタムドクやヤン王に対する情愛が感じられたのが凄く良かったです。なんだか、ヤン王が身罷られてからは、だいもんタムドクを父親みたいな目をしてみてるんだよね。で、ラストのホゲとタムドク一騎打ちを見ながら、大きな目をさらに大きく見開いて、うるうるさせていたのが印象的。…今にも泣くんじゃないかと思いました。
そうか、コ将軍はタムドクとホゲの友情を知っている数少ない人の一人なんですね……(二人っきりのときはタメ口の仲であることまで知っている)。切なかっただろうなあ…。
子ホゲ(梅咲衣舞/白華れみ)
本公演では子ヒョンゴの衣舞ちゃん。ちょっと寂しげな美貌が、まっつ(未涼亜希)の子供時代にぴったりでしたが、新公の子ホゲも無邪気に元気で可愛かったです。ただ、ヨン・ホゲの鳳真由ちゃんがかなりの丸顔なので、細面の衣舞ちゃんがどう育つとああなるんだろう?と素朴に疑問に思ってしまいましたけれども(^ ^;。
とにかく、れみちゃんの勢いのある子ホゲとは全く違う役作りでした。タムドクも全然違うから、あれはあれでいいんでしょう、きっと(汗)。
声がちょっと不安定だったのですが、何か迷いでもあったのでしょうか?本公演の子ヒョンゴでは全然違和感ないのに…。うーん、ちょっと子ヒョンゴが良すぎて、私個人の期待値が高すぎたかもしれません。
アルバイトは、ひたすら町民と兵士をとっかえひっかえやっていた印象。ヤン王葬儀の場では巫女さんだったんですね(プログラム見て知りました)。あ、あと、阿武蘭寺の産婆か。うーん、気がつかなかったなぁ…(すみません)。
チョロ・審判(瀬戸かずや/真野すがた・煌雅あさひ)
いやー、めおちゃん(真野すがた)とは随分雰囲気の違うチョロでした。まず、登場での荒くれ感が違う!カグン将軍のらいらいが、息子を溺愛する父親みたいだ、という印象はらいらいの項で書きましたが、瀬戸くんのチョロも、カグン将軍に対する態度が全然違うんですよね(*^ ^*)。
『チュシンの星の夜』に城が火天会に襲われた後、おそらく城主(眉月凰)は、神器をその身に収めた息子をカグン将軍に任せて逃がし、自分は残って火天会と闘い死んだ……んですよね?
カンミ城と西百済が、その後どのような運命を辿ったのかわかりませんが、火天会はサビ城からもあっさり引揚げたところをみると、カンミ城も神器を家捜ししがてら、皆殺しにしてあっさり焼き棄てたはず。その後、どこかに逃げて潜んでいたカグン将軍&チョロの主従が城に戻っても、城は廃墟、兵士は全滅……そんな状況だったのではないか、と。
そんな中、カグン将軍とチョロがどうやって城を再建し、西百済を強兵の国として再興したのか、たぶんドラマにも描かれちゃいないんだろうな、と思うのですが。
瀬戸くんのチョロは、(私の思い過ごしかもしれませんが)ちょっとした“盗賊団の首領”としても通用しそうな荒くれ感があって、「ああ、苦労したんだねぇ…」と素直に思ったんですよ(苦笑)。
なのに、タムドクのおかげで神器から解放され、美貌を取り戻すと、いきなり王子様になるところがステキ(はぁと)。
二枚目の戦士らしい姿を取り戻したチョロを、すっごい嬉しそうにカグン将軍が見凝めているのがツボでした!
武道大会での審判は、本公演とは演出が全く違っていて、4軍の紹介場面が丸ごとカットされていたのであまり目立つ役ではなくなっていましたが、それでも滑舌が良くて声も良かったです。アーサーの響きの深い声にくらべると、ちょっと硬質の、カーンと通る声ですね。次はぜひ、歌も聴いてみたいです。
チュムチ(夏城らんか/朝夏まなと)
本公演では、冴月瑠那ちゃんと並んでまぁくんにぴったりついているシウ族の一人を演じている夏城さん。チュムチの出ている場面は殆ど出るので、いい勉強になったんじゃないかなーと思います。
笑顔が明るくて、根っから優しそうな、ほんわかした印象のある人ですが、チュムチは予想以上にぴったり似合ってました。ゆゆちゃんとの並びも、本当にそこだけ花が咲いたように可愛らしくてうっとり♪♪ 声も優しいし、とにかく何もかも優しくて可愛い印象の人ですね!あまり荒くれ者っぽさは無く、田舎から都会に出てきて、わくわくして未来に夢をいだいている少年っぽさがありました。良い子だなあ~♪
タルビ(瞳ゆゆ/野々すみ花)
かーわーいーいーーーーーっ!!
丸顔にくりんとした大きな瞳。幼い見かけのようだけど、本公演で遊女(?)をやっているだけあって色っぽくてコケティッシュ。夏城さんとの並びもお似合いで、ホント可愛かったです(惚)。
本公演では、「カンミ城に向かうぞ!」⇒「腹が減っては戦は出来ん。誰か料理の出来る知り合いはいないか?」⇒「俺に心当たりがあるぜ!!」(←概略)という流れで連れてこられるタルビですが、新公ではここも演出が変わって、カンミ城に向かう前にタムドクチームが出てくるのがそもそも一回だけ。戦の準備をするぞ!という場面が丸ごとカットされて、パソン特製の鎧を身に着けて出てきたタムドク一行の中に、別れを惜しむ恋人たちが一組。それが、チュムチとタルビでした。
別れを惜しむその様子を見て、ヒョンゴ(違うかも?)が「腹が減っては戦は出来ん。ちょうどいいから、一緒に来てくれないか?」とタルビに頼み、タルビがチュムチの方を一瞬振り返って「はい!(^ ^)」とついてくる……と言う流れになっていて、何の疑問もなく、むしろ本公演より納得できる構成になってました!
…生田さん、すげー。この場面を削った数分で、本公演なら何か追加できただろうに、もったいない気がするよ(涙)。
とにかく、タルビの登場にとってつけた感が無くなっているので、かえってチュモンとタルビのラブラブな印象が強くなっていたと思います。由舞パソンに「帰ったらタルビと夫婦になるんだろう?」からかわれる場面も、夏城くんの満面の笑顔の柔らかさ、情の深さに、おもわず感動してしまったくらい、良い場面になっていました(*^ ^*)。
あーあ、それにしてもゆゆちゃん可愛いなーーー。
今日のところは以上に。
……すみません、ルナちゃん(冴月瑠那)のチュモンだけ、長くなりすぎなので後日アップしますね☆
っていうか、最近ちょっとルナちゃんに嵌りすぎだ私……。
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若人たちの太王四神記【3】
2009年3月6日 宝塚(花) コメント (2)東京宝塚劇場花組新人公演「太王四神記」。
あれから、早いもので一週間が過ぎてしまいました。
あっという間の一週間だった………。先週の木曜が新公、金曜に次期宙組トップコンビ発表、月曜に「逆転裁判2」発表、木曜日に七帆くんの卒業が発表………衝撃的なニュースがてんこ盛りすぎて、新公の記憶がどんどん上書きされています。
あああ、早く吐き出さねば…。
スジニ(白華れみ/愛音羽麗)
元気いっぱいで可愛い美少年でした!鎧姿も、なんだか本公演の兵士(ヤン王葬儀の場での兵士があまりに自然でいつも見惚れてます)がそのまま動いているみたいで、良く似合ってました。動きもキビキビしてて強そうだし、「補欠二名参上!」という台詞の決まることといったら(*^ ^*)。
ただ、本来男役のみわっちの方がむしろ雰囲気が柔らかいような気が……したのは、声が硬いせいでしょうか。とんがってガツガツしてて、たくましい女だなあ、という印象。
…うーん、だいもんも真由ちゃんも小柄だから、れみちゃんがかなり大柄に見えた、ってのもあるのかもしれません。でも、男役にはまったく見えなかった。どう見ても娘役だった……。不思議なものですね。
花嫁衣裳を着せ掛けられて、とまどっているれみちゃんが可愛かったです。あそこは前後の場面との関係で本公演とは上下が逆になっていたので、ちょっと目が泳いでしまったのが残念。もっとしっかり観ればよかった…。ヒョンゴとヒョンミョンの反応とか、あんまり良く見てなかったんだよね(涙)。。。
カクダン(天宮菜生/望月理世)
シャープでキツくて、とても格好良い近衛隊長でした。
ヤクルトのトークショーで、「オスカルを意識してみた」みたいなことを言ってましたけど、ああ、言われてみればなるほどねー、と思わせるものがあったような気がします。
最後に神剣をタムドクに渡すところについても、「悔しいんです」と話しながら、涙をこらえていたはるちゃん。本当に入り込んでいたんだなあ…。私も、実は新公のあの場面で泣いたんですよね。上手側の席だったのでカクダンの表情は見えなくて、剣を受け取るだいもんタムドクの貌を観ていたんですけど、ものすごく辛そうな貌をしていて。だいもんのタムドクは、全体に感情過多なくらい激情を表に出していたんですが、あの場面の爆発の迫力は凄かったんですよ。
そりゃー神器も光ったり宙を飛んだりするよねえ、と納得の迫力でした。
たった一回の新公だったからこそ、あそこまで入り込めたんだろうなあ、と思いますが、はるちゃんの芝居も良かったんでしょうねぇ(*^ ^*)。
私は、はるちゃんって言うと「蒼いくちづけ」のノエルくんが真っ先に浮かぶので、ああいうキリっとした女丈夫が似合うとは思わなかったのですが、なかなかに激情的で高圧的な女王様っぷりが素敵でした。しかも、スタイルがよくて美しい。っていうか、あのカラダはマズいだろう!!禁欲的な軍服に包んで隠してしまうにはあまりにもったいない、隠し切れずに溢れてしまいそうな華やかな肢体。キレイだなあ………(照)。
パソン(華月由舞/桜一花)
私の中では、今回の新公の功労者の一人になってます(^ ^)。
いつの間にこんなに歌えるようになったのでしょうか!?私が初めて花組の新公を観た頃は、「…(黙)」って感じだったのに(汗)。
ポンファ通でのパソンのソロを楽々と歌いながら踊りまくり、華やかにポーズをきめる由舞ちゃん。一花の少女っぽいアリス系のパソンより声のトーンも低く、見た目もちょっと姐さんチックに作りこんで、とても綺麗でした。チュモンのルナちゃんとも凄くお似合いで、いい雰囲気(*^ ^*)。
年齢が、パソン>キハ>タムドク・ホゲだとはっきりわかるところが良かったです♪
声質がすごく独特なので、どうかなあと思っていた人ですが、ここ1年くらいで急激に伸びましたね!!歌も芝居も安定してくると、あの個性的な声が、逆に“他の人にない魅力”になるんだ、ということが嬉しい発見でした。
本当に美人だし、芝居も良いし、とにかく魅力的な人です。せっかく歌えるようになったんだから、最後に一回、新公ヒロインをやってみてほしいような気がするんですけどねぇ…。
花組は、一花、さあや、きらりと新公ヒロインをしていないけれども魅力的で大役を勤められる娘役さんがたくさんいらっしゃって、私はいつも幸せです♪(ここにさあやが入るのは私だけ?…すみません)
サリャン(嶺乃一真/華形ひかる)
本公演のチュモンで、あどけない笑顔が可愛くてきゅんきゅんしてしまう嶺乃くん。相変わらず何もできない(T T)人ですけれども、サリャンという、それなりに難役のはずの役をそれなりにこなしてしまうあたり、もしかしたら凄いひとなのかもしれない、と思いました。
声はずいぶん落ち着いてきましたね。トゥスンの時はけっこうすっぽ抜けていたけど(トゥスンはそれでも別段問題はなかった)、さすがにサリャンは抑えた声で喋れていて、良かったと思います。うん。
スタイルが良いだけで許されることってたくさんあるなあ、とも思いつつ(^ ^;ゞ
チョク・ファン(浦輝ひろと/祐澄しゅん)
やっぱりこの人は、渋い…。
新公イルスの輝良まさとくんと二人、大柄で渋くてかっこいい二枚目がホゲさまの両側に立っている構図が、めっちゃ萌でした。
本公演のしゅん様が、公演を重ねてどんどん可愛らしくなっていっているのに、新公の浦輝くんはひたすら渋くて格好良かったです。あれならコ将軍とも対等に渡り合えるだろうな、と。
声がとても素敵なひとので、台詞が少なかったのが残念!靺鞨の場面の迫力、凄かったです…。
ホゲが本公演ほど壊れていないので、チョク・ファンも反発するのではなくひたすら諫言しているんですけどね。いや、本公演のチョク・ファンがホゲ様の無道に反発しようとしていたのは大劇場の最初だけで、今はやってないんだってば(涙)。
ホゲとチョク・ファン、本公演では同世代っぽい感じなのに、新公はかなり年齢さがありそうな感じでした。チョク・ファンのホゲに対する感情も、“同世代の英雄”に対するものではなくて、“可愛い主人にひたすら尽くすじいや”みたいだったのが興味深かったですね。
チョク・ファンは最後まで真面目にホゲの身を案じながら心配そうについていくんですけど、立場的には本当に“コ将軍と対”になっている感じがしました。
88期が卒業したら、ああいう色っぽいオジサマ役はこれから浦輝くんがやってくれるのかしら(*^ ^*)。ちょっと期待…。
東宝で卒業する湖々マリアちゃんは、残念ながら今回は役もなく…(T T)ポンファ通りでも見つけられませんでした。何もコメントできなくて、ごめんなさいm(_ _)m。
続きはまた、近いうちに。
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あれから、早いもので一週間が過ぎてしまいました。
あっという間の一週間だった………。先週の木曜が新公、金曜に次期宙組トップコンビ発表、月曜に「逆転裁判2」発表、木曜日に七帆くんの卒業が発表………衝撃的なニュースがてんこ盛りすぎて、新公の記憶がどんどん上書きされています。
あああ、早く吐き出さねば…。
スジニ(白華れみ/愛音羽麗)
元気いっぱいで可愛い美少年でした!鎧姿も、なんだか本公演の兵士(ヤン王葬儀の場での兵士があまりに自然でいつも見惚れてます)がそのまま動いているみたいで、良く似合ってました。動きもキビキビしてて強そうだし、「補欠二名参上!」という台詞の決まることといったら(*^ ^*)。
ただ、本来男役のみわっちの方がむしろ雰囲気が柔らかいような気が……したのは、声が硬いせいでしょうか。とんがってガツガツしてて、たくましい女だなあ、という印象。
…うーん、だいもんも真由ちゃんも小柄だから、れみちゃんがかなり大柄に見えた、ってのもあるのかもしれません。でも、男役にはまったく見えなかった。どう見ても娘役だった……。不思議なものですね。
花嫁衣裳を着せ掛けられて、とまどっているれみちゃんが可愛かったです。あそこは前後の場面との関係で本公演とは上下が逆になっていたので、ちょっと目が泳いでしまったのが残念。もっとしっかり観ればよかった…。ヒョンゴとヒョンミョンの反応とか、あんまり良く見てなかったんだよね(涙)。。。
カクダン(天宮菜生/望月理世)
シャープでキツくて、とても格好良い近衛隊長でした。
ヤクルトのトークショーで、「オスカルを意識してみた」みたいなことを言ってましたけど、ああ、言われてみればなるほどねー、と思わせるものがあったような気がします。
最後に神剣をタムドクに渡すところについても、「悔しいんです」と話しながら、涙をこらえていたはるちゃん。本当に入り込んでいたんだなあ…。私も、実は新公のあの場面で泣いたんですよね。上手側の席だったのでカクダンの表情は見えなくて、剣を受け取るだいもんタムドクの貌を観ていたんですけど、ものすごく辛そうな貌をしていて。だいもんのタムドクは、全体に感情過多なくらい激情を表に出していたんですが、あの場面の爆発の迫力は凄かったんですよ。
そりゃー神器も光ったり宙を飛んだりするよねえ、と納得の迫力でした。
たった一回の新公だったからこそ、あそこまで入り込めたんだろうなあ、と思いますが、はるちゃんの芝居も良かったんでしょうねぇ(*^ ^*)。
私は、はるちゃんって言うと「蒼いくちづけ」のノエルくんが真っ先に浮かぶので、ああいうキリっとした女丈夫が似合うとは思わなかったのですが、なかなかに激情的で高圧的な女王様っぷりが素敵でした。しかも、スタイルがよくて美しい。っていうか、あのカラダはマズいだろう!!禁欲的な軍服に包んで隠してしまうにはあまりにもったいない、隠し切れずに溢れてしまいそうな華やかな肢体。キレイだなあ………(照)。
パソン(華月由舞/桜一花)
私の中では、今回の新公の功労者の一人になってます(^ ^)。
いつの間にこんなに歌えるようになったのでしょうか!?私が初めて花組の新公を観た頃は、「…(黙)」って感じだったのに(汗)。
ポンファ通でのパソンのソロを楽々と歌いながら踊りまくり、華やかにポーズをきめる由舞ちゃん。一花の少女っぽいアリス系のパソンより声のトーンも低く、見た目もちょっと姐さんチックに作りこんで、とても綺麗でした。チュモンのルナちゃんとも凄くお似合いで、いい雰囲気(*^ ^*)。
年齢が、パソン>キハ>タムドク・ホゲだとはっきりわかるところが良かったです♪
声質がすごく独特なので、どうかなあと思っていた人ですが、ここ1年くらいで急激に伸びましたね!!歌も芝居も安定してくると、あの個性的な声が、逆に“他の人にない魅力”になるんだ、ということが嬉しい発見でした。
本当に美人だし、芝居も良いし、とにかく魅力的な人です。せっかく歌えるようになったんだから、最後に一回、新公ヒロインをやってみてほしいような気がするんですけどねぇ…。
花組は、一花、さあや、きらりと新公ヒロインをしていないけれども魅力的で大役を勤められる娘役さんがたくさんいらっしゃって、私はいつも幸せです♪(ここにさあやが入るのは私だけ?…すみません)
サリャン(嶺乃一真/華形ひかる)
本公演のチュモンで、あどけない笑顔が可愛くてきゅんきゅんしてしまう嶺乃くん。相変わらず何もできない(T T)人ですけれども、サリャンという、それなりに難役のはずの役をそれなりにこなしてしまうあたり、もしかしたら凄いひとなのかもしれない、と思いました。
声はずいぶん落ち着いてきましたね。トゥスンの時はけっこうすっぽ抜けていたけど(トゥスンはそれでも別段問題はなかった)、さすがにサリャンは抑えた声で喋れていて、良かったと思います。うん。
スタイルが良いだけで許されることってたくさんあるなあ、とも思いつつ(^ ^;ゞ
チョク・ファン(浦輝ひろと/祐澄しゅん)
やっぱりこの人は、渋い…。
新公イルスの輝良まさとくんと二人、大柄で渋くてかっこいい二枚目がホゲさまの両側に立っている構図が、めっちゃ萌でした。
本公演のしゅん様が、公演を重ねてどんどん可愛らしくなっていっているのに、新公の浦輝くんはひたすら渋くて格好良かったです。あれならコ将軍とも対等に渡り合えるだろうな、と。
声がとても素敵なひとので、台詞が少なかったのが残念!靺鞨の場面の迫力、凄かったです…。
ホゲが本公演ほど壊れていないので、チョク・ファンも反発するのではなくひたすら諫言しているんですけどね。いや、本公演のチョク・ファンがホゲ様の無道に反発しようとしていたのは大劇場の最初だけで、今はやってないんだってば(涙)。
ホゲとチョク・ファン、本公演では同世代っぽい感じなのに、新公はかなり年齢さがありそうな感じでした。チョク・ファンのホゲに対する感情も、“同世代の英雄”に対するものではなくて、“可愛い主人にひたすら尽くすじいや”みたいだったのが興味深かったですね。
チョク・ファンは最後まで真面目にホゲの身を案じながら心配そうについていくんですけど、立場的には本当に“コ将軍と対”になっている感じがしました。
88期が卒業したら、ああいう色っぽいオジサマ役はこれから浦輝くんがやってくれるのかしら(*^ ^*)。ちょっと期待…。
東宝で卒業する湖々マリアちゃんは、残念ながら今回は役もなく…(T T)ポンファ通りでも見つけられませんでした。何もコメントできなくて、ごめんなさいm(_ _)m。
続きはまた、近いうちに。
.
次回宙組公演での卒業生が、発表されてしまいました(涙)。
78期の彩苑ゆきちゃん。「殉情」のたっちんママが、しっとりと優しくて素敵だったのに…。
「Paradise Prince」も、静かな存在感があってとても良かったのに(T T)。
これからたくさんお芝居が観られると思ってたのになあ…。
華凜もゆるさんと美牧冴京さんが87期。香翔なおとさんと萌野りりあちゃんが89期。咲真たかねさんが90期。
このあたりの期、ここのところ続けざまに卒業してますよね、どの組も。
入団してきた分だけ抜けていくのが新陳代謝、とはいうものの。「やっとこれから役がつくところなのに…」と思うひとばかりで、とても寂しいです。
切ないニュースのたびに、毎回同じ言葉を書いているような気がしますが。
『最後の公演が、思い出深い楽しい公演になりますように』……祈っています。
でも!!
そんな言葉では誤魔化しきれない、85期のお二人。
美羽あさひちゃん、七帆ひかるくんっ!!(T T)
なかでも、
七帆くん……(溜息)。
「Never Sleep」で落ちて以来、あの美声も、姿も、大好きだったのに。
眼鏡をかけても、かけてなくても、大好きだったのに。
……ACTにも博多座にも来てくれないなんて!!
あああ、ショックすぎて餞の言葉なんて出てこないよぉ~~~っ(号泣)
.
78期の彩苑ゆきちゃん。「殉情」のたっちんママが、しっとりと優しくて素敵だったのに…。
「Paradise Prince」も、静かな存在感があってとても良かったのに(T T)。
これからたくさんお芝居が観られると思ってたのになあ…。
華凜もゆるさんと美牧冴京さんが87期。香翔なおとさんと萌野りりあちゃんが89期。咲真たかねさんが90期。
このあたりの期、ここのところ続けざまに卒業してますよね、どの組も。
入団してきた分だけ抜けていくのが新陳代謝、とはいうものの。「やっとこれから役がつくところなのに…」と思うひとばかりで、とても寂しいです。
切ないニュースのたびに、毎回同じ言葉を書いているような気がしますが。
『最後の公演が、思い出深い楽しい公演になりますように』……祈っています。
でも!!
そんな言葉では誤魔化しきれない、85期のお二人。
美羽あさひちゃん、七帆ひかるくんっ!!(T T)
なかでも、
七帆くん……(溜息)。
「Never Sleep」で落ちて以来、あの美声も、姿も、大好きだったのに。
眼鏡をかけても、かけてなくても、大好きだったのに。
……ACTにも博多座にも来てくれないなんて!!
あああ、ショックすぎて餞の言葉なんて出てこないよぉ~~~っ(号泣)
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花組トークスペシャル
2009年3月4日 宝塚(花) コメント (2)ヤクルトホールにて、花組トークスペシャルに参加してまいりました♪
出演者は、愛音羽麗・朝夏まなと・天宮菜生の三人。
みわっちは、ベージュのひかりもののスーツに、黒のインナー、ブラウンの靴。大人っぽくお姉さんでキメてました。
まぁくんは、グレーのスーツにインナーはピンクで春らしく爽やかに。
はるちゃんは、トリコロールな膝上ワンピに白いカーディガンと靴を合わせて、髪は高い位置でまとめて毛先をくしゃくしゃさせた…(説明できない)とにかくめちゃめちゃ可愛かったです(*^ ^*)。
最後にいただく写真は大劇場(?)で撮ったものらしく、はるちゃんの髪型が全然違ってて残念!今日の写真が欲しかったよーーーー(泣)。
みわっちもまぁくんも、ナウオンなどでちょっとトークを聞いた事があるくらいなのですが、テンションたっかーーーーーい!特にみわっち。ちょっと感心するくらい、ハイテンションで盛り上げてくれました(笑)。めちゃくちゃ楽しかったです!!
まぁくんは、もっと甘えたなタイプかと思っていたのですが、予想外にしっかりしているんですね。むしろ暴走するみわっちを抑えていたような(^ ^;ゞ。
そして、はるちゃんは天然。
以前観たきらりんも相当面白かったけど、さらに遠慮がなくて面白かったです。っていうか、全然回りが見えてないのがめっちゃ可愛い。みわっちが面白がっていろいろイジるのを、笑って眺めているまぁくん、という関係がなかなかにツボでした。
とりあえず、トリビアをいくつか。
・高句麗軍の兵士は、全員新作衣装。
・娘役な兵士たちは、『小さいおじさん』と呼ばれている。
・二幕で兵士たちが持っている盾は、2.5kg。これを片手で持ち上げて走る、とかの振りがあったり、さらに剣も持っているので、かなりたくましくなった。
・チュムチの髪は、真ん中だけ鬘。(「どうやってつけているの?」という竹下さんの質問に、まぁくんはそれは秘密です」と答えていました)
・チュムチの衣装についている毛皮には、「ジョン」という名前がついている。(部族の皆それぞれに名前がついている…という話だったと思います。ルナちゃんのはなんていうんだろう?)
・チュムチは、全編佐賀弁で通すお稽古があった。
佐賀弁でのチュムチについて、まぁくんが熱く(?)語っているとき、はるちゃんがすごく自慢げに「佐賀弁がお上手なんですよ!」とコメントしたのが滅茶苦茶面白かったです。みわっちが「出身地だから」と突っ込むまで、一瞬空気が止まってました。天然…(^ ^;ゞ
その流れで、みわっちに「じゃあ何か佐賀弁で喋って!」と言われたまぁくん。「今日は雨ですね」とか、今の心境とか、一生懸命佐賀弁で喋ってくれました。客席は大喝采!そして、はるちゃんが“憧れの目”で真っ直ぐにまぁくんを視ていたのが、もう本当に本当に天然で、たまらなく可愛かったです!!
シウ部族の衣装については、「あの時代における異空間的な雰囲気を出してほしい」と言われたそうです。みんな耳まわりに羽飾りをつけたり、毛皮をつけたり、明らかに他とは違う衣装なんですよね。異民族だと一目でわかるようにしたかったのでしょうね。
竹下さんがみわっちに、「花嫁衣裳も着ちゃうんですよね?」とフったら、みわっちはまず最初に「大丈夫です!雛人形は昨日(3日)のうちにすぐに片付けたんで」みたいな、ちょっと不思議な返しをしていました。いや、言いたいことはわかるんだけど、何故そこに飛ぶんだみわっち。
で、話を戻して、「あの衣装がすごく素敵で(トップ娘役さんが着るような衣装ですよね!と嬉しそうに)、でもフラレてしまうので、袖で泣いてます」としみじみと語っていました。
で、袖でみわっちが泣いていると、チャラ(チョロ=真野すがた)が来て慰めてくれるんだそうです。「俺にしとけよ」って(^ ^)。
実際、ドラマではチョロがスジニに片思いしているという設定があるらしいですね。舞台では、その設定は全く反映されていないのですが、めおちゃんは勝手に引っ張っているらしく、袖ではいろいろちょっかかけてくるんだそうです。みわっちにちょっと嫌がられていました(^ ^)。
チョロ、良い奴なのにね。っていうか、めおちゃんってそういうキャラなのかー、可愛いなあ。
っていうか、この話で一番笑えたのは、みわっちが「『これからも兄と弟のようでいてくれ』って言われて振られるんです」って言ったこと。
そ、そりゃー振られるだろう普通………(汗)っていうか、言ってないから!
で、その話から「も、もう、男役がどうしても出ちゃうんですよー」という言い訳になって、「こないだ神話で真飛さんがフラついたときに、思わずがしっと支えちゃった」というエピソードやら、「でも、こないだ殺陣師の先生に『あれ、本当は男役だったの?』と言われちゃった♪」やら、いろんな話に発展してました。…みわっち、話が拡がり過ぎですから(笑)。
そんなこんな、スジニについていろいろ語っていくうちに、「お母さん(サビ城妃/天宮菜生)がいけないんだよね、娘二人放り出して勝手に自殺しちゃうから」みたいな話になりまして。
はるちゃんが一生懸命「ご、ごめんなさい。よく言われます」と謝ってました。
……誰に言われてるんだそんなこと(^ ^;。
で、最終的に「スジニは本当に良い娘なんですよ!」というみわっちの主張に、はるちゃんが「さすがあたしの子ですよね!」と真顔でコメントしてくれて、大爆笑でした。「あんたは何もしてないじゃん!」と突っ込むみわっちの勢いが素晴らしかったです。そして、突っ込まれても凹まないはるちゃんが、本当に本当に可愛かったです♪♪
はるちゃんの本役である近衛兵は、ドラマでは(一幕のラストに?)全滅するんだそうですね。でも、舞台では生き残るので、はるちゃんは「あの後近衛兵たちは、カクダンさんを偲びながら幸せに暮らすんだろうと思ってます」と言ってました。……そ、そうなの?(汗)
本公演についてはそんなところかな…。あと、フィナーレの青龍は、「勝手にリズムを取ってください」みたいなところもあって、割とフリーに躍ってる、って話がありましたね。格好いいですよね、青龍も玄武も。
新公についても色々話してくれました。まぁくんのプルキルについては、とにかく面白い、と。
「本公演ではすみ花ちゃんと恋人なのに、新公では操る役で…」みたいな話になって、(本公演の前に)「信じてね」って言ってる、と。
「人間不信になりそうだよね」とみわっちにコメントされてました。
はるちゃんは、カクダンについて「本役も近衛兵だから同じような役かと思ったんですけど、全然違いました」と。「外に向かう役だから(公的な身分を持つ役で、グループの代表として外部と折衝がある、ってことを言いたかったらしい)、いつもはしないような細かい芝居があって…」と、いまひとつ意味のよくわからないことを一生懸命語っていました。
で、最後に「神剣を持ってタムドク様の前に出るときは、本当に悔しくて……」と、声を詰まらせて、ちょっと泣きかけてましたね。その一生懸命さ、全力投球っぷりが本当に可愛いです。
これからもがんばってほしいなあ。
みわっちが、「はるちゃんの、最初の『しっつれ~い』が好きだった」とコメントすると、ものすごく嬉しそうに「えっ(はぁと)、わかりましたぁ?」と。
「大劇場の時とは、ちょっと意識して変えてみたんです。オスカルみたいにやりたくて」だそうです。
で、まぁくんに「ああ、近衛隊長だもんね」と突っ込まれてました。
とにかく、みわっちが気づいてくれたことが嬉しかったらしく、花が咲いたみたいに嬉しそうでした(*^ ^*)。私も、あそこの言い方とかすごく好きだったんですけど、そんなに思い入れがあったとは(笑)。本当に可愛いなあ~(でれでれ)。
今の公演については、そのくらいでしょうか。
どなたかフォローをお願いいたします☆
≪初めて観た作品は?≫
はるちゃん…星組のエリザベート。
「印象は?」と聞かれて「吹奏楽部だったので、オケボックスを観てました」と答えるはるちゃんに爆笑でした。本当に天然だなこの子。
二回目に観にいったときに、誘ってくれた人と出待ちをして、素敵だなあ!と憧れた、と。
で、「舞台姿じゃないんだ」とすかさず突っ込まれてました(笑)。
まぁくん…マミさんの「うたかたの恋」佐賀公演。
「ああ、これだーっ!」と思ったそうです。
で、大劇場で観たのは「タンゴ・アルゼンチーノ」。みわっちが「出てたーーーーっ!」と大興奮して叫んでました(^ ^)。
みわっち…阪急沿線に住んでいたので、普通に観ていた。
受験を決意したのは、ナツメさんの「ベルサイユのばら~フェルゼン編」。
で、そこから受験の話になって。
まぁくん「独りで受験しました。知っている人誰も居なくて浮いてた。でも、受験会場で友達ができて…」と。
ま「田舎から出てきて、浮いてる人同士で」
み「誰?」
ま「宙組の蓮水ゆうやです」
み「…ちーちゃんってどこだっけ」
ま「神奈川」
み「…田舎ちゃうやん!」
ま「いや、……田舎っていうか、宝塚をよく知らない同士?みたいな」
この二人の会話、おもしろいなあ。なんだか、テンポのいい漫才でも聞いているみたいでしたよ(笑)。
あとは…。「夢をこの手で」とかいう『お受験ビデオ』があるんだそうですが、そのモデルが83期だったらしく、「あれを見て、夢をこの手で掴むんだ!と思ってました」というまぁくんのコメントと、それを聞いて照れているみわっちが……きゅんっ!(*^ ^*)
≪抽選会≫
いちいち口ドラムを鳴らしながら読み上げる三人が可愛かった!!
≪ディナーショー「Prism」のこと≫
三人とも愛音羽麗ディナーショー「プリズム」のメンバー(あと二人は扇めぐむくんと華月由舞ちゃん)。
「とにかくお稽古期間が短くて、全国ツアーの間も津々浦々で練習していた」と。
「この土地に行くまでに、この歌が歌えるようにがんばろうね!」と励ましあっていたそうです(笑)。あのオモローなベルばらの裏には、そんな苦労があったんですね(涙)。
≪下級生⇒みわっちの印象≫
まぁくん「暖かくて、すごい気ぃつかいで…」と熱く語っていたのですが。
はるちゃんが「本当にびっくりするくらいに(優しいんですよ)!」とコメントした瞬間、司会の竹下さんが「そうは思ってなかった?」と真顔でツッコミ(^ ^;。
「ど、ど、どうしてそんなことをっっっ!!」と動揺しまくりなはるちゃんが、これまた可愛くて可愛くて(煮)。
あっさり撃沈されたはるちゃんの代わりに、まぁくんが「とにかく優しくて、本当は、真ん中で歌っているみわさんを支えなくちゃいけないのに、もう世話になりっぱなしで…」みたいなことを一生懸命語ってフォローしていました。優しいなあ、まぁくん。
≪みわっち⇒下級生の印象≫
まぁくんについては、あまり印象的なことを言わなかったですね。なんだか、みわっちとまぁくんは本当に仲が良さそうで、あらたまってコメントするのが照れくさい、みたいな雰囲気でした(^ ^)。
で、はるちゃんについては。
「とにかく歌が大好きで、ずーっと歌っている」と。
「はるちゃんのエトワールが決まったときはすっごい嬉しくて、すぐお祝いした」と、本当に嬉しそうでした。いやー、いいお姉さんだなあ(惚)。
ちなみに、エトワールが決まったのは、実はTCAの頃だったそうです(梅田からお祝いした、と言っていた)。……だから、大劇場のプログラムには「パレードの女(歌手) 愛音/桜/天宮/野々」としか書いてなかったのかな?12月20日頃に決まって、それから原稿差し替えて印刷したんじゃ製本が間に合わないもんねぇ…。
≪これからの抱負≫
みわっち。「4月には研13になります」という話から、「2008年は中日劇場で幕をあけて、舞姫の再演があって…」と去年を振り返って語る中で、さりげなーく「愛と死のアラビア」を飛ばしてました。
正直者め……。
まぁくんは、「新公も卒業するので今まで以上にがんばります」的な、ごく普通のことを言っていたと思います。全体に、まぁくんは割とまともなことしか言わないというか、案外マジメなタイプなのかな、と思いました。
はるちゃんは、「一年前は、蒼いくちづけのノエル役で…髪の毛も2cmくらいしかないベリーショートで」と。
そうかー、あれからまだ、たったの一年なんですねぇ(呆然)。まだ祐飛さんが合流していなかった花組。…ものすごく遠い昔のような気がします(^ ^;ゞ。 可愛かったなあ、はるちゃんのノエル少年(*^ ^*)。
今ではひっつめでまとめられるほど髪も伸びて、本当に可愛い女の子です♪「女役楽しいです♪」という幸せそうなコメントが嬉しい。
新公もあと一年かー。がんばって欲しいです☆
とにかく、みわっちがあんなに面白い人だとは知らなかった、ってくらい、面白いトークでした!
最後にお見送りしてくれたみわっちの、暖かい笑顔、忘れません♪
そして、まぁくんも、はるちゃんも、二人とも本当に可愛かった(はぁと)。幸せな時間を過ごさせていただいて、ありがとうございます☆
.
出演者は、愛音羽麗・朝夏まなと・天宮菜生の三人。
みわっちは、ベージュのひかりもののスーツに、黒のインナー、ブラウンの靴。大人っぽくお姉さんでキメてました。
まぁくんは、グレーのスーツにインナーはピンクで春らしく爽やかに。
はるちゃんは、トリコロールな膝上ワンピに白いカーディガンと靴を合わせて、髪は高い位置でまとめて毛先をくしゃくしゃさせた…(説明できない)とにかくめちゃめちゃ可愛かったです(*^ ^*)。
最後にいただく写真は大劇場(?)で撮ったものらしく、はるちゃんの髪型が全然違ってて残念!今日の写真が欲しかったよーーーー(泣)。
みわっちもまぁくんも、ナウオンなどでちょっとトークを聞いた事があるくらいなのですが、テンションたっかーーーーーい!特にみわっち。ちょっと感心するくらい、ハイテンションで盛り上げてくれました(笑)。めちゃくちゃ楽しかったです!!
まぁくんは、もっと甘えたなタイプかと思っていたのですが、予想外にしっかりしているんですね。むしろ暴走するみわっちを抑えていたような(^ ^;ゞ。
そして、はるちゃんは天然。
以前観たきらりんも相当面白かったけど、さらに遠慮がなくて面白かったです。っていうか、全然回りが見えてないのがめっちゃ可愛い。みわっちが面白がっていろいろイジるのを、笑って眺めているまぁくん、という関係がなかなかにツボでした。
とりあえず、トリビアをいくつか。
・高句麗軍の兵士は、全員新作衣装。
・娘役な兵士たちは、『小さいおじさん』と呼ばれている。
・二幕で兵士たちが持っている盾は、2.5kg。これを片手で持ち上げて走る、とかの振りがあったり、さらに剣も持っているので、かなりたくましくなった。
・チュムチの髪は、真ん中だけ鬘。(「どうやってつけているの?」という竹下さんの質問に、まぁくんはそれは秘密です」と答えていました)
・チュムチの衣装についている毛皮には、「ジョン」という名前がついている。(部族の皆それぞれに名前がついている…という話だったと思います。ルナちゃんのはなんていうんだろう?)
・チュムチは、全編佐賀弁で通すお稽古があった。
佐賀弁でのチュムチについて、まぁくんが熱く(?)語っているとき、はるちゃんがすごく自慢げに「佐賀弁がお上手なんですよ!」とコメントしたのが滅茶苦茶面白かったです。みわっちが「出身地だから」と突っ込むまで、一瞬空気が止まってました。天然…(^ ^;ゞ
その流れで、みわっちに「じゃあ何か佐賀弁で喋って!」と言われたまぁくん。「今日は雨ですね」とか、今の心境とか、一生懸命佐賀弁で喋ってくれました。客席は大喝采!そして、はるちゃんが“憧れの目”で真っ直ぐにまぁくんを視ていたのが、もう本当に本当に天然で、たまらなく可愛かったです!!
シウ部族の衣装については、「あの時代における異空間的な雰囲気を出してほしい」と言われたそうです。みんな耳まわりに羽飾りをつけたり、毛皮をつけたり、明らかに他とは違う衣装なんですよね。異民族だと一目でわかるようにしたかったのでしょうね。
竹下さんがみわっちに、「花嫁衣裳も着ちゃうんですよね?」とフったら、みわっちはまず最初に「大丈夫です!雛人形は昨日(3日)のうちにすぐに片付けたんで」みたいな、ちょっと不思議な返しをしていました。いや、言いたいことはわかるんだけど、何故そこに飛ぶんだみわっち。
で、話を戻して、「あの衣装がすごく素敵で(トップ娘役さんが着るような衣装ですよね!と嬉しそうに)、でもフラレてしまうので、袖で泣いてます」としみじみと語っていました。
で、袖でみわっちが泣いていると、チャラ(チョロ=真野すがた)が来て慰めてくれるんだそうです。「俺にしとけよ」って(^ ^)。
実際、ドラマではチョロがスジニに片思いしているという設定があるらしいですね。舞台では、その設定は全く反映されていないのですが、めおちゃんは勝手に引っ張っているらしく、袖ではいろいろちょっかかけてくるんだそうです。みわっちにちょっと嫌がられていました(^ ^)。
チョロ、良い奴なのにね。っていうか、めおちゃんってそういうキャラなのかー、可愛いなあ。
っていうか、この話で一番笑えたのは、みわっちが「『これからも兄と弟のようでいてくれ』って言われて振られるんです」って言ったこと。
そ、そりゃー振られるだろう普通………(汗)っていうか、言ってないから!
で、その話から「も、もう、男役がどうしても出ちゃうんですよー」という言い訳になって、「こないだ神話で真飛さんがフラついたときに、思わずがしっと支えちゃった」というエピソードやら、「でも、こないだ殺陣師の先生に『あれ、本当は男役だったの?』と言われちゃった♪」やら、いろんな話に発展してました。…みわっち、話が拡がり過ぎですから(笑)。
そんなこんな、スジニについていろいろ語っていくうちに、「お母さん(サビ城妃/天宮菜生)がいけないんだよね、娘二人放り出して勝手に自殺しちゃうから」みたいな話になりまして。
はるちゃんが一生懸命「ご、ごめんなさい。よく言われます」と謝ってました。
……誰に言われてるんだそんなこと(^ ^;。
で、最終的に「スジニは本当に良い娘なんですよ!」というみわっちの主張に、はるちゃんが「さすがあたしの子ですよね!」と真顔でコメントしてくれて、大爆笑でした。「あんたは何もしてないじゃん!」と突っ込むみわっちの勢いが素晴らしかったです。そして、突っ込まれても凹まないはるちゃんが、本当に本当に可愛かったです♪♪
はるちゃんの本役である近衛兵は、ドラマでは(一幕のラストに?)全滅するんだそうですね。でも、舞台では生き残るので、はるちゃんは「あの後近衛兵たちは、カクダンさんを偲びながら幸せに暮らすんだろうと思ってます」と言ってました。……そ、そうなの?(汗)
本公演についてはそんなところかな…。あと、フィナーレの青龍は、「勝手にリズムを取ってください」みたいなところもあって、割とフリーに躍ってる、って話がありましたね。格好いいですよね、青龍も玄武も。
新公についても色々話してくれました。まぁくんのプルキルについては、とにかく面白い、と。
「本公演ではすみ花ちゃんと恋人なのに、新公では操る役で…」みたいな話になって、(本公演の前に)「信じてね」って言ってる、と。
「人間不信になりそうだよね」とみわっちにコメントされてました。
はるちゃんは、カクダンについて「本役も近衛兵だから同じような役かと思ったんですけど、全然違いました」と。「外に向かう役だから(公的な身分を持つ役で、グループの代表として外部と折衝がある、ってことを言いたかったらしい)、いつもはしないような細かい芝居があって…」と、いまひとつ意味のよくわからないことを一生懸命語っていました。
で、最後に「神剣を持ってタムドク様の前に出るときは、本当に悔しくて……」と、声を詰まらせて、ちょっと泣きかけてましたね。その一生懸命さ、全力投球っぷりが本当に可愛いです。
これからもがんばってほしいなあ。
みわっちが、「はるちゃんの、最初の『しっつれ~い』が好きだった」とコメントすると、ものすごく嬉しそうに「えっ(はぁと)、わかりましたぁ?」と。
「大劇場の時とは、ちょっと意識して変えてみたんです。オスカルみたいにやりたくて」だそうです。
で、まぁくんに「ああ、近衛隊長だもんね」と突っ込まれてました。
とにかく、みわっちが気づいてくれたことが嬉しかったらしく、花が咲いたみたいに嬉しそうでした(*^ ^*)。私も、あそこの言い方とかすごく好きだったんですけど、そんなに思い入れがあったとは(笑)。本当に可愛いなあ~(でれでれ)。
今の公演については、そのくらいでしょうか。
どなたかフォローをお願いいたします☆
≪初めて観た作品は?≫
はるちゃん…星組のエリザベート。
「印象は?」と聞かれて「吹奏楽部だったので、オケボックスを観てました」と答えるはるちゃんに爆笑でした。本当に天然だなこの子。
二回目に観にいったときに、誘ってくれた人と出待ちをして、素敵だなあ!と憧れた、と。
で、「舞台姿じゃないんだ」とすかさず突っ込まれてました(笑)。
まぁくん…マミさんの「うたかたの恋」佐賀公演。
「ああ、これだーっ!」と思ったそうです。
で、大劇場で観たのは「タンゴ・アルゼンチーノ」。みわっちが「出てたーーーーっ!」と大興奮して叫んでました(^ ^)。
みわっち…阪急沿線に住んでいたので、普通に観ていた。
受験を決意したのは、ナツメさんの「ベルサイユのばら~フェルゼン編」。
で、そこから受験の話になって。
まぁくん「独りで受験しました。知っている人誰も居なくて浮いてた。でも、受験会場で友達ができて…」と。
ま「田舎から出てきて、浮いてる人同士で」
み「誰?」
ま「宙組の蓮水ゆうやです」
み「…ちーちゃんってどこだっけ」
ま「神奈川」
み「…田舎ちゃうやん!」
ま「いや、……田舎っていうか、宝塚をよく知らない同士?みたいな」
この二人の会話、おもしろいなあ。なんだか、テンポのいい漫才でも聞いているみたいでしたよ(笑)。
あとは…。「夢をこの手で」とかいう『お受験ビデオ』があるんだそうですが、そのモデルが83期だったらしく、「あれを見て、夢をこの手で掴むんだ!と思ってました」というまぁくんのコメントと、それを聞いて照れているみわっちが……きゅんっ!(*^ ^*)
≪抽選会≫
いちいち口ドラムを鳴らしながら読み上げる三人が可愛かった!!
≪ディナーショー「Prism」のこと≫
三人とも愛音羽麗ディナーショー「プリズム」のメンバー(あと二人は扇めぐむくんと華月由舞ちゃん)。
「とにかくお稽古期間が短くて、全国ツアーの間も津々浦々で練習していた」と。
「この土地に行くまでに、この歌が歌えるようにがんばろうね!」と励ましあっていたそうです(笑)。あのオモローなベルばらの裏には、そんな苦労があったんですね(涙)。
≪下級生⇒みわっちの印象≫
まぁくん「暖かくて、すごい気ぃつかいで…」と熱く語っていたのですが。
はるちゃんが「本当にびっくりするくらいに(優しいんですよ)!」とコメントした瞬間、司会の竹下さんが「そうは思ってなかった?」と真顔でツッコミ(^ ^;。
「ど、ど、どうしてそんなことをっっっ!!」と動揺しまくりなはるちゃんが、これまた可愛くて可愛くて(煮)。
あっさり撃沈されたはるちゃんの代わりに、まぁくんが「とにかく優しくて、本当は、真ん中で歌っているみわさんを支えなくちゃいけないのに、もう世話になりっぱなしで…」みたいなことを一生懸命語ってフォローしていました。優しいなあ、まぁくん。
≪みわっち⇒下級生の印象≫
まぁくんについては、あまり印象的なことを言わなかったですね。なんだか、みわっちとまぁくんは本当に仲が良さそうで、あらたまってコメントするのが照れくさい、みたいな雰囲気でした(^ ^)。
で、はるちゃんについては。
「とにかく歌が大好きで、ずーっと歌っている」と。
「はるちゃんのエトワールが決まったときはすっごい嬉しくて、すぐお祝いした」と、本当に嬉しそうでした。いやー、いいお姉さんだなあ(惚)。
ちなみに、エトワールが決まったのは、実はTCAの頃だったそうです(梅田からお祝いした、と言っていた)。……だから、大劇場のプログラムには「パレードの女(歌手) 愛音/桜/天宮/野々」としか書いてなかったのかな?12月20日頃に決まって、それから原稿差し替えて印刷したんじゃ製本が間に合わないもんねぇ…。
≪これからの抱負≫
みわっち。「4月には研13になります」という話から、「2008年は中日劇場で幕をあけて、舞姫の再演があって…」と去年を振り返って語る中で、さりげなーく「愛と死のアラビア」を飛ばしてました。
正直者め……。
まぁくんは、「新公も卒業するので今まで以上にがんばります」的な、ごく普通のことを言っていたと思います。全体に、まぁくんは割とまともなことしか言わないというか、案外マジメなタイプなのかな、と思いました。
はるちゃんは、「一年前は、蒼いくちづけのノエル役で…髪の毛も2cmくらいしかないベリーショートで」と。
そうかー、あれからまだ、たったの一年なんですねぇ(呆然)。まだ祐飛さんが合流していなかった花組。…ものすごく遠い昔のような気がします(^ ^;ゞ。 可愛かったなあ、はるちゃんのノエル少年(*^ ^*)。
今ではひっつめでまとめられるほど髪も伸びて、本当に可愛い女の子です♪「女役楽しいです♪」という幸せそうなコメントが嬉しい。
新公もあと一年かー。がんばって欲しいです☆
とにかく、みわっちがあんなに面白い人だとは知らなかった、ってくらい、面白いトークでした!
最後にお見送りしてくれたみわっちの、暖かい笑顔、忘れません♪
そして、まぁくんも、はるちゃんも、二人とも本当に可愛かった(はぁと)。幸せな時間を過ごさせていただいて、ありがとうございます☆
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若人たちの太王四神記【2】
2009年3月3日 宝塚(花) コメント (2)東京宝塚劇場花組新人公演「太王四神記」。
どういう順番で書くか迷っていたのですが、ここはやっぱり、学年順に88期から☆
ヤン王(扇めぐむ/星原美沙緒)
なんかコメントが見つからない。あまりにも当たり前に渋くて巧くて格好良くて、髭が似合ってて。何の違和感もありませんでした。
「愛と死のアラビア」でも同じくほっしゃん先輩の役だったので、もうちょっと違う役が観たかったなー、とも思うのですが。そうは言っても、何が観たいのかというと特に……だしなあ。
優しくて温かみがある個性の持ち主なので、いっそのこと、正反対のチョ・ジュドとか一度演じてみたら勉強になっただろうに、とも思うのですが…。でもあれは、ネコちゃんぴったり適役だったしなあ。うーん難しい。
…あ、フッケ将軍なら観てみたかったかも。重厚な芝居を得意とする人だけど、本公演でああいう役が本当に来るようになるまでには何年もかかるから…(T T)。その点、フッケ将軍みたいな役なら案外多いし、とみぃがあまりやったことのない役のような気がするので。逆に、よっちもああいう軽みのある役は本当に巧いけど、格の高い役はあまり観たことがないから、この二人が交代するとお互いすごく勉強になるんじゃないかな、と。
……独立した一つの公演としてみるならば、とみぃのヤン王とよっちのフッケ将軍という配役で正解なんですけどね。どっちも本当に巧かった。
ヤン王は歌が無かったのがとても残念です。せっかく歌えるのにぃ。
カグン将軍(夕霧らい/高翔みずき)
か、か、か、かっこいい………。
新公は、神話からそれに続く「チュシンの夜」の一連の事件が割愛されているため、チョロの胸に“城主”が神器を隠す場面がなかったりして、本公演以上に『謎な人物』なのですが(アルバイトも多いし)。
しかし格好良かった!らいらいは、やっぱりどこか色っぽいんですよね。大人の男の色気がある。さお太さんのカグン将軍が、どちらかといえば枯れた“老将”だとしたら、らいらいのカグン将軍は、まだまだ現役!という空気がありました。
素顔はあんなに童顔でかわいいのになあ(^ ^)
二度目の、武道籤を売っているポンファ通りにカグン将軍がいないので、あれっ?と思いました。確かに、居てもあまり意味が無い場面ではあるんですけどね。本公演でも、観るたびに「どうしてここにカグン将軍が…」と思っちゃいます。一回や二回観た程度の観客は「チュシンの夜」にチラッと出てきたことなんて覚えてないし、カグン将軍自身も名乗らないし、何をするでなく、出てきて引っ込むだけだし。
もし、“意味が無いからパス”したのであれば、生田さん天晴れ!!なんですけどね(^ ^)。
カグン将軍は、武道会での居方がポイント!
武道会は忙しいので、あまりじっくり注目していたわけではないのですが、最後の方でタムドクが怒って神器が発動したときの反応が、回りの人たちと全然違っていて「ああ、この人はちゃんと知ってるんだな」と解る芝居をしていたのが面白かったです。
食い入るようにタムドクの方を視るカグン将軍。最初は神器が光っている方を視て、そこから視線をずらしてタムドクを視る。そのときの、大きくうなずいた感じ(たぶん)がカッコよかったです(*^ ^*)。
二幕のカンミ城の場面では、ほとんど将軍というより乳父(?)か何かのようにチョロ(瀬戸かずや)を見守っていて、すごく微笑ましかったです。チョロもすごく将軍を頼りにしている感じがして、“城主”があのチュシンの夜の騒ぎで死んでから、ずっと守ってきたんだろうなあ、とか、そういうつながりを感じさせる二人でした。
そして、チョロを見守り、タムドクの前に膝をつくらいらいのカグン将軍は、やっぱり色っぽかった(*^ ^*)。
◇アルバイト情報◇
最初のポンファ通りで、かわいい童顔の美青年がいるなーと思ったららいらいでした。ここはかなり忙しい場面で、メインのメンバーを見て、らいらいとルナちゃんと由舞ちゃんをチェックしたあたりで力尽きてしまったのですが……。みんな勝手なことするのやめようよ(T T)。
らいらいは……あれっ?何色だったっけ。芥子色?あああ、やっぱり5日もほっぽったら忘れちゃうよねぇ~(せっかくチェックしたのに/涙)。
ヨン・ガリョ(祐澄しゅん/夏美よう)
本公演ですっかり煮えまくったしゅん様のヨン・ガリョ。ヨン・ガリョ単体でどうこう、というよりも、人間関係をきっちり造りあげてきたのが凄く良かったです。
セームとガリョの夫婦関係、ホゲとの親子関係、チョ・ジュドとの力関係、そして、プルキルとの関係。すごくきめ細かく、相手を見て芝居をしていたと思います。キャラクターとしては硬軟両方できるけど、芝居のタイプは基本的に受け芝居の人なんですね。
はっちさんに比べて、かなりおっとりとした、優しくて気の弱いパパでした。降嫁してきた王家の姫を大事にして、どんな我侭でもきいてきたんだろうな、という感じ。妻を愛して、大事に思っていて、彼女の望みを叶えることが自分の望みになってしまっているタイプ。
ガリョの性格は、しゅん様の性格なのかなあ。それとも、生田さんの指導なんでしょうか。あそこまではっきりとキャラクターが違うと、本当に面白いです。
本公演の靺鞨の場面で、マメちゃんだけに歌わせてしゅん様は台詞なので、しゅん様って歌えないんだーと素直に納得していたのですが(汗)、なんのことはない、巧いじゃないか!
とみぃみたいな、いかにも“美声”というタイプではないですが、台詞としてきちんと気持ち伝えられる芝居歌でした。やわらかみのある良い声♪ ああ、あの歌が聴けただけでも結構幸せです(笑)。
「愛と死のアラビア」の新公で、アジズの格好良さにはかなり落ちていたんですが、あらためて“老け役”のしゅん様を観ると、この人が作るキャラクターの優しさっていうのが興味深いですね。なんとなく、桐生園加ちゃんに似たイメージを持っていたんですが、園加はどちらかというと“愛されキャラ”で、しゅん様は“愛しているキャラ”あるいは“許すキャラ”なんだな、なんてことを思いました。相手の良い所も悪い所もひっくるめて、許してしまうタイプ。
ちなみに、らいらいは多分“愛するキャラ”で、とみぃは……何だろう(汗)。しゅん様に似てるかな?
トラジ(愛純もえり/初姫さあや)
気合一発!完璧に作りこんだ“美少女”モードのさあやに比べると、比較的落ち着いた感じの「女主人」でした。お客様が来ても飛び上がって喜んだりしてなかったよね?(^ ^)。
ソロもさすがだし、お芝居も良かったです。
◇アルバイト情報◇
二幕のヤン王葬儀の場で、赤メンバーに入ってあれこれ小芝居してましたよね?可愛かったー!(それでいいのか?赤チーム!)
産婆(聖花まい/初姫さあや)
これまた、気合一発!!悪魔の笑みを浮かべた妖しい美女・さあやに比べて、仕事熱心なマジメな産婦人科医、って感じがしました。……っていうかさ、今気がついたんですけど、聖花さんって「銀ちゃんの恋」でも産婦人科医やってたよね?(^o^)。しかも産むのは子夏(野々すみ花)だし。……ぴったりじゃないか!!(吃驚)
白衣があんなによく似合っていた聖花さん、赤と黒の衣装もちゃんと着こなして、キレイでした。「まもなく産み落とされます」というさあやの名調子も、聖花さんなりの解釈で聞かせてくれました。
…アルバイトはあちこちでしていたけど、ごめんなさい、チェックする余裕が無かったです…(T T)。
プルキル(朝夏まなと/壮一帆)
いやぁ、もう、楽しそうで楽しそうで、見ているだけで幸せでした。
見た目は驚くほど壮ちゃんにそっくり!!よくあそこまで作りこんだなあ、と感心しました。
声が全然違うんですけど、黙って立っているだけの場面だったら、途中で入れ替わってても解らなかったんじゃないか、と思うほど似てましたね。外見は(笑)。
役作りがどうこうという役ではない(解りやすく世界征服を夢見る“悪役”)ので、あまり深いところは突っ込みませんが、今まで新公主演をずっとやってきて、最後にこの役をやらせてもらったまぁくんは、とても幸せな人だと思います。
今までは役をこなすだけで精一杯で、舞台全体が見えてないなーと思うことが多かったのですが、今回は、本当に全体が見えているなあ、と感心したので、その空気を忘れずに、これからもがんばってほしいです♪♪
本公演のチュムチもすごく良いし、伸び盛りなんでしょうね、今。「Mind Traveller」もとても良かったし、小池さんはまぁくんみたいなタイプが好きなんでしょうねぇ…。
セーム(華耀きらり/花野じゅりあ)
素晴らしかった!!
鮮やかな色の衣装と、何がどうなっているのか良くわからない、不思議な髪型。華やかで毒々しくて美しい、しゅん様のヨン・ガリョが足元にひざまづいて香油を奉げるのもわかるような、圧倒的な美女でした。
そして、
とにかく芝居の解釈が本公演とぜんぜん違っていて、吃驚しました!!
最初の、「わが子ホゲこそ王にふさわしい!」と息子自慢を始めてしまうあたりは本公演ともそんなには違わないんですけど、タムドクとの会話がぜんぜん違いました。
セームも違うし、タムドクも違う。だいもんの芝居で一番印象的だったのは、この短い叔母との会話の間に、まるで別人のように変貌してしまった(仮面を脱ぎ捨てた)ことだったのですが。
きらりんのセームが、また、だいもんの芝居を細かく受けて、その印象を増幅してくれるのが凄かった。まるで見てはならぬものを見てしまったかのように、仮面を脱いだ皇子を凝視しているセーム。彼女はこの時、どんな地獄を見たのだろうか、と。
搾り出すような「お・ま・え・は~~~っ!!」というかすれ声を聴きながら、鳥肌が立ちました。
芝居としては、高度なものを求めすぎて技術が追いついていなかった印象もありますが、まあ新公だからなあ。自分に足りない部分、特に声のコントロールの必要性は切実に感じたところでしょうから、これから頑張ってくれればいいです。自分のやりたい芝居をイメージどおりにやれる役者になってほしいなあ、と、心から思います。
きらりんって、可愛い遊女はホントに可愛いし、お嬢さまな姫君をやらせればうっとりするほどだし、ミニスカにブーツでアイドルすればもう「きゃーっ!」って感じだし、何をやっても本当に素敵で魅力的なんですけど、一般的にはきゃぴきゃぴした役の方が得意だと思われているような気がするんですよね。
でも、こういう痛々しいほどプライドの高い、譲らない女、というものを、萌えを持って演じられる役者って、実は珍しいと思うんです。「銀ちゃんの恋」の朋子が良かったのも、姿の可愛らしさや思い切りの良いぶっ飛び具合だけじゃなくて、その裏にある女心の痛さと怖さをちゃんと表現していたからだと思っているのです。
誰かに対する悪意をきちんと自覚した上で、悪意を持つに到った経緯を納得させ、悪意を持つことによる自分自身の心の痛みまでちゃんと伝えてくれる役者、それも脚本には何も書いていないのに…というのが、今回セームを見てつくづくと感激したところでした。
今の公演が終わったら、次は全ツですね。
祐飛さんの最後の花組公演を、一緒に回ってくれて、嬉しいです(*^ ^*)
ああ、一場面でもいいから祐飛さんと組んでくれぇぇぇ~!!(祈)
フッケ将軍(月央和沙/悠真倫)
…この人は、本公演ではフッケ将軍の息子のセドルなんですよね………。
私のアタマの中では、新公以来ずーっと、よっちのフッケ将軍とよっちのセドルが会話してます(^ ^;ゞ
また、新公セドルの真輝いづみさんが、なんとなーくよっちに似てるんですよね。
いやはや、あんなに完璧な親子、初めて見ましたよ。
生田さん、絶対確信犯(←別に犯罪じゃないから…)だよね?
【お詫び:最初にアップしたとき、真輝さんのお名前を間違えておりました。謹んでお詫び申し上げますm(_ _)m】
まりんさんのフッケ将軍は、相当にウザいおっさんキャラ。新公も、芝居の骨子は変わっていないし、スジニに花嫁衣裳を着せる場面も確かにウザいことはウザいんですけれども、本公演よりはまだ“タムドク皇子に幸せになってほしい”という祈りを感じることができたような気がします。
タムドク皇子が自分の息子を助けようとしてくれたことを心から信じて、苦労している皇子に、少しでも幸せになってほしい、と…。
そんな気持ちが嵩じての嫁探しだとわかるので、大神官のくみちゃんも本公演の絵莉さんほど本気で怒らないし、まわりのメンバーも、なんとなーく生温い目で見守っていたような気がします。
あと、この場面については、タムドクだいもんの反応の間も良かったです(*^ ^*)。「あー、みんなが僕のことを気にしてる…どうしよう…」という逡巡がちゃんと見えて、話を切るタイミングをはかっているのが解るんですよね。回りの空気が変わったのに気づかないで、スジニを褒めているまとぶんのタムドクも可愛いんですけど(^ ^;、やっぱりここは、タムドクが庇ってあげないとフッケ将軍が可哀相なことになるので、ね(苦笑)。
で。
よっちのフッケ将軍は、朴訥な田舎者ですけれども、決して“面白い人物”では無いんですよね。
彼がマジメにやればやるほど、周りとのテンポがずれて面白いことになってしまうんですけど、彼自身が面白いわけではない。そのあたり、生田さんもきっちり抑えて指導したんだろうな、と思いました。
出番前半の「チョルロ族の長」として出てくるところは普通の老人(?)なんですけど、鎧を着てカンミ城に行くあたりから、「ああ、そっかこの人将軍なんだ」という雰囲気があったのも良かったと思います。若い頃は本当に強くて、人望もあった将軍。年齢を重ねて軍人としては引退して予備役生活だったけれども、鍛錬を怠っていたわけではない(腹は出てますけどね)。戦場勘を取り戻せれば、まだまだ戦える!!……と、そんな感じにちゃんと見えたので。
一本筋のとおった「将軍」ぶりで、タムドクチームの長老としてきちんと機能していました。
真瀬くんのヒョンゴが割と軽めの役作りだったので、フッケ将軍が長老、ヒョンゴが参謀、コ将軍が重石、みたいな役割分担がはっきりしていたのも良かったです。役割分担がはっきりしない軍隊は、見るからに弱そうなので(汗)。
以上8人。芸達者ぞろいの88期も、ついに新公卒業ですね。
これからは本公演で、もっともっとご活躍くださいますように♪
そういえば、トップ娘役のあやねちゃんも88期だけど、今回は出てないんですね。
みなこちゃんも、すみ花ちゃんも、トップになったら新公出ないのでしょうか……。若くして就任すると、アンサンブルで出たりしますよね?下級生も彼女たちの芝居を間近で観る機会があると勉強になると思うので、ぜひ出て欲しいなあ(^ ^)。
.
どういう順番で書くか迷っていたのですが、ここはやっぱり、学年順に88期から☆
ヤン王(扇めぐむ/星原美沙緒)
なんかコメントが見つからない。あまりにも当たり前に渋くて巧くて格好良くて、髭が似合ってて。何の違和感もありませんでした。
「愛と死のアラビア」でも同じくほっしゃん先輩の役だったので、もうちょっと違う役が観たかったなー、とも思うのですが。そうは言っても、何が観たいのかというと特に……だしなあ。
優しくて温かみがある個性の持ち主なので、いっそのこと、正反対のチョ・ジュドとか一度演じてみたら勉強になっただろうに、とも思うのですが…。でもあれは、ネコちゃんぴったり適役だったしなあ。うーん難しい。
…あ、フッケ将軍なら観てみたかったかも。重厚な芝居を得意とする人だけど、本公演でああいう役が本当に来るようになるまでには何年もかかるから…(T T)。その点、フッケ将軍みたいな役なら案外多いし、とみぃがあまりやったことのない役のような気がするので。逆に、よっちもああいう軽みのある役は本当に巧いけど、格の高い役はあまり観たことがないから、この二人が交代するとお互いすごく勉強になるんじゃないかな、と。
……独立した一つの公演としてみるならば、とみぃのヤン王とよっちのフッケ将軍という配役で正解なんですけどね。どっちも本当に巧かった。
ヤン王は歌が無かったのがとても残念です。せっかく歌えるのにぃ。
カグン将軍(夕霧らい/高翔みずき)
か、か、か、かっこいい………。
新公は、神話からそれに続く「チュシンの夜」の一連の事件が割愛されているため、チョロの胸に“城主”が神器を隠す場面がなかったりして、本公演以上に『謎な人物』なのですが(アルバイトも多いし)。
しかし格好良かった!らいらいは、やっぱりどこか色っぽいんですよね。大人の男の色気がある。さお太さんのカグン将軍が、どちらかといえば枯れた“老将”だとしたら、らいらいのカグン将軍は、まだまだ現役!という空気がありました。
素顔はあんなに童顔でかわいいのになあ(^ ^)
二度目の、武道籤を売っているポンファ通りにカグン将軍がいないので、あれっ?と思いました。確かに、居てもあまり意味が無い場面ではあるんですけどね。本公演でも、観るたびに「どうしてここにカグン将軍が…」と思っちゃいます。一回や二回観た程度の観客は「チュシンの夜」にチラッと出てきたことなんて覚えてないし、カグン将軍自身も名乗らないし、何をするでなく、出てきて引っ込むだけだし。
もし、“意味が無いからパス”したのであれば、生田さん天晴れ!!なんですけどね(^ ^)。
カグン将軍は、武道会での居方がポイント!
武道会は忙しいので、あまりじっくり注目していたわけではないのですが、最後の方でタムドクが怒って神器が発動したときの反応が、回りの人たちと全然違っていて「ああ、この人はちゃんと知ってるんだな」と解る芝居をしていたのが面白かったです。
食い入るようにタムドクの方を視るカグン将軍。最初は神器が光っている方を視て、そこから視線をずらしてタムドクを視る。そのときの、大きくうなずいた感じ(たぶん)がカッコよかったです(*^ ^*)。
二幕のカンミ城の場面では、ほとんど将軍というより乳父(?)か何かのようにチョロ(瀬戸かずや)を見守っていて、すごく微笑ましかったです。チョロもすごく将軍を頼りにしている感じがして、“城主”があのチュシンの夜の騒ぎで死んでから、ずっと守ってきたんだろうなあ、とか、そういうつながりを感じさせる二人でした。
そして、チョロを見守り、タムドクの前に膝をつくらいらいのカグン将軍は、やっぱり色っぽかった(*^ ^*)。
◇アルバイト情報◇
最初のポンファ通りで、かわいい童顔の美青年がいるなーと思ったららいらいでした。ここはかなり忙しい場面で、メインのメンバーを見て、らいらいとルナちゃんと由舞ちゃんをチェックしたあたりで力尽きてしまったのですが……。みんな勝手なことするのやめようよ(T T)。
らいらいは……あれっ?何色だったっけ。芥子色?あああ、やっぱり5日もほっぽったら忘れちゃうよねぇ~(せっかくチェックしたのに/涙)。
ヨン・ガリョ(祐澄しゅん/夏美よう)
本公演ですっかり煮えまくったしゅん様のヨン・ガリョ。ヨン・ガリョ単体でどうこう、というよりも、人間関係をきっちり造りあげてきたのが凄く良かったです。
セームとガリョの夫婦関係、ホゲとの親子関係、チョ・ジュドとの力関係、そして、プルキルとの関係。すごくきめ細かく、相手を見て芝居をしていたと思います。キャラクターとしては硬軟両方できるけど、芝居のタイプは基本的に受け芝居の人なんですね。
はっちさんに比べて、かなりおっとりとした、優しくて気の弱いパパでした。降嫁してきた王家の姫を大事にして、どんな我侭でもきいてきたんだろうな、という感じ。妻を愛して、大事に思っていて、彼女の望みを叶えることが自分の望みになってしまっているタイプ。
ガリョの性格は、しゅん様の性格なのかなあ。それとも、生田さんの指導なんでしょうか。あそこまではっきりとキャラクターが違うと、本当に面白いです。
本公演の靺鞨の場面で、マメちゃんだけに歌わせてしゅん様は台詞なので、しゅん様って歌えないんだーと素直に納得していたのですが(汗)、なんのことはない、巧いじゃないか!
とみぃみたいな、いかにも“美声”というタイプではないですが、台詞としてきちんと気持ち伝えられる芝居歌でした。やわらかみのある良い声♪ ああ、あの歌が聴けただけでも結構幸せです(笑)。
「愛と死のアラビア」の新公で、アジズの格好良さにはかなり落ちていたんですが、あらためて“老け役”のしゅん様を観ると、この人が作るキャラクターの優しさっていうのが興味深いですね。なんとなく、桐生園加ちゃんに似たイメージを持っていたんですが、園加はどちらかというと“愛されキャラ”で、しゅん様は“愛しているキャラ”あるいは“許すキャラ”なんだな、なんてことを思いました。相手の良い所も悪い所もひっくるめて、許してしまうタイプ。
ちなみに、らいらいは多分“愛するキャラ”で、とみぃは……何だろう(汗)。しゅん様に似てるかな?
トラジ(愛純もえり/初姫さあや)
気合一発!完璧に作りこんだ“美少女”モードのさあやに比べると、比較的落ち着いた感じの「女主人」でした。お客様が来ても飛び上がって喜んだりしてなかったよね?(^ ^)。
ソロもさすがだし、お芝居も良かったです。
◇アルバイト情報◇
二幕のヤン王葬儀の場で、赤メンバーに入ってあれこれ小芝居してましたよね?可愛かったー!(それでいいのか?赤チーム!)
産婆(聖花まい/初姫さあや)
これまた、気合一発!!悪魔の笑みを浮かべた妖しい美女・さあやに比べて、仕事熱心なマジメな産婦人科医、って感じがしました。……っていうかさ、今気がついたんですけど、聖花さんって「銀ちゃんの恋」でも産婦人科医やってたよね?(^o^)。しかも産むのは子夏(野々すみ花)だし。……ぴったりじゃないか!!(吃驚)
白衣があんなによく似合っていた聖花さん、赤と黒の衣装もちゃんと着こなして、キレイでした。「まもなく産み落とされます」というさあやの名調子も、聖花さんなりの解釈で聞かせてくれました。
…アルバイトはあちこちでしていたけど、ごめんなさい、チェックする余裕が無かったです…(T T)。
プルキル(朝夏まなと/壮一帆)
いやぁ、もう、楽しそうで楽しそうで、見ているだけで幸せでした。
見た目は驚くほど壮ちゃんにそっくり!!よくあそこまで作りこんだなあ、と感心しました。
声が全然違うんですけど、黙って立っているだけの場面だったら、途中で入れ替わってても解らなかったんじゃないか、と思うほど似てましたね。外見は(笑)。
役作りがどうこうという役ではない(解りやすく世界征服を夢見る“悪役”)ので、あまり深いところは突っ込みませんが、今まで新公主演をずっとやってきて、最後にこの役をやらせてもらったまぁくんは、とても幸せな人だと思います。
今までは役をこなすだけで精一杯で、舞台全体が見えてないなーと思うことが多かったのですが、今回は、本当に全体が見えているなあ、と感心したので、その空気を忘れずに、これからもがんばってほしいです♪♪
本公演のチュムチもすごく良いし、伸び盛りなんでしょうね、今。「Mind Traveller」もとても良かったし、小池さんはまぁくんみたいなタイプが好きなんでしょうねぇ…。
セーム(華耀きらり/花野じゅりあ)
素晴らしかった!!
鮮やかな色の衣装と、何がどうなっているのか良くわからない、不思議な髪型。華やかで毒々しくて美しい、しゅん様のヨン・ガリョが足元にひざまづいて香油を奉げるのもわかるような、圧倒的な美女でした。
そして、
とにかく芝居の解釈が本公演とぜんぜん違っていて、吃驚しました!!
最初の、「わが子ホゲこそ王にふさわしい!」と息子自慢を始めてしまうあたりは本公演ともそんなには違わないんですけど、タムドクとの会話がぜんぜん違いました。
セームも違うし、タムドクも違う。だいもんの芝居で一番印象的だったのは、この短い叔母との会話の間に、まるで別人のように変貌してしまった(仮面を脱ぎ捨てた)ことだったのですが。
きらりんのセームが、また、だいもんの芝居を細かく受けて、その印象を増幅してくれるのが凄かった。まるで見てはならぬものを見てしまったかのように、仮面を脱いだ皇子を凝視しているセーム。彼女はこの時、どんな地獄を見たのだろうか、と。
搾り出すような「お・ま・え・は~~~っ!!」というかすれ声を聴きながら、鳥肌が立ちました。
芝居としては、高度なものを求めすぎて技術が追いついていなかった印象もありますが、まあ新公だからなあ。自分に足りない部分、特に声のコントロールの必要性は切実に感じたところでしょうから、これから頑張ってくれればいいです。自分のやりたい芝居をイメージどおりにやれる役者になってほしいなあ、と、心から思います。
きらりんって、可愛い遊女はホントに可愛いし、お嬢さまな姫君をやらせればうっとりするほどだし、ミニスカにブーツでアイドルすればもう「きゃーっ!」って感じだし、何をやっても本当に素敵で魅力的なんですけど、一般的にはきゃぴきゃぴした役の方が得意だと思われているような気がするんですよね。
でも、こういう痛々しいほどプライドの高い、譲らない女、というものを、萌えを持って演じられる役者って、実は珍しいと思うんです。「銀ちゃんの恋」の朋子が良かったのも、姿の可愛らしさや思い切りの良いぶっ飛び具合だけじゃなくて、その裏にある女心の痛さと怖さをちゃんと表現していたからだと思っているのです。
誰かに対する悪意をきちんと自覚した上で、悪意を持つに到った経緯を納得させ、悪意を持つことによる自分自身の心の痛みまでちゃんと伝えてくれる役者、それも脚本には何も書いていないのに…というのが、今回セームを見てつくづくと感激したところでした。
今の公演が終わったら、次は全ツですね。
祐飛さんの最後の花組公演を、一緒に回ってくれて、嬉しいです(*^ ^*)
ああ、一場面でもいいから祐飛さんと組んでくれぇぇぇ~!!(祈)
フッケ将軍(月央和沙/悠真倫)
…この人は、本公演ではフッケ将軍の息子のセドルなんですよね………。
私のアタマの中では、新公以来ずーっと、よっちのフッケ将軍とよっちのセドルが会話してます(^ ^;ゞ
また、新公セドルの真輝いづみさんが、なんとなーくよっちに似てるんですよね。
いやはや、あんなに完璧な親子、初めて見ましたよ。
生田さん、絶対確信犯(←別に犯罪じゃないから…)だよね?
【お詫び:最初にアップしたとき、真輝さんのお名前を間違えておりました。謹んでお詫び申し上げますm(_ _)m】
まりんさんのフッケ将軍は、相当にウザいおっさんキャラ。新公も、芝居の骨子は変わっていないし、スジニに花嫁衣裳を着せる場面も確かにウザいことはウザいんですけれども、本公演よりはまだ“タムドク皇子に幸せになってほしい”という祈りを感じることができたような気がします。
タムドク皇子が自分の息子を助けようとしてくれたことを心から信じて、苦労している皇子に、少しでも幸せになってほしい、と…。
そんな気持ちが嵩じての嫁探しだとわかるので、大神官のくみちゃんも本公演の絵莉さんほど本気で怒らないし、まわりのメンバーも、なんとなーく生温い目で見守っていたような気がします。
あと、この場面については、タムドクだいもんの反応の間も良かったです(*^ ^*)。「あー、みんなが僕のことを気にしてる…どうしよう…」という逡巡がちゃんと見えて、話を切るタイミングをはかっているのが解るんですよね。回りの空気が変わったのに気づかないで、スジニを褒めているまとぶんのタムドクも可愛いんですけど(^ ^;、やっぱりここは、タムドクが庇ってあげないとフッケ将軍が可哀相なことになるので、ね(苦笑)。
で。
よっちのフッケ将軍は、朴訥な田舎者ですけれども、決して“面白い人物”では無いんですよね。
彼がマジメにやればやるほど、周りとのテンポがずれて面白いことになってしまうんですけど、彼自身が面白いわけではない。そのあたり、生田さんもきっちり抑えて指導したんだろうな、と思いました。
出番前半の「チョルロ族の長」として出てくるところは普通の老人(?)なんですけど、鎧を着てカンミ城に行くあたりから、「ああ、そっかこの人将軍なんだ」という雰囲気があったのも良かったと思います。若い頃は本当に強くて、人望もあった将軍。年齢を重ねて軍人としては引退して予備役生活だったけれども、鍛錬を怠っていたわけではない(腹は出てますけどね)。戦場勘を取り戻せれば、まだまだ戦える!!……と、そんな感じにちゃんと見えたので。
一本筋のとおった「将軍」ぶりで、タムドクチームの長老としてきちんと機能していました。
真瀬くんのヒョンゴが割と軽めの役作りだったので、フッケ将軍が長老、ヒョンゴが参謀、コ将軍が重石、みたいな役割分担がはっきりしていたのも良かったです。役割分担がはっきりしない軍隊は、見るからに弱そうなので(汗)。
以上8人。芸達者ぞろいの88期も、ついに新公卒業ですね。
これからは本公演で、もっともっとご活躍くださいますように♪
そういえば、トップ娘役のあやねちゃんも88期だけど、今回は出てないんですね。
みなこちゃんも、すみ花ちゃんも、トップになったら新公出ないのでしょうか……。若くして就任すると、アンサンブルで出たりしますよね?下級生も彼女たちの芝居を間近で観る機会があると勉強になると思うので、ぜひ出て欲しいなあ(^ ^)。
.
ただいま、「連続更新記録」更新中……のような気がします(^ ^)。
ここしばらく毎日更新していて、今日で10日目。今まであまり数えたことがないのですが、たぶん記録なんじゃないかなあ(笑)。
書きたいことはたくさんあるので、しばらくはがんばりたいと思います。特に、あとわずか三週間で終わってしまうのに、何もかも途中になっている花組公演を。
…といいつつ、宙組の話題をもう一つ。
『逆転裁判 2』上演決定!
脚本・演出と主演は、今回と同じ鈴木圭&蘭寿トムコンビ。
あらすじを読むと、再演ではなくあくまでも続編、なんですね。
今回の「蘇る真実」のラストシーン、レオナの真実を取り戻したニックが、「僕は君を待つ 懐かしい故郷、カリフォルニアのあの海で…」みたいな歌詞を歌いあげていましたが、
続編は、まさにその『カリフォルニアの海辺』でレオナを待つニックの物語。
故郷で弁護士事務所を開いているのかな?な彼のところに、『若い娘』が母親の弁護を依頼してくる、という話だそうです。
…で。
他のキャストは発表されていませんが、どうなるんでしょうかねぇ?
とりあえず、舞台がカリフォルニアに移るなら、エッジワース検事(七帆)は出ない……かも?(T T)
えええええーーーーーっ!!?七帆のいない蘭トムなんて 七帆のいない逆転裁判なんて、さびしいっスよぉーーーっ!!
でも、マイルズ・エッジワースは「蘇る真実」編のラストで見事にニックと和解し、「苦手なんだ…世間話」という名台詞まで言ってしまっているので、出てくる意味があまりないんですよね、今更。
むしろ、せっかく故郷に帰るなら、昔から敵愾心を燃やしていたライバルが初登場! とかにしたほうが盛り上がるかも。それをみっちゃん(北翔海莉)が演って、とむみち揃って更に盛り上げる、っていうのはありかもしれませんね。
うわー、チケット無さそう~!!
となると、みーちゃん(春風弥里)だって、ニューヨーク市警察なんだからカリフォルニアには居ないですよねぇ(T T)。風莉さんの裁判官もダメ?
(鳳翔)大ちゃんのラリーは、元々カリフォルニア出身だし、マヤがニックに就いて行くなら、彼女に惚れているラリーも一緒に…っていうのはアリかなあと思うんですけどねぇ。
それとも、その“若い娘”が持ってくる“母親の事件”っていうのはニューヨークで起きた事件で、関係者一同うち揃ってニューヨークからカリフォルニアに出張してくる、とかの可能性もあり?
あ!っていうか、それ以前に、ヒロインは誰になるんでしょうか。
あらすじによるとレオナは公判中でカリフォルニアには来られないはずだし、“若い娘”は違う人ですよね?(花影)アリスちゃんか、愛花ちさきちゃんか、藤咲えりちゃんか……?それとも、全然私なんかの名前も知らないような可愛子ちゃんが出てくるのでしょうか。
でも、誰が出るにしても、彼女はヒロイン=ニックの恋人にはなれないですよね?
主演格だけどヒロインじゃない、っていう感じになるのかな?
…芝居としては何の問題も無い設定ですけど、宝塚作品としては画期的なものになりそうですね。
…元々ゲームとのコラボ自体が画期的だから、良いのかな(^ ^;ゞ
花組に組替えしてしまった天咲千華ちゃんは、芝居も良いしちょっとロリータっぽいキャラクターがゲームファン受けしそうだから出られると良かったと思うのですが、なんだか残念だわ。
あ、でも、その役割はマヤちゃん役のれーれが果たすから、いいのか(^ ^;ゞ。
助手はちゃんと故郷まで連れていってね、ニック。
しかし、残念なことが一つ。
「大江山花伝」の渡邊綱は、蘭トムくんではないんですね(T T) あららん(涙)
他に候補は…?、と考えてみたのですが。
みっちゃんが出てくれるんだったら、スコット&アーネスト・ヘミングウェイ再び、な感じで私個人はとても嬉しいです。みっちゃんの声大好きだ!!
あるいはともちん(はぁと)か、「逆転裁判」にエッジワースが出ないなら七帆くんも似合いそう。
宙組さんは祐飛さんより大きい人が多いから、“強面”の綱が似合いそうな人が多くて嬉しいです。
で。
もし、博多座二番手がともちんだったら、
「Appasionado! 2」の蜜蜂をともちん、白い蘭を祐飛さんでお願いしますっ!! >藤井さん(←100%絶対に無いから!)
……こほん。
宙組青年館組のみなさま、千秋楽おめでとうございましたm(_ _)m。
そして。
颯舞音桜さん、ご卒業おめでとうございます。卒業の1日前に初めて出会って、ついうっかり“お気に入り”に入れてしまった自分がとても悲しいです(T T)。
新しい道で、幸せになられますように。
そして、他の皆様は、本公演の集合日まで、ほんのちょっとのお休みを満喫してくださいね。
タニちゃん、ウメちゃんの最後の作品を、しーっかりと盛り上げてくださいますように。
東京でお待ちしています!!
.
ここしばらく毎日更新していて、今日で10日目。今まであまり数えたことがないのですが、たぶん記録なんじゃないかなあ(笑)。
書きたいことはたくさんあるので、しばらくはがんばりたいと思います。特に、あとわずか三週間で終わってしまうのに、何もかも途中になっている花組公演を。
…といいつつ、宙組の話題をもう一つ。
『逆転裁判 2』上演決定!
脚本・演出と主演は、今回と同じ鈴木圭&蘭寿トムコンビ。
あらすじを読むと、再演ではなくあくまでも続編、なんですね。
今回の「蘇る真実」のラストシーン、レオナの真実を取り戻したニックが、「僕は君を待つ 懐かしい故郷、カリフォルニアのあの海で…」みたいな歌詞を歌いあげていましたが、
続編は、まさにその『カリフォルニアの海辺』でレオナを待つニックの物語。
故郷で弁護士事務所を開いているのかな?な彼のところに、『若い娘』が母親の弁護を依頼してくる、という話だそうです。
…で。
他のキャストは発表されていませんが、どうなるんでしょうかねぇ?
とりあえず、舞台がカリフォルニアに移るなら、エッジワース検事(七帆)は出ない……かも?(T T)
えええええーーーーーっ!!?
でも、マイルズ・エッジワースは「蘇る真実」編のラストで見事にニックと和解し、「苦手なんだ…世間話」という名台詞まで言ってしまっているので、出てくる意味があまりないんですよね、今更。
むしろ、せっかく故郷に帰るなら、昔から敵愾心を燃やしていたライバルが初登場! とかにしたほうが盛り上がるかも。それをみっちゃん(北翔海莉)が演って、とむみち揃って更に盛り上げる、っていうのはありかもしれませんね。
うわー、チケット無さそう~!!
となると、みーちゃん(春風弥里)だって、ニューヨーク市警察なんだからカリフォルニアには居ないですよねぇ(T T)。風莉さんの裁判官もダメ?
(鳳翔)大ちゃんのラリーは、元々カリフォルニア出身だし、マヤがニックに就いて行くなら、彼女に惚れているラリーも一緒に…っていうのはアリかなあと思うんですけどねぇ。
それとも、その“若い娘”が持ってくる“母親の事件”っていうのはニューヨークで起きた事件で、関係者一同うち揃ってニューヨークからカリフォルニアに出張してくる、とかの可能性もあり?
あ!っていうか、それ以前に、ヒロインは誰になるんでしょうか。
あらすじによるとレオナは公判中でカリフォルニアには来られないはずだし、“若い娘”は違う人ですよね?(花影)アリスちゃんか、愛花ちさきちゃんか、藤咲えりちゃんか……?それとも、全然私なんかの名前も知らないような可愛子ちゃんが出てくるのでしょうか。
でも、誰が出るにしても、彼女はヒロイン=ニックの恋人にはなれないですよね?
主演格だけどヒロインじゃない、っていう感じになるのかな?
…芝居としては何の問題も無い設定ですけど、宝塚作品としては画期的なものになりそうですね。
…元々ゲームとのコラボ自体が画期的だから、良いのかな(^ ^;ゞ
花組に組替えしてしまった天咲千華ちゃんは、芝居も良いしちょっとロリータっぽいキャラクターがゲームファン受けしそうだから出られると良かったと思うのですが、なんだか残念だわ。
あ、でも、その役割はマヤちゃん役のれーれが果たすから、いいのか(^ ^;ゞ。
助手はちゃんと故郷まで連れていってね、ニック。
しかし、残念なことが一つ。
「大江山花伝」の渡邊綱は、蘭トムくんではないんですね(T T) あららん(涙)
他に候補は…?、と考えてみたのですが。
みっちゃんが出てくれるんだったら、スコット&アーネスト・ヘミングウェイ再び、な感じで私個人はとても嬉しいです。みっちゃんの声大好きだ!!
あるいはともちん(はぁと)か、「逆転裁判」にエッジワースが出ないなら七帆くんも似合いそう。
宙組さんは祐飛さんより大きい人が多いから、“強面”の綱が似合いそうな人が多くて嬉しいです。
で。
もし、博多座二番手がともちんだったら、
「Appasionado! 2」の蜜蜂をともちん、白い蘭を祐飛さんでお願いしますっ!! >藤井さん(←100%絶対に無いから!)
……こほん。
宙組青年館組のみなさま、千秋楽おめでとうございましたm(_ _)m。
そして。
颯舞音桜さん、ご卒業おめでとうございます。卒業の1日前に初めて出会って、ついうっかり“お気に入り”に入れてしまった自分がとても悲しいです(T T)。
新しい道で、幸せになられますように。
そして、他の皆様は、本公演の集合日まで、ほんのちょっとのお休みを満喫してくださいね。
タニちゃん、ウメちゃんの最後の作品を、しーっかりと盛り上げてくださいますように。
東京でお待ちしています!!
.
宙組日本青年館公演「逆転裁判ー蘇る真実」を観劇してまいりました♪♪
…それとは関係ないのですが、以前から気になっていた銀座のバーの看板をアップしてみたりします。
かなり曖昧な記憶なのですが、まさに宙組が出来た頃に出来た店、だったような。少なくとも、私が気づいたのはその頃でした。なので、勝手に関係者がやっているお店なのかなあ、それとも単にママが宝塚ファンだとか?と思っていたんですが(^ ^)。
もしご存知の方がいらっしゃいましたら教えてください(笑)。
#月組ファン的には、字が黄色なところがちょっと嬉しい(^ ^)。
とゆーところで、話を戻します!
「逆転裁判」。
カプコンとのコラボレーションということで話題になった作品。ごく普通に、話題作だし、みーちゃん(春風弥里)も出るし……ということで取ったチケットだったのですが。
…面白かったーーーーーっ!!
正直、いわゆる「推理劇」とか「法廷劇」としては弱いというか無理があるというか、
…いくらなんでもそれは論理的におかしいだろう?というところがたくさんあるんですけれども。(←詳細はネタバレになるので割愛)(っていうか、おかしな点が多すぎて覚えていられなかった…涙)(あと、いくらなんでも捜査が杜撰すぎるよ!>みーちゃん)
なんだかもう、そんなことはどうだっていい!と心の底から思いました。
たぶんゲームも、ネタについてはこんな感じなんでしょうしね。(やったことがないので判りませんが)
作・演出は鈴木圭。
私は、鈴木さんの作品は観たことが(多分)無いと思います。「里見八犬伝」「The Second Life」「逆転裁判」…宙組専科なんですよね(^ ^;)。新公なら、「愛と死のアラビア」を観ましたが、オリジナルはやっぱりぜんぜん違うんでしょうしねぇ。
でも、評判は良く聞いていました。「テンポが良い」「洒脱」「バランス感覚がある」「的確」…そんな、評判を。
実際に観てみて、納得~!、と思いました。
とにかくテンポがいい。そして、抜くところをちゃんと抜いてくれる。
軽妙洒脱でセンスがいい。バランス感覚があって、役者の個性を生かしてくれる。
題材的に、こういう世界なら齋藤さんが良かったんじゃないの?と思ったりもしていたのですが、実際観てみると鈴木さんしか考えられないですね。キャストとスタッフがぴったりと噛み合って、今できる最高のものに仕上がったのではないかと思います。
……私はサイトーファンなので“齋藤さんだったらどんな作品になったかな?”とか思ってしまうのですが。彼だったらたぶん、もっとウェットでドラマティックな構成にして、ゲーム感覚はあえて残さなかったんじゃないかな、と想像します。そうなると、今回の蘭寿とむ・美羽あさひ・七帆ひかるというキャストだとちょっともったいないなーと思うので、鈴木さんで正解だったなあ、と(*^ ^*)。
いやぁ、本当に面白かった。
蘭トムは、前回の大野さんのバウ「Never Sleep」も凄く良くて、今回も大当たりで…作品に恵まれた人だなあと思います。いや、本人の魅力がこういう作品を連れてくるんでしょうけれども。
「Never Sleep」のサミュエルは、ちょっと無鉄砲(^ ^)で一生懸命でまっすぐで考えなしで妹に弱い、……一言で言うならカワイイヤツ、でしたが。
今回のフェニックス(ニック)も、大きく分ければ似たようなタイプだった…ような気がします。妹は出てこないけど、助手のマヤが可愛すぎだし(笑)。ひたすら愛する人を信じて、彼女の無罪を信じて突き進む、誠実で熱い、犬系の男。「月の燈影」の次郎吉、「Never Sleep」のサミュエル、「バレンシアの熱い花」ロドリーゴ、、、そして、このニック。今まで、トムくんは他にもいろんな役をやっていらっしゃいますけれども、こういう男が本当に良く似合いますよね(はぁと)!!
しかも、人気ゲームとのコラボ、という作品の特徴を意識してか、アニメっぽい…というのかな、ちょっとした仕草にもそういう要素を入れて、場面場面を盛り上げることを忘れないエンターテイメント性も、さすがです。とにかく良かったです!!(盛り上がりすぎ)
好きな女と一緒にいるときの幸せそうな(鼻の下がでろーんと伸びた/笑)可愛い笑顔。パンフレットの裏表紙の写真とか、最高です♪ 彼女と向かい合って立っていて、ふと気持ちが高まって、思わずというように引き寄せるときの性急さとか、彼女に拒否されたときの泣きそうな貌もいいです。ええ、素敵だなあ☆
いかにもゲームらしい、相当に強引な展開ですけれども、なんとなく納得してしまうのは、蘭トムくんのパワー(エネルギー)があるからなんだろうな、と思います。
本当にいい作品に当たって、客席も物凄い盛り上がりようでした。
公演の成功、おめでとうございます~\(^o^)/
まちゃみ(美羽あさひ)は、蘭トムとは二作目。本公演でもロドリーゴとシルヴィア、アンソニーとヴィクトリア…なんとなくずっと組んでいる印象ですね。たしかに、蘭トムの熱をしっかり受け止めて、受け流せる大人な雰囲気は、よく似合うなあといつも思います。いいコンビですよね。
今回は、前半の感情を見せない冷静な女弁護士っぷりが際立って、すごく格好良かったです。ただ、そこを凄くハンサムに作りこんだだけに、回想やラストに殻を脱ぎ捨てた後の“可愛い”レオナちゃんが、ちょっとぶりっ子に見えちゃったのが残念かも。
七帆くんも、「Never Sleep」に引き続き二番手。この上三人は全く同じなんですねぇ…。
こういうケースも珍しいような気がしますが、作品的にも蘭トムとの相性も、この二人しか考えられなかったのがわかるような気がします(*^ ^*)。蘭トムと七帆くん、本当に相性がいい!ちょっとS気味の立ち役系の七帆と、微妙にM風味の入った受け芝居の蘭トム。七帆の作りこんだ怜悧さやクールさは、裏(過去)に熱いものを秘めていることをちゃんとわからせてくれるので、明らさまに熱くて真っ直ぐな蘭トムの芝居と合わさったときの相乗効果があるんだと思います。
七帆くんと組むと蘭トムがすごく格好良く見えるし、蘭トムと組むと七帆くんがすごく魅力的になる。相性の妙、というものを感じます。
みーちゃん(春風弥里)は、すべての台詞の後に「~ッス!」とつく、相当にトンデモな捜査官。捜査はいい加減だし、証拠管理は杜撰だし、この人さえいなければ、この事件も最初から問題なく真実が表に出ていると思うのですが、、、まぁ、こういう人がいないとゲームに(舞台に)ならないしなあ(^ ^;ゞ。
台詞の滑舌の良さと仕草や小道具(バンドエイドとか)の作りこみっぷりはさすがです。っていうか、声がいいとこのウザい台詞の数々も耐えられるんだなあ、と思ったり。
相当に面白い役で、美風舞良嬢とともに間違いなく1幕の主役を勤めてくださいました(汗)。
(鳳翔)大くんは、ニックの学生時代の友人で、ヘタレなオモロキャラ。いちおう、ニックとレオナとマイルズ(七帆)の過去の物語を語る語り手として必要な存在ではあるのですが、まぁあまり深い意味はなかったかな。固くなりがちな法廷シーンが続くのを避けるため、気持ちを切り替えるために散りばめられた息抜きの場面、という印象でした。
研究科で蘭トムと6年も違うので、なかなか「同級生」には見えない、というのは難でしたが、大くん自身はいい芝居をしていたと思います。とくに、ヘタレキャラなときと女の子口説くモードに入ったときの声の違いが凄かった!(^ ^)。大くんの声、大好きなので嬉しかったです♪
すっしーさん(寿つかさ)は、レオナの雇い主、アーサー・ミラー上院議員。大統領候補にもなっている有能な政治家です。
眼鏡が良く似合う、神経質な感じの芝居でした。久しぶりにみる“カッコイイすっしーさん”全開!って感じで、くらくらするほど渋くて男前♪
美風舞良さんは、スキャンダルカメラマンのロッタ・ハート。いやーーーーー、ほんとに一幕の主役の一人、でした。こういう巧い人に思う存分やらせると話が飛んで行ってしまいがちなんですが、そこをきっちり抑えた鈴木さんは偉いなあ、と感心するほど。
美人なのに思いっきり崩した鬘と化粧に関西のおばちゃん系の喋り方。いつ観ても何を演じても本当に巧い人ですが、今回も実にお見事でした。
風莉じんさんは、温かみがあって優しい裁判長閣下。……まりえさん(美郷真也)ふたたび。
この人が、最後にある人物に語りかける言葉が、誠意に溢れていてとても素敵です。やわらくて厚みのある声が、ちょっとぎこちない台詞回しが、ごくシンプルなあの台詞に心を与えているんですよね。素晴らしい!
純矢ちとせちゃんは、レオナの妹モニカ・クライド。事件の鍵を握る人物ですが、巧い人なのにちょっと苦戦していたかも…。
れーれ(すみれ乃麗)は、ニックの助手でラリー(大)の片思い(?)の相手、マヤ・フェイ。
……妖精のように可愛らしく、不可思議な存在感と天然にもほどがある頭の中身が物凄く魅力的な、可愛い助手でした。突拍子のない衣装(霊媒の血筋だということで常に巫女系コスプレ)も良く似合って、実に実に可愛いです。月組の蘭乃はなちゃんとはあまり似ていないなあと思っていたのですが、あの掴みどころのない可愛らしさは、やっぱり姉妹かも(*^ ^*)。
あれはちょっと、反則!異議アリ!!と思ったほどに可愛かったです。
クリステルの萌野りりあちゃん(89期)、ロバートの風羽玲亜さん(かぜはねれいあ/90期)、ルイスの蒼羽りくさん(そらはねりく/93期)は、映像のみの登場。
映像の使い方も面白くて、さすがゲームだなあと感心するような処理がたくさんありました。
いやホント、鈴木さんのセンスには脱帽します。
ミラー上院議員の秘書・サラ・シェリーの綾瀬あきなちゃん(91期)は、抜擢…なのかな?
小人数のダンス場面にも入っているし。芝居(とくに台詞回し)はまだまだでしたが、小顔で可愛くて、群舞でも目立ってました♪
花音舞ちゃん(90期)・天輝トニカちゃん(92期)は、記者として目立つソロがあり、陪審席でも小芝居していて面白かったです。なかなかに、あの陪審席は目が離せない感じでした(^ ^)。
新聞売りの瀬音リサさん(93期)は、滑舌がよくて芝居上手だった!一幕の幕開き早々、いきなり笑いを取りに来る役ですが、安定していて良かったです。こんなに若いとは思わなかったなあ。
エッジワースの影で「キレイな人だなあ」と思った雅桜歌さん(みやび・おうか/89期)とか、陪審席でもピカ一可愛かった千鈴まゆちゃん(90期)、映像のジャックの美貌と、陪審席のぽけっとした風情が別人のようだった颯舞音桜さん(そうま・ねお/91期)、、、宙組の下級生も人材豊富だなあ、と感心。
これからはがんばって覚えなくては………φ(・・)メモメモ。
作品全体を貫くテーマは、人を信じること…、でしょうか。
人を信じることで真実は蘇る。信頼することで、相手を立ち直らせることができる。
その明快な主張が心地よく、
また、登場人物が本当にみんな優しくて、最後に裁判長が語りかける言葉がとても心に沁みてきます。
人気ゲームとのコラボレーション。面白い試みだと思うし、もしかしたら、「ベルサイユのばら」以上の金鉱脈を掘り当てたのかもしれない、と思います。
またやってほしいなあ☆「逆転検事」というゲームが5月に発売されるらしいので、次はエッジワワース(=七帆)編でどうでしょう(^ ^)
.
…それとは関係ないのですが、以前から気になっていた銀座のバーの看板をアップしてみたりします。
かなり曖昧な記憶なのですが、まさに宙組が出来た頃に出来た店、だったような。少なくとも、私が気づいたのはその頃でした。なので、勝手に関係者がやっているお店なのかなあ、それとも単にママが宝塚ファンだとか?と思っていたんですが(^ ^)。
もしご存知の方がいらっしゃいましたら教えてください(笑)。
#月組ファン的には、字が黄色なところがちょっと嬉しい(^ ^)。
とゆーところで、話を戻します!
「逆転裁判」。
カプコンとのコラボレーションということで話題になった作品。ごく普通に、話題作だし、みーちゃん(春風弥里)も出るし……ということで取ったチケットだったのですが。
…面白かったーーーーーっ!!
正直、いわゆる「推理劇」とか「法廷劇」としては弱いというか無理があるというか、
…いくらなんでもそれは論理的におかしいだろう?というところがたくさんあるんですけれども。(←詳細はネタバレになるので割愛)(っていうか、おかしな点が多すぎて覚えていられなかった…涙)(あと、いくらなんでも捜査が杜撰すぎるよ!>みーちゃん)
なんだかもう、そんなことはどうだっていい!と心の底から思いました。
たぶんゲームも、ネタについてはこんな感じなんでしょうしね。(やったことがないので判りませんが)
作・演出は鈴木圭。
私は、鈴木さんの作品は観たことが(多分)無いと思います。「里見八犬伝」「The Second Life」「逆転裁判」…宙組専科なんですよね(^ ^;)。新公なら、「愛と死のアラビア」を観ましたが、オリジナルはやっぱりぜんぜん違うんでしょうしねぇ。
でも、評判は良く聞いていました。「テンポが良い」「洒脱」「バランス感覚がある」「的確」…そんな、評判を。
実際に観てみて、納得~!、と思いました。
とにかくテンポがいい。そして、抜くところをちゃんと抜いてくれる。
軽妙洒脱でセンスがいい。バランス感覚があって、役者の個性を生かしてくれる。
題材的に、こういう世界なら齋藤さんが良かったんじゃないの?と思ったりもしていたのですが、実際観てみると鈴木さんしか考えられないですね。キャストとスタッフがぴったりと噛み合って、今できる最高のものに仕上がったのではないかと思います。
……私はサイトーファンなので“齋藤さんだったらどんな作品になったかな?”とか思ってしまうのですが。彼だったらたぶん、もっとウェットでドラマティックな構成にして、ゲーム感覚はあえて残さなかったんじゃないかな、と想像します。そうなると、今回の蘭寿とむ・美羽あさひ・七帆ひかるというキャストだとちょっともったいないなーと思うので、鈴木さんで正解だったなあ、と(*^ ^*)。
いやぁ、本当に面白かった。
蘭トムは、前回の大野さんのバウ「Never Sleep」も凄く良くて、今回も大当たりで…作品に恵まれた人だなあと思います。いや、本人の魅力がこういう作品を連れてくるんでしょうけれども。
「Never Sleep」のサミュエルは、ちょっと無鉄砲(^ ^)で一生懸命でまっすぐで考えなしで妹に弱い、……一言で言うならカワイイヤツ、でしたが。
今回のフェニックス(ニック)も、大きく分ければ似たようなタイプだった…ような気がします。妹は出てこないけど、助手のマヤが可愛すぎだし(笑)。ひたすら愛する人を信じて、彼女の無罪を信じて突き進む、誠実で熱い、犬系の男。「月の燈影」の次郎吉、「Never Sleep」のサミュエル、「バレンシアの熱い花」ロドリーゴ、、、そして、このニック。今まで、トムくんは他にもいろんな役をやっていらっしゃいますけれども、こういう男が本当に良く似合いますよね(はぁと)!!
しかも、人気ゲームとのコラボ、という作品の特徴を意識してか、アニメっぽい…というのかな、ちょっとした仕草にもそういう要素を入れて、場面場面を盛り上げることを忘れないエンターテイメント性も、さすがです。とにかく良かったです!!(盛り上がりすぎ)
好きな女と一緒にいるときの幸せそうな(鼻の下がでろーんと伸びた/笑)可愛い笑顔。パンフレットの裏表紙の写真とか、最高です♪ 彼女と向かい合って立っていて、ふと気持ちが高まって、思わずというように引き寄せるときの性急さとか、彼女に拒否されたときの泣きそうな貌もいいです。ええ、素敵だなあ☆
いかにもゲームらしい、相当に強引な展開ですけれども、なんとなく納得してしまうのは、蘭トムくんのパワー(エネルギー)があるからなんだろうな、と思います。
本当にいい作品に当たって、客席も物凄い盛り上がりようでした。
公演の成功、おめでとうございます~\(^o^)/
まちゃみ(美羽あさひ)は、蘭トムとは二作目。本公演でもロドリーゴとシルヴィア、アンソニーとヴィクトリア…なんとなくずっと組んでいる印象ですね。たしかに、蘭トムの熱をしっかり受け止めて、受け流せる大人な雰囲気は、よく似合うなあといつも思います。いいコンビですよね。
今回は、前半の感情を見せない冷静な女弁護士っぷりが際立って、すごく格好良かったです。ただ、そこを凄くハンサムに作りこんだだけに、回想やラストに殻を脱ぎ捨てた後の“可愛い”レオナちゃんが、ちょっとぶりっ子に見えちゃったのが残念かも。
七帆くんも、「Never Sleep」に引き続き二番手。この上三人は全く同じなんですねぇ…。
こういうケースも珍しいような気がしますが、作品的にも蘭トムとの相性も、この二人しか考えられなかったのがわかるような気がします(*^ ^*)。蘭トムと七帆くん、本当に相性がいい!ちょっとS気味の立ち役系の七帆と、微妙にM風味の入った受け芝居の蘭トム。七帆の作りこんだ怜悧さやクールさは、裏(過去)に熱いものを秘めていることをちゃんとわからせてくれるので、明らさまに熱くて真っ直ぐな蘭トムの芝居と合わさったときの相乗効果があるんだと思います。
七帆くんと組むと蘭トムがすごく格好良く見えるし、蘭トムと組むと七帆くんがすごく魅力的になる。相性の妙、というものを感じます。
みーちゃん(春風弥里)は、すべての台詞の後に「~ッス!」とつく、相当にトンデモな捜査官。捜査はいい加減だし、証拠管理は杜撰だし、この人さえいなければ、この事件も最初から問題なく真実が表に出ていると思うのですが、、、まぁ、こういう人がいないとゲームに(舞台に)ならないしなあ(^ ^;ゞ。
台詞の滑舌の良さと仕草や小道具(バンドエイドとか)の作りこみっぷりはさすがです。っていうか、声がいいとこのウザい台詞の数々も耐えられるんだなあ、と思ったり。
相当に面白い役で、美風舞良嬢とともに間違いなく1幕の主役を勤めてくださいました(汗)。
(鳳翔)大くんは、ニックの学生時代の友人で、ヘタレなオモロキャラ。いちおう、ニックとレオナとマイルズ(七帆)の過去の物語を語る語り手として必要な存在ではあるのですが、まぁあまり深い意味はなかったかな。固くなりがちな法廷シーンが続くのを避けるため、気持ちを切り替えるために散りばめられた息抜きの場面、という印象でした。
研究科で蘭トムと6年も違うので、なかなか「同級生」には見えない、というのは難でしたが、大くん自身はいい芝居をしていたと思います。とくに、ヘタレキャラなときと女の子口説くモードに入ったときの声の違いが凄かった!(^ ^)。大くんの声、大好きなので嬉しかったです♪
すっしーさん(寿つかさ)は、レオナの雇い主、アーサー・ミラー上院議員。大統領候補にもなっている有能な政治家です。
眼鏡が良く似合う、神経質な感じの芝居でした。久しぶりにみる“カッコイイすっしーさん”全開!って感じで、くらくらするほど渋くて男前♪
美風舞良さんは、スキャンダルカメラマンのロッタ・ハート。いやーーーーー、ほんとに一幕の主役の一人、でした。こういう巧い人に思う存分やらせると話が飛んで行ってしまいがちなんですが、そこをきっちり抑えた鈴木さんは偉いなあ、と感心するほど。
美人なのに思いっきり崩した鬘と化粧に関西のおばちゃん系の喋り方。いつ観ても何を演じても本当に巧い人ですが、今回も実にお見事でした。
風莉じんさんは、温かみがあって優しい裁判長閣下。……まりえさん(美郷真也)ふたたび。
この人が、最後にある人物に語りかける言葉が、誠意に溢れていてとても素敵です。やわらくて厚みのある声が、ちょっとぎこちない台詞回しが、ごくシンプルなあの台詞に心を与えているんですよね。素晴らしい!
純矢ちとせちゃんは、レオナの妹モニカ・クライド。事件の鍵を握る人物ですが、巧い人なのにちょっと苦戦していたかも…。
れーれ(すみれ乃麗)は、ニックの助手でラリー(大)の片思い(?)の相手、マヤ・フェイ。
……妖精のように可愛らしく、不可思議な存在感と天然にもほどがある頭の中身が物凄く魅力的な、可愛い助手でした。突拍子のない衣装(霊媒の血筋だということで常に巫女系コスプレ)も良く似合って、実に実に可愛いです。月組の蘭乃はなちゃんとはあまり似ていないなあと思っていたのですが、あの掴みどころのない可愛らしさは、やっぱり姉妹かも(*^ ^*)。
あれはちょっと、反則!異議アリ!!と思ったほどに可愛かったです。
クリステルの萌野りりあちゃん(89期)、ロバートの風羽玲亜さん(かぜはねれいあ/90期)、ルイスの蒼羽りくさん(そらはねりく/93期)は、映像のみの登場。
映像の使い方も面白くて、さすがゲームだなあと感心するような処理がたくさんありました。
いやホント、鈴木さんのセンスには脱帽します。
ミラー上院議員の秘書・サラ・シェリーの綾瀬あきなちゃん(91期)は、抜擢…なのかな?
小人数のダンス場面にも入っているし。芝居(とくに台詞回し)はまだまだでしたが、小顔で可愛くて、群舞でも目立ってました♪
花音舞ちゃん(90期)・天輝トニカちゃん(92期)は、記者として目立つソロがあり、陪審席でも小芝居していて面白かったです。なかなかに、あの陪審席は目が離せない感じでした(^ ^)。
新聞売りの瀬音リサさん(93期)は、滑舌がよくて芝居上手だった!一幕の幕開き早々、いきなり笑いを取りに来る役ですが、安定していて良かったです。こんなに若いとは思わなかったなあ。
エッジワースの影で「キレイな人だなあ」と思った雅桜歌さん(みやび・おうか/89期)とか、陪審席でもピカ一可愛かった千鈴まゆちゃん(90期)、映像のジャックの美貌と、陪審席のぽけっとした風情が別人のようだった颯舞音桜さん(そうま・ねお/91期)、、、宙組の下級生も人材豊富だなあ、と感心。
これからはがんばって覚えなくては………φ(・・)メモメモ。
作品全体を貫くテーマは、人を信じること…、でしょうか。
人を信じることで真実は蘇る。信頼することで、相手を立ち直らせることができる。
その明快な主張が心地よく、
また、登場人物が本当にみんな優しくて、最後に裁判長が語りかける言葉がとても心に沁みてきます。
人気ゲームとのコラボレーション。面白い試みだと思うし、もしかしたら、「ベルサイユのばら」以上の金鉱脈を掘り当てたのかもしれない、と思います。
またやってほしいなあ☆「逆転検事」というゲームが5月に発売されるらしいので、次はエッジワワース(=七帆)編でどうでしょう(^ ^)
.
衝撃の発表から一日が過ぎました。
昨日、私が家に帰って最初にしたことは、何だってでしょうか?
答え。
「宙」という字を「そら」という読みで単語登録しました。
………………………………。
今朝起きて、とにかく、取るものもとりあえず日比谷に行って、公演を観てまいりました。
ああ、花組っ子が好きだ。
みんななんて可愛いんだろう。
一生懸命で、誠実で、がんばってて、顔芸してて、必死で、まっすぐで、、、、、
そして。
明日は「逆転裁判」を観にいきます。
宙組っ子も、きっと可愛いんだろうな。
みんながみんな、一生懸命で、誠実で、がんばってて、必死で、まっすぐなのは知っているから。
宝塚はひとつ、なんですよね。
そう。ナホちゃんが言っていたとおり、に。
祐飛さんがいたから月組を愛したわけじゃない。
祐飛さんがいるから花組を好きになったわけじゃない。
月組っ子が可愛いから、
花組っ子が可愛いから、
だから好きになったのだ、と、
そんな当たり前のことを、あらためて思い出してみたりして。
さて。
昨日は、衝撃の発表以外にもいろんなことが発表されていました。
完全にアタマが吹っ飛んでいたので何もコメントできませんでしたが、
まずは最初に、
みつるくん、めおちゃん、バウW主演おめでとうございます~!
石田さんの新作、「フィフティ・フィフティ」。
…石田さんでめおみつるって言ったら、イコールで橘&ヤス、って普通に思いますよね?
で、ストーリー読んで思ったんですけど、これって、コンセプトは正しく「花咲く港」なんじゃありません?
少なくとも、“現代社会から隔離された”山間の寒村に、“悪いマレビトが二人紛れ込んでくる”っていうモチーフは同じですよね。で、“テンポのはずれた村人たち”と心温まる交流のあげくに……っていう展開も共通だし。二人の人間関係とか起きる事件の内容とかは関係ないんでしょうけれども、かなり私の好きなストーリーになりそうなので、楽しみになってきました。
ちょうど梅田芸術劇場で「ミー&マイガール」、大劇場では星組さんの「太王四神記2」の公演中ですよね?なんとか都合をつけて観にいきたいなあ、と思っております。
っていうか、
せっかくなので、ヒロインも同じく85期の一花でどうでしょう。駄目かなあ…?
そして、「AQUA5コンサート」。
赤坂BLITZかー、懐かしい!!「RENT」の初演以来ですよ中に入るの!!
……チケットが取れれば、ですけどね。(←無理だろうなあ。たったの二回だもんなあ……)
そして、6月15日(月)には、
「宝塚歌劇95周年記念・「歌劇」通巻1000号記念スペシャル『百年への道』」が開催。
祐飛さんとすみ花ちゃんの組替え日付が「6月16日」なのは、コレに花組生として最後に出してもらえるから、ってことですよね…?まだ出演者は現トップさんしか発表されてないけど。
OGもたくさん出てくださるみたいだし、また中継してくれますように(祈)。
で、95周年の記念イベントはこれだけなんでしょうかねぇ…?TCAはやらないのでしょうか。
まあ、当初無かったはずのバウ公演が追加で発表されたりするくらいですから、まだまだ公演増えるんでしょうね。祐飛さんも、博多座が終わった後でディナーショーかコンサートあたりやりかねないし(- -;ゞ、さ、さいふが……(T T)。
.
昨日、私が家に帰って最初にしたことは、何だってでしょうか?
答え。
「宙」という字を「そら」という読みで単語登録しました。
………………………………。
今朝起きて、とにかく、取るものもとりあえず日比谷に行って、公演を観てまいりました。
ああ、花組っ子が好きだ。
みんななんて可愛いんだろう。
一生懸命で、誠実で、がんばってて、顔芸してて、必死で、まっすぐで、、、、、
そして。
明日は「逆転裁判」を観にいきます。
宙組っ子も、きっと可愛いんだろうな。
みんながみんな、一生懸命で、誠実で、がんばってて、必死で、まっすぐなのは知っているから。
宝塚はひとつ、なんですよね。
そう。ナホちゃんが言っていたとおり、に。
祐飛さんがいたから月組を愛したわけじゃない。
祐飛さんがいるから花組を好きになったわけじゃない。
月組っ子が可愛いから、
花組っ子が可愛いから、
だから好きになったのだ、と、
そんな当たり前のことを、あらためて思い出してみたりして。
さて。
昨日は、衝撃の発表以外にもいろんなことが発表されていました。
完全にアタマが吹っ飛んでいたので何もコメントできませんでしたが、
まずは最初に、
みつるくん、めおちゃん、バウW主演おめでとうございます~!
石田さんの新作、「フィフティ・フィフティ」。
…石田さんでめおみつるって言ったら、イコールで橘&ヤス、って普通に思いますよね?
で、ストーリー読んで思ったんですけど、これって、コンセプトは正しく「花咲く港」なんじゃありません?
少なくとも、“現代社会から隔離された”山間の寒村に、“悪いマレビトが二人紛れ込んでくる”っていうモチーフは同じですよね。で、“テンポのはずれた村人たち”と心温まる交流のあげくに……っていう展開も共通だし。二人の人間関係とか起きる事件の内容とかは関係ないんでしょうけれども、かなり私の好きなストーリーになりそうなので、楽しみになってきました。
ちょうど梅田芸術劇場で「ミー&マイガール」、大劇場では星組さんの「太王四神記2」の公演中ですよね?なんとか都合をつけて観にいきたいなあ、と思っております。
っていうか、
せっかくなので、ヒロインも同じく85期の一花でどうでしょう。駄目かなあ…?
そして、「AQUA5コンサート」。
赤坂BLITZかー、懐かしい!!「RENT」の初演以来ですよ中に入るの!!
……チケットが取れれば、ですけどね。(←無理だろうなあ。たったの二回だもんなあ……)
そして、6月15日(月)には、
「宝塚歌劇95周年記念・「歌劇」通巻1000号記念スペシャル『百年への道』」が開催。
祐飛さんとすみ花ちゃんの組替え日付が「6月16日」なのは、コレに花組生として最後に出してもらえるから、ってことですよね…?まだ出演者は現トップさんしか発表されてないけど。
OGもたくさん出てくださるみたいだし、また中継してくれますように(祈)。
で、95周年の記念イベントはこれだけなんでしょうかねぇ…?TCAはやらないのでしょうか。
まあ、当初無かったはずのバウ公演が追加で発表されたりするくらいですから、まだまだ公演増えるんでしょうね。祐飛さんも、博多座が終わった後でディナーショーかコンサートあたりやりかねないし(- -;ゞ、さ、さいふが……(T T)。
.
大空祐飛さんと、
野々すみ花さんが、
次期・宙組トップコンビとして内定したことが、発表されました。
大劇場でのお披露目はまだ演目未定ですが、
とりあえず、宙組での最初の公演は、8月の博多座公演「大江山花伝/Appasionado!2」。
「大江山花伝」!
観たことはありませんが、全盛期の柴田さんの作品ですよね?
その昔、祐飛さんのパーソナルブック1で、扮装していたのが記憶にも鮮明です。
さぞ、やりたかったんでしょうねぇ…………
とりあえず、写真をこっそり写メしてアップしてみたりして(^ ^;ゞ
お祝いのメールをくださった皆様、本当にありがとうございます。
なんだか、本当に手は震えるし脚はがくがくするし、むしろ大丈夫か自分!?って感じです。
何かを叫びたいのに、言葉にならない、
そんな気持ち。
おめでとうございます。
おめでとうございます。
……本当に、おめでとうございます。
これからずっと(そう長いことではないでしょうが)、すみ花ちゃんと一緒に芝居をすることができる!
それが一番、嬉しいです。
宙組ファンのみなさま、
どうか。
どうか、この不器用な人を、どうかよろしくお願いいたします(祈)。
花組への異動が発表された1年と2ヶ月前の不安が、また蘇る……。
でも、きっとどうにかなるだろうから。
大空さんも、すみ花ちゃんも、
宙組の皆様も、
いろんな試練を乗り越えてきた、皆だから。
どうか。
どうかよろしく、お願いいたしますm(_ _)m。
祐飛さんのファンになってからの年数も、ついに二桁の大台に乗りましたが。
その間、一度も『トップスター』の夢を見たことがない、とは言いません。
でも。
……トップに、なるんだ……
祐飛さんが?
なんだか。
意味がよく、わかりません………(呆然)
たとえ行き着く先が博多でも、
俺はもう、後戻りできないんだーーーーーっ!!
祐飛さんが、トップスターになる。
すみ花ちゃんと、がっつり組んでお芝居ができる。
もしかしたら、柴田さんや大野さんが、宛書のお芝居を書いてくれるかもしれない!
………幸せなんだなあ、私。(しみじみ)
と、いうわけで、
おめでとうございます。
幸せ、なんだと思います。たぶん。
望んだことのない地位につく、ご贔屓。
それも、縁の無かった宙組で。
少なくとも。
相手役がすみ花ちゃんであること、
博多座が柴田&藤井であること、、、
それは、祐飛さんにとって最高の条件なのだから。
これ以上の幸福は、ないのだから。
……そう、自分に言い聞かせて。
花組に組替えして、ちょうど一年と一ヶ月。
再びの組替えで宙組へ異動するまで、あとちょうど、3ヶ月。
初めての組替えだった超上級生を、よく構って可愛がってくださった、花組。
ありがとう。ありがとう。ありがとう。
本当に、花組生と花組ファンのみなさまには、感謝の言葉も見つからないほどです。
下級生もやっと覚えて、どこを観ても楽しくて楽しくてしょうがなかった、花組。
短い時間でしたけれども、決して忘れません。
花組生として過ごせる残り3ヶ月を、悔いなく楽しみたいと思います。
素敵な思い出をたくさん作って、
そして、
「やっぱり宝塚はひとつだった」、
……と。
そう、言えるように。
大空祐飛さんがトップスターになる。
野々すみ花ちゃんと、コンビを組む。
宙組に異動して、夢だった「大江山花伝」に挑む。
………今日って4月1日だったっけ……?(真顔)
すみ花ちゃん、お誕生日おめでとう!とか、
めおちゃん、みつるくん、バウ主演おめでとう!!とか、
書きたいことはたくさんあったはずなのに。
……また、落ち着いたらいろいろ書きたいと思います……。
.
野々すみ花さんが、
次期・宙組トップコンビとして内定したことが、発表されました。
大劇場でのお披露目はまだ演目未定ですが、
とりあえず、宙組での最初の公演は、8月の博多座公演「大江山花伝/Appasionado!2」。
「大江山花伝」!
観たことはありませんが、全盛期の柴田さんの作品ですよね?
その昔、祐飛さんのパーソナルブック1で、扮装していたのが記憶にも鮮明です。
さぞ、やりたかったんでしょうねぇ…………
とりあえず、写真をこっそり写メしてアップしてみたりして(^ ^;ゞ
お祝いのメールをくださった皆様、本当にありがとうございます。
なんだか、本当に手は震えるし脚はがくがくするし、むしろ大丈夫か自分!?って感じです。
何かを叫びたいのに、言葉にならない、
そんな気持ち。
おめでとうございます。
おめでとうございます。
……本当に、おめでとうございます。
これからずっと(そう長いことではないでしょうが)、すみ花ちゃんと一緒に芝居をすることができる!
それが一番、嬉しいです。
宙組ファンのみなさま、
どうか。
どうか、この不器用な人を、どうかよろしくお願いいたします(祈)。
花組への異動が発表された1年と2ヶ月前の不安が、また蘇る……。
でも、きっとどうにかなるだろうから。
大空さんも、すみ花ちゃんも、
宙組の皆様も、
いろんな試練を乗り越えてきた、皆だから。
どうか。
どうかよろしく、お願いいたしますm(_ _)m。
祐飛さんのファンになってからの年数も、ついに二桁の大台に乗りましたが。
その間、一度も『トップスター』の夢を見たことがない、とは言いません。
でも。
……トップに、なるんだ……
祐飛さんが?
なんだか。
意味がよく、わかりません………(呆然)
たとえ行き着く先が博多でも、
俺はもう、後戻りできないんだーーーーーっ!!
祐飛さんが、トップスターになる。
すみ花ちゃんと、がっつり組んでお芝居ができる。
もしかしたら、柴田さんや大野さんが、宛書のお芝居を書いてくれるかもしれない!
………幸せなんだなあ、私。(しみじみ)
と、いうわけで、
おめでとうございます。
幸せ、なんだと思います。たぶん。
望んだことのない地位につく、ご贔屓。
それも、縁の無かった宙組で。
少なくとも。
相手役がすみ花ちゃんであること、
博多座が柴田&藤井であること、、、
それは、祐飛さんにとって最高の条件なのだから。
これ以上の幸福は、ないのだから。
……そう、自分に言い聞かせて。
花組に組替えして、ちょうど一年と一ヶ月。
再びの組替えで宙組へ異動するまで、あとちょうど、3ヶ月。
初めての組替えだった超上級生を、よく構って可愛がってくださった、花組。
ありがとう。ありがとう。ありがとう。
本当に、花組生と花組ファンのみなさまには、感謝の言葉も見つからないほどです。
下級生もやっと覚えて、どこを観ても楽しくて楽しくてしょうがなかった、花組。
短い時間でしたけれども、決して忘れません。
花組生として過ごせる残り3ヶ月を、悔いなく楽しみたいと思います。
素敵な思い出をたくさん作って、
そして、
「やっぱり宝塚はひとつだった」、
……と。
そう、言えるように。
大空祐飛さんがトップスターになる。
野々すみ花ちゃんと、コンビを組む。
宙組に異動して、夢だった「大江山花伝」に挑む。
………今日って4月1日だったっけ……?(真顔)
すみ花ちゃん、お誕生日おめでとう!とか、
めおちゃん、みつるくん、バウ主演おめでとう!!とか、
書きたいことはたくさんあったはずなのに。
……また、落ち着いたらいろいろ書きたいと思います……。
.
若人たちの太王四神記
2009年2月26日 宝塚(花) コメント (2)東京宝塚劇場にて、花組新人公演「太王四神記」を観てまいりました。
すみ花ちゃん、だいもん、ブラボー~~~っっっ!!
今回は芸達者さんの多い88期のラスト新公だったから、88期中心に書くつもりだったのですが………、
きらりん、とみぃ、しゅん様、らいらい、よっち、まぁくん、愛純さん、聖花さん……みんな大好きだし、みんなみんな凄く良くて素晴らしかったんですけど!!
彼らが作る、がっちりとした土台の上で、見事に息づいて華を咲かせたお二人に、乾杯!
新公演出は、生田大和さん。
私、生田さん演出の新公はいくつか観ていますけれども、毎回感心しています。
役者をきちんと観て、脚本をきちんと読み込んで、役者に合わせて演出を変えることができる演出家なんですよね。みんな、すごく勉強になると思う。新人公演自体のレベルが上がるのは勿論なんですけど、そこで得るものって他の新公より大きいんじゃないか、なんてことを毎回思います。
また、不思議と生田さん演出の新公って実力派が良い役をやってるんですよね(*^ ^*)。「バレンシアの熱い花」のみーちゃん(春風弥里)もそうだし、今回のだいもん(望海風斗)も典型的な“生田新公”役者って感じ。演出の良さと役者の実力が、ちょうど良く噛み合って、良い舞台を作り上げていたと思います。
それにしても、みごとな潤色でした。2幕一本立て作品を、休憩を抜いて二時間弱。月組の「ミー&マイガール」新公(演出・齋藤吉正)も実に自然で見事なまとめ方でしたけれども、「太王四神記」のカットの仕方は芸術的!
「ミー&マイガール」は、それでも「フルでやらせてあげたかったなあ…」と思ったのに、今回は本当に、もしかして本編もこれで(休憩だけ入れて)、フィナーレをもっと派手に長くやるっていうので良いんじゃないの!?と思わせる出来の良さ。
大きく場面としてカットされたのは、「神話」~「チュシンの夜」まで。ここをヒョンゴ(真瀬はるか)の説明Onlyですっ飛ばし、いきなり少年タムドク(月野姫花)にヤン王(扇めぐむ)が言い聞かせている場面から始まります。サビ城陥落の場面がないので後半のキハとスジニの出会いが意味不明だったりはしますけど、それ以外はほとんど問題無かったような。それと武道会前のタムドクとヤン王の意味不明な会話や二幕冒頭のコムル村、キハとプルキルの銀橋、「愛の無い結婚」の歌(場面自体はある)、、、くらいだったんじゃないかな?
あとは、細かくいろんなところをつまんだり変更したりしているんですけど、とにかく流れが自然だったことに感心しました。「エリザベート」新公みたいに、ヒョンゴがひたすら喋り捲りで説明してるんじゃないか、とか結構心配していたんですが(^ ^)、そんなことは全然なく、ヒョンゴの台詞で増えたり変わったりしたのも、冒頭の説明の内容が変わったことくらいじゃないかしら?
しかも!役者のキャラに合わせて細かく演出が違ってるんですよっ(*^ ^*)。
公演全体が、新人公演というより全くの「別バージョン」という感じの完成度でした。
芸達者な88期の面々を思う存分使ってしっかりとした舞台を作り上げた上で、下級生を巧くノセてしまう…そのあたりのセンスが抜群に良いんだろうなあ、と思いました。
だいもんのタムドク。
欠点は、歌う時に笑顔になってしまう(発声の基本で頬をあげるんですが、これが笑顔にしか見えない)ことと、甲冑があんまり似合わないことくらい。あとは本当に、素晴らしかった~!
笑顔の明るい、不器用だけど優しくて魅力的な青年でした。
本公演と何が違うのかわからないんですけれども、全然違っていたんですよねぇー。
…あ、そうだ、すっごい可愛かった★です!特に一幕。本公演よりかなり幼い雰囲気を、わざと作ってたんだと思います(本役のヒョンミョンより全然若かったので)。
本公演を観ていてつくづくと思う、「タムドクってホンっトにガキっぽい……」っていうところが、逆に説得力をもって演じられていたのが凄いなーと思いました。ガキっぽいからこういう行動に出る。だからこういうことになる。そりゃーこうなるよね、でも、タムドクだからこういう助けの手が現れて、こうなる……ああ、やっぱり運命だったんだ、と、
そこに一本筋を通したな、という印象でした。
そして、最初の印象がすごく幼いだけに、「愛する人を疑ってばかり、愛とはなにか疑ってばかり」と歌うころの大人びた哀愁と色香に、愕然としました。
本公演を観ているときは、あまり“時間の経過”ということを考えたことがなかったのですが。
新人公演はタムドクの成長物語という面がすごく強く出ていたので、時間がどんどん流れていくのが見えるんですよね。
一幕の、見た目も中身も子供っぽいタムドク青年。初めてコ将軍やホゲ以外の人と触れ合って、いろんな間違ったことをして、、、でも魅力的だった彼の輝きと、見た目はそんなに変わらないのに、中身はまるで浦島太郎の玉手箱をあけたかのように大人びて。“やりたいこと”ではなく“正しいこと”をしようとしている彼の寂しげな後姿を見凝める、その寂しさ。
タムドクという“チュシンの王”が「紛うことのない存在」なのは、“愛される存在”だからなのだ、という構図が、凄く納得できました。
生田さん、よくその意味付けを見出したものだと本当に感心します。(小池さんは違うイメージで演出しているような気がする…)
そして、すみ花ちゃん!
いやぁー、もう、本当に素晴らしかった!なんだか、全然違う役みたいでした。キハ。
彩音ちゃんのキハは彩音ちゃんのキハで完成されていて素敵なんですけど…
なんていうのかな、物語の中の位置づけが、全然違う!と思いました。
まず。キハが、タムドクよりホゲより、ちゃんと歳上に見える!
新公はサビ城陥落の場面がなく、キハとタムドクの年齢設定については何も情報がありません。別段、本公演同様タムドクが歳上ってことになっていても、なんら問題は無いわけです。
でも、キハが歳上だからこそ、男たちは素直に泣きつけるんですよ。
これって、設定的には結構重要なことです。キハが歳上だからこそ、縋りつく男たちが格好悪くないんです。
そして。
まだ下級生なのに、あんなに可愛らしいのに、包容力があるのが素晴らしい。
セームが死んだ後、「親友を裏切った」タムドクが銀橋を渡って本舞台に戻ってきたとき。
すみ花ちゃんのキハは、タムドクを待っていたことがはっきりと解りました。噂を聞いて、彼を心配して駆けつけてきたんだろうな…というのが、最初に出迎えたときからはっきりと解る。
そして、彼女の心配そうな顔をみて、タムドクがふと微笑むんですよね、微かに(←たぶん。上手の席だったので、あまりよく見えませんでしたが)。
その瞬間のすみ花ちゃんの、タムドクを包み込むような優しい笑顔。
くしゃっとした泣き笑いの表情だけで、タムドクを抱きしめたように見えました。
彼女の最大の武器は、情感の深い声。あの声で、「ヤン王さま、なぜ自ら死を選ばれたのですか…」と絶望に満ちて呟かれると、聴いている観客にまで絶望が沁みてくる。
ああ、「愛の無い結婚」のデュエットを聴いてみたかったなあ……。
他にも印象的なことはとてもたくさんあったのですが……
いちいち書くことができないくらい、とにかく素敵だった!
お姉さんで、柔らかくて、なのに芯はしなやかに強く、折れない。ひっそりとした野の花のようでいて、たくましい野生と繊細な花序をもち、枯れることなく毎年咲いて、見る人の心を和ませる。
すみ花ちゃんの芝居は、リアルとかファンタジーとかという言葉を飛び越えたところにあるんですよね。
炎を操る巫女、神器の守護者…そういうファンタジーの道具立てを使って、誰よりもリアルな女を描き出すことができる。
男を愛し、子供を作り、その男に添えないと知るや他の男に嫁ぐことを承知して、世界を犠牲にしても子供を守ろうとする。そういう、強烈な意思とリアルなパワーを持つ“女”。
雪組のみなこちゃん(愛原実花)とか、ちょっとタイプが違いますけれども宙組のウメちゃん、星組のあすかちゃんも、リアルとファンタジー、両方を演じられる役者です。トップ就任済みのお二人は、あまり負の感情を本気で出したことはないんですけど、やれば多分できるんだろうと思う。(あすかちゃんはその昔、「琥珀色の雨にぬれて」フランソワーズで大失敗したことで成長しましたが…)
でも、すみ花ちゃんのラストの迫力は、本当に凄かった。ああ、黒朱雀になるというのはこういうことか、と。
だからこそ、キハを救うために全てを投げ出すタムドクが、より輝かしく美しく見えた のだと思うのです(*^ ^*)。
そういう意味で、今の若手娘役の中ですみ花ちゃんと雪組のみなこちゃん(愛原実花)の二人は飛び抜けていると思います。すみ花ちゃんの小夏も、みなこちゃんのボニー、アニス、静香さんも、本当に凄かったもんなぁ…強烈でしたわ、ええ(*^ ^*)。
私が視る始めたころの宝塚(←そんなに昔じゃないんですけど…)は、あまりそういう要素をヒロインに求めることはなかったと思うのですが、最近は大劇場でも結構面白い作品をやるので、負の感情を出せる役者は貴重だな、と思います。いわゆる「宝塚らしさ」とは違うのかもしれませんけれども、私にとっては、役者の好みを語る上で、とても大切な要素だったりします(あくまでも、好み、ですが)。
小池さん演出の本公演は、ごく宝塚らしい、シンプルな勧善懲悪ものだと思うのですが。…これだけテーマが違って見えるのは、生田さんの功績だと思います。
…とりあえず。
生田さん、そろそろバウでもやりませんか?
オリジナルでどんなものを出してきてくれるのか、すごく楽しみにしておりますので(*^ ^*)。
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すみ花ちゃん、だいもん、ブラボー~~~っっっ!!
今回は芸達者さんの多い88期のラスト新公だったから、88期中心に書くつもりだったのですが………、
きらりん、とみぃ、しゅん様、らいらい、よっち、まぁくん、愛純さん、聖花さん……みんな大好きだし、みんなみんな凄く良くて素晴らしかったんですけど!!
彼らが作る、がっちりとした土台の上で、見事に息づいて華を咲かせたお二人に、乾杯!
新公演出は、生田大和さん。
私、生田さん演出の新公はいくつか観ていますけれども、毎回感心しています。
役者をきちんと観て、脚本をきちんと読み込んで、役者に合わせて演出を変えることができる演出家なんですよね。みんな、すごく勉強になると思う。新人公演自体のレベルが上がるのは勿論なんですけど、そこで得るものって他の新公より大きいんじゃないか、なんてことを毎回思います。
また、不思議と生田さん演出の新公って実力派が良い役をやってるんですよね(*^ ^*)。「バレンシアの熱い花」のみーちゃん(春風弥里)もそうだし、今回のだいもん(望海風斗)も典型的な“生田新公”役者って感じ。演出の良さと役者の実力が、ちょうど良く噛み合って、良い舞台を作り上げていたと思います。
それにしても、みごとな潤色でした。2幕一本立て作品を、休憩を抜いて二時間弱。月組の「ミー&マイガール」新公(演出・齋藤吉正)も実に自然で見事なまとめ方でしたけれども、「太王四神記」のカットの仕方は芸術的!
「ミー&マイガール」は、それでも「フルでやらせてあげたかったなあ…」と思ったのに、今回は本当に、もしかして本編もこれで(休憩だけ入れて)、フィナーレをもっと派手に長くやるっていうので良いんじゃないの!?と思わせる出来の良さ。
大きく場面としてカットされたのは、「神話」~「チュシンの夜」まで。ここをヒョンゴ(真瀬はるか)の説明Onlyですっ飛ばし、いきなり少年タムドク(月野姫花)にヤン王(扇めぐむ)が言い聞かせている場面から始まります。サビ城陥落の場面がないので後半のキハとスジニの出会いが意味不明だったりはしますけど、それ以外はほとんど問題無かったような。それと武道会前のタムドクとヤン王の意味不明な会話や二幕冒頭のコムル村、キハとプルキルの銀橋、「愛の無い結婚」の歌(場面自体はある)、、、くらいだったんじゃないかな?
あとは、細かくいろんなところをつまんだり変更したりしているんですけど、とにかく流れが自然だったことに感心しました。「エリザベート」新公みたいに、ヒョンゴがひたすら喋り捲りで説明してるんじゃないか、とか結構心配していたんですが(^ ^)、そんなことは全然なく、ヒョンゴの台詞で増えたり変わったりしたのも、冒頭の説明の内容が変わったことくらいじゃないかしら?
しかも!役者のキャラに合わせて細かく演出が違ってるんですよっ(*^ ^*)。
公演全体が、新人公演というより全くの「別バージョン」という感じの完成度でした。
芸達者な88期の面々を思う存分使ってしっかりとした舞台を作り上げた上で、下級生を巧くノセてしまう…そのあたりのセンスが抜群に良いんだろうなあ、と思いました。
だいもんのタムドク。
欠点は、歌う時に笑顔になってしまう(発声の基本で頬をあげるんですが、これが笑顔にしか見えない)ことと、甲冑があんまり似合わないことくらい。あとは本当に、素晴らしかった~!
笑顔の明るい、不器用だけど優しくて魅力的な青年でした。
本公演と何が違うのかわからないんですけれども、全然違っていたんですよねぇー。
…あ、そうだ、すっごい可愛かった★です!特に一幕。本公演よりかなり幼い雰囲気を、わざと作ってたんだと思います(本役のヒョンミョンより全然若かったので)。
本公演を観ていてつくづくと思う、「タムドクってホンっトにガキっぽい……」っていうところが、逆に説得力をもって演じられていたのが凄いなーと思いました。ガキっぽいからこういう行動に出る。だからこういうことになる。そりゃーこうなるよね、でも、タムドクだからこういう助けの手が現れて、こうなる……ああ、やっぱり運命だったんだ、と、
そこに一本筋を通したな、という印象でした。
そして、最初の印象がすごく幼いだけに、「愛する人を疑ってばかり、愛とはなにか疑ってばかり」と歌うころの大人びた哀愁と色香に、愕然としました。
本公演を観ているときは、あまり“時間の経過”ということを考えたことがなかったのですが。
新人公演はタムドクの成長物語という面がすごく強く出ていたので、時間がどんどん流れていくのが見えるんですよね。
一幕の、見た目も中身も子供っぽいタムドク青年。初めてコ将軍やホゲ以外の人と触れ合って、いろんな間違ったことをして、、、でも魅力的だった彼の輝きと、見た目はそんなに変わらないのに、中身はまるで浦島太郎の玉手箱をあけたかのように大人びて。“やりたいこと”ではなく“正しいこと”をしようとしている彼の寂しげな後姿を見凝める、その寂しさ。
タムドクという“チュシンの王”が「紛うことのない存在」なのは、“愛される存在”だからなのだ、という構図が、凄く納得できました。
生田さん、よくその意味付けを見出したものだと本当に感心します。(小池さんは違うイメージで演出しているような気がする…)
そして、すみ花ちゃん!
いやぁー、もう、本当に素晴らしかった!なんだか、全然違う役みたいでした。キハ。
彩音ちゃんのキハは彩音ちゃんのキハで完成されていて素敵なんですけど…
なんていうのかな、物語の中の位置づけが、全然違う!と思いました。
まず。キハが、タムドクよりホゲより、ちゃんと歳上に見える!
新公はサビ城陥落の場面がなく、キハとタムドクの年齢設定については何も情報がありません。別段、本公演同様タムドクが歳上ってことになっていても、なんら問題は無いわけです。
でも、キハが歳上だからこそ、男たちは素直に泣きつけるんですよ。
これって、設定的には結構重要なことです。キハが歳上だからこそ、縋りつく男たちが格好悪くないんです。
そして。
まだ下級生なのに、あんなに可愛らしいのに、包容力があるのが素晴らしい。
セームが死んだ後、「親友を裏切った」タムドクが銀橋を渡って本舞台に戻ってきたとき。
すみ花ちゃんのキハは、タムドクを待っていたことがはっきりと解りました。噂を聞いて、彼を心配して駆けつけてきたんだろうな…というのが、最初に出迎えたときからはっきりと解る。
そして、彼女の心配そうな顔をみて、タムドクがふと微笑むんですよね、微かに(←たぶん。上手の席だったので、あまりよく見えませんでしたが)。
その瞬間のすみ花ちゃんの、タムドクを包み込むような優しい笑顔。
くしゃっとした泣き笑いの表情だけで、タムドクを抱きしめたように見えました。
彼女の最大の武器は、情感の深い声。あの声で、「ヤン王さま、なぜ自ら死を選ばれたのですか…」と絶望に満ちて呟かれると、聴いている観客にまで絶望が沁みてくる。
ああ、「愛の無い結婚」のデュエットを聴いてみたかったなあ……。
他にも印象的なことはとてもたくさんあったのですが……
いちいち書くことができないくらい、とにかく素敵だった!
お姉さんで、柔らかくて、なのに芯はしなやかに強く、折れない。ひっそりとした野の花のようでいて、たくましい野生と繊細な花序をもち、枯れることなく毎年咲いて、見る人の心を和ませる。
すみ花ちゃんの芝居は、リアルとかファンタジーとかという言葉を飛び越えたところにあるんですよね。
炎を操る巫女、神器の守護者…そういうファンタジーの道具立てを使って、誰よりもリアルな女を描き出すことができる。
男を愛し、子供を作り、その男に添えないと知るや他の男に嫁ぐことを承知して、世界を犠牲にしても子供を守ろうとする。そういう、強烈な意思とリアルなパワーを持つ“女”。
雪組のみなこちゃん(愛原実花)とか、ちょっとタイプが違いますけれども宙組のウメちゃん、星組のあすかちゃんも、リアルとファンタジー、両方を演じられる役者です。トップ就任済みのお二人は、あまり負の感情を本気で出したことはないんですけど、やれば多分できるんだろうと思う。(あすかちゃんはその昔、「琥珀色の雨にぬれて」フランソワーズで大失敗したことで成長しましたが…)
でも、すみ花ちゃんのラストの迫力は、本当に凄かった。ああ、黒朱雀になるというのはこういうことか、と。
だからこそ、キハを救うために全てを投げ出すタムドクが、より輝かしく美しく見えた のだと思うのです(*^ ^*)。
そういう意味で、今の若手娘役の中ですみ花ちゃんと雪組のみなこちゃん(愛原実花)の二人は飛び抜けていると思います。すみ花ちゃんの小夏も、みなこちゃんのボニー、アニス、静香さんも、本当に凄かったもんなぁ…強烈でしたわ、ええ(*^ ^*)。
私が視る始めたころの宝塚(←そんなに昔じゃないんですけど…)は、あまりそういう要素をヒロインに求めることはなかったと思うのですが、最近は大劇場でも結構面白い作品をやるので、負の感情を出せる役者は貴重だな、と思います。いわゆる「宝塚らしさ」とは違うのかもしれませんけれども、私にとっては、役者の好みを語る上で、とても大切な要素だったりします(あくまでも、好み、ですが)。
小池さん演出の本公演は、ごく宝塚らしい、シンプルな勧善懲悪ものだと思うのですが。…これだけテーマが違って見えるのは、生田さんの功績だと思います。
…とりあえず。
生田さん、そろそろバウでもやりませんか?
オリジナルでどんなものを出してきてくれるのか、すごく楽しみにしておりますので(*^ ^*)。
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毎度のことながら、先が見えないレポートです。
花組公演「太王四神記」。
第11場 ヤン王の寝室
上手端にタムドク、下手端にヤン王が立って、会話を交わす。
「タムドク。自分の有能さを、ヨン・ガリョに明かしてしまったな…」
そう、小言を述べるヤン王。
小池さんの脚本において、全ての行動が謎に包まれているのは、実はヤン王なんじゃないかと思うのですが……どなたか私に、ヤン王の真意を説明してくださいませんか?(泣)。
そもそもヤン王は、火天会について何を知っているのでしょうか。「チュシンの王だと知られれば、命を狙われる」というのは、火天会の目的を知っていないと出てこない台詞ですよね?
そもそもヤン王は、甥のホゲをタムドクの身替りにするつもりだった、って解釈であってますか?
チュシンの王はホゲであり、タムドクは愚かでひ弱い皇子だと喧伝して、火天会にホゲを狙わせ、命を(あるいは身柄を)奪わせるつもりだった。
だから、いくらホゲが優秀な青年に育っても、脅威とは思っていない。いずれ火天会によって奪われる命。競争相手のホゲが消えてから、少しづつタムドクの“愚か者の仮面”をはがし、王位に就ける。
だから、「お前を王位に就けるまでは、私は死ねない」……そりゃ、そうなんだけど(^ ^;
そう考えてくると、ヤン王とセームの兄妹の争いは、蛇とマングースの闘いだったんだな、と納得するんですよ。
息子を(自分の代わりに)王にすることしか頭になくて、あれこれ動いた末に破滅する妹と、
火天会を使って息子の地位を脅かす甥を暗殺しつつ、その機を捉えて火天会をも滅ぼそう、くらいのことは考えていた兄。
おそらく、ヤン王は幼い頃から自分を莫迦にしていた妹を、心の底で憎んでいたんだろうなぁ、とか邪推したくなってしまうんですよ。その怨みの深さと、純粋な悪意に。
でも、彼はセームの小細工には気がつかない。それは、ヤン王自身の人徳に問題があるんじゃないかと思ってしまうのです。
猜疑心の強い、悲観的な支配者。
傍に近づける医者はただ一人で、そのただ一人とも信頼関係が築けていない。あるいは、医者の人間性を見抜けていない。彼の身体を純粋に心配し、あれこれチェックする人間も身近には居ない。唯一、息子タムドクだけが心配して書庫に籠もり、キハを連れてきてくれたことで命が助かるが、その行動自体を咎めずにはいられない……。
実際、この後の行動を考えても、ヤン王が何を考えているのか私にはさっぱりわかりません(泣)
もしかしたら、ヤン王は王位を継いだ自分に引け目があったのかもしれない。その「生まれには疑いがある」ということで。
だから、自分の息子に王位を継がせることに拘ってしまい、結果として大きく国を乱す……
……舞台で観ていると、ヤン王の行動はすっごく謎です。
謎なのはヤン王の行動だけじゃないから、まぁいいけど(汗)。
ところで。
ヨン・ガリョはセームのしていたことを知らなかった、と私は思っているのですが……
どうなんでしょうね。知っていたんですかねぇ?
チョ・ジュドも、どこまで知っているんだか。解らないことだらけだな。
そういえば、セームの通夜の場で書くのを忘れていたんですが、
プルキルが提案した「悪企み」って………あれは意味のあるものなんですか?(率直な疑問)
①ヤン王の快気祝いに、葡萄大会、違う、武道大会を開催する。
②闘っている隙に4部族の息子たちをさらって辺境へ連れて行って殺し、その罪をタムドクになすりつける。
③四部族の長を煽って王家への反乱を引き起こす。
④(ヤン王を退位させて?)ホゲを王位につける。
……えーっと。
①は良いんです。王の病気で沈んだ国民の気持ちを引き立て、景気を良くする好企画ですよね。
④も、わからないでもない。というか、ソレが目的だからね。
しかーし。
②の意味がわからない。これは③を実現するための企みですよね。でも、今現在タムドクに全く人望がないのに、③までしないと④が実現できないのか?
この時代の王位継承が、そんなにルール化されているとは思えないんだけどなあ。
そもそもホゲに王位を継ぐ権利がないんならわかります。大和朝廷だったら、ヨン家に降嫁したセームの血筋には、もう王位継承権は認められないはず。
でも、以前からホゲは王位の候補の一人だったわけで。血筋でタムドクか、能力でホゲか?ってところまでは来ていたわけでしょう?何故今更、そんな大騒ぎを引き起こしてまでタムドクを引き摺り下ろさなくてはならないのか?
朱雀の神の、詔まで戴いたというのに。
だから、これはやっぱり全面的にプルキルの企みなんだと思いたい。その目的も、脚本に書かれているようなことではなく、“闘い”のエネルギーがプルキルのパワーの源なのだ、って感じで。
高句麗世界が乱れれば乱れるほど、憎悪や悲しみ、苦しみを糧としてプルキルのパワーは増し、どんどん若返る…みたいな。
うーん、楽しそうな壮ちゃんのプルキルを観るたびに、この人の本当の目的はなんなのかなあと思ってしまいます……「世界を手に」して、そこで彼は何をしたいんだろうか、と。
……暗い話が長くなってしまってすみませんm(_ _)m。
第12場 ポンファ通り
何度観ても何を観ていいのかわからなくて、ぼけーっと眺めて居るうちに終わってしまう、切ない場面です(T T)。完全に目が“溺れて”いますね、私。
幕が開いたら、とにかく武道籤を売っているコムル村一党をチェック。「ヒョンゴが勝負の行方を占っている」……とプログラムにありますが、どう見てもヒョンゴは手相を見てます。手相でどうして“勝負の行方”がわかるんだろう(T T)。(白華)れみちゃん個人が賭け(籤)に勝つか負けるかがわかるのか?もう籤買っちゃってるのに?……意味不明。
(れみちゃんを例に出したのは、なんかすごく真剣っにヒョンゴ先生の手相占いを聞いてたから。深い意味はありません)
ヒョンミョンは首から箱を提げて、籤の販売中。お釣りを出すのがメチャメチャ早いんですけど、間違いとかないんだろうか。
前にも書きましたが、ここに出てくるめおちゃん(真野すがた)とじゅりあちゃんが面白い。あースタイルよくてカッコイイ街人がいるなー、と思うとめおちゃんだし、あー派手な美人、と思うとじゅりあだし(笑)。何度でも引っかかる私。
天真みちるちゃんの笑顔が好きです。なんか元気になる。そして、真瀬くんが好きだ。観ているだけで幸せになれる。
籤を買おうと並んでいる列に横入り(?)してくるシウ族の3人(朝夏まなと、冴月瑠那、夏城らんか)。みわっちスジニがぶらぶらと歩いてきて、さっとチュムチの服から財布を抜き出す。
それを見咎めるタムドク。
……すみませんすみませんすみません、私はあまりにいっぱいいっぱいで、タムドク様の登場を観たことがありません(T T)(ちなみに5場のヨン・ホゲも、きらりんが「ホゲさまよ!」と叫ぶまで観たことがない)。タムドク様は花道から登場されるのでしょうか。それとも袖から?“初めての外出”の割には堂々としてるよなーと毎回思うんですけど、登場から堂々とされているのでしょうか。それとも段々自信がついてくる感じ?
最初から自信たっぷりなのだとしたら、それは皇子様だからなのかしらん。と、誰にも答えられそうにない疑問をこねくってみたりして。
スジニの腕を掴んだまま、奪った財布を返すようにと促すタムドク。
そういえばスジニが女の子だと気づくのはいつなんでしょうね。最初から解っているように見える日もあるし、違うような気がするときもあるんですが。
【Cul様をはじめ、いろんな方に一斉に突っ込んでいただきました。スジニが自分で「少年!?女の子だよっっ!!」っと言ってるじゃんねぇ…(汗)。大変失礼いたしました!ご指摘いただいた皆様、ありがとうございますm(_ _)m】
財布を差し出されて、破顔一笑、嬉しそうに礼を言うまぁくんが可愛いです。そして、「お前ってホントドジだよなー」みたいに囃したてるルナちゃんと夏城くんが素敵(はぁと)。
喜ぶまぁくんに、お礼を強要するみわっち。女は強いなあ。
タムドクを振り返って、「見逃してくれた礼はこの店でいい?」みたいなことを言う。……トラジの店って、やっぱり焼肉屋なんでしょうか?スジニが入りたがってるってことは。
ここでもまた飛び上がって喜んでいるさあや。自分の顔を指差して、うんうん頷いてたのは見ました。タムドクt「トラジ?」「あ、あたしよあたし」みたいな会話をしていたような気がします……(曖昧)。
タムドクたちが店に入ろうとしたあたりで、上手にパソン姐さん(桜一花)が登場。
剣(「龍星」でウメちゃんが使ってた二本組のアレ)を両手に持って歌い踊る一花は、本当に本当に可愛いです(きゅん)。しかし、パソンは「チュシンの星が輝いた」子供時代にある程度の年齢になっていたはずなので、おそらくはキハより上、タムドクやホゲより10歳近く歳上のはずだと思うんですが………
なんてことはもう気にしません。だって一花だもん!可愛いよーホントに可愛いよー(*^ ^*)。
パソンに声をかける、チョルロ族のセドル(月央和沙)。
「山奥の田舎もんが、この剣の価値がわかるのかい!?」って一花、酷い(涙)。チョルロ族の出身地って、靺鞨とどんだけ違うんですか?靺鞨も相当な田舎だと思うんだけど。
そんなパソンを一所懸命フォローしている(でもイマイチ役に立ってない)チュモン(嶺乃一真)が無駄に可愛くて、つい注目してしまいます。
この間に、もう上手にはケマ族(日向燦、煌雅あさひ、鳳真由)が来ている。
パソンに声をかけ、商談に行く途中で……チョルロ族を「田舎もん」と莫迦にすることは忘れない。嫌味いっぱいのマメちゃんがとても素敵です。
アーサーの笑顔が好きだ。しかしこの人、どうしてこんなところで紅い甲冑をつけているんでしょうか。忙しいだろうに……(←余計なお世話)
この場面の用事はホゲ(あるいはヨン家)の私用なので、公的身分をもつチョク・ファンは居ません。ちょっと寂しい…(T T)。
ケマ族の軽口にシウ族が乗った形で、シウ族とチョルロ族が喧嘩を始める。
結構派手な取っ組み合い。いい年して、往来でそんなことすんなよ……。
店に入っていたはずのタムドクたちがいつの間にか居て(早っ)、喧嘩を止めに入る。大劇場の最初の頃は、なんかお店の前で屯ってたら巻き込まれちゃった、って感じだったと思うんですけど、いつの間にかタムドクが積極的に止めに出てくるようになったんですね。
手にした剣?で楽々と剣戟を止めるタムドク。
彼は、コ将軍や近衛隊のメンバー、そしてホゲ以外の人と戦ったのは、これが初めてなんですよね?もうちょっと「へぇー、普通の人ってこんなに弱いんだー」みたいな感動があってもいいような気がしたりもしましたが、まぁ、いらないのかな?
それを、上手セットの壇上で眺めるカグン将軍(高翔みずき)が素敵なオジサマっぷりなんですが、残念ながらこの時点ではかなり意味不明な人です。スポット浴びていることも含めて、すごく謎。
で、セドルの「高句麗一強いのは自分だと思っていたが、お前には勝てん!」という台詞があり、
「それではこのタムタム、武道籤はセドルに賭けよう!」と宣言するタムドク。
ちゃんとヒョンミョンから札も買って(毎回3枚4枚と押し付けられているのが笑えます)、ちゃんとお金を払って籤を買う皇子様。
それも、そこそこの小銭は用意してあるのが良いですよね♪身支度といい、お金といい、、、、タムドクのお出かけの準備を調えたのは誰なんでしょうね。カクダンじゃないよなあ(←カクダンも私用で街に遊びに出たことなんて無さそう)。やっぱりコ将軍……かなあ?ちょっと萌え。
そのまま、「あっちの通りまで籤を売りに行こう!タムタムもおいで!」と連れて行かれるタムドク。
そのままの勢いで、次の「武道大会の場」になだれ込むわけですが。
……国王快癒祝いのイベントに、皇太子が(公式に)出席しない、、、あり得ない事態だと思うんですが(涙)。どうなんでしょう……
.
花組公演「太王四神記」。
第11場 ヤン王の寝室
上手端にタムドク、下手端にヤン王が立って、会話を交わす。
「タムドク。自分の有能さを、ヨン・ガリョに明かしてしまったな…」
そう、小言を述べるヤン王。
小池さんの脚本において、全ての行動が謎に包まれているのは、実はヤン王なんじゃないかと思うのですが……どなたか私に、ヤン王の真意を説明してくださいませんか?(泣)。
そもそもヤン王は、火天会について何を知っているのでしょうか。「チュシンの王だと知られれば、命を狙われる」というのは、火天会の目的を知っていないと出てこない台詞ですよね?
そもそもヤン王は、甥のホゲをタムドクの身替りにするつもりだった、って解釈であってますか?
チュシンの王はホゲであり、タムドクは愚かでひ弱い皇子だと喧伝して、火天会にホゲを狙わせ、命を(あるいは身柄を)奪わせるつもりだった。
だから、いくらホゲが優秀な青年に育っても、脅威とは思っていない。いずれ火天会によって奪われる命。競争相手のホゲが消えてから、少しづつタムドクの“愚か者の仮面”をはがし、王位に就ける。
だから、「お前を王位に就けるまでは、私は死ねない」……そりゃ、そうなんだけど(^ ^;
そう考えてくると、ヤン王とセームの兄妹の争いは、蛇とマングースの闘いだったんだな、と納得するんですよ。
息子を(自分の代わりに)王にすることしか頭になくて、あれこれ動いた末に破滅する妹と、
火天会を使って息子の地位を脅かす甥を暗殺しつつ、その機を捉えて火天会をも滅ぼそう、くらいのことは考えていた兄。
おそらく、ヤン王は幼い頃から自分を莫迦にしていた妹を、心の底で憎んでいたんだろうなぁ、とか邪推したくなってしまうんですよ。その怨みの深さと、純粋な悪意に。
でも、彼はセームの小細工には気がつかない。それは、ヤン王自身の人徳に問題があるんじゃないかと思ってしまうのです。
猜疑心の強い、悲観的な支配者。
傍に近づける医者はただ一人で、そのただ一人とも信頼関係が築けていない。あるいは、医者の人間性を見抜けていない。彼の身体を純粋に心配し、あれこれチェックする人間も身近には居ない。唯一、息子タムドクだけが心配して書庫に籠もり、キハを連れてきてくれたことで命が助かるが、その行動自体を咎めずにはいられない……。
実際、この後の行動を考えても、ヤン王が何を考えているのか私にはさっぱりわかりません(泣)
もしかしたら、ヤン王は王位を継いだ自分に引け目があったのかもしれない。その「生まれには疑いがある」ということで。
だから、自分の息子に王位を継がせることに拘ってしまい、結果として大きく国を乱す……
……舞台で観ていると、ヤン王の行動はすっごく謎です。
謎なのはヤン王の行動だけじゃないから、まぁいいけど(汗)。
ところで。
ヨン・ガリョはセームのしていたことを知らなかった、と私は思っているのですが……
どうなんでしょうね。知っていたんですかねぇ?
チョ・ジュドも、どこまで知っているんだか。解らないことだらけだな。
そういえば、セームの通夜の場で書くのを忘れていたんですが、
プルキルが提案した「悪企み」って………あれは意味のあるものなんですか?(率直な疑問)
①ヤン王の快気祝いに、葡萄大会、違う、武道大会を開催する。
②闘っている隙に4部族の息子たちをさらって辺境へ連れて行って殺し、その罪をタムドクになすりつける。
③四部族の長を煽って王家への反乱を引き起こす。
④(ヤン王を退位させて?)ホゲを王位につける。
……えーっと。
①は良いんです。王の病気で沈んだ国民の気持ちを引き立て、景気を良くする好企画ですよね。
④も、わからないでもない。というか、ソレが目的だからね。
しかーし。
②の意味がわからない。これは③を実現するための企みですよね。でも、今現在タムドクに全く人望がないのに、③までしないと④が実現できないのか?
この時代の王位継承が、そんなにルール化されているとは思えないんだけどなあ。
そもそもホゲに王位を継ぐ権利がないんならわかります。大和朝廷だったら、ヨン家に降嫁したセームの血筋には、もう王位継承権は認められないはず。
でも、以前からホゲは王位の候補の一人だったわけで。血筋でタムドクか、能力でホゲか?ってところまでは来ていたわけでしょう?何故今更、そんな大騒ぎを引き起こしてまでタムドクを引き摺り下ろさなくてはならないのか?
朱雀の神の、詔まで戴いたというのに。
だから、これはやっぱり全面的にプルキルの企みなんだと思いたい。その目的も、脚本に書かれているようなことではなく、“闘い”のエネルギーがプルキルのパワーの源なのだ、って感じで。
高句麗世界が乱れれば乱れるほど、憎悪や悲しみ、苦しみを糧としてプルキルのパワーは増し、どんどん若返る…みたいな。
うーん、楽しそうな壮ちゃんのプルキルを観るたびに、この人の本当の目的はなんなのかなあと思ってしまいます……「世界を手に」して、そこで彼は何をしたいんだろうか、と。
……暗い話が長くなってしまってすみませんm(_ _)m。
第12場 ポンファ通り
何度観ても何を観ていいのかわからなくて、ぼけーっと眺めて居るうちに終わってしまう、切ない場面です(T T)。完全に目が“溺れて”いますね、私。
幕が開いたら、とにかく武道籤を売っているコムル村一党をチェック。「ヒョンゴが勝負の行方を占っている」……とプログラムにありますが、どう見てもヒョンゴは手相を見てます。手相でどうして“勝負の行方”がわかるんだろう(T T)。(白華)れみちゃん個人が賭け(籤)に勝つか負けるかがわかるのか?もう籤買っちゃってるのに?……意味不明。
(れみちゃんを例に出したのは、なんかすごく真剣っにヒョンゴ先生の手相占いを聞いてたから。深い意味はありません)
ヒョンミョンは首から箱を提げて、籤の販売中。お釣りを出すのがメチャメチャ早いんですけど、間違いとかないんだろうか。
前にも書きましたが、ここに出てくるめおちゃん(真野すがた)とじゅりあちゃんが面白い。あースタイルよくてカッコイイ街人がいるなー、と思うとめおちゃんだし、あー派手な美人、と思うとじゅりあだし(笑)。何度でも引っかかる私。
天真みちるちゃんの笑顔が好きです。なんか元気になる。そして、真瀬くんが好きだ。観ているだけで幸せになれる。
籤を買おうと並んでいる列に横入り(?)してくるシウ族の3人(朝夏まなと、冴月瑠那、夏城らんか)。みわっちスジニがぶらぶらと歩いてきて、さっとチュムチの服から財布を抜き出す。
それを見咎めるタムドク。
……すみませんすみませんすみません、私はあまりにいっぱいいっぱいで、タムドク様の登場を観たことがありません(T T)(ちなみに5場のヨン・ホゲも、きらりんが「ホゲさまよ!」と叫ぶまで観たことがない)。タムドク様は花道から登場されるのでしょうか。それとも袖から?“初めての外出”の割には堂々としてるよなーと毎回思うんですけど、登場から堂々とされているのでしょうか。それとも段々自信がついてくる感じ?
最初から自信たっぷりなのだとしたら、それは皇子様だからなのかしらん。と、誰にも答えられそうにない疑問をこねくってみたりして。
スジニの腕を掴んだまま、奪った財布を返すようにと促すタムドク。
そういえばスジニが女の子だと気づくのはいつなんでしょうね。最初から解っているように見える日もあるし、違うような気がするときもあるんですが。
【Cul様をはじめ、いろんな方に一斉に突っ込んでいただきました。スジニが自分で「少年!?女の子だよっっ!!」っと言ってるじゃんねぇ…(汗)。大変失礼いたしました!ご指摘いただいた皆様、ありがとうございますm(_ _)m】
財布を差し出されて、破顔一笑、嬉しそうに礼を言うまぁくんが可愛いです。そして、「お前ってホントドジだよなー」みたいに囃したてるルナちゃんと夏城くんが素敵(はぁと)。
喜ぶまぁくんに、お礼を強要するみわっち。女は強いなあ。
タムドクを振り返って、「見逃してくれた礼はこの店でいい?」みたいなことを言う。……トラジの店って、やっぱり焼肉屋なんでしょうか?スジニが入りたがってるってことは。
ここでもまた飛び上がって喜んでいるさあや。自分の顔を指差して、うんうん頷いてたのは見ました。タムドクt「トラジ?」「あ、あたしよあたし」みたいな会話をしていたような気がします……(曖昧)。
タムドクたちが店に入ろうとしたあたりで、上手にパソン姐さん(桜一花)が登場。
剣(「龍星」でウメちゃんが使ってた二本組のアレ)を両手に持って歌い踊る一花は、本当に本当に可愛いです(きゅん)。しかし、パソンは「チュシンの星が輝いた」子供時代にある程度の年齢になっていたはずなので、おそらくはキハより上、タムドクやホゲより10歳近く歳上のはずだと思うんですが………
なんてことはもう気にしません。だって一花だもん!可愛いよーホントに可愛いよー(*^ ^*)。
パソンに声をかける、チョルロ族のセドル(月央和沙)。
「山奥の田舎もんが、この剣の価値がわかるのかい!?」って一花、酷い(涙)。チョルロ族の出身地って、靺鞨とどんだけ違うんですか?靺鞨も相当な田舎だと思うんだけど。
そんなパソンを一所懸命フォローしている(でもイマイチ役に立ってない)チュモン(嶺乃一真)が無駄に可愛くて、つい注目してしまいます。
この間に、もう上手にはケマ族(日向燦、煌雅あさひ、鳳真由)が来ている。
パソンに声をかけ、商談に行く途中で……チョルロ族を「田舎もん」と莫迦にすることは忘れない。嫌味いっぱいのマメちゃんがとても素敵です。
アーサーの笑顔が好きだ。しかしこの人、どうしてこんなところで紅い甲冑をつけているんでしょうか。忙しいだろうに……(←余計なお世話)
この場面の用事はホゲ(あるいはヨン家)の私用なので、公的身分をもつチョク・ファンは居ません。ちょっと寂しい…(T T)。
ケマ族の軽口にシウ族が乗った形で、シウ族とチョルロ族が喧嘩を始める。
結構派手な取っ組み合い。いい年して、往来でそんなことすんなよ……。
店に入っていたはずのタムドクたちがいつの間にか居て(早っ)、喧嘩を止めに入る。大劇場の最初の頃は、なんかお店の前で屯ってたら巻き込まれちゃった、って感じだったと思うんですけど、いつの間にかタムドクが積極的に止めに出てくるようになったんですね。
手にした剣?で楽々と剣戟を止めるタムドク。
彼は、コ将軍や近衛隊のメンバー、そしてホゲ以外の人と戦ったのは、これが初めてなんですよね?もうちょっと「へぇー、普通の人ってこんなに弱いんだー」みたいな感動があってもいいような気がしたりもしましたが、まぁ、いらないのかな?
それを、上手セットの壇上で眺めるカグン将軍(高翔みずき)が素敵なオジサマっぷりなんですが、残念ながらこの時点ではかなり意味不明な人です。スポット浴びていることも含めて、すごく謎。
で、セドルの「高句麗一強いのは自分だと思っていたが、お前には勝てん!」という台詞があり、
「それではこのタムタム、武道籤はセドルに賭けよう!」と宣言するタムドク。
ちゃんとヒョンミョンから札も買って(毎回3枚4枚と押し付けられているのが笑えます)、ちゃんとお金を払って籤を買う皇子様。
それも、そこそこの小銭は用意してあるのが良いですよね♪身支度といい、お金といい、、、、タムドクのお出かけの準備を調えたのは誰なんでしょうね。カクダンじゃないよなあ(←カクダンも私用で街に遊びに出たことなんて無さそう)。やっぱりコ将軍……かなあ?ちょっと萌え。
そのまま、「あっちの通りまで籤を売りに行こう!タムタムもおいで!」と連れて行かれるタムドク。
そのままの勢いで、次の「武道大会の場」になだれ込むわけですが。
……国王快癒祝いのイベントに、皇太子が(公式に)出席しない、、、あり得ない事態だと思うんですが(涙)。どうなんでしょう……
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花組東宝劇場公演「太王四神記」について。
第9場 運命
母親・セームの死を知って取り乱すヨン・ガリョとヨン・ホゲを最後にライトが落ちて、
下手端に立ち竦むタムドクにスポット。
銀橋を歩きながら歌う「運命」の歌。
「今宵、たった一人の友達を喪った/心許せる友はもういない/孤独を抱いて生きていくのが運命だというのか……?」
父なる王は、タムドクに「王になれ」と言い聞かせて育てた。
父なる王は、タムドクにそれ以外のことは何も教えてくれなかった。
人は誰しも孤独なものなのだ、と。
心許せる友を得るためには、自分の一番大切なものを差し出しさなくてはならないのだ、と、
……そんなことは、なにひとつ。
冒頭のホゲとタムドクのラブラブな銀橋で、ホゲは言います。
「お前を疑うなんて、あるはずがない!」
ホゲには自信があった。
タムドクには負けない、という自信が。
あるいは、タムドクに負けても、俺は大丈夫だ、という、そんな根拠のない自信、が。
それは彼が、タムドクを信じていがから。
彼が嘘をついているはずがない、と。
だから、明るい瞳で言うことができる。
「俺がお前を疑うなんて、あるはず無い!」と。
でも、その言葉はタムドクにとっては鋭い刃だった。
彼は嘘をついている。初めて出会ったときから、言えずにいたことが、ある。
自分がチュシンの王だという預言を享けていること。
自分は運命の王だということ。
それでも彼は、ホゲが好きだった。
自分が彼に嘘をついていることを知っていても、
自分が嘘をついていることを彼が知ったら、きっと嫌われてしまうだろうと思いながらも、
それでもタムドクは、ホゲが好きだった。
明るくて、元気で、しっかりしていて、優しくて、強くて、かっこいい、
この世で一番のヒーロー、最高のカリスマを、愛していた。
「君が王なら」
それはどんなにか、素晴らしい王だろう。
素晴らしい世界を造ってくれることだろう。
だから僕は、そんな国の、
君が王として君臨し、支配する素晴らしい国の、
ただの普通の民になりたい。
それはタムドクの素直な思いで。
つまりそれは、ただ「僕は幸せになりたい」という、ただそれだけの呟きで。
それをタムドクは“ささやかな、なのに叶わない夢”だと思っている。
でも、それは間違いだ。
彼は“紛うことなきチュシンの王”なのだから。
タムドクは、全ての責任を放棄し、ホゲに押し付けて逃げだす幻想にとらわれている。責任から逃れることさえできれば、後はどうなってもいい、と。
責任がなければ、権利もないのだということに気づかない。
権利とは、威張り散らす権利とか、欲しいものを手に入れる権利とか、そういうことではなくて、
責任を取る覚悟と能力のない者には、守りたいものを守る権利も無いのだということに、未だ『守りたい者』を持たない子供な彼は、気づかない。
ヤン王は、まず最初にタムドクにそれを教えるべきだった。
「チュシンの王であることを秘密にしろ」と教える前に。
王として、臣下に弱みを見せてはならぬ、と教える前に。
「人を愛する心凍らせ/硬く冷たく氷のように生きていくことが運命なのか/それがチュシンの王だというのか…」
溜息のようにこぼれる、ハスキーなまとぶんの声がとても好きです。
彼の悩みは大きく間違っているんだけれども、誰も彼に「正しいこと」を教えてあげていないから仕方が無いんだろうなぁ……、と切なく思います。
彼は、今すぐにとって返して、親友に縋りつくべきなのです。
「すまなかった…お前を守るためには、こうするしかなかったんだ」と訴えるべきだ!
たとえそれでホゲが許してくれなくても、
たとえそれで、自分の真実をホゲに知られて更に嫌われる結果になったとしても、
それでも、一度はそこで縋りついておくべきだった。
そうしておくことで、たとえホゲとは決定的にダメになっても、次の出会いを大切に出来ただろうに。
でも、タムドクの歩みを留めるものは誰もいない。
唯一の心開ける相手、コ将軍も行ってしまった。
……そして、
銀橋を渉りきったところで、タムドクはキハに出会ってしまう。
少女のように純粋に、タムドクを心配するキハ。
タムドクを心配し、ただただ訳もわからずに許してしまう、キハ。
キハに闇雲に許されてしまったことで、タムドクは自分の傷を治す場を与えられてしまう。
そしてこの時、
他ならぬタムドクが縋りつく相手を間違えたときに、賢王と名将が一致協力して政を執る高句麗、という夢に到る道は完璧に閉ざされる。
チュシンの王が自ら「間違った道」に踏み込んでいく。
小池さんにはそんな意図は無いんでしょうけれども、
銀橋が、「この世」と「あの世」を繋ぐ橋、であるかのように見えてきます。
悩みながら、迷いながら、橋を渡って。
タムドクは、早くも「後戻りできないところ」にきてしまったのだ、と。
……そんなことを思いながら。
すごく不器用に、なのにものすごく幸せそうに、そっとキハを抱きしめるタムドクを観るたびに、「……まぁ、しょうがないか…」と思ってしまうのです。
そのくらい、まとぶんのこの一瞬に懸ける思いは凄いんだろうな、と。
で。
キハの年齢はタムドクよりだいぶ上のはずなんだけど、きっと火天会の魔術で年を取るのが遅くなっているってことでいいですか? (←納得)
第10場 セームの通夜
タムドクと別れたキハは、プルキルの手の中に落ちる。
“烙印の力”というのは、催眠術とは全然違うものなんでしょうか。……違うんだろうな、たぶん。よくわからないけど。
プルキルは、ヨン・ガリョ邸の宴で「チュシンの星の下に生まれたヨン・ホゲ」というセームの妄想(←事実ですけど)を吹き込まれている。とにかく『チュシンの王』を操って“4種の神器”を集めさせ、それによって“世界を支配する”という、……どっかの特撮ヒーローモノの悪役が、子供をさらいながら言いそうなネタを大事にしているプルキルがとても素敵です。
……でも、この場合の“世界”って、朝鮮半島のそれも北半分とかなんですよね?……狭いなあ(^ ^)。
紗幕があがって、母の棺に取りすがるホゲの場。
「母上が私のために国王を暗殺しようとしたなど…信じられません」
ホゲはこのときまで、自分が王にふさわしいと思っていたわけじゃないんですよね。
ただ彼は、『王にならなくてはならな』かった。
ただ、母の歓心を得るために。
だから今まで、あらゆる努力をしてきた。
王にふさわしい男になるタメに。
でも。
母が逝ったことでもその夢は醒めず、逆に彼女の夢が彼の義務になってしまう。
そして父もまた、セームの夢をかなえるために、今までよりも積極的に策略をめぐらすようになる。
……プルキルの狙いどおり、に。
大長老に操られ、タムドクと一緒に居たときとはまるで別人のような、美しいキハが、プルキルの先導で登場する。
紅い袖を翻して、“朱雀の神”に奉げる踊りを踊って、
「ヨン・ホゲ様こそ、紛うことなきチュシンの王!」
この言葉が、ホゲの理性を奪う。
今まで愛してきた(そして軽んじてもきた)タムドクに跪き、母の罪の許しを請う機会を、喪ってしまう。
自分がチュシンの王であるならば。
ならば、母の念願は正しいのだ。
母の行動は正当なもの。なぜならば、それは正しく“チュシンの王”を玉座に就けるための行動なのだから。
そんな言い訳をして、心を閉ざす。
タムドクの正義を認めない。
自分の庇護下を出たタムドクに、何が出来るものか、どうせ何もできないくせに、と思いこもうとする。
早々に誰かに苛められて、自分のところに泣きついてくるに違いない、と。
でも。
そんなことは、もう、あり得ない。
彼はタムドクが嘘を吐いていたことを知らなかった。
タムドクの真実を、見抜けなかった。
だから今まで彼を守ってきたのだし、彼に対する感情は尊敬ではなく、優越感の混じったものだった。
でも、今は知っている。
彼が自分を、欺いていたことを。
なぜ欺いていたのか、なぜ今まで何も言わなかったのか、胸倉を掴んで問い詰めればいいのに。
殴りつけて、蹴り上げて、「俺が王になったって、お前なんか知るもんかっ!!」と叫べばいいのに。
タムドクの裏切りは、ただ母を死に至らしめたことだけではない。
いやむしろ、母の死がどうこうよりも、今まで自分を欺いていたことにこそ怒りが沸いてくる。
母が死んだのは自分のためだ。
自分を玉座に座らせんと逸ったがゆえに、母は死んだ。
死ななくてはならなかった。
きっかけを作ったのはタムドクだとしても、
最終的に背を押したのはタムドクだったとしても、
罪を負うのはタムドク一人ではない。
でも。
自分を欺いてきた罪は、タムドク独りの罪だから。
「それが真の言葉なら/俺は正しく王位を得たい」
タムドクが投げ捨てたものを拾うのではなく、正式に認められたい。
タムドクより自分が王にふさわしい、と、
タムドクではなく、ホゲにこそ王になってほしい、と乞われたい。
友に裏切られた絶望の中、細い一筋の蜘蛛の糸に縋るように、炎の巫女の言葉に縋りついて。
「炎の巫女よ/俺の道を照らしておくれ」
俺の心に、光を与えてくれ、と、
……祈るように、叫ぶように、
瞳を闇に沈めたまま。
闇に沈んだホゲを、虎視眈々と狙う虎族の魔術師の存在を知りもせず、
……知ろうともせず、に。
どうでもいいことですが、天地新堂の大神官/絵莉千晶が、最初にヤン王の妃/初姫さあやに託宣を降すときの声とか、この場面でのキハの声とか、「神の詔」を伝えようとする巫女の声は素敵です。…怖いけど(^ ^;ゞ
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第9場 運命
母親・セームの死を知って取り乱すヨン・ガリョとヨン・ホゲを最後にライトが落ちて、
下手端に立ち竦むタムドクにスポット。
銀橋を歩きながら歌う「運命」の歌。
「今宵、たった一人の友達を喪った/心許せる友はもういない/孤独を抱いて生きていくのが運命だというのか……?」
父なる王は、タムドクに「王になれ」と言い聞かせて育てた。
父なる王は、タムドクにそれ以外のことは何も教えてくれなかった。
人は誰しも孤独なものなのだ、と。
心許せる友を得るためには、自分の一番大切なものを差し出しさなくてはならないのだ、と、
……そんなことは、なにひとつ。
冒頭のホゲとタムドクのラブラブな銀橋で、ホゲは言います。
「お前を疑うなんて、あるはずがない!」
ホゲには自信があった。
タムドクには負けない、という自信が。
あるいは、タムドクに負けても、俺は大丈夫だ、という、そんな根拠のない自信、が。
それは彼が、タムドクを信じていがから。
彼が嘘をついているはずがない、と。
だから、明るい瞳で言うことができる。
「俺がお前を疑うなんて、あるはず無い!」と。
でも、その言葉はタムドクにとっては鋭い刃だった。
彼は嘘をついている。初めて出会ったときから、言えずにいたことが、ある。
自分がチュシンの王だという預言を享けていること。
自分は運命の王だということ。
それでも彼は、ホゲが好きだった。
自分が彼に嘘をついていることを知っていても、
自分が嘘をついていることを彼が知ったら、きっと嫌われてしまうだろうと思いながらも、
それでもタムドクは、ホゲが好きだった。
明るくて、元気で、しっかりしていて、優しくて、強くて、かっこいい、
この世で一番のヒーロー、最高のカリスマを、愛していた。
「君が王なら」
それはどんなにか、素晴らしい王だろう。
素晴らしい世界を造ってくれることだろう。
だから僕は、そんな国の、
君が王として君臨し、支配する素晴らしい国の、
ただの普通の民になりたい。
それはタムドクの素直な思いで。
つまりそれは、ただ「僕は幸せになりたい」という、ただそれだけの呟きで。
それをタムドクは“ささやかな、なのに叶わない夢”だと思っている。
でも、それは間違いだ。
彼は“紛うことなきチュシンの王”なのだから。
タムドクは、全ての責任を放棄し、ホゲに押し付けて逃げだす幻想にとらわれている。責任から逃れることさえできれば、後はどうなってもいい、と。
責任がなければ、権利もないのだということに気づかない。
権利とは、威張り散らす権利とか、欲しいものを手に入れる権利とか、そういうことではなくて、
責任を取る覚悟と能力のない者には、守りたいものを守る権利も無いのだということに、未だ『守りたい者』を持たない子供な彼は、気づかない。
ヤン王は、まず最初にタムドクにそれを教えるべきだった。
「チュシンの王であることを秘密にしろ」と教える前に。
王として、臣下に弱みを見せてはならぬ、と教える前に。
「人を愛する心凍らせ/硬く冷たく氷のように生きていくことが運命なのか/それがチュシンの王だというのか…」
溜息のようにこぼれる、ハスキーなまとぶんの声がとても好きです。
彼の悩みは大きく間違っているんだけれども、誰も彼に「正しいこと」を教えてあげていないから仕方が無いんだろうなぁ……、と切なく思います。
彼は、今すぐにとって返して、親友に縋りつくべきなのです。
「すまなかった…お前を守るためには、こうするしかなかったんだ」と訴えるべきだ!
たとえそれでホゲが許してくれなくても、
たとえそれで、自分の真実をホゲに知られて更に嫌われる結果になったとしても、
それでも、一度はそこで縋りついておくべきだった。
そうしておくことで、たとえホゲとは決定的にダメになっても、次の出会いを大切に出来ただろうに。
でも、タムドクの歩みを留めるものは誰もいない。
唯一の心開ける相手、コ将軍も行ってしまった。
……そして、
銀橋を渉りきったところで、タムドクはキハに出会ってしまう。
少女のように純粋に、タムドクを心配するキハ。
タムドクを心配し、ただただ訳もわからずに許してしまう、キハ。
キハに闇雲に許されてしまったことで、タムドクは自分の傷を治す場を与えられてしまう。
そしてこの時、
他ならぬタムドクが縋りつく相手を間違えたときに、賢王と名将が一致協力して政を執る高句麗、という夢に到る道は完璧に閉ざされる。
チュシンの王が自ら「間違った道」に踏み込んでいく。
小池さんにはそんな意図は無いんでしょうけれども、
銀橋が、「この世」と「あの世」を繋ぐ橋、であるかのように見えてきます。
悩みながら、迷いながら、橋を渡って。
タムドクは、早くも「後戻りできないところ」にきてしまったのだ、と。
……そんなことを思いながら。
すごく不器用に、なのにものすごく幸せそうに、そっとキハを抱きしめるタムドクを観るたびに、「……まぁ、しょうがないか…」と思ってしまうのです。
そのくらい、まとぶんのこの一瞬に懸ける思いは凄いんだろうな、と。
で。
キハの年齢はタムドクよりだいぶ上のはずなんだけど、きっと火天会の魔術で年を取るのが遅くなっているってことでいいですか? (←納得)
第10場 セームの通夜
タムドクと別れたキハは、プルキルの手の中に落ちる。
“烙印の力”というのは、催眠術とは全然違うものなんでしょうか。……違うんだろうな、たぶん。よくわからないけど。
プルキルは、ヨン・ガリョ邸の宴で「チュシンの星の下に生まれたヨン・ホゲ」というセームの妄想(←事実ですけど)を吹き込まれている。とにかく『チュシンの王』を操って“4種の神器”を集めさせ、それによって“世界を支配する”という、……どっかの特撮ヒーローモノの悪役が、子供をさらいながら言いそうなネタを大事にしているプルキルがとても素敵です。
……でも、この場合の“世界”って、朝鮮半島のそれも北半分とかなんですよね?……狭いなあ(^ ^)。
紗幕があがって、母の棺に取りすがるホゲの場。
「母上が私のために国王を暗殺しようとしたなど…信じられません」
ホゲはこのときまで、自分が王にふさわしいと思っていたわけじゃないんですよね。
ただ彼は、『王にならなくてはならな』かった。
ただ、母の歓心を得るために。
だから今まで、あらゆる努力をしてきた。
王にふさわしい男になるタメに。
でも。
母が逝ったことでもその夢は醒めず、逆に彼女の夢が彼の義務になってしまう。
そして父もまた、セームの夢をかなえるために、今までよりも積極的に策略をめぐらすようになる。
……プルキルの狙いどおり、に。
大長老に操られ、タムドクと一緒に居たときとはまるで別人のような、美しいキハが、プルキルの先導で登場する。
紅い袖を翻して、“朱雀の神”に奉げる踊りを踊って、
「ヨン・ホゲ様こそ、紛うことなきチュシンの王!」
この言葉が、ホゲの理性を奪う。
今まで愛してきた(そして軽んじてもきた)タムドクに跪き、母の罪の許しを請う機会を、喪ってしまう。
自分がチュシンの王であるならば。
ならば、母の念願は正しいのだ。
母の行動は正当なもの。なぜならば、それは正しく“チュシンの王”を玉座に就けるための行動なのだから。
そんな言い訳をして、心を閉ざす。
タムドクの正義を認めない。
自分の庇護下を出たタムドクに、何が出来るものか、どうせ何もできないくせに、と思いこもうとする。
早々に誰かに苛められて、自分のところに泣きついてくるに違いない、と。
でも。
そんなことは、もう、あり得ない。
彼はタムドクが嘘を吐いていたことを知らなかった。
タムドクの真実を、見抜けなかった。
だから今まで彼を守ってきたのだし、彼に対する感情は尊敬ではなく、優越感の混じったものだった。
でも、今は知っている。
彼が自分を、欺いていたことを。
なぜ欺いていたのか、なぜ今まで何も言わなかったのか、胸倉を掴んで問い詰めればいいのに。
殴りつけて、蹴り上げて、「俺が王になったって、お前なんか知るもんかっ!!」と叫べばいいのに。
タムドクの裏切りは、ただ母を死に至らしめたことだけではない。
いやむしろ、母の死がどうこうよりも、今まで自分を欺いていたことにこそ怒りが沸いてくる。
母が死んだのは自分のためだ。
自分を玉座に座らせんと逸ったがゆえに、母は死んだ。
死ななくてはならなかった。
きっかけを作ったのはタムドクだとしても、
最終的に背を押したのはタムドクだったとしても、
罪を負うのはタムドク一人ではない。
でも。
自分を欺いてきた罪は、タムドク独りの罪だから。
「それが真の言葉なら/俺は正しく王位を得たい」
タムドクが投げ捨てたものを拾うのではなく、正式に認められたい。
タムドクより自分が王にふさわしい、と、
タムドクではなく、ホゲにこそ王になってほしい、と乞われたい。
友に裏切られた絶望の中、細い一筋の蜘蛛の糸に縋るように、炎の巫女の言葉に縋りついて。
「炎の巫女よ/俺の道を照らしておくれ」
俺の心に、光を与えてくれ、と、
……祈るように、叫ぶように、
瞳を闇に沈めたまま。
闇に沈んだホゲを、虎視眈々と狙う虎族の魔術師の存在を知りもせず、
……知ろうともせず、に。
どうでもいいことですが、天地新堂の大神官/絵莉千晶が、最初にヤン王の妃/初姫さあやに託宣を降すときの声とか、この場面でのキハの声とか、「神の詔」を伝えようとする巫女の声は素敵です。…怖いけど(^ ^;ゞ
.
花組東宝劇場公演「太王四神記」について。
第8場 ヨン・ガリョ邸
いきなり下手に可愛い女の子たちが現れ、踊っているところから始まる場面。
宴に華を添えるため、選りすぐりの侍女たちを余興に踊らせてみた…みたいな設定なんでしょうか。このメンバーだと銀ちゃんチームの菜那くららちゃと桜帆ゆかりちゃんがかろうじてわかるくらいかな。…がんばって覚えなくては。
本舞台に光が入ると、ヨン家のメンバーと宴の客---各部族の族長たちが登場。
ヨン家(ヨン・ガリョ)は、五部族会議のリーダー的な地位にあるようですね。大和朝廷における蘇我氏みたいな感じなのでしょうか。しかーし大和朝廷では、蘇我氏の人間は王にはなれない(娘を王妃にして、王妃が王の死後王位を埋めることはできても、その子供は王になる権利がない)んですけど、高句麗は違ったんでしょうか…。
招く側は、ヨン家の主・ガリョ(夏美よう)、奥方セーム(花野じゅりあ)。
招かれたのは、各部族の長(ソノ部族長・眉月凰、スンノ部族長・紫陽レネ、カンノ部族長・夕霧らい)。
…ちなみに、チョ・ジュド(紫峰七海)は明らかに「招く側」なんですけど、彼はヨン家の家司なんでしょうか。それとも、他家の貴族で、ただヨン家側についているというだけなのでしょうか…。
3部族の長に対する態度がかなり上から目線なので、ヨン家の家司ってことはないような気もしつつ、歴史的には、王宮で強大な権力を持つ家があると、そこの家司が王家直参より立場が上になるのも良くあるコトなので、なんとも言えないですよねぇ。
こういう、細かい人間関係の積み重ねが、ドラマには描かれていたんだろうなあと思うんですけどねぇ……本は読めても、映像は無理だわ私(涙)。
えっと、理屈はおいといて。
青・黄・緑の色鮮やかな衣装に身を包んだ長たちが皆素敵です(はぁと)。
それぞれの色の持つ意味については以前ちらっと書きましたが、なんだか、そんなことどうでもよくて、それぞれのキャストに一番似合う色を着せたんじゃないか、と思っちゃいました(^ ^)。
すっとした二枚目の王子には、クールでシンプルな藍の衣装。髪もすっきり下ろして、見ようによっては3人の中で一番若々しい。上級生だけあって口火を切るのは彼が多いんですが、重みがあって素敵です♪
貫禄のある男前なレネさんには、ちょっと派手目な山吹色の衣装。髭も濃い目で、ちょっと南方系?とか勝手に思っています。台詞はそんなにないんですけど、芝居巧者だけあって小池さんに頼られているなぁと思います。彼が入っているから、族長たちの芝居はすごく安心して観ていられる♪
そして、可愛い童顔のらいらいは、明るい緑の衣装に作りこんだ髪、作りこんだ髭で、物凄く作りこんだ“中年男”を演じています。……色っぽいんだこれが(*^ ^*)。なんだか、なまめかしいの。声が高いせいか、若くして家を継いだ青二才みたいにも見えるんですけど、あまりにもオジサマの色気がありすぎて、ちょっと年齢不詳な感じです(笑)。でもカッコいい!!
……つい数ヶ月前はマコトだったなんて想像もできない変わりっぷりで、観るたびにびっくりするんですよね。(らいらいより、あの「二枚目イルス」がトメさんだったコトの方が衝撃的だけど)
3人とも、美人でスタイルよくて衣装映えするメンバーですよね☆意外と若いんですけど、よく健闘していると思います。組長のヨン・ガリョに位負けしないで立てているんだから大したもんだ!
チョ・ジュドのふみかちゃんは、立場はいまひとつよく判りませんが、ヨン・ガリョにとっては頼りになる参謀、って感じなんですよね?情報を集めてきて、打つべき手を考えてくれる人。
ホゲがヨン家を継ぐときには、もしかしたらイルスがその立場に立つのかもしれません。……そう思うと、ちょっと悶えてしまう(汗)。
この宴の目的は、具合の悪いヤン王が近く逝去することを見越して、その後の族長会議での後継者決めの流れを、あらかじめホゲ即位の方向に誘導しておこうというもの。
無論、酒だけではなく、お持ち帰りいただく金塊とか、そういうお土産もご用意しているでしょうし、強大な西域の商人とのつながりを見せ付けておこぼれの期待をもたせ、とにかくヨン家について損はないと思わせる。
チョルロ部族が反対したとしても、3家がヨン家につけば問題ないのですから……。
話をそちらへ持っていこうとするガリョ&チョ・ジュドの老獪さと、あまり深く考えずに「うちの息子」自慢をし始めるセームの可愛らしさが、たまらなく素敵です☆
宴が盛り上がっているところに、侍女が入ってくる。
「奥方さま、タムドク王子がお見えです」
取次ぎを待たずに、タムドクとコ将軍があがりこんできて、人払いを願う。
まぁ、ここで説明されるセームの行動は、無計画にもほどがあるんですけどねぇ…。
最初、医者に王家の証の指輪を与えたセーム。指令はおそらく、「兄上の命を縮め参らせよ」。
なので、医者は薬草茶にトリカブトを仕込む。お茶なんだから多分葉っぱを使ったんでしょう。葉は根に比べて毒性が弱いし、直接食うんじゃなくて煎じたものをさらに煮出して飲むだけで、そう簡単に死ぬはずがない。トリカブトは激烈な急性毒ですが、慢性毒としての効きはそんなに良いものではないので。
具合は悪くなったものの、なかなか死なない兄。なので、これまたヨン家の紋章入りの金を形のままで与え、「もっと強烈な毒」を飲ませるよう依頼をした。
頼むから、大事な息子のためにも、もう少し頭を使ってください>奥方様
なぜそんな杜撰な計画で今までばれなかったのか疑問。ヤン王は、人間不信がひどすぎて側近がいなかったんでしょうか。少なくとも、愛されて尊敬されている王なら、こんなことにはならないよなあぁ……。
この場面を見ながらいつも思うことがあります。
セームは、息子(ホゲ)を愛しているんだろうか?
彼女にとって、ホゲは自分の分身であり、自分が女の身であったが故に果たせなかった宿願(王になる)を果たすための道具だった。
可愛くて優秀で勇猛な息子を自慢には思っても、それは、騎馬兵が立派な愛馬を愛するのと同じ気持ち。そう、彼女は母性のない女だと思うのです。いつでも自分が一番で、息子に対しても見返りを求めるタイプ。愛してあげるから強くなりなさい、愛してほしいなら王になりなさい。王にならないあなたには何の価値もないわ、と……。
これがじゅりあの個性なのか、セームの元々のキャラクターなのか判然としませんが、私としては、セームにじゅりあを配した時点で小池さんの狙いだったと思いたいところです。
生まれて三日で母を亡くし、政務に忙しい父を遠く見ながら一人寂しさを噛み締めていたタムドク。
若く美しく高貴な母に構われ、可愛がられ、ペットのように世話をやかれて、でも「愛されて」はいなかったホゲ。
二人の少年が出会ったときには「君が王なら僕は将軍になる」と言ったホゲ。
たぶん、高句麗という国にとっても、それが一番幸せな形だった。紆余曲折の末、ふたたびタムドクの胸の中に戻ったホゲは、もう一度同じ歌を歌う。人々の幸せを望むなら、それが一番良い形だった、と気づいて。
でも。
この場面の前、大人になったタムドクとホゲは、お互いに愛し合い、許しあいながら、それでも「君が王なら僕は将軍になる」とは言ってあげられなくなっている。自分自身の気持ちとしては言いたくても、周囲の思惑や相手の気持ちが読めてしまう優しい二人の青年は、お互いに相手に対しても自分に対しても嘘を吐くしか、ない。
王位を継ぐために学ぶべきことは多く、それに追われるあまり「普通であること」に憧れを抱くタムドク。
母に愛してもらうには王になるしかなく、そのために塀の上で一人自主練を繰り返していた、ホゲ。
「君が王なら、僕は平民になる」
大臣にも、将軍にも、なってあげられない。君を喜ばせるためならそうしてあげたいけれども、多分、無理なんだ……だから。
俺がお前を疑うなんて、あるわけない!」
そうさ、あるわけがないんだよ、……君と僕と、この世にただ二人だけでいられるのならば。
そうしてタムドクは、親友の母、自分の叔母の胸に刃をあてる。
あなたがホゲを愛しているなら、彼の名誉をお守りください。
……ホゲを、あなたの息子を、愛してあげてください、と。
「流言飛語を懼れ、医者は極刑に処しました」
無言でセームに自決をほのめかしながら、タムドクは急いで邸を出ようとする。
ホゲが帰ってこないうちに、と。
……願いも虚しく、ちょうど帰ってきたホゲにばったり出会う。
「どうした?」
屈託のない笑顔で話しかけてくるホゲ。この二人は、ガキ大将ともやしっ子、に近い関係なんだろうなと思うんですよね。ホゲはどちらかといえば支配的な攻めキャラで、騎馬隊長のチョク・ファンがつっかかったときも庇ったように、今までずっと弱っちいタムドクを外部の暴力から守ってきたんだろう、と。
彼は、タムドクが実は自分と同じチュシンの星の許に生まれたことを知っているし、武芸も本当に女しか相手にならないほど酷いわけではない(自分には及ばないにしても)ことも知っているのだから。
タムドクは、本当の本気でホゲと刃を交えたことがないことは自覚しているにせよ、基本的にはホゲの言うとおりにして生きてきた。それがこのとき、初めてホゲに秘密を持つわけです。
自分が本来ホゲより上の立場(皇子)であること自体も長い間彼の瑕であったのでしょうけれども、今はそれにホゲの母を奪ったという秘密が加わる。
常に自分の前に居て、向かい風から守り、自分を引っ張ってくれていたホゲを、超えたくない。
このときのタムドクは、まだほんの子供なのです。
一人で街に出たことがない。
一人で城の外に出たことがない。
まだ父親の腕の中から出たことがない、子供。
そして。
ホゲもまた、この時点ではなにも気づいていない。
タムドクの闇にも、
……自分のうちの深い闇、にも。
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第8場 ヨン・ガリョ邸
いきなり下手に可愛い女の子たちが現れ、踊っているところから始まる場面。
宴に華を添えるため、選りすぐりの侍女たちを余興に踊らせてみた…みたいな設定なんでしょうか。このメンバーだと銀ちゃんチームの菜那くららちゃと桜帆ゆかりちゃんがかろうじてわかるくらいかな。…がんばって覚えなくては。
本舞台に光が入ると、ヨン家のメンバーと宴の客---各部族の族長たちが登場。
ヨン家(ヨン・ガリョ)は、五部族会議のリーダー的な地位にあるようですね。大和朝廷における蘇我氏みたいな感じなのでしょうか。しかーし大和朝廷では、蘇我氏の人間は王にはなれない(娘を王妃にして、王妃が王の死後王位を埋めることはできても、その子供は王になる権利がない)んですけど、高句麗は違ったんでしょうか…。
招く側は、ヨン家の主・ガリョ(夏美よう)、奥方セーム(花野じゅりあ)。
招かれたのは、各部族の長(ソノ部族長・眉月凰、スンノ部族長・紫陽レネ、カンノ部族長・夕霧らい)。
…ちなみに、チョ・ジュド(紫峰七海)は明らかに「招く側」なんですけど、彼はヨン家の家司なんでしょうか。それとも、他家の貴族で、ただヨン家側についているというだけなのでしょうか…。
3部族の長に対する態度がかなり上から目線なので、ヨン家の家司ってことはないような気もしつつ、歴史的には、王宮で強大な権力を持つ家があると、そこの家司が王家直参より立場が上になるのも良くあるコトなので、なんとも言えないですよねぇ。
こういう、細かい人間関係の積み重ねが、ドラマには描かれていたんだろうなあと思うんですけどねぇ……本は読めても、映像は無理だわ私(涙)。
えっと、理屈はおいといて。
青・黄・緑の色鮮やかな衣装に身を包んだ長たちが皆素敵です(はぁと)。
それぞれの色の持つ意味については以前ちらっと書きましたが、なんだか、そんなことどうでもよくて、それぞれのキャストに一番似合う色を着せたんじゃないか、と思っちゃいました(^ ^)。
すっとした二枚目の王子には、クールでシンプルな藍の衣装。髪もすっきり下ろして、見ようによっては3人の中で一番若々しい。上級生だけあって口火を切るのは彼が多いんですが、重みがあって素敵です♪
貫禄のある男前なレネさんには、ちょっと派手目な山吹色の衣装。髭も濃い目で、ちょっと南方系?とか勝手に思っています。台詞はそんなにないんですけど、芝居巧者だけあって小池さんに頼られているなぁと思います。彼が入っているから、族長たちの芝居はすごく安心して観ていられる♪
そして、可愛い童顔のらいらいは、明るい緑の衣装に作りこんだ髪、作りこんだ髭で、物凄く作りこんだ“中年男”を演じています。……色っぽいんだこれが(*^ ^*)。なんだか、なまめかしいの。声が高いせいか、若くして家を継いだ青二才みたいにも見えるんですけど、あまりにもオジサマの色気がありすぎて、ちょっと年齢不詳な感じです(笑)。でもカッコいい!!
……つい数ヶ月前はマコトだったなんて想像もできない変わりっぷりで、観るたびにびっくりするんですよね。(らいらいより、あの「二枚目イルス」がトメさんだったコトの方が衝撃的だけど)
3人とも、美人でスタイルよくて衣装映えするメンバーですよね☆意外と若いんですけど、よく健闘していると思います。組長のヨン・ガリョに位負けしないで立てているんだから大したもんだ!
チョ・ジュドのふみかちゃんは、立場はいまひとつよく判りませんが、ヨン・ガリョにとっては頼りになる参謀、って感じなんですよね?情報を集めてきて、打つべき手を考えてくれる人。
ホゲがヨン家を継ぐときには、もしかしたらイルスがその立場に立つのかもしれません。……そう思うと、ちょっと悶えてしまう(汗)。
この宴の目的は、具合の悪いヤン王が近く逝去することを見越して、その後の族長会議での後継者決めの流れを、あらかじめホゲ即位の方向に誘導しておこうというもの。
無論、酒だけではなく、お持ち帰りいただく金塊とか、そういうお土産もご用意しているでしょうし、強大な西域の商人とのつながりを見せ付けておこぼれの期待をもたせ、とにかくヨン家について損はないと思わせる。
チョルロ部族が反対したとしても、3家がヨン家につけば問題ないのですから……。
話をそちらへ持っていこうとするガリョ&チョ・ジュドの老獪さと、あまり深く考えずに「うちの息子」自慢をし始めるセームの可愛らしさが、たまらなく素敵です☆
宴が盛り上がっているところに、侍女が入ってくる。
「奥方さま、タムドク王子がお見えです」
取次ぎを待たずに、タムドクとコ将軍があがりこんできて、人払いを願う。
まぁ、ここで説明されるセームの行動は、無計画にもほどがあるんですけどねぇ…。
最初、医者に王家の証の指輪を与えたセーム。指令はおそらく、「兄上の命を縮め参らせよ」。
なので、医者は薬草茶にトリカブトを仕込む。お茶なんだから多分葉っぱを使ったんでしょう。葉は根に比べて毒性が弱いし、直接食うんじゃなくて煎じたものをさらに煮出して飲むだけで、そう簡単に死ぬはずがない。トリカブトは激烈な急性毒ですが、慢性毒としての効きはそんなに良いものではないので。
具合は悪くなったものの、なかなか死なない兄。なので、これまたヨン家の紋章入りの金を形のままで与え、「もっと強烈な毒」を飲ませるよう依頼をした。
頼むから、大事な息子のためにも、もう少し頭を使ってください>奥方様
なぜそんな杜撰な計画で今までばれなかったのか疑問。ヤン王は、人間不信がひどすぎて側近がいなかったんでしょうか。少なくとも、愛されて尊敬されている王なら、こんなことにはならないよなあぁ……。
この場面を見ながらいつも思うことがあります。
セームは、息子(ホゲ)を愛しているんだろうか?
彼女にとって、ホゲは自分の分身であり、自分が女の身であったが故に果たせなかった宿願(王になる)を果たすための道具だった。
可愛くて優秀で勇猛な息子を自慢には思っても、それは、騎馬兵が立派な愛馬を愛するのと同じ気持ち。そう、彼女は母性のない女だと思うのです。いつでも自分が一番で、息子に対しても見返りを求めるタイプ。愛してあげるから強くなりなさい、愛してほしいなら王になりなさい。王にならないあなたには何の価値もないわ、と……。
これがじゅりあの個性なのか、セームの元々のキャラクターなのか判然としませんが、私としては、セームにじゅりあを配した時点で小池さんの狙いだったと思いたいところです。
生まれて三日で母を亡くし、政務に忙しい父を遠く見ながら一人寂しさを噛み締めていたタムドク。
若く美しく高貴な母に構われ、可愛がられ、ペットのように世話をやかれて、でも「愛されて」はいなかったホゲ。
二人の少年が出会ったときには「君が王なら僕は将軍になる」と言ったホゲ。
たぶん、高句麗という国にとっても、それが一番幸せな形だった。紆余曲折の末、ふたたびタムドクの胸の中に戻ったホゲは、もう一度同じ歌を歌う。人々の幸せを望むなら、それが一番良い形だった、と気づいて。
でも。
この場面の前、大人になったタムドクとホゲは、お互いに愛し合い、許しあいながら、それでも「君が王なら僕は将軍になる」とは言ってあげられなくなっている。自分自身の気持ちとしては言いたくても、周囲の思惑や相手の気持ちが読めてしまう優しい二人の青年は、お互いに相手に対しても自分に対しても嘘を吐くしか、ない。
王位を継ぐために学ぶべきことは多く、それに追われるあまり「普通であること」に憧れを抱くタムドク。
母に愛してもらうには王になるしかなく、そのために塀の上で一人自主練を繰り返していた、ホゲ。
「君が王なら、僕は平民になる」
大臣にも、将軍にも、なってあげられない。君を喜ばせるためならそうしてあげたいけれども、多分、無理なんだ……だから。
俺がお前を疑うなんて、あるわけない!」
そうさ、あるわけがないんだよ、……君と僕と、この世にただ二人だけでいられるのならば。
そうしてタムドクは、親友の母、自分の叔母の胸に刃をあてる。
あなたがホゲを愛しているなら、彼の名誉をお守りください。
……ホゲを、あなたの息子を、愛してあげてください、と。
「流言飛語を懼れ、医者は極刑に処しました」
無言でセームに自決をほのめかしながら、タムドクは急いで邸を出ようとする。
ホゲが帰ってこないうちに、と。
……願いも虚しく、ちょうど帰ってきたホゲにばったり出会う。
「どうした?」
屈託のない笑顔で話しかけてくるホゲ。この二人は、ガキ大将ともやしっ子、に近い関係なんだろうなと思うんですよね。ホゲはどちらかといえば支配的な攻めキャラで、騎馬隊長のチョク・ファンがつっかかったときも庇ったように、今までずっと弱っちいタムドクを外部の暴力から守ってきたんだろう、と。
彼は、タムドクが実は自分と同じチュシンの星の許に生まれたことを知っているし、武芸も本当に女しか相手にならないほど酷いわけではない(自分には及ばないにしても)ことも知っているのだから。
タムドクは、本当の本気でホゲと刃を交えたことがないことは自覚しているにせよ、基本的にはホゲの言うとおりにして生きてきた。それがこのとき、初めてホゲに秘密を持つわけです。
自分が本来ホゲより上の立場(皇子)であること自体も長い間彼の瑕であったのでしょうけれども、今はそれにホゲの母を奪ったという秘密が加わる。
常に自分の前に居て、向かい風から守り、自分を引っ張ってくれていたホゲを、超えたくない。
このときのタムドクは、まだほんの子供なのです。
一人で街に出たことがない。
一人で城の外に出たことがない。
まだ父親の腕の中から出たことがない、子供。
そして。
ホゲもまた、この時点ではなにも気づいていない。
タムドクの闇にも、
……自分のうちの深い闇、にも。
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花組東宝劇場公演「太王四神記」。
もろもろ綴っているうちに、【4】まで数えていたんですね。あまり内容のあることは書いていないのに(←いつものことじゃないか)
先日から、というか、初遠征以来煮えっぱなしのチョク・ファン(祐澄しゅん)様については、ちょっとだけ落ち着いて観れるようになってまいりました(^ ^)。
っていうか、絶対1月4日のチョク・ファンは、今とは違う(ここで煮えて書いているような)お芝居をしていたはずなのですが、今は明らかに違いますね……(寂)。それも、なんとなくなんですけど、当時も『しゅん様自身が考えて役作りした結果』そうなっていたのではなく、偶然だったような気がしてなりません………(^ ^;ゞ。
とりあえず。
靺鞨での、腰の剣に手をかける場面も、右手がまったく動かなくなったので、ホゲ様を斬る意思は無いようです。もちろん、上司が間違っていると思ったから諫言しているわけで、それが聞き入れられない屈託を「偽りの結婚」の場面まで引きずっているのは変わってないんですけれども、あんまり深読みするのは違うんだなぁ、と(涙)。
……もう、いいです。諦めます。
ホゲ様の最期の場面で、膝から人形のように崩れ落ちる姿だけで、私は満足です……(; ;)。
で、「上司に諫言する」部下と、「ひたすら忠義を尽くす部下」について、夜野愉美さまが素敵な文章を書いていらっしゃったので、一方的で申し訳ありませんが、リンクさせていただきますね♪♪
http://nights-entertainment.blog.so-net.ne.jp/2009-02-19
で。
大劇場公演を観たあとで、神話時代から若きタムドク&ホゲの銀橋までは書いたので、その続きを少しづつ書いていきたいと思います♪
第5場 ポンファ通り
何回観ても、観たいものが多すぎて目が泳いでしまい、結局何がなんだかわからずに終わる名場面(笑)。
タムドクとホゲが銀橋を渡りきり、暗転すると、すぐに明るい音楽が入る。
両袖からいっぺんに出てくるセットと人々。
ヒョンミョン(望海風斗)の“鴨の干物”売りの歌。だいもん、今回はちゃんと大人の役で嬉しいです。いや、子役も可愛かったけど(*^ ^*)。
それを受ける町民(真瀬はるか)の“客の日干し”のソロ。真瀬くん、大抜擢!!だと思うんですけど、なぜか違和感のない落ち着きっぷりが凄いです。大物だなあ。研3?とは思えない達者さ。この人のヒョンゴが本当に楽しみです。
人が多すぎて、動きすぎてて、全然追いかけ切れていない猫ですが。
冴月瑠那ちゃんはセンター付近の店で野菜?か何かを売っていたような気がする。買い物してるのか口説かれているのかいまひとつ判然としなかった娘役さんは、可愛かったけど誰なんだろう(涙)。
浦輝ひろとさん、瀬戸かずやさんもどっかの店で何かを売ってたような気がする。どこだっけ。どっちかはルナちゃんと一緒だったかも(違ったらごめんなさい)。そうこうしているうちに、上手花道にスジニたちが登場してしまうので、チェックが出来ないんですー(言い訳)。
花道から、銀橋へ元気良く飛び出してくるスジニ(愛音羽麗)と、それを追いかけてくるヒョンゴ(未涼亜希)。詐欺まがいの商売をしていたコムル村の“同士”ヒョンミョンが、二人を見つけて下手から銀橋へ出てくる。
ヒョンゴに「お前、村長になったんだって!?」とタメ口で話しかけるヒョンミョン。ヒョンミョンとヒョンゴは、同世代だと思ってていいんでしょうか?
「着替えと、あんたの辻占いの店の準備は整ってるぜ!」と二人を連れて行くヒョンミョン。
とりあえず、ヒョンミョンが首都に潜んで情報を集める役割を負っていること、ヒョンゴとスジニも目的をもって都に出てきた、ってことがちゃんと解ります。このあたりの脚本の無駄の無さは、素直に小池さんすごい…と思いますね。
街のセットのセンターが開いて、華やかな衣装の娘たちが登場。
豪華絢爛、百花繚乱!!
トラジ(桔梗/初姫さあや)、チャンミ(薔薇/華耀きらり)、メファ(梅/白華れみ)、モラン(牡丹/華月由舞)、ポッコッ(桜/芽吹幸奈)、ナリ(百合/梅咲衣舞)、モンニョン(木蓮/瞳ゆゆ)、クカ(菊/花蝶しほ)、スリョン(睡蓮/月野姫花)……
わが愛しき花娘たち!(はぁと)
服はそれぞれの花のイメージに合わせているらしく、桔梗のさあやは大人びた薄紫、薔薇のきらりんは華やかな刺繍の入ったピンク、牡丹の由舞ちゃんは白に紅いアクセントの衣装で、絞りの入った白牡丹を思わせる、とか、みんな本当によく似合ってて可愛いですーーーーっ!!
瞳ゆゆちゃんだけは、“西域の美女”なので黒塗りにぱっちり目のお化粧で、濃い青みのピンクの衣装がよく映えて美しい。木蓮(木蘭)自体はせいぜい雲南省あたりの原産のはずで、そこまで黒い肌ではないはずなんですけど……まぁ、西域の花であることは間違い無いからいいのかな(^ ^;。
最初に歌いだすのは芽吹さん。いい声だなあ(惚)。それを受けて由舞ちゃんのソロ。……巧くなったなあ…(感心)。ちょっと低めのハスキーな声が色っぽくて好きです♪続いてきらりん。振りも結構オーバーアクションで、とにかく「華やか」という言葉が似合う人です。
一息ついて、店主(?)のトラジが歌いだす。落ち着いたまろやかな声。この人も滑舌がいいので、説明が聞き取りやすくてありがたいです。王妃役のときに見せた天女のような慈愛に満ちた“母”の笑顔と、トラジ役での、一癖も二癖もある「遣り手姐さん(←そんな用語は無い!)」としてのニヤリ笑顔。このひとの抽斗の奥深さに、本当にうっとりします。
女の子たちは、出番は結構多いんですけど声を出すのはここだけかな?うーん、何度観ても本当に可愛いなぁ~~(*^ ^*)。
この前後で、上手から紅いマントをつけた騎馬隊の面々が登場。
イルス(日向燦)、嶺乃一真くん、彩城レアちゃん、アーサー(煌雅あさひ)、鳳真由ちゃん。
それぞれ、店を物色したり女の子にモテたり、いろいろしているんですけど……なんだかもう、チェックしきれないんで諦めつつあります(だって女の子たちが可愛いんだもん!)(そんな投げやりな…)
騎馬隊の面々を店に誘う女の子たち。
舞台センター付近で、誰かを誘っていたきらりんが、ふと上手に視線を滑らせて、いきなりハートマークを撒き散らし、今まで話していた相手を無視して叫びだす。
「ちょっと!あれはヨン家のホゲ様よーーーーっ!!」
……ホゲ様、かっこいいです。女の子に囲まれて、鼻の下伸ばしていてもサマになる。
思わず溜息をついて諦めたくなったくらい、二枚目でした。
そして、そんなホゲ坊っちゃんを自慢げに見ているイルスが好きだ(^ ^;ゞ。
「一時間だけだぞ!」というキメ台詞(?)と共に、トラジの店の牡丹の間に通されるホゲ様一行。
…ホゲ様の台詞をきいたさあやの喜びようが素晴らしいです。手を打って飛び上がってるよこの人。………かわええ~~~(壊)。
時系列がちょっと怪しいのですが。
たしか、トラジの店の女の子たちが歌い踊るのを見ていたスジニが、このあたりでちょっと溜息をついて「あたし、ここでは男の子になるよ!」って言う…んでしたよね?
それはもっと前でしたっけ?
とにかく、トラジの店に入っていったホゲ様を見ながら、「あれがチュシンの星が輝く夜に生まれたヨン・ホゲか…(神器を見る)まぁ、しばらく様子をみてみよう」と落ち着いた声で呟くヒョンゴ。
とにかく辻占の店を開くことになり、「チラシを配ってこい」と言われて「えぇ~、あたしがぁ、じゃなくて、俺がぁ~!?」と律儀に言い直しながら舞台センターへ出てくるみわっち。
同時に上手から登場するのは、キハを先導するサリャン(華形ひかる)。
みわっちスジニに「そこの白髪のおにいさん!」と呼びかけられて、憮然として顔をあげるサリャンが素敵♪
しかーし、「急いでいるからどけ」っていうだけで良いはずなのに、サリャンに「ヤン王さまの具合が悪いのでご祈祷に行く途中なのだ」まで喋らせてしまう小池脚本の無駄のなさに感動します。で、二人が下手に立ち去った後、「噂だ噂だ!」と歌いだすトラジとヒョンミョンたちが凄い生き生きとしたエネルギーに満ち溢れていて、素敵。ホゲ様一行が“牡丹の間”にしけこんだ後も、客引きのため(?)に通りに残っていた甲斐があったね、さあや(*^ ^*)。
ちなみに。
“トラジの店”は……焼肉屋だってことでいいんでしょうか?劇場のすぐ近くにもありますけど(爆)。プログラムに広告載せてもらえばいいのに、商売っ気ないんだから…(^ ^;
第六場 王宮の書庫
「タムドク皇子とヨン・ホゲ様と、どちらがなるのか高句麗王!?」という人々のコーラスがキマると、くるりと盆が回って、王宮の書庫に。
下手端で、サリャンがキハに「神器に関する書物を探せ」というプルキルの指令を伝える。
書庫に忍び込むキハ。
街中の喧騒からはほどとおい書庫の中では、「文字さえ読めない」と言われているタムドク皇子が、父王の病を治す方法はないかと書籍を調べている。
ホゲの知らない、タムドクの真実。王宮の奥深く隠され、ほとんど「白痴」に近い風評を流されて。コ将軍や近衛隊の面々以外には軽んじられてばかりの自分を、そうあらねばならないことは解っていても、悔しくは思っているんでしょうね、きっと。
母は疾うに亡く、政務に忙しい父は遠い人で会うこともままならず、親友・ホゲとの交流も余人に知られてはならない。そんな中で、偶々知り合った天地神堂の巫女の不思議な存在感に心惹かれる。それはなんとなく、解るような気がします。
でも、会ったばかりの女を父王の許に連れて行くのは、もう少し慎重に考えたほうがいいと思うよ…?
第七場 ヤン王の寝室
王の病状を確認するため、後宮に向かう二人。
誰何して目的を聞くカクダンや近衛兵、侍女たちの目を怖れてびくびくしているキハが結構可愛い(^ ^)。
書庫で調べものをしていたときの暗い顔とはうってかわって、悪戯っ子っぽい顔をして先導するタムドク。書庫で「能力を教えてくれたら、書庫に忍び込んだことは黙っていてあげる」と言う場面もそうなんですけど、この辺のキャラクター設定にまとぶんらしさが出ていて、“可愛い男の子”なんですよね、皇子様は。隠されて育った彼にとって、これが「生まれて初めての冒険」だったんだろうなあ、と……。
ヤン王の寝室で、心配そうに、でも“遠い人”を視る眼で父王を見るタムドク。
父王に近づき、触れ、父王の口にするものに手をつけるキハを、見張る気配もなく好きなようにやらせているのはちょっと問題のような気もしますが。まぁ、チュシンの王には“信じるべき人”と“そうでない人”を一目で見分ける能力があるのかもしれん……と思うことにします(汗)。
医者の煎じた薬草茶に毒が入っていたことがわかり、なにやら決意の表情のタムドクにスポットがあたって、暗転。次の場面に行くわけですが。
長くなってきたので、今日はこのあたりで☆
.
もろもろ綴っているうちに、【4】まで数えていたんですね。あまり内容のあることは書いていないのに(←いつものことじゃないか)
先日から、というか、初遠征以来煮えっぱなしのチョク・ファン(祐澄しゅん)様については、ちょっとだけ落ち着いて観れるようになってまいりました(^ ^)。
っていうか、絶対1月4日のチョク・ファンは、今とは違う(ここで煮えて書いているような)お芝居をしていたはずなのですが、今は明らかに違いますね……(寂)。それも、なんとなくなんですけど、当時も『しゅん様自身が考えて役作りした結果』そうなっていたのではなく、偶然だったような気がしてなりません………(^ ^;ゞ。
とりあえず。
靺鞨での、腰の剣に手をかける場面も、右手がまったく動かなくなったので、ホゲ様を斬る意思は無いようです。もちろん、上司が間違っていると思ったから諫言しているわけで、それが聞き入れられない屈託を「偽りの結婚」の場面まで引きずっているのは変わってないんですけれども、あんまり深読みするのは違うんだなぁ、と(涙)。
……もう、いいです。諦めます。
ホゲ様の最期の場面で、膝から人形のように崩れ落ちる姿だけで、私は満足です……(; ;)。
で、「上司に諫言する」部下と、「ひたすら忠義を尽くす部下」について、夜野愉美さまが素敵な文章を書いていらっしゃったので、一方的で申し訳ありませんが、リンクさせていただきますね♪♪
http://nights-entertainment.blog.so-net.ne.jp/2009-02-19
で。
大劇場公演を観たあとで、神話時代から若きタムドク&ホゲの銀橋までは書いたので、その続きを少しづつ書いていきたいと思います♪
第5場 ポンファ通り
何回観ても、観たいものが多すぎて目が泳いでしまい、結局何がなんだかわからずに終わる名場面(笑)。
タムドクとホゲが銀橋を渡りきり、暗転すると、すぐに明るい音楽が入る。
両袖からいっぺんに出てくるセットと人々。
ヒョンミョン(望海風斗)の“鴨の干物”売りの歌。だいもん、今回はちゃんと大人の役で嬉しいです。いや、子役も可愛かったけど(*^ ^*)。
それを受ける町民(真瀬はるか)の“客の日干し”のソロ。真瀬くん、大抜擢!!だと思うんですけど、なぜか違和感のない落ち着きっぷりが凄いです。大物だなあ。研3?とは思えない達者さ。この人のヒョンゴが本当に楽しみです。
人が多すぎて、動きすぎてて、全然追いかけ切れていない猫ですが。
冴月瑠那ちゃんはセンター付近の店で野菜?か何かを売っていたような気がする。買い物してるのか口説かれているのかいまひとつ判然としなかった娘役さんは、可愛かったけど誰なんだろう(涙)。
浦輝ひろとさん、瀬戸かずやさんもどっかの店で何かを売ってたような気がする。どこだっけ。どっちかはルナちゃんと一緒だったかも(違ったらごめんなさい)。そうこうしているうちに、上手花道にスジニたちが登場してしまうので、チェックが出来ないんですー(言い訳)。
花道から、銀橋へ元気良く飛び出してくるスジニ(愛音羽麗)と、それを追いかけてくるヒョンゴ(未涼亜希)。詐欺まがいの商売をしていたコムル村の“同士”ヒョンミョンが、二人を見つけて下手から銀橋へ出てくる。
ヒョンゴに「お前、村長になったんだって!?」とタメ口で話しかけるヒョンミョン。ヒョンミョンとヒョンゴは、同世代だと思ってていいんでしょうか?
「着替えと、あんたの辻占いの店の準備は整ってるぜ!」と二人を連れて行くヒョンミョン。
とりあえず、ヒョンミョンが首都に潜んで情報を集める役割を負っていること、ヒョンゴとスジニも目的をもって都に出てきた、ってことがちゃんと解ります。このあたりの脚本の無駄の無さは、素直に小池さんすごい…と思いますね。
街のセットのセンターが開いて、華やかな衣装の娘たちが登場。
豪華絢爛、百花繚乱!!
トラジ(桔梗/初姫さあや)、チャンミ(薔薇/華耀きらり)、メファ(梅/白華れみ)、モラン(牡丹/華月由舞)、ポッコッ(桜/芽吹幸奈)、ナリ(百合/梅咲衣舞)、モンニョン(木蓮/瞳ゆゆ)、クカ(菊/花蝶しほ)、スリョン(睡蓮/月野姫花)……
わが愛しき花娘たち!(はぁと)
服はそれぞれの花のイメージに合わせているらしく、桔梗のさあやは大人びた薄紫、薔薇のきらりんは華やかな刺繍の入ったピンク、牡丹の由舞ちゃんは白に紅いアクセントの衣装で、絞りの入った白牡丹を思わせる、とか、みんな本当によく似合ってて可愛いですーーーーっ!!
瞳ゆゆちゃんだけは、“西域の美女”なので黒塗りにぱっちり目のお化粧で、濃い青みのピンクの衣装がよく映えて美しい。木蓮(木蘭)自体はせいぜい雲南省あたりの原産のはずで、そこまで黒い肌ではないはずなんですけど……まぁ、西域の花であることは間違い無いからいいのかな(^ ^;。
最初に歌いだすのは芽吹さん。いい声だなあ(惚)。それを受けて由舞ちゃんのソロ。……巧くなったなあ…(感心)。ちょっと低めのハスキーな声が色っぽくて好きです♪続いてきらりん。振りも結構オーバーアクションで、とにかく「華やか」という言葉が似合う人です。
一息ついて、店主(?)のトラジが歌いだす。落ち着いたまろやかな声。この人も滑舌がいいので、説明が聞き取りやすくてありがたいです。王妃役のときに見せた天女のような慈愛に満ちた“母”の笑顔と、トラジ役での、一癖も二癖もある「遣り手姐さん(←そんな用語は無い!)」としてのニヤリ笑顔。このひとの抽斗の奥深さに、本当にうっとりします。
女の子たちは、出番は結構多いんですけど声を出すのはここだけかな?うーん、何度観ても本当に可愛いなぁ~~(*^ ^*)。
この前後で、上手から紅いマントをつけた騎馬隊の面々が登場。
イルス(日向燦)、嶺乃一真くん、彩城レアちゃん、アーサー(煌雅あさひ)、鳳真由ちゃん。
それぞれ、店を物色したり女の子にモテたり、いろいろしているんですけど……なんだかもう、チェックしきれないんで諦めつつあります(だって女の子たちが可愛いんだもん!)(そんな投げやりな…)
騎馬隊の面々を店に誘う女の子たち。
舞台センター付近で、誰かを誘っていたきらりんが、ふと上手に視線を滑らせて、いきなりハートマークを撒き散らし、今まで話していた相手を無視して叫びだす。
「ちょっと!あれはヨン家のホゲ様よーーーーっ!!」
……ホゲ様、かっこいいです。女の子に囲まれて、鼻の下伸ばしていてもサマになる。
思わず溜息をついて諦めたくなったくらい、二枚目でした。
そして、そんなホゲ坊っちゃんを自慢げに見ているイルスが好きだ(^ ^;ゞ。
「一時間だけだぞ!」というキメ台詞(?)と共に、トラジの店の牡丹の間に通されるホゲ様一行。
…ホゲ様の台詞をきいたさあやの喜びようが素晴らしいです。手を打って飛び上がってるよこの人。………かわええ~~~(壊)。
時系列がちょっと怪しいのですが。
たしか、トラジの店の女の子たちが歌い踊るのを見ていたスジニが、このあたりでちょっと溜息をついて「あたし、ここでは男の子になるよ!」って言う…んでしたよね?
それはもっと前でしたっけ?
とにかく、トラジの店に入っていったホゲ様を見ながら、「あれがチュシンの星が輝く夜に生まれたヨン・ホゲか…(神器を見る)まぁ、しばらく様子をみてみよう」と落ち着いた声で呟くヒョンゴ。
とにかく辻占の店を開くことになり、「チラシを配ってこい」と言われて「えぇ~、あたしがぁ、じゃなくて、俺がぁ~!?」と律儀に言い直しながら舞台センターへ出てくるみわっち。
同時に上手から登場するのは、キハを先導するサリャン(華形ひかる)。
みわっちスジニに「そこの白髪のおにいさん!」と呼びかけられて、憮然として顔をあげるサリャンが素敵♪
しかーし、「急いでいるからどけ」っていうだけで良いはずなのに、サリャンに「ヤン王さまの具合が悪いのでご祈祷に行く途中なのだ」まで喋らせてしまう小池脚本の無駄のなさに感動します。で、二人が下手に立ち去った後、「噂だ噂だ!」と歌いだすトラジとヒョンミョンたちが凄い生き生きとしたエネルギーに満ち溢れていて、素敵。ホゲ様一行が“牡丹の間”にしけこんだ後も、客引きのため(?)に通りに残っていた甲斐があったね、さあや(*^ ^*)。
ちなみに。
“トラジの店”は……焼肉屋だってことでいいんでしょうか?劇場のすぐ近くにもありますけど(爆)。プログラムに広告載せてもらえばいいのに、商売っ気ないんだから…(^ ^;
第六場 王宮の書庫
「タムドク皇子とヨン・ホゲ様と、どちらがなるのか高句麗王!?」という人々のコーラスがキマると、くるりと盆が回って、王宮の書庫に。
下手端で、サリャンがキハに「神器に関する書物を探せ」というプルキルの指令を伝える。
書庫に忍び込むキハ。
街中の喧騒からはほどとおい書庫の中では、「文字さえ読めない」と言われているタムドク皇子が、父王の病を治す方法はないかと書籍を調べている。
ホゲの知らない、タムドクの真実。王宮の奥深く隠され、ほとんど「白痴」に近い風評を流されて。コ将軍や近衛隊の面々以外には軽んじられてばかりの自分を、そうあらねばならないことは解っていても、悔しくは思っているんでしょうね、きっと。
母は疾うに亡く、政務に忙しい父は遠い人で会うこともままならず、親友・ホゲとの交流も余人に知られてはならない。そんな中で、偶々知り合った天地神堂の巫女の不思議な存在感に心惹かれる。それはなんとなく、解るような気がします。
でも、会ったばかりの女を父王の許に連れて行くのは、もう少し慎重に考えたほうがいいと思うよ…?
第七場 ヤン王の寝室
王の病状を確認するため、後宮に向かう二人。
誰何して目的を聞くカクダンや近衛兵、侍女たちの目を怖れてびくびくしているキハが結構可愛い(^ ^)。
書庫で調べものをしていたときの暗い顔とはうってかわって、悪戯っ子っぽい顔をして先導するタムドク。書庫で「能力を教えてくれたら、書庫に忍び込んだことは黙っていてあげる」と言う場面もそうなんですけど、この辺のキャラクター設定にまとぶんらしさが出ていて、“可愛い男の子”なんですよね、皇子様は。隠されて育った彼にとって、これが「生まれて初めての冒険」だったんだろうなあ、と……。
ヤン王の寝室で、心配そうに、でも“遠い人”を視る眼で父王を見るタムドク。
父王に近づき、触れ、父王の口にするものに手をつけるキハを、見張る気配もなく好きなようにやらせているのはちょっと問題のような気もしますが。まぁ、チュシンの王には“信じるべき人”と“そうでない人”を一目で見分ける能力があるのかもしれん……と思うことにします(汗)。
医者の煎じた薬草茶に毒が入っていたことがわかり、なにやら決意の表情のタムドクにスポットがあたって、暗転。次の場面に行くわけですが。
長くなってきたので、今日はこのあたりで☆
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宝塚雪組バウホール公演「忘れ雪」の原作、「忘れ雪」(新堂冬樹著)を読了いたしました。
カテゴリーを雪組にするか読書にするか迷ったのですが、とりあえず「読書」にしておきます(^ ^)。
想像していたより、児玉さんは原作に忠実に劇化したんだな、と思いました。
表面的には、ですが。
普通に面白かったと思います。もうピュアな心では読めなかったので(ラストも知っているし、そもそも舞台で意味不明だったところは原作ではどうなの?というのが読み始めた動機だったし)、何も知らずに普通の小説として読んで面白い作品なのかどうかはコメントできませんが、とりあえずバウ公演をみて「うーん、あちこち穴があるけど案外面白かった、かも?」という感想をもたれた方にはお勧めします(^ ^)。
ただ、プロローグ(8年前のストーリー。全面的に深雪視点)以外は徹頭徹尾一希の視点で語られるので、予想していたより抜けてたエピソードは少なかったです。
京都の深雪の義父母のエピソードは元々少なかったし、南の出番も、深雪が失踪した後で一希を訪ねてくるところがあるくらいで大した違いはなかったし、鳴海の家族関係に関するエピソードも大きな違いはありませんでした。むしろ、鳴海の父親に関しては舞台の方が扱いが大きかったくらい。
まぁ、抜けてるところが大事だった、っていうのは予想どおりでしたけれども。
以下、舞台と小説、両方ネタバレありなのでご了承ください。
まず、一番印象が違うな、と思ったのは、一希が深雪に再会(一希は初めてだと思っている)したその瞬間に、完全に一目惚れしていること。
舞台では、「クロス!」という深雪の声とヘッドライト、そして急ブレーキの音?だったかな?事故をイメージさせて、流れの中でアクセントになる場面として印象的に演出し、そのまま手術室に持ち込んでいるので、一希と深雪の“出会いの場面”として独立させる余裕がないんですよね。
あの演出、普通は一希自身が事故にあうときに使う演出だから、初めて観たときはちょっとびっくりしたんですが、原作ではクロスは単に道をむりやり渡って一希に飛びついてくるだけで、車にはねられたわけではありません。ガラス片を踏んで怪我をしただけ。
舞台のクロスはぬいぐるみだから、飛びついてくる表現が難しい。だから、深く考えずにクロスが事故ったことにしたんだろうな、と推測はできますし、「出会った瞬間の一目惚れ」の表現ができない分、手術が終わった後の説明の場でいろいろ小細工しているわけですが、なんていうか、この時点のキムちゃんの一希は、普通に医者として患者の飼い主に説明しているだけに見えるんですよね。で、ミミちゃんの深雪だけがあれこれヒントを出すけれども、一希は全然気がつかない、と。
……ここは、大先輩の正塚さんを見習って、「運命を感じていた…」とかモノローグで言わせてしまえ!と思うくらい、結構大事な場面だと思うんですけどねぇ。
なぜ、この一目惚れが大切かというと、一希が深雪の手紙を読んで初めて自分の気持ちに気づいた、という設定であれだけの行動に出る、というのは、ちょっと無理があると思うからです。
音月桂、という役者の熱量は半端ないので、そうは言いつつも結構納得して観ていたわけですが、原作を読んで「おお!」と思ったんですよね。
そうか、そもそも一希は一目惚れしているのか、彼女に。
7年前の思い出なんてなくても、彼女に惚れてしまう。だから、それは結局のところは運命なのだ、と、
…ああ成程、そういう話だったのか、と。
そして。
そうして深雪に一目惚れしてしまった一希は、深雪の行動を深読みして誤解する。
深雪には、忘れられない昔の恋人がいる、そして自分は、彼に似ているらしい、と。
「あなたに似た人を知っていたの」という深雪の話は、そのまま児玉脚本にも使われています。
でも、対する一希のリアクションが違う。原作の一希は、その話を聞いて「その男に似ているから、彼女は俺に興味を持つのか…」と思いこむ。そして、「彼女が過去を忘れてやり直そうと思った男が南なら、彼女は南と幸せになるべきだ」「それが前向きな人生というものだ」と考える。
そのあたりの思考の流れがすごく自然で、やっぱり「地の文」がある小説はこういう繊細な心の動きを表現するのが楽でいいよね、と思うのですが。
でも、演劇でもこれが表現できないはずはないんですよ。モノローグを入れすぎるのはどうかと思いますけど(←Studio Lifeの倉田惇なら、解りやすく地の文をすべてモノローグにいれて、あげく私に『朗読劇かよっ!』と突っ込まれているでしょう)、もっと別の方法があったはず。
鳴海との会話で「お前、惚れたな、深雪ちゃんに」「…そんなことはない。彼女には婚約者がいる。それだけじゃない、俺はただ、彼女の昔の恋人に似てるだけなんだ…」って言わせるだけでいいと思うんです。それがあれば、キムちゃんの演技プランも変わっただろうし。
観客は「そうじゃないよ!深雪が言ってるのはあんたのことなんだってば!」って思うんでしょうけどね(^ ^;
こういう伏線があってはじめて、一幕ラストの深雪の手紙の件が意味を持つ。
この伏線が引けてないから、「変な手紙」になっちゃうんです。
そもそも、原作では一幕ラストの深雪の手紙は一希の家に届いたのではありません。
送られてはこなかった。あれは、「送られなかった手紙」なのです。
クロスを喪い、悲しみにくれた深雪は、ついに積極的な行動に出る。
「独りで家に帰りたくない。一緒に来て」と一希を誘い、家に連れて行く。
そこで「抱いて」と迫る深雪。
深雪が愛しているのは自分ではなく、『昔の男』だと思っている一希はそれを拒否する。
「南さんよりも、初恋の彼よりも、先に出会っていたなら…」、そんな台詞で。
怒った深雪は一希を追い出し、そのまま二週間がすぎる。
音沙汰のない深雪が恋しくてならない一希は、ついに決心して深雪の家をもう一度訪なう。
そこで一希が見たものは、
空っぽの部屋と、
イーゼルに架かった一枚の絵(「青年と犬」)、
そして、思い出をつづった一通の手紙。
「送られなかった手紙」だからこそ、綴られた言葉は自分勝手な欲望と虚しい希望に溢れ、思いがけないパワーを持つ。
相手のことを思いやることなく、自分の頭の中で完結した世界にのみ存在する、言葉たち。
…だから、送らない。
『あんな手紙を郵送するような女、やめとけ!』と誰もが思うような手紙。でも、それがそもそも「送られなかった手紙」であったなら。
「早く追いかけろ!」と思うしか、ない。送れなかった女心が、切ないから。
どんな手紙を書くか、そして、その書いた手紙を、送るか送らないか。
そこにこそ、「橘深雪」という人物が出ているわけで。
そこを無視して、切手を貼って出してしまった瞬間に、「橘深雪」というキャラクターが壊れてしまう。
人間、というのは、そういう繊細なものなのだということを、児玉さんは知るべきだと思う。
深雪については。
彼女は特に「絵」に夢を懸けていたわけではなくて、「絵」の存在意義は舞台と同じな感じでした。深雪の受けた衝撃に「絵を描けなくなった」という悲しみがあったのでは??
、、、とゆーのは、私の深読みしすぎでした(T T)。
手紙を送らなかったこと、事件直前に親友(新山初美/舞台版には出てこない)に電話で「一希さんが来ないの。…あとで病院に行ってみるわ」と言っていた、というエピソードがあったのが、一番の違いかな。あとはそんなに人間像としては変わってなかったと思います。
静香(愛原実花)や満(大湖せしる)、中里(蓮城まこと)あたりは、想像していたより原作に近いキャラクターでした。もっと全然違うのかなーと思っていたのですが。
あ、満は…満自身のキャラクターは同じなんですけど、兄との関係はちょっと違ってたかな。ライターの持ち主を探すことを兄に頼まれるような存在ではないし。それどころか、静香に裏切られて「無条件に人を信じる」ことができなくなった一希が最初に疑うのは、実の弟の満だったりするんですから。
ただ、たまたま犯人につながるものを見つけてM.S.の事務所に辿り着き、兄に知らせる…という流れは舞台も同じです。それを鳴海に密告されて、リンチに合うのも。
鳴海はずいぶん違いました。
まず、鳴海が深雪に惚れるのは、深雪が事故で失明して、「一希さんにはもう会えない」と絶望の淵に沈んでから。
高校一年生の時に拾った仔猫と同様、『小さくて傷ついたもの』ものに弱い鳴海。最初は同情から、そして次第に愛へ、と……
……それならわかる!!納得!
いや、別にいいんですよ。鳴海がもっと早く(舞台でソロを歌っていた頃)から深雪を好きでも。でも、それだったらやっぱり、鳴海と深雪の場面を一つ作るべきだと思うんですよね。
それは完全に児玉さんの創作ってことになるわけですが、それはあのソロの前の父親との二度目の場面自体が原作ではありえないし……。
なんであんな中途半端な変更をするのか、それが不思議です。
あとはまぁ、そんなに違わなかったかな。一希を愛しているのも同じ(←おい)だし。
事件の裏が一希にバレた後の言い訳は、やっぱり文字で読んでるせいかわかりやすかったです。
あ。「俺が(笹川に)言ったのは『桜木の弟が見張っているから事務所から出るな』と、それだけだ。まさかこんなことになるとは…」という言い訳はさせてあげてほしかったなあ。一希のキャラを考えたら、まず最初に確認したいところだろうし。
笹川宗光(緒月当麻)は、全然違いましたー。
昌明さんではなく、鳴海義行様LOVE!だった(T T)。
「そんな勝手なことをするなら、お前(昌明)も始末してやるっ!」とか叫んじゃうんですよ、笹川ったら。いやー、ここに関してはナイスな変更でした(^ ^)>児玉さん
まぁ、それはともかく。どうして「鳴海代議士が南に脅迫されていた」なんて原作にないネタを創ったりしたんですか?何のために?
原作どおり、南と争って飛び出してきた深雪を通りすがりに撥ねてしまって(←過失)、それを隠そうとして喧嘩になって、つい…でいいと思うんですけど。
事件に代議士を巻き込みたかったのかな?それにしては舞台上でも中途半端な扱いでしたけどねぇ>飛鳥組長。
ラストで、清一郎の元に戻って桜木動物病院を支えようとする満と、事件直後に亡くなった義行を最期まで「父さん」と呼んであげられなかった鳴海の対比を、もう少し舞台ではクローズアップしても良かったのではないか、と思いました。
原作はとにかく一希視点なので、そういうところが描かれないかわりに、一希や深雪の心理を丁寧に追っているわけですが、舞台なら、逆に細かい心理を追うよりも、そういうエピソードで話を膨らませたほうがおもしろくなると思うんです。
まぁ、児玉さんの力量を考えると、無謀なことはやめておけ、って気もしますけどね。
何はともあれ、なかなか面白く読ませていただきました。
原作は原作で、舞台とは無関係に突っ込みどころ満載な作品ではあるのですけれども(^ ^;ゞ
……最近、突っ込みどころがないと面白くない、とか思ってないか?>自分
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カテゴリーを雪組にするか読書にするか迷ったのですが、とりあえず「読書」にしておきます(^ ^)。
想像していたより、児玉さんは原作に忠実に劇化したんだな、と思いました。
表面的には、ですが。
普通に面白かったと思います。もうピュアな心では読めなかったので(ラストも知っているし、そもそも舞台で意味不明だったところは原作ではどうなの?というのが読み始めた動機だったし)、何も知らずに普通の小説として読んで面白い作品なのかどうかはコメントできませんが、とりあえずバウ公演をみて「うーん、あちこち穴があるけど案外面白かった、かも?」という感想をもたれた方にはお勧めします(^ ^)。
ただ、プロローグ(8年前のストーリー。全面的に深雪視点)以外は徹頭徹尾一希の視点で語られるので、予想していたより抜けてたエピソードは少なかったです。
京都の深雪の義父母のエピソードは元々少なかったし、南の出番も、深雪が失踪した後で一希を訪ねてくるところがあるくらいで大した違いはなかったし、鳴海の家族関係に関するエピソードも大きな違いはありませんでした。むしろ、鳴海の父親に関しては舞台の方が扱いが大きかったくらい。
まぁ、抜けてるところが大事だった、っていうのは予想どおりでしたけれども。
以下、舞台と小説、両方ネタバレありなのでご了承ください。
まず、一番印象が違うな、と思ったのは、一希が深雪に再会(一希は初めてだと思っている)したその瞬間に、完全に一目惚れしていること。
舞台では、「クロス!」という深雪の声とヘッドライト、そして急ブレーキの音?だったかな?事故をイメージさせて、流れの中でアクセントになる場面として印象的に演出し、そのまま手術室に持ち込んでいるので、一希と深雪の“出会いの場面”として独立させる余裕がないんですよね。
あの演出、普通は一希自身が事故にあうときに使う演出だから、初めて観たときはちょっとびっくりしたんですが、原作ではクロスは単に道をむりやり渡って一希に飛びついてくるだけで、車にはねられたわけではありません。ガラス片を踏んで怪我をしただけ。
舞台のクロスはぬいぐるみだから、飛びついてくる表現が難しい。だから、深く考えずにクロスが事故ったことにしたんだろうな、と推測はできますし、「出会った瞬間の一目惚れ」の表現ができない分、手術が終わった後の説明の場でいろいろ小細工しているわけですが、なんていうか、この時点のキムちゃんの一希は、普通に医者として患者の飼い主に説明しているだけに見えるんですよね。で、ミミちゃんの深雪だけがあれこれヒントを出すけれども、一希は全然気がつかない、と。
……ここは、大先輩の正塚さんを見習って、「運命を感じていた…」とかモノローグで言わせてしまえ!と思うくらい、結構大事な場面だと思うんですけどねぇ。
なぜ、この一目惚れが大切かというと、一希が深雪の手紙を読んで初めて自分の気持ちに気づいた、という設定であれだけの行動に出る、というのは、ちょっと無理があると思うからです。
音月桂、という役者の熱量は半端ないので、そうは言いつつも結構納得して観ていたわけですが、原作を読んで「おお!」と思ったんですよね。
そうか、そもそも一希は一目惚れしているのか、彼女に。
7年前の思い出なんてなくても、彼女に惚れてしまう。だから、それは結局のところは運命なのだ、と、
…ああ成程、そういう話だったのか、と。
そして。
そうして深雪に一目惚れしてしまった一希は、深雪の行動を深読みして誤解する。
深雪には、忘れられない昔の恋人がいる、そして自分は、彼に似ているらしい、と。
「あなたに似た人を知っていたの」という深雪の話は、そのまま児玉脚本にも使われています。
でも、対する一希のリアクションが違う。原作の一希は、その話を聞いて「その男に似ているから、彼女は俺に興味を持つのか…」と思いこむ。そして、「彼女が過去を忘れてやり直そうと思った男が南なら、彼女は南と幸せになるべきだ」「それが前向きな人生というものだ」と考える。
そのあたりの思考の流れがすごく自然で、やっぱり「地の文」がある小説はこういう繊細な心の動きを表現するのが楽でいいよね、と思うのですが。
でも、演劇でもこれが表現できないはずはないんですよ。モノローグを入れすぎるのはどうかと思いますけど(←Studio Lifeの倉田惇なら、解りやすく地の文をすべてモノローグにいれて、あげく私に『朗読劇かよっ!』と突っ込まれているでしょう)、もっと別の方法があったはず。
鳴海との会話で「お前、惚れたな、深雪ちゃんに」「…そんなことはない。彼女には婚約者がいる。それだけじゃない、俺はただ、彼女の昔の恋人に似てるだけなんだ…」って言わせるだけでいいと思うんです。それがあれば、キムちゃんの演技プランも変わっただろうし。
観客は「そうじゃないよ!深雪が言ってるのはあんたのことなんだってば!」って思うんでしょうけどね(^ ^;
こういう伏線があってはじめて、一幕ラストの深雪の手紙の件が意味を持つ。
この伏線が引けてないから、「変な手紙」になっちゃうんです。
そもそも、原作では一幕ラストの深雪の手紙は一希の家に届いたのではありません。
送られてはこなかった。あれは、「送られなかった手紙」なのです。
クロスを喪い、悲しみにくれた深雪は、ついに積極的な行動に出る。
「独りで家に帰りたくない。一緒に来て」と一希を誘い、家に連れて行く。
そこで「抱いて」と迫る深雪。
深雪が愛しているのは自分ではなく、『昔の男』だと思っている一希はそれを拒否する。
「南さんよりも、初恋の彼よりも、先に出会っていたなら…」、そんな台詞で。
怒った深雪は一希を追い出し、そのまま二週間がすぎる。
音沙汰のない深雪が恋しくてならない一希は、ついに決心して深雪の家をもう一度訪なう。
そこで一希が見たものは、
空っぽの部屋と、
イーゼルに架かった一枚の絵(「青年と犬」)、
そして、思い出をつづった一通の手紙。
「送られなかった手紙」だからこそ、綴られた言葉は自分勝手な欲望と虚しい希望に溢れ、思いがけないパワーを持つ。
相手のことを思いやることなく、自分の頭の中で完結した世界にのみ存在する、言葉たち。
…だから、送らない。
『あんな手紙を郵送するような女、やめとけ!』と誰もが思うような手紙。でも、それがそもそも「送られなかった手紙」であったなら。
「早く追いかけろ!」と思うしか、ない。送れなかった女心が、切ないから。
どんな手紙を書くか、そして、その書いた手紙を、送るか送らないか。
そこにこそ、「橘深雪」という人物が出ているわけで。
そこを無視して、切手を貼って出してしまった瞬間に、「橘深雪」というキャラクターが壊れてしまう。
人間、というのは、そういう繊細なものなのだということを、児玉さんは知るべきだと思う。
深雪については。
彼女は特に「絵」に夢を懸けていたわけではなくて、「絵」の存在意義は舞台と同じな感じでした。深雪の受けた衝撃に「絵を描けなくなった」という悲しみがあったのでは??
、、、とゆーのは、私の深読みしすぎでした(T T)。
手紙を送らなかったこと、事件直前に親友(新山初美/舞台版には出てこない)に電話で「一希さんが来ないの。…あとで病院に行ってみるわ」と言っていた、というエピソードがあったのが、一番の違いかな。あとはそんなに人間像としては変わってなかったと思います。
静香(愛原実花)や満(大湖せしる)、中里(蓮城まこと)あたりは、想像していたより原作に近いキャラクターでした。もっと全然違うのかなーと思っていたのですが。
あ、満は…満自身のキャラクターは同じなんですけど、兄との関係はちょっと違ってたかな。ライターの持ち主を探すことを兄に頼まれるような存在ではないし。それどころか、静香に裏切られて「無条件に人を信じる」ことができなくなった一希が最初に疑うのは、実の弟の満だったりするんですから。
ただ、たまたま犯人につながるものを見つけてM.S.の事務所に辿り着き、兄に知らせる…という流れは舞台も同じです。それを鳴海に密告されて、リンチに合うのも。
鳴海はずいぶん違いました。
まず、鳴海が深雪に惚れるのは、深雪が事故で失明して、「一希さんにはもう会えない」と絶望の淵に沈んでから。
高校一年生の時に拾った仔猫と同様、『小さくて傷ついたもの』ものに弱い鳴海。最初は同情から、そして次第に愛へ、と……
……それならわかる!!納得!
いや、別にいいんですよ。鳴海がもっと早く(舞台でソロを歌っていた頃)から深雪を好きでも。でも、それだったらやっぱり、鳴海と深雪の場面を一つ作るべきだと思うんですよね。
それは完全に児玉さんの創作ってことになるわけですが、それはあのソロの前の父親との二度目の場面自体が原作ではありえないし……。
なんであんな中途半端な変更をするのか、それが不思議です。
あとはまぁ、そんなに違わなかったかな。一希を愛しているのも同じ(←おい)だし。
事件の裏が一希にバレた後の言い訳は、やっぱり文字で読んでるせいかわかりやすかったです。
あ。「俺が(笹川に)言ったのは『桜木の弟が見張っているから事務所から出るな』と、それだけだ。まさかこんなことになるとは…」という言い訳はさせてあげてほしかったなあ。一希のキャラを考えたら、まず最初に確認したいところだろうし。
笹川宗光(緒月当麻)は、全然違いましたー。
昌明さんではなく、鳴海義行様LOVE!だった(T T)。
「そんな勝手なことをするなら、お前(昌明)も始末してやるっ!」とか叫んじゃうんですよ、笹川ったら。いやー、ここに関してはナイスな変更でした(^ ^)>児玉さん
まぁ、それはともかく。どうして「鳴海代議士が南に脅迫されていた」なんて原作にないネタを創ったりしたんですか?何のために?
原作どおり、南と争って飛び出してきた深雪を通りすがりに撥ねてしまって(←過失)、それを隠そうとして喧嘩になって、つい…でいいと思うんですけど。
事件に代議士を巻き込みたかったのかな?それにしては舞台上でも中途半端な扱いでしたけどねぇ>飛鳥組長。
ラストで、清一郎の元に戻って桜木動物病院を支えようとする満と、事件直後に亡くなった義行を最期まで「父さん」と呼んであげられなかった鳴海の対比を、もう少し舞台ではクローズアップしても良かったのではないか、と思いました。
原作はとにかく一希視点なので、そういうところが描かれないかわりに、一希や深雪の心理を丁寧に追っているわけですが、舞台なら、逆に細かい心理を追うよりも、そういうエピソードで話を膨らませたほうがおもしろくなると思うんです。
まぁ、児玉さんの力量を考えると、無謀なことはやめておけ、って気もしますけどね。
何はともあれ、なかなか面白く読ませていただきました。
原作は原作で、舞台とは無関係に突っ込みどころ満載な作品ではあるのですけれども(^ ^;ゞ
……最近、突っ込みどころがないと面白くない、とか思ってないか?>自分
.
シアタークリエにて、「スーザンを探して」を観劇してまいりました。
……だいぶ前、ですが。カラマーゾフと同じ頃ですから(汗)。
私が観たときの「スーザン」役は、真琴つばささん。
今はもう香寿たつきさんに替わられてしまいました。タータンさんのスーザンも観たいと思っているんですけど、予想外に二月は忙しくて、ちょっと無理かも(T T)。
さて。
パンクロックバンド「ブロンディ」の音楽を使った、いわゆる「ジュークボックス・ミュージカル」。2007年ロンドン初演。当時もウェスト・エンドミュージカルとしてそれなりに話題になっていましたが、こんなに早く、ブロードウェイより先に日本公演が行われるような作品だとは思いませんでした。
私はあまり(というか全然)ロックに詳しくないのでデボラ・ハリーの名前くらいしか知らなくて、曲は一つも知らなかったのですが(T T)、、、無知すぎ?
「ジュークボックス・ミュージカル」隆盛のはしりというべき「マンマ・ミーア」のABBAは知っていたんだけどなぁ……。「マンマ・ミーア」や「Movin’ OUT」(ビリー・ジョエル)を観て超感動し、「We Will Rock You」(クイーン)、「Our House」(マッドネス)あたりを観て、“………(T T;)”と思った私。やっぱり、「ジュークボックス・ミュージカル」は、元歌を知っているかどうかで感動が全然違う!と思っています。
まぁ、「マンマ・ミーア」はストーリー自体もよく出来ていたので、もしかしたらABBAの元歌なんて知らなくても感動したかもしれないな、と思いましたけれども。
で、話を戻しまして、「スーザンを探して」。
ストーリーの原案は、1985年の映画「マドンナのスーザンを探して」。猫は、こちらも全く知りませんでしたが…(^ ^;ゞ
オリジナル台本はウェストエンドの俳優、ピーター・マイケル・マリーノ。翻訳・演出はG2。
…なんだか最近G2づいてるなあ、私。
ストーリーは結構複雑で波乱万丈。
ブロンディの音楽を知らないので、作品の本質的な評価はできませんけれども、ラストのロバータの結論にはすごくうなずけるものがありました。説得力のある作品になっていたと思います。
スーザン側の登場人物の心理はかなりぶっ飛んでいてリアルじゃないんですが、ロバータ側の人物が皆ものすごく地に足がついている感じで、その落差も面白かったです。
良く出来た作品だな、と。原案になっている映画も、どこかのビデオ屋にあったらちょっと観てみたいなーと思いました。
ヒロイン・ロバータは保坂知寿。
幻のような女・“スーザン”に憧れる、抑圧された主婦。難しい役をよくこなしていました。スタイル抜群で立っているだけで華やかな人ですが、尊大な夫に支配される無気力な主婦の寂しさをよく出していたと思います。
劇団四季を退団して、二作目。次も大作が待っているし、これからも活躍が楽しみです♪
そして、相方(?)のスーザンは、OGの真琴つばさ。
私は本当にマミさんの大ファンだったのですけれども、現役当時も卒業後になっても、歌が巧いと思ったことが一度も無い(T T)。いや、声は好きなんですよ。だからファンになったわけで。
でも、こういう本格的なロックが歌えるような人だとはあまり……。
でもでも。
マミさんのスーザン、よかったです。蓮っ葉で、奔放で、気紛れで、自堕落で、いつだってその場しのぎで生きてきた女、しかも決して若くはない、、、というのがピンとくる。嵌り役でした。ああいうバランス感覚とセンスは、天性のものなんでしょうね。
タータンさんの歌も聴いてみたかったですが、とりあえずマミさんのスーザンが観れて幸せでした。
ただ。
この話、奔放な幻の女・スーザンに憧れる平凡な主婦・ロバータが、ひょんなことからスーザンの上衣を手にいれて、それを着て歩いていたらスーザンに間違われて……というのがドラマのきっかけになっているのですが。
…マミさんと知寿さん、肩幅が違いすぎて、同じ服を着ていても同一人物には見えない…というか、そもそも模様と背中の面積の比率が全く違うので、同じ服にも見えないんですけど。どうしたら。
スーザンの恋人・ジェイは、吉野圭吾。
まー文句なくせくしーでカッコよかったです!割としようもない役なんですけど(苦笑)、吉野君の魅力は満開でしたね。
……それにしても、マミさん若いなあ。ちゃんと、吉野くんと同い年くらいには見えたよ…?
ジェイの友人・デズは、加藤久仁彦。
いやー、素敵でした。「狩人」のお兄さんですよね。
舞台は馴れてない感じが漂ってはいますけれども、ちょっと気弱で、優しくて、優柔で、柔らかくて、でも頑固。っていうキャラクターにはぴったりはまってました。
そして、なんといっても、良い声だったなーーーーっ!
ロバータの義妹・レスリーは、杜けあき。
急遽の休演となった大浦みずきさんの代役として舞台に立ったはず…なのですが。
全然まったく違和感なく、っていうか、この役をなんのためにナツメさんがやる予定だったのかよくわかりませんでした(汗)。ダンスもないし、すごい普通の主婦の役でしたよ?
G2さんが、この役をわざわざ大浦さんにあててどんな演出をしようとしていたのか、ちょっと観てみたかったなーと思います。
でも、この“普通”さが結構難しい。そういう役でした。杜さん、適役だったと思います!
ちょっと仇っぽい、髪は隙なく結い上げて、ちょっとセクシーな香水をつけているような…絶妙なアンバランスさがとても魅力的でした。
こういうキャラクター芝居がきっちりできるところが、芝居のできる人の強みですねぇ。久しぶりの杜さんでしたが、やっぱりこの人の芝居は温かくて素敵です。
ロバータの夫・ゲリーは、山路和弘
この人の、なんというか“悪意の見える薄っぺらさ”みたいな芝居は怖いんですよね。けっこう、外面の尊大さに比べて情けない役だと思うんですけど、さすがに良い味出してました。
ラストの態度もポイント高いです。ホントにかっこいいなあ、この人は(*^ ^*)。
いかにも“薀蓄を語りたい人”がいっぱいいそうな作品らしく、プログラムは充実していてなかなか面白かったです。作品の舞台となった「1979年」という時代について語る対談が一番面白かった。読み応えありましたよ♪
で。
観終わった帰り道、プログラムを読んでいたら「マジック指導・駒田一」と書いてあって、すっごいウケてしまった!!!……なのに、どの場面にマジックがあったのか、思い出せない……(T T)
・
……だいぶ前、ですが。カラマーゾフと同じ頃ですから(汗)。
私が観たときの「スーザン」役は、真琴つばささん。
今はもう香寿たつきさんに替わられてしまいました。タータンさんのスーザンも観たいと思っているんですけど、予想外に二月は忙しくて、ちょっと無理かも(T T)。
さて。
パンクロックバンド「ブロンディ」の音楽を使った、いわゆる「ジュークボックス・ミュージカル」。2007年ロンドン初演。当時もウェスト・エンドミュージカルとしてそれなりに話題になっていましたが、こんなに早く、ブロードウェイより先に日本公演が行われるような作品だとは思いませんでした。
私はあまり(というか全然)ロックに詳しくないのでデボラ・ハリーの名前くらいしか知らなくて、曲は一つも知らなかったのですが(T T)、、、無知すぎ?
「ジュークボックス・ミュージカル」隆盛のはしりというべき「マンマ・ミーア」のABBAは知っていたんだけどなぁ……。「マンマ・ミーア」や「Movin’ OUT」(ビリー・ジョエル)を観て超感動し、「We Will Rock You」(クイーン)、「Our House」(マッドネス)あたりを観て、“………(T T;)”と思った私。やっぱり、「ジュークボックス・ミュージカル」は、元歌を知っているかどうかで感動が全然違う!と思っています。
まぁ、「マンマ・ミーア」はストーリー自体もよく出来ていたので、もしかしたらABBAの元歌なんて知らなくても感動したかもしれないな、と思いましたけれども。
で、話を戻しまして、「スーザンを探して」。
ストーリーの原案は、1985年の映画「マドンナのスーザンを探して」。猫は、こちらも全く知りませんでしたが…(^ ^;ゞ
オリジナル台本はウェストエンドの俳優、ピーター・マイケル・マリーノ。翻訳・演出はG2。
…なんだか最近G2づいてるなあ、私。
ストーリーは結構複雑で波乱万丈。
ブロンディの音楽を知らないので、作品の本質的な評価はできませんけれども、ラストのロバータの結論にはすごくうなずけるものがありました。説得力のある作品になっていたと思います。
スーザン側の登場人物の心理はかなりぶっ飛んでいてリアルじゃないんですが、ロバータ側の人物が皆ものすごく地に足がついている感じで、その落差も面白かったです。
良く出来た作品だな、と。原案になっている映画も、どこかのビデオ屋にあったらちょっと観てみたいなーと思いました。
ヒロイン・ロバータは保坂知寿。
幻のような女・“スーザン”に憧れる、抑圧された主婦。難しい役をよくこなしていました。スタイル抜群で立っているだけで華やかな人ですが、尊大な夫に支配される無気力な主婦の寂しさをよく出していたと思います。
劇団四季を退団して、二作目。次も大作が待っているし、これからも活躍が楽しみです♪
そして、相方(?)のスーザンは、OGの真琴つばさ。
私は本当にマミさんの大ファンだったのですけれども、現役当時も卒業後になっても、歌が巧いと思ったことが一度も無い(T T)。いや、声は好きなんですよ。だからファンになったわけで。
でも、こういう本格的なロックが歌えるような人だとはあまり……。
でもでも。
マミさんのスーザン、よかったです。蓮っ葉で、奔放で、気紛れで、自堕落で、いつだってその場しのぎで生きてきた女、しかも決して若くはない、、、というのがピンとくる。嵌り役でした。ああいうバランス感覚とセンスは、天性のものなんでしょうね。
タータンさんの歌も聴いてみたかったですが、とりあえずマミさんのスーザンが観れて幸せでした。
ただ。
この話、奔放な幻の女・スーザンに憧れる平凡な主婦・ロバータが、ひょんなことからスーザンの上衣を手にいれて、それを着て歩いていたらスーザンに間違われて……というのがドラマのきっかけになっているのですが。
…マミさんと知寿さん、肩幅が違いすぎて、同じ服を着ていても同一人物には見えない…というか、そもそも模様と背中の面積の比率が全く違うので、同じ服にも見えないんですけど。どうしたら。
スーザンの恋人・ジェイは、吉野圭吾。
まー文句なくせくしーでカッコよかったです!割としようもない役なんですけど(苦笑)、吉野君の魅力は満開でしたね。
……それにしても、マミさん若いなあ。ちゃんと、吉野くんと同い年くらいには見えたよ…?
ジェイの友人・デズは、加藤久仁彦。
いやー、素敵でした。「狩人」のお兄さんですよね。
舞台は馴れてない感じが漂ってはいますけれども、ちょっと気弱で、優しくて、優柔で、柔らかくて、でも頑固。っていうキャラクターにはぴったりはまってました。
そして、なんといっても、良い声だったなーーーーっ!
ロバータの義妹・レスリーは、杜けあき。
急遽の休演となった大浦みずきさんの代役として舞台に立ったはず…なのですが。
全然まったく違和感なく、っていうか、この役をなんのためにナツメさんがやる予定だったのかよくわかりませんでした(汗)。ダンスもないし、すごい普通の主婦の役でしたよ?
G2さんが、この役をわざわざ大浦さんにあててどんな演出をしようとしていたのか、ちょっと観てみたかったなーと思います。
でも、この“普通”さが結構難しい。そういう役でした。杜さん、適役だったと思います!
ちょっと仇っぽい、髪は隙なく結い上げて、ちょっとセクシーな香水をつけているような…絶妙なアンバランスさがとても魅力的でした。
こういうキャラクター芝居がきっちりできるところが、芝居のできる人の強みですねぇ。久しぶりの杜さんでしたが、やっぱりこの人の芝居は温かくて素敵です。
ロバータの夫・ゲリーは、山路和弘
この人の、なんというか“悪意の見える薄っぺらさ”みたいな芝居は怖いんですよね。けっこう、外面の尊大さに比べて情けない役だと思うんですけど、さすがに良い味出してました。
ラストの態度もポイント高いです。ホントにかっこいいなあ、この人は(*^ ^*)。
いかにも“薀蓄を語りたい人”がいっぱいいそうな作品らしく、プログラムは充実していてなかなか面白かったです。作品の舞台となった「1979年」という時代について語る対談が一番面白かった。読み応えありましたよ♪
で。
観終わった帰り道、プログラムを読んでいたら「マジック指導・駒田一」と書いてあって、すっごいウケてしまった!!!……なのに、どの場面にマジックがあったのか、思い出せない……(T T)
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東京宝塚劇場にて、花組公演「太王四神記」を観劇してまいりました。
やっぱりこの作品、華やかで美形ぞろいで切ない、という「宝塚」の必須項目をすべて網羅した名作なんだなあ、と思いました。星組さんでの続演(?)が発表された今、花組メンバーの「俺たちが歴史を作るんだ!」的な気合もかなり感じられる(←多分気のせいですが)ような、熱気に溢れていました。
せっかくの良い作品なのに、公演期間が短くなってしまってとても残念なのですが(涙)、そうは言っても今年の中では少し長めのこの公演、がんばって通いたいと思います!
真飛さんのタムドク皇子は、最後に遠征したときに観たよりも、すこーし優しい感じになっていたかな?世界を覆う皓い翼が、すこーしづつ形を成しつつあるなあと思いました。
ただ。前回のトマスの時も書いたような気がしますが、この人のお芝居って、シリアスな芝居の中にちょこっと入る茶目っ気が魅力なんですよね(^ ^)。だから、今回みたいにここまで徹底してシリアスなお芝居だと、なかなか良さを出すのが難しいのかなあ、とか思ったりもして…
いや、ほんとに正統派の美形なんで、それだけでもいいのかなと思ってしまうんですけど(^ ^;ゞ
祐飛さんのヨン・ホゲは、大劇場でいろいろ作りこんできたものをいったんリセットして、最初(正月明け)に観たときの空気に戻っていたような気がします。
スタートに戻ったわけではなくて、螺旋状に一段上がった感じなんでしょうけれども、結構今回の役は私が観た限りでもずいぶんいろんなやり方を試していたように思うので、一通り試した上でまたリセットするその勇気が凄いなあ、と思います。
千秋楽までの変化を楽しみにしたいと思います。
桜乃彩音ちゃんのキハは、またちょっと大人っぽくなって良くなってました。
星組さんでは、(夢咲)ねねちゃんが花組同様キハになるのか、また違う、ドラマ版にのっとったストーリーでスジニをするのか(その場合、誰がキハをするのか)わかりませんが、彩音ちゃんのキハには彩音ちゃんにしかない魅力があると思うので、もっともっと舞台を楽しんでほしいなぁ、と思います。
壮ちゃんのプルキルは、もう最高です(*^ ^*)。文句なし!
「眠れ、愛しい子よ…」という歌が、すごく良くなってました!壮ちゃん、歌いまくりっぽいバウ主演に向けて、ボイトレがんばっているんでしょうねぇ…。世界を支配するに足る、良い声でした♪
この後、ふつうならみわっちとかまっつとかのことを語るところなのですけれども。
……あえて、(祐澄)しゅん様レポートを(笑)。
まずは神話時代の熊族から。
熊族の中ではかなりセンター付近にポジションをとっているしゅん様。基本的にはあまり表情を動かさないんですけど、虎族の女王カジン(キハの前世)が神の子ファヌン(タムドクの前世)に紅い紅玉(=火の力の源)を差し出した瞬間に、嬉しそうににこぉっと微笑むのが印象的でした。
チョク・ファンとしての最初の登場。
コ将軍(扇めぐむ)との嫌味の応酬が、台詞は同じなんですけど言い方がちょっと激しくなっていたような?(気のせいかもしれません)
カクダン(望月理世)率いる、女ばかりの近衛隊を、そして、彼女らを練習相手にしているタムドク皇子への莫迦にしきった口調と見下しきった目線が、実にイヤらしくていいです。
タムドクとチョク・ファンの“稽古”に割ってはいるヨン・ホゲ。ヨン・ホゲの名乗りを聞いた瞬間の、チョク・ファンの動揺がなんだか好きです。ところで、チョク・ファンはケマ部族(族長はヨン家)の一員、と思って良いんでしょうかねぇ?
ついでに近衛隊メンバーに一言。
自分たちへの侮辱は無表情で黙殺し、タムドク皇子への侮辱にカッとする理世ちゃんがステキです(はぁと)。
一人だけ、比較的最初から好戦的な遼かぐらちゃんも、この役ですっかりお気に入りになりました(^ ^;
靺鞨にて。
ここで、敬愛するヨン・ホゲに諫言し、祈るように、乞いるように連ねた言葉をすげなく拒否され、思わず腰の剣に手を伸ばそうとして、止めるチョク・ファン将軍を、皆様どうぞお見逃しなく。
(最後に遠征したときは、ずいぶん反応が弱くなっていたので心配したのですが、また強くなってたんでちょっとホッとしました ^ ^;)
ヨン家の宴にて。
最初、ヨン・ガリョがいろいろ話している間は、トラジの店の女の子(っていうか白華れみちゃん
メファ)にせまられてタジタジしている、女っ気ないにもほどがあるだろうって感じの可愛い将軍。
れみちゃんがちょっと離れて、息をついたところで、チラッとセンターを視る。
センターに居るのは、キハと二人で「愛の無い結婚」を歌いながら前に出てきたヨン・ホゲ。
ちょっと切ない眼でそちらを視ながら、れみちゃんが持ってきてくれたグラスを、「乾杯」の発声にあわせて、そっと掲げ……誰かと喋っているヨン・ホゲを陰ながら(ちょっとれみちゃんから逃げ腰な感じでしたが)見凝める眼は、最初に落ちたときと同じ、切なくて遠い眼だったと思います。
その後、スジニが入ってきてキハと会話を始めたあたりで、奥に向かうヨン・ホゲ。
共に奥へ向かいつつ、祝いの挨拶でもしているのか、穏やかにホゲと語り合うチョク・ファン。
上手側から話に加わるイルス(日向燦)。
イルスが入ったあたりで、なんとなく口数が減って、穏やかな瞳のまま、少しホゲから離れるチョク・ファン。そのまま近くの女の子(?)と談笑をはじめて…
初めて観たときの、ここですっと下手側に離れてじぃーーーーっとホゲを見凝める、という芝居は、やっぱりもうやらないみたいです。あの眼がすきだったのに。とても悲しい(T T)。
……っていうかさ、もうちょっとホゲ様も観ようよ>自分
イルスも良い味出してるよー?(←知ってます)
武道籤の売り上げは、確認できたところではトラジ(さあや)が緑(?)一枚、チャンミ(きらりん)が赤ともう1つ違う色(?)を一枚づつ、アルバイトのめおちゃんがなんか色んな色を4枚くらい持たされてました。同じくアルバイトのじゅりあも、結構買わされていたような…。
タムドク様は黒を三枚押し付けられて苦笑してました。で、お金を渡したらヒョンミョンが飛び上がって喜んでた(笑)。いったいいくら渡したんだ?…皇子様なんだから(^ ^;
とりあえず、このしゅん様煮えした頭を冷やしてから、出直したいと思います………(- -;ゞ
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やっぱりこの作品、華やかで美形ぞろいで切ない、という「宝塚」の必須項目をすべて網羅した名作なんだなあ、と思いました。星組さんでの続演(?)が発表された今、花組メンバーの「俺たちが歴史を作るんだ!」的な気合もかなり感じられる(←多分気のせいですが)ような、熱気に溢れていました。
せっかくの良い作品なのに、公演期間が短くなってしまってとても残念なのですが(涙)、そうは言っても今年の中では少し長めのこの公演、がんばって通いたいと思います!
真飛さんのタムドク皇子は、最後に遠征したときに観たよりも、すこーし優しい感じになっていたかな?世界を覆う皓い翼が、すこーしづつ形を成しつつあるなあと思いました。
ただ。前回のトマスの時も書いたような気がしますが、この人のお芝居って、シリアスな芝居の中にちょこっと入る茶目っ気が魅力なんですよね(^ ^)。だから、今回みたいにここまで徹底してシリアスなお芝居だと、なかなか良さを出すのが難しいのかなあ、とか思ったりもして…
いや、ほんとに正統派の美形なんで、それだけでもいいのかなと思ってしまうんですけど(^ ^;ゞ
祐飛さんのヨン・ホゲは、大劇場でいろいろ作りこんできたものをいったんリセットして、最初(正月明け)に観たときの空気に戻っていたような気がします。
スタートに戻ったわけではなくて、螺旋状に一段上がった感じなんでしょうけれども、結構今回の役は私が観た限りでもずいぶんいろんなやり方を試していたように思うので、一通り試した上でまたリセットするその勇気が凄いなあ、と思います。
千秋楽までの変化を楽しみにしたいと思います。
桜乃彩音ちゃんのキハは、またちょっと大人っぽくなって良くなってました。
星組さんでは、(夢咲)ねねちゃんが花組同様キハになるのか、また違う、ドラマ版にのっとったストーリーでスジニをするのか(その場合、誰がキハをするのか)わかりませんが、彩音ちゃんのキハには彩音ちゃんにしかない魅力があると思うので、もっともっと舞台を楽しんでほしいなぁ、と思います。
壮ちゃんのプルキルは、もう最高です(*^ ^*)。文句なし!
「眠れ、愛しい子よ…」という歌が、すごく良くなってました!壮ちゃん、歌いまくりっぽいバウ主演に向けて、ボイトレがんばっているんでしょうねぇ…。世界を支配するに足る、良い声でした♪
この後、ふつうならみわっちとかまっつとかのことを語るところなのですけれども。
……あえて、(祐澄)しゅん様レポートを(笑)。
まずは神話時代の熊族から。
熊族の中ではかなりセンター付近にポジションをとっているしゅん様。基本的にはあまり表情を動かさないんですけど、虎族の女王カジン(キハの前世)が神の子ファヌン(タムドクの前世)に紅い紅玉(=火の力の源)を差し出した瞬間に、嬉しそうににこぉっと微笑むのが印象的でした。
チョク・ファンとしての最初の登場。
コ将軍(扇めぐむ)との嫌味の応酬が、台詞は同じなんですけど言い方がちょっと激しくなっていたような?(気のせいかもしれません)
カクダン(望月理世)率いる、女ばかりの近衛隊を、そして、彼女らを練習相手にしているタムドク皇子への莫迦にしきった口調と見下しきった目線が、実にイヤらしくていいです。
タムドクとチョク・ファンの“稽古”に割ってはいるヨン・ホゲ。ヨン・ホゲの名乗りを聞いた瞬間の、チョク・ファンの動揺がなんだか好きです。ところで、チョク・ファンはケマ部族(族長はヨン家)の一員、と思って良いんでしょうかねぇ?
ついでに近衛隊メンバーに一言。
自分たちへの侮辱は無表情で黙殺し、タムドク皇子への侮辱にカッとする理世ちゃんがステキです(はぁと)。
一人だけ、比較的最初から好戦的な遼かぐらちゃんも、この役ですっかりお気に入りになりました(^ ^;
靺鞨にて。
ここで、敬愛するヨン・ホゲに諫言し、祈るように、乞いるように連ねた言葉をすげなく拒否され、思わず腰の剣に手を伸ばそうとして、止めるチョク・ファン将軍を、皆様どうぞお見逃しなく。
(最後に遠征したときは、ずいぶん反応が弱くなっていたので心配したのですが、また強くなってたんでちょっとホッとしました ^ ^;)
ヨン家の宴にて。
最初、ヨン・ガリョがいろいろ話している間は、トラジの店の女の子(っていうか白華れみちゃん
メファ)にせまられてタジタジしている、女っ気ないにもほどがあるだろうって感じの可愛い将軍。
れみちゃんがちょっと離れて、息をついたところで、チラッとセンターを視る。
センターに居るのは、キハと二人で「愛の無い結婚」を歌いながら前に出てきたヨン・ホゲ。
ちょっと切ない眼でそちらを視ながら、れみちゃんが持ってきてくれたグラスを、「乾杯」の発声にあわせて、そっと掲げ……誰かと喋っているヨン・ホゲを陰ながら(ちょっとれみちゃんから逃げ腰な感じでしたが)見凝める眼は、最初に落ちたときと同じ、切なくて遠い眼だったと思います。
その後、スジニが入ってきてキハと会話を始めたあたりで、奥に向かうヨン・ホゲ。
共に奥へ向かいつつ、祝いの挨拶でもしているのか、穏やかにホゲと語り合うチョク・ファン。
上手側から話に加わるイルス(日向燦)。
イルスが入ったあたりで、なんとなく口数が減って、穏やかな瞳のまま、少しホゲから離れるチョク・ファン。そのまま近くの女の子(?)と談笑をはじめて…
初めて観たときの、ここですっと下手側に離れてじぃーーーーっとホゲを見凝める、という芝居は、やっぱりもうやらないみたいです。あの眼がすきだったのに。とても悲しい(T T)。
……っていうかさ、もうちょっとホゲ様も観ようよ>自分
イルスも良い味出してるよー?(←知ってます)
武道籤の売り上げは、確認できたところではトラジ(さあや)が緑(?)一枚、チャンミ(きらりん)が赤ともう1つ違う色(?)を一枚づつ、アルバイトのめおちゃんがなんか色んな色を4枚くらい持たされてました。同じくアルバイトのじゅりあも、結構買わされていたような…。
タムドク様は黒を三枚押し付けられて苦笑してました。で、お金を渡したらヒョンミョンが飛び上がって喜んでた(笑)。いったいいくら渡したんだ?…皇子様なんだから(^ ^;
とりあえず、このしゅん様煮えした頭を冷やしてから、出直したいと思います………(- -;ゞ
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月組東宝劇場公演「夢の浮橋」、キャストごとの感想のつづきです。
すみません、もう花組公演が始まってしまったので、超特急でいかせていただきます(汗)。
小宰相の君(城咲あい/咲希あかね)
物語のキーパーソン。今の月組で、あいちゃんをどう使うのかなーと思っていたら、こうきたか!!という新鮮な驚きがありました。
すごく良かったです、あいちゃんの小宰相。あいちゃんの大人っぽい容姿と、おきゃんな声の可愛らしさのギャップを生かした、二面性のある役でしたね。
「自由な人なんていやしない。…あたしたちだって」という独白が胸に痛い、いい女っぷりでした。
新公のちゅーちゃんは、ハロー!ダンシングあたりから目立ちはじめた91期。ショーではだいぶ小人数口に入るようになってきたけど、芝居で大役がついたのは初めてかな?「Hollywood Lover」組で楽しそうに小芝居していた姿が印象的。今回は、思いのほかあいちゃんの小宰相そっくりな役作りで、驚きました。容姿はあまり似ていないのに(似ているのはスタイルがいいところくらいかな?)声がそっくりなんですよねぇ…(感心)。違和感なく演技していて、すごく魅力的でした♪次のバウでも、活躍を楽しみにしています♪
光源氏(萬あきら/彩央寿音)
すべての“罪”の象徴。きっしーも芝居巧者なんですけど、残念ながら萬さんの存在感の巨きさにはまったく対抗できず…という感じでしたね。新公の方が、匂宮の光源氏への思い入れが薄い(その分、薫への思い入れが深い)気がしたので、あえてそういう演出だったのかもしれませんが。
きっしーの光る君は、萬さんほど壊れていなくて“傀儡であること”の怖さがあまり感じられなかったです。ただ、喪われた人(紫の上)への深い愛と、彼女の望みを叶えなかった後悔に苛まれた辛さは、逆にリアルに感じられました。新公の光源氏は、可哀想だった……。
ラスト、壇上で待つ光る君の怖さは、萬さんもきっしーもさすがでした。それはむしろ、大野さんの演出の力かも。
夕霧(磯野千尋/美翔かずき)
本公演と新人公演、その解釈の違いが面白かったです。いかにも貴公子然としてすっきりキレイなのに、腹の底は真っ黒な気がした新公のみっしょんと、最初から腹黒親父にみえて、意外にちゃんと“人民の幸せ”みたいなことも考えていそうな磯野さん。
「源氏物語」は、やはり当時は政治から完全に切り離されていた女性が書いただけあってあまり具体的な政治生活が描かれることはないので、今回描かれているような「圧倒的なスターをトップに戴くことで人民の心をとらえる」といういかにもタカラヅカな政治思想がぴったりと嵌るのですが、磯野さんはやはり結構したたかで、「人民の目を眩ませるような華やかなスターを真ん中において、裏では好きなようにやろう」みたいな感じがありました。
みっしょんは真顔で「人々は華やかなスターが見たいんだから」とか思っていそうな、ある意味すごく怖い人でした(汗)。でもステキ。
最初の「雲隠」での、「今日だけは父上にもしっかりしていただかねば」という台詞、磯野さんは当たり前の「政治的判断」の賜物としての台詞でしたが、みっしょんはちょっと、憧れの父に愛されなかった息子が、やっと父親を思いのままに動かす喜びに憑かれているように聴こえて、怖かったです。この人は、やっぱりどこかに狂気を宿した役が似合う人なのかもしれない、と思いました。
…大野さん、また月組担当してくださいね(*^ ^*)
明石の中宮(梨花 ますみ/羽咲まな)
梨花さん、やっぱり好きだ。ああいう“愛のない母親”の役をやらせるとピカ一の役者だと思います。素晴らしかった!「マラケシュ」の役も大好きでしたけど、今回はまたいいですねぇ♪
大野さんは、本当に専科の使い方が巧い…。
新公のまなちゃん、いい役者だなあとあらためて感心しました。瀧川末子姐とか、(青葉)みちるちゃんとか、上級生の“唄える女役”候補が次々に卒業していしまっているので、まなちゃんは是非是非これからも末永く!!月組にいてほしいなあ、と、心の底からお願いします。
女一宮(花瀬みずか/夏月都)
あーちゃん、久々のヒット!でしたね(はぁと)。「雲隠」の後、上手花道にせり上がってきたときの目を奪うような美しさ。下手の子供時代(花陽みらちゃん)と交互に語り、歌いだすまでのたおやかな風情。
薫が憧れていた、というのも納得の美しさ。匂宮ともう少しで濡れ場に突入しそうだったあやうい色気。最後に匂宮を送り出すときの「その方(浮舟)を連れてこられても、同じことですよ」という子供に言い聞かせるような言い方が良く似合う、あくまでも「姉」の立場を貫く強さ。
匂宮が、そして薫が欲しかったのは、華やかで幸せな「紫の上」の御殿での生活、子供時代の輝きであって、一宮自身ではないことを100も承知で、軽くかわしてみせる女心。
新公のなっつも良かったです。コケティッシュに可愛くなっちゃうかな?と思っていたのですが、意外とそんなこともなく、普通に温かみのある、大人のオンナでした。蘭ちゃんの浮舟がコドモな分、落ち着いた包容力が感じられて良かったです。
なっつもいい声ですよねぇ(*^ ^*)歌もがんばってました。鬼に金棒!卒業後の活躍が楽しみです。
二宮(遼河はるひ/宇月颯)
匂宮の項で散々書いたような気がしますが、二宮って今回本当に良い役ですよねーっ!!
あひちゃんの心優しい(そして弱い)皇子様っぷりと、宇月くんの堅苦しいマジメな優等生っぷり。匂宮が反発しながら愛している兄の、それぞれの個性の違いが、匂宮のキャラの違いとちゃんと呼応していて、大野さんさすがだなーと思いました。
あひちゃんの二宮は上宮(ちなみに本来は“しょうくう”と濁らないはず?)王家の剣を匂宮に渡すときにあまり気負いを感じないのですが、宇月くんはかなり強い思い入れを篭めて渡していたのが印象的でした。もしかして、宇月の二宮が剣を握った瞬間に考えたことは、匂宮暗殺だったのかもしれない、と、、、、そんなことさえ思ったくらいに。自分を愛しているあの弟を、この剣で斬り捨ててしまいたい、と。自分の人生から。
自分自身が、誰よりもあの輝きに魅せられていることを自覚していながら。
紅梅の姫との逢瀬は、さすがにあひちゃんは慣れているなあ、と感心しました。
宇月くんだって、それなりに新公ジェラルドとか良かったのに……なんか段取りどおりという感じがしてしまって残念でした。みらちゃんも不慣れだから、ある程度は仕方ないんでしょうけれども…(T T)。
五宮(明日海りお/煌月爽矢)
いやあ、もう、みりおの華やかさにはいろんな意味で目が眩みましたとも(感涙)。
煌月くんも相当かっこいいし群舞でも目立つのに、なんか覇気が足りない気がしてなりませんでした…ごめんなさい。五宮はホントにみりお宛書だったんだなあ。
演出的にも、新公では五宮は少し下げられていた印象でした。二宮の扱いが大きくなっていたから(本公演に比べて、匂宮の前向きでリアルなところを中心に描かれていたので…)、そのせいかもしれませんが。
仲信(越乃リュウ/華央あみり)
ナホちゃんもあちょうさんも、なんというか大人の色気と包容力で勝負してくれてありがとう!という感じでした。
ナホちゃん、組長になってすっかり芝居が落ち着きましたねぇ。一時期の荒れた芝居が嘘のようです。元々ファンなので嬉しいです♪
あちょうさんは、本当になぜ新公に出ているのかと一瞬思ってしまったくらい落ち着きに溢れていました。薫を陰からみまもる姿が、まるで実の父親みたいでちょっと泣けます。そこまで愛さなくてもいいような気がしますが、あちょうさんステキだからいいのよね!
あちょうさん、宇治田楽の場面で五十鈴ひかりさんと沢希理寿さんが歌っている花道の歌手に入っていましたが、いやー良かったです。良い声だ♪惚れ惚れ♪
……あの学年なのに重臣に入ってしまいそうな、しかも違和感がなさそうなあちょうさんが大好きです(きっぱり)。
横川僧都(一色瑠加/鼓英夏)
なんだかすごく今更なんですけど、ガチャって良い役者になったよなあ、と改めて思ったんですよね…。存在感がすごくあるし、声がやわらかくて、俗世を離れたアチラ側の人という感じがすごく強く感じられました。
小芝居の帝王・鼓さんが、こういう小芝居のしようがない役をやってるのを見るとなんとなく気の毒になってしまうのですが(出番も少ないし/汗)、決してそんなことはなく、良い役をちゃんと良い感じでこなしてました。やっぱり芝居が出来る人はいいですねぇ……。
しかーし、鼓さん隙をみてちゃんと小芝居もしてたんだけど、、、あれはいいんだろうか(^ ^;ゞ
時方(桐生園加/響れおな)
園加が麻子さんの従者をしているのは、やっぱり微笑ましい気がしてしまう…。
なんか、時方は本公演も新人公演も宛書に見えました。園加も響くんも、どちらも果てしなく優しいタイプだからかな?匂宮を愛して、ひたすら匂宮のために動くのが幸せそうで、観ていて楽しかったです。
特に解釈の違いといったこともなく、ひたすら可愛い二人という印象でした♪
道定(龍真咲/千海華蘭)
新公では、小君が道定をやっている……と思ってしまって、ちょっと混乱しました(汗)。
華蘭ちゃんの小君、ホント可愛いですよねぇ(*^ ^*)。
さて。まさお好きな猫としては、今回銀橋で歌っちゃうまさおにちょっとびっくりしました。
あぁ、やっぱり良い声だなあ(*^ ^*)。口軽く薫の秘密をベラベラ喋っちゃって、匂宮が「宇治へ行くぞ!」言い出したときの「し、しまった…」と臍を噛む表情が結構好きでした。
秘密は守れないけど、憎めない奴ですね!
華蘭ちゃんも、これだけの大役は珍しいと思うのですが、落ち着いてお芝居していましたね。歌もがんばってた!(^ ^)。響くんとの並びの相性が良くて、可愛いコンビでした♪
女三宮(天野ほたる/羽桜しずく)
柏木(美翔かずき/瑞羽奏都)
いやもう。美しすぎた罪、って、実際に美しくないと説得力がないんだなーと納得した、わずか5分の名場面。しずく、本公演で浮舟やっているだけあって、表情の変化が絶妙でした。プロだわ。
……すみませんすみません、本公演はほたるとみっしょんに、新公はしずくとみづきちゃんに見惚れて、結局匂宮と浮舟の濡れ場は一度も見られませんでしたワタクシ。誰かDVD見せてください、お願い(祈)。
六の君(夏月都/彩星りおん)
かーわーいーいーーーーっ!!(二人とも)
本公演のなっつは、どちらかといえば気の強いしっかりした姫君、という感じでした。旦那を尻に敷きたいタイプ。雲居雁(頭の中将の娘)の子じゃないはずなんだけど、なんとなくそっち系の血を感じる(^ ^;。匂宮みたいな、一人にのめりこむことに忌避を感じている人にとっては、ウザイ存在だったんだろうなあ、という感じ。
政治向きの話にもちゃんとついていって、自分は源家のために匂宮を繋ぎとめておかなくては、という使命感を感じているんだろうな、というのも感じました。可愛らしい顔をして、したたかで強引な、諦めないオンナ。……いい女だなぁ(*^ ^*)。
新公のりおんは、おとなしいけれども芯が強いというイメージで演じていらしたような気がします。ちょっと「エリザベート」のヘレネみたいな感じ。あるいは、ちょっと違いますけど「忘れ雪」の静香みたいだったかも?多くの女たちを次から次と手折っている間はなんとも思っていないけれども、一人のオンナを特別扱いして、自分の邸に迎えいれるという話になったら別…みたいな。源家のためというより、自分の愛ゆえに匂宮が欲しい、と言っているようにも見えて、興味深い違いだなあと思いました。
歌は(ワンフレーズですが)さすがでした。ああ、本当にこの声好きだ…。次の本公演、あひちゃんかもりえちゃんの時の子ルドルフとかやらないかなあ。(みりおの子供時代はちょっと無理だと思いますが…)
菊(琴音和葉/舞乃ゆか)
犬(彩星りおん/真愛涼歌)
舞乃ゆかちゃん、可愛いばかりじゃなく歌えるんだー♪と幸せな気持ちになりました。匂宮を惑わす台詞の声もいい!本役の子薫もめっちゃ可愛いんですけど、田楽場面の巫女の衣装も良く似合ってて可愛いです。
真愛涼歌ちゃんって、やっぱり琴音和葉ちゃんに似てる…同じ衣装に白塗りすると見分けがつかないかも、と思ってしまいました(汗)。そんなことないでしょうか?…“あれ?ここ本公演も琴音さん出てるよね?”と思ってしまったのは私だけ?
真愛さんもすごく良い声してるし歌も巧いんですけど、りおんの声は非常に個性的で力があって、この場面の「異世界」感を出すのに大きく貢献しているんですよね…。新公では普通に美声の歌手が歌っているだけになってしまって、異世界感が薄れてしまった印象がありました。
光る君もあんまり“異世界の怪物”らしい雰囲気ではなかったし。
みりおくんの匂宮は、あまり後ろ向きに異世界を覗き込んで喜ぶタイプではないので、そのせいで演出的にも“異世界感”を薄めたのかな、とも思いましたが。……大野さんを信用しすぎの考えすぎでしょうか…(^ ^;
他にも書きたい人はたくさんいるのですが、いったんここで終了させていただきます。
いずれにしても、「夢の浮橋」はよく出来た作品でしたし、大野さんの演出家としての矜持も非常に感じられました。面白い実験作だったと思います。
願わくば、今回の経験を生かして、次の「ロシアン・ブルー」を更なる名作に仕上げてくださいますように!
今後ますますのご活躍を、強く強く期待しています!!
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すみません、もう花組公演が始まってしまったので、超特急でいかせていただきます(汗)。
小宰相の君(城咲あい/咲希あかね)
物語のキーパーソン。今の月組で、あいちゃんをどう使うのかなーと思っていたら、こうきたか!!という新鮮な驚きがありました。
すごく良かったです、あいちゃんの小宰相。あいちゃんの大人っぽい容姿と、おきゃんな声の可愛らしさのギャップを生かした、二面性のある役でしたね。
「自由な人なんていやしない。…あたしたちだって」という独白が胸に痛い、いい女っぷりでした。
新公のちゅーちゃんは、ハロー!ダンシングあたりから目立ちはじめた91期。ショーではだいぶ小人数口に入るようになってきたけど、芝居で大役がついたのは初めてかな?「Hollywood Lover」組で楽しそうに小芝居していた姿が印象的。今回は、思いのほかあいちゃんの小宰相そっくりな役作りで、驚きました。容姿はあまり似ていないのに(似ているのはスタイルがいいところくらいかな?)声がそっくりなんですよねぇ…(感心)。違和感なく演技していて、すごく魅力的でした♪次のバウでも、活躍を楽しみにしています♪
光源氏(萬あきら/彩央寿音)
すべての“罪”の象徴。きっしーも芝居巧者なんですけど、残念ながら萬さんの存在感の巨きさにはまったく対抗できず…という感じでしたね。新公の方が、匂宮の光源氏への思い入れが薄い(その分、薫への思い入れが深い)気がしたので、あえてそういう演出だったのかもしれませんが。
きっしーの光る君は、萬さんほど壊れていなくて“傀儡であること”の怖さがあまり感じられなかったです。ただ、喪われた人(紫の上)への深い愛と、彼女の望みを叶えなかった後悔に苛まれた辛さは、逆にリアルに感じられました。新公の光源氏は、可哀想だった……。
ラスト、壇上で待つ光る君の怖さは、萬さんもきっしーもさすがでした。それはむしろ、大野さんの演出の力かも。
夕霧(磯野千尋/美翔かずき)
本公演と新人公演、その解釈の違いが面白かったです。いかにも貴公子然としてすっきりキレイなのに、腹の底は真っ黒な気がした新公のみっしょんと、最初から腹黒親父にみえて、意外にちゃんと“人民の幸せ”みたいなことも考えていそうな磯野さん。
「源氏物語」は、やはり当時は政治から完全に切り離されていた女性が書いただけあってあまり具体的な政治生活が描かれることはないので、今回描かれているような「圧倒的なスターをトップに戴くことで人民の心をとらえる」といういかにもタカラヅカな政治思想がぴったりと嵌るのですが、磯野さんはやはり結構したたかで、「人民の目を眩ませるような華やかなスターを真ん中において、裏では好きなようにやろう」みたいな感じがありました。
みっしょんは真顔で「人々は華やかなスターが見たいんだから」とか思っていそうな、ある意味すごく怖い人でした(汗)。でもステキ。
最初の「雲隠」での、「今日だけは父上にもしっかりしていただかねば」という台詞、磯野さんは当たり前の「政治的判断」の賜物としての台詞でしたが、みっしょんはちょっと、憧れの父に愛されなかった息子が、やっと父親を思いのままに動かす喜びに憑かれているように聴こえて、怖かったです。この人は、やっぱりどこかに狂気を宿した役が似合う人なのかもしれない、と思いました。
…大野さん、また月組担当してくださいね(*^ ^*)
明石の中宮(梨花 ますみ/羽咲まな)
梨花さん、やっぱり好きだ。ああいう“愛のない母親”の役をやらせるとピカ一の役者だと思います。素晴らしかった!「マラケシュ」の役も大好きでしたけど、今回はまたいいですねぇ♪
大野さんは、本当に専科の使い方が巧い…。
新公のまなちゃん、いい役者だなあとあらためて感心しました。瀧川末子姐とか、(青葉)みちるちゃんとか、上級生の“唄える女役”候補が次々に卒業していしまっているので、まなちゃんは是非是非これからも末永く!!月組にいてほしいなあ、と、心の底からお願いします。
女一宮(花瀬みずか/夏月都)
あーちゃん、久々のヒット!でしたね(はぁと)。「雲隠」の後、上手花道にせり上がってきたときの目を奪うような美しさ。下手の子供時代(花陽みらちゃん)と交互に語り、歌いだすまでのたおやかな風情。
薫が憧れていた、というのも納得の美しさ。匂宮ともう少しで濡れ場に突入しそうだったあやうい色気。最後に匂宮を送り出すときの「その方(浮舟)を連れてこられても、同じことですよ」という子供に言い聞かせるような言い方が良く似合う、あくまでも「姉」の立場を貫く強さ。
匂宮が、そして薫が欲しかったのは、華やかで幸せな「紫の上」の御殿での生活、子供時代の輝きであって、一宮自身ではないことを100も承知で、軽くかわしてみせる女心。
新公のなっつも良かったです。コケティッシュに可愛くなっちゃうかな?と思っていたのですが、意外とそんなこともなく、普通に温かみのある、大人のオンナでした。蘭ちゃんの浮舟がコドモな分、落ち着いた包容力が感じられて良かったです。
なっつもいい声ですよねぇ(*^ ^*)歌もがんばってました。鬼に金棒!卒業後の活躍が楽しみです。
二宮(遼河はるひ/宇月颯)
匂宮の項で散々書いたような気がしますが、二宮って今回本当に良い役ですよねーっ!!
あひちゃんの心優しい(そして弱い)皇子様っぷりと、宇月くんの堅苦しいマジメな優等生っぷり。匂宮が反発しながら愛している兄の、それぞれの個性の違いが、匂宮のキャラの違いとちゃんと呼応していて、大野さんさすがだなーと思いました。
あひちゃんの二宮は上宮(ちなみに本来は“しょうくう”と濁らないはず?)王家の剣を匂宮に渡すときにあまり気負いを感じないのですが、宇月くんはかなり強い思い入れを篭めて渡していたのが印象的でした。もしかして、宇月の二宮が剣を握った瞬間に考えたことは、匂宮暗殺だったのかもしれない、と、、、、そんなことさえ思ったくらいに。自分を愛しているあの弟を、この剣で斬り捨ててしまいたい、と。自分の人生から。
自分自身が、誰よりもあの輝きに魅せられていることを自覚していながら。
紅梅の姫との逢瀬は、さすがにあひちゃんは慣れているなあ、と感心しました。
宇月くんだって、それなりに新公ジェラルドとか良かったのに……なんか段取りどおりという感じがしてしまって残念でした。みらちゃんも不慣れだから、ある程度は仕方ないんでしょうけれども…(T T)。
五宮(明日海りお/煌月爽矢)
いやあ、もう、みりおの華やかさにはいろんな意味で目が眩みましたとも(感涙)。
煌月くんも相当かっこいいし群舞でも目立つのに、なんか覇気が足りない気がしてなりませんでした…ごめんなさい。五宮はホントにみりお宛書だったんだなあ。
演出的にも、新公では五宮は少し下げられていた印象でした。二宮の扱いが大きくなっていたから(本公演に比べて、匂宮の前向きでリアルなところを中心に描かれていたので…)、そのせいかもしれませんが。
仲信(越乃リュウ/華央あみり)
ナホちゃんもあちょうさんも、なんというか大人の色気と包容力で勝負してくれてありがとう!という感じでした。
ナホちゃん、組長になってすっかり芝居が落ち着きましたねぇ。一時期の荒れた芝居が嘘のようです。元々ファンなので嬉しいです♪
あちょうさんは、本当になぜ新公に出ているのかと一瞬思ってしまったくらい落ち着きに溢れていました。薫を陰からみまもる姿が、まるで実の父親みたいでちょっと泣けます。そこまで愛さなくてもいいような気がしますが、あちょうさんステキだからいいのよね!
あちょうさん、宇治田楽の場面で五十鈴ひかりさんと沢希理寿さんが歌っている花道の歌手に入っていましたが、いやー良かったです。良い声だ♪惚れ惚れ♪
……あの学年なのに重臣に入ってしまいそうな、しかも違和感がなさそうなあちょうさんが大好きです(きっぱり)。
横川僧都(一色瑠加/鼓英夏)
なんだかすごく今更なんですけど、ガチャって良い役者になったよなあ、と改めて思ったんですよね…。存在感がすごくあるし、声がやわらかくて、俗世を離れたアチラ側の人という感じがすごく強く感じられました。
小芝居の帝王・鼓さんが、こういう小芝居のしようがない役をやってるのを見るとなんとなく気の毒になってしまうのですが(出番も少ないし/汗)、決してそんなことはなく、良い役をちゃんと良い感じでこなしてました。やっぱり芝居が出来る人はいいですねぇ……。
しかーし、鼓さん隙をみてちゃんと小芝居もしてたんだけど、、、あれはいいんだろうか(^ ^;ゞ
時方(桐生園加/響れおな)
園加が麻子さんの従者をしているのは、やっぱり微笑ましい気がしてしまう…。
なんか、時方は本公演も新人公演も宛書に見えました。園加も響くんも、どちらも果てしなく優しいタイプだからかな?匂宮を愛して、ひたすら匂宮のために動くのが幸せそうで、観ていて楽しかったです。
特に解釈の違いといったこともなく、ひたすら可愛い二人という印象でした♪
道定(龍真咲/千海華蘭)
新公では、小君が道定をやっている……と思ってしまって、ちょっと混乱しました(汗)。
華蘭ちゃんの小君、ホント可愛いですよねぇ(*^ ^*)。
さて。まさお好きな猫としては、今回銀橋で歌っちゃうまさおにちょっとびっくりしました。
あぁ、やっぱり良い声だなあ(*^ ^*)。口軽く薫の秘密をベラベラ喋っちゃって、匂宮が「宇治へ行くぞ!」言い出したときの「し、しまった…」と臍を噛む表情が結構好きでした。
秘密は守れないけど、憎めない奴ですね!
華蘭ちゃんも、これだけの大役は珍しいと思うのですが、落ち着いてお芝居していましたね。歌もがんばってた!(^ ^)。響くんとの並びの相性が良くて、可愛いコンビでした♪
女三宮(天野ほたる/羽桜しずく)
柏木(美翔かずき/瑞羽奏都)
いやもう。美しすぎた罪、って、実際に美しくないと説得力がないんだなーと納得した、わずか5分の名場面。しずく、本公演で浮舟やっているだけあって、表情の変化が絶妙でした。プロだわ。
……すみませんすみません、本公演はほたるとみっしょんに、新公はしずくとみづきちゃんに見惚れて、結局匂宮と浮舟の濡れ場は一度も見られませんでしたワタクシ。誰かDVD見せてください、お願い(祈)。
六の君(夏月都/彩星りおん)
かーわーいーいーーーーっ!!(二人とも)
本公演のなっつは、どちらかといえば気の強いしっかりした姫君、という感じでした。旦那を尻に敷きたいタイプ。雲居雁(頭の中将の娘)の子じゃないはずなんだけど、なんとなくそっち系の血を感じる(^ ^;。匂宮みたいな、一人にのめりこむことに忌避を感じている人にとっては、ウザイ存在だったんだろうなあ、という感じ。
政治向きの話にもちゃんとついていって、自分は源家のために匂宮を繋ぎとめておかなくては、という使命感を感じているんだろうな、というのも感じました。可愛らしい顔をして、したたかで強引な、諦めないオンナ。……いい女だなぁ(*^ ^*)。
新公のりおんは、おとなしいけれども芯が強いというイメージで演じていらしたような気がします。ちょっと「エリザベート」のヘレネみたいな感じ。あるいは、ちょっと違いますけど「忘れ雪」の静香みたいだったかも?多くの女たちを次から次と手折っている間はなんとも思っていないけれども、一人のオンナを特別扱いして、自分の邸に迎えいれるという話になったら別…みたいな。源家のためというより、自分の愛ゆえに匂宮が欲しい、と言っているようにも見えて、興味深い違いだなあと思いました。
歌は(ワンフレーズですが)さすがでした。ああ、本当にこの声好きだ…。次の本公演、あひちゃんかもりえちゃんの時の子ルドルフとかやらないかなあ。(みりおの子供時代はちょっと無理だと思いますが…)
菊(琴音和葉/舞乃ゆか)
犬(彩星りおん/真愛涼歌)
舞乃ゆかちゃん、可愛いばかりじゃなく歌えるんだー♪と幸せな気持ちになりました。匂宮を惑わす台詞の声もいい!本役の子薫もめっちゃ可愛いんですけど、田楽場面の巫女の衣装も良く似合ってて可愛いです。
真愛涼歌ちゃんって、やっぱり琴音和葉ちゃんに似てる…同じ衣装に白塗りすると見分けがつかないかも、と思ってしまいました(汗)。そんなことないでしょうか?…“あれ?ここ本公演も琴音さん出てるよね?”と思ってしまったのは私だけ?
真愛さんもすごく良い声してるし歌も巧いんですけど、りおんの声は非常に個性的で力があって、この場面の「異世界」感を出すのに大きく貢献しているんですよね…。新公では普通に美声の歌手が歌っているだけになってしまって、異世界感が薄れてしまった印象がありました。
光る君もあんまり“異世界の怪物”らしい雰囲気ではなかったし。
みりおくんの匂宮は、あまり後ろ向きに異世界を覗き込んで喜ぶタイプではないので、そのせいで演出的にも“異世界感”を薄めたのかな、とも思いましたが。……大野さんを信用しすぎの考えすぎでしょうか…(^ ^;
他にも書きたい人はたくさんいるのですが、いったんここで終了させていただきます。
いずれにしても、「夢の浮橋」はよく出来た作品でしたし、大野さんの演出家としての矜持も非常に感じられました。面白い実験作だったと思います。
願わくば、今回の経験を生かして、次の「ロシアン・ブルー」を更なる名作に仕上げてくださいますように!
今後ますますのご活躍を、強く強く期待しています!!
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