花のME AND MY GIRL【観劇】
2009年7月13日 宝塚(花)梅田芸術劇場にて、「ME AND MY GIRL」を観劇してまいりました。
いやーーーー、花組バウホール公演「フィフティ・フィフティ」の続きを書くつもりだったのですが、
なんだかもう、面白すぎて、書いても書いても終わらないので。
先にこちらの話をさせてくださいませ。
去年の博多でも思いましたが。
役者が違えば、別の作品になるんですね……
去年の大劇場~東宝バージョンとも、博多座バージョンとも、また全然違う作品、に仕上がってました。
おそらく、初演も再演も再々演も中日も、どれも全部が違っていて、そして、どれもみんな“素敵”だったんだろうなあ、と、そんなことを思った花組版。
これも一つの、まさしく『花の』「ME AND MY GIRL」なんだなあ、としみじみと思いながら。
まとぶんのビルを、一言で表すのはとても難しいです。
ちょっとヤリスギなところは確かにあると思う。
もうちょっと抑えたほうが、たぶん『宝塚らしい』ミーマイになっただろうな、と思わないでもありません。
でも。
……私は、結構好きかも、です(^ ^)。
ちょっとヤリスギてしまって白痴っぽく見えてしまう場面があるのは事実なので、そのアタリは観客側でせっせとフォローしないといけなかったりはするのですが。
でも、ふとした瞬間に見せる「優しさ」が、結構ツボにくるビルでした。
すごく一生懸命に、「受け入れてほしい」とメッセージを発し続けるビル。
マリアに、ジョンに、ヘザーセットに、召使たちに、
そしてもちろん、サリーに。
僕を受け入れて。
僕を受け止めて。
……だいすきだよ。
それが一方通行の空回りになってしまうのは、ビルが「受け入れられている」ことを受け取れないからなんですよね。それが切ない。空回っているビルも切ないし、どうすれば伝わるのかと途方にくれるマリアやジョンも、ひどく切ない。
ラストシーンの直前、マリアに向かって
「あなたの甥にキスしなさい」
と言い放つビルの、不貞腐れた“男”の貌が印象的でした。
そして、そんな彼に軽く溜息をついてキスをするマリア(京三沙)の、博多のときとは全く違う「教師」の貌。ビルの悪戯に本気で怒る、生真面目な役作りが面白かったです。
同じ役を同じ役者が演じているのに、相手(ビル)が替わると、こんなにも全然違う役になってしまうのか、と。
まぁ、正直、賛否両論の出るビルだなーというのはすごく思いました。
もう少し抑えるところと飛ばすところのメリハリがあったほうが観やすくなるのになあ、とも。
ダメな人は徹底的にダメなんでしょうね、きっと。ただ、三木さんが完全にこのビルを中心にして芝居を組み立ててくれたので、全体のバランスは悪くなかったと思います。
私が観たのはみわっち(愛音羽麗)ジョン卿、壮さんジャッキー、まぁくん(朝夏まなと)ジェラルドのバージョンのみ、なのですが。
みわっちのジョン卿、素晴らしかったです~~~♪
いやあん、ダンディだわ素敵だわエゲレス紳士だわっ(はぁと)(はぁと)(はぁと)♪
壮さんバージョンは観ていないのでコメントできませんが、……なんていうのかな、村井国夫さん系統のジョン卿だったと思います(*^ ^*)。いやあ、本当に素敵でした。
壮さんのジャッキーは、迫力美人。
声がもの凄くハスキーで、どっからどう見てもニューハーフにしか見えなかったのはご愛嬌(汗)ですが、それにしても美人でスタイル良くて脚がきれいで(*^ ^*)、どSな女王様でした。
“貴族らしさ”を感じなかったのがちょっと残念でしたけど、“女王様らしさ”は十分すぎるほどありましたね(←おい)。
あ、でも歌は良かったです。びっくりするほどなめらかな、キレイなソプラノ。台詞の声のハスキーさとのギャップが激しくて、びっくり(@ @)。
まぁくんのジェラルドは、可愛かった!
ごく普通の“好青年”って感じ。6年も学年差があるにも関わらず、懼れていたほど「弟」感はなく、意外と持ち味は青年っぽいんだなあと感心しました。
あまりにも普通に好青年しすぎてて、あのジャッキーの、いったいどこがいいのか膝詰めで談判したくなりましたが……(汗)。
壮ちゃんジョン卿バージョンも観てみたかったけど、さすがに無理でした……
CS放送に期待♪
彩音ちゃんのサリーは、予想よりずっと良かったです。歌も健闘していたし、台詞の言い方もなんとなく可愛らしくてOKな感じ。
バターズビー夫妻(初姫さあや、日向燦)は、さあやの女王様っぷりにうっとりしました。キツいわ怖いわ美しいわ……しかも、マメにベタ惚れ(汗)。なんて可愛いんだ!!バターズビー夫人がこんなに面白いキャラだなんて思っていませんでした!何が違うわけでもないのに、ごめんなさい>すずな、あーちゃん。
マメも、結構思い切った酔っ払いメークで、可愛かったです。妻にベタ惚れ(これは皆さん同じかな)
ジャスパー卿のふみか(紫峰七海)は、デカいけど可愛いおじいちゃんでした。
ビヤ樽みたいな腹をぽんぽんさすりながら歩いている姿が、リアルに欧米のおじいちゃんっぽくて感動!歩き方とか、研究したんでしょうねぇ……凄い。
そして、その腹を脱ぎ捨て、髭を取って踊りまくるフィナーレの色気といったら!!
僅か数分のダンスに、二時間分のフェロモンを濃縮して踊るふみか。一瞬たりとも目を離せない、色気ばら撒き状態でした……。
ヘザーセット(夏美よう)は、慇懃無礼でいかにも“厳格な執事”って感じ。ジョン卿とのさりげない会話に味があって、やっぱりこの役は、あんまりビルに近すぎない立場の人がやったほうがいいんだろうなあ、と思いました。
パーチェスターの未沙さんは、もう最初から完璧なので何も言うことはございません(^ ^)。
ボブのよっち(月央和沙)は、思ったより普通だったなあ……。オグリ!のおじいちゃんの可愛らしさは、おじいちゃんだったからなのか?(^ ^)サリーとの会話にちょっと距離があったのが残念。
でも、仲買人はめっちゃ格好良かったです!(惚)
チーム仲買人は、(祐澄)しゅん様、よっち、瀬戸かずやさん、鳳真由ちゃん、真瀬(はるか)くん。
このメンバーが、テニスプレーヤー、ランベスの男、幻想の男とアンサンブルダンサーの中核になるんですよね。あと嶺乃一真くんとか日高大地くんとかが場面によって入ったりしながら。
いやー、ランベスキングのしゅん様筆頭に、みんなそれぞれに個性的で素敵でした(^ ^)。
瀬戸くんはなにげにパブのピアニストもやっていたりして、目立ってました。わざわざ公式サイトの配役表に名前が出ただけのことはある、かも(^ ^)。
調理場の場面は、花組ッ子たちの顔芸にツボをつかれまくりでした(^ ^;ゞ。なかでも、ずーっとおすましさんで立っていたチーフメイドのくみちゃん(芽吹幸奈)が、ビルに「どてかぼちゃ!」って言われて驚く場面の顔の崩し方は……せっかくの美人なのに手加減なしかよ!!と(汗)。いやあ、くみちゃんのそういう手抜きナシな潔さがとても好きです。
コック帽を被って頬杖をついたたしゅん様と瀬戸くんが、超ツボでした(*^ ^*)。
パブの客たちは、ただおとなしく飲んでいるだけで、月組みたいな小芝居はあまりしていませんでした。ビルとサリーの会話がすごく自然で、銃を振り回してしまうところがわざとらしくなかったので、客たちの反応も自然な感じ。
先祖たちは、博多座同様娘役がたくさん混ざっていて、皆可愛かったです♪
最後に宝冠をビルにかぶせる役は、鳳真由ちゃん。
最後の最後に宝冠を奪い取る役は誰だったっけなあ?
博多で都月みあちゃんがやっていた役を月野姫花ちゃんがやっていて、すごーーーーく可愛かった!!
アナスタシア・ブラウン(絵莉千晶)は、、、去年の大劇~博多までやっていたみっぽーがあまりにも可愛らしくて不思議ちゃんだったのに比べると、ごく普通の、“世話好きな下町のおばさん”って感じでした。
ちなみに、みわっちジョン卿がひらひら(ぱりぱり?)させている5ポンド紙幣に、あっさりと手が届いたところは笑いどころで良いんでしょうか(みっぽーは、ぴょんぴょん飛び上がっても届かない、という芝居でしたが…)。
幻想のダンス。可愛い子ぞろいの花娘たちの中でも、選りすぐりのメンバーでした(^ ^;
(桜)一花、(華月)由舞ちゃん、瞳ゆゆちゃん、月野姫花ちゃんという豪華メンバーに混ざって、凪咲星南さんと、先日から可愛くてお気に入りの初花美咲ちゃんが一生懸命踊っていて嬉しかったです。がんばれ~っ♪
フィナーレは、博多とほぼ同じ……かな?
最初は、嶺乃くん、真由ちゃん、冴華りおなさんの三人で「太陽がシャッポー」。
冴華さん、下級生なのにすごい抜擢ですが、ビジュアルは良いし歌もそこそこで、これから使われるんだろうなあ、、、と納得しました。スタイル良いですよね♪
ロケットは、意外と上級生が入っていてびっくり。はるちゃん(天宮菜生)は本当に美人だなー♪
個人的には、姫花ちゃんはまだロケットで良かったのでは……と思うのですが(; ;)。ううう、博多の蘭ちゃんも苦戦していたし、割と若い娘役には難しい音域なんですよね、あの歌……(涙)。
で、紗幕が上がると、ジョン卿とジャッキーのデュエット。ひっそりと小さくなって寄り添う壮ちゃんが、もの凄く女王様なのに可愛くてドキドキしました。
あと、ふみかが色気をバラ撒いていたのはここです(^ ^)。他のメンバーも皆カッコいいので、あまり釘付けにならないようにご注意を♪ ……いやー、しゅん様格好良すぎ……
ラストはビルとサリーのデュエットダンス。振付はそんなに替わっていなかったような気がしますが、衣装が変わっていてびっくりしました。二人ともお似合いでキレイ。
パレードは月組とほぼ同じ。
紅い衣装で髪をアップにしたさあやの美しさに見惚れているうちに、終わってしまった……ような気が。
あ、壮ちゃんのウェディングドレスは堪能しました。最後の最後まで迫力美人で、素晴らしかった★ジェラルドのまぁくんとの並びも、お似合い(?)でした …((((((^ ^;
今までに観た「ME AND MY GIRL」とは一味も二味も違う、興味深い公演でした。
そして。
「ME AND MY GIRL」っていうのは、本当に幸せなハッピーミュージカルなんだな、と、しみじみと思った3時間でした(*^ ^*)。舞台の上で楽しそうに小芝居している花組ッ子たちが、可愛くて可愛くて。
もっと役がたくさんあれば、とは思わずにいられませんが、それでも、作品そのものが幸せだから。楽しそうで幸せそうな彼らを観ることができて、良かった!と思いました♪
.
いやーーーー、花組バウホール公演「フィフティ・フィフティ」の続きを書くつもりだったのですが、
なんだかもう、面白すぎて、書いても書いても終わらないので。
先にこちらの話をさせてくださいませ。
去年の博多でも思いましたが。
役者が違えば、別の作品になるんですね……
去年の大劇場~東宝バージョンとも、博多座バージョンとも、また全然違う作品、に仕上がってました。
おそらく、初演も再演も再々演も中日も、どれも全部が違っていて、そして、どれもみんな“素敵”だったんだろうなあ、と、そんなことを思った花組版。
これも一つの、まさしく『花の』「ME AND MY GIRL」なんだなあ、としみじみと思いながら。
まとぶんのビルを、一言で表すのはとても難しいです。
ちょっとヤリスギなところは確かにあると思う。
もうちょっと抑えたほうが、たぶん『宝塚らしい』ミーマイになっただろうな、と思わないでもありません。
でも。
……私は、結構好きかも、です(^ ^)。
ちょっとヤリスギてしまって白痴っぽく見えてしまう場面があるのは事実なので、そのアタリは観客側でせっせとフォローしないといけなかったりはするのですが。
でも、ふとした瞬間に見せる「優しさ」が、結構ツボにくるビルでした。
すごく一生懸命に、「受け入れてほしい」とメッセージを発し続けるビル。
マリアに、ジョンに、ヘザーセットに、召使たちに、
そしてもちろん、サリーに。
僕を受け入れて。
僕を受け止めて。
……だいすきだよ。
それが一方通行の空回りになってしまうのは、ビルが「受け入れられている」ことを受け取れないからなんですよね。それが切ない。空回っているビルも切ないし、どうすれば伝わるのかと途方にくれるマリアやジョンも、ひどく切ない。
ラストシーンの直前、マリアに向かって
「あなたの甥にキスしなさい」
と言い放つビルの、不貞腐れた“男”の貌が印象的でした。
そして、そんな彼に軽く溜息をついてキスをするマリア(京三沙)の、博多のときとは全く違う「教師」の貌。ビルの悪戯に本気で怒る、生真面目な役作りが面白かったです。
同じ役を同じ役者が演じているのに、相手(ビル)が替わると、こんなにも全然違う役になってしまうのか、と。
まぁ、正直、賛否両論の出るビルだなーというのはすごく思いました。
もう少し抑えるところと飛ばすところのメリハリがあったほうが観やすくなるのになあ、とも。
ダメな人は徹底的にダメなんでしょうね、きっと。ただ、三木さんが完全にこのビルを中心にして芝居を組み立ててくれたので、全体のバランスは悪くなかったと思います。
私が観たのはみわっち(愛音羽麗)ジョン卿、壮さんジャッキー、まぁくん(朝夏まなと)ジェラルドのバージョンのみ、なのですが。
みわっちのジョン卿、素晴らしかったです~~~♪
いやあん、ダンディだわ素敵だわエゲレス紳士だわっ(はぁと)(はぁと)(はぁと)♪
壮さんバージョンは観ていないのでコメントできませんが、……なんていうのかな、村井国夫さん系統のジョン卿だったと思います(*^ ^*)。いやあ、本当に素敵でした。
壮さんのジャッキーは、迫力美人。
声がもの凄くハスキーで、どっからどう見てもニューハーフにしか見えなかったのはご愛嬌(汗)ですが、それにしても美人でスタイル良くて脚がきれいで(*^ ^*)、どSな女王様でした。
“貴族らしさ”を感じなかったのがちょっと残念でしたけど、“女王様らしさ”は十分すぎるほどありましたね(←おい)。
あ、でも歌は良かったです。びっくりするほどなめらかな、キレイなソプラノ。台詞の声のハスキーさとのギャップが激しくて、びっくり(@ @)。
まぁくんのジェラルドは、可愛かった!
ごく普通の“好青年”って感じ。6年も学年差があるにも関わらず、懼れていたほど「弟」感はなく、意外と持ち味は青年っぽいんだなあと感心しました。
あまりにも普通に好青年しすぎてて、あのジャッキーの、いったいどこがいいのか膝詰めで談判したくなりましたが……(汗)。
壮ちゃんジョン卿バージョンも観てみたかったけど、さすがに無理でした……
CS放送に期待♪
彩音ちゃんのサリーは、予想よりずっと良かったです。歌も健闘していたし、台詞の言い方もなんとなく可愛らしくてOKな感じ。
バターズビー夫妻(初姫さあや、日向燦)は、さあやの女王様っぷりにうっとりしました。キツいわ怖いわ美しいわ……しかも、マメにベタ惚れ(汗)。なんて可愛いんだ!!バターズビー夫人がこんなに面白いキャラだなんて思っていませんでした!何が違うわけでもないのに、ごめんなさい>すずな、あーちゃん。
マメも、結構思い切った酔っ払いメークで、可愛かったです。妻にベタ惚れ(これは皆さん同じかな)
ジャスパー卿のふみか(紫峰七海)は、デカいけど可愛いおじいちゃんでした。
ビヤ樽みたいな腹をぽんぽんさすりながら歩いている姿が、リアルに欧米のおじいちゃんっぽくて感動!歩き方とか、研究したんでしょうねぇ……凄い。
そして、その腹を脱ぎ捨て、髭を取って踊りまくるフィナーレの色気といったら!!
僅か数分のダンスに、二時間分のフェロモンを濃縮して踊るふみか。一瞬たりとも目を離せない、色気ばら撒き状態でした……。
ヘザーセット(夏美よう)は、慇懃無礼でいかにも“厳格な執事”って感じ。ジョン卿とのさりげない会話に味があって、やっぱりこの役は、あんまりビルに近すぎない立場の人がやったほうがいいんだろうなあ、と思いました。
パーチェスターの未沙さんは、もう最初から完璧なので何も言うことはございません(^ ^)。
ボブのよっち(月央和沙)は、思ったより普通だったなあ……。オグリ!のおじいちゃんの可愛らしさは、おじいちゃんだったからなのか?(^ ^)サリーとの会話にちょっと距離があったのが残念。
でも、仲買人はめっちゃ格好良かったです!(惚)
チーム仲買人は、(祐澄)しゅん様、よっち、瀬戸かずやさん、鳳真由ちゃん、真瀬(はるか)くん。
このメンバーが、テニスプレーヤー、ランベスの男、幻想の男とアンサンブルダンサーの中核になるんですよね。あと嶺乃一真くんとか日高大地くんとかが場面によって入ったりしながら。
いやー、ランベスキングのしゅん様筆頭に、みんなそれぞれに個性的で素敵でした(^ ^)。
瀬戸くんはなにげにパブのピアニストもやっていたりして、目立ってました。わざわざ公式サイトの配役表に名前が出ただけのことはある、かも(^ ^)。
調理場の場面は、花組ッ子たちの顔芸にツボをつかれまくりでした(^ ^;ゞ。なかでも、ずーっとおすましさんで立っていたチーフメイドのくみちゃん(芽吹幸奈)が、ビルに「どてかぼちゃ!」って言われて驚く場面の顔の崩し方は……せっかくの美人なのに手加減なしかよ!!と(汗)。いやあ、くみちゃんのそういう手抜きナシな潔さがとても好きです。
コック帽を被って頬杖をついたたしゅん様と瀬戸くんが、超ツボでした(*^ ^*)。
パブの客たちは、ただおとなしく飲んでいるだけで、月組みたいな小芝居はあまりしていませんでした。ビルとサリーの会話がすごく自然で、銃を振り回してしまうところがわざとらしくなかったので、客たちの反応も自然な感じ。
先祖たちは、博多座同様娘役がたくさん混ざっていて、皆可愛かったです♪
最後に宝冠をビルにかぶせる役は、鳳真由ちゃん。
最後の最後に宝冠を奪い取る役は誰だったっけなあ?
博多で都月みあちゃんがやっていた役を月野姫花ちゃんがやっていて、すごーーーーく可愛かった!!
アナスタシア・ブラウン(絵莉千晶)は、、、去年の大劇~博多までやっていたみっぽーがあまりにも可愛らしくて不思議ちゃんだったのに比べると、ごく普通の、“世話好きな下町のおばさん”って感じでした。
ちなみに、みわっちジョン卿がひらひら(ぱりぱり?)させている5ポンド紙幣に、あっさりと手が届いたところは笑いどころで良いんでしょうか(みっぽーは、ぴょんぴょん飛び上がっても届かない、という芝居でしたが…)。
幻想のダンス。可愛い子ぞろいの花娘たちの中でも、選りすぐりのメンバーでした(^ ^;
(桜)一花、(華月)由舞ちゃん、瞳ゆゆちゃん、月野姫花ちゃんという豪華メンバーに混ざって、凪咲星南さんと、先日から可愛くてお気に入りの初花美咲ちゃんが一生懸命踊っていて嬉しかったです。がんばれ~っ♪
フィナーレは、博多とほぼ同じ……かな?
最初は、嶺乃くん、真由ちゃん、冴華りおなさんの三人で「太陽がシャッポー」。
冴華さん、下級生なのにすごい抜擢ですが、ビジュアルは良いし歌もそこそこで、これから使われるんだろうなあ、、、と納得しました。スタイル良いですよね♪
ロケットは、意外と上級生が入っていてびっくり。はるちゃん(天宮菜生)は本当に美人だなー♪
個人的には、姫花ちゃんはまだロケットで良かったのでは……と思うのですが(; ;)。ううう、博多の蘭ちゃんも苦戦していたし、割と若い娘役には難しい音域なんですよね、あの歌……(涙)。
で、紗幕が上がると、ジョン卿とジャッキーのデュエット。ひっそりと小さくなって寄り添う壮ちゃんが、もの凄く女王様なのに可愛くてドキドキしました。
あと、ふみかが色気をバラ撒いていたのはここです(^ ^)。他のメンバーも皆カッコいいので、あまり釘付けにならないようにご注意を♪ ……いやー、しゅん様格好良すぎ……
ラストはビルとサリーのデュエットダンス。振付はそんなに替わっていなかったような気がしますが、衣装が変わっていてびっくりしました。二人ともお似合いでキレイ。
パレードは月組とほぼ同じ。
紅い衣装で髪をアップにしたさあやの美しさに見惚れているうちに、終わってしまった……ような気が。
あ、壮ちゃんのウェディングドレスは堪能しました。最後の最後まで迫力美人で、素晴らしかった★ジェラルドのまぁくんとの並びも、お似合い(?)でした …((((((^ ^;
今までに観た「ME AND MY GIRL」とは一味も二味も違う、興味深い公演でした。
そして。
「ME AND MY GIRL」っていうのは、本当に幸せなハッピーミュージカルなんだな、と、しみじみと思った3時間でした(*^ ^*)。舞台の上で楽しそうに小芝居している花組ッ子たちが、可愛くて可愛くて。
もっと役がたくさんあれば、とは思わずにいられませんが、それでも、作品そのものが幸せだから。楽しそうで幸せそうな彼らを観ることができて、良かった!と思いました♪
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フィフティ・フィフティ
2009年7月11日 宝塚(花) コメント (4)宝塚バウホールにて、花組公演「フィフティ・フィフティ」を観劇して参りました。
すっご〜〜〜く楽しかった!!!
遠征中なので、手短かつネタばれのないよう注意して叫ばせていただきますが。
とりあえず。
石田さん、ありがとう( ^^)Y☆Y(^^ )
みつるくん(華形ひかる)は、とにかく可愛い。ちょっとシニカルにやろうとして、なりきれていないところが目茶苦茶魅力的。
この絶妙なバランスを意識してやっているならホントに凄いよな、と思いながらみてました。
めおちゃん(真野すがた)は、みつるくんとはまた違うかわいらしさ…というのかな。
なんというか、アテガキされた役者の強さを存分に見せて貰ったような気がします。みつるくんも間違いなく宛書なんだけど、めおちゃんのハマりっぷり、当たり役っぷりは凄いな、と。
キャラがどんぴしゃでハマると、ここまで観ていて愉しいひとに化けるのか、という、驚き。
じゃあ、みつるくんは何かというと、この人はとことん芝居が好きなんだな、と。
一人の人間としての、ジョナサンの厚み。彼が感じてきた、痛み。そして、クララ(白華れみ)を思いやる優しさ。そういうものを過不足なく表現しているのはさすが、と感心しましたね。
二人とも、痛々しいトラウマを抱えて、世を拗ねて生きて来たコンビなわけですが。
ベンソン村という別天地に来た二人の変化が、石田さんらしい、ベタだけど解りやすく表現されていたのが、さすがだ(^ ^;
そしてもうひとつ。
この二人の、役者としての距離感が凄くいいな、と強く思いました。
大事なところは完璧に解りあえていて、なのに馴れ馴れしさのない、緊張感のある関係。
私生活で仲の良すぎる二人が舞台で仲良しコンビを演じた時に陥りがちな、“馴れ合い”感がなかったことが、ファンとしてとても嬉しかったんですよね。
なのに、お互いの呼吸は完璧に読めていて、お互いフォローしながら作品を二人でコントロールしているのが凄いな、と。
主役以外のメンバー、
二人のヒロイン・きらりんもれみちゃんも、
“都会”側のヒロイン格・天咲千華ちゃんも、
眉月村長も、
紫陽助役も、
村長の次男坊のだいもんも、
長男のらいらいも、
ほとんど主役のようだったまりんさんも、
ネコちゃんも、アーサーも、花峰さんも、銀華さんも、
……、
牛さんを演じていた最下の二人に至るまで、
全員の想いがキレイに揃った、気持ちのイイ舞台でした。
とにかく楽しかった!
それだけです。
うー、東京にも来てくれえええ(祈)
.
すっご〜〜〜く楽しかった!!!
遠征中なので、手短かつネタばれのないよう注意して叫ばせていただきますが。
とりあえず。
石田さん、ありがとう( ^^)Y☆Y(^^ )
みつるくん(華形ひかる)は、とにかく可愛い。ちょっとシニカルにやろうとして、なりきれていないところが目茶苦茶魅力的。
この絶妙なバランスを意識してやっているならホントに凄いよな、と思いながらみてました。
めおちゃん(真野すがた)は、みつるくんとはまた違うかわいらしさ…というのかな。
なんというか、アテガキされた役者の強さを存分に見せて貰ったような気がします。みつるくんも間違いなく宛書なんだけど、めおちゃんのハマりっぷり、当たり役っぷりは凄いな、と。
キャラがどんぴしゃでハマると、ここまで観ていて愉しいひとに化けるのか、という、驚き。
じゃあ、みつるくんは何かというと、この人はとことん芝居が好きなんだな、と。
一人の人間としての、ジョナサンの厚み。彼が感じてきた、痛み。そして、クララ(白華れみ)を思いやる優しさ。そういうものを過不足なく表現しているのはさすが、と感心しましたね。
二人とも、痛々しいトラウマを抱えて、世を拗ねて生きて来たコンビなわけですが。
ベンソン村という別天地に来た二人の変化が、石田さんらしい、ベタだけど解りやすく表現されていたのが、さすがだ(^ ^;
そしてもうひとつ。
この二人の、役者としての距離感が凄くいいな、と強く思いました。
大事なところは完璧に解りあえていて、なのに馴れ馴れしさのない、緊張感のある関係。
私生活で仲の良すぎる二人が舞台で仲良しコンビを演じた時に陥りがちな、“馴れ合い”感がなかったことが、ファンとしてとても嬉しかったんですよね。
なのに、お互いの呼吸は完璧に読めていて、お互いフォローしながら作品を二人でコントロールしているのが凄いな、と。
主役以外のメンバー、
二人のヒロイン・きらりんもれみちゃんも、
“都会”側のヒロイン格・天咲千華ちゃんも、
眉月村長も、
紫陽助役も、
村長の次男坊のだいもんも、
長男のらいらいも、
ほとんど主役のようだったまりんさんも、
ネコちゃんも、アーサーも、花峰さんも、銀華さんも、
……、
牛さんを演じていた最下の二人に至るまで、
全員の想いがキレイに揃った、気持ちのイイ舞台でした。
とにかく楽しかった!
それだけです。
うー、東京にも来てくれえええ(祈)
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異人(まれびと)と出会う夏
2009年7月10日 演劇シアタークリエにて、「異人たちとの夏」を観劇してまいりました。
原作は山田太一氏の小説。演出は最近ひっぱりだこの鈴木勝秀。いやー、私は彼の演出好きなんですけど、それにしても多いなあ。演出ってこんなに次から次と手がけられるものなのか、と驚くほどです。
登場人物は7人。
主人公のドラマ作家(椎名桔平)、同じビルに暮らす女(内田有紀)、主人公の父親(甲本雅裕)と母親(池脇千鶴)、主人公に仕事を依頼するプロデューサー(羽場裕一)、主人公の元妻と、すき焼きやの仲居(二役で白神直子)。
緊張感のある、いい舞台でした。
椎名さんもよかったけど、なんといっても、とうに亡くなったはずの主人公の両親が素晴らしかったです。亡くなった当時の姿のまま、自分が死んだことを知らないかのように、あたりまえに浅草の片隅に暮らしている二人。
ただただ仲が良くて、幸せそうで、愛に溢れた、温かな空間。
そんなものを、何のセットもはったりがましい演出もなく、ただ台詞と表情と仕草の間だけで表現してくれました。
主人公が、自分の不調を自覚し、その原因(←異界との交流)にもうすうす気づいていたにも関わらず、逢いにいかずにはいられないほどの、温かさ。
人間というのは、親というのは、ここまで盲目に子供を愛することができるのだ、と。
なんのみかえりも求めることなく、ただただ、無尽蔵に愛を与えることができるいきものなのか、と。
主人公が後半に呟く、「彼らが生きていたなら、こんなに大切に思ったかどうかわからない」という台詞が、あまりにも真実で。
いつかきっと、今の自分の親に対する気持ちを悔やむんだろうなあ、と、そんなことを考えながら。
(とりあえず、家に帰って電話してみたりしましたけど/苦笑)
原作では、『浅草』という猥雑で生暖かい空間のイメージを媒介に使って、異界につながるドアの雰囲気を出していたのですが。
舞台では浅草のイメージはあまり使わず、むしろ、そこにあるのは「昭和」っぽさ、だったような気がします。ちゃぶ台に座布団とか、メニューの択び方とか。団扇の使い方とか、「ご馳走といえばすき焼き」なところとか。
そして。
愛に満ちた『異界』とは完全に対照的な、主人公が普段暮らす建物の、無機質な冷たさ。
オフィスビルっぽい生活感のなさが、同じ建物に住まうヒロインの寂しげな佇まいやファンタジックな存在感とともに、コントラストとして強く印象的でした。
ヒロイン格の内田有紀の美しさと不安定さも良かったし、羽場裕一や白鳥直子の確実な現実感も良いバランスでした。いい脚本とスタッフをそろえて、キャラのあった良い役者をそろえて、しっかり仕上げた佳作だったと思います。
唯一不満を言うなら、「胸元のひどい火傷の痕」をトラウマにしているはずのヒロインの衣装が、すべて大きく胸元のあいた衣装だったことでしょうか。疵痕の位置にもよりますが、トラウマになって「絶対に視ないで」と言うほどだったら、屈んだら丸見えになっちゃいそうなあんな服、着ないとおもうんだけどなあ……。
……まぁ確かに、隠したら勿体無いようなラインではありましたが(眼福、眼福♪)。
映画は観ていないので、そちらを先に観ていたときにどう思うかはわかりませんが。
作品として良く出来た、おもしろい舞台だったと思います。役者としての椎名さんも、さすがの貫禄で素晴らしかったです♪
.
原作は山田太一氏の小説。演出は最近ひっぱりだこの鈴木勝秀。いやー、私は彼の演出好きなんですけど、それにしても多いなあ。演出ってこんなに次から次と手がけられるものなのか、と驚くほどです。
登場人物は7人。
主人公のドラマ作家(椎名桔平)、同じビルに暮らす女(内田有紀)、主人公の父親(甲本雅裕)と母親(池脇千鶴)、主人公に仕事を依頼するプロデューサー(羽場裕一)、主人公の元妻と、すき焼きやの仲居(二役で白神直子)。
緊張感のある、いい舞台でした。
椎名さんもよかったけど、なんといっても、とうに亡くなったはずの主人公の両親が素晴らしかったです。亡くなった当時の姿のまま、自分が死んだことを知らないかのように、あたりまえに浅草の片隅に暮らしている二人。
ただただ仲が良くて、幸せそうで、愛に溢れた、温かな空間。
そんなものを、何のセットもはったりがましい演出もなく、ただ台詞と表情と仕草の間だけで表現してくれました。
主人公が、自分の不調を自覚し、その原因(←異界との交流)にもうすうす気づいていたにも関わらず、逢いにいかずにはいられないほどの、温かさ。
人間というのは、親というのは、ここまで盲目に子供を愛することができるのだ、と。
なんのみかえりも求めることなく、ただただ、無尽蔵に愛を与えることができるいきものなのか、と。
主人公が後半に呟く、「彼らが生きていたなら、こんなに大切に思ったかどうかわからない」という台詞が、あまりにも真実で。
いつかきっと、今の自分の親に対する気持ちを悔やむんだろうなあ、と、そんなことを考えながら。
(とりあえず、家に帰って電話してみたりしましたけど/苦笑)
原作では、『浅草』という猥雑で生暖かい空間のイメージを媒介に使って、異界につながるドアの雰囲気を出していたのですが。
舞台では浅草のイメージはあまり使わず、むしろ、そこにあるのは「昭和」っぽさ、だったような気がします。ちゃぶ台に座布団とか、メニューの択び方とか。団扇の使い方とか、「ご馳走といえばすき焼き」なところとか。
そして。
愛に満ちた『異界』とは完全に対照的な、主人公が普段暮らす建物の、無機質な冷たさ。
オフィスビルっぽい生活感のなさが、同じ建物に住まうヒロインの寂しげな佇まいやファンタジックな存在感とともに、コントラストとして強く印象的でした。
ヒロイン格の内田有紀の美しさと不安定さも良かったし、羽場裕一や白鳥直子の確実な現実感も良いバランスでした。いい脚本とスタッフをそろえて、キャラのあった良い役者をそろえて、しっかり仕上げた佳作だったと思います。
唯一不満を言うなら、「胸元のひどい火傷の痕」をトラウマにしているはずのヒロインの衣装が、すべて大きく胸元のあいた衣装だったことでしょうか。疵痕の位置にもよりますが、トラウマになって「絶対に視ないで」と言うほどだったら、屈んだら丸見えになっちゃいそうなあんな服、着ないとおもうんだけどなあ……。
……まぁ確かに、隠したら勿体無いようなラインではありましたが(眼福、眼福♪)。
映画は観ていないので、そちらを先に観ていたときにどう思うかはわかりませんが。
作品として良く出来た、おもしろい舞台だったと思います。役者としての椎名さんも、さすがの貫禄で素晴らしかったです♪
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ホテルグランドパレスにて、未涼亜希を中心にした宝塚花組メンバーによる「宝塚巴里祭2009」を観てまいりました。
出演は、84期の未涼亜希、86期の花野じゅりあ、88期の扇めぐむと愛純もえり、90期の冴月瑠那と遼かぐら、93期の大河凜と花奈澪、94期の仙名彩世・和海しょう・羽立光来という11人。
人数の多いディナーショー的なイメージで行ったのですが、さすがにあれだけ人がいるとショーシーンがとても華やかですね(はぁと)。全員が客席に降りるとすごく賑やかだし(^ ^)。
それぞれソロ(下級生は歌い継ぎ)があったし、誰のファンでも楽しかったんじゃないかと思います。
ちなみに、客席で遠野あすかちゃんをお見かけしました。すっごい可愛かった!!(*^ ^*)
それにしても。
今更ですけど、まっつの歌は本当に素晴らしい!!
声の良い人は違いますねぇ。本当に聴いているだけで幸せで幸せで。初日だったせいか、下級生はだいぶガチガチな人が多かったのに、まっつだけがプロだった。 いや、あれでも多分、かなり緊張していらしたと思うんですけどね。さすがに大劇場でさんざん歌っている人はレベルが違うんだなあ、と、あらためて思いました。
客席降りでの煽り方とかは、あまり経験がないせいかちょっと恥ずかしそうでしたけど(笑)、でも、本当に“スター”でした。いやあ~、惚れ惚れ(*^ ^*)。
会場は思いのほか広い(←どんだけ小さい会場を予想していたんだよ)うえに、びっくりするほどギチギチにテーブルが詰めてあって、会場に入った瞬間、ちょっとビビりました(汗)。…もっとずっと小さくてこじんまりとした空間を想像してたのになー。オペラグラスを忘れたのは大失敗だった…。
会場の後方にお立ち台があって、まっつが二回来てくれました。最初の時は舞台から客席に降りてそこまで行って、また舞台に帰る、って感じ。もう一回はラスト近くで、後方から登場して、いきなりお立ち台にスポット!
暗い中をコソコソと来るまっつが可愛かったです♪♪
テーブルが詰まっているせいか、まっつは結構客席を歩いてくれたんですけど毎回同じようなコースで、私のテーブルの傍には全然来てくれませんでした(涙)残念!
下級生もあんまり来なかったんですが(涙)、遼かぐらちゃんだけは来てくれました♪ 辿り着くのに苦労した感じでしたが、めっちゃキュートな笑顔で、本当に可愛かった♪♪
ちょっと緊張気味に客席を煽るまっつに比べて、ひたすら笑顔を振り撒いている下級生たちは皆、めっちゃ元気でパワフルでした♪
以下、曲目などネタバレがありますのでご注意を。
幕開きは「セ・シ・ボン」。まっつはポスターの衣装(だったと思う。たぶん)。
たて続けに4曲歌って、ご挨拶。ごく短く簡単に自己紹介して、すぐに次のコーナー(タンゴ)へ。
まっつはいったんハケて、下級生だけで「Black Coffee」。
紅い衣装に着替えたまっつが客席から登場して「ラスト・タンゴ・イン・パリ」。黒いドレスのじゅりあと色っぽいタンゴを踊ります。
その後、下級生も紅い衣装に着替えて登場して、スパニッシュ~ラテンコーナー。
……巴里祭なのに、スパニッシュもやるのか……とちょっと不思議に思いつつ(^ ^)、
ああ、みんなかっこいいなあ~~~♪
途中までは、じゅりあだけが黒い衣装で、ちょっと別格な感じの扱い。
じゅりあの白い肌に黒い衣装が映えて、なんだかすごく色っぽい。まっつが大きく、そして格好良く見えました♪
スパニッシュコーナーのラストは「サン・トワ・マミー」。あらためて聴くと、いい歌ですよねぇ…。
ちょっとトークを挟んで、次は「宝塚巴里祭」コーナーへ。
ちなみに、トークは「パリといえば?」というお題で、みんな一言ずつ!と言っていたはずなのですが。
……まっつの上手側に並んだ人だけで終わってしまった……時間切れ?それとも、今日は上手側で明日は下手側、とか、そういう“絶対二回とも観ろ”的な切ない話?
えーっと、で、皆さんのコメントは何だったかなあ。
とみぃが「ベルばら」、もえりちゃんが「マカロン」、凛ちゃんが「エッフェル塔」、澪ちゃんが「腕に抱えた紙袋から覗いてるフランスパン」、羽立くんが「石畳」……だったかな?
違ってたらすみません。出てきたアイテムは間違いないと思うんですが、言った人が違うかも(汗)。
私的には、凛ちゃんの「エッフェル塔」にウケました。舞台セットのど真ん中に電飾付きのエッフェル塔があったんですが、それをかえりみてしみじみと「ですねぇ…」と言ったまっつも面白かったし。
うん、私も巴里といえば、嵐の中で鉄骨を支えた某……いやいや、なんでもないです。
で、「宝塚巴里祭」コーナー。
最初にまっつがソロで「ミロール」を歌い、
次がとみぃで「ブルージーンと革ジャンパー」、
もえりちゃんで「聞かせてよ愛の言葉を」、
ルナちゃんセンターにかぐらちゃん、凛ちゃんで「ろくでなし」。
で、最下の4人で「パリ野郎」、
じゅりあがソロで「ラ・メール」。
ラストは勿論まっつで、「夜霧のモンマルトル」。
………だった、と、思います。たぶん!(違ってたらすみません)
ちなみに、この中で一番ヤバかったのは間違いなく「ろくでなし」だった……(泣)
メンバー三人が三人とも大好きで、揃って出てきた瞬間にテンションがMAXまで振り切った私は、ちょっと期待値が高すぎたみたいです。っていうか、難しいんですよね、あの歌。私はすごく好きなんですけど。
ルナちゃんはそこそこ歌えるはずなのに、緊張しすぎてぶっ飛んだのかなあ。…もしかしてマイクが入っていなかったんじゃないかとも思ったのですが。オープニングの歌い継ぎも全然聴こえなかったし。
かぐらちゃんはキレイな声だけど、緊張してるせいで変なところに力が入って不安定な感じ。三人の中では凛ちゃんが一番しっかりしてたかな。でも笑顔が硬くてちょっと怖かった(汗)
その次の下級生4人の方が、かえって落ち着いていて巧かったです。和海しょうさんは相当歌えるのかな?羽立さんもいい声でしたし、娘役二人も巧かった♪下級生4人は歌で択ばれたみたいでしたね。
とみぃも、巧いのに意外とソロでの魅せ方が弱いんですよねー。声はいいのに勿体無いなあ。
まっつの「夜霧のー」は、素晴らしかったです。はい。文句なし。
で、次がボレロアレンジの「黒い鷲」。
この曲、最近誰のディナーショーに行っても歌われている印象があるのですが。
……しみじみと名曲だなあ、と。
まっつの伸びやかな声によく似合う、いい歌唱でした。
間奏部分で、まっつセンター、上手にとみぃ、下手にルナちゃんで黒燕尾で踊る場面があったのですが、これって、以前大劇場公演でやったのと同じ振付だったりするのでしょうか?(どんな振付だったか全く覚えていない……)
全然違うのかもしれませんが、とにかく格好良かったです。
もっと聴いていたかったし、観ていたかった……。CS放送が楽しみです♪
ラストはぱぁっと明るく、「Laissez-moi danser」「ラビアンローズ」で締め。
アンコールはまっつのソロで、「愛の讃歌」。
あんな名曲を、アンコールにとっておくなんてずるいなあ~~!!なんて思いつつ、まんまと戦略にやられてしまいました。……まっつ超かっこい~~~!!
おまけ。
そういえば、巴里祭なって革命記念日なのに「ラ・マルセイエーズ」は関係ないの?……なーんて無知なことを考えていたのですが。「ラ・マルセイエーズ」はフランス国歌だけど、最初の革命とは関係ないんですね。その後の、対外戦争を闘う中で出てきた歌なのか。なるほど。
と、本題とは全然関係ないマメ知識を得て、ちょっと嬉しかったりする猫でした。
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出演は、84期の未涼亜希、86期の花野じゅりあ、88期の扇めぐむと愛純もえり、90期の冴月瑠那と遼かぐら、93期の大河凜と花奈澪、94期の仙名彩世・和海しょう・羽立光来という11人。
人数の多いディナーショー的なイメージで行ったのですが、さすがにあれだけ人がいるとショーシーンがとても華やかですね(はぁと)。全員が客席に降りるとすごく賑やかだし(^ ^)。
それぞれソロ(下級生は歌い継ぎ)があったし、誰のファンでも楽しかったんじゃないかと思います。
ちなみに、客席で遠野あすかちゃんをお見かけしました。すっごい可愛かった!!(*^ ^*)
それにしても。
今更ですけど、まっつの歌は本当に素晴らしい!!
声の良い人は違いますねぇ。本当に聴いているだけで幸せで幸せで。初日だったせいか、下級生はだいぶガチガチな人が多かったのに、まっつだけがプロだった。 いや、あれでも多分、かなり緊張していらしたと思うんですけどね。さすがに大劇場でさんざん歌っている人はレベルが違うんだなあ、と、あらためて思いました。
客席降りでの煽り方とかは、あまり経験がないせいかちょっと恥ずかしそうでしたけど(笑)、でも、本当に“スター”でした。いやあ~、惚れ惚れ(*^ ^*)。
会場は思いのほか広い(←どんだけ小さい会場を予想していたんだよ)うえに、びっくりするほどギチギチにテーブルが詰めてあって、会場に入った瞬間、ちょっとビビりました(汗)。…もっとずっと小さくてこじんまりとした空間を想像してたのになー。オペラグラスを忘れたのは大失敗だった…。
会場の後方にお立ち台があって、まっつが二回来てくれました。最初の時は舞台から客席に降りてそこまで行って、また舞台に帰る、って感じ。もう一回はラスト近くで、後方から登場して、いきなりお立ち台にスポット!
暗い中をコソコソと来るまっつが可愛かったです♪♪
テーブルが詰まっているせいか、まっつは結構客席を歩いてくれたんですけど毎回同じようなコースで、私のテーブルの傍には全然来てくれませんでした(涙)残念!
下級生もあんまり来なかったんですが(涙)、遼かぐらちゃんだけは来てくれました♪ 辿り着くのに苦労した感じでしたが、めっちゃキュートな笑顔で、本当に可愛かった♪♪
ちょっと緊張気味に客席を煽るまっつに比べて、ひたすら笑顔を振り撒いている下級生たちは皆、めっちゃ元気でパワフルでした♪
以下、曲目などネタバレがありますのでご注意を。
というか、ネタバレ以上に間違いが心配……(- -;)。かなりまっつに嵌っていて細かいところを覚えていないため、嘘が混ざっている可能性が限りなく高いです。なにかお気づきのことがありましたら、細かいことでもご指摘いただければ幸いです。
幕開きは「セ・シ・ボン」。まっつはポスターの衣装(だったと思う。たぶん)。
たて続けに4曲歌って、ご挨拶。ごく短く簡単に自己紹介して、すぐに次のコーナー(タンゴ)へ。
まっつはいったんハケて、下級生だけで「Black Coffee」。
紅い衣装に着替えたまっつが客席から登場して「ラスト・タンゴ・イン・パリ」。黒いドレスのじゅりあと色っぽいタンゴを踊ります。
その後、下級生も紅い衣装に着替えて登場して、スパニッシュ~ラテンコーナー。
……巴里祭なのに、スパニッシュもやるのか……とちょっと不思議に思いつつ(^ ^)、
ああ、みんなかっこいいなあ~~~♪
途中までは、じゅりあだけが黒い衣装で、ちょっと別格な感じの扱い。
じゅりあの白い肌に黒い衣装が映えて、なんだかすごく色っぽい。まっつが大きく、そして格好良く見えました♪
スパニッシュコーナーのラストは「サン・トワ・マミー」。あらためて聴くと、いい歌ですよねぇ…。
ちょっとトークを挟んで、次は「宝塚巴里祭」コーナーへ。
ちなみに、トークは「パリといえば?」というお題で、みんな一言ずつ!と言っていたはずなのですが。
……まっつの上手側に並んだ人だけで終わってしまった……時間切れ?それとも、今日は上手側で明日は下手側、とか、そういう“絶対二回とも観ろ”的な切ない話?
えーっと、で、皆さんのコメントは何だったかなあ。
とみぃが「ベルばら」、もえりちゃんが「マカロン」、凛ちゃんが「エッフェル塔」、澪ちゃんが「腕に抱えた紙袋から覗いてるフランスパン」、羽立くんが「石畳」……だったかな?
違ってたらすみません。出てきたアイテムは間違いないと思うんですが、言った人が違うかも(汗)。
私的には、凛ちゃんの「エッフェル塔」にウケました。舞台セットのど真ん中に電飾付きのエッフェル塔があったんですが、それをかえりみてしみじみと「ですねぇ…」と言ったまっつも面白かったし。
うん、私も巴里といえば、嵐の中で鉄骨を支えた某……いやいや、なんでもないです。
で、「宝塚巴里祭」コーナー。
最初にまっつがソロで「ミロール」を歌い、
次がとみぃで「ブルージーンと革ジャンパー」、
もえりちゃんで「聞かせてよ愛の言葉を」、
ルナちゃんセンターにかぐらちゃん、凛ちゃんで「ろくでなし」。
で、最下の4人で「パリ野郎」、
じゅりあがソロで「ラ・メール」。
ラストは勿論まっつで、「夜霧のモンマルトル」。
………だった、と、思います。たぶん!(違ってたらすみません)
ちなみに、この中で一番ヤバかったのは間違いなく「ろくでなし」だった……(泣)
メンバー三人が三人とも大好きで、揃って出てきた瞬間にテンションがMAXまで振り切った私は、ちょっと期待値が高すぎたみたいです。っていうか、難しいんですよね、あの歌。私はすごく好きなんですけど。
ルナちゃんはそこそこ歌えるはずなのに、緊張しすぎてぶっ飛んだのかなあ。…もしかしてマイクが入っていなかったんじゃないかとも思ったのですが。オープニングの歌い継ぎも全然聴こえなかったし。
かぐらちゃんはキレイな声だけど、緊張してるせいで変なところに力が入って不安定な感じ。三人の中では凛ちゃんが一番しっかりしてたかな。でも笑顔が硬くてちょっと怖かった(汗)
その次の下級生4人の方が、かえって落ち着いていて巧かったです。和海しょうさんは相当歌えるのかな?羽立さんもいい声でしたし、娘役二人も巧かった♪下級生4人は歌で択ばれたみたいでしたね。
とみぃも、巧いのに意外とソロでの魅せ方が弱いんですよねー。声はいいのに勿体無いなあ。
まっつの「夜霧のー」は、素晴らしかったです。はい。文句なし。
で、次がボレロアレンジの「黒い鷲」。
この曲、最近誰のディナーショーに行っても歌われている印象があるのですが。
……しみじみと名曲だなあ、と。
まっつの伸びやかな声によく似合う、いい歌唱でした。
間奏部分で、まっつセンター、上手にとみぃ、下手にルナちゃんで黒燕尾で踊る場面があったのですが、これって、以前大劇場公演でやったのと同じ振付だったりするのでしょうか?(どんな振付だったか全く覚えていない……)
全然違うのかもしれませんが、とにかく格好良かったです。
もっと聴いていたかったし、観ていたかった……。CS放送が楽しみです♪
ラストはぱぁっと明るく、「Laissez-moi danser」「ラビアンローズ」で締め。
アンコールはまっつのソロで、「愛の讃歌」。
あんな名曲を、アンコールにとっておくなんてずるいなあ~~!!なんて思いつつ、まんまと戦略にやられてしまいました。……まっつ超かっこい~~~!!
おまけ。
そういえば、巴里祭なって革命記念日なのに「ラ・マルセイエーズ」は関係ないの?……なーんて無知なことを考えていたのですが。「ラ・マルセイエーズ」はフランス国歌だけど、最初の革命とは関係ないんですね。その後の、対外戦争を闘う中で出てきた歌なのか。なるほど。
と、本題とは全然関係ないマメ知識を得て、ちょっと嬉しかったりする猫でした。
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柊巴さま
お誕生日おめでとうございます★
あなたが宝塚を卒業してから、もうすぐ8ヶ月。
たくさんあったのであろう“やってみたかったコト"に、らぎちゃんらしいペースで、ひとつづつ挑戦していらっしゃるのでしょうね。
ドラマとか。ドラマとか。ドラマとか………(^ ^;ゞ
まがりなりにも芸能活動をされていることがわかったので、
………これからも、年に一回くらい会えたらいいなあ……、
なーんて思いつつ。
あなたの健康と幸せを、いつだって祈っています。
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お誕生日おめでとうございます★
あなたが宝塚を卒業してから、もうすぐ8ヶ月。
たくさんあったのであろう“やってみたかったコト"に、らぎちゃんらしいペースで、ひとつづつ挑戦していらっしゃるのでしょうね。
ドラマとか。ドラマとか。ドラマとか………(^ ^;ゞ
まがりなりにも芸能活動をされていることがわかったので、
………これからも、年に一回くらい会えたらいいなあ……、
なーんて思いつつ。
あなたの健康と幸せを、いつだって祈っています。
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大空祐飛さま、
野々すみ花さま、
宙組トップスター就任、おめでとうござます。
宝塚歌劇団 公式サイトのスターファイル。
ああ、昨日ウメちゃんの画像落としておいて良かった……と思いつつ(^ ^)「宙組」をクリックしました。
昨日までのタニちゃんとウメちゃんのキラキラソラソラコンビから、
祐飛さんとすみ花ちゃんのコンビへ。
薄紫の背景に、二人とも白い服に黒い髪。
タニちゃん・ウメちゃんとは全然違うけど、同じくらい可愛くてお似合いの二人だな、と、
……これは、ファンの贔屓目入ってるかな(汗)。
ちゃっかりとディスクに保存して、一つ前のページへ戻る。
…あ。
そっか、ここも代わるんだ……。
5人並んだ「トップスター」の、右端。
「太王四神記」フィナーレの玄武の衣装でポーズを取った、祐飛さん。
そっか。この場面を使うのか、と思いました。
もちろん、トップとしての写真があるわけないんですが、それでも「主役」公演の写真を使うものかと思っていたのですが。
あくまでもこれは、大劇場の写真なんですね。
っつか、まぁ、確かに、ここに銀ちゃんが並んだらすごい違和感ですけどね(汗)。
宙組での写真に差し替わるのは、年末の「カサブランカ」待ち?
それとも、先にいったん博多座の写真に替わったりするのでしょうか?まとぶんの時はどうだったっけなあ………(記憶力無いにも程がある>自分)
そして。
奇しくも、この日。
瀬奈じゅんさんと彩乃かなみちゃんのコンビお披露目となった梅田芸術劇場公演「Ernest in Love」の初日から、ほぼ、丸4年が過ぎた、この日。
彩乃かなみちゃんが宝塚を卒業してからちょうど一年目の、この日。
大空祐飛さんが宙組トップスターに正式に就任した、この日。
月組トップスター・瀬奈じゅんさんの卒業が、発表されました。
2005年7月9日から2009年12月27日まで……いや、違うか。トップ就任は前任者の卒業の翌日からだから、2005年5月23日から、2009年12月27日まで、4年と7ヶ月。
大劇場は8作。かなみちゃん、きりやんと実力派に支えられ、文句なしのトップ生活だったのではないでしょうか。
歌も踊りも平均以上で、ぱっと目を惹く、今の宝塚で随一の輝きを誇るショースター。
「ミー&マイガール」や「エリザベート」さえ、いかにも宝塚らしい夢のあるショーに仕上げてのけた力には、いつも感心していました。
特に三木さんに愛されていたのが印象として強いのですが、最後のショーが三木さんなのは、やっぱりご本人の希望なのでしょうか…?
なによりの選択で、本当に良かった!と思います。
ファンの皆様も、通い甲斐がありそうですよね(*^ ^*)。
これまでこなしてきた作品数や、次の大劇場作品が既に組んだことのある正塚さん&三木さんというゴールデンコンビであることから、もしかして、ということを全く考えていなかったわけではありません。
でも。
実際に発表されてみると、「ああ、やっぱりね」という思いと共に、「ついに」という感慨が沸き起こります。
大好きな月組のトップスターが、遂に卒業してしまう。
皆、寂しいだろうなあ……。
でも!!皆ついていったりしないでね!(涙)。
お願いだから、しっかり麻子さんを見送ってあげてくださいっ(泣)>月組子
そういえば。
今年のTCA(タカラヅカスペシャル)は、まだ発表されていませんが、去年と同じ時期にやるのでしょうか…?
となると、残念ながら月組は東宝公演中で欠席なんですね(涙)。
縁の深い“親友”同士だった同期の二人が、トップスターとしてイベントで並ぶ姿を見ることは、できないのかな……(しょぼん)。
なにはともあれ。
麻子さん、まずは目の前に迫った東京宝塚劇場公演を、楽しみにお待ちしておりますので。
どうぞ、吹っ切れたトートを、魅せつけてくださいね。
最後まで、悔いのないように、はっちゃけてください!
正塚さんと三木さんが、麻子さんのために素敵な作品を書いてくださいますように。
そして。
12月27日まで、麻子さんと、月組の組子全員に、たくさんの倖が与えられますように!
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野々すみ花さま、
宙組トップスター就任、おめでとうござます。
宝塚歌劇団 公式サイトのスターファイル。
ああ、昨日ウメちゃんの画像落としておいて良かった……と思いつつ(^ ^)「宙組」をクリックしました。
昨日までのタニちゃんとウメちゃんのキラキラソラソラコンビから、
祐飛さんとすみ花ちゃんのコンビへ。
薄紫の背景に、二人とも白い服に黒い髪。
タニちゃん・ウメちゃんとは全然違うけど、同じくらい可愛くてお似合いの二人だな、と、
……これは、ファンの贔屓目入ってるかな(汗)。
ちゃっかりとディスクに保存して、一つ前のページへ戻る。
…あ。
そっか、ここも代わるんだ……。
5人並んだ「トップスター」の、右端。
「太王四神記」フィナーレの玄武の衣装でポーズを取った、祐飛さん。
そっか。この場面を使うのか、と思いました。
もちろん、トップとしての写真があるわけないんですが、それでも「主役」公演の写真を使うものかと思っていたのですが。
あくまでもこれは、大劇場の写真なんですね。
っつか、まぁ、確かに、ここに銀ちゃんが並んだらすごい違和感ですけどね(汗)。
宙組での写真に差し替わるのは、年末の「カサブランカ」待ち?
それとも、先にいったん博多座の写真に替わったりするのでしょうか?まとぶんの時はどうだったっけなあ………(記憶力無いにも程がある>自分)
そして。
奇しくも、この日。
瀬奈じゅんさんと彩乃かなみちゃんのコンビお披露目となった梅田芸術劇場公演「Ernest in Love」の初日から、ほぼ、丸4年が過ぎた、この日。
彩乃かなみちゃんが宝塚を卒業してからちょうど一年目の、この日。
大空祐飛さんが宙組トップスターに正式に就任した、この日。
月組トップスター・瀬奈じゅんさんの卒業が、発表されました。
2005年7月9日から2009年12月27日まで……いや、違うか。トップ就任は前任者の卒業の翌日からだから、2005年5月23日から、2009年12月27日まで、4年と7ヶ月。
大劇場は8作。かなみちゃん、きりやんと実力派に支えられ、文句なしのトップ生活だったのではないでしょうか。
歌も踊りも平均以上で、ぱっと目を惹く、今の宝塚で随一の輝きを誇るショースター。
「ミー&マイガール」や「エリザベート」さえ、いかにも宝塚らしい夢のあるショーに仕上げてのけた力には、いつも感心していました。
特に三木さんに愛されていたのが印象として強いのですが、最後のショーが三木さんなのは、やっぱりご本人の希望なのでしょうか…?
なによりの選択で、本当に良かった!と思います。
ファンの皆様も、通い甲斐がありそうですよね(*^ ^*)。
これまでこなしてきた作品数や、次の大劇場作品が既に組んだことのある正塚さん&三木さんというゴールデンコンビであることから、もしかして、ということを全く考えていなかったわけではありません。
でも。
実際に発表されてみると、「ああ、やっぱりね」という思いと共に、「ついに」という感慨が沸き起こります。
大好きな月組のトップスターが、遂に卒業してしまう。
皆、寂しいだろうなあ……。
でも!!皆ついていったりしないでね!(涙)。
お願いだから、しっかり麻子さんを見送ってあげてくださいっ(泣)>月組子
そういえば。
今年のTCA(タカラヅカスペシャル)は、まだ発表されていませんが、去年と同じ時期にやるのでしょうか…?
となると、残念ながら月組は東宝公演中で欠席なんですね(涙)。
縁の深い“親友”同士だった同期の二人が、トップスターとしてイベントで並ぶ姿を見ることは、できないのかな……(しょぼん)。
なにはともあれ。
麻子さん、まずは目の前に迫った東京宝塚劇場公演を、楽しみにお待ちしておりますので。
どうぞ、吹っ切れたトートを、魅せつけてくださいね。
最後まで、悔いのないように、はっちゃけてください!
正塚さんと三木さんが、麻子さんのために素敵な作品を書いてくださいますように。
そして。
12月27日まで、麻子さんと、月組の組子全員に、たくさんの倖が与えられますように!
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キラキラソラソラ、ダイスキ
2009年7月5日 宝塚(宙) コメント (3)タニちゃん、
ウメちゃん、
ゆっち、
まちゃみ、
七帆くん、
華凜もゆるさん、
美牧冴京さん、
香翔なおとさん、
萌野りりあちゃん、
咲真たかねさん、
ご卒業おめでとうございますm(_ _)m。
所用があって途中からになってしまいましたが、パレードだけ(一部)参加してまいりましたが、
皆があまりにもキラキラと眩しくて、
幸せそうで。
(でも、、、もうちょっと間隔あけてゆっくり出てきてくれても良かったのにな……)
千秋楽のたびに思うのですが。
なぜ卒業していくひとたちは皆、あんなに幸せそうに、キラキラしているんでしょうね。
きっと、哀しいことも、悔しいことも、たくさんあったのだろうに。
でも、彼らは皆、苦しんだことなど一度も無かったかのように、ただ輝くような笑顔で歩いていく。
行く手に光輝を視ている人の笑顔で。
おめでとう。
おめでとう。
おめでとう。
そして、
今まで宝塚に居てくれて、ありがとう。
月組時代から見守ってきた、シューマッハの末っ子。
星組時代から見守ってきた、可愛いアメユキ。
やさしい大人の女性を得意としたゆっち。
おきゃんな少女のようだったまちゃみ。
一発で落ちたマイルズ。(「Never Sleep」/逆転裁判のマイルズ・エッジワースも好きだけど、そんときにはもう落ちてた)
ずっと宙組でがんばってきた、下級生たち。
今まで、素敵な舞台をありがとう。
あんなにキラキラソラソラした宙組を観ることができて、楽しかったです。
皆、今後はどのような人生を歩まれるのでしょうか。
ご自身で選び取った人生を、精一杯に楽しんでくださいますように。
んで、舞台に出るときは、早めに教えてくださいね♪
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ウメちゃん、
ゆっち、
まちゃみ、
七帆くん、
華凜もゆるさん、
美牧冴京さん、
香翔なおとさん、
萌野りりあちゃん、
咲真たかねさん、
ご卒業おめでとうございますm(_ _)m。
所用があって途中からになってしまいましたが、パレードだけ(一部)参加してまいりましたが、
皆があまりにもキラキラと眩しくて、
幸せそうで。
(でも、、、もうちょっと間隔あけてゆっくり出てきてくれても良かったのにな……)
千秋楽のたびに思うのですが。
なぜ卒業していくひとたちは皆、あんなに幸せそうに、キラキラしているんでしょうね。
きっと、哀しいことも、悔しいことも、たくさんあったのだろうに。
でも、彼らは皆、苦しんだことなど一度も無かったかのように、ただ輝くような笑顔で歩いていく。
行く手に光輝を視ている人の笑顔で。
おめでとう。
おめでとう。
おめでとう。
そして、
今まで宝塚に居てくれて、ありがとう。
月組時代から見守ってきた、シューマッハの末っ子。
星組時代から見守ってきた、可愛いアメユキ。
やさしい大人の女性を得意としたゆっち。
おきゃんな少女のようだったまちゃみ。
一発で落ちたマイルズ。(「Never Sleep」/逆転裁判のマイルズ・エッジワースも好きだけど、そんときにはもう落ちてた)
ずっと宙組でがんばってきた、下級生たち。
今まで、素敵な舞台をありがとう。
あんなにキラキラソラソラした宙組を観ることができて、楽しかったです。
皆、今後はどのような人生を歩まれるのでしょうか。
ご自身で選び取った人生を、精一杯に楽しんでくださいますように。
んで、舞台に出るときは、早めに教えてくださいね♪
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銀座博品館劇場にて、瀬戸内美八さん主演「近松幻想」を観劇してまいりました。
『松風村雨束帯鑑』『女殺油地獄』『心中天網島』。
瀬戸内美八のために、近松門左衛門の名作を三作並べた、ひとり芝居。
出演は瀬戸内美八。コーラスとして、宝城さゆり/加茂千条/雅景の三人が参加。三人は黒子だけかと思っていたのですが、実際には結構顔出しもあったし、舞台に出てきてのソロ歌も一曲ありました。
「心中・恋の大和路」の菅沼潤が構成・演出を勤め、谷正純演出・吉崎憲治作曲という、どっかで見たことがあるスタッフが揃った。しかも、初演は5年前。ってことは…もしかして、菅沼氏の最後の数作の一つですよね?
宝塚時代の代表作『亀屋忠兵衛』は卒業してからも再演の声がかかり、遂には“男役”での新作まで創ってもらえる。
しかも、そんな舞台を観に来るファンが、まだまだ博品館の狭いロビーに溢れんばかりに集う。
……瀬戸内さんって、本当に幸せなスターさんだなあ、と、しみじみと思いました。
ロビーの雰囲気は、なんだかすごく不思議な感じ。同窓会めいた、あるいは、子供たちのバイオリンかバレエの発表会めいた、独特の熱気が充満していました。こっち側には「先生が……」と瀬戸内さんを語る人がいて、反対側には「ルミちゃんがね、」と同じ人を語る人がいる。
ちょっとだけ“部外者”の疎外感を覚えつつ、席につきました(^ ^)。
幕があがると、上手端の文机に座って書き物をしている男。これがどうやら、近松門左衛門らしい。
「あーあ、もう疲れちゃった」みたいな(←えらいアバウトだなオイ)口上をひとくさりやって、「どうじゃどうじゃ」と盛り上げの曲を踊りながら歌い上げて、第一場に。
第一場『松風村雨』
都落ちして須磨にやってきた貴公子・在原行平。彼が愛する現地の娘・村雨と、その姉・松風。
一人の貴公子と、彼に恋をする二人の娘の、三角関係の悲劇。
この場は芝居ではなく、舞のみでの表現。最初は瀬戸内さんが行平、黒子が須磨の姉妹だったのが、すぐに着物を変えて瀬戸内さんが松風、行平と村雨が黒子になるという入れ替わりが成る程、という感じ。ただ、やはり歌舞伎とかの早替りはそれ自体が見世物になっていて見事なものですが、今回はちょっとちゃちかったかな……すごく時間が短いので、松風の着物を着せ切れなくて、ちょっと片袖引きつったまま舞っていらしたのもちょっと気になった。明日は巧くいきますように。
嫉妬の舞を舞う松風。哀しみに満ちたエネルギーの高まり。
行平に寄り添う村雨の景をみて、逆上した松風は、夜叉になってしまう……ここの着替えもちょっと寂しかった。やっぱり「引き抜き」とかされると「おおっ!!」となりますもんね。
いや、それが眼目の作品じゃないことはわかっているのですが……(すみません)
日本舞踊を見る目のない私には、良し悪しはよくわかりませんでしたが、近松門左衛門がこういう話も書いていたのか……と、それが面白かったです。
それから。
舞台後ろのホリゾントいっぱいにひろがる背景が、「心中・恋の大和路」の背景に良く似た墨流しのデザインだったのがとても印象的でした。
……ああ、私って本当に「心中・恋の大和路」が好きなんだなあ……。
第二場 女殺油地獄
放蕩者の河内屋与兵衛というドラ息子について、その実母であるお澤の視点で語る、物語。
元の物語を全く知らなかったので、あやうかったです。プログラム読んでおいて本当に良かった!!(涙)
元の物語を知っている前提で、事件が起こる直前の、母の嘆きと憂いをしみじみと見せる。
いやー、事件後の母の嘆きではなく、事件の前の不安を中心に描いた所が、菅沼さんの凄いところだな、と思いました。
瀬戸内さんのマダム・テナルディエが大好きだった猫としては、また全然違う“母親”像のリアルさに感動してしまいました。すごいなあ……。
でもって、瀬戸内さんの放蕩息子も観てみたいな、とも思いました(^ ^)。
……でも。
お澤さん、あんたの息子があんな愚連隊になったのは、あんたの責任も小さくないと思うよ…?
いったん幕がおりて、休憩を挟んで二幕は、また近松の賑やかしから。
なんだか、あの切ない親心をたっぷりと魅せたお澤さんと同一人物に見えなくて、おもわず目をぱちくりしてしまいます(^ ^)
第三場 心中天網島
紙屋治兵衛は、二児をもうけた古女房・おさんを省みずに悪処に通うようになって、もう二年。
思いあまったおさんは、治兵衛の馴染み・小春に手紙を書く。「私を女に、女房に戻しておくれ」と。
おさんの真情にうたれた小春は一人で死ぬ覚悟で、伊丹の太兵衛に身請けされる。
小春に振られたと思いこんだ治兵衛は怒り狂い、この上は忍び込んで小春を殺して、と思いつめるが、そんな彼に、おさんは衝撃の告白をする。
小春が身請け話を受けたのは、私の手紙のせい。落籍いた先で小春は死ぬ覚悟に違いない、と。
おさんが何もかも処分して小春の身請け金を作ろうとするが、話をきいたおさんの父親がそれを許さず、金を持って実家へ連れ帰る(そりゃー父親としては当然か…)切羽詰った治兵衛は小春を連れ出し、網島大長寺への道行きを辿る…。
「女殺油地獄」もそうですが、これも実際に起こった事件をもとにした作品なんですね。
『3日でホンをあげて2日で振り、5日後には幕があく』…みたいな歌を近松門左衛門が歌っていましたが(日数は嘘かも)、まさしくワイドショーというか、そんな感じだったんでしょうねぇ、当時の浄瑠璃って。(ニュース速報は号外って感じ?)
『年の初めに心中がありゃ、年の瀬まで大入り満員♪』みたいなことも歌ってたなあ。なんだか納得。
最初は治兵衛として、小春の心変わりを呪う歌を歌う瀬戸内さん。青天がよく似合って、すっきりとした二枚目ぶり。小春からの手紙に見立てた巻物を破り捨て、『今までに貰った手紙』を『これも、これも、これも!』とはらはらと捨てていく手の優しさがキレイ。
最後に、刀を取って帯に挟もうとしてうまくいかず…みたいなところがありましした。違和感は感じなかったのですが、あれは町人だからさしかたが判らない、みたいな演出だったのか、それとも単純にハプニングだったのか…?
そのまま、衣装は変えず、仕草と声だけ女になっておさんの告白の場。しなしなと泣き伏しながらの告白に、うろたえる男が見えるようでした(^ ^)。
屏風の後ろで黒い着物に着替えての道行きは、伸ばした手の先に小春が見える、いい場面でした。
瀬戸内さんって、歌も芝居もそんなに飛びぬけた方という訳ではないと思うんですけれども、なんていうか、役に入ったときのパワーがすごいなあと思います。そして、優しい。なんというか、気弱だったり無駄に優しすぎたりして、世間様の役に立ちそうにもないような駄目男の切なさというか、「どうして俺は巧くいかないんだろう…」といじけてるような風情がすごく似合うような気がする。そういう意味では、お澤もダメな母親だったし、菅沼さんは瀬戸内さんの中にそういうモノを視ていたのかな、と思いました。
この作品も、フルで観てみたかったなあ……。卒業後の上演歴の中に「心中天網島」というタイトルがありますが、菅沼作品だったのでしょうか。再演してほしい……。
……ああ、でもその前に、やっぱり忠兵衛をもう一回観てみたいよーーーー!!
できれば、汐風幸ちゃんと2バージョンで!なんだったら、片岡仁左衛門パパと三人でどうだ!!(←大物すぎ)
もとい。
最後に、お祭(天神祭?)をイメージした賑やかな舞で締めで、公演は終了。
瀬戸内さんの挨拶がものすごく面白くて、そんなに長い話じゃないのに爆笑の連続でした。
「この年で男役をやらせてもらえるなんて、代表作が麗しい貴公子とかじゃなくて、忠兵衛でよかった!!」とか。(……あの、忠兵衛って何歳の設定なんですか…?)
あと、治兵衛についても、「伊丹の太兵衛は若くてハンサムな独り身の二枚目。それに対して、治兵衛は妻も子もある三十路ですよ、み・そ・じ。……小春は治兵衛のどこが良かったんでしょうねえ?」と語ってました。……そうだったのかポン。
話をいったん切って、カーテンコール(?)みたいな感じで二曲。
一曲目はアップテンポの元気が出る曲(ごめんなさい、曲名仰ってたのに忘れてしまった…なんだっけ汗)。二曲目はもちろん、「この世にただひとり」
もう、私はこの曲トラウマなんで。前奏流れた時点ですでに涙タンクフル稼働!みたいなモードに入っちゃうんですけど。
瀬戸内さんも、歌い終わった後「ごめんなさいねぇ、この歌歌うと反射的にこみあげてくるんですよ」と仰ってました。後半はだいぶ声が震えていたのは、そういうことか……
私も反射的に涙出てきます!と、手をあげて言いたくなりました(^ ^)。
ひとり芝居、というよりは、なんだか瀬戸内さんのディナーショー(ディナー抜)でも観たような気になりましたが、作品としても『近松名場面集』っぽい構成で、面白かったです。
最初の松風村雨をもう少し巧く演出していたらなー、と思いつつ、メインの二つがとても良かったので、大満足で帰りました♪
「心中・恋の大和路」、再演希望!と、強く強くコトダマしつつ。
.
『松風村雨束帯鑑』『女殺油地獄』『心中天網島』。
瀬戸内美八のために、近松門左衛門の名作を三作並べた、ひとり芝居。
出演は瀬戸内美八。コーラスとして、宝城さゆり/加茂千条/雅景の三人が参加。三人は黒子だけかと思っていたのですが、実際には結構顔出しもあったし、舞台に出てきてのソロ歌も一曲ありました。
「心中・恋の大和路」の菅沼潤が構成・演出を勤め、谷正純演出・吉崎憲治作曲という、どっかで見たことがあるスタッフが揃った。しかも、初演は5年前。ってことは…もしかして、菅沼氏の最後の数作の一つですよね?
宝塚時代の代表作『亀屋忠兵衛』は卒業してからも再演の声がかかり、遂には“男役”での新作まで創ってもらえる。
しかも、そんな舞台を観に来るファンが、まだまだ博品館の狭いロビーに溢れんばかりに集う。
……瀬戸内さんって、本当に幸せなスターさんだなあ、と、しみじみと思いました。
ロビーの雰囲気は、なんだかすごく不思議な感じ。同窓会めいた、あるいは、子供たちのバイオリンかバレエの発表会めいた、独特の熱気が充満していました。こっち側には「先生が……」と瀬戸内さんを語る人がいて、反対側には「ルミちゃんがね、」と同じ人を語る人がいる。
ちょっとだけ“部外者”の疎外感を覚えつつ、席につきました(^ ^)。
幕があがると、上手端の文机に座って書き物をしている男。これがどうやら、近松門左衛門らしい。
「あーあ、もう疲れちゃった」みたいな(←えらいアバウトだなオイ)口上をひとくさりやって、「どうじゃどうじゃ」と盛り上げの曲を踊りながら歌い上げて、第一場に。
第一場『松風村雨』
都落ちして須磨にやってきた貴公子・在原行平。彼が愛する現地の娘・村雨と、その姉・松風。
一人の貴公子と、彼に恋をする二人の娘の、三角関係の悲劇。
この場は芝居ではなく、舞のみでの表現。最初は瀬戸内さんが行平、黒子が須磨の姉妹だったのが、すぐに着物を変えて瀬戸内さんが松風、行平と村雨が黒子になるという入れ替わりが成る程、という感じ。ただ、やはり歌舞伎とかの早替りはそれ自体が見世物になっていて見事なものですが、今回はちょっとちゃちかったかな……すごく時間が短いので、松風の着物を着せ切れなくて、ちょっと片袖引きつったまま舞っていらしたのもちょっと気になった。明日は巧くいきますように。
嫉妬の舞を舞う松風。哀しみに満ちたエネルギーの高まり。
行平に寄り添う村雨の景をみて、逆上した松風は、夜叉になってしまう……ここの着替えもちょっと寂しかった。やっぱり「引き抜き」とかされると「おおっ!!」となりますもんね。
いや、それが眼目の作品じゃないことはわかっているのですが……(すみません)
日本舞踊を見る目のない私には、良し悪しはよくわかりませんでしたが、近松門左衛門がこういう話も書いていたのか……と、それが面白かったです。
それから。
舞台後ろのホリゾントいっぱいにひろがる背景が、「心中・恋の大和路」の背景に良く似た墨流しのデザインだったのがとても印象的でした。
……ああ、私って本当に「心中・恋の大和路」が好きなんだなあ……。
第二場 女殺油地獄
放蕩者の河内屋与兵衛というドラ息子について、その実母であるお澤の視点で語る、物語。
元の物語を全く知らなかったので、あやうかったです。プログラム読んでおいて本当に良かった!!(涙)
元の物語を知っている前提で、事件が起こる直前の、母の嘆きと憂いをしみじみと見せる。
いやー、事件後の母の嘆きではなく、事件の前の不安を中心に描いた所が、菅沼さんの凄いところだな、と思いました。
瀬戸内さんのマダム・テナルディエが大好きだった猫としては、また全然違う“母親”像のリアルさに感動してしまいました。すごいなあ……。
でもって、瀬戸内さんの放蕩息子も観てみたいな、とも思いました(^ ^)。
……でも。
お澤さん、あんたの息子があんな愚連隊になったのは、あんたの責任も小さくないと思うよ…?
いったん幕がおりて、休憩を挟んで二幕は、また近松の賑やかしから。
なんだか、あの切ない親心をたっぷりと魅せたお澤さんと同一人物に見えなくて、おもわず目をぱちくりしてしまいます(^ ^)
第三場 心中天網島
紙屋治兵衛は、二児をもうけた古女房・おさんを省みずに悪処に通うようになって、もう二年。
思いあまったおさんは、治兵衛の馴染み・小春に手紙を書く。「私を女に、女房に戻しておくれ」と。
おさんの真情にうたれた小春は一人で死ぬ覚悟で、伊丹の太兵衛に身請けされる。
小春に振られたと思いこんだ治兵衛は怒り狂い、この上は忍び込んで小春を殺して、と思いつめるが、そんな彼に、おさんは衝撃の告白をする。
小春が身請け話を受けたのは、私の手紙のせい。落籍いた先で小春は死ぬ覚悟に違いない、と。
おさんが何もかも処分して小春の身請け金を作ろうとするが、話をきいたおさんの父親がそれを許さず、金を持って実家へ連れ帰る(そりゃー父親としては当然か…)切羽詰った治兵衛は小春を連れ出し、網島大長寺への道行きを辿る…。
「女殺油地獄」もそうですが、これも実際に起こった事件をもとにした作品なんですね。
『3日でホンをあげて2日で振り、5日後には幕があく』…みたいな歌を近松門左衛門が歌っていましたが(日数は嘘かも)、まさしくワイドショーというか、そんな感じだったんでしょうねぇ、当時の浄瑠璃って。(ニュース速報は号外って感じ?)
『年の初めに心中がありゃ、年の瀬まで大入り満員♪』みたいなことも歌ってたなあ。なんだか納得。
最初は治兵衛として、小春の心変わりを呪う歌を歌う瀬戸内さん。青天がよく似合って、すっきりとした二枚目ぶり。小春からの手紙に見立てた巻物を破り捨て、『今までに貰った手紙』を『これも、これも、これも!』とはらはらと捨てていく手の優しさがキレイ。
最後に、刀を取って帯に挟もうとしてうまくいかず…みたいなところがありましした。違和感は感じなかったのですが、あれは町人だからさしかたが判らない、みたいな演出だったのか、それとも単純にハプニングだったのか…?
そのまま、衣装は変えず、仕草と声だけ女になっておさんの告白の場。しなしなと泣き伏しながらの告白に、うろたえる男が見えるようでした(^ ^)。
屏風の後ろで黒い着物に着替えての道行きは、伸ばした手の先に小春が見える、いい場面でした。
瀬戸内さんって、歌も芝居もそんなに飛びぬけた方という訳ではないと思うんですけれども、なんていうか、役に入ったときのパワーがすごいなあと思います。そして、優しい。なんというか、気弱だったり無駄に優しすぎたりして、世間様の役に立ちそうにもないような駄目男の切なさというか、「どうして俺は巧くいかないんだろう…」といじけてるような風情がすごく似合うような気がする。そういう意味では、お澤もダメな母親だったし、菅沼さんは瀬戸内さんの中にそういうモノを視ていたのかな、と思いました。
この作品も、フルで観てみたかったなあ……。卒業後の上演歴の中に「心中天網島」というタイトルがありますが、菅沼作品だったのでしょうか。再演してほしい……。
……ああ、でもその前に、やっぱり忠兵衛をもう一回観てみたいよーーーー!!
できれば、汐風幸ちゃんと2バージョンで!なんだったら、片岡仁左衛門パパと三人でどうだ!!(←大物すぎ)
もとい。
最後に、お祭(天神祭?)をイメージした賑やかな舞で締めで、公演は終了。
瀬戸内さんの挨拶がものすごく面白くて、そんなに長い話じゃないのに爆笑の連続でした。
「この年で男役をやらせてもらえるなんて、代表作が麗しい貴公子とかじゃなくて、忠兵衛でよかった!!」とか。(……あの、忠兵衛って何歳の設定なんですか…?)
あと、治兵衛についても、「伊丹の太兵衛は若くてハンサムな独り身の二枚目。それに対して、治兵衛は妻も子もある三十路ですよ、み・そ・じ。……小春は治兵衛のどこが良かったんでしょうねえ?」と語ってました。……そうだったのかポン。
話をいったん切って、カーテンコール(?)みたいな感じで二曲。
一曲目はアップテンポの元気が出る曲(ごめんなさい、曲名仰ってたのに忘れてしまった…なんだっけ汗)。二曲目はもちろん、「この世にただひとり」
もう、私はこの曲トラウマなんで。前奏流れた時点ですでに涙タンクフル稼働!みたいなモードに入っちゃうんですけど。
瀬戸内さんも、歌い終わった後「ごめんなさいねぇ、この歌歌うと反射的にこみあげてくるんですよ」と仰ってました。後半はだいぶ声が震えていたのは、そういうことか……
私も反射的に涙出てきます!と、手をあげて言いたくなりました(^ ^)。
ひとり芝居、というよりは、なんだか瀬戸内さんのディナーショー(ディナー抜)でも観たような気になりましたが、作品としても『近松名場面集』っぽい構成で、面白かったです。
最初の松風村雨をもう少し巧く演出していたらなー、と思いつつ、メインの二つがとても良かったので、大満足で帰りました♪
「心中・恋の大和路」、再演希望!と、強く強くコトダマしつつ。
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木蓮ホールのコンサート
2009年7月3日 宝塚(月) コメント (2)宝塚月組の三人による、マグノリアホール コンサートの実施が発表されました。
■日時 8月16日(日)16:00、8月17日(月)13:00の二回。
■出演(月組)羽咲まな、沢希理寿、響れおな
マグノリアホールでのタカラジェンヌによるコンサートは、これが2回目。
1回目は雪組さんで、(大月)さゆちゃん、がおりちゃん(香稜しずる)、透水さらさちゃんの三人でした。
発表された後しばらく、コンサートの週に遠征するか、それとも宙組の前楽狙いで行くかを散々迷ったんですよね……最終的には前楽を取ったんですけれども。
まなちゃん、りずちゃん、響くん。
……月ファンとして、っつーか単純に猫として、見逃せないメンバーだなあ。
コーラスメンバー目当てで某スターさんのディナーショーに潜り込んだこともある猫としては、普通の時なら間違いなく遠征しているはずの、メンバー。
が。
とっくに博多の飛行機もチケットも取っちゃったよ!!
歌劇団のばかばかばかぁ~~~!!
どうして!?あとせめて1ヶ月早く発表してほしかった(涙)。飛行機っていうのはどこの航空会社も2ヶ月前に発売をはじめるんですよ!
どんな公演であれ、3ヶ月からせめて2ヶ月半は余裕見て発表してくれぇ~~~っ!!
しょぼん↓
……1ヶ月早く発表してくれてたら、なんとしても行ったのになあ。
宝塚は東京と博多の間にあるんだから。飛行機じゃ途中下車するワケにいかないけど、他の方法はいくらもあるし。
実際私は、大劇場に寄ってみなこちゃんのお披露目をお祝いする、っていうプランも真剣に検討していたんですよね。結局は東京でも観られるんだから…と思って我慢したけど、こんな面白そうなコンサートがあるとなれば、絶対行ったのに~~~(繰り言)
すみません、愚痴っぽくて。
まなちゃんやりずちゃんの歌は、もともと高く評価されているからある意味いつでも聴けるけど(二人とも本公演でソロもらってるし)、響くんは、声も良いし歌も巧いのに歌う機会が全然ないひとだから。
こういう機会が与えられただけでも、本当に凄く嬉しいんです。
ええ、本当に。歌劇団ありがとう~!!(←さっきと言ってること違いすぎ)
しかーし、ああいうマイクなしのコンサートとなると場数がものを言う部分もあるから、厳しいだろうなあ…。せっかくのチャンスなので、響くんには頑張ってほしいです。っていうか、がんばれ!!
もちろん、まなちゃん・りずちゃんも、ね!
大好きな歌を、たくさんのお客さまに聴いてもらえるといいですね。
そして、聴いたみなさんがいっぱいネットに感想をアップしてくださいますように(祈)。
……ふぇえええん、私もナマで聴きたかったよおおおおぉ(泣)。
あ。
念のため、“ことだま”しておきます。
このごにおよんで、9月に突然大空祐飛さんのコンサートが決まったりとか、そーゆーのは無しでお願いしますよっ!?
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■日時 8月16日(日)16:00、8月17日(月)13:00の二回。
■出演(月組)羽咲まな、沢希理寿、響れおな
マグノリアホールでのタカラジェンヌによるコンサートは、これが2回目。
1回目は雪組さんで、(大月)さゆちゃん、がおりちゃん(香稜しずる)、透水さらさちゃんの三人でした。
発表された後しばらく、コンサートの週に遠征するか、それとも宙組の前楽狙いで行くかを散々迷ったんですよね……最終的には前楽を取ったんですけれども。
まなちゃん、りずちゃん、響くん。
……月ファンとして、っつーか単純に猫として、見逃せないメンバーだなあ。
コーラスメンバー目当てで某スターさんのディナーショーに潜り込んだこともある猫としては、普通の時なら間違いなく遠征しているはずの、メンバー。
が。
とっくに博多の飛行機もチケットも取っちゃったよ!!
歌劇団のばかばかばかぁ~~~!!
どうして!?あとせめて1ヶ月早く発表してほしかった(涙)。飛行機っていうのはどこの航空会社も2ヶ月前に発売をはじめるんですよ!
どんな公演であれ、3ヶ月からせめて2ヶ月半は余裕見て発表してくれぇ~~~っ!!
しょぼん↓
……1ヶ月早く発表してくれてたら、なんとしても行ったのになあ。
宝塚は東京と博多の間にあるんだから。飛行機じゃ途中下車するワケにいかないけど、他の方法はいくらもあるし。
実際私は、大劇場に寄ってみなこちゃんのお披露目をお祝いする、っていうプランも真剣に検討していたんですよね。結局は東京でも観られるんだから…と思って我慢したけど、こんな面白そうなコンサートがあるとなれば、絶対行ったのに~~~(繰り言)
すみません、愚痴っぽくて。
まなちゃんやりずちゃんの歌は、もともと高く評価されているからある意味いつでも聴けるけど(二人とも本公演でソロもらってるし)、響くんは、声も良いし歌も巧いのに歌う機会が全然ないひとだから。
こういう機会が与えられただけでも、本当に凄く嬉しいんです。
ええ、本当に。歌劇団ありがとう~!!(←さっきと言ってること違いすぎ)
しかーし、ああいうマイクなしのコンサートとなると場数がものを言う部分もあるから、厳しいだろうなあ…。せっかくのチャンスなので、響くんには頑張ってほしいです。っていうか、がんばれ!!
もちろん、まなちゃん・りずちゃんも、ね!
大好きな歌を、たくさんのお客さまに聴いてもらえるといいですね。
そして、聴いたみなさんがいっぱいネットに感想をアップしてくださいますように(祈)。
……ふぇえええん、私もナマで聴きたかったよおおおおぉ(泣)。
あ。
念のため、“ことだま”しておきます。
このごにおよんで、9月に突然大空祐飛さんのコンサートが決まったりとか、そーゆーのは無しでお願いしますよっ!?
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青山劇場にて、「女信長」を観劇いたしました。
他に、先月観て、まだ日記に書いてないものを、忘れないようにメモさせてください(^ ^;ゞ
①音楽座ミュージカル「シャボン玉とんだ 宇宙(ソラ)までとんだ」(赤坂ACT)
②「桜姫」(シアターコクーン)
観たいなあと思ったものすべては観られませんでしたが、5月に続き、なかなかに実りの多い一ヶ月でした。うん。ミーマイも観たかったんですが。。。残念。
普通の歴史オタクとして、当然あの時代には詳しいんですが……佐藤賢一の原作は読んでおりません。
ただ、“織田信長は女性だった”というネタで、黒木メイサさんが信長を演じるってことと、中川晃教くんが明智光秀を演じるってことだけで観にいったのですが、大正解でした♪ 実に面白かったです!
プログラムの冒頭で、佐藤賢一氏が書いています。
「織田信長という人間は、『女信長』でしか描ききれない」
と。
言われてみれば、織田信長という日本史上最大の謎に対する回答として、「実は女だった」というのは、、、、ある意味、すごく納得できるのかも。
実際、織田軍というのは軍隊としてもの凄く弱いんですね。局地戦において、戦術的に勝利したことはほとんどない。情報戦の挙句、奇襲で勝利を収めた今川攻め(桶狭間)くらいなんですよね。
あとはすべて、装備と情報による勝利。金にモノを言わせて鉄砲を集め、事前の懐柔策で圧倒的な兵力を集めてからじゃないと闘いをはじめなかった。桶狭間だって、実際には戦う前に勝利は決まっていたわけで、情報戦の勝利だったという考え方もあるくらい、軍隊、あるいは軍人としては弱っちい集団だった。
騎馬兵による槍や刀の一騎討ちがまだまだ基本だった戦いを、歩兵による鉄砲戦にした。それは、日本史における大きな事件でした。
刀より鉄砲、腕力より情報。英雄より人数。土地より金。名より実。
そういう行動原理を、佐藤氏は「女ならではの考え方」だ、と言う。
“力弱い”ことが罪にならない女性でないと、思いつかないだろう、と。
そして、信長が最終的な目標にしたものが、『泰平の世』であった、という事実。
言われてみれば。
泰平の世を希むのは、次代を産み育てる女性だけなのかもしれません。男性が『泰平の世』を本気で目指すことなどないのかもしれない。『自分が頂点に立つ』こと、そうなることで結果的に戦いが無くなることを希むことはあっても、戦いの無い世の中、それ自体を目指すというのは考えにくい。
……なるほどね、と。
そういう考え方もあるかも、と思ってしまうくらい、信長というのは巨大な謎なんだなあ、ということをすごくヒシヒシと感じたのでした……。
黒木メイサの、圧倒的な迫力と美貌、そして身体能力の素晴らしさに、惚れ惚れしました。
伸びやかな肢体をいっぱいに伸ばしての、迫力満点の殺陣。斬られ役のうまさも今の宝塚の比ではありませんが、それにしても格好良かった(*^ ^*)。刀を振るった後の、止めの美しさとか、鞘に納めるときの鮮やかさとか。
台詞量も圧倒的で、私が観たとき(楽の直前)にはもうだいぶ喉をやられていた感じでしたが、男として信長として語るときと、女として御長(おちょう)として、愛する男に囁きかけるときとで、がんばって声色を変えようとしていたのが可愛かったです。
万全の時に観て(聞いて)みたかったなあ…。
明智光秀の中川晃教。
「スーパーモンキー」の上演中止でちょっとオアズケになっていた中川君の美声を、思ったよりたっぷりと聴くことができて幸せでした(*^ ^*)。せいぜい一曲かと思っていたのに、三曲はあった!!(幸)。
流浪の将軍・足利義昭の使いとして、織田に上洛の供を依頼しにくる男。
共に『泰平の世』を目指そう、と言ってくれる、底知れないけれども有能な男。この男を、自分が使いきれるのか、いや、使いきらねばならぬ!と決意する信長の気概が、とても良いです。
この頃が、いろんな意味で“織田信長”の絶頂期だったのだなあ、としみじみ思うので。
後半、“女”でありながら“ただの女”で居られない自分に壊れていく信長を、痛々しく見守る光秀が、凄く優しくてびっくりしました。中川くん、いつの間にか大人になったんだなあ……
この数年、いろんな活動をしてみて、また一つ階段を上がられたような気がしました。
ちゃんと“愛”があって、すごくカッコよかった~♪
徳川家康の山崎銀之丞
いやはや。相変わらずカッコいいなあ~!(惚)
物語の冒頭が、大阪夏の陣を終えて、“信長様、あなたの目指した泰平の世が、やっと今…”、と述懐する場面なので、ホント違和感無くて、カッコよかったです。
ただ。本題に入って今川軍の一員として出てきたときに、“……あれっ?”と(^ ^;ゞ
家康って信長より若造のはずなんだけどなあ……。ま、素敵だから良いんですけど。
終始、密かに信長(お長)を愛し、忠誠を誓った家康。
彼は実際、愚直なまでに信長に忠義を尽くすんですよね。織田軍の中で、唯一の強兵が三河兵、って感じだったから、あらゆる戦いに連れて行かれていたし。
とにかく、ちょっと貫禄ありすぎだけど格好良かったです(*^ ^*)。お元気そうで嬉しかった★
斉藤道三の石田純一
これがまた、嵌り役でした。信長(お長)が初めて愛した男。
彼女の才能を、能力を初めて認め、その理想の実現に手を貸してくれた男。女であるお長の、はじめての男。
色っぽくて男前で、なのにどうしようもないほど優しくて。
お長は、彼に愛されて幸せだったんでしょうね。でも、彼はあっという間に息子に裏切られ、死んでしまう。空っぽなお長に、その正室となったお濃(有森也実)を遺して。
後半、自分の中の女を持て余して苦しむ信長が、繰り返し見る幻が、蝮だったのがとても面白いと思いました。彼女が望んでいたのは、いわゆる“男”ではなく、自分を疎んだ信秀とは違う“父親”だったのかもしれない、と。
石田さんの器の大きさが、実によく生きた役だったと思います。
浅井長政の河井龍之介
お長の恋人。ラブラブで色好みのベタ甘で、……そして、とんだ野心家。
信長の彼に向ける絶対的な信頼と、それに対するシニカルな笑い、
「最初から、お長を愛してなどいなかった」と言ってのける、非情さ。
あそこまでしてやられたら、そりゃあ彼の髑髏を盃にするくらいのことやりたくもなるだろうなあ……。そういう感情の積み重ねに無理がなくて、すんなりと納得できたのは、やっぱりこの「信長は女だった」という設定に納得してしまっているからでしょうか?(^ ^)。
お市(松山メアリ)のキャラもなかなか良かったです。激しくて可愛かった!
有名な小豆の差し入れのエピソードが、「お兄様、そこは危険です!」という伝言ではなく、「ほほほ、うちの旦那はあたしを選んだの。もう姉さまは袋のネズミよ!」という妹からの勝利宣言であるという解釈が実に新鮮でした。
あの解釈のお市で、本能寺後の彼女の苦闘を観てみたくなりました♪
羽柴秀吉(Bugs Under GrooveのTETSU)も、なかなかに一癖あるキャラで面白かったです。
二幕後半の、信長を襲う気満々の野心溢れる様子が新鮮でした。あんまりそういう風に描かれることないですもんね。(信長に心酔している設定が多い)
でも、実行に移す前に明智光秀に先を越されて…というのが、本能寺の変の後の彼の対応の早さにつながっているのが構成として巧いなあと思いました。実際、早すぎるんですよね、彼の動きは…。
信長を救うために、余人の手にかけさせないために、兵を挙げる明智光秀。
ある意味、これが二人の愛の成就だった、というトンデモな展開に、まったく違和感を感じさせない展開が見事でした。
中川くんの独特のキャラクターと歌声が、ファンタジー性を加えていたのが成功の要因だったと思います。
ただ、男性側の登場人物はみな興味深かったし、信長や光秀の実像に新しい光を当てたような気もするのですが、お市とお長の言い争いに見られる女性に対する侮蔑的な考え方はちょっといただけないなーと思いました。……いいトシをした女として、「女は若いことだけが価値なのよ」という台詞がとっても痛かったりとか、いろいろ(汗)
展開やキャラクターは、原作どおりなんでしょうか。どうしようかな、読んでみようかな…。
女という性に対する差別意識の強さは気になりますが、舞台だからこそ前面に出てしまっているのか、もともとそういう考え方なのか……「傭兵ピエール」の時は原作を読みたいとか全然思わなかったのですが(すみません)、今回はちょっと興味を持ちました(^ ^;ゞ
演出的には、割とショーっぽい構成も多く、目に楽しい舞台でした。たまたまスピーカーのすぐ傍の席だったので、耳はちょっと辛かったけど(涙)。
とにかく黒木さんが格好良かった!!もっといろんな役を観てみたいなあ、と思いました(はぁと)。
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他に、先月観て、まだ日記に書いてないものを、忘れないようにメモさせてください(^ ^;ゞ
①音楽座ミュージカル「シャボン玉とんだ 宇宙(ソラ)までとんだ」(赤坂ACT)
②「桜姫」(シアターコクーン)
観たいなあと思ったものすべては観られませんでしたが、5月に続き、なかなかに実りの多い一ヶ月でした。うん。ミーマイも観たかったんですが。。。残念。
普通の歴史オタクとして、当然あの時代には詳しいんですが……佐藤賢一の原作は読んでおりません。
ただ、“織田信長は女性だった”というネタで、黒木メイサさんが信長を演じるってことと、中川晃教くんが明智光秀を演じるってことだけで観にいったのですが、大正解でした♪ 実に面白かったです!
プログラムの冒頭で、佐藤賢一氏が書いています。
「織田信長という人間は、『女信長』でしか描ききれない」
と。
言われてみれば、織田信長という日本史上最大の謎に対する回答として、「実は女だった」というのは、、、、ある意味、すごく納得できるのかも。
実際、織田軍というのは軍隊としてもの凄く弱いんですね。局地戦において、戦術的に勝利したことはほとんどない。情報戦の挙句、奇襲で勝利を収めた今川攻め(桶狭間)くらいなんですよね。
あとはすべて、装備と情報による勝利。金にモノを言わせて鉄砲を集め、事前の懐柔策で圧倒的な兵力を集めてからじゃないと闘いをはじめなかった。桶狭間だって、実際には戦う前に勝利は決まっていたわけで、情報戦の勝利だったという考え方もあるくらい、軍隊、あるいは軍人としては弱っちい集団だった。
騎馬兵による槍や刀の一騎討ちがまだまだ基本だった戦いを、歩兵による鉄砲戦にした。それは、日本史における大きな事件でした。
刀より鉄砲、腕力より情報。英雄より人数。土地より金。名より実。
そういう行動原理を、佐藤氏は「女ならではの考え方」だ、と言う。
“力弱い”ことが罪にならない女性でないと、思いつかないだろう、と。
そして、信長が最終的な目標にしたものが、『泰平の世』であった、という事実。
言われてみれば。
泰平の世を希むのは、次代を産み育てる女性だけなのかもしれません。男性が『泰平の世』を本気で目指すことなどないのかもしれない。『自分が頂点に立つ』こと、そうなることで結果的に戦いが無くなることを希むことはあっても、戦いの無い世の中、それ自体を目指すというのは考えにくい。
……なるほどね、と。
そういう考え方もあるかも、と思ってしまうくらい、信長というのは巨大な謎なんだなあ、ということをすごくヒシヒシと感じたのでした……。
黒木メイサの、圧倒的な迫力と美貌、そして身体能力の素晴らしさに、惚れ惚れしました。
伸びやかな肢体をいっぱいに伸ばしての、迫力満点の殺陣。斬られ役のうまさも今の宝塚の比ではありませんが、それにしても格好良かった(*^ ^*)。刀を振るった後の、止めの美しさとか、鞘に納めるときの鮮やかさとか。
台詞量も圧倒的で、私が観たとき(楽の直前)にはもうだいぶ喉をやられていた感じでしたが、男として信長として語るときと、女として御長(おちょう)として、愛する男に囁きかけるときとで、がんばって声色を変えようとしていたのが可愛かったです。
万全の時に観て(聞いて)みたかったなあ…。
明智光秀の中川晃教。
「スーパーモンキー」の上演中止でちょっとオアズケになっていた中川君の美声を、思ったよりたっぷりと聴くことができて幸せでした(*^ ^*)。せいぜい一曲かと思っていたのに、三曲はあった!!(幸)。
流浪の将軍・足利義昭の使いとして、織田に上洛の供を依頼しにくる男。
共に『泰平の世』を目指そう、と言ってくれる、底知れないけれども有能な男。この男を、自分が使いきれるのか、いや、使いきらねばならぬ!と決意する信長の気概が、とても良いです。
この頃が、いろんな意味で“織田信長”の絶頂期だったのだなあ、としみじみ思うので。
後半、“女”でありながら“ただの女”で居られない自分に壊れていく信長を、痛々しく見守る光秀が、凄く優しくてびっくりしました。中川くん、いつの間にか大人になったんだなあ……
この数年、いろんな活動をしてみて、また一つ階段を上がられたような気がしました。
ちゃんと“愛”があって、すごくカッコよかった~♪
徳川家康の山崎銀之丞
いやはや。相変わらずカッコいいなあ~!(惚)
物語の冒頭が、大阪夏の陣を終えて、“信長様、あなたの目指した泰平の世が、やっと今…”、と述懐する場面なので、ホント違和感無くて、カッコよかったです。
ただ。本題に入って今川軍の一員として出てきたときに、“……あれっ?”と(^ ^;ゞ
家康って信長より若造のはずなんだけどなあ……。ま、素敵だから良いんですけど。
終始、密かに信長(お長)を愛し、忠誠を誓った家康。
彼は実際、愚直なまでに信長に忠義を尽くすんですよね。織田軍の中で、唯一の強兵が三河兵、って感じだったから、あらゆる戦いに連れて行かれていたし。
とにかく、ちょっと貫禄ありすぎだけど格好良かったです(*^ ^*)。お元気そうで嬉しかった★
斉藤道三の石田純一
これがまた、嵌り役でした。信長(お長)が初めて愛した男。
彼女の才能を、能力を初めて認め、その理想の実現に手を貸してくれた男。女であるお長の、はじめての男。
色っぽくて男前で、なのにどうしようもないほど優しくて。
お長は、彼に愛されて幸せだったんでしょうね。でも、彼はあっという間に息子に裏切られ、死んでしまう。空っぽなお長に、その正室となったお濃(有森也実)を遺して。
後半、自分の中の女を持て余して苦しむ信長が、繰り返し見る幻が、蝮だったのがとても面白いと思いました。彼女が望んでいたのは、いわゆる“男”ではなく、自分を疎んだ信秀とは違う“父親”だったのかもしれない、と。
石田さんの器の大きさが、実によく生きた役だったと思います。
浅井長政の河井龍之介
お長の恋人。ラブラブで色好みのベタ甘で、……そして、とんだ野心家。
信長の彼に向ける絶対的な信頼と、それに対するシニカルな笑い、
「最初から、お長を愛してなどいなかった」と言ってのける、非情さ。
あそこまでしてやられたら、そりゃあ彼の髑髏を盃にするくらいのことやりたくもなるだろうなあ……。そういう感情の積み重ねに無理がなくて、すんなりと納得できたのは、やっぱりこの「信長は女だった」という設定に納得してしまっているからでしょうか?(^ ^)。
お市(松山メアリ)のキャラもなかなか良かったです。激しくて可愛かった!
有名な小豆の差し入れのエピソードが、「お兄様、そこは危険です!」という伝言ではなく、「ほほほ、うちの旦那はあたしを選んだの。もう姉さまは袋のネズミよ!」という妹からの勝利宣言であるという解釈が実に新鮮でした。
あの解釈のお市で、本能寺後の彼女の苦闘を観てみたくなりました♪
羽柴秀吉(Bugs Under GrooveのTETSU)も、なかなかに一癖あるキャラで面白かったです。
二幕後半の、信長を襲う気満々の野心溢れる様子が新鮮でした。あんまりそういう風に描かれることないですもんね。(信長に心酔している設定が多い)
でも、実行に移す前に明智光秀に先を越されて…というのが、本能寺の変の後の彼の対応の早さにつながっているのが構成として巧いなあと思いました。実際、早すぎるんですよね、彼の動きは…。
信長を救うために、余人の手にかけさせないために、兵を挙げる明智光秀。
ある意味、これが二人の愛の成就だった、というトンデモな展開に、まったく違和感を感じさせない展開が見事でした。
中川くんの独特のキャラクターと歌声が、ファンタジー性を加えていたのが成功の要因だったと思います。
ただ、男性側の登場人物はみな興味深かったし、信長や光秀の実像に新しい光を当てたような気もするのですが、お市とお長の言い争いに見られる女性に対する侮蔑的な考え方はちょっといただけないなーと思いました。……いいトシをした女として、「女は若いことだけが価値なのよ」という台詞がとっても痛かったりとか、いろいろ(汗)
展開やキャラクターは、原作どおりなんでしょうか。どうしようかな、読んでみようかな…。
女という性に対する差別意識の強さは気になりますが、舞台だからこそ前面に出てしまっているのか、もともとそういう考え方なのか……「傭兵ピエール」の時は原作を読みたいとか全然思わなかったのですが(すみません)、今回はちょっと興味を持ちました(^ ^;ゞ
演出的には、割とショーっぽい構成も多く、目に楽しい舞台でした。たまたまスピーカーのすぐ傍の席だったので、耳はちょっと辛かったけど(涙)。
とにかく黒木さんが格好良かった!!もっといろんな役を観てみたいなあ、と思いました(はぁと)。
.
座・高円寺にて、ミュージカル「ユーリンタウン」を観劇してまいりました。
世界的な大干ばつに襲われた世界で、水資源をどのように護るか、という物語……なんていう言い方をしたら、全然イメージ違うんですよねぇ……実際、そういう話なんですが(汗)。
2001年にオフ・ブロードウェイで開幕。2002年のトニー賞で、作品賞を含む10部門にノミネートされ、3部門(演出・脚本・楽曲)を獲得した作品。
日本初演は2004年。演出は宮本亜門、劇場は日生劇場でした。
「有料公衆トイレの話」としかあらすじには出てなくて、いったいどんな話なんだろう??とハテナをいっぱい飛ばしながら観にいって、興行側のあまりの作品軽視にあきれ果てて帰った記憶があります。
100歩譲って、宮本亜門はいい。彼は本来、もっとテーマがシンプルで具体的な作品をわかりやすく華やかに演出することが得意な人で、ああいうひねりにひねって最後にとんぼを切って逃げちゃうみたいな作品はいまひとつなことが多いのですが、まぁ、演出の名前で客が呼べる数少ない人の一人だし。
でも、大劇場の真ん中に慣れた、メインキャストの面々。この人たちが日生に集ってトイレの話とか、ありえないから。演出・脚本・楽曲三賞を獲っておきながら、作品賞を逃したのは何故だと思っているんだ(汗)。
なので。
今回の公演は、上演を知ったときからメチャクチャ楽しみにしていました。
元々歌や踊りのある演劇をやっていた流山児★事務所が「ユーリンタウン」に目をつけてくれたか!!と。
いや~、期待以上のできでした♪♪ そうよ、これが私の観たかった、むこうでの劇評を読んで楽しみにしていた「ユーリンタウン」ですよ!!
コメディ仕立てではあるけれども、実際はもの凄く悲惨な話なんですよ。
世界的な大干ばつで、水資源が枯渇しつつある、近未来の地球。
すべての水資源を一括で管理し、使用量を抑えるために、自宅用のトイレを禁止し、すべての用足しは有料の公衆トイレを使わなくてはならなくなっている。
正規の場所以外のところで用足ししたら、“ユーリンタウン(小便街)”へ追放=死刑。
トイレの規制とか、そういうシモの規制っていうのは人間の尊厳に関わる話だから、本来なら規制するとしても最後の最後のはずなんですよね。だけど、たとえばトイレの水は簡単に処理して、何度でもトイレを流すためだけに使う、ってなことを考えるなら、汚物処理装置つきのトイレを少数設定するのが一番効率的。同じ水を繰り返し使うんだから、一日に何回使われても必要な水の量は変わらないし。
そういうことを考えると、割と早い段階でトイレを規制するっていうのはあり得ない話じゃない。
まして、そこに巨大な利権が絡むとなれば。
ただ、市民たちにはあまり詳しい情報を与えていないから、彼らは状況がそこまで深刻であることを知らない。
だから当然、強い反発が生まれる。きっかけ一つで、抑圧された人民はすぐに立ち上がってしまう。
そして。
一度立ち上がってしまえば、そうそう簡単に座りなおすことはできない。
もう公演も終わったから、ネタバレしてしまいますが。
革命のリーダーとなった青年(遠山悠介)が、トイレ(=水資源)を管理するUCC(ウッシッシ)のクラッドウェル社長(塩野谷正幸)の罠にはまって殺された後。
彼の恋人にしてクラッドウェルの娘・ホッピー(関谷春子)は、彼の遺志を継いで革命を続行。自分のIDで平民たちを連れてUCCビルに侵入し、父親を倒します。
こうして革命は成功。彼らは『入りたいときに入りたいだけトイレに入る権利』を得て、じゃんじゃん水を流しまくります。
その結果、どうなるか。
当然、残り僅かだった水資源を僅かな時間で使い切り、彼らは皆、ばたばたと斃れていく……という、ラスト。
「じゃあ、どうすれば良かったのかねぇ?」と、皮肉な口調で尋ねられたような後味。
物語としての結論がないところが、私はとても納得できます。
だって、この物語ってびっくりするほどリアルな問題を扱っているから。ここで、すっきり納得できるような結論があったら、しのごの言わずにそれを今すぐやれっ!!っていう話になるだろうし。
小野不由美さん著「華胥の幽夢」に収録された中篇「華胥」で語られる、「責難は成事にあらず」という言葉を、あらためて思い出しました。
今現在権力を持って事を成そうとしている人(UCC)を非難することはたやすい。だって、現実に今、目の前に困っている人がいるんだもの。
でも、それはただ、彼らが事を成すことを邪魔しているだけで、何一つ解決しない。
ただ、UCCが成した事(トイレの規制)を非難するだけで、否定するだけで、彼らが何故、なんのためにそれを成したのかを理解しようとしない。トイレの規制をすることが何故悪で、それを撤廃したらどういう問題が起こって、その問題を解決するのに「トイレの規制」以外にどんな方法があるのか、そこまで事前に検討してから撤廃しなくてはいけないのに。
クラッドウェルの娘でありながら、ホッピーは全く父親のやっていたことを知らなかった。
利権を独占していたことも知らなかったし、水資源を護っていたことも知らなかった。
……知っていなくてはいけなかったのに。
「水」という限られた資源に対する計画経済社会において、自由主義者たちが反乱を起こしたようにも解釈できるし、
横暴な資本家に対して、労働者が革命を起こしたようにも見える。
いずれにしても、『革命』を起こす当事者たちは、いつだって真剣で、生真面目で、理想に燃えている んですよね。
旧ロシアのボルシェビキたちもそうだっただろうし、
全共闘の闘士たちもそうだったんだろう。
……たぶん。
そして、この「ユーリンタウン」の瀬戸際な労働者たちの希望も、実に生理的に切実でリアルなだけに、外から見ていると非常に滑稽なんですけれども。
でも、彼らが本当に真剣に、生真面目に、理想に燃えて、必死で立ち上がろうとする姿は、ひどく痛々しく響いてくるんですよね。
………でも。
だけど、この革命はうまくいかないだろう、と。……それが、話の途中でも、あからさまにわかってしまうことが、一番の喜劇であり、かつ悲劇でもある。
ラストの皮肉の切れ味が、さすが百戦錬磨な流山児★事務所、見事なものでした。流山児祥さんの手腕は素晴らしい!大劇場では表現の難しい脚本的な難所、皮肉・嫌味・回りくどい説明・ちょっとハズした会話………細かいネタを落とさずにちゃんと拾って組み立ててくれたのが、とても嬉しかった!
なんだか長くなってしまった……。
くだくだと書いてしまいましたが、結論としては「私は今回の公演、すごく面白かった!!再演希望!」ってことで。
最後に、キャストについて、一言ずつ。
名前は、ブロードウェイ版の名前をちょっとずつ変えた名前をつけていたので、そちらで書きます。()の中は、日生劇場版キャスト(わかる人のみ)。
巡査部長ロクスッポ(南原清隆)千葉哲也
すごく良かったです。エリザベートで言えばルキーニみたいな存在(←ちょっと違う)で語り手なんですけど、とにかく存在感があって。彼が居るだけで、あやしげでヤバげな空気が漂うのが素敵だな、と。
最初の語りだし(歌いだし)も彼だし、ラストのオチを語るのも彼だし……。面白い役者でした。
巡査バレバレ()曾我泰久
ロクスッポの部下。ロクスッポと会話しながらいろいろ観客に説明してくれる人。
歌はあまり無かったですが、なかなか良いキャラでした。曾我さんは巧いねー!
ちびサリ(高泉淳子)坂井香奈美 ホームレスの少女
「30歳すぎて九州から出てきて子役だなんてっ!」と自分で言ってらっしゃいましたが(笑)、
自然に子供に見えて、可愛かったですよ?(真顔)。
ちょっと「レ・ミゼラブル」のガブローシュみたいな存在(途中では死なないけど)なんですよね。ロクスッポと会話したり、あちこちで独り言言ったりして(^ ^)いろいろ説明してくれる。
この芝居って、とにかく話が複雑なせいか、ロクスッポ・バレバレ・ちびサリと説明役が3人もいるんだな…(今頃気づいたか)
クラッドウェル社長(藤木孝)塩野谷正幸
いやー、藤木さんの社長がかなり好きだったので微妙かな~?と思っていたのですが、すごく良かったです!チョビ髭が笑えた(^ ^)。ちょっとヒトラーを意識しているようにも見えましたが、どうなんでしょうか。
彼が単純な悪ではなかったことが、今回の公演の成功の要因だったんではないか、と思います。
ホッピー(鈴木蘭々)関谷春子 クラッドウェルの娘。
東宝ミュージカルアカデミー出身なんですね(^ ^)。華やかな美貌、伸びやかな歌声、上流階級の娘にちゃんと見える確かな芝居。ヒロインとしてきちんと立った存在感が見事でした。ビンボーとの会話のトンデモさとか、いろんな意味ですごく良かった。彼女の明るさに救われた面は大きいと思います。
ペニペニ(マルシア)伊藤弘子 “街で一番汚い公衆便所”の管理人。
素晴らしかった!歌も芝居も、本当に良かった(^ ^)
ふてぶてしいのに痛々しくて、クライマックスの、革命軍(?)に告白する場面の迫力とか、クラッドウェルに裏切られたときの反応とか、本当に凄いって感じでした。
日生劇場公演はマルシアだったのか……全然印象に残ってない(^ ^;ゞ
ビンボー・スットボケ(別所哲也)遠山悠介 ペニペニの助手。
世間知らずの女の子が「あらちょっと素敵」と思う程度の見掛けで、しかも優しくて誠実。偶然出会ったホッピーと、恋に落ちるのも当然のキャラ。
だけど、彼は主役じゃないんです。ヒロインが恋をする相手だけど、物語的には主役じゃない。彼が主役だと、ラストの衝撃が意味を為さないから。
そういう劇構造を考えても、日生劇場版は、この役を別所さんにふったのがそもそもの間違いだったな……歌は素晴らしかったんですけどね(T T)。
遠山さんは、芝居は悪くないけど歌は……がんばれ(励)。
ヒップご意見番()三ツ矢雄二
こんなところでお会いできるとは(汗)。いやー、三ツ矢さんの七変化、って感じでとても面白かったです。歌もさすが。以前舞台でお見かけしたとき、今後はもっとミュージカルにも挑戦したいとか仰ってたけど、、、お忙しいのかしら。
マッキッキ()栗原茂 クラッドウェル社長の秘書、なのかな…?
ラストシーンの直前、革命が成功してホープの下に降った後。
「ホープ様、社長は水不足を解消するために今までコレだけの研究を重ねてまいりました……」
と訴えるシーンが凄く好き。
そして、その必死の訴えをあっさりと退けて、
「私たちは、父のやり方ではなく、私たちのやり方で幸せを手に入れるのです!」
と宣言するホープの、何もわかってない純真っぷりに対する、彼の絶望が身に沁みました。
クラッドウェルの秘書&警官をやっていた、元月組OGの青葉みちる嬢は、それはそれは美しく、スタイルも抜群でロケットの脚もきれいにあがって、とにかく華やかで素敵でした(はぁと)。
次は是非、芝居をしているみちるに逢いたいです………(祈)。
.
世界的な大干ばつに襲われた世界で、水資源をどのように護るか、という物語……なんていう言い方をしたら、全然イメージ違うんですよねぇ……実際、そういう話なんですが(汗)。
2001年にオフ・ブロードウェイで開幕。2002年のトニー賞で、作品賞を含む10部門にノミネートされ、3部門(演出・脚本・楽曲)を獲得した作品。
日本初演は2004年。演出は宮本亜門、劇場は日生劇場でした。
「有料公衆トイレの話」としかあらすじには出てなくて、いったいどんな話なんだろう??とハテナをいっぱい飛ばしながら観にいって、興行側のあまりの作品軽視にあきれ果てて帰った記憶があります。
100歩譲って、宮本亜門はいい。彼は本来、もっとテーマがシンプルで具体的な作品をわかりやすく華やかに演出することが得意な人で、ああいうひねりにひねって最後にとんぼを切って逃げちゃうみたいな作品はいまひとつなことが多いのですが、まぁ、演出の名前で客が呼べる数少ない人の一人だし。
でも、大劇場の真ん中に慣れた、メインキャストの面々。この人たちが日生に集ってトイレの話とか、ありえないから。演出・脚本・楽曲三賞を獲っておきながら、作品賞を逃したのは何故だと思っているんだ(汗)。
なので。
今回の公演は、上演を知ったときからメチャクチャ楽しみにしていました。
元々歌や踊りのある演劇をやっていた流山児★事務所が「ユーリンタウン」に目をつけてくれたか!!と。
いや~、期待以上のできでした♪♪ そうよ、これが私の観たかった、むこうでの劇評を読んで楽しみにしていた「ユーリンタウン」ですよ!!
コメディ仕立てではあるけれども、実際はもの凄く悲惨な話なんですよ。
世界的な大干ばつで、水資源が枯渇しつつある、近未来の地球。
すべての水資源を一括で管理し、使用量を抑えるために、自宅用のトイレを禁止し、すべての用足しは有料の公衆トイレを使わなくてはならなくなっている。
正規の場所以外のところで用足ししたら、“ユーリンタウン(小便街)”へ追放=死刑。
トイレの規制とか、そういうシモの規制っていうのは人間の尊厳に関わる話だから、本来なら規制するとしても最後の最後のはずなんですよね。だけど、たとえばトイレの水は簡単に処理して、何度でもトイレを流すためだけに使う、ってなことを考えるなら、汚物処理装置つきのトイレを少数設定するのが一番効率的。同じ水を繰り返し使うんだから、一日に何回使われても必要な水の量は変わらないし。
そういうことを考えると、割と早い段階でトイレを規制するっていうのはあり得ない話じゃない。
まして、そこに巨大な利権が絡むとなれば。
ただ、市民たちにはあまり詳しい情報を与えていないから、彼らは状況がそこまで深刻であることを知らない。
だから当然、強い反発が生まれる。きっかけ一つで、抑圧された人民はすぐに立ち上がってしまう。
そして。
一度立ち上がってしまえば、そうそう簡単に座りなおすことはできない。
もう公演も終わったから、ネタバレしてしまいますが。
革命のリーダーとなった青年(遠山悠介)が、トイレ(=水資源)を管理するUCC(ウッシッシ)のクラッドウェル社長(塩野谷正幸)の罠にはまって殺された後。
彼の恋人にしてクラッドウェルの娘・ホッピー(関谷春子)は、彼の遺志を継いで革命を続行。自分のIDで平民たちを連れてUCCビルに侵入し、父親を倒します。
こうして革命は成功。彼らは『入りたいときに入りたいだけトイレに入る権利』を得て、じゃんじゃん水を流しまくります。
その結果、どうなるか。
当然、残り僅かだった水資源を僅かな時間で使い切り、彼らは皆、ばたばたと斃れていく……という、ラスト。
「じゃあ、どうすれば良かったのかねぇ?」と、皮肉な口調で尋ねられたような後味。
物語としての結論がないところが、私はとても納得できます。
だって、この物語ってびっくりするほどリアルな問題を扱っているから。ここで、すっきり納得できるような結論があったら、しのごの言わずにそれを今すぐやれっ!!っていう話になるだろうし。
小野不由美さん著「華胥の幽夢」に収録された中篇「華胥」で語られる、「責難は成事にあらず」という言葉を、あらためて思い出しました。
今現在権力を持って事を成そうとしている人(UCC)を非難することはたやすい。だって、現実に今、目の前に困っている人がいるんだもの。
でも、それはただ、彼らが事を成すことを邪魔しているだけで、何一つ解決しない。
ただ、UCCが成した事(トイレの規制)を非難するだけで、否定するだけで、彼らが何故、なんのためにそれを成したのかを理解しようとしない。トイレの規制をすることが何故悪で、それを撤廃したらどういう問題が起こって、その問題を解決するのに「トイレの規制」以外にどんな方法があるのか、そこまで事前に検討してから撤廃しなくてはいけないのに。
クラッドウェルの娘でありながら、ホッピーは全く父親のやっていたことを知らなかった。
利権を独占していたことも知らなかったし、水資源を護っていたことも知らなかった。
……知っていなくてはいけなかったのに。
「水」という限られた資源に対する計画経済社会において、自由主義者たちが反乱を起こしたようにも解釈できるし、
横暴な資本家に対して、労働者が革命を起こしたようにも見える。
いずれにしても、『革命』を起こす当事者たちは、いつだって真剣で、生真面目で、理想に燃えている んですよね。
旧ロシアのボルシェビキたちもそうだっただろうし、
全共闘の闘士たちもそうだったんだろう。
……たぶん。
そして、この「ユーリンタウン」の瀬戸際な労働者たちの希望も、実に生理的に切実でリアルなだけに、外から見ていると非常に滑稽なんですけれども。
でも、彼らが本当に真剣に、生真面目に、理想に燃えて、必死で立ち上がろうとする姿は、ひどく痛々しく響いてくるんですよね。
………でも。
だけど、この革命はうまくいかないだろう、と。……それが、話の途中でも、あからさまにわかってしまうことが、一番の喜劇であり、かつ悲劇でもある。
ラストの皮肉の切れ味が、さすが百戦錬磨な流山児★事務所、見事なものでした。流山児祥さんの手腕は素晴らしい!大劇場では表現の難しい脚本的な難所、皮肉・嫌味・回りくどい説明・ちょっとハズした会話………細かいネタを落とさずにちゃんと拾って組み立ててくれたのが、とても嬉しかった!
なんだか長くなってしまった……。
くだくだと書いてしまいましたが、結論としては「私は今回の公演、すごく面白かった!!再演希望!」ってことで。
最後に、キャストについて、一言ずつ。
名前は、ブロードウェイ版の名前をちょっとずつ変えた名前をつけていたので、そちらで書きます。()の中は、日生劇場版キャスト(わかる人のみ)。
巡査部長ロクスッポ(南原清隆)千葉哲也
すごく良かったです。エリザベートで言えばルキーニみたいな存在(←ちょっと違う)で語り手なんですけど、とにかく存在感があって。彼が居るだけで、あやしげでヤバげな空気が漂うのが素敵だな、と。
最初の語りだし(歌いだし)も彼だし、ラストのオチを語るのも彼だし……。面白い役者でした。
巡査バレバレ()曾我泰久
ロクスッポの部下。ロクスッポと会話しながらいろいろ観客に説明してくれる人。
歌はあまり無かったですが、なかなか良いキャラでした。曾我さんは巧いねー!
ちびサリ(高泉淳子)坂井香奈美 ホームレスの少女
「30歳すぎて九州から出てきて子役だなんてっ!」と自分で言ってらっしゃいましたが(笑)、
自然に子供に見えて、可愛かったですよ?(真顔)。
ちょっと「レ・ミゼラブル」のガブローシュみたいな存在(途中では死なないけど)なんですよね。ロクスッポと会話したり、あちこちで独り言言ったりして(^ ^)いろいろ説明してくれる。
この芝居って、とにかく話が複雑なせいか、ロクスッポ・バレバレ・ちびサリと説明役が3人もいるんだな…(今頃気づいたか)
クラッドウェル社長(藤木孝)塩野谷正幸
いやー、藤木さんの社長がかなり好きだったので微妙かな~?と思っていたのですが、すごく良かったです!チョビ髭が笑えた(^ ^)。ちょっとヒトラーを意識しているようにも見えましたが、どうなんでしょうか。
彼が単純な悪ではなかったことが、今回の公演の成功の要因だったんではないか、と思います。
ホッピー(鈴木蘭々)関谷春子 クラッドウェルの娘。
東宝ミュージカルアカデミー出身なんですね(^ ^)。華やかな美貌、伸びやかな歌声、上流階級の娘にちゃんと見える確かな芝居。ヒロインとしてきちんと立った存在感が見事でした。ビンボーとの会話のトンデモさとか、いろんな意味ですごく良かった。彼女の明るさに救われた面は大きいと思います。
ペニペニ(マルシア)伊藤弘子 “街で一番汚い公衆便所”の管理人。
素晴らしかった!歌も芝居も、本当に良かった(^ ^)
ふてぶてしいのに痛々しくて、クライマックスの、革命軍(?)に告白する場面の迫力とか、クラッドウェルに裏切られたときの反応とか、本当に凄いって感じでした。
日生劇場公演はマルシアだったのか……全然印象に残ってない(^ ^;ゞ
ビンボー・スットボケ(別所哲也)遠山悠介 ペニペニの助手。
世間知らずの女の子が「あらちょっと素敵」と思う程度の見掛けで、しかも優しくて誠実。偶然出会ったホッピーと、恋に落ちるのも当然のキャラ。
だけど、彼は主役じゃないんです。ヒロインが恋をする相手だけど、物語的には主役じゃない。彼が主役だと、ラストの衝撃が意味を為さないから。
そういう劇構造を考えても、日生劇場版は、この役を別所さんにふったのがそもそもの間違いだったな……歌は素晴らしかったんですけどね(T T)。
遠山さんは、芝居は悪くないけど歌は……がんばれ(励)。
ヒップご意見番()三ツ矢雄二
こんなところでお会いできるとは(汗)。いやー、三ツ矢さんの七変化、って感じでとても面白かったです。歌もさすが。以前舞台でお見かけしたとき、今後はもっとミュージカルにも挑戦したいとか仰ってたけど、、、お忙しいのかしら。
マッキッキ()栗原茂 クラッドウェル社長の秘書、なのかな…?
ラストシーンの直前、革命が成功してホープの下に降った後。
「ホープ様、社長は水不足を解消するために今までコレだけの研究を重ねてまいりました……」
と訴えるシーンが凄く好き。
そして、その必死の訴えをあっさりと退けて、
「私たちは、父のやり方ではなく、私たちのやり方で幸せを手に入れるのです!」
と宣言するホープの、何もわかってない純真っぷりに対する、彼の絶望が身に沁みました。
クラッドウェルの秘書&警官をやっていた、元月組OGの青葉みちる嬢は、それはそれは美しく、スタイルも抜群でロケットの脚もきれいにあがって、とにかく華やかで素敵でした(はぁと)。
次は是非、芝居をしているみちるに逢いたいです………(祈)。
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東京宝塚劇場にて、宙組公演「薔薇に降る雨/Amour それは…」を観劇してまいりました。
大劇場とはあちこち変更されていたような気がするのですが、いかんせん大劇では一回しか観てない(汗)のでよく判らず(↓)。でも、皆だいぶ感情が表に出てきて、芝居が少しウェットになっていたような気がしました。盛り上がっている、とか熱気がある、とかだけではなくて、芝居としてしっとり感がある、というのかな……(うまく言えない)
とりあえず。
オサさん(春野寿美礼)さんが突然「ペンギンを見たいんだ」(by「La Esperanza」)なんて言い出したときには驚いたモノですが、タニちゃんが「自動車を作りたいんだ」と言い出しても私は驚かないなー、と、そんなことを思ったりしました。
…ええ、納得しましたとも。あの場面で驚くへレンに、「いや、フィアンセのキャラくらい理解しとこうよ」とか思っちゃったし(^ ^;ゞ。
……あ。でもそういえば、新公でかいちゃん(七海ひろき)が言い出した時はちょっと驚いたっけなあ……。
びっくりして目が零れ落ちそうになってたせーこちゃん(純矢ちとせ)、可愛かった~(*^ ^*)。そこは役者のキャラによる、のかな……?
で。
蘭トムくんの男爵様の、落ち着いているのにちょっと寂しげな佇まいが、かなり好きです。
突拍子もない夢を持った子供に、優しく微笑みかけて励ましてあげる“近所のおにちゃん”的な側面と、“冷静な実業家”としてジャスティンの『会社』の価値を計る側面、そして、“与えられし者の義務”(noblesse oblige)を果たしたい、人に協力し助けてあげたいという、いかにも“生まれながらの貴族”らしい一面とが同居した柔らかさ。
モニーク(華凜もゆる)とのやりとりや、侯爵夫人(彩苑ゆき)とのさりげない挨拶なんかも結構好きです。卒業生との絡みを一手に引き受けてますよね、今回(^ ^)。
新公を観る前と後で、ちょっと雰囲気が変わったような気がしたのは、まず、美羽あさひちゃんのヘレンでした。
何が違うのかうまく言葉では表せませんが、公演も大詰めが近づいた今になって、最後の一段を登ろうとしているような気がしたんですよね。…ああ、最後にもう一回観たいなあ~!! ←無理だけど(; ;)。
……………ふぅ(溜息)。
なんだか、大劇場で観たときは、あれも書きたいこれも書きたい!なのに、これじゃネタバレしちゃう(涙)……とか思ってたはずなのに、今になってみると、何を書きたかったのかよくわからなくなってしまいました。
その場では書かないときでも、メモくらいはしておくべきですかねぇ…。
ショーは、大劇場の時とほとんど同じ感想(^ ^)でした。
ただただひたすらに、“綺麗” 、と。
目に映るすべてが美しく華やかで、ああ、これこそが宝塚レビューなんだろうなあ、と思ったり…。
私は芝居が好きで、ショーにもストーリー性を求めがちな人間なんですけど、あそこまでぶっ飛んでキレイだったらもうなんでもいいや、という気になったくらい、夢の世界でした。
あの『この世のものならなさ』は、紛れも無くタニちゃんの個性で、タニちゃんにか出せない色なのだと思います。
今日、最後の休演日を過ごして、いよいよあと本当にラストスパートの一週間。
月組時代からずっと観ていたタニちゃん、イーハトーヴ以来のお気に入りだったウメちゃん、そしてゆっち、七帆くん、まさみちゃん、華凜さん、美牧さん、香翔なおとさん、萌野りりあちゃん、咲真たかねさん、、、、10人ってしみじみ多いなあ(T T)。
卒業生のみなさまも、そのファンのみなさまも………明日から始まる一週間を、どうぞ悔いなく過ごされますように。
.
大劇場とはあちこち変更されていたような気がするのですが、いかんせん大劇では一回しか観てない(汗)のでよく判らず(↓)。でも、皆だいぶ感情が表に出てきて、芝居が少しウェットになっていたような気がしました。盛り上がっている、とか熱気がある、とかだけではなくて、芝居としてしっとり感がある、というのかな……(うまく言えない)
とりあえず。
オサさん(春野寿美礼)さんが突然「ペンギンを見たいんだ」(by「La Esperanza」)なんて言い出したときには驚いたモノですが、タニちゃんが「自動車を作りたいんだ」と言い出しても私は驚かないなー、と、そんなことを思ったりしました。
…ええ、納得しましたとも。あの場面で驚くへレンに、「いや、フィアンセのキャラくらい理解しとこうよ」とか思っちゃったし(^ ^;ゞ。
……あ。でもそういえば、新公でかいちゃん(七海ひろき)が言い出した時はちょっと驚いたっけなあ……。
びっくりして目が零れ落ちそうになってたせーこちゃん(純矢ちとせ)、可愛かった~(*^ ^*)。そこは役者のキャラによる、のかな……?
で。
蘭トムくんの男爵様の、落ち着いているのにちょっと寂しげな佇まいが、かなり好きです。
突拍子もない夢を持った子供に、優しく微笑みかけて励ましてあげる“近所のおにちゃん”的な側面と、“冷静な実業家”としてジャスティンの『会社』の価値を計る側面、そして、“与えられし者の義務”(noblesse oblige)を果たしたい、人に協力し助けてあげたいという、いかにも“生まれながらの貴族”らしい一面とが同居した柔らかさ。
モニーク(華凜もゆる)とのやりとりや、侯爵夫人(彩苑ゆき)とのさりげない挨拶なんかも結構好きです。卒業生との絡みを一手に引き受けてますよね、今回(^ ^)。
新公を観る前と後で、ちょっと雰囲気が変わったような気がしたのは、まず、美羽あさひちゃんのヘレンでした。
何が違うのかうまく言葉では表せませんが、公演も大詰めが近づいた今になって、最後の一段を登ろうとしているような気がしたんですよね。…ああ、最後にもう一回観たいなあ~!! ←無理だけど(; ;)。
……………ふぅ(溜息)。
なんだか、大劇場で観たときは、あれも書きたいこれも書きたい!なのに、これじゃネタバレしちゃう(涙)……とか思ってたはずなのに、今になってみると、何を書きたかったのかよくわからなくなってしまいました。
その場では書かないときでも、メモくらいはしておくべきですかねぇ…。
ショーは、大劇場の時とほとんど同じ感想(^ ^)でした。
ただただひたすらに、“綺麗” 、と。
目に映るすべてが美しく華やかで、ああ、これこそが宝塚レビューなんだろうなあ、と思ったり…。
私は芝居が好きで、ショーにもストーリー性を求めがちな人間なんですけど、あそこまでぶっ飛んでキレイだったらもうなんでもいいや、という気になったくらい、夢の世界でした。
あの『この世のものならなさ』は、紛れも無くタニちゃんの個性で、タニちゃんにか出せない色なのだと思います。
今日、最後の休演日を過ごして、いよいよあと本当にラストスパートの一週間。
月組時代からずっと観ていたタニちゃん、イーハトーヴ以来のお気に入りだったウメちゃん、そしてゆっち、七帆くん、まさみちゃん、華凜さん、美牧さん、香翔なおとさん、萌野りりあちゃん、咲真たかねさん、、、、10人ってしみじみ多いなあ(T T)。
卒業生のみなさまも、そのファンのみなさまも………明日から始まる一週間を、どうぞ悔いなく過ごされますように。
.
フィンセント・ヴァン・ゴッホの狂気
2009年6月27日 演劇 コメント (2)銀河劇場にて、「炎の人~ゴッホ評伝」を観てまいりました。
…の前に、CSニュースの話を。
星組初日、流れましたね。テルくん、普通に歩いてましたよね?ああ、本当に良かった良かった。
最初の二人の場面が屋根(塀?)の上なのがかっこいいなあ~♪♪ホゲが凱旋将軍であることもさりげなく説明していて、小池さん巧いなあ。…あの様子だと、近衛隊士たちとの剣の稽古のエピソードはカットされているんですよね、きっと。カクダンとチョク・ファンの見せ場だったのに残念だ。
二幕がほとんど飛ばされて、いきなり青龍が始まったので驚きました。フィナーレは基本的に同じなんですね。白虎の衣装が、花組の時にいつかさんが仰っていた(2月5日の日記)とおり、『ホワイトタイガーっぽい虎縞』になっていたことに超受けました。小池さん、コメントまで読んでくれてる?(←違う)
最近総集編しか観ていなかったのですが。
……もしかして、お稽古場風景のともみんホゲは全部カットされてしまったのでしょうか。最後のフィナーレで礼音くんの隣にいる姿がちらっと映っただけだった(T T)。それとも、最初から映ってなかったの…?ううう、ちょっとだけでいいから観たかったのにー。いいじゃないか、稽古場風景くらい放送してくれても~(涙)。
……すみません。
話を戻しまして、「炎の人」について。
ゴッホとゴーギャンの葛藤をメインにした三好十郎の傑作のひとつで、劇団民藝の代表作の一つ。
演出は栗山民也。今回はホリプロ単独での制作で、民藝とは無関係のようですね。
銀河劇場が28日まで、その後は新潟・名古屋・大阪。市村さん、りゅーとぴあ(新潟)に行くこと多いなあ…。
この夏は、7月にジョルジュ・スーラを主人公にしたミュージカル(サンデー・イン・ザ・パーク・ウィズ・ジョージ)も上演されますが。
これを機会に、三谷幸喜の「Confidents -絆-」を再演しませんか? >誰に
もとい。
難しい作品ですが、珠玉のキャストをそろえたなあ、と思いました。
ゴッホ(市村正親)とゴーギャン(益岡徹)。
お互いの才能を認め合った、同格の芸術家同士として、南フランスのアルルで共同生活をはじめる二人。
ゴーギャンに傾倒しすぎて、その一挙手一投足を気にする……ほとんど、恋人の仕草の一つ一つ反応する繊細な乙女とやってることは一緒です。市村さんは、こういう“女の血が入った”男を演じさせると本当に抜群ですね。ザザ(ラ・カージュ・オ・フォール)でも思いましたが、単純に女っぽいんじゃないんです。でも、思考の動きがすごく女性的。女性的な思考の、しかも悪いところ(勝手に深読みして落ち込んだり、ヤツアタリしたり、、、)が典型的な感じで表現されるのが怖いくらいで。
別段、市村さんのゴッホは全然女性的じゃないし、作品的にもそっち系のイメージは全く無いんですけどね。不思議な感覚でした。
私はどうしても「Confidents」のイメージが抜けなくて、ついついゴッホが一番の天才で、ゴーギャンはその才能に打ちのめされている……と思ってしまいがちだったのですが、この作品はそういう話では全然無かったですね。
逆に、ゴッホがゴーギャンの才能に打ちのめされて、彼の評価の一言一言に本当に一喜一憂する、そのジェットコースターのような高低差の激しい感情の動きが、ある意味可愛かったです(^ ^)。
ゴーギャンのイメージは、男臭くて本能的な、粗野な感じ。生活能力のあるインテリ系の優男だった寺脇康文さんとは随分違いました。ゴッホの才能に打ちのめされた感はなく、ただ、彼の才能は認めて、信じていた感じ。ただ、揺れ動きがちで不安定なゴッホを歯がゆく思っていて、粗野なりに、ゴッホの精神状態を支えようという思いも感じられました。
ただ、そんなことよりも何よりも自分自身が大事で、自分自身の芸術を大成させることの方が重要だと思っているのが、とてもリアルに伝わってきて、その迫力がとても怖かったです。
芸術の神様は残酷で、彼らの精神的な安定には決して心を配らない。
芸術の神様に愛された人は、幸せにはなれない。
ゴーギャンの安定は社会的に一度破滅した後に与えられた安定だったし、
ゴッホは最後まで安定を知ることなく、どん底からどん底を渡り歩いた。
彼の心から去ることのなかった炭坑での経験。貧しさに縛り付けられ、生涯そこから抜け出すことのできなかったゴッホ。哀れだ、と思うことは簡単なのですが。
……でも、彼はその生活の中で、美しい数々のひまわりを遺した。
美しい数々の芸術作品を。蜉蝣のように儚い人の命よりもずっと永い寿命を持つ、“究極の美”のひとつのかたちを。
彼が生み出したいくつもの“美”は、今もなお、ひとびとの心の中に生きている。
彼が画布に篭めた、多大なエネルギーと共に。
市村正親(フィンセント・ヴァン・ゴッホ)
市村さんのベストアクトは、私の中では「ラ・カージュ・オ・フォール」のザザと「スクルージ」のタイトルロールだったんですが、この役もかなりのアタリ役でした。
…ただ、あまりにリアルすぎて、観ていて辛かったですけどね……。あまりにも、最初から最後まで心理的に悲惨なままなので。
あと、もう少し若い時代に演じてみてほしかったような気がします。ベルギーの炭坑での、若き日のエピソードが重要なので。
出炭量が減って閉山寸前の炭坑で、労働者たちの苦しみを目の当たりにし、「神が本当に居るのかわからなくなった…」と述懐するほど悩んでいながら。それなのに、死んだ息子のために一心に祈りを捧げる老婆を視て、絵を描かずにはいられなくなるまでの描写が、とにかく印象的で素晴らしかったです。
戯曲的に、ゴッホの生涯を描く作品にしては、この悲惨な炭坑でのエピソードが長すぎるよ……なんて思いながら観ていたのですが(社会問題を描きたがるタイプの作家なのかと思ったんです)、この場のラストの、床に這い蹲り、パンを包んでいた紙を破らんばかりの勢いでスケッチをする若き日の(←あんまり若くないけど/諦)ゴッホの姿を観て、すごく納得しました。
心に抱いていた理想や正義感、使命感の全てを擲ってでも“美”を捕えようとする彼の、その気持ちの純粋さが彼の芸術の原動力なんだなあ、と……。
益岡徹(ポール・ゴーギャン)
ゴッホに、その全身を賭けて憧れを捧げられるゴーギャン。
上にも書きましたが、実に男臭くてカッコいい、色っぽい男前。本能のままに生きているようで、自分の歩くべき途がはっきり見えているタイプでした。
かっこいいーーーー(*^ ^*)
荻野目慶子(シィヌ、ラシェル、看護婦)
美しくあだっぽく、だらしのない、身持ちの良くない、だけどものすごく母性的な女。
ゴッホみたいなタイプの男が執着しがちな女だなあ、と思いました。…彼女たちの実像は、どの程度わかっているんでしょうね。そんなに詳しく解っているってことは無いんでしょうけれども、すごくリアルな実在感があって、とても良かったです。
ラストシーンで静かに祈る看護婦が、「ジーザス・クライスト・スーパースター」のラストで十字架に祈るマリア(マグダラのマリア)を彷彿とさせて、その演出効果に感動しました。
今井朋彦(テオドール・ヴァン・ゴッホ)
気の弱いゴッホの弟。ひたすらに兄の才能を信じていながら、一緒に生活することはできない、哀れな男。ある意味、彼の存在と献身こそがフィンセントの精神を壊す一因でもあったという解釈があるので、なんだかひどく気の毒でした。
彼はただ、兄のために良かれと思って捧げただけなのに。……すべて、を。
ちょっと市村さんとは歳が離れすぎているような気もしましたが(汗)、私の抱いていたテオのイメージにぴったりで、いい人選だったと思います。気弱で常識人で、兄を愛しているけれどもそんなに我慢強いほうではない。そんな普通の、“弱い”人間。そんな彼が、とても愛おしく思えました。
銀粉蝶(炭坑の老婆、マダム・ルノウ、タンギイの妻)
私がコメントするなんておこがましい(汗)ベテラン女優の貫禄、とっくりと見せていただきました♪
炭坑の老婆は、ゴッホが道を歩き出すきっかけになる役なので、すごく印象に残りました。ハーグの港町の遣り手婆であるマダム・ルノウの嫌らしさも良かったし、タンギイの妻の、一見おとなしくみえるのに、強烈な存在感も素晴らしかった。
こういう人がいるから、芝居が面白くなるんですよね。うん、さすがでした。
大鷹明良(牧師、ワイセンブルーフ、画具屋のタンギイ)
この三役の中では、ハーグでゴッホを訪なうワイセンブルーフが面白い存在でした。ゴッホの才能を認めていながら、彼を守ろうとはしない常識人ぶり。
炭坑でのゴッホの苦しみを真っ向から否定する牧師とも、パリで貧しい画家たちを支援するタンギイとも違う、芸術を生み出す見者としての冷徹な意見。そんな一言一言に振り回されるゴッホの弱さが、ひどく可哀相に見えました。
原康義(モーヴ、シニャック)
ゴッホの従兄で、彼を支援していたモーヴ。パリ画壇で、スーラに続く点描画法の推進者の一人だったシニャック。どちらも、裕福で嫌味な人物として描かれていましたが、ゴッホとの対比が良く出ていて、面白い存在感でした。
さとうこうじ(ロートレック)
貴族の身でありながら、足の障害(小児麻痺?)によって社会的には抹殺され、芸術に生きたロートレック。「Confidents」といい、彼は当時から『偉大だけれども嫌味な芸術家』といわれていたんでしょうか?まぁ、家が家なので、金に困ったことはなさそうですが、絵そのものは認められていたのかなあ。
うーん、私、絵を見るのは好きなんですけど、当時の社会情勢とか彼らの社会的立場とかを知らなすぎですね(汗)。
渚あき(モリソウ)
美しかった!!滑舌もよく、裕福で権高い女芸術家が良く似合ってました。
娘役よりも、こういうどっしりと地に足のついた女役の方が似合いますね!宝塚時代よりもずっと格好良くて、素敵でした♪
斉藤直樹(炭坑のアンリ、ベルナール)
もともとダンサーさんなんですよね。動きがキレイで、ハンサムで声もいい。アンリの芝居も良かったです♪
荒木健太朗(学生)
「Studio Life」では小柄なせいか少年役が多いですけど、男っぽいゴツゴツした美貌なので、こういう“普通の青年”役の方が似合うなあ、と思いました。台詞回しとかもっと浮くかと思いましたけど、全然違和感無く、良かったです。思ったより出番は少なかったけど、カッコ良かった(はぁと)。
野口俊丞(炭坑夫、夫婦の客)
保可南(炭坑の女、夫婦の客)
二人とも、なんというか、しっかりした存在感がありましたね。タンギイの店に入ってきて「この絵の中のりんごを、一つだけ売ってくださる?」っていう夫婦が超おかしかった!!
…ゴッホたちが相手にしているのは、こういう人たちだったのか!?という驚きが新鮮(^ ^)。
「Confidents」を観た後、この時代の画壇については多少勉強したつもりだったのですが、またちょっと違う視点の物語だったので興味深かったです。
でも。
何はともあれ、「コンフィダント・絆」再演切望!…ってことで(^ ^;ゞ
.
…の前に、CSニュースの話を。
星組初日、流れましたね。テルくん、普通に歩いてましたよね?ああ、本当に良かった良かった。
最初の二人の場面が屋根(塀?)の上なのがかっこいいなあ~♪♪ホゲが凱旋将軍であることもさりげなく説明していて、小池さん巧いなあ。…あの様子だと、近衛隊士たちとの剣の稽古のエピソードはカットされているんですよね、きっと。カクダンとチョク・ファンの見せ場だったのに残念だ。
二幕がほとんど飛ばされて、いきなり青龍が始まったので驚きました。フィナーレは基本的に同じなんですね。白虎の衣装が、花組の時にいつかさんが仰っていた(2月5日の日記)とおり、『ホワイトタイガーっぽい虎縞』になっていたことに超受けました。小池さん、コメントまで読んでくれてる?(←違う)
最近総集編しか観ていなかったのですが。
……もしかして、お稽古場風景のともみんホゲは全部カットされてしまったのでしょうか。最後のフィナーレで礼音くんの隣にいる姿がちらっと映っただけだった(T T)。それとも、最初から映ってなかったの…?ううう、ちょっとだけでいいから観たかったのにー。いいじゃないか、稽古場風景くらい放送してくれても~(涙)。
……すみません。
話を戻しまして、「炎の人」について。
ゴッホとゴーギャンの葛藤をメインにした三好十郎の傑作のひとつで、劇団民藝の代表作の一つ。
演出は栗山民也。今回はホリプロ単独での制作で、民藝とは無関係のようですね。
銀河劇場が28日まで、その後は新潟・名古屋・大阪。市村さん、りゅーとぴあ(新潟)に行くこと多いなあ…。
この夏は、7月にジョルジュ・スーラを主人公にしたミュージカル(サンデー・イン・ザ・パーク・ウィズ・ジョージ)も上演されますが。
これを機会に、三谷幸喜の「Confidents -絆-」を再演しませんか? >誰に
もとい。
難しい作品ですが、珠玉のキャストをそろえたなあ、と思いました。
ゴッホ(市村正親)とゴーギャン(益岡徹)。
お互いの才能を認め合った、同格の芸術家同士として、南フランスのアルルで共同生活をはじめる二人。
ゴーギャンに傾倒しすぎて、その一挙手一投足を気にする……ほとんど、恋人の仕草の一つ一つ反応する繊細な乙女とやってることは一緒です。市村さんは、こういう“女の血が入った”男を演じさせると本当に抜群ですね。ザザ(ラ・カージュ・オ・フォール)でも思いましたが、単純に女っぽいんじゃないんです。でも、思考の動きがすごく女性的。女性的な思考の、しかも悪いところ(勝手に深読みして落ち込んだり、ヤツアタリしたり、、、)が典型的な感じで表現されるのが怖いくらいで。
別段、市村さんのゴッホは全然女性的じゃないし、作品的にもそっち系のイメージは全く無いんですけどね。不思議な感覚でした。
私はどうしても「Confidents」のイメージが抜けなくて、ついついゴッホが一番の天才で、ゴーギャンはその才能に打ちのめされている……と思ってしまいがちだったのですが、この作品はそういう話では全然無かったですね。
逆に、ゴッホがゴーギャンの才能に打ちのめされて、彼の評価の一言一言に本当に一喜一憂する、そのジェットコースターのような高低差の激しい感情の動きが、ある意味可愛かったです(^ ^)。
ゴーギャンのイメージは、男臭くて本能的な、粗野な感じ。生活能力のあるインテリ系の優男だった寺脇康文さんとは随分違いました。ゴッホの才能に打ちのめされた感はなく、ただ、彼の才能は認めて、信じていた感じ。ただ、揺れ動きがちで不安定なゴッホを歯がゆく思っていて、粗野なりに、ゴッホの精神状態を支えようという思いも感じられました。
ただ、そんなことよりも何よりも自分自身が大事で、自分自身の芸術を大成させることの方が重要だと思っているのが、とてもリアルに伝わってきて、その迫力がとても怖かったです。
芸術の神様は残酷で、彼らの精神的な安定には決して心を配らない。
芸術の神様に愛された人は、幸せにはなれない。
ゴーギャンの安定は社会的に一度破滅した後に与えられた安定だったし、
ゴッホは最後まで安定を知ることなく、どん底からどん底を渡り歩いた。
彼の心から去ることのなかった炭坑での経験。貧しさに縛り付けられ、生涯そこから抜け出すことのできなかったゴッホ。哀れだ、と思うことは簡単なのですが。
……でも、彼はその生活の中で、美しい数々のひまわりを遺した。
美しい数々の芸術作品を。蜉蝣のように儚い人の命よりもずっと永い寿命を持つ、“究極の美”のひとつのかたちを。
彼が生み出したいくつもの“美”は、今もなお、ひとびとの心の中に生きている。
彼が画布に篭めた、多大なエネルギーと共に。
市村正親(フィンセント・ヴァン・ゴッホ)
市村さんのベストアクトは、私の中では「ラ・カージュ・オ・フォール」のザザと「スクルージ」のタイトルロールだったんですが、この役もかなりのアタリ役でした。
…ただ、あまりにリアルすぎて、観ていて辛かったですけどね……。あまりにも、最初から最後まで心理的に悲惨なままなので。
あと、もう少し若い時代に演じてみてほしかったような気がします。ベルギーの炭坑での、若き日のエピソードが重要なので。
出炭量が減って閉山寸前の炭坑で、労働者たちの苦しみを目の当たりにし、「神が本当に居るのかわからなくなった…」と述懐するほど悩んでいながら。それなのに、死んだ息子のために一心に祈りを捧げる老婆を視て、絵を描かずにはいられなくなるまでの描写が、とにかく印象的で素晴らしかったです。
戯曲的に、ゴッホの生涯を描く作品にしては、この悲惨な炭坑でのエピソードが長すぎるよ……なんて思いながら観ていたのですが(社会問題を描きたがるタイプの作家なのかと思ったんです)、この場のラストの、床に這い蹲り、パンを包んでいた紙を破らんばかりの勢いでスケッチをする若き日の(←あんまり若くないけど/諦)ゴッホの姿を観て、すごく納得しました。
心に抱いていた理想や正義感、使命感の全てを擲ってでも“美”を捕えようとする彼の、その気持ちの純粋さが彼の芸術の原動力なんだなあ、と……。
益岡徹(ポール・ゴーギャン)
ゴッホに、その全身を賭けて憧れを捧げられるゴーギャン。
上にも書きましたが、実に男臭くてカッコいい、色っぽい男前。本能のままに生きているようで、自分の歩くべき途がはっきり見えているタイプでした。
かっこいいーーーー(*^ ^*)
荻野目慶子(シィヌ、ラシェル、看護婦)
美しくあだっぽく、だらしのない、身持ちの良くない、だけどものすごく母性的な女。
ゴッホみたいなタイプの男が執着しがちな女だなあ、と思いました。…彼女たちの実像は、どの程度わかっているんでしょうね。そんなに詳しく解っているってことは無いんでしょうけれども、すごくリアルな実在感があって、とても良かったです。
ラストシーンで静かに祈る看護婦が、「ジーザス・クライスト・スーパースター」のラストで十字架に祈るマリア(マグダラのマリア)を彷彿とさせて、その演出効果に感動しました。
今井朋彦(テオドール・ヴァン・ゴッホ)
気の弱いゴッホの弟。ひたすらに兄の才能を信じていながら、一緒に生活することはできない、哀れな男。ある意味、彼の存在と献身こそがフィンセントの精神を壊す一因でもあったという解釈があるので、なんだかひどく気の毒でした。
彼はただ、兄のために良かれと思って捧げただけなのに。……すべて、を。
ちょっと市村さんとは歳が離れすぎているような気もしましたが(汗)、私の抱いていたテオのイメージにぴったりで、いい人選だったと思います。気弱で常識人で、兄を愛しているけれどもそんなに我慢強いほうではない。そんな普通の、“弱い”人間。そんな彼が、とても愛おしく思えました。
銀粉蝶(炭坑の老婆、マダム・ルノウ、タンギイの妻)
私がコメントするなんておこがましい(汗)ベテラン女優の貫禄、とっくりと見せていただきました♪
炭坑の老婆は、ゴッホが道を歩き出すきっかけになる役なので、すごく印象に残りました。ハーグの港町の遣り手婆であるマダム・ルノウの嫌らしさも良かったし、タンギイの妻の、一見おとなしくみえるのに、強烈な存在感も素晴らしかった。
こういう人がいるから、芝居が面白くなるんですよね。うん、さすがでした。
大鷹明良(牧師、ワイセンブルーフ、画具屋のタンギイ)
この三役の中では、ハーグでゴッホを訪なうワイセンブルーフが面白い存在でした。ゴッホの才能を認めていながら、彼を守ろうとはしない常識人ぶり。
炭坑でのゴッホの苦しみを真っ向から否定する牧師とも、パリで貧しい画家たちを支援するタンギイとも違う、芸術を生み出す見者としての冷徹な意見。そんな一言一言に振り回されるゴッホの弱さが、ひどく可哀相に見えました。
原康義(モーヴ、シニャック)
ゴッホの従兄で、彼を支援していたモーヴ。パリ画壇で、スーラに続く点描画法の推進者の一人だったシニャック。どちらも、裕福で嫌味な人物として描かれていましたが、ゴッホとの対比が良く出ていて、面白い存在感でした。
さとうこうじ(ロートレック)
貴族の身でありながら、足の障害(小児麻痺?)によって社会的には抹殺され、芸術に生きたロートレック。「Confidents」といい、彼は当時から『偉大だけれども嫌味な芸術家』といわれていたんでしょうか?まぁ、家が家なので、金に困ったことはなさそうですが、絵そのものは認められていたのかなあ。
うーん、私、絵を見るのは好きなんですけど、当時の社会情勢とか彼らの社会的立場とかを知らなすぎですね(汗)。
渚あき(モリソウ)
美しかった!!滑舌もよく、裕福で権高い女芸術家が良く似合ってました。
娘役よりも、こういうどっしりと地に足のついた女役の方が似合いますね!宝塚時代よりもずっと格好良くて、素敵でした♪
斉藤直樹(炭坑のアンリ、ベルナール)
もともとダンサーさんなんですよね。動きがキレイで、ハンサムで声もいい。アンリの芝居も良かったです♪
荒木健太朗(学生)
「Studio Life」では小柄なせいか少年役が多いですけど、男っぽいゴツゴツした美貌なので、こういう“普通の青年”役の方が似合うなあ、と思いました。台詞回しとかもっと浮くかと思いましたけど、全然違和感無く、良かったです。思ったより出番は少なかったけど、カッコ良かった(はぁと)。
野口俊丞(炭坑夫、夫婦の客)
保可南(炭坑の女、夫婦の客)
二人とも、なんというか、しっかりした存在感がありましたね。タンギイの店に入ってきて「この絵の中のりんごを、一つだけ売ってくださる?」っていう夫婦が超おかしかった!!
…ゴッホたちが相手にしているのは、こういう人たちだったのか!?という驚きが新鮮(^ ^)。
「Confidents」を観た後、この時代の画壇については多少勉強したつもりだったのですが、またちょっと違う視点の物語だったので興味深かったです。
でも。
何はともあれ、「コンフィダント・絆」再演切望!…ってことで(^ ^;ゞ
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たくさんのおめでとう。
2009年6月26日 宝塚全体・OG コメント (2)えーっと、まずは。
未涼亜希さん、
明日海りおさん、
美翔かずきさん、
お誕生日おめでとうございます♪
まっつは巴里祭のお稽古中。
みりおくんとみっしょんは、東宝に向けて充電中。
…お三方とも、舞台を楽しみにお待ちしています♪
そして、次に。
星組大劇場公演、初日おめでとうございます!
柚希礼音くん、
夢咲ねねちゃん、
トップコンビお披露目初日、おめでとうございます~~~★
そしてそして!!
凰稀かなめさん、
初日からの出演、本当に本当におめでとうございます!(はぁと)
昨日、テルくんの初日復帰(?)が発表されて、心の底から安心しました。
新トップコンビのお披露目の初日が無事フルメンバー揃って、本当に良かったです。
ただ、本人が初日に出るために無理をしたのではなければ良いのですが……。
最悪の場合、少し落ち着いてから改めて数日休演、なんてこともありうるのかなあ(↓)なんて無駄な心配もしつつ、それでも、初日のレポートを読むと特に動きが変だということはなかったようなので、大丈夫なのだと信じたい(祈)。
まぁ、とにかく将来のある人なので、無理だけはしないでほしいし、させないでほしいです。
発表されていた代役のお二人・ともみん(夢乃聖夏)としーらん(壱城あずさ)も、代役稽古の中で得たものもあったでしょうし、ギリギリになって本役に戻るためにした苦労も、人一倍だったんだろうな、と思います。
でも、サリャンもセドルも、どちらもとても良い役なので。
今回の経験を糧に、一回り成長したお二人にお会いできるのを、楽しみにしています♪
花組版からの変更点は、まず神話の話が冒頭じゃなくて物語の途中に挟まれるようになった…らしいですね。ほほー。プルキルがキハに過去を見せるところが拡張された、って感じなのでしょうか?
小池さんは『潤色の天才』だけど、『自己作品の潤色』はうまくいかないケースが多いので心配していたんですが、、、今回は大丈夫だったのかな…?あああ、早く観たいなあ(T T)。
そして、最後に。
蓮城まことさん、
新人公演主演おめでとうございます!
愛加あゆさん、
初ヒロイン、おめでとうございます!
彩風咲奈さん、
真那春人さん、
なんて書けばいいのかわからないけど、先に発表される役って凄いことだと思うので、、、
とにかく、おめでとうございます!\(^ ^)/。
いやー、前回のがおりちゃん(香稜しずる)&みなこちゃん(愛原実花)も相当嬉しかった猫ですが、今回もかなり幸せです。中でも真那くん、キムちゃんの役かぁ~~~♪ 意外とキャラが被る部分もあるので、すっごい楽しみです。大野さんありがとう!
っていうか、大野さんとは趣味があうような気がしていたんです(^ ^)。ああ、嬉しいなあ
……なーんて喜んでいても、ふたをあけてみたらキムちゃんの役より汝鳥さんの方が数段おいしかった(例:「黎明の風」)なーんてこともありがちだったりしますが(苦笑)。
どうなんでしょうねぇ。あの配役表を見ても、なにがなんだかさっぱりわからないのですが(汗)。
あの「ネコタン」一家はいったいぜんたい……
魔女の一族は全員同じ苗字(“ネコタナ”は“ネコタン家の女”)で、あれ全部魔女だってことでFA?一族に男は二人だけ(愛輝ゆま・寿々音綾)だし、85期以下の娘役は大半が一族になっちゃいますが。。。
っていうか、あんなに一族がいっぱいいたら、「末裔」って感じがあんまりしない……(←いやそんなことどうでもいいから)
他にもいろいろと。
大野さん、まず配役表で笑いを取ったのはホントに凄いと思う(真顔)
どこから突っ込めばいいのかわからないのですが、とりあえず紫友みれいさんの“ウソツキー”は、本当にいいのか?と真顔で問いたい。
そして、コマちゃん(沙央くらま)の“ドリトル”って、何!? いや、あの、コマちゃんのキャラはドリトル先生のイメージそのままなんですけど、でも、関係ないよね………?
ひろみちゃんの佐野碩をはじめ、結構実在の名前が出ているんですけど、本当にその人として出てくるのでしょうか? 水さんに率いられてモスクワを訪問する『舞台芸術家の訪問団』の面々になりそうだけど。
個人的にですが、「ペトルーシュカ」メンバー(バレリーナ/沙月愛奈 、ペトルーシュカ/愛輝ゆま、ムーア人/香音有希)がかなり楽しみです。振付は誰でしょうね。月組の「ファンシー・ダンス」の霧矢さんのペトルーシュカが素晴らしかったので、ぜひあんな感じでお願いしたい(^ ^)。
で、これは、訪問してきた『舞台芸術家』たちに見せる接待用の舞台だとか、そういう設定でいいのかな…?「ペトルーシュカ」以外は、上演演目が見える役名も無い…ですよね。せっかくアメリカから遥々来たのに、観るのは「ペトルーシュカ」だけ……?
そして。
バレリーナとペトルーシュカがどちらもネコタン一家なのがとーっても気になる(^ ^;ゞ
それにしても、「薔薇に降る雨」とは役の数が違いすぎて面白いです。大野さんのことだから、植田(紳)さんの「パリの空よりも高く」みたいに、「あんな扱いだったら、名前じゃなくて“お針子”とか“ボーイ”とかにしてくれた方が解りやすくてずーーーーーーっっっっっっとマシ!!」と怒りに震えるようなこともないだろうし(*^ ^*)(←我ながらすごい信頼感だな…)。
あああ、楽しみで楽しみでなりません。博多座と被っているので残念ながら大劇場にはいけそうにありませんが、東京でお待ちしていまーす!
.
未涼亜希さん、
明日海りおさん、
美翔かずきさん、
お誕生日おめでとうございます♪
まっつは巴里祭のお稽古中。
みりおくんとみっしょんは、東宝に向けて充電中。
…お三方とも、舞台を楽しみにお待ちしています♪
そして、次に。
星組大劇場公演、初日おめでとうございます!
柚希礼音くん、
夢咲ねねちゃん、
トップコンビお披露目初日、おめでとうございます~~~★
そしてそして!!
凰稀かなめさん、
初日からの出演、本当に本当におめでとうございます!(はぁと)
昨日、テルくんの初日復帰(?)が発表されて、心の底から安心しました。
新トップコンビのお披露目の初日が無事フルメンバー揃って、本当に良かったです。
ただ、本人が初日に出るために無理をしたのではなければ良いのですが……。
最悪の場合、少し落ち着いてから改めて数日休演、なんてこともありうるのかなあ(↓)なんて無駄な心配もしつつ、それでも、初日のレポートを読むと特に動きが変だということはなかったようなので、大丈夫なのだと信じたい(祈)。
まぁ、とにかく将来のある人なので、無理だけはしないでほしいし、させないでほしいです。
発表されていた代役のお二人・ともみん(夢乃聖夏)としーらん(壱城あずさ)も、代役稽古の中で得たものもあったでしょうし、ギリギリになって本役に戻るためにした苦労も、人一倍だったんだろうな、と思います。
でも、サリャンもセドルも、どちらもとても良い役なので。
今回の経験を糧に、一回り成長したお二人にお会いできるのを、楽しみにしています♪
花組版からの変更点は、まず神話の話が冒頭じゃなくて物語の途中に挟まれるようになった…らしいですね。ほほー。プルキルがキハに過去を見せるところが拡張された、って感じなのでしょうか?
小池さんは『潤色の天才』だけど、『自己作品の潤色』はうまくいかないケースが多いので心配していたんですが、、、今回は大丈夫だったのかな…?あああ、早く観たいなあ(T T)。
そして、最後に。
蓮城まことさん、
新人公演主演おめでとうございます!
愛加あゆさん、
初ヒロイン、おめでとうございます!
彩風咲奈さん、
真那春人さん、
なんて書けばいいのかわからないけど、先に発表される役って凄いことだと思うので、、、
とにかく、おめでとうございます!\(^ ^)/。
いやー、前回のがおりちゃん(香稜しずる)&みなこちゃん(愛原実花)も相当嬉しかった猫ですが、今回もかなり幸せです。中でも真那くん、キムちゃんの役かぁ~~~♪ 意外とキャラが被る部分もあるので、すっごい楽しみです。大野さんありがとう!
っていうか、大野さんとは趣味があうような気がしていたんです(^ ^)。ああ、嬉しいなあ
……なーんて喜んでいても、ふたをあけてみたらキムちゃんの役より汝鳥さんの方が数段おいしかった(例:「黎明の風」)なーんてこともありがちだったりしますが(苦笑)。
どうなんでしょうねぇ。あの配役表を見ても、なにがなんだかさっぱりわからないのですが(汗)。
あの「ネコタン」一家はいったいぜんたい……
魔女の一族は全員同じ苗字(“ネコタナ”は“ネコタン家の女”)で、あれ全部魔女だってことでFA?一族に男は二人だけ(愛輝ゆま・寿々音綾)だし、85期以下の娘役は大半が一族になっちゃいますが。。。
っていうか、あんなに一族がいっぱいいたら、「末裔」って感じがあんまりしない……(←いやそんなことどうでもいいから)
他にもいろいろと。
大野さん、まず配役表で笑いを取ったのはホントに凄いと思う(真顔)
どこから突っ込めばいいのかわからないのですが、とりあえず紫友みれいさんの“ウソツキー”は、本当にいいのか?と真顔で問いたい。
そして、コマちゃん(沙央くらま)の“ドリトル”って、何!? いや、あの、コマちゃんのキャラはドリトル先生のイメージそのままなんですけど、でも、関係ないよね………?
ひろみちゃんの佐野碩をはじめ、結構実在の名前が出ているんですけど、本当にその人として出てくるのでしょうか? 水さんに率いられてモスクワを訪問する『舞台芸術家の訪問団』の面々になりそうだけど。
個人的にですが、「ペトルーシュカ」メンバー(バレリーナ/沙月愛奈 、ペトルーシュカ/愛輝ゆま、ムーア人/香音有希)がかなり楽しみです。振付は誰でしょうね。月組の「ファンシー・ダンス」の霧矢さんのペトルーシュカが素晴らしかったので、ぜひあんな感じでお願いしたい(^ ^)。
で、これは、訪問してきた『舞台芸術家』たちに見せる接待用の舞台だとか、そういう設定でいいのかな…?「ペトルーシュカ」以外は、上演演目が見える役名も無い…ですよね。せっかくアメリカから遥々来たのに、観るのは「ペトルーシュカ」だけ……?
そして。
バレリーナとペトルーシュカがどちらもネコタン一家なのがとーっても気になる(^ ^;ゞ
それにしても、「薔薇に降る雨」とは役の数が違いすぎて面白いです。大野さんのことだから、植田(紳)さんの「パリの空よりも高く」みたいに、「あんな扱いだったら、名前じゃなくて“お針子”とか“ボーイ”とかにしてくれた方が解りやすくてずーーーーーーっっっっっっとマシ!!」と怒りに震えるようなこともないだろうし(*^ ^*)(←我ながらすごい信頼感だな…)。
あああ、楽しみで楽しみでなりません。博多座と被っているので残念ながら大劇場にはいけそうにありませんが、東京でお待ちしていまーす!
.
月組大劇場公演「エリザベート」より。
先日の日記で、『きりやんのフランツは妖しい術にかかったのではなく、本気でマデレーネに恋をしていたように見えた』…ということを書かせていただきましたが。
そういえば、「闇は広がる」のルドルフもそんな感じでした。トートの術に呑まれるのではなく、ルドルフ自ら革命へと踏み込んでいくような。特にもりえちゃんはその印象が強かったんですよね。トートに引っ張り込まれるのではなく、むしろトートを押しのけて、前へ前へと銀橋を渡っていくかのような。
みりおくんも小柄な割には骨太で線の太いルドルフでしたが、闇に怯える風情はもう少しあったな~。あひちゃんがどういう解釈で演じられるのか、とても興味深い…
……全体的に、トートやルキーニの「非現実的な力」とか「闇のパワー」みたいなものを感じさせない演出(解釈)なのかな、と、思いました。
公演全体のイメージは、ショー(主にトート&シシィ)と芝居(主にフランツ&ゾフィー)が交互に上演されている、、、という感じかな。ラストの「フランツの悪夢」でそれが統合され、運命のレマン湖になだれこんでいった…みたいな。
瀬奈じゅんが瀬奈じゅんであり、凪七瑠海が凪七瑠海であるがゆえに表現される、輝かしい孤独。その華やかな存在感が、今回のエリザベートなんじゃないかと思いました。
『トート』という“闇に生きる存在”ではなく、普通に地に足をつけて歩いている人間らしさ。優しく温かな闇の中ではなく、冷たく冴え冴えとして、自分自身の内側を向いた孤独感。
エリザベートを追い求めることなく、ただ独りでは寂しい…と呟いている子供のような幼さもあるトートと、心を閉ざして誰をも愛さず、誰のものにもならないエリザベート。あるい意味、いいコンビだったと思います。
…それにしても!!
麻子さんの最初の登場から「愛と死の輪舞」までのビジュアル、最強です(*^ ^*)。シシィが綱渡りから落ちて、冥界で二人が出会う場面。椅子に座ったまませりあがってくる閣下の姿には、マジで震えました。
演出としては、今までの垣根の向こうから登場してくる演出よりも、シシィが地の底へ落ちていったことがビジュアルで見えるので、トートが居るのは 現世ではない異界であることが直観的にわかりやすくなったし、すごく良かったと思います。
ただ、最初の霊廟とこの場面で強烈な異界感を見せるだけに、その後が平坦というか、、、、、
バートイシュルの後に銀橋に登場して「予定が狂うのは俺じゃない、ハプスブルク家だ!」と叫ぶところが人間らしすぎる……どころか、可愛くなってしまった…(汗)。あれは意図した効果なのかどうかが謎(^ ^;ゞ
水さんほどイヤラシクなくていいんですけど、あんなにリアルにその辺を歩いていそうなトートってどうなのか、と………いや、格好良いからいいんですけどね(^ ^;
ウィーン版で観たマテの、暑苦しいほどの実在感とはまた違う、“普通”さ。
“ロックスター”の孤独とはちょっと違う、いわば“アイドル”の孤独。
すごく格好良くて、すれ違ったら絶対振り向いちゃうんだけど、間違いなく赤い血が流れる地球型生命。それ以外のものではありえないトート。なかなかの新解釈で、とても興味深く面白かったです。
麻子さんのトート閣下は、「愛と死の輪舞」を歌った時に神としての寿命を終えて、人間として生まれ直してしまう、という解釈なのかな、なーんて考えてみたりしました。
何かの罰(少女に恋をしたせい?)として人間にされてしまい、懐かしい冥界へ戻れなくなってしまった……というのは私の妄想なんでしょうけど(^ ^)。自分自身の孤独と悲嘆に浸って、「人間ではないものになりたい!」と切望しながら、人間でしかない自分に絶望している…、というトート像。
うーん、うまく言えませんが、何か、彼はエリザベートではないものをひたすら追い求めているような気がしたんですよね。エリザベートは、ただの代替物にすぎない感じ。あるいは、エリザベートを手に入れることで、回り道だけど自分の希みが叶うかもしれない、みたいな。
何の役にたつのか良くわからないけど、でも、全てを擲ってでも手に入れたいものであるらしい、“シシィ”という宝玉。
しかも、その宝玉は“奪い取”ってはいけないものらしい。ただ、落ちてくるのを待つしかない。だから、隙を見てはひたすら誘いかける。まるで、なんの力も持たないセイレーンのように。
シシィという一人の人間を愛し、シシィ自身の幸せをひたすら祈っていた前回月組版のサエコさんのトートは、何から何までファンタジックで、まさに“この世のものではありえない”存在でした。森川久美さんの漫画に描かれたトートそのもの のような、「ふと気づくと隣に漂っている」ような、すぐ傍に居るのに触れることのできない、つかみどころのない遠さを感じさせるトート。
あのとき、人間シシィを体当たりで演じた麻子さんが、切望した末にやっと実現したトート。その圧倒的なビジュアルも登場時だけに抑えて、バートイシュル後は“普通の人間”として、フランツの“対等な恋敵”として舞台に立っていたのが、とても不思議な感じでした。
……すみません、多分、猫は黒天使に見惚れすぎて、トート閣下の大事なところをだいぶ見逃していると思います……反省。
カチャのシシィも、一幕はいろいろ苦戦していましたが、二幕は歌も安定して、良かったと思います。
一幕の、特に少女時代から結婚当初までは、声で若く見せようとして本来の声より高めのポジションで歌おうとしていたと思います。心意気は買いますし、努力は大切ですが、出来ないなら本番では柔軟に対応して欲しかったな…。
二幕は、シシィの年代にあわせて音域自体も少し低めになりますし、なによりポジションを低めにおいて歌っていたので、声自体も良かったし、表現の幅も広かったと思います。
もちろん、花総さん・大鳥さん・白羽さん(初演雪&星組版は未見)とベテランの娘役が演じてきた役。麻子さんでさえ、娘役はスカーレットという大役の経験もあってのシシィ。
研7で、娘役は正真正銘初めてのカチャが演じるにはハードルが高すぎることは否めませんし、カチャのシシィが素晴らしい!!と絶賛することは難しいですし、そもそも私は、前回月組版の麻子さんのような元気で子供っぽいシシィが好きなので、カチャのつかみどころのないつるつるしたシシィは、好き嫌いだけで言っていいなら…(T T)というのが正直なところです。
でも、よくがんばってたなーと思うし。
麻子さんの、ある意味すごく“リアル”なトート閣下には、あのくらいすっきりしたシシィの方が似合うような気がするので。
また、大劇場を乗り越えた経験と、東宝に向けてのお稽古の中で何かを掴んで、7月9日を迎えて欲しいなあ、、、と……
カチャの今後のためにも、このシシィが良い経験になることを、
一人の観客として、
そして月組ファンとして、
……祈っています。
きりやんのフランツ・ヨーゼフ、は、、、
びっくりするほど真摯な、一つの嘘もない皇帝陛下、でした。
マザコンぶりについては前回書いたし……うーん、本当に“真っ直ぐ”な人だなあ、という印象。
真っ直ぐで、一直線で、ど真ん中で。
カチャのシシィも相当に真っ直ぐで一直線でど真ん中なんだけど、意外と大事な所で言葉を呑みこむキャラクターなので、「これは無理だな…」という感じが最初から漂ってました。「嵐も怖くない」の時点で、すでに無理そうなカップルは初めてだったような気がします。
きりやんフランツで、一番感心したのは結婚式翌朝の寝室での会話でした。
「僕は君の味方だ。でも母の意見は君の為になるだろう」
という残酷な台詞を、本当に心の底から真っ直ぐに、妻の目を優しく見凝めて言ってしまえるところです。
ただただ本気で、真っ直ぐに、愛を込めてその言葉が言えるフランツって、今まで居なかったですよね…?
男の立場から言ったら、当然の台詞だと思うんですよね。
あれだけデキる母親が身近にいたんだから、仕方ない。本当に、心の底からそう思う。
(そう思わせるあいちゃんも凄いんですけど)
……だから。
小池さんに、一つだけ演出の変更をお願いしたい。
「あなたは私を見捨てるのね」
というシシィの台詞。
その台詞は、フランツが出て行ってからにしてもらえないでしょうか…。
あの場で、あれだけの確信を持って諭したフランツが、シシィにそんなことを言われて黙って出て行くはずがない!
ウィーン版の演出がそうだったんですよね。「母の意見は君の為になるよ」と言って、抱きしめて(彼なりに慰めたつもり)、で、そのまま出て行く。
彼が出て行ったドアに向かって、シシィがポツンと恨み言を呟く……憎しみをこめて。
そのままでいいじゃないか!なぜそこで、フランツが振り向かなくちゃいけないんだ!?
演出が変更できないのなら、いっそのこと聴こえなかった振りをして聞き返してみればいいのに…<きりやん
そして最後に、小ネタ。
ルドヴィカが結婚式のコーラス(「田舎娘だ」「似合わない」「ふさわしくない」とか)を、満面の笑顔で歌っているのがおかしくてしょうがなかった(- -;ゞ
いや、今までもやっていたんだけどさ。みっぽールドヴィカがあまりにも満面の笑みで幸せそうに歌うから、なんだかもう、たまりませんでした(^ ^)。
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先日の日記で、『きりやんのフランツは妖しい術にかかったのではなく、本気でマデレーネに恋をしていたように見えた』…ということを書かせていただきましたが。
そういえば、「闇は広がる」のルドルフもそんな感じでした。トートの術に呑まれるのではなく、ルドルフ自ら革命へと踏み込んでいくような。特にもりえちゃんはその印象が強かったんですよね。トートに引っ張り込まれるのではなく、むしろトートを押しのけて、前へ前へと銀橋を渡っていくかのような。
みりおくんも小柄な割には骨太で線の太いルドルフでしたが、闇に怯える風情はもう少しあったな~。あひちゃんがどういう解釈で演じられるのか、とても興味深い…
……全体的に、トートやルキーニの「非現実的な力」とか「闇のパワー」みたいなものを感じさせない演出(解釈)なのかな、と、思いました。
公演全体のイメージは、ショー(主にトート&シシィ)と芝居(主にフランツ&ゾフィー)が交互に上演されている、、、という感じかな。ラストの「フランツの悪夢」でそれが統合され、運命のレマン湖になだれこんでいった…みたいな。
瀬奈じゅんが瀬奈じゅんであり、凪七瑠海が凪七瑠海であるがゆえに表現される、輝かしい孤独。その華やかな存在感が、今回のエリザベートなんじゃないかと思いました。
『トート』という“闇に生きる存在”ではなく、普通に地に足をつけて歩いている人間らしさ。優しく温かな闇の中ではなく、冷たく冴え冴えとして、自分自身の内側を向いた孤独感。
エリザベートを追い求めることなく、ただ独りでは寂しい…と呟いている子供のような幼さもあるトートと、心を閉ざして誰をも愛さず、誰のものにもならないエリザベート。あるい意味、いいコンビだったと思います。
…それにしても!!
麻子さんの最初の登場から「愛と死の輪舞」までのビジュアル、最強です(*^ ^*)。シシィが綱渡りから落ちて、冥界で二人が出会う場面。椅子に座ったまませりあがってくる閣下の姿には、マジで震えました。
演出としては、今までの垣根の向こうから登場してくる演出よりも、シシィが地の底へ落ちていったことがビジュアルで見えるので、トートが居るのは 現世ではない異界であることが直観的にわかりやすくなったし、すごく良かったと思います。
ただ、最初の霊廟とこの場面で強烈な異界感を見せるだけに、その後が平坦というか、、、、、
バートイシュルの後に銀橋に登場して「予定が狂うのは俺じゃない、ハプスブルク家だ!」と叫ぶところが人間らしすぎる……どころか、可愛くなってしまった…(汗)。あれは意図した効果なのかどうかが謎(^ ^;ゞ
水さんほどイヤラシクなくていいんですけど、あんなにリアルにその辺を歩いていそうなトートってどうなのか、と………いや、格好良いからいいんですけどね(^ ^;
ウィーン版で観たマテの、暑苦しいほどの実在感とはまた違う、“普通”さ。
“ロックスター”の孤独とはちょっと違う、いわば“アイドル”の孤独。
すごく格好良くて、すれ違ったら絶対振り向いちゃうんだけど、間違いなく赤い血が流れる地球型生命。それ以外のものではありえないトート。なかなかの新解釈で、とても興味深く面白かったです。
麻子さんのトート閣下は、「愛と死の輪舞」を歌った時に神としての寿命を終えて、人間として生まれ直してしまう、という解釈なのかな、なーんて考えてみたりしました。
何かの罰(少女に恋をしたせい?)として人間にされてしまい、懐かしい冥界へ戻れなくなってしまった……というのは私の妄想なんでしょうけど(^ ^)。自分自身の孤独と悲嘆に浸って、「人間ではないものになりたい!」と切望しながら、人間でしかない自分に絶望している…、というトート像。
うーん、うまく言えませんが、何か、彼はエリザベートではないものをひたすら追い求めているような気がしたんですよね。エリザベートは、ただの代替物にすぎない感じ。あるいは、エリザベートを手に入れることで、回り道だけど自分の希みが叶うかもしれない、みたいな。
何の役にたつのか良くわからないけど、でも、全てを擲ってでも手に入れたいものであるらしい、“シシィ”という宝玉。
しかも、その宝玉は“奪い取”ってはいけないものらしい。ただ、落ちてくるのを待つしかない。だから、隙を見てはひたすら誘いかける。まるで、なんの力も持たないセイレーンのように。
シシィという一人の人間を愛し、シシィ自身の幸せをひたすら祈っていた前回月組版のサエコさんのトートは、何から何までファンタジックで、まさに“この世のものではありえない”存在でした。森川久美さんの漫画に描かれたトートそのもの のような、「ふと気づくと隣に漂っている」ような、すぐ傍に居るのに触れることのできない、つかみどころのない遠さを感じさせるトート。
あのとき、人間シシィを体当たりで演じた麻子さんが、切望した末にやっと実現したトート。その圧倒的なビジュアルも登場時だけに抑えて、バートイシュル後は“普通の人間”として、フランツの“対等な恋敵”として舞台に立っていたのが、とても不思議な感じでした。
……すみません、多分、猫は黒天使に見惚れすぎて、トート閣下の大事なところをだいぶ見逃していると思います……反省。
カチャのシシィも、一幕はいろいろ苦戦していましたが、二幕は歌も安定して、良かったと思います。
一幕の、特に少女時代から結婚当初までは、声で若く見せようとして本来の声より高めのポジションで歌おうとしていたと思います。心意気は買いますし、努力は大切ですが、出来ないなら本番では柔軟に対応して欲しかったな…。
二幕は、シシィの年代にあわせて音域自体も少し低めになりますし、なによりポジションを低めにおいて歌っていたので、声自体も良かったし、表現の幅も広かったと思います。
もちろん、花総さん・大鳥さん・白羽さん(初演雪&星組版は未見)とベテランの娘役が演じてきた役。麻子さんでさえ、娘役はスカーレットという大役の経験もあってのシシィ。
研7で、娘役は正真正銘初めてのカチャが演じるにはハードルが高すぎることは否めませんし、カチャのシシィが素晴らしい!!と絶賛することは難しいですし、そもそも私は、前回月組版の麻子さんのような元気で子供っぽいシシィが好きなので、カチャのつかみどころのないつるつるしたシシィは、好き嫌いだけで言っていいなら…(T T)というのが正直なところです。
でも、よくがんばってたなーと思うし。
麻子さんの、ある意味すごく“リアル”なトート閣下には、あのくらいすっきりしたシシィの方が似合うような気がするので。
また、大劇場を乗り越えた経験と、東宝に向けてのお稽古の中で何かを掴んで、7月9日を迎えて欲しいなあ、、、と……
カチャの今後のためにも、このシシィが良い経験になることを、
一人の観客として、
そして月組ファンとして、
……祈っています。
きりやんのフランツ・ヨーゼフ、は、、、
びっくりするほど真摯な、一つの嘘もない皇帝陛下、でした。
マザコンぶりについては前回書いたし……うーん、本当に“真っ直ぐ”な人だなあ、という印象。
真っ直ぐで、一直線で、ど真ん中で。
カチャのシシィも相当に真っ直ぐで一直線でど真ん中なんだけど、意外と大事な所で言葉を呑みこむキャラクターなので、「これは無理だな…」という感じが最初から漂ってました。「嵐も怖くない」の時点で、すでに無理そうなカップルは初めてだったような気がします。
きりやんフランツで、一番感心したのは結婚式翌朝の寝室での会話でした。
「僕は君の味方だ。でも母の意見は君の為になるだろう」
という残酷な台詞を、本当に心の底から真っ直ぐに、妻の目を優しく見凝めて言ってしまえるところです。
ただただ本気で、真っ直ぐに、愛を込めてその言葉が言えるフランツって、今まで居なかったですよね…?
男の立場から言ったら、当然の台詞だと思うんですよね。
あれだけデキる母親が身近にいたんだから、仕方ない。本当に、心の底からそう思う。
(そう思わせるあいちゃんも凄いんですけど)
……だから。
小池さんに、一つだけ演出の変更をお願いしたい。
「あなたは私を見捨てるのね」
というシシィの台詞。
その台詞は、フランツが出て行ってからにしてもらえないでしょうか…。
あの場で、あれだけの確信を持って諭したフランツが、シシィにそんなことを言われて黙って出て行くはずがない!
ウィーン版の演出がそうだったんですよね。「母の意見は君の為になるよ」と言って、抱きしめて(彼なりに慰めたつもり)、で、そのまま出て行く。
彼が出て行ったドアに向かって、シシィがポツンと恨み言を呟く……憎しみをこめて。
そのままでいいじゃないか!なぜそこで、フランツが振り向かなくちゃいけないんだ!?
演出が変更できないのなら、いっそのこと聴こえなかった振りをして聞き返してみればいいのに…<きりやん
そして最後に、小ネタ。
ルドヴィカが結婚式のコーラス(「田舎娘だ」「似合わない」「ふさわしくない」とか)を、満面の笑顔で歌っているのがおかしくてしょうがなかった(- -;ゞ
いや、今までもやっていたんだけどさ。みっぽールドヴィカがあまりにも満面の笑みで幸せそうに歌うから、なんだかもう、たまりませんでした(^ ^)。
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らぎちゃん、ドラマ出演!?
2009年6月24日 TV田中麗奈さん主演のNHKドラマ「派遣のオスカル」に、元雪組の柊巴さんが出演される……っていうのは、どこかで発表されたりしたのでしょうか!?
たまたま今日、というかたった今、時々読んでいる某俳優さんのブログに伺ったら……
⇒小林隆さんのブログ(6月21日)(トラックバックできないので、リンクですみません)
http://www.kobasan.jp/archives/2009/06/post_490.html
ら、ら、らぎちゃんファンの皆様は、とっくにご存知だったのでしょうか……?
えーん、全然まーーーーったく知らなくて本当に吃驚したよ~~~(T T)。
小林さんは、言わずと知れた大河ドラマ「新撰組!」で井上源三郎さんを演じられた方。
らぎちゃんも、大好きな源さんの話ができて、さぞ嬉しかったでしょうねぇ……
しかーし、「源さんをやりきったことで卒業を決意」って………(T T)やっぱりそうだったのか。あの後も1年半以上も居てくれたのは、本当に僥倖だったってことか(嘆)
いやあ、それにしても驚愕しましたってば!!
静岡に帰られたわけではないらしいという噂は聞いていたのですが、まさかタレント活動をされるとは……これっぱかしも思っていなかったわよ(T T)(動揺)。
いや、このドラマもあまり出番があるわけでは無さそうだから、何か突発的な理由で出演することになっただけ…とかなのでしょうか。朝海ひかるさんが出演されるらしいので、その関係とか?
……ま、まさか、今後はどこかの事務所に所属して定期的にいろいろ出てくれるとか……?
ドキドキ。
とりあえず。
私のDVDは1週間後しか予約できないので、忘れないように書いておきます。
っていうか、誰か私に一週間前にアラート出してください(切祈)。
「派遣のオスカル」8月28日放映開始(全6回) 毎週金曜日22時~
原作の漫画(『コーラス』連載。松田奈緒子著)は、雑誌掲載時に読んでいました。たしか読みきり連載だったと思うのですが(記憶曖昧)、結構印象に残っています。
あれをどういう形でドラマ化するのか、ちょっと想像できませんが、面白いものになるといいな。
ドラマの公式サイトが見つからないのですが、とりあえず、芸能ニュースサイトにアップされているメインキャストは以下のとおり。
田中麗奈、徳井義実(チュートリアル)、鈴木杏、朝海ひかる、平泉成、上條恒彦
ドラマとしては、連載第一回の「ベルサイユのばら」だけを取り上げるみたいですね。
うーん、らぎちゃんはどんな役だろう……原作にも出てくる役なのでしょうか……。
今日は、宙組のヤクルトホールトークショー(十輝いりす・七海ひろき・藤咲えり)に潜り込んで、十輝くんの温かな空気と、かいちゃんの可愛さと、エリちゃんの美貌にすっかり舞い上がっていたのですが……
いやはや、ちょっといろいろぶっ飛びましたわ(汗)。
お、お、おちつけ>>自分
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僕たちの好きだった革命
2009年6月23日 演劇東京芸術劇場 中ホールにて、KOGAMI@NETWORK「僕たちの好きだった革命」を観てまいりました。
……先月末のことですが(^ ^;ゞ
5月はかなりバタバタと忙しく、観たかった公演をいくつも見逃してしまったのですが、これだけは絶対に観る!と決意していたので、楽の直前になんとか潜り込むことができました。
東京公演が終わった後もあちこち全国ツアーで回るので、その間に書こう~、と思っていたのに、ふと気がつくと、全国ツアーの楽まであと半月もないじゃん!!というわけで、慌てて記憶を掘り出してみましたm(_ _)m。
映画監督の堤幸彦(「20世紀少年」三部作など)が企画原案、第三舞台の鴻上尚史が企画・原作・脚本・演出。2年前の初演はタイミングが合わず観られなかったので、今回の再演は『待ってました!』という感じでした。
プログラムにも書かれていますが、これはもともと堤監督が映画にするつもりで温めていたネタだったそうです。それがいつまでたっても映画にならないものだから、鴻上さんがしびれを切らして舞台化した…のだそうです。
うん、確かに映画向きの題材でした。割と映像っぽい処理も多かったし。
でも、舞台としても実に素晴らしかったです。まだ上半期も終わっていませんが、現時点では、今年観た中で一番好きな芝居になってます★
最初と最後だけが「現在(=2007年)」で、作品全体のメインの舞台は1999年の高等学校。
日比野篤志(塩谷瞬)と小野未来(みく/片瀬那奈)が通う拓明高校に、ある日、復学生がやってくる。
山崎義孝(中村雅俊)、47歳。1969年の学生運動に参加し、拓明高校支部(?)のサブリーダー的な地位にいながら、集会に突入してきた機動隊のガス弾を受けて意識不明となり、そのまま30年が過ぎた、頭だけがオイルショック前の高校生のままの、中年男。
30年ぶりに意識を取り戻した彼は、茫然自失の時を過ごした後、ぽつりと復学を希望する。
彼は知らない。彼を診ていた医者が、「彼はいずれ、再び眠りに戻るだろう。そう長くは無いかもしれないから、今のうちにやりたいことをやらせてあげるように」と彼の保護者に言っていたことなど。
そして、山崎を迎える高校側には、高校側の目論見がある。
校長(安原義人)が狙うのは、「30年間眠っていた学生が復学!」というニュース性と、復学を許可した『寛容な学校』という評判。
「山崎くんが落ち着いたら記者の取材を受けさせる」つもりでいる。
大人たちの思惑が交錯する中で、「革命の指導者」のなりそこないは、どう動くのか…?
実に面白い、興味深い作品でした。
ええ、本当に。
直接は関係ないのですが。
私の母校(高校)は相当にアカな(←たぶん、この表現は厳密には正しくない)学校でして。全共闘時代にも、教師・生徒あわせて何人もしょっぴかれた…という歴史を、誇らかに語り継ぎ、自慢話として語るような、相当にバンカラな学校でした。
ただ、私の知る限りでは、高校で集会を開いたとか機動隊と争いになったとか、そういう話は無かったはずなので、それを思うと、拓明高校はずいぶん最先端を走っていた高校だったんでしょうねぇ…。
いずれにしても、この作品のテーマは、山崎の想いのまっすぐな真摯さ、だと思いました。
決してあの時代を総括しようとか、反省しようとか、見直そうとか、そういう話じゃなくて。ただ、あれは純粋でポジティヴな闘争だったのだ、と、ただその主観的な事実を淡々と語る物語、でした。
闘いがあった。
そこで死んでしまえば「レ・ミゼラブル」になれるわけです。皓いひかりに包まれて、天国へいける。レクイエムの一曲も流れるかもしれない。
だけど、彼らは生き残った。マリウス一人が残されたのではなく、誰も死ななかったわけです。(30年間意識不明だった山崎は、仲間うちでは死亡カウントだったかもしれませんが)
でも、闘いはたしかにあった。
だから。
闘いがあれば、傷が残る。必ず、双方に傷はつくわけです。
それでも生きていかなくてはならない。
30年前に信じていた理想と、30年前に喪った理想。…現実社会を生きていくなかで、拓明高校の教頭におさまり、“学校側”の尖兵として生徒たちを弾圧する兵藤(大高洋夫)が、とても哀れな存在に見えました。
30年前には拓明高校支部(?)のリーダーとして皆をひっぱり、機動隊に負けずにアジ演説をしていた彼が。30年の空白を経て、過去から蘇ったミイラのような山崎の前で見せる、とまどいと恐れ。過去の自分を捨てたこと、いや、捨てた事実を忘れようとした自分に対する罪悪感に苛まれて苦しむ彼、が。
「自分のせいだと思っているのか?」
30年前とまったく同じ、真っ直ぐな瞳で兵藤を見つめながら、山崎は尋ねる。
「自分のせいで、仲間たちの人生を狂わせた、と?」
ただただ真っ直ぐな、皓い光に包まれて。
「…俺は、兵藤さんに感謝してる」
青春のすべてを寝ているうちに喪ってしまった男が、微笑んで言う。
「あんたの演説を聞いて、俺は俺の意思で飛び込んだんだ。…後悔なんて、」
自分で択んだ道なんだから、その結果について、誰にも嘆いたり悔やんだりしてもらいたくない。
「後悔なんて、するつもりは無いんだ」
すべてを喪った男が、世界を掌に載せて、兵藤に差し出す。
「俺はあんたに、感謝している」
そしてもう一人、哀れな男。
兵藤や山崎の仲間だった文香(田島令子/未来の母親)の夫、小野忠義(藤井びん)。
山崎が斃れた騒ぎの後、大学に進学して運動を続けた文香は、内部闘争の渦の中で、仲間だったはずの連中に恋人を惨殺され、精神的に不安定なところを抱えている。
そんな女を妻に得た、学生運動には参加していなかった男。その時代の話はタブーとなった家庭。
ときおり、記憶がフラッシュバックして発作を起こす母親を心配しながら、「何故?」と思い続けて育った未来(みく)。彼女が山崎の始めた運動に積極的に参加するのは、母親を理解したいという気持ちがどこかにあったからだった。
「パパ、教えて。ママに昔、何があったの?」
年頃になった娘の真っ直ぐな問いに、目を逸らすしかない父親。
「…俺もずっと待っているんだ。文香がちゃんと教えてくれるのを…」
口の中で、ぼそりと呟く。
「俺には、お前には教えられない。…俺にだってわからないんだ」
愛する妻との間にある深い溝、決して埋められない溝を、切なく見やって。
「俺には、理解、できないんだよ…」
肩を落として歩み去る、力ない中年男。見送る娘の、昏い瞳。
文化祭にラッパーを呼んでコンサートをしたい!という、未来たちの純粋な思い。
それが純粋であればあるだけ、学校側、あるいは大人側の理屈は考慮されません。
抗議は学生(=弱者)の、正当な権利なのだから。
民主主義なのだから、政治の不満は自分たちの手で解決しなくてはならない。
自分たちが立ち上がらなければ、代わりにやってくれる人はどこにもいない。
…そう教えられた戦後世代。
しかし、彼らを教えた戦前世代は、そんなことひとっかけらも想っちゃいなかった……。
だから。
二つの正義が真っ向から対立する以上、それがどんなに純粋な願いから生じたものであっても、最終的には、闘争で解決するしかないのだから。
未来たちの、「文化祭は生徒のものだ!」という主張と、
兵藤や山崎が30年前に掲げた主張とは、おそらく内容としては全く違うものであったはず。
それでも、それはどちらも等しく 権力者による抑圧を撥ね退け、自分らしく生きるために必要な闘争 であった、という点では同じものだった。
それが解っているからこそ、兵藤はその無謀な夢を否定する側に回る。若さゆえの無謀な夢を力づくで叶えることが、彼らのためになるとは思えないから。
それは、教育者として決して間違った考え方ではないのです。彼らが自分で躓くまで待つのではなく、転ぶ前に、ひっかかりそうな石はどけておいてあげよう、という思想は、むしろ必要なものかもしれない。
でも、結局のところ、重要なのはバランスなんですよね。教育は、極端に走ってはいけないのです。
教師側の主張が、「ラップなんぞ聞いていたら莫迦になるぞ」という低レベルなものではどうしようもない。結果、山崎の「僕らの頃は、ビートルズなんて聴いたら不良になると言われたのに、今は教科書に載っている!」という驚きが、闘争の後押しとなる。
ラップが本当に30年後に教科書に載るのかどうか、それは誰にもわからないのに。
……なんだか、感情が走りすぎちゃって、あんまり巧く語れません…観てから一ヶ月近くたってるのに、おかしいなあ(^ ^;ゞ
こんなぐだぐだな文章で、すみません。
キャストは、若者たちも含めて、みなさん素晴らしかった。中でもやはり、主役として全ての物語を動かした中村雅俊の、のんびりとししているのに強烈な存在感が、印象的でした。
ヒロイン・未来の片瀬那奈の強烈な存在感と、彼女に片思いする気弱な優等生、日比野のさりげない空気感がすごく良かった。そして、彼女たちを徹底的に排除しようとする生徒会のメンバーがまた秀逸でした。
文香を演じた田島令子(←もちろん、あのオスカル様の声です)は、他に、文化祭当日をヘリコプターで取材するキャスターを、それも二役で演じていたのですが、生徒たちの命が懸かったシリアスな場面の直前(最中も)に、あれだけ爆笑させられるとは思いませんでした。…声優ってすごいなあ。
ちょっとネタバレっぽいのですが。
この物語で一番驚いた仕掛けは、「僕たちの好きだった革命!」というこのタイトル台詞を語るのが、30年前の拓明高校に突入した機動隊の隊長(藤井びん)だった、ということだったような気がしています。
この台詞を語る主体が、山崎でも、兵藤でも、文香でもなく、彼であったことが。
自分の主義主張のために闘いを選び、闘争に身を投げた彼らではなく、職業軍人に近い存在であったことが。
「僕たちの好きだった革命」
このタイトルに籠められた、深い想いと皮肉が、強く胸に響きました。
そして。
とにかく、全共闘世代の「フォーク」と、1999年の「ラップ」のコラボが、素晴らしいアイディアでした。
ラッパーとして登場し、物語のキーパーソンを勤めるGAKU-MC の存在なくして、この作品は成り立たなかっただろう、と心から思います。
…ああ、本当に、観ながらいろんなことを考えさせられた作品でした。
ホントにうまくまとめられなくてすみません。観られて良かった!!
舞台もまた観たいけど、映画もぜひ!観てみたい!!です。
堤監督、今度こそスケジュールをきちんと確保して、お願いします~!!(一度は決まりかけたのに、「20世紀少年」三部作にかまけているうちにおじゃんになったらしいので…)
.
……先月末のことですが(^ ^;ゞ
5月はかなりバタバタと忙しく、観たかった公演をいくつも見逃してしまったのですが、これだけは絶対に観る!と決意していたので、楽の直前になんとか潜り込むことができました。
東京公演が終わった後もあちこち全国ツアーで回るので、その間に書こう~、と思っていたのに、ふと気がつくと、全国ツアーの楽まであと半月もないじゃん!!というわけで、慌てて記憶を掘り出してみましたm(_ _)m。
映画監督の堤幸彦(「20世紀少年」三部作など)が企画原案、第三舞台の鴻上尚史が企画・原作・脚本・演出。2年前の初演はタイミングが合わず観られなかったので、今回の再演は『待ってました!』という感じでした。
プログラムにも書かれていますが、これはもともと堤監督が映画にするつもりで温めていたネタだったそうです。それがいつまでたっても映画にならないものだから、鴻上さんがしびれを切らして舞台化した…のだそうです。
うん、確かに映画向きの題材でした。割と映像っぽい処理も多かったし。
でも、舞台としても実に素晴らしかったです。まだ上半期も終わっていませんが、現時点では、今年観た中で一番好きな芝居になってます★
最初と最後だけが「現在(=2007年)」で、作品全体のメインの舞台は1999年の高等学校。
日比野篤志(塩谷瞬)と小野未来(みく/片瀬那奈)が通う拓明高校に、ある日、復学生がやってくる。
山崎義孝(中村雅俊)、47歳。1969年の学生運動に参加し、拓明高校支部(?)のサブリーダー的な地位にいながら、集会に突入してきた機動隊のガス弾を受けて意識不明となり、そのまま30年が過ぎた、頭だけがオイルショック前の高校生のままの、中年男。
30年ぶりに意識を取り戻した彼は、茫然自失の時を過ごした後、ぽつりと復学を希望する。
彼は知らない。彼を診ていた医者が、「彼はいずれ、再び眠りに戻るだろう。そう長くは無いかもしれないから、今のうちにやりたいことをやらせてあげるように」と彼の保護者に言っていたことなど。
そして、山崎を迎える高校側には、高校側の目論見がある。
校長(安原義人)が狙うのは、「30年間眠っていた学生が復学!」というニュース性と、復学を許可した『寛容な学校』という評判。
「山崎くんが落ち着いたら記者の取材を受けさせる」つもりでいる。
大人たちの思惑が交錯する中で、「革命の指導者」のなりそこないは、どう動くのか…?
実に面白い、興味深い作品でした。
ええ、本当に。
直接は関係ないのですが。
私の母校(高校)は相当にアカな(←たぶん、この表現は厳密には正しくない)学校でして。全共闘時代にも、教師・生徒あわせて何人もしょっぴかれた…という歴史を、誇らかに語り継ぎ、自慢話として語るような、相当にバンカラな学校でした。
ただ、私の知る限りでは、高校で集会を開いたとか機動隊と争いになったとか、そういう話は無かったはずなので、それを思うと、拓明高校はずいぶん最先端を走っていた高校だったんでしょうねぇ…。
いずれにしても、この作品のテーマは、山崎の想いのまっすぐな真摯さ、だと思いました。
決してあの時代を総括しようとか、反省しようとか、見直そうとか、そういう話じゃなくて。ただ、あれは純粋でポジティヴな闘争だったのだ、と、ただその主観的な事実を淡々と語る物語、でした。
闘いがあった。
そこで死んでしまえば「レ・ミゼラブル」になれるわけです。皓いひかりに包まれて、天国へいける。レクイエムの一曲も流れるかもしれない。
だけど、彼らは生き残った。マリウス一人が残されたのではなく、誰も死ななかったわけです。(30年間意識不明だった山崎は、仲間うちでは死亡カウントだったかもしれませんが)
でも、闘いはたしかにあった。
だから。
闘いがあれば、傷が残る。必ず、双方に傷はつくわけです。
それでも生きていかなくてはならない。
30年前に信じていた理想と、30年前に喪った理想。…現実社会を生きていくなかで、拓明高校の教頭におさまり、“学校側”の尖兵として生徒たちを弾圧する兵藤(大高洋夫)が、とても哀れな存在に見えました。
30年前には拓明高校支部(?)のリーダーとして皆をひっぱり、機動隊に負けずにアジ演説をしていた彼が。30年の空白を経て、過去から蘇ったミイラのような山崎の前で見せる、とまどいと恐れ。過去の自分を捨てたこと、いや、捨てた事実を忘れようとした自分に対する罪悪感に苛まれて苦しむ彼、が。
「自分のせいだと思っているのか?」
30年前とまったく同じ、真っ直ぐな瞳で兵藤を見つめながら、山崎は尋ねる。
「自分のせいで、仲間たちの人生を狂わせた、と?」
ただただ真っ直ぐな、皓い光に包まれて。
「…俺は、兵藤さんに感謝してる」
青春のすべてを寝ているうちに喪ってしまった男が、微笑んで言う。
「あんたの演説を聞いて、俺は俺の意思で飛び込んだんだ。…後悔なんて、」
自分で択んだ道なんだから、その結果について、誰にも嘆いたり悔やんだりしてもらいたくない。
「後悔なんて、するつもりは無いんだ」
すべてを喪った男が、世界を掌に載せて、兵藤に差し出す。
「俺はあんたに、感謝している」
そしてもう一人、哀れな男。
兵藤や山崎の仲間だった文香(田島令子/未来の母親)の夫、小野忠義(藤井びん)。
山崎が斃れた騒ぎの後、大学に進学して運動を続けた文香は、内部闘争の渦の中で、仲間だったはずの連中に恋人を惨殺され、精神的に不安定なところを抱えている。
そんな女を妻に得た、学生運動には参加していなかった男。その時代の話はタブーとなった家庭。
ときおり、記憶がフラッシュバックして発作を起こす母親を心配しながら、「何故?」と思い続けて育った未来(みく)。彼女が山崎の始めた運動に積極的に参加するのは、母親を理解したいという気持ちがどこかにあったからだった。
「パパ、教えて。ママに昔、何があったの?」
年頃になった娘の真っ直ぐな問いに、目を逸らすしかない父親。
「…俺もずっと待っているんだ。文香がちゃんと教えてくれるのを…」
口の中で、ぼそりと呟く。
「俺には、お前には教えられない。…俺にだってわからないんだ」
愛する妻との間にある深い溝、決して埋められない溝を、切なく見やって。
「俺には、理解、できないんだよ…」
肩を落として歩み去る、力ない中年男。見送る娘の、昏い瞳。
文化祭にラッパーを呼んでコンサートをしたい!という、未来たちの純粋な思い。
それが純粋であればあるだけ、学校側、あるいは大人側の理屈は考慮されません。
抗議は学生(=弱者)の、正当な権利なのだから。
民主主義なのだから、政治の不満は自分たちの手で解決しなくてはならない。
自分たちが立ち上がらなければ、代わりにやってくれる人はどこにもいない。
…そう教えられた戦後世代。
しかし、彼らを教えた戦前世代は、そんなことひとっかけらも想っちゃいなかった……。
だから。
二つの正義が真っ向から対立する以上、それがどんなに純粋な願いから生じたものであっても、最終的には、闘争で解決するしかないのだから。
未来たちの、「文化祭は生徒のものだ!」という主張と、
兵藤や山崎が30年前に掲げた主張とは、おそらく内容としては全く違うものであったはず。
それでも、それはどちらも等しく 権力者による抑圧を撥ね退け、自分らしく生きるために必要な闘争 であった、という点では同じものだった。
それが解っているからこそ、兵藤はその無謀な夢を否定する側に回る。若さゆえの無謀な夢を力づくで叶えることが、彼らのためになるとは思えないから。
それは、教育者として決して間違った考え方ではないのです。彼らが自分で躓くまで待つのではなく、転ぶ前に、ひっかかりそうな石はどけておいてあげよう、という思想は、むしろ必要なものかもしれない。
でも、結局のところ、重要なのはバランスなんですよね。教育は、極端に走ってはいけないのです。
教師側の主張が、「ラップなんぞ聞いていたら莫迦になるぞ」という低レベルなものではどうしようもない。結果、山崎の「僕らの頃は、ビートルズなんて聴いたら不良になると言われたのに、今は教科書に載っている!」という驚きが、闘争の後押しとなる。
ラップが本当に30年後に教科書に載るのかどうか、それは誰にもわからないのに。
……なんだか、感情が走りすぎちゃって、あんまり巧く語れません…観てから一ヶ月近くたってるのに、おかしいなあ(^ ^;ゞ
こんなぐだぐだな文章で、すみません。
キャストは、若者たちも含めて、みなさん素晴らしかった。中でもやはり、主役として全ての物語を動かした中村雅俊の、のんびりとししているのに強烈な存在感が、印象的でした。
ヒロイン・未来の片瀬那奈の強烈な存在感と、彼女に片思いする気弱な優等生、日比野のさりげない空気感がすごく良かった。そして、彼女たちを徹底的に排除しようとする生徒会のメンバーがまた秀逸でした。
文香を演じた田島令子(←もちろん、あのオスカル様の声です)は、他に、文化祭当日をヘリコプターで取材するキャスターを、それも二役で演じていたのですが、生徒たちの命が懸かったシリアスな場面の直前(最中も)に、あれだけ爆笑させられるとは思いませんでした。…声優ってすごいなあ。
ちょっとネタバレっぽいのですが。
この物語で一番驚いた仕掛けは、「僕たちの好きだった革命!」というこのタイトル台詞を語るのが、30年前の拓明高校に突入した機動隊の隊長(藤井びん)だった、ということだったような気がしています。
この台詞を語る主体が、山崎でも、兵藤でも、文香でもなく、彼であったことが。
自分の主義主張のために闘いを選び、闘争に身を投げた彼らではなく、職業軍人に近い存在であったことが。
「僕たちの好きだった革命」
このタイトルに籠められた、深い想いと皮肉が、強く胸に響きました。
そして。
とにかく、全共闘世代の「フォーク」と、1999年の「ラップ」のコラボが、素晴らしいアイディアでした。
ラッパーとして登場し、物語のキーパーソンを勤めるGAKU-MC の存在なくして、この作品は成り立たなかっただろう、と心から思います。
…ああ、本当に、観ながらいろんなことを考えさせられた作品でした。
ホントにうまくまとめられなくてすみません。観られて良かった!!
舞台もまた観たいけど、映画もぜひ!観てみたい!!です。
堤監督、今度こそスケジュールをきちんと確保して、お願いします~!!(一度は決まりかけたのに、「20世紀少年」三部作にかまけているうちにおじゃんになったらしいので…)
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宝塚歌劇団 月組のみなさま、
大劇場公演の千秋楽、おめでとうございます~~~♪
2回しか観られませんでしたが、(そして東宝のチケットも思うように手に入らなくて大変ですが)東宝でお待ちしています!
かえこちゃん(良基天音)、とーやん(榎登也)、五十鈴(ひかり)さん、
大劇場ご卒業、おめでとうございます!
まだまだ東宝がありますので、最後までしっかり体調を整えて、笑顔を見せてくださいね♪
と、いうわけで。
前回、黒天使とバイエルン王家と皇太后ゾフィー様(&フランツ陛下)については思う存分語った猫ですが。
今日は……えっと、誰から?(^ ^;ゞ
○裁判官
まずは第一声!から。きっしー(彩央寿音)の美声(^ ^)にうっとり。
ルキーニとの掛け合いは、滑舌がよくて声のいい二人で、すごく迫力がありました(はぁと)
……きっしーはヒューブナー男爵の霊魂としてもプロローグに登場するんですが、どこで喋っているんでしょうか。最初は登場前だから、袖でスタンバイしたまま喋ってるの?
でも、プロローグの後半に再び裁判官の声が聞こえるときって、皆まだ舞台に居ますよね……?雪組のらぎちゃんとは立ち位置が微妙に違っていたような気がするので、きっしーだけ先にハケていたりするのでしょうか。……それとも、もしかして裁判官だけ録音だったりするのでしょうか?
○重臣たち
グリュンネ伯爵(研ルイス)は、、、若いなあ(汗)。つい最近家を継いだばかりのぼんぼん、って感じで、貫禄は足りなかったような。
歌は危なげなく、さすが。
シュヴァルツェンベルク将軍(星条海斗)は、なんというか、想像通り(^ ^; カッコよくて暑苦しくて、迫力があって、こういう役はぴったりだと思いました♪
ラウシャー大司教(綾月せり)は、「二人の貴公子」と同様、金髪マッシュルームカットの鬘に大きな衣装が、本当によく似合ってて可愛らしい。なんていうか、無責任だけどあまり害のない“茶坊主”っぽい存在感が、予想外にこの役にあっていて、興味深い。心配だった歌も危なげなく、低音もよく響いてました。実は一番心配な配役の一人だったので、すごーーーーくホッとしました(汗)。
ヒューブナー(彩央寿音)&ケンペン(華央あみり)……先年の雪組版では、ゾフィー様のハーレム状態だった重臣たちの中でも特別にキレイだったこの二人。
今回は、重臣たちの中でも一番重厚で渋かっこいい二人。とにかく仕草の一つ一つが格好良くて、渋くて素敵!!という感じでした。
……しかーし、雪組の美形軍団は、年を取っても見事に美老人sでしたが、月組の重臣たちは、年の取り方にちょっとムラがあったような(^ ^;ゞ
シュヴァルツェンベルク&ヒューブナー&ケンペンは随分思い切って年をとったのに、大司教様は全然年を取らず、グリュンネ伯爵は…中間くらいかなあ。シュヴァルツェンベルクが、年はとっても全然枯れず“生涯現役!”で“熱く~くじけず~♪”と歌いたくなるような熱演振りだったのも、楽しかったです☆
○侍従
みっしょん(美翔かずき)と千海華蘭ちゃん。
4年前にみりお(明日海りお)がやっていた役ですよね…。懐かしい。
みっしょんの衣装の着こなしの見事さに見惚れ、からんちゃんの笑顔の可愛らしさに癒されました♪
○リヒテンシュタイン&女官
美夢ひまり、羽咲まな、彩星りおん、琴音和葉、玲実くれあ、夏鳳しおり、、、美人ぞろいで歌姫ぞろいで、しかも迫力満点。なんてステキな月娘たち。
リヒテンシュタインのすずな(憧花ゆりの)を中心に、いじわるさでは誰にも負けないわ!みたいな男前っぷりが最高です。個人的に、りおんとくれあちゃんの、相手を見下しきった眼つきが大好きだ。あんな眼で見られたら、ぜったい落ち込むと思う。
…それでもくじけないシシィ、結構好きだけど(^ ^;
○結婚式
ブライダルメイドが二人とも可愛いなあ~と思ったら、カンナちゃん(真凜カンナ)と香咲蘭ちゃんでした(^ ^)。
そして、プログラムを見て初めて知った驚愕の事実。沢希理寿ちゃん、今公演は最初から女役だったのか!! 全然気がつかなかったよ~~っ!(涙)嘉月絵理ちゃんは、一幕は男役やってたはずなのにぃ~(T T)。
まさか劇団、りおんに続いて転向させようとか……思ってないよね!?
○「最後のダンス」カゲソロ
五十鈴さんの美声にうっとり(T T)。ああ、いい声だなあ……。
ここで、トート閣下センターで踊りまくる黒天使がメチャクチャカッコいいです。二階席お勧め。
○ハンガリー貴族
なにげに豪華メンバーです。男も女も美人ばっかり♪とっても眼の保養♪♪
しっかし、革命家たちは無理があった……。ハンガリー貴族(女)のおときちとかほたるとかの方が、よっぽど頼りになりそうだし(- -;
私が観たのは二回で、エルマーはあひちゃん(遼河はるひ)のみ。シュテファンは、もりえちゃんとみりおくん一回づつだったんですが、、、みりおくんよりもりえちゃんの方が役に合っていたような。お髭姿が本当に素敵☆
しかし、どの組み合わせ見ても革命が成功しそうに見えないというか、、、そもそも、革命とか起こしそうにないメンバーだなあ(!)というのが正直な感想でした(汗)。
○美容師と侍女たち
美容師の白雪さち花ちゃん、いい声ですね♪毎回この役はキャスティングを吟味されているなあと思います♪
「ありーますっ♪」一言の侍女は、真愛涼歌ちゃん。いやー、「ミーマイ」以来のお気に入りさんですが、やっぱり巧いなあ~♪新公がとても楽しみです。可愛い~(^ ^)。
薄色の服の侍女たちは、舞乃ゆかちゃん、愛那結梨さん、花陽みらちゃん、真凜カンナちゃん、愛風ゆめちゃん、香咲蘭さん。皆本当に可愛い(*^ ^*)。
鏡の間での従僕は、翔我つばきさんと天翔りいらさん。翔我さんは、ずいぶんビジュアルがすっきりしてキレイになったなーと感心。天翔さんは、「二人の貴公子」でもすごく目についた美貌に磨きがかかって(笑)、いい表情をするようになりましたね。先が楽しみな二人です♪
○各国の美女たち
男前な月娘たちが、それぞれのお国柄によくキャラクターをあわせて作りこんでくれて、実に眼に保養な場面でした♪ちゃーんと自慢できる美女たちだったことは本当に嬉しい。見ているだけで幸せです♪ありがとう♪
大使たちは、かえちゃん筆頭に皆可愛かったです♪ …あれっ?
○ハンガリー市民
男連中は若い子ばっかりなのに、みっぽー筆頭に、女たちの男前で格好良いことといったら!ハンガリーってそういう国なのかと思ってしまいましたわ(汗)。
エーヤンの歌手は輝城みつるくん。良かったです!だいぶ丸いけど、なるみん(鳴海じゅん)を思わせる(←私だけかも)美声と美貌で、将来が楽しみな人になりました。見た目がもう少しシャープになると鬼に金棒なんだけどなあ。
○少年ルドルフ
しずくちゃん、素晴らしかった!不安定な歌声が役にぴったり。
ルドルフ=もりえちゃんとみりおくんで芝居を変えるとか、そういうことは無かったのですが、どちらになる芽も抱いた少年でした。
いやぁ、しずくちゃんのキャラクターの表現力というか、「そのもの」になってしまう集中力は凄いなあ、と、いろんな作品でいつも思います。あまり役のつかなかった星組時代から、“やりたい芝居”のイメージはハッキリと持っている人だったので、やっとその気持ちに技術が追いついてきて、今が一番楽しいときなんじゃないのかな、と。
……歌は…(汗)、、、がんばれ(T T)。
○マダム・ヴォルフとコレクションたち
理寿ちゃんのヴォルフ、すごく良かったです。絵理ちゃんより化粧の感じがオカマちっくでしたけど(汗)、色っぽくて美人で、もの凄く堕落した感じが漂っていて、思わず引き込まれてしまいました。歌も色っぽかった!!ルキーニのまさおも、ここぞとばかり粘っこく歌っていたので、なんだか酔っ払いそうでした……。
コレクションズは、、、4年前のロリータ系裏ビデオみたいなヤバさはなく、普通に大人っぽい娼婦たちなんだなあ、と思えました。ゆりあちゃんもくれあちゃんも、咲希あかねちゃんもみらちゃんもカンナちゃんも、みんな大人っぽくて、スタイル良くて、普通に美人なので。
しかーし、紗那ゆずはちゃんは……ああいうコケティッシュな超美少女系の美女にああいう衣装を着せたら、最終兵器になっちゃうんだってば(汗)。
あれは小池さんの趣味なんでしょうか。誰の趣味なんでしょうか……。あの場面、男性には目隠しをつけさせたい気分だわ(- -;
鳥籠に入った黒天使は、麗百愛ちゃんと煌月爽矢さん。煌月さんもそんなに小さいわけじゃないと思うんですが、もえちゃんって背が高いんだなあ~!
二人とも美しいダンサー体型なので、色っぽさにはちょっと欠けていたかも。(←その分娼婦たちが色っぽいから良いんです)
そして、究極のマデレーネ(蘭乃はな)。
霧矢さんのフランツ陛下は、心の底から真剣に、マデレーネのロリータな色香に堕ちてしまいました。
……素晴らしかった。
ガイチさんも、ユミコちゃんも、マデレーネを視ながら何か妖しい術にでもかかったかのようにマデレーネに吸い寄せられていくのに、きりやんのフランツだけは、完全に正気のまま、自らマデレーネを追いかけて、掴まえてキスする、って感じだったんです(*^ ^*)。
いや、ホントにそう思ったんですもん!!
そういう解釈もあるのか!と、目から鱗でした。
あやしの術を駆使するのではなく、ホンモノの美人を送り込むとか、そういう“現実的な”手段でエリザベートを追い詰めようとするトートだったんですよね。
小池さん、また面白い視点を見つけたな、と感心しました。
○夜のボートの老夫婦
まったく顔もスタイルもわからないけれども、素晴らしく雰囲気のある二人でした。
プログラムを見て、びっくり(@ @)みっしょんと琴音さんだったのか!!(^ ^;ゞ
二人とも若いのに、ひとつひとつの仕草をよく研究して、リアルに動けていたと思います。
「エリザベート」が上演されるたび、気になる二人ですが。
芝居って顔でも声でもないんだなあ、と、この役を観るたびに思います。ちょっとした仕草と間、それだけでも届くものがある。
心に響くものが、あるんですね。
今回も、舞台前面に立つ二人のすれ違いが際立って哀れに思えるほど、言葉なくても分かり合えるラブラブ夫婦っぷりが、とても良かったです。ね☆
卒業生たち。
五十鈴さんは新公もあるし、カゲソロもあるけど、かえちゃんととーやんに役らしい役がなかったのは、正直いってとても残念です。
でも。役がない分、逆にどの場面にも二人がいるってくらい色んな場面に出てくれて、いろんな二人に逢えて、、、それはとても楽しかったです。
願わくば、この最後の舞台で、また何か新しい喜びを見つけてくださいますように。
…ところで。
親戚とか、結婚式の参列者とか、カフェの男たちとあたりの歌い継ぎメンバー表を作られた方、いらっしゃいませんかねぇ……
前回月組の時は作ったんだけどな。あの表、どこに逃げてしまったのかしら(涙)。
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大劇場公演の千秋楽、おめでとうございます~~~♪
2回しか観られませんでしたが、(そして東宝のチケットも思うように手に入らなくて大変ですが)東宝でお待ちしています!
かえこちゃん(良基天音)、とーやん(榎登也)、五十鈴(ひかり)さん、
大劇場ご卒業、おめでとうございます!
まだまだ東宝がありますので、最後までしっかり体調を整えて、笑顔を見せてくださいね♪
と、いうわけで。
前回、黒天使とバイエルン王家と皇太后ゾフィー様(&フランツ陛下)については思う存分語った猫ですが。
今日は……えっと、誰から?(^ ^;ゞ
○裁判官
まずは第一声!から。きっしー(彩央寿音)の美声(^ ^)にうっとり。
ルキーニとの掛け合いは、滑舌がよくて声のいい二人で、すごく迫力がありました(はぁと)
……きっしーはヒューブナー男爵の霊魂としてもプロローグに登場するんですが、どこで喋っているんでしょうか。最初は登場前だから、袖でスタンバイしたまま喋ってるの?
でも、プロローグの後半に再び裁判官の声が聞こえるときって、皆まだ舞台に居ますよね……?雪組のらぎちゃんとは立ち位置が微妙に違っていたような気がするので、きっしーだけ先にハケていたりするのでしょうか。……それとも、もしかして裁判官だけ録音だったりするのでしょうか?
○重臣たち
グリュンネ伯爵(研ルイス)は、、、若いなあ(汗)。つい最近家を継いだばかりのぼんぼん、って感じで、貫禄は足りなかったような。
歌は危なげなく、さすが。
シュヴァルツェンベルク将軍(星条海斗)は、なんというか、想像通り(^ ^; カッコよくて暑苦しくて、迫力があって、こういう役はぴったりだと思いました♪
ラウシャー大司教(綾月せり)は、「二人の貴公子」と同様、金髪マッシュルームカットの鬘に大きな衣装が、本当によく似合ってて可愛らしい。なんていうか、無責任だけどあまり害のない“茶坊主”っぽい存在感が、予想外にこの役にあっていて、興味深い。心配だった歌も危なげなく、低音もよく響いてました。実は一番心配な配役の一人だったので、すごーーーーくホッとしました(汗)。
ヒューブナー(彩央寿音)&ケンペン(華央あみり)……先年の雪組版では、ゾフィー様のハーレム状態だった重臣たちの中でも特別にキレイだったこの二人。
今回は、重臣たちの中でも一番重厚で渋かっこいい二人。とにかく仕草の一つ一つが格好良くて、渋くて素敵!!という感じでした。
……しかーし、雪組の美形軍団は、年を取っても見事に美老人sでしたが、月組の重臣たちは、年の取り方にちょっとムラがあったような(^ ^;ゞ
シュヴァルツェンベルク&ヒューブナー&ケンペンは随分思い切って年をとったのに、大司教様は全然年を取らず、グリュンネ伯爵は…中間くらいかなあ。シュヴァルツェンベルクが、年はとっても全然枯れず“生涯現役!”で“熱く~くじけず~♪”と歌いたくなるような熱演振りだったのも、楽しかったです☆
○侍従
みっしょん(美翔かずき)と千海華蘭ちゃん。
4年前にみりお(明日海りお)がやっていた役ですよね…。懐かしい。
みっしょんの衣装の着こなしの見事さに見惚れ、からんちゃんの笑顔の可愛らしさに癒されました♪
○リヒテンシュタイン&女官
美夢ひまり、羽咲まな、彩星りおん、琴音和葉、玲実くれあ、夏鳳しおり、、、美人ぞろいで歌姫ぞろいで、しかも迫力満点。なんてステキな月娘たち。
リヒテンシュタインのすずな(憧花ゆりの)を中心に、いじわるさでは誰にも負けないわ!みたいな男前っぷりが最高です。個人的に、りおんとくれあちゃんの、相手を見下しきった眼つきが大好きだ。あんな眼で見られたら、ぜったい落ち込むと思う。
…それでもくじけないシシィ、結構好きだけど(^ ^;
○結婚式
ブライダルメイドが二人とも可愛いなあ~と思ったら、カンナちゃん(真凜カンナ)と香咲蘭ちゃんでした(^ ^)。
そして、プログラムを見て初めて知った驚愕の事実。沢希理寿ちゃん、今公演は最初から女役だったのか!! 全然気がつかなかったよ~~っ!(涙)嘉月絵理ちゃんは、一幕は男役やってたはずなのにぃ~(T T)。
まさか劇団、りおんに続いて転向させようとか……思ってないよね!?
○「最後のダンス」カゲソロ
五十鈴さんの美声にうっとり(T T)。ああ、いい声だなあ……。
ここで、トート閣下センターで踊りまくる黒天使がメチャクチャカッコいいです。二階席お勧め。
○ハンガリー貴族
なにげに豪華メンバーです。男も女も美人ばっかり♪とっても眼の保養♪♪
しっかし、革命家たちは無理があった……。ハンガリー貴族(女)のおときちとかほたるとかの方が、よっぽど頼りになりそうだし(- -;
私が観たのは二回で、エルマーはあひちゃん(遼河はるひ)のみ。シュテファンは、もりえちゃんとみりおくん一回づつだったんですが、、、みりおくんよりもりえちゃんの方が役に合っていたような。お髭姿が本当に素敵☆
しかし、どの組み合わせ見ても革命が成功しそうに見えないというか、、、そもそも、革命とか起こしそうにないメンバーだなあ(!)というのが正直な感想でした(汗)。
○美容師と侍女たち
美容師の白雪さち花ちゃん、いい声ですね♪毎回この役はキャスティングを吟味されているなあと思います♪
「ありーますっ♪」一言の侍女は、真愛涼歌ちゃん。いやー、「ミーマイ」以来のお気に入りさんですが、やっぱり巧いなあ~♪新公がとても楽しみです。可愛い~(^ ^)。
薄色の服の侍女たちは、舞乃ゆかちゃん、愛那結梨さん、花陽みらちゃん、真凜カンナちゃん、愛風ゆめちゃん、香咲蘭さん。皆本当に可愛い(*^ ^*)。
鏡の間での従僕は、翔我つばきさんと天翔りいらさん。翔我さんは、ずいぶんビジュアルがすっきりしてキレイになったなーと感心。天翔さんは、「二人の貴公子」でもすごく目についた美貌に磨きがかかって(笑)、いい表情をするようになりましたね。先が楽しみな二人です♪
○各国の美女たち
男前な月娘たちが、それぞれのお国柄によくキャラクターをあわせて作りこんでくれて、実に眼に保養な場面でした♪ちゃーんと自慢できる美女たちだったことは本当に嬉しい。見ているだけで幸せです♪ありがとう♪
大使たちは、かえちゃん筆頭に皆可愛かったです♪ …あれっ?
○ハンガリー市民
男連中は若い子ばっかりなのに、みっぽー筆頭に、女たちの男前で格好良いことといったら!ハンガリーってそういう国なのかと思ってしまいましたわ(汗)。
エーヤンの歌手は輝城みつるくん。良かったです!だいぶ丸いけど、なるみん(鳴海じゅん)を思わせる(←私だけかも)美声と美貌で、将来が楽しみな人になりました。見た目がもう少しシャープになると鬼に金棒なんだけどなあ。
○少年ルドルフ
しずくちゃん、素晴らしかった!不安定な歌声が役にぴったり。
ルドルフ=もりえちゃんとみりおくんで芝居を変えるとか、そういうことは無かったのですが、どちらになる芽も抱いた少年でした。
いやぁ、しずくちゃんのキャラクターの表現力というか、「そのもの」になってしまう集中力は凄いなあ、と、いろんな作品でいつも思います。あまり役のつかなかった星組時代から、“やりたい芝居”のイメージはハッキリと持っている人だったので、やっとその気持ちに技術が追いついてきて、今が一番楽しいときなんじゃないのかな、と。
……歌は…(汗)、、、がんばれ(T T)。
○マダム・ヴォルフとコレクションたち
理寿ちゃんのヴォルフ、すごく良かったです。絵理ちゃんより化粧の感じがオカマちっくでしたけど(汗)、色っぽくて美人で、もの凄く堕落した感じが漂っていて、思わず引き込まれてしまいました。歌も色っぽかった!!ルキーニのまさおも、ここぞとばかり粘っこく歌っていたので、なんだか酔っ払いそうでした……。
コレクションズは、、、4年前のロリータ系裏ビデオみたいなヤバさはなく、普通に大人っぽい娼婦たちなんだなあ、と思えました。ゆりあちゃんもくれあちゃんも、咲希あかねちゃんもみらちゃんもカンナちゃんも、みんな大人っぽくて、スタイル良くて、普通に美人なので。
しかーし、紗那ゆずはちゃんは……ああいうコケティッシュな超美少女系の美女にああいう衣装を着せたら、最終兵器になっちゃうんだってば(汗)。
あれは小池さんの趣味なんでしょうか。誰の趣味なんでしょうか……。あの場面、男性には目隠しをつけさせたい気分だわ(- -;
鳥籠に入った黒天使は、麗百愛ちゃんと煌月爽矢さん。煌月さんもそんなに小さいわけじゃないと思うんですが、もえちゃんって背が高いんだなあ~!
二人とも美しいダンサー体型なので、色っぽさにはちょっと欠けていたかも。(←その分娼婦たちが色っぽいから良いんです)
そして、究極のマデレーネ(蘭乃はな)。
霧矢さんのフランツ陛下は、心の底から真剣に、マデレーネのロリータな色香に堕ちてしまいました。
……素晴らしかった。
ガイチさんも、ユミコちゃんも、マデレーネを視ながら何か妖しい術にでもかかったかのようにマデレーネに吸い寄せられていくのに、きりやんのフランツだけは、完全に正気のまま、自らマデレーネを追いかけて、掴まえてキスする、って感じだったんです(*^ ^*)。
いや、ホントにそう思ったんですもん!!
そういう解釈もあるのか!と、目から鱗でした。
あやしの術を駆使するのではなく、ホンモノの美人を送り込むとか、そういう“現実的な”手段でエリザベートを追い詰めようとするトートだったんですよね。
小池さん、また面白い視点を見つけたな、と感心しました。
○夜のボートの老夫婦
まったく顔もスタイルもわからないけれども、素晴らしく雰囲気のある二人でした。
プログラムを見て、びっくり(@ @)みっしょんと琴音さんだったのか!!(^ ^;ゞ
二人とも若いのに、ひとつひとつの仕草をよく研究して、リアルに動けていたと思います。
「エリザベート」が上演されるたび、気になる二人ですが。
芝居って顔でも声でもないんだなあ、と、この役を観るたびに思います。ちょっとした仕草と間、それだけでも届くものがある。
心に響くものが、あるんですね。
今回も、舞台前面に立つ二人のすれ違いが際立って哀れに思えるほど、言葉なくても分かり合えるラブラブ夫婦っぷりが、とても良かったです。ね☆
卒業生たち。
五十鈴さんは新公もあるし、カゲソロもあるけど、かえちゃんととーやんに役らしい役がなかったのは、正直いってとても残念です。
でも。役がない分、逆にどの場面にも二人がいるってくらい色んな場面に出てくれて、いろんな二人に逢えて、、、それはとても楽しかったです。
願わくば、この最後の舞台で、また何か新しい喜びを見つけてくださいますように。
…ところで。
親戚とか、結婚式の参列者とか、カフェの男たちとあたりの歌い継ぎメンバー表を作られた方、いらっしゃいませんかねぇ……
前回月組の時は作ったんだけどな。あの表、どこに逃げてしまったのかしら(涙)。
.
HAPPY BIRTHDAY!
2009年6月22日 宝塚(宙)大空祐飛さま。
お誕生日、おめでとうございますm(_ _)m。
去年は『花組一年生』だった祐飛さんが、
今年は、『宙組一年生』……なんですね。
……っていうか、やっと7日目?(^ ^;ゞ
一年前の6月22日は、祐飛さんが花組一年生として参加した初めての大劇場公演が、やっと千秋楽を終えて一息ついたところでした。
……猫自身は、というと、「凍てついた明日」に嵌りすぎてアタマが吹っ飛んでいた頃ですね(汗)。
今年は、宙組には組替えはしたものの、現在公演中の作品に出られるわけもなく(涙)、
……何をしていらっしゃるんでしょうね。密かに東宝劇場で楽屋手伝いしたりしているのかしら…?(←すごく役に立たなそうな気がしてしまうのは何故だろう/汗)
いつまで宙組に、宝塚にいてくれるのかわかりませんが、
生まれ育った月組を離れて一年半、
今また、あたたかく迎え入れ、微笑みとともに送り出してくれた花組を離れて、すみ花ちゃんと二人、手を繋いで、新しい世界を目指し歩き出したばかり。
一年後。
猫はいったい、どんな想いでこの日を迎えるのか。
『何もかもみな懐かしい…』と?
…それとも?
未来は見えないからこそ未来なのだから。
今はただ、余計なことは考えず、ちょっとセンチメンタルに
おめでとう!
ただ、その一言だけを贈りたい。
ただ、あなたの幸せだけを祈っています、と………。
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お誕生日、おめでとうございますm(_ _)m。
去年は『花組一年生』だった祐飛さんが、
今年は、『宙組一年生』……なんですね。
……っていうか、やっと7日目?(^ ^;ゞ
一年前の6月22日は、祐飛さんが花組一年生として参加した初めての大劇場公演が、やっと千秋楽を終えて一息ついたところでした。
……猫自身は、というと、「凍てついた明日」に嵌りすぎてアタマが吹っ飛んでいた頃ですね(汗)。
今年は、宙組には組替えはしたものの、現在公演中の作品に出られるわけもなく(涙)、
……何をしていらっしゃるんでしょうね。密かに東宝劇場で楽屋手伝いしたりしているのかしら…?(←すごく役に立たなそうな気がしてしまうのは何故だろう/汗)
いつまで宙組に、宝塚にいてくれるのかわかりませんが、
生まれ育った月組を離れて一年半、
今また、あたたかく迎え入れ、微笑みとともに送り出してくれた花組を離れて、すみ花ちゃんと二人、手を繋いで、新しい世界を目指し歩き出したばかり。
一年後。
猫はいったい、どんな想いでこの日を迎えるのか。
『何もかもみな懐かしい…』と?
…それとも?
未来は見えないからこそ未来なのだから。
今はただ、余計なことは考えず、ちょっとセンチメンタルに
おめでとう!
ただ、その一言だけを贈りたい。
ただ、あなたの幸せだけを祈っています、と………。
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君たちは若い薔薇【2】
2009年6月20日 宝塚(宙)宝塚宙組新人公演「薔薇に降る雨」(東京宝塚劇場)の続き。
ジャスティンのフィアンセ、ヘレン(美羽あさひ)に、せーこちゃん(純矢ちとせ)
いやぁ、もう、本当にとっても良かった(はぁと)!
かいちゃん(七海ひろき)のところにも書きましたが、本公演と新人公演で一番違っていたのはジャスティンとヘレンの関係だったような気がするんですよね。
母親が張り切って作ったケーキを、「どうするの?」と訊かれて「…いらないんなら片付けるわ」というヘレン。その一瞬の躊躇い、ケーキを載せた盆を持ち上げようとする細い腕のしなり方、落ちた肩……ジャスティンとの気持ちのすれ違い。目を瞑ってやり過ごそうとするのに、つい怖いものを見てしまう。
うなだれた背中に零れ落ちる、抑えきれない不安と、不信。
本役のまさみちゃんは、もうちょっとこの場面はサラッとやっていたような気がします。少なくとも、私はあまり印象に残りませんでした。…何を観ていたんだ私(汗)。
まさみちゃんは、ここよりも、最初のカフェでのさりげない会話が印象に残っています。わがまま押し付けがましさが個性的で可愛かったので。
せーこちゃんは、逆にカフェのシーンは“ごく普通”なんですよね。素直にジャスティンの話を聞いているだけ。なんとも思っていない。…ジャスティンにとってへレンが空気だった以上に、ヘレンにとってもジャスティンは空気だったんじゃないかな、と思いました。だからこそ、彼の心がそこにないことに全く気づかないのだ、と。
カフェでヘレンと別れたジャスティンに、襲い掛かる「裏切り」のコーラスが、新人公演ではとても辛く聴こえました。へレンが一途にジャスティンを愛しているのに、ジャスティンが一方的に裏切っている、っていう話じゃないことが痛々しくて。
しかも、その歌が聴こえるのはジャスティンだけ。ヘレンには聴こえない。
…せーこちゃんのヘレンの、大人びた落ち着きと、子供のような脆さの同居。怖いものから眼をそらそうとして、でもそらしきれない。母親のせいにしているけど、本心はそうじゃないことを知っている。
言い訳はしているけれども、真実はただ一つ。
あたしはアメリカにはいけない。
この男に、人生を賭けられない。
この男を、信じきることができない。
……だから、行けない。
正塚さんは、男役にはあまり嘘を言わせない作家だという話を、以前(「銀ちゃんの恋」の石田さんとの比較で)書いたような気がしますが、思い返せば、娘役には結構嘘を言わせているんですよね。今作は、イヴェットもヘレンも結構な嘘吐きだと思うんです。どちらも、男と一緒に行けない理由を、親のせいにする。
理由は親への愛だとしても、結局は自分が選んだ途なのに。
オフィスでただ一人、灯りも点けずにジャスティンの帰りを待つヘレン。
ソファに埋もれた細い身体の、存在感のなさに驚きました。パーティーが終わってオフィスに戻り、着替えを始めようとするジャスティンの、頭の片隅にもいなかったヘレン。
口元に薄い笑みを刷いて、イヴェットの幸せを祈るジャスティンが、ヘレンに気づいた瞬間に浮かべた苦々しい笑み。彼はもう、イヴェットとの恋は乗り越えたつもりだった。ヘレンと二人で、夢を追いかけるために。なのに、今この瞬間に、俺は彼女のことなど忘れていた……その、事実が、彼を苛む。
ヘレンが彼を責める、一言一言と、同じ重さで。
かいちゃんのジャスティンは、とても優しい。
残酷なまでに、やさしすぎる。
やさしくて、正直で、残酷で。
ヘレンが壊れていくのを、おろおろしながら見守ってくれるので、ヘレンも思う存分、壊れることができる。
空気なのに。
空気だったのに。
空気を喪ったら、誰も生きてはいけないのに……。
泣くだけ泣いたヘレンは、きっとしばらくは落ち込むだろうけど、案外すぐにまた新しい恋をはじめられるんじゃないかな、と思ってみたりして。
…そう、もしかしたら、ヴィクトールあたりと?
なーんて、そんな妄想に走ってしまうほど、せーこちゃんのヘレンの絶妙なバランス感覚がとても好きです。
次の大劇場公演は、「カサブランカ」。
91期の野々すみ花ちゃんが演じるイルザを、新公で射止めるのは誰なんでしょうね。
ちさきちゃんはもう2作やっているから、、、、ラスト89期のせーこちゃん?すみ花ちゃんと同期のエリちゃん?92期のれーれ?それとも……?
その三人なら、誰がきてもすごく楽しみ。いえ、もちろん、他の人でも楽しみなんですけど(汗)、すみません、あまり知らなくて……(勉強中)。
ヘレンのママ(美風舞良)は、妃宮さくらちゃん。
難しい役だと思うのですが、なかなか良かったです。歌がなくて残念!
あまりに可愛いので、最後のご挨拶で並んだ時は誰だかわかりませんでした(汗)ママには見えないわ(汗)。
最初のクラブでの、公爵夫人の連れもさくらちゃんがやってましたよね?
なかなかの美人だし、曲者感があって、とっても良かったです♪
ジャスティンの秘書(?)モニーク(華凜もゆる)は、舞姫あゆみさん。
本役の華凜さんは、もの凄く個性的で素敵な不思議ちゃん、って感じでつくっていらっしゃいましたが、新公はちょっと思い込みの激しい可愛子ちゃんだったような?本役さんの、あのなんともいえない存在感はなかったですが、舞姫さんは舞姫さんらしくて、可愛いかったです。
その後ろであれこれと小芝居していた社員①(珠洲春希さんの方かな?)の光海舞人さんが、なんだかすごく目を惹きました。面白くて。
娘役さんは千鈴まゆちゃんくらいしかわからないのですが、相変わらず可愛いなあ☆もう一人、なかなか可愛いひとがいたような気がするのですが……あれは誰だったんだろう…。
会計士(七帆ひかる)は、星吹彩翔さん。
なんということもない役ですが、有能なデキる男って感じがしたので、良かったんじゃないかなあ、と。うーん、本公演を観て思っていた以上にしどころのない役だなあと思ってしまった…。
顔はしっかり覚えたし、お芝居が好きそうな雰囲気も感じたので、博多座を楽しみにしています♪
画期的な新素材を開発したのに、特許取得に失敗して夜逃げしたボヌー(十輝いりす)に、風羽玲亜さん。
十輝くんのボヌーは、なんだか凄い儲け役!!という感じだったのですが、新公は割と普通の役に見えました。
そうはいっても、風羽さん、やっぱりかっこいいなあ(今回、プログラムの写真は微妙に失敗っぽいけど…)。うん。達者な人ですね、彼女も。もう少し叫び芝居に走らないで緩急がつけられるともっと良かったかなと思いますが。
ボヌーの奥さん・アガサ(愛花ちさき)に、琴羽桜子ちゃん。
いやー、やっぱり琴羽さんの芝居は良いなあ~!ちょっと痩せた…のかな?険のあるお化粧が似合ってて、娘の世話と逃亡生活に疲れ、やつれた感じをうまく出していました。美人じゃないけど、役者として美しいひと。
喋り方にもう少し自暴自棄感があると良いんだけどな、と、これは本公演を観たときにも思ったのですが。もっと琴羽さん色を出しちゃっても良かったような気がします。
イヴェットに求愛する富豪・グザヴィエ(悠未ひろ)に、澄輝さやとさん。
……「抱擁の男」の方がカッコよかったし、印象に残りました……。
ともちんの役って難しいんですねぇ。なんていうか、独特の色香があるんだな、ともちんって。そういう、強制的に眼を惹くものがないと、難しい役ばかり……。
ジャスティンがグザヴィエと話しているところに現れる警官(風莉じん・蓮水ゆうや)が、雅桜歌さんと月映樹茉さん。
逆転裁判で目についた雅さん、やっぱり美形だわ☆
月映さんはやっぱり芝居上手だなあ~!貫禄があってよかったです。
その他の役では……
イヴェットの家の女中頭?(大海亜呼)は、美影凜さん。
滑舌もはっきりしていて良かった。大人っぽい美人ですね。
グザヴィエのボディーガードは、咲真たかねさんと松風輝さん。
咲真さんがたまちゃん(天羽珠紀)の役かな?滑舌がよくて、お、と思ったのに、、、、この人も卒業ですか(; ;)。なんだかなあ……。
せっかく「逆転裁判」で覚えた花音舞ちゃんとか瀬音リサさんとか、全然どこにいたのかわからなかった(涙)かろうじて、今回で卒業する萌野りりあちゃんが、コロスと女中に居るのに気づいたくらい(涙)。あ、もちろんクラブの場面のコンパニオンは視ましたよ♪眼福、眼福。
天輝トニカさんも、社員とかの大勢口だけでしたよね?なんだか勿体無いような気がします。
正塚さんだから、仕方が無いのかなあ(↓)
こんなところでしょうか。
よくまとまった、良い新公だったと思います。田渕さんの功績なのか、メンバーががんばったのか、両方なのか……多分両方なんでしょう(^ ^)。
本公演も、あと2週間。千秋楽までしっかりがんばって、舞台を楽しんでください。
卒業生のみなさまや、そのファンのみなさまにも、素敵な思い出となりますように。
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ジャスティンのフィアンセ、ヘレン(美羽あさひ)に、せーこちゃん(純矢ちとせ)
いやぁ、もう、本当にとっても良かった(はぁと)!
かいちゃん(七海ひろき)のところにも書きましたが、本公演と新人公演で一番違っていたのはジャスティンとヘレンの関係だったような気がするんですよね。
母親が張り切って作ったケーキを、「どうするの?」と訊かれて「…いらないんなら片付けるわ」というヘレン。その一瞬の躊躇い、ケーキを載せた盆を持ち上げようとする細い腕のしなり方、落ちた肩……ジャスティンとの気持ちのすれ違い。目を瞑ってやり過ごそうとするのに、つい怖いものを見てしまう。
うなだれた背中に零れ落ちる、抑えきれない不安と、不信。
本役のまさみちゃんは、もうちょっとこの場面はサラッとやっていたような気がします。少なくとも、私はあまり印象に残りませんでした。…何を観ていたんだ私(汗)。
まさみちゃんは、ここよりも、最初のカフェでのさりげない会話が印象に残っています。わがまま押し付けがましさが個性的で可愛かったので。
せーこちゃんは、逆にカフェのシーンは“ごく普通”なんですよね。素直にジャスティンの話を聞いているだけ。なんとも思っていない。…ジャスティンにとってへレンが空気だった以上に、ヘレンにとってもジャスティンは空気だったんじゃないかな、と思いました。だからこそ、彼の心がそこにないことに全く気づかないのだ、と。
カフェでヘレンと別れたジャスティンに、襲い掛かる「裏切り」のコーラスが、新人公演ではとても辛く聴こえました。へレンが一途にジャスティンを愛しているのに、ジャスティンが一方的に裏切っている、っていう話じゃないことが痛々しくて。
しかも、その歌が聴こえるのはジャスティンだけ。ヘレンには聴こえない。
…せーこちゃんのヘレンの、大人びた落ち着きと、子供のような脆さの同居。怖いものから眼をそらそうとして、でもそらしきれない。母親のせいにしているけど、本心はそうじゃないことを知っている。
言い訳はしているけれども、真実はただ一つ。
あたしはアメリカにはいけない。
この男に、人生を賭けられない。
この男を、信じきることができない。
……だから、行けない。
正塚さんは、男役にはあまり嘘を言わせない作家だという話を、以前(「銀ちゃんの恋」の石田さんとの比較で)書いたような気がしますが、思い返せば、娘役には結構嘘を言わせているんですよね。今作は、イヴェットもヘレンも結構な嘘吐きだと思うんです。どちらも、男と一緒に行けない理由を、親のせいにする。
理由は親への愛だとしても、結局は自分が選んだ途なのに。
オフィスでただ一人、灯りも点けずにジャスティンの帰りを待つヘレン。
ソファに埋もれた細い身体の、存在感のなさに驚きました。パーティーが終わってオフィスに戻り、着替えを始めようとするジャスティンの、頭の片隅にもいなかったヘレン。
口元に薄い笑みを刷いて、イヴェットの幸せを祈るジャスティンが、ヘレンに気づいた瞬間に浮かべた苦々しい笑み。彼はもう、イヴェットとの恋は乗り越えたつもりだった。ヘレンと二人で、夢を追いかけるために。なのに、今この瞬間に、俺は彼女のことなど忘れていた……その、事実が、彼を苛む。
ヘレンが彼を責める、一言一言と、同じ重さで。
かいちゃんのジャスティンは、とても優しい。
残酷なまでに、やさしすぎる。
やさしくて、正直で、残酷で。
ヘレンが壊れていくのを、おろおろしながら見守ってくれるので、ヘレンも思う存分、壊れることができる。
空気なのに。
空気だったのに。
空気を喪ったら、誰も生きてはいけないのに……。
泣くだけ泣いたヘレンは、きっとしばらくは落ち込むだろうけど、案外すぐにまた新しい恋をはじめられるんじゃないかな、と思ってみたりして。
…そう、もしかしたら、ヴィクトールあたりと?
なーんて、そんな妄想に走ってしまうほど、せーこちゃんのヘレンの絶妙なバランス感覚がとても好きです。
次の大劇場公演は、「カサブランカ」。
91期の野々すみ花ちゃんが演じるイルザを、新公で射止めるのは誰なんでしょうね。
ちさきちゃんはもう2作やっているから、、、、ラスト89期のせーこちゃん?すみ花ちゃんと同期のエリちゃん?92期のれーれ?それとも……?
その三人なら、誰がきてもすごく楽しみ。いえ、もちろん、他の人でも楽しみなんですけど(汗)、すみません、あまり知らなくて……(勉強中)。
ヘレンのママ(美風舞良)は、妃宮さくらちゃん。
難しい役だと思うのですが、なかなか良かったです。歌がなくて残念!
あまりに可愛いので、最後のご挨拶で並んだ時は誰だかわかりませんでした(汗)ママには見えないわ(汗)。
最初のクラブでの、公爵夫人の連れもさくらちゃんがやってましたよね?
なかなかの美人だし、曲者感があって、とっても良かったです♪
ジャスティンの秘書(?)モニーク(華凜もゆる)は、舞姫あゆみさん。
本役の華凜さんは、もの凄く個性的で素敵な不思議ちゃん、って感じでつくっていらっしゃいましたが、新公はちょっと思い込みの激しい可愛子ちゃんだったような?本役さんの、あのなんともいえない存在感はなかったですが、舞姫さんは舞姫さんらしくて、可愛いかったです。
その後ろであれこれと小芝居していた社員①(珠洲春希さんの方かな?)の光海舞人さんが、なんだかすごく目を惹きました。面白くて。
娘役さんは千鈴まゆちゃんくらいしかわからないのですが、相変わらず可愛いなあ☆もう一人、なかなか可愛いひとがいたような気がするのですが……あれは誰だったんだろう…。
会計士(七帆ひかる)は、星吹彩翔さん。
なんということもない役ですが、有能なデキる男って感じがしたので、良かったんじゃないかなあ、と。うーん、本公演を観て思っていた以上にしどころのない役だなあと思ってしまった…。
顔はしっかり覚えたし、お芝居が好きそうな雰囲気も感じたので、博多座を楽しみにしています♪
画期的な新素材を開発したのに、特許取得に失敗して夜逃げしたボヌー(十輝いりす)に、風羽玲亜さん。
十輝くんのボヌーは、なんだか凄い儲け役!!という感じだったのですが、新公は割と普通の役に見えました。
そうはいっても、風羽さん、やっぱりかっこいいなあ(今回、プログラムの写真は微妙に失敗っぽいけど…)。うん。達者な人ですね、彼女も。もう少し叫び芝居に走らないで緩急がつけられるともっと良かったかなと思いますが。
ボヌーの奥さん・アガサ(愛花ちさき)に、琴羽桜子ちゃん。
いやー、やっぱり琴羽さんの芝居は良いなあ~!ちょっと痩せた…のかな?険のあるお化粧が似合ってて、娘の世話と逃亡生活に疲れ、やつれた感じをうまく出していました。美人じゃないけど、役者として美しいひと。
喋り方にもう少し自暴自棄感があると良いんだけどな、と、これは本公演を観たときにも思ったのですが。もっと琴羽さん色を出しちゃっても良かったような気がします。
イヴェットに求愛する富豪・グザヴィエ(悠未ひろ)に、澄輝さやとさん。
……「抱擁の男」の方がカッコよかったし、印象に残りました……。
ともちんの役って難しいんですねぇ。なんていうか、独特の色香があるんだな、ともちんって。そういう、強制的に眼を惹くものがないと、難しい役ばかり……。
ジャスティンがグザヴィエと話しているところに現れる警官(風莉じん・蓮水ゆうや)が、雅桜歌さんと月映樹茉さん。
逆転裁判で目についた雅さん、やっぱり美形だわ☆
月映さんはやっぱり芝居上手だなあ~!貫禄があってよかったです。
その他の役では……
イヴェットの家の女中頭?(大海亜呼)は、美影凜さん。
滑舌もはっきりしていて良かった。大人っぽい美人ですね。
グザヴィエのボディーガードは、咲真たかねさんと松風輝さん。
咲真さんがたまちゃん(天羽珠紀)の役かな?滑舌がよくて、お、と思ったのに、、、、この人も卒業ですか(; ;)。なんだかなあ……。
せっかく「逆転裁判」で覚えた花音舞ちゃんとか瀬音リサさんとか、全然どこにいたのかわからなかった(涙)かろうじて、今回で卒業する萌野りりあちゃんが、コロスと女中に居るのに気づいたくらい(涙)。あ、もちろんクラブの場面のコンパニオンは視ましたよ♪眼福、眼福。
天輝トニカさんも、社員とかの大勢口だけでしたよね?なんだか勿体無いような気がします。
正塚さんだから、仕方が無いのかなあ(↓)
こんなところでしょうか。
よくまとまった、良い新公だったと思います。田渕さんの功績なのか、メンバーががんばったのか、両方なのか……多分両方なんでしょう(^ ^)。
本公演も、あと2週間。千秋楽までしっかりがんばって、舞台を楽しんでください。
卒業生のみなさまや、そのファンのみなさまにも、素敵な思い出となりますように。
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