宙組博多座公演「銀河英雄伝説@TAKARAZUKA」第二幕。

すっかり間があいてしまい、その間に千秋楽もとっくに終わってしまいました……でも、まだ少し書きたいことがあるので、、、いまさらですがすみません。


■第1場 アムリッツァ星域会戦
本公演でビッテンフェルトの部下だったかける(風馬)がビッテンフェルト本人に昇格して、誰がその後に入るのか興味津々だったのですが。
……まさかのリヒテンラーデ侯(松風)でした(滝汗)。継続の和希くん含め、その3人じゃ止まるはずねーじゃん。誰だよその采配。

この場面のもう一つの見どころは、「キルヒアイスはまだか!」と苛々して舌打ちし、キルヒアイスが登場して戦場を支配すると、自慢げに笑って長い脚を組みかえる元帥閣下、なのですが。
かいちゃん(七海)のオーベルシュタインの無表情が良い意味でそれをスルーしている感があって、いい空気感だなーとと思いました。


■第3場 元帥府の一室
リンチ(和希)初登場。いやぁ、野心に溢れてエネルギッシュな「若い」リンチで!本公演の美月くんが良くも悪くも「全てを諦めた」虚無の人だったので、初見は結構衝撃的でした。
本公演のリンチにあったのは、ヤンに対する深い恨みと憎しみ。妬みから派生したその闇は、今となっては同盟そのものに対する憎しみに育ってしまっていて、自分でもどうにもならない。その切なさ、痛々しさがすごく好きだったんですが……和希くんの、直情的で野心的なパワーも、結果として歴史を動かすリンチという人物には似合っているのかも、と思いました。

原作のリンチは、どちらかといえば美月くんの持つ虚無に近いものを持った人物像だったと思いますが、@TAKARAZUKAな小池脚本には、どちらもありな気がしました。ただ、やっぱりオーベルシュタインがかいちゃんになると、リンチも似たタイプである美月くんより、アグレッシヴな和希くんの方がバランスが良いかも、とは思いましたが。

リンチと入れ違いに登場するヒルダ(実咲)。
少し痩せたのか、化粧か髪が変わったのか、それとも単に着慣れただけかもしれませんが、軍服が似合ってきたな、と思いました。うん。可愛かったです。
私が観たのは初日があいてすぐでしたが、就職(?)を許されて退出するときに余計なこと(東宝でやっていた「キャハッ☆」みたいなパフォーマンス)をしなくなったのが、とても良かったです。……これも数日後には復活していたらしいのですが(T T)。何故なんだ。どう考えても、小池さんの演技指導で無くなったとしか思えないのに、なぜ復活するんだよ。。。ヒルダはそんな娘じゃないのにぃ(涙)。

とりあえず、退出するオーベルシュタインのパフォーマンスが無くなったのは良かったです。ホッとしました。……これは復活してないよね?(まさか?)(せめて)


■第4場 捕虜交換式
大劇場で観た時から好きな場面ですが、ヤン(緒月)とキルヒアイスの間に流れる空気がさらに温かくなって、さらに良くなったなと思いました。

入場する捕虜たちの最後に入ってくるリンチ元少将。帝国軍と同盟軍が心を一つに歌う場面の途中でいったん袖にはけるのは本公演と同じですが、そこまでの芝居が美月くんと全然違うのが面白かったです。なんというか、普通だった(^ ^)。美月くんは、ヤンの前では「普通」を取り繕っていても、ヤンの眼が反れた途端に憎しみや恨みが溢れてしまうというか、、、装った仮面の下の真っ黒なモノが透けて見えるような雰囲気がありましたが、和希くんのリンチは、良い感じにやさぐれてはいても、そんなに真っ黒い感じではなくて。

美月くんの、最初のはけ際の昏い薄嗤いがひどく印象に残っていたので、和希くんの役づくりは真っ直ぐだなあ、と、こんなところでも思いました。良い悪いじゃなくて、違うんだなあ、と。
ただ、最後にもう一度登場したときの存在感は、少し物足りなかった、かも。。。舞台上にいる時間が短いので、そこはもう少し暗いオーラがあったほうが良かったんじゃないかな、と。……いや、公演の後半に良くなっていたかもしれませんが。


■第6場 オーディンの夜
チェス盤を囲むラインハルトとオーベルシュタイン。かいちゃんの役づくりだと、ますます元帥閣下と卓を囲むなどありえないという気がしますが、そこはキルヒアイスが出掛けてしまって寂しいラインハルトが、無聊を慰めようと無理矢理参謀を座らせた……という解釈をしてみたら、つい萌えてしまいました(汗)。嫌がるオーベルシュタインに無理強いする元帥閣下……素敵(←おい)。

ラインハルトとオーベルシュタインの関係は、本公演だとオーベルシュタインが一枚上手な感じだけど、博多座ではオーベルシュタインの希みが「納得できる主君(=ラインハルト)の許で能力を発揮すること」なので、同じことをしていても違う構図に見えてくるんですよね。役者の解釈だけで、特に何を変えたわけでもないのに、こんなに印象が変わるのか。芝居って面白いなあ。

「オーディンの夜」を歌う提督たち。
あっきー(澄輝)のロイエンタールは優しいな、と思いました。優しさがにじみ出ちゃって、ゆいちゃん(結乃)に触れる手も温かそうで……そんなことしたら女は愛されてると思っちゃうよ?と思った。相手の眼を視ないところくらいかな、「漁色家」に見えるのは。ゆいちゃんとの並びはとても綺麗でお似合いでした(*^ ^*)。

ミッターマイヤーのりっくん(蒼羽)は、元気で真っ直ぐで、そのまんま黄色い薔薇の花束を持って走って行きそうな“疾風”ヴォルフでした!
エヴァンゼリン(愛白)は本公演から引き続きなんですが、一幕でヴェストパーレ男爵夫人を演じていたりするので、ちょっと違和感がありました。もう少し髪型や化粧で別人に見せるか、あるいは愛白さんはヴェストパーレを本役にしてエヴァンゼリンを役替りしても良かったのでは、と思うのですが。。。そうでなくても娘役は役らしい役が少ないのに、キャラの違う大きな役を二つも同じ人にやらせなくても(涙)。

「(恋人は)今夜探す!」と言い切ったビッテンフェルト。大好き(^ ^)。絡む二人はくるみちゃん(舞花)と彩花まりちゃん、だったかな?(違ったらすみません)二人を視るかけるのやにさがった顔が面白かった(誉めてます)。

ルッツの美月くんは、ゆみちゃん(桜音)とラブラブカップル。美月くんのリンチがすごく好きだったので、ルッツになってしまって残念……くらいの気持ちだったのですが(汗)、滅多に観られない娘役さんとのラブラブ場面はとても嬉しかったです。こんなに嬉しいものなんだなー(^ ^;ゞ。ゆみちゃんも本当に可愛かった!女神!

ワーレン(春瀬)とケンプ(七生)もがんばっていたと思います。。。すみません、いろいろ余裕がなくてあまり観られず(涙)。もっと回数観られればなあ~。


■第7場 ガイエスブルクとヴェスターラント
注目の役替りの一人、オフレッサー役の実羚淳くん。長身なので、最初の登場は迫力ありました。しかし……喋るとコケるのは相変わらずで(^ ^;ゞ。「シャングリラ」でちーちゃんの子供時代を演じてから早くも3年。もうすぐ研5なんだから、そろそろあの超絶なスタイルと美貌に見合った声を手に入れてほしいなあ。。。(切実)。

ブラウンシュヴァイク公爵夫人アマーリエ(愛咲)とエリザベート(真みや)が初登場。たしかに、ヴェスターラントにはフレーゲル1人ではどうにもならないので当然なんですが、だったら最初から出しておけばいいのに、と思ったりもしました。リッテンハイム家は無しで、ブラウンシュヴァイク家だけでも「ロイヤルファ・ミ・リー♪」って歌ってくれて良かったのでは、と思うんですが……なぜ前面カットになったんだろうなあ。残念ー。



まだあまりにも途中なのですが、ヴぇスターラントの前で一回切ります。
うーん、二幕は簡単に終わらせようと思っていたのに、書き始めたら止まらなかった……(涙)。しかも、一回最後まで書いたのにデータごと消えたのが痛すぎる……(T T)。



abcホールにて、激富公演「Angl Fang -天使の牙-」を観劇いたしました


もと宙組の藤咲えりちゃんがゲスト出演するということで観に行ったのですが、面白かったです!

物語は、古事記に魏志倭人伝を足して3で割って、四神伝説を加えたような感じでした(←たぶんちがう)
女王ヒミコ(椎名桂子)が治める邪馬台国は、周囲の各国を侵略して倭国に覇をとなえんと戦争を繰り返す強国。邪馬台国の侵略に怯える平和な国の代表は、王女テラス(藤咲えり)が護る箕直(みなくり)国、そして、王女タケヤ(中園彩香)がまとめる樫宮(かしみや)国。

ヒミコは先王の王妃から女王になった人物、テラスとタケヤはどちらも父親である国王の娘。3国とも女性が支配者であることに特別な意味はない…というか、「当時の政治体制は女がシャーマンとして国を治めるのが当たり前だった」的な設定ではありませんでしたが、三者三様の在り方で描かれていて、うまいなーと思いました。
邪馬台国が滅びた後の展開にはちょっと驚きましたが、そこまでの展開は、魏との関係を含め、すごく刺激的で面白かったと思います。



男優陣もみなさん魅力的だったのですが、それ以上に、女優陣がとても魅力的で、印象に残りました。

一方の主役というべき立役のヒミコは、椎名桂子さん。プログラムの写真だと普通に可愛らしい感じの方ですが、濃い目の舞台メイクで化けた姿はとても美しく、強烈な迫力がありました。
運命に翻弄されたというよりは、羨望の念や嫉妬心から間違った道に踏み込んだ異能者の哀しさをきちんと表現していて、えりちゃんの透明感との対比が素晴らしかったです。ヒミコが良かったからこそ、えりちゃんの涼やかさが際立ってみえて、その魅力が活きたのだと思いました。

タケヤ姫の中園さんは、とても愛くるしい雰囲気のある女優さんで、役柄にもぴったりでした。えりちゃんのテラス姫と幼馴染みという設定なのに、二人で並ぶ場面がなくて、とても残念。重たい秘密を抱えていながら、それを感じさせない柔らかな立ち姿がとても素敵でした。

テラスに従う箕直国の女将、キヨメ(上田晴海)。殺陣の鮮やかさに見惚れました。恰好良い~~~!!
宿命の命じるままにテラスを護り、「無償の愛」を教えるキヨメの巨きさがあってこその、ラストの選択だと思うのですが、その説得力が見事でした。

ヒミコの下で参謀的な役割を果たす副官・マガヒメ(染谷有香)。今回の舞台で、えりちゃん以外で一番印象に残った人でした。
美人でクールでキリッとしてて、ストイックな色気があって。ヒミコとの並びがとても良いなと思っていたら、“それ以上の仲”でしたが(滝汗)、なにをやっても清潔感のある、不思議な頑なさが、とてもキレイでした(はぁと)。
身のこなしも鮮やかで、恰好良かった!ちょっと「シャングリラ」の霙を思い出す雰囲気があって、この役も、えりちゃんが演じたらまた違うんだろうなーと思ったら、猛然と観たくなったりしました(^ ^)。……いや、染谷さんがとても素敵だったからこんな妄想を考えてしまうってだけですねすみません。

謎の歌人・サエズの結奈さん。白い神子衣装で、神の声を謡う不思議な存在(少年?)ですが、透明感のある美しい声が印象的でした。途中の一曲をえりちゃんとデュエットするのですが、不思議なくらい声がよく合っていて、美しいハーモニーでした(*^ ^*)。



肝心のえりちゃんは、「神の子」テラス役。
恋人(はだ一朗)によって父親を殺され、国を滅ぼされるところから物語が始まるのですが、過去と現在が錯綜する演出も、ちょっとした表情や声でしっかり表現してくれて、違和感なく、混乱もなく話をつなげられていたと思います(*^ ^*)。
危険なほどの一途な頑なさと、恋に迷う不安定さの両方が彼女の中に矛盾なくあって、恋に溺れても堕ちない清潔感とか、迷いを振り捨てたときの神々しいまでの美しさとか、、、ラスト前、ヒミコと凝っと見詰めあう場面のパワーのぶつかりあいも、えりちゃんならではの役だったな、と思いました。

見た目のかわいらしさはもちろんなんですけど、今回特に印象に残ったのは、その涼やかな「声」の魅力でした。昔から私はえりちゃんの声が好きで、好きで、大好き!!なのですが(汗)、今回の「神の子」という設定は、やっぱり「神の声」を持っているからこそなんですよね、たぶん。
途中でちょっと歌も歌ってくれるのですが、心に沁みる静かな声で、、、本当に綺麗だなあと。心にはいろんなドロドロしたものを抱えていても、表現形として非常に「綺麗」なものに昇華して舞台に載せてくれるのがえりちゃんの凄いところだと思っているので、「人の子」として嘆き、苦しむ「神の子」という存在は、まさに宛書きなんだろうなと思いました。

そして、殺陣。
娘役の割にはやっている方……ですよね?「シャングリラ」、「美しき生涯」新人公演、「逆裁」のフランジスカ、、、「誰がため」は銃を持ってたけど殺陣はなかったかな。まあでも、このくらいやっていれば十分「やっている方」ですよね。
もちろん、今回の参加者はほとんどが殺陣を売りにしている方々なので、その中に入ると、動きは綺麗だけど迫力のない……というか、ぶっちゃけ、見た目は派手だけどリアル感のない「殺陣ダンス」でしかない、のですが。。。いやでも、殺陣の相手を務めてくださった方々(主に、はださん)がめっちゃ恰好良いので、かなりサマになっていたと思います!(贔屓目?)


……いやはや、みなさんの殺陣が恰好良すぎて、それを観ているだけで幸せでした(はぁと)(結論)(←え?)




激富(げきとん)は、フランキー仲村さんが主宰する関西拠点の劇団。「激富」の「富」は「富田林」の「富(とん)」らしいです。
私は初観劇でしたが、演出の雰囲気や音楽の使い方が劇団☆新感線っぽいなーと思っていたら、仲村さんが新感線出身ときいて納得(^ ^)。あと、台詞回しが野田系っぽい役者が何人かいて、日本の小劇場世界は意外に狭いのかも、と思いました(^ ^;ゞ

あまり宝塚とは接点が無さそうなのに、どういう経緯でえりちゃんが出演することになったのかなあ?と不思議に思っていたのですが、激富さん側の希望は「宝塚の卒業生」というだけで、特に誰というのはなかったみたいですね。
(座長のフランキー仲村さんがパンフレットで熱く語っていらっしゃいましたが、えりちゃんの舞台は観たことがなかったらしい)(OGが出演するのは初めてだそうです)


実際に演じた役柄が先にあって、「清冽な透明感と清らかさのある娘役で、殺陣の経験者」を希望していて、その通りの人を紹介してもらえた感じだったのか、えりちゃんを紹介されたので、彼女に宛ててああいう役になったのか、どっちかな、、、?と思いつつ。



花組公演「オーシャンズ11」の新人公演配役が発表されました♪

テリー・ベネディクトが柚香光くん、ラスティ―がマイティー(水美)。本公演のモロイ兄弟がラスティ―とテリーを演じるんですね。なんだかお稽古が楽しそうだな(←気のせい)

ソールの天真とか、ダイアナの仙名さんとか、なんだか当たり前すぎて「あれっ、まだ発表されてなかったっけ?」的なキャストも居ますが、意外だったのはリヴィングストンの舞月なぎささんでしょうか。綺麗な人なのに今までほとんど役がついたことがなかったので、素直に嬉しいです(はぁと)。
そして、イエンのマキシム(真輝)&バシャーの凛ちゃん(大河)という同期コンビも楽しみだー。

娘役は色々楽しみですが、中でも3ジュエルズに乙羽映見ちゃんが入ったのがとても嬉しい!歌えるんですね、彼女!?あまりにも可愛いから、歌とか全然期待していなかったのですが、楽しみだなあ。


そして、マイク(本役・大河凜)はどうなるんでしょう?まさか、3ジュエルズの3人が全部歌っちゃうの……?



大空祐飛さま、
  半年ぶりの出演舞台初日、おめでとうございます!


なんだかすごく不思議な感じです(^ ^)。

というわけで、今日のところは、まずはお祝いまでに。

.
本日、二つの公演が千秋楽を迎えました。


日本青年館の「逆転裁判3」と、博多座の「銀河英雄伝説@TAKARAZUKA」。


どっちもとても面白くて、今の宙組の充実っぷりを実感した日々でした。
特に博多座は、本当に本当に本当に!!もう一回観たかったよーーーー(泣)。



いちくん、ご卒業おめでとうございます。
最後の日にお見送りは出来なかったけど、きっと素敵な笑顔でフィナーレを迎えられたんだろうな、と思うと、なんか眼が熱いです。

どうぞ、明日からのあなたの道が、平坦なものでありますように。


そしてカチャ、組替えおめでとうございます!
月組でも、あなたらしくがんばってくださいね。ご活躍を楽しみにしています。


ネタばれな感想は、また後日(^ ^)。


逆転検事

2013年1月27日 宝塚(宙)
日本青年館にて、宙組公演「逆転裁判3」を観劇してまいりました。


ともちん(悠未)、初の東上主演、本当におめでとうございます!!

本当は「ドラマシティ初主演」を祝うべきなのですが、今回ドラマシティでは観られなかったので、こちらで。
ともちんの主演作を観るのは、バウワークショップ「Le Petit Jordan」以来、2回目。あのアランも、優しくて温かくてすごくともちんらしい素敵な青年役だったけど、今回のエッジワースもとても良かったです(*^ ^*)。

正直、3年前に「逆転裁判2」でともちんのエッジワースを観た時は、「1」で同役を演じていた七帆ひかるさんのイメージが強すぎて、若干の違和感を感じていたのですが……、今回はエッジワースが主演ということもあり、また、周りのキャストも全部違っていたこともあって、すんなりと「世界」に馴染むことができたような気がします。

なお。
「3」は、設定的に「1」と「2」の間に位置する物語でした。「1」でフェニックス・ライト(蘭寿)との対決に敗れ、自分の「ルール」を見喪った天才検事が、3年間の彷徨の果てに幼馴染のラリーと再会し、故郷カリフォルニアへ戻る決心をしてから、実際に戻る前に巻き込まれた不思議な出来事。
正直、「2」のエッジワースの不可思議な言動は、今回の「3」で彼の身に起きた異常な体験の直後だったんだとしたら仕方ないかも、と納得させてくれるものになっていたと思います。。。えっと、え、3年前からそんな壮大な計画があったの?あの鈴木圭さんに??




まあ、そんなことは置いておいて。

青年館の緞帳にでかでかと貼られた「逆転裁判3」のステッカー。
「異議あり!」ポーズをキメたシルエットの髪型が、センターパーツです!!

まず、そこで死にそうになりました(^ ^)。
芸が細かいな鈴木圭。(チラシやプログラムにはロゴしかなかったと思うのですが。。。今更でしたらすみません)




プロローグの映像はさすがに恰好良いんですが、今回ちょっと動かし過ぎかも、と思いました。動きに違和感があるのはわざとのはずなんですが、観客が物語世界に入りこむ前にやられると「なんか変だなー」と思ってしまうんですよね。
前回みたいに、キメポーズで静止した状態で3Dにすり替わったほうが自然だったのになーと思いました。
……3D言うな>自分。

物語は、さすが鈴木圭、としか言いようのない荒唐無稽な展開でしたが、メインキャストのキャラクターは実によく嵌っていて、面白かったです。伶美うららちゃんが役柄的に勿体無かったくらいで、上級生はそれなりに役があって、みんな楽しそうに演じていました。
ただ、「1」「2」でも思ったのですが、下級生は基本的に陪審員とコロスしか出番がなくて、しどころの欠片もないんですよね(T T)。それなりに組ファンなはずの私でさえわからないような子ばっかりで、ある程度使える下級生は全員博多に出ていたんだなーとあらためて思ったりしました。。。
逆転裁判組の下級生も、これからがんばってくださいね!



とりあえず、ネタばれにならない範囲で、主要登場人物の印象を簡単に。

■マイルズ・エッジワース(悠未ひろ)<1=七帆、2=悠未>
今回はほんとうに、ともちんらしい、不器用だけど温かくて優しい正義漢キャラになっていて、素敵でした~~~(惚)。
アリソンに対する不器用な優しさや、グレゴリーに対する押しの弱さ、それでいて、意外に決断力というか割り切りの早さがあるあたりのギャップが、とても魅力的なエッジワースでした。

フェニックス・ライトとの対決に敗れ、3年間も彷徨った末に故郷へ帰ろうと飛行に乗ったら、、、ついたのは30年前だった、という唐突なタイムトラベルで始まる荒唐無稽さを、ともちんのお芝居にある人間味とリアル感がカバーして、なんとなく納得させられていたような気がします。
なんとなくですけど、小人の国に迷い込んだガリバー的な「エトランゼ」感があったんですよね、エッジワース。良い意味で浮いてる感じ。あれは何なんだろうなあ。。。不思議な感覚でした。

「1」での七帆くんの、シャープだけどか細くて、すぐに折れてしまうレイピアのような天才肌の鋭さと、一敗地にまみれても再び立ちあがってくる戦士のようなともちんの骨太さが、「エッジワース」という1人の人間の中に違和感なくまとまってみえたことが、今回の最大の収穫だったような気がします。とにかく素敵でした!まる!


■グレゴリー・エッジワース(蓮水ゆうや)
マイルズの父親。1987年にはまだ独身で、無罪判決を勝ち取るためには何でもしていたらしい。
エッジワース(初代)の父親なんですね、間違いなく。

ものすごく恰好良かったです!!トレンチコート似合いすぎ!帽子の扱いが素敵すぎる!!オールバック似合いすぎ!眼が青と黒じゃないのが残念!(←関係ない)いやはや、めっちゃときめきました。。。恰好良いよー!


■ラリー・バッツ(凪七瑠海)<1=鳳翔、2=不在>
可愛い子といえば声をかけまくり、「ときめ木」だのなんだのを植えまくっていたラリーが、3年たったら、「3つのing」って言って口説いてました。……いや、無理だろうそれも。

大ちゃんのラリーは莫迦すぎて可愛かったけど、カチャのラリーはウザ可愛かった!「仮面のロマネスク」のアゾランに続き、ああいうちゃっかりしたサムい役は似合うんだなあ(誉めてます)。
月組に異動して、ジェラルドとジャッキーの役替り、っていうのがすごく自然に想像できる。。。


■アリソン・トレーザ(すみれ乃麗)
普通にれーれがヒロインで良いんですよね?ナウオンもヒロイン席だったし、フィナーレの扱いとかも。
とにかく可愛かったー!「逆転裁判」といえば、れーれのマヤちゃん、というくらい印象的なキャラクターでしたが、今回は普通の、勇気ある女性の役。難しい役でしたが、よく表現していたと思います。可愛かったし、歌も良かったです!


■タイレル・バッド(愛月ひかる)
今回観劇前にナウオンを観たのですが、、、ともちんが“渋い髭役”ときいて不安がる愛ちゃんに「中味はともかく、外見は大丈夫なんだから!」と励ましたというエピソードにちょっと苦笑(^ ^;ゞ 非常に的確でしかも正しいけど、でも、若干失礼だと思う。。。。よ?>ともちん
そんなふうに言われていても、今回の愛ちゃんは、声も見た目も中味も、本当にがんばってました~!Bestではないけど、成長も感じられたし、良かったと思います!

ちなみに、もう一つナウオンネタ。
彼がいつもなめているチュッパチャップスについて、「最初の方で咥えているのは新しいやつ。公演の最後の場面では、咥えたまま喋りたいので、自分でなめて小さくしたのを使っています」と、結構あつく語っていました(^ ^)。おかげで、各場面のチュッパチャップスチェックに忙しかったです(苦笑)。
最後の場面の飴は、確かに小さいけど、ちゃんと咥えてる!と感動しました。ナウオンは視ておくべきですね!



あとは、コロスのセンターで場面を引っ張っていたえびちゃん(綾瀬)がめちゃくちゃ恰好良かった!!ひさびさにえびちゃんのダンスを堪能しました。素敵でした!
92期以上はなんだかんだいっても役がついていましたが、ネタばれに絡む人もいるので明日以降にまた書きます(^ ^)。

フィナーレの立ち位置は、完全にれーれがヒロイン。ちーちゃん・カチャ・愛ちゃんは、扱いとしては3人ほぼ同格だけど、並び順とかは学年順でちーちゃんが上。。。。相変わらず劇団もいろいろ考えるなあ。。。





そういえば。

私はゲームをしないので原作の設定を全く知らないのですが、最初に上演された「逆転裁判1」の物語は、2016年の物語なんだそうですね。
それから3年間あちこちを彷徨して、自分を取り戻しかけたところで、ラリーに再会し、カリフォルニアへ向かう飛行機に乗って・・・・ついたのは1987年。 ……あれ?30年前、って何度も言うけど、計算が合わない……(←鈴木圭ですが何か?)



東京グローブ座にて、ダンスパフォーマンス「No Words, No Time ~空に落ちた涙~」を観劇いたしました。


主演は少年隊の東山紀之……かと思っていたら、KAT-TUNの田口淳之介とW主演、という設定でした。開演前にプログラムを見ていなかったので、観ていてあまりにも田口くんの扱いが大きくてドキドキしましたわ(@ @)。カーテンコールで二人同時に出てきたときは、なんだか吃驚しすぎて呆然としてしまいました(^ ^;ゞ

田口くん、単独での舞台出演は初めてだそうですが、大先輩の胸を借りつつ、役柄としての責任はちゃんと果たしていたんじゃないかと思います。
若干贔屓目入ってるかもしれませんが、がんばってましたー(^ ^)。


私は、以前も書きましたが、樹里ちゃんが初めて「SHOCK!」に出演したときから田口くんのダンスが好きで、ずっと舞台出演を待ち焦がれておりました。
映像での彼には残念ながらあまりときめかなくて、舞台映えする容姿も、伸び伸びしたダンスも、すべてにおいて映像より舞台サイズの人なんだから、早く舞台デビューしてほしかったんですよね。それも、コンサートとかだと無駄なサービス精神が前に出過ぎてしまうので、しっかりした演出家が指導するダンスパフォーマンスに出すべき人材なんだけどなあ、、、と。


そんな10年来の夢がかなって、とても贅沢で幸せな二時間でした(*^ ^*)。



演出はG2。グローブ座の決して広くない舞台上に、ぎっしりと詰め込まれたダンサーたちが踊り続ける作品でした。
メインキャストはW主演のお二人(東山・田口)と花總まり、振付も兼ねている黒田育世さんの4人。あとは陰山泰を含めてアンサンブルダンサーが8人。



パラレルワールドを行きかう、台詞のないダンス・パフォーマンス。

まずは事故で妻(花總)と子供を喪った男(東山)の日常の風景が丁寧に描かれます。悪夢にうなされて起きて、朝食を食べ、通勤電車に乗って職場へ向かい、時に女性管理職から口説かれたりしながら淡々と仕事をこなし、ふたたび満員電車に乗って空っぽの家に帰る……空虚で満たされない毎日。

張り出した舞台の周りがちょっとしたエプロンステージになっていて、袖ではなくて客席側の両脇から人やセットを出し入れしたり、舞台の下からダンサーが登場して、その場で着替えたり、、、という動きがとても面白かったです。この作品、前方席(エプロンステージがよく見える)と後方席(舞台の上だけで完結する)でだいぶ見え方が違うんじゃないかなあ、と思いました。
私はたまたま前方席だったので、ある意味すごく面白かったけど、一方で舞台上のパフォーマンスに集中できなかったような気もしました。後方席でも一回観て観たかった、かも。

最初の、「男」の自宅の場面では、アンサンブルメンバーはちょっと妖精的な衣装(肌色の全身タイツみたいな)なのですが、彼が外に出かけるまでにちゃんと着替えてスーツ姿になり、満員電車になるところが巧い演出だなーと思いました。セットもシンプルで、たくさんの180×90cmくらいの枠が窓になったり電車になったり、自由自在に使われていました。
しかも、その枠を並べたり、机を片づけたり……といった場面が、どれも見事なダンス場面になっていたのもすごいなあ、と感心したり。

男に言い寄る“女性管理職”は黒田さん自らパフォーマンス。ダンスは素晴らしかったけど、ああいうタイトなスーツでのダンスはちょっと違和感があったかも。。。後半に違う衣装で踊る場面が素晴らしくて、別人かと思いました(^ ^;ゞ



毎年めぐってくる記念日に、男は二人へのプレゼントをもって帰宅する。
妻へはちいさなハンドバッグ、息子には消防自動車のおもちゃ。

喪った家族を思い出して男泣きに泣く男の前で、消防自動車が勝手に走りだす……鏡を通り抜け、現実にはありえないパラレルワールドへ向けて。



ここまでの場面のヒガシの衣装は、黒っぽいスーツに白いシャツ。
で、途中でちょっと田口くんが出てくるんですが、彼は白っぽい銀のスーツに黒いシャツで、ちょうどネガポジ反転のようになっているんですよね。

でもって、鏡を通り抜けた先では、黒いスーツに白いシャツの青年(田口)が、黒い服のハナちゃんと二人で暮らしている。
設定としては、消防自動車が導いてくれたのは、事故の結果、「男」の妻(花總)が生きていて「男」が死んでしまった“パラレルワールド”なのだそうです。
「男」にとっての現実が裏返しになった世界。

で、その世界に突如顕れた「男」は、白っぽい銀の上着に黒いシャツになっている。いつの間にか。現実が反転した世界、という設定がビジュアルでわかるようになっていて、なるほどなーと思いました♪



このあたりのストーリーはあまり理解せずに観ていたのですが、1回しか観ないのであれば、どちらかといえば事前に予習をしておいたほうが楽しめるんじゃないかなーと思います。
プログラムを買わなくても、ロビーに「ご観劇ガイド」というグレーの紙が置いてあるので、あれを一通り読んでおかれるといいと思います。
2回以上ご覧になるなら、初回は何も読まずに観たほうが楽しいかもですが。

……いや、えっと、この日記を最後まで読んでくださった方は、「ご観劇ガイド」を読む必要ないんじゃね? ←(@ @)


というわけで、以下は若干ネタばれかも。
ラストにどうなるかは書きませんが、途中にいくつか謎のハードルがあるので、それは書いちゃいます。
気になる方はお読みにならないでくださいませ。



パラレルワールドで生きている「妻」を見つけた「男」は、「妻」と一緒に暮らしている「青年」と争いになる。
なんのことはない、彼は「男」の「息子」であることがわかって、3人は仲直りするわけですが!

黒い服に身を包んだハナちゃんと田口くんのダンスはなかなか色っぽくて、しばらくは二人が母子であることに気がつきませんでした(汗)……いや、さすがにツバメかなくらいには見えましたが。
ハナちゃん美しいよ若いよさすがだよ。

この場面の、ヒガシと田口くんのダンスは、見どころその1です(*^ ^*)



パラレルワールドで出会った親子3人。
でも、パラレルワールドに不法侵入した「男」は、不思議な人たちに追われることになる。彼らは「時空管理官」的な存在であるらしい。要するに、“世界”にとっての異物を排除する免疫機能のようなもの、なんでしょう。

彼らのダンスも凄かったけど、囚われた「男」を救いに来る「青年」のダンスは、私的見どころその2でした(*^ ^*)田口くん恰好良いよ田口くん(はぁと)。


最後の選択とラストシーンは、このあたりのストーリーをちゃんと理解していたほうが感慨深いと思うので、やっぱり予習は重要かもしれません。
(←あまり理解できていなかった人間の感想です)




最後に、これからご覧になる方へ。

休憩なしの一幕物ですので、必ず開演前にお手洗いをすませておいたほうがいいですよ!

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さて、今年一発目のラインナップは、花組から二題。


■初姫さあや イゾラベッラ サロンコンサート
 2013年3月13日(水)、14日(木) ディナー 18:45~

さあや~~~!!

行きたい行きたい行きたい絶対行きたい!!
休めるかどうかわかりませんが、全力を尽くします。っつか、休むよねこの場合。

きっとやってくれるだろうとは思っていましたが、あらためて嬉しいです。
さあやにとって、思い出にのこる素敵な二日間になりますように。



■バウ・ミュージカル・ロマンス
『フォーエバー・ガーシュイン』-五線譜に描く夢-
作・演出/野口幸作

キキちゃん(芹香)、初主演おめでとうございます!!

いずれ主演するだろうと思っていたし、とくにこないだ「ぐるっと関西」出演が発表されてからは“もしかして?”というのもありましたが、、、研7かあ。良いタイミングですが、ファンの方は大変ですね(^ ^)。

いやー、野口さんの演出も楽しみです。
田渕さん・野口さんのデビュー、生田さんの東上、、、期待の若手が次々出てきて、100周年に向けてスターーも制作陣も面白くなってきましたね♪


一つだけ残念なのは、真由ちゃん(鳳)とキキちゃんで主演と二番手、という夢が遠くなったことです……(T T)新公が惜しいところで被らなかったから、がっつり組んだことがないんですよね、この二人。
みっきぃさん(天寿)とキキちゃんは、新人公演でも「ランスロット」でも結構組んでくれたんだけど、、、。

まあ、キキちゃん主演、真由ちゃんヒロインだったら、ある意味すごく正解なんだけど!!さすがに、そーゆーわけにもいかない、よね。。。
(真由ちゃんの女役が観たいわけでも、男同士の恋愛が観たいわけでもございませんので、誤解のないように)




なにはともあれ、おめでとうございます。
バウがキキちゃん、ということは、スターはほとんどシアターオーヴの「戦国BASARA」に全力投入、になるんでしょうか。鈴木さんは、メインキャストは個性豊かにいろいろ書きこんでくれるから楽しいけど、あまり役をたくさん作ってくれるタイプではないので、、、ちょっと心配だなあ。
逆に、94期以下はほとんどバウになるのでしょうか?どんな作品になるかわからないけど、野口さんには期待しているので、振り分けが楽しみです(はぁと)。


というわけで、宙星雪のバウ公演もよろしくね!!>劇団
星組は……とっとと礼真琴くんに主演させてしまえ!と思っていたりする



宙組博多座公演「銀河英雄伝説@TAKARAZUKA」続き。


■第5場B ヤンの家
ユリアンが玲美うららちゃんから花乃まりあさんへ。小柄な花乃さんですが、顔立ちがすごく男らしいのと、仕草がとても自然で、普通に小柄な男役さんに見えました……というか、小柄な男役さんだと思ってました(^ ^;ゞ
後ろ姿はさすがに女の子でしたけど、座っている姿や正面の立ち姿が男役にしか見えない、、、ってのは、凄いことなんじゃないだろうか。。。まだ研3で「娘役」の型もついてないのかもしれませんが、意識して身に付けたんだとしたら、この短期間に凄いなあと思いました。
……しかし、うららちゃんの美形オーラは、やっぱり凄かったんだなあ……(しみじみ)(いや、花乃さんも凛々しい美少年でしたけどね!)

ヤンのキタロウは、東宝の時より大きくなったような気がしました。大きくなったというか、おおらかになったというか、、、包容力を増したというか。
原作ファン的には、ヤンがそんなに包容力のある大人になってしまうと、ちょっと戸惑ったりもするのですが(^ ^;


■第6場 戦没者慰霊集会
トリューニヒトさま(星吹)、万歳!と言うしかない場面。大劇→東宝→博多と、どんどん進化していくところも若さだなと思いました。まだ研6かー、今年一年がどうなるか、とても楽しみです。

この場面の目玉は、なんといっても市民と遺族のアルバイトの皆さま(^ ^)。
ルビンスキー、双璧、ベーネミュンデ侯爵夫人、ドミニク、アンネローゼと、あまりにも錚々たるメンバーが揃う市民たちが面白すぎる。帽子を目深にかぶったロイエンタール、何も隠すものなどないらしいミッターマイヤー。
そんな中、れーれ(すみれ乃)と組んだ美月遥くんが、ものすごい勢いでトリューニヒトをリスペクトして、彼に対して批判的なジェシカに唾でも吐きそうな勢いで睨んでいたのが、とても面白かったです、はい。他のメンバーも結構小芝居してたなあ。。。ああ、もっと何度でも観たかったー。

最後に、どうでもいいことですが(汗)、ユリアンが小柄になったので、ヤンと並んで立ったときのバランスがちゃんと「大人と子供」になったな、と思いました。


■第7場 夕暮れの墓地
ヤンとジェシカの雰囲気は、東宝よりむしろ、切ない感じになっていたような気がします。歌もとても良かった。キタロウの音程はいつもちょっと不安定なんですが、今回はきれいにハモっていた気がします。

憂国騎士団は、声が違うのでだいぶ入れ替わってたのは判るんですが・・・・本公演は誰だったんだっけ(汗)。みんな良い声でした。でも、本公演に輪をかけて弱すぎた。。。


■第8場 新元帥府
新・元帥たちの印象をまとめてここで。

ミッターマイヤー(蒼羽)
なんというか、ヤンチャなミッターマイヤーでした(^ ^)。笑顔が明るくて可愛かった!このタイミングというより、一番最初にラインハルトに出会った外伝の頃のヴォルフのイメージが近いかもしれません。ロイエンタールへの友情はさりげなく深く、という感じで、かいちゃんのようにやたらにじぃっと見凝めていたりはしなかった印象。

ロイエンタール(澄輝)
この人も、どちらかといえば外伝のロイエンタールのイメージに近かったかも。あまり破滅的ではなく、ちょっとペシミスティックだけど普通に人間らしい幸せを求めているタイプに見えました。。。この場面ではありませんが、女に対する態度も優しいんですよね。あっきーの優しさがにじみ出てるなあと思いました。(←ちーちゃんは優しくないという話ではありません)

ビッテンフェルト(風馬)
いやもう、あまりにも似合いすぎて!!食堂云々の件りもさすがでした。間がいい人なんですよね、本当に。

ルッツ(美月)
ラインハルト父がとてもステキだった美月くん。本役のルッツは、当たり前に若々しいイケメンで、ふつーにスターさんに見えました。。。びっくり(@ @)

ワーレン(春瀬)
無難にこなしてるなーという印象でした。綺麗な人なので、軍服姿はかなり眼の保養でした(*^ ^*)。

ケンプ(七生)
この歌だけはどうもすっぽ抜けがちというか、、、声が女の子すぎて吃驚しました。今まで新公とかでいろいろ観てきているけど、あんなんじゃなかったと思うんですが。確かに声は高めだけど。りっくんは、いったいどうやって歌っていたんだろうか?

オーベルシュタイン(七海)については最初に叫んだので割愛。いやもう、本当に素敵でした。。。もう一回観たいよー(涙)。


■第9場 オペラ座
皇帝の「アンネローゼのいれる寝酒が」という台詞。本公演のすっしーさんは、「疲れたので安眠したい」という風に聴こえたけど、ソルーナさんだと違う意味に聴こえる……やっぱりソルーナさんは色っぽいなあ、と思いました。すっしーさんは、若い役だと死ぬほど恰好良いけど、年配の薬をすると枯れちゃうんですよね。。。専科さん恐るべし。

この場面に愛白さんが出てたのは知っていたけど、ヴェストパーレ男爵夫人として出てたとは思わなかった……どうせなら、アンネローゼと親しげに話ながら降りてくるとか、そのくらいやってもいいだろうに。
そして、貴族の女性たち(結乃、桜音、愛咲)が、就任式のとは違う豪華なドレスで舞台の隅に固まっていたのが残念。せっかくだから、もっと前に出してあげてほしい!

ベーネミュンデ侯爵夫人(美風)は、博多にきて神懸ってきたような気がします。すごい迫力でした。
そんなあおいさんにバッグをさしだすかいちゃんオーベルシュタインの異様さは、フレーゲル(桜木)に毛嫌いされるのも仕方ない気がしました。目線が定まらない人って怖い……。


■第11場 ブラウンシュヴァイク公爵邸
ここも、ロイヤルファミリーがいないのでどうなるのかなと思っていたのですが、なんの違和感もなくつながっていてびっくり。キーとなるのはフレーゲルだと思うのですが、さすがに芝居巧者のずんちゃん、ヒロさんとがっぷり4つに組む難しい役をよく消化していたと思います。

グレーザー医師(星月)は、銀縁眼鏡が良く似合う、ごく普通のお医者さん……に見えて、腹の底が真っ黒なところがとても素敵でした。美月くんと並んで、もっと大きな役で観てみたい人です。この公演は大活躍してくれて嬉しかったー!


■第12場B ハイネセン市街
トリューニヒトの側近は夢月くん。美形なのであんまり芝居には期待していなかったのですが(←失礼な)、聴きやすい落ち着いた声で、すごく良かったと思います。この役の他にも、本公演でずんちゃんがやっていた侍従とかが全部夢月くんに回ってきていて、小池さんの信頼がある子なんだなと感心しました。

この場面も元帥府メンバーが全員アルバイトしていましたが、盆が回ったあたりで抜けちゃうんですよね。またすぐ元帥たちとして出なくちゃいけないから……忙しい人たちです。

ジェシカに声をかける党員はありさちゃん(瀬音)……だったかな?すみません、忘れました。
個人的には、彩花まりちゃんが大人っぽく綺麗にまとめてて見惚れました。そして、結ちゃん(結乃)はかっこいい(*^ ^*)


■第15場 皇帝の寝室
13~14場まで飛ばして、皇帝の寝室へ。
ここで眼を惹いたのは、なんといっても謎の近未来的医療機器(たぶん点滴)。えっと、東宝までは普通の点滴だったと思うんですけど!!
何のために変えたんでしょうね。未来感を出すため?……いやしかし、東宝ならともかく、博多でわざわざ変える理由がわからん。。。

いやもちろん、医療機器ばかり観ていたわけではないんですよ!(←いまさら)
感心したのは、ソルーナさんの死に際の台詞回しですね。こういう時に経験が物を言うんだな、と想いました。さすがです。


■第16場 銀河の運命
ある程度回数を観ないことには、黒衣の貴婦人たちの並びが把握しきれない。。。もうちょっと顔が見えればわかるのになあ(溜息)。

アンスバッハ(凛城)は、ここが初登場なのですが、、、凛きらは、長身でこそないけどカチャよりだいぶたくましいので、ごく普通に「有能な軍人」に見えたのは良かったと思います。声も低いし、無表情なキャラクターは似合っていたような。


一幕終わりにふさわしい「大コーラスは、小池さんの“いつもの手”なんですけど、やっぱり感動しますね。人数が半分になっても、メンバー1人1人の気迫が倍になった分、全体の迫力が落ちてなかったのはさすがだと思いました。
元帥府メンバー、門閥貴族たち、同盟軍、、、と次々に登場して、芝居をしつつ歌い継いでいく構成の見事さに、あらためて感じ入りました。小池さんは神。

一幕が終わったので、次は二幕のアムリッツァから書いていきたいと思います。
あと一回で終わるかなー?



宙組博多座公演「銀河英雄伝説@TAKARAZUKA」。


公演もとっくに中日を超えて、ますます盛り上がっている頃かと思います。
あああ、もう一回観たかった!!結構真顔で今週行きたいなと思ってあれこれ画策していたのですが、手ごろな飛行機が取れなくて断念(涙)。今になってみると、飛行機代の2万や3万がなんだ!とか真顔で思ってしまったりして(- -)。
どんだけ嵌ったんだよ自分、と不思議な感じです。こんな風に思ったのは結構久しぶり。
もうちょっと体力があればなあ~。


もっと早く続きを書きたかったのですが、間があいてしまってすみません(汗)。
どんな順番で書くか迷ったのですが、とりあえず、場面順に印象に残っていることを書きとめておきたいと思います。

■第1場A 銀河の覇者
銀橋のない博多座なので、オーベルシュタイン(七海)の登場は下手袖から。オーベルシュタインの口上→幕の奥からラインハルトの登場、の流れは同じ。階段のセットはそのまま持ってきたのでしょうか。サイズは博多座に持っていく前提で創ったんでしょうね、きっと。

帝国軍に見慣れない黒髪の美形が……と思ったら、鬘を被ったルビンスキー(鳳樹)さまだった!!やー、さすがダンサー、恰好良いです(*^ ^*)。こころなしか嬉しそうに見えるのは気のせいでしょうか?出たいって言ってたもんね。


■第1場B 自由惑星同盟軍
ラップ少佐(凛城)は役替り。カチャのラップは独特の狎れ狎れしさがあって不思議な存在感がありましたが、凛きらのラップは普通の「優秀な士官」という感じだったなあ。ヤンとのバランス的にはこっちの方が対照的で良い感じだったけど、ジェシカを賭けてコイントスとかしそうな感じはしなかった……かも。

大劇場のときから思っていたんですが、「私の命令に従えば助かる」というヤンの台詞に被る音楽、ビリー・ジョエルの「Goodnight Saigon」のオープニングに似てませんか……?


■第1場C 両陣営
プログラムを真剣に読むの初めてなんですが、こういうふうに場面が切られてたんですね。オーベルシュタインの口上から帝国軍の群舞までがプロローグで、その後はひとつながりで「アスターテ会戦」かと思っておりました。。。

こういう場面の尊大さはラインハルトらしくてすごくいいなあ、と思います。そして、キルヒアイスのまぁくんの佇まいが大きくなったような気がしました。組替えのせいなのか作品(役)のせいなのかわかりませんが、まぁくんがすごくステキに見える。良いことだ(^ ^)。


■第2場 フェザーン自治領
鬘を取って、いろいろ付け毛をつけて、たぶん化粧も少し足して(^ ^)登場するルビンスキーさま。一癖も二癖もある感じがすごく似合ってて、当たり役だな、と思います。あらためて博多で観てみて、いちくん本当はこの大劇場で卒業するつもりだったのに、博多まで続演するから残ってくれたのかな、と思ってみたりしました。
それにしても、歌って踊れて芝居のできるいちくんの戦線離脱は、宙組にとっては大きな損失だなあ。。。。(T T)

ルビンスキーとドミニク(←考えてみると、この二つを並べるのって変ですよね。アドリアンとドミニク、またはルビンスキーとサン=ピエールのどちらかだろう普通)が説明する「ロイヤル・ファミリー」の写真は、いない人も含めてそのまま使ってましたね。皇帝の写真だけはさすがに変えてたけど、ルドルフ大帝の写真はすっしーさんのままだったし(^ ^)……ソルーナさんの先祖がすっしーさんかぁー(←違います)


■第3場A 帝国元帥任命式典
ロイヤルファミリーがブラウンシュヴァイク侯爵(一樹)とフレーゲル(桜木)のみになったのでどうなるのかなーと思っていたのですが、歌はさくっとカットされて、違和感なく繋がっていたと思います。

ただ、個人的に、クリスティーネやエリザベートがやっていた「ラインハルトを踊りに誘うプリンセス」の役割を、ヴェストパーレ男爵夫人マグダレーナ(愛白)が皇帝の寵妃の一人として演じていたことにはちょっと納得しがたいなー。単なる身分高い貴族夫人でいいじゃん。。。そもそも、マグダレーナって皇帝の寵妃なんでしたっけ?アンネローゼと親しい貴族の一人、という認識だったんだけど(←どうでもいい)

えなちゃん(月映)ファンだった私としては、ずんちゃんがどんなフレーゲルを創ってくるのか非常に楽しみにしていたのですが、、、いやあ、期待を裏切らない人だ(*^ ^*)。子供のように無邪気な残忍さがあったえなちゃんとは違い、尊大さと卑屈さの2面性を前面に出した、計算高いフレーゲルでした。殆どの場面でブラウンシュヴァイク公と二人きりで、本公演ではリッテンハイム侯が果たしていた役割までこなさなくてはならないせいか、すごく「大人」だったような気がします。「大人」なのに「社会不適応」な、、、なんというか、歪んだ感じ。うん、良い役者だなあずんちゃん。……丸いけど(- -;。

リヒテンラーデ侯はまっぷー(松風)。皇帝に昇格したソルーナさんの跡を継ぐのはプレッシャーだったと思いますが、新公の好演をそのまま進化させたような、落ち着いた宰相ぶりでした。研7にしてこの貫録……考えてみたらすごいことですよね、ホントに。宙組見慣れていると当たり前なんだけど(汗)。

マリーンドルフ侯爵は星月くん。まだ研5だけど、大人の芝居ができる貴重な人です。
呼び出しは和希くんのままだったかな。。。よく視てなかったけど(すみません)、あの声は多分。

女性たちの立ち位置や衣装が結構変っていて、全員チェックは出来ませんでした(涙)。ありさちゃん(瀬音)の髪型、本公演のアシンメトリーなボブがすごく似合ってて可愛かったのに、どうして変えちゃったんだろう(涙)。結ちゃん(結乃)はやっぱり可愛い。彩花まりちゃんもすごく綺麗だった!でも、今回眼を疑ったのはゆみちゃん(桜音)です。いつも可愛いゆみちゃんですが、今回はちょっと大人っぽい鬘にシックなドレスで、美しすぎて女神かと思ったわ……(真顔)帝国一の美女は、アンネローゼじゃなくてゆみちゃんですよ絶対。何故皇帝は彼女に眼をつけなかったんだろう。。。(すごく真顔)

貴族男にかいちゃんが居るんじゃないかと期待して、すっごい探してしまいました。。。残念なり。


■第3場B 舞踏会
ロイエンタール(澄輝)とミッターマイヤー(蒼羽)については、後で書きます(*^ ^*)二人とも新鮮で面白かった!

マグダレーナが「赤毛の坊や」に声をかける件は本公演と同じですが、博多座ではこの前にラインハルトにもコナをかけて振られているので、なんというか、、、尻軽な商売女みたいに見えちゃいました(T T)。愛白さんは悪くないんですが、マグダレーナはそんな女じゃないのにぃ~!!演出変更が憎いです。ラインハルトに振られる役はゆみちゃんか彩花まりちゃんでは駄目だったのでしょうか。。。?

ロイエンタールに声をかける女性は結ちゃんのまま。相変わらず色っぽくてステキです。ミッターマイヤーに声をかけていたのがゆみちゃんだったかな?あんな美女にからかわれても揺るがないところが「愛妻家」の面目躍如?


■第3場C 王宮の片隅
ここは役替り無し……ですよね?特に演出的にも変更はなかったと思います。たぶん。
ラインハルトを見つけてホッとするキルヒアイスの表情が、また一段と温かくなったな、と思いました。その後ヒルダに気がついた瞬間に見せる、警戒(?)の表情が好きです。ラインハルトの銃として盾として生きるキルヒアイスの、本気。


■第4場A アンネローゼの館
タラちゃん(愛花)、東宝でぐっと良くなったなあと思いましたが、その延長線上でまた進化していたと思います。根本的に柄違いなんですけど、よく合わせてきたな、と。
ラインハルトとキルヒアイスも、東宝でだいぶ出来あがっていたので、そのまま持ってきた感じでしょうか。テルくんの甘えたなラインハルトが可愛くて、それを温かく見守るまぁくんキルヒアイス、という図もすごく好きです。


■第4場B 回想
まずは叫んでもいいですか。
美月遥さんのラインハルト父、素晴らしかったです!
いやもう、今日の日記の主題はこれです。ええ。もうね、この人だけで5千字書けそうなくらい嵌りました!

ちょっと熱く語ります(←前置き)。
天玲さんのセバスチャン・ミューゼルは、ラインハルト(とキルヒアイス)が覚えている父親でした。この場面は「回想」なわけで、ラインハルトとキルヒアイスが覇王の道を突っ走るきっかけになった事件を教える場面なわけで、卑怯で悪辣で父親失格な天玲セバスチャンは、子供が真っ直ぐに憎みつつ憐れむべき対象としてとても説得力がありました。

でも。
それはよーく理解したうえで、それでも、美月くんのラインハルト父はリアルな存在感があって良かった、と思う。権力に打ち勝つ術を持たない、弱い男。娘を護れない、息子の尊敬を得られない弱い自分を憎んで、酒に溺れる、哀しい男。ラインハルトが覚えている「憎い父親」ではなく、リアルにその時代に生きていた人間としてのセバスチャン。
役人たちに突き飛ばされた息子を助けようとして振りはらわれた瞬間の悲しげな貌が、忘れられません。たったあれだけの短い場面、センターでもないし、台詞も一言くらいしかないのに、、、それでもあれだけイメージを変えることができるんだ、と目から鱗でした。彼の悲しさや弱さを理解しようとしないラインハルトの純粋さが眩しくて、つい眼を逸らす彼の「父親失格」ぶりは、天玲さんのそれとは意味が全然違っていて、、、とにかく切なかったです。

ラインハルトがいかに「子供」で、彼が振りかざす「正義」が、いかに「子供の理屈」であるか、、、物語の発端となった事件でそのことが明らかになるのは、作劇上は結構な冒険だったと思います。特に大劇場では、セバスチャンは単なる悪役であってくれた方が正解だったと思うんですよね。
テルくんの芝居が深まった今だからこそ、セバスチャンが「独りの哀しい大人」になっても物語が成立するようになったのだと思います。いや、本当に、博多で公演があって良かったなあ、と思いましたよ……真顔で。


■第4場C アンネローゼの館~フレイアの星
女官(舞花)に呼ばれて、去って行こうとする姉を引き止めるラインハルトが、東宝より子供っぽくなっていて、とても可愛かったです。テルくんの、ああいうべたべたした感じは、意外にこのドライな作品の潤いになっているんだな、と感じました。姉やキルヒアイスの前で見せる貌と、他の人間に見せる貌のギャップが、大きければ大きいほど面白い(^ ^)。

くるみちゃんは、また一段と怖くなってました(^ ^)。ラインハルトが「待たせておけば良い!」的なことを言った時、ぴくんと反応して振り向き、ジロリと目線を動かすあたりが、、、もう、怖くて怖くて。可愛いばっかりだったくるみちゃんも、新公を卒業した途端、急に大人になったような気がします。長身でスタイルよしのくるみちゃん。ああいう怖さが出てくると、女役としての幅も広がるし、これからが楽しみです。

「フレイアの星」の場面は独立しているとばかり思っていましたが、違ったんですね……意外。
あらためて聴いて、テルくんとまぁくんの声は合うなあ、としみじみしました。ピッチが合うんですよね。どちらも別にすごく歌が巧いわけじゃないけど、合わせたときに+αがある二人だな、と思います。

大劇場の2週目くらいから、歌い終わった後に二人でちょっとイチャついた後、キャッキャウフフな感じで(←誤解です)花道に消えていくようになって、それがすごく違和感だったのですが、博多座で最初に観たときはそれがなくなったのが凄く嬉しかったです。普通にラインハルトが「行くぞ!」と言って、颯爽と花道に引っ込んでいったんですよ!!(興奮)絶対そのほうが恰好良い~!!
最近またキャッキャウフフ(←だからそれは誤解)が復活したらしいと聞きましたが・・・再考してくれ頼むから。



今日のところはこのへんかな。
セバスチャンの話を書けたので、個人的にには満足しました(^ ^)が、、、続きもさくさく書きたいと思います……なるべく。
博多でご覧になっているみなさま、宙組っ子の様子を教えてください。。。


ご無沙汰いたしておりますm(_ _)m。年始早々、あまりの寒さとあれやこれやで冬眠しておりました……すみませぬ。

観たい舞台はいろいろあるのですが、いくつ観られることやら。相変わらず、宝塚以外はチケットを取る習慣がなくなってしまったので、大竹しのぶの「ピアフ」もすみ花ちゃんの「祈りと怪物」もハナちゃんの「空に落ちた涙」も、観れるかどうか・・・・(T T)。



そんな中、博多に行ってまいりました。


いやー、宙組公演「銀河英雄伝説@HAKATAZA」、最高でした!


テルくん@ラインハルト、キタロウ@ヤン、まぁくん@キルヒアイスが素敵なのは、なんというか、予想の範囲内というか予想の延長上というか、ステキで当たり前的な感じなのですが。
カイちゃんのオーベルシュタインがっ!!(興奮)


ともちんのオーベルシュタインも、なんというか、大劇場を埋めるに値する華やかなオーベルシュタインで、あれはあれで、原作のイメージとは別物の「オーベルシュタイン@TAKARAZUKA」として十分に成立していたし、とても恰好よくてステキだった……のですが。

カイちゃんのオーベルシュタインは、、、原作ファン的に、涙が出るほど「パウル・フォン・オーベルシュタイン」、でした。

弱々しい痩躯、両眼の先天的障害のため義眼をいれている、世が世なら「劣悪遺伝子排除法」によって生きることを許されなかったはずの、男。
いろいろなところで箍がゆるん時代に、その“ゆるさ”のおかげで生き延びた男が、苛烈な獅子心王のもとで帝国の打倒を謀る。緩さを許せない冷徹かつ精緻な策略家は、その能力を預けるに足る主君を得て満足するわけではなく、主君の覇気と能力を、自らの目的のために利用しようとする。

表情の動かない、のっぺりとした蒼白い顔、歩き方や仕草の一つ一つの、ロボットめいたどこか不自然な動き……そして何より、宙空をまっすぐに見据える、不自然な目線。オーベルシュタインの眼は、原作では片眼ではなく両眼が義眼なので、そっちに沿って役づくりをしているんだろうな、と思いましたが、、、カイちゃんの本気、怖かった!!
決して小柄とはいえないカイちゃんですが、やっぱりともちんと比べると明らかに小さいので(^ ^)、「弱者」側の存在だというのが伝わってくるんですよね。「天使と悪魔」の歌も、キルヒアイスとオーベルシュタインのサイズが同じくらいなので、バランスが良くなったような(^ ^)。

ただ、オーベルシュタインをああいう“独自の目的をもつ真面目なキャラ”として造形してしまうと、「悪魔」という表現にはちょっと違和感を感じました。
ともちんオーベルシュタインは、完全に「悪魔」からスタートした役づくりで、ラインハルトを翻弄するための存在でした。そこが原作からの一番大きな変更点でもあった訳ですが、ラインハルトがそのままでオーベルシュタインだけが原作出身(^ ^)になると、どうしても違和感があるんですよね。本公演のオーベルシュタインがああなったのは、舞台という限られた表現の中でラインハルトの葛藤をわかりやすく表現しようとしたからで、テルくんの心優しい、甘えたなラインハルトにはそちらの方がわかりやすかった。でも、カイちゃんのオーベルシュタインは、妥協を許さない冷徹な参謀役に徹していてゴールデンバウム王朝への憎しみを隠さない。ラインハルトに対する態度も、ちょっとおかしな執着を感じたともちんと違って、彼のもつ能力と覇気を、自分の目的(正義)のために利用する気満々なところがわかりやすくて、とても良かったんですが、「悪魔」じゃないんですよね……。

もともと「天使と悪魔」の歌はラインハルトの葛藤を表現するナンバーで、あそこに出てくるキルヒアイスもオーベルシュタインもラインハルトのイメージなわけですが、現実のオーベルシュタインがカイちゃんになると、ラインハルトの脳内はどうなっているんだ、という気も(^ ^;ゞ

原作ファン的には全くの無問題だったのですが、小池さんの本来の演出意図との乖離は、ちょっとだけ気になったかもしれません。細かいところは案外辻褄があっていて、ほとんどカイちゃんが演出だったんじゃないのかと思うくらい、いろんなことが原作寄りになっていたのですが、根本的な作劇上の大きな改変部分が浮いたまま残っちゃった感じ。「天使と悪魔の対立」というのは、ある意味小池脚本の焦点(「スカーレット・ピンパーネル」のシャルル王太子的な)なので、オーベルシュタインが悪魔じゃなくなると困るんですよね(^ ^;ゞ

でも!
そんな違和感も気にならないくらい、カイちゃんのオーベルシュタインは本当に素敵でした(^ ^)。
元々の原作ファンでもないのに(←最初の方をちょっと読んだことがあっただけ、とご本人が仰ってました。全編読んだのは上演が決まってからだったと)、よくぞあそこまで読みこんでくれた!と、とても嬉しくなりました(はぁと)。

(特に)原作ファンの方は、ぜひぜひ!今すぐ博多にGO!!



役替りした下級生もみんな頑張っていたし、この公演が最後となったいちくんも、アルバイトもたくさんしていて、とっっても良かった!!のですが。

とりあえず、今夜のところはカイちゃん万歳!!と叫んで寝ます。
続きはまた後日。



どうでもいいことですが、「@TAKARAZUKA」と「@HAKATAZA」、「ア段」が多くてパッと見がなんとなく似ているところがなんとなく面白い(^ ^)。
銀英伝は「@TAKARAZUKA」、東宝は「Etoir de TAKARAZUKA」。どちらも宇宙と宝塚のコラボなところが面白いなあ、と思いました。星空を眺めて身近な生き物の絵を見出した古代の人々の浪漫と、銀河を駆け巡る人々を想像する現代人の浪漫。その両方を包含する宝塚の懐の深さに、年の初めから感慨深い遠征でした(^ ^)。


宝塚99周年。いま、この時にファンでいられる幸運に感謝しつつ。



明けましておめでとうございます。
本年も、どうぞよろしくお願い申し上げます。


一日遅れましたが、月組大劇場公演初日、おめでとうございます。
正月だから、初日のニュース映像も遅いのが、すごく焦らされてる感じ。早く視たいぞー!!
フィナーレのデュエットダンスはオスカルとアンドレだと聞いたのですが、そしたらちゃぴは、ベルナール(美弥)と踊るのでしょうか?可愛いだろうなあ~~~(^ ^)。

祐飛さんが卒業して、最初のお正月。いや、それを言うならお盆もクリスマスも年末も「祐飛さんが卒業して最初の」という枕詞がつくわけですが、、、なんというか、祐飛さんのファンになって以来、割と毎年お正月は忙しかったんですよね。舞台があったり、組替え発表直後だったり、いろいろあって。
今年は比較的暇だったので、珍しくCSのクロニクルを全組視てみたり、祐飛さん在団中は大劇場の元旦初日に行くことはなかったんだなぁ……、なんてしみじみしてしたりして過ごしています。



などと言いつつ、友会で星組の東宝初日が当たったので、いそいそと観に行ってまいりました(^ ^)。

やっぱりお正月から宝塚は華やかでいいなあ~、と、すごく今更なことを思いました。
これで「序破急」がチョンパで始まる春の踊り系の作品ならもっと良かったんだけど!いや、普通の公演ならこういう静かな始まり方も悪くないかもしれませんが、正月公演は、ぱぁっと華やかな方がいいような気がするんですよね。せっかくの日本物ショーだし。いや、星組さんは2年前に日本物のショーをやったばかりで、あれがチョンパだったから今回は避けたのかもしれませんが。うーむ、ちょっと残念。海外公演の絡みだから仕方ないんでしょうけど、同組で短い期間に日本物ショーが2回続いたことに無理があったんだろうな、と思います。

といいつつ、あの作品の3場面の中では「序」が一番好きです。舞台面が綺麗で楽しい。やっぱり「さくら」は、宝塚でいう「日本物ショー」の王道ですね。


お芝居は、「めぐり会いはふたたび」の続編。他愛のない物語ですが、大劇場公演の最初の頃に観て以来なので、一人ひとりの芝居がだいぶ噛み合ってきたな、と思いました。やっぱりまさこちゃん(十輝)はステキだなあ(*^ ^*)。役づきメンバーの中ではPart1に出ていない唯一の人で、決してお芝居が巧くない麻央くんとコンビで、、、二人でなんか世界に馴染まない困った感じのコンビでしたが、さすがに1ヶ月公演をしてきて、しっくり馴染んだな、と思いました。
他愛のないドタバタ喜劇ではありますが、短い時間で、トップコンビだけではなく他のカップルの物語までちゃんとオチをつけて、ほっこり幸せな気分にさせてくれた小柳さんの手腕は凄いな、と思いました。わずか40分でもあれだけのことができるんだから、100分もある通常公演の芝居で、時間が足りないは言い訳にならないですよね。……今年の前半は一本ものが続きますが、後半は二本立てを続けてくれるらしいので、100分という時間にふさわしい作品が観られるように祈っています。



ショーは、星組にあわせて12星座をイメージした藤井さんのショー。全然似ているところは無いのに、なぜか礼音くんも出ていたバウ公演「イーハトーブ・夢」をそこかしこで思い出すのは私だけでしょうか。礼音くんの踊る蠍を観ていると、映美くららちゃんと大真みらんさんを思い出すんですよね……たぶん私だけでしょうね(^ ^;ゞ
藤井さんらしい賑やかなショーで、次から次といろんなスターが銀橋を渡る中詰めも(本舞台で意外な人がセンターを取っていたりするのも含めて)楽しくて大好きですが、、、一番好きなのは射て座かなあ。「ぽっぷあっぷタイム」で、弓弦を絞って放す振りの解釈がいろいろ語られていましたが(蓮くん/笑)、弓弦の音って、そういえば古代日本では魔除けのおまじないだったんですよね。あの音で空間が浄化されていくのがうまく(照明とかで)表現されていて、すごく新鮮な気持ちになれました(^ ^)。

プロローグの黒燕尾もカッコイイし、しし座もエネルギッシュだし、好きなシーンがたくさんあるショーです。ただ、ちょっと詰め込みすぎかな、と思ったりもしました。……なんでかな、「CONGA!!」はそんな風に思わなかったのに(- -;。12場面、っていうと、通常の50分のショーにはちょっと場面数が多いのかもしれません。
あと、今回は割と男役祭りが続いて、綺麗な娘役を堪能できる場面が少なかったような気もする(T T)。ねねちゃんは別として、それ以外だと中詰めで本舞台のセンター取るのは柚姐と千寿はるさんだし(←その二人に異論はありませんが)、他の場面も……ねねちゃん以外の娘役はほとんど見せ場がなかったような(T T)。



総じて、「楽しいけどちょっと詰め込み過ぎ」な三本立て、という感じなのでしょうか、今回の公演は。

いや、楽しいから良いんですけど!
男役祭り万歳ですけど!!



でもでも、、、可愛い娘役も観たいんだよーーーーーーっ!!



正月早々、そんな結論が出たようですが。

……大劇場の月組さーん、大丈夫ですかー?



2012年も残すところあとわずか。

宝塚ファンとしての猫には大きな変化のあった一年。とはいえ、あまり変った気がしないのは気のせいかな……?(^ ^;ゞ
また、それとは別にプライベートでも色々あって、思うように観劇できなかった一年でもありました。12月なんて、宝塚いれても2本3回しか観劇してないよ(@ @)。
来年はもう少し生活を立て直せると良いのですが。。。もう一度異動しないかぎり無理だろうなあ(; ;)



そんな訳で、今年は外部作品については私が順位をつけるとかおこがましくて、申し訳ありません・・・という巻じなのですが。
あくまでも、私が観た中で、私が「もう一度観たい!」と思った作品を挙げさせていただいているだけなので、ご容赦くださいませ。



■ミュージカル(再演)
私は元々新作主義なので、いつも新作優先で書いているのですが、今年は演出およびキャストを変えての再演作でのヒットがあまりに多かったので、そちらを先に挙げさせていただきます。

1.「ジキル&ハイド」
これはもう!ブロードウェイで観たとき(日本初演前)から観たいと思っていた石丸さんのジキルというだけでもテンションがあがるのに、めぐみちゃんのルーシーに玲奈ちゃんのエマとか。素晴らしかった!観れて良かったです。ぜひぜひ再演してほしいです!!

2.「ルドルフ・ザ・ラスト・キス」
初演の印象がまったく残っていない(香寿さんしか覚えてない)のが不思議でたまらないくらい、今回は嵌りました。キャストというか、演出が良かったんだと思います。
そして、今になって映像でいいから初演をもう一度観たいと思っていたりして(^ ^;ゞ ああ、でも、今回のバージョンの再演も観たい!(切望)

3.「I Got Merman」「ラ・カージュ・オ・フォール」
年始早々、元気と幸せをたくさんいただきました。ありがとうございました。
この2作品は、これからもずっと、キャストを変えつつ上演を続けてほしいなと思います。

他にこの項目に入るのは、「デュエット」くらいかな。。。あとは来日版の「ロミオとジュリエットか。他に何かあったかなあ?



■ミュージカル(新作)

1.Dance&Act「ニジンスキー」
本当に嵌ったんですよね、これ。荻田さんの残酷さが際立った作品でした。
ミュージカルなのか?というのは若干謎ですが、とりあえずここにいれてみました。コンサートじゃないしねえ。

2.「サンセット大通り」
それこそ、タナボタで岡幸二郎さんが「With One Look」を歌った頃から、生で観たくて観たくてたまらなかった作品を、無事観ることができてとても幸せです。ターコさんのノーマという夢は叶わなかったけど、トウコさんのノーマも魅力的でした(*^ ^*)

3.「道化師の瞳」
予想通りの、ありきたりな展開なのに、気持ち良く泣かされました。玉野さんらしい無理矢理な構成だったけど、これはこれでありなんだなと思いました。ただ、もし再演されるなら、もう少し構成を見直したほうがいいとは思いますが(真顔)

他にこの項目に入るのは、「ボニー&クライド」「ハムレット」などいくつかありますが。まあ、どれも一長一短、という印象でした。



■ストレートプレイ

1.「モンティパイソンのスパマロット」
あのサイズの劇場でやるのは大変だったと思うけど、演出家も役者も、劇場に合わせてよく創り上げたと思います。素晴らしかった!何度も観る作品ではないけど、年始に毎年ワンパターンでいいからやってくれても良いかもね、と思ったり。

2.「マクベス」
まっすぐでエネルギッシュなマクベスがとても素敵で、シェイクスピアの戯曲の中ではあまり好きではなかった「マクベス」という作品を見なおすきっかけになりました。
うまく料理したら宝塚でやっても映えるんじゃないかしら。大劇場なら花組か雪組、中小劇場ならみりおくんとか(^ ^)。

3.「銀河英雄伝説 ~自由惑星同盟篇~」
河村ヤンの嵌りようと、脚本のまとまりに敬意を表して。

他には「エッグ」「日の浦姫物語」「中原中也」他、いくつか観ています。。。



■ショー・ライブ

1.「真瀬はるかディナーコンサート」
もう、これは圧倒的に。幸せすぎてしばらく現実に戻れませんでした。
大好きだ……!!

2.「チェス in Concert」
「アンセム」一曲しか知らなかった「チェス」。どんなストーリーかも知らなかったのですが、面白そうな作品だな、と思いました。コンサートはもういいから、やるとしたらちゃんと上演してほしいです。中川くんが楽しそうだったなあ。

3.「Dancin’ Crazy」
抜粋版の「シカゴ」がなかなか良く出来ていたし、OGが集まって踊る意味のある公演だったなと思います。


「CLUB SEVEN」と「DOWN TOWN FOLLIES」は、まあ、ああいうものなので(^ ^)。
ああ、あと「エリザベート・ガラ・コンサート」が抜けていますね。さえちゃんのトート+となみシシィというのは、私にとってはかなり理想的なキャスティングでしたが、、、まあ、あれはお祭りだしね(^ ^)。




そんなところでしょうか。
日記に書いていない作品も結構あるので、他にもあるかもしれません。思い出したらこっそり修正します(^ ^;ゞ
あ、さっそく思い出した!「藤咲えり in 蛙たち」をどこにいれよう……ライブは結局、真ん中の人のことがどれだけ好きかで決まっちゃうから、難しいなあ(^ ^;;;;





一年の最後に、この一言をもう一度心に刻んで、新しい年を迎えたいと思います。

宝塚を愛してくださるみなさまに、幸せがいっぱいありますように これからもずっと祈っています。

……やっぱり、大空祐飛さんの挨拶集は出版しようよー>歌劇団


例年通り、東宝公演が終了した年末に衝撃的な組替えが発表されましたね・・・・・
ちょっと年末仕事が忙しすぎてコメントできませんでしたが、予想の範囲内とはいえ、現実として発表されるとやはり衝撃は衝撃……(T T)いや、蘭トムさんとみりおくんの並びはめっちゃ楽しみなんですけどね!!


まぁ、100周年に向けて、2013年の体制も発表されたところで、2012年のMyベスト作品を選びたいと思います(^ ^)


■本公演
年始の花組から年末の星組まで、10作品。今年も無事全部観れました(^ ^)。しかも、大半は大劇場でも観ているという(^ ^)今年は4月から急に忙しくなったので、トータルの観劇数は大劇場と東宝、あまり変らないかもしれません(汗)。

祐飛さんの卒業公演を別にすると、回数は最多は花組「復活」か月組「ロミオとジュリエット」。次いで宙組「銀河英雄伝説」と花組「CONGA!!」、星組「ダンサ・セレナータ」……かなあ?月組「エドワード8世」と雪組の2作品は、もっと観たかったけどチケットが取れなかったんですよね。。。

□お芝居
1.月組「エドワード8世」
2.花組「復活 -恋が終わり、愛が残った-」
3.雪組「JIN-仁-」
番外 星組「めぐり会いは再び 2nd ~Star Bride~」

1位は文句なく。2位と3位はちょっと迷ったけど、、、やっぱりこっちで。
昨年文句なく2位だった星組「めぐり会いはふたたび」の続編は、、、続編であることのハンデはちゃんと乗り越えていて、小柳さんすごい!と思ったのですが……さすがにちょっと他愛がなさすぎて(^ ^;。いや、好きですが。というわけで、続編は番外にしておきます。



□一本もの:
1.月組「ロミオとジュリエット」
2.宙組「銀河英雄伝説@TAKARAZUKA」

再演を含めて2本しかなかったのでちょっと迷ったのですが、、、作品としての力の差と、あまりにも魅力的だったジュリエットに加点。
そうそう。この項目を書きながらあらためて思ったこと。今年は二本立てが多くて楽しい一年でしたね!



□ショー:
1.花組「CONGA!!」
2.雪組「Shining Rhythm!」
3.月組「Misty Station」、雪組「GOLD SPARK!」

1位は文句なく。2012年どころか、ここ数年で最高のショーだったんじゃないかと思っています。来年の全ツあたりで、再演してほしい!もちろん蘭蘭コンビで!(祈)

2位3位は迷いました。ショーは、観た回数で評価が変ってしまうので難しいんですよね。宙組「クライマックス」程度のショーでも、あれだけの回数を観るとそれなりに感動できたりするし(^ ^;ゞ
なるべく初めて観た時に「これはもう一回観たい!」と思ったかどうかを基準に考えたつもりですが、、、星組「Étoile de TAKARAZUKA」も良かったです!



■中劇場(梅田・DC・中日)
1.宙組「仮面のロマネスク/Apasionado!!II」
2.雪組「フットルース」
3.花組「Streak of Light」と星組「REON!!」

1位と2位は文句なく。本当に素晴らしかった!!
3位は二つのコンサートを同率で。どちらも、構成としてはまあまあでしたが、前者はリベルタンゴとよっちの振付師、後者はれみちゃんの「バーレスク」と愛と死のデュエットダンスに(^ ^)。



■バウ
1.花組「近松・恋の道」
2.月組「春の雪」
3.星組「天使のはしご」
4.雪組「インフィニティ」
5.花組「Victorian Jazz」、専科「おかしな二人」

去年、「バウにも当たり年がある」と書きましたが……今年も当たり年のうちかな、という気がします(^ ^)。ただ、去年の「ランスロット」みたいな圧倒的な作品はなかったので、順位にはだいぶ迷いましたが。

特に悩んだのは、2位と3位をどっちにするか、、、でした。最終的には、生田さんの緻密さに軍配を上げましたが、「天使のはしご」の、あの可愛らしさと幸せ感も捨てがたい(^ ^)。鈴木さん、バウは結構良い仕事しますね。
「インフィニティ」は、今年行われた3本のコンサート作品の中では、主演が歌えるという強みを最大に発揮して、見事な構成だったと思います。娘役や下級生の活躍ぶりも嬉しかった!せめてもう一回観たい!とどれだけ思ったことか。
「Victorian JAZZ」は、冷静に脚本を追ったら単なる意味不明のどたばた劇なんですが、キャストの魅力をよく引き出して、うまくまとめいたな、と。実力派の下級生の初主演作としては楽しくて良かったんじゃないかと思います。
「おかしな二人」は、説明不要ですよね(^ ^)。



■全国ツアー
1.花組「長い春の果てに/カノン」
2.月組「愛するには短すぎる/Heat on Beat!」
3.星組「琥珀色の雨にぬれて/Celebrity」

今年の全ツは、3本とも主演者は初出演の過去作品の再演。ショーは、花と星は直前の本公演のショー、月だけは2年前の作品の再演で主演者も違いました……が。
率直に言うなら、3作品とも芝居は最高、ショーはイマイチ、でしたねぇ。。。

そんな中で、芝居も素晴らしかったし、ショーも本公演より練られて楽しくなっていた花組を1位に、芝居がとにかく宛書きかと思うほど良かった月組が2位。女役は良かったけど男役陣が柄違いで苦戦していた星組を3位にしてみましたが、、、あまりに僅差で迷いました。どれも良かったです!



■新人公演
今年は半分くらいしか新人公演を観られず……しかも、さらに半分くらいは途中から参加だったので、コメントは差し控えます。
個人的には、花組「復活」の新人公演が印象的でした。真由ちゃんのお芝居、本当に好きなんだなあ私。



■ディナーショー
1.大空祐飛 ディナーショー「YUHizm」
2.明日海りおディナーショー「Z-LIVE」
2.涼紫央ディナーショー「HOME」
2.愛音羽麗ディナーショー「麗人」
2.壮一帆ディナーショー「So in Love」

これは、順位をつけるのは難しい。。。複数回参加した「YUHizm」が1位なのは動かないけど、他は全部同率2位で。とにかくどれも楽しかったです。今年は私にとって、ディナーショーの当たり年でした(^ ^)。おかげで財布が軽い……(- -;ゞ


月、宙、雪とトップコンビが3組卒業した2012年。
印象深かったのは、3つの卒業公演がどれも2本立てで、どれもショーのフィナーレにシンプルな黒燕尾の大階段群舞があったことでしょうか。
霧矢さんの「My Way」、祐飛さんの「月光」、キムちゃんの「誰も寝てはならぬ」、、、飾りのないシンプルな黒燕尾に身を包んでも、3人それぞれの個性が見事に光っていたな、と思います。

辿ってきた道も、トップとしての在り方も、コンビの雰囲気も、それぞれに違っていた3組のトップコンビ。
彼らが卒業して、私の中でも確実に一つの時代が終わり、、、
  …………そしてまた新しい時代が始まるんだろうな、とあらためて感じた年の瀬。


なにはともあれ、今年も一年間、楽しませていただきました!!
来年も、素敵な作品に巡り合えますように(^ ^)



東京宝塚劇場雪組公演、千秋楽おめでとうございます。
そして、キムちゃん、みみちゃん、杏奈さま、ハウルくん、ご卒業おめでとうございますm(_ _)m。

キンっと澄んだ、明るい一日。
寒かったけど、最後まで雨も降らず、良いお天気で何よりでした。雪組子もファンのみなさまも、本当にお疲れさまでした。



卒業されるみなさまへの気持ちは先日吐き出したので、今日は他のみなさまについて。


■緒方洪庵(飛鳥裕)
西洋医学所頭取。高名な医者だけに、こういう展開の話だと完全に味方につくか、敵に回るかどちらかだと思うのですが、やっぱり飛鳥さんには善人が似合うなあと改めて思いました。
出演されていることに違和感がなさすぎて、ショーの群舞で真剣に探してしまいました(汗)。そういえば今公演からは専科さんなのか。……だけど、ハッチさんもナガさんも踊れるんだからショーにも出てほしかったよ(T T)。

■佐分利祐輔(沙央くらま)
龍馬と共に江戸に出てきた蘭方医。コマちゃんお得意のとぼけた役で、説明の多いグループ芝居をしっかり支えて、素晴らしかった!
ただ、ちょっとこういう役が続きすぎている気もしました。こういう役を安心して任せられるのがコマちゃんしかいないのもわかるんですが、意外と役柄の幅が広い人なので、もっといろんな役で観てみたいなあと思います。
いやむしろ、こういう役を楽しそうに演じているコマちゃんが印象的すぎて、そればっかりやってるような気がするだけなのかもしれませんが……

■山田純庵(彩凪翔)
緒方先生の許、西洋医学所で学んでいた医師。最初は仁に反発するが、コレラに罹り、それを治療してくれた仁に傾倒する……というありがちなキャラクターでした。癖のある役でやりやすかったのかもしれませんが、なかなか頑張っていたと思います。あとは、もうちょっと声が通ればなあ……惜しい。

■仁友堂メンバー(沙月、真那、他)
今回プログラムをよく見ていなかったので、一人ひとり役名があることにびっくりしました(しかも、刺客にまで名前があるよ?)(←いまさらすみません)(^ ^;
真那くんは蓑田玄沢っていう役だったのね。この人は実在の人物だったのでしょうか?(お茶会まで行ったんだから質問に書けば良かった…)。ちなみに、「玄沢」って杉田玄白・前野良沢のパクリかと思ったら、実際に「玄沢」という医者がいたようなので、医者としてはありふれた名前なのかもしれませんね。
割り台詞だけど思ったより台詞が多くて、私は真那くんの声が好きなので幸せでした。ああ、新公観たかったなあ………(泣)。
「フットルース」に続いて沙月さんとずーっといちゃいちゃしているのでてっきり恋人かと思っていたら、あれは姉弟なんだそうで(^ ^)、ちょっとシスコンじゃない?と思いつつ、微笑ましく見守ってみました(^ ^)。

他のメンバーも、コマちゃんの指導のもと(?)キムちゃんをまっすぐに視ているのが伝わってきて、いいチームだなあと思いました。東宝は後半で観たので、「京に行け!」と仁と咲を送り出す場面とか、みんな泣きそうになっていて、、、ぐっときましたね(; ;)。
仁が江戸で得た「居場所」は、やっぱり立花家じゃなくてこの仲間たちであり、「仁友堂」という建物が出来る前からゆっくりと築かれていった絆なんだな、と感じました。



■新門辰五郎(夏美よう)
火消し「を組」の頭取。いやー、渋いね恰好良いね!大親分らしい見得切りの迫力が、おもわず拍手したくなるレベルだったのはさすがでした。むしろ掛け声かけたかったよ(^ ^)よっ、頭取っ!って(^ ^)。
史実を言うなら、辰五郎は勝による江戸城明け渡しのときもまだ頭取をしていたはずなんだけど(勝の切り札の一人だったはず)、、、原作でも仙吉に跡目を譲って隠退したことになっているのかな。まあ、仙吉が名前ごと継いだことになっているなら不思議はないか。

■千吉(夢乃聖夏)
大劇場公演では雪組デビューとなったともみんは、いかにもともみんらしい熱くて可愛い、そして空気の読めない役でした(^ ^)。お駒ちゃんへのベタ惚れっぷりは可愛いし、ウザくても可愛い!!(真顔)ランベルト先生に続く「ともみん」らしさ、無駄に暑苦しい優しさが、これからも雪組でうまく生かされることを祈ります。

■お駒(大湖せしる)
縫製の仕事をしながら弟妹を育てている江戸娘。手先が器用で、……懐がさびしいと、ついつい他人の懐を狙ってしまうスリ稼業に精をだして、幼馴染の千吉に怒られたりしてますが、、、むしろ千吉に怒られたいだけじゃないのかと思うくらいには、千吉のいるところでばかりスッているような(^ ^)。
もともと美人だし、「双曲線上のカルテ」のわがままお嬢さんもなかなかがんばっていましたけど、、、着物姿の婀娜っぽさはまた格別でした(*^ ^*)。ちょっと個性的な髪型も良かったし、美味しい役をちゃんとおいしく演じていて、とても良かったです。ともみんともお似合いだった!

■火消したち(香音、透真、他)
辰五郎親分を中心に銀橋で歌いながら見得を切る場面があるんですが……みんな粋でいなせで、恰好良かったです♪
香音さんは冒頭の恭太郎の付人でも目立っていたし、りーしゃは現代での患者役もあったけど、やっぱり二人ともこの火消し役がメインという気がしました。出番はあまり多くないけど、恰好良かったー♪

■読売り(久城あす)
長七郎、っていう名前があったんですね。そういえば、何度か呼ばれていたような気もする。
声もいい口跡もいい、ダンスもいい!!最近すっかりお気に入りの下級生ですが、期待に応えた出来だったと思います。メインで出ている時以外も、仁友堂の開院祝いとか、さりげない小芝居がとても自然で、大好きです。

■喜市(星乃あんり)
原作では主要人物の一人であると聞きましたが、今回のお芝居ではちょっと目立つ子役…という感じだったかな。でも、仁をからかうアドリブは観るたびに違っていて、たぶん毎日替えていたんだと思いますが、よくがんばったなあと思います。可愛かった!

■澤村田之助(帆風成海)
ホタテは本当に達者だなあ(感心)。
歌舞伎役者としての口上も見事だけど、仁友堂の開院祝いで、さりげなく「いまも役者を続けていられるのは仁先生のおかげなのさ」と語る声の絶妙な色。「当代一の女形」らしい柔らかな物腰と口調のなめらかさ、さりげない美しさがとても良かったと思います。さすが!

■歌舞伎役者たち(大澄、悠斗、月城、永久輝)
綺麗どころの下級生が並んでましたね。眼福、眼福!口上+見得も、大劇場最初に比べると別人のようにみんなよくなってて、下級生にとって3ヶ月は長い時間なんだなあと思いました。



■鈴屋の主人夫婦(奏乃はると、麻樹ゆめみ)
吉原の廓では一番の大店、と言われる鈴屋の主人夫婦。とはいえ、遣り手というよりは、野風に「おやじさま、おふくろさま」と呼ばれるにふさわしい穏やかな人柄で、にわにわの温かみによく似合っていたと思います。そんなんで商売大丈夫か?と思わないでもないけど、逆にそういうところが信頼されたりするのかも。
呼び出しを張ったことがある夕霧太夫のために尽力したり、、、と、こういう主人の許でなら女郎も幸せだったかも、と思えた二人でした(; ;)。

■野風(愛加あゆ)
夕霧の妹女郎で、現・鈴屋の呼び出し。姉女郎のために仁を呼びだし、梅毒の治療を依頼する。これがきっかけで仁はペニシリン製造=歴史の改変に踏み出し、それが仁友堂の礎となっていく。そして、次には自分の病気の治療(手術)を依頼する。。。実は、この物語のドラマの根幹を一人で担当している人なんですよね。
作劇的に、野風の手術は、現代でゆめを救えなかった仁の再生の象徴となるエピソードなので、もう少し丁寧に処理してほしかったような気がするのですが……「この場所で生きていく」と決意した仁の心象風景の中で処理してしまったために、ちょっとわかりにくかったんじゃないかなー、と思いました。だからといって、「長い春の果てに」みたいな手術ダンスをするわけにもいかないし、処理としては難しいところだったとは思いますが。
……こうやって考えると、「仁」と「長い春の果てに」って、結構被るなあ。やっぱり「仁」を石田さんが潤色してたらどうなったのか、興味深いわ。

話が飛びますが、病床の夕霧が野風を幼名で「ちどり」と呼ぶ声がとても好きです……っていうのは、野風の項目に書くことじゃないかな。でも、そう呼ばれて、泣きそうな貌で「ねえさん」と返す野風もとても好きなので、あえてここに書いておきます。
ちなみに。私は原作知らないんですが、野風も現代からタイムトラベルして来た人なんですか……?

■ジャン・ルロン(鳳翔大)
こんなに大ちゃん宛書きの役があるとは!!(@ @)。村上もとか、恐るべし。

■濱口儀兵衛(朝風れい)
醤油醸造ヤマサの頭取。いやー、渋くて良い男でした。貫録ついてきたなあ(感心)。



■中岡 慎太郎(蓮城まこと)
中岡としての出番は最後の方にちょっとだけ、という感じでほとんどしどころはありませんでしたが、スマートな美剣士でとても恰好良かったです。殺陣も悪くなかった……というか、全体的に殺陣のレベルは(T T)
作品の前半ではがおりちゃんとコンビで酔っ払いを演じていて、とっても可愛かったです(*^ ^*)。

■近藤勇(香綾しずる)
白黒の新撰組の羽織が良く似合って、恰好良かったです。しどころのない役ではありましたが、銀橋をただ渡る、っていうのがこんなに難しいものだったとは、、、というのは目から鱗でした。がおりちゃんなら何でも出来ると思っていたよ……。
作品の前半はキングとコンビで酔っ払い。鼻を真っ赤にしての好演(^ ^)でした♪

■高岡玄斉(彩風咲奈)
こちらも前半はずっと傀儡師でほけほけ江戸の町を歩いていましたが、「高岡さま」としての出番では、がんばって仕草もゆったりと、貫録を見せるように努力していたなーと思います。しかし……うーん、何が足りないんだろう……(; ;)。
あと、これは彩風さんが悪いんじゃないんだけど、高岡さまが楓を引きとめなかったら、彼女はあっさり龍馬に追いついて止めをさせたんじゃないか?と思ったりしました(^ ^;

■楓(笙乃茅桜)
ぴったり宛書きすぎて、これまた村上もとか恐るべし、と思いました。え、ルロンさんも楓ちゃんも、原作にもいるキャラクターなんですよね?ね?だって、もし楓が吉正オリジナルキャラだったら、ミニスカのくの一コスだったはずですもんね?
音もなく走ってきて、高岡さまの脇にピタッと座るところとか、めちゃくちゃ好きです。懐刀で斬りかかるところも素敵過ぎて!ああもう、今回は楓といいショーといい、ひーこに釘づけでした。

■沖田総司(煌羽レオ)
見た目はシャープで総司にぴったりだと思うのですが。。。あの奇妙な口調は齋藤さんの演技指導なんでしょうか?新公とかで観たかぎり、普通に喋れる子だったはずなのになあ。なんというか、ちょっとオカマっぽいような奇妙な口調……せっかくの良い役なのに、もったいないー!(T T)



……そんなところかな。
他にも印象的な役がたくさんあって、下級生までみんな出番も多くて、遣り甲斐のある作品だっただろうな、と思いました。
「生きる使命」が、人それぞれに違っていることが強く印象に残りました。ひとりひとりが違う人生を、違う使命を抱えて、それでも手を取り合って生きていく、、、たとえ道が離れても、今まで手を繋いで歩いてきたことに意味があるんだ、と、そんなイマジネーション。まだ若いトップコンビの、早すぎる卒業にふさわしい、未来を感じさせる作品になっていたと思います。



といいつつ、最後にひとつだけ。

「万事は尽くした」って……言いたいことはわかるけど、、、いいのか?



SORA-MACHI道中

2012年12月23日 日常
SORA-MACHI道中
ソラマチに行ってきました!



などと、意気揚々と書いてますが、整理券をもらい損ねてスカイツリーには昇れず(^ ^)写真だけ撮って帰ってきました。
ま、まずは東京タワーに昇らないとね!!(←足元には行ったことがありますが、昇ったことはない)



じゃあ、何のために行ったのか、というと・・・・
こちらの記事のためでございますwww
http://ameblo.jp/haruka-manase/entry-11417261041.html

ソラマチの一角(?)にある「すみだ水族館」で、真瀬の歌が聴ける。。。というので。
ああ、私ってば意外に真面目なファンだったのかしら。と思いつつ。



すみだ水族館について、詳しくはこちら。
http://www.sumida-aquarium.com/

ビルの上の小さな水族館ですが、そのスペースのほとんどを占める巨大なペンギンプールは見ごたえがありました(^ ^)。
ペンギンがたくさんいて、みんな元気に泳いでいて、癒されたー♪
同じプールでオットセイも生活しているんですが、ちょうど私たちがほけっと休憩している間に「オットセイのお散歩」の時間があって、眼の前(陸上)をオットセイの子供が歩いていったのがとても可愛かったです(はぁと)。

サンゴ礁を模した長細い水槽がいくつかあったのですが、その砂地いちめんに生えて(?)小さなアナゴが可愛かった……!!めっちゃテンションあがりました(^ ^)。
それ以外は、かなり大きな円筒水槽(小笠原あたりの海をイメージしているらしい?)が一つあった以外は、小さな水槽ばかりでしたが、世界が小さいだけに見せたい生き物が隠れるところもなく(^ ^)しっかり見えて、しかも、みんな元気に動き回っていたのが印象的でした。
海の世界は賑やかなんだな、と実感できて、良い展示だと思いました。

入場料は大人2000円、ただし年間パスポートは4000円という謎な値段設定。ペンギン好きなら2000円は高くないし、もうちょっと家から近ければ年間パスポートにしても良かったのになー(^ ^)。
いちおうカフェがあって、ペンギンプールを見ながら飲んだり食べたりできるのですが、、、あまりメニューは豊富ではないのでご注意を。とはいえ、スイーツはそれなりに美味しかったです♪わらび餅はわりとお勧め♪



肝心の真瀬(だけではありませんが)の唄は……というと。
30分ごとにちょっと館内の照明が落ちて、そこで音楽が流れ出すのですが……あまり音量が大きくないのと、ヒーリングミュージック的な耳馴染みのよい音なので、聴こうとしないと気がつかない感じ(^ ^)。
最初にぼーっと聴いたときは木管楽器かと思った柔らかな音が、二回目で人の声だと気がついて、おお、と思いました。途中で一瞬力強くなるところに「いつもの真瀬」の片鱗がありましたが、全体にとてもふんわりした声で、頬を撫でる風のようなイメージの音楽でした。

次にコンサートをするときは、こういう声も聴かせてくれるのかなあ。
っていうか、次はどんな形で私たちの前に顕れてくれるのでしょう……。



水族館の後は、ソラマチでショッピング……というか、ウィンドウショッピング(^ ^)。
いろんなお店があって面白かったです。
結構歩きまわって、最後に上のレストラン街でごはんたべて、、、「ソラマチ」はかなり満喫した気がします♪
……ツリーには昇ってないけどね!


というわけで。
ひさしぶりに人ごみに押し流されて、三連休を満喫した一日でした(^ ^)。


だいぶ前ですが、日本青年館にて、専科&花組公演「おかしな二人」を観劇いたしました!


1年と3か月前に、バウホールにて星組メンバーと一緒に上演されたときの感想はこちら。
http://80646.diarynote.jp/?day=20110923


今回出演している“ゆかいな8人”はこちら。

轟悠(オスカー/同)
華形ひかる(フィリックス/未沙のえる)
悠真倫(マレー警部/美稀千種)
紫峰七海(スピード/碧海りま)
大河凜(ヴィニー/如月蓮)
柚香光(ロイ/天寿光希)
初姫さあや(グウェンドリン/妃白ゆあ)
仙名彩世(セシリー/夢妃杏瑠)

ちなみに、まりんさんとさあやは、上の日記でも書いている出演希望が叶ったキャストでした。
幸せすぎる!!



いやー、何度観ても面白い作品ですね。ブラボー、ニール・サイモン!


基本の流れは同じでしたが、細かいところは結構違っていたような気がします。舞台がバウから青年館に変り、空間として大きくなったために必然的に変ったところもありましたし、元々アドリブだった部分もたくさんあったみたいですし。

轟さんが、同じ役とは思えないほど……といったら大袈裟ですが、でも、ずいぶん軽やかになっていたと思います。初演は相手役のマヤさんが軽やかだったから、バランスとれていたのかな。

みつるのフィリックスは、もう、可愛くて可愛くて!!
どちらかといえば地に足のついたリアルな芝居が持ち味なので、マヤさんのような浮世離れした感じはなかったなーと思います。そのせいか、2幕あたりのウザさが増していて。ちょっとだけ、オスカーに同情したくなりました(^ ^;ゞ
人の話を全然きいてないところとか、ものすごく頑固でわがままなところとか、そういう「嫌な奴」的な面を逃げずに描いて、なおかつ可愛くみせられるのが、みつるの魅力だなーとすごく思いました。


マレー警部は、ガタイはずいぶん大きくなってイメージも穏やかになったなーと思いましたが、どっちも良いですね。みきちぐの可愛らしさも捨てがたいし、まりんさんのおっとりした感じも良かったです。

キャストで一番イメージが変ったのはスピードかな?星組の碧海さんは「気が短くて怒りっぽい」だったけど、ふみかは「強面」っていう感じがして、なんかぜんぜん違うなあ、と。きゃんきゃんしたスピッツが、ドーベルマンになった感じ。
うん、イメージがあんなに違うのに、劇中での役割が変らなかったことも含めて、スピッツとドーベルマンで正しいのかも?

ヴィニーは可愛い!!ここは、イメージもほとんど踏襲してた気がします。がりんちゃんの方がれんたより幼い感じで、あ、、そーえいば奥さんに娘までいたんだっけ、というのが意外な気がしたりはしましたが。

ロイは随分違ってたなー。柚香くんは、もう少し「自分らしさ」を出しても良かったんじゃないかと思います。がんばってたけど、ちょっと方向性として初演のみっきぃさんを追いかけすぎてしまって、届いてないなーという印象が残ったのが残念。轟さんの「中途半端に気障るなよ」という台詞で笑いが取れてしまうのは、ちょっと勿体無いなあ……と。
いや、本来なら柚香くんは気障も似合うと思うので、いい練習になったかもしれませんが(^ ^)。次の「オーシャンズ11」の新公あたりで、ロイで鍛えた「気障」っぷりを発揮していただければ良いなーと思います!

ピジョン姉妹は、素晴らしかったの一言。
ゆあちゃん・あんるちゃんも良かったけど、さすがに、さあや姉さまの艶やかな色っぽさと捨て身の顔芸を観てしまうと、可愛かったなーと思ってしまいますね。さあや、本当に素晴らしかった!もちろんゆきちゃんも、こういう役だと本当に魅力的だなと思います。あと一公演、さあや姉さまからもたくさんのことを学んで、素敵なバイプレイヤーになってください(^ ^)



フィナーレは、初演とほぼ同じ流れで、すごく良かったです。本当に好きだ、このフィナーレ。
CSさんも、本篇を流すことができないのは仕方ないけど、フィナーレは関係ないんだから流してよ!!と強く思う。

初演でマヤさんが「My Way」をソロで歌った部分は、みつるが「関白失脚」を歌ってくれました。
最初は、みつるの唄にも、後ろでコーラス(?)しているさあやとゆきちゃんにも爆笑だったのですが・・・・歌の後半、「がんばれ!」を連呼するみつるを視ていたら、泣けてしまって大変でした。

いやあの、「おかしな二人」で泣くとか思ってなかったから、ぜんぜん用意してなくて、ですね……焦ったわー、本当に。



とにかく。
今回の公演、敢闘賞はみつる(と、さあや)に。

「銀ちゃんの恋」「フィフティ・フィフティ」「おかしな二人」と、石田さんからの絶大な信頼を寄せられているみつるが、石田作品で単独主演する夢をみつつ。





最後にひとこと。
昨年、マヤさんの卒業が発表されたとき、真っ先に思ったのは「もうこの作品は上演できないんだなー」ということでした。
なので、予想を覆す今回の再演は、とても嬉しい事件でした(^ ^)。せっかくの佳作なので、他の組でも上演してほしいなあ~~。たとえばホラ、壮ちゃんのオスカーとか(*^ ^*)

……言い逃げっ!



花組大劇場公演の集合日って、今日だったんですね。
ドラマシティ公演が終わったばかりなので、油断してました。てっきりタカラヅカスペシャルが終わってからだとばかり・・・・


知ってたら、「おかしな二人」の感想、もっと早く書いたのに(涙)。




日本青年館公演「おかしな二人」で、ピジョン姉妹の色っぽい姉を実に見事に演じきった初姫さあやが、

東宝千秋楽付けで宝塚を卒業することが発表されました。



大好きなさあや(T T)。


可愛い美少女だったり、
オモシロ姐ちゃんだったり、
妖艶な美女だったり、
穏やかな貴婦人だったり、
怖ろしい魔女だったり、

「女」の優しさも包容力も怖ろしさも残酷さも、そのすべてを演じることができた、すてきなひと。


だいすきなさあや。



千秋楽まで、ご活躍をお祈りしています。






……一度でいいから、お茶会に行ってみたかった………。

東京宝塚劇場雪組公演「仁」。


全編にわたり、卒業生たちへの、そして雪組子への齋藤さんの愛が籠められた、楽しい作品でした。

役が多いだけではなく、大勢が出ている場面が多くて、しかもそれが無駄じゃないところがとても好きです。
「江戸の町」の温かみ、絆の深さ、、、そういったものが如何にこの作品にとって重要なモチーフであるか、それを100%理解して、幸せそうに演じている組子たち。江戸に生きる人々が全員愛しくて、その一途なエネルギーにほだされて、思わず私も「この場所で生きてみたい!」と思ってしまいそうでした(^ ^)。
あの時代、生きていくのはそれなりに大変だったと思うんですけどね。

それにしても、舞台が江戸であるせいか、大政奉還に至るまでの血なまぐさい事件がすべて割愛されているのは興味深いなと思いました。
あのあたりの数年間って、戦乱続きというイメージがあったんですが・・・関東では何事もなかったんだっけ。蛤御門から続く一連の戦は、確かに全部西日本だけど。桜田門外の変が1860年の早春、坂下門外の変が1862年の2月で、仁先生がタイムスリップするのがその数ヵ月後?(←季節がよくわからないけど) その後は、大政奉還の1867年の年末まで、江戸は平和だったんですよね、たぶん。火事や伝染病や、事件はいろいろあっても、政治に関わらない一般庶民にとって、江戸に「戦」はなかった。平和な江戸。平和な都市。

「現代」で恋人を喪った(救えなかった)という瑕を背負い、外界との関わりを絶って孤独に生きていた名医が、平和な江戸の街の清澄な明るさと優しさに触れて心を開き、「この場所で生きていこう」と決心するまでの説得力。あの詰め込み過ぎなエピソードの羅列の中でも押さえるべきところを外さなかった脚本と、「江戸のひとびと」の圧倒的な存在感に助けられて、キムちゃんの丁寧な芝居がちゃんと生きていたのが良かったのだと思います
どちらかといえば明るさとかパワー重視にみられがちなキムちゃんですが、繊細な芝居も良いんだということを最後に表現できて、良かったんじゃないか、と(^ ^)。



仁と深くかかわることになる、咲ちゃんと恭太郎さん(未涼)、そして二人の母親・えい(梨花)。
治療方法のなかったコレラで命を落とした父親(江戸末期のコレラの流行は、箱根で止められて江戸には入らなかったとも言われていますが、まあ、そんなことはおいといて)のために、医者を志す娘。一途で頑固な妹が目に入れても可愛くてしかたない兄と、躾に厳しい母親。厳しいけれども、愛情に溢れた良い家庭。
みみちゃん演じる咲ちゃんを観ていると、幸せになる切符を持っている娘なんだな、と無条件に信じられる。この娘を幸せにしなくちゃいけない、と。
そして、その幸せはこの江戸の町にあるのであって、東京にはないんだろうな、と。

仁先生が「将来」を考えないのは、自分がいずれは現代に帰れると思っていたからなんですよね。
ゆめの居ない東京に帰りたいという渇望はない(だから比較的すんなり江戸に馴染んだ)にせよ、やっぱり自分の生きる場所は東京であり、東都大学病院だという気持ちはあったはずだから。
でも、「この場所で生きていく」と決意したとき、驚くほどすんなりと過去の自分と訣別できた自分を発見する。きっかけになったのは咲の存在であっても、「自分の居場所はどちらなのか」と問い続けてきた自分の出した答えは、もっとずっと前からわかっていたことなんじゃないか、と。
仁には咲と一緒に東京へ帰るという発想は、ない。東京で愛した女はゆめで、江戸で愛した女は咲。ゆめと咲は貌が似ているだけで、同一人物ではないから。最終的に2012年の東京に戻ってきた彼にとって、本当に生きるべき世界がどちらなのか、一度出した答えが間違っているのかどうか、、、それはもう、決して答えの出ない問いだから。
それでも、咲は一途だから。仁が150年後に還っても、自分が選んだ道を、自分が選んだとおり、迷いなく、ますぐに歩いていく。その道の果てに、仁がいることを信じて。


で。
話は飛びますが、まっつの恭太郎がとても好きです。妹にめろめろで、女に弱くて、でも一本筋がとおった旗本の総領息子。
青天が素敵だとか、裃が似合ってるとか、道着が普段から着ているみたいに自然だとか、そういう視ればわかることはおいといて(^ ^)、不器用で一本気な男、ってまっつにぴったりだなあと思うんですよね。
お母様のみとさんと合わせて、本当に不器用で一途で一本気な家族だなあ、と。まさに遺伝、というか(^ ^)。
豪放磊落な坂本龍馬(早霧)とは気が合わない、と言いながら、自分とは違う考え方と視野の広さをもつ龍馬に対する微妙な感情を隠さないところがとても可愛い(*^ ^*)。フェリペにムーアと、役の心の闇の部分を顕わにする役が続いたこともあって、今までならあまり表だって表現しなかったであろう嫉妬や卑屈さを素直に出した役づくりが、とても新鮮でした。
幕府を護る一本の剣であろうとした恭太郎が、土壇場でやっぱり龍馬を斬れないのは、龍馬との関係だけではなくて、仁(や咲)がその場にいたから、、、という構図がとても切なくて。戦いの高揚の中で高岡側の武士を斬り捨て、戻れない道に入り込んだところで、そこまでしても龍馬を護れなかったことに気がついて絶望の表情で手を伸ばすところが、角度的に顔はあまり見えないのですが、ひどく切なくて、、、(T T)。



チギちゃんの龍馬は、豪放磊落でちょっと阿呆な一面と、その裏にある活動家としてのエネルギーのバランスがとれてきて、大劇場で観た時よりずっと良くなっていたと思います。この芝居では、龍馬個人の活動にはほとんど触れられず、仁(恭太郎)に見せる面だけが強調されて表現されるわけですが、、、それでも、ちょっとしたところでちゃんと裏を感じさせるところとか、うまいなーと思いました。
チギちゃんが宙組で演じた「龍馬伝」の龍馬は、主役だったからそのあたりはやりやすかったと思うのですが、ああいう役を脇で演じるのって難しいんだろうなあ、とあらためて思いました。



みっちゃんの勝先生は、ちょっと若づくりだなーと思いましたが(仁や恭太郎と同期生に見える……のは先入観かもしれませんが)、二枚目のセンセーで、素敵でした(はぁと)。
1862年には39歳。仕草を重々しくするほどの年ではないけど、26歳の坂本龍馬や、もっと若いかもしれない恭太郎と同世代に見えるのは、ちょっと勿体無いなあと思いました。見た目以上に、声が高いのが若く見えてしまう要因の一つなので、せめて髭くらいつけたほうが良かったんじゃないかと思いますが、、、そのあたりは拘りなんでしょうかね。
とはいえ、裃を着て銀橋で恭太郎と会話する場面がとても好きです。息子のように思っている恭太郎の身を心配しつつ、幕臣として口をつぐみつつ、、、という腹芸が良かった。江戸の街を質にして西郷と交渉する凄腕の政治家としての一面は見られませんでしたが、同期のスターとがっぷり組んで、計算だけではない芝居を少し見せてもらえたような気がします。



他にも魅力的な人がたくさんいて、書ききれないかも・・・・・↓


ところで。
訊いてはいけないことかもしれませんが、一つ質問してもいいですか。
なんだか思わせぶりに語られる野風の子供ですが、あれはいったい、誰の子設定なんでしょうか………?
(原作では、実は……というのは聞いたのですが。舞台でもそうなの?)



東京宝塚劇場にて、雪組公演「仁/GOLD SPARK」を観劇いたしました。


大劇場で初日あけてすぐの公演を観て、、、今日はそれ以来の観劇でした。
いやー、大劇場で一ヶ月、そして東宝で半月。こういう群衆劇は、練り上げられると別物になりますね。
大劇場でもすごく面白いと思ったけど、今日はずいぶん泣かされました。

名作、と言うにはちょっと悩ましいけど(←だって齋藤さんだし!)、役者への愛に満ち、なにより卒業生への愛に溢れた物語で、いろいろ無茶なところはたくさんありましたけれども(^ ^;、素敵な時間を過ごさせていただきました!



いやもう、なんといっても花魁・夕霧役の花帆杏奈ちゃんのセリ上がり&別れの挨拶があぁっっっ!!!
……号泣。ああもう、杏奈ちゃん大好き杏奈ちゃん大好き杏奈ちゃんだいすき・・・・。
前半の病の床で寂しげに横たわる姿も美しいし、弱々しいのに芯のあるたおやかな声も美しい。華やかな大輪の花ではなかったけれども、柔らかでなめらかな立ち姿の美しさ、仕草や裾さばきの艶やかさ、そして、髪型やアクセサリーのセンスのよさなど、キラッと光るもののあるひとでした。芝居が巧い人ではなかったかもしれませんが、上級生になって、合う役を与えられるようになってからどれも印象的で。CSのサヨナラ番組を視ながら、ああ、昔はこんなだったんだな、としみじみしたり(^ ^)。
前回公演で涼花リサちゃんが卒業してしまって、すごく寂しかったけど、でもまだ雪組には杏奈ちゃんがいるから!と自分を慰めていたのになあ。。。。と落ち込みながらの観劇だったのですが、豪華な花魁の衣装に身を包んだ杏奈ちゃんにセリの上から満面の笑顔で「夕霧は幸せでありんした……おさらばえ」と言われたら、もう納得するしかないんですよね。

幸せだったんだよね、杏奈ちゃん。
齋藤さん、ありがとう。感謝しています。



もう一人の卒業生、91期の詩風翠さんも、簪職人の佐吉役、とても良かったです。ハッタリの効く人にはハッタリの役を、小芝居の得意な人には小芝居できる役を与える。座付き作家の面目躍如というか、とても正しい座付き作家だな、と思いました(^ ^)。
大劇場公演の初日すぐとは別人のように自由自在に動いていて、とても良くなってたと思います。いやー、面白い役者になりそうだったのに、もったいないなあ。。。



私は「仁」は原作もドラマも知らなかったのですが(タイムスリップして幕末に行っちゃう医者の話、としか)、最後までみて、そもそも胎児のエピソードはいらないんじゃ……?と思ってしまった程度にはあんまり展開が理解できていませんでした。
2回目を観て、まあ、いろいろカットされているんだろうなー、と、「銀河英雄伝説」のカットぶりを思い出しながら想像してみて、少し納得してみました。うーん、原作を知らない身で勝手な話をするならば、あれで、頭蓋の中から取り出した畸形胎児を院長さんと二人で育てていくというラストになるなら、説得力があったんじゃないかなー、と思ったりしました。
原作ファンにとっては「とんでもない!」な話なんでしょうけれども(^ ^)。

なんというか、大劇場で観たときは、「この場所で生きていく」と言って指輪を渡しておきながら、あっさり現代へ戻って、恋人を取り戻して幸せに暮らしました的な仁先生に、ちょっと納得しがたかったのですが。
「千秋楽」を目前にした今、あらためて観てみると、「この場所で生きていく」と決めても、その約束が護れないこともある……ということが逆に切ない、ということに気がつきました。
いやもちろん、キムちゃんの卒業についてはキムちゃん自身が決めたことなんでしょうけれども。ただ、「時が来てしまった」というのも一つの事故みたいなものであることもあるわけで。そういうことだったのかな、と思ったり。

ラスト、銀橋に立つ「現代」の二人を見守る組子の目線の優しさに、「その時代にやれること」から逃げなかった仁先生へのエールを感じて、ひどく嬉しくて、切なくて、そして、温かな気持ちになったのでした。



キムちゃんの卒業は、本当に、「なぜ、いま?」という疑問が大きすぎて。
卒業間際の蘭香レアちゃんに落ちた過去を持つ猫にとっては、長いこと「気になる下級生」だったキムちゃん。
正直、ファンだったことはない・・・・かもしれないけど、「エリザベート」のルキーニ以降のキムちゃんは、ちゃんと「作品を組み立てられる」スターだったな、と思います。「忘れ雪」は作品としては酷いものでしたが、あのキムちゃんは結構好きでした。圧倒的な歌唱力と、観客を巻き込む熱量のある芝居。そういえば、あの作品も医者(動物相手だけど)でしたね。
いろいろ足りないものも多くてカラ回りしていたけど、でも、あの頃を境に、カラ回りはしてもブレなくなって、ああもう大丈夫なんだな、と思った記憶があります。

とはいえ、その後もいろいろありました。ユミコさんが卒業して、水さんが卒業して、プレお披露目のドラマシティ公演ではあゆちゃんと組み、大劇場のお披露目公演では二人のジュリエット、、、、紆余曲折の末に全国ツアーでやっとみみちゃんと正式にコンビを組んでお披露目をして。これでやっと順風満帆かとおもいきや、次の大劇場作品がまさかの「仮面の男」(T T)。……祐飛さんとは全く違う意味で、いろいろあった人だったなあ、と思います。
それでも、一作ごとに存在感を増し、大きくなっていったキムちゃん。いま、雪組の立派なトップさんとして組子全員と作品世界をコントロールしているのをみると、あともう少しみていたかった……と思ってしまうのですが。
キムちゃん自身が決めたことならしかたない、と、頭ではわかっていても。



そして、みみちゃん。
「咲は武士の娘です!」と繰り返す、気丈で頑固な武家の娘は、みみちゃんにぴったりだなと思いました。
憧れに一途で諦めが悪くて、頑固で、、、自分の選んだ道なき道を、たった独りで歩きだす勇気のある娘。
幕末という時代を「仮住まい」だと思っていた仁先生が、「この時代で生きていく」ことを決める、そのきっかけになったひと。
みみちゃんの一途さは、人を巻き込む力があるんだと思います。みみちゃんが行きたいというなら、行かせてあげたいと思う。みみちゃんが居てほしいというのだから、傍に居てあげなよ、と思ってしまう。そういう「強い願い」がもつパワー。

みみちゃんの希なら、なんでも叶えてあげたい、と、きっとだれもが思うんだろうな、と、そんなふうに。
病を退治して、みんなに幸せになってほしい、という咲の願に、仁先生が抵抗できなかったように。
そのあたり、齋藤さんはホントに巧いなあ、と思います。

研2になったばかりの「凍てついた明日」メアリー、それから「マリポーサの花」で新公ヒロイン、「忘れ雪」ヒロインと抜擢が続いたみみちゃん。となみちゃんの卒業をうけて、このままトップ娘役になるのか?と思ったときもありました。
みなこちゃんのトップが決まってからも、劇団の秘蔵っ子というか掌中の珠というか、そんな感じに大事に育てられて。轟さんと組んだ「オネーギン」で劇的な成長を遂げ、ジュリエットで花開いたみみちゃん。「黒い瞳」でお披露目されてからも、一作ごとに成長して今にいたるみみちゃん。

特別な技能があるわけではないけれど、娘役らしい可愛らしさと優しい声、一途で情熱的な芝居で私を魅了したひと。キムちゃんとの相性もよい「名コンビ」でしたが、壮ちゃんとの並びも観てみたかった………みみちゃんの卒業は本当に残念です。「オネーギン」で、やっと「お芝居」というものが掴めてから、たったの2年。「同時退団が夢だった」とまで言われると、引きとめても仕方がないんだろうなあ、とは思うのですが。。。もう2,3作、いろいろな役を演じてから卒業してほしかったなと思います。





なんだか長くなってきたので、作品とショーについては、後日またあらためて書かせていただきたいと思います。

ただ、一つだけ。
原作を知らないのに偉そうに書いて申し訳ないのですが・・・私はこの物語をみながら、宮部みゆきの「蒲生邸事件」を思い出しました。
時間旅行ができる特殊能力者の生き様と、火事に巻き込まれて2.26事件直前の東京に飛んできた少年の選択。仁先生が一度は選ぼうとした道と、運命の意思。
「その時代に生きる」ことと、「その時代を生きる」ことの違い。僅かな違いのようにみえて、決定的かつ根本的に違う、生き方……2.26事件が終わって、「蒲生邸事件」の主人公の少年が、物語の終盤に大通りで叫ぼうとしたことと、明治維新の動乱のさなかに、仁先生が何度も呑みこんだ疑問。それでもなお、彼らを魅了し、選択を迷わせるのは、「その時代を生きる」ことに迷いのないひとびとの、惜しげもない、あたたかな笑顔なのだろうか、と。
仁先生が生きるべきだった時代は、本当はどちらだったのだろうか、と、そんなことを考えながらの帰路になりました。



最後に。

あんどうなつは、美味しかったけど、ちょっと食べにくかった(涙)。
東宝のロビーの売店は皿がないんですよねー。お皿に載せてフォークかなにかで切って食べたい食べ物なんですが、紙にくるんであるだけなので・・・餡にかぶせてあるビニールをとったら餡も全部とれてしまったりして、ちょっと切ない気がしました(T T)。


そして!!
あんどうなつは東宝でも発売されたのに、どうして「ロミオの焼き林檎」は駄目だったの……!?
(←調理とサーブ、どっちも無理だからですよ)(……しょぼーん)



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