宙組日本青年館公演「逆転裁判ー蘇る真実」を観劇してまいりました♪♪
…それとは関係ないのですが、以前から気になっていた銀座のバーの看板をアップしてみたりします。
かなり曖昧な記憶なのですが、まさに宙組が出来た頃に出来た店、だったような。少なくとも、私が気づいたのはその頃でした。なので、勝手に関係者がやっているお店なのかなあ、それとも単にママが宝塚ファンだとか?と思っていたんですが(^ ^)。
もしご存知の方がいらっしゃいましたら教えてください(笑)。
#月組ファン的には、字が黄色なところがちょっと嬉しい(^ ^)。
とゆーところで、話を戻します!
「逆転裁判」。
カプコンとのコラボレーションということで話題になった作品。ごく普通に、話題作だし、みーちゃん(春風弥里)も出るし……ということで取ったチケットだったのですが。
…面白かったーーーーーっ!!
正直、いわゆる「推理劇」とか「法廷劇」としては弱いというか無理があるというか、
…いくらなんでもそれは論理的におかしいだろう?というところがたくさんあるんですけれども。(←詳細はネタバレになるので割愛)(っていうか、おかしな点が多すぎて覚えていられなかった…涙)(あと、いくらなんでも捜査が杜撰すぎるよ!>みーちゃん)
なんだかもう、そんなことはどうだっていい!と心の底から思いました。
たぶんゲームも、ネタについてはこんな感じなんでしょうしね。(やったことがないので判りませんが)
作・演出は鈴木圭。
私は、鈴木さんの作品は観たことが(多分)無いと思います。「里見八犬伝」「The Second Life」「逆転裁判」…宙組専科なんですよね(^ ^;)。新公なら、「愛と死のアラビア」を観ましたが、オリジナルはやっぱりぜんぜん違うんでしょうしねぇ。
でも、評判は良く聞いていました。「テンポが良い」「洒脱」「バランス感覚がある」「的確」…そんな、評判を。
実際に観てみて、納得~!、と思いました。
とにかくテンポがいい。そして、抜くところをちゃんと抜いてくれる。
軽妙洒脱でセンスがいい。バランス感覚があって、役者の個性を生かしてくれる。
題材的に、こういう世界なら齋藤さんが良かったんじゃないの?と思ったりもしていたのですが、実際観てみると鈴木さんしか考えられないですね。キャストとスタッフがぴったりと噛み合って、今できる最高のものに仕上がったのではないかと思います。
……私はサイトーファンなので“齋藤さんだったらどんな作品になったかな?”とか思ってしまうのですが。彼だったらたぶん、もっとウェットでドラマティックな構成にして、ゲーム感覚はあえて残さなかったんじゃないかな、と想像します。そうなると、今回の蘭寿とむ・美羽あさひ・七帆ひかるというキャストだとちょっともったいないなーと思うので、鈴木さんで正解だったなあ、と(*^ ^*)。
いやぁ、本当に面白かった。
蘭トムは、前回の大野さんのバウ「Never Sleep」も凄く良くて、今回も大当たりで…作品に恵まれた人だなあと思います。いや、本人の魅力がこういう作品を連れてくるんでしょうけれども。
「Never Sleep」のサミュエルは、ちょっと無鉄砲(^ ^)で一生懸命でまっすぐで考えなしで妹に弱い、……一言で言うならカワイイヤツ、でしたが。
今回のフェニックス(ニック)も、大きく分ければ似たようなタイプだった…ような気がします。妹は出てこないけど、助手のマヤが可愛すぎだし(笑)。ひたすら愛する人を信じて、彼女の無罪を信じて突き進む、誠実で熱い、犬系の男。「月の燈影」の次郎吉、「Never Sleep」のサミュエル、「バレンシアの熱い花」ロドリーゴ、、、そして、このニック。今まで、トムくんは他にもいろんな役をやっていらっしゃいますけれども、こういう男が本当に良く似合いますよね(はぁと)!!
しかも、人気ゲームとのコラボ、という作品の特徴を意識してか、アニメっぽい…というのかな、ちょっとした仕草にもそういう要素を入れて、場面場面を盛り上げることを忘れないエンターテイメント性も、さすがです。とにかく良かったです!!(盛り上がりすぎ)
好きな女と一緒にいるときの幸せそうな(鼻の下がでろーんと伸びた/笑)可愛い笑顔。パンフレットの裏表紙の写真とか、最高です♪ 彼女と向かい合って立っていて、ふと気持ちが高まって、思わずというように引き寄せるときの性急さとか、彼女に拒否されたときの泣きそうな貌もいいです。ええ、素敵だなあ☆
いかにもゲームらしい、相当に強引な展開ですけれども、なんとなく納得してしまうのは、蘭トムくんのパワー(エネルギー)があるからなんだろうな、と思います。
本当にいい作品に当たって、客席も物凄い盛り上がりようでした。
公演の成功、おめでとうございます~\(^o^)/
まちゃみ(美羽あさひ)は、蘭トムとは二作目。本公演でもロドリーゴとシルヴィア、アンソニーとヴィクトリア…なんとなくずっと組んでいる印象ですね。たしかに、蘭トムの熱をしっかり受け止めて、受け流せる大人な雰囲気は、よく似合うなあといつも思います。いいコンビですよね。
今回は、前半の感情を見せない冷静な女弁護士っぷりが際立って、すごく格好良かったです。ただ、そこを凄くハンサムに作りこんだだけに、回想やラストに殻を脱ぎ捨てた後の“可愛い”レオナちゃんが、ちょっとぶりっ子に見えちゃったのが残念かも。
七帆くんも、「Never Sleep」に引き続き二番手。この上三人は全く同じなんですねぇ…。
こういうケースも珍しいような気がしますが、作品的にも蘭トムとの相性も、この二人しか考えられなかったのがわかるような気がします(*^ ^*)。蘭トムと七帆くん、本当に相性がいい!ちょっとS気味の立ち役系の七帆と、微妙にM風味の入った受け芝居の蘭トム。七帆の作りこんだ怜悧さやクールさは、裏(過去)に熱いものを秘めていることをちゃんとわからせてくれるので、明らさまに熱くて真っ直ぐな蘭トムの芝居と合わさったときの相乗効果があるんだと思います。
七帆くんと組むと蘭トムがすごく格好良く見えるし、蘭トムと組むと七帆くんがすごく魅力的になる。相性の妙、というものを感じます。
みーちゃん(春風弥里)は、すべての台詞の後に「~ッス!」とつく、相当にトンデモな捜査官。捜査はいい加減だし、証拠管理は杜撰だし、この人さえいなければ、この事件も最初から問題なく真実が表に出ていると思うのですが、、、まぁ、こういう人がいないとゲームに(舞台に)ならないしなあ(^ ^;ゞ。
台詞の滑舌の良さと仕草や小道具(バンドエイドとか)の作りこみっぷりはさすがです。っていうか、声がいいとこのウザい台詞の数々も耐えられるんだなあ、と思ったり。
相当に面白い役で、美風舞良嬢とともに間違いなく1幕の主役を勤めてくださいました(汗)。
(鳳翔)大くんは、ニックの学生時代の友人で、ヘタレなオモロキャラ。いちおう、ニックとレオナとマイルズ(七帆)の過去の物語を語る語り手として必要な存在ではあるのですが、まぁあまり深い意味はなかったかな。固くなりがちな法廷シーンが続くのを避けるため、気持ちを切り替えるために散りばめられた息抜きの場面、という印象でした。
研究科で蘭トムと6年も違うので、なかなか「同級生」には見えない、というのは難でしたが、大くん自身はいい芝居をしていたと思います。とくに、ヘタレキャラなときと女の子口説くモードに入ったときの声の違いが凄かった!(^ ^)。大くんの声、大好きなので嬉しかったです♪
すっしーさん(寿つかさ)は、レオナの雇い主、アーサー・ミラー上院議員。大統領候補にもなっている有能な政治家です。
眼鏡が良く似合う、神経質な感じの芝居でした。久しぶりにみる“カッコイイすっしーさん”全開!って感じで、くらくらするほど渋くて男前♪
美風舞良さんは、スキャンダルカメラマンのロッタ・ハート。いやーーーーー、ほんとに一幕の主役の一人、でした。こういう巧い人に思う存分やらせると話が飛んで行ってしまいがちなんですが、そこをきっちり抑えた鈴木さんは偉いなあ、と感心するほど。
美人なのに思いっきり崩した鬘と化粧に関西のおばちゃん系の喋り方。いつ観ても何を演じても本当に巧い人ですが、今回も実にお見事でした。
風莉じんさんは、温かみがあって優しい裁判長閣下。……まりえさん(美郷真也)ふたたび。
この人が、最後にある人物に語りかける言葉が、誠意に溢れていてとても素敵です。やわらくて厚みのある声が、ちょっとぎこちない台詞回しが、ごくシンプルなあの台詞に心を与えているんですよね。素晴らしい!
純矢ちとせちゃんは、レオナの妹モニカ・クライド。事件の鍵を握る人物ですが、巧い人なのにちょっと苦戦していたかも…。
れーれ(すみれ乃麗)は、ニックの助手でラリー(大)の片思い(?)の相手、マヤ・フェイ。
……妖精のように可愛らしく、不可思議な存在感と天然にもほどがある頭の中身が物凄く魅力的な、可愛い助手でした。突拍子のない衣装(霊媒の血筋だということで常に巫女系コスプレ)も良く似合って、実に実に可愛いです。月組の蘭乃はなちゃんとはあまり似ていないなあと思っていたのですが、あの掴みどころのない可愛らしさは、やっぱり姉妹かも(*^ ^*)。
あれはちょっと、反則!異議アリ!!と思ったほどに可愛かったです。
クリステルの萌野りりあちゃん(89期)、ロバートの風羽玲亜さん(かぜはねれいあ/90期)、ルイスの蒼羽りくさん(そらはねりく/93期)は、映像のみの登場。
映像の使い方も面白くて、さすがゲームだなあと感心するような処理がたくさんありました。
いやホント、鈴木さんのセンスには脱帽します。
ミラー上院議員の秘書・サラ・シェリーの綾瀬あきなちゃん(91期)は、抜擢…なのかな?
小人数のダンス場面にも入っているし。芝居(とくに台詞回し)はまだまだでしたが、小顔で可愛くて、群舞でも目立ってました♪
花音舞ちゃん(90期)・天輝トニカちゃん(92期)は、記者として目立つソロがあり、陪審席でも小芝居していて面白かったです。なかなかに、あの陪審席は目が離せない感じでした(^ ^)。
新聞売りの瀬音リサさん(93期)は、滑舌がよくて芝居上手だった!一幕の幕開き早々、いきなり笑いを取りに来る役ですが、安定していて良かったです。こんなに若いとは思わなかったなあ。
エッジワースの影で「キレイな人だなあ」と思った雅桜歌さん(みやび・おうか/89期)とか、陪審席でもピカ一可愛かった千鈴まゆちゃん(90期)、映像のジャックの美貌と、陪審席のぽけっとした風情が別人のようだった颯舞音桜さん(そうま・ねお/91期)、、、宙組の下級生も人材豊富だなあ、と感心。
これからはがんばって覚えなくては………φ(・・)メモメモ。
作品全体を貫くテーマは、人を信じること…、でしょうか。
人を信じることで真実は蘇る。信頼することで、相手を立ち直らせることができる。
その明快な主張が心地よく、
また、登場人物が本当にみんな優しくて、最後に裁判長が語りかける言葉がとても心に沁みてきます。
人気ゲームとのコラボレーション。面白い試みだと思うし、もしかしたら、「ベルサイユのばら」以上の金鉱脈を掘り当てたのかもしれない、と思います。
またやってほしいなあ☆「逆転検事」というゲームが5月に発売されるらしいので、次はエッジワワース(=七帆)編でどうでしょう(^ ^)
.
…それとは関係ないのですが、以前から気になっていた銀座のバーの看板をアップしてみたりします。
かなり曖昧な記憶なのですが、まさに宙組が出来た頃に出来た店、だったような。少なくとも、私が気づいたのはその頃でした。なので、勝手に関係者がやっているお店なのかなあ、それとも単にママが宝塚ファンだとか?と思っていたんですが(^ ^)。
もしご存知の方がいらっしゃいましたら教えてください(笑)。
#月組ファン的には、字が黄色なところがちょっと嬉しい(^ ^)。
とゆーところで、話を戻します!
「逆転裁判」。
カプコンとのコラボレーションということで話題になった作品。ごく普通に、話題作だし、みーちゃん(春風弥里)も出るし……ということで取ったチケットだったのですが。
…面白かったーーーーーっ!!
正直、いわゆる「推理劇」とか「法廷劇」としては弱いというか無理があるというか、
…いくらなんでもそれは論理的におかしいだろう?というところがたくさんあるんですけれども。(←詳細はネタバレになるので割愛)(っていうか、おかしな点が多すぎて覚えていられなかった…涙)(あと、いくらなんでも捜査が杜撰すぎるよ!>みーちゃん)
なんだかもう、そんなことはどうだっていい!と心の底から思いました。
たぶんゲームも、ネタについてはこんな感じなんでしょうしね。(やったことがないので判りませんが)
作・演出は鈴木圭。
私は、鈴木さんの作品は観たことが(多分)無いと思います。「里見八犬伝」「The Second Life」「逆転裁判」…宙組専科なんですよね(^ ^;)。新公なら、「愛と死のアラビア」を観ましたが、オリジナルはやっぱりぜんぜん違うんでしょうしねぇ。
でも、評判は良く聞いていました。「テンポが良い」「洒脱」「バランス感覚がある」「的確」…そんな、評判を。
実際に観てみて、納得~!、と思いました。
とにかくテンポがいい。そして、抜くところをちゃんと抜いてくれる。
軽妙洒脱でセンスがいい。バランス感覚があって、役者の個性を生かしてくれる。
題材的に、こういう世界なら齋藤さんが良かったんじゃないの?と思ったりもしていたのですが、実際観てみると鈴木さんしか考えられないですね。キャストとスタッフがぴったりと噛み合って、今できる最高のものに仕上がったのではないかと思います。
……私はサイトーファンなので“齋藤さんだったらどんな作品になったかな?”とか思ってしまうのですが。彼だったらたぶん、もっとウェットでドラマティックな構成にして、ゲーム感覚はあえて残さなかったんじゃないかな、と想像します。そうなると、今回の蘭寿とむ・美羽あさひ・七帆ひかるというキャストだとちょっともったいないなーと思うので、鈴木さんで正解だったなあ、と(*^ ^*)。
いやぁ、本当に面白かった。
蘭トムは、前回の大野さんのバウ「Never Sleep」も凄く良くて、今回も大当たりで…作品に恵まれた人だなあと思います。いや、本人の魅力がこういう作品を連れてくるんでしょうけれども。
「Never Sleep」のサミュエルは、ちょっと無鉄砲(^ ^)で一生懸命でまっすぐで考えなしで妹に弱い、……一言で言うならカワイイヤツ、でしたが。
今回のフェニックス(ニック)も、大きく分ければ似たようなタイプだった…ような気がします。妹は出てこないけど、助手のマヤが可愛すぎだし(笑)。ひたすら愛する人を信じて、彼女の無罪を信じて突き進む、誠実で熱い、犬系の男。「月の燈影」の次郎吉、「Never Sleep」のサミュエル、「バレンシアの熱い花」ロドリーゴ、、、そして、このニック。今まで、トムくんは他にもいろんな役をやっていらっしゃいますけれども、こういう男が本当に良く似合いますよね(はぁと)!!
しかも、人気ゲームとのコラボ、という作品の特徴を意識してか、アニメっぽい…というのかな、ちょっとした仕草にもそういう要素を入れて、場面場面を盛り上げることを忘れないエンターテイメント性も、さすがです。とにかく良かったです!!(盛り上がりすぎ)
好きな女と一緒にいるときの幸せそうな(鼻の下がでろーんと伸びた/笑)可愛い笑顔。パンフレットの裏表紙の写真とか、最高です♪ 彼女と向かい合って立っていて、ふと気持ちが高まって、思わずというように引き寄せるときの性急さとか、彼女に拒否されたときの泣きそうな貌もいいです。ええ、素敵だなあ☆
いかにもゲームらしい、相当に強引な展開ですけれども、なんとなく納得してしまうのは、蘭トムくんのパワー(エネルギー)があるからなんだろうな、と思います。
本当にいい作品に当たって、客席も物凄い盛り上がりようでした。
公演の成功、おめでとうございます~\(^o^)/
まちゃみ(美羽あさひ)は、蘭トムとは二作目。本公演でもロドリーゴとシルヴィア、アンソニーとヴィクトリア…なんとなくずっと組んでいる印象ですね。たしかに、蘭トムの熱をしっかり受け止めて、受け流せる大人な雰囲気は、よく似合うなあといつも思います。いいコンビですよね。
今回は、前半の感情を見せない冷静な女弁護士っぷりが際立って、すごく格好良かったです。ただ、そこを凄くハンサムに作りこんだだけに、回想やラストに殻を脱ぎ捨てた後の“可愛い”レオナちゃんが、ちょっとぶりっ子に見えちゃったのが残念かも。
七帆くんも、「Never Sleep」に引き続き二番手。この上三人は全く同じなんですねぇ…。
こういうケースも珍しいような気がしますが、作品的にも蘭トムとの相性も、この二人しか考えられなかったのがわかるような気がします(*^ ^*)。蘭トムと七帆くん、本当に相性がいい!ちょっとS気味の立ち役系の七帆と、微妙にM風味の入った受け芝居の蘭トム。七帆の作りこんだ怜悧さやクールさは、裏(過去)に熱いものを秘めていることをちゃんとわからせてくれるので、明らさまに熱くて真っ直ぐな蘭トムの芝居と合わさったときの相乗効果があるんだと思います。
七帆くんと組むと蘭トムがすごく格好良く見えるし、蘭トムと組むと七帆くんがすごく魅力的になる。相性の妙、というものを感じます。
みーちゃん(春風弥里)は、すべての台詞の後に「~ッス!」とつく、相当にトンデモな捜査官。捜査はいい加減だし、証拠管理は杜撰だし、この人さえいなければ、この事件も最初から問題なく真実が表に出ていると思うのですが、、、まぁ、こういう人がいないとゲームに(舞台に)ならないしなあ(^ ^;ゞ。
台詞の滑舌の良さと仕草や小道具(バンドエイドとか)の作りこみっぷりはさすがです。っていうか、声がいいとこのウザい台詞の数々も耐えられるんだなあ、と思ったり。
相当に面白い役で、美風舞良嬢とともに間違いなく1幕の主役を勤めてくださいました(汗)。
(鳳翔)大くんは、ニックの学生時代の友人で、ヘタレなオモロキャラ。いちおう、ニックとレオナとマイルズ(七帆)の過去の物語を語る語り手として必要な存在ではあるのですが、まぁあまり深い意味はなかったかな。固くなりがちな法廷シーンが続くのを避けるため、気持ちを切り替えるために散りばめられた息抜きの場面、という印象でした。
研究科で蘭トムと6年も違うので、なかなか「同級生」には見えない、というのは難でしたが、大くん自身はいい芝居をしていたと思います。とくに、ヘタレキャラなときと女の子口説くモードに入ったときの声の違いが凄かった!(^ ^)。大くんの声、大好きなので嬉しかったです♪
すっしーさん(寿つかさ)は、レオナの雇い主、アーサー・ミラー上院議員。大統領候補にもなっている有能な政治家です。
眼鏡が良く似合う、神経質な感じの芝居でした。久しぶりにみる“カッコイイすっしーさん”全開!って感じで、くらくらするほど渋くて男前♪
美風舞良さんは、スキャンダルカメラマンのロッタ・ハート。いやーーーーー、ほんとに一幕の主役の一人、でした。こういう巧い人に思う存分やらせると話が飛んで行ってしまいがちなんですが、そこをきっちり抑えた鈴木さんは偉いなあ、と感心するほど。
美人なのに思いっきり崩した鬘と化粧に関西のおばちゃん系の喋り方。いつ観ても何を演じても本当に巧い人ですが、今回も実にお見事でした。
風莉じんさんは、温かみがあって優しい裁判長閣下。……まりえさん(美郷真也)ふたたび。
この人が、最後にある人物に語りかける言葉が、誠意に溢れていてとても素敵です。やわらくて厚みのある声が、ちょっとぎこちない台詞回しが、ごくシンプルなあの台詞に心を与えているんですよね。素晴らしい!
純矢ちとせちゃんは、レオナの妹モニカ・クライド。事件の鍵を握る人物ですが、巧い人なのにちょっと苦戦していたかも…。
れーれ(すみれ乃麗)は、ニックの助手でラリー(大)の片思い(?)の相手、マヤ・フェイ。
……妖精のように可愛らしく、不可思議な存在感と天然にもほどがある頭の中身が物凄く魅力的な、可愛い助手でした。突拍子のない衣装(霊媒の血筋だということで常に巫女系コスプレ)も良く似合って、実に実に可愛いです。月組の蘭乃はなちゃんとはあまり似ていないなあと思っていたのですが、あの掴みどころのない可愛らしさは、やっぱり姉妹かも(*^ ^*)。
あれはちょっと、反則!異議アリ!!と思ったほどに可愛かったです。
クリステルの萌野りりあちゃん(89期)、ロバートの風羽玲亜さん(かぜはねれいあ/90期)、ルイスの蒼羽りくさん(そらはねりく/93期)は、映像のみの登場。
映像の使い方も面白くて、さすがゲームだなあと感心するような処理がたくさんありました。
いやホント、鈴木さんのセンスには脱帽します。
ミラー上院議員の秘書・サラ・シェリーの綾瀬あきなちゃん(91期)は、抜擢…なのかな?
小人数のダンス場面にも入っているし。芝居(とくに台詞回し)はまだまだでしたが、小顔で可愛くて、群舞でも目立ってました♪
花音舞ちゃん(90期)・天輝トニカちゃん(92期)は、記者として目立つソロがあり、陪審席でも小芝居していて面白かったです。なかなかに、あの陪審席は目が離せない感じでした(^ ^)。
新聞売りの瀬音リサさん(93期)は、滑舌がよくて芝居上手だった!一幕の幕開き早々、いきなり笑いを取りに来る役ですが、安定していて良かったです。こんなに若いとは思わなかったなあ。
エッジワースの影で「キレイな人だなあ」と思った雅桜歌さん(みやび・おうか/89期)とか、陪審席でもピカ一可愛かった千鈴まゆちゃん(90期)、映像のジャックの美貌と、陪審席のぽけっとした風情が別人のようだった颯舞音桜さん(そうま・ねお/91期)、、、宙組の下級生も人材豊富だなあ、と感心。
これからはがんばって覚えなくては………φ(・・)メモメモ。
作品全体を貫くテーマは、人を信じること…、でしょうか。
人を信じることで真実は蘇る。信頼することで、相手を立ち直らせることができる。
その明快な主張が心地よく、
また、登場人物が本当にみんな優しくて、最後に裁判長が語りかける言葉がとても心に沁みてきます。
人気ゲームとのコラボレーション。面白い試みだと思うし、もしかしたら、「ベルサイユのばら」以上の金鉱脈を掘り当てたのかもしれない、と思います。
またやってほしいなあ☆「逆転検事」というゲームが5月に発売されるらしいので、次はエッジワワース(=七帆)編でどうでしょう(^ ^)
.
ただいま、「連続更新記録」更新中……のような気がします(^ ^)。
ここしばらく毎日更新していて、今日で10日目。今まであまり数えたことがないのですが、たぶん記録なんじゃないかなあ(笑)。
書きたいことはたくさんあるので、しばらくはがんばりたいと思います。特に、あとわずか三週間で終わってしまうのに、何もかも途中になっている花組公演を。
…といいつつ、宙組の話題をもう一つ。
『逆転裁判 2』上演決定!
脚本・演出と主演は、今回と同じ鈴木圭&蘭寿トムコンビ。
あらすじを読むと、再演ではなくあくまでも続編、なんですね。
今回の「蘇る真実」のラストシーン、レオナの真実を取り戻したニックが、「僕は君を待つ 懐かしい故郷、カリフォルニアのあの海で…」みたいな歌詞を歌いあげていましたが、
続編は、まさにその『カリフォルニアの海辺』でレオナを待つニックの物語。
故郷で弁護士事務所を開いているのかな?な彼のところに、『若い娘』が母親の弁護を依頼してくる、という話だそうです。
…で。
他のキャストは発表されていませんが、どうなるんでしょうかねぇ?
とりあえず、舞台がカリフォルニアに移るなら、エッジワース検事(七帆)は出ない……かも?(T T)
えええええーーーーーっ!!?七帆のいない蘭トムなんて 七帆のいない逆転裁判なんて、さびしいっスよぉーーーっ!!
でも、マイルズ・エッジワースは「蘇る真実」編のラストで見事にニックと和解し、「苦手なんだ…世間話」という名台詞まで言ってしまっているので、出てくる意味があまりないんですよね、今更。
むしろ、せっかく故郷に帰るなら、昔から敵愾心を燃やしていたライバルが初登場! とかにしたほうが盛り上がるかも。それをみっちゃん(北翔海莉)が演って、とむみち揃って更に盛り上げる、っていうのはありかもしれませんね。
うわー、チケット無さそう~!!
となると、みーちゃん(春風弥里)だって、ニューヨーク市警察なんだからカリフォルニアには居ないですよねぇ(T T)。風莉さんの裁判官もダメ?
(鳳翔)大ちゃんのラリーは、元々カリフォルニア出身だし、マヤがニックに就いて行くなら、彼女に惚れているラリーも一緒に…っていうのはアリかなあと思うんですけどねぇ。
それとも、その“若い娘”が持ってくる“母親の事件”っていうのはニューヨークで起きた事件で、関係者一同うち揃ってニューヨークからカリフォルニアに出張してくる、とかの可能性もあり?
あ!っていうか、それ以前に、ヒロインは誰になるんでしょうか。
あらすじによるとレオナは公判中でカリフォルニアには来られないはずだし、“若い娘”は違う人ですよね?(花影)アリスちゃんか、愛花ちさきちゃんか、藤咲えりちゃんか……?それとも、全然私なんかの名前も知らないような可愛子ちゃんが出てくるのでしょうか。
でも、誰が出るにしても、彼女はヒロイン=ニックの恋人にはなれないですよね?
主演格だけどヒロインじゃない、っていう感じになるのかな?
…芝居としては何の問題も無い設定ですけど、宝塚作品としては画期的なものになりそうですね。
…元々ゲームとのコラボ自体が画期的だから、良いのかな(^ ^;ゞ
花組に組替えしてしまった天咲千華ちゃんは、芝居も良いしちょっとロリータっぽいキャラクターがゲームファン受けしそうだから出られると良かったと思うのですが、なんだか残念だわ。
あ、でも、その役割はマヤちゃん役のれーれが果たすから、いいのか(^ ^;ゞ。
助手はちゃんと故郷まで連れていってね、ニック。
しかし、残念なことが一つ。
「大江山花伝」の渡邊綱は、蘭トムくんではないんですね(T T) あららん(涙)
他に候補は…?、と考えてみたのですが。
みっちゃんが出てくれるんだったら、スコット&アーネスト・ヘミングウェイ再び、な感じで私個人はとても嬉しいです。みっちゃんの声大好きだ!!
あるいはともちん(はぁと)か、「逆転裁判」にエッジワースが出ないなら七帆くんも似合いそう。
宙組さんは祐飛さんより大きい人が多いから、“強面”の綱が似合いそうな人が多くて嬉しいです。
で。
もし、博多座二番手がともちんだったら、
「Appasionado! 2」の蜜蜂をともちん、白い蘭を祐飛さんでお願いしますっ!! >藤井さん(←100%絶対に無いから!)
……こほん。
宙組青年館組のみなさま、千秋楽おめでとうございましたm(_ _)m。
そして。
颯舞音桜さん、ご卒業おめでとうございます。卒業の1日前に初めて出会って、ついうっかり“お気に入り”に入れてしまった自分がとても悲しいです(T T)。
新しい道で、幸せになられますように。
そして、他の皆様は、本公演の集合日まで、ほんのちょっとのお休みを満喫してくださいね。
タニちゃん、ウメちゃんの最後の作品を、しーっかりと盛り上げてくださいますように。
東京でお待ちしています!!
.
ここしばらく毎日更新していて、今日で10日目。今まであまり数えたことがないのですが、たぶん記録なんじゃないかなあ(笑)。
書きたいことはたくさんあるので、しばらくはがんばりたいと思います。特に、あとわずか三週間で終わってしまうのに、何もかも途中になっている花組公演を。
…といいつつ、宙組の話題をもう一つ。
『逆転裁判 2』上演決定!
脚本・演出と主演は、今回と同じ鈴木圭&蘭寿トムコンビ。
あらすじを読むと、再演ではなくあくまでも続編、なんですね。
今回の「蘇る真実」のラストシーン、レオナの真実を取り戻したニックが、「僕は君を待つ 懐かしい故郷、カリフォルニアのあの海で…」みたいな歌詞を歌いあげていましたが、
続編は、まさにその『カリフォルニアの海辺』でレオナを待つニックの物語。
故郷で弁護士事務所を開いているのかな?な彼のところに、『若い娘』が母親の弁護を依頼してくる、という話だそうです。
…で。
他のキャストは発表されていませんが、どうなるんでしょうかねぇ?
とりあえず、舞台がカリフォルニアに移るなら、エッジワース検事(七帆)は出ない……かも?(T T)
えええええーーーーーっ!!?
でも、マイルズ・エッジワースは「蘇る真実」編のラストで見事にニックと和解し、「苦手なんだ…世間話」という名台詞まで言ってしまっているので、出てくる意味があまりないんですよね、今更。
むしろ、せっかく故郷に帰るなら、昔から敵愾心を燃やしていたライバルが初登場! とかにしたほうが盛り上がるかも。それをみっちゃん(北翔海莉)が演って、とむみち揃って更に盛り上げる、っていうのはありかもしれませんね。
うわー、チケット無さそう~!!
となると、みーちゃん(春風弥里)だって、ニューヨーク市警察なんだからカリフォルニアには居ないですよねぇ(T T)。風莉さんの裁判官もダメ?
(鳳翔)大ちゃんのラリーは、元々カリフォルニア出身だし、マヤがニックに就いて行くなら、彼女に惚れているラリーも一緒に…っていうのはアリかなあと思うんですけどねぇ。
それとも、その“若い娘”が持ってくる“母親の事件”っていうのはニューヨークで起きた事件で、関係者一同うち揃ってニューヨークからカリフォルニアに出張してくる、とかの可能性もあり?
あ!っていうか、それ以前に、ヒロインは誰になるんでしょうか。
あらすじによるとレオナは公判中でカリフォルニアには来られないはずだし、“若い娘”は違う人ですよね?(花影)アリスちゃんか、愛花ちさきちゃんか、藤咲えりちゃんか……?それとも、全然私なんかの名前も知らないような可愛子ちゃんが出てくるのでしょうか。
でも、誰が出るにしても、彼女はヒロイン=ニックの恋人にはなれないですよね?
主演格だけどヒロインじゃない、っていう感じになるのかな?
…芝居としては何の問題も無い設定ですけど、宝塚作品としては画期的なものになりそうですね。
…元々ゲームとのコラボ自体が画期的だから、良いのかな(^ ^;ゞ
花組に組替えしてしまった天咲千華ちゃんは、芝居も良いしちょっとロリータっぽいキャラクターがゲームファン受けしそうだから出られると良かったと思うのですが、なんだか残念だわ。
あ、でも、その役割はマヤちゃん役のれーれが果たすから、いいのか(^ ^;ゞ。
助手はちゃんと故郷まで連れていってね、ニック。
しかし、残念なことが一つ。
「大江山花伝」の渡邊綱は、蘭トムくんではないんですね(T T) あららん(涙)
他に候補は…?、と考えてみたのですが。
みっちゃんが出てくれるんだったら、スコット&アーネスト・ヘミングウェイ再び、な感じで私個人はとても嬉しいです。みっちゃんの声大好きだ!!
あるいはともちん(はぁと)か、「逆転裁判」にエッジワースが出ないなら七帆くんも似合いそう。
宙組さんは祐飛さんより大きい人が多いから、“強面”の綱が似合いそうな人が多くて嬉しいです。
で。
もし、博多座二番手がともちんだったら、
「Appasionado! 2」の蜜蜂をともちん、白い蘭を祐飛さんでお願いしますっ!! >藤井さん(←100%絶対に無いから!)
……こほん。
宙組青年館組のみなさま、千秋楽おめでとうございましたm(_ _)m。
そして。
颯舞音桜さん、ご卒業おめでとうございます。卒業の1日前に初めて出会って、ついうっかり“お気に入り”に入れてしまった自分がとても悲しいです(T T)。
新しい道で、幸せになられますように。
そして、他の皆様は、本公演の集合日まで、ほんのちょっとのお休みを満喫してくださいね。
タニちゃん、ウメちゃんの最後の作品を、しーっかりと盛り上げてくださいますように。
東京でお待ちしています!!
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若人たちの太王四神記【2】
2009年3月3日 宝塚(花) コメント (2)東京宝塚劇場花組新人公演「太王四神記」。
どういう順番で書くか迷っていたのですが、ここはやっぱり、学年順に88期から☆
ヤン王(扇めぐむ/星原美沙緒)
なんかコメントが見つからない。あまりにも当たり前に渋くて巧くて格好良くて、髭が似合ってて。何の違和感もありませんでした。
「愛と死のアラビア」でも同じくほっしゃん先輩の役だったので、もうちょっと違う役が観たかったなー、とも思うのですが。そうは言っても、何が観たいのかというと特に……だしなあ。
優しくて温かみがある個性の持ち主なので、いっそのこと、正反対のチョ・ジュドとか一度演じてみたら勉強になっただろうに、とも思うのですが…。でもあれは、ネコちゃんぴったり適役だったしなあ。うーん難しい。
…あ、フッケ将軍なら観てみたかったかも。重厚な芝居を得意とする人だけど、本公演でああいう役が本当に来るようになるまでには何年もかかるから…(T T)。その点、フッケ将軍みたいな役なら案外多いし、とみぃがあまりやったことのない役のような気がするので。逆に、よっちもああいう軽みのある役は本当に巧いけど、格の高い役はあまり観たことがないから、この二人が交代するとお互いすごく勉強になるんじゃないかな、と。
……独立した一つの公演としてみるならば、とみぃのヤン王とよっちのフッケ将軍という配役で正解なんですけどね。どっちも本当に巧かった。
ヤン王は歌が無かったのがとても残念です。せっかく歌えるのにぃ。
カグン将軍(夕霧らい/高翔みずき)
か、か、か、かっこいい………。
新公は、神話からそれに続く「チュシンの夜」の一連の事件が割愛されているため、チョロの胸に“城主”が神器を隠す場面がなかったりして、本公演以上に『謎な人物』なのですが(アルバイトも多いし)。
しかし格好良かった!らいらいは、やっぱりどこか色っぽいんですよね。大人の男の色気がある。さお太さんのカグン将軍が、どちらかといえば枯れた“老将”だとしたら、らいらいのカグン将軍は、まだまだ現役!という空気がありました。
素顔はあんなに童顔でかわいいのになあ(^ ^)
二度目の、武道籤を売っているポンファ通りにカグン将軍がいないので、あれっ?と思いました。確かに、居てもあまり意味が無い場面ではあるんですけどね。本公演でも、観るたびに「どうしてここにカグン将軍が…」と思っちゃいます。一回や二回観た程度の観客は「チュシンの夜」にチラッと出てきたことなんて覚えてないし、カグン将軍自身も名乗らないし、何をするでなく、出てきて引っ込むだけだし。
もし、“意味が無いからパス”したのであれば、生田さん天晴れ!!なんですけどね(^ ^)。
カグン将軍は、武道会での居方がポイント!
武道会は忙しいので、あまりじっくり注目していたわけではないのですが、最後の方でタムドクが怒って神器が発動したときの反応が、回りの人たちと全然違っていて「ああ、この人はちゃんと知ってるんだな」と解る芝居をしていたのが面白かったです。
食い入るようにタムドクの方を視るカグン将軍。最初は神器が光っている方を視て、そこから視線をずらしてタムドクを視る。そのときの、大きくうなずいた感じ(たぶん)がカッコよかったです(*^ ^*)。
二幕のカンミ城の場面では、ほとんど将軍というより乳父(?)か何かのようにチョロ(瀬戸かずや)を見守っていて、すごく微笑ましかったです。チョロもすごく将軍を頼りにしている感じがして、“城主”があのチュシンの夜の騒ぎで死んでから、ずっと守ってきたんだろうなあ、とか、そういうつながりを感じさせる二人でした。
そして、チョロを見守り、タムドクの前に膝をつくらいらいのカグン将軍は、やっぱり色っぽかった(*^ ^*)。
◇アルバイト情報◇
最初のポンファ通りで、かわいい童顔の美青年がいるなーと思ったららいらいでした。ここはかなり忙しい場面で、メインのメンバーを見て、らいらいとルナちゃんと由舞ちゃんをチェックしたあたりで力尽きてしまったのですが……。みんな勝手なことするのやめようよ(T T)。
らいらいは……あれっ?何色だったっけ。芥子色?あああ、やっぱり5日もほっぽったら忘れちゃうよねぇ~(せっかくチェックしたのに/涙)。
ヨン・ガリョ(祐澄しゅん/夏美よう)
本公演ですっかり煮えまくったしゅん様のヨン・ガリョ。ヨン・ガリョ単体でどうこう、というよりも、人間関係をきっちり造りあげてきたのが凄く良かったです。
セームとガリョの夫婦関係、ホゲとの親子関係、チョ・ジュドとの力関係、そして、プルキルとの関係。すごくきめ細かく、相手を見て芝居をしていたと思います。キャラクターとしては硬軟両方できるけど、芝居のタイプは基本的に受け芝居の人なんですね。
はっちさんに比べて、かなりおっとりとした、優しくて気の弱いパパでした。降嫁してきた王家の姫を大事にして、どんな我侭でもきいてきたんだろうな、という感じ。妻を愛して、大事に思っていて、彼女の望みを叶えることが自分の望みになってしまっているタイプ。
ガリョの性格は、しゅん様の性格なのかなあ。それとも、生田さんの指導なんでしょうか。あそこまではっきりとキャラクターが違うと、本当に面白いです。
本公演の靺鞨の場面で、マメちゃんだけに歌わせてしゅん様は台詞なので、しゅん様って歌えないんだーと素直に納得していたのですが(汗)、なんのことはない、巧いじゃないか!
とみぃみたいな、いかにも“美声”というタイプではないですが、台詞としてきちんと気持ち伝えられる芝居歌でした。やわらかみのある良い声♪ ああ、あの歌が聴けただけでも結構幸せです(笑)。
「愛と死のアラビア」の新公で、アジズの格好良さにはかなり落ちていたんですが、あらためて“老け役”のしゅん様を観ると、この人が作るキャラクターの優しさっていうのが興味深いですね。なんとなく、桐生園加ちゃんに似たイメージを持っていたんですが、園加はどちらかというと“愛されキャラ”で、しゅん様は“愛しているキャラ”あるいは“許すキャラ”なんだな、なんてことを思いました。相手の良い所も悪い所もひっくるめて、許してしまうタイプ。
ちなみに、らいらいは多分“愛するキャラ”で、とみぃは……何だろう(汗)。しゅん様に似てるかな?
トラジ(愛純もえり/初姫さあや)
気合一発!完璧に作りこんだ“美少女”モードのさあやに比べると、比較的落ち着いた感じの「女主人」でした。お客様が来ても飛び上がって喜んだりしてなかったよね?(^ ^)。
ソロもさすがだし、お芝居も良かったです。
◇アルバイト情報◇
二幕のヤン王葬儀の場で、赤メンバーに入ってあれこれ小芝居してましたよね?可愛かったー!(それでいいのか?赤チーム!)
産婆(聖花まい/初姫さあや)
これまた、気合一発!!悪魔の笑みを浮かべた妖しい美女・さあやに比べて、仕事熱心なマジメな産婦人科医、って感じがしました。……っていうかさ、今気がついたんですけど、聖花さんって「銀ちゃんの恋」でも産婦人科医やってたよね?(^o^)。しかも産むのは子夏(野々すみ花)だし。……ぴったりじゃないか!!(吃驚)
白衣があんなによく似合っていた聖花さん、赤と黒の衣装もちゃんと着こなして、キレイでした。「まもなく産み落とされます」というさあやの名調子も、聖花さんなりの解釈で聞かせてくれました。
…アルバイトはあちこちでしていたけど、ごめんなさい、チェックする余裕が無かったです…(T T)。
プルキル(朝夏まなと/壮一帆)
いやぁ、もう、楽しそうで楽しそうで、見ているだけで幸せでした。
見た目は驚くほど壮ちゃんにそっくり!!よくあそこまで作りこんだなあ、と感心しました。
声が全然違うんですけど、黙って立っているだけの場面だったら、途中で入れ替わってても解らなかったんじゃないか、と思うほど似てましたね。外見は(笑)。
役作りがどうこうという役ではない(解りやすく世界征服を夢見る“悪役”)ので、あまり深いところは突っ込みませんが、今まで新公主演をずっとやってきて、最後にこの役をやらせてもらったまぁくんは、とても幸せな人だと思います。
今までは役をこなすだけで精一杯で、舞台全体が見えてないなーと思うことが多かったのですが、今回は、本当に全体が見えているなあ、と感心したので、その空気を忘れずに、これからもがんばってほしいです♪♪
本公演のチュムチもすごく良いし、伸び盛りなんでしょうね、今。「Mind Traveller」もとても良かったし、小池さんはまぁくんみたいなタイプが好きなんでしょうねぇ…。
セーム(華耀きらり/花野じゅりあ)
素晴らしかった!!
鮮やかな色の衣装と、何がどうなっているのか良くわからない、不思議な髪型。華やかで毒々しくて美しい、しゅん様のヨン・ガリョが足元にひざまづいて香油を奉げるのもわかるような、圧倒的な美女でした。
そして、
とにかく芝居の解釈が本公演とぜんぜん違っていて、吃驚しました!!
最初の、「わが子ホゲこそ王にふさわしい!」と息子自慢を始めてしまうあたりは本公演ともそんなには違わないんですけど、タムドクとの会話がぜんぜん違いました。
セームも違うし、タムドクも違う。だいもんの芝居で一番印象的だったのは、この短い叔母との会話の間に、まるで別人のように変貌してしまった(仮面を脱ぎ捨てた)ことだったのですが。
きらりんのセームが、また、だいもんの芝居を細かく受けて、その印象を増幅してくれるのが凄かった。まるで見てはならぬものを見てしまったかのように、仮面を脱いだ皇子を凝視しているセーム。彼女はこの時、どんな地獄を見たのだろうか、と。
搾り出すような「お・ま・え・は~~~っ!!」というかすれ声を聴きながら、鳥肌が立ちました。
芝居としては、高度なものを求めすぎて技術が追いついていなかった印象もありますが、まあ新公だからなあ。自分に足りない部分、特に声のコントロールの必要性は切実に感じたところでしょうから、これから頑張ってくれればいいです。自分のやりたい芝居をイメージどおりにやれる役者になってほしいなあ、と、心から思います。
きらりんって、可愛い遊女はホントに可愛いし、お嬢さまな姫君をやらせればうっとりするほどだし、ミニスカにブーツでアイドルすればもう「きゃーっ!」って感じだし、何をやっても本当に素敵で魅力的なんですけど、一般的にはきゃぴきゃぴした役の方が得意だと思われているような気がするんですよね。
でも、こういう痛々しいほどプライドの高い、譲らない女、というものを、萌えを持って演じられる役者って、実は珍しいと思うんです。「銀ちゃんの恋」の朋子が良かったのも、姿の可愛らしさや思い切りの良いぶっ飛び具合だけじゃなくて、その裏にある女心の痛さと怖さをちゃんと表現していたからだと思っているのです。
誰かに対する悪意をきちんと自覚した上で、悪意を持つに到った経緯を納得させ、悪意を持つことによる自分自身の心の痛みまでちゃんと伝えてくれる役者、それも脚本には何も書いていないのに…というのが、今回セームを見てつくづくと感激したところでした。
今の公演が終わったら、次は全ツですね。
祐飛さんの最後の花組公演を、一緒に回ってくれて、嬉しいです(*^ ^*)
ああ、一場面でもいいから祐飛さんと組んでくれぇぇぇ~!!(祈)
フッケ将軍(月央和沙/悠真倫)
…この人は、本公演ではフッケ将軍の息子のセドルなんですよね………。
私のアタマの中では、新公以来ずーっと、よっちのフッケ将軍とよっちのセドルが会話してます(^ ^;ゞ
また、新公セドルの真輝いづみさんが、なんとなーくよっちに似てるんですよね。
いやはや、あんなに完璧な親子、初めて見ましたよ。
生田さん、絶対確信犯(←別に犯罪じゃないから…)だよね?
【お詫び:最初にアップしたとき、真輝さんのお名前を間違えておりました。謹んでお詫び申し上げますm(_ _)m】
まりんさんのフッケ将軍は、相当にウザいおっさんキャラ。新公も、芝居の骨子は変わっていないし、スジニに花嫁衣裳を着せる場面も確かにウザいことはウザいんですけれども、本公演よりはまだ“タムドク皇子に幸せになってほしい”という祈りを感じることができたような気がします。
タムドク皇子が自分の息子を助けようとしてくれたことを心から信じて、苦労している皇子に、少しでも幸せになってほしい、と…。
そんな気持ちが嵩じての嫁探しだとわかるので、大神官のくみちゃんも本公演の絵莉さんほど本気で怒らないし、まわりのメンバーも、なんとなーく生温い目で見守っていたような気がします。
あと、この場面については、タムドクだいもんの反応の間も良かったです(*^ ^*)。「あー、みんなが僕のことを気にしてる…どうしよう…」という逡巡がちゃんと見えて、話を切るタイミングをはかっているのが解るんですよね。回りの空気が変わったのに気づかないで、スジニを褒めているまとぶんのタムドクも可愛いんですけど(^ ^;、やっぱりここは、タムドクが庇ってあげないとフッケ将軍が可哀相なことになるので、ね(苦笑)。
で。
よっちのフッケ将軍は、朴訥な田舎者ですけれども、決して“面白い人物”では無いんですよね。
彼がマジメにやればやるほど、周りとのテンポがずれて面白いことになってしまうんですけど、彼自身が面白いわけではない。そのあたり、生田さんもきっちり抑えて指導したんだろうな、と思いました。
出番前半の「チョルロ族の長」として出てくるところは普通の老人(?)なんですけど、鎧を着てカンミ城に行くあたりから、「ああ、そっかこの人将軍なんだ」という雰囲気があったのも良かったと思います。若い頃は本当に強くて、人望もあった将軍。年齢を重ねて軍人としては引退して予備役生活だったけれども、鍛錬を怠っていたわけではない(腹は出てますけどね)。戦場勘を取り戻せれば、まだまだ戦える!!……と、そんな感じにちゃんと見えたので。
一本筋のとおった「将軍」ぶりで、タムドクチームの長老としてきちんと機能していました。
真瀬くんのヒョンゴが割と軽めの役作りだったので、フッケ将軍が長老、ヒョンゴが参謀、コ将軍が重石、みたいな役割分担がはっきりしていたのも良かったです。役割分担がはっきりしない軍隊は、見るからに弱そうなので(汗)。
以上8人。芸達者ぞろいの88期も、ついに新公卒業ですね。
これからは本公演で、もっともっとご活躍くださいますように♪
そういえば、トップ娘役のあやねちゃんも88期だけど、今回は出てないんですね。
みなこちゃんも、すみ花ちゃんも、トップになったら新公出ないのでしょうか……。若くして就任すると、アンサンブルで出たりしますよね?下級生も彼女たちの芝居を間近で観る機会があると勉強になると思うので、ぜひ出て欲しいなあ(^ ^)。
.
どういう順番で書くか迷っていたのですが、ここはやっぱり、学年順に88期から☆
ヤン王(扇めぐむ/星原美沙緒)
なんかコメントが見つからない。あまりにも当たり前に渋くて巧くて格好良くて、髭が似合ってて。何の違和感もありませんでした。
「愛と死のアラビア」でも同じくほっしゃん先輩の役だったので、もうちょっと違う役が観たかったなー、とも思うのですが。そうは言っても、何が観たいのかというと特に……だしなあ。
優しくて温かみがある個性の持ち主なので、いっそのこと、正反対のチョ・ジュドとか一度演じてみたら勉強になっただろうに、とも思うのですが…。でもあれは、ネコちゃんぴったり適役だったしなあ。うーん難しい。
…あ、フッケ将軍なら観てみたかったかも。重厚な芝居を得意とする人だけど、本公演でああいう役が本当に来るようになるまでには何年もかかるから…(T T)。その点、フッケ将軍みたいな役なら案外多いし、とみぃがあまりやったことのない役のような気がするので。逆に、よっちもああいう軽みのある役は本当に巧いけど、格の高い役はあまり観たことがないから、この二人が交代するとお互いすごく勉強になるんじゃないかな、と。
……独立した一つの公演としてみるならば、とみぃのヤン王とよっちのフッケ将軍という配役で正解なんですけどね。どっちも本当に巧かった。
ヤン王は歌が無かったのがとても残念です。せっかく歌えるのにぃ。
カグン将軍(夕霧らい/高翔みずき)
か、か、か、かっこいい………。
新公は、神話からそれに続く「チュシンの夜」の一連の事件が割愛されているため、チョロの胸に“城主”が神器を隠す場面がなかったりして、本公演以上に『謎な人物』なのですが(アルバイトも多いし)。
しかし格好良かった!らいらいは、やっぱりどこか色っぽいんですよね。大人の男の色気がある。さお太さんのカグン将軍が、どちらかといえば枯れた“老将”だとしたら、らいらいのカグン将軍は、まだまだ現役!という空気がありました。
素顔はあんなに童顔でかわいいのになあ(^ ^)
二度目の、武道籤を売っているポンファ通りにカグン将軍がいないので、あれっ?と思いました。確かに、居てもあまり意味が無い場面ではあるんですけどね。本公演でも、観るたびに「どうしてここにカグン将軍が…」と思っちゃいます。一回や二回観た程度の観客は「チュシンの夜」にチラッと出てきたことなんて覚えてないし、カグン将軍自身も名乗らないし、何をするでなく、出てきて引っ込むだけだし。
もし、“意味が無いからパス”したのであれば、生田さん天晴れ!!なんですけどね(^ ^)。
カグン将軍は、武道会での居方がポイント!
武道会は忙しいので、あまりじっくり注目していたわけではないのですが、最後の方でタムドクが怒って神器が発動したときの反応が、回りの人たちと全然違っていて「ああ、この人はちゃんと知ってるんだな」と解る芝居をしていたのが面白かったです。
食い入るようにタムドクの方を視るカグン将軍。最初は神器が光っている方を視て、そこから視線をずらしてタムドクを視る。そのときの、大きくうなずいた感じ(たぶん)がカッコよかったです(*^ ^*)。
二幕のカンミ城の場面では、ほとんど将軍というより乳父(?)か何かのようにチョロ(瀬戸かずや)を見守っていて、すごく微笑ましかったです。チョロもすごく将軍を頼りにしている感じがして、“城主”があのチュシンの夜の騒ぎで死んでから、ずっと守ってきたんだろうなあ、とか、そういうつながりを感じさせる二人でした。
そして、チョロを見守り、タムドクの前に膝をつくらいらいのカグン将軍は、やっぱり色っぽかった(*^ ^*)。
◇アルバイト情報◇
最初のポンファ通りで、かわいい童顔の美青年がいるなーと思ったららいらいでした。ここはかなり忙しい場面で、メインのメンバーを見て、らいらいとルナちゃんと由舞ちゃんをチェックしたあたりで力尽きてしまったのですが……。みんな勝手なことするのやめようよ(T T)。
らいらいは……あれっ?何色だったっけ。芥子色?あああ、やっぱり5日もほっぽったら忘れちゃうよねぇ~(せっかくチェックしたのに/涙)。
ヨン・ガリョ(祐澄しゅん/夏美よう)
本公演ですっかり煮えまくったしゅん様のヨン・ガリョ。ヨン・ガリョ単体でどうこう、というよりも、人間関係をきっちり造りあげてきたのが凄く良かったです。
セームとガリョの夫婦関係、ホゲとの親子関係、チョ・ジュドとの力関係、そして、プルキルとの関係。すごくきめ細かく、相手を見て芝居をしていたと思います。キャラクターとしては硬軟両方できるけど、芝居のタイプは基本的に受け芝居の人なんですね。
はっちさんに比べて、かなりおっとりとした、優しくて気の弱いパパでした。降嫁してきた王家の姫を大事にして、どんな我侭でもきいてきたんだろうな、という感じ。妻を愛して、大事に思っていて、彼女の望みを叶えることが自分の望みになってしまっているタイプ。
ガリョの性格は、しゅん様の性格なのかなあ。それとも、生田さんの指導なんでしょうか。あそこまではっきりとキャラクターが違うと、本当に面白いです。
本公演の靺鞨の場面で、マメちゃんだけに歌わせてしゅん様は台詞なので、しゅん様って歌えないんだーと素直に納得していたのですが(汗)、なんのことはない、巧いじゃないか!
とみぃみたいな、いかにも“美声”というタイプではないですが、台詞としてきちんと気持ち伝えられる芝居歌でした。やわらかみのある良い声♪ ああ、あの歌が聴けただけでも結構幸せです(笑)。
「愛と死のアラビア」の新公で、アジズの格好良さにはかなり落ちていたんですが、あらためて“老け役”のしゅん様を観ると、この人が作るキャラクターの優しさっていうのが興味深いですね。なんとなく、桐生園加ちゃんに似たイメージを持っていたんですが、園加はどちらかというと“愛されキャラ”で、しゅん様は“愛しているキャラ”あるいは“許すキャラ”なんだな、なんてことを思いました。相手の良い所も悪い所もひっくるめて、許してしまうタイプ。
ちなみに、らいらいは多分“愛するキャラ”で、とみぃは……何だろう(汗)。しゅん様に似てるかな?
トラジ(愛純もえり/初姫さあや)
気合一発!完璧に作りこんだ“美少女”モードのさあやに比べると、比較的落ち着いた感じの「女主人」でした。お客様が来ても飛び上がって喜んだりしてなかったよね?(^ ^)。
ソロもさすがだし、お芝居も良かったです。
◇アルバイト情報◇
二幕のヤン王葬儀の場で、赤メンバーに入ってあれこれ小芝居してましたよね?可愛かったー!(それでいいのか?赤チーム!)
産婆(聖花まい/初姫さあや)
これまた、気合一発!!悪魔の笑みを浮かべた妖しい美女・さあやに比べて、仕事熱心なマジメな産婦人科医、って感じがしました。……っていうかさ、今気がついたんですけど、聖花さんって「銀ちゃんの恋」でも産婦人科医やってたよね?(^o^)。しかも産むのは子夏(野々すみ花)だし。……ぴったりじゃないか!!(吃驚)
白衣があんなによく似合っていた聖花さん、赤と黒の衣装もちゃんと着こなして、キレイでした。「まもなく産み落とされます」というさあやの名調子も、聖花さんなりの解釈で聞かせてくれました。
…アルバイトはあちこちでしていたけど、ごめんなさい、チェックする余裕が無かったです…(T T)。
プルキル(朝夏まなと/壮一帆)
いやぁ、もう、楽しそうで楽しそうで、見ているだけで幸せでした。
見た目は驚くほど壮ちゃんにそっくり!!よくあそこまで作りこんだなあ、と感心しました。
声が全然違うんですけど、黙って立っているだけの場面だったら、途中で入れ替わってても解らなかったんじゃないか、と思うほど似てましたね。外見は(笑)。
役作りがどうこうという役ではない(解りやすく世界征服を夢見る“悪役”)ので、あまり深いところは突っ込みませんが、今まで新公主演をずっとやってきて、最後にこの役をやらせてもらったまぁくんは、とても幸せな人だと思います。
今までは役をこなすだけで精一杯で、舞台全体が見えてないなーと思うことが多かったのですが、今回は、本当に全体が見えているなあ、と感心したので、その空気を忘れずに、これからもがんばってほしいです♪♪
本公演のチュムチもすごく良いし、伸び盛りなんでしょうね、今。「Mind Traveller」もとても良かったし、小池さんはまぁくんみたいなタイプが好きなんでしょうねぇ…。
セーム(華耀きらり/花野じゅりあ)
素晴らしかった!!
鮮やかな色の衣装と、何がどうなっているのか良くわからない、不思議な髪型。華やかで毒々しくて美しい、しゅん様のヨン・ガリョが足元にひざまづいて香油を奉げるのもわかるような、圧倒的な美女でした。
そして、
とにかく芝居の解釈が本公演とぜんぜん違っていて、吃驚しました!!
最初の、「わが子ホゲこそ王にふさわしい!」と息子自慢を始めてしまうあたりは本公演ともそんなには違わないんですけど、タムドクとの会話がぜんぜん違いました。
セームも違うし、タムドクも違う。だいもんの芝居で一番印象的だったのは、この短い叔母との会話の間に、まるで別人のように変貌してしまった(仮面を脱ぎ捨てた)ことだったのですが。
きらりんのセームが、また、だいもんの芝居を細かく受けて、その印象を増幅してくれるのが凄かった。まるで見てはならぬものを見てしまったかのように、仮面を脱いだ皇子を凝視しているセーム。彼女はこの時、どんな地獄を見たのだろうか、と。
搾り出すような「お・ま・え・は~~~っ!!」というかすれ声を聴きながら、鳥肌が立ちました。
芝居としては、高度なものを求めすぎて技術が追いついていなかった印象もありますが、まあ新公だからなあ。自分に足りない部分、特に声のコントロールの必要性は切実に感じたところでしょうから、これから頑張ってくれればいいです。自分のやりたい芝居をイメージどおりにやれる役者になってほしいなあ、と、心から思います。
きらりんって、可愛い遊女はホントに可愛いし、お嬢さまな姫君をやらせればうっとりするほどだし、ミニスカにブーツでアイドルすればもう「きゃーっ!」って感じだし、何をやっても本当に素敵で魅力的なんですけど、一般的にはきゃぴきゃぴした役の方が得意だと思われているような気がするんですよね。
でも、こういう痛々しいほどプライドの高い、譲らない女、というものを、萌えを持って演じられる役者って、実は珍しいと思うんです。「銀ちゃんの恋」の朋子が良かったのも、姿の可愛らしさや思い切りの良いぶっ飛び具合だけじゃなくて、その裏にある女心の痛さと怖さをちゃんと表現していたからだと思っているのです。
誰かに対する悪意をきちんと自覚した上で、悪意を持つに到った経緯を納得させ、悪意を持つことによる自分自身の心の痛みまでちゃんと伝えてくれる役者、それも脚本には何も書いていないのに…というのが、今回セームを見てつくづくと感激したところでした。
今の公演が終わったら、次は全ツですね。
祐飛さんの最後の花組公演を、一緒に回ってくれて、嬉しいです(*^ ^*)
ああ、一場面でもいいから祐飛さんと組んでくれぇぇぇ~!!(祈)
フッケ将軍(月央和沙/悠真倫)
…この人は、本公演ではフッケ将軍の息子のセドルなんですよね………。
私のアタマの中では、新公以来ずーっと、よっちのフッケ将軍とよっちのセドルが会話してます(^ ^;ゞ
また、新公セドルの真輝いづみさんが、なんとなーくよっちに似てるんですよね。
いやはや、あんなに完璧な親子、初めて見ましたよ。
生田さん、絶対確信犯(←別に犯罪じゃないから…)だよね?
【お詫び:最初にアップしたとき、真輝さんのお名前を間違えておりました。謹んでお詫び申し上げますm(_ _)m】
まりんさんのフッケ将軍は、相当にウザいおっさんキャラ。新公も、芝居の骨子は変わっていないし、スジニに花嫁衣裳を着せる場面も確かにウザいことはウザいんですけれども、本公演よりはまだ“タムドク皇子に幸せになってほしい”という祈りを感じることができたような気がします。
タムドク皇子が自分の息子を助けようとしてくれたことを心から信じて、苦労している皇子に、少しでも幸せになってほしい、と…。
そんな気持ちが嵩じての嫁探しだとわかるので、大神官のくみちゃんも本公演の絵莉さんほど本気で怒らないし、まわりのメンバーも、なんとなーく生温い目で見守っていたような気がします。
あと、この場面については、タムドクだいもんの反応の間も良かったです(*^ ^*)。「あー、みんなが僕のことを気にしてる…どうしよう…」という逡巡がちゃんと見えて、話を切るタイミングをはかっているのが解るんですよね。回りの空気が変わったのに気づかないで、スジニを褒めているまとぶんのタムドクも可愛いんですけど(^ ^;、やっぱりここは、タムドクが庇ってあげないとフッケ将軍が可哀相なことになるので、ね(苦笑)。
で。
よっちのフッケ将軍は、朴訥な田舎者ですけれども、決して“面白い人物”では無いんですよね。
彼がマジメにやればやるほど、周りとのテンポがずれて面白いことになってしまうんですけど、彼自身が面白いわけではない。そのあたり、生田さんもきっちり抑えて指導したんだろうな、と思いました。
出番前半の「チョルロ族の長」として出てくるところは普通の老人(?)なんですけど、鎧を着てカンミ城に行くあたりから、「ああ、そっかこの人将軍なんだ」という雰囲気があったのも良かったと思います。若い頃は本当に強くて、人望もあった将軍。年齢を重ねて軍人としては引退して予備役生活だったけれども、鍛錬を怠っていたわけではない(腹は出てますけどね)。戦場勘を取り戻せれば、まだまだ戦える!!……と、そんな感じにちゃんと見えたので。
一本筋のとおった「将軍」ぶりで、タムドクチームの長老としてきちんと機能していました。
真瀬くんのヒョンゴが割と軽めの役作りだったので、フッケ将軍が長老、ヒョンゴが参謀、コ将軍が重石、みたいな役割分担がはっきりしていたのも良かったです。役割分担がはっきりしない軍隊は、見るからに弱そうなので(汗)。
以上8人。芸達者ぞろいの88期も、ついに新公卒業ですね。
これからは本公演で、もっともっとご活躍くださいますように♪
そういえば、トップ娘役のあやねちゃんも88期だけど、今回は出てないんですね。
みなこちゃんも、すみ花ちゃんも、トップになったら新公出ないのでしょうか……。若くして就任すると、アンサンブルで出たりしますよね?下級生も彼女たちの芝居を間近で観る機会があると勉強になると思うので、ぜひ出て欲しいなあ(^ ^)。
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花組トークスペシャル
2009年3月4日 宝塚(花) コメント (2)ヤクルトホールにて、花組トークスペシャルに参加してまいりました♪
出演者は、愛音羽麗・朝夏まなと・天宮菜生の三人。
みわっちは、ベージュのひかりもののスーツに、黒のインナー、ブラウンの靴。大人っぽくお姉さんでキメてました。
まぁくんは、グレーのスーツにインナーはピンクで春らしく爽やかに。
はるちゃんは、トリコロールな膝上ワンピに白いカーディガンと靴を合わせて、髪は高い位置でまとめて毛先をくしゃくしゃさせた…(説明できない)とにかくめちゃめちゃ可愛かったです(*^ ^*)。
最後にいただく写真は大劇場(?)で撮ったものらしく、はるちゃんの髪型が全然違ってて残念!今日の写真が欲しかったよーーーー(泣)。
みわっちもまぁくんも、ナウオンなどでちょっとトークを聞いた事があるくらいなのですが、テンションたっかーーーーーい!特にみわっち。ちょっと感心するくらい、ハイテンションで盛り上げてくれました(笑)。めちゃくちゃ楽しかったです!!
まぁくんは、もっと甘えたなタイプかと思っていたのですが、予想外にしっかりしているんですね。むしろ暴走するみわっちを抑えていたような(^ ^;ゞ。
そして、はるちゃんは天然。
以前観たきらりんも相当面白かったけど、さらに遠慮がなくて面白かったです。っていうか、全然回りが見えてないのがめっちゃ可愛い。みわっちが面白がっていろいろイジるのを、笑って眺めているまぁくん、という関係がなかなかにツボでした。
とりあえず、トリビアをいくつか。
・高句麗軍の兵士は、全員新作衣装。
・娘役な兵士たちは、『小さいおじさん』と呼ばれている。
・二幕で兵士たちが持っている盾は、2.5kg。これを片手で持ち上げて走る、とかの振りがあったり、さらに剣も持っているので、かなりたくましくなった。
・チュムチの髪は、真ん中だけ鬘。(「どうやってつけているの?」という竹下さんの質問に、まぁくんはそれは秘密です」と答えていました)
・チュムチの衣装についている毛皮には、「ジョン」という名前がついている。(部族の皆それぞれに名前がついている…という話だったと思います。ルナちゃんのはなんていうんだろう?)
・チュムチは、全編佐賀弁で通すお稽古があった。
佐賀弁でのチュムチについて、まぁくんが熱く(?)語っているとき、はるちゃんがすごく自慢げに「佐賀弁がお上手なんですよ!」とコメントしたのが滅茶苦茶面白かったです。みわっちが「出身地だから」と突っ込むまで、一瞬空気が止まってました。天然…(^ ^;ゞ
その流れで、みわっちに「じゃあ何か佐賀弁で喋って!」と言われたまぁくん。「今日は雨ですね」とか、今の心境とか、一生懸命佐賀弁で喋ってくれました。客席は大喝采!そして、はるちゃんが“憧れの目”で真っ直ぐにまぁくんを視ていたのが、もう本当に本当に天然で、たまらなく可愛かったです!!
シウ部族の衣装については、「あの時代における異空間的な雰囲気を出してほしい」と言われたそうです。みんな耳まわりに羽飾りをつけたり、毛皮をつけたり、明らかに他とは違う衣装なんですよね。異民族だと一目でわかるようにしたかったのでしょうね。
竹下さんがみわっちに、「花嫁衣裳も着ちゃうんですよね?」とフったら、みわっちはまず最初に「大丈夫です!雛人形は昨日(3日)のうちにすぐに片付けたんで」みたいな、ちょっと不思議な返しをしていました。いや、言いたいことはわかるんだけど、何故そこに飛ぶんだみわっち。
で、話を戻して、「あの衣装がすごく素敵で(トップ娘役さんが着るような衣装ですよね!と嬉しそうに)、でもフラレてしまうので、袖で泣いてます」としみじみと語っていました。
で、袖でみわっちが泣いていると、チャラ(チョロ=真野すがた)が来て慰めてくれるんだそうです。「俺にしとけよ」って(^ ^)。
実際、ドラマではチョロがスジニに片思いしているという設定があるらしいですね。舞台では、その設定は全く反映されていないのですが、めおちゃんは勝手に引っ張っているらしく、袖ではいろいろちょっかかけてくるんだそうです。みわっちにちょっと嫌がられていました(^ ^)。
チョロ、良い奴なのにね。っていうか、めおちゃんってそういうキャラなのかー、可愛いなあ。
っていうか、この話で一番笑えたのは、みわっちが「『これからも兄と弟のようでいてくれ』って言われて振られるんです」って言ったこと。
そ、そりゃー振られるだろう普通………(汗)っていうか、言ってないから!
で、その話から「も、もう、男役がどうしても出ちゃうんですよー」という言い訳になって、「こないだ神話で真飛さんがフラついたときに、思わずがしっと支えちゃった」というエピソードやら、「でも、こないだ殺陣師の先生に『あれ、本当は男役だったの?』と言われちゃった♪」やら、いろんな話に発展してました。…みわっち、話が拡がり過ぎですから(笑)。
そんなこんな、スジニについていろいろ語っていくうちに、「お母さん(サビ城妃/天宮菜生)がいけないんだよね、娘二人放り出して勝手に自殺しちゃうから」みたいな話になりまして。
はるちゃんが一生懸命「ご、ごめんなさい。よく言われます」と謝ってました。
……誰に言われてるんだそんなこと(^ ^;。
で、最終的に「スジニは本当に良い娘なんですよ!」というみわっちの主張に、はるちゃんが「さすがあたしの子ですよね!」と真顔でコメントしてくれて、大爆笑でした。「あんたは何もしてないじゃん!」と突っ込むみわっちの勢いが素晴らしかったです。そして、突っ込まれても凹まないはるちゃんが、本当に本当に可愛かったです♪♪
はるちゃんの本役である近衛兵は、ドラマでは(一幕のラストに?)全滅するんだそうですね。でも、舞台では生き残るので、はるちゃんは「あの後近衛兵たちは、カクダンさんを偲びながら幸せに暮らすんだろうと思ってます」と言ってました。……そ、そうなの?(汗)
本公演についてはそんなところかな…。あと、フィナーレの青龍は、「勝手にリズムを取ってください」みたいなところもあって、割とフリーに躍ってる、って話がありましたね。格好いいですよね、青龍も玄武も。
新公についても色々話してくれました。まぁくんのプルキルについては、とにかく面白い、と。
「本公演ではすみ花ちゃんと恋人なのに、新公では操る役で…」みたいな話になって、(本公演の前に)「信じてね」って言ってる、と。
「人間不信になりそうだよね」とみわっちにコメントされてました。
はるちゃんは、カクダンについて「本役も近衛兵だから同じような役かと思ったんですけど、全然違いました」と。「外に向かう役だから(公的な身分を持つ役で、グループの代表として外部と折衝がある、ってことを言いたかったらしい)、いつもはしないような細かい芝居があって…」と、いまひとつ意味のよくわからないことを一生懸命語っていました。
で、最後に「神剣を持ってタムドク様の前に出るときは、本当に悔しくて……」と、声を詰まらせて、ちょっと泣きかけてましたね。その一生懸命さ、全力投球っぷりが本当に可愛いです。
これからもがんばってほしいなあ。
みわっちが、「はるちゃんの、最初の『しっつれ~い』が好きだった」とコメントすると、ものすごく嬉しそうに「えっ(はぁと)、わかりましたぁ?」と。
「大劇場の時とは、ちょっと意識して変えてみたんです。オスカルみたいにやりたくて」だそうです。
で、まぁくんに「ああ、近衛隊長だもんね」と突っ込まれてました。
とにかく、みわっちが気づいてくれたことが嬉しかったらしく、花が咲いたみたいに嬉しそうでした(*^ ^*)。私も、あそこの言い方とかすごく好きだったんですけど、そんなに思い入れがあったとは(笑)。本当に可愛いなあ~(でれでれ)。
今の公演については、そのくらいでしょうか。
どなたかフォローをお願いいたします☆
≪初めて観た作品は?≫
はるちゃん…星組のエリザベート。
「印象は?」と聞かれて「吹奏楽部だったので、オケボックスを観てました」と答えるはるちゃんに爆笑でした。本当に天然だなこの子。
二回目に観にいったときに、誘ってくれた人と出待ちをして、素敵だなあ!と憧れた、と。
で、「舞台姿じゃないんだ」とすかさず突っ込まれてました(笑)。
まぁくん…マミさんの「うたかたの恋」佐賀公演。
「ああ、これだーっ!」と思ったそうです。
で、大劇場で観たのは「タンゴ・アルゼンチーノ」。みわっちが「出てたーーーーっ!」と大興奮して叫んでました(^ ^)。
みわっち…阪急沿線に住んでいたので、普通に観ていた。
受験を決意したのは、ナツメさんの「ベルサイユのばら~フェルゼン編」。
で、そこから受験の話になって。
まぁくん「独りで受験しました。知っている人誰も居なくて浮いてた。でも、受験会場で友達ができて…」と。
ま「田舎から出てきて、浮いてる人同士で」
み「誰?」
ま「宙組の蓮水ゆうやです」
み「…ちーちゃんってどこだっけ」
ま「神奈川」
み「…田舎ちゃうやん!」
ま「いや、……田舎っていうか、宝塚をよく知らない同士?みたいな」
この二人の会話、おもしろいなあ。なんだか、テンポのいい漫才でも聞いているみたいでしたよ(笑)。
あとは…。「夢をこの手で」とかいう『お受験ビデオ』があるんだそうですが、そのモデルが83期だったらしく、「あれを見て、夢をこの手で掴むんだ!と思ってました」というまぁくんのコメントと、それを聞いて照れているみわっちが……きゅんっ!(*^ ^*)
≪抽選会≫
いちいち口ドラムを鳴らしながら読み上げる三人が可愛かった!!
≪ディナーショー「Prism」のこと≫
三人とも愛音羽麗ディナーショー「プリズム」のメンバー(あと二人は扇めぐむくんと華月由舞ちゃん)。
「とにかくお稽古期間が短くて、全国ツアーの間も津々浦々で練習していた」と。
「この土地に行くまでに、この歌が歌えるようにがんばろうね!」と励ましあっていたそうです(笑)。あのオモローなベルばらの裏には、そんな苦労があったんですね(涙)。
≪下級生⇒みわっちの印象≫
まぁくん「暖かくて、すごい気ぃつかいで…」と熱く語っていたのですが。
はるちゃんが「本当にびっくりするくらいに(優しいんですよ)!」とコメントした瞬間、司会の竹下さんが「そうは思ってなかった?」と真顔でツッコミ(^ ^;。
「ど、ど、どうしてそんなことをっっっ!!」と動揺しまくりなはるちゃんが、これまた可愛くて可愛くて(煮)。
あっさり撃沈されたはるちゃんの代わりに、まぁくんが「とにかく優しくて、本当は、真ん中で歌っているみわさんを支えなくちゃいけないのに、もう世話になりっぱなしで…」みたいなことを一生懸命語ってフォローしていました。優しいなあ、まぁくん。
≪みわっち⇒下級生の印象≫
まぁくんについては、あまり印象的なことを言わなかったですね。なんだか、みわっちとまぁくんは本当に仲が良さそうで、あらたまってコメントするのが照れくさい、みたいな雰囲気でした(^ ^)。
で、はるちゃんについては。
「とにかく歌が大好きで、ずーっと歌っている」と。
「はるちゃんのエトワールが決まったときはすっごい嬉しくて、すぐお祝いした」と、本当に嬉しそうでした。いやー、いいお姉さんだなあ(惚)。
ちなみに、エトワールが決まったのは、実はTCAの頃だったそうです(梅田からお祝いした、と言っていた)。……だから、大劇場のプログラムには「パレードの女(歌手) 愛音/桜/天宮/野々」としか書いてなかったのかな?12月20日頃に決まって、それから原稿差し替えて印刷したんじゃ製本が間に合わないもんねぇ…。
≪これからの抱負≫
みわっち。「4月には研13になります」という話から、「2008年は中日劇場で幕をあけて、舞姫の再演があって…」と去年を振り返って語る中で、さりげなーく「愛と死のアラビア」を飛ばしてました。
正直者め……。
まぁくんは、「新公も卒業するので今まで以上にがんばります」的な、ごく普通のことを言っていたと思います。全体に、まぁくんは割とまともなことしか言わないというか、案外マジメなタイプなのかな、と思いました。
はるちゃんは、「一年前は、蒼いくちづけのノエル役で…髪の毛も2cmくらいしかないベリーショートで」と。
そうかー、あれからまだ、たったの一年なんですねぇ(呆然)。まだ祐飛さんが合流していなかった花組。…ものすごく遠い昔のような気がします(^ ^;ゞ。 可愛かったなあ、はるちゃんのノエル少年(*^ ^*)。
今ではひっつめでまとめられるほど髪も伸びて、本当に可愛い女の子です♪「女役楽しいです♪」という幸せそうなコメントが嬉しい。
新公もあと一年かー。がんばって欲しいです☆
とにかく、みわっちがあんなに面白い人だとは知らなかった、ってくらい、面白いトークでした!
最後にお見送りしてくれたみわっちの、暖かい笑顔、忘れません♪
そして、まぁくんも、はるちゃんも、二人とも本当に可愛かった(はぁと)。幸せな時間を過ごさせていただいて、ありがとうございます☆
.
出演者は、愛音羽麗・朝夏まなと・天宮菜生の三人。
みわっちは、ベージュのひかりもののスーツに、黒のインナー、ブラウンの靴。大人っぽくお姉さんでキメてました。
まぁくんは、グレーのスーツにインナーはピンクで春らしく爽やかに。
はるちゃんは、トリコロールな膝上ワンピに白いカーディガンと靴を合わせて、髪は高い位置でまとめて毛先をくしゃくしゃさせた…(説明できない)とにかくめちゃめちゃ可愛かったです(*^ ^*)。
最後にいただく写真は大劇場(?)で撮ったものらしく、はるちゃんの髪型が全然違ってて残念!今日の写真が欲しかったよーーーー(泣)。
みわっちもまぁくんも、ナウオンなどでちょっとトークを聞いた事があるくらいなのですが、テンションたっかーーーーーい!特にみわっち。ちょっと感心するくらい、ハイテンションで盛り上げてくれました(笑)。めちゃくちゃ楽しかったです!!
まぁくんは、もっと甘えたなタイプかと思っていたのですが、予想外にしっかりしているんですね。むしろ暴走するみわっちを抑えていたような(^ ^;ゞ。
そして、はるちゃんは天然。
以前観たきらりんも相当面白かったけど、さらに遠慮がなくて面白かったです。っていうか、全然回りが見えてないのがめっちゃ可愛い。みわっちが面白がっていろいろイジるのを、笑って眺めているまぁくん、という関係がなかなかにツボでした。
とりあえず、トリビアをいくつか。
・高句麗軍の兵士は、全員新作衣装。
・娘役な兵士たちは、『小さいおじさん』と呼ばれている。
・二幕で兵士たちが持っている盾は、2.5kg。これを片手で持ち上げて走る、とかの振りがあったり、さらに剣も持っているので、かなりたくましくなった。
・チュムチの髪は、真ん中だけ鬘。(「どうやってつけているの?」という竹下さんの質問に、まぁくんはそれは秘密です」と答えていました)
・チュムチの衣装についている毛皮には、「ジョン」という名前がついている。(部族の皆それぞれに名前がついている…という話だったと思います。ルナちゃんのはなんていうんだろう?)
・チュムチは、全編佐賀弁で通すお稽古があった。
佐賀弁でのチュムチについて、まぁくんが熱く(?)語っているとき、はるちゃんがすごく自慢げに「佐賀弁がお上手なんですよ!」とコメントしたのが滅茶苦茶面白かったです。みわっちが「出身地だから」と突っ込むまで、一瞬空気が止まってました。天然…(^ ^;ゞ
その流れで、みわっちに「じゃあ何か佐賀弁で喋って!」と言われたまぁくん。「今日は雨ですね」とか、今の心境とか、一生懸命佐賀弁で喋ってくれました。客席は大喝采!そして、はるちゃんが“憧れの目”で真っ直ぐにまぁくんを視ていたのが、もう本当に本当に天然で、たまらなく可愛かったです!!
シウ部族の衣装については、「あの時代における異空間的な雰囲気を出してほしい」と言われたそうです。みんな耳まわりに羽飾りをつけたり、毛皮をつけたり、明らかに他とは違う衣装なんですよね。異民族だと一目でわかるようにしたかったのでしょうね。
竹下さんがみわっちに、「花嫁衣裳も着ちゃうんですよね?」とフったら、みわっちはまず最初に「大丈夫です!雛人形は昨日(3日)のうちにすぐに片付けたんで」みたいな、ちょっと不思議な返しをしていました。いや、言いたいことはわかるんだけど、何故そこに飛ぶんだみわっち。
で、話を戻して、「あの衣装がすごく素敵で(トップ娘役さんが着るような衣装ですよね!と嬉しそうに)、でもフラレてしまうので、袖で泣いてます」としみじみと語っていました。
で、袖でみわっちが泣いていると、チャラ(チョロ=真野すがた)が来て慰めてくれるんだそうです。「俺にしとけよ」って(^ ^)。
実際、ドラマではチョロがスジニに片思いしているという設定があるらしいですね。舞台では、その設定は全く反映されていないのですが、めおちゃんは勝手に引っ張っているらしく、袖ではいろいろちょっかかけてくるんだそうです。みわっちにちょっと嫌がられていました(^ ^)。
チョロ、良い奴なのにね。っていうか、めおちゃんってそういうキャラなのかー、可愛いなあ。
っていうか、この話で一番笑えたのは、みわっちが「『これからも兄と弟のようでいてくれ』って言われて振られるんです」って言ったこと。
そ、そりゃー振られるだろう普通………(汗)っていうか、言ってないから!
で、その話から「も、もう、男役がどうしても出ちゃうんですよー」という言い訳になって、「こないだ神話で真飛さんがフラついたときに、思わずがしっと支えちゃった」というエピソードやら、「でも、こないだ殺陣師の先生に『あれ、本当は男役だったの?』と言われちゃった♪」やら、いろんな話に発展してました。…みわっち、話が拡がり過ぎですから(笑)。
そんなこんな、スジニについていろいろ語っていくうちに、「お母さん(サビ城妃/天宮菜生)がいけないんだよね、娘二人放り出して勝手に自殺しちゃうから」みたいな話になりまして。
はるちゃんが一生懸命「ご、ごめんなさい。よく言われます」と謝ってました。
……誰に言われてるんだそんなこと(^ ^;。
で、最終的に「スジニは本当に良い娘なんですよ!」というみわっちの主張に、はるちゃんが「さすがあたしの子ですよね!」と真顔でコメントしてくれて、大爆笑でした。「あんたは何もしてないじゃん!」と突っ込むみわっちの勢いが素晴らしかったです。そして、突っ込まれても凹まないはるちゃんが、本当に本当に可愛かったです♪♪
はるちゃんの本役である近衛兵は、ドラマでは(一幕のラストに?)全滅するんだそうですね。でも、舞台では生き残るので、はるちゃんは「あの後近衛兵たちは、カクダンさんを偲びながら幸せに暮らすんだろうと思ってます」と言ってました。……そ、そうなの?(汗)
本公演についてはそんなところかな…。あと、フィナーレの青龍は、「勝手にリズムを取ってください」みたいなところもあって、割とフリーに躍ってる、って話がありましたね。格好いいですよね、青龍も玄武も。
新公についても色々話してくれました。まぁくんのプルキルについては、とにかく面白い、と。
「本公演ではすみ花ちゃんと恋人なのに、新公では操る役で…」みたいな話になって、(本公演の前に)「信じてね」って言ってる、と。
「人間不信になりそうだよね」とみわっちにコメントされてました。
はるちゃんは、カクダンについて「本役も近衛兵だから同じような役かと思ったんですけど、全然違いました」と。「外に向かう役だから(公的な身分を持つ役で、グループの代表として外部と折衝がある、ってことを言いたかったらしい)、いつもはしないような細かい芝居があって…」と、いまひとつ意味のよくわからないことを一生懸命語っていました。
で、最後に「神剣を持ってタムドク様の前に出るときは、本当に悔しくて……」と、声を詰まらせて、ちょっと泣きかけてましたね。その一生懸命さ、全力投球っぷりが本当に可愛いです。
これからもがんばってほしいなあ。
みわっちが、「はるちゃんの、最初の『しっつれ~い』が好きだった」とコメントすると、ものすごく嬉しそうに「えっ(はぁと)、わかりましたぁ?」と。
「大劇場の時とは、ちょっと意識して変えてみたんです。オスカルみたいにやりたくて」だそうです。
で、まぁくんに「ああ、近衛隊長だもんね」と突っ込まれてました。
とにかく、みわっちが気づいてくれたことが嬉しかったらしく、花が咲いたみたいに嬉しそうでした(*^ ^*)。私も、あそこの言い方とかすごく好きだったんですけど、そんなに思い入れがあったとは(笑)。本当に可愛いなあ~(でれでれ)。
今の公演については、そのくらいでしょうか。
どなたかフォローをお願いいたします☆
≪初めて観た作品は?≫
はるちゃん…星組のエリザベート。
「印象は?」と聞かれて「吹奏楽部だったので、オケボックスを観てました」と答えるはるちゃんに爆笑でした。本当に天然だなこの子。
二回目に観にいったときに、誘ってくれた人と出待ちをして、素敵だなあ!と憧れた、と。
で、「舞台姿じゃないんだ」とすかさず突っ込まれてました(笑)。
まぁくん…マミさんの「うたかたの恋」佐賀公演。
「ああ、これだーっ!」と思ったそうです。
で、大劇場で観たのは「タンゴ・アルゼンチーノ」。みわっちが「出てたーーーーっ!」と大興奮して叫んでました(^ ^)。
みわっち…阪急沿線に住んでいたので、普通に観ていた。
受験を決意したのは、ナツメさんの「ベルサイユのばら~フェルゼン編」。
で、そこから受験の話になって。
まぁくん「独りで受験しました。知っている人誰も居なくて浮いてた。でも、受験会場で友達ができて…」と。
ま「田舎から出てきて、浮いてる人同士で」
み「誰?」
ま「宙組の蓮水ゆうやです」
み「…ちーちゃんってどこだっけ」
ま「神奈川」
み「…田舎ちゃうやん!」
ま「いや、……田舎っていうか、宝塚をよく知らない同士?みたいな」
この二人の会話、おもしろいなあ。なんだか、テンポのいい漫才でも聞いているみたいでしたよ(笑)。
あとは…。「夢をこの手で」とかいう『お受験ビデオ』があるんだそうですが、そのモデルが83期だったらしく、「あれを見て、夢をこの手で掴むんだ!と思ってました」というまぁくんのコメントと、それを聞いて照れているみわっちが……きゅんっ!(*^ ^*)
≪抽選会≫
いちいち口ドラムを鳴らしながら読み上げる三人が可愛かった!!
≪ディナーショー「Prism」のこと≫
三人とも愛音羽麗ディナーショー「プリズム」のメンバー(あと二人は扇めぐむくんと華月由舞ちゃん)。
「とにかくお稽古期間が短くて、全国ツアーの間も津々浦々で練習していた」と。
「この土地に行くまでに、この歌が歌えるようにがんばろうね!」と励ましあっていたそうです(笑)。あのオモローなベルばらの裏には、そんな苦労があったんですね(涙)。
≪下級生⇒みわっちの印象≫
まぁくん「暖かくて、すごい気ぃつかいで…」と熱く語っていたのですが。
はるちゃんが「本当にびっくりするくらいに(優しいんですよ)!」とコメントした瞬間、司会の竹下さんが「そうは思ってなかった?」と真顔でツッコミ(^ ^;。
「ど、ど、どうしてそんなことをっっっ!!」と動揺しまくりなはるちゃんが、これまた可愛くて可愛くて(煮)。
あっさり撃沈されたはるちゃんの代わりに、まぁくんが「とにかく優しくて、本当は、真ん中で歌っているみわさんを支えなくちゃいけないのに、もう世話になりっぱなしで…」みたいなことを一生懸命語ってフォローしていました。優しいなあ、まぁくん。
≪みわっち⇒下級生の印象≫
まぁくんについては、あまり印象的なことを言わなかったですね。なんだか、みわっちとまぁくんは本当に仲が良さそうで、あらたまってコメントするのが照れくさい、みたいな雰囲気でした(^ ^)。
で、はるちゃんについては。
「とにかく歌が大好きで、ずーっと歌っている」と。
「はるちゃんのエトワールが決まったときはすっごい嬉しくて、すぐお祝いした」と、本当に嬉しそうでした。いやー、いいお姉さんだなあ(惚)。
ちなみに、エトワールが決まったのは、実はTCAの頃だったそうです(梅田からお祝いした、と言っていた)。……だから、大劇場のプログラムには「パレードの女(歌手) 愛音/桜/天宮/野々」としか書いてなかったのかな?12月20日頃に決まって、それから原稿差し替えて印刷したんじゃ製本が間に合わないもんねぇ…。
≪これからの抱負≫
みわっち。「4月には研13になります」という話から、「2008年は中日劇場で幕をあけて、舞姫の再演があって…」と去年を振り返って語る中で、さりげなーく「愛と死のアラビア」を飛ばしてました。
正直者め……。
まぁくんは、「新公も卒業するので今まで以上にがんばります」的な、ごく普通のことを言っていたと思います。全体に、まぁくんは割とまともなことしか言わないというか、案外マジメなタイプなのかな、と思いました。
はるちゃんは、「一年前は、蒼いくちづけのノエル役で…髪の毛も2cmくらいしかないベリーショートで」と。
そうかー、あれからまだ、たったの一年なんですねぇ(呆然)。まだ祐飛さんが合流していなかった花組。…ものすごく遠い昔のような気がします(^ ^;ゞ。 可愛かったなあ、はるちゃんのノエル少年(*^ ^*)。
今ではひっつめでまとめられるほど髪も伸びて、本当に可愛い女の子です♪「女役楽しいです♪」という幸せそうなコメントが嬉しい。
新公もあと一年かー。がんばって欲しいです☆
とにかく、みわっちがあんなに面白い人だとは知らなかった、ってくらい、面白いトークでした!
最後にお見送りしてくれたみわっちの、暖かい笑顔、忘れません♪
そして、まぁくんも、はるちゃんも、二人とも本当に可愛かった(はぁと)。幸せな時間を過ごさせていただいて、ありがとうございます☆
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次回宙組公演での卒業生が、発表されてしまいました(涙)。
78期の彩苑ゆきちゃん。「殉情」のたっちんママが、しっとりと優しくて素敵だったのに…。
「Paradise Prince」も、静かな存在感があってとても良かったのに(T T)。
これからたくさんお芝居が観られると思ってたのになあ…。
華凜もゆるさんと美牧冴京さんが87期。香翔なおとさんと萌野りりあちゃんが89期。咲真たかねさんが90期。
このあたりの期、ここのところ続けざまに卒業してますよね、どの組も。
入団してきた分だけ抜けていくのが新陳代謝、とはいうものの。「やっとこれから役がつくところなのに…」と思うひとばかりで、とても寂しいです。
切ないニュースのたびに、毎回同じ言葉を書いているような気がしますが。
『最後の公演が、思い出深い楽しい公演になりますように』……祈っています。
でも!!
そんな言葉では誤魔化しきれない、85期のお二人。
美羽あさひちゃん、七帆ひかるくんっ!!(T T)
なかでも、
七帆くん……(溜息)。
「Never Sleep」で落ちて以来、あの美声も、姿も、大好きだったのに。
眼鏡をかけても、かけてなくても、大好きだったのに。
……ACTにも博多座にも来てくれないなんて!!
あああ、ショックすぎて餞の言葉なんて出てこないよぉ~~~っ(号泣)
.
78期の彩苑ゆきちゃん。「殉情」のたっちんママが、しっとりと優しくて素敵だったのに…。
「Paradise Prince」も、静かな存在感があってとても良かったのに(T T)。
これからたくさんお芝居が観られると思ってたのになあ…。
華凜もゆるさんと美牧冴京さんが87期。香翔なおとさんと萌野りりあちゃんが89期。咲真たかねさんが90期。
このあたりの期、ここのところ続けざまに卒業してますよね、どの組も。
入団してきた分だけ抜けていくのが新陳代謝、とはいうものの。「やっとこれから役がつくところなのに…」と思うひとばかりで、とても寂しいです。
切ないニュースのたびに、毎回同じ言葉を書いているような気がしますが。
『最後の公演が、思い出深い楽しい公演になりますように』……祈っています。
でも!!
そんな言葉では誤魔化しきれない、85期のお二人。
美羽あさひちゃん、七帆ひかるくんっ!!(T T)
なかでも、
七帆くん……(溜息)。
「Never Sleep」で落ちて以来、あの美声も、姿も、大好きだったのに。
眼鏡をかけても、かけてなくても、大好きだったのに。
……ACTにも博多座にも来てくれないなんて!!
あああ、ショックすぎて餞の言葉なんて出てこないよぉ~~~っ(号泣)
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若人たちの太王四神記【3】
2009年3月6日 宝塚(花) コメント (2)東京宝塚劇場花組新人公演「太王四神記」。
あれから、早いもので一週間が過ぎてしまいました。
あっという間の一週間だった………。先週の木曜が新公、金曜に次期宙組トップコンビ発表、月曜に「逆転裁判2」発表、木曜日に七帆くんの卒業が発表………衝撃的なニュースがてんこ盛りすぎて、新公の記憶がどんどん上書きされています。
あああ、早く吐き出さねば…。
スジニ(白華れみ/愛音羽麗)
元気いっぱいで可愛い美少年でした!鎧姿も、なんだか本公演の兵士(ヤン王葬儀の場での兵士があまりに自然でいつも見惚れてます)がそのまま動いているみたいで、良く似合ってました。動きもキビキビしてて強そうだし、「補欠二名参上!」という台詞の決まることといったら(*^ ^*)。
ただ、本来男役のみわっちの方がむしろ雰囲気が柔らかいような気が……したのは、声が硬いせいでしょうか。とんがってガツガツしてて、たくましい女だなあ、という印象。
…うーん、だいもんも真由ちゃんも小柄だから、れみちゃんがかなり大柄に見えた、ってのもあるのかもしれません。でも、男役にはまったく見えなかった。どう見ても娘役だった……。不思議なものですね。
花嫁衣裳を着せ掛けられて、とまどっているれみちゃんが可愛かったです。あそこは前後の場面との関係で本公演とは上下が逆になっていたので、ちょっと目が泳いでしまったのが残念。もっとしっかり観ればよかった…。ヒョンゴとヒョンミョンの反応とか、あんまり良く見てなかったんだよね(涙)。。。
カクダン(天宮菜生/望月理世)
シャープでキツくて、とても格好良い近衛隊長でした。
ヤクルトのトークショーで、「オスカルを意識してみた」みたいなことを言ってましたけど、ああ、言われてみればなるほどねー、と思わせるものがあったような気がします。
最後に神剣をタムドクに渡すところについても、「悔しいんです」と話しながら、涙をこらえていたはるちゃん。本当に入り込んでいたんだなあ…。私も、実は新公のあの場面で泣いたんですよね。上手側の席だったのでカクダンの表情は見えなくて、剣を受け取るだいもんタムドクの貌を観ていたんですけど、ものすごく辛そうな貌をしていて。だいもんのタムドクは、全体に感情過多なくらい激情を表に出していたんですが、あの場面の爆発の迫力は凄かったんですよ。
そりゃー神器も光ったり宙を飛んだりするよねえ、と納得の迫力でした。
たった一回の新公だったからこそ、あそこまで入り込めたんだろうなあ、と思いますが、はるちゃんの芝居も良かったんでしょうねぇ(*^ ^*)。
私は、はるちゃんって言うと「蒼いくちづけ」のノエルくんが真っ先に浮かぶので、ああいうキリっとした女丈夫が似合うとは思わなかったのですが、なかなかに激情的で高圧的な女王様っぷりが素敵でした。しかも、スタイルがよくて美しい。っていうか、あのカラダはマズいだろう!!禁欲的な軍服に包んで隠してしまうにはあまりにもったいない、隠し切れずに溢れてしまいそうな華やかな肢体。キレイだなあ………(照)。
パソン(華月由舞/桜一花)
私の中では、今回の新公の功労者の一人になってます(^ ^)。
いつの間にこんなに歌えるようになったのでしょうか!?私が初めて花組の新公を観た頃は、「…(黙)」って感じだったのに(汗)。
ポンファ通でのパソンのソロを楽々と歌いながら踊りまくり、華やかにポーズをきめる由舞ちゃん。一花の少女っぽいアリス系のパソンより声のトーンも低く、見た目もちょっと姐さんチックに作りこんで、とても綺麗でした。チュモンのルナちゃんとも凄くお似合いで、いい雰囲気(*^ ^*)。
年齢が、パソン>キハ>タムドク・ホゲだとはっきりわかるところが良かったです♪
声質がすごく独特なので、どうかなあと思っていた人ですが、ここ1年くらいで急激に伸びましたね!!歌も芝居も安定してくると、あの個性的な声が、逆に“他の人にない魅力”になるんだ、ということが嬉しい発見でした。
本当に美人だし、芝居も良いし、とにかく魅力的な人です。せっかく歌えるようになったんだから、最後に一回、新公ヒロインをやってみてほしいような気がするんですけどねぇ…。
花組は、一花、さあや、きらりと新公ヒロインをしていないけれども魅力的で大役を勤められる娘役さんがたくさんいらっしゃって、私はいつも幸せです♪(ここにさあやが入るのは私だけ?…すみません)
サリャン(嶺乃一真/華形ひかる)
本公演のチュモンで、あどけない笑顔が可愛くてきゅんきゅんしてしまう嶺乃くん。相変わらず何もできない(T T)人ですけれども、サリャンという、それなりに難役のはずの役をそれなりにこなしてしまうあたり、もしかしたら凄いひとなのかもしれない、と思いました。
声はずいぶん落ち着いてきましたね。トゥスンの時はけっこうすっぽ抜けていたけど(トゥスンはそれでも別段問題はなかった)、さすがにサリャンは抑えた声で喋れていて、良かったと思います。うん。
スタイルが良いだけで許されることってたくさんあるなあ、とも思いつつ(^ ^;ゞ
チョク・ファン(浦輝ひろと/祐澄しゅん)
やっぱりこの人は、渋い…。
新公イルスの輝良まさとくんと二人、大柄で渋くてかっこいい二枚目がホゲさまの両側に立っている構図が、めっちゃ萌でした。
本公演のしゅん様が、公演を重ねてどんどん可愛らしくなっていっているのに、新公の浦輝くんはひたすら渋くて格好良かったです。あれならコ将軍とも対等に渡り合えるだろうな、と。
声がとても素敵なひとので、台詞が少なかったのが残念!靺鞨の場面の迫力、凄かったです…。
ホゲが本公演ほど壊れていないので、チョク・ファンも反発するのではなくひたすら諫言しているんですけどね。いや、本公演のチョク・ファンがホゲ様の無道に反発しようとしていたのは大劇場の最初だけで、今はやってないんだってば(涙)。
ホゲとチョク・ファン、本公演では同世代っぽい感じなのに、新公はかなり年齢さがありそうな感じでした。チョク・ファンのホゲに対する感情も、“同世代の英雄”に対するものではなくて、“可愛い主人にひたすら尽くすじいや”みたいだったのが興味深かったですね。
チョク・ファンは最後まで真面目にホゲの身を案じながら心配そうについていくんですけど、立場的には本当に“コ将軍と対”になっている感じがしました。
88期が卒業したら、ああいう色っぽいオジサマ役はこれから浦輝くんがやってくれるのかしら(*^ ^*)。ちょっと期待…。
東宝で卒業する湖々マリアちゃんは、残念ながら今回は役もなく…(T T)ポンファ通りでも見つけられませんでした。何もコメントできなくて、ごめんなさいm(_ _)m。
続きはまた、近いうちに。
.
あれから、早いもので一週間が過ぎてしまいました。
あっという間の一週間だった………。先週の木曜が新公、金曜に次期宙組トップコンビ発表、月曜に「逆転裁判2」発表、木曜日に七帆くんの卒業が発表………衝撃的なニュースがてんこ盛りすぎて、新公の記憶がどんどん上書きされています。
あああ、早く吐き出さねば…。
スジニ(白華れみ/愛音羽麗)
元気いっぱいで可愛い美少年でした!鎧姿も、なんだか本公演の兵士(ヤン王葬儀の場での兵士があまりに自然でいつも見惚れてます)がそのまま動いているみたいで、良く似合ってました。動きもキビキビしてて強そうだし、「補欠二名参上!」という台詞の決まることといったら(*^ ^*)。
ただ、本来男役のみわっちの方がむしろ雰囲気が柔らかいような気が……したのは、声が硬いせいでしょうか。とんがってガツガツしてて、たくましい女だなあ、という印象。
…うーん、だいもんも真由ちゃんも小柄だから、れみちゃんがかなり大柄に見えた、ってのもあるのかもしれません。でも、男役にはまったく見えなかった。どう見ても娘役だった……。不思議なものですね。
花嫁衣裳を着せ掛けられて、とまどっているれみちゃんが可愛かったです。あそこは前後の場面との関係で本公演とは上下が逆になっていたので、ちょっと目が泳いでしまったのが残念。もっとしっかり観ればよかった…。ヒョンゴとヒョンミョンの反応とか、あんまり良く見てなかったんだよね(涙)。。。
カクダン(天宮菜生/望月理世)
シャープでキツくて、とても格好良い近衛隊長でした。
ヤクルトのトークショーで、「オスカルを意識してみた」みたいなことを言ってましたけど、ああ、言われてみればなるほどねー、と思わせるものがあったような気がします。
最後に神剣をタムドクに渡すところについても、「悔しいんです」と話しながら、涙をこらえていたはるちゃん。本当に入り込んでいたんだなあ…。私も、実は新公のあの場面で泣いたんですよね。上手側の席だったのでカクダンの表情は見えなくて、剣を受け取るだいもんタムドクの貌を観ていたんですけど、ものすごく辛そうな貌をしていて。だいもんのタムドクは、全体に感情過多なくらい激情を表に出していたんですが、あの場面の爆発の迫力は凄かったんですよ。
そりゃー神器も光ったり宙を飛んだりするよねえ、と納得の迫力でした。
たった一回の新公だったからこそ、あそこまで入り込めたんだろうなあ、と思いますが、はるちゃんの芝居も良かったんでしょうねぇ(*^ ^*)。
私は、はるちゃんって言うと「蒼いくちづけ」のノエルくんが真っ先に浮かぶので、ああいうキリっとした女丈夫が似合うとは思わなかったのですが、なかなかに激情的で高圧的な女王様っぷりが素敵でした。しかも、スタイルがよくて美しい。っていうか、あのカラダはマズいだろう!!禁欲的な軍服に包んで隠してしまうにはあまりにもったいない、隠し切れずに溢れてしまいそうな華やかな肢体。キレイだなあ………(照)。
パソン(華月由舞/桜一花)
私の中では、今回の新公の功労者の一人になってます(^ ^)。
いつの間にこんなに歌えるようになったのでしょうか!?私が初めて花組の新公を観た頃は、「…(黙)」って感じだったのに(汗)。
ポンファ通でのパソンのソロを楽々と歌いながら踊りまくり、華やかにポーズをきめる由舞ちゃん。一花の少女っぽいアリス系のパソンより声のトーンも低く、見た目もちょっと姐さんチックに作りこんで、とても綺麗でした。チュモンのルナちゃんとも凄くお似合いで、いい雰囲気(*^ ^*)。
年齢が、パソン>キハ>タムドク・ホゲだとはっきりわかるところが良かったです♪
声質がすごく独特なので、どうかなあと思っていた人ですが、ここ1年くらいで急激に伸びましたね!!歌も芝居も安定してくると、あの個性的な声が、逆に“他の人にない魅力”になるんだ、ということが嬉しい発見でした。
本当に美人だし、芝居も良いし、とにかく魅力的な人です。せっかく歌えるようになったんだから、最後に一回、新公ヒロインをやってみてほしいような気がするんですけどねぇ…。
花組は、一花、さあや、きらりと新公ヒロインをしていないけれども魅力的で大役を勤められる娘役さんがたくさんいらっしゃって、私はいつも幸せです♪(ここにさあやが入るのは私だけ?…すみません)
サリャン(嶺乃一真/華形ひかる)
本公演のチュモンで、あどけない笑顔が可愛くてきゅんきゅんしてしまう嶺乃くん。相変わらず何もできない(T T)人ですけれども、サリャンという、それなりに難役のはずの役をそれなりにこなしてしまうあたり、もしかしたら凄いひとなのかもしれない、と思いました。
声はずいぶん落ち着いてきましたね。トゥスンの時はけっこうすっぽ抜けていたけど(トゥスンはそれでも別段問題はなかった)、さすがにサリャンは抑えた声で喋れていて、良かったと思います。うん。
スタイルが良いだけで許されることってたくさんあるなあ、とも思いつつ(^ ^;ゞ
チョク・ファン(浦輝ひろと/祐澄しゅん)
やっぱりこの人は、渋い…。
新公イルスの輝良まさとくんと二人、大柄で渋くてかっこいい二枚目がホゲさまの両側に立っている構図が、めっちゃ萌でした。
本公演のしゅん様が、公演を重ねてどんどん可愛らしくなっていっているのに、新公の浦輝くんはひたすら渋くて格好良かったです。あれならコ将軍とも対等に渡り合えるだろうな、と。
声がとても素敵なひとので、台詞が少なかったのが残念!靺鞨の場面の迫力、凄かったです…。
ホゲが本公演ほど壊れていないので、チョク・ファンも反発するのではなくひたすら諫言しているんですけどね。いや、本公演のチョク・ファンがホゲ様の無道に反発しようとしていたのは大劇場の最初だけで、今はやってないんだってば(涙)。
ホゲとチョク・ファン、本公演では同世代っぽい感じなのに、新公はかなり年齢さがありそうな感じでした。チョク・ファンのホゲに対する感情も、“同世代の英雄”に対するものではなくて、“可愛い主人にひたすら尽くすじいや”みたいだったのが興味深かったですね。
チョク・ファンは最後まで真面目にホゲの身を案じながら心配そうについていくんですけど、立場的には本当に“コ将軍と対”になっている感じがしました。
88期が卒業したら、ああいう色っぽいオジサマ役はこれから浦輝くんがやってくれるのかしら(*^ ^*)。ちょっと期待…。
東宝で卒業する湖々マリアちゃんは、残念ながら今回は役もなく…(T T)ポンファ通りでも見つけられませんでした。何もコメントできなくて、ごめんなさいm(_ _)m。
続きはまた、近いうちに。
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若人たちの太王四神記【4】
2009年3月8日 宝塚(花) コメント (2)東京宝塚劇場花組新人公演「太王四神記」。
昨夜、90期のほとんど書き上げて、最後にちょっと付け加えようかなー、とか思っていたところで、データがあっさりと消えてしまいました。
くすん。
というわけで、せっかくの連続更新も、14日間で止まってしまった……(T T)。
いや、だから何、って感じですけど(汗)。すみません。また今日からがんばります(^ ^)。
というわけで、90期の面々です。なんだか、花組研5も芸達者な人が多い期ですねぇ♪予想外にお気に入りが多くって、ちょっとびっくり(@ @)。
大神官(芽吹幸奈/絵莉千晶)
さすがは実力派の大神官さま。何の違和感もなく、安定した芝居と存在感と、そして、貫禄!研5とは思えない落ち着きっぷりがとってもステキでした。
新公では最初の神託がカットされているので(ヒョンゴの説明だけ)、芝居として作り上げるのが難しかっただろうなあ、と思うんですよね。本公演では、あの場面だけで“大神官”の立ち位置も存在意義も説明されてしまうわけで、そこを飛ばされてしまうと“どんな人物か”を見せる場面がなくなってしまうから。
そのあたり、くみちゃん&生田さんはどう出るのかなーと思っていたのですが……。
エキセントリックに憑依状態になって神託を授ける場面はないんですけど、今思い返してみると、あれっ?無かったっけ?と思ってしまうくらい自然に“大神官サマ”でした。位の高さと、慈愛に満ちた雰囲気。エキセントリックな場面がないせいか、母のようにタムドクを見守ってきた雰囲気も感じられて、とても良かったです。
アルバイトは、最初のポンファ通りくらいしか気がつかなかったなあ…。やわらかな量感のある人なので、情愛の深い役が似合いますね。そういえば、一幕ラストの「チュシンの星~♪」という影ソロは、本公演は絵莉さんがやっていらっしゃるみたいですけど、新公はやっぱりくみちゃんだったんでしょうか?キレイな声でした。
チョ・ジュド(彩城レア/紫峰七海)
いろんな意見があると思いますが、私は結構ネコちゃんのチョ・ジュド、好きでした。
本公演とは全然違う、ネコちゃんらしい“野心にあふれる小者”っぷりをちゃんと作っていたのが良いなあ、と思って。
ふみかのチョ・ジュドは、本当に格好良くて男前で頭よさそうで大物感が漂っていて、ヨン・ガリョの懐刀らしさがすごくあって。この作品世界で一番のワルはお前だろう?という感じさえ受けたのですが。
ネコちゃんは声も高いし、動きも小さくて、なんだか本当に“小者”って感じだったんですよ……。あんなに野心満々なくせに!
でも、それは一概に“悪いこと”だとは言いきれなくて。
しゅん様のヨン・ガリョが、本役のはっちさんとは全然違う、優しくてちょっと優柔不断な、真面目で控えめなパパだっただけに、その隣で野心をむき出しにガツガツ事態を転がそうと企むチョ・ジュドと、チョ・ジュドを手玉にとって操ろうとするプルキルの悪意に満ちたやり取りが、すごく面白かったんです。
ネコちゃん自身が意識して作った役作りではなかったかもしれませんが、生田さんが巧く指導したなー、という感じでした。
実際ネコちゃんは今まで、スッとした二枚目役なのにやりすぎて“野心家”で“下心ありあり”みたいに見えてしまう、ということがありましたので、今回ちょっと新境地だったんじゃないかと思います。こういうアプローチもあるんだ、ということに気づいたところで、もう一度自分の演技を考えてみてほしいなあ。特に、声のトーンと口調の工夫を。キャラクターに見合った声と口調で喋れるかどうか、っていうのは、芝居を組み立てる上で、すごく重要なことだと思うので。
歌える人なので、台詞の声ももうちょっとコントロールできるはず!がんばれ!
チャンミ(遼かぐら/華耀きらり)
近衛隊ですっかりお気に入りになったかぐらちゃん。本公演では終始黒い軍服に身を包み、禁欲的な色気と男前な激しさで目立っている人ですが、新公はうって変わって薔薇色の華やかな衣装に身を包み、化粧も髪型も華やかに、表情も色っぽくて良かったです。基本的に、トラジの店の女の子たちが出てくる場面はどれも目が泳いでいて余り役に立たないのですが、存在感もあったと思います。
意識して声を聞いたのは初めてでしたが、意外と良い声だなあ(←緊張してたけどね!)。
アルバイトはあまり気がつかなかったのですが、ヤン王葬儀の場の兵士はキリッとしていて格好良かった♪本公演では赤の一族の服を着て、結構攻撃的な表情で動き回っている場面ですが、新公は無表情に、微動だにせず立っているのをついつい注目してしまった(笑)。
プログラムを見て気づく。二幕ラストの阿佛蘭寺にも出てたんですねぇ。気がつかなかったなぁ…(T T)。
コ将軍(煌雅あさひ/扇めぐむ)
文句無く格好良かったです。渋くて立派で押し出しがよくて、すっごい素敵!
「銀ちゃんの恋」で、輝良まさとくんと並んでいる姿をずっと見ていたので、どちらかと言えば小柄で、歌もダンスもイケてて……ちょうど「銀ちゃん」初演に出ていた卯城薫さんみたいなイメージの人かと思っていたのですが、いやー、全然違った(汗)。おとめを見て愕然としましたよー!まさか祐飛さんより大きいなんて!!(@ @)。
「銀ちゃん」の頃よりちょっと痩せたんでしょうか?なんだか、パッと見た感じのバランスが違ってて、一時期の樹里咲穂さんに似てるような気がするー、とか思ってみたりしました(汗)。
……もとい。
本公演では普通に兵士だったりコムル村の民だったりするアーサーですが、新公はコ将軍、ということで、ちょっとした仕草にも別人かと思うような重々しさがあったのが印象的でした。なんていうか、強そうなの(*^ ^*)。チュムチの剣をはじく場面だけじゃなくて、とにかく出てくるだけで、不思議と「強そう!」という気がする。
武人としての動きが完全に身についた人、と思わせる何かがあるんでですよね。……何が違うんだろう。わかんないんですけど。
下級生の癖に、どうしてそんなに押し出しがいいのよ貴方(涙)。
とにかく声の良さで得をしている人ですが、今回はそれだけでなく、コ将軍のタムドクやヤン王に対する情愛が感じられたのが凄く良かったです。なんだか、ヤン王が身罷られてからは、だいもんタムドクを父親みたいな目をしてみてるんだよね。で、ラストのホゲとタムドク一騎打ちを見ながら、大きな目をさらに大きく見開いて、うるうるさせていたのが印象的。…今にも泣くんじゃないかと思いました。
そうか、コ将軍はタムドクとホゲの友情を知っている数少ない人の一人なんですね……(二人っきりのときはタメ口の仲であることまで知っている)。切なかっただろうなあ…。
子ホゲ(梅咲衣舞/白華れみ)
本公演では子ヒョンゴの衣舞ちゃん。ちょっと寂しげな美貌が、まっつ(未涼亜希)の子供時代にぴったりでしたが、新公の子ホゲも無邪気に元気で可愛かったです。ただ、ヨン・ホゲの鳳真由ちゃんがかなりの丸顔なので、細面の衣舞ちゃんがどう育つとああなるんだろう?と素朴に疑問に思ってしまいましたけれども(^ ^;。
とにかく、れみちゃんの勢いのある子ホゲとは全く違う役作りでした。タムドクも全然違うから、あれはあれでいいんでしょう、きっと(汗)。
声がちょっと不安定だったのですが、何か迷いでもあったのでしょうか?本公演の子ヒョンゴでは全然違和感ないのに…。うーん、ちょっと子ヒョンゴが良すぎて、私個人の期待値が高すぎたかもしれません。
アルバイトは、ひたすら町民と兵士をとっかえひっかえやっていた印象。ヤン王葬儀の場では巫女さんだったんですね(プログラム見て知りました)。あ、あと、阿武蘭寺の産婆か。うーん、気がつかなかったなぁ…(すみません)。
チョロ・審判(瀬戸かずや/真野すがた・煌雅あさひ)
いやー、めおちゃん(真野すがた)とは随分雰囲気の違うチョロでした。まず、登場での荒くれ感が違う!カグン将軍のらいらいが、息子を溺愛する父親みたいだ、という印象はらいらいの項で書きましたが、瀬戸くんのチョロも、カグン将軍に対する態度が全然違うんですよね(*^ ^*)。
『チュシンの星の夜』に城が火天会に襲われた後、おそらく城主(眉月凰)は、神器をその身に収めた息子をカグン将軍に任せて逃がし、自分は残って火天会と闘い死んだ……んですよね?
カンミ城と西百済が、その後どのような運命を辿ったのかわかりませんが、火天会はサビ城からもあっさり引揚げたところをみると、カンミ城も神器を家捜ししがてら、皆殺しにしてあっさり焼き棄てたはず。その後、どこかに逃げて潜んでいたカグン将軍&チョロの主従が城に戻っても、城は廃墟、兵士は全滅……そんな状況だったのではないか、と。
そんな中、カグン将軍とチョロがどうやって城を再建し、西百済を強兵の国として再興したのか、たぶんドラマにも描かれちゃいないんだろうな、と思うのですが。
瀬戸くんのチョロは、(私の思い過ごしかもしれませんが)ちょっとした“盗賊団の首領”としても通用しそうな荒くれ感があって、「ああ、苦労したんだねぇ…」と素直に思ったんですよ(苦笑)。
なのに、タムドクのおかげで神器から解放され、美貌を取り戻すと、いきなり王子様になるところがステキ(はぁと)。
二枚目の戦士らしい姿を取り戻したチョロを、すっごい嬉しそうにカグン将軍が見凝めているのがツボでした!
武道大会での審判は、本公演とは演出が全く違っていて、4軍の紹介場面が丸ごとカットされていたのであまり目立つ役ではなくなっていましたが、それでも滑舌が良くて声も良かったです。アーサーの響きの深い声にくらべると、ちょっと硬質の、カーンと通る声ですね。次はぜひ、歌も聴いてみたいです。
チュムチ(夏城らんか/朝夏まなと)
本公演では、冴月瑠那ちゃんと並んでまぁくんにぴったりついているシウ族の一人を演じている夏城さん。チュムチの出ている場面は殆ど出るので、いい勉強になったんじゃないかなーと思います。
笑顔が明るくて、根っから優しそうな、ほんわかした印象のある人ですが、チュムチは予想以上にぴったり似合ってました。ゆゆちゃんとの並びも、本当にそこだけ花が咲いたように可愛らしくてうっとり♪♪ 声も優しいし、とにかく何もかも優しくて可愛い印象の人ですね!あまり荒くれ者っぽさは無く、田舎から都会に出てきて、わくわくして未来に夢をいだいている少年っぽさがありました。良い子だなあ~♪
タルビ(瞳ゆゆ/野々すみ花)
かーわーいーいーーーーーっ!!
丸顔にくりんとした大きな瞳。幼い見かけのようだけど、本公演で遊女(?)をやっているだけあって色っぽくてコケティッシュ。夏城さんとの並びもお似合いで、ホント可愛かったです(惚)。
本公演では、「カンミ城に向かうぞ!」⇒「腹が減っては戦は出来ん。誰か料理の出来る知り合いはいないか?」⇒「俺に心当たりがあるぜ!!」(←概略)という流れで連れてこられるタルビですが、新公ではここも演出が変わって、カンミ城に向かう前にタムドクチームが出てくるのがそもそも一回だけ。戦の準備をするぞ!という場面が丸ごとカットされて、パソン特製の鎧を身に着けて出てきたタムドク一行の中に、別れを惜しむ恋人たちが一組。それが、チュムチとタルビでした。
別れを惜しむその様子を見て、ヒョンゴ(違うかも?)が「腹が減っては戦は出来ん。ちょうどいいから、一緒に来てくれないか?」とタルビに頼み、タルビがチュムチの方を一瞬振り返って「はい!(^ ^)」とついてくる……と言う流れになっていて、何の疑問もなく、むしろ本公演より納得できる構成になってました!
…生田さん、すげー。この場面を削った数分で、本公演なら何か追加できただろうに、もったいない気がするよ(涙)。
とにかく、タルビの登場にとってつけた感が無くなっているので、かえってチュモンとタルビのラブラブな印象が強くなっていたと思います。由舞パソンに「帰ったらタルビと夫婦になるんだろう?」からかわれる場面も、夏城くんの満面の笑顔の柔らかさ、情の深さに、おもわず感動してしまったくらい、良い場面になっていました(*^ ^*)。
あーあ、それにしてもゆゆちゃん可愛いなーーー。
今日のところは以上に。
……すみません、ルナちゃん(冴月瑠那)のチュモンだけ、長くなりすぎなので後日アップしますね☆
っていうか、最近ちょっとルナちゃんに嵌りすぎだ私……。
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昨夜、90期のほとんど書き上げて、最後にちょっと付け加えようかなー、とか思っていたところで、データがあっさりと消えてしまいました。
くすん。
というわけで、せっかくの連続更新も、14日間で止まってしまった……(T T)。
いや、だから何、って感じですけど(汗)。すみません。また今日からがんばります(^ ^)。
というわけで、90期の面々です。なんだか、花組研5も芸達者な人が多い期ですねぇ♪予想外にお気に入りが多くって、ちょっとびっくり(@ @)。
大神官(芽吹幸奈/絵莉千晶)
さすがは実力派の大神官さま。何の違和感もなく、安定した芝居と存在感と、そして、貫禄!研5とは思えない落ち着きっぷりがとってもステキでした。
新公では最初の神託がカットされているので(ヒョンゴの説明だけ)、芝居として作り上げるのが難しかっただろうなあ、と思うんですよね。本公演では、あの場面だけで“大神官”の立ち位置も存在意義も説明されてしまうわけで、そこを飛ばされてしまうと“どんな人物か”を見せる場面がなくなってしまうから。
そのあたり、くみちゃん&生田さんはどう出るのかなーと思っていたのですが……。
エキセントリックに憑依状態になって神託を授ける場面はないんですけど、今思い返してみると、あれっ?無かったっけ?と思ってしまうくらい自然に“大神官サマ”でした。位の高さと、慈愛に満ちた雰囲気。エキセントリックな場面がないせいか、母のようにタムドクを見守ってきた雰囲気も感じられて、とても良かったです。
アルバイトは、最初のポンファ通りくらいしか気がつかなかったなあ…。やわらかな量感のある人なので、情愛の深い役が似合いますね。そういえば、一幕ラストの「チュシンの星~♪」という影ソロは、本公演は絵莉さんがやっていらっしゃるみたいですけど、新公はやっぱりくみちゃんだったんでしょうか?キレイな声でした。
チョ・ジュド(彩城レア/紫峰七海)
いろんな意見があると思いますが、私は結構ネコちゃんのチョ・ジュド、好きでした。
本公演とは全然違う、ネコちゃんらしい“野心にあふれる小者”っぷりをちゃんと作っていたのが良いなあ、と思って。
ふみかのチョ・ジュドは、本当に格好良くて男前で頭よさそうで大物感が漂っていて、ヨン・ガリョの懐刀らしさがすごくあって。この作品世界で一番のワルはお前だろう?という感じさえ受けたのですが。
ネコちゃんは声も高いし、動きも小さくて、なんだか本当に“小者”って感じだったんですよ……。あんなに野心満々なくせに!
でも、それは一概に“悪いこと”だとは言いきれなくて。
しゅん様のヨン・ガリョが、本役のはっちさんとは全然違う、優しくてちょっと優柔不断な、真面目で控えめなパパだっただけに、その隣で野心をむき出しにガツガツ事態を転がそうと企むチョ・ジュドと、チョ・ジュドを手玉にとって操ろうとするプルキルの悪意に満ちたやり取りが、すごく面白かったんです。
ネコちゃん自身が意識して作った役作りではなかったかもしれませんが、生田さんが巧く指導したなー、という感じでした。
実際ネコちゃんは今まで、スッとした二枚目役なのにやりすぎて“野心家”で“下心ありあり”みたいに見えてしまう、ということがありましたので、今回ちょっと新境地だったんじゃないかと思います。こういうアプローチもあるんだ、ということに気づいたところで、もう一度自分の演技を考えてみてほしいなあ。特に、声のトーンと口調の工夫を。キャラクターに見合った声と口調で喋れるかどうか、っていうのは、芝居を組み立てる上で、すごく重要なことだと思うので。
歌える人なので、台詞の声ももうちょっとコントロールできるはず!がんばれ!
チャンミ(遼かぐら/華耀きらり)
近衛隊ですっかりお気に入りになったかぐらちゃん。本公演では終始黒い軍服に身を包み、禁欲的な色気と男前な激しさで目立っている人ですが、新公はうって変わって薔薇色の華やかな衣装に身を包み、化粧も髪型も華やかに、表情も色っぽくて良かったです。基本的に、トラジの店の女の子たちが出てくる場面はどれも目が泳いでいて余り役に立たないのですが、存在感もあったと思います。
意識して声を聞いたのは初めてでしたが、意外と良い声だなあ(←緊張してたけどね!)。
アルバイトはあまり気がつかなかったのですが、ヤン王葬儀の場の兵士はキリッとしていて格好良かった♪本公演では赤の一族の服を着て、結構攻撃的な表情で動き回っている場面ですが、新公は無表情に、微動だにせず立っているのをついつい注目してしまった(笑)。
プログラムを見て気づく。二幕ラストの阿佛蘭寺にも出てたんですねぇ。気がつかなかったなぁ…(T T)。
コ将軍(煌雅あさひ/扇めぐむ)
文句無く格好良かったです。渋くて立派で押し出しがよくて、すっごい素敵!
「銀ちゃんの恋」で、輝良まさとくんと並んでいる姿をずっと見ていたので、どちらかと言えば小柄で、歌もダンスもイケてて……ちょうど「銀ちゃん」初演に出ていた卯城薫さんみたいなイメージの人かと思っていたのですが、いやー、全然違った(汗)。おとめを見て愕然としましたよー!まさか祐飛さんより大きいなんて!!(@ @)。
「銀ちゃん」の頃よりちょっと痩せたんでしょうか?なんだか、パッと見た感じのバランスが違ってて、一時期の樹里咲穂さんに似てるような気がするー、とか思ってみたりしました(汗)。
……もとい。
本公演では普通に兵士だったりコムル村の民だったりするアーサーですが、新公はコ将軍、ということで、ちょっとした仕草にも別人かと思うような重々しさがあったのが印象的でした。なんていうか、強そうなの(*^ ^*)。チュムチの剣をはじく場面だけじゃなくて、とにかく出てくるだけで、不思議と「強そう!」という気がする。
武人としての動きが完全に身についた人、と思わせる何かがあるんでですよね。……何が違うんだろう。わかんないんですけど。
下級生の癖に、どうしてそんなに押し出しがいいのよ貴方(涙)。
とにかく声の良さで得をしている人ですが、今回はそれだけでなく、コ将軍のタムドクやヤン王に対する情愛が感じられたのが凄く良かったです。なんだか、ヤン王が身罷られてからは、だいもんタムドクを父親みたいな目をしてみてるんだよね。で、ラストのホゲとタムドク一騎打ちを見ながら、大きな目をさらに大きく見開いて、うるうるさせていたのが印象的。…今にも泣くんじゃないかと思いました。
そうか、コ将軍はタムドクとホゲの友情を知っている数少ない人の一人なんですね……(二人っきりのときはタメ口の仲であることまで知っている)。切なかっただろうなあ…。
子ホゲ(梅咲衣舞/白華れみ)
本公演では子ヒョンゴの衣舞ちゃん。ちょっと寂しげな美貌が、まっつ(未涼亜希)の子供時代にぴったりでしたが、新公の子ホゲも無邪気に元気で可愛かったです。ただ、ヨン・ホゲの鳳真由ちゃんがかなりの丸顔なので、細面の衣舞ちゃんがどう育つとああなるんだろう?と素朴に疑問に思ってしまいましたけれども(^ ^;。
とにかく、れみちゃんの勢いのある子ホゲとは全く違う役作りでした。タムドクも全然違うから、あれはあれでいいんでしょう、きっと(汗)。
声がちょっと不安定だったのですが、何か迷いでもあったのでしょうか?本公演の子ヒョンゴでは全然違和感ないのに…。うーん、ちょっと子ヒョンゴが良すぎて、私個人の期待値が高すぎたかもしれません。
アルバイトは、ひたすら町民と兵士をとっかえひっかえやっていた印象。ヤン王葬儀の場では巫女さんだったんですね(プログラム見て知りました)。あ、あと、阿武蘭寺の産婆か。うーん、気がつかなかったなぁ…(すみません)。
チョロ・審判(瀬戸かずや/真野すがた・煌雅あさひ)
いやー、めおちゃん(真野すがた)とは随分雰囲気の違うチョロでした。まず、登場での荒くれ感が違う!カグン将軍のらいらいが、息子を溺愛する父親みたいだ、という印象はらいらいの項で書きましたが、瀬戸くんのチョロも、カグン将軍に対する態度が全然違うんですよね(*^ ^*)。
『チュシンの星の夜』に城が火天会に襲われた後、おそらく城主(眉月凰)は、神器をその身に収めた息子をカグン将軍に任せて逃がし、自分は残って火天会と闘い死んだ……んですよね?
カンミ城と西百済が、その後どのような運命を辿ったのかわかりませんが、火天会はサビ城からもあっさり引揚げたところをみると、カンミ城も神器を家捜ししがてら、皆殺しにしてあっさり焼き棄てたはず。その後、どこかに逃げて潜んでいたカグン将軍&チョロの主従が城に戻っても、城は廃墟、兵士は全滅……そんな状況だったのではないか、と。
そんな中、カグン将軍とチョロがどうやって城を再建し、西百済を強兵の国として再興したのか、たぶんドラマにも描かれちゃいないんだろうな、と思うのですが。
瀬戸くんのチョロは、(私の思い過ごしかもしれませんが)ちょっとした“盗賊団の首領”としても通用しそうな荒くれ感があって、「ああ、苦労したんだねぇ…」と素直に思ったんですよ(苦笑)。
なのに、タムドクのおかげで神器から解放され、美貌を取り戻すと、いきなり王子様になるところがステキ(はぁと)。
二枚目の戦士らしい姿を取り戻したチョロを、すっごい嬉しそうにカグン将軍が見凝めているのがツボでした!
武道大会での審判は、本公演とは演出が全く違っていて、4軍の紹介場面が丸ごとカットされていたのであまり目立つ役ではなくなっていましたが、それでも滑舌が良くて声も良かったです。アーサーの響きの深い声にくらべると、ちょっと硬質の、カーンと通る声ですね。次はぜひ、歌も聴いてみたいです。
チュムチ(夏城らんか/朝夏まなと)
本公演では、冴月瑠那ちゃんと並んでまぁくんにぴったりついているシウ族の一人を演じている夏城さん。チュムチの出ている場面は殆ど出るので、いい勉強になったんじゃないかなーと思います。
笑顔が明るくて、根っから優しそうな、ほんわかした印象のある人ですが、チュムチは予想以上にぴったり似合ってました。ゆゆちゃんとの並びも、本当にそこだけ花が咲いたように可愛らしくてうっとり♪♪ 声も優しいし、とにかく何もかも優しくて可愛い印象の人ですね!あまり荒くれ者っぽさは無く、田舎から都会に出てきて、わくわくして未来に夢をいだいている少年っぽさがありました。良い子だなあ~♪
タルビ(瞳ゆゆ/野々すみ花)
かーわーいーいーーーーーっ!!
丸顔にくりんとした大きな瞳。幼い見かけのようだけど、本公演で遊女(?)をやっているだけあって色っぽくてコケティッシュ。夏城さんとの並びもお似合いで、ホント可愛かったです(惚)。
本公演では、「カンミ城に向かうぞ!」⇒「腹が減っては戦は出来ん。誰か料理の出来る知り合いはいないか?」⇒「俺に心当たりがあるぜ!!」(←概略)という流れで連れてこられるタルビですが、新公ではここも演出が変わって、カンミ城に向かう前にタムドクチームが出てくるのがそもそも一回だけ。戦の準備をするぞ!という場面が丸ごとカットされて、パソン特製の鎧を身に着けて出てきたタムドク一行の中に、別れを惜しむ恋人たちが一組。それが、チュムチとタルビでした。
別れを惜しむその様子を見て、ヒョンゴ(違うかも?)が「腹が減っては戦は出来ん。ちょうどいいから、一緒に来てくれないか?」とタルビに頼み、タルビがチュムチの方を一瞬振り返って「はい!(^ ^)」とついてくる……と言う流れになっていて、何の疑問もなく、むしろ本公演より納得できる構成になってました!
…生田さん、すげー。この場面を削った数分で、本公演なら何か追加できただろうに、もったいない気がするよ(涙)。
とにかく、タルビの登場にとってつけた感が無くなっているので、かえってチュモンとタルビのラブラブな印象が強くなっていたと思います。由舞パソンに「帰ったらタルビと夫婦になるんだろう?」からかわれる場面も、夏城くんの満面の笑顔の柔らかさ、情の深さに、おもわず感動してしまったくらい、良い場面になっていました(*^ ^*)。
あーあ、それにしてもゆゆちゃん可愛いなーーー。
今日のところは以上に。
……すみません、ルナちゃん(冴月瑠那)のチュモンだけ、長くなりすぎなので後日アップしますね☆
っていうか、最近ちょっとルナちゃんに嵌りすぎだ私……。
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星組のみなさま、星組ファンのみなさま、
大劇場公演千秋楽おめでとうございます。
良い作品で、良いサヨナラショーだったようですね。
明日のニュースが楽しみです☆
本当に本当に、お疲れさまでしたm(_ _)m。
そして!
東宝で、お待ちしていま~す!!
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大劇場公演千秋楽おめでとうございます。
良い作品で、良いサヨナラショーだったようですね。
明日のニュースが楽しみです☆
本当に本当に、お疲れさまでしたm(_ _)m。
そして!
東宝で、お待ちしていま~す!!
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若人たちの太王四神記【5】
2009年3月10日 宝塚(花)東京宝塚劇場花組新人公演「太王四神記」。
まずは、90期のルナちゃんから。
チュモン(冴月瑠那/嶺乃一真)
パソンの華月由舞ちゃんの項でも書きましたが、今回このパソン&チュモンのコンビは、本公演と新公とで解釈が全然違っていて、すっご~~~く興味深く面白かったです。
月組のみりおくん(明日海りお)をちょっと縦長にしたような美貌のルナちゃん。チュモンは肩をちょっと超えるくらいの長髪(ストレートだったかゆるいウェーブだったか…?)で、真面目な貌をしていると本当にキレイでした。…いや、表情豊か(時々やりすぎ)なのは変わりませんけど(笑)。
出番自体は本公演も新公もたいして変わらないルナちゃんですが、面白いくらいキャラクターがちがっていて、感心してしまいました(^ ^)。「愛と死のアラビア」の悪いマムルークも良かったし、意外に芝居が出来る人だったののか……?(←意外って何よ意外って)
本役の嶺乃一真くんは、パソンの一花が少女系なのに輪をかけて可愛らしく、「愛と死のアラビア」のメドヘッドそのものという感じでしたが、ルナちゃんのチュモンは、うってかわって大人っぽく、茶目っ気にあふれた豪放磊落なキャラクターとして組み立てようとしていた、ふうに見えました。
由舞ちゃんのパソンが仇っぽい美女系なので、その後につき従うちょっと粗野な、野生の残った男っぽい男、という構図が絵になる感じ。ただ、ルナちゃんは元々が細面の美形なので、そういう役作りをしても粗野にも男臭くも見えないんですけどね(汗)。でも、器の大きいやんちゃな男にはちゃんと見えたと思います♪
嶺乃くんのチュモンは、観ていても一花の扱いも本当に“使い走り”っぽくて、靺鞨を出るときに道で拾った孤児、とか、そういうイメージで見ていたのですが。
ルナちゃんのチュモンは、由舞ちゃんパソンの弟子には見えず、その師匠の弟子、つまりパソンから見たら兄弟子なんじゃないかな、くらいの関係に見えました。結局、才能を認められて師匠の名を継いだのはパソンで、チュモンは女の身で刀鍛冶を継いだパソンを守りたい、と思った、みたいな。
あるいは、もともと刀鍛冶の仕事自体が“打つ人”と“支える人”に分業しているのが当たり前なものならば、この二人は仕事上でもプライベートでも「コンビ」である、ということなのかもしれませんが。
まぁ、そんな推察はおいといて。
新公のパソンとチュモンは、間違いなくデキてましたね(*^ ^*)。
ありゃーコンビじゃなくてカップルだよ(笑)。結構クールな二人なのであまり人前ではイチャイチャしない(^ ^; んですけど、タムドクとキハが空に舞い上がってしまった後は、チュムチとタルビのカップルをからかいつつ、チュモンの腕はパソンの腰から離れない、みたいな(^ ^;ゞ。
いやー、なんてことない場面でも、さりげなーくパソンを気遣ってスキンシップしているルナちゃんが男前で、素敵でした(*^ ^*)。ああ、いい役者だなあ~~~!!
あえて一つ、なおしてほしいところを指摘するとしたら。
もう少し、役作りするときに姿勢も見直してみるといいのではないか、と思いました。元々ちょっと猫背のような気もするんですよね、ダンサーなのに(^ ^)。シウ部族役でちょこまかチュムチに突っ込んでは蹴られているときは多少背中が丸くても構わないんですけど、戦いの場面でもそのままなので、弱そうに見えてしまうなーと思っていたんです。
チュモンは、あの役作りだったらもっと堂々と動いてもいいと思うのですが、姿勢が悪いのと、全体に動きが小さいので、ご本人が考えているよりも子供っぽく見られる一瞬があるんじゃないかなーと思います。“自分のやりたい芝居”をしっかり持っている人のように見えるので、それを実現できるよう、爪の先まで意識してほしいなあ、と思います。
……あ、あつすぎる……私ってば(^ ^;ゞ
91期以降は、残念ながらわからない方も多いので、一部の方だけ簡単に、覚えている範囲で書かせていただきますね♪
まずは、91期。
ヨン・ホゲ(鳳真由/大空祐飛)
これも相当解釈の違う役になっていました。ヨン・ホゲは物語のキーになる役で、これを研4でやるなんて無茶な…と思っていたのですが、しっかり演じ切れていたと思います。生田さんのご指導の賜物かな?(^ ^)ビジュアルもちゃんと計算されていて、声も良く、なかなかの好演思います。
キャラクター設定は本役の祐飛さんとはかなり違っていて、もっとずっとボンボン風味でしたね。靺鞨でのイルスやチョク・ファンとのやり取りは、思わず「巻き戻してもう一度観たい!」と思ってしまったくらい、なんだか違う場面になってました。
…「愛の無い結婚」の場面は、違った意味で「巻き戻してもう一度!」と思いましたけど(歌が丸ごとカットされていて吃驚…)
なんだろうな、全体に、“可哀相”感が強かったような気がします。すごく普通に育った「良い子」だったんですよね、鳳ホゲは。子供っぽいわけではないんですけど、なんとなく“現実と闘う力を持たない”という意味で、存在として子供の位置にいる気がしました。
本公演ほど、母への依存は感じなかったかな。母に愛されるためには王になるしかなかった、という切迫感はなかったような気がします。
父親が優しくて良いパパだった分、「父上の分まで俺ががんばるぞ!」みたいに思いつめちゃった一面はあったのかもしれませんが。
そして、面白いなーと思ったのは、たいもんタムドクとの力関係の変化。
物語の最初、タムドクとホゲがラブラブしている場面では、タムドクの方が下に見えたんですよ。年齢が、だけじゃなく、立ち位置としてホゲが上にくる感じ。
だけど。タムドクは父王を守るために仮面を捨ててセームの前に立ったときに、一気に成長を遂げる。だから、この直後、邸の前ですれ違うタムドクは、すでにホゲより上位に見えるんです。それだけ、タムドクの急成長が目に見えたんですよね。
それに対して、新公のホゲは、あまり成長しません。
運命に流されて、諦めた目をしていろんなことをしでかしてしまう、そんな解釈だったような気がします。溜息を吐いて諦めてしまう。すべてを。
それを歯がゆく思うチョク・ファン(浦輝)の大人っぽい渋さと、良しとして共に突き進もうとするイルス(輝良)の若さと性急さ。それらが象徴する、ホゲの弱さ。
本公演では、タムドクはそれほど目を瞠るほどの成長はせず、終始皇子様を貫いていて、むしろホゲの変化が鮮やかです。
本公演のホゲは、プルキルに唆されたわけではなく、自らの意思で間違った道に踏み込んでいくのですから。道を間違えたのではなくて。踏み外したのでもなくて。
そういう「意思」というか、「狂気」を、新公では必要としなかった。
鳳くんが表現できなかったのか、ホントは出来るけどさせなかったのか、真実のところはわかりませんが、その違いにこそ、生田さんらしさが出ていたのだと思います。
……やっぱり、生田さんのオリジナル、観てみたいなあ……。
あるいは。柴田さん、新作書いてあげてくださらないかな。生田さん、柴田さんとの相性も良さそうな気がするんですけど。
………あの、次の宙組なんてどうでしょうかねぇっ!!(*^ ^*)
イルス(輝良まさと/日向燦)
儲け役のイルス。輝良くんは、外見的にどちらかと言うと“強面”タイプなので、チョク・ファンの方が似合うかなあとも思ったりしたのですが、最後まで観るとやはりこの配役で正解だな、と納得しました。
本公演のマメちゃんと祐飛さんは、本当に「悪友」とか「幼馴染」とか「乳兄弟」とかいう表現がぴったりで、なんでも相談できる頼りになる兄貴、みたいな感じだったんですけど、輝良くんと鳳くんの間にはそこまでの親密さは感じられませんでした。
…実生活では、新公の二人の方が同期だし、そういう空気も醸しやすそうな気がするんですけどねぇ。やはり年の功、なのかな(^ ^)。まぁ、銀ちゃんとトメさんですからねぇ…。舞台の上での付き合いの深さ濃さは、研4の同期同士なんかよりずっと上なのかもしれません。
あまりに海馬が逃げてしまって、靺鞨での歌がどうだったのか記憶が定かではないのですが、ずっこけた記憶もないのでちゃんと歌えていたんだと思います。今回の新公、何がすごいって歌を聞いてずっこけた人が皆無だったのが凄い、と。
鳳くんも上手かったし。女の子たちも皆達者だったし。
…レベル高いよなあ、花組下級生…。
92期。
ヒョンゴ(真瀬はるか/未涼亜希)
途中でまっつと入れ替わっても気づかなかったかも、と思ったくらい、見事に自然にヒョンゴ先生でした。
どちらかと言うと、大劇場の最初の時のまっつのお芝居に似ていたかな?まっつの芝居は、東宝に来てどんどん可愛らしくかつ面白く(^ ^)なっているので、現時点での芝居と比べるとちょっと違う部分もあるのですが、私は初見の時のまっつヒョンゴのイメージが強く残っているので、逆に真瀬くんのヒョンゴがめちゃめちゃフィットでした(笑)。
声がいいのは本当に強いなあ。それも、ハマコさん(未来優希)さん系の美声じゃなくて、まっつ系の、耳に心地よくてすっと入ってくる美声なんですよね(*^ ^*)。初めて観たときは、まだ大分ふっくらしてらしたけど、わずか一年で随分スッキリして、化粧もキレイになって……(感涙)、本公演のシウ部族なんて、何回か「あの美形は誰だっけ?」って考えちゃいましたよ私…。
ああ、デキる人が、ビジュアルもみるみる改善されていくのを観るのはとても幸せです。誰かさんに爪の垢でも差し入れてあげたい(苦笑)。
子タムドク(月野姫花/野々すみ花)
何もコメントすることはありません。とにかく可愛かったです。この上もなく。
惜しむらくは、子ホゲより10歳近くも年下に見えた、というか、聴こえたな……。
(子ホゲ12歳、子タムドク4歳、とか、そんな感じ)
93期
ヒョンミョン(大河凜/望海風斗)
「愛と死のアラビア」の可愛いヤシムくんが印象的だった大河くん。あれは子役だったので、大人の役はどうかなあ?と思っていたのですが、想像していたよりずっと良かったです。可愛いけど(苦笑)。
歌も安定。この学年であれだけ声ができていれば立派なものなんじゃないかと思います(*^ ^*)。
たいもんは割と正統派二枚目として演じていたと思いますが、大河君はちょっとトリックスターっぽく作っていて、落ち着いた安定感のあるヒョンゴと良いコンビでした。本公演も、最初はそうだったはずなんだけど、最近段々逆転しつつあるので(^ ^)、なんというのかな、懐かしかったというのが近いかな(笑)。
最後、空を舞うタムドク&キハの下でのスジニとのやり取りで何か面白いことをしていたんですけど、忘れてしまった……あああ、何だっけなぁ~~(T T)。
セドル(真輝いづみ/月央和沙)
フッケ将軍のよっちの項でも書きましたが、顔だけでなく、声も芝居もよっちに良く似ていて上手でした。芝居巧者のよっちについて勉強させてもらう、良い機会だったんだろうと思います。
この学年で、そういう役付けをしてもらえるのは素敵なことですよね♪
次はぜひ、また全然違う役で観てみたい人です(^ ^)。
ちょこまかと途中で書いてきた演出の変更点を最後にまとめようと思っていたのですが、文字数も限界だし、だいいちあまりに時間がたって、記憶が曖昧になってしまったので諦めます。がっくり。
とにかく、花組新人公演、このまま劇団四季のウィークデーマチネ公演みたいに毎週500円引きで上演してもいいんじゃあ、と思ったくらい質の高い公演でした。楽しかったです!
祐飛さんが花組に組替えして、1年。大劇場2作品を経て、下級生もずいぶん覚えたもんだなあ、私(^ ^)。
…ちょっと感心。
おかげで本公演も忙しすぎて、一回観るとぐったり疲れるんですけど……(←いつもじゃん)
それにしても、贔屓目抜きで、今回の新公はとっても良かったです!
充実したキャストを優秀な演出家がさばいて、もともと良い作品なんですけど、ちゃんと「新公」が一つの作品として成り立っていたことに驚きました。
そして、経験の浅い下級生たちが、その「作品」に真摯に取り組み、成果を出してくれたことがとても嬉しいです。
皆、あと約2週間、がんばってねっっ!!
.
まずは、90期のルナちゃんから。
チュモン(冴月瑠那/嶺乃一真)
パソンの華月由舞ちゃんの項でも書きましたが、今回このパソン&チュモンのコンビは、本公演と新公とで解釈が全然違っていて、すっご~~~く興味深く面白かったです。
月組のみりおくん(明日海りお)をちょっと縦長にしたような美貌のルナちゃん。チュモンは肩をちょっと超えるくらいの長髪(ストレートだったかゆるいウェーブだったか…?)で、真面目な貌をしていると本当にキレイでした。…いや、表情豊か(時々やりすぎ)なのは変わりませんけど(笑)。
出番自体は本公演も新公もたいして変わらないルナちゃんですが、面白いくらいキャラクターがちがっていて、感心してしまいました(^ ^)。「愛と死のアラビア」の悪いマムルークも良かったし、意外に芝居が出来る人だったののか……?(←意外って何よ意外って)
本役の嶺乃一真くんは、パソンの一花が少女系なのに輪をかけて可愛らしく、「愛と死のアラビア」のメドヘッドそのものという感じでしたが、ルナちゃんのチュモンは、うってかわって大人っぽく、茶目っ気にあふれた豪放磊落なキャラクターとして組み立てようとしていた、ふうに見えました。
由舞ちゃんのパソンが仇っぽい美女系なので、その後につき従うちょっと粗野な、野生の残った男っぽい男、という構図が絵になる感じ。ただ、ルナちゃんは元々が細面の美形なので、そういう役作りをしても粗野にも男臭くも見えないんですけどね(汗)。でも、器の大きいやんちゃな男にはちゃんと見えたと思います♪
嶺乃くんのチュモンは、観ていても一花の扱いも本当に“使い走り”っぽくて、靺鞨を出るときに道で拾った孤児、とか、そういうイメージで見ていたのですが。
ルナちゃんのチュモンは、由舞ちゃんパソンの弟子には見えず、その師匠の弟子、つまりパソンから見たら兄弟子なんじゃないかな、くらいの関係に見えました。結局、才能を認められて師匠の名を継いだのはパソンで、チュモンは女の身で刀鍛冶を継いだパソンを守りたい、と思った、みたいな。
あるいは、もともと刀鍛冶の仕事自体が“打つ人”と“支える人”に分業しているのが当たり前なものならば、この二人は仕事上でもプライベートでも「コンビ」である、ということなのかもしれませんが。
まぁ、そんな推察はおいといて。
新公のパソンとチュモンは、間違いなくデキてましたね(*^ ^*)。
ありゃーコンビじゃなくてカップルだよ(笑)。結構クールな二人なのであまり人前ではイチャイチャしない(^ ^; んですけど、タムドクとキハが空に舞い上がってしまった後は、チュムチとタルビのカップルをからかいつつ、チュモンの腕はパソンの腰から離れない、みたいな(^ ^;ゞ。
いやー、なんてことない場面でも、さりげなーくパソンを気遣ってスキンシップしているルナちゃんが男前で、素敵でした(*^ ^*)。ああ、いい役者だなあ~~~!!
あえて一つ、なおしてほしいところを指摘するとしたら。
もう少し、役作りするときに姿勢も見直してみるといいのではないか、と思いました。元々ちょっと猫背のような気もするんですよね、ダンサーなのに(^ ^)。シウ部族役でちょこまかチュムチに突っ込んでは蹴られているときは多少背中が丸くても構わないんですけど、戦いの場面でもそのままなので、弱そうに見えてしまうなーと思っていたんです。
チュモンは、あの役作りだったらもっと堂々と動いてもいいと思うのですが、姿勢が悪いのと、全体に動きが小さいので、ご本人が考えているよりも子供っぽく見られる一瞬があるんじゃないかなーと思います。“自分のやりたい芝居”をしっかり持っている人のように見えるので、それを実現できるよう、爪の先まで意識してほしいなあ、と思います。
……あ、あつすぎる……私ってば(^ ^;ゞ
91期以降は、残念ながらわからない方も多いので、一部の方だけ簡単に、覚えている範囲で書かせていただきますね♪
まずは、91期。
ヨン・ホゲ(鳳真由/大空祐飛)
これも相当解釈の違う役になっていました。ヨン・ホゲは物語のキーになる役で、これを研4でやるなんて無茶な…と思っていたのですが、しっかり演じ切れていたと思います。生田さんのご指導の賜物かな?(^ ^)ビジュアルもちゃんと計算されていて、声も良く、なかなかの好演思います。
キャラクター設定は本役の祐飛さんとはかなり違っていて、もっとずっとボンボン風味でしたね。靺鞨でのイルスやチョク・ファンとのやり取りは、思わず「巻き戻してもう一度観たい!」と思ってしまったくらい、なんだか違う場面になってました。
…「愛の無い結婚」の場面は、違った意味で「巻き戻してもう一度!」と思いましたけど(歌が丸ごとカットされていて吃驚…)
なんだろうな、全体に、“可哀相”感が強かったような気がします。すごく普通に育った「良い子」だったんですよね、鳳ホゲは。子供っぽいわけではないんですけど、なんとなく“現実と闘う力を持たない”という意味で、存在として子供の位置にいる気がしました。
本公演ほど、母への依存は感じなかったかな。母に愛されるためには王になるしかなかった、という切迫感はなかったような気がします。
父親が優しくて良いパパだった分、「父上の分まで俺ががんばるぞ!」みたいに思いつめちゃった一面はあったのかもしれませんが。
そして、面白いなーと思ったのは、たいもんタムドクとの力関係の変化。
物語の最初、タムドクとホゲがラブラブしている場面では、タムドクの方が下に見えたんですよ。年齢が、だけじゃなく、立ち位置としてホゲが上にくる感じ。
だけど。タムドクは父王を守るために仮面を捨ててセームの前に立ったときに、一気に成長を遂げる。だから、この直後、邸の前ですれ違うタムドクは、すでにホゲより上位に見えるんです。それだけ、タムドクの急成長が目に見えたんですよね。
それに対して、新公のホゲは、あまり成長しません。
運命に流されて、諦めた目をしていろんなことをしでかしてしまう、そんな解釈だったような気がします。溜息を吐いて諦めてしまう。すべてを。
それを歯がゆく思うチョク・ファン(浦輝)の大人っぽい渋さと、良しとして共に突き進もうとするイルス(輝良)の若さと性急さ。それらが象徴する、ホゲの弱さ。
本公演では、タムドクはそれほど目を瞠るほどの成長はせず、終始皇子様を貫いていて、むしろホゲの変化が鮮やかです。
本公演のホゲは、プルキルに唆されたわけではなく、自らの意思で間違った道に踏み込んでいくのですから。道を間違えたのではなくて。踏み外したのでもなくて。
そういう「意思」というか、「狂気」を、新公では必要としなかった。
鳳くんが表現できなかったのか、ホントは出来るけどさせなかったのか、真実のところはわかりませんが、その違いにこそ、生田さんらしさが出ていたのだと思います。
……やっぱり、生田さんのオリジナル、観てみたいなあ……。
あるいは。柴田さん、新作書いてあげてくださらないかな。生田さん、柴田さんとの相性も良さそうな気がするんですけど。
………あの、次の宙組なんてどうでしょうかねぇっ!!(*^ ^*)
イルス(輝良まさと/日向燦)
儲け役のイルス。輝良くんは、外見的にどちらかと言うと“強面”タイプなので、チョク・ファンの方が似合うかなあとも思ったりしたのですが、最後まで観るとやはりこの配役で正解だな、と納得しました。
本公演のマメちゃんと祐飛さんは、本当に「悪友」とか「幼馴染」とか「乳兄弟」とかいう表現がぴったりで、なんでも相談できる頼りになる兄貴、みたいな感じだったんですけど、輝良くんと鳳くんの間にはそこまでの親密さは感じられませんでした。
…実生活では、新公の二人の方が同期だし、そういう空気も醸しやすそうな気がするんですけどねぇ。やはり年の功、なのかな(^ ^)。まぁ、銀ちゃんとトメさんですからねぇ…。舞台の上での付き合いの深さ濃さは、研4の同期同士なんかよりずっと上なのかもしれません。
あまりに海馬が逃げてしまって、靺鞨での歌がどうだったのか記憶が定かではないのですが、ずっこけた記憶もないのでちゃんと歌えていたんだと思います。今回の新公、何がすごいって歌を聞いてずっこけた人が皆無だったのが凄い、と。
鳳くんも上手かったし。女の子たちも皆達者だったし。
…レベル高いよなあ、花組下級生…。
92期。
ヒョンゴ(真瀬はるか/未涼亜希)
途中でまっつと入れ替わっても気づかなかったかも、と思ったくらい、見事に自然にヒョンゴ先生でした。
どちらかと言うと、大劇場の最初の時のまっつのお芝居に似ていたかな?まっつの芝居は、東宝に来てどんどん可愛らしくかつ面白く(^ ^)なっているので、現時点での芝居と比べるとちょっと違う部分もあるのですが、私は初見の時のまっつヒョンゴのイメージが強く残っているので、逆に真瀬くんのヒョンゴがめちゃめちゃフィットでした(笑)。
声がいいのは本当に強いなあ。それも、ハマコさん(未来優希)さん系の美声じゃなくて、まっつ系の、耳に心地よくてすっと入ってくる美声なんですよね(*^ ^*)。初めて観たときは、まだ大分ふっくらしてらしたけど、わずか一年で随分スッキリして、化粧もキレイになって……(感涙)、本公演のシウ部族なんて、何回か「あの美形は誰だっけ?」って考えちゃいましたよ私…。
ああ、デキる人が、ビジュアルもみるみる改善されていくのを観るのはとても幸せです。誰かさんに爪の垢でも差し入れてあげたい(苦笑)。
子タムドク(月野姫花/野々すみ花)
何もコメントすることはありません。とにかく可愛かったです。この上もなく。
惜しむらくは、子ホゲより10歳近くも年下に見えた、というか、聴こえたな……。
(子ホゲ12歳、子タムドク4歳、とか、そんな感じ)
93期
ヒョンミョン(大河凜/望海風斗)
「愛と死のアラビア」の可愛いヤシムくんが印象的だった大河くん。あれは子役だったので、大人の役はどうかなあ?と思っていたのですが、想像していたよりずっと良かったです。可愛いけど(苦笑)。
歌も安定。この学年であれだけ声ができていれば立派なものなんじゃないかと思います(*^ ^*)。
たいもんは割と正統派二枚目として演じていたと思いますが、大河君はちょっとトリックスターっぽく作っていて、落ち着いた安定感のあるヒョンゴと良いコンビでした。本公演も、最初はそうだったはずなんだけど、最近段々逆転しつつあるので(^ ^)、なんというのかな、懐かしかったというのが近いかな(笑)。
最後、空を舞うタムドク&キハの下でのスジニとのやり取りで何か面白いことをしていたんですけど、忘れてしまった……あああ、何だっけなぁ~~(T T)。
セドル(真輝いづみ/月央和沙)
フッケ将軍のよっちの項でも書きましたが、顔だけでなく、声も芝居もよっちに良く似ていて上手でした。芝居巧者のよっちについて勉強させてもらう、良い機会だったんだろうと思います。
この学年で、そういう役付けをしてもらえるのは素敵なことですよね♪
次はぜひ、また全然違う役で観てみたい人です(^ ^)。
ちょこまかと途中で書いてきた演出の変更点を最後にまとめようと思っていたのですが、文字数も限界だし、だいいちあまりに時間がたって、記憶が曖昧になってしまったので諦めます。がっくり。
とにかく、花組新人公演、このまま劇団四季のウィークデーマチネ公演みたいに毎週500円引きで上演してもいいんじゃあ、と思ったくらい質の高い公演でした。楽しかったです!
祐飛さんが花組に組替えして、1年。大劇場2作品を経て、下級生もずいぶん覚えたもんだなあ、私(^ ^)。
…ちょっと感心。
おかげで本公演も忙しすぎて、一回観るとぐったり疲れるんですけど……(←いつもじゃん)
それにしても、贔屓目抜きで、今回の新公はとっても良かったです!
充実したキャストを優秀な演出家がさばいて、もともと良い作品なんですけど、ちゃんと「新公」が一つの作品として成り立っていたことに驚きました。
そして、経験の浅い下級生たちが、その「作品」に真摯に取り組み、成果を出してくれたことがとても嬉しいです。
皆、あと約2週間、がんばってねっっ!!
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ポンファ通りの小ネタ
2009年3月11日 宝塚(花)東京宝塚劇場花組公演「太王四神記」。
今日は、二回ある「ポンファ通り」でのいろんな小ネタを集めてみたいと思います。
面白いネタに遭遇された方は、ぜひコメント欄にレポをお願いします★
◆新人公演◆
たった一度の新人公演。最初のポンファ通りでもいろんな人がいろんなことをしてくれて、とても忙しくて大変な思いをしながら観ていたのですが。
なにもかも吹っ飛ばすほど面白かった小ネタがあったので、それだけ書いておきます。
◇二度目のポンファ通り(籤売り)。
セームの転生・華耀きらりんが、本公演のじゅりあちゃんと同じ青い服に身を包んで、ポンファ通りをひやかして歩く。上手端まで来たところで、刀剣の並んだ小さな店にふと入り、一本一本、ためつすがめつ眺めて、ちょっと手にもって振ってみたりする。
…兵士でもないのに、何故そんなに真剣なんだよ姐さん?(また王様を暗殺するための武器でも探してんの?)(きらりん、二幕は兵士ですけど何か)
で。
一振りを手に持って、2、3度振り、満足したかのようににっこりと微笑んで、
そのまま、売り物を持ったまま店を出ようとしやがりました。
さっきまで、道端でコマーシャルソングを歌い踊るパソン(華月由舞)の隣でにこにこしていたチュモン(冴月瑠那)が、ダッシュで追いかけて、きらりんの肩をぐいっと掴む。
「あら?」という風情で振り返って、にっこりと華のように微笑むきらりん。
ちょっとタジタジしながらも、引き下がらないチュモン。
2,3秒見合ってから、きらりんが「ちっ…」という顔をして肩をすくめていたのがめっちゃツボでした。はい。でも、その後剣を返したんだったかお金を払っていたんだか覚えてない……。
そのまま上手にはけていったのは覚えているんだけどなあ。
……というワケで、私は新公ヒョンゴ(真瀬はるか)の占い風景はほとんど見てません(滝汗)。
あっちはあっちで小ネタの宝庫だったようなので、みなさまからの情報をお待ちしております!
◆本公演◆
◇籤売り
セーム様の転生・花野じゅりあは、手相占いをしているヒョンゴ(未涼亜希)に色目を使うのに忙しい。
列に並んで順番を待つ間も、ちょっとはみだしてはアピールしまくり。
やっと自分の番が来た!!という嬉しそうな笑顔。
しかし、ツンデレなまっつはいきなりそこで手相占いをやめて、誰か(スジニだったかなあ、誰だったかなあ…)とおしゃべりを始める。止まらない。
じゅりあのことは無視。
焦れるじゅりあ。
…たしか、最後にはじゅりあちゃんが力づくで手相を見させていたような気がします。
腕をがしっと掴んで自分の差し出した掌を支える形をとらせてました。女王様素敵っ!
◇店街
上手から登場したイルス(マメ)が、袖にむかって「ホゲさま~!」と声をかけるはずのところ。
マメちゃんが振り返った瞬間に、なぜか上手の端にいた誰かが思いっきりぶつかってきて、「あ、ぶつかった」と思った瞬間に喧嘩が始まりました(^ ^;ゞ。
たしか、さりげなくホゲ様が仲裁していたような気がするんだけど、あんまり良く観てなかった…。
◇店街
トラジの店の女の子たち。全員でコマーシャルソングを歌った後は、そこらに居る人々を片っ端から誘って営業活動にいそしんでいらっしゃいますが。
いつもちゃんとセンターちょっと下手の舞台前面にスタンバイして上手から出てくるホゲ様を待つチャンミ(きらりん)。その日はたまたま、ご贔屓筋でも通りがかったのか、誰かと話している間にイルスが出てきてしまったらしい。
慌てて話をぶったぎり、「あれはヨン家のホゲ様よ!」と叫びながら走りだしたきらりん。
無事、定位置(ホゲ様の下手隣)を確保し、満面の笑みで「はぁーい」と言うきらりん。
……そんなきらりんがダイスキです。
そして、一瞬にして置き去りにされたお相手が、ちょっと肩を落として見送っていたのがツボでした(笑)。
あああ、あれは誰だったんだろう……(大劇場の最初の頃だったので、誰が誰やら/涙)
◇店街/籤売り
セームの転生・じゅりあの小芝居も毎日違ってて面白いんですけど、チョロの前世・めおちゃん(真野すがた)も相当に素敵です。籤売りでも、毎回買う枚数も種類が多くて、どうしてそんなことに、と思うほど、持ちきれないほど持ってたりするんですよねー。あんなんで元を取れるはずないよねぇ…。スジニが売っているんなら、チョロは前世からスジニ狙いなのねっ! と納得するんですが(←するな)、売ってるのヒョンミョンだしなー…。
きっとボンボンなんだね!(^ ^)
ガツガツしたヤル気満々の下級生の中で妙に浮いてしまうめおちゃんの存在感、かなり好きです。何かを売りつけられるときの、ちょっと困ったように眉を寄せた笑顔がとても可愛い(^ ^; と、思う ゞ。
なんだか他にもいろいろあったはずなんですけど、ネタが細かすぎて、多すぎて思い出せませんでした(汗)。
もっとこまめに書いておけばよかった……(反省)。
.
今日は、二回ある「ポンファ通り」でのいろんな小ネタを集めてみたいと思います。
面白いネタに遭遇された方は、ぜひコメント欄にレポをお願いします★
◆新人公演◆
たった一度の新人公演。最初のポンファ通りでもいろんな人がいろんなことをしてくれて、とても忙しくて大変な思いをしながら観ていたのですが。
なにもかも吹っ飛ばすほど面白かった小ネタがあったので、それだけ書いておきます。
◇二度目のポンファ通り(籤売り)。
セームの転生・華耀きらりんが、本公演のじゅりあちゃんと同じ青い服に身を包んで、ポンファ通りをひやかして歩く。上手端まで来たところで、刀剣の並んだ小さな店にふと入り、一本一本、ためつすがめつ眺めて、ちょっと手にもって振ってみたりする。
…兵士でもないのに、何故そんなに真剣なんだよ姐さん?(また王様を暗殺するための武器でも探してんの?)(きらりん、二幕は兵士ですけど何か)
で。
一振りを手に持って、2、3度振り、満足したかのようににっこりと微笑んで、
そのまま、売り物を持ったまま店を出ようとしやがりました。
さっきまで、道端でコマーシャルソングを歌い踊るパソン(華月由舞)の隣でにこにこしていたチュモン(冴月瑠那)が、ダッシュで追いかけて、きらりんの肩をぐいっと掴む。
「あら?」という風情で振り返って、にっこりと華のように微笑むきらりん。
ちょっとタジタジしながらも、引き下がらないチュモン。
2,3秒見合ってから、きらりんが「ちっ…」という顔をして肩をすくめていたのがめっちゃツボでした。はい。でも、その後剣を返したんだったかお金を払っていたんだか覚えてない……。
そのまま上手にはけていったのは覚えているんだけどなあ。
……というワケで、私は新公ヒョンゴ(真瀬はるか)の占い風景はほとんど見てません(滝汗)。
あっちはあっちで小ネタの宝庫だったようなので、みなさまからの情報をお待ちしております!
◆本公演◆
◇籤売り
セーム様の転生・花野じゅりあは、手相占いをしているヒョンゴ(未涼亜希)に色目を使うのに忙しい。
列に並んで順番を待つ間も、ちょっとはみだしてはアピールしまくり。
やっと自分の番が来た!!という嬉しそうな笑顔。
しかし、ツンデレなまっつはいきなりそこで手相占いをやめて、誰か(スジニだったかなあ、誰だったかなあ…)とおしゃべりを始める。止まらない。
じゅりあのことは無視。
焦れるじゅりあ。
…たしか、最後にはじゅりあちゃんが力づくで手相を見させていたような気がします。
腕をがしっと掴んで自分の差し出した掌を支える形をとらせてました。女王様素敵っ!
◇店街
上手から登場したイルス(マメ)が、袖にむかって「ホゲさま~!」と声をかけるはずのところ。
マメちゃんが振り返った瞬間に、なぜか上手の端にいた誰かが思いっきりぶつかってきて、「あ、ぶつかった」と思った瞬間に喧嘩が始まりました(^ ^;ゞ。
たしか、さりげなくホゲ様が仲裁していたような気がするんだけど、あんまり良く観てなかった…。
◇店街
トラジの店の女の子たち。全員でコマーシャルソングを歌った後は、そこらに居る人々を片っ端から誘って営業活動にいそしんでいらっしゃいますが。
いつもちゃんとセンターちょっと下手の舞台前面にスタンバイして上手から出てくるホゲ様を待つチャンミ(きらりん)。その日はたまたま、ご贔屓筋でも通りがかったのか、誰かと話している間にイルスが出てきてしまったらしい。
慌てて話をぶったぎり、「あれはヨン家のホゲ様よ!」と叫びながら走りだしたきらりん。
無事、定位置(ホゲ様の下手隣)を確保し、満面の笑みで「はぁーい」と言うきらりん。
……そんなきらりんがダイスキです。
そして、一瞬にして置き去りにされたお相手が、ちょっと肩を落として見送っていたのがツボでした(笑)。
あああ、あれは誰だったんだろう……(大劇場の最初の頃だったので、誰が誰やら/涙)
◇店街/籤売り
セームの転生・じゅりあの小芝居も毎日違ってて面白いんですけど、チョロの前世・めおちゃん(真野すがた)も相当に素敵です。籤売りでも、毎回買う枚数も種類が多くて、どうしてそんなことに、と思うほど、持ちきれないほど持ってたりするんですよねー。あんなんで元を取れるはずないよねぇ…。スジニが売っているんなら、チョロは前世からスジニ狙いなのねっ! と納得するんですが(←するな)、売ってるのヒョンミョンだしなー…。
きっとボンボンなんだね!(^ ^)
ガツガツしたヤル気満々の下級生の中で妙に浮いてしまうめおちゃんの存在感、かなり好きです。何かを売りつけられるときの、ちょっと困ったように眉を寄せた笑顔がとても可愛い(^ ^; と、思う ゞ。
なんだか他にもいろいろあったはずなんですけど、ネタが細かすぎて、多すぎて思い出せませんでした(汗)。
もっとこまめに書いておけばよかった……(反省)。
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明日へと続く Postlude
2009年3月14日 宝塚(星)東京會舘にて、遠野あすかミュージックサロン「POSTLUDE」に行ってまいりました!
私事ですが、会社で衝撃の異動発表(自分は動かないのですが、チームの上司が他へ動いて補充なし!!!せっかくこの3ヶ月、『週に一回ノー残業デー』の誓いを守ってきたのにもう無理っっっ/涙)があり、今後の引継ぎ計画とか送別会とか、いろんなことをバタバタと打ち合わせしてから会場に向かったので、だいぶ急いで食べる破目になってしまいましたが。
すっごく良かったです!!
私は、「ベルサイユの薔薇」地方公演も観られませんでしたし、大劇場公演にも参りませんでしたので、卒業が発表されてからあすかちゃんに会うのは初めてでした。
心のどこかで、卒業を信じていなかった(信じたくなかった)のかもしれません。
でも。
キレイなドレスを着て、
独りスポットを浴びて歌い、MCをするあすかを観ながら。
ああ、これで最後なんだ、と。
もうすぐ行ってしまうんだ、と。
思ったら、なんだか涙が止まらなくなっていました。
構成・演出は藤井大介。
やっぱり藤井さんのショーは良いなあ。性にあう、とでも言うんでしょうか。テンポが合うのかな、私と。
あすかのキャラクターの素朴な可愛らしさを存分に引き出した構成が見事でした。
しかも、藤井さんにしては珍しく衣装もまともで、あすかの完璧なスタイルを存分に引き出してました。
……あすかが自分で択んだのかも?(笑)
出演は、あすかの他には、あかし(彩海早矢)、ともみん(夢乃聖夏)、じゅんな(水輝涼)。
出番は多いほうだったのかな?三人ともそれなりに上級生のスターたちですもんね。“DSでも人海戦術で勝負!”な中村一徳さんほどのことはありませんでしたけど、キャラを生かした大活躍ぶりでした。お稽古期間がほぼゼロなので、もっとコーラスに徹するのかと思いましたけど、意外とちゃんと絡んでましたし。後半はあすかのソロが続くので、あまり出番なかったけど、前半は本当にでずっぱり!すごいなあ、いつお稽古したんだろう……。
オープニングは、客席後方からあかし以下の三人が登場。客席を煽りながら前に出て、舞台前で歌。その間にあすかが舞台上に登場し、軽やかにショーが始まります。
このときのあすかのドレスがめちゃくちゃ可愛い!!ひらひらした羽みたいな白とマットなシュガーピンクのドレス。元は何の衣装だったのかなあ……。あすかのスタイルに映えて、本当~に可愛かったです。客席を歩くときも、ちょうど私の席のまん前を通ってくれて、嬉しかったー!(^ ^)。
数曲歌ったところで、MC。
最初のご挨拶で、途中で止まるあすか。
「………」
銀ちゃん あすか、間ぁ長いよっ!!
「………」
カメラ!アップしてやれ、そしたら台詞言うからっ!
「……言うこと忘れちゃった☆」
小さい声で告白しつつ、(てへっ☆)という貌をしたあすかが、死ぬほど可愛かったです。
そして、さらに可愛かったのは、とっさに駆け寄ってあすかに耳打ちしているコーラス三人(とくにあかし)でした…(*^ ^*)。
いいもん見せてくれてありがとうございます♪
軽く挨拶して、コーラスを紹介。
「それでは、私のMCを助けてくれる素敵な仲間たちをご紹介します。あかし!」
と紹介された、あかし。
「MCのお手伝いをさせていただく彩海早矢です」
そして、ともみん。
「無事にお江戸での千秋楽を迎えられて……」
そして、あすか。(←あれっ?)
「このように個性的な仲間たちに囲まれて……」
「待って!!」(コーラス)
……呆然と立ち尽くすじゅんな。
「こ、こんなの打ち合わせになかったですよ(T T)」
と、あの深みのある歌声からは想像もできない高くて細い声で呟いて。
気をとりなおしたように、というか、自棄っぱちな感じで客席に向き直り、
「水輝涼でございますっっ!!」
拍手喝采。
「まさか忘れられると思わなかった……(泣)」
と嘆きながらも、
「……もっと存在感を出せるように、がんばりたいと思います!」
と締めて、もう一度拍手喝采を浴びていました。
その機転にちょっと感心しました(*^ ^*)。いやー、度胸あるなあ。
バンドの皆様を紹介して、コーラスの3人が引っ込み、あすかのMCで次のコーナーへ。
「LOVE SONG メドレー」
メドレーというか、なんというか、いろんな歌を掛け合いで歌ってました。あの構成(というか編曲)にカナリ感心。
まず、「愛が欲しい!」と歌うあすかの前にあかしが現れ、二人で「愛と青春の旅立ち」をデュエット。
……なんか違う、という貌をしながら歌っているあすか。
途中からともみんが無理矢理入ってきて、「I Always Love You」を朗々と歌い上げる。振り向いてそちらに微笑みかけ、嬉しそうにデュエットするあすか。……でもやっぱり違う、らしい。
下手側にあかし、上手側にともみんであすかをはさみ、両側から違う歌を歌いかける。両方にあわせてフレーズごとに切り替えて歌うあすか。いやー、本当に面白かった。この場面の編曲は、やっぱり「音楽」の青木朝子さんがしたのでしょうか?本当に見事でした。感心。
あんなコント場面で使ってしまうのがもったいないくらい良くできてた(^ ^)。青木さん、いいなあ。最近“ここって音楽誰だろう?”って思って調べると、大概青木さんなんですよね♪才能ある人なんだなあ~。
そうこうしている間に、真打のようにじゅんなが出てきて、あの美声で優しく甘く歌いかける。
「あなただったのね!」と、あかし・ともみんの間からすり抜けて、幸せそうにじゅんなに寄り添うあすか。声の相性が良いんでしょうね。ハーモニーがものすごくキレイでした(*^ ^*)。このあたりの人選は、さすが藤井さん、間違いないなあ……。
二人がラブラブ歌っている間、振られたことに気づいたあかしとともみんの小芝居が超面白かったです。
まずは、あすかが抜けたことに気づかず、自分の歌に酔ったまま隣を抱きしめてキスしようとする二人。あすかじゃないことに気づいてびっくりして飛び離れ、あすかを探す。
あすかがじゅんなに抱きしめられてラブラブしているのを見て、ものすごーーーーーく情けなーーーーい貌をする。
顔を見合わせて、男泣きに泣き出す二人。
互いに肩を抱いて慰めあう。
なぐさめ………あれっっっ?抱き合ってますよ?え?え?どうすんのあんたたち、あああああああ…………
キスしちゃったよ…(落)。
そんな小芝居が後方で繰り広げられていることに気づきもせずに、ラブラブ歌い続ける二人。
でも。
だけど、「やっぱり違う!!」と気づいてしまうあすか。腰を抱いているじゅんなの腕を思いっきり振り払って、また一人で歩き出す。
……ここで、トウコさんの「ひとかけらの勇気」あたり録音で流したら、大喝采だったろうに(*^ ^*)。
いやーーー、面白かったです。はい。
ちょっと拍手の間をあけて、あすかが一曲歌い、コーラスに入れ替わって一曲。
あすかを褒め称え、「星のプリンセス!」で終わるナンバーがちょっと気恥ずかしい(笑)。
黒のドレスに着替えたあすかが客席後方から登場。
「アイ・カランバ」で華やかに盛り上げ、キューバメドレーに。
あすかは、裏声も胸声もそれぞれにこなせる人なんですけど、どうしようもなくチェンジボイスが下手なんだなあ……もったいない(T T)。ラテンナンバーってどうしても娘役のチェンジボイス周辺を上下することが多い(っていうか、本来は胸声で歌うべき)ので、だいぶ苦戦してました。
その流れで「蜘蛛女のキス(テーマ)」で締め。持ち歌以外は音程が不安定になりがちなあすかにしては凄く良かったんですが、元々あの歌はソプラノの裏声で歌う歌じゃないので、ちょっともったいなかったなあ……ソロなんだから、もっと音程を下げて胸声で通させればよかったのに。
せっかくあすかが歌うなら……でも「Dear One」って訳にはいかないよなぁ…(T T)。
このあたりで、思ったより長くなってしまったのでいったん切りますね。
次のコーナーは、お待ちかねの「シンデレラ」なのですが(^ ^)。……絶対長くなるので。
ちなみに、「Postlude」の意味は「後奏」。「プレリュード」の反対語。
で、「ディナーショー」と「サロンコンサート(ミュージックサロン)」の違いって何だろう……?という疑問が残ったりしました(^ ^;
.
私事ですが、会社で衝撃の異動発表(自分は動かないのですが、チームの上司が他へ動いて補充なし!!!せっかくこの3ヶ月、『週に一回ノー残業デー』の誓いを守ってきたのにもう無理っっっ/涙)があり、今後の引継ぎ計画とか送別会とか、いろんなことをバタバタと打ち合わせしてから会場に向かったので、だいぶ急いで食べる破目になってしまいましたが。
すっごく良かったです!!
私は、「ベルサイユの薔薇」地方公演も観られませんでしたし、大劇場公演にも参りませんでしたので、卒業が発表されてからあすかちゃんに会うのは初めてでした。
心のどこかで、卒業を信じていなかった(信じたくなかった)のかもしれません。
でも。
キレイなドレスを着て、
独りスポットを浴びて歌い、MCをするあすかを観ながら。
ああ、これで最後なんだ、と。
もうすぐ行ってしまうんだ、と。
思ったら、なんだか涙が止まらなくなっていました。
構成・演出は藤井大介。
やっぱり藤井さんのショーは良いなあ。性にあう、とでも言うんでしょうか。テンポが合うのかな、私と。
あすかのキャラクターの素朴な可愛らしさを存分に引き出した構成が見事でした。
しかも、藤井さんにしては珍しく衣装もまともで、あすかの完璧なスタイルを存分に引き出してました。
……あすかが自分で択んだのかも?(笑)
出演は、あすかの他には、あかし(彩海早矢)、ともみん(夢乃聖夏)、じゅんな(水輝涼)。
出番は多いほうだったのかな?三人ともそれなりに上級生のスターたちですもんね。“DSでも人海戦術で勝負!”な中村一徳さんほどのことはありませんでしたけど、キャラを生かした大活躍ぶりでした。お稽古期間がほぼゼロなので、もっとコーラスに徹するのかと思いましたけど、意外とちゃんと絡んでましたし。後半はあすかのソロが続くので、あまり出番なかったけど、前半は本当にでずっぱり!すごいなあ、いつお稽古したんだろう……。
オープニングは、客席後方からあかし以下の三人が登場。客席を煽りながら前に出て、舞台前で歌。その間にあすかが舞台上に登場し、軽やかにショーが始まります。
このときのあすかのドレスがめちゃくちゃ可愛い!!ひらひらした羽みたいな白とマットなシュガーピンクのドレス。元は何の衣装だったのかなあ……。あすかのスタイルに映えて、本当~に可愛かったです。客席を歩くときも、ちょうど私の席のまん前を通ってくれて、嬉しかったー!(^ ^)。
数曲歌ったところで、MC。
最初のご挨拶で、途中で止まるあすか。
「………」
「………」
カメラ!アップしてやれ、そしたら台詞言うからっ!
「……言うこと忘れちゃった☆」
小さい声で告白しつつ、(てへっ☆)という貌をしたあすかが、死ぬほど可愛かったです。
そして、さらに可愛かったのは、とっさに駆け寄ってあすかに耳打ちしているコーラス三人(とくにあかし)でした…(*^ ^*)。
いいもん見せてくれてありがとうございます♪
軽く挨拶して、コーラスを紹介。
「それでは、私のMCを助けてくれる素敵な仲間たちをご紹介します。あかし!」
と紹介された、あかし。
「MCのお手伝いをさせていただく彩海早矢です」
そして、ともみん。
「無事にお江戸での千秋楽を迎えられて……」
そして、あすか。(←あれっ?)
「このように個性的な仲間たちに囲まれて……」
「待って!!」(コーラス)
……呆然と立ち尽くすじゅんな。
「こ、こんなの打ち合わせになかったですよ(T T)」
と、あの深みのある歌声からは想像もできない高くて細い声で呟いて。
気をとりなおしたように、というか、自棄っぱちな感じで客席に向き直り、
「水輝涼でございますっっ!!」
拍手喝采。
「まさか忘れられると思わなかった……(泣)」
と嘆きながらも、
「……もっと存在感を出せるように、がんばりたいと思います!」
と締めて、もう一度拍手喝采を浴びていました。
その機転にちょっと感心しました(*^ ^*)。いやー、度胸あるなあ。
バンドの皆様を紹介して、コーラスの3人が引っ込み、あすかのMCで次のコーナーへ。
「LOVE SONG メドレー」
メドレーというか、なんというか、いろんな歌を掛け合いで歌ってました。あの構成(というか編曲)にカナリ感心。
まず、「愛が欲しい!」と歌うあすかの前にあかしが現れ、二人で「愛と青春の旅立ち」をデュエット。
……なんか違う、という貌をしながら歌っているあすか。
途中からともみんが無理矢理入ってきて、「I Always Love You」を朗々と歌い上げる。振り向いてそちらに微笑みかけ、嬉しそうにデュエットするあすか。……でもやっぱり違う、らしい。
下手側にあかし、上手側にともみんであすかをはさみ、両側から違う歌を歌いかける。両方にあわせてフレーズごとに切り替えて歌うあすか。いやー、本当に面白かった。この場面の編曲は、やっぱり「音楽」の青木朝子さんがしたのでしょうか?本当に見事でした。感心。
あんなコント場面で使ってしまうのがもったいないくらい良くできてた(^ ^)。青木さん、いいなあ。最近“ここって音楽誰だろう?”って思って調べると、大概青木さんなんですよね♪才能ある人なんだなあ~。
そうこうしている間に、真打のようにじゅんなが出てきて、あの美声で優しく甘く歌いかける。
「あなただったのね!」と、あかし・ともみんの間からすり抜けて、幸せそうにじゅんなに寄り添うあすか。声の相性が良いんでしょうね。ハーモニーがものすごくキレイでした(*^ ^*)。このあたりの人選は、さすが藤井さん、間違いないなあ……。
二人がラブラブ歌っている間、振られたことに気づいたあかしとともみんの小芝居が超面白かったです。
まずは、あすかが抜けたことに気づかず、自分の歌に酔ったまま隣を抱きしめてキスしようとする二人。あすかじゃないことに気づいてびっくりして飛び離れ、あすかを探す。
あすかがじゅんなに抱きしめられてラブラブしているのを見て、ものすごーーーーーく情けなーーーーい貌をする。
顔を見合わせて、男泣きに泣き出す二人。
互いに肩を抱いて慰めあう。
なぐさめ………あれっっっ?抱き合ってますよ?え?え?どうすんのあんたたち、あああああああ…………
キスしちゃったよ…(落)。
そんな小芝居が後方で繰り広げられていることに気づきもせずに、ラブラブ歌い続ける二人。
でも。
だけど、「やっぱり違う!!」と気づいてしまうあすか。腰を抱いているじゅんなの腕を思いっきり振り払って、また一人で歩き出す。
……ここで、トウコさんの「ひとかけらの勇気」あたり録音で流したら、大喝采だったろうに(*^ ^*)。
いやーーー、面白かったです。はい。
ちょっと拍手の間をあけて、あすかが一曲歌い、コーラスに入れ替わって一曲。
あすかを褒め称え、「星のプリンセス!」で終わるナンバーがちょっと気恥ずかしい(笑)。
黒のドレスに着替えたあすかが客席後方から登場。
「アイ・カランバ」で華やかに盛り上げ、キューバメドレーに。
あすかは、裏声も胸声もそれぞれにこなせる人なんですけど、どうしようもなくチェンジボイスが下手なんだなあ……もったいない(T T)。ラテンナンバーってどうしても娘役のチェンジボイス周辺を上下することが多い(っていうか、本来は胸声で歌うべき)ので、だいぶ苦戦してました。
その流れで「蜘蛛女のキス(テーマ)」で締め。持ち歌以外は音程が不安定になりがちなあすかにしては凄く良かったんですが、元々あの歌はソプラノの裏声で歌う歌じゃないので、ちょっともったいなかったなあ……ソロなんだから、もっと音程を下げて胸声で通させればよかったのに。
せっかくあすかが歌うなら……でも「Dear One」って訳にはいかないよなぁ…(T T)。
このあたりで、思ったより長くなってしまったのでいったん切りますね。
次のコーナーは、お待ちかねの「シンデレラ」なのですが(^ ^)。……絶対長くなるので。
ちなみに、「Postlude」の意味は「後奏」。「プレリュード」の反対語。
で、「ディナーショー」と「サロンコンサート(ミュージックサロン)」の違いって何だろう……?という疑問が残ったりしました(^ ^;
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明日へと続く Postlude【2】
2009年3月15日 宝塚(星) コメント (2)遠野あすかミュージックサロン「POSTLUDE」(東京會舘)。
今日で宝塚ホテルもおしまいですね。
盛り上がったんだろうなあ……行きたかった!!
さてさて。それでは、「シンデレラ」コーナーから。
黒いマーメイドドレスに身を包んだあすかがドラマティックに「Kiss of the SPIDER WOMAN」を歌いきると同時にライトが落ち、一瞬会場が闇に包まれる。
盛大なアプローズの中、あすかが引っ込むと、会場を色とりどりの鮮やかなライトが回りだし、軽やかな前奏が流れる。
……客席の真ん中に登場する、お母さま(あかし)、ジョイ(ともみん)、ポーシャ(じゅんな)。
いやーーーー、もう。
目を疑うほどに、
……三人ともかわいいぞっ!!(真顔)。
ロジャース&ハマースタインの名作ミュージカル「シンデレラ」。
あすか好きなら誰でも知っている名作。花組に異動してすぐに樹里咲穂さんの王子様と組んで出演し、その後も真飛さんと組んでもう一度演じた、あすか史上のベストアクトの一つ。
可愛くて、けなげで、純粋で、コケティッシュで、素直で、ちょっと生意気だけど、とにかく文句無くかわいかった!!
今でもときどき思い出すし、また観たいなあ、と思っていた作品でした。さわりだけとはいえ、ここでもう一度会うことができてとても幸せでした。
あすかが卒業したら、ぜひフルで上演してほしい、と、あらためて思います。
「なんて素敵な舞踏会だったのかしら!」
「なんてったって、一番素敵だったのは王子様よねっ!」と口を揃えて、
「星組の安蘭けいさんにちょっと似てたわよ☆」という確信犯的なネタをはさみつつ、
「すてきな夜」を歌いながら舞台に向かう3人。
ナンバーが終わって三人が舞台に上がってシンデレラを呼ぶと、上手から出てくるシンデレラ。
お掃除中のボロ服。うわあああああ、かわええ~~~っ!!
……あまりの可愛さと懐かしさに、思いもよらずポロポロと涙がこぼれた私。
お母様やお姉さまたちにいじめられながら、「月明かりの中」を夢見るように歌うあすか。
誰もいなくなった部屋で想像の翼をひろげて。
「秘密の場所には地図がある。私はなんにでもなれる…」
そこへ突然のノックの音が。
「突然ですが、王子様です」
と素直に名乗って現れる、白い軍服に身を包んだともみん。
か、か、かっこいーーーーっ!(@ @)
その超絶スタイルと声質が、樹里ちゃんによく似ている事実に驚きました。
前からお気に入りのともみんですけど、そんな理由だったのか自分っ!?全然気づいてなかったよっ!
しっとりと「5分前」を歌う二人。あすかと樹里ちゃんのデュエットを聞いてるみたいな気がして、懐かしかった……。(いや、ともみんはともみんで素敵なんですけど☆)
歌が終わってシンデレラは引っ込む。
その隙に、袖から現れたお母様とポーシャの「姉たちの嘆き」に翻弄される王子様がかわいい。っていうか、お母様のあかしもポーシャのじゅんなも、なんとも言えず愛嬌があって本当に可愛らしいんですもん。ちょっと低めのあかしの声と、歌声からは本当に想像もできない、高くて可愛らしいじゅんなの声が左右から交互に聴こえて、なんだか凄く不思議な気分でした。
その後、緑と白のドレスに着替えたシンデレラが再登場、
「愛しているから」で締めて、全員でポーズをとって、「シンデレラコーナー」終了☆
どの曲も懐かしくて、あすかも三人も可愛くて、大笑いしながらも本当に、胸を締め付けられるほど懐かしかった(; ;)。
そのまま、ドレス姿のあすか、お母様のあかし、王子様のともみん、ポーシャのじゅんなという、たいへんにオモシロいメンバーでMCに。
まずはあすかの挨拶。
「以前演じたことがあって、大好きな役でした。この個性的過ぎる三人のおかげで、再現することができました。」
という、ごくまっとうなご挨拶のあと、
「どうでした?娘役のお芝居は」
と三人に振る振る!
あかし。
「あすかさんのポストリュードなのに、新しい自分のプレリュード?って感じです」
と、上級生らしくきれいにまとめました。
ともみん。
あすかに「ジョイ姉さん!」と呼ばれて、
「いやぁんっ!」
と、王子様の格好でしなをつくる(^ ^;
「ジョイ姉さん!」
「いやぁんっ!」
「王子様!」
「はっはっはっはっ」
「ジョイ姉さん!」
「いやぁんっ!」
「王子様!」
「はっはっはっ……」
と言う繰り返しでしばらく遊んでたあすか。
ともみんは、王子様の格好のまま
「すみませんこんな汗だくで」←すごい早替りらしい。
と挨拶したあと、「いやぁん」と「はっはっはっはっ」について
「なんかね、腹筋の使いどころが違うんですよ」
と説明していました。あははは(^ ^;
じゅんな。
「すべるから何も喋るな」と言われて凹むじゅんなが可愛い。
ああ、本当にかわいい。なんて可愛いんだこの人。
表の顔と素の顔が、こんなに全然違うなんて!!
金髪の巻き髪を嬉しそうにもてあそびながら、
「この格好がもう東京でできないなんてっ」
と、歌声からは想像もつかない(←枕詞かよ)可愛らしく高い声で嘆くじゅんな。
「宝塚のドレスが着れましたっ」と、きゃっきゃ嬉しそうに喜んでいるじゅんな。
衣装合わせで、あすかシンデレラの正装のドレスが自分の衣装だと思い込んだじゅんな。
「かわいい!これだ!!」と飛び上がって(←推測)喜んだじゅんな。
「意外にシンプルでした」と、微妙に不満そうなじゅんな。
「いいんです。巻髪だから」と自分を慰めるじゅんな。
……想像だにしていなかった可愛らしさに心臓を撃ちぬかれた私は、星組公演を観ても、ちゃんと卒業生の皆様を見られるのかどうか不安です(^ ^;
三人から一通りコメントを貰って、「そろそろ時間だから」と袖に戻そうとするあすか。
とりあえず、あかしが「MC担当から一言」とことわって、
「あすかさんどうですか、心境は」
あすか。
「どうって…初日中日楽、しかないからなあ」とコメントして拍手を貰い、
「自分らで言うも何ですけど、このお稽古期間でよくやったよね」と自分を誉めてました(笑)。
で、お稽古場がいかに大変だったか、という話で一通り盛り上がった後、
あかし。
「東京會舘の思い出は」
あすか。
「ご飯が美味しい!」
……即答かよ(^ ^;ゞ
コーラスの三人を着替えに送って、シンデレラの衣装のままで、一曲。
「Someone To Watch Over Me」。
スタンダードナンバーとしても有名ですが、私は基本的に保坂知寿さんと濱田めぐみさんのしか聴いたことがない…かな?
普通にあすかの柔らかいソプラノで聴くと、イージーリスニング系の気持ちよさがある曲なんですね。すごく良かったです。
「クレイジーフォーユー」の中の曲としては「But Not for Me」(四季版だと「聞いてよ太陽…」で始まる曲)が好きなんですが、あすかの声だとやっぱり「Someone…」が合っているのかな、と思いました。
「But Not for Me」もドラマティックな名曲なので、いつかあすかで聴いてみたい気もしますが。
あすかが引っ込んで、ちゃんとキラキラの燕尾に着替えた三人が登場、「シトラスの風」のテーマソングを歌い踊ります。
えーっと、あすかの初舞台だよね?(涙)懐かしいなあ……。
「眠る時代を呼び起こせ!」
と歌った後、またあすかを褒め称えつつ歌い、着替えたあすかを出迎えてすぐにはける三人。
トップになってからの三曲を歌う、遠野あすか。
「大切な人」~「七つの海七つの空」~「忘れましょう」
今まで歌ってきた歌は、ほんの発声練習だったのか?と思うほど、持ち歌を歌うあすかは、本当に、気高いほどに美しかった。
安定した声、チェンジボイス、澄んでやわらかい声質を保った豊かなビブラート、ピアニッシモのロングトーンでも全く音程のぶれない筋力と肺活量。
「大切な人」に奉げるサウダーデ(郷愁)。
「七つの海」を背負う女王の貫禄。
「忘れましょう」に篭められた、愛。
この人の歌は、技術云々を超えたところにあるんだな、と、
表現したいことを表現するために、
伝えたいことを伝えるために、磨かれた技術なんだな、と、
そんな今更なことをしみじみと思います。
そのまま暗転し、インストゥルメンタルで繋ぐ中で早替わりして出てきたあすか。
「Don’t Cry Loud」を歌って最後のMCに入り、
「Change The World」をラストに。
「Change The World」の途中からコーラスの三人も加わって、盛り上げる。
止まらない拍手。
カーテンコールに応えて出てきたあすかは、白いマリエのようなドレス。
「人はみないつか 新しい朝迎えなければ」という歌詞の入った、(多分)オリジナル曲。
その前に歌った「Don’t Cry Loud」も“Postlude”という歌詞が入っていたので、たぶんオリジナルですよね?(違ってたらすみません)旅立つあすかのために、藤井さんの愛情がいっぱいに籠もった曲でした。
とくにカーテンコールは、泣けたなあ………(T T)。
「Ernest In Love」をはじめとする花組時代の曲がほとんどなかったのが残念ですが(着替え待ちのインストゥルメンタルで流れた「帽子の歌」くらいかな)、
『遠野あすか』という稀有な役者の一面を、ゆっくりを見せていただけたショーだったと思います。
あとたったの一週間で、こんなに嵌っている花組「太王四神記」が終わり、
星組公演が始まります。
東京で待ってる。
そう、あなたの笑顔を、待っています。
だから、あすかちゃん、
……大好きだよ☆
.
今日で宝塚ホテルもおしまいですね。
盛り上がったんだろうなあ……行きたかった!!
さてさて。それでは、「シンデレラ」コーナーから。
黒いマーメイドドレスに身を包んだあすかがドラマティックに「Kiss of the SPIDER WOMAN」を歌いきると同時にライトが落ち、一瞬会場が闇に包まれる。
盛大なアプローズの中、あすかが引っ込むと、会場を色とりどりの鮮やかなライトが回りだし、軽やかな前奏が流れる。
……客席の真ん中に登場する、お母さま(あかし)、ジョイ(ともみん)、ポーシャ(じゅんな)。
いやーーーー、もう。
目を疑うほどに、
……三人ともかわいいぞっ!!(真顔)。
ロジャース&ハマースタインの名作ミュージカル「シンデレラ」。
あすか好きなら誰でも知っている名作。花組に異動してすぐに樹里咲穂さんの王子様と組んで出演し、その後も真飛さんと組んでもう一度演じた、あすか史上のベストアクトの一つ。
可愛くて、けなげで、純粋で、コケティッシュで、素直で、ちょっと生意気だけど、とにかく文句無くかわいかった!!
今でもときどき思い出すし、また観たいなあ、と思っていた作品でした。さわりだけとはいえ、ここでもう一度会うことができてとても幸せでした。
あすかが卒業したら、ぜひフルで上演してほしい、と、あらためて思います。
「なんて素敵な舞踏会だったのかしら!」
「なんてったって、一番素敵だったのは王子様よねっ!」と口を揃えて、
「星組の安蘭けいさんにちょっと似てたわよ☆」という確信犯的なネタをはさみつつ、
「すてきな夜」を歌いながら舞台に向かう3人。
ナンバーが終わって三人が舞台に上がってシンデレラを呼ぶと、上手から出てくるシンデレラ。
お掃除中のボロ服。うわあああああ、かわええ~~~っ!!
……あまりの可愛さと懐かしさに、思いもよらずポロポロと涙がこぼれた私。
お母様やお姉さまたちにいじめられながら、「月明かりの中」を夢見るように歌うあすか。
誰もいなくなった部屋で想像の翼をひろげて。
「秘密の場所には地図がある。私はなんにでもなれる…」
そこへ突然のノックの音が。
「突然ですが、王子様です」
と素直に名乗って現れる、白い軍服に身を包んだともみん。
か、か、かっこいーーーーっ!(@ @)
その超絶スタイルと声質が、樹里ちゃんによく似ている事実に驚きました。
前からお気に入りのともみんですけど、そんな理由だったのか自分っ!?全然気づいてなかったよっ!
しっとりと「5分前」を歌う二人。あすかと樹里ちゃんのデュエットを聞いてるみたいな気がして、懐かしかった……。(いや、ともみんはともみんで素敵なんですけど☆)
歌が終わってシンデレラは引っ込む。
その隙に、袖から現れたお母様とポーシャの「姉たちの嘆き」に翻弄される王子様がかわいい。っていうか、お母様のあかしもポーシャのじゅんなも、なんとも言えず愛嬌があって本当に可愛らしいんですもん。ちょっと低めのあかしの声と、歌声からは本当に想像もできない、高くて可愛らしいじゅんなの声が左右から交互に聴こえて、なんだか凄く不思議な気分でした。
その後、緑と白のドレスに着替えたシンデレラが再登場、
「愛しているから」で締めて、全員でポーズをとって、「シンデレラコーナー」終了☆
どの曲も懐かしくて、あすかも三人も可愛くて、大笑いしながらも本当に、胸を締め付けられるほど懐かしかった(; ;)。
そのまま、ドレス姿のあすか、お母様のあかし、王子様のともみん、ポーシャのじゅんなという、たいへんにオモシロいメンバーでMCに。
まずはあすかの挨拶。
「以前演じたことがあって、大好きな役でした。この個性的過ぎる三人のおかげで、再現することができました。」
という、ごくまっとうなご挨拶のあと、
「どうでした?娘役のお芝居は」
と三人に振る振る!
あかし。
「あすかさんのポストリュードなのに、新しい自分のプレリュード?って感じです」
と、上級生らしくきれいにまとめました。
ともみん。
あすかに「ジョイ姉さん!」と呼ばれて、
「いやぁんっ!」
と、王子様の格好でしなをつくる(^ ^;
「ジョイ姉さん!」
「いやぁんっ!」
「王子様!」
「はっはっはっはっ」
「ジョイ姉さん!」
「いやぁんっ!」
「王子様!」
「はっはっはっ……」
と言う繰り返しでしばらく遊んでたあすか。
ともみんは、王子様の格好のまま
「すみませんこんな汗だくで」←すごい早替りらしい。
と挨拶したあと、「いやぁん」と「はっはっはっはっ」について
「なんかね、腹筋の使いどころが違うんですよ」
と説明していました。あははは(^ ^;
じゅんな。
「すべるから何も喋るな」と言われて凹むじゅんなが可愛い。
ああ、本当にかわいい。なんて可愛いんだこの人。
表の顔と素の顔が、こんなに全然違うなんて!!
金髪の巻き髪を嬉しそうにもてあそびながら、
「この格好がもう東京でできないなんてっ」
と、歌声からは想像もつかない(←枕詞かよ)可愛らしく高い声で嘆くじゅんな。
「宝塚のドレスが着れましたっ」と、きゃっきゃ嬉しそうに喜んでいるじゅんな。
衣装合わせで、あすかシンデレラの正装のドレスが自分の衣装だと思い込んだじゅんな。
「かわいい!これだ!!」と飛び上がって(←推測)喜んだじゅんな。
「意外にシンプルでした」と、微妙に不満そうなじゅんな。
「いいんです。巻髪だから」と自分を慰めるじゅんな。
……想像だにしていなかった可愛らしさに心臓を撃ちぬかれた私は、星組公演を観ても、ちゃんと卒業生の皆様を見られるのかどうか不安です(^ ^;
三人から一通りコメントを貰って、「そろそろ時間だから」と袖に戻そうとするあすか。
とりあえず、あかしが「MC担当から一言」とことわって、
「あすかさんどうですか、心境は」
あすか。
「どうって…初日中日楽、しかないからなあ」とコメントして拍手を貰い、
「自分らで言うも何ですけど、このお稽古期間でよくやったよね」と自分を誉めてました(笑)。
で、お稽古場がいかに大変だったか、という話で一通り盛り上がった後、
あかし。
「東京會舘の思い出は」
あすか。
「ご飯が美味しい!」
……即答かよ(^ ^;ゞ
コーラスの三人を着替えに送って、シンデレラの衣装のままで、一曲。
「Someone To Watch Over Me」。
スタンダードナンバーとしても有名ですが、私は基本的に保坂知寿さんと濱田めぐみさんのしか聴いたことがない…かな?
普通にあすかの柔らかいソプラノで聴くと、イージーリスニング系の気持ちよさがある曲なんですね。すごく良かったです。
「クレイジーフォーユー」の中の曲としては「But Not for Me」(四季版だと「聞いてよ太陽…」で始まる曲)が好きなんですが、あすかの声だとやっぱり「Someone…」が合っているのかな、と思いました。
「But Not for Me」もドラマティックな名曲なので、いつかあすかで聴いてみたい気もしますが。
あすかが引っ込んで、ちゃんとキラキラの燕尾に着替えた三人が登場、「シトラスの風」のテーマソングを歌い踊ります。
えーっと、あすかの初舞台だよね?(涙)懐かしいなあ……。
「眠る時代を呼び起こせ!」
と歌った後、またあすかを褒め称えつつ歌い、着替えたあすかを出迎えてすぐにはける三人。
トップになってからの三曲を歌う、遠野あすか。
「大切な人」~「七つの海七つの空」~「忘れましょう」
今まで歌ってきた歌は、ほんの発声練習だったのか?と思うほど、持ち歌を歌うあすかは、本当に、気高いほどに美しかった。
安定した声、チェンジボイス、澄んでやわらかい声質を保った豊かなビブラート、ピアニッシモのロングトーンでも全く音程のぶれない筋力と肺活量。
「大切な人」に奉げるサウダーデ(郷愁)。
「七つの海」を背負う女王の貫禄。
「忘れましょう」に篭められた、愛。
この人の歌は、技術云々を超えたところにあるんだな、と、
表現したいことを表現するために、
伝えたいことを伝えるために、磨かれた技術なんだな、と、
そんな今更なことをしみじみと思います。
そのまま暗転し、インストゥルメンタルで繋ぐ中で早替わりして出てきたあすか。
「Don’t Cry Loud」を歌って最後のMCに入り、
「Change The World」をラストに。
「Change The World」の途中からコーラスの三人も加わって、盛り上げる。
止まらない拍手。
カーテンコールに応えて出てきたあすかは、白いマリエのようなドレス。
「人はみないつか 新しい朝迎えなければ」という歌詞の入った、(多分)オリジナル曲。
その前に歌った「Don’t Cry Loud」も“Postlude”という歌詞が入っていたので、たぶんオリジナルですよね?(違ってたらすみません)旅立つあすかのために、藤井さんの愛情がいっぱいに籠もった曲でした。
とくにカーテンコールは、泣けたなあ………(T T)。
「Ernest In Love」をはじめとする花組時代の曲がほとんどなかったのが残念ですが(着替え待ちのインストゥルメンタルで流れた「帽子の歌」くらいかな)、
『遠野あすか』という稀有な役者の一面を、ゆっくりを見せていただけたショーだったと思います。
あとたったの一週間で、こんなに嵌っている花組「太王四神記」が終わり、
星組公演が始まります。
東京で待ってる。
そう、あなたの笑顔を、待っています。
だから、あすかちゃん、
……大好きだよ☆
.
先がさっぱり見えない日記ですが、公演の終わりが見えてきてしまったのでがんばりたいと思います。
東京宝塚劇場花組公演「太王四神記」。
(もうどこまで書いたか覚えてないよ……あ、二度目のポンファ通りまでだった。……まだ一幕かっ!!)
第13場 高句麗一武道大会
武道籤をあっちの通りに売りに行こう!とスジニたちがタムドクを連れて上手にはける前に、背景の壁が飛んで、武道大会のセットに。どぉん、どぉんと鳴る打音にあわせて、ゆっくりと盆が回ってくる。このときのワクワク感ったらないですよね(^ ^)。「もうすぐはじまる武道大会♪」という静かなコーラスがだんだん盛り上がっていくのが良い!!
ここの演出、大好きです☆胸が熱くなる☆
新公では時間短縮のためにこの演出が丸ごとカットされて、いきなり闘いから始まったのですが。
スジニたちの会話の途中から後ろで盆が回り始めたことにすごく驚きました。「え、え、盆が回り出しっちゃったよ!どうするの一体!?」と客席でオロオロしてた(汗)。最初からあの演出だったらとまどいもなかったのかなあ……?でも、やっぱり回ってくる間の五軍紹介が大好きなので、無くて寂しかったです(T T)。
審判アーサー(煌雅あさひ)の声にあわせて、ワンフレーズづつパフォーマンスを見せる各軍のメンバーたち。
それぞれを応援する人たちが、その都度盛り上がって応援しているんですが。
…ここもポンファ通りなみに目が足りない場面なんですよねー。いつもいろんなところに目移りしまくった末に、終わってみたらなんにも覚えてなーい(嘆)。
こないだ初めて気がついてすごくツボったのは、青軍パパ(眉月凰)の親バカっぷり(^ ^)。
いつもは上手奥の観客席に気をとられて、あまり下手のパパたちが観れていないのですが、先日、たまたまそっちをチェックしたんです。
パパたちは3人ともそれぞれにパフォーマンスが大仰で楽しいんですが、服の色どおりにいつもクールな青軍パパが、滅茶苦茶ハイテンションに息子に向かって手を振り、手をメガホンにして何か叫んでいるなんて!(^ ^;ゞ。
漠然と、黄軍パパ(紫陽レネ)のパフォーマンスが一番激しいだろうと予想していたんですけど、いやいや青軍が一番オモシロかったです。
緑軍パパ(夕霧らい)は、パフォーマンスというか、ちょっと色気を振りまいて引っ込んでいたような(汗)。あの行動は日替わりなんでしょうか。次回観るときは忘れずにチェックせねば。
上手の観客席は、凄いです。激しいです。
とりあえず、“ホゲ様のお気に入り”の座を譲る気なさそうなきらりん(華耀きらり)・くみちゃん(芽吹幸奈)の二人は、赤い札を必ず一枚は持っていて(^ ^)、赤軍の紹介のときとかにはそれを振ってアピールしてます。ホゲ様もたまには応えてあげればいいのになー。(←そんな余裕ないから)
きらりんは赤のほかに緑を持ってるときが多いかな?らいらい同期だからでそうか。右手に赤、左手にもう一色、みたいな感じで両手をあげて振ってたりする。(←やりすぎなところが可愛い)。セドルよっち(月央和沙)も同期なんですけど、黒を持ってることは少ないような。
くみちゃんは、私が見るといつも赤しか持ってない気がします(^ ^)。
さあやは緑か黄色が多い…かな。赤を持っているのは殆ど見たことありません(残念)。あと他に、絶対赤を持っているのはアルバイトのめおちゃんとじゅりあ。特にじゅりあは、赤しか持っていないことが多いような気がします。
一通りパフォーマンス(入場行進?)が終わると、あらためて競技が始まる。
まずは、青軍(浦輝ひろと/天真みちる・真輝いづみ・和海しょう)と黄軍(瀬戸かずや/花峰千春・銀華水・鳳龍あや)の闘い。
平場に8人が広がって、2人づつ4組に組んだとき、一番手前の上手側でジャンプする青軍の天真みちるくんに惚れました。ジャンプそのものというより、着地のなめらかさが凄くキレイ。音も無く舞い降りるんですよね。基本的に、ジャンプ力があって着地の静かな人が好きなので、嬉しいです。(でもロケットの顔芸はかんべんしてほしい……)
いつもそこに目を奪われているうちに決着がついてしまうのがちょっと残念。天真くんと組んでいるのが誰かもわからないんですよねー。黄軍は全員区別がつくはずなんだけど、天真くんしか見てないらしい…。
……という勢いで逐一書いているといつまでたっても終わらないので、ちょっと飛ばします。
あああ、天地神堂の巫女さんたちを全員わかる自分になりたかった……。
とりあえず。大劇場の最初の頃にも書きましたが、
祐飛さん、あなたはイカサマする必要まったく無いですからっ!!
第14場 謀略
息子を王位に就けんと策謀を寝るヨン・ガリョ様の腹黒さが素敵です。
でも、新公ヨン・ガリョの優しさと甘さも大好きだ(*^ ^*)。
そういえば。
ここでも語られる、「四部族の息子たちを攫って殺し、タムドクの仕業にみせかける」という謀略ですが。
ドラマのあらすじを読み直したのですが、ヨン・ガリョたちは『王がタムドクの即位に反対させないために部族長の息子たちを人質に取った』と部族長たちに信じさせる のですね。
最初から殺すことが目的ではなく、王が彼らを人質にしたと思い込ませることで反感をあおることが目的だった、ということであれば、一応謀略として成立する…かも?
ここはともかく、タムドクの即位に反対させることが目的なんですよね。
タムドク(“ひ弱な皇子”)に王位を継がせることに元々反対な部族長たちが『部族長の息子たちを人質にしてまで有能な後継候補を退け、無能な愛息子を王位に就けようとする姑息な王』に従うはずもなく、反乱の中でヤン王自身が退位せざるを得なくなるのも時間の問題。
息子たちを直接的に殺したのがタムドクかどうか、よりも、息子たちを攫ったのが王であると信じさせることの方が重要のような気がするし、納得もしやすいですよね。
舞台における“謀略”の意味不明さは、物語全体の「ご都合主義」というか「ヤっちゃった感」をすごーく強めていると思うので、もう少し慎重に潤色してほしかったなあ、と思います。
花組はもうどうしようもないから、星組版はこのあたり手を入れてほしいなあ。
セームの葬儀の後、「それなら良い手がございます」の次に
「息子たちを攫い、部族長たちに『王に脅迫されている』と思い込ませる」
という、ちょっと複雑な内容をうまく説明するだけで、後はほとんど変更なしでいけると思うんですよね。
で、「王を惑わす軟弱な皇子タムドクをヨン・ホゲが成敗する」とか、さ。(←ちょっと乱暴)
なーんてことを思いつつ。
「あの巫女はタムドクの恋人か?」
「どうせタムドクの片思い」
「だが手を取って逃げた」
「相手は皇子。恥はかかせられない」
という掛け合いが、とても好きだったりします。
ホゲの切ない思いが、悲しい。
「手を取って逃げた…」と呟くときの目が良い。
愛してはいないのに、恋しい。
恋しいから、切ない。
そうやってプルキルの前に隙だらけで立っているホゲの“若さ”が、いろんな経験を積んで初めて演じられる“若さ”であり、無理して背伸びしている“青さ”だから、とても哀しくなるのです。
“若さ”ゆえの先の視えない怖さ、というものは、先を知っているからこそ現実味をもって感じられるのかもしれません。
……こんなことを考えるのは、観ている私がもう若くないからなのかもしれませんが…(^ ^;ゞ
ドラマのホゲは、(いろんな人の話を総合すると)本気でキハを愛しているんですね。
キハのために全てを奉げてしまう?という話を聞きました。
花組の、本公演のホゲは、一人の人間としてのキハのことは全く愛していないのだと私は解釈しています。
ホゲはキハという女を知らない。どんな女で、どんな考えを持っていて、どんな生き方をしてきたのか、そんなことは、なにひとつ。
ただ、「彼を王だと言った女」に、“恋”をしているだけ…。
“王座”という目に見えぬものに恋をした男の、アイデンティティそのもの。
それは、母との確執 の妄執にさらされた末の、究極の自己愛であり、「王にふさわしからぬ」心のありようだった…。
第15場 ミョンヒョン山
山道を往くタムドクとキハ。
上手の端で、プルキルの水晶玉に見入るヨン家チーム。
ここの演出も巧いなあ、と思います。サリャンが上手袖から水晶玉を持って現れると、舞台中央から移動して上手に集まるわるものチーム。同時に後ろがあいて、山道のセットが回ってくる。
おしのび用の気軽な衣装だけど、生い立ち的に山になんて行ったことがないであろうタムドクと、イベント用の巫女の正装のままのキハ。
どちらも、なんとなく歩きにくそうなところがツボです。
プルキルが水晶玉に術をかける(?)と、キハの肩の烙印が熱を持ってキハを操ろうとする。
「先に行ってください…後から参ります」
あれは、「このまま私は大長老の許に連れ戻されてしまう…でも、タムドク様だけは逃がして差し上げなくては!」ってことでいいですか?
…っつーか、観劇中はそんなこと全く考えず、ひたすら、彩音ちゃんの白い肩よりもっと白い真飛さんの手に見惚れている自分って…。
タムドク(=チュシンの王)がキハの肩の烙印に手を当てることで、プルキルの力が消される。
これってつまり、プルキルの力自体が神器のパワーを利用したもの、と解釈しても良いのでしょうか?若返ったのも子キハ(=朱雀の神器)を手に入れた後だし。
神器は潜在的に超自然的なエネルギーを持っているので、うまくそれを利用すれば何でもできる(←「百億の昼と千億の夜」のオリハルコンとか)。そして、その利用方法を知っているのは、この時代にはプルキルただ一人だった。(神話の時代には当たり前の技術だったかもね)
ただ、神器自体が“チュシンの王”の支配下にあるので、タムドクが望めば神器のパワーはタムドクの意思に従う。…タムドクは、生まれながらの超能力者で、本能的に神器のコントロールができる、ってことでいいのかな。(←何か納得したらしい)
ってことは、“烙印の力が消された”時点で、『チュシンの王』の正体は明らかだ、と…。(あれっ?)
「烙印の力が消された…」
という大長老様の呆然とした呟きを最後に、上手のわるものチームは暗転。
タムドクとキハのラブラブな愛の賛歌に。
この歌、好きなんです実は。「あなたの瞳に希望の光が見えたから」好きになったの、と告白するキハに対して、「それは、僕が君を見ていたからさ」と応えるタムドク……気障すぎて、初恋だとは思えません。女の子の口説き方は誰に教わったんですか?コ将軍は無理ですよねぇ…。
…まぁ、タムドクさんは「キハと一緒にいる」かぎり、「絶望にうちひしがれる」ことはないはずなので、プログラムの歌詞を改めて読むと、矛盾しているなあ、と思うんですが(*^ ^*)。
「生れ落ちたこの岩屋で、僕はもう一度生まれなおしたい。…きみとふたりで」
甘い囁き。
にっこり笑ってうなずくキハの手を、っていうか結構手首あたりをギュッと握って、カーテンの中に入っていくタムドクさんの性急な様子が、微笑ましくて可愛いです☆
長くなってしまったので、また切ります。
……せっかく武道大会を諦めたのに、一幕終わらないなんて……(↓)。
.
東京宝塚劇場花組公演「太王四神記」。
(もうどこまで書いたか覚えてないよ……あ、二度目のポンファ通りまでだった。……まだ一幕かっ!!)
第13場 高句麗一武道大会
武道籤をあっちの通りに売りに行こう!とスジニたちがタムドクを連れて上手にはける前に、背景の壁が飛んで、武道大会のセットに。どぉん、どぉんと鳴る打音にあわせて、ゆっくりと盆が回ってくる。このときのワクワク感ったらないですよね(^ ^)。「もうすぐはじまる武道大会♪」という静かなコーラスがだんだん盛り上がっていくのが良い!!
ここの演出、大好きです☆胸が熱くなる☆
新公では時間短縮のためにこの演出が丸ごとカットされて、いきなり闘いから始まったのですが。
スジニたちの会話の途中から後ろで盆が回り始めたことにすごく驚きました。「え、え、盆が回り出しっちゃったよ!どうするの一体!?」と客席でオロオロしてた(汗)。最初からあの演出だったらとまどいもなかったのかなあ……?でも、やっぱり回ってくる間の五軍紹介が大好きなので、無くて寂しかったです(T T)。
審判アーサー(煌雅あさひ)の声にあわせて、ワンフレーズづつパフォーマンスを見せる各軍のメンバーたち。
それぞれを応援する人たちが、その都度盛り上がって応援しているんですが。
…ここもポンファ通りなみに目が足りない場面なんですよねー。いつもいろんなところに目移りしまくった末に、終わってみたらなんにも覚えてなーい(嘆)。
こないだ初めて気がついてすごくツボったのは、青軍パパ(眉月凰)の親バカっぷり(^ ^)。
いつもは上手奥の観客席に気をとられて、あまり下手のパパたちが観れていないのですが、先日、たまたまそっちをチェックしたんです。
パパたちは3人ともそれぞれにパフォーマンスが大仰で楽しいんですが、服の色どおりにいつもクールな青軍パパが、滅茶苦茶ハイテンションに息子に向かって手を振り、手をメガホンにして何か叫んでいるなんて!(^ ^;ゞ。
漠然と、黄軍パパ(紫陽レネ)のパフォーマンスが一番激しいだろうと予想していたんですけど、いやいや青軍が一番オモシロかったです。
緑軍パパ(夕霧らい)は、パフォーマンスというか、ちょっと色気を振りまいて引っ込んでいたような(汗)。あの行動は日替わりなんでしょうか。次回観るときは忘れずにチェックせねば。
上手の観客席は、凄いです。激しいです。
とりあえず、“ホゲ様のお気に入り”の座を譲る気なさそうなきらりん(華耀きらり)・くみちゃん(芽吹幸奈)の二人は、赤い札を必ず一枚は持っていて(^ ^)、赤軍の紹介のときとかにはそれを振ってアピールしてます。ホゲ様もたまには応えてあげればいいのになー。(←そんな余裕ないから)
きらりんは赤のほかに緑を持ってるときが多いかな?らいらい同期だからでそうか。右手に赤、左手にもう一色、みたいな感じで両手をあげて振ってたりする。(←やりすぎなところが可愛い)。セドルよっち(月央和沙)も同期なんですけど、黒を持ってることは少ないような。
くみちゃんは、私が見るといつも赤しか持ってない気がします(^ ^)。
さあやは緑か黄色が多い…かな。赤を持っているのは殆ど見たことありません(残念)。あと他に、絶対赤を持っているのはアルバイトのめおちゃんとじゅりあ。特にじゅりあは、赤しか持っていないことが多いような気がします。
一通りパフォーマンス(入場行進?)が終わると、あらためて競技が始まる。
まずは、青軍(浦輝ひろと/天真みちる・真輝いづみ・和海しょう)と黄軍(瀬戸かずや/花峰千春・銀華水・鳳龍あや)の闘い。
平場に8人が広がって、2人づつ4組に組んだとき、一番手前の上手側でジャンプする青軍の天真みちるくんに惚れました。ジャンプそのものというより、着地のなめらかさが凄くキレイ。音も無く舞い降りるんですよね。基本的に、ジャンプ力があって着地の静かな人が好きなので、嬉しいです。(でもロケットの顔芸はかんべんしてほしい……)
いつもそこに目を奪われているうちに決着がついてしまうのがちょっと残念。天真くんと組んでいるのが誰かもわからないんですよねー。黄軍は全員区別がつくはずなんだけど、天真くんしか見てないらしい…。
……という勢いで逐一書いているといつまでたっても終わらないので、ちょっと飛ばします。
あああ、天地神堂の巫女さんたちを全員わかる自分になりたかった……。
とりあえず。大劇場の最初の頃にも書きましたが、
祐飛さん、あなたはイカサマする必要まったく無いですからっ!!
第14場 謀略
息子を王位に就けんと策謀を寝るヨン・ガリョ様の腹黒さが素敵です。
でも、新公ヨン・ガリョの優しさと甘さも大好きだ(*^ ^*)。
そういえば。
ここでも語られる、「四部族の息子たちを攫って殺し、タムドクの仕業にみせかける」という謀略ですが。
ドラマのあらすじを読み直したのですが、ヨン・ガリョたちは『王がタムドクの即位に反対させないために部族長の息子たちを人質に取った』と部族長たちに信じさせる のですね。
最初から殺すことが目的ではなく、王が彼らを人質にしたと思い込ませることで反感をあおることが目的だった、ということであれば、一応謀略として成立する…かも?
ここはともかく、タムドクの即位に反対させることが目的なんですよね。
タムドク(“ひ弱な皇子”)に王位を継がせることに元々反対な部族長たちが『部族長の息子たちを人質にしてまで有能な後継候補を退け、無能な愛息子を王位に就けようとする姑息な王』に従うはずもなく、反乱の中でヤン王自身が退位せざるを得なくなるのも時間の問題。
息子たちを直接的に殺したのがタムドクかどうか、よりも、息子たちを攫ったのが王であると信じさせることの方が重要のような気がするし、納得もしやすいですよね。
舞台における“謀略”の意味不明さは、物語全体の「ご都合主義」というか「ヤっちゃった感」をすごーく強めていると思うので、もう少し慎重に潤色してほしかったなあ、と思います。
花組はもうどうしようもないから、星組版はこのあたり手を入れてほしいなあ。
セームの葬儀の後、「それなら良い手がございます」の次に
「息子たちを攫い、部族長たちに『王に脅迫されている』と思い込ませる」
という、ちょっと複雑な内容をうまく説明するだけで、後はほとんど変更なしでいけると思うんですよね。
で、「王を惑わす軟弱な皇子タムドクをヨン・ホゲが成敗する」とか、さ。(←ちょっと乱暴)
なーんてことを思いつつ。
「あの巫女はタムドクの恋人か?」
「どうせタムドクの片思い」
「だが手を取って逃げた」
「相手は皇子。恥はかかせられない」
という掛け合いが、とても好きだったりします。
ホゲの切ない思いが、悲しい。
「手を取って逃げた…」と呟くときの目が良い。
愛してはいないのに、恋しい。
恋しいから、切ない。
そうやってプルキルの前に隙だらけで立っているホゲの“若さ”が、いろんな経験を積んで初めて演じられる“若さ”であり、無理して背伸びしている“青さ”だから、とても哀しくなるのです。
“若さ”ゆえの先の視えない怖さ、というものは、先を知っているからこそ現実味をもって感じられるのかもしれません。
……こんなことを考えるのは、観ている私がもう若くないからなのかもしれませんが…(^ ^;ゞ
ドラマのホゲは、(いろんな人の話を総合すると)本気でキハを愛しているんですね。
キハのために全てを奉げてしまう?という話を聞きました。
花組の、本公演のホゲは、一人の人間としてのキハのことは全く愛していないのだと私は解釈しています。
ホゲはキハという女を知らない。どんな女で、どんな考えを持っていて、どんな生き方をしてきたのか、そんなことは、なにひとつ。
ただ、「彼を王だと言った女」に、“恋”をしているだけ…。
“王座”という目に見えぬものに恋をした男の、アイデンティティそのもの。
それは、母
第15場 ミョンヒョン山
山道を往くタムドクとキハ。
上手の端で、プルキルの水晶玉に見入るヨン家チーム。
ここの演出も巧いなあ、と思います。サリャンが上手袖から水晶玉を持って現れると、舞台中央から移動して上手に集まるわるものチーム。同時に後ろがあいて、山道のセットが回ってくる。
おしのび用の気軽な衣装だけど、生い立ち的に山になんて行ったことがないであろうタムドクと、イベント用の巫女の正装のままのキハ。
どちらも、なんとなく歩きにくそうなところがツボです。
プルキルが水晶玉に術をかける(?)と、キハの肩の烙印が熱を持ってキハを操ろうとする。
「先に行ってください…後から参ります」
あれは、「このまま私は大長老の許に連れ戻されてしまう…でも、タムドク様だけは逃がして差し上げなくては!」ってことでいいですか?
…っつーか、観劇中はそんなこと全く考えず、ひたすら、彩音ちゃんの白い肩よりもっと白い真飛さんの手に見惚れている自分って…。
タムドク(=チュシンの王)がキハの肩の烙印に手を当てることで、プルキルの力が消される。
これってつまり、プルキルの力自体が神器のパワーを利用したもの、と解釈しても良いのでしょうか?若返ったのも子キハ(=朱雀の神器)を手に入れた後だし。
神器は潜在的に超自然的なエネルギーを持っているので、うまくそれを利用すれば何でもできる(←「百億の昼と千億の夜」のオリハルコンとか)。そして、その利用方法を知っているのは、この時代にはプルキルただ一人だった。(神話の時代には当たり前の技術だったかもね)
ただ、神器自体が“チュシンの王”の支配下にあるので、タムドクが望めば神器のパワーはタムドクの意思に従う。…タムドクは、生まれながらの超能力者で、本能的に神器のコントロールができる、ってことでいいのかな。(←何か納得したらしい)
ってことは、“烙印の力が消された”時点で、『チュシンの王』の正体は明らかだ、と…。(あれっ?)
「烙印の力が消された…」
という大長老様の呆然とした呟きを最後に、上手のわるものチームは暗転。
タムドクとキハのラブラブな愛の賛歌に。
この歌、好きなんです実は。「あなたの瞳に希望の光が見えたから」好きになったの、と告白するキハに対して、「それは、僕が君を見ていたからさ」と応えるタムドク……気障すぎて、初恋だとは思えません。女の子の口説き方は誰に教わったんですか?コ将軍は無理ですよねぇ…。
…まぁ、タムドクさんは「キハと一緒にいる」かぎり、「絶望にうちひしがれる」ことはないはずなので、プログラムの歌詞を改めて読むと、矛盾しているなあ、と思うんですが(*^ ^*)。
「生れ落ちたこの岩屋で、僕はもう一度生まれなおしたい。…きみとふたりで」
甘い囁き。
にっこり笑ってうなずくキハの手を、っていうか結構手首あたりをギュッと握って、カーテンの中に入っていくタムドクさんの性急な様子が、微笑ましくて可愛いです☆
長くなってしまったので、また切ります。
……せっかく武道大会を諦めたのに、一幕終わらないなんて……(↓)。
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東京宝塚劇場花組公演「太王四神記」。
第16場 高句麗内あちらこちら(この場面タイトルに、いつもウケてしまいます)
ミョンヒョン(?)山でタムドクとキハが岩屋に篭ると、暗転して下手に部族長たちが登場。
「息子たちが帰ってこない!!」と騒ぐ父親たち。
ここでは、チョルロ族の長・フッケ将軍も他の三人と一緒に怒り狂い、王家への反感を募らせます。
二幕では、真っ向からヨン・ガリョや他3家と対立してタムドク側につくのに、なぜ?という疑問に対しては、某友人が「さらわれた直後は頭に血が昇っていたんだねー」とあっさり答えてくれました(^ ^)。
なるほど納得。
しかし、「息子たちはヨン・ホゲにまかせて、父は王宮へ!」というのも乱暴な話だよなあ、と思うんですけどどうなんでしょう。
普通、父親ならとりあえず息子のもとに駆けつけたいんじゃないの?「兵はお貸しするから、王宮はよろしくお願いします」と言いたいでしょうに。それとも、“頭に血が昇っていて”思いつかなかったんでしょうか…。
本舞台にライトが入り、上手奥からヨン・ホゲを先頭に一軍が向かってくる。
この軍隊は、本来はヨン家の私兵であるべきだと思うんですよね。目的が目的なので。
でも、プログラムには「高句麗軍」と書いてあるし、チョク・ファンもいる。こんな悪辣な企みにも正規軍を連れてこれるっていうのは、すごいなーと思うんですよ。
高句麗という国にとって、このときまでヨン・ホゲは唯一無二の凄い英雄だったってことなんですよね、たぶん。
下手のセットの上で、朝陽を浴びて衣服を直すタムドク。
「ずいぶん早起きだな。それとも眠れなかったのか」
硬い声で問いかける。
「生まれてはじめてぐっすり眠った」
ホゲの胸の裡になど気づかない王者の、暢気ないらえ。
「炎の巫女よ」
切なく問いかけるホゲ。
「なんのお話かわかりませんわ」
すげなく振り捨てるキハ。
大劇場の頃はあまり思わなかったのですが、最近、ホゲはもしかしたら、進軍しながら迷っていたのかもしれないな、と思うようになりました。
“親友”でいられたはずの皇子と、“あなたこそ真の王!”と言ってくれた炎の巫女。
当たり前のように与えられた王座を捨てて逃げ出したタムドクと、その手を取って走り出したキハ。
この短いフレーズの会話の中で、硬く凍りついた表情の中にあった陰りが徐々に消えていくのが、とても怖いんです。ホゲが、本当の意味で「戻れない道」を歩き出すのは、この朝の会話からなんじゃないか、と思えて。
まだ迷いはある。
でも、戻る手段は捨ててしまった。
……壊してしまった。なにもかも。
「一緒にテジャ城へ来てほしい。四部族の息子たちが火天会に誘拐された」
この言葉をきいて、うなづくタムドク。
タムドクには何もわかっていないんだなあ、と思うのはこんな時です。
彼は、自分が何を捨ててきたのか解っていない。
彼が捨てようとしたものは、“王座”。それを拒否したら、もうセドルを救うことも、キハを守ることも、何もできないのに。
自分の愛するものを幸せにしてあげることが、できないのに。
「王位は譲る!」
そんな一言で譲れるものではないのだということに気づかない。
気づこうとしない。
彼が、生まれながらのチュシンの王、だから。
王位は譲る。
でも、セドルは救いたい。
キハを守りたい。自分の手で幸せにしたい。
それは、無理な我侭だ。
自分の望みを叶えたいなら、責任をとらなくてはならない。
責任のある地位につかなくては、自分の望みは叶えられない。
仲間を救いたい。
愛する人を幸せにしたい。
国を豊かに富ませたい。
戦で人が死なない国を創りたい。
そのすべてを叶えるために、彼は王になるしか、ない。
セドルを救うために、ホゲと共にテジャ城へ向かうことを肯うタムドク。
友を救うために、愛する女を人質に渡す。
「だいじょうぶ。また会える」
あまりにも遠く、虚しい口約束。
キハの方が、現実が見えているんでしょうね。
「大丈夫。すぐ会える」
とは言えない男に、切なげに、でも優しく微笑みかける。
「さようなら」
とは、口には出さずに。
……まぁ、実際、タムドクにはあまり選択の余地はないんですよね。
剣こそ向けられてはいないけれども、ホゲの口調こそ依頼になっているけれども、実際には逃げ切れなくて捕らわれたも同然なのですから。
愛しい女と引き離されるのも、当たり前っちゃ当たり前。
それとも、セドルを助け、隙を見てもう一度逃げ出してキハを迎えに…くらいのことは考えているのかな?
この時点では、スジニたちがどこまで味方してくれるのかは判ってないだろうけど、コ将軍や近衛隊は味方カウントできるし。
そんなこんな、いろんな思惑が交錯しつつ、場面は変わって国内城下。
ヒョンミョンがちゃっかりヨン家の情勢を調べて、報告している。
コムル村の民は“チュシンの王”を探しているわけで。
この時点での“チュシンの王”候補は、未だヨン・ホゲだけ、ですよね?武道大会でタムドクの怒りに神器が反応した時、ヒョンゴは「チュシンの王が怒ると光るんだ!」と教えてくれるけど、誰の怒りに反応したと思ったのかは語らないし。プルキルははっきりと「ヨン・ホゲ様こそチュシンの王」だと確信してたし。
なのに、なにがどうなってタムドクに味方することになったんでしたっけ…?
単に仲良しになったから応援する、ってことでいいのか?(こういう、大事なときに大事な人とちゃんと知り合い、仲良くなって味方を増やす、っていうのが“宿命の王”の特徴)
ここで、「テジャ城に向かわなくては!」という気分的な盛り上がりを音楽がちゃんと演出しているのも、小池さんらしい手腕だなあと感心しています。
「いますぐ向かおうテジャ城に~~~!!」という全員コーラスの盛り上がり。
その後すぐに、王座の間の静かな空気が流れるところが、お見事!って感じ(^ ^)。
第17場 玉座の間
キハをつれて国内城へ戻るチョク・ファン(祐澄しゅん)。
大劇場で初めて観てからずっとしゅん様に煮えっぱなしの猫ですが(私一人じゃないことが段々判ってきてちょっと安心)、前場のミョンヒョン山ラストでの「しゅっぱぁーーーつっ!」という掛け声のカッコ良さに毎回うっとりしています☆
で、ここで声をかけるコ将軍にキハを渡したがらないのは、キハをタムドクに対する人質だと思っていて、タムドク派のコ将軍に渡したくなかったからなのかなー、と、ちょっと思ったりもしました。
…いやあの、天地神堂は全面的にタムドク派なので、それはないでしょ>自分。
天地神堂がタムドク派であることをホゲたちが知らない…ってことはないか。「天地神堂が僕を推しても、貴族会議は君を推すだろう」ってタムドク自分で言ってたもんなあ。
じゃあやっぱり、単純にコ将軍への反感、ってことになるんでしょうかねぇ。あのムッとした感じは。ふえええん、しゅん様CSとかでトークしてくれないかしら…。
幕があがって、玉座に座るヤン王。
ヤン王の言動は、なにからなにまで謎だらけなんですが、ここもかなり謎な場面だと思います。
だって、
「私はお前を王にするまでは死ねないのだ」
と言っていたはずなのに、
タムドクは未だ王になってはいないのに、“タムドクのために”自害するなんて!
まぁたしかに、タムドクの性格を考えたら、キハがタムドクの前から突然姿を消したからってアッサリ諦めてくれそうな気はしませんが…。
でも、別に忘れかねてうじうじしたって良いじゃん、と思っちゃうんですよね…。一番簡単なのは、火天会の回し者だということがわかった時点で殺すことなんじゃないのかな?死んでしまえば、いくら心を残したっていずれ諦めるしかないんだから。
……あ。
そういえば、キハはヤン王にとって命の恩人なのか。そりゃー、あまり理不尽に殺すわけにはいかないな。
となると、自分が死ぬしかないのか。なるほど……(納得したらしい)
一番の問題は、ヤン王がタムドクを愛しているようには見えないこと、だと思うんです。
「ひ弱な皇子のふりをしろ」というのは、火天会の目を眩ませるために必要な措置だったのかもしれませんが。
なんだか、愛する王妃を死なせた息子……と、そんなうがったことを考えてしまうほど、ヤン王の言動には、タムドクへの愛が感じられないんです。
そして、ヤン王が愛を持って接していないからこそ、タムドクは「王座」に夢が持てずにいたんじゃないのかなあ、…と。
タムドクは、神剣で刺しても死なない“チュシンの王”。
もしかしたらヤンは、“チュシンの王”たりえなかった自分と息子との差を計っては、落ち込んだりしていたのかもしれません。
そんな忸怩たる思いが、事態が切羽詰ったときに溢れてしまう。自分を滅ぼして、タムドクに傷をつける方向に。
…ここまで書いてきて、初めて気づく。
近衛隊が侍る玉座の間に、堂々と忍び込んでいるサリャン&火天会士たち。彼らは最初から(というか、常時)潜んでいるんでしょうか。それとも、キハのいるところならテレポーテーションできるとか、何かそういう超自然的な話なんでしょうか…。
いずれにしても、その気になればどこの城でも自由自在に落とせそうな彼らに、なんのために残りの神器が必要なのか、理解できません(T T)。
どう見ても出場選手の中で圧倒的に一番強そうなホゲ様がなぜイカサマをするのか、っていうのと同じ疑問だな。
自分の実力に気づいていないのか、単純にイカサマが楽しくてヤメラレナイのか、どっちなんでしょうね(^ ^)。
(たぶん、プルキルは後者)
カクダンとサリャンの一騎打ち。ここの殺陣(栗原直樹)がカッコよくて大好きです。
ちゃんと“殺陣”になっていて、カクダンが斬られるところまで説得力がある。斬られる理世ちゃんがもっと巧ければ、もっとかっこいいんだけどなあ…(理世ちゃんは斬られ役じゃないから!)
カクダンの危機に、駆け込んでくる近衛兵たち。
はるちゃん(天宮菜生)ちゃんも後姿が色っぽくて好きなんですけど(←注目するポイント違うから!)、最近一番のお気に入りは遼かぐらさん。前髪を二房下ろした髪型もツボ(*^ ^*)なんですけど、なんたって格好良いのは、ここでカクダンに「盾になれ」と言われた後、火天会のメンバーと闘いながら、囮になって一人で上手袖に向かうところ。超男前なんです!!
ぜひぜひチェックしてみてくださいませ(*^ ^*)。
惑乱するキハを助け出したサリャン。
チュシンの王の子を身籠ったキハは、大長老の術を撥ね退ける。
っていうか、ここまで来たら“タムドクこそがチュシンの王”なのは明らかですよねぇ?
なのになぜ、プルキルはいつまでもホゲに固執するんだろう……?かっこいいか(黙)
第18場 テジャ城
いきなり「たのもーう」と声をかけるタムドク皇子。
…どこの時代劇かと(汗)。
タムドクに呼びかけるチョ・ジュド(紫峰七海)の声が素敵!花組は、というか、今回の公演はホントに声の良い人に台詞が回っている印象(審判のアーサーとか)
この場面では、顔を隠しているけど「ああ、あのモミアゲの濃い悪い人ね」と観客にわからせないといけないので、特徴のある美声のふみかは適役だなあと納得しました。新公の彩城レアちゃんは、そのあたりがちょっと弱かったのが残念。
門が開かれると、矢ぶすまになった4人の戦士。
…この4人、結構長時間さらされているにも関わらずピクリとも動かないのが凄いなーと思いながらいつも見ています。
彼らを見つめるタムドクはどんな貌をしているのか?といつも思うのに、つい違うところ(大抵しゅん様、ときどき高句麗軍のきらりんや姫花)を観てしまってます。楽までにはなんとか…(汗)。
タムドクを成敗しようとするホゲ。
「誰も手を出すな」
と言われて、びっくりしたように構えをくずすイルスが可愛いです。
っていうか、一番びっくりしているのはタムドクだよね?こんなにシリアスな場面なのに、あまりにも真っ正直に鳩豆なタムドクを観ると、つい笑ってしまいそうになるんですけど(汗)。
いやー、ホゲ様、無理あるわー。あの人を陥れようとしても、なんか無駄な気がしてなりませんってば。
緊迫した場面にかかる「待った!」の声。
「誰だ」
「タムドク様の仲間だよっ!」
…せめて「近衛隊だ!」くらい言おうよ、スジニ。
カクダンの報告を聞くタムドク。
それをみているホゲ。
…ホゲは、適当な処で切り上げさせて、近衛隊と彼らと合流した面々を捕えて殺すべきだった…と思うんですけど。
いちお、そのツモリなんですよね?実際には神剣が覚醒してしまって、全員逃げられてしまったけれども。
あの蛍光灯 神剣を掲げて立つタムドク。
重いだろうなー、などと、つい不謹慎なことを考えてしまう私をお許しください。
上手で剣を構えたまま、目線もホゲに向いたままのイルスと、
剣を降ろして、ただ呆然とタムドクを見上げるチョク・ファン以下の高句麗軍たち。
ここまでホゲについてきた彼らの、そのとまどいが、酷く哀れに思えてなりません。
「今蘇る 私の中に」
神剣を掲げて、チュシンの王が歌いあげる。
「人と人が永遠に愛し合える国」
チュシンの王として覚醒し、自ら望む“国”のビジョンを語る。
「人と人が信じ合える世界 それが私のチュシンの国」
それは夢、それは希望。
それでも、そんな国を夢見て我は往かん、と。
「私は生まれた 同じ星の下に」
そう歌うホゲが、とても切ないです。
彼はもう、戻れない道に踏み出しているのに。
戻るつもりなど、無いというのに。
…と、いうところで。
やっと一幕終了、です。あははは(乾笑)。
.
第16場 高句麗内あちらこちら(この場面タイトルに、いつもウケてしまいます)
ミョンヒョン(?)山でタムドクとキハが岩屋に篭ると、暗転して下手に部族長たちが登場。
「息子たちが帰ってこない!!」と騒ぐ父親たち。
ここでは、チョルロ族の長・フッケ将軍も他の三人と一緒に怒り狂い、王家への反感を募らせます。
二幕では、真っ向からヨン・ガリョや他3家と対立してタムドク側につくのに、なぜ?という疑問に対しては、某友人が「さらわれた直後は頭に血が昇っていたんだねー」とあっさり答えてくれました(^ ^)。
なるほど納得。
しかし、「息子たちはヨン・ホゲにまかせて、父は王宮へ!」というのも乱暴な話だよなあ、と思うんですけどどうなんでしょう。
普通、父親ならとりあえず息子のもとに駆けつけたいんじゃないの?「兵はお貸しするから、王宮はよろしくお願いします」と言いたいでしょうに。それとも、“頭に血が昇っていて”思いつかなかったんでしょうか…。
本舞台にライトが入り、上手奥からヨン・ホゲを先頭に一軍が向かってくる。
この軍隊は、本来はヨン家の私兵であるべきだと思うんですよね。目的が目的なので。
でも、プログラムには「高句麗軍」と書いてあるし、チョク・ファンもいる。こんな悪辣な企みにも正規軍を連れてこれるっていうのは、すごいなーと思うんですよ。
高句麗という国にとって、このときまでヨン・ホゲは唯一無二の凄い英雄だったってことなんですよね、たぶん。
下手のセットの上で、朝陽を浴びて衣服を直すタムドク。
「ずいぶん早起きだな。それとも眠れなかったのか」
硬い声で問いかける。
「生まれてはじめてぐっすり眠った」
ホゲの胸の裡になど気づかない王者の、暢気ないらえ。
「炎の巫女よ」
切なく問いかけるホゲ。
「なんのお話かわかりませんわ」
すげなく振り捨てるキハ。
大劇場の頃はあまり思わなかったのですが、最近、ホゲはもしかしたら、進軍しながら迷っていたのかもしれないな、と思うようになりました。
“親友”でいられたはずの皇子と、“あなたこそ真の王!”と言ってくれた炎の巫女。
当たり前のように与えられた王座を捨てて逃げ出したタムドクと、その手を取って走り出したキハ。
この短いフレーズの会話の中で、硬く凍りついた表情の中にあった陰りが徐々に消えていくのが、とても怖いんです。ホゲが、本当の意味で「戻れない道」を歩き出すのは、この朝の会話からなんじゃないか、と思えて。
まだ迷いはある。
でも、戻る手段は捨ててしまった。
……壊してしまった。なにもかも。
「一緒にテジャ城へ来てほしい。四部族の息子たちが火天会に誘拐された」
この言葉をきいて、うなづくタムドク。
タムドクには何もわかっていないんだなあ、と思うのはこんな時です。
彼は、自分が何を捨ててきたのか解っていない。
彼が捨てようとしたものは、“王座”。それを拒否したら、もうセドルを救うことも、キハを守ることも、何もできないのに。
自分の愛するものを幸せにしてあげることが、できないのに。
「王位は譲る!」
そんな一言で譲れるものではないのだということに気づかない。
気づこうとしない。
彼が、生まれながらのチュシンの王、だから。
王位は譲る。
でも、セドルは救いたい。
キハを守りたい。自分の手で幸せにしたい。
それは、無理な我侭だ。
自分の望みを叶えたいなら、責任をとらなくてはならない。
責任のある地位につかなくては、自分の望みは叶えられない。
仲間を救いたい。
愛する人を幸せにしたい。
国を豊かに富ませたい。
戦で人が死なない国を創りたい。
そのすべてを叶えるために、彼は王になるしか、ない。
セドルを救うために、ホゲと共にテジャ城へ向かうことを肯うタムドク。
友を救うために、愛する女を人質に渡す。
「だいじょうぶ。また会える」
あまりにも遠く、虚しい口約束。
キハの方が、現実が見えているんでしょうね。
「大丈夫。すぐ会える」
とは言えない男に、切なげに、でも優しく微笑みかける。
「さようなら」
とは、口には出さずに。
……まぁ、実際、タムドクにはあまり選択の余地はないんですよね。
剣こそ向けられてはいないけれども、ホゲの口調こそ依頼になっているけれども、実際には逃げ切れなくて捕らわれたも同然なのですから。
愛しい女と引き離されるのも、当たり前っちゃ当たり前。
それとも、セドルを助け、隙を見てもう一度逃げ出してキハを迎えに…くらいのことは考えているのかな?
この時点では、スジニたちがどこまで味方してくれるのかは判ってないだろうけど、コ将軍や近衛隊は味方カウントできるし。
そんなこんな、いろんな思惑が交錯しつつ、場面は変わって国内城下。
ヒョンミョンがちゃっかりヨン家の情勢を調べて、報告している。
コムル村の民は“チュシンの王”を探しているわけで。
この時点での“チュシンの王”候補は、未だヨン・ホゲだけ、ですよね?武道大会でタムドクの怒りに神器が反応した時、ヒョンゴは「チュシンの王が怒ると光るんだ!」と教えてくれるけど、誰の怒りに反応したと思ったのかは語らないし。プルキルははっきりと「ヨン・ホゲ様こそチュシンの王」だと確信してたし。
なのに、なにがどうなってタムドクに味方することになったんでしたっけ…?
単に仲良しになったから応援する、ってことでいいのか?(こういう、大事なときに大事な人とちゃんと知り合い、仲良くなって味方を増やす、っていうのが“宿命の王”の特徴)
ここで、「テジャ城に向かわなくては!」という気分的な盛り上がりを音楽がちゃんと演出しているのも、小池さんらしい手腕だなあと感心しています。
「いますぐ向かおうテジャ城に~~~!!」という全員コーラスの盛り上がり。
その後すぐに、王座の間の静かな空気が流れるところが、お見事!って感じ(^ ^)。
第17場 玉座の間
キハをつれて国内城へ戻るチョク・ファン(祐澄しゅん)。
大劇場で初めて観てからずっとしゅん様に煮えっぱなしの猫ですが(私一人じゃないことが段々判ってきてちょっと安心)、前場のミョンヒョン山ラストでの「しゅっぱぁーーーつっ!」という掛け声のカッコ良さに毎回うっとりしています☆
で、ここで声をかけるコ将軍にキハを渡したがらないのは、キハをタムドクに対する人質だと思っていて、タムドク派のコ将軍に渡したくなかったからなのかなー、と、ちょっと思ったりもしました。
…いやあの、天地神堂は全面的にタムドク派なので、それはないでしょ>自分。
天地神堂がタムドク派であることをホゲたちが知らない…ってことはないか。「天地神堂が僕を推しても、貴族会議は君を推すだろう」ってタムドク自分で言ってたもんなあ。
じゃあやっぱり、単純にコ将軍への反感、ってことになるんでしょうかねぇ。あのムッとした感じは。ふえええん、しゅん様CSとかでトークしてくれないかしら…。
幕があがって、玉座に座るヤン王。
ヤン王の言動は、なにからなにまで謎だらけなんですが、ここもかなり謎な場面だと思います。
だって、
「私はお前を王にするまでは死ねないのだ」
と言っていたはずなのに、
タムドクは未だ王になってはいないのに、“タムドクのために”自害するなんて!
まぁたしかに、タムドクの性格を考えたら、キハがタムドクの前から突然姿を消したからってアッサリ諦めてくれそうな気はしませんが…。
でも、別に忘れかねてうじうじしたって良いじゃん、と思っちゃうんですよね…。一番簡単なのは、火天会の回し者だということがわかった時点で殺すことなんじゃないのかな?死んでしまえば、いくら心を残したっていずれ諦めるしかないんだから。
……あ。
そういえば、キハはヤン王にとって命の恩人なのか。そりゃー、あまり理不尽に殺すわけにはいかないな。
となると、自分が死ぬしかないのか。なるほど……(納得したらしい)
一番の問題は、ヤン王がタムドクを愛しているようには見えないこと、だと思うんです。
「ひ弱な皇子のふりをしろ」というのは、火天会の目を眩ませるために必要な措置だったのかもしれませんが。
なんだか、愛する王妃を死なせた息子……と、そんなうがったことを考えてしまうほど、ヤン王の言動には、タムドクへの愛が感じられないんです。
そして、ヤン王が愛を持って接していないからこそ、タムドクは「王座」に夢が持てずにいたんじゃないのかなあ、…と。
タムドクは、神剣で刺しても死なない“チュシンの王”。
もしかしたらヤンは、“チュシンの王”たりえなかった自分と息子との差を計っては、落ち込んだりしていたのかもしれません。
そんな忸怩たる思いが、事態が切羽詰ったときに溢れてしまう。自分を滅ぼして、タムドクに傷をつける方向に。
…ここまで書いてきて、初めて気づく。
近衛隊が侍る玉座の間に、堂々と忍び込んでいるサリャン&火天会士たち。彼らは最初から(というか、常時)潜んでいるんでしょうか。それとも、キハのいるところならテレポーテーションできるとか、何かそういう超自然的な話なんでしょうか…。
いずれにしても、その気になればどこの城でも自由自在に落とせそうな彼らに、なんのために残りの神器が必要なのか、理解できません(T T)。
どう見ても出場選手の中で圧倒的に一番強そうなホゲ様がなぜイカサマをするのか、っていうのと同じ疑問だな。
自分の実力に気づいていないのか、単純にイカサマが楽しくてヤメラレナイのか、どっちなんでしょうね(^ ^)。
(たぶん、プルキルは後者)
カクダンとサリャンの一騎打ち。ここの殺陣(栗原直樹)がカッコよくて大好きです。
ちゃんと“殺陣”になっていて、カクダンが斬られるところまで説得力がある。斬られる理世ちゃんがもっと巧ければ、もっとかっこいいんだけどなあ…(理世ちゃんは斬られ役じゃないから!)
カクダンの危機に、駆け込んでくる近衛兵たち。
はるちゃん(天宮菜生)ちゃんも後姿が色っぽくて好きなんですけど(←注目するポイント違うから!)、最近一番のお気に入りは遼かぐらさん。前髪を二房下ろした髪型もツボ(*^ ^*)なんですけど、なんたって格好良いのは、ここでカクダンに「盾になれ」と言われた後、火天会のメンバーと闘いながら、囮になって一人で上手袖に向かうところ。超男前なんです!!
ぜひぜひチェックしてみてくださいませ(*^ ^*)。
惑乱するキハを助け出したサリャン。
チュシンの王の子を身籠ったキハは、大長老の術を撥ね退ける。
っていうか、ここまで来たら“タムドクこそがチュシンの王”なのは明らかですよねぇ?
なのになぜ、プルキルはいつまでもホゲに固執するんだろう……?かっこいいか(黙)
第18場 テジャ城
いきなり「たのもーう」と声をかけるタムドク皇子。
…どこの時代劇かと(汗)。
タムドクに呼びかけるチョ・ジュド(紫峰七海)の声が素敵!花組は、というか、今回の公演はホントに声の良い人に台詞が回っている印象(審判のアーサーとか)
この場面では、顔を隠しているけど「ああ、あのモミアゲの濃い悪い人ね」と観客にわからせないといけないので、特徴のある美声のふみかは適役だなあと納得しました。新公の彩城レアちゃんは、そのあたりがちょっと弱かったのが残念。
門が開かれると、矢ぶすまになった4人の戦士。
…この4人、結構長時間さらされているにも関わらずピクリとも動かないのが凄いなーと思いながらいつも見ています。
彼らを見つめるタムドクはどんな貌をしているのか?といつも思うのに、つい違うところ(大抵しゅん様、ときどき高句麗軍のきらりんや姫花)を観てしまってます。楽までにはなんとか…(汗)。
タムドクを成敗しようとするホゲ。
「誰も手を出すな」
と言われて、びっくりしたように構えをくずすイルスが可愛いです。
っていうか、一番びっくりしているのはタムドクだよね?こんなにシリアスな場面なのに、あまりにも真っ正直に鳩豆なタムドクを観ると、つい笑ってしまいそうになるんですけど(汗)。
いやー、ホゲ様、無理あるわー。あの人を陥れようとしても、なんか無駄な気がしてなりませんってば。
緊迫した場面にかかる「待った!」の声。
「誰だ」
「タムドク様の仲間だよっ!」
…せめて「近衛隊だ!」くらい言おうよ、スジニ。
カクダンの報告を聞くタムドク。
それをみているホゲ。
…ホゲは、適当な処で切り上げさせて、近衛隊と彼らと合流した面々を捕えて殺すべきだった…と思うんですけど。
いちお、そのツモリなんですよね?実際には神剣が覚醒してしまって、全員逃げられてしまったけれども。
あの
重いだろうなー、などと、つい不謹慎なことを考えてしまう私をお許しください。
上手で剣を構えたまま、目線もホゲに向いたままのイルスと、
剣を降ろして、ただ呆然とタムドクを見上げるチョク・ファン以下の高句麗軍たち。
ここまでホゲについてきた彼らの、そのとまどいが、酷く哀れに思えてなりません。
「今蘇る 私の中に」
神剣を掲げて、チュシンの王が歌いあげる。
「人と人が永遠に愛し合える国」
チュシンの王として覚醒し、自ら望む“国”のビジョンを語る。
「人と人が信じ合える世界 それが私のチュシンの国」
それは夢、それは希望。
それでも、そんな国を夢見て我は往かん、と。
「私は生まれた 同じ星の下に」
そう歌うホゲが、とても切ないです。
彼はもう、戻れない道に踏み出しているのに。
戻るつもりなど、無いというのに。
…と、いうところで。
やっと一幕終了、です。あははは(乾笑)。
.
東京宝塚劇場花組公演「太王四神記」。
第2幕1場 コムル村~幻想
一幕も二幕も、ヒョンゴ(未涼亜希)のピンスポで始まる。
小池さん、どんだけまっつが好きなんだ…(^ ^)。なんつったって“海馬の帝王”だもんな(←しつこい)。
「コムル村の民は、“チュシンの王”として目覚めたあなたに忠誠を誓います!」
白い“コムル村の制服”を着てタムドクを取り囲むメンバーは、スジニ(愛音羽麗)、ヒョンミョン(望海風斗)、くみちゃん(芽吹幸奈)、ネコちゃん(彩城レア)、アーサー(煌雅あさひ)、彩咲めいさん、鞠花ゆめちゃん、銀華水さん、花輝真帆さん、神房佳希さんかぁ……。いつもアーサーに気をとられてしまうのですが、センターちょっと下手の娘役さんは誰でしょう?
タムドクを“王”と呼ぶ村人たちに向かい合い、彼は
「僕はなによりも、なぜキハが父上を殺したのかが気になるんだ」と告げて、立ち去る。
「キハ、教えてくれ、なぜ僕を苦しめるのか?」と呟きながら。
小池さん……。
ここはせめて、「キハと暮らすために国も父王も捨てようとした自分など放っておけ」(NHKの太王四神記公式サイト 第十話あらすじより)」くらいのことを言わせてやってください。
いくらなんでも、チュシンの王として覚醒した身で「王位なんてどうでもいいもん!キハの方が大事だもんっ!!(←意訳)」は無いのでは……?
ドラマの台詞だと、タムドクは『王たる自覚をもってやるべきことを選択している』けど、舞台の台詞だと『王たる自覚がない』としか思えない。行動(コムル村を離れて王宮へ向かう)は同じなんですけど、動機が違う。一つ一つは細かいことなんですけど、主役の心理の変化を追っていくと、ここで断絶があって勿体ないなあと思うのです。
だって。
新公にはこの場面がないから、一幕ラストで覚醒したタムドクが、そのまま神剣を持ってヤン王葬儀の場に現れて、カウリ剣の儀式を受け、「父上の遺志、しかと承りました!」となり、次に王になるためにカンミ城へ向かうぞ!っていうところまで、タムドクの気持ちがぶれなくてすむんですよ。
それ(テジャ城での覚醒)まで、タムドクは「王になりたくない」と思っていた。それは、いろんな理由があったわけですが、最終的にはそれ(“王になること”)がタムドクにとっての“義務”だから嫌だった訳ですよね。
で、覚醒した=自らに課せられた義務に納得した、んだと思うんですよ。責任を自覚した、というか。
その上で、『コムル村の忠誠』を受け入れることは拒否する。
偶々知り合ったスジニやヒョンゴという個人の友情はありがたいけれども、自分が宿命の王だから、という理由で奉げられる団体の忠誠は受け入れられない。
それが、「自分のことなど放っておけ」という台詞の、本来の意味だと思うのです。
タムドク・キハ・ホゲの掛け合いの歌はとても好きなんですが、その歌につながる伏線としてコムル村を出すと、コムル村があまり説明されていないこともあって、判りにくいんですよね。
ちょっと不適切だったんじゃないかなー、と思います。
あえて芝居の場面として「高句麗の隠れ里」を出さなくても、普通に二幕の幕があいたら、いきなり板つきでタムドクが歌いだしても、別に問題ないと思うんだけど、ダメなのかしら……。
第2幕2場 ヤン王葬儀
三人のコーラスが終わり、ホゲだけが舞台に残ると、いったん暗転して紗幕があがる。
二つのポンファ通り&武道大会に並ぶ、猫的“オペラグラスを持つ手が(疲れて)震える”場面の始まりです。
幕があがると、天地神堂での儀式の最中。
コーラスを歌いながら、ヤン王の棺とその前の花のセットを人力で舞台前方に運ぶ兵士たちが結構ツボ。真ん中に偉そうに立っているコ将軍と、両側を固めるイルス&チョク・ファンが格好良い♪
鎧にマント姿の彼らは、舞台上をところせましとウロウロしている色とりどりの大きな衣装に紛れて見えなくなりがち。この作品は、やっぱり二階がお勧めです★……イルスもチョク・ファンもコ将軍も、それぞれがバラバラにいろんな小芝居をやっていて、全部チェックするのはほとんど不可能ですけどね……(T T)。
あとは、とりあえず、舞台下手にじっと直立不動で立っている兵士二人(華月由舞・白華れみ)をお見逃しなく。超可愛いですから!
5色の衣装に身を包んだ各部族のみなさまが、次々にポジションを替えながら入れ替わり立ちかわり、ちょっかいを掛け合い、脅しをかけあい、コソコソ噂話をしているのを視ていると、あっという間に場面が終わります。
基本的には武道大会の息子以外のメンバーを残しつつ(ケマ部族以外)、近衛隊など他のメンバーも入れていて、結構微妙なメンバー構成なんですよね。あと、息子たちをさりげなく入れ替えて出しているのがなんとなくおかしい(笑)。
(赤)ケマ部族(夏美よう/遼かぐら、煌雅あさひ、白姫あかり、朝陽みらい)
遼かぐらちゃんの小芝居、とても好きです。チョルロ族や、時には天地神堂の大神官の言でさえ、莫迦にしたように鼻で笑う仕草がとても嫌味でかっこいい。タムドクが現れ、「カウリ剣の儀式を受ける!」と言った瞬間にも、そして刺された瞬間にも、思いっきり「ニヤリ」とするんですよーっ(はぁと)ああ、素敵にどSなお姉さまになってくれそう…(嬉)。
アーサーは、そんなかぐらちゃんの後ろにどっしりと構えて見守っている風情が素敵です。なんだか今回、アーサーは見守り役ですね。新公もコ将軍だし(^ ^)。
白姫あかりちゃん、近衛兵もカッコイイけど、この場面も好きです。まだ他の場面では見分けられないのですが、この公演の間に覚えるぞー!
(青)ソノ部族(眉月凰/月央和沙、天宮菜生、天真みちる、和海しょう)
えーっと、セドルさん死んだら青族に生まれ変わったのね!と毎回突っ込まずにはいられません(^ ^)。息子たちは皆生まれ変わっているんですけど、よっちが一番目立つんですよ。
最初に観たとき、青族のキレイな男役さんは誰だろう、と思ったらはるちゃんだった(^ ^)とことん好みなんだなあ(照)。ここは普通に“中性的な”男役に見えます(^ ^)。可愛い~♪
天真くんはどんな場面でも手抜きなしで顔芸してくれるのでついつい観てしまいます☆
ふ、と思った。
…『表情豊か』と『顔芸』の違いって、何…?
(黒)チョルロ部族(悠真倫/彩城レア、日高大地、大河凜、舞月なぎさ)
他4族に真っ向から対立するフッケ将軍の後ろで、うんうん頷いたり、ヨン・ガリョの発言に「なに言ってやがる!」みたいに威嚇してみたり、ころころ表情が変わったり、かなり面白い。黒族はこの場面ではドラマの中心にいるので、メンバー一人一人が芝居をがんばらないと盛り上がらないんですよね。
新公を観て、大河くんは芝居巧いなあと感心したんですが、ここでもとても表情豊かにいい小芝居をしているので、観ていて楽しいです。
舞月なぎささんって、ロケットで日高くんの二人隣くらいにいますか?美人ですよねー♪
(黄)スンノ部族(紫陽レネ/輝良まさと、花峰千春、銀華水、鳳龍あや)
ハマちゃんいつの間に生まれ変わっ(以下略)
花峰さん、卒業したちあき(白鳥かすが)に似た美貌、という印象の人なんですが、なにげにちょこちょこ動いていて、要チェックです。
銀華さんは、天真くんに負けない顔芸っぷりがかなりツボ。
(緑)カンノ部族(夕霧らい/望月理世、浦輝ひろと、神房佳希、航琉ひびき)
初めて観たとき、「り、理世ちゃんがこんなところに!」と感動したところ。やっぱり美人だなあ、とつくづく思います。理世ちゃん、あと5cm身長が低かったら、シャープでかっこいい、素敵な娘役さんだったろうなあ……。っていうか、この役でも“娘役がこんなところに”と思わせてしまう理世ちゃんって(汗)。
浦輝さんは、他の場面では結構ほんわかした雰囲気につくっているのに、ここだけなんだかえらくシャープで怖いくらいです。意外と、メンバーの怖さは緑族が一番かも、と思ったりする。
忙しすぎて天地神堂の大神官さまや巫女さんたちまで目が回らないのですが、絵莉さんのこの場面の芝居の声色の使い分けがいいなあ、と毎回思います(←耳は足りているらしい)。
なんとかカウリ剣の儀式を回避しようとする大神官と、なんとしても儀式に持ち込みたいヨン・ガリョの間で、ああいえばこういう議論が盛り上がる。
ちなみに、「カウリ剣」は剣の名前ではなく(剣の名前は“チュモ神剣”)儀式の名前なんでしょうか。古代日本でいう“盟神探湯(くがたち)”みたいなものなのかなあ?
「誰が皇子を刺せましょう」
という大神官様の、強い調子が印象的です。
でも、そんな目論みもホゲの一言で潰えさる。
「私なら、同じチュシンの星の下に生まれました」
ホゲの意図がどんなにミエミエでも、もうどうしようもない。
「草の根をわけてもタムドクを捜し…」
「それにはおよびません!」
そう呼ばわりながら登場するタムドク。さすがの格好良さです。主役だー!という迫力。
タムドクに王の死の真相を尋ねられ、
「陛下は自害なさられたのです」と答えるキハ。
『なさられたのです』…って、変な日本語!と思うんですけどどうなんでしょうか。
っていうか、そんな瑣末なことはどうでもいんですが。
せっかくヤン王が「タムドクにお前を憎ませろ」と遺言して死んで、その悪夢に何度も苛まれているはずなのに、 そんな言い訳を本人の前でしちゃったら、意味ないじゃん!!
ここでタムドクが差し出す剣は、一幕ラストで彼が掲げた蛍光灯 光の剣ではなく、仕掛けが無いのでずっと華奢にできています。別物すぎてちょっと笑えるくらい。
ホゲが剣を受け取ると、それをキハが奪い取る。
「朱雀の守り主が、天に問います!」
…この場面の芝居の間とか、刺したあとのキハの表情とか、ホゲを気遣うイルスとか、回りの各部族の反応とか、、、新公の方が良かったところもあり、本公演はさすがだなあと思うところもあり……。
すみ花ちゃんキハは、タムドクが生き返った瞬間に、人形に血が通ったように瞳が急に潤んで、涙がぽろっとこぼれたんですよね。あれはすごかった!タムドクに剣を突き立ててから、生き返るまでの数分間、キハも死んでたんだな、と納得できる芝居でした(*^ ^*)。
彩音ちゃんは、あまり感情が表情に出ないタイプなのですが、タムドクが助かったとわかった瞬間に姿勢が崩れるのが凄く良かった。それを支える祐飛さんの、愛のない冷たい瞳が好きです。
ホゲが愛しているのは、やっぱりキハじゃなくてタムドクだと思う。(きっぱり言うな)
キハによって心臓に神剣を突き立てられ、倒れるタムドク。
取り縋るスジニの泣き声。
…ふ、と音楽が変わり、タムドクが目覚める………。
ここの間が、どうにも短すぎるような気がします。もうちょっとタメがあってもいい。
みわっちの泣きが止まるのも、ちょっと唐突すぎる。
でもまぁ、タムドクが生きていると判った瞬間の、まっつの笑顔がとても可愛いです★
「タムドク皇子は潔白である!」
という大神官の宣言に、思いっきり反論するヨン・ガリョ。
「青龍と白虎、二つの神器の護り主が敬い、慕う、その者こそがチュシンの王。
それがはっきりするまで、タムドクが仮王として、ヨン・ホゲが将軍として国を治めよ」
たしかに、その気になればタムドクの方が視界が広いし、良い王になりそう。
勇敢で武術に長けた(はずの。イカサマしたけど)ホゲは、将軍として、司令官として既に実績がある。
「天地神堂の決定である」
と言われて、錚々たる部族長や有力者たちが一言も言い返せない。
神の預言でなくとも、彼女の言にはそれだけの重みがあるし、やはり現実に沿った発言をしているっていうのも事実なんでしょうねぇ……。
第2幕3場
カーテンが下りて、タムドクとヒョンゴたち三人が場に残る。
と同時に、上手から出てくるチュムチたち。
「天地神堂のおふれを聞きました!残りの神器を探すんですね?」
当たり前のようにそう訊いてくるパソン。
『ぼくはね、ぼくは、王様になんてなりたくないんだよ……』
そんな本音を、言いだせるはずもなく。
……いや、もう、この時のタムドクは、それは本音じゃないんですよね。
「父上の遺言、しかと承りました!」
と言ったとき、彼はついに、自分の運命を受け容れたのだから。
従うことをあんなに嫌がっていた運命、一度は本気で捨てようとした運命を。
積極的にアイディア(「狩に行くふりをして、河伝いにカンミ城を目指そう!」)を出して、実現の可能性を探りながら。
誰のために?という「一番大切なところ」を、置き去りにしたままで。
そういえば。
どうでもいいツッコミですが、火天会はカンミ城の主を殺した後は、すぐ引き上げたんですよね。サビ城も同じく。火をかけて、どんな小さな隅もあまさずに捜索したら、あとは見捨てて去るだけ。
なんとか隠れて逃げ切ったチョロを連れたカグン将軍が城に戻って、散らばった部下たちを集めて“西百済”という国を再建しても、火天会は黙認というか無視するんですね……。
うーん。そのまま国を支配する、っていう発想は、プルキルには無かったんでしょうか。
不意をついたとはいえ、いくつもの城を同時に落とすだけの実力があるのに、もったいない。
部下たちは、プルキルが操っているだけで自分で判断することができない生き人形たちだから、殺すことや探すことはできても、支配することはできない、とか、そういうこと?
っていうか、とにかくプルキルの目的が謎だ。
私にはわからない理屈で動いているんだなあ、彼は…。(しみじみ)
タムドクチームが左右にハケて、中央のセットからヨン家一党が登場。
「残りの神器はどこにある?」
性急に問いただすヨン・ガリョ。
「わかりません…」
そこまではずっと自信満々にいろんな策謀をめぐらしてきたチョ・ジュドが、初めて自分の無力にうちひしがれる。
そこに、勝ち誇ったようなプルキルの声。
「水晶玉に訊きました……」
しかし!
プルキルの水晶玉は、自分の支配下にあるキハを映したり操ったりすることはできるけれども、自分の支配下にないもの(他の三つの神器のありか)を示すことはできない。だから、ここで彼が
「西百済に青龍があり、北の靺鞨に白虎がある」
と告げるのは、十数年前の「チュシンの夜」にあがった烽火の記憶にすぎません。
実際には、白虎の神器はパソンが持って国内城に来ているんだから、水晶玉が当てにならないのは事実。でも、この時点ではそんなことはまだ判らない。ミョンヒョン山を示したプルキルの力の幻影に、全員が惑わされたまま。
「西百済を攻めるとなると、戦争になる」
「国王(代理のタムドク)の許可なく戦争はできない」
「ならば、靺鞨の蛮族を成敗するふりを!」
すっ、と手をあげてチョク・ファンを呼び、遠征の準備を命ずるヨン・ホゲがかっこいいです。
そして、「はっ!!」というチョク・ファンの返事が、とてもとても男前(*^ ^*)。
やっぱりしゅん様素敵だわー♪(最後はそれか)
.
第2幕1場 コムル村~幻想
一幕も二幕も、ヒョンゴ(未涼亜希)のピンスポで始まる。
小池さん、どんだけまっつが好きなんだ…(^ ^)。なんつったって“海馬の帝王”だもんな(←しつこい)。
「コムル村の民は、“チュシンの王”として目覚めたあなたに忠誠を誓います!」
白い“コムル村の制服”を着てタムドクを取り囲むメンバーは、スジニ(愛音羽麗)、ヒョンミョン(望海風斗)、くみちゃん(芽吹幸奈)、ネコちゃん(彩城レア)、アーサー(煌雅あさひ)、彩咲めいさん、鞠花ゆめちゃん、銀華水さん、花輝真帆さん、神房佳希さんかぁ……。いつもアーサーに気をとられてしまうのですが、センターちょっと下手の娘役さんは誰でしょう?
タムドクを“王”と呼ぶ村人たちに向かい合い、彼は
「僕はなによりも、なぜキハが父上を殺したのかが気になるんだ」と告げて、立ち去る。
「キハ、教えてくれ、なぜ僕を苦しめるのか?」と呟きながら。
小池さん……。
ここはせめて、「キハと暮らすために国も父王も捨てようとした自分など放っておけ」(NHKの太王四神記公式サイト 第十話あらすじより)」くらいのことを言わせてやってください。
いくらなんでも、チュシンの王として覚醒した身で「王位なんてどうでもいいもん!キハの方が大事だもんっ!!(←意訳)」は無いのでは……?
ドラマの台詞だと、タムドクは『王たる自覚をもってやるべきことを選択している』けど、舞台の台詞だと『王たる自覚がない』としか思えない。行動(コムル村を離れて王宮へ向かう)は同じなんですけど、動機が違う。一つ一つは細かいことなんですけど、主役の心理の変化を追っていくと、ここで断絶があって勿体ないなあと思うのです。
だって。
新公にはこの場面がないから、一幕ラストで覚醒したタムドクが、そのまま神剣を持ってヤン王葬儀の場に現れて、カウリ剣の儀式を受け、「父上の遺志、しかと承りました!」となり、次に王になるためにカンミ城へ向かうぞ!っていうところまで、タムドクの気持ちがぶれなくてすむんですよ。
それ(テジャ城での覚醒)まで、タムドクは「王になりたくない」と思っていた。それは、いろんな理由があったわけですが、最終的にはそれ(“王になること”)がタムドクにとっての“義務”だから嫌だった訳ですよね。
で、覚醒した=自らに課せられた義務に納得した、んだと思うんですよ。責任を自覚した、というか。
その上で、『コムル村の忠誠』を受け入れることは拒否する。
偶々知り合ったスジニやヒョンゴという個人の友情はありがたいけれども、自分が宿命の王だから、という理由で奉げられる団体の忠誠は受け入れられない。
それが、「自分のことなど放っておけ」という台詞の、本来の意味だと思うのです。
タムドク・キハ・ホゲの掛け合いの歌はとても好きなんですが、その歌につながる伏線としてコムル村を出すと、コムル村があまり説明されていないこともあって、判りにくいんですよね。
ちょっと不適切だったんじゃないかなー、と思います。
あえて芝居の場面として「高句麗の隠れ里」を出さなくても、普通に二幕の幕があいたら、いきなり板つきでタムドクが歌いだしても、別に問題ないと思うんだけど、ダメなのかしら……。
第2幕2場 ヤン王葬儀
三人のコーラスが終わり、ホゲだけが舞台に残ると、いったん暗転して紗幕があがる。
二つのポンファ通り&武道大会に並ぶ、猫的“オペラグラスを持つ手が(疲れて)震える”場面の始まりです。
幕があがると、天地神堂での儀式の最中。
コーラスを歌いながら、ヤン王の棺とその前の花のセットを人力で舞台前方に運ぶ兵士たちが結構ツボ。真ん中に偉そうに立っているコ将軍と、両側を固めるイルス&チョク・ファンが格好良い♪
鎧にマント姿の彼らは、舞台上をところせましとウロウロしている色とりどりの大きな衣装に紛れて見えなくなりがち。この作品は、やっぱり二階がお勧めです★……イルスもチョク・ファンもコ将軍も、それぞれがバラバラにいろんな小芝居をやっていて、全部チェックするのはほとんど不可能ですけどね……(T T)。
あとは、とりあえず、舞台下手にじっと直立不動で立っている兵士二人(華月由舞・白華れみ)をお見逃しなく。超可愛いですから!
5色の衣装に身を包んだ各部族のみなさまが、次々にポジションを替えながら入れ替わり立ちかわり、ちょっかいを掛け合い、脅しをかけあい、コソコソ噂話をしているのを視ていると、あっという間に場面が終わります。
基本的には武道大会の息子以外のメンバーを残しつつ(ケマ部族以外)、近衛隊など他のメンバーも入れていて、結構微妙なメンバー構成なんですよね。あと、息子たちをさりげなく入れ替えて出しているのがなんとなくおかしい(笑)。
(赤)ケマ部族(夏美よう/遼かぐら、煌雅あさひ、白姫あかり、朝陽みらい)
遼かぐらちゃんの小芝居、とても好きです。チョルロ族や、時には天地神堂の大神官の言でさえ、莫迦にしたように鼻で笑う仕草がとても嫌味でかっこいい。タムドクが現れ、「カウリ剣の儀式を受ける!」と言った瞬間にも、そして刺された瞬間にも、思いっきり「ニヤリ」とするんですよーっ(はぁと)ああ、素敵にどSなお姉さまになってくれそう…(嬉)。
アーサーは、そんなかぐらちゃんの後ろにどっしりと構えて見守っている風情が素敵です。なんだか今回、アーサーは見守り役ですね。新公もコ将軍だし(^ ^)。
白姫あかりちゃん、近衛兵もカッコイイけど、この場面も好きです。まだ他の場面では見分けられないのですが、この公演の間に覚えるぞー!
(青)ソノ部族(眉月凰/月央和沙、天宮菜生、天真みちる、和海しょう)
えーっと、セドルさん死んだら青族に生まれ変わったのね!と毎回突っ込まずにはいられません(^ ^)。息子たちは皆生まれ変わっているんですけど、よっちが一番目立つんですよ。
最初に観たとき、青族のキレイな男役さんは誰だろう、と思ったらはるちゃんだった(^ ^)とことん好みなんだなあ(照)。ここは普通に“中性的な”男役に見えます(^ ^)。可愛い~♪
天真くんはどんな場面でも手抜きなしで顔芸してくれるのでついつい観てしまいます☆
ふ、と思った。
…『表情豊か』と『顔芸』の違いって、何…?
(黒)チョルロ部族(悠真倫/彩城レア、日高大地、大河凜、舞月なぎさ)
他4族に真っ向から対立するフッケ将軍の後ろで、うんうん頷いたり、ヨン・ガリョの発言に「なに言ってやがる!」みたいに威嚇してみたり、ころころ表情が変わったり、かなり面白い。黒族はこの場面ではドラマの中心にいるので、メンバー一人一人が芝居をがんばらないと盛り上がらないんですよね。
新公を観て、大河くんは芝居巧いなあと感心したんですが、ここでもとても表情豊かにいい小芝居をしているので、観ていて楽しいです。
舞月なぎささんって、ロケットで日高くんの二人隣くらいにいますか?美人ですよねー♪
(黄)スンノ部族(紫陽レネ/輝良まさと、花峰千春、銀華水、鳳龍あや)
ハマちゃんいつの間に生まれ変わっ(以下略)
花峰さん、卒業したちあき(白鳥かすが)に似た美貌、という印象の人なんですが、なにげにちょこちょこ動いていて、要チェックです。
銀華さんは、天真くんに負けない顔芸っぷりがかなりツボ。
(緑)カンノ部族(夕霧らい/望月理世、浦輝ひろと、神房佳希、航琉ひびき)
初めて観たとき、「り、理世ちゃんがこんなところに!」と感動したところ。やっぱり美人だなあ、とつくづく思います。理世ちゃん、あと5cm身長が低かったら、シャープでかっこいい、素敵な娘役さんだったろうなあ……。っていうか、この役でも“娘役がこんなところに”と思わせてしまう理世ちゃんって(汗)。
浦輝さんは、他の場面では結構ほんわかした雰囲気につくっているのに、ここだけなんだかえらくシャープで怖いくらいです。意外と、メンバーの怖さは緑族が一番かも、と思ったりする。
忙しすぎて天地神堂の大神官さまや巫女さんたちまで目が回らないのですが、絵莉さんのこの場面の芝居の声色の使い分けがいいなあ、と毎回思います(←耳は足りているらしい)。
なんとかカウリ剣の儀式を回避しようとする大神官と、なんとしても儀式に持ち込みたいヨン・ガリョの間で、ああいえばこういう議論が盛り上がる。
ちなみに、「カウリ剣」は剣の名前ではなく(剣の名前は“チュモ神剣”)儀式の名前なんでしょうか。古代日本でいう“盟神探湯(くがたち)”みたいなものなのかなあ?
「誰が皇子を刺せましょう」
という大神官様の、強い調子が印象的です。
でも、そんな目論みもホゲの一言で潰えさる。
「私なら、同じチュシンの星の下に生まれました」
ホゲの意図がどんなにミエミエでも、もうどうしようもない。
「草の根をわけてもタムドクを捜し…」
「それにはおよびません!」
そう呼ばわりながら登場するタムドク。さすがの格好良さです。主役だー!という迫力。
タムドクに王の死の真相を尋ねられ、
「陛下は自害なさられたのです」と答えるキハ。
『なさられたのです』…って、変な日本語!と思うんですけどどうなんでしょうか。
っていうか、そんな瑣末なことはどうでもいんですが。
せっかくヤン王が「タムドクにお前を憎ませろ」と遺言して死んで、その悪夢に何度も苛まれているはずなのに、 そんな言い訳を本人の前でしちゃったら、意味ないじゃん!!
ここでタムドクが差し出す剣は、一幕ラストで彼が掲げた
ホゲが剣を受け取ると、それをキハが奪い取る。
「朱雀の守り主が、天に問います!」
…この場面の芝居の間とか、刺したあとのキハの表情とか、ホゲを気遣うイルスとか、回りの各部族の反応とか、、、新公の方が良かったところもあり、本公演はさすがだなあと思うところもあり……。
すみ花ちゃんキハは、タムドクが生き返った瞬間に、人形に血が通ったように瞳が急に潤んで、涙がぽろっとこぼれたんですよね。あれはすごかった!タムドクに剣を突き立ててから、生き返るまでの数分間、キハも死んでたんだな、と納得できる芝居でした(*^ ^*)。
彩音ちゃんは、あまり感情が表情に出ないタイプなのですが、タムドクが助かったとわかった瞬間に姿勢が崩れるのが凄く良かった。それを支える祐飛さんの、愛のない冷たい瞳が好きです。
ホゲが愛しているのは、やっぱりキハじゃなくてタムドクだと思う。(きっぱり言うな)
キハによって心臓に神剣を突き立てられ、倒れるタムドク。
取り縋るスジニの泣き声。
…ふ、と音楽が変わり、タムドクが目覚める………。
ここの間が、どうにも短すぎるような気がします。もうちょっとタメがあってもいい。
みわっちの泣きが止まるのも、ちょっと唐突すぎる。
でもまぁ、タムドクが生きていると判った瞬間の、まっつの笑顔がとても可愛いです★
「タムドク皇子は潔白である!」
という大神官の宣言に、思いっきり反論するヨン・ガリョ。
「青龍と白虎、二つの神器の護り主が敬い、慕う、その者こそがチュシンの王。
それがはっきりするまで、タムドクが仮王として、ヨン・ホゲが将軍として国を治めよ」
たしかに、その気になればタムドクの方が視界が広いし、良い王になりそう。
勇敢で武術に長けた(はずの。イカサマしたけど)ホゲは、将軍として、司令官として既に実績がある。
「天地神堂の決定である」
と言われて、錚々たる部族長や有力者たちが一言も言い返せない。
神の預言でなくとも、彼女の言にはそれだけの重みがあるし、やはり現実に沿った発言をしているっていうのも事実なんでしょうねぇ……。
第2幕3場
カーテンが下りて、タムドクとヒョンゴたち三人が場に残る。
と同時に、上手から出てくるチュムチたち。
「天地神堂のおふれを聞きました!残りの神器を探すんですね?」
当たり前のようにそう訊いてくるパソン。
『ぼくはね、ぼくは、王様になんてなりたくないんだよ……』
そんな本音を、言いだせるはずもなく。
……いや、もう、この時のタムドクは、それは本音じゃないんですよね。
「父上の遺言、しかと承りました!」
と言ったとき、彼はついに、自分の運命を受け容れたのだから。
従うことをあんなに嫌がっていた運命、一度は本気で捨てようとした運命を。
積極的にアイディア(「狩に行くふりをして、河伝いにカンミ城を目指そう!」)を出して、実現の可能性を探りながら。
誰のために?という「一番大切なところ」を、置き去りにしたままで。
そういえば。
どうでもいいツッコミですが、火天会はカンミ城の主を殺した後は、すぐ引き上げたんですよね。サビ城も同じく。火をかけて、どんな小さな隅もあまさずに捜索したら、あとは見捨てて去るだけ。
なんとか隠れて逃げ切ったチョロを連れたカグン将軍が城に戻って、散らばった部下たちを集めて“西百済”という国を再建しても、火天会は黙認というか無視するんですね……。
うーん。そのまま国を支配する、っていう発想は、プルキルには無かったんでしょうか。
不意をついたとはいえ、いくつもの城を同時に落とすだけの実力があるのに、もったいない。
部下たちは、プルキルが操っているだけで自分で判断することができない生き人形たちだから、殺すことや探すことはできても、支配することはできない、とか、そういうこと?
っていうか、とにかくプルキルの目的が謎だ。
私にはわからない理屈で動いているんだなあ、彼は…。(しみじみ)
タムドクチームが左右にハケて、中央のセットからヨン家一党が登場。
「残りの神器はどこにある?」
性急に問いただすヨン・ガリョ。
「わかりません…」
そこまではずっと自信満々にいろんな策謀をめぐらしてきたチョ・ジュドが、初めて自分の無力にうちひしがれる。
そこに、勝ち誇ったようなプルキルの声。
「水晶玉に訊きました……」
しかし!
プルキルの水晶玉は、自分の支配下にあるキハを映したり操ったりすることはできるけれども、自分の支配下にないもの(他の三つの神器のありか)を示すことはできない。だから、ここで彼が
「西百済に青龍があり、北の靺鞨に白虎がある」
と告げるのは、十数年前の「チュシンの夜」にあがった烽火の記憶にすぎません。
実際には、白虎の神器はパソンが持って国内城に来ているんだから、水晶玉が当てにならないのは事実。でも、この時点ではそんなことはまだ判らない。ミョンヒョン山を示したプルキルの力の幻影に、全員が惑わされたまま。
「西百済を攻めるとなると、戦争になる」
「国王(代理のタムドク)の許可なく戦争はできない」
「ならば、靺鞨の蛮族を成敗するふりを!」
すっ、と手をあげてチョク・ファンを呼び、遠征の準備を命ずるヨン・ホゲがかっこいいです。
そして、「はっ!!」というチョク・ファンの返事が、とてもとても男前(*^ ^*)。
やっぱりしゅん様素敵だわー♪(最後はそれか)
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太王の宿命~第二幕【2】
2009年3月20日 宝塚(花) コメント (4)東京宝塚劇場花組公演「太王四神記」。
最後の三連休も始まり、千秋楽まであと三日。いよいよラストスパートです!!
花組子のみなさま+ほっしゃん先輩、最後まで、どうぞよろしくお願いいたします!
……と思いながらパタパタと打っていたのに、途中で寝てしまった……
というわけで、三連休の最初の一日が終わりました。
春の嵐だった3月20日。
一年前は日本青年館「舞姫」の千秋楽をやっていたこの春分の日に、とても嬉しいニュースがありました(喜)。
今年の巴里祭は、花組のまっつ(未涼亜希)がメインだそうです!!
今年の7月に巴里祭が可能なのは、花と宙のみ。
去年が宙(ともちん)だったんだから今年は絶対花だろうし、だとしたら絶対まっつだよね!?と予想してはいたのですが、発表されるとしみじみ嬉しいです。
わーいわーい、今度こそ行くぞ~~~っ!
まっつ、おめでとうございまっつ★
他には誰が出るんでしょうねぇ。とりあえず、アーサー(煌雅あさひ)とかが来てくれたら嬉しいなあ~(*^ ^*)
さて。
第2幕4場A 出立準備
パソン特製の鎧をつけて、左右から登場するタムドクチーム。
鎧をつけているのはコムル村組(ヒョンゴ、スジニ、ヒョンミョン)、シウ族(チュムチ他6人)、そしてコ将軍の11人。コ将軍の鎧って、パソン特製ですよね…?将軍なのに、自分用の鎧を持ってないの?歩兵なら国から制服がわりに貸与される可能性もあるけど、将軍はふつう漏っているだろう…。職業軍人どころか、家柄が将軍の家柄だろうに。
ちなみにこのとき、パソンとチュモンは着けていない。ってことは、この二人は非戦闘員で、ヒョンゴは戦闘員カウントなんですね。ほほぉ。パソンの方がよっぽど強そうなのに、と思うのは私だけ?
シウ部族は、ポンファ通りから引き続いての朝夏まなと・冴月瑠那・夏城らんかの3人に、ここで初登場する瀬戸かずや・鳳真由・真瀬はるか・真輝いづみで、合わせて7人。
彼らは元々傭兵なんですよね、たぶん。雇い主を探して国内城下へ来て、物色していたところでセドルやタムドクに出会い、友人になった。その後一緒に行動する中、どのタイミングで契約したのかはわかりませんが、この時点では正式にタムドクの部下として雇われているのでしょうか。
チュムチが「俺が仲間を集める!」って言ったときに契約した、って感じかな?ホゲが将軍として軍を治めることが決まった以上、なんらかの力を持つ必要にかられたでしょうから。
ルナちゃんとらんかちゃんは、前から行動を共にしていただけあって、チュムチと仲良さそう。タルビが登場したときも思いっきりチュムチをからかっていたりとか、なにかと絡んでくるのはこの二人、という印象です。
瀬戸くんは長身が衣装に映えて、すごく格好良い(*^ ^*)。髪型も超似合う~♪ちょっとだけ、卒業してしまった月組のしのちゃん(朝桐紫乃)に面影が似ていませんか?
ルナちゃんといつも隣にいるので、眼福眼福と思いながら観ています。
そして、真由ちゃんを観るたびに“武道大会では赤軍だったくせにっ!”と思ってしまいます(^ ^;。なにげに真瀬くんと並んでにこにこしている姿がお気に入り。真瀬くん、本当に格好良くなったなあ……(しみじみ)。戦闘シーンになると、この二人は本当に顔つきが変わる!かっこいいです♪
真輝いづみちゃんは、新公のときも思いましたが、よっち(月央和沙)に似てますよね(笑)。最初の頃は何度も見間違えました(汗)。最近は、逆に「よっちに似てるのは真輝さん」と思っているので、よっちを見間違えたりします↓↓
「11人か…あれ?もう一人は?」
と問うパソンに、実はもう一人、どうしても参加したいという人がいて、と登場するフッケ将軍。
……だーかーらー、フッケ将軍は将軍なだけじゃなくてチョルロ部族の長なんでしょう?自前の鎧はないの?律数段階は鎧の数なんだから、将軍二人が自前になれば、シウ族の戦闘員をあと二人連れて行けるのに。
案外と予算の都合だったりしてね。…国王も大変だねぇ……。
そうこうしているところに、タルビ(野々すみ花)が登場。「がんばります!」すみ花ちゃんの声で激励されて、みんなが「おお!」と雄叫び(?)をあげると、皆が一斉にくるん!と回れ右して行進を始める。
みなが奥へ行進していく間に盆が回りはじめ、上手からカンミ城のセットが回ってくる……。
っと、場面はかわってカンミ城になるんですが、
その前に。先日の日記で、ここの一つ前のタムドクチームミーティングのことを書いたとき、なんだか色んなことを書き忘れていたので、追記(汗)。
①「7日間で何枚できる?」の問いに、両手で日数を数えつつ「ひ、ふ、み、、、12枚!」と、全然7でも12でもない数字を表示しているようにしか見えないのに、確信を持って答えるチュモン(嶺乃一真)。その数字、どっから出てきたの?
しかもそれには、タムドクの分は入っていないんですね。もしかして、普通の鎧は一日二枚作れるけど、“タムドク様のためのトックベツな奴”を作るのには丸一日かかる から、(7-1)日×2=12枚、“トックベツ”な奴は別、っていう計算だったのか…?
②ヒョンゴが「腹が減っては戦は出来ぬ。料理の出来る知り合いはいないか?」と言ったときに、上手で思いっきり手をあげてアピールしているパソン(←恋する娘)と、それを必死で止めようとパソンの袖を引くチュモン。
マイク入ってないけど、「り、料理なんてできないくせにっ!」と口が動いてる…ような気がする。
③「お待ちください!」と出てくるコ将軍って、とっても格好良い(見た目)んだけど、実は情けない(自軍を掌握できてなかった)ですよね。そのギャップが素敵♪
④そんなコ将軍の力を計ろうとして、まったく太刀打ちできずにすぐに降るチュムチが可愛い。
……たぶん、他にもたくさんあるんだろうけど、今日のところは以上、です。
第2幕4場B カンミ城
盆で回ってくる、山道のセットを天守(?)に見立てているらしい。
音楽も変わり、青い照明と共に密やかな、何か異様な空気感を盛り上げる。
膝をついた髭の老軍人(側近のカグン将軍/高翔みずき)と、水煙管(?)を嗜む仮面の男。西百済を治める、カンミ城のチョロ(真野すがた)。
カグン将軍がコムル村の村長(ヒョンゴ)からの手紙を差し出す。
「チュシンの王・タムドクに、青龍の神器を差し出してほしい」という手紙を。
「神器は俺の心臓の中だ。…死ねということか?」
唇の端を吊り上げて、チョロは問う。
そこに駆け込んでくる伝令(浦輝)。いい声なのに、柔らかな声質なので伝令役には不向きなのがちょっと残念。
百済兵は、意外な豪華キャストに毎回驚きます。近衛隊長(望月理世)に黄の長(紫陽レネ)に緑の長(夕霧らい)!しかも、ヤン王葬儀の場からそんなに時間の余裕はないと思うのですが、理世ちゃんは男役になっているし、レネちゃん・らいらいもちゃんーんとひげを取って化粧も変えているのが凄い。
彼らは次の場面(キハの記憶)にも出るのですぐにハケてしまうのですが、残ったメンバーが倒れた王(チョロ)を心配そうに見守る姿もとても好きです。下手の席で観たとき、くいいるようにチョロを視ているレネちゃんとか、祈るように目を閉じる花峰千春ちゃんとかに目を奪われました。
父親の手によって心臓の中に埋め込まれた神器。神器は身体を蝕み、皮膚を石化させていく……ってことで良いのでしょうか?(^ ^;)。
自分を滅ぼしかねないモノを、取り除いてくれたチュシンの王。美しい皮膚を取り戻し、タムドクの前に膝をついて忠誠を誓うめおちゃんの美貌が、輝いていてとても良いです。
そして、主が美しい姿を取り戻して嬉しそうなカグン将軍と百済兵たちが、とてもとても可愛いです☆
第2幕5場 靺鞨
そんな幸せそうな主従を載せて、盆は回る。
和気藹々とした明るい空気が、一瞬にして凍りつく。
狭苦しく舞台前方に張り出した岩のセット。上下で襲われている靺鞨の人々。
「床下まで軍隊を送り込み、虱潰しに調べたが白虎の神器は出てきません」
と報告するイルスに、
「お前たちの探し方が手ぬるいのだ!」
癇癪を起こすヨン・ホゲ。
「見つからないなら賞金をだし、密告させるのだ!」
下手側のセットの上で、捕まえた村人にむかって威嚇のニヤリ笑いを見せる遼かぐらちゃんが、めちゃくちゃステキです。
上手側のセットの上がアーサーとじゅりあ(民衆)…でしたっけ?あそこも本当に暗くて、チラっと見たくらいじゃ判別つかないんですよねぇ…(T T)(←さすがにここはホゲ様としゅん様を観ているので、なかなかチェックできない…)。
っつーか、さ、「床下まで軍隊を送り込み」って……どんな軍隊ですかソレ。訓練された鼠の部隊、とか?
もとい。
真ん中の階段を中ほどまであがり、
「白状しないなら、村中皆殺しに!」
と叫ぶヨン・ホゲ。
「それはやりすぎでは!?」
というチョク・ファンの諫言も、耳には届かず。
今はもういない幻のチョク・ファンについては、煮えたぎっていた頃に散々書いたので、ここでは省略させていただきます。
http://80646.diarynote.jp/?day=20090126
でも、なんだかんだ言って、今のチョク・ファンも大好きなんです私(*^ ^*)。
職業軍人の矜持とホゲへの憧憬、そして棄てきれない信頼がいとおしい。本当に優しい人なんだなあ、と思います。
この人の信頼を得ることができたホゲは、本質的に王にふさわしくない人ではなかったんだよね。チュシンの王ではなかった、というだけで。
ホゲの進む道がどこへ繋がっていようとも、そこに道がある限りついていくのだろうイルスと、
“正しい道”へ戻ってほしいと願いながら、帰る道を見つけられないチョク・ファンと。
二人のどちらが幸せだったのか、それは誰にもわからないことなんだろうな、と思いながら。
第2幕6場A
花道の両側にプルキルとキハがせり上がり、銀橋をゆっくりと歩いて出会う。
プルキルはキハの前世(虎族の女王カジン)の記憶を思い出させようとして、ついうっかり“消したはずの過去の記憶”(サビ城落城)を取り戻させてしまう……
新公ではあっさりカットされた場面ですが、確かに、物語的には不要な場面だなーと思ってしまいます。
大長老様がただのウッカリさんだということがバレて、だんだんギャグキャラに見えてきてしまうし…。
心配そうにキハを見守るサリャン(華形ひかる)とか、麗しのキハ母(天宮菜生)とか、いろいろ観るところが多くて場面としては無くなったら寂しいんですけどね(涙)。
なんたって、虎族(ふみか・らいらい・よっち)・熊族(理世・浦輝ひろと・輝良まさと)が意味もなく豪華。……さっきまで、ふみか以外は皆百済兵だったのに、忙しいなあ(^ ^;。
第2幕6場B タムドクの帰還 ~ スジニの花嫁衣裳
タムドクチームの凱旋を、こっそりと出迎える大神官さま。
「一緒に来てくれたみんなのおかげだ」
嬉しそうに笑う、タムドク。
“街にも出たことが無”く、“隠された皇子”“愚かでひ弱な皇子”として蔑まれて育ち、パロ宮廷で寂しく育ったディーン(マリウス)(←判る方いらっしゃいますか?)のような存在だったタムドク。
彼にとって、西百済への遠征は“初めての長旅”で、12人(戦闘員)+3人(非戦闘員)は、ホゲ以来はじめて得た「ともだち」であったはず。
そんなタムドクに、フッケ将軍はある提案をする。
嫁をとってはどうか、と。
東百済のサビ城の姫である、スジニを、と。
フッケ将軍は、チョルロ(絶奴)族の長。他の4部族には「田舎者」と蔑まれていますが、歴史的には絶奴族こそ妃部、つまり王妃を出す家柄でした。(ヤン王やセームの母親がどお部族だったのかはわかりませんが)
いずれにしても、フッケ将軍は本来、一族の娘から王妃を出す予定だったはず。たまたま娘(よっちの妹?^ ^;)がいないのか、スジニが良い子だから気に入ったのか、とにかく慣習をやぶってスジニを王妃に薦めるフッケ将軍。
用意されていた花嫁衣裳を奉げ持ってくる、パソンとタルビ。見交わす目が楽しそう。
見たとたんにそっちに向かってダッシュしてわくわくしているルナちゃんと真瀬くんが可愛いです(*^ ^*)。スジニをとっ捕まえて服を着せるメンバーたち。口ではあれこれ言いながら、まんざらでもなさそうなスジニ。
かーわーいーいー!
ここで、まっつが「でもスジニは花嫁になれない…」と語り始める、そのきっかけが結構難しいのか、わりとタイミングを外しがち(^ ^)。もしかしてわざとのなんでしょうか。なんだか、千秋楽まであと2日と迫った今になっても、まだちょっとここの会話はテンポが良くないなあ、と思うことがあります。
…明日に期待。
大神官様が、空気の読めないフッケ将軍を怒り狂いながら牽制しようとしているのに、気づきゃしないまりんさんがステキです☆
皆が退散したあとの、タムドクとスジニとの会話。
ス「親友だと思っていた人を愛してしまった、でもそれは、愛してはいけない人だったんだ…」
タ「……私も同じだ」
………へー?
えーっと。
タムドクさん?君の親友はホゲだよね?
キハがいつ“親友”になったのっ!?
いえ、タムドクが「私も同じ」だと同意しているのは「愛してはいけない人だった」ってところなんだろうなー、とゆーのは判るのですが。せっかくなのでいろいろ深読みしたくなる台詞ではあります。
しかも、
タ「いつまでも、兄と妹のようでいてくれ…」
いやー、それはどうかと思うよ>タムドク。
タムドクはスジニの気持ちに気づいているのかいないのか?については、私は「気づいてる」派です。ただし、気づくのは「親友だと思っていた人を愛してしまった…」という台詞を聞いたときに、だと思ってますが(そういう反応をしているから)。
でも、気持ちを知っててこういうことを言う男って最悪よね……(汗)
「…うん、」
と、ちいさく答えるスジニが、切なくていとおしいです。
第2幕7場 ヨン・ホゲの帰還 ~ 愛のない結婚
暗転して光が入ると、トラジの店の女の子たちが縦一列に並んでいる。(でもトラジはいない…/涙)暗いのにきれいに並ぶよなあ、みんな。
ひとさし舞って、ばらけるメンバー。
上手にイルス&チャンミ(華耀きらり)、下手にチョク・ファン&メファ(白華れみ)。
……一度に観たいのにー(T T)。
きらりんと楽しそうに喋っているイルス、れみちゃんに迫られて、ちょっと後退り気味のチョク・ファン。
二組とも大好きだ!
これは、ヨン・ホゲの凱旋&婚約披露パーティ、であるらしい。神器は見つからなかったけど、“靺鞨の蛮族を征伐する”という目的は果たされたから、凱旋カウントなのか(^ ^)。なるほど。
紹介を受けて、二人で並んで前に出てくるホゲとキハ。
だいぶ進んだなー。……よくがんばってるな>自分。
ここから先は、明日書きま~す!
.
最後の三連休も始まり、千秋楽まであと三日。いよいよラストスパートです!!
花組子のみなさま+ほっしゃん先輩、最後まで、どうぞよろしくお願いいたします!
……と思いながらパタパタと打っていたのに、途中で寝てしまった……
というわけで、三連休の最初の一日が終わりました。
春の嵐だった3月20日。
一年前は日本青年館「舞姫」の千秋楽をやっていたこの春分の日に、とても嬉しいニュースがありました(喜)。
今年の巴里祭は、花組のまっつ(未涼亜希)がメインだそうです!!
今年の7月に巴里祭が可能なのは、花と宙のみ。
去年が宙(ともちん)だったんだから今年は絶対花だろうし、だとしたら絶対まっつだよね!?と予想してはいたのですが、発表されるとしみじみ嬉しいです。
わーいわーい、今度こそ行くぞ~~~っ!
まっつ、おめでとうございまっつ★
他には誰が出るんでしょうねぇ。とりあえず、アーサー(煌雅あさひ)とかが来てくれたら嬉しいなあ~(*^ ^*)
さて。
第2幕4場A 出立準備
パソン特製の鎧をつけて、左右から登場するタムドクチーム。
鎧をつけているのはコムル村組(ヒョンゴ、スジニ、ヒョンミョン)、シウ族(チュムチ他6人)、そしてコ将軍の11人。コ将軍の鎧って、パソン特製ですよね…?将軍なのに、自分用の鎧を持ってないの?歩兵なら国から制服がわりに貸与される可能性もあるけど、将軍はふつう漏っているだろう…。職業軍人どころか、家柄が将軍の家柄だろうに。
ちなみにこのとき、パソンとチュモンは着けていない。ってことは、この二人は非戦闘員で、ヒョンゴは戦闘員カウントなんですね。ほほぉ。パソンの方がよっぽど強そうなのに、と思うのは私だけ?
シウ部族は、ポンファ通りから引き続いての朝夏まなと・冴月瑠那・夏城らんかの3人に、ここで初登場する瀬戸かずや・鳳真由・真瀬はるか・真輝いづみで、合わせて7人。
彼らは元々傭兵なんですよね、たぶん。雇い主を探して国内城下へ来て、物色していたところでセドルやタムドクに出会い、友人になった。その後一緒に行動する中、どのタイミングで契約したのかはわかりませんが、この時点では正式にタムドクの部下として雇われているのでしょうか。
チュムチが「俺が仲間を集める!」って言ったときに契約した、って感じかな?ホゲが将軍として軍を治めることが決まった以上、なんらかの力を持つ必要にかられたでしょうから。
ルナちゃんとらんかちゃんは、前から行動を共にしていただけあって、チュムチと仲良さそう。タルビが登場したときも思いっきりチュムチをからかっていたりとか、なにかと絡んでくるのはこの二人、という印象です。
瀬戸くんは長身が衣装に映えて、すごく格好良い(*^ ^*)。髪型も超似合う~♪ちょっとだけ、卒業してしまった月組のしのちゃん(朝桐紫乃)に面影が似ていませんか?
ルナちゃんといつも隣にいるので、眼福眼福と思いながら観ています。
そして、真由ちゃんを観るたびに“武道大会では赤軍だったくせにっ!”と思ってしまいます(^ ^;。なにげに真瀬くんと並んでにこにこしている姿がお気に入り。真瀬くん、本当に格好良くなったなあ……(しみじみ)。戦闘シーンになると、この二人は本当に顔つきが変わる!かっこいいです♪
真輝いづみちゃんは、新公のときも思いましたが、よっち(月央和沙)に似てますよね(笑)。最初の頃は何度も見間違えました(汗)。最近は、逆に「よっちに似てるのは真輝さん」と思っているので、よっちを見間違えたりします↓↓
「11人か…あれ?もう一人は?」
と問うパソンに、実はもう一人、どうしても参加したいという人がいて、と登場するフッケ将軍。
……だーかーらー、フッケ将軍は将軍なだけじゃなくてチョルロ部族の長なんでしょう?自前の鎧はないの?律数段階は鎧の数なんだから、将軍二人が自前になれば、シウ族の戦闘員をあと二人連れて行けるのに。
案外と予算の都合だったりしてね。…国王も大変だねぇ……。
そうこうしているところに、タルビ(野々すみ花)が登場。「がんばります!」すみ花ちゃんの声で激励されて、みんなが「おお!」と雄叫び(?)をあげると、皆が一斉にくるん!と回れ右して行進を始める。
みなが奥へ行進していく間に盆が回りはじめ、上手からカンミ城のセットが回ってくる……。
っと、場面はかわってカンミ城になるんですが、
その前に。先日の日記で、ここの一つ前のタムドクチームミーティングのことを書いたとき、なんだか色んなことを書き忘れていたので、追記(汗)。
①「7日間で何枚できる?」の問いに、両手で日数を数えつつ「ひ、ふ、み、、、12枚!」と、全然7でも12でもない数字を表示しているようにしか見えないのに、確信を持って答えるチュモン(嶺乃一真)。その数字、どっから出てきたの?
しかもそれには、タムドクの分は入っていないんですね。もしかして、普通の鎧は一日二枚作れるけど、“タムドク様のためのトックベツな奴”を作るのには丸一日かかる から、(7-1)日×2=12枚、“トックベツ”な奴は別、っていう計算だったのか…?
②ヒョンゴが「腹が減っては戦は出来ぬ。料理の出来る知り合いはいないか?」と言ったときに、上手で思いっきり手をあげてアピールしているパソン(←恋する娘)と、それを必死で止めようとパソンの袖を引くチュモン。
マイク入ってないけど、「り、料理なんてできないくせにっ!」と口が動いてる…ような気がする。
③「お待ちください!」と出てくるコ将軍って、とっても格好良い(見た目)んだけど、実は情けない(自軍を掌握できてなかった)ですよね。そのギャップが素敵♪
④そんなコ将軍の力を計ろうとして、まったく太刀打ちできずにすぐに降るチュムチが可愛い。
……たぶん、他にもたくさんあるんだろうけど、今日のところは以上、です。
第2幕4場B カンミ城
盆で回ってくる、山道のセットを天守(?)に見立てているらしい。
音楽も変わり、青い照明と共に密やかな、何か異様な空気感を盛り上げる。
膝をついた髭の老軍人(側近のカグン将軍/高翔みずき)と、水煙管(?)を嗜む仮面の男。西百済を治める、カンミ城のチョロ(真野すがた)。
カグン将軍がコムル村の村長(ヒョンゴ)からの手紙を差し出す。
「チュシンの王・タムドクに、青龍の神器を差し出してほしい」という手紙を。
「神器は俺の心臓の中だ。…死ねということか?」
唇の端を吊り上げて、チョロは問う。
そこに駆け込んでくる伝令(浦輝)。いい声なのに、柔らかな声質なので伝令役には不向きなのがちょっと残念。
百済兵は、意外な豪華キャストに毎回驚きます。近衛隊長(望月理世)に黄の長(紫陽レネ)に緑の長(夕霧らい)!しかも、ヤン王葬儀の場からそんなに時間の余裕はないと思うのですが、理世ちゃんは男役になっているし、レネちゃん・らいらいもちゃんーんとひげを取って化粧も変えているのが凄い。
彼らは次の場面(キハの記憶)にも出るのですぐにハケてしまうのですが、残ったメンバーが倒れた王(チョロ)を心配そうに見守る姿もとても好きです。下手の席で観たとき、くいいるようにチョロを視ているレネちゃんとか、祈るように目を閉じる花峰千春ちゃんとかに目を奪われました。
父親の手によって心臓の中に埋め込まれた神器。神器は身体を蝕み、皮膚を石化させていく……ってことで良いのでしょうか?(^ ^;)。
自分を滅ぼしかねないモノを、取り除いてくれたチュシンの王。美しい皮膚を取り戻し、タムドクの前に膝をついて忠誠を誓うめおちゃんの美貌が、輝いていてとても良いです。
そして、主が美しい姿を取り戻して嬉しそうなカグン将軍と百済兵たちが、とてもとても可愛いです☆
第2幕5場 靺鞨
そんな幸せそうな主従を載せて、盆は回る。
和気藹々とした明るい空気が、一瞬にして凍りつく。
狭苦しく舞台前方に張り出した岩のセット。上下で襲われている靺鞨の人々。
「床下まで軍隊を送り込み、虱潰しに調べたが白虎の神器は出てきません」
と報告するイルスに、
「お前たちの探し方が手ぬるいのだ!」
癇癪を起こすヨン・ホゲ。
「見つからないなら賞金をだし、密告させるのだ!」
下手側のセットの上で、捕まえた村人にむかって威嚇のニヤリ笑いを見せる遼かぐらちゃんが、めちゃくちゃステキです。
上手側のセットの上がアーサーとじゅりあ(民衆)…でしたっけ?あそこも本当に暗くて、チラっと見たくらいじゃ判別つかないんですよねぇ…(T T)(←さすがにここはホゲ様としゅん様を観ているので、なかなかチェックできない…)。
っつーか、さ、「床下まで軍隊を送り込み」って……どんな軍隊ですかソレ。訓練された鼠の部隊、とか?
もとい。
真ん中の階段を中ほどまであがり、
「白状しないなら、村中皆殺しに!」
と叫ぶヨン・ホゲ。
「それはやりすぎでは!?」
というチョク・ファンの諫言も、耳には届かず。
今はもういない幻のチョク・ファンについては、煮えたぎっていた頃に散々書いたので、ここでは省略させていただきます。
http://80646.diarynote.jp/?day=20090126
でも、なんだかんだ言って、今のチョク・ファンも大好きなんです私(*^ ^*)。
職業軍人の矜持とホゲへの憧憬、そして棄てきれない信頼がいとおしい。本当に優しい人なんだなあ、と思います。
この人の信頼を得ることができたホゲは、本質的に王にふさわしくない人ではなかったんだよね。チュシンの王ではなかった、というだけで。
ホゲの進む道がどこへ繋がっていようとも、そこに道がある限りついていくのだろうイルスと、
“正しい道”へ戻ってほしいと願いながら、帰る道を見つけられないチョク・ファンと。
二人のどちらが幸せだったのか、それは誰にもわからないことなんだろうな、と思いながら。
第2幕6場A
花道の両側にプルキルとキハがせり上がり、銀橋をゆっくりと歩いて出会う。
プルキルはキハの前世(虎族の女王カジン)の記憶を思い出させようとして、ついうっかり“消したはずの過去の記憶”(サビ城落城)を取り戻させてしまう……
新公ではあっさりカットされた場面ですが、確かに、物語的には不要な場面だなーと思ってしまいます。
大長老様がただのウッカリさんだということがバレて、だんだんギャグキャラに見えてきてしまうし…。
心配そうにキハを見守るサリャン(華形ひかる)とか、麗しのキハ母(天宮菜生)とか、いろいろ観るところが多くて場面としては無くなったら寂しいんですけどね(涙)。
なんたって、虎族(ふみか・らいらい・よっち)・熊族(理世・浦輝ひろと・輝良まさと)が意味もなく豪華。……さっきまで、ふみか以外は皆百済兵だったのに、忙しいなあ(^ ^;。
第2幕6場B タムドクの帰還 ~ スジニの花嫁衣裳
タムドクチームの凱旋を、こっそりと出迎える大神官さま。
「一緒に来てくれたみんなのおかげだ」
嬉しそうに笑う、タムドク。
“街にも出たことが無”く、“隠された皇子”“愚かでひ弱な皇子”として蔑まれて育ち、パロ宮廷で寂しく育ったディーン(マリウス)(←判る方いらっしゃいますか?)のような存在だったタムドク。
彼にとって、西百済への遠征は“初めての長旅”で、12人(戦闘員)+3人(非戦闘員)は、ホゲ以来はじめて得た「ともだち」であったはず。
そんなタムドクに、フッケ将軍はある提案をする。
嫁をとってはどうか、と。
東百済のサビ城の姫である、スジニを、と。
フッケ将軍は、チョルロ(絶奴)族の長。他の4部族には「田舎者」と蔑まれていますが、歴史的には絶奴族こそ妃部、つまり王妃を出す家柄でした。(ヤン王やセームの母親がどお部族だったのかはわかりませんが)
いずれにしても、フッケ将軍は本来、一族の娘から王妃を出す予定だったはず。たまたま娘(よっちの妹?^ ^;)がいないのか、スジニが良い子だから気に入ったのか、とにかく慣習をやぶってスジニを王妃に薦めるフッケ将軍。
用意されていた花嫁衣裳を奉げ持ってくる、パソンとタルビ。見交わす目が楽しそう。
見たとたんにそっちに向かってダッシュしてわくわくしているルナちゃんと真瀬くんが可愛いです(*^ ^*)。スジニをとっ捕まえて服を着せるメンバーたち。口ではあれこれ言いながら、まんざらでもなさそうなスジニ。
かーわーいーいー!
ここで、まっつが「でもスジニは花嫁になれない…」と語り始める、そのきっかけが結構難しいのか、わりとタイミングを外しがち(^ ^)。もしかしてわざとのなんでしょうか。なんだか、千秋楽まであと2日と迫った今になっても、まだちょっとここの会話はテンポが良くないなあ、と思うことがあります。
…明日に期待。
大神官様が、空気の読めないフッケ将軍を怒り狂いながら牽制しようとしているのに、気づきゃしないまりんさんがステキです☆
皆が退散したあとの、タムドクとスジニとの会話。
ス「親友だと思っていた人を愛してしまった、でもそれは、愛してはいけない人だったんだ…」
タ「……私も同じだ」
………へー?
えーっと。
タムドクさん?君の親友はホゲだよね?
キハがいつ“親友”になったのっ!?
いえ、タムドクが「私も同じ」だと同意しているのは「愛してはいけない人だった」ってところなんだろうなー、とゆーのは判るのですが。せっかくなのでいろいろ深読みしたくなる台詞ではあります。
しかも、
タ「いつまでも、兄と妹のようでいてくれ…」
いやー、それはどうかと思うよ>タムドク。
タムドクはスジニの気持ちに気づいているのかいないのか?については、私は「気づいてる」派です。ただし、気づくのは「親友だと思っていた人を愛してしまった…」という台詞を聞いたときに、だと思ってますが(そういう反応をしているから)。
でも、気持ちを知っててこういうことを言う男って最悪よね……(汗)
「…うん、」
と、ちいさく答えるスジニが、切なくていとおしいです。
第2幕7場 ヨン・ホゲの帰還 ~ 愛のない結婚
暗転して光が入ると、トラジの店の女の子たちが縦一列に並んでいる。(でもトラジはいない…/涙)暗いのにきれいに並ぶよなあ、みんな。
ひとさし舞って、ばらけるメンバー。
上手にイルス&チャンミ(華耀きらり)、下手にチョク・ファン&メファ(白華れみ)。
……一度に観たいのにー(T T)。
きらりんと楽しそうに喋っているイルス、れみちゃんに迫られて、ちょっと後退り気味のチョク・ファン。
二組とも大好きだ!
これは、ヨン・ホゲの凱旋&婚約披露パーティ、であるらしい。神器は見つからなかったけど、“靺鞨の蛮族を征伐する”という目的は果たされたから、凱旋カウントなのか(^ ^)。なるほど。
紹介を受けて、二人で並んで前に出てくるホゲとキハ。
だいぶ進んだなー。……よくがんばってるな>自分。
ここから先は、明日書きま~す!
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太王の宿命~第二幕【3】
2009年3月21日 宝塚(花) コメント (2)東京宝塚劇場花組公演「太王四神記」。
最後の三連休も二日が終わり、あと1日で千秋楽です。
なんか、あらためて「こんなに(気分的に)盛り上がった公演は久しぶりだ…」と思ってしまった(^ ^;。だって、その前は谷さんの「目が点なアラビア」だったしさー(ショーは結構好きでしたが)。
その前は…あ、「MAHOROBA」か。あれも好きだった(遠い目)。でも、もう10年も前のような気がします。祐飛さんが花組に来て、まだ一年だなんてどうしても信じられない(T T)。
花組っ子たちが可愛くて可愛くて、別れるのがとてもとても寂しいです……(> <)。
さて。
今日、観劇して、いくつか初めて気づいた小ネタがあったので呟かせていただきます。
①ポンファ通り
トラジの店の女の子たちのコマーシャルソング。瞳ゆゆちゃんに抱きついてあちこち触っているルナちゃんは、その後客引きする女の子たちに順番に掴まり、最終的には花蝶しほちゃんに思いっきり抱きついて、そのまま店に引っ張り込まれ……そうになったところで、一緒にお店をやっている奥さん(?)に叱られて、連れ戻されていました。
こ、こんなドラマがあったなんて!!知らなかったぞーっ!
②二回目のポンファ通り
スリョンとして出ている姫花ちゃんは、タムドクが店に入る時に一緒に入った後、出てこないんですね。あれっ?と思っていたら、次の武道大会では天地神堂の巫女だった!(@ @)…いつの間に。
③ヤン王葬儀
赤族の遼かぐらちゃんとイルス(日向燦)。キハがタムドクに剣を向け、刺すときに思いっきりニヤリ笑いを浮かべて顔を見合わせていました。ワルいわ~~っ(*^ ^*)。
その後ろでおとなしく控えているチョク・ファン(祐澄しゅん)は、どちらかと言うと他の部族同様、タムドクが刺されるときには目を瞑って沈鬱な表情をし、助かったと知って微かな笑顔を浮かべます。ただ、他の部族と違うのは、笑顔をすぐに消し、顔を伏せるところ。赤い服を着たほかの人々に、タムドクが生き返ってホッとしている姿を見られてはまずいと思うんでしょうね。
見るたびに印象の違う人でしたが、ここ最近ですっかり「優しくて朴訥な、正直者の職業軍人」というキャラクターが定着したんだなー、と思いました。
④タムドクの帰還
ヒョンゴが「スジニは王妃にはなれない」ことを縷々説明するくだり。
チュモン(嶺乃一真)が、話を聞きながらヒョンミョンの腕に縋るようにして、『ねぇ、なんとかしてあげられないの?』みたいなことを訊いてました。それに対して、ヒョンミョンは心配そうにスジニを見守りながら、チュモンに対しては『仕方ないんだよ』みたいクールに突き放していて、めっちゃ格好良かった!!
…そんなところかな?
本当に観るべきところが多すぎて、毎回「…え?こんな場面あったっけ?」「こんなことしてたのっ!?」と何度も思う作品でした。そーゆーところはさすが小池さんです。
星組版も観られますように(^ ^)。
第2幕7場 ヨン・ホゲの帰還 ~ 愛のない結婚 (続き)
ヨン・ホゲの婚約発表を兼ねた、凱旋パーティ。
プルキルが、武力を握ったホゲに神器を探させるために仕組んだ結婚。
『子供を守るため』に、プルキルに従うキハ。
「神器が揃い次第、祝言をあげる」
ヨン・ガリョの宣言と共に、紫の服に甲冑を重ねたホゲとオレンジの衣装に身を包んだキハが、部下たちが居並ぶ中を進んでくる。
「本当にこれでいいのか」
「あなたこそ構わないの?」
目を合わせようともせず、静かに、深い絶望とともに語り合う二人。
「お前が産む子供の父親になれば、朱雀の神器は俺のもの」
遠いところを見凝めたまま、呟くように。
「子供が生まれるまでに、残りの神器を見つけて」
プルキルによって課せられた約束。
神器が揃ったら祝言をあげる。
子供が生まれるまでに祝言をあげ、ヨン家の子供として生んでプルキルから守ってもらう。二重・三重のはかりごと。
幾重にも二人を縛る、重たい鎖。
「愛のない結婚でお前は傷つかないのか」
「あなたこそ、他に好きな人がいるのでは…?」
背を向け合って問いかける、切ないまでに悲しい恋心。
「俺が愛したのは炎の巫女」
目を伏せて、
「俺を王だと言った女」
自らに言い聞かせるように。
「私が(お前が)愛したのは真の王。そうと知っても私を(お前を)抱く」
やわらかに揃うハーモニー。二人とも、あまり歌を得意とする人たちではありませんが、絶妙に声とピッチが合うんですね。デュエットの響きが、とても美しい。
すれ違う想いの美しさ。
ホゲはもう、キハにとっての「真の王」が誰であるかを知っているのに。それでも、どうしても諦めることができなくて。
「…偽りの愛に、この身をやつして…」
白華れみちゃんに迫られて、タジタジになっているチョク・ファンとか、きらりんと物凄く楽しそうにお喋りしているイルスとか、物凄く女たらしなアーサー(煌雅あさひ)とくどかれ上手なくみちゃんとか、月野姫花ちゃんをめぐる日高大地&大河凛のひそかな争いとか、花蝶しほちゃんをめぐる結構あからさまな争いとか、見所満載な場面ではありますが、
ここはやはり、ホゲ様とキハのすれ違いっぷりをしっかりチェックしないといけません!
ちなみに、チョク・ファンはれみちゃんに無理矢理(?)フロアの真ん中近くに連れ出された後、軽く乾杯して別れ、一息ついたところで今度は瞳ゆゆちゃんに引っかかってました(笑)。
「乾杯!」と軽くグラスを掲げたあとの、ホゲとキハのキスシーンは、以前のように目を背けたり不機嫌になったりすることなく、ただ穏やかに微笑んでいて、すごく大人っぽくなってました。なのにゆゆちゃんが触れてくるとキョドってみたりして、どうしてそんなに可愛いんだろうか…(汗)。
そうこうしているうちにホゲ様とその崇拝者たち(←おい)は舞台奥に向かって穏やかに談笑をはじめ、
フロアに残って人々から少し離れたキハには、小さな声がかかる。
「…ちょっと」
物陰からキハを呼ぶスジニ。
「もう一度タムドク様に会ってあげて」
タムドクの望みを叶えたい一心で、彼の愛する女に訴える。切ないけれども、傍にいられる女の心。
「私は、タムドク様に剣を向けた女。あの方の前からは消えました」
そのために、ヤン王は私にお命じになったのだから。タムドク様に、私を憎ませるために。
会話の流れで二人ともサビ城の姫であることが判明し、姉妹であることがわかる二人。
再会を約して、消えるスジニ。
舞台奥でイルスやチョク・ファンと語らっていたホゲが、ふと振り向いてキハを迎えに来る。
紗幕に隠れた溶暗の中、幽かに微笑んで二人を見守るチョク・ファンの寂しげな瞳に、大劇場での衝撃とはまた違う射抜かれ方をしてしまう自分は、単なるしゅん様ファンのような気もしてきます。
それにしても。
みわっちと彩音ちゃん。学年にして5年も逆転しているのに、違和感なく「姉」と「妹」でいられる二人が凄いなー、と思わずにはいられません☆
第2幕8場 玉座の間
タムドクにピンスポット。銀橋には出ずに、本舞台で歌うソロ。
見失った希望。
チュシンの王になるという目的は得た(与えられた)けれども、
『誰のために』というところが空白になってしまった…
ひびわれた心の底を、風が吹き過ぎていくばかりで。
『愛する人を疑ってばかり、愛とは何か疑ってばかり』
震える声でそう嘆くタムドクを、ここまで来てもまだ子供のままなんだな、と、哀れに思います。
愛することの苦しさを、はじめて知った男の子。
どんなに彼が苦しくても、それは誰にも助けられない。
『命掛けて愛した人の名は、キハ…!』
そこに現れる、“心優しい娘”、スジニ。
「私の、お姉さんに会って欲しいんだ…」
ただ、タムドクの笑顔が見たい、と、ただそれだけの一途な少女。
「キハ……っ!」
思いもよらない人物の登場に、驚愕を隠せないタムドク。
新人公演のだいもんは、ここで抑えきれずに嬉しそうに笑んだような気がしたのですが、私の気のせいでしょうか?
まとぶんは、むしろ“死んだ筈の者が生き返ってきた”かのような驚きよう(^ ^)。
「お腹の子供が目立たないように」
黒い服を着てきた、と告白するキハ。
ヨン・ホゲの子を身籠った、と言われて、自嘲的に微笑むタムドク。
カウリ剣の儀式で、一度は死を覚悟した二人。
「だが私は生き残り、お前も生きている。生きているから子供が生める、それでいいじゃないか」
たった一夜限りでも、お前は僕に、希望と勇気を与えてくれたのだから。
こんな僕でも、愛は得られるのだ、と。
愛を知らない二人。
愛されたことのない、愛し方を知らない恋人たち。
「命掛けて愛した人の名は……」
溜息と共に吐き出して。
誰のために?
誰のために諦めるのか、この恋を……?
第2幕9場 国内城内
タムドクの行動について議論する、ヨン家一党+プルキル。
狩に行って見知らぬ男を連れて戻ってきた。
なのに何も言わず、おとなしく勉強ばかりで、とても青龍の神器を見つけたとは思えない。
「そんなことより白虎の神器早く見つけねば!」
プルキルはだいぶ焦りが出ている。
「お前の水晶玉 もう信じはしない!」
プルキルをまっすぐに指差して、そう宣言するホゲ様は、めちゃめちゃ切れ者の男前(*^ ^*)。
「外国と闘って勝利を収め、奴隷を連れて凱旋することで王にふさわしいと認めさせる!」
「ヨン・ホゲ様こそチュシンの王」
繰り返すプルキル。
この時彼は、すでに真のチュシンの王が誰なのかを知っているはず。なのにヨン家に固執するのは、軍隊を掌握しているヨン家の方が神器探しで有利と思っているから、って解釈で良いのでしょうか?
「もう聞き飽きた。キハの産む子供の父親こそ、チュシンの王だ」
「ヨン家の血をひかない子供なら、キハは阿佛蘭寺で出産を」
ホゲは、キハの子が自分の子でないことは最初から知っている。(婚約式でも歌っているし)
でも、プルキルはこの時までホゲは知らないと思ってた、ってこと…?
えええ?ってことはプルキルはキハとホゲは寝てると思っているんですよね?いつの間にそんなことに?
…こほん。
「勝手にしろ!俺は靺鞨の北、契丹を攻める!」
“靺鞨”は高句麗の版図、“契丹”は外国。だから当然、契丹との戦いは西百済同様“戦争”に該当するわけです。
「噂によれば、白虎の神器の持ち主は契丹に逃げたという。勝てば神器を探せる!」
このあたりの会話を思い返してみて、しみじみと思ったのですが。
…この作品って、よーく考えてみると、ものすごい情報戦なんですよね。
プルキル&チョ・ジュド陣営は、いろんな噂を流して情報操作することには長けている(らしい)けれども、調査能力に欠けていて正確な情勢がつかめていない。コムル村チームは、逆に情報収集力が突出していて、正確な情勢をつかんでいるが、権力がないので操作は難しい。
チームミーティングのたびにいろんな情報を流してみたり煽ってみたり、お互いに民心を操作しあって相手の裏をかこうとしているやりとりがすごく面白いです。
うーん、小池さん「三国志」とかやってみたくないですか?(^ ^)。
今の作品だと、そういった情報操作がいちいち「えぇ~!?なんでそんな変なコトするのぉ?」って感じなので、ちゃんと権謀術数がかみ合っている原作で作ってみてほしいんですけど。
ああ、でも私は、どうせ「三国志」をやるなら「レッドクリフ」じゃなくて諏訪緑のコミック「時の地平線」をうまく潤色してほしいので、大野さんで観たいかも……。
あと。
ここで話題にすることでもないような気がするんですが、忘れないうちに聞いてみていいですか?
“カウリ剣”の儀式で裁かれた罪って、何?
ホゲがタムドクに尋ねたとおり、「近衛隊にヤン王殺害を命じた」罪なんでしょうか。キハが刺したのではなく、近衛隊が殺したことになっているのは…情報操作か?
で、四部族の息子たちを殺した罪は放置ですか?
「公平たるべき皇子の身で一部族に肩入れした」罪は不問で「王の代理」になっちゃうの?
…こっちについてあ、ヨン・ホゲのイカサマを告発するためだった、といわれたらそれまでか。
「神の裁きはくだされた。タムドク皇子は潔白である」
と大神官は宣言しますが、それは「罪が無い」ってことなるのでしょうか。儀式のタイトルになった罪だけでなく…?
ヨン・ホゲたちが契丹を攻めるらしいと聞きつけた(さすが情報収集のプロ)ヒョンゴたちのカーテン前をはさんで、
天幕でのホゲと、忍んできたサリャンの会話。
「キハ様を阿佛蘭寺へお送りにならないでください」
必死の訴え。
「プルキルは西域の商人ではなく、火天会の大長老。集めた神器をチュシンの王の子供の血で神器を洗い、世界を手にいれようとしているのです!」
キハを救うため、必死なサリャン。
すべての秘密を話してでも、キハだけは助けよう、助けたい、と。
自分自身に課せられた烙印の目さえ、かいくぐって、忍んできた天幕。
「…サリャン」
天幕の影から現れる、赤と黒の影。
サリャンの命を奪い、朱雀の神器と引き換えにキハを連れて本拠地へ帰っていく。
サリャンの人生って、結局何だったのでしょうね。
どういうきっかけがあって、火天会に入ったのでしょうか。…キハと同様に、さらわれてきたのかも?
ホゲ様の「…哀れな奴」という述懐が、彼にとっては一番の餞なのかもしれません。キハに惜しまれることさえない、彼の人生。最後の最後に幸せそうな二人の笑顔を見るたびに、サリャンの淋しい死に顔が浮かぶのです…。
もう一度タムドクチームが登場し、カーテン前で契丹攻めにどう対応するかを協議。
「私が治める国は、戦で人が死なない国だ!」
高句麗の実在の王・広開土王は、実際に契丹を攻めたんでしょうか。彼はかなり戦好き、というか、広く戦争を仕掛けてあちこち征服してまわった王様(国を広げたから諡に「広」の字が入った)なので、「戦で人が死なない国」なんて思ってなかったと思うんだけど…。
むしろ、ホゲの方がキャラクターイメージには近いんだけどな(^ ^;ゞ
神器の意味を知らないパソンが、“国を出るときから持っているお守り”をチュムチに渡す。
「あんた、そそっかしいから持っていきな!」
残念ながら姐さんらしくは全く見えない“永遠の少女”一花ですが、この場面は、なかなか良いです。
「生きて帰ったら、タルビと夫婦になるんだろう?」とからかうところなんか、偉そうでステキです!そして、すみ花ちゃんを軽々と抱き上げるまぁくんが男前(でも、ほんのちょっとだけ『うちのすみ花に触らないでよ!』と思ってしまう自分…ごめんなさい!汗)
第2幕10場 戦場
契丹へ向けて行軍する高句麗軍。
ここのフォーメーションは本当に驚くほど格好良いです。ホントに、二階席から観るべきですよこの場面は。
盾の列の上に聳え立つリフト。しゅん様とマメちゃんの、揺ぎ無い足元が素晴らしい。祐飛さん、さぞ重たいだろうに…。
小池さんの天才を心の底から実感する、場面です。
ヨン・ホゲを留めるために現れる、タムドクチーム。
とりあえず盾は持ってきてみたけど、装備も人数も貧弱なのに代わりはない。っていうか、そういえば百済兵は連れてきていなんですね、チョロ様は。身一つ(カグン将軍だけ連れて)で参加したのか……。
「王の許可なく戦争を始めることは禁じられている。今すぐ撤退しろ!」
「俺の王は俺自身だ!お前の指図は受けない!」
あまりにも圧倒的な兵力差。それでも勝負を挑むタムドク。
乱戦になる戦場で、ふいにチュムチが倒れ、“お守り”が輝くー。
本人さえも知らなかった、運命。
白虎の守り主であったチュムチが、当たり前のようにタムドクに惹かれ、部下として付き従うようになったのも、運命。
そしてまた神器の守り主と、神器を運ぶ手が、同時に“チュシンの王”に出会い、行動を共にしていたのも、運命の必然。
神器の探し方も、結局はタムドクが正解だった。
ホゲは、戦上手で経験豊富だったことが仇になった。
闘って奪うことしか思いつかなかったのだから。
話し合いで、もしくは愛で尊敬を勝ち得る、そういう発想がホゲにはなかった。それがホゲの罪で、チュシンの王との器の差、ということなのでしょう…(T T)。
だって。チュシンの王が玉座を埋めるのは、それ自体が運命なのだから。
「神器をよこせぇ~~っ!」
悪鬼の表情で、向かっていくホゲ。
「多くの人の命を奪って、何になる!?」
必死で諭すタムドク。
「俺に説教するのか。俺に槍を習ったお前が?」
「そうだ。もう一度教えてもらおうか。一対一で!」
槍を奪われ、腰の刀を握るホゲ。
「俺はもう、後戻りできないんだ!」
ガツっ、と得物を合わせ、力勝負に持ち込まれて。
「やり直せる!きっと!」
タムドクの、必死の訴え。
なのに。
そうこうしている間に、火天会兵士たちが花道に一瞬登場し、矢を放って去る。
タムドクを狙った矢が、見事に胸に突き立ってしまう、ホゲ。
タムドクの腕の中で、抱きしめられる大きな肩。
1階席だと、タムドクの貌とホゲの横顔が美しく映り、
2階席だと、タムドクの貌は影になってほとんど見えないけど、ホゲの貌は正面からばっちり見える………
ど、どっちもステキです。ぜぇはあ。
それにしても。
いくらタカラヅカとはいえ、盛りだくさんすぎる死に際でしたね。
朱雀の神器を渡し、
ヤン王自決の真相を語り、
キハの子供の父親を教え、
彼女の身に危険が迫っていることを伝え、
…「思い出すぜ…城の壁を…」
自主練習の思い出を語り、「俺が王なら…」と夢を語る。
もう少しなんとかすることはできなかったのかなあ。たとえば、キハ関係は戦いの中で無駄口叩かせておくとか。
できれば、「思い出すぜ…」から始まってもらいたいもんです。
あ、あとちょっとだ!!
公演もあと一日だけど(涙)。
.
最後の三連休も二日が終わり、あと1日で千秋楽です。
なんか、あらためて「こんなに(気分的に)盛り上がった公演は久しぶりだ…」と思ってしまった(^ ^;。だって、その前は谷さんの「目が点なアラビア」だったしさー(ショーは結構好きでしたが)。
その前は…あ、「MAHOROBA」か。あれも好きだった(遠い目)。でも、もう10年も前のような気がします。祐飛さんが花組に来て、まだ一年だなんてどうしても信じられない(T T)。
花組っ子たちが可愛くて可愛くて、別れるのがとてもとても寂しいです……(> <)。
さて。
今日、観劇して、いくつか初めて気づいた小ネタがあったので呟かせていただきます。
①ポンファ通り
トラジの店の女の子たちのコマーシャルソング。瞳ゆゆちゃんに抱きついてあちこち触っているルナちゃんは、その後客引きする女の子たちに順番に掴まり、最終的には花蝶しほちゃんに思いっきり抱きついて、そのまま店に引っ張り込まれ……そうになったところで、一緒にお店をやっている奥さん(?)に叱られて、連れ戻されていました。
こ、こんなドラマがあったなんて!!知らなかったぞーっ!
②二回目のポンファ通り
スリョンとして出ている姫花ちゃんは、タムドクが店に入る時に一緒に入った後、出てこないんですね。あれっ?と思っていたら、次の武道大会では天地神堂の巫女だった!(@ @)…いつの間に。
③ヤン王葬儀
赤族の遼かぐらちゃんとイルス(日向燦)。キハがタムドクに剣を向け、刺すときに思いっきりニヤリ笑いを浮かべて顔を見合わせていました。ワルいわ~~っ(*^ ^*)。
その後ろでおとなしく控えているチョク・ファン(祐澄しゅん)は、どちらかと言うと他の部族同様、タムドクが刺されるときには目を瞑って沈鬱な表情をし、助かったと知って微かな笑顔を浮かべます。ただ、他の部族と違うのは、笑顔をすぐに消し、顔を伏せるところ。赤い服を着たほかの人々に、タムドクが生き返ってホッとしている姿を見られてはまずいと思うんでしょうね。
見るたびに印象の違う人でしたが、ここ最近ですっかり「優しくて朴訥な、正直者の職業軍人」というキャラクターが定着したんだなー、と思いました。
④タムドクの帰還
ヒョンゴが「スジニは王妃にはなれない」ことを縷々説明するくだり。
チュモン(嶺乃一真)が、話を聞きながらヒョンミョンの腕に縋るようにして、『ねぇ、なんとかしてあげられないの?』みたいなことを訊いてました。それに対して、ヒョンミョンは心配そうにスジニを見守りながら、チュモンに対しては『仕方ないんだよ』みたいクールに突き放していて、めっちゃ格好良かった!!
…そんなところかな?
本当に観るべきところが多すぎて、毎回「…え?こんな場面あったっけ?」「こんなことしてたのっ!?」と何度も思う作品でした。そーゆーところはさすが小池さんです。
星組版も観られますように(^ ^)。
第2幕7場 ヨン・ホゲの帰還 ~ 愛のない結婚 (続き)
ヨン・ホゲの婚約発表を兼ねた、凱旋パーティ。
プルキルが、武力を握ったホゲに神器を探させるために仕組んだ結婚。
『子供を守るため』に、プルキルに従うキハ。
「神器が揃い次第、祝言をあげる」
ヨン・ガリョの宣言と共に、紫の服に甲冑を重ねたホゲとオレンジの衣装に身を包んだキハが、部下たちが居並ぶ中を進んでくる。
「本当にこれでいいのか」
「あなたこそ構わないの?」
目を合わせようともせず、静かに、深い絶望とともに語り合う二人。
「お前が産む子供の父親になれば、朱雀の神器は俺のもの」
遠いところを見凝めたまま、呟くように。
「子供が生まれるまでに、残りの神器を見つけて」
プルキルによって課せられた約束。
神器が揃ったら祝言をあげる。
子供が生まれるまでに祝言をあげ、ヨン家の子供として生んでプルキルから守ってもらう。二重・三重のはかりごと。
幾重にも二人を縛る、重たい鎖。
「愛のない結婚でお前は傷つかないのか」
「あなたこそ、他に好きな人がいるのでは…?」
背を向け合って問いかける、切ないまでに悲しい恋心。
「俺が愛したのは炎の巫女」
目を伏せて、
「俺を王だと言った女」
自らに言い聞かせるように。
「私が(お前が)愛したのは真の王。そうと知っても私を(お前を)抱く」
やわらかに揃うハーモニー。二人とも、あまり歌を得意とする人たちではありませんが、絶妙に声とピッチが合うんですね。デュエットの響きが、とても美しい。
すれ違う想いの美しさ。
ホゲはもう、キハにとっての「真の王」が誰であるかを知っているのに。それでも、どうしても諦めることができなくて。
「…偽りの愛に、この身をやつして…」
白華れみちゃんに迫られて、タジタジになっているチョク・ファンとか、きらりんと物凄く楽しそうにお喋りしているイルスとか、物凄く女たらしなアーサー(煌雅あさひ)とくどかれ上手なくみちゃんとか、月野姫花ちゃんをめぐる日高大地&大河凛のひそかな争いとか、花蝶しほちゃんをめぐる結構あからさまな争いとか、見所満載な場面ではありますが、
ここはやはり、ホゲ様とキハのすれ違いっぷりをしっかりチェックしないといけません!
ちなみに、チョク・ファンはれみちゃんに無理矢理(?)フロアの真ん中近くに連れ出された後、軽く乾杯して別れ、一息ついたところで今度は瞳ゆゆちゃんに引っかかってました(笑)。
「乾杯!」と軽くグラスを掲げたあとの、ホゲとキハのキスシーンは、以前のように目を背けたり不機嫌になったりすることなく、ただ穏やかに微笑んでいて、すごく大人っぽくなってました。なのにゆゆちゃんが触れてくるとキョドってみたりして、どうしてそんなに可愛いんだろうか…(汗)。
そうこうしているうちにホゲ様とその崇拝者たち(←おい)は舞台奥に向かって穏やかに談笑をはじめ、
フロアに残って人々から少し離れたキハには、小さな声がかかる。
「…ちょっと」
物陰からキハを呼ぶスジニ。
「もう一度タムドク様に会ってあげて」
タムドクの望みを叶えたい一心で、彼の愛する女に訴える。切ないけれども、傍にいられる女の心。
「私は、タムドク様に剣を向けた女。あの方の前からは消えました」
そのために、ヤン王は私にお命じになったのだから。タムドク様に、私を憎ませるために。
会話の流れで二人ともサビ城の姫であることが判明し、姉妹であることがわかる二人。
再会を約して、消えるスジニ。
舞台奥でイルスやチョク・ファンと語らっていたホゲが、ふと振り向いてキハを迎えに来る。
紗幕に隠れた溶暗の中、幽かに微笑んで二人を見守るチョク・ファンの寂しげな瞳に、大劇場での衝撃とはまた違う射抜かれ方をしてしまう自分は、単なるしゅん様ファンのような気もしてきます。
それにしても。
みわっちと彩音ちゃん。学年にして5年も逆転しているのに、違和感なく「姉」と「妹」でいられる二人が凄いなー、と思わずにはいられません☆
第2幕8場 玉座の間
タムドクにピンスポット。銀橋には出ずに、本舞台で歌うソロ。
見失った希望。
チュシンの王になるという目的は得た(与えられた)けれども、
『誰のために』というところが空白になってしまった…
ひびわれた心の底を、風が吹き過ぎていくばかりで。
『愛する人を疑ってばかり、愛とは何か疑ってばかり』
震える声でそう嘆くタムドクを、ここまで来てもまだ子供のままなんだな、と、哀れに思います。
愛することの苦しさを、はじめて知った男の子。
どんなに彼が苦しくても、それは誰にも助けられない。
『命掛けて愛した人の名は、キハ…!』
そこに現れる、“心優しい娘”、スジニ。
「私の、お姉さんに会って欲しいんだ…」
ただ、タムドクの笑顔が見たい、と、ただそれだけの一途な少女。
「キハ……っ!」
思いもよらない人物の登場に、驚愕を隠せないタムドク。
新人公演のだいもんは、ここで抑えきれずに嬉しそうに笑んだような気がしたのですが、私の気のせいでしょうか?
まとぶんは、むしろ“死んだ筈の者が生き返ってきた”かのような驚きよう(^ ^)。
「お腹の子供が目立たないように」
黒い服を着てきた、と告白するキハ。
ヨン・ホゲの子を身籠った、と言われて、自嘲的に微笑むタムドク。
カウリ剣の儀式で、一度は死を覚悟した二人。
「だが私は生き残り、お前も生きている。生きているから子供が生める、それでいいじゃないか」
たった一夜限りでも、お前は僕に、希望と勇気を与えてくれたのだから。
こんな僕でも、愛は得られるのだ、と。
愛を知らない二人。
愛されたことのない、愛し方を知らない恋人たち。
「命掛けて愛した人の名は……」
溜息と共に吐き出して。
誰のために?
誰のために諦めるのか、この恋を……?
第2幕9場 国内城内
タムドクの行動について議論する、ヨン家一党+プルキル。
狩に行って見知らぬ男を連れて戻ってきた。
なのに何も言わず、おとなしく勉強ばかりで、とても青龍の神器を見つけたとは思えない。
「そんなことより白虎の神器早く見つけねば!」
プルキルはだいぶ焦りが出ている。
「お前の水晶玉 もう信じはしない!」
プルキルをまっすぐに指差して、そう宣言するホゲ様は、めちゃめちゃ切れ者の男前(*^ ^*)。
「外国と闘って勝利を収め、奴隷を連れて凱旋することで王にふさわしいと認めさせる!」
「ヨン・ホゲ様こそチュシンの王」
繰り返すプルキル。
この時彼は、すでに真のチュシンの王が誰なのかを知っているはず。なのにヨン家に固執するのは、軍隊を掌握しているヨン家の方が神器探しで有利と思っているから、って解釈で良いのでしょうか?
「もう聞き飽きた。キハの産む子供の父親こそ、チュシンの王だ」
「ヨン家の血をひかない子供なら、キハは阿佛蘭寺で出産を」
ホゲは、キハの子が自分の子でないことは最初から知っている。(婚約式でも歌っているし)
でも、プルキルはこの時までホゲは知らないと思ってた、ってこと…?
えええ?ってことはプルキルはキハとホゲは寝てると思っているんですよね?いつの間にそんなことに?
…こほん。
「勝手にしろ!俺は靺鞨の北、契丹を攻める!」
“靺鞨”は高句麗の版図、“契丹”は外国。だから当然、契丹との戦いは西百済同様“戦争”に該当するわけです。
「噂によれば、白虎の神器の持ち主は契丹に逃げたという。勝てば神器を探せる!」
このあたりの会話を思い返してみて、しみじみと思ったのですが。
…この作品って、よーく考えてみると、ものすごい情報戦なんですよね。
プルキル&チョ・ジュド陣営は、いろんな噂を流して情報操作することには長けている(らしい)けれども、調査能力に欠けていて正確な情勢がつかめていない。コムル村チームは、逆に情報収集力が突出していて、正確な情勢をつかんでいるが、権力がないので操作は難しい。
チームミーティングのたびにいろんな情報を流してみたり煽ってみたり、お互いに民心を操作しあって相手の裏をかこうとしているやりとりがすごく面白いです。
うーん、小池さん「三国志」とかやってみたくないですか?(^ ^)。
今の作品だと、そういった情報操作がいちいち「えぇ~!?なんでそんな変なコトするのぉ?」って感じなので、ちゃんと権謀術数がかみ合っている原作で作ってみてほしいんですけど。
ああ、でも私は、どうせ「三国志」をやるなら「レッドクリフ」じゃなくて諏訪緑のコミック「時の地平線」をうまく潤色してほしいので、大野さんで観たいかも……。
あと。
ここで話題にすることでもないような気がするんですが、忘れないうちに聞いてみていいですか?
“カウリ剣”の儀式で裁かれた罪って、何?
ホゲがタムドクに尋ねたとおり、「近衛隊にヤン王殺害を命じた」罪なんでしょうか。キハが刺したのではなく、近衛隊が殺したことになっているのは…情報操作か?
で、四部族の息子たちを殺した罪は放置ですか?
「公平たるべき皇子の身で一部族に肩入れした」罪は不問で「王の代理」になっちゃうの?
…こっちについてあ、ヨン・ホゲのイカサマを告発するためだった、といわれたらそれまでか。
「神の裁きはくだされた。タムドク皇子は潔白である」
と大神官は宣言しますが、それは「罪が無い」ってことなるのでしょうか。儀式のタイトルになった罪だけでなく…?
ヨン・ホゲたちが契丹を攻めるらしいと聞きつけた(さすが情報収集のプロ)ヒョンゴたちのカーテン前をはさんで、
天幕でのホゲと、忍んできたサリャンの会話。
「キハ様を阿佛蘭寺へお送りにならないでください」
必死の訴え。
「プルキルは西域の商人ではなく、火天会の大長老。集めた神器をチュシンの王の子供の血で神器を洗い、世界を手にいれようとしているのです!」
キハを救うため、必死なサリャン。
すべての秘密を話してでも、キハだけは助けよう、助けたい、と。
自分自身に課せられた烙印の目さえ、かいくぐって、忍んできた天幕。
「…サリャン」
天幕の影から現れる、赤と黒の影。
サリャンの命を奪い、朱雀の神器と引き換えにキハを連れて本拠地へ帰っていく。
サリャンの人生って、結局何だったのでしょうね。
どういうきっかけがあって、火天会に入ったのでしょうか。…キハと同様に、さらわれてきたのかも?
ホゲ様の「…哀れな奴」という述懐が、彼にとっては一番の餞なのかもしれません。キハに惜しまれることさえない、彼の人生。最後の最後に幸せそうな二人の笑顔を見るたびに、サリャンの淋しい死に顔が浮かぶのです…。
もう一度タムドクチームが登場し、カーテン前で契丹攻めにどう対応するかを協議。
「私が治める国は、戦で人が死なない国だ!」
高句麗の実在の王・広開土王は、実際に契丹を攻めたんでしょうか。彼はかなり戦好き、というか、広く戦争を仕掛けてあちこち征服してまわった王様(国を広げたから諡に「広」の字が入った)なので、「戦で人が死なない国」なんて思ってなかったと思うんだけど…。
むしろ、ホゲの方がキャラクターイメージには近いんだけどな(^ ^;ゞ
神器の意味を知らないパソンが、“国を出るときから持っているお守り”をチュムチに渡す。
「あんた、そそっかしいから持っていきな!」
残念ながら姐さんらしくは全く見えない“永遠の少女”一花ですが、この場面は、なかなか良いです。
「生きて帰ったら、タルビと夫婦になるんだろう?」とからかうところなんか、偉そうでステキです!そして、すみ花ちゃんを軽々と抱き上げるまぁくんが男前(でも、ほんのちょっとだけ『うちのすみ花に触らないでよ!』と思ってしまう自分…ごめんなさい!汗)
第2幕10場 戦場
契丹へ向けて行軍する高句麗軍。
ここのフォーメーションは本当に驚くほど格好良いです。ホントに、二階席から観るべきですよこの場面は。
盾の列の上に聳え立つリフト。しゅん様とマメちゃんの、揺ぎ無い足元が素晴らしい。祐飛さん、さぞ重たいだろうに…。
小池さんの天才を心の底から実感する、場面です。
ヨン・ホゲを留めるために現れる、タムドクチーム。
とりあえず盾は持ってきてみたけど、装備も人数も貧弱なのに代わりはない。っていうか、そういえば百済兵は連れてきていなんですね、チョロ様は。身一つ(カグン将軍だけ連れて)で参加したのか……。
「王の許可なく戦争を始めることは禁じられている。今すぐ撤退しろ!」
「俺の王は俺自身だ!お前の指図は受けない!」
あまりにも圧倒的な兵力差。それでも勝負を挑むタムドク。
乱戦になる戦場で、ふいにチュムチが倒れ、“お守り”が輝くー。
本人さえも知らなかった、運命。
白虎の守り主であったチュムチが、当たり前のようにタムドクに惹かれ、部下として付き従うようになったのも、運命。
そしてまた神器の守り主と、神器を運ぶ手が、同時に“チュシンの王”に出会い、行動を共にしていたのも、運命の必然。
神器の探し方も、結局はタムドクが正解だった。
ホゲは、戦上手で経験豊富だったことが仇になった。
闘って奪うことしか思いつかなかったのだから。
話し合いで、もしくは愛で尊敬を勝ち得る、そういう発想がホゲにはなかった。それがホゲの罪で、チュシンの王との器の差、ということなのでしょう…(T T)。
だって。チュシンの王が玉座を埋めるのは、それ自体が運命なのだから。
「神器をよこせぇ~~っ!」
悪鬼の表情で、向かっていくホゲ。
「多くの人の命を奪って、何になる!?」
必死で諭すタムドク。
「俺に説教するのか。俺に槍を習ったお前が?」
「そうだ。もう一度教えてもらおうか。一対一で!」
槍を奪われ、腰の刀を握るホゲ。
「俺はもう、後戻りできないんだ!」
ガツっ、と得物を合わせ、力勝負に持ち込まれて。
「やり直せる!きっと!」
タムドクの、必死の訴え。
なのに。
そうこうしている間に、火天会兵士たちが花道に一瞬登場し、矢を放って去る。
タムドクを狙った矢が、見事に胸に突き立ってしまう、ホゲ。
タムドクの腕の中で、抱きしめられる大きな肩。
1階席だと、タムドクの貌とホゲの横顔が美しく映り、
2階席だと、タムドクの貌は影になってほとんど見えないけど、ホゲの貌は正面からばっちり見える………
ど、どっちもステキです。ぜぇはあ。
それにしても。
いくらタカラヅカとはいえ、盛りだくさんすぎる死に際でしたね。
朱雀の神器を渡し、
ヤン王自決の真相を語り、
キハの子供の父親を教え、
彼女の身に危険が迫っていることを伝え、
…「思い出すぜ…城の壁を…」
自主練習の思い出を語り、「俺が王なら…」と夢を語る。
もう少しなんとかすることはできなかったのかなあ。たとえば、キハ関係は戦いの中で無駄口叩かせておくとか。
できれば、「思い出すぜ…」から始まってもらいたいもんです。
あ、あとちょっとだ!!
公演もあと一日だけど(涙)。
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花組大劇場/東宝劇場公演「太王四神記」千秋楽おめでとうございます!
無事、東京公演が終了いたしました。
最終的に“忘れられない思い出の公演”になったこの作品。小池さんと新公演出の生田さんに深く感謝しつつ、星組さんでの続演も楽しみにしております。
千秋楽公演は、特にアドリブも無く、端正な出来……というのかな。
とにかくテンションが高くて、パワーのある舞台でした。
ポンファ通りとか武道大会で何かアドリブが入るかな?と思ったのですが、特に無かったと思います。…どちらも常に目が泳いでいるので、何かあっても気づかなかった可能性もありますが。
ただ、湖々マリアちゃんの立ち位置は、いつもよりちょっと前にしてもらっていたような気がしたのですが、どうだったのでしょうか。すみません、普段の位置を正確に覚えているわけではないので確信は無いのですが、なんとなく、いつもより目立っていたような。
…あれも『卒業生オーラ』というものなのでしょうか?
フィナーレは、まず望月理世ちゃんが青龍(Club-MIX)で紫の花(羽?)飾りを左胸につけていて(T T)、ひたすらに明るくパワフルな満開の笑顔と共に『卒業生オーラ』を出しまくり。マリアちゃんは何色だったっけ…?(ごめんなさい)。可愛い笑顔だったのは覚えている(というか、しっかり観た!)んですけど。
真飛さんは、銀橋を渡りながらの合いの手に卒業生の名前を呼び、「おめでとう!」とか「千秋楽!」とか「ありがとう!」とか「花組!」とか、そういう言葉を挟んでくださいました。
…優しいトップさんだなあ(T T)。
あと、男役が皆ハケて4人(めお、みつる、理世、まぁ)だけ残って踊るところ、下手側でめおちゃんが理世をリフトしてあげてました。あんな振り、いつもは無いですよぇ…?ゞ
そして、4人がワンフレーズづつピンスポを貰ってソロで踊るところも、理世ちゃんに特大の拍手が贈られました。笑顔、輝いてたなあ……。
玄武ファイターズの理世ちゃんの飾りは、深い真紅。シャープな美貌によく似合って素敵。割と背の高い、羽飾りみたいな形のを、ちょっと高めにつけて肩の上まで出るようにしていたので、玄武ファイターズの激しい振りで動くたびにゆらゆら揺れてすごくキレイでした。
作った人のセンスが良いんだろうな(*^ ^*)。
パレードは、マリアちゃんが天地神堂の白と金の衣装に赤い花。華やかで美しく、マリアちゃんの可愛い笑顔を引き立ててました。
理世は、カクダンの甲冑姿に、髪をまとめたところと胸に純白のたっぷりとした花飾り。すっきりとモノトーンにまとめて、男装の少女の禁欲的な美しさを出していました。
二人とも可愛かった……。
階段降りの花は、マリアちゃんがオレンジ系。ふんわりと可愛らしいご挨拶。
理世ちゃんは、髪型も眉も男役に戻って、花はすっきりと白一色。口調もしっかりして、内容もしっかりまとまったご挨拶。
お二人のキャラクターが出た、良い挨拶でした!
マリアちゃんが89期。同期の花はだいもんが一人で渡しに行きましたが、皆うるうると見守ってましたね。
下手側のはるちゃんがぼろぼろ泣いていたのが印象的。
理世ちゃんには、ふみかとじゅりあが二人揃って。そうかー、もう二人しかいないんだ。淋しいなあ。
涙を拭っている人も多くて、みつるくんもだいぶ泣いてたような気がします。しゅん様とか。学年も近いし、仲良しだったんでしょうか。
新しい扉を開くお二人の、前途に幸いがたくさん待っていることを祈っています。
宝塚全体でも、新年をはさんで人事関係の大きな発表が相次いだ数ヶ月でした。
大空祐飛さんと野々すみ花ちゃんの宙組次期トップコンビ内定のニュースが流れてから、3週間とちょっと。その都度都度に、いろんな想いを抱いて公演を観てまいりましたが。
千秋楽の挨拶で、組長さんからの祐飛さん&すみ花ちゃんの二人に向けていただいた暖かい餞の言葉に、涙がこぼれてしかたありませんでした。
お二人の挨拶も良かったです。並んで出てきても、まだ「コンビ」には見えないお二人ですが、これから少しづつ、お互い寄り添って、前に進んでいってほしい、と、心から祈ってやみません。
たった一年しかいられなかった花組。たくさんの新しい出会いがあった花組。
幸せな思い出がたくさんありすぎて、しまいこみきれそうにない、花組時代。
ディナーショー「SORA」、「愛と死のアラビア/RED HOT SEA」、「銀ちゃんの恋」、「太王四神記」、そして次は、「哀しみのコルドバ/RED HOT SEA2」。……考えてみれば、すべての作品でご一緒させていただくのはきらりん(華耀きらり)ただ一人なんですね(*^ ^*)。きらりん大好きなので、なんだか嬉しい☆
なんだかんだ言いつつ、作品にも仲間たちにも恵まれて、ファンとして観ていても幸せそうな一年間でした。本当にありがとうございました…は、また実際に組替えする6月に、あらためて書かせていただきますね☆
あと二ヶ月半。時が過ぎた後で、「ああ、大空がいたことは花組にとっても良かったんだね」と言っていただけるようなナニカを置いていくことが、できたらいいなあ、と思っています。
そして。
「花組に配属されて、以来ずっと慈しんで育ててきた野々すみ花」という組長さんの言葉に、おもわず頭を下げた祐飛ファンは多かったんじゃないかと思います。
すみません、すみません、掌中の珠を奪っていくプルキルのような大空さんを、どうぞお許しくださいまし!大事にしますからっっっ!!(誓)
いずれにしても。
あと2ヵ月半、どうぞよろしくお願い申し上げますm(_ _)m。
第2幕11場 阿佛蘭寺
いきなり上手袖から登場して踊りだす瞳ゆゆちゃんがめっちゃ可愛い!つづいてぱらぱらと出てくる巫女さんたちが、皆、普通に可愛いくってドキドキします。
産婆たち(初姫さあや、愛純もえり、芽吹幸奈)もがんばってます!…しかーし。……あんな美人を三人も揃える必要が、どこにあったと言うんだろう(^ ^;ゞ
そうでなくても、火天会の巫女役の瞳ゆゆちゃんとか花蝶しほちゃんあたりが、産婆のさあやを取り囲んで守っているのを見ると、つい ポンファ通りのトラジの店は、情報を集めるために火天会が管理していた店(従業員は全員、火天会士)みたいだなー……とか思ってしまうのに(^ ^;ゞ
ヨン・ホゲの死を見届けたタムドクは、キハと子供を取り戻すために、、チーム勢ぞろいで阿佛蘭寺へ向かう。
阿佛蘭寺では、おりしもキハの出産直前。火を焚いた産屋の中で、キハが苦しんでいる。
生まれた子供と引き換えに、神器をプルキルに渡そうとするタムドク。
それを留めようとするキハ。
神話では、子供をカジン(キハ)に奪われた神の子ファヌン(タムドク)が
「神器を渡せば、世界が終わってしまう!」
と、神器をカジンに渡そうとするセオ(スジニ)を留めようとし、
「子供の命より、ひとの命が大切なのっ!?」
「それがわたしたちの運命なのだ」
という押し問答をしている間に子供を殺されてしまい、激昂したセオが黒朱雀になってしまうのですが。
現世では、そもそも愛し合って子供が出来るのはタムドクとキハ。子供を奪われ、黒朱雀になろうとしているキハが、それでも神器と引き換えに子供を取り戻そうとするタムドクに叫ぶ
「その男を信じては駄目!神器を渡せば、世界が終わってしまう!!」
立場、完全に逆転しているんですね。
神話で、“神の子”の立場で愛する女より世界を優先しようとして、結局女に世界を滅ぼされそうになり、自らの手で射抜く羽目に陥ったファヌンが、
現世では、“人間”の立場で世界より愛する女を優先しようとして、逆に女に窘められている。
子供のために黒朱雀にならんとしている、女に。
プルキルは、炎の中で人形のように踊るキハに
「カジン様、火の力を我に!」
と叫ぶ。そのあたりを考えると、彼の目的は、神話時代の「火の力」を取り戻すことが目的だった……のでしょうか。
いや、なぜ「火の力」が必要だったのか、が問題なのか。プルキルを語る上では。
…というわけで、プルキルの“目的”はやっぱり意味不明なままではあるのですが。
まあ、小池作品によく登場する、「世界征服」したがりな悪役、ということで割り切ることにして。
この一公演、あるいはこの一役で、役者として高いステップを一つ登った感のある壮ちゃん。
いやー、本当に凄いなあ、と思いました。
私の中で、美人でスタイルよくて歌も台詞もがんばっているのに、どうしても「悪役」に向かない人、っていうカテゴリーの一人(他に、星組のしいちゃんとか…)だったはずの壮ちゃんが、いつの間にこんなに悪役がぴったり似合うステキな役者になっていたのでしょうか。
いかにも小池さんらしく、とても劇画チックで、作りこみすればするほど演じやすくなる役ではありましたが、しっかり存在感があって、含み笑いの良く似合う、かっこいい「悪役」っぷりが素晴らしかったと思います。声も随分低くなりましたよねっ(^ ^)。
壮ちゃん自身はさぞ苦しまれたでしょうけれども、大劇場の中盤くらいから本当に良くなって、心底楽しそうでした。役の幅も拡がって、役者として素晴らしい財産になったと思います(*^ ^*)。
お稽古もいれて約4ヶ月間の髭役、本当にお疲れさまでした!!
久々の二枚目!「オグリ」楽しみにしています♪
迷っているタムドクに、プルキルは火天会士を向かわせる。
プログラムを見て、仰天したこと。
このときタムドクに襲い掛かる火天会士に、ついさっきまでホゲの死に号泣していたイルス(日向燦)とチョク・ファン(祐澄しゅん)がいるっっっ!?
一番最初の、サビ城落城の場面で、子キハ(月野姫花)を押さえつけているのがしゅん様だとか、その隣に立っているのがマメちゃんだとか言うのはわかるんですけど、この場面は、明るいところで止まってくれる場面がないので、何度観てもよくわからない(涙)。
お願いだから小池さん。火天会士の覆面と、武道大会黒軍の面帽は、お願いですから星組では取っちゃってあげてくださーいっ!!……(泣)。
わかんないよーーーーっ(絶叫)
それにしても。
巫女さんたちのダンスがちょっとあるとはいえ、物凄い早替わりですよね…?上に赤い上衣を羽織るだけにしても、かなり厳しい。そこまでして二人を出す意味があるのか?と思うのですが。
あらためて殺陣を視て、なんとなく納得しました。やっぱり、殺陣は経験なんですね。タムドクにかっこよく斬られる役は、下級生や娘役さんには難しかったのでしょう。……あまり確信はないのですが、たぶんこの二人なんだろうなー、と思う人が、とっても格好よく斬られてくれていたので(*^ ^*)。
なるほど……。大変なんだなあ、殺陣って、と。(しみじみ)
そうしてタムドクは、ファヌンが女から世界を護るために呼び寄せた四神を、天に帰すことを誓う。
パワーアイテムを棄て、身一つで炎の中に飛び込んでいくタムドク。
見守る仲間たち。
仲間たちがいるから、タムドクは全ての責任を放り投げて、女のために世界を棄てることができる。
彼らがいるから、後のことはなんとかなるだろう、と。
そして。
女のために世界を棄てることが、最終的には世界を女から護ることになった。
“神の子”が世界よりも愛した“ひと”の存在が、“世界”よりも“ひと”を択んだ真実が、全てを解決する。火は収まり、救われた子供は心優しい妹が守り育てることになる。
この上もなくご都合主義で、この上もなくありがちな、この上ないハッピー・エンディング。
第2幕12場 天空
クレーン登場。
私は雪組さんの「ベルサイユのばら」を見なかったので、初クレーンでした(@ @)。
……コメントは、控えさせていただきます……。
あ、でも、やっぱり2階1列センターで観たときは、周りの初めてご覧になったらしい方たちがすごく喜んでいたので、あれはあれで良いのかもね、と思うようになりました。
でも、10年に一回でいいよ、ああいうのが出てくるのは…(溜息)
クレーンが前に出てくるときに、邪魔になるセットを毎回慌てて片付けているシウ部族のメンバーが、なんとなく可愛かったです☆
タムドク(高談徳)は、その後パワーアイテムに頼ることなく、気心の知れたチームメンバーの情報収集力と、ホゲが鍛え上げた高句麗軍の破壊力によって積極的な対外政策を行い、周辺諸国を次々に平定して広い国土と安定した時代を築き上げ、「広開土王(好太王)」との諡号をおくられる。
そんなマメ知識を思い出しつつ。
調べてみたら、彼は374年生誕、先王の死とともに391年(392年説もあり)に王位を継承してました。……17歳(18歳)かよっ!?若いなあ(@ @)。
まあ、なんだかんだ書いてきましたけれども。
小池さんってやっぱり天才なんだなあ、
凡人にはよくわからない展開が多いところも含めて、
……と、心の底から実感した作品でした。
星組版は、また違う雰囲気になりそうですね☆
配役も変わるのかと想像していたのですが、キハがヒロインなのは同じなようなので、骨子は同じになるのかなあ?
とにかく、楽しみにしています!!
.
無事、東京公演が終了いたしました。
最終的に“忘れられない思い出の公演”になったこの作品。小池さんと新公演出の生田さんに深く感謝しつつ、星組さんでの続演も楽しみにしております。
千秋楽公演は、特にアドリブも無く、端正な出来……というのかな。
とにかくテンションが高くて、パワーのある舞台でした。
ポンファ通りとか武道大会で何かアドリブが入るかな?と思ったのですが、特に無かったと思います。…どちらも常に目が泳いでいるので、何かあっても気づかなかった可能性もありますが。
ただ、湖々マリアちゃんの立ち位置は、いつもよりちょっと前にしてもらっていたような気がしたのですが、どうだったのでしょうか。すみません、普段の位置を正確に覚えているわけではないので確信は無いのですが、なんとなく、いつもより目立っていたような。
…あれも『卒業生オーラ』というものなのでしょうか?
フィナーレは、まず望月理世ちゃんが青龍(Club-MIX)で紫の花(羽?)飾りを左胸につけていて(T T)、ひたすらに明るくパワフルな満開の笑顔と共に『卒業生オーラ』を出しまくり。マリアちゃんは何色だったっけ…?(ごめんなさい)。可愛い笑顔だったのは覚えている(というか、しっかり観た!)んですけど。
真飛さんは、銀橋を渡りながらの合いの手に卒業生の名前を呼び、「おめでとう!」とか「千秋楽!」とか「ありがとう!」とか「花組!」とか、そういう言葉を挟んでくださいました。
…優しいトップさんだなあ(T T)。
あと、男役が皆ハケて4人(めお、みつる、理世、まぁ)だけ残って踊るところ、下手側でめおちゃんが理世をリフトしてあげてました。あんな振り、いつもは無いですよぇ…?ゞ
そして、4人がワンフレーズづつピンスポを貰ってソロで踊るところも、理世ちゃんに特大の拍手が贈られました。笑顔、輝いてたなあ……。
玄武ファイターズの理世ちゃんの飾りは、深い真紅。シャープな美貌によく似合って素敵。割と背の高い、羽飾りみたいな形のを、ちょっと高めにつけて肩の上まで出るようにしていたので、玄武ファイターズの激しい振りで動くたびにゆらゆら揺れてすごくキレイでした。
作った人のセンスが良いんだろうな(*^ ^*)。
パレードは、マリアちゃんが天地神堂の白と金の衣装に赤い花。華やかで美しく、マリアちゃんの可愛い笑顔を引き立ててました。
理世は、カクダンの甲冑姿に、髪をまとめたところと胸に純白のたっぷりとした花飾り。すっきりとモノトーンにまとめて、男装の少女の禁欲的な美しさを出していました。
二人とも可愛かった……。
階段降りの花は、マリアちゃんがオレンジ系。ふんわりと可愛らしいご挨拶。
理世ちゃんは、髪型も眉も男役に戻って、花はすっきりと白一色。口調もしっかりして、内容もしっかりまとまったご挨拶。
お二人のキャラクターが出た、良い挨拶でした!
マリアちゃんが89期。同期の花はだいもんが一人で渡しに行きましたが、皆うるうると見守ってましたね。
下手側のはるちゃんがぼろぼろ泣いていたのが印象的。
理世ちゃんには、ふみかとじゅりあが二人揃って。そうかー、もう二人しかいないんだ。淋しいなあ。
涙を拭っている人も多くて、みつるくんもだいぶ泣いてたような気がします。しゅん様とか。学年も近いし、仲良しだったんでしょうか。
新しい扉を開くお二人の、前途に幸いがたくさん待っていることを祈っています。
宝塚全体でも、新年をはさんで人事関係の大きな発表が相次いだ数ヶ月でした。
大空祐飛さんと野々すみ花ちゃんの宙組次期トップコンビ内定のニュースが流れてから、3週間とちょっと。その都度都度に、いろんな想いを抱いて公演を観てまいりましたが。
千秋楽の挨拶で、組長さんからの祐飛さん&すみ花ちゃんの二人に向けていただいた暖かい餞の言葉に、涙がこぼれてしかたありませんでした。
お二人の挨拶も良かったです。並んで出てきても、まだ「コンビ」には見えないお二人ですが、これから少しづつ、お互い寄り添って、前に進んでいってほしい、と、心から祈ってやみません。
たった一年しかいられなかった花組。たくさんの新しい出会いがあった花組。
幸せな思い出がたくさんありすぎて、しまいこみきれそうにない、花組時代。
ディナーショー「SORA」、「愛と死のアラビア/RED HOT SEA」、「銀ちゃんの恋」、「太王四神記」、そして次は、「哀しみのコルドバ/RED HOT SEA2」。……考えてみれば、すべての作品でご一緒させていただくのはきらりん(華耀きらり)ただ一人なんですね(*^ ^*)。きらりん大好きなので、なんだか嬉しい☆
なんだかんだ言いつつ、作品にも仲間たちにも恵まれて、ファンとして観ていても幸せそうな一年間でした。本当にありがとうございました…は、また実際に組替えする6月に、あらためて書かせていただきますね☆
あと二ヶ月半。時が過ぎた後で、「ああ、大空がいたことは花組にとっても良かったんだね」と言っていただけるようなナニカを置いていくことが、できたらいいなあ、と思っています。
そして。
「花組に配属されて、以来ずっと慈しんで育ててきた野々すみ花」という組長さんの言葉に、おもわず頭を下げた祐飛ファンは多かったんじゃないかと思います。
すみません、すみません、掌中の珠を奪っていくプルキルのような大空さんを、どうぞお許しくださいまし!大事にしますからっっっ!!(誓)
いずれにしても。
あと2ヵ月半、どうぞよろしくお願い申し上げますm(_ _)m。
第2幕11場 阿佛蘭寺
いきなり上手袖から登場して踊りだす瞳ゆゆちゃんがめっちゃ可愛い!つづいてぱらぱらと出てくる巫女さんたちが、皆、普通に可愛いくってドキドキします。
産婆たち(初姫さあや、愛純もえり、芽吹幸奈)もがんばってます!…しかーし。……あんな美人を三人も揃える必要が、どこにあったと言うんだろう(^ ^;ゞ
そうでなくても、火天会の巫女役の瞳ゆゆちゃんとか花蝶しほちゃんあたりが、産婆のさあやを取り囲んで守っているのを見ると、つい ポンファ通りのトラジの店は、情報を集めるために火天会が管理していた店(従業員は全員、火天会士)みたいだなー……とか思ってしまうのに(^ ^;ゞ
ヨン・ホゲの死を見届けたタムドクは、キハと子供を取り戻すために、、チーム勢ぞろいで阿佛蘭寺へ向かう。
阿佛蘭寺では、おりしもキハの出産直前。火を焚いた産屋の中で、キハが苦しんでいる。
生まれた子供と引き換えに、神器をプルキルに渡そうとするタムドク。
それを留めようとするキハ。
神話では、子供をカジン(キハ)に奪われた神の子ファヌン(タムドク)が
「神器を渡せば、世界が終わってしまう!」
と、神器をカジンに渡そうとするセオ(スジニ)を留めようとし、
「子供の命より、ひとの命が大切なのっ!?」
「それがわたしたちの運命なのだ」
という押し問答をしている間に子供を殺されてしまい、激昂したセオが黒朱雀になってしまうのですが。
現世では、そもそも愛し合って子供が出来るのはタムドクとキハ。子供を奪われ、黒朱雀になろうとしているキハが、それでも神器と引き換えに子供を取り戻そうとするタムドクに叫ぶ
「その男を信じては駄目!神器を渡せば、世界が終わってしまう!!」
立場、完全に逆転しているんですね。
神話で、“神の子”の立場で愛する女より世界を優先しようとして、結局女に世界を滅ぼされそうになり、自らの手で射抜く羽目に陥ったファヌンが、
現世では、“人間”の立場で世界より愛する女を優先しようとして、逆に女に窘められている。
子供のために黒朱雀にならんとしている、女に。
プルキルは、炎の中で人形のように踊るキハに
「カジン様、火の力を我に!」
と叫ぶ。そのあたりを考えると、彼の目的は、神話時代の「火の力」を取り戻すことが目的だった……のでしょうか。
いや、なぜ「火の力」が必要だったのか、が問題なのか。プルキルを語る上では。
…というわけで、プルキルの“目的”はやっぱり意味不明なままではあるのですが。
まあ、小池作品によく登場する、「世界征服」したがりな悪役、ということで割り切ることにして。
この一公演、あるいはこの一役で、役者として高いステップを一つ登った感のある壮ちゃん。
いやー、本当に凄いなあ、と思いました。
私の中で、美人でスタイルよくて歌も台詞もがんばっているのに、どうしても「悪役」に向かない人、っていうカテゴリーの一人(他に、星組のしいちゃんとか…)だったはずの壮ちゃんが、いつの間にこんなに悪役がぴったり似合うステキな役者になっていたのでしょうか。
いかにも小池さんらしく、とても劇画チックで、作りこみすればするほど演じやすくなる役ではありましたが、しっかり存在感があって、含み笑いの良く似合う、かっこいい「悪役」っぷりが素晴らしかったと思います。声も随分低くなりましたよねっ(^ ^)。
壮ちゃん自身はさぞ苦しまれたでしょうけれども、大劇場の中盤くらいから本当に良くなって、心底楽しそうでした。役の幅も拡がって、役者として素晴らしい財産になったと思います(*^ ^*)。
お稽古もいれて約4ヶ月間の髭役、本当にお疲れさまでした!!
久々の二枚目!「オグリ」楽しみにしています♪
迷っているタムドクに、プルキルは火天会士を向かわせる。
プログラムを見て、仰天したこと。
このときタムドクに襲い掛かる火天会士に、ついさっきまでホゲの死に号泣していたイルス(日向燦)とチョク・ファン(祐澄しゅん)がいるっっっ!?
一番最初の、サビ城落城の場面で、子キハ(月野姫花)を押さえつけているのがしゅん様だとか、その隣に立っているのがマメちゃんだとか言うのはわかるんですけど、この場面は、明るいところで止まってくれる場面がないので、何度観てもよくわからない(涙)。
お願いだから小池さん。火天会士の覆面と、武道大会黒軍の面帽は、お願いですから星組では取っちゃってあげてくださーいっ!!……(泣)。
わかんないよーーーーっ(絶叫)
それにしても。
巫女さんたちのダンスがちょっとあるとはいえ、物凄い早替わりですよね…?上に赤い上衣を羽織るだけにしても、かなり厳しい。そこまでして二人を出す意味があるのか?と思うのですが。
あらためて殺陣を視て、なんとなく納得しました。やっぱり、殺陣は経験なんですね。タムドクにかっこよく斬られる役は、下級生や娘役さんには難しかったのでしょう。……あまり確信はないのですが、たぶんこの二人なんだろうなー、と思う人が、とっても格好よく斬られてくれていたので(*^ ^*)。
なるほど……。大変なんだなあ、殺陣って、と。(しみじみ)
そうしてタムドクは、ファヌンが女から世界を護るために呼び寄せた四神を、天に帰すことを誓う。
パワーアイテムを棄て、身一つで炎の中に飛び込んでいくタムドク。
見守る仲間たち。
仲間たちがいるから、タムドクは全ての責任を放り投げて、女のために世界を棄てることができる。
彼らがいるから、後のことはなんとかなるだろう、と。
そして。
女のために世界を棄てることが、最終的には世界を女から護ることになった。
“神の子”が世界よりも愛した“ひと”の存在が、“世界”よりも“ひと”を択んだ真実が、全てを解決する。火は収まり、救われた子供は心優しい妹が守り育てることになる。
この上もなくご都合主義で、この上もなくありがちな、この上ないハッピー・エンディング。
第2幕12場 天空
クレーン登場。
私は雪組さんの「ベルサイユのばら」を見なかったので、初クレーンでした(@ @)。
……コメントは、控えさせていただきます……。
あ、でも、やっぱり2階1列センターで観たときは、周りの初めてご覧になったらしい方たちがすごく喜んでいたので、あれはあれで良いのかもね、と思うようになりました。
でも、10年に一回でいいよ、ああいうのが出てくるのは…(溜息)
クレーンが前に出てくるときに、邪魔になるセットを毎回慌てて片付けているシウ部族のメンバーが、なんとなく可愛かったです☆
タムドク(高談徳)は、その後パワーアイテムに頼ることなく、気心の知れたチームメンバーの情報収集力と、ホゲが鍛え上げた高句麗軍の破壊力によって積極的な対外政策を行い、周辺諸国を次々に平定して広い国土と安定した時代を築き上げ、「広開土王(好太王)」との諡号をおくられる。
そんなマメ知識を思い出しつつ。
調べてみたら、彼は374年生誕、先王の死とともに391年(392年説もあり)に王位を継承してました。……17歳(18歳)かよっ!?若いなあ(@ @)。
まあ、なんだかんだ書いてきましたけれども。
小池さんってやっぱり天才なんだなあ、
凡人にはよくわからない展開が多いところも含めて、
……と、心の底から実感した作品でした。
星組版は、また違う雰囲気になりそうですね☆
配役も変わるのかと想像していたのですが、キハがヒロインなのは同じなようなので、骨子は同じになるのかなあ?
とにかく、楽しみにしています!!
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子供たちのサウダーデ
2009年3月25日 宝塚(月) コメント (2)昭和女子大学人見記念講堂にて、月組公演「SAUDADE(サウダージ)」を観劇してまいりました。
著名な数学者にしてエッセイストである藤原正彦さんの「数学者の休憩時間」に収録されたエッセイ「父の旅、私の旅」(氏の父上である新田次郎が書いた小説の取材地をめぐる旅行エッセイ)で、繰り返し語られる「サウダーデ」というポルトガル語の言葉。
ここで語られる「サウダーデ」、そして、それに触発されて読んだ新田次郎の「孤愁-サウダーデ」(ポルトガルの外交官モラエスの伝記)に描き出された「サウダーデ」。
私は、「SAUDADE」とこの「サウダーデ」が全然一致しておりませんで(汗)。
プログラムを読んで、はじめて「あ!あのサウダーデか!」と気づいたのでした。
理由がよく判らないのですが、私、どうやら「サウダージ」を「サルヴェージ」と勘違いしていたみたいなんですね。本来は沈んだ船や積み荷の引き揚げ、曳航などをすることを言う言葉ですが、「沈んだものを引揚げる」⇒「隠されたものを暴く」あるいは「喪われたものを探す」などの連想があって。
SF作家のオースン・スコット・カードの「辺境」シリーズにも「サルヴェージ」という短編があるんですが、それが結構「喪われたものを惜しむ」みたいなテーマだった(多分)ので、それと勘違いしたんだと思います。はい。
……ひとつ、質問。
普通の方は、「サウダージ」と聞いたらサザンを思い浮かべるのでしょうか?ポルノグラフィティ?それとも、盛田隆二さん著の小説「サウダージ」?
(←自分が普通ではない自覚はあるらしい。良かった良かった)
ちなみに。
「国家の品格」で、すっかり人気作家になってしまった藤原氏ですが、私は彼の「若き数学者のアメリカ」がものすごく好きで、彼の作品はほぼ読んでいます。どころか、藤原さんの講義があればいそいそと出かけていたくらい、普通にファンです(笑)。
本職の数学の授業なので、私なんぞが聞いても、判るのは“てにをは”と接続詞くらいでしたが(^ ^;ゞ。
前置きが長くなってすみません。
瀬奈さん率いる月組精鋭(全員精鋭だけどな!)13人による、ショーアクト「SAUDADE」。
作・演出は稲葉太地さん。えーっと、「Halleluya!…」以来で、観るのは二作目、かな?(新公演出は何度か観てますが)
うーーーーん。
面白かったけど、芝居としては脚本が(あるいは表現力)弱く、ショーとしてはダンスが弱い、全体にちょっと中途半端だったかな、という感想でした。
せっかくショースター★瀬奈じゅんを中心にした座組なのに、なんか生かしきれていなかった印象。
いくら不世出のショースターでも、独りで二幕もたせるって大変なことなんでしょうね(@ @)。(桐生)園加にしてももりえちゃん(青樹泉)にしても、バウでのセンター経験もあるんだし、もっと場面を任せても良かったのでは?
稲葉さんにはもう少し考えてほしかったような気がします。
麻子さんが魅力的なショースターであることは間違いないし、歌も踊りも、何をやらせても安心だし、彼女を中心にしてショーを創るのはさぞ楽しいだろうなあ、と思うんですよね。
だけど、もう少しなんていうか、麻子さんの“新しい魅力”も知りたかったし、月組っ子たちにも、“今まで観たことがない魅力”を出させてあげてほしかったなぁ、と。
そして。
プログラムを読むと、「SAUDADE」」という言葉をかなり重要視していらっしゃるようですが。
私は正直、全体を通してあまり「サウダーデ」を感じられず…。
「サウダーデ」の持つ負のイメージ、「嘆き」の割合の高いウェットな感情が見つけられなくて、むしろ強かったのは「ここではないどこか」への憧憬だったような気がしたのです。
「サウダーデ」は「ノスタルジー」とは違う言葉。今回の稲葉さんの「SAUDADE」は、どちらかというと「ノスタルジー」に近い感情を取り扱っているように見えます。より「憧憬」に近い、「ちょっとセンチだけれどもプラス方向のイメージ」のみが残った幻想への回帰を夢見るものがたりだから。
だけど、「サウダーデ」は、もっと痛い言葉なのではないか、と思うのです。負の方向に大きく揺れる心。それでも、それがあるからこそ強くなれる、という強い意志。喪われたものに惜別の涙を流して、泣き伏して、それでもそれを自分の芯に抱いたまま、再びたちあがり、歩き出すのが人間なのだ、と。
自分が今居るところは、自分が選んだ道。だから、それを悔やみはしない。
ただ、純粋に寂しいだけ。自らの選択の結果として棄ててきたものではあっても、喪われたことにかわりはないから。
切ないのは、実は“そういう人生も択べた”から、なのではないでしょうか。今ここに居る自分を認めた上で、愛した上で、“でも、違う自分もありえたかもしれない…”という幻想に遊ぶ。
…そんな心意気がないと、FADOは詠えないと思うから。
そんなことを考えながら一幕のショーが終わり、二幕の芝居が始まったときに。
あ、と思ったのでした。
…ああ、これは、子供たちの「サウダーデ」だったのか、と。
何かを択んで何かを棄てたことのない子供たちが、自分たちの責任でなく喪ったもの、奪われたもの。それに惜別の涙を流しながら、必死で背伸びして未来を探そうとしている物語だったのか、と。
なるほど、と納得して、でもちょっと納得しきれないものが残ったりもして…。
一幕で好きだったのは、「夜の蝶」の萌花ゆりあちゃん。
柔らかく流れるような動きが、すごく綺麗でした。やっぱりANJUさんの振り付けは良いなあ~!
あと、「人形の家」の園加。久しぶりの長髪耽美系園加でしたが、いやー、ハニーマンと同一人物とは思えませんわ。
ここは、もりえちゃんも凄く良かった!軍服似合いますよねぇ~~♪♪ルドルフが楽しみだわっ!
私は割と、子供っぽいキャラクターに惚れがちなせいか、
「ここではないどこか」に行ってみたいんだ、と憧れを笑窪に刻んで話すウェイター(宇月颯)とか、
何もわかっていない子供みたいな水兵さん(麻月れんか)とか、
「僕じゃないですよ。音楽が人を幸せにするんです」と微笑む辻音楽師(鳳月杏)とか、
イカサマだらけの奇術師の弟子(煌月爽矢)あたりの、若さと夢にあふれて未来しか見ていない子供たちが、とても魅力的に見えました(^ ^;)。
りこちゃんは、とにかく芝居の声が高すぎて、一声喋るたびに面白かったんですけど、「Hollywood Lover」といい、ああいうキャラクターはぴったりですね!一幕のダンスは良いところでキレイに踊っていて、いつの間にダンサーになったの!?と未だに驚きます(@ @)。
宇月は、ダンスは言うまでもないけど、歌も芝居も好きなので、、、もっと見せ場があるんじゃないかなあ、と小声で思っていたので、ちょっと残念。でも、相変わらず止めるべきところでピタっと止まる、無駄なタメのない鮮やかなダンスが素敵です。
煌月さんのソロ、初めて聞いたかな?なかなか聴かせますね。芝居も、ちょっと嫌味な感じがよくでてて、最後の笑顔との落差にちょっとやられました(*^ ^*)。
祐飛さんに似ていると評判の(私もずっとそう思ってた)杏ちゃんですが、今回はあまり思いませんでした。祐飛さんが痩せちゃったからかな?元々、踊りだすと全然似てない(だって杏ちゃん踊れるもん)んですけどね(^ ^;ゞ。
稲葉さんも、この4人はすごく気に入っているみたいでしたね★良い子たちだなあ~。
上級生陣は、まぁなんといってもナホちゃん(越乃リュウ)が凄かったー!
あんな色っぽい男になった今になっても、素はやっぱり乙女なんでしょうか……信じられん。
そして、ガチャ(一色瑠加)。メンバーの中で一番キレイで耽美が似合う男役だと思うんですが、期待したほど耽美場面がなくて残念至極(←どんだけ…)。
二幕の“伯爵”は、さすがでしたね。ゆりあちゃんともお似合いの並びで、眼福でした♪
娘役4人は、それぞれヒロイン格の場面があってよかったです。芝居もそれぞれに良い役で、皆キレイで可愛い(*^ ^*)。
おときちの可愛らしさを、ひさしぶりにじっくり堪能できました♪「人形の家」で着ていた衣装が似合ってて素敵だった!二幕のお芝居もいいけど、個人的にエピローグの「黒い鷲」での男前なダンスが好きです☆
皆で一言づつ歌い継いでいくところ(多分、二幕のお芝居)で、あーちゃんの歌の別格ぶりに感動しました。いやー、真実上手い、っていうのはこういうことを言うんでしょうね…。
オトキチも十分上手いんだけど、あーちゃんの声は特別なんですね……。うーん、「エリザベート」では何をやるのかなあ…。
で。ゆりあちゃんのあのお芝居は、演出指示なんでしょうか…。夫(ガチャ)を待っているうちに、心を閉ざして人形のようになってしまった…っていう芝居なんでしょうけど、うーむ…と思ってしまった。もしそういう意図なら、夫が戻ってきたときにもう少し「人間」としての芝居をしないと、ただ単に芝居ができない人みたいに見えちゃうよー(←…えーっと)
そして。
たった独りで芝居をしていたすずな(憧花ゆりの)が、たとえようもなく美しかった!!
なにはともあれ。
12人が、一人残らずセンターを見て、ひたすらセンターについていって、特に下級生の二人なんてもう“必死”って顔に書いてありましたけど(^ ^;ゞ、すごく楽しそうだったから、何も不満はないです!
とにかく、この年度末のど平日なのに、一回観ることができて満足です(はぁと)。
.
著名な数学者にしてエッセイストである藤原正彦さんの「数学者の休憩時間」に収録されたエッセイ「父の旅、私の旅」(氏の父上である新田次郎が書いた小説の取材地をめぐる旅行エッセイ)で、繰り返し語られる「サウダーデ」というポルトガル語の言葉。
ここで語られる「サウダーデ」、そして、それに触発されて読んだ新田次郎の「孤愁-サウダーデ」(ポルトガルの外交官モラエスの伝記)に描き出された「サウダーデ」。
私は、「SAUDADE」とこの「サウダーデ」が全然一致しておりませんで(汗)。
プログラムを読んで、はじめて「あ!あのサウダーデか!」と気づいたのでした。
理由がよく判らないのですが、私、どうやら「サウダージ」を「サルヴェージ」と勘違いしていたみたいなんですね。本来は沈んだ船や積み荷の引き揚げ、曳航などをすることを言う言葉ですが、「沈んだものを引揚げる」⇒「隠されたものを暴く」あるいは「喪われたものを探す」などの連想があって。
SF作家のオースン・スコット・カードの「辺境」シリーズにも「サルヴェージ」という短編があるんですが、それが結構「喪われたものを惜しむ」みたいなテーマだった(多分)ので、それと勘違いしたんだと思います。はい。
……ひとつ、質問。
普通の方は、「サウダージ」と聞いたらサザンを思い浮かべるのでしょうか?ポルノグラフィティ?それとも、盛田隆二さん著の小説「サウダージ」?
(←自分が普通ではない自覚はあるらしい。良かった良かった)
ちなみに。
「国家の品格」で、すっかり人気作家になってしまった藤原氏ですが、私は彼の「若き数学者のアメリカ」がものすごく好きで、彼の作品はほぼ読んでいます。どころか、藤原さんの講義があればいそいそと出かけていたくらい、普通にファンです(笑)。
本職の数学の授業なので、私なんぞが聞いても、判るのは“てにをは”と接続詞くらいでしたが(^ ^;ゞ。
前置きが長くなってすみません。
瀬奈さん率いる月組精鋭(全員精鋭だけどな!)13人による、ショーアクト「SAUDADE」。
作・演出は稲葉太地さん。えーっと、「Halleluya!…」以来で、観るのは二作目、かな?(新公演出は何度か観てますが)
うーーーーん。
面白かったけど、芝居としては脚本が(あるいは表現力)弱く、ショーとしてはダンスが弱い、全体にちょっと中途半端だったかな、という感想でした。
せっかくショースター★瀬奈じゅんを中心にした座組なのに、なんか生かしきれていなかった印象。
いくら不世出のショースターでも、独りで二幕もたせるって大変なことなんでしょうね(@ @)。(桐生)園加にしてももりえちゃん(青樹泉)にしても、バウでのセンター経験もあるんだし、もっと場面を任せても良かったのでは?
稲葉さんにはもう少し考えてほしかったような気がします。
麻子さんが魅力的なショースターであることは間違いないし、歌も踊りも、何をやらせても安心だし、彼女を中心にしてショーを創るのはさぞ楽しいだろうなあ、と思うんですよね。
だけど、もう少しなんていうか、麻子さんの“新しい魅力”も知りたかったし、月組っ子たちにも、“今まで観たことがない魅力”を出させてあげてほしかったなぁ、と。
そして。
プログラムを読むと、「SAUDADE」」という言葉をかなり重要視していらっしゃるようですが。
私は正直、全体を通してあまり「サウダーデ」を感じられず…。
「サウダーデ」の持つ負のイメージ、「嘆き」の割合の高いウェットな感情が見つけられなくて、むしろ強かったのは「ここではないどこか」への憧憬だったような気がしたのです。
「サウダーデ」は「ノスタルジー」とは違う言葉。今回の稲葉さんの「SAUDADE」は、どちらかというと「ノスタルジー」に近い感情を取り扱っているように見えます。より「憧憬」に近い、「ちょっとセンチだけれどもプラス方向のイメージ」のみが残った幻想への回帰を夢見るものがたりだから。
だけど、「サウダーデ」は、もっと痛い言葉なのではないか、と思うのです。負の方向に大きく揺れる心。それでも、それがあるからこそ強くなれる、という強い意志。喪われたものに惜別の涙を流して、泣き伏して、それでもそれを自分の芯に抱いたまま、再びたちあがり、歩き出すのが人間なのだ、と。
自分が今居るところは、自分が選んだ道。だから、それを悔やみはしない。
ただ、純粋に寂しいだけ。自らの選択の結果として棄ててきたものではあっても、喪われたことにかわりはないから。
切ないのは、実は“そういう人生も択べた”から、なのではないでしょうか。今ここに居る自分を認めた上で、愛した上で、“でも、違う自分もありえたかもしれない…”という幻想に遊ぶ。
…そんな心意気がないと、FADOは詠えないと思うから。
そんなことを考えながら一幕のショーが終わり、二幕の芝居が始まったときに。
あ、と思ったのでした。
…ああ、これは、子供たちの「サウダーデ」だったのか、と。
何かを択んで何かを棄てたことのない子供たちが、自分たちの責任でなく喪ったもの、奪われたもの。それに惜別の涙を流しながら、必死で背伸びして未来を探そうとしている物語だったのか、と。
なるほど、と納得して、でもちょっと納得しきれないものが残ったりもして…。
一幕で好きだったのは、「夜の蝶」の萌花ゆりあちゃん。
柔らかく流れるような動きが、すごく綺麗でした。やっぱりANJUさんの振り付けは良いなあ~!
あと、「人形の家」の園加。久しぶりの長髪耽美系園加でしたが、いやー、ハニーマンと同一人物とは思えませんわ。
ここは、もりえちゃんも凄く良かった!軍服似合いますよねぇ~~♪♪ルドルフが楽しみだわっ!
私は割と、子供っぽいキャラクターに惚れがちなせいか、
「ここではないどこか」に行ってみたいんだ、と憧れを笑窪に刻んで話すウェイター(宇月颯)とか、
何もわかっていない子供みたいな水兵さん(麻月れんか)とか、
「僕じゃないですよ。音楽が人を幸せにするんです」と微笑む辻音楽師(鳳月杏)とか、
イカサマだらけの奇術師の弟子(煌月爽矢)あたりの、若さと夢にあふれて未来しか見ていない子供たちが、とても魅力的に見えました(^ ^;)。
りこちゃんは、とにかく芝居の声が高すぎて、一声喋るたびに面白かったんですけど、「Hollywood Lover」といい、ああいうキャラクターはぴったりですね!一幕のダンスは良いところでキレイに踊っていて、いつの間にダンサーになったの!?と未だに驚きます(@ @)。
宇月は、ダンスは言うまでもないけど、歌も芝居も好きなので、、、もっと見せ場があるんじゃないかなあ、と小声で思っていたので、ちょっと残念。でも、相変わらず止めるべきところでピタっと止まる、無駄なタメのない鮮やかなダンスが素敵です。
煌月さんのソロ、初めて聞いたかな?なかなか聴かせますね。芝居も、ちょっと嫌味な感じがよくでてて、最後の笑顔との落差にちょっとやられました(*^ ^*)。
祐飛さんに似ていると評判の(私もずっとそう思ってた)杏ちゃんですが、今回はあまり思いませんでした。祐飛さんが痩せちゃったからかな?元々、踊りだすと全然似てない(だって杏ちゃん踊れるもん)んですけどね(^ ^;ゞ。
稲葉さんも、この4人はすごく気に入っているみたいでしたね★良い子たちだなあ~。
上級生陣は、まぁなんといってもナホちゃん(越乃リュウ)が凄かったー!
あんな色っぽい男になった今になっても、素はやっぱり乙女なんでしょうか……信じられん。
そして、ガチャ(一色瑠加)。メンバーの中で一番キレイで耽美が似合う男役だと思うんですが、期待したほど耽美場面がなくて残念至極(←どんだけ…)。
二幕の“伯爵”は、さすがでしたね。ゆりあちゃんともお似合いの並びで、眼福でした♪
娘役4人は、それぞれヒロイン格の場面があってよかったです。芝居もそれぞれに良い役で、皆キレイで可愛い(*^ ^*)。
おときちの可愛らしさを、ひさしぶりにじっくり堪能できました♪「人形の家」で着ていた衣装が似合ってて素敵だった!二幕のお芝居もいいけど、個人的にエピローグの「黒い鷲」での男前なダンスが好きです☆
皆で一言づつ歌い継いでいくところ(多分、二幕のお芝居)で、あーちゃんの歌の別格ぶりに感動しました。いやー、真実上手い、っていうのはこういうことを言うんでしょうね…。
オトキチも十分上手いんだけど、あーちゃんの声は特別なんですね……。うーん、「エリザベート」では何をやるのかなあ…。
で。ゆりあちゃんのあのお芝居は、演出指示なんでしょうか…。夫(ガチャ)を待っているうちに、心を閉ざして人形のようになってしまった…っていう芝居なんでしょうけど、うーむ…と思ってしまった。もしそういう意図なら、夫が戻ってきたときにもう少し「人間」としての芝居をしないと、ただ単に芝居ができない人みたいに見えちゃうよー(←…えーっと)
そして。
たった独りで芝居をしていたすずな(憧花ゆりの)が、たとえようもなく美しかった!!
なにはともあれ。
12人が、一人残らずセンターを見て、ひたすらセンターについていって、特に下級生の二人なんてもう“必死”って顔に書いてありましたけど(^ ^;ゞ、すごく楽しそうだったから、何も不満はないです!
とにかく、この年度末のど平日なのに、一回観ることができて満足です(はぁと)。
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新しいブレインで、何を感じる?
2009年3月26日 ミュージカル・舞台シアタークリエにて、ミュージカル「ニュー・ブレイン」を観てまいりました。
……いえ、今日観てきたわけではなくて、花組公演中にお隣にこっそり(?)入ってみたんですけどね。今日まで忙しくて書くヒマがなかった(汗)。
といいつつ、その前に。
ウメちゃん(陽月華)ちゃんのミュージックサロンが発表されましたね!!
宝塚で平日のみ、って何のイジメ?七帆くんも出るし、東京でやったら絶対行くのに!あるいは、休日だったら遠征も考えたのに(涙)。週に一度のノー残業デーもおぼつかない今の私に、いくらなんでも平日遠征は厳しすぎる(涙)。
木曜日に早退してカクテルショー観て、泊まって、月エリザの初日を観て……という妄想も考えたけど、さすがにちょっと無理だよなあ。せめて花バウがこの日までやっていれば、もう少し真剣に考えるんだが(T T)
……ウメちゃーーーん!!
と、いうわけで。
シアタークリエ「ニュー・ブレイン」について。
面白かった!!凄く!!
キャスティングもなかなか隙がなくて興味深かったし。
ただ、結構露骨なゲイカップルの話なので、観る前にある程度覚悟をしておくことが必要かな、と思いました。
別に濡れ場があるわけじゃないんですけど、なんていうのかな……。すごくリアルなんですよね、そのカップルっぷりが(^ ^;。同じような題材を扱っていても、「RENT」とは全然違う現実感がある。ホンモノっぽく見えるんですよ。
それと、石丸さんってファンにとっては“王子さま”なので、そういうのを期待していると大きく裏切られます。劇団四季を退団して、初めての主演作だから、ファンは『格好良い石丸幹二』を期待してしまうみたいで、結構ショックであるらしい。
だってね!
今作の石丸さんは、ものすごく可愛いんですよっ!!
恋人(畠中洋)が来ないと言っては拗ねて、やっと帰ってきたと思ったら拗ねて喧嘩して、布団被って丸まっちゃうのっっっ!!(壊)……本当に子供みたいに可愛い!!(*^ ^*)
あんなに可愛い石丸さんを、初めて観たような気がします。「アンデルセン」のハンスも無茶苦茶可愛かったけど、それを超える可愛らしさでした。
そして私は、すっかり石丸さん(と畠中さん)のファンになりました!!(←何か?)(←ある意味、予定どおりだね)
それでは、キャスト別に一言づつ。
ゴードン(石丸幹二)
NYに暮らす売れない音楽家。脳の病で倒れ、脳手術をすることになる。
無事に戻ってこられるのか?たとえ命はあったとしても、脳に手をいれたら、今までの自分がいなくなってしまうのではないか?…音楽を創っているのはどこだ?脳じゃないのか?
現在の不安、将来への不安。さまざまな葛藤の中で悩み苦しみながら、手術の朝を迎える彼の懊悩を描いた作品なわけですが。それを、明るく楽しくサラっと軽やかに、そして日常的かつ現実的に表現してしまうところが、作詞・作曲・脚本のウィリアム・フィンの個性なんだろうなあ、と思いました。
フィンの作品、私はトニーの作詞作曲賞を獲った「スペリング・ビー」のCDを友人の家で聴かせてもらったことがあるくらいで、まったく観たことがないのですが、ブロードウェイではおなじみのミュージカル作家のようですね。
リアルでデイリーな舞台空間は、舞台があまり身近でなく、ドラマティックな作品を好む日本の観客にはちょっと選ばれにくい世界観かもしれませんけれども、絶妙なゆがみ方とか、抜き方が独特で、どっぷりと身を浸せばとても面白い世界です。むしろ吉本とかに近いんじゃないかな?と思うのですがどうなんでしょうか。
そういう世界に、石丸さんというピースがぴたっとはまったのが、面白い偶然だなあと思いました。
ロジャー(畠中洋)
ゴードンの恋人で、ヨットマン(?)。
最初、ゴードンが病気で倒れたときは、『遠いところを航海していて当分は帰れない』と言われていて、その言葉どおり、しばらく出てきません(苦笑)。
で、
やっと出てきたと思ったら、ソロの大曲ですよ!「I’d Rather be Sailing」素晴らしい名曲で、私はこの作品の中で一番好きな曲です。そうだなあ……宝塚なら、ユミコちゃん(彩吹真央)に歌ってほしい曲ですね。きりやんじゃなくて、ユミコちゃん。きりやんにはゴードンをやってほしいです(萌)…って話はおいといて。
とにかく畠中さんは格好良い!!よっ、男前!と声を掛けたくなるくらい男前でした。しかも色っぽい。たいしたことをするわけではないのに、凄い濡れ場だったような気にさせる人です。うん。いいなあ、良い役者だなあ(*^ ^*)。
畠中さんの格好良さは、彼が演じる人物の、人生の格好良さなんですよね。どの役を観ても、彼の人生に共感してしまう。それは本当に凄いことだと思います。
そして、ついつい ロジャー目線でゴードンを視てしまうので、すごく可愛く見えてくる(^ ^)。なんだか、魔法にかかったような気さえしてきます(汗)
ローダ(樹里咲穂)
ゴードン担当のエージェント。スーツの似合う遣り手のキャリアウーマン、という、等身大なようでちょっとズレのある役を、颯爽とこなしていました。かっこいい!!彼女は、ゴードンに打算まじりの好意を持ってはいるようですが、ロジャーから奪おうとかそういう気持ちは全く無い。「金持ちでハンサムで良い男なのに、女に興味がないなんてねぇ…」という自嘲めいた独り言が“らしい”です。
もうちょっと積極的にゴードンに迫ったりとか、そういうシーンがあるのかなー?と思っていたのですが、残念ながらまったくなくて。ゴードンとの関係は、あくまでも「親友」って感じでしたね。母親とのやり取りも多くて、芝居として重要な役割をきちんとこなしていました。
特別目立つソロというのは無かったと思いますが、フレーズ単位のソロはかなり多くて、声がたくさん聴けてよかったです♪
ゴードンのママ(初風諄)
文字通り、ゴードンのママ。勝気で頭の良い人で、夫はいない(家族を棄てて家を出たらしい)。
いやー、私がこの作品で一番泣いたのは、手術の前夜(?)、ロジャーを求める息子に「もうママはいらないの…?」と問いかけるところでした。
“母親の愛情”というものの、なんと無償で純粋なものなのか、と。
ゾフィーのような“厳格で尊大な母親”よりも、こういう、等身大で愛情深い母親のほうが、初風さんには似合うんだよなあ、と、最近拝見するたびに実感します。いつまでもお元気で、そのキャラクターと歌唱力を保っていただきたい、と、心から想います(^ ^)。
リチャード看護師(パパイヤ鈴木)
病院の看護師。……という以外の説明がひじょーに難しい!あれはもう、観ていただくしかないかと(笑)
キャラ勝ちな役でしたが、予想外に歌がお上手でびっくりしました。コレだけのメンバーの中にいて見劣りしないというか、安定していて全然違和感がないって凄いことだなあ、と。
芝居はもう、そこにパパイヤさんがいてくれるだけでいいです。これが宛書じゃなくてもともとある役だというのが信じられないくらい、個性的でした。はい。素晴らしい!!
ちなみに、この病院は結構ぶっ飛んだ病院でした(@ @)。
医者(友石竜也)もぶっ飛んでるし、もう一人の看護師ナンシイ(中村桃花)も、顔は最高に可愛いけどぶっ飛び具合ではパパイヤさんと良い勝負だし、牧師(田村雄一)(←それも病院のスタッフなのか!?)もなにげなくステキでしたね!
石丸さんがメインのせいか、元四季が三人揃って仲良くやっていて、その時代の四季を観てらした方なら懐かしいのではないでしょうか。
ホームレス(マルシア)
文字通り、ゴードンたちが生きている街(NY)をさまよう、影のような存在。
歌も芝居も素晴らしかったけど、正直、なぜマルシアがこの役なの?という疑問は残りましたね。
「RENT」の、片袖の取れたコートを売る女のような役割。こないだの再…演ではケロさんがやっていましたけど、本来はアンサンブルリーダー格の歌い手(「Seasons Of Love」のソロをとる人)がやる役だと思うんです。
本来はそういう役なのに、マルシアがやるから何か違和感がある。確かにソロは多かったし、演出的にも工夫されて、メインキャストらしい扱いにはなってましたけれども。
でも、本編とは全然関係ないし、出てくるたびにイミフだし、、、正直、なんで??って気がしてしまうんですよね……。
いえ、あの、マルシアのソロがたっぷりと聴けて、とても幸せな時間ではあったのですが。
もしかして、マルシアがこの作品に出たがったのでしょうか?声優の野沢雅子が「ラスカルの声をやりたい」と希望してオーディションを受けた、っていう話と似たような話なのか…?
ミスター・バンジー(赤坂泰彦/本間ひとし)
ゴードンのボス。着ぐるみのカエルが歌い踊るショーのプロデューサーか何かなのでしょうか?
舞台には、基本的にゴードンの妄想として登場します。カエルの着ぐるみを着て。
リアルで日常的な作品世界をぶっ壊すために異界から遣わされたモノ、みたいだよ(汗)。
私が観たときは赤坂さんでしたが、カエルの着ぐるみも実によく似合ってらして、Wキャストの相手がかわいそうだなあなーんて思っていたのですが……本間さんの回を観た友人は「断然本間さんがいいわ!!」なんて言っていたし、どうなんでしょうね。作品も面白かったので、もう一回本間カエルを観にいくのもありかなーと思ったりはしています。
……
ちょっと馴染みのない作品世界でしたが、石丸さんは可愛いし、畠中さんはカッコイイし、樹里ちゃんはステキだしで一見の価値はあるかも!(^ ^)。正直、あまり売れてないみたいで(←そりゃそうだろう)いろんなサービスチケットが出ているみたいですので、もしご覧になる方がいらっしゃいましたらネットとかで調べてみるといいかもしれませんよ☆
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……いえ、今日観てきたわけではなくて、花組公演中にお隣にこっそり(?)入ってみたんですけどね。今日まで忙しくて書くヒマがなかった(汗)。
といいつつ、その前に。
ウメちゃん(陽月華)ちゃんのミュージックサロンが発表されましたね!!
宝塚で平日のみ、って何のイジメ?七帆くんも出るし、東京でやったら絶対行くのに!あるいは、休日だったら遠征も考えたのに(涙)。週に一度のノー残業デーもおぼつかない今の私に、いくらなんでも平日遠征は厳しすぎる(涙)。
木曜日に早退してカクテルショー観て、泊まって、月エリザの初日を観て……という妄想も考えたけど、さすがにちょっと無理だよなあ。せめて花バウがこの日までやっていれば、もう少し真剣に考えるんだが(T T)
……ウメちゃーーーん!!
と、いうわけで。
シアタークリエ「ニュー・ブレイン」について。
面白かった!!凄く!!
キャスティングもなかなか隙がなくて興味深かったし。
ただ、結構露骨なゲイカップルの話なので、観る前にある程度覚悟をしておくことが必要かな、と思いました。
別に濡れ場があるわけじゃないんですけど、なんていうのかな……。すごくリアルなんですよね、そのカップルっぷりが(^ ^;。同じような題材を扱っていても、「RENT」とは全然違う現実感がある。ホンモノっぽく見えるんですよ。
それと、石丸さんってファンにとっては“王子さま”なので、そういうのを期待していると大きく裏切られます。劇団四季を退団して、初めての主演作だから、ファンは『格好良い石丸幹二』を期待してしまうみたいで、結構ショックであるらしい。
だってね!
今作の石丸さんは、ものすごく可愛いんですよっ!!
恋人(畠中洋)が来ないと言っては拗ねて、やっと帰ってきたと思ったら拗ねて喧嘩して、布団被って丸まっちゃうのっっっ!!(壊)……本当に子供みたいに可愛い!!(*^ ^*)
あんなに可愛い石丸さんを、初めて観たような気がします。「アンデルセン」のハンスも無茶苦茶可愛かったけど、それを超える可愛らしさでした。
そして私は、すっかり石丸さん(と畠中さん)のファンになりました!!(←何か?)(←ある意味、予定どおりだね)
それでは、キャスト別に一言づつ。
ゴードン(石丸幹二)
NYに暮らす売れない音楽家。脳の病で倒れ、脳手術をすることになる。
無事に戻ってこられるのか?たとえ命はあったとしても、脳に手をいれたら、今までの自分がいなくなってしまうのではないか?…音楽を創っているのはどこだ?脳じゃないのか?
現在の不安、将来への不安。さまざまな葛藤の中で悩み苦しみながら、手術の朝を迎える彼の懊悩を描いた作品なわけですが。それを、明るく楽しくサラっと軽やかに、そして日常的かつ現実的に表現してしまうところが、作詞・作曲・脚本のウィリアム・フィンの個性なんだろうなあ、と思いました。
フィンの作品、私はトニーの作詞作曲賞を獲った「スペリング・ビー」のCDを友人の家で聴かせてもらったことがあるくらいで、まったく観たことがないのですが、ブロードウェイではおなじみのミュージカル作家のようですね。
リアルでデイリーな舞台空間は、舞台があまり身近でなく、ドラマティックな作品を好む日本の観客にはちょっと選ばれにくい世界観かもしれませんけれども、絶妙なゆがみ方とか、抜き方が独特で、どっぷりと身を浸せばとても面白い世界です。むしろ吉本とかに近いんじゃないかな?と思うのですがどうなんでしょうか。
そういう世界に、石丸さんというピースがぴたっとはまったのが、面白い偶然だなあと思いました。
ロジャー(畠中洋)
ゴードンの恋人で、ヨットマン(?)。
最初、ゴードンが病気で倒れたときは、『遠いところを航海していて当分は帰れない』と言われていて、その言葉どおり、しばらく出てきません(苦笑)。
で、
やっと出てきたと思ったら、ソロの大曲ですよ!「I’d Rather be Sailing」素晴らしい名曲で、私はこの作品の中で一番好きな曲です。そうだなあ……宝塚なら、ユミコちゃん(彩吹真央)に歌ってほしい曲ですね。きりやんじゃなくて、ユミコちゃん。きりやんにはゴードンをやってほしいです(萌)…って話はおいといて。
とにかく畠中さんは格好良い!!よっ、男前!と声を掛けたくなるくらい男前でした。しかも色っぽい。たいしたことをするわけではないのに、凄い濡れ場だったような気にさせる人です。うん。いいなあ、良い役者だなあ(*^ ^*)。
畠中さんの格好良さは、彼が演じる人物の、人生の格好良さなんですよね。どの役を観ても、彼の人生に共感してしまう。それは本当に凄いことだと思います。
そして、ついつい ロジャー目線でゴードンを視てしまうので、すごく可愛く見えてくる(^ ^)。なんだか、魔法にかかったような気さえしてきます(汗)
ローダ(樹里咲穂)
ゴードン担当のエージェント。スーツの似合う遣り手のキャリアウーマン、という、等身大なようでちょっとズレのある役を、颯爽とこなしていました。かっこいい!!彼女は、ゴードンに打算まじりの好意を持ってはいるようですが、ロジャーから奪おうとかそういう気持ちは全く無い。「金持ちでハンサムで良い男なのに、女に興味がないなんてねぇ…」という自嘲めいた独り言が“らしい”です。
もうちょっと積極的にゴードンに迫ったりとか、そういうシーンがあるのかなー?と思っていたのですが、残念ながらまったくなくて。ゴードンとの関係は、あくまでも「親友」って感じでしたね。母親とのやり取りも多くて、芝居として重要な役割をきちんとこなしていました。
特別目立つソロというのは無かったと思いますが、フレーズ単位のソロはかなり多くて、声がたくさん聴けてよかったです♪
ゴードンのママ(初風諄)
文字通り、ゴードンのママ。勝気で頭の良い人で、夫はいない(家族を棄てて家を出たらしい)。
いやー、私がこの作品で一番泣いたのは、手術の前夜(?)、ロジャーを求める息子に「もうママはいらないの…?」と問いかけるところでした。
“母親の愛情”というものの、なんと無償で純粋なものなのか、と。
ゾフィーのような“厳格で尊大な母親”よりも、こういう、等身大で愛情深い母親のほうが、初風さんには似合うんだよなあ、と、最近拝見するたびに実感します。いつまでもお元気で、そのキャラクターと歌唱力を保っていただきたい、と、心から想います(^ ^)。
リチャード看護師(パパイヤ鈴木)
病院の看護師。……という以外の説明がひじょーに難しい!あれはもう、観ていただくしかないかと(笑)
キャラ勝ちな役でしたが、予想外に歌がお上手でびっくりしました。コレだけのメンバーの中にいて見劣りしないというか、安定していて全然違和感がないって凄いことだなあ、と。
芝居はもう、そこにパパイヤさんがいてくれるだけでいいです。これが宛書じゃなくてもともとある役だというのが信じられないくらい、個性的でした。はい。素晴らしい!!
ちなみに、この病院は結構ぶっ飛んだ病院でした(@ @)。
医者(友石竜也)もぶっ飛んでるし、もう一人の看護師ナンシイ(中村桃花)も、顔は最高に可愛いけどぶっ飛び具合ではパパイヤさんと良い勝負だし、牧師(田村雄一)(←それも病院のスタッフなのか!?)もなにげなくステキでしたね!
石丸さんがメインのせいか、元四季が三人揃って仲良くやっていて、その時代の四季を観てらした方なら懐かしいのではないでしょうか。
ホームレス(マルシア)
文字通り、ゴードンたちが生きている街(NY)をさまよう、影のような存在。
歌も芝居も素晴らしかったけど、正直、なぜマルシアがこの役なの?という疑問は残りましたね。
「RENT」の、片袖の取れたコートを売る女のような役割。こないだの再…演ではケロさんがやっていましたけど、本来はアンサンブルリーダー格の歌い手(「Seasons Of Love」のソロをとる人)がやる役だと思うんです。
本来はそういう役なのに、マルシアがやるから何か違和感がある。確かにソロは多かったし、演出的にも工夫されて、メインキャストらしい扱いにはなってましたけれども。
でも、本編とは全然関係ないし、出てくるたびにイミフだし、、、正直、なんで??って気がしてしまうんですよね……。
いえ、あの、マルシアのソロがたっぷりと聴けて、とても幸せな時間ではあったのですが。
もしかして、マルシアがこの作品に出たがったのでしょうか?声優の野沢雅子が「ラスカルの声をやりたい」と希望してオーディションを受けた、っていう話と似たような話なのか…?
ミスター・バンジー(赤坂泰彦/本間ひとし)
ゴードンのボス。着ぐるみのカエルが歌い踊るショーのプロデューサーか何かなのでしょうか?
舞台には、基本的にゴードンの妄想として登場します。カエルの着ぐるみを着て。
リアルで日常的な作品世界をぶっ壊すために異界から遣わされたモノ、みたいだよ(汗)。
私が観たときは赤坂さんでしたが、カエルの着ぐるみも実によく似合ってらして、Wキャストの相手がかわいそうだなあなーんて思っていたのですが……本間さんの回を観た友人は「断然本間さんがいいわ!!」なんて言っていたし、どうなんでしょうね。作品も面白かったので、もう一回本間カエルを観にいくのもありかなーと思ったりはしています。
……
ちょっと馴染みのない作品世界でしたが、石丸さんは可愛いし、畠中さんはカッコイイし、樹里ちゃんはステキだしで一見の価値はあるかも!(^ ^)。正直、あまり売れてないみたいで(←そりゃそうだろう)いろんなサービスチケットが出ているみたいですので、もしご覧になる方がいらっしゃいましたらネットとかで調べてみるといいかもしれませんよ☆
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