シャングリラの人々【2】
2010年3月17日 宝塚(宙) コメント (2)宝塚歌劇宙組 ドラマシティ公演「シャングリラ ~水之城~」。
■霧(フォグ) 純矢 ちとせ
水が汚染された世界で、水を清める浄水器「オンディーヌ」を開発した科学者。
ある程度『戦前』の知識を持ち、技術を持っているんですよね。彼女がそれをどこから得たのかは判りませんが、まあ、『東京』にはそういう喪われつつある知識を保存するチームがあるのかな?という感じ。金髪で「フォグ」という名前を持つ彼女は、あきらかに英語圏の出身で、日本人集団で生まれ育ったのではなさそうだから、そちらの集団にはある程度昔の技術が継承されているという設定なんでしょうか。
しかし、その技術も完全ではなく、彼女は戦前の技術を完全な形で伝えているという噂のあった王城・シャングリラからの誘いに乗りました。
浄水器を完成させ、人々を幸せにするために。
しかし、浄水器を完成させた彼女は、そのままシャングリラに囚われてしまう。
シャングリラが、浄水器の技術を独占するために。
そして、誰も救われないままに時が過ぎる……。
そもそも、というのならば、物語の発端は彼女なんですよね。シャングリラに来て浄水器を完成させた彼女が、囚われた牢の中でラン(蘭寿とむ)に出会う。それが、すべてのはじまり。
白衣にフリルのブラウスとタイトスカート+ストッキングという、どこの保健室の先生ですか系萌えコスチューム(←おい)に身を包んだせーこちゃん。また、着ている白衣がいかにもコスプレ用っぽい柔らかい生地に身体に沿ったラインで、実験系の科学者が着る白衣(基本的にもっと固い生地で仕立も直線的)とは全く違うのが萌えコス感を助長するんですが(汗)、せーこちゃんの落ち着いた雰囲気には良く似合っていたと思います。
大人っぽいし、金髪もよく似合って、可愛かったです♪
しか~し。
……放射能に汚染された水をキレイにする、、、って……
言うのは簡単だけど、それってどうやって実装するんだろう??
だーかーらー、そういう理屈を考えるなとゆーてるだろうが。
■欣欣(ヤンヤン) 天羽 珠紀
■芳芳(フォンフォン) 花露 すみか
「東京」の繁華街で食堂(九龍客桟、クーロンカクザン)の主人とその妻。
この繁華街は、「戦前には中国に割譲されていた」そうで、なんとなく雰囲気が上海っぽい。小柳さん、狙ってる?
ちなみに、ここは『都庁から東北に1キロ』という情報があるので、おそらく歌舞伎町あたり。
……歌舞伎町を割譲するとは、戦前の日本政府も根性座ってますね。
それとも、新宿全体を割譲していたっていうことなのかな?(だから理屈を考えるなと何度)
長い髪を三つ編みにして、どじょう髭をつけたたまちゃんが、なんというか、中国人形みたいで可愛いです。蛇の目一座のメンバーに“馴れ馴れしく”話しかけたり、いろいろ仕事が多くて大変そうですが、最後までどうぞよろしく願いいたします(^ ^)。
花露さんの方は、黒いラメのタイトな中国服で色っぽく。
それほどしどころのある役ではありませんが、一番最初の登場で、ヤンヤンに「お前、ブンジャクたちに伝えて来い」と言われてからの芝居がさすがだな、と思いました♪
■文雀(ブンジャク) 鳳翔 大
■飛燕(ヒエン) 愛花 ちさき
東京の住人で、ランと共にレジスタンスとして『王』と戦っていた仲間たちの一人。
地下新聞の出版者であるヤンヤンと打ち合わせをしている間に王の襲撃をうけ、仲間たちの命とランを奪われた。そしてそれからずっと、連れ去られたランを探していた……。
仲間は「大勢殺され」たようなので、それなりに大きな組織ではあったようですが、「反乱軍」と呼べる規模であったのかはハテナ?な感じでした。
まして、その組織の中で、大ちゃんとタラちゃんがどの程度の地位にあったのかは……不明、と言うより他はない。だって、タラちゃんなんて『仲間の仇(ヒョウとミゾレ)』を見つけた途端、場所柄も考えずに突然銃をぶっ放すんだよ(汗)。危なくてしょうがない(^ ^;ゞ。
……とりあえず、アジトは「スラム」にあるらしいので、今の歌舞伎町を思い浮かべれば良いみたいです(^ ^)。
特に紹介はされないんですけど、二人は恋人…なんですよね?考えてみたら「Paradice Prince」の新人公演コンビだよね、懐かしい…。身長差があるので並びがキレイだし、芝居の息があっていたのはさすが。ただ、ちょっとばかり意思の疎通がなさそうに見えたのが、なんとも(^ ^;
この二人とランだけがスーツ……というか、“普通の”服で、他のひとたちは“凄い”服なのですが。なんつーか、大ちゃんや蘭トムさんが、蛇の目一座みたいな衣装を着ているところを見てみたいなあ……。大ちゃんはともかく、蘭トムさんは一座に居た頃は着ていたはずなんだが、想像できん。ランはご両親に渡される服を着るのが嫌になって反乱軍に身を投じたとしか思えません。(きっぱり)
■風羽 玲亜
始まってすぐに、蛇の目一座のテント近くの砂漠でソラと出会う兵士(?)と、ラストシーンでミウと出会う村人の二役が大きかったかな。他にも、いろんなところで出ていらっしゃって、今回通し役でない大人の中では一番台詞も出番も多かったんじゃないかと思います。
本当にいい声だなあ(*^ ^*)。
一番最初の幕開きの通信の声もさっつんの声に聞こえるんですが……「カサブランカ」でも、絶対さっつんだと思ったドイツ軍の声が風莉さんだったしなあ。あまり自信ない(涙)。
新宿の場面ではずっと通行人みたいな感じでそこらをうろうろ(^ ^; しているんですが、、シンプルな中国風の長衣がとても良く似合っていて素敵でした♪スタイルは普通だけど、キレイな人ですよね。本公演でもいい役がつきますように♪(←比較的、齋藤さん好みのタイプだと思ううんですが…)
■天風 いぶき
アンサンブルトップみたいな感じで、いろんな役をやっていらっしゃいましたが……メインはどれってことになるのかな(^ ^;ゞ。乞食?
特に目立つ役というのは無かったと思うのですが、九龍客桟の客がちょっとオヤジっぽくて素敵でした。ああいう長衣が似合いますね♪
■琴羽 桜子
■舞花 くるみ
■笹良 える
■七瀬 りりこ
九龍客桟の女の子たち。
チャイナドレスの色は、桜子が紅、くるみちゃんが黒、笹良さんが薄黄、りりこちゃんが緑の半袖……だったかな?嘘だったらすみません。
前髪を下ろした桜子がすごく可愛い。くるみちゃんは、顔は真ん丸いけど(←すみません)身体のラインはキレイだなあ♪笹良さんは華やかな美人♪ そして、りりこちゃんはこの中ではダントツで下級生なのに、一番貫禄があって大人っぽく、目を惹きました♪短いですけどソロもあって、とても良かったです。
蛇の目一座が九龍客桟に現れたときは、たしか桜子がソウ(蒼羽りく)、くるみちゃんがルイ(七海ひろき)、笹良さんがコウ(愛月ひかる)……にそれぞれ声をかけていた、んじゃないかな。りりこちゃんが迷わずソラに行ってたのは間違いない(^ ^)その潔さが良かったです♪
後は、二幕の闘いの場面(二幕の冒頭とクライマックス)で、『国王軍』の一員として迷彩服を着て戦っている娘役さんたちが、みんなすごく良かったです。月娘とは違うオトコマエさでしたね。中でもやっぱり、桜子ちゃんのキレのあるダンスが最高にカッコいい(*^ ^*)。
そういえば、クライマックスシーン(「タイムリミット」)の途中、ソラたちが闘っているところに上手から出てくる娘役3人が、まるで「白鳥の湖」の四羽の白鳥のようなポーズで出てくるのが凄く印象に残ったのですが、あれはいったい、どういう意味があるんだろう……?
■美月 悠
博多座では、学年の割にずいぶんメインで芝居をしていた美月くんですが、今回は普通にアンサンブルだったかな。喋れる人なので、そこかしこで台詞はもらっていましたが……。
少年たちから水を奪おうとする村人(?)が比較的大きい役ってことになるのかな。
……あ、違う。一番印象に残るのは、轟天号で東京へ向かう蛇の目一座に追い抜かされる旅人役、ですよねきっと(^ ^)。舞台の端から、後ろ向きで歩いてくるんですが、すごく巧くてびっくりしました♪
あと、相変わらずスタイルが良くて、戦士としてのダンスシーンの格好良さは格別でした♪
ここから先は、ネタバレになりますのでご注意ください。
とはいっても、実際に観劇すれば10分で判ることなんですけどね。プログラムには「兄」「弟」「青年」「少女」などとしか書いていない子供たちの、名前を書いています。
■ソラ(子供時代)彩花 まり
■カイ(子供時代)真みや 涼子
お二人とも研1だそうですが、とてもそんな風には見えませんでした。特に、彩花さんは巧い!祐飛さんの指導も良かったのかもしれませんが(^ ^;ゞ、台詞も膨大な大役を、あの学年でよくこなしたなあと感心しました。
真みやさんは滅茶苦茶可愛くて、一番最初場面以外はずっと目元を布で覆って隠してしまうのがすごく残念でした。この公演が終わったあとも、ご活躍お祈りしています☆
■アイス(青年時代)風馬 翔
格好良い!!!
すみません、ちょっと惚れました。青年時代のアイス、超カッコイイ♪ああ、この人がともちんになるのか……と、真顔で納得できた感がありました。
村人たちに絡まれている少年たちを見つけて、無言でナイフを出すまでの芝居も良いし、相手の喉を掻っ切ってから、少年たちを振り向くまでの間、そして、怯えた少年たちを見て、口の端で苦笑するところが滅茶苦茶素敵です(←力説)。いやあ、脱走兵という設定に無理が無い。
あと、なんたって殺陣がリアルで緊迫感があるのが良い!です♪ソラの彩花さんに剣の稽古をつける場面の軽やかさ……いや、違うか。真剣にやっているように見せつつ、さりげなく手を抜いている空気が、すごくリアル。
いやあ、良いですよこの人。ぜひぜひ、注目してあげてください♪
■ヒョウ(子供時代)実羚 淳
■ミゾレ(子供時代)結乃 かなり
アイスに連れられて(拾われて)いる子供たち。
背の高い実羚くんは、スタイルは良いけどちょっとボ~っとした感じで、シャープでクールが魅力のちーちゃん(蓮水ゆうや)とはだいぶ違う雰囲気ですが、まあ、あのくらいならアリかなあ。
結ちゃんは見るからに背が高いので、、、あれっ?ミゾレってどうして大人になると縮むの?などと余計なことを考えてしまいました(^ ^;ゞ。
子役は難しいですね。
■ミウ(子供時代)夢涼 りあん
ソラとカイが水を盗もうとした村の娘。
子役たちの中では比較的学年も上だし、顔がかなり大人っぽいので、どう見ても「現在」のミウ(野々すみ花)より歳上に見える(T T)……のがちょっと厳しい、かったような。
子供たちは、九龍客桟の場面では客や店の女としても出ているんですが、女の子たちがみんな大人っぽくて美しいのがたのしかったです。さっきまで男の子だったのに!?、みたいな(^ ^)。
みんな結構早替りで出てくるのに、眉とかもちゃんと描いてて、さすが!と思いました♪特に、紅いチャイナの結ちゃんが大人っぽくてキレイだった(はぁと)
実羚くんは、九龍客桟のウェイター(?)も結構目立つ役でした。蛇の目一座のテーブルの担当になって、ヤンヤンに足をひっかけられて(←ちゃんと理由があるんですが)酒をこぼしてしまい、それで叱られて、しゅん↓として新しい酒を取りに行くあたりの芝居も、素朴ながら良い感じでした♪
キャストはこれで全部、だった、はず!
小柳さんが、子供たちの正体を隠したかったのか、別にそんなつもりは無かったのか、ちょっとよく判らない感じでした。
なぜ始まって10分でわかるかといえば、最初の出番(プロローグ)のハケ際に、ソラとカイがお互いの名前を呼んじゃうからなんですけどね。それまでは「にいちゃん」としか呼んでない(兄は弟の名前を呼ばない)のに……。
こういう作品において、名前っていうのはネタの一部なので、もうちょっと大事に扱ってもいいだろうに、と思うんですけどね。ちょっと不思議な気がしました。
……だから、理屈を言っても(黙)ねえ?
CSの公演レポート、面白かったですね♪
あああ、ソラとランの接点がもっともっと欲しかったな~~~(涙)。
.
■霧(フォグ) 純矢 ちとせ
水が汚染された世界で、水を清める浄水器「オンディーヌ」を開発した科学者。
ある程度『戦前』の知識を持ち、技術を持っているんですよね。彼女がそれをどこから得たのかは判りませんが、まあ、『東京』にはそういう喪われつつある知識を保存するチームがあるのかな?という感じ。金髪で「フォグ」という名前を持つ彼女は、あきらかに英語圏の出身で、日本人集団で生まれ育ったのではなさそうだから、そちらの集団にはある程度昔の技術が継承されているという設定なんでしょうか。
しかし、その技術も完全ではなく、彼女は戦前の技術を完全な形で伝えているという噂のあった王城・シャングリラからの誘いに乗りました。
浄水器を完成させ、人々を幸せにするために。
しかし、浄水器を完成させた彼女は、そのままシャングリラに囚われてしまう。
シャングリラが、浄水器の技術を独占するために。
そして、誰も救われないままに時が過ぎる……。
そもそも、というのならば、物語の発端は彼女なんですよね。シャングリラに来て浄水器を完成させた彼女が、囚われた牢の中でラン(蘭寿とむ)に出会う。それが、すべてのはじまり。
白衣にフリルのブラウスとタイトスカート+ストッキングという、どこの保健室の先生ですか系萌えコスチューム(←おい)に身を包んだせーこちゃん。また、着ている白衣がいかにもコスプレ用っぽい柔らかい生地に身体に沿ったラインで、実験系の科学者が着る白衣(基本的にもっと固い生地で仕立も直線的)とは全く違うのが萌えコス感を助長するんですが(汗)、せーこちゃんの落ち着いた雰囲気には良く似合っていたと思います。
大人っぽいし、金髪もよく似合って、可愛かったです♪
しか~し。
……放射能に汚染された水をキレイにする、、、って……
言うのは簡単だけど、それってどうやって実装するんだろう??
だーかーらー、そういう理屈を考えるなとゆーてるだろうが。
■欣欣(ヤンヤン) 天羽 珠紀
■芳芳(フォンフォン) 花露 すみか
「東京」の繁華街で食堂(九龍客桟、クーロンカクザン)の主人とその妻。
この繁華街は、「戦前には中国に割譲されていた」そうで、なんとなく雰囲気が上海っぽい。小柳さん、狙ってる?
ちなみに、ここは『都庁から東北に1キロ』という情報があるので、おそらく歌舞伎町あたり。
……歌舞伎町を割譲するとは、戦前の日本政府も根性座ってますね。
それとも、新宿全体を割譲していたっていうことなのかな?(だから理屈を考えるなと何度)
長い髪を三つ編みにして、どじょう髭をつけたたまちゃんが、なんというか、中国人形みたいで可愛いです。蛇の目一座のメンバーに“馴れ馴れしく”話しかけたり、いろいろ仕事が多くて大変そうですが、最後までどうぞよろしく願いいたします(^ ^)。
花露さんの方は、黒いラメのタイトな中国服で色っぽく。
それほどしどころのある役ではありませんが、一番最初の登場で、ヤンヤンに「お前、ブンジャクたちに伝えて来い」と言われてからの芝居がさすがだな、と思いました♪
■文雀(ブンジャク) 鳳翔 大
■飛燕(ヒエン) 愛花 ちさき
東京の住人で、ランと共にレジスタンスとして『王』と戦っていた仲間たちの一人。
地下新聞の出版者であるヤンヤンと打ち合わせをしている間に王の襲撃をうけ、仲間たちの命とランを奪われた。そしてそれからずっと、連れ去られたランを探していた……。
仲間は「大勢殺され」たようなので、それなりに大きな組織ではあったようですが、「反乱軍」と呼べる規模であったのかはハテナ?な感じでした。
まして、その組織の中で、大ちゃんとタラちゃんがどの程度の地位にあったのかは……不明、と言うより他はない。だって、タラちゃんなんて『仲間の仇(ヒョウとミゾレ)』を見つけた途端、場所柄も考えずに突然銃をぶっ放すんだよ(汗)。危なくてしょうがない(^ ^;ゞ。
……とりあえず、アジトは「スラム」にあるらしいので、今の歌舞伎町を思い浮かべれば良いみたいです(^ ^)。
特に紹介はされないんですけど、二人は恋人…なんですよね?考えてみたら「Paradice Prince」の新人公演コンビだよね、懐かしい…。身長差があるので並びがキレイだし、芝居の息があっていたのはさすが。ただ、ちょっとばかり意思の疎通がなさそうに見えたのが、なんとも(^ ^;
この二人とランだけがスーツ……というか、“普通の”服で、他のひとたちは“凄い”服なのですが。なんつーか、大ちゃんや蘭トムさんが、蛇の目一座みたいな衣装を着ているところを見てみたいなあ……。大ちゃんはともかく、蘭トムさんは一座に居た頃は着ていたはずなんだが、想像できん。ランはご両親に渡される服を着るのが嫌になって反乱軍に身を投じたとしか思えません。(きっぱり)
■風羽 玲亜
始まってすぐに、蛇の目一座のテント近くの砂漠でソラと出会う兵士(?)と、ラストシーンでミウと出会う村人の二役が大きかったかな。他にも、いろんなところで出ていらっしゃって、今回通し役でない大人の中では一番台詞も出番も多かったんじゃないかと思います。
本当にいい声だなあ(*^ ^*)。
一番最初の幕開きの通信の声もさっつんの声に聞こえるんですが……「カサブランカ」でも、絶対さっつんだと思ったドイツ軍の声が風莉さんだったしなあ。あまり自信ない(涙)。
新宿の場面ではずっと通行人みたいな感じでそこらをうろうろ(^ ^; しているんですが、、シンプルな中国風の長衣がとても良く似合っていて素敵でした♪スタイルは普通だけど、キレイな人ですよね。本公演でもいい役がつきますように♪(←比較的、齋藤さん好みのタイプだと思ううんですが…)
■天風 いぶき
アンサンブルトップみたいな感じで、いろんな役をやっていらっしゃいましたが……メインはどれってことになるのかな(^ ^;ゞ。乞食?
特に目立つ役というのは無かったと思うのですが、九龍客桟の客がちょっとオヤジっぽくて素敵でした。ああいう長衣が似合いますね♪
■琴羽 桜子
■舞花 くるみ
■笹良 える
■七瀬 りりこ
九龍客桟の女の子たち。
チャイナドレスの色は、桜子が紅、くるみちゃんが黒、笹良さんが薄黄、りりこちゃんが緑の半袖……だったかな?嘘だったらすみません。
前髪を下ろした桜子がすごく可愛い。くるみちゃんは、顔は真ん丸いけど(←すみません)身体のラインはキレイだなあ♪笹良さんは華やかな美人♪ そして、りりこちゃんはこの中ではダントツで下級生なのに、一番貫禄があって大人っぽく、目を惹きました♪短いですけどソロもあって、とても良かったです。
蛇の目一座が九龍客桟に現れたときは、たしか桜子がソウ(蒼羽りく)、くるみちゃんがルイ(七海ひろき)、笹良さんがコウ(愛月ひかる)……にそれぞれ声をかけていた、んじゃないかな。りりこちゃんが迷わずソラに行ってたのは間違いない(^ ^)その潔さが良かったです♪
後は、二幕の闘いの場面(二幕の冒頭とクライマックス)で、『国王軍』の一員として迷彩服を着て戦っている娘役さんたちが、みんなすごく良かったです。月娘とは違うオトコマエさでしたね。中でもやっぱり、桜子ちゃんのキレのあるダンスが最高にカッコいい(*^ ^*)。
そういえば、クライマックスシーン(「タイムリミット」)の途中、ソラたちが闘っているところに上手から出てくる娘役3人が、まるで「白鳥の湖」の四羽の白鳥のようなポーズで出てくるのが凄く印象に残ったのですが、あれはいったい、どういう意味があるんだろう……?
■美月 悠
博多座では、学年の割にずいぶんメインで芝居をしていた美月くんですが、今回は普通にアンサンブルだったかな。喋れる人なので、そこかしこで台詞はもらっていましたが……。
少年たちから水を奪おうとする村人(?)が比較的大きい役ってことになるのかな。
……あ、違う。一番印象に残るのは、轟天号で東京へ向かう蛇の目一座に追い抜かされる旅人役、ですよねきっと(^ ^)。舞台の端から、後ろ向きで歩いてくるんですが、すごく巧くてびっくりしました♪
あと、相変わらずスタイルが良くて、戦士としてのダンスシーンの格好良さは格別でした♪
ここから先は、ネタバレになりますのでご注意ください。
とはいっても、実際に観劇すれば10分で判ることなんですけどね。プログラムには「兄」「弟」「青年」「少女」などとしか書いていない子供たちの、名前を書いています。
■ソラ(子供時代)彩花 まり
■カイ(子供時代)真みや 涼子
お二人とも研1だそうですが、とてもそんな風には見えませんでした。特に、彩花さんは巧い!祐飛さんの指導も良かったのかもしれませんが(^ ^;ゞ、台詞も膨大な大役を、あの学年でよくこなしたなあと感心しました。
真みやさんは滅茶苦茶可愛くて、一番最初場面以外はずっと目元を布で覆って隠してしまうのがすごく残念でした。この公演が終わったあとも、ご活躍お祈りしています☆
■アイス(青年時代)風馬 翔
格好良い!!!
すみません、ちょっと惚れました。青年時代のアイス、超カッコイイ♪ああ、この人がともちんになるのか……と、真顔で納得できた感がありました。
村人たちに絡まれている少年たちを見つけて、無言でナイフを出すまでの芝居も良いし、相手の喉を掻っ切ってから、少年たちを振り向くまでの間、そして、怯えた少年たちを見て、口の端で苦笑するところが滅茶苦茶素敵です(←力説)。いやあ、脱走兵という設定に無理が無い。
あと、なんたって殺陣がリアルで緊迫感があるのが良い!です♪ソラの彩花さんに剣の稽古をつける場面の軽やかさ……いや、違うか。真剣にやっているように見せつつ、さりげなく手を抜いている空気が、すごくリアル。
いやあ、良いですよこの人。ぜひぜひ、注目してあげてください♪
■ヒョウ(子供時代)実羚 淳
■ミゾレ(子供時代)結乃 かなり
アイスに連れられて(拾われて)いる子供たち。
背の高い実羚くんは、スタイルは良いけどちょっとボ~っとした感じで、シャープでクールが魅力のちーちゃん(蓮水ゆうや)とはだいぶ違う雰囲気ですが、まあ、あのくらいならアリかなあ。
結ちゃんは見るからに背が高いので、、、あれっ?ミゾレってどうして大人になると縮むの?などと余計なことを考えてしまいました(^ ^;ゞ。
子役は難しいですね。
■ミウ(子供時代)夢涼 りあん
ソラとカイが水を盗もうとした村の娘。
子役たちの中では比較的学年も上だし、顔がかなり大人っぽいので、どう見ても「現在」のミウ(野々すみ花)より歳上に見える(T T)……のがちょっと厳しい、かったような。
子供たちは、九龍客桟の場面では客や店の女としても出ているんですが、女の子たちがみんな大人っぽくて美しいのがたのしかったです。さっきまで男の子だったのに!?、みたいな(^ ^)。
みんな結構早替りで出てくるのに、眉とかもちゃんと描いてて、さすが!と思いました♪特に、紅いチャイナの結ちゃんが大人っぽくてキレイだった(はぁと)
実羚くんは、九龍客桟のウェイター(?)も結構目立つ役でした。蛇の目一座のテーブルの担当になって、ヤンヤンに足をひっかけられて(←ちゃんと理由があるんですが)酒をこぼしてしまい、それで叱られて、しゅん↓として新しい酒を取りに行くあたりの芝居も、素朴ながら良い感じでした♪
キャストはこれで全部、だった、はず!
小柳さんが、子供たちの正体を隠したかったのか、別にそんなつもりは無かったのか、ちょっとよく判らない感じでした。
なぜ始まって10分でわかるかといえば、最初の出番(プロローグ)のハケ際に、ソラとカイがお互いの名前を呼んじゃうからなんですけどね。それまでは「にいちゃん」としか呼んでない(兄は弟の名前を呼ばない)のに……。
こういう作品において、名前っていうのはネタの一部なので、もうちょっと大事に扱ってもいいだろうに、と思うんですけどね。ちょっと不思議な気がしました。
……だから、理屈を言っても(黙)ねえ?
CSの公演レポート、面白かったですね♪
あああ、ソラとランの接点がもっともっと欲しかったな~~~(涙)。
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宝塚歌劇宙組 ドラマシティ公演「シャングリラ ~水之城~」。
やっと遠征から帰ってまいりました。
速報も書きましたが、なんというか、荒唐無稽な話でした(^ ^)。
無茶苦茶、ともいう……かもしれない(^ ^;
でも、楽しいです(はぁと)。
下級生までちゃんと役がついていて、みんながすごく頑張っているんだもん。
本当に楽しそうにやっているから、観ていても本当にたのしいです。
ただし。
理屈を考えてはいけません。
観劇後の印象でいうと、ちょっと「BUND NEON ~上海~」っぽいかも。
とことんキャラ萌えで、理屈を説明しようとしてはいけないところが。
でも、「BUND NEON」よりは、ストーリーのまとまりはあるかも。
……僅かな差ですが(^ ^;ゞ。
何から書いていいのか判らないので、キャストごとにコメントをしてみます。
基本的にネタバレは避けるつもりですが、ナウオンステージの最初の自己紹介でみっちゃんがバラしていたネタと、それに関連する(公演を観たら最初の10分でわかること)は書いちゃいますので、ご容赦くださいませ。
……そこをバラしてしまうと、隠しておくことなんてほとんど残らないんですけどねぇ(滝汗)。
■空(ソラ) 大空 祐飛
『近畿地方の砂漠』に倒れていて、ミウに拾われた青年。
蒼と白の混じった髪、空のような蒼い瞳。一目で「余所者(外国人)」とわかる外見。
ボロボロの上衣にくるまって、水も持たずに砂漠に倒れている。いったいどこから来たのか、どうやってココ(←砂漠の真ん中)まで来たのか……?
目を醒ました彼は、ミウに問われるまま「わからない…。覚えていないんだ。気がついたら、砂漠を彷徨っていた。それより前のことは、全く思い出せない」と答えます。
そして、「綺麗な空みたいな目の色だから、そして、記憶がなくて空っぽだから」という理由で『ソラ』という名前をつけてくれたミウのために、シャングリラへと旅立つ……。
闘いの訓練を受けた形跡があったり、いろいろと謎の多い男ですが、何か魅力があるらしく、あっという間に人々の信頼を得て、ミウの笑顔を取り戻したりします。「余所者」というよりは、むしろ幸運をもたらす「恵比寿神」みたいな扱いになっているのは、ソラ自身の持つ魅力と、そして、彼を拾ってくれた「蛇の目一座」が本質的に神楽を演じる神職の一座だから、なのでしょう。
とりあえず。
確かに、『今までに観たことのない大空祐飛』でした★なんたって、「今からでもやり直せる!」(@ @)って諭しちゃうんだよ!今まで言われてばっかりだったのに……(ホゲとか、ホゲとか、ホゲとか)
主役らしい主役をやっている祐飛さん、って、珍しいような気がするんですよね。
基本的な物語はソラの視点で動いていくし、ある意味ソラがすべての焦点となるのですが、なんというか……やっぱり敵役っておいしいんだな、なんて贅沢なことを思ったりはしました。
でも。
最後の場面がいいんだわ……(*^ ^*)。
ああいう場面を創ってもらえる、っていうのは、主演の醍醐味だなあとさえ思いました(^ ^)。
■美雨(ミウ) 野々 すみ花
旅芸人の一座「蛇の目座」の踊り子。
元は、関西のどこかにあった“水源”(←この時代は、雨が放射能に汚染されているので、飲めるのは湧き水だけ)を護る神官の娘で、水神に選ばれた巫女。
兄とも慕うランが一座を出て行ってから一年。以来、笑顔を見せることも減って仲間たちに心配されていたけれども、ソラと話していると、また笑顔を浮かべるようになった……らしい。
ソラが持っていた青玉の首飾り(元々は村に伝わっていた宝物で、神官である父親の形見。旅に出るランにミウが持たせたもの)を見て、『東京のどこかにある』という噂のある『シャングリラ』にいるランを探す旅に出る。
その旅に同行する一座の仲間たち、そして、ソラ。
ミウと一座の仲間たちは、ランを探すために。
そしてソラは、自分自身を探すために。
十年前。ミウたちが暮らしていた村は「王」に侵略され、神官(ミウの父親)は殺された。
ミウはそのとき、ランと共に父を殺す「王」を見たはずなのに、全く覚えていないらしい。ただ、恐怖と混乱だけが残っているんですよね。
ちなみに年齢設定は、ソラが20代半ばから後半、ミウがその5、6歳下ってところなんじゃないかと思います。根拠は微妙にネタバレなので省略しますが、これが正しいとすると、十年前にミウは十歳前後=小学校高学年ってことになりますよね。もうちょっと覚えていてもいいと思うんだけどなあ……。
……なんて、アレコレ考えちゃいけないんだってば!!
コホン。
今回のすみ花ちゃんは、『神に選ばれた踊り子』という設定で、久しぶりにダンサーとしての本領を発揮してくれています。オープニングから続いているダンスシーンでの、まさに『神に選ばれた』魅力的なダンスは必見!すごく可愛いし、目を惹きつける。
本当に神事で踊る場面とか、客の前で踊る場面があったらよかったのに……と思いました♪
■嵐(ラン) 蘭寿 とむ
ミウの属する蛇の目一座の座長(十輝いりす)の息子だけど、一年前に一座を抜け、レジスタンスに加わるために東へ向かったらしい。
リーダーシップのある、頭の良い人なんですよね。ただ、「連れて行って!」と言うミウに「お前が抜けたら一座が困る」と諭しているところを見ると、彼自身は特別に人に見せるような芸を持っているわけではない……の、かな?
ミウとは恋人未満、というか、まあ仲の良い兄妹くらいの関係。レアティーズとオフィーリアほどもベタベタしていなくて、もっと普通な感じです。ん~っと、「ブラッディ・マンデイ」(ドラマは視ていないので、原作漫画のイメージですが)の高木藤丸・遥兄妹くらいな感じかな。って、誰にもわからないか(^ ^;ゞ。
「蛇の目一座」は元々『神官の一族』だという設定があるので、おそらくミウとランも又従兄妹とか、そのくらいの血のつながりはあるんじゃないかと思います。
まあ、ランの方はあくまでも「可愛い(ちょっと心配な)妹」くらいな感じですが、ミウはめちゃくちゃブラコンだった…という設定ではあるようです。
当初のあらすじには「恋人」と書いてあったし、「昔なじみの女」などと言われるくらいだから、構想段階ではちゃんと恋人設定だったんでしょうね。
すみ花ちゃんの歌う
♪言えなかったあの言葉 (←「好き」という言葉のこと)
♪伝えるため旅に出る
という歌がとても素晴らしいので、どうしてその設定をやめてしまったのか不思議な気もします(^ ^)。まあ、エピソードが多すぎるので整理していくうちに削られてしまったのかな、という気もしますが。でも勿体無い…。
でもって。
とりあえず、オープニングの蘭トムさんのダンス、滅茶苦茶格好良いです!!!必見。(←あの~、隣で踊ってる蒼い髪の人はどーなんですか…?)(沈黙)
■風(フォン) 十輝 いりす
■雲(ユン) 鈴奈 沙也
「蛇の目一座」の座長とその奥方で、ランの両親。
「お人よしのフォン」と呼ばれるだけあって、「蛇の目一座の名がすたる!」と言っては面倒ごと(行き倒れを拾ったり、長い旅に出たり)を引き受けて生きてきたらしい。そんな旦那を笑顔で赦すユンも、とても素敵(はぁと)。
ずいぶんな学年差のあるカップルですが、まさこちゃんの包容力もあって、案外お似合いの良いコンビでした。
基本的にはトボケたキャラのフォンですが、何か決意をしたとき(ソラを一座に加わるよう誘うときとか)に帽子を被りなおす癖(?)があって、そこはすごく格好よいです。
特に、二幕の半ばあたりだったかな。「傘を貸してくれ」と言う場面があるんですけど、そこが滅茶苦茶格好良かった!(*^ ^*)めっちゃツボです★
ちなみに衣装は、他の座員も含めて「一張羅なんだ」という台詞があるとおり、着替えは無しでした。
まさこちゃんはお髭に紅い帽子とベスト、紅いチェックのズボン。鈴奈さんは派手な着物にハイヒール&網タイツという、なかなか刺激的な服装。どちらも良くお似合い(^ ^)でした♪
■涙(ルイ) 七海 ひろき
■蒼(ソウ) 蒼羽 りく
■紅(コウ) 愛月 ひかる
「蛇の目一座」の座員たち。
今ひとつ関係がよくわかりませんが、ソウとコウは兄弟っぽかったかな?
3人で踊る場面が何度かあって、結構手に汗握りつつ楽しんでいます。3人とも可愛い♪そして、カイちゃん、がんばれ!
ルイは「詩や曲も創る」と紹介されるとおり、一座の中の音楽面のクリエーターという位置づけのようです。
そして、彼自身は作家になりたいという夢があって、旅の記録をとっているらしい。この物語も、蛇の目一座の旅に関してはルイが語ってくれます。
ちなみに、ルイはミウに片思いしている、という設定もあって、いろんな意味でかなりおいしい役の筈なのですが、いまひとつハジケきれていない、というか、ハジケるべき場面を削られてしまったように見えました(T T)。
せっかくカイちゃんがいい味出してるのにな~。
個人的には、カイちゃんのカイ(←真顔)が観てみたかったです(^ ^;
■氷(アイス) 悠未 ひろ
■海(カイ) 北翔 海莉
シャングリラの支配者たち。
最初のうちは、よくわからない会話(「消息不明!?」とか)をしている二人(+ヒョウ・ミゾレ)ですが、物語が進むうちに徐々に判ってくるので、聞き流さずに一生懸命聴いておいてくださいね。。
みっちゃんもともちんも滑舌が良いので、意味不明な会話でも耳に残って、答えあわせしやすくてありがたいです♪
ちなみに、ナウオンの自己紹介で、みっちゃんがいきなり「ソラの弟の、カイです」と名乗ったのには吃驚しました……それって一番のネタバレだと思うんだけど、いいのか?(汗)
(ちなみに、実際観劇すれば十分でその関係はわかります)(←ネタバレっていうかなんていうか)
そして。
ソラの弟である以上、名前のバランスから言うと、弟は「ウミ」であって欲しかった……んですけどねぇ。
カイの髪は緑メッシュ、アイスの髪は白メッシュ。
そして、ヒョウとミゾレの髪は、白がベースでところどころに黒が入っている、という感じ。
蒼白メッシュのソラと合わせて、シャングリラのメンバーは全員が「余所者」。その設定を、ビジュアルからも象徴的に見せていくところはさすがだな、と思いました。
■雹(ヒョウ) 蓮水 ゆうや
■霙(ミゾレ) 藤咲 えり
シャングリラで、カイやアイスに仕える双子の兄妹。
稽古場レポートで、自分たちのことを「感情の起伏のない、アンドロイドのようなキャラクター」だと言っていましたが、実際にはそんなでもなかったです。部下として仕えてはいるけれども、心の底には情があって、それがすごく濃いのがちゃんと伝わりました。
もう少し、脚本的にそのへんを取り上げてもいいのに、と思うのですが、やっぱりエピソードが多すぎて手が回らないんだろうな……(凹)
ちーちゃんもエリちゃんも、台詞はなくても自力でフォローしているところが凄いです(*^ ^*)
ま、とりあえず、この二人はこの作品一番の萌えキャラですので、ご期待くださいませ。二人とも、本当に素敵ですから(はぁと)。
あ。一つだけアドバイス。一幕半ばの九龍客桟の場面でのエリちゃんのチャイナドレスは、見逃してはいけないポイントですが、そこだけに注目しすぎると、突然に戦闘が始まりますのでご注意を。
私は、三回目になってやっと展開がわかりました……(←どうよ)
余談。
本来、脚本的には一番の萌えキャラはカイであるべきだと思うのですが、みっちゃんはちょっと真面目なところが出てしまって、萌えキャラに必要な『すべてを捨てて何かを求める』(だからこそ闇に墜ちてしまう)ところが、ちょっと弱かったような気がします。
なんでもできるみっちゃんにも、初めてのことはある!ということで、青年館にむけて、これからのカイの変化を楽しみにしています(はぁと)
まだまだ続く…予定、です☆
.
やっと遠征から帰ってまいりました。
速報も書きましたが、なんというか、荒唐無稽な話でした(^ ^)。
無茶苦茶、ともいう……かもしれない(^ ^;
でも、楽しいです(はぁと)。
下級生までちゃんと役がついていて、みんながすごく頑張っているんだもん。
本当に楽しそうにやっているから、観ていても本当にたのしいです。
ただし。
理屈を考えてはいけません。
観劇後の印象でいうと、ちょっと「BUND NEON ~上海~」っぽいかも。
とことんキャラ萌えで、理屈を説明しようとしてはいけないところが。
でも、「BUND NEON」よりは、ストーリーのまとまりはあるかも。
……僅かな差ですが(^ ^;ゞ。
何から書いていいのか判らないので、キャストごとにコメントをしてみます。
基本的にネタバレは避けるつもりですが、ナウオンステージの最初の自己紹介でみっちゃんがバラしていたネタと、それに関連する(公演を観たら最初の10分でわかること)は書いちゃいますので、ご容赦くださいませ。
……そこをバラしてしまうと、隠しておくことなんてほとんど残らないんですけどねぇ(滝汗)。
■空(ソラ) 大空 祐飛
『近畿地方の砂漠』に倒れていて、ミウに拾われた青年。
蒼と白の混じった髪、空のような蒼い瞳。一目で「余所者(外国人)」とわかる外見。
ボロボロの上衣にくるまって、水も持たずに砂漠に倒れている。いったいどこから来たのか、どうやってココ(←砂漠の真ん中)まで来たのか……?
目を醒ました彼は、ミウに問われるまま「わからない…。覚えていないんだ。気がついたら、砂漠を彷徨っていた。それより前のことは、全く思い出せない」と答えます。
そして、「綺麗な空みたいな目の色だから、そして、記憶がなくて空っぽだから」という理由で『ソラ』という名前をつけてくれたミウのために、シャングリラへと旅立つ……。
闘いの訓練を受けた形跡があったり、いろいろと謎の多い男ですが、何か魅力があるらしく、あっという間に人々の信頼を得て、ミウの笑顔を取り戻したりします。「余所者」というよりは、むしろ幸運をもたらす「恵比寿神」みたいな扱いになっているのは、ソラ自身の持つ魅力と、そして、彼を拾ってくれた「蛇の目一座」が本質的に神楽を演じる神職の一座だから、なのでしょう。
とりあえず。
確かに、『今までに観たことのない大空祐飛』でした★なんたって、「今からでもやり直せる!」(@ @)って諭しちゃうんだよ!今まで言われてばっかりだったのに……(ホゲとか、ホゲとか、ホゲとか)
主役らしい主役をやっている祐飛さん、って、珍しいような気がするんですよね。
基本的な物語はソラの視点で動いていくし、ある意味ソラがすべての焦点となるのですが、なんというか……やっぱり敵役っておいしいんだな、なんて贅沢なことを思ったりはしました。
でも。
最後の場面がいいんだわ……(*^ ^*)。
ああいう場面を創ってもらえる、っていうのは、主演の醍醐味だなあとさえ思いました(^ ^)。
■美雨(ミウ) 野々 すみ花
旅芸人の一座「蛇の目座」の踊り子。
元は、関西のどこかにあった“水源”(←この時代は、雨が放射能に汚染されているので、飲めるのは湧き水だけ)を護る神官の娘で、水神に選ばれた巫女。
兄とも慕うランが一座を出て行ってから一年。以来、笑顔を見せることも減って仲間たちに心配されていたけれども、ソラと話していると、また笑顔を浮かべるようになった……らしい。
ソラが持っていた青玉の首飾り(元々は村に伝わっていた宝物で、神官である父親の形見。旅に出るランにミウが持たせたもの)を見て、『東京のどこかにある』という噂のある『シャングリラ』にいるランを探す旅に出る。
その旅に同行する一座の仲間たち、そして、ソラ。
ミウと一座の仲間たちは、ランを探すために。
そしてソラは、自分自身を探すために。
十年前。ミウたちが暮らしていた村は「王」に侵略され、神官(ミウの父親)は殺された。
ミウはそのとき、ランと共に父を殺す「王」を見たはずなのに、全く覚えていないらしい。ただ、恐怖と混乱だけが残っているんですよね。
ちなみに年齢設定は、ソラが20代半ばから後半、ミウがその5、6歳下ってところなんじゃないかと思います。根拠は微妙にネタバレなので省略しますが、これが正しいとすると、十年前にミウは十歳前後=小学校高学年ってことになりますよね。もうちょっと覚えていてもいいと思うんだけどなあ……。
……なんて、アレコレ考えちゃいけないんだってば!!
コホン。
今回のすみ花ちゃんは、『神に選ばれた踊り子』という設定で、久しぶりにダンサーとしての本領を発揮してくれています。オープニングから続いているダンスシーンでの、まさに『神に選ばれた』魅力的なダンスは必見!すごく可愛いし、目を惹きつける。
本当に神事で踊る場面とか、客の前で踊る場面があったらよかったのに……と思いました♪
■嵐(ラン) 蘭寿 とむ
ミウの属する蛇の目一座の座長(十輝いりす)の息子だけど、一年前に一座を抜け、レジスタンスに加わるために東へ向かったらしい。
リーダーシップのある、頭の良い人なんですよね。ただ、「連れて行って!」と言うミウに「お前が抜けたら一座が困る」と諭しているところを見ると、彼自身は特別に人に見せるような芸を持っているわけではない……の、かな?
ミウとは恋人未満、というか、まあ仲の良い兄妹くらいの関係。レアティーズとオフィーリアほどもベタベタしていなくて、もっと普通な感じです。ん~っと、「ブラッディ・マンデイ」(ドラマは視ていないので、原作漫画のイメージですが)の高木藤丸・遥兄妹くらいな感じかな。って、誰にもわからないか(^ ^;ゞ。
「蛇の目一座」は元々『神官の一族』だという設定があるので、おそらくミウとランも又従兄妹とか、そのくらいの血のつながりはあるんじゃないかと思います。
まあ、ランの方はあくまでも「可愛い(ちょっと心配な)妹」くらいな感じですが、ミウはめちゃくちゃブラコンだった…という設定ではあるようです。
当初のあらすじには「恋人」と書いてあったし、「昔なじみの女」などと言われるくらいだから、構想段階ではちゃんと恋人設定だったんでしょうね。
すみ花ちゃんの歌う
♪言えなかったあの言葉 (←「好き」という言葉のこと)
♪伝えるため旅に出る
という歌がとても素晴らしいので、どうしてその設定をやめてしまったのか不思議な気もします(^ ^)。まあ、エピソードが多すぎるので整理していくうちに削られてしまったのかな、という気もしますが。でも勿体無い…。
でもって。
とりあえず、オープニングの蘭トムさんのダンス、滅茶苦茶格好良いです!!!必見。(←あの~、隣で踊ってる蒼い髪の人はどーなんですか…?)(沈黙)
■風(フォン) 十輝 いりす
■雲(ユン) 鈴奈 沙也
「蛇の目一座」の座長とその奥方で、ランの両親。
「お人よしのフォン」と呼ばれるだけあって、「蛇の目一座の名がすたる!」と言っては面倒ごと(行き倒れを拾ったり、長い旅に出たり)を引き受けて生きてきたらしい。そんな旦那を笑顔で赦すユンも、とても素敵(はぁと)。
ずいぶんな学年差のあるカップルですが、まさこちゃんの包容力もあって、案外お似合いの良いコンビでした。
基本的にはトボケたキャラのフォンですが、何か決意をしたとき(ソラを一座に加わるよう誘うときとか)に帽子を被りなおす癖(?)があって、そこはすごく格好よいです。
特に、二幕の半ばあたりだったかな。「傘を貸してくれ」と言う場面があるんですけど、そこが滅茶苦茶格好良かった!(*^ ^*)めっちゃツボです★
ちなみに衣装は、他の座員も含めて「一張羅なんだ」という台詞があるとおり、着替えは無しでした。
まさこちゃんはお髭に紅い帽子とベスト、紅いチェックのズボン。鈴奈さんは派手な着物にハイヒール&網タイツという、なかなか刺激的な服装。どちらも良くお似合い(^ ^)でした♪
■涙(ルイ) 七海 ひろき
■蒼(ソウ) 蒼羽 りく
■紅(コウ) 愛月 ひかる
「蛇の目一座」の座員たち。
今ひとつ関係がよくわかりませんが、ソウとコウは兄弟っぽかったかな?
3人で踊る場面が何度かあって、結構手に汗握りつつ楽しんでいます。3人とも可愛い♪そして、カイちゃん、がんばれ!
ルイは「詩や曲も創る」と紹介されるとおり、一座の中の音楽面のクリエーターという位置づけのようです。
そして、彼自身は作家になりたいという夢があって、旅の記録をとっているらしい。この物語も、蛇の目一座の旅に関してはルイが語ってくれます。
ちなみに、ルイはミウに片思いしている、という設定もあって、いろんな意味でかなりおいしい役の筈なのですが、いまひとつハジケきれていない、というか、ハジケるべき場面を削られてしまったように見えました(T T)。
せっかくカイちゃんがいい味出してるのにな~。
個人的には、カイちゃんのカイ(←真顔)が観てみたかったです(^ ^;
■氷(アイス) 悠未 ひろ
■海(カイ) 北翔 海莉
シャングリラの支配者たち。
最初のうちは、よくわからない会話(「消息不明!?」とか)をしている二人(+ヒョウ・ミゾレ)ですが、物語が進むうちに徐々に判ってくるので、聞き流さずに一生懸命聴いておいてくださいね。。
みっちゃんもともちんも滑舌が良いので、意味不明な会話でも耳に残って、答えあわせしやすくてありがたいです♪
ちなみに、ナウオンの自己紹介で、みっちゃんがいきなり「ソラの弟の、カイです」と名乗ったのには吃驚しました……それって一番のネタバレだと思うんだけど、いいのか?(汗)
(ちなみに、実際観劇すれば十分でその関係はわかります)(←ネタバレっていうかなんていうか)
そして。
ソラの弟である以上、名前のバランスから言うと、弟は「ウミ」であって欲しかった……んですけどねぇ。
カイの髪は緑メッシュ、アイスの髪は白メッシュ。
そして、ヒョウとミゾレの髪は、白がベースでところどころに黒が入っている、という感じ。
蒼白メッシュのソラと合わせて、シャングリラのメンバーは全員が「余所者」。その設定を、ビジュアルからも象徴的に見せていくところはさすがだな、と思いました。
■雹(ヒョウ) 蓮水 ゆうや
■霙(ミゾレ) 藤咲 えり
シャングリラで、カイやアイスに仕える双子の兄妹。
稽古場レポートで、自分たちのことを「感情の起伏のない、アンドロイドのようなキャラクター」だと言っていましたが、実際にはそんなでもなかったです。部下として仕えてはいるけれども、心の底には情があって、それがすごく濃いのがちゃんと伝わりました。
もう少し、脚本的にそのへんを取り上げてもいいのに、と思うのですが、やっぱりエピソードが多すぎて手が回らないんだろうな……(凹)
ちーちゃんもエリちゃんも、台詞はなくても自力でフォローしているところが凄いです(*^ ^*)
ま、とりあえず、この二人はこの作品一番の萌えキャラですので、ご期待くださいませ。二人とも、本当に素敵ですから(はぁと)。
あ。一つだけアドバイス。一幕半ばの九龍客桟の場面でのエリちゃんのチャイナドレスは、見逃してはいけないポイントですが、そこだけに注目しすぎると、突然に戦闘が始まりますのでご注意を。
私は、三回目になってやっと展開がわかりました……(←どうよ)
余談。
本来、脚本的には一番の萌えキャラはカイであるべきだと思うのですが、みっちゃんはちょっと真面目なところが出てしまって、萌えキャラに必要な『すべてを捨てて何かを求める』(だからこそ闇に墜ちてしまう)ところが、ちょっと弱かったような気がします。
なんでもできるみっちゃんにも、初めてのことはある!ということで、青年館にむけて、これからのカイの変化を楽しみにしています(はぁと)
まだまだ続く…予定、です☆
.
ドラマシティにて、宙組公演「シャングリラ」を観劇いたしました。
すごかった!!
祐飛さんをはじめとする宙組メンバーのヴィジュアル面の隙のなさに、本当に惚れ惚れしました(*^o^*)。
みっちゃん、がんばれ(^_^;)
……すべてがネタの宝庫すぎて、どれがネタバレなのか判らなくなってきていますが(汗)、なるべくネタバレしないように気をつけつつ。
舞台は、第三次世界大戦後の、日本。
核戦争の結果、放射能に汚染された地表。
飲めない水、毒を含んだ酸性雨、激しい海退。
広がりゆく砂漠。
過去の文明が忘れ去られるほどの未来でもなく、今の世界なりの秩序が動き出している時代。戦争が終わったときに大人だった世代から、2、3世代……50年か、せいぜい100年といったあたりでしょうか。
「近畿地方の砂漠に、飛行機が墜落しました」という通信とともに幕があがると、
舞台に男が倒れている。
蒼い髪の、ソラ(大空祐飛)。
舞台奥から現れた娘・ミウ(野々すみ花)が、彼に手を差し伸べて、起こす。
吸い込まれるように起き上がるソラ。
二人の間を流れる、なんともいえない空気の色が、とても好きです。
そこに駆け込んでくる、子どもたちの幻。
ペットボトルに入った僅かな水を、大事そうに抱きかかえて、走ってくる幼い兄弟。
追ってくる男たち。
「水を分けて!母さんが病気なんだ。きれいな水を飲ませてやりたい!!」
そう、必死で頼みこむ兄(彩花まり)。
譲らない村人たちに、兄が諦めたとき。
弟が飛び込んできて、水を持って走り出す。
たちまちに捉えられ、顔を斬られる弟(真みや涼子)。
砂漠に響く、悲鳴。
そのようすを、黙って見ている少女(夢涼りあん)。
弟が取り落としたペットボトルを拾い上げて、渡そうとするけれども。
少年たちの強い瞳にすくんだように、たちつくして。
庇いあいながら、上手袖にはけていく幼い兄弟。
セットの上でその様子を見ていたソラに、少女がそっとペットボトルを渡す。
飢えたように水を呑む男。
そんなオープニングで、物語が動き出す。
なにがどう、と言えないくらい、いろんなネタが満載な、荒唐無稽な物語ですが、舞台としては実に面白かったです。
いろいろ突っ込みどころはありますが、全体に流れる空気感が好き。
蒼いカラコンを入れた祐飛さんも、
神に選ばれた巫女・すみ花ちゃんも、
ジゴロみたいなスーツが死ぬほど似合う、受け受けしい王子さまの蘭トムさんも、
ソラの弟とは思えない海(←本来ならばウミと名付けるべきだと思う……)も、
何に執着しているのか、わからなくなっていそうなアイス(悠未ひろ)も、
皆、とっても素敵で可愛いかったです(はぁと)
.
すごかった!!
祐飛さんをはじめとする宙組メンバーのヴィジュアル面の隙のなさに、本当に惚れ惚れしました(*^o^*)。
みっちゃん、がんばれ(^_^;)
……すべてがネタの宝庫すぎて、どれがネタバレなのか判らなくなってきていますが(汗)、なるべくネタバレしないように気をつけつつ。
舞台は、第三次世界大戦後の、日本。
核戦争の結果、放射能に汚染された地表。
飲めない水、毒を含んだ酸性雨、激しい海退。
広がりゆく砂漠。
過去の文明が忘れ去られるほどの未来でもなく、今の世界なりの秩序が動き出している時代。戦争が終わったときに大人だった世代から、2、3世代……50年か、せいぜい100年といったあたりでしょうか。
「近畿地方の砂漠に、飛行機が墜落しました」という通信とともに幕があがると、
舞台に男が倒れている。
蒼い髪の、ソラ(大空祐飛)。
舞台奥から現れた娘・ミウ(野々すみ花)が、彼に手を差し伸べて、起こす。
吸い込まれるように起き上がるソラ。
二人の間を流れる、なんともいえない空気の色が、とても好きです。
そこに駆け込んでくる、子どもたちの幻。
ペットボトルに入った僅かな水を、大事そうに抱きかかえて、走ってくる幼い兄弟。
追ってくる男たち。
「水を分けて!母さんが病気なんだ。きれいな水を飲ませてやりたい!!」
そう、必死で頼みこむ兄(彩花まり)。
譲らない村人たちに、兄が諦めたとき。
弟が飛び込んできて、水を持って走り出す。
たちまちに捉えられ、顔を斬られる弟(真みや涼子)。
砂漠に響く、悲鳴。
そのようすを、黙って見ている少女(夢涼りあん)。
弟が取り落としたペットボトルを拾い上げて、渡そうとするけれども。
少年たちの強い瞳にすくんだように、たちつくして。
庇いあいながら、上手袖にはけていく幼い兄弟。
セットの上でその様子を見ていたソラに、少女がそっとペットボトルを渡す。
飢えたように水を呑む男。
そんなオープニングで、物語が動き出す。
なにがどう、と言えないくらい、いろんなネタが満載な、荒唐無稽な物語ですが、舞台としては実に面白かったです。
いろいろ突っ込みどころはありますが、全体に流れる空気感が好き。
蒼いカラコンを入れた祐飛さんも、
神に選ばれた巫女・すみ花ちゃんも、
ジゴロみたいなスーツが死ぬほど似合う、受け受けしい王子さまの蘭トムさんも、
ソラの弟とは思えない海(←本来ならばウミと名付けるべきだと思う……)も、
何に執着しているのか、わからなくなっていそうなアイス(悠未ひろ)も、
皆、とっても素敵で可愛いかったです(はぁと)
.
先月。
新橋演舞場にて、つかこうへい作・演出「飛龍伝 ~2010ラストプリンセス~」を観劇いたしました。
1973年、つかこうへいが早稲田のアトリエで、この作品の原型(?)を発表したときと今とでは、全く時代が違うんだろうなあ、と思います。
今となっては想像もできない学生たち。ヘルメットを被って、石を持った学生たち。
石は意思であり、火炎瓶は燃え上がる正義感だった。たとえ、どんな未来が待っていたとしても。
プログラムに書かれた、当時の「つかこうへい」像がひどく切ないです。「でも、俺は在日韓国人だから。俺がヘルメットを被って石を持つってことは、大家の喧嘩に店子が口を出すようなもんでさ、だから」
……その流れに関わらないように生きるしかなかった、と。
でも、心の裡では、彼は誰よりも熱かったのかもしれない。さまざまな悲惨な事件を経て学生運動が終息に向かい、只中にいた学生たちが運動から離れていくなかで、彼が発表した物語が「初級革命講座」というタイトルであったことは、象徴だったんだろうな、と思います。
同じ「飛龍伝」というタイトルを冠した「初級革命講座」と、今回観劇した「ラストプリンセス」とは、どんなつながりがあって同じタイトルを使っているのかわからないほど違う作品のようですが(^ ^;ゞ。
今回上演された物語は。
東大生として安保闘争に参加し、国会突入に際して死亡した樺美智子女史をモデルとする架空の『全共闘の委員長』神林美智子(黒木メイサ)と、彼女を利用する『影の委員長』桂木順一郎(東幹久)、彼女を愛する『機動隊隊長』山崎一平(徳重聡)の、愛と許容のものがたり。
……「女信長」で惚れた黒木メイサを観にいったようなものだったのですが、まさしく、その凛とした美しさがすべて、みたいな作品でした(*^ ^*)。
つかこうへいの作品は、ストーリーを追いかけても意味不明なことが多いのですが、今回は比較的ストーリー自体が面白かったと思います。美智子と順一郎の関係、美智子と一平の関係が複雑で、興味深かった。極限状態の中で、こういうこともありえたかもしれないな、と。
根本的なところで追い詰められた人々のものがたりなので、私には想像もつかないような叫びがあるかと思えば、ごく当たり前のラヴストーリーが進んでいたりして、面白いなあと思いました。
ほぼ八割まではメインの3人によって語られる物語ですが、それ以外で印象に残った役者は……
舘形比呂一 横浜国大の活動家役。舘形さんらしい、ぶっ飛んだ活動家でした(^ ^;;; が、あんなにぶっ飛んだキャラクターでもちゃんとリアリティがあるところがさすが、と思いました。
いや~、格好良かったです♪
渋谷亜希 東海村女子大の後宮リリィ役。美しい!シャープでクールな黒木さんに対して、女らしい柔らかな美しさと湿り気のあるタイプで、ストリップショーの場面の思い切った色っぽさとか、戦闘服に身を包んで活動家としてうごくときのキビキビした小気味良さとか、すごく魅力的でした。
他のみなさんも凄く格好良かったです♪
女性は黒木さんと渋谷さん二人だけで、少々むさ苦しい舞台ではありましたが(^ ^;ゞ、つかさんらしい作品でした。
彼の作品に特徴的な『自己犠牲』への憧憬、というか……なんだろう、あれは。何かのために自己を犠牲にすることに酔っぱらってしまう人が良く出てくるんですけれども、つか作品の怖いところはその犠牲を受け入れる側の苦しさまで、ちゃんと描くところだと思うんですよね。
その苦しさは、簡単には昇華できないものだから。望んだわけでもない犠牲を、その祈りを引き受けて生きていく存在。彼がゆがんだら犠牲の意味がなくなってしまうから、ただ真直ぐに生きていくしか、ない。
美智子の犠牲によって救われたのは、順一郎ではなく、一平でもなく、運動に関わったすべての人でさえ、なくて。
おそらくは、日本のすべての人々が彼女によって救われたのだ、と。
だから、私たちすべては、彼女の犠牲に黙祷しながら生きていかなくてはならないのだ、と。
……つかさんの芝居はどれもそうですけれども、その「犠牲」の重みを観客が引き受けなくてはならないのが、疲れているときには結構キツいこともありますが。
でも、私は、その苦しさが好きなのかもしれません(←危ない趣味みたいだな…)
つかさん。
願わくば、どうぞ、お元気に快復されて、また新作を作ってくださいますように……(祈)。
.
新橋演舞場にて、つかこうへい作・演出「飛龍伝 ~2010ラストプリンセス~」を観劇いたしました。
1973年、つかこうへいが早稲田のアトリエで、この作品の原型(?)を発表したときと今とでは、全く時代が違うんだろうなあ、と思います。
今となっては想像もできない学生たち。ヘルメットを被って、石を持った学生たち。
石は意思であり、火炎瓶は燃え上がる正義感だった。たとえ、どんな未来が待っていたとしても。
プログラムに書かれた、当時の「つかこうへい」像がひどく切ないです。「でも、俺は在日韓国人だから。俺がヘルメットを被って石を持つってことは、大家の喧嘩に店子が口を出すようなもんでさ、だから」
……その流れに関わらないように生きるしかなかった、と。
でも、心の裡では、彼は誰よりも熱かったのかもしれない。さまざまな悲惨な事件を経て学生運動が終息に向かい、只中にいた学生たちが運動から離れていくなかで、彼が発表した物語が「初級革命講座」というタイトルであったことは、象徴だったんだろうな、と思います。
同じ「飛龍伝」というタイトルを冠した「初級革命講座」と、今回観劇した「ラストプリンセス」とは、どんなつながりがあって同じタイトルを使っているのかわからないほど違う作品のようですが(^ ^;ゞ。
今回上演された物語は。
東大生として安保闘争に参加し、国会突入に際して死亡した樺美智子女史をモデルとする架空の『全共闘の委員長』神林美智子(黒木メイサ)と、彼女を利用する『影の委員長』桂木順一郎(東幹久)、彼女を愛する『機動隊隊長』山崎一平(徳重聡)の、愛と許容のものがたり。
……「女信長」で惚れた黒木メイサを観にいったようなものだったのですが、まさしく、その凛とした美しさがすべて、みたいな作品でした(*^ ^*)。
つかこうへいの作品は、ストーリーを追いかけても意味不明なことが多いのですが、今回は比較的ストーリー自体が面白かったと思います。美智子と順一郎の関係、美智子と一平の関係が複雑で、興味深かった。極限状態の中で、こういうこともありえたかもしれないな、と。
根本的なところで追い詰められた人々のものがたりなので、私には想像もつかないような叫びがあるかと思えば、ごく当たり前のラヴストーリーが進んでいたりして、面白いなあと思いました。
ほぼ八割まではメインの3人によって語られる物語ですが、それ以外で印象に残った役者は……
舘形比呂一 横浜国大の活動家役。舘形さんらしい、ぶっ飛んだ活動家でした(^ ^;;; が、あんなにぶっ飛んだキャラクターでもちゃんとリアリティがあるところがさすが、と思いました。
いや~、格好良かったです♪
渋谷亜希 東海村女子大の後宮リリィ役。美しい!シャープでクールな黒木さんに対して、女らしい柔らかな美しさと湿り気のあるタイプで、ストリップショーの場面の思い切った色っぽさとか、戦闘服に身を包んで活動家としてうごくときのキビキビした小気味良さとか、すごく魅力的でした。
他のみなさんも凄く格好良かったです♪
女性は黒木さんと渋谷さん二人だけで、少々むさ苦しい舞台ではありましたが(^ ^;ゞ、つかさんらしい作品でした。
彼の作品に特徴的な『自己犠牲』への憧憬、というか……なんだろう、あれは。何かのために自己を犠牲にすることに酔っぱらってしまう人が良く出てくるんですけれども、つか作品の怖いところはその犠牲を受け入れる側の苦しさまで、ちゃんと描くところだと思うんですよね。
その苦しさは、簡単には昇華できないものだから。望んだわけでもない犠牲を、その祈りを引き受けて生きていく存在。彼がゆがんだら犠牲の意味がなくなってしまうから、ただ真直ぐに生きていくしか、ない。
美智子の犠牲によって救われたのは、順一郎ではなく、一平でもなく、運動に関わったすべての人でさえ、なくて。
おそらくは、日本のすべての人々が彼女によって救われたのだ、と。
だから、私たちすべては、彼女の犠牲に黙祷しながら生きていかなくてはならないのだ、と。
……つかさんの芝居はどれもそうですけれども、その「犠牲」の重みを観客が引き受けなくてはならないのが、疲れているときには結構キツいこともありますが。
でも、私は、その苦しさが好きなのかもしれません(←危ない趣味みたいだな…)
つかさん。
願わくば、どうぞ、お元気に快復されて、また新作を作ってくださいますように……(祈)。
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3月11日の日記~CSレポート
2010年3月11日 宝塚全体・OG コメント (2)ユミコさんのDSに行きたかった……。
東京は最初から諦めていましたが、11日の宝塚ホテルならなんとかなるかも、と思って発売初日に張り切って(会社でこっそり)電話して、「キャンセル待ち」だった猫。
……何十人もキャンセルが出たりはしないものなんだな……(T T)。
まあ、仕方ない、ですね。
CSでの放送を楽しみにしています。
お稽古場風景も、稽古場レポートも、見れば見るほど楽しそうで、、、、
さゆちゃんもコマちゃんも大好きな猫。あああ、生で聴きたかったなあ~~~(泣)。
CSといえば。
ここ一週間ほど、家に帰ると、まずテレビをつけて、録画した「花組マグノリア・コンサート」を流す、という日々が続いております。……この一週間は忙しかったので、家に居たのはたぶんトータルで10時間かそこらだったと思いますが(汗)、その間中、「マグノリア・コンサート」の音が流れている感じ(^ ^)。
(鳳)真由ちゃんも真瀬(はるか)くんも、仙名(彩世)さんもすごく良かったです(はぁと)。
中でもやっぱり、真瀬くんの「スウィングしなけりゃ意味ないさ」⇒「STARS」⇒「僕こそミュージック」の流れが素晴らしいです。ああ、むしろこれは、観に行かなくて正解だったかも。どこまで嵌りこんだか判らない(^ ^)。
「スウィング…」は、ステージングの完成度が凄くて、同じく花組の「エンカレッジ・コンサート」で、まっつ(未涼亜希)の「All That JAZZ」を聴いたとき以来の衝撃でした。『♪ニューヨークお前に抱かれたい』のフレーズでちょっとドキッと(*^ ^*)。真瀬くんにそういう意味の色気があるとは露ほども思ってなかったので、すごくびっくり(^ ^;ゞ
そして、全然違うクラシカルな発声で「STARS」。バリトン歌手のコンサートで歌われることも多い名曲ですが、太くて強い、ジャヴェール向きの美声なんだなあ。しかし、画面を見るとちょっと笑ってしまいそうになるときがあるので、もうちょっと、芝居としての顔芸と発声のための顔芸のバランスをとってほしいな、と思ったりはします。……いや~、でも学年を考えたら素晴らしい!!ですよね?
あんなに幸せそうに「STARS」を歌う人も珍しいと思うのですが。……真瀬くんらしいや。
そして「Mozart!」。
すっごい、可愛い!!
「STARS」は大人だったのに、これはめちゃくちゃ子供ですね。カメラとマイクを通して、時間も空間も隔てても、それでも確実に伝わってくる凄まじい熱。「♪フォルテにピアノ 紡ぐファンタジー」と歌うヴォルフガングの幸せそうなこと。そして、「♪このままの僕を愛してほしい……」と呟くときの、今にも泣き出しそうな子供の貌。ああ、フルナンバー聴きたいなあ。特に、「影を逃れて」が歌えるのかどうか(←歌唱力ではなく芝居として)が知りたいです。
三曲とも良かったんですけど、あえて課題を挙げるとしたら、静かに始まる歌の歌いだしかな。(「アポロ」「僕こそミュージック」など)。しかし、あのバリエーション豊かな三曲を続けて歌う時の切り替えの見事さも凄いです♪
仙名さんは、一番良かったのは「愛の真実(Never Say Good-bye)」かな。素直で伸びやかな声が歌にあっていたと思います。アルビオーニの「アダージオ」は、せっかくなのでサラ・ブライトマンのアルバムバージョン(女声一人+男声二人。バンクーバーオリンピックのエキシビションで使われていたやつ)で、3人で歌ってくれればよかったのになあ。
真由ちゃんは、PUCKもヘラクレスもスカーレット・ピンパーネルも良かったけど、やっぱりラストに歌った「Why God?(ミス・サイゴン)」が最高!だったと思います。クリスの苦悩も自分自身に対する怯えも、ちゃんと伝わってきました。
一曲一曲をきちんと芝居として見せてくれたのが嬉しい。本質的に芝居の人なんだなーと改めて思いました。新公主演、期待していますので、がんばってね(*^ ^*)。
そして。
今日のCSニュースで、宙組ドラマシティ公演「シャングリラ」初日のもようを視ましたー。
……すみません。めっちゃテンションが上がりました(^ ^)。
いったいどんな作品なんだろう、どうなるんだろう、とずーっと思っていたのですが。
ああいう髪型が死ぬほど似合う祐飛さん(←ファン)。
蘭トムさんもめちゃめちゃ格好よいし。
もう、その二人が揃って並んでいるだけでも何がどうでもいいや、と思えました(*^ ^*)。
早く週末にならないかなあ(*^ ^*)。
とりあえず、この一週間は仕事が大変だったので、体力を取り戻すべく、早く寝たいと思います。(←全然早くないけど)
今のところ、落穂なのは「Garantido」と「飛龍伝」と「トーマの心臓」のみっつ……かな?
うーん、「シャングリラ」の方が先になるかも(^ ^)。
.
東京は最初から諦めていましたが、11日の宝塚ホテルならなんとかなるかも、と思って発売初日に張り切って(会社でこっそり)電話して、「キャンセル待ち」だった猫。
……何十人もキャンセルが出たりはしないものなんだな……(T T)。
まあ、仕方ない、ですね。
CSでの放送を楽しみにしています。
お稽古場風景も、稽古場レポートも、見れば見るほど楽しそうで、、、、
さゆちゃんもコマちゃんも大好きな猫。あああ、生で聴きたかったなあ~~~(泣)。
CSといえば。
ここ一週間ほど、家に帰ると、まずテレビをつけて、録画した「花組マグノリア・コンサート」を流す、という日々が続いております。……この一週間は忙しかったので、家に居たのはたぶんトータルで10時間かそこらだったと思いますが(汗)、その間中、「マグノリア・コンサート」の音が流れている感じ(^ ^)。
(鳳)真由ちゃんも真瀬(はるか)くんも、仙名(彩世)さんもすごく良かったです(はぁと)。
中でもやっぱり、真瀬くんの「スウィングしなけりゃ意味ないさ」⇒「STARS」⇒「僕こそミュージック」の流れが素晴らしいです。ああ、むしろこれは、観に行かなくて正解だったかも。どこまで嵌りこんだか判らない(^ ^)。
「スウィング…」は、ステージングの完成度が凄くて、同じく花組の「エンカレッジ・コンサート」で、まっつ(未涼亜希)の「All That JAZZ」を聴いたとき以来の衝撃でした。『♪ニューヨークお前に抱かれたい』のフレーズでちょっとドキッと(*^ ^*)。真瀬くんにそういう意味の色気があるとは露ほども思ってなかったので、すごくびっくり(^ ^;ゞ
そして、全然違うクラシカルな発声で「STARS」。バリトン歌手のコンサートで歌われることも多い名曲ですが、太くて強い、ジャヴェール向きの美声なんだなあ。しかし、画面を見るとちょっと笑ってしまいそうになるときがあるので、もうちょっと、芝居としての顔芸と発声のための顔芸のバランスをとってほしいな、と思ったりはします。……いや~、でも学年を考えたら素晴らしい!!ですよね?
あんなに幸せそうに「STARS」を歌う人も珍しいと思うのですが。……真瀬くんらしいや。
そして「Mozart!」。
すっごい、可愛い!!
「STARS」は大人だったのに、これはめちゃくちゃ子供ですね。カメラとマイクを通して、時間も空間も隔てても、それでも確実に伝わってくる凄まじい熱。「♪フォルテにピアノ 紡ぐファンタジー」と歌うヴォルフガングの幸せそうなこと。そして、「♪このままの僕を愛してほしい……」と呟くときの、今にも泣き出しそうな子供の貌。ああ、フルナンバー聴きたいなあ。特に、「影を逃れて」が歌えるのかどうか(←歌唱力ではなく芝居として)が知りたいです。
三曲とも良かったんですけど、あえて課題を挙げるとしたら、静かに始まる歌の歌いだしかな。(「アポロ」「僕こそミュージック」など)。しかし、あのバリエーション豊かな三曲を続けて歌う時の切り替えの見事さも凄いです♪
仙名さんは、一番良かったのは「愛の真実(Never Say Good-bye)」かな。素直で伸びやかな声が歌にあっていたと思います。アルビオーニの「アダージオ」は、せっかくなのでサラ・ブライトマンのアルバムバージョン(女声一人+男声二人。バンクーバーオリンピックのエキシビションで使われていたやつ)で、3人で歌ってくれればよかったのになあ。
真由ちゃんは、PUCKもヘラクレスもスカーレット・ピンパーネルも良かったけど、やっぱりラストに歌った「Why God?(ミス・サイゴン)」が最高!だったと思います。クリスの苦悩も自分自身に対する怯えも、ちゃんと伝わってきました。
一曲一曲をきちんと芝居として見せてくれたのが嬉しい。本質的に芝居の人なんだなーと改めて思いました。新公主演、期待していますので、がんばってね(*^ ^*)。
そして。
今日のCSニュースで、宙組ドラマシティ公演「シャングリラ」初日のもようを視ましたー。
……すみません。めっちゃテンションが上がりました(^ ^)。
いったいどんな作品なんだろう、どうなるんだろう、とずーっと思っていたのですが。
ああいう髪型が死ぬほど似合う祐飛さん(←ファン)。
蘭トムさんもめちゃめちゃ格好よいし。
もう、その二人が揃って並んでいるだけでも何がどうでもいいや、と思えました(*^ ^*)。
早く週末にならないかなあ(*^ ^*)。
とりあえず、この一週間は仕事が大変だったので、体力を取り戻すべく、早く寝たいと思います。(←全然早くないけど)
今のところ、落穂なのは「Garantido」と「飛龍伝」と「トーマの心臓」のみっつ……かな?
うーん、「シャングリラ」の方が先になるかも(^ ^)。
.
宝塚雪組 大劇場公演千秋楽、おめでとうございます!
ハマコさん、
ユミコさん、
神さん、
さゆちゃん、
………大劇場ご卒業おめでとうございます & 東宝でお待ちしております m(_ _)m。
ソロモンの指輪/マリポーサの花が大好きな猫は、サヨナラショーでユミコさんが「生きて何を」を歌ってくれたとか、ハマコさんユミコさんがソロモンの歌を歌ってくれたとか聞いて、なんだちょっとホロッとしました。
明日にはニュースに流れるかなあ。聴きたい……。
ほんの少しだけお休みして、東宝の初日は、宙組青年館公演と同じ3月26日。「シャングリラ」が終わり次第、カルネヴァルにどっぷり浸りにいく予定です♪どうぞ、体調など崩されることなく、全員お揃いで東宝へいらしてくださいね!!
そして。
明日はドラマシティ公演「シャングリラ」初日。
CSのお稽古風景もやっと観られて、だいぶテンションがあがってきました♪
……なにがなんだかさっぱり判らないことに変わりはありませんが(^ ^;ゞ。
明日の初日にいらっしゃるみなさま、ぜひぜひ、レポートお待ちしてます(^ ^)。
.
ハマコさん、
ユミコさん、
神さん、
さゆちゃん、
………大劇場ご卒業おめでとうございます & 東宝でお待ちしております m(_ _)m。
ソロモンの指輪/マリポーサの花が大好きな猫は、サヨナラショーでユミコさんが「生きて何を」を歌ってくれたとか、ハマコさんユミコさんがソロモンの歌を歌ってくれたとか聞いて、なんだちょっとホロッとしました。
明日にはニュースに流れるかなあ。聴きたい……。
ほんの少しだけお休みして、東宝の初日は、宙組青年館公演と同じ3月26日。「シャングリラ」が終わり次第、カルネヴァルにどっぷり浸りにいく予定です♪どうぞ、体調など崩されることなく、全員お揃いで東宝へいらしてくださいね!!
そして。
明日はドラマシティ公演「シャングリラ」初日。
CSのお稽古風景もやっと観られて、だいぶテンションがあがってきました♪
……なにがなんだかさっぱり判らないことに変わりはありませんが(^ ^;ゞ。
明日の初日にいらっしゃるみなさま、ぜひぜひ、レポートお待ちしてます(^ ^)。
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紅はこべ新公キャストと、CSレポート
2010年3月6日 宝塚全体・OG コメント (4)ずーーーーっと待っていた月組大劇場公演「スカーレット・ピンパーネル」の新人公演主要キャストが、やっと発表されました♪♪
パーシー 珠城りょう
マルグリット 彩星りおん
ショーヴラン 紫門ゆりや
いやぁ~、なにはともあれ、りおん、おめでとう!! ことだましてきた甲斐がありました♪
「カサブランカ」に続き、トップ娘役と同期の新公ヒロイン。いろんな意味でプレッシャーは大きいでしょうけれども、歌という武器と、落ち着きのある母性的な芝居が生きる役だと思うので、ぜひとも頑張ってほしい!!
そして、94期の珠城くん。89期が卒業して以降の各組では最下の学年で難役・パーシーですが、マルグリットが上級生のりおんだから、少しは安心かな?「ラストプレイ」のムーアが学年離れした大人っぽさで感心しましたが、「HAMLET!」では学年相応の初々しさを見せていたので、どんなパーシーを見せてくれるのか、すごく楽しみです。プレッシャーに負けずに、「今できること」を見せてもらえれば(^ ^)。
「エリザベート」のフランツに続き、小池作品の二番手役を勤めるゆりやん。ふんわりした優しさを持ち味とする人が、尊大だけれども情熱的でまっすぐなショーヴランをどう演じるのか?珠城くんとのバランスは?というあたりが非常に興味深いです。今まで観たことのないゆりやんが観られそう(^ ^)。本公演自体、ショーヴランのキャラクターは星組さんとはだいぶ変わりそうなので(←ブロードウェイオリジナルのショーヴランも礼音くんとは全然違いますし、いろんな解釈ができる役だと思います)、ゆりやんも「自分らしいショーヴラン」を見つけてほしいな、と思います。
他のキャストは、初日直前とかにならないと出てこないのでしょうか。
個人的には、お香がとてもよかったちゅーちゃん(咲希あかね)や、ホレーシオがとっても素敵だった宇月颯くん、そして響れおなさんあたりが何をやるのかが早く知りたいです(^ ^)。
個人的な希望は、ちゅーちゃん=マリー、ゆりやん=アルマンの同期コンビだったんだけど、ゆりやんはショーヴランだしな~(^ ^;ゞ……宇月くんのアルマンって有りなんだろうか…?むしろ彼は、ロベスピエールあたりを演じてみてほしい気もするのですが。
……響くんのデュハーストも期待したいところではありますが、、、まあ、この公演についてはことだまは使い切ってしまったので、とりあえず「楽しみにしています」の一言のみ、ということで(^ ^)。
雪組の彩風さんが93期、花組の鳳さんが91期、そして、月組は94期の珠城くん。娘役ばかりでなく、男役も新公は急激に若返ってますね。でも、2009年度も前半は比較的下級生の抜擢が多かったけど、後半はどこも89期がやっていた印象があるので、今年もそんな感じになるのかもしれませんが(^ ^)。
雪組みたいに、下級生で一回(以上)主演して、長の学年で再び、というのが本人の成長のためには一番良いパターンなのかもしれない、と思いました
新公といえば。
ニュースの総集編で、星組さんの新公を観ました。
みやるり、めっさ格好良いよ(感涙)(判ってたけど)。あああ、観たかったなあ。
わかばちゃん、美人じゃないですか♪角度によって(城咲)あいちゃんに似てみえましたが、スタイルはどうなのでしょうか。
真風くんが、優しげなのに器の大きさがちゃんと出ていて、良い感じに見えました★
しーらんは、映像が断片的すぎてよく判らないなあ。
……そして、天寿くんが見つけられなかった……(しょぼん)。
で、同じニュースに宙組のドラマシティとバウの稽古場レポートがありましたね♪
ドラマシティはまもなく初日ですが、なんだか、皆の話をきいて、それぞれがどんなキャラクターなのかは少しづつ見えてきたけど、いったいどんな展開なのか、どんなテーマなのかは混沌としたまま……のような(^ ^;ゞ。
とりあえず、役名が出た時点での私の予測はまったくの大ハズレだったことは判りました。
まず、王様は嵐(ラン/蘭寿とむ)ではなく、海(カイ/北翔海莉)だというのが大きい。
その部下が氷(アイス/悠未ひろ)と 雹(ヒョウ/蓮水ゆうや)、霙(ミゾレ/藤咲えり)。ちーちゃんとエリちゃんはともちんに育てられた双子の兄妹だそうなので、「読みが日本語の二人がセット」という予測は当たってたらしい。……でも、同じ日本語読みでも、空(ソラ)は関係なさそうですが。
“殺人マシーンのような”クールで無機質なキャラクター、という話をきいて、個人的に物凄く盛り上がりました(^ ^;ゞ。ちーちゃんとエリちゃんのマトリックス系(←いや、そうとは限りませんが…)、めっちゃ楽しみ!!
配役発表の時点では竜王かと思った蘭トムさんですが、「カサブランカ」に引き続き、レジスタンスのリーダーだそうです。水源の解放を求めて闘うらしい★似合いそう(^ ^)。
文雀(鳳翔大)と飛燕(愛花ちさき)は、彼と共に闘う仲間で、旅芸人の一座に属している。ってことは、美雨(野々すみ花)も仲間ってことで良いんですよね?
空と最初に出会って、一緒にシャングリラを目指すって言ってたから、やっと祐飛さんと蘭トムさんががっつり組んで芝居してくれるかも(はぁと)楽しみ♪
大ちゃんは、今回はトラックの手配はせず、かわりに武器や傘の手配をするんだそうです。ちょっとは役に立つのかな?(^ ^;
霧(フォグ/純矢ちとせ)は、浄水器『オンディーヌ』を開発した科学者だそうです。白衣がなかなか似合ってました(^ ^)が、衣装いったいどうなるんでしょうね。
彼女がシャングリラでオンディーヌを完成させたために、すべての物語が動き出す、という話でしたが、いったいどういう位置づけなんでしょうね。そして、シャングリラで王に仕える氷(アイス)と、シャングリラで囚われる霧(フォグ)、共に英語読みする二人の関係は……?
欣欣(天羽珠紀)はナントカいう店の店長さんだそうです。芳芳(花露すみか)はそのおかみさんか何かってところでFIXでしょうか。
いろんな話が並行してすすんで、結局全員がシャングリラに集まる、という展開だそうですが。
どこにあるのかもわからない、謎の城シャングリラ。どんな謎が隠されているんでしょうね。
ちょっとした謎掛け、みたいな感じで、
・空が記憶をなくしたところから始まるのはなぜかがポイント。
・空が記憶を取り戻すにつれて、この記憶がさっきのあの場面のアレだったんだ!となる。
という二つの情報もありました。……ダメだこれは。観なきゃわからん……。
で。
「ゲームを創りたいよね!」と盛り上がっているメンバーを見ながら、カイちゃんがどれだけ喜んでいるだろうか、と思ってしまいました。
いや、その前に、カイちゃん(七海ひろき)の涙はどんな役なんでしょうね(^ ^;ゞ
何はともあれ、初日が楽しみです、とゆーことで(^ ^;;;
バウホール公演「デュ・シャント」稽古場レポート。
第一次世界大戦下のパリを舞台にしているということで、シリアスな作品を想像していたのですが、話を聞いた印象だと『明るく楽しいコメディ』なのかな?少なくとも一幕は。
幕開きがミスタンゲット(美穂圭子)の映画撮影の場面で、これが凄く面白いらしい(^ ^)。美穂さんもコメディやるときは容赦なくコメディだし、監督が風莉じんさんらしいから、楽しみだなあ。
で、一幕で思いっきり笑わせておいて、二幕はシリアスな展開……になるのでしょうか。
(鳳樹)いちくんがシャルル・トレネの親友でピアニストのジョニー。
その恋人がれーれ(すみれ乃麗)。
二人とも、下町っ子みたいなイメージで喋りまくる役らしいですね(^ ^)。面白そう♪ とっさに「CrossRoad」のデュシャンを思い浮かべたのですが、あんな感じになるのかなあ?(←ジョニーはもう少し誠実な役だと思いますが)
みーちゃん(春風弥里)とあっきー(澄輝さやと)はナチスの軍人で、二幕の終わりのクライマックスでかなり怖い存在になる、ということくらいしか情報がありませんでしたが、一幕はどんな役割なんでしょうね。
モンチ(星吹彩翔)はシャルルの同僚で、撮影所の小道具係。明るくて前向きで、ちょっと抜けてる、らしい(^ ^)。可愛いんだろうな、きっと(*^ ^*)
……猫的に一番収穫だったのは、ジョニーとシャルルのデビュー公演での、すっしーさん(寿つかさ)&えなちゃん(月映樹茉)の会話が面白い、というれーれ情報かもしれません。
一回しか観られないので、見逃さないように頑張りたいと思います。えなちゃん、がんばれ~♪♪
今週の総集編は花組「虞美人」の稽古場レポートもあったし、稽古場だらけでしたね。
ちょうど公演の入れ替わるタイミングなんですねぇ……。
どの公演も、いい作品でありますように♪
.
パーシー 珠城りょう
マルグリット 彩星りおん
ショーヴラン 紫門ゆりや
いやぁ~、なにはともあれ、りおん、おめでとう!! ことだましてきた甲斐がありました♪
「カサブランカ」に続き、トップ娘役と同期の新公ヒロイン。いろんな意味でプレッシャーは大きいでしょうけれども、歌という武器と、落ち着きのある母性的な芝居が生きる役だと思うので、ぜひとも頑張ってほしい!!
そして、94期の珠城くん。89期が卒業して以降の各組では最下の学年で難役・パーシーですが、マルグリットが上級生のりおんだから、少しは安心かな?「ラストプレイ」のムーアが学年離れした大人っぽさで感心しましたが、「HAMLET!」では学年相応の初々しさを見せていたので、どんなパーシーを見せてくれるのか、すごく楽しみです。プレッシャーに負けずに、「今できること」を見せてもらえれば(^ ^)。
「エリザベート」のフランツに続き、小池作品の二番手役を勤めるゆりやん。ふんわりした優しさを持ち味とする人が、尊大だけれども情熱的でまっすぐなショーヴランをどう演じるのか?珠城くんとのバランスは?というあたりが非常に興味深いです。今まで観たことのないゆりやんが観られそう(^ ^)。本公演自体、ショーヴランのキャラクターは星組さんとはだいぶ変わりそうなので(←ブロードウェイオリジナルのショーヴランも礼音くんとは全然違いますし、いろんな解釈ができる役だと思います)、ゆりやんも「自分らしいショーヴラン」を見つけてほしいな、と思います。
他のキャストは、初日直前とかにならないと出てこないのでしょうか。
個人的には、お香がとてもよかったちゅーちゃん(咲希あかね)や、ホレーシオがとっても素敵だった宇月颯くん、そして響れおなさんあたりが何をやるのかが早く知りたいです(^ ^)。
個人的な希望は、ちゅーちゃん=マリー、ゆりやん=アルマンの同期コンビだったんだけど、ゆりやんはショーヴランだしな~(^ ^;ゞ……宇月くんのアルマンって有りなんだろうか…?むしろ彼は、ロベスピエールあたりを演じてみてほしい気もするのですが。
……響くんのデュハーストも期待したいところではありますが、、、まあ、この公演についてはことだまは使い切ってしまったので、とりあえず「楽しみにしています」の一言のみ、ということで(^ ^)。
雪組の彩風さんが93期、花組の鳳さんが91期、そして、月組は94期の珠城くん。娘役ばかりでなく、男役も新公は急激に若返ってますね。でも、2009年度も前半は比較的下級生の抜擢が多かったけど、後半はどこも89期がやっていた印象があるので、今年もそんな感じになるのかもしれませんが(^ ^)。
雪組みたいに、下級生で一回(以上)主演して、長の学年で再び、というのが本人の成長のためには一番良いパターンなのかもしれない、と思いました
新公といえば。
ニュースの総集編で、星組さんの新公を観ました。
みやるり、めっさ格好良いよ(感涙)(判ってたけど)。あああ、観たかったなあ。
わかばちゃん、美人じゃないですか♪角度によって(城咲)あいちゃんに似てみえましたが、スタイルはどうなのでしょうか。
真風くんが、優しげなのに器の大きさがちゃんと出ていて、良い感じに見えました★
しーらんは、映像が断片的すぎてよく判らないなあ。
……そして、天寿くんが見つけられなかった……(しょぼん)。
で、同じニュースに宙組のドラマシティとバウの稽古場レポートがありましたね♪
ドラマシティはまもなく初日ですが、なんだか、皆の話をきいて、それぞれがどんなキャラクターなのかは少しづつ見えてきたけど、いったいどんな展開なのか、どんなテーマなのかは混沌としたまま……のような(^ ^;ゞ。
とりあえず、役名が出た時点での私の予測はまったくの大ハズレだったことは判りました。
まず、王様は嵐(ラン/蘭寿とむ)ではなく、海(カイ/北翔海莉)だというのが大きい。
その部下が氷(アイス/悠未ひろ)と 雹(ヒョウ/蓮水ゆうや)、霙(ミゾレ/藤咲えり)。ちーちゃんとエリちゃんはともちんに育てられた双子の兄妹だそうなので、「読みが日本語の二人がセット」という予測は当たってたらしい。……でも、同じ日本語読みでも、空(ソラ)は関係なさそうですが。
“殺人マシーンのような”クールで無機質なキャラクター、という話をきいて、個人的に物凄く盛り上がりました(^ ^;ゞ。ちーちゃんとエリちゃんのマトリックス系(←いや、そうとは限りませんが…)、めっちゃ楽しみ!!
配役発表の時点では竜王かと思った蘭トムさんですが、「カサブランカ」に引き続き、レジスタンスのリーダーだそうです。水源の解放を求めて闘うらしい★似合いそう(^ ^)。
文雀(鳳翔大)と飛燕(愛花ちさき)は、彼と共に闘う仲間で、旅芸人の一座に属している。ってことは、美雨(野々すみ花)も仲間ってことで良いんですよね?
空と最初に出会って、一緒にシャングリラを目指すって言ってたから、やっと祐飛さんと蘭トムさんががっつり組んで芝居してくれるかも(はぁと)楽しみ♪
大ちゃんは、今回はトラックの手配はせず、かわりに武器や傘の手配をするんだそうです。ちょっとは役に立つのかな?(^ ^;
霧(フォグ/純矢ちとせ)は、浄水器『オンディーヌ』を開発した科学者だそうです。白衣がなかなか似合ってました(^ ^)が、衣装いったいどうなるんでしょうね。
彼女がシャングリラでオンディーヌを完成させたために、すべての物語が動き出す、という話でしたが、いったいどういう位置づけなんでしょうね。そして、シャングリラで王に仕える氷(アイス)と、シャングリラで囚われる霧(フォグ)、共に英語読みする二人の関係は……?
欣欣(天羽珠紀)はナントカいう店の店長さんだそうです。芳芳(花露すみか)はそのおかみさんか何かってところでFIXでしょうか。
いろんな話が並行してすすんで、結局全員がシャングリラに集まる、という展開だそうですが。
どこにあるのかもわからない、謎の城シャングリラ。どんな謎が隠されているんでしょうね。
ちょっとした謎掛け、みたいな感じで、
・空が記憶をなくしたところから始まるのはなぜかがポイント。
・空が記憶を取り戻すにつれて、この記憶がさっきのあの場面のアレだったんだ!となる。
という二つの情報もありました。……ダメだこれは。観なきゃわからん……。
で。
「ゲームを創りたいよね!」と盛り上がっているメンバーを見ながら、カイちゃんがどれだけ喜んでいるだろうか、と思ってしまいました。
いや、その前に、カイちゃん(七海ひろき)の涙はどんな役なんでしょうね(^ ^;ゞ
何はともあれ、初日が楽しみです、とゆーことで(^ ^;;;
バウホール公演「デュ・シャント」稽古場レポート。
第一次世界大戦下のパリを舞台にしているということで、シリアスな作品を想像していたのですが、話を聞いた印象だと『明るく楽しいコメディ』なのかな?少なくとも一幕は。
幕開きがミスタンゲット(美穂圭子)の映画撮影の場面で、これが凄く面白いらしい(^ ^)。美穂さんもコメディやるときは容赦なくコメディだし、監督が風莉じんさんらしいから、楽しみだなあ。
で、一幕で思いっきり笑わせておいて、二幕はシリアスな展開……になるのでしょうか。
(鳳樹)いちくんがシャルル・トレネの親友でピアニストのジョニー。
その恋人がれーれ(すみれ乃麗)。
二人とも、下町っ子みたいなイメージで喋りまくる役らしいですね(^ ^)。面白そう♪ とっさに「CrossRoad」のデュシャンを思い浮かべたのですが、あんな感じになるのかなあ?(←ジョニーはもう少し誠実な役だと思いますが)
みーちゃん(春風弥里)とあっきー(澄輝さやと)はナチスの軍人で、二幕の終わりのクライマックスでかなり怖い存在になる、ということくらいしか情報がありませんでしたが、一幕はどんな役割なんでしょうね。
モンチ(星吹彩翔)はシャルルの同僚で、撮影所の小道具係。明るくて前向きで、ちょっと抜けてる、らしい(^ ^)。可愛いんだろうな、きっと(*^ ^*)
……猫的に一番収穫だったのは、ジョニーとシャルルのデビュー公演での、すっしーさん(寿つかさ)&えなちゃん(月映樹茉)の会話が面白い、というれーれ情報かもしれません。
一回しか観られないので、見逃さないように頑張りたいと思います。えなちゃん、がんばれ~♪♪
今週の総集編は花組「虞美人」の稽古場レポートもあったし、稽古場だらけでしたね。
ちょうど公演の入れ替わるタイミングなんですねぇ……。
どの公演も、いい作品でありますように♪
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明治座にて、「天璋院篤姫」を観劇してまいりました。
……先月の落穂を拾わせていただきます(^ ^)。
普段あまりテレビを視ない猫ですが、ともみんと同じく(^ ^)『歴女』なので、大河だけは結構みておりました(^ ^)。しかし、数年前から録画して視るようになり、、、、、「新撰組!」以降はあんまり視てないな(^ ^;ゞ。
「天璋院篤姫」は、宮尾登美子さんの原作が好きなので始まる前は視る気満々だったのですが、録画したままディスクに溜まっていく日々がつづき、3月頃に諦めてしまった(T T)。なので、結局は数回しかみないで終わってしまったのでした。
なので、ドラマとの違いはあまり語れません(T T)。
今回の舞台は、ドラマとは直接関係なく、原作から脚本を起こしたようですね(脚本:長谷川康夫、演出:西川信廣)。たしかに、原作の香りが色濃く残っていたような気がします。
島津家の一門に連なる今泉家に生まれた少女。利発さを見込まれて本家・島津斉彬公(西岡徳馬)の養女となった彼女こそ、のちの徳川十三代将軍家定の御台所となる篤姫(内山理名)。
今泉の家から本家へ向かう道すがら、母(秋野暢子)に「女の道は前に進むしかない」と諭される彼女は、この時満15歳(多分)。
育ての母ともいうべき乳母・菊本(本山可久子)、若いしの(小林綾子)、島津家から迎えに来た幾島(香寿たつき)。幼い篤姫をとりまく女性4人があれこれとやりあう第1場は、とっつきなのに状況説明がないので、ちょっと判り難いかも。菊本が「身分の低い自分のようなものが仕えていたことが知られたら、姫の出世の妨げになる」と死を選ぶあたりは、舞台しか観ていないとピンとこないんじゃないかな、と思いました。
菊本はただの女中ではなく乳母で、当時の乳母は教育係も兼ねていたわけで、乳母のレベルが姫のレベルに直結していると思われていた。将来姫が将軍家に輿入れしたときに、マスコミ お庭番がこぞってファーストレディの故郷へ取材に来る……なんてことを想定したら、そのときに自分が姫の恥になるくらいなら今のうちに姿を消しておこう、と、そんな風に思うのが当時の忠義だったんでしょうね。
老女が出奔して一人で生きていくなんて不可能な時代だけに、そうなったら死ぬしかない。姫がまだ島津の家に入る前に身を投げて、「姫、ご安心くださいませ」と……そういうことなのでしょうか。そして姫も、「前に進むしかない」という母の教えどおり、幾島に迎えられて島津家に入っていく。
ここまでが第一場。ぜんぶで十場まである一幕の、ほんの一部ではあるのですが、篤姫の性格を語る上で欠かせないエピソードなので、短い時間ながらも皆さん丁寧に演じられていたと思います。
凛とした母君が美しく、二幕、三幕での篤姫を観て、このときの母君を思い出しました。
島津家で幾島の教育を受け、いっぱしの才女となった篤姫。将軍への輿入れが具体的に決まり、準備のために島津の江戸藩邸へあがってきてからが第二場になります。
婚礼支度であわただしい薩摩藩江戸藩邸。中心になっているのは、藩主直々の指名で抜擢され、仕切りを務める西郷吉之助(後の隆盛/吉田智則)。
篤姫に恥をかかせぬため、精一杯調えようとがんばる彼の熱が良かったです。
そして、勉強に勤しむ篤姫のもとを訪れる養父・斉彬。
家定の後継問題を簡単に説明し、閨から慶喜擁立に動くように、との密命を与えて立ち去っていく彼を見送って、決意の表情を浮かべる姫。
……西岡さんがあまりにも色っぽくて、素敵で、格好良くて、絶対この人夜這いに来たに違いない!!と思いました(← 絶対に違うから)(でも、たぶん篤姫は養父に惚れていると思う……だって西岡さん格好良すぎなんだもん!!)
実際の輿入れは1856年。篤姫20歳。将軍の御台になるとあって、あちこちの貴族の養女になるなど手続きも煩雑で時間がかり、すっかり年増になってしまった…はずですが、内山さんの輝くような美しさはさすがでした♪
ちなみに、このとき家定は姫より一回り上の32歳。すでに二人の妻を亡くしており、篤姫は3人目の妻。1858年に亡くなるまで、結局実子は生まれず、後継者問題が激化。利発だが幼い慶福(紀州)と、篤姫より一つ下で、病弱な家定の代わりに将軍になる可能性もあった慶喜(水戸一ツ橋)。それぞれに大名たちの後ろ盾があった二人の争いが、徳川幕府の寿命を縮めたことは間違いなくて。タラレバ言っても仕方がないのですが、このタイミングで将軍となった家定がもう少し健康だったら…というのは、結構面白い“もしも”だと思います。
幾島と重野(薩摩のしの/小林綾子)を連れて輿入れした篤姫。
篤姫の前に立ちはだかる、大奥総取締の滝山(高橋かおり)と、温かく迎え入れる家定の母・本寿院(秋野暢子の二役)、将軍家定(今拓哉)。生母に良く似た(←そりゃそうだ。二役だもの)本寿院に懐いて、輿入れ当初から姑のもとに通っていた篤姫は、そこでお目見え前の将軍に逢ってしまう。
世間で言われている「暗愚」からは程遠い、明晰で優しい将軍と心を通わせていく篤姫。
二人の閨での会話が、ひどくもどかしいのになんだか微笑ましくて、しみじみと聞いてしまいました。なんの動きもない、座って会話を交わすだけの場面なんですが、脚本にリズムがあるんですね。ストレートプレイでの今さんの力量に、今更ながら感心しました。しかも、さかやきの似合うこと(*^ ^*)。今さん、時代劇にもっともっと出るべきだと思います!!絶対人気出るよ!(←でもミュージカルにも出てね)(←わがまま)
この調子で書いていると終わらなくなりそうなので、ちょっと端折ります。
一幕はこのまま、いろんな事件が起こりつつも平和に進むのですが。
最後に、後継者問題について動くために一度実際に顔を見てみたい、と、慶福と慶喜を呼びよせる篤姫。
しかし、斉彬から聞いていた話とは逆に、慶喜は女性蔑視の激しい、後ろ向きのペシミストで、とても幕閣を率いるような器ではなく、逆に幼い慶福の方が器として大きいという印象を受けます。
慶喜については、鳥羽伏見の戦いでの敵前逃亡が有名で、決断力のない弱腰で無能な将軍、kという印象が(特に新撰組ファンの間には)あるんですけど、最近いろいろ見直されてきているんですよね。ただ、篤姫視点にたつと、どうしても慶喜は判りやすい『敵』キャラなので、こういう評価になってしまうんでしょうね。その辺りは「フィクション」として捉えないと、と思います。
二幕は、冒頭で、斉彬からの指示を得るために西郷と打ち合わせをしに大奥から出てきた重野と、通りすがりの勝海舟(国広富之)の会話で始まります。舞台となる1858年の情勢を判りやすく語り、なんとな~く狂言回しっぽい役割も果たしつつ、ちゃんと役として舞台に立っているところはお二人ともさすがでした。綾子ちゃん、相変わらず可愛いなあ。(もう相当なベテランなのに…)
その後、閨での『いつもの会話』で、家定が「後継者は慶福に、と皆に言った」と告白し、しっとりと二人で話をするうちに、急に苦しみだした将軍がなくなるという事件が起こります。
前将軍の御台として髪をおろし、慶福(=家茂)の就任を見守る。
後継者に関する意見が夫と一致したのは嬉しかったでしょうね。自分たちが選んだこの将軍を、ちゃんと護らなくては!と思ったんだろうなあ。あれこれ気にして世話をやいている内山さんが可愛かった♪
しかし。
慶福を支える紀州出身の大老・井伊(由地慶伍)との溝は、次第に深まっていく。万事に倹約を求める井伊は、大奥にも規制をかけようとして大奥の反発をかう。それまで家茂派だった大奥が、南紀派に反発を強め、次第に南紀派の足元が脆くなっていく……。
そんな中で、養女になって以来世話をしてくれた幾島が、「殿(斉彬)の命令を守れなかった(慶喜の将軍就任を実現できなかった)」と篤姫のもとを去っていく。
疎外感に落ち込んだ篤姫の許に、今度は斉彬がやって来る。
……ここの父娘の会話が、すごく良かったです。西岡さんはもちろんだけど、内山さんが、一幕との差(成長)をちゃんと出していて、さすがだな、と思いました。
実際には、この少し前に斉彬は薩摩で没しており、このときの斉彬は亡霊だったことがわかる(西郷が伝令として現れる)のですが、会話を終えて、闇に溶けるように消えていく斉彬の背中が、最高に格好良かったです。猫の視点では、この作品の前半の主役は斉彬様だったかもしれません(汗)。
そして。
お待たせしました!皇女和宮(遠野あすか)の登場です!!
正直、あすかちゃんが宝塚を卒業して最初の出演作だから、という理由でチケットを取った猫は、いくら和宮だって、せめて二幕の最初くらいには出てくるとばかり思っておりました。
でも、実際には慶福・慶喜との対面で一幕が終わり、二幕が始まっても、安政の大獄まではまだまだ道は遠い……。あすかちゃんの出番が10分とかだったらどうしよう!?と思ったのですが。
大丈夫。この作品、実は三幕モノで、あすかちゃんは二幕後半からラストまで相当に出づっぱり。あすかちゃん目当てでも、充分モトが取れました♪
いやあ~~~、あすかちゃんキュートでした!!
ものすごく可愛かったです。見た目の話ではなく、存在そのものがキラキラしていて、きゅんきゅんするくらい可愛かった!!
元々「宝塚娘役」の枠には納まってなかった人なので、女優をやっていても全然違和感ないのは勿論なのですが、現役時代の後半に演じていた「良い女」系のイメージがあったので、あのキラキラ感には思わず圧倒されてしまいました……(^ ^;ゞ。
だって、「シンデレラ」とか「ヘイズ・コード」並みの、圧倒的な可愛らしさだったんですよ!!
わがまま言うのもかわいい。わがまま言うのが可愛い。
そんな女の子。和宮は、『イマドキの』女の子だったんですね。無責任で、気分が不安定で、思いつめやすくて。
高貴な身分をひけらかす割には、帝王学とかを含めた『高貴な』教育を受けている気配がなくて、そういった勉強をしっかりやってきた篤姫から見れば、まるっきり子供だったんでしょうね。
内山さんとあすかちゃん、年齢は同じくらい、というか、多分あすかちゃんの方が少し歳上……ですよね?ちなみに、実在の篤姫と和宮は10歳違い。和宮の方が10歳下です。そうやって考えると、結構無茶なキャスティングだったんだなあ…(汗)。
でもまあ、あすかちゃん、演技でちゃんと篤姫より一回りくらい下に見せていたので、天晴れだと思います。オペラグラスで見るような芝居じゃないから、充分なんじゃないかなあ?
それに、あれはあんまり若い女優さんだと難しい役だと思うし。
最後まで子供のままではなく、ちゃんと途中で成長して、篤姫と並び立てるだけの女性になる役なので。
憂き世離れして高貴でおきゃんでものすごく魅力的な、家茂がコロッと参って大事にするところに説得力がありました。そして、家茂の朴訥な(不器用な)優しさを、ちゃんと受け止めて愛情を返すことができるだけの聡明さはしっかり見せるところが、さすがあすかちゃん!と思いました。本当に、愛することと愛を返すこと、その両方ができる貴重な女優です!
ああああ、「シンデレラ」また再演しないかなあ~~~!!樹里ちゃんはもうすっかり女優さんになっちゃったから無理かもしれませんが、誰か素敵な王子様がいれば、ぜひご検討いただきたいです♪♪ 絶対観にいくから!!(←誰に言ってるの?)
和宮と家茂の交流、家茂の早すぎる死、慶喜の将軍就任と大政奉還。歴史の渦の中で、実家よりも婚家を選び、江戸へ攻めてくる『官軍』を諌める二人の女性を描く三幕の緊迫感は、なかなかのものです。大奥の真ん中に凛と立って徳川を支えんとする篤姫と、その周りをおろおろと歩き回りながら、それでも持ち前の聡明さで、やるべきことの優先順位を間違えず、ひとつづつ片付けていく和宮。
薩摩女と京女のやり方の違いがうまいこと表現されていて、さすがだな、と思いました。この二人が、纏う空気がぜんぜん違うのに、存在感や演技力で拮抗できていたのが舞台の質を底上げしていたと思います。スタッフ陣がいい仕事したんだな、と思いました。
作品的には波瀾万丈の面白さ保証つき、メインキャストは実力派ぞろいで渋い魅力あるイケメン(微妙に平均年齢高め)だらけ。とてもいい公演でした。
ぜひまた再演してほしいです♪ もう一回観たいぞーーっ!!
.
……先月の落穂を拾わせていただきます(^ ^)。
普段あまりテレビを視ない猫ですが、ともみんと同じく(^ ^)『歴女』なので、大河だけは結構みておりました(^ ^)。しかし、数年前から録画して視るようになり、、、、、「新撰組!」以降はあんまり視てないな(^ ^;ゞ。
「天璋院篤姫」は、宮尾登美子さんの原作が好きなので始まる前は視る気満々だったのですが、録画したままディスクに溜まっていく日々がつづき、3月頃に諦めてしまった(T T)。なので、結局は数回しかみないで終わってしまったのでした。
なので、ドラマとの違いはあまり語れません(T T)。
今回の舞台は、ドラマとは直接関係なく、原作から脚本を起こしたようですね(脚本:長谷川康夫、演出:西川信廣)。たしかに、原作の香りが色濃く残っていたような気がします。
島津家の一門に連なる今泉家に生まれた少女。利発さを見込まれて本家・島津斉彬公(西岡徳馬)の養女となった彼女こそ、のちの徳川十三代将軍家定の御台所となる篤姫(内山理名)。
今泉の家から本家へ向かう道すがら、母(秋野暢子)に「女の道は前に進むしかない」と諭される彼女は、この時満15歳(多分)。
育ての母ともいうべき乳母・菊本(本山可久子)、若いしの(小林綾子)、島津家から迎えに来た幾島(香寿たつき)。幼い篤姫をとりまく女性4人があれこれとやりあう第1場は、とっつきなのに状況説明がないので、ちょっと判り難いかも。菊本が「身分の低い自分のようなものが仕えていたことが知られたら、姫の出世の妨げになる」と死を選ぶあたりは、舞台しか観ていないとピンとこないんじゃないかな、と思いました。
菊本はただの女中ではなく乳母で、当時の乳母は教育係も兼ねていたわけで、乳母のレベルが姫のレベルに直結していると思われていた。将来姫が将軍家に輿入れしたときに、
老女が出奔して一人で生きていくなんて不可能な時代だけに、そうなったら死ぬしかない。姫がまだ島津の家に入る前に身を投げて、「姫、ご安心くださいませ」と……そういうことなのでしょうか。そして姫も、「前に進むしかない」という母の教えどおり、幾島に迎えられて島津家に入っていく。
ここまでが第一場。ぜんぶで十場まである一幕の、ほんの一部ではあるのですが、篤姫の性格を語る上で欠かせないエピソードなので、短い時間ながらも皆さん丁寧に演じられていたと思います。
凛とした母君が美しく、二幕、三幕での篤姫を観て、このときの母君を思い出しました。
島津家で幾島の教育を受け、いっぱしの才女となった篤姫。将軍への輿入れが具体的に決まり、準備のために島津の江戸藩邸へあがってきてからが第二場になります。
婚礼支度であわただしい薩摩藩江戸藩邸。中心になっているのは、藩主直々の指名で抜擢され、仕切りを務める西郷吉之助(後の隆盛/吉田智則)。
篤姫に恥をかかせぬため、精一杯調えようとがんばる彼の熱が良かったです。
そして、勉強に勤しむ篤姫のもとを訪れる養父・斉彬。
家定の後継問題を簡単に説明し、閨から慶喜擁立に動くように、との密命を与えて立ち去っていく彼を見送って、決意の表情を浮かべる姫。
……西岡さんがあまりにも色っぽくて、素敵で、格好良くて、絶対この人夜這いに来たに違いない!!と思いました(← 絶対に違うから)(でも、たぶん篤姫は養父に惚れていると思う……だって西岡さん格好良すぎなんだもん!!)
実際の輿入れは1856年。篤姫20歳。将軍の御台になるとあって、あちこちの貴族の養女になるなど手続きも煩雑で時間がかり、すっかり年増になってしまった…はずですが、内山さんの輝くような美しさはさすがでした♪
ちなみに、このとき家定は姫より一回り上の32歳。すでに二人の妻を亡くしており、篤姫は3人目の妻。1858年に亡くなるまで、結局実子は生まれず、後継者問題が激化。利発だが幼い慶福(紀州)と、篤姫より一つ下で、病弱な家定の代わりに将軍になる可能性もあった慶喜(水戸一ツ橋)。それぞれに大名たちの後ろ盾があった二人の争いが、徳川幕府の寿命を縮めたことは間違いなくて。タラレバ言っても仕方がないのですが、このタイミングで将軍となった家定がもう少し健康だったら…というのは、結構面白い“もしも”だと思います。
幾島と重野(薩摩のしの/小林綾子)を連れて輿入れした篤姫。
篤姫の前に立ちはだかる、大奥総取締の滝山(高橋かおり)と、温かく迎え入れる家定の母・本寿院(秋野暢子の二役)、将軍家定(今拓哉)。生母に良く似た(←そりゃそうだ。二役だもの)本寿院に懐いて、輿入れ当初から姑のもとに通っていた篤姫は、そこでお目見え前の将軍に逢ってしまう。
世間で言われている「暗愚」からは程遠い、明晰で優しい将軍と心を通わせていく篤姫。
二人の閨での会話が、ひどくもどかしいのになんだか微笑ましくて、しみじみと聞いてしまいました。なんの動きもない、座って会話を交わすだけの場面なんですが、脚本にリズムがあるんですね。ストレートプレイでの今さんの力量に、今更ながら感心しました。しかも、さかやきの似合うこと(*^ ^*)。今さん、時代劇にもっともっと出るべきだと思います!!絶対人気出るよ!(←でもミュージカルにも出てね)(←わがまま)
この調子で書いていると終わらなくなりそうなので、ちょっと端折ります。
一幕はこのまま、いろんな事件が起こりつつも平和に進むのですが。
最後に、後継者問題について動くために一度実際に顔を見てみたい、と、慶福と慶喜を呼びよせる篤姫。
しかし、斉彬から聞いていた話とは逆に、慶喜は女性蔑視の激しい、後ろ向きのペシミストで、とても幕閣を率いるような器ではなく、逆に幼い慶福の方が器として大きいという印象を受けます。
慶喜については、鳥羽伏見の戦いでの敵前逃亡が有名で、決断力のない弱腰で無能な将軍、kという印象が(特に新撰組ファンの間には)あるんですけど、最近いろいろ見直されてきているんですよね。ただ、篤姫視点にたつと、どうしても慶喜は判りやすい『敵』キャラなので、こういう評価になってしまうんでしょうね。その辺りは「フィクション」として捉えないと、と思います。
二幕は、冒頭で、斉彬からの指示を得るために西郷と打ち合わせをしに大奥から出てきた重野と、通りすがりの勝海舟(国広富之)の会話で始まります。舞台となる1858年の情勢を判りやすく語り、なんとな~く狂言回しっぽい役割も果たしつつ、ちゃんと役として舞台に立っているところはお二人ともさすがでした。綾子ちゃん、相変わらず可愛いなあ。(もう相当なベテランなのに…)
その後、閨での『いつもの会話』で、家定が「後継者は慶福に、と皆に言った」と告白し、しっとりと二人で話をするうちに、急に苦しみだした将軍がなくなるという事件が起こります。
前将軍の御台として髪をおろし、慶福(=家茂)の就任を見守る。
後継者に関する意見が夫と一致したのは嬉しかったでしょうね。自分たちが選んだこの将軍を、ちゃんと護らなくては!と思ったんだろうなあ。あれこれ気にして世話をやいている内山さんが可愛かった♪
しかし。
慶福を支える紀州出身の大老・井伊(由地慶伍)との溝は、次第に深まっていく。万事に倹約を求める井伊は、大奥にも規制をかけようとして大奥の反発をかう。それまで家茂派だった大奥が、南紀派に反発を強め、次第に南紀派の足元が脆くなっていく……。
そんな中で、養女になって以来世話をしてくれた幾島が、「殿(斉彬)の命令を守れなかった(慶喜の将軍就任を実現できなかった)」と篤姫のもとを去っていく。
疎外感に落ち込んだ篤姫の許に、今度は斉彬がやって来る。
……ここの父娘の会話が、すごく良かったです。西岡さんはもちろんだけど、内山さんが、一幕との差(成長)をちゃんと出していて、さすがだな、と思いました。
実際には、この少し前に斉彬は薩摩で没しており、このときの斉彬は亡霊だったことがわかる(西郷が伝令として現れる)のですが、会話を終えて、闇に溶けるように消えていく斉彬の背中が、最高に格好良かったです。猫の視点では、この作品の前半の主役は斉彬様だったかもしれません(汗)。
そして。
お待たせしました!皇女和宮(遠野あすか)の登場です!!
正直、あすかちゃんが宝塚を卒業して最初の出演作だから、という理由でチケットを取った猫は、いくら和宮だって、せめて二幕の最初くらいには出てくるとばかり思っておりました。
でも、実際には慶福・慶喜との対面で一幕が終わり、二幕が始まっても、安政の大獄まではまだまだ道は遠い……。あすかちゃんの出番が10分とかだったらどうしよう!?と思ったのですが。
大丈夫。この作品、実は三幕モノで、あすかちゃんは二幕後半からラストまで相当に出づっぱり。あすかちゃん目当てでも、充分モトが取れました♪
いやあ~~~、あすかちゃんキュートでした!!
ものすごく可愛かったです。見た目の話ではなく、存在そのものがキラキラしていて、きゅんきゅんするくらい可愛かった!!
元々「宝塚娘役」の枠には納まってなかった人なので、女優をやっていても全然違和感ないのは勿論なのですが、現役時代の後半に演じていた「良い女」系のイメージがあったので、あのキラキラ感には思わず圧倒されてしまいました……(^ ^;ゞ。
だって、「シンデレラ」とか「ヘイズ・コード」並みの、圧倒的な可愛らしさだったんですよ!!
わがまま言うのもかわいい。わがまま言うのが可愛い。
そんな女の子。和宮は、『イマドキの』女の子だったんですね。無責任で、気分が不安定で、思いつめやすくて。
高貴な身分をひけらかす割には、帝王学とかを含めた『高貴な』教育を受けている気配がなくて、そういった勉強をしっかりやってきた篤姫から見れば、まるっきり子供だったんでしょうね。
内山さんとあすかちゃん、年齢は同じくらい、というか、多分あすかちゃんの方が少し歳上……ですよね?ちなみに、実在の篤姫と和宮は10歳違い。和宮の方が10歳下です。そうやって考えると、結構無茶なキャスティングだったんだなあ…(汗)。
でもまあ、あすかちゃん、演技でちゃんと篤姫より一回りくらい下に見せていたので、天晴れだと思います。オペラグラスで見るような芝居じゃないから、充分なんじゃないかなあ?
それに、あれはあんまり若い女優さんだと難しい役だと思うし。
最後まで子供のままではなく、ちゃんと途中で成長して、篤姫と並び立てるだけの女性になる役なので。
憂き世離れして高貴でおきゃんでものすごく魅力的な、家茂がコロッと参って大事にするところに説得力がありました。そして、家茂の朴訥な(不器用な)優しさを、ちゃんと受け止めて愛情を返すことができるだけの聡明さはしっかり見せるところが、さすがあすかちゃん!と思いました。本当に、愛することと愛を返すこと、その両方ができる貴重な女優です!
ああああ、「シンデレラ」また再演しないかなあ~~~!!樹里ちゃんはもうすっかり女優さんになっちゃったから無理かもしれませんが、誰か素敵な王子様がいれば、ぜひご検討いただきたいです♪♪ 絶対観にいくから!!(←誰に言ってるの?)
和宮と家茂の交流、家茂の早すぎる死、慶喜の将軍就任と大政奉還。歴史の渦の中で、実家よりも婚家を選び、江戸へ攻めてくる『官軍』を諌める二人の女性を描く三幕の緊迫感は、なかなかのものです。大奥の真ん中に凛と立って徳川を支えんとする篤姫と、その周りをおろおろと歩き回りながら、それでも持ち前の聡明さで、やるべきことの優先順位を間違えず、ひとつづつ片付けていく和宮。
薩摩女と京女のやり方の違いがうまいこと表現されていて、さすがだな、と思いました。この二人が、纏う空気がぜんぜん違うのに、存在感や演技力で拮抗できていたのが舞台の質を底上げしていたと思います。スタッフ陣がいい仕事したんだな、と思いました。
作品的には波瀾万丈の面白さ保証つき、メインキャストは実力派ぞろいで渋い魅力あるイケメン(微妙に平均年齢高め)だらけ。とてもいい公演でした。
ぜひまた再演してほしいです♪ もう一回観たいぞーーっ!!
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東京宝塚劇場にて、星組公演「ハプスブルクの宝剣/BOLERO」を観劇してまいりました。
鳩が可愛い!
白い鳩、といえば、「バビロン」のかよこちゃん(朝澄けい)が有名ですが、今回の鳩はどいちゃん(鶴美舞夕)とキトリちゃん(稀鳥まりや)。「ハロー・ダンシング」のパパラギコンビを、がっつり使ってくれた草野さん、ありがとう★
草野さんって、星組は「レビュー・オルキス」以来ですかねぇ?あのときもどいちゃんとキトリちゃんは結構使われていましたけれども、今回はまた特別なフィーチャーっぷり。
いやーーーー、ホントに可愛い♪
幕開き早々にいきなりソロで踊ってるどいちゃんに驚愕。身体のラインで礼音くんじゃないことはすぐにわかったんですが、まさか、と思いました(^ ^;ゞ。
ああ、本当にラインが綺麗な人だなあ。
次の場面で出てきて、どいちゃんと一緒に踊るキトリちゃんも、本当に重力を感じさせない可愛らしさ。あの二人のダンスを観るのはとても幸せです。
ああ、もう一度あの「パパラギ」が観たい……(*^ ^*)。
全体を通してのテーマは、風(ロメロ/柚希礼音)と花(ジゼル/夢咲ねね)の恋物語。
高橋陸郎氏の「鳩」という詩からのイマジネーションと、「風と花の恋」という言葉から連想する物語が絡み合って進んでいきます。
「2月4日」から「1月8日」まで、途切れ途切れに語られる、約一年間のロメロとジゼルの愛の軌跡。
日付を読み上げての場面説明的な意味の日記(?)がナレーションで入るところは、ちょっと処理として格好良くは無いな、と思いました。判りやすくていいんだけど、わかり易すぎてつい笑ってしまう(^ ^)。だって、「彼女を追って、彼女の故郷キリマンジャロへ向かった」とか言われても、どう反応すればいいのやら(汗)。しかも、そのナレーションと共に出てくるのは、たぶんそのイメージはサバンナ系。キリマンジャロは一応山なんだけどなあ。
あと、「RED HOT SEA」でも「二人の記念日」と歌われていた『7月10日』が出てきたときには、ついつい笑ってしまいました(^ ^)。草野さんにとって、7月10日って何の日なんでしょうね?
場面場面は明解なのですが、プログラムを読むまで「ロメロは風でジゼルは花」というモティーフが全然判らなかったので、草野さんの考えていたイメージがあまり私に伝わっていなかったことが、プログラムを読んで判明しました。
だって。
3月20日に出会って、
4月18日にめくるめく愛の嵐に吹き飛ばされた二人が、
5月6日にはもうお互いを見失ってあちらこちらを探して歩き、
10月21日から11月23日の間に再会して、
でも、またすぐに奪われ、
12月24日に再会して1月8日にフィナーレを迎える……
そんな物語のヒロインが、どうして花になるの?
普通の花は一年に三度も咲かないよ!
しかも、なぜキリマンジャロなんだ……?その後出てくる烏(カラス)たちは、コンゴ戦争だとでも?(←違うと思う)。
「風と花」というモティーフと、「鳩」というモティーフが、うまく融合していない印象を受けました。
……もしかしたら、私が鳩に集中しすぎていたのかもしれませんが(^ ^;ゞ。
まあ、そのあたりは本題にはあまり関係ない……というか、観ている分にはあまり気にならないのですが。
ただ、そういう構造的なわかりにくさのために、全体の構成が見えにくくなっていたのが気になりました。
『鳩』という印象の強い要素を持ち込んだことで、『風』と『花』というモティーフが象徴性を喪いかけてしまうんですよね。そのせいで、「無風(風通しの悪い大都会)」で淀んでしまい、花の跡を追えない風(礼音くん)とか、迷宮の男たちやカラスに何度奪われてもその都度蘇る花(ねねちゃん)といったエピソードが、どれもこれも伝わりにくくなっているんじゃないかな、そうだとしたら勿体無いな、と。
……単に、私のアンテナが寝ていただけかもしれませんが(汗)。
一番印象に残ったのは二羽の鳩で決まり、として。
その次は……やっぱり、ここは中詰めのねねちゃんのダルマかな。
ホワイトライオンのすずみんも、パンサーのともみんも、ゼブラのテルくんも、みんな綺麗でしたけど。
そういう意味では、黒豹の5匹の方が印象的でしたし!(前の3人の印象が吹っ飛びました……五人とも可愛かった!!)
セットとか、衣装とか、衣装とか、セットとか、いろいろ突っ込みたいところはありますが。
とりあえず、ねねちゃんが可愛かったので、ヨシとしたいと思います。
新トップコンビとして組んで、二作目。全ツを入れて三作品。
やっと二人が馴染んできたような……少しづつ、手探りでお互いの位置を確認しているような、そんな微笑ましさがありますね。
そして。トップトリオが、どの組み合わせで踊っても見栄えがするというのは、ショーをするうえで素晴らしい利点だなと思いました。いや、踊らなくても、ただ立って並んでいるだけで「おお!」となるのは、今は星組だけかも……と。
良いトリオになりそうで、もうしばらくこのまま観ていたいような気がします。
でも。なぜか、今回のショーも、全ツの「ソウル・オブ・シバ」も、礼音くんが「すげー!思いっきり踊ってるよ!」っていう場面が無かったような気がするんですけど……。
うーん。ソロダンスはいらないんだけど、たとえば鳩(男)とジゼルの場面があるんだから、鳩(女)とロメロの場面もあればよかった……のかなあ(T T)。
なんだか、いろいろ突っ込みどこが満載すぎて、何を突っ込めばいいのかわからなくなったショーでした。
プログラムを読んで設定を理解した上で、もう一回見たら絶対面白いんだろうな、と思うのですが、残念ながら今月はもう無理なので(T T)、全ツに期待したいと思います。
これからご覧になる方は、あらかじめプログラムを読んでおいたほうがいいですよ(たぶん)、とアドバイスを残しつつ。
.
鳩が可愛い!
白い鳩、といえば、「バビロン」のかよこちゃん(朝澄けい)が有名ですが、今回の鳩はどいちゃん(鶴美舞夕)とキトリちゃん(稀鳥まりや)。「ハロー・ダンシング」のパパラギコンビを、がっつり使ってくれた草野さん、ありがとう★
草野さんって、星組は「レビュー・オルキス」以来ですかねぇ?あのときもどいちゃんとキトリちゃんは結構使われていましたけれども、今回はまた特別なフィーチャーっぷり。
いやーーーー、ホントに可愛い♪
幕開き早々にいきなりソロで踊ってるどいちゃんに驚愕。身体のラインで礼音くんじゃないことはすぐにわかったんですが、まさか、と思いました(^ ^;ゞ。
ああ、本当にラインが綺麗な人だなあ。
次の場面で出てきて、どいちゃんと一緒に踊るキトリちゃんも、本当に重力を感じさせない可愛らしさ。あの二人のダンスを観るのはとても幸せです。
ああ、もう一度あの「パパラギ」が観たい……(*^ ^*)。
全体を通してのテーマは、風(ロメロ/柚希礼音)と花(ジゼル/夢咲ねね)の恋物語。
高橋陸郎氏の「鳩」という詩からのイマジネーションと、「風と花の恋」という言葉から連想する物語が絡み合って進んでいきます。
「2月4日」から「1月8日」まで、途切れ途切れに語られる、約一年間のロメロとジゼルの愛の軌跡。
日付を読み上げての場面説明的な意味の日記(?)がナレーションで入るところは、ちょっと処理として格好良くは無いな、と思いました。判りやすくていいんだけど、わかり易すぎてつい笑ってしまう(^ ^)。だって、「彼女を追って、彼女の故郷キリマンジャロへ向かった」とか言われても、どう反応すればいいのやら(汗)。しかも、そのナレーションと共に出てくるのは、たぶんそのイメージはサバンナ系。キリマンジャロは一応山なんだけどなあ。
あと、「RED HOT SEA」でも「二人の記念日」と歌われていた『7月10日』が出てきたときには、ついつい笑ってしまいました(^ ^)。草野さんにとって、7月10日って何の日なんでしょうね?
場面場面は明解なのですが、プログラムを読むまで「ロメロは風でジゼルは花」というモティーフが全然判らなかったので、草野さんの考えていたイメージがあまり私に伝わっていなかったことが、プログラムを読んで判明しました。
だって。
3月20日に出会って、
4月18日にめくるめく愛の嵐に吹き飛ばされた二人が、
5月6日にはもうお互いを見失ってあちらこちらを探して歩き、
10月21日から11月23日の間に再会して、
でも、またすぐに奪われ、
12月24日に再会して1月8日にフィナーレを迎える……
そんな物語のヒロインが、どうして花になるの?
普通の花は一年に三度も咲かないよ!
しかも、なぜキリマンジャロなんだ……?その後出てくる烏(カラス)たちは、コンゴ戦争だとでも?(←違うと思う)。
「風と花」というモティーフと、「鳩」というモティーフが、うまく融合していない印象を受けました。
……もしかしたら、私が鳩に集中しすぎていたのかもしれませんが(^ ^;ゞ。
まあ、そのあたりは本題にはあまり関係ない……というか、観ている分にはあまり気にならないのですが。
ただ、そういう構造的なわかりにくさのために、全体の構成が見えにくくなっていたのが気になりました。
『鳩』という印象の強い要素を持ち込んだことで、『風』と『花』というモティーフが象徴性を喪いかけてしまうんですよね。そのせいで、「無風(風通しの悪い大都会)」で淀んでしまい、花の跡を追えない風(礼音くん)とか、迷宮の男たちやカラスに何度奪われてもその都度蘇る花(ねねちゃん)といったエピソードが、どれもこれも伝わりにくくなっているんじゃないかな、そうだとしたら勿体無いな、と。
……単に、私のアンテナが寝ていただけかもしれませんが(汗)。
一番印象に残ったのは二羽の鳩で決まり、として。
その次は……やっぱり、ここは中詰めのねねちゃんのダルマかな。
ホワイトライオンのすずみんも、パンサーのともみんも、ゼブラのテルくんも、みんな綺麗でしたけど。
そういう意味では、黒豹の5匹の方が印象的でしたし!(前の3人の印象が吹っ飛びました……五人とも可愛かった!!)
セットとか、衣装とか、衣装とか、セットとか、いろいろ突っ込みたいところはありますが。
とりあえず、ねねちゃんが可愛かったので、ヨシとしたいと思います。
新トップコンビとして組んで、二作目。全ツを入れて三作品。
やっと二人が馴染んできたような……少しづつ、手探りでお互いの位置を確認しているような、そんな微笑ましさがありますね。
そして。トップトリオが、どの組み合わせで踊っても見栄えがするというのは、ショーをするうえで素晴らしい利点だなと思いました。いや、踊らなくても、ただ立って並んでいるだけで「おお!」となるのは、今は星組だけかも……と。
良いトリオになりそうで、もうしばらくこのまま観ていたいような気がします。
でも。なぜか、今回のショーも、全ツの「ソウル・オブ・シバ」も、礼音くんが「すげー!思いっきり踊ってるよ!」っていう場面が無かったような気がするんですけど……。
うーん。ソロダンスはいらないんだけど、たとえば鳩(男)とジゼルの場面があるんだから、鳩(女)とロメロの場面もあればよかった……のかなあ(T T)。
なんだか、いろいろ突っ込みどこが満載すぎて、何を突っ込めばいいのかわからなくなったショーでした。
プログラムを読んで設定を理解した上で、もう一回見たら絶対面白いんだろうな、と思うのですが、残念ながら今月はもう無理なので(T T)、全ツに期待したいと思います。
これからご覧になる方は、あらかじめプログラムを読んでおいたほうがいいですよ(たぶん)、とアドバイスを残しつつ。
.
ものすごーーーく今更ですが。
「紅はこべ」って、どんな花なんでしょうか。
いわゆる「アカツメクサ」(シロツメクサの赤紫色の花)と同じものでいいのかしら……。
ピンパーネル団がマークにしている花と、ちょっとイメージが違うんですが。
そんなことをふと思ったのは、月組公演の配役を見て、でした。
集合日だったはずの昨日出なかった配役が、一日遅れでやっと出ましたが。
……コレを見ても、遅れた理由はよく判らない……。まぁ常識的な、予想の範囲内の配役ですよね、コレって?
とりあえず、猫的ビッグニュースは、
マリー・グロショルツ:憧花ゆりの!!(@ @)
……あ~、びっくりした。娘役の大役なので、誰がやるのかなあと思っていたのですが、まさかすずなに来るとは。……どう考えても尻にしかれっぱなしだよな、アルマン(^ ^;ゞ。
とりあえず、あの衣装を着たすずなにちょっとドキドキです。
そして、注目!の、ピンパーネル団とその恋人たちは……
デュハースト:青樹泉(立樹遥/美弥るりか)
フォークス:星条海斗(涼紫央/天寿光希)
オジー:光月るう(彩海早矢/如月蓮)
エルトン:宇月颯(夢乃聖夏/直樹じゅん)
ファーレイ:紫門ゆりや(麻尋しゅん/芹香斗亜)
ベン:煌月爽矢(紅ゆずる/十碧れいや)
ハル:珠城りょう(壱城あずさ/麻央侑希)
アン:美夢ひまり(華美ゆうか/花ののみ)
ペギー:萌花ゆりあ(純花まりい/南風里名)
ジュリー:羽咲まな(音花ゆり/白妙なつ)
ケイト:夏月都(蒼乃夕妃/水瀬千秋)
シュザンヌ:彩星りおん(琴まりえ/妃咲せあら)
サリー:琴音和葉(稀鳥まりや/音波みのり)
ポリー:玲実くれあ(妃咲せあら/優香りこ)
こうしてみると、妥当な並び……なのでしょうか。結構意外な感じもするのですが。
とりあえず、中日で大活躍していたちゅーちゃん(咲希あかね)、愛風ゆめちゃん、そして「HAMLET!」で歌っていたみくちゃん(花陽みら)がメンバーに入っていないことに驚きました。………最下がくれあちゃんってことは、90期以上で揃えたんですね。なんのために? 男役は逆に、90期以下が過半数なのに。姉さん女房率高すぎないか?
パリの歌姫・イザベル(花愛瑞穂)には、「エリザベート」でマダム・ヴォルフを歌った沢希理寿。また女役か……。「ラスト・プレイ」でも「HAMLET!」でも、普通に男役さんしていた良い声を聞かせてくれていたので少し安心したんだけどな。たしかに歌手の役は歌が聴けて嬉しいけど、今回は新公も無いから、公演中ずっと女役なんですよね(↓)。がんばれ!
そして、王太子ルイ・シャルル(水瀬千秋)には、95期の愛希れいかさん。中日にもバウにも出ていないダークホースですが、小池さんの耳は信じられるので(^ ^)、非常に楽しみです。
上級生たちは……
ドゥ・トゥルネー伯爵夫人:花瀬みずか(万里柚美)
ドゥ・トゥルネー伯爵:一色瑠加(紫蘭ますみ)
サン・シール侯爵:研ルイス(英真なおき)
プリンス・オブ・ウェールズ:桐生園加(英真なおき)
あーちゃんは予想通り。ガチャ・研ちゃん・園加は、この三人でこの三役を分けなくてはいけないことは明白だったのですが……やっぱりこの組み合わせが一番でしょうね(ごめんよ園加)……園加ファン的には若干微妙ですが、園加は園加らしい可愛いプリンスを創ってくれるに違いない!、と期待したいと思います。あと、プリンス以外の場面での出番に期待。
とりあえず、腹布団はなくていいからねっ!!
ジェサップ:彩央寿音(天緒圭花)
これはちょっと……めちゃめちゃツボりました。すごく嬉しい(感涙)。
ロベスピエール:越乃リュウ(にしき愛)
ピポー軍曹:綾月せり(美稀千種)
メルシエ:美翔かずき(祐穂さとる)
クーポー:響れおな(鶴美舞夕)
ロベスピエールのナホちゃんは予想通り。
ピボー軍曹のふぁーびーは、凄く意外でしたが、出てみれば成る程!と納得しました。確かに、他にいませんね。その部下二人がみっしょん&響コンビなのは、猫的にかなりツボです。ピンパーネル団に入るとは思ってなかったけど、こう来るとは思わず、ちょっと驚いてしまいました……コメディ得意な二人だし、なによりも、役がついたことが素直に嬉しいです(*^ ^*)。
シモン:華央あみり(美城れん)
ジャンヌ:美鳳あや(朝峰ひかり)
この靴屋夫婦もすごく予想通りだ(^ ^)。みっぽーは、キンさん同様、パリ市民でも踊り狂ってくれるでしょうから、それも楽しみです♪
ルネ:天野ほたる(毬乃ゆい)
アンヌ:妃鳳こころ(星風エレナ)
このお二人は、公式サイトの星組さんの配役表には載っていないのですが、雀さまからコメントをいただきました。ピンパーネル団の洗濯女たちに助けられる女性二人の役だそうです★
ああ~(ポンッ)、あの役かぁ!月組も、助け甲斐のありそうな美女を配置してきましたね♪
今回公演で卒業する3人に役がついていないのが残念ですが、まあ、紗蘭さんも鼓さんも、下手に役がついて出番が決まってしまうより、全ての場面に出ている方がおいしい人たちなので。
パリ市民やらロンドン宮廷やら、いろんな場での小芝居を、楽しみにしています♪
89期が抜けて最初の新公。いまのところは、雪組が93期、花組が92期。月組はどの辺りに来るんでしょうね。まさか決まっているんでしょうから、早く出して欲しいものです(涙)。
個人的には、相変わらずマルグリットは彩星りおんちゃんで!!と祈ってはいるのですが……
それにしても、発表が遅いわ(涙)。パーシーとマルグリットとショーヴランくらいは、集合日前に出ると思っていたのになぁ。
初日まであと一ヵ月半。わくわくが止まりません(^ ^)。霧矢さん・まりもちゃん中心に、新しいフルムーンの発進が、とってもとっても、とっっっても!!楽しみです~(^ ^)♪
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「紅はこべ」って、どんな花なんでしょうか。
いわゆる「アカツメクサ」(シロツメクサの赤紫色の花)と同じものでいいのかしら……。
ピンパーネル団がマークにしている花と、ちょっとイメージが違うんですが。
そんなことをふと思ったのは、月組公演の配役を見て、でした。
集合日だったはずの昨日出なかった配役が、一日遅れでやっと出ましたが。
……コレを見ても、遅れた理由はよく判らない……。まぁ常識的な、予想の範囲内の配役ですよね、コレって?
とりあえず、猫的ビッグニュースは、
マリー・グロショルツ:憧花ゆりの!!(@ @)
……あ~、びっくりした。娘役の大役なので、誰がやるのかなあと思っていたのですが、まさかすずなに来るとは。……どう考えても尻にしかれっぱなしだよな、アルマン(^ ^;ゞ。
とりあえず、あの衣装を着たすずなにちょっとドキドキです。
そして、注目!の、ピンパーネル団とその恋人たちは……
デュハースト:青樹泉(立樹遥/美弥るりか)
フォークス:星条海斗(涼紫央/天寿光希)
オジー:光月るう(彩海早矢/如月蓮)
エルトン:宇月颯(夢乃聖夏/直樹じゅん)
ファーレイ:紫門ゆりや(麻尋しゅん/芹香斗亜)
ベン:煌月爽矢(紅ゆずる/十碧れいや)
ハル:珠城りょう(壱城あずさ/麻央侑希)
アン:美夢ひまり(華美ゆうか/花ののみ)
ペギー:萌花ゆりあ(純花まりい/南風里名)
ジュリー:羽咲まな(音花ゆり/白妙なつ)
ケイト:夏月都(蒼乃夕妃/水瀬千秋)
シュザンヌ:彩星りおん(琴まりえ/妃咲せあら)
サリー:琴音和葉(稀鳥まりや/音波みのり)
ポリー:玲実くれあ(妃咲せあら/優香りこ)
こうしてみると、妥当な並び……なのでしょうか。結構意外な感じもするのですが。
とりあえず、中日で大活躍していたちゅーちゃん(咲希あかね)、愛風ゆめちゃん、そして「HAMLET!」で歌っていたみくちゃん(花陽みら)がメンバーに入っていないことに驚きました。………最下がくれあちゃんってことは、90期以上で揃えたんですね。なんのために? 男役は逆に、90期以下が過半数なのに。姉さん女房率高すぎないか?
パリの歌姫・イザベル(花愛瑞穂)には、「エリザベート」でマダム・ヴォルフを歌った沢希理寿。また女役か……。「ラスト・プレイ」でも「HAMLET!」でも、普通に男役さんしていた良い声を聞かせてくれていたので少し安心したんだけどな。たしかに歌手の役は歌が聴けて嬉しいけど、今回は新公も無いから、公演中ずっと女役なんですよね(↓)。がんばれ!
そして、王太子ルイ・シャルル(水瀬千秋)には、95期の愛希れいかさん。中日にもバウにも出ていないダークホースですが、小池さんの耳は信じられるので(^ ^)、非常に楽しみです。
上級生たちは……
ドゥ・トゥルネー伯爵夫人:花瀬みずか(万里柚美)
ドゥ・トゥルネー伯爵:一色瑠加(紫蘭ますみ)
サン・シール侯爵:研ルイス(英真なおき)
プリンス・オブ・ウェールズ:桐生園加(英真なおき)
あーちゃんは予想通り。ガチャ・研ちゃん・園加は、この三人でこの三役を分けなくてはいけないことは明白だったのですが……やっぱりこの組み合わせが一番でしょうね(ごめんよ園加)……園加ファン的には若干微妙ですが、園加は園加らしい可愛いプリンスを創ってくれるに違いない!、と期待したいと思います。あと、プリンス以外の場面での出番に期待。
とりあえず、腹布団はなくていいからねっ!!
ジェサップ:彩央寿音(天緒圭花)
これはちょっと……めちゃめちゃツボりました。すごく嬉しい(感涙)。
ロベスピエール:越乃リュウ(にしき愛)
ピポー軍曹:綾月せり(美稀千種)
メルシエ:美翔かずき(祐穂さとる)
クーポー:響れおな(鶴美舞夕)
ロベスピエールのナホちゃんは予想通り。
ピボー軍曹のふぁーびーは、凄く意外でしたが、出てみれば成る程!と納得しました。確かに、他にいませんね。その部下二人がみっしょん&響コンビなのは、猫的にかなりツボです。ピンパーネル団に入るとは思ってなかったけど、こう来るとは思わず、ちょっと驚いてしまいました……コメディ得意な二人だし、なによりも、役がついたことが素直に嬉しいです(*^ ^*)。
シモン:華央あみり(美城れん)
ジャンヌ:美鳳あや(朝峰ひかり)
この靴屋夫婦もすごく予想通りだ(^ ^)。みっぽーは、キンさん同様、パリ市民でも踊り狂ってくれるでしょうから、それも楽しみです♪
ルネ:天野ほたる(毬乃ゆい)
アンヌ:妃鳳こころ(星風エレナ)
このお二人は、公式サイトの星組さんの配役表には載っていないのですが、雀さまからコメントをいただきました。ピンパーネル団の洗濯女たちに助けられる女性二人の役だそうです★
ああ~(ポンッ)、あの役かぁ!月組も、助け甲斐のありそうな美女を配置してきましたね♪
今回公演で卒業する3人に役がついていないのが残念ですが、まあ、紗蘭さんも鼓さんも、下手に役がついて出番が決まってしまうより、全ての場面に出ている方がおいしい人たちなので。
パリ市民やらロンドン宮廷やら、いろんな場での小芝居を、楽しみにしています♪
89期が抜けて最初の新公。いまのところは、雪組が93期、花組が92期。月組はどの辺りに来るんでしょうね。まさか決まっているんでしょうから、早く出して欲しいものです(涙)。
個人的には、相変わらずマルグリットは彩星りおんちゃんで!!と祈ってはいるのですが……
それにしても、発表が遅いわ(涙)。パーシーとマルグリットとショーヴランくらいは、集合日前に出ると思っていたのになぁ。
初日まであと一ヵ月半。わくわくが止まりません(^ ^)。霧矢さん・まりもちゃん中心に、新しいフルムーンの発進が、とってもとっても、とっっっても!!楽しみです~(^ ^)♪
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ハプスブルクの魂の光
2010年3月1日 宝塚(星) コメント (4)東京宝塚劇場にて、星組公演「ハプスブルクの宝剣/BOLERO」を観劇してまいりました。
でも、またもや余談。
教は月組の「スカーレット・ピンパーネル」の集合日でした。
なのに!配役が出ない!!新人公演主演さえも出ないなんて~~~っ(嘆)
いったい何があるとゆーんだ、配役。ショーヴランの役替りだけでもうお腹一杯だとゆーのに(T T)。
東宝劇場公演千秋楽付けでの卒業が発表された紗蘭えりかさん、鼓英夏さん、愛那結梨ちゃん。
あああ、88期も二人(紗蘭・鼓)抜けて、残り五人か……寂しくなります。ふんわりとした存在感が魅力だった紗蘭さん、下級生の頃から小芝居の女王だった鼓さん。そして、研5での卒業となる愛那さん。……(安里)舞生ちゃんと同期だけど、四月をまたいで研5になるから、大階段はちゃんと降りられるのかな。本当に、あんまり下級生で卒業するのは本当に勘弁してほしいですよね、応援している方々の立場にしてみれば……。
みんなと素敵な思い出をたくさん作って、悔いなく卒業できますように。
さて、それでは、本題の星組公演。
お芝居は、作・演出植田景子。藤本ひとみさんの小説を原作とする、グランドロマン的なスケールの大きなミュージカル。
シルヴェスター・リーヴァイ氏作曲のオリジナル主題歌「魂に宿る光」が、さすがの素晴らしさでした♪
私は原作は未読なので、純粋に舞台だけを観ての感想になりますが……。
フランクフルトでユダヤ社会の裏切り者となったエリヤーフー(柚希礼音)が、ウィーン宮廷で孤独をかこっていたロレーヌ公フランツ・シュテファン(後の神聖ローマ皇帝フランツ一世)に救われ、ハプスブルクを救う影の功労者・エドゥアルトになる……というストーリーは、藤本氏らしい無茶な物語ですが、ネタが壮大で面白かったです。
原作はきっと全然違う展開なんだろうな、、と予想しつつ、ちょっと興味が湧いております(^ ^;ゞ
マリア・テレジアとフランツは、当時としては珍しい恋愛結婚。実際には色々と(ウィーン宮廷の因習とか、国際関係とか)あったにせよ、フランツの、国政には関わらずに名ばかりの皇帝として愛する女性をサポートし、子供たちを可愛がる有能で優しい夫というイメージは、マリア・テレジアの宮廷の信頼を高めるのに効果的でしたし、実際、30年足らずの結婚生活で16人の子供を儲けた二人は本当にラブラブだったんだろうな、と思います。
ハプスブルク家の出身らしく癇癪もちのマリア・テレジアとは、喧嘩をしたことだってあったでしょう。そもそも、国政に関わらなくなったのは、彼女との対立を避けようとしたためだし。
それでも、祖国ロレーヌを手放して(フランスに譲渡して)までもマリア・テレジアとの結婚を選んだ……いやむしろウィーンへ「嫁いで」きたフランツには、もう還るところはなかったのですから。
その「還るべき場所の喪失」で共鳴したフランツとエドゥアルト。二人の友情がとても切なく、そして美しい。
いやはや。
マリア・テレジアとその夫君には、元々興味があったのですが。
私の持っていたイメージに、テルくん(凰稀かなめ)のフランツ・シュテファンが見事に嵌っていたことに驚きました。なんといっても、「嫁いできた」感があるところが素晴らしい!さすが受身芝居の皇帝陛下。こんなにぴったりなキャストは無い!くらいに盛り上がってしまいました(^ ^;ゞ。
また優しいんだ、テルくんのフランツは。そういえば、クライド(「凍てついた明日」)も優しかったなあ……。あの後しばらく漂わせていた虚無感をやっと振り払って、今回のテルくんはすごく綺麗です。綺麗で優しくて、オンナノコが夢見る王子様そのもの。存在感を主張しすぎず、ただ綺麗なだけのお人形でいるために、大変な努力を払っている人だと思う。
それに対する礼音くんのエリヤーフー/エドゥアルトは、なかなか難しい役でした。
前半は、ユダヤ人として理想を抱き、教えを広めるためにその根幹を成すトーラー(律法あるいはモーゼ五書)をドイツ語に訳そうとする、優秀な青年エリヤーフー。
中世は、キリスト教もラテン語聖書しか無かったんですよね。訳すためには、神の詞を訳者が解釈しなくてはいけないのに、その解釈が正しいか否かの判定が非常に難しいから、書物は書物で持ちつつ、口頭で解釈を伝える師が力を持つわけですが。
……この時代のユダヤ人社会って、いったいどんな社会だったのでしょう。ユダヤ人社会、といえば「屋根の上のバイオリン弾き」が浮かぶけど、あれは時代も場所も全く違うし。
ただ、宗教的に「行動」を重視し、さまざまな「しきたり」(いずれもトーラーに由来がある)の色濃く残るユダヤ集団が、非常に保守的で閉じられた社会であったことは間違いないでしょうね。
そんな中で、新しいことに挑戦することは、非常に危険なことなのかもしれません。
結局彼は、アデルハイド(夢咲ねねの二役)との逢引を彼女のフィアンセ(壱城あずさ)に見つかり、決闘となって殺してしまうことで、完全にユダヤ社会からは排斥される訳ですが。
実際にはそれより前に、トーラーのドイツ語訳そのものが家族によって否定されているんですよね。自分の『魂の光』を否定された彼が、社会に順応できるはずもなく、彼の出奔はそのときに定められた運命だという気がしました。
…ただ。そう考えると、アデルハイドとの恋が展開的に意味がないというか、モーリッツが無駄死にというか、、、(^ ^;ゞ。
ちなみに。私は、しーらんは傷ついただけで生きていると思っていたのですが、脇に運ばれた後で亡くなる芝居をしているそうですね。……これは、あとでラストシーンで重要になるので、ちゃんと観ておけばよかったと思いました(T T)。
そのままエリヤーフーは逃亡してフランツに救われ、“エドゥアルト”という生き方を選ぶ。
ここって物語的に重要なところだと思うのですが、二人の出会いとか、改宗にいたるきっかけとか、そういうものが描かれていない(説明のみ)のがとても残念でした。礼音くんの芝居からもそのあたりの事情は伺えなくて、もどかしい感じ。
原作にはそのあたり、丁寧に描かれていたりするのでしょうか?
(っていうか、改宗した事実はプログラムを見て初めて知りました……そんなコト言ってた?)
ねねちゃんは、女王マリア・テレジアと、フランクフルトの裕福な家(?)の娘アデルハイドの二役。
芝居はしっかり別人として造り込んでいて良かったのですが、髪形が同じようなイメージだったのがちょっと残念。女王と平民なんだから、もう少し違いを出したほうがよかったんじゃないか、と思いました。
それにしても。
ねねちゃんと礼音くんの並びも華やかでよく似合うコンビだと思うですが、ねねちゃんとテルくんとの並びも素敵ですよね!! 今回、100分間のお芝居のほとんどの時間、ねねちゃんはフランツの妻マリア・テレジアとして過ごすので、ずーっとフランツと並んでてくれてうっとりしちゃいました。
それにしても、エリヤーフーとアデルハイドは普通にトップコンビらしい恋人同士ですが、エドゥアルトとマリア・テレジアはすごく微妙で、宝塚では珍しい関係だな、と思いました。
涼さんはフランツの側近・ジャカン。私は最初、深読みしすぎて彼は悪役なんだと思ってました(汗)。「紫子」の外記みたいな感じかな、と。実際には定嗣系の役でしたね。……フランツを愛していたかどうかは知りませんが(^ ^;ゞ。あ、でも、マリア・テレジアと良い雰囲気になるエドゥアルトを邪魔するために、エドゥアルトにとっては致命的な暴露(ユダヤ人であること)をするのはフランツのためだと思うので、やっぱり愛しているのかしら。
宮廷服が良く似合う王子様なのは基本なので特にコメントすることもないのですが、相変わらず素敵でした(*^ ^*)。
ハンガリートリオの彩海早矢・夢乃聖夏・紅ゆずるは、皆衣装が良く似合ってて素敵でした♪
良い場面だったし、この3人でちゃんと持たせられるんだなあ、と感心しました。
ただ、エドゥアルトがハプスブルクを救う唯一のエピソードなのに、彼の偉大さでハンガリー人たちも従ったぞ!すげーーっ!!とかではなく、単に旧知の仲だったというオチが……と思ったのは事実ですが。
原作だと、もしかしたらその「昔の戦争」が話も出てきたりするのでしょうか…?そこで英雄的な働きをしていて、だから無理な願いも訊いてもらえる、とか。何か、そういうエピソードが欲しくなる感じだった、かも。
イロイロ飛ばして、おそらく初見で一番印象に残る人物の一人であろう、少女オルガ(稀鳥まりや)。
私はキトリちゃんが大好きなので、彼女が登場するだけで結構幸せなんですが。
真直ぐな笑顔がとても可愛らしい人なので、ああいう役はぴったりだなあ、と思いました。暗さのない、ふんわりとした明るい可愛らしさがありますよね。人の気持ちを引き立てて、暗闇から救ってくれるような明るさ。
いや、ああみえても「エル・アルコン」の女海賊ギルダが似合ったりする人なんですけどね。七色のオーラを持っていて、声の強さと身体能力の高さが役の幅を広げていると思うのですが。
それにしても、可愛かった~~~!!(←結局それ?)
ただ。あのエピソード自体には、無理矢理感があったなぁ、と。
故郷を追われたユダヤ人たち(家族)に出会って、自分の行く末を見失ったまま、ホヘンフリーデベルクの闘いに敗れて傷ついた彼を助けてくれた少女オルガが、トーラーのドイツ語訳を持っていた。ディアスポラ(離散)の時代、ラビの訓戒も思うように得られないときに、『読める聖書』がどれだけ重要なものであるか。「これがあるから、あたしたちは大丈夫」と軽やかに微笑む少女によって、彼の中のエリヤーフーの部分が救われるのは、展開として正しい。
でも、エドゥアルトの部分まで同時に救われてしまうのが、とても不思議 でした。
だってエドゥアルトは、信頼篤い旧友のハンガリー人たちを全滅させてしまったわけですよね…?ホヘンフリードベルクの戦いは、オーストリアの惨敗。ハンガリー軍は壊滅し、彼自身も生死の境をさまよってオルガに救われる状況。
なのに、どうして?
もう『エドゥアルト』では居られない彼が、新しい名前を得ようとするのではなく、『エリヤーフー』に戻る決心をするのは理解できるような気もしますが、なんとなく釈然としない……展開に無理があるというか、礼音くんが最初からエリヤーフーすぎるというか。
ちょっと微妙な気がしました(^ ^;ゞ。
フランツの弟カール大公の真風涼帆さん、マリア・テレジアの妹マリア・アンナの音波みのりちゃん。まさに宮廷を彩る花、華やかな美男美女にうっとりしました(はぁと)。
いや~、美しいことは良いことだ♪ 新公では、真風くんがフランツ、みのりちゃんがエリヤーフーの姉ドロテーア(本役琴まりえ)。真風くんはもちろん、みのりちゃんも良いところに来てますね♪ 今後が楽しみです♪
エリヤーフーの学友たちに好きな子が集まっているので、あまりの出番の少なさにちょっと凹みました。でも、皆格好良かった!やっぱり天寿光希くんは好みらしい。髪が長くていつもと頬のラインが違うのでしばらく誰だかわからなかったのに、「なんか好みの美形がいる♪」と思っていた自分に笑いました。……どうなのよ、その偏った識別能力は。
偏った識別力といえば、バイエルン王カール・アルブレヒトの本城くれはさんをキッチリ発見した自分を誉めてあげたい。あまりにも美形すぎて、くらくらしました。あんな一瞬の出番なんて勿体無さ過ぎる~~っ!!(強く主張)
老臣たちが良い味を出していて、さすが上級生の層が厚い組は違うな、と思いました。
彼らが出てくるだけで癒されます(^ ^)。
お芝居はそんなところでしょうか。
ショーについては、また後日。
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でも、またもや余談。
教は月組の「スカーレット・ピンパーネル」の集合日でした。
なのに!配役が出ない!!新人公演主演さえも出ないなんて~~~っ(嘆)
いったい何があるとゆーんだ、配役。ショーヴランの役替りだけでもうお腹一杯だとゆーのに(T T)。
東宝劇場公演千秋楽付けでの卒業が発表された紗蘭えりかさん、鼓英夏さん、愛那結梨ちゃん。
あああ、88期も二人(紗蘭・鼓)抜けて、残り五人か……寂しくなります。ふんわりとした存在感が魅力だった紗蘭さん、下級生の頃から小芝居の女王だった鼓さん。そして、研5での卒業となる愛那さん。……(安里)舞生ちゃんと同期だけど、四月をまたいで研5になるから、大階段はちゃんと降りられるのかな。本当に、あんまり下級生で卒業するのは本当に勘弁してほしいですよね、応援している方々の立場にしてみれば……。
みんなと素敵な思い出をたくさん作って、悔いなく卒業できますように。
さて、それでは、本題の星組公演。
お芝居は、作・演出植田景子。藤本ひとみさんの小説を原作とする、グランドロマン的なスケールの大きなミュージカル。
シルヴェスター・リーヴァイ氏作曲のオリジナル主題歌「魂に宿る光」が、さすがの素晴らしさでした♪
私は原作は未読なので、純粋に舞台だけを観ての感想になりますが……。
フランクフルトでユダヤ社会の裏切り者となったエリヤーフー(柚希礼音)が、ウィーン宮廷で孤独をかこっていたロレーヌ公フランツ・シュテファン(後の神聖ローマ皇帝フランツ一世)に救われ、ハプスブルクを救う影の功労者・エドゥアルトになる……というストーリーは、藤本氏らしい無茶な物語ですが、ネタが壮大で面白かったです。
原作はきっと全然違う展開なんだろうな、、と予想しつつ、ちょっと興味が湧いております(^ ^;ゞ
マリア・テレジアとフランツは、当時としては珍しい恋愛結婚。実際には色々と(ウィーン宮廷の因習とか、国際関係とか)あったにせよ、フランツの、国政には関わらずに名ばかりの皇帝として愛する女性をサポートし、子供たちを可愛がる有能で優しい夫というイメージは、マリア・テレジアの宮廷の信頼を高めるのに効果的でしたし、実際、30年足らずの結婚生活で16人の子供を儲けた二人は本当にラブラブだったんだろうな、と思います。
ハプスブルク家の出身らしく癇癪もちのマリア・テレジアとは、喧嘩をしたことだってあったでしょう。そもそも、国政に関わらなくなったのは、彼女との対立を避けようとしたためだし。
それでも、祖国ロレーヌを手放して(フランスに譲渡して)までもマリア・テレジアとの結婚を選んだ……いやむしろウィーンへ「嫁いで」きたフランツには、もう還るところはなかったのですから。
その「還るべき場所の喪失」で共鳴したフランツとエドゥアルト。二人の友情がとても切なく、そして美しい。
いやはや。
マリア・テレジアとその夫君には、元々興味があったのですが。
私の持っていたイメージに、テルくん(凰稀かなめ)のフランツ・シュテファンが見事に嵌っていたことに驚きました。なんといっても、「嫁いできた」感があるところが素晴らしい!さすが受身芝居の皇帝陛下。こんなにぴったりなキャストは無い!くらいに盛り上がってしまいました(^ ^;ゞ。
また優しいんだ、テルくんのフランツは。そういえば、クライド(「凍てついた明日」)も優しかったなあ……。あの後しばらく漂わせていた虚無感をやっと振り払って、今回のテルくんはすごく綺麗です。綺麗で優しくて、オンナノコが夢見る王子様そのもの。存在感を主張しすぎず、ただ綺麗なだけのお人形でいるために、大変な努力を払っている人だと思う。
それに対する礼音くんのエリヤーフー/エドゥアルトは、なかなか難しい役でした。
前半は、ユダヤ人として理想を抱き、教えを広めるためにその根幹を成すトーラー(律法あるいはモーゼ五書)をドイツ語に訳そうとする、優秀な青年エリヤーフー。
中世は、キリスト教もラテン語聖書しか無かったんですよね。訳すためには、神の詞を訳者が解釈しなくてはいけないのに、その解釈が正しいか否かの判定が非常に難しいから、書物は書物で持ちつつ、口頭で解釈を伝える師が力を持つわけですが。
……この時代のユダヤ人社会って、いったいどんな社会だったのでしょう。ユダヤ人社会、といえば「屋根の上のバイオリン弾き」が浮かぶけど、あれは時代も場所も全く違うし。
ただ、宗教的に「行動」を重視し、さまざまな「しきたり」(いずれもトーラーに由来がある)の色濃く残るユダヤ集団が、非常に保守的で閉じられた社会であったことは間違いないでしょうね。
そんな中で、新しいことに挑戦することは、非常に危険なことなのかもしれません。
結局彼は、アデルハイド(夢咲ねねの二役)との逢引を彼女のフィアンセ(壱城あずさ)に見つかり、決闘となって殺してしまうことで、完全にユダヤ社会からは排斥される訳ですが。
実際にはそれより前に、トーラーのドイツ語訳そのものが家族によって否定されているんですよね。自分の『魂の光』を否定された彼が、社会に順応できるはずもなく、彼の出奔はそのときに定められた運命だという気がしました。
…ただ。そう考えると、アデルハイドとの恋が展開的に意味がないというか、モーリッツが無駄死にというか、、、(^ ^;ゞ。
ちなみに。私は、しーらんは傷ついただけで生きていると思っていたのですが、脇に運ばれた後で亡くなる芝居をしているそうですね。……これは、あとでラストシーンで重要になるので、ちゃんと観ておけばよかったと思いました(T T)。
そのままエリヤーフーは逃亡してフランツに救われ、“エドゥアルト”という生き方を選ぶ。
ここって物語的に重要なところだと思うのですが、二人の出会いとか、改宗にいたるきっかけとか、そういうものが描かれていない(説明のみ)のがとても残念でした。礼音くんの芝居からもそのあたりの事情は伺えなくて、もどかしい感じ。
原作にはそのあたり、丁寧に描かれていたりするのでしょうか?
(っていうか、改宗した事実はプログラムを見て初めて知りました……そんなコト言ってた?)
ねねちゃんは、女王マリア・テレジアと、フランクフルトの裕福な家(?)の娘アデルハイドの二役。
芝居はしっかり別人として造り込んでいて良かったのですが、髪形が同じようなイメージだったのがちょっと残念。女王と平民なんだから、もう少し違いを出したほうがよかったんじゃないか、と思いました。
それにしても。
ねねちゃんと礼音くんの並びも華やかでよく似合うコンビだと思うですが、ねねちゃんとテルくんとの並びも素敵ですよね!! 今回、100分間のお芝居のほとんどの時間、ねねちゃんはフランツの妻マリア・テレジアとして過ごすので、ずーっとフランツと並んでてくれてうっとりしちゃいました。
それにしても、エリヤーフーとアデルハイドは普通にトップコンビらしい恋人同士ですが、エドゥアルトとマリア・テレジアはすごく微妙で、宝塚では珍しい関係だな、と思いました。
涼さんはフランツの側近・ジャカン。私は最初、深読みしすぎて彼は悪役なんだと思ってました(汗)。「紫子」の外記みたいな感じかな、と。実際には定嗣系の役でしたね。……フランツを愛していたかどうかは知りませんが(^ ^;ゞ。あ、でも、マリア・テレジアと良い雰囲気になるエドゥアルトを邪魔するために、エドゥアルトにとっては致命的な暴露(ユダヤ人であること)をするのはフランツのためだと思うので、やっぱり愛しているのかしら。
宮廷服が良く似合う王子様なのは基本なので特にコメントすることもないのですが、相変わらず素敵でした(*^ ^*)。
ハンガリートリオの彩海早矢・夢乃聖夏・紅ゆずるは、皆衣装が良く似合ってて素敵でした♪
良い場面だったし、この3人でちゃんと持たせられるんだなあ、と感心しました。
ただ、エドゥアルトがハプスブルクを救う唯一のエピソードなのに、彼の偉大さでハンガリー人たちも従ったぞ!すげーーっ!!とかではなく、単に旧知の仲だったというオチが……と思ったのは事実ですが。
原作だと、もしかしたらその「昔の戦争」が話も出てきたりするのでしょうか…?そこで英雄的な働きをしていて、だから無理な願いも訊いてもらえる、とか。何か、そういうエピソードが欲しくなる感じだった、かも。
イロイロ飛ばして、おそらく初見で一番印象に残る人物の一人であろう、少女オルガ(稀鳥まりや)。
私はキトリちゃんが大好きなので、彼女が登場するだけで結構幸せなんですが。
真直ぐな笑顔がとても可愛らしい人なので、ああいう役はぴったりだなあ、と思いました。暗さのない、ふんわりとした明るい可愛らしさがありますよね。人の気持ちを引き立てて、暗闇から救ってくれるような明るさ。
いや、ああみえても「エル・アルコン」の女海賊ギルダが似合ったりする人なんですけどね。七色のオーラを持っていて、声の強さと身体能力の高さが役の幅を広げていると思うのですが。
それにしても、可愛かった~~~!!(←結局それ?)
ただ。あのエピソード自体には、無理矢理感があったなぁ、と。
故郷を追われたユダヤ人たち(家族)に出会って、自分の行く末を見失ったまま、ホヘンフリーデベルクの闘いに敗れて傷ついた彼を助けてくれた少女オルガが、トーラーのドイツ語訳を持っていた。ディアスポラ(離散)の時代、ラビの訓戒も思うように得られないときに、『読める聖書』がどれだけ重要なものであるか。「これがあるから、あたしたちは大丈夫」と軽やかに微笑む少女によって、彼の中のエリヤーフーの部分が救われるのは、展開として正しい。
でも、エドゥアルトの部分まで同時に救われてしまうのが、とても不思議 でした。
だってエドゥアルトは、信頼篤い旧友のハンガリー人たちを全滅させてしまったわけですよね…?ホヘンフリードベルクの戦いは、オーストリアの惨敗。ハンガリー軍は壊滅し、彼自身も生死の境をさまよってオルガに救われる状況。
なのに、どうして?
もう『エドゥアルト』では居られない彼が、新しい名前を得ようとするのではなく、『エリヤーフー』に戻る決心をするのは理解できるような気もしますが、なんとなく釈然としない……展開に無理があるというか、礼音くんが最初からエリヤーフーすぎるというか。
ちょっと微妙な気がしました(^ ^;ゞ。
フランツの弟カール大公の真風涼帆さん、マリア・テレジアの妹マリア・アンナの音波みのりちゃん。まさに宮廷を彩る花、華やかな美男美女にうっとりしました(はぁと)。
いや~、美しいことは良いことだ♪ 新公では、真風くんがフランツ、みのりちゃんがエリヤーフーの姉ドロテーア(本役琴まりえ)。真風くんはもちろん、みのりちゃんも良いところに来てますね♪ 今後が楽しみです♪
エリヤーフーの学友たちに好きな子が集まっているので、あまりの出番の少なさにちょっと凹みました。でも、皆格好良かった!やっぱり天寿光希くんは好みらしい。髪が長くていつもと頬のラインが違うのでしばらく誰だかわからなかったのに、「なんか好みの美形がいる♪」と思っていた自分に笑いました。……どうなのよ、その偏った識別能力は。
偏った識別力といえば、バイエルン王カール・アルブレヒトの本城くれはさんをキッチリ発見した自分を誉めてあげたい。あまりにも美形すぎて、くらくらしました。あんな一瞬の出番なんて勿体無さ過ぎる~~っ!!(強く主張)
老臣たちが良い味を出していて、さすが上級生の層が厚い組は違うな、と思いました。
彼らが出てくるだけで癒されます(^ ^)。
お芝居はそんなところでしょうか。
ショーについては、また後日。
.
銀河劇場にて、ダンス・アクト「MATERIAL」を観劇してまいりました。
朝海ひかるさん主演のダンス・アクト……というか、波津彬子さんの「雨柳堂夢咄」を原作としたダンス作品、しかも荻田浩一演出、ということで観てまいりました。
…………荻田さんのやりたいことは、わかる。
コムさんのやりたいことも、たぶん、わかる。
たぶん。
でも……って感じ(汗)。
……後半のショー部分が素晴らしくて、あれを2時間観ていたかったです!(正直)
……原作ファンって、本当にうるさいですよね。すみませんm(_ _)m。
さて。
私は「雨柳堂夢咄」のファンですので、今回舞台化されるにあたり、どの作品が使われるかな?といろいろ想像しておりました。
その予測、ここに書いておけばよかったなあ。
今書いても後だしジャンケンみたいなんですけど(^ ^;ゞ、私はお雛様のエピソードと蜃気楼のエピソードは入るだろう、と思っていました。
単純に、私が好きだという理由と、あと、蜃気楼の話は、チラシに台詞が載っていたので。
もう一つの、観音様の手の話は予想外でしたが、流れで観てみれば納得……という感じ。
そもそも原作が非常にイメージ喚起力の高い幻想的な作品なので、中途半端にダンスアクトにするからイマイチ感があったんじゃないか、と思いました。
完全なショーのモティーフとして雨柳堂のイマジネーションを使うか、ちゃんとオムニバスのお芝居として構成を考えるか、どちらかにしてほしかったような気がします。
あと、原作どおりの台詞を喋らせるなら、蓮さんに喋れない人を当てちゃ、ダメ。
コムさんは、最近の女優姿を観ていて予想していたよりも更に女性的に美しくなっていて、確かに蓮さんは無理だな、と思いました。荻田さんも、その見極めは正しかったと思います。
彼女は蓮さんの裏側、というか……あの世側の蓮さん、みたいな感じで。表で蓮さんを演じる三浦涼介さんと表裏一体な感じになっていたのですが。
で、その、表の蓮さんを演じた三浦涼介さん。
綺麗だし踊れるし、スタイルいいし、得がたい人材だと思います。たしかに、見た目だけなら100%蓮さんそのもので、驚きました。
※経歴見ると、TSの「カリィ」に出ていたみたいなんですが、覚えてないや(T T)。
でも、残念ながら、台詞はまだまだ(T T)。声が高いのはまあいいとして(蓮さんも少年なので)、口調が甘えたな感じで、女の子みたい。っていうか、オカマみたい(真顔) 蓮さんはそんなふうに喋らないもんっっっ!!(←原作ファンの悪いところが出てます)
幻想的で意味ありげな台詞を、意味ありげに口にする役なので、もっと台詞の巧い人に、なんだったらアテレコでもいいので喋らせて欲しかった気がします。
蓮の祖父(雨柳堂の店主)は、植本潤さん。
このほかにも、赤姫だの「観音様の手」の住職だの、怪しげな役をたくさんやってらっしゃいましたが、本当に何をやっても巧い人で、感心しました。
ショー場面で、ショートヘアの鬘にタイトなドレスでがんがん踊る場面があって、最初本気で誰だかわかりませんでした!!体型的に、あんなにタイトなドレスを着ても完全な女に見える(汗)。しかも、結構スタイルが良い(頭小さいし。腰ほそいし。)
すごい……。
蜃気楼のエピソードのメイン・由貴哉役は、川原一馬さん。
最初に振袖で登場(女の子として育てられた設定なので)し、お芝居の間はずっと白塗り化粧でしたが……う〜ん、植本さんの方が美人だった、かも(涙)。
芝居は良かったです。こちらも経歴を見ると「GODSPELL」に出ているらしいんですが、どの回だろう?まぁでも、アレに出てるってことは歌も芝居もある程度はOKってことですよね。たしかに良かった……と、思います。台詞も自然だったし。表情は、白塗りだったので今ひとつよく判らなかったけど。
後半のショーで、化粧を落として楽しそうに踊っているときが凄く可愛くて、びっくりしました。笑顔に吸引力があるの♪ 素化粧でも少年役がよく似合うと思うので、由貴哉役なら白塗りじゃなくても良かったのでは…と思いました。荻田さんのこだわりなのかしら。そんなに妖しげな子じゃなくて、普通の良い子なんだけどなあ。
雨柳堂にやってくる客たち、そして、由貴哉が敬愛する家庭教師須永役は、石井一彰さん。
歌えることは7月のコンサートで知っていますが、それにしても柔らかなテノールで、かなり感動しました。素晴らしい。芝居も良かったし、荻田作品の二枚目役として過不足ない存在感でした。またポイントアップしてます♪さあ、次の舞台が楽しみな人だ!!
ダンサーズは、男性が森川次朗さんと東山竜彦さん、女性が紀元由有さんと宮菜穂子さん。
宮さんは何度か観てますが、相変わらずキュートで可愛いです♪
紀元さんは、「Mr.PINSTRIPE」に出ていらっしゃいましたよね?今回はダンスに歌に大活躍で、素敵でした。特に、ショーでの黒いドレスでのダンスが素晴らしかった!!
男性二人は、東山さんがメインなのかな?コムさんとメインで踊っていたのも東山さんだったような。すごくセクシーで、目が離せないダンサーでした。
森川さんはどちらかというとアクロバティックなダンサーで、物語をひっかきまわす“もののけ”役のときの元気な動きが印象的です。
コムさんは、蓮さんの裏側、というか、もののけ側の代表、というか、その二つを繋ぐ存在感があって、素敵でした。ちょっともののけ側に近い時の表情豊かなコケティッシュさ(波津さんの描くもののけはとても可愛らしい)と、蓮の裏側に居るときの無表情な涼しさの対比が印象的。
ただ、芝居部分では意外と登場が少なくて、あれ?これって「朝海ひかるダンス・アクト」だよね?という戸惑いもありました。
その分まで、後半のショーでは出ずっぱりで踊ってくれて、とても楽しかったです。道成寺の清姫が最高!でした(はぁと)。……だから、あのショーが2時間でも良かったのにと(黙)
あああ、荻田さんのショーがもう一度観たい!!と、あらためてそう思いました(涙)。
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朝海ひかるさん主演のダンス・アクト……というか、波津彬子さんの「雨柳堂夢咄」を原作としたダンス作品、しかも荻田浩一演出、ということで観てまいりました。
…………荻田さんのやりたいことは、わかる。
コムさんのやりたいことも、たぶん、わかる。
たぶん。
でも……って感じ(汗)。
……後半のショー部分が素晴らしくて、あれを2時間観ていたかったです!(正直)
……原作ファンって、本当にうるさいですよね。すみませんm(_ _)m。
さて。
私は「雨柳堂夢咄」のファンですので、今回舞台化されるにあたり、どの作品が使われるかな?といろいろ想像しておりました。
その予測、ここに書いておけばよかったなあ。
今書いても後だしジャンケンみたいなんですけど(^ ^;ゞ、私はお雛様のエピソードと蜃気楼のエピソードは入るだろう、と思っていました。
単純に、私が好きだという理由と、あと、蜃気楼の話は、チラシに台詞が載っていたので。
もう一つの、観音様の手の話は予想外でしたが、流れで観てみれば納得……という感じ。
そもそも原作が非常にイメージ喚起力の高い幻想的な作品なので、中途半端にダンスアクトにするからイマイチ感があったんじゃないか、と思いました。
完全なショーのモティーフとして雨柳堂のイマジネーションを使うか、ちゃんとオムニバスのお芝居として構成を考えるか、どちらかにしてほしかったような気がします。
あと、原作どおりの台詞を喋らせるなら、蓮さんに喋れない人を当てちゃ、ダメ。
コムさんは、最近の女優姿を観ていて予想していたよりも更に女性的に美しくなっていて、確かに蓮さんは無理だな、と思いました。荻田さんも、その見極めは正しかったと思います。
彼女は蓮さんの裏側、というか……あの世側の蓮さん、みたいな感じで。表で蓮さんを演じる三浦涼介さんと表裏一体な感じになっていたのですが。
で、その、表の蓮さんを演じた三浦涼介さん。
綺麗だし踊れるし、スタイルいいし、得がたい人材だと思います。たしかに、見た目だけなら100%蓮さんそのもので、驚きました。
※経歴見ると、TSの「カリィ」に出ていたみたいなんですが、覚えてないや(T T)。
でも、残念ながら、台詞はまだまだ(T T)。声が高いのはまあいいとして(蓮さんも少年なので)、口調が甘えたな感じで、女の子みたい。っていうか、オカマみたい(真顔) 蓮さんはそんなふうに喋らないもんっっっ!!(←原作ファンの悪いところが出てます)
幻想的で意味ありげな台詞を、意味ありげに口にする役なので、もっと台詞の巧い人に、なんだったらアテレコでもいいので喋らせて欲しかった気がします。
蓮の祖父(雨柳堂の店主)は、植本潤さん。
このほかにも、赤姫だの「観音様の手」の住職だの、怪しげな役をたくさんやってらっしゃいましたが、本当に何をやっても巧い人で、感心しました。
ショー場面で、ショートヘアの鬘にタイトなドレスでがんがん踊る場面があって、最初本気で誰だかわかりませんでした!!体型的に、あんなにタイトなドレスを着ても完全な女に見える(汗)。しかも、結構スタイルが良い(頭小さいし。腰ほそいし。)
すごい……。
蜃気楼のエピソードのメイン・由貴哉役は、川原一馬さん。
最初に振袖で登場(女の子として育てられた設定なので)し、お芝居の間はずっと白塗り化粧でしたが……う〜ん、植本さんの方が美人だった、かも(涙)。
芝居は良かったです。こちらも経歴を見ると「GODSPELL」に出ているらしいんですが、どの回だろう?まぁでも、アレに出てるってことは歌も芝居もある程度はOKってことですよね。たしかに良かった……と、思います。台詞も自然だったし。表情は、白塗りだったので今ひとつよく判らなかったけど。
後半のショーで、化粧を落として楽しそうに踊っているときが凄く可愛くて、びっくりしました。笑顔に吸引力があるの♪ 素化粧でも少年役がよく似合うと思うので、由貴哉役なら白塗りじゃなくても良かったのでは…と思いました。荻田さんのこだわりなのかしら。そんなに妖しげな子じゃなくて、普通の良い子なんだけどなあ。
雨柳堂にやってくる客たち、そして、由貴哉が敬愛する家庭教師須永役は、石井一彰さん。
歌えることは7月のコンサートで知っていますが、それにしても柔らかなテノールで、かなり感動しました。素晴らしい。芝居も良かったし、荻田作品の二枚目役として過不足ない存在感でした。またポイントアップしてます♪さあ、次の舞台が楽しみな人だ!!
ダンサーズは、男性が森川次朗さんと東山竜彦さん、女性が紀元由有さんと宮菜穂子さん。
宮さんは何度か観てますが、相変わらずキュートで可愛いです♪
紀元さんは、「Mr.PINSTRIPE」に出ていらっしゃいましたよね?今回はダンスに歌に大活躍で、素敵でした。特に、ショーでの黒いドレスでのダンスが素晴らしかった!!
男性二人は、東山さんがメインなのかな?コムさんとメインで踊っていたのも東山さんだったような。すごくセクシーで、目が離せないダンサーでした。
森川さんはどちらかというとアクロバティックなダンサーで、物語をひっかきまわす“もののけ”役のときの元気な動きが印象的です。
コムさんは、蓮さんの裏側、というか、もののけ側の代表、というか、その二つを繋ぐ存在感があって、素敵でした。ちょっともののけ側に近い時の表情豊かなコケティッシュさ(波津さんの描くもののけはとても可愛らしい)と、蓮の裏側に居るときの無表情な涼しさの対比が印象的。
ただ、芝居部分では意外と登場が少なくて、あれ?これって「朝海ひかるダンス・アクト」だよね?という戸惑いもありました。
その分まで、後半のショーでは出ずっぱりで踊ってくれて、とても楽しかったです。道成寺の清姫が最高!でした(はぁと)。……だから、あのショーが2時間でも良かったのにと(黙)
あああ、荻田さんのショーがもう一度観たい!!と、あらためてそう思いました(涙)。
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フィギュアスケートの未来
2010年2月28日 スポーツバンクーバーオリンピックも、明日で終わりですね。
最後に女子の団体追い抜きでも銀を獲得し、日本のメダルは銀3つ、銅2つ。最後に登場する成瀬選手も、がんばってくださいね。他の選手団のみなさま、お疲れさまでした!
で。楽しみにしていたフィギュアスケートのエキシビションを観ました。
いや〜、皆さん伸び伸びと踊ってて、素敵だなあ♪♪と思いつつ、あらためて思ったことがあります。
1992年のアルベールビルオリンピック。このとき、銀メダルを獲得した伊藤みどり選手は、トリプルアクセルを五輪で初めて成功させ、大きな話題になりました。
……あれから18年が過ぎて。
2010年のバンクーバーで、トリプルアクセルに挑戦した選手は、浅田真央選手ただ一人。それどころか、五輪でトリプルアクセルを成功させた女子選手は、この18年間に一人もいなかったんですね。
何年か前に、安藤美姫選手が女子で初の4回転を競技会で成功し、大きな話題になったのに、その後はそういう話を聞きません。
あのときも、クワドラプル自体はアルベールビルの前後にスルヤ・ボナリーが成功させたことがあって(競技会では未成功)、そこまで大騒ぎしなくても……と思った記憶があります。
4回転でさえ、過去に飛んだ女子が複数居る。しかも一人は現役。
なのに、大会の大一番で大技に挑戦する人が一人しかいない現実が、元フィギュアファンとして非常に寂しい。女子も男子も、シングルの技のレベルは、20年近くも昔のあの頃と、何も変わっていないような気がしてしまいます。
でもそれは、今の選手に勇気がないとか、挑戦した選手は偉大だとか、そういう話ではないんですよね。フィギュアスケートがスポーツである以上、ルールに基づいて戦略を立てるのが当たり前。技の精度や美しさを求めて、大技の加点を抑えた現在のルール(点数体系)のもとでは、成功率の低さや体力消耗といったリスクを伴う大技に挑戦することは非常に困難だということなのです。
プログラム全体の技の精度を一つ一つ高め、全体を底上げすることに賭けたライザチェックと、キム選手。
大技に賭けたプルシェンコと、浅田真央選手。
今回の五輪の結果は、前者に軍配が上がりました。次のシーズンからは、おそらく技の精度を高める方針が主流になっていくことでしょう。それがいけないとは思いません。それを目指して磨き上げたキム選手のスケーティングの美しさには、本当に目を奪われました。現行ルール上、彼女の金メダルは当然だったと思います。まあ、得点はちょっと出すぎだと思いますが、フリーの順位に不満はありません。
ただ。
現在のルールは、もはや技の向上は望めなくなった時代のルールだと思うのです。女子の3回転半や4回転、男子の4回転や4回転半、そして5回転……それはもはや、人類という種の限界を超えた挑戦であり、不必要な危険である、と、競技団体自身が言っているようなもの。
それは真実なのかしら。現に成功している人が居るのに、と……そう、思うキモチは止められない。
まずはトライする人が居て、それが皆に広まって、次に精度を高める競争になる。そのうちに精度競争に飽きて次の奇跡にトライする人が出てくる。……それが、フィギュアスケートの醍醐味だったはずなのに。
美しさは必要です。だからこそ、「芸術点」と言われるものが存在する。ただジャンプを跳べばいいというものでは、ありません。
でも。それだけでもツマラナイ!!(←わがまま?)
もう少し、リスクを覚悟して奇跡に挑まんとする人の意欲を削がないようなルールを、検討してほしい、と強く思います。
技と美のバランスの取れたルールを、フィギュアスケートの未来のために。
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最後に女子の団体追い抜きでも銀を獲得し、日本のメダルは銀3つ、銅2つ。最後に登場する成瀬選手も、がんばってくださいね。他の選手団のみなさま、お疲れさまでした!
で。楽しみにしていたフィギュアスケートのエキシビションを観ました。
いや〜、皆さん伸び伸びと踊ってて、素敵だなあ♪♪と思いつつ、あらためて思ったことがあります。
1992年のアルベールビルオリンピック。このとき、銀メダルを獲得した伊藤みどり選手は、トリプルアクセルを五輪で初めて成功させ、大きな話題になりました。
……あれから18年が過ぎて。
2010年のバンクーバーで、トリプルアクセルに挑戦した選手は、浅田真央選手ただ一人。それどころか、五輪でトリプルアクセルを成功させた女子選手は、この18年間に一人もいなかったんですね。
何年か前に、安藤美姫選手が女子で初の4回転を競技会で成功し、大きな話題になったのに、その後はそういう話を聞きません。
あのときも、クワドラプル自体はアルベールビルの前後にスルヤ・ボナリーが成功させたことがあって(競技会では未成功)、そこまで大騒ぎしなくても……と思った記憶があります。
4回転でさえ、過去に飛んだ女子が複数居る。しかも一人は現役。
なのに、大会の大一番で大技に挑戦する人が一人しかいない現実が、元フィギュアファンとして非常に寂しい。女子も男子も、シングルの技のレベルは、20年近くも昔のあの頃と、何も変わっていないような気がしてしまいます。
でもそれは、今の選手に勇気がないとか、挑戦した選手は偉大だとか、そういう話ではないんですよね。フィギュアスケートがスポーツである以上、ルールに基づいて戦略を立てるのが当たり前。技の精度や美しさを求めて、大技の加点を抑えた現在のルール(点数体系)のもとでは、成功率の低さや体力消耗といったリスクを伴う大技に挑戦することは非常に困難だということなのです。
プログラム全体の技の精度を一つ一つ高め、全体を底上げすることに賭けたライザチェックと、キム選手。
大技に賭けたプルシェンコと、浅田真央選手。
今回の五輪の結果は、前者に軍配が上がりました。次のシーズンからは、おそらく技の精度を高める方針が主流になっていくことでしょう。それがいけないとは思いません。それを目指して磨き上げたキム選手のスケーティングの美しさには、本当に目を奪われました。現行ルール上、彼女の金メダルは当然だったと思います。まあ、得点はちょっと出すぎだと思いますが、フリーの順位に不満はありません。
ただ。
現在のルールは、もはや技の向上は望めなくなった時代のルールだと思うのです。女子の3回転半や4回転、男子の4回転や4回転半、そして5回転……それはもはや、人類という種の限界を超えた挑戦であり、不必要な危険である、と、競技団体自身が言っているようなもの。
それは真実なのかしら。現に成功している人が居るのに、と……そう、思うキモチは止められない。
まずはトライする人が居て、それが皆に広まって、次に精度を高める競争になる。そのうちに精度競争に飽きて次の奇跡にトライする人が出てくる。……それが、フィギュアスケートの醍醐味だったはずなのに。
美しさは必要です。だからこそ、「芸術点」と言われるものが存在する。ただジャンプを跳べばいいというものでは、ありません。
でも。それだけでもツマラナイ!!(←わがまま?)
もう少し、リスクを覚悟して奇跡に挑まんとする人の意欲を削がないようなルールを、検討してほしい、と強く思います。
技と美のバランスの取れたルールを、フィギュアスケートの未来のために。
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疾走するハムレット【3】
2010年2月27日 宝塚(月) コメント (2)野々すみ花ちゃん、お誕生日おめでとう(はぁと)!!
そして2月27日は、祐飛さん、すみ花ちゃん、お二人の『宙の奇跡』から一周年の記念日でもありますね(^ ^)。本当に、おめでとうございますm(_ _)m。
……記念日が増えていくって、素敵なことですね♪
さて。ちょっと間があいてしまいましたが、「HAMLET!」出演者別感想メモの続き。
ローゼンクランツ(憧花ゆりの)
普通は男性が演じる、ハムレットの「学友」。
学友だけど、最初からショートヘアの美しい女性。クローディアスに呼ばれて登場し、ハムレットの様子を探るように頼まれてハムレットに会いに行く。
演出によっては、クローディアスがハムレットを心配する優しい叔父になりきって、純真な二人を騙してハムレットの様子を探らせるバージョンもあるのですが、今回はわりとストレートにクローディアスが『悪』なので、学友たちも最初から素直に悪い感じ、というか、クローディアスに雇われたっぽい印象があって、あまりハムレットに向ける友情は強くは感じられなかったかな。
だから、ローゼンクランツが後半で突然「昔は愛してくださったのに!」みたいなことを言う場面に唐突感があったんですよね。せっかくあの台詞を入れるというアイディアがあって女役にしたのなら、もう少し、最初からそういう気持ちを匂わせる演出があってもいいのに、と思いました。オフィーリアへの嫉妬でもいいし、なんでもいいんですけど。
そもそも、ああいう会話があって、それでもなお、原作どおりに「クローディアスからイギリス王宛の親書(この手紙の持参者を殺してください)を読み、ローゼンクランツとギルデンスターンに持たせた」とハムレットに言わせ、二人を死へ送り込む場面を残したのはなんでかなあ、と思いました。基本的には、藤井さんの残す場面・カットする場面の選定は殆ど正しいと思うんですが、ココだけはちょっと不思議。
そのあたり、すずなも役作りに迷いがあったのかな?という気が少ししましたが、でも、基本的には男勝りの美しい女としてあの役がちゃんと機能していて、さすがだなと思いました。
女に設定したローゼンクランツがオフィーリアとガートルードの間に入ることによって、物語が重層化された気がします。細かい設定にもう少し配慮すれば、この役は女にしたほうがいいんじゃないかとさえ思いました。
あと、役とは関係ないのですが、プロローグの途中で違う鬘(くしゃくしゃした感じの可愛い鬘)をかぶってがんがん踊るすずながメッチャ可愛い&カッコよくて、見惚れてしまいました(*^ ^*)。
ギルデンスターン(鳳月杏)
ローゼンクランツとニコイチで出てくる「学友」のもう一人。
想いを胸の底に抱いてハムレットを見凝視めていたローゼンクランツに対して、ギルデンスターンは本当にわかりやすく「悪」な感じ。表情豊かに「ワル」を演じていて、実に楽しそうで、面白かったです。
スタイル抜群のちなつちゃん。衣装が良く似合ってて素敵でした。すずなとの並びも綺麗で、この二人をコンビにしたかった藤井さんとは一度じっくり話してみたいです(←ただの藤井ファンだからそれ)
墓堀たち(美夢ひまり、夏月都、白雪さち花)
あちこちの場面の切り替えに登場して、歌を歌って去っていく。説明とかは無いので、所謂狂言回しとはちょっと違うのかな(狂言回しというべきなのは、多分ホレーシオ)と思うのですが、シェイクスピア作品の演出によくある道化的な存在でした。
役としては、二幕のオフィーリア葬儀前のハムレットとの会話が一番メインになりますが、そこよりも、他の場つなぎに出てきては去っていく、その存在感や空気の方が印象に残りました。
三人とも、歌えて丸顔で芝居ができるひとたちで、いい人選だったと思います。さち花ちゃん、最近前に出てきていてちょっと嬉しい。
ひまりんは、一幕ラストの「ゴンザーゴ殺し」上演の前の舞踊会でのソロも、とても良かったです♪
タッチストン(彩央寿音)
ローゼンクランツたちがハムレットを慰めるために呼び寄せた劇団の団長。
きっしーらしい、きめ細かな芝居で、本当にシェイクスピア作品には欠かせない人だな、と思いました。中日の柴田・大野陣営もきっしーが欲しかったでしょうけれども、やっぱりシェイクスピアの方がきっしーの必要度は高いよね(^ ^)。ハムレットとの会話も、劇が進んでいく間のさりげない佇まいも、とっても素敵。さすがの存在感でした。
団長と話すときのハムレットの嬉しそうな表情が可愛い(*^ ^*)すぎて、全然狂ったフリができてないのはご愛嬌(苦笑)。
本役以外の場面はコロスにほとんど入っていて、久々にきっしーのダンスを堪能しました♪カッコいい♪
ゴンザーゴー(沢希理寿)、妃(愛那結梨)、ルシアーナス(海桐望)
ハムレットが指示して上演させる「ゴンザーゴー殺し」の主要人物。王(ゴンザーゴー)とその妻、そして殺人者ルシアーナス。
感想を訊かれたガートルードが「妃の嘆きが大袈裟すぎる」とコメントするとおり、大袈裟に嘆き哀しむ愛那結梨ちゃんがなかなか良かったです。
理寿さんは美人だなあ。ゴンザーゴ役より、その前の歌手の印象の方が強かったですが、ゴンザゴも、大きな衣装に負けることなくしっかり存在していて、とても良かった。妃ともお似合いでした。
海桐さんは、髭が似合いすぎて髭萌えしまくり。ぜったいお髭があった方が素敵だと思う!(言い切り)。
侍女たち(真愛涼歌、愛那結梨、都月みあ、晴音アキ)
か、か、可愛い(*^ ^*)
個人的に超お気に入りの真愛涼歌ちゃんが、知らないうちにすっかり上級生枠に入っていてちょっとびっくり。92期って、もうそんな学年なのか……。次は研5だもんなあ。しっかりした舞台姿でとても素敵でした。水獄の場面の歌手(理寿ちゃんと)がすごく良かった!(*^ ^*)
みあちゃんも可愛い♪。そこに居てくれるだけで、めっちゃ可愛くて癒されます。「ME AND MY GIRL」の頃は、仕草のひとつひとつが個性的すぎて悪目立ちしてしまうときもありましたが、すごく普通に、笑顔の素敵なとっても可愛い娘役さんになったなあ、と感慨深かったです。
晴音さんはまだ研1なんですよね。ふんわりとした可愛らしい人で、成績もいいのでこれからの活躍が楽しみです。
トレッセル(紗蘭えりか)
女官長みたいな感じでしたが、落ち着いた雰囲気が役に合っていてよかったです。
クリストファ(有瀬そう)
クローディアスの側近……というか、デンマークの大司教様、ということでいいのかしら?大振りな式服が良く似合っててカッコよかったです。
オフィーリアの葬儀で、「(自殺の可能性もあるので)教会としてはできるだけのことはしました」というところとか、声がいいのでちょっと肯きたくなったりしました。で、レアティーズに突き飛ばされたときの潔い吹っ飛び方がオトコマエでした♪
アダム(貴澄隼人)
個人的に、アダム役よりコロスで踊っているときの方が印象的だったかな。
特に、水獄(オフィーリアの最期)のコロスで、ちなつちゃんと蘭乃はなちゃん3人で踊る場面とか、すごく気持ちが入ってて3人とも良かったです。蘭ちゃんの月組最後の舞台、千秋楽でもないのにうるうるしていた男役二人が可愛かった(^ ^;ゞ。
ハムレットの影(隼海惺)
ハムレットの心象風景っぽいところにいつも出てくる影。あまり二人が並ぶ場面はないのですが、動きがちゃんとシンクロしていて、お稽古大変だったろうなあ、と思いました。歌っているハムレットの後ろで実際の動きを再現する、みたいな登場が多かったので、話をわかりやすくする効果があったと思います。
ただ。ハムレットがあの不思議な髪型をしているのは、影が影だとすぐわかるように、という目的なのか?とか思ってしまいました……(^ ^;ゞ
あと、個人的に、群舞ではいつもすみっこの上手側にいた煌海ルイセさんが綺麗だなーと思いました(たまたま上手側前方席だったのですご~~く目についた ^ ^;ゞ)
朝美絢さんは、水獄の場面だったかな?どこかのコロスで目の前で踊ってくれたのがすごく綺麗でした♪ダンサーさんなのかなあ?
下級生まで全員に役名も台詞もあって、それどころか何かしら場面がちゃんと用意されていて、相変わらず藤井さんは優しいなあと思いました。藤井作品に出た下級生は、皆すごく成長するので、今回も「スカーレット・ピンーパネル」が愉しみだし、それ以上に、新作(ショーか、お芝居ならば是非原作ものを)に期待しています!
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疾走するハムレット【2】
2010年2月25日 宝塚(月)月組日本青年館公演「HAMLET!」。
昨日で中日公演が、そして、今日で「HAMLET!」が千秋楽を迎えました(^ ^)。
皆、「スカーレット・ピンパーネル」の集合日まで、少しは休めるのでしょうか。
そして。
蘭乃はなちゃん、花組に行ってもがんばってね!!
大好きな月組っ子、どこに行っても応援しています(^ ^)。
そして、花娘最強伝説は続く………ゞ。
それでは、「HAMLET!」のキャスト別メモ。
ハムレット(龍真咲)
先日の日記で、私は「この作品のハムレット役は、若手スターのファンなら誰でも贔屓にやってほしいと思う役」だと書きました。
(私が祐飛さんにやってほしいなーと思う役は、今も昔も変わらずクローディアスですが)
でも。やっぱり、この作品が生まれたのは、そこにまさおが居たからだ、とも思います。
藤井さんのインスピレーションが輝いたのは、まさおがそこにいたからなんだろうな、と。
まさおがいなかったら、この作品は生まれなかった、………たぶん。
ハムレットって、包容力が無い役者の方が似合う役なのではないでしょうか。
だって、彼は自分の悩み苦しみに目を奪われて、誰のことも最後まで赦さないんだもの。彼が否定するが故に、オフィーリアは水に落ち、学友たちは死に、レアティーズは愚かな振る舞いをし、ガートルードは盃を干す……。
ただクローディアス一人を殺せばすんだはずのものを、彼はそれさえ許さない。頑なに、他人には心を開かない人物像。だから、包容力のある大人の男が演じると、なんでこんな莫迦なことをしてしまうんだろう?と思っちゃうんですよね。
ひとかけらの包容力も持たない男役である龍真咲が演じたハムレットという人物に、非常にリアルな空気を感じました。
まさおのハムレットはひたすら前(復讐)を視ていて、振り向こうとしないから、そのスピードについていけない人が一人づつ脱落していく。そして、最後に立ちはだかるのは、結局は亡霊……。その全体構成に感心しました。
ハムレットが棄てていくものたちはたくさんありますが、それを「疾走感」で片付けたのが、藤井さんらしい秀逸なアイディアだな、と。そして、まさおのあのスピード感、キレの良さ、そして高すぎるテンション。ギリギリのいっぱいいっぱいで、観ていて疲れてしまうほどテンションを上げきっていても、ちゃんとあの膨大なシャウト有の歌を千秋楽まで歌いきり、膨大な台詞をこなして、場を持たせることができる人って、案外少ないんじゃないかと思いますし。
フォーティンブラスを得られないデンマークは、このあと、亡霊の支配する国になるのかもしれない……と、そんな予感さえ残して。
……ハムレットのあの髪型以外は、すごく良かったと思います。(←ごめんよまさお)(だってもっと似合う髪形があると思うんだよ……)
オフィーリア(蘭乃はな)
まさおのハムレットが良かったのは、もしかしたら藤井さんと組んだればこそだったのかもしれませんが。
蘭ちゃんのオフィーリアは、そのものがベストキャストだと思いました。
「二人の貴公子」でも、ほぼオフィーリアと似たようなキャラクターを演じていて、それも凄く可愛かったので、とっっっても期待していました(*^ ^*)。多分、あの出演者たちの中で一番、私の期待値が高かったと思う。なのに!!その期待値を遥かに上回る、素晴らしい芝居でした♪
全ての場面が良かったんですが、一番好きなのは、苦悩するハムレットの視た幻影として、白いドレスで階段上に現れたときの、柔らかな笑顔です♪ すべてのしがらみを脱ぎ捨てた、幻の天使。蘭ちゃんはリアル感がなさすぎて、『少女』である前に『天使』なんだな、と思いました。三木さんは正しい。
なのに、そんな天使な蘭ちゃんが、フィナーレのショーで踊りだすと途端にガツガツした月娘になって、足を挙げる高さを競い始めるところもとっっても好きです(*^ ^*)。
花組へ異動して、夏からのトップ娘役就任が発表されている蘭ちゃん。
どうぞ、花へ行っても、その輝きを忘れないでね。
クローディアス(越乃リュウ)
私の中では、「ハムレット」という戯曲の準主役は、当たり前にクローディアスであり、ガートルードです。
ちなみに、私の個人的な希望ですが、クローディアスはガートルードに惚れていてほしいし、兄王を殺したのは王座ではなくガートルードを得るためであってほしい、と思っていたり……する(^ ^;ゞのですが。
残念ながら藤井さんにとってソンナことが有り得るはずもなく、クローディアスはシンプルな悪役に徹していて、それはそれで、一世一代の名演技でした(*^ ^*)
いやー、ナホちゃんはホントに罪なオトコですね♪ 決闘するようレアティーズを唆すときの、ささやき声と抱き寄せる腕がいい!罪を孕んだ声、罪に染まった腕。全身、これ、罪、って感じ。
一幕ラスト、「ゴンザーゴ殺し」の芝居を観ながら、どんどん表情が変わっていくところはさすがでした。そして、最後に立ち上がるときの勢いも。いやーーー、あの場面は観るところが多くて疲れました……。
ガートルード(五峰亜季)
ガートルードはを『弱い女』として描いた脚本と、まゆみさんのお芝居が今ひとつかみあっていなくて、非常に残念な気がしました。まゆみさんにわざわざご出演いただくなら、ガートルードは最初から知っていた(邪魔な夫をクローディアスと二人で片付けた)的な解釈でいいと思うんですよね。
まゆみさんは芝居の人ではなく、存在感の人なので、もうちょっとあのキャラクターが生きそうな解釈の役だったらもっと良かったのになあ。「母」を前面に出すか、「女」を前面に出すか、だったら、「女」を前面に出したほうがやりやすかったろうに。
あの解釈なら、ほたるとかこころとかほたるとかすずなとかで充分やれたような気がします。
その方が、ちゃんと「弱き者」だったんじゃないか、と、思う……。
ホレーシオ(宇月颯)、シーリア(花陽みら)
すみません。前からお気に入りの宇月くんに、ますます落ちてしまいました。
髪型も化粧もものすごく良く似合っていたし、まさおとの並びも◎!一歩控えた、親友だけど部下(従者)っていう関係がこんなに似合う人も滅多にいない、と思います(*^ ^*)。「ホフマン物語」でみりおと組んだときも素敵だったけど、まさおとの相性もいいんだなあ~~♪
幕開きのソロから始まって、まさおの次くらいに歌っているんじゃないか…?凄いなあ。
そして、さりげなく普通の衣装に着替えてコロスの中に入ったときの格好良さがまた半端ない。もしかして凄い人なんじゃないだろうか……(←なんでそんなに弱気なんだ)
ホレーシオの妹・シーリアちゃんは、原作には居ない役ですが、基本的にシーリアとしての出番は最初と最後だけで、なかなかいいバランスでした。藤井さんGJ。っていうか、みらちゃんの歌はやっぱり素晴らしい!!オランピアも良かったけど、今回は本当に感心しました。
宇月くんとみらちゃんのデュエットは、一聞の価値はありますよ!!
レアティーズ(珠城りょう)
「ラストプレイ」新公でいきなり出てきた印象の強い研2。姿に恵まれて「ラストプレイ」はおじさん役を好演していましたが、今回はちょっと苦戦?普通なら、ムーアよりレアティーズの方が若い分、下級生にはやりやすいだろうと思っていたのに、むしろ逆でしたね。
若い役から声もそのままでいけるし…と思ったんですが、“そのまま”の声は予想以上に高くて甘かった(^ ^)。逆に、お手本さんに細かく指導してもらいながら、完璧に作りこんだムーアはすごく良かったってことは、今後順調に技術が身につけば鬼に金棒!ってことですけどね。才能だけである程度できちゃう人っていうのは、意外とそれ以上には伸びなかったりするので。
芝居は良かったと思います。この作品の中では一番の包容力を見せる役ですが、仮にも上級生の蘭はなをあれだけ可愛い『妹』として遇せるのもすごい!!と思いました(*^ ^*)。
「スカーレットピンパーネル」の新公配役がまだ発表になりませんが、どうなるんでしょうねえ。気になる……。
先王の亡霊(研ルイス)
この公演全体を通して、研ちゃんが一番印象的だったのは、フィナーレの群舞場面に、扮装を解いて、亡霊化粧のまま踊っていたこと。
いやはや、インパクトありましたわ。
演出的にも研ちゃんの声色的にもよく工夫されていて、とても良かったと思います。
一幕ラストで、クローディアスやガートルードが退出したあと、さりげなくクローディアスの席に座っているハムレット王の冷たい瞳が印象的でした。このひとは、自分の息子を復讐の刃として使うことで、自分の妻、王子の母に復讐しているんだな、と思って。
可哀想なハムレット。……ハムレット本人は、そんなことに気づきもしないんだろうけど。
ポローニアス(綾月せり)
オフィーリアの父。クローディアスの側近。
せりちゃん、なんだかんだ言いつつも良い役者になってきましたねぇ。
ロングソバージュにお髭が良く似合って、「スカーレット・ピンパーネル」での扮装がかなり楽しみになりました。美中年で素敵♪
オフィーリアへの愛情がダダ漏れしているところがとても好きです。せりちゃんの芝居は、優しいですよね。ちょっと情けないような役がつづいていますが、バウには欠かせない役者になってきていると思うので、これからも頑張ってほしいです!
ちょっと体力の限界なので、ローゼンクランツから先は、また後日m(_ _)m。
.
昨日で中日公演が、そして、今日で「HAMLET!」が千秋楽を迎えました(^ ^)。
皆、「スカーレット・ピンパーネル」の集合日まで、少しは休めるのでしょうか。
そして。
蘭乃はなちゃん、花組に行ってもがんばってね!!
大好きな月組っ子、どこに行っても応援しています(^ ^)。
そして、花娘最強伝説は続く………ゞ。
それでは、「HAMLET!」のキャスト別メモ。
ハムレット(龍真咲)
先日の日記で、私は「この作品のハムレット役は、若手スターのファンなら誰でも贔屓にやってほしいと思う役」だと書きました。
(私が祐飛さんにやってほしいなーと思う役は、今も昔も変わらずクローディアスですが)
でも。やっぱり、この作品が生まれたのは、そこにまさおが居たからだ、とも思います。
藤井さんのインスピレーションが輝いたのは、まさおがそこにいたからなんだろうな、と。
まさおがいなかったら、この作品は生まれなかった、………たぶん。
ハムレットって、包容力が無い役者の方が似合う役なのではないでしょうか。
だって、彼は自分の悩み苦しみに目を奪われて、誰のことも最後まで赦さないんだもの。彼が否定するが故に、オフィーリアは水に落ち、学友たちは死に、レアティーズは愚かな振る舞いをし、ガートルードは盃を干す……。
ただクローディアス一人を殺せばすんだはずのものを、彼はそれさえ許さない。頑なに、他人には心を開かない人物像。だから、包容力のある大人の男が演じると、なんでこんな莫迦なことをしてしまうんだろう?と思っちゃうんですよね。
ひとかけらの包容力も持たない男役である龍真咲が演じたハムレットという人物に、非常にリアルな空気を感じました。
まさおのハムレットはひたすら前(復讐)を視ていて、振り向こうとしないから、そのスピードについていけない人が一人づつ脱落していく。そして、最後に立ちはだかるのは、結局は亡霊……。その全体構成に感心しました。
ハムレットが棄てていくものたちはたくさんありますが、それを「疾走感」で片付けたのが、藤井さんらしい秀逸なアイディアだな、と。そして、まさおのあのスピード感、キレの良さ、そして高すぎるテンション。ギリギリのいっぱいいっぱいで、観ていて疲れてしまうほどテンションを上げきっていても、ちゃんとあの膨大なシャウト有の歌を千秋楽まで歌いきり、膨大な台詞をこなして、場を持たせることができる人って、案外少ないんじゃないかと思いますし。
フォーティンブラスを得られないデンマークは、このあと、亡霊の支配する国になるのかもしれない……と、そんな予感さえ残して。
……ハムレットのあの髪型以外は、すごく良かったと思います。(←ごめんよまさお)(だってもっと似合う髪形があると思うんだよ……)
オフィーリア(蘭乃はな)
まさおのハムレットが良かったのは、もしかしたら藤井さんと組んだればこそだったのかもしれませんが。
蘭ちゃんのオフィーリアは、そのものがベストキャストだと思いました。
「二人の貴公子」でも、ほぼオフィーリアと似たようなキャラクターを演じていて、それも凄く可愛かったので、とっっっても期待していました(*^ ^*)。多分、あの出演者たちの中で一番、私の期待値が高かったと思う。なのに!!その期待値を遥かに上回る、素晴らしい芝居でした♪
全ての場面が良かったんですが、一番好きなのは、苦悩するハムレットの視た幻影として、白いドレスで階段上に現れたときの、柔らかな笑顔です♪ すべてのしがらみを脱ぎ捨てた、幻の天使。蘭ちゃんはリアル感がなさすぎて、『少女』である前に『天使』なんだな、と思いました。三木さんは正しい。
なのに、そんな天使な蘭ちゃんが、フィナーレのショーで踊りだすと途端にガツガツした月娘になって、足を挙げる高さを競い始めるところもとっっても好きです(*^ ^*)。
花組へ異動して、夏からのトップ娘役就任が発表されている蘭ちゃん。
どうぞ、花へ行っても、その輝きを忘れないでね。
クローディアス(越乃リュウ)
私の中では、「ハムレット」という戯曲の準主役は、当たり前にクローディアスであり、ガートルードです。
ちなみに、私の個人的な希望ですが、クローディアスはガートルードに惚れていてほしいし、兄王を殺したのは王座ではなくガートルードを得るためであってほしい、と思っていたり……する(^ ^;ゞのですが。
残念ながら藤井さんにとってソンナことが有り得るはずもなく、クローディアスはシンプルな悪役に徹していて、それはそれで、一世一代の名演技でした(*^ ^*)
いやー、ナホちゃんはホントに罪なオトコですね♪ 決闘するようレアティーズを唆すときの、ささやき声と抱き寄せる腕がいい!罪を孕んだ声、罪に染まった腕。全身、これ、罪、って感じ。
一幕ラスト、「ゴンザーゴ殺し」の芝居を観ながら、どんどん表情が変わっていくところはさすがでした。そして、最後に立ち上がるときの勢いも。いやーーー、あの場面は観るところが多くて疲れました……。
ガートルード(五峰亜季)
ガートルードはを『弱い女』として描いた脚本と、まゆみさんのお芝居が今ひとつかみあっていなくて、非常に残念な気がしました。まゆみさんにわざわざご出演いただくなら、ガートルードは最初から知っていた(邪魔な夫をクローディアスと二人で片付けた)的な解釈でいいと思うんですよね。
まゆみさんは芝居の人ではなく、存在感の人なので、もうちょっとあのキャラクターが生きそうな解釈の役だったらもっと良かったのになあ。「母」を前面に出すか、「女」を前面に出すか、だったら、「女」を前面に出したほうがやりやすかったろうに。
あの解釈なら、ほたるとかこころとかほたるとかすずなとかで充分やれたような気がします。
その方が、ちゃんと「弱き者」だったんじゃないか、と、思う……。
ホレーシオ(宇月颯)、シーリア(花陽みら)
すみません。前からお気に入りの宇月くんに、ますます落ちてしまいました。
髪型も化粧もものすごく良く似合っていたし、まさおとの並びも◎!一歩控えた、親友だけど部下(従者)っていう関係がこんなに似合う人も滅多にいない、と思います(*^ ^*)。「ホフマン物語」でみりおと組んだときも素敵だったけど、まさおとの相性もいいんだなあ~~♪
幕開きのソロから始まって、まさおの次くらいに歌っているんじゃないか…?凄いなあ。
そして、さりげなく普通の衣装に着替えてコロスの中に入ったときの格好良さがまた半端ない。もしかして凄い人なんじゃないだろうか……(←なんでそんなに弱気なんだ)
ホレーシオの妹・シーリアちゃんは、原作には居ない役ですが、基本的にシーリアとしての出番は最初と最後だけで、なかなかいいバランスでした。藤井さんGJ。っていうか、みらちゃんの歌はやっぱり素晴らしい!!オランピアも良かったけど、今回は本当に感心しました。
宇月くんとみらちゃんのデュエットは、一聞の価値はありますよ!!
レアティーズ(珠城りょう)
「ラストプレイ」新公でいきなり出てきた印象の強い研2。姿に恵まれて「ラストプレイ」はおじさん役を好演していましたが、今回はちょっと苦戦?普通なら、ムーアよりレアティーズの方が若い分、下級生にはやりやすいだろうと思っていたのに、むしろ逆でしたね。
若い役から声もそのままでいけるし…と思ったんですが、“そのまま”の声は予想以上に高くて甘かった(^ ^)。逆に、お手本さんに細かく指導してもらいながら、完璧に作りこんだムーアはすごく良かったってことは、今後順調に技術が身につけば鬼に金棒!ってことですけどね。才能だけである程度できちゃう人っていうのは、意外とそれ以上には伸びなかったりするので。
芝居は良かったと思います。この作品の中では一番の包容力を見せる役ですが、仮にも上級生の蘭はなをあれだけ可愛い『妹』として遇せるのもすごい!!と思いました(*^ ^*)。
「スカーレットピンパーネル」の新公配役がまだ発表になりませんが、どうなるんでしょうねえ。気になる……。
先王の亡霊(研ルイス)
この公演全体を通して、研ちゃんが一番印象的だったのは、フィナーレの群舞場面に、扮装を解いて、亡霊化粧のまま踊っていたこと。
いやはや、インパクトありましたわ。
演出的にも研ちゃんの声色的にもよく工夫されていて、とても良かったと思います。
一幕ラストで、クローディアスやガートルードが退出したあと、さりげなくクローディアスの席に座っているハムレット王の冷たい瞳が印象的でした。このひとは、自分の息子を復讐の刃として使うことで、自分の妻、王子の母に復讐しているんだな、と思って。
可哀想なハムレット。……ハムレット本人は、そんなことに気づきもしないんだろうけど。
ポローニアス(綾月せり)
オフィーリアの父。クローディアスの側近。
せりちゃん、なんだかんだ言いつつも良い役者になってきましたねぇ。
ロングソバージュにお髭が良く似合って、「スカーレット・ピンパーネル」での扮装がかなり楽しみになりました。美中年で素敵♪
オフィーリアへの愛情がダダ漏れしているところがとても好きです。せりちゃんの芝居は、優しいですよね。ちょっと情けないような役がつづいていますが、バウには欠かせない役者になってきていると思うので、これからも頑張ってほしいです!
ちょっと体力の限界なので、ローゼンクランツから先は、また後日m(_ _)m。
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日本青年館にて、月組公演「HAMLET!」を観劇してまいりました。
脚本・演出は藤井大介。
音楽は、青木朝子&手島恭子の女性コンビ。
ほぼ全編を歌で語る、最初から最後まで突っ走るような、疾走感のある「ハムレット」。
めまぐるしい展開、うるさいほどの生演奏、コロスを上手く使った心象風景ダンスの多用。
「To be, or not to be?」という有名な台詞を使った主題歌が耳に残って、
……素直に感嘆しました(^ ^)
本当に面白かった!
2009年の一年間に4本のショー(うち二本は再演)を創りあげ、その底力を見せ付けた藤井大介の、2010年最初の作品が、このロック・オペラ「ハムレット」。
これを観て、なんていうんだろう……彼は一段階上に昇ったんだな、という気がしました。
私は実は、「Alas」以来の藤井ショーのファンなんですが。それでもさすがに、原作無しの完全オリジナルなお芝居で、マトモに最後まで話が終わった作品が一つもない、というのは問題だと思うんですよね。全作品観ているわけではありませんが、トンデモな作品は本当にトンデモなので。
でも、彼は、原作があれば強いんです。
「から騒ぎ」も良かったし、「イーハトーヴ・夢」は、私の中では長いこと「心中・恋の大和路」の次くらいの名作にカウントされていました。
そして今、「ハムレット」がその列に並んだ……かもしれない!
しかも。
「イーハトーヴ・夢」が、非常に役者を選ぶ作品(宮沢賢治=大人の男とジョヴァンニ=子役の二役を演じるので、まず声の使い分けができないと無理)なのに対して、この「HAMLET!」は、あの激しいロック調の歌さえ歌いこなせれば、誰がやっても格好良く仕上がりそうな役。若手スターのファンなら、誰だって自分の贔屓にやってもらいたいと思う役であり、作品なんじゃないかと思います。
むしろ、難しいのはオフィーリア。あのファンタジックで明朗な透明感は、誰でもが持っている魅力ではないので。今の若手娘役陣だとあまり思いつかないなあ。台詞がなんとかなった月野姫花ちゃん、あるいは芝居でなんとかできそうな天咲千華ちゃん、、、くらい?
どんだけ人材豊富なんだよ花娘。
ストーリーは、予想していたより原作に忠実。
いや、細かい所は随分違ってます。キャストを見ただけでも、フォーティンブラスが丸ごとカットされていたり(ノルウェーとのエピソード自体が無い)、ローゼンクランツが女性でハムレットとワケアリの仲だったり。大量にあったモノローグも随分削られて、元の半分くらいになっているような気がする。
でも、、、年末にみた「笑いすぎたハムレット」並みの改変を想像していた(^ ^; 猫には、拍子抜けするくらい忠実なように見えました(^ ^)。
この公演の成功の要因の一つに、ロック・オペラだから、というのがあると思います。
シェイクスピアは古典なので、そのまま上演する場合、よほど台詞術に長けた役者を揃えなくては現代の観客を引っ張っていくことが出来ません。あれだけ膨大な量の言葉、壮大な比喩をもちいた、口を挟む隙もないような言葉たちの群れは、実生活ではまずお目にかからないものですから。
歌舞伎よりも、ずっと古い時代のものなんだもの。タルい、眠い、美辞麗句すぎて笑っちゃう、ワケがわかんない……そんな印象があっても仕方ないと思います。
でも、藤井さんはそれでヨシとはしなかった。
古典を古典のまま上演するのではなく、ロックオペラとして再構築した。スピード感を大事にして、タルい台詞は全部すっ飛ばし、あるいは歌にして、流れの邪魔にならないよう片付けておく。その、絶妙なバランス感覚。
この取捨選択のセンスが、藤井さんはさすがだと思いました。
複雑でわかりにくいからといって、細かいエピソードを全部取っ払ってしまったら、話が全然わからなくなる。あるいは、伏線のひとつもない、シンプルすぎてなんの面白みもない作品になってしまう。どれを残してどれをカットするか、あるいは、ただカットするんじゃなくて歌の歌詞として残すか、その絶妙な判断の、ピンポイントの確かさ。
既存の、別の人間が書きたい視点でまとめたた「原作」という存在。その中から自分が語りたいエピソードをつかみ出し、それを中心にまとめ直す。それも、力技ではなくセンスよくまとめることができる人は非常に限られるからこそ、小池さんは巨匠になり、藤井さんもその道を辿っている……んじゃないかなあ。
本当は齋藤さんも同じ道を歩いているはずなんだけど、彼は時々萌えに狂って踏み外すのがな……。
ただ。
この人の、宝塚作品のクリエーターとしての一番致命的な欠点は、ファンタジーしか創れないことだ、とも思いました。
具体的な話をするならば、リアル感のある恋愛が描けないんですよね、彼は。
「イーハトーブ・夢」にしても、この「ハムレット」にしても、恋愛を描いてはいません。
『ハムレットとオフィーリア』という、ロミオとジュリエットの次くらいに有名なカップルを主役にしていながら、恋愛を描くことはしない。
彼らはお互い、最初から微妙にすれ違っているんです。ハムレットはオフィーリアを可愛いと思っているし、オフィーリアはハムレットに憧れているけれども、お互い恋に恋しているだけ
、って感じで。
それが、藤井さんの個性なのか、まさおの個性なのか、、、、たぶん両方揃ったことによる相乗効果なんだろうけど(^ ^;。
衣装は河底美由紀。実は今まで、あまり河底さんの衣装で感心したことが無いのですが、今回のオフィーリアの衣装は、前半のも後半のもとても可愛くて良く似合っていて、しかも、蘭ちゃんの芝居をしっかりサポートしてくれる、良い衣装でした。ありがとう♪
ハムレットは赤、クローディアスは青、ポローニアス一家(レアティーズ・オフィーリア)は緑という色配分が非常に明瞭で舞台面が綺麗だったのも良かったと思います。「ハムレットのご学友」のくせに最初から青の衣装で登場するローゼンクランツとギルデンスターンとか、とっても判りやすくて良かったです。
でも、ハムレットの衣装はイマイチだったなあ(T T)。まさおもちょっと華奢すぎるかもしれないけど、スタイル自体は良い人なので、もっと似合う衣装がいくらでもあると思うのに。
で。とりあえず、その髪型と化粧を決めたのは誰なんですか。(←本人だったり?)どうしたって男性には見えないんですけど…いいのかなあ?
作品全体の演出コンセプトは、『エリザベート』でした。
プロローグの演出がパクリ寸前なくらいよく似ているので、最後までその印象が抜けず。
あと、音楽も、音が渦を巻くように不協和音が響いて、パッと止まる瞬間の響きが同じだったり、そこかしこ似ている部分があって。話としては全然関係ないんですけど、「Non-Stop」や「から騒ぎ」の妖精たちが、進化したら亡霊になっちゃった、みたいな、なにか不思議なイマジネーションがありましたね。
そして、『エリザベート』の新人公演を鮮明に思い出しました。
宇月くんのルキーニ好きだったんだよ(涙)。
そして。
お芝居のラストシーンを観て、今更ながら、あのプロローグになんとなく納得しました。
デンマークの王位を継ぐノルウェー王子フォーティンブラスが出てこないので、ホレーシオは永遠にハムレットのことを語り継がなくてはならなくなったんですよね!
たぶん、煉獄の底までも。
……原作本では、ハムレットはとりあえず、「フォーティンブラスに説明してくれ」って頼んでましたよね……?
……もとい。
藤井さん、『エリザベート』やりたいんなら、やれば良いのになー(*^ ^*)。
結構良いと思いますよ♪(←藤井ファン)。
小池さんにはしばらく新作に専念していただいて、初演から10年以上も過ぎた『エリザベート』は、他の演出家が順番に演出してみたら面白いんじゃないかと思っていたりするんですよね。
たぶん、藤井さんがやったら、森川久美の漫画に近い、ファンタジックなトート像になるんじゃないかと予想して、めちゃくちゃ観たくなっています(^ ^;ゞ。
……少年トート、か。誰がいいのかなあ……。
一人一人のキャストについては、また後日書かせていただきます。
まあ、あれこれと徒然ことを書いていますが、とにかく良い公演でした。藤井さん、本当にありがとう(*^ ^*)。
.
脚本・演出は藤井大介。
音楽は、青木朝子&手島恭子の女性コンビ。
ほぼ全編を歌で語る、最初から最後まで突っ走るような、疾走感のある「ハムレット」。
めまぐるしい展開、うるさいほどの生演奏、コロスを上手く使った心象風景ダンスの多用。
「To be, or not to be?」という有名な台詞を使った主題歌が耳に残って、
……素直に感嘆しました(^ ^)
本当に面白かった!
2009年の一年間に4本のショー(うち二本は再演)を創りあげ、その底力を見せ付けた藤井大介の、2010年最初の作品が、このロック・オペラ「ハムレット」。
これを観て、なんていうんだろう……彼は一段階上に昇ったんだな、という気がしました。
私は実は、「Alas」以来の藤井ショーのファンなんですが。それでもさすがに、原作無しの完全オリジナルなお芝居で、マトモに最後まで話が終わった作品が一つもない、というのは問題だと思うんですよね。全作品観ているわけではありませんが、トンデモな作品は本当にトンデモなので。
でも、彼は、原作があれば強いんです。
「から騒ぎ」も良かったし、「イーハトーヴ・夢」は、私の中では長いこと「心中・恋の大和路」の次くらいの名作にカウントされていました。
そして今、「ハムレット」がその列に並んだ……かもしれない!
しかも。
「イーハトーヴ・夢」が、非常に役者を選ぶ作品(宮沢賢治=大人の男とジョヴァンニ=子役の二役を演じるので、まず声の使い分けができないと無理)なのに対して、この「HAMLET!」は、あの激しいロック調の歌さえ歌いこなせれば、誰がやっても格好良く仕上がりそうな役。若手スターのファンなら、誰だって自分の贔屓にやってもらいたいと思う役であり、作品なんじゃないかと思います。
むしろ、難しいのはオフィーリア。あのファンタジックで明朗な透明感は、誰でもが持っている魅力ではないので。今の若手娘役陣だとあまり思いつかないなあ。台詞がなんとかなった月野姫花ちゃん、あるいは芝居でなんとかできそうな天咲千華ちゃん、、、くらい?
どんだけ人材豊富なんだよ花娘。
ストーリーは、予想していたより原作に忠実。
いや、細かい所は随分違ってます。キャストを見ただけでも、フォーティンブラスが丸ごとカットされていたり(ノルウェーとのエピソード自体が無い)、ローゼンクランツが女性でハムレットとワケアリの仲だったり。大量にあったモノローグも随分削られて、元の半分くらいになっているような気がする。
でも、、、年末にみた「笑いすぎたハムレット」並みの改変を想像していた(^ ^; 猫には、拍子抜けするくらい忠実なように見えました(^ ^)。
この公演の成功の要因の一つに、ロック・オペラだから、というのがあると思います。
シェイクスピアは古典なので、そのまま上演する場合、よほど台詞術に長けた役者を揃えなくては現代の観客を引っ張っていくことが出来ません。あれだけ膨大な量の言葉、壮大な比喩をもちいた、口を挟む隙もないような言葉たちの群れは、実生活ではまずお目にかからないものですから。
歌舞伎よりも、ずっと古い時代のものなんだもの。タルい、眠い、美辞麗句すぎて笑っちゃう、ワケがわかんない……そんな印象があっても仕方ないと思います。
でも、藤井さんはそれでヨシとはしなかった。
古典を古典のまま上演するのではなく、ロックオペラとして再構築した。スピード感を大事にして、タルい台詞は全部すっ飛ばし、あるいは歌にして、流れの邪魔にならないよう片付けておく。その、絶妙なバランス感覚。
この取捨選択のセンスが、藤井さんはさすがだと思いました。
複雑でわかりにくいからといって、細かいエピソードを全部取っ払ってしまったら、話が全然わからなくなる。あるいは、伏線のひとつもない、シンプルすぎてなんの面白みもない作品になってしまう。どれを残してどれをカットするか、あるいは、ただカットするんじゃなくて歌の歌詞として残すか、その絶妙な判断の、ピンポイントの確かさ。
既存の、別の人間が書きたい視点でまとめたた「原作」という存在。その中から自分が語りたいエピソードをつかみ出し、それを中心にまとめ直す。それも、力技ではなくセンスよくまとめることができる人は非常に限られるからこそ、小池さんは巨匠になり、藤井さんもその道を辿っている……んじゃないかなあ。
本当は齋藤さんも同じ道を歩いているはずなんだけど、彼は時々萌えに狂って踏み外すのがな……。
ただ。
この人の、宝塚作品のクリエーターとしての一番致命的な欠点は、ファンタジーしか創れないことだ、とも思いました。
具体的な話をするならば、リアル感のある恋愛が描けないんですよね、彼は。
「イーハトーブ・夢」にしても、この「ハムレット」にしても、恋愛を描いてはいません。
『ハムレットとオフィーリア』という、ロミオとジュリエットの次くらいに有名なカップルを主役にしていながら、恋愛を描くことはしない。
彼らはお互い、最初から微妙にすれ違っているんです。ハムレットはオフィーリアを可愛いと思っているし、オフィーリアはハムレットに憧れているけれども、お互い恋に恋しているだけ
、って感じで。
それが、藤井さんの個性なのか、まさおの個性なのか、、、、たぶん両方揃ったことによる相乗効果なんだろうけど(^ ^;。
衣装は河底美由紀。実は今まで、あまり河底さんの衣装で感心したことが無いのですが、今回のオフィーリアの衣装は、前半のも後半のもとても可愛くて良く似合っていて、しかも、蘭ちゃんの芝居をしっかりサポートしてくれる、良い衣装でした。ありがとう♪
ハムレットは赤、クローディアスは青、ポローニアス一家(レアティーズ・オフィーリア)は緑という色配分が非常に明瞭で舞台面が綺麗だったのも良かったと思います。「ハムレットのご学友」のくせに最初から青の衣装で登場するローゼンクランツとギルデンスターンとか、とっても判りやすくて良かったです。
でも、ハムレットの衣装はイマイチだったなあ(T T)。まさおもちょっと華奢すぎるかもしれないけど、スタイル自体は良い人なので、もっと似合う衣装がいくらでもあると思うのに。
で。とりあえず、その髪型と化粧を決めたのは誰なんですか。(←本人だったり?)どうしたって男性には見えないんですけど…いいのかなあ?
作品全体の演出コンセプトは、『エリザベート』でした。
プロローグの演出がパクリ寸前なくらいよく似ているので、最後までその印象が抜けず。
あと、音楽も、音が渦を巻くように不協和音が響いて、パッと止まる瞬間の響きが同じだったり、そこかしこ似ている部分があって。話としては全然関係ないんですけど、「Non-Stop」や「から騒ぎ」の妖精たちが、進化したら亡霊になっちゃった、みたいな、なにか不思議なイマジネーションがありましたね。
そして、『エリザベート』の新人公演を鮮明に思い出しました。
宇月くんのルキーニ好きだったんだよ(涙)。
そして。
お芝居のラストシーンを観て、今更ながら、あのプロローグになんとなく納得しました。
デンマークの王位を継ぐノルウェー王子フォーティンブラスが出てこないので、ホレーシオは永遠にハムレットのことを語り継がなくてはならなくなったんですよね!
たぶん、煉獄の底までも。
……原作本では、ハムレットはとりあえず、「フォーティンブラスに説明してくれ」って頼んでましたよね……?
……もとい。
藤井さん、『エリザベート』やりたいんなら、やれば良いのになー(*^ ^*)。
結構良いと思いますよ♪(←藤井ファン)。
小池さんにはしばらく新作に専念していただいて、初演から10年以上も過ぎた『エリザベート』は、他の演出家が順番に演出してみたら面白いんじゃないかと思っていたりするんですよね。
たぶん、藤井さんがやったら、森川久美の漫画に近い、ファンタジックなトート像になるんじゃないかと予想して、めちゃくちゃ観たくなっています(^ ^;ゞ。
……少年トート、か。誰がいいのかなあ……。
一人一人のキャストについては、また後日書かせていただきます。
まあ、あれこれと徒然ことを書いていますが、とにかく良い公演でした。藤井さん、本当にありがとう(*^ ^*)。
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名古屋のBEAT【2】
2010年2月22日 宝塚(月) コメント (1)月組中日劇場公演「紫子/Heat On Beat」。
ショー「Heat On Beat」の、つづきを。
■フィナーレ「NEXT!」
きりやんとあいあいで銀橋を渡った「枯葉」を、みりお(明日海りお)&(彩星)りおんで。
りおんちゃんの甘い低音の響きとみりおくんの正統派な歌は、相性がいいですね(*^ ^*)。二人とも、あまり自己主張のない、相手に合わせる歌い方だったのも良かったと思います。
そのまま紫の衣装の群舞へ。カップルの組み合わせはすっかり忘れてしまいましたが、みなさんお似合いでした♪なんてことはないカップルダンスですが、振り付けが色っぽくて良いなあと思っていたら、振付は羽山さん。さすが三木さん、こういうところは実に的確ですね(*^ ^*)。
舞台奥の幕があいて、中(?)階段が登場。真ん中イタツキでライトを浴びるきりやん、本公演と同じ、なんの飾りも無いシンプルな黒燕尾がよく似合ってる。
周りを囲む色とりどりの淑女たち(みっぽー・ほたる・ゆりあ・くれあ・ちゅー・ゆずは)。こういう、娘役たちに囲まれて、その一人一人と絡む場面っていうのはトップの醍醐味だ、という話を祐飛さんがされていましたが、きりやんも嬉しそうで、この場面があってよかったなあ、と思いました♪
続いて、プログラムでもきりやんに寄り添って写真に納まっている、黒いドレスのまりもちゃんと、黒燕尾の男役たちが登場。
ここでもトップコンビはほとんど組まずに、きりやんセンター、両脇にトップ娘役と二番手、という並びで群舞。……こういう黒燕尾の男役群舞に加わるだけならば、いっそのこと、まりもちゃんもパンツスーツにすればいいのに!せっかく、まりもちゃんに良く似合う素敵なドレスで嬉しかったのに、どーしてコンビを組ませないのか、不思議でなりません。
場面自体はストイックで格好良かったです。黒いドレスの女役が一人入っただけで、びっくりするほど華やかな色がつくことに感心。やっぱり、トップ娘役がいるといないで、こんなに『むさ苦しい度』が違……コホン、こんなに華やかに見えるんだな、と感心しました(*^ ^*)。
本公演では、小人数での群舞の後、そのままメンバーが増えて大群舞になった……ような気がするのですが、今回は先に男役とまりもちゃんがハケて、舞台上にきりやんだけが残って暗転(きりやんにスポット)、その間に、暗い舞台に男役が勢ぞろいして、おもむろにライトが点く、という展開になっていた……と思います(違ってたらご指摘ください)。
なんだか、黒燕尾の流れを途中でぶった切ったような気がしてちょっと気になったんですが…。
観ていて、三木さんはもしかして、ここで短くてもトップコンビのデュエットダンスを挟もうとして上手くいかなかった、とか、何かそういう経緯があるんじゃないか、と邪推してみたくなりました(^ ^;ゞ。
■パレード
エトワールは羽咲まな。どちらかというと芝居歌を得意とする歌手で、エトワールみたいな90%まで声質で決まる役はそんなに得意じゃないと思うんですけど、だいぶ高音部がまろやかになって聞き易くなったな、と思います。
本公演で音姫すなおちゃんも苦労していた歌なので、難しいんだろうな、きっと……。
で、いろんなところで書かれていますが、まりもちゃんが、エトワールの次に降りてきました。
私は、割とこういう『宝塚のお約束』みたいなものに拘りのない方だと自分では思っているんですが。
現に、トップ娘役がいないこと自体は、皆さんが言うほど気にしてはいませんでしたし。固定されたトップ娘役がいないからこそ、「夢の浮橋/Apassionado!!」という公演が打てたのだし、「ラストプレイ」が失敗したのは、トップ娘役がいないせいではなく、単純に脚本が悪かっただけのことですし。
デュエットダンスを見たかった、と再三書いているのは、単純に私がきりやんとまりもちゃんが好きで、しかも、初めて組んだのに案外ダンスの質も合っていそうだし、デュエットしたらすごく良いんじゃない!?と期待できるから、観たかったのに!!というだけで、トップコンビがいるんだからデュエットダンスはしなくちゃいけない、と言いたいわけではないのです。
(なんだかちょっと言い訳がましくてすみません)
でも。
今回のまりもちゃんのパレードでの扱い(降りてくる順番)だけは、どうにも理解に苦しみます。
理由が無い。あの位置で彼女を降ろさなくてはならない理由が、私には見つけられないんです。
三木さん、ナウオンか何かで事情を説明してほしかったなあ。理由があるなら、理解したいと思うのに。
直前が黒燕尾の男役群舞だから、パレードの前半は娘役だけで埋めなくてはならない。
これは、わかります。
でも、宝塚のお約束として、娘役のセンター降りをそうそう増やしてしまうわけにはいかない。
……これは、別に今回特例でいっぱい降ろしたって構わないじゃない?と思うんですが。
まあ、避けたほうがいいことなのかもしれない。
ただ、だからといって、トップ娘役をエトワールの次に降ろしてしまう理由にはならない、と思うのです。
そんな理屈、ない。おかしいよ絶対。
どうしてもまりもちゃんを先に下ろす必要があるならば、センター降りをまりもちゃんときりやんだけにすればいい。もりえちゃんもみりおくんもサイドで降りてきて、ずーーーーーーーーーっとまりもちゃんが歌うの。荻田さんのショーか何かで前例があったと思うんですよ。歌いながらセンター降りするスターが、エトワール含めて3、4人しかいなかったのが。
あるいはせめて、エトワールなら話はわかります(まなちゃんごめんなさい!!)轟さんとかをエトワールで降ろすのと同じですよね。あの技を使えばいい。
エトワールで降りてきて、そのまま、しずく&あいあいのところまでずーっと歌うんですよ。そうなれば、まなちゃんも脇から降りることになるから、ひとり脇から降りる人が増えて、きりやんの直前にセンター降りする人もいなくなる(ガチャとあーちゃんが両脇で降りてくることになるから)。
まりもちゃんがエトワールから三人分を担当して、なおかつトップ娘役位置で降りてくる娘役(現・副組長)がいなくなれば、「まあ、元々変則的なショーだから仕方ないねー」ですむんじゃないかな、と思うんですよね……。
なんて、今更たられば言っても仕方が無いんですけど。
がんばれ、まりもちゃん!(励)
そして、
なにはともあれ、きりやん、ホントにおめでとうございます(*^ ^*)
(強引なまとめですみません^ ^;)
今にして思えば、博多座でお披露目をした宙組トップコンビは、元々同じ組で組んだ経験のある落下傘コンビ。トップコンビの並びは心配いらなくて、むしろ二人が宙組に馴染めるのか、迎える宙組っ子たちは大丈夫なのか、というところが心配だったケースでした。
そんな彼らに、トップトリオががっつり組んで芝居を動かす、柴田さんの往年の名作「大江山花伝」と、いろんな人との絡みが楽しめるバラエティ豊かな名作ショー「Apassionado!」という組み合わせは、なかなか良かったんじゃないかと思います。実際、藤井さんも三作同時並行で進めなくてはいけない過酷なスケジュールの合間を縫って、トップコンビとしての場面をしっかり作ってくれたし(ありがとう)。
でも。今回中日でお披露目している月組トップコンビは、娘役のまりもちゃんだけが組替えで、トップの二人が組むこと自体が初めて。過去に全く組んだことがない相手役っていうのは結構珍しい……ですよね?少なくとも、私は記憶にないです(花組次期の蘭乃はなちゃんもそうなので、これから増えるのかもしれませんが)。
それを考えると、トップスターが女役で、トップコンビとしての芝居がほとんどない「紫子」は、ゆっくり慣れてね、という劇団側の温情なのかな、という気もします。
でも、冷静に考えてみれば、組替え早々バウでヒロインなんてよくある話なんだし、誰だって初めての時はあるんだから、普通の作品でお披露目させてあげても良かったのに……。まあ、「紫子」自体はすごく良かったし、きりやんにもよく似合っていたから、お芝居は「紫子」のままで、ショーは彩乃かなみちゃんが居た時代のショー……同じ三木さんでも「ファンシー・ダンス」の方が良かったんじゃないかな、と思ったりしました(*^ ^*)。
もし、中日公演のショーが「ファンシー・ダンス」だったら……
■プロローグ 全員
■アイワナダンス 園加のマスター、みりおくんのチャンピオン
■ペトルーシュカ きりやん&まりもちゃん&もりえちゃん
■(新場面) みりおくんメインで。今回の「Dancin’ Fool」みたいな感じ?
■ラストダンス きりやん&まりもちゃん 場面最後の麻子さんのソロダンスは、無くてもいいかも
■ダンスウィズミー これを改変して、もりえ&みりおの場面にすればいいのでは……?
クラブ・フルムーンからきりやん&まりもちゃん登場で。
■シェヘラザード 新場面に差し替え?あるいは、園加メインで実行?
■フィナーレ 全員
ああ、なんか細かいところはかなり調整が必要そうですが、結構良い感じじゃありません?
なんだかすごく観たくなってきた。とりあえず、ショー全体を再演しなくてもいいから、ペトルーシュカだけでももう一回やってほしいなあ。
(もしもし、話がずれてますよ)(すみません)
.
ショー「Heat On Beat」の、つづきを。
■フィナーレ「NEXT!」
きりやんとあいあいで銀橋を渡った「枯葉」を、みりお(明日海りお)&(彩星)りおんで。
りおんちゃんの甘い低音の響きとみりおくんの正統派な歌は、相性がいいですね(*^ ^*)。二人とも、あまり自己主張のない、相手に合わせる歌い方だったのも良かったと思います。
そのまま紫の衣装の群舞へ。カップルの組み合わせはすっかり忘れてしまいましたが、みなさんお似合いでした♪なんてことはないカップルダンスですが、振り付けが色っぽくて良いなあと思っていたら、振付は羽山さん。さすが三木さん、こういうところは実に的確ですね(*^ ^*)。
舞台奥の幕があいて、中(?)階段が登場。真ん中イタツキでライトを浴びるきりやん、本公演と同じ、なんの飾りも無いシンプルな黒燕尾がよく似合ってる。
周りを囲む色とりどりの淑女たち(みっぽー・ほたる・ゆりあ・くれあ・ちゅー・ゆずは)。こういう、娘役たちに囲まれて、その一人一人と絡む場面っていうのはトップの醍醐味だ、という話を祐飛さんがされていましたが、きりやんも嬉しそうで、この場面があってよかったなあ、と思いました♪
続いて、プログラムでもきりやんに寄り添って写真に納まっている、黒いドレスのまりもちゃんと、黒燕尾の男役たちが登場。
ここでもトップコンビはほとんど組まずに、きりやんセンター、両脇にトップ娘役と二番手、という並びで群舞。……こういう黒燕尾の男役群舞に加わるだけならば、いっそのこと、まりもちゃんもパンツスーツにすればいいのに!せっかく、まりもちゃんに良く似合う素敵なドレスで嬉しかったのに、どーしてコンビを組ませないのか、不思議でなりません。
場面自体はストイックで格好良かったです。黒いドレスの女役が一人入っただけで、びっくりするほど華やかな色がつくことに感心。やっぱり、トップ娘役がいるといないで、こんなに『むさ苦しい度』が違……コホン、こんなに華やかに見えるんだな、と感心しました(*^ ^*)。
本公演では、小人数での群舞の後、そのままメンバーが増えて大群舞になった……ような気がするのですが、今回は先に男役とまりもちゃんがハケて、舞台上にきりやんだけが残って暗転(きりやんにスポット)、その間に、暗い舞台に男役が勢ぞろいして、おもむろにライトが点く、という展開になっていた……と思います(違ってたらご指摘ください)。
なんだか、黒燕尾の流れを途中でぶった切ったような気がしてちょっと気になったんですが…。
観ていて、三木さんはもしかして、ここで短くてもトップコンビのデュエットダンスを挟もうとして上手くいかなかった、とか、何かそういう経緯があるんじゃないか、と邪推してみたくなりました(^ ^;ゞ。
■パレード
エトワールは羽咲まな。どちらかというと芝居歌を得意とする歌手で、エトワールみたいな90%まで声質で決まる役はそんなに得意じゃないと思うんですけど、だいぶ高音部がまろやかになって聞き易くなったな、と思います。
本公演で音姫すなおちゃんも苦労していた歌なので、難しいんだろうな、きっと……。
で、いろんなところで書かれていますが、まりもちゃんが、エトワールの次に降りてきました。
私は、割とこういう『宝塚のお約束』みたいなものに拘りのない方だと自分では思っているんですが。
現に、トップ娘役がいないこと自体は、皆さんが言うほど気にしてはいませんでしたし。固定されたトップ娘役がいないからこそ、「夢の浮橋/Apassionado!!」という公演が打てたのだし、「ラストプレイ」が失敗したのは、トップ娘役がいないせいではなく、単純に脚本が悪かっただけのことですし。
デュエットダンスを見たかった、と再三書いているのは、単純に私がきりやんとまりもちゃんが好きで、しかも、初めて組んだのに案外ダンスの質も合っていそうだし、デュエットしたらすごく良いんじゃない!?と期待できるから、観たかったのに!!というだけで、トップコンビがいるんだからデュエットダンスはしなくちゃいけない、と言いたいわけではないのです。
(なんだかちょっと言い訳がましくてすみません)
でも。
今回のまりもちゃんのパレードでの扱い(降りてくる順番)だけは、どうにも理解に苦しみます。
理由が無い。あの位置で彼女を降ろさなくてはならない理由が、私には見つけられないんです。
三木さん、ナウオンか何かで事情を説明してほしかったなあ。理由があるなら、理解したいと思うのに。
直前が黒燕尾の男役群舞だから、パレードの前半は娘役だけで埋めなくてはならない。
これは、わかります。
でも、宝塚のお約束として、娘役のセンター降りをそうそう増やしてしまうわけにはいかない。
……これは、別に今回特例でいっぱい降ろしたって構わないじゃない?と思うんですが。
まあ、避けたほうがいいことなのかもしれない。
ただ、だからといって、トップ娘役をエトワールの次に降ろしてしまう理由にはならない、と思うのです。
そんな理屈、ない。おかしいよ絶対。
どうしてもまりもちゃんを先に下ろす必要があるならば、センター降りをまりもちゃんときりやんだけにすればいい。もりえちゃんもみりおくんもサイドで降りてきて、ずーーーーーーーーーっとまりもちゃんが歌うの。荻田さんのショーか何かで前例があったと思うんですよ。歌いながらセンター降りするスターが、エトワール含めて3、4人しかいなかったのが。
あるいはせめて、エトワールなら話はわかります(まなちゃんごめんなさい!!)轟さんとかをエトワールで降ろすのと同じですよね。あの技を使えばいい。
エトワールで降りてきて、そのまま、しずく&あいあいのところまでずーっと歌うんですよ。そうなれば、まなちゃんも脇から降りることになるから、ひとり脇から降りる人が増えて、きりやんの直前にセンター降りする人もいなくなる(ガチャとあーちゃんが両脇で降りてくることになるから)。
まりもちゃんがエトワールから三人分を担当して、なおかつトップ娘役位置で降りてくる娘役(現・副組長)がいなくなれば、「まあ、元々変則的なショーだから仕方ないねー」ですむんじゃないかな、と思うんですよね……。
なんて、今更たられば言っても仕方が無いんですけど。
がんばれ、まりもちゃん!(励)
そして、
なにはともあれ、きりやん、ホントにおめでとうございます(*^ ^*)
(強引なまとめですみません^ ^;)
今にして思えば、博多座でお披露目をした宙組トップコンビは、元々同じ組で組んだ経験のある落下傘コンビ。トップコンビの並びは心配いらなくて、むしろ二人が宙組に馴染めるのか、迎える宙組っ子たちは大丈夫なのか、というところが心配だったケースでした。
そんな彼らに、トップトリオががっつり組んで芝居を動かす、柴田さんの往年の名作「大江山花伝」と、いろんな人との絡みが楽しめるバラエティ豊かな名作ショー「Apassionado!」という組み合わせは、なかなか良かったんじゃないかと思います。実際、藤井さんも三作同時並行で進めなくてはいけない過酷なスケジュールの合間を縫って、トップコンビとしての場面をしっかり作ってくれたし(ありがとう)。
でも。今回中日でお披露目している月組トップコンビは、娘役のまりもちゃんだけが組替えで、トップの二人が組むこと自体が初めて。過去に全く組んだことがない相手役っていうのは結構珍しい……ですよね?少なくとも、私は記憶にないです(花組次期の蘭乃はなちゃんもそうなので、これから増えるのかもしれませんが)。
それを考えると、トップスターが女役で、トップコンビとしての芝居がほとんどない「紫子」は、ゆっくり慣れてね、という劇団側の温情なのかな、という気もします。
でも、冷静に考えてみれば、組替え早々バウでヒロインなんてよくある話なんだし、誰だって初めての時はあるんだから、普通の作品でお披露目させてあげても良かったのに……。まあ、「紫子」自体はすごく良かったし、きりやんにもよく似合っていたから、お芝居は「紫子」のままで、ショーは彩乃かなみちゃんが居た時代のショー……同じ三木さんでも「ファンシー・ダンス」の方が良かったんじゃないかな、と思ったりしました(*^ ^*)。
もし、中日公演のショーが「ファンシー・ダンス」だったら……
■プロローグ 全員
■アイワナダンス 園加のマスター、みりおくんのチャンピオン
■ペトルーシュカ きりやん&まりもちゃん&もりえちゃん
■(新場面) みりおくんメインで。今回の「Dancin’ Fool」みたいな感じ?
■ラストダンス きりやん&まりもちゃん 場面最後の麻子さんのソロダンスは、無くてもいいかも
■ダンスウィズミー これを改変して、もりえ&みりおの場面にすればいいのでは……?
クラブ・フルムーンからきりやん&まりもちゃん登場で。
■シェヘラザード 新場面に差し替え?あるいは、園加メインで実行?
■フィナーレ 全員
ああ、なんか細かいところはかなり調整が必要そうですが、結構良い感じじゃありません?
なんだかすごく観たくなってきた。とりあえず、ショー全体を再演しなくてもいいから、ペトルーシュカだけでももう一回やってほしいなあ。
(もしもし、話がずれてますよ)(すみません)
.
月組中日劇場公演「Heat On Beat」。
この日記を書くために、年末の日記を読み直してみました。
………なにも書いてないじゃん!!(@ @)。
なんのための日記だよ、自分……(^ ^;ゞ
と、いうわけで。本公演との比較は抜きで、中日の「Heat On Beat」について。
■プロローグ「Hot Jazz」
人数が減ってもパワーが変わらないのはさすが、と思いました。
きりやんも大汗かいて歌って踊って、めっちゃカッコいい★
まりもちゃんは、いったん引っ込んで着替えて登場するきりやんと一緒に、お揃いの衣装で登場。二人の満面の笑顔が眩しくて、迎える組子のパワーがものすごくて、ちょっとほろっときました。
本公演のきりやんの位置にはもりえちゃん(青樹泉)、あいあい・しずくの位置にはみっぽー(美鳳あや)と(萌花)ゆりあちゃん。全員が勢ぞろいしての「Sing-Sing-Sing」が、月組パワーに溢れてて素晴らしかった!
スターたちが客席降りして盛り上げて、次に緒場面へ。
■「The Beat Goes On!」
本公演でのまさお(龍真咲)⇒みりお、蘭ちゃん(蘭乃はな)の天使⇒愛風ゆめちゃん、麗百愛の悪魔⇒紗那ゆずはちゃん。
愛風ゆめちゃんは、どちらかというと大人びた美人なので、こういうキャピキャピ感のある弾けた可愛らしさはだいぶ足りなかったかなー。ダンスは綺麗で、踊れる子だったんだな、と思いました。
ゆずはちゃんは超可愛い。
博多座「ME AND MY GIRL」以来、要チェック入りしているゆずはちゃんですが、ポアントではなく、普通のショートブーツみたいな普通の靴でした。そもそもロック音楽の場面で、百愛ちゃんだけクラシックのリズムなのが気になっていたので、ロックのリズムでガツガツ踊ってくれるゆずはちゃんの方が場面のイメージにはあっていたと思います。脚も綺麗に上がっていたし。
見た目のイメージというか、キャラクターとしては、ゆずはちゃんが天使でゆめちゃんが悪魔の方が似合うんじゃないかと思うんですけどね。そこはダンスの技術の差なのでしょうか?(←すみません、ダンスの技術的なことはさっぱり判らないので、適当なことを書いています汗)
紗幕があがると、若者たちが大集合!
(光月)るうちゃんから天翔りいらさんまで、なんとか全員見分けられたので、ちょっとホッとしました(^ ^)。
元気一杯!な空気はそのままで、すごく良かったです。みりおくんの歌も、まさおとはちょっと違うポジション、違う響きで歌っていて、あぁ、こういう聞かせ方もあるのか…と思いました。
シャウトの仕方や声の強さなど、まさおはさすがだったなと思うところもあったのですが、みりおくんにも充分観客を引き込む力があったと思います♪とくに、背景が飛んで開放されてからの賑やかさというか、楽しさ(?)あるいは仲の良さみたいなものは、中日の方が上だったかも♪
■「Body Heat」
暗転して、銀橋上手に白いスーツのきりやん登場。
改めて視ると、本当に細くなっちゃったなあ……。
椅子を相手にしたダンス。きりやんのポジションには(桐生)園加。……きりやんより園加の方が、技術云々はともかく、色気は上なのかなあ?ちょっとドギマギして、オペラグラスを下ろしてしまいましたわ(^ ^;ゞ。本公演では最後までがっつり視てたのに(‥)
男たち、女たちが入り乱れてのダンスナンバー。本公演でも超お気に入りな場面でしたが、やっぱり良いわぁ。……と思ったら、振付はKAZUMI-BOYさんなんですね。なーるほど、納得です。
あちょうさん(華央あみり)とか鼓英夏さんとかがちゃんとメンバーに入っているのが嬉しい。出演者にムラがある(同じ人が全場面に出てて、出てない人はプロローグとパレードしか出てなかったりする)三木さんのショーも、人数が半分しかいない中劇場版だったら大丈夫なんですね★
ジゴロの最下の輝城みつるくんが綺麗で結構目立ってました。やっぱり彼女、OGのなるみん(鳴海じゅん)に似てると思う……似てませんかねぇ?誰も賛同してくれないけど(T T)。歌が巧い美形で、流し目が得意なところ。……丸顔に笑窪が目立つところは違うけど(汗)。
月娘の本領発揮!な場面ですが、人数減っているはずなのにパワーが倍増しているのはなんで?(@ @)。みんな可愛いよ!個人的に、(妃鳳)こころの毒々しい美しさに見惚れてました。ああ、やっぱりこの人のガートルードを観てみたかったなあ……。
上手の奥から、黒いタイトワンピのまりもちゃんが登場。
あいちゃんのしたたるような艶やかさはないけれども、おしげもなく長い脚を出して、キツい流し目でエトランゼ(きりやん)を誘う。
ダンスの質があっているな、と思いました。タイミングが、もちろんお互いあわせているんでしょうけれども、それにしても綺麗に合っててすごく気持ちがいい。リフトも綺麗に、危なげなく乗っていて感心しました。
ただ。残念ながらこういう爛れた毒々しさが必要な場面が似合わないところまでよく似てるんだな……。
いやーーー、良いコンビですね(*^ ^*)。やっぱりミュージカル向きのコンビなんですよね。「スカーレット・ピンパーネル」だけでなく、「How To Suceed」とか「I Wonna DANCE!」とか、「ME AND MY GIRL」や「Ernest In Love」みたいなハッピーミュージカルを、たっくさん上演してほしいです!
イリュジオンの歌手は、本公演と同じく(彩星)りおん。素晴らしかった!(@ @)。りおん、本当に良い声ですよねえ。色っぽくて音域も音色も幅が広くて、良い歌手だなあと思います(*^ ^*)。
■「Hot Latino」
女(イリュジオン)と共に光も消えた世界。
紗幕が降りて、両花道にラテンシンガー(光月るう/明日海りお)が登場。曲は「エル・クンバンチェロ」。二人ともすごく頑張ってました。……いっぱいいっぱいでしたけど。
で、すみません。本公演をよく覚えていないのですが、みりおはそのままで、まさおのところにるうちゃんが入ったのかな?それとも、みりおがまさおの所に入ったのでしょうか……?
次は「ベサメ・ムーチョ」。メインの4人は、もりえちゃん・マギー・みっぽー・ゆりあちゃん。
みんな可愛くて、なかなか良かったです。
ロケットを挟んで、フラガンシアの場面へ。きりやんセンターに、青い燕尾ダルマのるうちゃん・みりおくん・みっしょん(美翔かずき)・まんちゃん(貴千碧)・ゆりやん(紫門ゆりや)・ゆうきくん(煌月爽矢)。
本当に麻子さんがトップスターだった時代の後半は、毎公演男役のダルマ祭りがあったのですが、それはトップ娘役不在というイレギュラーを受けてのことであって。
少なくとも、中日公演は、ここをまるっと削除してまりもちゃんとのデュエットダンスを入れた方が良かったと思います。
男役ダルマは私も楽しみにしているんですけど、なんというか、さすがにこうも続くと食傷気味で(汗)。
今更組子と馴染まなくちゃ、とか、そういうのも必要も無いきりやんなんだから、宙組と違って、まりもちゃんとの場面がもう一つほしかった!!と、切に思うのです。トップコンビなんて、まずは慣れることから始めるしかないんだから。もう少し、小規模のお披露目公演で馴染む時間をつくってあげてほしかった。
純粋に一観客として、トップコンビの場面が視たかったのにぃ……(T T)
そのまま、「エル・ビエント」のパロディ場面(振付の基本は同じで、音楽だけ変更)に。
たしか、まりもちゃんが白いドレスで最初に登場して、『お?二人で踊るのか?』とワクワクしたら、ちょっとしか組まないでそのまま群舞になったんだよね(涙)。しょぼん。
きりやんの歌は素晴らしかったです。「エル・ビエント」は別れの曲だったけど、「Catch The Beat」は未来へ向かう喜びの歌。振り付けにも、みんなの表情にも、こっちの方があっていた、ような気がします。「エル・ビエント」でも輝くようだった皆の笑顔が、本当に眩しくて。
キラキラしたものがたくさん放出された場面でした。
■「Dancin’ Fool」
みりおくん+るうちゃん+ゆうきくんの3人で、一曲。
この座組で、この3人でやるのか……というのは結構衝撃的でしたが、3人ともがんばってました。みりおくんは本当に華やかですね★
■「El Tango」
本公演であひちゃん(遼河はるひ)+しずくだったタンゴのカップル。中日ではもりえちゃん+ゆめちゃん。スタイル的に丁度つりあう二人で、とってもお似合いでした。ゆめちゃんは、天使よりもこういう大人っぽい場面の方が100倍似合う。と、思う。
歌は……まあ、本公演があの二人だったんだから何も言うまい。
紗幕があがって、セットの上から出てくるきりやん(ボヘミアン)。
彼の提示するリズムに合わせて、踊りだす男女の背中が、とても綺麗。ちょっとうっとりします。
娘役たちがボヘミアンと次々に絡む場面でも、百愛ちゃんの位置(思いっきり脚を挙げる娘)にゆずはちゃんがいて、ああ、三木さん的には完全に百愛ちゃんポジはゆずはちゃん、蘭ちゃん(&しずく)ポジはゆめちゃん、と決まっているんだろうなあ、、、と思いました。
で。
この場面のストーリー、今中日のプログラムを読んで初めて理解しました。あれっ?東宝でもプログラムは読んだはずなんだけど……?
っていうか、ここもKAZUMI-BOYか!…納得。
■ソロダンス
きりやんのソロダンスへ。
裸足のダンスですが、衣装も服装もちょっと少年っぽい感じになって、麻子さんとは随分感じが変わってました。振りつけも違うのかなあ…?きりやんの方が、爽やかで軽やかで、草原か何かを裸足で駆け回っているようなイメージで観ていました。
よくも悪くも、麻子さんは「都会的」というタイプで、何をしても「都会の眩さとコンクリートの冷たさ」の両方を持っている人だったんだな、と思います。そしてきりやんは、太陽の明るさと風の爽やかさと土の湿っぽさ、そういうモノで出来ている人なんだな、……と。
……あとちょっと(フィナーレのみ)なんですが、書いているうちに非常に長くなってしまったので、いったんここで切らせていただきます。すみませんm(_ _)m。
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この日記を書くために、年末の日記を読み直してみました。
………なにも書いてないじゃん!!(@ @)。
なんのための日記だよ、自分……(^ ^;ゞ
と、いうわけで。本公演との比較は抜きで、中日の「Heat On Beat」について。
■プロローグ「Hot Jazz」
人数が減ってもパワーが変わらないのはさすが、と思いました。
きりやんも大汗かいて歌って踊って、めっちゃカッコいい★
まりもちゃんは、いったん引っ込んで着替えて登場するきりやんと一緒に、お揃いの衣装で登場。二人の満面の笑顔が眩しくて、迎える組子のパワーがものすごくて、ちょっとほろっときました。
本公演のきりやんの位置にはもりえちゃん(青樹泉)、あいあい・しずくの位置にはみっぽー(美鳳あや)と(萌花)ゆりあちゃん。全員が勢ぞろいしての「Sing-Sing-Sing」が、月組パワーに溢れてて素晴らしかった!
スターたちが客席降りして盛り上げて、次に緒場面へ。
■「The Beat Goes On!」
本公演でのまさお(龍真咲)⇒みりお、蘭ちゃん(蘭乃はな)の天使⇒愛風ゆめちゃん、麗百愛の悪魔⇒紗那ゆずはちゃん。
愛風ゆめちゃんは、どちらかというと大人びた美人なので、こういうキャピキャピ感のある弾けた可愛らしさはだいぶ足りなかったかなー。ダンスは綺麗で、踊れる子だったんだな、と思いました。
ゆずはちゃんは超可愛い。
博多座「ME AND MY GIRL」以来、要チェック入りしているゆずはちゃんですが、ポアントではなく、普通のショートブーツみたいな普通の靴でした。そもそもロック音楽の場面で、百愛ちゃんだけクラシックのリズムなのが気になっていたので、ロックのリズムでガツガツ踊ってくれるゆずはちゃんの方が場面のイメージにはあっていたと思います。脚も綺麗に上がっていたし。
見た目のイメージというか、キャラクターとしては、ゆずはちゃんが天使でゆめちゃんが悪魔の方が似合うんじゃないかと思うんですけどね。そこはダンスの技術の差なのでしょうか?(←すみません、ダンスの技術的なことはさっぱり判らないので、適当なことを書いています汗)
紗幕があがると、若者たちが大集合!
(光月)るうちゃんから天翔りいらさんまで、なんとか全員見分けられたので、ちょっとホッとしました(^ ^)。
元気一杯!な空気はそのままで、すごく良かったです。みりおくんの歌も、まさおとはちょっと違うポジション、違う響きで歌っていて、あぁ、こういう聞かせ方もあるのか…と思いました。
シャウトの仕方や声の強さなど、まさおはさすがだったなと思うところもあったのですが、みりおくんにも充分観客を引き込む力があったと思います♪とくに、背景が飛んで開放されてからの賑やかさというか、楽しさ(?)あるいは仲の良さみたいなものは、中日の方が上だったかも♪
■「Body Heat」
暗転して、銀橋上手に白いスーツのきりやん登場。
改めて視ると、本当に細くなっちゃったなあ……。
椅子を相手にしたダンス。きりやんのポジションには(桐生)園加。……きりやんより園加の方が、技術云々はともかく、色気は上なのかなあ?ちょっとドギマギして、オペラグラスを下ろしてしまいましたわ(^ ^;ゞ。本公演では最後までがっつり視てたのに(‥)
男たち、女たちが入り乱れてのダンスナンバー。本公演でも超お気に入りな場面でしたが、やっぱり良いわぁ。……と思ったら、振付はKAZUMI-BOYさんなんですね。なーるほど、納得です。
あちょうさん(華央あみり)とか鼓英夏さんとかがちゃんとメンバーに入っているのが嬉しい。出演者にムラがある(同じ人が全場面に出てて、出てない人はプロローグとパレードしか出てなかったりする)三木さんのショーも、人数が半分しかいない中劇場版だったら大丈夫なんですね★
ジゴロの最下の輝城みつるくんが綺麗で結構目立ってました。やっぱり彼女、OGのなるみん(鳴海じゅん)に似てると思う……似てませんかねぇ?誰も賛同してくれないけど(T T)。歌が巧い美形で、流し目が得意なところ。……丸顔に笑窪が目立つところは違うけど(汗)。
月娘の本領発揮!な場面ですが、人数減っているはずなのにパワーが倍増しているのはなんで?(@ @)。みんな可愛いよ!個人的に、(妃鳳)こころの毒々しい美しさに見惚れてました。ああ、やっぱりこの人のガートルードを観てみたかったなあ……。
上手の奥から、黒いタイトワンピのまりもちゃんが登場。
あいちゃんのしたたるような艶やかさはないけれども、おしげもなく長い脚を出して、キツい流し目でエトランゼ(きりやん)を誘う。
ダンスの質があっているな、と思いました。タイミングが、もちろんお互いあわせているんでしょうけれども、それにしても綺麗に合っててすごく気持ちがいい。リフトも綺麗に、危なげなく乗っていて感心しました。
ただ。残念ながらこういう爛れた毒々しさが必要な場面が似合わないところまでよく似てるんだな……。
いやーーー、良いコンビですね(*^ ^*)。やっぱりミュージカル向きのコンビなんですよね。「スカーレット・ピンパーネル」だけでなく、「How To Suceed」とか「I Wonna DANCE!」とか、「ME AND MY GIRL」や「Ernest In Love」みたいなハッピーミュージカルを、たっくさん上演してほしいです!
イリュジオンの歌手は、本公演と同じく(彩星)りおん。素晴らしかった!(@ @)。りおん、本当に良い声ですよねえ。色っぽくて音域も音色も幅が広くて、良い歌手だなあと思います(*^ ^*)。
■「Hot Latino」
女(イリュジオン)と共に光も消えた世界。
紗幕が降りて、両花道にラテンシンガー(光月るう/明日海りお)が登場。曲は「エル・クンバンチェロ」。二人ともすごく頑張ってました。……いっぱいいっぱいでしたけど。
で、すみません。本公演をよく覚えていないのですが、みりおはそのままで、まさおのところにるうちゃんが入ったのかな?それとも、みりおがまさおの所に入ったのでしょうか……?
次は「ベサメ・ムーチョ」。メインの4人は、もりえちゃん・マギー・みっぽー・ゆりあちゃん。
みんな可愛くて、なかなか良かったです。
ロケットを挟んで、フラガンシアの場面へ。きりやんセンターに、青い燕尾ダルマのるうちゃん・みりおくん・みっしょん(美翔かずき)・まんちゃん(貴千碧)・ゆりやん(紫門ゆりや)・ゆうきくん(煌月爽矢)。
本当に麻子さんがトップスターだった時代の後半は、毎公演男役のダルマ祭りがあったのですが、それはトップ娘役不在というイレギュラーを受けてのことであって。
少なくとも、中日公演は、ここをまるっと削除してまりもちゃんとのデュエットダンスを入れた方が良かったと思います。
男役ダルマは私も楽しみにしているんですけど、なんというか、さすがにこうも続くと食傷気味で(汗)。
今更組子と馴染まなくちゃ、とか、そういうのも必要も無いきりやんなんだから、宙組と違って、まりもちゃんとの場面がもう一つほしかった!!と、切に思うのです。トップコンビなんて、まずは慣れることから始めるしかないんだから。もう少し、小規模のお披露目公演で馴染む時間をつくってあげてほしかった。
純粋に一観客として、トップコンビの場面が視たかったのにぃ……(T T)
そのまま、「エル・ビエント」のパロディ場面(振付の基本は同じで、音楽だけ変更)に。
たしか、まりもちゃんが白いドレスで最初に登場して、『お?二人で踊るのか?』とワクワクしたら、ちょっとしか組まないでそのまま群舞になったんだよね(涙)。しょぼん。
きりやんの歌は素晴らしかったです。「エル・ビエント」は別れの曲だったけど、「Catch The Beat」は未来へ向かう喜びの歌。振り付けにも、みんなの表情にも、こっちの方があっていた、ような気がします。「エル・ビエント」でも輝くようだった皆の笑顔が、本当に眩しくて。
キラキラしたものがたくさん放出された場面でした。
■「Dancin’ Fool」
みりおくん+るうちゃん+ゆうきくんの3人で、一曲。
この座組で、この3人でやるのか……というのは結構衝撃的でしたが、3人ともがんばってました。みりおくんは本当に華やかですね★
■「El Tango」
本公演であひちゃん(遼河はるひ)+しずくだったタンゴのカップル。中日ではもりえちゃん+ゆめちゃん。スタイル的に丁度つりあう二人で、とってもお似合いでした。ゆめちゃんは、天使よりもこういう大人っぽい場面の方が100倍似合う。と、思う。
歌は……まあ、本公演があの二人だったんだから何も言うまい。
紗幕があがって、セットの上から出てくるきりやん(ボヘミアン)。
彼の提示するリズムに合わせて、踊りだす男女の背中が、とても綺麗。ちょっとうっとりします。
娘役たちがボヘミアンと次々に絡む場面でも、百愛ちゃんの位置(思いっきり脚を挙げる娘)にゆずはちゃんがいて、ああ、三木さん的には完全に百愛ちゃんポジはゆずはちゃん、蘭ちゃん(&しずく)ポジはゆめちゃん、と決まっているんだろうなあ、、、と思いました。
で。
この場面のストーリー、今中日のプログラムを読んで初めて理解しました。あれっ?東宝でもプログラムは読んだはずなんだけど……?
っていうか、ここもKAZUMI-BOYか!…納得。
■ソロダンス
きりやんのソロダンスへ。
裸足のダンスですが、衣装も服装もちょっと少年っぽい感じになって、麻子さんとは随分感じが変わってました。振りつけも違うのかなあ…?きりやんの方が、爽やかで軽やかで、草原か何かを裸足で駆け回っているようなイメージで観ていました。
よくも悪くも、麻子さんは「都会的」というタイプで、何をしても「都会の眩さとコンクリートの冷たさ」の両方を持っている人だったんだな、と思います。そしてきりやんは、太陽の明るさと風の爽やかさと土の湿っぽさ、そういうモノで出来ている人なんだな、……と。
……あとちょっと(フィナーレのみ)なんですが、書いているうちに非常に長くなってしまったので、いったんここで切らせていただきます。すみませんm(_ _)m。
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名古屋の紫と碧、そして、鶴
2010年2月20日 宝塚(月) コメント (5)中日劇場にて、「紫子/Heat On Beat」を観劇してまいりました。
いやはや。
初日にも書きましたが、きりやん、まりもちゃん、トップコンビお披露目おめでとうございます!
もう、ただただその気持ちで一杯です♪
「紫子」は、「大江山花伝」と同じ木原敏江原作・柴田侑宏作。ただ、演出が新鋭・大野拓史だったのは大きな違いかも(^ ^;ゞ。ちょっと月組が羨ましい……。
「とりかえばや物語」にインスピレーションを得た名作漫画の舞台化で、きりやんは安芸国佐伯氏の当主・碧生と、その双子の妹・紫子の二役。
基本的には紫子が主役の物語なので、お披露目から女役という珍しいパターンですが、男勝りのおきゃんな少女らしさはとても可愛らしくて、よく似合っていたと思います(*^ ^*)。
トップ娘役として組替えしてきたばかりのまりもちゃんは、毛利の姫君・舞鶴姫。
碧生の婚約者として佐伯に現れ、当主身替りの紫子と友情を結ぶ、なかなか宝塚では珍しい役ですが、まりもちゃんの真直ぐな明るさが生きて、すごく良かったです!もうね、とにかくまりもちゃんがめちゃくちゃ可愛くて、前から大好きだったけど、それ以上に好きになりました。ナウオンでニコニコしながらきりやんとじぃーっと視ている様子も可愛くてたまりません(^ ^;ゞ思いのほかきりやんとの並びも似合ってて、すごく嬉しいです(←つ、つい熱く語ってしまった……だってホントに可愛いんだもん!)
ただ。演劇的には、舞鶴姫の出番を減らして二番手娘役にやらせ、ちゅーちゃん(咲希あかね)が演じたお香をまりもちゃんが演じた方がバランスが良かったんじゃないか、と思いました。お香のほうが書き込まれているし、舞鶴姫の出番を思い切って減らせば、普通に大人しくて可愛い、無難な姫になるんじゃないか、と。
まあ、トップ娘役がトップスターと全く絡まないというのは宝塚にはあまり無いから、仕方ないのかな。
お芝居の二番手、というか、トップスターの相手役は、風吹役のもりえちゃん(青樹泉)。日本物のメークがよく映えて、すごく格好良かったです。何はなくても、きりやんを包み込める包容力があれば良い、って感じの役でしたが、すごく似合ってました。
この話、もっと風吹の事情をフィーチャーしてトップスターにやらせ、紫子をトップ娘役がやるという構成もありだと思うんですよね。そのくらい、良い役でした。
原作では、「大江山花伝」と同じ『鬼』の血を引く存在という設定がありましたが、舞台では説明が面倒なのか(汗)そのへんは端折って、ただの忍びの一員って感じ。アウトローな立ち姿、それでいて紫子にだけは真摯なところ、般若の面を被って出てきたときの投げ遣りな風情、立ち回りで見せる鋭い眼、どれもすごく良くて、惚れ惚れしました。紫子が惚れるのもわかる水際立った男っぷり。「エリザベート」のルドルフも良かったし、きちんと脚本に書き込まれた役を現実感をもって舞台の上で立ち上げる力は充分にあるんだな、と、あらためて思いました。
前回の大劇場公演で怪我のため休演していたもりえちゃん、今回は日本物の立ち回りもショーでのダンスも危なげなく踊っていて、すごくホッとしました。今の躍進が次に繋がることを、祈っています。
娘役二番手は、ちゅーちゃんのお香。
鋭利な美しさと暗い翳のある佳い女を好演していて、凄く嬉しかったです!(*^ ^*)
風吹と雇い主の間をつなぐ忍びの女。風吹に惚れて雇い主の命にそむき、殺されてしまう役ですが、切ない女心がしっかりと伝わる、すごく良い芝居を見せてもらいました。
新公はある程度役がついているけど、公演では役らしい役がついたことのない91期。力はある人なのにどうしてこうも役がつかないのか……(月組は結構そういう人が多いんですけど涙)と哀しんでいたのですが、きりやんがトップになって、こういう人に光が当たることを祈っています。
みりおくん(明日海りお)の金井定嗣。
「定嗣は真面目すぎて(身替りをさせても)すぐバレる」と言われる、堅苦しい男。
碧生の側仕えとして主君を護りぬこうとする強い意志と、その遺志を継いだ紫子に対する仄かな恋心。みりおくんは綺麗だから、つい女役をふられがちですけど、宝塚においては常に「愛される」側となる女役よりも、こういう骨太で不器用な「愛する」側の方が、圧倒的に持ち味に合っていると思うのです。
今はまだ、顔がふっくらと丸みがあったり、衣装の着こなしも改善の余地があったりして、見た目が坊やになってしまうのが残念なのですが、新公も卒業したこのあたりで一皮剥けてほしい、せっかく包容力のある芝居ができるんだから、見た目でも包容力を感じさせてほしい、と切に願っています。
このタイミングでショーヴランを(役替りで)与える劇団は、みりおくんのコトは本気で育てようとしているんだなあ、と思うんですよね。ぜひ、その期待に応えてほしいと思います。
そして。
今回この芝居を観ていて、いつかこの人の紫子を観てみたい、と思いました。女役だけど、紫子は「愛する」側の人だから、多分似合うと思うんです。
そういう意味では、オスカルはどちらかというと「愛される」側の役なので(原作ではそんなことないんですが、植田脚本はすごく「愛される」側に描いていると思う)、あまりそそられないのですが。
みりおくんの紫子。その頃には、いったい誰が月組に居てくれるんだろう。……珠城くんの風吹、宇月くんの定嗣、みっしょんの外記、あちょうさんの丹波、とか、そんな感じでどうかしら。いや、個人的にはみっしょんの風吹でも良いんですけど(笑)。
(桐生)園加の丹波。
久々にクールな役で、文句無く格好良かったです。ちょっと頭が弱くて可愛い感じの役が続いていたので、良い役がきてとても嬉しい!
何が良かったって、お香を殺しきれない弱さを、出番の最初からちゃんと見せていたのが凄く説得力がありました。脚本の流れのままに演じてしまうと、あそこで凄く唐突に「良い人」になってしまいそうなところをしっかり押さえていたのは、上級生の貫禄って奴でしょうか。
客席からの登場にも色気と貫禄があって、良かったです(*^ ^*)もうすっかり上級生だねえ、園加……(←だいぶ前から上級生ですけど、何か)
マギー(星条海斗)の天野外記。
帰宅してからナウオンを視たのですが、マギーは案外いろいろ考えていたんですね。すみません、私にはあまり伝わらなかったみたいで(T T)あまり裏表の無い、普通の悪役に見えてしまいました。あまりにもワルすぎて、「それじゃあ家老として家中の信頼を得ることは難しいだろうに…」などと思ってしまった(汗)。
だってだって、碧生(実は紫子)の前でもすごく莫迦にしきった顔をしていたりとか、ちょっと遣りすぎ?と思ったんですよ~~~。
いろいろ考えてはいるんですね。次は私にも、そんな思いを受け止められますように…(祈)
みっしょん(美翔かずき)の川寺刑部。
いやはや。吃驚しました。あまりにも良い役で。
毛利家の重臣で、舞鶴姫の婚礼の世話役を勤め、その後佐伯攻めを差配する大将となって立ちはだかる。
細い身体が大きな衣装の中で泳いでいたのがちょっと気になったくらいで、口跡といい、キツめのメークといい、髭をつけなくても貫禄って出せるんだなあ、と感心しました。
観ている観客にも「さすがは大毛利家の重臣」と思わせるだけの説得力を、見た目にも芝居にもきっちりつくりこんできたのがとても嬉しかったです。元々綺麗な人だけど、日本物の化粧をすると本当に美しい。武者人形のような迫力があって、もっと本格的な殺陣を視てみたい、と思いました。
邦なつきさんのたず、ガチャ(一色瑠加)の梅沢三太夫。
佐伯家家老の三太夫と、その妻で碧生の乳母だった、たず。
冷静に数えれば随分な学年差のある二人ですが、ガチャがなかなか良い具合に老けていて、バランス良かったです。役者やのう~!
ラスト前に、二人だけでの比較的長い芝居があるんですが、ほとんど台詞の無い時間が長いのに、濃やかな仕草だけで観客を完全に引き込んでいたのが凄かったです。ああいう時間が過ごせるのは、観客として無上の喜びなのかもしれません。お二人とも、ありがとう。
あーちゃん(花瀬みずか)の笹島。
毛利家からまりもちゃんについてくる、舞鶴姫の側仕え。
長身の姫君が、碧生(実は紫子)に合わせてものすごく小さく縮んでいたので、その隣でえらく大きく見えました(苦笑)。
酔っ払いの演技も可愛らしく、この人は本当に、いつまで経っても可愛らしいなあ……と、今更ながら感心してしまった。もう副組長になってそこそこ長いのに、ねぇ(^ ^;ゞ。
みっぽー(美鳳あや)のお藤、紗那ゆずは&愛風ゆめの禿。
紫子が最初に勤めようとする遊女屋の差配(お藤)と、紫子づきの禿の二人。
とにかく可愛かったんで、ここで取り上げてみました。みっぽーの貫禄を見ると、余計にあーちゃんのかわいらしさが際立ちますね。学年で四つも下だというのに(汗)。みっぽーも、姿は充分すぎるほど可愛らしいというのに(!)
ゆずはちゃんとゆめちゃんの二人は、これから劇団的にも育てていきたい二人なんでしょうか。口跡もよかったし、ゆずはちゃんとか死ぬほど可愛かったです(*^ ^*)
舞乃ゆかちゃんの宮乃
定嗣の妹で、主君・碧生に恋している少女。体の弱い碧生の世話をすることに生きがいを感じている、という、いかにも下級生娘役向きの純粋無垢な美少女の役。
以前から可愛いと思っていたゆかちゃんですが、ちゅーちゃん同様、本格的な大役はこれが初めて……ですよね。予想以上に声もよくて、切なさのある良い芝居をしてくれました。Hollywood Lover組が認められていくのはとても嬉しい。これからもがんばってほしいです♪
千海華蘭ちゃんの千丸
碧生の太刀持ち。劇団はこの人をあくまでも子役として扱うつもりなのか?たしかに、声がちょっと個性的(カチャ系の発声)なので、大人の男の役は現段階では難しいと思うんですけどね。
あまりにも可愛らしいので、いつまでも子役にしておきたい気持ちもわからないではありませんが、そろそろ大人の役もつけてあげてほしいなあ……。
目立つ役では、そんなところでしょうか。
男役にも娘役にも良い役がたくさんあるところはいかにも柴田作品。しかも、大野さんの演出は細かい所に神経が通っていて、とても良かったと思います(*^ ^*)。
大野さんのオリジナルも大好きなので観たいけど、たまには柴田作品の演出もお願いしたい!!
ただ、トップコンビのお披露目作品としては今ひとつ、という気もしてしまいました……お披露目公演っていうのはお祭だから、ある程度オーソドックスな形式に沿っていることって大事なのかもしれません。
まあ、今回はショーも異例な(トップ娘役無しの)形式だったので、余計そう思ったんだと思います。ショーがアレなら、せめてお芝居だけでも、トップコンビがちゃんと組む作品が観たかった人も多いんじゃないかなあ、と。
……まあ、次の「スカーレット・ピンパーネル」が、舶来ミュージカルにしては珍しいくらいトップコンビがっつりの良い作品なので、それを楽しみにしています♪
さっそく大劇場にも行く予定ですし(^ ^)、あ~、まりもちゃんがすっごい可愛いのでメチャクチャ楽しみです~~~っ(壊)
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いやはや。
初日にも書きましたが、きりやん、まりもちゃん、トップコンビお披露目おめでとうございます!
もう、ただただその気持ちで一杯です♪
「紫子」は、「大江山花伝」と同じ木原敏江原作・柴田侑宏作。ただ、演出が新鋭・大野拓史だったのは大きな違いかも(^ ^;ゞ。ちょっと月組が羨ましい……。
「とりかえばや物語」にインスピレーションを得た名作漫画の舞台化で、きりやんは安芸国佐伯氏の当主・碧生と、その双子の妹・紫子の二役。
基本的には紫子が主役の物語なので、お披露目から女役という珍しいパターンですが、男勝りのおきゃんな少女らしさはとても可愛らしくて、よく似合っていたと思います(*^ ^*)。
トップ娘役として組替えしてきたばかりのまりもちゃんは、毛利の姫君・舞鶴姫。
碧生の婚約者として佐伯に現れ、当主身替りの紫子と友情を結ぶ、なかなか宝塚では珍しい役ですが、まりもちゃんの真直ぐな明るさが生きて、すごく良かったです!もうね、とにかくまりもちゃんがめちゃくちゃ可愛くて、前から大好きだったけど、それ以上に好きになりました。ナウオンでニコニコしながらきりやんとじぃーっと視ている様子も可愛くてたまりません(^ ^;ゞ思いのほかきりやんとの並びも似合ってて、すごく嬉しいです(←つ、つい熱く語ってしまった……だってホントに可愛いんだもん!)
ただ。演劇的には、舞鶴姫の出番を減らして二番手娘役にやらせ、ちゅーちゃん(咲希あかね)が演じたお香をまりもちゃんが演じた方がバランスが良かったんじゃないか、と思いました。お香のほうが書き込まれているし、舞鶴姫の出番を思い切って減らせば、普通に大人しくて可愛い、無難な姫になるんじゃないか、と。
まあ、トップ娘役がトップスターと全く絡まないというのは宝塚にはあまり無いから、仕方ないのかな。
お芝居の二番手、というか、トップスターの相手役は、風吹役のもりえちゃん(青樹泉)。日本物のメークがよく映えて、すごく格好良かったです。何はなくても、きりやんを包み込める包容力があれば良い、って感じの役でしたが、すごく似合ってました。
この話、もっと風吹の事情をフィーチャーしてトップスターにやらせ、紫子をトップ娘役がやるという構成もありだと思うんですよね。そのくらい、良い役でした。
原作では、「大江山花伝」と同じ『鬼』の血を引く存在という設定がありましたが、舞台では説明が面倒なのか(汗)そのへんは端折って、ただの忍びの一員って感じ。アウトローな立ち姿、それでいて紫子にだけは真摯なところ、般若の面を被って出てきたときの投げ遣りな風情、立ち回りで見せる鋭い眼、どれもすごく良くて、惚れ惚れしました。紫子が惚れるのもわかる水際立った男っぷり。「エリザベート」のルドルフも良かったし、きちんと脚本に書き込まれた役を現実感をもって舞台の上で立ち上げる力は充分にあるんだな、と、あらためて思いました。
前回の大劇場公演で怪我のため休演していたもりえちゃん、今回は日本物の立ち回りもショーでのダンスも危なげなく踊っていて、すごくホッとしました。今の躍進が次に繋がることを、祈っています。
娘役二番手は、ちゅーちゃんのお香。
鋭利な美しさと暗い翳のある佳い女を好演していて、凄く嬉しかったです!(*^ ^*)
風吹と雇い主の間をつなぐ忍びの女。風吹に惚れて雇い主の命にそむき、殺されてしまう役ですが、切ない女心がしっかりと伝わる、すごく良い芝居を見せてもらいました。
新公はある程度役がついているけど、公演では役らしい役がついたことのない91期。力はある人なのにどうしてこうも役がつかないのか……(月組は結構そういう人が多いんですけど涙)と哀しんでいたのですが、きりやんがトップになって、こういう人に光が当たることを祈っています。
みりおくん(明日海りお)の金井定嗣。
「定嗣は真面目すぎて(身替りをさせても)すぐバレる」と言われる、堅苦しい男。
碧生の側仕えとして主君を護りぬこうとする強い意志と、その遺志を継いだ紫子に対する仄かな恋心。みりおくんは綺麗だから、つい女役をふられがちですけど、宝塚においては常に「愛される」側となる女役よりも、こういう骨太で不器用な「愛する」側の方が、圧倒的に持ち味に合っていると思うのです。
今はまだ、顔がふっくらと丸みがあったり、衣装の着こなしも改善の余地があったりして、見た目が坊やになってしまうのが残念なのですが、新公も卒業したこのあたりで一皮剥けてほしい、せっかく包容力のある芝居ができるんだから、見た目でも包容力を感じさせてほしい、と切に願っています。
このタイミングでショーヴランを(役替りで)与える劇団は、みりおくんのコトは本気で育てようとしているんだなあ、と思うんですよね。ぜひ、その期待に応えてほしいと思います。
そして。
今回この芝居を観ていて、いつかこの人の紫子を観てみたい、と思いました。女役だけど、紫子は「愛する」側の人だから、多分似合うと思うんです。
そういう意味では、オスカルはどちらかというと「愛される」側の役なので(原作ではそんなことないんですが、植田脚本はすごく「愛される」側に描いていると思う)、あまりそそられないのですが。
みりおくんの紫子。その頃には、いったい誰が月組に居てくれるんだろう。……珠城くんの風吹、宇月くんの定嗣、みっしょんの外記、あちょうさんの丹波、とか、そんな感じでどうかしら。いや、個人的にはみっしょんの風吹でも良いんですけど(笑)。
(桐生)園加の丹波。
久々にクールな役で、文句無く格好良かったです。ちょっと頭が弱くて可愛い感じの役が続いていたので、良い役がきてとても嬉しい!
何が良かったって、お香を殺しきれない弱さを、出番の最初からちゃんと見せていたのが凄く説得力がありました。脚本の流れのままに演じてしまうと、あそこで凄く唐突に「良い人」になってしまいそうなところをしっかり押さえていたのは、上級生の貫禄って奴でしょうか。
客席からの登場にも色気と貫禄があって、良かったです(*^ ^*)もうすっかり上級生だねえ、園加……(←だいぶ前から上級生ですけど、何か)
マギー(星条海斗)の天野外記。
帰宅してからナウオンを視たのですが、マギーは案外いろいろ考えていたんですね。すみません、私にはあまり伝わらなかったみたいで(T T)あまり裏表の無い、普通の悪役に見えてしまいました。あまりにもワルすぎて、「それじゃあ家老として家中の信頼を得ることは難しいだろうに…」などと思ってしまった(汗)。
だってだって、碧生(実は紫子)の前でもすごく莫迦にしきった顔をしていたりとか、ちょっと遣りすぎ?と思ったんですよ~~~。
いろいろ考えてはいるんですね。次は私にも、そんな思いを受け止められますように…(祈)
みっしょん(美翔かずき)の川寺刑部。
いやはや。吃驚しました。あまりにも良い役で。
毛利家の重臣で、舞鶴姫の婚礼の世話役を勤め、その後佐伯攻めを差配する大将となって立ちはだかる。
細い身体が大きな衣装の中で泳いでいたのがちょっと気になったくらいで、口跡といい、キツめのメークといい、髭をつけなくても貫禄って出せるんだなあ、と感心しました。
観ている観客にも「さすがは大毛利家の重臣」と思わせるだけの説得力を、見た目にも芝居にもきっちりつくりこんできたのがとても嬉しかったです。元々綺麗な人だけど、日本物の化粧をすると本当に美しい。武者人形のような迫力があって、もっと本格的な殺陣を視てみたい、と思いました。
邦なつきさんのたず、ガチャ(一色瑠加)の梅沢三太夫。
佐伯家家老の三太夫と、その妻で碧生の乳母だった、たず。
冷静に数えれば随分な学年差のある二人ですが、ガチャがなかなか良い具合に老けていて、バランス良かったです。役者やのう~!
ラスト前に、二人だけでの比較的長い芝居があるんですが、ほとんど台詞の無い時間が長いのに、濃やかな仕草だけで観客を完全に引き込んでいたのが凄かったです。ああいう時間が過ごせるのは、観客として無上の喜びなのかもしれません。お二人とも、ありがとう。
あーちゃん(花瀬みずか)の笹島。
毛利家からまりもちゃんについてくる、舞鶴姫の側仕え。
長身の姫君が、碧生(実は紫子)に合わせてものすごく小さく縮んでいたので、その隣でえらく大きく見えました(苦笑)。
酔っ払いの演技も可愛らしく、この人は本当に、いつまで経っても可愛らしいなあ……と、今更ながら感心してしまった。もう副組長になってそこそこ長いのに、ねぇ(^ ^;ゞ。
みっぽー(美鳳あや)のお藤、紗那ゆずは&愛風ゆめの禿。
紫子が最初に勤めようとする遊女屋の差配(お藤)と、紫子づきの禿の二人。
とにかく可愛かったんで、ここで取り上げてみました。みっぽーの貫禄を見ると、余計にあーちゃんのかわいらしさが際立ちますね。学年で四つも下だというのに(汗)。みっぽーも、姿は充分すぎるほど可愛らしいというのに(!)
ゆずはちゃんとゆめちゃんの二人は、これから劇団的にも育てていきたい二人なんでしょうか。口跡もよかったし、ゆずはちゃんとか死ぬほど可愛かったです(*^ ^*)
舞乃ゆかちゃんの宮乃
定嗣の妹で、主君・碧生に恋している少女。体の弱い碧生の世話をすることに生きがいを感じている、という、いかにも下級生娘役向きの純粋無垢な美少女の役。
以前から可愛いと思っていたゆかちゃんですが、ちゅーちゃん同様、本格的な大役はこれが初めて……ですよね。予想以上に声もよくて、切なさのある良い芝居をしてくれました。Hollywood Lover組が認められていくのはとても嬉しい。これからもがんばってほしいです♪
千海華蘭ちゃんの千丸
碧生の太刀持ち。劇団はこの人をあくまでも子役として扱うつもりなのか?たしかに、声がちょっと個性的(カチャ系の発声)なので、大人の男の役は現段階では難しいと思うんですけどね。
あまりにも可愛らしいので、いつまでも子役にしておきたい気持ちもわからないではありませんが、そろそろ大人の役もつけてあげてほしいなあ……。
目立つ役では、そんなところでしょうか。
男役にも娘役にも良い役がたくさんあるところはいかにも柴田作品。しかも、大野さんの演出は細かい所に神経が通っていて、とても良かったと思います(*^ ^*)。
大野さんのオリジナルも大好きなので観たいけど、たまには柴田作品の演出もお願いしたい!!
ただ、トップコンビのお披露目作品としては今ひとつ、という気もしてしまいました……お披露目公演っていうのはお祭だから、ある程度オーソドックスな形式に沿っていることって大事なのかもしれません。
まあ、今回はショーも異例な(トップ娘役無しの)形式だったので、余計そう思ったんだと思います。ショーがアレなら、せめてお芝居だけでも、トップコンビがちゃんと組む作品が観たかった人も多いんじゃないかなあ、と。
……まあ、次の「スカーレット・ピンパーネル」が、舶来ミュージカルにしては珍しいくらいトップコンビがっつりの良い作品なので、それを楽しみにしています♪
さっそく大劇場にも行く予定ですし(^ ^)、あ~、まりもちゃんがすっごい可愛いのでメチャクチャ楽しみです~~~っ(壊)
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高橋大輔選手 銅メダル獲得(NHK)
2010年2月19日 スポーツ コメント (2)
高橋選手、銅メダル獲得おめでとうございます!
男子シングルで日本初のメダル。素晴らしいです(^ ^)。
そのむかし、カタリーナ・ビットとブライアン・オーサーのファンだった猫がフィギュアスケートを一番熱心に見ていた頃。あの頃は、日本のそれも男子選手がオリンピックでメダルを獲る日がくるなんて、想像もできませんでした。
イマドキの若い人って、本当にスタイルが良いし、センスがありますよね。
フィギュアスケートは、やはりスタイル(←衣装のセンスを含む)が大きくものを言うので、日本人は不利だとずっと思っていたのですが、並んでもスタイルバランスで各国選手にひけをとらない彼らには、いつも感心します。
フリーの試合前、4回転に挑むか挑まないかで話題になっていたようですが、今の採点方式では失敗してもきちんと立て直せる自信がなくては挑戦なんて絶対にできないので、その自信を持ちえたことを讃えたいと思います。
昔のように四回転さえ飛べば他がどうでも勝てる時代ではないし(^ ^;、無理しなくても安全策で…という意見が出ることは判るんですが、、、、それでも、4位の織田選手や5位のランビエールと5点以上の差があったから、ジャンプそのものの減点だけですむなら(その後立て直せれば)大丈夫、ということで踏み切ったんだろうと思います。
それだけの点数をショートプログラムで稼げていたことが素晴らしいな、と。
プルシェンコは、前回五輪での、滑り出した瞬間にもう「ああ、この人が優勝するんだろうな」と思わせた輝きがなくなっていて、ちょっと残念でした。ショートプログラムももう少し点数が伸びてもいいはずなのに、案外のびなくて。調子でも悪かったのでしょうか……?もともと、彼のあまりにも軽やか過ぎる演技はインパクトに欠けるような気がして個人的にはイマイチなのですが、それにしても精彩を欠いたような気がしました。
フィギュアスケートというスポーツにおいて、ジャンプの回転数を上げるというギャンブルに出るのではなく、ひとつひとつの技の精度を磨きあげることで見事金メダルを獲得したライザチェック。
私にとって、今まではそれほど印象に残るスケーターではなかったのですが、今回の演技は、前回のプルシェンコのように「ああ、この人が勝つのかもね」と思わせる何かがありました。
なんなんでしょうね、あれは。
ウィアーが思ったより点数が伸びなくて残念。大好きなのになあ。
ランビエールは、逆にフリーでやっと実力発揮という感じで、ショートプログラムのジャンプの失敗が惜しかったなあ、と改めて思いました。ショートも、「曲の解釈」は9点以上という凄い点をもらったのに……(T T)。
日本人3人の中では、個人的に織田選手を応援していたりするので、思いがけないハプニングは凄く残念。順位はともかく、『精一杯戦って』ほしいと思っていたので。でも、中断して再開したあと、点数的には『試合は終わった』後の、あの輝きは素晴らしかった!
あの演技を見ることができて、とても嬉しいです。
小塚選手はがんばりましたね!四回転をあの大舞台で成功させるなんて、すごい才能(@ @)。まだ若いので、四年後がとても楽しみです♪
新採点方式になってから、フィギュアスケートに対する興味はだいぶ薄れてしまった猫ですが、ブライアン・オーサーとブライアン・ボイタノが争っていた頃に今の採点方式が行われていたならば、二人の闘いはどんな結果になっていたんだろうなあ、なんて思ったりしました。
まあ、カルガリーオリンピックのボイタノは本当に素晴らしかったので、採点方式に関わらず、あれには勝てなかったかな、と思いますが……
余談。
今回の結果をみて、ちょっと今の宙組のことを考えました。
飛び道具は持っていないけれども、自分の持ち味を長い時間をかけて磨き上げてきたトップ。
ハイレベルな飛び道具の持ち主である準トップ。
ちょっとやんちゃな実力派の三番手。
……そんな感じ?(^ ^;ゞ。
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男子シングルで日本初のメダル。素晴らしいです(^ ^)。
そのむかし、カタリーナ・ビットとブライアン・オーサーのファンだった猫がフィギュアスケートを一番熱心に見ていた頃。あの頃は、日本のそれも男子選手がオリンピックでメダルを獲る日がくるなんて、想像もできませんでした。
イマドキの若い人って、本当にスタイルが良いし、センスがありますよね。
フィギュアスケートは、やはりスタイル(←衣装のセンスを含む)が大きくものを言うので、日本人は不利だとずっと思っていたのですが、並んでもスタイルバランスで各国選手にひけをとらない彼らには、いつも感心します。
フリーの試合前、4回転に挑むか挑まないかで話題になっていたようですが、今の採点方式では失敗してもきちんと立て直せる自信がなくては挑戦なんて絶対にできないので、その自信を持ちえたことを讃えたいと思います。
昔のように四回転さえ飛べば他がどうでも勝てる時代ではないし(^ ^;、無理しなくても安全策で…という意見が出ることは判るんですが、、、、それでも、4位の織田選手や5位のランビエールと5点以上の差があったから、ジャンプそのものの減点だけですむなら(その後立て直せれば)大丈夫、ということで踏み切ったんだろうと思います。
それだけの点数をショートプログラムで稼げていたことが素晴らしいな、と。
プルシェンコは、前回五輪での、滑り出した瞬間にもう「ああ、この人が優勝するんだろうな」と思わせた輝きがなくなっていて、ちょっと残念でした。ショートプログラムももう少し点数が伸びてもいいはずなのに、案外のびなくて。調子でも悪かったのでしょうか……?もともと、彼のあまりにも軽やか過ぎる演技はインパクトに欠けるような気がして個人的にはイマイチなのですが、それにしても精彩を欠いたような気がしました。
フィギュアスケートというスポーツにおいて、ジャンプの回転数を上げるというギャンブルに出るのではなく、ひとつひとつの技の精度を磨きあげることで見事金メダルを獲得したライザチェック。
私にとって、今まではそれほど印象に残るスケーターではなかったのですが、今回の演技は、前回のプルシェンコのように「ああ、この人が勝つのかもね」と思わせる何かがありました。
なんなんでしょうね、あれは。
ウィアーが思ったより点数が伸びなくて残念。大好きなのになあ。
ランビエールは、逆にフリーでやっと実力発揮という感じで、ショートプログラムのジャンプの失敗が惜しかったなあ、と改めて思いました。ショートも、「曲の解釈」は9点以上という凄い点をもらったのに……(T T)。
日本人3人の中では、個人的に織田選手を応援していたりするので、思いがけないハプニングは凄く残念。順位はともかく、『精一杯戦って』ほしいと思っていたので。でも、中断して再開したあと、点数的には『試合は終わった』後の、あの輝きは素晴らしかった!
あの演技を見ることができて、とても嬉しいです。
小塚選手はがんばりましたね!四回転をあの大舞台で成功させるなんて、すごい才能(@ @)。まだ若いので、四年後がとても楽しみです♪
新採点方式になってから、フィギュアスケートに対する興味はだいぶ薄れてしまった猫ですが、ブライアン・オーサーとブライアン・ボイタノが争っていた頃に今の採点方式が行われていたならば、二人の闘いはどんな結果になっていたんだろうなあ、なんて思ったりしました。
まあ、カルガリーオリンピックのボイタノは本当に素晴らしかったので、採点方式に関わらず、あれには勝てなかったかな、と思いますが……
余談。
今回の結果をみて、ちょっと今の宙組のことを考えました。
飛び道具は持っていないけれども、自分の持ち味を長い時間をかけて磨き上げてきたトップ。
ハイレベルな飛び道具の持ち主である準トップ。
ちょっとやんちゃな実力派の三番手。
……そんな感じ?(^ ^;ゞ。
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