宙組大劇場公演「ファンキー・サンシャイン」つづき。



第2場 太陽族
黒ぶち眼鏡に分厚いコートを着た、草食系男子「YUZO」(蘭寿とむ)と、垢抜けない「YURIKO」(花影アリス)が、お互いに告白のチャンスを狙いながらモジモジしている。
YUZOの手の中のラヴレターは、いつになったらYURIKOの手に渡るのか?
恋に奥手な二人の恋に、キューピッドは現れるのか?



……ま、これは宝塚のショーですから(^ ^)。
当たり前のように救世主(ホルス/北翔海莉)が現れて、二人は分厚いコートを脱ぎ棄てます。
真っ赤なスーツがしっくり似合う「太陽族の青年」と、臙脂のワンピースがキュートな「太陽族の娘」。
なんてお似合いなんだっっ!「Never Sleep」でも、「バレンシアの熱い花」でも、何の違和感もなく兄妹だったこの二人が、こんなに普通に恋人同士に見えるなんて!!
もしかしてコレが石田マジック!?


そして今更なんですけど、プログラムの解説を読んでちょっと吹き出しました。
「(YUZOとYURIKOの)二人はダンス・パーティの主役となり、モンキー・ダンスを通じて恋を成就させる」って、石田さん……(^ ^;ゞ




もとい。
太陽族の青年たちが格好良い(はぁと)
蘭トムさんを囲む、モンキーダンスをしてても格好良い連中が、最高に素敵です。初日の週末に観たときは普通に踊っていたはずなのに、こないだ観たら、なんだかいろいろパターンが増えていたことに吃驚(^ ^)。
「もっと腰を入れて!!」とか指導する蘭トムさん、ホント男前ですよねー!
その発破に笑顔で応じるスターさんたちが、とても可愛い(^ ^)。

猫的には、今回のショーはかなり珠洲さんがツボで、さわやかな水色のスーツでバリバリと踊っている姿に見惚れてしまって、なかなか下級生が観られないのですが(涙)。えっと、珠洲さんはモンキーダンスの時代を知っているのかな…?一人だけ腰の入り方が違うのが余計に素敵(*^ ^*)。



娘役さんたちも、ミニ丈のワンピースがとても可愛い。
大好きな(琴羽)桜子が、珍しく前髪つけて緑のワンピで男前に踊っていて(^ ^)、ああ、やっぱり大好きだー!と実感。
最近すっかりお気に入りに昇格した美影凛ちゃんは、腕の動きが優雅で綺麗。
ちっすー(千鈴まゆ)は、ダンスでも表情豊かで本当に可愛い。なんか、この人もこの一年で急激に可愛くなったような気がします。化粧が変わったのでしょうか?

そして、ふつーに可愛いまっぷー(松風輝)の堂に入った娘役っぷりにご注目。初めて観たとき、「あたし絶対この娘知ってるのに、名前がわからん……」と、中詰めの途中まで思ってました(^ ^)。っつか、あの日はちょっと濃かったね、化粧が(^ ^;。先週は可愛かったですよ(真顔)
えーっと、相手役はりっくん(蒼羽りく)だった……よね?身長差もふくめて良いバランスでした。

そういえば、93期男役はどっちも92期と組んでるんですね(蒼羽×松風、星吹彩翔×すみれ乃麗)。りっくんとまっぷーが下手、モンチとれーれが上手に分かれて、それぞれ楽しそうに踊ってたけど、やっぱり上級生と組むのって緊張したりするものなんでしょうか。二人とも、結構包容力を見せてくれて格好良かったんですけど(^ ^)がんばってたなー(^ ^)




第3場 ひまわり
祐飛さんが今回の公演で「ショー」について語ると、かならず「雨合羽が似合っちゃってねぇ」って話(←自慢話とゆーかなんとゆーか)が出るんですが(ナウオン/舞台レポート/アフタートーク/お茶会)、たしかに可愛いンですよねー(*^ ^*)。
似合ってるんだわ、間違いなく。ファンのはしくれとして、あの銀橋は素直に嬉しいです。だって可愛いんだもん!

あの傘も良く出来てますよねー!(感心)
「凝ってる」と祐飛さんが何かでお話されていたマイクは、まだじっくりと観たことがないのですが、傘はいつも感心してます。



カメラを抱えたホルスが魔法をかけると、雨があがって太陽が顔を出す。

本舞台の幕があがると、舞台にあふれるひまわり。
総勢24名のひまわりの精たち(惚)。

………その衣装は 販促 反則だーーーーーーっ!!
おひさま色の、超ミニのワンピ。めっちゃくちゃ可愛いです。すみ花ちゃんも脚が長くてスタイル良いけど、他の娘もみんなかわいいー♪おそろい(?)の明るい金髪の鬘も、みんな良く似合ってます(*^ ^*)
舞台面がぱぁっと明るくてとっても綺麗です。宝塚の照明って凄いなあ。
なにげにひっそり置かれているひまわりの花のセットを動かす下級生たちが忙しそう(^ ^)。

それにしても、みんな可愛すぎるよ(泣)。
祐飛さんもすみ花ちゃんが可愛いくラブラブしている場面、ぜひとも観たいんですけど、どうしてもそんな暇がない!!(←おい)

上手の席なら藤咲えりちゃんに釘づけ。
下手の席でも、綾瀬あきなちゃんはじめ、次から次と目の前に現れる可愛い娘たちに目移りして、全然集中できません。

……一度でいいから、センターブロックに座ってみたいなー。(←それで何を観るつもり?)



幕があいた直後、ひまわりたちが盆の縁に座った状態で盆が回り、その上で祐飛さんとすみ花ちゃんが見つめあって幸せそうに踊る場面。
この場面の音楽は、映画「ひまわり」の曲なんだそうですね。
初見のとき、「この曲は絶対聴いたことがある!」と思ったのですが……映画は観てないと思うんですけど、有名な曲だからかなー。前半のメロディラインの一部が某漫画のイメージアルバムの一曲に酷似しているのでびっくりしたりもしましたが、本当に良い曲ですね♪

モノ凄く幸せそうに、すみ花ちゃんに向かって手を伸ばす祐飛さんを観るたびに、すごく幸せな気持ちになれます。ああ、本当に良かったね、と、なんでだか脈絡もなく思う(^ ^)。
大きなカメラを構えて二人の間に入りがちなホルスのみっちゃんも愛おしいです。



音楽が「You Are My Sunshin」に変わってからは、もうひたすら盛り上がれ!!って感じ?(^ ^)。
っていうか、勝手に盛り上がってますけど♪


あああ~~~、みんなホントにかわいいーーーー(壊)。



宙組大劇場公演「トラファルガー/ファンキー・サンシャイン」。


とにかくショーが楽しい!ということで、ちょっとアツく語りたいと思います。



で。
まずは、タイトルの意味を調べてみた(^ ^)。


ファンキー【funky】
1 ジャズ・ソウルなどの音楽にファンクの要素が含まれること。また、その演奏や、そのさま。ポップスやロックの、野性的で躍動感のあるリズム・演奏などの形容にもいう。「―なボーカル」「―ミュージック」
2 服装などが原色を多用していて、けばけばしいこと。また、そのさま。「―なファッション」

以上、Yahoo!辞書より。


ちなみに、大辞林では 「黒人教会音楽(ゴスペル-ソング)やブルースの要素を取り入れたジャズのスタイル」だそうです。要するに、元々は音楽の一ジャンルとして「Funk」という言葉が生まれ、それが「アフリカ」的なイメージを喚起するところから②の意味が生まれた……という感じなのでしょうかね。
石田さんのイメージは「アフリカ」っつーより、「昭和の日本」って感じでしたけど(^ ^)。


でも。「ファンキー」って言葉には、なんていうのかな、血が騒ぐというか、暴力的なお祭り騒ぎというか、そういうイメージがあるんですよね。
私だけなのかもしれませんが、なんとなく。
だから、たとえば同じ「アフリカ」でも、草野さんの「Let’s JAZZ!」みたいなのとは全く違う世界観で構成されているし、洗練された「JAZZ」じゃなくて「ファンキー」なんだろうなあ、と思いました(納得)。




で、「サンシャイン」。
これは、もちろん意味でいえば「太陽光」なわけですが。

……これも、「ファンキー」という言葉と結びついているせいか、なんか「ギラギラした真昼の太陽」、的なイメージがあるんですよねー。
祐飛さんは、芸名が芸名なので太陽といえば「夕陽」のイメージがあるんですけど、今回は「夕陽」っぽい場面は全くなかったような気がします。
むしろ、白夜というか『真夜中の太陽』的な……そんなイメージが湧きました。

「太陽の戦士」のラストも、夕陽に呑まれるというよりはむしろ、宇宙空間から視た太陽のような。なんていうのかな、たぶん、異世界感があったんですよね、あの場面。太陽に棲む鴉の伝説みたいな感じ?何かそういう、「暗闇」っぽい感じ、がね。



まったくもって「太陽」タイプじゃないトップスターを擁した宙組で、「ファンキーな太陽」をテーマにしたショーを発想する、っていうのが、石田さんの面白いところなんだな、と、(なんちゃんって石田ファンな)猫は思いました。





な~んてことをぶつぶつ呟いている場合ではないので、とりあえずオープニングから。
昨日も書きましたけど、オープニングは残念ながらあまりアツく語れない(T T)。
何がいけないのかなあ。祐飛さんが踊れないからいけないのか?(あっ言っちゃった)
でも別に、博多座の「Appationado!!」はそんな風には思わなかったんですよね。ショースターである麻子さんのタメにつくられたショーを、見事にオムニバスのお芝居にしてのけてくれて。祐飛さんってもしかして凄いひとなの?とか思ったもんなー(←贔屓目なのはご容赦を)。
なのに、今回のなにがいけないんだろう(凹)。

最初のワンコーラスは良いんですよ。神様たちとみっちゃんが登場して、本舞台の幕があがって、組子の皆とすみ花ちゃん、蘭トムさんが出てきて、最後に祐飛さんが登場して皆で一踊り!までは。
でも、その後フォーメーションを変えていろいろと踊るところで、音楽の雰囲気や振り付けの種類が変わらないから、なんか飽きちゃうっていうか。
蘭トムさんの着替えの時間を確保しなくちゃいけない(^ ^)から、あんまり短くするわけにもいかないんでしょうけど、、、それならそれで、途中でちょっと音楽のテンポを変えるだけでもノリが全然違ってくるのになー、と残念な気がしました。

でも、このオープニングさえ終われば、あとはあっという間です!!

……と言いつつ、いったんここで切らせていただきますm(_ _)m。
YUZOくんたちの話は長くなりそうなので、またあらためて♪



土曜日から大劇場に遠征しておりました。
とっても楽しかったけど、直行直帰で仕事だったので、若干死にかけてます。体力がとってもエンプティすぎて、昨夜もなにも書き込みできず……反省。



初日明けの週末に観てから、二週間。いやー、さすが若いパワーの宙組!(←トップ以外は)すごく良くなってました(^ ^)。
やっと芝居がかみあってきた、というのかな。
細かいやり取りに気持ちが入ってきた感があって、ネルソン(大空)・エマ(野々)・ハミルトン卿(北翔)・ファニー(花影)の4人の歌の場面や、晩餐の場面がとても良くなってました(はぁと)。


ただ。
芝居の流れが良くなってきたところで、この作品をあらためて観ると、ネルソン夫妻・ハミルトン夫妻のすれ違いの愛や、親子の情、といったところに力点が来すぎてしまい、「海軍」あるいは「海戦」部分の印象がさらに後退してしまった……?ような気がしました。
そこが弱まると、断続的ながらも非常に真面目な史劇をこなしているフランス側とのバランスが悪くなってしまうので、また楽に向けて、あるいは東宝に向けて見直してほしいかも、と。

だって、ほら。やっぱり、タイトルが「トラファルガー」だから、トラファルガー海戦にクライマックスを持ってきてほしい!と思うじゃないですか(私だけ?)。
だけど、今回の齊藤さんの演出は、ネルソンとエマの場面に力点がおかれていて、海戦シーンの演出がおざなりな気がしました。トラファルガーに向かうのも、祖国防衛のためよりハミルトン卿との賭けが重要、って感じだし。
「エル・アルコン」は、脚本は詰め込みすぎで破綻していたけど、「海戦」の演出は良かったから、期待していたんだけどなー。


それは、セットの問題ではない、と思うんですよね。
当時の海戦は、まだまだ砲の撃ち合いで艦を沈めるのがメインではなく、相手の艦隊を分断したうえで、自船を操って相手の船に乗りこみ、白兵戦で指揮官を捕える……という個別撃破がメインの時代。砲の性能の限界もあったでしょうし、造船には大変なお金がかかるから、なるべく沈めないで、拿捕して持って帰りたかった、ってのもあるのかも?(^ ^)

いずれにせよ、接近戦が主だから狙撃兵も多いし、敵艦隊を分断して混戦に持ち込めれば、白兵戦の最中に敵艦の士官を狙うのは当たり前。ネルソンもそうやって撃たれたわけですが。
そのあたりの見せ方が、どうしても地上の戦闘にしか見えない。盆が回ってフランス艦とイギリス艦が入れ替わったときのナポレオンやネルソンの位置取りもわかりにくいし、狙撃兵(オーレリー)の位置どりもぴんとこない。ネルソンが撃たれたとたんに「撃て!」というのも展開としておかしい(砲が撃てるほど敵艦と離れていたら、狙撃されるはずがない)。
艦隊規模で劣るイギリスが奇跡の勝利を挙げた理由は、士気の高さ(祖国防衛のため)と艦の性能(操船術や砲)の優越、そして、それを最大限に生かす戦法(「ネルソン・タッチ)にあったのだから、もう少し台詞や演出でそのあたりに触れるとか、どうにかしてほしい、と思いました。
一人ひとりは戦闘シーンでも良い動きをしているので、もったいないんですよねー(T T)。

あとは、戦闘シーンだけでももう少し人海戦術を使ってもいいのかな、と。
そのあたりの見せ方は、小池さんはやっぱり秀逸だな、と思いました。「太王四神記」の戦闘シーンは、どれも凄い迫力だったもんなあ……。





ショーもすごく良くなってました!!(興奮)
オープニングがちょっと長すぎて(単調すぎて)いきなりダレてしまうんですが、YUZOさん(蘭寿とむ)たちが登場してからは、フィナーレまで一気に進むので、すごく短い気がしてしまいます。
これで、オープニングがもっと短いか、途中の男役群舞になるところで曲調(と振り付け)をがらっとを変えるかすれば、とっても楽しいショーになると思うんですけどねえ……。中詰めくらいの盛り上がりを、最初にも少しいれてほしい。
石田さんが、東宝に向けてオープニングを変更してくれますように☆(祈)




石田さんといえば、秋の全国ツアーと蘭トムさんのコンサートの振り分けが出ましたね!

みっちゃん、大変な役ですけど、よろしくお願いします!初めての「歌える人」のヤスなので、大好きな「夢」の歌を聴くのが楽しみです(^ ^)。
みっちゃんのハミルトン卿とすみ花ちゃんのエマの銀橋場面を観ながら、「あー、小夏とヤスだー」と思ったり、
れーれのホレイシャと祐飛さんのネルソンのラストシーンを観ながら、「あー、朋子さんと銀ちゃんだー」と思ったり、
可愛いイギリス士官のかいちゃんを観ながら、「あー、マコトがかわいいー」と思ったり、、、
頭の切り替えに忙しかったです(^ ^)。

それにしても、みーちゃんが橘っていうのはちょっと衝撃的で(^ ^)。
花組のめおちゃんもすごく良かったけど、みーちゃんはまた違う感じになりそうですよね。
祐飛さんともがっつり絡んでくれるし、すっごく楽しみだ!!


思ったより人数が多いし、予想外にスターも多いので、やっぱり「ファンキー・サンシャイン」から抜粋したフィナーレがついたりするんでしょうか。……うーん、どういう構成になるのかな。お芝居の最後に電飾衣装で飛び出してくるのは変わらないだろうから、そこからどうつなぐのか……ですが。



蘭トムさんのコンサートも、すごいメンバーですよね!
絶対行くぞ(泣)。
どうして東京三日間なんだ。しかも平日のみだなんて!!バウの週末チケットは激戦必至だし、何回観られるかなあ(T T)。ぜったい目がいくつあっても足りない状態になるのにーーーー。
(いや、たとえ週末に公演があっても、猫はどっかに遠征している可能性が高いんじゃないのか?)



宙組大劇場公演「トラファルガー」、つづき。
またこの週末に遠征しますので、気がついたことがあったら帰ってきて書きますね(^ ^)。


≪ネルソン家≫
■エドマンド・ネルソン 風莉じん
ネルソンの父親。牧師なんですよね、彼は。あんまりそれらしい言動はなかったような気がしますが。
脚が悪く、車いすで生活する。優しくて穏やかだけれどもちょっとボケが始まっている(?)という役。風莉さんは本当に巧いなあ、と感心しました。
しかし、エドマンドがすっかりファニー(花影アリス)に頼り切っている姿を見ると、彼女を裏切りつづけるホレイショがすごく酷い人にみえてしまうのが……構成的には難しいというか仕方のないところなんですけど、微妙だなあと思いました。

ファニーとホレイショ、「人並みに恋をして」結婚した筈の二人が、どうしてそこまで冷めてしまったのか……
ウィリアムとエマの間には最初から愛がなかった(少なくとも、エマの側には)ことがエピソードとして示されているから、エマの行動はまだ判りやすいけど。ホレイショはどうなんだー、と、あらためていろいろ考えると思っちゃうんですよね。
舞台を観ているときは、そんなこと全然考えないんですが。



■ジョサイア 愛月ひかる
すっごい儲け役でしたー!!
愛月くんってホントにスタイル良いし、やっぱ美形ですね♪ 軍服が滅茶苦茶似合う。目立つ役を与えられるとこんなに輝いちゃうんだなーと感心しました。
ただ、声がまだまだなんだよねーーー(↓)ネルソンの息子(ファニーの連れ子)で、二人の和解の場面がこの作品の一番の名場面なんじゃないかと思うくらいの非常に重大な役。意外と台詞も多いので、なんとか頑張ってほしいところです。

「パリの空よりも高く」のジャン(明日海りお)、「ソルフェリーノの夜明け」のポポリーノ(真那春人)……植田作品には、いくつか若手男役が演じた大役がありますが、ジョサイアは、そのへんと並べてもひけを取らない“おいしい”役。しかも、ジャンやポポリーノは少年役だから、いくら大役でも上級生がやったら変だよねーと思いましたけど、ジョサイアは普通に青年役だし、軍服を着た愛月くんの見た目は幼い感じが全くないので、もうちょっと上級生がやっても良かっただろうに……とついつい思ってしまいました(^ ^)。
とは言っても、あくまでもネルソンの息子ですから、持ち味が少年系の人じゃないと難しいしね。せっかくの大役、「やっぱり愛月くんで良かったね!」と言わせてほしい。とりあえずは、前回観てから半月が過ぎたので、どう変わったかを楽しみにしています!



■ホレイシヤ すみれ乃麗
まー、純粋な「少女」役でしたが、人形のように可愛らしくて良かったと思います。
ちょっと大きいけど(^ ^)、笑顔が幼くて透明なのがとてもいい。
ラストシーンで、彼女を見凝めるネルソンの笑顔が映える美しい場面になったのは、彼女の功績も大きいと思います♪


≪ハミルトン家≫
■キャドガン夫人 美風舞良
いやもう。ナウオンですみ花ちゃんがアツく語っていましたが、そりゃーもうパワフルで魅力的で、素敵なママでした。プロローグが終わってすみ花ちゃんと二人で銀橋を渡る場面、もう美風さんの独壇場ですよね(^ ^)。

でも、ラスト近くで、ホレイシャを抱いて子守唄を歌う場面のしっとりとした空気にも感心しました!こういう色も出せたんですねえ。どうも、美風さんというとはっちゃけた役のイメージが強くて、あまり母性を感じたことがなかったのですが。
美人でちゃきちゃきで母性もある。なんて素敵な人なんだろう(*^ ^*)



■ジゼラ 藤咲えり
可愛かったー!!
私の眼には、ウィリアムの愛人か、コレクションの一人……のようにしか見えなかったのですが、そういう関係はないのでしょうか。。。ま、あんな可愛いひとが家にいたら、男なら手を出しとけ!と思うのは、私がえりちゃんのファンだからでしょうね(^ ^;ゞ



■フランスの政治家たち
バラス=鳳樹いち
タレーラン=風羽玲亜
フーシェ=光海舞人
シェイエス=天玲美音

……誰がキャスティングしたのか知りませんが、神だわー!!
4人とも、巧いわ渋いわ美形だわ、それぞれに個性的で素晴らしかったです。
出番が少ないのが非常に残念。

特にシェイエスがたまりません。最高!




あああ、5月が終わってしまった……。
仕事が非常に忙しくなってしまって、私としては本当にびっくりするほど観劇が少なかったひと月でした。星組さんの激情も観たかったのに駄目になっちゃったし、「ムサシ」「裏切りの街」「バイ・バイ・ブラックバード(キャラメルボックス)」「DIAMOND☆DOGS」「ドリームガールズ」……嘉月絵理さんが出演されていた「マクベス」もすごく行きたかったのにどうしても都合がつかなかったし、沢木順さんの「ロートレック」も行きたかったなあ……(T T)。
しょんぼり。

6月は少し落ち着くはずなんですが、「スカーレット・ピンパーネル」が始まってしまうからなあ(^ ^; 今月も観たいものはいっぱいあるんですが、やっぱり新生月組が優先になってしまう、かも(^ ^)。




と言いつつ、「トラファルガー」の続きを。
だいぶ間があいてしまってすみません(汗)。



≪ナポレオン陣営≫
■ジョセフィーヌ 五峰亜季
最初の「VICTORY」の場面では、「波S」という役名で流れるように踊っていたまゆみさん。
ジョセフィーヌとしての出番は第四場まであくし、その後も短い出番なのですが、さすがに強烈な印象を残す存在でした。ナポレオンの妹たち(大海亜呼、愛花ちさき)に嫌味を言われても、意に介さずに平然と控えているあたりも、穏和だけれどもとても巨きな存在感があって。
さまざまな伝説に彩られた皇妃の、語られないエピソードをあれこれと想像させる空気は、さすがでした。

先日観た「絹の靴下」で、樹里ちゃん扮するハリウッド女優が、映画を無理やりナポレオンの話に変えて、ジョセフィーヌ役をやろうとしていたなあ……と、タイムリーさにとても受けてしまいました。樹里ちゃんとまゆみさんが同じ役に挑戦するとか、面白すぎる(^ ^)。

あまりジョセフィーヌがらみのエピソードは出てこないので、まゆみさんの持ち腐れという気もしましたが、大して台詞もないのに、表情と立ち姿ひとつであの存在感が出せるのはまゆみさんならではだな、と納得しました。
……この役を新公で演じる琴羽桜子ちゃん、大変な役があたったね……がんばれー!

しかーし、ナポレオンと結ばれる前はバラス(鳳樹いち)の愛人だった、な~んてトリビアを聞くと、なんだか感動しますわ(^ ^)。



■リュシアン・ボナパルト 春風弥里
ナポレオンの弟。1799年のクーデターの立役者として兄に協力し、フランス政府の中枢に入った人。史実では、この後すぐに兄と不仲になって国外に出るのですが、この作品の中では1805年のトラファルガー海戦まで兄と共にあったことになっていますね。
冷静かつ冷徹な雰囲気が、「ジュ・シャント」のナチス親衛隊員とはまた違う怖さがあって、とっても格好良かったです(*^ ^*)。



■ポーリーヌ 大海亜呼
■カロリーヌ 愛花ちさき
ナポレオンの妹達。
ポーリーヌは、ナポレオンが可愛がった妹として有名。恋多き女性で、いろんな浮名を流しますが、終生、兄には忠誠を尽くしたひとでした。
カロリーヌは、のちにフェルディナンド4世(天羽珠紀)の跡を襲ってナポリ王となるジョアシャン・ミュラーの妻。
ナポレオンの妹には、もう一人、のちにトスカーナ女大公になるマリア・アンナがいますが、この作品には出てきません。

妹たちが、兄に対して不実なジョセフィーヌと不仲だったことは事実のようですが、あんなに聞えよがしに嫌味を言ったりしたんでしょうかねぇ(^ ^;。
お二人のあからさまな怖さも大したものでしたが、その悪意を空気のようにあっさりと無視してのけるまゆみさんの怖さは、また格別でした。
うん。この二人の役は、独立した役というよりは、ジョセフィーヌ(とナポレオン)を重層的に見せるために存在していたような気がします。えっちゃんもタラちゃんも、どちらも、滑舌といい声といい目線といい、嫌味たっぷりで素晴らしかったです♪



■ジュゼッピーナ 純矢ちとせ
ミラノ・スカラ座のプリマ・ドンナ。素晴らしい声は健在で、良かったです。
ナポレオンの愛人であり、スパイとしてイギリスに潜入するエージェントでもある、という面白い役でしたが、オペラの場面以外にはとくに見せ場もなくて残念(T T)。イギリスでもう一エピソードあると良かったのになあ。ネルソン本人は無理にしても、ハーディ(悠未ひろ)あたりを誘惑する場面とか、そういう感じの。
……今でさえ詰め込みすぎ気味のエピソードを、これ以上増やしてどうするんだ>自分。



■テレーザ 舞姫あゆみ
スカラ座のプリンシパルダンサー。しっかりとソロで踊る場面があって嬉しいよー。新公を卒業したばかりの89期なのに、卒業公演でこれだけちゃんとした見せ場を与えられるダンサーも珍しいんじゃないかと思います。斎藤さん、ありがとう♪♪



■オーレリー・バイロン 蓮水ゆうや
これは、ネルソン軍のトム・アレンと並ぶ謎の人物……なのかなあ?
青池保子氏の「トラファルガー」を読んだ方なら、なんとなくこの役の出自はわかると思うのですが、突然「兄の敵を!」とか叫ばれても、どうしたらいいのか……という感じが若干ありますよね(^ ^;ゞ

青池さんの「トラファルガー」は、ネルソン艦隊の一員としてトラファルガー海戦にのぞむ一艦長、ユージン・ラドリックと、その幼馴染で、農民革命のさなかのフランスで生き別れたマルソー・ニジェールの邂逅が主筋になっています。
ネルソンは名前だけの出演という感じで、実際にはほとんど出てきません。

フランスに置き捨てられたマルソーは、暴徒の真ん中でただ一人、銃の腕一本でなんとか生き残り、狙撃兵(マスケティア)としてネルソンの命を狙っていた。
それを知ったユージンは、海戦のさなかにマルソーを求め、マストの上からネルソンを狙う幼馴染に銃を向ける……
いかにも青池さんらしい、この上もない『男たちの物語』。

だから。
「トラファルガー」のマルソーは、個人的な恨みがあってネルソンを狙ったわけではなく、ただの『装填された一丁の銃』(from クロスファイア by 宮部みゆき)として、誰かにその能力を使ってもらうために、そして、生きのいい美しい獲物を撃つ瞬間のために生きている……という設定なのですが。
「TRAFALGAR」のオーレリーは、ナポレオン軍の狙撃兵であるという部分は共通であるものの、「兄の敵」という具体的な理由でネルソンという一個人を狙っている、というのが全く違うところなんですよね。

個人的には、突然「兄の敵!」と叫ばれるよりも、『装填された一丁の銃』でいてほしかったような気がします……が、それだとある程度エピソードを重ねないとそれこそ意味不明だし、「シャングリラ」の雹とキャラがかぶってしまうから避けたのでしょうか……↓

まあ、でも、ちーちゃんはさすがに上手で、壊れた役なりにちゃんとまとめていました。
さすがだわ~~!っていうか、カッコいい(*^ ^*)
叫び芝居が多いので、喉が心配ですが。楽までどうぞお大事に。





ナポレオン周辺は、とりあえずこのくらいですよね。
あとは、フランス政府と、ノーフォークのネルソン家、そしてナポリ王家&ハミルトン家、か。……まだ結構あるなぁ(^ ^;



すみません。ちょっと間があいてしまいましたが、
星組日本青年館公演「リラの壁の囚人たち」つづきです。



■白華れみ(ポーラ)。
プログラムの写真を見たときは、何のゲームのコスプレかと思ったれみちゃんですが、舞台では髪型も全く違っていて、大人っぽくて綺麗でした。今まで新人公演などで演じることの多かった、おとなしくて引っ込み思案で、どちらかというと後ろ向きな女性、というキャラクターではあったのですが、素のれみちゃんの明るさや元気さも完全には消えていなくて、生まれながらにおとなしかったわけではない、本来の前向きなパワーを抑圧された女性像を作り上げていたのが見事でした。

役によって印象の変わる人ですが、正月の花組バウでの、しっとりと落ち着いて自然な色気のある人妻っぷりと、今回の、清潔感のあるかたくなで後ろ向きな少女という振り幅の大きさに感心しました。いい役者になったなあ、本当に。

一番好きだったのは、テルくんと二人でそぞろ歩くパリを想像して、「シャンゼリゼなんて、もう何年も歩いてないわ…!」と言うところかな。
抑圧された「現在」を一時的に忘れて、本来の屈託のない無邪気な少女が顔をだしているところが凄く魅力的でした。そんなポーラが人形のようにうつろになるまでの年月、その過程を想像することがとても苦しくて、でも、その過程がこの作品の一方の柱なんだな、と思いました。

とにかく、今までに観たれみちゃんの中で、ベストだったかもしれません。
そして、テルくんという稀有な個性をもった男役には、そういう二面性を持ったヒロインがよく似合うんだな、と、あらためて思いました。
うん、「マラケシュ」をテル&れみで観たいと思った私の感性は、意外と正しいような気がする(^ ^)。



■紅ゆずる(ジョルジュ)。
難しい役だ!!というのが第一印象。
初演でノンさん(久世星佳)が演じた、という知識はあっても、観たことはないので何のイメージもなかったのですが。

この作品のタイトルロールは、ジョルジュなんじゃないかと思いました。(もちろん主役はエドなんですけど、テルくんのエドは「囚人」って感じがしないので)

リラの壁に閉じ込められて、身動きもならずに苛々を募らせ、ポーラに八つ当たりするジョルジュ。エドを演じるテルくんが、与えられた環境に満足しておとなしくとじこもっていそうなタイプなだけに、「囚人」という言葉から連想される焦燥感や不満を担当しているのはジョルジュだな、と思ったんですよね。

「龍星」の昔から、ベニーの美貌と小芝居が大好きだった私。でも、いわゆる「センター」周辺での芝居、そこで要求される存在感や居方というのは、いわゆる「小芝居」とは違うモノなんだなあ……、と気づかされたのが、「ブエノスアイレスの風」のビセントでした。
あれ以来、観るたびになにか歯がゆい思いをしていたベニーなのですが。
いろいろ不安定なところはあったし、芝居としても単調さが目立ってもう少しメリハリがあればなー、と思ったところもあったのですが、ラストに持っていく集中力はさすがでした。
この作品を大きく動かす主筋の一方の柱として、立派に舞台を支える力を見せてくれたことが、とても嬉しかったです。

次は「ロミオとジュリエット」。どの役になるのかわかりませんが……ベンヴォーリオあたりになるのかな?楽しみにしています♪



■壱城あずさ(ジャン)
いろんな解釈のできる役でしたが、しーらんの解釈は、わりと正統派というか、、、
横恋慕だけど、でも、ちゃんとポーラを愛している男というのが出来ていたので、ラストまでぶれることなく行動に説得力を持たせられていたと思います。

それにしても、立ち聞きするにも遠慮がなさすぎるだろう、ジャン……。
あれは初演どおりなんでしょうか……いくら下町の長屋みたいなものだと言っても、どうしてそんなにみんなで立ち聞きし放題なんだ。しかも、どーして皆気がつかないんだ(汗)。
エドなんて、モランさんにあんなに「用心しろ」って言われてんのに!!



■音波みのり(マリー)。
とにかく可愛くて、色っぽくて、とても良かったと思います。
「ここには誰も来やしなかったわ」
とギュンターにしなだれかかるのも可愛かったし、エドが無意識に「あなたは可愛い」と言うのもわかる、天然の輝きがありました。
ギュンターのところに行く決心をしたときに着ていた濃いピンクのツーピースがとてもよく似合っていて美しかっただけに、前半のどこか野暮ったい、あまり似合っていない髪型が残念至極ではありましたけどね(^ ^)。

学年のわりに色気のある大人っぽいタイプなので、今後がますます楽しみです。
ただ、、、、、歌はがんばれーーーっ!(T T)

あと、これはみのりちゃんが悪いんじゃないんですけど、「キャバレーの女の子」という設定の割には服装や髪型が普通すぎて、、、昼間の洗濯場面とかはともかく、夜の、店の仕事を抜けてきているはずの場面でもその服?!?と思ってしまいました。パラディっていったいどういう店なんだろう?喫茶店に毛が生えたようなものなのか?違うよね?
初演の衣装はどうだったのかな……。




■美弥るりか(ギュンター)。
プラチナブロンドが死ぬほど似合う白い肌。いやー、金髪碧眼の、いかにも親衛隊に居そうな外観に感動しました。しかし、ナチスというには小柄すぎるのがとても惜しい!あの体格ではアーリア系には見えないので(回りがでかいし)親衛隊じゃなくてドイツ国防軍なのも仕方ないなあ、と思っちゃいました。

相変わらずの美声(はぁと)で、マリーに話しかける声が色っぽくてステキすぎ(はぁと)。あの声で「おいで」とか言われたら、あたしだったらホイホイ行っちゃうだろうなー(おい)
マリーとの並びもキレイで、とても良かったです。ああ、もうちょっと背があればなー。



■天寿光希(ピエール)と麻央侑希(ルネ)
ピエールさんの格好良さについては先日叫んだので、今回はお二人のコンビについて。
長身スタイル良しのルネくん。CSの「阪急・浪漫沿線」でも、舞台で観ても、あまりにも可愛い『女の子』なんですよねー(T T)なんか、男役をやらせるのが可哀相なくらい可愛い。でも、さすがにあの長身ぶりでは娘役になるわけにもいかないので、ぜひぜひがんばってほしいと思います。
せっかく、みっきいさんというお手本と常に一緒の役なので、もっともっと盗んでほしいな。二人で前後になってセットの階段を駆け上がり、家のセットの中に入る、という芝居が何度かあるんですけど、駆け上がるときの走り方の違いに瞠目しました。上級生って凄いんだなあ……(しみじみ)。

小柄だけど骨格は結構がっしり系のピエールさん。首が長めでデコルテがきれいなので、大きな革ジャンとか着てもそれほど着られてない……かな。スタイル抜群の長身組には無い苦労をいろいろしている人ですが、彼女には声という武器があるので、とってもとっても楽しみにしています。あんまり下級生とべったり仲良くしそうなタイプではなさそうですが、あの「男臭さ」をしっかり伝授してあげてほしいな、と思いました。

それにしても!!何度でも書きますが、本当にいい声だなあ………(*^ ^*)



■美城れん(モラン)
素晴らしかった。
この作品の立役者だと思いました。レジスタンスを支えた「パリ市民」の象徴。真面目で思いやり深い、包容力のある父親像。彼がいるからこそ、この物語が始められたわけで。彼がいなかったら、「リラの壁」は囚人を持たずに追い返していたはずなんですよね。
いままでもいろんな作品でいい芝居をしていた人ですが、今回も本当に良かったです(*^ ^*)



■にしき愛(ルビック医師)
一回りも違う美城さんと「親友」でいられる若々しさ(もちろん、美城さんの巧さもある)と、ジョルジュの父親らしいエキセントリックさ。両者の絶妙なバランスをとりながら、緻密で堅実な芝居っぷりはさすがだなあと感心しました。
医師というには若干胡散臭い感じもりましたが(^ ^;、息子を愛しつつも持て甘している様子がよく伝わってきました。友人の娘であるポーラへの愛情も自然で、とても良かったです。
大劇場だとイロモノ系の役も多い人ですが、こういう役も素晴らしいですね♪



■万里柚美(ラルダ)
佳い女だな、と。
万里さんはこの学年になってもなお「現役の娘役」でいられる稀有な人ですが、今回もなかなか面白い存在でした。マリーよりよっぽど純情で可愛いんだもん(^ ^)
マリーがギュンターの申し出を断ったときの驚きようが素直で可愛い。ラルダの後をマリーが継ぐ、というのがとても自然でした。うん、そこはすごく納得できる。

個人的には、ラルダはモランに片思いしていたに違いない、と思っているんですが、、、
どうなんでしょうねぇ、そのあたりの「大人たち」の恋模様は……。



■直樹じゅん(リヒター)
えーっと。ゲシュタポ、なのかな?リヒターは。最初はギュンターの部下だと思っていたんですけど、そうではないんですよね?所属が違うから部下ではないけれども、階級的にはギュンターが上……というイメージで観ていたのですが、それであってるのかしら(自信無し)。
みやるりより上背があるので、そんなリヒターを抑えつけようと必死なみやるりがステキでした。うん。どっちが上か常に確認しあい、隙あらばとお互いを牽制しあっている二人の男、という感じが緊迫感を醸していたな、と。うん、二人とも良い芝居をしていたと思います。
声がもう少し落ち着いて、上擦らなくなったら、すごくよくなるだろうなあ~。



モレッティ夫妻は先日書いたし、女の子たちは皆可愛かった(*^ ^*)し、、、
あ。何故だかわからないけど、千寿はるさんがものすごく目立ってました♪ 美形は得だわ~~♪♪



昨日の花組に引き続き、今日は星組青年館公演「リラの壁の囚人たち」の千秋楽。
本城くれはさん、白百合ひめさん、ご卒業おめでとうございます(T T)。

82期の毬乃ゆいさんと「夫婦」という設定で、舞台となった袋小路の家主・モレッティ氏を演じた本城さん。10年先輩のお姉さまと組んで、尻に敷かれっぱなしのツバメ系の夫ながらも、大事なところではちゃんと包容力を見せてくれました。あああ、卒業しちゃうなんて残念だ……(T T)。


白百合さんも、ノルマ、とっても綺麗でした(^ ^)。
たしか、歌もどこかでワンフレーズ歌っていて、なかなかいい声だなーと思ったような。すみません、どこだったか忘れてしまいましたが(汗)。
うーん、今5組の中で、私が一番下級生が判らないのは、星組さんかもしれません。……がんばって勉強したいと思います(汗)。




本当は、昨日の続きを書くつもりだったのですが。すみません、これだけにさせてください。
っつか、宙組も書きたいんですけどー!!(忘れてしまいそうだわ↓↓)



花組のみなさま、千秋楽おめでとうございます!
もちろん千秋楽なんて観られませんでしたが、
桜乃彩音ちゃん、愛純もえりちゃん、花織千桜さん、
三人とも、ご卒業おめでとうございます!皆さまのこれからが、幸せでありますように(祈)。




さて。
日本青年館にて、星組公演「リラの壁の囚人たち」を観劇してまいりました。
小原さんの作品を観るのはまったくの初めてで、どんなものかと思いながら行ったのですが。
……いやーーー、いい作品だなあ(感動)。

まず、宝塚でワンシチュエーションものっていう発想にびっくりしました。どうしても舞台面の華やかさを求められがちな宝塚において、この構成は非常な冒険だったと思うのですが、このくらい隙のない脚本があれば可能なんだな、と思いました。
小原さんといえばこの作品からはじまった「レジスタンス三部作」が有名で、大劇場作品にはどんなものがあるのか、当時を知らない猫は全く知らないのですが……柴田さんの往年の作品を観たときも思うことですが、言葉の持つ力というものを、今の作家陣にもう一度思い出してもらいたい、あるいは、知ってもらいたいな、と、そんなことを思いました。

ワンシチュエーションで、しかも複数の筋が絡み合うタイプの展開ではなく、徹頭徹尾エドワードを中心に据えた一本筋。それでも、エド、ポーラ、マリー、ジョルジュ、ギュンター、ジャン、ピエールとルネ、モラン氏、ルビック医師、ラルダ、モレッティ夫妻、リヒター……役として独立した通し役だけでもこれだけいて、あとパラディの女の子たちもそれぞれに個性を出して演じていて、下級生まですごくやりがいがあって、勉強にもなるだろうなあ、と思いました。



「リラ」というのは、ライラックのフランス語よみ。紫色の薫り高い花が咲く、モクセイ科の植物。
モクセイ科といっても、キンモクセイやギンモクセイみたいなこんもりとした木姿とはちょっと違うみたいですね。最初、「リラの壁」というタイトルを聞いたとき、反射的にアイビーみたいなつる植物を思い浮かべたんですが、、、あれ?ライラックの木姿ってどんなんだっけ?と調べたけど、よくわからなかった。
セットには、下手の方にすっきりした姿の木があって、ファサードの天井からは藤の花みたいに紫色の花が下がっていたので、割と背が高くて姿のすっきりした、小型のケヤキかナラみたいな木なのでしょうか?



袋小路、というか、複数の家の裏庭がつながったような、小さな空間。
大きなリラの木があって、つる草の這った古びた煉瓦塀に囲まれた、小さな空間。

パリの建物は割と大きな集合住宅が多く、表通りにアプローチ無しで直接玄関をあけているものがほとんど。その裏にはぽっかりと空間が開けていて、同じ通りに面している建物の裏庭と共通になっている……私が以前パリに行ったときに泊ったホテルも、そんな構造でした。ホテルと隣の建物との間に、細い、猫しか通らないような通路があって、ホテルの管理人たちはそこを通って裏口から出入りしていたんですよね。そちらに行くと、実際洗濯ものが干してあったり、犬が放し飼いになっていたり。隣の建物との間にも塀もなにもなく、その一角全体の共通のバックヤードになっていました。
50年前のパリがどんなだったかわかりませんが、たぶん、今回の舞台になっているのも、そういうところなんですよね…?
大通りに面している側にはパラディがあり、そこから角を曲がったところにモランさんやモレッティ夫妻が住んでいる家があり、そこからもう一つ角を曲がったところにもまた別の建物がある。この建物の客席側に裏通りから直接裏庭に入れる通路があって、その入り口を守るようにリラの木が生えている……

この空間設定ひとつで、絶対面白い物語になる!と思えるんですよね。設定そのものの持つ魅力、というか、そんな感じ。




物語の舞台は、1944年。エドの傷が治ってすぐのポーラとの会話の中で、「BBC放送で昨夜ヴェルレーヌの詩が……」というあたりが、ノルマンディ上陸作戦(1944年6月6日)の直前のはず(有名な暗号通信なので)。
エド・ピエール・ルネが最初に逃げ込んでくるのは、リラの花が咲く春……たぶん4月頃なのでしょうから、それからポーラとの会話までに2カ月程度。
さらに、物語の最後、ギュンターがマリーを連れて戻ってくるのが、ナチスのパリ撤退の直前。この頃にはすでに連合国軍が近付くとの報が流れてピエールとルネは脱出しているし、パリの街中にはバリケードが築かれ、ゼネストが始まっている……という状況なので、1944年8月半ば以降のことなんでしょうね。

ナチス政権下で、夜間外出禁止令が出ている。
これよりだいぶ前だけど、「カサブランカ」でもそんな話が出ていたなー。あのときは、フランス軍のルノー大尉とよろしくやっていたリックのカフェは、夜間外出禁止令もちょっとお目こぼし、みたいな感じでしたが、ナチス軍ご用達のキャバレー「パラディ」も、お目こぼししてもらっているみたいですね。
「ジュ・シャント」も似たような時代を扱っていて、時代的には「カサブランカ」⇒「ジュ・シャント(二幕)」⇒「リラの壁の囚人たち」。
どの作品にも、ドイツ兵が出入りする「店」(「カサブランカ」ではリックのカフェ、「ジュ・シャント」ではアリスちゃんの舞台、「リラ」では「パラディ」)が出てきて、フランス人(亡命者)たちはそれを遠巻きに見ている……という構図があるのが面白いなあ、と思います。実際にもああいう感覚だったんでしょうね、きっと。「侵略者」に対する目線というのは。

進駐軍に対する日本人たちの目線も、いろいろ複雑だったんでしょうけれども。そういえば、宝塚ではあまりありませんね、その時代の日本の物語って。第二次世界大戦中あるいは戦後のヨーロッパを舞台にした話は結構多いのに。「黎明の風」くらいかな。




そんな時代背景の中で、イギリスの情報部員としてはたらくエドワード・ランス。
彼は、この物語のなかでは「情報部員」らしい仕事はいっさいしません。ヴェルレーヌの詩にも無反応だし、他にも色々。本当に情報部員なのかお前!?と思ってしまう。
ただ、「遠からず連合軍が上陸し、ナチスはパリを追い出される」と明言できる程度には戦局が見えているんですよね。ただのタラシじゃなくて(^ ^)。

私は、テルくんのことは役者として結構好きなんですが、彼女の一番の魅力は、あのにじみ出るような優しさだと思うんですよね。
じっと相手のことを見て、にこっと笑う。太陽のような眩しさのない、ひっそりとした月のような頬笑み。不幸な女をひっかける最大の武器を生まれながらに与えられて、その威力もわからずに振り回しているみたいなところが凄く好きなんです。
幸福な、生命力にあふれた女は、テルくんにはひっかからない。
「凍てついた明日」でも、アニスは「幸せになる」という意思があるから、彼から逃れるんですよね。でも、ボニーは「どこかへ行きたい」と思っているだけで、「幸せに生きる」ことに意味を見いだせない。だから、テルくんと一緒に行ってしまう。

ポーラもマリーも、幸せだとは言えない。
ジョルジュとの歪んだ関係に疲れ果てたポーラ。ろくに男を知りもしないで、身請け同然にナチスの将校に買われる自分に納得できないマリー。
そこに幸せがないことはわかっていても、どこかへ連れて行ってくれる男、あるいは一緒に逃げてくれる男を求めてしまう。エトランゼとして、「帰る地」を持つエドは、ちょうどそういう男だった、ということだと思う。
そういえば、クライドは「帰る地」を持たない男だったな、とふと思い出してみたり。


テルくんが演じる「エド」のキャラクターは、クライドに少し似ている部分もあるだけに、若干の違和感をぬぐえませんでした。
閉じ込められたら、おとなしく閉じこもっているタイプに見えるんですよねー。イラついて壁を叩いて歌いだすようなキャラだったことに驚きました(@ @)。
閉ざされた空間で、満足しておとなしくしていられる人に見えるんだけどな。まあ、人懐っこく裏庭の住人たちに話しかけるのは違和感ないんですけど、基本的には飼い猫っぽいので。

ただ、根本的なところでそういう違和感はありつつも、「情報将校」にはちゃんと見えるところがビジュアルの勝利だな、と。
絶対、身分を隠して女を口説いて情報を集めるタイプなのよ!と力説したい。(誰か聞いてください)情報将校として働いている姿はすごく想像できる。
ただ、あんまり自分の意思で「イギリスのために」「汎ヨーロッパの平和と安寧のために」なんていう大上段にかまえた思想を持っていそうに見えないだけで。
……マリア・テレジアの旦那とか、ああいう役は滅茶苦茶嵌るんだけどなー。キャラクターの抽斗の中に「黒」い部分が無さすぎる上に、熱いモノも全くないので、『白いヒーロー』をやらせると優しいだけになってしまうんだな、と納得してみたりしました。後ろ向きでアツくなれない、血圧の低そうなところが魅力の人だと思うのですが、『ヒーロー』を演じるには課題が多い人なんだな、と思いました。

ま、エドって本質的には『ヒーロー』として演じなくてもいい役だとは思うんですけど、今回は演出が中村さんなので、エドがわかりやすく『ヒーロー』でいてくれれば、もっと盛り上がれたかな、と思いました。



話はだいぶ飛ぶんですけど、エドのあまりの煮え切らなさに、私は途中まで、てっきりエドにはロンドンに妻かあるいは許嫁が待っているんだと思い込んでました(^ ^;ゞ
マリーのことを、頭から恋愛対象から抜いて話している姿とか、独り身ではありえんだろう!
ポーラに一目惚れしてマリーなんて目に入ってない、って感じでもないのに、「あなたは可愛い」とかサラっというのってありえないでしょー?女を口説く気持ち全く無しでそんなことが言えるのは、中年以上の枯れた紳士だけですよ。
相手を女だと思ってないんだもん。「女の子」だとしか。ひどいよなー。


ちなみに。ビジュアルキングの筈のテルくんですが、猫が一番悶えたのは、冒頭とラストの髭姿でした(*^ ^*)イヤぁん、似合いすぎるっっっ!!あの帽子の角度も最高よ♪♪





他のメンバーもそれぞれに良かったんですが、長くなってきたので、また明日にでも続きを書きたいと思います。



あ、でも、一言だけ。
ピエールの天寿光希さんが、最高に格好良かったです!!

普段はあんなに色白なのに、少し濃いめに地色をつくって、精悍な感じ。いつも笑顔が可愛いなあと思っていたのに、突然あんなに格好よくなるのは反則ですよ(^ ^;ゞ
しかも、声がめっちゃ低くて太い!!あんな声も出たのか……とびっくりしました。テルくんがちょっと甘えた感じの柔らかい声だし、ルネの麻央くんがまた女の子丸出しの可愛い声なので、一人だけ「男」な感じでした(*^ ^*)。
小柄なのが心の底から残念だけど、スタイルのバランスは悪くないと思うので(贔屓目?)、衣装の着こなしなど工夫しながらがんばってほしいです。

……せっかくの低音が魅力のピエールさんですが、さすがにあの声では歌えないのでしょうか?突然階段の上で歌いだしたときには、何事が起きたのかと思いました。太陽みたいな明るい笑顔に、少し高めの甘い声、という、いつもの見慣れたみっきぃさんでしたが、、、おーい、ピエールさんはどこに行った?って感じも若干(汗)。

いや、それもステキなんですけど!(←駄目かも)


なんか、若干墓穴を掘ったような気がするので、このへんで。


青山劇場にて、ミュージカル「絹の靴下」を観劇してまいりました。

……先週のことですけどね。東京がもう終わってしまうので、取り急ぎ書かせていただこうかな、と。


原作はグレタ・ガルボ主演の映画“ニノチカ”(1939年)。
作曲は「キス・ミー・ケイト」「エニシング・ゴーズ」「カンカン」のコール・ポーター♪……宝塚ファン的には「ナイト&デイ」の作曲家、の方が通りがいいのでしょうか?メロディラインのはっきりとした名曲の数々は、なるほどなと思わせるものがありました。
1957年にフレッド・アステアとシド・チャリシーがこの舞台版を映画化し、日本でも上演されたらしいですね。私は全く知りませんでしたが、ある年代にはネームヴァリューのある作品なのでしょうか。

演出は荻田浩一。
荻田さんの欠点の一つだと思っていた「舞台を狭く使う」という癖は封印して、広々とした舞台で、50年代のミュージカルらしい、明朗でわかりやすい、シンプルな物語でした。



作品的には、昨年上演された大野さんの「ロシアン・ブルー」と良く似た時代と展開の物語でした。

冷戦下。ロシアの作曲家ボロフ(渡部豪太)が、ソヴィエトの仕事でパリに来て、その賑わいと美しさにすっかりはまってしまう。
パリでの彼の芸術活動をアシストする代理人のキャンフィールド(今村ねずみ)は、そんな彼を懐柔して様々な活動をさせ、ついにはハリウッドの「水着の」スター・ジャニスを味方につけて彼を懐柔するように依頼する。彼女の主演の映画にボロフの音楽を使用する、と言って。

ソヴィエト当局は、偉大なロシアの魂であるボロフを帰国させ、スターリン(だっけ…?)のパーティーで新曲を披露させようと、工作員(戸井勝海、伊礼彼方、神田恭兵)を派遣するが、あっという間にキャンフィールドに懐柔されてしまう。
業をにやしたソヴィエト当局は、生真面目でおカタいニノチカ(湖月わたる)に厳命を与えてパリへ送り込む。なにがなんでも、ボロフと三人の工作員を連れて帰れ!!と。
ニノチカの登場に焦ったキャンフィールドは、彼女を懐柔しようと麗しいパリの夜に連れ出す……。



主な舞台がパリ(絹の靴下)かモスクワ(ロシアン・ブルー)かという違いがありますし、それ以前に根本的なテーマが全然違うんですけれども、表面的なイメージは良く似ていたような気がします。
どちらも、自由世界と共産世界という違う世界に生きる二人が、お互いを「同じ人間」だと理解していく物語だし、女が先に脱いでいくのも同じ。ただやっぱり「絹の靴下」は若干古い、というか、冷戦下の資本主義社会で創られたからこそ、「共産主義より資本主義の方が上である」という固定観念から抜けられなかったのが残念、でした。

現代日本でこの二つの作品を見比べると、やっぱりお互いの文化を尊重し、それぞれの革命を尊重して、別れていく「ロシアン・ブルー」の方が納得度が高いんですよねー。「絹の靴下」は、古いというか、単純明快すぎて、判りやすいんだけどちょっとだけ薄っぺらく感じてしまうんです。というか、なによりも荻田さんを荻田さんたらしめていた毒が全く感じられない舞台だったことが、ちょっと違和感を感じさせたかなー。
荻田演出だと思わないで観ていたら、もっと普通に受け入れられたのかもね。
こうなってくると、名前が売れるってのも善し悪しかもしれません。固定観念とか、先入観とか、そういうものから自由になるのって、案外と難しいものなので。




そんなわけで、脚本的には「……ふるいわ、古すぎるわっ↓↓」という感じではありましたが。
出演ははみなさんなかなかに個性的で良かったです。



わたるさんの女役は、やっぱりキュートで可愛いなあ、と。今回はロシア女なので、大柄でも違和感ないし、なによりもあの長身・超絶スタイルにあの制服はステキすぎます♪

「絹の靴下」というのは、この時代のパリで流行した挑発的な下着と同じ「パリ」の象徴として、脚を出す女たちの象徴、透明な薄物一枚で街へ出て行く、「翔んだ女」イメージの象徴として出てくるのですが。
一幕のラストで、「すべてのしがらみから解放された」わたるさんが下着姿(ボディースーツみたいなのにストッキング一枚)で踊る場面があって、とても印象的でした!!
シド・チャリシーの映画は観ていないんですが、ああいう場面があったのでしょうか?(^ ^)。



ねずみさんは、さすがにダンディで素敵でした。久しぶりにコンボイ以外でねずみさんを観ましたが、さすがだなーーーーー!!

ただ、思ったより歌が弱かった(T T)ニノチカもわたるさんなので、ヤバいもん同士でちょうどよく………はならず、この組み合わせでデュエットは厳しい!!………と、ちょっと思ってしまいました…しょぼん↓

あと、フレッド・アステアが演じたっていうから、どれだけ踊ってくれるのかととても楽しみにしていたんですが、思ったより少なかったかもね。まあ、期待しすぎなんでしょうけど(^ ^;ゞ。むしろ、ジャニスの樹里ちゃんの方が踊っていた印象だったかも。



その、樹里ちゃん。
ほんの一カ月前まで、かしちゃんと結合性双生児だったのに!!下村さんと熱い恋に身を灼いていたのに!!6月10日には、また「サイド・ショウ」のコンサートをやるっつーのに、デイジーの面影があんなにも完璧に消え去っているなんて!(@ @)役者やのう……
めっちゃ可愛くて、頭が空っぽで、そして、とてもステキでした!!ハリウッド女優はこうじゃなくっちゃ!!みたいな(^ ^)。



ジャニスに嵌って祖国を捨てそうになるボロフ。
私は彼のことはあまりよく知らないのですが、良かったですー!!いかにも「芸術家」らしい外観をちゃんと作りこんできて、いい芝居をしてくれました♪これからの活躍も楽しみにしています♪



三人組
ビビンスキー(伊礼彼方)、イワノフ(戸井勝海)、ブランコフ(神田恭平)
伊礼くんは「ビビリンスキー」みたいな感じにつくぁれていたような気がします。真面目で小心者、蚤の心臓みたいな感じ(^ ^)。でも、三人の中ではちゃんとビビンスキーがリーダー、という空気は崩れないですよね!そのあたり、チームワークの勝利な感じだったかも。

イワノフはベテラン・戸井勝海。ごく普通に、普通のコメディ役を軽やかにこなしていました。ああいう役は不得意だと思っていたんですが、コンビの相手次第なんだなあ。……もっと軽みのある人の方がもっと面白かったのかもしれませんが、今回は良かったと思います。
もう少し歌ってくれたら、もと嬉しかったのになー。どうせ踊れないんだから、歌ってくれ(^ ^;ゞ

ブランコフも、相当な当たり役だった気がします(^ ^)。うーん可愛い。三人の中でも一番ぶっ飛んでいる役ですが、よく似合ってました。彼こそ、軽やかで良かったです♪




役者はそれぞれ個性豊かにとても良かったですし、演出も無難というか、ごく普通に良かったと思います。
そうなってくると、問題なのは脚本というかテーマなわけで。
……テーマが時代にフィットしすぎていて、現代的ではないのは間違いないかな、と。



でも、ねずみさんとわたるさんのダンスは必見ですよ!! 
格好良かったーーーー!!




なんだかいろんな情報が一気に出ましたね。


まずは、キムちゃん(音月桂)、トップスター内定おめでとう!
……とっさに、まだ発表されてなかったんだっけ?と思ってしまったけど、でも心から祝福します。で、みなこちゃんの後任は誰になるんだろう?今回は発表されなかったけど、せっかくの生え抜きトップなので、気心知れた雪娘さんだったらいいんだけどなあ……。



そして、蘭トムさんコンサート開催おめでとうございます!
大好きな藤井さんのショー、ぜひ観たい♪♪バウホールのチケットは厳しそうですが、がんばって参戦したいと思います(^ ^)。
……個人的には、蘭トムさんのヤスを結構楽しみにしていたので(^ ^)、残念なんですけどね(^ ^;ゞ

しーかーしー、絶対この秋にみっちゃん(北翔海莉)のバウ&東京があると信じてたのにー!!(T T)。蘭トムさんのコンサートはそりゃあ楽しみだけど、みっちゃんは何をするんでしょうか?まさか、蘭トムさんのコンサートにみっちゃんも出ちゃう、とか?(^o^)




そしてそして!!
ともみん(夢乃聖夏)、バウ主演おめでとうございます!!
いやー、めでたい。良かったね♪とりあえず、しーらん、みやるりあたりはこっちに出るんでしょうか。ヒロインは、一期下のせあらちゃんか、マリーで評判の良いみのりちゃんか、次期スカイフェアリーズに決まった華雅りりかちゃんか……それとも?

ま、誰であっても楽しみですけどね♪
問題は観にいけるかどうか、であって、キャストが誰かではないので(- -; 

蘭ちゃん(蘭乃はな)のお披露目とひっかけて、お盆休みにでも遠征するかー?



それにしても。
友の会の冊子が出てしまったから、今更、星組博多座の裏や、宙組全ツの裏が発表されることは無いと思っていたのですが……まさか、まだ間に会うとは吃驚です。あと二か月半しかないのに(汗)、すごいなー。

なにはともあれ、ともみん、おめでとうございます☆




昨夜、ちょっと家に仕事を持ち帰っていたので、テレビ(スカイステージ)をつけっぱにして作業をしてたんですが。ふと「おや?」と思って顔をあげたら、ちょうどみっきぃさん(天寿光希)が笑顔で初舞台口上を終えたところでした(マラケシュ -紅の墓標―)。
……意識して聞いていたわけでもないのに、どんだけあの声が好きなんだ>自分。

そういえば、91期って初舞台は「マラケシュ」だったんですね。懐かしいなあ~!樹里ちゃんの大劇場最後だったから観に行ったけど、あまり初舞台生公演だという印象がなくて、口上は覚えてないんですよね。作品が好きすぎて、口上どころじゃなかった、って感じ。オサさんとあすかちゃんの「♪これが僕からの(あなたからの)真実の贈り物だったら」とか、あすかちゃんの「♪幼い恋を捨ててきて……」とか、ものすごく好きな場面がいくつもあって。

ああ、懐かしいなあ。再演してくれないかなあ……
再演するとしたら誰が良いかな。個人的には、歌は吹き替えでもいいから、凰稀かなめ&白華れみの「リラ壁」コンビとかお勧めかも(^ ^)。で、イヴェットは、龍真咲くんで観てみたいです(真顔) 絶対似合いそう!(断言)。





なんてヨタ話はおいといて、宙組公演の続きです(^ ^)。


≪イギリス海軍≫
■トマス・ハーディー 悠未ひろ
ステキ♪(はぁと)

いやもう、本当にハート目になってしまうほどステキでした。おっとりと優しくて包容力があって不器用で、信頼できそうな金髪ロングの美形。宝塚でしか成立しないキャラだなあ、と思いました(←一番ありえないのはネルソンだけど)。

いやー、ここしばらく悪役・敵役が続いていたともちんが、久しぶりに「ル・プティ・ジャルダン」のアランみたいな、、、いや、あれよりだいぶ可愛いんですけど(*^ ^*)、男として魅力的な役でした。
好きな人がステキだと嬉しい、好きな人が格好良ければもっと嬉しい(はぁと)。そんなファン心理にぴったりな、期待以上の当たり役だったと思います!

……この役を新公で演じるのは、あっきー(澄輝さやと)。ラッキーになるといいなあ。役自体がおいしいというより、ともちんがおいしくしている部分が大きいと思うので、逆に厳しいかもしれませんが、がんばってほしいです!!



■ウィリアム・ヘンリー王子 十輝いりす
こちらも、いかにも王子然とした上品さと軍人らしい実直さを併せ持っているところがとてもステキでした!明るさとおおらかさの同居、そして、若々しさ。
祐飛さんが組替えして以来、ずっと髭役がつづいていたまさこちゃんですが、あらためてその二枚目っぷりに見惚れてしまいした(^ ^)。いやぁん、ステキ(*^ ^*)。

すごーくどうでもいいことなんですが。
「ナポリヘの出兵は、しない!」とか言い捨てて去っていく後ろ姿を、なんだかどこかで観たことがある光景だなあ×××とずっと思っていたんですが、先日、ふっと思い出しました。「黒い瞳」で、ナホちゃん(越乃リュウ)が青いマントを翻しながら「討って出ない!」と偉そうに言っていたことを。
あ、あ、あれか?アレなのかっ?!(@ @)



■フッド提督 寿つかさ
良い役ですね~♪ 最初も好きなんですが、すごく個人的に、ノーフォークのネルソンの家に訪ねてきた場面が好きです。ファニー(花影アリス)を諭す場面ですね。ちょっと呆れたように、でも優しく諭す口調や声がとてもステキ。
この人の奥方になった人は幸せなのかな、それとも、案外と苦労するのかしら…?なんてことを考えてしまいました(^ ^)。



■サー・ジョン・ジャービス 珠洲春希
この作品の中では、どちらかといえば「悪役」に分類されるであろう、ジャービス提督。
もっとはっきりとネルソンとの対立を描いてくれるだろうと期待していたのですが、斎藤さんの意図は違ったようですね。残念(^ ^)。でも、ちゃんと嫌味ったらしくて素敵でしたよ♪♪

お芝居とは関係ないのですが、珠洲さんは今回、ショーの日食の場面(中詰め後の蘭トムさんセンターの場面)にも出ていて、とってもとっても物凄く格好良く踊っていらっしゃいます♪お芝居は髭なのに、あの場面ではふつーに『小柄な美人』で、大柄な宙娘たちの中に紛れてしまいそうなのに、踊りだすと誰よりも男前で格好よくて。いやー、本当に釘づけでした(^ ^;ゞ



■アルバート・ペリー 鳳翔大
■ジュリアン・カスティーヨ 七海ひろき
ネルソンの部下な二人。これにハーディー(ともちん)を含めた三人で、わいわい楽しそうにやっている姿が目に浮かびます。
ナポリ王室救出作戦成功後の、パレルモでのパーティーで、仲良くイチャついているネルソンとエマを必死で庇おうとする(そして、悉く失敗する)三人が、可愛くて可愛くてたまりません(汗)。目の毒、目の毒!



■トム・アレン 凪七瑠海
エピソードを詰め込みすぎてあちこち破れてしまった「エル・アルコン」と違い、「トラファルガー」には「意味不明な人物」はあまり出てきません。
そんな中で唯一正体不明なのが、カチャが演じるトム・アレン。
肌は浅黒くて、アラブ系かな?という感じですが、どういう経緯でネルソンに拾われたのか、さっぱり判らないのが残念なような気がします。

ティリアンとニコラスみたいな、お互いの依存関係がわかるエピソードがあると、トムの出奔がネルソンにとってどれだけ痛手だったのかもわかるし、死を覚悟して臨むトラファルガー出撃を前にトムが戻ってくるエピソードも、もっと感動的に盛り上がれるんだけどなあ……。そこを盛り上げないと、せっかく最期にネルソンの腕の中でこときれるという美味しい役なのに、「で、トム・アレンって何だったの?」と思われてしまったら勿体無い(T T)。

脚本的にももっと書き込みようのある役だと思うし、演技的にもまだまだ工夫の余地はあると思います。もっともっといろいろ試して、ネルソンとトム、二人の関係性の構築と、お芝居の盛り上げを、斎藤さん交えて考えてみてほしいなー、と思いました♪


続きはフランス陣営から、かな。がんばります♪


宙組大劇場公演「トラファルガー」。


とりあえず、キャストごとに。

■ホレーシオ・ネルソン大空祐飛
なんだか最近、ビジュアルが神憑ってきてませんか?……と思うのは、私がファンだからなんでしょうか……(^ ^)
ブロンドのロングに軍服。オスカルとはまた全然違う雰囲気ですが、びっくりするほど目を惹きました。はい。すみません、ファンで。

ただ個人的には、お芝居が始まってからの登場時にしている眼帯を、すぐ取ってしまうのが残念ではありました。……やっぱり眼帯していると戦士としては駄目ということになってしまうのかもしれませんね。現実のネルソンは、普段から眼帯をしていたわけではないのでしょうか。残されている肖像画にも、トラファルガー広場の銅像にも、そういものは無いようですが)

芝居は、前半が颯爽たるヒーロー、ただし、意外と生真面目でおカタイ軍人さん、という感じでした。恐妻家で、女といるより仲間と居た方が楽しそうなタイプ(^ ^)。新鮮なキャラだったなー。

本格的に物語が始まるのは「ナイルの海戦」(1798年)で大勝利を得て凱旋したところからなので、その時点ではまだ「なんちゃって英雄」なんですよね。板についていない感があるの。それが巧いなーと思いました。
その後、ナポリ革命(1799年)を経てトラファルガー海戦(1805年)まで、約7年。1798年には板についていなかった『英雄』の仮面が、いつのまにかよく似合うようになって、すっかりふてぶてしくなったホレーシオでした。その、時間の経過による立場の変化、みたいなものをちゃんと描いているのは流石だな、と思いました。

1805年10月21日に亡くなられたとき、享年47歳。半世紀弱の生涯の中の7年間が、果たして「半生」なのか?という疑問はありますが。でも、やっぱり、ナイルの海戦に勝利して「英雄」となり、貴族に叙され、恋に落ちた7年間は、彼の人生にとっても大きな7年間だったんでしょうねぇ……。


ちなみに。
スカーレット・ピンパーネルの舞台となったのが1793年、ソルフェリーノの戦いが1859年。ゾロも、大きく括ればこの時代(18世紀末~19世紀前半)の物語なんじゃないのかな?ドラマティックな、凄い時代ですね、本当に。
ちなみに日本では、松平定信による寛政の改革が1787年~1793年。……もうちょっと面白いネタは無いものかしらん(^ ^;ゞ



■エミリィ・ハミルトン(エマ) 野々すみ花
コケティッシュでちょっと掴みどころのない、ファンタスティックで魅力的な女、という印象でした。すみ花ちゃんは可愛いタイプなので、「絶世の美女」みたいに噂される存在として舞台に立つのはちょっと厳しい気もしましたが(←「美女ありき」のヴィヴィアン・リーは、まさに「絶世の美女」なので)、、、頭の良さがはっきりとわかる、人を惹きつける魅力のある存在感はさすがでした。

この時代の、上半身がぴったりと身体に沿っていて腰回り(とくにお尻の上)が大きくふくらんだドレスがとても良く似合って、着こなしもキレイでした。ただ、鬘はもう少し顔周りに髪を残してもいいような??微妙に老けてみえる角度があったりして、せっかく可愛いのに勿体無い!と思う瞬間があったりしました。でも、ネルソンとの並びはお気に入りです~♪



■ナポレオン・ボナパルト 蘭寿とむ
かーーーっこいいーーーーっっっ!!!!!
ネルソンが「黄金のハヤブサ」(←どっかで聞いた?)で、ナポレオンが造る時代が「獅子の時代」。なかなか的確な比喩だな、と思いました。
海に生きるしかない島国イギリスの海軍と、豊かな大地を守らなくてはならない農業国フランスの陸軍。海の上を身軽く飛び回る小型のハヤブサと、陸を駆ける百獣の王、獅子。戦い方の差も表現できているし、斎藤さん、やるじゃん♪
……「ブロンドの髪ひるがえし…」とか言われた瞬間に、思いっきり吹き出してしまいましたけど、ね。

ちなみに。プロローグの銀橋がツーロン包囲戦(1793年)のナポレオン陣営の話なのですが、この攻防戦にネルソンが従軍したのは史実なのでしょうか?
えなちゃん(月映樹茉)とりくくん(蒼羽りく)が一生懸命説明している戦闘の状況(フランス艦の死角から裏に回りこまれて……みたいな話)を聴いていると、ネルソンの勝利として有名なサン・ビセンテ岬沖の海戦の様子に似ている、と思ったのですが……。

まあ、そんな細かいことはおいといて、蘭トムさんは本当に格好よかったです!
あんなもみあげをつけて、それでも自然に男役でいるなんて芸当ができるのは、蘭トムさんだけ!!
ぜひぜひ皆さま、お見逃しなく(^ ^)。



■ウィリアム・ハミルトン 北翔海莉
なかなか渋くて素敵なオジサマでした。
やっぱり、みっちゃんは笑わないほうが絶対に素敵だ!!
美形だし、髭もよく似合ってるし、すみ花ちゃんのエマに対して素直になれない屈折ぶりが可愛くて、これはファン増えるんじゃないかなあ~、と思いました(^ ^)。

最後のネルソンとの対決場面に、もうひとつ何か深みが出ると、すごく良いんだけどなー。ネルソンが良い芝居をしているだけに、投げられたものを受け取って返す、それだけのことでも違うんじゃないかなあ。まだ公演も始まったばかりなので、これからの変化に期待してます♪



■フランシス・ネルソン(ファニー) 花影アリス
最後の場面の、抑えた態度と義父への心遣いが優しくて、じんわりとしました。
衣装も良く似合っているし、やっぱり目立つなー、あの美貌は(^ ^)。

「大江山花伝」の胡蝶、「ジュ・シャント」のヒロイン、そして今回のファニー。最後の一年で立て続けに良い女を演じてくれて、「妹」とか「子供」系の役ばっかり続いていた頃を思うと、嘘のようです。
もっと早く、こういう役をふってあげていれば、運命も違っていたかもしれないのに……、美羽あさひちゃんと被ってしまったのは、アリスちゃんにとっても宙組にとっても本当に不運だったな、とあらためて思いました。

アリスちゃんとすみ花ちゃんの並びは、お互いに無いものを分け合っている感があって、私はとても好きです。「王道の宝塚娘役」の典型であるアリスちゃんを、最後までしっかり見届けたいと思います!(誓)



とりあえず主要5人はこんなところかな。
他のメンバーについては、また後日★


宝塚劇場宙組公演「トラファルガー/ファンキー・サンシャイン」を観劇してまいりました♪


まずは速報のみ、ですが。



とっても楽しかったです!!
ええ。猫にとっては。


……言い訳はしません。
賛否両論であろうことも、突っ込みどころ満載なことも否定はしませんが。
とにかく、ひたすら!!楽しかったです。



祐飛さんはじめ、男役は皆さんホントにスタイルよくてビジュアル最高!!
観ているだけで幸せになりました。

そして、脚本が☆まともだった!
私、相当な覚悟を決めて観に行ったわけですが、いやはや、斎藤くん「カラマーゾフの兄弟」を経て大人になったんだね!!(感涙)
「血と砂」みたいに、萌えに狂った挙句、訳がわからなくなったりすることもなく、
「エル・アルコン」みたいに、やりたいことを1時間半に詰め込んで、詰め込みすぎて破裂しちゃった、みたいなコトもなく、
複雑な歴史をわかりやすく時系列で説明しながら、要所要所に時間をとって心理劇の部分をきちんと見せる。

日本語があやしいところがあったり、細かいところでは突っ込みどころはたくさんありましたが、大きな流れがきちんと出来ているので、とても良かったと思います。
ただ。展開を速めるため(?)に装置を非常に簡素にしているので、個人個人の芝居でつなぎをフォローしていかなくてはいけない部分が大きいな、と思いました。そういう意味では、初日開けて直後の今は、まだぎこちなさが残っていて大きな歴史の流れがぶつ切れになっているように見えたのは事実です。
一人ひとりが、役と向かい合い、そして会話をする相手の役に向かい合ったら、どんどん良くなっていくんじゃないかと思います(事実、私が観ている間にもびっくりするほど良くなった部分がありましたから/笑)。

このさき、この作品がどのように磨かれていくのか、見守りたいと思いました。




ショーも、かなり文句なく楽しいです♪
私は、トップと二番手が交互に出てきて、それ以外の組子が背景になっているショーよりも、このくらい、若い子が弾けているショーの方が好き(^ ^)だし、元々祐飛さんがショースターでないことはよーく知っているので。
出番はこのくらいで十分です♪


祐飛さんは、私は、嵐に翻弄される青年が好きかなー。ああいう、ヘタレお茶目な祐飛さんって、実はあんまり表には出ていないんですよね(^ ^)。ディナーショーとかではいろいろやってくれてるんですけど。
いやー、めちゃめちゃ可愛くてツボりまくりでした(*^ ^*)。


ショー全体をとおして、どちらかというと、祐飛さんが可愛い&ヘタレ担当、蘭トムさんが熱血&二枚目担当、みたいな感じでしたね。
とにかく、蘭トムさんがめちゃくちゃ格好よかった!!前半の「太陽」メドレーの熱唱っぷりも最高だし、そういうんじゃなくて純粋な二枚目としては、若いダンサーたちと一緒に踊り狂っていた「プラズマ」が最高!!


すみ花ちゃんは、やっぱりひまわり娘が最高かなあ。結構どれも好きなんですが。
いつも祐飛さんとばかり組んでいるので、たまには他の男役さんと組んだところも観てみたいな♪


今回は、けっこうアリスちゃんの卒業公演、という面が強調されているような気がしました。
一番好きなのは、アリスちゃんセンターにみーちゃんとちーちゃんが両脇の場面。あそこに大ちゃんが出られないのがとても残念です(←その前にカチャと二人で出てしまっているので)

それにしても、アリスちゃん可愛いなあ。今回はどの衣装もすごく良く似合ってて、こういう衣装ならアリスちゃんは文句なく可愛く見えるのになあ、と思いました。石田さんの衣装の選択眼は、洗練されているとは決して思わないんですけど、でも、たぶん私は、石田さんと趣味があうんだと思います(^ ^)。



とりあえず、速報はこんなところで。
お芝居については、ともちん(悠未ひろ)のハーディーと、まさこちゃん(十輝いりす)のヘンリー王子が素敵すぎてくらくらしました、ってな話を、近いうちに書きたいと思っています♪♪


宙組大劇場公演初日、おめでとうございます♪
まずは、明日のCSニュースが楽しみです(^ ^)。



そして、今日のびっくりニュース。
雪組新人公演主演コンビは、連続主演となる彩風咲奈さんと、なんと(@ @)配属されたばかりの研1から、夢華あみさん!

……私が宝塚を熱心に観るようになってから、研1でヒロインって初めてのような気がするんですが……すげーーーー。どれだけ逸材なんだいったい。

ちょうど昨日書いた「死の都・パリ」のところで、一瞬のソロフレーズを歌っていた夢華さん。確かに、力強くて艶のある、良い声だった……たしかに、歌はみなこちゃんより巧いかもしれないな(T T)いやでも、低音部ならみなこちゃんも悪くないし、そもそも、正塚作品なのでヒロインに歌があるかどうかわからない(T T)
ヒロインというのは芝居の要なので、頑張ってほしいな、と思うばかりです。

がおりちゃんがキムちゃんの役。まあ、順当ですかね。ファンなので、正塚作品で主演してほしかったのはやまやまですが(; ;)、咲奈ちゃんには良い経験になるでしょう。
っていうか、最後の新公となったあずりんが何をやるのか、早く知りたい。お願いだから役を書いてあげてください>正塚さん。







それでは。
宙組が始まる前に、と思っていた月組新人公演。あと少しですので、もう少しだけお付き合いくださいませ。



第8場 コメディ・フランセーズ
■イザベル(白雪さち花/沢希理寿)
若手の歌姫としてすっかり定着しているさち花ちゃん。さすがの貫録で、蓮っ葉な声、蓮っ葉な歌、っていうものがあるんだなーと感心しました。スターを喪い、安酒場のステージか何かのように荒れてしまった劇場。そこに帰ってきた、美しく華やかなヒロイン、という対比の見事さを、初めて感じました。
星組新公ではねねちゃんがやったんですよね。どうだったんでしょうね。っていうか、まりもちゃんのイザベル、ちょっとだけ観てみたかった(^ ^)。まさか新公出ないとはー(涙)。

今更ながら、冒頭の、マルグリットが歌うコメディ・フランセーズがカットされているので、「物語のように」を、りおんの声で聴けなかったのが残念です。

■座長(天翔りいら/鼓英夏)
本役も新公もどちらも美形なのに、せっかくの美形を白鬘で隠しているのが勿体無い(^ ^)。
さりげなく小芝居を挟むのは、本役の教育の賜物なのか、天翔くんもそういうキャラなのか……どちらにしても将来が楽しみです。

■ドゥ・トゥルネー伯爵(篁祐希/一色瑠加)
マリーのアトリエでアルマンに縋りつく場面がカットされているので、伯爵としての出番は冒頭のプロローグからここまで飛ぶんですよね。
この場面では単に連れてこられているだけなのであまりコメントすることもないのですが、ミクロンの桟橋でルイ・シャルルを庇う姿の優しさには、篁くんらしいおおらかさがあって、とてもよかったです♪




第9場 楽屋
ここでツボだったのは、スカーレット・ピンパーネルの正体に気がついた瞬間のゆりやんショーヴラン。……「なぜ今まで気がつかなかったんだ!?」って、愕然として言うのがすごくツボでした。なんか、星組の礼音くんも、本公演で観たまさおも、この場面では『ものすごい衝撃』を受けて慟哭(?)するので、観ていて真顔で「……いや、ホントなんで判んなかったの?」って思ってしまったのですが。
ゆりやんは、あまりにも悄然としているので、なんか「気がつかなかったものは仕方ないよ」と言ってあげたくなったんです。(←単なるファンかもしれません)


パーシーの正体は知っていても、グラパンの正体には全く気がつかないマルグリットがめちゃめちゃ可愛い(はぁと)。ええ。本気でグラパンに突っかかっていくところとか、可愛いなあもう。
本当に革命の闘士だったんだなあ、マルグリットは。…今は、こんなにカンペキに「オンナ」なのに(涙)。


そして、パーシーのソロ「目の前の君」。
……休憩なしで二時間、ぶっ通しで歌い上げ系の歌ばかり歌ってきたパーシーとショーヴラン。
最初から掠れていたショーヴランと違い、前半はつややかに美声を響かせていたパーシーの喉も、このあたりでかなり限界が来ていたような気がします。
なんとかしようと探りながら歌って、なんとか最後までつないだな、という感じ。こういう時のコントロールを覚えれば、歌に関しては怖いものは無いんだろうなあ。末怖ろしい。
あとは、調子が悪くなるとテンポも走りがちになるのと、低音部の音程が若干不安定になるところくらいかな。ゆったりした曲だから苦しいのはわかるんですが、落ち着いてね。ワイルドホーンは、旋律をきちんと歌えればそれで感情が出るし、伴奏も盛り上げてくれるから、小細工しなくても大丈夫☆

それにしても、本当に珠城くんのパーシーは可愛い。
明るくてまっすで優しくて、魅力的。
包容力は学年を重ねるうちに出てくるだろうし、今はとにかく、この難しい役をまっとうして、しかも魅力的に見せられるんだから十分だ、と思います。

……でも、次の新公では、また二番手あたりを経験して抽斗を増やしてもいいかもね(^ ^)。




第10場 栄光の日々
この歌、もともと好きなんですが……、

掠れて辛そうなゆりやんショーヴランの、

「♪あの夏 俺たちは連帯していた」

という絞り出すような声に、ちょっとほろっときました。

「♪握り合った手の熱さ 忘れない/栄光の日々はどこへ行った?/幻を見ていたのか」

と呟きながら、それでも

「♪俺は革命の夢を信じている」

と言い切るしかないショーヴランの痛々しさが、身を切られるように切なく響きました。


そして。
間奏に続けて歌いだすパーシーの

「♪人は誰もが 自由を求めて立ち上がる権利を持つ」

という明るくて真っ直ぐな声に、光と影、上から見下ろす者と下から見上げる者、決して混ざり合うことのない両者の遠さを、あらためて思いました。
マルグリットとパーシーがお互いの真実に気づくのにこんなに時間がかかったのも、やっぱりその「生まれの違い」「視点の違い」というのがあったと思うんですよね。
二人はこれからも、なにかとすれ違っては真実を思い出し、すれ違っては反省して暮らしていくんだろうな、と思うのです。

だからこそ、

「♪栄光の日々をもう一度/自分の手でつかむのだ」

という言葉が力強く響く。
与えられた「自由・平等・博愛」という旗印ではなく、自分が真実に求めるものは何なのか。
そうでなくては

「♪本当の自由 手に入れる/今度こそ

ということには、ならないのですから。





ちょうど同じ時期に、東宝で上演されている花組公演「虞美人」。
そちらの主人公・項羽と、「スカーレット・ピンパーネル」のパーシーの共通点、みたいなものは、先日ちょっと書かせていただきました。
その中で書こうと思っていたのに、うまく入れられなかったのが「民衆」の姿だったのですが。

今回、木村さんの「虞美人」の民衆の姿は、「暁のローマ」でアントニウスの演説に翻弄される民衆と同じものに見えました。
なにものかに煽られて、簡単に向きを変えてしまう、たおやかなコスモスの花のような存在。


そして、「マダム・ギロチン」⇒「死の都・パリ」と流れる「スカーレット・ピンパーネル」の民衆たちもまた、同じような存在に見えます。
「上層部」が誰であっても同じ。ただ、自分たちの生活の不満を叩きつける対象であるというだけ。

でも。
彼らは、最後の「栄光の日々」で『自分の脚で立ち上がる』ことに気がつくんですよね。
「虞美人」の民衆たちが、最後まで床に座り込んだまま、立って戦う(政める)人々を見上げて、批判するだけで終わるのとは違って。

「栄光の日々を 新たに作り出さねばならない」

……この訳詞のベタさ加減はどうなの?と聴くたびに思うんですけどね!(^ ^)

でも、「自分たちの手で作り出そう」「自分たちががんばらなければ、理想に近付くことはできない」ということに民衆たちが気づくこと、それこそが近世の終わり、近代の始まりなのではないか、と……



私は、昔から木村さんの描く「民衆」の単純さ、というか、刺激(例・アントニウスの演説)に対する一人一人の反応が、あまりにも画一的すぎて気持ち悪くなるのですが(←故に「民衆」や「民意」の出てこない「オグリ!」や「君を愛してる」は許せる)。

「スカーレット・ピンパーネル」の「民衆」は、一人ひとり、違うタイミングで少しずつ考えを変えていくのが「栄光の日々」という一曲の中で表現されていて、そういうところが流石はアンサンブルのワイルドホーン、と、思います(真顔)。






最後は新人公演の感想、という議題からは大きく外れてしまいましたが、

ラストの「デイ・ドリーム号」甲板でのパーシーとマルグリットのデュエットが本当に素晴らしいから、もう、他のことは何がどうでも構いません!!!
……という気分になりました。

いやー、いい新人公演タだったんですよ(^ ^)


新公出演者も、スタッフのみなさまも、稽古を見てあげた上級生たちも、お疲れさまでした!
東宝で、お待ちしています♪



月組大劇場新人公演「スカーレットピンパーネル」。




第二幕第4場 パリ
スカーレットピンパーネル団の決意を表すナンバーに続くのは、革命(というか、その後に吹き荒れた粛清の嵐)に疑問を抱き始めた民衆たちのナンバー。
「マダム・ギロチン」のヴァリエーションが、舞台を暗く染め上げる。

人数は(初舞台生がいるので)本公演とそれほど変わらないとはいえ、学年の若い人たちしかいないのに、よくまとまっていて迫力のあるコーラスでした。月組のコーラスは私が知っている限り(=ここ10年ばかりずっと)弱いんですが、これからは段々に変わってくるのかもしれないな、と思いました。
「血に飢えてる」のフーガがすごくカッコいい(*^ ^*)


がんばってワンフレーズごとのソリストをチェックしたので、書かせていただきますね。
メモでごめんなさい。()内は本役です。

女1 真愛涼歌(紗那ゆずは) 幼げな声が悲惨さを強調したような気がします。
男1 響れおな(研ルイス)  一番音が低くて難しいフレーズをよく頑張ったなーと思いました♪
男2 篁祐希(輝月ゆうま)  荒くれた歌い方もできるんだなーと感心。
女2 楓ゆき(白雪さち花)  ドスの効いた声が素敵!誰だかわからなくて、プログラムをチェックするまで可愛いサリーちゃんだとは思いもしませんでした(汗)。
男3 和希そら(千海華蘭)  学年の割に低い声が良く出てるなー。
女3 夢華あみ(妃鳳こころ) 力強い胸声でした♪


で。
ロベスピエール様(宇月颯)の
「お前はロンドンで何をしていた?」
に痺れました(*^ ^*)。いやぁん、本当に何をしても格好良い!!(はぁと)


「アルマンを拷問して白状させろ。恋人の弟だからといって容赦するな!」
という冷酷な命令を、なんの衒いもなく言い切る指導者っぷりが本当に素敵です。


で。
そう言われて、あからさまに顔をこわばらせるショーヴラン(紫門ゆりや)の弱さが、凄く好きです。
そして、そんなショーヴランの様子にちゃんと気が付いていて、ちょっと心配そうにしつつ(←そう見えたんですけど、妄想でしょうか……)、「私は忙しいんだ!」とでも言いたげに冷たく背を向けるロベスピエール様が、死ぬほど格好良い。

……と、思いました。



まさおくんのショーヴランも、鞭打ちはあまりやりたくなさそうだったけど。
……そう命令されたゆりやんの、傷つきようがとても切なくて。


なのに、空気を読まずに

「アルマンの奴、鞭打ちにしますか?」

と逸るメルシエ(瑞羽奏都)を

「お前は手を出すな!」

の一言で抑えるところは、さすがの迫力だな、と思いました。喉を痛めていたまさおくんと違い、ゆりやんは歌の音域が狭いだけで、台詞での抑揚はちゃんとつけられるから、こういうところは迫力あってよかったと思います♪




第5場 タンブル塔の裏口
ジャンヌ(琴音和葉)とシモン(篁祐希)。芸達者なお二人ですが、この場面の細かい間の取り方は、さすが本役は自然だな、と思いました。
「住所はご存知で?」
というときのさりげなく卑屈な目線とか、、、良い勉強になったのではないでしょうか(^ ^)。

そういえば。あまり意識してませんでしたが、前場の篁くんはいつ引っ込んだのでしょうか。ロベスピエール様と入れ替わりではけたのかな?


オジー以下のスカーレットピンパンーネル団は、なんだか楽しそうでした(^ ^)。いいのかな、あれは。皆可愛かったから良いんですけど、デュハーストたちがいないと、こんなに皆幼い感じになるのか(^ ^)。


本物の公安委員お二人(星那由貴・翔我つばき)は、出てくるタイミングから何から、かなり難しい役なのですが良く頑張ってたと思います。星那くんは姿勢が良くなって、以前よりは偉そうな感じに見えるようになったかな。翔我くん、お化粧も髪型も格好良くなってましたーー♪

兵士たち(麗奈ゆう・優ひかる)は、美形コンビで目の保養でした(^ ^)。




第6場 マリーのアトリエ
ルイ・シャルル(晴音アキ)は、かわいらしすぎて悪戯っ子には見えなかったかも。でも可愛い(*^ ^*)。
「パーシーを信じられない」と嘆くマルグリットに食ってかかるところの迫力とか、やっぱり娘役さんのせいか、声が細くてちょっと神経質な感じで、若干迫力が足りないかも、と思いました。
普通の役だったら、娘役さんとしては可愛くて魅力的なんだろうになあ。

マリー(花陽みら)は、しっかりしている筈なのに肝心なところが抜けていて、でも、憎めない明るいかわいこちゃん、という、少女漫画によくいる感じの、無鉄砲な「少女」。
対するマルグリット(彩星りおん)は、この時代には珍しい、仕事を持った「職業婦人」、独立心のある大人の「女」。

革命の闘士であったころのマルグリットは、今のマリーくらい無鉄砲だったのかもしれない。
でも、今はもう、一人の男を愛する心弱き「オンナ」になってしまった……
アルマンという優しい青年を間において繋がっているようで、まったく接点のない二人、という感じがしました。

本公演では、逆にマリー(憧ゆりの)が「職業婦人」で、マルグリット(蒼乃夕妃)が「夢見る無鉄砲な少女」なんですよね(^ ^)。全く逆のキャラ設定なのに、一言一句変えずに芝居が成立するところが面白かったです。
生田さんの新公って、細かいところまでホントに面白いです♪




第7場 ショーヴランの詰め所~マリーのアトリエ前

皇太子が奪われた、というニュースに、
「私の切り札が!!」
とショックを受けるロベスピエール様がとても素敵です(←どんだけファンなんだ)

「とっととアルマンを拷問しろ!」
と、だんだん手段と目的を取り違えていくロベスピエール。こうやって7月27日(テルミドール9日=ロベスピエール逮捕)に向かっていくんだな、彼は……と思うと、なんだか切なくなるんですよね(T T)。彼は、彼なりの理想に燃えて、革命に飛び込んだはずなのに。


でも、人を、それも昔からよく知っている青年を「拷問しろ」と、尊敬する人からそう命ぜられて傷つくショーヴランを思いやる余裕も喪った彼を見ていると、、、
やっぱり、組織が崩壊する時は、その前に人間が崩壊しているんだろうな、と思いましたね。

傷ついた目をしたまま、アルマンに向かって鞭を振り上げるショーヴラン。
彼の、主人を見失った野良犬のような瞳が印象に残りました。
打たれて倒れるアルマンよりも、振りおろした鞭から目を離せない、遣る瀬無いショーヴランの背中が、とても印象的で。

……って、おかしいな。本公演では「萌」場面だったはずなのに、どうしてこんなにシリアスに語っているんでしょうか、私ったら(^ ^;ゞ




パーシー(グラパン)の珠城くんは、本当にすごいなあ……
やっぱりグラパンの時の声や仕草の変更の幅というのは、経験を積まないと難しいものだと思うので、いろいろ課題はあるのですが。
でも、とにかくあの学年であれだけやれるのは素直に凄い!と思いました。

ロベスピエールとの会話のテンポもいいし、舞台が本当にちゃんと見えてるんですよね。
霧矢さんの指導も良かったんだろうなと思うのですが、それを受け止められるだけの器があるのは、それだけでも凄いことなんじゃないか、と。

ますますの活躍を祈りたいところですが、まぁ、まずは東宝劇場の本公演と新人公演を楽しみにしています!




今日のところはこのあたりで。
あともう少し、、、かな?(不安)



スカイステージのニュースで、月組千秋楽映像と宙組稽古場映像を見ました♪



宙組のお芝居「トラファルガー」は、音楽を聴いただけで血が燃えるというか(^ ^;。
……ああ、斎藤作品だ!!というか、そんな気がしました。いや、音楽が寺嶋さんだとゆーだけのことなんでしょうけどね。なんとなく。

ド金髪の祐飛さん。若かりし頃の明るさと後半のギャップがイイ感じ(*^ ^*)。
衣装や鬘をつけて、ちゃんと流れでみたら、すごいジェットコースター人生なんだろうなあ……。

蘭トムさんはひたすら格好良い(惚)。スタイル抜群な宙組若手を引き連れて、めちゃめちゃカッコいいです。ああ、早く軍服姿を観たい!!

ショーの方は、底抜けに明るくて楽しそう、な感じかな…?
耳馴染みの良いナンバーが多いので客席も盛り上がりそう。「ファンキーサンシャイン♪」の連呼も良さげな感じです。
そして。パレードでの祐飛さんの『めっちゃ笑顔』が可愛くて可愛くて、見惚れちゃいました(←今更?)





月組千秋楽映像は……というか、みりおくんのショーヴランを観ること自体が初めて、だと思うんですが。
いやーーー、びっくりした(@ @)。髭をつけているという話は聞いていたんですが、全然実感が無かったみたいで。まさおくんはちょっと色黒にしているくらいで割と普通だったので、いきなり映像でアップで観て、ビビりました(^ ^;ゞ
いや、あの、たぶん、生で観れば違和感はないんだと思います。たぶん。ってか、早く舞台を見たいぞ!!

なんだかもう、いろんなことがまさおくんと違っていて、とても興味深かったです。ああ、生で観てないから何も書けないのが悔しいよーーー!!
ゆりやんのショーヴランは、どちらかというならまさおの方に近いのかな?実際観てみないとわかりませんが、なんとなく。みりおくんのショーヴランは、もっとマルグリットを愛していそうに見えました。(まさおくんとゆりやんは、マルグリットとの間に愛が成立しそうになかった…)


そして。えっらい美しい貴公子になりきってしまったアルマンのまさおくんに、たまらなく目を奪われました。……いやーー、楽しそうにやってるなあ(^ ^)。
でも!落ち着いて考えてみよう。……アルマンは平民だよね?どうしてあんなに、スカーレットピンパーネル団の誰よりも貴公子っぽいんだろうか…?(汗)



座長のモギー(鼓英夏)や、「マルグリットの影」で踊る紗蘭えりかちゃんが抜いてもらっていたのが嬉しかったです♪大劇場で観た時、えりかちゃんがなかなか見つけられなくて、場面が終わる直前にやっと気がついたので、東京ではこの映像を参考にチェックしよう★
でも。愛那結梨ちゃんは特に抜かれてなかった…ですよね?92期も研5になったから、そのあたりは配慮してもらえるのかと思ったのになあ(T T)。

そして、三人とも、最後のご挨拶はとても良かったです♪
下級生らしく可愛らしかった愛那さん、
舞台姿と同じ、生真面目なキャラが前面に出た鼓さん、(しかし、つくづくと美形だなこの人は)
上級生らしく、しっかりと感慨深くまとめた紗蘭さん。

そして、優しく人情のある霧矢さんの挨拶まで、今の月組がすごくよくまとまっているのを感じました♪ 宙組もそうでしたけど、お披露目で良い作品に当たるのって、本当にとても幸せなことですよねー!!(^ ^)



この日を最後に「宝塚」という空に飛び立つ96期の雛鳥たちも、
短い休暇をしっかり堪能して、リフレッシュして東京にいらしていただきたい月組っ子も、
みんなみんな、がんばってくださいね。心から、応援しています。





話は違いますが。
ふと気がつけば、友の会の宙組全国ツアー公演の入力、初回分はもう終わってしまっているんですね!(@ @)
物語上の主役(=ヤス)のキャスト発表もまだなのに!?


そーいえば、むかーし、演目も出ないで全国ツアー公演の入力期間が終了したことがあったなあ……
発表されてみたら「外伝ベルサイユのばら ジェローデル篇」(花・星の全国ツアーと同時発表)だった雪組全国ツアーのことですが。

でも、今回さすがに演目は出てるんだよねー。
あのクラスのびっくり発表って言ったら何だろう……(鳳翔)大ちゃんの朋子さんとか?(←違うだろうな)



それにしても。
全ツの時期に、絶対同時にみっちゃん(北翔海莉)のバウ&青年館公演があるだろう、と思っていたのになーーー。
「銀ちゃんの恋」じゃあ、そうそう大量人数を投下するわけにはいかないから、下級生はみんなお休みなのでしょうか……。寂しいわ(涙)。



月組大劇場公演 千秋楽おめでとうございます♪
早く東宝に来ないかなあ~~♪(待ち遠しい……)

そして、月組が終わったということは、もうすぐ宙組公演が始まる、ということ。
……お稽古場映像もそろそろですね。こちらも楽しみです♪



ま、なにはともあれ、、まずは新公の話を最後まで書きたいなと思っております。
で、その後にでも、余裕があったらショーヴランについて暑苦しく語りたいな、と(^ ^)。


と、ゆー、わけで。先日、ブレイクニー邸の恋人たちの場面までは書いたので、続きを。



第10場 ブレイクニー邸・庭(続き)

「パリへ戻る」と告げるアルマン(煌月爽矢)とマリー(花陽みら)を、不安そうに見送るマルグリット(彩星りおん)(←みくちゃんのマリーでは愁眉を開くことはできなかったらしい)
そんな彼女のところに、ジェサップ(海桐望)やってきて、来客を告げる。
海桐さんの声、なんか好きなんですよねー♪

あらわれたショーヴラン(紫門ゆりや)が、なんだろう……カタチを持たない影のような、不思議な空気を漂わせていたような気がしました。
本公演のまさおくんは、くっきりとした「艶のある黒」という感じだったのに。この場面のゆりやんは、なんか影が薄いというか……って書くとマイナスな意見みたいですけど、そうじゃないんですよね。なんといえばいいのかな。音もなくすーっと現れた……ような気がしたのかな。
「ボン・ソワール」の言い方なんかは、むしろまさおくんの方が声が掠れてて聴きずらかったのに、何故そんな風に思ったのか自分でもよく判らないのですが。

もしかしたら、りおんが本気で怯えていたから、なのかもしれません。
このあたりはもう、100%マルグリット目線で観ておりましたので、私(^ ^;
素の女性として比べたら、りおんの方がゆりやんよりずっと強いんじゃないかと思うんですが(汗)、りおんのマルグリットはすごく「女」で。
怯える様子も、反発して突っ張る様子も、あんかすごくリアルに「女」に見えました。

で。
そんなマルグリットをかきくどくゆりやんのショーヴランが、とても無力な感じに見えるのも、なんでだかわからないけど、すごく切なくて良かったです(^ ^)。


二人が言い争っているところに現れるパーシー(珠城りょう)。
声の響きの明瞭さ、鮮明さ、ショーヴランの靄がかかったような掠れた声とは全然違っていて、面白かったです。

ちなみに、貸衣装のアドリブは。
「犬の着ぐるみにお洋服着て、フィンチスタイルとか?」
「結構です」
「きりやさんに可愛がってもらえますよ
「大変光栄ですが、け、っ、こ、う、です!!」

……こういう人とこういう人の奥方を相手しなくちゃいけない時点で、勝てない自分に気づこうね、ショーヴラン……。



この後のソロ、「君はどこに」。
本公演のまさおくんの歌も大好きなんですが、ゆりやんも凄く良かったです。
気持ちが入っていて、マルグリットの影たちに翻弄される姿がとても切ない。
あああ、声さえ出れば……(嘆)



第13場 ブレイクニー邸(銀橋)
新公での演出変更点その3。図書室での「男とお洒落」と、アトリエでのマリーとアルマンの会話がまるっとカットされていました。
音楽的にはむしろきれいにつながるナンバーですし、特に観ていて違和感はなかったので良かったと思います。

しかーし、あらためて考えてみると、
「君はあの男のどこに惚れたんだ」
「予想がつかないところかしら」
という会話の直後にこの切ない会話というのは……どうなんだろう(^ ^;ゞ


マルグリットの銀橋ソロ「忘れましょう」は、絶品でした。
この一曲のためだけでも、りおんのマルグリットを聴けて、幸せ。(←ただのファンです)




第14場~第二幕第1場 王宮の広間
一幕の流れはほぼそのまま。プリンス・オヴ・ウェールズ殿下の登場⇒ショーヴランの登場⇒「謎解きのゲーム」で一幕終わりまで歌い切り、ストップモーションで極め。
新公なので二幕通してやるのですが、うまくつないでいたと思います。

■プリンス・オヴ・ウェールズ(響れおな/桐生園加)
とにかく可愛くて可愛くて目を離せない殿下でした。
パーシーとだいぶ身長差があるので、お似合いとゆーかなんというか(*^ ^*)。パーシーが大好きで、パーシーに構われて嬉しくて嬉しくて…みたいに見えました。
研7で新公の長のくせに、研3と並んで何故あんなに可愛いんだ(- -;

今までずっと、あの声が好きだと思っていたのですが、プリンスの台詞を聴いて、意外と園加の声に似ていることに驚きました。もともとあんなに似ていましたっけ?今回はわざと似せていたのでしょうか…?

しかーし、ちょっとだけでいいから歌も聴きたかったのになあ(涙)。



本公演の一幕の幕切れには、ギロチンと共にシモン(有瀬そう)とジャンヌ(琴音和葉)の夫婦やアルマン・マリーたちも幻想として登場するのですが、新公はギロチン傍にいるのはルイ・シャルルだけで、みんなは影コーラスや舞踏会の男女で出ていたようです。
とりあえず、輪っかのドレスの琴音和葉ちゃんは見つけたんですが、他は気がつかなかったな…。


「謎解きのゲーム」の終わりで極まったあと、そのまま始まる二幕の頭は、「ここでも、そこでも」がさくっと飛ばされて、プリンスの台詞に繋がりました。
「さあ、皆でピンパーネルごっこをしよう!」」
ってやつですね。で、プリンス自ら
「今日は端午の節句だから、タンゴを踊ろう!」
と落ちをつけてくれて、客席は大爆笑!でした(^ ^)。いやー、巧いわ♪

ただ、響きくん好きな人間としては、二幕冒頭のカットでプリンスの出番が減ってしまったのは、ひじょーに残念です(T T)。
いや、構成的に仕方ないのは判っているんですけどね(; ;)。でも寂しいものは寂しいんだよー(T T)



第2場 王宮の廊下

■侍従(煌海ルイセ/千海華蘭)
「これを旦那さまに」と手紙をフォークスに持ってくる侍従さん。きれいな人ですがあんまり目立たなかったなあ。……台詞は普通に良かったです。若いのに声も良い♪

■フォークス(貴千碧/星条海斗)
まんちゃん的には、この場面が一番良かったような。
「目眩を起こして倒れる」マルグリットの芝居がわざとらしくなく自然だったのもあって、彼女を心配するまんちゃんの芝居が、すごく優しくてウットリでした♪ さりげなく手紙を奪われて焦る様子もとても可愛い(^ ^)
そして、りおんの「まぁ、シュザンヌから?」の言い方が、とってもいじわるで素敵(*^ ^*)

■ショーヴラン
ソファに座るマルグリットにまとわりついて「何か聴きだせたのか!?」と問い詰めるショーヴランの小物っぷりが良いです。無駄に色っぽいところがたまらない。
いやもう、本当に好きなんだなあ私。ゆりやんのショーヴランが。どんなに声が出ていなくても、あの『心優しくて甘ちゃんな』ショーヴランが、愛おしくてたまりません(はぁと)。



第3場 王宮の控室
ショーヴランとマルグリットの会話、感情のままに声色を変えるパーシーが怖いです……。
そして、そんなパーシーに無意識に怯えるマルグリットが可愛い(*^ ^*)

それにしても。
本公演の「愛の絆」がものすごく好きなので、新公演でカットされていたのがとても残念です。
ちゃんと自然につないであって、違和感がなかったのはさすが生田さん!なんですけどね。芝居として組み立てるうえで必要な感情の行き違いは、ちゃんと芝居で説明されているのは凄いなー。

ああ、だけど、りおんと珠城くんのデュエットが「我が家」だけなのは残念すぎるーーーー!!
(「謎解きのゲーム」があるけど、あれはデュエットとは言うまい)



で。
ショーヴランとパーシーの数々の会話のうちでも、この場面が一番好きでした。
なんだか、パーシーがかき回せばかき回すほど、ショーヴランがまとっている鎧が外れて「普通の男」に見えてくる(*^ ^*)。
元々は貧しいけれども普通の青年だったのに、どうしてこんなにも追い詰められてしまったのか、と思うんですよね……。あまりにも隙だらけで、切ないほど可愛いです。

そして、どんどん追い詰めていくパーシーの残酷さが、結構好きです。
珠城くんの持つ明るいオーラ、明瞭な響きを持った天性のヒーロー声が、なんだかわからないけど、すっごく素敵です(^ ^)。


パーシーがショーヴランのたすきを掴んで振り回していたのは、この場面でしたっけ?
本公演でも結構暴れていた場面ですが、新公も力強く暴れていて、下手袖に激突するんじゃないかと心配になりました……。



ショーヴランがはけるのを待って、出てくるデュハーストたち。
下級生なりに、ちゃんと空気の色を変えられる珠城くんは、大器なんだなあとあらためて思いました。


スカーレット・ピンパーネル団の面々の歌は……がんばれ(励)。
お互いの音をもっと聴けるようになると、もう少しよくなると思うんですよね。
みなさまの成長を期待しつつ、東宝でお待ちしています♪



宝塚大劇場で上演中の月組公演「スカーレット・ピンパーネル」。
東京宝塚劇場で上演中の花組公演「虞美人」。

かたや18世紀末のイギリスとフランス、かたや紀元前の中国。
時代も地域も全くちがいますが、見比べると面白い共通点、というか、ストーリー展開の基本みたいなものがあるんだな、と思いました。



フランスと中国。どちらも豊かな生産力を擁する「中原」の物語ですが。
「貴族(武人)」たちと、「民衆」、相容れない二つの世界が同じ空間に展開している。
お互いに影響を与えながら、重なり合って、でも混ざり合うことはなく。




まず、面白いな、と思ったのは、「虞美人」の新人公演でした。
項羽(と虞美人)には、覚悟があったんだな、と思ったんです。

項羽にとっては、「世界を手に入れるために必要なことはすべてやりぬいてみせる!」、という「覚悟」であり、虞にとっては「どんなに怖くても恐ろしくても、この人の傍で見守り続けてみせる」、だけど「決して足手まといにはならない」という「覚悟」。
項羽は虞のそんな「覚悟」をいとおしんで傍に置き、虞は項羽の「覚悟」を愛して傍に在ることを希む。共に死ぬことは望まない、「共に生きる」ことだけを望んだ二人の姿が、とても色鮮やかでした。


それに対して、劉邦はそう大した覚悟はしていなかったんだな、と。
新人公演にはラストの高祖になってからの場面がありませんでしたが、本公演のあの場面、すごく好きなんです。溜息をついて、「義兄弟の契り」を交わした手の傷跡を見つめる壮ちゃんの寂しげな瞳が。
こんなことになるとは思わなかった。そこまでの覚悟は、俺にはなかった。
台詞にはないそんな思いが、透けて見えるようで。

ただ、彼には「仲間」がいた、んですよね。
「覚悟」のかわりに「仲間」を持っていた男。それは、「部下」と「虞」しかいなかった項羽とは、全く違う生き方なのだと思いました。
劉邦は、ある面で「仲間」のために生きている。「仲間」が望むことなら、かなえてやりたい、と。
その気持ちが切ない、劉邦でした。

そして、このラストシーンで初めて、心底覚悟を決めた彼が、「高祖」になるのだ、と納得したのでした…(T T)。



新人公演のあきらくんも、あのラストシーンこそないものの、解釈自体はよく似ていたと思います。華やかな美貌と明るくて目を惹くオーラ。ハッタリのきくキャラクターともども、愛されキャラの劉邦にぴったりでした(^ ^)。
あきらくんの劉邦で一番好きだったのは、「第11場 講和」で、戻ってきた韓信と張良に「今すぐに後を追って攻めるべきです!」と責められる場面の迷いようですかね。約束したことは必ず守る、という覚悟さえなく、「仲間の望み」ならば叶えよう、とする劉邦。
真っ直ぐに自分を見凝め、許してくれた義兄弟を裏切ることで、自分がどれほど傷つくか。そのくらいの予想はついただろうに、それでも「仲間の望み」を断りきれない、弱い心。

それでも、そんな弱さが彼の魅力で。
だから、その『優しさ』こそが大国「漢」が200年続く礎えになったことも、間違いではないのです。




彼らの物語を観ていると、信長と秀吉(あるいは家康)の関係を思い出します。
自分のインスピレーションのまま、「天下布武」という旗印を掲げて、ついてこられない部下たちを置きざりに、走って行ってしまった信長。
そんな旗印に遠くから憧れて、憧れて、、、気がついたら前を走る人は誰もいなくなっていた、秀吉(家康)。


結局、乱世の終わりというのはいつの時代にも同じような展開になるものなのかもしれません。
「覚悟」のある人が「俺が中原を平定してみせる!」と立ち上がりながらも、道のりの半ばあたりで裏切られて斃れ、その旗印に憧れていた人が後を継ぐ。

そして、良い男の傍らには、必ず佳い女がいるものなのかも、ね(*^ ^*)






もうひとつは「スカーレット・ピンパーネル」。
こちらにも覚悟のあるひとと無い人がいる。

まあ、作品自体がコメディだし、霧矢さんのキャラクターもあって(^ ^)あまり深刻な物語にはならないんですけどね。
でも、パーシーの「覚悟」っていうのは結構重たいものだと思うんです。
現実にギロチンに次々犠牲者が送り込まれているときに、革命政府の掌中の珠を盗み出そう!だなんて。

それがあんなにも軽やかに見えるのは、彼が思いつめていないからなのかしら?、と。
これは月組版を観ていて強く思ったのですが、霧矢さんの、やんちゃで明るくて子供っぽくて、元気な正義漢っぷりは素晴らしい。
彼の行動原理は、本質的に「noblesse oblige」なんですよね。これは元々フランスの言葉ですが、「貴族として生きる」ことの意味でもある(←ちょっと意訳だけど)。
パーシーは(仲間たちも)ちゃんと命を懸けているし、そういう覚悟もある。まあ、若干『「やっちゃおやっちゃお!」で革命を始めた連中』(←by 新井素子)に近いノリもありますけど(^ ^;ゞ、やっぱり後から参加したオジー以下のメンバーも、ちゃんと命は懸けているんですよね。


イギリス貴族が、「無実の人々(=貴族)」を救うために命を懸ける。
……これは明らかに、他国への内政干渉です。
実際、曲がりなりにも「市民政府」となったフランス政府には、革命の拡散を恐れた各国からの干渉が集中していたわけで。ジロンド派とジャコバン派の争いからナポレオンの帝政、王政復古……混迷を極めていた当時の政治情勢の中で、「貴族」たちは、本質的に「覚悟」があって当たり前。「覚悟」がない貴族なんていないんですよ。江戸時代と違って、この当時のヨーロッパは泰平の世でもなかったんだから。
「自分たちは闘う者だ」という自覚があったはずだろう、と。


だけど、ショーヴランやマルグリットたちは違うんですよね、たぶん。
彼らは平民で、革命を起こす時にはいろんなことを覚悟していたかもしれないけれども、それはたぶん、いかにも青い理想像にすぎなかった。何もかもが思ったとおりにいかなかった時に、現実と折り合いをつけることはできなかったのは、そこに問題があったのではないか、と。


リーダーとして理想を語っていたはずのロベスピエールが変節しようとしたときに、止めることができなかったショーヴラン。
女優として民心の掌握につとめるうちに、革命から心を離してしまったマルグリット。

ショーヴランが求めたものは貴族たちへの復讐であり、マルグリットが求めたものは人々の幸せと安寧、そしておそらく、目の肥えた観客たちだった。
求めるもののずれは理想のずれ。つまり、、最初から違う途を歩いていた二人。

「あなたを愛したことはない」というのは嘘ではないけれども、真実でもない。
それは、劉邦が呂を「愛したことはない」というのと同じ。
かつては愛していた。少なくとも、愛していると思ったことはあったはず。

それが真実の愛かどうか、それは、生涯が終わる時まで待たねば判らないことなのかもしれないけれども。




「スカーレット・ピンパーネル」と「虞美人」。
脚本のレベルも音楽のレベルも、何もかもがまったく違う二作品ですが、不可思議な共通点があるものなんだな、と思ったので、いろいろと書いてみたのですが……あまりうまくまとめられなかった……長いばっかりで、わかりにくくてすみませんm(_ _)m。






すごくどうでも良いことなんですが。
「スカーレットピンパーネル」と「虞美人」。東西どちらも一本ものだから、現時点で「宝塚のショー」を上演しているのは全国ツアー中の星組さんだけなんですね(^ ^)。なんか珍しいような気がします。
やっぱり宝塚はショーあってこそ!だと思うので、一本ものは「ここぞ」とゆーときだけにしてほしいな(^ ^)。

ま、とりあえずは来週から始まる宙組公演が楽しみです!



新国立劇場中劇場にて、ブロードウェイ「ザ・ミュージックマン」を観劇してまいりました。



私はこの作品、スーザン・ストローマンが振り付けを担当したリバイバル版をニューヨークで観まして。話はさっぱりわからない(←英語がまったく駄目なので)ながら、音楽が良くて楽しいし、大勢の出演者をさばける作品なので、宝塚でやればいいのに、と思っていたんですよね。

その時に観た主役は、あまり冴えない感じの中年男だったのですが(^ ^)。
今回の上演では、ケチな詐欺師のハロルド役は西川貴教。ちょっと小柄だけど二枚目で、こういう役なんだなー(というか、こういう作品だったのね、というべきかも)と思いました。



今回の上演は、企画・製作フジテレビジョン。演出は鈴木裕美、振付は前田清実。
「クレイジー・フォー・ユー」を思い出させるスーザンの振付が非常に印象的だったので、どうなるのかなーと思っていたのですが、群舞シーンはどれも華やかで、良かったです。
まー、その中でも、カーテンコール(?)の全員鼓笛隊場面(「76本のトロンボーン」)が名場面中の名場面なのはかわりませんね♪♪



アイオワ州の片田舎を走る列車の中。
ラップに似た音楽にのせて、男たちが一人の詐欺師の噂をしている。
「音楽教授」と名乗って街中のひとびとに楽器を買わせ、ブラスバンドを結成する、と言いながら代金だけ受け取って逃げてしまうという、伝説の「セールスマン」、ハロルドという名の詐欺師の噂を。
彼が通り過ぎた後の街は、「セールスマン」と名乗るだけで酷い目にあわされる、と嘆く男(チャーリー/今井ゆうぞう)。

列車がリバーシティに到着すると、さっきまで一緒に噂話に興じていた男(西川貴教)が一人、立ち上がって降りて行く。
自分こそがその伝説の「セールスマン」、ハロルドである、と名乗って。



リバーシティで早速、昔馴染みのマーセラス(植木豪)と出会ったハロルドは、新しくできたビリヤード場に目をつけ、
「こういう店ができれば、少年たちが不良化するのはあっという間だ!」
と騒ぎ立てる。
「ブラスバンドで少年たちに健全な活動の場を与えよう!」
という彼の主張に、コロッと騙されてその気になる素直な大人たち。

ビリヤード場建設の中心となっていた市長(佐渡稔)の妨害にもめげず、ハロルドの語る言葉に耳を傾ける人々は増えて行く。しかし……



その他の出演者は…
ハロルドと恋に落ちるピアノ教師のマリアン(彩乃かなみ)、
その弟で、父親が亡くなって以来ひきこもっていたウィンスロップ(石川新太)、
オールドミスに足を踏み入れた娘を心配する母親(竹内郁子)、
新しいもの好きで明るく優しいシン市長夫人ユーラリー(うつみ宮土里)、
シン市長の4人の娘の長女・ザニータ(増山加弥乃)、
ザニータの恋人・トミー(矢崎広)、
個人的に目立つのはこのあたりでしょうか。

あと、4人組のコーラス隊(←違うけど)(^ ^)とか、ユーラリーと一緒に行動するご婦人がたとか、ブラスバンドに参加する子供たち……。役は意外とたくさんあって、あらためて宝塚でやればよかったのに、と思いました(^ ^)。

アンサンブルには、宝塚OGから福麻むつ美さんと秋園美緒ちゃんが参加。お二人とも良い声で、可愛かったです♪





流れの詐欺師が主人公で、彼が周囲からは孤立して情報がない田舎町を舞台に、大がかりな何かを作ることを提案する、というストーリーは、かなみちゃんがヒロインをしているせいもあって(^ ^)なんだかとっても懐かしい感じなのですが。

……やっぱり、こういう話は脚本が命なんだな、と思いました。
音楽の良さもダンスの良さももちろんあるし、大切なんですけれども。英語で観ていたときはさっぱり意味がわからなかった場面がつながって、しみじみと良い作品だなあ!と思いました♪
ごくごくありふれた、シンプルな展開だと思うのですが、出てくるキャラクターが皆魅力的なので、とても楽しいです。

一番好きな場面は、物語のラストシーンかなあ。
マディソン橋でのハロルドとマリアンの別れの場面も良いんですけど、やっぱり、ね。
ネタばれなので今は書きませんが、あの場面で、ずっと背中を向けているハロルド(西川)の芝居に、非常に共感してしまいました。
なんといってもマリアンが可愛い!!!


その次が、二幕でマリアンとコーラス隊のナンバー、「ライダ・ローズ/私は何を言うのかしら」。英語がわからないのでほとんどイミフだった異国での観劇でも、この曲だけは凄く気に入って、CDを買いましたもんね(*^ ^*)。ああ、生で聴けて幸せです。かなみちゃんの歌、さすがだわ♪


あとは勿論、カーテンコール(というか、フィナーレ?)の「76本のトロンボーン」。あの場面は本当に良いですよねー!盛り上がりますわ(^ ^)。
曲も振り付けも、皆の笑顔も、最高に素敵★


東京公演は今週いっぱい。そのあと名古屋・大阪・札幌と回るようなので、お近くの方はぜひ一度ご覧ください♪



東京宝塚劇場にて、花組新人公演「虞美人」を観劇してまいりました♪


……が、その前に一言だけ。
hanihaniさまからコメントで教えていただきましたが、シアタークリエで「サイド・ショウ」のコンサートがあるそうです。
http://www.sideshow.jp/UserPage/Detail/24

6月10日の一日のみ。しかも、岡さんが出演されるのは昼公演のみ(T T)。上演は凄く嬉しいけど、このスケジュールはひどくないか~~~(涙)。

12日には「ニューブレイン」のコンサートもあるし、なんだか凄いなあ、クリエ。「放浪記」の穴を、なりふり構わずに埋めてるって気もしますが。ううむ、もっと暇な時ならいろいろ観たいところだけど、どーして「スカーレットピンパーネル」と同じ時期なんでしょう……すごく無理っぽい(泣)。





さて。
月組新公はほっぽらって(←本当にすみません)、花組新公の速報を。


まず、なんといっても。
(天咲)千華ちゃんが実に素晴らしかった!!


虞美人がタイトルロールであることの意味が、非常に納得できた新人公演でした。
そうか、項羽と虞美人の深く激しい愛が、物語の底に流れていてこそ、「虞美人」なんだな、と。



王陵に斬りつけられて気が立っている項羽に、かすかに怯えながら、それでも挫けずに頬笑みかける虞が、ひどく幼く見えるのが印象的でした。
そんな虞の、儚くも幼い笑顔を凝っとみつめつつ、ゆっくりと綻ぶように息をつく項羽の(鳳)真由ちゃんには、真っ直ぐな愛情があってとても良かった。お似合いのお二人でした(はぁと)。



千華ちゃんは、とにかく姿も声も最高に可愛くて、そして、ラストにつながる「決意」を、最初から驚くほど明解に打ち出してきたんですよね。すごく「幼いなりの決意」という感じがあって、ひどく切なかった。
真由ちゃんの項羽は、そんな虞の決意をちゃんと知っていて、それでも手放すことができなくて、何もかも覚悟したうえで傍に置いている気がしました。
いろんな意味で、『覚悟』のある人だな、と。

新公を観るまで、脚本の根本的な欠点だと思っていた「私は誰も裏切ったことはない」という項羽の宣言。大劇場で観た時、「そもそも初っ端の会稽からして騙し討ちなのに?」と突っ込んでいた猫ですが。
真由ちゃんの項羽は、あの行為を「正義」だと思っているんですね(@ @)。
平和を得るためには、中原を平定せねばならず、そのためには兵が必要だ。だから、殷通には死んでもらうしかない。項羽にも、項梁(冴月瑠那)にも、それがはっきりとわかっている。

どんなに独りよがりでも、あれが「正義」だと思い込める強さがないと、項羽という人物が成立しないんだな、と思いました。自分が思い込むだけじゃなくて、観客にまでその「覚悟」を伝え切れる想いの強さ。そういうモノが、あの役には必要なんだな、と。

同様に、ラストの虞美人の剣舞の場面も。
あれも、項羽が「二人で生きていこう!」と高らかに歌い上げたちょうどその瞬間に虞美人が倒れ伏すのがすごく不思議で、「虞よ、あなた項羽の歌聴いてなかったの!?」くらいの勢いで突っ込んでいたのですが。
……そういう場面じゃなかったんですね……。

「最初の夜」から見えていたラスト。
虞美人は決して自分を見送ることはしない、と。

そうならないために手を尽くし、必死で虚勢を張って生きてきた項羽。それでも、理想家肌の彼の前に現実は厳しく、理想との齟齬に歯がみするばかりで。
……そんな彼が、「四面楚歌」の中で「虞よ、虞よ、私はお前をどうしたら」と振り絞るように歌った彼が、現実を見据えて歌い上げる「二人で生きていこう」。
その歌が、どれほど切なく響くことか。

いくら涙腺の弱い私でも、まさかこの場面で泣くとは思いもしませんでした……
なんか悔しい(- -;




そして。
范増先生の真瀬くんが、予想以上に素晴らしかった!!
いや、もう、大劇場で本公演を観たときからずっと、真瀬くんの范増先生について色んな想像やら期待やら……妄想が膨らんじゃってすごいことになっていて、実際に観たら「なんだ、こんなもんか」と思うに違いない、と思っていたのに。
そんな私の想像を軽々と飛び越えて行ってくれた真瀬くん。……いや、本当に傑物ですねこの人は。

アーサー(煌雅あさひ/張良)も予想以上に良かったけど、范増先生が凄すぎて小物に見えてしまった(汗)。あああ、逆も面白かっただろうなあ。アーサーの范増先生、真瀬くんの張良。み、観たい(^ ^)。





あとは、印象に残った方々を簡単に。

■劉邦(瀬戸かずや/壮一帆)
カッコいい!!
色気のある男前な美貌と華やかなオーラ。壮ちゃんとはまた少し違いますが、存在感の質は良く似ているような気がしました。そのハッタリ感と求心力は凄い!
カットされてしまったラストの花道~銀橋を、観て観たかったなー、と思いました。


■殷桃娘(実咲凛音/望海風斗)
舞台度胸満点、台詞も歌も満点の美少女でした。まだ若いのに、舞台全体がちゃんと見えているし、とにかく度胸がある。これからが楽しみです。舞台の怖さを知って、そして、乗り越えてほしいと思いました。
そして、やっぱりこの役は娘役がやるべきだと思いました……(T T)。いや、だいもんも可愛いんですけどね。でもやっぱり、「男役」と「娘役」は違うんだな、と。
虞美人は男役がやってもいいと思うのですが、桃娘は違うと思いました。
素直にれみちゃん/蘭ちゃんで良いと思うんだけどな~。


■王媼(芽吹幸奈/梨花ますみ)
この役って、こういうアプローチもありなのか!と思いました。
美しくて華やかで、まだまだ現役の女将。
衛布の愛人にしか見えないその存在感と色気は素晴らしかったです。ちょっとお茶目な面もあるのが余計に素敵♪ なんというか、くみちゃんが演じると「良い役」に見える、と思います。うん♪


■虞美人の母(遼かぐら/絵莉千晶)
個人的にかぐらちゃん好きなのですが、こういう弱々しい役もちゃんとできるんだなーと感心しました。項羽が楚に帰国する場面がカットされている(韓信と桃娘の会話で説明されて終了)ので出番は一瞬だったのが残念。


■宋義(天真みちる/悠真倫)
あまりに達者すぎて、何もコメントはないです。まりんさんとはまた違う、個性的な宋義でした。本当に、何をやらせても巧いわぁ。

■紅林(鞠花ゆめ/桜一花)
この役も二幕の出番がカットされているので、宋義の回りをひらひら踊りながら「愛、愛、愛」と歌う場面だけになってしまいましたが、とにかく可愛かったです。丸顔な二人が並ぶのがちょっと面白かった(^ ^)。「銀ちゃんの恋」で焼き肉屋の女将を演じていた鞠花ゆめちゃん、あの女将から子役まで、芸域広いなあ……(感心)


■韓信(彩城レア/愛音羽麗)
良い役をおいしくやってくれて嬉しかったです。今まで観たネコちゃんの中で美形度ナンバーワンかも、というくらいビジュアルが良かった(*^ ^*)。歌もさすがで、安心して聴けましたし、芝居も男前でした♪


■項梁/王翳(冴月瑠那/紫峰七海)
幕あきすぐに登場する項梁は、濃い髭があまり似合ってなくて残念。
ラスト直前に下手花道から登場する王翳(漢軍の将)は、一瞬、なぜスポットを浴びているのかわからなくて焦りましたが、良い声で芝居ができていたと思います。元々滑舌の良い人ですが、小芝居の印象が強くて、ああいう位どりのいる役ができるとは思ってなかったので、嬉しい驚きでした♪
他の場面ではもっぱら兵士でしたが、いやもう、甲冑姿の似合うこと♪素敵すぎる。
そして、酒場の場面(馬鹿のくんだり)の小芝居が楽しそうで楽しそうで、観ているだけで幸せでした。


■呂(梅咲衣舞/花野じゅりあ)
すみません。この役も素晴らしかった!
劉邦への愛と、愛されている自信が見えて、魅力的な夫人でした。
項羽の陣営に囚われた牢での虞美人との対決が実にすばらしかった!!
虞の覚悟と、呂の確信の対比の鮮やかさ。どちらも愛した男ゆえ、に。


■衛布(輝良まさと/華形ひかる)
衛布が桃娘に殺される場面がカットされているので、印象はだいぶ弱まってしまいましたが、輝良くんも黒い役をよくがんばってて良かったです♪ 桃娘がか弱い(?)下級生の娘役なので、少しはやりやすかった……かな?


■季布(大河凜/真野すがた)
細面に甲冑がよく似合って、キレイでした。ラストの見せ場をきっちり見せてくれて嬉しかったです。


■樊噲(羽立光来/夕霧らい)
お芝居巧いですねぇ!!らいちゃんは本当に可愛いというか、雰囲気で持っていく人なんですが、羽立くんはなんというか、かなり作りこんで演じていたと思います。大柄で優しげな雰囲気を生かして、やんちゃな兄(劉邦)にオロオロする不器用な弟、という感じなのがとても良かったです♪


■項荘(日高大地/祐澄しゅん)
剣舞のセンターで踊る日高くんの格好良いこと(*^ ^*)。本当にスタイル良いわ~~♪
課題だった台詞回し(っていうか、声そのもの)も随分改善されて、そろそろ大きな役がついてもいいのに、と思いました。次のショーにちょっとだけ期待。


■劉邦の父(花峰千春/月央和沙)
花峰さんの芝居は温かみがあってすごく好きなんですが、この役も良かったです。さりげなく息子を心配している雰囲気が良い♪


■王陵(和海しょう/彩城レア)
夢見がちな若者の雰囲気があって、その後の行動にも説得力がありました。歌巧いんですねー!!感心。


■戚(月野姫花/蘭乃はな)
可愛い!
あきらくんとの並びがとても良かったです。っていうか、本当に可愛いなあ姫花ちゃんは。



真由ちゃんの挨拶は、ニュースで流れていた大劇場よりはだいぶマシでしたが、それでも相当なぶっ飛んでましたね(^ ^)。
ネコちゃんの挨拶が真由ちゃんの分までしっかりしていてとても良かったので、余計に面白かったです。でも、ホントに一生懸命で不器用で、そして、可愛い人なんだろうなあ。同期も上級生も、下級生に至るまで、皆が皆、あんなに心配そうに主演者を見守っている新公挨拶も珍しいような気がします。(^ ^)
……真由ちゃんがどれだけ愛されキャラか、って話ですかね、あれは。



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