宝塚に来ています。
花の道の桜は七分咲き。天気もよくて、いい一日です。バードウォッチングしたい気分p(^^)q
(写真は、桜喰い中の雀)
雪組大劇場も、月組バウも、皆さんキラキラしてて素敵です(はぁと)。詳しくはまた後ほど♪
初めての携帯からの写真つき投稿です。ドキドキ。
うまくいくかなー。
花の道の桜は七分咲き。天気もよくて、いい一日です。バードウォッチングしたい気分p(^^)q
(写真は、桜喰い中の雀)
雪組大劇場も、月組バウも、皆さんキラキラしてて素敵です(はぁと)。詳しくはまた後ほど♪
初めての携帯からの写真つき投稿です。ドキドキ。
うまくいくかなー。
宝塚バウホールにて、「二人の貴公子」を観劇してまいりました。
まさお(龍真咲)、みりお(明日海りお)、初主演おめでとうございました!
そして、千秋楽おつかれさまでしたm(_ _)m。
二人とも、ワークショップ(まさおは「Young Bloods!」、みりおは「ホフマン物語」)で主演経験がありますが、今回は期間も長く役替りもない通常公演。いろいろ大変だったんだろうなーと思います。私が観たのは楽に絡む週末だけなのですが、ほぼ満席だったし、客席はすごい熱気でした(*^ ^*)。
原作は、ジョン・フレッチャーとウィリアム・シェイクスピアの合作で、原作台本は河合祥一郎訳。脚本・演出は小柳奈穂子。
白いキャンバスをイメージしたセットに、美しいメンバーを美しいままに載せて、美しい物語を紡ぐ……というところは、なかなかがんばっていたと思います。まぁ、素材(原作と役者)がしっかりしているので、演出家の苦労も少なかったかもしれませんが(苦笑)。
少なくとも、「忘れ雪」の児玉さんみたいに、プログラムに「こんなもの全然やりたくなかったのにー(←意訳)」と書いてあったりはせず、なかなかに意欲的な言葉が書いてあったことにホッとしました(^ ^)。
全編を彩る「真夏の夜の夢」のイマジネーションは、小柳さんのアイディアでしょうか?なかなかうまくはまっていたと思います。「牢の中」と「外」をひっくり返す(「あのお二人がいるところが牢の外で、あたしたちがいるここが牢の中だとでもいうように」<牢番の娘>、「我々が牢に閉じ込められているのではなく、この世の悪から護られているんだと思えばいいのだ」<アーサイト>)…それによって“見える世界”をひっくり返したように、「幻想(妄想)世界=森の中」と「現実=森の外」という二つの世界を象徴的に構築するために、「森」の狂気をもっとも端的にあらわした『真夏の夜の夢』を使うあたり、うまいアイディアだなあと感心しました。
仮面の扱いと、「森の中では違う自分が目を醒ます」という歌が雰囲気づくりに効いていたと思います。
ただ、原作での劇中劇はもっと象徴的なものであるらしいので、そちらだったらもっとテーマがダイレクトに伝わったのかもなあ、と思ったりはしました。原作を読んでいないので、わからないのですが…。
ネットで感想を読むと、作品的には賛否あるようですが、私はとても気に入りました(はぁと)。
役者が目当てでの遠征でしたが、作品としても非常に興味深い作品だったと思います。
ただ。
正直に言えば、面白かったからこそ、違う演出家で見たかったなあ、という思いはあります。まだまだ男役10年にも届かない彼らなのに、芝居として任された部分が大きすぎるような気がしたので。
特にラスト!!あの難しい芝居を、そのままやらせてしまったことは罪が深いと思う。
もう少し、演出としてするべきことがあったと思うし、まだ彼らは、そういうスタッフワークを必要とする学年だと思うのです。
たとえばこれが、かしげちゃんのパラモンに祐飛さんのアーサイトとか、水くんのパラモンにユミコちゃんのアーサイトとか、そういうコンビでの舞台だったら、ある程度任せていいと思うんですよね。でも、まさおとみりお、とくにまさお(パラモンの方が芝居として難しいので)に関しては、ちょっと厳しかったんじゃないかなー、と思ってしまいました。
そしてそれが、作品全体の賛否両論になったのではないか、と。
…とりあえず、メインキャストについて。
パラモン(龍真咲)
「太陽と月」という比喩の中で、あくまでも「太陽」であり、わがままで自分勝手で子供で、なのにどうしようもなく愛されるキャラクター。
その美貌も輝きも他の何にも替え難く、「愛さずにはいられない子供」なキャラクターをやらせたらこの人を超えることは難しいんじゃないかと思っているくらい、私は、まさおの演じる子供っぽい男が大好きです。どうしようもなく子供だからこそ、好き。
パラモンって本当に、わがままだし気分屋だし想像力が無いから相手の立場になんて絶対に立たないし、口が達者で、尊大で、わがままで、身近にいたら絶対「最低っ!!」と思うことが一日に一回くらいあるだろうなぁ、と思うんですよね。なのに、本能的なところでものすごく優しいし、意外なところで正義漢で、絶対に嘘を吐かないし、一生懸命だし、裏切らない。とにかく、精神的には『健康な子供』のまま、身体だけが美しく成熟しつつある青年。
こういうアンバランスさというのは、なかなか演じようと思っても演じられるものではないものなのですが。
龍真咲、という役者には、「Young Bloods!」の頃から変わらず、それだけは腐るほどあるんですよね……。
そういう意味で、もう少し力のある演出家と組んでいたなら、パラモンはまさおの代表作になりえた役だった、言い方を変えれば、まさおが「Young Bloods!」以降で伸び悩んでいたところを一挙に解決させられる役だった筈なのに、と残念でなりません。
「二人の貴公子」という戯曲は、まさにそういう「身体は大きくなったけど我侭な子供のまま」であった青年が、もっとも大切なものを喪って、大人になる物語なのですから。
姿が美しく、声も滑舌も良く、動きもきれい。殺陣はまだまだ不慣れな感じでしたが(良い斬られ役がいないせい?)、よく頑張っていたと思います。
ただ、やっぱり内面の構築が弱いんですよね、彼女は。まさおの芝居を観るたびに思うのですが、この人には「愛する」芝居が難しいらしい。だから、ジャッキーみたいな役は嵌るんですけど、なかなか役柄の幅が広がらない。ジェラルドが限界で、それ以上に深く「愛する」芝居をしようとすると、子供みたいに「欲しがる」演技になってしまいがち(^ ^;
「優しくする」「可愛がる」「憧れる」などは出来るので、今回はなんとか、エミーリアへの恋を「憧れ」で処理し、牢番の娘へは「優しくする」ことで芝居として成立させていましたが、毎回それで誤魔化すのは難しいと思うんですよね。
まさおの、あの美貌に内面が伴えば天下無敵だと思うので。
どうか、一刻も早く恋人でも作るとか(真顔)、いろいろトライしてみてほしいなあ、と思います。
アーサイト(明日海りお)
パラモンの従兄弟。「太陽と月」という比喩の中では常に「月」であり、「この世に生きて意味があるのはパラモンで、彼のいない自分には意味がない」くらいのことを思っている男。
今回の公演で驚いたのは、二人の宛書っぷり(汗)でした。純粋で真っ直ぐで我侭な子供・パラモンと、そんなパラモンに憧れてひたすら追いかけ続け、あれやこれやとフォローしていくうちに大人になってしまった青年・アーサイト、という構図に、萌。
……というか、みりおくんは本当に色っぽいですよね!まさおくんにはない色気があって、内面の充実が伺えます(^ ^)。
アーサイトの苦悩は、必ずしもエミーリアへの恋心だけじゃないんですけれども、でも、根っこのところにきちんと愛があるのがすごく良かったです。
アーサイトは、一方的な一目惚れながらもちゃんとエミーリアを愛したからこそ、「二度と会えない」ことへの悲しみが深いんですよね。「二度と会えない」どころか、名乗ってさえいない彼は、エミーリアに存在を知って貰うことさえできないのですから。
恋したばかりで一番盛り上がっているときに、「二度と相見えることは無い」という宣告を受けた男が、もう一度彼女に会える、もしかしたら傍近くに仕えることさえできるかもしれないチャンスにめぐり合ったら、どうするか。
その答えが、アーサイトの行動として納得できたところが凄いなあと思いました。
「名前は牢の中に置いてきました…」と低く言いながら“遍歴の騎士”(紫門ゆりや)に剣をたてるアーサイト。剣の柄に手をかけた瞬間の、昏い貌。愛のために、あるいは真の希みを叶えるために、友も自分も裏切る覚悟で、振り翳す白刃。
みりおくんって、どちらかと言えば優等生で「正しい」人を得意とするタイプだと思われがちな印象がありますが、この人はあの「暁のローマ」のアントニウスを演じきった人。嘘も裏切りも、なんでもござれなんですよね。この学年で、本当に幅の広い人だなあ、と感心します。
「エリザベート」新公は、やっぱりトートなんでしょうか。ぜひぜひ彩星りおんのシシィと組んで、素晴らしい公演を…(←言霊)
エミーリア姫(羽桜しずく)
すみません、私はやっぱりしずくちゃんのファンみたいです。エミーリアは、彼女しか考えられません(泣)。
一人前の女ではない、記号としての「少女」でなくてはならないエミーリア。
妹ではない、ロリータでもない、まさに処女神ディアナの化身のような“少女”。
親友であったフラヴィーアとの思い出を大切に両手に抱いているために、他のものを受け入れる隙間がない。他のものを受け入れることが、すなわちフラヴィーアへの裏切りだと感じてしまう、『少女』。
そういう頑なさと、子供っぽい潔癖さ。パラモンが子供である以上に、エミーリアが“子供”であることは、物語上の大きなポイントだと思います。
パラモンがエミーリアに抱いたものは憧れだったけれども、アーサイトはエミーリアを愛していた。
そしてエミーリアは、アーサイトに親しみを感じていて、パラモンには恋をしてしまった。
しかも姫は、パラモンへの恋を自覚できない。フラヴィーアを裏切った自分を認められないから。
アーサイトへの親しみは、それだけでは罪を形成しない。けれども、そんな理由でアーサイトを択ぶことはできない。
……そのすれ違いが、悲劇の始まり……。
登場のピンクのドレスも、二幕のディアナの神殿での蒼い衣装も、後半の花嫁衣裳も、どれも本当によく似合って神々しいまでに美しく見えました(←たぶん贔屓目)。
二人の美しい貴公子が、遠くから眺めただけで問答無用で恋に落ちるに十分な美しさ。
二幕の決闘シーンも、「このひとのためなら命を賭けるのも仕方ない」とすんなり納得してしまう。
可愛い娘役は数多居れども、ピンスポを浴びて「神々しい美しさ」で長時間立っていられる姫役者は案外少ないもの。彼女の持つ「透明で硬質」な美しさが、このエミーリアという役に合っていたのだと思います。
存在自体がファム・ファタルなひとなので、劇団も大切にしてほしいなあ…。
鬘やアクセサリーは、批判される方が多いので、改善の余地はたくさんあるんでしょうねぇ。…あの美貌にさらに伸び代があるなんて信じられない、と思う自分は、単なるファンです、多分(^ ^;ゞ。
……そして、この水晶のように硬質な姫役者に、熟しきった手弱女の美しさを存分に発揮した天野ほたるを併せて使った小柳さんのセンスには脱帽しました。いやあ、眼福、眼福。
「サウダージ」であーちゃんにワケアリの大人の女をやらせようとして玉砕していた稲葉さんのセンスとは雲泥の差、かもしれません。
あらら、やっぱり長すぎちゃった(T T)。
すみません、続きはまたいずれ。(ってか、雪組も書くよね?いつ?)
.
まさお(龍真咲)、みりお(明日海りお)、初主演おめでとうございました!
そして、千秋楽おつかれさまでしたm(_ _)m。
二人とも、ワークショップ(まさおは「Young Bloods!」、みりおは「ホフマン物語」)で主演経験がありますが、今回は期間も長く役替りもない通常公演。いろいろ大変だったんだろうなーと思います。私が観たのは楽に絡む週末だけなのですが、ほぼ満席だったし、客席はすごい熱気でした(*^ ^*)。
原作は、ジョン・フレッチャーとウィリアム・シェイクスピアの合作で、原作台本は河合祥一郎訳。脚本・演出は小柳奈穂子。
白いキャンバスをイメージしたセットに、美しいメンバーを美しいままに載せて、美しい物語を紡ぐ……というところは、なかなかがんばっていたと思います。まぁ、素材(原作と役者)がしっかりしているので、演出家の苦労も少なかったかもしれませんが(苦笑)。
少なくとも、「忘れ雪」の児玉さんみたいに、プログラムに「こんなもの全然やりたくなかったのにー(←意訳)」と書いてあったりはせず、なかなかに意欲的な言葉が書いてあったことにホッとしました(^ ^)。
全編を彩る「真夏の夜の夢」のイマジネーションは、小柳さんのアイディアでしょうか?なかなかうまくはまっていたと思います。「牢の中」と「外」をひっくり返す(「あのお二人がいるところが牢の外で、あたしたちがいるここが牢の中だとでもいうように」<牢番の娘>、「我々が牢に閉じ込められているのではなく、この世の悪から護られているんだと思えばいいのだ」<アーサイト>)…それによって“見える世界”をひっくり返したように、「幻想(妄想)世界=森の中」と「現実=森の外」という二つの世界を象徴的に構築するために、「森」の狂気をもっとも端的にあらわした『真夏の夜の夢』を使うあたり、うまいアイディアだなあと感心しました。
仮面の扱いと、「森の中では違う自分が目を醒ます」という歌が雰囲気づくりに効いていたと思います。
ただ、原作での劇中劇はもっと象徴的なものであるらしいので、そちらだったらもっとテーマがダイレクトに伝わったのかもなあ、と思ったりはしました。原作を読んでいないので、わからないのですが…。
ネットで感想を読むと、作品的には賛否あるようですが、私はとても気に入りました(はぁと)。
役者が目当てでの遠征でしたが、作品としても非常に興味深い作品だったと思います。
ただ。
正直に言えば、面白かったからこそ、違う演出家で見たかったなあ、という思いはあります。まだまだ男役10年にも届かない彼らなのに、芝居として任された部分が大きすぎるような気がしたので。
特にラスト!!あの難しい芝居を、そのままやらせてしまったことは罪が深いと思う。
もう少し、演出としてするべきことがあったと思うし、まだ彼らは、そういうスタッフワークを必要とする学年だと思うのです。
たとえばこれが、かしげちゃんのパラモンに祐飛さんのアーサイトとか、水くんのパラモンにユミコちゃんのアーサイトとか、そういうコンビでの舞台だったら、ある程度任せていいと思うんですよね。でも、まさおとみりお、とくにまさお(パラモンの方が芝居として難しいので)に関しては、ちょっと厳しかったんじゃないかなー、と思ってしまいました。
そしてそれが、作品全体の賛否両論になったのではないか、と。
…とりあえず、メインキャストについて。
パラモン(龍真咲)
「太陽と月」という比喩の中で、あくまでも「太陽」であり、わがままで自分勝手で子供で、なのにどうしようもなく愛されるキャラクター。
その美貌も輝きも他の何にも替え難く、「愛さずにはいられない子供」なキャラクターをやらせたらこの人を超えることは難しいんじゃないかと思っているくらい、私は、まさおの演じる子供っぽい男が大好きです。どうしようもなく子供だからこそ、好き。
パラモンって本当に、わがままだし気分屋だし想像力が無いから相手の立場になんて絶対に立たないし、口が達者で、尊大で、わがままで、身近にいたら絶対「最低っ!!」と思うことが一日に一回くらいあるだろうなぁ、と思うんですよね。なのに、本能的なところでものすごく優しいし、意外なところで正義漢で、絶対に嘘を吐かないし、一生懸命だし、裏切らない。とにかく、精神的には『健康な子供』のまま、身体だけが美しく成熟しつつある青年。
こういうアンバランスさというのは、なかなか演じようと思っても演じられるものではないものなのですが。
龍真咲、という役者には、「Young Bloods!」の頃から変わらず、それだけは腐るほどあるんですよね……。
そういう意味で、もう少し力のある演出家と組んでいたなら、パラモンはまさおの代表作になりえた役だった、言い方を変えれば、まさおが「Young Bloods!」以降で伸び悩んでいたところを一挙に解決させられる役だった筈なのに、と残念でなりません。
「二人の貴公子」という戯曲は、まさにそういう「身体は大きくなったけど我侭な子供のまま」であった青年が、もっとも大切なものを喪って、大人になる物語なのですから。
姿が美しく、声も滑舌も良く、動きもきれい。殺陣はまだまだ不慣れな感じでしたが(良い斬られ役がいないせい?)、よく頑張っていたと思います。
ただ、やっぱり内面の構築が弱いんですよね、彼女は。まさおの芝居を観るたびに思うのですが、この人には「愛する」芝居が難しいらしい。だから、ジャッキーみたいな役は嵌るんですけど、なかなか役柄の幅が広がらない。ジェラルドが限界で、それ以上に深く「愛する」芝居をしようとすると、子供みたいに「欲しがる」演技になってしまいがち(^ ^;
「優しくする」「可愛がる」「憧れる」などは出来るので、今回はなんとか、エミーリアへの恋を「憧れ」で処理し、牢番の娘へは「優しくする」ことで芝居として成立させていましたが、毎回それで誤魔化すのは難しいと思うんですよね。
まさおの、あの美貌に内面が伴えば天下無敵だと思うので。
どうか、一刻も早く恋人でも作るとか(真顔)、いろいろトライしてみてほしいなあ、と思います。
アーサイト(明日海りお)
パラモンの従兄弟。「太陽と月」という比喩の中では常に「月」であり、「この世に生きて意味があるのはパラモンで、彼のいない自分には意味がない」くらいのことを思っている男。
今回の公演で驚いたのは、二人の宛書っぷり(汗)でした。純粋で真っ直ぐで我侭な子供・パラモンと、そんなパラモンに憧れてひたすら追いかけ続け、あれやこれやとフォローしていくうちに大人になってしまった青年・アーサイト、という構図に、萌。
……というか、みりおくんは本当に色っぽいですよね!まさおくんにはない色気があって、内面の充実が伺えます(^ ^)。
アーサイトの苦悩は、必ずしもエミーリアへの恋心だけじゃないんですけれども、でも、根っこのところにきちんと愛があるのがすごく良かったです。
アーサイトは、一方的な一目惚れながらもちゃんとエミーリアを愛したからこそ、「二度と会えない」ことへの悲しみが深いんですよね。「二度と会えない」どころか、名乗ってさえいない彼は、エミーリアに存在を知って貰うことさえできないのですから。
恋したばかりで一番盛り上がっているときに、「二度と相見えることは無い」という宣告を受けた男が、もう一度彼女に会える、もしかしたら傍近くに仕えることさえできるかもしれないチャンスにめぐり合ったら、どうするか。
その答えが、アーサイトの行動として納得できたところが凄いなあと思いました。
「名前は牢の中に置いてきました…」と低く言いながら“遍歴の騎士”(紫門ゆりや)に剣をたてるアーサイト。剣の柄に手をかけた瞬間の、昏い貌。愛のために、あるいは真の希みを叶えるために、友も自分も裏切る覚悟で、振り翳す白刃。
みりおくんって、どちらかと言えば優等生で「正しい」人を得意とするタイプだと思われがちな印象がありますが、この人はあの「暁のローマ」のアントニウスを演じきった人。嘘も裏切りも、なんでもござれなんですよね。この学年で、本当に幅の広い人だなあ、と感心します。
「エリザベート」新公は、やっぱりトートなんでしょうか。ぜひぜひ彩星りおんのシシィと組んで、素晴らしい公演を…(←言霊)
エミーリア姫(羽桜しずく)
すみません、私はやっぱりしずくちゃんのファンみたいです。エミーリアは、彼女しか考えられません(泣)。
一人前の女ではない、記号としての「少女」でなくてはならないエミーリア。
妹ではない、ロリータでもない、まさに処女神ディアナの化身のような“少女”。
親友であったフラヴィーアとの思い出を大切に両手に抱いているために、他のものを受け入れる隙間がない。他のものを受け入れることが、すなわちフラヴィーアへの裏切りだと感じてしまう、『少女』。
そういう頑なさと、子供っぽい潔癖さ。パラモンが子供である以上に、エミーリアが“子供”であることは、物語上の大きなポイントだと思います。
パラモンがエミーリアに抱いたものは憧れだったけれども、アーサイトはエミーリアを愛していた。
そしてエミーリアは、アーサイトに親しみを感じていて、パラモンには恋をしてしまった。
しかも姫は、パラモンへの恋を自覚できない。フラヴィーアを裏切った自分を認められないから。
アーサイトへの親しみは、それだけでは罪を形成しない。けれども、そんな理由でアーサイトを択ぶことはできない。
……そのすれ違いが、悲劇の始まり……。
登場のピンクのドレスも、二幕のディアナの神殿での蒼い衣装も、後半の花嫁衣裳も、どれも本当によく似合って神々しいまでに美しく見えました(←たぶん贔屓目)。
二人の美しい貴公子が、遠くから眺めただけで問答無用で恋に落ちるに十分な美しさ。
二幕の決闘シーンも、「このひとのためなら命を賭けるのも仕方ない」とすんなり納得してしまう。
可愛い娘役は数多居れども、ピンスポを浴びて「神々しい美しさ」で長時間立っていられる姫役者は案外少ないもの。彼女の持つ「透明で硬質」な美しさが、このエミーリアという役に合っていたのだと思います。
存在自体がファム・ファタルなひとなので、劇団も大切にしてほしいなあ…。
鬘やアクセサリーは、批判される方が多いので、改善の余地はたくさんあるんでしょうねぇ。…あの美貌にさらに伸び代があるなんて信じられない、と思う自分は、単なるファンです、多分(^ ^;ゞ。
……そして、この水晶のように硬質な姫役者に、熟しきった手弱女の美しさを存分に発揮した天野ほたるを併せて使った小柳さんのセンスには脱帽しました。いやあ、眼福、眼福。
「サウダージ」であーちゃんにワケアリの大人の女をやらせようとして玉砕していた稲葉さんのセンスとは雲泥の差、かもしれません。
あらら、やっぱり長すぎちゃった(T T)。
すみません、続きはまたいずれ。(ってか、雪組も書くよね?いつ?)
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宝塚大劇場にて、雪組公演「風の錦絵/ZORRO」を観てまいりました。
月組バウ公演「二人の貴公子」の続きは、すみません、後回しにさせてください。
なんだか書きたいことがいっぱいあって溢れてしまいそうなので(笑)、忘れないうちに雪組さんを、ってことで。
『風の錦絵』
石田さんの日本もののショー。
えーっと、たぶん、私は初めて観る……と、思います。っていうか、過去にやったことがあるんでしょうか彼は。 <全編和物のショー。
ショーの一部になんちゃって和物な場面を入れるのは得意な印象がありますけどね。「ミレニアム・チャレンジャー」の「大漁ソーラン」、好きだったなあ。あれがあったから、今回のショーは結構楽しみにしていました。その期待は、裏切られなかった……かな?
#私にとっての「ソーラン」初演は、湖月さんではなくて1000days劇場の樹里ちゃんですが(^ ^)。
というか、去年は「黎明の風」「殉情」「銀ちゃんの恋」と、再演二本を含む高打率だった石田さん。
今回も含めて、ここ数年間洋ものをやっていないような気がするのは気のせいでしょうか?
何かあったっけ。「黎明」の前も「大阪侍」だし……
……も、もしかして、2005年の「ワンダーランド」まで遡るのでは?石田さんの“洋物”って。
おお。「和物」の印象が強い谷さんがここ数年洋物ばかりだなあとは思っていたのですが、その分石田さんが和物をやっていたんですね。……いや、「銀ちゃん」は日本ものだけど、和物ではない、ような気が…言葉の定義って難しいなあ(汗)。
話がちょっと飛んでしまいましたが、面白かったです。とっても。
私は、和物のショーで真剣に通ったのは「花の宝塚風土記」と「MAHOROBA」くらいなんですが、嵌りまくった「MAHOROBA」には及ばないにせよ、結構好きなショーです。
一番好きなのは、風林火山かなあ。皆かっこいい!!中でも、テルくん(凰稀かなめ)の美しさにはちょっと見惚れました。顔にかかる髪の確信犯ぶりが素晴らしい。ああ、大劇場まで行っておいて良かった! ほぼテルくんを観にいったようなもの(他の皆様&チギちゃんは東宝でお会いできる)だったので、予想以上の美しさに満足しました(^ ^)。
テルくんといえば、ちょうど今日、星組さんの「太王四神記」のポスターが劇団公式サイトにアップされましたね♪ なんて美しい…(*^ ^*)。祐飛さんのホゲさまとは全く違うキャラになりそうですが(タムドクもキハも全然違いそうですし)、新しい組に行っても、がんばってほしいと思います!
風の盆も、後ろの鏡が効いていて、いい雰囲気でした。ああいう演出は巧いなあ、と感心。しかも、石田さんさすが!と思ったのは、松本さんを独りで踊らせずに下級生もたくさん出したこと!プロと一緒に舞台に立つことで下級生も勉強になったでしょうし、観客にとっては観るべきところがたくさんあって楽しい場面になりました(^ ^)。
菊人形も面白かったなあ…。
一回しか観ていないのと、プログラムを買い損ねたのであまり細かい流れが思い出せないのですが(すみません)、卒業する谷やん(谷みずせ)がすごく可愛かった(笑)。
とにかく、見所が多くて飽きないショーでしたね。私には日本舞踊の良し悪しはあまりよくわからないのですが、衣装の着こなしが粋なのはさすが雪組さん、と思いました。
お化粧は、キレイな人はきれいだけど、下級生は他の組とそんなにレベル変わらないかも。日本物の雪組、と呼ばれてはいても、ここ最近はご無沙汰でしたもんね。水くんがトップになってからは、中日/全ツの「星影の人」くらい?あのときは結構下級生まで皆きれいだなーと思ったのですが。
幕開きの坊さんとかはアイディアだなーと思うし、AQUA5の使い方も巧いなーと感心しましたが、目明しのとなみちゃんはちょっとやりすぎかも?最初の登場はあれでもいいんですが、オープニングの間に着替えてしっとり踊る場面くらい創ってあげてほしかった。
ああいうおきゃんなキャラもとなみちゃんの魅力ではありますが、お芝居の方もそんな感じなので、せめてショーではもう少しいろんなとなみちゃんに会いたかったです。
……ミュージックサロンに期待しろって?チケットがあればねー(悄然)。
『ZORRO ~仮面のメサイア』
谷さんの後物のお芝居。
でも、フィナーレが長いので、同じ後物でも「マリポーサの花」よりは大分短いような?
いやーーーーー、なんというか。
あちこち綻びがあるあたりは谷さんだなあ、とは思っちゃいましたけど、でも、ホントに面白かったですよ!!
「愛と死のアラビア」に通った過去を捨てたい猫的には、「これは組ファンなら通うでしょ!?」とゆー感じ。
1800年代初頭のスペイン領カリフォルニア。
この時代のカリフォルニアの人種構成がよく判らないのですが(←無知ですみません汗)、
征服者であるスペイン人(オリバレス総督/テル)は白人。
現地には、彼らによって搾取される富裕農民層(ディエゴ/水、ロリータ/となみ)と、総督におもねる層(メンドーサ/ユミコ、ガルシア/キタロウ)がいて、どちらかといえば後者の方が身分が低いんだけど、権力側にいるので立場が強い、ってな感じなんですよね?
そして、彼ら(総督以外)は基本的にスペインからの入植者たち、つまり、人種的には白人。ってことは、当時のカリフォルニアには白人だけで3階層あって、さらにその下に“被征服民”であるネイティブアメリカン(ベルナルド/キム、ブラックエルク/ヒロミ)がいた、ってことですよね…。
この「人間」たちの4層構造を、もう少し判りやすく整理して描き出すことができていたら、結構感動的な物語になったのでは…と思うんですよね。こういうのは台詞で説明されても混乱するばかりで、もっと日常的なエピソードの積み重ねで自然に描き出すべきなのですが、そういう枝葉のエピソードが谷作品には全く無いのが残念。
人間関係も複雑だし、それによって対立軸が複数になるので解りにくくなっちゃうんですよね。
総督&現地社会の底辺層チームによる、入植者たちへの抑圧。
スペイン人たちとネイティブたちの征服戦争。
その二つの闘いと、オリバレス総督が支持するナポレオン戦争がエピソードとして入り乱れていて、なにがなにやら……(T T)。
結局、ディエゴとメンドーサが相容れなかったのは、お互いが身をおいていた闘争の内容が違っていたわけで。まったく噛み合っていなかったのがちょっと拍子抜けなくらいでした。
幼馴染だったんなら、そのくらいの過去は聞いておけよ!>ディエゴ、と、胸倉つかんで言ってやりたい。
…と、まぁ、細かいことはおいといて。
ゾロはかっこいいし、ロリータは可愛いし、メンドーサ大佐は真っ黒いし、ベルナルドはかなり新境地だし、ブラックエルクは存在感あるし、オリバレス総督は美しいし……それぞれに個性的なキャラクターが集まっていて、面白かったです。
一番印象に残ったのは、最後の最後に結構攫ってくれた花帆杏奈ちゃんの“ゆっくり系”総督夫人(総督夫人らしい場面はそこだけでしたが…)と、全編を笑いで彩ってくれた緒月遠麻のガルシア軍曹、でした。
ああ!そういえば今日は、新人公演だったんですよね!真那春人くんのガルシア軍曹はどうだったんでしょうか(^ ^;ゞ。
いや、そのまえに、がおりちゃんとみなこちゃんがどうだったのか気になってならないのですが~~!!
ご覧になった方、お願いだから教えてください(祈)。
あとは、、、
キムちゃんは台詞がないと余計に顔芸しちゃうんだなあ…(でもそういう暑苦しさがキムちゃんの魅力なんだろうなあ)、とか、
酒場の主人のにわにわ(奏乃はると)が久しぶりに出番も多くてカッコよかった、とか、
その弟子(?)の帆風成海ちゃんが可愛かった、とか、
フェリペ神父様の真波そらちゃんが、色気がありすぎてそんな神父はヤバいだろう!と思ったとか、
ロリータに振り回される侍女コンビの大月さゆちゃん、舞羽美海ちゃんが死ぬほど可愛かったとか、
ネイティブチームの彩風咲奈ちゃんが相変わらず可愛くて、それでいいのか?と思ったとか、
…夜の稲妻の愛原実花ちゃんは、本当に台詞ひとつ、目線一つで観客を泣かせる力のある人なんだなあ、とか。
そんなことをつらつら想いながら観ておりました。
ま、とりあえず。
「太王四神記」のホゲ様につづき、『死ぬ前に言わなくちゃならないこと』が多い役は大変だなあ……と、大劇場を観てもバウを観ても思いましたね。
そういえば「忘れ雪」もなかなか死ななかったっけ…。「マリポーサの花」なんて、取っ組みあいの喧嘩してたしな。
そう思うと、万感の思いをこめて一言喋って逝ったヤスは、偉かったんだなあ……。
……死なないけど。
そんなところでしょうか。簡単ですみません。
テルくん、千秋楽まで、そして星組へ行ってからもがんばってくださいね。
チギちゃんに会える東宝も、とても楽しみです♪がんばれー。
.
月組バウ公演「二人の貴公子」の続きは、すみません、後回しにさせてください。
なんだか書きたいことがいっぱいあって溢れてしまいそうなので(笑)、忘れないうちに雪組さんを、ってことで。
『風の錦絵』
石田さんの日本もののショー。
えーっと、たぶん、私は初めて観る……と、思います。っていうか、過去にやったことがあるんでしょうか彼は。 <全編和物のショー。
ショーの一部になんちゃって和物な場面を入れるのは得意な印象がありますけどね。「ミレニアム・チャレンジャー」の「大漁ソーラン」、好きだったなあ。あれがあったから、今回のショーは結構楽しみにしていました。その期待は、裏切られなかった……かな?
#私にとっての「ソーラン」初演は、湖月さんではなくて1000days劇場の樹里ちゃんですが(^ ^)。
というか、去年は「黎明の風」「殉情」「銀ちゃんの恋」と、再演二本を含む高打率だった石田さん。
今回も含めて、ここ数年間洋ものをやっていないような気がするのは気のせいでしょうか?
何かあったっけ。「黎明」の前も「大阪侍」だし……
……も、もしかして、2005年の「ワンダーランド」まで遡るのでは?石田さんの“洋物”って。
おお。「和物」の印象が強い谷さんがここ数年洋物ばかりだなあとは思っていたのですが、その分石田さんが和物をやっていたんですね。……いや、「銀ちゃん」は日本ものだけど、和物ではない、ような気が…言葉の定義って難しいなあ(汗)。
話がちょっと飛んでしまいましたが、面白かったです。とっても。
私は、和物のショーで真剣に通ったのは「花の宝塚風土記」と「MAHOROBA」くらいなんですが、嵌りまくった「MAHOROBA」には及ばないにせよ、結構好きなショーです。
一番好きなのは、風林火山かなあ。皆かっこいい!!中でも、テルくん(凰稀かなめ)の美しさにはちょっと見惚れました。顔にかかる髪の確信犯ぶりが素晴らしい。ああ、大劇場まで行っておいて良かった! ほぼテルくんを観にいったようなもの(他の皆様&チギちゃんは東宝でお会いできる)だったので、予想以上の美しさに満足しました(^ ^)。
テルくんといえば、ちょうど今日、星組さんの「太王四神記」のポスターが劇団公式サイトにアップされましたね♪ なんて美しい…(*^ ^*)。祐飛さんのホゲさまとは全く違うキャラになりそうですが(タムドクもキハも全然違いそうですし)、新しい組に行っても、がんばってほしいと思います!
風の盆も、後ろの鏡が効いていて、いい雰囲気でした。ああいう演出は巧いなあ、と感心。しかも、石田さんさすが!と思ったのは、松本さんを独りで踊らせずに下級生もたくさん出したこと!プロと一緒に舞台に立つことで下級生も勉強になったでしょうし、観客にとっては観るべきところがたくさんあって楽しい場面になりました(^ ^)。
菊人形も面白かったなあ…。
一回しか観ていないのと、プログラムを買い損ねたのであまり細かい流れが思い出せないのですが(すみません)、卒業する谷やん(谷みずせ)がすごく可愛かった(笑)。
とにかく、見所が多くて飽きないショーでしたね。私には日本舞踊の良し悪しはあまりよくわからないのですが、衣装の着こなしが粋なのはさすが雪組さん、と思いました。
お化粧は、キレイな人はきれいだけど、下級生は他の組とそんなにレベル変わらないかも。日本物の雪組、と呼ばれてはいても、ここ最近はご無沙汰でしたもんね。水くんがトップになってからは、中日/全ツの「星影の人」くらい?あのときは結構下級生まで皆きれいだなーと思ったのですが。
幕開きの坊さんとかはアイディアだなーと思うし、AQUA5の使い方も巧いなーと感心しましたが、目明しのとなみちゃんはちょっとやりすぎかも?最初の登場はあれでもいいんですが、オープニングの間に着替えてしっとり踊る場面くらい創ってあげてほしかった。
ああいうおきゃんなキャラもとなみちゃんの魅力ではありますが、お芝居の方もそんな感じなので、せめてショーではもう少しいろんなとなみちゃんに会いたかったです。
……ミュージックサロンに期待しろって?チケットがあればねー(悄然)。
『ZORRO ~仮面のメサイア』
谷さんの後物のお芝居。
でも、フィナーレが長いので、同じ後物でも「マリポーサの花」よりは大分短いような?
いやーーーーー、なんというか。
あちこち綻びがあるあたりは谷さんだなあ、とは思っちゃいましたけど、でも、ホントに面白かったですよ!!
「愛と死のアラビア」に通った過去を捨てたい猫的には、「これは組ファンなら通うでしょ!?」とゆー感じ。
1800年代初頭のスペイン領カリフォルニア。
この時代のカリフォルニアの人種構成がよく判らないのですが(←無知ですみません汗)、
征服者であるスペイン人(オリバレス総督/テル)は白人。
現地には、彼らによって搾取される富裕農民層(ディエゴ/水、ロリータ/となみ)と、総督におもねる層(メンドーサ/ユミコ、ガルシア/キタロウ)がいて、どちらかといえば後者の方が身分が低いんだけど、権力側にいるので立場が強い、ってな感じなんですよね?
そして、彼ら(総督以外)は基本的にスペインからの入植者たち、つまり、人種的には白人。ってことは、当時のカリフォルニアには白人だけで3階層あって、さらにその下に“被征服民”であるネイティブアメリカン(ベルナルド/キム、ブラックエルク/ヒロミ)がいた、ってことですよね…。
この「人間」たちの4層構造を、もう少し判りやすく整理して描き出すことができていたら、結構感動的な物語になったのでは…と思うんですよね。こういうのは台詞で説明されても混乱するばかりで、もっと日常的なエピソードの積み重ねで自然に描き出すべきなのですが、そういう枝葉のエピソードが谷作品には全く無いのが残念。
人間関係も複雑だし、それによって対立軸が複数になるので解りにくくなっちゃうんですよね。
総督&現地社会の底辺層チームによる、入植者たちへの抑圧。
スペイン人たちとネイティブたちの征服戦争。
その二つの闘いと、オリバレス総督が支持するナポレオン戦争がエピソードとして入り乱れていて、なにがなにやら……(T T)。
結局、ディエゴとメンドーサが相容れなかったのは、お互いが身をおいていた闘争の内容が違っていたわけで。まったく噛み合っていなかったのがちょっと拍子抜けなくらいでした。
幼馴染だったんなら、そのくらいの過去は聞いておけよ!>ディエゴ、と、胸倉つかんで言ってやりたい。
…と、まぁ、細かいことはおいといて。
ゾロはかっこいいし、ロリータは可愛いし、メンドーサ大佐は真っ黒いし、ベルナルドはかなり新境地だし、ブラックエルクは存在感あるし、オリバレス総督は美しいし……それぞれに個性的なキャラクターが集まっていて、面白かったです。
一番印象に残ったのは、最後の最後に結構攫ってくれた花帆杏奈ちゃんの“ゆっくり系”総督夫人(総督夫人らしい場面はそこだけでしたが…)と、全編を笑いで彩ってくれた緒月遠麻のガルシア軍曹、でした。
ああ!そういえば今日は、新人公演だったんですよね!真那春人くんのガルシア軍曹はどうだったんでしょうか(^ ^;ゞ。
いや、そのまえに、がおりちゃんとみなこちゃんがどうだったのか気になってならないのですが~~!!
ご覧になった方、お願いだから教えてください(祈)。
あとは、、、
キムちゃんは台詞がないと余計に顔芸しちゃうんだなあ…(でもそういう暑苦しさがキムちゃんの魅力なんだろうなあ)、とか、
酒場の主人のにわにわ(奏乃はると)が久しぶりに出番も多くてカッコよかった、とか、
その弟子(?)の帆風成海ちゃんが可愛かった、とか、
フェリペ神父様の真波そらちゃんが、色気がありすぎてそんな神父はヤバいだろう!と思ったとか、
ロリータに振り回される侍女コンビの大月さゆちゃん、舞羽美海ちゃんが死ぬほど可愛かったとか、
ネイティブチームの彩風咲奈ちゃんが相変わらず可愛くて、それでいいのか?と思ったとか、
…夜の稲妻の愛原実花ちゃんは、本当に台詞ひとつ、目線一つで観客を泣かせる力のある人なんだなあ、とか。
そんなことをつらつら想いながら観ておりました。
ま、とりあえず。
「太王四神記」のホゲ様につづき、『死ぬ前に言わなくちゃならないこと』が多い役は大変だなあ……と、大劇場を観てもバウを観ても思いましたね。
そういえば「忘れ雪」もなかなか死ななかったっけ…。「マリポーサの花」なんて、取っ組みあいの喧嘩してたしな。
そう思うと、万感の思いをこめて一言喋って逝ったヤスは、偉かったんだなあ……。
……死なないけど。
そんなところでしょうか。簡単ですみません。
テルくん、千秋楽まで、そして星組へ行ってからもがんばってくださいね。
チギちゃんに会える東宝も、とても楽しみです♪がんばれー。
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