渋谷の大和田さくらホールで、ミュージカル・レビュー「ダウンタウン・フォーリーズ Volume8(deluxe)」を観劇してまいりました。


構成・演出は高平哲郎、音楽監督に島健、振付に川崎悦子というスタッフ陣も、島田歌穂・玉野和紀・吉野圭吾・北村岳子のオリジナルキャストも、10年前と変らず。それに、さらに平澤智と樹里咲穂という強力なメンバーを加えてのコント付きレビュー。
これまでの8公演、全部観れているわけではありませんが、今回は集大成ということで、だいぶ懐かしい場面もありました(^ ^)。


相変わらずのコント三昧でしたが、一番笑ったのは、最初の「カウボーイとエイリアン」かな(^ ^)。
28個のりんごを7人でわける算数の問題を久しぶりに観て、あらためて笑いました(^ ^)。歌穂ちゃん凄すぎる!

シリアスシーンでは、「All That JAZZ」で始まったレイバー&ストレーラーシリーズが素敵でした。岳子さんのオトナなダンスが久しぶりに堪能できて幸せ!一緒に踊る樹里ちゃんの、溌剌とした色気の無さもまた魅力だなと思いました。

一幕ラストの「実録・南太平洋」は、懐かしかったー!歌穂ちゃんの男役は、観るたびにうまくなっていくなーと感心しました。最初に観た男役はマリウス(レ・ミゼラブル)だったなあ。。。懐かしいわ。


2幕の目玉は、なんといっても「ジキルとハイド」より、対決。
ダウンタウンフォーリーズではありませんが、「That’s Japanese Musical」で市村さんが演ったネタを、吉野くんが再演しようとは!!
まだ「ジキルとハイド」がブロードウェイで幕を開けてから何年も経っていなかったあの頃。
私があの作品に嵌ったのは、市村さんのアレだったと言っても過言ではない……かもしれない、あの名場面。市村さんの、「(テレビに)出たいくせに~~~!!」というハイドの叫びが、今も耳に残っています。
吉野さんは、まだ「対決」を演じきれるほどの声のヴァリエーションはないんだな、と思いましたが、芝居としては良かったし、いずれあの役も演じてくれる日が来ることを楽しみにしています。

ただ、当時のミュージカル界と今とではあまりにも状況が違いすぎて、、、まだ「ミュージカル」がアングラの一部だったあの頃には本当に切実だったあの一連のやり取りが、今はもう遠いなあ、、、と、一抹の寂しさと共に思ってしまいました(^ ^)。
あと、日本初演前だった「That’s Japanese…」の時は有名なブロードウェイオリジナルと同じ演出だったのに、今回は吉野くんも出ていた日本版の演出になっていたのが残念な気がしました。あの演出、パロディされすぎてちょっとアレですが、やっぱり好きなんだもん。

あと、「ジキルとハイド」とセットでネタになっていた「ボニー&クライド」。
ブロードウェイ版は2週間のプレビューのみで打ち切りとなった失敗作でCDも出ていない、というネタで落ちをつけるはずが、「実はCDが出ているらしいと昨日お客さまから聴きました…」というのが落ちになってました(^ ^;ゞ あれは元々の仕込みなのか、本当に昨日わかったのか(^ ^)。
そういえば、私も1月に観たのに感想書いてなかったなあ。あははー。


「くるみ割り人形」をパロディにした「犯罪舞踏」は、前回観た時もすごいなーと思ったけど、やっぱり印象的だったなあ。「万引きの踊り」は樹里ちゃんが華麗に踊ってくれて、さすがでした!「不法投棄夫婦の踊り」と「結婚詐欺師の踊り」は以前と同じキャストで、これはもう文句なく素敵(はぁと)結構オリジナルのバレエの振りが残っているのがまた良いんですよね♪♪


インストの「ファンタジア」を経て、歌穂ちゃんがソロで歌ったのは、ホイットニー・ヒューストンの「The Greatest Love Of All」。これはもう、文句なく素晴らしかった!!
フィナーレは定番の3曲。この3曲、特にラストの「グッバイ」を聞くと、あーダウンタウン見たわー、という気がします。……そういえば、「Producers」の日本初演を観た時も「あーダウンタウンみ……てないよ!!!」と思ったっけなあ(^ ^)。だって歌詞も一緒だしー!!


いや、楽しい3時間でした。
アラフィフな4人+アラフォーな2人。みんな汗だくで、気持ちいいくらい笑顔で。楽しいんだろうな、と思ったらすごく嬉しくなりました。
10年前からこれをやってる4人(+1)と、何の違和感もなく馴染んで見えた樹里ちゃん。いいメンバーだなー、と、幸せな気持ちで家に帰りました。来年も楽しみにしています!(^ ^)。


【7月1日まで、あと36日】