東京宝塚劇場にて、月組公演「アルジェの男/ダンス・ロマネスク」を観劇してまいりました。



お芝居は、しみじみと良い作品ですよね。柴田さんの作品の中でも名作の部類なんだろうな、と素直に納得できました。
ただ、キャストが非常に嵌っていたかというと「?」というところが多くて、ちょっと微妙……と思ってしまったことは否定できませんが。

そもそも、霧矢さんからして「野心的」はともかくとしても「色悪」からは程遠いタイプなのに、どうしてこの作品を今の月組で上演したんだろう?というのが率直な感想。
きりやんは、どうしても“生真面目で融通がきかない”という印象が抜けないし、まさおは根本的に愛されタイプで、ああいう執着が過ぎる役は向いてないし。もちろん、柄違いの割にはさすがなのが霧矢さんなんですけど、同じ柴田作品でも「バレンシアの熱い花」とかの方が今の月組には向いていたんじゃないかと思うんですけどねーーー。
うーむ。

もし、本当に大野さんが「この作品をぜひ霧矢さんに!」と思って選んだんだとしたら、ちょっと恋は盲目が過ぎると思うよ……?



ただ。
パリの「マルトの店」でのまりもちゃんのダンスは本当に本当に素晴らしかったです!!
あの場面のためだけに通ってもいいとさえ思いました(^ ^)。
あと、まあ、としちゃん(宇月颯)のファンとしては、ラストのカゲソロはちょっと感動的でした。衝撃的な声だった……イメージしていたよりだいぶ短かったけど(^ ^;ゞ

根本的に作品がいいので、なにかしらツボがあれば、通いがいはあるんですよね。プロローグのダンスも格好良い♪し、歌も良いし、、、木村作品とはわけが違う(^ ^)。




ショーは文句なく素晴らしかった!
中村Sさんのショーは、「ミロワール」以降しか観ていませんが、どれも好きなんですよねー。うん。この「ダンス・ロマネスク」もホントに良かったし、外れないなあ~!
総踊りも多くて華やかだし、衣装もどれも素敵でした。


一番好きな場面は……どれかなあ。ノートルダムでしょうか。
霧矢さんのカジモドも素敵だったし、まりもちゃんのエスメラルダも、マギーのフェビウスも
、そしてエスメラルダと組んで踊るとしちゃんも、、、皆すっごい格好良かったです!
(彩星)りおんの歌に合わせて踊るジプシーダンサーたちから、目が離せなかった(^ ^)。

カモメの場面も良かったです。あれは本当に、2階席で観たい!と思いました。
ただ、個人的に「カモメ」というと「Red Hot Sea」の「カモメ」を思い出すので、、、あの場面本当に大好きだったので(汗)、あまり正当に評価できていないかも。すみません(^ ^;ゞ

話題の月色男子は、まー、みんな可愛いこと(^ ^)。
ガツガツ客席を釣りに来る彼らを視ると、月組ではこういう場面久しぶりだなあ、としみじみ思いますね。
そして。一年前の「ラプソディック・ムーン」の時はウィンクするたびに照れていたとしちゃんが、堂々と飛ばしまくっているのを見ると、スターになったんだなあと心が温かくなります(*^ ^*)。新公を卒業して一年、組の中での立場も変わってきたのをしみじみと感じますね。責任も重くなってきてるんだろうなあ……がんばってくださいね。


今回のショーでも、まりもちゃんは大活躍!それと、ロケットで転向したばかりのちゃぴ(愛希れいか)が笑顔を振りまいていて、めっちゃキュートでした。新人公演が楽しみ♪
あとは、タリスマンでまさおの相手役をしていた咲妃みゆちゃんが大抜擢でしたが、可愛かったです。
他は、特に娘役で目立つ役は無かったような。語り部チーム(越乃、一色、花瀬、妃鳳)がちょっとだけでてきますが、「タリスマン」だけだしなあ。

下級生の抜擢では、あと「カモメ」の隼海・風凜コンビもびっくりしました。銀橋わたっちゃうんだもんなあ(@ @)。伸びやかなダンスがとてもきれい。
隼海さんは月色男子にも入っているし、期待の若手なのかな?(93期以下で入っているのは、94期の隼海・天翔・珠城トリオのみ)風凜さんもダンサーですけど、目立つところに入ったのは初めてですよね?今までなら紗那ゆずはちゃんとか晴音アキちゃんあたりに回りそうな役どころなのに、珍しいなと思いました。


一つだけ残念だったのは、フィナーレの黒燕尾が人数が少なかったこと。
今回、ロケットがフィナーレ前ではなく中詰めでやってしまう形式なので、下級生はフィナーレに出番がないんですよね……しょぼーん。
中村一徳さんだったらロケット二本立ての技を使うところなのに、残念だわーーー。