花組新人公演「ファントム」を観劇してまいりました!



……その直前にあった宙組の卒業生の発表にものすごくものすごくものすごーーーーく!!凹んでいたのですが。
だってだって!!たまちゃん(天羽)、こっしー(珠洲)、綾音らいらちゃん、凜ちゃん(美影)、桜子(琴羽)、こーまい(光海)、、、ですよぉ(泣)。
「ヴァレンチノ」率、あるいは「大江山」率の高さに目眩がしそうですってば。
モバイルタカラヅカから来たメール見たら、立っていられなくなって座りましたけど。


なんて、そんな状態の私がちゃんとMAXまでテンション上がったんだから、新公はすごかったんだなあ(^ ^)。なんて、今頃呟いてみたりする。

このぶっ飛んだ頭で、持ち帰ってきた仕事で夜なべしている自分が怖いです。絶対明日の朝おかしなことに気がつくに違いない。と思いつつ、取引先にメール送っちゃったもんねー(^ ^)。
まあいいや、明日謝ろうっと。(←おい)




宙組卒業生については、明日まとめて書かせていただきたいと思います。


今日のところは、とりあえず。

真由ちゃん、真瀬くん、みりおん、ホントにホントに良かったよ!!


それぞれ単体も良かったんですけど、真由ちゃんとみりおん、真由ちゃんと真瀬くん、真瀬くんとみりおん、それぞれがお互いを見詰めて芝居をしているときに発するエネルギーの相乗効果、、、とでも言うのでしょうか。その熱量の総量が凄まじくて、本当にびっくりしてしまいました。

正直、大劇場の新人公演の出来を超えるのは難しいだろうなーと思っていたんですよ。舞台自体の出来は良くなっているとしても、なんというか、観客側の期待値が上がり過ぎてしまっているから、それをクリアするのは難しいんじゃないかなあ、と。
でも。

……脱帽しました(^ ^;ゞ。ホント、余計な心配だったよ……。



前半は若干マイク(←というか、音響さん?)の調子が悪かったらしく(?)、歌いだしで落ちがちだった真由ちゃんのエリック。
「HOME」あたりからは色々こなれてきて、本当に素晴らしかったと思います。
いやーーー、私本当に真由ちゃんの声と芝居が好きなんだなあ(*^ ^*)。

大劇場の新人公演を観劇したときに、しっくりこないなーと思った銀橋の「My Mother Bore Me」も、今日はとても素晴らしかった!
大劇場では「絶望」と「希望」のブレンド具合が中途半端だったんだな、とあらためて気がつきました。歌い方が変ったというより、「My True Love」から銀橋に出るまでの芝居が変わって、あの歌い方にあったエリックになっていたと思う。
ものすごく説得力のある場面に仕上がっていましたね。

そして、そのままの勢いで親子銀橋からラストまで突っ走っていった真由ちゃん。
いやはや、この人は本当に凄い!とにかく、大劇場とは全然違うのに、違和感なく『真由ちゃんのエリック』だったことに感動しました。真由ちゃんの“まわりを巻き込む力”って凄いなあ。素直に感嘆。


真瀬くんも、ロングコートの着こなしが劇的に改善されていたり(←ええ、あれでも!)、こまごまといろんなことが何もかも違っていて、とっても新鮮でした。

舞台役者にとって「巧い」っていうのは褒め言葉ではないんですが、今回のキャリエールは、本当の意味で彼女が単なる「巧い下級生」から脱皮するきっかけになるんじゃないかな、と思いましたね。
というか、本人自身も自分の課題をわかってて、そのきっかけにしようとしているらしいのが嬉しい。
この学年で「ファントム」が回ってきたこと、一期上に真由ちゃんがいたこと、何もかも運命なんだと思う。
幸運の女神の前髪をひっつかんで捕まえられるように、がんばってくださいな。

大劇場の新人公演を終えて、「あえて役づくりをしない、という役づくりで本番に臨んだ」と熱く語っていた真瀬くん。真由ちゃんのお芝居について「何が出てくるかわからない」から「私も(鳳さんのお芝居を)その時の感情で受け止めたい」とCSで語っていましたが、ホント、笑っちゃうほど視てましたよね、真由ちゃんのエリックを。
大劇場の時はもう少し回りを観ていたと思うんですが、今回は本当にエリックに集中している感じで、なんだかとっても微笑ましかったです。

そして。
大劇場では、「You Are My Own」で感情を爆発させた後、そのまま壊れてしまってラストにエリックを撃つところまで「キャリエール」を維持できなくなっていたんですが、今回はきちんとコントロールしてきたのはさすがだな、と感心しました。

そして、あらためて新鮮に思ったのが、新公のキャリエールは、許されるまでエリックには触れないんだな、というところ。
「愛しい息子だ」と今まで言えなかったのは、エリックに拒まれていたから……という大劇場での印象は、間違ってなかったような気がしました。

愛を知らないエリック。本公演のエリックが愛されて闇を知らずに育ったのとは対照的な、まさに闇に生きるエリックと、息子を闇に置いたことを悔やむ父親の図。
……真由ちゃんと真瀬くん、そういう意味でもお似合いの、良いコンビだなあと思いました。



みりおん(実咲凜音)も、とっても良かった!「Melody,Melody」から「HOME」までの初々しい可愛らしさと、ビストロでの恋する瞳、そして「My True Love」で片鱗を見せる母性。
歌には最初から定評があったけど、芝居もずいぶん良くなりましたよね♪最後の立ち回りでのクリスティーヌは、昂然として凛々しくて、とってもハンサムで素敵でした♪



闇を抱いたヒロイン・エリック、
優しすぎて臆病なライオン・ジェラルド、
そして、
闇を切り裂くエクスカリバーを持った英雄・クリスティーヌ。


……本公演とは全く違う物語を紡いでくれた演出の田渕さんに、乾杯。




最後の挨拶で、大劇場とはうってかわってしっかりと挨拶した真由ちゃん。
その後ろで、まだキャリエールから戻ってこれずに19世紀パリの地下で茫然としていた真瀬くん。にこにこと可愛い笑顔で真由ちゃんを見守っていたみりおん。

あああ、これからの花組が楽しみです♪♪♪



あらためまして。
昨日、宙組の次回公演での卒業生が発表されました(T T)。


■天羽珠紀(83期)
最初の出会いはバウホール公演「フリーダム」だったなあ……と遠い目をしてみる。
あのソロ、すごく好きだった。今でも時々、鮮明におもいだすことがあります。
そうやって、樹里ちゃんが異動してからウメちゃんが異動してくるまでの数年間、私にとってのたまちゃんは、「見分けがつく唯一の宙組下級生」でした。

時が流れ、いつの間にか上級生になっていたたまちゃん。私がウメちゃん目当てで宙組公演も複数回観るようになった頃には、癖の強いベテランの上級生として、印象に残るけれども出番の少ないピンポイントの役が回ってくるようになっていたたまちゃん。

祐飛さんが組替えしてきてからは、最初の大江山以来、すべての作品に一緒に出てくれた……のかな?
博多座、シャングリラ、銀ちゃん、ヴァレンチノ、、、毎回本当に良い仕事っぷりで祐飛さんを支えてくれて、感謝しています。メロソープも大好きだったし、それ以上に「ファン」の時の怖さがとっても好きでした!

なんでもできるけど、何をやらせても癖がある。そんなたまちゃんの一番の当たり役は、私にとっては「ル・プティ・ジャルダン」のロワゾー4役です。
だから。彼女が卒業を発表したいま、最後の作品が植田景子さんの作品であることに、つい意味を探してしまう私がいます。

最後の役は「パオロ・プッティ」。あおいさん(美風)と夫婦で、すみ花ちゃんの父親……とか、そんな感じでしょうか。
ロワゾーを超える役に、最後に出会えることを祈りつつ。



■珠洲春希(83期)
最初の出会いは、たぶん「ファントム」の従者、だと思います。初見の時は、従者は一人しかいないと思っていたくらい、こっしーさんに釘づけでした。すごく印象的なダンスを踊る人だなと思って、それ以来ずっと、ショーのたびに追いかけていました。

宙組には珍しいくらい、お洒落でセンスのいい美人さん。
祐飛さんが宙組に来てからは、大劇場以外でご一緒したのは博多座くらい、かな。でも、結構一緒にやっている印象が強くいんですよね。「カサブランカ」のジャン、「トラファルガー」のジャービス提督と癖のある人物でしっかり組んだうえで、回ってきたのが「誰がために鐘は鳴る」のアンセルモ。こっしーさんのお芝居ではベストアクトだったと思ってます。あの時に見せてくれたロバートとの絆。こっしーさんがいてくれて、こっしーさんのアンセルモに逢えて、本当に嬉しかった。ありがとう。

私にとって、こっしーさんの一番は、「宙・ファンタジスタ」の火星の場面で、ともちん(悠未)と踊っていた、あのダンスです。
だから、最後の作品が藤井さんであることにも納得はするんだけど、逆に、中日の「Apasshionado!!」にも出てほしかったのに……と残念に思ったりもします。
あの場面、再演されないかなあ。みっちゃんのソロをたまちゃんにして、同期3人で。別に、銀橋を渡る人がいなくたって、場面としては成立するし、すみ花ちゃんが出てくるまではともちんメインで場がつくれると思うんだけどなあ……。



ともちん(悠未)が「クロスロード」のアルフォンソの影、たまちゃんが「フリーダム」、こっしーさんが「ファントム」の従者。気付いたタイミングはそれぞれ違っていたし、この3人が同期だってこともつい最近まで気がつかなかったけど(^ ^;ゞ、今になってみれば凄いメンバーなんだなあ、宙組83期。
83期も、ついに劇団全体でともちんとみわっちの二人だけになってしまいますね。さびしい……
でも、退団発表の前に「Graph」の83期特集を読んでおいて良かったです。もう一回読みなそうっと(T T)。



■綾音らいら(88期)
らいらちゃんとの最初の出会いは、「Paradise Prince」新人公演のメイ。
でも、本当にちゃんと認識して、役を離れても見分けがつくようになったのは、たぶん「大江山花伝」からだと思います。
芝居もダンスも「しっかり者」という印象で、頼もしい女役さんだなと思いながら見守っていました。

宙組は上級生の女役が豊富なので、なかなか役がつきませんでしたが、「誰がために鐘は鳴る」とか、いつも良い芝居してたのになあ~(溜息)



■美影凜(90期)
最初の出会いは「カサブランカ」ってことになるのかな?
ぱっと眼を惹く美人で、スタイルが良くて、声が綺麗で、歌えて踊れる!なんて貴重な人材なのかと思うけど、さっぱり役がつかないままに研6を迎えていたんですよね……つくづく、勿体無かったなとおもいます。
去年くらいから急激に役がつくようになって、露出も増えて(CSの「ヤングパワー」とか。日経ホールのトークとか)、そして「Rising!」での抜擢。密かなお気に入りが突然アイドルになったみたいで、勝手に寂しくなったりもしつつ、嬉しかったんだけどなあ……。
まさかここで卒業されてしまうとは(涙)まだ研8なのにー!

ああいう、大人っぽくて歌えて踊れて芝居もできる美人は、これからが使い時なのになあ。「トラファルガー」のナポリ女王とか、すごく良かったのに。ああいう役が本役で回ってくるようになるまでにはもう少し辛抱が必要だけど、でも、あの優雅な仕草や雰囲気は貴重だったと思うんだけどなあ(T T)
制作側のスタッフも、残念に思っているに違いない……



■琴羽桜子(90期)
最初の出会いは、いちおう「大江山花伝」の五月雨、ということになるのでしょうか。
その前から、新人公演で何度かタラちゃん(愛花)の役っ桜子は、なんとなく判っていたはずだけど、でも、あんまりよく覚えてはいないんですよね(すみません)。
やっぱり五月雨の出会いは印象的だし、それ以上に「Apassionado!!」の格好良さが印象的でした。

研7だった去年、「トラファルガー」のジョセフィーヌ(本役:五峰)に「誰がために」のピラール(本役:京)と、女役として最高峰に近い役を歴任し、きちんと結果を出した実力派。可愛くて芝居ができて踊れて、私の中ではすでに“スター”の一人だったんだけどなあ……。

博多座、シャングリラ、ヴァレンチノと、「Rising!」の時期以外はずっと祐飛さんと一緒だった桜子。「ヴァレンチノ」では、ドラマシティ公演の時のレポートにも書いたけど、ハリウッドでのエキストラの場面の桜子が最高に面白かった……。
ファンの活躍も見事だったし、他の場面でもいろいろ弾けてて楽しそうだたなあ(*^ ^*)。
「黙示録の四騎士」でジュリオの相手役を務めるリハーサルシーン。(蒼羽)りっくんと踊っているときのぎこちなさと、ルディーと踊りだした途端に出てくる伸びやかさの対比がすごかった。ああいうのって、技術で相手を巧く見せることって出来るんですね……(もちろん、振付が絶妙なんだとは思いますが)。そして、踊り終わったあとの“ぽーーーーーーっ(*^ ^*)”とした、“心ここにあらず”みたいな雰囲気づくりも、すごく良かったと思います。あれこれ話しかけてくるりっくんを無視して(時には肘鉄も食らわせながら)、一生懸命ルディーの気を惹こうとしているのが凄く判りやすくて面白かった!!(^ ^)。

まあ、なんといっても圧巻は、ハイレグダルマでルディーにまとわりつくコロスでしたが。あの色っぽさと美しさ、そして怖さ、、、、あれはホント、半端なかった……。

でももう、桜子が決めたことなんだから。
引き止めはしません。引き止められるはずもないし。



ただひとつだけ。
藤井さん、お願いだから、ダンサー・桜子とダンサー・凜に、ちゃんとした見せ場を!!

……卒業生に限りない愛を注いでくれる藤井さんだから、期待してもいいかなあ……?



■光海舞人(90期)
そして、こーまい。
こーまいが卒業、と聞いた瞬間に、月組のきっしー(彩央)の卒業が発表されたときの衝撃を思い出しました。
しかーし!!君はきっしーより更に2年も若いんだぞ!!!
まだまだやるべきことを終えてないんじゃないのか!?

……と、叫びたい気持ち。
あんなに良い芝居をするのに、役らしい役がなかなかつかないこーまい。
「ヴァレンチノ」での活躍ぶりが、目の裏に残っているのが切ないです。

ハリウッドのエキストラ募集で、「ついてねえなあ、おい」と一言良い置いて去っていく男の、その背中の哀愁と絶妙のしょぼくれ具合が本当に素晴らしかったなあ(*^ ^*)。
煮えたぎっていた「ファンの女の子」、何度かある「店」の場面で、客として見せるちょっとした気配りと傲岸さ。こういう役で、ここまでいろんな表現ができるってすごいことだよなあ、と思いました。

景子さん、お願いだからこーまいにも「ちゃんとした」役をあげてくださいね。
こーまいの最後の役は、ミゲル。名字がないのが気になりますが、ちゃんと本筋に絡む、思い出に残るような役でありますように。