映画版「スカーレット・ピンパーネル」
2011年2月1日 映画 コメント (2)ちょっと前ですが、「スカーレット・ピンパーネル」映画版を観てまいりました。
「ソロモンの指環」「太王四神記」と、宝塚歌劇公演の映画化も三作目ですが、基本的に映像にあまり興味のない人間なので、ずっと行きそびれておりました。
で、初めて行った映画版。
面白かった!(^ ^)。
こういうのは、監督さんと感性が合うかどうかがポイントだなーと思いました。
監督さんが選んだ構図でしか観ることができないわけなので、「観たいもの」が外されていたら楽しめないと思うんですよね。
でも、今回は不思議なくらい「観たいもの」をばっちり見せてくれたなーと思います。
主役級の方々がちゃんと抜かれているのは当たり前なんですが、「民衆」たちの撮り方、扱い。「革命万歳!」とさけぶあちょうさんとか、彼らに引き回される貴族の様子とか、そういうところもしっかり拾ってくれているのが嬉しかった。
そして何より、感動的だったのはポイントを全部おさえたジェサップ(彩央寿音)の撮り方。心配そうにパーシーを見守るジェサップの空気感をあますところなくフィルムに写し取った手腕は、素晴らしかったと思います。
ジェサップや民衆が、作品世界を映す鏡のように時代の空気を伝えてくれたのではないか、と。
客席からはあり得ない角度で彼らを抜いてくれた数々のカットに、限りない感謝を!
パーシーを中心としたスカーレット・ピンパーネル団の躍動感も良かったし、マルグリットの不安と苦悩もよく見えました。プリンス・オヴ・ウェールズの園加も、本当にあの役は合っていたなあと改めて感心。そして、舞台を観ていたときに一番残念だった女の子たちのナンバーも気にならなかったし、すごくキュートな場面になっていたと思います。
若干気になったのは、生舞台と違って音響による誤魔化しがきかないだけに、音程の微妙なズレが強調されて聴こえたところかな。
マルグリットのナンバーは、やっぱり難しいんでしょうね……(T T)。
全体的にはとても良かったと思いますが、フィナーレがあったことに吃驚しました(^ ^)。
本編終了でエンドロールに入っても良かったと思うんだけどなあ……
いやもちろん、月ファン的にはフィナーレがあってとっても嬉しかったんですけど、興行として、宝塚ファン以外の客を呼び込むつもりならフィナーレがない方がいいと思うんですよね。
……まあ、実際には宝塚ファン(というか、月組ファン)以外はいなかったような気がしますが(^ ^;ゞ
映画館の隙間で上映しているから仕方ないのはわかるんですが、せめてもう少し、一つの劇場で長く上映してほしかった……。一週間単位で、しかも上映時間が事前にわからないとなると、予定の立てようがなくて(涙)。
とくに、今回は宙組公演中で土日が全部埋まっていたので、観にいくのはとっても大変でした。
いや、まあ、あの客席では、そうそう長くやるわけにもいかなかったんでしょうけれども。
いやー、それにしても、この企画って目的は何だったんでしょうねえ。
宝塚ファン以外の人に観てもらって、宝塚として新規獲得のきっかけにしたかったのかなあ?それとも、既存の宝塚ファン、月組ファンへのサービス(?)だったのかなあ……。
前者であれば、初演の星組版じゃなくて、より「冒険活劇」だった月組版を映画化したことも納得だし、ショーヴランがみりおくん、アルマンがまさおくんのバージョンだったことも、当然の選択だったな、と思うのですが。
でも、それにしては宣伝が弱いというか、原作が「紅はこべ」という痛快な娯楽活劇で、楽曲が素晴らしい、というあたりをもっと宣伝するべきだったのでは、と思うんですよね。売り文句が「宝塚」すぎて、宝塚に興味がない人は絶対観ないと思う(涙)し。
なにより、ターゲットがそこならフィナーレは無いほうがすっきりしたんじゃないかなー、と。なんだか、あれだけ別世界感があるし、「宝塚」を知らないと、たぶん吃驚してしまうと思うから。
逆に、宝塚ファンをターゲットにするなら、やっぱりもう少し上映時間や場所を工夫してほしかったなーと思うんですよね~。東宝公演の隙間に観にいけるようなところでも一か所位やるとか。……観にいくの、大変だったんだから本当に(; ;)。
まあ、劇団の目的が何であったにせよ、いい作品を観ることができて、お手軽に「スカーレット・ピンパーネル」の世界に浸ることができて、楽しい3時間でした♪
また上映してほしいなー♪
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「ソロモンの指環」「太王四神記」と、宝塚歌劇公演の映画化も三作目ですが、基本的に映像にあまり興味のない人間なので、ずっと行きそびれておりました。
で、初めて行った映画版。
面白かった!(^ ^)。
こういうのは、監督さんと感性が合うかどうかがポイントだなーと思いました。
監督さんが選んだ構図でしか観ることができないわけなので、「観たいもの」が外されていたら楽しめないと思うんですよね。
でも、今回は不思議なくらい「観たいもの」をばっちり見せてくれたなーと思います。
主役級の方々がちゃんと抜かれているのは当たり前なんですが、「民衆」たちの撮り方、扱い。「革命万歳!」とさけぶあちょうさんとか、彼らに引き回される貴族の様子とか、そういうところもしっかり拾ってくれているのが嬉しかった。
そして何より、感動的だったのはポイントを全部おさえたジェサップ(彩央寿音)の撮り方。心配そうにパーシーを見守るジェサップの空気感をあますところなくフィルムに写し取った手腕は、素晴らしかったと思います。
ジェサップや民衆が、作品世界を映す鏡のように時代の空気を伝えてくれたのではないか、と。
客席からはあり得ない角度で彼らを抜いてくれた数々のカットに、限りない感謝を!
パーシーを中心としたスカーレット・ピンパーネル団の躍動感も良かったし、マルグリットの不安と苦悩もよく見えました。プリンス・オヴ・ウェールズの園加も、本当にあの役は合っていたなあと改めて感心。そして、舞台を観ていたときに一番残念だった女の子たちのナンバーも気にならなかったし、すごくキュートな場面になっていたと思います。
若干気になったのは、生舞台と違って音響による誤魔化しがきかないだけに、音程の微妙なズレが強調されて聴こえたところかな。
マルグリットのナンバーは、やっぱり難しいんでしょうね……(T T)。
全体的にはとても良かったと思いますが、フィナーレがあったことに吃驚しました(^ ^)。
本編終了でエンドロールに入っても良かったと思うんだけどなあ……
いやもちろん、月ファン的にはフィナーレがあってとっても嬉しかったんですけど、興行として、宝塚ファン以外の客を呼び込むつもりならフィナーレがない方がいいと思うんですよね。
……まあ、実際には宝塚ファン(というか、月組ファン)以外はいなかったような気がしますが(^ ^;ゞ
映画館の隙間で上映しているから仕方ないのはわかるんですが、せめてもう少し、一つの劇場で長く上映してほしかった……。一週間単位で、しかも上映時間が事前にわからないとなると、予定の立てようがなくて(涙)。
とくに、今回は宙組公演中で土日が全部埋まっていたので、観にいくのはとっても大変でした。
いや、まあ、あの客席では、そうそう長くやるわけにもいかなかったんでしょうけれども。
いやー、それにしても、この企画って目的は何だったんでしょうねえ。
宝塚ファン以外の人に観てもらって、宝塚として新規獲得のきっかけにしたかったのかなあ?それとも、既存の宝塚ファン、月組ファンへのサービス(?)だったのかなあ……。
前者であれば、初演の星組版じゃなくて、より「冒険活劇」だった月組版を映画化したことも納得だし、ショーヴランがみりおくん、アルマンがまさおくんのバージョンだったことも、当然の選択だったな、と思うのですが。
でも、それにしては宣伝が弱いというか、原作が「紅はこべ」という痛快な娯楽活劇で、楽曲が素晴らしい、というあたりをもっと宣伝するべきだったのでは、と思うんですよね。売り文句が「宝塚」すぎて、宝塚に興味がない人は絶対観ないと思う(涙)し。
なにより、ターゲットがそこならフィナーレは無いほうがすっきりしたんじゃないかなー、と。なんだか、あれだけ別世界感があるし、「宝塚」を知らないと、たぶん吃驚してしまうと思うから。
逆に、宝塚ファンをターゲットにするなら、やっぱりもう少し上映時間や場所を工夫してほしかったなーと思うんですよね~。東宝公演の隙間に観にいけるようなところでも一か所位やるとか。……観にいくの、大変だったんだから本当に(; ;)。
まあ、劇団の目的が何であったにせよ、いい作品を観ることができて、お手軽に「スカーレット・ピンパーネル」の世界に浸ることができて、楽しい3時間でした♪
また上映してほしいなー♪
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