あけましておめでとうございます
2012年1月1日 呟き・ご挨拶・他 コメント (2)明けましておめでとうございます。
そして、花組初日おめでとうございます(^_^)
今年は(私にとって)大きな別れがありますが、それに負けないくらい、たくさんの素敵な出会いがあることを信じて、楽しみにしています。
みなさまにとっても、2012年が素敵な年になりますように。
【大空祐飛さん卒業の日まで、あと182日】
・
そして、花組初日おめでとうございます(^_^)
今年は(私にとって)大きな別れがありますが、それに負けないくらい、たくさんの素敵な出会いがあることを信じて、楽しみにしています。
みなさまにとっても、2012年が素敵な年になりますように。
【大空祐飛さん卒業の日まで、あと182日】
・
そろそろ皆さま仕事初めでしょうか(^ ^)。
今日あたりはまだ電車も空いていたので、明日かの方も多いのかな?
私は、ここ数年の不義理(毎年祐飛さんが正月から舞台に立っていたので、あまり家にいなかった)を返すべく(?)、家で寝正月の幸せにひたっておりました(^ ^)(←ちっとは手伝わんかい)(来年から居場所がないかもね)
さて。
2012年も1月から魅力的な作品が目白押しで、スケジュール調整に困っているのですが(^ ^;)、まずは初観劇ということで、星組東宝公演「オーシャンズ11」を観劇してまいりました!
ところで。
私、この作品は大劇場まで観に行ったんですが、、、こちらに書いてませんでしたね(滝汗)。他のことにかまけて忘れてました………すみませんm(_ _)m。
「オーシャンズ11」。
この上もない、痛快な娯楽活劇 そのもの、でした。
いやー、普段あまり映画とか観ない私は、あまりこういうのとは縁がないんですが(^ ^)。
感動するとかなんとか、そういうのではなくて、ただただ、楽しかったです。
たくさんの人に役がついていて、そして、それ以上にたくさんの人がいつも舞台上にいる。「カサブランカ」もそうだったなあ。……それって宝塚ではすごく重要なポイントで、それを一番わかってくれているのが小池さんだと思うんですよね。だから、小池作品は文句なく楽しいです。下級生はとにかく舞台の上に立ってなんぼだし。スターたちは、背景の下級生たちをちゃんと「背景」にして自分の芝居を立てる勉強になるし。
まあ、今回、脚本的にはだいぶ弱いところもありますが(^ ^)、、、まあ、そう毎回感動大作ばかりでも困るので、あのくらいぶっ飛んだ娯楽作品も、たまにはいいのではないか、と。
詐欺罪で投獄されたダニー・オーシャンが仮釈放で娑婆に戻ってみれば、クラブで歌っているはずの愛しい妻・テスは、メジャーデビューを目指してラスベガスのホテル王・ベネディクトと良い仲になっていた……
親友のラスティ(涼)と組んで、汚い手を使ってのしあがったホテル王の鼻を明かしてやろうとするダニー。それぞれに特殊能力を持つ9人の仲間を勧誘して、鉄壁の金庫室に挑む。
ダニーと仲間たちの運命は?そして彼らは、ベネディクトに絡め取られたテスを救えるのか?
この話のポイントは、ダニーが狙ったのはホテル王ベネディクト(紅)の失脚ではなく、ただ、彼の鼻をあかしてやりたかっただけ、というところだと思います。
奪うのは1日分の儲け、それだけ。人を殺すどころか、傷つけるのもNG。……まあ、実際には鉄壁を誇る金庫室の安全性神話が崩れたり、高級ホテルとしての信用を喪ったりと色々いろいろあるかもしれませんが、それはベネディクトの経営手腕でフォローできることのはずで。畢竟、このままベネディクトが失脚したとしても、それは単なる自滅であって、ダニーの仕業だとはいえないようになっているわけです。
展開は勧善懲悪に徹していながら、最後に敵役に救いを残すあたり、宝塚の、それも新春作品にふさわしい配慮だなと思いました。ダニー側に肩入れしている観客は気持ちよ~くラストの大団円を楽しむことができて、ベネディクト側に肩入れしている観客も、ダニーにはちょっとやられちゃったけど、ご贔屓はちゃんと立ち直って、次の日からちゃんと稼いでるだろう、と思えるわけですから。
細かいところにいろんな配慮がしてあって、誰にも不快感が残らないよう、スタッフサイドでできるフォローは全部してあるのが凄いな、と。それでも不快に思う人はいるかもしれませんが、最小限になっていると言っていいと思う。うん、小池さんってすごいなあ(感心)。これで脚本の辻褄がもうちょっとあっていれば、、、(コホン)
ダニー・オーシャンの礼音くんは、若いエネルギーに溢れた色悪っぷりがなかなかにセクシー。宙組から連続のスーツ祭りでしたが、、、いやー、時代も国も(スーツの型も)違うので比べても意味がないんですが、スーツの着こなしにも組カラーってあるんだなー、とは思いました。
テスのねねちゃんは、とにかく抜群のスタイルを誇示する衣装の連続で、眼の保養でした。フィナーレのデュエットダンスはすごい!!あんなの初めて観たわ!(興奮)。大人っぽいセクシーさと、キャンキャンしたガキっぽさが矛盾なく両立していて、可愛いなあ。
ラスティのすずみん。「めぐり会いはふたたび」に続くクリーンヒット。春のバウ主演に向けて、着実に足場を固めている気がします。メンバーを集めるのもほとんどラスティで、ダニーが勧誘するのはライナスだけだし(^ ^)、良い役をおいしくいただいている印象。この役がすずみんで良かったです。はるこちゃんとのカップルが続いてますが、すずみんの「お兄さん」っぽさと、はるこちゃんのロリータな色気がちょうどよくかみあって、お似合いの二人でした(*^ ^*)。
フランクのともみん。とりあえず、ともみんをセリ上がりさせたかった小池さんの気持ちはよくわかります。足、ながっ!!
大劇場ではちょっとキャラ立ちが足りない気がしましたが、東宝に来てよくなったような。何が、って説明できないけど、立ち姿に色気が出てきて、ちょっとした台詞の間や、オーバーアクションがナチュラルに臭くなってきたような(説明が難しい)。
ベネディクトのベニー。オールバックにシケ一本、というビジュアルがもうすでに(^ ^)。肌の色を濃くしているのは、何かこだわりがあるんでしょうか。新公は普通だったので、元々の規定(人種が、とか)ではないと思うんだけどな。ベニーの黒塗り化粧はちょっといやらしく(≠ 色っぽく)なりやすいので、前半のベネディクト像に若干の違和感を感じました。まあでも、後半はしっくりくるから良いのかな。
ルーベンの美城さん。こういう人が一人いると安心しますね。ホッとする。大劇場とは若干芝居の空気が変わったような気がしますが、脚本変ったのでしょうか?えっと、何が違うのかな……ルーベン側が、割と最初から積極的になったような気がしました。大劇場ではもっと醒めていて、面倒くさそうに対応していたような。気のせいかもしれませんが、2幕以降でかなり積極的になるのが微妙に違和感だったような気がするんですが、それを感じなかったんです。
ダイアナのれみちゃん(白華)。いやもう、女王様御馳走様、大好きです。小池さんありがとう!
リヴィングストンのみやるり。たった一人でまるっと一曲舞台を埋めたのはすごいなあ!!感心しました。同時に、小池さんの度胸にも。登場場面以外はあんまり大したしどころはないんですが……鑑定書のくだりくらいかな?ルーベンさんとマイク(not礼真琴)を押し付け合っているのがなんとなく微笑ましい。
バシャー役のしーらん(壱城)と、イエン役のどいちゃん(鶴美)。「天才マジシャン」というあやしげな肩書きのしーらんは、身のこなしがきれいなので雑技団の指導をしていること自体は不思議じゃないんですが、、、なぜマジシャンが雑技団?という疑問は残りました。イエンさんは嵌り役。小池さんってどいちゃんが大好きなんだろうなと思ってしまいます。
バージル・モロイのれんた(如月)&タークのみっきぃさん(天寿)。いやはや。なんだかずーっとじゃれあっている二人。大劇場のときより仲良しぶりに磨きがかかって、可愛いです。悪戯っ子の笑顔が眩しい。
しかーし!「映像加工の天才」っていうけど、具体的にはどんな能力なのかよくわからないんですけど。そもそも何で二人なんだ?モデリングとレンダリングで二人とか、映像と音楽とか、、、ならわかるんですが、ターク(天寿)は動画を撮影してるだけですよねー?しかも、隠し撮りとかじゃない、特殊レンズでもない、ふつーの機材で。たぶん、撮影がタークで加工(編集)がバージルっていう役割分担なんでしょうけど、今回のミッションにおける「映像」関連の仕事は、ありものの映像を加工してリピートさせてるだけでしょう?仲間に入れるのはバージル(如月)だけでいいと思うんだけどな。
あ、バージル一人のつもりで迎えにいったら、弟もついてきちゃったのか?だから「オーシャンズ10」じゃなくて「11」になっちゃったのか……?
あああ、脚本に突っ込むのは後にしようと思っていたのに(^ ^;。あ、でも、ファンとしては、みっきぃさんが金庫を襲うにもテスを助けるにも全く何の役に立ってないのが……ある意味萌えです。仕事ないのに妙に偉そうなあたりが(←だめだこりゃ)。ダニーが誘うつもりだったのはバージル一人なのに、タークが無理やり「兄ちゃんはお人よしだから心配だ!」とか言ってついてきちゃった、とか想像するとめっちゃ萌えます。(違うだろうそれは)
ライナスの真風くん。この作品の中で、目に見えて成長する(変わる)のはテスとライナスだけなんですよね。そういう意味で、子役的な重要ポジにいるキャラクターなんですが……真風くんってあんまり子役的な役は似合わないと思うんですよ。悪くは無いんですが、なんというか、勿体無い気がしました。見るからにおっとり素直なヘタレイケメンは、ああいう後ろ向きな不良少年の拗ねた魅力が出しにくいし、一つの作品の中で成長する(変わる)のもあまり得意じゃない感じ。
あ、でも、きゅうり野郎はぴったりでした。ああいう情けなさはすごく似合ってる。大好き。
ポーラのはるこちゃん。可愛い!!本当に可愛いです。嵌り役!
そして最後に、ソールのマヤさん(未沙)。文句無しです。パレードでの大きな拍手がいろいろ物語っていると思う。千秋楽までよろしくお願いいたします。
最後に、アドリブのメモを。
ベネディクトのオフィスでのウッズ氏(美稀)。ラジオ体操みたいな仕草をしつつ、「久しぶりの仕事でなまっているから体操しているんだ」……だったかな?
あ、ウッズ夫妻といえば、特別室に幽閉されたウッズ夫妻とリカルド(英真)をダニーが助けにきたとき、3人でポーカーやってました。セットが開くまでの間がもつし、リカルドのキャラも出て、良い演出変更だと思います。ただ、「幽閉」の緊迫感は完全に失せましたけどね(^ ^)
ソールの演技指導は、「アモーレ、アモーレ・ミオ」だったかな。ライナスがやり直しになってました。最初の「アモーレ」で声がひっくり返ったけど、後半は力づくでまとめてた。と、ライナスレポで終わります。
ところで。CSの「ぽっぷあっぷ」星組編を視ながら思ったんですが。
君たち、シルク・ド・ソレイユはマジックじゃないよ!!
なんか、マジックショーとサーカスがごっちゃになってるみたいでしたけど、大丈夫なのでしょうか……?ああ、いや、バシャーも肩書きは「天才マジシャン」なのに現職は「雑技団の指導」だったりなところをみると、そういう世界観(サーカス=マジック)なんでしょうか。
……れんたのシルクハットから鳩を出すのはすごい似合いそう(^ ^)。
そして、れんたの「兄弟でがんばろうね」的なコメントのすぐ次にばっさりとそれを否定(っつーか、無視)してのけたみっきぃさんは、ホントに……(黙)。
89期の3人は、本当にツーカーな感じでいいですよね!
組替えに関する会話は、やっぱり切ないなあ。でも月組も良い組だから!(←たぶん)安心して来てくださいね。って、まだだいぶ先ですが。東宝とバウと、、、どうぞよろしくお願いいたします。
【7月1日まで、あと179日】
今日あたりはまだ電車も空いていたので、明日かの方も多いのかな?
私は、ここ数年の不義理(毎年祐飛さんが正月から舞台に立っていたので、あまり家にいなかった)を返すべく(?)、家で寝正月の幸せにひたっておりました(^ ^)(←ちっとは手伝わんかい)(来年から居場所がないかもね)
さて。
2012年も1月から魅力的な作品が目白押しで、スケジュール調整に困っているのですが(^ ^;)、まずは初観劇ということで、星組東宝公演「オーシャンズ11」を観劇してまいりました!
ところで。
私、この作品は大劇場まで観に行ったんですが、、、こちらに書いてませんでしたね(滝汗)。他のことにかまけて忘れてました………すみませんm(_ _)m。
「オーシャンズ11」。
この上もない、痛快な娯楽活劇 そのもの、でした。
いやー、普段あまり映画とか観ない私は、あまりこういうのとは縁がないんですが(^ ^)。
感動するとかなんとか、そういうのではなくて、ただただ、楽しかったです。
たくさんの人に役がついていて、そして、それ以上にたくさんの人がいつも舞台上にいる。「カサブランカ」もそうだったなあ。……それって宝塚ではすごく重要なポイントで、それを一番わかってくれているのが小池さんだと思うんですよね。だから、小池作品は文句なく楽しいです。下級生はとにかく舞台の上に立ってなんぼだし。スターたちは、背景の下級生たちをちゃんと「背景」にして自分の芝居を立てる勉強になるし。
まあ、今回、脚本的にはだいぶ弱いところもありますが(^ ^)、、、まあ、そう毎回感動大作ばかりでも困るので、あのくらいぶっ飛んだ娯楽作品も、たまにはいいのではないか、と。
詐欺罪で投獄されたダニー・オーシャンが仮釈放で娑婆に戻ってみれば、クラブで歌っているはずの愛しい妻・テスは、メジャーデビューを目指してラスベガスのホテル王・ベネディクトと良い仲になっていた……
親友のラスティ(涼)と組んで、汚い手を使ってのしあがったホテル王の鼻を明かしてやろうとするダニー。それぞれに特殊能力を持つ9人の仲間を勧誘して、鉄壁の金庫室に挑む。
ダニーと仲間たちの運命は?そして彼らは、ベネディクトに絡め取られたテスを救えるのか?
この話のポイントは、ダニーが狙ったのはホテル王ベネディクト(紅)の失脚ではなく、ただ、彼の鼻をあかしてやりたかっただけ、というところだと思います。
奪うのは1日分の儲け、それだけ。人を殺すどころか、傷つけるのもNG。……まあ、実際には鉄壁を誇る金庫室の安全性神話が崩れたり、高級ホテルとしての信用を喪ったりと色々いろいろあるかもしれませんが、それはベネディクトの経営手腕でフォローできることのはずで。畢竟、このままベネディクトが失脚したとしても、それは単なる自滅であって、ダニーの仕業だとはいえないようになっているわけです。
展開は勧善懲悪に徹していながら、最後に敵役に救いを残すあたり、宝塚の、それも新春作品にふさわしい配慮だなと思いました。ダニー側に肩入れしている観客は気持ちよ~くラストの大団円を楽しむことができて、ベネディクト側に肩入れしている観客も、ダニーにはちょっとやられちゃったけど、ご贔屓はちゃんと立ち直って、次の日からちゃんと稼いでるだろう、と思えるわけですから。
細かいところにいろんな配慮がしてあって、誰にも不快感が残らないよう、スタッフサイドでできるフォローは全部してあるのが凄いな、と。それでも不快に思う人はいるかもしれませんが、最小限になっていると言っていいと思う。うん、小池さんってすごいなあ(感心)。これで脚本の辻褄がもうちょっとあっていれば、、、(コホン)
ダニー・オーシャンの礼音くんは、若いエネルギーに溢れた色悪っぷりがなかなかにセクシー。宙組から連続のスーツ祭りでしたが、、、いやー、時代も国も(スーツの型も)違うので比べても意味がないんですが、スーツの着こなしにも組カラーってあるんだなー、とは思いました。
テスのねねちゃんは、とにかく抜群のスタイルを誇示する衣装の連続で、眼の保養でした。フィナーレのデュエットダンスはすごい!!あんなの初めて観たわ!(興奮)。大人っぽいセクシーさと、キャンキャンしたガキっぽさが矛盾なく両立していて、可愛いなあ。
ラスティのすずみん。「めぐり会いはふたたび」に続くクリーンヒット。春のバウ主演に向けて、着実に足場を固めている気がします。メンバーを集めるのもほとんどラスティで、ダニーが勧誘するのはライナスだけだし(^ ^)、良い役をおいしくいただいている印象。この役がすずみんで良かったです。はるこちゃんとのカップルが続いてますが、すずみんの「お兄さん」っぽさと、はるこちゃんのロリータな色気がちょうどよくかみあって、お似合いの二人でした(*^ ^*)。
フランクのともみん。とりあえず、ともみんをセリ上がりさせたかった小池さんの気持ちはよくわかります。足、ながっ!!
大劇場ではちょっとキャラ立ちが足りない気がしましたが、東宝に来てよくなったような。何が、って説明できないけど、立ち姿に色気が出てきて、ちょっとした台詞の間や、オーバーアクションがナチュラルに臭くなってきたような(説明が難しい)。
ベネディクトのベニー。オールバックにシケ一本、というビジュアルがもうすでに(^ ^)。肌の色を濃くしているのは、何かこだわりがあるんでしょうか。新公は普通だったので、元々の規定(人種が、とか)ではないと思うんだけどな。ベニーの黒塗り化粧はちょっといやらしく(≠ 色っぽく)なりやすいので、前半のベネディクト像に若干の違和感を感じました。まあでも、後半はしっくりくるから良いのかな。
ルーベンの美城さん。こういう人が一人いると安心しますね。ホッとする。大劇場とは若干芝居の空気が変わったような気がしますが、脚本変ったのでしょうか?えっと、何が違うのかな……ルーベン側が、割と最初から積極的になったような気がしました。大劇場ではもっと醒めていて、面倒くさそうに対応していたような。気のせいかもしれませんが、2幕以降でかなり積極的になるのが微妙に違和感だったような気がするんですが、それを感じなかったんです。
ダイアナのれみちゃん(白華)。いやもう、女王様御馳走様、大好きです。小池さんありがとう!
リヴィングストンのみやるり。たった一人でまるっと一曲舞台を埋めたのはすごいなあ!!感心しました。同時に、小池さんの度胸にも。登場場面以外はあんまり大したしどころはないんですが……鑑定書のくだりくらいかな?ルーベンさんとマイク(not礼真琴)を押し付け合っているのがなんとなく微笑ましい。
バシャー役のしーらん(壱城)と、イエン役のどいちゃん(鶴美)。「天才マジシャン」というあやしげな肩書きのしーらんは、身のこなしがきれいなので雑技団の指導をしていること自体は不思議じゃないんですが、、、なぜマジシャンが雑技団?という疑問は残りました。イエンさんは嵌り役。小池さんってどいちゃんが大好きなんだろうなと思ってしまいます。
バージル・モロイのれんた(如月)&タークのみっきぃさん(天寿)。いやはや。なんだかずーっとじゃれあっている二人。大劇場のときより仲良しぶりに磨きがかかって、可愛いです。悪戯っ子の笑顔が眩しい。
しかーし!「映像加工の天才」っていうけど、具体的にはどんな能力なのかよくわからないんですけど。そもそも何で二人なんだ?モデリングとレンダリングで二人とか、映像と音楽とか、、、ならわかるんですが、ターク(天寿)は動画を撮影してるだけですよねー?しかも、隠し撮りとかじゃない、特殊レンズでもない、ふつーの機材で。たぶん、撮影がタークで加工(編集)がバージルっていう役割分担なんでしょうけど、今回のミッションにおける「映像」関連の仕事は、ありものの映像を加工してリピートさせてるだけでしょう?仲間に入れるのはバージル(如月)だけでいいと思うんだけどな。
あ、バージル一人のつもりで迎えにいったら、弟もついてきちゃったのか?だから「オーシャンズ10」じゃなくて「11」になっちゃったのか……?
あああ、脚本に突っ込むのは後にしようと思っていたのに(^ ^;。あ、でも、ファンとしては、みっきぃさんが金庫を襲うにもテスを助けるにも全く何の役に立ってないのが……ある意味萌えです。仕事ないのに妙に偉そうなあたりが(←だめだこりゃ)。ダニーが誘うつもりだったのはバージル一人なのに、タークが無理やり「兄ちゃんはお人よしだから心配だ!」とか言ってついてきちゃった、とか想像するとめっちゃ萌えます。(違うだろうそれは)
ライナスの真風くん。この作品の中で、目に見えて成長する(変わる)のはテスとライナスだけなんですよね。そういう意味で、子役的な重要ポジにいるキャラクターなんですが……真風くんってあんまり子役的な役は似合わないと思うんですよ。悪くは無いんですが、なんというか、勿体無い気がしました。見るからにおっとり素直なヘタレイケメンは、ああいう後ろ向きな不良少年の拗ねた魅力が出しにくいし、一つの作品の中で成長する(変わる)のもあまり得意じゃない感じ。
あ、でも、きゅうり野郎はぴったりでした。ああいう情けなさはすごく似合ってる。大好き。
ポーラのはるこちゃん。可愛い!!本当に可愛いです。嵌り役!
そして最後に、ソールのマヤさん(未沙)。文句無しです。パレードでの大きな拍手がいろいろ物語っていると思う。千秋楽までよろしくお願いいたします。
最後に、アドリブのメモを。
ベネディクトのオフィスでのウッズ氏(美稀)。ラジオ体操みたいな仕草をしつつ、「久しぶりの仕事でなまっているから体操しているんだ」……だったかな?
あ、ウッズ夫妻といえば、特別室に幽閉されたウッズ夫妻とリカルド(英真)をダニーが助けにきたとき、3人でポーカーやってました。セットが開くまでの間がもつし、リカルドのキャラも出て、良い演出変更だと思います。ただ、「幽閉」の緊迫感は完全に失せましたけどね(^ ^)
ソールの演技指導は、「アモーレ、アモーレ・ミオ」だったかな。ライナスがやり直しになってました。最初の「アモーレ」で声がひっくり返ったけど、後半は力づくでまとめてた。と、ライナスレポで終わります。
ところで。CSの「ぽっぷあっぷ」星組編を視ながら思ったんですが。
君たち、シルク・ド・ソレイユはマジックじゃないよ!!
なんか、マジックショーとサーカスがごっちゃになってるみたいでしたけど、大丈夫なのでしょうか……?ああ、いや、バシャーも肩書きは「天才マジシャン」なのに現職は「雑技団の指導」だったりなところをみると、そういう世界観(サーカス=マジック)なんでしょうか。
……れんたのシルクハットから鳩を出すのはすごい似合いそう(^ ^)。
そして、れんたの「兄弟でがんばろうね」的なコメントのすぐ次にばっさりとそれを否定(っつーか、無視)してのけたみっきぃさんは、ホントに……(黙)。
89期の3人は、本当にツーカーな感じでいいですよね!
組替えに関する会話は、やっぱり切ないなあ。でも月組も良い組だから!(←たぶん)安心して来てくださいね。って、まだだいぶ先ですが。東宝とバウと、、、どうぞよろしくお願いいたします。
【7月1日まで、あと179日】
ののすみ・カンタービレ
2012年1月5日 宝塚(宙)宙組トップ娘役・野々すみ花さんが、次回大劇場公演で卒業することが発表されました。
予想していた、とも、予想していなかった、とも、言いたくありません。
ただ、覚悟はしていました。祐飛さんの発表があったときから。いや、もっと正確には、祐飛さんの発表がなかった春から、ずっと。
「パレルモ」を観ていない私が、一番最初にすみ花ちゃんを認識したのは、「ファントム」の子エリック……かな?本格的に覚えたのは「Mind Traveller」のジュディ。好きだと思ったのは「黒蜥蜴」本公演の葉子さん。だったと思います。
「舞姫」(青年館しか観てませんが)のエリス。「銀ちゃんの恋」の小夏。すみ花ちゃんが泣くと世界が泣く、という真実に気づいた夏。可愛くて、可愛くて。幼子みたいな笑顔が、本当に大好きでした。
トップ娘役として祐飛さんと一緒に宙組へ落下傘。
私なんかが想像するより何倍も大きな不安と苦労があったんだろうなと思いますが、けなげで一途な笑顔で、それでも祐飛さんを信じてついてきてくれたすみ花ちゃん。
本当に感謝しています。
みわっちと組んだエリスも、壮ちゃんと組んだティーナも、だいもんと組んだキハも、どれもとても好きだったから、また違う男役さんと組んで違う色を見せてくれることも期待していたのですが……すみ花ちゃんの選択が卒業なら、それはそれで仕方ない。
あと中日と大劇場の2作品、「野々すみ花」を堪能させていただきたいと思います。できればミュージックサロンもやってほしいなあ。日程が厳しいけど、できることなら。
『宝塚の娘役』、という巨大な制約のもとでさえ、あれだけの輝きを見せてくれた天才少女。
その檻から解き放たれて、どんな作品に巡り合うのか、7月2日からの野々すみ花を心の底から楽しみにしつつ、、、
願わくば。
最後の作品くらいは、ちゃんとしたハッピーエンドであることを祈りつつ。
【7月1日まで、あと178日】
予想していた、とも、予想していなかった、とも、言いたくありません。
ただ、覚悟はしていました。祐飛さんの発表があったときから。いや、もっと正確には、祐飛さんの発表がなかった春から、ずっと。
「パレルモ」を観ていない私が、一番最初にすみ花ちゃんを認識したのは、「ファントム」の子エリック……かな?本格的に覚えたのは「Mind Traveller」のジュディ。好きだと思ったのは「黒蜥蜴」本公演の葉子さん。だったと思います。
「舞姫」(青年館しか観てませんが)のエリス。「銀ちゃんの恋」の小夏。すみ花ちゃんが泣くと世界が泣く、という真実に気づいた夏。可愛くて、可愛くて。幼子みたいな笑顔が、本当に大好きでした。
トップ娘役として祐飛さんと一緒に宙組へ落下傘。
私なんかが想像するより何倍も大きな不安と苦労があったんだろうなと思いますが、けなげで一途な笑顔で、それでも祐飛さんを信じてついてきてくれたすみ花ちゃん。
本当に感謝しています。
みわっちと組んだエリスも、壮ちゃんと組んだティーナも、だいもんと組んだキハも、どれもとても好きだったから、また違う男役さんと組んで違う色を見せてくれることも期待していたのですが……すみ花ちゃんの選択が卒業なら、それはそれで仕方ない。
あと中日と大劇場の2作品、「野々すみ花」を堪能させていただきたいと思います。できればミュージックサロンもやってほしいなあ。日程が厳しいけど、できることなら。
『宝塚の娘役』、という巨大な制約のもとでさえ、あれだけの輝きを見せてくれた天才少女。
その檻から解き放たれて、どんな作品に巡り合うのか、7月2日からの野々すみ花を心の底から楽しみにしつつ、、、
願わくば。
最後の作品くらいは、ちゃんとしたハッピーエンドであることを祈りつつ。
【7月1日まで、あと178日】
I GOT MERMAN!
2012年1月7日 ミュージカル・舞台シアター・クリエにて、ミュージカル「I GOT MERMAN(オリジナルキャスト)」を観てまいりました。
この作品が上演されるのは10年ぶり。
いやー、10年ですか。……いや、そうはいっても、東京でやっていたのは2002年の終わりの方だから、9年強、ってところだと思うのですが。
9年なんて、一瞬。
そう、本気で思いました。
諏訪マリー、田中利花、中島啓江。
「燦然と輝くオリジナルキャスト」の3人をみていると、時間を超越するものが実在することの驚いてしまうのです。私は別に、初演を観たわけでもないし、2002年以前にだってそんなに何回も観たわけではないのに、オープニングで3人が並んで腕を挙げている情景だけで涙が出ました。10年という時間を感じさせないために払われた、多大な努力と犠牲の重たさに。
初演は1987年4月。もう25周年。四半世紀も前ですよ!!すごいなあ(@ @)
私が観たのはずっと後で、、、たぶん、1999年のシリーズじゃないかと思います。利花さんのことを知ったのはタナボタ企画の「真説・カサブランカ」なので、この作品を観たのはそれ以降のはずだから。
……ってことは、もうその時点で初演から10年以上が過ぎていたわけで。キャストのみなさんも決して若くはなかったはずですが、、、いやもう、本当に素晴らしかった!!諏訪さんの声がまたしっとりと色っぽくて優しくて、伝説のエセル・マーマンはこういう声だったのかな?と思っていました。
そういえば、最近のYoutubeにはマーマンの当時の画像もあるそうです。「聞いてみてね」とアピールされたので、こんど検索してみたいと思います(^ ^)。
今回は、さすがに10年のブランクもあったせいか、オリジナルキャスト版は「コンサート形式」となっていましたが、ダンスナンバーを立って(あるいは歩く程度で)歌うようになっただけで、舞台構成としては殆ど変更無かったと思います。
オープニングからずっと、「全然変わってないじゃん」と思っていたのですが、途中で初演当時の動画を背景に流す場面があって(エニシングゴーズかな?)、それと比べたら、確かに全然踊ってませんでした(^ ^;ゞ。しかも、啓江さんがほっそりしてて、一瞬どっちが啓江さんでどっちが利花さんかわからなかった(@ @)(@ @)。
あ、でも、もしかしたら私が観たころには、もうそんなに踊っていなかったのかもしれません。歌と芝居の印象が強すぎて、あまりダンスの印象がないので(^ ^)。
エセル・マーマン。「ガール・クレイジー」「エニシング・ゴーズ」「パナマ・ハッティー」「アニーよ銃をとれ」……そして「ジプシー」。ガーシュウィン、ポーター、バーリン、ソンドハイム。20世紀の誇るショービジネスの巨匠たちに愛されたディーヴァ。
彼女の人生を、生まれた時から(笑)神に召されるまでの一生を、3人のディーヴァが語る。かわるがわるに。
大きなセットはなし。アーチ型の枠と、2台のピアノ。それだけの、シンプルな舞台。音楽と、演出と、そして舞台の上の3人+2人のピアニストしかいない。私が最初に観たのは博品館だったと思うのですが、舞台のサイズも劇場そのものの雰囲気も、この作品にちょうどぴったりだな、と思った記憶があります。
おぎゃあと生まれ、人前で歌うことが大好きだった少女。
けれども良い家のお嬢さんだったためにショービジネスに入ることは両親に反対され、高校を出てタイピストになる……
この、タイピストのパントマイムから「なにをしてるの、私?」と歌いだすマリーさんがすごく印象的で大好きだったんですが、何年たってもやっぱりステキ。20前の少女には全く見えないけど(10年前から)、でも、不思議な透明感があるんですよね、マリーさんって。男装した女性である「男役」がホンモノの男性よりずっと格好良いように、あの年代でないと出せない透明感もあるんだと思います。
親を説得して(?)ニューヨークにでてきたエセル。何の伝手もない彼女はオーディションを受ける機会さえなく、クラブで歌って食いつなぐ。このクラブでのショーシーンを担当する啓江さんがとてもキュート。全体に啓江さんは恋愛がらみの場面を担当しているのですが、相変わらず可愛かった(*^ ^*)。
脚を悪くされたみたいで動きは最小限になさっていましたが、この作品には欠かせない方なので、なんとか頑張っていただきたいなーと思いました。
クラブに来ていたガーシュウィンに認められ、オーディションを受けるエセル。ガーシュウィンが彼女に書いたのが、名曲「I GOT RYTHEM」を含む「ガール・クレイジー(「クレイジー・フォー・ユー」の前身……ですよね?)」。これが、彼女のスター人生の始まり。
利花さんのパワフルな歌声が響く。パンチのきいたリズミカルな歌唱がとても好きです。
この後は、スター街道をひた走る彼女を、小芝居を挟みつつ描いていくのですが。
3人とも、誰が歌いだしても「ああ、マーマンの歌ってこんなだったのかなあ」と思わせる説得力があるのが凄いんです(^ ^)。いや、そうでないとこの作品が成立しないんですけどね。
4度の結婚、でも、愛したのは二人の子供をもうけた一人だけ。
子供たちの誕生の場面で歌われる「YOU’RE THE TOP!」と、
元夫の死と娘の死の場面で歌われる「BLUE SKIES」が、初めて観た時からとても好きだったのですが……
今回もやっぱり泣けました。マリーさん、素敵だなあ。もちろん利花さんも啓江さんも素敵なんだけど、でもやっぱり、マリーさんの声は特別!!
大好きなマーマン。
大好きなマリーさん。
大好きな利花さん。
大好きな啓江さん。
ありがとう、この作品に出てくれて。
いままで元気でいてくださって、本当にありがとう。
これからもどうぞ末永く活躍なさって、そして、この作品に出演してくださいね。
どの曲もどの場面も好きだけど、良い悪いじゃなくて、やっぱり25周年を迎えた三人による「FRIENDSHIP」は、特別な意味を持ってきますね。
そして、あの曲が大きな意味を持つからこそ、余計にエセルの最後のシーンが重たく感じられるのですが。
他の2組のメンバーも、がんばっていただきたいなと思います♪
オリジナルキャストでの上演は9日まで。
10日からはファビュラスキャスト(浦嶋りんこ、シルヴィア・グラブ、エリアンナ)とニューキャスト(樹里咲穂、西国原礼子、Miz)で交互に上演。
一週間しかないので、両方観るのは苦しいんですが……うーん、どっちを観るかは悩むところです(^ ^)。
まあ、とりあえず樹里ちゃんは利花さんのところを演じるらしい。うん、ぴったり(*^ ^*)。
最後に、「I GOT MERMAN」の復活に絡めて、長年の希望を祈っておきたいと思います。
……「アステア バイ・マイセルフ」再演熱望!!(祈)
【7月1日まで、あと176日】
この作品が上演されるのは10年ぶり。
いやー、10年ですか。……いや、そうはいっても、東京でやっていたのは2002年の終わりの方だから、9年強、ってところだと思うのですが。
9年なんて、一瞬。
そう、本気で思いました。
諏訪マリー、田中利花、中島啓江。
「燦然と輝くオリジナルキャスト」の3人をみていると、時間を超越するものが実在することの驚いてしまうのです。私は別に、初演を観たわけでもないし、2002年以前にだってそんなに何回も観たわけではないのに、オープニングで3人が並んで腕を挙げている情景だけで涙が出ました。10年という時間を感じさせないために払われた、多大な努力と犠牲の重たさに。
初演は1987年4月。もう25周年。四半世紀も前ですよ!!すごいなあ(@ @)
私が観たのはずっと後で、、、たぶん、1999年のシリーズじゃないかと思います。利花さんのことを知ったのはタナボタ企画の「真説・カサブランカ」なので、この作品を観たのはそれ以降のはずだから。
……ってことは、もうその時点で初演から10年以上が過ぎていたわけで。キャストのみなさんも決して若くはなかったはずですが、、、いやもう、本当に素晴らしかった!!諏訪さんの声がまたしっとりと色っぽくて優しくて、伝説のエセル・マーマンはこういう声だったのかな?と思っていました。
そういえば、最近のYoutubeにはマーマンの当時の画像もあるそうです。「聞いてみてね」とアピールされたので、こんど検索してみたいと思います(^ ^)。
今回は、さすがに10年のブランクもあったせいか、オリジナルキャスト版は「コンサート形式」となっていましたが、ダンスナンバーを立って(あるいは歩く程度で)歌うようになっただけで、舞台構成としては殆ど変更無かったと思います。
オープニングからずっと、「全然変わってないじゃん」と思っていたのですが、途中で初演当時の動画を背景に流す場面があって(エニシングゴーズかな?)、それと比べたら、確かに全然踊ってませんでした(^ ^;ゞ。しかも、啓江さんがほっそりしてて、一瞬どっちが啓江さんでどっちが利花さんかわからなかった(@ @)(@ @)。
あ、でも、もしかしたら私が観たころには、もうそんなに踊っていなかったのかもしれません。歌と芝居の印象が強すぎて、あまりダンスの印象がないので(^ ^)。
エセル・マーマン。「ガール・クレイジー」「エニシング・ゴーズ」「パナマ・ハッティー」「アニーよ銃をとれ」……そして「ジプシー」。ガーシュウィン、ポーター、バーリン、ソンドハイム。20世紀の誇るショービジネスの巨匠たちに愛されたディーヴァ。
彼女の人生を、生まれた時から(笑)神に召されるまでの一生を、3人のディーヴァが語る。かわるがわるに。
大きなセットはなし。アーチ型の枠と、2台のピアノ。それだけの、シンプルな舞台。音楽と、演出と、そして舞台の上の3人+2人のピアニストしかいない。私が最初に観たのは博品館だったと思うのですが、舞台のサイズも劇場そのものの雰囲気も、この作品にちょうどぴったりだな、と思った記憶があります。
おぎゃあと生まれ、人前で歌うことが大好きだった少女。
けれども良い家のお嬢さんだったためにショービジネスに入ることは両親に反対され、高校を出てタイピストになる……
この、タイピストのパントマイムから「なにをしてるの、私?」と歌いだすマリーさんがすごく印象的で大好きだったんですが、何年たってもやっぱりステキ。20前の少女には全く見えないけど(10年前から)、でも、不思議な透明感があるんですよね、マリーさんって。男装した女性である「男役」がホンモノの男性よりずっと格好良いように、あの年代でないと出せない透明感もあるんだと思います。
親を説得して(?)ニューヨークにでてきたエセル。何の伝手もない彼女はオーディションを受ける機会さえなく、クラブで歌って食いつなぐ。このクラブでのショーシーンを担当する啓江さんがとてもキュート。全体に啓江さんは恋愛がらみの場面を担当しているのですが、相変わらず可愛かった(*^ ^*)。
脚を悪くされたみたいで動きは最小限になさっていましたが、この作品には欠かせない方なので、なんとか頑張っていただきたいなーと思いました。
クラブに来ていたガーシュウィンに認められ、オーディションを受けるエセル。ガーシュウィンが彼女に書いたのが、名曲「I GOT RYTHEM」を含む「ガール・クレイジー(「クレイジー・フォー・ユー」の前身……ですよね?)」。これが、彼女のスター人生の始まり。
利花さんのパワフルな歌声が響く。パンチのきいたリズミカルな歌唱がとても好きです。
この後は、スター街道をひた走る彼女を、小芝居を挟みつつ描いていくのですが。
3人とも、誰が歌いだしても「ああ、マーマンの歌ってこんなだったのかなあ」と思わせる説得力があるのが凄いんです(^ ^)。いや、そうでないとこの作品が成立しないんですけどね。
4度の結婚、でも、愛したのは二人の子供をもうけた一人だけ。
子供たちの誕生の場面で歌われる「YOU’RE THE TOP!」と、
元夫の死と娘の死の場面で歌われる「BLUE SKIES」が、初めて観た時からとても好きだったのですが……
今回もやっぱり泣けました。マリーさん、素敵だなあ。もちろん利花さんも啓江さんも素敵なんだけど、でもやっぱり、マリーさんの声は特別!!
大好きなマーマン。
大好きなマリーさん。
大好きな利花さん。
大好きな啓江さん。
ありがとう、この作品に出てくれて。
いままで元気でいてくださって、本当にありがとう。
これからもどうぞ末永く活躍なさって、そして、この作品に出演してくださいね。
どの曲もどの場面も好きだけど、良い悪いじゃなくて、やっぱり25周年を迎えた三人による「FRIENDSHIP」は、特別な意味を持ってきますね。
そして、あの曲が大きな意味を持つからこそ、余計にエセルの最後のシーンが重たく感じられるのですが。
他の2組のメンバーも、がんばっていただきたいなと思います♪
オリジナルキャストでの上演は9日まで。
10日からはファビュラスキャスト(浦嶋りんこ、シルヴィア・グラブ、エリアンナ)とニューキャスト(樹里咲穂、西国原礼子、Miz)で交互に上演。
一週間しかないので、両方観るのは苦しいんですが……うーん、どっちを観るかは悩むところです(^ ^)。
まあ、とりあえず樹里ちゃんは利花さんのところを演じるらしい。うん、ぴったり(*^ ^*)。
最後に、「I GOT MERMAN」の復活に絡めて、長年の希望を祈っておきたいと思います。
……「アステア バイ・マイセルフ」再演熱望!!(祈)
【7月1日まで、あと176日】
オーシャンズ11【2】
2012年1月8日 宝塚(星)星組東宝公演「オーシャンズ11」について、場面ごとに。
若干ツッコミが入りますので、気になる方はご注意ください。あと、ネタばれします。すみません。
第一場 刑務所
銀橋に登場するダニー(柚希)。アメリカの刑務所って、本当にあんな漫画みたいな囚人服なんでしょうか……。胸の名札は611。こういう数字のお遊びは好きです。
第二場 FATE CITY
本舞台の幕があがると、そこはネヴァダ州ラスヴェガス。男役がずらっと並んで踊りだす。とりあえず、この場面観ただけで思いっきり気持ちがアガるんですよね。やっぱり、お正月はこういう作品がいいのかも。
第三場 PARADISO
ホテル「パラディソ」で行われる、「エデン」の記者発表。
内容は、ホテル建設(=コンセプト)と、パラディソで行われるプレイベントの発表……なんですよね、たぶん。
最初はお客様だけが盛り上がっていて、そこに秘書のテーラー(大輝)が上手から出てくるのですが、初見のときはそれがベネディクトかと思ってすごい観てました(^ ^)。いや、マイケルも恰好いいからね!(←主張)(小柄だけど)。
ベネディクトが階段上に登場してスピーチ。新ホテルのコンセプトは「eco」。外壁にソーラーパネルを使い、敷地内に森を造って……あと何だっけな。いろいろ歌ってました。
森の造営に協力する「NPO法人エヴァーグリーン」の代表が、みきちぐ(美稀)と毬乃さん。小池作品で「NPO法人」が出てきたあたりで、「だめだこりゃ」となるのは長年宝塚を観ていれば当然の反応かと思うのですが、、、
まあ、とりあえず、「森を移植する」のは残念ながらエコじゃない(違う土地の植物を導入するのは、普通は環境破壊)ので、コンセプトのかなり根本的なところが間違っていると思うのですが、ね(- -;)。
ベネディクトを取材する記者のメインは、かずなさん(千寿)とキトリ(稀鳥)。今公演、かずなさんは通し役でこそないけど、おいしいところを悉く持って行っている印象。きれいな人ですよね♪
キトリはいつも可愛いけど、今回はまた一段とまっすぐで可愛いです。そろそろ、ああいう場面で含み笑いの一つくらいできるようになったほうが良いような気もするのですが、いつまでもそのままで居てほしいような気もします。
あと印象に残るのは、スリージュエルズのお姉さまがた(花愛、音花、白妙)とマイク(礼真琴)のカルテット。ショーの進行役としてほとんどの場面に出て歌っている4人ですが、歌姫として定評のある3人はもちろん素敵なんですが、、礼くんの歌が本当に素晴らしいです(*^ ^*)。黒塗りにコーンロウ。髪型は東宝にきてちょっと変わったけど、印象は変わらないかな。黒人っぽい、パンチのある歌声が気持ちいい。
クイーン・ダイアナ(白華)は、パラディソのショーの看板スター。ラスヴェガスには、ホテルごとにショースターがいるんですね。
新ホテルの看板スターが自分ではないことと、その女(テス)がベネディクトの現在の本命らしいことを知って駆り狂っている姿がとても魅力的です。最近公演ごとに言ってますが、れみちゃん、本当に素晴らしい女優になりましたよね。うー、勿体無い。
この場面は、暇なイレヴンメンバー(鶴美、壱城、美弥、天寿)がアルバイトで出ているのですが、みんなぱりっとしたスーツが似合ってて、とても格好良いです。きらきらしたベストがドレッシーで素敵。どいちゃん&しーらん、みやるり&みっきぃがそれぞれ一緒にいることが多いんですが、どちらの組合わせも仲良さそうに喋ったりなんか肯きあったりしていて楽しいです。そして、いつの間にか相手役が入れ替わっていたりするのが面白い。
最初にみっきぃさんの相手役をしている妃白ゆあちゃんは、ベネディクトさんが階段上に登場したときに、わざわざ舞台を横切ってベネディクトに近づいていって、失神しかける……という芝居をしています。大劇場では完全に倒れていたんですが、ちょっと場を壊すので気になっていたんですよね。東宝に来て修正されて、良かったと思います。
ゆあちゃんは途中で美弥さんに取られて(?)しまい、みっきぃさんは途中から夢妃杏瑠ちゃんと組むんですが、「ランスロット」「おかしな二人」とずっと一緒だったけど組んではいなかった二人とラブラブしているのを観ると、なんだか幸せな気がします。それにしても、二人とも本当に可愛いうえに、大人っぽくてとても魅力的です(*^ ^*)。
第四場 EL CHOCLO
記者会見の場にもぐりこんでいたダニーが、昔馴染みのラスティ(涼)に連絡して、クラブ「エル・チョクロ」を訪ねる。
エル・チョクロの看板娘・ポーラ(音波)がラスティの恋人で、ラスティはその店に入り浸り。店のオーナーはポーラの祖父リカルド(英真)。その娘でポーラの母テレサ(柚美)が仕切っている。
店員はバーテン(?)のジョー(朝都)、そしてガールズがポーラ以外に6人。みんな可愛くて、黒いダルマに紅い髪の鬘。なかなか刺激的なショーです。かぶりつきで観てみたい(*^ ^*)。
この店はリカルドが騙されて作った借金のために立退きにあっている、という話の途中で、不動産屋のチャールズ(碧海)が登場。借金を返せないなら出て行けとリカルドを脅迫。その隣には、力づく担当が3人(汐月・芹香・麻央)。
彼らを排除するようポーラに頼まれて、恰好つけて肯くラスティ(^ ^)。上着を脱いではみるものの、あっさりつかまってボコられそうになったところを、ダニーに助けられる。……っていうか!「2対3ならどうだ?」とか恰好つけて聞いてるけどさ!勝ったのはテレサのおかげだよね!?ラスティはまったくの役立たず。一人を倒したのは、ポーラを人質にとられて逆上し、キキちゃんの頭に酒瓶を叩きつけたテレサですよ!
母は強し。
あんまり関係ないけど、キキちゃんのモミアゲは一見の価値があります(^ ^)。
丸顔童顔だけど、笑顔が黒いので(←誉めてます)ああいう役はそのままでも似合うと思うんですが、あえてモミアゲをつけている心意気は買いたいです。でもどうか、笑いが起きない程度にしてほしい。麻央くんのちょび髭はなんかやらしくて、よく似合ってます。これも誉めてます。念のため。
ここでおさらい。ダニーが捕まったのは「証券詐欺」。具体的に何をしたのかよくわかりませんが、彼がが喧嘩に強いのは、もともと肉体派の悪漢だったわけではなく、「刑務所に入ったら身体を鍛える以外にやることなくて」というのがちゃんと理屈にあっているんですよね。ただ、礼音くんが演じると「証券詐欺」の方が似合わない感があるのはなぜだろう。
ラスティは「奥様ポーカー教室の先生」でしたっけ(?)単なるギャンブラー(インチキもあり)で生徒を鴨にしていただけなのか、愛人クラブも掛け持ち、みたいなものだったのかよくわからないんですが。……まあ、本題には関係ないからどうでもいいんですけどね(^ ^)。
第五場 PARADISO
クイーン・ダイアナのステージリハーサル。
「レトロなマジックショー」がとてもレトロで微笑ましいです。これが売りになるラスヴェガス。素敵(^ ^)。。
演出のハロルド(真月)と振付兼ダンスリーダーのエディ(海)。クイーン・ダイアナとはテンポが合わない感が満載で、よく今まで一緒にやってきたなという気がしますが。まあ、そういう隙間を狙われたと解釈しておきましょう。
テスを連れたベネディクトが登場。
今でも自分がベネディクトの女だと信じる(信じたい)ダイアナは、自分のショーを一日「エデン」のプロモーションに使うと言われて怒り狂う。……そこははっきり言ってやれよベネディクト。曖昧にしても良いことないじゃん。と思うのですが。それだけダイアナの勢力は強いのかな、ホテルの中で。
中でもアダムとイヴの比喩に怒ったダイアナは、「林檎取ってくるわ」と言い捨てて立ち去る。可愛いなあ、現実にいたら堪らないでしょうけれども。
「私、彼女のショーの邪魔なんじゃないかしら」とベネディクトに訴えるテス。いや、邪魔に決まっているでしょうとは言わないベネディクト。このあたり、べネディクトがもっとはっきりした態度を取っていたら、その後の展開は変ったと思うんですよね。少なくとも、ダイアナがらみの部分は。
だから、どうにもこうにも、ダイアナはベネディクトの悪事の証拠を握っていたとしか思えないんですよね。それか、証拠はないけど知っていたのかも。どっちかな……?
まだテスとダニーの離婚が成立していないことを知りながら、あえて指輪を渡して告白するベネディクト。「俺を君のアダムにしてくれ」は、なかなか良い口説き文句だと思います。なのに、なにか笑えてしまうのは何故だろう……。
ベネディクトが仕事で外した後に現れるダニー。どうやってここまで入ったんでしょうか……なんて突っ込むのは意味がないか?でも一応、それなりにスターが出る劇場なんだから人がふらっと入れないようにくらいはなってるものじゃないんでしょうか。……いや、いいですけどね。
さっそく喧嘩を始める二人。「そもそもあなたは!」と、出会った経緯を歌いだすテス。
舞台の端に積み重ねられた箱から、若いころのテス(早乙女)が登場。このマジックは結構よく出きていると思います。いつ入ったのか、よほど注意していないとわからないので初見は驚きました。
「何度も家宅捜索されたけど捕まったことがない天才詐欺師」で「女に不自由したことのない」ダニーが落ちたのは、「よりによって」「ウブな女子大生」。
そこまで言うからには、テスとダニー、かなり年齢差がないとおかしくないか?
出会ったときは「まだハタチの学生だった」テス。
たとえば一回り違うとすると、そのときダニーは32歳。……まあ、一回り違わなくても良いんですけど、アラサーくらいになってないと、二十歳の学生をみて「ウブな女子大生」とは言わないような気がするんですよね。
出会ってから結婚生活がまあ数年あったとして、さらにそこからダニーの収監期間(4年)があるわけで。
物語が始まった時点でのテスの年齢は、最低でも20代半ば。ってことは、ダニーも30代の半ばから後半、、、じゃないとおかしいのでは?
でも、ダニーはテスと同世代にしか見えません!!
……あのダニーの外観と実年齢の違いが、彼の詐欺のポイントになっているのかも(わりと真顔)。
この場面、二人の関係や今の気持ちを見せるのにはすごく良くできた場面だと思うんですが、、、歌詞の内容と二人の芝居が今一つあっていないのが気になりました。
小池さん、ちょっと手抜きじゃない?(T T)。
ダニーが去ったあとにテスが歌う歌がとても好きです。
アダムとイヴは、楽園を出た後にどう生きたのか、
憎みあったのか、いたわり合ったのか、愛は深まったのか。
人は知恵を得て、幸せになったのか、不幸になったのか。
……聖書の元々の教えとしては、「不幸になった」……んでしょうけれども。
アダムとイヴは、後悔したまま残りの人生を過ごしたのか、
それとも、与えられた運命の中で、精一杯愛しあったのか。
人は愛を得て、幸せになったのか、不幸になったのか。
幸せになった、と、信じたいから。
蛇に林檎を与えられるまでは、アダムとイヴは「愛」を知らなかったはずだから。
思いのほか長くなりそうなので、いったん切ります。
【7月1日まで、あと175日】
若干ツッコミが入りますので、気になる方はご注意ください。あと、ネタばれします。すみません。
第一場 刑務所
銀橋に登場するダニー(柚希)。アメリカの刑務所って、本当にあんな漫画みたいな囚人服なんでしょうか……。胸の名札は611。こういう数字のお遊びは好きです。
第二場 FATE CITY
本舞台の幕があがると、そこはネヴァダ州ラスヴェガス。男役がずらっと並んで踊りだす。とりあえず、この場面観ただけで思いっきり気持ちがアガるんですよね。やっぱり、お正月はこういう作品がいいのかも。
第三場 PARADISO
ホテル「パラディソ」で行われる、「エデン」の記者発表。
内容は、ホテル建設(=コンセプト)と、パラディソで行われるプレイベントの発表……なんですよね、たぶん。
最初はお客様だけが盛り上がっていて、そこに秘書のテーラー(大輝)が上手から出てくるのですが、初見のときはそれがベネディクトかと思ってすごい観てました(^ ^)。いや、マイケルも恰好いいからね!(←主張)(小柄だけど)。
ベネディクトが階段上に登場してスピーチ。新ホテルのコンセプトは「eco」。外壁にソーラーパネルを使い、敷地内に森を造って……あと何だっけな。いろいろ歌ってました。
森の造営に協力する「NPO法人エヴァーグリーン」の代表が、みきちぐ(美稀)と毬乃さん。小池作品で「NPO法人」が出てきたあたりで、「だめだこりゃ」となるのは長年宝塚を観ていれば当然の反応かと思うのですが、、、
まあ、とりあえず、「森を移植する」のは残念ながらエコじゃない(違う土地の植物を導入するのは、普通は環境破壊)ので、コンセプトのかなり根本的なところが間違っていると思うのですが、ね(- -;)。
ベネディクトを取材する記者のメインは、かずなさん(千寿)とキトリ(稀鳥)。今公演、かずなさんは通し役でこそないけど、おいしいところを悉く持って行っている印象。きれいな人ですよね♪
キトリはいつも可愛いけど、今回はまた一段とまっすぐで可愛いです。そろそろ、ああいう場面で含み笑いの一つくらいできるようになったほうが良いような気もするのですが、いつまでもそのままで居てほしいような気もします。
あと印象に残るのは、スリージュエルズのお姉さまがた(花愛、音花、白妙)とマイク(礼真琴)のカルテット。ショーの進行役としてほとんどの場面に出て歌っている4人ですが、歌姫として定評のある3人はもちろん素敵なんですが、、礼くんの歌が本当に素晴らしいです(*^ ^*)。黒塗りにコーンロウ。髪型は東宝にきてちょっと変わったけど、印象は変わらないかな。黒人っぽい、パンチのある歌声が気持ちいい。
クイーン・ダイアナ(白華)は、パラディソのショーの看板スター。ラスヴェガスには、ホテルごとにショースターがいるんですね。
新ホテルの看板スターが自分ではないことと、その女(テス)がベネディクトの現在の本命らしいことを知って駆り狂っている姿がとても魅力的です。最近公演ごとに言ってますが、れみちゃん、本当に素晴らしい女優になりましたよね。うー、勿体無い。
この場面は、暇なイレヴンメンバー(鶴美、壱城、美弥、天寿)がアルバイトで出ているのですが、みんなぱりっとしたスーツが似合ってて、とても格好良いです。きらきらしたベストがドレッシーで素敵。どいちゃん&しーらん、みやるり&みっきぃがそれぞれ一緒にいることが多いんですが、どちらの組合わせも仲良さそうに喋ったりなんか肯きあったりしていて楽しいです。そして、いつの間にか相手役が入れ替わっていたりするのが面白い。
最初にみっきぃさんの相手役をしている妃白ゆあちゃんは、ベネディクトさんが階段上に登場したときに、わざわざ舞台を横切ってベネディクトに近づいていって、失神しかける……という芝居をしています。大劇場では完全に倒れていたんですが、ちょっと場を壊すので気になっていたんですよね。東宝に来て修正されて、良かったと思います。
ゆあちゃんは途中で美弥さんに取られて(?)しまい、みっきぃさんは途中から夢妃杏瑠ちゃんと組むんですが、「ランスロット」「おかしな二人」とずっと一緒だったけど組んではいなかった二人とラブラブしているのを観ると、なんだか幸せな気がします。それにしても、二人とも本当に可愛いうえに、大人っぽくてとても魅力的です(*^ ^*)。
第四場 EL CHOCLO
記者会見の場にもぐりこんでいたダニーが、昔馴染みのラスティ(涼)に連絡して、クラブ「エル・チョクロ」を訪ねる。
エル・チョクロの看板娘・ポーラ(音波)がラスティの恋人で、ラスティはその店に入り浸り。店のオーナーはポーラの祖父リカルド(英真)。その娘でポーラの母テレサ(柚美)が仕切っている。
店員はバーテン(?)のジョー(朝都)、そしてガールズがポーラ以外に6人。みんな可愛くて、黒いダルマに紅い髪の鬘。なかなか刺激的なショーです。かぶりつきで観てみたい(*^ ^*)。
この店はリカルドが騙されて作った借金のために立退きにあっている、という話の途中で、不動産屋のチャールズ(碧海)が登場。借金を返せないなら出て行けとリカルドを脅迫。その隣には、力づく担当が3人(汐月・芹香・麻央)。
彼らを排除するようポーラに頼まれて、恰好つけて肯くラスティ(^ ^)。上着を脱いではみるものの、あっさりつかまってボコられそうになったところを、ダニーに助けられる。……っていうか!「2対3ならどうだ?」とか恰好つけて聞いてるけどさ!勝ったのはテレサのおかげだよね!?ラスティはまったくの役立たず。一人を倒したのは、ポーラを人質にとられて逆上し、キキちゃんの頭に酒瓶を叩きつけたテレサですよ!
母は強し。
あんまり関係ないけど、キキちゃんのモミアゲは一見の価値があります(^ ^)。
丸顔童顔だけど、笑顔が黒いので(←誉めてます)ああいう役はそのままでも似合うと思うんですが、あえてモミアゲをつけている心意気は買いたいです。でもどうか、笑いが起きない程度にしてほしい。麻央くんのちょび髭はなんかやらしくて、よく似合ってます。これも誉めてます。念のため。
ここでおさらい。ダニーが捕まったのは「証券詐欺」。具体的に何をしたのかよくわかりませんが、彼がが喧嘩に強いのは、もともと肉体派の悪漢だったわけではなく、「刑務所に入ったら身体を鍛える以外にやることなくて」というのがちゃんと理屈にあっているんですよね。ただ、礼音くんが演じると「証券詐欺」の方が似合わない感があるのはなぜだろう。
ラスティは「奥様ポーカー教室の先生」でしたっけ(?)単なるギャンブラー(インチキもあり)で生徒を鴨にしていただけなのか、愛人クラブも掛け持ち、みたいなものだったのかよくわからないんですが。……まあ、本題には関係ないからどうでもいいんですけどね(^ ^)。
第五場 PARADISO
クイーン・ダイアナのステージリハーサル。
「レトロなマジックショー」がとてもレトロで微笑ましいです。これが売りになるラスヴェガス。素敵(^ ^)。。
演出のハロルド(真月)と振付兼ダンスリーダーのエディ(海)。クイーン・ダイアナとはテンポが合わない感が満載で、よく今まで一緒にやってきたなという気がしますが。まあ、そういう隙間を狙われたと解釈しておきましょう。
テスを連れたベネディクトが登場。
今でも自分がベネディクトの女だと信じる(信じたい)ダイアナは、自分のショーを一日「エデン」のプロモーションに使うと言われて怒り狂う。……そこははっきり言ってやれよベネディクト。曖昧にしても良いことないじゃん。と思うのですが。それだけダイアナの勢力は強いのかな、ホテルの中で。
中でもアダムとイヴの比喩に怒ったダイアナは、「林檎取ってくるわ」と言い捨てて立ち去る。可愛いなあ、現実にいたら堪らないでしょうけれども。
「私、彼女のショーの邪魔なんじゃないかしら」とベネディクトに訴えるテス。いや、邪魔に決まっているでしょうとは言わないベネディクト。このあたり、べネディクトがもっとはっきりした態度を取っていたら、その後の展開は変ったと思うんですよね。少なくとも、ダイアナがらみの部分は。
だから、どうにもこうにも、ダイアナはベネディクトの悪事の証拠を握っていたとしか思えないんですよね。それか、証拠はないけど知っていたのかも。どっちかな……?
まだテスとダニーの離婚が成立していないことを知りながら、あえて指輪を渡して告白するベネディクト。「俺を君のアダムにしてくれ」は、なかなか良い口説き文句だと思います。なのに、なにか笑えてしまうのは何故だろう……。
ベネディクトが仕事で外した後に現れるダニー。どうやってここまで入ったんでしょうか……なんて突っ込むのは意味がないか?でも一応、それなりにスターが出る劇場なんだから人がふらっと入れないようにくらいはなってるものじゃないんでしょうか。……いや、いいですけどね。
さっそく喧嘩を始める二人。「そもそもあなたは!」と、出会った経緯を歌いだすテス。
舞台の端に積み重ねられた箱から、若いころのテス(早乙女)が登場。このマジックは結構よく出きていると思います。いつ入ったのか、よほど注意していないとわからないので初見は驚きました。
「何度も家宅捜索されたけど捕まったことがない天才詐欺師」で「女に不自由したことのない」ダニーが落ちたのは、「よりによって」「ウブな女子大生」。
そこまで言うからには、テスとダニー、かなり年齢差がないとおかしくないか?
出会ったときは「まだハタチの学生だった」テス。
たとえば一回り違うとすると、そのときダニーは32歳。……まあ、一回り違わなくても良いんですけど、アラサーくらいになってないと、二十歳の学生をみて「ウブな女子大生」とは言わないような気がするんですよね。
出会ってから結婚生活がまあ数年あったとして、さらにそこからダニーの収監期間(4年)があるわけで。
物語が始まった時点でのテスの年齢は、最低でも20代半ば。ってことは、ダニーも30代の半ばから後半、、、じゃないとおかしいのでは?
でも、ダニーはテスと同世代にしか見えません!!
……あのダニーの外観と実年齢の違いが、彼の詐欺のポイントになっているのかも(わりと真顔)。
この場面、二人の関係や今の気持ちを見せるのにはすごく良くできた場面だと思うんですが、、、歌詞の内容と二人の芝居が今一つあっていないのが気になりました。
小池さん、ちょっと手抜きじゃない?(T T)。
ダニーが去ったあとにテスが歌う歌がとても好きです。
アダムとイヴは、楽園を出た後にどう生きたのか、
憎みあったのか、いたわり合ったのか、愛は深まったのか。
人は知恵を得て、幸せになったのか、不幸になったのか。
……聖書の元々の教えとしては、「不幸になった」……んでしょうけれども。
アダムとイヴは、後悔したまま残りの人生を過ごしたのか、
それとも、与えられた運命の中で、精一杯愛しあったのか。
人は愛を得て、幸せになったのか、不幸になったのか。
幸せになった、と、信じたいから。
蛇に林檎を与えられるまでは、アダムとイヴは「愛」を知らなかったはずだから。
思いのほか長くなりそうなので、いったん切ります。
【7月1日まで、あと175日】
籠の中の道化たち2012
2012年1月10日 ミュージカル・舞台日生劇場にて、「ラ・カージュ・オ・フォール」を観劇してまいりました。
祝!マエストロ塩田、「ラ・カージュ」に復活!!
2年前に「ラ・カージュ」を観た時、塩田さんがいらっしゃらなくて、ちょっとだけ残念だったんですよね。塩田さんが振ると、音が軽やかでキラキラしているような気がするし、ザザがマエストロとコミュニケ―ションを取るときの空気も違うような気がします。役柄以上の、長い付き合いによる阿吽の呼吸があるような。
まあ、先入観なのかもしれませんけど、やっぱり塩田さんが指揮台で踊っているのを見ると、それだけで楽しい気持ちになれるのは事実(^ ^)。「ラ・カージュ」はオケボックスまでが舞台だから、オケボックスのよく見える二階席センターを取るのが基本です(^ ^)。
2年前、「市村正親のザザはこれがファイナル!」とうたって上演されたこの作品。
初演からずっとジョルジュを演じてこられた岡田眞澄さんを喪って、鹿賀さんが登板された最初の公演でした。粋でスマートな鹿賀さんのジョルジュと、もはや名人芸としか言いようのない市村さんのザザ/アルバン。
もう二度と観られないと思って結構無理して観に行ったので、正直、このタイミングで再演されると多少は複雑な気分にもなりますが(- -;、でも、やっぱり市村さんはさすがでした。
前回は、「さすがだけど、やっぱり衰えは隠せないなー」なんて思った場面もあったのですが、今回はそれさえなくて。全盛期の市村さんの勢いが戻ってきたような気がしました。
中でも、1幕ラストの「I AM WHAT I AM」は素晴らしかった!
息子の不用意な一言で、20年間の家族生活を、いいえ、人生そのものを根こそぎ否定された一人の人間が、「それでも私は私!」と叫ぶ。悲しいとか悔しいとか、そんなんじゃなくて、プライドなんてちっぽけなものでもなくて、、、そのアイデンティティの全てを賭けた、魂の慟哭。
前回は、なんというか、、、「市村さんの『I AM WHAT I AM』を聴くのもこれで最後か……」と、本当に名人芸の見納めという気持ちで観ていた部分もあったこの名場面ですが、今回はそんなことを考える余裕もなかったです。すごい勢いでドラマに引き込まれて、ぐるぐる振りまわされて、最後にぽいっとされたような気がしました。
アルバンも、自分の中の「ザザ」に振り回されたところがあるのかな、と、そんなことを考えつつ。
そしてもう一曲。今まで何度も観ていたのにあまり思い入れのなかった場面に、なぜかよくわからないけど、今回はすごく嵌りました。
2幕のジャクリーヌ(香樹たつき)の店で、貞淑なジョルジュの妻(ジャン・ミッシェルの母)を演じるアルバンが、女主人にせがまれて歌う「BEST OF TIMES」。
よくあるミュージカルナンバー、名曲ぞろいの「ラカージュ」の中では、中の上くらいの曲だと思っていたのですが、、、すみません、ほんとにすみません。今まで本当に観ていたのか?と思ったほど、あのジャクリーヌの店でのアルバンのソロに持っていかれてしまいました。
なんだろう。「I GOT Merman」で、諏訪マリーさんが「ジプシー」を歌ったときのような感動。
長い時間を舞台の上で過ごしてきたベテラン役者が、その全てを賭けて客席を巻き込む、その、凄まじいまでの気迫。
そんな市村さんの傍で、軽やかな小鳥のように歌うタータンさんのジャクリーヌも、とても素敵でした。男役時代の重厚感とは全然違う、今のシャープな軽やかさは、とても魅力的だと思います。
ダンドン夫妻は、前回と同じ森久美子&今井清隆。モリクミさんは今回ちょっと不調なようにも見えましたが、単に市村さんが凄すぎただけかもしれません。今井さんは前回の公演からですよね。再演ともなれば、だいぶ慣れてキャラクターの魅力が出てきたな、という印象。
アルバンとジョルジュの一人息子ジャン・ミッシェルは、原田優一さん。
「レ・ミゼラブル」のアンジョルラス役が良かったので非常に期待していたのですが、ああいう無神経な青年の役をやると嫌味にみえてしまうのは誤算でした。天然っぽい、ぽわんと可愛くて優しげなタイプの役者の方が似合う役なのかもしれません。
あ、でも歌は素晴らしかったです!久しぶりに声が聴けて嬉しいです。
ジャン・ミッシェルの恋人・アンヌは、元雪組トップ娘役の愛原実花。みなこちゃん、素晴らしかった!!スタイルの良いダンサーで、芝居は文句なし。歌はもともと大した歌があるわけではないので無問題……というわけで、すごく良かったです。
みなこちゃんの独特の透明感が良い方向に作用して、原田くんの毒気まで中和してくれたような気がします。市村ザザと手を合わせて脚をあげる挨拶の仕草もめっちゃ可愛かった!!(でれでれ)
しかし、終盤のショーシーンでの燕尾ダルマは反則……いや、販促かも(^ ^)。
ルノー夫妻は林アキラ・園山晴子のお二人。ピンポイントの役ですが、久々に聴く美声はさすがでした(*^ ^*)。
ジャコブは花井京之助。フランシスは日比野啓一さん。達者なお二人ですよね。
カジェルメンバーは、あまり変ってなかったような気がします。シャンタルの新納慎也さん、なんていうか、やっぱり出てくると眼が惹きつけられますね。華があるんだなあ。ハンナの真島茂樹さんもあの「鞭の女王さま」役長いですよねえ……!他のメンバーもさらにパワーアップして、しかも綺麗でした。あのレビューシーンはこの作品の宝なので、これからもよろしくお願いいたします。
前回公演はそこまで思いませんでしたが、やっぱり今公演の市村ザザは、まだこの作品をご覧になったことがない方がいらっしゃったら是非にとお勧めしたいです。
男同士の純愛(?)というか夫婦生活がテーマの作品ですから、拒否感を感じる方もいらっしゃるようですが、、、でも、人と人が愛する物語であることにかわりはないと思うんですよね。
人の本能としての「愛したい」「一緒に居たい」という気持ちを、強く刺激する作品でした。
数年後に再演するときは市村さんが出てくださるかどうかわかりませんが、もう一度市村ザザにお逢いできれば幸せだし、新しいザザに逢えるならそれも幸せ、と思っています。
末永いご活躍を期待していますので、どうぞお身体大切に。
【7月1日まで、あと173日】
祝!マエストロ塩田、「ラ・カージュ」に復活!!
2年前に「ラ・カージュ」を観た時、塩田さんがいらっしゃらなくて、ちょっとだけ残念だったんですよね。塩田さんが振ると、音が軽やかでキラキラしているような気がするし、ザザがマエストロとコミュニケ―ションを取るときの空気も違うような気がします。役柄以上の、長い付き合いによる阿吽の呼吸があるような。
まあ、先入観なのかもしれませんけど、やっぱり塩田さんが指揮台で踊っているのを見ると、それだけで楽しい気持ちになれるのは事実(^ ^)。「ラ・カージュ」はオケボックスまでが舞台だから、オケボックスのよく見える二階席センターを取るのが基本です(^ ^)。
2年前、「市村正親のザザはこれがファイナル!」とうたって上演されたこの作品。
初演からずっとジョルジュを演じてこられた岡田眞澄さんを喪って、鹿賀さんが登板された最初の公演でした。粋でスマートな鹿賀さんのジョルジュと、もはや名人芸としか言いようのない市村さんのザザ/アルバン。
もう二度と観られないと思って結構無理して観に行ったので、正直、このタイミングで再演されると多少は複雑な気分にもなりますが(- -;、でも、やっぱり市村さんはさすがでした。
前回は、「さすがだけど、やっぱり衰えは隠せないなー」なんて思った場面もあったのですが、今回はそれさえなくて。全盛期の市村さんの勢いが戻ってきたような気がしました。
中でも、1幕ラストの「I AM WHAT I AM」は素晴らしかった!
息子の不用意な一言で、20年間の家族生活を、いいえ、人生そのものを根こそぎ否定された一人の人間が、「それでも私は私!」と叫ぶ。悲しいとか悔しいとか、そんなんじゃなくて、プライドなんてちっぽけなものでもなくて、、、そのアイデンティティの全てを賭けた、魂の慟哭。
前回は、なんというか、、、「市村さんの『I AM WHAT I AM』を聴くのもこれで最後か……」と、本当に名人芸の見納めという気持ちで観ていた部分もあったこの名場面ですが、今回はそんなことを考える余裕もなかったです。すごい勢いでドラマに引き込まれて、ぐるぐる振りまわされて、最後にぽいっとされたような気がしました。
アルバンも、自分の中の「ザザ」に振り回されたところがあるのかな、と、そんなことを考えつつ。
そしてもう一曲。今まで何度も観ていたのにあまり思い入れのなかった場面に、なぜかよくわからないけど、今回はすごく嵌りました。
2幕のジャクリーヌ(香樹たつき)の店で、貞淑なジョルジュの妻(ジャン・ミッシェルの母)を演じるアルバンが、女主人にせがまれて歌う「BEST OF TIMES」。
よくあるミュージカルナンバー、名曲ぞろいの「ラカージュ」の中では、中の上くらいの曲だと思っていたのですが、、、すみません、ほんとにすみません。今まで本当に観ていたのか?と思ったほど、あのジャクリーヌの店でのアルバンのソロに持っていかれてしまいました。
なんだろう。「I GOT Merman」で、諏訪マリーさんが「ジプシー」を歌ったときのような感動。
長い時間を舞台の上で過ごしてきたベテラン役者が、その全てを賭けて客席を巻き込む、その、凄まじいまでの気迫。
そんな市村さんの傍で、軽やかな小鳥のように歌うタータンさんのジャクリーヌも、とても素敵でした。男役時代の重厚感とは全然違う、今のシャープな軽やかさは、とても魅力的だと思います。
ダンドン夫妻は、前回と同じ森久美子&今井清隆。モリクミさんは今回ちょっと不調なようにも見えましたが、単に市村さんが凄すぎただけかもしれません。今井さんは前回の公演からですよね。再演ともなれば、だいぶ慣れてキャラクターの魅力が出てきたな、という印象。
アルバンとジョルジュの一人息子ジャン・ミッシェルは、原田優一さん。
「レ・ミゼラブル」のアンジョルラス役が良かったので非常に期待していたのですが、ああいう無神経な青年の役をやると嫌味にみえてしまうのは誤算でした。天然っぽい、ぽわんと可愛くて優しげなタイプの役者の方が似合う役なのかもしれません。
あ、でも歌は素晴らしかったです!久しぶりに声が聴けて嬉しいです。
ジャン・ミッシェルの恋人・アンヌは、元雪組トップ娘役の愛原実花。みなこちゃん、素晴らしかった!!スタイルの良いダンサーで、芝居は文句なし。歌はもともと大した歌があるわけではないので無問題……というわけで、すごく良かったです。
みなこちゃんの独特の透明感が良い方向に作用して、原田くんの毒気まで中和してくれたような気がします。市村ザザと手を合わせて脚をあげる挨拶の仕草もめっちゃ可愛かった!!(でれでれ)
しかし、終盤のショーシーンでの燕尾ダルマは反則……いや、販促かも(^ ^)。
ルノー夫妻は林アキラ・園山晴子のお二人。ピンポイントの役ですが、久々に聴く美声はさすがでした(*^ ^*)。
ジャコブは花井京之助。フランシスは日比野啓一さん。達者なお二人ですよね。
カジェルメンバーは、あまり変ってなかったような気がします。シャンタルの新納慎也さん、なんていうか、やっぱり出てくると眼が惹きつけられますね。華があるんだなあ。ハンナの真島茂樹さんもあの「鞭の女王さま」役長いですよねえ……!他のメンバーもさらにパワーアップして、しかも綺麗でした。あのレビューシーンはこの作品の宝なので、これからもよろしくお願いいたします。
前回公演はそこまで思いませんでしたが、やっぱり今公演の市村ザザは、まだこの作品をご覧になったことがない方がいらっしゃったら是非にとお勧めしたいです。
男同士の純愛(?)というか夫婦生活がテーマの作品ですから、拒否感を感じる方もいらっしゃるようですが、、、でも、人と人が愛する物語であることにかわりはないと思うんですよね。
人の本能としての「愛したい」「一緒に居たい」という気持ちを、強く刺激する作品でした。
数年後に再演するときは市村さんが出てくださるかどうかわかりませんが、もう一度市村ザザにお逢いできれば幸せだし、新しいザザに逢えるならそれも幸せ、と思っています。
末永いご活躍を期待していますので、どうぞお身体大切に。
【7月1日まで、あと173日】
おめでとうございます\(^o^)/
2012年1月11日 宝塚全体・OG コメント (2)まずは、ひとつめのおめでとう。
真瀬はるかさん、お誕生日おめでとうござます(^ ^)
宝塚歌劇団の一団員として過ごす最後のお誕生日。今日という日を、真瀬さんはどんなふうに過ごされたのでしょうか。……たくさんの幸せが、あなたを包んでくれますように。
そして、ふたつめのおめでとう。
宝塚歌劇団宙組、平成23年度文化庁芸術祭賞優秀賞受賞、おめでとうございます!
「クラシコ・イタリアーノ」の成果、というところがとても嬉しい。良い作品だとは思っていたけれども、どちらかといえば地味なつくりで、賞とかには縁がないと思っていたので。
植田景子さんをはじめとするスタッフのみなさまと、今の宙組生全員の力がうまく噛み合ったからこその、今回の受賞。祐飛さんすみ花ちゃんの卒業と大規模な組替えによって組の貌がおおきく変る前に、いま、このときの宙組が歴史に残ったということがとても嬉しいです。
賞をもらったからって、どうってことはないんですけどね。
でも、やっぱり嬉しいし、誇らしいです。あの作品にファンとして通ったことを、幸せに思います。
おめでとう。
本当におめでとう。
そして、幸せをありがとう(*^ ^*)。
いま、すごく幸せです。
【7月1日まで、あと172日】
真瀬はるかさん、お誕生日おめでとうござます(^ ^)
宝塚歌劇団の一団員として過ごす最後のお誕生日。今日という日を、真瀬さんはどんなふうに過ごされたのでしょうか。……たくさんの幸せが、あなたを包んでくれますように。
そして、ふたつめのおめでとう。
宝塚歌劇団宙組、平成23年度文化庁芸術祭賞優秀賞受賞、おめでとうございます!
「クラシコ・イタリアーノ」の成果、というところがとても嬉しい。良い作品だとは思っていたけれども、どちらかといえば地味なつくりで、賞とかには縁がないと思っていたので。
植田景子さんをはじめとするスタッフのみなさまと、今の宙組生全員の力がうまく噛み合ったからこその、今回の受賞。祐飛さんすみ花ちゃんの卒業と大規模な組替えによって組の貌がおおきく変る前に、いま、このときの宙組が歴史に残ったということがとても嬉しいです。
賞をもらったからって、どうってことはないんですけどね。
でも、やっぱり嬉しいし、誇らしいです。あの作品にファンとして通ったことを、幸せに思います。
おめでとう。
本当におめでとう。
そして、幸せをありがとう(*^ ^*)。
いま、すごく幸せです。
【7月1日まで、あと172日】
オーシャンズ11【3】
2012年1月12日 宝塚(星)星組東宝公演「オーシャンズ11」について、つづき。
ダニーとラスティによる、9人の仲間たちの勧誘劇をメインに。
第6場A ルーベン・ティシュコフ
元ラスヴェガスのホテル王ルーベン(美城れん)。自分のホテル(カジノ)をベネディクトに潰された恨みを晴らすため、仲間に入る。
豊富な資金と、ホテルのセキュリティシステムの情報を提供する。
素敵なおじさまで、やり手だったであろう過去と、いろんな恨みも呑みこんで悠然と生きている器の大きさがとても良かったです。そのわりに悪戯好きなところもちゃんと見えたし、いやー、良かったなあ。もうちょっと大物感があってもいいんじゃないかと思いますが、今の星組はやっぱり礼音くんがメインだから、ああいう立ち位置の方が自然なのかな。
ルーベン邸の虎の敷物に足をとられて(咬まれて)焦るラスティが可愛いです。あの虎は、「ME AND MY GIRL」の図書館で使われていた虎?別物?
第6場B フランク・カットン
カジノのディーラーをしていたフランク(夢乃聖夏)。
イカサマがばれてディーラー資格を取り消され、今は偽名(ラモーン・エスカランテ)で場末のカジノでディーラーをしている。
彼は別にベネディクトに恨みがあるわけではなく(資格を奪われたのは自業自得!)、一晩で1億5千万を稼ぐベネディクトにひと泡吹かせてやったらすっとするだろう、くらいのノリな気がしました。
フランクを勧誘するのはダニー。ああいう濃い芝居をするともみんが好きです。ちょっと手元があぶないところもひっくるめて素敵だと思いつつ(^ ^)。
買われたのはディーラーとしての腕。ちゃんとプロのディーラーとして通用する腕のある人が必要だから。現実に無資格である必要はない(^ ^)。ただ、まあ、無資格でもないとああいう危ない橋は渡ってくれないかもしれないけど。
しっかし、原作にもある役のはずなのに、妙に設定に無理があるのが不思議です。「新しい名前をつけてやる」とダニーに言われて、「ラモーン・エスカランテがいい」と答えているのに、結局その名前もこの事件の後は使えなくなるだろうし……なんでだろう、と思うことがたくさんある。
最初の登場がセリ上がりなのは、とても正しいと思います。小池さんさすが。あの脚の長さを堪能できて嬉しいです!フランクのナンバーで回りで踊るギャンブラーたちのダンスもすごく好き。本来なら、みっきぃさんもこういうところで踊っていたはずだよね……と思いつつ。
ともみんもすごいけど、十碧さんのスタイルもすごいなあ。夏樹さんの伸び伸びしたダンスがなんとなく好きです。礼くんのダンスも好きなんですけど、まだちょっと男くささが足りないなーとこういう場面では思います。がんばれ。
第6場C リヴィングストン・デル
有能なハッカーのリヴィングストン(美弥るりか)。
家賃滞納を誤魔化すために銀行に侵入して大家の口座に小細工したのがばれて警察に捕まりそうになったところを、FBIに化けたラスティに助けられて、そのまま仲間に加わる。
広い大劇場をたった一人で埋める。すごいことさせてもらってるし、そんな大きな期待にしっかり応えたところは素晴らしい。千秋楽まで体調に気をつけてがんばってください。
第6場D モロイ兄弟
「映像加工のプロ」だそうだけど、具体的に何をしてるのかよくわからない二人。とりあえずMacintosh持って画像編集しているらしいのが兄のバージル(如月蓮)、ビデオカメラ持って撮影してるのが弟のターク(天寿光希)。登場の最初から最後までずーーーーーっとじゃれ合っている仔犬のような二人ですが、基本的には弟の方がしっかりしている設定のような気がします。でもお兄ちゃんが大好きで、いじってもらうのを待っている。そんな感じ。……なんだそりゃ。
二人が仲間に加わる動機は、金。出資してくれるプロデューサーが見つからないから、自分たちで稼ごうという気になったらしい。ってことは、自主映画でも撮りたいのか?そうなると「画像加工」っていう特技も意味がよくわからなくなってくるんですが。
……すみません、昔ちょっとだけCG業界に関わったことがあるので、いろいろ気になってしまいます。
この二人は、小池さんが創作したキャラクターだけあって設定の破綻ぶりがすごいなあと(^ ^)。
とりあえず、ダニーは二人が可愛いから連れて行ったんだな、と思うことにしてます。っていうか、知らないおじさんについていっちゃいけません!と言いたくなるくらい精神年齢の低そうな二人なんですけど、大丈夫なんでしょうか、あんな子供が大金掴んだりして。
この場面のラストは、リヴィングストンやラスティも加わってラスヴェガスへ向かうダンス。PCを鞄にしまってしっかり踊るリヴィングストンとバージル、ビデオを肩に下げたまま苦心して踊るターク。星組さんはみんな踊れて恰好良いなあ。
第7場 ベネディクトのオフィス
ここだけちょっと飛ばします。後でゆっくり書きたいので(^ ^)。
とりあえず、一言だけ。
ベネディクトのした「悪いこと」って、何?
第8場A バシャー・ターとイエン
天才マジシャンとして大きなホテルのショーを仕切っていたのに、その座を追われて雑技団のマジック指導で糊口をしのぐバシャー(壱城あずさ)と、そのお気に入りで雑技団一のジャグラー・イエン(鶴美舞夕)。
マジックのネタばらしビデオに覆面で出た事実をばらされてマジシャン協会を追われたバシャーは、ベネディクトに対して強い恨みがあって、それでダニーたちに協力するわけですが……
おいおい、でっちあげられた訳でもないのに、人を怨むなよ!……と思うんですがどうでしょう。
しーらんの、やさぐれて荒んだ雰囲気と、その奥に透けて見える優しさ、そして、ちょっと力づくなコメディセンスがとても好きです、恰好良い!! 今回の役は本当に当たり役だと思うんですよね(*^ ^*)。熱いしーらんがクールに演じているのも、また魅力です。
そして、どいちゃんが可愛くて可愛くて、もう!!
雑技団メンバーも凄いですねえ。一輪車の娘役さんたちもみんな可愛いしうまいし、男役も、フープの二人は大劇場よりだいぶ巧くなりましたよね。いろんな動きを練習している二人組もすごいなあ(感心)。素直に感心。
ところで。
前にも書いたかもしれませんが、雑技団でマジックはやりません!!特異な身体能力によって驚かすのが彼らの仕事で、タネや仕掛けがあるマジックをやったらおかしいと思うんですけど。
っていうか、バシャーが指導してるのは、どう見ても身体能力であってマジックじゃないと思うんですが!?
第8場B ソール・ブルーム
悠々自適の年金生活を送るカリスマ詐欺師・ソール(未沙のえる)。
で、詐欺師の「年金」って何ですか?と思いつつ。
彼が仲間に加わる動機は、シンプルな好奇心……なんだろうな、たぶん。特にベネディクトに恨みがあるとかそういう感じじゃないし。好奇心と、あとは、昔馴染みが心配で……かな。
名優・未沙の花道となるにふさわしい、飄々とした良い役でした。パレードの拍手が物語るすべてを愛おしく思います。千秋楽まで、どうぞよろしくお願いします!
第8場C ライナス・コールドウェル
「偉大なるスリ」として伝説的なジミーの息子。偉大すぎる親を持ったプレッシャーと常に闘っている青年。身体は一人前なのに精神的にはまだ幼い「少年」、というちぐはぐさがあって、良かったと思います。
彼がダニーたちの仲間に入るのは、「変る」ためであり、「壁(=親)を乗り越える」ためでもあるんですよね。他のメンバーとは全く目的が違うところが面白い、というか。だからこそ、この作品全体が『ライナスの成長物語』に見えてくるわけですが。
シカゴの地下鉄。その中で「仕事」をするライナス。
軽快な音楽にのって踊る群舞は、下級生ばっかりだけど、見ごたえがあって楽しいです。ああいうヒップホップ系のダンス(振付:SHUN)って、ちょっと前まで宝塚が苦手な分野だったと思うのですが、あのくらいの学年だとしっくり馴染みますね。時代なのかなあ……すごいなあ、みんな。
礼くんが活き活き踊っていて楽しそうで嬉しい。ブルーザー役の汐月さんも髪を隠して参加していて、めっちゃ恰好良いです(*^ ^*)。
ところで。最初、ダニーとラスティの勧誘計画の中にはライナスは入っていなかったようですが、もしライナスが入らなかった場合、肝心の、ベネディクトのポケットから暗証番号の紙をスる仕事は誰がやる予定だったんでしょうね。いくら腕があってもダニーには出来ない(顔が割れている)し、他のメンバーに可能だとも思えないし。
……やっぱり、モロイ兄弟は編集能力のあるバージルだけを勧誘するつもりだったのにタークがついてきちゃったんじゃないのだろうか……?
あと、関係ないけど、「コールドウェル」は、最初の「コ」にアクセントがあるんですね。最初聞いた時はかなり違和感がありました。もう慣れましたけど。
さて。
これで11人が揃ったわけですが。
……みなさんは、それぞれ何歳に見えますか?
私は映画は観ていませんが、小池さんの脚本から推測できる本来の設定を考えると、ソールが60歳前後、ルーベンは50歳前後、ダニー・ラスティ・フランクが30代半ばくらい。バシャーは30前後、リヴィングストンとモロイ兄弟が20代半ばか後半、ライナスが20歳前後、イエンは年齢不詳、、、とか、そんな感じのはずだと思うのですが……。
実際に演じているのを見ると、ソールとルーベン以外はかなり若い感じがするんですよね。
まず、筆頭のダニーが(先日も書きましたが)テスと同世代の20代半ばくらいにしか見えない!
そうなると、同世代のはずのラスティもそのくらいということになって、その二人より明らかに年下のリヴィングストンやモロイ兄弟、ライナスあたりはどれも5歳くらいずつ若くせざるをえない。
フランクとバシャーは、設定としてはダニーやラスティより年上でもかまわないと思うし、実際ちょっと落ち着いた感じで、20代後半か30前後くらいに見えるかな。だから、この二人は違和感はないんですが、モロイ兄弟とライナスは、、、(- -;ゞ。3人とも、どうみても高校生ぐらいにしか見えない可愛らしさ全開で演じていて、それはそれでとても似合うし、観ていて楽しいんですが!
……しかし、問題は二幕。
二幕でソールのSPに化けるモロイ兄弟や、賭博協会の委員に化けるライナスが十代に見えるのって、それでいいのか??という疑問が……。
まあ、あまり理屈を考えても仕方ないし、あれはあれで良いんでしょう、たぶん(^ ^)。
とりあえず、ライナスやモロイ兄弟の無理のない可愛らしさは、とってもツボです。はい。特に、モロイ兄弟の仔犬っぷりにはやられました。……バシャーがすごく兄弟(特に弟)を可愛がってくれてるのが楽しいです。
【7月1日まで、あと171日】
ダニーとラスティによる、9人の仲間たちの勧誘劇をメインに。
第6場A ルーベン・ティシュコフ
元ラスヴェガスのホテル王ルーベン(美城れん)。自分のホテル(カジノ)をベネディクトに潰された恨みを晴らすため、仲間に入る。
豊富な資金と、ホテルのセキュリティシステムの情報を提供する。
素敵なおじさまで、やり手だったであろう過去と、いろんな恨みも呑みこんで悠然と生きている器の大きさがとても良かったです。そのわりに悪戯好きなところもちゃんと見えたし、いやー、良かったなあ。もうちょっと大物感があってもいいんじゃないかと思いますが、今の星組はやっぱり礼音くんがメインだから、ああいう立ち位置の方が自然なのかな。
ルーベン邸の虎の敷物に足をとられて(咬まれて)焦るラスティが可愛いです。あの虎は、「ME AND MY GIRL」の図書館で使われていた虎?別物?
第6場B フランク・カットン
カジノのディーラーをしていたフランク(夢乃聖夏)。
イカサマがばれてディーラー資格を取り消され、今は偽名(ラモーン・エスカランテ)で場末のカジノでディーラーをしている。
彼は別にベネディクトに恨みがあるわけではなく(資格を奪われたのは自業自得!)、一晩で1億5千万を稼ぐベネディクトにひと泡吹かせてやったらすっとするだろう、くらいのノリな気がしました。
フランクを勧誘するのはダニー。ああいう濃い芝居をするともみんが好きです。ちょっと手元があぶないところもひっくるめて素敵だと思いつつ(^ ^)。
買われたのはディーラーとしての腕。ちゃんとプロのディーラーとして通用する腕のある人が必要だから。現実に無資格である必要はない(^ ^)。ただ、まあ、無資格でもないとああいう危ない橋は渡ってくれないかもしれないけど。
しっかし、原作にもある役のはずなのに、妙に設定に無理があるのが不思議です。「新しい名前をつけてやる」とダニーに言われて、「ラモーン・エスカランテがいい」と答えているのに、結局その名前もこの事件の後は使えなくなるだろうし……なんでだろう、と思うことがたくさんある。
最初の登場がセリ上がりなのは、とても正しいと思います。小池さんさすが。あの脚の長さを堪能できて嬉しいです!フランクのナンバーで回りで踊るギャンブラーたちのダンスもすごく好き。本来なら、みっきぃさんもこういうところで踊っていたはずだよね……と思いつつ。
ともみんもすごいけど、十碧さんのスタイルもすごいなあ。夏樹さんの伸び伸びしたダンスがなんとなく好きです。礼くんのダンスも好きなんですけど、まだちょっと男くささが足りないなーとこういう場面では思います。がんばれ。
第6場C リヴィングストン・デル
有能なハッカーのリヴィングストン(美弥るりか)。
家賃滞納を誤魔化すために銀行に侵入して大家の口座に小細工したのがばれて警察に捕まりそうになったところを、FBIに化けたラスティに助けられて、そのまま仲間に加わる。
広い大劇場をたった一人で埋める。すごいことさせてもらってるし、そんな大きな期待にしっかり応えたところは素晴らしい。千秋楽まで体調に気をつけてがんばってください。
第6場D モロイ兄弟
「映像加工のプロ」だそうだけど、具体的に何をしてるのかよくわからない二人。とりあえずMacintosh持って画像編集しているらしいのが兄のバージル(如月蓮)、ビデオカメラ持って撮影してるのが弟のターク(天寿光希)。登場の最初から最後までずーーーーーっとじゃれ合っている仔犬のような二人ですが、基本的には弟の方がしっかりしている設定のような気がします。でもお兄ちゃんが大好きで、いじってもらうのを待っている。そんな感じ。……なんだそりゃ。
二人が仲間に加わる動機は、金。出資してくれるプロデューサーが見つからないから、自分たちで稼ごうという気になったらしい。ってことは、自主映画でも撮りたいのか?そうなると「画像加工」っていう特技も意味がよくわからなくなってくるんですが。
……すみません、昔ちょっとだけCG業界に関わったことがあるので、いろいろ気になってしまいます。
この二人は、小池さんが創作したキャラクターだけあって設定の破綻ぶりがすごいなあと(^ ^)。
とりあえず、ダニーは二人が可愛いから連れて行ったんだな、と思うことにしてます。っていうか、知らないおじさんについていっちゃいけません!と言いたくなるくらい精神年齢の低そうな二人なんですけど、大丈夫なんでしょうか、あんな子供が大金掴んだりして。
この場面のラストは、リヴィングストンやラスティも加わってラスヴェガスへ向かうダンス。PCを鞄にしまってしっかり踊るリヴィングストンとバージル、ビデオを肩に下げたまま苦心して踊るターク。星組さんはみんな踊れて恰好良いなあ。
第7場 ベネディクトのオフィス
ここだけちょっと飛ばします。後でゆっくり書きたいので(^ ^)。
とりあえず、一言だけ。
ベネディクトのした「悪いこと」って、何?
第8場A バシャー・ターとイエン
天才マジシャンとして大きなホテルのショーを仕切っていたのに、その座を追われて雑技団のマジック指導で糊口をしのぐバシャー(壱城あずさ)と、そのお気に入りで雑技団一のジャグラー・イエン(鶴美舞夕)。
マジックのネタばらしビデオに覆面で出た事実をばらされてマジシャン協会を追われたバシャーは、ベネディクトに対して強い恨みがあって、それでダニーたちに協力するわけですが……
おいおい、でっちあげられた訳でもないのに、人を怨むなよ!……と思うんですがどうでしょう。
しーらんの、やさぐれて荒んだ雰囲気と、その奥に透けて見える優しさ、そして、ちょっと力づくなコメディセンスがとても好きです、恰好良い!! 今回の役は本当に当たり役だと思うんですよね(*^ ^*)。熱いしーらんがクールに演じているのも、また魅力です。
そして、どいちゃんが可愛くて可愛くて、もう!!
雑技団メンバーも凄いですねえ。一輪車の娘役さんたちもみんな可愛いしうまいし、男役も、フープの二人は大劇場よりだいぶ巧くなりましたよね。いろんな動きを練習している二人組もすごいなあ(感心)。素直に感心。
ところで。
前にも書いたかもしれませんが、雑技団でマジックはやりません!!特異な身体能力によって驚かすのが彼らの仕事で、タネや仕掛けがあるマジックをやったらおかしいと思うんですけど。
っていうか、バシャーが指導してるのは、どう見ても身体能力であってマジックじゃないと思うんですが!?
第8場B ソール・ブルーム
悠々自適の年金生活を送るカリスマ詐欺師・ソール(未沙のえる)。
で、詐欺師の「年金」って何ですか?と思いつつ。
彼が仲間に加わる動機は、シンプルな好奇心……なんだろうな、たぶん。特にベネディクトに恨みがあるとかそういう感じじゃないし。好奇心と、あとは、昔馴染みが心配で……かな。
名優・未沙の花道となるにふさわしい、飄々とした良い役でした。パレードの拍手が物語るすべてを愛おしく思います。千秋楽まで、どうぞよろしくお願いします!
第8場C ライナス・コールドウェル
「偉大なるスリ」として伝説的なジミーの息子。偉大すぎる親を持ったプレッシャーと常に闘っている青年。身体は一人前なのに精神的にはまだ幼い「少年」、というちぐはぐさがあって、良かったと思います。
彼がダニーたちの仲間に入るのは、「変る」ためであり、「壁(=親)を乗り越える」ためでもあるんですよね。他のメンバーとは全く目的が違うところが面白い、というか。だからこそ、この作品全体が『ライナスの成長物語』に見えてくるわけですが。
シカゴの地下鉄。その中で「仕事」をするライナス。
軽快な音楽にのって踊る群舞は、下級生ばっかりだけど、見ごたえがあって楽しいです。ああいうヒップホップ系のダンス(振付:SHUN)って、ちょっと前まで宝塚が苦手な分野だったと思うのですが、あのくらいの学年だとしっくり馴染みますね。時代なのかなあ……すごいなあ、みんな。
礼くんが活き活き踊っていて楽しそうで嬉しい。ブルーザー役の汐月さんも髪を隠して参加していて、めっちゃ恰好良いです(*^ ^*)。
ところで。最初、ダニーとラスティの勧誘計画の中にはライナスは入っていなかったようですが、もしライナスが入らなかった場合、肝心の、ベネディクトのポケットから暗証番号の紙をスる仕事は誰がやる予定だったんでしょうね。いくら腕があってもダニーには出来ない(顔が割れている)し、他のメンバーに可能だとも思えないし。
……やっぱり、モロイ兄弟は編集能力のあるバージルだけを勧誘するつもりだったのにタークがついてきちゃったんじゃないのだろうか……?
あと、関係ないけど、「コールドウェル」は、最初の「コ」にアクセントがあるんですね。最初聞いた時はかなり違和感がありました。もう慣れましたけど。
さて。
これで11人が揃ったわけですが。
……みなさんは、それぞれ何歳に見えますか?
私は映画は観ていませんが、小池さんの脚本から推測できる本来の設定を考えると、ソールが60歳前後、ルーベンは50歳前後、ダニー・ラスティ・フランクが30代半ばくらい。バシャーは30前後、リヴィングストンとモロイ兄弟が20代半ばか後半、ライナスが20歳前後、イエンは年齢不詳、、、とか、そんな感じのはずだと思うのですが……。
実際に演じているのを見ると、ソールとルーベン以外はかなり若い感じがするんですよね。
まず、筆頭のダニーが(先日も書きましたが)テスと同世代の20代半ばくらいにしか見えない!
そうなると、同世代のはずのラスティもそのくらいということになって、その二人より明らかに年下のリヴィングストンやモロイ兄弟、ライナスあたりはどれも5歳くらいずつ若くせざるをえない。
フランクとバシャーは、設定としてはダニーやラスティより年上でもかまわないと思うし、実際ちょっと落ち着いた感じで、20代後半か30前後くらいに見えるかな。だから、この二人は違和感はないんですが、モロイ兄弟とライナスは、、、(- -;ゞ。3人とも、どうみても高校生ぐらいにしか見えない可愛らしさ全開で演じていて、それはそれでとても似合うし、観ていて楽しいんですが!
……しかし、問題は二幕。
二幕でソールのSPに化けるモロイ兄弟や、賭博協会の委員に化けるライナスが十代に見えるのって、それでいいのか??という疑問が……。
まあ、あまり理屈を考えても仕方ないし、あれはあれで良いんでしょう、たぶん(^ ^)。
とりあえず、ライナスやモロイ兄弟の無理のない可愛らしさは、とってもツボです。はい。特に、モロイ兄弟の仔犬っぷりにはやられました。……バシャーがすごく兄弟(特に弟)を可愛がってくれてるのが楽しいです。
【7月1日まで、あと171日】
雪組バウホール公演「インフィニティ」を観劇いたしました。
去年は、月組の桐生園加が主演した、正月のバウのみ枠。
今年は同じ84期の未涼亜希を中心に、珍しい「二幕もののショー」でした。
歌を得意とするまっつだし、共演するスター陣もコマちゃんキングと歌えるメンバーを揃えてきたので、歌中心のコンサート作品を想像していたのですが、予想外に普通の「レビュー」。
そのおかげで、まっつが、歌もダンスも、そして芝居もきちんと表現できるスターであることを再認識できました。
そういう人をセンターに置いた、規模は小さくても、本格的なショー。
当然以上に、楽しかったです!!(^_^)
蘭寿とむさんの「Rising」みたいな、センターのスターに過剰にスポットを当てるようなつくりではなく、下級生まで行き届いた場面を与えつつ、まっつがきっちり締める、という印象。
稲葉さんらしい、多士済々なメンバーの使い方が、とても刺激的で楽しかったです(はぁと)。
愛加あゆちゃん、沙月愛奈さん、ひーこ(笙乃茅桜)、ヒメ(舞咲りん)、、、まっつに絡む娘役もそれぞれに個性的で、可愛かったぁ(^_^)。
あああ、楽しかったな〜。
遠征から帰ったら、また詳しく書きますね!
とりあえずは、「チケットないけど、苦労しつでも行く価値あり!」とだけ、叫んでおきます(*^o^*)。
去年は、月組の桐生園加が主演した、正月のバウのみ枠。
今年は同じ84期の未涼亜希を中心に、珍しい「二幕もののショー」でした。
歌を得意とするまっつだし、共演するスター陣もコマちゃんキングと歌えるメンバーを揃えてきたので、歌中心のコンサート作品を想像していたのですが、予想外に普通の「レビュー」。
そのおかげで、まっつが、歌もダンスも、そして芝居もきちんと表現できるスターであることを再認識できました。
そういう人をセンターに置いた、規模は小さくても、本格的なショー。
当然以上に、楽しかったです!!(^_^)
蘭寿とむさんの「Rising」みたいな、センターのスターに過剰にスポットを当てるようなつくりではなく、下級生まで行き届いた場面を与えつつ、まっつがきっちり締める、という印象。
稲葉さんらしい、多士済々なメンバーの使い方が、とても刺激的で楽しかったです(はぁと)。
愛加あゆちゃん、沙月愛奈さん、ひーこ(笙乃茅桜)、ヒメ(舞咲りん)、、、まっつに絡む娘役もそれぞれに個性的で、可愛かったぁ(^_^)。
あああ、楽しかったな〜。
遠征から帰ったら、また詳しく書きますね!
とりあえずは、「チケットないけど、苦労しつでも行く価値あり!」とだけ、叫んでおきます(*^o^*)。
花組大劇場公演「復活 -恋が終わり、愛が残った-/カノン」を観劇いたしました。
ロシア文学を宝塚で……というと、近年で印象に強いのは齋藤吉正さんの「カラマーゾフの兄弟」や植田景子さんの「エフゲニー・オネーギン」あたりかと思うのですが、、、大劇場公演は久しぶり……ですよね?柴田さんの「黒い瞳」以降、何かありましたっけ?
まあ、宝塚歌劇であることにかわりはないんですから、ロシア文学だからどうこうということはないんですが。でも、観ていてちょっと「カラマーゾフの兄弟」を思い出したりはしました。……なんというのか、勢いとか、単刀直入さとか、そういう面で。
ネフリュードフ(蘭寿)の頑ななまでの理想に翻弄される、カチューシャ(蘭乃)の現実。
シェンボック(壮)の優しさを支えるアニエス(月野)の可憐。
信頼で結ばれた革命家シモンソン(愛音)とマリア(花野)の信念。
いろいろな感情が渦を巻いて絡み合う、複雑で壮大な世界観。それを「ネフリュードフとカチューシャの間に純愛があった」ことにして構成しなおした石田ワールドは、登場人物の感情の振れ幅が大きすぎてちょっとついていけない感じもありましたが、もう少し回を重ねればまとまってくるんじゃないかな、と思いました。
そして、ネフリュードフを取り巻く女たちの華やかさ。伯母(京)、姉(初姫)、従姉(華耀)、そして、婚約者ミッシィ(実咲)。これだけ娘役に役らしい役がたくさんある作品は久しぶりです。これができるのは柴田さんだけだと思っていたけど、そういえば石田さんはいつも娘役の大役をつくってくれるから好きなんだった。
花組ならではの綺羅星のごとき娘さんたちが楽しそうに演じていて、少なくとも、その点では名作と呼びたい(^ ^)
ショー「カノン」は、クラシックを多用した音楽がシンプルで美しい半面、盛り上がりに欠ける印象もありましたが、個々の場面はかなり好きです。個人的に印象的だったのは「タンゲーラ」かな。
三木さんにしては細かい場面が多かったような気がします。蘭寿さんがトップになって最初のショーだから、盛りだくさんに「いろんな蘭寿さん(&花組スター)」を観せてくれたのかな、と好意的に解釈しておこうかな。
ところで。タカラヅカのショーは、いつからロケットが中詰めの頭が決まりになったのでしょうか。「ダンス・ロマネスク」は新鮮でなかなかいいなと思ったのですが、「ナイスガイ」、「カノン」と続くと、それはそれでワンパターン感が……(- -;ゞ もうちょっと、公演内容の詳細を決める段階で、前後の公演とのバランスというものを考えてほしいな、と。あれやると、下っ端の下級生がフィナーレに出られないのがね……(T T)いや、あの位置のロケットは、それはそれで中詰めが盛り上がるので楽しいのですが(^ ^)。じゅりあ様の美脚は、ねねちゃんとはまた違う魅力があって眼福でした(*^ ^*)
取り急ぎ、今日時点での感想はそんな感じです。また詳細は後日(^ ^)。
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ロシア文学を宝塚で……というと、近年で印象に強いのは齋藤吉正さんの「カラマーゾフの兄弟」や植田景子さんの「エフゲニー・オネーギン」あたりかと思うのですが、、、大劇場公演は久しぶり……ですよね?柴田さんの「黒い瞳」以降、何かありましたっけ?
まあ、宝塚歌劇であることにかわりはないんですから、ロシア文学だからどうこうということはないんですが。でも、観ていてちょっと「カラマーゾフの兄弟」を思い出したりはしました。……なんというのか、勢いとか、単刀直入さとか、そういう面で。
ネフリュードフ(蘭寿)の頑ななまでの理想に翻弄される、カチューシャ(蘭乃)の現実。
シェンボック(壮)の優しさを支えるアニエス(月野)の可憐。
信頼で結ばれた革命家シモンソン(愛音)とマリア(花野)の信念。
いろいろな感情が渦を巻いて絡み合う、複雑で壮大な世界観。それを「ネフリュードフとカチューシャの間に純愛があった」ことにして構成しなおした石田ワールドは、登場人物の感情の振れ幅が大きすぎてちょっとついていけない感じもありましたが、もう少し回を重ねればまとまってくるんじゃないかな、と思いました。
そして、ネフリュードフを取り巻く女たちの華やかさ。伯母(京)、姉(初姫)、従姉(華耀)、そして、婚約者ミッシィ(実咲)。これだけ娘役に役らしい役がたくさんある作品は久しぶりです。これができるのは柴田さんだけだと思っていたけど、そういえば石田さんはいつも娘役の大役をつくってくれるから好きなんだった。
花組ならではの綺羅星のごとき娘さんたちが楽しそうに演じていて、少なくとも、その点では名作と呼びたい(^ ^)
ショー「カノン」は、クラシックを多用した音楽がシンプルで美しい半面、盛り上がりに欠ける印象もありましたが、個々の場面はかなり好きです。個人的に印象的だったのは「タンゲーラ」かな。
三木さんにしては細かい場面が多かったような気がします。蘭寿さんがトップになって最初のショーだから、盛りだくさんに「いろんな蘭寿さん(&花組スター)」を観せてくれたのかな、と好意的に解釈しておこうかな。
ところで。タカラヅカのショーは、いつからロケットが中詰めの頭が決まりになったのでしょうか。「ダンス・ロマネスク」は新鮮でなかなかいいなと思ったのですが、「ナイスガイ」、「カノン」と続くと、それはそれでワンパターン感が……(- -;ゞ もうちょっと、公演内容の詳細を決める段階で、前後の公演とのバランスというものを考えてほしいな、と。あれやると、下っ端の下級生がフィナーレに出られないのがね……(T T)いや、あの位置のロケットは、それはそれで中詰めが盛り上がるので楽しいのですが(^ ^)。じゅりあ様の美脚は、ねねちゃんとはまた違う魅力があって眼福でした(*^ ^*)
取り急ぎ、今日時点での感想はそんな感じです。また詳細は後日(^ ^)。
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オーシャンズ11【4】
2012年1月17日 宝塚(星)星組東宝公演「オーシャンズ11」について、つづき。
まずは、先日飛ばした(すみません)第7場から。
第7場 ベネディクトのオフィス
ダニーとラスティ、リヴィングストン、モロイ兄弟が踊りながら下手にはけると同時に、センターからセリ上がってくるオフィスのセット。
エル・チョクロの地上げに失敗して帰ってきたチャールズ(碧海)たちを責めるベネディクト(紅)。
SPの二人(芹香&麻央)が、「俺たちはブルーザー(汐月)までやられちまって……」みたいな言い訳をしてたけど。赤いトサカのブルーザー、ちっとも強く見えないのは私だけですか(; ;)
で。どうしても答えが出ない疑問。
ベネディクトのした「悪いこと」って、何?
ドアボーイで経験を積み、コツコツ貯めた金でつぶれた古いカジノを買って、リニューアルして成功する、って……
それって、アメリカンドリームそのものじゃないんですか?
「安く買いたたいて高い値段で売りさばく」ためには、付加価値をつける必要があります。ただ建物やなんかをキレイにするだけでは、儲けが出るほどの価値にはならない。「付加価値」っていうのは、クリエイティブなものでなくてはならないんですよ。
ベネディクトには、その才能があった。ここで語られている内容だけでは、彼自身にクリエイティブな能力があったのか、「クラシコ・イタリアーノ」のアジャーニみたいなパクリ屋なのかはわからないけど、少なくとも、ただのパクリではなく、新しい価値と認めてもらえるだけのものは作ったわけです。
法律スレスレだろうかなんだろうが、そもそも犯罪者である詐欺師のダニーたちにどうこう言われる覚えはないと思うんですが、どうなんでしょう。
ルーベンのカジノをつぶした手口も、卑怯な方法だけどあんまり犯罪的なものではなさそうだし、エル・チョクロにしても、詐欺的な手口だけど、明らかな法律違反ではないっぽい。まあ、だからといって「騙される方が悪い」で全てをすませるわけにはいかないんですけどね。
私だったら、ウッズ夫妻が譲渡を拒んだコロラドの森には芥子が生えているってことにしちゃうけどなー。それでこそ、頑なに譲渡を拒むウッズ夫妻の気持ちもわかるし、「夢を売る」っていう言葉に二重の意味を持たせることができて、テスに見せる表の貌と見せない貌の対比も生きる。
なにより、ちゃんとベネディクトが悪いことをしてくれないと、主人公が犯罪者であることの免罪符がなくて、宝塚歌劇としてどうかと思ってしまうじゃないですか……。
……麻薬を登場させるのは、世相をかんがみてマズイという判断でもあったのかなあ。それとも、アメリカからクレームでもあったとか?……うーん、小池さんだと麻薬関係にもっていくより遺伝子操作とか超能力(ジャックポットを自在に出す能力、とかね)の方面に行きそうな気がするから、そんなことになるくらいなら今のほうがマシかしら……。
この作品で一番残念なのは、11人のメンバーを一つにまとめる動機が弱いことだと思うんですよね。
敵に対する恨みや憎しみでまとまるなら判りやすいけど、そもそも、ベネディクトに対して正当な恨みがあるのはルーベンのみ。ダニーとラスティは単なる逆恨みだし、フランクが資格を没収されたのは単なる自業自得で、ベネディクトとは関係ない。バシャーも、まあ恨むのはわかるけど、出てはいけないビデオに出たりするからつけこまれるわけで、ある意味逆恨みだろうそれは。
イエンはバシャーについてきただけだし、ソールとリヴィングストンは主に好奇心。モロイ兄弟は金目当てで、ライナスは……自分探し。彼らは、もしかしたらベネディクトのことなんて知りもしないかもしれない。そんな11人。
冷静に舞台作品として鑑賞した時に、ダニー&ラスティ以外の11人の関係性が脆弱で薄いのは、作品としての盛り上がりに欠けると思うのです。
もちろん、ここは宝塚で、星組で、チームワークがばっちりで仲良しなのは当然なんですけれども。でも、こういう展開だと、群舞でのちょっとしたやり取りを小芝居として楽しむことはできても、作品としての盛り上がりにはならないんですよね。11人の誰かが危機に陥ってみんなで助ける、みたいなエピソードもないし(ダニーが囚われても危機にならない)、みんなは目的のために与えられた役割をこなしているだけで、お互いのエピソードがない。
結局、礼音くんのカリスマにすべてを預けた作品なんですよね。11人の結束も、結局は「ダニーが魅力的だから全員がついてくる」としか説明のしようがない気がする。
今の礼音くんにはそれだけの力があるとは思うし、最初からそういう話なんだと呑みこんで、「娯楽作品」と割り切って観る分には全然問題ないのですが、若干「小池さんやっちまったな」感が残るのはしかたない……の、かな。
ベニーのベネディクトは、すごい二枚目で、スターだな、と思いました。ただ、彼が「敵役」じゃなくて「スター」であることも、11人が結束する理由が見えなくなっている理由の一つなのかもしれません。
逆に、「スター」なのであれば、テスを挟んだダニーの恋仇としては、もっともっと存在感を出してほしいなと思いました。「敵役」としても「恋仇」としても、ちょっと中途半端な気がしました。
なんて、いろいろ書いてますが、札を投げながら「勝ち残るなら手段は選ばない!」とぶちあげるベニーのぶっ飛びようは大好きです。あのソロを聞いていると、ベネディクトの「手段」っていったいどんなものなの!?とワクワクしてしまうんですよね。
妙に生真面目な歌詞の内容を全てブッ飛ばして、11人の敵は殺人鬼かギャングか?と思わせてくれるベニーは、もしかしたら凄いんじゃないかもと思いました。いやー、面白いなあベニー。
そんなオフィスに、NPO「エヴァーグリーン」代表のウッズ夫妻(美稀&毬乃)が案内されてくる。
エヴァ―グリーンとベネディクトたちとの関係は、表面上は円満だけどいろいろあるらしい。
とりあえず、という感じで、「我がベネディクトホテルチェーンの不動産を担当するチャールズが来ている」と紹介するベニー。
……でも、不動産の話なんてひとっつもしてませんよね……?
チャールズの本来の業務は何なんだろう(- -;
SPのキキちゃんは、童顔丸顔を強面に見せるため(?)に、がんばってすごいモミアゲをつけてました。……うーん、ちょっと苦しい(ごめん)。麻央くんの髭の方が自然だったかな。ちゃんと強面に見えました。ただ、二人とも立ち姿があまり強そうじゃないのが残念……(T T)。少なくとも、キキちゃんは「愛と青春の旅だち」の新公はちゃんと強そうに見えたんだから、もっとがんばって!
そうそう。キキちゃんといえば、大劇場の新人公演当日の昼公演は、パンチパーマみたいな鬘を被っていて、仰天したのが印象的です。新人公演を観て、ラスティのために金髪にしたから鬘を被っていたのかと納得したのですが、東宝はどうしているんだろうか(←観れません)。
秘書のベス(優香)。小池作品の敵役チームには、よくこういう有能な美人秘書が出てきますが、優香さんのベスは佇まいといい台詞の口調といい、とても素敵です。ボスに対する恋愛感情がないところがまたクールで素敵。
同じく秘書のテーラー(大輝)。こちらは、東宝に来てから妙にボスへの執着を感じるんですが、どうなんでしょう……意識してやっているんだとしたら面白いんですが、私の思いこみかしら。
マイケルの芝居って面白いですよね。ああいう、いかにも嫌味で上から目線な存在感って、なかなか出せるものではないし、すごく好きです。いつも、ベネディクトチームの場面はずーっと見てしまってます(^ ^)。
ウッズ夫妻と揉めているところに登場するテス。咄嗟に誤魔化そうとするみきちぐのアドリブは観劇の楽しみですが、考えてみたら、なぜここでウッズが誤魔化そうとするんだろう??……あ、彼らはテスも騙していることになるからか。なるほど。
ウッズをVIPルームに押し込んで、テスと二人きりになるベネディクト。
おかしな空気を感じて問いただすテスを誤魔化して帰した彼は、テスから返された指輪のケースを置いてテーラーたちに電話をする。「すぐにサインさせるんだ」
あそこ、大劇場では、指輪のケースを机の抽斗にしまって、椅子に座って電話をかけてたんですよね。ちょっとこう……なんというか、「表の貌は抽斗にしまいました」感があって好きだったので、演出変ってしまって残念です。
第9場 金庫室
3ジュエルズ(花愛、音花、白妙)が、金庫室のセキュリティシステムを歌で説明してくれます。3人とも素敵。宙組も歌姫多いので、こういう場面があると良いんだけどなあ……。「ノバ・ボサ・ノバ」の役替りもあったし、星組の歌姫さんたちは恵まれてますよね。
そんな金庫室に、「無理やり」飛び込んでくるダイアナ(白華)。
……えーっと、さっき、エレベーターは音声認証って言ってなかったっけ……?
第10場 EL CHOCLO
11人全員そろって、顔合わせを兼ねた打ち合わせ会。
みんなの個性が良く出てて、面白い場面なんですが。……11人の結束を見せる場面はここしかないので、もうちょっと違う展開でも良かったのでは、と思ったりもしました。
まあでも、「守られるもの」としてのライナスを中心にまとまるっていうのもアリなのかな。
場面としてはすごく好きです。みんな可愛いですよね(*^ ^*)。
第11場 PARADISO
ホテルのレストランで、テスがベネディクトを待っている。ゴールドのドレスが似合っていて、夜会巻き(?)の髪もゴージャス。美しいな、という言葉がよく似合います。
そこに現れるダニー。「夫婦の会話」を交わす二人のテンポの良さは、さすがコンビの貫録。お似合いの二人。
階段上に現れたベネディクトが、そんな二人を見て血相を変えるのが、、、ちょっとやりすぎ感があって気になりました。仮にもホテルのオーナーなんだから、お客さまから見える場所で、そんな顔してほしくない。……そんなにもショックだったのか?とも思いますけどね。
そういえば、彼はダニーの顔を知っているのでしょうか?チャールズ以下の、エル・チョクロに来たメンバーは知らなかったみたいだけど。ベネディクトだけは知ってるって可能性はある、かなあ。
「JACKPOT」を歌うダニーはとっても恰好良いです。回りで踊るメンバーも活き活きとしてて素敵。バウ以来お気に入りの妃白ゆあちゃんが、キトリちゃんと並んで踊っていたりして、眼福眼福(*^ ^*)。
オフィスでの態度とレストランでの会話で、僅かながらベネディクトへの不信(疑問?)を抱き始めたテスの、迷いのデュエットダンスも好き。そして、セットを回しながらキャストの心理を同時に動かしていく演出の巧さに感心。このあたりのスピーディーな処理は、さすが小池さん、と思います。
ラスト、11人が正装で舞台前に勢ぞろいし、ずらっと並ぶ演出は圧巻。
この場面でしか着ない礼服が勿体無いけど(^ ^;)
1幕はそんなところでしょうか。
まずは新公前にここまでは書いておきたかったので、終わって良かった(^ ^)お付き合いありがとうございました。
【7月1日まで、あと166日】
まずは、先日飛ばした(すみません)第7場から。
第7場 ベネディクトのオフィス
ダニーとラスティ、リヴィングストン、モロイ兄弟が踊りながら下手にはけると同時に、センターからセリ上がってくるオフィスのセット。
エル・チョクロの地上げに失敗して帰ってきたチャールズ(碧海)たちを責めるベネディクト(紅)。
SPの二人(芹香&麻央)が、「俺たちはブルーザー(汐月)までやられちまって……」みたいな言い訳をしてたけど。赤いトサカのブルーザー、ちっとも強く見えないのは私だけですか(; ;)
で。どうしても答えが出ない疑問。
ベネディクトのした「悪いこと」って、何?
ドアボーイで経験を積み、コツコツ貯めた金でつぶれた古いカジノを買って、リニューアルして成功する、って……
それって、アメリカンドリームそのものじゃないんですか?
「安く買いたたいて高い値段で売りさばく」ためには、付加価値をつける必要があります。ただ建物やなんかをキレイにするだけでは、儲けが出るほどの価値にはならない。「付加価値」っていうのは、クリエイティブなものでなくてはならないんですよ。
ベネディクトには、その才能があった。ここで語られている内容だけでは、彼自身にクリエイティブな能力があったのか、「クラシコ・イタリアーノ」のアジャーニみたいなパクリ屋なのかはわからないけど、少なくとも、ただのパクリではなく、新しい価値と認めてもらえるだけのものは作ったわけです。
法律スレスレだろうかなんだろうが、そもそも犯罪者である詐欺師のダニーたちにどうこう言われる覚えはないと思うんですが、どうなんでしょう。
ルーベンのカジノをつぶした手口も、卑怯な方法だけどあんまり犯罪的なものではなさそうだし、エル・チョクロにしても、詐欺的な手口だけど、明らかな法律違反ではないっぽい。まあ、だからといって「騙される方が悪い」で全てをすませるわけにはいかないんですけどね。
私だったら、ウッズ夫妻が譲渡を拒んだコロラドの森には芥子が生えているってことにしちゃうけどなー。それでこそ、頑なに譲渡を拒むウッズ夫妻の気持ちもわかるし、「夢を売る」っていう言葉に二重の意味を持たせることができて、テスに見せる表の貌と見せない貌の対比も生きる。
なにより、ちゃんとベネディクトが悪いことをしてくれないと、主人公が犯罪者であることの免罪符がなくて、宝塚歌劇としてどうかと思ってしまうじゃないですか……。
……麻薬を登場させるのは、世相をかんがみてマズイという判断でもあったのかなあ。それとも、アメリカからクレームでもあったとか?……うーん、小池さんだと麻薬関係にもっていくより遺伝子操作とか超能力(ジャックポットを自在に出す能力、とかね)の方面に行きそうな気がするから、そんなことになるくらいなら今のほうがマシかしら……。
この作品で一番残念なのは、11人のメンバーを一つにまとめる動機が弱いことだと思うんですよね。
敵に対する恨みや憎しみでまとまるなら判りやすいけど、そもそも、ベネディクトに対して正当な恨みがあるのはルーベンのみ。ダニーとラスティは単なる逆恨みだし、フランクが資格を没収されたのは単なる自業自得で、ベネディクトとは関係ない。バシャーも、まあ恨むのはわかるけど、出てはいけないビデオに出たりするからつけこまれるわけで、ある意味逆恨みだろうそれは。
イエンはバシャーについてきただけだし、ソールとリヴィングストンは主に好奇心。モロイ兄弟は金目当てで、ライナスは……自分探し。彼らは、もしかしたらベネディクトのことなんて知りもしないかもしれない。そんな11人。
冷静に舞台作品として鑑賞した時に、ダニー&ラスティ以外の11人の関係性が脆弱で薄いのは、作品としての盛り上がりに欠けると思うのです。
もちろん、ここは宝塚で、星組で、チームワークがばっちりで仲良しなのは当然なんですけれども。でも、こういう展開だと、群舞でのちょっとしたやり取りを小芝居として楽しむことはできても、作品としての盛り上がりにはならないんですよね。11人の誰かが危機に陥ってみんなで助ける、みたいなエピソードもないし(ダニーが囚われても危機にならない)、みんなは目的のために与えられた役割をこなしているだけで、お互いのエピソードがない。
結局、礼音くんのカリスマにすべてを預けた作品なんですよね。11人の結束も、結局は「ダニーが魅力的だから全員がついてくる」としか説明のしようがない気がする。
今の礼音くんにはそれだけの力があるとは思うし、最初からそういう話なんだと呑みこんで、「娯楽作品」と割り切って観る分には全然問題ないのですが、若干「小池さんやっちまったな」感が残るのはしかたない……の、かな。
ベニーのベネディクトは、すごい二枚目で、スターだな、と思いました。ただ、彼が「敵役」じゃなくて「スター」であることも、11人が結束する理由が見えなくなっている理由の一つなのかもしれません。
逆に、「スター」なのであれば、テスを挟んだダニーの恋仇としては、もっともっと存在感を出してほしいなと思いました。「敵役」としても「恋仇」としても、ちょっと中途半端な気がしました。
なんて、いろいろ書いてますが、札を投げながら「勝ち残るなら手段は選ばない!」とぶちあげるベニーのぶっ飛びようは大好きです。あのソロを聞いていると、ベネディクトの「手段」っていったいどんなものなの!?とワクワクしてしまうんですよね。
妙に生真面目な歌詞の内容を全てブッ飛ばして、11人の敵は殺人鬼かギャングか?と思わせてくれるベニーは、もしかしたら凄いんじゃないかもと思いました。いやー、面白いなあベニー。
そんなオフィスに、NPO「エヴァーグリーン」代表のウッズ夫妻(美稀&毬乃)が案内されてくる。
エヴァ―グリーンとベネディクトたちとの関係は、表面上は円満だけどいろいろあるらしい。
とりあえず、という感じで、「我がベネディクトホテルチェーンの不動産を担当するチャールズが来ている」と紹介するベニー。
……でも、不動産の話なんてひとっつもしてませんよね……?
チャールズの本来の業務は何なんだろう(- -;
SPのキキちゃんは、童顔丸顔を強面に見せるため(?)に、がんばってすごいモミアゲをつけてました。……うーん、ちょっと苦しい(ごめん)。麻央くんの髭の方が自然だったかな。ちゃんと強面に見えました。ただ、二人とも立ち姿があまり強そうじゃないのが残念……(T T)。少なくとも、キキちゃんは「愛と青春の旅だち」の新公はちゃんと強そうに見えたんだから、もっとがんばって!
そうそう。キキちゃんといえば、大劇場の新人公演当日の昼公演は、パンチパーマみたいな鬘を被っていて、仰天したのが印象的です。新人公演を観て、ラスティのために金髪にしたから鬘を被っていたのかと納得したのですが、東宝はどうしているんだろうか(←観れません)。
秘書のベス(優香)。小池作品の敵役チームには、よくこういう有能な美人秘書が出てきますが、優香さんのベスは佇まいといい台詞の口調といい、とても素敵です。ボスに対する恋愛感情がないところがまたクールで素敵。
同じく秘書のテーラー(大輝)。こちらは、東宝に来てから妙にボスへの執着を感じるんですが、どうなんでしょう……意識してやっているんだとしたら面白いんですが、私の思いこみかしら。
マイケルの芝居って面白いですよね。ああいう、いかにも嫌味で上から目線な存在感って、なかなか出せるものではないし、すごく好きです。いつも、ベネディクトチームの場面はずーっと見てしまってます(^ ^)。
ウッズ夫妻と揉めているところに登場するテス。咄嗟に誤魔化そうとするみきちぐのアドリブは観劇の楽しみですが、考えてみたら、なぜここでウッズが誤魔化そうとするんだろう??……あ、彼らはテスも騙していることになるからか。なるほど。
ウッズをVIPルームに押し込んで、テスと二人きりになるベネディクト。
おかしな空気を感じて問いただすテスを誤魔化して帰した彼は、テスから返された指輪のケースを置いてテーラーたちに電話をする。「すぐにサインさせるんだ」
あそこ、大劇場では、指輪のケースを机の抽斗にしまって、椅子に座って電話をかけてたんですよね。ちょっとこう……なんというか、「表の貌は抽斗にしまいました」感があって好きだったので、演出変ってしまって残念です。
第9場 金庫室
3ジュエルズ(花愛、音花、白妙)が、金庫室のセキュリティシステムを歌で説明してくれます。3人とも素敵。宙組も歌姫多いので、こういう場面があると良いんだけどなあ……。「ノバ・ボサ・ノバ」の役替りもあったし、星組の歌姫さんたちは恵まれてますよね。
そんな金庫室に、「無理やり」飛び込んでくるダイアナ(白華)。
……えーっと、さっき、エレベーターは音声認証って言ってなかったっけ……?
第10場 EL CHOCLO
11人全員そろって、顔合わせを兼ねた打ち合わせ会。
みんなの個性が良く出てて、面白い場面なんですが。……11人の結束を見せる場面はここしかないので、もうちょっと違う展開でも良かったのでは、と思ったりもしました。
まあでも、「守られるもの」としてのライナスを中心にまとまるっていうのもアリなのかな。
場面としてはすごく好きです。みんな可愛いですよね(*^ ^*)。
第11場 PARADISO
ホテルのレストランで、テスがベネディクトを待っている。ゴールドのドレスが似合っていて、夜会巻き(?)の髪もゴージャス。美しいな、という言葉がよく似合います。
そこに現れるダニー。「夫婦の会話」を交わす二人のテンポの良さは、さすがコンビの貫録。お似合いの二人。
階段上に現れたベネディクトが、そんな二人を見て血相を変えるのが、、、ちょっとやりすぎ感があって気になりました。仮にもホテルのオーナーなんだから、お客さまから見える場所で、そんな顔してほしくない。……そんなにもショックだったのか?とも思いますけどね。
そういえば、彼はダニーの顔を知っているのでしょうか?チャールズ以下の、エル・チョクロに来たメンバーは知らなかったみたいだけど。ベネディクトだけは知ってるって可能性はある、かなあ。
「JACKPOT」を歌うダニーはとっても恰好良いです。回りで踊るメンバーも活き活きとしてて素敵。バウ以来お気に入りの妃白ゆあちゃんが、キトリちゃんと並んで踊っていたりして、眼福眼福(*^ ^*)。
オフィスでの態度とレストランでの会話で、僅かながらベネディクトへの不信(疑問?)を抱き始めたテスの、迷いのデュエットダンスも好き。そして、セットを回しながらキャストの心理を同時に動かしていく演出の巧さに感心。このあたりのスピーディーな処理は、さすが小池さん、と思います。
ラスト、11人が正装で舞台前に勢ぞろいし、ずらっと並ぶ演出は圧巻。
この場面でしか着ない礼服が勿体無いけど(^ ^;)
1幕はそんなところでしょうか。
まずは新公前にここまでは書いておきたかったので、終わって良かった(^ ^)お付き合いありがとうございました。
【7月1日まで、あと166日】
日本青年館にて、雪組公演「SAMOURAI」を観てまいりました。
作・演出は谷正純。「コード・ヒーロー」の衝撃が忘れられない猫としては、どんなものかと若干おそるおそる観にいったのですが。
いやあ、原作を読んでみたいなと思いました。
……そんな感じです。はい。
決してつまらなくはなかったです。名作ではないけど、駄作でもない、、、と、思う。たぶん。
ただ、なんていうのでしょうか。谷さんだなあ……と思うところはとてもたくさんあって。
一番致命的なのは、時代の空気を感じないことかな。
主な舞台がフランス・パリであるせいか、時代でいえば30年以上ちがうはずの「レ・ミゼラブル」や、100年も違う「ベルサイユのばら」と同じ世界観に見えるんですよね。
衛兵隊の制服が100年間変更されていなかったり、武器も同じだったり(←100年前の武器じゃ、そりゃあ戦争に負けるのも仕方ない)、市民の服装も、100年たったら流行も一回りして元にもどったの?という感じだったり。
実際には、1789年に始まったフランス革命と、この物語のメインの事件となる普仏戦争の間には、2度の共和制と復活王政、二度度の帝政(ナポレオン、ナポレオン三世)を擁する『昏迷の100年』があるんですよね。
それだけの混乱を経た第二帝政末期であるこの時代に、18世紀ブルボン王朝時代と全く変わらぬ「貴族と民衆」の対立を軸に物語を構築し、このころには実権をにぎっていたはずの「ブルジョア」たちはほとんど姿を見せないとなると、どうしても先行作品である「レ・ミゼラブル」や「ベルサイユのばら」との演出上・展開上の共通点ばかりが目についてしまって、、、
作品そのものを冷静に評価するのは非常に難しいです(T T)。
とりあえずは、原作を読んで出直したいと思います。
この物語のテーマは、「サムライとしてパリを守った日本人」の物語……ということになるんでしょうか。
それはそれで、史実であるにせよフィクションにせよ、非常に面白いテーマだし、「日本の武士道と西洋の騎士道」の対比という話も、面白かったとは思います。日本ではあまり知られていないパリ・コミューンの物語というのも、うまく語れば新鮮なテーマになったはずだと思う。
でも!
せっかく前田正名をテーマに据えるなら、一人の日本人として祖国の国力増強に真摯に取り組み、日本各地の産業振興に尽力した「明治の男」を、最後まできちんと描いた方が、面白かったんじゃないかとおもうんですよね。谷さんが自らプログラムの作家言に買いていらっしゃるとおりに。
月島氏の原作「巴里の侍」は、巴里時代の話だけなのかなあ……?谷さんには「愛と死のアラビア」という前科があるので、前田正名の一生を書いた話の、ほんの一部を切り取ったんじゃないかという疑念がぬぐえない(^ ^;
うーん、やっぱり原作を読むべきかー。
あと気になったのは、無理やり「モン・パリ」につないだことですね。
麻樹さんが演じた元タカラジェンヌの前田光子(文屋秀子)さんは、正名の息子の奥方。そういう縁もあって、谷さんが一生懸命つないだようですが。
いやー、前田正名と「モン・パリ」、関係ないじゃん(汗)。
どうしても光子さんを出したかったなら、正名たちとパリ・コミューンの物語がすべて終わったところで、プロローグに戻って、光子さんと新聞記者の鹿内(彩風)の会話でその後の正名の生涯を簡単に説明すれば良かったのに。
……正名の奥方はパリで出会ったマリーではなく大久保利通の娘らしいので、彼の後半生を語るのは難しかったんだろうなあ、という事情は了解しつつ(^ ^)。
とにかく、パリを守ることに命を賭けた「巴里のサムライ」の姿はみえても、「前田正名」という一人の人間が見えてこないのがもどかしかったです。
坂本龍馬(緒月)に師事し、明治維新を生き抜いて、大使候補の留学生としてフランスに派遣される前田正名(音月)。
明治維新期の日本から、第二帝政末期のパリへ。
フランスについたばかりの正名の眼には、絢爛たる「世界の都」パリは、どんなふうに映ったのでしょうか。その文化的ショックみたいなものを、もう少し描いても良かったのになー、というのも思いました。
文化の違いに驚くところを全部すっ飛ばして、いきなりマリーお嬢さん(舞羽)の「東洋人に対する侮蔑」や、レオン少佐(大湖)の苛めから始まると、、、なんというか、びっくりするので。
「戦いたいから戦う」渡会晴玄(早霧)と、「戦いが好きではない」正名。
生きるために戦いが必要な渡会と、龍馬の教えのとおり、なにかを「守る」ためなら戦いは辞さないと覚悟をきめている正名。
弱い者が困っていたら助けることを義務とするのが西欧の「騎士」
弱きものを守るために存在するのが「侍」
そんな言葉遊びみたいな定義づけの結果として、「巴里を守る」ために全てを懸けることになったサムライたち。
それでも、彼らは「生きたいように生きた」のだと思う。戦うために生きる。生きるために戦う。守るために戦う。マリーを守るために、自分のプライドを守るために。
でもやっぱり、もうすこし、正名や渡会にとって「巴里」が何であったのか、それを語ってほしかったような気がします。正名の後半生を語らないで物語を終わらせるなら、せめて、巴里の何を守ろうとしたのか、だけでも。
1871年3月末から5月まで続いたパリ・コミューン。
2幕はそのパリ・コミューンの時代が中心になります。いや、現実の「パリ・コミューン」は出てこないんですが、立ち上がったパリ市民たちによる戦闘参加が物語の骨子になっているので。
……ついに市民が立ち上がらなかった「レ・ミゼラブル」との演出上の相似点は、オマージュなのか?パクリなのか?そのあたり、「レ・ミゼ」マニアにとっては非常に疑問でした……。
音楽は、あまりヒットがなかったなあ……むしろ、既存曲の使い方が見事で感心しました。
パリ・コミューンの崩壊の象徴として歌い継がれた「さくらんぼの実るころ」を歌う透水さらさの、涼やかなソプラノが美しい。
この歌とか、幻想のチプリアニ(香稜)からノエル(奏乃)⇒ガスパール(彩風)⇒コーラスと歌い継ぐ「ラ・マルセイエーズ」の使い方が良いなあと思いました。歌唱力のある歌手がソロで歌い継ぐ「ラ・マルセイエーズ」って割と珍しい気がして、嬉しかったです。
キャストについてと、細かいツッコミについては、また後日書きたいと思います。
【7月1日まで、あと165日】
作・演出は谷正純。「コード・ヒーロー」の衝撃が忘れられない猫としては、どんなものかと若干おそるおそる観にいったのですが。
いやあ、原作を読んでみたいなと思いました。
……そんな感じです。はい。
決してつまらなくはなかったです。名作ではないけど、駄作でもない、、、と、思う。たぶん。
ただ、なんていうのでしょうか。谷さんだなあ……と思うところはとてもたくさんあって。
一番致命的なのは、時代の空気を感じないことかな。
主な舞台がフランス・パリであるせいか、時代でいえば30年以上ちがうはずの「レ・ミゼラブル」や、100年も違う「ベルサイユのばら」と同じ世界観に見えるんですよね。
衛兵隊の制服が100年間変更されていなかったり、武器も同じだったり(←100年前の武器じゃ、そりゃあ戦争に負けるのも仕方ない)、市民の服装も、100年たったら流行も一回りして元にもどったの?という感じだったり。
実際には、1789年に始まったフランス革命と、この物語のメインの事件となる普仏戦争の間には、2度の共和制と復活王政、二度度の帝政(ナポレオン、ナポレオン三世)を擁する『昏迷の100年』があるんですよね。
それだけの混乱を経た第二帝政末期であるこの時代に、18世紀ブルボン王朝時代と全く変わらぬ「貴族と民衆」の対立を軸に物語を構築し、このころには実権をにぎっていたはずの「ブルジョア」たちはほとんど姿を見せないとなると、どうしても先行作品である「レ・ミゼラブル」や「ベルサイユのばら」との演出上・展開上の共通点ばかりが目についてしまって、、、
作品そのものを冷静に評価するのは非常に難しいです(T T)。
とりあえずは、原作を読んで出直したいと思います。
この物語のテーマは、「サムライとしてパリを守った日本人」の物語……ということになるんでしょうか。
それはそれで、史実であるにせよフィクションにせよ、非常に面白いテーマだし、「日本の武士道と西洋の騎士道」の対比という話も、面白かったとは思います。日本ではあまり知られていないパリ・コミューンの物語というのも、うまく語れば新鮮なテーマになったはずだと思う。
でも!
せっかく前田正名をテーマに据えるなら、一人の日本人として祖国の国力増強に真摯に取り組み、日本各地の産業振興に尽力した「明治の男」を、最後まできちんと描いた方が、面白かったんじゃないかとおもうんですよね。谷さんが自らプログラムの作家言に買いていらっしゃるとおりに。
月島氏の原作「巴里の侍」は、巴里時代の話だけなのかなあ……?谷さんには「愛と死のアラビア」という前科があるので、前田正名の一生を書いた話の、ほんの一部を切り取ったんじゃないかという疑念がぬぐえない(^ ^;
うーん、やっぱり原作を読むべきかー。
あと気になったのは、無理やり「モン・パリ」につないだことですね。
麻樹さんが演じた元タカラジェンヌの前田光子(文屋秀子)さんは、正名の息子の奥方。そういう縁もあって、谷さんが一生懸命つないだようですが。
いやー、前田正名と「モン・パリ」、関係ないじゃん(汗)。
どうしても光子さんを出したかったなら、正名たちとパリ・コミューンの物語がすべて終わったところで、プロローグに戻って、光子さんと新聞記者の鹿内(彩風)の会話でその後の正名の生涯を簡単に説明すれば良かったのに。
……正名の奥方はパリで出会ったマリーではなく大久保利通の娘らしいので、彼の後半生を語るのは難しかったんだろうなあ、という事情は了解しつつ(^ ^)。
とにかく、パリを守ることに命を賭けた「巴里のサムライ」の姿はみえても、「前田正名」という一人の人間が見えてこないのがもどかしかったです。
坂本龍馬(緒月)に師事し、明治維新を生き抜いて、大使候補の留学生としてフランスに派遣される前田正名(音月)。
明治維新期の日本から、第二帝政末期のパリへ。
フランスについたばかりの正名の眼には、絢爛たる「世界の都」パリは、どんなふうに映ったのでしょうか。その文化的ショックみたいなものを、もう少し描いても良かったのになー、というのも思いました。
文化の違いに驚くところを全部すっ飛ばして、いきなりマリーお嬢さん(舞羽)の「東洋人に対する侮蔑」や、レオン少佐(大湖)の苛めから始まると、、、なんというか、びっくりするので。
「戦いたいから戦う」渡会晴玄(早霧)と、「戦いが好きではない」正名。
生きるために戦いが必要な渡会と、龍馬の教えのとおり、なにかを「守る」ためなら戦いは辞さないと覚悟をきめている正名。
弱い者が困っていたら助けることを義務とするのが西欧の「騎士」
弱きものを守るために存在するのが「侍」
そんな言葉遊びみたいな定義づけの結果として、「巴里を守る」ために全てを懸けることになったサムライたち。
それでも、彼らは「生きたいように生きた」のだと思う。戦うために生きる。生きるために戦う。守るために戦う。マリーを守るために、自分のプライドを守るために。
でもやっぱり、もうすこし、正名や渡会にとって「巴里」が何であったのか、それを語ってほしかったような気がします。正名の後半生を語らないで物語を終わらせるなら、せめて、巴里の何を守ろうとしたのか、だけでも。
1871年3月末から5月まで続いたパリ・コミューン。
2幕はそのパリ・コミューンの時代が中心になります。いや、現実の「パリ・コミューン」は出てこないんですが、立ち上がったパリ市民たちによる戦闘参加が物語の骨子になっているので。
……ついに市民が立ち上がらなかった「レ・ミゼラブル」との演出上の相似点は、オマージュなのか?パクリなのか?そのあたり、「レ・ミゼ」マニアにとっては非常に疑問でした……。
音楽は、あまりヒットがなかったなあ……むしろ、既存曲の使い方が見事で感心しました。
パリ・コミューンの崩壊の象徴として歌い継がれた「さくらんぼの実るころ」を歌う透水さらさの、涼やかなソプラノが美しい。
この歌とか、幻想のチプリアニ(香稜)からノエル(奏乃)⇒ガスパール(彩風)⇒コーラスと歌い継ぐ「ラ・マルセイエーズ」の使い方が良いなあと思いました。歌唱力のある歌手がソロで歌い継ぐ「ラ・マルセイエーズ」って割と珍しい気がして、嬉しかったです。
キャストについてと、細かいツッコミについては、また後日書きたいと思います。
【7月1日まで、あと165日】
若者たちのオーシャンズ11
2012年1月19日 宝塚(星)東京宝塚劇場にて、星組新人公演「オーシャンズ11」を観劇いたしました。
新公演出は田渕大輔。
本公演演出助手が田渕さんと生田さんだったのでホンの少しだけ期待していたんですが、考えてみたら去年の「愛と青春の旅だち」が生田さんだったんだから無理に決まっているじゃん>自分。ああ、いえ、田渕さんには全然不満はないです。「ファントム」新公良かったし、期待してます。単に私が生田さんのファンなだけ!
一本ものの新公は、どんな構成になるのかが楽しみの一つなんですが。
田渕さんのまとめ方って好きだなあ、とあらためて思いました。2、3のショー場面をばっっっさり切って、あとは芝居の流れを守りつつ、各場面の細かいところを丁寧に削って時間をあわせてくれる。芝居を壊さずに時間を稼ぐために、場面の入れ替えや左右の変更など、すごく細かいところまでフォローしてくれるんですよね。すごいなあ、と。
今回の「オーシャンズ11」では、場面自体をカットする大きな変更は、最初の記者会見と、「エル・チョクロ」での「NEVER GIVE UP!」、そして2幕頭のアダムと蛇のダンスからテスの部屋までの3場面……かな。あ、ダイアナのリハーサルも一回飛ばしてましたね。
いずれもショーアップされたミュージカル場面なので、作品の華やかなところがだいぶ削られたなという印象がありましたが、芝居としての流れは逆にスムーズになっていたのではないでしょうか。細々と場面を入れ替えて、分断されていた場面を一つにつないだり、ダニーたちが9人の仲間を集める場面も一つ一つの場面を半分くらいにカットして芝居の骨子は残したり。本当にきれいに、細かいところまで目配りして、芝居として固めにまとめていた印象でした。
そのぶん、ショーとしての華やかさには欠けましたが、一回のみの新人公演に懸ける出演者の熱意がそのあたりを補って、芝居としての質を底上げしていたような気がします。
大劇場では、「なかなかよくできた新人公演」だなあ、と思ったのですが、東宝は「芝居版のオーシャンズ11」だね、と思いました(^ ^)。
真風くんのダニー。
大人っぽくて優しくて、すごく愛情深いダニー。テスにめろめろで、彼女の気の強さも駄目なところも、ぜんぶひっくるめて愛しているのがすごく素敵でした。
役者としての「真風涼帆」は、どちらかというと受身なヘタレ男が本領で、ダニーみたいな積極的にみんなを引っ張っていくリーダーシップのカリスマ役は苦手かな、と思っていたのですが、さすがに彼女は、もう新公レベルを超えているというか、回りのメンバーとは視ている世界も立っている場所も全然違う、というスーパースター感があったのが、役にもよくあっていたと思います。
突出した存在で、隣には誰もいないという孤独感がカリスマ性になっていたかな、と。
昔から台詞の声が大好きな真風くんですが、今回は歌も良かったです。がんばった!!今の真風くんで、「ランスロット」を観てみたいなあ。テーマソングを聴いてみたい(^ ^)。
はるこちゃん(音波)のテス。
大人っぽくて美しくて一生懸命にまっすぐ生きていで、「魅力的なテス」そのものでした。
二人のスーパースターに愛されるだけの魅力があるってすごく難しい課題だと思うのですが、テスがそういう存在でないと芝居として成立しないので、この役がはるこちゃんで良かったな、と思います。……エコプリンセスのソロは厳しかったけど(滝汗)。
はるこちゃんが綺麗な衣装をつけて立っているだけで幸せになっちゃうくらいにはファンなので、あまり冷静に評価できているとは思いませんが、はるこちゃんの丁寧な芝居が、彼女に絡む二人の男の格をあげてくれていたと思います。
一度は心を許した「元夫」に対する苛立ち交じりの冷たさが、「本当は好きなのに」的なツンデレ感ではなく、本当に怒っているんだな、と納得させてくれたのも良かった。そして、そんなに怒ったのは本当に愛していたからなのだ、と、彼女自身もわかっているのがすごい。
ダニーが歌う「あの頃のわたし」の中で、昔を思い出してそっと自分を抱きしめるところとか、愛しているからこそ許せない、許してはいけない、という気持ちと、彼の愛情そのものに対する不信感がすごく鮮明に出ていて。だからこそずっと隙を見せずにきたのに、ダニーにキスされる前の何気ない隙(油断)と、そこにつけこまれた瞬間の怒り、そして、乱れた心を抱えて立ち去る後ろ姿の可憐さ。ああ、はるこちゃんのお芝居、本当に好きです。愛があるんですよね。愛ゆえに傷つくことを怖れない強さも。
そして、CSのインタビューでもちょっと語ってくれましたが、「ベネディクトとの恋人関係」が鮮明にでていたのが、芝居を盛り上げていたと思います。大劇場と違って、観客側にも「こっちがトップコンビ」という先入観がないせいか、テスがちゃんと迷っていたのが印象的。テリーからの一方的なアプローチに応じているだけじゃなくて、ちゃんとテスもテリーが好きだよね。優しくて素敵な人だな、ダニーと違って大人で誠実な人だわ、と思っている。
今回、記者会見の場面がカットされているので「言葉と行動が一致している人」というテスの台詞はないんですが、レストランのディナーの場面とか、「僕が君を守る」と言われて安心したように微笑む場面とか、信じているんだな、と思って、切なくなりました。だからこそ、彼の裏の貌に気がついたとき、彼女の心は決定的に離れてしまう。その心理が自然で、悲しいくらい正直に見えました。
みっきぃさん(天寿光希)のベネディクト。
まず目から鱗だったのは、ベネディクトが本気でテスに恋をしていたことでしょうか。
最初のリハーサルの場面でテスを紹介したあと、まるで恋する少年のようなキラキラした目で舞台上で歌うテスをみつめて、歌を一緒に口ずさみながらニコニコしているベネディクトさん。ほとんどアイドルの出待ちをするファンの域でしたよあれは。
ベネディクトは、「愛する」ことも「愛される」ことも知らない男だと思うんですよね。冷静で冷酷で、今までの人生をそうやって生きてきた。女に不自由したこともなかっただろう。なのに!!それこそ「よりによってウブな歌手のたまご」にそんな男が落ちてしまったのが、すべての始まり。
最初の記者会見のナンバーがまるっとカットされていることもあって(後の場面で内容の説明だけ台詞でしてましたが)、生真面目な彼女らしい、芝居上の「恋敵」かつ「敵役」に徹した役づくりは非常に判りやすくて良かったと思います。
表の貌と裏の貌、というけど、お客さまに向ける顔と部下たちに見せる顔の二つは使い分けできても、テスに向ける顔という「3つめの顔」を持ってしまったことが彼の敗因。本気で恋をしていたからこそ、テスの裏切り(と彼は思った)にあってコントロールを喪い、感情に足を取られてしまうんですよね。
ベネディクトの人生は、たかが一日分の儲けを奪われても何もかわりはないんだけど、テスを喪ったことで彼の「世界」は崩壊してしまった。内面世界が崩壊したとき、現れるのは隠していたはずの「裏の貌」。お客様の前でその貌を晒してしまった以上、この後彼がどう取り繕うのか、みてみたいなと思いました(^ ^)。
キキちゃん(芹香斗亜)のラスティも最高に良かったです!すみません、ちょっと時間がないのであらためて書きたいと思いますが、とにかく、真風くんキキちゃんみっきぃさん、の3人は、本当に相性がよくてお互いを引き立てるトリオだ!と思いました。キキちゃんの組替えが、本当に残念……(T T)。
【7月1日まで、あと164日】
新公演出は田渕大輔。
本公演演出助手が田渕さんと生田さんだったのでホンの少しだけ期待していたんですが、考えてみたら去年の「愛と青春の旅だち」が生田さんだったんだから無理に決まっているじゃん>自分。ああ、いえ、田渕さんには全然不満はないです。「ファントム」新公良かったし、期待してます。単に私が生田さんのファンなだけ!
一本ものの新公は、どんな構成になるのかが楽しみの一つなんですが。
田渕さんのまとめ方って好きだなあ、とあらためて思いました。2、3のショー場面をばっっっさり切って、あとは芝居の流れを守りつつ、各場面の細かいところを丁寧に削って時間をあわせてくれる。芝居を壊さずに時間を稼ぐために、場面の入れ替えや左右の変更など、すごく細かいところまでフォローしてくれるんですよね。すごいなあ、と。
今回の「オーシャンズ11」では、場面自体をカットする大きな変更は、最初の記者会見と、「エル・チョクロ」での「NEVER GIVE UP!」、そして2幕頭のアダムと蛇のダンスからテスの部屋までの3場面……かな。あ、ダイアナのリハーサルも一回飛ばしてましたね。
いずれもショーアップされたミュージカル場面なので、作品の華やかなところがだいぶ削られたなという印象がありましたが、芝居としての流れは逆にスムーズになっていたのではないでしょうか。細々と場面を入れ替えて、分断されていた場面を一つにつないだり、ダニーたちが9人の仲間を集める場面も一つ一つの場面を半分くらいにカットして芝居の骨子は残したり。本当にきれいに、細かいところまで目配りして、芝居として固めにまとめていた印象でした。
そのぶん、ショーとしての華やかさには欠けましたが、一回のみの新人公演に懸ける出演者の熱意がそのあたりを補って、芝居としての質を底上げしていたような気がします。
大劇場では、「なかなかよくできた新人公演」だなあ、と思ったのですが、東宝は「芝居版のオーシャンズ11」だね、と思いました(^ ^)。
真風くんのダニー。
大人っぽくて優しくて、すごく愛情深いダニー。テスにめろめろで、彼女の気の強さも駄目なところも、ぜんぶひっくるめて愛しているのがすごく素敵でした。
役者としての「真風涼帆」は、どちらかというと受身なヘタレ男が本領で、ダニーみたいな積極的にみんなを引っ張っていくリーダーシップのカリスマ役は苦手かな、と思っていたのですが、さすがに彼女は、もう新公レベルを超えているというか、回りのメンバーとは視ている世界も立っている場所も全然違う、というスーパースター感があったのが、役にもよくあっていたと思います。
突出した存在で、隣には誰もいないという孤独感がカリスマ性になっていたかな、と。
昔から台詞の声が大好きな真風くんですが、今回は歌も良かったです。がんばった!!今の真風くんで、「ランスロット」を観てみたいなあ。テーマソングを聴いてみたい(^ ^)。
はるこちゃん(音波)のテス。
大人っぽくて美しくて一生懸命にまっすぐ生きていで、「魅力的なテス」そのものでした。
二人のスーパースターに愛されるだけの魅力があるってすごく難しい課題だと思うのですが、テスがそういう存在でないと芝居として成立しないので、この役がはるこちゃんで良かったな、と思います。……エコプリンセスのソロは厳しかったけど(滝汗)。
はるこちゃんが綺麗な衣装をつけて立っているだけで幸せになっちゃうくらいにはファンなので、あまり冷静に評価できているとは思いませんが、はるこちゃんの丁寧な芝居が、彼女に絡む二人の男の格をあげてくれていたと思います。
一度は心を許した「元夫」に対する苛立ち交じりの冷たさが、「本当は好きなのに」的なツンデレ感ではなく、本当に怒っているんだな、と納得させてくれたのも良かった。そして、そんなに怒ったのは本当に愛していたからなのだ、と、彼女自身もわかっているのがすごい。
ダニーが歌う「あの頃のわたし」の中で、昔を思い出してそっと自分を抱きしめるところとか、愛しているからこそ許せない、許してはいけない、という気持ちと、彼の愛情そのものに対する不信感がすごく鮮明に出ていて。だからこそずっと隙を見せずにきたのに、ダニーにキスされる前の何気ない隙(油断)と、そこにつけこまれた瞬間の怒り、そして、乱れた心を抱えて立ち去る後ろ姿の可憐さ。ああ、はるこちゃんのお芝居、本当に好きです。愛があるんですよね。愛ゆえに傷つくことを怖れない強さも。
そして、CSのインタビューでもちょっと語ってくれましたが、「ベネディクトとの恋人関係」が鮮明にでていたのが、芝居を盛り上げていたと思います。大劇場と違って、観客側にも「こっちがトップコンビ」という先入観がないせいか、テスがちゃんと迷っていたのが印象的。テリーからの一方的なアプローチに応じているだけじゃなくて、ちゃんとテスもテリーが好きだよね。優しくて素敵な人だな、ダニーと違って大人で誠実な人だわ、と思っている。
今回、記者会見の場面がカットされているので「言葉と行動が一致している人」というテスの台詞はないんですが、レストランのディナーの場面とか、「僕が君を守る」と言われて安心したように微笑む場面とか、信じているんだな、と思って、切なくなりました。だからこそ、彼の裏の貌に気がついたとき、彼女の心は決定的に離れてしまう。その心理が自然で、悲しいくらい正直に見えました。
みっきぃさん(天寿光希)のベネディクト。
まず目から鱗だったのは、ベネディクトが本気でテスに恋をしていたことでしょうか。
最初のリハーサルの場面でテスを紹介したあと、まるで恋する少年のようなキラキラした目で舞台上で歌うテスをみつめて、歌を一緒に口ずさみながらニコニコしているベネディクトさん。ほとんどアイドルの出待ちをするファンの域でしたよあれは。
ベネディクトは、「愛する」ことも「愛される」ことも知らない男だと思うんですよね。冷静で冷酷で、今までの人生をそうやって生きてきた。女に不自由したこともなかっただろう。なのに!!それこそ「よりによってウブな歌手のたまご」にそんな男が落ちてしまったのが、すべての始まり。
最初の記者会見のナンバーがまるっとカットされていることもあって(後の場面で内容の説明だけ台詞でしてましたが)、生真面目な彼女らしい、芝居上の「恋敵」かつ「敵役」に徹した役づくりは非常に判りやすくて良かったと思います。
表の貌と裏の貌、というけど、お客さまに向ける顔と部下たちに見せる顔の二つは使い分けできても、テスに向ける顔という「3つめの顔」を持ってしまったことが彼の敗因。本気で恋をしていたからこそ、テスの裏切り(と彼は思った)にあってコントロールを喪い、感情に足を取られてしまうんですよね。
ベネディクトの人生は、たかが一日分の儲けを奪われても何もかわりはないんだけど、テスを喪ったことで彼の「世界」は崩壊してしまった。内面世界が崩壊したとき、現れるのは隠していたはずの「裏の貌」。お客様の前でその貌を晒してしまった以上、この後彼がどう取り繕うのか、みてみたいなと思いました(^ ^)。
キキちゃん(芹香斗亜)のラスティも最高に良かったです!すみません、ちょっと時間がないのであらためて書きたいと思いますが、とにかく、真風くんキキちゃんみっきぃさん、の3人は、本当に相性がよくてお互いを引き立てるトリオだ!と思いました。キキちゃんの組替えが、本当に残念……(T T)。
【7月1日まで、あと164日】
目黒パーシモンホールにて、ダンス市場「ダンシェリア」を観劇してまいりました。
小川亜矢子さんが主宰する「青山ダンシングスクエア」の、、、発表会?イベント?という感じの公演でした。
大真みらんさんが振付に入られていて、出演もされていて、、あと、OGでは舞城のどか・美鳳あや・彩海早矢の3名がゲストで参加されていました。84期、85期、86期と期も違い、組も違う3人のダンサーが並んで踊っているのを観るのは、すごく不思議な感じがしました。
それでは、特に印象に残った場面について、かんたんに。
第一部
◆風変わりな美女たち(振付:小川亜矢子)
バーレッスンをするダンサーの卵たち。サティの「ジムノペディ」の流れる静かな空間で、ちょっとした小芝居交じりのダンスシーン。ダンス自体はシンプルでしたが、みんなのまっすぐに伸びた脚が印象的でした。
◆Midnight Quartet(振付:平山素子)
実は、最後まで観て、一番好きな場面はここだったかもしれません。
ちょっと不思議な……なんというか、「ル・ボレロ・ルージュ」のインドっぽい場面で娘役さんたちが着ていた刺青タイツみたいなものを着た女性が3人、あとから一人出てきて、後半は4人で踊っていました。
振付がね、なんというか、宝塚では観たことがない振付なんですよね。なんというか、身体の関節のあちらこちらに糸がついていて、その糸を他のメンバーが持って操っている……みたいな(?)。それをお互いにやっている感じ。なんか説明できなくてすみません。流れるように滑らかな、4人の身体がつながっているかのような不思議な動きの連続で、すごく惹きこまれました。
◆「Lilly」より抜粋(振付:柳本雅寛)
男性二人で、身体のあちこちで床を叩きながら踊る……なんか、全く説明できていませんが、ちょっとコメディタッチの場面でした。動きが独特で、こちらもあまり観たことがないような気がします。
振付の柳本さんがご自分で踊っていらっしゃいました。
◆Even Horizon(振付:二見一幸)
夕日に照らされたような不思議な光のなかで、静かに踊っていた場面ですよね。とてもきれいでした。
シンプルな美しさでした。
第二部
◆あめ模様(振付:赤尾仁紀)
傘をつかったダンスで、可愛らしい女の子たちがくるくる踊っていて、とても可愛かったです。
◆ばーど(振付:大真みらん)
白い衣装でシンプルに踊る、鳥たち。ゲストの3人はここが初登場だったのですが、ももちゃんの振付は宝塚でもよくあるような明るくて元気な場面になっていて、3人がすごく伸びやかに踊っていたのが気持ち良かったです。
あかしが男前で恰好良いのは当たり前として、みほちゃんのあの男前な素敵さは何事かしら……。そして、後半、みっぽーを軽々とリフトしていたのは誰だったのかな……?
◆花火(振付:木下菜津子)
青い祭り半纏で元気に踊りまくる場面。勢いがあって良かったです。
◆熱帯夜(振付:大真みらん)
赤と黒の衣装に、黒の網タイツ、紅のガーター。すみません、ここもゲスト3人が出ていた場面なんですが、はみっぽーしか観てませんでした。「エリザベート」の娼婦でも思ったのですが、こういう場面でのロリータ感というか、無意味に透明感のある可愛らしさは個性なんだな、と思いますね。隣で踊っているみほちゃんのリアルな色っぽさとは全然違う、ファンタジックな色気が面白いダンサーだな、と思います。
◆そして……(振付:大真みらん)
場面というか、パレードですね。出演していた全員が揃うのですが、ここで初めて、場面ごとに着替えて出てきていたわけではなく、みんな1場面しか出ていなかったことに気が付きました(^ ^)。
すごい人数が舞台を埋め尽くしていて、びっくりしました(^ ^)。
平山素子さんの場面でも書きましたが、こう……どこかに紐がつながっているかのような独特の不思議な動きが、平山さんの振付以外の場面でもいろいろあって、これがこのスタジオの特徴なのかな?と思ったのですが。……でも、最初の小川亜矢子氏の場面はそんなことも無かったんだよね……。
ううむ、あの不思議な動きが目に焼き付いて、宝塚でもショーの中でああいうダンスも取り入れていったら面白いのに、と思ったりしました。
なかなかこういう公演を観る機会はないのですが、いつもと違うダンスを拝見できて、とても新鮮で楽しい時間でした!(はぁと)
【7月1日まで、あと163日】
小川亜矢子さんが主宰する「青山ダンシングスクエア」の、、、発表会?イベント?という感じの公演でした。
大真みらんさんが振付に入られていて、出演もされていて、、あと、OGでは舞城のどか・美鳳あや・彩海早矢の3名がゲストで参加されていました。84期、85期、86期と期も違い、組も違う3人のダンサーが並んで踊っているのを観るのは、すごく不思議な感じがしました。
それでは、特に印象に残った場面について、かんたんに。
第一部
◆風変わりな美女たち(振付:小川亜矢子)
バーレッスンをするダンサーの卵たち。サティの「ジムノペディ」の流れる静かな空間で、ちょっとした小芝居交じりのダンスシーン。ダンス自体はシンプルでしたが、みんなのまっすぐに伸びた脚が印象的でした。
◆Midnight Quartet(振付:平山素子)
実は、最後まで観て、一番好きな場面はここだったかもしれません。
ちょっと不思議な……なんというか、「ル・ボレロ・ルージュ」のインドっぽい場面で娘役さんたちが着ていた刺青タイツみたいなものを着た女性が3人、あとから一人出てきて、後半は4人で踊っていました。
振付がね、なんというか、宝塚では観たことがない振付なんですよね。なんというか、身体の関節のあちらこちらに糸がついていて、その糸を他のメンバーが持って操っている……みたいな(?)。それをお互いにやっている感じ。なんか説明できなくてすみません。流れるように滑らかな、4人の身体がつながっているかのような不思議な動きの連続で、すごく惹きこまれました。
◆「Lilly」より抜粋(振付:柳本雅寛)
男性二人で、身体のあちこちで床を叩きながら踊る……なんか、全く説明できていませんが、ちょっとコメディタッチの場面でした。動きが独特で、こちらもあまり観たことがないような気がします。
振付の柳本さんがご自分で踊っていらっしゃいました。
◆Even Horizon(振付:二見一幸)
夕日に照らされたような不思議な光のなかで、静かに踊っていた場面ですよね。とてもきれいでした。
シンプルな美しさでした。
第二部
◆あめ模様(振付:赤尾仁紀)
傘をつかったダンスで、可愛らしい女の子たちがくるくる踊っていて、とても可愛かったです。
◆ばーど(振付:大真みらん)
白い衣装でシンプルに踊る、鳥たち。ゲストの3人はここが初登場だったのですが、ももちゃんの振付は宝塚でもよくあるような明るくて元気な場面になっていて、3人がすごく伸びやかに踊っていたのが気持ち良かったです。
あかしが男前で恰好良いのは当たり前として、みほちゃんのあの男前な素敵さは何事かしら……。そして、後半、みっぽーを軽々とリフトしていたのは誰だったのかな……?
◆花火(振付:木下菜津子)
青い祭り半纏で元気に踊りまくる場面。勢いがあって良かったです。
◆熱帯夜(振付:大真みらん)
赤と黒の衣装に、黒の網タイツ、紅のガーター。すみません、ここもゲスト3人が出ていた場面なんですが、はみっぽーしか観てませんでした。「エリザベート」の娼婦でも思ったのですが、こういう場面でのロリータ感というか、無意味に透明感のある可愛らしさは個性なんだな、と思いますね。隣で踊っているみほちゃんのリアルな色っぽさとは全然違う、ファンタジックな色気が面白いダンサーだな、と思います。
◆そして……(振付:大真みらん)
場面というか、パレードですね。出演していた全員が揃うのですが、ここで初めて、場面ごとに着替えて出てきていたわけではなく、みんな1場面しか出ていなかったことに気が付きました(^ ^)。
すごい人数が舞台を埋め尽くしていて、びっくりしました(^ ^)。
平山素子さんの場面でも書きましたが、こう……どこかに紐がつながっているかのような独特の不思議な動きが、平山さんの振付以外の場面でもいろいろあって、これがこのスタジオの特徴なのかな?と思ったのですが。……でも、最初の小川亜矢子氏の場面はそんなことも無かったんだよね……。
ううむ、あの不思議な動きが目に焼き付いて、宝塚でもショーの中でああいうダンスも取り入れていったら面白いのに、と思ったりしました。
なかなかこういう公演を観る機会はないのですが、いつもと違うダンスを拝見できて、とても新鮮で楽しい時間でした!(はぁと)
【7月1日まで、あと163日】
若者たちのオーシャンズ11【2】
2012年1月21日 宝塚(星)星組新人公演「オーシャンズ11」について、続き。
キキちゃん(芹香)のラスティ。
先日も書きましたが、本当に恰好良かった!!裏街道を歩いてきた男の崩れた色気みたいなものがあって、ある意味、真風くんより格上に見えました(^ ^)。ただ、イカサマポーカーので稼ぐ流れのギャンブラーというよりは、結婚詐欺師かなにかにしか見えませんでしたけどね……(^ ^)。
すごく面白いなと思ったのですが、、キキちゃんのラスティは、ポーラのことは遊び……でしたよね?最初は。「客」じゃなく「女」として接しているのは確かですけど、本気じゃない。数多いる「女たち」の一人、本人はあくまでもそう思っている。「可愛い」と感じている自分には気づいているのに。
そんな彼も、似たような境遇にいたはずのダニーが「思いもよらずウブな女子大生」に落ちて、失敗して捕まってもなお追い求めるすがたを見て、、、、最後に自分の「本気」に気づく、というあたりの芝居に説得力があって、すごく好きでした。
本役の涼さんはすごく愛情に満ちた優しい瞳ではるこちゃんを見守っているのですが、キキちゃんの眼はどこか冷めているんですよね。その深い色の眼が、すごく好きです。
星組には他にいないタイプだし、これからの星組でもっともっと活躍してほしいと思っていたから組替えはとても残念ですが、花組でもその瞳に出会えることを、楽しみにしています。
と、綺麗にまとめておいて、最後にジョンソン医師のレポート。
キキちゃんのジョンソン医師は、今にも心臓が止まりそうな、白髪の爆発頭に瓶底眼鏡のおじいちゃんでした。ソールの心臓マッサージをやってる途中で死にかけてたよあの人。自分のための救急車を呼ぶよう頼んでました。いやはや。救急隊員に扮したモロイ兄弟(漣&音咲)は、目を合わせないように逸らしてたね。
どうやらかなりのゲラらしいみっきぃさんが、よく耐えたなあと感心(^ ^)(大劇場はちょっと負けてたから)。ジョンソン医師がハケたあと、自棄になって「なんだあいつは!」みたいなことを叫んでました。
いやー、、、大劇場でも話題騒然でしたけど、あれはどうやら準備不足だったらしいので、今回はいろいろ狙い澄ました感があって素晴らしかったです。私の回りの客席は、みなさん(私含め)倒れてました……キキちゃんすごいよー!!(そこ?)
マイケル(大輝)のソール。
最初の競馬場、大劇場のときより後ろ姿に年齢がみえたような気がしました。
昔から感心するしかないほど巧いひとですが、今回はホントに凄かったと思います。大劇場も今回も、新人公演の立役者は誰かっていったらマイケルなんじゃないかな、と。
「JUMP」での説得力のある話がすごく好きなんですよね。マヤさんはもちろんお上手なんですけど、熱情のこもった語り口とパワフルな包容力は、ライナスが思わず説得されてしまうのもわかるなあ、と思います。「跳ぶんだ!ライナース!」という力強くも温かな呼びかけに応えなかったら、男(役)じゃない!!
あの叫びが、新人公演を卒業するメンバー全員の、下級生へ向けたエールを代弁しているように聴こえたのは、たぶん気のせいじゃないと思います(*^ ^*)。
演技指導のアドリブは、なんだっけ……すみません、詳しい文言は忘れてしまいましたが、最初は「○○に電話するつもりで、『象が好きです。でも、キリンはもっと大好きです』」みたいな言葉でやらせておいて、「感情が入ってない!」と駄目だし。で、「宝塚が好きです。でも、星組はもっともっともっと!!大好きです!」という題目を与えてやり直し。
……全員がぴったりそろっての「もっともっともぉーーーーっと!!」は圧巻でした(^ ^)。
キトリちゃん(稀鳥)のクイーン・ダイアナ。
小さな身体をフルに使って、表情豊かに演じきってくれました。本当に可愛かった~~!!
最初のレトロなマジックショーは、大劇場でもうまくいかなかったんですが(うまく剣が入らないんですよね、あれ)、東宝もだいぶ怪しかったなあ……まあ、なんとか最後は辻褄をあわせたので良いんですが、観ていてひやひやしたわ(^ ^;)。
れみちゃんより、なんというか、毒々しい役づくりだったと思います。バシャーと会話する場面もだいぶ違っていたし、、、あと印象的だったのは、ラストの追っかけっこの後。おしおきボックスに捕まって騒いでいるベネディクトたちの回りを、ものすごく莫迦にした表情で舌を出しながら嘲るような芝居をしていたことに驚きました。イベントが始まる前に、バシャーあたりから全部聞かされて、ダニーたちの味方になっていたとしか思えない(^ ^)。
ショーシーンをだいぶ削られてしまったので、思った以上に芝居の役になっていました。ダンサーとしてクローズアップされている人ですが、実は芝居もすごく良いんです(*^ ^*)。しかも、最近すっかり歌が巧くなりましたよね!あのくらい歌えれば、これからもちゃんと役がつきそうで一安心。大好きなのでホントにがんばってほしいです。
かずなさん(千寿)のリカルド。
大劇場で観た時、たっぷり数分間は「リカルドやってるの誰……?」と思っていました(^ ^)。きれいな人だけど、線が細くてあまり男らしいイメージはなかったし、それほど「演技派」という印象でもなかったのですが、、、いやはや、いい男っぷりでした。「Never Give Up!」がないので、いろんなところで口ずさむ歌に困っていましたが(^ ^)、ごく自然にやさしいおじいちゃんでしたね。
テレサに「店はどうすんの!?」と言われた時の反応とか、すごく好きでした。
今、あらためて星組本とか見ると、あまりにも可愛くて驚きます。同期ページとか、娘役にしか見えませんよ(真顔)。そういえば、私がかずなさんをちゃんと認識したのは「ロミオとジュリエット」だったので、男役だと知って驚いたっけなあ(汗)。
優香さんのテレサ。
本役の柚姐は、「母」であり「娘」である前に「女」だったけど、優香さんのテレサは「女」であるまえに「ポーラの母」であり、「リカルドの娘」だったのがすごく印象的でした。「母」として娘を守る強さと、「娘」として父親を心配する気持ち。すごくイイ女なんだけど、そういう家庭的な空気があって、、、「どうしてこんな素敵な女性が男で失敗しちゃったんだろう……」と思いました(^ ^)。
いや、キキちゃんラスティを捕まえたポーラだって捨てたもんじゃないし、テレサが選んだ男も、そんなに悪くなかったんじゃないかと思うんですけどね。
本役の柚姐は、ある意味、専科の梨花さんに通じる「母性のなさ」が魅力の女役なのかもしれない……、なんてことも思いました。やっぱり柚姐の美しさはただごとじゃないんですよね……。優香さんだってちゃんと可愛いんだけど、柚姐と比べるとね……(; ;)。
わかばちゃん(早乙女)のポーラ。
「ランスロット」のグウィネヴィアは、あの人形のような無表情な美貌が活きた役でしたが、ポーラみたいな「キュート」さが勝負の役になると苦戦しますね。まあ、今回はキキちゃんラスティがああいう役づくりだったので、あの人形っぽさも違和感はありませんでしたが。
わかばちゃんはこのまま人形でずっと行くつもりなのかなあ……。せっかく美人でスタイルもいいし、歌唱力はともかく(←すみません)声も綺麗なのに!もったいなあ(T T)。
3ジュエルズ(夢妃・空乃・妃海)とマイク(夏樹)。
本公演に負けずとも劣らない、見事なコーラスでした。93期が3人(夢妃・夏樹・空乃)と95期が一人(妃海)という構成とは思えなかったです。4人とも素晴らしい声ですね!!特に、今回CD(Oldies)にも抜擢された夏樹さんの美声には、本当に驚きました。本役の礼くんも凄いと思ったけど、夏樹さんも2学年上だけのことはある、磨かれた声でした。
夢城えれんさんのニック。
幕開きに11枚目の離婚届をもってくる弁護士。女性に変ったことで特に芝居として変ったことはなかったと思います。落ち着いた理知的な女性でした。
凰姿さん&妃白ゆあちゃんのウッズ夫妻。
最近舞台でも凄く気になっている、ゆあちゃん。表情豊かでめちゃくちゃ可愛い人だと思うんですが、落ち着いた服装で大人しげなご婦人を演じていても違和感はなかったです。
凰姿さんも違和感なく演じていて、若いのにすごいなあ、と思いました。
本公演では必ずアドリブが入るオフィスにテスがあらわれた部分は、あえてアドリブをいれずにスルーだったと思います。
あああ、イレヴンメンバーまでなかなか辿りつけない……すみません。気長にお付き合いいただけると嬉しいですm(_ _)m。
【7月1日まで、あと162日】
キキちゃん(芹香)のラスティ。
先日も書きましたが、本当に恰好良かった!!裏街道を歩いてきた男の崩れた色気みたいなものがあって、ある意味、真風くんより格上に見えました(^ ^)。ただ、イカサマポーカーので稼ぐ流れのギャンブラーというよりは、結婚詐欺師かなにかにしか見えませんでしたけどね……(^ ^)。
すごく面白いなと思ったのですが、、キキちゃんのラスティは、ポーラのことは遊び……でしたよね?最初は。「客」じゃなく「女」として接しているのは確かですけど、本気じゃない。数多いる「女たち」の一人、本人はあくまでもそう思っている。「可愛い」と感じている自分には気づいているのに。
そんな彼も、似たような境遇にいたはずのダニーが「思いもよらずウブな女子大生」に落ちて、失敗して捕まってもなお追い求めるすがたを見て、、、、最後に自分の「本気」に気づく、というあたりの芝居に説得力があって、すごく好きでした。
本役の涼さんはすごく愛情に満ちた優しい瞳ではるこちゃんを見守っているのですが、キキちゃんの眼はどこか冷めているんですよね。その深い色の眼が、すごく好きです。
星組には他にいないタイプだし、これからの星組でもっともっと活躍してほしいと思っていたから組替えはとても残念ですが、花組でもその瞳に出会えることを、楽しみにしています。
と、綺麗にまとめておいて、最後にジョンソン医師のレポート。
キキちゃんのジョンソン医師は、今にも心臓が止まりそうな、白髪の爆発頭に瓶底眼鏡のおじいちゃんでした。ソールの心臓マッサージをやってる途中で死にかけてたよあの人。自分のための救急車を呼ぶよう頼んでました。いやはや。救急隊員に扮したモロイ兄弟(漣&音咲)は、目を合わせないように逸らしてたね。
どうやらかなりのゲラらしいみっきぃさんが、よく耐えたなあと感心(^ ^)(大劇場はちょっと負けてたから)。ジョンソン医師がハケたあと、自棄になって「なんだあいつは!」みたいなことを叫んでました。
いやー、、、大劇場でも話題騒然でしたけど、あれはどうやら準備不足だったらしいので、今回はいろいろ狙い澄ました感があって素晴らしかったです。私の回りの客席は、みなさん(私含め)倒れてました……キキちゃんすごいよー!!(そこ?)
マイケル(大輝)のソール。
最初の競馬場、大劇場のときより後ろ姿に年齢がみえたような気がしました。
昔から感心するしかないほど巧いひとですが、今回はホントに凄かったと思います。大劇場も今回も、新人公演の立役者は誰かっていったらマイケルなんじゃないかな、と。
「JUMP」での説得力のある話がすごく好きなんですよね。マヤさんはもちろんお上手なんですけど、熱情のこもった語り口とパワフルな包容力は、ライナスが思わず説得されてしまうのもわかるなあ、と思います。「跳ぶんだ!ライナース!」という力強くも温かな呼びかけに応えなかったら、男(役)じゃない!!
あの叫びが、新人公演を卒業するメンバー全員の、下級生へ向けたエールを代弁しているように聴こえたのは、たぶん気のせいじゃないと思います(*^ ^*)。
演技指導のアドリブは、なんだっけ……すみません、詳しい文言は忘れてしまいましたが、最初は「○○に電話するつもりで、『象が好きです。でも、キリンはもっと大好きです』」みたいな言葉でやらせておいて、「感情が入ってない!」と駄目だし。で、「宝塚が好きです。でも、星組はもっともっともっと!!大好きです!」という題目を与えてやり直し。
……全員がぴったりそろっての「もっともっともぉーーーーっと!!」は圧巻でした(^ ^)。
キトリちゃん(稀鳥)のクイーン・ダイアナ。
小さな身体をフルに使って、表情豊かに演じきってくれました。本当に可愛かった~~!!
最初のレトロなマジックショーは、大劇場でもうまくいかなかったんですが(うまく剣が入らないんですよね、あれ)、東宝もだいぶ怪しかったなあ……まあ、なんとか最後は辻褄をあわせたので良いんですが、観ていてひやひやしたわ(^ ^;)。
れみちゃんより、なんというか、毒々しい役づくりだったと思います。バシャーと会話する場面もだいぶ違っていたし、、、あと印象的だったのは、ラストの追っかけっこの後。おしおきボックスに捕まって騒いでいるベネディクトたちの回りを、ものすごく莫迦にした表情で舌を出しながら嘲るような芝居をしていたことに驚きました。イベントが始まる前に、バシャーあたりから全部聞かされて、ダニーたちの味方になっていたとしか思えない(^ ^)。
ショーシーンをだいぶ削られてしまったので、思った以上に芝居の役になっていました。ダンサーとしてクローズアップされている人ですが、実は芝居もすごく良いんです(*^ ^*)。しかも、最近すっかり歌が巧くなりましたよね!あのくらい歌えれば、これからもちゃんと役がつきそうで一安心。大好きなのでホントにがんばってほしいです。
かずなさん(千寿)のリカルド。
大劇場で観た時、たっぷり数分間は「リカルドやってるの誰……?」と思っていました(^ ^)。きれいな人だけど、線が細くてあまり男らしいイメージはなかったし、それほど「演技派」という印象でもなかったのですが、、、いやはや、いい男っぷりでした。「Never Give Up!」がないので、いろんなところで口ずさむ歌に困っていましたが(^ ^)、ごく自然にやさしいおじいちゃんでしたね。
テレサに「店はどうすんの!?」と言われた時の反応とか、すごく好きでした。
今、あらためて星組本とか見ると、あまりにも可愛くて驚きます。同期ページとか、娘役にしか見えませんよ(真顔)。そういえば、私がかずなさんをちゃんと認識したのは「ロミオとジュリエット」だったので、男役だと知って驚いたっけなあ(汗)。
優香さんのテレサ。
本役の柚姐は、「母」であり「娘」である前に「女」だったけど、優香さんのテレサは「女」であるまえに「ポーラの母」であり、「リカルドの娘」だったのがすごく印象的でした。「母」として娘を守る強さと、「娘」として父親を心配する気持ち。すごくイイ女なんだけど、そういう家庭的な空気があって、、、「どうしてこんな素敵な女性が男で失敗しちゃったんだろう……」と思いました(^ ^)。
いや、キキちゃんラスティを捕まえたポーラだって捨てたもんじゃないし、テレサが選んだ男も、そんなに悪くなかったんじゃないかと思うんですけどね。
本役の柚姐は、ある意味、専科の梨花さんに通じる「母性のなさ」が魅力の女役なのかもしれない……、なんてことも思いました。やっぱり柚姐の美しさはただごとじゃないんですよね……。優香さんだってちゃんと可愛いんだけど、柚姐と比べるとね……(; ;)。
わかばちゃん(早乙女)のポーラ。
「ランスロット」のグウィネヴィアは、あの人形のような無表情な美貌が活きた役でしたが、ポーラみたいな「キュート」さが勝負の役になると苦戦しますね。まあ、今回はキキちゃんラスティがああいう役づくりだったので、あの人形っぽさも違和感はありませんでしたが。
わかばちゃんはこのまま人形でずっと行くつもりなのかなあ……。せっかく美人でスタイルもいいし、歌唱力はともかく(←すみません)声も綺麗なのに!もったいなあ(T T)。
3ジュエルズ(夢妃・空乃・妃海)とマイク(夏樹)。
本公演に負けずとも劣らない、見事なコーラスでした。93期が3人(夢妃・夏樹・空乃)と95期が一人(妃海)という構成とは思えなかったです。4人とも素晴らしい声ですね!!特に、今回CD(Oldies)にも抜擢された夏樹さんの美声には、本当に驚きました。本役の礼くんも凄いと思ったけど、夏樹さんも2学年上だけのことはある、磨かれた声でした。
夢城えれんさんのニック。
幕開きに11枚目の離婚届をもってくる弁護士。女性に変ったことで特に芝居として変ったことはなかったと思います。落ち着いた理知的な女性でした。
凰姿さん&妃白ゆあちゃんのウッズ夫妻。
最近舞台でも凄く気になっている、ゆあちゃん。表情豊かでめちゃくちゃ可愛い人だと思うんですが、落ち着いた服装で大人しげなご婦人を演じていても違和感はなかったです。
凰姿さんも違和感なく演じていて、若いのにすごいなあ、と思いました。
本公演では必ずアドリブが入るオフィスにテスがあらわれた部分は、あえてアドリブをいれずにスルーだったと思います。
あああ、イレヴンメンバーまでなかなか辿りつけない……すみません。気長にお付き合いいただけると嬉しいですm(_ _)m。
【7月1日まで、あと162日】
若者たちのオーシャンズ11【3】
2012年1月24日 宝塚(星) コメント (2)星組新人公演「オーシャンズ11」について、続き。
まずは、まだ書いていないイレヴンメンバーから。
本公演ではそれぞれ「今までになく」フィーチャーされているイレヴンメンバーですが、それぞれの登場場面の歌を半分くらいに削られてしまうと、思った以上に個性を出すのが難しくなるんだな、と思いました。「JUMP」は特に削られてはいなかったと思うのですが、なんとなく一人ひとりの印象弱いのは、やっぱり公演を重ねていくうちに形成されていく「絆」みたいなものが弱いせいなんでしょうか……?
歌や芝居といった面で壊滅的にできない人もいないけど、良くも悪くもダニー・ラスティ―・ソールが突出しすぎていて、それ以外に印象に残る人もいない、という気がしました。
ルーベン(美城)の真月咲。
落ち着いた中にも豪放さがあって、元は羽振りのいい男だったんだな、というのがわかるあたりはうまいな、と思いました。美城さんにあるような洒脱さはあまり感じませんでしたが、美城さんは逆に真面目な小役人っぽさみたいなものがちょっと見えたりするので、ちょっと泥臭い重みのある「資産家」につくってきたのは正解かも。
今まであまりはっきりしたイメージをもっていなかった方ですが、本公演のハロルドもなかなかいいし、今回はかなり印象的です(^ ^)。
フランク(夢乃)の十碧れいや。
カッコいいーーー!!
本役のともみんも、セリ上がってきたときに「ま、まだ上がるの!?」という驚きがあるのですが、ポコちゃんも凄かった(^ ^)。
ビジュアルだけじゃなくて、歌もがんばっていたし、芝居も良かった!そして、とにかく文句なしに恰好良い!と思いました(*^ ^*)。
ただ、妻や子に慰謝料を払ってるんでしたっけ、そういう感じはしなかったなあ。。。イカサマで稼いでいた過去も感じなかった。ただただ、若々しくてまっすぐな、爽やかなハンサムに見えました。
だって、実際ハンサムだし!!(←こら) そんな訳で、ダニーたちの仲間に加わったのも単なる好奇心かな、と。……いや、それが何か問題なわけではなく、別に構わないんですけどね。
ただ。それが「構わない」というところが、「オーシャンズ11」という作品の軽さかな、という気もしました。
ポコちゃんが悪いのではないのに、すみません。
バシャー(壱城)の紫藤りゅう。
雑技団メンバーができるような特殊技術を持っている人が本公演メンバー以外にはいなかったのか(?)、イエンと二人でストリートマジシャンで稼いでいる、という設定になっていました。バシャーがイエンを紹介する台詞も「雑技団一の遣い手だ」⇒「相棒のイエンだ」的な紹介になっていたり、田渕さん本当に細かいなーと感心しました(^ ^)。
場面の最初が稽古場ではなくなって、街の人々の前で技を見せている最中という設定になったのですが、、、ラスティーたちに声をかけられて抜けるときの芝居とか、ちょっとしたところに[本番」感が弱いのが気になったかも。
バシャーとしての芝居も頑張っていましたが、バシャーって難しい役なんだなあ、とあらためて思いました。しーらんに宛書きすぎて、他の人がやるのは難しいんだろうなあ。斜に構えた態度とか、回りの人に対する壁とか、独特の優しさのあるやさぐれ感とか、、、そういうのが、一番難しいのかも。
ところで、紫藤さんはかなりの長身ですよね?ぱっと観て「でかい!」と思いました。イエンも大きいので、二人とダニーラスティ―が並んだところは見ごたえありました(^ ^)。あと、小柄なキトリちゃんのダイアナと並んだ時の身長差は萌えでした!!
イエン(鶴美)瀬稀ゆりと。
本役のどいちゃんは、本当に小柄で細くて、ちいさなカートに隠れる役にぴったり!という感じでしたが、瀬稀さんはそれなりにガタイがいいので、ちょっと苦しそうに見えました(^ ^)。特に、最後のイリュージョンの後でダニーの身代わりでお仕置きボックスに入る仮面の男ってイエンのままですよね……?狭いところに入るのがかなりギリギリで、間に合うかちょっとドキドキしてしまいました(^ ^;ゞ
本公演ではイエンは雑技団の一員で、バシャーはそのマジック指導として雇われの身……ということなので、本来はこの二人の間にはそんなに強いつながりはないはずなんですよね。でも、新人公演の二人は完全なコンビとしてやっていることになっていて、そこにすごく強いつながりがあるのも判りやすいなと思いました。
考えてみれば、二人がラスヴェガスに来ている間、雑技団のメンバーはどうしてたの?という疑問もわいてくるので(←小池作品で理屈を考えてはいけません)、本公演もこの設定でも良かったのでは??という気がしました。大劇場で観た時は、あまり深く考えず、組配属前の研一が出ていないから人数が足りないんだなと思ったのですが、あらためて観ると、「街の男」「街の女」がいるから場面に登場している人数はそんなに少なくないんですよね。なぜわざわざ雑技団にしたんだろう。不思議。
リビングストン(美弥)の麻央侑希。
歌はがんばっていたと思います。うん。前回の「ノバ・ボサ・ノバ」の新公がかなり厳しかったので、またソロがある役かーとおもったのですが(←ごめんなさい)、思ったより良かったです。まあ、ワンコーラスでカットされていたのもありますが。
なんというのか、自分の役割を超えていろいろやってしまう人なので、昔のベニー(「龍星」「ヘイズ・コード」の頃のベニー)みたいな面白さがありますね。ただ、なんというか、「やりたいこと」と「やるべきこと」の間にギャップがあるような気もしました。これから技術面を磨いていけば、その溝は埋まるのかなあ……?
モロイ兄弟(如月・天寿)の漣レイラ・音咲いつき。
いやはや、ちょっと心配症のお兄ちゃん(漣)と元気いっぱいで可愛い弟(音咲)というコンビ。だいぶ年齢差があるように見えましたね。身体の大きさから何から全然違うので、そもそも双子にはみえないし。
本公演の二人も大概スキンシップの多い兄弟だなあと思って観ているのですが、新人公演の二人は普通に仲良し、という感じかな?(←普通ってなに汗)
ライナス(真風)の礼真琴。
かなりヤサグレた不良少年で、クソ生意気な感じがすごく良かったと思います。真風くんはあのヘタレで純朴な「少年」っぽいところが役に合っているんですが、礼くんはそれとは全然違っていて、嫌味で生意気な「ガキ」そのもの、でした。いやいや本当に!
この物語の中で「成長」していくライナスは、本公演でも大きなカギになるのですが、本公演が「スターが勢ぞろい!」的なショー要素が強いのに比べ、時間の関係でショーシーンをカットして芝居を中心に組み立てた新人公演では、「変化していく人」としてのライナスの存在感がさらに大きくなっていたような気がします(^ ^)。
そして、とにかく歌がすごかった!本公演では途中からカゲソロ(組長さんだそうですが)になるんですが、最後まで自分で歌って、ダンスもちゃんと踊ってましたよ。すげー!本公演のマイクも本当に凄いと思ったけど、これはまた次が楽しみです♪
チャールズ(碧海)のひろ香祐。
嫌味なエリートっぽいイメージの碧海さんに比べて、ひろ香さんは、なんとなーくな強面感があったような気がします。碧海さんが銀縁眼鏡ならひろ香さんは黒ぶちのサングラス、みたいな感じ(←思いこみ)
芝居は本当に達者な人なので、危なげなく演じていました。ベネディクトに仕事が進まないことを責められたときの反応とか、よく考えられているなーと感心しました。
テーラー(大輝)の輝咲玲央。
まず、ベネディクト(天寿)との並びが、あまりにも本公演と逆すぎて、めっちゃウケました。
本公演は、すらっと長身のベニーと小柄で細いマイケルなのに、新人公演は背の高さが逆転してる上に二人ともがっしり系というこのギャップ!
小さな(←ごめんなさい)(だって、輝咲くんと並ぶと本当に小さいんだもん)みっきぃの後ろに、頭一つ大きくて横幅もがっしりしたテーラーが並んでる図が、すごいツボです。田渕さんありがとう!と言いたいくらい(^ ^;ゞ
本公演では、すべてのことにクールに対応しつつ、ふとしたところでベネディクトに対する微かな執着や苛立ちを残す、嫌味なところも素敵なテーラーなのですが、新人公演のテーラーは、一言で表現するなら「武骨」かな、と思いました。盲目的にベネディクトを崇拝して、その背中を守ることに満足している、みたいな。本来は有能な人なんだけど、今はちょっと視界が狭くなっちゃってる感じ。
……すみません、ご本人はそんなつもり全くないのかもしれませんが、私にはそう見えたので(滝汗)。
まあ、役づくりのことはちょっとおいといて。
お芝居しているのを意識して観たのはたぶん初めてだと思うのですが、落ち着いた良い声ですよね。歌も聞いてみたいな、と思いました。
最後の、お仕置きボックスの件……というか、その前のテスとのやり取りで崩壊していくベネディクトを見守る目を、もっとちゃんと見ればよかったな……と反省しています。
ベス(優香)の紫月音寧。
全体的に、本役のイメージに沿っていたような気がします。ああいう役でありがちな、ベネディクトさんに対する片思いみたいなのはあまりなく、ひたすらクールで有能なところを買われている感じ。
いままで本公演とかで漠然と眺めていて、もっと個性的なタイプかと思っていたのですが、ごくふつうに「有能でクール」みたいなところにきていたのが、ある意味新鮮でした(^ ^)。
ブルーザー(汐月)の飛河蘭、SP(芹香・麻央)の凰津りさ・瀬央ゆりあ。
それぞれ決まった役割をきちんとこなしていて、良かったと思います。
えーっと、ちょび髭つけていたのが瀬央くんで、髪を長くして後ろで結んでいたのが凰津さん、であっていますか…?(すみません)どちらも良く似合ってて、自分の容姿をよく判っているなあと思いました♪
5年前のテス(早乙女)の華雅りりか。
セットから出てきて、楽しそうに歌い、ダニーに出会ってちょっと不審げな顔をし、でも雨の中送ってくれてちょっとほだされて、「お茶でも…?」と言いかける……そこまでの無言の芝居が、自然かつ説得力があって、なんだかすごく良かったです。真風くんとの並びもお似合いでした(*^ ^*)。
可愛子ちゃんぞろいの花組でも、がんばってね!!
エディ(海)⇒エイミーの愛水せれ奈。
ダイアナのキトリと同期の愛水さんのやり取りは、遠慮がなくてとても楽しかったです。
仲の良い女子二人が
「若いイケメンダンサーを私の回りに侍らせて!」
「おっけー!(←よっしゃああ!イケメンーっっ!!」
と騒いでいるのは、とても微笑ましいわ(*^ ^*)。
ところで、エイミーさんは最後のガラスの部屋の場面、どこにいたのでしょうか……?新公は、バシャーが最初から「からくりを操作するイケメンはこっちで手配するよ」って言ってたから、縛られて出てくる件がなくなってたんですよね。でも娘役にはいなかったような……マントをつけて、男役やっていたのかなあ?
ハロルド(真月)⇒ジュリーの若夏あやめ。
役割としては本公演どおりだけど、バシャーのアドリブに対応するところ(一番最初の挨拶)はなかったような。
ダイアナ関連の場面はかなり思い切って削られていたので、出番もだいぶ減ってはいましたが、エイミーとダイアナとジュリー、三人のバランスが良かったような気がします。
ドロシー(紫)の綺咲愛里。
ダイアナの「レトロなマジック・ショー」で壺に入る美女を演じるドロシー。
少女グウィネヴィアで印象に残った美少女ですが、相変わらず可愛いな(はぁと)。大劇場も東宝も、ダイアナの剣を差して行く振りがカウントどおりに進まないのでドキドキしたのですが、怪我とかは無かったようでなによりです!
バッキー(千寿)⇒ローラの珠華ゆふ。
チョイ役といえばチョイ役なんですが、結構印象的でした。声が良いのかな?よく響く、良い声でした……よね?
刑事(輝咲)の毬愛まゆ。
男女逆転配役の最後は、リヴィングストンを逮捕しにくる刑事さん。
短めのトレンチにパンツスーツ……だったっけ?(←すみません)ハンサムで恰好良かったです。
ものすごくしつこく、「ちゃんと取り調べてちょうだいね!?」と言っていたのが何となく印象に残りました。
警官(凰姿・飛河)の朝水りょう・拓斗れい
美形二人を並べて、その役か!?と思いました(汗)。一番「イケメンを侍らせて」いるのは毬愛さんだよね、あの新公……。
だいたい、そんなところでしょうか。
思ったより長くなりましたが、お読みくださってありがとうございますm(_ _)m。
……みんなみんな、可愛かったです!(^ ^)(いろんな意味でね!)
【7月1日まで、あと159日】
まずは、まだ書いていないイレヴンメンバーから。
本公演ではそれぞれ「今までになく」フィーチャーされているイレヴンメンバーですが、それぞれの登場場面の歌を半分くらいに削られてしまうと、思った以上に個性を出すのが難しくなるんだな、と思いました。「JUMP」は特に削られてはいなかったと思うのですが、なんとなく一人ひとりの印象弱いのは、やっぱり公演を重ねていくうちに形成されていく「絆」みたいなものが弱いせいなんでしょうか……?
歌や芝居といった面で壊滅的にできない人もいないけど、良くも悪くもダニー・ラスティ―・ソールが突出しすぎていて、それ以外に印象に残る人もいない、という気がしました。
ルーベン(美城)の真月咲。
落ち着いた中にも豪放さがあって、元は羽振りのいい男だったんだな、というのがわかるあたりはうまいな、と思いました。美城さんにあるような洒脱さはあまり感じませんでしたが、美城さんは逆に真面目な小役人っぽさみたいなものがちょっと見えたりするので、ちょっと泥臭い重みのある「資産家」につくってきたのは正解かも。
今まであまりはっきりしたイメージをもっていなかった方ですが、本公演のハロルドもなかなかいいし、今回はかなり印象的です(^ ^)。
フランク(夢乃)の十碧れいや。
カッコいいーーー!!
本役のともみんも、セリ上がってきたときに「ま、まだ上がるの!?」という驚きがあるのですが、ポコちゃんも凄かった(^ ^)。
ビジュアルだけじゃなくて、歌もがんばっていたし、芝居も良かった!そして、とにかく文句なしに恰好良い!と思いました(*^ ^*)。
ただ、妻や子に慰謝料を払ってるんでしたっけ、そういう感じはしなかったなあ。。。イカサマで稼いでいた過去も感じなかった。ただただ、若々しくてまっすぐな、爽やかなハンサムに見えました。
だって、実際ハンサムだし!!(←こら) そんな訳で、ダニーたちの仲間に加わったのも単なる好奇心かな、と。……いや、それが何か問題なわけではなく、別に構わないんですけどね。
ただ。それが「構わない」というところが、「オーシャンズ11」という作品の軽さかな、という気もしました。
ポコちゃんが悪いのではないのに、すみません。
バシャー(壱城)の紫藤りゅう。
雑技団メンバーができるような特殊技術を持っている人が本公演メンバー以外にはいなかったのか(?)、イエンと二人でストリートマジシャンで稼いでいる、という設定になっていました。バシャーがイエンを紹介する台詞も「雑技団一の遣い手だ」⇒「相棒のイエンだ」的な紹介になっていたり、田渕さん本当に細かいなーと感心しました(^ ^)。
場面の最初が稽古場ではなくなって、街の人々の前で技を見せている最中という設定になったのですが、、、ラスティーたちに声をかけられて抜けるときの芝居とか、ちょっとしたところに[本番」感が弱いのが気になったかも。
バシャーとしての芝居も頑張っていましたが、バシャーって難しい役なんだなあ、とあらためて思いました。しーらんに宛書きすぎて、他の人がやるのは難しいんだろうなあ。斜に構えた態度とか、回りの人に対する壁とか、独特の優しさのあるやさぐれ感とか、、、そういうのが、一番難しいのかも。
ところで、紫藤さんはかなりの長身ですよね?ぱっと観て「でかい!」と思いました。イエンも大きいので、二人とダニーラスティ―が並んだところは見ごたえありました(^ ^)。あと、小柄なキトリちゃんのダイアナと並んだ時の身長差は萌えでした!!
イエン(鶴美)瀬稀ゆりと。
本役のどいちゃんは、本当に小柄で細くて、ちいさなカートに隠れる役にぴったり!という感じでしたが、瀬稀さんはそれなりにガタイがいいので、ちょっと苦しそうに見えました(^ ^)。特に、最後のイリュージョンの後でダニーの身代わりでお仕置きボックスに入る仮面の男ってイエンのままですよね……?狭いところに入るのがかなりギリギリで、間に合うかちょっとドキドキしてしまいました(^ ^;ゞ
本公演ではイエンは雑技団の一員で、バシャーはそのマジック指導として雇われの身……ということなので、本来はこの二人の間にはそんなに強いつながりはないはずなんですよね。でも、新人公演の二人は完全なコンビとしてやっていることになっていて、そこにすごく強いつながりがあるのも判りやすいなと思いました。
考えてみれば、二人がラスヴェガスに来ている間、雑技団のメンバーはどうしてたの?という疑問もわいてくるので(←小池作品で理屈を考えてはいけません)、本公演もこの設定でも良かったのでは??という気がしました。大劇場で観た時は、あまり深く考えず、組配属前の研一が出ていないから人数が足りないんだなと思ったのですが、あらためて観ると、「街の男」「街の女」がいるから場面に登場している人数はそんなに少なくないんですよね。なぜわざわざ雑技団にしたんだろう。不思議。
リビングストン(美弥)の麻央侑希。
歌はがんばっていたと思います。うん。前回の「ノバ・ボサ・ノバ」の新公がかなり厳しかったので、またソロがある役かーとおもったのですが(←ごめんなさい)、思ったより良かったです。まあ、ワンコーラスでカットされていたのもありますが。
なんというのか、自分の役割を超えていろいろやってしまう人なので、昔のベニー(「龍星」「ヘイズ・コード」の頃のベニー)みたいな面白さがありますね。ただ、なんというか、「やりたいこと」と「やるべきこと」の間にギャップがあるような気もしました。これから技術面を磨いていけば、その溝は埋まるのかなあ……?
モロイ兄弟(如月・天寿)の漣レイラ・音咲いつき。
いやはや、ちょっと心配症のお兄ちゃん(漣)と元気いっぱいで可愛い弟(音咲)というコンビ。だいぶ年齢差があるように見えましたね。身体の大きさから何から全然違うので、そもそも双子にはみえないし。
本公演の二人も大概スキンシップの多い兄弟だなあと思って観ているのですが、新人公演の二人は普通に仲良し、という感じかな?(←普通ってなに汗)
ライナス(真風)の礼真琴。
かなりヤサグレた不良少年で、クソ生意気な感じがすごく良かったと思います。真風くんはあのヘタレで純朴な「少年」っぽいところが役に合っているんですが、礼くんはそれとは全然違っていて、嫌味で生意気な「ガキ」そのもの、でした。いやいや本当に!
この物語の中で「成長」していくライナスは、本公演でも大きなカギになるのですが、本公演が「スターが勢ぞろい!」的なショー要素が強いのに比べ、時間の関係でショーシーンをカットして芝居を中心に組み立てた新人公演では、「変化していく人」としてのライナスの存在感がさらに大きくなっていたような気がします(^ ^)。
そして、とにかく歌がすごかった!本公演では途中からカゲソロ(組長さんだそうですが)になるんですが、最後まで自分で歌って、ダンスもちゃんと踊ってましたよ。すげー!本公演のマイクも本当に凄いと思ったけど、これはまた次が楽しみです♪
チャールズ(碧海)のひろ香祐。
嫌味なエリートっぽいイメージの碧海さんに比べて、ひろ香さんは、なんとなーくな強面感があったような気がします。碧海さんが銀縁眼鏡ならひろ香さんは黒ぶちのサングラス、みたいな感じ(←思いこみ)
芝居は本当に達者な人なので、危なげなく演じていました。ベネディクトに仕事が進まないことを責められたときの反応とか、よく考えられているなーと感心しました。
テーラー(大輝)の輝咲玲央。
まず、ベネディクト(天寿)との並びが、あまりにも本公演と逆すぎて、めっちゃウケました。
本公演は、すらっと長身のベニーと小柄で細いマイケルなのに、新人公演は背の高さが逆転してる上に二人ともがっしり系というこのギャップ!
小さな(←ごめんなさい)(だって、輝咲くんと並ぶと本当に小さいんだもん)みっきぃの後ろに、頭一つ大きくて横幅もがっしりしたテーラーが並んでる図が、すごいツボです。田渕さんありがとう!と言いたいくらい(^ ^;ゞ
本公演では、すべてのことにクールに対応しつつ、ふとしたところでベネディクトに対する微かな執着や苛立ちを残す、嫌味なところも素敵なテーラーなのですが、新人公演のテーラーは、一言で表現するなら「武骨」かな、と思いました。盲目的にベネディクトを崇拝して、その背中を守ることに満足している、みたいな。本来は有能な人なんだけど、今はちょっと視界が狭くなっちゃってる感じ。
……すみません、ご本人はそんなつもり全くないのかもしれませんが、私にはそう見えたので(滝汗)。
まあ、役づくりのことはちょっとおいといて。
お芝居しているのを意識して観たのはたぶん初めてだと思うのですが、落ち着いた良い声ですよね。歌も聞いてみたいな、と思いました。
最後の、お仕置きボックスの件……というか、その前のテスとのやり取りで崩壊していくベネディクトを見守る目を、もっとちゃんと見ればよかったな……と反省しています。
ベス(優香)の紫月音寧。
全体的に、本役のイメージに沿っていたような気がします。ああいう役でありがちな、ベネディクトさんに対する片思いみたいなのはあまりなく、ひたすらクールで有能なところを買われている感じ。
いままで本公演とかで漠然と眺めていて、もっと個性的なタイプかと思っていたのですが、ごくふつうに「有能でクール」みたいなところにきていたのが、ある意味新鮮でした(^ ^)。
ブルーザー(汐月)の飛河蘭、SP(芹香・麻央)の凰津りさ・瀬央ゆりあ。
それぞれ決まった役割をきちんとこなしていて、良かったと思います。
えーっと、ちょび髭つけていたのが瀬央くんで、髪を長くして後ろで結んでいたのが凰津さん、であっていますか…?(すみません)どちらも良く似合ってて、自分の容姿をよく判っているなあと思いました♪
5年前のテス(早乙女)の華雅りりか。
セットから出てきて、楽しそうに歌い、ダニーに出会ってちょっと不審げな顔をし、でも雨の中送ってくれてちょっとほだされて、「お茶でも…?」と言いかける……そこまでの無言の芝居が、自然かつ説得力があって、なんだかすごく良かったです。真風くんとの並びもお似合いでした(*^ ^*)。
可愛子ちゃんぞろいの花組でも、がんばってね!!
エディ(海)⇒エイミーの愛水せれ奈。
ダイアナのキトリと同期の愛水さんのやり取りは、遠慮がなくてとても楽しかったです。
仲の良い女子二人が
「若いイケメンダンサーを私の回りに侍らせて!」
「おっけー!(←よっしゃああ!イケメンーっっ!!」
と騒いでいるのは、とても微笑ましいわ(*^ ^*)。
ところで、エイミーさんは最後のガラスの部屋の場面、どこにいたのでしょうか……?新公は、バシャーが最初から「からくりを操作するイケメンはこっちで手配するよ」って言ってたから、縛られて出てくる件がなくなってたんですよね。でも娘役にはいなかったような……マントをつけて、男役やっていたのかなあ?
ハロルド(真月)⇒ジュリーの若夏あやめ。
役割としては本公演どおりだけど、バシャーのアドリブに対応するところ(一番最初の挨拶)はなかったような。
ダイアナ関連の場面はかなり思い切って削られていたので、出番もだいぶ減ってはいましたが、エイミーとダイアナとジュリー、三人のバランスが良かったような気がします。
ドロシー(紫)の綺咲愛里。
ダイアナの「レトロなマジック・ショー」で壺に入る美女を演じるドロシー。
少女グウィネヴィアで印象に残った美少女ですが、相変わらず可愛いな(はぁと)。大劇場も東宝も、ダイアナの剣を差して行く振りがカウントどおりに進まないのでドキドキしたのですが、怪我とかは無かったようでなによりです!
バッキー(千寿)⇒ローラの珠華ゆふ。
チョイ役といえばチョイ役なんですが、結構印象的でした。声が良いのかな?よく響く、良い声でした……よね?
刑事(輝咲)の毬愛まゆ。
男女逆転配役の最後は、リヴィングストンを逮捕しにくる刑事さん。
短めのトレンチにパンツスーツ……だったっけ?(←すみません)ハンサムで恰好良かったです。
ものすごくしつこく、「ちゃんと取り調べてちょうだいね!?」と言っていたのが何となく印象に残りました。
警官(凰姿・飛河)の朝水りょう・拓斗れい
美形二人を並べて、その役か!?と思いました(汗)。一番「イケメンを侍らせて」いるのは毬愛さんだよね、あの新公……。
だいたい、そんなところでしょうか。
思ったより長くなりましたが、お読みくださってありがとうございますm(_ _)m。
……みんなみんな、可愛かったです!(^ ^)(いろんな意味でね!)
【7月1日まで、あと159日】
今日のCSニュースで流れていた、月組大劇場公演の稽古場レポート。
るうちゃんもゆりちゃんもちなつちゃんも可愛くて、この三人(+みりおくん)がきりやさんといつも一緒、というのはすごく楽しみだなー、と思いつつ。
ああ、これが流れるってことは、花組の千秋楽ももうすぐなんだ……と、切なくなりました。
というわけで、先日簡単に速報したっきりになっている花組公演を、ここで書いておきたいと思います。
冒頭。警備隊長ミハイロフ(望海)の歌に合わせて、連行されてくる罪人たち。
だいもんの歌がしずかに心に沁みます。
カチューシャ(蘭乃)は上手花道から銀橋へ。
同時に下手奥からも罪人たちが。天真くんを連行するのが真瀬くん、銀華さんを連行するのが日高くん……だったかな?(←違っていたらすみません)。いきなり92期祭りな場面でした。
銀橋を連行されていくカチューシャに揶揄いの言葉を投げつける罪人たち。
「うるさい!あたいは何もしちゃいないんだ!」という切ない叫びは雪に吸われて消えて行く。
暗転、舞台奥の幕があがると、そこは華やかな公爵の館。
公爵令嬢ミッシィと、青年貴族ネフリュードフ伯爵の婚約披露パーティ。
コサックたちの中心で「カリンカ」を歌うまぁくん(朝夏)。軽やかに踊るふみか(紫峰)とらいらい(夕霧)が恰好良い。男役は前の場面の兵士たちと次の裁判に取られているので、娘役が多い場面ですが、その分、華やかで楽しいです。本当に、花組は娘役さんがみんな可愛い!!(←100回言っても足りない)
ミッシィの両親が夏美組長と一花。艶やかな貴婦人の一花も似合いで美しかったです。小柄だから子役もできるけど、こういう役もしっかりやれるところはさすがだなあ。カルロッタ、ティアロッサミと当たり役に恵まれた2011年は終わりましたが、今年もがんがんやってもらいたい!(^ ^)。
ネフリュードフ(ドミトリー)の執事のユーリはさおりさん(高翔)。ああ、こういうさおりさんも好きだなあ、とあらためて思いました。こういう役をみると、なんとなく月組の匂いを感じるのは私が月組好きだからでしょうか?さりげない佇まいと、押しつけがましくない優しさ、誠実さがとてもステキな人だと思います。
コロソフ叔父の浦輝さんも良い味出してました。こういう役は似合いますよねー!蘭トムさんよりずっと大人で渋くて、口数の少ない寡黙で武骨な元軍人、なのに意外にお茶目(^ ^)。さすが石田さん、出演者の個性がわかっているなあと思いました。
イワノーヴナ伯母の京さん。一昔前は若者たちの心を騒がせた貴婦人であることがよくわかる美しさと、さばけた気風の良さはさすがです。「ちいさな花がひらいた」のお久も素晴らしかったし、ロシア貴族のご婦人も素晴らしい。マリア侯爵夫人からお久まで、ひとくちに「貴婦人」といっても幅ひろいものだなあと思います。京さんの芸幅は本当にすごい。
ドミトリーの姉ナターシャのさあや(初姫)。しっとりした落ち着きのある美しいひと。さあやの一面にぴったりの宛書きで、石田さんがあえてさあやに宛書きするのがこういう役であったことが嬉しいです。わずかにのぞく押しつけがましさと上から目線の高飛車さが、穏やかで落ち着いた語り口や風情の中に潜んでいるのがとても良いです。ああいう二重性のある役をやらせたら、右に出る者はいないんだもんね。しかも華やかで美しい。最高です。
クララのきらりん(華耀)。えーっと、ドミトリーの従姉妹……でしたっけ?イワノーヴナ伯母の関係者なんですよね。あのへんの血縁関係はさっぱりですが、とにかく美しくて、「恋の手練れ」の名に恥じぬ存在感でした。未亡人として黒いドレスに身を包み、眼鏡までかけても隠しきれない華やかさ。禁欲的な黒いドレスが余計に艶めかしくみえて、計算かと思いました(^ ^)。
きらりんって、根本的にはあまり色気のないタイプだと思うのですが、こういう、ちょっと格好良い役は嵌るんですよねー!石田さんとの相性は良いので期待していたのですが、期待以上でした(*^ ^*)。
じゅりあの役(マリア・パーブロワ)もちょっと観てみたかったけど。
シェンボック(壮)とアニエス(月野)。
お人形のように可愛らしいアニエスと、その美貌にぞっこんなシェンボック。対等に語りあう、幸せそうな二人がとても良いです。まだお互いちゃんとした自覚にはなっていないけれども、ちゃんと愛し合っているのが観ていてわかる、というのが面白い。
そんな二人と並ぶからこそ、今まさに婚約を披露しているドミトリーとミッシィ(実咲)の二人は、お互いにどこか遠慮があるのが観客ににも判りやすいんですよね。
何事もなければ、時間をかけてその隙間をうめていったんだろう。そうやって、素敵な夫婦になるカップルはたくさんある。まして、結婚には家格のつり合いが重要となる貴族階級なんだから。
でも、何事かは起きてしまった。
この場合は、陪審員としての出廷要請という形で。
叔父も公爵も、声を揃えて「行くべきだ」といい聞かせ、ドミトリーはいつもどおりの誠実な笑顔で婚約者の手を握る。
そこに待つ人が誰なのか、虫の知らせも何もなく。
気落ちしたミッシィを慰めようと、自ら道化役をかってでるシェンボック。
壮ちゃんって、こういう役どころが本当にうまいな、と思います。「メランコリック・ジゴロ」以来、ああいうちょっとワルぶったところのある、うるさくていい加減なのに憎めない「友人」役って、壮ちゃんの当たり役になってますよね。石田さんはそのスターの「判っている魅力」を使いたがるところがあるけど、こういう役を振ってくるところはさすがだと思う。
そして、迷わずに裁判所へ向かうドミトリーの真っ直ぐさも、同じように、蘭トムさんの本質だと思うんですよね。今まであまり組んでいた印象がなかったけど、蘭トムさんは案外と石田役者なのかもしれないな、と感じました。
石田作品の特徴、というか、私が好きなところって何だろう……なんてことをいろいろ考えていたのですが。
私が石田作品を好きなのは、基本的に「説明役のいないお芝居」がメインであるところなんだと思います。
説明役(=地の文)がいないから、登場人物が本音で話しているのか、意識して嘘を吐いているのか、自分でも本当の気持ちに気がつかないのか、観ている側にはわからない。わからないから、いろいろ想像する余地がある。
この場面でも、ドミトリーが義務だと思って出廷しただけなのか、華やかなパーティーがめんどくさくなっていたのでこれ幸いと出かけたのか、あるいは陪審員をやるのが純粋に楽しみだったのか(^ ^)、彼の本音はわからないようになっている。蘭トムさんも一見無表情(というかいつもと同じ笑顔)だから、意識しているのかなと思います。
観客は、ドミトリーの仮面の笑顔を視ながら、彼の「今」を想像するのが楽しいんですよね。シェンボックもそう。ミッシィも、アニエスも、イワノーヴナも、クララも。この場面に出ているメンバーは、一癖も二癖もある貴族たちだから、余計に面白いんだと思います。
暗転して、場面は裁判所の陪審員控室へ。
陪審員たちがぴーちくぱーちく好き勝手に喋っているのを抑えるように歌いだす(という設定らしい)アーサー(煌雅)。ちなみに陪審員たちは「めんどくせえなあ」とか話してるらしいです( ^)。
上手に輝良・真瀬・日高、下手に彩城・冴月と並んで、下手端に蘭トムさんが座ります。上級生3人は軍人で、みんな豪華な礼服(^ ^)。下級生二人は商人(真瀬)と教師(日高)なんだそうです。そこは石田さんの拘りだそうですが。その拘り、伝わりにくいかも(ごめんなさい)。
裁判が始まる。
上手の花道ではマトヴェイ検事(鳳)の論説、下手ではファナーリン弁護士の論説。
どちらも口跡がよくて聴きとりやすく、いかにも「裁判」な感じがします。ちょっと声が高くて早口な真由ちゃんの検事さんは、いつもの笑顔を封じて厳しく攻めつけて、やわらかな口調のみつる弁護士は、ゆったりと陪審員たちを懐柔しようとする。
被告は3人。マウレタニア・ホテルの従業員・カルチンキン(扇)、ボーチコワ(芽吹)、そして、エカテリーナ・マースロワ(蘭乃)。
「カチューシャ……!!」
呟く蘭トムさんの、嘘のない「驚愕」。舞台中央でスポットを浴びる、蘭ちゃんの無表情。
服を脱ぎ捨てて、「ギルティー」のダンスナンバーへ。あの衣装、どっかで観た覚えがあるんですが……なんだっけ。「魅惑」?違うかなあ。
可愛いアニエスや淑やかなコルチャーギン公爵夫人が混ざっていることに驚きが隠せませんが(^ ^)、この場面の眼目はよっち(月央)のダンス!!いやー、恰好良いです~~!!
もちろん蘭ちゃんもかなり踊ってます。ダンサー・蘭はなの本領発揮!という感じで、恰好良かったです(*^ ^*)。
「被告は、以前勤めていた貴族の邸で主人に弄ばれ、捨てられた」
この台詞が、ドミトリーの頭の中をぐるぐる回りつづける。
ところで。
ファナーリン弁護士が繰り返すこの主張が、陪審員の同情を買うためのものにすぎず、彼女の無罪を説明しようとしていないのがちょっと気になりました。
カチューシャ自身は「あたいは何も知らなかった!」と供述してるのに、その線では駄目なのでしょうか?
なんか、全体的にこの裁判に関しては疑問だらけで(汗)。この時代の裁判って、こんなものだったんだろうか。被告も被害者も平民だから??
蘭トムさん、「異議あり!」って叫んじゃえよ!と何度思ったことか。
そんなこんな、いろいろ疑問があって、久しぶりに原作を読み返したいなーっと思った作品でした。……うーん、東京に来るまでに読めるかなあ。家にあった「復活」が、あまりに百科事典のような巨大な本だったので、だいぶ挫けているのですが(- -;ゞ。
ところで。
ショーについては、また別途……と思いつつ、一つだけ。
あの主題歌、月組さんの「ONE」に酷似していませんか?
サビのところの歌いだしとか、真顔で「ONE」を期待してしまうんですけど、私だけですかね…?
【7月1日まで、あと157日】
るうちゃんもゆりちゃんもちなつちゃんも可愛くて、この三人(+みりおくん)がきりやさんといつも一緒、というのはすごく楽しみだなー、と思いつつ。
ああ、これが流れるってことは、花組の千秋楽ももうすぐなんだ……と、切なくなりました。
というわけで、先日簡単に速報したっきりになっている花組公演を、ここで書いておきたいと思います。
冒頭。警備隊長ミハイロフ(望海)の歌に合わせて、連行されてくる罪人たち。
だいもんの歌がしずかに心に沁みます。
カチューシャ(蘭乃)は上手花道から銀橋へ。
同時に下手奥からも罪人たちが。天真くんを連行するのが真瀬くん、銀華さんを連行するのが日高くん……だったかな?(←違っていたらすみません)。いきなり92期祭りな場面でした。
銀橋を連行されていくカチューシャに揶揄いの言葉を投げつける罪人たち。
「うるさい!あたいは何もしちゃいないんだ!」という切ない叫びは雪に吸われて消えて行く。
暗転、舞台奥の幕があがると、そこは華やかな公爵の館。
公爵令嬢ミッシィと、青年貴族ネフリュードフ伯爵の婚約披露パーティ。
コサックたちの中心で「カリンカ」を歌うまぁくん(朝夏)。軽やかに踊るふみか(紫峰)とらいらい(夕霧)が恰好良い。男役は前の場面の兵士たちと次の裁判に取られているので、娘役が多い場面ですが、その分、華やかで楽しいです。本当に、花組は娘役さんがみんな可愛い!!(←100回言っても足りない)
ミッシィの両親が夏美組長と一花。艶やかな貴婦人の一花も似合いで美しかったです。小柄だから子役もできるけど、こういう役もしっかりやれるところはさすがだなあ。カルロッタ、ティアロッサミと当たり役に恵まれた2011年は終わりましたが、今年もがんがんやってもらいたい!(^ ^)。
ネフリュードフ(ドミトリー)の執事のユーリはさおりさん(高翔)。ああ、こういうさおりさんも好きだなあ、とあらためて思いました。こういう役をみると、なんとなく月組の匂いを感じるのは私が月組好きだからでしょうか?さりげない佇まいと、押しつけがましくない優しさ、誠実さがとてもステキな人だと思います。
コロソフ叔父の浦輝さんも良い味出してました。こういう役は似合いますよねー!蘭トムさんよりずっと大人で渋くて、口数の少ない寡黙で武骨な元軍人、なのに意外にお茶目(^ ^)。さすが石田さん、出演者の個性がわかっているなあと思いました。
イワノーヴナ伯母の京さん。一昔前は若者たちの心を騒がせた貴婦人であることがよくわかる美しさと、さばけた気風の良さはさすがです。「ちいさな花がひらいた」のお久も素晴らしかったし、ロシア貴族のご婦人も素晴らしい。マリア侯爵夫人からお久まで、ひとくちに「貴婦人」といっても幅ひろいものだなあと思います。京さんの芸幅は本当にすごい。
ドミトリーの姉ナターシャのさあや(初姫)。しっとりした落ち着きのある美しいひと。さあやの一面にぴったりの宛書きで、石田さんがあえてさあやに宛書きするのがこういう役であったことが嬉しいです。わずかにのぞく押しつけがましさと上から目線の高飛車さが、穏やかで落ち着いた語り口や風情の中に潜んでいるのがとても良いです。ああいう二重性のある役をやらせたら、右に出る者はいないんだもんね。しかも華やかで美しい。最高です。
クララのきらりん(華耀)。えーっと、ドミトリーの従姉妹……でしたっけ?イワノーヴナ伯母の関係者なんですよね。あのへんの血縁関係はさっぱりですが、とにかく美しくて、「恋の手練れ」の名に恥じぬ存在感でした。未亡人として黒いドレスに身を包み、眼鏡までかけても隠しきれない華やかさ。禁欲的な黒いドレスが余計に艶めかしくみえて、計算かと思いました(^ ^)。
きらりんって、根本的にはあまり色気のないタイプだと思うのですが、こういう、ちょっと格好良い役は嵌るんですよねー!石田さんとの相性は良いので期待していたのですが、期待以上でした(*^ ^*)。
じゅりあの役(マリア・パーブロワ)もちょっと観てみたかったけど。
シェンボック(壮)とアニエス(月野)。
お人形のように可愛らしいアニエスと、その美貌にぞっこんなシェンボック。対等に語りあう、幸せそうな二人がとても良いです。まだお互いちゃんとした自覚にはなっていないけれども、ちゃんと愛し合っているのが観ていてわかる、というのが面白い。
そんな二人と並ぶからこそ、今まさに婚約を披露しているドミトリーとミッシィ(実咲)の二人は、お互いにどこか遠慮があるのが観客ににも判りやすいんですよね。
何事もなければ、時間をかけてその隙間をうめていったんだろう。そうやって、素敵な夫婦になるカップルはたくさんある。まして、結婚には家格のつり合いが重要となる貴族階級なんだから。
でも、何事かは起きてしまった。
この場合は、陪審員としての出廷要請という形で。
叔父も公爵も、声を揃えて「行くべきだ」といい聞かせ、ドミトリーはいつもどおりの誠実な笑顔で婚約者の手を握る。
そこに待つ人が誰なのか、虫の知らせも何もなく。
気落ちしたミッシィを慰めようと、自ら道化役をかってでるシェンボック。
壮ちゃんって、こういう役どころが本当にうまいな、と思います。「メランコリック・ジゴロ」以来、ああいうちょっとワルぶったところのある、うるさくていい加減なのに憎めない「友人」役って、壮ちゃんの当たり役になってますよね。石田さんはそのスターの「判っている魅力」を使いたがるところがあるけど、こういう役を振ってくるところはさすがだと思う。
そして、迷わずに裁判所へ向かうドミトリーの真っ直ぐさも、同じように、蘭トムさんの本質だと思うんですよね。今まであまり組んでいた印象がなかったけど、蘭トムさんは案外と石田役者なのかもしれないな、と感じました。
石田作品の特徴、というか、私が好きなところって何だろう……なんてことをいろいろ考えていたのですが。
私が石田作品を好きなのは、基本的に「説明役のいないお芝居」がメインであるところなんだと思います。
説明役(=地の文)がいないから、登場人物が本音で話しているのか、意識して嘘を吐いているのか、自分でも本当の気持ちに気がつかないのか、観ている側にはわからない。わからないから、いろいろ想像する余地がある。
この場面でも、ドミトリーが義務だと思って出廷しただけなのか、華やかなパーティーがめんどくさくなっていたのでこれ幸いと出かけたのか、あるいは陪審員をやるのが純粋に楽しみだったのか(^ ^)、彼の本音はわからないようになっている。蘭トムさんも一見無表情(というかいつもと同じ笑顔)だから、意識しているのかなと思います。
観客は、ドミトリーの仮面の笑顔を視ながら、彼の「今」を想像するのが楽しいんですよね。シェンボックもそう。ミッシィも、アニエスも、イワノーヴナも、クララも。この場面に出ているメンバーは、一癖も二癖もある貴族たちだから、余計に面白いんだと思います。
暗転して、場面は裁判所の陪審員控室へ。
陪審員たちがぴーちくぱーちく好き勝手に喋っているのを抑えるように歌いだす(という設定らしい)アーサー(煌雅)。ちなみに陪審員たちは「めんどくせえなあ」とか話してるらしいです( ^)。
上手に輝良・真瀬・日高、下手に彩城・冴月と並んで、下手端に蘭トムさんが座ります。上級生3人は軍人で、みんな豪華な礼服(^ ^)。下級生二人は商人(真瀬)と教師(日高)なんだそうです。そこは石田さんの拘りだそうですが。その拘り、伝わりにくいかも(ごめんなさい)。
裁判が始まる。
上手の花道ではマトヴェイ検事(鳳)の論説、下手ではファナーリン弁護士の論説。
どちらも口跡がよくて聴きとりやすく、いかにも「裁判」な感じがします。ちょっと声が高くて早口な真由ちゃんの検事さんは、いつもの笑顔を封じて厳しく攻めつけて、やわらかな口調のみつる弁護士は、ゆったりと陪審員たちを懐柔しようとする。
被告は3人。マウレタニア・ホテルの従業員・カルチンキン(扇)、ボーチコワ(芽吹)、そして、エカテリーナ・マースロワ(蘭乃)。
「カチューシャ……!!」
呟く蘭トムさんの、嘘のない「驚愕」。舞台中央でスポットを浴びる、蘭ちゃんの無表情。
服を脱ぎ捨てて、「ギルティー」のダンスナンバーへ。あの衣装、どっかで観た覚えがあるんですが……なんだっけ。「魅惑」?違うかなあ。
可愛いアニエスや淑やかなコルチャーギン公爵夫人が混ざっていることに驚きが隠せませんが(^ ^)、この場面の眼目はよっち(月央)のダンス!!いやー、恰好良いです~~!!
もちろん蘭ちゃんもかなり踊ってます。ダンサー・蘭はなの本領発揮!という感じで、恰好良かったです(*^ ^*)。
「被告は、以前勤めていた貴族の邸で主人に弄ばれ、捨てられた」
この台詞が、ドミトリーの頭の中をぐるぐる回りつづける。
ところで。
ファナーリン弁護士が繰り返すこの主張が、陪審員の同情を買うためのものにすぎず、彼女の無罪を説明しようとしていないのがちょっと気になりました。
カチューシャ自身は「あたいは何も知らなかった!」と供述してるのに、その線では駄目なのでしょうか?
なんか、全体的にこの裁判に関しては疑問だらけで(汗)。この時代の裁判って、こんなものだったんだろうか。被告も被害者も平民だから??
蘭トムさん、「異議あり!」って叫んじゃえよ!と何度思ったことか。
そんなこんな、いろいろ疑問があって、久しぶりに原作を読み返したいなーっと思った作品でした。……うーん、東京に来るまでに読めるかなあ。家にあった「復活」が、あまりに百科事典のような巨大な本だったので、だいぶ挫けているのですが(- -;ゞ。
ところで。
ショーについては、また別途……と思いつつ、一つだけ。
あの主題歌、月組さんの「ONE」に酷似していませんか?
サビのところの歌いだしとか、真顔で「ONE」を期待してしまうんですけど、私だけですかね…?
【7月1日まで、あと157日】
「OLDIES」発売記念イベント
2012年1月27日 宝塚(星)山野楽器銀座本店7階イベントスペースJamSpotにて、
『「OLDIES -TAKARAZUKA NATSUMERO SONG-」発売記念トーク&ミニ・ライブ』に参加して参りました。
出演は、星組の毬乃ゆい・天寿光希・夏樹れいのお三方。
このCDについては、年末に雪組さんたち(沙央くらま・蓮城まこと・此花いの莉)が丸ビルでイベントをしていましたが、今回は東宝公演中の星組さんが山野楽器本店で、本格的な音響機材を使わせてもらってました。
どーーーして宙組はやらなかったんだ!!という叫びはさておいて、、、
えーっと、楽しかったです、……というか、緊張しました(滝汗)。
……なんでだ。
もとい。
会場は、銀座4丁目の山野楽器本店7階。なかなか広くて、綺麗なスペースでした。
正面に舞台、その前に椅子が……何列あったのかな?意外とたくさんいたような気がします。緊張していて(←だから何故)あまり回りを見られなかったのですが、立ち見もいたのにちょっとびっくり。
まあ、山野さん(?)にひとつだけアドバイスするとしたら。
「オーシャンズ11」のDVDを、会場特典として「柚希礼音さんの生写真つき」で販売していたのですが、、、せっかくだから、本日の出演者の生写真をつけた方が、当日の売れ行きは良かったかもしれませんよ?(^ ^)。
司会はソニーミュージックの方。こういうイベントの仕切りには慣れていらっしゃるみたいでしたが、いかんせん宝塚のことはご存知ないよね(^ ^;)。もちろん、無料のイベントに宝塚に詳しいプロの司会者を用意してくださるはずもないことは判っているのですが、、、いろいろ大変そうでした(^ ^)。まあ、その内輪な感じが楽しかったといえば楽しかったのですが。
とりあえず。「公演後に駆けつけてくださいました!」という司会者さんの前振りに、腕を振って駆けっこのボディランゲージをしていたみっきぃさんがめっちゃ可愛かったです(*^ ^*)
最初の話題は、「オーシャンズ11」での役どころ。
毬乃さんは「映画には出てこないエコ団体の人なんですけど……」といきなり曖昧な説明。毬乃さん、同期の美風舞良さんなみの「しっかりしたお姉さま」的イメージを勝手に抱いていたのですが、予想外に可愛らしい、ふわふわした方でした。そのきれいな髪と同じくゆるふわで、なのに意外なところでちゃんと拾ってくれるところが素敵(はぁと)。
「観にいらっしゃった上級生には、美稀さんともども『胡散臭い』って言われます」と仰ってました。
あと、最初の登場で着ている赤い上着は制服ですか?と訊かれて「たぶん……そうかな?」と。他のメンバーがでてこないので判らないんですよね。「LUNA」の時は完璧制服でしたが(←関係ない)
みっきぃさんは、「オーシャンズ11の一味」と自己紹介して、いきなり客席から突っ込まれてました。
「11人も一緒にいるので、皆さんと被らないように髪型とか工夫してがんばってます」と仰ってたけど、11人で一緒に出るのなんて「JUMP」と一幕ラストと2幕のお芝居ラストの3回だけじゃん!と思ったのは私だけでしょうか(^ ^;ゞ
みっきぃさん的には、そこで原稿分は言い終えて終了のつもりだったようですが、司会者さんに突然「胡散臭くないんですか?」と振られて、「ほえええ?」となっていたのも可愛かった♪「う、胡散臭くはないですよねええ?」と毬乃さんたちに助けを求めていたら、夏樹くんが「映像のマジシャンという役どころなので……」ときれいにフォローしてくれました!
ここ以外でも、全体的に毬乃さんがボケて、みっきぃさんがフォローしようとして取り落として、夏樹くんが拾う、という展開が多かったような気がします。夏樹くんの落ち着きっぷりと、頭の回転のはやさにびっくりの40分間でした(^ ^)。
そんな夏樹くんは、「通し役はないのですが(←ここで司会者がびっくりしてた)、いろんな場面でいろんなことをやらせていただいています」と。みっきぃさんが「フル出演だよね」とフォローして、二人で掛け合いで細かい出番を説明していました。身振り手振りで。ああいうときに、じっとしていられなくて身振り手振りに口三味線で細かい場面を再現してしまうみっきぃさんが、若干ですが真瀬くんとかぶってみえる……(←どっちが上級生ですか)
夏樹くんに話を戻して。
スロットマシーンは触ってるけど当たったことはない、とか、でも、ブラックジャックは結構強い、とかそんな話をして、司会者さんに「それ以上ギャンブルに嵌らないでくださいね」と言われてました。
そうそう、トランプ流れで、毬乃さんが「ポーカーなら私もやってる!」と。どこで?との問いに「VIPルーム」と自慢げに仰った時の笑顔がキュートでした。小池さんの指示で東宝からカードを持ちこむようになったんだけど、ベネディクトの紅さんに「VIPルーム楽しそうですね」と言われているそうです(^ ^)。
司会者さんがそろそろCDの話でも、と仰ったところで、毬乃さんが「あれ?新人公演の話は?」と。
いやー、何が面白かったって、それに対して真顔で抵抗しようとしたみっきぃさんが(*^ ^*)
いちおう原稿(?)は用意してきていたらしく、ちょっと早口で「最後だったので悔いのないようにがんばりました!」みたいなことを言い切って終わらせようとしたのに、毬乃さんと夏樹くんに二人がかりで誉め殺しにされて、高椅子の上で小さくなっていたのが、、、死ぬほど、というか、正視できないほど(←おい)“超キュート”でした!
必死で体勢を立て直して、「次は客席で、一緒に(と言いながら毬乃さんの方に身を寄せて)見せていただきたいと思います!ね、ちぃちゃん!」と夏樹さんに呼びかけていたところは、ちょっと先輩風吹かしてましたけどね。
っていうか、夏樹さんの愛称は「ちぃちゃん」なのね(*^ ^*)。そして、夏樹さんがみっきぃさんのことを「ちぃちゃんさん」と呼んだのがめっちゃツボでした。そうなのか!!!
夏樹さんのマイクは、「本公演とはちょっと変えて、ずーーっとリズムに乗っている感じで、と先生(田渕さん?)に言われて…」とのこと。そういえば、ちょっと印象が違いましたね。声のパンチが印象的で、細かい芝居まであまりチェックしきれませんでしたが、、、そういうことだったのかな?
で、さっきの仕返しとばかりに褒め殺しにかかるみっきぃさんと、それを落ち着き払って軽くかわす夏樹さん、という面白い図を観ることができました。
最後には、諦めた(?)みっきぃさんが「もうCDの話にいきませんか」と振って、本題(^ ^;のCDの録音時のエピソードへ。
毬乃さんは、「録音したのは夏だったので……もうそのときの記憶はあまり……」といきなり心もとないお言葉(^ ^;ゞ。元歌を聴いたときは「なんとかなるかな?」と思っていたけど、いざ歌ってんたらとんでもない。しかも、歌詞も可愛らしい歌詞かと思っていたら、ものすごく切ない歌だった、、、というお話をされていたと思います。
みっきぃさんは、歌う前から「難しそうだな、と構えていた」そうなのですが。
「一度だけ歌稽古があったんですが、先に入っていた夏樹んくんが10分くらいで出てきたのに、私は1時間みっちり怒られて……」と切なげに話されました。「すごく難しくて、でもすごく勉強にもなった歌なので、、、今夜はこれからがんばりたいと思います」と、綺麗に〆てました(^ ^)。
夏樹くんは、「(シクラメンのかほりは)曲自体にすごく力のある歌だ」という話と、「歌いだしに力が入り過ぎて、森進一さんみたいなってしまって……」何度も録り直した、というお話をされていました。「力を抜く」ってたしかに難しいことですし、夏樹さんの声は良い意味で力強くて響きが深いので、油断をすると一昔前の演歌歌手みたいになりやすいのかもしれませんが、少なくともCDの声はそんなことなかったと思うんですけどね……?何度も録り直した結果、良くなったってことかな?
他にも面白いエピソードはたくさんあったらしいのですが、そのあたりは残念ながらCUTで、まずは歌のコーナーその1(毬乃・夏樹)へ。
毬乃さんの「あなた」は、CDで聴いた印象より、、、なんというか、すっと胸に入ってくる気がしました。生歌のちからなのか、夏からの数ヶ月で毬乃さんも変ったのか?わかりませんが、「幸せ」の情景と「傍にいないあなた」のイマジネーションがクロスして、ひどく切なくて、だけど前向きな感じ。本当に優しい声だな、と思いました。
夏樹さんの「シクラメンのかほり」は、CDで聴いた印象より透明感があったような気がします。それが「森進一との違い」なのかな?(^ ^;いや、でもCDの力強さもすごく好きなんですけどね。
一番の歌詞をいきなり間違えたときはびっくりしましたが、平然と歌いきったことにもっと驚きました(@ @)。後から「歌詞を間違えましたー!」と笑顔で言っていて、なんかこのイベントで初めて学年相応の若さを見た気がしました(^ ^)。頭が真っ白になったらしいんですが、、、可愛いなあ。
お二人が歌った後、今度は「明日があるさ」についてについてちょっとトーク。
毬乃さんと夏樹さんは一緒に録音したけど、みっきぃさんは別録りだったらしい。……「おかしな二人」の公演中だったとか、そういうことでしょうか。
それぞれの歌っている箇所は……
毬乃さんが一番の「今日も待ちぼうけ」。
これは何度か聴いてやっとわかりました。若干消去法でしたが(^ ^)。こういう歌になると、意外と男役と娘役が判りにくくて、なかなか候補が絞りきれず……でもいちおう、たぶんこれは毬乃さんだろう、と。
みっきぃさんが4番の「ふるえる指で回したよ」。
これは一回で判りました(^ ^)。みっきぃさん、「U」の発音に癖がありますよね。あと、破擦音の入れ方が独特だと思うんです♪
夏樹さんも同じく4番の「出るまで待てぬ僕」。
これも若干消去法だったけど、最終的には夏樹さんだろうな、と思ってました。いやあの、「シクラメンのかほり」の色っぽい声を基準にすると、この歌はあまりにも爽やかすぎてわからなかったんですよー!!(言い訳)(^ ^;ゞ。
最後は、「自分の歌った歌以外に好きな歌(など)は?」という質問。
しばらく3人とも固まっていたのですが、毬乃さん指名で「同期が……」と振られて、やっと話が進みだしました。
「花組の壮(一帆)が『ふれあい』を歌っているんですけど、『めっちゃぴったりやーん!』って言ったら、『そうぉー?』って言ってました」と、壮ちゃんの口真似交じり(←満更でも~、な感じがよく出てた)でお話してくれました。「宙組の美風舞良が『オリビアを聴きながら』も凄く良い曲で!」とも。
「みっきぃは?」と毬乃さんにふられて「私も、同期の此花いの莉が『プレイバック』を…」と、最後のリフレインだけ微妙な振り付きで歌ってくれました。おっとびっくり。「(此花さんの歌い方が)いつもの声とは全然違ってて、すごいなーと」みたいなことを言いたかったみたいなんですけど、なんかぐだぐたになってました(^ ^)。
夏樹くんは「私も同期が…と言いたいのですが、残念ながら参加していないので」と前振ってから、「実は、松山千春さんの『季節の中で』が大好きなんです!」と、みっきぃさんにプレッシャーをかけていました(^ ^)。
なんか、キラキラした瞳でそんなことを言われて、めっちゃ真顔で「……き、緊張してきた……」と毬乃さんの方に手を伸ばすみっきぃさん。その手を握って「ホントに冷たい!」と吃驚している毬乃さん。
いやーーー、いいトリオだわ(*^ ^*)。
それを見て、「では」と続けて歌に入るというドSな司会者さんでしたが、まあ、みっきぃさんにしてみれば、あのままトークでいじられているよりマシだったのかも。
みっきぃさんの「季節の中で」。
大劇場のお茶会で歌ってくれたときはずいぶんとヘロヘロで、、、実は今日も非常に心配(緊張)していたのですが。さすがに今回はそんなことはなく、とってもとっても!良かったと思います(*^ ^*)。いつも手持ちマイクに慣れてない感じがすごくあったのですが、練習したのでしょうか。
無条件に声が好きなんだなあ、とあらためて(っていうか今更)思ったので、もう何も言いません。
てっきり最後に三人で「明日があるさ」を歌ってくれると思っていたので、そのまま終わってしまったのがちょっと残念でしたが、40分以上もかけてたっぷりやってくれて、とってもお得なイベントでした。
トークはすみからすみまでグダグダで、聴いているこっちが緊張したりもしましたが、歌は三人とも素晴らしかったし、すごく楽しかったです!
ソニーミュージックさん、山野楽器さん、出演された3人のみなさま、スタッフの皆さま、本当に本当に、ありがとうございましたm(_ _)m。
【7月1日まで、あと156日】
『「OLDIES -TAKARAZUKA NATSUMERO SONG-」発売記念トーク&ミニ・ライブ』に参加して参りました。
出演は、星組の毬乃ゆい・天寿光希・夏樹れいのお三方。
このCDについては、年末に雪組さんたち(沙央くらま・蓮城まこと・此花いの莉)が丸ビルでイベントをしていましたが、今回は東宝公演中の星組さんが山野楽器本店で、本格的な音響機材を使わせてもらってました。
どーーーして宙組はやらなかったんだ!!という叫びはさておいて、、、
えーっと、楽しかったです、……というか、緊張しました(滝汗)。
……なんでだ。
もとい。
会場は、銀座4丁目の山野楽器本店7階。なかなか広くて、綺麗なスペースでした。
正面に舞台、その前に椅子が……何列あったのかな?意外とたくさんいたような気がします。緊張していて(←だから何故)あまり回りを見られなかったのですが、立ち見もいたのにちょっとびっくり。
まあ、山野さん(?)にひとつだけアドバイスするとしたら。
「オーシャンズ11」のDVDを、会場特典として「柚希礼音さんの生写真つき」で販売していたのですが、、、せっかくだから、本日の出演者の生写真をつけた方が、当日の売れ行きは良かったかもしれませんよ?(^ ^)。
司会はソニーミュージックの方。こういうイベントの仕切りには慣れていらっしゃるみたいでしたが、いかんせん宝塚のことはご存知ないよね(^ ^;)。もちろん、無料のイベントに宝塚に詳しいプロの司会者を用意してくださるはずもないことは判っているのですが、、、いろいろ大変そうでした(^ ^)。まあ、その内輪な感じが楽しかったといえば楽しかったのですが。
とりあえず。「公演後に駆けつけてくださいました!」という司会者さんの前振りに、腕を振って駆けっこのボディランゲージをしていたみっきぃさんがめっちゃ可愛かったです(*^ ^*)
最初の話題は、「オーシャンズ11」での役どころ。
毬乃さんは「映画には出てこないエコ団体の人なんですけど……」といきなり曖昧な説明。毬乃さん、同期の美風舞良さんなみの「しっかりしたお姉さま」的イメージを勝手に抱いていたのですが、予想外に可愛らしい、ふわふわした方でした。そのきれいな髪と同じくゆるふわで、なのに意外なところでちゃんと拾ってくれるところが素敵(はぁと)。
「観にいらっしゃった上級生には、美稀さんともども『胡散臭い』って言われます」と仰ってました。
あと、最初の登場で着ている赤い上着は制服ですか?と訊かれて「たぶん……そうかな?」と。他のメンバーがでてこないので判らないんですよね。「LUNA」の時は完璧制服でしたが(←関係ない)
みっきぃさんは、「オーシャンズ11の一味」と自己紹介して、いきなり客席から突っ込まれてました。
「11人も一緒にいるので、皆さんと被らないように髪型とか工夫してがんばってます」と仰ってたけど、11人で一緒に出るのなんて「JUMP」と一幕ラストと2幕のお芝居ラストの3回だけじゃん!と思ったのは私だけでしょうか(^ ^;ゞ
みっきぃさん的には、そこで原稿分は言い終えて終了のつもりだったようですが、司会者さんに突然「胡散臭くないんですか?」と振られて、「ほえええ?」となっていたのも可愛かった♪「う、胡散臭くはないですよねええ?」と毬乃さんたちに助けを求めていたら、夏樹くんが「映像のマジシャンという役どころなので……」ときれいにフォローしてくれました!
ここ以外でも、全体的に毬乃さんがボケて、みっきぃさんがフォローしようとして取り落として、夏樹くんが拾う、という展開が多かったような気がします。夏樹くんの落ち着きっぷりと、頭の回転のはやさにびっくりの40分間でした(^ ^)。
そんな夏樹くんは、「通し役はないのですが(←ここで司会者がびっくりしてた)、いろんな場面でいろんなことをやらせていただいています」と。みっきぃさんが「フル出演だよね」とフォローして、二人で掛け合いで細かい出番を説明していました。身振り手振りで。ああいうときに、じっとしていられなくて身振り手振りに口三味線で細かい場面を再現してしまうみっきぃさんが、若干ですが真瀬くんとかぶってみえる……(←どっちが上級生ですか)
夏樹くんに話を戻して。
スロットマシーンは触ってるけど当たったことはない、とか、でも、ブラックジャックは結構強い、とかそんな話をして、司会者さんに「それ以上ギャンブルに嵌らないでくださいね」と言われてました。
そうそう、トランプ流れで、毬乃さんが「ポーカーなら私もやってる!」と。どこで?との問いに「VIPルーム」と自慢げに仰った時の笑顔がキュートでした。小池さんの指示で東宝からカードを持ちこむようになったんだけど、ベネディクトの紅さんに「VIPルーム楽しそうですね」と言われているそうです(^ ^)。
司会者さんがそろそろCDの話でも、と仰ったところで、毬乃さんが「あれ?新人公演の話は?」と。
いやー、何が面白かったって、それに対して真顔で抵抗しようとしたみっきぃさんが(*^ ^*)
いちおう原稿(?)は用意してきていたらしく、ちょっと早口で「最後だったので悔いのないようにがんばりました!」みたいなことを言い切って終わらせようとしたのに、毬乃さんと夏樹くんに二人がかりで誉め殺しにされて、高椅子の上で小さくなっていたのが、、、死ぬほど、というか、正視できないほど(←おい)“超キュート”でした!
必死で体勢を立て直して、「次は客席で、一緒に(と言いながら毬乃さんの方に身を寄せて)見せていただきたいと思います!ね、ちぃちゃん!」と夏樹さんに呼びかけていたところは、ちょっと先輩風吹かしてましたけどね。
っていうか、夏樹さんの愛称は「ちぃちゃん」なのね(*^ ^*)。そして、夏樹さんがみっきぃさんのことを「ちぃちゃんさん」と呼んだのがめっちゃツボでした。そうなのか!!!
夏樹さんのマイクは、「本公演とはちょっと変えて、ずーーっとリズムに乗っている感じで、と先生(田渕さん?)に言われて…」とのこと。そういえば、ちょっと印象が違いましたね。声のパンチが印象的で、細かい芝居まであまりチェックしきれませんでしたが、、、そういうことだったのかな?
で、さっきの仕返しとばかりに褒め殺しにかかるみっきぃさんと、それを落ち着き払って軽くかわす夏樹さん、という面白い図を観ることができました。
最後には、諦めた(?)みっきぃさんが「もうCDの話にいきませんか」と振って、本題(^ ^;のCDの録音時のエピソードへ。
毬乃さんは、「録音したのは夏だったので……もうそのときの記憶はあまり……」といきなり心もとないお言葉(^ ^;ゞ。元歌を聴いたときは「なんとかなるかな?」と思っていたけど、いざ歌ってんたらとんでもない。しかも、歌詞も可愛らしい歌詞かと思っていたら、ものすごく切ない歌だった、、、というお話をされていたと思います。
みっきぃさんは、歌う前から「難しそうだな、と構えていた」そうなのですが。
「一度だけ歌稽古があったんですが、先に入っていた夏樹んくんが10分くらいで出てきたのに、私は1時間みっちり怒られて……」と切なげに話されました。「すごく難しくて、でもすごく勉強にもなった歌なので、、、今夜はこれからがんばりたいと思います」と、綺麗に〆てました(^ ^)。
夏樹くんは、「(シクラメンのかほりは)曲自体にすごく力のある歌だ」という話と、「歌いだしに力が入り過ぎて、森進一さんみたいなってしまって……」何度も録り直した、というお話をされていました。「力を抜く」ってたしかに難しいことですし、夏樹さんの声は良い意味で力強くて響きが深いので、油断をすると一昔前の演歌歌手みたいになりやすいのかもしれませんが、少なくともCDの声はそんなことなかったと思うんですけどね……?何度も録り直した結果、良くなったってことかな?
他にも面白いエピソードはたくさんあったらしいのですが、そのあたりは残念ながらCUTで、まずは歌のコーナーその1(毬乃・夏樹)へ。
毬乃さんの「あなた」は、CDで聴いた印象より、、、なんというか、すっと胸に入ってくる気がしました。生歌のちからなのか、夏からの数ヶ月で毬乃さんも変ったのか?わかりませんが、「幸せ」の情景と「傍にいないあなた」のイマジネーションがクロスして、ひどく切なくて、だけど前向きな感じ。本当に優しい声だな、と思いました。
夏樹さんの「シクラメンのかほり」は、CDで聴いた印象より透明感があったような気がします。それが「森進一との違い」なのかな?(^ ^;いや、でもCDの力強さもすごく好きなんですけどね。
一番の歌詞をいきなり間違えたときはびっくりしましたが、平然と歌いきったことにもっと驚きました(@ @)。後から「歌詞を間違えましたー!」と笑顔で言っていて、なんかこのイベントで初めて学年相応の若さを見た気がしました(^ ^)。頭が真っ白になったらしいんですが、、、可愛いなあ。
お二人が歌った後、今度は「明日があるさ」についてについてちょっとトーク。
毬乃さんと夏樹さんは一緒に録音したけど、みっきぃさんは別録りだったらしい。……「おかしな二人」の公演中だったとか、そういうことでしょうか。
それぞれの歌っている箇所は……
毬乃さんが一番の「今日も待ちぼうけ」。
これは何度か聴いてやっとわかりました。若干消去法でしたが(^ ^)。こういう歌になると、意外と男役と娘役が判りにくくて、なかなか候補が絞りきれず……でもいちおう、たぶんこれは毬乃さんだろう、と。
みっきぃさんが4番の「ふるえる指で回したよ」。
これは一回で判りました(^ ^)。みっきぃさん、「U」の発音に癖がありますよね。あと、破擦音の入れ方が独特だと思うんです♪
夏樹さんも同じく4番の「出るまで待てぬ僕」。
これも若干消去法だったけど、最終的には夏樹さんだろうな、と思ってました。いやあの、「シクラメンのかほり」の色っぽい声を基準にすると、この歌はあまりにも爽やかすぎてわからなかったんですよー!!(言い訳)(^ ^;ゞ。
最後は、「自分の歌った歌以外に好きな歌(など)は?」という質問。
しばらく3人とも固まっていたのですが、毬乃さん指名で「同期が……」と振られて、やっと話が進みだしました。
「花組の壮(一帆)が『ふれあい』を歌っているんですけど、『めっちゃぴったりやーん!』って言ったら、『そうぉー?』って言ってました」と、壮ちゃんの口真似交じり(←満更でも~、な感じがよく出てた)でお話してくれました。「宙組の美風舞良が『オリビアを聴きながら』も凄く良い曲で!」とも。
「みっきぃは?」と毬乃さんにふられて「私も、同期の此花いの莉が『プレイバック』を…」と、最後のリフレインだけ微妙な振り付きで歌ってくれました。おっとびっくり。「(此花さんの歌い方が)いつもの声とは全然違ってて、すごいなーと」みたいなことを言いたかったみたいなんですけど、なんかぐだぐたになってました(^ ^)。
夏樹くんは「私も同期が…と言いたいのですが、残念ながら参加していないので」と前振ってから、「実は、松山千春さんの『季節の中で』が大好きなんです!」と、みっきぃさんにプレッシャーをかけていました(^ ^)。
なんか、キラキラした瞳でそんなことを言われて、めっちゃ真顔で「……き、緊張してきた……」と毬乃さんの方に手を伸ばすみっきぃさん。その手を握って「ホントに冷たい!」と吃驚している毬乃さん。
いやーーー、いいトリオだわ(*^ ^*)。
それを見て、「では」と続けて歌に入るというドSな司会者さんでしたが、まあ、みっきぃさんにしてみれば、あのままトークでいじられているよりマシだったのかも。
みっきぃさんの「季節の中で」。
大劇場のお茶会で歌ってくれたときはずいぶんとヘロヘロで、、、実は今日も非常に心配(緊張)していたのですが。さすがに今回はそんなことはなく、とってもとっても!良かったと思います(*^ ^*)。いつも手持ちマイクに慣れてない感じがすごくあったのですが、練習したのでしょうか。
無条件に声が好きなんだなあ、とあらためて(っていうか今更)思ったので、もう何も言いません。
てっきり最後に三人で「明日があるさ」を歌ってくれると思っていたので、そのまま終わってしまったのがちょっと残念でしたが、40分以上もかけてたっぷりやってくれて、とってもお得なイベントでした。
トークはすみからすみまでグダグダで、聴いているこっちが緊張したりもしましたが、歌は三人とも素晴らしかったし、すごく楽しかったです!
ソニーミュージックさん、山野楽器さん、出演された3人のみなさま、スタッフの皆さま、本当に本当に、ありがとうございましたm(_ _)m。
【7月1日まで、あと156日】
1月30日のつぶやき
2012年1月30日 宝塚(花)花組大劇場公演、千秋楽おめでとうございます。
扇めぐむ さん、
煌雅あさひ さん、
彩咲めい さん、
真瀬はるか さん、
月野姫花 さん、
5人とも、大劇場ご卒業おめでとうございます。
今日という日がきたら、いろいろ書こうと思っていたのに、今は何も言葉がでてきません。
結局大劇場には行けなかったし。明日のニュースを待つのみの身ですが。
ただただ、今までありがとう、と。
東京で、待っています、と。
ただ、心の中で呟いて。
明日も佳き日でありますように。
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扇めぐむ さん、
煌雅あさひ さん、
彩咲めい さん、
真瀬はるか さん、
月野姫花 さん、
5人とも、大劇場ご卒業おめでとうございます。
今日という日がきたら、いろいろ書こうと思っていたのに、今は何も言葉がでてきません。
結局大劇場には行けなかったし。明日のニュースを待つのみの身ですが。
ただただ、今までありがとう、と。
東京で、待っています、と。
ただ、心の中で呟いて。
明日も佳き日でありますように。
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ステップファザー・ステップ (ドラマ/原作)
2012年1月31日 TV コメント (6)
私にしてはめずらしく、ドラマについて。
上川隆也主演のドラマ(TBS系)が放映されている「ステップファザー・ステップ」。
写真(リンク)は、宮部みゆきによる原作本です。
突拍子もない設定と、それに輪をかけて突拍子もないキャラクター。独特なテンポの会話と、簡潔で的確な地の文。
卓越した文章力をもつストーリーテラー・宮部みゆきの、初期の大傑作、だと私は思っています(^ ^)。
上川隆也は好きだけど、あの突拍子もない物語を、いったいぜんたいどうやって実写化するんだろうか……と思っていたのですが。
ふつーに感動的なホームドラマになってますよっ!!?
いやー、誰かとこの感動を分かち合いたくて書いています。
判ってくださったかた、ぜひコメントください!お願いします(涙目)。
原作は絶対にそんな話じゃないんですよ。
ああ、いや、たしかにホームドラマはホームドラマなんですけどね。「家族」がいるところが「家」で、「家」であるためには「家族」が必要である、という逆転の発想が根本にあるのですから。
ただ、原作は、あの子供たちが普通の子じゃないことが前提なんです。
たとえば、第二話に出てきた白骨死体ですが、あれは原作にも出てくるエピソードで……「俺」は、子供たちが両親を殺したんじゃないかと疑うんですよ、本気で。そのくらい、普通の子供たちじゃない。
なのに!
ドラマの子供たち(渋谷龍生&樹生)の、可愛くてけなげで一途なことといったら!!
そして、上川隆也演じる「俺」の、意地っ張りで子供っぽくて可愛くて、なのにハンサムで恰好良いこと!!
……原作本から発案されたドラマであることはわかるけど、あまりにも全然違う世界観で描き出されるホームドラマ。なのに、なぜか根底にあるテーマはちゃんと踏襲されているところが凄いなあ、と思いながら毎週録画して視ています。
脚本は国井桂さん。
ドラマにはとことん疎い私は初めてきいたお名前ですが、翻案としては本当によくできた脚本だと思います(感心)。
「一人しかいない」両親に見捨てられた子供たちと、
家族を持つには精神的に子供すぎる男。
男の家族になってやりたかった大人(伊東四朗)と、
男に家族になってほしかった子供たち、
たったひとつ残された「家」を守るために、泥棒と「ステップファザー契約」まで交わしながら、
「帰ったって誰もいないんだ!」と、新たに家族になったばかりの犬を探して泣きながら夜の森を彷徨う子供たち。
「ごめんなさい、パパ」と泣き続ける子供たちを抱きしめて、「パパじゃねえ」しか言えない、さびしい眼をした男。
役者・上川隆也の吐く「嘘」のリアリティと、子供たちの純粋な直球勝負。いやー、本当に面白いです(*^ ^*)。
原作を知らない方は、あのドラマを視て、どう思われるのでしょうか。
原作の毒を知っているからこそ、それとのギャップが面白いだけなのでしょうか。特徴のない、ふつーのお涙頂戴系ホームドラマ、って感じなのかな……?
全く想像できません(T T)。
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上川隆也主演のドラマ(TBS系)が放映されている「ステップファザー・ステップ」。
写真(リンク)は、宮部みゆきによる原作本です。
突拍子もない設定と、それに輪をかけて突拍子もないキャラクター。独特なテンポの会話と、簡潔で的確な地の文。
卓越した文章力をもつストーリーテラー・宮部みゆきの、初期の大傑作、だと私は思っています(^ ^)。
上川隆也は好きだけど、あの突拍子もない物語を、いったいぜんたいどうやって実写化するんだろうか……と思っていたのですが。
ふつーに感動的なホームドラマになってますよっ!!?
いやー、誰かとこの感動を分かち合いたくて書いています。
判ってくださったかた、ぜひコメントください!お願いします(涙目)。
原作は絶対にそんな話じゃないんですよ。
ああ、いや、たしかにホームドラマはホームドラマなんですけどね。「家族」がいるところが「家」で、「家」であるためには「家族」が必要である、という逆転の発想が根本にあるのですから。
ただ、原作は、あの子供たちが普通の子じゃないことが前提なんです。
たとえば、第二話に出てきた白骨死体ですが、あれは原作にも出てくるエピソードで……「俺」は、子供たちが両親を殺したんじゃないかと疑うんですよ、本気で。そのくらい、普通の子供たちじゃない。
なのに!
ドラマの子供たち(渋谷龍生&樹生)の、可愛くてけなげで一途なことといったら!!
そして、上川隆也演じる「俺」の、意地っ張りで子供っぽくて可愛くて、なのにハンサムで恰好良いこと!!
……原作本から発案されたドラマであることはわかるけど、あまりにも全然違う世界観で描き出されるホームドラマ。なのに、なぜか根底にあるテーマはちゃんと踏襲されているところが凄いなあ、と思いながら毎週録画して視ています。
脚本は国井桂さん。
ドラマにはとことん疎い私は初めてきいたお名前ですが、翻案としては本当によくできた脚本だと思います(感心)。
「一人しかいない」両親に見捨てられた子供たちと、
家族を持つには精神的に子供すぎる男。
男の家族になってやりたかった大人(伊東四朗)と、
男に家族になってほしかった子供たち、
たったひとつ残された「家」を守るために、泥棒と「ステップファザー契約」まで交わしながら、
「帰ったって誰もいないんだ!」と、新たに家族になったばかりの犬を探して泣きながら夜の森を彷徨う子供たち。
「ごめんなさい、パパ」と泣き続ける子供たちを抱きしめて、「パパじゃねえ」しか言えない、さびしい眼をした男。
役者・上川隆也の吐く「嘘」のリアリティと、子供たちの純粋な直球勝負。いやー、本当に面白いです(*^ ^*)。
原作を知らない方は、あのドラマを視て、どう思われるのでしょうか。
原作の毒を知っているからこそ、それとのギャップが面白いだけなのでしょうか。特徴のない、ふつーのお涙頂戴系ホームドラマ、って感じなのかな……?
全く想像できません(T T)。
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