CSニュースで、宙組「誰がために鐘はなる」の新人公演映像を見ました。


プロローグはカットかと思っていたので、ちゃんとあったのがまず嬉しい。
れーれ(すみれ乃麗)がとても可愛らしい♪ 「サブリナ」の蘭ちゃん(蘭乃はな)も本当に可愛かったけど、やっぱり双子なんだなあ、この二人♪
ロベルトの愛月ひかるくんは、スタイルが良くてカッコいいなあ。

アグスティンの凰樹いちくんは、ソロを聴かせるなあ。さすがに良い声で耳福ですね。

ピラールの琴羽桜子がとってもカッコいい~~。
パブロのさっつん(風羽玲亜)は思ったより本役さんに似ているような?
アンセルモのこーまい(光海舞人)は巧いなあ(^ ^)。

エル・ソルドのあっきー(澄輝さやと)、めちゃくちゃ良いんじゃないか!?こんなに歌えるとは!嬉しい驚き。
パコの桜木みなとくんも、少年らしくて良い感じ。

そして、ローサの藤咲えりちゃんがすっごい格好良い!!(ような気がする)(^ ^)
小柄だから、銃がすごく大きく見えるけど。
ああ、早く舞台で観たいよーーーー。

パブロ隊&エル・ソルド隊の面々は、ちょっとしか映らなくて残念だったけど、がんばって役づくりしてるんだろうなー。がんばれ!!

「だが、もう匙を投げたよ!」
という場面でのアグスティンのアクションが、本役さんより派手だったのがちょっとツボでした。
そんなアグスティンを凝っと見ている桜子が美人すぎる。
「私ゃ不器量なんだよ」と繰り返す女には見えないのが難と言えば難かなあ。(←どうしろと)
それにしても格好良いなあ、いちくんのアグスティン(*^ ^*)。

蒼羽りくくんのアンドレスは滑舌もいいし、声が柔らかくて聴きやすいですね。ナチュラルに爽やかな感じがして、良さげ。
ルチアの百千糸ちゃんも可愛い♪

ラストのロベルトとマリアがすごく輝いて見えて、いいなあ、と思いました。本役とはかなり違う、愛月くんらしいロベルトになっているような気がします。歌は厳しいけど、いい顔しますよね。


しっかりと落ち着いたいちくんのご挨拶と、感無量のあまりへろへろしている愛ちゃんのご挨拶の対比が面白かった(^ ^)。泣くな、愛ちゃん。心のこもった、良い挨拶だったような気がします。
東宝で待ってます!




ニュースつながりで。
スター★数珠つなぎの祐飛さんは、組カラ―の紫のニットに白いシャツ。
なんだか笑顔が普通に可愛いんですけど…?
ちえちゃんの「東京公演に持っていく、ちょっと変ったものは?」という質問は、祐飛さんの答えよりも、ちえちゃんの「絨毯を持っていく」発言と、それにウケた祐飛さんの笑顔が可愛くて嬉しかったです(^ ^)。


宙組公演ランチは今回はフェリエが面白そう。デザートの機関銃と橋にちょっと感動。今まであまり興味を持ったことがないのですが、たまには挑戦してみようかなー?あの橋を崩すのが楽しそう。…って、いつ食べるんだよおい。



雪組の組長さんとキムちゃんの対談は、ずっと同じ組なのになんか新鮮な気がします。「忘れ雪」とかもこお二人だったのに、不思議なものです。
まっつのお披露目、と言ってくださる組長さんの気持ちが嬉しい。キムちゃんが語るまっつ像がとても素敵で、そして「心強い」と呟くキムちゃんがとても可愛らしい。
こちらも早く舞台を観たいです♪いや、その前に、とりあえず稽古場風景が観たいぞー!




二日連続でCSの話題ですみません。


今更なのかな?紅ゆずるさんのBrilliant Dreamsをやっと視たのですが、、、爆笑しました。テレビに向かって突っ込みまくる寂しい人でしたわ、私。

いやーーーー、いろいろこまごまと面白かったんですが、とりあえず、みやるり(美弥るりか)の艶のある低音で
「俺のまんじゅう食った奴だれだ」
と言われた瞬間に倒れました。みやるり好きだーーーーっ!!


と書いても、ご覧になってない方はわかりませんよね(^ ^;ゞ。

新撰組の扮装をして、ぎゃあぎゃあ騒ぎながら京都太秦撮影所をうろうろする紅5(レッド=紅、ブルー=壱城、ブラック=美弥、イエロー=如月、グリーン=天寿)。そこに襲い掛かっってきた(?)浪人たち。
浪人たちは撮影所の俳優さんたちだったんですが、そのままベニーに殺陣の指導をして、一場面撮影することに。

道を歩いてくる沖田総司。
遮るように、バラバラと現れる三人の浪人たち。
「あなたがた、何人いらっしゃるんですか?」
「見てわからんか。三人じゃ」
「……お話になりませんね」
クールに云うベニーがなかなか格好良いです。殺陣も悪くなかった♪うん♪



で。

ベニーが俳優さんたちと一緒に撮影をしている間、こそこそと相談していた残りの4人。一通りネタを練って、さあ、4人で撮影を!
テーマは「仲間割れ」だそうですが……さて?


道を歩いてくる沖田総司。
遮るように、バラバラと現れる三人の隊員たち。

彼らをねめつけて、沖田(美弥)が問う。

「俺のまんじゅう食った奴、誰だ!?」

……倒れましたよ、本当に。

で。4人で立ち回りをするんですが。

れんた(如月蓮)「食ってないのに…」
みっきぃ(天寿光希)「食べてないのに!」
なんか、この二人の微妙な台詞の差がツボだった(^ ^)

そして、たーーーっぷりとタメを取って、
「……旨かった……」
そう呟いて幸せそうに死んでいったしーらん(壱城あずさ)が!(^ ^;;;

これで落ちかと思いきや、最後の最後に
「先に食っときゃ良かった……」
と呟いたみやるりは、そういえばしーらんと同期だったな、と思ったり。


大爆笑しているベニーの隣で、この光景を一緒に眺めていた俳優さんたちは、結構落ち着いて見守ってくれてました。ポーカーフェイスも訓練のうち?



いやー。トークもベニーのボケっぷりとしーらんとベニーのやり取りが面白くて、ホント笑いが止まりませんでした。可愛いなあ、5人とも。


みっきぃさんは、最下のせいかちょっと大人しかったような気が。まあ、あんまりこういう場で盛り上げ役に入るタイプじゃないんでしょうね。……それにしても痩せたなあ(@ @)。がっしり体型だから痩せてもあんまり変らないだろうと思っていたけど、どうしてどうして、シャープになったもんです。カッコいいかも(*^ ^*)。来週はもう新人公演かー、楽しみ、楽しみ!



宙組の春

2010年12月6日 宝塚(宙)
来年3月の、宙組振り分けが発表されました。


シアター・ドラマシティ&日本青年館
ミュージカル『ヴァレンチノ』

<主な配役>
ルドルフ・ヴァレンチノ 大空 祐飛
ジューン・マシス    野々すみ花
デソウル        悠未ひろ
ジョージ・ウルマン   春風弥里
アラ・ナジモヴァ    純矢ちとせ
ナターシャ・ラムボア  七海ひろき

<他の出演者>
寿つかさ、美風舞良、天羽珠紀、大海亜呼、花露すみか、
妃宮さくら、鳳樹いち、美影凜、琴羽桜子、光海舞人、
綾瀬あきな、百千糸、松風輝、月映樹茉、星吹彩翔、
蒼羽りく、瀬音リサ、結乃かなり、美月悠、風馬翔、
愛咲まりあ、彩花まり、七生眞希、実羚淳

かいちゃんのナターシャかよっ!!(@ @)
あまりにも予想外すぎて、他のキャストが全部吹っ飛びました(^ ^;;;;
とりあえず、私の好きな方々がほとんどこちらに入っていて、嬉しい限りです。みんな、出てくれてありがとう♪通うぞーーーーっ!!



バウホール&日本青年館
バウ・ポピュリスト・コメディ『記者と皇帝』

<主な配役>
キング 北翔 海莉
ブライ すみれ乃 麗
ジョシュア・ノートン 磯野 千尋

<他の出演者>
鈴奈沙也、風莉じん、十輝いりす、綾音らいら、蓮水ゆうや、
凪七瑠海、愛花ちさき、花音舞、風羽玲亜、天風いぶき、
天玲美音、澄輝さやと、舞花くるみ、天輝トニカ、夢莉みこ、
七瀬りりこ、愛白もあ、夢涼りあん、愛月ひかる、雪乃心美、
桜音れい、星月梨旺、花咲あいり、春瀬央季、桜木みなと、
涼華まや、伶美うらら

こっこちらも叫んでいいですか(^ ^;ゞ
タイトルロールの片割れ(皇帝)が磯野さんですか!!
先に発表される三人のうちの一人が専科さん、って、珍しい……ですよね?
さすが、数々の作品で専科さんを実質主役級の活躍をさせてきた大野さん。侮れないわー。
磯野さんの相手役(?)は「歌姫」だそうですが。さて、鈴奈さんに行くのか、七瀬りりこ嬢にいくのか、はたまた…?大野さんの作品は、まずは配役が楽しみです♪

何度でも書きますが!
このままの勢いで、宙組大劇場作品もお願いします!!>大野さん



蘭寿とむ ディナーショー『MUGEN!』

<出演者>
蘭寿とむ、珠洲春希、鳳翔大、藤咲えり、花里まな

こっしーさんに大ちゃんにえりちゃんにまなちゃんだとおおおおおお!?
どうすればチケット取れるんですか?これ。

いや、その前に、どの日のチケットを探せばいいんだ私?
宝塚ホテルが2011年3月23日(水)・24日(木)
……ドラマシティ公演が終わった直後のド平日に遥々遠征しろ、と?
ホテルグランドパレスが、2011年3月30日(水)・31日(木)
「ヴァレンチノ」青年館公演真っ最中に、青年館で公演しているまさにその時間にグランドパレスに行け、と?

せめて東京は29日にやってくれればいいのに!!
意味分かんない(T T)えりちゃんが歌ってくれるんなら行きたいのにーーーっ。


……しょんぼり。



宝塚大劇場にて、宙組公演「誰がために鐘は鳴る」を観劇してまいりました。
三度目の遠征にして、やっと見えてきたものもあり、……東宝公演がとても楽しみになりました!(^ ^)



何が見えてきたか、というと……ですね、
これが言葉で説明するのがすごく難しいのですが(^ ^;、
「やっと鐘の音が聞こえてきた」…というのが一番近いのかな…?
物語の最初から最後まで、可聴域外の音で鳴り続ける、通奏低音のような鐘の音、が。

ロベルトが聴いている鐘の音と、パブロが聴いている鐘の音、そして、アグスティンが、フェルナンドが、エラディオが聴いている鐘の音……それらすべてが、それぞれに違う音だということがわかったような気がしました。
マリアの聴いている音も、ピラールが聴いている音も違う。ローサに聴こえる音も、カシュキンが聴いていたであろう音も、全く違う音だったんだろうな、と。
もちろん、参謀本部のメンバーが聴いている音はまた全然違うものなのでしょうね。見えている「世界」も全然違うものなのだから。


誰のために鳴るのか、鐘は。
誰のために戦うのか、俺たちは。

誰のために死んでいくのか、ひとびとは。


その「Who」あるいは「Whom」の答えを持って舞台に立っている人と、答えを持っていない人。
公演も終盤に入って、その差が大きくなってきたような気がしました。




スペイン内戦。
ドイツ・イタリアのファシズムとロシア共産主義の代理戦争に、「資本主義国家」の知識人たちが横槍を入れた、第二次世界大戦の前哨戦。
あの山中にいるゲリラたちは、本来は共産ゲリラなんですよね。まあ、学生運動と違って教育を受けてゲリラになった訳じゃないから、思想的には大したことないんでしょうけれども、彼らが夢見る「自由スペイン」は、共産主義をベースにしていたはずなんですよね。
あんまりそういう会話が出てこないから気がつかないけど、ロベルトがイメージするアメリカ式・資本主義の「自由」とは違うものを想像しているのかもしれない。「自由競争」なんて、彼らはそんなこと、全然考えていなかったのかもしれない。

パブロが叫ぶ「インテリさんの自己満足か」という台詞が、だいぶ重たくなってきたな、と思いました。

参謀本部のメンバーとロベルト、ロベルトとパブロ、ロベルトとゲリラたち、パブロとゲリラたち。
彼らの、それぞれの政治的な立場、思想的な立ち位置、そして、視えている世界と聴こえている音。
違う世界に生きている彼らが、一つの任務をきっかけに出会い、そしてすれ違う、
その一瞬の、重み。

彼らの聴いた鐘の音は、いったいどんな音だったんでしょうね。
彼らが護ろうとしたものは。彼らが夢見た未来、は?

「戦争なんてくだらねぇ!」
ロバート・ジョーダンが決して口にしないこの一言が、やっぱりこの作品のテーマだったのかな、と、3回目の遠征にしてやっと思いました。




そして、もうひとつ。
……やっと、『野々すみ花』と『マリア』が、少しづつ重なってきたような気が、しました。

具体的に何が変った、何が前と違う、とか具体的には言えないんですけどね。すみ花ちゃんのマリアが変ったな、というのと、それを受ける祐飛さんのロベルトも変った、どちらが先に変ったのか判らないけれども、確かに両方ともが一週間前とは違う…そんな気がしました。

うーん。なんだか全然わからないですよね。……すみません。



正直に言えば、私はもともと、マリアという人物にはあまり共感できていなかったんです。
原作は昔々に読んだっきりで、すっからかんと忘れていたのですが(^ ^;ゞ、、、ものすごーーーーく即物的な、『男目線の物語』だ、という印象だけは残っていたんですよね。
これは、「誰がために~」がどうこう、というよりは、ヘミングウェイ全般に対する印象だと思うのですが。

それを、ロマンティストでフェミニストな柴田さんがどう脚色したんだろう…?というのは、観劇するまでずっと疑問に思っていたんですよ。
で、実際に観劇してみて、「あれっ?」と思って。
やっぱり、「マリア」がどういう女性なのか、良く分からない。類型的で男にとって都合のいい女、男の本能によって傷つけられたにも関わらず、それに対する嫌悪感を持たない女。原作の中の「マリア」のままに描かれていて。やっぱり、この作品の中で必要とされる「マリア」の要素はそれなのか、と。それって、女性の目で見てあまり気持ちのいいものじゃないんだけどなあ、と思っていたんですよね。(映画は未見のため、バーグマンがどんなマリアだったのか判ってません。すみません)


なのに。

……何が違ったんでしょうねえ……(あれ?)

うーん、なんとなく、なんですが。
……すみ花ちゃん、吹っ切れたのかな、と思いました(^ ^;。



マリアって矛盾の塊だと思うんですよ。
思い出したくもない体験を語りたがり(語ることは思い出すことです)、好きな男にそれを聞いてもらいたがるあたりとか、すっごい自虐的だなあ、と。
ただ、キスの件りは、そっか、キスは初めてなのかと思ったらすごく切なくなったんですけどね……(T T)でも、物語全体として俯瞰すると、そういう面ばかりじゃないんだあ、と思う。

でも。
すみ花ちゃんって、あんまり「自虐的」な闇は無い人だと思うのです。
だから、「ずれ」を感じていたのかな、という気がして。

だけど今回観劇して、なんとなく、マリアの「光」が明るくなって、その分「闇」も濃くなったような気がしたんです。
そのコントラストで、「マリア」という存在が立体的になって、「ロベルトの視るマリア」が、私にも視えてきた……のかな?と。

……やっぱり、うまく説明できないですね。すみません。




マリアが微笑って、恐れ気もなくロベルトに触れることができるのは、ピラール(京)が彼女を護っていたから、なんでしょうね。
「シャングリラ」の美雨が、両親を殺したソラを許すことができたように、愛を与えられた若木の立ち直りは案外早いのでしょう。
たった3ヶ月、されども3ヶ月。傷が完全に癒えたわけではないにせよ、人と触れ合うことくらいはできるようになっていたのは、とにかくピラールの存在が大きかったことでしょう。
もちろん、パブロ(星原)のぶっきらぼうな愛情は感じていたでしょうし、アグスティン(蘭寿)が見守っているのを無意識に感じ取っていたのかもしれないし、ホアキン(凪七)の優しさに救われたりもしていたでしょうけれども。

でも、両親を奪われたマリアを救ったのは「母親代わり」のピラールであり、彼女は同時に、「父親」代わりにマリアを護ってもいたはず。
そんなピラールにとって、マリアを奪っていくロベルトという存在は、もう少し微妙な存在だったんじゃないかと思うんですけどね。そこでそういう素振りをさせないのが、ヘミングウェイらしい(^ ^)。

そういえば。
ピラールがマリアを愛したのは、「娘みたい」だから、というだけなのか、もっと違う感情があったのか?、……という疑問を、原作を読んだときに思ったなあ……。
どうなんでしょうね。そこんところは。ピラールにそれ以外の感情があったとすると、ピラールとロベルトの関係も結構面白いことになるような気がするのですが。

……考えすぎかな、やっぱ(^ ^;



日本青年館にて、花組公演「コード・ヒーロー」を観劇してまいりました。


バウとの変更点は、細かいものはいくつかあったような気がしますが、大きいのが一点。
二幕でドロシー(菜那くらら)とキャサリン(天宮菜生)が語る場面が追加され、キャサリンのソロナンバーが増えてました。歌姫なのにソロが無いなーとは思っていたのですが、削られていたのね(納得)。

ちなみに歌は、物語の終盤にジャスティン(朝夏まなと)が歌う『子供の頃の夢はいつか叶うよ』的な歌と同じだったと思います(たぶん)。構成的には元々あったけど、時間の都合か何かで削られてしまった、って感じ。もしかしたら、バウの初日あたりには有ったのかな?(←「血と砂」じゃないんだから)

幸せそうな笑顔で兄を語るキャサリン。この場面があってこそ、後半に人質にされたキャサリンが兄を庇う気持ちも繋がってくるので、復活して良かったね、と思いました。
それにしてもこの兄妹、年は何歳違いという設定なんでしょうね。身体が大きい割に、お兄ちゃんに頼りっきりな感じだったけど。
そういえば、ドミニク(梅咲衣舞)の両親の話は散々出てくるけど、ジャスティンとキャサリンの親の話って出てこなかったですよね…?どうしてなんでしょうね。あの二人の生い立ちって、そういえば全然語られていないんだなあ…。



それにしても。
この作品、脚本にも演出にもキャスティングにもなにもかも問題だらけなのですが、一番無理なのは、爆笑せずにはいられないほどドシリアスなのが主役である、ところだと思うんですよね……。

まぁくんが超真顔で歌いだすたびに、笑いがこみあげてきて抑えるのが大変でした。黒いロングコートを翻して踊る姿はすごく格好良いはずなのに、どうしても「面白い」ように見えてしまう。
あんなにあんなに格好良いのに、どうしてあんなに面白いんだ!?
いっそのこと、あの面白さをネタとして使ってくれていたならば、その方が全然良いものになったと思うんですけどねえ。それこそ石田作品みたいなベタな感じにつくった方が、それなりに形がついたんじゃないでしょうか。


スタイル良くて雰囲気が明るくて、そこそこ歌えてダンスもできるまぁくん。
もともと声質が軽くて高いのは月組のまさお(龍真咲)と似ていますが、ロック調の音楽がメインとなる主演作で喉をつぶすところまで真似しなくてもいいのになあ。
まあ、まさおはつぶした喉も最近だいぶ安定してきて、色気のある良い声が出るようになってきましたが、まぁくんはどうなるでしょうね。大劇場公演が楽しみです。





さて。
もう公演もあと一回を残すのみ、となりましたので、ここからは思いっきりネタばれでいきたいと思います。





【千秋楽にして初観劇を予定されている方は、いますぐお戻りくださいませ】





さて。

とりあえず、まぁくんは毎日挨拶のたびに「蜘蛛の巣」の真似をして「真犯人は決して明かさないでください」と言ってましたが、実際のところ、この物語の最大のネタは 真犯人でも黒幕でもないと私は思っていたりします。

「真犯人」が下手人とその依頼人のことを言っているなら、二幕の割と早い段階で明かされてしまうし。
黒幕は……正直、花組ファンなら振り分けが出た時から予想ができただろうし(^ ^)。
そのあたりは、意外でもなんでもなかったのですが。


……ネタとして一番効果的だったのは、やっぱりだいもんと兄妹たちの正体、だと思うんですよね(^ ^)。
あれは本当に意外だったし、どんでん返し感があって良かったと思います。

いや、まあ、運び出されなかった時点でもしかして、とは思ったんですけどね(^ ^)。それでも、ちゃんと驚けたからこそ、楽しめたわけなので。
まぁくんの言う「真犯人」が「下手人」という意味ではないことは、たぶん伝わっていたんだろうな、と思いました。ネットとかでもほとんど書かれていなかったし、私自身も、未見の人には言うまいと思ったし。
なんたって、ネタばれしては勿体無い、と思ったネタは、あれだけだったので。



で。

そのネタをばらした上で、突っ込みたいことがイロイロ。

・ダニエルの正体は?
だいもんの仲間だったのなら、ボイド(高翔みずき)に近づいたのは何故?あそこまで言質を取っていれば、ぐずぐずしないで本来の職務に戻れば良かったのではないのだろうか?
まぁくんたちを危険に晒してまで、次の行動に移させる必要があったのか…?


・だいもんがまぁくんに、「護身用に」と格好つけて渡した銃は、結局空砲だったってことだよね……?そ、それは危険なのでは……?


・クリストファー(紫峰七海)の目的は一体何だったのでしょうか?なんのためのマインドコントロールだったの?

・ローズマリー(桜一花)の目的は、ドミニクの心にジャスティンへの憎しみを植え付けて、彼女の心を自分一人のものにしたかった、ってことで良いですか?


・ハルたちはどうしてジャスティンとヴァネッサ(実咲凛音)に目をつけたの?逃亡犯の捜査という嘘情報を流して現地警察を動かしてまで、あんな出会いを演出したからには、よっぽどの確信があったんだと思うのですが。

彼らが出会ったあの店にはヴァネッサがいるから、ハルたちの目的はヴァネッサだったのかなあ?だとしたら、とりあえずボイドはすでにマークされていたってコト……?


ジュニア(鳳真由)があんなことになったのは、ハル(望海風斗)が中々起きないからだと思うんですけど!
……だいもんはちょっと反省した方がいいと思います(きっぱり)。









今日の日記はネタばれしているので、要注意でお願いします!
(DiaryNoteは隠せないので、すみません。自衛してください)


まあ、いろいろと縷々書いておりますが。
だいもんの歌う「いつかくるさ 映画みたいなHappy End♪」という歌がとても好きです。

モノクロのピーターパンみたいな衣装で、泣き笑いでソロを歌う場面は、あんな作品なのに(!)ぐっときて、びっくりしました。

2010年、という一年を、「BUND NEON」に始まって「コード・ヒーロー」で終わった、まぁくんとだいもん。
いろいろと思うところはありますが、………やっぱり「BUND NEON」をもう一回観たかった、なぁー……。




東京宝塚劇場にて、星組新人公演「愛と青春の旅だち」を観劇してまいりました。



本公演を一回しか観ていないので、細かい比較はまったくできないのですが、若いパワーに溢れた、とても良い新人公演でした。

新公演出は生田大和。私はとにかく生田さんの演出が好きなので、とても嬉しかったです。今までの生田さん演出の新公は、わりと実力派を中心に据えた盤石の布陣が多い印象でしたが、今回は93期の芹香斗亜ちゃんが主演。ヒロインも学年こそ91期ですが初ヒロインの音波みのりちゃん。
新鮮な二人でしたが、とても良かったと思います♪


ザックの芹香さんは、スカフェアリーズでニコニコ笑っている姿からは想像もできないほど、登場シーンからぐっと観客を惹きつける魅力がありました。乱れた長髪と斜に構えた表情がワイルドでダークな雰囲気を醸しだして、色っぽかったです。
アナポリスに入隊して髪を短くしてからも、ちゃんと『一癖ある笑い方』ができる人なんだな、と思いました。フォーリー軍曹に「仲間を見捨てて逃げてしまうような奴」と評されるザック像にちゃんと説得力があって、それが、1時間半の間にきちんと成長していったのが、とても良かったと思います。
真っ直ぐで、真摯で、そして、頭の良い人ですね。舞台の上でもすごくクレバーだし、挨拶もまとまっていて良かったと思います。

ただ、まあ。正直、技術的な面はまだまでしたね……。まだ下級生なので、これから頑張ってくれれば十分なのですが(^ ^)。
台詞術や声は学年のわりに完成度が高く、とても良かったと思います。ただ、歌はかなり不安定だったなー。それと、もしかしてダンスは不得意なのでしょうか…?ああ、いや、ダンスそのものはそんなに無いので判らないのですが、訓練の時や喧嘩の場面などで、ちょっと身のこなしが重たい感じがするのが気になりました。役が役なので、それはサラッとこなしてほしいところです。
まあ、でも、そのあたりは今後の精進に期待しつつ、とりあえず今は、逸材が出てきたな、という印象でした(^ ^)。


ポーラの音波みのりちゃんは、もう、とにかく吃驚するほど可愛くて綺麗だった!!(@ @)可愛い子だなあとは思っていたけど、あんなに美人だとは!!
白羽ゆりちゃんをちょっとすっきりさせたような、実に魅力的な美貌でした(*^ ^*)。

優しい声も、包容力のあるお芝居も、ポーラという役にすごく合っていたし、歌も、ほんの半年前(「リラの壁の囚人たち」)が嘘のように巧くなっていました。さすが、役替りとはいえバウでヒロインを演じると違うものなのでしょうか(^ ^)。
いやー、本当に可愛い。「メイちゃん」役もとても楽しみ!!


フォーリー軍曹の真風涼帆さんは、太くて深みのある声がこの役に合っていたんじゃないかと思います。良い声ですよねー(*^ ^*)。
声が軽くて細いテルくんが苦戦している役ですが、声が腹の底から出ているだけで随分やりやすくなるんだな、と思いました。特に、テルくんの苦手な「イ段の長音(D.O.Rの『ディー』とか)」が普通に発声できていたのは大きかったような。
声の出し方以外はほぼテルくんに準じた役づくりでしたが、生田さんの助けもあってか、なかなか良い芝居をしていたと思います♪


シドのみっきぃさん(天寿光希)は、、、すみません、なんだかもう、滅茶苦茶良かったです(T T)ラストシーン、泣きました。
真面目な優等生で、兄の身代わりであることに疑問を持たずに生きてきた、愚かな青年。

みっきぃさんのシドは、本当に莫迦なんだな、と思いました。父親も母親も、それからスーザン(稀鳥まりや)も、ちゃんとシド本人を愛しているのに。なのに、兄の身代わりであることを辞めたら、自分はもう愛してもらえないと思い込んでいるんですから。
お兄さんが生きている間は、空気のように透明な存在として生きていたんでしょうね、きっと。オクラホマのデパートで、お客さまの相手をしながら。それが、兄の死を境に、何もかもが変る。兄の身代わりとして両親の眼にとまったことが嬉しくて、フィアンセもアナポリスも、その報酬として受け容れる。

両親の、そしてスーザンの愛を得るために、「シド」であることを自ら捨ててしまった彼は、リネット(早乙女わかば)の愛を得て、もう一度「シド」を生きようと決意する。
リネットの真意など、何も知らずに。

ラストの引っ込み前、下手花道での芝居。
「喪失」と「絶望」の二色で描き出された未来。
その前の、浮き浮きと銀橋をわたる場面が(歌もふくめて)素晴らしかっただけに余計に彼の喪失が痛々しくて、とても切なかったです。


スーザンの稀鳥まりやちゃんも良かったなあ。キトリちゃんって、どちらかというと元気で前向きな少女っぽい役が多かったので、こういう大人びた役は難しいかと思っていたのですが、どうしてどうして、なかなかの役者っぷりでした。
おっとりと穏やかに、そして「当たり前」にシドを追い詰める「女」の怖さが、とても良かったと思います。


リネットの早乙女わかばちゃん。ちょっと下級生の頃の城咲あいちゃんを思い出させるような雰囲気があって、良かったと思います。
役的には、もう少し芳醇な色気と毒があっても良かったかな、と思いますけどね。どちらかというとクレバーな雰囲気のある人なので、リネットみたいな役は本来は向いてないんじゃないかなあ?……まあ、本役のれみちゃんもリネットタイプではないんですけどね(^ ^;ゞ
今の星組でリネットが似合いそうな人……うーん、誰だろう。っていうか、リネットって本当に難役だなあ……。



他にも書きたい人はたくさんいらっしゃいますが……
デラセラのれんた(如月蓮)が素晴らしかった!!!とか。
校長先生のひろ香祐さんも、すごい下級生なのに、落ち着いてたし髭も似合っていたし、貫録もあって、とても良かった、とか(^ ^)。


なにはともあれ。
新人公演、お疲れさまでした!!明日からもがんばってくださいね♪


帝国劇場にて、ミュージカル「モーツァルト!」を観劇してまいりました。

キャストは、ヴォルフガング=山崎育三郎さん、ヴァルトシュテッテン男爵夫人=涼風真世さん。



2000年世界初演、2002年に日本初演された、ウィーンミュージカル。
「エリザベート」と同じクンツェ&リーヴァイコンビによる「ウィーンの有名人の伝記」もの。

今回は4回目の上演だそうですね。
私は初演で中川晃教さんのヴォルフガングに嵌り、結構通いました(^ ^)。井上芳雄さんのヴォルフガングも複数回観たのですが、残念ながらあの初演シリーズの井上くんは、開幕してすぐに喉を壊したりして、非常にボロボロだったんですよね……。今回のプログラムで、演出の小池さんも井上くん自身もかなりはっきりと「初演時は駄目だった」っぽいことを書かれていらっしゃって驚きましたが、まあ、、、8年もたてば本音も言えるんだね、という感じでしょうか。

とにかく、その時の印象があまり良くなかったので、今回はあえて初役の山崎くんを選んで観に行ったのですが……
山崎くんのヴォルフは、おおっ!?と吃驚するほど中川くんに似ているところがあったりして、ちょっと……そう、ちょっとだけ落ち着きが悪いところもありましたが、全体的にはとても良かったと思います。若くて無邪気で、心優しいヴォルフでした。
あまり肺活量がないのか、ロングトーンをどれも短めに切っていたのが気になりましたが、声質自体は役に合っていたと思います。うん。
彼は8年前の初演時(高校生だったらしい。……若いな)にこの作品を観て、本格的にミュージカルの道を歩むことを決意したそうですが。良い意味でも悪い意味でも、そういうプレッシャーを感じさせる演技でした。

井上くんも今回は非常に良かったらしいので、次の機会にはぜひ井上ヴォルフを聴いてみたいと思っています(^ ^)。



涼風さんの男爵夫人は、素晴らしかった!!
包容力と母性、そして裏の顔を持つ貴族らしさが覗いた初演の久世星佳、
ただただ優しい、気の良い奥方だった再演の香寿たつき。
どちらとも全く違う、芸術に生きる青年の魂を深く愛したミューズ、残酷で無慈悲な運命の女神のような圧倒的な存在感が新鮮でした。
高貴な身分の女性だけが持つわがままな指導力と、コロレード大司教と同格で渡り合える威厳、そして、掴みどころのない妖精のような非現実感。
最近の涼風さんは、神懸かっているようなような気がします。

あ。
歌が素晴らしいのは言うまでもありません(^ ^)。
透明感と強さのある声で、題名どおり天から降るように聴かせてくれた「星から降る金」。
その声の美しさが、平場での家族の芝居の切なさを増していたように思います。
判ってもらえない悔しさと、肯いてやれないもどかしさ、そして、どちらの味方もできない哀しさ。

美しかった。なにもかもが、本当に。



島袋寛子さんのコンスタンツェは、可愛いなあ。
最初のマンハイムの場面から、思いっきり露骨にヴォルフ狙いでアロイジア(秋園美緒)と張り合っていたのは演出変更ですよね?松たかこさんも西田ひかるさんも、あんなことはやっていなかったはず。
芝居としてはまだまだ新人、と言う感じでしたが(実際新人なんだから仕方ない)、歌はさすがでした!「ダンスはやめられない」と「約束しよう」、全然違う声で歌えていて、感心しました。歌唱力は今まで観た中では一番です!



初演からずっとやっていらっしゃるメンバーの中でも、ナンネールの高橋由美子さん、シカネーダーの吉野圭吾さんは特に素晴らしかった!
いやー、他の人が演じるのが想像できませんわ、お二人とも。

特にナンネール。初演の時は可愛らしいばかりで。もしかしたら再演時にはキャストが変わっているかもね、と思ったりもしたのですが。
最終的にヴォルフを追いつめるナンネールの闇があまりにも深くて、むしろ初役の山崎くんがその闇についていけていない感じでした。8年間って長いなあ……。
子供時代から父親の死を告げに来るまでを素で演じられる天賦の外観と、甘く柔らかな少女の声。あの声のまま、2時間半の間にみるみる闇を深めていくナンネールを観てしまうと、本当に別の役者が想像できないです……(^ ^;ゞ

シカネーダーも、初演から話題をさらった人ですが、相変わらず意味も無く派手で意味も無く華やかで、とっても素敵でした(はぁと)。

ウェーバー夫人の阿知波悟美さん。この人については、相変わらず素晴らしいという以外に言葉はないです(^ ^)。


初演当時から目玉キャストだったレオポルドの市村正親さんと、コロレード大司教の山口祐一郎さんは、正直、お二人ともずいぶん衰えたなあと思ってしまいました。
市村さんは、初演当時でギリギリくらいな感じだったし、元々こういう役はあまりニンではないんですよね。さすが市村さん、とは思うのですが、なんだかもったいない気がしてしまいました。そして祐様は、、、もう少し柔軟に歌った方が良いのではないかと思うのですが……うーむ(凹)。


アンサンブルでは、アロイジアのソンちゃん(秋園美緒)と、役名はついてなかったけど華城季帆ちゃんが出演していて、二人ともとても綺麗でした♪
いやー、ソンちゃんのアロイジア、はまり役だなあ~~(*^ ^*)。




で。
この作品、今の雪組で上演してほしい!!と思ったので、その話を最後に(^ ^)。

ヴォルフガング=音月桂

ナンネール=愛加あゆ
スタンツィ=舞羽美海

レオポルド =未涼亜季
コロレード =緒月遠麻
シカネーダー=早霧せいな
アルゴ伯爵 =沙央くらま

ウェーバー=麻樹ゆめみ
アロイジア=晴華みどり

男爵夫人=美穂圭子(←困った時の美穂さん)


番手はよくわからないので、学年順です(^ ^)。
レオポルドとコロレードは役替わりでもいいかも(真顔)。
実際、海外ではこの二役を両方持ち役にしている人がたくさん居ますし。


個人的な目玉は、ナンネール=愛加あゆとスタンツィ=舞羽美海
いやぁん、二人ともあの衣装扮装が絶対似合うわ~~~っ!!



東京宝塚劇場にて、星組公演「花の踊り絵巻/愛と青春の旅立ち」を観劇してまいりました。



日本物の少し短めのショーが先にあって、少し長めのお芝居+フィナーレ。
21世紀以降、この形式の上演は、、、東宝劇場こけら落としの「いますみれ花咲く/愛のソナタ」、月組「花の宝塚風土記/シニョール・ドンファン」、星組の「さくら/シークレット・ハンター」、雪組「風の錦絵/ゾロ~仮面のメサイア」、そして今回の星組……くらいのような気がします。
あ。月組の「MAHOROBA/マジシャンの憂鬱」も入れるべき?MAHOROBAはあまり「日本物のショー」という感じがしないんですが(^ ^)。

まあ、平均すると二年に一回くらいやっている和物のショー。花組さんが三本立てでやった「飛翔無限」とかも入れればもっと多いわけですが(^ ^)、私は結構好きなんですよね。
なんだかんだ言っても、チョンパは華やかで楽しい!!

「花の宝塚風土記」は、汐風幸ちゃんが好きだったので通ったし泣いたし、「風の錦絵」の川中島も美しくて大好きでした。
今回の星組さんでは、「波の詩(おけさ幻想)」が好きかなあ。あそこはもう一回観たいと思いました(^ ^)。

いやぁ、「もう一回観たい!」といえばチョンパですね!
今回は二階席のセンターだったので、めっちゃ気持ちよーくあの華やかさを堪能させていただきました♪♪

星組さんって、結構日本物をこなしているイメージなんですが、お化粧はイマイチな人が多かったような。上級生はさすがに皆さん綺麗なんですが、下級生は若干ムラがある気がしました。「長崎しぐれ坂」のときは、みんな綺麗だなーと思ったんですけどね。(←古い話ですみません)


日本舞踊には全く詳しくないので、巧いとか下手とかはよくわからないのですが(だからこそ楽しめるのかも?)、どいちゃん(鶴美舞夕)の殺陣の足さばきは綺麗だなーと思いました。
稽古場レポートで話していた「刀をキャッチする場面」はちゃんとチェックしましたよ♪ わざわざ話すくらいだからもっとタメがあるのかと思ったら予想外に慌ただしい場面で、ちょっと焦りましたけど(^ ^;


松本理事は、菊慈童の場面で出番は終了かと思ったら、おけさ幻想の後にせり上がってきたのでちょっと驚いてしまいました(^ ^;。
ただ、今まで観た松本さんの場面の中では、この「月と尾花」の娘が一番好きかもしれません。涼さんとの並びもきれいで、お似合いでした。すずみん、和物化粧がすごい綺麗だなあ~!!



「驟雨」の場面は結構長くて、ストーリーも複雑で、ショーの中でもメインの場面という感じがするのですが、、、ここを礼音くんとベニー(紅ゆずる)で構成するとは、酒井さん、思い切ったな、という感じでした。
ベニーは元々が細面の美形だし、目もとも切れ長なので、和物化粧が圧倒的に似合うはずだと思うのですが……もしかして、ほんのちょっとですが太ったのかなあ?眼の回りがもう少しすっきりしなくて、残念な感じでした。
白塗りすると、あのシャープな感じが見えなくなってしまうものなのかなあ……。鼻たても、そんなにくっきり白くしなくていいと思うんだけどな。もともと高くて形の綺麗な鼻なんだから。ぶつぶつ。

忍者たちが動きも面白くて良かったんですが、残念ながら、白塗りに頭巾を被られてしまっては、ほとんど見分けがつきませんでした……。唯一、ライトが当たっていたみやるり(美弥るりか)の零れ落ちそうに大きな瞳は判ったけど、あとは全然。みっきぃさんが居たのかどうかさえわからない(涙)。

「驟雨」の最後の影ソロは、あれはもしかして水輝涼さんですよね?ああ、良かった、最後にちゃんと歌が聴けて。
柔らかくて伸びのある、癒し系の声がとても好きです。迫力を出さなくてはいけない歌はあまり得意ではなかったようですが、ああいう歌は本当に良いわ。安定感のある、良い声ですよね。卒業されても、歌い続けてくれたら嬉しいです。



ねねちゃんの和物化粧は、綺麗になったなあ。……もしかして、ねねちゃんって日本もの初めて??……いや、とりあえず「大阪侍」がありましたね。他には?去年の舞踊会も若干微妙だなと思ったんですが……でも、今回は綺麗でした。もう少し華やかに描いてもいいかな、と思いましたが、すっきり上品な感じ。
そして、れみちゃん(白華れみ)の姫化粧がすごく綺麗で、びっくりしました。当たり前のように姫に見える(*^ ^*)。ねねちゃんもとっても可愛いけど、なんとなく町娘っぽい感じがするんですよね。れみちゃんは、衣装は普通でも不思議と姫とか花魁とか、そっち系統に見えるの。
和物化粧が映える顔だということでしょうか。



テルくんは、さすが雪組出身、、、というほど回りとの差は無かったような気がしますが(すみません)、普通に綺麗だったし、身のこなしも綺麗だったなあ。いや、元が綺麗な人は良いですねえ。
骨格的に非常に女性らしいラインの人なので、腰回りの線がくっきりと出てしまう薄い着物は色っぽくなってしまいがちだったんですが、今回は後ろ姿もすっきり着れていたと思います。いなせで格好良かった!痩せたのかな。それとも、着こなしにコツがあるのでしょうか。
そして、見た目よりも、歌が安定したことに感心しました。ティボルト効果でしょうか?呼吸が安定して、深くなりましたね(^ ^)。その調子でがんばれ!



おけさ幻想はすごく良かった。
2階席だったので後ろの方までよく見えて、水輝くんとかみっきぃさんとか、やっと捕捉できました(^ ^;ゞ
白塗りされると本当にわかんないよー。体型補正もいつもと違うし(泣)。



オープニングとラストの華やかさは、さすが宝塚!!という感動がありますね。
松本さんがねねちゃんの対で踊っているのに若干目を瞠りましたが、オペラグラスさえ使わなければ、普通の人は気がつかないかも(苦笑)。
おけさ幻想での柚美姐さん(万里柚美)も、れみちゃんの対にいるのを観て思わず2度見しちゃったけど、さすがの美貌と存在感で、違和感は無かったです(^ ^)。美しいってのは強いなあ…。



酒井さんの和物ショーは良いなあ、と、あらためて思った1時間でした。

再来年くらいにはまたどこかの組で和物ショーをやりそうですが、……ここのところやっていない組といえば、宙組ですね。さて、どうなるか(^ ^)。



今日、どうやら停電があったらしい……。

家に帰ってテレビをつけたら、なんと、スカイステージの録画予約が飛んでいました(涙)。

うえぇぇん。CSニュースの星組新公映像(愛と青春の旅立ち)が録れなかったよーーーーっ
放送はこれ一回だけなのね……しょんぼり。




今日は、「愛と青春の旅立ち」の本公演の感想を書こうと思っていたのですが。

……凹んだので、もう寝ます……。


昨夜は大変失礼いたしました……。
朝から凹むことがたくさんあったあげく、日付が変るまで働いて、かーなーりーぐったりと落ちた状態で帰宅したら、楽しみにしていた録画予約が飛んでいたものですから、、、なんだかちょっと、立ち直れなくて(^ ^;。

たいへん今更になってしまいましたが。
宙組のみなさま&星原さん&京さん、千秋楽おめでとうございます。
そして、
星原さん、千鈴まゆちゃん、風海恵斗さん、大劇場ご卒業本当におめでとうございますm(_ _)m。


それぞれに重みのあるご挨拶に、しみじみとしてしまいました。
みなさん良い笑顔ですね。カーテンコールの雰囲気もすごく良かったです。

短いお休みをはさんで、お稽古して、東京へ。
……お正月の東京で、お待ちしています(はあと)。



なんだか、書きたいこと、というか、書くべきことはいろいろあるのですが(汗)、とりあえず今日は、CSつながりから。

最近、「翔け!すみれんず」という番組をやっているんですが、実は結構嵌っています(^ ^)。
第一回の東北エリアのときは、各県出身のジェンヌが一人で取材して回る、みたいな構成だったと思いますが、第二回(中国・四国エリア)はナビゲーターとして雪組トリオ(香稜・彩風・帆風)が仕切っていて。
その三人による最初のトークが、めっちゃまったりしてて楽しかった(*^ ^*)。

今、歌劇誌で連載されている「JIMOトーク」もそうなんですが、全国津々浦々から集まってきている人たちなだけに、「ジェンヌ」としての顔と「素」の顔、両方が垣間見える地元話は面白いですね♪ 私も田舎に縁があるので、たまにその地元を知っている人と知り合うと盛り上がってしまうんですが、彼女たちもそんな感じなのかなあ。
元々仲の良いメンバーの盛り上がりも楽しいけど、普段あまり接点のない人たちが地元の話で仲良くなっていくのも楽しそうだなあ、と思ったりします。


……まあ、地元の人間じゃないとわからない、微妙な「県は同じだけど、そこは同郷とは言わないんだよねー」みたいな感情もあったりするんですが、そのへんはちゃんと気遣われているのかしらん(^ ^)。

愛媛エリアについては、同組同期の彩風&帆風コンビがラブラブしながら回っるんですが、二人のほのぼのとした雰囲気にめっちゃ癒されました(^ ^)。
二人ともかわいー♪
しかーし!……二人ともそんな甘いもんばっかり食ってていいのか!?と、若干突っ込んでしまいました(^ ^;ゞ。愛媛の銘菓を前に、零れんばかりの満面の笑顔を浮かべる二人はとっても可愛い。でも!……二人とも、もうちょっとシャープになれば、すっごく格好良くなる思うんだけどなあ~(惜)。



星組東京宝塚劇場公演「愛と青春の旅だち」。



先日、先に新公の感想を書いたのですが、本公演ももちろん面白かったです♪
石田さん、がんばったなあ。…というか、石田さんはここのところ、地味にヒット続きじゃないか…?



私は原作映画を観ていないのですが、徴兵をやめたアメリカの軍隊プロパガンダ映画という印象がなんとなくあったようで(なぜだろう/汗)、あまり良い印象ではなかったんですよね。
でも、この舞台を観て、これは舞台が士官学校であるだけで、ごく普通の青春映画だったんだな、と思いました。

もちろん、この物語は舞台が士官学校であるからこそ成立する物語なんですが。
「士官たるものー」という慣用句をそのままタイトルにした原題は、想像以上に内容にぴったりでかっこいいな、と思いました。まあ、日本ではあまり馴染みのない言葉なので、そのまま邦題にはできなかったのもわかるんですが……それでも「愛と青春の旅だち」なんぞという陳腐なタイトルにしなくても良いのにねえ、なーんて思ってみたり。。


でも。
実際に観てみたら、あまりにも真っ直ぐな青春物語、典型的な「若者の成長物語」すぎて、思わず照れてしまいました。
思いのほか、タイトルも違和感無かったし。それは、この映画がそれだけ純粋な青春映画だからなんだろうな、と思いました。

いやー、若くてエネルギッシュな礼音くんが演じても尚こっ恥ずかしい、この「青臭い」パワーときたら!
なんとなく、実際に青春真っただ中にいる人は、「愛と青春のなんとか」なんて言葉、絶対に使わないんだろうな、と思いましたね。
そんな時代は遠い昔に過ぎ去ってしまった人が青春時代の真っただ中にいる人を見て、はじめて「愛と青春の○○」なんて言葉を思いつくの。
逆に言うと、彼らにとって、青春真っ只中の人がやることはすべて「愛と青春の○○」になるんだと思うんですよ。
何をしても、涙が出るほど懐かしいのよきっと。


そして、このタイトルがより似合うのは、本公演よりも新人公演だったな、と。
石田さんの脚本・演出も、演者たちの意識も、この物語をいかにして「青春映画」に仕上げるか、に集中していた感がありました。より若く、よりまっすぐに、よりエネルギッシュに、13週間という時間を駆け抜けることがすべて。
寄る辺もないまま、に。




映画を観ていないのであまり確信的なことは言えないのですが、ほぼ映画に忠実に展開しているっぽいストーリーの中で、一番の相違点はフォーリー軍曹のキャラクターだ、……という認識は、間違っているのでしょうか?

舞台を観てすごく思ったのは、この物語には大人が出てこないんだなー、ということでした。
大人といえるのは、校長先生(磯野千尋)くらいですよね?あとはポーラの母親(万里柚美)とシドの両親、くらいかな。
「物語」にきちんと絡む人はいないんですよね。
ザックの父親(英真なおき)は「責任能力のない若造」のまま生きてきた人だし、フォーリー軍曹(凰稀かなめ)はザックと精神的にはいくつも変わらないし。

とにかく、本来は大人であるはずのフォーリーがあまりにも若いのは、石田さんがあえて変更した点なんですよね?確かにフォーリーは準主役格の役なんでしょうけれども、よりによってテルくんにフォーリーをやらせる必要なんて無かったはずなのに。
テルくんのフォーリーも頑張っていたし、決して悪くはなかったんですけど、目の前に確実に当たり役になったであろうシド役が転がっているだけに、、、なんか残念な気がしてなりませんでした。
当たり前にテルくんにシドをやらせて、フォーリーは専科さんをお願いして……本来は、こういう役のために轟さんがいるんじゃないのか? あるいは、星原さんの卒業を飾るに絶好の役だったのでは?、、、とか(←星原さんのパブロに不満なわけではありませんので、誤解なきよう)


でも、石田さんはあえてフォーリーをテルくんに振りました。
ってことは、石田さんはフォーリーを「二番手」に置きたかったんですよね?
ザックと相対し、彼を成長させる、そういう存在を、「二番手」に置く。結構な冒険だったな、と思います。

たしかにフォーリーは良い役です。でも、キャラを選ぶよね云々の話の前に、物語の中で「準主役格」の役ではあっても、本来的には宝塚における「二番手」役ではないと思うんですよ。
それは、そもそも「宝塚」において、「二番手」はトップスターより格下なのが当たり前だから、です。

たとえば、真飛さんトップ前半の花組だったら、祐飛さんという上級生が二番手にいましたから、二番手の方が格上になるこういう作品も似合ったでしょうし、
今の雪組だったら、未涼亜希というトップ同期がいますから、キムちゃんのザック+まっつのフォーリー+チギちゃんのシド、、、男役は結構嵌るんですよね。
どちらも宝塚においては「異例」な体勢をとっている(た)ところですが、フォーリーみたいな役を二番手格で使おうとすると、こういう組の方が体制的には合うことになる。

テルくんが悪い、という話ではなくて、もったいなかったよね、という話なんですけどね。
実際、テルくんのフォーリー、私は決して嫌いじゃないんです。
最後、私闘の後で脚を引きずりながら肩を落として奥のドアに向かう後ろ姿とか、自然と拍手をしてしまうだけのナニカがあったと思うし、
ザックが投げた帽子を拾い上げてぱたぱたしてから、すっと差し出すまでの動きとか、「メイヨー少尉殿」「わたくしの上官であります」という柔らかな声とか、すごく好きだし。
ただ、テルくんが演じると、最後の最後で、ザックとフォーリーの間に友情が芽生えてしまうんですよね(^ ^;ゞ
ザック(士官)とフォーリー(下士官)の間にはかなり越えられない溝があるのに、良いのかなー?と思ってしまいました。
なぜか、芹香さんのザックと真風くんのフォーリーだと、あまり対等な感じがしなくて、普通に流して観られたんだけどなー。



話は若干違いますが。

この作品は、小林氏が「ぜひ上演を」と願ってものが実現した、という話がありますが。
それってもしかして……教育問題、なんでしょうか?

この士官学校で使われている戦略(?)は、一般的な教育手法としては良いことではなさそうですが、希望者に対して専門的な技術などを伝授するような団体ではよく聞く話のような気がします。
[1]一定期間外部との接触を断った閉鎖空間に押し込み、自分一人では立ち向かえないような強大で理不尽な「仮想敵」を設置することによって、同期全体の「仲間」意識を醸成し、協力し合ってことに当たることのメリットと、協力の仕方を学ぶ。
[2]全員で協力しあい、ボトムアップして全員が目標を達成することを目指しつつ、必要とされるレベルに達しない者は容赦なく切り捨てる。
って感じですよね。
たとえば、宝塚音楽学校なんて、この「仮想敵」が先生ではなく上級生(本科生)であるくらいで、ほぼ発想は同じ。

……音楽学校の体質についていろいろ言われているこの時代に、この作品の上演を希望されたということは、そういった教育思想の原点みたいなものを求めていたのかもね、と思ったりもしました。
そういうのも想像すると、面白いです。




それでは、キャスト順に一言ずつ。

■ザック(柚希礼音)
格好良かったです(はぁと)。もう少し焦燥感というか、「何者でもない自分」に対する苛立ちみたいなものを見せると良いのではないかと思いますが、そういう作品でもないのかなあ。

■ポーラ(夢咲ねね)
真っ直ぐで率直で意志が強くて、頑是ない少女みたいなところが凄く似合っていたと思います。あと一歩、「包容力」みたいなものが表に出てくるといいと思うんだけどなあ。

■フォーリー軍曹(凰稀かなめ)
上でいろいろ書いてしまいましたが、基本的にテルくんはお気に入りですし、すごく本人が頑張っていたのはわかるので、軍曹も嫌いじゃないんです。
でもまあ、100%ではなかったし、この役をテルくんが演じる意味って?みたいな想いがあったりしました(T T)。ええ。ご本人は楽しそうでしたけどね!

■リネット(白華れみ)
すごく良かったです!本当に、星組に来てからのれみちゃんのお芝居は、神駕かっているような。
「濃い化粧」のバランスも、褪せたブロンドをかきあげる仕草も、歩き方一つとってもそのときのリネットの計算が見えて、すごーく良かった!バウもがんばってくださいね♪

■ペリマン(涼紫央)
愛妻家の士官候補生。なかなか美味しい役どころで、ザックの「友情」面を一手に引き受けていた感がありました。
複雑な感情の行き違いをサラッと魅せる、こういうさりげなさを持っている人だったんだなあ、と感心しきりです。

■デラセラ(夢乃聖夏)
いやはや。これは当たり役でしょう!障害物競争の場面とか、長すぎる脚を持て余したかのようんな内股で、かつめっちゃ真面目(そう)に必死で走っている姿なんて、爆笑させていただきました(^ ^)。

■シド(紅ゆずる)
二回(+新公)観て、やっぱりシドは難役だなあ、、、と、しみじみと思いました。
ベニーのシドは、すごくベニーらしいシドだったし、みっきぃさんのシドは、すごくみっきぃさんらしいシドでした。どちらもそれぞれに魅力があって、イイなと思う場面があった、と思います。

■スーザン(妃咲せあら)
「激情」のミカエラは観られなかったのですが、あれよりもう少し“怖い”役ですよね(^ ^;
すごく可愛くて、自分の言っていることに何の疑問もない様子なのがかなり怖い、素敵なスーザンでした。

■少年ザック(稀鳥まりや)
キトリちゃんの子役芝居は、すでにベテランの域ですね。普通に歩く姿でさえ、ちゃんと「少年」に見えます。しかも超可愛い。あんな可愛い美少年を安酒場においといていいのか?と誰かに問いかけたいくらい、めっちゃ可愛いです。
そして、中盤のパーティーの場面、ねねちゃん・れみちゃんと舞台センターの段上で踊るキトリちゃんは、そのままお持ち帰りしてガラスケースに大事にしまっておきたいくらい(←褒めてるのか?)かわいかったです!!

■シーガー(音波みのり)
いやー、紅一点と言われるのに当たり前の納得感。可愛いし元気だし色白いし、大好きです!!

■カウボーイ(水輝涼)
石田さんのジェンヌへの愛が炸裂した場面でしたね。もっと歌が聴けたら幸せなんだけどなあ……(諦)

■ザックの父(英真なおき)
いつもながら達者な人だなあ、と思いました。最初と最後、どちらも印象的な存在ですが、やはり最後にザックに向かって敬礼する場面が好きです。

■ポーラの母(万里柚美)
柚美姐さんみたいなゴージャス美人が、ああいう零落した「もと美女」を演じると、非常に説得力がありますね……。
そういう意味でも、拍手したいくらいぴったり配役でした(^ ^)。


■シドの両親(にしき愛、毬乃ゆい)
スーザン同様、自分の言動に全くなんの疑問も持っていないところが怖い、「大人」の理屈で動いているお二人でした。
にしきさんの卒業がしみじみと寂しいです。組の重鎮として、まだまだ必要とされていたと思うんですが……千秋楽まで、悔いのないようにがんばってください。


そんなところでしょうか。
公演としては、「麗しのサブリナ」に引き続いての映画ネタでしたが、なかなかに面白かったです。
石田さん、来年もご活躍をお祈りしています!



映画「Space Batteship ヤマト」を見てまいりました。


元々アニオタで、かつ富山敬ファンな猫は、この映画を観るかどうかすごく悩みました。「ヤッターマン」は悩んだ末に観なかったのですが、「ヤマト」は、やっぱり沖田艦長の「地球か……なにもかも皆懐かしい」の名言が聴きたくて、観にいくことにしたのでした(^ ^)。


富山敬ではなく、木村拓也が演じる古代進。
麻上洋子ではなく、黒木メイサが演じる森雪。

アニメ版のキャラクターとは全っっっっ然違うキャラクターすぎて、びっくりしましたが、いやーーーー、予想外に興味深くて面白かったです。あはは。迷ったけど、観て良かった!
たぶん、アニメ版と同じ感動(イメージ)を求めて映画館に行ったなら、絶対に納得できなかっただろうな、と思うんですよね。
そういう意味では、主人公となるこの二人を全く違うキャラクターにしたことで、声が違っても気にならないというか、「違う作品なんだ」という認識になれたんじゃないかと思いました。


まー、それにしても。典型的な熱血ヒーローの古代進を木村拓也が演じるとか、何の罰ゲーム?と思っていたのですが(^ ^;、脚本(佐藤嗣麻子)がなかなか良く出来ていたので、実際に観ると違和感は感じませんでした。
まあ、原作でも古代は、最初は兄・守を見殺しにした沖田艦長に反感を抱いていたりするので、やっていることはそんなに違わないんですよね。木村拓也の芝居を真剣に観たことはあまりないのですが、説得力のある芝居をする人だな、とあらためて思いました。
それにしても!
「戦闘班長」にふさわしい、がっちりと筋肉のついた肉体は、さすがでした。もっとひょろひょろしたイメージをもっていたんですが、全然違うんですね(^ ^;ゞ



黒木メイサ演じる森雪は、なんと!!ブラックタイガー隊の一員という設定で、原作とは全くの別人でした。あまりに別人すぎて、「森雪」のイメージとのギャップがどうこうというレベルではなかったですね。キャラクターの違いは、まったく気になりませんでした(^ ^)。その分、黒木メイサの魅力が全開でとても良かったです。ええ。これからご覧になる方がいらっしゃいましたら、「森雪は別人」というのだけ覚悟して行ってください(^ ^)。


二人の馴れ初めから展開、そしてラストまで、全く原作とは関係ないエピソードだらけなんですが、映画の世界観の中ではちゃんと矛盾なく成立していたのが、原作ファン的にも面白かったです♪


あとは、個人的に昔CG関係の仕事をしていたので、日本でもこれだけのCGアニメーションを創れるのか、ということに非常に感動いたしました(*^ ^*)。
「ヤマト・発進」の場面の迫力というか、岩の破片一つ一つの動きの違和感のなさとか、戦闘シーンの戦闘機の動きとか。ああいうのは、私がそういう仕事をしていた頃はどうしてもうまく創りこめなかった部分なので、素直にすごいなあと思いました。
質感のリアル感とか、光の表現とか、、、レンダリングにどのくら時間がかかったんだろう。ホント、何もかも進歩してるよなあ……(しみじみ)。

あれだけの表現が出来るなら、今後、過去の名作アニメの実写化は増えてくるかもしれないな、と思いました(^ ^)。


しかし。
まあ、なんと言っても、凄いのは「ヤマト」に対する愛の深さ、ですね。
プログラムのスタッフコメントを読んでいても、ああ、この思い入れを持って制作してくれたんなら大丈夫だな、と思えます。
うん。面白かったです。



それでは、主演(?)のお二方以外のキャストについて一言ずつ。

■沖田艦長(山崎務)
いやーーーー、素晴らしかったです。無口で威厳のある艦長で、確かにこの人が艦橋にいたら、みんな頑張れるかも、と思いました。
古代に責められても、言い訳しない大人の男の格好良さが素晴らしかった(はぁと


■島大介(緒方直人)
原作の島とはだいぶキャラクターが違いましたが、沖田とのやりとりがとても素敵でした。しかし、奥さんと子供までいたことに吃驚(@ @) 「ヤマト2」を創らされたりしないよう、予防線ですか?(^ ^)


■真田志郎(稲葉敏郎)
アニメ版のシャープさは無かったけど、キャラクターとしてはほぼ原作どおりだったような気がします。格好良かった♪


■佐渡先生(高島礼子)
良かったです!観るまでは佐渡先生が女性だなんて……と居やがっていたのですが、観たら納得してしまいました。一升瓶の良く似合う素敵な女性で、沖田艦長に対する態度とかもすごく良かったです。
そして、ミーくんがとても可愛かった(惚)


■徳川彦左衛門(西田敏行)
びっくりするほどぴったりな配役でした。佐渡先生と二人で古代を牢(?)に訪ねてくる場面とか、素晴らしかった!!


■地球防衛軍司令長官・藤堂平八郎(橋爪功)
えっと、なんか違和感なかったです。すごい再現性だったんじゃないか?
っていうか、あの司令官は藤堂っていうのか。案外、ネーミングは遊んでいるんだなあこの作品。


■齋藤始(池内博之)
なんというか。ヤマトの齋藤というより、「銀河英雄伝説」のシェーンコップみたいな感じだったような。……ちょっと違うか?
粗削りな外観が役にぴったり!ガミラスでの白兵戦とか、とても格好良かったです♪


ナレーションはささきいさお。アニメ版の主題歌(さらば~地球よ~♪)こそ歌わないものの、声が聴けて嬉しいです。ちなみに、主題歌もBGMとしては結構使われていました。
アナライザーの声は原作通り緒方賢一さん。世界観のブレの無さは、こういう細かいところをちゃんと押さえていたせいもあるかもしれません。

デスラー総統とスターシャについては、観てのお楽しみということで内緒にしておきます(^ ^)。
ちなみに、イスカンダルとガミラスの設定はだいぶ違っていて、そこは原作ファン的に、「えーーーーっ」という感じでした(^ ^; 別に、もうちょっと原作よりに創れたと思うんだけどなあ。

ラストの展開もだいぶ違いましたね。っていうか、全然違ったと言うべきかな。
とりあえず、続編を創る気はない!という主張が明確で、気持ちいいくらいでした。
しかも。あんなに展開が全然違うのに、ちゃんと沖田艦長の名言は残したところに、スタッフ陣の原作ファンぶりをうかがえますな。


そんなところでしょうか。
人によって感想が違うのは当然だと思いますが、私はとても楽しめました(^ ^)。あとは、原作ファンじゃない方がご覧になってどう思うのかが気になるところです(^ ^;ゞ



梅田芸術劇場にて、タカラヅカスペシャル2010を観劇して参りました♪


予想以上に楽しかったです!

全体を通して「海外公演」をテーマにしていたのが若干不思議な感じでしたが、メドレー場面で同期の並びが見れたりして、そういうのがとても嬉しかったです。(去年がそういうのが無かったので)



唯一の残念なところは、トップのソロが今年の大劇場公演主題歌ではなく、関係のない海外の都市の歌だったこと。
やっぱり、この時期にやるだけに、一年を振り返るような内容は欲しいなあと思いました。



一年を振り返る、といえば、恒例のパロディコーナー。
月組は、三人しかいないので、普通に公演の曲をサラッと。
花組は虞美人とチェンジボックス。

雪組はロジェの夜明け。

宙組は誰がためのトラファルガーin銀ちゃん。


まあ、初日の出来は、宙組の圧勝と言ってもいいかな(^_^)、と言う感じでした。
ただ、本当に良くできた公演パロディなので、全部観ていないとわからないかも、という心配はありますが。

二回目は、花組さん雪組さんともクオリティをあげてきたので、明日ご覧になる方はお楽しみに(はぁと)。



週末の「タカラヅカスペシャル2010」で、2010年の宝塚作品の観劇予定を終了いたしました。

なので。
毎年恒例!Myベスト作品を選びたいと思います♪


■大劇場(東宝)作品
本来は東宝主体ですが、年始の宙組「カサブランカ」は去年大劇場で観ていましたので、今年の選考対象(^ ^)は星組の「ハプスブルクの宝剣 -魂に宿る光-」~宙組「誰がために鐘はなる」まで。

□新作部門:
お芝居は、花組さんの「麗しのサブリナ」。これはもう、宛書の勝利ですね(^ ^)。原作があっても、これだけの宛書が可能なんだなあ、と感動しました。
ショーは、、、迷ったのですが、新人デビューのボーナスつきで(^ ^)。雪組さんの「Carnevale 睡夢(すいむ)」を。稲葉さんのショー、もう一作品観てみたいです。

□再演部門
まずは月組「スカーレット・ピンパーネル」。霧矢さんの本領はやっぱりミュージカルなんだな、と実感した公演でした。
そして、ショーの再演ですが「EXCITER!!」。これはもう、音楽を聴くと血が騒ぎます。藤井さん、末長く宝塚をよろしくね!!



■中劇場(中日・博多・梅田・DC)
えーっと。「はじめて愛した」が未見、「スタジオ54」は青年館待ち。
なので、対象となるのは「相棒」「紫子/Heat On Beat」「シャングリラ」「ロミオとジュリエット」の4作品。(あれっ?意外と少ないな)

んーーーーーっ、やっぱり、作品力で博多座の「ロミオとジュリエット」でしょうか。個々のキャストに多少の不満があっても、全体としてはさすがの完成度だったので。
「相棒」もキャストが全員嵌り役で素晴らしく面白かったけど、臓器移植のくだりはちょっと……という感じだったし、「シャングリラ」も楽しかったけど、「名作」と呼ぶのは若干憚られるので。



■バウ
去年はバウ公演が(個人的に)物凄い豊作の当たり年だったんですが……今年はあんまり、「嵌った!!」と言える作品が無かったような。
「BUND NEON」を練り直して再演してくれなかったのがとても残念。嵌ったかもしれないのに。

作品として良かったのは、「リラの壁の囚人たち」と「オネーギン」でしょうか。
あ!!蘭寿とむさんのコンサート「“R”ising!!」があったか!あれは楽しかったです♪バウ公演というより、イベントのくくりかな、という気もしますが。



■全国ツアー
星組さんの「激情/BOLERO」は観られなかったので、宙組の「銀ちゃんの恋」と花組の「メランコリック・ジゴロ/ラブ・シンフォニー」の二択。

……どっちも楽しかったし、とても良かったです(^ ^)。
どちらかを選ぶなら……3年前の中日よりも、色んな意味で良くなっていた花組を。



■新人公演
「カサブランカ」「虞美人」「スカーレット・ピンパーネル」「トラファルガー」「ロジェ」「麗しのサブリナ」「ジプシー男爵」「愛と青春の旅だち」の8作品。

「もう一回観たい!」と思ったのは花組と月組。特に「ジプシー男爵」と「虞美人」かな。どちらも本当に、演出も独自色があったし、出演者もとても良かった!!ま、とりあえず、としちゃんに新公主演させてあげてくれてありがとう!!>劇団。

「スカーレット・ピンパーネル」も、いろいろあったけどやっぱり良かったです。りおんのマルグリットが聴けて、本当に幸せだった!思い出すだけでテンションがあがる(*^ ^*)。
そして、先日の「愛と青春の旅だち」の新人公演も良かったです。ああ、「ハプスブルク…」の新公、観たかったなあ~(涙)。




そんなところでしょうか。ディナーショーも行ってないし、イベントも「タカラヅカスペシャル」だけだし。

なんだか、バタバタと忙しかった割には観てない作品も結構ありますねえ。去年はよく頑張ったんだな、私。




年明けは元旦から「誰がために鐘は鳴る」です(^ ^)。

2011年も、タカラヅカが元気で、そして、
タカラジェンヌとそのファンがみんな幸せになれますように。


東京會舘にて、岡幸二郎・林アキラによるクリスマスディナーショー(スペシャルゲスト:樹里咲穂)に参加してまいりました♪



いやーーーー、理屈なしに楽しかったです!(*^ ^*)。
演出こそ忠の仁さんではなく吉川哲朗さんでしたが、エレクトーンの柏木玲子さん・ドラムの江尻憲和さんも加わった、ほぼフルメンバーのタナボタ公演、という感じでした。

元々は「レ・ミゼラブル」の司教さま(林)とアンジョルラス(岡)(1994年~)として知り合った(らしい?)お二人。忠のさんと組んで三人で始めた「タナボタ企画」は、確かな実力とはっちゃけたステージングで毎回ハイクオリティな舞台を魅せてくれます。

ただ、今回は本当に、お値段が大幅なグレードアップで(T T)。
若干悩んだのですよ、さすがに(^ ^;。

でも!清水の舞台から飛び降りるつもりで決心して、良かったです!
スペシャルゲストの樹里ちゃんともども、歌唱力も、(コントの)演技力も、お笑いの才能も、全てを兼ね備えたトリオががっつり組んだところが観られたんだから、十分にモトがとれたような気がします(^ ^)
なんたって、東京會舘はディナーが美味しいしね!(←そこ?)



なにはともあれ。

オープニングはクリスマスメドレー。
岡幸二郎さんが客席登場して練り歩き、オープニングのご挨拶をして舞台へ。続いて朱色のドレス(背中丸出し♪前あきの長いスカート。女神さまみたい♪)に身を包んだ樹里ちゃんが舞台に登場し、客席にも降りてくれました。
最後に林さんが登場。「ママがサンタにキスをした」を唄いながら客席へ。
いやー、続けざまに美声を浴びて、なんだかとっても幸せだ!



三人でのトークをちょこっと挟んで、メインの一曲目から。

■「蜘蛛女のキス」(樹里)
これが予想外に良かったです!樹里ちゃんの声、ここ2年くらいで物凄く磨かれたんだなあ、と実感しました。正直、舐めていたというか(汗)、こういう歌をここまで聴かせる人になるとは思っていなかったんだと思います。
実際の公演でオーロラを演じる樹里ちゃんを観たいとはあまり思わないのですが、この曲はまた歌ってほしいな、と思いました。


■エリザベートより、「夜のボート」(樹里&岡)。
またガラッと雰囲気が変って、シシィとフランツになりきった二人。
良い歌だなあ、としみじみ思いました。

それにしても。
幸ちゃん、トートのナンバーを歌わなくなったなあ……。


■ウーマン・イン・ホワイトより、フォスコ伯爵のソロ(岡)
曲のタイトルは「You Can Get Away with Anyting」だそうです。
いやー、享楽主義のイタリア人がイギリス人を揶揄しながら歌う印象的なナンバーですが、衣装はごく普通の黒なのに、あのド派手な上衣を着ているかのように見えたのが凄いです。目の錯覚なんだけど(^ ^)。
いやー、あの作品の幸ちゃんも弾けていたなあ~♪


■レ・ミゼラブルより「対決」(林&岡)
久しぶりの林バルジャン♪ 林さん、一つ一つのビッグナンバーはコンサートなどで何度か聴いたことがありますが、舞台で実際に演じてくれないとなかなかこういう曲を聴く機会はないもので。
今回は、じゃベールとバルジャンの掛け合いの歌、というので選んだのでしょうけれども、とっても新鮮でした。いやあん、ありがとう!

全然関係ないんですが。
2011年のレ・ミゼラブルのチラシを視て衝撃だったこと。なんと、スペシャルキャストとして司教さまがアンサンブルではなくプリンシパルキャスト表の方に入っている!
……たしかに、アキラさんの司教さまのソロが聴けるなら、回数を増やそうかな、くらいのことは思う人もいるだろう……。

だがしかし!
どーして司教さまなんだ。一度でいいからアキラさんのバルジャンをフルで観てみたい!と切望してはや何年たったことか。(←彼はバルジャンの代役だったので。宝塚でいう新人公演みたいに、公演期間中は一回くらい代役公演もやってほしい!と、なんどか東宝にはお手紙を書いたことがある………)


■「Me AND My GIRL」(樹里&林)
普通にアキラさんがビルのパートを歌いだしたことにホッとしました。
……だってタナボタだもん!アキラさんがサリーでも全然驚きませんわ(^ ^)。



ここでいったん切って、トーク……というか、抽選コーナー。
くじをひいて、まったりとプレゼントを説明して、客席の当選者のところまで持っていくのですが。

テーブル番号とかではなく、チケットの通し番号(チケットを見ないとわからない!」での抽選だったのに、私は最初チケットが見つけられなくて、マジで大汗をかきました(^ ^;ゞ。あははー、当たらなければ関係ないのにねー(汗)。



客席も含めた全員で「きよしこの夜」を唄った後、
「普通に準備してきまーす。……あ。『普通』って、その人の基準によりますけどねー♪」
と明るく言って、袖に消えた三人。

■サイド・ショーより「決して一人にはしない」(樹里&岡)
まずは、黒いドレスに着替えた樹里ちゃんと、黒いすっきりした上下の幸ちゃん。
素晴らしかった!衣装も別になんてことないし、動きも結構コメディなのに、泣けました。
こういう歌に弱いんです……(T T)シャム双生児なのに、「離れられない」じゃなくて「独りにしない」という気持ち。ひたむきで前向きで、そして、哀しい。
いい作品だった……。秋に再演の噂があるようですが、ぜひ初演と同じメンバーでお願いいたします!!


■「私だけ」(三人)
「誤植ではありません」、とアキラさんが名言された迷曲(^ ^;

まずは袖から、ロングの鬘にエーデルワイスもどきの白い髪飾りをつけたアキラさんが登場。ちなみに衣装はそのまま(^ ^)。

ひとくさり「私だけに」の替え歌を歌ったところで樹里ちゃんが登場。こちらも、髪には白い花飾り(^ ^)。頭以外の扮装は別にしていないんですが、不思議なくらい可笑しかったです。
で、アキラさんと二人でデュエット。いやー、振り付きなのがなんとも言えず素敵でした♪

面白すぎて歌詞の内容忘れちゃいましたが、たしか、「あたしがヒロインよ」「何言ってんのよシシィはあたしに決まってんでしょ!」的な話だったような(?)(^ ^)。

で、真打ち登場!
幸ちゃんも、似たような鬘を、しかし豪華にたくさんの花飾りで飾って、衣装はそのままで登場。白いドレス着ないんだー!?と若干吃驚(@ @)。
揉めた末に「あたしこそ!!」と喧嘩している二人(樹里&林)の間に入って、「私だけよ!」と高らかにソプラノで歌い上げる岡幸二郎。
……実にシュールな光景でした……。


■ベルサイユのばらメドレー(三人)
小公子(林)⇒今宵一夜(岡オスカル&樹里アンドレ)⇒アントワネット(林)
時間が無いので、着替えたのは樹里ちゃんだけ………だったような?(←違ってたらすみません)。アキラさんは鬘を変えたのと、アントワネットの衣装をエプロンみたいに身体に巻いてただけ。(着替える時間はなかったらしい)
樹里ちゃんは、黒いドレスだったのを黒いパンツと白いフリルのシャツに替え、目に完全に被る長さの鬘をかぶって顔を半分隠し、耳の上に目玉親父をくっつけて登場。
アンドレやなかったんかい!鬼太郎かよっ!?

幸ちゃんは、背中まであるブロンドの鬘をかぶって登場。長身なので、同じ背中まででも長さの絶対値が違っていて……いやはや、凄かったです。


ここまでで「普通」のコーナーは終了。
トーク(←いや、相当な長さにわたって盛り上がりまくりでしたけど、長くなるので自重します)、とインストゥルメンタルの「美女と野獣」でつないで、フィナーレに。

■サンセット大通りより「Weth One Look」(樹里)
これは……てっきり、プログラムで曲名を見て、当然幸ちゃんが歌うものだと思っていたので、若干驚きました(^ ^)。いやしかし、ロイド・ウェッバー全盛期の音楽には力がありますね!
麻実れい様主演で「サンセット大通り」が上演される日を心待ちにしている私です(真顔)が、樹里ちゃんもいいかも……、と、心に書きとめた12月21日でした(*^ ^*)。


■シラノより「我らガスコン」(林)
どことなく「見果てぬ夢(byラ・マンチャの男)」に曲想が似ている「我らガスコン」。本当に良い歌ですよね~!!アキラさんみたいな優しい声の人には向かない曲かと思いましたが、そこはさすがでした♪


■チェスより「アンセム」(岡)
まあ、これは幸ちゃんの持ち歌なので(^ ^)。
ざあざあ、と、シャワーのように降りしきる声をよけずに浴びる以外、対応しようがない、声。響きが明るくてかっちりとカタい、金管楽器の声。相変わらず良い声だ……。


■RENTより「Seasons Of Love」(三人)
いわずとしれた名曲。三人ヴォーカル用の編曲が、残念ながらサラッと一本調子でつまらなかったのですが、、、んー、難しいところですね。
この構成なら、元々男二人+女一人の力強いナンバーを聴いてみたかったような。

………と書いて、とっさに「二人の貴公子」が浮かんだ私は、根っからの宝塚ファンなのかもしれません……。



カーテンコールは、タナボタ恒例の「The Party Is Over」。これを聴くと、ああ、帰らなきゃ、と思います(^ ^)。でもいつも、お喋りして時間をつぶしてしまうんですけどね(^ ^)

ご出演された三人+2人のみなさまに、2011年が素敵な年になりますように。


今日は花組さんの集合日。

トップスターの真飛さんが卒業される公演だから、きっと卒業生は多いだろう、と、
……覚悟は、していました。



花組っ子は好きな人だらけなのだから、誰がいなくなってもショックなんだから……
23日が集合日だと知った時から、なるべく予想はしないようにしつつ、でも、覚悟だけはして、数日を過ごしていたのでした………。

そして、今日。

眉月 凰
真野 すがた
祐澄 しゅん
天宮 菜生
天咲 千華
鳳龍 アヤ
朝陽 みらい

真飛さんをいれて、8名の卒業生が、発表されました。


思い出は尽きません。
真飛さんも含めて、「ありがとう」としか浮かばない8人です……。




たとえば、めおちゃん。
「蒼きくちづけ」を観にいったのは、どちらかといえば華耀きらりちゃんのヒロインが観たい、というのが大きかったのですが(^ ^;ゞ、やっぱり元月組のめおちゃんには愛着もあって、バウ初主演が凄く嬉しくて、直接祝福できたことが嬉しかったです。

祐飛さんが組替えしてからは、おそらくは散々お世話になったんだろうなあ、と思うのですが。それ以上に、「銀ちゃんの恋」で橘を演じてくれたことには、ホントに感謝しています(真顔)。橘⇒ヴィクター(フィフティ・フィフティ)と、石田さんのイメージするめおちゃんの魅力は、本当に素晴らしいものでした。あんなに甘いマスクなのに、とぼけたおかしみと優しさと、そして、そっけない包容力。矛盾をはらんだ個性は他にないものだから、ずっと宝塚に居てくれたらいいのに……と、勝手な希望を持っていたのでした…。



それにしても。
あああ、「フィフティ・フィフティ」、二度目の遠征を決行しておいて、良かったなぁ!!
王子、めおちゃん、鳳龍アヤさん、朝陽みらいくん、そして、千華ちゃん。みんなみんな、本当に良かった!大好きでした。


千華ちゃんは、「殉情」以降の宙組で一番のお気に入りだったので、祐飛さんと入れ違いで花組に異動になったことがとても残念でした(T T)。そういえば、(羽桜)しずくも、祐飛さんが花組に異動になるのと同時に組替えだったなあ………。あの可愛い子ちゃん好きの祐飛さんが、可愛い二人とすれ違いだったのがとても残念です。

見た目はとっても可愛らしいのに、情の深い、艶やかで細やかな芝居をする人。
マリーズも虞美人も、豪華な衣装がよく似合って、とても魅力的でした。なにより、脚本の穴をしっかり埋めて、「人物」をきちんと魅せてくれたのが素晴らしかった。この二本のヒロインを観ることができただけで、私はとても幸せでした。
王道の宝塚娘役とは違うキャラクターの持ち主だけに、早めに宝塚を飛び去ってしまう可能性はあるかも、と思ってはいたのですが、、、、でも、まだ早いよぉ(涙)。めおちゃんと千華ちゃんのコンビでのバウ公演を、ひっそり祈っていたのに(←もちろん石田作品で、ね!)

最後の公演、どんな役をされるんでしょうね。新人公演には出るのかなあ。
千華ちゃんの宝塚最後のお芝居、目に焼き付けたいと思います。



大好きなしゅん様、
可愛いはるちゃん。
みんな、自分の選んだ人生をまっすぐに歩いていく人たち。


みんなが幸せになってくれるなら、私は寂しくても我慢できます。





さて。
「ヴァレンチノ」初日の前日に、舞台稽古を抜けて王子に千秋楽のお花を渡しにくる祐飛さんを想像したら、ちょっと面白くなってしまいました。

実際に行くのはちょっと難しいでしょうけれども、、、どうなのかなあ。
散々お世話になった唯一の同期の卒業に、駆けつけたい気持ちはもちろんあるでしょうけれども、さすがにこればっかりは、ねえ……(T T)。



サンタクロースの歌
サンシャイン劇場にて、キャラメルボックス25周年記念公演「サンタクロースが歌ってくれた」を観劇してまいりました。
写真は、西川サンタさんにいただいた「キャラメル・キャラメル」です(^ ^)。「気分爽快/感動豊富」「笑顔と涙の玉手箱」と書いてあります♪



いやーーー、今回は久々に本当にチケットがなくて、当日券にも二回ほど玉砕し、ほとんど諦めかけていたのですが、幸運にもチケットが転がり込んできて、無事観ることができました。
西川浩幸がメインで、昨年退団した上川隆也と、彼と同期の近江谷太朗がゲスト出演する、キャラメルボックスの誇る名作の13年ぶりの再演。これだけの条件がそろえば、そりゃあチケットも払底するわ……見通しが甘かった(^ ^;ゞ。
観ることができて、本当に良かった……感涙




クリスマスイヴの東京。彼氏のいないゆきみ(温井摩耶)は、池袋の映画館で友人のすずこ(前田綾))と待ち合わせ。しかし、すずこが約束の時間(7時)に来なかったため、一人で中へ。
映画のタイトルは「ハイカラ探偵物語」。芥川龍之介(西川浩幸)と平井太郎(上川隆也)が怪盗黒蜥蜴と戦う話だった。ところが、芥川が黒蜥蜴を追いつめた場面で、黒蜥蜴が消失!どうやら、映画の外に逃げたらしい。
芥川と太郎、そして警視庁の菊池警部(近江谷太朗)は、黒蜥蜴を追って映画の外に飛び出し、ゆきみに現代の東京の案内を頼む……



こうしてあらすじを書き写してみると、えらい荒唐無稽な話だな(汗)。
まあ、キャラメルボックスは元々SF的な展開が多いのですが、これはSFってわけでもないし。

でも、お芝居は理屈じゃないんだなあ、と思いました。
どんなに展開が荒唐無稽でも、多少内輪ウケのネタで芝居が止まるようなことがあっても(- -;、クリエイターとして、そこで観客に伝えたいものが確りとあるならば、それはちゃんと伝わるんだな、と。

映画の中の役である芥川だの太郎だのである彼らと、映画でその役を演じた役者である上川や三浦である彼らとのギャップ。西川さんや近江谷さんは役としての出番だけで、役者としての登場がなかったのが残念だったのですが、映画の中では吐露することのできない役者としての本心を語る上川隆也の寂しげな背中が、とても優しくて、切なくて。


ああ、この人たちが創る舞台が好きだなあ、としみじみ思いました。




上川隆也演じる「太郎」は、のちの江戸川乱歩。
夏目漱石が亡くなって数カ月。漱石の弟子として世に出た芥川が、師を喪って筆を折りかけた、大正5年。
決して親密ではなかったはずの芥川と乱歩が、もしも親友だったなら、という設定で綴られた「男同士の友情」物語。

……劇中の映画は、そういう内容だったらしいのですが。(←全編観てみたい気もします)

実際には、二人はそんな関係ではなかったわけで。
ホームズ役の芥川に対して、ワトソン役を務めることなどありえない、という役者・上川隆也の惑いは、結果的に映画全体を巻き込む事態となる。
それでも、彼を最後まで信じる人がいるから。
だから、彼はもう一度、やり直すことができる。

上川さんの、言葉に顕せないものを表現しようとしてムッと押し黙ったときの空気感が、すごく好きです。
白から黒までどんな役でもこなせる人だけど、あんまり饒舌な役よりも、すべてを呑みこんで腹に一物抱えながら生きている男が似合う人だな、と思います。



そして、西川さんの魅力、ということを考えました。
彼のパワーは、いつだって「信じる」パワーなんだな、と。
いろんな役をやっていらっしゃる方ですが、いつだって彼は「信じる」役をやっているような気がする。
信じる対象はその時々で違いますが、それでも、「信じる人」なんだな、と。



近江谷さんは、まさに飄々と軽やかに舞台を掻き回していた印象(^ ^)。
私はあまり役者が素で笑ってしまうようなアドリブは好きではないのですが、近江谷さんと上川さんのコンビのテンポはすごく良かったです。さすがゴールデンコンビ!
この作品を観る直前に、内輪ウケで芝居が止まりまくる公演を観てちょっとイラついていたので、ちょっとすっきりしたというか、「内輪で盛り上がるならここまでやらなきゃ!」みたいな、江戸の敵を大阪で討ったような気分になりました。



元気いっぱいで可愛いゆきみ、冷静で辛辣なすずこ。どちらもテンポ感のある良い芝居で話を進めてくれました。

黒蜥蜴のミツ(岡田さつき)。そっか、この話は黒蜥蜴のラブストーリーだったのか!というのが新鮮でした。後半、上川さんとずっと手をつないでいるのが、ついこないだの花組公演「コード・ヒーロー」の手錠とかぶって、ちょっと笑いがこみ上げたことは黙っておきたいと思います。

お屋敷のサヨお嬢さん(渡邊安理)。わがままで身勝手なのに何か憎めないサヨがとても魅力的。やっぱり渡邊さんは可愛いなあ~♪

その親友で、芥川の婚約者であるフミ(實川貴美子)。芥川に「(映画の世界で)待っていてくれ」と言われたのに、彼が心配で追いかけてしまう行動力に驚きましたが、芥川に「君は僕を信じていない」と責められて、落ち込んだ背中がとても可愛かったです。

メイドのハナ(坂口理恵)。いやもう、この人は居てくれるだけで嬉しいです。その突っ込みのタイミングの良さはホントにすごい。

奥方(大森実紀子)と、菊池警部の部下の巡査(三浦剛)。役の人間と役者の二役をやるのはこのお二人と上川さんだけなんですが、なかなか面白い役どころだったと思います♪

映画監督(筒井俊作)。いやはや、良い味出してました!



この物語とは直接の関係はないのですが。
江戸川乱歩は、まさに日本文壇に新しいジャンルを開拓した人なんですよね。
「推理小説」というジャンルは、日本には無かったのですから。
ということは、当然読者もいなかったということ。

星新一の伝記にも書いてありましたが、日本に「推理小説」を定着させた乱歩は、「SF小説」を日本に根付かせようという一連の動きに全面的に協力してくれるんですよね。
実際、「SF小説」は、当初はミステリの一分野みたいな扱いでした。SFとミステリーをひっくるめて「空想小説」というジャンルがあったようなものですから。
乱歩賞の受賞者に、SF作家が何人も含まれているのをみてもわかります。

日本のSFを創ったのは、もちろん星新一一人ではなく、沢山の人々の積み重ねの上にあるわけですが、
こと「推理小説」については、もしかしたら乱歩一人ががんばった…と言っても良いのかもしれませんね。


そんな乱歩が、まだ自分の道を見出せずに、悶々と芥川への憧れに身を妬かれていた、大正5年。
そんな気持ちを汲んでしまった「役者・上川隆也」と、「太郎」の葛藤は、とても辛いものだったんだろうな、と思います。
それからわずか十数年で芥川は自殺し、乱歩は71歳まで、文壇の主として戦後を生き抜いていく……そんなことは、大正5年の彼らには、何の関係も無いことなのだ、と。

役者冥利に尽きる役なのかもしれませんね、太郎は。
難しい役だな、と思いました。
「役者」として、「役」への思いいれを語る、というのは。

成井さん、周りに恵まれたせいもあるかと思いますが、あなたも十分、天才だと思いますよ。
……いや、そう思ってないとああいう話は書けないと思いますけどね。




Another CAST公演は見事に宙組公演に被っていたので観られませんでしたが、この年末に、この公演に巡り合えて、本当に良かったです。

最後に、カーテンコールで西川さんが言った言葉を。

「みなさんも頑張ってください/それぞれの場所で、それなりに。
 思い出したら、またここで逢いましょう。
 僕たちはいつでも、ここに居ます」


私が観ているのは映画ではなく舞台だから、あなたたちがいつもそこに居てくれるとは限らないけれども。
でも、また次の公演で逢えるのを、楽しみにしています。
なんたって、ハインラインの「夏への扉」は、私が初めて読んだSFですから!(^ ^)


星組&星組ファンのみなさま、千秋楽おめでとうございます。

そして。
にしき愛さん、
水輝涼さん、
華苑みゆうさん、
直樹じゅんさん、

ご卒業、おめでとうございます。



「ヘイズ・コード」で出会ってから、ちょうど4年になるじゅんな(水輝)。
熱い博多座で、大公役で舞台の真中に立っていたじゅんな。
最後のお茶会で、幸せそうに「僕こそミュージック」(byモーツァルト)を歌ってくれたじゅんな。

大好きでした。
これからもぜひ、歌は続けてくださいね。




12月26日、といえば、三年前の組替え発表のことを思い出します。
祐飛さんと(白華)れみちゃんが花組へ、(羽桜)しずくが月組へ、せーこちゃん(純矢ちとせ)が宙組へ、という、あの組替えを。

「Hollywood Lover」という名作と出会えた喜びが吹っ飛んでしまいそうな衝撃と、不安、とまどい、そして、覚悟。

宙組でトップスターに就任して一年がすぎた今となっては、笑い話にしかならない『覚悟』でしたけれども、でも、あのときは本当に真剣でした。




まさか、新東宝劇場こけら落とし公演で月組生として下手花道のセリを最初につかった祐飛さんが、新東宝十周年の記念興業を、宙組トップスターとして迎えることになろうとは。
10年前どころか、3年前の時点でさえ、誰ひとり予測していなかったであろうこんな事態が、今、現実になっていることに、あらためて驚いてしまいます。
(祐飛さんのファンをしていると、奇跡という言葉が日常になってしまう……)



だから。
何が起こるかわからないのがタカラヅカ、だから。


異動する蘭トムさんも、テルくんも、
そして、迎える花組っ子も、宙組っ子も、
みんなみんな大好きだから。

……みんなが幸せになれるといいなあ……。



毎年、年末は宝塚公演が一段落した後で、いろんな公演を観まくることが多いのですが……、今年はちょっとした事情があって友人の家のベビーシッターを引きうけることになり、年末が飛ぶことになったのでした……(T T)。

1月は宙組公演中なので、アンナ・カレーニナだけは年末に観ておこうとか思ってたのになあ……。
いや、それどころか!正月には友人が泊りにくるというのに、大掃除もできないよー。ごめんよ、友よ(←すでに諦めているらしい)(いいのかそれで)



と、いうわけで。日記に書くようなことも無いので、12月に観て、まだ日記に書いていない作品について、簡単に書かせていただきます。
・モーツァルト
・SAMURAI7
・GODSPELL

……だけ、かな?(他にもあったりして?)



と、いうわけでまずは「モーツァルト!」の二回目観劇について。

かろうじて、井上芳雄ヴォルフの「モーツァルト!」を観劇することができました。
千秋楽直前でチケットはとっくに無く、キャストを選んでいる場合ではなかったので、ヴァルトシュテッテン男爵夫人は前回と同じ涼風真世さん。せっかく二回観るなら香寿さんのも観たかったなーと残念にも思いつつ、やっぱり涼風さんの男爵夫人は素晴らしい!と、大満足でした♪



で。
前回観劇したときにいろいろ書かせていただいたので、今回は井上くんのヴォルフガングについて。

えっと。
私は、井上くんのヴォルフガングを観たのは、8年ぶりになります。
別に避けていたわけではなく、単純に中川(晃教)くんのヴォルフが好きだったのでそちらを優先していたのと、前回公演は予定が合わなくて一回も観なかったせい、なのですが。

いやー、良かったです(^ ^)!

本当に良くなっていた!と思う。
初演でしか観ていなくて、あまり良い印象を持っていなかった私のような方が他にもいらっしゃるようでしたら、ぜひ次回公演あたりで井上くんのヴォルフも観ていただきたいなと思いました。

初演時はかなり音域的に無理があった高音部もだいぶ磨かれて、ギリギリでしたけどちゃんと歌いきれてました。
本当は、もう1,2度上まで出ると余裕を持って歌えると思うのですが、感情が高ぶる部分なので、その不安定さが逆に芝居を援けていたような気もしましたし。



ただ。
面白いな、と思ったのは、やっぱり山崎(育三郎)くんのヴォルフは、系統でいえば中川くん系統なんだな、と思ったことでしょうか。


中川くん⇒山崎くんのヴォルフは、なんというか「天才肌」で、才能(=アマデ)に振りまわされたエキセントリックな青年だったのですが。
井上くんのヴォルフはもっと普通の存在で、愛し、愛される普通の青年、なんですよね。いろんな意味で。

初演時も同じことを思い、だからこそ中川くんのヴォルフが好きだったのですが。
井上くんの「好青年」なヴォルフも、いろんなことがここまで完璧に磨かれれば十分に魅力的なんだな、と納得したのでした。
それが8年という月日であり、彼の成長だったのだと思いますが。



解釈として一番違うな、と思ったのは、一幕の「僕こそミュージック」でした。

「愛されない僕」の寂しさを前面に出して、「愛してほしい」と全身で訴える山崎(≒中川)ヴォルフと、
「僕は愛されるのが当然」と確信した上で、「どうして愛せないの?」と父親を責める……責めるが言い過ぎなら、『不思議に思う』というところでしょうか。そんなふうに見えた、井上ヴォルフ。

もちろん、どちらが正解というものでもなく、役者本人のキャラクターと解釈の相乗効果なんですけど、ヴォルフガングという役の解釈にはこの二種類が成立するんだなあ、と思ったのでした。


ちょっと話はそれるのですが。
生で聴いたわけではありませんが、以前CSで流れていた「花組マグノリア・コンサート」での真瀬はるかさんの「僕こそミュージック」は、どちらかといえば中川くん系統だったと思います。(役づくりは吃驚するほど子供でしたが)
まあ、そういうイベントもので単独で歌われる場合は、役づくりと言ってもその一曲分だけですからだいぶ違うとは思いますが(^ ^)。



まあ、どちらにしても彼が真実に望んだものは手に入らず、アマデを道連れにこの世に別れを告げることになるのですが。
ただ、天上の音楽だけをこの世に遺して。

(「音楽の他に、彼が遺したものは借金だけよ」byスタンツィ)



井上芳雄、という役者は、「エリザベート」のルドルフ役で、まさに“彗星のように”デビューした時からとても好きでした。「モーツァルト」のヴォルフガングはあまりピンときませんでしたが、その後も(順不同ですが)「ファンタスティックス」のマット、「ミス・サイゴン」のクリス、「ME AND MY GIRL」のビル、、、どれも大好きで。
そして、昨年の「ウェディング・シンガー」で、またひと山越えたな、と思ったところでした。(祝再演!)


デビューがルドルフだったせいか、デビュー後しばらくは弾けた役が不得手だというイメージがあった井上くんでしたが、私は「ファンタスティック」で、実はこの人、弾けた役の方が魅力的なんじゃないか?と思い、そういう役が来ればいいのになーと思っていたくらいでした。

でも、彼に本当に似合う「弾け方」は、ヴォルフガングみたいな『エキセントリックな』人物ではなく、「ウェディングシンガー」のような、しっかりと地に足のついた優しさのある愛されキャラなんだろうな、と、あらためて思ったことも事実です。

それでも、そんな彼にしかできない「愛されキャラ」なヴォルフガングはとても魅力的でしたし、その特異な解釈での舞台をきっちりと支える技術面の確かさと華やかさは、彼ならではのものだと思いました。




そして、もう一人。
前回観劇したときから、「可愛いなあ~~~、うーん誰かに似てる!」と思っていた、スタンツィの島袋寛子さん。
たぶん私だけだと思いますが(^ ^;ゞ、ちょっと斜めになったときの口もとや頬の感じが、星組の稀鳥まりやちゃんに似てるような気がしました。
……サイズがだいぶ違いますけど(汗)。

そっか、だから無条件に可愛い!と思ったんだなー、私(納得)。



あっという間に大晦日。
なんだかいろいろあった一年でした。

祐飛さんの東京でのお披露目からはじまって、プライベートでも宝塚関係でも、本当にたくさんの事件があって。
個人的には、かなり激動の一年でした。


来年は、どんな一年になるのでしょうか。
祐飛さんのファンとしては、もう、一日一日を大切に過ごすしかない時期に入って随分経つので、ラストスパートになるかもしれない2011年も、今までどおり、いや、今まで以上に一日一日を大切に過ごしていきたいと思っています。




今年は、宝塚以外の作品のランキングをまとめていないんですが……
まだここには書いていない作品をいれても、こんな感じかなあ。

■ミュージカル

1位 サイド・ショウ
   これは、もう、ダントツで。ぜひぜひあのキャストで再演してください!(切望)

2位 宝塚BOYS
   ずっと観たかった作品なのになかなかタイミングが合わなかったので、今回観ることができて良かったです。
   作品としても素晴らしかった!

3位 Garantido~生きた証~
   難しいテーマでしたが、面白かったです。あの膨大なエネルギーは、さすがTS!!

番外 ザ・ミュージック・マン
   番外というか、コメディ部門の第一位(^ ^)。面白かったし、キャストも嵌ってました♪

去年は猫的にOG女優賞は彩乃かなみちゃんかな? という感じでしたが、今年は文句なく樹里咲穂さんでした(^ ^)。



再演、というか、過去に何度も観ているものの中から選ぶとすると……
うーん、初演より良い!!と思ったものは「ウーマン・イン・ホワイト」かなあ。キャストがすごく嵌っていたので。
「蜘蛛女のキス」「RENT」「モーツァルト」は、初演のインパクトには及ばなかったけど、これはこれで良かった……という感じ。特に井上くんの「モーツァルト」は新鮮でした♪



■お芝居
こちらはちょっと順位をつけるのが難しいので、印象に残った作品を上演順に。

◇ローマの休日
 とにかく発想が秀逸でした。映画とは違った視点で、作品のもつ違う魅力に気付かせてくれました。   

◇罪と、罪なき罪
 地味なテーマでしたが、とても良かったです。らぎちゃんが出演してくれたおかげで、良い作品に出会えました♪

◇黙阿弥オペラ
 一人の観客として、そして、舞台芸術のファンとして、非常に興味深い内容でした。

◇サンタクロースが歌ってくれた
 役者と脚本がピタッと嵌った「宛書の真髄」を見せて貰った気がします。観ることができて、本当に良かった! 



今年は、井上ひさし・つかこうへいという演劇界の二大巨匠がこの世を去り、その後はいったいどうなるのか……という不安定感が今でも残っているような気がします。
でも、そんなこと関係なく良いものは出てくる。それがとても嬉しいです。

来年も、演劇界が元気でありますように。




追記。

月組新公でとしちゃん(宇月颯)ファンとしての自覚を得た(←おい)猫は、会社やプライベートで「よいおとしを」と言うたびにちょっと笑ってしまう(^ ^)、
そんな年の瀬です。

笑顔で挨拶できるって素敵なことだ!(←何か違う)


みなさまに、素敵な新年が訪れますように。