東京宝塚劇場にて、星組新人公演「愛と青春の旅だち」を観劇してまいりました。
本公演を一回しか観ていないので、細かい比較はまったくできないのですが、若いパワーに溢れた、とても良い新人公演でした。
新公演出は生田大和。私はとにかく生田さんの演出が好きなので、とても嬉しかったです。今までの生田さん演出の新公は、わりと実力派を中心に据えた盤石の布陣が多い印象でしたが、今回は93期の芹香斗亜ちゃんが主演。ヒロインも学年こそ91期ですが初ヒロインの音波みのりちゃん。
新鮮な二人でしたが、とても良かったと思います♪
ザックの芹香さんは、スカフェアリーズでニコニコ笑っている姿からは想像もできないほど、登場シーンからぐっと観客を惹きつける魅力がありました。乱れた長髪と斜に構えた表情がワイルドでダークな雰囲気を醸しだして、色っぽかったです。
アナポリスに入隊して髪を短くしてからも、ちゃんと『一癖ある笑い方』ができる人なんだな、と思いました。フォーリー軍曹に「仲間を見捨てて逃げてしまうような奴」と評されるザック像にちゃんと説得力があって、それが、1時間半の間にきちんと成長していったのが、とても良かったと思います。
真っ直ぐで、真摯で、そして、頭の良い人ですね。舞台の上でもすごくクレバーだし、挨拶もまとまっていて良かったと思います。
ただ、まあ。正直、技術的な面はまだまでしたね……。まだ下級生なので、これから頑張ってくれれば十分なのですが(^ ^)。
台詞術や声は学年のわりに完成度が高く、とても良かったと思います。ただ、歌はかなり不安定だったなー。それと、もしかしてダンスは不得意なのでしょうか…?ああ、いや、ダンスそのものはそんなに無いので判らないのですが、訓練の時や喧嘩の場面などで、ちょっと身のこなしが重たい感じがするのが気になりました。役が役なので、それはサラッとこなしてほしいところです。
まあ、でも、そのあたりは今後の精進に期待しつつ、とりあえず今は、逸材が出てきたな、という印象でした(^ ^)。
ポーラの音波みのりちゃんは、もう、とにかく吃驚するほど可愛くて綺麗だった!!(@ @)可愛い子だなあとは思っていたけど、あんなに美人だとは!!
白羽ゆりちゃんをちょっとすっきりさせたような、実に魅力的な美貌でした(*^ ^*)。
優しい声も、包容力のあるお芝居も、ポーラという役にすごく合っていたし、歌も、ほんの半年前(「リラの壁の囚人たち」)が嘘のように巧くなっていました。さすが、役替りとはいえバウでヒロインを演じると違うものなのでしょうか(^ ^)。
いやー、本当に可愛い。「メイちゃん」役もとても楽しみ!!
フォーリー軍曹の真風涼帆さんは、太くて深みのある声がこの役に合っていたんじゃないかと思います。良い声ですよねー(*^ ^*)。
声が軽くて細いテルくんが苦戦している役ですが、声が腹の底から出ているだけで随分やりやすくなるんだな、と思いました。特に、テルくんの苦手な「イ段の長音(D.O.Rの『ディー』とか)」が普通に発声できていたのは大きかったような。
声の出し方以外はほぼテルくんに準じた役づくりでしたが、生田さんの助けもあってか、なかなか良い芝居をしていたと思います♪
シドのみっきぃさん(天寿光希)は、、、すみません、なんだかもう、滅茶苦茶良かったです(T T)ラストシーン、泣きました。
真面目な優等生で、兄の身代わりであることに疑問を持たずに生きてきた、愚かな青年。
みっきぃさんのシドは、本当に莫迦なんだな、と思いました。父親も母親も、それからスーザン(稀鳥まりや)も、ちゃんとシド本人を愛しているのに。なのに、兄の身代わりであることを辞めたら、自分はもう愛してもらえないと思い込んでいるんですから。
お兄さんが生きている間は、空気のように透明な存在として生きていたんでしょうね、きっと。オクラホマのデパートで、お客さまの相手をしながら。それが、兄の死を境に、何もかもが変る。兄の身代わりとして両親の眼にとまったことが嬉しくて、フィアンセもアナポリスも、その報酬として受け容れる。
両親の、そしてスーザンの愛を得るために、「シド」であることを自ら捨ててしまった彼は、リネット(早乙女わかば)の愛を得て、もう一度「シド」を生きようと決意する。
リネットの真意など、何も知らずに。
ラストの引っ込み前、下手花道での芝居。
「喪失」と「絶望」の二色で描き出された未来。
その前の、浮き浮きと銀橋をわたる場面が(歌もふくめて)素晴らしかっただけに余計に彼の喪失が痛々しくて、とても切なかったです。
スーザンの稀鳥まりやちゃんも良かったなあ。キトリちゃんって、どちらかというと元気で前向きな少女っぽい役が多かったので、こういう大人びた役は難しいかと思っていたのですが、どうしてどうして、なかなかの役者っぷりでした。
おっとりと穏やかに、そして「当たり前」にシドを追い詰める「女」の怖さが、とても良かったと思います。
リネットの早乙女わかばちゃん。ちょっと下級生の頃の城咲あいちゃんを思い出させるような雰囲気があって、良かったと思います。
役的には、もう少し芳醇な色気と毒があっても良かったかな、と思いますけどね。どちらかというとクレバーな雰囲気のある人なので、リネットみたいな役は本来は向いてないんじゃないかなあ?……まあ、本役のれみちゃんもリネットタイプではないんですけどね(^ ^;ゞ
今の星組でリネットが似合いそうな人……うーん、誰だろう。っていうか、リネットって本当に難役だなあ……。
他にも書きたい人はたくさんいらっしゃいますが……
デラセラのれんた(如月蓮)が素晴らしかった!!!とか。
校長先生のひろ香祐さんも、すごい下級生なのに、落ち着いてたし髭も似合っていたし、貫録もあって、とても良かった、とか(^ ^)。
なにはともあれ。
新人公演、お疲れさまでした!!明日からもがんばってくださいね♪
.
本公演を一回しか観ていないので、細かい比較はまったくできないのですが、若いパワーに溢れた、とても良い新人公演でした。
新公演出は生田大和。私はとにかく生田さんの演出が好きなので、とても嬉しかったです。今までの生田さん演出の新公は、わりと実力派を中心に据えた盤石の布陣が多い印象でしたが、今回は93期の芹香斗亜ちゃんが主演。ヒロインも学年こそ91期ですが初ヒロインの音波みのりちゃん。
新鮮な二人でしたが、とても良かったと思います♪
ザックの芹香さんは、スカフェアリーズでニコニコ笑っている姿からは想像もできないほど、登場シーンからぐっと観客を惹きつける魅力がありました。乱れた長髪と斜に構えた表情がワイルドでダークな雰囲気を醸しだして、色っぽかったです。
アナポリスに入隊して髪を短くしてからも、ちゃんと『一癖ある笑い方』ができる人なんだな、と思いました。フォーリー軍曹に「仲間を見捨てて逃げてしまうような奴」と評されるザック像にちゃんと説得力があって、それが、1時間半の間にきちんと成長していったのが、とても良かったと思います。
真っ直ぐで、真摯で、そして、頭の良い人ですね。舞台の上でもすごくクレバーだし、挨拶もまとまっていて良かったと思います。
ただ、まあ。正直、技術的な面はまだまでしたね……。まだ下級生なので、これから頑張ってくれれば十分なのですが(^ ^)。
台詞術や声は学年のわりに完成度が高く、とても良かったと思います。ただ、歌はかなり不安定だったなー。それと、もしかしてダンスは不得意なのでしょうか…?ああ、いや、ダンスそのものはそんなに無いので判らないのですが、訓練の時や喧嘩の場面などで、ちょっと身のこなしが重たい感じがするのが気になりました。役が役なので、それはサラッとこなしてほしいところです。
まあ、でも、そのあたりは今後の精進に期待しつつ、とりあえず今は、逸材が出てきたな、という印象でした(^ ^)。
ポーラの音波みのりちゃんは、もう、とにかく吃驚するほど可愛くて綺麗だった!!(@ @)可愛い子だなあとは思っていたけど、あんなに美人だとは!!
白羽ゆりちゃんをちょっとすっきりさせたような、実に魅力的な美貌でした(*^ ^*)。
優しい声も、包容力のあるお芝居も、ポーラという役にすごく合っていたし、歌も、ほんの半年前(「リラの壁の囚人たち」)が嘘のように巧くなっていました。さすが、役替りとはいえバウでヒロインを演じると違うものなのでしょうか(^ ^)。
いやー、本当に可愛い。「メイちゃん」役もとても楽しみ!!
フォーリー軍曹の真風涼帆さんは、太くて深みのある声がこの役に合っていたんじゃないかと思います。良い声ですよねー(*^ ^*)。
声が軽くて細いテルくんが苦戦している役ですが、声が腹の底から出ているだけで随分やりやすくなるんだな、と思いました。特に、テルくんの苦手な「イ段の長音(D.O.Rの『ディー』とか)」が普通に発声できていたのは大きかったような。
声の出し方以外はほぼテルくんに準じた役づくりでしたが、生田さんの助けもあってか、なかなか良い芝居をしていたと思います♪
シドのみっきぃさん(天寿光希)は、、、すみません、なんだかもう、滅茶苦茶良かったです(T T)ラストシーン、泣きました。
真面目な優等生で、兄の身代わりであることに疑問を持たずに生きてきた、愚かな青年。
みっきぃさんのシドは、本当に莫迦なんだな、と思いました。父親も母親も、それからスーザン(稀鳥まりや)も、ちゃんとシド本人を愛しているのに。なのに、兄の身代わりであることを辞めたら、自分はもう愛してもらえないと思い込んでいるんですから。
お兄さんが生きている間は、空気のように透明な存在として生きていたんでしょうね、きっと。オクラホマのデパートで、お客さまの相手をしながら。それが、兄の死を境に、何もかもが変る。兄の身代わりとして両親の眼にとまったことが嬉しくて、フィアンセもアナポリスも、その報酬として受け容れる。
両親の、そしてスーザンの愛を得るために、「シド」であることを自ら捨ててしまった彼は、リネット(早乙女わかば)の愛を得て、もう一度「シド」を生きようと決意する。
リネットの真意など、何も知らずに。
ラストの引っ込み前、下手花道での芝居。
「喪失」と「絶望」の二色で描き出された未来。
その前の、浮き浮きと銀橋をわたる場面が(歌もふくめて)素晴らしかっただけに余計に彼の喪失が痛々しくて、とても切なかったです。
スーザンの稀鳥まりやちゃんも良かったなあ。キトリちゃんって、どちらかというと元気で前向きな少女っぽい役が多かったので、こういう大人びた役は難しいかと思っていたのですが、どうしてどうして、なかなかの役者っぷりでした。
おっとりと穏やかに、そして「当たり前」にシドを追い詰める「女」の怖さが、とても良かったと思います。
リネットの早乙女わかばちゃん。ちょっと下級生の頃の城咲あいちゃんを思い出させるような雰囲気があって、良かったと思います。
役的には、もう少し芳醇な色気と毒があっても良かったかな、と思いますけどね。どちらかというとクレバーな雰囲気のある人なので、リネットみたいな役は本来は向いてないんじゃないかなあ?……まあ、本役のれみちゃんもリネットタイプではないんですけどね(^ ^;ゞ
今の星組でリネットが似合いそうな人……うーん、誰だろう。っていうか、リネットって本当に難役だなあ……。
他にも書きたい人はたくさんいらっしゃいますが……
デラセラのれんた(如月蓮)が素晴らしかった!!!とか。
校長先生のひろ香祐さんも、すごい下級生なのに、落ち着いてたし髭も似合っていたし、貫録もあって、とても良かった、とか(^ ^)。
なにはともあれ。
新人公演、お疲れさまでした!!明日からもがんばってくださいね♪
.