東京宝塚劇場宙組公演「クラシコ・イタリアーノ」のツボ集、その2。



■第七場(つづき) 抽象空間
・施設の女職員(藤咲)の、いっそ冷静なほどにつけつけした物言いが聴こえないかのように宙を視ている少年サルヴァトーレの意地っ張りな貌が好きです。しかし、君はいったいえりちゃんに何をしやがったんだい?
・「少しでいい、誰かが自分を認めてくれると信じられれば」という、前場でのサルヴァトーレの台詞。信じてもらえた瞬間のサルヴァトーレと、ミーナ。信じてくれた相手と、自分自身を信じようとする二人。それこそが人と人との『絆』である、という作者の主張と、その気持ちを思い出そうとするサルヴァトーレ。

ナポリの下町は本当にツボだらけなので、後ほどあらためて書くかもしれません。仮面劇を観てる観客たちが面白いんですよー♪


■第八場 チネチッタの撮影スタジオ
・大劇場で観た時、撮影前にミーナを視たレニーたちの態度がちょっと変わるのが面白いなと思ったのですが、東宝ではあまり目立たなくなったような?実際にカメラを回してみて、「おおっ!」という空気感を重視してるのかなあ。
・いや、だって、昨日とは立ち姿からして違うじゃないですか<ミーナ。テストなしの一発撮りをするってことは、昨日の彼女とは違うって気がついてるからだと思うんだけどなあ(だってフィルムが勿体ないじゃん!)←
・今日のミーナなら、3歩歩かせても大丈夫そうだよ。
・「初めて、微笑った」の優しさ、、、、サルヴァトーレさんあなた……(惚)
・エットーレ(澄輝)の台詞を聞きながら感慨に耽る。若い人の成長ってすごいですね。


■第九場a 作業場
・花道での会話。「マリオは必要な人間だ。私……いや、会社にとって」っていう確信犯的な言い直し台詞に毎回苦労している祐飛さんがとても可愛い。
・マリオが何か言うたびに“びくっ”となる職人たちの反応が人それぞれで面白い。聞えないふりで作業に没頭する人、気になって仕方ない様子でチラチラ横目で視てる人、面白そうにじぃーっと視てる人。そんな回りに全く気がつかないマリオ。
・何度か書いてますが、「一針一針を人の手で縫う」ことと、既製(吊るし)服というポジショニングがどうも繋がりません。いや、昔は機械で縫った方が手縫いより高価だった時代もあるわけだけど、これはそういう話じゃないし。
・ペッピーノ(蓮水)が「金儲けは大切だよ……」と言い始めたとき、心配そうに名前を呼び掛けるジーナ(琴羽)が大好きです。お兄ちゃんに逆らったことなんて無かったんだろうなあ。マリオとペッピーノ、かなり年が離れた兄弟に見えるんですが、実際はどういう設定なんでしょうね。


■第九場b オフィス
・ブランドに対する敬意の全くないロナルド(鳳樹)の提案。「欲しいのはクオリティではない」と言われてしまえば、ブランドホルダーとしては交渉の余地がないような気がするんですよねーーー。
・ブランドホルダーであるサルヴァトーレ。営業部門と、もしかしたら経理部門も束ねているかもしれないジュリアーノ。それぞれの立場で、もっと言葉を尽くして話し合っていたら、、、もしかしたら、と思うときがあります。


■第九場c CM撮影現場(オフィス)
・ちや姉(風莉)、素敵ーーーっ!!!
・銀橋にガールズが並ぶ場面で、エプロンをなおしてるすみ花ちゃんがツボです。後ろでトースターや洗濯機と戯れている若者たちも大好きなんですが、ガールズが可愛すぎてなかなか目が届かない……。


■第九場d チネチッタの撮影スタジオ
・偉そうに座ってインタビューを受けているジョルジオ(凪七)が結構ツボです。どんな話をしてくいたの坊や(^ ^)。
・フランク(春風)の「ローマの休日?……らっきい♪」は、東宝に来て普通になっちゃいました。……いや、そうあるべきなんでしょうけど、ポーズとかみーちゃんらしくて面白かったのになー。
・肩を落として、とぼとぼと機材を片づけるモンチ(星吹)と、ボードになにやら書きこみながら、考え込んでいるりく(蒼羽)。いや、だから何ってことないんですが。あれ?そういえばこの時かいちゃん(七海)は何をしていたっけ?……今度観てみます。


■第十場 フォロ・ロマーノ
・ホリゾントに浮かび上がる、祐飛さんの背中ーーー!!
・景子さんの背中萌えは、とてもとても良いと思います。
・レニーも背中がんばれ!(←そこ?)


■第11場 抽象空間(He is the Rival)
・ルサンクの「サルヴァトーレとジャコモ、対立のステージング」というト書きがツボです。
・まさこちゃんの「それもあ~なたから学んだんだぁ」という、妙に間延びしているのに重みがある台詞回しが最近ツボになってきました。
・「こんな結果ではなかったはずだ……悔しいねえ」という公爵(鳳翔)の台詞が、何かに似てる……とずっと思っていたんですが、思い出しました。「マラケシュー紅の墓標ー」のみおさん(憧れのスター・あすかに金の薔薇をプレゼントできない自分の不甲斐なさを嘆いてたんだったかな?)だ!!(←ごめん大ちゃん)
・舞台奥で踊っている下級生たちがすごく可愛いです。この場面も目が4つくらいほしい。



ところで。今更かもしれませんが、この物語の舞台って何年頃なんでしょうか?
終戦頃(1943年)にサルヴァトーレは10歳。シチリアを出てから十数年。
修行して一人前の職人になるのに10年以上かかるとして、今30代後半くらい?とすると、1960年代後半から1970年くらい、、、かなあ?でも、クラーク・ゲーブルが亡くなったのは1960年なんだよね………職人の修行期間って意外に短いのでしょうか??

……などと考えていたら、なんてことない、「1960年代」と明記してあった(^ ^;ゞ
クラーク・ゲーブルファンのおばあちゃんは、もうボケちゃっていたのかしら……。