花組新人公演「愛のプレリュード」について。


何の順番にしようかと迷ったのですが、とりあえず出番順に。


■スティーヴ・ドノバン(真瀬はるか/愛音羽麗)
落ち着いた喋り方と、ちょっと気障(なつもりなんだろう、本人的には)な仕草。嫌味の無い、でも、ただのぼんぼんではなくて、本人が「成功者」であることを意識した感じがあったと思います。
本役のみわっちに比べると、多少は裏稼業にも通じている印象で、馬鹿正直で一途な正義漢・フレディーに憧れつつ、心配してあれこれ世話をやく、ちょっとおばさんっぽい 親切だけどウザい感じがよくでてたのが面白いな、と。

とにかく声がよくて台詞も明晰な人なので、説明的な台詞が多い今回の役は危なげなくこなしてました。逆に、研5にしてやっと「抑えた」役がきたことは、いい勉強になったんじゃないかと思います。良くも悪くもやり過ぎな人なので。(←そこが好きなんですが)(って、駄目じゃん私)

若干気になったのは衣装の着方かな。スーツの着こなし自体は悪くないんですが、最初の場面でジャケットの前ボタンをとめていたのは野暮ったかったような。脚本上の役割は、フレディーよりも上目線の「デキる」男だと思うんだけど、吊るしの背広を着た新入社員みたいだったよ(T T)。


ところで。
本公演を観た時から疑問に思っていたんですが、フレディーとスティーヴはどうやって知り合ったんでしょうか?ジョセフのことを全く知らないってことは、刑事時代のフレディーのことは直接は知らないってことですよね……?どういう仲なんだろう?



■ジュリー(天咲千華/桜一花)
可愛い~~~!!
小さな一花ちゃんが小さなおばあちゃんを演じているのは普通に可愛いんですが、娘役としては長身の千華ちゃんが演じていると、犯罪的に可愛いです!!
ピンクに丸くいれたチークが死ぬほど可愛い。あのほっぺたをつんつんしたい(*^ ^*)(←こら)

芝居力には定評のある人ですが、子役からおばあちゃんまで、男役から虞妃まで、本当に幅広い人だった、とあらためて感心します。今回も、声が本公演のパメラとは全くちがっていて、本当にあれが同一人物か?と信じられない気分。
あらためて卒業が残念ですが、また外の世界でもいろいろな役に挑戦してほしいです。
これからのご活躍を、お祈りしています!


■ドイル(銀華水/悠真倫)
か、か、かっこいい……!!
お髭とトレンチコートがなんて似合うんでしょう(*^ ^*)まだ若いのに、うっとりするほど素敵なオジサマでした。素晴らしい!!
最後の情けないところもサマになっていて、あのドイルさんなら、すっぱりと研究所を閉めて、後継者を探すという行動も納得できるな、と思いました。


■アレン(冴華りおな/真野すがた)
立ち姿のキレイな人で、めおちゃんの衣装もよく着こなしていたと思います。
……めおちゃんって、立っているだけで華やかなんだな~~、と思いましたが、冴華さんはまだ下級生ですものね。今回の役は良い勉強になったと思うし、これからに期待しています。


■キース警部(鳳龍アヤ/高翔みず希)、ガイル刑事(朝陽みらい/眉月凰)
本公演では警官役のお二人。新人公演ではそのまま出世されてましたが、なかなか面白い役づくりだったと思います。
本公演では相当な曲者感のあるお二人(特にさお太さん)ですが、新人公演は意外に青臭い印象でした。悪を憎み、一生懸命闘ったけれども、結局金には敵わなくて諦めた…みたいなヤル気の無さを漂わせて、まさにジョセフと表裏一体、という感じ。

なんていうのかな、やっぱり「若い」んでしょうね、たぶん。さお太さんや王子と、真飛ぶさん壮ちゃんに対して、真由ちゃんがりんくんと鳳龍・朝陽の学年って完全に逆転しているわけで。「悪」に対する対応も、すごく青臭い。でも、だからこそフレディーの告発を受けて目が覚めて、ラストシーンではあっさりと態度が変わるあたりも、若からこその変わり身の早さ(反省のはやさ)があって、納得しやすかったと思います。


また、それを受けるジョセフも違っていたのが面白かったです。
二人が警官と話しているときに後ろのセットからでてくるジョセフ。
本公演では、二人の顔をみてすぐに物陰に隠れようとするんですが、新公の真由ちゃんは、しばらく二人の話を聞いていたんですよね。で、「やっぱりあいつら……!!」みたいな貌をして、背を向けた(@ @)。
本公演ではジョセフ側に(自分は悪いことをしているんだという)罪悪感があるんですが、新公では、ジョセフ自身はそうは思っていないんだな、と。あいつらが悪いんだ、くらいに考えていたっぽい感じでした。
それが、フレディーと再会して、やっぱり俺のやっていたことはあいつら(刑事たち)と同じだ、と気付く……そのあたりの思考もヒロインらしいんですが(^ ^;ゞ、

もとい、鈴木さんの意図がどちらにあったのかはわかりませんが、結果的には説得力のある芝居になっていたと思います。


鳳龍さんと朝陽さん。お二人ともこの公演をもって卒業されるわけですが、、、二人ともすごく芝居心の人たちだと思うので、最後にこういうやりがいのある役を演じてくれて、嬉しいです。「フィフティ・フィフティ」で輝いていた笑顔、忘れません。
これからの未来が明るいものでありますように。


■カフェの店員(神房佳希・舞月なぎさ/月央和沙・冴月瑠那)
実は、すみれ売りの頃から舞月さんが可愛くてお気に入りな猫ですが、このカフェの店員はめっちゃツボでした。かーわーいーいーー!!有能そうな先輩(?)の神房さんと、ちょっとボーっとした後輩の舞月さん、って感じなのかなあ?(←かなり適当)二人のまったりした空気がとっても良かったです。あの制服もめちゃくちゃ似合ってました(はぁと)。スタイルが良いって素敵なことだ!次こそは台詞のある役がつくといいなあ……。
神房さんも、ちょっとした仕草がかっこいいなーと思いました♪いいコンビだったなあ♪


■マウロ(真輝いづみ/華形ひかる)
今回の公演で一番の儲け役……だったはずなのに、ジョセフがヒロイン化したせいで、ちょっと割を食った気がしました。
無骨だけど気弱で優しい、みたいなギャップが魅力の役なんですけど、ちょっと「無骨」が前に出すぎちゃったかな。あと、踊っているときに見せる色気を、芝居でも出してくれたら言うこと無いです。うん。




ああ、終わらなかった……すみません、もう一回続きます(汗)。