星組トークスペシャル
2012年8月1日 宝塚(月)日経ホールにて、星組トークスペシャルに参加してまいりました。
今回のメンバーは、あやさん(壱城あずさ)、みっきぃさん(天寿光希)、あんるちゃん(夢妃杏瑠)、、、そして、エアー蓮さん(如月蓮)(^ ^;ゞ
いや本当に、トークのそこかしこで名前が出まくりで、気分的には4人のトークを聞いた気がしてなりませんでした(^ ^)。
服装は、夏らしく爽やかに!!(←ここ強調)
あやさんはデニムっぽい色合いのスーツ。細身のパンツをブーツインして、青いスカーフ。なんというか、、、いやもう、爽やかで素敵でした
みっきぃさんは、襟だけ黒い白のジャケット。薄いピンクのインナーに黒パンツですっきりと。
あんるちゃんは白いレースの膝丈ワンピで可愛らしく。1人1人も涼しげだけど、3人揃ったところは更に可愛かったです(*^ ^*)。
内容は、爆笑に次ぐ爆笑………だったなあ(^ ^)。
もうね、とにかくあやさんが恰好良いの!
いっちばんときめいたのは、何かの話でテレているあんるちゃんに「可愛いよ」と言い放った時です(はぁと)。あんるちゃんが「いつもそんなん言ってくれないじゃないですかー!」と抗議したら、「そんなことないやん」みたいなことをさらっと返しつつ、反対側で「私は?私は?」とアピールするみっきぃさんを「はいはい」とかわすクールさに倒れそうでした。
「その時の相手役に本気で惚れる」「自分と組む娘役は、ぜったい一番可愛い!」と言い切った姿の男前なこと(*^ ^*)。「女役さんいてこその男役だからね」と、あんるちゃんに優しく語りかける姿は本当にお兄さんみたいで、あんな兄さんがいたら絶対ブラコンになるよなあ、なんてしみじみ思ってしまいました(^ ^)。
小柄で華奢で、女役も最高に美しく色っぽいあやさんが、誰よりも恰好良い男役でいられる秘密は、肝の据わりようにあるんだな、としみじみ思いました。
みっきぃさんは、、、なんだろう。とりあえず、上級生にも下級生にもとても可愛がられて(?)いるのは伝わりました(^ ^)。いや、あの、可愛がられているのか、いじられているのか、判然としない部分はありましたけどね(^ ^;ゞ
舞台の上で役として演じているときと、「天寿光希」でいるときのギャップが激しいのは前からですが、今日のテンションは普段よりさらに一段高いな、という気がしました。テンションが高くて声も高いみっきぃさんは、それはそれは可愛かったです(^ ^)痛々しいほどに。……そんなに観客は怖くないよ、怯えなくていいのよ、と言ってあげたくなる時があるんですよね、彼女を観ていると。そういう時が一番可愛いから、ついそのままにしてしまうんですが(汗)。
あんるちゃんは、舞台を観ていて思ったとおりの、本当にしっかりした、落ち着いた子だなあ、と。声もしっとりと落ち着いてて聞きやすいし(むしろ男役二人の方が高いんじゃないか?と思うくらい)、内容も本当にしっかりしてて、頭の回転の早さに感心しました。
あやさんに突っ込まれる隙をあまり与えず(もっぱらみっきぃさんが突っ込まれてた)、先輩二人が紅5の話で盛り上がったら、一歩下がってにこにこ聞いているのがとても自然で、空気が読めるというか、居心地のいい空気を作れる子なんだな、と思いました。
ここしばらく仕事だなんだで参加できなかったので、トークスペシャルも久しぶりだったのですが、
スカイステージ十周年がはじまったせいか、今までになくCSの話が多かったのが印象的でした。
今回は特に、参加者3人ともふぇありーずの出身者だというところから思い出話が出たり、紅5の思い出話を語ったり(「紅5は終わってません!」「永遠です!」と繰り返しつつ)。
「紅5のおかげで、私ってこうなんだ…という新しい発見がありました(壱城)」
「舞台の上で役として生きる時間だけじゃなくて、芸名の天寿光希でいる時間も楽しめるようになりました(天寿)」
……という話がとても印象的でした。
このあたりの話のときに、エアー蓮さんがあやさんとみっきぃさんの間に座ってたイメージ。「出番の合間は、いつも紅3で集まってます」とか。本当に楽しいんだろうなあ、と思わせる笑顔でした(^ ^)。
公演の話は色々と面白かったし、定番の話題も、目指す男役(娘役)像とか、芸名の由来とか、、、どの話題も大盛り上がりでした。
「100周年」に向けて宝塚をアピールしてください、というお題には、あやさんが「とにかく美しい、綺麗」と即答。
「お客さまは、キレイなものを観に来るんですよ」と。
それを受けて、みっきぃさんが
「あやさんがアドバイスすると、みんな本当に綺麗になるんです!」
と熱く語っていたのも印象的でした。あやさんに「天寿も最近はいろいろアドバイスしてあげてるよね」と言われて、「いや、アドバイスって本当に難しくて……」と、上級生ならではの苦労を語りあう二人と、それを優しく見守るあんるちゃんの図が、とても可愛かったです。
「やってみたい役は?」
あやさん…孤独だったり影があったり、いろんな面がある役をやってみたい。
あんるちゃん…ちょっと悩んだ末に、「ベルばらに出たい」と。わっかのドレスを着たことがあまりないので、憧れてるらしい。
みっきぃさん…「やりたい役」はとくにない。
みっきぃさんの答えを聞いて、あやさんがすかさず「天寿は与えられた役を一生懸命やって、結果的に好きな役に入るタイプやんな」とフォローしてあげていて、おお!と思いました。
そこから、「なんとなく考え方が似てるところがあって、わりと解る(壱城)」「あやさんはポジティヴで、自分はネガティヴですけどね(天寿)」……という会話に広がってました。
そういえば、ここでも蓮さんの話が出てたっけ(3人で喋っていて、二人で目が合う瞬間がある、と)。どんだけ3人で喋ってるんだ君たち。
印象に残った話は、そんなところでしょうか。
いろいろと目から鱗な、本当に楽しいトークショーでした!!っていうか、あやさんの素敵なお姉さまっぷりと、いじり甲斐のあるテンション高い弟と、しっかり者の可愛い妹、という組み合わせは、3人がそれぞれに魅力的に見えて、とても良い組み合わせだったと思います(*^ ^*)。
あ、公演の話書いてない……(^ ^;ゞ
あやさんがショーのプロローグが好きな理由とか、みっきぃさんが忘れてしまった大事なこととか、あんるちゃんが早着替えしてまで観に行ってる場面とか、、、は、CSでの放送をお待ちください(^ ^)。
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今回のメンバーは、あやさん(壱城あずさ)、みっきぃさん(天寿光希)、あんるちゃん(夢妃杏瑠)、、、そして、エアー蓮さん(如月蓮)(^ ^;ゞ
いや本当に、トークのそこかしこで名前が出まくりで、気分的には4人のトークを聞いた気がしてなりませんでした(^ ^)。
服装は、夏らしく爽やかに!!(←ここ強調)
あやさんはデニムっぽい色合いのスーツ。細身のパンツをブーツインして、青いスカーフ。なんというか、、、いやもう、爽やかで素敵でした
みっきぃさんは、襟だけ黒い白のジャケット。薄いピンクのインナーに黒パンツですっきりと。
あんるちゃんは白いレースの膝丈ワンピで可愛らしく。1人1人も涼しげだけど、3人揃ったところは更に可愛かったです(*^ ^*)。
内容は、爆笑に次ぐ爆笑………だったなあ(^ ^)。
もうね、とにかくあやさんが恰好良いの!
いっちばんときめいたのは、何かの話でテレているあんるちゃんに「可愛いよ」と言い放った時です(はぁと)。あんるちゃんが「いつもそんなん言ってくれないじゃないですかー!」と抗議したら、「そんなことないやん」みたいなことをさらっと返しつつ、反対側で「私は?私は?」とアピールするみっきぃさんを「はいはい」とかわすクールさに倒れそうでした。
「その時の相手役に本気で惚れる」「自分と組む娘役は、ぜったい一番可愛い!」と言い切った姿の男前なこと(*^ ^*)。「女役さんいてこその男役だからね」と、あんるちゃんに優しく語りかける姿は本当にお兄さんみたいで、あんな兄さんがいたら絶対ブラコンになるよなあ、なんてしみじみ思ってしまいました(^ ^)。
小柄で華奢で、女役も最高に美しく色っぽいあやさんが、誰よりも恰好良い男役でいられる秘密は、肝の据わりようにあるんだな、としみじみ思いました。
みっきぃさんは、、、なんだろう。とりあえず、上級生にも下級生にもとても可愛がられて(?)いるのは伝わりました(^ ^)。いや、あの、可愛がられているのか、いじられているのか、判然としない部分はありましたけどね(^ ^;ゞ
舞台の上で役として演じているときと、「天寿光希」でいるときのギャップが激しいのは前からですが、今日のテンションは普段よりさらに一段高いな、という気がしました。テンションが高くて声も高いみっきぃさんは、それはそれは可愛かったです(^ ^)痛々しいほどに。……そんなに観客は怖くないよ、怯えなくていいのよ、と言ってあげたくなる時があるんですよね、彼女を観ていると。そういう時が一番可愛いから、ついそのままにしてしまうんですが(汗)。
あんるちゃんは、舞台を観ていて思ったとおりの、本当にしっかりした、落ち着いた子だなあ、と。声もしっとりと落ち着いてて聞きやすいし(むしろ男役二人の方が高いんじゃないか?と思うくらい)、内容も本当にしっかりしてて、頭の回転の早さに感心しました。
あやさんに突っ込まれる隙をあまり与えず(もっぱらみっきぃさんが突っ込まれてた)、先輩二人が紅5の話で盛り上がったら、一歩下がってにこにこ聞いているのがとても自然で、空気が読めるというか、居心地のいい空気を作れる子なんだな、と思いました。
ここしばらく仕事だなんだで参加できなかったので、トークスペシャルも久しぶりだったのですが、
スカイステージ十周年がはじまったせいか、今までになくCSの話が多かったのが印象的でした。
今回は特に、参加者3人ともふぇありーずの出身者だというところから思い出話が出たり、紅5の思い出話を語ったり(「紅5は終わってません!」「永遠です!」と繰り返しつつ)。
「紅5のおかげで、私ってこうなんだ…という新しい発見がありました(壱城)」
「舞台の上で役として生きる時間だけじゃなくて、芸名の天寿光希でいる時間も楽しめるようになりました(天寿)」
……という話がとても印象的でした。
このあたりの話のときに、エアー蓮さんがあやさんとみっきぃさんの間に座ってたイメージ。「出番の合間は、いつも紅3で集まってます」とか。本当に楽しいんだろうなあ、と思わせる笑顔でした(^ ^)。
公演の話は色々と面白かったし、定番の話題も、目指す男役(娘役)像とか、芸名の由来とか、、、どの話題も大盛り上がりでした。
「100周年」に向けて宝塚をアピールしてください、というお題には、あやさんが「とにかく美しい、綺麗」と即答。
「お客さまは、キレイなものを観に来るんですよ」と。
それを受けて、みっきぃさんが
「あやさんがアドバイスすると、みんな本当に綺麗になるんです!」
と熱く語っていたのも印象的でした。あやさんに「天寿も最近はいろいろアドバイスしてあげてるよね」と言われて、「いや、アドバイスって本当に難しくて……」と、上級生ならではの苦労を語りあう二人と、それを優しく見守るあんるちゃんの図が、とても可愛かったです。
「やってみたい役は?」
あやさん…孤独だったり影があったり、いろんな面がある役をやってみたい。
あんるちゃん…ちょっと悩んだ末に、「ベルばらに出たい」と。わっかのドレスを着たことがあまりないので、憧れてるらしい。
みっきぃさん…「やりたい役」はとくにない。
みっきぃさんの答えを聞いて、あやさんがすかさず「天寿は与えられた役を一生懸命やって、結果的に好きな役に入るタイプやんな」とフォローしてあげていて、おお!と思いました。
そこから、「なんとなく考え方が似てるところがあって、わりと解る(壱城)」「あやさんはポジティヴで、自分はネガティヴですけどね(天寿)」……という会話に広がってました。
そういえば、ここでも蓮さんの話が出てたっけ(3人で喋っていて、二人で目が合う瞬間がある、と)。どんだけ3人で喋ってるんだ君たち。
印象に残った話は、そんなところでしょうか。
いろいろと目から鱗な、本当に楽しいトークショーでした!!っていうか、あやさんの素敵なお姉さまっぷりと、いじり甲斐のあるテンション高い弟と、しっかり者の可愛い妹、という組み合わせは、3人がそれぞれに魅力的に見えて、とても良い組み合わせだったと思います(*^ ^*)。
あ、公演の話書いてない……(^ ^;ゞ
あやさんがショーのプロローグが好きな理由とか、みっきぃさんが忘れてしまった大事なこととか、あんるちゃんが早着替えしてまで観に行ってる場面とか、、、は、CSでの放送をお待ちください(^ ^)。
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2013年のタカラヅカ【2】
2012年8月4日 宝塚全体・OG コメント (2)だいぶ間があいてしまったので今更感満載ですが、頭の整理を兼ねて簡単にまとめてみました。
■年間スケジュール
大劇場公演は、月⇒花⇒宙⇒雪⇒星⇒月⇒花⇒宙⇒雪の9公演。
月と雪、星、2順目の花、宙がほぼ1週間づつ長くなっていて、4週間の公演と5週間の公演の2種類になった感じ。月と雪は特出役替りありの「ベルサイユのばら」が発表されましたが、星組と後半の花と宙は何をやるんだろう……。
そして、これによってさりげなく1公演減って、2014年の正月公演は星組、東京は雪組でスタート。100周年だからきっと何らかの記念公演になるんでしょうけれども、どんな公演になるんでしょうね。
99周年だからなのか、違う理由があるのか、大劇場公演以外のスケジュールがここ数年の流れと全然違うのでびっくりです。いずれ「なるほど!」って思う時がくるのかな。
博多座が夏じゃなくて1月にある、っていうのは、以前から噂が出ていましたが、本当でしたねー。
2月の中日はいつもどおり、4月の台湾は以前発表されたとおりでしたが、驚いたのは春の全国ツアーがないこと。まあでも、以前は全国ツアーは年に3本だったので、昔に戻っただけなのかな。
あとは、、、バウホールってもしかして建て替えたりするの……?一つも発表がないなんて。
それとも、以前のように全組順繰りにワークショップかエンカレッジコンサートみたいな、何かそういう企画ものを年間通してやるのでしょうか。
……楽しい企画があるならとても楽しみだけど、どうせ東京には来てくれないよね……(涙)
その分、ドラマシティの大安売りで、ちょっと笑ってしまいました。毎月ドラマシティやってるよ(^ ^)。最初の2作品(宙・雪)がめっちゃ楽しみなので、その後もこの路線で続くといいな!
■「ベルサイユのばら」上演
正月の月組大劇場公演、そして、初舞台生を迎える4月の雪組大劇場公演にて、「ベルサイユのばら」を上演します。えっと、本伝は2006年の星組(フェルゼンとマリー・アントワネット篇)と雪組(オスカル篇)以来だから、7年ぶりになるんですね。
月組はまさお(龍)とみりお(明日海)による「オスカルとアンドレ編」、壮ちゃんのお披露目公演となる雪組は「フェルゼン編」。あゆちゃん(愛加)もお披露目なのに「フェルゼンとマリー・アントワネット編」じゃないのはちょっと残念だけど、今回のベルばらの目玉は、なんといっても脚本・演出/植田紳爾、演出/鈴木圭、ってとこです。
ついに植田さんが演出を降りたか!!(喜)
これは100周年に向けて、いいニュースだわ!!
それにしても、月組は100周年に絶対ベルばらをやると思っていたのに、99周年で遣っちゃうのはびっくりでした~。100周年には何をやるんでしょうね(←余計なお世話)(まあ、まさおはまだ卒業しないってことだからホッとしましたが)(←それこそ余計な心配ですよ)
特別出演は、蘭トムさんと壮ちゃんが月組大劇場公演に出演(アンドレ役)、まさお、礼音くん、テルくんが雪組大劇場公演の出演(役は未定)。
月組はあわせてまさおとみりおの役替り(オスカル/アンドレ)もあるから、大変だろうなあ。
壮ちゃんは年末わりと暇だから、正月初日をあけるのは壮ちゃんのアンドレなのかもしれませんね。ああ、でも、例年中日公演の集合日って年末なんですよね……どうするのかな。以前所属していたことがあるとはいえ、数年ぶりに帰還して最初の公演だし、お稽古に集中したいところでしょうけれども……。
蘭トムさんは、年末のコンサートが終わってすぐ2月の大劇場公演の集合でしょうから、こちらもお稽古と掛け持ちでの特出ですね。
まあ、いずれにしても公演の後半はまさおとみりおの役替りになるのか。忙しいなぁ。
蘭トムさんや壮ちゃんが出演するときは、みりおくんは何をするんでしょうね。それとも、出演しないのかな…?3役やるのは大変だから、出演しないということもあり得るのかなあ……?
礼音くんとテルくん、そしてまさおは雪組に特出。
礼音くんは台湾から帰ってきて次の大劇場との間、テルくんは大劇場公演と東京の合間、、、そして、まさおは梅芸公演の直前……または楽の翌日から1週間?それとも……まさか梅芸にトップが出ないとか、、、ないですよね?
でも、そうなると公演の後半に特出できる人が誰もいない(T T)。組子の役替りについては発表されてないけど、、、チギちゃんがオスカル、特出組とまっつがアンドレ役替り、とか、、、そういう感じになるのでしょうか……。
■宙組博多座公演
スペース・ファンタジー『銀河英雄伝説@TAKARAZUKA』
脚本・演出/小池修一郎
わあ、まさか銀英伝を博多座に持っていくとは!!
だいぶ役替りもあるでしょうし、、、いいなあ、、、博多かぁ、、、↓↓↓
■宙組ドラマシティ公演
ミュージカル・ロマン『逆転裁判3 検事マイルズ・エッジワース』
脚本・演出/鈴木圭
主演/悠未ひろ
ともちん、ドラマシティ&青年館、主演おめでとうございます!!
あの愉快なエッジワースさんにまた逢えるとは……!!考えただけで幸せです。
レギュラーメンバーでは、フェニックス・ライト(蘭寿)もディック・ガムシュー(春風)も、あと裁判長(風莉じん)もいませんが、、、どうするのかな。エッジワースが主役なら彼らは(+マヤちゃんも)出さないでもやれるかな、とは思いますが……でも、フランジスカ・ヴォン・カルマ(藤咲えり)がいないのはとても残念です(T T)。
■雪組中日劇場公演
ミュージカル・ロマンス『若き日の唄は忘れじ』
-藤沢周平作「蟬しぐれ」(文春文庫刊)より-
脚本/大関弘政 演出/大野拓史
グランド・レビュー『Shining Rhythm!』-新たなる誕生-
作・演出/中村一徳
あらためまして、壮ちゃん、あゆちゃん、トップコンビ内定おめでとうございます!
「若き日の唄は忘れじ」……私は観たことがありませんが、今日CSの「Briliant Dreams NEXT #10」を視て、あゆちゃんの和物が楽しみになりましたー♪ (←そこ?)
「Shining Rhythm!」もなかなか楽しいショーだったのに一回しか観られなかったので、また観られるのが楽しみです!っていうか、行く気満々だな自分!!(^ ^)。
■雪組ドラマシティ公演
『ブラック・ジャック 許されざる者への挽歌』
原作/手塚治虫、作・演出/正塚晴彦
主演/未涼亜希
まっつ、ドラマシティ&青年館、主演おめでとうございます!!
まっつとブラックジャックといえば、私が初めてみたTCAでやっていた「ブラックジャックの影」が浮かびます。何を隠そう、たぶん、私が最初にまっつをきちんと認識したのはあれだったと思う(たぶん)。
……あの場面の本物が観られる、ってこと?(←違います)(っていうか、新作ですよ今回のは)
ちなみに、解説には
> このたび「ブラック・ジャック」週刊少年チャンピオン連載40周年を記念し、新たなストーリーで上演します。
とあるのですが……咄嗟に『え、「ブラック・ジャック」ってまだ連載されてたの!?』と思ったのは私だけでしょうか(恥)(生誕100年、みたいなもんですよね)(むしろ驚くべきなのは「週刊少年チャンピオン」が40年前からあったってところでは)
いやー、どんな脚本になるのかわかりませんが(今の正塚さんの脚本は若干不安ですが)、でもまっつだから!なんとかするよね!! 楽しみだなあ(*^ ^*)。大ちゃん(鳳翔)とキング(蓮城)、どっちが出てくれるのかしら♪♪(←どっちかが出ることは確定なのかおい)
……おしなべて。
2013年も、宝塚ファンは忙しい、ってことで(^ ^)。
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■年間スケジュール
大劇場公演は、月⇒花⇒宙⇒雪⇒星⇒月⇒花⇒宙⇒雪の9公演。
月と雪、星、2順目の花、宙がほぼ1週間づつ長くなっていて、4週間の公演と5週間の公演の2種類になった感じ。月と雪は特出役替りありの「ベルサイユのばら」が発表されましたが、星組と後半の花と宙は何をやるんだろう……。
そして、これによってさりげなく1公演減って、2014年の正月公演は星組、東京は雪組でスタート。100周年だからきっと何らかの記念公演になるんでしょうけれども、どんな公演になるんでしょうね。
99周年だからなのか、違う理由があるのか、大劇場公演以外のスケジュールがここ数年の流れと全然違うのでびっくりです。いずれ「なるほど!」って思う時がくるのかな。
博多座が夏じゃなくて1月にある、っていうのは、以前から噂が出ていましたが、本当でしたねー。
2月の中日はいつもどおり、4月の台湾は以前発表されたとおりでしたが、驚いたのは春の全国ツアーがないこと。まあでも、以前は全国ツアーは年に3本だったので、昔に戻っただけなのかな。
あとは、、、バウホールってもしかして建て替えたりするの……?一つも発表がないなんて。
それとも、以前のように全組順繰りにワークショップかエンカレッジコンサートみたいな、何かそういう企画ものを年間通してやるのでしょうか。
……楽しい企画があるならとても楽しみだけど、どうせ東京には来てくれないよね……(涙)
その分、ドラマシティの大安売りで、ちょっと笑ってしまいました。毎月ドラマシティやってるよ(^ ^)。最初の2作品(宙・雪)がめっちゃ楽しみなので、その後もこの路線で続くといいな!
■「ベルサイユのばら」上演
正月の月組大劇場公演、そして、初舞台生を迎える4月の雪組大劇場公演にて、「ベルサイユのばら」を上演します。えっと、本伝は2006年の星組(フェルゼンとマリー・アントワネット篇)と雪組(オスカル篇)以来だから、7年ぶりになるんですね。
月組はまさお(龍)とみりお(明日海)による「オスカルとアンドレ編」、壮ちゃんのお披露目公演となる雪組は「フェルゼン編」。あゆちゃん(愛加)もお披露目なのに「フェルゼンとマリー・アントワネット編」じゃないのはちょっと残念だけど、今回のベルばらの目玉は、なんといっても脚本・演出/植田紳爾、演出/鈴木圭、ってとこです。
ついに植田さんが演出を降りたか!!(喜)
これは100周年に向けて、いいニュースだわ!!
それにしても、月組は100周年に絶対ベルばらをやると思っていたのに、99周年で遣っちゃうのはびっくりでした~。100周年には何をやるんでしょうね(←余計なお世話)(まあ、まさおはまだ卒業しないってことだからホッとしましたが)(←それこそ余計な心配ですよ)
特別出演は、蘭トムさんと壮ちゃんが月組大劇場公演に出演(アンドレ役)、まさお、礼音くん、テルくんが雪組大劇場公演の出演(役は未定)。
月組はあわせてまさおとみりおの役替り(オスカル/アンドレ)もあるから、大変だろうなあ。
壮ちゃんは年末わりと暇だから、正月初日をあけるのは壮ちゃんのアンドレなのかもしれませんね。ああ、でも、例年中日公演の集合日って年末なんですよね……どうするのかな。以前所属していたことがあるとはいえ、数年ぶりに帰還して最初の公演だし、お稽古に集中したいところでしょうけれども……。
蘭トムさんは、年末のコンサートが終わってすぐ2月の大劇場公演の集合でしょうから、こちらもお稽古と掛け持ちでの特出ですね。
まあ、いずれにしても公演の後半はまさおとみりおの役替りになるのか。忙しいなぁ。
蘭トムさんや壮ちゃんが出演するときは、みりおくんは何をするんでしょうね。それとも、出演しないのかな…?3役やるのは大変だから、出演しないということもあり得るのかなあ……?
礼音くんとテルくん、そしてまさおは雪組に特出。
礼音くんは台湾から帰ってきて次の大劇場との間、テルくんは大劇場公演と東京の合間、、、そして、まさおは梅芸公演の直前……または楽の翌日から1週間?それとも……まさか梅芸にトップが出ないとか、、、ないですよね?
でも、そうなると公演の後半に特出できる人が誰もいない(T T)。組子の役替りについては発表されてないけど、、、チギちゃんがオスカル、特出組とまっつがアンドレ役替り、とか、、、そういう感じになるのでしょうか……。
■宙組博多座公演
スペース・ファンタジー『銀河英雄伝説@TAKARAZUKA』
脚本・演出/小池修一郎
わあ、まさか銀英伝を博多座に持っていくとは!!
だいぶ役替りもあるでしょうし、、、いいなあ、、、博多かぁ、、、↓↓↓
■宙組ドラマシティ公演
ミュージカル・ロマン『逆転裁判3 検事マイルズ・エッジワース』
脚本・演出/鈴木圭
主演/悠未ひろ
ともちん、ドラマシティ&青年館、主演おめでとうございます!!
あの愉快なエッジワースさんにまた逢えるとは……!!考えただけで幸せです。
レギュラーメンバーでは、フェニックス・ライト(蘭寿)もディック・ガムシュー(春風)も、あと裁判長(風莉じん)もいませんが、、、どうするのかな。エッジワースが主役なら彼らは(+マヤちゃんも)出さないでもやれるかな、とは思いますが……でも、フランジスカ・ヴォン・カルマ(藤咲えり)がいないのはとても残念です(T T)。
■雪組中日劇場公演
ミュージカル・ロマンス『若き日の唄は忘れじ』
-藤沢周平作「蟬しぐれ」(文春文庫刊)より-
脚本/大関弘政 演出/大野拓史
グランド・レビュー『Shining Rhythm!』-新たなる誕生-
作・演出/中村一徳
あらためまして、壮ちゃん、あゆちゃん、トップコンビ内定おめでとうございます!
「若き日の唄は忘れじ」……私は観たことがありませんが、今日CSの「Briliant Dreams NEXT #10」を視て、あゆちゃんの和物が楽しみになりましたー♪ (←そこ?)
「Shining Rhythm!」もなかなか楽しいショーだったのに一回しか観られなかったので、また観られるのが楽しみです!っていうか、行く気満々だな自分!!(^ ^)。
■雪組ドラマシティ公演
『ブラック・ジャック 許されざる者への挽歌』
原作/手塚治虫、作・演出/正塚晴彦
主演/未涼亜希
まっつ、ドラマシティ&青年館、主演おめでとうございます!!
まっつとブラックジャックといえば、私が初めてみたTCAでやっていた「ブラックジャックの影」が浮かびます。何を隠そう、たぶん、私が最初にまっつをきちんと認識したのはあれだったと思う(たぶん)。
……あの場面の本物が観られる、ってこと?(←違います)(っていうか、新作ですよ今回のは)
ちなみに、解説には
> このたび「ブラック・ジャック」週刊少年チャンピオン連載40周年を記念し、新たなストーリーで上演します。
とあるのですが……咄嗟に『え、「ブラック・ジャック」ってまだ連載されてたの!?』と思ったのは私だけでしょうか(恥)(生誕100年、みたいなもんですよね)(むしろ驚くべきなのは「週刊少年チャンピオン」が40年前からあったってところでは)
いやー、どんな脚本になるのかわかりませんが(今の正塚さんの脚本は若干不安ですが)、でもまっつだから!なんとかするよね!! 楽しみだなあ(*^ ^*)。大ちゃん(鳳翔)とキング(蓮城)、どっちが出てくれるのかしら♪♪(←どっちかが出ることは確定なのかおい)
……おしなべて。
2013年も、宝塚ファンは忙しい、ってことで(^ ^)。
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星組東宝劇場公演千秋楽、おめでとうございます!
千秋楽はもちろん観られなかったのですが、お見送りだけ行ってまいりました(^ ^)。
朝から良いお天気で、日中はかなり暑くなったのですが、風も結構あったので過ごしやすく、パレードの頃にはちょうど良い気温になっていたような気がします。
まあ、ファンのみなさまの熱気がすごくて、「暑い」んじゃなくて「熱い」、という感じでしたけどね(^ ^;
97期の澤佳津伎さん、95期の蓮珠こうきさん、94期のひなたの花梨さんとみなさんが綺麗な笑顔でパレードした後、ちょっと間があいて、次は91期の稀鳥まりやちゃん。
いつもどおりのキトリスマイルだけど、本当に輝くように可愛くて、、、(T T)私が一番最初にキトリを知ったのは、「ハロー!ダンシング」のパパラギの娘だったのですが、あのときの天使の羽のような軽やかな輝きを鮮明に思い出したら、やっぱり泣いてしまいました。
可愛い可愛い可愛いキトリ。その笑顔を、軽やかなダンスを観るためだけに星組を観ていた時代もありました。もう舞台には立たないのかな……また踊ってほしいけど、でも、キトリ自身が選んだ道を、その笑顔のままにまっすぐ進んでくれますように。
90期の南風里名さんも、すっきりとした笑顔で私の前を歩いていかれて、本当に綺麗でした。
89期の白華れみちゃんは、娘役さんがみんなお決まりのように髪をアップにして花飾りをつけている中で、髪をまっすぐに降ろして濃い緑のリボンでキュッと結んだ、大正時代の女学生のような姿がものすごく印象的でした。
まさに清く正しく美しくの権化、いいえ、化身のような、存在そのものの美しさを感じました。『可愛らしい娘役』という枠を超えて、添え物ではない、存在感のある娘役という立場を確率したれみちゃん。月組の舞台の隅っこで、不器用な笑顔で踊っていたころからずっと見守ってきた身としては、その幸せに溢れた美しさを、ここでも見守ることしかできなかったけれども、、、でも、こうして最後まで見送ることができて良かったな、と思います。
れみちゃんの真髄を、月組・花組時代に見抜くことができなかった自分の眼を恥じるとともに、「娘役」という名のもとにここまでこれる女優がいたことを、彼女が月組出身であったことを、誇りに思います。
同じく89期の碧海りまさん。白い花束が目に沁みました。いつも柔らかな笑顔で見守ってくれたひと。以前から、角度によっては、月組時代のみっちゃん(北翔)に似てる時があるなーと思っていたのですが、すべてから解放された最後の出の姿は、本当にあの頃のみっちゃんが帰ってきたみたいで、びっくりするほど似て見えました……(T T)
そして、82期の涼紫央さん。
歩き方が綺麗で、さすが上級生は違うなあ、と思いながら見守っておりましたが、、、えらく恰好良い白のオープンカーに乗りこむ姿は、あまりに恰好良くて本当に言葉もなかったです。
入りは自前の燕尾服にスターブーツで同じ車を自分で転がして来られたんだそうで、、、、やっぱりセレブリティのタイトルロールは涼さんだったんだな、と、そんな戯言をあらためて思いました。
以上、総勢8名。
重要なポジションにいた上級生を含むメンバーで、次の公演はまたガラっと雰囲気が変わりそうですが。
今はただ、新しい道を歩きだしたメンバーの幸せを祈るだけです……
.
千秋楽はもちろん観られなかったのですが、お見送りだけ行ってまいりました(^ ^)。
朝から良いお天気で、日中はかなり暑くなったのですが、風も結構あったので過ごしやすく、パレードの頃にはちょうど良い気温になっていたような気がします。
まあ、ファンのみなさまの熱気がすごくて、「暑い」んじゃなくて「熱い」、という感じでしたけどね(^ ^;
97期の澤佳津伎さん、95期の蓮珠こうきさん、94期のひなたの花梨さんとみなさんが綺麗な笑顔でパレードした後、ちょっと間があいて、次は91期の稀鳥まりやちゃん。
いつもどおりのキトリスマイルだけど、本当に輝くように可愛くて、、、(T T)私が一番最初にキトリを知ったのは、「ハロー!ダンシング」のパパラギの娘だったのですが、あのときの天使の羽のような軽やかな輝きを鮮明に思い出したら、やっぱり泣いてしまいました。
可愛い可愛い可愛いキトリ。その笑顔を、軽やかなダンスを観るためだけに星組を観ていた時代もありました。もう舞台には立たないのかな……また踊ってほしいけど、でも、キトリ自身が選んだ道を、その笑顔のままにまっすぐ進んでくれますように。
90期の南風里名さんも、すっきりとした笑顔で私の前を歩いていかれて、本当に綺麗でした。
89期の白華れみちゃんは、娘役さんがみんなお決まりのように髪をアップにして花飾りをつけている中で、髪をまっすぐに降ろして濃い緑のリボンでキュッと結んだ、大正時代の女学生のような姿がものすごく印象的でした。
まさに清く正しく美しくの権化、いいえ、化身のような、存在そのものの美しさを感じました。『可愛らしい娘役』という枠を超えて、添え物ではない、存在感のある娘役という立場を確率したれみちゃん。月組の舞台の隅っこで、不器用な笑顔で踊っていたころからずっと見守ってきた身としては、その幸せに溢れた美しさを、ここでも見守ることしかできなかったけれども、、、でも、こうして最後まで見送ることができて良かったな、と思います。
れみちゃんの真髄を、月組・花組時代に見抜くことができなかった自分の眼を恥じるとともに、「娘役」という名のもとにここまでこれる女優がいたことを、彼女が月組出身であったことを、誇りに思います。
同じく89期の碧海りまさん。白い花束が目に沁みました。いつも柔らかな笑顔で見守ってくれたひと。以前から、角度によっては、月組時代のみっちゃん(北翔)に似てる時があるなーと思っていたのですが、すべてから解放された最後の出の姿は、本当にあの頃のみっちゃんが帰ってきたみたいで、びっくりするほど似て見えました……(T T)
そして、82期の涼紫央さん。
歩き方が綺麗で、さすが上級生は違うなあ、と思いながら見守っておりましたが、、、えらく恰好良い白のオープンカーに乗りこむ姿は、あまりに恰好良くて本当に言葉もなかったです。
入りは自前の燕尾服にスターブーツで同じ車を自分で転がして来られたんだそうで、、、、やっぱりセレブリティのタイトルロールは涼さんだったんだな、と、そんな戯言をあらためて思いました。
以上、総勢8名。
重要なポジションにいた上級生を含むメンバーで、次の公演はまたガラっと雰囲気が変わりそうですが。
今はただ、新しい道を歩きだしたメンバーの幸せを祈るだけです……
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日本、韓国破り銅メダル(デイリースポーツ)
2012年8月11日 時事ニュース女子バレーの銅メダル、おめでとうございます。
今回のオリンピックは、とにかく忙しすぎて夜中にテレビを見るとかそんな自殺行為なことは全くできず(T T)、この三位決定戦がライブで視ることができた唯一の試合になりそうです(T T)。
水泳も体操も大好きなので、いつもは結構視ているんだけどなあ。
バレー自体を視るのも久しぶりだったのですが、良い試合でした。結果でみると3-0のストレート勝ちですが、3セットとも序盤は日本リードながらも中盤追いつかれ、それでも最後はラリーを制してセットポイント、の繰り返し。実力の差はわずかなものだったと思うのですが、ちょっとムラがあった韓国と、最初から最後まで集中が切れなかった日本の差が点数にでたような気がします。
とにかく、良かった。28年ぶりのメダル、おめでとうございます。
スポーツの祭典も、あといちにち。参加されたみなさま、お疲れさまです!!
自己のベストが成績として残せた方も、残せなかったかたも、みんな胸を張って帰ってきてくださいね(^ ^)。
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落ち穂ひろい~「ボニー&クライド」と「モンティ・パイソン」
2012年8月12日 ミュージカル・舞台 コメント (2)今年になってから観たけれども、ここにまだ感想を書いていない作品を、まとめておきたいと思います。
どれも観たときはとても面白かったのですが、、、、いろんな事情で書かないでいるうちに時間が過ぎてしまって、だいぶ風化してしまいました(涙)ごめんなさい。
■ボニー&クライド
2012年1月、青山劇場にて観劇。
ワイルドホーンの音楽と、ボニー役の濱田めぐみさん目当てで観に行った作品でした。
企画・制作はホリプロ、オリジナルの演出は、日本版の演出は田尾下哲。
2009年にカリフォルニアで初演、2011年12月にブロードウェイ進出、日本版の上演も決定……しかし、ショーエンフェルド劇場は年内にクローズ、という状況での日本上演でした。
実際に観てみたら、めぐみさんは本当に素晴らしかったし、クライド役の田代くんも悪くなかったし、、、クライドの兄バック役の岡田浩暉さんとその妻ブランチ役のとなみちゃん(白羽ゆり)が素晴らしくて、バックまわりのエピソード一つ一つにうるうるしたりはしていたのですが……
でも。
ブロードウェイで当たらなかった理由は良く判らないけど、私自身も、まあ「一回観れて、めぐみさんの唄が聴けて、良かった!」という以上の印象はありませんでした(- -;ゞ
まず、音楽があまり私の期待するワイルドホーンではなかったのが残念だったんですよね(ごめんなさい)。
先入観というか、思いこみというか。舞台が舞台だからなのか、かなりゴスペルよりの澄明なコーラスの印象が強くて、私が(個人的に)ワイルドホーンに期待する色っぽさが、あまり感じられなかったのでした。
もう一つは、クライド役の設定が半端だったこと、かな。
田代くんは、私が初めて彼と出会った「マルグリット」の頃を思えば別人のように芝居をしていましたが、根本的に彼は「優等生」キャラだと思うんですよね。それが悪いというのではないのです。ただのシンプルな事実として、彼が演じるワルは、「優等生が一生懸命ワルぶっている」ようにしか見えなくて。
「ダラス」という、「こんな街に産まれたんだから仕方がない」と言われてしまうような『生まれついてのワル』にはまったく見えなかったんですよね…。
歌は本当に素晴らしかったけど、「こんな街にはいられない」という本能的な焦燥感が弱いから、物語の説得力が弱い。まあ、その分ちゃんとドラマとして「出ていく」理由を作ってあげているのはさすがなのですが。
物語は映画にほぼ忠実、だったような気がします。これを視ると、やっぱり荻田さんというフィルターを通した「凍てついた明日」は、ぜんぜん違う作品なんだなあ、と思う。……どちらも興味深い物語なのですが。私の性には、無条件に「凍てついた明日」が合うんだな、と、そんな当たり前のことを今更思ったりしました。
■モンティ・パイソンのスパマロット
2012年1月、赤坂ACTシアターにて観劇。
これはブロードウェイで上演されたときから気になっていて、日本で上演されるなら観たいなあと思っていたのと、ユースケ・サンタマリアが大好きなので観に行った作品。
いやー、楽しかった(^ ^)。
物語の内容的に、赤坂ACTであの価格、というのは辛いところだと思うのですが(本来は本多劇場とか、博品館とか、せいぜいサンシャイン劇場あたりでやりたい作品)、あの作品を赤坂ACTサイズにするためにあらゆる努力を払ったスタッフ陣が、素晴らしかった、と思います。
やっぱりあれだけのキャストを揃えなければ作品の魅力が出なかっただろうし、あのキャストを揃えてしまったら大劇場でやるしかなかった。大劇場でやるってことは、小芝居ではどうにもならないということで、細かいギャグでは伝わらないから、ネタを大きくするしかない。だけど、そういうところで作品のもつ「小さなおかしみ」という魅力を消さないように、あらゆる工夫をする。その細やかさが、最終的に作品の魅力を支えたんだな、と思いました。
大好きなユースけサンタマリアのアーサー王は文句なく情けなくて素敵で、
ランスロット卿の池田成志さんはさすがの面白さ。
そして、湖の貴婦人役のユミコさん(彩吹真央)が文句なく素晴らしく、私ってもしかしたらユミコさんファンだったのかしら?と思ってしまったくらい嵌りました(^ ^)。
いやあ、今思い出しても楽しい時間でした(^ ^)。
とりあえず、1月は以上です。
思ったより一つ一つが長くなってきたので、このあたりで。
本当は雪組バウ公演「インフィニティ」もちゃんと書いてない気がするんですが、、、それはまた、おいおい。
今年の一月はがんばったなー(遠い目)。7月なんて、宝塚以外は「ルドルフ」しか観なかったよ……情けない(T T)。
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どれも観たときはとても面白かったのですが、、、、いろんな事情で書かないでいるうちに時間が過ぎてしまって、だいぶ風化してしまいました(涙)ごめんなさい。
■ボニー&クライド
2012年1月、青山劇場にて観劇。
ワイルドホーンの音楽と、ボニー役の濱田めぐみさん目当てで観に行った作品でした。
企画・制作はホリプロ、オリジナルの演出は、日本版の演出は田尾下哲。
2009年にカリフォルニアで初演、2011年12月にブロードウェイ進出、日本版の上演も決定……しかし、ショーエンフェルド劇場は年内にクローズ、という状況での日本上演でした。
実際に観てみたら、めぐみさんは本当に素晴らしかったし、クライド役の田代くんも悪くなかったし、、、クライドの兄バック役の岡田浩暉さんとその妻ブランチ役のとなみちゃん(白羽ゆり)が素晴らしくて、バックまわりのエピソード一つ一つにうるうるしたりはしていたのですが……
でも。
ブロードウェイで当たらなかった理由は良く判らないけど、私自身も、まあ「一回観れて、めぐみさんの唄が聴けて、良かった!」という以上の印象はありませんでした(- -;ゞ
まず、音楽があまり私の期待するワイルドホーンではなかったのが残念だったんですよね(ごめんなさい)。
先入観というか、思いこみというか。舞台が舞台だからなのか、かなりゴスペルよりの澄明なコーラスの印象が強くて、私が(個人的に)ワイルドホーンに期待する色っぽさが、あまり感じられなかったのでした。
もう一つは、クライド役の設定が半端だったこと、かな。
田代くんは、私が初めて彼と出会った「マルグリット」の頃を思えば別人のように芝居をしていましたが、根本的に彼は「優等生」キャラだと思うんですよね。それが悪いというのではないのです。ただのシンプルな事実として、彼が演じるワルは、「優等生が一生懸命ワルぶっている」ようにしか見えなくて。
「ダラス」という、「こんな街に産まれたんだから仕方がない」と言われてしまうような『生まれついてのワル』にはまったく見えなかったんですよね…。
歌は本当に素晴らしかったけど、「こんな街にはいられない」という本能的な焦燥感が弱いから、物語の説得力が弱い。まあ、その分ちゃんとドラマとして「出ていく」理由を作ってあげているのはさすがなのですが。
物語は映画にほぼ忠実、だったような気がします。これを視ると、やっぱり荻田さんというフィルターを通した「凍てついた明日」は、ぜんぜん違う作品なんだなあ、と思う。……どちらも興味深い物語なのですが。私の性には、無条件に「凍てついた明日」が合うんだな、と、そんな当たり前のことを今更思ったりしました。
■モンティ・パイソンのスパマロット
2012年1月、赤坂ACTシアターにて観劇。
これはブロードウェイで上演されたときから気になっていて、日本で上演されるなら観たいなあと思っていたのと、ユースケ・サンタマリアが大好きなので観に行った作品。
いやー、楽しかった(^ ^)。
物語の内容的に、赤坂ACTであの価格、というのは辛いところだと思うのですが(本来は本多劇場とか、博品館とか、せいぜいサンシャイン劇場あたりでやりたい作品)、あの作品を赤坂ACTサイズにするためにあらゆる努力を払ったスタッフ陣が、素晴らしかった、と思います。
やっぱりあれだけのキャストを揃えなければ作品の魅力が出なかっただろうし、あのキャストを揃えてしまったら大劇場でやるしかなかった。大劇場でやるってことは、小芝居ではどうにもならないということで、細かいギャグでは伝わらないから、ネタを大きくするしかない。だけど、そういうところで作品のもつ「小さなおかしみ」という魅力を消さないように、あらゆる工夫をする。その細やかさが、最終的に作品の魅力を支えたんだな、と思いました。
大好きなユースけサンタマリアのアーサー王は文句なく情けなくて素敵で、
ランスロット卿の池田成志さんはさすがの面白さ。
そして、湖の貴婦人役のユミコさん(彩吹真央)が文句なく素晴らしく、私ってもしかしたらユミコさんファンだったのかしら?と思ってしまったくらい嵌りました(^ ^)。
いやあ、今思い出しても楽しい時間でした(^ ^)。
とりあえず、1月は以上です。
思ったより一つ一つが長くなってきたので、このあたりで。
本当は雪組バウ公演「インフィニティ」もちゃんと書いてない気がするんですが、、、それはまた、おいおい。
今年の一月はがんばったなー(遠い目)。7月なんて、宝塚以外は「ルドルフ」しか観なかったよ……情けない(T T)。
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雪組日本青年館公演「双曲線上のカルテ」、千秋楽おめでとうございます!
千秋楽ではありませんが、なんとか観ることができましたので、簡単に感想を。
脚本・演出は石田昌也、原作は渡辺淳一の「無影燈」。
ハッチさん(夏美)のキャラクターが「相棒」の官房長官そっくりだとか、そういう突っ込みどころはいろいろありましたが、やはり原作がしっかりしている上にキャラクター主体で動かせる物語は石田さんの得意分野なんだな、と思いました。
難病を抱え、自らの死を見据えつつ医療の道を歩むフェルナンド先生に、早霧せいな。
石田さんとチギちゃんといえば、宙組時代のワークショップ「殉情」が思いだされます。身分違いの恋を成就させるために、こいさん(和音美桜)を縛りつけようとする強い意志。搦め手から攻められて、気がついた時には身も心も絡め取られ、完全な支配を許していた春琴に与えられた、歪んだ幸福。
石田さんにとってのチギちゃんは、そういうキャラクターなんだな、と思いました。
「殉情」の佐助と今回のフェルナンドは、表に顕れた人格はまったく違うんですけれども、最後の一線で『自分のやり方を譲らない強さ』が同じなんですよね。運命を受け容れて淡々と生きているように見えて、最期には愛した女を自分の運命(意思)に巻き込み、絡め取って逃がさない。
その意思の強さで、運命に抗う力を持つ男。
やっぱりこの人は、「神の道具」でしかないニジンスキーは似合わないんですよたぶん。もっと人間らしい、はっきりとした意思を持っている役が良いんだと思う。そして、今回は石田さんの演技指導もあってか、久しぶりにちゃんと舞台の上で嘘を吐いているチギちゃんを観ることができて良かったです。
そのあたりの外堀がちゃんと埋まっていると、彼女の最大の武器である文句なしの美貌が生きるなあ、と感心しました。いやー、あれは落ちるわ(真顔)。
フェルナンドの同僚・ランベルトに、組替えしてきたばかりの夢乃聖夏。
いやー、ともみん、好きだなあ……。
無駄に暑苦しい正義心や友情を押しつけておいて、大事なところでフェルナンドの意思を尊重する優しさがあるところ、とか、ホントにぴったり。いや、それは勿論、石田さんの設定(脚本)がよくできているんですけど(^ ^)、でも、ともみんの芝居も、そのあたりの匙加減が素晴らしかったと思います。
ああいう役は、まず嫌味なく暑苦しいという両面のバランスがとれていないとうまくいかないと思うんですけど、そういうところ、ともみんという役者は稀有な存在なんじゃないかなあ。
チギちゃんと同期の87期。フィナーレの扱いもかなり大きくてびっくりしました。
とにかくお二人の並びがいろんな意味で眼福でした(^ ^)。さらにこれに大ちゃんが加わる大劇場公演が楽しみだ!
フェルナンドやランベルトと同じ病院で働くナース・モニカに星乃あんり。
可愛いは正義(きっぱり)。
ただただ純粋で素直な「娘役らしい娘役」。チギちゃんにはもっと包容力のある娘役の方が似合うと思っていたのですが、あそこまで純粋で素直で幼いと、それはそれでチギちゃんの包容力が増してみえて良かったと思います。
芝居面でどうこういうような役ではなく、ただ純粋に可愛く在れば(フェルナンドが振り返ったときに
そこで微笑んでいれば)いい、という感じの役でしたが、微笑み一つでフェルナンドの闇を中和しなくてはならないわけですから、それはそれですごいパワーが必要なんだろうな、と思いました。
一年前の「灼熱の彼方」の妹姫は、可愛いけど「どうしたらいいのかわかりません」と顔に書いてあるのがしっかり読めた気がしたものですが。研3から研4への1年間というのは、長いものなのですね。
「可愛い」だけを武器に、闇に沈んだ男を救う天使になった、あんりちゃん。
ラストの、「フェルナンド、見える?」の一言は、すごく良かったです。これからのご活躍、期待しています。
病院長(夏美)の娘・クラリーチェに、女役に転向したばかりの大湖せしる。
美しいは正義。
スタイルも化粧も仕草も芝居も、何もかも「転向したて」だとは思えないくらいハイレベルでした。ええ。
これで色気があれば完璧なんですが……まあ、そこまで要求するのはちょっと酷なのかなあ……なんて思いつつ、大事なことは何度でも書きましょう。美しいは正義。
あんりちゃんという典型的な「幼くて可憐な花」と、せしるのシャープな美貌やクールな持ち味の対比は見事で、、、その両者に対するフェルナンドの態度の差とか、最終的にクラリーチェをちゃんと護ってくれそうなランベルトの優しさとか、、、いろいろ台詞では説明しきれない色んな事を観客に納得させるのに、このキャスティングは神だなあ、と思いました。
……そして。
このシリアスな物語を最後まで観て、一番印象に残ったのがチギちゃんの最後の挨拶だった、とゆーのは、……どうなんだろう(^ ^;ゞ
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千秋楽ではありませんが、なんとか観ることができましたので、簡単に感想を。
脚本・演出は石田昌也、原作は渡辺淳一の「無影燈」。
ハッチさん(夏美)のキャラクターが「相棒」の官房長官そっくりだとか、そういう突っ込みどころはいろいろありましたが、やはり原作がしっかりしている上にキャラクター主体で動かせる物語は石田さんの得意分野なんだな、と思いました。
難病を抱え、自らの死を見据えつつ医療の道を歩むフェルナンド先生に、早霧せいな。
石田さんとチギちゃんといえば、宙組時代のワークショップ「殉情」が思いだされます。身分違いの恋を成就させるために、こいさん(和音美桜)を縛りつけようとする強い意志。搦め手から攻められて、気がついた時には身も心も絡め取られ、完全な支配を許していた春琴に与えられた、歪んだ幸福。
石田さんにとってのチギちゃんは、そういうキャラクターなんだな、と思いました。
「殉情」の佐助と今回のフェルナンドは、表に顕れた人格はまったく違うんですけれども、最後の一線で『自分のやり方を譲らない強さ』が同じなんですよね。運命を受け容れて淡々と生きているように見えて、最期には愛した女を自分の運命(意思)に巻き込み、絡め取って逃がさない。
その意思の強さで、運命に抗う力を持つ男。
やっぱりこの人は、「神の道具」でしかないニジンスキーは似合わないんですよたぶん。もっと人間らしい、はっきりとした意思を持っている役が良いんだと思う。そして、今回は石田さんの演技指導もあってか、久しぶりにちゃんと舞台の上で嘘を吐いているチギちゃんを観ることができて良かったです。
そのあたりの外堀がちゃんと埋まっていると、彼女の最大の武器である文句なしの美貌が生きるなあ、と感心しました。いやー、あれは落ちるわ(真顔)。
フェルナンドの同僚・ランベルトに、組替えしてきたばかりの夢乃聖夏。
いやー、ともみん、好きだなあ……。
無駄に暑苦しい正義心や友情を押しつけておいて、大事なところでフェルナンドの意思を尊重する優しさがあるところ、とか、ホントにぴったり。いや、それは勿論、石田さんの設定(脚本)がよくできているんですけど(^ ^)、でも、ともみんの芝居も、そのあたりの匙加減が素晴らしかったと思います。
ああいう役は、まず嫌味なく暑苦しいという両面のバランスがとれていないとうまくいかないと思うんですけど、そういうところ、ともみんという役者は稀有な存在なんじゃないかなあ。
チギちゃんと同期の87期。フィナーレの扱いもかなり大きくてびっくりしました。
とにかくお二人の並びがいろんな意味で眼福でした(^ ^)。さらにこれに大ちゃんが加わる大劇場公演が楽しみだ!
フェルナンドやランベルトと同じ病院で働くナース・モニカに星乃あんり。
可愛いは正義(きっぱり)。
ただただ純粋で素直な「娘役らしい娘役」。チギちゃんにはもっと包容力のある娘役の方が似合うと思っていたのですが、あそこまで純粋で素直で幼いと、それはそれでチギちゃんの包容力が増してみえて良かったと思います。
芝居面でどうこういうような役ではなく、ただ純粋に可愛く在れば(フェルナンドが振り返ったときに
そこで微笑んでいれば)いい、という感じの役でしたが、微笑み一つでフェルナンドの闇を中和しなくてはならないわけですから、それはそれですごいパワーが必要なんだろうな、と思いました。
一年前の「灼熱の彼方」の妹姫は、可愛いけど「どうしたらいいのかわかりません」と顔に書いてあるのがしっかり読めた気がしたものですが。研3から研4への1年間というのは、長いものなのですね。
「可愛い」だけを武器に、闇に沈んだ男を救う天使になった、あんりちゃん。
ラストの、「フェルナンド、見える?」の一言は、すごく良かったです。これからのご活躍、期待しています。
病院長(夏美)の娘・クラリーチェに、女役に転向したばかりの大湖せしる。
美しいは正義。
スタイルも化粧も仕草も芝居も、何もかも「転向したて」だとは思えないくらいハイレベルでした。ええ。
これで色気があれば完璧なんですが……まあ、そこまで要求するのはちょっと酷なのかなあ……なんて思いつつ、大事なことは何度でも書きましょう。美しいは正義。
あんりちゃんという典型的な「幼くて可憐な花」と、せしるのシャープな美貌やクールな持ち味の対比は見事で、、、その両者に対するフェルナンドの態度の差とか、最終的にクラリーチェをちゃんと護ってくれそうなランベルトの優しさとか、、、いろいろ台詞では説明しきれない色んな事を観客に納得させるのに、このキャスティングは神だなあ、と思いました。
……そして。
このシリアスな物語を最後まで観て、一番印象に残ったのがチギちゃんの最後の挨拶だった、とゆーのは、……どうなんだろう(^ ^;ゞ
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双曲線上の邂逅【2】
2012年8月14日 宝塚(星) コメント (2)雪組バウ&青年館公演「双曲線上のカルテ」。
主演陣については昨日書かせていただきましたので、あとは印象に残った方々を。
■末期がん患者チェーザレ役の朝風れい、その妻ボーナ役の千風カレン
もう、このお二人はこの作品の主役というか、物語のテーマを支える芯となるのエピソードの主人公なのですが、、、もう、本当に素晴らしかったです!
死の恐怖に怯えるチェーザレさんの芝居が非常に繊細だからこそ、彼を見守るプロフェッショナルの苦悩が鮮明になる。ボーナの弱さがまた絶妙で、「情報開示」の難しさを説明抜きで納得させるものがありました。
癌という病気に対してできることのヴァリエーションも増えた現在では告知するのが当たり前のようになっていますが、確かにこの原作小説が書かれた時代は本人への告知はしないのが当たり前だったようですね。(今回の舞台となっている1980年代のイタリアはどうだったのでしょうか?)
正直、最初にこのお二人が登場したときは、また石田さんのビョーキが出たか…とうんざりしそうになったのですが(汗)。でも、場面が進むにつれて、主人公である「死を見据えた」男の生きざまを描く上で、絶対に必要なエピソードなんだなあ、と思いました。現代医療の抱える課題の焦点となる二人(末期患者とその家族)がリアルに死に怯えながら毎日を生きていたから、彼らのためにしてあげられることをモニカに伝えるフェルナンドの詞の一つ一つに重みが感じられて、彼の恐怖も実感を伴って伝わってきたんですよね。
フェルナンドにも、モニカに抱きしめてほしい一瞬があったんだろうな、とか。
だからこそ、彼がモニカに云う「よくやった、モニカ」という一言の重みが、すごく切なかったです。
「僕は怖い」と歌うロミオではありませんが、「生きる」ことは常に「死の恐怖との戦い」であり、その領分においては、肉体に対する「医療行為」はまったく無力なんですよね。
告知されれば「知りたくなかった」と思い、告知されなければ「嘘を吐かれた」「信じていたのに裏切られた」と思う弱さが「人間」の本質であるのならば、末期患者とその患者に対してしてあげられることは何なのか。「替わってあげる」ことのできない現実を前にして、医療従事者が背負うべき責任とは何なのか。
本当は、「人間」はなべて「現実」と向き合い、戦う力を持っていなければならないし、そういう勇気を持ってるはず……だと思いたいのですが。。。などと、そんなことを考えさせてくれたのは、朝風さん千風さんの芝居がとてもリアルで現実感があったからだと思うのです。ラストシーンでフェルナンドを迎えにきたチェーザレの笑顔と共に。
■フェルナンド(早霧)の恩師、クレメンテの奏乃はると
渋い中にも温かみのある人物像が明確で、素晴らしかったです。
出番は決して多くないんですが、フェルナンドがどういう人物なのかという説明がほとんど無い脚本の中で、彼を評価し、理解し、そして彼の生きざまを肯定しているクレメンテの存在はとても重要なのですが、その仕事をきっちりと重みをもってやり遂げていたと思います。
フェルナンドという男の価値をあげていたのはクレメンテなのだと、そう感じました。
ランベルトではありませんが、フェルナンド、あんまり教授に心配かけるなよ……と思いつつ。
そういえば、フェルナンドがナポリへ流れてきた理由について、クレメンテが「それは……ナポリを見て死ね、と言いますから」という台詞がありますが。この痛々しい台詞は、類似のものが原作にあるんでしょうか。
……石田さん、まさかと思うけど、この台詞を使うためだけに舞台をイタリアにしたんじゃあるまいな?
■院長(夏美)の愛人アニータの夢華あみ、その息子アントーニオの彩凪翔
研3にして初めて持ち味に合った役に巡り合った夢華さんが、とても魅力的でした。うん、こういう役は似合うよね!落ち着きのある大人の女。理性が勝るタイプだから可愛げはないけど、包容力のある優しい女は出来るんだなあ。うん、この方向でぜひお願いします(^ ^)。
彩凪くんは、お芝居幕開きのテロリスト、1幕中盤の死神と目立つところでアルバイトした末に、本役での登場は2幕から。夢華さんの息子だと言われて納得の若々しさは良いんだけど、、、残念ながら、社会人にも、(大湖)せしるのお兄さんにも見えなかった……(T T)いや、良いんですけどねそんなことは。若々しく誠実な美青年で、かなりツボでした。
彼はこの後どんな道を歩むんでしょうね。なんとなく、芝居の中から将来像が見えてこなかったのは残念かも。
■入院患者のウーゴ&ベルナルドの透真かずき&久城あす
いわゆる「若手スターのオイシイ役」だったと思いますが、それをちゃんとおいしくいただいていたのが印象的でした。久城くんも透真さんも実力のある人たちだから、彼らの場面はレベルが高くてとても良かったと思います。がんばれ!
■アイドルのニーナ役の天舞音さら、そのマネージャー役の詩風翠
2幕冒頭のチャリティコンサートに参加するホンモノのアイドルで、コンサート終了後、暴漢に襲われて入院……ということになっているけど実は、というキャラ。
衣装のせいか、スカイふぇありーずで活躍していた頃より少しぷくぷくしたように見えましたが、確かにアイドルっぽい可愛さがあるので嵌り役だと思いました。
入院に至るエピソードはとってつけたようであまりピンときませんでしたが、芝居も歌も良かったです。
詩風さんは、1幕でも妊婦役のアルバイトで笑いを取っていましたが、このマネージャー役でも相当にどっかんどっかん笑いがきていて、さすがだなあと思いました。間が良いんですよね。巧いなあ……。
■モニカと一緒に赴任してきたナース・サンドラの桃花ひな、
可愛かった!!先日卒業したばかりの白華れみちゃんとか、花組の梅咲衣舞ちゃんとかによく似た美貌だと思うんですが、こんなに目立つ位置で使われるのは珍しいですよね(感涙)。可愛いだけじゃなくて、お芝居も達者なんだなあ。あんりちゃんとの並びも似合ってたし、すごく良かったです。本公演でも何か役がつくといいなあ(*^ ^*)。
■天使役の舞園るり&妃華ゆきの
ラスト前(プログラムでいう「32場 無影燈B」の場面)に出すことが決まっていたのならば、1幕の終わり近くなんていう中途半端なタイミングで出さないで、もっと最初の頃からちらほら出しておけばよかったのに……と思いました。
まあ、1幕の前半はナースたちの出番も多いから、るりちゃんも妃華さんも忙しいんですけどね(^ ^;ゞ
ご本人たちには何の罪もないし、役割としてもわからないでもないし、とにかく可愛かったのでまあいいか、とも思うことにしております。
歌って踊れるるりちゃんには、もう少し何か見せ場があったらもっと良かったのになあ……と小さな声で呟きつつ。
なんだかいろいろ書いてしまいましたが、いろいろ考えさせられる、良い作品だったと思います。
チギちゃんの硬質な美しさと芝居、あんりちゃんの可憐な明るさ、ともみんの暑苦しい包容力とせしるのシャープさ。主演陣だけでなく、チェーザレさん夫婦をはじめとする助演陣も見事に宛書きされていて、石田さんが雪組に書くのが久しぶりだという気が全然しませんでした。
石田さんの書く芝居って、やっぱり好きだなあ、と思いつつ。
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主演陣については昨日書かせていただきましたので、あとは印象に残った方々を。
■末期がん患者チェーザレ役の朝風れい、その妻ボーナ役の千風カレン
もう、このお二人はこの作品の主役というか、物語のテーマを支える芯となるのエピソードの主人公なのですが、、、もう、本当に素晴らしかったです!
死の恐怖に怯えるチェーザレさんの芝居が非常に繊細だからこそ、彼を見守るプロフェッショナルの苦悩が鮮明になる。ボーナの弱さがまた絶妙で、「情報開示」の難しさを説明抜きで納得させるものがありました。
癌という病気に対してできることのヴァリエーションも増えた現在では告知するのが当たり前のようになっていますが、確かにこの原作小説が書かれた時代は本人への告知はしないのが当たり前だったようですね。(今回の舞台となっている1980年代のイタリアはどうだったのでしょうか?)
正直、最初にこのお二人が登場したときは、また石田さんのビョーキが出たか…とうんざりしそうになったのですが(汗)。でも、場面が進むにつれて、主人公である「死を見据えた」男の生きざまを描く上で、絶対に必要なエピソードなんだなあ、と思いました。現代医療の抱える課題の焦点となる二人(末期患者とその家族)がリアルに死に怯えながら毎日を生きていたから、彼らのためにしてあげられることをモニカに伝えるフェルナンドの詞の一つ一つに重みが感じられて、彼の恐怖も実感を伴って伝わってきたんですよね。
フェルナンドにも、モニカに抱きしめてほしい一瞬があったんだろうな、とか。
だからこそ、彼がモニカに云う「よくやった、モニカ」という一言の重みが、すごく切なかったです。
「僕は怖い」と歌うロミオではありませんが、「生きる」ことは常に「死の恐怖との戦い」であり、その領分においては、肉体に対する「医療行為」はまったく無力なんですよね。
告知されれば「知りたくなかった」と思い、告知されなければ「嘘を吐かれた」「信じていたのに裏切られた」と思う弱さが「人間」の本質であるのならば、末期患者とその患者に対してしてあげられることは何なのか。「替わってあげる」ことのできない現実を前にして、医療従事者が背負うべき責任とは何なのか。
本当は、「人間」はなべて「現実」と向き合い、戦う力を持っていなければならないし、そういう勇気を持ってるはず……だと思いたいのですが。。。などと、そんなことを考えさせてくれたのは、朝風さん千風さんの芝居がとてもリアルで現実感があったからだと思うのです。ラストシーンでフェルナンドを迎えにきたチェーザレの笑顔と共に。
■フェルナンド(早霧)の恩師、クレメンテの奏乃はると
渋い中にも温かみのある人物像が明確で、素晴らしかったです。
出番は決して多くないんですが、フェルナンドがどういう人物なのかという説明がほとんど無い脚本の中で、彼を評価し、理解し、そして彼の生きざまを肯定しているクレメンテの存在はとても重要なのですが、その仕事をきっちりと重みをもってやり遂げていたと思います。
フェルナンドという男の価値をあげていたのはクレメンテなのだと、そう感じました。
ランベルトではありませんが、フェルナンド、あんまり教授に心配かけるなよ……と思いつつ。
そういえば、フェルナンドがナポリへ流れてきた理由について、クレメンテが「それは……ナポリを見て死ね、と言いますから」という台詞がありますが。この痛々しい台詞は、類似のものが原作にあるんでしょうか。
……石田さん、まさかと思うけど、この台詞を使うためだけに舞台をイタリアにしたんじゃあるまいな?
■院長(夏美)の愛人アニータの夢華あみ、その息子アントーニオの彩凪翔
研3にして初めて持ち味に合った役に巡り合った夢華さんが、とても魅力的でした。うん、こういう役は似合うよね!落ち着きのある大人の女。理性が勝るタイプだから可愛げはないけど、包容力のある優しい女は出来るんだなあ。うん、この方向でぜひお願いします(^ ^)。
彩凪くんは、お芝居幕開きのテロリスト、1幕中盤の死神と目立つところでアルバイトした末に、本役での登場は2幕から。夢華さんの息子だと言われて納得の若々しさは良いんだけど、、、残念ながら、社会人にも、(大湖)せしるのお兄さんにも見えなかった……(T T)いや、良いんですけどねそんなことは。若々しく誠実な美青年で、かなりツボでした。
彼はこの後どんな道を歩むんでしょうね。なんとなく、芝居の中から将来像が見えてこなかったのは残念かも。
■入院患者のウーゴ&ベルナルドの透真かずき&久城あす
いわゆる「若手スターのオイシイ役」だったと思いますが、それをちゃんとおいしくいただいていたのが印象的でした。久城くんも透真さんも実力のある人たちだから、彼らの場面はレベルが高くてとても良かったと思います。がんばれ!
■アイドルのニーナ役の天舞音さら、そのマネージャー役の詩風翠
2幕冒頭のチャリティコンサートに参加するホンモノのアイドルで、コンサート終了後、暴漢に襲われて入院……ということになっているけど実は、というキャラ。
衣装のせいか、スカイふぇありーずで活躍していた頃より少しぷくぷくしたように見えましたが、確かにアイドルっぽい可愛さがあるので嵌り役だと思いました。
入院に至るエピソードはとってつけたようであまりピンときませんでしたが、芝居も歌も良かったです。
詩風さんは、1幕でも妊婦役のアルバイトで笑いを取っていましたが、このマネージャー役でも相当にどっかんどっかん笑いがきていて、さすがだなあと思いました。間が良いんですよね。巧いなあ……。
■モニカと一緒に赴任してきたナース・サンドラの桃花ひな、
可愛かった!!先日卒業したばかりの白華れみちゃんとか、花組の梅咲衣舞ちゃんとかによく似た美貌だと思うんですが、こんなに目立つ位置で使われるのは珍しいですよね(感涙)。可愛いだけじゃなくて、お芝居も達者なんだなあ。あんりちゃんとの並びも似合ってたし、すごく良かったです。本公演でも何か役がつくといいなあ(*^ ^*)。
■天使役の舞園るり&妃華ゆきの
ラスト前(プログラムでいう「32場 無影燈B」の場面)に出すことが決まっていたのならば、1幕の終わり近くなんていう中途半端なタイミングで出さないで、もっと最初の頃からちらほら出しておけばよかったのに……と思いました。
まあ、1幕の前半はナースたちの出番も多いから、るりちゃんも妃華さんも忙しいんですけどね(^ ^;ゞ
ご本人たちには何の罪もないし、役割としてもわからないでもないし、とにかく可愛かったのでまあいいか、とも思うことにしております。
歌って踊れるるりちゃんには、もう少し何か見せ場があったらもっと良かったのになあ……と小さな声で呟きつつ。
なんだかいろいろ書いてしまいましたが、いろいろ考えさせられる、良い作品だったと思います。
チギちゃんの硬質な美しさと芝居、あんりちゃんの可憐な明るさ、ともみんの暑苦しい包容力とせしるのシャープさ。主演陣だけでなく、チェーザレさん夫婦をはじめとする助演陣も見事に宛書きされていて、石田さんが雪組に書くのが久しぶりだという気が全然しませんでした。
石田さんの書く芝居って、やっぱり好きだなあ、と思いつつ。
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原宿のラフォーレミュージアムにて、る・ひまわり製作の「マクベス」を観劇いたしました。
25歳の矢崎広を主役にした、若きマクベスの物語。
昔に観たことがあるマクベスは、平幹二郎主演のと、あと、、、誰だったかな(汗)、とにかく年配のベテラン俳優によるマクベスしか観たことがなかったので、今回、そのままの脚本で若い俳優がマクベスを演じる…というのがとても興味深かったです。
ここしばらく、「薄桜鬼」「サンセット大通り」と私の中ではヒットが続いている矢崎くん。
彼がマクベスって、いったいどういう翻案がされているんだろう……?くらいな気持ちで(ごめんなさい)観に行ったのですが、どうしてどうして、河合祥一郎の翻訳を元にした、ごくごく正統派な「マクベス」でした。
(大きなカットは、マクダフ夫人がいなことくらい?)
演出は板垣恭一。「大江戸鍋祭り」の演出家で、普通の舞台演出は初めて……かな?と思っていたのですが、経歴を見たら「サイド・ショウ」の演出家なんですね!おお、これは観ておいてよかった(^ ^)。っていうか、そうか、「サイド・ショウ」と「大江戸鍋祭り」って同じ演出家だったのか……戦国鍋ってすごいんだな(←すごいの基準は何?)
舞台を中央において客席で360°囲い、セット大道具は一切なし、小道具も剣と杯以外は椅子くらい……というシンプルな舞台(美術・野村真紀、照明・三澤裕史)。17世紀、シェイクスピアが現役だった時代とは違って、現代演劇では冒険とも思える簡素な舞台でしたが、しっかりと台詞を聞かせられる役者を揃えたこと、舞台転換に時間を取られないので、若さゆえのエネルギーが堰き止められることなく流れつづけたことなど、いろんな条件が揃って、実に見事に引き込まれました。
「マクベス」ってシェイクスピア作品の中でも難解というか、すごく共感しにくい作品だと思っていたのですが、今回すごく共感できたのは、マクベスの愚かしい若さゆえに、だったのかも、と思いました。
まず、開演前に読んだ、プログラムの河合さんの言葉にすごく共感したんですよね。
「相手が望む自分でありたいという若々しい恋心」「妻の期待に応えて『男らしい男』になろうとして道を踏み外してしまう」(以上転載)
なるほど!と目から鱗が落ちた気がしました。
マクベス夫人もマクベスも、お互いがお互いの望む自分になろうとする。妻の期待に応えて「男らしい男」になろうとする夫と、夫の期待に応えて「怯える夫を慰め、その背を押してあげる女」であろうとする妻。分別のない若者の野心と、愛する男の心奥がわかるだけに、彼が理性で抑えようとする欲望を熾してしまう女の優しさ。
マクベスと妻の間には、細やかな心の遣り取りがあって、愛情に裏打ちされた交感があった。それが最終的には破滅へ向かうわけですが、その過程では、何一つ間違ったことはしていないわけです。二人は互いを思い遣り、互いに叱咤激励して一歩一歩眼の前の道を歩んできただけ。
……ただ、最初の一歩が間違っていたから、行き着く先は悲劇になったというだけのこと。
マクベスは恐妻家なのではなく、愛妻家だった……というのも、言われてみればそうなんですけど、今まであんまり考えたことがなかったな、と気づきました。
そして。
二人の間にあれだけはっきりとした愛情があると、マクベス夫人に名前がないことにとても違和感を感じました。
愛する夫から「お前」あるいは「妃」としか呼ばれない女。馬渕英俚可さんが演じた彼女は、そんな記号的な女ではなく、もっとずっとリアルで情の深い女だったのだから、ロザモンドでもリーガンでもガートルードでも何でもいいから、名前をつけてあげれば良かったのに……。
戯曲的には、「どこにでもいる普通の妻」がいつでもマクベス夫人になりうる、ということで名前がないのだと言われているようですが、、、ううむ。
馬渕さん、私が前回観たのは「銀河英雄伝説 自由惑星同盟篇」のジェシカ・エドワーズでしたが、、、冷静沈着なしっかりした女性で、夫(恋人)を深く愛し、理解もしている、、、という意味では共通点があるんだなあ、思いました。
恋人を奪った戦争の戦勝演説をする権力者に向かって歩いていく凛とした後ろ姿と、夫の前では笑顔で彼の不安を取り除きながら、眠ることもできずに手を洗い続ける憐れな姿。ちょっと発想に飛躍があるかもしれませんが(^ ^;ゞ、観ていての印象として、この二人の女は同じ事象の表と裏なのだ、という実感がありました。
そして、その両面をちゃんと演じられる人だからこそ、脚本の中では語られないマクベス夫人の優しさも表現出来てしまうんだろうな、と。
登場場面で着ている白いドレスがとても美しく、似合っていました。矢崎くんとの並びもお似合いで、芝居としても素晴らしかったです(*^ ^*)。あああ、いまさら(話も無関係)だけど「プライド」観たかったなあ……(再演祈願)。
馬渕さん以外のキャストは全員男性。声の良い人が多くて楽しかったです。
中でもマクダフ役の松村雄基さんは恰好よくて色っぽくて殺陣も巧くて……なにもかもさすがの一言。今回のメンバーの中ではベテランと言うべき唯一の人で、演出家もかなり彼に頼っている感がありました。
バンクォー役の国沢一誠さんは、演劇の舞台初出演。喋りは本職のはずですが、マイクなしの舞台で発声から苦戦していました。前半の準主役なので、もうちょっとがんばってほしいところもありましたが、千秋楽までに進化してくれますように。
一つ驚いたのは、ごく一部を除いて(すいません)ほとんどのメンバーが、まだ若いのにシェイクスピアの台詞を違和感なくこなしていたこと。特に主演の矢崎くんやヒロインの馬渕さんの台詞まわしの見事さには感心というか驚きました。難解で知られる台詞を滑らかに聞かせて、簡素なセットから情景をきちんと立ち上げる。さりげなくやっているけど、本当の意味できちんと芝居の訓練を受けている人たちなんだな、と……ああいや、もちろん、マクダフ役の松村雄基さんが巧いのは当たり前だから驚かなかっただけで、さすがに一日の長がありましたが(^ ^)。
個人的には、現在月組の「ロミオとジュリエット」に嵌っているので、幕開き早々に魔女たちの「綺麗は汚い」という台詞が流れたことに受けてしまいました。いや、もともと「マクベス」の台詞であることは知ってるんですが、つい(^ ^;。
この作品が初主演となった矢崎くん。立派な経歴になったと思います。
ハンサムで歌えて動けて、、、ミュージカルにも出てほしいし、ストレートプレイもやってほしいし、これからが楽しみな役者がまた一人出てきたな、と。
馬渕さんともども、これからの活躍が楽しみです♪
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25歳の矢崎広を主役にした、若きマクベスの物語。
昔に観たことがあるマクベスは、平幹二郎主演のと、あと、、、誰だったかな(汗)、とにかく年配のベテラン俳優によるマクベスしか観たことがなかったので、今回、そのままの脚本で若い俳優がマクベスを演じる…というのがとても興味深かったです。
ここしばらく、「薄桜鬼」「サンセット大通り」と私の中ではヒットが続いている矢崎くん。
彼がマクベスって、いったいどういう翻案がされているんだろう……?くらいな気持ちで(ごめんなさい)観に行ったのですが、どうしてどうして、河合祥一郎の翻訳を元にした、ごくごく正統派な「マクベス」でした。
(大きなカットは、マクダフ夫人がいなことくらい?)
演出は板垣恭一。「大江戸鍋祭り」の演出家で、普通の舞台演出は初めて……かな?と思っていたのですが、経歴を見たら「サイド・ショウ」の演出家なんですね!おお、これは観ておいてよかった(^ ^)。っていうか、そうか、「サイド・ショウ」と「大江戸鍋祭り」って同じ演出家だったのか……戦国鍋ってすごいんだな(←すごいの基準は何?)
舞台を中央において客席で360°囲い、セット大道具は一切なし、小道具も剣と杯以外は椅子くらい……というシンプルな舞台(美術・野村真紀、照明・三澤裕史)。17世紀、シェイクスピアが現役だった時代とは違って、現代演劇では冒険とも思える簡素な舞台でしたが、しっかりと台詞を聞かせられる役者を揃えたこと、舞台転換に時間を取られないので、若さゆえのエネルギーが堰き止められることなく流れつづけたことなど、いろんな条件が揃って、実に見事に引き込まれました。
「マクベス」ってシェイクスピア作品の中でも難解というか、すごく共感しにくい作品だと思っていたのですが、今回すごく共感できたのは、マクベスの愚かしい若さゆえに、だったのかも、と思いました。
まず、開演前に読んだ、プログラムの河合さんの言葉にすごく共感したんですよね。
「相手が望む自分でありたいという若々しい恋心」「妻の期待に応えて『男らしい男』になろうとして道を踏み外してしまう」(以上転載)
なるほど!と目から鱗が落ちた気がしました。
マクベス夫人もマクベスも、お互いがお互いの望む自分になろうとする。妻の期待に応えて「男らしい男」になろうとする夫と、夫の期待に応えて「怯える夫を慰め、その背を押してあげる女」であろうとする妻。分別のない若者の野心と、愛する男の心奥がわかるだけに、彼が理性で抑えようとする欲望を熾してしまう女の優しさ。
マクベスと妻の間には、細やかな心の遣り取りがあって、愛情に裏打ちされた交感があった。それが最終的には破滅へ向かうわけですが、その過程では、何一つ間違ったことはしていないわけです。二人は互いを思い遣り、互いに叱咤激励して一歩一歩眼の前の道を歩んできただけ。
……ただ、最初の一歩が間違っていたから、行き着く先は悲劇になったというだけのこと。
マクベスは恐妻家なのではなく、愛妻家だった……というのも、言われてみればそうなんですけど、今まであんまり考えたことがなかったな、と気づきました。
そして。
二人の間にあれだけはっきりとした愛情があると、マクベス夫人に名前がないことにとても違和感を感じました。
愛する夫から「お前」あるいは「妃」としか呼ばれない女。馬渕英俚可さんが演じた彼女は、そんな記号的な女ではなく、もっとずっとリアルで情の深い女だったのだから、ロザモンドでもリーガンでもガートルードでも何でもいいから、名前をつけてあげれば良かったのに……。
戯曲的には、「どこにでもいる普通の妻」がいつでもマクベス夫人になりうる、ということで名前がないのだと言われているようですが、、、ううむ。
馬渕さん、私が前回観たのは「銀河英雄伝説 自由惑星同盟篇」のジェシカ・エドワーズでしたが、、、冷静沈着なしっかりした女性で、夫(恋人)を深く愛し、理解もしている、、、という意味では共通点があるんだなあ、思いました。
恋人を奪った戦争の戦勝演説をする権力者に向かって歩いていく凛とした後ろ姿と、夫の前では笑顔で彼の不安を取り除きながら、眠ることもできずに手を洗い続ける憐れな姿。ちょっと発想に飛躍があるかもしれませんが(^ ^;ゞ、観ていての印象として、この二人の女は同じ事象の表と裏なのだ、という実感がありました。
そして、その両面をちゃんと演じられる人だからこそ、脚本の中では語られないマクベス夫人の優しさも表現出来てしまうんだろうな、と。
登場場面で着ている白いドレスがとても美しく、似合っていました。矢崎くんとの並びもお似合いで、芝居としても素晴らしかったです(*^ ^*)。あああ、いまさら(話も無関係)だけど「プライド」観たかったなあ……(再演祈願)。
馬渕さん以外のキャストは全員男性。声の良い人が多くて楽しかったです。
中でもマクダフ役の松村雄基さんは恰好よくて色っぽくて殺陣も巧くて……なにもかもさすがの一言。今回のメンバーの中ではベテランと言うべき唯一の人で、演出家もかなり彼に頼っている感がありました。
バンクォー役の国沢一誠さんは、演劇の舞台初出演。喋りは本職のはずですが、マイクなしの舞台で発声から苦戦していました。前半の準主役なので、もうちょっとがんばってほしいところもありましたが、千秋楽までに進化してくれますように。
一つ驚いたのは、ごく一部を除いて(すいません)ほとんどのメンバーが、まだ若いのにシェイクスピアの台詞を違和感なくこなしていたこと。特に主演の矢崎くんやヒロインの馬渕さんの台詞まわしの見事さには感心というか驚きました。難解で知られる台詞を滑らかに聞かせて、簡素なセットから情景をきちんと立ち上げる。さりげなくやっているけど、本当の意味できちんと芝居の訓練を受けている人たちなんだな、と……ああいや、もちろん、マクダフ役の松村雄基さんが巧いのは当たり前だから驚かなかっただけで、さすがに一日の長がありましたが(^ ^)。
個人的には、現在月組の「ロミオとジュリエット」に嵌っているので、幕開き早々に魔女たちの「綺麗は汚い」という台詞が流れたことに受けてしまいました。いや、もともと「マクベス」の台詞であることは知ってるんですが、つい(^ ^;。
この作品が初主演となった矢崎くん。立派な経歴になったと思います。
ハンサムで歌えて動けて、、、ミュージカルにも出てほしいし、ストレートプレイもやってほしいし、これからが楽しみな役者がまた一人出てきたな、と。
馬渕さんともども、これからの活躍が楽しみです♪
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CLUB SEVEN vol.8
2012年8月16日 ミュージカル・舞台 コメント (4)シアタークリエにて、「CLUB SEVEN 8th stage」を観劇いたしました。
はっはっはっ、楽しかったです!
玉野和紀さんのライフワークでもある「CLUB SEVEN」も、去年の春に「7回目」を迎え、この後はどうするのかな?と思っていたところに、思いの外早い「vol.8」の上演決定でした。
チラシをみて、今までのイメージとあまりに違う構成(←出演者が全員、海賊の扮装をしていた)に吃驚して、いったい8回目には何をやらかしてくれるんだろう?と思っていたのですが、、、
いや、実際に観てみたら、いつも通りの「CLUB SEVEN」でした(^ ^)
いつもと違っていたのは、出演者が全員男性だったことでしょうか。
とは言っても、今までも女優が出ていたって当たり前のようにみんな女装していたし、そんなに違うという実感はないんですけどね(^ ^)。
むしろ、9人の出演者中5人が初参加、という初参加メンバー比率の高さの方に違和感を感じました。
主宰の玉野さん、vol.1のClub eXバージョンから皆勤賞の西村直人さん、皆勤ではないけど初回から参加していた吉野圭吾さんに続く「CLUB SEVEN」経験者が、前回初参加だった相葉裕樹くんなんですよね。いままでは割と定番のメンバー+新人1人か2人、というのが多かったので、何をやっても「CLUB SEVEN流」的な空気があったのですが、今回はやっぱり、若手だけで踊っていたりすると若干違和感があったりして。
でもまあ、その違和感もまた楽しい、というか。
去年初参加で今回が2回目の相葉くんが、前回とは別人のようにしっかりと「CLUB SEVEN」の世界を体現してくれているのを視たりすると、とても嬉しくなったりして(^ ^)。
チラシの「海賊」ビジュアルについては、玉野さんが「7thで一段落ついて、新しい船出だから」という、判ったようなわからないよーな解説をしていらっしゃいましたが、この初参加率の高さは「新しい船出」の象徴でもあるのかな、と思いました。
初参加のメンバーは町田慎吾、中河内雅貴、田中ロウマ、上口耕平、小野田龍之介の5名。それぞれの分野で活躍中の実力派ばかりで、実際舞台で観てみても、さすが玉野さん(^ ^)というメンバーでした。
玉野さんの無茶ぶりコーナーにも臨機応変にしっかり応えていたし、50音順ヒットメドレーもがんばっていたし。
女装も似合っていたり気持ち悪かったり、良いバランスでした。女優がいないぶん、女装の割合が高くなってましたけど、みんな若いから意外に似合ってたし、しかも、似合ってたらつまらない場面はちゃんとやらかしてくれてて(^ ^)、さすがの匙加減でした。
1stからのファンとしては、久しぶりの「ホストコーナー」があったのが懐かしかったです。
Club eX時代には何度かやったネタのような気がしていたのですが、玉子ちゃん(玉野)がオーナー役の吉野さんに「9年ぶりね♪」っていう台詞があったので、、、ってことは1stぶり!?と、ちょっと衝撃でした。
あの時は下っ端ホストだった吉野さんがオーナーになるんだもんなあ……感慨深いわ(^ ^)。
このホストクラブが、実は「男塚歌劇団」という劇団の稽古場でもある、という設定はなかなか新鮮でした。こういうネタは宝塚出身者がいないほうがやりやすいと思うので、良かったのかも。
いやー、それにしても玉野監督演出家の無茶ぶりは凄かったです!私が観た回は、男女のキャストを入れ替えた上に宝塚風にという注文をつけたのですが、それを受けて女役になった相葉くんの娘役芝居がなかなか堂にいっていて、、、なんとゆーか、素晴らしかったです(*^ ^*)。
そのあと、「ルパンと不二子で」と振られた中河内さんと小野田さんもがんばってた!!あの勢いは買うしかない!(^ ^)
あと、懐かしいといえばビートルズの空耳アワーも良かったです。あれも何度かやってるはずですが、新ネタもあったりして、結局笑わされてしまいました。判っているのに笑ってしまう!なんか悔しい!(←いや、ホントは楽しいです)
新ネタでは、「家族」ネタの吉野くんの「家政婦のミタ」もさすがだったなあ……西村さんのお爺さんともども、笑いすぎて疲れるくらい笑わせていただきました。最近あまり笑ってなかったから、いいストレス発散になりましたわ。
カッコいいオープニングから、割とすぐコントに入り、そのまま1幕ずっとコントと客いじりと無茶ぶりの連続、、、という構成は、冷静に振り返ると「そんなんで良かったのかな?」と思ったりしました。
実際観てるときはとにかく楽しくて、そんな風には思わなかったんですが、今回は初参加のキャストが多かったから、観客側にも「CLUB SEVEN初体験」が多かったはずなので、、、大丈夫かなあ?と。私なんかはコント上等、女装当然、だって「CLUB SEVEN」だもん!と思っているわけですが、「カッコいい○○くん」を観に来た方も楽しんでくださっていたら良いんだけどな、と。
まあ、オープニング(とエンディング)は文句なくカッコいいはずなので、まずはそこでご満足いただいて、あとは新鮮さで……という感じでしょうか。
2幕の前半は、古代ローマの反逆者たちの物語。
ちょっと歌うところはあるけど基本的にはストレートプレイで、公演のこの位置に挟み込むにはイマイチな気がしました。どう反応すればいいのかわからない、という気がしてしまうんですよね。
何年か前にやったマネキンと魔術師の場面とか、だいぶ昔の妖怪の場面とか、、、ああいう感じの、ダンスメインのショーシーンにした方が公演の流れとしては良いと思うのですけどね。玉野さん、最近ストレートプレイがやりたくて仕方ないみたいですが……うーん、ちょっと考えなおしてほしいなあ、と思ったりもしています。
2幕後半は、もちろん50音順ヒットメドレー。
今回はちょっと短いような気がしましたが、どうなんでしょうか。一音ごとの曲数が少なくて、どんどん先に進んでいった印象。その分、一曲の時間が長めだったような気がします。あと、ちょっとジャンルが偏っていたというか、新しい曲をなるべく入れようとしてAKBの曲が何曲も入っていたりしましたね。AKBなら、若いメンバーを女装(?)させて踊らせればいいので楽だったのかな、とか邪推してしまいました。あと、宝塚系の曲が削られてジャニーズ系の曲が入っていたり、そういう出演者に合わせた選曲はさすがだなあ、と。
後半の流れはだいたい定番で、めいっぱい盛り上がれました。
あ。「れ」の項は「Let Me Cry」でした。あまりに懐かしくて、つい手が動いてしまいましたわ(^ ^)。
7thを超えて、新しい船出を迎えた「CLUB SEVEN 8th」。
9th、10th、、、と、今後もずっと進化しつつ続いていくことを祈っています。
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はっはっはっ、楽しかったです!
玉野和紀さんのライフワークでもある「CLUB SEVEN」も、去年の春に「7回目」を迎え、この後はどうするのかな?と思っていたところに、思いの外早い「vol.8」の上演決定でした。
チラシをみて、今までのイメージとあまりに違う構成(←出演者が全員、海賊の扮装をしていた)に吃驚して、いったい8回目には何をやらかしてくれるんだろう?と思っていたのですが、、、
いや、実際に観てみたら、いつも通りの「CLUB SEVEN」でした(^ ^)
いつもと違っていたのは、出演者が全員男性だったことでしょうか。
とは言っても、今までも女優が出ていたって当たり前のようにみんな女装していたし、そんなに違うという実感はないんですけどね(^ ^)。
むしろ、9人の出演者中5人が初参加、という初参加メンバー比率の高さの方に違和感を感じました。
主宰の玉野さん、vol.1のClub eXバージョンから皆勤賞の西村直人さん、皆勤ではないけど初回から参加していた吉野圭吾さんに続く「CLUB SEVEN」経験者が、前回初参加だった相葉裕樹くんなんですよね。いままでは割と定番のメンバー+新人1人か2人、というのが多かったので、何をやっても「CLUB SEVEN流」的な空気があったのですが、今回はやっぱり、若手だけで踊っていたりすると若干違和感があったりして。
でもまあ、その違和感もまた楽しい、というか。
去年初参加で今回が2回目の相葉くんが、前回とは別人のようにしっかりと「CLUB SEVEN」の世界を体現してくれているのを視たりすると、とても嬉しくなったりして(^ ^)。
チラシの「海賊」ビジュアルについては、玉野さんが「7thで一段落ついて、新しい船出だから」という、判ったようなわからないよーな解説をしていらっしゃいましたが、この初参加率の高さは「新しい船出」の象徴でもあるのかな、と思いました。
初参加のメンバーは町田慎吾、中河内雅貴、田中ロウマ、上口耕平、小野田龍之介の5名。それぞれの分野で活躍中の実力派ばかりで、実際舞台で観てみても、さすが玉野さん(^ ^)というメンバーでした。
玉野さんの無茶ぶりコーナーにも臨機応変にしっかり応えていたし、50音順ヒットメドレーもがんばっていたし。
女装も似合っていたり気持ち悪かったり、良いバランスでした。女優がいないぶん、女装の割合が高くなってましたけど、みんな若いから意外に似合ってたし、しかも、似合ってたらつまらない場面はちゃんとやらかしてくれてて(^ ^)、さすがの匙加減でした。
1stからのファンとしては、久しぶりの「ホストコーナー」があったのが懐かしかったです。
Club eX時代には何度かやったネタのような気がしていたのですが、玉子ちゃん(玉野)がオーナー役の吉野さんに「9年ぶりね♪」っていう台詞があったので、、、ってことは1stぶり!?と、ちょっと衝撃でした。
あの時は下っ端ホストだった吉野さんがオーナーになるんだもんなあ……感慨深いわ(^ ^)。
このホストクラブが、実は「男塚歌劇団」という劇団の稽古場でもある、という設定はなかなか新鮮でした。こういうネタは宝塚出身者がいないほうがやりやすいと思うので、良かったのかも。
いやー、それにしても玉野
そのあと、「ルパンと不二子で」と振られた中河内さんと小野田さんもがんばってた!!あの勢いは買うしかない!(^ ^)
あと、懐かしいといえばビートルズの空耳アワーも良かったです。あれも何度かやってるはずですが、新ネタもあったりして、結局笑わされてしまいました。判っているのに笑ってしまう!なんか悔しい!(←いや、ホントは楽しいです)
新ネタでは、「家族」ネタの吉野くんの「家政婦のミタ」もさすがだったなあ……西村さんのお爺さんともども、笑いすぎて疲れるくらい笑わせていただきました。最近あまり笑ってなかったから、いいストレス発散になりましたわ。
カッコいいオープニングから、割とすぐコントに入り、そのまま1幕ずっとコントと客いじりと無茶ぶりの連続、、、という構成は、冷静に振り返ると「そんなんで良かったのかな?」と思ったりしました。
実際観てるときはとにかく楽しくて、そんな風には思わなかったんですが、今回は初参加のキャストが多かったから、観客側にも「CLUB SEVEN初体験」が多かったはずなので、、、大丈夫かなあ?と。私なんかはコント上等、女装当然、だって「CLUB SEVEN」だもん!と思っているわけですが、「カッコいい○○くん」を観に来た方も楽しんでくださっていたら良いんだけどな、と。
まあ、オープニング(とエンディング)は文句なくカッコいいはずなので、まずはそこでご満足いただいて、あとは新鮮さで……という感じでしょうか。
2幕の前半は、古代ローマの反逆者たちの物語。
ちょっと歌うところはあるけど基本的にはストレートプレイで、公演のこの位置に挟み込むにはイマイチな気がしました。どう反応すればいいのかわからない、という気がしてしまうんですよね。
何年か前にやったマネキンと魔術師の場面とか、だいぶ昔の妖怪の場面とか、、、ああいう感じの、ダンスメインのショーシーンにした方が公演の流れとしては良いと思うのですけどね。玉野さん、最近ストレートプレイがやりたくて仕方ないみたいですが……うーん、ちょっと考えなおしてほしいなあ、と思ったりもしています。
2幕後半は、もちろん50音順ヒットメドレー。
今回はちょっと短いような気がしましたが、どうなんでしょうか。一音ごとの曲数が少なくて、どんどん先に進んでいった印象。その分、一曲の時間が長めだったような気がします。あと、ちょっとジャンルが偏っていたというか、新しい曲をなるべく入れようとしてAKBの曲が何曲も入っていたりしましたね。AKBなら、若いメンバーを女装(?)させて踊らせればいいので楽だったのかな、とか邪推してしまいました。あと、宝塚系の曲が削られてジャニーズ系の曲が入っていたり、そういう出演者に合わせた選曲はさすがだなあ、と。
後半の流れはだいたい定番で、めいっぱい盛り上がれました。
あ。「れ」の項は「Let Me Cry」でした。あまりに懐かしくて、つい手が動いてしまいましたわ(^ ^)。
7thを超えて、新しい船出を迎えた「CLUB SEVEN 8th」。
9th、10th、、、と、今後もずっと進化しつつ続いていくことを祈っています。
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月の影 影の海(上) 十二国記 (新潮文庫)
2012年8月17日 読書
発売から2カ月ちかく経ってしまいましたが……
私が愛してやまない作家・小野不由美さんの大人気シリーズが新潮文庫から出ていますので、ぜひご紹介したいと思います(^ ^)。
このシリーズ、初版は講談社ホワイトハート文庫から出ていて、、、要するに「ライトノベル」に分類されていたため、意外と知られていなかったと思うんですよね。
しかも、ライトノベルって毎年すごい数の新刊が出るから、最新巻がでてから7年とかになると、さすがに本屋に並ばなくなってしまうし(T T)。
今回の刊行は、ちゃんと続編を書いてくれる予定での再刷(出版社違うけど!)のようなので、安心して読んでいただける(10年とか待たされたりしない)と信じています! ……ですよね!?>>小野さん
もとい。
このシリーズが新潮社から出ることを知った時の日記はこちら。
http://80646.diarynote.jp/?day=20120404
こっちでも書いてますが(っていうか何度か書いてる気がする)、小野さんの描く「世界」って、すごくリアルなんですよね。
完全な別世界を構築し、そこに住まう人々を具体的にイメージできる創造力と、それを他人(読者)の脳みそでも的確に映像としてイメージさせられるだけの表現力を併せ持った作家であるのみならず、ものすごく哲学的なテーマを、ものすごくリアルな状況や事態、あるいは感情に落としこんで提示できる発想力があるから。
「十二国記」の第一話である「月の影、影の海」は、現代(といっても20世紀ですけどね!)日本を舞台にスタートします。
あまり主体性のない、優等生だけど気弱で平凡な女子高校生・陽子が、ある日夢の中から顕れた妖怪たちに襲われて、異世界に連れ去られるのが物語の発端。
何もかも見慣れぬものばかりの異国で、殺されそうになる陽子。妖怪に襲われた隙に逃げ出して、そのまま見知らぬ国を彷徨う……平和な祖国に帰ることだけを心の支えに。「平和な祖国」にも、自分の居場所がなかったことなど、忘れたふりをして。
上下巻にわかれたこの物語の中で、上巻はひたすら陽子の悲惨な道行きが語られます。
何度も襲われ、騙され、殺されかけて、次第に猜疑心ばかりが表に出るようになるまでの様子が、克明に、酷薄なまでに描かれていて、、、気分が落ちている時に読んだら、よけい落ち込んでしまうかもしれません。小野さんの筆はリアルすぎて、感情的に巻き込まれてしまうんですよね。悲惨な時はとことん悲惨に、後ろ向きな気持ちはとことん後ろ向きに。
でも、下巻で救い主に出会ってから、自分の往くべき道を見出すまでの陽子の葛藤は、ひどく真摯で、そして貴重なものです。この葛藤を追体験できることは、ちょっと大袈裟ですけど、人生を豊かにする(^ ^)と思う。「どっちも選べないなら、やるべきことをやるほうを選ぶといい、後悔しないですむように」という言葉にどんな風に納得するのか、とか。
陽子の感情は、決して小説のヒーロー(ヒロイン)らしい前向きで正義に偏ったものではなく、ごく平凡でリアルで、結構後ろ向きな、実感としてとらえやすいものであることが、この物語のポイントなのだと思います。理解できる……すくなくとも、納得はできる。彼女の最後の選択も。そして、そういう風に心を動かしていけば、人の信頼を得られるかもしれない、と思うことができる。ただ本を読んでいるだけなのに、自分自身の感情がそう動いていくのが面白くて、何度も読み返したものです。
今回の出版は、出版社も違うし、単なる再刷ではなくリライトもしているとのことですが、ざっと眺めた限りでは若干の用語を直したくらい……かな?という印象でした。いや、すみません、好きなところだけ飛ばし飛ばしで読んだだけなので、部分によっては大きく直しているのかもしれませんが(汗)(汗)
なにはともあれ、小野さんの満足できる形で再刊行できているなら、ファンとして何よりの喜びです。お願いだから、続編ちゃんと出してくださいね!(切望)……10年、長かったわ……。
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私が愛してやまない作家・小野不由美さんの大人気シリーズが新潮文庫から出ていますので、ぜひご紹介したいと思います(^ ^)。
このシリーズ、初版は講談社ホワイトハート文庫から出ていて、、、要するに「ライトノベル」に分類されていたため、意外と知られていなかったと思うんですよね。
しかも、ライトノベルって毎年すごい数の新刊が出るから、最新巻がでてから7年とかになると、さすがに本屋に並ばなくなってしまうし(T T)。
今回の刊行は、ちゃんと続編を書いてくれる予定での再刷(出版社違うけど!)のようなので、安心して読んでいただける(10年とか待たされたりしない)と信じています! ……ですよね!?>>小野さん
もとい。
このシリーズが新潮社から出ることを知った時の日記はこちら。
http://80646.diarynote.jp/?day=20120404
こっちでも書いてますが(っていうか何度か書いてる気がする)、小野さんの描く「世界」って、すごくリアルなんですよね。
完全な別世界を構築し、そこに住まう人々を具体的にイメージできる創造力と、それを他人(読者)の脳みそでも的確に映像としてイメージさせられるだけの表現力を併せ持った作家であるのみならず、ものすごく哲学的なテーマを、ものすごくリアルな状況や事態、あるいは感情に落としこんで提示できる発想力があるから。
「十二国記」の第一話である「月の影、影の海」は、現代(といっても20世紀ですけどね!)日本を舞台にスタートします。
あまり主体性のない、優等生だけど気弱で平凡な女子高校生・陽子が、ある日夢の中から顕れた妖怪たちに襲われて、異世界に連れ去られるのが物語の発端。
何もかも見慣れぬものばかりの異国で、殺されそうになる陽子。妖怪に襲われた隙に逃げ出して、そのまま見知らぬ国を彷徨う……平和な祖国に帰ることだけを心の支えに。「平和な祖国」にも、自分の居場所がなかったことなど、忘れたふりをして。
上下巻にわかれたこの物語の中で、上巻はひたすら陽子の悲惨な道行きが語られます。
何度も襲われ、騙され、殺されかけて、次第に猜疑心ばかりが表に出るようになるまでの様子が、克明に、酷薄なまでに描かれていて、、、気分が落ちている時に読んだら、よけい落ち込んでしまうかもしれません。小野さんの筆はリアルすぎて、感情的に巻き込まれてしまうんですよね。悲惨な時はとことん悲惨に、後ろ向きな気持ちはとことん後ろ向きに。
でも、下巻で救い主に出会ってから、自分の往くべき道を見出すまでの陽子の葛藤は、ひどく真摯で、そして貴重なものです。この葛藤を追体験できることは、ちょっと大袈裟ですけど、人生を豊かにする(^ ^)と思う。「どっちも選べないなら、やるべきことをやるほうを選ぶといい、後悔しないですむように」という言葉にどんな風に納得するのか、とか。
陽子の感情は、決して小説のヒーロー(ヒロイン)らしい前向きで正義に偏ったものではなく、ごく平凡でリアルで、結構後ろ向きな、実感としてとらえやすいものであることが、この物語のポイントなのだと思います。理解できる……すくなくとも、納得はできる。彼女の最後の選択も。そして、そういう風に心を動かしていけば、人の信頼を得られるかもしれない、と思うことができる。ただ本を読んでいるだけなのに、自分自身の感情がそう動いていくのが面白くて、何度も読み返したものです。
今回の出版は、出版社も違うし、単なる再刷ではなくリライトもしているとのことですが、ざっと眺めた限りでは若干の用語を直したくらい……かな?という印象でした。いや、すみません、好きなところだけ飛ばし飛ばしで読んだだけなので、部分によっては大きく直しているのかもしれませんが(汗)(汗)
なにはともあれ、小野さんの満足できる形で再刊行できているなら、ファンとして何よりの喜びです。お願いだから、続編ちゃんと出してくださいね!(切望)……10年、長かったわ……。
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文京シビック小ホールにて、劇団メリーゴーランドの「夢守の鍵/エターナル・シー」を観劇いたしました。
知人に誘われて観にいったのですが、なかなか面白かったです。
http://sky.geocities.jp/merrygo_tokyo/
素人劇団なんだろうな、と思っていたのですが、どうしてどうして、意外に本格的な舞台で吃驚しました。
セットもちゃんと時代色があったし、ああいう舞台にしては照明がちゃんと効果的に活用されていたし。
なにより、音楽が芝居ショーとも完全オリジナルだったのはすごいな、と(作曲:内海治夫/芝居、美広まりな/ショー)。不思議な響きのある音楽が全編を彩っていて、たぶん音域とかも出演者に合わせているのでしょうけれども、どれもちゃんと歌いこなしていて、とても良かったと思います。
お芝居の「夢守の鍵」は、「人の役にたちたくて」探偵をやっている貴族のボンボン(マイク/華波蒼)と、その従姉妹で占い師のオリヴィア(綾庭来美)を中心とした物語。
ある日、マイクは道で女の子(アネット/羽良悠里)を拾う。道を歩いていて知らない男に襲われた、という彼女は、奪われてしまった「夢守の鍵」を探してほしい、と探偵に依頼する。
そして同じ日に、ちょっと高慢な依頼人(リリー/夢音かりん)がやってくる。王室の秘宝を探してほしい、と。
滅多に客などこないのに、同じ日に依頼人が二人。これは偶然?それとも……いや、それ以前に、「夢守の鍵」っていったい何だ……?
そんなところから始まる物語。
「夢守」とは、文字通り「夢を守る人」。人々の夢から夢を渡り歩いて、悪夢を追い払い、泣いている子を慰める。そのために、他人の夢に入り込むために必要な「鍵」が、アネットが伯母から受け継いだ夢守の鍵……。
そんな“ありがちな”ファンタジックな設定は、ちょっと佐々木淳子の古い短編漫画「赤い壁」を思いださせました。
ほとんどの説明は歌ですますので、ちょっと集中力が切れると意味がわからなくなったりしそうな部分はありましたが、出演者はみんな滑舌も良くて聞き取りやすかったし、台詞で説明されるよりむしろわかりやすかったのではないかと思います。
登場人物それぞれの悩みや迷いがストレートに提示されて、お互いがお互いの悩みに共感し、自分の迷いを整理するきっかけとする。マイクの、そしてアネットの夢が「ひとびとを笑顔にしたい」であったと判るくんだり、そして、リリーとオリヴィアのやり取りがとてもリアルで、ちょっとうるっとなりました。
事件の真相は割と早い段階でネタが割れていたし、ラストもだいぶご都合主義な感じでしたけれども、そこに至る過程が丁寧に描かれていたので、それなりに納得感はあった……のでは。
吊り物の使えない、大道具もそうそう動かしたりできない舞台でしたが、マイクの家、アネットの伯父セドリック(紗蘭広夢)の家、そして街路など、低い舞台面をうまく使って表現していて巧いなーと感心しました。
出演者は、マイク役の華波蒼さんとオリヴィアの綾庭来美さんが歌も芝居も達者で、頭一つ抜けていた印象。華波さんはスタイルもよくて身のこなしもきれいだし、声も良かった(^ ^)綾庭さんは、出てきてニコッと笑っただけでぱぁっと光が射すような明るさが魅力。こちらもお芝居も歌も素晴らしくて、特にお芝居のコケティッシュな魅力は素敵でした。良い役者さんですね。
ヒロイン格の羽良さんは、美人でヒロインオーラたっぷり(^ ^)
セドリックの紗蘭さんは、こういう役をするには声が高いのが残念ですが、落ち着いた佇まいは魅力的だったと思います。
夢音さんは、芸名どおりのとても不思議な声の持ち主。アニメ声というのともちょっと違う、フルートのような……いえ、まさに「夢の音」のような、声。特に、高音域での不思議な響きが印象に残りました。本格的に訓練を受けてみる気はないのでしょうか……聴いてみたい気がするのですが。
ショーは、海をテーマにしたストーリーのある作品。
特に印象に残ったのは、中盤の華波さんと羽良さんのダンスシーンです。素晴らしかった!華波さん、もしかして相当に踊れるんでは?(振付:俵ゆり・仲由恵)もうちょっとゆっくりダンスを観てみたかった気がします。
最初と最後の青い衣装も素敵だったけど、途中で出てくるクラゲさんたち(羽良・彩庭・夢音)が、アイドルっぽくて可愛かったです(^ ^)。あと、個人的には綾庭さんの「深海の妃」が、それまでと思いきってイメージを変えたメークとヘアがすごく似合ってて、素敵でした!!
今回が第二回公演で、来夏に第三回公演を予定しているとのこと。面白かったので、時間があえば次回もぜひ行きたいなと思っています♪
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知人に誘われて観にいったのですが、なかなか面白かったです。
http://sky.geocities.jp/merrygo_tokyo/
素人劇団なんだろうな、と思っていたのですが、どうしてどうして、意外に本格的な舞台で吃驚しました。
セットもちゃんと時代色があったし、ああいう舞台にしては照明がちゃんと効果的に活用されていたし。
なにより、音楽が芝居ショーとも完全オリジナルだったのはすごいな、と(作曲:内海治夫/芝居、美広まりな/ショー)。不思議な響きのある音楽が全編を彩っていて、たぶん音域とかも出演者に合わせているのでしょうけれども、どれもちゃんと歌いこなしていて、とても良かったと思います。
お芝居の「夢守の鍵」は、「人の役にたちたくて」探偵をやっている貴族のボンボン(マイク/華波蒼)と、その従姉妹で占い師のオリヴィア(綾庭来美)を中心とした物語。
ある日、マイクは道で女の子(アネット/羽良悠里)を拾う。道を歩いていて知らない男に襲われた、という彼女は、奪われてしまった「夢守の鍵」を探してほしい、と探偵に依頼する。
そして同じ日に、ちょっと高慢な依頼人(リリー/夢音かりん)がやってくる。王室の秘宝を探してほしい、と。
滅多に客などこないのに、同じ日に依頼人が二人。これは偶然?それとも……いや、それ以前に、「夢守の鍵」っていったい何だ……?
そんなところから始まる物語。
「夢守」とは、文字通り「夢を守る人」。人々の夢から夢を渡り歩いて、悪夢を追い払い、泣いている子を慰める。そのために、他人の夢に入り込むために必要な「鍵」が、アネットが伯母から受け継いだ夢守の鍵……。
そんな“ありがちな”ファンタジックな設定は、ちょっと佐々木淳子の古い短編漫画「赤い壁」を思いださせました。
ほとんどの説明は歌ですますので、ちょっと集中力が切れると意味がわからなくなったりしそうな部分はありましたが、出演者はみんな滑舌も良くて聞き取りやすかったし、台詞で説明されるよりむしろわかりやすかったのではないかと思います。
登場人物それぞれの悩みや迷いがストレートに提示されて、お互いがお互いの悩みに共感し、自分の迷いを整理するきっかけとする。マイクの、そしてアネットの夢が「ひとびとを笑顔にしたい」であったと判るくんだり、そして、リリーとオリヴィアのやり取りがとてもリアルで、ちょっとうるっとなりました。
事件の真相は割と早い段階でネタが割れていたし、ラストもだいぶご都合主義な感じでしたけれども、そこに至る過程が丁寧に描かれていたので、それなりに納得感はあった……のでは。
吊り物の使えない、大道具もそうそう動かしたりできない舞台でしたが、マイクの家、アネットの伯父セドリック(紗蘭広夢)の家、そして街路など、低い舞台面をうまく使って表現していて巧いなーと感心しました。
出演者は、マイク役の華波蒼さんとオリヴィアの綾庭来美さんが歌も芝居も達者で、頭一つ抜けていた印象。華波さんはスタイルもよくて身のこなしもきれいだし、声も良かった(^ ^)綾庭さんは、出てきてニコッと笑っただけでぱぁっと光が射すような明るさが魅力。こちらもお芝居も歌も素晴らしくて、特にお芝居のコケティッシュな魅力は素敵でした。良い役者さんですね。
ヒロイン格の羽良さんは、美人でヒロインオーラたっぷり(^ ^)
セドリックの紗蘭さんは、こういう役をするには声が高いのが残念ですが、落ち着いた佇まいは魅力的だったと思います。
夢音さんは、芸名どおりのとても不思議な声の持ち主。アニメ声というのともちょっと違う、フルートのような……いえ、まさに「夢の音」のような、声。特に、高音域での不思議な響きが印象に残りました。本格的に訓練を受けてみる気はないのでしょうか……聴いてみたい気がするのですが。
ショーは、海をテーマにしたストーリーのある作品。
特に印象に残ったのは、中盤の華波さんと羽良さんのダンスシーンです。素晴らしかった!華波さん、もしかして相当に踊れるんでは?(振付:俵ゆり・仲由恵)もうちょっとゆっくりダンスを観てみたかった気がします。
最初と最後の青い衣装も素敵だったけど、途中で出てくるクラゲさんたち(羽良・彩庭・夢音)が、アイドルっぽくて可愛かったです(^ ^)。あと、個人的には綾庭さんの「深海の妃」が、それまでと思いきってイメージを変えたメークとヘアがすごく似合ってて、素敵でした!!
今回が第二回公演で、来夏に第三回公演を予定しているとのこと。面白かったので、時間があえば次回もぜひ行きたいなと思っています♪
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ロミオとジュリエット
2012年8月19日 宝塚(月)月組東京宝塚劇場公演「ロミオとジュリエット」を観劇いたしました。
いちおう両バージョンとも観劇いたしまして、あらためてこの作品は面白いな!と思いました。
うん。何度観てもやっぱり面白い。センターの芝居も興味深いし、それ以上に、モンタギュー・キャピュレット両家の若者たちのダンスが本当に素晴らしくて、飽きません!大劇場で観た時と比べて、若者たちの「仲間」意識が増して、メンバー同士の交流がきめ細かくなったような気がしました。とゆーか、あちこちで全員が色んな人といろんな場面で絡みまくってくれるので、とてもとても全部は追いきれませんが……(^ ^)結局のところ、何回でも観たくなってしまうってことなんですが(^ ^)。
過去上演された組(星組・雪組)はどちらも「贔屓組」とはいえない組でしたので、両家のダンサーも全員はわからなくて、なんとなく、知っている人を中心に漫然と観ていた感じでしたが、今回はさすがに男役も娘役も全員わかるようになったので、1人1人の行動を追いかけて、場面ごとにアテレコたくなってしまうんですよね。
また、場面ごとに組む相手が違ったりするのも意外で興味深くて……あれ?としちゃん(宇月)の恋人は(白雪)さち花ちゃんだと思ってたのに、(紗那)ゆずはちゃんとラブラブしてていいの? とか、細かいところをつっこみたくなってしまいました(^ ^)。
月組っ子らしいリアルな小芝居をする場面が多くて、すごく楽しそうなのが、観ていて眩しいです。この作品の場合、へたに良い役がつくより絶対両家のダンサーがいい!と思っていましたが、好きなひとがみんなモンタギュー家になっちゃったんで滅茶苦茶忙しい、という問題があるの以外は、とても幸せです(*^ ^*)。
いろいろ書きたいことはとても沢山あるのですが、それはまたおいおい…ということで、まずは、役替りのロミオについて。
私は、以前にも書きましたが、どちらのバージョンもとても好きです。
どちらも違って、どちらも良い。本当にそう思う。それは、龍ロミオと明日海ロミオに限ったことではなくて、星組の柚希ロミオも素敵だったし、音月ロミオはマイベストロミオかもしれないと思っているし、彩風ロミオも可愛くて好きでしたし、たぶん珠城ロミオもすごく好きになると思う。
作品自体が主演を魅力的に見せる作品であるという以上に、この作品に取り組んで魅力的になれるのが「宝塚のトップスター」なんだな、と思うんですよね。必要とされる要素が似ているんだと思うのです、ロミオとトップスターと。
だから、大劇場公演を観た時に思った、「龍ロミオ・明日海ティボルト版の方が公演としてしっくりくる」という感想は、役者個人に関わるものではなく、やっぱり彼らの立場によるものなんだろうな、と、あらためて思いました。
さすがに東宝までくると、いろいろなしがらみは2の次になった印象で、まさおくんもみりおくんも遠慮なく自分の持てる力を出しきっているな、と思いました。なにより、両家のダンサーたちのパワーがすごく出てきたぶん、センターは余計なことを考える余裕がなくなった感じ。
良い意味で必死感が見えて、どちらもすごく良くなったと思います。
あらためて、お二人のロミオを観て思ったこと。
まさおくんのロミオは、純粋無垢な子供なんですね。
大劇場でも若くて元気なロミオだなあ、と思ったのですが、東宝ではさらに若返って、最初の登場シーンからして、本当に「子供」……いえ、ぶっちゃけ「ガキ」って感じ(^ ^;ゞ。自分を探しに来たベンヴォーリオにたんぽぽの綿毛を吹きつけてその隙に隠れちゃうとか、本当に悪戯っ子っぽくて、あーちゃん(花瀬)が「過保護な母親」になるのもわかるなあ、というガキっぷり。
モンタギュー家の跡取りだから大事にはされているけど、「世界の王」での雰囲気は、ぜんぜん「仲間」感がなくて、物凄く浮いているのも興味深かった。存在自体が浮いていて、いかにも「やっと仲間に入れて貰ったばかりの小さい子なんだけど、立場として上になるから大事にしている」感じが漂ってるなあ、と思ったんですよね。
ちょっと卑近なたとえですが、どこかの社宅の子供社会で、みそっかすの1年生が部長の息子だとか、そういう関係に見えました。
ロミオ自身は可愛くて素直な子で、ちょっと我侭だけどそれなりにみんなに愛されているし、6年生のベンヴォーリオとマーキューシオが目を光らせているから集団としてもまとまっていられる、的な。なんか全然伝わりそうにないけど、私にはそんな風に見えました。
なんていうのかな、「僕がいたら皆を止めたのに!」という台詞に、なんら現実味がなかったんですよね。
そもそも彼はいなかったし、何故いなかったのかといえば集団の中の居心地が悪いから、だとしか思えない。喧嘩も弱いみそっかすなのに身分だけは高い、そこに多少の忸怩たるものがあると思うんですよね。だからロミオは、1人でいるときの方がパワフルで、集団の中にいるときは少し強がっているように見える。本当に強い子ならば自然に1人でいられるのに、龍ロミオは弱いから、自分を守ってくれる集団の中で、居心地悪げに強がっている。そんな感じ。
マギーのベンヴォーリオは、全面的に体育会計だからそのへんは流している感じで、「無理だろ」と突っ込むまでもなく無理なんだけど、はっきり言っちゃったら可哀相だから黙ってる、みたいな微妙な間があるのが良い感じです。
だけど、2幕の「街に噂が」や決闘の場面の龍ロミオは、もうみそっかすの子供ではないんですよね。
彼はジュリエットを守るために大人になろうとした。喧嘩は一朝一夕には強くならないけど、気持ちの上ではちゃんと「一人前の闘士」として敵と対峙する気力がある。そうなって初めて、モンタギューの若者たちもロミオを「リーダー」と認めた……ように見えるんです。そういう場面があるわけではないんですが、なんとなく。
それに対して、みりおくんのロミオは、最初から大人でした。
「WEST SIDE STORY」のトニーと同じく、「元はモンタギューの荒くれ連中のリーダーだったが、いまはもう大人になって、『街の平和と発展』みたいなことを考え始めている」……んですよね、たぶん。
腕っ節も誰より強い……ようには見えないから、たぶん参謀タイプだったんでしょう(^ ^)。頭脳担当のロミオが抜けて、いまは実務担当のベンヴォーリオとマーキューシオがチームを引っ張っている、って感じかな。
きらきらしてて綺麗で若いんだけど、精神的にはかなり老成してる印象があったんですよね。どうしてそう思ったかと言うと、まず「僕がいたらみんなを止めたのに!」と言い方の重み、かな。じっさい、明日海ロミオになら止められるのかもしれない、と思いました。龍ロミオには止めようのない、あの渦巻くエネルギーを、明日海ロミオなら。
ただ、彼はあの場にいなかった。あの場にいるべき人間ではなくなってしまった。もう。若者でも大人でもない、何か中途半端な存在になってしまった青年。それは「恋」をする準備だったのかもしれません。パワーを喧嘩に費やしている間は、本気の恋はできないはずだから。
誰よりも弱くて、純粋無垢な、「可愛がられる子供」であった龍ロミオ。
彼が恋をしたときの「地に足のついていない」様は、目を逸らしたくなるくらい可愛くて、ふわふわで、甘やかでした。
誰よりも優しくて、寂しくて、誰かを愛したくてたまらない「愛したい青年」の明日海ロミオ。
彼が恋をしたときの幸せそうな様子は、涙が出るほどきれいで、切なくて、胸がきゅんとしました。
この二人と組むジュリエットが、「愛したがりの子供」であるちゃぴ(愛希)だったのは、、もうこれは、運命というか、ちゃぴだったからこそこの企画が成り立った、というか。
……大好きです、3人とも。
東宝が開幕して一週間。前半がまさおロミオ、後半がみりおロミオという変則的なスケジュールでしたが、来週からはまた毎日役替りなんですよね。特に新公メンバーは体力的に辛いところだと思いますが、せっかく良い作品に出ているのだから、たくさんのものを吸収して、どかんと成長していただきたいな、と思います。
組自体が若くなったところだから、新公メンバーが成長して「組」としてのレベルを底上げするしかないんですよね。綺麗だし、技術的なレベルは決して低くないんだけど、地に足のついた落ち着きに欠ける今の布陣。90期以下、特に新公学年以下のメンバーには、せっかくのチャンスなんだから、本当にがんばってほしいなぁと思います!
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いちおう両バージョンとも観劇いたしまして、あらためてこの作品は面白いな!と思いました。
うん。何度観てもやっぱり面白い。センターの芝居も興味深いし、それ以上に、モンタギュー・キャピュレット両家の若者たちのダンスが本当に素晴らしくて、飽きません!大劇場で観た時と比べて、若者たちの「仲間」意識が増して、メンバー同士の交流がきめ細かくなったような気がしました。とゆーか、あちこちで全員が色んな人といろんな場面で絡みまくってくれるので、とてもとても全部は追いきれませんが……(^ ^)結局のところ、何回でも観たくなってしまうってことなんですが(^ ^)。
過去上演された組(星組・雪組)はどちらも「贔屓組」とはいえない組でしたので、両家のダンサーも全員はわからなくて、なんとなく、知っている人を中心に漫然と観ていた感じでしたが、今回はさすがに男役も娘役も全員わかるようになったので、1人1人の行動を追いかけて、場面ごとにアテレコたくなってしまうんですよね。
また、場面ごとに組む相手が違ったりするのも意外で興味深くて……あれ?としちゃん(宇月)の恋人は(白雪)さち花ちゃんだと思ってたのに、(紗那)ゆずはちゃんとラブラブしてていいの? とか、細かいところをつっこみたくなってしまいました(^ ^)。
月組っ子らしいリアルな小芝居をする場面が多くて、すごく楽しそうなのが、観ていて眩しいです。この作品の場合、へたに良い役がつくより絶対両家のダンサーがいい!と思っていましたが、好きなひとがみんなモンタギュー家になっちゃったんで滅茶苦茶忙しい、という問題があるの以外は、とても幸せです(*^ ^*)。
いろいろ書きたいことはとても沢山あるのですが、それはまたおいおい…ということで、まずは、役替りのロミオについて。
私は、以前にも書きましたが、どちらのバージョンもとても好きです。
どちらも違って、どちらも良い。本当にそう思う。それは、龍ロミオと明日海ロミオに限ったことではなくて、星組の柚希ロミオも素敵だったし、音月ロミオはマイベストロミオかもしれないと思っているし、彩風ロミオも可愛くて好きでしたし、たぶん珠城ロミオもすごく好きになると思う。
作品自体が主演を魅力的に見せる作品であるという以上に、この作品に取り組んで魅力的になれるのが「宝塚のトップスター」なんだな、と思うんですよね。必要とされる要素が似ているんだと思うのです、ロミオとトップスターと。
だから、大劇場公演を観た時に思った、「龍ロミオ・明日海ティボルト版の方が公演としてしっくりくる」という感想は、役者個人に関わるものではなく、やっぱり彼らの立場によるものなんだろうな、と、あらためて思いました。
さすがに東宝までくると、いろいろなしがらみは2の次になった印象で、まさおくんもみりおくんも遠慮なく自分の持てる力を出しきっているな、と思いました。なにより、両家のダンサーたちのパワーがすごく出てきたぶん、センターは余計なことを考える余裕がなくなった感じ。
良い意味で必死感が見えて、どちらもすごく良くなったと思います。
あらためて、お二人のロミオを観て思ったこと。
まさおくんのロミオは、純粋無垢な子供なんですね。
大劇場でも若くて元気なロミオだなあ、と思ったのですが、東宝ではさらに若返って、最初の登場シーンからして、本当に「子供」……いえ、ぶっちゃけ「ガキ」って感じ(^ ^;ゞ。自分を探しに来たベンヴォーリオにたんぽぽの綿毛を吹きつけてその隙に隠れちゃうとか、本当に悪戯っ子っぽくて、あーちゃん(花瀬)が「過保護な母親」になるのもわかるなあ、というガキっぷり。
モンタギュー家の跡取りだから大事にはされているけど、「世界の王」での雰囲気は、ぜんぜん「仲間」感がなくて、物凄く浮いているのも興味深かった。存在自体が浮いていて、いかにも「やっと仲間に入れて貰ったばかりの小さい子なんだけど、立場として上になるから大事にしている」感じが漂ってるなあ、と思ったんですよね。
ちょっと卑近なたとえですが、どこかの社宅の子供社会で、みそっかすの1年生が部長の息子だとか、そういう関係に見えました。
ロミオ自身は可愛くて素直な子で、ちょっと我侭だけどそれなりにみんなに愛されているし、6年生のベンヴォーリオとマーキューシオが目を光らせているから集団としてもまとまっていられる、的な。なんか全然伝わりそうにないけど、私にはそんな風に見えました。
なんていうのかな、「僕がいたら皆を止めたのに!」という台詞に、なんら現実味がなかったんですよね。
そもそも彼はいなかったし、何故いなかったのかといえば集団の中の居心地が悪いから、だとしか思えない。喧嘩も弱いみそっかすなのに身分だけは高い、そこに多少の忸怩たるものがあると思うんですよね。だからロミオは、1人でいるときの方がパワフルで、集団の中にいるときは少し強がっているように見える。本当に強い子ならば自然に1人でいられるのに、龍ロミオは弱いから、自分を守ってくれる集団の中で、居心地悪げに強がっている。そんな感じ。
マギーのベンヴォーリオは、全面的に体育会計だからそのへんは流している感じで、「無理だろ」と突っ込むまでもなく無理なんだけど、はっきり言っちゃったら可哀相だから黙ってる、みたいな微妙な間があるのが良い感じです。
だけど、2幕の「街に噂が」や決闘の場面の龍ロミオは、もうみそっかすの子供ではないんですよね。
彼はジュリエットを守るために大人になろうとした。喧嘩は一朝一夕には強くならないけど、気持ちの上ではちゃんと「一人前の闘士」として敵と対峙する気力がある。そうなって初めて、モンタギューの若者たちもロミオを「リーダー」と認めた……ように見えるんです。そういう場面があるわけではないんですが、なんとなく。
それに対して、みりおくんのロミオは、最初から大人でした。
「WEST SIDE STORY」のトニーと同じく、「元はモンタギューの荒くれ連中のリーダーだったが、いまはもう大人になって、『街の平和と発展』みたいなことを考え始めている」……んですよね、たぶん。
腕っ節も誰より強い……ようには見えないから、たぶん参謀タイプだったんでしょう(^ ^)。頭脳担当のロミオが抜けて、いまは実務担当のベンヴォーリオとマーキューシオがチームを引っ張っている、って感じかな。
きらきらしてて綺麗で若いんだけど、精神的にはかなり老成してる印象があったんですよね。どうしてそう思ったかと言うと、まず「僕がいたらみんなを止めたのに!」と言い方の重み、かな。じっさい、明日海ロミオになら止められるのかもしれない、と思いました。龍ロミオには止めようのない、あの渦巻くエネルギーを、明日海ロミオなら。
ただ、彼はあの場にいなかった。あの場にいるべき人間ではなくなってしまった。もう。若者でも大人でもない、何か中途半端な存在になってしまった青年。それは「恋」をする準備だったのかもしれません。パワーを喧嘩に費やしている間は、本気の恋はできないはずだから。
誰よりも弱くて、純粋無垢な、「可愛がられる子供」であった龍ロミオ。
彼が恋をしたときの「地に足のついていない」様は、目を逸らしたくなるくらい可愛くて、ふわふわで、甘やかでした。
誰よりも優しくて、寂しくて、誰かを愛したくてたまらない「愛したい青年」の明日海ロミオ。
彼が恋をしたときの幸せそうな様子は、涙が出るほどきれいで、切なくて、胸がきゅんとしました。
この二人と組むジュリエットが、「愛したがりの子供」であるちゃぴ(愛希)だったのは、、もうこれは、運命というか、ちゃぴだったからこそこの企画が成り立った、というか。
……大好きです、3人とも。
東宝が開幕して一週間。前半がまさおロミオ、後半がみりおロミオという変則的なスケジュールでしたが、来週からはまた毎日役替りなんですよね。特に新公メンバーは体力的に辛いところだと思いますが、せっかく良い作品に出ているのだから、たくさんのものを吸収して、どかんと成長していただきたいな、と思います。
組自体が若くなったところだから、新公メンバーが成長して「組」としてのレベルを底上げするしかないんですよね。綺麗だし、技術的なレベルは決して低くないんだけど、地に足のついた落ち着きに欠ける今の布陣。90期以下、特に新公学年以下のメンバーには、せっかくのチャンスなんだから、本当にがんばってほしいなぁと思います!
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キャピュレット家のジュリエット
2012年8月21日 宝塚(月) コメント (4)ちゃぴ(愛希れいか)、お誕生日おめでとうございます!
お披露目公演中にお誕生日かあ~、組のみなさんにお祝いしてもらったのかな?
アドリブとかが入れにくい一本ものなのが残念だなあ(←どうせ観られやしませんが……しょぼん)
月組の二人のロミオについては先日一通り書かせていただいたので、今日はお誕生日にちなんで(^ ^)ジュリエットと、彼女を取り巻くキャピュレット家について。
いやもう、ちゃぴのジュリエットが可愛くて可愛くて!!!
最初の「いつか」で鳥籠と戯れているところから、霊廟で自分の胸に短剣を突き立てるまで、、、いえ、その後の天国のデュエットダンスも、もう本当に一挙手一投足が可愛い!!
ねねちゃんみみちゃんも可愛かったけど、ちゃぴの可愛さはそれとは種類が違うんですよね。なんていうのか、本能的に可愛いんですよ(^ ^;ゞ
大劇場で観た時に「子供と動物には勝てない」という格言(←違)を述べましたが、観劇を重ねるごとにその気持ちが強くなります。
しかも、ちゃぴはただの子供じゃない。守られる花ではいられなくて、いつも必死で相手役を守ろうとする、愛したがりの子供。どうすれば良いのか、何ひとつわかっていないくせに。
初娘役だった「ジプシー男爵」のヴィオルカ、「アルジェの男」の新人公演サビーヌ、「アリスの恋人」のアリス、、、どれも、あまりにも無垢に人を愛し、彼を守ろうとする子供というイメージを強烈に感じました。
「尽くす女」とはちょっと違う、ウェットさのない「必死さ」が印象的だったんですよね。泣き虫だけどウェットじゃないのは、自分の不幸に気がついていないから。自分自身さえみていない、正面(相手)しか視ていない近視眼さも何もかも、、、「子供だから」。
だから、ちゃぴを観ていると胸が痛むんだと思うんです。子供の頃の失敗、一生懸命やったのにうまくいかなかったこと、認めてほしい人に認めてもらえなかったことが、胸をとんとん叩く気がする。
ちゃぴが必死で腕を拡げて相手役を守ろうとすると、無条件に応援したくなるんです。そうすることで、自分の失敗が取り返せるような気がして。
……いやもう、そんな理屈(言い訳)はどうでもいい!とにかくちゃぴは可愛い。ちゃぴのジュリエットはとても可愛い。それだけです(←投げた)
そんな子供が恋をする。
それはもちろん運命の出会い。でも、「予想外の運命」ではなかった。。。
「なるほど!」と思ったのは、キャピュレット家は家族(家庭)としては最初から崩壊していた、という設定でした。
作品を考えると、すごく今更の感想かもしれませんが、、、今まではキャピュレット卿がヒロさん(一樹)さんだったので、なんとなく誤魔化されていたというか(汗)。
優しくて素敵なパパなんだから、ジュリエットももうちょっと素直になりなよ、とか思っていた部分があったんですよね。
でも、今回の月組版のキャピュレット卿はヒロさんではなく、組長(越乃リュウ)。
この人の真骨頂は「Hollywood Lover」のレイみたいな、無口で若い主の後ろにひっそりと立っている執事のような役。最近は学年的に「父親」役が回ってくることが増えたけど、実はとことん不適任なんですよね。
でも、今回のキャピュレット卿は当たり役でした。
本人は娘を愛しているつもりだけれども、実際には娘の年も覚えていない父親。
ヒロさんだと、「私の年も覚えていないのよ」と言われたら「いや、そんなことないってば…」とフォローしたくなったけど、ナホちゃんだと気持ちよーく「そうね、覚えてないかもね」と納得できちゃうんですよね。
キャピュレット卿自身は娘を深く愛しているつもりだし、理解もしているつもりなんだけど、そのすべてが独りよがり。
そんな父親と、『あの』母親の間で育ったジュリエットは、「親に一度も逆らったことはない」と言う。
それも嘘ではないけれども、真実でもない。ジュリエットは、親に逆らったことはないけれども、最初から親に関心がなかったんだと思う。
両親の不仲に胸を痛めることもないくらい、日常で当たり前だった隙間風。
だから彼女の望みは、早く家を出ることなのだと思いました。
パリスと結婚させられそうになったから焦ったわけじゃない。舞踏会で見つけたいのは恋を見つけたい、というより、この家から連れ出してくれるスーパーマンを見つけたい……いや、もう誰でもいい、舞踏会で出会う男と恋をしようと決めた少女。
あのジュリエットの銀橋を、まだ見ぬ恋にあこがれるのではなく、あんなにキツい「決意」の表情で渡るジュリエットが新鮮でした。
だからこそ。
実際に舞踏会で「運命の相手」にめぐり会ったジュリエットが、バルコニーでロミオに「結婚しよう」と言われた時の、「なんですってぇ!?」という素っ頓狂な驚きようが、、、本当に胸が苦しくなるほど可愛かったです。まさに眼の前で恋人がスーパーマンに変身した瞬間、というか。
口には出せなかった、あるいは忘れかけていたかもしれない願い(家を出たい)を、いきなり叶えてくれたんですもの、まさにスーパーマンなんですよね、ジュリエットにとっては(*^ ^*)。
そしてもう一つ。ジュリエットは、母親に話を聞いてもらえなくても、父親に叩かれても、あまりコタえていないんですよね。
そんな彼女が激昂するのは、唯一、乳母に裏切られた瞬間。
彼女にとっての「親」は、たった一人の乳母だった。。。結婚式のまえ、ロミオの伝言を伝えてくれた乳母に抱きついて「ありがとう」「だって、今日まで育ててくれた」と泣くジュリエットは、本当に乳母を母と慕っているんだな、というのが感じられて、切なくなりました。
崩壊した家庭の中で、、母代りの乳母がいるから真っ直ぐ育った少女。だからこそ、乳母に裏切られればたやすく絶望してしまう。
大人になんてなりたくない。ただ、ロミオと二人で夢の中に逃げ込みたい、と。
ちゃぴのジュリエットは、恋をしても大人にはならないんですよね。乳母に裏切られて、絶望してすべてを諦めてしまう、我慢のきかない、短気な子供。現実としての「ロミオとの新しい生活」に希望を持って薬を呑むのではなく、「あの夜明けにもう一度戻りたい」という一念。現実に絶望して、夢に逃げ込もうとしている。
ロミオの短剣を胸の鞘に納めるまでのためらいのなさも、星・雪組版の晴れやかさとはちょっと違っていて、そんなところもすごく好きだったりします。
それにしても。
モンタギュー家の両親はまともそうなのに、なぜロミオはあんなに、、、子供(まさお)だったり、無駄に老成して(みりお)いたりするんでしょうね……などと思ったりしつつ。
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お披露目公演中にお誕生日かあ~、組のみなさんにお祝いしてもらったのかな?
アドリブとかが入れにくい一本ものなのが残念だなあ(←どうせ観られやしませんが……しょぼん)
月組の二人のロミオについては先日一通り書かせていただいたので、今日はお誕生日にちなんで(^ ^)ジュリエットと、彼女を取り巻くキャピュレット家について。
いやもう、ちゃぴのジュリエットが可愛くて可愛くて!!!
最初の「いつか」で鳥籠と戯れているところから、霊廟で自分の胸に短剣を突き立てるまで、、、いえ、その後の天国のデュエットダンスも、もう本当に一挙手一投足が可愛い!!
ねねちゃんみみちゃんも可愛かったけど、ちゃぴの可愛さはそれとは種類が違うんですよね。なんていうのか、本能的に可愛いんですよ(^ ^;ゞ
大劇場で観た時に「子供と動物には勝てない」という格言(←違)を述べましたが、観劇を重ねるごとにその気持ちが強くなります。
しかも、ちゃぴはただの子供じゃない。守られる花ではいられなくて、いつも必死で相手役を守ろうとする、愛したがりの子供。どうすれば良いのか、何ひとつわかっていないくせに。
初娘役だった「ジプシー男爵」のヴィオルカ、「アルジェの男」の新人公演サビーヌ、「アリスの恋人」のアリス、、、どれも、あまりにも無垢に人を愛し、彼を守ろうとする子供というイメージを強烈に感じました。
「尽くす女」とはちょっと違う、ウェットさのない「必死さ」が印象的だったんですよね。泣き虫だけどウェットじゃないのは、自分の不幸に気がついていないから。自分自身さえみていない、正面(相手)しか視ていない近視眼さも何もかも、、、「子供だから」。
だから、ちゃぴを観ていると胸が痛むんだと思うんです。子供の頃の失敗、一生懸命やったのにうまくいかなかったこと、認めてほしい人に認めてもらえなかったことが、胸をとんとん叩く気がする。
ちゃぴが必死で腕を拡げて相手役を守ろうとすると、無条件に応援したくなるんです。そうすることで、自分の失敗が取り返せるような気がして。
……いやもう、そんな理屈(言い訳)はどうでもいい!とにかくちゃぴは可愛い。ちゃぴのジュリエットはとても可愛い。それだけです(←投げた)
そんな子供が恋をする。
それはもちろん運命の出会い。でも、「予想外の運命」ではなかった。。。
「なるほど!」と思ったのは、キャピュレット家は家族(家庭)としては最初から崩壊していた、という設定でした。
作品を考えると、すごく今更の感想かもしれませんが、、、今まではキャピュレット卿がヒロさん(一樹)さんだったので、なんとなく誤魔化されていたというか(汗)。
優しくて素敵なパパなんだから、ジュリエットももうちょっと素直になりなよ、とか思っていた部分があったんですよね。
でも、今回の月組版のキャピュレット卿はヒロさんではなく、組長(越乃リュウ)。
この人の真骨頂は「Hollywood Lover」のレイみたいな、無口で若い主の後ろにひっそりと立っている執事のような役。最近は学年的に「父親」役が回ってくることが増えたけど、実はとことん不適任なんですよね。
でも、今回のキャピュレット卿は当たり役でした。
本人は娘を愛しているつもりだけれども、実際には娘の年も覚えていない父親。
ヒロさんだと、「私の年も覚えていないのよ」と言われたら「いや、そんなことないってば…」とフォローしたくなったけど、ナホちゃんだと気持ちよーく「そうね、覚えてないかもね」と納得できちゃうんですよね。
キャピュレット卿自身は娘を深く愛しているつもりだし、理解もしているつもりなんだけど、そのすべてが独りよがり。
そんな父親と、『あの』母親の間で育ったジュリエットは、「親に一度も逆らったことはない」と言う。
それも嘘ではないけれども、真実でもない。ジュリエットは、親に逆らったことはないけれども、最初から親に関心がなかったんだと思う。
両親の不仲に胸を痛めることもないくらい、日常で当たり前だった隙間風。
だから彼女の望みは、早く家を出ることなのだと思いました。
パリスと結婚させられそうになったから焦ったわけじゃない。舞踏会で見つけたいのは恋を見つけたい、というより、この家から連れ出してくれるスーパーマンを見つけたい……いや、もう誰でもいい、舞踏会で出会う男と恋をしようと決めた少女。
あのジュリエットの銀橋を、まだ見ぬ恋にあこがれるのではなく、あんなにキツい「決意」の表情で渡るジュリエットが新鮮でした。
だからこそ。
実際に舞踏会で「運命の相手」にめぐり会ったジュリエットが、バルコニーでロミオに「結婚しよう」と言われた時の、「なんですってぇ!?」という素っ頓狂な驚きようが、、、本当に胸が苦しくなるほど可愛かったです。まさに眼の前で恋人がスーパーマンに変身した瞬間、というか。
口には出せなかった、あるいは忘れかけていたかもしれない願い(家を出たい)を、いきなり叶えてくれたんですもの、まさにスーパーマンなんですよね、ジュリエットにとっては(*^ ^*)。
そしてもう一つ。ジュリエットは、母親に話を聞いてもらえなくても、父親に叩かれても、あまりコタえていないんですよね。
そんな彼女が激昂するのは、唯一、乳母に裏切られた瞬間。
彼女にとっての「親」は、たった一人の乳母だった。。。結婚式のまえ、ロミオの伝言を伝えてくれた乳母に抱きついて「ありがとう」「だって、今日まで育ててくれた」と泣くジュリエットは、本当に乳母を母と慕っているんだな、というのが感じられて、切なくなりました。
崩壊した家庭の中で、、母代りの乳母がいるから真っ直ぐ育った少女。だからこそ、乳母に裏切られればたやすく絶望してしまう。
大人になんてなりたくない。ただ、ロミオと二人で夢の中に逃げ込みたい、と。
ちゃぴのジュリエットは、恋をしても大人にはならないんですよね。乳母に裏切られて、絶望してすべてを諦めてしまう、我慢のきかない、短気な子供。現実としての「ロミオとの新しい生活」に希望を持って薬を呑むのではなく、「あの夜明けにもう一度戻りたい」という一念。現実に絶望して、夢に逃げ込もうとしている。
ロミオの短剣を胸の鞘に納めるまでのためらいのなさも、星・雪組版の晴れやかさとはちょっと違っていて、そんなところもすごく好きだったりします。
それにしても。
モンタギュー家の両親はまともそうなのに、なぜロミオはあんなに、、、子供(まさお)だったり、無駄に老成して(みりお)いたりするんでしょうね……などと思ったりしつつ。
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「ロミオとジュリエット」新人公演
2012年8月23日 宝塚(月) コメント (14)月組新人公演「ロミオとジュリエット」を観劇してまいりました!
若者たちも大人たちも、もちろん幻想の存在も、みんな実力派ぞろいで凄く良かったです。
なんていうか、ある意味、「普通のロミオとジュリエット」……だったような気がします。
どっちが良いとかじゃなくて、ああ、普通の「ロミオとジュリエット」ってこういう感じだったかも、と何となく思ったんですよね。なんだかうまく言えないけど。
1幕の前半をあっさり飛ばして、舞踏会から始まる演出。
最初の「僕は怖い」がないロミオ(珠城)も、「結婚」に関するやりとりのないジュリエット(咲妃)も、どちらもはおっとりと優しくて可愛くて、生命力に溢れた、死の影など微塵も感じさせない『幸せな恋人』そのもの。
そんな二人を「死」へ導く幻想の二人(死/鳳月・愛/惺海)が「闇」を表現して素晴らしく、ダンサーの身体能力ってすごいなあ、とあらためて感じ入りました。
特に「死」のちなつちゃんの、異様なほどに美しく整った貌と、闇に蠢くホムンクルスの動きの違和感が印象的でした。それに絡みつくゆーみんの鋭さも。なんていうか、いままでに観た宝塚版の「死と愛」コンビの中で、いちばん『異空間』感の強い二人だったと思います。
大人たちの中では、キャピュレット夫人のみく(花陽)が華やかで歌も芝居も良かったです。いやー、本公演でも通用しそうな素晴らしさでした!
モンタギュー夫人の真愛涼歌ちゃんも、おっとりして愛情深い、いい母親でした。声がまろやかで好きなんだってば(^ ^)。ああ、この二人の「憎しみ」を聴いてみたかった……(T T)。
乳母の晴音アキちゃんも、音域がちょうどチェンジボイスにかかっていたみたいで意外に歌に苦戦していましたが、キャラクターとしては、今までで一番好きな乳母でした(^ ^)。母性に溢れて温かくて、可愛くて、リアルで、コケティッシュで。美穂さんの乳母はすごく「シェイクスピア」な乳母だけど、晴音さんの乳母は「宝塚」の乳母だなあ、と思いました。本当に可愛かった!!
ラストのカゲソロがすごく良いなあ、と思っていたら、娘役は愛風ゆめちゃんだったんですね!
いやはや、本当に良い声ですね。ゆめちゃん、今回はお化粧も良くなって目を惹く美人だし、ダンスも男前で凄く良いです(*^ ^*)。役がつかなくて残念だったけど、良い経験になったんじゃないかなあ。次の公演がとーっても楽しみです。
とにかく、隅から隅まで、とっても充実した、良い新人公演でした(*^ ^*)。
詳しくはまた、近いうちに(^ ^;;;
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若者たちも大人たちも、もちろん幻想の存在も、みんな実力派ぞろいで凄く良かったです。
なんていうか、ある意味、「普通のロミオとジュリエット」……だったような気がします。
どっちが良いとかじゃなくて、ああ、普通の「ロミオとジュリエット」ってこういう感じだったかも、と何となく思ったんですよね。なんだかうまく言えないけど。
1幕の前半をあっさり飛ばして、舞踏会から始まる演出。
最初の「僕は怖い」がないロミオ(珠城)も、「結婚」に関するやりとりのないジュリエット(咲妃)も、どちらもはおっとりと優しくて可愛くて、生命力に溢れた、死の影など微塵も感じさせない『幸せな恋人』そのもの。
そんな二人を「死」へ導く幻想の二人(死/鳳月・愛/惺海)が「闇」を表現して素晴らしく、ダンサーの身体能力ってすごいなあ、とあらためて感じ入りました。
特に「死」のちなつちゃんの、異様なほどに美しく整った貌と、闇に蠢くホムンクルスの動きの違和感が印象的でした。それに絡みつくゆーみんの鋭さも。なんていうか、いままでに観た宝塚版の「死と愛」コンビの中で、いちばん『異空間』感の強い二人だったと思います。
大人たちの中では、キャピュレット夫人のみく(花陽)が華やかで歌も芝居も良かったです。いやー、本公演でも通用しそうな素晴らしさでした!
モンタギュー夫人の真愛涼歌ちゃんも、おっとりして愛情深い、いい母親でした。声がまろやかで好きなんだってば(^ ^)。ああ、この二人の「憎しみ」を聴いてみたかった……(T T)。
乳母の晴音アキちゃんも、音域がちょうどチェンジボイスにかかっていたみたいで意外に歌に苦戦していましたが、キャラクターとしては、今までで一番好きな乳母でした(^ ^)。母性に溢れて温かくて、可愛くて、リアルで、コケティッシュで。美穂さんの乳母はすごく「シェイクスピア」な乳母だけど、晴音さんの乳母は「宝塚」の乳母だなあ、と思いました。本当に可愛かった!!
ラストのカゲソロがすごく良いなあ、と思っていたら、娘役は愛風ゆめちゃんだったんですね!
いやはや、本当に良い声ですね。ゆめちゃん、今回はお化粧も良くなって目を惹く美人だし、ダンスも男前で凄く良いです(*^ ^*)。役がつかなくて残念だったけど、良い経験になったんじゃないかなあ。次の公演がとーっても楽しみです。
とにかく、隅から隅まで、とっても充実した、良い新人公演でした(*^ ^*)。
詳しくはまた、近いうちに(^ ^;;;
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ロミオとジュリエット【2】
2012年8月30日 宝塚(月)この2週間、仕事が信じられないほど忙しくて、だいぶ間があいてしまいました(T T)。
その間に、次回花組公演演目(なんとびっくり「オーシャンズ11」再演!)とか、2013年カレンダー掲載メンバー発表とか、ブックマークの発表とか、、、、そして、白薔薇の君の訃報(ご冥福をお祈りいたします)とか。
その都度いろいろ思うことはあったのですが、タイミングを逸するとどうにも書きにくい……しょぼん
といいつつ、ひとつだけ。
一順目の花組で「オーシャンズ11」再演は意外でした(@ @)。
公演期間の長い、後半の宙組か花組で再演するかもなー、と漠然と思っていたのですが……宙はともかく、来年後半の花組は何をやるんだろうなあ。ショースターの蘭トムさんに連続で1本立てがくるとも思えないし。
2本立てで長期公演……まさかの ノバ・ボサ・ノバか!?
ヨタ話はそのくらいにして、月組公演「ロミオとジュリエット」について。
ロミオとジュリエットについては少し書いたので、今日はベンヴォーリオとマーキューシオについて。
大劇場で本公演を観た時に、モンタギュー側のロミオ・ベンヴォーリオ・マーキューシオの演出…というか、関係性の解釈が、星組版や雪組版よりもむしろ、外部の東宝版によく似ているな、という印象を持ちました。
ベンヴォーリオがカラ回りしがちな「粗忽者」で、マーキューシオが「女タラシ」である、というあたりが特に。
星組・雪組では、ベンヴォーリオが3人の中で一番「大人」でマーキューシオが悪戯っ子というイメージだったのですが、東宝版と月組版では、どちらかというとコメディ担当がベンヴォーリオで、マーキューシオはクレバーなペシミストという感じだったんですよね。
「愛されたがり」で「周りを見ずに突っ走る」まさおロミオが真ん中にいるバージョンの星条ベンヴォーリオの立ち位置は、やんちゃなお兄ちゃん(^ ^)。ちょっと亡羊として、弟同然のロミオを目に入れても痛くないほど可愛がっていて。
そんな“可愛い”ロミオが偉そうに自分たちにお説教を始めたときに、ちょっと吃驚しているように見えたのが印象的でした。でも、決闘の中で彼の言うことを理解したとき、二人は同じビジョンを共有するようになる、というところが一番わかりやすい組み合わせだったような気がします。
紅い闇に沈んだ街、地を覆うように大量の骸が転がる廃墟に独り遺されるという悪夢。
決闘の後の「ヴェローナ市街」で、累々と若者たちが倒れ伏した中に独り立ち竦む自分。それは、幼いころからロミオの心の中にあった光景と同じもの。
そんなものが「彼」の心の中にあることを全く気付いていなかったベンヴォーリオも、ヴェローナに独り遺された今となっては、その意味がよくわかる。判り過ぎるほどに。だからこそ、次の悲劇が起った時に自分が何をするべきなのかは最初からわかっているんですよね。
「どうやって伝えよう」と嘆きながらも。
「思慮深い大人」のみりおロミオが真ん中にいるバージョンでは、ベンヴォーリオも同年代か、あるいはロミオの方が年は下なんだけど主導権を握ってる、って感じ。
仲良しの友達で、なにをするにも一緒で、長いこと同じ時間を過ごしてきたけれども、腹の底で何を考えているのかをさらけ出したことは一度もない、、、そんな二人。別に仲が悪いとか距離があるとかいうのではないけれども、お互いに「相手の中の自分の知らない部分」を尊重しているような気がしました。
決闘でロミオが初めて自分の主張を打ち出してきたとき、ベンヴォーリオには、すぐに分かったんだな、と思いました。ロミオが今まで何を考えていたのか、どんなビジョンの中で生きてきたのか、が。……だけど彼は、ロミオのビジョンを共有したわけではないんですよね。理解したし共感もしたけど、「共有」はしていない。骸に覆われた紅い街の光景は、あくまでもベンヴォーリオだけの幻視であって、みりおロミオの視ていた悪夢はもっと「闇」なんだと思うんですよね。あるいは、もっとストレートに「死」なのかな。。。とにかく、みりおロミオと星条ベンヴォーリオはキャラクターの根幹が違う、という印象でした。いろんな意味で。
マギーのベンヴォーリオは、正直、観るまではかなり心配だった配役の一人でした。
割と暴走しやすい役者が、こういう暴走しやすい役をやったら、絶対やりすぎちゃうよ……と思っていたので。
でも、大劇場で観たらすごく良かったんですよね。身体の大きさ(ロミオ・マーキューシオとの身長差)がすごく良かったし、ちょっと情けない、コメディタッチな役づくりもわざとらしくなくて自然だったし、なにより、マギーにしてはすごく抑えた芝居で、暴走なんて全然していなかったし。
東宝で何度か観ているうちに、ちょっと暴走し始めちゃったかな?と思ったこともありますが、とりあえず私が観た回はどれもすごく良かったです。「アリスの恋人」のナイトメア、「エドワード八世」のまりもの旦那、そして今回と面白い役が続いているマギー。学年も上がってきたし、このあたりでぜひ一皮むけてほしいなあ、と思います。
そういえば。
星組の初演の涼さんも、化けたのはベンヴォーリオだったんですよね。2年前の夏以降、涼さんは本当に当たり役続きで、どれも大好きだったんですが……あれだけ続くということは、たぶん「偶然当たり役を貰った」のではなく、「涼さんが当たり役にした」んだと。
マギーもベンヴォーリオ役をきっかけに殻を破ってくれるといいなあ、と、祈らずにはいられません。
新人公演のベンヴォーリオは、本公演で大公役に大抜擢されたまゆぽん(輝月)。
たまきち(珠城)ロミオとの相性でいうと、どちらかといえばまさきロミオ&マギーに近かった、かな。根幹が良く似ていて、同じビジョンを共有できる二人、という感じでした
ただ、本公演と違うのは、とにかく二人の並びが自然で、あまりにも「普通」すぎて、逆にマーキューシオが一人ちょっと浮いて見えたこと、、、ですかね(^ ^)。
2幕のソロは、ちょっと期待しすぎてしまったのでちょっと残念なところもありましたが、2枚目で押し出しも良くて、すごく良かったと思います!ただ、若干ちょっと……「若々しい」とか「溌剌とした」みたいな形容詞がつかないところが、良くも悪くも個性だな、と思いました。
ベンヴォーリオとしては、そういうキャラでも違和感はなくつくれる役のはずなんですが……細かい作りこみがちょっと中途半端だったかも。あの学年で、本公演で大抜擢されて、かつ新人公演でも大役、、、となると、時間的にも精神的にも余裕がないのかもしれませんね。
大公とベンヴォーリオで声や口調を変えようとしていた努力も買いたいです。ただ、場面によってトーンが変わるのは違和感があったので、もう少し安定して狙った語り口で話せるようになればなあ~と思いました。
本公演の美弥マーキューシオは、ロミオがどちらでもマーキューシオ自身のイメージはそんなに変わらなかった、、、ような気がします。
みりおロミオの時は、どうしても観ている側に「同期」という先入観があるから、すごく「仲良し」に見えるような気がするんですが、やってることはそんなに違わないんですよね。
ただまあ、やっぱり大劇場で観た時は、みりおロミオの方が美弥さんがやりやすそうだな、とは思いました。これも先入観なのかもしれないけど、やっぱり組替えしたばかりで、観客側も慣れてないし、組子側もまだ取扱方法がよくわからない…みたいなところは見えたような気がするんですよ。
東宝に来てからは、そんなことも思わなくなりましたが。
クレバーなペシミスト。道化の仮面を被った負けず嫌い。「やんちゃな悪戯坊主」なんていうイメージではなくて、完全に確信的な「不良」なんですよね。
なのに根っこは優等生(!)、という。 すごい萌キャラ……じゃない、複雑なキャラクター造形で、面白いなあ、と観るたびに思います。
新人公演の朝美さんは、すごく東宝の良知マーキューシオを思い出しました。
朝美さん、東宝版はご覧になったのかなあ。作品(演出)が違うので、似ているといっても具体的にどこが、と問われると答えにくいのですが、、、作品の中でのマーキューシオ役の存在感というか、立ち位置が似ている気がしました。
そう。星組・雪組版と東宝・月組版でベンヴォーリオとマーキューシオのキャラクターが変わった気がする……という話は最初の方でも書きましたが、特に朝美さんと良知さんの「マーキューシオ」に対するアプローチは、すごく似てるような気がします。他のキャラクターは結構違うのに、不思議なくらいに。
……良知マーキューシオに一発で陥ちた身としては、、、単純に「朝美さんのマーキューシオがとても好き」というだけのことなんじゃないの、と思いつつ。
いやはや、歌も芝居もとっても良かったです(*^ ^*)えへへ。化粧は、元が派手目の美人さんなので、もう少し控えめでも映えるんじゃないの、と思いつつ、でも綺麗だからまあいいか……と思ったりもします。
まゆぽんの腕のなかにひっそりと納まっている姿が似合いすぎて、ちょっとときめいた(^ ^)。
「ピエロ」でキレる美弥マーキューシオと、「臆病者」でキレる朝美マーキューシオ。
確信犯的に「ピエロの仮面」を被っている美弥さんの役づくりも面白いし、
「ピエロ」として生きる自分を卑下しない朝美さんの解釈も、しっかりしててわかりやすいな、と思いました。
ロミオとの距離感は、新人公演が一番遠かったかな。なんというか、「普通」の青年である珠城ロミオに対するコンプレックスみたいなものを感じるマーキューシオだったな、と思いました。
本公演では、「ピエロの仮面」を被ることによって、そういう醜い感情を遠ざけているのかな、なんて思ったりもしたのですが、新人公演のマーキューシオは、痛いくらいに「ロミオ」を意識していて、モンタギューの跡取りであるロミオをどう扱っていいのかわからない……みたいな感じも見えた気がしました。
久しぶりに書いたら、なんか思ったより長くなってしまった……(^ ^;ゞ
まだまだ書きたいことがたくさんあるのですが。いつになるやら(←すみません)
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その間に、次回花組公演演目(なんとびっくり「オーシャンズ11」再演!)とか、2013年カレンダー掲載メンバー発表とか、ブックマークの発表とか、、、、そして、白薔薇の君の訃報(ご冥福をお祈りいたします)とか。
その都度いろいろ思うことはあったのですが、タイミングを逸するとどうにも書きにくい……しょぼん
といいつつ、ひとつだけ。
一順目の花組で「オーシャンズ11」再演は意外でした(@ @)。
公演期間の長い、後半の宙組か花組で再演するかもなー、と漠然と思っていたのですが……宙はともかく、来年後半の花組は何をやるんだろうなあ。ショースターの蘭トムさんに連続で1本立てがくるとも思えないし。
2本立てで長期公演……まさかの ノバ・ボサ・ノバか!?
ヨタ話はそのくらいにして、月組公演「ロミオとジュリエット」について。
ロミオとジュリエットについては少し書いたので、今日はベンヴォーリオとマーキューシオについて。
大劇場で本公演を観た時に、モンタギュー側のロミオ・ベンヴォーリオ・マーキューシオの演出…というか、関係性の解釈が、星組版や雪組版よりもむしろ、外部の東宝版によく似ているな、という印象を持ちました。
ベンヴォーリオがカラ回りしがちな「粗忽者」で、マーキューシオが「女タラシ」である、というあたりが特に。
星組・雪組では、ベンヴォーリオが3人の中で一番「大人」でマーキューシオが悪戯っ子というイメージだったのですが、東宝版と月組版では、どちらかというとコメディ担当がベンヴォーリオで、マーキューシオはクレバーなペシミストという感じだったんですよね。
「愛されたがり」で「周りを見ずに突っ走る」まさおロミオが真ん中にいるバージョンの星条ベンヴォーリオの立ち位置は、やんちゃなお兄ちゃん(^ ^)。ちょっと亡羊として、弟同然のロミオを目に入れても痛くないほど可愛がっていて。
そんな“可愛い”ロミオが偉そうに自分たちにお説教を始めたときに、ちょっと吃驚しているように見えたのが印象的でした。でも、決闘の中で彼の言うことを理解したとき、二人は同じビジョンを共有するようになる、というところが一番わかりやすい組み合わせだったような気がします。
紅い闇に沈んだ街、地を覆うように大量の骸が転がる廃墟に独り遺されるという悪夢。
決闘の後の「ヴェローナ市街」で、累々と若者たちが倒れ伏した中に独り立ち竦む自分。それは、幼いころからロミオの心の中にあった光景と同じもの。
そんなものが「彼」の心の中にあることを全く気付いていなかったベンヴォーリオも、ヴェローナに独り遺された今となっては、その意味がよくわかる。判り過ぎるほどに。だからこそ、次の悲劇が起った時に自分が何をするべきなのかは最初からわかっているんですよね。
「どうやって伝えよう」と嘆きながらも。
「思慮深い大人」のみりおロミオが真ん中にいるバージョンでは、ベンヴォーリオも同年代か、あるいはロミオの方が年は下なんだけど主導権を握ってる、って感じ。
仲良しの友達で、なにをするにも一緒で、長いこと同じ時間を過ごしてきたけれども、腹の底で何を考えているのかをさらけ出したことは一度もない、、、そんな二人。別に仲が悪いとか距離があるとかいうのではないけれども、お互いに「相手の中の自分の知らない部分」を尊重しているような気がしました。
決闘でロミオが初めて自分の主張を打ち出してきたとき、ベンヴォーリオには、すぐに分かったんだな、と思いました。ロミオが今まで何を考えていたのか、どんなビジョンの中で生きてきたのか、が。……だけど彼は、ロミオのビジョンを共有したわけではないんですよね。理解したし共感もしたけど、「共有」はしていない。骸に覆われた紅い街の光景は、あくまでもベンヴォーリオだけの幻視であって、みりおロミオの視ていた悪夢はもっと「闇」なんだと思うんですよね。あるいは、もっとストレートに「死」なのかな。。。とにかく、みりおロミオと星条ベンヴォーリオはキャラクターの根幹が違う、という印象でした。いろんな意味で。
マギーのベンヴォーリオは、正直、観るまではかなり心配だった配役の一人でした。
割と暴走しやすい役者が、こういう暴走しやすい役をやったら、絶対やりすぎちゃうよ……と思っていたので。
でも、大劇場で観たらすごく良かったんですよね。身体の大きさ(ロミオ・マーキューシオとの身長差)がすごく良かったし、ちょっと情けない、コメディタッチな役づくりもわざとらしくなくて自然だったし、なにより、マギーにしてはすごく抑えた芝居で、暴走なんて全然していなかったし。
東宝で何度か観ているうちに、ちょっと暴走し始めちゃったかな?と思ったこともありますが、とりあえず私が観た回はどれもすごく良かったです。「アリスの恋人」のナイトメア、「エドワード八世」のまりもの旦那、そして今回と面白い役が続いているマギー。学年も上がってきたし、このあたりでぜひ一皮むけてほしいなあ、と思います。
そういえば。
星組の初演の涼さんも、化けたのはベンヴォーリオだったんですよね。2年前の夏以降、涼さんは本当に当たり役続きで、どれも大好きだったんですが……あれだけ続くということは、たぶん「偶然当たり役を貰った」のではなく、「涼さんが当たり役にした」んだと。
マギーもベンヴォーリオ役をきっかけに殻を破ってくれるといいなあ、と、祈らずにはいられません。
新人公演のベンヴォーリオは、本公演で大公役に大抜擢されたまゆぽん(輝月)。
たまきち(珠城)ロミオとの相性でいうと、どちらかといえばまさきロミオ&マギーに近かった、かな。根幹が良く似ていて、同じビジョンを共有できる二人、という感じでした
ただ、本公演と違うのは、とにかく二人の並びが自然で、あまりにも「普通」すぎて、逆にマーキューシオが一人ちょっと浮いて見えたこと、、、ですかね(^ ^)。
2幕のソロは、ちょっと期待しすぎてしまったのでちょっと残念なところもありましたが、2枚目で押し出しも良くて、すごく良かったと思います!ただ、若干ちょっと……「若々しい」とか「溌剌とした」みたいな形容詞がつかないところが、良くも悪くも個性だな、と思いました。
ベンヴォーリオとしては、そういうキャラでも違和感はなくつくれる役のはずなんですが……細かい作りこみがちょっと中途半端だったかも。あの学年で、本公演で大抜擢されて、かつ新人公演でも大役、、、となると、時間的にも精神的にも余裕がないのかもしれませんね。
大公とベンヴォーリオで声や口調を変えようとしていた努力も買いたいです。ただ、場面によってトーンが変わるのは違和感があったので、もう少し安定して狙った語り口で話せるようになればなあ~と思いました。
本公演の美弥マーキューシオは、ロミオがどちらでもマーキューシオ自身のイメージはそんなに変わらなかった、、、ような気がします。
みりおロミオの時は、どうしても観ている側に「同期」という先入観があるから、すごく「仲良し」に見えるような気がするんですが、やってることはそんなに違わないんですよね。
ただまあ、やっぱり大劇場で観た時は、みりおロミオの方が美弥さんがやりやすそうだな、とは思いました。これも先入観なのかもしれないけど、やっぱり組替えしたばかりで、観客側も慣れてないし、組子側もまだ取扱方法がよくわからない…みたいなところは見えたような気がするんですよ。
東宝に来てからは、そんなことも思わなくなりましたが。
クレバーなペシミスト。道化の仮面を被った負けず嫌い。「やんちゃな悪戯坊主」なんていうイメージではなくて、完全に確信的な「不良」なんですよね。
なのに根っこは優等生(!)、という。 すごい萌キャラ……じゃない、複雑なキャラクター造形で、面白いなあ、と観るたびに思います。
新人公演の朝美さんは、すごく東宝の良知マーキューシオを思い出しました。
朝美さん、東宝版はご覧になったのかなあ。作品(演出)が違うので、似ているといっても具体的にどこが、と問われると答えにくいのですが、、、作品の中でのマーキューシオ役の存在感というか、立ち位置が似ている気がしました。
そう。星組・雪組版と東宝・月組版でベンヴォーリオとマーキューシオのキャラクターが変わった気がする……という話は最初の方でも書きましたが、特に朝美さんと良知さんの「マーキューシオ」に対するアプローチは、すごく似てるような気がします。他のキャラクターは結構違うのに、不思議なくらいに。
……良知マーキューシオに一発で陥ちた身としては、、、単純に「朝美さんのマーキューシオがとても好き」というだけのことなんじゃないの、と思いつつ。
いやはや、歌も芝居もとっても良かったです(*^ ^*)えへへ。化粧は、元が派手目の美人さんなので、もう少し控えめでも映えるんじゃないの、と思いつつ、でも綺麗だからまあいいか……と思ったりもします。
まゆぽんの腕のなかにひっそりと納まっている姿が似合いすぎて、ちょっとときめいた(^ ^)。
「ピエロ」でキレる美弥マーキューシオと、「臆病者」でキレる朝美マーキューシオ。
確信犯的に「ピエロの仮面」を被っている美弥さんの役づくりも面白いし、
「ピエロ」として生きる自分を卑下しない朝美さんの解釈も、しっかりしててわかりやすいな、と思いました。
ロミオとの距離感は、新人公演が一番遠かったかな。なんというか、「普通」の青年である珠城ロミオに対するコンプレックスみたいなものを感じるマーキューシオだったな、と思いました。
本公演では、「ピエロの仮面」を被ることによって、そういう醜い感情を遠ざけているのかな、なんて思ったりもしたのですが、新人公演のマーキューシオは、痛いくらいに「ロミオ」を意識していて、モンタギューの跡取りであるロミオをどう扱っていいのかわからない……みたいな感じも見えた気がしました。
久しぶりに書いたら、なんか思ったより長くなってしまった……(^ ^;ゞ
まだまだ書きたいことがたくさんあるのですが。いつになるやら(←すみません)
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