月組新人公演「ロミオとジュリエット」を観劇してまいりました!


若者たちも大人たちも、もちろん幻想の存在も、みんな実力派ぞろいで凄く良かったです。
なんていうか、ある意味、「普通のロミオとジュリエット」……だったような気がします。
どっちが良いとかじゃなくて、ああ、普通の「ロミオとジュリエット」ってこういう感じだったかも、と何となく思ったんですよね。なんだかうまく言えないけど。


1幕の前半をあっさり飛ばして、舞踏会から始まる演出。
最初の「僕は怖い」がないロミオ(珠城)も、「結婚」に関するやりとりのないジュリエット(咲妃)も、どちらもはおっとりと優しくて可愛くて、生命力に溢れた、死の影など微塵も感じさせない『幸せな恋人』そのもの。
そんな二人を「死」へ導く幻想の二人(死/鳳月・愛/惺海)が「闇」を表現して素晴らしく、ダンサーの身体能力ってすごいなあ、とあらためて感じ入りました。
特に「死」のちなつちゃんの、異様なほどに美しく整った貌と、闇に蠢くホムンクルスの動きの違和感が印象的でした。それに絡みつくゆーみんの鋭さも。なんていうか、いままでに観た宝塚版の「死と愛」コンビの中で、いちばん『異空間』感の強い二人だったと思います。



大人たちの中では、キャピュレット夫人のみく(花陽)が華やかで歌も芝居も良かったです。いやー、本公演でも通用しそうな素晴らしさでした!
モンタギュー夫人の真愛涼歌ちゃんも、おっとりして愛情深い、いい母親でした。声がまろやかで好きなんだってば(^ ^)。ああ、この二人の「憎しみ」を聴いてみたかった……(T T)。


乳母の晴音アキちゃんも、音域がちょうどチェンジボイスにかかっていたみたいで意外に歌に苦戦していましたが、キャラクターとしては、今までで一番好きな乳母でした(^ ^)。母性に溢れて温かくて、可愛くて、リアルで、コケティッシュで。美穂さんの乳母はすごく「シェイクスピア」な乳母だけど、晴音さんの乳母は「宝塚」の乳母だなあ、と思いました。本当に可愛かった!!


ラストのカゲソロがすごく良いなあ、と思っていたら、娘役は愛風ゆめちゃんだったんですね!
いやはや、本当に良い声ですね。ゆめちゃん、今回はお化粧も良くなって目を惹く美人だし、ダンスも男前で凄く良いです(*^ ^*)。役がつかなくて残念だったけど、良い経験になったんじゃないかなあ。次の公演がとーっても楽しみです。


とにかく、隅から隅まで、とっても充実した、良い新人公演でした(*^ ^*)。
詳しくはまた、近いうちに(^ ^;;;