宝塚大劇場にて、星組公演「ロミオとジュリエット」を観劇いたしました。
やっぱり、何度観ても好きだなあ、と思える力のある作品。主役二人がせっかく大人の恋が演じられる二人なのに勿体無い、という気持ちはありつつも、オリジナルキャストの面目を見せつけた出来だと思いました。
私が観たのはBパターン(ベンヴォーリオ=紅、ティボルト=真風、パリス=壱城、マーキューシオ=天寿、死=麻央、愛=礼)だけですが、2年前の東宝版から月組に続いた人物設定の変更(ベンヴォーリオ=“粗忽者”とかパリス=“気取りや”とか)は、そのまま継承された印象でした。
役替りのないキャストで特筆したいのは、なんといっても乳母のさやかさん(美城)!本当に本当に本当に、素晴らしかったです~~!!(涙)
配役が発表されたときから一番楽しみだったキャストの一人。思いっきりハードルを上げていたはずの私の予想の遥か上を行く、素敵な乳母でした(はぁと)
乳母のソロで泣くのは予想の範囲内だったのですが、結婚式で、背中を丸めてしょんぼりと俯いた寂しさが……花嫁の“母”の、寂しい背中を見ていたら、胸がきゅうううっとして(T T)。あそこが一番泣けたかもしれません。
1幕が終わった時は、あんなにも愛情深い“母”が、どうやって2幕で裏切るところに持っていくんだろう?と不思議だったのですが、実際にその場面になってみると、キャピュレット卿とジュリエットの言い合いの間に挟まれておろおろしている様子がとてもリアルで、一挙手一投足のとまどいの意味がすごく伝わってきました。
キャピュレット卿に説得された、というよりは、「娘に裏切られた父親」に同情して、同情のあまり、それが娘のためだと信じることにした乳母。「お父様には絶対わかりっこない!」と言い捨てたジュリエットが去った後、キャピュレット卿の方を振り向いて、卿の背中を視て……それからジュリエットを追うまでの短い芝居が、ものすごく雄弁で。
優しくて情に篤い、愛情に溢れた乳母の「決意」の色が、とても鮮やかに見えました。
……ああもう、さやかさんは、早く専科にい行っていろんな組に出てくださるか、組長として月組に来てくれないかなあ。今回は本当に、あの方を独り占めしている星組はずるい!!と思いましたわ……。
月組の「ロミオとジュリエット」では、最初から家庭として崩壊していたキャピュレット家ですが、今回の星組版では、台詞でいうほど冷えているわけでもないように見えました。やっぱり、ヒロさん(一樹)のキャピュレット卿は、不器用だけれども優しい、浮気はしてもそれなりに夫人を大切にしているように見えましたし、コロちゃん(音花)のキャピュレット夫人も、同じく浮気はしても心の底では夫を尊敬し、愛しているように見えたんですよね。
そして、ジュリエットも、両親と乳母からの愛をいっぱいに受けて、幸せに育ってきた大人の女性に見えて、月組のちゃぴ(愛希)のような「絶対にこの家を出なくては!」という切羽詰まった感はなかったような気がします。
ただ、ジュリエットが最初に傷つくのは、母親が冗談めかして言う「夫を愛したことなどないわ」だったのが面白い解釈だな、と思いました。うちの両親は仲が良くって、と信じて生きてきた娘が、初めて「大人の理屈」に出会ってその理屈を拒絶する。元々、父親に似て頑固な娘が、さらに頑なになったら、もう「大人」は太刀打ちできないんですよね。
この作品は、基本的に、ロミオは運命に流されているだけで、能動的に事象を動かすのは全てジュリエットなんですよね。「結婚しよう」と申し込むのはロミオだけど、それ以外は全部ジュリエット。何もわからない子供ではなく、知ったからこそ、大人になること、大人の理屈を受け容れることを拒否した少女。
それを拒否した以上、彼女は生きていくことはできない。ポジティブなロミオのエネルギーも、その狂気を覆すには至らなかった。手紙の行き違いがなくても、遅かれ早かれ同じ結末に至ったであろう二人が、ラストシーンでキャッキャウフフと踊っているのを観ると、、、こうなるしかなかった二人の美しさが、切ないほどでした。
この作品で卒業される花愛さんのモンタギュー夫人は、あの豊かな美声が健在で、とても幸せでした。
みきちぐ(美稀)のモンタギュー卿は、、、そんなに髪の毛盛らなくても(汗)、と思いつつ、でも、素敵だったからいいんです。
英真さんの神父さまは、前回の月組公演の役づくりを継承している感じで、周りの大人たちが初演メンバーなのでちょっと噛み合わないところもありましたが、これから馴染んでくればしっくりくるだろうな、と思います。霊廟の歌はさすがでした♪
まさこ(十輝)の大公は、押し出しが良くてハンサムで恰好よくて素敵!!!でした。
歌も思ったよりずっと良くて一安心!(←どんだけハードル下げたの)いやー、素敵だったわあ(*^ ^*)。
ダンサー陣は、赤も青も本当にみんな恰好良かったです!はるこちゃん可愛い!!そして、(汐月)しゅうくんが、博多座と同じ金髪ロングのポニーテールでしたっっっ!!東宝でスチール撮り直してくれないかしら。あの髪型のスチールほしい!!
ベニーのベンヴォーリオは、私が今までに観たベニーの中で一番好きなベニーでした。ベンヴォーリオとしても、東宝の浦井くんの次に好きかも(*^ ^*)。私、やっぱりベンヴォーリオは“粗忽者”であってほしいんですよ。年はロミオより上でも下でもいいけど、ボケとつっこみならボケであってほしい。「気は優しくて力持ち」なタイプであってほしいんですよ。
オリジナルキャストの涼さんと、雪組版のまっつ。二人はどちらかといえばロミオよりクールでクレバーな参謀タイプで、「どうやって伝えよう」と悩み苦しんでマントヴァまで来ておきながら、ジュリエットが死んだことだけ伝えて逃げ帰るようなキャラに違和感があったんですよね。それが、東宝の浦井くんがすごく温かい、可愛いベンヴォーリオで。ああ、こういう配置もあるな、と思っていたら、次の月組は本公演がマギー、新人公演がまゆぽん。まさに“粗忽者”“気は優しくて力持ち”でした。
ベニーは、その誰とも違うけど、優しくてやんちゃで、とても可愛かったです。
ロミオの存在感は、どちらかといえば「WEST SIDE STORY」のトニーみたいな感じで、やんちゃをするほど若くないけど、仲間と逢えば同じレベルで盛り上がれる、という印象でしたが、ベニーはまさに、「みんな」と「ロミオ」の間にいる感じがありました。
役替わりの片割れはまだ若い礼くんなので、いったいどうなってしまうのか、とても楽しみです(^ ^)。
真風くんのティボルトは、見た目はオリジナルのテル(凰稀)にそっくりで、特に鬘とかは本人に借りたのかと思いました(汗)。
ヘタレで後ろ向きで他責、という三重苦を背負ったキャラクターは、完全には嵌らないけれども結構近しいものがあるなと思いましたし、ティボルトのもう一つの属性である「恋する男」というところにはぴったりでした。いままで新公含めてすべてのティボルトを観てきましたが、こんなにも「恋に悩む」ティボルトは初めてのような気がしました。
歌も思っていたよりずっと良くて、「南太平洋」で巧くなったなーと思ったのは気のせいじゃなかった!と嬉しくなりました♪
Aパターンではベニーなんですよね。ベニーはベンヴォーリオが良すぎて、ティボルトがまったく想像できない感じですが、楽しみなキャストではあります。
しーらんのパリス伯爵は、こちらも月組のゆりやん(紫門)以来の「気取りや」路線を継承していたと思います。ゆりやんは、ただひたすらにほわほわしたぼんぼん、という印象でしたが、しーらんはもう少しシャープに、嫌味なくらいの気取りや感を出していて、さすがだなあと思いました。
生活力もありそうだし、見た目もイケメンだし、ジュリエットがあんなに嫌がる理由がよくわかりませんでしたが(苦笑)。
オリジナルのみっきぃさんは、声だけ聞けば2枚目、顔と全身の動きを観ると「間抜け」という感じでしたが、今回はどういうアプローチで来るのでしょうか。。。CSニュースの短い映像では良く判らない(涙)。
その、みっきいさんのマーキューシオ。
こちらも東宝→月組と継承してきたクレバーなペシミスト、というキャラクターに沿った役づくりで、紅べんボーリオとのバランスは素晴らしかったです。“生意気でやんちゃな弟”感満載の役づくりで、すごく可愛かった(*^ ^*)。
あと、マブの女王の後でロミオに「つきあえよ~!」っていう言い方がものすごく甘えたで、、、「女タラシ」じゃなくて「男タラシ」 「人タラシ」なんじゃないかと思いました(^ ^)
面白いな、と思ったのは、「笑顔の仮面」でしょうか。
みっきぃさん自身(あるいは小池さん)の中でマーキューシオの家庭がどういう設定になっているのかわからないのですが(すみません、まだ歌劇読んでないんですが、何か書いてあるのでしょうか?)、あれだけ自然に仮面を被ってピエロを演じている以上、金には不自由しなくても愛情には飢えた家庭だったんだろうなあ、という気がしてならなかったくらい、何か大きなものが欠けた人物像を設計しているように見えました。
友達には恵まれてるのに、ねえ。。。。
月組の美弥さんは、もっと無理して仮面を被っていたというか、ピエロを演じる自分に忸怩たるものを感じているマーキューシオだと思ったのですが、新人公演の朝美さんは、生きるために必要だからピエロを演じている、という意思がはっきり見えて、それはそれでとても好きでした。
みっきぃさんは、まだ初日があいてすぐなので最終的にどう転ぶかはよくわかりませんが、少なくとも私が観た時の印象では、生きるために必要だから、意思をもって仮面を被っている役づくりだったと思います。大公の前での態度とか、「決闘」でキレるタイミングとか。。。
……こうあってほしい、という、私の個人的な思いこみ(思い入れ)かもしれませんが。
礼くんの愛は、可愛かった!!
オリジナルの時は薄い一枚布の衣装で、身体の線が丸見えだったのですが、今回は大劇場用に創られた裏地ありの綺麗な衣装。衣装にキラキラがついているせいか、顔の模様は無しでしたが、とにかく可愛くて色っぽくて、、、ああ、これがオリジナルだった!と心から納得しました。
適度に弱くて「死」に抗う姿の痛々しさと、あまり主張しすぎない包容力がとても魅力的。今回の「愛」は、それ単体で存在する超自然の存在というよりは、ジュリエットの内面そのもの、のように見えました。
二人が出会う前の「いつか」の場面で、愛がすでにロミオに恋をしているかのようで、本当に可愛かったです!
麻央くんの死は、綺麗でした(^ ^)。
歌わない、喋らない麻央くんは、素晴らしいです(きっぱり)
……実は、役替りの初日を観たんですが、、、あんな公開舞台稽古、久しぶりに観ました(汗)。(←たぶん、「血と砂」の初日以来)
同じ日の15時にいはもうだいぶ立て直していたので、ホッとしましたが。。。初回を観た時は、ホントにどうなることかと思いましたわ………(^ ^;ゞ
8日の11時公演をご覧になったみなさま、ぜひ、Bパターンの間にもう一回観てあげてくださいませ!!
Bパターンが始まって、もうすぐ1週間。この週末が終わったら、もう中日ですよね。短いなあ。
再来週にはまたAパターンに戻って、そのまま七夕まで。ただでさえ歌もダンスも多くて大変な作品なのに、役替りも多くて大変な公演ですが、どうぞ全員が悔いなく、そして故障なく千秋楽を迎えられますように。
.
やっぱり、何度観ても好きだなあ、と思える力のある作品。主役二人がせっかく大人の恋が演じられる二人なのに勿体無い、という気持ちはありつつも、オリジナルキャストの面目を見せつけた出来だと思いました。
私が観たのはBパターン(ベンヴォーリオ=紅、ティボルト=真風、パリス=壱城、マーキューシオ=天寿、死=麻央、愛=礼)だけですが、2年前の東宝版から月組に続いた人物設定の変更(ベンヴォーリオ=“粗忽者”とかパリス=“気取りや”とか)は、そのまま継承された印象でした。
役替りのないキャストで特筆したいのは、なんといっても乳母のさやかさん(美城)!本当に本当に本当に、素晴らしかったです~~!!(涙)
配役が発表されたときから一番楽しみだったキャストの一人。思いっきりハードルを上げていたはずの私の予想の遥か上を行く、素敵な乳母でした(はぁと)
乳母のソロで泣くのは予想の範囲内だったのですが、結婚式で、背中を丸めてしょんぼりと俯いた寂しさが……花嫁の“母”の、寂しい背中を見ていたら、胸がきゅうううっとして(T T)。あそこが一番泣けたかもしれません。
1幕が終わった時は、あんなにも愛情深い“母”が、どうやって2幕で裏切るところに持っていくんだろう?と不思議だったのですが、実際にその場面になってみると、キャピュレット卿とジュリエットの言い合いの間に挟まれておろおろしている様子がとてもリアルで、一挙手一投足のとまどいの意味がすごく伝わってきました。
キャピュレット卿に説得された、というよりは、「娘に裏切られた父親」に同情して、同情のあまり、それが娘のためだと信じることにした乳母。「お父様には絶対わかりっこない!」と言い捨てたジュリエットが去った後、キャピュレット卿の方を振り向いて、卿の背中を視て……それからジュリエットを追うまでの短い芝居が、ものすごく雄弁で。
優しくて情に篤い、愛情に溢れた乳母の「決意」の色が、とても鮮やかに見えました。
……ああもう、さやかさんは、早く専科にい行っていろんな組に出てくださるか、組長として月組に来てくれないかなあ。今回は本当に、あの方を独り占めしている星組はずるい!!と思いましたわ……。
月組の「ロミオとジュリエット」では、最初から家庭として崩壊していたキャピュレット家ですが、今回の星組版では、台詞でいうほど冷えているわけでもないように見えました。やっぱり、ヒロさん(一樹)のキャピュレット卿は、不器用だけれども優しい、浮気はしてもそれなりに夫人を大切にしているように見えましたし、コロちゃん(音花)のキャピュレット夫人も、同じく浮気はしても心の底では夫を尊敬し、愛しているように見えたんですよね。
そして、ジュリエットも、両親と乳母からの愛をいっぱいに受けて、幸せに育ってきた大人の女性に見えて、月組のちゃぴ(愛希)のような「絶対にこの家を出なくては!」という切羽詰まった感はなかったような気がします。
ただ、ジュリエットが最初に傷つくのは、母親が冗談めかして言う「夫を愛したことなどないわ」だったのが面白い解釈だな、と思いました。うちの両親は仲が良くって、と信じて生きてきた娘が、初めて「大人の理屈」に出会ってその理屈を拒絶する。元々、父親に似て頑固な娘が、さらに頑なになったら、もう「大人」は太刀打ちできないんですよね。
この作品は、基本的に、ロミオは運命に流されているだけで、能動的に事象を動かすのは全てジュリエットなんですよね。「結婚しよう」と申し込むのはロミオだけど、それ以外は全部ジュリエット。何もわからない子供ではなく、知ったからこそ、大人になること、大人の理屈を受け容れることを拒否した少女。
それを拒否した以上、彼女は生きていくことはできない。ポジティブなロミオのエネルギーも、その狂気を覆すには至らなかった。手紙の行き違いがなくても、遅かれ早かれ同じ結末に至ったであろう二人が、ラストシーンでキャッキャウフフと踊っているのを観ると、、、こうなるしかなかった二人の美しさが、切ないほどでした。
この作品で卒業される花愛さんのモンタギュー夫人は、あの豊かな美声が健在で、とても幸せでした。
みきちぐ(美稀)のモンタギュー卿は、、、そんなに髪の毛盛らなくても(汗)、と思いつつ、でも、素敵だったからいいんです。
英真さんの神父さまは、前回の月組公演の役づくりを継承している感じで、周りの大人たちが初演メンバーなのでちょっと噛み合わないところもありましたが、これから馴染んでくればしっくりくるだろうな、と思います。霊廟の歌はさすがでした♪
まさこ(十輝)の大公は、押し出しが良くてハンサムで恰好よくて素敵!!!でした。
歌も思ったよりずっと良くて一安心!(←どんだけハードル下げたの)いやー、素敵だったわあ(*^ ^*)。
ダンサー陣は、赤も青も本当にみんな恰好良かったです!はるこちゃん可愛い!!そして、(汐月)しゅうくんが、博多座と同じ金髪ロングのポニーテールでしたっっっ!!東宝でスチール撮り直してくれないかしら。あの髪型のスチールほしい!!
ベニーのベンヴォーリオは、私が今までに観たベニーの中で一番好きなベニーでした。ベンヴォーリオとしても、東宝の浦井くんの次に好きかも(*^ ^*)。私、やっぱりベンヴォーリオは“粗忽者”であってほしいんですよ。年はロミオより上でも下でもいいけど、ボケとつっこみならボケであってほしい。「気は優しくて力持ち」なタイプであってほしいんですよ。
オリジナルキャストの涼さんと、雪組版のまっつ。二人はどちらかといえばロミオよりクールでクレバーな参謀タイプで、「どうやって伝えよう」と悩み苦しんでマントヴァまで来ておきながら、ジュリエットが死んだことだけ伝えて逃げ帰るようなキャラに違和感があったんですよね。それが、東宝の浦井くんがすごく温かい、可愛いベンヴォーリオで。ああ、こういう配置もあるな、と思っていたら、次の月組は本公演がマギー、新人公演がまゆぽん。まさに“粗忽者”“気は優しくて力持ち”でした。
ベニーは、その誰とも違うけど、優しくてやんちゃで、とても可愛かったです。
ロミオの存在感は、どちらかといえば「WEST SIDE STORY」のトニーみたいな感じで、やんちゃをするほど若くないけど、仲間と逢えば同じレベルで盛り上がれる、という印象でしたが、ベニーはまさに、「みんな」と「ロミオ」の間にいる感じがありました。
役替わりの片割れはまだ若い礼くんなので、いったいどうなってしまうのか、とても楽しみです(^ ^)。
真風くんのティボルトは、見た目はオリジナルのテル(凰稀)にそっくりで、特に鬘とかは本人に借りたのかと思いました(汗)。
ヘタレで後ろ向きで他責、という三重苦を背負ったキャラクターは、完全には嵌らないけれども結構近しいものがあるなと思いましたし、ティボルトのもう一つの属性である「恋する男」というところにはぴったりでした。いままで新公含めてすべてのティボルトを観てきましたが、こんなにも「恋に悩む」ティボルトは初めてのような気がしました。
歌も思っていたよりずっと良くて、「南太平洋」で巧くなったなーと思ったのは気のせいじゃなかった!と嬉しくなりました♪
Aパターンではベニーなんですよね。ベニーはベンヴォーリオが良すぎて、ティボルトがまったく想像できない感じですが、楽しみなキャストではあります。
しーらんのパリス伯爵は、こちらも月組のゆりやん(紫門)以来の「気取りや」路線を継承していたと思います。ゆりやんは、ただひたすらにほわほわしたぼんぼん、という印象でしたが、しーらんはもう少しシャープに、嫌味なくらいの気取りや感を出していて、さすがだなあと思いました。
生活力もありそうだし、見た目もイケメンだし、ジュリエットがあんなに嫌がる理由がよくわかりませんでしたが(苦笑)。
オリジナルのみっきぃさんは、声だけ聞けば2枚目、顔と全身の動きを観ると「間抜け」という感じでしたが、今回はどういうアプローチで来るのでしょうか。。。CSニュースの短い映像では良く判らない(涙)。
その、みっきいさんのマーキューシオ。
こちらも東宝→月組と継承してきたクレバーなペシミスト、というキャラクターに沿った役づくりで、紅べんボーリオとのバランスは素晴らしかったです。“生意気でやんちゃな弟”感満載の役づくりで、すごく可愛かった(*^ ^*)。
あと、マブの女王の後でロミオに「つきあえよ~!」っていう言い方がものすごく甘えたで、、、「女タラシ」じゃなくて
面白いな、と思ったのは、「笑顔の仮面」でしょうか。
みっきぃさん自身(あるいは小池さん)の中でマーキューシオの家庭がどういう設定になっているのかわからないのですが(すみません、まだ歌劇読んでないんですが、何か書いてあるのでしょうか?)、あれだけ自然に仮面を被ってピエロを演じている以上、金には不自由しなくても愛情には飢えた家庭だったんだろうなあ、という気がしてならなかったくらい、何か大きなものが欠けた人物像を設計しているように見えました。
友達には恵まれてるのに、ねえ。。。。
月組の美弥さんは、もっと無理して仮面を被っていたというか、ピエロを演じる自分に忸怩たるものを感じているマーキューシオだと思ったのですが、新人公演の朝美さんは、生きるために必要だからピエロを演じている、という意思がはっきり見えて、それはそれでとても好きでした。
みっきぃさんは、まだ初日があいてすぐなので最終的にどう転ぶかはよくわかりませんが、少なくとも私が観た時の印象では、生きるために必要だから、意思をもって仮面を被っている役づくりだったと思います。大公の前での態度とか、「決闘」でキレるタイミングとか。。。
……こうあってほしい、という、私の個人的な思いこみ(思い入れ)かもしれませんが。
礼くんの愛は、可愛かった!!
オリジナルの時は薄い一枚布の衣装で、身体の線が丸見えだったのですが、今回は大劇場用に創られた裏地ありの綺麗な衣装。衣装にキラキラがついているせいか、顔の模様は無しでしたが、とにかく可愛くて色っぽくて、、、ああ、これがオリジナルだった!と心から納得しました。
適度に弱くて「死」に抗う姿の痛々しさと、あまり主張しすぎない包容力がとても魅力的。今回の「愛」は、それ単体で存在する超自然の存在というよりは、ジュリエットの内面そのもの、のように見えました。
二人が出会う前の「いつか」の場面で、愛がすでにロミオに恋をしているかのようで、本当に可愛かったです!
麻央くんの死は、綺麗でした(^ ^)。
歌わない、喋らない麻央くんは、素晴らしいです(きっぱり)
……実は、役替りの初日を観たんですが、、、あんな公開舞台稽古、久しぶりに観ました(汗)。(←たぶん、「血と砂」の初日以来)
同じ日の15時にいはもうだいぶ立て直していたので、ホッとしましたが。。。初回を観た時は、ホントにどうなることかと思いましたわ………(^ ^;ゞ
8日の11時公演をご覧になったみなさま、ぜひ、Bパターンの間にもう一回観てあげてくださいませ!!
Bパターンが始まって、もうすぐ1週間。この週末が終わったら、もう中日ですよね。短いなあ。
再来週にはまたAパターンに戻って、そのまま七夕まで。ただでさえ歌もダンスも多くて大変な作品なのに、役替りも多くて大変な公演ですが、どうぞ全員が悔いなく、そして故障なく千秋楽を迎えられますように。
.