東宝宝塚劇場にて、宙組公演「カサブランカ」を観てまいりました。



なんだろう。
前回(週末だよ)観てから、そんなに時間は経っていないはずなのですが。
……いろんなことが、ぜんぜん違っていたような気がしました!(@ @)。



一番、違うと感じたのは、一幕ラストのカフェ。リックとイルザの、最初の対決。
うーん、何が違ったんだろう?家に帰るまでずーっと考えていたのですが、どうも言葉にまとまらない。

とりあえず、イルザに「あなたに聞いていただきたいことがあるの」と言われてから「まあ、一杯飲めよ」までの間が、すごく長かった……ような気がするんですよね。本当に、真顔で『くいいるように』イルザを凝視するリックが、すごく怖かった。
それと、イルザが過去を語る話を途中で遮るときの「もういい!」が、すごく強かった。と思うのです(←あまり確信ないらしい)。で、その声に自分自身がびっくりしたように「……もう、いい」と呟くのが、ものすごく切なくて。


東宝に来てから、少し抑え気味だった感情の露出が、また激しくなってきたような気がします。
イルザをはじめ、他のメンバーがどんどん前に前に出してきているので、新しいバランスを探り始めているのかな、という感じ。
また面白くなってきたなあ~~(*^ ^*)ああ、観れば観るほど、本当に面白い作品で、素直に嬉しいです♪


音響のバランスもずいぶん良くなってました。もしかして、昨日の休演日は一日音響調整してたのか?>スタッフの皆様 という感じ。久しぶりのB席だったせいもあるかもしれませんが、音質がクリアになって、芝居の細かいニュアンスが二階席の天辺までちゃんと届くようになったな、と思いました。

早いもので、東宝公演ももうすぐ1/3が過ぎます。こんな調子で、あっという間に中日をすぎ、新公を過ぎ、千秋楽になってしまうんでしょうねえ……。
がんばれがんばれ、宙組! ここまで一人の休演者も出ていないことが素直に嬉しいです。最後までこの調子で行ってくれ~!!(祈)





さて。
二幕の話を始めるまえに、リックのカフェでの突っ込みポイントをいくつか。


・花露すみかちゃんが宝石商(天輝トニカ)にダイヤを買い叩かれた後、ヤン(凪七瑠海)とアニーナ(花影アリス)がやってきて、大切そうに腕輪を出すんですね。思いっきり買い叩かれたみたいでしたけど(T T)。
腕輪を握りしめて溜息をつくアニーナの、細い肩が切ない。

それにしても、リックのカフェのごった煮なこと。
ファティマ(すみれ乃麗)も従業員じゃなくて、勝手に商売(花売り)をしてるっぽいし。
バーガー(鳳翔大)のペンダント売り(実はレジスタンスの勧誘?)も黙認だし。
あ。もしかして、こういう人たちに場所を提供して、ショバ代を取っていたりするのかな……?


・ジャン(珠洲春希)がスリだったりスパイだったりすることは、他の皆は知らない……ことになっているんでしょうか?


・レジスタンスの二人(鳳翔大・愛月ひかる)は、「人手が揃ったら」何を実行するつもりなのでしょうか? トラックではジブラルタル海峡は渡れないんだけど、大丈夫かなあ(心配)
とりあえず、ウガーテ(天羽珠紀)が逮捕されたことを知って落ち込むラズロ(蘭寿とむ)に
「あなたには我々がついています!」
とか自信満々に言っちゃう根拠が知りたい(^ ^)


・ヤン、初心者のくせにいきなりルーレットで一目賭けするのはやめた方が…(- -;
というか、あのカジノ、一目賭けの人が多すぎると思うんですけど、カジノってああいうものなの? 家でゲームとして遊んだときは、1/2で当たるもの(赤/黒とか、前半/後半とか、奇数/偶数とか)ばっかり賭けてたんだけどなあ。
エミール(蓮水ゆうや)の持っていき方(?)が巧いのでしょうか。


・トネリ(月映樹茉)は、憧れのコリーナ・ムラ(鈴奈沙也)が控え室に引っ込んだ後、今度はボーイ(千鈴まゆ)を口説いているように見えたんですが……。いったい何をしているんだ君は。


・天玲美音くんに密航の相談をしていた亡命者(美月遥)と、「待って待って待ち続けて」とソロを歌うモンチ(星吹彩翔)、そして、最初にフランス兵に肩を抱かれてカフェに現れる女性(琴羽桜子)が、カフェの場面の後半から三人でいつも一緒にいるのが、なんとなく不可思議(^ ^)。どういう関係なんだろう、あの三人。


・ボーイ二人(千鈴まゆ、綾瀬あきな)は、あまり働いている気配がないんですけど、あれは良いんでしょうか。あれこれ持ってフロアを歩いているのは、カール(寿つかさ)とビゴー(七海かい)だけに見えるんですが……



他にもいろいろあるけど、とりあえずそんな感じでしょうか。
とりあえず、先に進みます。




■第2幕 第1場 地下水道での集会① ~1941年12月1日深夜(2日早朝?)~

閉店間際のリックのカフェを出て、集会へ向かうバーガーとラズロ。

「夜間外出禁止時間」のカサブランカでは、サーチライトで監視されていたのでしょうか。
……今ひとつ意味不明な演出でしたが、それ以上に、あのサーチライトを避けることに命を賭けている(by ナウオンステージ)らしい大ちゃんが、大変可愛いと思うんですけどどうでしょう。
小池さん、宙組88期を、どうぞよろしくお願いいたします!(今更)



下手から上手へ走りぬける二人を、上手の銀橋付け根あたりでファティマが迎えて、集会場へ。
ファティマはそのまま、見張りに立つらしく引っ込んで、上手からも下手からも、わらわらと懐中電灯の光が集まってくる。

ラズロの顔に、まっすぐ懐中電灯の光をあてて「やあ!」と元気に挨拶するサッシャ(春風弥里)。……だから誰か、宙組88期を……。

「ナチスの収容所から奇跡の生還を果たした、ヴィクター・ラズロ氏です」
皆に紹介するバーガー。



リックの店の従業員が勢ぞろいしているのが凄く不思議。良いんでしょうかアレは。
たった一人参加していない、キャッシャーの天風いぶきさんは、後ほどフランス兵として登場するし(^ ^;。

そして。(千鈴)まゆちゃんとえびちゃん(綾瀬あきな)は、リックの店の「ボーイ」として参加しているんでしょうか。違うんでしょうか。(プログラムには「集会男の子」とあるのみ)


「何故あなたがここに?」シリーズ。
ここで目立つのは、元ヘルム(&ドイツ兵)の雅桜歌さん、元トネリのえなちゃん(月映)、元ドイツ兵の春瀬央季さん、かな。
それでもえなちゃんや春瀬さんは、軍服を脱ぐと結構感じが変わるので、そんなには目立たない…のですが(多分)。ヘルムさんは服装も髪型もそんなに大きくは変わらないので、目立ちまくりです(^ ^;ゞ。一幕オープニングの裁判所前広場に続き、本当に目立つなあこの人は。(←単に、ファンだとゆーだけではないのでしょうか)

トネリ大尉があまりにも面白かったえなちゃんは、ここでは普通の好青年です。仕草や歩き方も、軍服と普通のスーツでは必然的に違うものなのかもしれませんが、彼女は意識して変えているんじゃないかな?と思わせるものがありますね。
とりあえず、面白いばかりじゃない普通の人も出来るらしい、というのは、役者としての幅になるので、嬉しいことです。


ヨーロッパ各地でファシズムと闘っている同志たちに黙祷することから、演説を始めるラズロ。

♪我々は生きている
♪決して屈しない
♪命ある限り 闘い続ける

この作品一番の名曲は、この曲だと思いますね。
集会参加者たちのフォーメーションが美しくて、この場面だけは二階席がいいなあと思いました。

一幕はちょっと出番少な目のラズロさん。
待ちに待ったこの場面に、集中的にぶつけてくるエネルギーが凄いです。すごくテンションがあがる。
一幕のオープニングが「ヴィザを!ヴィザを!」で、
二幕のオープニングが「我々は生きている」。……小池マジックだなあ、と思います。最初にテンションをMAXまで上げさせて、そのまま最後まで引っ張る構成が、すごい。


盛り上がりが佳境に入ったあたりで、下手奥の階段を駆け下りてくるファティマ。
「手入れだ!」

…すみません(先に謝る)。この台詞が、何度聞いても「デイリだ!」と聞こえてしまうのは、私だけでしょうか。最近は「てやんでえ!」とも聞こえるようになってきて、余計に困っているのですが(真顔)
ファティマの一生懸命さがツボです。可愛いー。


一瞬のうちにバラけて逃亡するレジスタンスたち。(「蜘蛛の子を散らすように」とは、まさに…な表現です)

警官たちのリーダーとして、密告者のジャンに文句をつけるさっつん(風羽玲亜)がすごく素敵です。
その隣で、大人しく控えている天風いぶきさんが、なんとなく微笑ましい(^ ^)。

「ハズレか……賞金がふいだな」
やさぐれて呟くジャンの物語を、考えてみたくなりました……。



■第2場A 警視総監のオフィス(外) ~1941年12月2日朝~

朝早くから並んで、ヴィザ申請の順番を待っている亡命者たち。
だいぶ、女の子たちの区別もつくようになってきたので、もうちょっと頑張りたいと思います。

カッセル中尉(澄輝さやと)の
「残念ながら、ルノー大尉はご来客中でして」
という台詞が、大劇場の後半からぐっと良くなってきていたのですが、東宝ではまた少し自然になったなーと思いました。
あともう一息だ!がんばれ!(^ ^)。

「何とか予約を入れさせてください!」
食い下がるアニーナを、面倒そうに腕を振って建物の中に入っていくあっきー。ヘタレでも格好良いんですよね、本当に(*^ ^*)。あああ、台詞術さえなんとかなればなあ、、、




■第2場B 警視総監のオフィス(中) ~1941年12月2日朝~

窓脇のテーブルの時計は、10時半(?)を指しています。
ラズロが昨夜、ルノーに約束したのは「朝10時」。……集会のあとの鬼ごっこで時間をとられ、ホテルに帰ったのは夜明けだった………なので、ちょっと寝坊しちゃった、とか、そーゆー解釈でいいのかな?なんて考えたりするのですが、どうなんでしょうね。
ラズロが現れたとき、ルノーは「定刻どおりに」と言っているので、あの時計を私が見間違えた可能性の方が高いのかな……?


ちなみに。ラズロがホテルの部屋に戻ってきたとき、イルザは普通に部屋に戻って眠っていたはず、ですよね。イルザにはイルザで、活動に関係する“やるべきこと”があった……ってことは無い、よね?

ということは。
イルザは、ラズロがいつ戻ってくるかとドキドキしながらリックの店に行ったんですね。……長居をする気は無かったにせよ、「私がせっかく危険をおかして話をしに来たのに、どうして聞かないんだ貴様ぁ!!」って、リックの首根っこを掴んで、がしがし責めてやりたい気持ち……が、あったのかもしれませんね……。

なんだか切ないなあ、二人とも。



あと三回くらいで終わるかなあ。
……無理かしら(T T)。


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