リアルでのお友達や、よく伺うブログさんで散々絶賛の評を聞かされていた映画「This Is It」を、観てまいりました。


最初の上映も4週間限り。アンコール上映も4週間限り。
この「カサブランカ」上演中のクソ忙しい年始に観れるかどうか、かなり危惧していたのですが、ちょうどよく時間があいて、無事観ることができました。


凄かった。


皆さんの評を聞かされながら、いまひとつ「何が凄いのか」が良く判らなかった作品。

たしかに、この凄さは説明できない。
いくら説明してもわからない。ただ、体験するしかないモノが、この世にはある。
それを、凄く実感しました。




正直、私はマイケル・ジャクソンのファンでもなんでもなく、コンサートに行ったこともなければ、彼に関する映像を真剣に観たこと自体がほぼ初めて、という状態だし、知っている曲もほとんど無いんです、実は(ごめんなさい)。


……それでも。
これは本当に、観てよかった。



たぶん、マイケルが未だ健在で、コンサートの本番までが入った最終形の映像が映画化されたとしても、私は観なかったと思います。
実際、この形の「This Is It」が最初に上演されたときも、全然興味はありませんでした。
自分には関係の無いものだと思っていたので。


でも。
あまりにもご覧になった方が皆さん口を揃えて絶賛されるので、だったら観てみようかな…と軽い気持ちで行った日劇ピカデリー。


圧倒されました。



彼の、エンターテイメントにかける熱意と、「自分のイメージ」を実現するために払う努力。
「僕がキューを出すから、勝手に始めないで」
「(後ろ向きでも)映像が変わる瞬間くらい、わかるよ」

自分の持つイメージそのものを実現することに対する執着。
それを着実に実現してくれるスタッフたちへの信頼。
そして、それが真実に実現されているのかどうかを見極める、センス。

どの一つが欠けても、あの膨大な作業は成り立たない。

あの膨大な作業の結果が、わずか数時間のステージに詰め込まれたとき、どれほどのエネルギーを発するものなのか、と思いました。
彼が発するその巨大なエネルギーを受け止める、観客の熱気を想像すると、怖いくらいです。



ありがとうマイケル。
あなたは、ほんものの天才で、本当のスーパースターだった。
生前のあなたの実像をほとんど知らない私にも、あなたの凄さだけは伝わりましたよ。


ご冥福を、心よりお祈り申し上げます。





ちなみに。
「カサブランカ」ファン的には、使用予定の映像に映りこんだハンフリー・ボガートのチェックが非常に愉しかったです(*^ ^*)。さあ、何カット見つけられるでしょうか?(^ ^)


.