大野拓史作・演出 「Never Sleep」
面白かった!
大野さんは、私にとって、出演者が誰であるかに関わらず「とりあえず観なくちゃ」という気持ちを起こさせる作家の一人。
今回も、大当たりでした。
彼の作品は、前回の「ヘイズ・コード」の時も思いましたが、
ストーリー展開は結構無茶なことをするんですよね(汗)。
あれ?そこでそう来る?みたいな。
でも。
彼の作品には「時代の香り」がある。
そして、「人間」が生きている。
彼の、「人間」とその「世界」に対する、限りない愛がある。
だから、好きです。
暗くて悲惨な、酷くリアルな世界に、一つまみの夢を撒く。
ひとかけらの、ファンタジーを。
振り撒く夢が多すぎれば、ただの夢物語になってしまう。
その、絶妙の匙加減。
観終わった後も、私の両手の中にまだ夢の卵があるような気がして。
転ばないように、失くさないように、そ〜っと持って帰りたくなる…
そんな、ひどく身近な気がする、夢の世界。
楽しかったです。
本当に。
こういう作品、これだけの力のある作品が。
脚本も振り付けもキャスティングも何もかも素晴らしくて、しかもキャスト一人ひとりが、本当に楽しそうに力を出し切れる、
こんな公演が。
それでも平日は売り切れないなんてねぇ……。
みなさま。
大野さんの作品は、ご覧になって絶対損はないですよ!
ぜひぜひ、その目で確認してみてくださいなっ♪♪
久々に、何の予習もせず。
他のブログ様も大型掲示板も意識して見ないようにして、まっさらな気持ちで公演を楽しんてみたのですが。
(蘭寿)とむくん。
さえない探偵社のペーペー。
…なんてかっこいいんだ!!
私の中のとむくんの基本は、「月の燈影」のわんころ。…あ、あれも大野さんだね、そういえば。
クールな兄貴分のユミコさんに、尻尾振ってついていく可愛い弟分。兄ぃが大好きで、くるみちゃんの姐さんが大好きで、メロメロのグタグタで…もう本当に、莫迦で、手がかかって、可愛くてしょうがない、放っておけない男、だった。
本当に本当に大好きだった!
今回は、ピンの主役だし、普通にカッコイイ二枚目なんだろうと油断して観にいったわけですが…
うっそぉ、かっこいいだけじゃなくてめっちゃ可愛いじゃん!(←半壊)
もうね、まず、妹の花影アリスちゃんにメロメロなの。
「おにいちゃん」なの。
マジでシスコン。絶対自分の恋人があんな顔して妹の顔見てたら蹴っ飛ばしてやりたい!ってくらいあからさまにメロメロな貌しちゃって。
また背のつりあいがちょうどよくて、「いい子いい子」して「話は帰ってからな」なんて言うの!ああ、もう駄目。現実にいたら絶対蹴っ飛ばしてるわ、あんな男。
でも、とむくんは、そこがカッコイイ。
青年館を埋める千人を超える観客が、いっせいに突っ込んだだろう。
「このシスコン!」って。
で、その後でくすっと笑う。
「もう本当にしょうがないわね、この男は」
ここですでに罠にかかっている。
ここで笑った人は、“とむくん可愛い病”への下り坂をまっしぐら。
…大野さん。
あなたって男性だよね?
なんでああいう、微妙なところを突いてくるんだろう…。
なんでわかるの?この微妙さが。
あれを、もうちょっとでも“格好よく”やっちゃったら、もう嫌味になっちゃうの。
とむくんが笑み崩れながらやるから、絵になる。
「もう、本当にしょうのないおにいちゃん」っていう、ドロシーの呟きがほんものになる。
それが、大野さんのリアル。
それが、私の好きな大野さんの世界、なんだよね…。
ヒロインは、コットンクラブのダンサー・美羽あさひちゃん。
良かった!
今まであんまり彼女に注目したことがなかったんだけど。
エイジ・オブ・イノセンスのわがままお嬢さんはあまり好きではなかったんだけど。
今回はほんとに良かった!
結構難しい役だったと思いますが、さすがに場数を踏んでるだけあって貫禄十分でしたね。
ポスターとかちょっと年齢が上っぽく写ってて「あれ?」って感じだったけど、舞台は可愛かったです。
横顔とかちょっとした表情が紫城るいちゃんに似ていて、ドキッとしたり。
宙組はトップが若いウメちゃんなので、貫禄ある大人の女がやれればいくらでも役があるしね。歌えるのもありがたい。バレンシアではどの役かなあ?これからの活躍が楽しみです。
七帆ひかるくん。
いやはや、すごいビッグチャンス!を、しっかりモノにしていたなあと思いました。
「竜馬伝」でも目立つ役だったけど、今回は本当に良い役でしたもんねぇ。
個人的には、横顔がノン(久世星香)さんに似ているのと、声が素晴らしいのがツボでした♪
正面の貌は全然似ていないんですが、横顔はそっくりだと思う!なんだか、もっと渋い役をやらせてみたい人ですね。
宙組さんは、上級生は少ないけど結構渋い役をやれる人が多くてうらやましいなあ☆
えーっと。
七帆くんマイルズにとって、相棒=恋人、っていう設定でいいんですよね?>大野さん
そりゃー、とむくんサミュエルみたいな鉄砲玉を恋人にするのは色々躊躇がありますよねぇ…
っていうか、昔の恋人相棒役の真央あきとくんって、最後のジェイムズの息子役もやってますよね?
人懐っこい可愛い笑顔は可愛いし、もう少し痩せれば結構いい線いくと思うのですが、いくらなんでも、今の真央くんでは2番手の昔の恋人役にはちょっとコロコロと健康的すぎたかな、と…
うーん、なんだかとっても残念でした。
七帆くんがせっかくクールビューティーなキャラでがんばっているんだから、もうちょっと目つきの鋭い、まともに台詞が言える人をあててあげてほしかったです。
マイルスの葛藤は、この作品のキモだと思うんですよ。
マイルスの過去が、結局はすべての糸につながっているわけですから。彼がもっと早く決断して、動いていれば、もっと早く解決できたかもしれないのに、彼は過去が蘇るのが怖くて一歩を踏み出せなかった。
この物語は、サミュエルの恋物語であると同時にマイルズが過去と決別する物語なわけですから。
その象徴である恋人元相棒の死は、もっと丁寧に演じられる人にあててほしかったなーと思うのです…。
…個人的には、今回出演のメンバーの中では天羽たまちゃんがお勧めなんですが。(←え?)ギャングのたまちゃんは、忠誠心のすべてをボスのロススタイン(美郷真也)に捧げちゃってるからなぁ…。(←おい)
たまちゃんがあんなに惚れちゃうなんて、まりえったさんのロススタインも、若いころはさぞ良い男だったんでしょうねぇ(←そのへんにしとけ)
とむくんサミュエルの最愛の妹、ドロシーの花影アリスちゃん。
いやぁ可愛い。
おにいちゃんに対する甘ったれた喋り方と、友達のアデリン(愛花ちさき)や素敵なマイルズに対する喋り方が同じだったのは改善の余地あり、かな?声がもう少し落ち着いて、大人っぽい「女」っぽい声が出せるようになれば、即トップでもおかしくないな、という華がありますね。
プロローグとフィナーレのショーシーンでの可愛らしさは格別!でした♪
そして。
どうしてもこの人だけは書きたい!人が一人。
暁郷くん。
あなたの声は本当に宝物ですね。
ガタイを生かした儲け役でしたが、あの五峰お姉さまと対等に芝居できる研5は君だけだろう…。
容姿に似合った声が出せる、というのは素晴らしいことだなあ、と、あらためて実感しました♪
宙組にはタイプ的にかぶる人も多いですけど、でも、GOくんにはGOくんしか出せない色があると思うので。
すげー楽しみにしてます。っつーか、今回本当に良かったです…!
ジャズエイジの時代。
フィッツジェラルドの時代。
その時代の、ハーレムやヘルズ・キッチンを舞台とした物語。
同じ時代だけど、フィッツジェラルドが持て囃されたのとは違う世界の物語。
大野さんの描く「人間」、
大野さんの描く「時代」。
大野さんの創る「世界」に、すっぽりと入り込んで2時間楽しんで。お持ち帰りのお土産は、夢をひとつ。
そんな、小旅行を。
外苑前で、ぜひご体験ください♪
んでもって。
大野さん。
お願いだから、次こそは久しぶりに月組にも書いてくださいねm(_ _)m。
星組ばっかりずるい!と思い続けて、やーっと他の組に書いたかと思えば宙組(涙)。
次は。次こそは、月に〜!!
きり×ゆひの友情ものとか…すげー萌えませんか?…駄目?(←その掛け算はいったい…)
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面白かった!
大野さんは、私にとって、出演者が誰であるかに関わらず「とりあえず観なくちゃ」という気持ちを起こさせる作家の一人。
今回も、大当たりでした。
彼の作品は、前回の「ヘイズ・コード」の時も思いましたが、
ストーリー展開は結構無茶なことをするんですよね(汗)。
あれ?そこでそう来る?みたいな。
でも。
彼の作品には「時代の香り」がある。
そして、「人間」が生きている。
彼の、「人間」とその「世界」に対する、限りない愛がある。
だから、好きです。
暗くて悲惨な、酷くリアルな世界に、一つまみの夢を撒く。
ひとかけらの、ファンタジーを。
振り撒く夢が多すぎれば、ただの夢物語になってしまう。
その、絶妙の匙加減。
観終わった後も、私の両手の中にまだ夢の卵があるような気がして。
転ばないように、失くさないように、そ〜っと持って帰りたくなる…
そんな、ひどく身近な気がする、夢の世界。
楽しかったです。
本当に。
こういう作品、これだけの力のある作品が。
脚本も振り付けもキャスティングも何もかも素晴らしくて、しかもキャスト一人ひとりが、本当に楽しそうに力を出し切れる、
こんな公演が。
それでも平日は売り切れないなんてねぇ……。
みなさま。
大野さんの作品は、ご覧になって絶対損はないですよ!
ぜひぜひ、その目で確認してみてくださいなっ♪♪
久々に、何の予習もせず。
他のブログ様も大型掲示板も意識して見ないようにして、まっさらな気持ちで公演を楽しんてみたのですが。
(蘭寿)とむくん。
さえない探偵社のペーペー。
…なんてかっこいいんだ!!
私の中のとむくんの基本は、「月の燈影」のわんころ。…あ、あれも大野さんだね、そういえば。
クールな兄貴分のユミコさんに、尻尾振ってついていく可愛い弟分。兄ぃが大好きで、くるみちゃんの姐さんが大好きで、メロメロのグタグタで…もう本当に、莫迦で、手がかかって、可愛くてしょうがない、放っておけない男、だった。
本当に本当に大好きだった!
今回は、ピンの主役だし、普通にカッコイイ二枚目なんだろうと油断して観にいったわけですが…
うっそぉ、かっこいいだけじゃなくてめっちゃ可愛いじゃん!(←半壊)
もうね、まず、妹の花影アリスちゃんにメロメロなの。
「おにいちゃん」なの。
マジでシスコン。絶対自分の恋人があんな顔して妹の顔見てたら蹴っ飛ばしてやりたい!ってくらいあからさまにメロメロな貌しちゃって。
また背のつりあいがちょうどよくて、「いい子いい子」して「話は帰ってからな」なんて言うの!ああ、もう駄目。現実にいたら絶対蹴っ飛ばしてるわ、あんな男。
でも、とむくんは、そこがカッコイイ。
青年館を埋める千人を超える観客が、いっせいに突っ込んだだろう。
「このシスコン!」って。
で、その後でくすっと笑う。
「もう本当にしょうがないわね、この男は」
ここですでに罠にかかっている。
ここで笑った人は、“とむくん可愛い病”への下り坂をまっしぐら。
…大野さん。
あなたって男性だよね?
なんでああいう、微妙なところを突いてくるんだろう…。
なんでわかるの?この微妙さが。
あれを、もうちょっとでも“格好よく”やっちゃったら、もう嫌味になっちゃうの。
とむくんが笑み崩れながらやるから、絵になる。
「もう、本当にしょうのないおにいちゃん」っていう、ドロシーの呟きがほんものになる。
それが、大野さんのリアル。
それが、私の好きな大野さんの世界、なんだよね…。
ヒロインは、コットンクラブのダンサー・美羽あさひちゃん。
良かった!
今まであんまり彼女に注目したことがなかったんだけど。
エイジ・オブ・イノセンスのわがままお嬢さんはあまり好きではなかったんだけど。
今回はほんとに良かった!
結構難しい役だったと思いますが、さすがに場数を踏んでるだけあって貫禄十分でしたね。
ポスターとかちょっと年齢が上っぽく写ってて「あれ?」って感じだったけど、舞台は可愛かったです。
横顔とかちょっとした表情が紫城るいちゃんに似ていて、ドキッとしたり。
宙組はトップが若いウメちゃんなので、貫禄ある大人の女がやれればいくらでも役があるしね。歌えるのもありがたい。バレンシアではどの役かなあ?これからの活躍が楽しみです。
七帆ひかるくん。
いやはや、すごいビッグチャンス!を、しっかりモノにしていたなあと思いました。
「竜馬伝」でも目立つ役だったけど、今回は本当に良い役でしたもんねぇ。
個人的には、横顔がノン(久世星香)さんに似ているのと、声が素晴らしいのがツボでした♪
正面の貌は全然似ていないんですが、横顔はそっくりだと思う!なんだか、もっと渋い役をやらせてみたい人ですね。
宙組さんは、上級生は少ないけど結構渋い役をやれる人が多くてうらやましいなあ☆
えーっと。
七帆くんマイルズにとって、相棒=恋人、っていう設定でいいんですよね?>大野さん
そりゃー、とむくんサミュエルみたいな鉄砲玉を恋人にするのは色々躊躇がありますよねぇ…
っていうか、昔の
人懐っこい可愛い笑顔は可愛いし、もう少し痩せれば結構いい線いくと思うのですが、いくらなんでも、今の真央くんでは2番手の昔の恋人役にはちょっとコロコロと健康的すぎたかな、と…
うーん、なんだかとっても残念でした。
七帆くんがせっかくクールビューティーなキャラでがんばっているんだから、もうちょっと目つきの鋭い、まともに台詞が言える人をあててあげてほしかったです。
マイルスの葛藤は、この作品のキモだと思うんですよ。
マイルスの過去が、結局はすべての糸につながっているわけですから。彼がもっと早く決断して、動いていれば、もっと早く解決できたかもしれないのに、彼は過去が蘇るのが怖くて一歩を踏み出せなかった。
この物語は、サミュエルの恋物語であると同時にマイルズが過去と決別する物語なわけですから。
その象徴である
…個人的には、今回出演のメンバーの中では天羽たまちゃんがお勧めなんですが。(←え?)ギャングのたまちゃんは、忠誠心のすべてをボスのロススタイン(美郷真也)に捧げちゃってるからなぁ…。(←おい)
たまちゃんがあんなに惚れちゃうなんて、まりえったさんのロススタインも、若いころはさぞ良い男だったんでしょうねぇ(←そのへんにしとけ)
とむくんサミュエルの最愛の妹、ドロシーの花影アリスちゃん。
いやぁ可愛い。
おにいちゃんに対する甘ったれた喋り方と、友達のアデリン(愛花ちさき)や素敵なマイルズに対する喋り方が同じだったのは改善の余地あり、かな?声がもう少し落ち着いて、大人っぽい「女」っぽい声が出せるようになれば、即トップでもおかしくないな、という華がありますね。
プロローグとフィナーレのショーシーンでの可愛らしさは格別!でした♪
そして。
どうしてもこの人だけは書きたい!人が一人。
暁郷くん。
あなたの声は本当に宝物ですね。
ガタイを生かした儲け役でしたが、あの五峰お姉さまと対等に芝居できる研5は君だけだろう…。
容姿に似合った声が出せる、というのは素晴らしいことだなあ、と、あらためて実感しました♪
宙組にはタイプ的にかぶる人も多いですけど、でも、GOくんにはGOくんしか出せない色があると思うので。
すげー楽しみにしてます。っつーか、今回本当に良かったです…!
ジャズエイジの時代。
フィッツジェラルドの時代。
その時代の、ハーレムやヘルズ・キッチンを舞台とした物語。
同じ時代だけど、フィッツジェラルドが持て囃されたのとは違う世界の物語。
大野さんの描く「人間」、
大野さんの描く「時代」。
大野さんの創る「世界」に、すっぽりと入り込んで2時間楽しんで。お持ち帰りのお土産は、夢をひとつ。
そんな、小旅行を。
外苑前で、ぜひご体験ください♪
んでもって。
大野さん。
お願いだから、次こそは久しぶりに月組にも書いてくださいねm(_ _)m。
星組ばっかりずるい!と思い続けて、やーっと他の組に書いたかと思えば宙組(涙)。
次は。次こそは、月に〜!!
きり×ゆひの友情ものとか…すげー萌えませんか?…駄目?(←その掛け算はいったい…)
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