若人たちのパリ【その2】
2007年3月1日 宝塚(月)いつから新人公演のプログラムから本役の名前が消えたのでしょうか?
あれ、便利だったのに。
「フローベル=響れおな」、とは書いてあっても、とっさに「本役は龍真咲」とすぐに浮かぶ人が何人いるんだろうか(涙)。
以前は、名前のある役は基本的に本役名が()で入ってましたよね…?
観劇日記をつけるのに絶対必要なので、復活させてほしいですぅ。
さてさて、月組「パリの空よりも高く」新人公演。
みちるちゃんのことは書いたので、冒頭の場面にいるオジサンたち(あ、一人若者が混ざってますが)について書かかせていただきます。
ドミニク将軍(嘉月)=姿樹えり緒
アルベール(越乃) =朝桐紫乃
レオニード(未沙) =彩央寿音
ジェラール(遼河) =光月るう
シュミット (北嶋)=綾月せり
月組の芝居を、ちゃんと継承してくれてくれそうな子が、ここにこんなに居たんですね。
すごく嬉しいです!
中でも、寿音ちゃんのレオニードは絶品だったと思います。
エリザベート新人公演のツェップス(本役・越乃)、暁のローマ新人公演のもりえちゃんの役…くらいでしょうか、覚えているのは。みっちゃんのバウは予定がつかなくて観られなかったし…でも、本公演でも日生オクラホマでも、常に誰かと、あるいは一人で小芝居してて、楽しそうで、目を惹いて、…なのにうるさくない。空気を壊さない。
不思議な存在感のある人だと思っていましたが…
登場からして、60代という年齢にちゃんと見えるんですよ!
新人公演では、これってすごく重要な、というか難しいことなのに。
たとえば、昨日褒め称えたエレノールは、かなり年齢不詳でした(苦笑)。まぁ、20年前にジュリアンと出会った頃は16,7の小娘だったのかな?という感じで、ジュリアンへの恋心は「初恋」というイメージが、逆に役づくりに生きていたので良いのですが。
でも、レオニードは、ちゃんとアルマンドくらいの…はちょっと苦しいけど、ジョルジュ(明日海りお)くらいの子供がいてもおかしくないように見えたんですよね。
声も落ち着いていて、深い響きがあって。私は声が良い人が好きなので、台詞を聴いているだけでとても幸せでした。
「上院議員」で、「国運を賭けた一大事業の中心になれる」大人物、というキャラクターにちゃんと説得力があったと思います。
なのに、きちんと笑いも取れる。
本当に、不可思議な存在感のある方でした。
そして、面白かったのがしのちゃんのアルベール。
昨夜も書きましたが、ほんのりと「エレノールへの深い想い」を想像させる仕草や動きがあって、人物像に深みができていました。
ナホちゃんは、踊らせるとあんなにエロいのに、そういう「ほんのり」系の色気は皆無な人なので(^o^)、エレノールとの間にそんな関係がありうる、ということに気づいてもいなかったのですが。
脚本は何一つ変わっていないのに、ちょっとした言い方や距離の取り方、肩を抱く仕草…そういったささいなことで、二人の関係がガラっと違って見える。
お互いをきちんと見詰めて、お互いのコトバをきちんと聴いているからこそできる「キャッチボール」のお芝居。
…しのちゃんやみちるちゃんが自分で考えた解釈なのか、演出の生田さんの指導なのかわかりませんが、非常に面白い場面になっていたと思います。
えりおっとのドミニク将軍。
端正なお芝居、と言っていいのではないかと思います。
あまり目立つところは特にないですけれども、最後の落成パーティーの時のレオニードとのやりとりとかもすごく暖かみがあって、良かったです。
おひげがよく似合いますね(笑)。
このレオニード、ドミニク将軍、アルベールの3人は、本公演ではコメディであることを意識してか、かなり小者っぽい役作りで芝居を組み立てておられますが(しかもエレノールが文句なしに豪傑なので更に小者に見える…)、新人公演では、あくまでもそれなりに功成り名遂げた「重鎮たち」として舞台に立っておられました。
だから、冒頭のホテルのロビーでの会話も、ごくごく普通のお芝居の一場面という感じで、るうちゃんを入れて5人のキャラクターがしっかり見えてきましたし、特に笑わせようという意識はないのに、観客の興味をそらさないナニカがあったと思います。
いったい何が違うのか、観ている間ずーっと考えていたのですが、結論としては演出の違いかなーと。
具体的にココ、というポイントはわからないのですが、なんとなく、全体的に間が良かったり、テンポが良かったり、動きが良かったりしたのだと思います。
…もちろん、一回限りの新人公演ゆえに観客の真剣さも普段の本公演とは段違いだというのもあるのですけれども(^ ^;ゞ
あ、それから。
動きといえば。
なんとなく、ですけれども、いろんな「会話」の場面で、舞台の上にいるメンバーが結構大きく舞台上を動いていたような気がするのですが。
本公演では、会話の時はわりと皆その場に立ったまま話していることが多いのですが、新公では舞台の上を縦横無尽に動き回りながら会話していたような…。あるいは、台詞のない人が無駄に歩き回っていたりとか。…パーティーのシーンとか、パリの街角のシーンとか、そのあたりのことなんですけれども。
人数が少ないから、空間をカバーしようとして結果的にそうなったダケなのかもしれませんが、動いているものがあるとそれだけで退屈しないものなんだなーと思ったので。期せずして、そういう効果もあったのかもしれませんね。
るうちゃんのジェラール。
可愛かった!!
いやもう、「可愛い」の一言です。
最初の登場で、エレノールに挨拶しようとするのにアルベールに邪魔されて「ぷーっ!」とむくれているところとか、もう可愛くて可愛くてたまりませんでした。
るうちゃんって良い声ですよねぇ〜!面白い声で笑いを取るんですけど、「声」自体で笑いを取るのではなく、ちゃんと「びっくりして変な声がでちゃった!」という芝居をしていて、それが可笑しい、という良循環になっていたのに感心しました。
意外とジェラールの芝居というのは難しいと思うんですよね…。あひるくんも毎回苦労されていますし。
ジェラールの芝居で、一番難しいのはパーティーでのギスターヴとのやりとりだと思うのですが、そこもしっかりキャッチボールしていたのが良かったと思います。
でも、最後の「この事業に参加しよう!」に変わるところはもう一工夫ほしかったかな…。
「鉄の時代!?」という台詞の言い方とか。
ロルボン財閥は、「20年前のパリ万博で使う大理石を一手に引き受けたのが始まり」=「石の財閥」なんですよね。だから、本来なら「鉄の時代」は完全に敵なはず。でも、ジェラールは、ギスターヴとの会話の中で時代が動いていることに気づき、置いて行かれないためにはどうしたらいいかを考えはじめて、そして「新しい時代」に乗り遅れるまい、参加しよう、と思うのですよね。
そこはあひるくんも苦労しながら演じていらっしゃる部分ですけれども、るうちゃんも、もっといろいろ間の取り方など研究してみたら良かったんじゃないかと思いました。
それにしても可愛かったです。本当に。
レオニードたちと一世代違うのが実感できたことも収穫でした!
あひるくんはやっぱり身体も大きいし男っぽいしで、(それがああいうカン高い声でカマっぽい芝居をするのがすごく面白いわけですけれども)、どうしてもオジサンたちとそんなに年齢差があるとは思えなくて、結果的に「ただの変な人」に見えてしまうことが結構あるのですが。
るうちゃんは、持ち味的にも役作りとしても完璧に(笑)可愛らしくて、素直に「息子の世代」=「イマドキのヘンなワカモノ」という図式に納得できました。
せりちゃんのシュミット(ホテルの支配人)。
せりちゃん、ぜひ今日から本公演もシュミットで…
コホン。
「血と砂」に最下で出演して、声の良さと芝居の巧さ(ちんぴら役でしたが♪)で私の心をとらえたせりちゃん。
その後、なかなか(私的に)お芝居のヒットが出なくて、歯がゆい思いもしたりしましたが。
シュミットさん、なんともいえずとぼけた感じで、すごくすご〜く良かったです!
台詞回しも、間のとりかたも、ごくごく普通で、自然で、違和感がなくて。
なのに、細かいところでちゃんと笑いを取ってましたね。
嵐の夜、エレノールに「2階の窓が…」と報告した後。フローベルの響さんが慌てて修理しに戻った後、エレノールに叱られるまで“しれ〜っ”とその場に残って、腕を前に組んでにこにこしている姿が…あんまりステキで。最高に笑えました(^ ^)。
最後の落成パーティーで、エレノールが「アルマンド・ジャッケと、ジョルジュです!」と言おうとする時。
シュミットは、その少し前、エレノールが「もう二人おります」と言ったあたりで「はっ」と気が付くんですよね。それまではニコニコしてるのに。で、ちょっとキョドって、エレノールが二人の名前を呼んだときに「思わず」という感じで目を瞑って、客が入り口の方を向いて拍手をするのに軽く首を振るんです…。それからエレノールが不安になってもう一度名前を呼ぶ段になって、やっと顔をあげて。おもむろに
「…いません」
と。
その間の取り方もすごく良かったですし、不安げな声も良かったんです。
大した場面じゃないんですけど、なんともいえず人間味のあるお芝居をしてくれて、とっても嬉しかったのです…。
みちるちゃん、えりおっと、しのちゃんは86期。
せりちゃんが87期で、るうちゃん、寿音ちゃんが88期。
月組若手は、今とってもアツくて面白いです♪
本公演ではみんな本当に出番がないですけど、本当にがんばっているので、良かったらぜひ観てあげてくださいねっ♪
.
あれ、便利だったのに。
「フローベル=響れおな」、とは書いてあっても、とっさに「本役は龍真咲」とすぐに浮かぶ人が何人いるんだろうか(涙)。
以前は、名前のある役は基本的に本役名が()で入ってましたよね…?
観劇日記をつけるのに絶対必要なので、復活させてほしいですぅ。
さてさて、月組「パリの空よりも高く」新人公演。
みちるちゃんのことは書いたので、冒頭の場面にいるオジサンたち(あ、一人若者が混ざってますが)について書かかせていただきます。
ドミニク将軍(嘉月)=姿樹えり緒
アルベール(越乃) =朝桐紫乃
レオニード(未沙) =彩央寿音
ジェラール(遼河) =光月るう
シュミット (北嶋)=綾月せり
月組の芝居を、ちゃんと継承してくれてくれそうな子が、ここにこんなに居たんですね。
すごく嬉しいです!
中でも、寿音ちゃんのレオニードは絶品だったと思います。
エリザベート新人公演のツェップス(本役・越乃)、暁のローマ新人公演のもりえちゃんの役…くらいでしょうか、覚えているのは。みっちゃんのバウは予定がつかなくて観られなかったし…でも、本公演でも日生オクラホマでも、常に誰かと、あるいは一人で小芝居してて、楽しそうで、目を惹いて、…なのにうるさくない。空気を壊さない。
不思議な存在感のある人だと思っていましたが…
登場からして、60代という年齢にちゃんと見えるんですよ!
新人公演では、これってすごく重要な、というか難しいことなのに。
たとえば、昨日褒め称えたエレノールは、かなり年齢不詳でした(苦笑)。まぁ、20年前にジュリアンと出会った頃は16,7の小娘だったのかな?という感じで、ジュリアンへの恋心は「初恋」というイメージが、逆に役づくりに生きていたので良いのですが。
でも、レオニードは、ちゃんとアルマンドくらいの…はちょっと苦しいけど、ジョルジュ(明日海りお)くらいの子供がいてもおかしくないように見えたんですよね。
声も落ち着いていて、深い響きがあって。私は声が良い人が好きなので、台詞を聴いているだけでとても幸せでした。
「上院議員」で、「国運を賭けた一大事業の中心になれる」大人物、というキャラクターにちゃんと説得力があったと思います。
なのに、きちんと笑いも取れる。
本当に、不可思議な存在感のある方でした。
そして、面白かったのがしのちゃんのアルベール。
昨夜も書きましたが、ほんのりと「エレノールへの深い想い」を想像させる仕草や動きがあって、人物像に深みができていました。
ナホちゃんは、踊らせるとあんなにエロいのに、そういう「ほんのり」系の色気は皆無な人なので(^o^)、エレノールとの間にそんな関係がありうる、ということに気づいてもいなかったのですが。
脚本は何一つ変わっていないのに、ちょっとした言い方や距離の取り方、肩を抱く仕草…そういったささいなことで、二人の関係がガラっと違って見える。
お互いをきちんと見詰めて、お互いのコトバをきちんと聴いているからこそできる「キャッチボール」のお芝居。
…しのちゃんやみちるちゃんが自分で考えた解釈なのか、演出の生田さんの指導なのかわかりませんが、非常に面白い場面になっていたと思います。
えりおっとのドミニク将軍。
端正なお芝居、と言っていいのではないかと思います。
あまり目立つところは特にないですけれども、最後の落成パーティーの時のレオニードとのやりとりとかもすごく暖かみがあって、良かったです。
おひげがよく似合いますね(笑)。
このレオニード、ドミニク将軍、アルベールの3人は、本公演ではコメディであることを意識してか、かなり小者っぽい役作りで芝居を組み立てておられますが(しかもエレノールが文句なしに豪傑なので更に小者に見える…)、新人公演では、あくまでもそれなりに功成り名遂げた「重鎮たち」として舞台に立っておられました。
だから、冒頭のホテルのロビーでの会話も、ごくごく普通のお芝居の一場面という感じで、るうちゃんを入れて5人のキャラクターがしっかり見えてきましたし、特に笑わせようという意識はないのに、観客の興味をそらさないナニカがあったと思います。
いったい何が違うのか、観ている間ずーっと考えていたのですが、結論としては演出の違いかなーと。
具体的にココ、というポイントはわからないのですが、なんとなく、全体的に間が良かったり、テンポが良かったり、動きが良かったりしたのだと思います。
…もちろん、一回限りの新人公演ゆえに観客の真剣さも普段の本公演とは段違いだというのもあるのですけれども(^ ^;ゞ
あ、それから。
動きといえば。
なんとなく、ですけれども、いろんな「会話」の場面で、舞台の上にいるメンバーが結構大きく舞台上を動いていたような気がするのですが。
本公演では、会話の時はわりと皆その場に立ったまま話していることが多いのですが、新公では舞台の上を縦横無尽に動き回りながら会話していたような…。あるいは、台詞のない人が無駄に歩き回っていたりとか。…パーティーのシーンとか、パリの街角のシーンとか、そのあたりのことなんですけれども。
人数が少ないから、空間をカバーしようとして結果的にそうなったダケなのかもしれませんが、動いているものがあるとそれだけで退屈しないものなんだなーと思ったので。期せずして、そういう効果もあったのかもしれませんね。
るうちゃんのジェラール。
可愛かった!!
いやもう、「可愛い」の一言です。
最初の登場で、エレノールに挨拶しようとするのにアルベールに邪魔されて「ぷーっ!」とむくれているところとか、もう可愛くて可愛くてたまりませんでした。
るうちゃんって良い声ですよねぇ〜!面白い声で笑いを取るんですけど、「声」自体で笑いを取るのではなく、ちゃんと「びっくりして変な声がでちゃった!」という芝居をしていて、それが可笑しい、という良循環になっていたのに感心しました。
意外とジェラールの芝居というのは難しいと思うんですよね…。あひるくんも毎回苦労されていますし。
ジェラールの芝居で、一番難しいのはパーティーでのギスターヴとのやりとりだと思うのですが、そこもしっかりキャッチボールしていたのが良かったと思います。
でも、最後の「この事業に参加しよう!」に変わるところはもう一工夫ほしかったかな…。
「鉄の時代!?」という台詞の言い方とか。
ロルボン財閥は、「20年前のパリ万博で使う大理石を一手に引き受けたのが始まり」=「石の財閥」なんですよね。だから、本来なら「鉄の時代」は完全に敵なはず。でも、ジェラールは、ギスターヴとの会話の中で時代が動いていることに気づき、置いて行かれないためにはどうしたらいいかを考えはじめて、そして「新しい時代」に乗り遅れるまい、参加しよう、と思うのですよね。
そこはあひるくんも苦労しながら演じていらっしゃる部分ですけれども、るうちゃんも、もっといろいろ間の取り方など研究してみたら良かったんじゃないかと思いました。
それにしても可愛かったです。本当に。
レオニードたちと一世代違うのが実感できたことも収穫でした!
あひるくんはやっぱり身体も大きいし男っぽいしで、(それがああいうカン高い声でカマっぽい芝居をするのがすごく面白いわけですけれども)、どうしてもオジサンたちとそんなに年齢差があるとは思えなくて、結果的に「ただの変な人」に見えてしまうことが結構あるのですが。
るうちゃんは、持ち味的にも役作りとしても完璧に(笑)可愛らしくて、素直に「息子の世代」=「イマドキのヘンなワカモノ」という図式に納得できました。
せりちゃんのシュミット(ホテルの支配人)。
せりちゃん、ぜひ今日から本公演もシュミットで…
コホン。
「血と砂」に最下で出演して、声の良さと芝居の巧さ(ちんぴら役でしたが♪)で私の心をとらえたせりちゃん。
その後、なかなか(私的に)お芝居のヒットが出なくて、歯がゆい思いもしたりしましたが。
シュミットさん、なんともいえずとぼけた感じで、すごくすご〜く良かったです!
台詞回しも、間のとりかたも、ごくごく普通で、自然で、違和感がなくて。
なのに、細かいところでちゃんと笑いを取ってましたね。
嵐の夜、エレノールに「2階の窓が…」と報告した後。フローベルの響さんが慌てて修理しに戻った後、エレノールに叱られるまで“しれ〜っ”とその場に残って、腕を前に組んでにこにこしている姿が…あんまりステキで。最高に笑えました(^ ^)。
最後の落成パーティーで、エレノールが「アルマンド・ジャッケと、ジョルジュです!」と言おうとする時。
シュミットは、その少し前、エレノールが「もう二人おります」と言ったあたりで「はっ」と気が付くんですよね。それまではニコニコしてるのに。で、ちょっとキョドって、エレノールが二人の名前を呼んだときに「思わず」という感じで目を瞑って、客が入り口の方を向いて拍手をするのに軽く首を振るんです…。それからエレノールが不安になってもう一度名前を呼ぶ段になって、やっと顔をあげて。おもむろに
「…いません」
と。
その間の取り方もすごく良かったですし、不安げな声も良かったんです。
大した場面じゃないんですけど、なんともいえず人間味のあるお芝居をしてくれて、とっても嬉しかったのです…。
みちるちゃん、えりおっと、しのちゃんは86期。
せりちゃんが87期で、るうちゃん、寿音ちゃんが88期。
月組若手は、今とってもアツくて面白いです♪
本公演ではみんな本当に出番がないですけど、本当にがんばっているので、良かったらぜひ観てあげてくださいねっ♪
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若人たちのパリ【その3】
2007年3月2日 宝塚(月) コメント (2)芸達者な職人さんたちを語り終えて、さて次は。
ちょっと緊張しつつ(苦笑)、メインキャストについて。
この作品のメイン5人の新公キャスト、私は、全員ものすごく好きなんですよね。
あ、5人っていうのは、もちろんエレノール(出雲)=青葉みちる、アルマンド(瀬奈)=龍真咲、ギスターヴ(霧矢)=星条海斗、ジョルジュ(大空)=明日海りお、ミミ(彩乃)=夢咲ねねの5人ですけれども。
うん。5人とも、本当にみんな上手で達者で、なのに必死で。
そして、可愛かったです。
本役より芝居の巧いひともいれば、歌の上手いひともいました。
本役より可愛い人もいれば、衣装が似合っていたひともいました。
でも、やっぱり新公は新公なんだな、と。
さすがに本役は本役を張るだけのことはあるんだな、と。
そんなことをしみじみ思った1時間半でした。
でもね。
生田さんの演出で本公演を観てみたい、とは思いましたよ。
どこがどう違う、と言葉で説明するのは難しいのですが、しっかり一人一人を見てくださって、演技指導なさったんだろうなあ、と…
舞台を観ていて本当にそう思ったので。
まあ、本役は全員、演技指導されなくちゃ何もできないような学年でも経験でもない筈ですけれども。
この作品。5人+ジャンが、それぞれいろんなところでちょっとずつ絡むのですが、メイン全員が舞台に揃う場面っていうのがないんですよね。
そのぶん、「その場にいない人」に対してどう思っているかを表現する芝居、という難題をクリアしないと、芝居が成立しないワケですが…
たとえば、アルマンドとミミ。舞台の上で出会うのは、最初の出会いと、金庫騒ぎの後と、ラストシーンのみ。
たとえば、アルマンドとギスターヴ。舞台の上で出会うのは、最初のホテルの部屋とパーティのみ。
…でも、そうでなくてはならないのです。だって、アルマンドはペテン師ですから。
一緒に過ごす時間が長ければ長いほど、ボロが出る。
だから、最低限の会話を交わすだけにして、ミミへの、あるいはギスターヴへの心情はジョルジュに向かって語るわけです。
逆に、ジョルジュには心情を吐露する場面がありません。
それは、アルマンドが聞いてくれないから(笑)というのではなく、多分、ジョルジュがまだ「一人前のペテン師ではない」からなんだと思うのです。
ジョルジュとミミは、都合4回出会います。(ラストシーンでは同じ舞台に立っているだけで絡みはありませんが…)
多分これは、出会いすぎ。そして、そのこと自体がジョルジュの「ペテン師」としてのレベルの低さを表しているんだと思うのです。
アルマンドはプロだけど、ジョルジュはプロじゃなかった。
ジョルジュはプロじゃないから、ミミとアルマンドは幸せになれるんだと(そうなれば自分もいつか幸せを見つけられる、と)、そう思いたい。
だから、モンマルトルの場面をセッティングする。
でも。アルマンドはプロだから、ミミを置いてパリを出る行動に迷いがない。
…その心情に説得力がなくては、話そのものが成立しません。
だから。
だから、アルマンドのキモは、ジョルジュに向かって「ミミにはギスターヴがお似合いだ」と語る場面だと思うわけです。
ミミとギスターヴ、その場にいない二人に対してどんな想いでいるのか、それを表現する唯一の場ですから。
そして、ジョルジュのキモは。
ミミのボタンを貰いに行ったときに何を話したのか、それを観客に想像させることができるかどうか。
アルマンドとミミ、二人に対する口には出さない想いを表現できるかどうか…
ミミは、ジョルジュに向かってアルマンドのことを語る場面。
ギスターヴは、落成式でアルマンドとジョルジュのことを語る場面。
エレノールは、アルマンドにジュリアンの思い出を語る場面。
新公のお稽古ではきっと、どうすればこの課題をクリアできるか、全員が本当に真剣に考えたんだろうな、と思いました。
クリアできた人もいるし、ちょっと厳しかった人もいたと思いますが。
それをまとめあげてきっちりとイタに載せた生田さんに、拍手。
本公演と一番キャラクターが違っていたのは、ミミでしょうか。
ねねちゃんは、本当に本当に本当に、純粋無垢に可愛かった!ので。
本質的に無色透明な、ほんのりと白い光に包まれたような少女。
こういう役は、かなみちゃんみたいな「酸いも甘いも…」なベテラン娘役には難しいのかもしれませんね。
なにもわざわざかなみちゃんにこんな役をあてなくても、と心から思いますし。エレノールをもう少し若い設定にして、アルマンドと恋をさせればいいじゃないか!と何度思ったことか(怒)。
でも、植田さんが脚本を書いた「パリの空よりも高く」のヒロインは、ミミ。
だから仕方ない。かなみちゃんは、やるしかないんです。
かなみちゃんのミミは、孤児で育って、かなり世間にもまれて苦労している娘。守ってくれる人もなく、可愛い弟を守ることに精一杯で、自分の幸せを求めることを知らない、そんな印象でした。
最初に観た時、ひょっとして花だけじゃなくて春も売っている設定なんじゃないか、と思ったくらい(←違うからソレ)、「不幸」のベールをまとった存在。
そんなミミが唯一見つけた「夢」。それが、「パリの空よりも高い塔を建てる」ことであり、そんな「夢」を描いてくれたギスターヴにほのかな憧れを抱く。
だけど、そんな「実現不可能だったはずの夢」を、現実に実現させてしまいそうなアルマンドという存在に出会って、いきなり彼に恋をする…
かなみちゃんのミミは、ギスターヴの気持もジョルジュの気持も、薄々勘づいていながら避けている印象もあって(「まさか」の言い方が、本当に「思ってもいなかったことを言われた驚き」というより、もう少し「あーあ言われちゃった…」みたいに聞こえるんですよね……考えすぎ?)。意外と自分のことはよくわかっている人なんだなあ、と。
かなみちゃんのミミには、そんな印象があったのですが。
ねねちゃんのミミは。
…とにかく可愛かったなあ……(←ダメみたいです私)
なんでだろう。ねねちゃんのミミは、「不幸」の陰を感じませんでした。
決して、大根だから陰を表現できなかったというのではないんですよ?そんなものを飛び越えて、むしろ「堕天使の涙」のリリスのような、幸も不幸もすべてを受け入れて、全てを赦してしまう無色透明さと、人としての大きさを感じた、と言ったら誉めすぎでしょうか…。
…誉めすぎだろうなきっと。
えーっと。
ねねちゃんのミミは、孤児だけど、人情に厚いパリの下町で大人たちに可愛がられて育った、そんな印象がありました。
「愛されたことがなかった」という台詞は勿論あるのですが、そこに固執していなかった、というのかな。
この台詞、本公演では「本当の私を知っている人、見てくれる人は誰もいないの」という寂しさ(=不幸の影)があって。ジャンがあんなに熱愛しているのに、なんでわかってあげないんだー!と思ってしまったりしたのですが。
ねねちゃんのミミは。
「みんな私を可愛がってはくれるけど、私が本気で好きになった人に愛されたことは、ない」
という意味に聞こえたのです…。
ジョルジュに愛されても、ギスターヴに愛されても、そんなものはまったくのアウト・オブ・眼中。
ミミの目に映るのは、アルマンドただ一人。
そんな純粋でかたくななまっすぐさが、ひどくいとおしいのです。
しかも、彼女はアルマンドの愛を得る可能性を全く考えていないんですよね。
「アルマンドさんは偉い人だから」
と言いながら、
「だから私じゃ無理なんだわ」
と思っているんじゃないんです。
最初から、そんなことは考えてもいない。
「アルマンドさんは私を愛さない」
でもそれは、ミミにとって不幸なことではないのです。
ミミはまだ、女じゃないから。子供だから。
だから、ミミは透明で。
キレイなまま、去りゆくアルマンドを見送ることができる。
アルマンドさんは、自分を愛してくれた、と。
その思い出だけを胸に抱いて。
本公演のミミは、ギスターヴと幸せになっただろうな、と素直に思えるのですが。
新人公演のミミは。
…そのまま一人で、初恋の思い出を胸にがんばっていそうだなあ、と思いました。
もしかしたら、オテル・ド・サンミッシェルをもっと本格的に手伝うようになって、エレノールの跡を継いじゃったりなんかするかもしれませんね(*^ ^*)。
ジャン(本役・明日海りお)の紫門ゆりや。
ショーのシェヘラザードに出ている唯一の「知らない下級生」だったのですが、もう覚えましたよ♪
笑顔が可愛くて、すごくいいお芝居をする人ですね!
本役のみりおくんよりちょっと大人っぽくて、「ミミに守られている可愛い弟」ではなく、「ちょっと天然なお姉ちゃんを守るしっかり者の弟」という感じ。
どの場面もちょこちょこ小芝居していて目が離せなかったのですが。
まず、「ギスターヴ応援団長」っぷりと「ジョルジュ=敵」認定っぷりに爆笑しました。
ミミがギスターヴに花束をあげる場面でも、ジョルジュが花束を奪い取った瞬間に顔色が変わるの(笑)。
「やめてください!姉さんが困ってます」の台詞も、怖い怖い。
2度目の街角で、ミミが突然「アルマンドさんってすごいですよねぇ〜♪」とギスターヴに話し始めた途端、わたわたしちゃって(爆)。
で、ギスターヴが一生懸命「ミ、ミ、ミミミミ…」ってやっているのを見て、軽く溜息をついて、「んじゃ、俺、これを届けてくるからさ、」と言ってからちらっとギスターヴの方を見る、その視線の送り方!「(あとはうまくやりなね、ギスターヴさん)」って台詞が聞こえてきそうでした(死)
ジョルジュに対するむき出しの敵意も面白かったですね。
そして、ラスト。
ミミの腰に抱きついて、引き留めるジャン。
本公演のみりおくんは、なんだか本当に「お姉ちゃん行かないで!」という感じのお芝居をされていたと思うのですが。
紫門くんのジャンは。
ただ、切ない瞳でアルマンドを見詰めて立ち竦むミミの傍に跪いて。
軽く腰に手を回して。
そして、下からミミの顔をのぞき込むんですよね。
引き留めようとするのではなく、別れに涙を流す姉を、暖かく包み込んで、宥めるように。
ちょっと話がずれますが。
メインキャストの年齢設定を考えてみました。(根拠は全くなし&ル・サンクの年齢表記は誤植だという解釈の上で)
役名 本公演 新公
エレノール 56→59歳 36→39歳
アルマンド 25→28歳 23→26歳
ギスターヴ 22→25歳 28→31歳
ジョルジュ 18→21歳 16→19歳
ミミ 20→23歳 18→21歳
ジャン 15→18歳 17→20歳
エレノールは、本公演ではジュリアンのちょっと下くらい。新公では、ジュリアンと出会った時16,7の小娘。
ジョルジュとジャンは、本公演と新公で年齢差が逆転。
ミミとジャンは、本公演ではミミがだいぶ年上で弟を守る立場、新公では、年もほとんど一緒で、弟が姉を守る立場。
うん。
この年齢設定の違いの影響が一番出たのがジャンとミミであり、ジャンとジョルジュの関係だったように思いました。
アルマンド(本役・瀬奈)のまさお。
初主演なんですね、そういえば。
そんな感じは全然しませんでした。(挨拶以外は)
いろいろありましたけど、まさおくんは終始落ち着いて、しっかり演じていたと思います。
えーっと。
私は、まさおくんの声の良さに惚れて以来、ずーっと注目していたんですよね。
最初に「この子いいなあ」と思ったのは、コンサート「SENA!」での麻子さんとのデュエットで(笑)。
新公ルドルフも好きだったし、YoungBloodsはわざわざバウまで観にいったし、本公演でちょこまか小芝居しているのが観ていて楽しくて。
でも。
YoungBloods!を観て。
これはヤバイ、と思ったんですよね…。
巧すぎる。
そして、本人も自分が巧いことを知りすぎている。
芝居、というのは、歌やダンスのように点数で評価することの非常に難しいもの。
声色の使い分けや抑揚、仕草など、点数で評価出来る部分もあるのですが、役の本質を掴むことができるかどうか、というのは点数のつけようがありません。
そしてまさおくんは、点数で評価する分野についてはものすごく高得点を取れるのですが、点数をつけられないもの(評価基準がはっきりしないもの)については、どうしたらいいのか全くわからなくなってしまうタイプのような気がします。
今はまだ、若さという勢いがあるからいいのですが。
いずれ新公も卒業してしまえば、「なんでもできる優等生だけど、おもしろみに欠けるタイプ」と言われかねない。
容姿が良いのでアイドルタイプに見られがちですが、実は意外と職人タイプなんですよね…。
こういう人は、若いうちになるべくいろんな役をやって、引き出しを増やしておくことが一番大切で、特に新人公演で違うタイプの本役の役をやらせてもらうと良いと思うのですが。
次の正塚さんのお芝居が、新公ラスト、ですよね…。
次も麻子さんの役だろうなあ…。うー、心配…。
でも、今回の「パリの空よりも高く」は、「暁のローマ」の時ほど「本役のコピーじゃんっ!!」とは思わなかったので。
まさおも少しづつ成長しているのだと思えて、嬉しかったです。
とりあえず真似から入るのも、芸を磨くには大事なことですもんねっ。
まさおの一番の魅力は、声。
それが、この膨大な台詞をハイテンションで喋り続けなくてはならないアルマンドというキャラを演じるには大きな武器になったと思います。
それも、ただ「笑いを取るために」変な声をだすのではなく、ちゃんと心情の裏付けがあったうえで「声色を使っている」のは大したものです。
間の取り方も、麻子さんとはまた違った感性なんですよね。相手も違うんですから、当たり前なのですが。
生田さんが細かく演出されたのか、細々としたところで本公演と違うことがたくさんあったのですが。
キャラとして、本公演のアルマンドと一番大きく違っていたのは、ジョルジュとの関係でしょうか。
麻子さんと祐飛さんの、仲がいいからってソコまでやらんでいい!的な異常なラブラブっぷりは影を潜めて、ごく普通の、年齢にも経験にもかなり差がある仕事上のコンビっぷり。
本役アルマンドの、妙にジョルジュに頼る風もなかったし、本役ジョルジュの、ちょっとアルマンドに対して甘えたような口調になるところもなくて。
仲はいいけど、クールなお二人でした。
本役より少し若いカンジの役作りでしたが、一つ一つの芝居を丁寧にやっていたのが印象的です。
会話している相手の台詞を、真剣に聞いているのが伝わってきて。
「芝居は相手とのキャッチボールだと教えてくれた生田先生」というようなことを挨拶で言っていましたが。
本当にそれがわかったのなら。
だとしたら、もうまさおくんは大丈夫なのかもしれない、と。
ちょっと安心してみたり。
実際、「暁のローマ」の本役ストラトーンでは、ブルータスとのキャッチボールが全然成立していなかった(YoungBloodsは、そもそも藤井さんの脚本に「会話」というものが無かったので仕方ないけど…)ことを考えれば、凄い成長したんだなあ、と涙目になってみたり。
新公は本当に、観るだけで疲れるんですよね…(←ナニカが違うような気がする)
ギスターヴ(本役・霧矢)のマギー。
あれ?声がキリヤンそっくり!?
全然違う声の筈なのに、ああいう吃りの芝居をしようとすると声まで似てしまうのでしょうか。
本公演で、「このパリにできるなんてステキじゃないかー!」と、ちょっと棒読みっぽい台詞を言っている人とはまるで別人のようでした。
芝居自体はキリヤンとはまた違っていて面白かったのですが、ちょっと気になったのは、芝居が押せ押せの一本槍だったこと。
「エリザベート」のエルマーや、「暁のローマ」のカエサルは、そこが良かったのだと思うのですが。
…ギスターヴは、引くところは引かないと。
一番気になったのは、最初のパーティで塔について説明するところ。
あまりにも芸達者で、表現力がありすぎて、
滔々と喋りすぎて、完全にギスターヴじゃなくなってしまっていましたよね。
なんてね。
文句もいいますけど、でも、マジで応援しています。
研7の最初の新公で初主演し、最後は2番手役で新公を卒業するマギー。
実力は十分にある人なので、幸せなジェンヌ人生を歩んで欲しいなあ、と祈りつつ、
…深い感慨を抱いてしまう私…。
誰かさんと違って実力はありあまるほどあるので。
新公を卒業したら、もう組内では「中堅」になるのですから。
「回りを見て」「回りを読んで」「空気を乱さない」ことも、一つの公演をし遂げる上で、とても大切なことです。
どんなに理不尽でも回りに合わせろ、って話をしているわけじゃありません。
ただ、「芝居全体」「場面全体」が、観客席からどう見えるか、をもう少し意識するともっと良くなるんじゃないかなあ、と…。
新公学年での「やりすぎ」は、問題ない。というより、やらなくちゃいけません。
どうせ新公学年は本公演での出番も少ないし、どんなにがんばっても、なかなか「場面を壊す」のって難しいですし。
「やりすぎ」ができない人は、やっぱり偉くはなれないと思いますから。
だけど、中堅は出番も多く、役割も重要になって、ちょっとしたことですぐ「場面を壊し」てしまえるようになるのですから。
「舞台」の、あるいは「作品」の中の自分の役割は何なのか(弾ければいいのか、弾けてはいけないのか)を常に考えることも必要なのかな、と。
ジョルジュ(本役・大空)のみりおくん。
この人も本当に芝居の巧い人です。
歌も結構歌える。なんといっても、「暁のローマ」で、あのアントニウスを演じきり、歌いきった方ですから。
でも。
今回は歌は苦戦してましたね…(しょんぼり)。好きな声なので、音とりをもう少しがんばってほしいです。
アントニウスのソロが表現豊かに歌い切れたんだから、絶対大丈夫!がんばれー!!
語るのは最後になってしまいましたが、ジョルジュも本公演と新公、全然違っていました。
年齢的に若くて弟が似合う、というキャラクターの違いもあるのでしょうが、
なにか、もっと本質的なところが。
ラストシーン。
下手花道に立つジョルジュは、最後にちらっとミミを見て口許に笑みを浮かべ、パリに背を向けます。
…エッフェル塔を見ることなく。
もう出来あがってしまった塔には、終わってしまった仕事には、興味がない、と。
新公では、アルマンドだけでなくジョルジュも、実力はどうあれ、一応はプロのペテン師だから。
…そんな風に解釈するのは、うがちすぎでしょうか?
新公のジョルジュが、年齢もキャラクターも若くて可愛いタイプなのに不思議と大人っぽく見えて、
本公演のジョルジュが、年齢もキャラクターも柄違いなのに、不思議と痛々しいほど子供に見えるのは。
ジョルジュが「背伸びした子供」でなく「可愛い大人」に見えるんですよね。
この違いが、演出家の意図なのか、役者の解釈なのかはわかりませんが、結果的には、どちらもありだったと思います。
うまく言葉にすることができませんが、主筋に絡まない割に出番が多いだけに、いろいろな解釈が可能な役なんだな、と思いました。
そして、主筋には絡まないにもかかわらず、ジョルジュのキャラクター次第で作品の雰囲気がずいぶん変わるんだな、と。
(アルマンドやギスターヴは、そんなに大きく違ったキャラクターを構築することが難しいので…)
…やっぱり長くなってしまったなあ(涙)。
まだ語っていないのは、ボーイたちとパリ市民。次で終わるかな、無理かな…。
.
ちょっと緊張しつつ(苦笑)、メインキャストについて。
この作品のメイン5人の新公キャスト、私は、全員ものすごく好きなんですよね。
あ、5人っていうのは、もちろんエレノール(出雲)=青葉みちる、アルマンド(瀬奈)=龍真咲、ギスターヴ(霧矢)=星条海斗、ジョルジュ(大空)=明日海りお、ミミ(彩乃)=夢咲ねねの5人ですけれども。
うん。5人とも、本当にみんな上手で達者で、なのに必死で。
そして、可愛かったです。
本役より芝居の巧いひともいれば、歌の上手いひともいました。
本役より可愛い人もいれば、衣装が似合っていたひともいました。
でも、やっぱり新公は新公なんだな、と。
さすがに本役は本役を張るだけのことはあるんだな、と。
そんなことをしみじみ思った1時間半でした。
でもね。
生田さんの演出で本公演を観てみたい、とは思いましたよ。
どこがどう違う、と言葉で説明するのは難しいのですが、しっかり一人一人を見てくださって、演技指導なさったんだろうなあ、と…
舞台を観ていて本当にそう思ったので。
まあ、本役は全員、演技指導されなくちゃ何もできないような学年でも経験でもない筈ですけれども。
この作品。5人+ジャンが、それぞれいろんなところでちょっとずつ絡むのですが、メイン全員が舞台に揃う場面っていうのがないんですよね。
そのぶん、「その場にいない人」に対してどう思っているかを表現する芝居、という難題をクリアしないと、芝居が成立しないワケですが…
たとえば、アルマンドとミミ。舞台の上で出会うのは、最初の出会いと、金庫騒ぎの後と、ラストシーンのみ。
たとえば、アルマンドとギスターヴ。舞台の上で出会うのは、最初のホテルの部屋とパーティのみ。
…でも、そうでなくてはならないのです。だって、アルマンドはペテン師ですから。
一緒に過ごす時間が長ければ長いほど、ボロが出る。
だから、最低限の会話を交わすだけにして、ミミへの、あるいはギスターヴへの心情はジョルジュに向かって語るわけです。
逆に、ジョルジュには心情を吐露する場面がありません。
それは、アルマンドが聞いてくれないから(笑)というのではなく、多分、ジョルジュがまだ「一人前のペテン師ではない」からなんだと思うのです。
ジョルジュとミミは、都合4回出会います。(ラストシーンでは同じ舞台に立っているだけで絡みはありませんが…)
多分これは、出会いすぎ。そして、そのこと自体がジョルジュの「ペテン師」としてのレベルの低さを表しているんだと思うのです。
アルマンドはプロだけど、ジョルジュはプロじゃなかった。
ジョルジュはプロじゃないから、ミミとアルマンドは幸せになれるんだと(そうなれば自分もいつか幸せを見つけられる、と)、そう思いたい。
だから、モンマルトルの場面をセッティングする。
でも。アルマンドはプロだから、ミミを置いてパリを出る行動に迷いがない。
…その心情に説得力がなくては、話そのものが成立しません。
だから。
だから、アルマンドのキモは、ジョルジュに向かって「ミミにはギスターヴがお似合いだ」と語る場面だと思うわけです。
ミミとギスターヴ、その場にいない二人に対してどんな想いでいるのか、それを表現する唯一の場ですから。
そして、ジョルジュのキモは。
ミミのボタンを貰いに行ったときに何を話したのか、それを観客に想像させることができるかどうか。
アルマンドとミミ、二人に対する口には出さない想いを表現できるかどうか…
ミミは、ジョルジュに向かってアルマンドのことを語る場面。
ギスターヴは、落成式でアルマンドとジョルジュのことを語る場面。
エレノールは、アルマンドにジュリアンの思い出を語る場面。
新公のお稽古ではきっと、どうすればこの課題をクリアできるか、全員が本当に真剣に考えたんだろうな、と思いました。
クリアできた人もいるし、ちょっと厳しかった人もいたと思いますが。
それをまとめあげてきっちりとイタに載せた生田さんに、拍手。
本公演と一番キャラクターが違っていたのは、ミミでしょうか。
ねねちゃんは、本当に本当に本当に、純粋無垢に可愛かった!ので。
本質的に無色透明な、ほんのりと白い光に包まれたような少女。
こういう役は、かなみちゃんみたいな「酸いも甘いも…」なベテラン娘役には難しいのかもしれませんね。
なにもわざわざかなみちゃんにこんな役をあてなくても、と心から思いますし。エレノールをもう少し若い設定にして、アルマンドと恋をさせればいいじゃないか!と何度思ったことか(怒)。
でも、植田さんが脚本を書いた「パリの空よりも高く」のヒロインは、ミミ。
だから仕方ない。かなみちゃんは、やるしかないんです。
かなみちゃんのミミは、孤児で育って、かなり世間にもまれて苦労している娘。守ってくれる人もなく、可愛い弟を守ることに精一杯で、自分の幸せを求めることを知らない、そんな印象でした。
最初に観た時、ひょっとして花だけじゃなくて春も売っている設定なんじゃないか、と思ったくらい(←違うからソレ)、「不幸」のベールをまとった存在。
そんなミミが唯一見つけた「夢」。それが、「パリの空よりも高い塔を建てる」ことであり、そんな「夢」を描いてくれたギスターヴにほのかな憧れを抱く。
だけど、そんな「実現不可能だったはずの夢」を、現実に実現させてしまいそうなアルマンドという存在に出会って、いきなり彼に恋をする…
かなみちゃんのミミは、ギスターヴの気持もジョルジュの気持も、薄々勘づいていながら避けている印象もあって(「まさか」の言い方が、本当に「思ってもいなかったことを言われた驚き」というより、もう少し「あーあ言われちゃった…」みたいに聞こえるんですよね……考えすぎ?)。意外と自分のことはよくわかっている人なんだなあ、と。
かなみちゃんのミミには、そんな印象があったのですが。
ねねちゃんのミミは。
…とにかく可愛かったなあ……(←ダメみたいです私)
なんでだろう。ねねちゃんのミミは、「不幸」の陰を感じませんでした。
決して、大根だから陰を表現できなかったというのではないんですよ?そんなものを飛び越えて、むしろ「堕天使の涙」のリリスのような、幸も不幸もすべてを受け入れて、全てを赦してしまう無色透明さと、人としての大きさを感じた、と言ったら誉めすぎでしょうか…。
…誉めすぎだろうなきっと。
えーっと。
ねねちゃんのミミは、孤児だけど、人情に厚いパリの下町で大人たちに可愛がられて育った、そんな印象がありました。
「愛されたことがなかった」という台詞は勿論あるのですが、そこに固執していなかった、というのかな。
この台詞、本公演では「本当の私を知っている人、見てくれる人は誰もいないの」という寂しさ(=不幸の影)があって。ジャンがあんなに熱愛しているのに、なんでわかってあげないんだー!と思ってしまったりしたのですが。
ねねちゃんのミミは。
「みんな私を可愛がってはくれるけど、私が本気で好きになった人に愛されたことは、ない」
という意味に聞こえたのです…。
ジョルジュに愛されても、ギスターヴに愛されても、そんなものはまったくのアウト・オブ・眼中。
ミミの目に映るのは、アルマンドただ一人。
そんな純粋でかたくななまっすぐさが、ひどくいとおしいのです。
しかも、彼女はアルマンドの愛を得る可能性を全く考えていないんですよね。
「アルマンドさんは偉い人だから」
と言いながら、
「だから私じゃ無理なんだわ」
と思っているんじゃないんです。
最初から、そんなことは考えてもいない。
「アルマンドさんは私を愛さない」
でもそれは、ミミにとって不幸なことではないのです。
ミミはまだ、女じゃないから。子供だから。
だから、ミミは透明で。
キレイなまま、去りゆくアルマンドを見送ることができる。
アルマンドさんは、自分を愛してくれた、と。
その思い出だけを胸に抱いて。
本公演のミミは、ギスターヴと幸せになっただろうな、と素直に思えるのですが。
新人公演のミミは。
…そのまま一人で、初恋の思い出を胸にがんばっていそうだなあ、と思いました。
もしかしたら、オテル・ド・サンミッシェルをもっと本格的に手伝うようになって、エレノールの跡を継いじゃったりなんかするかもしれませんね(*^ ^*)。
ジャン(本役・明日海りお)の紫門ゆりや。
ショーのシェヘラザードに出ている唯一の「知らない下級生」だったのですが、もう覚えましたよ♪
笑顔が可愛くて、すごくいいお芝居をする人ですね!
本役のみりおくんよりちょっと大人っぽくて、「ミミに守られている可愛い弟」ではなく、「ちょっと天然なお姉ちゃんを守るしっかり者の弟」という感じ。
どの場面もちょこちょこ小芝居していて目が離せなかったのですが。
まず、「ギスターヴ応援団長」っぷりと「ジョルジュ=敵」認定っぷりに爆笑しました。
ミミがギスターヴに花束をあげる場面でも、ジョルジュが花束を奪い取った瞬間に顔色が変わるの(笑)。
「やめてください!姉さんが困ってます」の台詞も、怖い怖い。
2度目の街角で、ミミが突然「アルマンドさんってすごいですよねぇ〜♪」とギスターヴに話し始めた途端、わたわたしちゃって(爆)。
で、ギスターヴが一生懸命「ミ、ミ、ミミミミ…」ってやっているのを見て、軽く溜息をついて、「んじゃ、俺、これを届けてくるからさ、」と言ってからちらっとギスターヴの方を見る、その視線の送り方!「(あとはうまくやりなね、ギスターヴさん)」って台詞が聞こえてきそうでした(死)
ジョルジュに対するむき出しの敵意も面白かったですね。
そして、ラスト。
ミミの腰に抱きついて、引き留めるジャン。
本公演のみりおくんは、なんだか本当に「お姉ちゃん行かないで!」という感じのお芝居をされていたと思うのですが。
紫門くんのジャンは。
ただ、切ない瞳でアルマンドを見詰めて立ち竦むミミの傍に跪いて。
軽く腰に手を回して。
そして、下からミミの顔をのぞき込むんですよね。
引き留めようとするのではなく、別れに涙を流す姉を、暖かく包み込んで、宥めるように。
ちょっと話がずれますが。
メインキャストの年齢設定を考えてみました。(根拠は全くなし&ル・サンクの年齢表記は誤植だという解釈の上で)
役名 本公演 新公
エレノール 56→59歳 36→39歳
アルマンド 25→28歳 23→26歳
ギスターヴ 22→25歳 28→31歳
ジョルジュ 18→21歳 16→19歳
ミミ 20→23歳 18→21歳
ジャン 15→18歳 17→20歳
エレノールは、本公演ではジュリアンのちょっと下くらい。新公では、ジュリアンと出会った時16,7の小娘。
ジョルジュとジャンは、本公演と新公で年齢差が逆転。
ミミとジャンは、本公演ではミミがだいぶ年上で弟を守る立場、新公では、年もほとんど一緒で、弟が姉を守る立場。
うん。
この年齢設定の違いの影響が一番出たのがジャンとミミであり、ジャンとジョルジュの関係だったように思いました。
アルマンド(本役・瀬奈)のまさお。
初主演なんですね、そういえば。
そんな感じは全然しませんでした。(挨拶以外は)
いろいろありましたけど、まさおくんは終始落ち着いて、しっかり演じていたと思います。
えーっと。
私は、まさおくんの声の良さに惚れて以来、ずーっと注目していたんですよね。
最初に「この子いいなあ」と思ったのは、コンサート「SENA!」での麻子さんとのデュエットで(笑)。
新公ルドルフも好きだったし、YoungBloodsはわざわざバウまで観にいったし、本公演でちょこまか小芝居しているのが観ていて楽しくて。
でも。
YoungBloods!を観て。
これはヤバイ、と思ったんですよね…。
巧すぎる。
そして、本人も自分が巧いことを知りすぎている。
芝居、というのは、歌やダンスのように点数で評価することの非常に難しいもの。
声色の使い分けや抑揚、仕草など、点数で評価出来る部分もあるのですが、役の本質を掴むことができるかどうか、というのは点数のつけようがありません。
そしてまさおくんは、点数で評価する分野についてはものすごく高得点を取れるのですが、点数をつけられないもの(評価基準がはっきりしないもの)については、どうしたらいいのか全くわからなくなってしまうタイプのような気がします。
今はまだ、若さという勢いがあるからいいのですが。
いずれ新公も卒業してしまえば、「なんでもできる優等生だけど、おもしろみに欠けるタイプ」と言われかねない。
容姿が良いのでアイドルタイプに見られがちですが、実は意外と職人タイプなんですよね…。
こういう人は、若いうちになるべくいろんな役をやって、引き出しを増やしておくことが一番大切で、特に新人公演で違うタイプの本役の役をやらせてもらうと良いと思うのですが。
次の正塚さんのお芝居が、新公ラスト、ですよね…。
次も麻子さんの役だろうなあ…。うー、心配…。
でも、今回の「パリの空よりも高く」は、「暁のローマ」の時ほど「本役のコピーじゃんっ!!」とは思わなかったので。
まさおも少しづつ成長しているのだと思えて、嬉しかったです。
とりあえず真似から入るのも、芸を磨くには大事なことですもんねっ。
まさおの一番の魅力は、声。
それが、この膨大な台詞をハイテンションで喋り続けなくてはならないアルマンドというキャラを演じるには大きな武器になったと思います。
それも、ただ「笑いを取るために」変な声をだすのではなく、ちゃんと心情の裏付けがあったうえで「声色を使っている」のは大したものです。
間の取り方も、麻子さんとはまた違った感性なんですよね。相手も違うんですから、当たり前なのですが。
生田さんが細かく演出されたのか、細々としたところで本公演と違うことがたくさんあったのですが。
キャラとして、本公演のアルマンドと一番大きく違っていたのは、ジョルジュとの関係でしょうか。
麻子さんと祐飛さんの、仲がいいからってソコまでやらんでいい!的な異常なラブラブっぷりは影を潜めて、ごく普通の、年齢にも経験にもかなり差がある仕事上のコンビっぷり。
本役アルマンドの、妙にジョルジュに頼る風もなかったし、本役ジョルジュの、ちょっとアルマンドに対して甘えたような口調になるところもなくて。
仲はいいけど、クールなお二人でした。
本役より少し若いカンジの役作りでしたが、一つ一つの芝居を丁寧にやっていたのが印象的です。
会話している相手の台詞を、真剣に聞いているのが伝わってきて。
「芝居は相手とのキャッチボールだと教えてくれた生田先生」というようなことを挨拶で言っていましたが。
本当にそれがわかったのなら。
だとしたら、もうまさおくんは大丈夫なのかもしれない、と。
ちょっと安心してみたり。
実際、「暁のローマ」の本役ストラトーンでは、ブルータスとのキャッチボールが全然成立していなかった(YoungBloodsは、そもそも藤井さんの脚本に「会話」というものが無かったので仕方ないけど…)ことを考えれば、凄い成長したんだなあ、と涙目になってみたり。
新公は本当に、観るだけで疲れるんですよね…(←ナニカが違うような気がする)
ギスターヴ(本役・霧矢)のマギー。
あれ?声がキリヤンそっくり!?
全然違う声の筈なのに、ああいう吃りの芝居をしようとすると声まで似てしまうのでしょうか。
本公演で、「このパリにできるなんてステキじゃないかー!」と、ちょっと棒読みっぽい台詞を言っている人とはまるで別人のようでした。
芝居自体はキリヤンとはまた違っていて面白かったのですが、ちょっと気になったのは、芝居が押せ押せの一本槍だったこと。
「エリザベート」のエルマーや、「暁のローマ」のカエサルは、そこが良かったのだと思うのですが。
…ギスターヴは、引くところは引かないと。
一番気になったのは、最初のパーティで塔について説明するところ。
あまりにも芸達者で、表現力がありすぎて、
滔々と喋りすぎて、完全にギスターヴじゃなくなってしまっていましたよね。
なんてね。
文句もいいますけど、でも、マジで応援しています。
研7の最初の新公で初主演し、最後は2番手役で新公を卒業するマギー。
実力は十分にある人なので、幸せなジェンヌ人生を歩んで欲しいなあ、と祈りつつ、
…深い感慨を抱いてしまう私…。
誰かさんと違って実力はありあまるほどあるので。
新公を卒業したら、もう組内では「中堅」になるのですから。
「回りを見て」「回りを読んで」「空気を乱さない」ことも、一つの公演をし遂げる上で、とても大切なことです。
どんなに理不尽でも回りに合わせろ、って話をしているわけじゃありません。
ただ、「芝居全体」「場面全体」が、観客席からどう見えるか、をもう少し意識するともっと良くなるんじゃないかなあ、と…。
新公学年での「やりすぎ」は、問題ない。というより、やらなくちゃいけません。
どうせ新公学年は本公演での出番も少ないし、どんなにがんばっても、なかなか「場面を壊す」のって難しいですし。
「やりすぎ」ができない人は、やっぱり偉くはなれないと思いますから。
だけど、中堅は出番も多く、役割も重要になって、ちょっとしたことですぐ「場面を壊し」てしまえるようになるのですから。
「舞台」の、あるいは「作品」の中の自分の役割は何なのか(弾ければいいのか、弾けてはいけないのか)を常に考えることも必要なのかな、と。
ジョルジュ(本役・大空)のみりおくん。
この人も本当に芝居の巧い人です。
歌も結構歌える。なんといっても、「暁のローマ」で、あのアントニウスを演じきり、歌いきった方ですから。
でも。
今回は歌は苦戦してましたね…(しょんぼり)。好きな声なので、音とりをもう少しがんばってほしいです。
アントニウスのソロが表現豊かに歌い切れたんだから、絶対大丈夫!がんばれー!!
語るのは最後になってしまいましたが、ジョルジュも本公演と新公、全然違っていました。
年齢的に若くて弟が似合う、というキャラクターの違いもあるのでしょうが、
なにか、もっと本質的なところが。
ラストシーン。
下手花道に立つジョルジュは、最後にちらっとミミを見て口許に笑みを浮かべ、パリに背を向けます。
…エッフェル塔を見ることなく。
もう出来あがってしまった塔には、終わってしまった仕事には、興味がない、と。
新公では、アルマンドだけでなくジョルジュも、実力はどうあれ、一応はプロのペテン師だから。
…そんな風に解釈するのは、うがちすぎでしょうか?
新公のジョルジュが、年齢もキャラクターも若くて可愛いタイプなのに不思議と大人っぽく見えて、
本公演のジョルジュが、年齢もキャラクターも柄違いなのに、不思議と痛々しいほど子供に見えるのは。
ジョルジュが「背伸びした子供」でなく「可愛い大人」に見えるんですよね。
この違いが、演出家の意図なのか、役者の解釈なのかはわかりませんが、結果的には、どちらもありだったと思います。
うまく言葉にすることができませんが、主筋に絡まない割に出番が多いだけに、いろいろな解釈が可能な役なんだな、と思いました。
そして、主筋には絡まないにもかかわらず、ジョルジュのキャラクター次第で作品の雰囲気がずいぶん変わるんだな、と。
(アルマンドやギスターヴは、そんなに大きく違ったキャラクターを構築することが難しいので…)
…やっぱり長くなってしまったなあ(涙)。
まだ語っていないのは、ボーイたちとパリ市民。次で終わるかな、無理かな…。
.
Congraturations!
2007年3月3日 宝塚全体・OG突然ですが。
樹里咲穂さん、ご結婚おめでとうございます。
なんか噂はかすかに耳に入ってはいたのですが…
笑い飛ばしてました。
真実だったとは。
さすが樹里さん。
びっくりさせてくれますね…。
「花嫁付添い人の秘密」で披露してくれた、キュートな花嫁姿。
…あの時、もう決まっていたなんてこと、あるのでしょうか…(感慨)。
新郎役のファンとしては、ちょい複雑な気持ちもありますケド(笑)、
本当におめでとうございます。
東京會舘コンサートにモダン・ミリーとスケジュールはいっぱいですけど、旦那さまとどこかでゆっくりする時間はあるのでしょうか?
どうぞお幸せに。
宝塚時代も、退団後も、本当にたくさんの人に幸せを与えてくれた樹里さん。
樹里さんの幸せが、ファンの幸せです。
どうぞ、幸せになってください。
どうぞ、旦那さまを幸せにしてあげてください。
そして。
また舞台でお会いできるのを楽しみにしています!
.
樹里咲穂さん、ご結婚おめでとうございます。
なんか噂はかすかに耳に入ってはいたのですが…
笑い飛ばしてました。
真実だったとは。
さすが樹里さん。
びっくりさせてくれますね…。
「花嫁付添い人の秘密」で披露してくれた、キュートな花嫁姿。
…あの時、もう決まっていたなんてこと、あるのでしょうか…(感慨)。
新郎役のファンとしては、ちょい複雑な気持ちもありますケド(笑)、
本当におめでとうございます。
東京會舘コンサートにモダン・ミリーとスケジュールはいっぱいですけど、旦那さまとどこかでゆっくりする時間はあるのでしょうか?
どうぞお幸せに。
宝塚時代も、退団後も、本当にたくさんの人に幸せを与えてくれた樹里さん。
樹里さんの幸せが、ファンの幸せです。
どうぞ、幸せになってください。
どうぞ、旦那さまを幸せにしてあげてください。
そして。
また舞台でお会いできるのを楽しみにしています!
.
若人たちのパリ【その4】
2007年3月4日 宝塚(月)ついうっかり、自分でキリ番を踏んでしまいました(爆)。
踏んで下さった方には何か御礼を、なんぞと考えておりましたのに(←なにをだ!)
5000PVかぁ〜。他のブログ様から見ればごくごくひっそりとした日記ではありますが…それでも5000ってすごいような気がします♪
読んでくださっている全ての方に、心から感謝をm(_ _)m。よかったらコメントしてってくださいね☆
さて。
まだまだ続きそうな、新人公演観劇日記を再開します。
…語りたい人はとっても沢山いるのですが!
まずはその前に。
先日、自分が書いたコメントの修正をさせていただきます。
3/2に書いた記事にいたいだたコメントに、私はこうレスしました。
…実は、今日も観劇いたしまして(微苦笑)。
あれ?
と。
ごめんなさい、かなみちゃん。
かなみちゃんは、全然違う役作りでしたね。
私の見間違いでした。それにしても、なんていう見間違いなんだ!
何度も本公演を観ていて、もちろんあの場面もしっかり見ていたのに。その上で新公を観て、「あれ?」って思ったはずなのに。
…何をヤってるんでしょうね、私…。
せっかくなので。
どう違っていたのか、ちょっと詳細に書いてみたいと思います。
興味のない方は飛ばしてください。
夜中にホテルを訪ねてきて、アルマンドに金包みを差し出すミミ、の場面。
本公演(アルマンド:瀬奈じゅん、ミミ:彩乃かなみ)
[1]ミミ、右手に包みを持ったまま左手を伸ばして、普通に身体の脇におろされているアルマンドの右手をそっと持ち上げる。
[2]持ち上げた掌に包みを握らせ、そのまま両手でアルマンドの右手を包み込む。顔をあげてアルマンドの顔をのぞきこむ。
[3]アルマンドは少し逡巡し、間をおいてから、あいている左手でミミの右手を包み込む。
[4]目と目を見交わして、甘く微笑み、デュエットに入る。
床に近い方から、ミミの左手、アルマンドの右手、包み、ミミの右手、アルマンドの左手、の順番に重なってる感じですかね…。
新人公演(アルマンド:龍真咲、ミミ:夢咲ねね)
[1]ミミ、両手を揃えて包みを載せ、そのままアルマンドに差し出す。(←多分、掌に置かれた包みをアルマンドが持ち上げて受け取ることを期待しているんだと思います)
[2]アルマンドは一瞬逡巡して、包みを持った手ごと自分の両手で包み込む。
[3]ミミ、ぴくんと震えて、反射的にアルマンドを見上げ(ちゃんとアルマンドより小さかったんですよ、ねねちゃん♪)、泣きそうな顔で一瞬微笑む。
[4]アルマンド、そんなミミに吸い込まれるように微笑みかけて、包んだ手ごと自分の方に引き寄せて、デュエットに入る…
そんな感じだったと思います。(多分)
本公演は、甘くて優しい。
新人公演は、痛いほど切ない。
…違う場面みたいでした…。
ねねちゃんのお芝居は、いっぱいいっぱいで何もできなかったエリザベート新公の時から、ずっと注目しているのですが。
本役さんとは全く違う、独自の解釈で一人の人物像をきちんと作り上げる能力と、一緒に舞台に立っている人からのアクションを、一つ残らず全部拾い上げてリアクションしていく回転の速さは、本当に凄いと思います。
月組で、同期のレミちゃんともども揉まれながらも、順調に育ちつつあるようで、とても嬉しいです。これからに期待しています。青年館も観にいくから頑張ってねーっ♪
さて。
まだ語っていない下級生を、…登場順、でいいかな…。
■ホテルの従業員さんたち
バラニーグ(本役:青樹泉)榎登也
レイモンド(本役:星条海斗)五十鈴ひかり
フローベル(本役:龍真咲)響れおな
フレデリク(本役:綾月せり)宇月颯
ドアマン(本役:流輝一斗)煌月爽矢
…可愛かったです。全員。
本役は「おっとりぽわわんな長男(もりえ)、しっかりもので怒らせると怖そうな次男(マギー)、ちゃっかりしているけど実は隙だらけの三男(まさお)、甘えたな末っ子(せりちゃん)」という、見事に竜堂4兄弟(←だからそれ、皆さん知らないから)そのものの組み合わせなのですが。
新公は…「いじられ役の長男、しっかりものの次男、甘えっ子で素直な三男、ちゃきちゃきの末っ子」という感じだった…かな?
とーやんは。なんか可愛い!なんとなく、仲間たちに守られている感じがする(←どこの姫だ)んです。
本公演のパリ市民では、随分声が高いんだなーとちょっと気になっていたのですが、バラニーグはがんばって落ち着いた声で話してました。良かったですよ。
五十鈴さんは、本当に声がイイですね〜!!うっとり。全国ツアー「あかねさす紫の花」の「白雉の歌手」でも美声を堪能させていただきましたが、今回は台詞の声も素晴らしいことを再認識しました。
芝居も良いんですよねー!しっかり者を地でいく見事さで、最初にアルマンドたちの部屋でフローベルと二人でお芝居するところも、表情豊かに、でもしっかり締めるところはちゃーんと締めてました。
みりおくんと同期なんですよね!?まだ若いのに、あの貫禄はい
ったい何事なんだろう…。
前回「暁のローマ」新公のストラトーン(本役:龍真咲)役で私の心を掴んだ響さん。ショーでもなかなかの活躍ぶりで、ダンスも芝居もイケルなんてステキだわ!と個人的に盛り上がっている存在なのですが。
新公も連続でまさおくんの役。おいしいところに来ていてとても期待しているのですが。
今回の新公は…。ごめんなさい、本当にごめんなさいなんですけど、一言だけ。
お化粧、がんばってね…。
もともとキレイな顔なのに、ちょっと頬とかがぷくぷくしているせいか、あの帽子を被ってしまうと…うう、ちょっと悲しい感じ。衣装の着こなしも今ひとつで、せっかく見せ場の多いお芝居なのにあまり目立ちませんでしたね。
龍さんに負けない美声(台詞ですけど)なので、今後のビジュアル面の精進に期待しております!!
パーティーの2階で金を数えている二人に、「このまま持って逃げる人がいたら…という場面。
まさおくんとは全く違う、ピュアに「疑う人の品性を疑いますねー♪」と可愛らしく言い切ってしまう笑顔に、降参しました…。
ショーでの大活躍ぶりに、すっかり名前と顔を覚えてしまった宇月颯くん。とにかく可愛かったです!!特筆することは特にないですが、元気な末っ子でとても可愛かったです。「暁のローマ」でも声の良い人だなあと感心しましたが、今回も、結構台詞も多いのに噛んだりもせず、ちゃんとこなしてたと思います。普通に良かったです!
ドアマンの煌月さん。私は本役のまぐちゃんがずんこさんそっくりで(なんだそりゃ)大好きなのですが、さすがに…(汗)新公は忙しいので、あんまりゆっくり観られませんでしたm(_ _)m。
スタイルがよくてあの大きな衣装が良くお似合いでしたね。まだ学年は若いのに、歩き方や荷物を運んだりする動作がちゃんと男役になっていて感心しました。
うーん、このまま続けるとまた一万字を超えそうな勢いだ…(汗)。
また近いうちに続きを書かせていただきます。…今度こそ最後にしたい…。
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踏んで下さった方には何か御礼を、なんぞと考えておりましたのに(←なにをだ!)
5000PVかぁ〜。他のブログ様から見ればごくごくひっそりとした日記ではありますが…それでも5000ってすごいような気がします♪
読んでくださっている全ての方に、心から感謝をm(_ _)m。よかったらコメントしてってくださいね☆
さて。
まだまだ続きそうな、新人公演観劇日記を再開します。
…語りたい人はとっても沢山いるのですが!
まずはその前に。
先日、自分が書いたコメントの修正をさせていただきます。
3/2に書いた記事にいたいだたコメントに、私はこうレスしました。
>>お金を渡して、包み込むように手を握られたミミは、ハっとしたようにアルマンドを見ます。
(中略)
今日、ちょうど本公演を観たのでチェックしてきたのですが、この「ハッとアルマンドを見る」動作自体はかなみちゃんもやっているんですね。
…実は、今日も観劇いたしまして(微苦笑)。
あれ?
と。
ごめんなさい、かなみちゃん。
かなみちゃんは、全然違う役作りでしたね。
私の見間違いでした。それにしても、なんていう見間違いなんだ!
何度も本公演を観ていて、もちろんあの場面もしっかり見ていたのに。その上で新公を観て、「あれ?」って思ったはずなのに。
…何をヤってるんでしょうね、私…。
せっかくなので。
どう違っていたのか、ちょっと詳細に書いてみたいと思います。
興味のない方は飛ばしてください。
夜中にホテルを訪ねてきて、アルマンドに金包みを差し出すミミ、の場面。
本公演(アルマンド:瀬奈じゅん、ミミ:彩乃かなみ)
[1]ミミ、右手に包みを持ったまま左手を伸ばして、普通に身体の脇におろされているアルマンドの右手をそっと持ち上げる。
[2]持ち上げた掌に包みを握らせ、そのまま両手でアルマンドの右手を包み込む。顔をあげてアルマンドの顔をのぞきこむ。
[3]アルマンドは少し逡巡し、間をおいてから、あいている左手でミミの右手を包み込む。
[4]目と目を見交わして、甘く微笑み、デュエットに入る。
床に近い方から、ミミの左手、アルマンドの右手、包み、ミミの右手、アルマンドの左手、の順番に重なってる感じですかね…。
新人公演(アルマンド:龍真咲、ミミ:夢咲ねね)
[1]ミミ、両手を揃えて包みを載せ、そのままアルマンドに差し出す。(←多分、掌に置かれた包みをアルマンドが持ち上げて受け取ることを期待しているんだと思います)
[2]アルマンドは一瞬逡巡して、包みを持った手ごと自分の両手で包み込む。
[3]ミミ、ぴくんと震えて、反射的にアルマンドを見上げ(ちゃんとアルマンドより小さかったんですよ、ねねちゃん♪)、泣きそうな顔で一瞬微笑む。
[4]アルマンド、そんなミミに吸い込まれるように微笑みかけて、包んだ手ごと自分の方に引き寄せて、デュエットに入る…
そんな感じだったと思います。(多分)
本公演は、甘くて優しい。
新人公演は、痛いほど切ない。
…違う場面みたいでした…。
ねねちゃんのお芝居は、いっぱいいっぱいで何もできなかったエリザベート新公の時から、ずっと注目しているのですが。
本役さんとは全く違う、独自の解釈で一人の人物像をきちんと作り上げる能力と、一緒に舞台に立っている人からのアクションを、一つ残らず全部拾い上げてリアクションしていく回転の速さは、本当に凄いと思います。
月組で、同期のレミちゃんともども揉まれながらも、順調に育ちつつあるようで、とても嬉しいです。これからに期待しています。青年館も観にいくから頑張ってねーっ♪
さて。
まだ語っていない下級生を、…登場順、でいいかな…。
■ホテルの従業員さんたち
バラニーグ(本役:青樹泉)榎登也
レイモンド(本役:星条海斗)五十鈴ひかり
フローベル(本役:龍真咲)響れおな
フレデリク(本役:綾月せり)宇月颯
ドアマン(本役:流輝一斗)煌月爽矢
…可愛かったです。全員。
本役は「おっとりぽわわんな長男(もりえ)、しっかりもので怒らせると怖そうな次男(マギー)、ちゃっかりしているけど実は隙だらけの三男(まさお)、甘えたな末っ子(せりちゃん)」という、見事に竜堂4兄弟(←だからそれ、皆さん知らないから)そのものの組み合わせなのですが。
新公は…「いじられ役の長男、しっかりものの次男、甘えっ子で素直な三男、ちゃきちゃきの末っ子」という感じだった…かな?
とーやんは。なんか可愛い!なんとなく、仲間たちに守られている感じがする(←どこの姫だ)んです。
本公演のパリ市民では、随分声が高いんだなーとちょっと気になっていたのですが、バラニーグはがんばって落ち着いた声で話してました。良かったですよ。
五十鈴さんは、本当に声がイイですね〜!!うっとり。全国ツアー「あかねさす紫の花」の「白雉の歌手」でも美声を堪能させていただきましたが、今回は台詞の声も素晴らしいことを再認識しました。
芝居も良いんですよねー!しっかり者を地でいく見事さで、最初にアルマンドたちの部屋でフローベルと二人でお芝居するところも、表情豊かに、でもしっかり締めるところはちゃーんと締めてました。
みりおくんと同期なんですよね!?まだ若いのに、あの貫禄はい
ったい何事なんだろう…。
前回「暁のローマ」新公のストラトーン(本役:龍真咲)役で私の心を掴んだ響さん。ショーでもなかなかの活躍ぶりで、ダンスも芝居もイケルなんてステキだわ!と個人的に盛り上がっている存在なのですが。
新公も連続でまさおくんの役。おいしいところに来ていてとても期待しているのですが。
今回の新公は…。ごめんなさい、本当にごめんなさいなんですけど、一言だけ。
お化粧、がんばってね…。
もともとキレイな顔なのに、ちょっと頬とかがぷくぷくしているせいか、あの帽子を被ってしまうと…うう、ちょっと悲しい感じ。衣装の着こなしも今ひとつで、せっかく見せ場の多いお芝居なのにあまり目立ちませんでしたね。
龍さんに負けない美声(台詞ですけど)なので、今後のビジュアル面の精進に期待しております!!
パーティーの2階で金を数えている二人に、「このまま持って逃げる人がいたら…という場面。
まさおくんとは全く違う、ピュアに「疑う人の品性を疑いますねー♪」と可愛らしく言い切ってしまう笑顔に、降参しました…。
ショーでの大活躍ぶりに、すっかり名前と顔を覚えてしまった宇月颯くん。とにかく可愛かったです!!特筆することは特にないですが、元気な末っ子でとても可愛かったです。「暁のローマ」でも声の良い人だなあと感心しましたが、今回も、結構台詞も多いのに噛んだりもせず、ちゃんとこなしてたと思います。普通に良かったです!
ドアマンの煌月さん。私は本役のまぐちゃんがずんこさんそっくりで(なんだそりゃ)大好きなのですが、さすがに…(汗)新公は忙しいので、あんまりゆっくり観られませんでしたm(_ _)m。
スタイルがよくてあの大きな衣装が良くお似合いでしたね。まだ学年は若いのに、歩き方や荷物を運んだりする動作がちゃんと男役になっていて感心しました。
うーん、このまま続けるとまた一万字を超えそうな勢いだ…(汗)。
また近いうちに続きを書かせていただきます。…今度こそ最後にしたい…。
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演劇フォーラム 月組
2007年3月5日 宝塚(月) コメント (5)中日で柊巴さんに落ちた私としては、今日の一番のニュースは雪組エリザベートの配役なのですが。
なんなんですか、あの無駄に美形をそろえた重臣たちは。
顔で選んだとしか思えませんが、ハマコゾフィーの後宮ですかそうですか。
…ってな話は後日に回して。
今日は、せっかく参加してきたので、演劇フォーラムのご報告?をさせていただきます。
3月5日(月)18時、東宝劇場にて開催。
第一部は、主に菊田一夫について。
日本演劇協会主催のフォーラム自体は、以前からやっているようですが(多分)、今回は宝塚を題材にした初めての試みということで、協会としてもかなり力が入っている印象。
最初に、少しですが「花咲く港」初演の頃の時代背景や演劇界の状況、日比谷近辺の様子などの紹介がありました。
当時の空撮写真などもスライドで映して、東京宝塚劇場や有楽座などを紹介。
個人的に以前、戦前〜戦後の銀座・日比谷近辺の建築物について勉強したことがあるので、とても面白かったです。私が資料で見た写真とは角度が違っていて、当時この写真を見ていたらなあと思ったり(笑)。
有楽座、って、名前は聞いたことがあったのですが、芸術座の前身にあたるものなのでしょうか?日劇(現マリオン)のあたりにあったと思っていました。この辺まで「有楽町」なんですね。そういえば、司会の方が「このあたりもひっくるめて丸の内、東宝劇場街だった」というようなことを仰っていましたが、ちょっとその前を聞き落としてしまったんですよね…。どんな話の流れでそんな話になったのかな。ご存知の方、コメントいただければ幸いです。
その後、菊田さんが所属していた「笑の王国」と、その主宰・古川緑波(ろっぱ)の紹介がありました。浅草で喜劇を発表していた緑波一座は、昭和10年に東宝に参加、有楽座を根城に活動を開始。
菊田さんも一緒に東宝に入り、次々に作品を創る。15年には宝塚への委嘱第一作を発表、演劇協会を立ち上げたのもこの頃みたいですね。
18年に「花咲く港」を発表。帝国劇場で、古川緑波一座を中心に新劇の村瀬幸子などが参加しての公演で「正当派喜劇の傑作として高い評価を得、劇作家菊田の名を不動のものにした」そうです。
…「菊田天皇」になったのはいつだったんでしょうねぇ…。
菊田さん、って、どうしても宝塚の中だと「偉大な劇作家」としてしか語られないし、実際偉大であることに疑念はないのですが。
こうしてあらためて、浅草喜劇の出身だとか、エノケンや緑波との関わりの話を伺うと、日本の演劇界における位置づけが面白いなあと思うんですよね。
いわゆる「新劇」畑ではなかったんだな、とか。
「翻訳劇」も違うんだな、とか。
…なんだか、日本の演劇界も捨てたもんじゃないな、というか。
(←それはかなり関係ない感慨かと)
コホン。
続いて、元東宝プロデューサーの古川清氏が登場。
私は東宝「レ・ミゼラブル」10周年版のマニアなので、古川さんは散々プログラムでもご尊顔を拝して(?)いるのですが。
2003年に東宝を退社なさっていたんですね。
…だから『「レ・ミゼラブル」短縮版の導入』、なんていう暴挙がまかりとおったんだろうか。古川さんがいたら、そんなことはしなかったんだろうか…
なんてコトを思ってみたり。
(←意味不明で申し訳ありません。関係ないのに、つい…)
すみません。レ・ミゼラブル短縮版の初演(?)は2003年で、古川さんはプロデューサーとして名前が入っていらっしゃるみたいです。邪推して申し訳ありませんでしたm(_ _)m。
古川さんはお元気そうでした。
慶大出身なのは存じておりましたが、古川緑波氏のご長男だというのは初めて知りました。
菊田さんについては、「気が短くて、稽古中にすぐ灰皿を投げる」というエピソードを披露。演出家ってどうしてみんな灰皿を投げるんでしょうか。わざわざその為に、灰を入れない灰皿を何枚も用意しているんだろうか。灰の入った灰皿投げたら、後始末が大変だよなあ…。
緑波と菊田さんの交流について質問されて、「家に来たことはない。エノケンさんの方が、近所に住んでいたのでよく遊びに来ていた」みたいなことを言って、「舞台ではライバルでしたけど、仲良かったんですよ」と微笑ましくまとめていたのが好印象♪
あとは主に緑波の話でしたね。「喜劇役者っていっても、家ではごく真面目で、ふつうで…」とちょっと困ったように話されてました。「本当にごくふつうの父親でしたよ、たぶん」と。
そんなものなんでしょうねぇ、きっと。
「まあ、会社に行く時間が近所のお父さんとはちょっと違ってましたけど」と笑いを取るのも忘れないあたりはさすがでした。
このへんまでは、ごく普通に面白かった、というか、「演劇フォーラム」というタイトルで予想された興味の範囲。
おじさんたちが朴訥に喋るだけですけど、結構愉しんでましたよ私は。
で、いよいよ植田紳爾氏が登場!
そういえば早稲田なんですね。この世代の演劇人は慶大が強い印象でしたが、植田さんがいたのか…。
だからなんだ、って感じですけど(汗)。
いやー、このコーナーが、ある意味一番面白かったです。
あまりの話のかみあわなさに、腹抱えて笑いました。
予定では、「花咲く港」という作品から、何がどうなって「パリの空よりも高く」が出来たのか、という話を引き出したかったのでしょうし、観客が求めていたのもソコだったと思うのですが。
なぜだか、どうしてもそういう話にならないんですよね…。
「舞台をパリにうつしたのはなぜですか」
みたいな、割と直球ストレートな質問に対してでさえ、
「今は3月ですけれども、宝塚では正月公演でしたから、正月らしい華やかな作品をと…」
…いや、ソレ、質問の答えになってませんから。
そもそも何故、「正月らしい華やかな作品」に「花咲く港」を思いついたのさ、ってところを私たちは聞きたいわけで。
「今の月組は学年も近くて実力も拮抗した(そうか?)3人のスターがいるので、それを生かしたいと」
…じゃあなんでペテン師コンビがメインをはる「花咲く港」なんですか。エッフェルにあたる人物は、原作には出てきませんけど、なぜわざわざ?主要人物が3人いる作品なんていくらでもありますけど?
「次に月組に作品を書くときには、もうこの3人が揃っているかどうかわからないから」
…いや、あの、二度と書いてくださらなくって結構ですので。
せめて10年くらい間をあけてくださらないと困ります。…ねぇ?
話を聞きながら、一問一答ならぬ一答一問(植田さんの一答に対して一問=突っ込み)してたんですけど。ああ、あれをデータで取り出せたらなあ…
たぶん。回りの観客の八割は、同時に同じ突っ込みをしていたんじゃないでしょうかねぇ。
司会の方が心の底から困り果てていたのが実に笑えました(ごめんなさい)。
あ、一番ウケたのは「ネクストワン」。
「今までの101本の作品の中で、一番なのはどれ?」と聞かれて。
「いつも過去は振り返らないので(ぜひ振り返っていただきたい)、101本と言われてもふうん、という感じなんですが(作りすぎなんじゃ?)。チャップリンの言葉にもありますが、僕は常にネクストワン、ですね(ネクストを考えるのは、現在の作品を可能なかぎり完璧に近づけてからにしていただけまいか?)
それにしても。
植田さんが喋っているのをナマで見たのは初めてなのですが。
こんなにかっ飛んだ人だったとは!!
ナウオンなどでジェンヌと話している分には、多少変でも、まぁ身内だし、と思えるのですが…外部の人を相手にするトークでコレは、さすがにちょっとまずいんじゃあ…。
質問、聞いてた?っていうか。
ああ、こういう受け答えをするひとが書く脚本なんだから仕方ないなあ、と納得してしまう、というか。
っていうか、なぜそんなんが通用するんだ。「天才肌で人とコミュニケーションがとれない」だけなのか?天才なのかこの人は?
…天災の間違いじゃなくて?
さすが、アルマンドをサイボーグにしただけのことはあるな…(←違うからソレ)。
そういう全ての穴を、脚本そのものは一言一句変えることが赦されないまま、力業で埋めることが要求されるジェンヌって…
…偉大だな。
笑いのうちに第一部終了。
20分の休憩をはさんで、第二部開始。
最初にちょこっと、過去の宝塚作品の舞台映像がぱぱぱぱぱっ!という感じで数分流れ、それから「パリの空よりも高く」の映像(販売DVDの映像でしょうか?)が…2,3分?くらいはあったかな?
で、舞台が明るくなると、舞台の上に椅子が五脚。
簡単に司会挨拶が(「お待たせしました」って)あって、上手から四人のタカラジェンヌが登場。
下手から大空、彩乃、瀬奈、霧矢の順に着席。
…四人とも綺麗で可愛い〜!!スタイルさすが!
公演が終わってから一時間半。二回公演の日の大休憩と同じ時間ですが、舞台化粧じゃないから余裕だったのでしょうか。4人ともキレイでした♪
最初の質問。「パリの印象は?」
祐飛さん以外の三人はパリに行ったことがあるそうで、こもごも印象を。祐飛さんもなんか無難にかわしてました。「行ったことはないけど、舞台の上ではいろいろな時代のパリに生きたことがあります」だったかな。
あ、キリヤンはしっかり笑いを取りにきましたね。「バレエを習っていたので、パリと言えばパリ・オペラ座」という憧れを語った後で、「パリに行ってまず足を運んだんですが、たまたま上演していたのがコンテンポラリー系の作品で。難しくて寝てしまった」と懺悔を。そして笑顔で「…なんですけど、憧れの劇場に足を踏み入れることができたことだけが嬉しくて」っていうのがなんともいえず…(同情)。
私も、憧れのウィーン国立オペラ座で立ち見に並んで「神々の黄昏」を観た時、同じことを思ったっけ、とか思い出したり。
次の質問は「ペテンにかかったり、人を騙したりしたことはありますか」
麻子さんは、花道から三人で登場する時に出るタイミングをずらして教えられた(キリヤンに)、みたいなエピソードを話していたかな。
で、「騙したことはないです。いつも引っかけられる側」と言い切ってくれまして。その瞬間、祐飛さんが破顔一笑して膝においていたマイクを口元にあげ、すごーーーく話したそうにアピールしていたのに、司会の方が気づかず、流されちゃったのが非常に残念です。絶対何か突っ込もうとしていたはずなのにー!何だったんでしょうか。うー、聞きたーい!
祐飛さんは「楽屋での小さな騙しあいはお互いさまで日常ですが」と断った上で、「去年の瀬奈の誕生日に、『うちでパーティしてあげる』と騙して他のところへ連れて行った」エピソードを披露。
司会の方が「みなさん実害はないんですね」と突っ込んだところで麻子さんが反論。
「大空の家だと言うから『じゃ、いいや』と思ってジャージのまま煎餅の袋を抱えて行ったら宝塚ホテルで、しかも組子が全員いた!」と実害についてアツく語ってました。
「だから、今年は何と言われようと誕生日はスーツで過ごすつもり」だ、と。
…ってゆーか、今年の誕生日は公演の楽ですけどね…?
次にキリヤン。キリヤンは、「花道から三人で出るところで、私が出たのにお二人が来てくれなかった」という話を。麻子さんと祐飛さんが、「やむにやまれぬ事情があって出られなかった」と言って(その事情が何なのかは教えてくれませんでした)、「ごめんね」って可愛く言ってたのがツボでした。
で、その後麻子さんのサプライズバースデーでの役割の話になって。最後その話題でこの質問は終了しました。
次。「役を貰った時にどう思ったか」
割と四人とも優等生的なコメントをしていたような。
麻子さんが「台詞が膨大で大変だけど、今はやっと身体に入って、アルマンドとして回りとコミュニケーションが取れるようになった」だったかな。
かなみちゃんが「三人のステキな男役さんに(慕われる役で)」がんばってる、と。で、
「ミミは、三人とも大好きなんですよ」
と言ったら、隣の祐飛さんに真顔で
「ほんとうですか!?マジで嫌がられているんですけど/涙」と突っ込まれて、真剣に言い訳していました(笑)
途中、「瀬奈さんと大空さんはどっちが突っ込み?」という質問が出て。
「二人とも両方やる。どっちかがボケればどっちかが突っ込む」と麻子さん。でも、「キリヤンが入った時はキリヤンがボケ」と、二人がかりで突っ込んでいることを懺悔。
…仲良きことは麗しきかな。
「菊田作品『ジャワの踊り子』に出た大空さんに。思い出は」
祐飛さんは麻実れいさんのジャワ…を観てタムロン役がとても印象に残っていたので、タムロンをやらせて貰えて嬉しかった、と。
その後、これが菊田作品のフォーラムであることを思い出したらしく、作品のことも誉めてました。でもごめんなさい。ごくまっとうなことを仰っていたので忘れてしまった(汗)。
で、続けて「ダル・レークの恋」に出演したときの思い出を」と質問されて…
麻子さんが「いや、あの…」とおろおろしていたら、司会の方も気が付いたらしく。「これからでしたっけ?」「まだ上演してません汗」みたいなやりとりがありました。
「じゃあ、その公演が終わった後にまた(フォーラムを)やりましょう!」と張り切っている司会者がおかしかった(^ ^)。
次の質問はなんだったかな。「役作りに一番時間をかけるのは何ですか。化粧とか?」かな?どっかでそんな質問が出たはず。
麻子さんの答えは、「回りの登場人物とのコミュニケーション」でした。司会に「それはトップだから?」と言われて、ちょっと早口に「いえ、月組は全員そうです」と言い切ってくれました♪
質問:「パリ空で一番好きな台詞・歌は」
麻子さん:「これがペテン師の宿命なんだ」
祐飛さん:嵐の夜のラスト、一人残されて暗転前の「兄貴」
かなみちゃん:「遠くから思うだけで幸せなんです」
キリヤン:主題歌のラスト「夢を描け」。特に結成パーティーの最後に、二階のペテン師たちも皆一緒になって歌う時。
ちょっと順番とかは違っているかもしれませんが、だいたいこんなところかと。もし抜けているものがありましたら教えてください!
で。
ここで植田さん再登場。
椅子が一脚余っているのがずーっと気になっていたんですが、やっぱりね…。
ギスターヴとジョルジュ、どっちをどっちに振るか迷った話をまたしていらっしゃいましたが。
迷うなよそんなこと。宛書してくれ宝塚なんだから。
ミミについては「パリの花売り娘は宝塚の伝統、こういう役をきっちり彩乃にやらせてみたかった」だそうで。…いいんですけど別に。でももったいない。今のかなみちゃんには役不足だよミミは…。
あ、でも、一つ大事なことを言ってました。
この作品は、「娘役を中心に作った」と。
「宝塚だと男役が何人も(の娘役?)に絡む作品って沢山あるんですが、あえて僕はその逆をやりたかった。だから、男役3人に惚れられる=芝居の中心にミミがいる物語を作りました」
…ほおおーーー。
それはそれで、いい考え方だと思いますよ?私は、宝塚作品では娘役も含めた登場人物全てが魅力的に描かれた作品が好きですし、娘役が魅力的じゃないと、それに惚れる男役が意味不明になりますから…。
でも、そういう発想であのミミというキャラが生まれる理由が……私には解りません…(涙)
キリヤンは「とにかく巧い」と。「台詞から歌にはいるときの切り替え」っていうのは確かにキリヤンの一番いいところですし、人を引き込む迫力もすごいんですけど。
うーん。誉めるポイントがちょっとズレているような気もするんですけど…。
祐飛さんについては、「タムロンもとても良かったし、そういうものが向いていると思われているけれども」と断った上で、
「ディナーショーでも、とっても面白い。そういう面白いキャラを生かしたいと思った」、って話をしていましたが。
「ディナーショーで」「面白い」…。
梅田アーネストの裏のSPARK「男役大空祐飛、肩パットはいらないぜ」のことですかね…(困)。
質問:「好きな先輩は」
麻子さん:宝塚に入ってから真琴つばささんのファンになった。
かなみちゃん:個人的にファンになったことはないが、音楽学校に入ったころに娘役トップでいらっしゃった方々は憧れの対象でした、と言ってあげた中に、ついこないだまでかなみちゃんの上にいた花総まりさんの名前があったのにウケちゃいました。
きりやん:剣幸・こだま愛
祐飛さん:剣幸・こだま愛時代の月組をいつも観ては、この舞台に立ちたいと思った。初恋のスターは麻実れい。
質問:「夢は」
四人とも、「舞台人としてみなさんに夢を与えられる存在でありたい」みたいな、ごく無難な答え。
司会に「優等生ですね」と突っ込まれて、「はい、私たち優等生なんで」と答えた麻子さん。「ホンネとタテマエで言うとタテマエの答えをいただきましたが、ホンネは?一杯呑んだら変わるんですか?」と食い下がる司会者に「いえ、これがホンネです。月組は本当にみんなマジメなんで」と真顔でかわす麻子さんがさすがでした。
そんな中。キリヤンが「一日一日を無事に終わらせたい、という小さな夢で」と語っておられたのが、実感というか重みがありましたね…。
トークのテンポはあまり良くなかったし、あんまりホンネっぽいものは出ませんでしたけれども、総体としては面白いフォーラムでした。
次回は4/20頃、花組「黒蜥蜴」をテーマに開催するとのこと。
平日の午後6時っていうのはかなり厳しいのですが、題材が題材なだけにちょっと興味ありなんですよねぇ。うーん、どうしよう。当日でもチケットあるかしら…。
そして。
すべてが終わって外に出たら、それはそれはもの凄い大雨でした(涙)。
あやうく帰れないかと思ったわよ!
フォーラムが始まる前、友人と「見て、あんなに雲が早く走ってる!」「大変な嵐になるそうよ」とちわわ&ねねごっこをして遊んでいたバチが当たったのでしょうか…。
上着もスカートもびっしょり濡れて、絞ったらざあざあ水が流れる状態。エッフェル塔完成(5月)の半年ほど前の「嵐」って、季節も冬だし、こういう嵐だったのでしょうか。唯一の救いは、雨が降っている間は風がやんでいたことですが…まさしく「大変な嵐」でした…。
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なんなんですか、あの無駄に美形をそろえた重臣たちは。
顔で選んだとしか思えませんが、ハマコゾフィーの後宮ですかそうですか。
…ってな話は後日に回して。
今日は、せっかく参加してきたので、演劇フォーラムのご報告?をさせていただきます。
3月5日(月)18時、東宝劇場にて開催。
第一部は、主に菊田一夫について。
日本演劇協会主催のフォーラム自体は、以前からやっているようですが(多分)、今回は宝塚を題材にした初めての試みということで、協会としてもかなり力が入っている印象。
最初に、少しですが「花咲く港」初演の頃の時代背景や演劇界の状況、日比谷近辺の様子などの紹介がありました。
当時の空撮写真などもスライドで映して、東京宝塚劇場や有楽座などを紹介。
個人的に以前、戦前〜戦後の銀座・日比谷近辺の建築物について勉強したことがあるので、とても面白かったです。私が資料で見た写真とは角度が違っていて、当時この写真を見ていたらなあと思ったり(笑)。
有楽座、って、名前は聞いたことがあったのですが、芸術座の前身にあたるものなのでしょうか?日劇(現マリオン)のあたりにあったと思っていました。この辺まで「有楽町」なんですね。そういえば、司会の方が「このあたりもひっくるめて丸の内、東宝劇場街だった」というようなことを仰っていましたが、ちょっとその前を聞き落としてしまったんですよね…。どんな話の流れでそんな話になったのかな。ご存知の方、コメントいただければ幸いです。
その後、菊田さんが所属していた「笑の王国」と、その主宰・古川緑波(ろっぱ)の紹介がありました。浅草で喜劇を発表していた緑波一座は、昭和10年に東宝に参加、有楽座を根城に活動を開始。
菊田さんも一緒に東宝に入り、次々に作品を創る。15年には宝塚への委嘱第一作を発表、演劇協会を立ち上げたのもこの頃みたいですね。
18年に「花咲く港」を発表。帝国劇場で、古川緑波一座を中心に新劇の村瀬幸子などが参加しての公演で「正当派喜劇の傑作として高い評価を得、劇作家菊田の名を不動のものにした」そうです。
…「菊田天皇」になったのはいつだったんでしょうねぇ…。
菊田さん、って、どうしても宝塚の中だと「偉大な劇作家」としてしか語られないし、実際偉大であることに疑念はないのですが。
こうしてあらためて、浅草喜劇の出身だとか、エノケンや緑波との関わりの話を伺うと、日本の演劇界における位置づけが面白いなあと思うんですよね。
いわゆる「新劇」畑ではなかったんだな、とか。
「翻訳劇」も違うんだな、とか。
…なんだか、日本の演劇界も捨てたもんじゃないな、というか。
(←それはかなり関係ない感慨かと)
コホン。
続いて、元東宝プロデューサーの古川清氏が登場。
私は東宝「レ・ミゼラブル」10周年版のマニアなので、古川さんは散々プログラムでもご尊顔を拝して(?)いるのですが。
2003年に東宝を退社なさっていたんですね。
…だから『「レ・ミゼラブル」短縮版の導入』、なんていう暴挙がまかりとおったんだろうか。古川さんがいたら、そんなことはしなかったんだろうか…
なんてコトを思ってみたり。
(←意味不明で申し訳ありません。関係ないのに、つい…)
すみません。レ・ミゼラブル短縮版の初演(?)は2003年で、古川さんはプロデューサーとして名前が入っていらっしゃるみたいです。邪推して申し訳ありませんでしたm(_ _)m。
古川さんはお元気そうでした。
慶大出身なのは存じておりましたが、古川緑波氏のご長男だというのは初めて知りました。
菊田さんについては、「気が短くて、稽古中にすぐ灰皿を投げる」というエピソードを披露。演出家ってどうしてみんな灰皿を投げるんでしょうか。わざわざその為に、灰を入れない灰皿を何枚も用意しているんだろうか。灰の入った灰皿投げたら、後始末が大変だよなあ…。
緑波と菊田さんの交流について質問されて、「家に来たことはない。エノケンさんの方が、近所に住んでいたのでよく遊びに来ていた」みたいなことを言って、「舞台ではライバルでしたけど、仲良かったんですよ」と微笑ましくまとめていたのが好印象♪
あとは主に緑波の話でしたね。「喜劇役者っていっても、家ではごく真面目で、ふつうで…」とちょっと困ったように話されてました。「本当にごくふつうの父親でしたよ、たぶん」と。
そんなものなんでしょうねぇ、きっと。
「まあ、会社に行く時間が近所のお父さんとはちょっと違ってましたけど」と笑いを取るのも忘れないあたりはさすがでした。
このへんまでは、ごく普通に面白かった、というか、「演劇フォーラム」というタイトルで予想された興味の範囲。
おじさんたちが朴訥に喋るだけですけど、結構愉しんでましたよ私は。
で、いよいよ植田紳爾氏が登場!
そういえば早稲田なんですね。この世代の演劇人は慶大が強い印象でしたが、植田さんがいたのか…。
だからなんだ、って感じですけど(汗)。
いやー、このコーナーが、ある意味一番面白かったです。
あまりの話のかみあわなさに、腹抱えて笑いました。
予定では、「花咲く港」という作品から、何がどうなって「パリの空よりも高く」が出来たのか、という話を引き出したかったのでしょうし、観客が求めていたのもソコだったと思うのですが。
なぜだか、どうしてもそういう話にならないんですよね…。
「舞台をパリにうつしたのはなぜですか」
みたいな、割と直球ストレートな質問に対してでさえ、
「今は3月ですけれども、宝塚では正月公演でしたから、正月らしい華やかな作品をと…」
…いや、ソレ、質問の答えになってませんから。
そもそも何故、「正月らしい華やかな作品」に「花咲く港」を思いついたのさ、ってところを私たちは聞きたいわけで。
「今の月組は学年も近くて実力も拮抗した(そうか?)3人のスターがいるので、それを生かしたいと」
…じゃあなんでペテン師コンビがメインをはる「花咲く港」なんですか。エッフェルにあたる人物は、原作には出てきませんけど、なぜわざわざ?主要人物が3人いる作品なんていくらでもありますけど?
「次に月組に作品を書くときには、もうこの3人が揃っているかどうかわからないから」
…いや、あの、二度と書いてくださらなくって結構ですので。
せめて10年くらい間をあけてくださらないと困ります。…ねぇ?
話を聞きながら、一問一答ならぬ一答一問(植田さんの一答に対して一問=突っ込み)してたんですけど。ああ、あれをデータで取り出せたらなあ…
たぶん。回りの観客の八割は、同時に同じ突っ込みをしていたんじゃないでしょうかねぇ。
司会の方が心の底から困り果てていたのが実に笑えました(ごめんなさい)。
あ、一番ウケたのは「ネクストワン」。
「今までの101本の作品の中で、一番なのはどれ?」と聞かれて。
「いつも過去は振り返らないので(ぜひ振り返っていただきたい)、101本と言われてもふうん、という感じなんですが(作りすぎなんじゃ?)。チャップリンの言葉にもありますが、僕は常にネクストワン、ですね(ネクストを考えるのは、現在の作品を可能なかぎり完璧に近づけてからにしていただけまいか?)
それにしても。
植田さんが喋っているのをナマで見たのは初めてなのですが。
こんなにかっ飛んだ人だったとは!!
ナウオンなどでジェンヌと話している分には、多少変でも、まぁ身内だし、と思えるのですが…外部の人を相手にするトークでコレは、さすがにちょっとまずいんじゃあ…。
質問、聞いてた?っていうか。
ああ、こういう受け答えをするひとが書く脚本なんだから仕方ないなあ、と納得してしまう、というか。
っていうか、なぜそんなんが通用するんだ。「天才肌で人とコミュニケーションがとれない」だけなのか?天才なのかこの人は?
…天災の間違いじゃなくて?
さすが、アルマンドをサイボーグにしただけのことはあるな…(←違うからソレ)。
そういう全ての穴を、脚本そのものは一言一句変えることが赦されないまま、力業で埋めることが要求されるジェンヌって…
…偉大だな。
笑いのうちに第一部終了。
20分の休憩をはさんで、第二部開始。
最初にちょこっと、過去の宝塚作品の舞台映像がぱぱぱぱぱっ!という感じで数分流れ、それから「パリの空よりも高く」の映像(販売DVDの映像でしょうか?)が…2,3分?くらいはあったかな?
で、舞台が明るくなると、舞台の上に椅子が五脚。
簡単に司会挨拶が(「お待たせしました」って)あって、上手から四人のタカラジェンヌが登場。
下手から大空、彩乃、瀬奈、霧矢の順に着席。
…四人とも綺麗で可愛い〜!!スタイルさすが!
公演が終わってから一時間半。二回公演の日の大休憩と同じ時間ですが、舞台化粧じゃないから余裕だったのでしょうか。4人ともキレイでした♪
最初の質問。「パリの印象は?」
祐飛さん以外の三人はパリに行ったことがあるそうで、こもごも印象を。祐飛さんもなんか無難にかわしてました。「行ったことはないけど、舞台の上ではいろいろな時代のパリに生きたことがあります」だったかな。
あ、キリヤンはしっかり笑いを取りにきましたね。「バレエを習っていたので、パリと言えばパリ・オペラ座」という憧れを語った後で、「パリに行ってまず足を運んだんですが、たまたま上演していたのがコンテンポラリー系の作品で。難しくて寝てしまった」と懺悔を。そして笑顔で「…なんですけど、憧れの劇場に足を踏み入れることができたことだけが嬉しくて」っていうのがなんともいえず…(同情)。
私も、憧れのウィーン国立オペラ座で立ち見に並んで「神々の黄昏」を観た時、同じことを思ったっけ、とか思い出したり。
次の質問は「ペテンにかかったり、人を騙したりしたことはありますか」
麻子さんは、花道から三人で登場する時に出るタイミングをずらして教えられた(キリヤンに)、みたいなエピソードを話していたかな。
で、「騙したことはないです。いつも引っかけられる側」と言い切ってくれまして。その瞬間、祐飛さんが破顔一笑して膝においていたマイクを口元にあげ、すごーーーく話したそうにアピールしていたのに、司会の方が気づかず、流されちゃったのが非常に残念です。絶対何か突っ込もうとしていたはずなのにー!何だったんでしょうか。うー、聞きたーい!
祐飛さんは「楽屋での小さな騙しあいはお互いさまで日常ですが」と断った上で、「去年の瀬奈の誕生日に、『うちでパーティしてあげる』と騙して他のところへ連れて行った」エピソードを披露。
司会の方が「みなさん実害はないんですね」と突っ込んだところで麻子さんが反論。
「大空の家だと言うから『じゃ、いいや』と思ってジャージのまま煎餅の袋を抱えて行ったら宝塚ホテルで、しかも組子が全員いた!」と実害についてアツく語ってました。
「だから、今年は何と言われようと誕生日はスーツで過ごすつもり」だ、と。
…ってゆーか、今年の誕生日は公演の楽ですけどね…?
次にキリヤン。キリヤンは、「花道から三人で出るところで、私が出たのにお二人が来てくれなかった」という話を。麻子さんと祐飛さんが、「やむにやまれぬ事情があって出られなかった」と言って(その事情が何なのかは教えてくれませんでした)、「ごめんね」って可愛く言ってたのがツボでした。
で、その後麻子さんのサプライズバースデーでの役割の話になって。最後その話題でこの質問は終了しました。
次。「役を貰った時にどう思ったか」
割と四人とも優等生的なコメントをしていたような。
麻子さんが「台詞が膨大で大変だけど、今はやっと身体に入って、アルマンドとして回りとコミュニケーションが取れるようになった」だったかな。
かなみちゃんが「三人のステキな男役さんに(慕われる役で)」がんばってる、と。で、
「ミミは、三人とも大好きなんですよ」
と言ったら、隣の祐飛さんに真顔で
「ほんとうですか!?マジで嫌がられているんですけど/涙」と突っ込まれて、真剣に言い訳していました(笑)
途中、「瀬奈さんと大空さんはどっちが突っ込み?」という質問が出て。
「二人とも両方やる。どっちかがボケればどっちかが突っ込む」と麻子さん。でも、「キリヤンが入った時はキリヤンがボケ」と、二人がかりで突っ込んでいることを懺悔。
…仲良きことは麗しきかな。
「菊田作品『ジャワの踊り子』に出た大空さんに。思い出は」
祐飛さんは麻実れいさんのジャワ…を観てタムロン役がとても印象に残っていたので、タムロンをやらせて貰えて嬉しかった、と。
その後、これが菊田作品のフォーラムであることを思い出したらしく、作品のことも誉めてました。でもごめんなさい。ごくまっとうなことを仰っていたので忘れてしまった(汗)。
で、続けて「ダル・レークの恋」に出演したときの思い出を」と質問されて…
麻子さんが「いや、あの…」とおろおろしていたら、司会の方も気が付いたらしく。「これからでしたっけ?」「まだ上演してません汗」みたいなやりとりがありました。
「じゃあ、その公演が終わった後にまた(フォーラムを)やりましょう!」と張り切っている司会者がおかしかった(^ ^)。
次の質問はなんだったかな。「役作りに一番時間をかけるのは何ですか。化粧とか?」かな?どっかでそんな質問が出たはず。
麻子さんの答えは、「回りの登場人物とのコミュニケーション」でした。司会に「それはトップだから?」と言われて、ちょっと早口に「いえ、月組は全員そうです」と言い切ってくれました♪
質問:「パリ空で一番好きな台詞・歌は」
麻子さん:「これがペテン師の宿命なんだ」
祐飛さん:嵐の夜のラスト、一人残されて暗転前の「兄貴」
かなみちゃん:「遠くから思うだけで幸せなんです」
キリヤン:主題歌のラスト「夢を描け」。特に結成パーティーの最後に、二階のペテン師たちも皆一緒になって歌う時。
ちょっと順番とかは違っているかもしれませんが、だいたいこんなところかと。もし抜けているものがありましたら教えてください!
で。
ここで植田さん再登場。
椅子が一脚余っているのがずーっと気になっていたんですが、やっぱりね…。
ギスターヴとジョルジュ、どっちをどっちに振るか迷った話をまたしていらっしゃいましたが。
迷うなよそんなこと。宛書してくれ宝塚なんだから。
ミミについては「パリの花売り娘は宝塚の伝統、こういう役をきっちり彩乃にやらせてみたかった」だそうで。…いいんですけど別に。でももったいない。今のかなみちゃんには役不足だよミミは…。
あ、でも、一つ大事なことを言ってました。
この作品は、「娘役を中心に作った」と。
「宝塚だと男役が何人も(の娘役?)に絡む作品って沢山あるんですが、あえて僕はその逆をやりたかった。だから、男役3人に惚れられる=芝居の中心にミミがいる物語を作りました」
…ほおおーーー。
それはそれで、いい考え方だと思いますよ?私は、宝塚作品では娘役も含めた登場人物全てが魅力的に描かれた作品が好きですし、娘役が魅力的じゃないと、それに惚れる男役が意味不明になりますから…。
でも、そういう発想であのミミというキャラが生まれる理由が……私には解りません…(涙)
キリヤンは「とにかく巧い」と。「台詞から歌にはいるときの切り替え」っていうのは確かにキリヤンの一番いいところですし、人を引き込む迫力もすごいんですけど。
うーん。誉めるポイントがちょっとズレているような気もするんですけど…。
祐飛さんについては、「タムロンもとても良かったし、そういうものが向いていると思われているけれども」と断った上で、
「ディナーショーでも、とっても面白い。そういう面白いキャラを生かしたいと思った」、って話をしていましたが。
「ディナーショーで」「面白い」…。
梅田アーネストの裏のSPARK「男役大空祐飛、肩パットはいらないぜ」のことですかね…(困)。
質問:「好きな先輩は」
麻子さん:宝塚に入ってから真琴つばささんのファンになった。
かなみちゃん:個人的にファンになったことはないが、音楽学校に入ったころに娘役トップでいらっしゃった方々は憧れの対象でした、と言ってあげた中に、ついこないだまでかなみちゃんの上にいた花総まりさんの名前があったのにウケちゃいました。
きりやん:剣幸・こだま愛
祐飛さん:剣幸・こだま愛時代の月組をいつも観ては、この舞台に立ちたいと思った。初恋のスターは麻実れい。
質問:「夢は」
四人とも、「舞台人としてみなさんに夢を与えられる存在でありたい」みたいな、ごく無難な答え。
司会に「優等生ですね」と突っ込まれて、「はい、私たち優等生なんで」と答えた麻子さん。「ホンネとタテマエで言うとタテマエの答えをいただきましたが、ホンネは?一杯呑んだら変わるんですか?」と食い下がる司会者に「いえ、これがホンネです。月組は本当にみんなマジメなんで」と真顔でかわす麻子さんがさすがでした。
そんな中。キリヤンが「一日一日を無事に終わらせたい、という小さな夢で」と語っておられたのが、実感というか重みがありましたね…。
トークのテンポはあまり良くなかったし、あんまりホンネっぽいものは出ませんでしたけれども、総体としては面白いフォーラムでした。
次回は4/20頃、花組「黒蜥蜴」をテーマに開催するとのこと。
平日の午後6時っていうのはかなり厳しいのですが、題材が題材なだけにちょっと興味ありなんですよねぇ。うーん、どうしよう。当日でもチケットあるかしら…。
そして。
すべてが終わって外に出たら、それはそれはもの凄い大雨でした(涙)。
あやうく帰れないかと思ったわよ!
フォーラムが始まる前、友人と「見て、あんなに雲が早く走ってる!」「大変な嵐になるそうよ」とちわわ&ねねごっこをして遊んでいたバチが当たったのでしょうか…。
上着もスカートもびっしょり濡れて、絞ったらざあざあ水が流れる状態。エッフェル塔完成(5月)の半年ほど前の「嵐」って、季節も冬だし、こういう嵐だったのでしょうか。唯一の救いは、雨が降っている間は風がやんでいたことですが…まさしく「大変な嵐」でした…。
.
若人たちのパリ【その5】
2007年3月7日 宝塚(月)とりあえず、書きかけたモノは終わらせてしまいたい、ということで。
月組新人公演。さすがにちょっと記憶も薄れてきたので、これで最後にします。…一週間かかったな…。
パリ市民。
流輝一斗&白華れみ(桐生園加&美鳳あや)
沢希理寿&美夢ひまり(研ルイス&宝生ルミ)
美翔かずき&彩橋みゆ(風雅湊&音姫すなお)
彩星りおん&草風なな(榎登也&天野ほたる)
瑞羽奏都&麻華りんか(光月るう&葉月さら)
スタイルで選んだのか?と思うほど、背高足長の男役さんたちばかりで見栄えがしましたねー。台詞の声も、学年の割にはすごく低い良い声の人が多くて、聞き応えありました。本公演はこの場面、男役5人とも声が高いんでね…(涙)。
逆に、娘役は本公演のこの場面は落ち着いた柔らかな声の人が多いので、新公は良くも悪くも「娘役」らしい、高くて細い声の人が多いのが目立って、場面全体がすごく若々しく見えました。
でも、経験の差が出たのが会話のテンポというか間の取り方。本公演とは比較にもなりませんねぇ…。これが出来ないと、次の正塚作品で苦労しそう…!!正塚作品の命は、「さりげない会話」ですからね(^ ^)。
学年の割に、本公演でも使われているメンバーたちだと思うので、もう少し「役者」であるという自覚を持って、自分たちの普段の会話の中でも、テンポとかをチェックしてみたら良いのではないでしょうか。
昔、某役者さん(宝塚とは無関係)が
「自分たちが『普段』からどんなテンポで会話しているのかがわかれば、『時代が○○だから少しのんびりめ(セカセカめ)でいこう』と思った時の『物差し』ができて役に入りやすい」と仰っていたので、ちょっと書いてみました(笑)。
パーティーの客
憧花ゆりの(滝川末子)
妃鳳こころ(花瀬みずか)
麻月れんか(有香潤)
鼓英夏(一色瑠加)
華央あみり(良基天音)
こちらも、「会話のやりとり」のぎこちなさが本公演との大きな違いになりましたが…。
一人一人、微妙に役作りを変えていたのが非常に面白かったです。
中でも特筆したいのはこころちゃんのカトリーヌ。
あり得ないほど麗しくて、ドレスが似合っていて、そしてコワくて、最高でした。
「主人に内緒で200株」も、本役のあーちゃんはコケティッシュで「可愛〜い」感じで、「こっそり」感も強くて好きなのですが。
こころちゃんは。「あの人には何も言わせやしませんわ」ってな感じの迫力がありましたね。
末子姐の「私は500株」に対して、あーちゃんは特に反応を見せてはいないと思うのですが。
すずなに対するこころちゃんは。
「なんですって!?あの人が500株なら私は600株(?)にしたいわ!!でも主人には内緒だし…ああ、どうしましょう/汗」
と逡巡しているうちにその話が終わってしまった、という印象でした。
すずなのチチエンヌも、美人で華やか。
いつもあの独特の声がひっかかるのですが、今回はそれもマッチしていて、とても良かったです。ホント巧いですね、この人は。
りこちゃんの司教さま。
本公演のひらさんは、あの「浮世離れ」した感じがなんとも言えず好きなのですが。
りこちゃんは、そこはかとなく色気があって、なんだかとってもステキでした。いうのまにか、こんなにちゃんと喋れるようになっていたんですねぇ…。これからの活躍がとても楽しみです。
ワイン王の鼓さんも、警察の華央さんも、それぞれ本役を見凝めつつ、自分のキャラクターを見極めつつ、自分の解釈で自分の役にしておられて、とても良かったです。お二人とも、この学年とは思えない良い声ですしねぇ。なんだか、月組はむしろ上級生に声の高い人が多いような気がしますね…(項垂れ)。
本公演は芝居もショーもいまひとつ出番の少ないお二人。芝居では、どの作品も必ず「一工夫」」があってとても面白い芝居をなさるので、これからに期待しています。
お針子
紫水梗華(城咲あい)
萌花ゆりあ(涼城まりな)
羽咲まな(憧花ゆりの)
夏月都(白華れみ)
蘭乃はな(夢咲ねね)
かわいいよぅ、かわいいよぅ、かわいいよおおおおお。
ショーで大活躍の蘭乃はなちゃん。声も口跡もこの学年とは思えません。
バウでも活躍しそうですよね。表情豊かでいかにも芝居が巧そうなので、かなり期待しちゃってます。がんばれー!
それにしても。
これ以外の人は一人もわかりませんでした。
パーティーの客も一応チェックしたのですが、さっぱり(涙)。
植田さん…やっぱりコレは、ちょっと問題なんじゃないでしょうか…?
プロローグは「芝居」ではないのでコメントしていませんが、影ソロを担当したのは麻華りんか嬢。さすがの美声でしたが、ちょっと音域が合わなかったのかな?なんだか出だしが自信なさげで、いままで色んなところで聴いていたソロが嘘みたいでした。
タキさんの偉大さを改めて知ったような気がします。
ロケットは、本公演で紳士・淑女に入っている上級生のみの少人数ロケット(本公演でロケットのメンバーは全員紳士&淑女だったみたい)。
人数が少ないので、ロケットの最初の少しずつメンバーが出てくるところをあいちゃんが一人でソロで踊ってました。
あいちゃんのダルマって、本当に金を取れるダルマですよね…(うっとり)。
以上!ああ疲れた。
とにかく。月組新公、良かったです!
メインキャストがみんな、とても丁寧に「キャッチボール」を意識してお芝居してくれて、観ていて気持が良かったです。これからも「月組」を愛し続けてくださいね!
生田さん、ご指導ありがとうございました。
デビューをお待ちしております♪
あいあい、マギー、すずな、みちる、こころ、えりおっと、しのちゃん。
今回で新公を卒業する86期の7人。みんな良い役だったし、力を存分に発揮してくださった。本当にありがとう。
新公ご卒業、おめでとうございます。
あいちゃんが挨拶で「これからも龍真咲率いるメンバーががんばってくれると思うので、新公もよろしくお願いします」みたいなことを言っていたのにはちょっとホロっときましたし、
まさおが挨拶の中で、何度も86期への感謝の言葉を繰り返し述べていたのもじぃんときました。
最上級生が主演しないことなんて、他組はいざしらず、少なくとも月組では日常茶飯事だったりもするのですけれども(汗)。
それでもきっと、本人たちにとっては大変なことだったのでしょうね…
まさお以下の下級生の、新公(&本公演)での活躍と、
86期生の本公演での活躍を心から祈りつつ。
.
月組新人公演。さすがにちょっと記憶も薄れてきたので、これで最後にします。…一週間かかったな…。
パリ市民。
流輝一斗&白華れみ(桐生園加&美鳳あや)
沢希理寿&美夢ひまり(研ルイス&宝生ルミ)
美翔かずき&彩橋みゆ(風雅湊&音姫すなお)
彩星りおん&草風なな(榎登也&天野ほたる)
瑞羽奏都&麻華りんか(光月るう&葉月さら)
スタイルで選んだのか?と思うほど、背高足長の男役さんたちばかりで見栄えがしましたねー。台詞の声も、学年の割にはすごく低い良い声の人が多くて、聞き応えありました。本公演はこの場面、男役5人とも声が高いんでね…(涙)。
逆に、娘役は本公演のこの場面は落ち着いた柔らかな声の人が多いので、新公は良くも悪くも「娘役」らしい、高くて細い声の人が多いのが目立って、場面全体がすごく若々しく見えました。
でも、経験の差が出たのが会話のテンポというか間の取り方。本公演とは比較にもなりませんねぇ…。これが出来ないと、次の正塚作品で苦労しそう…!!正塚作品の命は、「さりげない会話」ですからね(^ ^)。
学年の割に、本公演でも使われているメンバーたちだと思うので、もう少し「役者」であるという自覚を持って、自分たちの普段の会話の中でも、テンポとかをチェックしてみたら良いのではないでしょうか。
昔、某役者さん(宝塚とは無関係)が
「自分たちが『普段』からどんなテンポで会話しているのかがわかれば、『時代が○○だから少しのんびりめ(セカセカめ)でいこう』と思った時の『物差し』ができて役に入りやすい」と仰っていたので、ちょっと書いてみました(笑)。
パーティーの客
憧花ゆりの(滝川末子)
妃鳳こころ(花瀬みずか)
麻月れんか(有香潤)
鼓英夏(一色瑠加)
華央あみり(良基天音)
こちらも、「会話のやりとり」のぎこちなさが本公演との大きな違いになりましたが…。
一人一人、微妙に役作りを変えていたのが非常に面白かったです。
中でも特筆したいのはこころちゃんのカトリーヌ。
あり得ないほど麗しくて、ドレスが似合っていて、そしてコワくて、最高でした。
「主人に内緒で200株」も、本役のあーちゃんはコケティッシュで「可愛〜い」感じで、「こっそり」感も強くて好きなのですが。
こころちゃんは。「あの人には何も言わせやしませんわ」ってな感じの迫力がありましたね。
末子姐の「私は500株」に対して、あーちゃんは特に反応を見せてはいないと思うのですが。
すずなに対するこころちゃんは。
「なんですって!?あの人が500株なら私は600株(?)にしたいわ!!でも主人には内緒だし…ああ、どうしましょう/汗」
と逡巡しているうちにその話が終わってしまった、という印象でした。
すずなのチチエンヌも、美人で華やか。
いつもあの独特の声がひっかかるのですが、今回はそれもマッチしていて、とても良かったです。ホント巧いですね、この人は。
りこちゃんの司教さま。
本公演のひらさんは、あの「浮世離れ」した感じがなんとも言えず好きなのですが。
りこちゃんは、そこはかとなく色気があって、なんだかとってもステキでした。いうのまにか、こんなにちゃんと喋れるようになっていたんですねぇ…。これからの活躍がとても楽しみです。
ワイン王の鼓さんも、警察の華央さんも、それぞれ本役を見凝めつつ、自分のキャラクターを見極めつつ、自分の解釈で自分の役にしておられて、とても良かったです。お二人とも、この学年とは思えない良い声ですしねぇ。なんだか、月組はむしろ上級生に声の高い人が多いような気がしますね…(項垂れ)。
本公演は芝居もショーもいまひとつ出番の少ないお二人。芝居では、どの作品も必ず「一工夫」」があってとても面白い芝居をなさるので、これからに期待しています。
お針子
紫水梗華(城咲あい)
萌花ゆりあ(涼城まりな)
羽咲まな(憧花ゆりの)
夏月都(白華れみ)
蘭乃はな(夢咲ねね)
かわいいよぅ、かわいいよぅ、かわいいよおおおおお。
ショーで大活躍の蘭乃はなちゃん。声も口跡もこの学年とは思えません。
バウでも活躍しそうですよね。表情豊かでいかにも芝居が巧そうなので、かなり期待しちゃってます。がんばれー!
それにしても。
これ以外の人は一人もわかりませんでした。
パーティーの客も一応チェックしたのですが、さっぱり(涙)。
植田さん…やっぱりコレは、ちょっと問題なんじゃないでしょうか…?
プロローグは「芝居」ではないのでコメントしていませんが、影ソロを担当したのは麻華りんか嬢。さすがの美声でしたが、ちょっと音域が合わなかったのかな?なんだか出だしが自信なさげで、いままで色んなところで聴いていたソロが嘘みたいでした。
タキさんの偉大さを改めて知ったような気がします。
ロケットは、本公演で紳士・淑女に入っている上級生のみの少人数ロケット(本公演でロケットのメンバーは全員紳士&淑女だったみたい)。
人数が少ないので、ロケットの最初の少しずつメンバーが出てくるところをあいちゃんが一人でソロで踊ってました。
あいちゃんのダルマって、本当に金を取れるダルマですよね…(うっとり)。
以上!ああ疲れた。
とにかく。月組新公、良かったです!
メインキャストがみんな、とても丁寧に「キャッチボール」を意識してお芝居してくれて、観ていて気持が良かったです。これからも「月組」を愛し続けてくださいね!
生田さん、ご指導ありがとうございました。
デビューをお待ちしております♪
あいあい、マギー、すずな、みちる、こころ、えりおっと、しのちゃん。
今回で新公を卒業する86期の7人。みんな良い役だったし、力を存分に発揮してくださった。本当にありがとう。
新公ご卒業、おめでとうございます。
あいちゃんが挨拶で「これからも龍真咲率いるメンバーががんばってくれると思うので、新公もよろしくお願いします」みたいなことを言っていたのにはちょっとホロっときましたし、
まさおが挨拶の中で、何度も86期への感謝の言葉を繰り返し述べていたのもじぃんときました。
最上級生が主演しないことなんて、他組はいざしらず、少なくとも月組では日常茶飯事だったりもするのですけれども(汗)。
それでもきっと、本人たちにとっては大変なことだったのでしょうね…
まさお以下の下級生の、新公(&本公演)での活躍と、
86期生の本公演での活躍を心から祈りつつ。
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月の夢語り【いろいろ】
2007年3月9日 宝塚(月)最近面白かったこと。
この日記を、「ナホ×麻子」というキーワードで検索して来られた方がいらっしゃったこと。
…っていうか、そのキーワードでひっかかるこの日記に問題があるのかっ!?
さておいて。
やっと新公レポートを書き終えましたので、ちょっと繰り返しになる部分もありますが、この「パリの空よりも高く」の芝居構造について語ってみたいと思います。
本当は、友人から原作「花咲く港」の映像を借りたので、その比較もからめて書くつもりだったのですが。
まずは、「パリ…」単体のみで語ってみようと思います…
宝塚における芝居構造の基本は、2番手=「主役の相棒(愛するには短すぎる)」または「敵(飛鳥夕映え)」のどちらかですよね…?
まれに番手のつく人み〜んな主役の仲間で、敵役は専科や組長クラスの方がやる作品(「Jazzyな妖精たち」マクガバンなど)もありますけれども。
「パリの空よりも高く」では。
この作品には、主役の「敵」がいないんですね。
2番手は主役に利用されるエッフェル役。
相手役は塔建設に関わりのない花売り娘。
エッフェル塔建設に対する反対勢力は、パリ市民の噂話やボーイたちの会話=説明台詞の中でちらっと出てくるだけで、劇中にはまったく出てこない。
これじゃあ、どういじくっても、役者ががんばっても、「ドラマティックな展開」になりようがありません(涙)。
どうせ「全く新しい」人物を作るなら、「石の財閥」であるロルボン財閥の御曹司をキリヤンがやったら面白かったと思うんですよね。
で、エッフェルと組んだアルマンドに、もっと本気で対抗するんですよ。いろいろ妨害工作とかするの。で、その仲間はあひちゃんナホちゃんの強面コンビ(←中身は乙女)☆
結成パーティですぐ態度を変えてしまうんじゃなくて、もっとギリギリの、嵐の前あたりでやっと心を変えてみんなの仲間になるところから、アルマンドたちも巻き込んで嵐を乗り切るところがクライマックス。
そうすれば、嵐の中駆け込んでくるのも御曹司にできるじゃないですか。
で、エッフェルを祐飛さん。
ジョルジュは…順番でいくと園加ちゃん?…うーん。祐飛さんと同じ穴に落ちそうなコンビですねぇ。
素で仲が良すぎる人を、こういうコメディで相棒役にするのはあまり感心しません。どうせならみりおくんくらいまでぶっ飛ばした方がいいのかも。
いずれにしても。
準主役が主役の仲間(今回の場合、エッフェルもジョルジュも主役の「仲間」の範疇)になる作品は、よほど巧く構成しないと、視点が一カ所に固定されるためにダレてしまいがち。
「Ernest In Love」や「愛するには短すぎる」は、そのあたりが非常に巧かったんですが(だから両方とも佳作)、「パリの空よりも高く」は、まさにその構成上の欠点が露わに出ていると思います。
植田さんの過去の作品を見ると、元々単純なドラマを演出のハッタリがましいドラマティックさで魅せてきた部分があると思うのですが。
こういうクリエイトは、よほど日本語のセンスがあるか、他のキャストに魅力的な役がアテられる柔軟性と宛書能力があるか、設定自体がドラマティックか、どれかがないとなかなか成功しません。
少なくとも植田さん日本語のセンスはないので。
設定自体をドラマティックにする=主役に拮抗するべき2番手を敵役に置いた方が無難だったんじゃないのかな、と。
あるいは。
百歩譲って、準主役格の役を相手役であるかなみちゃんがやるという考え方もあります。
具体的には、パリ市民を代表するエレノール役をかなみちゃんにふる。
もちろんあのままではなく、もっと新公のみちるちゃんみたいなキャラクターに変える前提ですけど。ジュリアン小父さんへの憧れを胸に秘めて成長し、最近ママの跡を継いだばかりのお嬢さん、みたいな。
そのほうが、ギスターヴも「主役の恋敵」に見せやすかったのでは?
塔建設の敵でなくても、恋の敵でも全然オッケーですよ?宝塚ですもん。
「ペテン師」という軸に対して、「パリ市民」という軸を作る。
エレノールをかなみちゃんがやるということはそういうこと。
そして、きりやんがロルボン財閥の御曹司をするということは、「産業革命を謳歌する層」と「旧来の価値観にしがみつく層」を対立させるということ、です。
主役が、ただ立っているだけで何もしなくても主役にしか見えないタイプなら、あえて脚本内に対立軸を持ち込まなくてもいいんですけど。
麻子さんは動いてナンボ、遊んでナンボの人ですから。
主役が動きやすいのは、やっぱり「敵」がはっきりしている時なんですよ。だから、何らかの対立軸を作った方が、面白いモノにしやすかったと思います。
せめて、ペテン師二人に疑念をもつただ一人の人・レオニードをもっとフィーチャーするだけでも少しは違っただろうに…。
なぜそうしなかったのか。
なぜあんな、中途半端にいい人だけのパリにしてしまったのか。
…ああ、植田さん。
植田さんに尋きたいことが沢山あるんですけど、
…お茶会してくれないかなあ………。
.
この日記を、「ナホ×麻子」というキーワードで検索して来られた方がいらっしゃったこと。
…っていうか、そのキーワードでひっかかるこの日記に問題があるのかっ!?
さておいて。
やっと新公レポートを書き終えましたので、ちょっと繰り返しになる部分もありますが、この「パリの空よりも高く」の芝居構造について語ってみたいと思います。
本当は、友人から原作「花咲く港」の映像を借りたので、その比較もからめて書くつもりだったのですが。
まずは、「パリ…」単体のみで語ってみようと思います…
宝塚における芝居構造の基本は、2番手=「主役の相棒(愛するには短すぎる)」または「敵(飛鳥夕映え)」のどちらかですよね…?
まれに番手のつく人み〜んな主役の仲間で、敵役は専科や組長クラスの方がやる作品(「Jazzyな妖精たち」マクガバンなど)もありますけれども。
「パリの空よりも高く」では。
この作品には、主役の「敵」がいないんですね。
2番手は主役に利用されるエッフェル役。
相手役は塔建設に関わりのない花売り娘。
エッフェル塔建設に対する反対勢力は、パリ市民の噂話やボーイたちの会話=説明台詞の中でちらっと出てくるだけで、劇中にはまったく出てこない。
これじゃあ、どういじくっても、役者ががんばっても、「ドラマティックな展開」になりようがありません(涙)。
どうせ「全く新しい」人物を作るなら、「石の財閥」であるロルボン財閥の御曹司をキリヤンがやったら面白かったと思うんですよね。
で、エッフェルと組んだアルマンドに、もっと本気で対抗するんですよ。いろいろ妨害工作とかするの。で、その仲間はあひちゃんナホちゃんの強面コンビ(←中身は乙女)☆
結成パーティですぐ態度を変えてしまうんじゃなくて、もっとギリギリの、嵐の前あたりでやっと心を変えてみんなの仲間になるところから、アルマンドたちも巻き込んで嵐を乗り切るところがクライマックス。
そうすれば、嵐の中駆け込んでくるのも御曹司にできるじゃないですか。
で、エッフェルを祐飛さん。
ジョルジュは…順番でいくと園加ちゃん?…うーん。祐飛さんと同じ穴に落ちそうなコンビですねぇ。
素で仲が良すぎる人を、こういうコメディで相棒役にするのはあまり感心しません。どうせならみりおくんくらいまでぶっ飛ばした方がいいのかも。
いずれにしても。
準主役が主役の仲間(今回の場合、エッフェルもジョルジュも主役の「仲間」の範疇)になる作品は、よほど巧く構成しないと、視点が一カ所に固定されるためにダレてしまいがち。
「Ernest In Love」や「愛するには短すぎる」は、そのあたりが非常に巧かったんですが(だから両方とも佳作)、「パリの空よりも高く」は、まさにその構成上の欠点が露わに出ていると思います。
植田さんの過去の作品を見ると、元々単純なドラマを演出のハッタリがましいドラマティックさで魅せてきた部分があると思うのですが。
こういうクリエイトは、よほど日本語のセンスがあるか、他のキャストに魅力的な役がアテられる柔軟性と宛書能力があるか、設定自体がドラマティックか、どれかがないとなかなか成功しません。
少なくとも植田さん日本語のセンスはないので。
設定自体をドラマティックにする=主役に拮抗するべき2番手を敵役に置いた方が無難だったんじゃないのかな、と。
あるいは。
百歩譲って、準主役格の役を相手役であるかなみちゃんがやるという考え方もあります。
具体的には、パリ市民を代表するエレノール役をかなみちゃんにふる。
もちろんあのままではなく、もっと新公のみちるちゃんみたいなキャラクターに変える前提ですけど。ジュリアン小父さんへの憧れを胸に秘めて成長し、最近ママの跡を継いだばかりのお嬢さん、みたいな。
そのほうが、ギスターヴも「主役の恋敵」に見せやすかったのでは?
塔建設の敵でなくても、恋の敵でも全然オッケーですよ?宝塚ですもん。
「ペテン師」という軸に対して、「パリ市民」という軸を作る。
エレノールをかなみちゃんがやるということはそういうこと。
そして、きりやんがロルボン財閥の御曹司をするということは、「産業革命を謳歌する層」と「旧来の価値観にしがみつく層」を対立させるということ、です。
主役が、ただ立っているだけで何もしなくても主役にしか見えないタイプなら、あえて脚本内に対立軸を持ち込まなくてもいいんですけど。
麻子さんは動いてナンボ、遊んでナンボの人ですから。
主役が動きやすいのは、やっぱり「敵」がはっきりしている時なんですよ。だから、何らかの対立軸を作った方が、面白いモノにしやすかったと思います。
せめて、ペテン師二人に疑念をもつただ一人の人・レオニードをもっとフィーチャーするだけでも少しは違っただろうに…。
なぜそうしなかったのか。
なぜあんな、中途半端にいい人だけのパリにしてしまったのか。
…ああ、植田さん。
植田さんに尋きたいことが沢山あるんですけど、
…お茶会してくれないかなあ………。
.
まとぶん(真飛聖)さんが刻の霊で、壮(一帆)さんが頭の中将〜!
妥当と言えば妥当な配役ですが。
新公で大評判(私の回りだけ?)だった壮ちゃんの頭の中将が観られるとは♪
ちょっと楽しみです。
梅田、行けるといいなあ☆
ふと思ったのですが。
ここ最近、「伝説の新公」の役を再演するケースが増えているような気がしませんか?
直近では雪エリザの未来ゾフィー。
これはもう、私も一番希望というか切望していたキャストなので、今回実現したことがもの凄く嬉しいです。
これで、初演の時と同様、早いタイミングで星組で再演されたりしたら。
トウコ(安蘭けい)さんのトートに(遠野)あすかちゃんのエリザベート!?
どっちもすっごい観たいです〜♪♪
でも。
こうして見ていくと、結局のところ「いかに再演が多いか」という話になるんですよね…。
私はそれほど新作にはこだわっていないつもりなのですが。
少なくとも、「Jazzyな妖精たち」「暁のローマ」「パリの空よりも高く」と来るくらいなら、トップコンビと2番手くらいまでは役に嵌りそうな旧作(できれば柴田さんか正塚さんでお願いします)の再演の方がナンボかマシです…(涙)。
でも。
きちんと宛書していただけるなら、やっぱり新作はいいなあ、と。
お正月のヘイズ・コード&ハレルヤ!を観て思ったのでした☆
…すっかり雑談になっちゃってすみませんm(_ _)m。
妥当と言えば妥当な配役ですが。
新公で大評判(私の回りだけ?)だった壮ちゃんの頭の中将が観られるとは♪
ちょっと楽しみです。
梅田、行けるといいなあ☆
ふと思ったのですが。
ここ最近、「伝説の新公」の役を再演するケースが増えているような気がしませんか?
直近では雪エリザの未来ゾフィー。
これはもう、私も一番希望というか切望していたキャストなので、今回実現したことがもの凄く嬉しいです。
これで、初演の時と同様、早いタイミングで星組で再演されたりしたら。
トウコ(安蘭けい)さんのトートに(遠野)あすかちゃんのエリザベート!?
どっちもすっごい観たいです〜♪♪
でも。
こうして見ていくと、結局のところ「いかに再演が多いか」という話になるんですよね…。
私はそれほど新作にはこだわっていないつもりなのですが。
少なくとも、「Jazzyな妖精たち」「暁のローマ」「パリの空よりも高く」と来るくらいなら、トップコンビと2番手くらいまでは役に嵌りそうな旧作(できれば柴田さんか正塚さんでお願いします)の再演の方がナンボかマシです…(涙)。
でも。
きちんと宛書していただけるなら、やっぱり新作はいいなあ、と。
お正月のヘイズ・コード&ハレルヤ!を観て思ったのでした☆
…すっかり雑談になっちゃってすみませんm(_ _)m。
どんなパリ空が観たい?
2007年3月10日 宝塚(月) コメント (2)月組話が一段落ついたので、今日は2月まで帝国劇場で上演されていた某作品について書こうかなーと思っていたのですが。
昼間、フォーラムのことでふと思いだした話がありましたので、とりあえずそれを。
3月5日の日記には追記したのですが。
http://diarynote.jp/d/80646/20070305.html
たしか、植田さんが2回目に登場した時(麻子さんたち4人と一緒に舞台上に出たとき)の話だと思うのですが。
ミミについて。
そういえばもう一つ、大事な話をしていました。
曰く。
この作品は、「娘役を中心に作った」と。
「宝塚だと男役が何人も(の娘役?)に絡む作品って沢山あるんですが、あえて僕はその逆をやりたかった。だから、男役3人に惚れられる=芝居の中心にミミがいる物語を作りました」
……え?そうだったの?
それはそれで、とてもいいことだと思います。
かなみちゃんには、それだけの力もある(はずだ)と思いますしね。
でも。
だったら、なんで「宝塚伝統の花売り娘」だったんですか…?
「宝塚伝統の」男役中心の物語を捨てて(←そこまで言ってなかったけど)、「娘役中心」の話にした、ということは。
その作品が、「今までの宝塚伝統の作品とは違う」あるいは、その登場人物が「ステレオタイプな宝塚キャラクターとは違う」ってことじゃないの?
なのに。
しつこいようですが、なぜ「宝塚伝統の花売り娘」なんですか…?
これまた何度も書いてすみません、ですが。
トップ娘役にエレノールをやらせるわけにはいかなかったのでしょうか…。
確かに、原作のエレノールはトップ娘役にはふさわしくないキャラクターですけど(笑)。そのままやらせろ、って話ではないんです。
設定を変えて、トップ娘役がやるにふさわしい性格をつけてあげればいいだけの話じゃないですか。違うのかなあ…。
だって。
エレノールは「主役の片割れ」ですよっ!?
昨日も書きましたけど、エレノールは「パリの人々」「塔建設推進派」の代表となりうるキャラクターなわけです。
アルマンドもギスターヴも出ていない場面では、中心になってひっぱるのは、当然エレノール!
しかも、これがまたたくさんあるんですよ。最初の15分でしょ。結成パーティでアルマンドを呼ぶまででしょ。そして、落成パーティーの前半まで。
逆に、ギスターヴが中心なのは、2度のパーティとミミとの場面くらい。場面数でも重要度でも、ギスターヴとエレノールはほとんど同格です。
そして、主役との絡みもジョルジュについで多いのがエレノール。主筋に絡まないジョルジュに比べれば、重要度は段違いです。
なんでこの役をかなみちゃんにしなかったんだろう…。
私はトップ至上主義ではないので、別に組長や専科さん、上級生などの「上手い人」が良い役を持って行くことに不満はないのですが。
エレノールは、ただの「美味しい役」「重要な役」ではなく、本当に「主役の片割れ」なんですもの…。
ホント何度も書いてますけど、新公のみちるちゃんのエレノールだったら、本役かなみちゃんで全然オッケーだったと思います。
あとは、「お父様そっくり…」って言ったあとに甘い雰囲気になる場面を作ってしまえば大丈夫。
で、ギスターヴはエレノールに憧れていることにする。
ジェラールはもっと、主役に対立する「敵役」として立てる。
ミミは、それこそ「アルマンドに憧れる可愛い町娘」にして、ギスターヴやジョルジュとの場面を無くして、あいちゃんがやるのが一番いいと思います。
街角で3人に出会う場面と、ホテルへ寸志を渡しに来る場面の二つくらいしか出番なくなっちゃうけど…
塔が出来た後にでも、影ながら見守るボーイのもりえちゃんと、ちょっと甘い雰囲気になって終了、くらいでいいのでは?
こんなパリ空が観たかったなあ、私は…。
それにしても。
植田さんの頭の中で、ジュリアン・ジャッケは本当に「いい人」なんでしょうか。
…考えれば考えるほど、ジュリアンもペテン師だったとしか思えない私は、腐ってますか…?
ああ、植田紳爾のお茶会があったら、絶対行くのに〜!
・
昼間、フォーラムのことでふと思いだした話がありましたので、とりあえずそれを。
3月5日の日記には追記したのですが。
http://diarynote.jp/d/80646/20070305.html
たしか、植田さんが2回目に登場した時(麻子さんたち4人と一緒に舞台上に出たとき)の話だと思うのですが。
ミミについて。
そういえばもう一つ、大事な話をしていました。
曰く。
この作品は、「娘役を中心に作った」と。
「宝塚だと男役が何人も(の娘役?)に絡む作品って沢山あるんですが、あえて僕はその逆をやりたかった。だから、男役3人に惚れられる=芝居の中心にミミがいる物語を作りました」
……え?そうだったの?
それはそれで、とてもいいことだと思います。
かなみちゃんには、それだけの力もある(はずだ)と思いますしね。
でも。
だったら、なんで「宝塚伝統の花売り娘」だったんですか…?
「宝塚伝統の」男役中心の物語を捨てて(←そこまで言ってなかったけど)、「娘役中心」の話にした、ということは。
その作品が、「今までの宝塚伝統の作品とは違う」あるいは、その登場人物が「ステレオタイプな宝塚キャラクターとは違う」ってことじゃないの?
なのに。
しつこいようですが、なぜ「宝塚伝統の花売り娘」なんですか…?
これまた何度も書いてすみません、ですが。
トップ娘役にエレノールをやらせるわけにはいかなかったのでしょうか…。
確かに、原作のエレノールはトップ娘役にはふさわしくないキャラクターですけど(笑)。そのままやらせろ、って話ではないんです。
設定を変えて、トップ娘役がやるにふさわしい性格をつけてあげればいいだけの話じゃないですか。違うのかなあ…。
だって。
エレノールは「主役の片割れ」ですよっ!?
昨日も書きましたけど、エレノールは「パリの人々」「塔建設推進派」の代表となりうるキャラクターなわけです。
アルマンドもギスターヴも出ていない場面では、中心になってひっぱるのは、当然エレノール!
しかも、これがまたたくさんあるんですよ。最初の15分でしょ。結成パーティでアルマンドを呼ぶまででしょ。そして、落成パーティーの前半まで。
逆に、ギスターヴが中心なのは、2度のパーティとミミとの場面くらい。場面数でも重要度でも、ギスターヴとエレノールはほとんど同格です。
そして、主役との絡みもジョルジュについで多いのがエレノール。主筋に絡まないジョルジュに比べれば、重要度は段違いです。
なんでこの役をかなみちゃんにしなかったんだろう…。
私はトップ至上主義ではないので、別に組長や専科さん、上級生などの「上手い人」が良い役を持って行くことに不満はないのですが。
エレノールは、ただの「美味しい役」「重要な役」ではなく、本当に「主役の片割れ」なんですもの…。
ホント何度も書いてますけど、新公のみちるちゃんのエレノールだったら、本役かなみちゃんで全然オッケーだったと思います。
あとは、「お父様そっくり…」って言ったあとに甘い雰囲気になる場面を作ってしまえば大丈夫。
で、ギスターヴはエレノールに憧れていることにする。
ジェラールはもっと、主役に対立する「敵役」として立てる。
ミミは、それこそ「アルマンドに憧れる可愛い町娘」にして、ギスターヴやジョルジュとの場面を無くして、あいちゃんがやるのが一番いいと思います。
街角で3人に出会う場面と、ホテルへ寸志を渡しに来る場面の二つくらいしか出番なくなっちゃうけど…
塔が出来た後にでも、影ながら見守るボーイのもりえちゃんと、ちょっと甘い雰囲気になって終了、くらいでいいのでは?
こんなパリ空が観たかったなあ、私は…。
それにしても。
植田さんの頭の中で、ジュリアン・ジャッケは本当に「いい人」なんでしょうか。
…考えれば考えるほど、ジュリアンもペテン師だったとしか思えない私は、腐ってますか…?
ああ、植田紳爾のお茶会があったら、絶対行くのに〜!
・
レ・ミゼラブルの世界
2007年3月11日 ミュージカル・舞台 コメント (4)宝塚にかまけてすーっかり忘れていたのですが(汗)、今月末には帝国劇場「レ・ミゼラブル」の6月分が一般発売されるんですね。
明日行われるファン感謝デー(「体験する『レ・ミゼラブル』」)には落選してしまったので(泣)、まだしばらくはオアズケ、なのですが…。
「レ・ミゼラブル」。
言わずとしれた、ヴィクトル・ユゴーの「噫 無情」を原作とするメガヒットミュージカル。
1980年にパリで初演された、クロード・ミッシェル・シェーンベルク作曲、アラン・ブーブリル作詞のミュージカルが、名プロデューサー キャメロン・マッキントッシュに出会って進化し、1987年にロンドンで初演。ジョン・ケアードとトレバー・ナンという、ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーを背負う鬼才の手で生まれ変わったこのミュージカルが、日本に来たのは1987年(日本版の演出はジョン・ケアードが担当)。
ミュージカル「レ・ミゼラブル」には、私が認識している限り3つのバージョンがあります。
初演版、10周年版(1997〜)、そして短縮版(2003〜)。
10周年版は、ロンドンで行われた10周年記念コンサートをきっかけにオリジナルスタッフで全体の演出を見直したもので、コゼットとバルジャンが出会う「森の中」の場面を追加したのが一番大きな変更なのでしょうか?
その頃はマニアという程ではなかったので詳細は解りませんが、
他にもあちこち演出変更があったようなので、初演版のファンの方は複雑な思いがあったのでしょうね、きっと。
個人的には、アンジョルラスとマリウスが最初に登場する場面で、群衆(乞食たち)の中にいきなり現れる演出が「おおっ!」という感じで好きだったので、1997年の公演を観た時に、二人がどこにもいないのに声だけが聞こえて(橋の上からの登場に変更されていた)きて、びっくりしたことが印象深いです。
2003年から上演されている短縮版(いつか、こっちが主流になって以前のバージョンを「ロング版」とか言うようになるのでしょうか…)は、ブロードウェイだかロンドンだかの俳優組合が上演時間が長すぎるとクレームをつけたため、アンサンブルの見せ場を削って全体の時間を短縮したもの。
日本の俳優組合が文句をつけたワケじゃないんだから、日本は旧版で続ければよかったのに、と私などは思いますが…。契約上の都合でもあったのでしょうか。2000回公演記念スペシャルキャスト、など、十数年ぶりな上に数回しか出演しないようなキャストでも短縮版でやっていたので、大変だっただろうなあと思いました。
…バージョンの違いによる作品としての力の差みたいな話については、いずれ書くかもしれません…。(←もったいぶるな)
私は1992年の帝国劇場公演ではじめて観て、本格的に嵌ったのは1997年の10周年記念公演。
だから、この「20周年記念公演」がどんなキャストで、どんな音楽で、そしてどんな演出で上演されるのか、とても楽しみにしていました。
で、あらためてキャストスケジュールをチェックしてみました。(←今頃?本当に楽しみにしてたの?)
上演2000回記念公演で登場した鹿賀丈史ジャベールがまた登場!しかも、私が嵌った岡アンジョルラスと一緒だ〜!
というワケで、2000回記念公演のチケットが取れなかった私としては、どうしてもこの公演を見逃すことはできない、のですが。
土日は6月9日、10日のみ、かよ。
平日夜もなし、かよ。
6/9〜10は旅行に行く予定の私(涙)。
…平日に休め、ってコトですか。そうですか…(がっくり)。
いまの今日まで気が付かなかった私も私ですが。
東宝も結構えげつないことしますよねぇ………。
今更ながら、いつ観にいくか悩みながら、あらためてキャスト紹介を見てみました。
コゼットの富田麻帆さん(元ヤングナラ)や菊地美香さん(アニー出演経験あり)、アンジョルラスの原田優一さん(元ガブローシュ)など、ミュージカルの子役出身の役者がどんどん出てきているのは、「役者の再生産」がうまく回っている感じがしてとても嬉しいですね。
…っていうか、原田さんって天狼プロダクションの「グインサーガ〜炎の群像」のミアイル公子なんですか!おお〜!可愛かったんですよねぇ〜〜!…ってか、こんなところに(^ ^;ゞ
でも。
この20周年公演で、「アンサンブルからプリンシパルにあがった」役者は、ジャベール役の阿部裕さんだけ?ファンテーヌの今井麻緒子さんも経験者ですが、だいぶブランクがあるし…。
「レ・ミゼラブル」の一番の魅力は、「スターを生むミュージカル」であるということ。
実際、ジャベールの石川禅さん・今井清隆さんなど、過去にアンサンブルからプリンシパルにあがった人はたくさんいるのに、今回の公演では少ないのは、やっぱり短縮版になってアンサンブルの見せ場が削られたからじゃないのか?と思ってしまうのは、私が10周年版でプリンシパルにあがった人のファンだからなんでしょうか…(拗)。
なんだか、つらつらと思いついたことを書いてしまいましたが。
とにかく今日から真剣にスケジュールを検討して、発売に備えたいと思います。
レ・ミゼラブルよ永久に!
.
明日行われるファン感謝デー(「体験する『レ・ミゼラブル』」)には落選してしまったので(泣)、まだしばらくはオアズケ、なのですが…。
「レ・ミゼラブル」。
言わずとしれた、ヴィクトル・ユゴーの「噫 無情」を原作とするメガヒットミュージカル。
1980年にパリで初演された、クロード・ミッシェル・シェーンベルク作曲、アラン・ブーブリル作詞のミュージカルが、名プロデューサー キャメロン・マッキントッシュに出会って進化し、1987年にロンドンで初演。ジョン・ケアードとトレバー・ナンという、ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーを背負う鬼才の手で生まれ変わったこのミュージカルが、日本に来たのは1987年(日本版の演出はジョン・ケアードが担当)。
ミュージカル「レ・ミゼラブル」には、私が認識している限り3つのバージョンがあります。
初演版、10周年版(1997〜)、そして短縮版(2003〜)。
10周年版は、ロンドンで行われた10周年記念コンサートをきっかけにオリジナルスタッフで全体の演出を見直したもので、コゼットとバルジャンが出会う「森の中」の場面を追加したのが一番大きな変更なのでしょうか?
その頃はマニアという程ではなかったので詳細は解りませんが、
他にもあちこち演出変更があったようなので、初演版のファンの方は複雑な思いがあったのでしょうね、きっと。
個人的には、アンジョルラスとマリウスが最初に登場する場面で、群衆(乞食たち)の中にいきなり現れる演出が「おおっ!」という感じで好きだったので、1997年の公演を観た時に、二人がどこにもいないのに声だけが聞こえて(橋の上からの登場に変更されていた)きて、びっくりしたことが印象深いです。
2003年から上演されている短縮版(いつか、こっちが主流になって以前のバージョンを「ロング版」とか言うようになるのでしょうか…)は、ブロードウェイだかロンドンだかの俳優組合が上演時間が長すぎるとクレームをつけたため、アンサンブルの見せ場を削って全体の時間を短縮したもの。
日本の俳優組合が文句をつけたワケじゃないんだから、日本は旧版で続ければよかったのに、と私などは思いますが…。契約上の都合でもあったのでしょうか。2000回公演記念スペシャルキャスト、など、十数年ぶりな上に数回しか出演しないようなキャストでも短縮版でやっていたので、大変だっただろうなあと思いました。
…バージョンの違いによる作品としての力の差みたいな話については、いずれ書くかもしれません…。(←もったいぶるな)
私は1992年の帝国劇場公演ではじめて観て、本格的に嵌ったのは1997年の10周年記念公演。
だから、この「20周年記念公演」がどんなキャストで、どんな音楽で、そしてどんな演出で上演されるのか、とても楽しみにしていました。
で、あらためてキャストスケジュールをチェックしてみました。(←今頃?本当に楽しみにしてたの?)
上演2000回記念公演で登場した鹿賀丈史ジャベールがまた登場!しかも、私が嵌った岡アンジョルラスと一緒だ〜!
というワケで、2000回記念公演のチケットが取れなかった私としては、どうしてもこの公演を見逃すことはできない、のですが。
土日は6月9日、10日のみ、かよ。
平日夜もなし、かよ。
6/9〜10は旅行に行く予定の私(涙)。
…平日に休め、ってコトですか。そうですか…(がっくり)。
いまの今日まで気が付かなかった私も私ですが。
東宝も結構えげつないことしますよねぇ………。
今更ながら、いつ観にいくか悩みながら、あらためてキャスト紹介を見てみました。
コゼットの富田麻帆さん(元ヤングナラ)や菊地美香さん(アニー出演経験あり)、アンジョルラスの原田優一さん(元ガブローシュ)など、ミュージカルの子役出身の役者がどんどん出てきているのは、「役者の再生産」がうまく回っている感じがしてとても嬉しいですね。
…っていうか、原田さんって天狼プロダクションの「グインサーガ〜炎の群像」のミアイル公子なんですか!おお〜!可愛かったんですよねぇ〜〜!…ってか、こんなところに(^ ^;ゞ
でも。
この20周年公演で、「アンサンブルからプリンシパルにあがった」役者は、ジャベール役の阿部裕さんだけ?ファンテーヌの今井麻緒子さんも経験者ですが、だいぶブランクがあるし…。
「レ・ミゼラブル」の一番の魅力は、「スターを生むミュージカル」であるということ。
実際、ジャベールの石川禅さん・今井清隆さんなど、過去にアンサンブルからプリンシパルにあがった人はたくさんいるのに、今回の公演では少ないのは、やっぱり短縮版になってアンサンブルの見せ場が削られたからじゃないのか?と思ってしまうのは、私が10周年版でプリンシパルにあがった人のファンだからなんでしょうか…(拗)。
なんだか、つらつらと思いついたことを書いてしまいましたが。
とにかく今日から真剣にスケジュールを検討して、発売に備えたいと思います。
レ・ミゼラブルよ永久に!
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ショーの新人公演:雪組版
2007年3月13日 宝塚(雪)さっそく、「樹里咲穂 コンサート 東京會舘」で検索しておいでになった方がいらっしゃいました。
…検索ってすごいなあ。まだ何も書いていないのに、何故私が観にいったことが解ったんだろう…。
じゃなくて、いえあの、本当にごめんなさい。これから書きますので、ちょっと待っててくださいね…。来週くらいにもう一度いらっしゃっていただけると嬉しいかも。
(もう見ていらっしゃらないだろうなあ/涙)
と言うわけで(←何がだ)、雪組「ハロー!ダンシング」について。
もう1ヶ月以上も前に終わった公演なのに、今頃すみませんm(_ _)m。せめて、宙組版が始まる前にはアップしようと思っていて…んで、今日になっちゃいました(汗)。
1月の日記にも書いていますが、星組版をみて大層感動した私。
雪組も観たいよぉ、と思って、無理矢理行って来たのでした。(←暇か?暇なのかお前は?)
星組版の、事実上の「主演者」はあかし(彩海早矢)くん。
雪組版では、あかしくんの位置に大湖せしるくんがくるものと思っていたのですが…、
雪組版の「主演者」は、麻樹ゆめみさんでしたねっ!
途中、出演者全員を音楽に合わせて紹介する場面があるのですが、そこのMCがゆめみさんだったことが大きいかな。
あと、星組では組長格で毬乃ゆいさんや涼乃かつきさんがいらっしゃって、それとは別に歌姫として音花ゆりさんがソロを取っていたのですが。
雪では、組長も歌姫もMCもぜーーーんぶゆめみさんだったので。
ゆめみさんの存在が大きすぎて、他のメンバーがちょっと小さくなってた感じだったのが残念です。
いちおう(?)ゆめみさんは娘役なので、それぞれのダンスシーンのセンターはせしるくんが取るんですけどね。
あかしくんでさえ、本公演で見分けがつくかどうかあまり自信がなかった私。
星組はほぼ全員が「知らないキャスト」でした。
それに比べれば、雪組はまだゆめみさん、せしるくん、キング(蓮城まことさん)と3人も知っている人がいたし、フェアリーズの香綾しずるくんも、顔を見たらすぐわかったのですが(^ ^)。
なんでだか、不思議なくらい印象が弱かったなあ…。
まず。
ファンの方には思いっきり怒られそうですが。
せしるくんとキングの区別がついていなかったんです、私。
多分、今まで私が本公演などで「あ、せしるくんだー♪やっぱキレイだなー♪」と思っていたキャストの、3割くらいはキングだったような気がする。
逆に、私が「あ、キングだー♪やっぱキレイだなー♪」と見惚れていたキャストの、4割くらいがせしるくん。
…似てますよねぇ?
…似てませんか…??
…なんで解らないんだろう…お二人とも大好き(な筈)なのに…(T T)。
もとい。
私はダンスには素人なので、技術的な優劣はよく分からないのですが。
星組の時の夢乃さんのような、私の心を掴んだダンサーさんは、残念ながらいらっしゃいませんでした。
でも、これって席の影響も大きいのかなあ、と思ったんですよね。
星組は、割と前方の下手端の席でした。
そうすると、どうしても下手にいる人を観てしまう。
で、あかしくんの下手で踊る夢乃さんにすっかり魅せられてしまったワケですが。
雪組は。
結構前方の、どセンターだったんです、私。
だから。
…せしるくんしか目に入らなかった…。
せしるくん、ステキでした。
でも、あかしくんと比べると何か一つ足りない気がしてしまった…。
同じ席で見比べた訳ではありませんが。
同じ役でもなかったですしね(星はMCもあかしくん)
だから、公平な評価ではないと思います。
でも。
せしるくんも、キングも、すごーくがんばっていました。
ゆめみさんも、他の下級生も、全員。
でも。
「がんばっていた」感じが伝わってしまったのがすごく残念です…。
「二人だけのダンス」は、祐輝千寿さんと沙月愛奈さんで「コーイヌール」。ソロはゆめみさんで。
ゆめみさん、珍しく随分苦戦してましたね。色っぽい声が出ない感じで、この学年では難しいのかも、と思いました。
星組ではこの場面、「パパラギ」だったんですよね。
音花ゆりさんの透明感のある美声も含めて、ものすごく良い場面だったのですが…
コーイヌールは、振付もめっちゃ色っぽいドロドロのラブシーン。この学年でこの場面は…ちょっと無理だったんでは…?
私は本公演は観ていませんが、もっとずーーーーっと色っぽい場面なんだよね?ね?…無理な感じです。はい。
わざわざ違うデュエットを選ばなくても、全組「パパラギ」でよかったような気がするんですが、何か問題があるのかなあ。
「パパラギ」は、技術的には素人が観ても解るくらい難しい振付ですけど、場面の雰囲気が爽やかで明るいので、下級生ダンサーが挑戦するにふさわしいような気がするのですが。
…でもまあ、そうは言っても祐輝さんも沙月さんもすごくよかったです。
特に沙月さんは、身体のラインがキレイで、色っぽい衣装がすごくお似合いでした。祐輝さんはスタイル的にちょっと苦戦してましたが(汗)、ダンスのキレはさすが。丁寧なダンスと甘い声にハマりそうでした。
他に印象に残ったのは、梓晴輝さんと彩凪翔さん。
どちらも歌もダンスもすごくよかったと思います。
それと香綾しずるさん。
可愛らしい顔に似合わぬイケイケダンスに、すっかり惚れてしまいました(笑)。
あと、組ごとに違うといえば、終盤の一連の場面なのですが。
ここの、作品としてのストーリー自体が、星組のはすごーくよかったんですよね。
雪組のはストーリーがちょっと弱いというか、振付や音楽とかみあっていない感じがして、あまり入り込めなかったのが残念です。
ここで外してしまうと、次はもうフィナーレなので、取り戻すのが難しいんですよね…。
キャストの問題というよりは、全体の構成の問題かなあ、と思いつつ。
うーん、私の期待度が高すぎたんでしょうか。
全体にちょっと物足りない感じで終わってしまったの公演でした。
それと、ちょっと気になったのは全体に振付が甘い印象を受けたこと。
もしかして。まさかと思うのですが。
全組同じ場面のものは、オリジナルの星組にしか振付家本人は来ないとか、他の組は座付きの振付家が面倒を見るとか、そんなことないですよね…?
冒頭のニューヨーク公演の場面でのナツメさんの指導も、ちゃんと全組入るんですよねっ!?
オリジナルの振付家本人が来るか来ないか。
それって、ものすごく大きな違いです。
芝居でもショーでも、「再演」で苦戦するのは、キャストの問題よりもオリジナルの演出家や振付家が来ないことが原因なことがすごく多い。
昔、東宝「レ・ミゼラブル」の出演者が、トークショーで「オリジナルの演出家ジョン・ケアードが来た時(1987年、1997年。2003年も多分)にキャストに入っていたかどうかでもの凄く違う」という話をしていたことがありますが。
それはそうだろう、と思うんですよね。
やっぱり「オリジナル」の重みというのは、全く違うものですから。
宙・月・花は、組ごとの場面でではそれぞれ何をやるのでしょうか。
出演者に合った場面であることを、祈っています。
…なんか文句が多くなってしまいましたが。
雪組も十分楽しかったんですよ!(伝わらない…?まずい…)
本当です。
下級生が、自分の「精一杯」を出し切って「がんばって」いる舞台。
本当に舞台全体が輝いていて、一人一人が本当に、少しでも「何か」をつかみ取ろうと指先までいっぱいいっぱいに伸ばしてトライしていて。
光、っていうのはこういうモノなんだなあ、と思いました。
ああ、宙組も観たかった…。なんで年度末にやるんだよ(怒)。
それこそすずちゃん(珠洲春希さん)以外は誰一人知らないキャストですが、
それでも!
宝塚ファンだから。
下級生の成長を見守るのが、一番楽しいんです。
…観たいよー観たいよー観たいよー…。
.
…検索ってすごいなあ。まだ何も書いていないのに、何故私が観にいったことが解ったんだろう…。
じゃなくて、いえあの、本当にごめんなさい。これから書きますので、ちょっと待っててくださいね…。来週くらいにもう一度いらっしゃっていただけると嬉しいかも。
(もう見ていらっしゃらないだろうなあ/涙)
と言うわけで(←何がだ)、雪組「ハロー!ダンシング」について。
もう1ヶ月以上も前に終わった公演なのに、今頃すみませんm(_ _)m。せめて、宙組版が始まる前にはアップしようと思っていて…んで、今日になっちゃいました(汗)。
1月の日記にも書いていますが、星組版をみて大層感動した私。
雪組も観たいよぉ、と思って、無理矢理行って来たのでした。(←暇か?暇なのかお前は?)
星組版の、事実上の「主演者」はあかし(彩海早矢)くん。
雪組版では、あかしくんの位置に大湖せしるくんがくるものと思っていたのですが…、
雪組版の「主演者」は、麻樹ゆめみさんでしたねっ!
途中、出演者全員を音楽に合わせて紹介する場面があるのですが、そこのMCがゆめみさんだったことが大きいかな。
あと、星組では組長格で毬乃ゆいさんや涼乃かつきさんがいらっしゃって、それとは別に歌姫として音花ゆりさんがソロを取っていたのですが。
雪では、組長も歌姫もMCもぜーーーんぶゆめみさんだったので。
ゆめみさんの存在が大きすぎて、他のメンバーがちょっと小さくなってた感じだったのが残念です。
いちおう(?)ゆめみさんは娘役なので、それぞれのダンスシーンのセンターはせしるくんが取るんですけどね。
あかしくんでさえ、本公演で見分けがつくかどうかあまり自信がなかった私。
星組はほぼ全員が「知らないキャスト」でした。
それに比べれば、雪組はまだゆめみさん、せしるくん、キング(蓮城まことさん)と3人も知っている人がいたし、フェアリーズの香綾しずるくんも、顔を見たらすぐわかったのですが(^ ^)。
なんでだか、不思議なくらい印象が弱かったなあ…。
まず。
ファンの方には思いっきり怒られそうですが。
せしるくんとキングの区別がついていなかったんです、私。
多分、今まで私が本公演などで「あ、せしるくんだー♪やっぱキレイだなー♪」と思っていたキャストの、3割くらいはキングだったような気がする。
逆に、私が「あ、キングだー♪やっぱキレイだなー♪」と見惚れていたキャストの、4割くらいがせしるくん。
…似てますよねぇ?
…似てませんか…??
…なんで解らないんだろう…お二人とも大好き(な筈)なのに…(T T)。
もとい。
私はダンスには素人なので、技術的な優劣はよく分からないのですが。
星組の時の夢乃さんのような、私の心を掴んだダンサーさんは、残念ながらいらっしゃいませんでした。
でも、これって席の影響も大きいのかなあ、と思ったんですよね。
星組は、割と前方の下手端の席でした。
そうすると、どうしても下手にいる人を観てしまう。
で、あかしくんの下手で踊る夢乃さんにすっかり魅せられてしまったワケですが。
雪組は。
結構前方の、どセンターだったんです、私。
だから。
…せしるくんしか目に入らなかった…。
せしるくん、ステキでした。
でも、あかしくんと比べると何か一つ足りない気がしてしまった…。
同じ席で見比べた訳ではありませんが。
同じ役でもなかったですしね(星はMCもあかしくん)
だから、公平な評価ではないと思います。
でも。
せしるくんも、キングも、すごーくがんばっていました。
ゆめみさんも、他の下級生も、全員。
でも。
「がんばっていた」感じが伝わってしまったのがすごく残念です…。
「二人だけのダンス」は、祐輝千寿さんと沙月愛奈さんで「コーイヌール」。ソロはゆめみさんで。
ゆめみさん、珍しく随分苦戦してましたね。色っぽい声が出ない感じで、この学年では難しいのかも、と思いました。
星組ではこの場面、「パパラギ」だったんですよね。
音花ゆりさんの透明感のある美声も含めて、ものすごく良い場面だったのですが…
コーイヌールは、振付もめっちゃ色っぽいドロドロのラブシーン。この学年でこの場面は…ちょっと無理だったんでは…?
私は本公演は観ていませんが、もっとずーーーーっと色っぽい場面なんだよね?ね?…無理な感じです。はい。
わざわざ違うデュエットを選ばなくても、全組「パパラギ」でよかったような気がするんですが、何か問題があるのかなあ。
「パパラギ」は、技術的には素人が観ても解るくらい難しい振付ですけど、場面の雰囲気が爽やかで明るいので、下級生ダンサーが挑戦するにふさわしいような気がするのですが。
…でもまあ、そうは言っても祐輝さんも沙月さんもすごくよかったです。
特に沙月さんは、身体のラインがキレイで、色っぽい衣装がすごくお似合いでした。祐輝さんはスタイル的にちょっと苦戦してましたが(汗)、ダンスのキレはさすが。丁寧なダンスと甘い声にハマりそうでした。
他に印象に残ったのは、梓晴輝さんと彩凪翔さん。
どちらも歌もダンスもすごくよかったと思います。
それと香綾しずるさん。
可愛らしい顔に似合わぬイケイケダンスに、すっかり惚れてしまいました(笑)。
あと、組ごとに違うといえば、終盤の一連の場面なのですが。
ここの、作品としてのストーリー自体が、星組のはすごーくよかったんですよね。
雪組のはストーリーがちょっと弱いというか、振付や音楽とかみあっていない感じがして、あまり入り込めなかったのが残念です。
ここで外してしまうと、次はもうフィナーレなので、取り戻すのが難しいんですよね…。
キャストの問題というよりは、全体の構成の問題かなあ、と思いつつ。
うーん、私の期待度が高すぎたんでしょうか。
全体にちょっと物足りない感じで終わってしまったの公演でした。
それと、ちょっと気になったのは全体に振付が甘い印象を受けたこと。
もしかして。まさかと思うのですが。
全組同じ場面のものは、オリジナルの星組にしか振付家本人は来ないとか、他の組は座付きの振付家が面倒を見るとか、そんなことないですよね…?
冒頭のニューヨーク公演の場面でのナツメさんの指導も、ちゃんと全組入るんですよねっ!?
オリジナルの振付家本人が来るか来ないか。
それって、ものすごく大きな違いです。
芝居でもショーでも、「再演」で苦戦するのは、キャストの問題よりもオリジナルの演出家や振付家が来ないことが原因なことがすごく多い。
昔、東宝「レ・ミゼラブル」の出演者が、トークショーで「オリジナルの演出家ジョン・ケアードが来た時(1987年、1997年。2003年も多分)にキャストに入っていたかどうかでもの凄く違う」という話をしていたことがありますが。
それはそうだろう、と思うんですよね。
やっぱり「オリジナル」の重みというのは、全く違うものですから。
宙・月・花は、組ごとの場面でではそれぞれ何をやるのでしょうか。
出演者に合った場面であることを、祈っています。
…なんか文句が多くなってしまいましたが。
雪組も十分楽しかったんですよ!(伝わらない…?まずい…)
本当です。
下級生が、自分の「精一杯」を出し切って「がんばって」いる舞台。
本当に舞台全体が輝いていて、一人一人が本当に、少しでも「何か」をつかみ取ろうと指先までいっぱいいっぱいに伸ばしてトライしていて。
光、っていうのはこういうモノなんだなあ、と思いました。
ああ、宙組も観たかった…。なんで年度末にやるんだよ(怒)。
それこそすずちゃん(珠洲春希さん)以外は誰一人知らないキャストですが、
それでも!
宝塚ファンだから。
下級生の成長を見守るのが、一番楽しいんです。
…観たいよー観たいよー観たいよー…。
.
ミュージカル・ガラ・コンサート
2007年3月14日 ミュージカル・舞台今日も「コンサート 吉野圭吾」で検索していらっしゃった方がお一人。
検索って本当に不思議だ。吉野君の名前なんて、今まで書いたことありましたっけ私?
というわけで、まだ途中なんですがとりあえず書き始めることにしました。
東京會舘「Musical GALA Concert vol2」。
ミュージカルの指揮者としては第一人者(でいいのかな?最近は…)である塩田昭弘さんがホストになって、ミュージカル俳優をゲストに呼ぶ、食事付きミニオケ付きのイベント、第二弾。
一回目は確か去年。企画自体は似たような感じで、伊東恵里さんやシルビア・グラブあたりが呼ばれていた記憶があります。
残念ながら都合がつかなくて、参加できませんでしたけれども。
今回、2回目のゲストは一応登場順に樹里咲穂さん、泉見洋平さん、新妻聖子さん、吉野圭吾さん。
4人とも扱いとしては同格でしたが、いちおう、キャリアを考えて吉野圭吾さんがメインっぽかったかな?お客さまも、多分一番多かったのは吉野さんのファンでしょうしね。
入籍後初仕事となった樹里さんも、すごーくよかったのですが、まだ「ミュージカル」という水に慣れてないような気もしてしまいました。
…やっぱりタカラジェンヌはちょっと違う…のかもしれません。
会場に入って、まず驚きました。
…ここはどこ?どっかの会社の食堂!?
普通、ディナーショーとかだと丸テーブルじゃないですか。
そうじゃないんです。東京會舘ローズルームいっぱいに、敷き詰められた(←そうじゃない)、長テーブル。
あれですよ。ハリ・ポッターの映画第一弾で、生徒が大広間で、全員で食事をする場面があるじゃないですか。
あんな感じ。
長テーブル(8人掛けだったかな…?)に白いテーブルクロス、真ん中にろうそくの炎。
キレイでしたよ。
食事も美味しかったし。
でも。
どうしても「食堂!?」ショックから抜けられなくて、なんだか「サロン」な気分になれませんでした…(涙)。
ショーの始まりは、まず塩田さんのご挨拶から。
塩田明弘。
ラ・カージュ・オ・フォールの指揮をしていらした頃でしたでしょうか。「踊る指揮者」としてファンの間で有名になったのは。
軽やかで弾むようなリズムと、明るく華やかな音を強みとしてされていて、私も大好きでした。
「音楽」を表現するために、本当に指揮台の上で踊るような指揮ぶりが有名で。最前列センターなんかで観ていると、突然視界に指揮者の頭が飛び込んできてびっくりしたりしたものです(笑)。
だんだん色んなパフォーマンスを担当するようになって、演出の中で使われるようになって…
そして。
オケボックスの外でトークやイベントを仕切るようになってからももう随分たちますね。お話がとても面白いので、ひっぱりだこで。
宝塚ファン的には、2年前の春野寿美礼さんのコンサートで、舞台の上でちょっと春野さんとトークしていたりしたのが記憶に新しいかと思います。
もともと塩田さんの音は大好きでした。
ただ。
本来重厚な音楽を特徴とするロンドン・ミュージカル、特にオケ楽曲としても重厚なオペラ形式のレ・ミゼラブルやミス・サイゴンを、明るく軽やかを持ち味とする塩田さんに任せるというのは…
…そんなに東宝には人材がいないのか、と。
塩田さんがレ・ミゼラブルを担当するようになったのも、短縮版になった2003年からなんですね。
音楽が軽やかに、明るくなったのは、短縮版になって編曲が変わったからだと思っていたのですが。もしかして、指揮者が変わったのも大きかったのでしょうか……。
最初のソロは、樹里さんの「Somewhere」(West Side Story)
何度か歌っていらっしゃる曲ですが、今回はマイクとのノリがちょっとかみ合っていなかったのかな?
マイクと相談しながら歌っている感じがしました。
ゲストとして呼ばれて、最初に歌うというのは結構プレッシャーがかかるものですし、特に今回、おそらくほとんどお稽古がなかったんじゃないかと思いますので。
樹里さん的にはかなり厳しかったんだろうな、と思いました。
でも、良かったです。伸びる声は健在で。
次の曲が楽しみ♪と思いました♪
次は、泉見洋平さんの「空のテーブル、空の椅子」(Les Miserables)
2003年からマリウスに入っている泉見さん。
私は2003年以降のマリウスキャストの中では彼が一番好きなんですが♪
最初に彼を観たのは「RENT」再演のベニー。
初演のベニーが割とワルっぽい、たくましいキャラクターだったので、再演でいきなり小さくて可愛らしく(多分樹里さんより小さくて可愛いと思う)なってしまったのに吃驚したんですよね。
あれが初舞台だったというのは今日はじめて知りました(笑)。
その後、基本的に彼の出演はチェックしていました。
「君はいい人、チャーリーブラウン」のライナスとか。
「GODSPELL」とか。
顔に似合わない、力強い声が好きなんですよね。
なのに、ラブソングは吃驚するほど甘くて優しい。そのギャップに惚れ込んでいます。
あんなに可愛らしいマスクなのに、ミス・サイゴンでは敵役のトゥイをカッコヨク演じてしまう幅の広さが、本当に好きなんですよね♪
…ま、「空のテーブル、空の椅子」は、この曲だけを取り出して歌うのはすごく難しいので。
しかもコンサートの一発目に歌う歌ではないです。はい。
もっと違う歌歌って欲しかったかもなあ…。
次は新妻聖子さんの「命をあげよう」(Miss Saigon)
いやーよかったです。
私、彼女のキムは確か観ることができなかったのですが、やっぱり観ておけばよかったなあとすごく後悔しました。
新妻さんの声は本当に素晴らしい。
役に合わせて、場面(メロディ)に合わせて、7色の声で感情表現が出きるんです。本当に、ああ、これが「歌の翼」なんだなあ、と思いますね。ものすごく自由自在で、その「曲」の世界に一瞬にして観客を連れて行ける人なんだなあと思いました。
また、この曲が合ってるんでしょうね。エポニーヌも良かったけど、こんなに良いとは思わなかったので吃驚しました。
「On My Own」も聴きたかったなーーー。
トリは吉野圭吾さん「Sunset Boulevourd」(同名)
べったりまとめたオールバックに、黒のトレンチで登場。
非情なジゴロ(?)のジョー役になりきっての熱唱でした♪
以前、「4Knights」(石井一孝さん・岡幸二郎さん・戸井勝海さん・吉野圭吾さんという、イニシャルが「K」のミュージカル俳優4人が集まったユニット)のコンサートでも歌われた曲。
あの時も、「本当にこの曲が好きなんだろうなあ〜〜」と思いましたが。
あらためて「本当にこの曲が好きなのねっ!!」と。
…ってゆーか、私も好きだし!!
歌い終わった後のトークで塩田さんがぼやいていましたが。
全編5拍子。
なんですよね、この曲…。
私も一度歌ったことがあるのですが、本当に難しいんです。
…まぁ、今回は歌詞が日本語だったので、あまりシビアに刻まなくても良くなって、かなり楽になっていると思いますが(笑)。
さすがダンサー吉野。リズム感いいですねぇ☆
本当は私の贔屓役者に歌ってみてほしい曲なのですが。
うーん、無理そうだなあ……。(←だってリズム感ないんだもーん…号泣…)
他のメンバーに比べると、歌は一歩を譲る感じの吉野さんですが。
「4Knights」のコンサートの時も、この曲は、思い入れの深さと酷薄な声の良さで乗り切っていたんですよね。
ただ、ラストの「さんせっとぶーるばーーーーーーーーど!」という長音で、クレッシェンドがかからなかったのがちょっと残念でしたけれども(あそこが一番かっこいいので)
でも。
「サンセット・ブールバード」は、日本では上演されていない、A.L.ロイド=ウェッバーの名作ミュージカル。
中でも、年老いた大女優ノーマが歌う長大なソロ2曲と、この青年ジョーが歌うテーマ曲が有名ですが。
もし、この作品を日本で上演する日がきたならば。
個人的には、ノーマは麻実れいさんと決めて(?)いるのですが。
ジョーは吉野さんだといいですねぇ…。
…最初の4人のソロでこんなに長くなっちゃうなんて(涙)。
この次がサプライズ、このコンサートの一番の目玉なのにっ!!
続きは後日にさせてください…。
検索って本当に不思議だ。吉野君の名前なんて、今まで書いたことありましたっけ私?
というわけで、まだ途中なんですがとりあえず書き始めることにしました。
東京會舘「Musical GALA Concert vol2」。
ミュージカルの指揮者としては第一人者(でいいのかな?最近は…)である塩田昭弘さんがホストになって、ミュージカル俳優をゲストに呼ぶ、食事付きミニオケ付きのイベント、第二弾。
一回目は確か去年。企画自体は似たような感じで、伊東恵里さんやシルビア・グラブあたりが呼ばれていた記憶があります。
残念ながら都合がつかなくて、参加できませんでしたけれども。
今回、2回目のゲストは一応登場順に樹里咲穂さん、泉見洋平さん、新妻聖子さん、吉野圭吾さん。
4人とも扱いとしては同格でしたが、いちおう、キャリアを考えて吉野圭吾さんがメインっぽかったかな?お客さまも、多分一番多かったのは吉野さんのファンでしょうしね。
入籍後初仕事となった樹里さんも、すごーくよかったのですが、まだ「ミュージカル」という水に慣れてないような気もしてしまいました。
…やっぱりタカラジェンヌはちょっと違う…のかもしれません。
会場に入って、まず驚きました。
…ここはどこ?どっかの会社の食堂!?
普通、ディナーショーとかだと丸テーブルじゃないですか。
そうじゃないんです。東京會舘ローズルームいっぱいに、敷き詰められた(←そうじゃない)、長テーブル。
あれですよ。ハリ・ポッターの映画第一弾で、生徒が大広間で、全員で食事をする場面があるじゃないですか。
あんな感じ。
長テーブル(8人掛けだったかな…?)に白いテーブルクロス、真ん中にろうそくの炎。
キレイでしたよ。
食事も美味しかったし。
でも。
どうしても「食堂!?」ショックから抜けられなくて、なんだか「サロン」な気分になれませんでした…(涙)。
ショーの始まりは、まず塩田さんのご挨拶から。
塩田明弘。
ラ・カージュ・オ・フォールの指揮をしていらした頃でしたでしょうか。「踊る指揮者」としてファンの間で有名になったのは。
軽やかで弾むようなリズムと、明るく華やかな音を強みとしてされていて、私も大好きでした。
「音楽」を表現するために、本当に指揮台の上で踊るような指揮ぶりが有名で。最前列センターなんかで観ていると、突然視界に指揮者の頭が飛び込んできてびっくりしたりしたものです(笑)。
だんだん色んなパフォーマンスを担当するようになって、演出の中で使われるようになって…
そして。
オケボックスの外でトークやイベントを仕切るようになってからももう随分たちますね。お話がとても面白いので、ひっぱりだこで。
宝塚ファン的には、2年前の春野寿美礼さんのコンサートで、舞台の上でちょっと春野さんとトークしていたりしたのが記憶に新しいかと思います。
もともと塩田さんの音は大好きでした。
ただ。
本来重厚な音楽を特徴とするロンドン・ミュージカル、特にオケ楽曲としても重厚なオペラ形式のレ・ミゼラブルやミス・サイゴンを、明るく軽やかを持ち味とする塩田さんに任せるというのは…
…そんなに東宝には人材がいないのか、と。
塩田さんがレ・ミゼラブルを担当するようになったのも、短縮版になった2003年からなんですね。
音楽が軽やかに、明るくなったのは、短縮版になって編曲が変わったからだと思っていたのですが。もしかして、指揮者が変わったのも大きかったのでしょうか……。
最初のソロは、樹里さんの「Somewhere」(West Side Story)
何度か歌っていらっしゃる曲ですが、今回はマイクとのノリがちょっとかみ合っていなかったのかな?
マイクと相談しながら歌っている感じがしました。
ゲストとして呼ばれて、最初に歌うというのは結構プレッシャーがかかるものですし、特に今回、おそらくほとんどお稽古がなかったんじゃないかと思いますので。
樹里さん的にはかなり厳しかったんだろうな、と思いました。
でも、良かったです。伸びる声は健在で。
次の曲が楽しみ♪と思いました♪
次は、泉見洋平さんの「空のテーブル、空の椅子」(Les Miserables)
2003年からマリウスに入っている泉見さん。
私は2003年以降のマリウスキャストの中では彼が一番好きなんですが♪
最初に彼を観たのは「RENT」再演のベニー。
初演のベニーが割とワルっぽい、たくましいキャラクターだったので、再演でいきなり小さくて可愛らしく(多分樹里さんより小さくて可愛いと思う)なってしまったのに吃驚したんですよね。
あれが初舞台だったというのは今日はじめて知りました(笑)。
その後、基本的に彼の出演はチェックしていました。
「君はいい人、チャーリーブラウン」のライナスとか。
「GODSPELL」とか。
顔に似合わない、力強い声が好きなんですよね。
なのに、ラブソングは吃驚するほど甘くて優しい。そのギャップに惚れ込んでいます。
あんなに可愛らしいマスクなのに、ミス・サイゴンでは敵役のトゥイをカッコヨク演じてしまう幅の広さが、本当に好きなんですよね♪
…ま、「空のテーブル、空の椅子」は、この曲だけを取り出して歌うのはすごく難しいので。
しかもコンサートの一発目に歌う歌ではないです。はい。
もっと違う歌歌って欲しかったかもなあ…。
次は新妻聖子さんの「命をあげよう」(Miss Saigon)
いやーよかったです。
私、彼女のキムは確か観ることができなかったのですが、やっぱり観ておけばよかったなあとすごく後悔しました。
新妻さんの声は本当に素晴らしい。
役に合わせて、場面(メロディ)に合わせて、7色の声で感情表現が出きるんです。本当に、ああ、これが「歌の翼」なんだなあ、と思いますね。ものすごく自由自在で、その「曲」の世界に一瞬にして観客を連れて行ける人なんだなあと思いました。
また、この曲が合ってるんでしょうね。エポニーヌも良かったけど、こんなに良いとは思わなかったので吃驚しました。
「On My Own」も聴きたかったなーーー。
トリは吉野圭吾さん「Sunset Boulevourd」(同名)
べったりまとめたオールバックに、黒のトレンチで登場。
非情なジゴロ(?)のジョー役になりきっての熱唱でした♪
以前、「4Knights」(石井一孝さん・岡幸二郎さん・戸井勝海さん・吉野圭吾さんという、イニシャルが「K」のミュージカル俳優4人が集まったユニット)のコンサートでも歌われた曲。
あの時も、「本当にこの曲が好きなんだろうなあ〜〜」と思いましたが。
あらためて「本当にこの曲が好きなのねっ!!」と。
…ってゆーか、私も好きだし!!
歌い終わった後のトークで塩田さんがぼやいていましたが。
全編5拍子。
なんですよね、この曲…。
私も一度歌ったことがあるのですが、本当に難しいんです。
…まぁ、今回は歌詞が日本語だったので、あまりシビアに刻まなくても良くなって、かなり楽になっていると思いますが(笑)。
さすがダンサー吉野。リズム感いいですねぇ☆
本当は私の贔屓役者に歌ってみてほしい曲なのですが。
うーん、無理そうだなあ……。(←だってリズム感ないんだもーん…号泣…)
他のメンバーに比べると、歌は一歩を譲る感じの吉野さんですが。
「4Knights」のコンサートの時も、この曲は、思い入れの深さと酷薄な声の良さで乗り切っていたんですよね。
ただ、ラストの「さんせっとぶーるばーーーーーーーーど!」という長音で、クレッシェンドがかからなかったのがちょっと残念でしたけれども(あそこが一番かっこいいので)
でも。
「サンセット・ブールバード」は、日本では上演されていない、A.L.ロイド=ウェッバーの名作ミュージカル。
中でも、年老いた大女優ノーマが歌う長大なソロ2曲と、この青年ジョーが歌うテーマ曲が有名ですが。
もし、この作品を日本で上演する日がきたならば。
個人的には、ノーマは麻実れいさんと決めて(?)いるのですが。
ジョーは吉野さんだといいですねぇ…。
…最初の4人のソロでこんなに長くなっちゃうなんて(涙)。
この次がサプライズ、このコンサートの一番の目玉なのにっ!!
続きは後日にさせてください…。
お人形のようなお二人に
2007年3月16日 宝塚(宙)大和悠河さま
陽月華さま
宙組新トップコンビのプチお披露公演初日、おめでとうございます。
月から旅立っていった宙の王子さま。
キラキラと、太陽のように眩しい笑顔。
ありえない足の長さ。
そんな、タニちゃん。
思えば、はじめて「タニちゃん」を認識したのは、伝説の「エルドラード」フィナーレの歌手、なんですよね私…。
歌はともかく(!!!)、スタイルの良さを生かしたキレイなダンスは見応えがあって、ショーではいつも釘付けでした。
お芝居では、ビデオしか観ていませんけれども「シンデレラ・ロック」のシドが一番好きかな。
あと「長い春の果てに」のブリスはもうメッチャ大好き!でした♪ラストシーンで祐飛さんのフローレンスに向けるデレデレした顔が嬉しかっただけじゃなくて(笑)、キャラクターにぴったりハマッていてすごく良かったんですよね…。石田さん上手いなあ、と感心したものです。
組替えした後、特出で出た星組博多座公演「ドルチェ・ヴィータ」は、ナイトメアも極楽鳥も素晴らしくて、私はむしろ本公演より好きなくらいでした。
そんな、タニちゃん。
輝く時はとめどなく輝いてしまうタニちゃん。
真ん中が似合う人は、さっさと真ん中になるべきなんだな、ということを、サエコさんがトップに就任された時に思いましたので。
2番手のタニちゃんよりも、トップのタニちゃんの方がきっと10000倍くらいステキなんだろうと思うので。
ぜひがんばってほしいです。
ね。
そして、ウメちゃん。
トップ娘役、に、なっちゃいましたね。
いつかはなるだろうと思っていたけれども、ついに。
大変だろうと思います。
苦労してるんだろうな、と。
でも。
お正月の「ハレルヤ!」で、あんなに輝いていた貴女だから。
舞台を楽しんでください。
宙組を楽しんでください。
どうぞ、宝塚の娘役を、満喫してほしい。
シルエットは超お似合いのお二人。
お芝居でどうなのか、デュエットダンスでどうなのか、そのあたりはまだまだ未知数ですけれども。
「寄り添っただけ、見つめ合っただけ」で愛が感じられるコンビになってくれることを祈りつつ。
…デュエットソングは無くてもいいんだけどね…(^ ^;
なにはともあれ。
プチお披露目おめでとうございます!本公演も楽しみにしています♪
.
陽月華さま
宙組新トップコンビのプチお披露公演初日、おめでとうございます。
月から旅立っていった宙の王子さま。
キラキラと、太陽のように眩しい笑顔。
ありえない足の長さ。
そんな、タニちゃん。
思えば、はじめて「タニちゃん」を認識したのは、伝説の「エルドラード」フィナーレの歌手、なんですよね私…。
歌はともかく(!!!)、スタイルの良さを生かしたキレイなダンスは見応えがあって、ショーではいつも釘付けでした。
お芝居では、ビデオしか観ていませんけれども「シンデレラ・ロック」のシドが一番好きかな。
あと「長い春の果てに」のブリスはもうメッチャ大好き!でした♪ラストシーンで祐飛さんのフローレンスに向けるデレデレした顔が嬉しかっただけじゃなくて(笑)、キャラクターにぴったりハマッていてすごく良かったんですよね…。石田さん上手いなあ、と感心したものです。
組替えした後、特出で出た星組博多座公演「ドルチェ・ヴィータ」は、ナイトメアも極楽鳥も素晴らしくて、私はむしろ本公演より好きなくらいでした。
そんな、タニちゃん。
輝く時はとめどなく輝いてしまうタニちゃん。
真ん中が似合う人は、さっさと真ん中になるべきなんだな、ということを、サエコさんがトップに就任された時に思いましたので。
2番手のタニちゃんよりも、トップのタニちゃんの方がきっと10000倍くらいステキなんだろうと思うので。
ぜひがんばってほしいです。
ね。
そして、ウメちゃん。
トップ娘役、に、なっちゃいましたね。
いつかはなるだろうと思っていたけれども、ついに。
大変だろうと思います。
苦労してるんだろうな、と。
でも。
お正月の「ハレルヤ!」で、あんなに輝いていた貴女だから。
舞台を楽しんでください。
宙組を楽しんでください。
どうぞ、宝塚の娘役を、満喫してほしい。
シルエットは超お似合いのお二人。
お芝居でどうなのか、デュエットダンスでどうなのか、そのあたりはまだまだ未知数ですけれども。
「寄り添っただけ、見つめ合っただけ」で愛が感じられるコンビになってくれることを祈りつつ。
…デュエットソングは無くてもいいんだけどね…(^ ^;
なにはともあれ。
プチお披露目おめでとうございます!本公演も楽しみにしています♪
.
ミュージカル・ガラ 【2】
2007年3月17日 ミュージカル・舞台樹里咲穂さんが出演された、塩田明弘主催のミュージカル・ガラ・コンサートのレポートの続きでーす♪
ちなみに、【1】はこちら。
http://diarynote.jp/d/80646/20070314.html
吉野くんが「Sunset Boulevourd」を歌い終わると、そのまま塩田さんと少しトーク。泉見洋平さんも呼んで、たしかここでは「塩田さんと初めて出会ったのは?」というお題だったと思います。
泉見くんは「2003年のレ・ミゼラブルで」。吉野くんは「……年前のラ・カージュ・オ・フォールで」。
えーっと。吉野くんが初めて出たラ・カージュって、風花舞さんが退団後第一弾で出た時のことでしょうか…?あの時の風花さんの相手役(ジャン・ミッシェル)が吉野くんだったことは覚えているのですが。もっと前から出ていらっしゃったんだっけ。
にしても何年前だ?…懐かしいですね(^ ^;ゞ。
というか。
今となっては、吉野くんがラ・カージュでカジェル(女装して踊る踊り子さんたち)をしていないことが信じられません!!ジャン・ミッシェルの前はカジェルしてたんだったっけか………?…覚えてない!一生の(←大袈裟)不覚だ!
もとい。
黒いトレンチに黒づくめの吉野くんと。
紅いハイネックの、軍服調デザインの上着を着こなした泉見くんと。
次の曲は男二人のデュエットで、「闇は広がる」でした。
さすがに素晴らしかったです♪
文句なく。
吉野くんの歌って、わりとムラがあるというか。
合う曲と合わない曲があるというか…
…いや、違いますね。
本人が入り込める曲、本当に好きでのめりこめる曲(役)はもの凄くいいんですけど、それほどでもない曲は「まぁ普通」、くらいになってしまうんですよね…。
元々ダンサーとして活躍されていた方ですし、「朗々と歌い上げる」系の歌は今ひとつなことが多くて、もっとこう、芝居歌というか、動きのある歌の方が得意で。
それに、声に特徴があって、元々クールというか厳しい歌、あるいはシャウトしたりするような激しい歌の方が似合うんですよね。
トートは良かったです。
それは、歌唱力自慢の方々とは比べられませんが、
芝居と歌の総合点で言うならば、東宝の歴代(男性)トートの中ではかなり上位に来そうな感じ。
全編観てみたい、もし吉野くんがキャスティングされたら観に行くぞ!と思いました。
泉見くんのルドルフ。
これもすごく良かったです。
まず声が合ってましたね。今まで割とルドルフは、初演の井上芳雄さん(花組の初輝よしやさんのお兄さん♪)以来、比較的声質としては軽めのテノールが歌うことが多かったのですが…
泉見くんの声は、マリウス向きというか、革命を志す男の力強さを秘めた美声。
それが、前半は本当に、歌い方も声も繊細に絶妙に弱さを出して歌って、後半「がまんできない!」あたりからガラっと雰囲気を変えてくれました。かっこよかったーーーっ!
舞台の端と端に離れて立って歌うだけで、振付はまったくナシ、だったのですが、二人が目と目で会話しながら芝居をすすめていっていたのが凄かったです。
まぁ、振付がないので「操られている感」を出すのは無理な感じでしたが(笑)。ほとんどお稽古もしていないだろうに、細かい間の取り方のニュアンスまで、本当によく合わせたなと思いました。
衣装はお二人とも「それらしいもの」を意識して選んで着てきたようですが(笑)、ちゃんとした衣装に振付つけてフルオケでやってほしい場面でした。
…泉見くんのルドルフ…いくら童顔とはいえ、本公演でやるには年齢的に無理がありますけどね…(爆)
その次は、入れ替わりで女性二人が登場。
同じ質問(塩田さんとの出会いは?)をされて、新妻さんは「泉見さんと同じ2003年のレミゼから。その後はミス・サイゴンもご一緒させていただきました」と。
(…そこも泉見くんと同じですね)
樹里さんは、「一方的にお会いしたんですけど(共演は今回が初めて)、一昨年秋の春野さんのコンサートで」と。
塩田さんの方からも、「僕も一方的に樹里さんを知ってるんですよ。2年前のエリザベート・ガラ・コンサートでルキーニされてましたよね」と話をふられて、樹里ちゃん
「そうなんです。ルキーニやりましたね。がんばってたんですよね、あの頃のあたし。ひげ生やしてね」
…樹里ちゃん?ホントに生えてたのかよ、あの髭は…?
んで、もちろんこの後は女性二人でデュエットでした。
曲は「ジキルとハイド」から、エマとルーシーがジキルを思って歌う「In His Eyes」。
この曲は。
私はものすごく!!好きな曲でなので、歌ってくださってとても嬉しかったのですが。
それは事実なのですが……。
この曲って、メロディもシンプルなのにとてもキレイで、素人にも歌いやすい歌なのですが。
実は。ほとんど同じ音域なのに、3度のハーモニーを頭声と胸声でピッチを合わせなくてはならない、という、いわゆる「難曲」とは違う意味で「聴かせる」ことの難しい曲。
で。
…樹里ちゃんはまだ、頭声で新妻さんと勝負できるレベルではないので……。
男役のちょっと声が高めな方だと、あの曲はちょうどチェンジボイスにかかっちゃうんですよね。
だから、すごく歌いにくかったんじゃないかと思います…。
新妻さんはさすがだったのですが。
樹里ちゃんも、普通ならさすがと思える出来だったのですが。
知らないうちに、頭声も豊かに響くようになっていて吃驚したくらい。ファンとしては、十分満足できる成果は挙げていらっしゃったとも思うのですが。
でも。
…「In His Eyes」。
意外と難しい曲なんですよ、あれはね…。
せっかく樹里ちゃんが女性二人のデュエットに挑戦するのなら、ウェストサイドストーリーの「あんな男に/私は愛してる」をやって欲しかったです、私は。
新妻さんのマリアは絶対良かったと思うんですよ。
樹里さんのアニタに負けなかったと思うし。
ああ、聴きたかったなあ…(悲)。
この後は、4人全員揃ってのトークがあって、もう一曲づつ全員歌って、それで終了、なのですが。
続きはまた来週〜〜(^ ^)/~
.
ちなみに、【1】はこちら。
http://diarynote.jp/d/80646/20070314.html
吉野くんが「Sunset Boulevourd」を歌い終わると、そのまま塩田さんと少しトーク。泉見洋平さんも呼んで、たしかここでは「塩田さんと初めて出会ったのは?」というお題だったと思います。
泉見くんは「2003年のレ・ミゼラブルで」。吉野くんは「……年前のラ・カージュ・オ・フォールで」。
えーっと。吉野くんが初めて出たラ・カージュって、風花舞さんが退団後第一弾で出た時のことでしょうか…?あの時の風花さんの相手役(ジャン・ミッシェル)が吉野くんだったことは覚えているのですが。もっと前から出ていらっしゃったんだっけ。
にしても何年前だ?…懐かしいですね(^ ^;ゞ。
というか。
今となっては、吉野くんがラ・カージュでカジェル(女装して踊る踊り子さんたち)をしていないことが信じられません!!ジャン・ミッシェルの前はカジェルしてたんだったっけか………?…覚えてない!一生の(←大袈裟)不覚だ!
もとい。
黒いトレンチに黒づくめの吉野くんと。
紅いハイネックの、軍服調デザインの上着を着こなした泉見くんと。
次の曲は男二人のデュエットで、「闇は広がる」でした。
さすがに素晴らしかったです♪
文句なく。
吉野くんの歌って、わりとムラがあるというか。
合う曲と合わない曲があるというか…
…いや、違いますね。
本人が入り込める曲、本当に好きでのめりこめる曲(役)はもの凄くいいんですけど、それほどでもない曲は「まぁ普通」、くらいになってしまうんですよね…。
元々ダンサーとして活躍されていた方ですし、「朗々と歌い上げる」系の歌は今ひとつなことが多くて、もっとこう、芝居歌というか、動きのある歌の方が得意で。
それに、声に特徴があって、元々クールというか厳しい歌、あるいはシャウトしたりするような激しい歌の方が似合うんですよね。
トートは良かったです。
それは、歌唱力自慢の方々とは比べられませんが、
芝居と歌の総合点で言うならば、東宝の歴代(男性)トートの中ではかなり上位に来そうな感じ。
全編観てみたい、もし吉野くんがキャスティングされたら観に行くぞ!と思いました。
泉見くんのルドルフ。
これもすごく良かったです。
まず声が合ってましたね。今まで割とルドルフは、初演の井上芳雄さん(花組の初輝よしやさんのお兄さん♪)以来、比較的声質としては軽めのテノールが歌うことが多かったのですが…
泉見くんの声は、マリウス向きというか、革命を志す男の力強さを秘めた美声。
それが、前半は本当に、歌い方も声も繊細に絶妙に弱さを出して歌って、後半「がまんできない!」あたりからガラっと雰囲気を変えてくれました。かっこよかったーーーっ!
舞台の端と端に離れて立って歌うだけで、振付はまったくナシ、だったのですが、二人が目と目で会話しながら芝居をすすめていっていたのが凄かったです。
まぁ、振付がないので「操られている感」を出すのは無理な感じでしたが(笑)。ほとんどお稽古もしていないだろうに、細かい間の取り方のニュアンスまで、本当によく合わせたなと思いました。
衣装はお二人とも「それらしいもの」を意識して選んで着てきたようですが(笑)、ちゃんとした衣装に振付つけてフルオケでやってほしい場面でした。
…泉見くんのルドルフ…いくら童顔とはいえ、本公演でやるには年齢的に無理がありますけどね…(爆)
その次は、入れ替わりで女性二人が登場。
同じ質問(塩田さんとの出会いは?)をされて、新妻さんは「泉見さんと同じ2003年のレミゼから。その後はミス・サイゴンもご一緒させていただきました」と。
(…そこも泉見くんと同じですね)
樹里さんは、「一方的にお会いしたんですけど(共演は今回が初めて)、一昨年秋の春野さんのコンサートで」と。
塩田さんの方からも、「僕も一方的に樹里さんを知ってるんですよ。2年前のエリザベート・ガラ・コンサートでルキーニされてましたよね」と話をふられて、樹里ちゃん
「そうなんです。ルキーニやりましたね。がんばってたんですよね、あの頃のあたし。ひげ生やしてね」
…樹里ちゃん?ホントに生えてたのかよ、あの髭は…?
んで、もちろんこの後は女性二人でデュエットでした。
曲は「ジキルとハイド」から、エマとルーシーがジキルを思って歌う「In His Eyes」。
この曲は。
私はものすごく!!好きな曲でなので、歌ってくださってとても嬉しかったのですが。
それは事実なのですが……。
この曲って、メロディもシンプルなのにとてもキレイで、素人にも歌いやすい歌なのですが。
実は。ほとんど同じ音域なのに、3度のハーモニーを頭声と胸声でピッチを合わせなくてはならない、という、いわゆる「難曲」とは違う意味で「聴かせる」ことの難しい曲。
で。
…樹里ちゃんはまだ、頭声で新妻さんと勝負できるレベルではないので……。
男役のちょっと声が高めな方だと、あの曲はちょうどチェンジボイスにかかっちゃうんですよね。
だから、すごく歌いにくかったんじゃないかと思います…。
新妻さんはさすがだったのですが。
樹里ちゃんも、普通ならさすがと思える出来だったのですが。
知らないうちに、頭声も豊かに響くようになっていて吃驚したくらい。ファンとしては、十分満足できる成果は挙げていらっしゃったとも思うのですが。
でも。
…「In His Eyes」。
意外と難しい曲なんですよ、あれはね…。
せっかく樹里ちゃんが女性二人のデュエットに挑戦するのなら、ウェストサイドストーリーの「あんな男に/私は愛してる」をやって欲しかったです、私は。
新妻さんのマリアは絶対良かったと思うんですよ。
樹里さんのアニタに負けなかったと思うし。
ああ、聴きたかったなあ…(悲)。
この後は、4人全員揃ってのトークがあって、もう一曲づつ全員歌って、それで終了、なのですが。
続きはまた来週〜〜(^ ^)/~
.
大空祐飛さんTeaParty
2007年3月18日 宝塚(月)今日(もう昨日ですが)は、祐飛さんのお茶会でした。
お茶会のことは本当はアップしないつもりだったのですが、ちょっとどうしても書きたいネタがあったので…そこだけ書いちゃいます。
ジョルジュさんの年齢について。
18歳→21歳、というMy設定は正しかったようです(^ ^)
登場時は18歳、最後のモンマルトルの丘は21歳、ですね。
ご本人が少し心配そうに「18歳に見えてます…?」と質問されたので、客席で大きくうなずいておきました(笑)。
最初に脚本を貰って、植田さんに
「せ、せんせい、私のこれって17,8っていう設定になっちゃいますけど本当ですか…?」
って尋いたら、
「あ、あれ…?そうだねぇそうなるね」
と言われた、というエピソードを披露していらっしゃいました。
………植田さん………?
だから言ったじゃん!なんのためにジョルジュをジュリアンの実の息子にしたのかわからん、植田さんはその設定きっと覚えてないよ、って!!!
……ぜぇはぁ。
ちなみに、植田さんには
「なにかまずいようだったら言うから」
と言われたっきり、何も言われていないそうです。
植田さんの目にも、ちゃんと18歳に見えてるってことかな。
でも「まずいこと」ってなんだろう…。
作者も認識していないような大穴を、ちゃんと力づくで塞いでお芝居をすすめている役者たち。
みんな凄いよ…、尊敬するよ…。
今日は、白のトップに黒のボトムでシルエットをキレイにキメた祐飛さん。金髪をやわらかくおろして、フェミニンな印象。
…センスのない私の言うことなので、まるっきりの嘘かもしれませんが、いちおう
終始落ち着いて、笑顔と真面目な顔をまじえながら、一言一言言葉を選びながらお話ししてくださいました。
横長の会場でしたが、話をしながらふ、と会場を見渡したりされていて、なんだかちょっと感動。昔は、司会者に集中していてあまりそういうサービス(?)はなさらなかったのにね。
上級生になって、さすがに余裕が出てきたんでしょうか。
まぁ、参加人数も増えたからなあ…。
面白い話はイロイロあったのですが。
うーん思い出せない…。
今の幹部部屋は笑いに溢れている、というお話しをされてましたね。
ドラマ「華麗なる一族」が好きで、毎回何かしらツボがあるので、それを翌日タキさんの前で物真似をするのだそうです(笑)。
「でも、東京に来てから忙しくてあまり見てなくて」
「明日で最終回なんですよね…みなさん見てくださいね」
…お勧めするのはそっちですか?
「タキさんも、あひちゃんも、園加ちゃんも、3人とも本当に面白い」と、真剣に思いだし笑いをこらえながらコメントしてくださって。
…あげくに。
「最近大笑いしたことは?」という質問には、
「本当に毎日大笑いしているんだけど…公開できない…」とお答えになってました。
それをこそ聴きたいんだけどな(笑)
詳しいレポートは、きっとファンの皆様が書いて下さると思うのですが。
すごーく楽しく、また盛り上がったお茶会でした(笑)。
参加者のみなさま、スタッフのみなさま、お疲れさまでした!!
.
お茶会のことは本当はアップしないつもりだったのですが、ちょっとどうしても書きたいネタがあったので…そこだけ書いちゃいます。
ジョルジュさんの年齢について。
18歳→21歳、というMy設定は正しかったようです(^ ^)
登場時は18歳、最後のモンマルトルの丘は21歳、ですね。
ご本人が少し心配そうに「18歳に見えてます…?」と質問されたので、客席で大きくうなずいておきました(笑)。
最初に脚本を貰って、植田さんに
「せ、せんせい、私のこれって17,8っていう設定になっちゃいますけど本当ですか…?」
って尋いたら、
「あ、あれ…?そうだねぇそうなるね」
と言われた、というエピソードを披露していらっしゃいました。
………植田さん………?
だから言ったじゃん!なんのためにジョルジュをジュリアンの実の息子にしたのかわからん、植田さんはその設定きっと覚えてないよ、って!!!
……ぜぇはぁ。
ちなみに、植田さんには
「なにかまずいようだったら言うから」
と言われたっきり、何も言われていないそうです。
植田さんの目にも、ちゃんと18歳に見えてるってことかな。
でも「まずいこと」ってなんだろう…。
作者も認識していないような大穴を、ちゃんと力づくで塞いでお芝居をすすめている役者たち。
みんな凄いよ…、尊敬するよ…。
今日は、白のトップに黒のボトムでシルエットをキレイにキメた祐飛さん。金髪をやわらかくおろして、フェミニンな印象。
…センスのない私の言うことなので、まるっきりの嘘かもしれませんが、いちおう
終始落ち着いて、笑顔と真面目な顔をまじえながら、一言一言言葉を選びながらお話ししてくださいました。
横長の会場でしたが、話をしながらふ、と会場を見渡したりされていて、なんだかちょっと感動。昔は、司会者に集中していてあまりそういうサービス(?)はなさらなかったのにね。
上級生になって、さすがに余裕が出てきたんでしょうか。
まぁ、参加人数も増えたからなあ…。
面白い話はイロイロあったのですが。
うーん思い出せない…。
今の幹部部屋は笑いに溢れている、というお話しをされてましたね。
ドラマ「華麗なる一族」が好きで、毎回何かしらツボがあるので、それを翌日タキさんの前で物真似をするのだそうです(笑)。
「でも、東京に来てから忙しくてあまり見てなくて」
「明日で最終回なんですよね…みなさん見てくださいね」
…お勧めするのはそっちですか?
「タキさんも、あひちゃんも、園加ちゃんも、3人とも本当に面白い」と、真剣に思いだし笑いをこらえながらコメントしてくださって。
…あげくに。
「最近大笑いしたことは?」という質問には、
「本当に毎日大笑いしているんだけど…公開できない…」とお答えになってました。
それをこそ聴きたいんだけどな(笑)
詳しいレポートは、きっとファンの皆様が書いて下さると思うのですが。
すごーく楽しく、また盛り上がったお茶会でした(笑)。
参加者のみなさま、スタッフのみなさま、お疲れさまでした!!
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月組公演「パリの空よりも高く」の原作となった、菊田一夫の「花咲く港」についての話題。
本当は、いちいち細かいところを比較しつつ突っ込んでみて、植田さんへの質問状としてまとめたい気持もあったのですが。
いまさらソンナコトしても無駄だし。
徒労だし。
もう何度も書いてるし。
誰も喜ばないし。(私は楽しいけど)
なので、やめます。
ならば、何を書くのか?
夜野さまがブログで論じられた、「昭和18年における70円の価値」について、もう少し突っ込んでみたいと思います。
夜野さんのナイス!な記事はこちら。
http://blog.so-net.ne.jp/nights-entertainment_troup-leader/2007-03-12
…といいますか。
昭和15年と19年の、世相や賃金、物価などをまとめてくださった労作を発見したので、ご紹介したいんです!(^ ^;ゞ
http://www8.plala.or.jp/shinozaki/s15-1940.pdf
http://www8.plala.or.jp/shinozaki/s19-1944.pdf
残念ながら、「花咲く港」が初演された昭和18年当時のものはないのですが…
一番驚いたのは、
昭和15年の大卒銀行員の初任給70円。
「花咲く港」において、最後のオチの部分で「島への交通費にいくらかかったと思ってるんだ!」「…70円」という会話があります。
「パリの空よりも高く」のラストで、ジョルジュが「70フラン」と応えるところですね。ちなみにここの会話は、内容も言葉遣いもほぼ原作どおり、なのですが……
…えっ!?
ペテン師二人の交通費って、大卒の初任給一ヶ月分だったの!?
いったいどっから来たの二人は!??
まさかと思うが、満州あたりから帰ってきたっていう話なのか…!?
当時の進学率を考えれば、「大卒」は現代と全く比較にならない価値があったはずなのですが…。
えええええーーーー?
もしかして、「70円」じゃなくて「70銭」って言ってるのかしら。(しかし何度聴いても「エン」と聞こえるが…)
だとすると。(強引)
初任給の100分の1で、2000円〜3000円くらい?
あとは昭和19年の「映画封切館80銭」とかが一番近いですが、おそらく現代とは映画の地位が全く違う(ずっと高かった)はずなので、ちょうど東宝劇場のB席料金3500円くらいに当たるのかな?と勝手に思ったり。
夜野さまは、「70フラン=7000円」という推測を立てていらっしゃいますが、
私はその半分くらいという当たりを当面の暫定結論とさせていただきたいと思います。
…ってことは。
嵐の夜の「2万フラン」=「100万円」
初日に集まった「200万フラン」=「1億円」
助成金「1500万」=「7億5千万円」
ま、「一大国家事業」ですからこんなものかな?
夜野さまの調査によると、エッフェル塔の建設費は780フラン。
…でも、フランでの数字は完全に植田さんの空想の産物(エッフェルさんのキャラも含め)で根拠がないので気にしないことにして。
東京タワーの建設費をちょっと調べてみたのですが。
…今、世の中は第2東京タワーで盛り上がっているんですね。
第2東京タワーの建設予算が400億だか500億だか、という記事は沢山見つかったのですが、現東京タワーを建てる時にいくらかかったのかは遂に解らず…
ご存知の方、ぜひコメントで教えてくださいませ!!
とりあえず「試算では30億」という記述を見つけました。
…となると、上の換算表(70銭=3500円)という計算ではちょっと足りないかも(^ ^)。
いえあの、原作では国家規模の事業ではなく小さな島の中でまかなえる範囲で「船」を作る費用なので。こんなには全然かからないはずなんですけどね…。
こうなってくると(←意味不明)、「花咲く港」が初演された有楽座の料金を知りたくなります♪
予測としては、「70銭」というのが有楽座の席料ぴったりか、席料の何倍かといった数字にしてウケを取ったのではないかと思うのですが。
…どうなのでしょうねぇ。
情報をお持ちの方、ぜひぜひご一報を!
芝居は時代を映す鏡。
「花咲く港」を観ると、その当時の世相が、時代が、すごく心に響いてきます。
太平洋戦争は始まっている。
でも、まだ赤紙も丙種には来ないし、食料もまだなんとなかなる、物資も足りないけどまだ我慢できる、
そんな時代。
人々は日本の勝利を、大本営発表を信じて、自分たちの「正義」を確信して、そして、輝かしい明日を夢見ていた、そんな時代。
ましてや日本の片隅にある小さな島、小さな「世界」には、「戦争」も「小さな影」でしかない…。
菊田さん自身がどういう情報をお持ちで、どういう歴史認識でいらしたのかは解りませんが、「世相」はまだそんなものだったのではないでしょうか。
そこに現れた、中年の、ちょっとくたびれた呑気なペテン師二
人が主人公の物語、は。
「パリの空よりも高く」で描かれる、平穏で充実した、ブルジョアたちの高度成長期の「世界の中心」パリとは全く違う世界観を持っているのです。
もちろん、それはそれで良いの。
「パリの空よりも高く」は「花咲く港」とは別物であり、「花咲く港」という昭和初期の名作にインスパイアされて作られた「花の都・パリ」の物語なのですから。
ただ。
この「暗いところへ向かいつつあるけれども、まだ人々は希望にしがみついている」微妙な時代の空気を見事に表現した「花咲く港」は、この時代背景と甑島という、非常に特殊な土地柄で全ての理屈をつけている作品なので。
舞台や登場人物の性格を全く変えてパロディ化する場合は、本当に真剣に、細心の注意を払って設定を見直さないと、あちこちにボロが出て物語全体が破綻してしまうものなんだよ…という典型的な例だなあ、と。
そんなことを、(自己反省も含めて)あらためて思ったのでした。
それにしても、15年から19年への4年間での値上がりっぷりってすごいですよね…。
太平洋戦争が始まる前の15年と、次第に敗色が濃くなっていく19年の差。
たばこ2.5倍、新聞・映画1.5倍。
初任給は、銀行員と巡査なので比較が難しいですが、そんなにあがっているようには思えません。
ということは。
生活、本当に大変だったんでしょうねぇ…。
-----------------------------
ちなみに。
最初に掲示した資料を掲載くださっているホームページはこちらです。
篠崎さまのホームページ
http://www8.plala.or.jp/shinozaki/
開くといきなりちょっとドキッとするタイトルが出てきますが、左側にメニューがありまして、その下の方の「思い出の昭和史」
の中に年ごとにデータがまとめられています。
全ページ見ると、「昭和」という時代が「事実」として見えてくる、非常に興味深い資料だと思います!
昭和生まれの方は、自分の生まれた年のデータを是非見てみてくださーい!(笑)
他のコンテンツも、どれも面白いです!
私は、百人一首のパロディに爆笑しました(^o^)。
ぜひ皆さんも、訪れてみてください、ね m(_ _)m。
.
本当は、いちいち細かいところを比較しつつ突っ込んでみて、植田さんへの質問状としてまとめたい気持もあったのですが。
いまさらソンナコトしても無駄だし。
徒労だし。
もう何度も書いてるし。
誰も喜ばないし。(私は楽しいけど)
なので、やめます。
ならば、何を書くのか?
夜野さまがブログで論じられた、「昭和18年における70円の価値」について、もう少し突っ込んでみたいと思います。
夜野さんのナイス!な記事はこちら。
http://blog.so-net.ne.jp/nights-entertainment_troup-leader/2007-03-12
…といいますか。
昭和15年と19年の、世相や賃金、物価などをまとめてくださった労作を発見したので、ご紹介したいんです!(^ ^;ゞ
http://www8.plala.or.jp/shinozaki/s15-1940.pdf
http://www8.plala.or.jp/shinozaki/s19-1944.pdf
残念ながら、「花咲く港」が初演された昭和18年当時のものはないのですが…
一番驚いたのは、
昭和15年の大卒銀行員の初任給70円。
「花咲く港」において、最後のオチの部分で「島への交通費にいくらかかったと思ってるんだ!」「…70円」という会話があります。
「パリの空よりも高く」のラストで、ジョルジュが「70フラン」と応えるところですね。ちなみにここの会話は、内容も言葉遣いもほぼ原作どおり、なのですが……
…えっ!?
ペテン師二人の交通費って、大卒の初任給一ヶ月分だったの!?
いったいどっから来たの二人は!??
まさかと思うが、満州あたりから帰ってきたっていう話なのか…!?
当時の進学率を考えれば、「大卒」は現代と全く比較にならない価値があったはずなのですが…。
えええええーーーー?
もしかして、「70円」じゃなくて「70銭」って言ってるのかしら。(しかし何度聴いても「エン」と聞こえるが…)
だとすると。(強引)
初任給の100分の1で、2000円〜3000円くらい?
あとは昭和19年の「映画封切館80銭」とかが一番近いですが、おそらく現代とは映画の地位が全く違う(ずっと高かった)はずなので、ちょうど東宝劇場のB席料金3500円くらいに当たるのかな?と勝手に思ったり。
夜野さまは、「70フラン=7000円」という推測を立てていらっしゃいますが、
私はその半分くらいという当たりを当面の暫定結論とさせていただきたいと思います。
…ってことは。
嵐の夜の「2万フラン」=「100万円」
初日に集まった「200万フラン」=「1億円」
助成金「1500万」=「7億5千万円」
ま、「一大国家事業」ですからこんなものかな?
夜野さまの調査によると、エッフェル塔の建設費は780フラン。
…でも、フランでの数字は完全に植田さんの空想の産物(エッフェルさんのキャラも含め)で根拠がないので気にしないことにして。
東京タワーの建設費をちょっと調べてみたのですが。
…今、世の中は第2東京タワーで盛り上がっているんですね。
第2東京タワーの建設予算が400億だか500億だか、という記事は沢山見つかったのですが、現東京タワーを建てる時にいくらかかったのかは遂に解らず…
ご存知の方、ぜひコメントで教えてくださいませ!!
とりあえず「試算では30億」という記述を見つけました。
…となると、上の換算表(70銭=3500円)という計算ではちょっと足りないかも(^ ^)。
いえあの、原作では国家規模の事業ではなく小さな島の中でまかなえる範囲で「船」を作る費用なので。こんなには全然かからないはずなんですけどね…。
こうなってくると(←意味不明)、「花咲く港」が初演された有楽座の料金を知りたくなります♪
予測としては、「70銭」というのが有楽座の席料ぴったりか、席料の何倍かといった数字にしてウケを取ったのではないかと思うのですが。
…どうなのでしょうねぇ。
情報をお持ちの方、ぜひぜひご一報を!
芝居は時代を映す鏡。
「花咲く港」を観ると、その当時の世相が、時代が、すごく心に響いてきます。
太平洋戦争は始まっている。
でも、まだ赤紙も丙種には来ないし、食料もまだなんとなかなる、物資も足りないけどまだ我慢できる、
そんな時代。
人々は日本の勝利を、大本営発表を信じて、自分たちの「正義」を確信して、そして、輝かしい明日を夢見ていた、そんな時代。
ましてや日本の片隅にある小さな島、小さな「世界」には、「戦争」も「小さな影」でしかない…。
菊田さん自身がどういう情報をお持ちで、どういう歴史認識でいらしたのかは解りませんが、「世相」はまだそんなものだったのではないでしょうか。
そこに現れた、中年の、ちょっとくたびれた呑気なペテン師二
人が主人公の物語、は。
「パリの空よりも高く」で描かれる、平穏で充実した、ブルジョアたちの高度成長期の「世界の中心」パリとは全く違う世界観を持っているのです。
もちろん、それはそれで良いの。
「パリの空よりも高く」は「花咲く港」とは別物であり、「花咲く港」という昭和初期の名作にインスパイアされて作られた「花の都・パリ」の物語なのですから。
ただ。
この「暗いところへ向かいつつあるけれども、まだ人々は希望にしがみついている」微妙な時代の空気を見事に表現した「花咲く港」は、この時代背景と甑島という、非常に特殊な土地柄で全ての理屈をつけている作品なので。
舞台や登場人物の性格を全く変えてパロディ化する場合は、本当に真剣に、細心の注意を払って設定を見直さないと、あちこちにボロが出て物語全体が破綻してしまうものなんだよ…という典型的な例だなあ、と。
そんなことを、(自己反省も含めて)あらためて思ったのでした。
それにしても、15年から19年への4年間での値上がりっぷりってすごいですよね…。
太平洋戦争が始まる前の15年と、次第に敗色が濃くなっていく19年の差。
たばこ2.5倍、新聞・映画1.5倍。
初任給は、銀行員と巡査なので比較が難しいですが、そんなにあがっているようには思えません。
ということは。
生活、本当に大変だったんでしょうねぇ…。
-----------------------------
ちなみに。
最初に掲示した資料を掲載くださっているホームページはこちらです。
篠崎さまのホームページ
http://www8.plala.or.jp/shinozaki/
開くといきなりちょっとドキッとするタイトルが出てきますが、左側にメニューがありまして、その下の方の「思い出の昭和史」
の中に年ごとにデータがまとめられています。
全ページ見ると、「昭和」という時代が「事実」として見えてくる、非常に興味深い資料だと思います!
昭和生まれの方は、自分の生まれた年のデータを是非見てみてくださーい!(笑)
他のコンテンツも、どれも面白いです!
私は、百人一首のパロディに爆笑しました(^o^)。
ぜひ皆さんも、訪れてみてください、ね m(_ _)m。
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いのうえひでのり&なかがわあきのり
2007年3月22日 ミュージカル・舞台 コメント (2)日生劇場で上演中の「TOMMY」を観てまいりました。(31日まで)
主演:中川晃教、演出:いのうえひでのり。
この二人の組み合わせは、3年(?)前の帝国劇場「SHIROH」以来。私はあの公演にメチャクチャ嵌りましたので、今回ももの凄く楽しみにしておりました!
中川晃教。
クンツェ&リーヴァイコンビの2作目「モーツァルト!」初演で小池さんに抜擢され、舞台デビューして以来、何年たったのかな…?その後彼が出演したミュージカル作品を、私はほとんど観ていると思います。
まぁ、観られなかった作品も若干ありますけれども。
中川くんの最大の魅力は、その、圧倒的な声。
音域も広いし、テクニックも確かですが、
それ以上に、なんというのか。
存在感のある、声。
声そのものに、もの凄いチカラがあるんです。
容姿をいうなら、ヴォルフガングをダブルキャストで演じた井上芳雄さんの方が、よっぽど顔も美形だしスタイルも段違いに良い。芝居の技術も井上くんの方が上です。
たとえば「ルドルフ」役で勝負したら、多分井上くんの圧勝。
「ファンタスティックス」のマット役だったら…中川くんのマットはちょっと観てみたい気もしますが、おそらく(芝居やダンスなどの技術面の差で)井上くんが勝つのではないでしょうか。
まぁ、この辺は私の主観なので、なまぬる〜く見逃していただけるとありがたいのですが(^ ^;ゞ
とにかく、中川くんの最大の魅力は、容姿でも芝居の技術でも台詞術でもなんでもなく、ひたすら歌にある、ということに異論を唱える方は、少数派ではないかと思います。
しかも、技術はなくても本能的にキャラクターを掴む能力があるので、演じられる役の幅も意外に広いという強みもある。
そのチカラを、完全に生かし切って、使い切った作品。
彼の魅力を余すところなく出し切った、
それが、「SHIROH」でした。
一方、いのうえひでのり。
こちらも言わずとしれた、「劇団☆新感線」主宰。
ど派手でけれん味たっぷりの「いのうえ歌舞伎」と呼ばれる一連の作品群で、ミュージカルでも芝居でもない独自の世界を構築。
私は、佐藤アツヒロさんが主演された「犬夜叉」なんかがもの凄く好きで、何回も通いましたねぇ(笑)。
私は昔から、彼にぜひ一度、「宝塚」の演出をやってみてほしいなーと思っているのですが………(^ ^;ゞ
どうでしょう。
絶対面白いものを作ってくれると思うのですが。
…まぁ、宝塚は彼には難しいだろうなあ、というのは解っているのですが。
音楽のジャンルが違いすぎますからね…。
ハードロックの鬼、ヘヴィメタルの鬼、と、呼ばれているかどうかは知りませんが。
彼の作品には、常にロックの魂が溢れていて、その辺のジャンルにはあまり詳しくない私なんて、毎回圧倒されるばかりですから。
今回上演されたの「TOMMY」という作品は、イギリスのハードロックバンド「ザ・フー」が作成したコンセプト・アルバム(1969年の『ロック・オペラ “トミー”』)が元になったものですので、きっと「やりたい!」とずっと思っていらしたのではな
いかと思います。
でもでも!
本格的なミュージカルに参戦したら、次はぜひ、宝塚を♪
いのうえひでのり、新しいジャンルに挑戦!!
…ダメかなあ…。
ブロードウェイ・ミュージカル「TOMMY」。
まず、ストーリーは以下のとおり。
父親が母親の愛人を殺害する現場を目撃してしまい、それを口外しないよう両親に強制されたために、目と耳と言葉が不自由になるという三重苦を負った少年トミーが、様々な虐待を受けながら成長し、なぜか(!)ピンボールの名手となる。
「ピンボールの魔術師」と呼ばれた彼は、後に三重苦も回復し、
教祖=カリスマとなるが、その後いったん失脚する。しかしその時、トミーは真の『悟り』を得る。
…まぁ、理屈はあるようでないような。
ぶっ飛んでいるような、それなりに筋は通っているような。
多分、元々がコンセプト・アルバムですから、通常の舞台作品以上に「理屈」ではなく「音楽」のチカラで進んでいくものなのでしょうね。
一番印象に残ったのは、トミー役の中川くんが繰り返し歌う曲「See Me, Feel Me」。
三重苦というのも、機能不全ではなく、両親に「お前は何も見ない、何も聞かない、何も言わない、誰にも言わない」と繰り返し言い聞かせられて、彼自身という強固な殻の中に閉じこもってしまった状態なのですが。
何を見ることも聞くことも許されない彼は、鏡の中に己を見いだし、そこでおもちゃたちと遊ぶ幻想の世界を作り上げて「現実」を遮断します。
そうして、ぬくもりのない妄想の世界だけで生きる彼は、「感じて」いるけれども、相手にはそれが解らない(伝えられない)。
そのもどかしさ、寂しさ、苦しさが真っ直ぐに伝わってくる歌でした。
「ピンボール」という「特異な才能」を天啓として与えられた彼は、象徴的な存在としての「鏡」を母親に破壊されて、現実との接点を取り戻します。
三重苦から解放された彼は、ピンボールの魔術師としてだけではない「奇跡」を起こしたことで「教祖」として祭りあげられるのです。この時の「Sensation」という曲も、歌詞も含めて真剣に聞いているとあまりにも痛くて辛い曲でした。(曲調はいたって明朗なのですが…)
このあたりは、ザ・フーの主宰であったピート・タウンゼントが傾倒していたインド人導師の影響が強かったようですね。
彼の宗教観ナシには理解しにくい作品なのかもしれません。
(特にラストが)
演出的に新奇だったのは、ちょっとグロテスクな「TOMMY人形」の使い方でしょうか。
時にトミー自身の身代わりとして虐待を受け止め、時に鏡の向こうの世界に閉じこもったトミーの現実での姿として表現される人形。
そして、映像の使い方。
宝塚では小池さんがよく映像を使われますが、いのうえさんの演出における映像の地位は、あんなものではないので。
今回は、舞台いっぱいに広がった紗幕スクリーンに、アニメチックというかマンガチックな、人形のビジュアルに近い映像をあえて使って。チープでファンタジックで陰惨な世界観を、よく出していたと思います。
また、両親がトミーを責める場面、三重苦になったトミーが両親の言動に翻弄される場面での、かなりリアルでグロテスクな目と唇の画像など、「トミー視点での映像」を意識した画像を多用。それがすごく「トミーの心理表現」として卓越していたと思います。
本当に怖いんですよ、あの映像が。
それともうひとつ印象的だったのは、父親がトミーに必死で話しかける「Do you hear me?」での、音楽と映像のコラボレーション。
あそこまでいけば、音楽と映像が一つになって一つの「表現」になっていることがわかります。きっといのうえさんとしては、全編あのレベルに持って行きたかったんだろうなぁ…。
映像は、どうしても「事前」に準備しておく必要があります。
たとえば稽古終盤に手をいれた演出に合わせて映像を修正する、といったことは非常に困難。
まして、「その日」のノリに映像を合わせることはほぼ不可能。
「ライブ」であることが命の舞台と「映像」は、噛み合わないものだとずっと思っていたのですが。
「TOMMY」での映像の使い方は、今までの「転換が容易な舞台装置または背景」という使い方ではなく、それ自体が「演出」の一部だったので、非常に面白かったです。
まぁ、場面によってやはり完成度にかなり差がありましたが…。
さすがにいのうえさんはプロだなあと感心しつつ。
とにかく「音楽」にチカラのある作品でしたが、そういった工夫によってビジュアル面の表現力も「音楽」と対等なところまで持って行って、作品全体のイメージ喚起力をあげたかったのだろうと思います。
もともと、ちょっと難解というか、ぶっ飛んだ展開なので(汗)
聴覚だけでは、もともとの「ザ・フー」のファンには解っても、私みたいな「舞台」ファンには伝わらない。
それをどうすれば伝えることができるか。
その試行錯誤した結果が、あの演出なんでしょう、きっとね。
主演の中川くんをはじめ、出演者全員が滅多にないほどの歌唱力の持ち主で、特に宝塚や東宝ミュージカルなどを聞き慣れている耳には信じられないほど「ロック」な声の人が多かったのが素晴らしかったです。
ストーリー的にはかなり病的な部分もあるので、万人受けするものではないかもしれませんが。
もの凄くイタくて、辛くて、最後の「悟り」でいろいろなものが昇華されても、なお非常に硬いナニカが心に刺さったまま残る…
そんな作品でした。
私自身は、まだまだ全てを受け止められたわけではないのだと思います。
だってよく分からなかったところ沢山あるもの!
眠くなっちゃったところもあったし。
でも、パワーは伝わりました。
だからこそ、ちょっと消化不良な自分がとても悔しい。
今回の公演(31日まで)は予定が詰まっているので(なんで年度末〜!号泣)、もう一度観ることはできませんが。
映画にもなっている作品なので、ちょっとレンタルビデオを探してみようかな、と思っています。
・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・
ちなみに。
「SHIROH」は。
上川隆也と中川晃教が、「天草の乱」で有名な天草四郎時貞の「表」と「裏」を演じた意欲作でした。
表に出て活動する「天草四郎時貞」(四郎)を上川隆也さん、その裏で彼らに協力し、人の心を動かす歌を唄う少年シローを中川くん。
この作品を語りはじめると長くなるのでやめておきますが、私は本当にこの作品には嵌ったんですよね〜。
天草まで観光しに行っちゃったくらい。
もし宝塚で上演されることが、万が一(←いや絶対にないだろうが)あるとしたら。
ぜひ。
大空祐飛さんの四郎に、明日海りおさんのシローでお願いしたいです…。
ねっ、>>いのうえさんっ♪♪
…って、この項目で本当に書きたいのはそれか?それなのかっ!? >自分
.
主演:中川晃教、演出:いのうえひでのり。
この二人の組み合わせは、3年(?)前の帝国劇場「SHIROH」以来。私はあの公演にメチャクチャ嵌りましたので、今回ももの凄く楽しみにしておりました!
中川晃教。
クンツェ&リーヴァイコンビの2作目「モーツァルト!」初演で小池さんに抜擢され、舞台デビューして以来、何年たったのかな…?その後彼が出演したミュージカル作品を、私はほとんど観ていると思います。
まぁ、観られなかった作品も若干ありますけれども。
中川くんの最大の魅力は、その、圧倒的な声。
音域も広いし、テクニックも確かですが、
それ以上に、なんというのか。
存在感のある、声。
声そのものに、もの凄いチカラがあるんです。
容姿をいうなら、ヴォルフガングをダブルキャストで演じた井上芳雄さんの方が、よっぽど顔も美形だしスタイルも段違いに良い。芝居の技術も井上くんの方が上です。
たとえば「ルドルフ」役で勝負したら、多分井上くんの圧勝。
「ファンタスティックス」のマット役だったら…中川くんのマットはちょっと観てみたい気もしますが、おそらく(芝居やダンスなどの技術面の差で)井上くんが勝つのではないでしょうか。
まぁ、この辺は私の主観なので、なまぬる〜く見逃していただけるとありがたいのですが(^ ^;ゞ
とにかく、中川くんの最大の魅力は、容姿でも芝居の技術でも台詞術でもなんでもなく、ひたすら歌にある、ということに異論を唱える方は、少数派ではないかと思います。
しかも、技術はなくても本能的にキャラクターを掴む能力があるので、演じられる役の幅も意外に広いという強みもある。
そのチカラを、完全に生かし切って、使い切った作品。
彼の魅力を余すところなく出し切った、
それが、「SHIROH」でした。
一方、いのうえひでのり。
こちらも言わずとしれた、「劇団☆新感線」主宰。
ど派手でけれん味たっぷりの「いのうえ歌舞伎」と呼ばれる一連の作品群で、ミュージカルでも芝居でもない独自の世界を構築。
私は、佐藤アツヒロさんが主演された「犬夜叉」なんかがもの凄く好きで、何回も通いましたねぇ(笑)。
私は昔から、彼にぜひ一度、「宝塚」の演出をやってみてほしいなーと思っているのですが………(^ ^;ゞ
どうでしょう。
絶対面白いものを作ってくれると思うのですが。
…まぁ、宝塚は彼には難しいだろうなあ、というのは解っているのですが。
音楽のジャンルが違いすぎますからね…。
ハードロックの鬼、ヘヴィメタルの鬼、と、呼ばれているかどうかは知りませんが。
彼の作品には、常にロックの魂が溢れていて、その辺のジャンルにはあまり詳しくない私なんて、毎回圧倒されるばかりですから。
今回上演されたの「TOMMY」という作品は、イギリスのハードロックバンド「ザ・フー」が作成したコンセプト・アルバム(1969年の『ロック・オペラ “トミー”』)が元になったものですので、きっと「やりたい!」とずっと思っていらしたのではな
いかと思います。
でもでも!
本格的なミュージカルに参戦したら、次はぜひ、宝塚を♪
いのうえひでのり、新しいジャンルに挑戦!!
…ダメかなあ…。
ブロードウェイ・ミュージカル「TOMMY」。
まず、ストーリーは以下のとおり。
父親が母親の愛人を殺害する現場を目撃してしまい、それを口外しないよう両親に強制されたために、目と耳と言葉が不自由になるという三重苦を負った少年トミーが、様々な虐待を受けながら成長し、なぜか(!)ピンボールの名手となる。
「ピンボールの魔術師」と呼ばれた彼は、後に三重苦も回復し、
教祖=カリスマとなるが、その後いったん失脚する。しかしその時、トミーは真の『悟り』を得る。
…まぁ、理屈はあるようでないような。
ぶっ飛んでいるような、それなりに筋は通っているような。
多分、元々がコンセプト・アルバムですから、通常の舞台作品以上に「理屈」ではなく「音楽」のチカラで進んでいくものなのでしょうね。
一番印象に残ったのは、トミー役の中川くんが繰り返し歌う曲「See Me, Feel Me」。
三重苦というのも、機能不全ではなく、両親に「お前は何も見ない、何も聞かない、何も言わない、誰にも言わない」と繰り返し言い聞かせられて、彼自身という強固な殻の中に閉じこもってしまった状態なのですが。
何を見ることも聞くことも許されない彼は、鏡の中に己を見いだし、そこでおもちゃたちと遊ぶ幻想の世界を作り上げて「現実」を遮断します。
そうして、ぬくもりのない妄想の世界だけで生きる彼は、「感じて」いるけれども、相手にはそれが解らない(伝えられない)。
そのもどかしさ、寂しさ、苦しさが真っ直ぐに伝わってくる歌でした。
「ピンボール」という「特異な才能」を天啓として与えられた彼は、象徴的な存在としての「鏡」を母親に破壊されて、現実との接点を取り戻します。
三重苦から解放された彼は、ピンボールの魔術師としてだけではない「奇跡」を起こしたことで「教祖」として祭りあげられるのです。この時の「Sensation」という曲も、歌詞も含めて真剣に聞いているとあまりにも痛くて辛い曲でした。(曲調はいたって明朗なのですが…)
このあたりは、ザ・フーの主宰であったピート・タウンゼントが傾倒していたインド人導師の影響が強かったようですね。
彼の宗教観ナシには理解しにくい作品なのかもしれません。
(特にラストが)
演出的に新奇だったのは、ちょっとグロテスクな「TOMMY人形」の使い方でしょうか。
時にトミー自身の身代わりとして虐待を受け止め、時に鏡の向こうの世界に閉じこもったトミーの現実での姿として表現される人形。
そして、映像の使い方。
宝塚では小池さんがよく映像を使われますが、いのうえさんの演出における映像の地位は、あんなものではないので。
今回は、舞台いっぱいに広がった紗幕スクリーンに、アニメチックというかマンガチックな、人形のビジュアルに近い映像をあえて使って。チープでファンタジックで陰惨な世界観を、よく出していたと思います。
また、両親がトミーを責める場面、三重苦になったトミーが両親の言動に翻弄される場面での、かなりリアルでグロテスクな目と唇の画像など、「トミー視点での映像」を意識した画像を多用。それがすごく「トミーの心理表現」として卓越していたと思います。
本当に怖いんですよ、あの映像が。
それともうひとつ印象的だったのは、父親がトミーに必死で話しかける「Do you hear me?」での、音楽と映像のコラボレーション。
あそこまでいけば、音楽と映像が一つになって一つの「表現」になっていることがわかります。きっといのうえさんとしては、全編あのレベルに持って行きたかったんだろうなぁ…。
映像は、どうしても「事前」に準備しておく必要があります。
たとえば稽古終盤に手をいれた演出に合わせて映像を修正する、といったことは非常に困難。
まして、「その日」のノリに映像を合わせることはほぼ不可能。
「ライブ」であることが命の舞台と「映像」は、噛み合わないものだとずっと思っていたのですが。
「TOMMY」での映像の使い方は、今までの「転換が容易な舞台装置または背景」という使い方ではなく、それ自体が「演出」の一部だったので、非常に面白かったです。
まぁ、場面によってやはり完成度にかなり差がありましたが…。
さすがにいのうえさんはプロだなあと感心しつつ。
とにかく「音楽」にチカラのある作品でしたが、そういった工夫によってビジュアル面の表現力も「音楽」と対等なところまで持って行って、作品全体のイメージ喚起力をあげたかったのだろうと思います。
もともと、ちょっと難解というか、ぶっ飛んだ展開なので(汗)
聴覚だけでは、もともとの「ザ・フー」のファンには解っても、私みたいな「舞台」ファンには伝わらない。
それをどうすれば伝えることができるか。
その試行錯誤した結果が、あの演出なんでしょう、きっとね。
主演の中川くんをはじめ、出演者全員が滅多にないほどの歌唱力の持ち主で、特に宝塚や東宝ミュージカルなどを聞き慣れている耳には信じられないほど「ロック」な声の人が多かったのが素晴らしかったです。
ストーリー的にはかなり病的な部分もあるので、万人受けするものではないかもしれませんが。
もの凄くイタくて、辛くて、最後の「悟り」でいろいろなものが昇華されても、なお非常に硬いナニカが心に刺さったまま残る…
そんな作品でした。
私自身は、まだまだ全てを受け止められたわけではないのだと思います。
だってよく分からなかったところ沢山あるもの!
眠くなっちゃったところもあったし。
でも、パワーは伝わりました。
だからこそ、ちょっと消化不良な自分がとても悔しい。
今回の公演(31日まで)は予定が詰まっているので(なんで年度末〜!号泣)、もう一度観ることはできませんが。
映画にもなっている作品なので、ちょっとレンタルビデオを探してみようかな、と思っています。
・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・
ちなみに。
「SHIROH」は。
上川隆也と中川晃教が、「天草の乱」で有名な天草四郎時貞の「表」と「裏」を演じた意欲作でした。
表に出て活動する「天草四郎時貞」(四郎)を上川隆也さん、その裏で彼らに協力し、人の心を動かす歌を唄う少年シローを中川くん。
この作品を語りはじめると長くなるのでやめておきますが、私は本当にこの作品には嵌ったんですよね〜。
天草まで観光しに行っちゃったくらい。
もし宝塚で上演されることが、万が一(←いや絶対にないだろうが)あるとしたら。
ぜひ。
大空祐飛さんの四郎に、明日海りおさんのシローでお願いしたいです…。
ねっ、>>いのうえさんっ♪♪
…って、この項目で本当に書きたいのはそれか?それなのかっ!? >自分
.
安蘭けい さま
遠野あすか さま
星組トップコンビお披露目、おめでとうございます。
「ヘイズ・コード」、「Halleruja!GO!GO!」、「ハロー!ダンシング」と、年末から3つに分かれて公演していた星組。やっと一つにまとまって、大劇場でのお披露目を迎えたんですね。
分かれていた3つの公演がどれもこれも本当に素晴らしかった!!ので。公演がとても楽しみです。
できれば大劇場で、花見の季節が終わらないうちに観たいのですが…(初舞台生も観たいし!)うーん、今現在でまだ4月の予定がまるっきり白紙な私には無理そうだなあ(汗)。
観に行くことができたら、また日記に書きたいと思います…。
トウコさんについてはヘイズ・コードの時に少し語らせていただきましたので。
今回は、あすかちゃんについて。
遠野あすか。
最初に観たのは、タカコ(和央ようか)さんのドラマシティ「Crossroad」。
あの時は、デュシャンの恋人シモォンを演じた久路あかりちゃんが嵌り役で、ヒロイン・ヘレナのあすかちゃんは、まだ下級生だし、経験も浅いし(初大役)、まだちょっと荷が重かったね、と思ってしまうようなところも確かにあったのですが。
ラストシーン。
牢獄を出るタカコさんを、無言で迎えに来るあすかちゃんが、しっとりとキレイで。
ボロボロ泣いたことを思い出します。
「ずーっとあすかちゃんを見守っていた」、とは言えない私ですから、ファンの方には異論もありましょうが。
2002年夏の新宿コマ劇場「シンデレラ」。
この作品の前と後で、「遠野あすか」は別人に生まれ変わった、と私は思っています。
宙組〜花組組替直後のあすかちゃんは。
スタイルの良さばかりが目立って、本来売りであったはずの『芝居』が空回りしていた印象があります。
上手なんだけど、相手の芝居に合わせることができなくて。
あすかちゃん自身はしっかり役を作ってきているんだけど、作り込みすぎなのかなんなのか、微妙に回りの空気を読みきれず、一人で暴走してしまいがち。
表情豊かでコケティッシュで、とても魅力的な娘役さんなのに、声も台詞も上手いのに、どうしてお芝居が噛み合わないんだろう…そんな印象でした。
それが顕著に出たのが、花組に組替えして2作目「琥珀色の雨に濡れて」のフランソワーズ。
今だから言えることですが。
本公演のフランソワーズ役は、今のあすかちゃんからは想像もできないほどヤバい出来でしたね。
この子はもう娘役としてダメなんじゃないか、このまま退団して外部の舞台に出た方がいいんじゃないか、と絶望的になってしまったほど何もかも外してしまって。
あのヘレナが、どうしてこんな変な芝居をしてしまうんだろうか、と非常に謎でした。
そんなあすかちゃんが。
別人のように輝いていた、夏の新宿コマ劇場「シンデレラ」。
あんなに幸せな公演も少ないだろう、と。
シンデレラの可愛らしさ、心の美しさ、けなげさ。それを、あんな風にお芝居で見せてくれたあすかちゃん。
樹里ちゃんともお似合いで。
本当に、観ているだけで幸せでした。
ファニーフェイスで、滅多に「美形」とは言われないあすかちゃんですが、あのシンデレラのドレス姿はものすごく綺麗でしたもんね。あすかちゃん自身が、きっと凄く幸せだったんだろうと思います。
タカラヅカに戻ったあすかちゃんは、見違えるほどいい芝居をするようになって。「やっぱり遠野あすかは良いね!」と、コロッと態度が変わりましたよ私は。
大評判を取ったエリザベート代役は見逃しましたが、新公のビデオは観ました。確かに素晴らしかった!ナマで観たかったです…
本役のヴィンディッシュ嬢も良かったし、「不滅の棘」のクリスティナも好きだったなあ…。
そんなこんなを経て、巡ってきた全国ツアー「琥珀色の雨に濡れて」。
まさに、「別人」のフランソワーズ。
役者というものは、わずか1年半でここまで変わるのか!?と。
そんな驚きで、公演の細かいことは吹っ飛んでしまいましたよ…。
あすかちゃん。
その後の活躍ぶりは今更語るまでもありませんが。
私にとって、あすかちゃんのベストアクトは、今でも「シンデレラ」。そして、僅差で「Ernest In Love」のグウェンドレンと「ヘイズ・コード」のリヴィ。
どれも、本当にキュートで一生懸命で、大真面目に生きている可愛い女たち。
彼女たちの存在感、リアルな「現実感」があるのにどこかとってもファンタジックな雰囲気は、タカラヅカでは数少ない在り方だったんじゃないかと思います。
花組から専科に異動したとき。
これであすかちゃんは、トップ娘役という枠に嵌められることなく、あすかちゃんにしか出来ない役を与えられる存在になるんだ、と思ったのですが。
結果的には、トウコさんと組んで星組でトップコンビに。
正直、どうなるのか、という不安がものすごくありました。
でも。
「ヘイズ・コード」は、本当に素晴らしかった…。
トウコさん。
星組のみなさま。
星組ファンのみなさま。
遠野あすか、という、「芝居」という水に浸けておいてあげないと死んでしまう魚のような女優を、どうぞよろしくお願いします。
あすかちゃん。
いわゆるトップ娘役、という枠に嵌めるつもりならば、専科異動なんてさせずに素直に星組に異動して昇格していたはず。
あえて専科を経てのトップ就任、ということは、
その枠を飛び出していいよ、ということなんだと思いたい。
だから、あすかちゃん。
せっかく星組、という新しい海に来たのだから。
スミレ・コードぎりぎりの崖っぷちを、トウコさんと二人で突っ走ってみてほしい。
タカラヅカがどこまでいくのか、いけるのか、見せてほしい。
捨てたつもりの「娘役」の殻が、あなたの背中で羽根になっているから。
トウコさんと一緒なら、どこへでも飛べるよ、きっと。
あと一週間で今年度も終わり。
ご卒業などなど、おめでたいことのあった方もたくさんいらっしゃるであろう春ですが。
あすかちゃん。
本当に本当に、本当におめでとう。
幸せな舞台、たくさん作ってくださいね〜♪
.
遠野あすか さま
星組トップコンビお披露目、おめでとうございます。
「ヘイズ・コード」、「Halleruja!GO!GO!」、「ハロー!ダンシング」と、年末から3つに分かれて公演していた星組。やっと一つにまとまって、大劇場でのお披露目を迎えたんですね。
分かれていた3つの公演がどれもこれも本当に素晴らしかった!!ので。公演がとても楽しみです。
できれば大劇場で、花見の季節が終わらないうちに観たいのですが…(初舞台生も観たいし!)うーん、今現在でまだ4月の予定がまるっきり白紙な私には無理そうだなあ(汗)。
観に行くことができたら、また日記に書きたいと思います…。
トウコさんについてはヘイズ・コードの時に少し語らせていただきましたので。
今回は、あすかちゃんについて。
遠野あすか。
最初に観たのは、タカコ(和央ようか)さんのドラマシティ「Crossroad」。
あの時は、デュシャンの恋人シモォンを演じた久路あかりちゃんが嵌り役で、ヒロイン・ヘレナのあすかちゃんは、まだ下級生だし、経験も浅いし(初大役)、まだちょっと荷が重かったね、と思ってしまうようなところも確かにあったのですが。
ラストシーン。
牢獄を出るタカコさんを、無言で迎えに来るあすかちゃんが、しっとりとキレイで。
ボロボロ泣いたことを思い出します。
「ずーっとあすかちゃんを見守っていた」、とは言えない私ですから、ファンの方には異論もありましょうが。
2002年夏の新宿コマ劇場「シンデレラ」。
この作品の前と後で、「遠野あすか」は別人に生まれ変わった、と私は思っています。
宙組〜花組組替直後のあすかちゃんは。
スタイルの良さばかりが目立って、本来売りであったはずの『芝居』が空回りしていた印象があります。
上手なんだけど、相手の芝居に合わせることができなくて。
あすかちゃん自身はしっかり役を作ってきているんだけど、作り込みすぎなのかなんなのか、微妙に回りの空気を読みきれず、一人で暴走してしまいがち。
表情豊かでコケティッシュで、とても魅力的な娘役さんなのに、声も台詞も上手いのに、どうしてお芝居が噛み合わないんだろう…そんな印象でした。
それが顕著に出たのが、花組に組替えして2作目「琥珀色の雨に濡れて」のフランソワーズ。
今だから言えることですが。
本公演のフランソワーズ役は、今のあすかちゃんからは想像もできないほどヤバい出来でしたね。
この子はもう娘役としてダメなんじゃないか、このまま退団して外部の舞台に出た方がいいんじゃないか、と絶望的になってしまったほど何もかも外してしまって。
あのヘレナが、どうしてこんな変な芝居をしてしまうんだろうか、と非常に謎でした。
そんなあすかちゃんが。
別人のように輝いていた、夏の新宿コマ劇場「シンデレラ」。
あんなに幸せな公演も少ないだろう、と。
シンデレラの可愛らしさ、心の美しさ、けなげさ。それを、あんな風にお芝居で見せてくれたあすかちゃん。
樹里ちゃんともお似合いで。
本当に、観ているだけで幸せでした。
ファニーフェイスで、滅多に「美形」とは言われないあすかちゃんですが、あのシンデレラのドレス姿はものすごく綺麗でしたもんね。あすかちゃん自身が、きっと凄く幸せだったんだろうと思います。
タカラヅカに戻ったあすかちゃんは、見違えるほどいい芝居をするようになって。「やっぱり遠野あすかは良いね!」と、コロッと態度が変わりましたよ私は。
大評判を取ったエリザベート代役は見逃しましたが、新公のビデオは観ました。確かに素晴らしかった!ナマで観たかったです…
本役のヴィンディッシュ嬢も良かったし、「不滅の棘」のクリスティナも好きだったなあ…。
そんなこんなを経て、巡ってきた全国ツアー「琥珀色の雨に濡れて」。
まさに、「別人」のフランソワーズ。
役者というものは、わずか1年半でここまで変わるのか!?と。
そんな驚きで、公演の細かいことは吹っ飛んでしまいましたよ…。
あすかちゃん。
その後の活躍ぶりは今更語るまでもありませんが。
私にとって、あすかちゃんのベストアクトは、今でも「シンデレラ」。そして、僅差で「Ernest In Love」のグウェンドレンと「ヘイズ・コード」のリヴィ。
どれも、本当にキュートで一生懸命で、大真面目に生きている可愛い女たち。
彼女たちの存在感、リアルな「現実感」があるのにどこかとってもファンタジックな雰囲気は、タカラヅカでは数少ない在り方だったんじゃないかと思います。
花組から専科に異動したとき。
これであすかちゃんは、トップ娘役という枠に嵌められることなく、あすかちゃんにしか出来ない役を与えられる存在になるんだ、と思ったのですが。
結果的には、トウコさんと組んで星組でトップコンビに。
正直、どうなるのか、という不安がものすごくありました。
でも。
「ヘイズ・コード」は、本当に素晴らしかった…。
トウコさん。
星組のみなさま。
星組ファンのみなさま。
遠野あすか、という、「芝居」という水に浸けておいてあげないと死んでしまう魚のような女優を、どうぞよろしくお願いします。
あすかちゃん。
いわゆるトップ娘役、という枠に嵌めるつもりならば、専科異動なんてさせずに素直に星組に異動して昇格していたはず。
あえて専科を経てのトップ就任、ということは、
その枠を飛び出していいよ、ということなんだと思いたい。
だから、あすかちゃん。
せっかく星組、という新しい海に来たのだから。
スミレ・コードぎりぎりの崖っぷちを、トウコさんと二人で突っ走ってみてほしい。
タカラヅカがどこまでいくのか、いけるのか、見せてほしい。
捨てたつもりの「娘役」の殻が、あなたの背中で羽根になっているから。
トウコさんと一緒なら、どこへでも飛べるよ、きっと。
あと一週間で今年度も終わり。
ご卒業などなど、おめでたいことのあった方もたくさんいらっしゃるであろう春ですが。
あすかちゃん。
本当に本当に、本当におめでとう。
幸せな舞台、たくさん作ってくださいね〜♪
.
どんなパリ空が観たい?【莫迦設定】
2007年3月27日 宝塚全体・OG コメント (4)なんだかイロイロ書きたいことが溜まりつつあるのですが。
思いついたことは書いてしまわないと、私の頭の容量がオーバーしてしまうので。
すいません。莫迦話を先に書かせていただきます。
題して
他の組で「パリの空よりも高く」を上演するとしたら、どんなキャスティング(と設定)がいいですか?
すすすすいませんっ。
会議中にこんなこと考えている部下…いらないよな…
■雪組
トップコンビは普通にアルマンド&ミミで。
他のキャストも順当に。ギスターヴはユミコ(彩吹真央)ちゃん、ジョルジュはキム(音月桂)。エレノールに美穂さん。
ああ、何の問題もないし、サビシいことに面白設定なんも思いつかない…。
■花組
トップコンビは普通にアルマンド&ミミで。
っていうか、あやねちゃんのミミ、似合いすぎですからっ!
エレノールのみとさん(梨花ますみ)もかなりツボです。
ちょっと年が上すぎるかもしれませんが、上品なマダムですごく良さそう。みとさんのお芝居大好きなので、たまにはあれくらい良い役をやらせてあげたいです♪
男役は。
順当にいけば、ギスターヴ=まとぶん(真飛聖)、ジョルジュ=壮(一帆)ちゃん、ジェラール=みわっち(愛音羽麗)になるわけですが…
ここから先は個人的な希望です。
ぜひ。
この三人の役替わりでお願いします!
ギスターヴ まとぶん→壮ちゃん→みわっち
ジョルジュ 壮ちゃん→まとぶん→まとぶん
ジェラール みわっち→みわっち→壮ちゃん
…単に、みわっちのギスターヴが観てみたいだけ、かも…。
そして。
私の愛しいまっつ(未涼亜希)さんには。
ぜひボーイさんの長として、めおちゃん(真野)とかきよみちゃん(嶺輝)とかふみかちゃん(紫峰)とかに囲まれてうろうろしていてほしいです!(萌)♪(←ファン)
■宙組
トップコンビに、アルマンド&ジョルジュ(女)でどうでしょう。
…と最初に思ったのですが、さすがに「ジュリアン・ジャッケ遺児、アルマンド」って電報を打つわけにいきませんよね、ウメちゃんじゃ。
なので。
トップコンビに、アルマンド&ギスターヴ(女)でお願いします。
ずーっと男装してて、最後の竣工式でドレス着て出てくるの。
で、アルマンドが行ってしまったことを知って、皆の動揺をおさめつつ、モンマルトルの丘へ急ぐ。
花売り娘のミミは、和音美桜ちゃんか花影アリスちゃんに。ただただ可愛らしく、ギスターヴとのエピソードは(勿論)なく。ジョルジュに惚れられて困ったりしつつ、アルマンドに憧れて夜中に浄財を持って行くだけの役になりますが。
蘭寿とむくんには、ジョルジュで「月の燈影」で見せたわんころっぷりをもう一度見せていただきたいです♪♪
で、ともちん(悠未ひろ)には偉そうなジェラールをぜひ。
みっちゃん(北翔海莉)にはエレノールをお願いします。
ともちんとみっちゃんの役替わりも可ですね!その場合、ともちんエレノールは高級ホテルのマダムキャラ、みっちゃんが下町のおばちゃんキャラになるんでしょうかねぇ……。同じ脚本でも全然違う作品世界になりそうですが(汗)。
キャラだけで言うなら、バウあたりでアルマンド=ともちん、ジョルジュ=みっちゃん、というコンビも観てみたいです。是非。
みっちゃんも蘭とむくんに負けない「わんころタイプ」ですから、似合いそうなんですけどね…。
しかしその場合、ギスターヴがやれる人がいないな。トップ娘役ウメちゃんに、特出してもらう訳にもいかないでしょうかね…。
■星組
…ここを書きたくて、残り3組のネタを考えたと言っても過言ではない。
アルマンドはもちろんトウコ(安蘭けい)さん。
そして、(遠野)あすかちゃんには、どうしてもエレノールをやらせたい!脚本いじらなくていいです。あのままでヒロインやれる。無問題です。
ミミは、コトコト(琴まりえ)か南海まりちゃんで。(どちらも面白そうですが)
男役は
ギスターヴ=しいちゃん(立樹よう/アルマンドと「対等な親友」になってくれそう)
ジェラール=すずみん(涼紫央/素で坊ちゃんができる貴重な人♪)
ジョルジュ=レオン(柚木礼音)くん
ジャンも麻尋しゅんちゃんでぴったりだし、もうなにもかも嵌りすぎですからっ!「エル・アルコン」の次の公演はこれで!というほど私の中では盛り上がってしまったのでした(爆)。
以上♪
絶対ないと思いますが、もし万が一、大野さんか稲葉さんか植田景子さんか…もういっそのこと石田さんでも斎藤さんでも藤井さんでも(←正気か自分)誰でもいいから、誰か植田紳さん以外の人が練り直して再演してくれたりなんかしたならば。
通ってしまいそうな自分がおそろしいです。はい。
…慣れって怖いな…。
.
思いついたことは書いてしまわないと、私の頭の容量がオーバーしてしまうので。
すいません。莫迦話を先に書かせていただきます。
題して
他の組で「パリの空よりも高く」を上演するとしたら、どんなキャスティング(と設定)がいいですか?
すすすすいませんっ。
会議中にこんなこと考えている部下…いらないよな…
■雪組
トップコンビは普通にアルマンド&ミミで。
他のキャストも順当に。ギスターヴはユミコ(彩吹真央)ちゃん、ジョルジュはキム(音月桂)。エレノールに美穂さん。
ああ、何の問題もないし、サビシいことに面白設定なんも思いつかない…。
■花組
トップコンビは普通にアルマンド&ミミで。
っていうか、あやねちゃんのミミ、似合いすぎですからっ!
エレノールのみとさん(梨花ますみ)もかなりツボです。
ちょっと年が上すぎるかもしれませんが、上品なマダムですごく良さそう。みとさんのお芝居大好きなので、たまにはあれくらい良い役をやらせてあげたいです♪
男役は。
順当にいけば、ギスターヴ=まとぶん(真飛聖)、ジョルジュ=壮(一帆)ちゃん、ジェラール=みわっち(愛音羽麗)になるわけですが…
ここから先は個人的な希望です。
ぜひ。
この三人の役替わりでお願いします!
ギスターヴ まとぶん→壮ちゃん→みわっち
ジョルジュ 壮ちゃん→まとぶん→まとぶん
ジェラール みわっち→みわっち→壮ちゃん
…単に、みわっちのギスターヴが観てみたいだけ、かも…。
そして。
私の愛しいまっつ(未涼亜希)さんには。
ぜひボーイさんの長として、めおちゃん(真野)とかきよみちゃん(嶺輝)とかふみかちゃん(紫峰)とかに囲まれてうろうろしていてほしいです!(萌)♪(←ファン)
■宙組
トップコンビに、アルマンド&ジョルジュ(女)でどうでしょう。
…と最初に思ったのですが、さすがに「ジュリアン・ジャッケ遺児、アルマンド」って電報を打つわけにいきませんよね、ウメちゃんじゃ。
なので。
トップコンビに、アルマンド&ギスターヴ(女)でお願いします。
ずーっと男装してて、最後の竣工式でドレス着て出てくるの。
で、アルマンドが行ってしまったことを知って、皆の動揺をおさめつつ、モンマルトルの丘へ急ぐ。
花売り娘のミミは、和音美桜ちゃんか花影アリスちゃんに。ただただ可愛らしく、ギスターヴとのエピソードは(勿論)なく。ジョルジュに惚れられて困ったりしつつ、アルマンドに憧れて夜中に浄財を持って行くだけの役になりますが。
蘭寿とむくんには、ジョルジュで「月の燈影」で見せたわんころっぷりをもう一度見せていただきたいです♪♪
で、ともちん(悠未ひろ)には偉そうなジェラールをぜひ。
みっちゃん(北翔海莉)にはエレノールをお願いします。
ともちんとみっちゃんの役替わりも可ですね!その場合、ともちんエレノールは高級ホテルのマダムキャラ、みっちゃんが下町のおばちゃんキャラになるんでしょうかねぇ……。同じ脚本でも全然違う作品世界になりそうですが(汗)。
キャラだけで言うなら、バウあたりでアルマンド=ともちん、ジョルジュ=みっちゃん、というコンビも観てみたいです。是非。
みっちゃんも蘭とむくんに負けない「わんころタイプ」ですから、似合いそうなんですけどね…。
しかしその場合、ギスターヴがやれる人がいないな。トップ娘役ウメちゃんに、特出してもらう訳にもいかないでしょうかね…。
■星組
…ここを書きたくて、残り3組のネタを考えたと言っても過言ではない。
アルマンドはもちろんトウコ(安蘭けい)さん。
そして、(遠野)あすかちゃんには、どうしてもエレノールをやらせたい!脚本いじらなくていいです。あのままでヒロインやれる。無問題です。
ミミは、コトコト(琴まりえ)か南海まりちゃんで。(どちらも面白そうですが)
男役は
ギスターヴ=しいちゃん(立樹よう/アルマンドと「対等な親友」になってくれそう)
ジェラール=すずみん(涼紫央/素で坊ちゃんができる貴重な人♪)
ジョルジュ=レオン(柚木礼音)くん
ジャンも麻尋しゅんちゃんでぴったりだし、もうなにもかも嵌りすぎですからっ!「エル・アルコン」の次の公演はこれで!というほど私の中では盛り上がってしまったのでした(爆)。
以上♪
絶対ないと思いますが、もし万が一、大野さんか稲葉さんか植田景子さんか…もういっそのこと石田さんでも斎藤さんでも藤井さんでも(←正気か自分)誰でもいいから、誰か植田紳さん以外の人が練り直して再演してくれたりなんかしたならば。
通ってしまいそうな自分がおそろしいです。はい。
…慣れって怖いな…。
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ミュージカル・ガラ【終】
2007年3月28日 ミュージカル・舞台塩田明弘主催のミュージカル・ガラ・コンサートのレポート最終回♪
出演は樹里咲穂、泉見洋平、新妻聖子、吉野圭吾(登場順)。
前のレポートはこちら。
http://diarynote.jp/d/80646/20070317.html
男×男、女×女のデュエットが終わって、次は4人揃ってトークタイム。
これは盛り上がりましたねー。…主に吉野君を中心に。
いつも話題の中心にいる樹里さんは、今日はずいぶんと遠慮がちで、あの「オモロキャラ」を出してきませんでした。やっぱり初めて共演する方ばかりだし、出ているジャンルも違うしで、かなり緊張していたのでしょうか…。ちょっとだけ残念。
話題の一つ目は、「ミュージカルをはじめたきっかけ」。
樹里、泉見、新妻と3人がわりと常識的というか、(まぁ新妻さんの「『王様のブランチ』のレポーターから」という経歴は、知らない方には意外だったかもしれませんが…)経歴を知っていればある程度予想がつくような答えだった中で。
吉野くんだけが。
「近藤真彦さんのファンだったので、あんなふうに歌いたい!と思って」。
…マッチとミュージカル?何の関係が?
私の知らないところで(←多分たくさんある)なにかに出ていらっしゃったのでしょうか……?
吉野くんの経歴は知っていたつもりの私でしたが、「初舞台はジーザス・クライスト・スーパースター ジャポネスク版」のアンサンブル(白衣)と聞いてちょっとびっくり。
音楽座が最初だとばかり思っていました。違ったんだー。四季が先だったんですね。
四季が当時から今みたいなダンス重視の劇団だったら、全く違う俳優人生を歩いていたかもしれないってことか…。
次のお題は、「舞台での失敗や驚いたことは?」
泉見くんは、「ダンス・オブ・ヴァンパイア」の時に、肝心のシーンでヴァンパイアを殺すための杭と木槌が入った鞄があかなくて困った話。
市村正親さん扮する教授と助手アルフレートのコンビが、ヴァンパイア伯爵(?)の館で、昼間は眠っている伯爵を倒しに行くんだけど、教授は罠にかかって吊されてしまい、頼りな〜い助手が一生懸命杭を打とうとして、がんばって、がんばって………「でもできな〜い!」っていう場面だったと思うのですが。
あそこで鞄があかなかったのか…そりゃ焦るわ。
で、思いあまった泉見くん、靴でヴァンパイアの胸を踏みつけて、踏みつけて…「でもダメです〜!」って言ったそうなんですが。
その時に、「『くい』と『くつ』、一文字しか違わないからきっとなんとかなる!」と思った、とか。
もしもーし?
すかさず吉野さんが突っ込んでくださいました(笑)。
樹里ちゃんより早かった。すげはやっ!
新妻さんは、「マリー・アントワネット」で大階段の上に登場し、拳をふりあげてカッコヨク「あの女を断頭台に!(←多分)」と叫ぶ場面で、拳をふりあげた瞬間に後ろに落ちてしまった、と。
…大階段の上にかっこよく登場して、拳を振り上げた瞬間に消えた女。
ミステリーですね…。
吉野くんは、「レ・ミゼラブル」のバリケードが登場した時に、セットが完全にくっつかなくて困った、というお話を。
短縮版レ・ミゼラブルでは、完成したバリケードにアンジョルラス(吉野)が超かっこよく登場して「レーーーッド!♪」と歌い出すのですが。
なかなかセットがくっつかないので、そういう場合は効果音っぽいドラムをしばらく打ち続けて…という対処方法を、その場にいた指揮者の塩田さんが説明。
本来ならドドドドドド、ジャジャン、「レーーーッド!」と入るのですが、あの時は
ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド…、ジャジャン「レーーッド(ちょっと急ぎ気味)」というのを二人で口三味線で再現してくださって、とても面白かったです。
…先週末に宝塚月組公演を観たのですが、ショーで車が出てくる場面で車が止まってしまい、ハケられないので大道具さんが片づける間ずーっと「ドドドドドッドドドドドド…」とドラムが続いていたことがあったので(笑)、対処法はどこも同じなんだなあと思いました(^o^)。
樹里さんは、宝塚の舞台セットは(豪華)で凄いんです、という話をした後、そのセット(電飾のセット)が倒れてきたことがあって、「逃げろ!」と言われて逃げた、というエピソードでした。
…何の公演だろう?笑いながら話していらっしゃいましたが、大きな事故にならなくて本当に良かったです…!
盛り上がったトークタイムが終わって、オケだけで「ミー&マイガール」メドレーをやった後、次は4人がそれぞれにソロを一曲。
吉野さんは、ギンギラギンにさりげないシルクハットを持って登場。歌はもちろん、シカネーダーのソロ(『モーツァルト!』)。
いやもう。さすがです。大好きです、吉野さんのシカネーダー。
彼は「歌」だけで勝負する必要のない役者ですね。歌とダンスの総合点、いえ、何よりも彼の強みは、キャラクターでの勝負。
本当に面白い役者になったなあ、と感慨しきりです。
確か次が樹里さんだったはず。『スウィート・チャリティ』よりチャリティのソロ、「If My Friends Could See Me Now」
(「友達はきっと言うわ、ありえない、嘘ね♪」って歌)
もう最高!でした。声がどうこう、歌がどうこうじゃなくて、最高。
昨年の「スウィート・チャリティ」、玉置成実さんも若いのに歌が上手くて可愛くて、決して悪くはなかったのですが。
チャリティという「莫迦だけどホントに可愛いオンナ」は、きっと、樹里さんみたいな、酸いも甘いも…を軽やかに演じられる女優が演じてこそ、痛くておかしい、おかしくて痛いストーリーになるんでしょうね、きっと。
樹里ちゃんチャリティで、全編通して観てみたいですねぇ。無理なことは解っていますけれども、でも。上演したら絶対通うのになあーーーーーっ。
次は泉見さん、『ダンス・オブ・ヴァンパイア』よりアルフレートのソロ、「Salah」。
彼の、「一曲」への入り込みようは本当に凄い!です。
最初の「空のテーブル、空の椅子」もそうでしたけど、時間も短いのによくあれだけ感情を爆発させなくてはならない歌が歌いきれるなあと感心しました。
根本的に声がいいのと、やっぱりこの役が好きだったんでしょうね。すごく良かったです。私が観たのは浦井くんのアルフレートだけなのですが、やっぱり泉見くんのも見るべきだったなあ…。
新妻さんは、名曲中の名曲「Memory」(『CATS』)。
結果的には、この曲がコンサートのトリになったと思います。
…トリだからこそ、誰もが知っている名曲をもってくる。それも、有りです。構成としては。
でも新妻さんには、最初の登場で「Memory」、ラストに「命をあげよう」を歌ってほしかったなあ。
新妻さんは、娼婦猫グリザベラを歌うのはまだ無理なんですよね。
だから、今回は幼い白猫シラバブの「Memory」。
それでも、元々が名曲ですし新妻さんくらいの美声の持ち主なら、コンサートで歌うくらい十分やれると思います。
だけど。
仮にも歌唱力自慢のミュージカル俳優が集まった「ガラ・コンサート」のトリを勤めるなら。
ミュージカルの歌は、あくまでも芝居歌なんですから。
やっぱり持ち歌が良いと思いました…。
それも含めて。
全体に構成の甘いショーだな、という印象でした。選曲も、衣装も、照明も。
伴奏なんてせっかく生オケなのに、すごーくもったいない使い方。
本当にサロン・コンサートのノリ。
でもサロン・コンサートにしては、会場にお客さんを詰め込みすぎでキツかったのが残念。
ちょっとしたディナーショークラスの金額を取るのに、会場の雰囲気がちょっと安っぽくなっちゃって…食事は美味しかったし、すごく不満というほどではないのですが。
あと、せっかく美声が4人揃ったんですから、「4人」で歌う曲を一曲用意してほしかったですねぇ。
まぁ男性が二人ともテナーなので選曲が難しいのですが…
ありがちなのは、「レ・ミゼラブル」から「OneDayMore」ですね。以前タナボタ企画でもやっていましたから、4人用に編曲するのはそんなに難しくないはず。
樹里さんだけ若干ジャンルが違うので、イチから勉強しないといけない上に、新妻さんがエポニーヌだから必然的にコゼット(!?)をやらなくてはいけなくって大変でしょうけれども。
ま、曲は何でもいいのですが。
「4人で」の曲を一曲聞きたかったです。
それが心残りです。
それでも。
吉野&泉見の「闇は広がる」、そして樹里咲穂の「チャリティ」を聴けたことでものすごーーーく満足しましたので。
次回が有れば、また参加したいと思います。
回を重ねるごとに内容も段々改良されていくでしょうから、これからが楽しみです!第三回のご案内をお待ちしておりまーーーす!>塩田さん
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出演は樹里咲穂、泉見洋平、新妻聖子、吉野圭吾(登場順)。
前のレポートはこちら。
http://diarynote.jp/d/80646/20070317.html
男×男、女×女のデュエットが終わって、次は4人揃ってトークタイム。
これは盛り上がりましたねー。…主に吉野君を中心に。
いつも話題の中心にいる樹里さんは、今日はずいぶんと遠慮がちで、あの「オモロキャラ」を出してきませんでした。やっぱり初めて共演する方ばかりだし、出ているジャンルも違うしで、かなり緊張していたのでしょうか…。ちょっとだけ残念。
話題の一つ目は、「ミュージカルをはじめたきっかけ」。
樹里、泉見、新妻と3人がわりと常識的というか、(まぁ新妻さんの「『王様のブランチ』のレポーターから」という経歴は、知らない方には意外だったかもしれませんが…)経歴を知っていればある程度予想がつくような答えだった中で。
吉野くんだけが。
「近藤真彦さんのファンだったので、あんなふうに歌いたい!と思って」。
…マッチとミュージカル?何の関係が?
私の知らないところで(←多分たくさんある)なにかに出ていらっしゃったのでしょうか……?
吉野くんの経歴は知っていたつもりの私でしたが、「初舞台はジーザス・クライスト・スーパースター ジャポネスク版」のアンサンブル(白衣)と聞いてちょっとびっくり。
音楽座が最初だとばかり思っていました。違ったんだー。四季が先だったんですね。
四季が当時から今みたいなダンス重視の劇団だったら、全く違う俳優人生を歩いていたかもしれないってことか…。
次のお題は、「舞台での失敗や驚いたことは?」
泉見くんは、「ダンス・オブ・ヴァンパイア」の時に、肝心のシーンでヴァンパイアを殺すための杭と木槌が入った鞄があかなくて困った話。
市村正親さん扮する教授と助手アルフレートのコンビが、ヴァンパイア伯爵(?)の館で、昼間は眠っている伯爵を倒しに行くんだけど、教授は罠にかかって吊されてしまい、頼りな〜い助手が一生懸命杭を打とうとして、がんばって、がんばって………「でもできな〜い!」っていう場面だったと思うのですが。
あそこで鞄があかなかったのか…そりゃ焦るわ。
で、思いあまった泉見くん、靴でヴァンパイアの胸を踏みつけて、踏みつけて…「でもダメです〜!」って言ったそうなんですが。
その時に、「『くい』と『くつ』、一文字しか違わないからきっとなんとかなる!」と思った、とか。
もしもーし?
すかさず吉野さんが突っ込んでくださいました(笑)。
樹里ちゃんより早かった。すげはやっ!
新妻さんは、「マリー・アントワネット」で大階段の上に登場し、拳をふりあげてカッコヨク「あの女を断頭台に!(←多分)」と叫ぶ場面で、拳をふりあげた瞬間に後ろに落ちてしまった、と。
…大階段の上にかっこよく登場して、拳を振り上げた瞬間に消えた女。
ミステリーですね…。
吉野くんは、「レ・ミゼラブル」のバリケードが登場した時に、セットが完全にくっつかなくて困った、というお話を。
短縮版レ・ミゼラブルでは、完成したバリケードにアンジョルラス(吉野)が超かっこよく登場して「レーーーッド!♪」と歌い出すのですが。
なかなかセットがくっつかないので、そういう場合は効果音っぽいドラムをしばらく打ち続けて…という対処方法を、その場にいた指揮者の塩田さんが説明。
本来ならドドドドドド、ジャジャン、「レーーーッド!」と入るのですが、あの時は
ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド…、ジャジャン「レーーッド(ちょっと急ぎ気味)」というのを二人で口三味線で再現してくださって、とても面白かったです。
…先週末に宝塚月組公演を観たのですが、ショーで車が出てくる場面で車が止まってしまい、ハケられないので大道具さんが片づける間ずーっと「ドドドドドッドドドドドド…」とドラムが続いていたことがあったので(笑)、対処法はどこも同じなんだなあと思いました(^o^)。
樹里さんは、宝塚の舞台セットは(豪華)で凄いんです、という話をした後、そのセット(電飾のセット)が倒れてきたことがあって、「逃げろ!」と言われて逃げた、というエピソードでした。
…何の公演だろう?笑いながら話していらっしゃいましたが、大きな事故にならなくて本当に良かったです…!
盛り上がったトークタイムが終わって、オケだけで「ミー&マイガール」メドレーをやった後、次は4人がそれぞれにソロを一曲。
吉野さんは、ギンギラギンにさりげないシルクハットを持って登場。歌はもちろん、シカネーダーのソロ(『モーツァルト!』)。
いやもう。さすがです。大好きです、吉野さんのシカネーダー。
彼は「歌」だけで勝負する必要のない役者ですね。歌とダンスの総合点、いえ、何よりも彼の強みは、キャラクターでの勝負。
本当に面白い役者になったなあ、と感慨しきりです。
確か次が樹里さんだったはず。『スウィート・チャリティ』よりチャリティのソロ、「If My Friends Could See Me Now」
(「友達はきっと言うわ、ありえない、嘘ね♪」って歌)
もう最高!でした。声がどうこう、歌がどうこうじゃなくて、最高。
昨年の「スウィート・チャリティ」、玉置成実さんも若いのに歌が上手くて可愛くて、決して悪くはなかったのですが。
チャリティという「莫迦だけどホントに可愛いオンナ」は、きっと、樹里さんみたいな、酸いも甘いも…を軽やかに演じられる女優が演じてこそ、痛くておかしい、おかしくて痛いストーリーになるんでしょうね、きっと。
樹里ちゃんチャリティで、全編通して観てみたいですねぇ。無理なことは解っていますけれども、でも。上演したら絶対通うのになあーーーーーっ。
次は泉見さん、『ダンス・オブ・ヴァンパイア』よりアルフレートのソロ、「Salah」。
彼の、「一曲」への入り込みようは本当に凄い!です。
最初の「空のテーブル、空の椅子」もそうでしたけど、時間も短いのによくあれだけ感情を爆発させなくてはならない歌が歌いきれるなあと感心しました。
根本的に声がいいのと、やっぱりこの役が好きだったんでしょうね。すごく良かったです。私が観たのは浦井くんのアルフレートだけなのですが、やっぱり泉見くんのも見るべきだったなあ…。
新妻さんは、名曲中の名曲「Memory」(『CATS』)。
結果的には、この曲がコンサートのトリになったと思います。
…トリだからこそ、誰もが知っている名曲をもってくる。それも、有りです。構成としては。
でも新妻さんには、最初の登場で「Memory」、ラストに「命をあげよう」を歌ってほしかったなあ。
新妻さんは、娼婦猫グリザベラを歌うのはまだ無理なんですよね。
だから、今回は幼い白猫シラバブの「Memory」。
それでも、元々が名曲ですし新妻さんくらいの美声の持ち主なら、コンサートで歌うくらい十分やれると思います。
だけど。
仮にも歌唱力自慢のミュージカル俳優が集まった「ガラ・コンサート」のトリを勤めるなら。
ミュージカルの歌は、あくまでも芝居歌なんですから。
やっぱり持ち歌が良いと思いました…。
それも含めて。
全体に構成の甘いショーだな、という印象でした。選曲も、衣装も、照明も。
伴奏なんてせっかく生オケなのに、すごーくもったいない使い方。
本当にサロン・コンサートのノリ。
でもサロン・コンサートにしては、会場にお客さんを詰め込みすぎでキツかったのが残念。
ちょっとしたディナーショークラスの金額を取るのに、会場の雰囲気がちょっと安っぽくなっちゃって…食事は美味しかったし、すごく不満というほどではないのですが。
あと、せっかく美声が4人揃ったんですから、「4人」で歌う曲を一曲用意してほしかったですねぇ。
まぁ男性が二人ともテナーなので選曲が難しいのですが…
ありがちなのは、「レ・ミゼラブル」から「OneDayMore」ですね。以前タナボタ企画でもやっていましたから、4人用に編曲するのはそんなに難しくないはず。
樹里さんだけ若干ジャンルが違うので、イチから勉強しないといけない上に、新妻さんがエポニーヌだから必然的にコゼット(!?)をやらなくてはいけなくって大変でしょうけれども。
ま、曲は何でもいいのですが。
「4人で」の曲を一曲聞きたかったです。
それが心残りです。
それでも。
吉野&泉見の「闇は広がる」、そして樹里咲穂の「チャリティ」を聴けたことでものすごーーーく満足しましたので。
次回が有れば、また参加したいと思います。
回を重ねるごとに内容も段々改良されていくでしょうから、これからが楽しみです!第三回のご案内をお待ちしておりまーーーす!>塩田さん
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