宙組博多座公演「銀河英雄伝説@TAKARAZUKA」。


公演もとっくに中日を超えて、ますます盛り上がっている頃かと思います。
あああ、もう一回観たかった!!結構真顔で今週行きたいなと思ってあれこれ画策していたのですが、手ごろな飛行機が取れなくて断念(涙)。今になってみると、飛行機代の2万や3万がなんだ!とか真顔で思ってしまったりして(- -)。
どんだけ嵌ったんだよ自分、と不思議な感じです。こんな風に思ったのは結構久しぶり。
もうちょっと体力があればなあ~。


もっと早く続きを書きたかったのですが、間があいてしまってすみません(汗)。
どんな順番で書くか迷ったのですが、とりあえず、場面順に印象に残っていることを書きとめておきたいと思います。

■第1場A 銀河の覇者
銀橋のない博多座なので、オーベルシュタイン(七海)の登場は下手袖から。オーベルシュタインの口上→幕の奥からラインハルトの登場、の流れは同じ。階段のセットはそのまま持ってきたのでしょうか。サイズは博多座に持っていく前提で創ったんでしょうね、きっと。

帝国軍に見慣れない黒髪の美形が……と思ったら、鬘を被ったルビンスキー(鳳樹)さまだった!!やー、さすがダンサー、恰好良いです(*^ ^*)。こころなしか嬉しそうに見えるのは気のせいでしょうか?出たいって言ってたもんね。


■第1場B 自由惑星同盟軍
ラップ少佐(凛城)は役替り。カチャのラップは独特の狎れ狎れしさがあって不思議な存在感がありましたが、凛きらのラップは普通の「優秀な士官」という感じだったなあ。ヤンとのバランス的にはこっちの方が対照的で良い感じだったけど、ジェシカを賭けてコイントスとかしそうな感じはしなかった……かも。

大劇場のときから思っていたんですが、「私の命令に従えば助かる」というヤンの台詞に被る音楽、ビリー・ジョエルの「Goodnight Saigon」のオープニングに似てませんか……?


■第1場C 両陣営
プログラムを真剣に読むの初めてなんですが、こういうふうに場面が切られてたんですね。オーベルシュタインの口上から帝国軍の群舞までがプロローグで、その後はひとつながりで「アスターテ会戦」かと思っておりました。。。

こういう場面の尊大さはラインハルトらしくてすごくいいなあ、と思います。そして、キルヒアイスのまぁくんの佇まいが大きくなったような気がしました。組替えのせいなのか作品(役)のせいなのかわかりませんが、まぁくんがすごくステキに見える。良いことだ(^ ^)。


■第2場 フェザーン自治領
鬘を取って、いろいろ付け毛をつけて、たぶん化粧も少し足して(^ ^)登場するルビンスキーさま。一癖も二癖もある感じがすごく似合ってて、当たり役だな、と思います。あらためて博多で観てみて、いちくん本当はこの大劇場で卒業するつもりだったのに、博多まで続演するから残ってくれたのかな、と思ってみたりしました。
それにしても、歌って踊れて芝居のできるいちくんの戦線離脱は、宙組にとっては大きな損失だなあ。。。。(T T)

ルビンスキーとドミニク(←考えてみると、この二つを並べるのって変ですよね。アドリアンとドミニク、またはルビンスキーとサン=ピエールのどちらかだろう普通)が説明する「ロイヤル・ファミリー」の写真は、いない人も含めてそのまま使ってましたね。皇帝の写真だけはさすがに変えてたけど、ルドルフ大帝の写真はすっしーさんのままだったし(^ ^)……ソルーナさんの先祖がすっしーさんかぁー(←違います)


■第3場A 帝国元帥任命式典
ロイヤルファミリーがブラウンシュヴァイク侯爵(一樹)とフレーゲル(桜木)のみになったのでどうなるのかなーと思っていたのですが、歌はさくっとカットされて、違和感なく繋がっていたと思います。

ただ、個人的に、クリスティーネやエリザベートがやっていた「ラインハルトを踊りに誘うプリンセス」の役割を、ヴェストパーレ男爵夫人マグダレーナ(愛白)が皇帝の寵妃の一人として演じていたことにはちょっと納得しがたいなー。単なる身分高い貴族夫人でいいじゃん。。。そもそも、マグダレーナって皇帝の寵妃なんでしたっけ?アンネローゼと親しい貴族の一人、という認識だったんだけど(←どうでもいい)

えなちゃん(月映)ファンだった私としては、ずんちゃんがどんなフレーゲルを創ってくるのか非常に楽しみにしていたのですが、、、いやあ、期待を裏切らない人だ(*^ ^*)。子供のように無邪気な残忍さがあったえなちゃんとは違い、尊大さと卑屈さの2面性を前面に出した、計算高いフレーゲルでした。殆どの場面でブラウンシュヴァイク公と二人きりで、本公演ではリッテンハイム侯が果たしていた役割までこなさなくてはならないせいか、すごく「大人」だったような気がします。「大人」なのに「社会不適応」な、、、なんというか、歪んだ感じ。うん、良い役者だなあずんちゃん。……丸いけど(- -;。

リヒテンラーデ侯はまっぷー(松風)。皇帝に昇格したソルーナさんの跡を継ぐのはプレッシャーだったと思いますが、新公の好演をそのまま進化させたような、落ち着いた宰相ぶりでした。研7にしてこの貫録……考えてみたらすごいことですよね、ホントに。宙組見慣れていると当たり前なんだけど(汗)。

マリーンドルフ侯爵は星月くん。まだ研5だけど、大人の芝居ができる貴重な人です。
呼び出しは和希くんのままだったかな。。。よく視てなかったけど(すみません)、あの声は多分。

女性たちの立ち位置や衣装が結構変っていて、全員チェックは出来ませんでした(涙)。ありさちゃん(瀬音)の髪型、本公演のアシンメトリーなボブがすごく似合ってて可愛かったのに、どうして変えちゃったんだろう(涙)。結ちゃん(結乃)はやっぱり可愛い。彩花まりちゃんもすごく綺麗だった!でも、今回眼を疑ったのはゆみちゃん(桜音)です。いつも可愛いゆみちゃんですが、今回はちょっと大人っぽい鬘にシックなドレスで、美しすぎて女神かと思ったわ……(真顔)帝国一の美女は、アンネローゼじゃなくてゆみちゃんですよ絶対。何故皇帝は彼女に眼をつけなかったんだろう。。。(すごく真顔)

貴族男にかいちゃんが居るんじゃないかと期待して、すっごい探してしまいました。。。残念なり。


■第3場B 舞踏会
ロイエンタール(澄輝)とミッターマイヤー(蒼羽)については、後で書きます(*^ ^*)二人とも新鮮で面白かった!

マグダレーナが「赤毛の坊や」に声をかける件は本公演と同じですが、博多座ではこの前にラインハルトにもコナをかけて振られているので、なんというか、、、尻軽な商売女みたいに見えちゃいました(T T)。愛白さんは悪くないんですが、マグダレーナはそんな女じゃないのにぃ~!!演出変更が憎いです。ラインハルトに振られる役はゆみちゃんか彩花まりちゃんでは駄目だったのでしょうか。。。?

ロイエンタールに声をかける女性は結ちゃんのまま。相変わらず色っぽくてステキです。ミッターマイヤーに声をかけていたのがゆみちゃんだったかな?あんな美女にからかわれても揺るがないところが「愛妻家」の面目躍如?


■第3場C 王宮の片隅
ここは役替り無し……ですよね?特に演出的にも変更はなかったと思います。たぶん。
ラインハルトを見つけてホッとするキルヒアイスの表情が、また一段と温かくなったな、と思いました。その後ヒルダに気がついた瞬間に見せる、警戒(?)の表情が好きです。ラインハルトの銃として盾として生きるキルヒアイスの、本気。


■第4場A アンネローゼの館
タラちゃん(愛花)、東宝でぐっと良くなったなあと思いましたが、その延長線上でまた進化していたと思います。根本的に柄違いなんですけど、よく合わせてきたな、と。
ラインハルトとキルヒアイスも、東宝でだいぶ出来あがっていたので、そのまま持ってきた感じでしょうか。テルくんの甘えたなラインハルトが可愛くて、それを温かく見守るまぁくんキルヒアイス、という図もすごく好きです。


■第4場B 回想
まずは叫んでもいいですか。
美月遥さんのラインハルト父、素晴らしかったです!
いやもう、今日の日記の主題はこれです。ええ。もうね、この人だけで5千字書けそうなくらい嵌りました!

ちょっと熱く語ります(←前置き)。
天玲さんのセバスチャン・ミューゼルは、ラインハルト(とキルヒアイス)が覚えている父親でした。この場面は「回想」なわけで、ラインハルトとキルヒアイスが覇王の道を突っ走るきっかけになった事件を教える場面なわけで、卑怯で悪辣で父親失格な天玲セバスチャンは、子供が真っ直ぐに憎みつつ憐れむべき対象としてとても説得力がありました。

でも。
それはよーく理解したうえで、それでも、美月くんのラインハルト父はリアルな存在感があって良かった、と思う。権力に打ち勝つ術を持たない、弱い男。娘を護れない、息子の尊敬を得られない弱い自分を憎んで、酒に溺れる、哀しい男。ラインハルトが覚えている「憎い父親」ではなく、リアルにその時代に生きていた人間としてのセバスチャン。
役人たちに突き飛ばされた息子を助けようとして振りはらわれた瞬間の悲しげな貌が、忘れられません。たったあれだけの短い場面、センターでもないし、台詞も一言くらいしかないのに、、、それでもあれだけイメージを変えることができるんだ、と目から鱗でした。彼の悲しさや弱さを理解しようとしないラインハルトの純粋さが眩しくて、つい眼を逸らす彼の「父親失格」ぶりは、天玲さんのそれとは意味が全然違っていて、、、とにかく切なかったです。

ラインハルトがいかに「子供」で、彼が振りかざす「正義」が、いかに「子供の理屈」であるか、、、物語の発端となった事件でそのことが明らかになるのは、作劇上は結構な冒険だったと思います。特に大劇場では、セバスチャンは単なる悪役であってくれた方が正解だったと思うんですよね。
テルくんの芝居が深まった今だからこそ、セバスチャンが「独りの哀しい大人」になっても物語が成立するようになったのだと思います。いや、本当に、博多で公演があって良かったなあ、と思いましたよ……真顔で。


■第4場C アンネローゼの館~フレイアの星
女官(舞花)に呼ばれて、去って行こうとする姉を引き止めるラインハルトが、東宝より子供っぽくなっていて、とても可愛かったです。テルくんの、ああいうべたべたした感じは、意外にこのドライな作品の潤いになっているんだな、と感じました。姉やキルヒアイスの前で見せる貌と、他の人間に見せる貌のギャップが、大きければ大きいほど面白い(^ ^)。

くるみちゃんは、また一段と怖くなってました(^ ^)。ラインハルトが「待たせておけば良い!」的なことを言った時、ぴくんと反応して振り向き、ジロリと目線を動かすあたりが、、、もう、怖くて怖くて。可愛いばっかりだったくるみちゃんも、新公を卒業した途端、急に大人になったような気がします。長身でスタイルよしのくるみちゃん。ああいう怖さが出てくると、女役としての幅も広がるし、これからが楽しみです。

「フレイアの星」の場面は独立しているとばかり思っていましたが、違ったんですね……意外。
あらためて聴いて、テルくんとまぁくんの声は合うなあ、としみじみしました。ピッチが合うんですよね。どちらも別にすごく歌が巧いわけじゃないけど、合わせたときに+αがある二人だな、と思います。

大劇場の2週目くらいから、歌い終わった後に二人でちょっとイチャついた後、キャッキャウフフな感じで(←誤解です)花道に消えていくようになって、それがすごく違和感だったのですが、博多座で最初に観たときはそれがなくなったのが凄く嬉しかったです。普通にラインハルトが「行くぞ!」と言って、颯爽と花道に引っ込んでいったんですよ!!(興奮)絶対そのほうが恰好良い~!!
最近またキャッキャウフフ(←だからそれは誤解)が復活したらしいと聞きましたが・・・再考してくれ頼むから。



今日のところはこのへんかな。
セバスチャンの話を書けたので、個人的にには満足しました(^ ^)が、、、続きもさくさく書きたいと思います……なるべく。
博多でご覧になっているみなさま、宙組っ子の様子を教えてください。。。