銀河劇場にて、笹本玲奈コンサート「MAGNIFIQUE」を観劇いたしました。


デビュー15周年記念コンサート。あの「ピーターパン」のチラシをみて可愛い子だなと思ってから、もう15年もたつのかー、と非常に感慨深かったです。

13歳で「ピーターパン」でデビュー、19歳で「レ・ミゼラブル」のエポニーヌ役を勝ち取り、、、今や押しも押されもせぬミュージカル界のトップスターの一人である玲奈ちゃん。可愛い可愛いと思っていましたが、「ウーマン・イン・ホワイト」のマリアあたりからぐっと大人っぽくなって、「ジキル&ハイド」のエマの包容力には本気で感心しました。
普段から、玲奈ちゃんが出る舞台はなるべく観るようにしていますが、、、残念ながらコンサートには縁がなく、今回が初参加でした。

素晴らしかった!!

一幕だけでも、「ロック・オブ・エイジズ」から「ミス・サイゴン」まで、10曲。
名作の大役、大曲だらけの1時間。柔らかなソプラノから力強い「ON My OWN」「命をあげよう」まで、どの曲も想いが籠められて、一曲ごとに世界が完成されて、本当に素晴らしかった。

どの曲も良かったですが、JAZZアレンジの「もし私がベルなら」と、シェーンベルクの2曲が特に印象に残りました。
「ピーターパン」から「もし私がベルなら」「ランベス・ウォーク」の3曲は、トークを挟みながら“大人っぽく”をテーマにJAZZアレンジで歌ってくれたのですが、適度な色気と元気が良い感じにミックスされて、とても印象的でした。

「28歳、アラサーですー」「笹本玲奈、大人になりました!」と何度も繰り返していたトークはボケボケで、とても面白かったです。「ずっと『玲奈ちゃん』だったのに、最近『玲奈さん』とか『笹本さん』とか呼ばれちゃうことがあって、すごく抵抗がある」「若い出演者が敬語で話しかけてきたら罰金って言ってるんです」と大真面目に語っていたのが面白かったです。……ミュージカル界の女王が何を言ってるんだか。。。いやもう、本当に可愛かったなあ~(*^ ^*)。


「ピーターパンでデビューしてからの15年間、半分以上を一緒に歩いてきたエポニーヌ」と幸せそうに語ってから歌ってくれた「ON MY OWN」。デビュー当時にも観ましたが、一直線で元気で、頭が良すぎて切ない、そんなエポニーヌだなあと思ったことを思い出しました。あの時はあまり意識していなかったけど、こうやってあらためて観ると、長身でしっかり肉のついたきれいなスタイルは、それまでエポニーヌを演じていた島田歌穂・本多美奈子とは全然違ってたんだなあ。。。
いまさら言うまでもないような気もしますが、本当に素晴らしかった。切なくて寂しくて、いろいろこみ上げてくるものがありました。


面白トークを散々聞かせてくれた後に、一幕最後の「命をあげよう」は、力強く。
初めて演じたときは何もわかっていなかったけれども、その後可愛い甥っ子が生まれて、“子供”という存在の意味とか、姉が息子に向ける表情とかをみて、世界が替わった……と語ってから歌ってくれたのですが、これはもう、本当に素晴らしかった!!
今夏のミス・サイゴン、何が何でも観にいかなくては!!と思いました。



2幕は、ラフマニノフとピアソラを歌った後、同い年のミュージカル俳優・山崎育三郎氏をゲストに迎えて、トーク&ライブ。
この二人が同い歳(同学年)だとは知らなかったので、ちょっと驚きました。玲奈ちゃんがピーターパンでデビューした1998年に、山崎くんはアルゴミュージカル「フラワー」で主演デビューしたそうですが、その時にアートスフィアで公演があったそうで、、、玲奈ちゃんの15周年コンサートで久しぶりに銀河劇場に立てたことが、とても嬉しそうでした(^ ^)。

そんな話を聞きながら、、、アルゴ時代の玲奈ちゃんを知っているってことは、もしかして山崎くんって天寿さん(加賀千尋)とも知り合いだったりするのかしら……?なんて妄想してしまいました(^ ^)。天寿さんは「フラワー」には出てないはずだから、共演はしていないのかもしれないけど。。。縁だなあ(感動)。

なんてイロイロ感慨に耽りつつ聞いていたトークは……ぐだぐだでした。「New Wave ~月~」のトークなんざ目じゃないくらいのとんでもないぐだぐだぶり(^ ^)。お互い話をよく聞いていないし、ぜんぜん接続詞がつながってないし、、、いやでも、気の置けない「幼馴染」感がすごく温かくて、楽しいトークでしたけどね! よっ、喧嘩するほど仲が良いってホントだね!!!


歌は、「世界が終わる夜のように」(デュエット)と、「This Is The Moment」(山崎くんのソロ)。
サイゴンは、まあ、、、持ち歌なので素敵で当たり前、と思いますが、、、「This Is The Moment」は意外でした。でも、良かったです!全曲聞いてみたいな、と思いました。



ゲストコーナーの後は、中島みゆきの「糸」、「Sea Of Dream」、「The Girl In 14G」、「Someone To Watch Over Me」、「私だけに」。トークをはさみながら、一曲ずつ、丁寧に聴かせてくれました。
一番印象に残ったのは、「The Girl In 14G」かなあ。「ウィキッド」のオリジナルグリンダ、チェノウェシュのCDで聴いた曲で、大好きだったのです(*^ ^*)。歌唱力というか、声と音域のヴァリエーションの限界に挑戦するような曲で、本当に面白かった。ハートと技術が伴うと、こんなにキュートで魅力的なナンバーが歌いこなせるんだなあ、と。
今回のコンサートは「15周年」ということで、今までに演じてきた役のナンバーが多かったのですが、またいつか、“歌う機会のない唄”を中心にしたコンサートをやってみてほしいな、と思いました。「ウィキッド」「アイーダ」などのディズニーミュージカル、「オペラ座の怪人」や「ウェストサイド物語」など、素晴らしい作品だけど玲奈ちゃんが歌う機会は当分なさそうな作品は沢山あるので、、、(^ ^)。


コンサートと名のつくものに参加するのも久しぶりでしたが、とても充実した、素晴らしい時間でした♪

最後に、客席にいらっしゃった大空祐飛さんが、とても綺麗で普通に女性で、マスクもサングラスもなにもしていなくて、、、幕間休憩でふつーにロビーでお話されていたのですが、まさかそんなところでお逢いできるとは思わずとても吃驚したことを付け加えて、終わりたいと思います(^ ^)
そういえば祐飛さん、年末の「月雲の皇子」も観にいらしてたなあ。。。銀河劇場がお好きなのかしら(^ ^;ゞ。