割とマジにウェスタン【2】
2013年8月1日 宝塚(宙) コメント (7)宙組バウホール公演「the WILD Meets the WILD」。
昨日は、公演中唯一の休演日でしたが…………
休演から明けたら、結末が変わっていたそうです。
以下ネタばれ注意。
ギルバート(蒼羽)が死ななくなったんですって!!!
えっと。
先日の日記で、猫はこう書きました。
> 少なくとも、神父(夏美)はともかく、あの展開でギルバート(蒼羽)を殺させちゃいかん!
……そのうちお手紙を書こうと思っていたんですが……もしかして、日記を読んでくださったのでしょうか?(←違います)
具体的にどのような変更があったのかわからないので何とも言えませんが、とにかく、銃を向けていたベンジャミンやエマに罪を与える展開がなくなったのなら、とりあえずぞれだけでも良かったんじゃないかなあと思います。
りっくんの、大きく目を見開いたままピクリとも動かない死にっぷり(←けっこう長いのに!!)も良かったので、あれが映像に残らないのは残念ですが。
舞台をご覧になる(なった)方に、切にお願いです。
ぜひぜひ、詳細を教えてくださいっっ!!
グレゴリーは亡くなるんですよね?イケメンの腕の中で(- -;ゞ。ギルバートが死なないっていうのは、気絶しているってこと?それとも、意識があって、そんな二人を視ているの……?(泣)
っていうか、観たい~!!
観に行って、生田さんが何をやらかしたのか、確認したい!!のに、どうして、よりによってこの時期なんでしょうか……(T T)。
作品的には「月雲の皇子」とだいぶ差があるけど、それでも、これだけチケットのない公演なんだから、2月の宙組中日の裏で東上してくれてもいいと思うのですが!(強く主張)
生田さんが忙しい時期だけど、花組大劇場の初日さえあいてしまえば……!!(←今日から演出が変わるくらいなんだから、公演中は無理なのでは?)
.
昨日は、公演中唯一の休演日でしたが…………
休演から明けたら、結末が変わっていたそうです。
以下ネタばれ注意。
ギルバート(蒼羽)が死ななくなったんですって!!!
えっと。
先日の日記で、猫はこう書きました。
> 少なくとも、神父(夏美)はともかく、あの展開でギルバート(蒼羽)を殺させちゃいかん!
……そのうちお手紙を書こうと思っていたんですが……もしかして、日記を読んでくださったのでしょうか?(←違います)
具体的にどのような変更があったのかわからないので何とも言えませんが、とにかく、銃を向けていたベンジャミンやエマに罪を与える展開がなくなったのなら、とりあえずぞれだけでも良かったんじゃないかなあと思います。
りっくんの、大きく目を見開いたままピクリとも動かない死にっぷり(←けっこう長いのに!!)も良かったので、あれが映像に残らないのは残念ですが。
舞台をご覧になる(なった)方に、切にお願いです。
ぜひぜひ、詳細を教えてくださいっっ!!
グレゴリーは亡くなるんですよね?イケメンの腕の中で(- -;ゞ。ギルバートが死なないっていうのは、気絶しているってこと?それとも、意識があって、そんな二人を視ているの……?(泣)
っていうか、観たい~!!
観に行って、生田さんが何をやらかしたのか、確認したい!!のに、どうして、よりによってこの時期なんでしょうか……(T T)。
作品的には「月雲の皇子」とだいぶ差があるけど、それでも、これだけチケットのない公演なんだから、2月の宙組中日の裏で東上してくれてもいいと思うのですが!(強く主張)
生田さんが忙しい時期だけど、花組大劇場の初日さえあいてしまえば……!!(←今日から演出が変わるくらいなんだから、公演中は無理なのでは?)
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生田さんのおかげで 相変わらずバウに意識が飛んでいる猫でございます。
結末変更の内容、ご覧になった方のレポートを引き続き募集中です!
まあ、思い出してみれば、齋藤さんの「血と砂」も、初日あいて二日目に大工事があって、初日から観ていたメンバーは一人残らず“吃驚仰天”だったし、、、それ以降も毎回のように場面が戻ったり変わったりして、落ち着いたのは本当に終盤でしたが。。。
そんなところもかぶるなあ(^ ^;ゞ
「WMW」も、私が観ていた間にもちょっとした台詞(「りんごだわ!」とか)が増えたり、役者の出入りが変わっていたり、などと細々修正されてといたので……「彼」の運命の変更も、その延長線なのかな。でかい「延長」だけど。
ふわあ、観たいよぅーーーー。
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結末変更の内容、ご覧になった方のレポートを引き続き募集中です!
まあ、思い出してみれば、齋藤さんの「血と砂」も、初日あいて二日目に大工事があって、初日から観ていたメンバーは一人残らず“吃驚仰天”だったし、、、それ以降も毎回のように場面が戻ったり変わったりして、落ち着いたのは本当に終盤でしたが。。。
そんなところもかぶるなあ(^ ^;ゞ
「WMW」も、私が観ていた間にもちょっとした台詞(「りんごだわ!」とか)が増えたり、役者の出入りが変わっていたり、などと細々修正されてといたので……「彼」の運命の変更も、その延長線なのかな。でかい「延長」だけど。
ふわあ、観たいよぅーーーー。
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星のヴェローナ【4】
2013年8月3日 宝塚(星)東京宝塚劇場にて、星組公演「ロミオとジュリエット」Bパターンを観劇してまいりました。
大劇場で観たものからまたさらに進化して、とても良くなっていました。
一人ひとりがすごい集中しているのがわかる。私は、この作品で一番好きなのは両家のダンサーたちの群舞なのですが、広いはずの舞台が狭く思えるくらい、みんなが必死で踊っていて、とても良かったと思います♪
■ロミオ(柚希)
大劇場のイメージ以上に、「少年(子供)」っぽさを前面に出して来たな、という印象でした。
良くも悪くも「モンタギューの一員」感は少なめで、その中でちょっと浮いた存在感が興味深かった。みそっかすな御曹司を、一族のみんなが大事に立てているような、その独特の空気感。……いや、もちろん柚希さんが「みそっかす」な訳ではないので、あくまでもイメージなのですが、良くも悪くも「同質な仲間」には見えないんですよね。でも、「大事な仲間」ではある、という感じ。
「West Side Story」のトニーは、「もうジェット団は卒業した」というのがポイントだったけど、ロミオは、「同じところに立ったことがない」感じ。まあ、身分制があるのが当たり前な時代なのでしょうから、そういうものなのかもしれません。御曹司なことは間違いないもんね。
■ジュリエット(夢咲)
麗しきファム・ファタル。
なんというか、年齢とは無関係なところで、「何も知らない」純粋な箱入り娘にちゃんと見えたところが凄いな、と思いました。
箱入りのピュアな生娘なのに、「琥珀色の雨に濡れて」のシャロン以上のファム・ファタルでありえたところが。
そして、雪組の美海ちゃん(舞羽)や月組のちゃぴ(愛希)と一番違うのは、もし神父の計画どおり二人で霊廟を脱出できたとしても、生活水準の違うところで生きていけるとは思えないところでしょうか……それも、たぶん、二人ともに。
だからこそ、ベンヴォーリオとマーキューシオはあんなにも必死になって止めるんだな、と納得したりしたのでした……。
銀橋で「約束の人に出会えますよう」と祈るジュリエットの、すごく子供っぽいんだけどすごく真剣な表情。幸せな結婚の夢をみていた美海ちゃんとも、崩壊した家庭で追い詰められていたちゃぴとも、どちらとも全然違う、ひどく生真面目そうな子供の真剣さがすごく好きでした。
あれこそが真骨頂なんだと思うし、ジュリエットはやっぱり、ねねちゃんがオリジナルなんだな、とも思いました。
■キャピュレット夫妻(一樹/音花)
今までに観てきた中で、一番お互いへの愛のあるキャピュレット夫妻だった……ような気がしました。月組版の家庭崩壊ぶりがあまりにも明らかだったので、その反動なのかもしれませんが(^ ^;ゞ
それでも、悲劇は起こる。長年連れ添った倦怠期の夫婦の、戯言に近い「夫を愛したことなどないわ」という言葉を真に受けて、「そんな風になりたくない!」と思いこむ、純粋な箱入り娘。
教訓。夫婦喧嘩は犬も喰わない。特に、娘の前ではやってはいけません!
それにしても。ジュリエットの思いこみの強さと頑固さは、確かにキャピュレット卿に似たのかもしれませんね。……娘のことをちゃんと理解しているのに、自分の考えを譲らない父親と、娘の頑固さを理解しようとしない母親。なんていうか、、、哀れだなあ。
■モンタギュー夫妻(美稀/花愛)
どちらも目立つソロ曲はないけど、すごく大事な存在である夫婦。今回、この役がお二人で良かったなあ、としみじみ思います。
初演の時から大好きだった、花愛さんのモンタギュー夫人。霊廟で、息子を見つけて駆け寄る時の必死さと、夫の慰めを受け容れずに拒否する誇り高さ、そして、罪の赦しのきっかけとなる想いの強さ。あらためて、やっぱりすごく好き!と思いました
みきちぐのモンタギュー卿も、ずいぶん喧嘩っぱやくなって、若いころはぶいぶい言わせていたんだろうな(←古い)、と改めて思ったし、なんていうのか……キャピュレット卿のちょっとお茶目というか可愛らしいところと、モンタギュー卿のちょっとお固くて体育会系なイメージと、、、「代々争ってきた」だけではなくて、この二人も本当に噛み合わなかったんだろうな……と思いました。
そして。
今日観ていて、「おお」と思ったことが一つ。
いまさらかもしれませんが、彼らにとってマーキューシオが死んだことはそれほど悲しくないんだな、と。
彼の死は、あくまでもロミオの罪につながったからこそショックなのであって……もちろん、血縁ではあるのでしょうから(大公の弟とモンタギュー卿の妹との間の子、とか、そんな感じでしょうか?)悲しくないわけではないにせよ、それよりも息子の身のうえが心配な両親。
ある意味当たり前なことだけど、なんとなくマーキューシオ目線で観ていたので「……あぁ」と思ってしまいました。
ティボルトの死については、キャピュレット夫人が深く嘆き悲しんでくれるけど、マーキューシオの死を悲しむのは、仲間たちだけなんだな、と……いや、違う。大公がかなり真顔で悲しそうでした(T T)ね。
■神父(英真)
ロレンス神父って難しい役ですよね。私もロミジュリはかなりいろんなバージョンを観ている方だと思うのですが、どの公演でも「ロレンス神父」に当たる存在はいて、そして、どれもこれも全然違っていたような気がします。
「神父」なんだからカソリックですよね。だから、一度結婚させたら離婚はできない。娘の結婚は親が決める時代に、娘の意思だけで勝手にした結婚だとはいえ、神の前に誓いをたててしまった以上、取り消しはできない。
だからこそ、ジュリエットを仮死状態にしてでもロミオに連れて行ってもらわなくてはならない。
……気持ちはすごく良く判るのですが!
でも。ロミオとジュリエットが家を出て二人で、乳母も誰もいなくて生きていけるかどうか、ちょっとは考えようよ……。
■乳母(美城)
さやかさんは星組の宝で、この作品の神です(*^ ^*)。
結婚式の直前、「さあ、準備を」と言ってジュリエットの背中を押そうとして……ためらう場面がすごく好きです。溢れる想いが、物理的な粘度と色をもって目に映る、そんな気がしました。
そして、「娘よ」の直前、ジュリエットが逃げ込んだドアの前で振り向いた瞬間に、凝っと娘を叩いた掌を見凝めるキャピュレット卿の背中を視て、何事かを決意してドアの中に入るさやかさんが、本当に好きです。
あの場面で乳母がジュリエットを裏切る理由、破滅への最後のボタンを押した理由が、ジュリエットとその父親への情だったことが、とても切ない。。。とにかく、これだけは言えます。さやかさんは神。
■大公(十輝)
恰好良い!
出番は少ないけど、貫録十分ですごくカッコいい上に、自分が守るべき「ヴェローナ」とその民たちに向ける愛情が深くて……愚かな民でごめんね、と、ついつい思ってしまいます。
マーキューシオとか、人の話は聞いてないし頭下げないし「けっ」って思ってるし……(←Bパターンに限る)、あんなに素敵な大公様が“伯父上”なのに、何の不満があるんだ!!
(たぶん、何もかも不満だらけなのだろうなと)(←真顔)
■ピーター(真月)
可愛い~~~~!!なんだか今回大好きすぎて、もうこれが最後だなんて信じたくないです……。
っていうか、初演ではさやかさんがピーターだったんだよね……時の流れって凄い!
役替りメンバーについてはまた別途書かせていただければと思います。
すごくどうでもいいことですが、ロレンス神父の項目を書いていて、一つ書きたかったことを思い出したので、メモっておきます。
宙バウ公演の夏美さんは、「神父」なんだから、妻も子もいないはず……だよね?
ロミジュリを観る前に、宙バウの続きを書くつもりだったのにー、生田さんが脚本変えたりするからすっかり予定が狂った……マジで5日に休み取って観に行きたい(涙)(チケットがないですよ)(←律速はそっちか…!)
来年の花組大劇場は、悔いのないよう考えたいと思います(^ ^)。
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大劇場で観たものからまたさらに進化して、とても良くなっていました。
一人ひとりがすごい集中しているのがわかる。私は、この作品で一番好きなのは両家のダンサーたちの群舞なのですが、広いはずの舞台が狭く思えるくらい、みんなが必死で踊っていて、とても良かったと思います♪
■ロミオ(柚希)
大劇場のイメージ以上に、「少年(子供)」っぽさを前面に出して来たな、という印象でした。
良くも悪くも「モンタギューの一員」感は少なめで、その中でちょっと浮いた存在感が興味深かった。みそっかすな御曹司を、一族のみんなが大事に立てているような、その独特の空気感。……いや、もちろん柚希さんが「みそっかす」な訳ではないので、あくまでもイメージなのですが、良くも悪くも「同質な仲間」には見えないんですよね。でも、「大事な仲間」ではある、という感じ。
「West Side Story」のトニーは、「もうジェット団は卒業した」というのがポイントだったけど、ロミオは、「同じところに立ったことがない」感じ。まあ、身分制があるのが当たり前な時代なのでしょうから、そういうものなのかもしれません。御曹司なことは間違いないもんね。
■ジュリエット(夢咲)
麗しきファム・ファタル。
なんというか、年齢とは無関係なところで、「何も知らない」純粋な箱入り娘にちゃんと見えたところが凄いな、と思いました。
箱入りのピュアな生娘なのに、「琥珀色の雨に濡れて」のシャロン以上のファム・ファタルでありえたところが。
そして、雪組の美海ちゃん(舞羽)や月組のちゃぴ(愛希)と一番違うのは、もし神父の計画どおり二人で霊廟を脱出できたとしても、生活水準の違うところで生きていけるとは思えないところでしょうか……それも、たぶん、二人ともに。
だからこそ、ベンヴォーリオとマーキューシオはあんなにも必死になって止めるんだな、と納得したりしたのでした……。
銀橋で「約束の人に出会えますよう」と祈るジュリエットの、すごく子供っぽいんだけどすごく真剣な表情。幸せな結婚の夢をみていた美海ちゃんとも、崩壊した家庭で追い詰められていたちゃぴとも、どちらとも全然違う、ひどく生真面目そうな子供の真剣さがすごく好きでした。
あれこそが真骨頂なんだと思うし、ジュリエットはやっぱり、ねねちゃんがオリジナルなんだな、とも思いました。
■キャピュレット夫妻(一樹/音花)
今までに観てきた中で、一番お互いへの愛のあるキャピュレット夫妻だった……ような気がしました。月組版の家庭崩壊ぶりがあまりにも明らかだったので、その反動なのかもしれませんが(^ ^;ゞ
それでも、悲劇は起こる。長年連れ添った倦怠期の夫婦の、戯言に近い「夫を愛したことなどないわ」という言葉を真に受けて、「そんな風になりたくない!」と思いこむ、純粋な箱入り娘。
教訓。夫婦喧嘩は犬も喰わない。特に、娘の前ではやってはいけません!
それにしても。ジュリエットの思いこみの強さと頑固さは、確かにキャピュレット卿に似たのかもしれませんね。……娘のことをちゃんと理解しているのに、自分の考えを譲らない父親と、娘の頑固さを理解しようとしない母親。なんていうか、、、哀れだなあ。
■モンタギュー夫妻(美稀/花愛)
どちらも目立つソロ曲はないけど、すごく大事な存在である夫婦。今回、この役がお二人で良かったなあ、としみじみ思います。
初演の時から大好きだった、花愛さんのモンタギュー夫人。霊廟で、息子を見つけて駆け寄る時の必死さと、夫の慰めを受け容れずに拒否する誇り高さ、そして、罪の赦しのきっかけとなる想いの強さ。あらためて、やっぱりすごく好き!と思いました
みきちぐのモンタギュー卿も、ずいぶん喧嘩っぱやくなって、若いころはぶいぶい言わせていたんだろうな(←古い)、と改めて思ったし、なんていうのか……キャピュレット卿のちょっとお茶目というか可愛らしいところと、モンタギュー卿のちょっとお固くて体育会系なイメージと、、、「代々争ってきた」だけではなくて、この二人も本当に噛み合わなかったんだろうな……と思いました。
そして。
今日観ていて、「おお」と思ったことが一つ。
いまさらかもしれませんが、彼らにとってマーキューシオが死んだことはそれほど悲しくないんだな、と。
彼の死は、あくまでもロミオの罪につながったからこそショックなのであって……もちろん、血縁ではあるのでしょうから(大公の弟とモンタギュー卿の妹との間の子、とか、そんな感じでしょうか?)悲しくないわけではないにせよ、それよりも息子の身のうえが心配な両親。
ある意味当たり前なことだけど、なんとなくマーキューシオ目線で観ていたので「……あぁ」と思ってしまいました。
ティボルトの死については、キャピュレット夫人が深く嘆き悲しんでくれるけど、マーキューシオの死を悲しむのは、仲間たちだけなんだな、と……いや、違う。大公がかなり真顔で悲しそうでした(T T)ね。
■神父(英真)
ロレンス神父って難しい役ですよね。私もロミジュリはかなりいろんなバージョンを観ている方だと思うのですが、どの公演でも「ロレンス神父」に当たる存在はいて、そして、どれもこれも全然違っていたような気がします。
「神父」なんだからカソリックですよね。だから、一度結婚させたら離婚はできない。娘の結婚は親が決める時代に、娘の意思だけで勝手にした結婚だとはいえ、神の前に誓いをたててしまった以上、取り消しはできない。
だからこそ、ジュリエットを仮死状態にしてでもロミオに連れて行ってもらわなくてはならない。
……気持ちはすごく良く判るのですが!
でも。ロミオとジュリエットが家を出て二人で、乳母も誰もいなくて生きていけるかどうか、ちょっとは考えようよ……。
■乳母(美城)
さやかさんは星組の宝で、この作品の神です(*^ ^*)。
結婚式の直前、「さあ、準備を」と言ってジュリエットの背中を押そうとして……ためらう場面がすごく好きです。溢れる想いが、物理的な粘度と色をもって目に映る、そんな気がしました。
そして、「娘よ」の直前、ジュリエットが逃げ込んだドアの前で振り向いた瞬間に、凝っと娘を叩いた掌を見凝めるキャピュレット卿の背中を視て、何事かを決意してドアの中に入るさやかさんが、本当に好きです。
あの場面で乳母がジュリエットを裏切る理由、破滅への最後のボタンを押した理由が、ジュリエットとその父親への情だったことが、とても切ない。。。とにかく、これだけは言えます。さやかさんは神。
■大公(十輝)
恰好良い!
出番は少ないけど、貫録十分ですごくカッコいい上に、自分が守るべき「ヴェローナ」とその民たちに向ける愛情が深くて……愚かな民でごめんね、と、ついつい思ってしまいます。
マーキューシオとか、人の話は聞いてないし頭下げないし「けっ」って思ってるし……(←Bパターンに限る)、あんなに素敵な大公様が“伯父上”なのに、何の不満があるんだ!!
(たぶん、何もかも不満だらけなのだろうなと)(←真顔)
■ピーター(真月)
可愛い~~~~!!なんだか今回大好きすぎて、もうこれが最後だなんて信じたくないです……。
っていうか、初演ではさやかさんがピーターだったんだよね……時の流れって凄い!
役替りメンバーについてはまた別途書かせていただければと思います。
すごくどうでもいいことですが、ロレンス神父の項目を書いていて、一つ書きたかったことを思い出したので、メモっておきます。
宙バウ公演の夏美さんは、「神父」なんだから、妻も子もいないはず……だよね?
ロミジュリを観る前に、宙バウの続きを書くつもりだったのにー、生田さんが脚本変えたりするからすっかり予定が狂った……マジで5日に休み取って観に行きたい(涙)(チケットがないですよ)(←律速はそっちか…!)
来年の花組大劇場は、悔いのないよう考えたいと思います(^ ^)。
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割とマジにウェスタン【3】
2013年8月5日 宝塚(宙)宙組バウホール公演「the WILD Meets the WILD」、千秋楽おめでとうございます!
千秋楽の公演中に衝撃的なラインナップ発表がありましたが、それについては後日にとっておくとして(あ!でも一つだけ!各組バウ公演「New WAVE」、企画万歳!!)、
週末にバウ公演を観劇した友人からのメールを、許可をいただいて転載させていただきます♪
以下、ネタばれ注意!
> バウのラスト、りくが死ななくなってすごく良くなりましたよ
> 後味の悪さがなくなって、スカッと楽しめる、それこそ小さなツッコミ所も気にせず気持ちよく楽しめる作品に変わりました
やっぱりそうですよね~~!後味って大事!
> 変更するにあたり、それまでのりくの心情や表情をこまごまと丁寧に表現する場をいくつか増やしてました。
具体的には……
> 台詞は多分変えてない。
> 袖にはける前にスポットあてて切なそうな寂しそうな表情を見せたり、階段ですれ違うところの「パパ」っていう呼びかけが弱気さや素直な感じになったり、場面の隅でパパに縋るような視線があったり。
> あくどいことしてる時とパパに向き合う時の差ができて、りくに繊細な芝居を付けたなぁと。
このあたり、一部はもしかしたら先週末のうちに変っていたかも、、、と思うのですが、根本的な設定と運命をセットで変えたのは、きっと休演日なんでしょうね。
> りくが悪党ではなく「父親の愛に躍らされた悲しい息子」に変わりました。
観てみたかった……。
> その変更ではっちさんの悪行に救い?が出るし、狂人でなく愛に行き過ぎた人に変わったし、
> なによりちーかいの優しさや作品全体のあったかさ愛しさみたいなもの?魅力の底力アップになって、
> たったひとりを殺さないだけでこんなに印象が変わるものかと驚きでした。
> 演劇って奥が深い
わあああ、観たいよー観たいよー観たいよー!!割とマジに、じゃなくて、本当に心から再演東上してほしい~~!!
> 何がすごいって、台詞を変えずに人物を変える細工もすごいし、
> そのフォローが死ななくなった事の説得力になって、違和感やいきなり感がなかった。
> さりげなくてドヤ感もなくてね。
> 変わってわかったけど、殺す悪党キャラとして人間味を抑えてたんだなぁとか。
ああ、なんだか、そんなふうに感じていただけたなら嬉しいです……
って、お前は何者だよっていう感想になってきましたが(滝汗)。
正直、最初にこの作品を観たときは、来年の花組大劇場公演大丈夫!?やっぱり(←)まだ早かったんjないか!? と思ったんですよね……
でも、こうなってみると、本公演はバウと違って公演期間が長いのだから、逆に、お客さまの反応を視ながら練り上げて東京に持っていくことができるのかもしれないなー、と思えてきました……ドキドキ。
だってほら、「ラスト・タイクーン」は原作ありだからね!!大丈夫だよね!!(誰に)(あの原作、結末がありませんけどね……)
あああ、新演出バージョンも、一度でいいから観てみたかったなあ。
DVDが発売されない作品だから、半年待たずにCSで流れますよね。それを楽しみに生きて行きますわ。
それでは、最後にもう一度。
再演(東上)希望!!
。
千秋楽の公演中に衝撃的なラインナップ発表がありましたが、それについては後日にとっておくとして(あ!でも一つだけ!各組バウ公演「New WAVE」、企画万歳!!)、
週末にバウ公演を観劇した友人からのメールを、許可をいただいて転載させていただきます♪
以下、ネタばれ注意!
> バウのラスト、りくが死ななくなってすごく良くなりましたよ
> 後味の悪さがなくなって、スカッと楽しめる、それこそ小さなツッコミ所も気にせず気持ちよく楽しめる作品に変わりました
やっぱりそうですよね~~!後味って大事!
> 変更するにあたり、それまでのりくの心情や表情をこまごまと丁寧に表現する場をいくつか増やしてました。
具体的には……
> 台詞は多分変えてない。
> 袖にはける前にスポットあてて切なそうな寂しそうな表情を見せたり、階段ですれ違うところの「パパ」っていう呼びかけが弱気さや素直な感じになったり、場面の隅でパパに縋るような視線があったり。
> あくどいことしてる時とパパに向き合う時の差ができて、りくに繊細な芝居を付けたなぁと。
このあたり、一部はもしかしたら先週末のうちに変っていたかも、、、と思うのですが、根本的な設定と運命をセットで変えたのは、きっと休演日なんでしょうね。
> りくが悪党ではなく「父親の愛に躍らされた悲しい息子」に変わりました。
観てみたかった……。
> その変更ではっちさんの悪行に救い?が出るし、狂人でなく愛に行き過ぎた人に変わったし、
> なによりちーかいの優しさや作品全体のあったかさ愛しさみたいなもの?魅力の底力アップになって、
> たったひとりを殺さないだけでこんなに印象が変わるものかと驚きでした。
> 演劇って奥が深い
わあああ、観たいよー観たいよー観たいよー!!割とマジに、じゃなくて、本当に心から再演東上してほしい~~!!
> 何がすごいって、台詞を変えずに人物を変える細工もすごいし、
> そのフォローが死ななくなった事の説得力になって、違和感やいきなり感がなかった。
> さりげなくてドヤ感もなくてね。
> 変わってわかったけど、殺す悪党キャラとして人間味を抑えてたんだなぁとか。
ああ、なんだか、そんなふうに感じていただけたなら嬉しいです……
って、お前は何者だよっていう感想になってきましたが(滝汗)。
正直、最初にこの作品を観たときは、来年の花組大劇場公演大丈夫!?やっぱり(←)まだ早かったんjないか!? と思ったんですよね……
でも、こうなってみると、本公演はバウと違って公演期間が長いのだから、逆に、お客さまの反応を視ながら練り上げて東京に持っていくことができるのかもしれないなー、と思えてきました……ドキドキ。
だってほら、「ラスト・タイクーン」は原作ありだからね!!大丈夫だよね!!(誰に)(あの原作、結末がありませんけどね……)
あああ、新演出バージョンも、一度でいいから観てみたかったなあ。
DVDが発売されない作品だから、半年待たずにCSで流れますよね。それを楽しみに生きて行きますわ。
それでは、最後にもう一度。
再演(東上)希望!!
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若者たちのヴェローナ
2013年8月8日 宝塚(星)東京宝塚劇場にて、星組新人公演「ロミオとジュリエット」を観劇いたしました!
礼くん、城妃さん、新人公演初主演おめでとうございます!
実力には定評のあるお二人ですが、予想以上に可愛くてお似合いの、お人形のようなコンビでした(^ ^)。
ちょっと固いかなと思ったところも、緊張しているんだなと思ったところもありましたが、若さにまかせた勢い勝負ではない、きちんと感情の裏付けのある良い芝居をしていて、二人とも若いのにすごいなあ、と思いました。
他のメンバーも、ダンサーたちは若く弾けて、大人たちは学年を感じさせない落ち着きがあって、実力者ぞろいで、実に興味深い新人公演でした(*^ ^*)。
ロミオの礼くんに関しては、舞台度胸も歌の実力も何もかも本公演その他で実証済みなだけに、もっとやれるんじゃないかという勝手な期待があったんだけどなー、という肩透かし感がありました。いや、どんだけ期待していたんだ?って話なのですけどね。でも、そういうのってきっとご本人にも伝わっていて、無駄なプレッシャーになっていたんだろうな、と思うと反省。。。。
とりあえず、「礼真琴」を知った3年前の夏から今まで、一度も観たことがなかった「緊張している礼真琴」に逢えたような気がして、ある意味親近感が湧いていたりします(^ ^)。
歌はさすがの一言……なのですが、とはいえ、ものすごくレベルの高いところで、もう一息深いところで歌ってくれたらもっと良かったのにな、とも思いました。いつもより少し、……上擦っているというほどではないけれども、いつもより若い声だなあと思ったんですよね。
元々が若くて、見た目も可愛らしいタイプだから、むしろ大人っぽくつくりたいところだろうに、声だけ普段より高めで、音質の軽い、明るい声で前半はずっと歌っていて……ちょっと不思議な気がしました。
後半になるにつれて、落ち着いてきたのか声が深くなって、追放前の「ひばり」はすごく色っぽい良い声で、惚れなおしました(*^ ^*)。全編この音色で歌ってくれていたらなあ……(^ ^)
ジュリエットの城妃さんは、本公演の群舞やフィナーレで観るたびに晴華みどりちゃん系の美貌だなあ、と思っていたのですが……ジュリエットの髪と衣装には若干苦戦気味だった、かな。観客側がねねちゃんのバランスで見慣れているから、どうしたって不利だし……。
でも、本当に声が可愛くて、歌も台詞も素晴らしいです(*^ ^*)。まだ若いのに、相手の目をしっかり視て、芝居のキャッチボールができている感じがありました。空気感の綺麗な娘役さんで、将来がとても楽しみです!
ベンヴォーリオの夏樹くん。まだ下級生だと思っていたのですが、もう新公の長なんですね(@ @)。落ち着きのある、一本筋のとおった真面目な若者像で、ベンヴォーリオ単体では、今まで観た中で一番好きかもしれません。
歌や芝居の落ち着き感と、見た目のキラキラした若さが、違和感あるような気もしましたが、逆にその違和感がベンヴォーリオの深さになっているのかな、とも思いました。ベンヴォーリオのリーダーシップがはっきり出ていて、きれいにピラミッドができているのもすごいな、と。
印象に残ったことはいろいろあったのですが、一番興味深かったのは、マントヴァにロミオを探しにきたときの会話でしょうか。本役の礼くんとも紅さんとも全然違う、優しい語り口がすごく印象的でした。「君に、逢いに……」と告げる彼の、これから自分がどんなにひどいことを告げようとしているかを知っている大人の、労わるような優しい声。「ジュリエットは亡くなったよ……毒を飲んで、みずから命を絶ったんだ……」沁み入るようにやさしく、想いやりにみちた……ある意味、上から目線の、声。
ロミオに拒否されて、本気で吃驚しているベンヴォーリオが、とても印象的でした。あの瞬間まで、彼は本気で「それを伝えるのはこの俺しかいない」と思っていたんですよね。本当に伝えたかったこと(「まだ俺がいる」こと)を伝える前に完全に拒否され、「ロミオ」と呼びかけるのが精一杯で、触れることもできないベンヴォーリオが悲しくて、切なくて、可哀相でした。
「どうやって伝えよう」が、歌としても芝居としてもすごく良かっただけに、マントヴァでの一連の芝居がしっくりと噛み合って、ああ、こういう話だったんだろうな、とすごく納得できました。
本公演でも、どこにいてもパッと目を惹く華やかな美人ですが、一度、ど真ん中の役でも観てみたいなあ、と思いました。
キャピュレット夫人の夢妃さん、乳母の妃海さん、神父のひろ香さん。配役が発表されたときから期待値が高かった方々ですが……その、高すぎるほど高い「希代のハードル」を、3人揃って軽々と乗り越えてくれたのが、作品全体のレベルアップになっていたと思います。
若くて可愛くて活き活きとした風ちゃんの乳母。本当にキュートで歌も巧くて……「南太平洋」のネリーでも思いましたが、良くも悪くも宝塚娘役の枠に納まらない人だなあ、と思いました。(遠野)あすかちゃんとはちょっとタイプが違うけど、でも、彼女の当たり役だった「シンデレラ」や「アーネスト・イン・ラヴ」のグウエンドレンみたいな、母性のあるヒロインをまた観てみたいです。
優しくて穏やかで、冬の陽溜まりのような、ひろ香さんのロレンス神父。本当にやさしそうで、怪しげな薬の研究をするようなケレン味のある人物にはあまり見えなくて、、、若い二人の勢いに巻き込まれてしまった気の毒な人、、、というふうに見えたのは……狙い、なんでしょうかね(^ ^;ゞ。
仇っぽくて艶やかな、杏瑠ちゃんのキャピュレット夫人。「憎しみ」が無かったのがとても残念!!でしたが、予想以上に良かったです。ずいぶん期待値をあげていたつもりだったのに、こんなに軽々と越えていかれると、もうどうしたらいいのかわからない(^ ^)。
モンタギュー夫人の珠華さんも、「罪びと」の歌いだしの低音部が完璧で、素晴らしかったです!!感動しました。こちらも「憎しみ」聴いてみたかったなあ。。。
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礼くん、城妃さん、新人公演初主演おめでとうございます!
実力には定評のあるお二人ですが、予想以上に可愛くてお似合いの、お人形のようなコンビでした(^ ^)。
ちょっと固いかなと思ったところも、緊張しているんだなと思ったところもありましたが、若さにまかせた勢い勝負ではない、きちんと感情の裏付けのある良い芝居をしていて、二人とも若いのにすごいなあ、と思いました。
他のメンバーも、ダンサーたちは若く弾けて、大人たちは学年を感じさせない落ち着きがあって、実力者ぞろいで、実に興味深い新人公演でした(*^ ^*)。
ロミオの礼くんに関しては、舞台度胸も歌の実力も何もかも本公演その他で実証済みなだけに、もっとやれるんじゃないかという勝手な期待があったんだけどなー、という肩透かし感がありました。いや、どんだけ期待していたんだ?って話なのですけどね。でも、そういうのってきっとご本人にも伝わっていて、無駄なプレッシャーになっていたんだろうな、と思うと反省。。。。
とりあえず、「礼真琴」を知った3年前の夏から今まで、一度も観たことがなかった「緊張している礼真琴」に逢えたような気がして、ある意味親近感が湧いていたりします(^ ^)。
歌はさすがの一言……なのですが、とはいえ、ものすごくレベルの高いところで、もう一息深いところで歌ってくれたらもっと良かったのにな、とも思いました。いつもより少し、……上擦っているというほどではないけれども、いつもより若い声だなあと思ったんですよね。
元々が若くて、見た目も可愛らしいタイプだから、むしろ大人っぽくつくりたいところだろうに、声だけ普段より高めで、音質の軽い、明るい声で前半はずっと歌っていて……ちょっと不思議な気がしました。
後半になるにつれて、落ち着いてきたのか声が深くなって、追放前の「ひばり」はすごく色っぽい良い声で、惚れなおしました(*^ ^*)。全編この音色で歌ってくれていたらなあ……(^ ^)
ジュリエットの城妃さんは、本公演の群舞やフィナーレで観るたびに晴華みどりちゃん系の美貌だなあ、と思っていたのですが……ジュリエットの髪と衣装には若干苦戦気味だった、かな。観客側がねねちゃんのバランスで見慣れているから、どうしたって不利だし……。
でも、本当に声が可愛くて、歌も台詞も素晴らしいです(*^ ^*)。まだ若いのに、相手の目をしっかり視て、芝居のキャッチボールができている感じがありました。空気感の綺麗な娘役さんで、将来がとても楽しみです!
ベンヴォーリオの夏樹くん。まだ下級生だと思っていたのですが、もう新公の長なんですね(@ @)。落ち着きのある、一本筋のとおった真面目な若者像で、ベンヴォーリオ単体では、今まで観た中で一番好きかもしれません。
歌や芝居の落ち着き感と、見た目のキラキラした若さが、違和感あるような気もしましたが、逆にその違和感がベンヴォーリオの深さになっているのかな、とも思いました。ベンヴォーリオのリーダーシップがはっきり出ていて、きれいにピラミッドができているのもすごいな、と。
印象に残ったことはいろいろあったのですが、一番興味深かったのは、マントヴァにロミオを探しにきたときの会話でしょうか。本役の礼くんとも紅さんとも全然違う、優しい語り口がすごく印象的でした。「君に、逢いに……」と告げる彼の、これから自分がどんなにひどいことを告げようとしているかを知っている大人の、労わるような優しい声。「ジュリエットは亡くなったよ……毒を飲んで、みずから命を絶ったんだ……」沁み入るようにやさしく、想いやりにみちた……ある意味、上から目線の、声。
ロミオに拒否されて、本気で吃驚しているベンヴォーリオが、とても印象的でした。あの瞬間まで、彼は本気で「それを伝えるのはこの俺しかいない」と思っていたんですよね。本当に伝えたかったこと(「まだ俺がいる」こと)を伝える前に完全に拒否され、「ロミオ」と呼びかけるのが精一杯で、触れることもできないベンヴォーリオが悲しくて、切なくて、可哀相でした。
「どうやって伝えよう」が、歌としても芝居としてもすごく良かっただけに、マントヴァでの一連の芝居がしっくりと噛み合って、ああ、こういう話だったんだろうな、とすごく納得できました。
本公演でも、どこにいてもパッと目を惹く華やかな美人ですが、一度、ど真ん中の役でも観てみたいなあ、と思いました。
キャピュレット夫人の夢妃さん、乳母の妃海さん、神父のひろ香さん。配役が発表されたときから期待値が高かった方々ですが……その、高すぎるほど高い「希代のハードル」を、3人揃って軽々と乗り越えてくれたのが、作品全体のレベルアップになっていたと思います。
若くて可愛くて活き活きとした風ちゃんの乳母。本当にキュートで歌も巧くて……「南太平洋」のネリーでも思いましたが、良くも悪くも宝塚娘役の枠に納まらない人だなあ、と思いました。(遠野)あすかちゃんとはちょっとタイプが違うけど、でも、彼女の当たり役だった「シンデレラ」や「アーネスト・イン・ラヴ」のグウエンドレンみたいな、母性のあるヒロインをまた観てみたいです。
優しくて穏やかで、冬の陽溜まりのような、ひろ香さんのロレンス神父。本当にやさしそうで、怪しげな薬の研究をするようなケレン味のある人物にはあまり見えなくて、、、若い二人の勢いに巻き込まれてしまった気の毒な人、、、というふうに見えたのは……狙い、なんでしょうかね(^ ^;ゞ。
仇っぽくて艶やかな、杏瑠ちゃんのキャピュレット夫人。「憎しみ」が無かったのがとても残念!!でしたが、予想以上に良かったです。ずいぶん期待値をあげていたつもりだったのに、こんなに軽々と越えていかれると、もうどうしたらいいのかわからない(^ ^)。
モンタギュー夫人の珠華さんも、「罪びと」の歌いだしの低音部が完璧で、素晴らしかったです!!感動しました。こちらも「憎しみ」聴いてみたかったなあ。。。
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若者たちのヴェローナ【2】
2013年8月10日 宝塚(星)星組新人公演「ロミオとジュリエット」。
先日はメインキャストの印象をざっくり書きましたので、あらためて、作品(演出)について。
新人公演演出は田渕大輔。
去年「Victorian JAZZ」でデビューした新星ですが、それぞれの役者にキャラクターをきちんとはめて、一つの舞台としてしっかりまとめあげたな、と思いました。
作品として仮面舞踏会スタートになるのは、雪、月、星と全部同じなので、おそらく契約の関係なのでしょう。今回は、その前に少し神父(ひろ香)のナレーションで場面設定を説明する場面があって、そのあたりは一年前の月組新人公演での工夫を踏襲してきたのかな、という感じでした。
今回、本公演は大規模な役替り公演なわけですが、全体に、どちらかといえばAパターンがベースになっているような気がしました。
それぞれ役者の個性が違うのでだいぶ違うのですが、ベンヴォーリオが“ある確信(自信?)”をもってマントヴァへ向かうところとか、「街に噂が」のマーキューシオが、かなり本気で怒っていたこと、死が能動的で愛が受動的なところなど、私のツボが全部Aパターンよりだったんですよね。あと、「僕は怖い」リプライズのマーキューシオの踊りだしもAパターンだったし。
ただ、「死」(十碧)については、存在感として、Aパターンの「死」(真風)より、むしろ月組新人公演の「死」(鳳月)に近いものを感じました。
特殊メイクも復活していたし、存在の仕方がなんとなく似ていたような気がしたんですよね。ただ、ちなつちゃんは、振りと振りの間の動きがすごく独特で、動きのすべてが本公演とは全く違っていたのですが、十碧くんはそこまでではなく、動き自体は基本通り美しく踊っていたと思いますが……。
「ロミオとジュリエット」という作品も、宝塚だけでもう4演め。役替りや新人公演も含めると相当なヴァリエーションがありますが、こと「ロミオ」と「死」の組み合わせ、という観点でいうと、今まで上演されたものは、大きく4つのパターンに分類できると思うんですよね。
「生命力に溢れたロミオ」と「能動的に彼の運命を操ろうとする死」という組み合わせは、初演星組、雪組と月組の新人公演、再演星組Aパターンがそうですね。
とっつきやすくてわかりやすく、盛り上げやすい(盛り上がりやすい)バージョンだと思います。新規獲得用、という感じかな。
逆に、「最初から死に魅入られているロミオ」と、「彼が墜ちてくるのを待っている死」という組み合わせは、雪組版と、月組の明日海ロミオ版がそうだったと思います。
主人公が後ろ向きなため、舞台作品としては重くなりやすく「華やかな宝塚」というイメージとのバランスが難しいのですが、、、でも、成功すればポテンシャルは高いパターン。リピーター獲得用、とでもいう感じでしょうか。イメージですけど。
「死を拒否するロミオ」と彼が墜ちてくるのを待っている死」という組み合わせは、月組の龍ロミオ版がそうだったかな、と。……まあ、“死を拒否する”というより、“すぐ近くにいる死に気がつかない”という感じではありましたが(^ ^)
この組み合わせで物語を進めるには、最終的な「死」に向かう強力な牽引車が必要なのですが、月組版の場合は、これがジュリエット(愛希)だったと思います。ジュリエットが「家」を拒否して死に向かうから、ロミオも引き摺られてしまう。それだけの強さと愛のあるちゃぴジュリエット、大好きだったなあ……(しみじみ)
今回の星組新人公演は、「死を拒否するロミオ」と「能動的に彼の運命を操ろうとする死」という組み合わせ。特に礼ロミオの、真っ向勝負な「死ぬのが怖い!」という叫びが新鮮でした。
単なる「生命力に溢れすぎて死も手が出せない」という感じではなく、絶えず「死」が身近にいることを知っていて、小さなころからそれを拒否して生きてきた少年、という印象。
だからこそ、物語全体のフレームに、“ロミオと死の対決”というモチーフがうまく嵌っていたような気がします。もともと新人公演は、一幕の「世界の王~僕は怖い」の流れがカットされているので、どうしても「ロミオ」と「死」が近しい関係にあるところが表現しにくく、つい「対立」に持っていきたくなるのだろうな~、とも思うのですが……(←たまたま?)
いずれにしても、十碧くんの「死」は、氷のような冷たさと美しさがあって、とても良かったと思います(*^ ^*)。
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先日はメインキャストの印象をざっくり書きましたので、あらためて、作品(演出)について。
新人公演演出は田渕大輔。
去年「Victorian JAZZ」でデビューした新星ですが、それぞれの役者にキャラクターをきちんとはめて、一つの舞台としてしっかりまとめあげたな、と思いました。
作品として仮面舞踏会スタートになるのは、雪、月、星と全部同じなので、おそらく契約の関係なのでしょう。今回は、その前に少し神父(ひろ香)のナレーションで場面設定を説明する場面があって、そのあたりは一年前の月組新人公演での工夫を踏襲してきたのかな、という感じでした。
今回、本公演は大規模な役替り公演なわけですが、全体に、どちらかといえばAパターンがベースになっているような気がしました。
それぞれ役者の個性が違うのでだいぶ違うのですが、ベンヴォーリオが“ある確信(自信?)”をもってマントヴァへ向かうところとか、「街に噂が」のマーキューシオが、かなり本気で怒っていたこと、死が能動的で愛が受動的なところなど、私のツボが全部Aパターンよりだったんですよね。あと、「僕は怖い」リプライズのマーキューシオの踊りだしもAパターンだったし。
ただ、「死」(十碧)については、存在感として、Aパターンの「死」(真風)より、むしろ月組新人公演の「死」(鳳月)に近いものを感じました。
特殊メイクも復活していたし、存在の仕方がなんとなく似ていたような気がしたんですよね。ただ、ちなつちゃんは、振りと振りの間の動きがすごく独特で、動きのすべてが本公演とは全く違っていたのですが、十碧くんはそこまでではなく、動き自体は基本通り美しく踊っていたと思いますが……。
「ロミオとジュリエット」という作品も、宝塚だけでもう4演め。役替りや新人公演も含めると相当なヴァリエーションがありますが、こと「ロミオ」と「死」の組み合わせ、という観点でいうと、今まで上演されたものは、大きく4つのパターンに分類できると思うんですよね。
「生命力に溢れたロミオ」と「能動的に彼の運命を操ろうとする死」という組み合わせは、初演星組、雪組と月組の新人公演、再演星組Aパターンがそうですね。
とっつきやすくてわかりやすく、盛り上げやすい(盛り上がりやすい)バージョンだと思います。新規獲得用、という感じかな。
逆に、「最初から死に魅入られているロミオ」と、「彼が墜ちてくるのを待っている死」という組み合わせは、雪組版と、月組の明日海ロミオ版がそうだったと思います。
主人公が後ろ向きなため、舞台作品としては重くなりやすく「華やかな宝塚」というイメージとのバランスが難しいのですが、、、でも、成功すればポテンシャルは高いパターン。リピーター獲得用、とでもいう感じでしょうか。イメージですけど。
「死を拒否するロミオ」と彼が墜ちてくるのを待っている死」という組み合わせは、月組の龍ロミオ版がそうだったかな、と。……まあ、“死を拒否する”というより、“すぐ近くにいる死に気がつかない”という感じではありましたが(^ ^)
この組み合わせで物語を進めるには、最終的な「死」に向かう強力な牽引車が必要なのですが、月組版の場合は、これがジュリエット(愛希)だったと思います。ジュリエットが「家」を拒否して死に向かうから、ロミオも引き摺られてしまう。それだけの強さと愛のあるちゃぴジュリエット、大好きだったなあ……(しみじみ)
今回の星組新人公演は、「死を拒否するロミオ」と「能動的に彼の運命を操ろうとする死」という組み合わせ。特に礼ロミオの、真っ向勝負な「死ぬのが怖い!」という叫びが新鮮でした。
単なる「生命力に溢れすぎて死も手が出せない」という感じではなく、絶えず「死」が身近にいることを知っていて、小さなころからそれを拒否して生きてきた少年、という印象。
だからこそ、物語全体のフレームに、“ロミオと死の対決”というモチーフがうまく嵌っていたような気がします。もともと新人公演は、一幕の「世界の王~僕は怖い」の流れがカットされているので、どうしても「ロミオ」と「死」が近しい関係にあるところが表現しにくく、つい「対立」に持っていきたくなるのだろうな~、とも思うのですが……(←たまたま?)
いずれにしても、十碧くんの「死」は、氷のような冷たさと美しさがあって、とても良かったと思います(*^ ^*)。
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星のヴェローナ【5】
2013年8月11日 宝塚(星)星組東京宝塚劇場公演「ロミオとジュリエット」Bパターン 役替りメンバーについて。
■ベンヴォーリオ(紅)
礼音くんのロミオが大劇場版より幼くなった分、ベニーが引っ張らないといけない場面が増えて、少し立ち位置の難しい役になったような気がしました。
ベニーのベンヴォーリオは、ロミオの理屈を受け容れることでマーキューシオを喪い、仲間たちから孤立し、ついにはジュリエットの死を知って、もうどうしたらいいのかわからなくなってヴェローナを逃げ出す(=マントヴァへ向かう)……という、ある意味、かなりわかりやすいキャラクターで、大劇場の後半は、わりと自然に立っていたと思うのですが……。
ロミオにジュリエットの死を告げることがどういう意味をもつか(どういう可能性があるか)を全く考えずに、ただ、事実だけを告げに行く若さ。その罪に最後(霊廟)まで気がつかない愚かしさも含めて、本当に可愛い男だと思ったんですよね。
でも、東京に来て、ロミオに情報を告げることの意味に気づき始めている部分が、ちょっと消化しきれずに(←私が)残ってしまうような気がするのです。何が違う、というのはよくわからないのですが。
芝居は、回を重ねるごとにやり過ぎに陥りやすい人なのですが、今のところギリギリで踏みとどまっているかな、という印象。ただ、この土日の間にもだいぶ暴走しはじめているような気がするので、明日からのわずか3公演、何とかうまいところで立ち止まってくれることを祈っています。
■ティボルト(真風)
歌がさらに良くなった!!
いやー、すごい。このくらい歌ってくれれば、普通にミュージカルやってくれて良いです!「南太平洋」ですごく伸びたな、と思ったのですが、大劇場から東宝の間にもう一化けして、、、若いってすごいなあ。
「真実の俺じゃない」とか、歌が安定してきた分、芝居に集中できているのが良かったと思います♪♪
あと、大劇場と違うのは、ワイルドさが増したところでしょうか。
決闘の最初、いらんことを言ってくるマーキューシオに対して「うるさいっ!!」と怒鳴るところとか、「今日こそその日」の破れかぶれさとか。ワイルドな色っぽい男、という存在感が見えるようになってきたな、と思いました。
■パリス(壱城)
大劇場での、シャープで高慢ちきな、ちょっと嫌味なくらいの気取りや感を少し抑えて、どちらかといえば「普通の人」に近づけてきたような気がしました。。
それにしても!大劇場の時も思ったけど、本当にしーらんパリスはイケメンだし、生活力もありそうだし、、、乳母が「パリスさまに比べたら、ロミオなんざ雑巾です!」って言うのもわかるわー、という説得力があったような気がします。
乳母の裏切りにちゃんと理由(根拠)があることで、ジュリエットの頑なさが際立つ演出になっていたので、たぶん小池さんの意図どおりなのだと思うのですが……でも、正直にいえば、しーらんパリスにも、もう少し隙があって、「ジュリエットが嫌がるのもわからないでもないけど……」と思えたら、それはそれできっとわかりやすいんだろうなあ、と思いつつ。
■マーキューシオ(天寿)
大劇場の時も書きましたが、やっぱりマーキューシオの飼い主はロミオではなくてベンヴォーリオだと思います。それも、飼い犬じゃなくて飼い猫だよね、絶対。ベニーに首根っこを掴まれて、ひょいっと喧嘩の輪からどけられたりするのが、死ぬほど可愛いです。なんであんなに可愛いんですかあのドラ猫。
「決闘」でも「ヴェローナ」でも、ベニーに『待て』と手振りをされて、一瞬止まる天寿さんが本当に可愛い。犬じゃなくて猫(それもあまり躾られてない)だから、あんまり長くは待てない感じなのがまた可愛くて(←駄目みたい)。
……なんだかもう、今回の天寿さんのマーキューシオは、あまりにも好きすぎて全く冷静に語れません……すみません、長いので読み飛ばしてください。(←贔屓目なの知ってます、はい)
今回、Bパターンで一番好きな場面は、2幕の「街に噂が」です。
いままで、この曲についてちゃんと考えたことがなくて、漠然と“ロミオが仲間たちを説得しようとして失敗する場面”くらいに思っていたのですが……ロミオに向けて、皆で「お前は自分の未来を捨てるのか!?」みたいなことを歌う歌詞があるんですよね。ああ、そうか、“仲間たちがロミオを説得しようとするのに、ロミオが全然話を聞いてくれずに逃げてしまう” 場面ととらえることもできるんだな、と。
今までこの作品を何回観ているの?というか……視点が変わるとこうも見え方が変わるものか、というか(^ ^;ゞ。すみません、全然違う場面を観ているような気がしました。
それにしても。ロミオに裏切られた、という事実に対して、怒りよりも哀しみが先に来るマーキューシオが、とても新鮮でした。
裏切られたことが悲しくて悔しくて、そして、それ以上に友人の将来を心配しているのに、その想いがまったく伝わらない、受け取ってもらえないもどかしさ。
観ているだけで彼の辛さが伝わってきて、胸がきゅぅっと痛くなります。
天寿さんのお芝居は、毎回、わりと「痛々しい」印象が強い……のですが、マーキューシオは特に、彼が常時かぶっている「道化」の仮面が、完全に彼の「貌」になってしまっているところも切なくて(T T)、胸が痛む気がしました。
表は笑っているんだけど、その奥にあるのは、「本当の自分」をさらけだせない、怖がりで不器用な魂なんだな、と。自分の想いが伝わらない、伝えられないことに怯えている感じ。大公に対する態度とかも、「どうせ伝わりゃしない」という諦めを感じるんですよね。大公はマーキューシオを十分に可愛がっていると思うのですが。
なんというか、「ファントム」のエリックとキャリエールの前半のような距離感を感じました。銀橋場面に至る前に死んでしまうエリック。愛されているのに、それを受け取れない子供、というイマジネーション(マーキューシオはもう子供じゃないけど)。
そんな彼にも、「街に噂が」の中で、ロミオにナイフをつきつけた後、そのままフラフラとナイフを握ったままロミオの後をついていこうとしてベニーに止められる瞬間とか、ナイフをしまうときの、何かが切れたような表情とか……「道化」の仮面が外れてしまう場面が「決闘」の前にもいくつかあって、そのどれもが印象的でした。
敵と闘うためにナイフを握るティボルトと、自分を守るためにナイフを離さないマーキューシオの対比。そのナイフを人に向ける時は、自分が死ぬ時だ、と、そのくらいのことはわかっているクレバーさと、それでも抜かずにはいられない、「ティボルトぉ~~!!」という呪詛の呼びかけ。
なんかもう、いちいちツボすぎて、ツボが多すぎて何から書けばいいのかわかりません……。
そういえば。大劇場とは年齢設定がだいぶ違う(東宝の方が歳上っぽい)と感じたので、そっちを書いておきたいと思います。
大劇場では完全に、仲間たちに可愛がられている生意気な弟というイメージだったのに、、、ロミオやベンヴォーリオに対する態度が全然違ってて、対等にしてるなあ、と。
「マブの女王」を歌った後の「今夜は付き合えよ~!」も、大劇場はすっごい甘えたな口調(←すごく可愛くて大好きでした。なくなってしまって残念!)だったのに、東宝では「友人」に言う台詞になっていて、芝居って面白いなあ、と改めて思いました。
……猫は猫のままですけどね(^ ^)猫なので、犬の鳴き真似が下手糞なのもご愛嬌?
■愛(礼)
とにかく可愛い(メロメロ)。大劇場のときから完成度が高かった……というか、3年前の時点ですでに非常に良かったので、特に今回書くことがないくらい、全ての場面が大好きです。
一番好きなのは……実は、2幕冒頭の教会(「狂気の沙汰」の前)だったりします……(←聞いてない)
■死(麻央)
あらためて、麻央くんは黙っていれば本当に綺麗、と感心しました。
ただ、一つ気になったのは……大劇場ではほぼ完全な無表情で通していた「死」が、だいぶ表情豊かになってきたなと思いました。……ってことは、大劇場で無表情だったのは、役づくりでも演出でもなかったってことか!?
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■ベンヴォーリオ(紅)
礼音くんのロミオが大劇場版より幼くなった分、ベニーが引っ張らないといけない場面が増えて、少し立ち位置の難しい役になったような気がしました。
ベニーのベンヴォーリオは、ロミオの理屈を受け容れることでマーキューシオを喪い、仲間たちから孤立し、ついにはジュリエットの死を知って、もうどうしたらいいのかわからなくなってヴェローナを逃げ出す(=マントヴァへ向かう)……という、ある意味、かなりわかりやすいキャラクターで、大劇場の後半は、わりと自然に立っていたと思うのですが……。
ロミオにジュリエットの死を告げることがどういう意味をもつか(どういう可能性があるか)を全く考えずに、ただ、事実だけを告げに行く若さ。その罪に最後(霊廟)まで気がつかない愚かしさも含めて、本当に可愛い男だと思ったんですよね。
でも、東京に来て、ロミオに情報を告げることの意味に気づき始めている部分が、ちょっと消化しきれずに(←私が)残ってしまうような気がするのです。何が違う、というのはよくわからないのですが。
芝居は、回を重ねるごとにやり過ぎに陥りやすい人なのですが、今のところギリギリで踏みとどまっているかな、という印象。ただ、この土日の間にもだいぶ暴走しはじめているような気がするので、明日からのわずか3公演、何とかうまいところで立ち止まってくれることを祈っています。
■ティボルト(真風)
歌がさらに良くなった!!
いやー、すごい。このくらい歌ってくれれば、普通にミュージカルやってくれて良いです!「南太平洋」ですごく伸びたな、と思ったのですが、大劇場から東宝の間にもう一化けして、、、若いってすごいなあ。
「真実の俺じゃない」とか、歌が安定してきた分、芝居に集中できているのが良かったと思います♪♪
あと、大劇場と違うのは、ワイルドさが増したところでしょうか。
決闘の最初、いらんことを言ってくるマーキューシオに対して「うるさいっ!!」と怒鳴るところとか、「今日こそその日」の破れかぶれさとか。ワイルドな色っぽい男、という存在感が見えるようになってきたな、と思いました。
■パリス(壱城)
大劇場での、シャープで高慢ちきな、ちょっと嫌味なくらいの気取りや感を少し抑えて、どちらかといえば「普通の人」に近づけてきたような気がしました。。
それにしても!大劇場の時も思ったけど、本当にしーらんパリスはイケメンだし、生活力もありそうだし、、、乳母が「パリスさまに比べたら、ロミオなんざ雑巾です!」って言うのもわかるわー、という説得力があったような気がします。
乳母の裏切りにちゃんと理由(根拠)があることで、ジュリエットの頑なさが際立つ演出になっていたので、たぶん小池さんの意図どおりなのだと思うのですが……でも、正直にいえば、しーらんパリスにも、もう少し隙があって、「ジュリエットが嫌がるのもわからないでもないけど……」と思えたら、それはそれできっとわかりやすいんだろうなあ、と思いつつ。
■マーキューシオ(天寿)
大劇場の時も書きましたが、やっぱりマーキューシオの飼い主はロミオではなくてベンヴォーリオだと思います。それも、飼い犬じゃなくて飼い猫だよね、絶対。ベニーに首根っこを掴まれて、ひょいっと喧嘩の輪からどけられたりするのが、死ぬほど可愛いです。なんであんなに可愛いんですかあのドラ猫。
「決闘」でも「ヴェローナ」でも、ベニーに『待て』と手振りをされて、一瞬止まる天寿さんが本当に可愛い。犬じゃなくて猫(それもあまり躾られてない)だから、あんまり長くは待てない感じなのがまた可愛くて(←駄目みたい)。
……なんだかもう、今回の天寿さんのマーキューシオは、あまりにも好きすぎて全く冷静に語れません……すみません、長いので読み飛ばしてください。(←贔屓目なの知ってます、はい)
今回、Bパターンで一番好きな場面は、2幕の「街に噂が」です。
いままで、この曲についてちゃんと考えたことがなくて、漠然と“ロミオが仲間たちを説得しようとして失敗する場面”くらいに思っていたのですが……ロミオに向けて、皆で「お前は自分の未来を捨てるのか!?」みたいなことを歌う歌詞があるんですよね。ああ、そうか、“仲間たちがロミオを説得しようとするのに、ロミオが全然話を聞いてくれずに逃げてしまう” 場面ととらえることもできるんだな、と。
今までこの作品を何回観ているの?というか……視点が変わるとこうも見え方が変わるものか、というか(^ ^;ゞ。すみません、全然違う場面を観ているような気がしました。
それにしても。ロミオに裏切られた、という事実に対して、怒りよりも哀しみが先に来るマーキューシオが、とても新鮮でした。
裏切られたことが悲しくて悔しくて、そして、それ以上に友人の将来を心配しているのに、その想いがまったく伝わらない、受け取ってもらえないもどかしさ。
観ているだけで彼の辛さが伝わってきて、胸がきゅぅっと痛くなります。
天寿さんのお芝居は、毎回、わりと「痛々しい」印象が強い……のですが、マーキューシオは特に、彼が常時かぶっている「道化」の仮面が、完全に彼の「貌」になってしまっているところも切なくて(T T)、胸が痛む気がしました。
表は笑っているんだけど、その奥にあるのは、「本当の自分」をさらけだせない、怖がりで不器用な魂なんだな、と。自分の想いが伝わらない、伝えられないことに怯えている感じ。大公に対する態度とかも、「どうせ伝わりゃしない」という諦めを感じるんですよね。大公はマーキューシオを十分に可愛がっていると思うのですが。
なんというか、「ファントム」のエリックとキャリエールの前半のような距離感を感じました。銀橋場面に至る前に死んでしまうエリック。愛されているのに、それを受け取れない子供、というイマジネーション(マーキューシオはもう子供じゃないけど)。
そんな彼にも、「街に噂が」の中で、ロミオにナイフをつきつけた後、そのままフラフラとナイフを握ったままロミオの後をついていこうとしてベニーに止められる瞬間とか、ナイフをしまうときの、何かが切れたような表情とか……「道化」の仮面が外れてしまう場面が「決闘」の前にもいくつかあって、そのどれもが印象的でした。
敵と闘うためにナイフを握るティボルトと、自分を守るためにナイフを離さないマーキューシオの対比。そのナイフを人に向ける時は、自分が死ぬ時だ、と、そのくらいのことはわかっているクレバーさと、それでも抜かずにはいられない、「ティボルトぉ~~!!」という呪詛の呼びかけ。
なんかもう、いちいちツボすぎて、ツボが多すぎて何から書けばいいのかわかりません……。
そういえば。大劇場とは年齢設定がだいぶ違う(東宝の方が歳上っぽい)と感じたので、そっちを書いておきたいと思います。
大劇場では完全に、仲間たちに可愛がられている生意気な弟というイメージだったのに、、、ロミオやベンヴォーリオに対する態度が全然違ってて、対等にしてるなあ、と。
「マブの女王」を歌った後の「今夜は付き合えよ~!」も、大劇場はすっごい甘えたな口調(←すごく可愛くて大好きでした。なくなってしまって残念!)だったのに、東宝では「友人」に言う台詞になっていて、芝居って面白いなあ、と改めて思いました。
……猫は猫のままですけどね(^ ^)猫なので、犬の鳴き真似が下手糞なのもご愛嬌?
■愛(礼)
とにかく可愛い(メロメロ)。大劇場のときから完成度が高かった……というか、3年前の時点ですでに非常に良かったので、特に今回書くことがないくらい、全ての場面が大好きです。
一番好きなのは……実は、2幕冒頭の教会(「狂気の沙汰」の前)だったりします……(←聞いてない)
■死(麻央)
あらためて、麻央くんは黙っていれば本当に綺麗、と感心しました。
ただ、一つ気になったのは……大劇場ではほぼ完全な無表情で通していた「死」が、だいぶ表情豊かになってきたなと思いました。……ってことは、大劇場で無表情だったのは、役づくりでも演出でもなかったってことか!?
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星のヴェローナ【6】
2013年8月14日 宝塚(星)星組「ロミオとジュリエット」、Bパターンの最終日を観劇してまいりました。
大劇場のBパターン初日を観た時も思いましたが、、、役替りっていうのは、予想外に広範囲で大きな影響があるものなんだな、と、あらためて思いました。
役替りメンバーと直接には関係ないはずのメンバーも含めて、舞台の上の全員に、ある意味「集大成」を見せようという気合があったような気がしたんですよね。お盆休みのど真ん中の平日昼間一回公演ですが、客席の雰囲気も凄かったし、、、やっぱり節目の公演なんだなあ、と思いました。(←私の周りだけ?)
「世界の王」や「綺麗は汚い」での、モンタギューチームメンバーがベンヴォーリオ(紅)やマーキューシオ(天寿)に向ける愛情、数えきれないほどの細々した構いようが愛おしくて、
「今日こそその日」や、決闘の最後での、キャピュレットチームメンバーがティボルト(真風)にぶつけてくる熱いエネルギーが眩しくて、、、公演の間中、ずっとアテられっぱなしでした。
「愛」(礼)と「死」(麻央)のお二人もすごく丁寧に踊っていたし、パリス(壱城)はいつも以上に隙のないイケメン二枚目だったし、、、主演コンビのキラキラ度合いも半端なくて、良い公演を観ることができてよかったです。
そうそう、「綺麗は汚い」で、乳母(美城)に「こんなカマキリみたいな男に惚れたのかしら?」と言われたベンヴォーリオさん。一拍おいてちゃんとカマキリっぽいポーズをしていて、さすがー!と思いました。髪型も、昨日はちょっと不思議な盛り髪にされていたのですが、今日はコンパクトにスタイリングされていて、とても似合ってました。
「綺麗は汚い」で、夏樹くんや汐月さんにぐりぐりされているマーキューシオも、めっちゃ可愛かったなあ~(*^ ^*)。
何はともあれ、関係者のみなさま、お疲れさまでした。
明日からAパターン!大劇場で一回しか観ていないAパターン、また集中して観てみたいと思います♪
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大劇場のBパターン初日を観た時も思いましたが、、、役替りっていうのは、予想外に広範囲で大きな影響があるものなんだな、と、あらためて思いました。
役替りメンバーと直接には関係ないはずのメンバーも含めて、舞台の上の全員に、ある意味「集大成」を見せようという気合があったような気がしたんですよね。お盆休みのど真ん中の平日昼間一回公演ですが、客席の雰囲気も凄かったし、、、やっぱり節目の公演なんだなあ、と思いました。(←私の周りだけ?)
「世界の王」や「綺麗は汚い」での、モンタギューチームメンバーがベンヴォーリオ(紅)やマーキューシオ(天寿)に向ける愛情、数えきれないほどの細々した構いようが愛おしくて、
「今日こそその日」や、決闘の最後での、キャピュレットチームメンバーがティボルト(真風)にぶつけてくる熱いエネルギーが眩しくて、、、公演の間中、ずっとアテられっぱなしでした。
「愛」(礼)と「死」(麻央)のお二人もすごく丁寧に踊っていたし、パリス(壱城)はいつも以上に隙のないイケメン二枚目だったし、、、主演コンビのキラキラ度合いも半端なくて、良い公演を観ることができてよかったです。
そうそう、「綺麗は汚い」で、乳母(美城)に「こんなカマキリみたいな男に惚れたのかしら?」と言われたベンヴォーリオさん。一拍おいてちゃんとカマキリっぽいポーズをしていて、さすがー!と思いました。髪型も、昨日はちょっと不思議な盛り髪にされていたのですが、今日はコンパクトにスタイリングされていて、とても似合ってました。
「綺麗は汚い」で、夏樹くんや汐月さんにぐりぐりされているマーキューシオも、めっちゃ可愛かったなあ~(*^ ^*)。
何はともあれ、関係者のみなさま、お疲れさまでした。
明日からAパターン!大劇場で一回しか観ていないAパターン、また集中して観てみたいと思います♪
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星組「ロミオとジュリエット」Bパターンの公演が終わってAパターンが再開し、
花組「アンドレア・シェニエ/Mr. Swing」が初日を迎え、タカラヅカが100周年に向けてますます盛り上がっているいま。
宙組のともちん(悠未)をはじめとする4人が、年末の東宝で卒業されることが発表されました。
悠未ひろ、咲花莉帆、夢月せら、貴姿りょう。
莉帆ちゃん以下は、組ファンでないとわからないかもしれない下級生ですが、個人的には夢月くんは姿も綺麗だし、発声も良くてかなり期待していたので、とても残念です。貴姿さんも、やっと覚えたところだったのになあ……。
ともちんは、もう、「Cross Road」で和央さんの影をやっていたときから気になる人でした。
宙組誕生と同時に配属された「生え抜き」の最上級生。歴代最長身なうえに腰高でがっしりした、男役として“最高”に近いスタイル、ダイナミックなダンスと確かな歌唱力、ポチから色悪までこなす幅広い芝居力。どんな役でも「ともちんなら出来る」と思っていたし、ともちんの役を新人公演で担当する人は大変だなあ、と毎公演思っていました。
宙組にはともちんがいることが当たり前で、ともちんがいるところが宙組だと思っていたから、、、ともちんのいない宙組がいまは想像できなくて、かなり呆然としています。
寂しかったり切なかったりという感情が出てくるのは、公演が始まってからなんだろうなあ……。
「ル・プティ・ジャルダン」の再演希望が叶わなかったことが、とても残念です。せめてCSで放送してほしい!
あと、ともちんだったら最後にディナーショーがあるだろうと思っていたのですが、今日発表がなかったということは、ないのかしら(涙)。サヨナラショーもないみたいだし、そもそもショーのない一本立てだし……もっともっと歌ってほしいのにーーーー!!(泣)
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花組「アンドレア・シェニエ/Mr. Swing」が初日を迎え、タカラヅカが100周年に向けてますます盛り上がっているいま。
宙組のともちん(悠未)をはじめとする4人が、年末の東宝で卒業されることが発表されました。
悠未ひろ、咲花莉帆、夢月せら、貴姿りょう。
莉帆ちゃん以下は、組ファンでないとわからないかもしれない下級生ですが、個人的には夢月くんは姿も綺麗だし、発声も良くてかなり期待していたので、とても残念です。貴姿さんも、やっと覚えたところだったのになあ……。
ともちんは、もう、「Cross Road」で和央さんの影をやっていたときから気になる人でした。
宙組誕生と同時に配属された「生え抜き」の最上級生。歴代最長身なうえに腰高でがっしりした、男役として“最高”に近いスタイル、ダイナミックなダンスと確かな歌唱力、ポチから色悪までこなす幅広い芝居力。どんな役でも「ともちんなら出来る」と思っていたし、ともちんの役を新人公演で担当する人は大変だなあ、と毎公演思っていました。
宙組にはともちんがいることが当たり前で、ともちんがいるところが宙組だと思っていたから、、、ともちんのいない宙組がいまは想像できなくて、かなり呆然としています。
寂しかったり切なかったりという感情が出てくるのは、公演が始まってからなんだろうなあ……。
「ル・プティ・ジャルダン」の再演希望が叶わなかったことが、とても残念です。せめてCSで放送してほしい!
あと、ともちんだったら最後にディナーショーがあるだろうと思っていたのですが、今日発表がなかったということは、ないのかしら(涙)。サヨナラショーもないみたいだし、そもそもショーのない一本立てだし……もっともっと歌ってほしいのにーーーー!!(泣)
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5月に宝塚を卒業した初姫さあやさんが、10月にコンサートをするそうです(はぁと)
http://www.hankyu-hotel.com/hotel/dhtokyo/event/YmmLDP94ln/index.html
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初姫さあやサロンコンサート
【出演】初姫さあや
【演奏】ピアノ 堺敦生
【料金】¥15,000
【日時】2013年10月25日(金),26日(土)
ディナー 18:00~/ショー 19:00~
【場所】第一ホテル東京 2階 オールデイダイニング「アンシャンテ」
【発売日】2013年8月29日(木)12:00~
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去年、えりちゃんがやったところですね!あのコンサートも楽しかったなあ~~(*^ ^*)
東宝の本公演は花組、青年館では真風くんの「日の当たる方へ」、そしてシアターコクーンでは「滝の白糸」絶賛上演中、、、私の心が激戦区な時期の二日間ですが、でも、なんとか行きたいなあ。さあやの歌がたくさん聴ける時間……至福。
29日まで真剣に考えます。
……二回とも聴きたいけど~~~↓↓
話は違いますが、ともちん(悠未ひろ)の卒業に際して千秋楽にサヨナラショーが実施されることも発表されました。
涼さんの時は集合日に発表されたと思うのですが……なんで二日間遅れたんでしょうね。不思議。
でもまあ、実施してくれるなら何でもいいです!谷さんが構成することになるのか。。。素敵なサヨナラショーになりますように。
最後に一言だけ、ことだま。
この勢いで、ディナーショーもやってください~~~!!
【この日記を書いた翌日に開催が発表されました!ことだま万歳!!】
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http://www.hankyu-hotel.com/hotel/dhtokyo/event/YmmLDP94ln/index.html
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初姫さあやサロンコンサート
【出演】初姫さあや
【演奏】ピアノ 堺敦生
【料金】¥15,000
【日時】2013年10月25日(金),26日(土)
ディナー 18:00~/ショー 19:00~
【場所】第一ホテル東京 2階 オールデイダイニング「アンシャンテ」
【発売日】2013年8月29日(木)12:00~
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去年、えりちゃんがやったところですね!あのコンサートも楽しかったなあ~~(*^ ^*)
東宝の本公演は花組、青年館では真風くんの「日の当たる方へ」、そしてシアターコクーンでは「滝の白糸」絶賛上演中、、、私の心が激戦区な時期の二日間ですが、でも、なんとか行きたいなあ。さあやの歌がたくさん聴ける時間……至福。
29日まで真剣に考えます。
……二回とも聴きたいけど~~~↓↓
話は違いますが、ともちん(悠未ひろ)の卒業に際して千秋楽にサヨナラショーが実施されることも発表されました。
涼さんの時は集合日に発表されたと思うのですが……なんで二日間遅れたんでしょうね。不思議。
でもまあ、実施してくれるなら何でもいいです!谷さんが構成することになるのか。。。素敵なサヨナラショーになりますように。
最後に一言だけ、ことだま。
この勢いで、ディナーショーもやってください~~~!!
【この日記を書いた翌日に開催が発表されました!ことだま万歳!!】
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星のヴェローナ【7】
2013年8月24日 宝塚(星)星組東京宝塚劇場公演「ロミオとジュリエット」も、明日で千秋楽。
15日にAパターンが再開してから、10日間。Bパターンもそうでしたけど、Aパターンも、わずか10日間でまるで別の作品に化けたような変化があって、観るたびに新鮮な驚きがありました。
柚稀さんのロミオ、ねねちゃんのジュリエット、そして専科のお二人と乳母役のさやかさんをはじめとする「大人」役のみなさまがつくった「ヴェローナ」という世界の中を、役替りの若者たちが突っ走っていて、、、それがすごく興味深かった。
良くも悪くも、今の「星組」というカンパニーのバランスの悪さと勢いの良さが前面に出た10日間だったな、と思います。Bパターンが終わってAパターンが再開した直後の、「作品」としてのトーンダウンと、そこからまた楽にむけて盛り上がっていく勢いが極端すぎて……すごく面白い(興味深い)けど、それなりのチケット代を取る大劇場の長期公演として、それでいいのか?とも思ってしまったんですよね。
その勢いが愛おしい、とも思うし、「タカラヅカ」は本来そういうところだとも思うのですが、でも。
……などと思ったりもしつつ、でも、しっかりと楽しませていただいているこの公演。
まずは、Aパターンの役替りメンバーについて。
■死(真風)
大劇場で観た時、「美しすぎる」と思った真風くんの「死」。
3年前より長くなった髪をきちんとさばいて、表現の一部としてきちんと魅せられていたのもすごいな、と。
一つ一つの振りの意味を確実に伝えながら、空気を動かし、支配する「死」。やっぱりこの人がオリジナルキャストで、本質的にこの人に宛てた役なんだな、と思いました。
今回の役替り、格でいうと紅さんと真風くんがベンヴォーリオとティボルトを分け合うのが自然なところを、あえて変則的な役替りになったのは、真風くんには「死」をやらせたい、という劇団側の判断があったんだろうな、と思っているのですが、その期待に十分以上に応えた出来だったと思います。
初演から大好きなので、もう一度逢えてとても嬉しいです(はぁと)。
■愛(鶴美)
礼くんの「愛」があまりに可愛らしくて肉感的なのに対して、どいちゃんの「愛」はすごく崇高なイメージ。大きく分類すれば、雪組の(大湖)せしるの「愛」に近い……かな?
大劇場では完全な無表情を通していたけど、これも麻央くんの「死」と同様、東京にきてだいぶ表情がやわらかくなって、温かみが増した気がします。大劇場の「無表情」は、役づくりではなかったのかな……。
愛らしさでは礼くんが圧倒的に分があるけど、仕草の一つ一つの洗練はさすが上級生の貫録だな、と思いました。いや、いくらどいちゃんがダンサーでも、スカートさばきにそんなに慣れている理由がないんだけど(苦笑)、たとえば2幕冒頭の教会(Aimer)の場面、「狂気の沙汰」がはじまる直前に「愛」が祭壇の前で片足を高く上げるポーズで、スカートが落ちないのが不思議で不思議で……(←そこ?)礼くんはいつもひざ下が丸見えだったのにー!
■ティボルト(紅)
ベニーは、単体で立つ役よりも、誰かとコンビになる役のほうが映えるタイプなのかもしれないな、と思いました。そういう意味で、ピンで立つしかないティボルト役は、不利だったのかな、と。
マーキューシオとのコンビ、あるいはロミオも加えたトリオで輝いていたベンヴォーリオのほうが、そういう意味ではベニーのキャラが生きていた気がしました。
ベニーのベンヴォーリオとしーらんのマーキューシオのコンビも観てみたかった、なあ。
■マーキューシオ(壱城)
「モンタギューのリーダー」はマーキューシオなんだなあ、と思ったAパターンでした(^ ^)。
しーらんのマーキューシオは、大劇場の時も思いましたが、クールな大人ですよね。女タラシでワルくて、「牡」の匂いをぷんぷんさせた、危険な魅力に溢れた男。
仲間たちと同じ位置で一緒にわいわい騒ぐのではなく、一段上から見下ろしながら、あるいは、「仲間の輪」の外側から、若者たちにちょっかいをだしている感じ。その距離感が、Aパターン再開直後はかなり遠くて、なんだかすごく関係が切れて見えたのですが、徐々にその距離も狭まって、「一歩」になってきたような気がします。
「一歩」=「手を伸ばせば届く距離」……なんだけど、そこであえて手を伸ばさないのがしーらんの役づくりなのかな、と。(Bパターンの天寿さんは、最初から最後まで輪の中にいた印象)
2幕の「街に噂が」は、先週観た時は悲しみよりも怒りが勝る役づくりで、大劇場で観た時の印象とそんなに大きく変わりませんでした。ただ、より「大人」になって、悲しみを背中で語っていたのが、さすが上級生!と感心はしたのですが。悲しいけど、それは表に出さずにロミオを叱る感じがすごく印象的でした。
しかし!!今日のしーらんは、こないだとはまるっきり別人で、身も世もなく悲しんでいるように見えました(@ @)
本気で泣きだす寸前というか。捨てられた子供みたいというか。1幕の彼は大人っぽいワルなので、そこでいきなり子供っぽくなるのは違和感もあるんだけど、逆にそのギャップが、彼の受けた衝撃の大きさを物語るのかもしれないな、と思ったりもしました。
あと、決闘でマーキューシオが切れるきっかけは、「お前はピエロだ」なんですね。そんなところは、クールでクレバーなペシミストであるところも含めて、美弥さんのマーキューシオにタイプとしては近いかなと思っていました。でも、なんか今日は全然違ってたんだよね………最終的にはどこにおちつくのか、楽しみです。喉がだいぶ辛そうでしたが、あと一日、なんとかがんばってほしいなと思います。
明日はいったいどうなるんでしょうね……。
元々振り幅の大きい役だと思ってはいたし、天寿さんも大概毎日別人格でしたが、ここまで設定が変わるとちょっとびっくりします。たぶん、ほどよく間をあけて観劇しているから、余計に差を感じるんでしょうけれども(^ ^;ゞ
■ベンヴォーリオ(礼)
礼くんのベンヴォーリオの、「ジュリエットは亡くなったよ」と告げる柔らかな低い声がとても好きです。
それがロミオにとってどれほどの衝撃か、よくわかっているつもりの、声。
でも、そこに篭められた慰めは受け容れて貰えない。実際には、そんな人間関係は幻想でしかなく、もっとずっと遠いところにいた二人。
嘆くロミオの名前を呼んでも応えてはもらえず、「独りにしてくれ」と言われて、その肩に触れることもできず、「ロミオはきっと大丈夫」と自分に言い聞かせてその場を立ち去る青年。
大劇場の時も思いましたが、彼の届かなさががとても切なくて、でも、マントヴァにロミオを置いて立ち去るという行動に、すごく納得感のあるベンヴォーリオでした。「伝えよう」と一大決心をして会いに来たのに、結局大事なことは何ひとつ伝えられなかったことを、気づいていながら目を逸らしている感じが。
「ロミオなら大丈夫」その盲信が、彼の犯した最大のミスだったのだ、と。
■パリス(天寿)
可愛かったです!嘘みたいに可愛い(*^ ^*)。
そして、「天使のはしご」のコリンズ牧師みたいでした!!可愛かった!!
あまりにも邪気のない、小鳥のように可愛らしくて軽やかなパリス伯爵。お金持ちのぼんぼんで、甘やかされて育って、誰かを疑ったり嫉妬したりしたことがないんだろうなあ、と納得できるキャラクターがしっかり見えました。さすが、オリジナルキャストは伊達じゃないなあ。
人には「悪い人じゃないし、お金持ちだし、愛してくれそうだし、良いんじゃないの?」と言われても、自分の夫としては想像できない……というジュリエットの気持ちもわかる気がしました。うん、納得できる。
……仮面舞踏会で顔をあわせた一瞬でそこまで見抜いたんだとしたら、ジュリエットって凄いなあ(^ ^)。
話は飛びますが。
礼くんって、「おとめ」の身長は170cmなんですね(@ @)。かなりすごい靴を履いているし、逆に礼音くんがちょっと屈んで小さくなってくれていることもあるのですが……Bパターンでは礼音くんとベニーが長身で、天寿さんが一人だけ小さかったけど、Aパターンだと、3人同じくらいのサイズ感に見えました。
でも。ロミオとベンヴォーリオ、ベンヴォーリオとマーキューシオ、マーキューシオとロミオ、それぞれの距離感は、Bパターンの方がずっと近くて、Aパターンはだいぶ遠い感じ。それは、カンパニーとしてのまとまりが云々ではなくて、マーキューシオとベンヴォーリオの役づくりの差なんだな、と思いました。
Bパターンは、まあ公演期間中の紆余曲折はありましたが(汗)、基本的にはロミオが中心で、その隣にベンヴォーリオがいて、さらにその隣にマーキューシオがいる、という感じでしたが、Aパターンは、「大人」なマーキューシオがリーダーで、「ウブ」なロミオと「生意気」なベンヴォーリオがその後をついて回る、というふうに見えるんですよね。
どちらも可能性としては有な設定だと思うし、物語はどちらでも成立するのですが、「街に噂が」の流れは違ってくるんだな、と。
友人の裏切りにあって、世界の崩壊と未来への不安に押しつぶされそうになるマーキューシオとベンヴォーリオ、というBパターン。
自分の庇護のもとにあったはずのロミオに裏切られて怒り狂うマーキューシオと、とまどいを隠せないベンヴォーリオ、というAパターン。
その両方が観れて、とても興味深く思いました。
あと一日。どうぞ全員悔いなく、ヴェローナで燃え尽きられますように。
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15日にAパターンが再開してから、10日間。Bパターンもそうでしたけど、Aパターンも、わずか10日間でまるで別の作品に化けたような変化があって、観るたびに新鮮な驚きがありました。
柚稀さんのロミオ、ねねちゃんのジュリエット、そして専科のお二人と乳母役のさやかさんをはじめとする「大人」役のみなさまがつくった「ヴェローナ」という世界の中を、役替りの若者たちが突っ走っていて、、、それがすごく興味深かった。
良くも悪くも、今の「星組」というカンパニーのバランスの悪さと勢いの良さが前面に出た10日間だったな、と思います。Bパターンが終わってAパターンが再開した直後の、「作品」としてのトーンダウンと、そこからまた楽にむけて盛り上がっていく勢いが極端すぎて……すごく面白い(興味深い)けど、それなりのチケット代を取る大劇場の長期公演として、それでいいのか?とも思ってしまったんですよね。
その勢いが愛おしい、とも思うし、「タカラヅカ」は本来そういうところだとも思うのですが、でも。
……などと思ったりもしつつ、でも、しっかりと楽しませていただいているこの公演。
まずは、Aパターンの役替りメンバーについて。
■死(真風)
大劇場で観た時、「美しすぎる」と思った真風くんの「死」。
3年前より長くなった髪をきちんとさばいて、表現の一部としてきちんと魅せられていたのもすごいな、と。
一つ一つの振りの意味を確実に伝えながら、空気を動かし、支配する「死」。やっぱりこの人がオリジナルキャストで、本質的にこの人に宛てた役なんだな、と思いました。
今回の役替り、格でいうと紅さんと真風くんがベンヴォーリオとティボルトを分け合うのが自然なところを、あえて変則的な役替りになったのは、真風くんには「死」をやらせたい、という劇団側の判断があったんだろうな、と思っているのですが、その期待に十分以上に応えた出来だったと思います。
初演から大好きなので、もう一度逢えてとても嬉しいです(はぁと)。
■愛(鶴美)
礼くんの「愛」があまりに可愛らしくて肉感的なのに対して、どいちゃんの「愛」はすごく崇高なイメージ。大きく分類すれば、雪組の(大湖)せしるの「愛」に近い……かな?
大劇場では完全な無表情を通していたけど、これも麻央くんの「死」と同様、東京にきてだいぶ表情がやわらかくなって、温かみが増した気がします。大劇場の「無表情」は、役づくりではなかったのかな……。
愛らしさでは礼くんが圧倒的に分があるけど、仕草の一つ一つの洗練はさすが上級生の貫録だな、と思いました。いや、いくらどいちゃんがダンサーでも、スカートさばきにそんなに慣れている理由がないんだけど(苦笑)、たとえば2幕冒頭の教会(Aimer)の場面、「狂気の沙汰」がはじまる直前に「愛」が祭壇の前で片足を高く上げるポーズで、スカートが落ちないのが不思議で不思議で……(←そこ?)礼くんはいつもひざ下が丸見えだったのにー!
■ティボルト(紅)
ベニーは、単体で立つ役よりも、誰かとコンビになる役のほうが映えるタイプなのかもしれないな、と思いました。そういう意味で、ピンで立つしかないティボルト役は、不利だったのかな、と。
マーキューシオとのコンビ、あるいはロミオも加えたトリオで輝いていたベンヴォーリオのほうが、そういう意味ではベニーのキャラが生きていた気がしました。
ベニーのベンヴォーリオとしーらんのマーキューシオのコンビも観てみたかった、なあ。
■マーキューシオ(壱城)
「モンタギューのリーダー」はマーキューシオなんだなあ、と思ったAパターンでした(^ ^)。
しーらんのマーキューシオは、大劇場の時も思いましたが、クールな大人ですよね。女タラシでワルくて、「牡」の匂いをぷんぷんさせた、危険な魅力に溢れた男。
仲間たちと同じ位置で一緒にわいわい騒ぐのではなく、一段上から見下ろしながら、あるいは、「仲間の輪」の外側から、若者たちにちょっかいをだしている感じ。その距離感が、Aパターン再開直後はかなり遠くて、なんだかすごく関係が切れて見えたのですが、徐々にその距離も狭まって、「一歩」になってきたような気がします。
「一歩」=「手を伸ばせば届く距離」……なんだけど、そこであえて手を伸ばさないのがしーらんの役づくりなのかな、と。(Bパターンの天寿さんは、最初から最後まで輪の中にいた印象)
2幕の「街に噂が」は、先週観た時は悲しみよりも怒りが勝る役づくりで、大劇場で観た時の印象とそんなに大きく変わりませんでした。ただ、より「大人」になって、悲しみを背中で語っていたのが、さすが上級生!と感心はしたのですが。悲しいけど、それは表に出さずにロミオを叱る感じがすごく印象的でした。
しかし!!今日のしーらんは、こないだとはまるっきり別人で、身も世もなく悲しんでいるように見えました(@ @)
本気で泣きだす寸前というか。捨てられた子供みたいというか。1幕の彼は大人っぽいワルなので、そこでいきなり子供っぽくなるのは違和感もあるんだけど、逆にそのギャップが、彼の受けた衝撃の大きさを物語るのかもしれないな、と思ったりもしました。
あと、決闘でマーキューシオが切れるきっかけは、「お前はピエロだ」なんですね。そんなところは、クールでクレバーなペシミストであるところも含めて、美弥さんのマーキューシオにタイプとしては近いかなと思っていました。でも、なんか今日は全然違ってたんだよね………最終的にはどこにおちつくのか、楽しみです。喉がだいぶ辛そうでしたが、あと一日、なんとかがんばってほしいなと思います。
明日はいったいどうなるんでしょうね……。
元々振り幅の大きい役だと思ってはいたし、天寿さんも大概毎日別人格でしたが、ここまで設定が変わるとちょっとびっくりします。たぶん、ほどよく間をあけて観劇しているから、余計に差を感じるんでしょうけれども(^ ^;ゞ
■ベンヴォーリオ(礼)
礼くんのベンヴォーリオの、「ジュリエットは亡くなったよ」と告げる柔らかな低い声がとても好きです。
それがロミオにとってどれほどの衝撃か、よくわかっているつもりの、声。
でも、そこに篭められた慰めは受け容れて貰えない。実際には、そんな人間関係は幻想でしかなく、もっとずっと遠いところにいた二人。
嘆くロミオの名前を呼んでも応えてはもらえず、「独りにしてくれ」と言われて、その肩に触れることもできず、「ロミオはきっと大丈夫」と自分に言い聞かせてその場を立ち去る青年。
大劇場の時も思いましたが、彼の届かなさががとても切なくて、でも、マントヴァにロミオを置いて立ち去るという行動に、すごく納得感のあるベンヴォーリオでした。「伝えよう」と一大決心をして会いに来たのに、結局大事なことは何ひとつ伝えられなかったことを、気づいていながら目を逸らしている感じが。
「ロミオなら大丈夫」その盲信が、彼の犯した最大のミスだったのだ、と。
■パリス(天寿)
可愛かったです!嘘みたいに可愛い(*^ ^*)。
そして、「天使のはしご」のコリンズ牧師みたいでした!!可愛かった!!
あまりにも邪気のない、小鳥のように可愛らしくて軽やかなパリス伯爵。お金持ちのぼんぼんで、甘やかされて育って、誰かを疑ったり嫉妬したりしたことがないんだろうなあ、と納得できるキャラクターがしっかり見えました。さすが、オリジナルキャストは伊達じゃないなあ。
人には「悪い人じゃないし、お金持ちだし、愛してくれそうだし、良いんじゃないの?」と言われても、自分の夫としては想像できない……というジュリエットの気持ちもわかる気がしました。うん、納得できる。
……仮面舞踏会で顔をあわせた一瞬でそこまで見抜いたんだとしたら、ジュリエットって凄いなあ(^ ^)。
話は飛びますが。
礼くんって、「おとめ」の身長は170cmなんですね(@ @)。かなりすごい靴を履いているし、逆に礼音くんがちょっと屈んで小さくなってくれていることもあるのですが……Bパターンでは礼音くんとベニーが長身で、天寿さんが一人だけ小さかったけど、Aパターンだと、3人同じくらいのサイズ感に見えました。
でも。ロミオとベンヴォーリオ、ベンヴォーリオとマーキューシオ、マーキューシオとロミオ、それぞれの距離感は、Bパターンの方がずっと近くて、Aパターンはだいぶ遠い感じ。それは、カンパニーとしてのまとまりが云々ではなくて、マーキューシオとベンヴォーリオの役づくりの差なんだな、と思いました。
Bパターンは、まあ公演期間中の紆余曲折はありましたが(汗)、基本的にはロミオが中心で、その隣にベンヴォーリオがいて、さらにその隣にマーキューシオがいる、という感じでしたが、Aパターンは、「大人」なマーキューシオがリーダーで、「ウブ」なロミオと「生意気」なベンヴォーリオがその後をついて回る、というふうに見えるんですよね。
どちらも可能性としては有な設定だと思うし、物語はどちらでも成立するのですが、「街に噂が」の流れは違ってくるんだな、と。
友人の裏切りにあって、世界の崩壊と未来への不安に押しつぶされそうになるマーキューシオとベンヴォーリオ、というBパターン。
自分の庇護のもとにあったはずのロミオに裏切られて怒り狂うマーキューシオと、とまどいを隠せないベンヴォーリオ、というAパターン。
その両方が観れて、とても興味深く思いました。
あと一日。どうぞ全員悔いなく、ヴェローナで燃え尽きられますように。
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星のヴェローナ【千秋楽】
2013年8月25日 宝塚(星)翔馬寿音さま、
真月咲さま、
花愛瑞穂さま、
ご卒業k本当におめでとうございます!
幸運にも、星組公演「ロミオとジュリエット」千秋楽を観劇することができました。
客席の張りつめた空気、舞台を覆う熱いエネルギー。激しい愛と憎しみに満ちた舞台の中で、星組子も、観客も、みんなで4日間を駆け抜けたような、、、そんな気がしました。
充実期に入った星組を象徴するような作品になったのではないかと思います。
連日の酷暑でみなさまお疲れだったと思いますが、大きな事故もなく、なんとか最後まで乗りきってくれて、本当にホッとしました。
昨日観た時に、あと一日とはいえ、されど一日、どうなることか(T T)とすごく心配になったしーらん(壱城)も、声は本当に辛そうだったけど、とにかく最後まで演じ抜いてくれて、良かったぁあぁぁ(^ ^)となりました。
しっかし、こうして考えてみると、紅さんって喉丈夫なんですね。ティボルトとベンヴォーリオの役替りとか、厳しそう……。いや、マーキューシオが二人とも叫び過ぎなんですけど(^ ^;ゞ
大人たちも若者も、リアルに生きていたヴェローナ。
もうあの輪の中に入ることは出来ないんだな、とおもうと、猛然と寂しくなります。
みんな大好きでした。いえ、みんな大好きです。
走り抜けた後に残る、ぽっかりとした寂しさと満足感。
この作品に、このタイミングでふたたびめぐり会えた幸運に、感謝しています。
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真月咲さま、
花愛瑞穂さま、
ご卒業k本当におめでとうございます!
幸運にも、星組公演「ロミオとジュリエット」千秋楽を観劇することができました。
客席の張りつめた空気、舞台を覆う熱いエネルギー。激しい愛と憎しみに満ちた舞台の中で、星組子も、観客も、みんなで4日間を駆け抜けたような、、、そんな気がしました。
充実期に入った星組を象徴するような作品になったのではないかと思います。
連日の酷暑でみなさまお疲れだったと思いますが、大きな事故もなく、なんとか最後まで乗りきってくれて、本当にホッとしました。
昨日観た時に、あと一日とはいえ、されど一日、どうなることか(T T)とすごく心配になったしーらん(壱城)も、声は本当に辛そうだったけど、とにかく最後まで演じ抜いてくれて、良かったぁあぁぁ(^ ^)となりました。
しっかし、こうして考えてみると、紅さんって喉丈夫なんですね。ティボルトとベンヴォーリオの役替りとか、厳しそう……。いや、マーキューシオが二人とも叫び過ぎなんですけど(^ ^;ゞ
大人たちも若者も、リアルに生きていたヴェローナ。
もうあの輪の中に入ることは出来ないんだな、とおもうと、猛然と寂しくなります。
みんな大好きでした。いえ、みんな大好きです。
走り抜けた後に残る、ぽっかりとした寂しさと満足感。
この作品に、このタイミングでふたたびめぐり会えた幸運に、感謝しています。
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ファンタスティックなルパン
2013年8月31日 宝塚(月) コメント (5)東京宝塚劇場にて、月組公演「ルパン/Fantastic Energy!」を観劇いたしました。
お芝居は、正塚さんの新作。まさおと正塚さんというと、「マジシャンの憂鬱」の新人公演が良かったのでわりと期待していたのですが……ううむ、どうしてこんな作品を創っちゃったかな。正塚さんは宛書きしてナンボなのに、まさおの魅力を引き出すのではなくて、なんとなく恰好良さそうな2枚目キャラを持ってきた印象。
同じルパンをモチーフにするにしても、齋藤さんがタニちゃん(大和)にあてた「アール」のラウールはとても魅力的だったし、ああいうキャラの方がまさおにも似合ったんじゃないかと思うのですが。
ちゃぴも可愛かったけど、ちゃぴの魅力が出ていたとは言い難いし、みっちゃん(北翔)に至っては、魅力どころか、キャラクタ―もない狂言回し。せっかくのスターなのに、勿体無いなあと思いました。
メインキャストで、役者に合わせて書かれていたのは、コマちゃん(沙央)くらいでしょうか。ああ、あと、マギー(星条)かな(^ ^)。
なんて、だいぶ辛口で書いていますが、この公演を最後に卒業する上級生(越乃、妃鳳)が、出番は多くないですがちゃんと使われていてホッとしました。特に組長、正塚作品での印象はそれほど強くなかったのですが、今回は良かったなあ、と。
こころは、いつもがあまりに扱いが悪すぎるので、このくらいで当たり前という気もしつつ、今回も素敵でした♪ いつものことですが、本当に佳い女っぷり(はぁと)
ゆずはちゃん(紗那)は、役はついてないけど、出てくると必ず目立つ位置にいた印象。可愛かったなあ~(*^ ^*)。
中村一徳さんの新作ショーは、、、楽しかった!!!
みんな出突っ張りで、引っ込んだと思うと着替えて出てくる神業の連続で、あいた口がふさがりませんでした(^ ^)。大変だろうなあ……千秋楽まで怪我などないようよろしくお願いいたします。
あまりにも忙しくて時間がないせいか、下級生だと髪型とかもずーっと同じままな子が多い中、美弥さんが場面ごとに髪型も化粧も変えて出てきていて、さすがだなあと感心しました。ああいうところは見習ってほしいかも。
ただ。場面ごとに観るとどれも面白くて楽しいのですが、ショー全体では、中詰めの盛り上がりに欠けて、全体の構成が散漫になった印象がありました。
どの場面も大人数で押せ押せなので、どれが中詰めだかよくわからないんですよね、たぶん(←私だけ?)
もう少しメリハリがあるといいんだけどな。トップさんが登場したーーーーっ、わーーーーっ!!というのが弱い感じ。
卒業する3人は、3人とも歌って踊れるダンサーなので、ショーでの活躍ぶりは気持ち良かったです。あえてつくった餞別の場面(まさおから3人に薔薇を渡す場面)も勿論良いのですが、私は個人的に、そっちより各人の得意技を普通の場面の中でもちゃんと使ってくれたほうが嬉しいので、幸せでした!
そして、ちゃぴが可愛い、ちゃぴが可愛い、ちゃぴが可愛いったら可愛い~~!!
(大事なことなので)
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お芝居は、正塚さんの新作。まさおと正塚さんというと、「マジシャンの憂鬱」の新人公演が良かったのでわりと期待していたのですが……ううむ、どうしてこんな作品を創っちゃったかな。正塚さんは宛書きしてナンボなのに、まさおの魅力を引き出すのではなくて、なんとなく恰好良さそうな2枚目キャラを持ってきた印象。
同じルパンをモチーフにするにしても、齋藤さんがタニちゃん(大和)にあてた「アール」のラウールはとても魅力的だったし、ああいうキャラの方がまさおにも似合ったんじゃないかと思うのですが。
ちゃぴも可愛かったけど、ちゃぴの魅力が出ていたとは言い難いし、みっちゃん(北翔)に至っては、魅力どころか、キャラクタ―もない狂言回し。せっかくのスターなのに、勿体無いなあと思いました。
メインキャストで、役者に合わせて書かれていたのは、コマちゃん(沙央)くらいでしょうか。ああ、あと、マギー(星条)かな(^ ^)。
なんて、だいぶ辛口で書いていますが、この公演を最後に卒業する上級生(越乃、妃鳳)が、出番は多くないですがちゃんと使われていてホッとしました。特に組長、正塚作品での印象はそれほど強くなかったのですが、今回は良かったなあ、と。
こころは、いつもがあまりに扱いが悪すぎるので、このくらいで当たり前という気もしつつ、今回も素敵でした♪ いつものことですが、本当に佳い女っぷり(はぁと)
ゆずはちゃん(紗那)は、役はついてないけど、出てくると必ず目立つ位置にいた印象。可愛かったなあ~(*^ ^*)。
中村一徳さんの新作ショーは、、、楽しかった!!!
みんな出突っ張りで、引っ込んだと思うと着替えて出てくる神業の連続で、あいた口がふさがりませんでした(^ ^)。大変だろうなあ……千秋楽まで怪我などないようよろしくお願いいたします。
あまりにも忙しくて時間がないせいか、下級生だと髪型とかもずーっと同じままな子が多い中、美弥さんが場面ごとに髪型も化粧も変えて出てきていて、さすがだなあと感心しました。ああいうところは見習ってほしいかも。
ただ。場面ごとに観るとどれも面白くて楽しいのですが、ショー全体では、中詰めの盛り上がりに欠けて、全体の構成が散漫になった印象がありました。
どの場面も大人数で押せ押せなので、どれが中詰めだかよくわからないんですよね、たぶん(←私だけ?)
もう少しメリハリがあるといいんだけどな。トップさんが登場したーーーーっ、わーーーーっ!!というのが弱い感じ。
卒業する3人は、3人とも歌って踊れるダンサーなので、ショーでの活躍ぶりは気持ち良かったです。あえてつくった餞別の場面(まさおから3人に薔薇を渡す場面)も勿論良いのですが、私は個人的に、そっちより各人の得意技を普通の場面の中でもちゃんと使ってくれたほうが嬉しいので、幸せでした!
そして、ちゃぴが可愛い、ちゃぴが可愛い、ちゃぴが可愛いったら可愛い~~!!
(大事なことなので)
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