東京宝塚劇場にて、星組公演「ハプスブルクの宝剣/BOLERO」を観劇してまいりました。




でも、またもや余談。
教は月組の「スカーレット・ピンパーネル」の集合日でした。
なのに!配役が出ない!!新人公演主演さえも出ないなんて~~~っ(嘆)
いったい何があるとゆーんだ、配役。ショーヴランの役替りだけでもうお腹一杯だとゆーのに(T T)。

東宝劇場公演千秋楽付けでの卒業が発表された紗蘭えりかさん、鼓英夏さん、愛那結梨ちゃん。
あああ、88期も二人(紗蘭・鼓)抜けて、残り五人か……寂しくなります。ふんわりとした存在感が魅力だった紗蘭さん、下級生の頃から小芝居の女王だった鼓さん。そして、研5での卒業となる愛那さん。……(安里)舞生ちゃんと同期だけど、四月をまたいで研5になるから、大階段はちゃんと降りられるのかな。本当に、あんまり下級生で卒業するのは本当に勘弁してほしいですよね、応援している方々の立場にしてみれば……。

みんなと素敵な思い出をたくさん作って、悔いなく卒業できますように。








さて、それでは、本題の星組公演。

お芝居は、作・演出植田景子。藤本ひとみさんの小説を原作とする、グランドロマン的なスケールの大きなミュージカル。
シルヴェスター・リーヴァイ氏作曲のオリジナル主題歌「魂に宿る光」が、さすがの素晴らしさでした♪



私は原作は未読なので、純粋に舞台だけを観ての感想になりますが……。

フランクフルトでユダヤ社会の裏切り者となったエリヤーフー(柚希礼音)が、ウィーン宮廷で孤独をかこっていたロレーヌ公フランツ・シュテファン(後の神聖ローマ皇帝フランツ一世)に救われ、ハプスブルクを救う影の功労者・エドゥアルトになる……というストーリーは、藤本氏らしい無茶な物語ですが、ネタが壮大で面白かったです。
原作はきっと全然違う展開なんだろうな、、と予想しつつ、ちょっと興味が湧いております(^ ^;ゞ


マリア・テレジアとフランツは、当時としては珍しい恋愛結婚。実際には色々と(ウィーン宮廷の因習とか、国際関係とか)あったにせよ、フランツの、国政には関わらずに名ばかりの皇帝として愛する女性をサポートし、子供たちを可愛がる有能で優しい夫というイメージは、マリア・テレジアの宮廷の信頼を高めるのに効果的でしたし、実際、30年足らずの結婚生活で16人の子供を儲けた二人は本当にラブラブだったんだろうな、と思います。

ハプスブルク家の出身らしく癇癪もちのマリア・テレジアとは、喧嘩をしたことだってあったでしょう。そもそも、国政に関わらなくなったのは、彼女との対立を避けようとしたためだし。
それでも、祖国ロレーヌを手放して(フランスに譲渡して)までもマリア・テレジアとの結婚を選んだ……いやむしろウィーンへ「嫁いで」きたフランツには、もう還るところはなかったのですから。

その「還るべき場所の喪失」で共鳴したフランツとエドゥアルト。二人の友情がとても切なく、そして美しい。



いやはや。
マリア・テレジアとその夫君には、元々興味があったのですが。
私の持っていたイメージに、テルくん(凰稀かなめ)のフランツ・シュテファンが見事に嵌っていたことに驚きました。なんといっても、「嫁いできた」感があるところが素晴らしい!さすが受身芝居の皇帝陛下。こんなにぴったりなキャストは無い!くらいに盛り上がってしまいました(^ ^;ゞ。

また優しいんだ、テルくんのフランツは。そういえば、クライド(「凍てついた明日」)も優しかったなあ……。あの後しばらく漂わせていた虚無感をやっと振り払って、今回のテルくんはすごく綺麗です。綺麗で優しくて、オンナノコが夢見る王子様そのもの。存在感を主張しすぎず、ただ綺麗なだけのお人形でいるために、大変な努力を払っている人だと思う。



それに対する礼音くんのエリヤーフー/エドゥアルトは、なかなか難しい役でした。

前半は、ユダヤ人として理想を抱き、教えを広めるためにその根幹を成すトーラー(律法あるいはモーゼ五書)をドイツ語に訳そうとする、優秀な青年エリヤーフー。
中世は、キリスト教もラテン語聖書しか無かったんですよね。訳すためには、神の詞を訳者が解釈しなくてはいけないのに、その解釈が正しいか否かの判定が非常に難しいから、書物は書物で持ちつつ、口頭で解釈を伝える師が力を持つわけですが。

……この時代のユダヤ人社会って、いったいどんな社会だったのでしょう。ユダヤ人社会、といえば「屋根の上のバイオリン弾き」が浮かぶけど、あれは時代も場所も全く違うし。
ただ、宗教的に「行動」を重視し、さまざまな「しきたり」(いずれもトーラーに由来がある)の色濃く残るユダヤ集団が、非常に保守的で閉じられた社会であったことは間違いないでしょうね。
そんな中で、新しいことに挑戦することは、非常に危険なことなのかもしれません。

結局彼は、アデルハイド(夢咲ねねの二役)との逢引を彼女のフィアンセ(壱城あずさ)に見つかり、決闘となって殺してしまうことで、完全にユダヤ社会からは排斥される訳ですが。
実際にはそれより前に、トーラーのドイツ語訳そのものが家族によって否定されているんですよね。自分の『魂の光』を否定された彼が、社会に順応できるはずもなく、彼の出奔はそのときに定められた運命だという気がしました。

…ただ。そう考えると、アデルハイドとの恋が展開的に意味がないというか、モーリッツが無駄死にというか、、、(^ ^;ゞ。
ちなみに。私は、しーらんは傷ついただけで生きていると思っていたのですが、脇に運ばれた後で亡くなる芝居をしているそうですね。……これは、あとでラストシーンで重要になるので、ちゃんと観ておけばよかったと思いました(T T)。




そのままエリヤーフーは逃亡してフランツに救われ、“エドゥアルト”という生き方を選ぶ。
ここって物語的に重要なところだと思うのですが、二人の出会いとか、改宗にいたるきっかけとか、そういうものが描かれていない(説明のみ)のがとても残念でした。礼音くんの芝居からもそのあたりの事情は伺えなくて、もどかしい感じ。
原作にはそのあたり、丁寧に描かれていたりするのでしょうか?
(っていうか、改宗した事実はプログラムを見て初めて知りました……そんなコト言ってた?)



ねねちゃんは、女王マリア・テレジアと、フランクフルトの裕福な家(?)の娘アデルハイドの二役。
芝居はしっかり別人として造り込んでいて良かったのですが、髪形が同じようなイメージだったのがちょっと残念。女王と平民なんだから、もう少し違いを出したほうがよかったんじゃないか、と思いました。
それにしても。
ねねちゃんと礼音くんの並びも華やかでよく似合うコンビだと思うですが、ねねちゃんとテルくんとの並びも素敵ですよね!! 今回、100分間のお芝居のほとんどの時間、ねねちゃんはフランツの妻マリア・テレジアとして過ごすので、ずーっとフランツと並んでてくれてうっとりしちゃいました。
それにしても、エリヤーフーとアデルハイドは普通にトップコンビらしい恋人同士ですが、エドゥアルトとマリア・テレジアはすごく微妙で、宝塚では珍しい関係だな、と思いました。



涼さんはフランツの側近・ジャカン。私は最初、深読みしすぎて彼は悪役なんだと思ってました(汗)。「紫子」の外記みたいな感じかな、と。実際には定嗣系の役でしたね。……フランツを愛していたかどうかは知りませんが(^ ^;ゞ。あ、でも、マリア・テレジアと良い雰囲気になるエドゥアルトを邪魔するために、エドゥアルトにとっては致命的な暴露(ユダヤ人であること)をするのはフランツのためだと思うので、やっぱり愛しているのかしら。

宮廷服が良く似合う王子様なのは基本なので特にコメントすることもないのですが、相変わらず素敵でした(*^ ^*)。



ハンガリートリオの彩海早矢・夢乃聖夏・紅ゆずるは、皆衣装が良く似合ってて素敵でした♪
良い場面だったし、この3人でちゃんと持たせられるんだなあ、と感心しました。

ただ、エドゥアルトがハプスブルクを救う唯一のエピソードなのに、彼の偉大さでハンガリー人たちも従ったぞ!すげーーっ!!とかではなく、単に旧知の仲だったというオチが……と思ったのは事実ですが。
原作だと、もしかしたらその「昔の戦争」が話も出てきたりするのでしょうか…?そこで英雄的な働きをしていて、だから無理な願いも訊いてもらえる、とか。何か、そういうエピソードが欲しくなる感じだった、かも。



イロイロ飛ばして、おそらく初見で一番印象に残る人物の一人であろう、少女オルガ(稀鳥まりや)。

私はキトリちゃんが大好きなので、彼女が登場するだけで結構幸せなんですが。
真直ぐな笑顔がとても可愛らしい人なので、ああいう役はぴったりだなあ、と思いました。暗さのない、ふんわりとした明るい可愛らしさがありますよね。人の気持ちを引き立てて、暗闇から救ってくれるような明るさ。
いや、ああみえても「エル・アルコン」の女海賊ギルダが似合ったりする人なんですけどね。七色のオーラを持っていて、声の強さと身体能力の高さが役の幅を広げていると思うのですが。

それにしても、可愛かった~~~!!(←結局それ?)

ただ。あのエピソード自体には、無理矢理感があったなぁ、と。
故郷を追われたユダヤ人たち(家族)に出会って、自分の行く末を見失ったまま、ホヘンフリーデベルクの闘いに敗れて傷ついた彼を助けてくれた少女オルガが、トーラーのドイツ語訳を持っていた。ディアスポラ(離散)の時代、ラビの訓戒も思うように得られないときに、『読める聖書』がどれだけ重要なものであるか。「これがあるから、あたしたちは大丈夫」と軽やかに微笑む少女によって、彼の中のエリヤーフーの部分が救われるのは、展開として正しい。

でも、エドゥアルトの部分まで同時に救われてしまうのが、とても不思議 でした。
だってエドゥアルトは、信頼篤い旧友のハンガリー人たちを全滅させてしまったわけですよね…?ホヘンフリードベルクの戦いは、オーストリアの惨敗。ハンガリー軍は壊滅し、彼自身も生死の境をさまよってオルガに救われる状況。
なのに、どうして?

もう『エドゥアルト』では居られない彼が、新しい名前を得ようとするのではなく、『エリヤーフー』に戻る決心をするのは理解できるような気もしますが、なんとなく釈然としない……展開に無理があるというか、礼音くんが最初からエリヤーフーすぎるというか。
ちょっと微妙な気がしました(^ ^;ゞ。



フランツの弟カール大公の真風涼帆さん、マリア・テレジアの妹マリア・アンナの音波みのりちゃん。まさに宮廷を彩る花、華やかな美男美女にうっとりしました(はぁと)。
いや~、美しいことは良いことだ♪ 新公では、真風くんがフランツ、みのりちゃんがエリヤーフーの姉ドロテーア(本役琴まりえ)。真風くんはもちろん、みのりちゃんも良いところに来てますね♪ 今後が楽しみです♪



エリヤーフーの学友たちに好きな子が集まっているので、あまりの出番の少なさにちょっと凹みました。でも、皆格好良かった!やっぱり天寿光希くんは好みらしい。髪が長くていつもと頬のラインが違うのでしばらく誰だかわからなかったのに、「なんか好みの美形がいる♪」と思っていた自分に笑いました。……どうなのよ、その偏った識別能力は。

偏った識別力といえば、バイエルン王カール・アルブレヒトの本城くれはさんをキッチリ発見した自分を誉めてあげたい。あまりにも美形すぎて、くらくらしました。あんな一瞬の出番なんて勿体無さ過ぎる~~っ!!(強く主張)



老臣たちが良い味を出していて、さすが上級生の層が厚い組は違うな、と思いました。
彼らが出てくるだけで癒されます(^ ^)。


お芝居はそんなところでしょうか。
ショーについては、また後日。


ものすごーーーく今更ですが。


「紅はこべ」って、どんな花なんでしょうか。
いわゆる「アカツメクサ」(シロツメクサの赤紫色の花)と同じものでいいのかしら……。

ピンパーネル団がマークにしている花と、ちょっとイメージが違うんですが。





そんなことをふと思ったのは、月組公演の配役を見て、でした。

集合日だったはずの昨日出なかった配役が、一日遅れでやっと出ましたが。
……コレを見ても、遅れた理由はよく判らない……。まぁ常識的な、予想の範囲内の配役ですよね、コレって?


とりあえず、猫的ビッグニュースは、
マリー・グロショルツ:憧花ゆりの!!(@ @)

……あ~、びっくりした。娘役の大役なので、誰がやるのかなあと思っていたのですが、まさかすずなに来るとは。……どう考えても尻にしかれっぱなしだよな、アルマン(^ ^;ゞ。
とりあえず、あの衣装を着たすずなにちょっとドキドキです。



そして、注目!の、ピンパーネル団とその恋人たちは……

デュハースト:青樹泉(立樹遥/美弥るりか)
フォークス:星条海斗(涼紫央/天寿光希)
オジー:光月るう(彩海早矢/如月蓮)
エルトン:宇月颯(夢乃聖夏/直樹じゅん)
ファーレイ:紫門ゆりや(麻尋しゅん/芹香斗亜)
ベン:煌月爽矢(紅ゆずる/十碧れいや)
ハル:珠城りょう(壱城あずさ/麻央侑希)

アン:美夢ひまり(華美ゆうか/花ののみ)
ペギー:萌花ゆりあ(純花まりい/南風里名)
ジュリー:羽咲まな(音花ゆり/白妙なつ)
ケイト:夏月都(蒼乃夕妃/水瀬千秋)
シュザンヌ:彩星りおん(琴まりえ/妃咲せあら)
サリー:琴音和葉(稀鳥まりや/音波みのり)
ポリー:玲実くれあ(妃咲せあら/優香りこ)

こうしてみると、妥当な並び……なのでしょうか。結構意外な感じもするのですが。
とりあえず、中日で大活躍していたちゅーちゃん(咲希あかね)、愛風ゆめちゃん、そして「HAMLET!」で歌っていたみくちゃん(花陽みら)がメンバーに入っていないことに驚きました。………最下がくれあちゃんってことは、90期以上で揃えたんですね。なんのために? 男役は逆に、90期以下が過半数なのに。姉さん女房率高すぎないか?



パリの歌姫・イザベル(花愛瑞穂)には、「エリザベート」でマダム・ヴォルフを歌った沢希理寿。また女役か……。「ラスト・プレイ」でも「HAMLET!」でも、普通に男役さんしていた良い声を聞かせてくれていたので少し安心したんだけどな。たしかに歌手の役は歌が聴けて嬉しいけど、今回は新公も無いから、公演中ずっと女役なんですよね(↓)。がんばれ!

そして、王太子ルイ・シャルル(水瀬千秋)には、95期の愛希れいかさん。中日にもバウにも出ていないダークホースですが、小池さんの耳は信じられるので(^ ^)、非常に楽しみです。



上級生たちは……

ドゥ・トゥルネー伯爵夫人:花瀬みずか(万里柚美)
ドゥ・トゥルネー伯爵:一色瑠加(紫蘭ますみ)
サン・シール侯爵:研ルイス(英真なおき)
プリンス・オブ・ウェールズ:桐生園加(英真なおき)

あーちゃんは予想通り。ガチャ・研ちゃん・園加は、この三人でこの三役を分けなくてはいけないことは明白だったのですが……やっぱりこの組み合わせが一番でしょうね(ごめんよ園加)……園加ファン的には若干微妙ですが、園加は園加らしい可愛いプリンスを創ってくれるに違いない!、と期待したいと思います。あと、プリンス以外の場面での出番に期待。
とりあえず、腹布団はなくていいからねっ!!


ジェサップ:彩央寿音(天緒圭花)

これはちょっと……めちゃめちゃツボりました。すごく嬉しい(感涙)。


ロベスピエール:越乃リュウ(にしき愛)
ピポー軍曹:綾月せり(美稀千種)
メルシエ:美翔かずき(祐穂さとる)
クーポー:響れおな(鶴美舞夕)

ロベスピエールのナホちゃんは予想通り。
ピボー軍曹のふぁーびーは、凄く意外でしたが、出てみれば成る程!と納得しました。確かに、他にいませんね。その部下二人がみっしょん&響コンビなのは、猫的にかなりツボです。ピンパーネル団に入るとは思ってなかったけど、こう来るとは思わず、ちょっと驚いてしまいました……コメディ得意な二人だし、なによりも、役がついたことが素直に嬉しいです(*^ ^*)。


シモン:華央あみり(美城れん)
ジャンヌ:美鳳あや(朝峰ひかり)

この靴屋夫婦もすごく予想通りだ(^ ^)。みっぽーは、キンさん同様、パリ市民でも踊り狂ってくれるでしょうから、それも楽しみです♪


ルネ:天野ほたる(毬乃ゆい)
アンヌ:妃鳳こころ(星風エレナ)

このお二人は、公式サイトの星組さんの配役表には載っていないのですが、雀さまからコメントをいただきました。ピンパーネル団の洗濯女たちに助けられる女性二人の役だそうです★
ああ~(ポンッ)、あの役かぁ!月組も、助け甲斐のありそうな美女を配置してきましたね♪



今回公演で卒業する3人に役がついていないのが残念ですが、まあ、紗蘭さんも鼓さんも、下手に役がついて出番が決まってしまうより、全ての場面に出ている方がおいしい人たちなので。
パリ市民やらロンドン宮廷やら、いろんな場での小芝居を、楽しみにしています♪


89期が抜けて最初の新公。いまのところは、雪組が93期、花組が92期。月組はどの辺りに来るんでしょうね。まさか決まっているんでしょうから、早く出して欲しいものです(涙)。
個人的には、相変わらずマルグリットは彩星りおんちゃんで!!と祈ってはいるのですが……
それにしても、発表が遅いわ(涙)。パーシーとマルグリットとショーヴランくらいは、集合日前に出ると思っていたのになぁ。



初日まであと一ヵ月半。わくわくが止まりません(^ ^)。霧矢さん・まりもちゃん中心に、新しいフルムーンの発進が、とってもとっても、とっっっても!!楽しみです~(^ ^)♪


東京宝塚劇場にて、星組公演「ハプスブルクの宝剣/BOLERO」を観劇してまいりました。



鳩が可愛い!

白い鳩、といえば、「バビロン」のかよこちゃん(朝澄けい)が有名ですが、今回の鳩はどいちゃん(鶴美舞夕)とキトリちゃん(稀鳥まりや)。「ハロー・ダンシング」のパパラギコンビを、がっつり使ってくれた草野さん、ありがとう★
草野さんって、星組は「レビュー・オルキス」以来ですかねぇ?あのときもどいちゃんとキトリちゃんは結構使われていましたけれども、今回はまた特別なフィーチャーっぷり。
いやーーーー、ホントに可愛い♪

幕開き早々にいきなりソロで踊ってるどいちゃんに驚愕。身体のラインで礼音くんじゃないことはすぐにわかったんですが、まさか、と思いました(^ ^;ゞ。
ああ、本当にラインが綺麗な人だなあ。

次の場面で出てきて、どいちゃんと一緒に踊るキトリちゃんも、本当に重力を感じさせない可愛らしさ。あの二人のダンスを観るのはとても幸せです。
ああ、もう一度あの「パパラギ」が観たい……(*^ ^*)。




全体を通してのテーマは、風(ロメロ/柚希礼音)と花(ジゼル/夢咲ねね)の恋物語。
高橋陸郎氏の「鳩」という詩からのイマジネーションと、「風と花の恋」という言葉から連想する物語が絡み合って進んでいきます。

「2月4日」から「1月8日」まで、途切れ途切れに語られる、約一年間のロメロとジゼルの愛の軌跡。
日付を読み上げての場面説明的な意味の日記(?)がナレーションで入るところは、ちょっと処理として格好良くは無いな、と思いました。判りやすくていいんだけど、わかり易すぎてつい笑ってしまう(^ ^)。だって、「彼女を追って、彼女の故郷キリマンジャロへ向かった」とか言われても、どう反応すればいいのやら(汗)。しかも、そのナレーションと共に出てくるのは、たぶんそのイメージはサバンナ系。キリマンジャロは一応山なんだけどなあ。

あと、「RED HOT SEA」でも「二人の記念日」と歌われていた『7月10日』が出てきたときには、ついつい笑ってしまいました(^ ^)。草野さんにとって、7月10日って何の日なんでしょうね?





場面場面は明解なのですが、プログラムを読むまで「ロメロは風でジゼルは花」というモティーフが全然判らなかったので、草野さんの考えていたイメージがあまり私に伝わっていなかったことが、プログラムを読んで判明しました。

だって。


3月20日に出会って、
4月18日にめくるめく愛の嵐に吹き飛ばされた二人が、
5月6日にはもうお互いを見失ってあちらこちらを探して歩き、
10月21日から11月23日の間に再会して、
でも、またすぐに奪われ、
12月24日に再会して1月8日にフィナーレを迎える……
そんな物語のヒロインが、どうして花になるの?
普通の花は一年に三度も咲かないよ!


しかも、なぜキリマンジャロなんだ……?その後出てくる烏(カラス)たちは、コンゴ戦争だとでも?(←違うと思う)。





「風と花」というモティーフと、「鳩」というモティーフが、うまく融合していない印象を受けました。
……もしかしたら、私が鳩に集中しすぎていたのかもしれませんが(^ ^;ゞ。





まあ、そのあたりは本題にはあまり関係ない……というか、観ている分にはあまり気にならないのですが。

ただ、そういう構造的なわかりにくさのために、全体の構成が見えにくくなっていたのが気になりました。
『鳩』という印象の強い要素を持ち込んだことで、『風』と『花』というモティーフが象徴性を喪いかけてしまうんですよね。そのせいで、「無風(風通しの悪い大都会)」で淀んでしまい、花の跡を追えない風(礼音くん)とか、迷宮の男たちやカラスに何度奪われてもその都度蘇る花(ねねちゃん)といったエピソードが、どれもこれも伝わりにくくなっているんじゃないかな、そうだとしたら勿体無いな、と。

……単に、私のアンテナが寝ていただけかもしれませんが(汗)。





一番印象に残ったのは二羽の鳩で決まり、として。

その次は……やっぱり、ここは中詰めのねねちゃんのダルマかな。

ホワイトライオンのすずみんも、パンサーのともみんも、ゼブラのテルくんも、みんな綺麗でしたけど。
そういう意味では、黒豹の5匹の方が印象的でしたし!(前の3人の印象が吹っ飛びました……五人とも可愛かった!!)



セットとか、衣装とか、衣装とか、セットとか、いろいろ突っ込みたいところはありますが。
とりあえず、ねねちゃんが可愛かったので、ヨシとしたいと思います。

新トップコンビとして組んで、二作目。全ツを入れて三作品。
やっと二人が馴染んできたような……少しづつ、手探りでお互いの位置を確認しているような、そんな微笑ましさがありますね。
そして。トップトリオが、どの組み合わせで踊っても見栄えがするというのは、ショーをするうえで素晴らしい利点だなと思いました。いや、踊らなくても、ただ立って並んでいるだけで「おお!」となるのは、今は星組だけかも……と。
良いトリオになりそうで、もうしばらくこのまま観ていたいような気がします。



でも。なぜか、今回のショーも、全ツの「ソウル・オブ・シバ」も、礼音くんが「すげー!思いっきり踊ってるよ!」っていう場面が無かったような気がするんですけど……。
うーん。ソロダンスはいらないんだけど、たとえば鳩(男)とジゼルの場面があるんだから、鳩(女)とロメロの場面もあればよかった……のかなあ(T T)。


なんだか、いろいろ突っ込みどこが満載すぎて、何を突っ込めばいいのかわからなくなったショーでした。
プログラムを読んで設定を理解した上で、もう一回見たら絶対面白いんだろうな、と思うのですが、残念ながら今月はもう無理なので(T T)、全ツに期待したいと思います。


これからご覧になる方は、あらかじめプログラムを読んでおいたほうがいいですよ(たぶん)、とアドバイスを残しつつ。



明治座にて、「天璋院篤姫」を観劇してまいりました。

……先月の落穂を拾わせていただきます(^ ^)。



普段あまりテレビを視ない猫ですが、ともみんと同じく(^ ^)『歴女』なので、大河だけは結構みておりました(^ ^)。しかし、数年前から録画して視るようになり、、、、、「新撰組!」以降はあんまり視てないな(^ ^;ゞ。
「天璋院篤姫」は、宮尾登美子さんの原作が好きなので始まる前は視る気満々だったのですが、録画したままディスクに溜まっていく日々がつづき、3月頃に諦めてしまった(T T)。なので、結局は数回しかみないで終わってしまったのでした。
なので、ドラマとの違いはあまり語れません(T T)。

今回の舞台は、ドラマとは直接関係なく、原作から脚本を起こしたようですね(脚本:長谷川康夫、演出:西川信廣)。たしかに、原作の香りが色濃く残っていたような気がします。





島津家の一門に連なる今泉家に生まれた少女。利発さを見込まれて本家・島津斉彬公(西岡徳馬)の養女となった彼女こそ、のちの徳川十三代将軍家定の御台所となる篤姫(内山理名)。

今泉の家から本家へ向かう道すがら、母(秋野暢子)に「女の道は前に進むしかない」と諭される彼女は、この時満15歳(多分)。
育ての母ともいうべき乳母・菊本(本山可久子)、若いしの(小林綾子)、島津家から迎えに来た幾島(香寿たつき)。幼い篤姫をとりまく女性4人があれこれとやりあう第1場は、とっつきなのに状況説明がないので、ちょっと判り難いかも。菊本が「身分の低い自分のようなものが仕えていたことが知られたら、姫の出世の妨げになる」と死を選ぶあたりは、舞台しか観ていないとピンとこないんじゃないかな、と思いました。
菊本はただの女中ではなく乳母で、当時の乳母は教育係も兼ねていたわけで、乳母のレベルが姫のレベルに直結していると思われていた。将来姫が将軍家に輿入れしたときに、マスコミ お庭番がこぞってファーストレディの故郷へ取材に来る……なんてことを想定したら、そのときに自分が姫の恥になるくらいなら今のうちに姿を消しておこう、と、そんな風に思うのが当時の忠義だったんでしょうね。
老女が出奔して一人で生きていくなんて不可能な時代だけに、そうなったら死ぬしかない。姫がまだ島津の家に入る前に身を投げて、「姫、ご安心くださいませ」と……そういうことなのでしょうか。そして姫も、「前に進むしかない」という母の教えどおり、幾島に迎えられて島津家に入っていく。


ここまでが第一場。ぜんぶで十場まである一幕の、ほんの一部ではあるのですが、篤姫の性格を語る上で欠かせないエピソードなので、短い時間ながらも皆さん丁寧に演じられていたと思います。
凛とした母君が美しく、二幕、三幕での篤姫を観て、このときの母君を思い出しました。





島津家で幾島の教育を受け、いっぱしの才女となった篤姫。将軍への輿入れが具体的に決まり、準備のために島津の江戸藩邸へあがってきてからが第二場になります。
婚礼支度であわただしい薩摩藩江戸藩邸。中心になっているのは、藩主直々の指名で抜擢され、仕切りを務める西郷吉之助(後の隆盛/吉田智則)。
篤姫に恥をかかせぬため、精一杯調えようとがんばる彼の熱が良かったです。

そして、勉強に勤しむ篤姫のもとを訪れる養父・斉彬。
家定の後継問題を簡単に説明し、閨から慶喜擁立に動くように、との密命を与えて立ち去っていく彼を見送って、決意の表情を浮かべる姫。

……西岡さんがあまりにも色っぽくて、素敵で、格好良くて、絶対この人夜這いに来たに違いない!!と思いました(← 絶対に違うから)(でも、たぶん篤姫は養父に惚れていると思う……だって西岡さん格好良すぎなんだもん!!)




実際の輿入れは1856年。篤姫20歳。将軍の御台になるとあって、あちこちの貴族の養女になるなど手続きも煩雑で時間がかり、すっかり年増になってしまった…はずですが、内山さんの輝くような美しさはさすがでした♪
ちなみに、このとき家定は姫より一回り上の32歳。すでに二人の妻を亡くしており、篤姫は3人目の妻。1858年に亡くなるまで、結局実子は生まれず、後継者問題が激化。利発だが幼い慶福(紀州)と、篤姫より一つ下で、病弱な家定の代わりに将軍になる可能性もあった慶喜(水戸一ツ橋)。それぞれに大名たちの後ろ盾があった二人の争いが、徳川幕府の寿命を縮めたことは間違いなくて。タラレバ言っても仕方がないのですが、このタイミングで将軍となった家定がもう少し健康だったら…というのは、結構面白い“もしも”だと思います。

幾島と重野(薩摩のしの/小林綾子)を連れて輿入れした篤姫。
篤姫の前に立ちはだかる、大奥総取締の滝山(高橋かおり)と、温かく迎え入れる家定の母・本寿院(秋野暢子の二役)、将軍家定(今拓哉)。生母に良く似た(←そりゃそうだ。二役だもの)本寿院に懐いて、輿入れ当初から姑のもとに通っていた篤姫は、そこでお目見え前の将軍に逢ってしまう。

世間で言われている「暗愚」からは程遠い、明晰で優しい将軍と心を通わせていく篤姫。
二人の閨での会話が、ひどくもどかしいのになんだか微笑ましくて、しみじみと聞いてしまいました。なんの動きもない、座って会話を交わすだけの場面なんですが、脚本にリズムがあるんですね。ストレートプレイでの今さんの力量に、今更ながら感心しました。しかも、さかやきの似合うこと(*^ ^*)。今さん、時代劇にもっともっと出るべきだと思います!!絶対人気出るよ!(←でもミュージカルにも出てね)(←わがまま)



この調子で書いていると終わらなくなりそうなので、ちょっと端折ります。

一幕はこのまま、いろんな事件が起こりつつも平和に進むのですが。
最後に、後継者問題について動くために一度実際に顔を見てみたい、と、慶福と慶喜を呼びよせる篤姫。

しかし、斉彬から聞いていた話とは逆に、慶喜は女性蔑視の激しい、後ろ向きのペシミストで、とても幕閣を率いるような器ではなく、逆に幼い慶福の方が器として大きいという印象を受けます。
慶喜については、鳥羽伏見の戦いでの敵前逃亡が有名で、決断力のない弱腰で無能な将軍、kという印象が(特に新撰組ファンの間には)あるんですけど、最近いろいろ見直されてきているんですよね。ただ、篤姫視点にたつと、どうしても慶喜は判りやすい『敵』キャラなので、こういう評価になってしまうんでしょうね。その辺りは「フィクション」として捉えないと、と思います。




二幕は、冒頭で、斉彬からの指示を得るために西郷と打ち合わせをしに大奥から出てきた重野と、通りすがりの勝海舟(国広富之)の会話で始まります。舞台となる1858年の情勢を判りやすく語り、なんとな~く狂言回しっぽい役割も果たしつつ、ちゃんと役として舞台に立っているところはお二人ともさすがでした。綾子ちゃん、相変わらず可愛いなあ。(もう相当なベテランなのに…)


その後、閨での『いつもの会話』で、家定が「後継者は慶福に、と皆に言った」と告白し、しっとりと二人で話をするうちに、急に苦しみだした将軍がなくなるという事件が起こります。
前将軍の御台として髪をおろし、慶福(=家茂)の就任を見守る。

後継者に関する意見が夫と一致したのは嬉しかったでしょうね。自分たちが選んだこの将軍を、ちゃんと護らなくては!と思ったんだろうなあ。あれこれ気にして世話をやいている内山さんが可愛かった♪


しかし。
慶福を支える紀州出身の大老・井伊(由地慶伍)との溝は、次第に深まっていく。万事に倹約を求める井伊は、大奥にも規制をかけようとして大奥の反発をかう。それまで家茂派だった大奥が、南紀派に反発を強め、次第に南紀派の足元が脆くなっていく……。


そんな中で、養女になって以来世話をしてくれた幾島が、「殿(斉彬)の命令を守れなかった(慶喜の将軍就任を実現できなかった)」と篤姫のもとを去っていく。
疎外感に落ち込んだ篤姫の許に、今度は斉彬がやって来る。
……ここの父娘の会話が、すごく良かったです。西岡さんはもちろんだけど、内山さんが、一幕との差(成長)をちゃんと出していて、さすがだな、と思いました。

実際には、この少し前に斉彬は薩摩で没しており、このときの斉彬は亡霊だったことがわかる(西郷が伝令として現れる)のですが、会話を終えて、闇に溶けるように消えていく斉彬の背中が、最高に格好良かったです。猫の視点では、この作品の前半の主役は斉彬様だったかもしれません(汗)。




そして。
お待たせしました!皇女和宮(遠野あすか)の登場です!!


正直、あすかちゃんが宝塚を卒業して最初の出演作だから、という理由でチケットを取った猫は、いくら和宮だって、せめて二幕の最初くらいには出てくるとばかり思っておりました。
でも、実際には慶福・慶喜との対面で一幕が終わり、二幕が始まっても、安政の大獄まではまだまだ道は遠い……。あすかちゃんの出番が10分とかだったらどうしよう!?と思ったのですが。
大丈夫。この作品、実は三幕モノで、あすかちゃんは二幕後半からラストまで相当に出づっぱり。あすかちゃん目当てでも、充分モトが取れました♪



いやあ~~~、あすかちゃんキュートでした!!
ものすごく可愛かったです。見た目の話ではなく、存在そのものがキラキラしていて、きゅんきゅんするくらい可愛かった!!

元々「宝塚娘役」の枠には納まってなかった人なので、女優をやっていても全然違和感ないのは勿論なのですが、現役時代の後半に演じていた「良い女」系のイメージがあったので、あのキラキラ感には思わず圧倒されてしまいました……(^ ^;ゞ。

だって、「シンデレラ」とか「ヘイズ・コード」並みの、圧倒的な可愛らしさだったんですよ!!
わがまま言うのもかわいい。わがまま言うのが可愛い。
そんな女の子。和宮は、『イマドキの』女の子だったんですね。無責任で、気分が不安定で、思いつめやすくて。
高貴な身分をひけらかす割には、帝王学とかを含めた『高貴な』教育を受けている気配がなくて、そういった勉強をしっかりやってきた篤姫から見れば、まるっきり子供だったんでしょうね。


内山さんとあすかちゃん、年齢は同じくらい、というか、多分あすかちゃんの方が少し歳上……ですよね?ちなみに、実在の篤姫と和宮は10歳違い。和宮の方が10歳下です。そうやって考えると、結構無茶なキャスティングだったんだなあ…(汗)。
でもまあ、あすかちゃん、演技でちゃんと篤姫より一回りくらい下に見せていたので、天晴れだと思います。オペラグラスで見るような芝居じゃないから、充分なんじゃないかなあ?

それに、あれはあんまり若い女優さんだと難しい役だと思うし。
最後まで子供のままではなく、ちゃんと途中で成長して、篤姫と並び立てるだけの女性になる役なので。

憂き世離れして高貴でおきゃんでものすごく魅力的な、家茂がコロッと参って大事にするところに説得力がありました。そして、家茂の朴訥な(不器用な)優しさを、ちゃんと受け止めて愛情を返すことができるだけの聡明さはしっかり見せるところが、さすがあすかちゃん!と思いました。本当に、愛することと愛を返すこと、その両方ができる貴重な女優です!


ああああ、「シンデレラ」また再演しないかなあ~~~!!樹里ちゃんはもうすっかり女優さんになっちゃったから無理かもしれませんが、誰か素敵な王子様がいれば、ぜひご検討いただきたいです♪♪ 絶対観にいくから!!(←誰に言ってるの?)



和宮と家茂の交流、家茂の早すぎる死、慶喜の将軍就任と大政奉還。歴史の渦の中で、実家よりも婚家を選び、江戸へ攻めてくる『官軍』を諌める二人の女性を描く三幕の緊迫感は、なかなかのものです。大奥の真ん中に凛と立って徳川を支えんとする篤姫と、その周りをおろおろと歩き回りながら、それでも持ち前の聡明さで、やるべきことの優先順位を間違えず、ひとつづつ片付けていく和宮。
薩摩女と京女のやり方の違いがうまいこと表現されていて、さすがだな、と思いました。この二人が、纏う空気がぜんぜん違うのに、存在感や演技力で拮抗できていたのが舞台の質を底上げしていたと思います。スタッフ陣がいい仕事したんだな、と思いました。



作品的には波瀾万丈の面白さ保証つき、メインキャストは実力派ぞろいで渋い魅力あるイケメン(微妙に平均年齢高め)だらけ。とてもいい公演でした。
ぜひまた再演してほしいです♪ もう一回観たいぞーーっ!!




ずーーーーっと待っていた月組大劇場公演「スカーレット・ピンパーネル」の新人公演主要キャストが、やっと発表されました♪♪


パーシー 珠城りょう
マルグリット 彩星りおん
ショーヴラン 紫門ゆりや


いやぁ~、なにはともあれ、りおん、おめでとう!! ことだましてきた甲斐がありました♪
「カサブランカ」に続き、トップ娘役と同期の新公ヒロイン。いろんな意味でプレッシャーは大きいでしょうけれども、歌という武器と、落ち着きのある母性的な芝居が生きる役だと思うので、ぜひとも頑張ってほしい!!


そして、94期の珠城くん。89期が卒業して以降の各組では最下の学年で難役・パーシーですが、マルグリットが上級生のりおんだから、少しは安心かな?「ラストプレイ」のムーアが学年離れした大人っぽさで感心しましたが、「HAMLET!」では学年相応の初々しさを見せていたので、どんなパーシーを見せてくれるのか、すごく楽しみです。プレッシャーに負けずに、「今できること」を見せてもらえれば(^ ^)。


「エリザベート」のフランツに続き、小池作品の二番手役を勤めるゆりやん。ふんわりした優しさを持ち味とする人が、尊大だけれども情熱的でまっすぐなショーヴランをどう演じるのか?珠城くんとのバランスは?というあたりが非常に興味深いです。今まで観たことのないゆりやんが観られそう(^ ^)。本公演自体、ショーヴランのキャラクターは星組さんとはだいぶ変わりそうなので(←ブロードウェイオリジナルのショーヴランも礼音くんとは全然違いますし、いろんな解釈ができる役だと思います)、ゆりやんも「自分らしいショーヴラン」を見つけてほしいな、と思います。


他のキャストは、初日直前とかにならないと出てこないのでしょうか。
個人的には、お香がとてもよかったちゅーちゃん(咲希あかね)や、ホレーシオがとっても素敵だった宇月颯くん、そして響れおなさんあたりが何をやるのかが早く知りたいです(^ ^)。
個人的な希望は、ちゅーちゃん=マリー、ゆりやん=アルマンの同期コンビだったんだけど、ゆりやんはショーヴランだしな~(^ ^;ゞ……宇月くんのアルマンって有りなんだろうか…?むしろ彼は、ロベスピエールあたりを演じてみてほしい気もするのですが。
……響くんのデュハーストも期待したいところではありますが、、、まあ、この公演についてはことだまは使い切ってしまったので、とりあえず「楽しみにしています」の一言のみ、ということで(^ ^)。


雪組の彩風さんが93期、花組の鳳さんが91期、そして、月組は94期の珠城くん。娘役ばかりでなく、男役も新公は急激に若返ってますね。でも、2009年度も前半は比較的下級生の抜擢が多かったけど、後半はどこも89期がやっていた印象があるので、今年もそんな感じになるのかもしれませんが(^ ^)。
雪組みたいに、下級生で一回(以上)主演して、長の学年で再び、というのが本人の成長のためには一番良いパターンなのかもしれない、と思いました





新公といえば。
ニュースの総集編で、星組さんの新公を観ました。

みやるり、めっさ格好良いよ(感涙)(判ってたけど)。あああ、観たかったなあ。
わかばちゃん、美人じゃないですか♪角度によって(城咲)あいちゃんに似てみえましたが、スタイルはどうなのでしょうか。
真風くんが、優しげなのに器の大きさがちゃんと出ていて、良い感じに見えました★
しーらんは、映像が断片的すぎてよく判らないなあ。
……そして、天寿くんが見つけられなかった……(しょぼん)。




で、同じニュースに宙組のドラマシティとバウの稽古場レポートがありましたね♪

ドラマシティはまもなく初日ですが、なんだか、皆の話をきいて、それぞれがどんなキャラクターなのかは少しづつ見えてきたけど、いったいどんな展開なのか、どんなテーマなのかは混沌としたまま……のような(^ ^;ゞ。


とりあえず、役名が出た時点での私の予測はまったくの大ハズレだったことは判りました。
まず、王様は嵐(ラン/蘭寿とむ)ではなく、海(カイ/北翔海莉)だというのが大きい。
その部下が氷(アイス/悠未ひろ)と 雹(ヒョウ/蓮水ゆうや)、霙(ミゾレ/藤咲えり)。ちーちゃんとエリちゃんはともちんに育てられた双子の兄妹だそうなので、「読みが日本語の二人がセット」という予測は当たってたらしい。……でも、同じ日本語読みでも、空(ソラ)は関係なさそうですが。
“殺人マシーンのような”クールで無機質なキャラクター、という話をきいて、個人的に物凄く盛り上がりました(^ ^;ゞ。ちーちゃんとエリちゃんのマトリックス系(←いや、そうとは限りませんが…)、めっちゃ楽しみ!!


配役発表の時点では竜王かと思った蘭トムさんですが、「カサブランカ」に引き続き、レジスタンスのリーダーだそうです。水源の解放を求めて闘うらしい★似合いそう(^ ^)。
文雀(鳳翔大)と飛燕(愛花ちさき)は、彼と共に闘う仲間で、旅芸人の一座に属している。ってことは、美雨(野々すみ花)も仲間ってことで良いんですよね?
空と最初に出会って、一緒にシャングリラを目指すって言ってたから、やっと祐飛さんと蘭トムさんががっつり組んで芝居してくれるかも(はぁと)楽しみ♪

大ちゃんは、今回はトラックの手配はせず、かわりに武器や傘の手配をするんだそうです。ちょっとは役に立つのかな?(^ ^;


霧(フォグ/純矢ちとせ)は、浄水器『オンディーヌ』を開発した科学者だそうです。白衣がなかなか似合ってました(^ ^)が、衣装いったいどうなるんでしょうね。
彼女がシャングリラでオンディーヌを完成させたために、すべての物語が動き出す、という話でしたが、いったいどういう位置づけなんでしょうね。そして、シャングリラで王に仕える氷(アイス)と、シャングリラで囚われる霧(フォグ)、共に英語読みする二人の関係は……?



欣欣(天羽珠紀)はナントカいう店の店長さんだそうです。芳芳(花露すみか)はそのおかみさんか何かってところでFIXでしょうか。


いろんな話が並行してすすんで、結局全員がシャングリラに集まる、という展開だそうですが。
どこにあるのかもわからない、謎の城シャングリラ。どんな謎が隠されているんでしょうね。
ちょっとした謎掛け、みたいな感じで、
・空が記憶をなくしたところから始まるのはなぜかがポイント。
・空が記憶を取り戻すにつれて、この記憶がさっきのあの場面のアレだったんだ!となる。
という二つの情報もありました。……ダメだこれは。観なきゃわからん……。


で。
「ゲームを創りたいよね!」と盛り上がっているメンバーを見ながら、カイちゃんがどれだけ喜んでいるだろうか、と思ってしまいました。
いや、その前に、カイちゃん(七海ひろき)の涙はどんな役なんでしょうね(^ ^;ゞ

何はともあれ、初日が楽しみです、とゆーことで(^ ^;;;






バウホール公演「デュ・シャント」稽古場レポート。

第一次世界大戦下のパリを舞台にしているということで、シリアスな作品を想像していたのですが、話を聞いた印象だと『明るく楽しいコメディ』なのかな?少なくとも一幕は。
幕開きがミスタンゲット(美穂圭子)の映画撮影の場面で、これが凄く面白いらしい(^ ^)。美穂さんもコメディやるときは容赦なくコメディだし、監督が風莉じんさんらしいから、楽しみだなあ。
で、一幕で思いっきり笑わせておいて、二幕はシリアスな展開……になるのでしょうか。


(鳳樹)いちくんがシャルル・トレネの親友でピアニストのジョニー。
その恋人がれーれ(すみれ乃麗)。
二人とも、下町っ子みたいなイメージで喋りまくる役らしいですね(^ ^)。面白そう♪ とっさに「CrossRoad」のデュシャンを思い浮かべたのですが、あんな感じになるのかなあ?(←ジョニーはもう少し誠実な役だと思いますが)


みーちゃん(春風弥里)とあっきー(澄輝さやと)はナチスの軍人で、二幕の終わりのクライマックスでかなり怖い存在になる、ということくらいしか情報がありませんでしたが、一幕はどんな役割なんでしょうね。


モンチ(星吹彩翔)はシャルルの同僚で、撮影所の小道具係。明るくて前向きで、ちょっと抜けてる、らしい(^ ^)。可愛いんだろうな、きっと(*^ ^*)


……猫的に一番収穫だったのは、ジョニーとシャルルのデビュー公演での、すっしーさん(寿つかさ)&えなちゃん(月映樹茉)の会話が面白い、というれーれ情報かもしれません。
一回しか観られないので、見逃さないように頑張りたいと思います。えなちゃん、がんばれ~♪♪




今週の総集編は花組「虞美人」の稽古場レポートもあったし、稽古場だらけでしたね。
ちょうど公演の入れ替わるタイミングなんですねぇ……。
どの公演も、いい作品でありますように♪



宝塚雪組 大劇場公演千秋楽、おめでとうございます!



ハマコさん、
ユミコさん、
神さん、
さゆちゃん、

………大劇場ご卒業おめでとうございます & 東宝でお待ちしております m(_ _)m。



ソロモンの指輪/マリポーサの花が大好きな猫は、サヨナラショーでユミコさんが「生きて何を」を歌ってくれたとか、ハマコさんユミコさんがソロモンの歌を歌ってくれたとか聞いて、なんだちょっとホロッとしました。
明日にはニュースに流れるかなあ。聴きたい……。

ほんの少しだけお休みして、東宝の初日は、宙組青年館公演と同じ3月26日。「シャングリラ」が終わり次第、カルネヴァルにどっぷり浸りにいく予定です♪どうぞ、体調など崩されることなく、全員お揃いで東宝へいらしてくださいね!!





そして。

明日はドラマシティ公演「シャングリラ」初日。
CSのお稽古風景もやっと観られて、だいぶテンションがあがってきました♪
……なにがなんだかさっぱり判らないことに変わりはありませんが(^ ^;ゞ。

明日の初日にいらっしゃるみなさま、ぜひぜひ、レポートお待ちしてます(^ ^)。



ユミコさんのDSに行きたかった……。

東京は最初から諦めていましたが、11日の宝塚ホテルならなんとかなるかも、と思って発売初日に張り切って(会社でこっそり)電話して、「キャンセル待ち」だった猫。

……何十人もキャンセルが出たりはしないものなんだな……(T T)。




まあ、仕方ない、ですね。
CSでの放送を楽しみにしています。




お稽古場風景も、稽古場レポートも、見れば見るほど楽しそうで、、、、
さゆちゃんもコマちゃんも大好きな猫。あああ、生で聴きたかったなあ~~~(泣)。






CSといえば。

ここ一週間ほど、家に帰ると、まずテレビをつけて、録画した「花組マグノリア・コンサート」を流す、という日々が続いております。……この一週間は忙しかったので、家に居たのはたぶんトータルで10時間かそこらだったと思いますが(汗)、その間中、「マグノリア・コンサート」の音が流れている感じ(^ ^)。
(鳳)真由ちゃんも真瀬(はるか)くんも、仙名(彩世)さんもすごく良かったです(はぁと)。

中でもやっぱり、真瀬くんの「スウィングしなけりゃ意味ないさ」⇒「STARS」⇒「僕こそミュージック」の流れが素晴らしいです。ああ、むしろこれは、観に行かなくて正解だったかも。どこまで嵌りこんだか判らない(^ ^)。
「スウィング…」は、ステージングの完成度が凄くて、同じく花組の「エンカレッジ・コンサート」で、まっつ(未涼亜希)の「All That JAZZ」を聴いたとき以来の衝撃でした。『♪ニューヨークお前に抱かれたい』のフレーズでちょっとドキッと(*^ ^*)。真瀬くんにそういう意味の色気があるとは露ほども思ってなかったので、すごくびっくり(^ ^;ゞ

そして、全然違うクラシカルな発声で「STARS」。バリトン歌手のコンサートで歌われることも多い名曲ですが、太くて強い、ジャヴェール向きの美声なんだなあ。しかし、画面を見るとちょっと笑ってしまいそうになるときがあるので、もうちょっと、芝居としての顔芸と発声のための顔芸のバランスをとってほしいな、と思ったりはします。……いや~、でも学年を考えたら素晴らしい!!ですよね?
あんなに幸せそうに「STARS」を歌う人も珍しいと思うのですが。……真瀬くんらしいや。

そして「Mozart!」。
すっごい、可愛い!!

「STARS」は大人だったのに、これはめちゃくちゃ子供ですね。カメラとマイクを通して、時間も空間も隔てても、それでも確実に伝わってくる凄まじい熱。「♪フォルテにピアノ 紡ぐファンタジー」と歌うヴォルフガングの幸せそうなこと。そして、「♪このままの僕を愛してほしい……」と呟くときの、今にも泣き出しそうな子供の貌。ああ、フルナンバー聴きたいなあ。特に、「影を逃れて」が歌えるのかどうか(←歌唱力ではなく芝居として)が知りたいです。

三曲とも良かったんですけど、あえて課題を挙げるとしたら、静かに始まる歌の歌いだしかな。(「アポロ」「僕こそミュージック」など)。しかし、あのバリエーション豊かな三曲を続けて歌う時の切り替えの見事さも凄いです♪


仙名さんは、一番良かったのは「愛の真実(Never Say Good-bye)」かな。素直で伸びやかな声が歌にあっていたと思います。アルビオーニの「アダージオ」は、せっかくなのでサラ・ブライトマンのアルバムバージョン(女声一人+男声二人。バンクーバーオリンピックのエキシビションで使われていたやつ)で、3人で歌ってくれればよかったのになあ。


真由ちゃんは、PUCKもヘラクレスもスカーレット・ピンパーネルも良かったけど、やっぱりラストに歌った「Why God?(ミス・サイゴン)」が最高!だったと思います。クリスの苦悩も自分自身に対する怯えも、ちゃんと伝わってきました。
一曲一曲をきちんと芝居として見せてくれたのが嬉しい。本質的に芝居の人なんだなーと改めて思いました。新公主演、期待していますので、がんばってね(*^ ^*)。







そして。
今日のCSニュースで、宙組ドラマシティ公演「シャングリラ」初日のもようを視ましたー。


……すみません。めっちゃテンションが上がりました(^ ^)。

いったいどんな作品なんだろう、どうなるんだろう、とずーっと思っていたのですが。
ああいう髪型が死ぬほど似合う祐飛さん(←ファン)。
蘭トムさんもめちゃめちゃ格好よいし。
もう、その二人が揃って並んでいるだけでも何がどうでもいいや、と思えました(*^ ^*)。

早く週末にならないかなあ(*^ ^*)。




とりあえず、この一週間は仕事が大変だったので、体力を取り戻すべく、早く寝たいと思います。(←全然早くないけど)
今のところ、落穂なのは「Garantido」と「飛龍伝」と「トーマの心臓」のみっつ……かな?
うーん、「シャングリラ」の方が先になるかも(^ ^)。




飛龍伝

2010年3月12日 演劇
先月。
新橋演舞場にて、つかこうへい作・演出「飛龍伝 ~2010ラストプリンセス~」を観劇いたしました。



1973年、つかこうへいが早稲田のアトリエで、この作品の原型(?)を発表したときと今とでは、全く時代が違うんだろうなあ、と思います。
今となっては想像もできない学生たち。ヘルメットを被って、石を持った学生たち。
石は意思であり、火炎瓶は燃え上がる正義感だった。たとえ、どんな未来が待っていたとしても。

プログラムに書かれた、当時の「つかこうへい」像がひどく切ないです。「でも、俺は在日韓国人だから。俺がヘルメットを被って石を持つってことは、大家の喧嘩に店子が口を出すようなもんでさ、だから」
……その流れに関わらないように生きるしかなかった、と。
でも、心の裡では、彼は誰よりも熱かったのかもしれない。さまざまな悲惨な事件を経て学生運動が終息に向かい、只中にいた学生たちが運動から離れていくなかで、彼が発表した物語が「初級革命講座」というタイトルであったことは、象徴だったんだろうな、と思います。

同じ「飛龍伝」というタイトルを冠した「初級革命講座」と、今回観劇した「ラストプリンセス」とは、どんなつながりがあって同じタイトルを使っているのかわからないほど違う作品のようですが(^ ^;ゞ。




今回上演された物語は。

東大生として安保闘争に参加し、国会突入に際して死亡した樺美智子女史をモデルとする架空の『全共闘の委員長』神林美智子(黒木メイサ)と、彼女を利用する『影の委員長』桂木順一郎(東幹久)、彼女を愛する『機動隊隊長』山崎一平(徳重聡)の、愛と許容のものがたり。



……「女信長」で惚れた黒木メイサを観にいったようなものだったのですが、まさしく、その凛とした美しさがすべて、みたいな作品でした(*^ ^*)。
つかこうへいの作品は、ストーリーを追いかけても意味不明なことが多いのですが、今回は比較的ストーリー自体が面白かったと思います。美智子と順一郎の関係、美智子と一平の関係が複雑で、興味深かった。極限状態の中で、こういうこともありえたかもしれないな、と。
根本的なところで追い詰められた人々のものがたりなので、私には想像もつかないような叫びがあるかと思えば、ごく当たり前のラヴストーリーが進んでいたりして、面白いなあと思いました。



ほぼ八割まではメインの3人によって語られる物語ですが、それ以外で印象に残った役者は……

舘形比呂一 横浜国大の活動家役。舘形さんらしい、ぶっ飛んだ活動家でした(^ ^;;; が、あんなにぶっ飛んだキャラクターでもちゃんとリアリティがあるところがさすが、と思いました。
いや~、格好良かったです♪

渋谷亜希 東海村女子大の後宮リリィ役。美しい!シャープでクールな黒木さんに対して、女らしい柔らかな美しさと湿り気のあるタイプで、ストリップショーの場面の思い切った色っぽさとか、戦闘服に身を包んで活動家としてうごくときのキビキビした小気味良さとか、すごく魅力的でした。


他のみなさんも凄く格好良かったです♪
女性は黒木さんと渋谷さん二人だけで、少々むさ苦しい舞台ではありましたが(^ ^;ゞ、つかさんらしい作品でした。
彼の作品に特徴的な『自己犠牲』への憧憬、というか……なんだろう、あれは。何かのために自己を犠牲にすることに酔っぱらってしまう人が良く出てくるんですけれども、つか作品の怖いところはその犠牲を受け入れる側の苦しさまで、ちゃんと描くところだと思うんですよね。
その苦しさは、簡単には昇華できないものだから。望んだわけでもない犠牲を、その祈りを引き受けて生きていく存在。彼がゆがんだら犠牲の意味がなくなってしまうから、ただ真直ぐに生きていくしか、ない。
美智子の犠牲によって救われたのは、順一郎ではなく、一平でもなく、運動に関わったすべての人でさえ、なくて。
おそらくは、日本のすべての人々が彼女によって救われたのだ、と。
だから、私たちすべては、彼女の犠牲に黙祷しながら生きていかなくてはならないのだ、と。

……つかさんの芝居はどれもそうですけれども、その「犠牲」の重みを観客が引き受けなくてはならないのが、疲れているときには結構キツいこともありますが。
でも、私は、その苦しさが好きなのかもしれません(←危ない趣味みたいだな…)



つかさん。
願わくば、どうぞ、お元気に快復されて、また新作を作ってくださいますように……(祈)。



ドラマシティにて、宙組公演「シャングリラ」を観劇いたしました。


すごかった!!



祐飛さんをはじめとする宙組メンバーのヴィジュアル面の隙のなさに、本当に惚れ惚れしました(*^o^*)。
みっちゃん、がんばれ(^_^;)



……すべてがネタの宝庫すぎて、どれがネタバレなのか判らなくなってきていますが(汗)、なるべくネタバレしないように気をつけつつ。



舞台は、第三次世界大戦後の、日本。
核戦争の結果、放射能に汚染された地表。
飲めない水、毒を含んだ酸性雨、激しい海退。
広がりゆく砂漠。


過去の文明が忘れ去られるほどの未来でもなく、今の世界なりの秩序が動き出している時代。戦争が終わったときに大人だった世代から、2、3世代……50年か、せいぜい100年といったあたりでしょうか。

「近畿地方の砂漠に、飛行機が墜落しました」という通信とともに幕があがると、
舞台に男が倒れている。
蒼い髪の、ソラ(大空祐飛)。

舞台奥から現れた娘・ミウ(野々すみ花)が、彼に手を差し伸べて、起こす。

吸い込まれるように起き上がるソラ。
二人の間を流れる、なんともいえない空気の色が、とても好きです。


そこに駆け込んでくる、子どもたちの幻。


ペットボトルに入った僅かな水を、大事そうに抱きかかえて、走ってくる幼い兄弟。
追ってくる男たち。
「水を分けて!母さんが病気なんだ。きれいな水を飲ませてやりたい!!」
そう、必死で頼みこむ兄(彩花まり)。
譲らない村人たちに、兄が諦めたとき。
弟が飛び込んできて、水を持って走り出す。
たちまちに捉えられ、顔を斬られる弟(真みや涼子)。
砂漠に響く、悲鳴。

そのようすを、黙って見ている少女(夢涼りあん)。
弟が取り落としたペットボトルを拾い上げて、渡そうとするけれども。
少年たちの強い瞳にすくんだように、たちつくして。



庇いあいながら、上手袖にはけていく幼い兄弟。
セットの上でその様子を見ていたソラに、少女がそっとペットボトルを渡す。
飢えたように水を呑む男。




そんなオープニングで、物語が動き出す。




なにがどう、と言えないくらい、いろんなネタが満載な、荒唐無稽な物語ですが、舞台としては実に面白かったです。

いろいろ突っ込みどころはありますが、全体に流れる空気感が好き。



蒼いカラコンを入れた祐飛さんも、
神に選ばれた巫女・すみ花ちゃんも、
ジゴロみたいなスーツが死ぬほど似合う、受け受けしい王子さまの蘭トムさんも、
ソラの弟とは思えない海(←本来ならばウミと名付けるべきだと思う……)も、
何に執着しているのか、わからなくなっていそうなアイス(悠未ひろ)も、


皆、とっても素敵で可愛いかったです(はぁと)



宝塚歌劇宙組 ドラマシティ公演「シャングリラ ~水之城~」。



やっと遠征から帰ってまいりました。
速報も書きましたが、なんというか、荒唐無稽な話でした(^ ^)。
無茶苦茶、ともいう……かもしれない(^ ^;


でも、楽しいです(はぁと)。
下級生までちゃんと役がついていて、みんながすごく頑張っているんだもん。
本当に楽しそうにやっているから、観ていても本当にたのしいです。




ただし。
理屈を考えてはいけません。


観劇後の印象でいうと、ちょっと「BUND NEON ~上海~」っぽいかも。
とことんキャラ萌えで、理屈を説明しようとしてはいけないところが。

でも、「BUND NEON」よりは、ストーリーのまとまりはあるかも。
……僅かな差ですが(^ ^;ゞ。





何から書いていいのか判らないので、キャストごとにコメントをしてみます。
基本的にネタバレは避けるつもりですが、ナウオンステージの最初の自己紹介でみっちゃんがバラしていたネタと、それに関連する(公演を観たら最初の10分でわかること)は書いちゃいますので、ご容赦くださいませ。
……そこをバラしてしまうと、隠しておくことなんてほとんど残らないんですけどねぇ(滝汗)。





■空(ソラ) 大空 祐飛

『近畿地方の砂漠』に倒れていて、ミウに拾われた青年。
蒼と白の混じった髪、空のような蒼い瞳。一目で「余所者(外国人)」とわかる外見。
ボロボロの上衣にくるまって、水も持たずに砂漠に倒れている。いったいどこから来たのか、どうやってココ(←砂漠の真ん中)まで来たのか……?

目を醒ました彼は、ミウに問われるまま「わからない…。覚えていないんだ。気がついたら、砂漠を彷徨っていた。それより前のことは、全く思い出せない」と答えます。
そして、「綺麗な空みたいな目の色だから、そして、記憶がなくて空っぽだから」という理由で『ソラ』という名前をつけてくれたミウのために、シャングリラへと旅立つ……。

闘いの訓練を受けた形跡があったり、いろいろと謎の多い男ですが、何か魅力があるらしく、あっという間に人々の信頼を得て、ミウの笑顔を取り戻したりします。「余所者」というよりは、むしろ幸運をもたらす「恵比寿神」みたいな扱いになっているのは、ソラ自身の持つ魅力と、そして、彼を拾ってくれた「蛇の目一座」が本質的に神楽を演じる神職の一座だから、なのでしょう。

とりあえず。
確かに、『今までに観たことのない大空祐飛』でした★なんたって、「今からでもやり直せる!」(@ @)って諭しちゃうんだよ!今まで言われてばっかりだったのに……(ホゲとか、ホゲとか、ホゲとか)

主役らしい主役をやっている祐飛さん、って、珍しいような気がするんですよね。
基本的な物語はソラの視点で動いていくし、ある意味ソラがすべての焦点となるのですが、なんというか……やっぱり敵役っておいしいんだな、なんて贅沢なことを思ったりはしました。


でも。
最後の場面がいいんだわ……(*^ ^*)。
ああいう場面を創ってもらえる、っていうのは、主演の醍醐味だなあとさえ思いました(^ ^)。




■美雨(ミウ) 野々 すみ花

旅芸人の一座「蛇の目座」の踊り子。
元は、関西のどこかにあった“水源”(←この時代は、雨が放射能に汚染されているので、飲めるのは湧き水だけ)を護る神官の娘で、水神に選ばれた巫女。

兄とも慕うランが一座を出て行ってから一年。以来、笑顔を見せることも減って仲間たちに心配されていたけれども、ソラと話していると、また笑顔を浮かべるようになった……らしい。
ソラが持っていた青玉の首飾り(元々は村に伝わっていた宝物で、神官である父親の形見。旅に出るランにミウが持たせたもの)を見て、『東京のどこかにある』という噂のある『シャングリラ』にいるランを探す旅に出る。

その旅に同行する一座の仲間たち、そして、ソラ。
ミウと一座の仲間たちは、ランを探すために。
そしてソラは、自分自身を探すために。



十年前。ミウたちが暮らしていた村は「王」に侵略され、神官(ミウの父親)は殺された。
ミウはそのとき、ランと共に父を殺す「王」を見たはずなのに、全く覚えていないらしい。ただ、恐怖と混乱だけが残っているんですよね。

ちなみに年齢設定は、ソラが20代半ばから後半、ミウがその5、6歳下ってところなんじゃないかと思います。根拠は微妙にネタバレなので省略しますが、これが正しいとすると、十年前にミウは十歳前後=小学校高学年ってことになりますよね。もうちょっと覚えていてもいいと思うんだけどなあ……。

……なんて、アレコレ考えちゃいけないんだってば!!


コホン。
今回のすみ花ちゃんは、『神に選ばれた踊り子』という設定で、久しぶりにダンサーとしての本領を発揮してくれています。オープニングから続いているダンスシーンでの、まさに『神に選ばれた』魅力的なダンスは必見!すごく可愛いし、目を惹きつける。
本当に神事で踊る場面とか、客の前で踊る場面があったらよかったのに……と思いました♪




■嵐(ラン) 蘭寿 とむ

ミウの属する蛇の目一座の座長(十輝いりす)の息子だけど、一年前に一座を抜け、レジスタンスに加わるために東へ向かったらしい。

リーダーシップのある、頭の良い人なんですよね。ただ、「連れて行って!」と言うミウに「お前が抜けたら一座が困る」と諭しているところを見ると、彼自身は特別に人に見せるような芸を持っているわけではない……の、かな?


ミウとは恋人未満、というか、まあ仲の良い兄妹くらいの関係。レアティーズとオフィーリアほどもベタベタしていなくて、もっと普通な感じです。ん~っと、「ブラッディ・マンデイ」(ドラマは視ていないので、原作漫画のイメージですが)の高木藤丸・遥兄妹くらいな感じかな。って、誰にもわからないか(^ ^;ゞ。
「蛇の目一座」は元々『神官の一族』だという設定があるので、おそらくミウとランも又従兄妹とか、そのくらいの血のつながりはあるんじゃないかと思います。

まあ、ランの方はあくまでも「可愛い(ちょっと心配な)妹」くらいな感じですが、ミウはめちゃくちゃブラコンだった…という設定ではあるようです。
当初のあらすじには「恋人」と書いてあったし、「昔なじみの女」などと言われるくらいだから、構想段階ではちゃんと恋人設定だったんでしょうね。
すみ花ちゃんの歌う
 ♪言えなかったあの言葉 (←「好き」という言葉のこと)
 ♪伝えるため旅に出る
という歌がとても素晴らしいので、どうしてその設定をやめてしまったのか不思議な気もします(^ ^)。まあ、エピソードが多すぎるので整理していくうちに削られてしまったのかな、という気もしますが。でも勿体無い…。


でもって。
とりあえず、オープニングの蘭トムさんのダンス、滅茶苦茶格好良いです!!!必見。(←あの~、隣で踊ってる蒼い髪の人はどーなんですか…?)(沈黙)




■風(フォン) 十輝 いりす
■雲(ユン) 鈴奈 沙也

「蛇の目一座」の座長とその奥方で、ランの両親。

「お人よしのフォン」と呼ばれるだけあって、「蛇の目一座の名がすたる!」と言っては面倒ごと(行き倒れを拾ったり、長い旅に出たり)を引き受けて生きてきたらしい。そんな旦那を笑顔で赦すユンも、とても素敵(はぁと)。
ずいぶんな学年差のあるカップルですが、まさこちゃんの包容力もあって、案外お似合いの良いコンビでした。


基本的にはトボケたキャラのフォンですが、何か決意をしたとき(ソラを一座に加わるよう誘うときとか)に帽子を被りなおす癖(?)があって、そこはすごく格好よいです。
特に、二幕の半ばあたりだったかな。「傘を貸してくれ」と言う場面があるんですけど、そこが滅茶苦茶格好良かった!(*^ ^*)めっちゃツボです★

ちなみに衣装は、他の座員も含めて「一張羅なんだ」という台詞があるとおり、着替えは無しでした。
まさこちゃんはお髭に紅い帽子とベスト、紅いチェックのズボン。鈴奈さんは派手な着物にハイヒール&網タイツという、なかなか刺激的な服装。どちらも良くお似合い(^ ^)でした♪




■涙(ルイ) 七海 ひろき
■蒼(ソウ) 蒼羽 りく
■紅(コウ) 愛月 ひかる

「蛇の目一座」の座員たち。
今ひとつ関係がよくわかりませんが、ソウとコウは兄弟っぽかったかな?
3人で踊る場面が何度かあって、結構手に汗握りつつ楽しんでいます。3人とも可愛い♪そして、カイちゃん、がんばれ!


ルイは「詩や曲も創る」と紹介されるとおり、一座の中の音楽面のクリエーターという位置づけのようです。
そして、彼自身は作家になりたいという夢があって、旅の記録をとっているらしい。この物語も、蛇の目一座の旅に関してはルイが語ってくれます。
ちなみに、ルイはミウに片思いしている、という設定もあって、いろんな意味でかなりおいしい役の筈なのですが、いまひとつハジケきれていない、というか、ハジケるべき場面を削られてしまったように見えました(T T)。
せっかくカイちゃんがいい味出してるのにな~。


個人的には、カイちゃんのカイ(←真顔)が観てみたかったです(^ ^;



■氷(アイス) 悠未 ひろ
■海(カイ) 北翔 海莉

シャングリラの支配者たち。
最初のうちは、よくわからない会話(「消息不明!?」とか)をしている二人(+ヒョウ・ミゾレ)ですが、物語が進むうちに徐々に判ってくるので、聞き流さずに一生懸命聴いておいてくださいね。。
みっちゃんもともちんも滑舌が良いので、意味不明な会話でも耳に残って、答えあわせしやすくてありがたいです♪


ちなみに、ナウオンの自己紹介で、みっちゃんがいきなり「ソラの弟の、カイです」と名乗ったのには吃驚しました……それって一番のネタバレだと思うんだけど、いいのか?(汗)
(ちなみに、実際観劇すれば十分でその関係はわかります)(←ネタバレっていうかなんていうか)

そして。
ソラの弟である以上、名前のバランスから言うと、弟は「ウミ」であって欲しかった……んですけどねぇ。
カイの髪は緑メッシュ、アイスの髪は白メッシュ。
そして、ヒョウとミゾレの髪は、白がベースでところどころに黒が入っている、という感じ。
蒼白メッシュのソラと合わせて、シャングリラのメンバーは全員が「余所者」。その設定を、ビジュアルからも象徴的に見せていくところはさすがだな、と思いました。




■雹(ヒョウ) 蓮水 ゆうや
■霙(ミゾレ) 藤咲 えり

シャングリラで、カイやアイスに仕える双子の兄妹。

稽古場レポートで、自分たちのことを「感情の起伏のない、アンドロイドのようなキャラクター」だと言っていましたが、実際にはそんなでもなかったです。部下として仕えてはいるけれども、心の底には情があって、それがすごく濃いのがちゃんと伝わりました。
もう少し、脚本的にそのへんを取り上げてもいいのに、と思うのですが、やっぱりエピソードが多すぎて手が回らないんだろうな……(凹)
ちーちゃんもエリちゃんも、台詞はなくても自力でフォローしているところが凄いです(*^ ^*)

ま、とりあえず、この二人はこの作品一番の萌えキャラですので、ご期待くださいませ。二人とも、本当に素敵ですから(はぁと)。
あ。一つだけアドバイス。一幕半ばの九龍客桟の場面でのエリちゃんのチャイナドレスは、見逃してはいけないポイントですが、そこだけに注目しすぎると、突然に戦闘が始まりますのでご注意を。
私は、三回目になってやっと展開がわかりました……(←どうよ)




余談。

本来、脚本的には一番の萌えキャラはカイであるべきだと思うのですが、みっちゃんはちょっと真面目なところが出てしまって、萌えキャラに必要な『すべてを捨てて何かを求める』(だからこそ闇に墜ちてしまう)ところが、ちょっと弱かったような気がします。
なんでもできるみっちゃんにも、初めてのことはある!ということで、青年館にむけて、これからのカイの変化を楽しみにしています(はぁと)



まだまだ続く…予定、です☆



宝塚歌劇宙組 ドラマシティ公演「シャングリラ ~水之城~」。



■霧(フォグ) 純矢 ちとせ

水が汚染された世界で、水を清める浄水器「オンディーヌ」を開発した科学者。
ある程度『戦前』の知識を持ち、技術を持っているんですよね。彼女がそれをどこから得たのかは判りませんが、まあ、『東京』にはそういう喪われつつある知識を保存するチームがあるのかな?という感じ。金髪で「フォグ」という名前を持つ彼女は、あきらかに英語圏の出身で、日本人集団で生まれ育ったのではなさそうだから、そちらの集団にはある程度昔の技術が継承されているという設定なんでしょうか。
しかし、その技術も完全ではなく、彼女は戦前の技術を完全な形で伝えているという噂のあった王城・シャングリラからの誘いに乗りました。
浄水器を完成させ、人々を幸せにするために。

しかし、浄水器を完成させた彼女は、そのままシャングリラに囚われてしまう。
シャングリラが、浄水器の技術を独占するために。
そして、誰も救われないままに時が過ぎる……。

そもそも、というのならば、物語の発端は彼女なんですよね。シャングリラに来て浄水器を完成させた彼女が、囚われた牢の中でラン(蘭寿とむ)に出会う。それが、すべてのはじまり。


白衣にフリルのブラウスとタイトスカート+ストッキングという、どこの保健室の先生ですか系萌えコスチューム(←おい)に身を包んだせーこちゃん。また、着ている白衣がいかにもコスプレ用っぽい柔らかい生地に身体に沿ったラインで、実験系の科学者が着る白衣(基本的にもっと固い生地で仕立も直線的)とは全く違うのが萌えコス感を助長するんですが(汗)、せーこちゃんの落ち着いた雰囲気には良く似合っていたと思います。
大人っぽいし、金髪もよく似合って、可愛かったです♪

しか~し。

……放射能に汚染された水をキレイにする、、、って……
言うのは簡単だけど、それってどうやって実装するんだろう??
だーかーらー、そういう理屈を考えるなとゆーてるだろうが。




■欣欣(ヤンヤン) 天羽 珠紀
■芳芳(フォンフォン) 花露 すみか

「東京」の繁華街で食堂(九龍客桟、クーロンカクザン)の主人とその妻。

この繁華街は、「戦前には中国に割譲されていた」そうで、なんとなく雰囲気が上海っぽい。小柳さん、狙ってる?
ちなみに、ここは『都庁から東北に1キロ』という情報があるので、おそらく歌舞伎町あたり。
……歌舞伎町を割譲するとは、戦前の日本政府も根性座ってますね。
それとも、新宿全体を割譲していたっていうことなのかな?(だから理屈を考えるなと何度)

長い髪を三つ編みにして、どじょう髭をつけたたまちゃんが、なんというか、中国人形みたいで可愛いです。蛇の目一座のメンバーに“馴れ馴れしく”話しかけたり、いろいろ仕事が多くて大変そうですが、最後までどうぞよろしく願いいたします(^ ^)。

花露さんの方は、黒いラメのタイトな中国服で色っぽく。
それほどしどころのある役ではありませんが、一番最初の登場で、ヤンヤンに「お前、ブンジャクたちに伝えて来い」と言われてからの芝居がさすがだな、と思いました♪




■文雀(ブンジャク) 鳳翔 大
■飛燕(ヒエン) 愛花 ちさき

東京の住人で、ランと共にレジスタンスとして『王』と戦っていた仲間たちの一人。
地下新聞の出版者であるヤンヤンと打ち合わせをしている間に王の襲撃をうけ、仲間たちの命とランを奪われた。そしてそれからずっと、連れ去られたランを探していた……。

仲間は「大勢殺され」たようなので、それなりに大きな組織ではあったようですが、「反乱軍」と呼べる規模であったのかはハテナ?な感じでした。
まして、その組織の中で、大ちゃんとタラちゃんがどの程度の地位にあったのかは……不明、と言うより他はない。だって、タラちゃんなんて『仲間の仇(ヒョウとミゾレ)』を見つけた途端、場所柄も考えずに突然銃をぶっ放すんだよ(汗)。危なくてしょうがない(^ ^;ゞ。

……とりあえず、アジトは「スラム」にあるらしいので、今の歌舞伎町を思い浮かべれば良いみたいです(^ ^)。


特に紹介はされないんですけど、二人は恋人…なんですよね?考えてみたら「Paradice Prince」の新人公演コンビだよね、懐かしい…。身長差があるので並びがキレイだし、芝居の息があっていたのはさすが。ただ、ちょっとばかり意思の疎通がなさそうに見えたのが、なんとも(^ ^;

この二人とランだけがスーツ……というか、“普通の”服で、他のひとたちは“凄い”服なのですが。なんつーか、大ちゃんや蘭トムさんが、蛇の目一座みたいな衣装を着ているところを見てみたいなあ……。大ちゃんはともかく、蘭トムさんは一座に居た頃は着ていたはずなんだが、想像できん。ランはご両親に渡される服を着るのが嫌になって反乱軍に身を投じたとしか思えません。(きっぱり)




■風羽 玲亜

始まってすぐに、蛇の目一座のテント近くの砂漠でソラと出会う兵士(?)と、ラストシーンでミウと出会う村人の二役が大きかったかな。他にも、いろんなところで出ていらっしゃって、今回通し役でない大人の中では一番台詞も出番も多かったんじゃないかと思います。
本当にいい声だなあ(*^ ^*)。
一番最初の幕開きの通信の声もさっつんの声に聞こえるんですが……「カサブランカ」でも、絶対さっつんだと思ったドイツ軍の声が風莉さんだったしなあ。あまり自信ない(涙)。

新宿の場面ではずっと通行人みたいな感じでそこらをうろうろ(^ ^; しているんですが、、シンプルな中国風の長衣がとても良く似合っていて素敵でした♪スタイルは普通だけど、キレイな人ですよね。本公演でもいい役がつきますように♪(←比較的、齋藤さん好みのタイプだと思ううんですが…)



■天風 いぶき

アンサンブルトップみたいな感じで、いろんな役をやっていらっしゃいましたが……メインはどれってことになるのかな(^ ^;ゞ。乞食?
特に目立つ役というのは無かったと思うのですが、九龍客桟の客がちょっとオヤジっぽくて素敵でした。ああいう長衣が似合いますね♪



■琴羽 桜子
■舞花 くるみ
■笹良 える
■七瀬 りりこ

九龍客桟の女の子たち。
チャイナドレスの色は、桜子が紅、くるみちゃんが黒、笹良さんが薄黄、りりこちゃんが緑の半袖……だったかな?嘘だったらすみません。
前髪を下ろした桜子がすごく可愛い。くるみちゃんは、顔は真ん丸いけど(←すみません)身体のラインはキレイだなあ♪笹良さんは華やかな美人♪ そして、りりこちゃんはこの中ではダントツで下級生なのに、一番貫禄があって大人っぽく、目を惹きました♪短いですけどソロもあって、とても良かったです。

蛇の目一座が九龍客桟に現れたときは、たしか桜子がソウ(蒼羽りく)、くるみちゃんがルイ(七海ひろき)、笹良さんがコウ(愛月ひかる)……にそれぞれ声をかけていた、んじゃないかな。りりこちゃんが迷わずソラに行ってたのは間違いない(^ ^)その潔さが良かったです♪

後は、二幕の闘いの場面(二幕の冒頭とクライマックス)で、『国王軍』の一員として迷彩服を着て戦っている娘役さんたちが、みんなすごく良かったです。月娘とは違うオトコマエさでしたね。中でもやっぱり、桜子ちゃんのキレのあるダンスが最高にカッコいい(*^ ^*)。

そういえば、クライマックスシーン(「タイムリミット」)の途中、ソラたちが闘っているところに上手から出てくる娘役3人が、まるで「白鳥の湖」の四羽の白鳥のようなポーズで出てくるのが凄く印象に残ったのですが、あれはいったい、どういう意味があるんだろう……?



■美月 悠 

博多座では、学年の割にずいぶんメインで芝居をしていた美月くんですが、今回は普通にアンサンブルだったかな。喋れる人なので、そこかしこで台詞はもらっていましたが……。
少年たちから水を奪おうとする村人(?)が比較的大きい役ってことになるのかな。
……あ、違う。一番印象に残るのは、轟天号で東京へ向かう蛇の目一座に追い抜かされる旅人役、ですよねきっと(^ ^)。舞台の端から、後ろ向きで歩いてくるんですが、すごく巧くてびっくりしました♪
あと、相変わらずスタイルが良くて、戦士としてのダンスシーンの格好良さは格別でした♪




ここから先は、ネタバレになりますのでご注意ください。
とはいっても、実際に観劇すれば10分で判ることなんですけどね。プログラムには「兄」「弟」「青年」「少女」などとしか書いていない子供たちの、名前を書いています。


■ソラ(子供時代)彩花 まり
■カイ(子供時代)真みや 涼子
お二人とも研1だそうですが、とてもそんな風には見えませんでした。特に、彩花さんは巧い!祐飛さんの指導も良かったのかもしれませんが(^ ^;ゞ、台詞も膨大な大役を、あの学年でよくこなしたなあと感心しました。
真みやさんは滅茶苦茶可愛くて、一番最初場面以外はずっと目元を布で覆って隠してしまうのがすごく残念でした。この公演が終わったあとも、ご活躍お祈りしています☆


■アイス(青年時代)風馬 翔
格好良い!!!
すみません、ちょっと惚れました。青年時代のアイス、超カッコイイ♪ああ、この人がともちんになるのか……と、真顔で納得できた感がありました。

村人たちに絡まれている少年たちを見つけて、無言でナイフを出すまでの芝居も良いし、相手の喉を掻っ切ってから、少年たちを振り向くまでの間、そして、怯えた少年たちを見て、口の端で苦笑するところが滅茶苦茶素敵です(←力説)。いやあ、脱走兵という設定に無理が無い。
あと、なんたって殺陣がリアルで緊迫感があるのが良い!です♪ソラの彩花さんに剣の稽古をつける場面の軽やかさ……いや、違うか。真剣にやっているように見せつつ、さりげなく手を抜いている空気が、すごくリアル。
いやあ、良いですよこの人。ぜひぜひ、注目してあげてください♪


■ヒョウ(子供時代)実羚 淳
■ミゾレ(子供時代)結乃 かなり
アイスに連れられて(拾われて)いる子供たち。
背の高い実羚くんは、スタイルは良いけどちょっとボ~っとした感じで、シャープでクールが魅力のちーちゃん(蓮水ゆうや)とはだいぶ違う雰囲気ですが、まあ、あのくらいならアリかなあ。
結ちゃんは見るからに背が高いので、、、あれっ?ミゾレってどうして大人になると縮むの?などと余計なことを考えてしまいました(^ ^;ゞ。
子役は難しいですね。


■ミウ(子供時代)夢涼 りあん
ソラとカイが水を盗もうとした村の娘。
子役たちの中では比較的学年も上だし、顔がかなり大人っぽいので、どう見ても「現在」のミウ(野々すみ花)より歳上に見える(T T)……のがちょっと厳しい、かったような。



子供たちは、九龍客桟の場面では客や店の女としても出ているんですが、女の子たちがみんな大人っぽくて美しいのがたのしかったです。さっきまで男の子だったのに!?、みたいな(^ ^)。
みんな結構早替りで出てくるのに、眉とかもちゃんと描いてて、さすが!と思いました♪特に、紅いチャイナの結ちゃんが大人っぽくてキレイだった(はぁと)

実羚くんは、九龍客桟のウェイター(?)も結構目立つ役でした。蛇の目一座のテーブルの担当になって、ヤンヤンに足をひっかけられて(←ちゃんと理由があるんですが)酒をこぼしてしまい、それで叱られて、しゅん↓として新しい酒を取りに行くあたりの芝居も、素朴ながら良い感じでした♪





キャストはこれで全部、だった、はず!


小柳さんが、子供たちの正体を隠したかったのか、別にそんなつもりは無かったのか、ちょっとよく判らない感じでした。
なぜ始まって10分でわかるかといえば、最初の出番(プロローグ)のハケ際に、ソラとカイがお互いの名前を呼んじゃうからなんですけどね。それまでは「にいちゃん」としか呼んでない(兄は弟の名前を呼ばない)のに……。

こういう作品において、名前っていうのはネタの一部なので、もうちょっと大事に扱ってもいいだろうに、と思うんですけどね。ちょっと不思議な気がしました。


……だから、理屈を言っても(黙)ねえ?




CSの公演レポート、面白かったですね♪
あああ、ソラとランの接点がもっともっと欲しかったな~~~(涙)。



宙組バウホール公演「ジュ・シャント」、初日おめでとうございます♪
CSのお稽古場風景を見ましたが、カチャ(凪七瑠海)とアリスちゃん、お似合いですね(*^ ^*)。(鳳樹)いちくんとの並びも良くて、なんだかほほえましい感じでした。
前半はハートウォーミングコメディで、後半がシリアスという推測は正しいみたい。みーちゃん(春風弥里)はシリアス担当っぽいので、前半はあまり出て来なさそうでした(T T)が、短い出番でも凄く格好良さげだったのでとても楽しみ♪
そして、群舞のシーンでみーちゃんの隣で踊っていた珠洲さんがあまりにも格好よくて、惚れそうでした(^ ^;ゞ



で、そのお稽古風景が流れたCSニュース。
今日のニュースは、盛りだくさんでしたね!

普段は総集編しか録画しない私が、朝から会議なので寝坊しないように、と目覚まし替りに録画予約をして寝た今朝。
布団にくるまったまま、寝起きのぼーーーーーっとした頭で
……ん?ユミコさん(彩吹真央)の声が聞こえる…?
と思って、目だけ出して画面を見たら。
一日スカイ・フェアリーズとして、ユミコさんと(大月)さゆちゃんがニュース原稿を読んでるよっ!!(@ @)



おかげで目が醒めた……んですが、そのままニュースを最後まで視てしまったので、結局時間ギリギリの出社になりました(^ ^;ゞ。



いや~、嬉しそうに原稿を読み上げるユミコさんが滅茶苦茶可愛かったなあ☆
スカイステージの担当者さんの、イキなはからいって奴ですかね♪
朝っぱらから、さゆちゃんに「今日一日、スカイフェアリーズとして過ごして、いかがでしたか?」とか尋かれちゃって、ちょっとウケちゃいましたけど(^ ^;ゞ。

しかーし、本来なら登場していたはずの、モンチ(星吹彩翔)&瀬音リサちゃん、ごめんなさい と言うべきでしょうか。




また、今日のニュースは盛りだくさんで(^ ^)。

彩吹真央ディナーショーを案内するときのちょっと照れたような表情、
百花沙里サヨナラインタビューが終わった後の、ももさりへの愛の篭ったコメント、

なんだか、いちいち反応してしまいました。


本当は、月組稽古場情報(きりやん&ナホちゃん)のときも、同期のきりやんへのコメントがないかな~?と期待していたのですが……そのまますぐ「ふぇありーず通信」が始まってしまったのが残念(^ ^)。

でも、ふぇありーず通信のまったりした空気もすごく良かった!
「ふぇありーずになりたいという夢が叶いました♪」と嬉しそうに話すユミコさん。なんとなく落ち着きのない、緊張した風情が可愛くて可愛くて!(^ ^;



元スカイフェアリーズだけあって、さゆちゃんは凄く落ち着いていましたね。
途中で流れた過去の映像を見て、さゆちゃん本当に美しくなったなあ、としみじみしてしまいました。私にとって、さゆちゃんはずっと「ジュビリーズ」の可愛い可愛いさゆちゃんだったので。
いつのまにあんなに大人っぽく、華やかに美しくなっていたのだろうか、と。

今の、この落ち着きと貫禄のある艶やかな美しさを、もっと早くから魅せてくれていたならば、あるいは……と思うと切ないです。でも、宝塚ってところはそういう役がなかなか若手娘役に回ってこないところなので。
今の美しさを愛でることのできる幸運を、噛み締めたいと思っています。


スペシャルゲストとして出演(?)してくれたコマちゃん(沙央くらま)が、リラックマの着ぐるみが死ぬほど似合っていて本当に可愛かったです!!いやはやいやはや。なんだか「雪景色」以来コマちゃんモードから抜けられない猫にとっては、危険な罠なんじゃないかと思いました(^ ^)。


明日も「ふぇありーず通信」はあるみたいなので、モンチとリサちゃんの話が楽しみです♪




話は変わりますが。
やっと時間が取れたので、「シャングリラ」のナウオンを視ました♪
とりあえず、ゆうひさんとすみ花ちゃんはイチャイチャしすぎです(照)

「~(説明)~と、昨日、思いました」と話を終わらせたすみ花ちゃんにウケて、顔を見合わせて爆笑している祐飛さんと蘭トムさんが可愛かった(*^ ^*)。


あと面白かったのは、ブンジャク(鳳翔大)とヒエン(愛花ちさき)の関係を語る大ちゃん。頭と身体、二人で一人……みたいな感じで、と話しながら、ヒエンが戦闘型でブンジャクが頭脳型とサラっと説明してくれたんですが。いやあの、確かにそのとおりなんだけど、、、君が男役でタラちゃんが娘役だよね??
しかも、ブンジャクが頭脳戦に強いようには見えないんだけど……?

博多座、カサブランカ、シャングリラ、と、祐飛さんが入った宙組公演ナウオンも早いもので三本目ですが、回を重ねるごとにぐだぐだになっていってるような気がするのは気のせいでしょうか(汗)。
宙組っ子たち、みんなホントに仲良すぎです。そして、祐飛さんとすみ花ちゃんはイチャイチャしすぎです(^ ^;ゞ。


宙組ドラマシティ公演「シャングリラ」、千秋楽おめでとうございます\(^ー^)/
そして笹良えるさん、ご卒業おめでとうございます!!

フィナーレのパレードで、笹良さんが胸に白い花をつけていたのも「おお」と思いましたが、中劇場公演なのにしっかりご挨拶があって、出もちゃんと袴を着て出て来られて、なんだか嬉しかったです。
笹良さんのご挨拶は、「私はドラマシティミュージックスクール(?)出身なので、最後にこの舞台に出られて嬉しかった」から始まり、仲間たちやスタッフ陣への感謝を語ってくださいました。
祐飛さんのご挨拶は、、、なんだっけ(^_^;)「開幕してから短い期間に、すごく変化した公演でした」から始まって、シャングリラという作品を「やわらかな卵というか、ソフトシェルクラブのようなというか…」という微妙な表現で説明し、「こんな(興味深い?)作品をいまの宙組に与えていただいて、ありがとうございました」と感慨深げに言っていた…ような気がします。


楽のアドリブは、大きかったのが、轟天号が走り出した時に置いていかれたのがソラだったこと。慌てて走るソラが滅茶苦茶可愛かった!!
場面の語り手として上手で話をしているカイちゃんが、一生懸命大きな声&オーバーアクションで話していたのも面白かった(^_^)

あとは、ヤンヤンの店で笹良さんを囲んで何かプレゼントしていたのと、さっつんがラストの村人で、ミウをじろじろ見ながら「……しかも可愛いし」って言ってたこと、くらいかな。
役者一人一人がいろいろ考えながら、回りの空気を読みながら芝居を作っているのがなんとなくわかる、良い楽でした。

僅かな時間ですが、お休みを満喫していただいて、みんなで一緒に東京へ起こしください(はぁと)。
東京で、お待ちしています♪
花組大劇場公演「虞美人」と、宙組バウホール公演「ジュ・シャント」を、二本まとめて観劇してまいりました。


「シャングリラ」ドラマシティ公演を無事終えたまさこちゃん以下のメンバーと一緒にバウを観て、水さん以下の雪組のみなさんと一緒に大劇場を観て、なんだか幸せに浸りきった一日でした(^ ^)



「虞美人」は、木村さんの作品が苦手な猫が観劇前に予想していたより、ずーーーっと面白かったです♪

まとぶんの項羽は格好良かったし、壮ちゃんの劉邦が華やかでとても良かった♪
ただ、(白華)れみちゃんの役(戚夫人)が予想外にやりようのない役で、それがかなり残念でした。なんだろう。彼女自身のドラマが描かれてないのは仕方ないと思うのですが(←木村さんだから)、せめて劉邦の心を救う天使としての存在意義を与えてあげてほしかったと思いました。そのためには、劉邦の苦しみ(「私は誰のことも愛したことが無い…」)を唐突なナンバーひとつで説明しようと無理なことをしないで、もっと前から伏線をはっておくとか、もう少し場面を与えて、その苦しみに説得力をもたせるべきだと思うんですよね。
人の心を惹きつける華やかな覇者らしさ、「豪放磊落」を劉邦のキャラクターを説明するキーワードにするならば、「誰のことも愛したことが無い」はありえんだろうに。

せっかく、れみちゃんの戚夫人を観に行ったのになー(涙)。
ラストの下手花道だって、出てることにも気づかない方が多そう…(涙)。とても良い表情でお腹を撫でているので、観てあげてくださいね。(←上手花道から戚夫人を睨んでいる呂后/花野じゅりあも素敵です♪)(しかし、あの場面が冒頭のプロローグに繋がっているというのは、初見ではちょっと判り難いのでは(T T)。



まあ、でも、項羽と交わした“義兄弟の契り”の証が残る手を凝っと視ながら全てを呑みこむ漢の高祖(劉邦)はとても良かったし、「二人を偲び、紅い花をこう名付けよう…」と詔しながら歌う「虞美人草」にはかなりぐっときました。

大陸の広い空間を舞台に繰り広げられる複雑な大河ドラマを、よくまとめて一本の芝居に仕上げたな、と思います。
白井さんの脚本がどうだったのか全く知らないので比較できないのがとても残念です。どなたか初演をご存知の方、変更点をまとめてくださらないかしら……。




っていうか。
この話って、ぶっちゃけ主役は張良(未涼亜希)と范増(夏美よう)ですよね?
なんというか、「三国志」を題材に「劉備と曹操」みたいなタイトルで脚本を書いたけど、いざイタに乗せてみたら、主役は諸葛孔明だった……みたいな感じ。

で。
観劇してから、新人公演のキャストを思い出して、ちょっと奮えました。
だって、新人公演って、張良=アーサー(煌雅あさひ)、范増=真瀬(はるか)ですよっっ!!
楽しみすぎる……。


と、ちょっと話がよれてますが、速報はこんなところで。
続きはまた後日。





次に、宙組バウホール公演「ジュ・シャント」。

私。実はこの作品、タイトルを勘違いしておりまして(^ ^;。
正しくは「ジュ・シャント」。「ジュ・テーム」の「ジュ」=「私は」、「シャンソン」の「シャン」(っていうか、カンツォーネの「カント」のフランス語読み?)=「歌う」で、「私は歌う」というタイトルなんですね。あははは。この日記は一応修正しましたので、間違いに気づいていらした方、忘れてください(滝汗)


いやぁ、カチャ(凪七瑠海)と(花影)アリスのお似合いっぷりが凄かったです!(*^ ^*)。
似合うだろうなあと思っていたし、「カサブランカ」でも似合っていたし、稽古場映像でもすごく良かったけど、その予想をさらに大幅に超えるお似合いっぷりでした!!
お人形みたいでかーわーいーいー!



カチャは、一幕のポジティヴで明るい、天才肌のアーティストっぷりがよく似合っていました。溌剌とした若さと少年性、ピーターパン的な存在感が、役としてうまく生きていたと思います。
一幕でコンビを組むジョニー(鳳樹いち)との並びもよくて、とにかく「生きることが楽しい!」というパワーがありました。

二幕も、シャルルは永遠のピーターパンみたいな人なので、カチャのキャラには合っていたと思います。ただ、物語がどんどんシリアスな方向に行くと、ちょっと浮いてしまうというか、そのシリアスな世界を泳ぎきろうという気概はあまり感じられなかったなあ……本当にピーターパンなんじゃないか、と思いましたわ(^ ^;ゞ
あと、ちょっと「シャルル・トレネ」の役を演じるには、歌が若干厳しかったかなあ……。
原田さんも、初主演でいろいろ大変なんだから、もう少し音域を考えてあげればいいのに、と思いました。(カチャは低音が非常に弱いので…)



いちくんのジョニーは、一幕はシャルルの相方として大活躍。出番も多いしナンバーも多いし、しかもその全てをきっちりこなしていて、物凄く格好良かったです♪
そのぶん、二幕はあまり出番が無いのですが(←現実にも、シャルルが兵役に赴くのと前後してコンビは解散し、復帰したシャルルは別の人と組んで活動を続けた)、レビューシーンのダンサーとして踊ったり、出番は少なくてもめちゃくちゃ素敵でした(*^ ^*)。



みーちゃん(春風弥里)は、ジョニーとは逆に一幕はほとんど出番無く(←最後の3分くらいかな?)、でも、その分を取り返すかのように二幕はいい芝居をみせてくれました。
さすがに上級生の貫禄があって、とても魅力的でした。
新人公演なんかでは専科さんの役でさんざん主役を食ってきた人ですが、今回はちょっと脚本的に穴のある役なので苦戦していたかな。でも、そこを自力でカバーできるようになったら鬼に金棒だな、と思いました★
ぜひぜひ、次に繋げるためにも、がんばってほしいと思います!





で。

この作品の主演は、どう考えてもミスタンゲットの美穂圭子、だったと思います(真顔)。
凄かった!!美穂さん、専科に行って弾けたなあ……。ここ数作、やる役やる役どれも全部アタリ役じゃないですか?
素晴らしいです、本当に。また宙組に出演してくださいね~っ!!




磯野さん・すっしーさんのベテランコンビ(←この二人は“親友”だったらしい)も良かったし、
その二人に伍して渡り合う演出家役のえなちゃん(月映樹茉)も、とても良かったです(*^ ^*)。えなちゃん、まだ研4なのに、どうしてそんなに巧いんだ(汗)。で、二幕のフランス兵とかの小芝居はいったい(^ ^;ゞ。やっぱり92期は侮れないわ……。



モンチ(星吹彩翔)は、一幕でシャルルと一緒に撮影所の小道具係をしていて、ちょこまかと小芝居していたのがめっちゃ可愛かったです♪撮影所をクビになるシャルルを心配そうにみつめているところとか、あの大きな目がうるうるしていてとても印象的。
あとは、レビューシーンでいちくんと対で踊っていましたね。さすがにキレイなダンスだなあ、と。
今までモンチは(蒼羽)りくくんと対になってることが多かったのに、今回は珍しくピンで、しかも良い役で嬉しかったです(いや、ドラマシティ組の二人も凄く良かったんだけど)。
みんな、次の公演が楽しみだなあ★



あっきー(澄輝さやと)は、二幕はみーちゃんの部下のドイツ将校。だいぶ台詞も良くなってきたなあと感心しました。こういうのは、諦めずに台詞を与えて強制的に芝居をさせるっていうのも大事な育て方なんだな、と納得しましたね。
一幕は撮影所スタッフのアルバイトを(?)。今回の座組は、宙組にしては小柄な人をバウにそろえているので(←みーちゃん以外)、その中では、その長身と抜群のスタイルがめっちゃ目立ってました。さすがビジュアル派、カッコいい(*^ ^*)。




女役陣では、とりあえず美風舞良さんがミスタンゲットのマネージャー(?)みたいな役で、いつもの弾けっぷりとは違い、きっちり抑えるところを抑えていたのはさすがでした。個人的にははじけた美風さんが大好きなので、ちょっと残念でしたけど(^ ^)。
えっちゃん(大海亜呼)は、、、撮影所のメークさん、なのかな?すみません、撮影所のシーンは常時わらわらと人がいるのでそれぞれの仕事が今ひとつわからなかったのですが、ダイナミックなダンスをたくさん見せてくれて格好良かったです♪ あと、二幕のレビューシーンでは、舞姫さんと二人でダルマになっていて、すごい迫力でした(*^ ^*)。原田さん、やるなあ(^ ^)。





作品については、楽が終わってネタバレ解禁したら少しコメントしたいと思います。
が、とりあえず、原田さんGJ、かな♪

宙組っ子一同、みんな楽しくがんばっているようなので、ぜひぜひ皆さま観に行ってあげてくださいね★


ただ、時代も場所も宝塚で良く取り上げられるところ(←特に、「カサブランカ」直後の宙組ファンは良く知っている)だし、二幕の展開もありがちな展開なので、もしかしたら、長くファンされている方は既視感があるかもしれないな、と思いました。

ま、でも、脚本的には良く出来た佳品だったと思います。新人演出家のデビュー作品としては充分な出来なんじゃないでしょうか。
「BUND NEON~上海」とか、「シャングリラ」とかとは、基本的なストーリーの破綻レベルが違う、っていう感じ。
……だけど、「BUND NEON」や「シャングリラ」が「ジュ・シャント」に比べてつまらないか?と言うと、全くそんなことは無いんだから、不思議なものです(^ ^;ゞ。





ちなみに。この作品を観終わって最初に思ったことは、カチャでピーターパンが観たい!!でした。(←かいちゃんもグラフで書いてたな…)
アリスのウェンディもぴったりじゃないですか?あと、フック船長はみーちゃんで、タイガーリリーがえっちゃん、とか、どうです?(^ ^)

……ティンカーベルは、ぜひぜひ、藤咲えりちゃんで!!
(←はいはい)



東京芸術劇場中ホールにて、TSミュージカル「Garantido~生きた証~」を観劇いたしました。
(2月の落穂を拾わせていただきます)



謝珠栄さんが企画・演出・振付を手がける「TSミュージカルファンデーション」。
私は「黒い瞳」の謝さんの振付が大好きで(^ ^)、「天翔ける風に」初演以降の作品は、予定が合う限り観るようにしていました。でも、公演期間があまり長くないので結構抜けている作品があって、、、この作品の前身となった「砂の戦士たち」も、観たい観たいと思っているうちに公演が終わってしまってとても残念だったのを覚えています。

まぁ、解説などを読むと、「砂の戦士たち」と「Garantido!」の関係はあまり深くないみたいなので、あまり気にせず楽しんでまいりました♪




「現代」の日本で、ある劇団が公演の稽古に入っている。
この公演は、その劇団の“前主宰”=「先生」の追悼公演であり、“新しいリーダー”=「演出家」である吉村(吉野圭吾)のデビュー作品でもあるらしい。

新作の舞台は第二次世界大戦中~戦後のブラジル。
そして、テーマは『仲間』。彼の地に生きることを選んだ日系移民たち(&二世たち)の、苦悩と苦闘のものがたり。

アマゾンの開拓を夢見てブラジルに移住した日本人たちは、1942年の日本ーブラジル国交断絶により、『敵地』の真ん中に放置、いいえ、“放棄”されることになりました。
アメリカにいた日本人二世・三世たちの苦労話はイロイロ伝わってきていますが、改めて考えてみれば、日本政府の肝いりで移民(国策移民)したブラジル移民たちの苦労も、なみなみならぬものだったはずですよね。
勤勉で真面目な日本人は、現地人たちともうまくやっていたはずなのに。ある日突然てのひらを返したように態度が変わる。
焼打ち、略奪、そして収容所。殺されはしなかったにしても、土地は荒らされ、財産は奪われ、、、、夢を抱いて広い太平洋を渡り、気候も違う食べ物も違う病気も違う……さまざまな苦労の末にやっと食っていけるようになったところで、突然巻き込まれた「戦争」。


勝手に戦争を始めておいて、迎えには来なかった、日本政府。
それでも、「ジャポネス・ガランチード(信頼できる日本人)」というアイデンティティを守ろうとした移民たち。



彼らの苦闘と、頭(前主宰)を喪った劇団のアイデンティティを守ろうとする吉村の苦闘を縒り合わせて、「仲間とは?」というテーマを投げかけた一幕。
戦後のブラジルで、自分たちの育てた作物の販売権を取り戻し、『開拓民』として生きていこう!とがんばる若者たちを、『仲間意識』はつくるものじゃない、と気づいていく劇団員たちの目覚めと対比して描く二幕。

二重構造を持つ作品の中で語られるのは、自分たちのアイデンティティを護るために支払われるものと、「仲間でいる」ために払われる犠牲の対価………みたいなものなのかな、と思いました。
非常に勝手な解釈ですみません(^ ^;ゞ






宝塚ファン的には、「夢をかなえるために」船を作るぞ!という展開が、「パリの空よりも高く」の原作である「花咲く港」を思い出させてくれて、ちょっとウケてしまいました(*^ ^*)。
ここできっと嵐が来て、マストが倒れそうになるのよ、でも吉野くんが一人で支えるんだわきっと!!……いや、もしかしたら、支えるのは樹里ちゃんかも……などと、どんどん想像が膨らんだ数分間でした。

……実際には、嵐ではなく、悪意を持つ『ヒト』の存在によって船は傷を負うのですが。



この『悪意を持つヒト』の登場が若干唐突(伏線が無いの)で説得力に欠けたことと、
ラストの展開が…というか、ラストのオチが今ひとつすっきりしないものであったことが残念ではありましたが、総じて非常に面白い物語だと思いました。
生まれたところがイコール故郷なのではなく、自分で選んだ故郷への忠誠心、というテーマの切実さは、非常に謝さんらしいところだと思うんですよね。
故郷=無条件に自分を受け入れてくれるところ、というふうに捉えるならば、『ホンモノの仲間』は故郷となりうるわけです。
だから、自分自身も選ばなくちゃいけない。今の時代、帰属しうるモノはたくさんあるわけです。その中の、どれを自分の「故郷」とするのか?そして、自分はその「故郷」にとっての「故郷」になれているのか、と。

謝さんらしいテーマだな、と思いながらも、あれこれ思い悩む自分がいました。

「ジャポネス・ガランチード!」
そんな魂の叫びに、心洗われながらも。




吉野圭吾
吉村(某劇団の新しいリーダー)/関川カツオ(移民)
基本的に彼の視点で全ての物語が動くので、とても大変だったと思います。
でも、すごく良かったです!さすがだなあと感心しました★TSにも又出て欲しい♪



坂元健児
紀元(某劇団の客演者で、今回の新作の脚本家。吉村の友人)/山田アキラ(日系二世)
「仲間」のあり方を探して苦しむ吉村を一歩離れて見守りながら、自分自身を探している彼が、とても切なくて良かったです。
最後に答えを見つけた紀元と、アキラのモノローグがリンクしていくのがすごく良かったです。
……ラストは、脚本的にちょっとイマイチ…という感じでしたが、坂元くん自身はすごく良かったです。あの、絶妙に『一歩離れた』感って、彼の特技のような気がします。他に、ああいう存在感で舞台に居られる人って思いつかないような気がする…。



畠中洋
畠野上(某劇団の劇団員)/ゲンゾウ(移民)
役としてもいろいろ語りたい役ですが、とにかく畠中さんは格好良くて素敵でした!(きっぱり)
他に言うべきことはございません。(……えっ?)




樹里咲穂
千里(元は某劇団に所属していた女優。新作に客演予定)/ヒデミ(日系二世)
クールであまり感情を表に出さないけれども、誰よりも真剣に作品に取り組んでいた千里。最近メジャーデビューして別の事務所に移籍した元劇団員という設定がぴったりはまっていたと思います
先生の追悼という気持ちだけでなく、劇団が変わっていくのをきちんと見届けたいんだろうな、と、そんなことを思いました。

ヒデミは、たしか幼い頃に両親を亡くし、移民団の若者たちに育てられた…という設定だったと思います。戦争中は収容所に入っていたけれども、戦争が終わってそこを出て、でも女の子一人で生きて行けるはずもなく、娼婦まがいのことをして生き延びて、移民団のいるアカラまで歩いて戻ってきたところで舞台に登場、みたいな感じ。
「そんなこと(←身を売るような真似)をしてまで、なぜココへ戻ってきたのか?」と問われたヒデミは、「だってここには、パパとママのお墓があるから」と答えます。
「無縁仏になんてしたくない」と。

そんな彼女を憐れんだ移民団の若者たちは、彼女を関川(吉野)と結婚させます。
……えっ?と思いましたが(^ ^;ゞ。まあ、多分、設定を考えると、ヒデミはまだ子供みたいな年頃なんだと思うんですよね。せいぜい16,7?樹里ちゃんと吉野さんが演じているからちょうどお似合いの二人に見えちゃいますけど、実際には相当に年の離れたカップルだったんだろうな、と。
二人のラブラブ場面はあまり無いんですが、建設中の船の側でちょっと言葉を交わす場面が、私はとても好きでした。

紅一点だった樹里ちゃんですが、ショートカットだし衣装もシンプルでパンツが多かったので、あんまり紅一点感はなかったなあ~(^ ^; 下手に色気があると辛い役なので、樹里ちゃんでちょうど良かったんだと思います。謝作品の並み居るダンサー陣に一歩もひけをとらず踊りまくる姿の格好良さといったら(はぁと)、さすが!!という感じでした♪



西村直人
西尾(劇団員)/タダオ
いやあん、かっこいい♪♪
ベテランの劇団員で、「どうしてアイツ(吉村)がリーダーなんだよ。納得いかねぇ」ってぶちぶち言ってる姿も可愛かったし、移民団の中でふらふらしている姿も素敵でした。
ああいう役、似合うなあ……。っていうか、謝さんの信頼篤いよなあ……。



岸祐二
根岸(劇団員)/山田ノボル(アキラの兄)
この人が、どちらの物語でもキーマンとなるのですが、芝居も歌もさすがの巧さでした。



伊礼彼方
伊藤(劇団員)/イチロウ(日本人の父とブラジル人の母の間に生まれたハーフ)
彼が一番、劇中劇の現実に近いひとなんですよね。チリ移民のお父上と、チリ女性の母上。この人がいてこその、この作品だったような気がします。
100%の日本人ではないからこそ、誰よりも『日本』への憧憬が強かったイチロウ。彼の気持ちを憐れむのは簡単なことですが、最初から『与えられた故郷』を持たなかった彼が、『日本こそ我が故郷』と定めたからこそ、裏切りに加担してしまう……その想いがひどく切なかったです。
ひょうひょうと演じているようで、結構苦しんだんじゃないかなあ、なんて勝手な想像をしてしまいました(^ ^;ゞ



他の出演者は、良知真次、川本昭彦、平野亙、島田邦人、上口耕平。謝さんが選ぶにふさわしい実力派ぞろいで、面白かったです♪





で。
本題とはあまり関係ないような気もするのですが、、、
吉村が継ごうとする「劇団」の前主宰、亡くなられた「あずませんせい」は、元東京キッドブラザーズの東(ひがし)由多加氏をモデルにしているのでしょうか…?私は実は東氏の作品を直接観たことはないのですが、謝さんのなみなみならぬ思い入れを感じて、映像でもいいからちょっと観てみたい、と思いました。





……今プログラムを見ていて、初めて気づいた事実がひとつ。
エレクトーン演奏=林アキラだったのか!!
ええええっ?アンコールでミュージシャンたち挨拶に出てきてたよね?何故気がつかなかったの、私っっ!?



宝塚歌劇団 8月以降の作品が発表されました。



まずはやっぱり、コレに食いついていいですか?


9月4日に始まる宙組全国ツアー公演で、「銀ちゃんの恋」再登場!!


いやはや。


バウで初演、
ドラマシティで再演、
そして、全ツで再々演、、、、

出世魚みたいですね。
出世作、は違う……よね?(←違います)



そ、そういえば。
青年館の千秋楽で、眉月さんが「いつかまた銀ちゃんに逢えるかも」って言ってたな……。
まさか、銀ちゃんが全国のみなさまに会いにいくとは思ってませんでしたが。



大好きな作品ですし、映画のファンの方がいらっしゃるかもしれないな、と思いますし、
全国ツアーでこの作品を上演するのは、冒険だけど面白い試みになりそうだな、と思います。

でも。

……二年前のドラマシティ&青年館で、とっぷり浸かって底の底まで突き抜けそうなくらい嵌り込んだので、もう一度あのテンションを取り戻せるかどうか?、というのは……正直なところ不安もあります。

個人的には「大江山花伝/ファンキー・サンシャイン(Appasionado!!2でも良いけど)」で決まりだろうと勝手に予想していたので、衝撃も大きい……。
なんだかんだ言っても、全ツはショーつき(プロローグか中詰めで客席降り!!)が良い、と思っていたりするので。

楽しみなのは楽しみなんですけどね。石田さんも、祐飛さんも、すみ花ちゃんも、きっと前回とは全く違う作品にするべく頑張ってくださるでしょうから。
名作なのは間違いないし♪



それにしても、ヤスと橘はどなたが演じてくださるんでしょうか?
個人的には、祐飛さんが蘭トムさんとがっつり組んで芝居をしているところを観てみたいので、蘭トムさんのヤスを観てみたいなーと思っています。
最近のイメージはちょっと違うんですけど、「月の燈影」の頃のイメージを外挿すると、蘭トムさんって案外ヤスも嵌るんじゃないかと思うんですよね(^ ^;ゞ
(汐風)幸ちゃんやみつるくんと、全く同じに演じる必要は全く無いんですもの。

みっちゃんにも出てほしいけど、まあ、このツアーの裏でバウ公演がある場合、春が若手(カチャ)だったので、秋は久しぶりにみっちゃんに回ってくる可能性が高そうですもんね(^ ^)(←もしそうなったら、今度こそ青年館付きですよねっ?)


橘は大ちゃんで観てみたいけど……うーん、でも、ともちんも似合いそう、かな?
めおちゃんがあんなに嵌るとは思わなかったからなー、今回も思いもよらない人が似合うのかも。

銀ちゃんの子分とか、監督と助監督とか、芝居としての遣り甲斐のある役がたくさんあるので、うまくみんなが活躍できるといいなあ、と思います。
なにはともあれ。祐飛さんの銀四郎にもう一度巡り逢える喜びに浸りに、全国津々浦々まで遊びに行けたらいいなあ、と、(ちょっと遠目をして)考えています♪



……で、
朋子=(藤咲)エリちゃん、に、萌えていても良いでしょうか。

すみ花ちゃんとエリちゃんの、同期対決が観たい!!




今日の大劇場公演の演目発表は、花組と、月組でした。



まずは、花組。7月末から始まる公演は、、、

ミュージカル『麗しのサブリナ』(脚本・演出/中村 暁)/スパークリング・ショー『EXCITER!!』(作・演出/藤井大介)

名画シリーズ……いや、むしろボギー(ハンフリー・ボガート)シリーズですか?
いやあ、良いですよねえ♪ まぁ正直、中村暁さんかあ(↓)という気持ちも若干はあるのですが、『サブリナ』の物語は宝塚っぽさのあるシンプルな物語だし、なにより、ヘップバーンな蘭ちゃんも、ボギーなまとぶんも、そして、ホールデンな壮ちゃんも(!)、いろいろとってもとっても楽しみです(*^ ^*)。

しかーし、ショー「Exciter!!」の再演には本当に驚きました。
これまた、出世こそしませんが(←最初から大劇場だもん)、役替りどうするんでしょうね?
ある程度大きな役がついていて、8月までに卒業するのは、彩音ちゃん(⇒蘭ちゃん)とマメちゃんくらい?……うーむ、変化をつけるにしても難しい気がしますが……藤井さん、よろしくお願いします~~!!



そして、月組。9月3日から始まるきりやんとまりもちゃんの公演は、、、

ミュージカル『ジプシー男爵』(脚本・演出/谷 正純)/グランド・レビュー『Rhapsodic Moon』(作・演出/中村一徳)

おお、こちらはなかなか良さそうな感じですね♪♪
ヨハン・シュトラウスIIのオペレッタ「ジプシー男爵」を元にした、谷さんのミュージカル。
谷さんのミュージカルといえば、「CANーCAN」という名作があるようですが(←猫は未見)、今回もうまく嵌りますように(祈)。

中村一徳さんのショーは、どれも楽しい作品だらけ♪大好きなので今年も登板があって嬉しいです。
明るさと力強さのある新コンビのために、谷さん・中村さんには本当に真剣にがんばっていただきたいです♪
観にいくぞーーーーっ!!!



日本青年館にて、宙組公演「シャングリラー水之城ー」を観劇してまいりました。



目立った変更点は無かったのですが(11時を観て変更かと思った台詞も、15時では元に戻っていたし……)、空間が広くなったので一人一人の立ち位置が違い、その距離感や関係性がずいぶん違って見えました。
そのせいなのかどうなのか、一人一人の芝居がドラマシティのラストから物凄く大きく変化していて、その変化ぶりに吃驚して、一日が終わりました(^^)。中でも、面白かったのはルイ(七海ひろき)とヒョウ(蓮水ゆうや)……だったかな。

しかーし。
その芝居の変化を書く前に、今日の三時公演で休演者がいたので、それによる役替りについてメモさせてください。
#すみません、微妙にネタバレているかも。


休演者:実羚淳(体調不良により休演)。

子供時代のヒョウ役の研1さん。
台詞とかは無いけど、子供姿が可愛い♪ ぼーっとした雰囲気が好きで、今後を楽しみにしていたのですが。突然だったので、心配……。

11時公演で、二幕冒頭の兵士が一人足りない(8人しかいない)のでおかしいなあ、と思ったのですが、その時は誰がいないのかわからなくて……その後の芝居にはちゃんと全員(勿論実羚くんも含め)出ていたので、あれは何だったんだろう?と思っていたんですよね。
でも、15時の開演前には私は何も気づかず(ロビーに掲示は出ていたらしいですが)、、、(汗)一幕の途中で気がついて、とても驚いたのでした。


後から聴くと、11時公演の傘のダンスも代役だったらしいので、突発的な怪我か何かで踊るのが難しいという状況だったのかな?(子役で駆け込んでくるときはどうだったかな……)元々台詞はない役なので、もしかしたら風邪とかかもしれませんが。
早く元気になって復活してほしいし、大劇場までには完全に元気になってほしいです(祈)。



さて、それでは代役リストを。

第一場 回想
村人役は、たぶん、実羚くんを抜いて4人でやっていたと思います。
休演に気がついていなかったので意識していなかったのですが、あれっ?フォーメーション変わったのかな?と思ったので。


第二場 プロローグ
たぶん、実羚くんが抜けただけだと思います。


第六場 検問
ここは……すみません!!気がつきませんでした。
誰がやっていらしたのか、ご存知の方は教えてください。…もしかして、さっつんかな?
【3/28追記 確認しました。さっつんが出ていました】

第八場 回想
子ヒョウ役の代役は美月遥くん。背が高いので衣装がちょっとつんつるてんでしたが(汗)、本役の実羚くんより目つきが鋭くて、大きくなったらちーちゃん(蓮水ゆうや)になるのが納得できる感じ。
いや、実羚くんも、ちゃんとナウオンでちーちゃんが話していた「愛を知らずに育ったので、子供の頃はちょっと自閉症っぽい感じ(←言葉はだいぶ違うと思いますが)」という説明に沿った芝居……なのかもしれません(汗)。

そして、水を奪いに来る村人(美月)には、さっつん(風羽玲亜)が入っていました。
ちなみに、ねこが最初に代役に気がついたのは、このさっつんでした。……台詞の声が違う!!と(汗)。いやー、やっぱり相当なさっつんのファンなんだな、私、と(^ ^)。
アイスに刺されて死ぬ場面の濃さがたまりませんでしたわ(汗)。


第九場 九龍客桟
ウェイターの代役は風馬翔。いやー、なんかすごく愛嬌があって可愛かったです。先刻まで子アイスだったくせに(^ ^)。なんか、モップでひたすら掃除をさせられていて、メチャメチャ可愛かった♪

さっつんが直前の場面に最後まで出て(←死んで)いるので、場面の冒頭に下手から出てくる中国服のカップル(さっつん&夢涼りあん)はカット。場面が店の中に移ったときに、下手のテーブルに座っていたと思います。
美月くんと結乃かなりちゃんのカップルはちょっと遅れて出てきたような?いつもとメークが違うせいか、美月くんが格好よくてドキドキしました(*^ ^*)。

天風いぶきさんと彩花まりちゃんのカップルは。いつもどおり壇上の下手に居たのですが、普段は上手側でかけるくんと組んでいる真みや涼子ちゃんは、階段下で客の一人としてうろうろしていたと思います。で、撃ち合いが始まった後で階段を昇ったらしく、気がついたら壇上の下手側で、彩花まりちゃんと二人、ちーちゃんに押しのけられていました(^ ^)。


第14場 水之城
たぶん、子ヒョウに美月くんが入って、美月くんの本役の中国服の男がカットされたんだと思います。


第二幕
第一場 戦場
ここは一人少ないまま、フォーメーションもあけたままやっていました。


第四場 回想(傘)
実羚淳⇒愛月ひかる(ちーちゃんと相合傘)
美月くんがいつもの傘に入っていたので、あれっ?と思ったら、そこだけ愛ちゃんでした。


第六場 タイムリミット
ここも、普通に警備兵から一人抜いてやっていたと思います。フォーメーションは微妙に修正していたかな?


第九場 シャングリラ
実羚淳⇒美月遥


で。
フィナーレの美月くんは、男の子ではなく、中国服のいつもの美月くんでした。
前場から相当な早替りだと思うんだけど、そこは拘りなんですかね。

パレードで子供たちが並んだときに、子ヒョウの美月くんがいないので、ちょっと焦りました(^ ^;ゞ。上手側の大人たちの中に、いつもどおり居るんですけどね。

まあ、立ち位置とかを変更する時間は無かったんだろうな……。
一番最後に、それぞれ親しい人と寄り添って幕が降りるシーンも、結乃かなりちゃんは一人で立っていて、ちょっと寂しげだった……。
【3/28追記 今日は、ちゃんと立ち位置を変更して、子ミウの夢涼さんが一緒でした♪】




そんな感じで、代役報告は以上です。
明日はどうなるんでしょうねぇ……。っていうか、公式サイトにちゃんと休演の案内を出してほしいなあ。それなりに役がついているんだから!!


と、いうわけで。芝居の内容については、また後日☆



日本青年館宙組公演「シャングリラ」。


青年館公演も、金曜日に始まって週末を超え、明日(30日)で、もう中日になるんですね。
ドラマシティの初日があいたのが、ついこの間のような気がするのに。(しみじみ)


…と、感慨にふけっていても仕方が無いので、
とりあえず、まずはネタバレな呟きにいきたいと思います(←いきなり)
ネタバレ、というか、たぶん、観ていないと意味がわからないかと思いますが、どうぞご容赦くださいませ。




さて。

……ここ数日、寒さがぶり返していますが、皆様風邪など寄せ付けていませんか?
猫は、なんだか喉がいたいな~とか思って、ちょっとマスクを出してみたりしました(汗)。

で。
ここ数日の東京の寒さに、最近あまり話題になることもなくなってきた『核の冬』論争を思い出しました(^ ^;ゞ。
『核戦争後の日本』を舞台にした作品に嵌っているせいでしょうねぇ……。


核兵器の使用による粉塵の大量放出。そのために太陽光の入射が減少する状況が数ヶ月間続くことによって、氷河期化を含む深刻な気候変動が起こる。1980年代に、カール・セーガンらが提唱した理論は、その後の様々な映画やSF小説に大きな影響を与えましたが、小柳さんは今回の作品で、気候変動の設定をどうお考えなのかしら、などとふと思ったりします。

そもそも。
日本が砂漠化するっていうことは、結構難しい話だと思うんですよね。
地球の自転方向や公転方向、さらには公転面に対する角度などの根本的な条件が変動しないかぎり、日本はそう大規模に砂漠化することはあり得ないはず。大陸の東側、大洋の西側に位置する列島で、緯度的にちょうど雨雲が出来やすい位置。根本的に雨量の多い温帯域なんだもん。海の底だったことはあっても、砂漠であったことは一度もないはず。
この日本が砂漠化するってことは、自転軸が動かないと無理なんじゃないかと思うんですが……そんなことないんでしょうか。



ミュージカル「ユーリンタウン」は、根本的な設定が「世界的な大干ばつ」でした。
水が無い。少なくとも、今の人口を支えるほどの水がない。そこから話が始まって、そして、それゆえに終わる、そういう作品でした。


でも、「シャングリラ」はそうじゃない。最終的な結論は「水はある」というコトなんだから。
いえ、その結論に至る前でも、少なくとも、湧き水は飲める。核戦争によって地表の土が汚染されたから、その土を通った水は飲めない、というだけ。だから、その土が汚れる前(=戦争前)に地下に潜った伏流水は、飲める。
それはすなわち、水が地下資源になった、ということを意味します。
限りある資源になったわけです。その「限り」は、量でははかれない。必ずいつか終わり、汚染した水が混ざってくるはず。だから、その前に根本的な対策をとるしかない。
それで全ての話は通じるんだから、別に砂漠化させなくてもいいと思うんだけど……ぶつぶつ。

しかも、近畿は砂漠化したけど東京は砂漠化していない、と。そういうことですよね?
……それは単に、核兵器の集中投下によって荒地になってから、回復するほどの時間が経っていないというだけで、砂漠とは違うんじゃないか…?それを、作品世界の水不足感を高めるために「砂漠化」とか言い出すから、話がわからなくなるんじゃないか、と(^ ^;ゞ



いや、本当に些細なことで、どうでもいいことです。
細かい突っ込みで長くなって申し訳ない。
っていうか、、、理屈を考えるなと何度言ったら。



ちなみに。
粉塵は意外に重たいもので、生半可な爆発による上昇気流くらいでは、大気量の少ない成層圏に粉塵を押し上げるだけのエネルギーが足りないことなどから、セーガンらが提唱したとおりの『核の冬』現象は実際には起こらないと言われているようですね。むしろ、核兵器の衝撃による火山活動の活発化によって二酸化炭素が放出され、温室効果が暴走するのではないか、と懸念されているようですね。
となると、温室効果の暴走によって平均気温が50度くらいになっている…という可能性も、ありますが。……舞台となっている「現在」の季節がよく判らないけど、あの時点での気温は今の日本の秋程度、っぽいですよね…?(ミウは相当な薄着だけど。子供は風の子?)(←失礼な)




~・~・~・~・~・~

集合日のときからあれこれ書いている名前関係をここでまとめておきます。

『余所者』たちは「アイス、ソラ、カイ、ヒョウ、ミゾレ」。
とりあえずは英語名または日本語名、ってことでいいのかな。(「カイ」だけ例外ですが、「ウミ」は、耳で聴いたときにエッ?と思うからダメなんでしょうね)
アイスが外人部隊の少年兵あがり、ってことで、これは素直にアメリカ系ってコトでいいのかな。
ソラ(とカイ)とヒョウとミゾレは原住民(日本人)。だけど、今の日本は中国系の人々が支配している……という感じ、かな。


砂漠化した近畿地方。
そこの地元民が「フォン、ユン、ラン、ミウ、ルイ、ソウ、コウ」。
フォンとユンは中国語ですが、他のはどうなのかな。前にも書きましたが、「風」を「フォン」、「雲」を「ユン」とルビを振った小説で、「紅」は「ホン」だったんですよね。同じ一族なのに、なんであえて違う時代の読み方になっているんだろう?
「フォン」と「ホン」じゃ耳で聴いてもわからないから、あえて、というのも考えられますが、、、ま、でも、いずれにしても中国系の人たち、と思っていいのかしら。


中国に割譲されていた新宿周辺。
そこで活動する「ヤンヤン、フォンフォン、ブンジャク、ヒエン」。
これは露骨に中国系の名前だけど、近畿地方の人々とはかなり違う。ん~、いうなれば、新宿近辺にいるのは中国階級の中でも支配階級に近いひとたちで、近畿地方あたりにいて神官とかやってる人たちは、もっと民衆クラスの人たち。……そんな感じ?




~・~・~・~・~・~

あの『シャングリラ』って、謎のカタマリですよね。

誰一人警備がいないのは、まぁ、わかるんです。差別を受けた余所者5人が家族として身を寄せ合って暮らすための家だから、家族以外の者は入れない。
おそらく、シャングリラに入れるのは、アイスとソラとヒョウとミゾレの4人だけ(←カイは出られないから入ることもない)。捜索の報告も、他の情報も何もかも、外からの情報はヒョウが受け取って中へ報告するし、シャングリラの中に軟禁されたランとフォグの世話は、基本的にミゾレが一手に引き受けている。
家族経営なんですよ、あの王城は。

だから。
原則として家族でない人が自由に動くことなど想定されていないから、ランが拳銃一丁でミウを連れて逃げ、もう一度王城に戻ってフォグをつれてくる、などという荒業が可能になる。
おそらく、中からは開けられるけれども外からは開けられない構造(←オートロックと何が違うんだろ?)になっているんじゃないかな、と思うんですが(←核シェルターという本来の開発目的を考えれば、そういう仕様でってもおかしくない)、、、ミウを連れて外に出るとき、ミウを安全なところに送り届けたらフォグを助けに戻ってくるつもりで、ドアが閉まらないように細工をしていたんじゃないかな、と。(←もし本当にそうだとしたら、頭の回る人だなあ、ラン)


で。フォグを連れに戻ったとき、シャングリラは完全に空っぽでした。
ヒョウは死に、アイスとカイとミゾレはソラを求めて外に出てきているんだから。

……そもそも、なぜアイスたちはソラが来ていることに気がついたんだろう?
あの長い階段には、監視カメラがあった……のかな。
それとも、アイスの野生の勘?(^ ^;ゞ



核シェルターには当然自家発電機があるはずなので、照明関係は外も含めてそれでまかなわれているとしても、ずいぶんと大規模なマシンであるらしい浄水器「オンディーヌ」の動力も賄えた……んですよね?
凄いなあ。
同じような目的を持った『放射能除去装置コスモクリーナーD』なんて、宇宙戦艦ヤマトの動力のほとんどを食ったんじゃなかったっけ?
そういえば、あれはオゾンを大量に発生させて放射能を除去する、という、何がどうなってそういう結果が出るんだ的な理論でしたが、フォグの放射能除去理論って、いったいどういうものなんだろう……。




同じ東京で水源を守る警備兵にさえ、全く顔を知られていない、王。

なにしろ、ソラ(とカイ)は、本人たちが名乗るとおり「シャングリラの王」なのであって、「日本の国王」では、ない。
だから、さっつん(風羽玲亜)の「兵士」が、一幕前半の砂漠で唐突に叫ぶ「貴様、国王軍に逆らうのか!?」という台詞に出てくる『国王』と、ソラやカイは違うモノかもしれない(←だって、あまりにもソラの顔を知らなすぎじゃない?<さっつん)


でも、忘れちゃいけない。彼らは十年前に蛇の目一座の故郷を侵略し、滅ぼしている。
それは一応「国王軍」だったし、少なくとも指揮官の一人はソラだった。
 このときソラが15,6歳での初陣だったとすれば、現在のソラは25,6歳。
 そして、回想シーンは何歳なのかな?(^ ^)。



そして。
回想場面のエピソード(ミウとの出会い)を考えれば、カイの目を斬った男=水源を守る神官一族のリーダーの一人であったと考えて問題ないはず。
つまり、『水源の村』は、ソラにとって弟の眼の仇だった。
そしてソラは、この闘いで弟の復讐を果たした。


アイスにとっては水源を奪取する(=人々の生命線を握る)ための侵略戦争、
ソラにとっては、弟の眼の仇討ち。

その目的のずれが、二人の間に亀裂を生む。


ソラは、仇を討ったことで冷静さを取り戻し、アイスのしていることに疑問を抱く。
水源を奪い、その水を封鎖して、何をしようとしているのか?と。

『師』の行動に疑問を抱く。それが、自立への第一歩。
けれども『師』は、溺愛するソラの親離れを、認めようとしなかった……。



……なんだか話が逸れているような気がする……(すみません)。





~・~・~・~・~・~

人間が『仲間』を欲しがるのは何故なんでしょうね。
究極の回答は、「人間が弱いから」、だと思うのです。
弱い生き物は群れる、というのが生物界の基本的な掟ですから。

でも、人間が『仲間』を欲しがるのは、ただ「身を守るためには大きな群れに所属した方が有利」だから、ではありません。
彼らは常に、「緊密な関係」を欲しがります。

協力して戦いに臨み、大きな勝利を得るために。


「ガランチード」でも散々語られた「仲間」というもの。
アイスは言います。「仲間が必要だった。……自分が生きていくために」

彼には仲間が必要だった。
周り中敵だらけの世界を、生き抜くために。
背中を合わせて闘える仲間を得るために、そして何よりも、守りたいと思う家族を得るために。

そして。
守りたいと思う家族を得て、アイスはシャングリラを攻略して自分の城を築き上げ、
背中を預けられる仲間を得て、アイスの心は壊れてしまう。


仲間を信じ切れなかったアイスの歪み。
信じてもらえなかった、ソラの痛み。
……二人とも悲しいな、と思います。

でもたぶん、一番つらかったのは、引き裂かれてしまったヒョウだったんだろうな、と……。
(曰く、「カイは何も気づいていない!」)




この物語で、一番「足りない」と思うのは、家族五人が末永く仲良く暮らしました、的な場面がほとんど無いこと、だと思います。
戦いの訓練をしているアイスとソラ ⇒ ソラの理想を語る「水乃城」の場面は名場面ですが、、、せめてもう一場面!!と思いますね。できれば、ソラがアイスへのリスペクトを語る場面か、あるいは、ヒョウの心を見せる場面。
何かもう一場面、「家族」としてのの場面がほしい……と思います。





~・~・~・~・~・~

実羚くん、今日は復帰したのでしょうか…。
公式サイトに何の情報も出ないのが哀しい。せめて、通常営業日である今日くらいは発表してくれるかと思ったのに(涙)。
下級生だから代役までフォローしろとは言わないけど、出演者として発表はされているんだから、休演しているのか復帰したのか、そのくらいはちゃんと教えてほしい…(T T)。



宙組日本青年館公演「シャングリラ」。

子役の実羚淳くん、今日は出演していたようですね。良かった良かった。
公演もあと三日。ラストスパートがかかったところですよね、きっと。
みんな、がんばれ♪



今日も、昨日の続きで、思いつくままに書いてまいります。
ネタバレ、というより、観ていないと判らない(もしかしたら観ていても判り難いかも……すみません/汗)話になると思いますが、ご容赦くださいませ(^ ^)。




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「水は誰のものでもない」と語る、アイス(悠未ひろ)とラン(蘭寿とむ)。
「水はみんなのもの」と語るソラ(大空祐飛)。
「国はみんなのもの、と兄さんなら言うだろう」と教える、カイ(北翔海莉)。

『戦争前』の水は「誰のものでもなかった」……2010年の日本の水も、「誰のものでもない」んだと思うんですよね。
基本的には無限にあるものだから、それが可能になる。欲しいと思う人には行き渡るだけの量があるから。

でも。『核戦争後』の水は、「みんなのもの」になった。
昨日の日記で書いたとおり、水が限りある地下資源になったから。
欲しがる人に欲しがるだけの量を取らせるわけにはいかない状況だから、誰かが分配を管理しなくてはならない。それは、「誰か」のものでなくてはならない。もし独占されて困るのであれば、「みんなのもの」と規定する以外に、ない。




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ミウ(野々すみ花)を「足手まといだ」というラン。
「一緒に来てくれるか」と問うソラ。

ランにとって、ミウは「守るべき妹」であり、
ソラにとってのミウは、「一人前の女」で「恩人」である、という関係性が如実に出た会話だな、と思いました。
小柳さんは、『世界の構築』みたいな面では相当にぶっ飛んだタイプのクリエーターですが、こういう細かい台詞の端々のセンスは、結構好きです。
もしかしたら、木村さんとかと組んだら案外うまくいくのかもしれない、と思ったりもするのですが、どうでしょうね(^ ^;ゞ。


このミウとランの関係っていうのは、ネットとかで感想を読むといろんなご意見があるんだなーと思ったので、ここで猫なりの解釈を語っておきたいと思います。

最初にあらすじが発表された時は「ミウの恋人」だったはずのラン。
実際に舞台の幕が上がってみると「ミウの想い人」になっていたのにはちょっとウケたのですが、じっさい、ランはミウのことを「妹」として大切にしていて、ちょっとシスコンのケがある優しいお兄ちゃん、という感じなんですよね。
特定の恋人がいない場合、大事なパスワードに妹の名前を使いかねない兄妹には何人か心当たりがあるし(^ ^)、まあ、その程度のことかな、と。


でも。ミウの側は、「言えなかったあの言葉 伝えるため旅に出る」と歌うくらいには、ランに対してソレナリに本気だったんだろうと思えるのに、ランと再会した時点ではそういう気持ちが無くなっているのが判りにくいのかな、と思いました。

私が観劇していて“ここがポイントかな?”と思ったのは、九龍客桟の撃ち合いに続く場面。
自身の正体に怯えて「いっそ記憶だけでなく感情もなくしてしまえばよかったんだ!」と叫ぶソラを慰めるミウ。
ミウが、『守ってあげたい』と思った、初めての男。

今まで「巫女姫」として守られるばかりだったミウが、初めて「守ってあげたい」「救ってあげたい」と思った。それが、ミウの本当の意味での「初恋」だったのかな、と。
……そんなふうに思っていたので、私はミウの気持ちの変化はすごく滑らかにかんじられたのでした……。



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とりあえず(っていうか、いつもどおり?)年表を作ってみました。

・①アイスが軍隊を脱走する
・②アイスがヒョウとミゾレを拾う
・③カイが水源の村で眼を斬られる
・④ソラとカイの母親が亡くなる
・⑤ソラたちがアイスたちと出会う
・⑥(10年前)水源の村が国王軍に侵略される
・⑦(1年前) ランが蛇の目一座を抜けて東京へ向かう
・⑧(開幕) ミウが砂漠でソラを拾う
・⑨(1年後) ミウが蛇の目一座から姿を消す
・⑩(?)  ミウがソラを見つける


順序として、③⇒④⇒⑤なのは間違いありませんが、①・②と③・④の時間関係が不明。
ただ、水源の村での事件のあと、母親がそう長生きしたとも思えないし、他人が持っている水を容赦なく奪う人々が当たり前にいる世界で、子供二人がそう長く生き延びられたとも思えないので、③⇒⑤の期間はほんの一ヶ月とか、そんな程度なんじゃないかと思います。
そう思うと、①・②の方が先でいいのかな、と。

アイスとヒョウ・ミゾレとの関係については、もしかしたらご本人たちにはしっかりとした設定があるのかもしれませんが、ナウオンとかでは何も語られなかったので、ちょっとドラマティックなネタを二通り考えてみました。

(案1)アイスは両親が生きているころからヒョウとミゾレを知っていて、両親が殺されたときに引き取った。赤ん坊二人を育てるために軍隊に入り、辛い訓練にも耐えたが、リンチにあって脱走。施設(?)に預けていた二人を連れて逃亡中

(案2)赤ん坊の頃に親を殺されたヒョウとミゾレは、この時代の幼児収容所みたいなところで保護されたが、物心ついたころには追い出されて、物乞いみたいな生活を送っていた。軍隊を脱走したアイスに拾われ、一緒に逃亡中。……たぶん、アイスには幼い頃に死んだ妹か弟がいたものと思われる(^ ^;。

実際には、みなさんどういう設定で役作りしていらっしゃるんでしょうねぇ?
猫的には、最初から二人を知っていた案1の方がドラマティックかなと思うのですが、この後ソラやカイも拾うことを考えると、あんまりヒョウやミゾレとの関係が濃くなるのは違うかな、とも思うし……うーむ。



まあ、ここで問題にしたいのは、その順番よりも彼らの年齢なんですが。
『金髪の孺子』ではあるまいし、軍隊の指揮官として戦闘に参加した⑥の時点(10年前)で、ソラがローティーンということは考え難い。ということは、それから10年が過ぎて、砂漠でミウに拾われたときは、どんなに若くても25歳は超えているはず。
誰も年齢を言わないので確証はありませんが、まあ、27~8かな?という印象。

しかーし、③④⑤のソラは、言動から推測するに、どんなに幼くても10歳以下には見えない。
となると、⑥までの経過時間は、最大でも8年。……一介の脱走兵がまがりなりにも軍隊を持つまで、と思うと、ちょっと短いかな?でも、それ以上時間をかけるとなると、物語が始まった時点でのソラを37歳(←それはリック)とか、そういう設定にしなくてはならなくなるんだよな………。


アイスは、プログラムの回想シーンで「青年」と表記されているくらいなので、ソラやカイと出逢った時点で10代後半か、もしかしたら20代かも?
となると、物語の「現在」では30代後半か40以上、ってことですか。……髭がなくても若いとは限らない、と(T T)。


ソラとカイの年齢差は、子供時代を見た限りではせいぜい 2、3歳という感じ。
大人になってからのカイは、皆に守られてお蚕ぐるみで生活しているせいか、精神的に幼いままなのかな?という印象ですが。

精神的な成長が遅いからこそ、「守られるべき子供」でいられるんですよね、カイは。
あるいは、わざとそうして何もわからないフリをしているのかもしれない。家族の安定のために。

ソラは、そうはいかなかった。アイスと共に闘って、自分たちの生きられる場所を確保し、生きるための食料や水を確保する。最終的には軍隊を得てカイの仇を討つ。ソラには目標があり、目の前の課題があった。それを一つづつ解決していくうちに、彼はアイス以上に“大人”にならなくてはならかった……。


守られるべき“家の中の子供”になれたカイ。
“子供”を守るためにしか生きられなかった、アイス。

彼らを見守って、黙って立ち去る“かみさま”にしかなれなかった、ソラ。



誰が可哀相、というわけでもなく。
ただ、ずれてしまった歯車が、切ない……。




ヒョウとミゾレは、ソラよりも歳上の可能性も歳下の可能性も、どちらもあると思います。
……が、気持ちとしては二人はカイと同い年か少し下くらいなのかな、と思っています。アイスがシャングリラを支配するにあたって、基本的にはソラと図ってコトを進めたことが明らかなので。
まあ、ソラが非常に優秀だから、というのもアリかとは思うのですが。



蛇の目一座の年齢設定は、良く判らない……。
ランについては「あんたを見てるとランを思い出す」というフォン(十輝いりす)の台詞が、あのぶっ飛んだ衣装だけの話でないのならば、ソラとランは同世代、という解釈でいいとして。
ルイ(七海ひろき)がミウと同じくらい、ソウ(蒼羽りく)とコウ(愛月ひかる)が少し下。……まあ、そんなところでしょうか。
で、ミウは。最初の出会いのときにはちゃんと物心がついているけど、ソラよりはだいぶ幼い感じがするので、5,6歳くらい…かな?それだと、“今”は20歳前後。まあ、そんなところかな。薄着だけど。(まだ言うか)




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「レジスタンス」と「反乱軍」。

「反乱軍に身を投じた」と説明されたランが、実際にやっていたのは、いったい何なんだったのでしょう?

「反乱軍」というからには、「軍隊」と呼べるだけの組織があって、しかも局地的にであっても戦争状態になっているはず……ですよね?

たとえば、幕末の京都に潜伏する討幕派たちを「反乱軍」と言う人はいません。街中で出会いがしらの戦闘になることはあっても、それは『戦争』状態ではない。彼らは単なる「不穏分子」、せいぜい「レジスタンス(抵抗組織)」であって、「反乱軍」とはいえない。
ランたちだって、集まって何をしたかといえば、シャングリラの秘密を暴く(水源が枯れていないことを確認し、それを公表して世論を動かそうとする)くらいで、とてもとても戦争をしているという気概は感じられません。


まあ、そもそも、蛇の目一座を抜けてたった一年のランがリーダーになるレジスタンスが考え難い。
同じ放浪生活をしていたはずのランとルイでそう知識レベルが違うとも思えないから、ランだって一年前には「デンキって!?」とかしつこく訊いて、ブンジャク(鳳翔大)に嫌がられていたはずなのに(^ ^)。

それとも、「10年前」にそれなりの年齢だったランは、村の年寄り(?)の教えを受けて“戦前”の知識があったとか?だから、ルイとは勿論、ブンジャクと比べても知識量は上だった、とか……その可能性はあるのか。ランだけがモールス信号を知っていたくらいだもんな(納得)。



でもまあ、ランがリーダーとしてやったことは、たぶん、「レジスタンス」が精々の活動ですよね。

なのに、ところどころに「反乱軍」という言葉が出てくる。
たとえば、一幕冒頭で、近畿の砂漠をパトロール(?)していた兵士(風羽玲亜)が言う。
「貴様、反乱軍か?」と。
「国王軍に逆らうのか?」と。


そう。反乱軍があるためには、国王軍が存在しなくてはなりません。
戦争は、一人ではできないんですから。

でも。
……「国王軍」の一員であるはずのさっつんが、王(ソラ)の顔を全く知らないという状況は、どうなんでしょうか。
「ん?お前の顔、見たことがある……?」的なアクションさえなく、いきなり銃を向ける兵士。それは……国王軍の兵士ってそういうものなの?最高司令官の顔を知らない兵士だなんて。直属の上官しか知らない(知る必要のない)傭兵隊とかならわかるけど。



なんだか、いろいろと疑問を残しつつ。
とりあえず、今日はこのへんで。あと三日間、よろしくお願いいたします!



宙組日本青年館公演「シャングリラ」。


楽しかった公演もあと二日。
終わらないうちに全部呟いてしまいたい、と、思いつくままに、ネタバレも気にせずに書かせていただいておりますm(_ _)m


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久しぶりに、ドラマシティ初日まえのCSニュースで流れた稽古場風景を見てみました。
……すげー、別物(^ ^)。


そもそも、冒頭のソラの、「憎しみも哀しみもすべて洗い流す……」の歌い方がぜんぜん違う(汗)。こんなに夢見るように唄っていたのか、最初は。
今は、もっと儚げな感じですよね。(本人的には「透明」を目指しているんだろうと思いますが)

蘭トムさんとせーこちゃんの会話での、蘭トムさんの「全部無駄だ!」の言い方が全然違っているのにびっくりしました。
お稽古の頃は、こんなに普通に言っていたのか!!(@ @)
ドラマシティで観たときに、「全部無駄だっ!!」と言いながら大きく手を振り払う蘭トムさんの格好良さにぽーっ(*^ ^*)となった猫としては、このお稽古場のとおりで終わらなくてよかったな、と(^ ^)。
青年館にきて、益々派手になっていくパフォーマンスにうっとりしているので、ぜひぜひ行き着く処まで行っちゃってくださいな(^ ^)。

あと、大ちゃんの「あんたの頭の中、パンドラの匣かもしれないぜ!」という言い方も全然違いますね。随分チャラかったんだな…(^ ^;ゞ。
この人もドラマシティの最初の頃とはかなり印象が変わった人で、今は、この台詞に限らず、随分と落ち着いた、なんというか『冷笑的な』人物像になっていると思います♪



芝居からは離れたところで、気がついたところ。

衣装が違うのでダンスについては一概に言えませんが、でも、蘭トムさんのダンスはずいぶん違う……ような気がします。このお稽古場での振りが「振りつけどおり」で、今実際に舞台で魅せてくれているのは、振りと振りの合間に微妙なニュアンスが加わったもの……であるような(*^ ^*)。

祐飛さんのダンスは、回数をこなしてだいぶ慣れてきたんだな、今は(^ ^;;;;;

ピアノの前に体育座りして、芝居をじぃっと視ている子供たちが可愛い(はぁと)。

そして。
轟天号を押す芝居は、稽古場では空気車だったのか!!(@ @)
並んで空気車を押している三人が、めちゃめちゃ可愛いです。



どうでもいいんですが、CSニュースのカメラマンさんは藤咲えりちゃんのファンなんでしょうか?
なんだか、結構ちゃんとエリちゃんを抜いてくれていて、猫はとっても嬉しいんですけど(^ ^)。




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♪汚れたこの手にこびりつく血は
決して 決して消えはしない♪



最初にアイス(悠未ひろ)とカイ(北翔海莉)、そして続いてラン(蘭寿とむ)が唄う、一幕後半の見せ場。
この場面は、音楽も良いし、場面としても好きなんですが。
ドラマ(芝居)として考えてみても、とても大事な場面なんですよね。


アイスの手は、間違いなく「汚れた」手です。
自分の身を守るために、水を奪われそうになった子供のために、そして、「誰のものでもない」水を管理するために、多くの人を殺してきた、手。

けれどもアイスは、そのことを後悔してはいないんですよね。いいえ、心の奥では後悔しているのかもしれないけれども、心の表面ではその悔いを否定している。否定せずにはいられない、のかもしれませんが。
外国人の血をひく自分を否定したこの地、自分を助けてくれた大人が誰一人いなかったこの地に住まう全ての人々を憎み、復讐を誓い……彼は、決して自分を受け入れようとしないこの国を、滅ぼそうとしていたのかもしれません。
家族以外は誰も入れない、閉ざされた王城の中で、

だから。

アイスの崩壊は、シャングリラに入ったときから始まったのではないか、と思ったりします。

10年前の「水源の村」侵略の頃は、どこか違うところに拠点を構えて、それなりの軍隊(外人部隊かも?)を組織していたのではないかな、と。
アイスとソラが、ちゃんと同じ方向を向いていられた頃、には。

どういう経緯で彼らが「王」と呼ばれるようになったのか?
そもそも、「近未来の日本」に住んでいるのが中国系の名前を持つ人々なのがとっても不思議なのですが(汗)、「戦前」の「日本」には、「王」は居たんでしょうかねぇ……。
もし、そうでないならば、アイスたちが勝手に「王」を名乗っただけなのかもしれません。ランの台詞にあるとおり、「王とは名乗っているが、奴は侵略者」なのかもしれません。

とりあえず名乗りをあげれば、それを否定するものが現れないかぎりその名乗りで通用するのでしょうから。

どこかに拠点を構え、居場所を求めて戦争を始めた「5人家族」が、水源を確保し、水を売ることで財を得る。その過程で東京に詳しくなり、都庁地下の核シェルターの存在を知る……。

問題の核シェルターは、そのとき既に使われていて、アイスたちに乗っ取られたのか、それとも使われていなかったのか?
前者であれば、それまで使っていた人々はどうなったのか?(←それまでのアイスの行動を考えれば、単純に殺されたんだろうな…)。
後者であれば、彼らはどうやってシェルターの中に入り、生命維持機能を起動したのか?……まあ、フォグの存在を考えても、フォグやアイスが所属する英語系の人々の間には、戦前の知識が残っていた、と考えれば筋は通るかな、と思っているのですが。

維持していた軍隊も解散し、「水源」を守る警備兵と、全国規模の諜報活動を主要任務としてヒョウの下で動く一部の兵士を残すのみ、で。
彼ら兵士たちがどういうモチベーションで「王」に従っていたのか?は、全く描かれていないので想像することもできませんが、少なくともアイスの心は完全にシャングリラに向いてしまって、彼らからは離れてしまったんでしょうね。


そして。
安心して「家族」を守れる巣を作ってしまったアイスは、少しづつ壊れていく。

執着の度を増すアイスの束縛から逃れようと、親離れを画策するソラ。
何年かかけて、ゆっくりと崩壊していくアイス。
家族をつなぎとめるために「守られる者」となっていくカイ。
その歪みを感じながらも、どうすることもできないヒョウ。
……ただ、大きな眼でアイスを凝っと見ているだけの、ミゾレ。




「♪汚れたこの手に」と唄う4人(アイス・カイ・ラン・ソラ)のうち、本当にその手が汚れているのは、アイスと、ソラ。
ソラは、『弟の眼の復讐』として水源の村を侵略し、神官をはじめ多くの人の命を奪った。
それが、いずれ愛する女の父親だとは思いもよらずに。
おそらくは、あの村一つではなく、多くの村を滅ぼしたはず。
彼自身の意思ではなく、ただ、アイスの意思に共鳴して。
息が詰まるほどに、安全な檻の中で。

歌として唄ってはいませんが、ソラと似た立場にいるのがヒョウとミゾレ。
でも彼らは、「汚れたこの手」とは思っていないのかもしれません。
自分たちの居場所をつくるために、それを守るために、必要な犠牲だった、と、そんなふうに思っているのかも。




誰も殺してはいないはずのカイの手にこびりつくのは、アイスやソラが殺した人々の血。
カイは、何も知らないわけではありません。水源を侵略することも、ランの“昔の女”を人質として連れてくる作戦も、何もかも知っている。意思決定に参与しているのです。
だから、カイの心にも、等しく血の雨は降り注ぐ。
カイ一人キレイではいられない。

たとえ、アイスやソラが、カイにどんな幻想を見ていたとしても。



そして、ラン。
ランの「汚れたこの手」って……何?(^ ^;ゞ
彼の先走りで計画がばれ、アジトが襲撃されて仲間が皆殺された、ってこと?
だとしたら、いったいどんだけ先走ったんだ!?

おそらくは、「もっと穏やかな回り道があったはずなのに、早く故郷に戻りたくてあせってしまった」ことを言いたいんだろうけど……うーむ、アイスやソラの慟哭と同じレベルにされてしまうと、ちょっと解釈に困る(^ ^;。





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フォン(十輝いりす)とユン(鈴奈沙也)の夫婦が、とても好きです。
ちょっと(だいぶ?)姐さん女房なのは学年どおりですが、フォンも、ただ守られているだけのツバメじゃないところが素敵。

お人好しな旦那さんを、ちゃんと愛しているユン。
巫女姫が砂漠で拾ってきた怪しげな野良猫を旅の仲間にしようとしても、
行ったこともない(?)遠い東の都まで一緒に行こう!と宣言してしまっても、
……いろんなことがあっても、軽く肩をすくめるだけでちゃんと赦してあげるところが、とってもステキ☆


一番最初に観たときの日記にも書きましたが、私は二幕の九龍客桟の場面でのフォン&ユンの芝居がすごく好きなんですよね。

ルイ(七海ひろき)が飛び込んできて「ソラが居た!……声をかけたら、走って逃げた……」と告げる。せっかく懐いたと思ったのに、逃げてしまった野良猫。愛想のない恩知らずを、それでも探すのか、どうするのか?と、視線を彷徨わせる座員たち。
そんな舞台の下手側で、軽く頷いて帽子を被りなおし、舞台中ほどにいるユンと軽く眼をあわせ、微笑みを交わしてから、あらたまってヤンヤン(天羽珠紀)に向かい、
「すまないが、傘を貸してくれないか」
というまでの一連が、すごくいい。
ユンとの目配せの空気もいいし、すーっとなめらかな動作もいい。
そして、真面目くさった口調まで素敵なの♪♪きゃーっ、まさこちゃんかっこいい~~♪

ちなみに。ドラマシティで最初に観た時は、この場面でびっくりした座員たちに「一緒に来てくれるか?」と問いかけていたんですよね、フォンは。
それが、ドラマシティのラストくらいから「行くぞ」的なことを言うようになって(^ ^)。

フォンのキャラクター的にも、座員たちのキャラ的にも、どっちの芝居もアリだなあと思うし、どっちも好きです♪両方観ることができて、良かった(*^ ^*)。

あと、ここでヤンヤンたちに止められたフォンが
「蛇の目一座の名前がすたるよぉ!」
と見栄を切るのに、ルイがすかさず
「よっ、座長!」
と囃すのはタイミングが良くていいんですが、それに続けてコウ(愛月ひかる)が
「かっこいいぜ♪」
と言う台詞が……タイミングといい、のんびりした口調といい、、、何か力が抜けて笑ってしまいます(^ ^)。緊迫した場面のはずなのに、良い間合いだなあ(←)。





うーん、書きたいことは他にもたくさんあるような気がするんですが、とりあえず、今夜はこんなところです♪