月組トップ娘役の彩乃かなみ嬢が、「ミー&マイガール」千秋楽で退団されることが発表されました。
83期、研究科12年。月組トップ娘役に就任してから、丸3年。

…まだ就任したばかりかと思っていましたが、…3年かぁ。案外と長かったような、やっぱり短いような。


私がかなみちゃんを最初に認識したのは、「SPEAKEASY」のルーシー?でしたっけ?
ミキさんマクフィスの、最初の妻の役でした。
コロコロした可愛らしさで、笑顔の愛らしさが終演後までずっと印象に残っていたのを覚えています。

あれから…もう10年くらいになるのでしょうか。
抜擢するだけのことはある娘役さんだったんですねぇ…。ずっと見守ってきたわけではありませんが、ずっと“気になる娘役さん”でした。

一番好きだったのは、最初の花組エンカレッジコンサートのマダム・ヴォルフ。

そして、「レビュー・オブ・ドリームズ」の砂の女王(*^ ^*)。


多分私は、かなみちゃんを愛する大多数の方とは少し違って、ほんわかした可愛らしい笑顔よりも厳しい表情、への字に下がった可愛い眉よりも吊り上がった険しい眉、明るくキラキラした大きな瞳よりもキツい視線、そして、美しく澄んだソプラノよりも迫力のアルト…そんなかなみちゃんが好きなんだと思います。
麻子さんとのお芝居で見せる、愛され顔の幸せそうなかなみちゃんは、可愛らしくてこの上もなくキュートなんですけれども、
ショーでたまに見せる厳しい表情も、月娘のトップスターにふさわしく、豪奢な迫力に満ちていて、大好きでした。

月組にいらしてからは、芯は強いけどどちらかといえば控えめな、可愛らしい女性、という役柄が続いていて…宙組の頃はもう少し、包容力のある役とか、いろんなキャラクターを与えられていたと思うのですが(T T)、もっともっと、色んな貌を観てみたかったのに、と、終わりが決まった今更ながらに残念です。
なによりも、「A-"R"ex」で見せた、あまりにも透明で可愛らしくて、しかも子供の酷薄さを湛えた瞳を、あの瞳を持ったかなみちゃんを、もうしばらく観てみたかっ
た。

額田女王にカマラ、全国ツアーでは結構濃い大人の役もやっていらっしゃるんですけどね…。


去年の後半には、FNS歌謡祭やクリスマスCDなど、「歌姫」の呼び名にふさわしい、いえ、それ以上の大活躍ぶりで「宝塚」の名をあげてくれたかなみちゃん。
月組ファンとして、鼻が高かったです♪

……ああ〜!そっか、次は一本ものだから、もうかなみちゃんはショーには出ないのか〜!(泣←今頃気付いたか)
一度でいいから、きりやんとがっつり組んで歌いまくるかなみちゃんが観たかったなぁ〜(涙)。
麻子さんとは声質の相性が良いので、トップコンビのデュエットソングはいつもとても素敵でしたけれども、あの迫力のアルトできりやんと掛け合うような場面が、一回くらいあってもよかったのに…。
サヨナラショーでマダム・ヴォルフのコレクションを再演してくださらないかしら(涙)。

でもでも。
かなみちゃんはきっと、宝塚の外に出ても活躍し続けてくれると思うので。
あの歌がまた聴ける日がくることを信じつつ、

今は、
目の前の、ミー&マイガールを、

サリー役を、

……心の底から、楽しんでくださいますように。