月組バウホール公演「New Wave~月~」。


■ハーフムーン
まずは、ちなつちゃん(鳳月)メインの場面。

観る前は、「女二人でちなつちゃんを取り合う」(CSの稽古場レポートかなにかでそんな話があったような……)と思っていたのですが、、、実際に観てみたら、ちゅーちゃん(咲希)は最初からまったく相手にされてなかった(T T)。正直なこといえば、初日は「えええーーーっ、ちゅーちゃんの方が綺麗なのになんでーーっ!?」と思ってしまいました(←ごめんなさい)。いや、公演も終盤になれば、ちなつちゃんに愛されるくらげちゃん(海乃)もとても可愛くなってきて、違和感は消えたのですが。

くらげちゃんといえば、「春の雪」で、たまきち(珠城)を翻弄する房子役を演じていたのが印象深い人ですが、、、公演初日からわずか一週間で、化粧も表情も別人のように垢抜けて進化していたことに驚きました。細くてしなやかで、伸びやかな青い草の葉のような身体つきに、細面の小さな顔。挑戦的な瞳が仇っぽくて、そのギャップが魅力的だな、と思いました。いまのくらげちゃんで房子を観てみたいな、と。
ちなつちゃんは、「ESP!」でリカさん(紫吹)が着ていた、ツナギっぽい衣装。サイドの編み編み模様が印象的で、スタイルの良い人でないと着こなせない衣装ですが、、、いやもう、ちなつちゃんは今回スタイル担当でしたね!(真顔)
ちゅーちゃんは美しくてダンスもさすがで、ちなつちゃんは彼女に何の不満があって振るのかと問いただしたいくらい素敵でした。。。プロローグではあんなにラブラブで踊っているのにー!(←場面が違います)

3人でひとしきり踊って、ちなつちゃんとくらげちゃんが組んでポーズを極めたところで、檀上にからんちゃん(千海)、まゆぽん(輝月)、颯希くんが登場し、「サマータイム」を熱唱。からんちゃんやまゆぽんは定評がありますが、颯希くんも良い声で、とても良かったです(^ ^)。
平舞台にはまんちゃん(貴千)が登場してちゅーちゃんを口説き、同時に星輝&晴音、朝美&楓、夢奈&可羽の3組カップルが登場して色っぽく踊りはじめる。5組のカップルが順番に一組ずつピックアップで踊るところがとても恰好よくて、素敵でした(はぁと)。

そういえば、舞台セットは、基本的には花組と同じだったと思います。階段と、その両脇のミラーボールと、スライド式のセットと。この場面では、舞台奥の壁面に穴をあけて月を表現していたのですが、、、ハーフムーンというには少し丸い、下弦の月……だったかな。途中で色や位置が変化するのも雰囲気があって、綺麗でした。



■クレセントムーン
次は、たまきちとゆうみちゃん(咲妃)メインの場面。

月の姫・ゆうみちゃんが、まだみたことのない「新しい世界」への憧れを語り、その母親であるらしい月の女神・さち花(白雪)がその背を後押しする。。。「月の光」のメロディを歌うゆうみちゃんの透明感のある声と、さち花の包容力のある柔らかな声がとても素敵でした。

けれども、新しい世界に降りてきた姫を迎えるのは、クレールたち(貴千、千海、星輝、朝美、夢奈、蓮)。
黒いシンプルな衣装に身を包み、御織さんの色っぽい振付で、ゆうみちゃんを取り囲んで妖しく踊るクレールたちはとても素敵でした。特に印象的だったのは、あーさの挑戦的な瞳かな。。。?
黒金の衣装に紫のロングの鬘で登場するクレールS・たまきちとゆうみちゃんのデュエットダンス。怯えていたゆうみちゃんが、たまきちの優しい、ちょっと寂しげな瞳に気がついて心を寄せるまでの芝居がとても自然で、、、本当にお似合いの二人だなあ、と、今更ながら組替えが惜しくなりました。

たまきちは恰好いいし、ゆうみちゃんは美しいし、とても魅力的な場面だったと思うのですが、、、いかんせん「クライマックス」の黒燕尾で使われた「月光」が編曲そのままで使われていたので、大空ファンとしてはなかなか受け容れられなかったことも書かせていただきます。特に初見からしばらくは違和感が先に立ってしまい、、、“音”の記憶って深いものだなあ、と(- -;ゞ

「月光」がフィナーレに向かう盛り上がりの中でふたたびクレールたちが登場し、ボスに「その女をどうするのか」と問うた……のでしょうか。
NOWONでは、「愛しすぎたゆえに殺してしまう」、とたまきちが説明していましたが、、、んー、たまきちはあまり破滅的なタイプではないので、どちらかといえば“共に居るために解放する”的なイメージで観てました。そんな場面でもたまきちの手は優しいな、と思いながら。

ところで。
舞台奥の月は、三日月……だったっけ?下弦の月(デクレセントムーン)じゃなかった……?(うろ覚え)



■ブルームーン
次は、としちゃん(宇月)メインの場面。

としちゃん、GIの軍服の似合うことといったら!!「It don’t mean a thing」から「チリビンビン」にかけて、次々とカップルが再会して幸せそうに踊る中で、恋人が見つからなくてしょぼんと肩を落とすのが死ぬほど可愛かったです(はぁと)。香寿さんのも紫吹さんのも観ていますが、あんなにしょんぼりしてたっけ……?と思うほどの可愛らしさでした。
そして、遅れて登場して「It’s Magic」を歌い出す、紅いドレスに赤い靴、白いソックスのはーちゃん(晴音)の可愛いこと!! いやぁ、この二人が「春の雪」で遣る瀬無い逢引をしていた二人なのかと思うと、あらためてタカラジェンヌって凄いなあ、としみじみ。本当に可愛かったなぁー!!

他のGIメンバーもみんな軍服が似合ってて素敵でした♪ 中でも、ちゅーちゃんと組んでいたまゆぽんの恰好良さにちょっと惚れました。まゆぽんは大柄なので、ちゅーちゃんが凄く小柄で可憐な娘役さんに見えるんですよね(*^^*)学年差も感じなかったし、本当に可愛かったなあ~。

「ジャズマニア」のGIの場面をとしちゃんで再現、と聞いていたので、てっきり「Steppin’ Out」までやるものと思っていたのですが、「It’s Magic」の次は「ムーンライトロマンス」になったのでびっくりしました。いやー、「クレセントムーン」の「月光」もそうですが、音の記憶って身体の深いところにあるものなんですね……。

この場面は、タイトルこそ「ブルームーン」ですが、、、あまり関係は無かったなあ……。この場面だけ再演だったし、背景の月もなかったし、コンセプト的にも、場面の雰囲気的にも、他の3場面と並べてみると若干の違和感を感じたりもしました。
としちゃんのGIはとても似合って恰好良かったし、この場面の再演自体は良かったと思うのですけれども、“三木さんがとしちゃんのために作る新場面”も観てみたかったなあ、と思ったりはしました。



■ニュームーン
1幕ラストは、みやるり(美弥)メインの場面。

みやるり一人で歌う「Moon River」から、仮面をつけた女たちに囲まれての「No Moon At All」。……そうか、「のーむなとーる」って何だろう?と思っていたのですが、単純に「No Moon At All」って言ってただけか、、、(恥)
仮面をつけた女たちが色っぽくて、もっとみやるりと絡んで踊ればいいのに、と思いました。

その後、まゆぽんが壇上で「愛はるかに」を熱唱し、いかにも「タカラヅカ」らしい群舞になるところが好きでした。みんな良い貌で踊ってたなあ。「愛はるかに」って良い曲ですよね。すごく聞き覚えがあって、何の曲だろう……?と思っていたのですが、初出は大地さんの時代のショーだそうですね。
私が覚えたのは、どうやら「ロックオン!」のようですが(^ ^)。

理想の恋人を探し求めるみやるりの前にあらわれるゆうみちゃんが、衣装は他の人たちとそんなに違わないのに、まさに輝くばかりに美しくて、神々しいほど雰囲気があって、、、あの場面、とても好きでした。
Full Moonを背景に立つ姿の迫力というか、にじみ出る何かがすごいな、と。

ゆうみちゃん……雪組に行っても、がんばってね……(; ;)





以上で一幕は終わり。少し短めで、45分くらいだったような(後半はトークタイムがどんどん伸びて、収拾つかなくなってましたが)。

ハード(ちなつ)⇒ダーク(たまきち)⇒ポップ(とし)⇒タカラヅカ(みや)、という構成が、とても面白かったと思います。気になるところもイロイロありましたが、、、いやでも、やっぱり楽しかったです!
つ、つ、月組最高、最高!つ、つ、月組OK、OK!


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