星組公演「日のあたる方へ」、千秋楽おめでとうございます。


千秋楽は観られませんでしたが、ドラマシティの終盤に観たときには思わなかったイロイロなことを感じさせてくれた青年館公演でした。

木村さんらしく、細かいところを突っ込み始めたらキリがない程度に穴だらけな脚本でしたが、「日のあたる方へ~♪」と繰り返すカゲコーラスに見守られたようなラストシーンが、とても好きでした。
真風くんも、風ちゃん(妃海)も、日のあたる場所に植えられたひまわりのように、まっすぐに育っていってほしい。おひさまに向かって。……そんなふうに、素直に思えたラストシーンでした。



先日の日記では書きませんでしたが、今回の公演のMVPは、実ははるこちゃん(音波)なのではないかと思っています。今回、ヒロインの風ちゃんがああいう役だったので(←あの風ちゃんは大好きです!)、宝塚作品に必要な「華」は、はるこちゃんが一手に引き受けていたんですよね。
ジキルとの関係、父親(一樹)とのやりとり、最後のマリアとの並びと、ブルーノ(天寿)に対する態度。
「華」であることを自分に課して、それをやり遂げている「女」としての存在感に惚れ直しました。脚本的には大して重みのない役なのですけれども、はるこちゃんが力づくで主筋に絡んできた印象。


はるこちゃんのジュリアがMVPなら、さやかさん(美城)のタナカは……なんだろう。基本的にさやかさんは、私にとって星組の宝なのですが……今回の公演に限るなら、「隠し玉」ですかね。
タナカが何故マリアに目をつけたのかは謎すぎて、彼に超能力があったとしか思えず……タナカが出てこなかったらこの話も始まらないんだよね……と思ったりもしましたが、、、いやだから、そこ突っ込んじゃダメだってば>自分。
そんな突っ込みはさておいて、さやかさんの、ちょっと気持ち悪い……というか、陰のある芝居がとても素敵でした。全体に、明るくてまっすぐな人ばかりの座組の中に、こういう癖のある役者が1人いるだけで芝居が面白くなるんだな、と嬉しくなりますね(^ ^)。


ファビオ(輝咲)とペドロ(瀬稀)の92期コンビは、お二人とも大きな役がついたのも初めてに近いんじゃないかと思いますが、とても良かったです!作品の中で求められる役をきちんと果たして、それ以上に盛り上げてくれていたなと。
「ファビオの物語」をメインにしたスピンオフを観てみたい、です(←それ宝塚じゃないよ)


組長(柚美)副組長(美稀)コンビの安定感はさすが。この二人に育てられたからこそ、ジキルがあんなに真っ直ぐに育ったんだな、と納得感がありました。
……「親友」のアルトゥールがそんな形で死んだ時に、「あいつが心中なんてするわけない!」→「一緒に組んで働いていたはずのヤツが怪しい!」とか、、、思わなかったのかなあ。「親友」だったのは若い頃のことで、メビウス夫妻が鉱山探査に嵌ってからは交流が絶えていた、とか、そういう状況なのかしら。なんて、イロイロ考えたりしつつ。


ところで。
市長は、最初から「殺すつもりで」メビウス邸へ行ったんですよね?「妻と子は留守のはずだった。巻き込むつもりはなかった…」と述懐するくらいなんだから。なのに、自首しようとしたって……意味分かんない。父親の基盤を継ぐためにブラジルに戻ってきてしまうくらいなんだから、大した罪の意識は無かったとしか思えないんですよね。そういう脚本じゃないはずなんだけど!!

……いやいや、だから細かい突っ込みはやめようってば。
「傷ついた大人」の一樹さんは、色っぽくてたまらないほど素敵でした。どうしてあんなに素敵なのかしら。。。素敵すぎる(*^ ^*)
市長が、はるこちゃんのパトロンにしか見えなかったのはご愛嬌です(^ ^;ゞ



アンサンブルナンバーの合間に、1人ずつ割台詞を一単語ずつ言っていく場面が何度もありましたが(←木村さんだから)、こちらのチームの下級生は、声がいい男役が多いな、と思いました。新公での活躍が楽しみです。
逆に娘役はほとんど役がなくて残念でしたが、顔だしでの出番自体は多かったので、いろいろ勉強になったのでは。次の「ナポレオン」も、小池さんらしい下級生まで総動員の作品になるだろうから(←たぶん)、下級生もがんばってほしいなと思います♪




それにしても!
このタイミングでCSで流れる「ドン・カルロス」、つい二度見してしまいました……だって音楽おなj(黙)(←ちなみに「虞美人」やってても同じ反応)。



コメント