稲葉さんの、稲葉さんによる、蘭寿さんと花組のためのショーを観劇してまいりました!


もとい。


宝塚大劇場にて、花組公演「愛と革命の詩/Mr. Swing! 」を観劇いたしました。
いやはや。テンションあがりすぎました………



お芝居は、植田景子さんの新作「愛と革命の詩」。革命詩人アンドレ・シェニエの人生を綴ったオペラ「アンドレア・シェニエ」を題材とした新作。
大きな翼の生えた装置(松井るみ)がとても印象的で、音楽もダンスもとても良かったのですが、全体を貫くテーマがちょっと弱いな、という印象もありました。まだまだ役者も探り探りなところがあった気がするので、、、やっぱり、こういう作品だと、舞台として完成するのは東宝なのかもしれないな、と思いました。

というわけで、現時点ではあまり詳細は書かず、東宝を楽しみにしています(^ ^)。

といいつつ、一人だけは書きたい!みつる(華形)が演じたアンドレの弟マリー・ジョゼフが、素晴らしかった!!!
断片的な出番、少ない台詞の中で、実に的確に高潔な兄への憧憬と憎悪という背反する想いをにじませ、実に説得力がありました。自分が創るモノに対する自信と疑問、兄の高潔さに対する苛立ちと焦り。最後に牢獄へ現れる場面、泣けました……(; ;)。

植田(景)さんの過去の佳作のテーマを考えると、オペラに合わせてアンドレアとジェラールを中心にするよりも、実在のアンドレとマリー・ジョゼフという詩人兄弟を中心にしたほうが面白くなったのではないかと思うのですが……それでは蘭寿さんが希望した「大!恋!愛!物!!」にならないから、駄目なのか……(納得)




ショーは、すごく良かった!

一年前の今頃、藤井さんの「CONGA!」に狂っていたことを思いだすと、花組のショー力の高さをしみじみと感じますね。良い作品に当たっているのもあるんだろうけど、良い作品にする力もあるんだな、と。
私は稲葉さんのショーは「カルネヴァーレ」からずっと好きなので楽しみにしておりましたが、今までの傾向からいて、いきなり「スウィングしなけりゃ意味がない」から始まるとは思ってなくて、すごく吃驚しました(@ @)。いくらタイトルがタイトルだって、そういうベタなオープニングをするとは思わなかったんだよー!

一番好きな場面は何だろう。。。意外と「Mr. FullSwing!」だったりするかも。みんな可愛くて可愛くてもう(←主に娘役が)
いや、どの場面も好きなんですけどね(真顔)

フィナーレ前の、みーちゃん(春風)を送り出す場面は、、、みーちゃんが卒業するから、というだけではなくて、場面としてとても良い場面だったのが嬉しかったです。スタイルが良くて歌える二枚目のダンサーが、美しくて軽やかなダンサー娘役とがっつり踊って、いろいろあって銀橋に出て客席を釣りながら歌って、、、思い入れを置いといても、ショーの一場面としてすごく好きです。
みーちゃんに思い入れのある人は何を観たって泣くんだけど、あれだったら、みーちゃんに興味がない(ツアー客とか)も、「おお、すごいな!」と思ってくれるんじゃないかな、と。

今回のショーの目玉でもある役替り、蘭寿さんとねっとりとデュエットを踊っていたのは、キキちゃん(芹香)。化粧替えの時間はないのでしょうが、がっつり男役化粧のままショートボブの鬘だけ被って、「ボーイッシュな美人」に見えるのは大したものだな、と思いました(*^ ^*)。ドレスは紅、割としっかり身体を覆った禁欲的なドレスで、情熱的な場面によく合っていました。……と思っていたのですが、初日映像を視てみたら、あきら(瀬戸)は肩回りがオーガンジーの紫のドレスだったので、3人ともドレスは違うのでしょうか。柚香くんは何色かなあ。……黒?(←それは芝居)


「稲葉さんらしさ」が少しずつ見えてきた、今回のショー。
東宝に向けて、さらに磨き上げられるのを楽しみに、大きな期待と共に!!東上をお待ちしています(^ ^)。



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