雪組中日劇場公演「若き日の唄は忘れじ/シャイニング・リズム」。
「若き日の唄は忘れじ」は、原作・藤沢周平の「蝉しぐれ」、脚本・大関弘政、演出・大野拓史。1994年の初演から20年弱が過ぎ、時代も環境も(演出も)変わっても、名作の薫り高さは変わらないのかな、と思いました。……いや、初演をリアルタイムでご覧になった方にはいろいろ仰りたいことがあるのかもしれませんが、私にとっては、素晴らしい名作以外のなにものでもなくて。
壮ちゃんの凛々しさ、チギちゃんの勢い、コマちゃんの温かさ。
少年時代の呑気な三人がそれぞれに真っ直ぐ自分の道を歩んでいくさまと、そうやって大人になっても、顔を合わせれば少年時代に戻ってしまう様子が、とても爽やかで、切ないほど美しかったです。
噂には聞いていましたが、想像以上の名作でした。演出の大野さんも良い仕事をしたと思うし、役者たちも実によくやっていたと思いますが、とにかく脚本が素晴らしかった!伏線のひきかた、拾い方、場面のつなぎもなめらかで違和感なくて。。。そしてなにより、言葉の美しさが!これぞ日本語の美しさ、和物の真骨頂だと思いました。こんなに美しい言葉の応酬を味わったのは久しぶり。会話の一つ一つにも無駄がなくて、とにかく素晴らしかった!
追っ手に追われて乗り込んだ舟の上、幼いころに流した笹舟を思いながら指きりの小指を見せるあゆちゃんと、それを視て苦しげに眼を逸らす壮ちゃんと。ラストシーンの緋毛氈の上、ちんまりとお雛様のように並んで言葉を交わす二人の間に流れる空気。言葉とは裏腹な気持ちを明解に突きつけてくれる壮ちゃんの芝居に、何度涙をぬぐっても止まりませんでした。
なんて真面目な感想はおいといて(←えっ?)、観ながらずっと叫びたかったこと。
壮一帆に今まで侍役をやらせなかったなんて、歌劇団はなんて勿体無いことをしてきたんだ!!
頬骨の高いすっきりした二枚目の細面に、青天がなんて美しく似合うことか!
剣道の初段を持っているという壮ちゃん。ご本人は「剣道は試合のための稽古だから、『見せる』ための殺陣は全然ダメ」と仰ってましたが、、、いやいや、上段に構えたときの腰の据わりようといい、安定感のある足さばきとい、流れるような剣の動きといい、、、本当に美しかったです。
殺陣は斬られ役が肝心とはよく言われることですが、今回は斬られ役より斬る側が魅せてくれた、珍しい例だと思いました(はぁと)
いやはや。日本物は集客が大変かもしれませんけど、それでもあえて、壮ちゃんには本公演で和物、それも武士ものをやってほしいです(*^ ^*)。江戸時代の旗本が理想だけど、、、もっと昔なら、たとえば伊達正宗とか真田幸村とか、、、、さらに遡って北条四郎義時とか、梶原景時とか、そういう感じの役!あああ、素敵だろうなあああ~。
なんというか、私って自分で自覚していた以上に壮ちゃんのファンであることに気がついてしまった名古屋でした(^ ^)。
メインのキャストは、82期の壮ちゃんと、87期のチギちゃん(小和田逸平)・コマちゃん(島崎与乃助)。
少年時代も大人になっても、どちらもあまり学年差を感じさせなかったのは、壮ちゃんが流石だったのか、下級生二人がしっかりしていたのか、……空気感を揃えられる、素敵なトリオでした。コマちゃんの組替えでこの3人の並びが二度と視られないのが、とても残念です。
相手役のあゆちゃん。最近では珍しい、新人公演を卒業してからの就任になりましたが、さすがの可愛らしさ(14歳!)と、藩主の側室「おふくさま」になってからの落ち着き、両方を備えているのはさすがだな、と思いました。
壮ちゃんが華奢な人だから、もう少し絞ってほしいなーとは思うのですが、壮ちゃんが組替え就任なだけに、組内から出てくれて良かったな、と思っています。がんばれ!
佐竹金十郎の大ちゃん(鳳翔)。いやー、青天の似合いようは壮ちゃんに負けず劣らずの素晴らしさでした!!声は「黎明」の頃から大好きだったので、こういう大人な役もいいなあと感心しました。
……ショーの挙動不審っぷりは面白かったですけどね!そんな大ちゃんが大好き!(真顔)
武部春樹のキング(蓮城)。良い人しか似合わないと思っていたキングが、意外にがんばっていたな、と思います。まだまだではありますが、ともみん、大ちゃんと長身スタイル抜群の上級生が組替えしてきて、今までのぬるま湯から少し脱皮しようとしているのかな、と思ったり。元々良い物を持っている人だと思うので、自分の魅力を見直すいい機会になっているなら嬉しいなあ。
加治織部正のがおり(香稜)。余命を数えられるような老人の役のはずなのに、ちょっと若々しすぎて違和感がありました。秘剣「村雨」を伝授する場面の落ち着きはとても良かったんですが、役は役なんだから、ちゃんとそこは演じてほしかったなあ。。。がおりちゃんならできたはずだと思うし。
ショーは大活躍でしたね!中でも、「クールリズム」は組んでいる白峰さん共々、素敵すぎて目眩がしそうでした。カッコいい~~~!!
■文四郎の家族:
助左衛門(文四郎の父)の夏美ようさん。
壮ちゃんが、「どうして言えなかったんだろう、あなたの子供に産まれて幸せだったと」と言いながらボロボロ泣いている場面。CSで稽古場風景を視た時からすごく印象的だったのですが、生舞台で実際に「父親」としてのはっちさんを観た後でその台詞を聴くと、本当にぐっと来てしまって……なんだかもう、こっちがボロ泣きでした(T T)。いい親子だなあ。
ショーでは、花組でも最近なかったくらい踊りまくってくれて、なんだかとっても素敵でした(*^ ^*)。
登世(文四郎の母)の梨花さん。
「仁」に続き、愛情をあまり表に出さない厳しい母親が本当に似合っていて、最近のみとさんは神がかっているような気がします。こういう母親に育てられたからこそ、まっつもみみちゃんも壮ちゃんも、ああも愚直なほど真っ直ぐに育ったんだな、と、そんな納得がすとんと落ちてくる。「和物の雪組」復活のきっかけは、案外みとさんの組長就任かもね、なんて思ってしまいました。
留伊(文四郎の実姉で武部の妻)の透水さらささん。
ちゃきちゃきしたしっかり者感がとても似合っていました。落ち着いてますよねー。背も高いし、大人っぽくて、壮ちゃんの姉にちゃんと見えたのはさすがでした。
ヒロインを演じた新人公演は観られなかったけど、これからも歌って踊れる佳い女枠での活躍の機会は多いだろうし、上級生になればなるほど楽しみなひとです。
藤十郎の朝風れいさん。いままでどちらかというと身分の高い役が多かったので、腰の低い朝風さんがちょっと新鮮でした(^ ^)。かっこいい~~~♪
小柳甚兵衛の央雅光希さん。役がつくたびに思いますが、ほんとうに巧いんですよね。早く上級生になってほしいわ(真顔)。
■里村側
里村左内のにわにわ(奏乃)。さりげない「悪意」の表現がとても怖くて、良かったです(^ ^)。ああいう貌を観てしまうと、ショーでキラキラ笑顔で踊っているのが信じられない気がしてなりません。
いやでも、そういえば「シャイニングリズム」の初演時、お芝居では異端審問官やってたんだなこの人は……。
三緒(にわにわの娘でキングの妾)の千風カレンさん。
父親譲り(?)の含み笑いが良い感じに怖くて、こちらもとても素敵でした。線の細いキングと並んだときの違和感は、演出的には予定通りなんだろうな、という気がします。歌があまり無かったのが残念。
おふね(藩主の側室)のヒメ(舞咲)。怖くて恐くて強くて、とても素晴らしかった。無表情におふくを打ち据える手首の細さや首筋に浮き上がる腱が印象的で、哀しい人だな、と感じました。
山根清次郎の彩凪翔くん。
文四郎の真っ直ぐな輝きに負けてしまった哀しいひと。単なる嫌な奴じゃなくて、そういう哀しさを見せたのは良かったなと思いました。発声がどうにかなればなあと思い続けて一年。。。がんばれー、という気持ちです。
犬飼兵馬の月城かなとくん。
これだけの大役がついたのは初めてでしょうか?美形だし殺陣もきれいで芝居上手で、感心しました。ご活躍を楽しみにしています。。。ベルばらの次あたり、ぜひ。
里村邸の侍女、白峰ゆりちゃん。仇っぽい娘役さんがいるなー、と思っていたら。。。ショーのクールリズムで、がおりちゃんと踊る彼女のあまりの美貌と色気に撃ち抜かれました。。。美人なことは知ってたし、ダンサーなことも知ってたけど、、、あの罪な空気は何事ですか!? なんで次がベルばらなんだ!!色気のつかいどころがないなんて、勿体無い!!
■おふくさまの周辺、その他
萩(おふくの腰元で、後に与乃助の妻になる娘)の星乃あんりちゃん。可愛くて元気で、与乃助を尻に敷いた感じがとても魅力的でした。いちおう二番手娘役という立場での出演だったと思うのですが、あゆちゃんとは違う魅力があって、良かったと思います。
ショーは「クールリズム」のセンターは、だいぶ色気が出てきて、初演時みたいな“視てはイケナイ”感はなくなってきたかな、と。歌はもうちょっと頑張ってほしいけど、バウヒロインを経て、ずいぶん成長したなあ、、と思いました。
磯貝(おふくの護り手)の久城あすくん。恰好良かった!!まだ若いけど、和物の似合う爽やかな美貌がとても良かったです。ショーのロケットボーイは可愛くて可愛くて(*^ ^*)。これからもがんばって!!
琴代(逸平の妻)のひーこ(笙乃茅桜)。チギちゃんとちゃんと絡む場面はあまり無かったのが残念ですが、花嫁道中は可愛かったなあ~。そして、ショーは相変わらずのガツガツぶりで、さすがの一言。スパニッシュのひーこが素敵すぎて息が止まりましたわよ……!
そんなところでしょうか。
ショーの感想もだいたい書いたつもりですが。。。中村一徳さんのショーってやっぱり良いなあ、と、観るたびに思うんですよね、毎回。ワンパターンといえばワンパターンだけど、「黄金のワンパターン」は、やっぱり「黄金」と言われるだけあるんですよね。
一つ一つの場面が良いのもさすがなんですが、場面のつなぎがさすがベテランの味、というかんじ。「クールリズム」も好きだしスパニッシュも好きだし、次から次とスターが出てくる中詰めも、まっつが抜けて翔くんが入った「光と影」も、王道のフィナーレも、みんなみんな大好き!です。一徳さん、ありがとう!
そういえば。「光と影」の場面、最初に踊りだす「影」は、橘幸さんと、もう一人はどなただったのでしょうか?橘さんって歌が得意なイメージがあったのですが、ダンスもキレイで感心しました(^ ^)。メイクや髪型はもう少しがんばってほしいけど、これからに期待しています!
【コメントで情報をいただきました。影のもうお一人は、永久輝せあさんだそうです!Aさま、ありがとうございました♪】
最後に、もう一度だけ。
壮ちゃん、あゆちゃん、お披露目おめでとうございます!
千秋楽まであと少し。たくさんの思い出ができますように。
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「若き日の唄は忘れじ」は、原作・藤沢周平の「蝉しぐれ」、脚本・大関弘政、演出・大野拓史。1994年の初演から20年弱が過ぎ、時代も環境も(演出も)変わっても、名作の薫り高さは変わらないのかな、と思いました。……いや、初演をリアルタイムでご覧になった方にはいろいろ仰りたいことがあるのかもしれませんが、私にとっては、素晴らしい名作以外のなにものでもなくて。
壮ちゃんの凛々しさ、チギちゃんの勢い、コマちゃんの温かさ。
少年時代の呑気な三人がそれぞれに真っ直ぐ自分の道を歩んでいくさまと、そうやって大人になっても、顔を合わせれば少年時代に戻ってしまう様子が、とても爽やかで、切ないほど美しかったです。
噂には聞いていましたが、想像以上の名作でした。演出の大野さんも良い仕事をしたと思うし、役者たちも実によくやっていたと思いますが、とにかく脚本が素晴らしかった!伏線のひきかた、拾い方、場面のつなぎもなめらかで違和感なくて。。。そしてなにより、言葉の美しさが!これぞ日本語の美しさ、和物の真骨頂だと思いました。こんなに美しい言葉の応酬を味わったのは久しぶり。会話の一つ一つにも無駄がなくて、とにかく素晴らしかった!
追っ手に追われて乗り込んだ舟の上、幼いころに流した笹舟を思いながら指きりの小指を見せるあゆちゃんと、それを視て苦しげに眼を逸らす壮ちゃんと。ラストシーンの緋毛氈の上、ちんまりとお雛様のように並んで言葉を交わす二人の間に流れる空気。言葉とは裏腹な気持ちを明解に突きつけてくれる壮ちゃんの芝居に、何度涙をぬぐっても止まりませんでした。
なんて真面目な感想はおいといて(←えっ?)、観ながらずっと叫びたかったこと。
壮一帆に今まで侍役をやらせなかったなんて、歌劇団はなんて勿体無いことをしてきたんだ!!
頬骨の高いすっきりした二枚目の細面に、青天がなんて美しく似合うことか!
剣道の初段を持っているという壮ちゃん。ご本人は「剣道は試合のための稽古だから、『見せる』ための殺陣は全然ダメ」と仰ってましたが、、、いやいや、上段に構えたときの腰の据わりようといい、安定感のある足さばきとい、流れるような剣の動きといい、、、本当に美しかったです。
殺陣は斬られ役が肝心とはよく言われることですが、今回は斬られ役より斬る側が魅せてくれた、珍しい例だと思いました(はぁと)
いやはや。日本物は集客が大変かもしれませんけど、それでもあえて、壮ちゃんには本公演で和物、それも武士ものをやってほしいです(*^ ^*)。江戸時代の旗本が理想だけど、、、もっと昔なら、たとえば伊達正宗とか真田幸村とか、、、、さらに遡って北条四郎義時とか、梶原景時とか、そういう感じの役!あああ、素敵だろうなあああ~。
なんというか、私って自分で自覚していた以上に壮ちゃんのファンであることに気がついてしまった名古屋でした(^ ^)。
メインのキャストは、82期の壮ちゃんと、87期のチギちゃん(小和田逸平)・コマちゃん(島崎与乃助)。
少年時代も大人になっても、どちらもあまり学年差を感じさせなかったのは、壮ちゃんが流石だったのか、下級生二人がしっかりしていたのか、……空気感を揃えられる、素敵なトリオでした。コマちゃんの組替えでこの3人の並びが二度と視られないのが、とても残念です。
相手役のあゆちゃん。最近では珍しい、新人公演を卒業してからの就任になりましたが、さすがの可愛らしさ(14歳!)と、藩主の側室「おふくさま」になってからの落ち着き、両方を備えているのはさすがだな、と思いました。
壮ちゃんが華奢な人だから、もう少し絞ってほしいなーとは思うのですが、壮ちゃんが組替え就任なだけに、組内から出てくれて良かったな、と思っています。がんばれ!
佐竹金十郎の大ちゃん(鳳翔)。いやー、青天の似合いようは壮ちゃんに負けず劣らずの素晴らしさでした!!声は「黎明」の頃から大好きだったので、こういう大人な役もいいなあと感心しました。
……ショーの挙動不審っぷりは面白かったですけどね!そんな大ちゃんが大好き!(真顔)
武部春樹のキング(蓮城)。良い人しか似合わないと思っていたキングが、意外にがんばっていたな、と思います。まだまだではありますが、ともみん、大ちゃんと長身スタイル抜群の上級生が組替えしてきて、今までのぬるま湯から少し脱皮しようとしているのかな、と思ったり。元々良い物を持っている人だと思うので、自分の魅力を見直すいい機会になっているなら嬉しいなあ。
加治織部正のがおり(香稜)。余命を数えられるような老人の役のはずなのに、ちょっと若々しすぎて違和感がありました。秘剣「村雨」を伝授する場面の落ち着きはとても良かったんですが、役は役なんだから、ちゃんとそこは演じてほしかったなあ。。。がおりちゃんならできたはずだと思うし。
ショーは大活躍でしたね!中でも、「クールリズム」は組んでいる白峰さん共々、素敵すぎて目眩がしそうでした。カッコいい~~~!!
■文四郎の家族:
助左衛門(文四郎の父)の夏美ようさん。
壮ちゃんが、「どうして言えなかったんだろう、あなたの子供に産まれて幸せだったと」と言いながらボロボロ泣いている場面。CSで稽古場風景を視た時からすごく印象的だったのですが、生舞台で実際に「父親」としてのはっちさんを観た後でその台詞を聴くと、本当にぐっと来てしまって……なんだかもう、こっちがボロ泣きでした(T T)。いい親子だなあ。
ショーでは、花組でも最近なかったくらい踊りまくってくれて、なんだかとっても素敵でした(*^ ^*)。
登世(文四郎の母)の梨花さん。
「仁」に続き、愛情をあまり表に出さない厳しい母親が本当に似合っていて、最近のみとさんは神がかっているような気がします。こういう母親に育てられたからこそ、まっつもみみちゃんも壮ちゃんも、ああも愚直なほど真っ直ぐに育ったんだな、と、そんな納得がすとんと落ちてくる。「和物の雪組」復活のきっかけは、案外みとさんの組長就任かもね、なんて思ってしまいました。
留伊(文四郎の実姉で武部の妻)の透水さらささん。
ちゃきちゃきしたしっかり者感がとても似合っていました。落ち着いてますよねー。背も高いし、大人っぽくて、壮ちゃんの姉にちゃんと見えたのはさすがでした。
ヒロインを演じた新人公演は観られなかったけど、これからも歌って踊れる佳い女枠での活躍の機会は多いだろうし、上級生になればなるほど楽しみなひとです。
藤十郎の朝風れいさん。いままでどちらかというと身分の高い役が多かったので、腰の低い朝風さんがちょっと新鮮でした(^ ^)。かっこいい~~~♪
小柳甚兵衛の央雅光希さん。役がつくたびに思いますが、ほんとうに巧いんですよね。早く上級生になってほしいわ(真顔)。
■里村側
里村左内のにわにわ(奏乃)。さりげない「悪意」の表現がとても怖くて、良かったです(^ ^)。ああいう貌を観てしまうと、ショーでキラキラ笑顔で踊っているのが信じられない気がしてなりません。
いやでも、そういえば「シャイニングリズム」の初演時、お芝居では異端審問官やってたんだなこの人は……。
三緒(にわにわの娘でキングの妾)の千風カレンさん。
父親譲り(?)の含み笑いが良い感じに怖くて、こちらもとても素敵でした。線の細いキングと並んだときの違和感は、演出的には予定通りなんだろうな、という気がします。歌があまり無かったのが残念。
おふね(藩主の側室)のヒメ(舞咲)。怖くて恐くて強くて、とても素晴らしかった。無表情におふくを打ち据える手首の細さや首筋に浮き上がる腱が印象的で、哀しい人だな、と感じました。
山根清次郎の彩凪翔くん。
文四郎の真っ直ぐな輝きに負けてしまった哀しいひと。単なる嫌な奴じゃなくて、そういう哀しさを見せたのは良かったなと思いました。発声がどうにかなればなあと思い続けて一年。。。がんばれー、という気持ちです。
犬飼兵馬の月城かなとくん。
これだけの大役がついたのは初めてでしょうか?美形だし殺陣もきれいで芝居上手で、感心しました。ご活躍を楽しみにしています。。。ベルばらの次あたり、ぜひ。
里村邸の侍女、白峰ゆりちゃん。仇っぽい娘役さんがいるなー、と思っていたら。。。ショーのクールリズムで、がおりちゃんと踊る彼女のあまりの美貌と色気に撃ち抜かれました。。。美人なことは知ってたし、ダンサーなことも知ってたけど、、、あの罪な空気は何事ですか!? なんで次がベルばらなんだ!!色気のつかいどころがないなんて、勿体無い!!
■おふくさまの周辺、その他
萩(おふくの腰元で、後に与乃助の妻になる娘)の星乃あんりちゃん。可愛くて元気で、与乃助を尻に敷いた感じがとても魅力的でした。いちおう二番手娘役という立場での出演だったと思うのですが、あゆちゃんとは違う魅力があって、良かったと思います。
ショーは「クールリズム」のセンターは、だいぶ色気が出てきて、初演時みたいな“視てはイケナイ”感はなくなってきたかな、と。歌はもうちょっと頑張ってほしいけど、バウヒロインを経て、ずいぶん成長したなあ、、と思いました。
磯貝(おふくの護り手)の久城あすくん。恰好良かった!!まだ若いけど、和物の似合う爽やかな美貌がとても良かったです。ショーのロケットボーイは可愛くて可愛くて(*^ ^*)。これからもがんばって!!
琴代(逸平の妻)のひーこ(笙乃茅桜)。チギちゃんとちゃんと絡む場面はあまり無かったのが残念ですが、花嫁道中は可愛かったなあ~。そして、ショーは相変わらずのガツガツぶりで、さすがの一言。スパニッシュのひーこが素敵すぎて息が止まりましたわよ……!
そんなところでしょうか。
ショーの感想もだいたい書いたつもりですが。。。中村一徳さんのショーってやっぱり良いなあ、と、観るたびに思うんですよね、毎回。ワンパターンといえばワンパターンだけど、「黄金のワンパターン」は、やっぱり「黄金」と言われるだけあるんですよね。
一つ一つの場面が良いのもさすがなんですが、場面のつなぎがさすがベテランの味、というかんじ。「クールリズム」も好きだしスパニッシュも好きだし、次から次とスターが出てくる中詰めも、まっつが抜けて翔くんが入った「光と影」も、王道のフィナーレも、みんなみんな大好き!です。一徳さん、ありがとう!
そういえば。「光と影」の場面、最初に踊りだす「影」は、橘幸さんと、もう一人はどなただったのでしょうか?橘さんって歌が得意なイメージがあったのですが、ダンスもキレイで感心しました(^ ^)。メイクや髪型はもう少しがんばってほしいけど、これからに期待しています!
【コメントで情報をいただきました。影のもうお一人は、永久輝せあさんだそうです!Aさま、ありがとうございました♪】
最後に、もう一度だけ。
壮ちゃん、あゆちゃん、お披露目おめでとうございます!
千秋楽まであと少し。たくさんの思い出ができますように。
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コメント
全員の気持ちが一つって感じがして、壮さんのトップはなるべくしてなった
という説得力がありますね。
夏の全国ツアーも芝居はこれだということは
うん、追っかけは決定ですね(にこにこ)
全国の時代劇好きな方に観て欲しいです。
千秋楽行ってらしたんですね。いいなあ。。。
> 全員の気持ちが一つって感じがして、壮さんのトップはなるべくしてなったという説得力がありますね。
うっわーー、嬉しいです(感涙)。
> 夏の全国ツアーも芝居はこれだということは
> うん、追っかけは決定ですね(にこにこ)
みんなで追いかけましょう!
> 全国の時代劇好きな方に観て欲しいです。
ですね!!
永久輝さんでしたか。綺麗なひとですが、ダンスもすごくしなやかでキレイで、眼を惹きました!