逆転検事

2013年1月27日 宝塚(宙)
日本青年館にて、宙組公演「逆転裁判3」を観劇してまいりました。


ともちん(悠未)、初の東上主演、本当におめでとうございます!!

本当は「ドラマシティ初主演」を祝うべきなのですが、今回ドラマシティでは観られなかったので、こちらで。
ともちんの主演作を観るのは、バウワークショップ「Le Petit Jordan」以来、2回目。あのアランも、優しくて温かくてすごくともちんらしい素敵な青年役だったけど、今回のエッジワースもとても良かったです(*^ ^*)。

正直、3年前に「逆転裁判2」でともちんのエッジワースを観た時は、「1」で同役を演じていた七帆ひかるさんのイメージが強すぎて、若干の違和感を感じていたのですが……、今回はエッジワースが主演ということもあり、また、周りのキャストも全部違っていたこともあって、すんなりと「世界」に馴染むことができたような気がします。

なお。
「3」は、設定的に「1」と「2」の間に位置する物語でした。「1」でフェニックス・ライト(蘭寿)との対決に敗れ、自分の「ルール」を見喪った天才検事が、3年間の彷徨の果てに幼馴染のラリーと再会し、故郷カリフォルニアへ戻る決心をしてから、実際に戻る前に巻き込まれた不思議な出来事。
正直、「2」のエッジワースの不可思議な言動は、今回の「3」で彼の身に起きた異常な体験の直後だったんだとしたら仕方ないかも、と納得させてくれるものになっていたと思います。。。えっと、え、3年前からそんな壮大な計画があったの?あの鈴木圭さんに??




まあ、そんなことは置いておいて。

青年館の緞帳にでかでかと貼られた「逆転裁判3」のステッカー。
「異議あり!」ポーズをキメたシルエットの髪型が、センターパーツです!!

まず、そこで死にそうになりました(^ ^)。
芸が細かいな鈴木圭。(チラシやプログラムにはロゴしかなかったと思うのですが。。。今更でしたらすみません)




プロローグの映像はさすがに恰好良いんですが、今回ちょっと動かし過ぎかも、と思いました。動きに違和感があるのはわざとのはずなんですが、観客が物語世界に入りこむ前にやられると「なんか変だなー」と思ってしまうんですよね。
前回みたいに、キメポーズで静止した状態で3Dにすり替わったほうが自然だったのになーと思いました。
……3D言うな>自分。

物語は、さすが鈴木圭、としか言いようのない荒唐無稽な展開でしたが、メインキャストのキャラクターは実によく嵌っていて、面白かったです。伶美うららちゃんが役柄的に勿体無かったくらいで、上級生はそれなりに役があって、みんな楽しそうに演じていました。
ただ、「1」「2」でも思ったのですが、下級生は基本的に陪審員とコロスしか出番がなくて、しどころの欠片もないんですよね(T T)。それなりに組ファンなはずの私でさえわからないような子ばっかりで、ある程度使える下級生は全員博多に出ていたんだなーとあらためて思ったりしました。。。
逆転裁判組の下級生も、これからがんばってくださいね!



とりあえず、ネタばれにならない範囲で、主要登場人物の印象を簡単に。

■マイルズ・エッジワース(悠未ひろ)<1=七帆、2=悠未>
今回はほんとうに、ともちんらしい、不器用だけど温かくて優しい正義漢キャラになっていて、素敵でした~~~(惚)。
アリソンに対する不器用な優しさや、グレゴリーに対する押しの弱さ、それでいて、意外に決断力というか割り切りの早さがあるあたりのギャップが、とても魅力的なエッジワースでした。

フェニックス・ライトとの対決に敗れ、3年間も彷徨った末に故郷へ帰ろうと飛行に乗ったら、、、ついたのは30年前だった、という唐突なタイムトラベルで始まる荒唐無稽さを、ともちんのお芝居にある人間味とリアル感がカバーして、なんとなく納得させられていたような気がします。
なんとなくですけど、小人の国に迷い込んだガリバー的な「エトランゼ」感があったんですよね、エッジワース。良い意味で浮いてる感じ。あれは何なんだろうなあ。。。不思議な感覚でした。

「1」での七帆くんの、シャープだけどか細くて、すぐに折れてしまうレイピアのような天才肌の鋭さと、一敗地にまみれても再び立ちあがってくる戦士のようなともちんの骨太さが、「エッジワース」という1人の人間の中に違和感なくまとまってみえたことが、今回の最大の収穫だったような気がします。とにかく素敵でした!まる!


■グレゴリー・エッジワース(蓮水ゆうや)
マイルズの父親。1987年にはまだ独身で、無罪判決を勝ち取るためには何でもしていたらしい。
エッジワース(初代)の父親なんですね、間違いなく。

ものすごく恰好良かったです!!トレンチコート似合いすぎ!帽子の扱いが素敵すぎる!!オールバック似合いすぎ!眼が青と黒じゃないのが残念!(←関係ない)いやはや、めっちゃときめきました。。。恰好良いよー!


■ラリー・バッツ(凪七瑠海)<1=鳳翔、2=不在>
可愛い子といえば声をかけまくり、「ときめ木」だのなんだのを植えまくっていたラリーが、3年たったら、「3つのing」って言って口説いてました。……いや、無理だろうそれも。

大ちゃんのラリーは莫迦すぎて可愛かったけど、カチャのラリーはウザ可愛かった!「仮面のロマネスク」のアゾランに続き、ああいうちゃっかりしたサムい役は似合うんだなあ(誉めてます)。
月組に異動して、ジェラルドとジャッキーの役替り、っていうのがすごく自然に想像できる。。。


■アリソン・トレーザ(すみれ乃麗)
普通にれーれがヒロインで良いんですよね?ナウオンもヒロイン席だったし、フィナーレの扱いとかも。
とにかく可愛かったー!「逆転裁判」といえば、れーれのマヤちゃん、というくらい印象的なキャラクターでしたが、今回は普通の、勇気ある女性の役。難しい役でしたが、よく表現していたと思います。可愛かったし、歌も良かったです!


■タイレル・バッド(愛月ひかる)
今回観劇前にナウオンを観たのですが、、、ともちんが“渋い髭役”ときいて不安がる愛ちゃんに「中味はともかく、外見は大丈夫なんだから!」と励ましたというエピソードにちょっと苦笑(^ ^;ゞ 非常に的確でしかも正しいけど、でも、若干失礼だと思う。。。。よ?>ともちん
そんなふうに言われていても、今回の愛ちゃんは、声も見た目も中味も、本当にがんばってました~!Bestではないけど、成長も感じられたし、良かったと思います!

ちなみに、もう一つナウオンネタ。
彼がいつもなめているチュッパチャップスについて、「最初の方で咥えているのは新しいやつ。公演の最後の場面では、咥えたまま喋りたいので、自分でなめて小さくしたのを使っています」と、結構あつく語っていました(^ ^)。おかげで、各場面のチュッパチャップスチェックに忙しかったです(苦笑)。
最後の場面の飴は、確かに小さいけど、ちゃんと咥えてる!と感動しました。ナウオンは視ておくべきですね!



あとは、コロスのセンターで場面を引っ張っていたえびちゃん(綾瀬)がめちゃくちゃ恰好良かった!!ひさびさにえびちゃんのダンスを堪能しました。素敵でした!
92期以上はなんだかんだいっても役がついていましたが、ネタばれに絡む人もいるので明日以降にまた書きます(^ ^)。

フィナーレの立ち位置は、完全にれーれがヒロイン。ちーちゃん・カチャ・愛ちゃんは、扱いとしては3人ほぼ同格だけど、並び順とかは学年順でちーちゃんが上。。。。相変わらず劇団もいろいろ考えるなあ。。。





そういえば。

私はゲームをしないので原作の設定を全く知らないのですが、最初に上演された「逆転裁判1」の物語は、2016年の物語なんだそうですね。
それから3年間あちこちを彷徨して、自分を取り戻しかけたところで、ラリーに再会し、カリフォルニアへ向かう飛行機に乗って・・・・ついたのは1987年。 ……あれ?30年前、って何度も言うけど、計算が合わない……(←鈴木圭ですが何か?)



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