東京グローブ座にて、ダンスパフォーマンス「No Words, No Time ~空に落ちた涙~」を観劇いたしました。


主演は少年隊の東山紀之……かと思っていたら、KAT-TUNの田口淳之介とW主演、という設定でした。開演前にプログラムを見ていなかったので、観ていてあまりにも田口くんの扱いが大きくてドキドキしましたわ(@ @)。カーテンコールで二人同時に出てきたときは、なんだか吃驚しすぎて呆然としてしまいました(^ ^;ゞ

田口くん、単独での舞台出演は初めてだそうですが、大先輩の胸を借りつつ、役柄としての責任はちゃんと果たしていたんじゃないかと思います。
若干贔屓目入ってるかもしれませんが、がんばってましたー(^ ^)。


私は、以前も書きましたが、樹里ちゃんが初めて「SHOCK!」に出演したときから田口くんのダンスが好きで、ずっと舞台出演を待ち焦がれておりました。
映像での彼には残念ながらあまりときめかなくて、舞台映えする容姿も、伸び伸びしたダンスも、すべてにおいて映像より舞台サイズの人なんだから、早く舞台デビューしてほしかったんですよね。それも、コンサートとかだと無駄なサービス精神が前に出過ぎてしまうので、しっかりした演出家が指導するダンスパフォーマンスに出すべき人材なんだけどなあ、、、と。


そんな10年来の夢がかなって、とても贅沢で幸せな二時間でした(*^ ^*)。



演出はG2。グローブ座の決して広くない舞台上に、ぎっしりと詰め込まれたダンサーたちが踊り続ける作品でした。
メインキャストはW主演のお二人(東山・田口)と花總まり、振付も兼ねている黒田育世さんの4人。あとは陰山泰を含めてアンサンブルダンサーが8人。



パラレルワールドを行きかう、台詞のないダンス・パフォーマンス。

まずは事故で妻(花總)と子供を喪った男(東山)の日常の風景が丁寧に描かれます。悪夢にうなされて起きて、朝食を食べ、通勤電車に乗って職場へ向かい、時に女性管理職から口説かれたりしながら淡々と仕事をこなし、ふたたび満員電車に乗って空っぽの家に帰る……空虚で満たされない毎日。

張り出した舞台の周りがちょっとしたエプロンステージになっていて、袖ではなくて客席側の両脇から人やセットを出し入れしたり、舞台の下からダンサーが登場して、その場で着替えたり、、、という動きがとても面白かったです。この作品、前方席(エプロンステージがよく見える)と後方席(舞台の上だけで完結する)でだいぶ見え方が違うんじゃないかなあ、と思いました。
私はたまたま前方席だったので、ある意味すごく面白かったけど、一方で舞台上のパフォーマンスに集中できなかったような気もしました。後方席でも一回観て観たかった、かも。

最初の、「男」の自宅の場面では、アンサンブルメンバーはちょっと妖精的な衣装(肌色の全身タイツみたいな)なのですが、彼が外に出かけるまでにちゃんと着替えてスーツ姿になり、満員電車になるところが巧い演出だなーと思いました。セットもシンプルで、たくさんの180×90cmくらいの枠が窓になったり電車になったり、自由自在に使われていました。
しかも、その枠を並べたり、机を片づけたり……といった場面が、どれも見事なダンス場面になっていたのもすごいなあ、と感心したり。

男に言い寄る“女性管理職”は黒田さん自らパフォーマンス。ダンスは素晴らしかったけど、ああいうタイトなスーツでのダンスはちょっと違和感があったかも。。。後半に違う衣装で踊る場面が素晴らしくて、別人かと思いました(^ ^;ゞ



毎年めぐってくる記念日に、男は二人へのプレゼントをもって帰宅する。
妻へはちいさなハンドバッグ、息子には消防自動車のおもちゃ。

喪った家族を思い出して男泣きに泣く男の前で、消防自動車が勝手に走りだす……鏡を通り抜け、現実にはありえないパラレルワールドへ向けて。



ここまでの場面のヒガシの衣装は、黒っぽいスーツに白いシャツ。
で、途中でちょっと田口くんが出てくるんですが、彼は白っぽい銀のスーツに黒いシャツで、ちょうどネガポジ反転のようになっているんですよね。

でもって、鏡を通り抜けた先では、黒いスーツに白いシャツの青年(田口)が、黒い服のハナちゃんと二人で暮らしている。
設定としては、消防自動車が導いてくれたのは、事故の結果、「男」の妻(花總)が生きていて「男」が死んでしまった“パラレルワールド”なのだそうです。
「男」にとっての現実が裏返しになった世界。

で、その世界に突如顕れた「男」は、白っぽい銀の上着に黒いシャツになっている。いつの間にか。現実が反転した世界、という設定がビジュアルでわかるようになっていて、なるほどなーと思いました♪



このあたりのストーリーはあまり理解せずに観ていたのですが、1回しか観ないのであれば、どちらかといえば事前に予習をしておいたほうが楽しめるんじゃないかなーと思います。
プログラムを買わなくても、ロビーに「ご観劇ガイド」というグレーの紙が置いてあるので、あれを一通り読んでおかれるといいと思います。
2回以上ご覧になるなら、初回は何も読まずに観たほうが楽しいかもですが。

……いや、えっと、この日記を最後まで読んでくださった方は、「ご観劇ガイド」を読む必要ないんじゃね? ←(@ @)


というわけで、以下は若干ネタばれかも。
ラストにどうなるかは書きませんが、途中にいくつか謎のハードルがあるので、それは書いちゃいます。
気になる方はお読みにならないでくださいませ。



パラレルワールドで生きている「妻」を見つけた「男」は、「妻」と一緒に暮らしている「青年」と争いになる。
なんのことはない、彼は「男」の「息子」であることがわかって、3人は仲直りするわけですが!

黒い服に身を包んだハナちゃんと田口くんのダンスはなかなか色っぽくて、しばらくは二人が母子であることに気がつきませんでした(汗)……いや、さすがにツバメかなくらいには見えましたが。
ハナちゃん美しいよ若いよさすがだよ。

この場面の、ヒガシと田口くんのダンスは、見どころその1です(*^ ^*)



パラレルワールドで出会った親子3人。
でも、パラレルワールドに不法侵入した「男」は、不思議な人たちに追われることになる。彼らは「時空管理官」的な存在であるらしい。要するに、“世界”にとっての異物を排除する免疫機能のようなもの、なんでしょう。

彼らのダンスも凄かったけど、囚われた「男」を救いに来る「青年」のダンスは、私的見どころその2でした(*^ ^*)田口くん恰好良いよ田口くん(はぁと)。


最後の選択とラストシーンは、このあたりのストーリーをちゃんと理解していたほうが感慨深いと思うので、やっぱり予習は重要かもしれません。
(←あまり理解できていなかった人間の感想です)




最後に、これからご覧になる方へ。

休憩なしの一幕物ですので、必ず開演前にお手洗いをすませておいたほうがいいですよ!

.

コメント

るなこ
2013年1月27日3:47

ねこさま、遅ればせながら明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願い致します。
って、もうすぐ2月ですが、スミマセン^^;
グローブ座、ワタクシも来週見に行きます。
田口くんの初主演舞台、東山さんハナちゃんと美しすぎる3人のダンスを見るの今から楽しみに
しまくりであります〜。

>コンサートとかだと無駄なサービス精神が前に出過ぎてしまうので、
のくだりで、爆笑しちゃいました。
ほんとにね、そこが田口くんのいいところでもあるのですが、セリフを封印してあの綺麗な
体のフォルムとダンスだけに神経を集中させて堪能出来るなんて、なんかもう幸せすぎて。。
ねこさまのわかりやすい解説と感想、見に行く前に読めてよかったです。
ありがとうございました(^^)

みつきねこ
2013年1月28日1:12

るなこさま、こちらこそご無沙汰しております!コメントありがとうございましたーーー!!今年もよろしくお願いいたします(^ ^)

> グローブ座、ワタクシも来週見に行きます。

わー、いらっしゃるんですね!レポ待ってます!!良かったですよー、期待しててください(^^)(贔屓目)

> ほんとにね、そこが田口くんのいいところでもあるのですが、

そう、そうなんです。わかってるんですけど、でも、やっぱり、、、と思ってしまう(苦笑)

> セリフを封印してあの綺麗な体のフォルムとダンスだけに神経を集中させて堪能出来るなんて、なんかもう幸せすぎて。。

そうなんですよ!!ホント、変な癖がなくて、きれいに踊るなーとあらためて思いました。ちゃんと観たのは数年ぶりなんですが、まだあのスタイルを保っているのはさすがだな、と。ダンサーの身体ですよね(*^ ^*)
あー、なんか久しぶりにときめきました!また舞台に出てほしい!

> ねこさまのわかりやすい解説と感想、見に行く前に読めてよかったです。

……(^ ^;ゞ 正直、私はあまり理解しないで観ていたので、マイムの芝居として楽しむなら、「ご観劇ガイド」を読まれたほうがいいと思います!!(理解できているという自信がないので)