宝塚大劇場公演「銀河英雄伝説@TAKARAZUKA」。
私は、開幕してすぐに観に行かずにいられなかったくらいには、原作ファン……の筈なのですが、実は原作本を持っていません。友人や図書館で借りて読んだだけ。だから、記憶はかなりあいまいですし、提督たちの細かいエピソードもだいぶ混乱ぎみ(^ ^;ゞ
というわけなので、私が書いていることは原作で確認しながら書いているわけではありませんので、あらかじめご容赦くださいませ。そして、間違ってたらご遠慮なく指摘してくださいね。
小池さん演出による「銀河英雄伝説@TAKARAZUKA」。なんというか、もう……男役のビジュアルだけでなんとかなる作品がある、ということに感嘆いたしました。
いやもう。カッコいい。話なんてどうでもいいと思ったくらいカッコいい上に、原作ファン的にツボだらけ。
もちろん、原作が面白いから、脚本的にどんなにすっ飛ばされていてもなんとかなるんですよ。ものすごいカットの嵐と言うか、ジェットコースターみたいなダイジェストぶりですが、権謀術数と戦闘シーンのバランスがとれていて、しかも、どちらも演出として非常に巧く表現されているから、なんとなく納得してしまう。
何度も観ると、一つ一つのエピソードやキャラクターの掘り下げが浅くて、物語全体を貫くテーマ性が弱いなと思うんですが、宝塚を初めて観る原作ファンや、ライトファンにはうってつけの作品だと思うんですよね。
特に、原作ファンには観てほしいなあ。マニアの域に入っている方には色々不満もあると思うけど、2時間ちょいにまとめなくてはならない潤色の苦労は理解できると思うし、実際、良く出来ていると思います。原作ファン的にいくつかあるツボも、ちゃんと押さえられているし。
小池さんって潤色については神だなあ、と思うのは、たとえばアンスバッハ(凪七)の「医務室に」という台詞を遺したところ。原作ファンにしかわからない部分をあえてカットせずに残しておいて、その言葉の裏付けとなる細かい演出はあっさりカットする英断は凄い。原作を知らない人には意味がわからないだろうけど、まあ一言だから違和感なく流せるだろうし、原作ファンはこの台詞があるだけですごいツボになる。。。。すごいと思うんですよね。
今回原作になかったのに追加されたエピソードの中で、いらないなーと思ったのはヤン(緒月)とジェシカ(純矢)のラヴソングくらいでしょうか。ヤンにはフレデリカが(この時点では恋愛感情はなかったにせよ)いるんだから、なにもジェシカとデュエットさせる必要はないと思うんですよね。ヤンの見せ場は芝居で作ればいいのであって、そもそも歌わせなくていいんだから!
ヒルダ(実咲)を秘書官にするタイミングをここにしたのは、@TAKARAZUKA的に仕方なかったと思いますし、元帥府を披くときに秘書官も揃えるのが当然だから、違和感はないのですが。その前のヒルダの手紙も、状況説明のために役だっているし。
一番ラストの場面で、「リヒテンラーデ公が…」という報告に対して、ラインハルトが振り向きもせず「もうオーベルシュタインが手をうっている」と応じるのに、ちょっとしゅんとして、でも笑顔で「……、了解」というところは割と好きだったりします。悪い娘じゃないんだよなー、ヒルダ。ただ、脚本上のキャラクターとして魅力的に描かれていないから、そういう脚本をはね返してまで魅力的な女の子に造形することは今のみりおんには難しいんだと思うんですよね。原作のヒルダは割と好きなキャラだったので、なんか残念です。
全体的に、男役が軒並みビジュアルやキャラクターでヒットを飛ばしているのに比べると、娘役陣(Not女役)が軒並み苦戦しているな、というのは、作品の完成度を考えるうえで非常に気になるところです。
元々宙組は、全体的に「娘役」力が低い組ではあるのですが(←ごめんなさい)、ヒルダとアンネローゼ(愛花)、そしてフレデリカ(すみれ乃)という、帝国と同盟両陣営のヒロイン格が3人とも大苦戦というのはさすがにちょっと苦しい。中でもアンネローゼが、、、原作ファン的にはタラちゃんのアンネローゼはあり得ないし、タラちゃん好きな宙ファンとしては、いつもの溌剌とした魅力を完全に封じられてしょんぼりとアンネローゼを演じているタラちゃんを視ているのが辛いです。アンネローゼは謎めいた美人じゃないと駄目なんですよ!ラインハルトとキルヒアイスの、あるいは、銀河帝国そのものにとってのファム・ファタルなんだから。
まだ、れーれのアンネローゼにタラちゃんのフレデリカの方が、二人の魅力が出たんじゃないかなあ……少なくとも、タラちゃんはフレデリカの方がずっといいと思う。れーれは……どうだろう(涙)。ホントは、れーれはユリアンが似合うと思っているのですけどね。うららちゃんのユリアンに不満はないけど。
ベーネミュンデ侯爵夫人(美風)とか、皇族の4人(鈴奈、花音、花里、綾瀬)とか、ヴェストパーレ男爵夫人(夢涼)とか、女役陣は皆いい仕事をしているだけに、なんか残念……。
■ラインハルト・フォン・ローエングラム(凰稀)
いやはや、美形(*^ ^*)。
「豪奢な金髪に蒼氷色の瞳」というビジュアルをきちんと実現してきたあたり、お披露目にむけて並々ならぬ気合を感じました。素晴らしかった!
正直、テルくんは役者としては受け身のタイプで、覇王を演じる素質は全くない(失礼)ので、ラインハルトという役は根本的に似合わないんですが(T T)、、、柄違いの役をよく消化して、すごく繊細に演じていたと思います。小池さんもだいぶキャラクターを書き変えていたしね。
テルくんのラインハルトを観ていたら、「エリザベート」の「もしも赦されるなら寛容で善意の名君と呼ばれたい」という歌が浮かびました。
でも、ラインハルトはフランツとは全く違う。原作のラインハルトは、核攻撃のことだって止めるつもりなど全くないし、そこで天使か悪魔か迷うような若造じゃない。他者を犠牲にすることなしに戦争には勝てません。少なくとも、「圧倒的な手柄」を立てることなどできるはずがない。「寛容や善意」は、自己満足のためではなく、臣民に「支配者の威信」を教え込むための飴として使わなくてはならないのだから、それ以外の時に垂れ流してはいけないのです。無駄なのではなく、害悪になる。ラインハルトは、非常識な若さで将軍、いえ、元帥になった男。それがわからないはずはありません。まして、貧乏貴族の若造がここまでくるのは並大抵のことではなかったのだから。
とはいえ、@TAKARAZUKA的には、テルくんのラインハルトありきなのだから、あれで良いのだと思います。だって素敵だもん!原作ファンとしても、親友や姉に甘えているときのラインハルトがすごく自然で、そういう魅力で最後までもっていけるところはさすがだな、と思いました。
自分の中の天使と悪魔に怯えるようなキャラじゃないんだよラインハルトは、と思いつつ、怯えてるテルくんが可愛くて可愛くて(はぁと)、と思ってしまうあたり、私の原作ファン度合いって……(汗)。
■パウル・フォン・オーベルシュタイン(悠未)
外部公演の「銀河英雄伝説 帝国篇」でも3番手だったオーベルシュタイン。
原作ではまったくそういうポジションにはいない人ですが、たしかに、2巻までのストーリーを組み立てようとすると、オーベルシュタインとキルヒアイスの対立を軸にするのが判りやすいんですよね。
相当に癖のある、面白い(いろんな意味で)キャラクターになってますが、@TAKARAZUKA的には自然な変更かな、と思っています。ラインハルトとチェスをしていたり、ああいう場面での尊大さというか、ラインハルトの弱みにつけこんだ感じは原作とは全然違っていて、ともちんってすごい宛書きされてるなあと思いました。
そこかしこで笑いもとって、話を進めて、ラインハルトを追い詰めて……よく出来た役ですよね。あらためて、ともちんってすごいなあ、と思います。
それにしても。まだイゼルローン攻防戦が始まってもいないのに、いきなり「イゼルローンで敵前逃亡して」……っていうのも凄い展開ですよねえ。
その後になるともっと凄いことが次々に起こるから、誰も気にしないんですけどね……。
■ヤン・ウェンリー(緒月)
正直、物語が2巻までと聞いたときは、ヤンが狂言回しをするのかと思ったものですが。
思いの外、メインに近い筋の中心人物としてちゃんとエピソードがあって、しかも、捕虜交換が印象的な名場面になっていたことに感動しました。イゼルローン攻略戦は完全に飛ばされたのにさ!(^ ^)。小池さんって本当に凄いなあ……。
キタロウのヤンは、とても優しくて、でも結構裏では毒舌を吐いていそうで、なんだかすごくイメージ通りでした。うん。バウか何かで「イゼルローン日記(外伝2巻)」をやってほしい!
■ジークフリード・キルヒアイス(朝夏)
組替えして初の大役。正直、どうかなあと思って(←悪く言えばお手並み拝見、くらいの気持ちで)いたのですが、とても良かったです!ヤンのキタロウ同様、良い宙組デビューになったと思います。
ああいう可愛いタイプの役を演じているまぁくんをあまり観たことがなかったので、とても新鮮でした。テルくんとの並びもよく似合っていたし、何より、「フレイヤの星」のデュエットの声質というかピッチがすごく合っていて、気持ち良かった!二人ともちょっと音程が微妙なので、どちらかがずれるとすぐ崩れてしまうのですが、ピタッと合った時の気持ちよさは凄い!と思いました(^ ^)。
■双璧(蓮水、七海)
ロイエンタールとミッターマイヤー。ビジュアル的には大成功ですよね、二人とも。ロイエンタールの目元に注目がいきがちですが、ミッターマイヤーのグレーの目元も、がんばったなあとしみじみ感動しました。……あの金髪は、蜂蜜色というにはちょっと色が薄すぎる気もしましたが。
原作ファン的には非常に重要なキャラクターですが、本格的に活躍しだすのは3巻以降だから、2巻位までだとあまり活躍の場がないのが残念。外伝のエピソード(ラインハルトとの出会い)がチラッとでも入っていれば違うんですが。
まあでも、観劇するまでは、双璧とは名ばかりで、元帥府にずっと並んでいるだけで台詞も割台詞だけかも(←外部舞台はそんな感じでした)、、、くらいに思っていたのですが、思ったよりはちゃんと役柄があったかな。出征前夜の場面が、せめて双璧だけでももう少し原作に沿っていてくれたら文句なかったのですが……うーん、難しいのかなあ。
ビッテンフェルト(澄輝)以下の提督たちは、短い自己紹介コーナーがある以外は皆で踊っているだけ、なのですが、美形男役が軍服で踊る訳だから、出てくるだけで目の保養でした(*^o^*)。
娘役も、下級生までそれぞれに目立つ役を与えられて、それ以外の場面は同盟兵士になったり帝国貴族の女になったり、、、着替えているか舞台にいるかどちらか、という感じでした。
とにかく下級生が着替えまくっていろんな役で出ているあたり、「太王四神記」を思い出しましたが、今回はあれの比じゃなかった気がします。場面が変わるたびに、「あれっ?君さっきの場面にも出てたよね!?」の連続で、驚いたのなんの。
同盟と帝国を行ったり来たりしている下級生諸君が、一番楽しそうに舞台を闊歩しているのが印象的でした(^ ^)。
.
私は、開幕してすぐに観に行かずにいられなかったくらいには、原作ファン……の筈なのですが、実は原作本を持っていません。友人や図書館で借りて読んだだけ。だから、記憶はかなりあいまいですし、提督たちの細かいエピソードもだいぶ混乱ぎみ(^ ^;ゞ
というわけなので、私が書いていることは原作で確認しながら書いているわけではありませんので、あらかじめご容赦くださいませ。そして、間違ってたらご遠慮なく指摘してくださいね。
小池さん演出による「銀河英雄伝説@TAKARAZUKA」。なんというか、もう……男役のビジュアルだけでなんとかなる作品がある、ということに感嘆いたしました。
いやもう。カッコいい。話なんてどうでもいいと思ったくらいカッコいい上に、原作ファン的にツボだらけ。
もちろん、原作が面白いから、脚本的にどんなにすっ飛ばされていてもなんとかなるんですよ。ものすごいカットの嵐と言うか、ジェットコースターみたいなダイジェストぶりですが、権謀術数と戦闘シーンのバランスがとれていて、しかも、どちらも演出として非常に巧く表現されているから、なんとなく納得してしまう。
何度も観ると、一つ一つのエピソードやキャラクターの掘り下げが浅くて、物語全体を貫くテーマ性が弱いなと思うんですが、宝塚を初めて観る原作ファンや、ライトファンにはうってつけの作品だと思うんですよね。
特に、原作ファンには観てほしいなあ。マニアの域に入っている方には色々不満もあると思うけど、2時間ちょいにまとめなくてはならない潤色の苦労は理解できると思うし、実際、良く出来ていると思います。原作ファン的にいくつかあるツボも、ちゃんと押さえられているし。
小池さんって潤色については神だなあ、と思うのは、たとえばアンスバッハ(凪七)の「医務室に」という台詞を遺したところ。原作ファンにしかわからない部分をあえてカットせずに残しておいて、その言葉の裏付けとなる細かい演出はあっさりカットする英断は凄い。原作を知らない人には意味がわからないだろうけど、まあ一言だから違和感なく流せるだろうし、原作ファンはこの台詞があるだけですごいツボになる。。。。すごいと思うんですよね。
今回原作になかったのに追加されたエピソードの中で、いらないなーと思ったのはヤン(緒月)とジェシカ(純矢)のラヴソングくらいでしょうか。ヤンにはフレデリカが(この時点では恋愛感情はなかったにせよ)いるんだから、なにもジェシカとデュエットさせる必要はないと思うんですよね。ヤンの見せ場は芝居で作ればいいのであって、そもそも歌わせなくていいんだから!
ヒルダ(実咲)を秘書官にするタイミングをここにしたのは、@TAKARAZUKA的に仕方なかったと思いますし、元帥府を披くときに秘書官も揃えるのが当然だから、違和感はないのですが。その前のヒルダの手紙も、状況説明のために役だっているし。
一番ラストの場面で、「リヒテンラーデ公が…」という報告に対して、ラインハルトが振り向きもせず「もうオーベルシュタインが手をうっている」と応じるのに、ちょっとしゅんとして、でも笑顔で「……、了解」というところは割と好きだったりします。悪い娘じゃないんだよなー、ヒルダ。ただ、脚本上のキャラクターとして魅力的に描かれていないから、そういう脚本をはね返してまで魅力的な女の子に造形することは今のみりおんには難しいんだと思うんですよね。原作のヒルダは割と好きなキャラだったので、なんか残念です。
全体的に、男役が軒並みビジュアルやキャラクターでヒットを飛ばしているのに比べると、娘役陣(Not女役)が軒並み苦戦しているな、というのは、作品の完成度を考えるうえで非常に気になるところです。
元々宙組は、全体的に「娘役」力が低い組ではあるのですが(←ごめんなさい)、ヒルダとアンネローゼ(愛花)、そしてフレデリカ(すみれ乃)という、帝国と同盟両陣営のヒロイン格が3人とも大苦戦というのはさすがにちょっと苦しい。中でもアンネローゼが、、、原作ファン的にはタラちゃんのアンネローゼはあり得ないし、タラちゃん好きな宙ファンとしては、いつもの溌剌とした魅力を完全に封じられてしょんぼりとアンネローゼを演じているタラちゃんを視ているのが辛いです。アンネローゼは謎めいた美人じゃないと駄目なんですよ!ラインハルトとキルヒアイスの、あるいは、銀河帝国そのものにとってのファム・ファタルなんだから。
まだ、れーれのアンネローゼにタラちゃんのフレデリカの方が、二人の魅力が出たんじゃないかなあ……少なくとも、タラちゃんはフレデリカの方がずっといいと思う。れーれは……どうだろう(涙)。ホントは、れーれはユリアンが似合うと思っているのですけどね。うららちゃんのユリアンに不満はないけど。
ベーネミュンデ侯爵夫人(美風)とか、皇族の4人(鈴奈、花音、花里、綾瀬)とか、ヴェストパーレ男爵夫人(夢涼)とか、女役陣は皆いい仕事をしているだけに、なんか残念……。
■ラインハルト・フォン・ローエングラム(凰稀)
いやはや、美形(*^ ^*)。
「豪奢な金髪に蒼氷色の瞳」というビジュアルをきちんと実現してきたあたり、お披露目にむけて並々ならぬ気合を感じました。素晴らしかった!
正直、テルくんは役者としては受け身のタイプで、覇王を演じる素質は全くない(失礼)ので、ラインハルトという役は根本的に似合わないんですが(T T)、、、柄違いの役をよく消化して、すごく繊細に演じていたと思います。小池さんもだいぶキャラクターを書き変えていたしね。
テルくんのラインハルトを観ていたら、「エリザベート」の「もしも赦されるなら寛容で善意の名君と呼ばれたい」という歌が浮かびました。
でも、ラインハルトはフランツとは全く違う。原作のラインハルトは、核攻撃のことだって止めるつもりなど全くないし、そこで天使か悪魔か迷うような若造じゃない。他者を犠牲にすることなしに戦争には勝てません。少なくとも、「圧倒的な手柄」を立てることなどできるはずがない。「寛容や善意」は、自己満足のためではなく、臣民に「支配者の威信」を教え込むための飴として使わなくてはならないのだから、それ以外の時に垂れ流してはいけないのです。無駄なのではなく、害悪になる。ラインハルトは、非常識な若さで将軍、いえ、元帥になった男。それがわからないはずはありません。まして、貧乏貴族の若造がここまでくるのは並大抵のことではなかったのだから。
とはいえ、@TAKARAZUKA的には、テルくんのラインハルトありきなのだから、あれで良いのだと思います。だって素敵だもん!原作ファンとしても、親友や姉に甘えているときのラインハルトがすごく自然で、そういう魅力で最後までもっていけるところはさすがだな、と思いました。
自分の中の天使と悪魔に怯えるようなキャラじゃないんだよラインハルトは、と思いつつ、怯えてるテルくんが可愛くて可愛くて(はぁと)、と思ってしまうあたり、私の原作ファン度合いって……(汗)。
■パウル・フォン・オーベルシュタイン(悠未)
外部公演の「銀河英雄伝説 帝国篇」でも3番手だったオーベルシュタイン。
原作ではまったくそういうポジションにはいない人ですが、たしかに、2巻までのストーリーを組み立てようとすると、オーベルシュタインとキルヒアイスの対立を軸にするのが判りやすいんですよね。
相当に癖のある、面白い(いろんな意味で)キャラクターになってますが、@TAKARAZUKA的には自然な変更かな、と思っています。ラインハルトとチェスをしていたり、ああいう場面での尊大さというか、ラインハルトの弱みにつけこんだ感じは原作とは全然違っていて、ともちんってすごい宛書きされてるなあと思いました。
そこかしこで笑いもとって、話を進めて、ラインハルトを追い詰めて……よく出来た役ですよね。あらためて、ともちんってすごいなあ、と思います。
それにしても。まだイゼルローン攻防戦が始まってもいないのに、いきなり「イゼルローンで敵前逃亡して」……っていうのも凄い展開ですよねえ。
その後になるともっと凄いことが次々に起こるから、誰も気にしないんですけどね……。
■ヤン・ウェンリー(緒月)
正直、物語が2巻までと聞いたときは、ヤンが狂言回しをするのかと思ったものですが。
思いの外、メインに近い筋の中心人物としてちゃんとエピソードがあって、しかも、捕虜交換が印象的な名場面になっていたことに感動しました。イゼルローン攻略戦は完全に飛ばされたのにさ!(^ ^)。小池さんって本当に凄いなあ……。
キタロウのヤンは、とても優しくて、でも結構裏では毒舌を吐いていそうで、なんだかすごくイメージ通りでした。うん。バウか何かで「イゼルローン日記(外伝2巻)」をやってほしい!
■ジークフリード・キルヒアイス(朝夏)
組替えして初の大役。正直、どうかなあと思って(←悪く言えばお手並み拝見、くらいの気持ちで)いたのですが、とても良かったです!ヤンのキタロウ同様、良い宙組デビューになったと思います。
ああいう可愛いタイプの役を演じているまぁくんをあまり観たことがなかったので、とても新鮮でした。テルくんとの並びもよく似合っていたし、何より、「フレイヤの星」のデュエットの声質というかピッチがすごく合っていて、気持ち良かった!二人ともちょっと音程が微妙なので、どちらかがずれるとすぐ崩れてしまうのですが、ピタッと合った時の気持ちよさは凄い!と思いました(^ ^)。
■双璧(蓮水、七海)
ロイエンタールとミッターマイヤー。ビジュアル的には大成功ですよね、二人とも。ロイエンタールの目元に注目がいきがちですが、ミッターマイヤーのグレーの目元も、がんばったなあとしみじみ感動しました。……あの金髪は、蜂蜜色というにはちょっと色が薄すぎる気もしましたが。
原作ファン的には非常に重要なキャラクターですが、本格的に活躍しだすのは3巻以降だから、2巻位までだとあまり活躍の場がないのが残念。外伝のエピソード(ラインハルトとの出会い)がチラッとでも入っていれば違うんですが。
まあでも、観劇するまでは、双璧とは名ばかりで、元帥府にずっと並んでいるだけで台詞も割台詞だけかも(←外部舞台はそんな感じでした)、、、くらいに思っていたのですが、思ったよりはちゃんと役柄があったかな。出征前夜の場面が、せめて双璧だけでももう少し原作に沿っていてくれたら文句なかったのですが……うーん、難しいのかなあ。
ビッテンフェルト(澄輝)以下の提督たちは、短い自己紹介コーナーがある以外は皆で踊っているだけ、なのですが、美形男役が軍服で踊る訳だから、出てくるだけで目の保養でした(*^o^*)。
娘役も、下級生までそれぞれに目立つ役を与えられて、それ以外の場面は同盟兵士になったり帝国貴族の女になったり、、、着替えているか舞台にいるかどちらか、という感じでした。
とにかく下級生が着替えまくっていろんな役で出ているあたり、「太王四神記」を思い出しましたが、今回はあれの比じゃなかった気がします。場面が変わるたびに、「あれっ?君さっきの場面にも出てたよね!?」の連続で、驚いたのなんの。
同盟と帝国を行ったり来たりしている下級生諸君が、一番楽しそうに舞台を闊歩しているのが印象的でした(^ ^)。
.
コメント
すごくワクワクして、「イケメン軍服祭り」にまったく抵抗なく参加できました。
楽しかったです。東京で沢山観ないと全員色々なことが確認できません(笑)
で、新公ですがさらっと触れておきます。
*りくちゃん
金髪も似合うし、ダンスや動きもキレが良いし、せりふも聞きやすく良かったです。最初の歌はヨレヨレでしたが、かなめちゃんも音程ふらっとしていたので
どういう歌なのかは判らずに終わった。
というか、太田先生は主演が最初に銀橋に出てくるときの歌は素敵にかっこよく歌いこなせる歌にしてやれ!と思った。
挨拶のときに、りくちゃん的には満足のいく公演ではなかったのかもと感じましたが、これで階段を1つ上がるはずみにはなれたように思います。
東京での新公に期待が持てます!
*花乃まりあちゃん
ヒルダは本役と学年も近いし、歌が上手でスタイルもよくて、あと髪型とか
アクセとかのセンスもよくて台詞もしっかりしていてかなり高得点な初ヒロインだと思いました。月組に続き96期の娘役は実力がありますね。だからこそあの事件さえなければなぁ~と残念な気持ち。
ただ、きれいなのですが細面なので淋しい顔立ちというか、老けてみえますね。
もう少しぽっちゃりしても大丈夫だぞぉ~(笑)
今回みりおんちゃんがアンサンブルであちこちに出ていましたが本役では地味と言われてましたが、
アンサンブルにいると「可愛い娘役がいるなぁ」と何回も思って、観るたびにみりおんだったのでさすがにオーラが違う!ということを実感しました。
*桜木みなとくん
とても上手ですね、宙組の95期を担ってるかんじで大活躍だったと思います。
でもりくちゃんと同級生には全然見えない。頬がぽっちゃりだからというだけではなくて、男役度が低いと思う。りくちゃんと並び立つと年下の弟分程度でした。
まぁくんが素敵なので、もう少し努力してほしい。
*春瀬央季くん
本役がちーちゃんロイエンタールで、腕組みして立ってるときはすごく素敵なんですが歌が苦手なんですね(涙)本当に惜しい、今日も休んでないですぐに歌のレッスンにいってーー!本公演でもすてきな副官ですし、頑張って欲しいです。
*りんきら
緒月さんのヤンでした。緒月さんが雪組芝居と言われているようですが
りんきらがやれば問題はないよなと納得。
りんきらはさらに痩せて、お化粧もきれいになり、ものすごく素敵なヤンでした。
包容力もあるし、華が無いといわれてるようですが1回主演させてくれてもよくない?とちょっと残念。
ユリアンの秋音光くんがこれまた少年が上手でして本当に14,5歳の男の子みたいなしゃべり方で、違和感がなくて良かったです。この二人の場面は良かったですわぁ~
*うららちゃんのアンネローゼさま
これがりくちゃんと二人美しい姉弟というせりふに、顔が似ているし違和感が全くない設定でしたね。
そして、毎日お芝居にしっかり参加しているせいか、うららちゃんの芝居度が
ものすごくアップしていて、アンネローゼさまも良かったです。
本役さんに違和感があったので(たらちゃんがタイプではないと・・・)
なんだったらこっちが本役でも良かったかもですね。
でもユリアンで芝居を鍛えられたようにも感じるので、悩ましい・・・
*瀬音りさちゃん
すごくうまい!声もきれいで歌も良いけど顔が大きいのか?周囲とバランスが悪いです。本役の子役も今ひとつそこが気になりました。
最後にトリューニヒトの留依蒔世くん
歌でしっかり民衆を煽動していて、さすがでした。
ただ、彼女のもつキラキラしたものというか、それが今回押さえられてしまい
感じられなかったのはちょっと惜しい。
トリューニヒトって人は上に上がるだけの実力があるんだから
やっぱりある程度のギラギラ感?がもっと出てもよいんじゃないかと。
そうしてみると本役のモンチは「若いときには人気があっただろう」と
思わせるところが残っててさすがでした。
わーーい!!新公レポありがとうございます!!\(^ ^)/
観に行ってらしたんですね。羨ましいわー!私も、東京で観れますように……。
> 東京で沢山観ないと全員色々なことが確認できません(笑)
たくさん観てあげてくださいねm(_ _)m。
> *りくちゃん
ビジュアルはOKだったみたいですね。CS楽しみ!
芝居とダンスは良いんですけど、歌はねえ……(^ ^;ゞちょっとずつ進歩してはいるんですが。
でも、とにかく、仰っていただいたとおり、「一つ昇るはずみ」になればいいな、と思います。
東京観たい……
> 今回みりおんちゃんがアンサンブルであちこちに出ていましたが
そうか、組替え一発目ですものね。すみ花ちゃんもアンサンブルで出てたなあ、、、懐かしい。
「太王四神記」もそうでしたけど、ああいう大人数が常に舞台にいる作品の新公は、バイトを探すのが楽しいですよね♪
> *りんきら
配役が発表されたとき、宙に来てまでキタロウの役かよ!?と思いましたが、良かったみたいで何よりです!92期は次も出られるのかな。満を持しての主演があったら良いですね!
> そして、毎日お芝居にしっかり参加しているせいか、うららちゃんの芝居度が
> ものすごくアップしていて、アンネローゼさまも良かったです。
うおおおおお!!期待!期待!
本公演を、初日明けてすぐと一週間後に観たら、うららちゃんのユリアンが別人のように芝居になっていて、すごく成長したなあ、キタロウありがとう!と思ったんですよね。楽しみだなあ(*^ ^*)。
> 最後にトリューニヒトの留依蒔世くん
> 歌でしっかり民衆を煽動していて、さすがでした。
前回公演のカゲデュエットが素晴らしかったので、配役が出た時から楽しみにしてました。
良かったんですね!わくわく。
> そうしてみると本役のモンチは「若いときには人気があっただろう」と
> 思わせるところが残っててさすがでした。
モンチのトリューニヒトは本当に素敵です(^ ^)。でも、留衣くんも期待しちゃいます!
オーベルシュタインの愛ちゃんですよぉ~
桜木くんが幼くて、りくちゃんとのバランスが悪いこともあって
愛ちゃんとのセットの感じが高まっていました。
さすがに3回主演しただけあって、大きさもあってよかったですし
勿論素敵でした(笑)
色々番手とかを考えないなら、愛ちゃんがキルヒアイスのほうがよかったなぁ
で、美月さんがオーベルシュタインやったらかなりハイグレードな新公だったと思う。
なんというのか、研4,3,2辺りは破綻が無いんだけど魅力も無くて
どの人も「この役じゃなくてあっちだったらカッコよかった」等と思わせたというか・・・
うまく言えませんが、宙組の新公の課題かなと。
ま、演出がこだまっちだったからということもある???
(私と趣味があわない?)
良かった(汗)。コメントなかったので、駄目だったのかな……?とコッソリ心配してました(^ ^)。
> 色々番手とかを考えないなら、愛ちゃんがキルヒアイスのほうがよかったなぁ
私、りっくんがラインハルトって発表されたときに、なんでだか愛ちゃんがキルヒアイスだと思いこんでまして(汗)、そりゃーまさに「赤毛ののっぽさん」だ!!と勝手に盛り上がっていたのでした.
りく愛うららでラインハルトとキルヒアイスとアンネローゼ。いやもう、とりあえず3人並んだ4つ切りの舞台写真がほしいですわ(^ ^)。
> で、美月さんがオーベルシュタインやったらかなりハイグレードな新公だったと思う。
わああ~~~、観たいです!!
> なんというのか、研4,3,2辺りは破綻が無いんだけど魅力も無くて
> どの人も「この役じゃなくてあっちだったらカッコよかった」等と思わせたというか・・・
なるほど……うーん、それって一番難しい課題かも、ですね。。。
> ま、演出がこだまっちだったからということもある???
> (私と趣味があわない?)
私とも合わないや(T T)