落ち穂ひろい~「ボニー&クライド」と「モンティ・パイソン」
2012年8月12日 ミュージカル・舞台 コメント (2)今年になってから観たけれども、ここにまだ感想を書いていない作品を、まとめておきたいと思います。
どれも観たときはとても面白かったのですが、、、、いろんな事情で書かないでいるうちに時間が過ぎてしまって、だいぶ風化してしまいました(涙)ごめんなさい。
■ボニー&クライド
2012年1月、青山劇場にて観劇。
ワイルドホーンの音楽と、ボニー役の濱田めぐみさん目当てで観に行った作品でした。
企画・制作はホリプロ、オリジナルの演出は、日本版の演出は田尾下哲。
2009年にカリフォルニアで初演、2011年12月にブロードウェイ進出、日本版の上演も決定……しかし、ショーエンフェルド劇場は年内にクローズ、という状況での日本上演でした。
実際に観てみたら、めぐみさんは本当に素晴らしかったし、クライド役の田代くんも悪くなかったし、、、クライドの兄バック役の岡田浩暉さんとその妻ブランチ役のとなみちゃん(白羽ゆり)が素晴らしくて、バックまわりのエピソード一つ一つにうるうるしたりはしていたのですが……
でも。
ブロードウェイで当たらなかった理由は良く判らないけど、私自身も、まあ「一回観れて、めぐみさんの唄が聴けて、良かった!」という以上の印象はありませんでした(- -;ゞ
まず、音楽があまり私の期待するワイルドホーンではなかったのが残念だったんですよね(ごめんなさい)。
先入観というか、思いこみというか。舞台が舞台だからなのか、かなりゴスペルよりの澄明なコーラスの印象が強くて、私が(個人的に)ワイルドホーンに期待する色っぽさが、あまり感じられなかったのでした。
もう一つは、クライド役の設定が半端だったこと、かな。
田代くんは、私が初めて彼と出会った「マルグリット」の頃を思えば別人のように芝居をしていましたが、根本的に彼は「優等生」キャラだと思うんですよね。それが悪いというのではないのです。ただのシンプルな事実として、彼が演じるワルは、「優等生が一生懸命ワルぶっている」ようにしか見えなくて。
「ダラス」という、「こんな街に産まれたんだから仕方がない」と言われてしまうような『生まれついてのワル』にはまったく見えなかったんですよね…。
歌は本当に素晴らしかったけど、「こんな街にはいられない」という本能的な焦燥感が弱いから、物語の説得力が弱い。まあ、その分ちゃんとドラマとして「出ていく」理由を作ってあげているのはさすがなのですが。
物語は映画にほぼ忠実、だったような気がします。これを視ると、やっぱり荻田さんというフィルターを通した「凍てついた明日」は、ぜんぜん違う作品なんだなあ、と思う。……どちらも興味深い物語なのですが。私の性には、無条件に「凍てついた明日」が合うんだな、と、そんな当たり前のことを今更思ったりしました。
■モンティ・パイソンのスパマロット
2012年1月、赤坂ACTシアターにて観劇。
これはブロードウェイで上演されたときから気になっていて、日本で上演されるなら観たいなあと思っていたのと、ユースケ・サンタマリアが大好きなので観に行った作品。
いやー、楽しかった(^ ^)。
物語の内容的に、赤坂ACTであの価格、というのは辛いところだと思うのですが(本来は本多劇場とか、博品館とか、せいぜいサンシャイン劇場あたりでやりたい作品)、あの作品を赤坂ACTサイズにするためにあらゆる努力を払ったスタッフ陣が、素晴らしかった、と思います。
やっぱりあれだけのキャストを揃えなければ作品の魅力が出なかっただろうし、あのキャストを揃えてしまったら大劇場でやるしかなかった。大劇場でやるってことは、小芝居ではどうにもならないということで、細かいギャグでは伝わらないから、ネタを大きくするしかない。だけど、そういうところで作品のもつ「小さなおかしみ」という魅力を消さないように、あらゆる工夫をする。その細やかさが、最終的に作品の魅力を支えたんだな、と思いました。
大好きなユースけサンタマリアのアーサー王は文句なく情けなくて素敵で、
ランスロット卿の池田成志さんはさすがの面白さ。
そして、湖の貴婦人役のユミコさん(彩吹真央)が文句なく素晴らしく、私ってもしかしたらユミコさんファンだったのかしら?と思ってしまったくらい嵌りました(^ ^)。
いやあ、今思い出しても楽しい時間でした(^ ^)。
とりあえず、1月は以上です。
思ったより一つ一つが長くなってきたので、このあたりで。
本当は雪組バウ公演「インフィニティ」もちゃんと書いてない気がするんですが、、、それはまた、おいおい。
今年の一月はがんばったなー(遠い目)。7月なんて、宝塚以外は「ルドルフ」しか観なかったよ……情けない(T T)。
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どれも観たときはとても面白かったのですが、、、、いろんな事情で書かないでいるうちに時間が過ぎてしまって、だいぶ風化してしまいました(涙)ごめんなさい。
■ボニー&クライド
2012年1月、青山劇場にて観劇。
ワイルドホーンの音楽と、ボニー役の濱田めぐみさん目当てで観に行った作品でした。
企画・制作はホリプロ、オリジナルの演出は、日本版の演出は田尾下哲。
2009年にカリフォルニアで初演、2011年12月にブロードウェイ進出、日本版の上演も決定……しかし、ショーエンフェルド劇場は年内にクローズ、という状況での日本上演でした。
実際に観てみたら、めぐみさんは本当に素晴らしかったし、クライド役の田代くんも悪くなかったし、、、クライドの兄バック役の岡田浩暉さんとその妻ブランチ役のとなみちゃん(白羽ゆり)が素晴らしくて、バックまわりのエピソード一つ一つにうるうるしたりはしていたのですが……
でも。
ブロードウェイで当たらなかった理由は良く判らないけど、私自身も、まあ「一回観れて、めぐみさんの唄が聴けて、良かった!」という以上の印象はありませんでした(- -;ゞ
まず、音楽があまり私の期待するワイルドホーンではなかったのが残念だったんですよね(ごめんなさい)。
先入観というか、思いこみというか。舞台が舞台だからなのか、かなりゴスペルよりの澄明なコーラスの印象が強くて、私が(個人的に)ワイルドホーンに期待する色っぽさが、あまり感じられなかったのでした。
もう一つは、クライド役の設定が半端だったこと、かな。
田代くんは、私が初めて彼と出会った「マルグリット」の頃を思えば別人のように芝居をしていましたが、根本的に彼は「優等生」キャラだと思うんですよね。それが悪いというのではないのです。ただのシンプルな事実として、彼が演じるワルは、「優等生が一生懸命ワルぶっている」ようにしか見えなくて。
「ダラス」という、「こんな街に産まれたんだから仕方がない」と言われてしまうような『生まれついてのワル』にはまったく見えなかったんですよね…。
歌は本当に素晴らしかったけど、「こんな街にはいられない」という本能的な焦燥感が弱いから、物語の説得力が弱い。まあ、その分ちゃんとドラマとして「出ていく」理由を作ってあげているのはさすがなのですが。
物語は映画にほぼ忠実、だったような気がします。これを視ると、やっぱり荻田さんというフィルターを通した「凍てついた明日」は、ぜんぜん違う作品なんだなあ、と思う。……どちらも興味深い物語なのですが。私の性には、無条件に「凍てついた明日」が合うんだな、と、そんな当たり前のことを今更思ったりしました。
■モンティ・パイソンのスパマロット
2012年1月、赤坂ACTシアターにて観劇。
これはブロードウェイで上演されたときから気になっていて、日本で上演されるなら観たいなあと思っていたのと、ユースケ・サンタマリアが大好きなので観に行った作品。
いやー、楽しかった(^ ^)。
物語の内容的に、赤坂ACTであの価格、というのは辛いところだと思うのですが(本来は本多劇場とか、博品館とか、せいぜいサンシャイン劇場あたりでやりたい作品)、あの作品を赤坂ACTサイズにするためにあらゆる努力を払ったスタッフ陣が、素晴らしかった、と思います。
やっぱりあれだけのキャストを揃えなければ作品の魅力が出なかっただろうし、あのキャストを揃えてしまったら大劇場でやるしかなかった。大劇場でやるってことは、小芝居ではどうにもならないということで、細かいギャグでは伝わらないから、ネタを大きくするしかない。だけど、そういうところで作品のもつ「小さなおかしみ」という魅力を消さないように、あらゆる工夫をする。その細やかさが、最終的に作品の魅力を支えたんだな、と思いました。
大好きなユースけサンタマリアのアーサー王は文句なく情けなくて素敵で、
ランスロット卿の池田成志さんはさすがの面白さ。
そして、湖の貴婦人役のユミコさん(彩吹真央)が文句なく素晴らしく、私ってもしかしたらユミコさんファンだったのかしら?と思ってしまったくらい嵌りました(^ ^)。
いやあ、今思い出しても楽しい時間でした(^ ^)。
とりあえず、1月は以上です。
思ったより一つ一つが長くなってきたので、このあたりで。
本当は雪組バウ公演「インフィニティ」もちゃんと書いてない気がするんですが、、、それはまた、おいおい。
今年の一月はがんばったなー(遠い目)。7月なんて、宝塚以外は「ルドルフ」しか観なかったよ……情けない(T T)。
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コメント
凄く楽しくて、こんなにユースケサンタマリアが歌が上手くて魅力的な人だとは知りませんでした。
あれ依頼ユースケサンタマリアが大好きに(笑)
他の出演者もすごく良くて、この面子で再演希望ってかんじ。
ま、クリエくらいの大きさだと更に良いのですが
採算が取れないですよね、きっと・・・
ゆみこちゃんが面白い舞台に次々に出てくれるから
(サンセット大通りも、彼女にあってるとは言い難いのに、きちんと仕事をこなして魅せてくれて良かったし)
1月から楽しい観劇生活がスタートしたのでした・・・と私も思い出しました。
こんにちは!コメントありがとうございます(^ ^)。
ユースケサンタマリア、本当に素敵ですよね!!もっと舞台に出てほしいけど、忙しいから無理なんだろうなあ……。
> 他の出演者もすごく良くて、この面子で再演希望ってかんじ。
本当ですよね!採算の問題はあるでしょうけれども、再演してほしいなあ。もう一回観たかったんですけど、最初に観たのが楽の直前だったんですよね(涙)。
ゆみこさんは本当に良い舞台で良い仕事をしていらっしゃいますよね!
最近は、チラシに「彩吹真央」の名前を見ると、観に行きたいポイントがぐっと上がります(^ ^)。