ルドルフ ザ・ラスト・キス【2】
2012年7月29日 ミュージカル・舞台 コメント (4)帝国劇場にて、ミュージカル「ルドルフ ~ザ・ラスト・キス~」千秋楽を観劇してまいりました。
http://80646.diarynote.jp/?day=20120714
いやー、本当に素晴らしかった!
作品に関する感想は、初見の時に書いたときからそれほど変化していたわけではないので割愛しますが、なんというか、舞台上の役者たちの「最後の一回」に懸ける熱意と、それをあまさず受け止めようとする客席の熱さが見事に組み合わさって、ものすごい一体感を感じました。
一曲一曲、ナンバーが終わるたびにショーストップの拍手。
たしかにキャストの迫力もすごくて、大拍手せずにはいられない出来ではあったのですが!(真顔)
それでも、もしあの場に初見の方がいらっしゃったら、ちょっと乗りきれなくて楽しめなかったかも……と反省せざるをえないほどの盛り上がりようでした(^ ^;ゞ
ロングランでない普通の公演でも、作品がいいと千秋楽ってこんなに盛り上がるんだなあ……(しみじみ)
最後の最後に後ろのカーテンが落ちなかったり、若干「あれ?」というところもありましたが、あの複雑な舞台装置を、よくぞ事故もなく回しきったな、と感心しきりです。
初日の開演30分前(客入れの時間)になってもテストが終わらなくて、もうこれは開演を遅らせた方がいいのでは……という話が出たくらいだったそうですが。初日が事故もなく無事に終わったときには、みんなで泣き崩れたという話も聞きましたが。
観ている分には、そんな危うさは一切感じられなかった……ですよね?(←自信ない)
ただ、苦労や危機を乗り越えてきた集団の一体感は、しっかり伝わってきましたけれども(^ ^)。
素晴らしいセット、素晴らしい演出。アンサンブルの一人ひとりに至るまで、みんな見せ場があって、とても楽しかった。何度でも観たかったです。2回しか観られなくてとても残念。再演されることを祈ります。
あ、宮本亜門版と、交互にやるのでも楽しいかも(^ ^)。
今日は千秋楽でしたので、メインキャストの挨拶がありました。
ほぼオールスタンディングの客席に向かって、芳雄くんが「今日は千秋楽をご観劇いただき、ありがとうございます。……メインキャストのみなさんから一言ずつ挨拶をさせていただきますので、特に、村井さんの話など長くなりますので、みなさまお座りください」と穏やかに挨拶。
盛り上がりまくりな客席はちょっと抵抗していましたが、徐々に座る人が増えて、最終的には全員座っておとなしく聞く体勢に。
トップバッターはシュテファニーの吉沢さん。
「素晴らしい出会いがたくさんあって、いい経験になりました」という話の合間に、「大勢の主婦のみなさまに共感していただき、応援していただいたことが力になりました」というコメントを楽しくはさみ、「これからも皆様に共感していただける役者を目指して頑張ります。主婦のみなさま、これからも応援してください!」と軽く笑いを取って締めくくってくれて、あらためて素敵な人だな、と思いました(^ ^)。
次は、フランツ皇帝の村井さん。
「今回は誰にもキスしてもらえなくて……芳雄はほとんどの女性キャストとキスしているのに!」というところから話を初めて、「私も昔はそんな役をやっていた時代もあるんですが……」としみじみとかつ長々と(^ ^)語ってくださいました。いやー、相変わらずギラギラで素敵ですね村井さん(^ ^)。これからも東宝ミュージカルをよろしくお願いします!
次はラリッシュ夫人の一路さん。
「フランツの妻だったり、ルドルフの母だったりといった役を演じたことがあるので、この作品に出るのは、なんというか、運命だな、と…」と綺麗にまとめてましたが、確か貴女はその“ルドルフの母親”を殺す役もやってましたわよね、と、客席は一斉に突っ込んでいたと思います。
「芳雄くんのデビューから(母親として)見守ってきた身としては、この作品は本当に感慨深くて…」としみじみ語っていらっしゃいましたが、、、そうですよね、芳雄くんのデビューは、ルドルフ皇太子なんですものね……。別に忘れていた訳ではないんですが、あらためてそれを思い出して、うわあああ、と思いました。
一路さんが出演するっていうのは、そういう意味もあったのかなあ、と思ったりして。いや、それを言いだしたら、宮本亜門版でラリッシュ夫人を演じたタータン(香寿たつき)は、日本初演の雪組「エリザベート」で、ルドルフを演じた方だったんだよね……ルドルフつながりってすごいなあ。
そんな感慨の合間に、村井さんの話を受けて「私も手にしかキスしていただけなくなりましたが」とか、村井さんに「いやいや、まだまだ(お若い)!」と言われて、「まだまだ未熟者だそうでございますので」とか、、、なんていうか、大人同士にしかできない機知に富んだ会話が交わされていたのがすごいなあ、と思いました。キャスティング的に、「大人」枠に入るのがお二人だけなんですよね(^ ^)。「若い人たちとは違うのよ」という一路さんの貫録と華麗さに、くらくらしました(*^ ^*)。
次はターフェの坂健。
「(役柄的に)誰にもキスして貰えないので、地球儀にキスしてみました」というコメントから始まったご挨拶は、あまりに面白くて記憶が飛びました(汗)。最後に、観客、キャスト、袖のスタッフ、オーケストラ、照明、、、、と次々に呼びかけては感謝を述べる坂健が、それだけならいつもの坂健なのに、姿がターフェなだけに、もう、耐えられなくて……。
いやはや、坂健最強。
次はマリーのたっちん(和音)。
つつつっと前に出て、「こんな面白いご挨拶の後に、何を言ったらいいのかわからないのですが……」と心もとなげに言う姿に、なんていうか、客席も舞台上も一瞬にしてクールダウンしましたよね。
しばらく詞を探して沈黙していたたっちんが、声を震わせながらスタッフをはじめとする関係者一同に感謝を伝え、この作品に出られて良かった、この役を演じられて幸せだった、デイヴィッド(ルヴォー)に出会えてラッキーだった、、、と繰り返す姿に、思いっきり貰い泣きしました。
全身全霊をかけてマリーを演じていたたっちん。2幕後半、ターフェとの対決から戻ってきてルドルフからの手紙を受け取ってから、ずっと泣きっぱなしだったたっちん。小さな幸せの一つ一つをちゃんと噛みしめる、芯の強いマリーそのもののようなたっちんが、笑顔で泣きながら綴った詞は、とても素直で、ありきたりで、そして、完璧な“真実”でした……。
そんなマリーの挨拶の後を受けて、最後はもちろん、ルドルフの芳雄くん。
芳雄くんの挨拶も、ひどくストレートで、情熱的で、とても素敵でした。
今の彼だからこそ出来た役なんだろうな、と素直に思えたし、今の彼だからこその挨拶なんだろうな、と。
座長としてしっかりと話す彼を見守る一路さんの微笑みが、聖母のようでした(^ ^)。
そして、挨拶の後も何度も続いたカーテンコールの間中、ずっと手をつないでいた芳雄くんとたっちんが、それはそれは可愛らしくて、仲良さげで、、、お二人とも声がよく合っているので、ぜひまた共演してほしいな、と思いました(^ ^)。
なにはともあれ、素晴らしい公演でした。
また再演してほしい!演出のデイヴィッド・ルヴォーが来日できる時期に、なるべく今回と同じキャストで(←それ重要)!!
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http://80646.diarynote.jp/?day=20120714
いやー、本当に素晴らしかった!
作品に関する感想は、初見の時に書いたときからそれほど変化していたわけではないので割愛しますが、なんというか、舞台上の役者たちの「最後の一回」に懸ける熱意と、それをあまさず受け止めようとする客席の熱さが見事に組み合わさって、ものすごい一体感を感じました。
一曲一曲、ナンバーが終わるたびにショーストップの拍手。
たしかにキャストの迫力もすごくて、大拍手せずにはいられない出来ではあったのですが!(真顔)
それでも、もしあの場に初見の方がいらっしゃったら、ちょっと乗りきれなくて楽しめなかったかも……と反省せざるをえないほどの盛り上がりようでした(^ ^;ゞ
ロングランでない普通の公演でも、作品がいいと千秋楽ってこんなに盛り上がるんだなあ……(しみじみ)
最後の最後に後ろのカーテンが落ちなかったり、若干「あれ?」というところもありましたが、あの複雑な舞台装置を、よくぞ事故もなく回しきったな、と感心しきりです。
初日の開演30分前(客入れの時間)になってもテストが終わらなくて、もうこれは開演を遅らせた方がいいのでは……という話が出たくらいだったそうですが。初日が事故もなく無事に終わったときには、みんなで泣き崩れたという話も聞きましたが。
観ている分には、そんな危うさは一切感じられなかった……ですよね?(←自信ない)
ただ、苦労や危機を乗り越えてきた集団の一体感は、しっかり伝わってきましたけれども(^ ^)。
素晴らしいセット、素晴らしい演出。アンサンブルの一人ひとりに至るまで、みんな見せ場があって、とても楽しかった。何度でも観たかったです。2回しか観られなくてとても残念。再演されることを祈ります。
あ、宮本亜門版と、交互にやるのでも楽しいかも(^ ^)。
今日は千秋楽でしたので、メインキャストの挨拶がありました。
ほぼオールスタンディングの客席に向かって、芳雄くんが「今日は千秋楽をご観劇いただき、ありがとうございます。……メインキャストのみなさんから一言ずつ挨拶をさせていただきますので、特に、村井さんの話など長くなりますので、みなさまお座りください」と穏やかに挨拶。
盛り上がりまくりな客席はちょっと抵抗していましたが、徐々に座る人が増えて、最終的には全員座っておとなしく聞く体勢に。
トップバッターはシュテファニーの吉沢さん。
「素晴らしい出会いがたくさんあって、いい経験になりました」という話の合間に、「大勢の主婦のみなさまに共感していただき、応援していただいたことが力になりました」というコメントを楽しくはさみ、「これからも皆様に共感していただける役者を目指して頑張ります。主婦のみなさま、これからも応援してください!」と軽く笑いを取って締めくくってくれて、あらためて素敵な人だな、と思いました(^ ^)。
次は、フランツ皇帝の村井さん。
「今回は誰にもキスしてもらえなくて……芳雄はほとんどの女性キャストとキスしているのに!」というところから話を初めて、「私も昔はそんな役をやっていた時代もあるんですが……」としみじみとかつ長々と(^ ^)語ってくださいました。いやー、相変わらずギラギラで素敵ですね村井さん(^ ^)。これからも東宝ミュージカルをよろしくお願いします!
次はラリッシュ夫人の一路さん。
「フランツの妻だったり、ルドルフの母だったりといった役を演じたことがあるので、この作品に出るのは、なんというか、運命だな、と…」と綺麗にまとめてましたが、確か貴女はその“ルドルフの母親”を殺す役もやってましたわよね、と、客席は一斉に突っ込んでいたと思います。
「芳雄くんのデビューから(母親として)見守ってきた身としては、この作品は本当に感慨深くて…」としみじみ語っていらっしゃいましたが、、、そうですよね、芳雄くんのデビューは、ルドルフ皇太子なんですものね……。別に忘れていた訳ではないんですが、あらためてそれを思い出して、うわあああ、と思いました。
一路さんが出演するっていうのは、そういう意味もあったのかなあ、と思ったりして。いや、それを言いだしたら、宮本亜門版でラリッシュ夫人を演じたタータン(香寿たつき)は、日本初演の雪組「エリザベート」で、ルドルフを演じた方だったんだよね……ルドルフつながりってすごいなあ。
そんな感慨の合間に、村井さんの話を受けて「私も手にしかキスしていただけなくなりましたが」とか、村井さんに「いやいや、まだまだ(お若い)!」と言われて、「まだまだ未熟者だそうでございますので」とか、、、なんていうか、大人同士にしかできない機知に富んだ会話が交わされていたのがすごいなあ、と思いました。キャスティング的に、「大人」枠に入るのがお二人だけなんですよね(^ ^)。「若い人たちとは違うのよ」という一路さんの貫録と華麗さに、くらくらしました(*^ ^*)。
次はターフェの坂健。
「(役柄的に)誰にもキスして貰えないので、地球儀にキスしてみました」というコメントから始まったご挨拶は、あまりに面白くて記憶が飛びました(汗)。最後に、観客、キャスト、袖のスタッフ、オーケストラ、照明、、、、と次々に呼びかけては感謝を述べる坂健が、それだけならいつもの坂健なのに、姿がターフェなだけに、もう、耐えられなくて……。
いやはや、坂健最強。
次はマリーのたっちん(和音)。
つつつっと前に出て、「こんな面白いご挨拶の後に、何を言ったらいいのかわからないのですが……」と心もとなげに言う姿に、なんていうか、客席も舞台上も一瞬にしてクールダウンしましたよね。
しばらく詞を探して沈黙していたたっちんが、声を震わせながらスタッフをはじめとする関係者一同に感謝を伝え、この作品に出られて良かった、この役を演じられて幸せだった、デイヴィッド(ルヴォー)に出会えてラッキーだった、、、と繰り返す姿に、思いっきり貰い泣きしました。
全身全霊をかけてマリーを演じていたたっちん。2幕後半、ターフェとの対決から戻ってきてルドルフからの手紙を受け取ってから、ずっと泣きっぱなしだったたっちん。小さな幸せの一つ一つをちゃんと噛みしめる、芯の強いマリーそのもののようなたっちんが、笑顔で泣きながら綴った詞は、とても素直で、ありきたりで、そして、完璧な“真実”でした……。
そんなマリーの挨拶の後を受けて、最後はもちろん、ルドルフの芳雄くん。
芳雄くんの挨拶も、ひどくストレートで、情熱的で、とても素敵でした。
今の彼だからこそ出来た役なんだろうな、と素直に思えたし、今の彼だからこその挨拶なんだろうな、と。
座長としてしっかりと話す彼を見守る一路さんの微笑みが、聖母のようでした(^ ^)。
そして、挨拶の後も何度も続いたカーテンコールの間中、ずっと手をつないでいた芳雄くんとたっちんが、それはそれは可愛らしくて、仲良さげで、、、お二人とも声がよく合っているので、ぜひまた共演してほしいな、と思いました(^ ^)。
なにはともあれ、素晴らしい公演でした。
また再演してほしい!演出のデイヴィッド・ルヴォーが来日できる時期に、なるべく今回と同じキャストで(←それ重要)!!
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コメント
いいなぁ
関西で宝塚在住メンバーに観て欲しいな
宙組はお休みばっかりだそうなので、今のうちに観劇してほしいです。
たっちんは代表作を掴みましたよね、歌の力は素晴らしいわぁ
実は、私も関西の友人から勧められて27日に観てきました。
そう言えば、井上君のデビュー作、エリザベートも珍しく観ていました。
皆さん、それぞれに実力派揃いで胸に迫る熱演でしたね。
そして、井上君とたっちんの声が合っていて二人の歌唱にも圧倒されました。
一路さんはとても素敵なマダムでした。
さて、舞台の装置や転換、首を吊った人形やローラースケートと面白かったです。ラストのベッドが斜めになって横たわる二人が少しだけ見えました。ロミジュリでの小池先生の演出は、これからヒントを得たのでしょうか?
そうですよね、関西の方にも観ていただきたいですよね……。
梅芸でやっちゃえばいいのに(^ ^)。
たっちんは、これで一気にミュージカルファンの心を掴んだんじゃないかなあ…、と期待しています。
ファンティーヌも良かったし、評価高いと思うんですよね。
ワイルドホーンの音楽がとても嵌ることが分かったところで、、、ぜひやってほしい役があるんだけどなあ(祈)。
コメントありがとうございます!ご覧になったんですね(^ ^)。ありがとうございます!
> そして、井上君とたっちんの声が合っていて二人の歌唱にも圧倒されました。
本当に、デュエットはどれも素晴らしかったですね(^ ^)。
> ラストのベッドが斜めになって横たわる二人が少しだけ見えました。
> ロミジュリでの小池先生の演出は、これからヒントを得たのでしょうか?
どうなんでしょうねえ?装置としての「斜めに持ちあがるベッド」はよくあるし、横たわる死者をああいう風に斜めに持ち上げて見せる手法も他の作品で何度か観たことがあるので、小池さんが何を参考にしたのかどうかは判りませんが、寄り添った二人の並び方とか、たしかに若干似てるかもしれませんね(^ ^)。