涼紫央ディナーショー「HOME ~宝・夢~」続き。


……その前に、やっと「稽古場レポート」を視たのでその話を。

いやー、いきなり「箸やすめの美稀千種です」という自己紹介から始まったことにまずびっくり。さすがちーくん、ハードル高いわー!!

そして、空気を読まないみっきぃさん(天寿)が可愛いなあ(←もう駄目らしい)。
それにしても、こんなに当たり前のようにNG映像が流れるのを初めて視ました……あははは(乾笑)


CSはそんなところにして、第二章から。

まずは「ロミオとジュリエット」より、「世界の王」。
第一章が終わったところで涼さんの短いトークが入り、そのまま「世界の王」を歌うのかと思っていたら、いったん着替えに引っ込んでしまったのでびっくりしました。
歌は、Tシャツ&スニーカーのちーくんとみっきぃさんでスタート。星組で上演したときはバウに出演していたちーくんと、パリス(とキャピュレットの男)なので、このナンバーには参加していなかったみっきぃさん。この二人で歌う「世界の王」は、ドラマの一部ではなく普通に明るいショーナンバーという感じで、数年前のウィーンミュージカルコンサートでの、マテ・カマラス&ルカス・ペルマン&アンドレ・バウアーによる「世界の覇者」を思い出しました。

女の子たちが加わって、さらに着替えた涼さんが加わって、盛り上がっていく。ただただ、明るく、元気に、きらきらと光がこぼれるように。

コーラスの4人が客席に降りたのはこのナンバーのみだったと思うのですが、結構奥まで来てくれて、私がいたテーブルのすぐそばで結構長く歌ってくれたのがとても嬉しかったです。幸せでした(^ ^)。
……やっぱりこの曲、好きだなあ(*^ ^*)。



音楽が極まって、一瞬の沈黙。そこにシンセの音楽が流れだす。
次の曲は「宝塚ロマンチカ,04」より、「SATYRICON」。もう、前奏を聴いただけでうわああ!となりました。
だって、斉藤恒芳さんの音楽が好きすぎるんだもん!

当時の星組さんにはそれほどの思い入れがなかったのですが、この公演は最初博多座で観て、この曲で踊るタニちゃん(大和悠河/特出)に見惚れた思い出があります。秋の本公演はタニちゃんがいなくて、すっごくすっごく残念だったんですよね…。
そういえば、あの時の振付って何方だったのでしょうか?

今回の振付は川崎悦子さん。涼さんによると、『「抜け」感を教えていただいた』そうです。確かに、斉藤音楽と組み合わせるとなると、きっちり直線的な線の太い男役ダンスより、抜け感のあるしなやかなダンスが合うような気がしますね。

額縁の欠片を持って踊るコーラスたちと、額縁に閉じ込められそうになるたびにそれを崩そうとする(のかな?)涼さんのやりとりに迫力があって、面白かったです。
拍の取り方と腕や肩のしなり具合、そういったところにも5人それぞれに個性があって、川崎さんの振付が、ちゃんと生きているなあと思いました。男役同士でホールドして踊る振りも多く、学年差のある3人なだけに(みっきぃさんは04年当時はまだ音楽学校生……ですよね?)、涼さんとちーくんが組んで踊るときの空気感と、涼さんとみっきぃさん、ちーくんとみっきぃさんが組んだときの違いとか、何かしみじみと感じたりもしました。
額縁の演出もすごく好き(*^ ^*)とにかく恰好良かった!!



次の曲は「愛の旅だち」。朗々と歌いあげる涼さんが素晴らしかった!!言葉はいらない。ただただ、素晴らしかった、の一言です。



続いて第三章。章タイトルは「『夢』~そして、今」

最初の曲は、れみちゃんのソロで「あの子はあなたを愛してる」。
これはもう。真っ白い豪華なドレスに身を包んだれみちゃんが出てきただけで、涙が止まらなかった……(T T)。
力強い、愛情と包容力に溢れた声。「真実」の声。こういう声に包まれて育ったジュリエットは幸せだっただろうなあ、とあらためて思いました。
現在大劇場で上演中の月組「ロミオとジュリエット」では、ベテラン専科の美穂圭子さんが歌ってくださっている歌。それも早く聴いてみたい気持ちですが、でも、こないだのれみちゃんの絶唱を聴くことができて、とても満足感がありました。
れみちゃん、ブラボー!


次は、涼さんのソロで「どうやって伝えよう」。
かすれたように歌いだす涼さん。これがまた、胸をえぐる歌なんですよね(T T)。
歌手としての巧さは、雪組でこの歌を歌ったまっつ(未涼)の方が上かもしれませんが、、ことこの曲については、涼さんの振絞るような表現に、すっかり持っていかれてしまうのです。

「もう君と僕しか残っていないのだということを、僕が伝えよう、君に……」と辛い決断を胸に、絶望へ沈むベンヴォーリオ。
かける言葉のみつからない、純粋な「絶望」



そんな背中に、詞の代わりに響く音楽、「JUMP!」。

個人的には。
この組み立てでいくのであれば、「JUMP!」を歌うのは涼さんを囲むコーラスメンバーで、みんなで涼さんを慰め、力づけて、「跳ぶんだ!とよこさん!」と呼びかけるべきなんじゃないかと……いや、そうしてほしかったなあ、と思わずにはいられないのですが。

いや、まあ、でも、元々ラスティの持ち歌だからねえ、これは……。だからやっぱり、ラスティが歌わなきゃダメなんですけどね(^ ^;ゞ
愛と信頼(あの子は彼を愛してる)→ 孤独と絶望(どうやって伝えよう)→ 希望(JUMP!)という流れと言うか構成が、実に実に生田さんっぽくてすごく好きです。
伏線、というか、ラストへ持っていくための布石の置き方、、、そういうところが、ああ、いいなあ、ツボにくるなあ、と思うんですよね(^ ^)。「世界の王」で盛り上がった気持ちが「SATYRICON」で崩されて……、エネルギッシュな若さと頽廃、希望と絶望、、、生田さんの計算通りに心が動いて、そして最後に、納まるべきところにすとんとはまる、その気持ちよさときたら!



「JUMP!」の後は、天使のはしごから2曲と、「歌い続けて」。

天使のはしごは、、、なんだかもう、思い出してしまって、もうだめ!!という感じでした。
なんだかもう、みんなの笑顔が綺麗でね………。

その次が「この星に生きて」。「この星で生きてきた、後悔は何もない」という歌ですね。舞台で聴いていた時もぐっときていましたが、あらためて、このタイミングで聴くと辛いです(T T)。
ファンクラブの方があらかじめペンライトを配ってくださっていて、この曲で振ってください、との指示があったのですが、客席から観ていてもとても綺麗でした。振り返って、びっくりしてた涼さんが可愛い!そして、楽しかった!

「歌い続けて」は、鳳蘭さんが歌われたのを聴いて、「私がいつも考えていることが歌になってる!」と思って歌うことを決めたんだとか。声も荒れ気味に作りこんでいらっしゃって、かなり傾倒していることがよくわかる歌い方でした。すごかったーー!!



カーテンコールは、涼さん作詞、吉田優子作曲の「HOME」。
いやー、ストレートで率直で、涼さんらしい、いい歌でした。「愛する我が家」という歌い方が、すごく好き。


ショーについては、そんなところでしょうか。
トークの内容とかあまり書いていませんが、すみませんちょっと頭が跳んでるので無理そうです。ごめんなさい。




構成的には、とても楽しかったけど、もう一回くらい全員の客席降りがあっても良いのにな、と思うのは、やたらに客席降りしてくれる祐飛さんのディナーショーを観慣れているからでしょうか。
そういえば、客席からの登場もなかったなあ、今回。第一ホテルは難しいのでしょうか。たしかにテーブルがぎっしりで通りにくそうではありましたが。

涼さんらしい、ごくごくオーソドックスな、「これぞ宝塚のディナーショー!」という感じのディナーショーだったような気がします。
すごく楽しかったし、涼さんへの「宝塚」への愛をしっかり受け止めるための時間になりました。

涼さん、ちーくん以下の出演者んのみなさま、スタッフのみなさま。
素敵なショーを、ありがとうございました!



それにしても!
さっき、CSニュースで星組千秋楽映像を視たのですが。
そっかー、涼さんは、サヨナラショーとディナーショーで同じ曲をやるんですねえ。「世界の王」「どうやって伝えよう」「JUMP」……全部被ってる。
ディナーショーのさらに抜粋版がサヨナラショー、という感じ。なのかなあ?
面白い発想だなあと思います。ちょっと意外な気もしましたが、観ているときは違和感なかたので、まあ、こういうものなのかもしれません。

それにしても、この週のニュースは、涼さんDS+星組千秋楽+月組初日+月組稽古場とロミジュリだらけでしたよね!(^ ^)




【7月1日まで、あと6日】

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