華やかなりしクライマックス【6】
2012年6月16日 宝塚(宙) コメント (2)中日を迎えて、ますます盛り上がってきた(?)宙組公演「華やかなりし日々/クライマックス」。
仕事で新人公演を観ることができなかったので、月曜日のCSニュースがとても楽しみです。
トップトリオはもちろんだけど、えなちゃん(月映)のジークフェルド&ずんちゃん(桜木)のピーター、モンチ(星吹)のニック、少年ロナウドの和希くん&少年ロナウドの留依くんあたりもしっかり映してくれてますように(祈)。
それにしても。少年ロナウド(星吹)とロイ(月映)の場面って、大劇場で最初に観たころと随分印象が変りましたよね。最初に観た時は、最後の暗転前の芝居もロイの方が強気な印象で、ロナウドの方が泣きそうだったのに、観るたびに変って行って、大劇場の後半では完全に逆転してたような気がします。
……ロイのえなちゃんがあまりにも日替わりで違うので、私が最初に観た時がたまたまだったのかもしれませんけど(汗)。
「劇場」への憧憬と、その反動としての野望を抱くロナウドと、劣等感に喰われかけているロイ。
少年時代はロイの方が兄貴分だったのに。この時を境に逆転していくんでしょうね、二人の力関係は。それまでは、“兄貴”として幼いなりに世間の風に揉まれ、弟分を護ってきたロイの心が先に折れて、強靭な心を手にいれるまで小さな翼の中で守られてきたロナウドが目標を得て強く生きていく。
運命の皮肉というか、弱肉強食というか、、、人生って、そういうものなのかもしれませんが。
「我が友ロナウド」と書いた写真と思い出のコインだけを抱きしめて、何も見えない闇の中を、誰かに頼っ生きてきたロイ。
同じ思い出のコインを握り締めつつ、過去を切り捨て、“弟分”にも本当の貌を見せることなく生きてきたロナウド。
そう思うと、二人の道の分かれ目は、「施しを受けるかどうか(≒誇りがあるかないか)」ではなく、「具体的な目標(=憧れ)を得た者」と「持たざる者」だった……のではないか?、と。
……だったら、林檎は受け取ってやっても良いんじゃないの? と思ったりもするんですけどね(^ ^;ゞ林檎は、プログラムと違って腐っちゃうかもしれないし。(←新聞も、翌日になったら売れないと思いますが)
などと呟きつつ、まずは、ショーについて最後まで書かせてください。
■第6景 ロケット ~First-MAX~
ロケットについては、東宝が開幕してすぐの時にも書きましたが、今は皆の化粧も落ち着いて、組回りの研1と研2以上の組子の差がだいぶ小さくなってきたような気がします。
モンチたちもロケットに慣れた(思い出した)のかもしれないけど(^ ^)、研1さんたちも、大劇場に比べたらだいぶ濃くなって、ロケット内でのバラバラ感も薄れてきたし、全体としての一体感が出てきたような気がします。
まあ、他の場面と違って、ここだけは東宝からの新場面みたいなものだから、出てるメンバーは大変ですよね(^ ^)。毎回楽しみにしています♪
■第7景 フィナーレ ~Galaxy~
フィナーレの副題が「Galaxy」であることを知って、ちょっとしみじみしています。
場面の副題が「銀河」で、祐飛さんの役名が「ザ・スター」。なんだかね、もうね、、、三木さんってベタだなあ、と思いつつ、プログラムみてしみじみしている自分が、、、傍から見たらさぞ面白いんだろうなあ(誰もねこのことなど見てませんからご心配なく)。
ロケットが終わると、大階段の真ん中に、青い変わり燕尾のトップスター。
「スラヴ舞曲」にのって降りてくる祐飛さんと、両側を少し斜めになって降りてくる、紫のドレスの娘役たち。平場に降りたら、少し小人数で踊ったりするのかな?と思ったら、そのまま群舞だけで終わってしまって残念でしたが、まっすぐに立つ祐飛さんを囲んで、下から見上げる娘役さんたちの目線がとても綺麗で、ぐっときます。
大階段の上から青いドレスのすみ花ちゃんが降りてきて、ラストのデュエットダンスに……と思いきや、祐飛さんがそのまますみ花ちゃんを待たずに銀橋へ出てしまうので、初見はすごくびっくり(@ @)でした。
本舞台と銀橋に離れて踊った後、すみ花ちゃんが祐飛さんの後を追って銀橋にでてきて、ちょっと絡むんですが、、、んー、もうちょっと絡んでもいいのになー。それとも、惜しまれるくらいがちょうど良い的な、三木さんの計算なんでしょうか……?
本舞台に戻ってきてすぐに、センターのセリからセリ下がってしまうのですが、最後のキメのポーズが綺麗で、とても好きです。
すみ花ちゃんファン的な視点では、フィナーレで男役(娘役でも可)を引きつれて降りてくるすみ花ちゃんとか、宙組の誇るスター陣と次々に絡むすみ花ちゃんとか、、、そういうのを観てみたかったなあ、とも思うのですが。
でもまあ、担当が三木さんな時点でそれはないのもわかっていたしなあ(T T)。祐飛さんと同時を選んだのはすみ花ちゃん自身なんだろうし、仕方ない、か……。
トップコンビが銀橋にいる間に、大階段には黒燕尾の男役がずらりと勢ぞろい。この場面の切り替えの見事さは、さすがベテランの技(?)だな、と思います。空気がガッと変るんですよね。大好き。
しっかり統率がとれていながら、一人ひとりの個性をしっかり出してくる群舞。宙組の男役群舞のレベルは、この3年でずいぶん高くなったなと思います。ベートーヴェンの「月光」のモチーフをアレンジした音楽も素晴らしい。
メンバーが平場に降りて、センターからセリ上がってくる祐飛さんを待つところから、全員で少し踊って、テルくん⇒みっちゃん⇒ともちん⇒大ちゃん&ちーちゃん⇒カチャ&カイちゃん、と順番に祐飛さんと絡むところ、もういちど全員に戻って踊るところ……このショーの中では、ダントツで好きな場面です。テンションがめっちゃあがる!(^ ^)。
ラスト、音楽のクライマックスと共に銀橋に向かって駆け出す祐飛さんと、それを見送りながらきっちりと踊り続ける組子たち。銀橋の祐飛さんを感じながら踊る彼らを見ていると、切ないほど嬉しくなります。これが、これこそが 祐飛さんの愛した宙組、祐飛さんの愛した宝塚。
飾りのないシンプルな黒燕尾の美しさと、シンプルな振りに篭められた緊張感。シンプルだからこそ、纏う空気まで見えてくる、、、時間にしたら短い場面なのだけれども、その中に“永遠”が籠められているのだということを、ひしひしと感じます。
一瞬一瞬を全身で感じている祐飛さんの、何かを超越してしまったかのような貌。夢を視ているかのような、隔り世の存在であるかのような、ひどく何かに浮かれているかのような、、、心の底から、宝塚の男役として生きる日々を惜しんでいるひとの、貌。なんとも不可思議な、この世のものならぬアルカイックスマイル。
研21にもなって、、、いや違う、20年以上を過ごしたからこそ、切なくて寂しくて、惜しまずにはいられないんでしょうね、その“華やかなりし”日々を。
きっと、私たちがそうであるように。
卒業が発表されて、ホッとしたのも事実だったけど、寂しいのも事実なわけで。あと半月、何回観られるかわかりませんが、一回一回を大切に観なくてはいけないなあ、と思いました。
なんだか、あと半月、と思ったら珍しくセンチメンタルになってしまいました。
こんな私ですが、いちおうファンだったみたいです……(← 超いまさら)
【7月1日まで、あと15日】
仕事で新人公演を観ることができなかったので、月曜日のCSニュースがとても楽しみです。
トップトリオはもちろんだけど、えなちゃん(月映)のジークフェルド&ずんちゃん(桜木)のピーター、モンチ(星吹)のニック、少年ロナウドの和希くん&少年ロナウドの留依くんあたりもしっかり映してくれてますように(祈)。
それにしても。少年ロナウド(星吹)とロイ(月映)の場面って、大劇場で最初に観たころと随分印象が変りましたよね。最初に観た時は、最後の暗転前の芝居もロイの方が強気な印象で、ロナウドの方が泣きそうだったのに、観るたびに変って行って、大劇場の後半では完全に逆転してたような気がします。
……ロイのえなちゃんがあまりにも日替わりで違うので、私が最初に観た時がたまたまだったのかもしれませんけど(汗)。
「劇場」への憧憬と、その反動としての野望を抱くロナウドと、劣等感に喰われかけているロイ。
少年時代はロイの方が兄貴分だったのに。この時を境に逆転していくんでしょうね、二人の力関係は。それまでは、“兄貴”として幼いなりに世間の風に揉まれ、弟分を護ってきたロイの心が先に折れて、強靭な心を手にいれるまで小さな翼の中で守られてきたロナウドが目標を得て強く生きていく。
運命の皮肉というか、弱肉強食というか、、、人生って、そういうものなのかもしれませんが。
「我が友ロナウド」と書いた写真と思い出のコインだけを抱きしめて、何も見えない闇の中を、誰かに頼っ生きてきたロイ。
同じ思い出のコインを握り締めつつ、過去を切り捨て、“弟分”にも本当の貌を見せることなく生きてきたロナウド。
そう思うと、二人の道の分かれ目は、「施しを受けるかどうか(≒誇りがあるかないか)」ではなく、「具体的な目標(=憧れ)を得た者」と「持たざる者」だった……のではないか?、と。
……だったら、林檎は受け取ってやっても良いんじゃないの? と思ったりもするんですけどね(^ ^;ゞ林檎は、プログラムと違って腐っちゃうかもしれないし。(←新聞も、翌日になったら売れないと思いますが)
などと呟きつつ、まずは、ショーについて最後まで書かせてください。
■第6景 ロケット ~First-MAX~
ロケットについては、東宝が開幕してすぐの時にも書きましたが、今は皆の化粧も落ち着いて、組回りの研1と研2以上の組子の差がだいぶ小さくなってきたような気がします。
モンチたちもロケットに慣れた(思い出した)のかもしれないけど(^ ^)、研1さんたちも、大劇場に比べたらだいぶ濃くなって、ロケット内でのバラバラ感も薄れてきたし、全体としての一体感が出てきたような気がします。
まあ、他の場面と違って、ここだけは東宝からの新場面みたいなものだから、出てるメンバーは大変ですよね(^ ^)。毎回楽しみにしています♪
■第7景 フィナーレ ~Galaxy~
フィナーレの副題が「Galaxy」であることを知って、ちょっとしみじみしています。
場面の副題が「銀河」で、祐飛さんの役名が「ザ・スター」。なんだかね、もうね、、、三木さんってベタだなあ、と思いつつ、プログラムみてしみじみしている自分が、、、傍から見たらさぞ面白いんだろうなあ(誰もねこのことなど見てませんからご心配なく)。
ロケットが終わると、大階段の真ん中に、青い変わり燕尾のトップスター。
「スラヴ舞曲」にのって降りてくる祐飛さんと、両側を少し斜めになって降りてくる、紫のドレスの娘役たち。平場に降りたら、少し小人数で踊ったりするのかな?と思ったら、そのまま群舞だけで終わってしまって残念でしたが、まっすぐに立つ祐飛さんを囲んで、下から見上げる娘役さんたちの目線がとても綺麗で、ぐっときます。
大階段の上から青いドレスのすみ花ちゃんが降りてきて、ラストのデュエットダンスに……と思いきや、祐飛さんがそのまますみ花ちゃんを待たずに銀橋へ出てしまうので、初見はすごくびっくり(@ @)でした。
本舞台と銀橋に離れて踊った後、すみ花ちゃんが祐飛さんの後を追って銀橋にでてきて、ちょっと絡むんですが、、、んー、もうちょっと絡んでもいいのになー。それとも、惜しまれるくらいがちょうど良い的な、三木さんの計算なんでしょうか……?
本舞台に戻ってきてすぐに、センターのセリからセリ下がってしまうのですが、最後のキメのポーズが綺麗で、とても好きです。
すみ花ちゃんファン的な視点では、フィナーレで男役(娘役でも可)を引きつれて降りてくるすみ花ちゃんとか、宙組の誇るスター陣と次々に絡むすみ花ちゃんとか、、、そういうのを観てみたかったなあ、とも思うのですが。
でもまあ、担当が三木さんな時点でそれはないのもわかっていたしなあ(T T)。祐飛さんと同時を選んだのはすみ花ちゃん自身なんだろうし、仕方ない、か……。
トップコンビが銀橋にいる間に、大階段には黒燕尾の男役がずらりと勢ぞろい。この場面の切り替えの見事さは、さすがベテランの技(?)だな、と思います。空気がガッと変るんですよね。大好き。
しっかり統率がとれていながら、一人ひとりの個性をしっかり出してくる群舞。宙組の男役群舞のレベルは、この3年でずいぶん高くなったなと思います。ベートーヴェンの「月光」のモチーフをアレンジした音楽も素晴らしい。
メンバーが平場に降りて、センターからセリ上がってくる祐飛さんを待つところから、全員で少し踊って、テルくん⇒みっちゃん⇒ともちん⇒大ちゃん&ちーちゃん⇒カチャ&カイちゃん、と順番に祐飛さんと絡むところ、もういちど全員に戻って踊るところ……このショーの中では、ダントツで好きな場面です。テンションがめっちゃあがる!(^ ^)。
ラスト、音楽のクライマックスと共に銀橋に向かって駆け出す祐飛さんと、それを見送りながらきっちりと踊り続ける組子たち。銀橋の祐飛さんを感じながら踊る彼らを見ていると、切ないほど嬉しくなります。これが、これこそが 祐飛さんの愛した宙組、祐飛さんの愛した宝塚。
飾りのないシンプルな黒燕尾の美しさと、シンプルな振りに篭められた緊張感。シンプルだからこそ、纏う空気まで見えてくる、、、時間にしたら短い場面なのだけれども、その中に“永遠”が籠められているのだということを、ひしひしと感じます。
一瞬一瞬を全身で感じている祐飛さんの、何かを超越してしまったかのような貌。夢を視ているかのような、隔り世の存在であるかのような、ひどく何かに浮かれているかのような、、、心の底から、宝塚の男役として生きる日々を惜しんでいるひとの、貌。なんとも不可思議な、この世のものならぬアルカイックスマイル。
研21にもなって、、、いや違う、20年以上を過ごしたからこそ、切なくて寂しくて、惜しまずにはいられないんでしょうね、その“華やかなりし”日々を。
きっと、私たちがそうであるように。
卒業が発表されて、ホッとしたのも事実だったけど、寂しいのも事実なわけで。あと半月、何回観られるかわかりませんが、一回一回を大切に観なくてはいけないなあ、と思いました。
なんだか、あと半月、と思ったら珍しくセンチメンタルになってしまいました。
こんな私ですが、いちおうファンだったみたいです……(← 超いまさら)
【7月1日まで、あと15日】
コメント
フィナーレのトップコンビデュエットの構成、私も、違うところで育って、花組で出会って、一緒に宙組(本舞台)に来て、そして最期も二人で去っていく……二人の歩んできた道にかぶるなあ、と思ってます(^ ^)。場面としては嫌いじゃないんですよ、もちろん。ただ、すみ花ちゃんセンターの場面もあればもっと良かったのに、と、ないものねだりしているだけで(^ ^)
公演も折り返しをすぎて、ラストスパートに入りましたね。あと一回なんですね。楽しんでくださいね。