宙組東京宝塚劇場公演「クライマックス」より。


■第4景 ソワレ・ド・巴里 ~Revue-MAX~

中詰めらしい歌い継ぎの銀橋わたり(鳳翔センターの男役5人組⇒悠未+娘役⇒凰稀+男役)のあと、祐飛さんとすみ花ちゃんが出会ってすれ違う巴里の場面に。
キラキラのついた白いスーツが目に眩しくて、大劇場で最初に観た時は、これは千秋楽とかヤバいのでは…と思ったりもしましたが、、、大劇場はそれほどでもなかったな(^ ^)。東宝大楽はどうなるでしょうね。
ここのすみ花ちゃんはちょっとおすましさん。衣装が可愛くてお気に入りです。

出会った二人の間に割り込んでくるみっちゃん(北翔)の「CAN-CAN!!」コール。実はこの場面、意味がよくわからないのですが、、、カンカンガールたちが可愛いのであまり深く考えずに流すことにしています。

この場面の私のツボは、下手袖から出てくる警官たち
最初に出てくる二人がえなちゃん(月映)とずんちゃん(桜木)、あとから出てくるのがまっぷー(松風)と星月くんなんですが、まっぷーが少し偉いという設定のような気がするけど、よくわからない。
彼らはCAN-CANを取り締まらなくてはいけないらしいのですが、あまりに皆が楽しそうなので、つい真似して踊りだしてしまい、終わってから慌てて笛を吹く……みたいな芝居をしているんですよねー。それも、かなり日替わりで、全然踊らない日もあったり、、、なんだか観るたびに違う小芝居をしているので気になって、最近あまりガールズが観れなくなってきています(汗)。

カンカンガールズが警官たちに追われて散ったあと、場面は……あの場面、設定は留置場の囚人たちだったのか!(@ @)
すみません、すごい今更ですよね…。実は、大劇場公演はバタバタしていたため、プログラムは買うだけ買ったけど読む暇がなくて、、、今になってびっくりの連続です。
ゴスペルの場面の設定は、さびれた裏通りの広場にたむろった移民か浮浪者たち……だとばかり思い込んでました。あはは。……どーして囚人のくせにあんな普通の衣装なんだよ(やつあたり)

祐飛さんのゴスペルは、大劇場後半あたりは声も出ていてとても良かったのですが、今はちょっとかすれ気味かな? 場面的にはああいう苦しげな歌い方も(芝居として)ありかな、と思うし、後半のコーラスに迫力があるので、気持ち的にはそれで昇華されるんですが……大劇場後半の声が戻ってくれたら、ファンとしては安心して浸れるから幸せだろうなあ(^ ^)。

そういえば。プログラムを見ると、この場面のラストに警官が出てくる(CAN-CANには出てこない)ことになっているんですね。演出自体は大劇場の時から今と同じなので、舞台稽古あたりで変更されたんでしょうか。東京のプログラムくらい直してくれたらいいのにー。

ゴスペルコーラスが「希望」を歌いあげて暗転すると、舞台は凱旋門広場へ。
すみ花ちゃんが上手から登場すると、祐飛さんの声が聞こえてきて、すぐに赤い上衣に着替えた祐飛さんが登場。……すごい早替りだと思うんですけど!!初見のときは、てっきり録音だと思いましたよあの歌。そのまま出てきて生で歌っているのを観て目を疑ったものです。……すごいなあ。
これに続くお二人のデュエットダンスは、このショーに3回あるデュエットダンスの2回目なわけですが、本当に可愛くてキャッキャウフフっぽい幸せな空気が溢れていて、とても好きです。数あるお二人のデュエットダンスの中でも5本の指に入る大好きな場面。二人とも可愛いなあ可愛いなあ!!ああいう長さのスカートでのデュエットダンス(リフトあり)って珍しいけど、いつも綺麗に乗っているすみ花ちゃんと、ちゃんときれいに魅せてくれる祐飛さんの息の合いようも素晴らしい、、、などと贔屓自慢してみたりする(^ ^)。

そのまま、場面は中詰めラストのレビューシーンへ。男役は白燕尾に赤いインナー、娘役は深紅のマーメイドドレス。膝元の三色リボンがポイントになって、すごくパリレビューらしい場面になっていたと思います。「華やかな中詰め」の締めにふさわしい、良い場面でした。

ただ、中詰め全体の流れで考えると、ちょっと冗長なところが気になるなー、と思ったのも正直なところ。
中詰めは中詰めとして、巴里だけにしたほうが良かったんじゃないかな、と思ったりしました。ゴスペルはなんかアメリカっぽいイメージがあるので、そこで流れが切れる感じがして。……私だけかなあ?
それは置いといたとしても、祐飛さん(シャルマン)が突然囚人になったり逃亡してすみ花ちゃんと出会うときには綺麗な上衣を着ていたりするのも何か不思議な感じだし……「カノン」といい今回といい、最近の三木さんのショーは、中詰めに中途半端にストーリーを詰め込もうとして意味がよくわからなくなりがちのような気がします。個々の場面は良いのに、「中詰め!」という盛り上がりに欠けるというか。中詰め自体は長いのに、最後の盛り上がりが短くて、乗り切れないうちに終わってしまうというか、、、そんな気がしました。
今までとは違う流れに挑戦する気概は素晴らしいと思うけど、ベテラントップのサヨナラくらいはオーソドックスに創ってほしかったような気もしました。……ま、ファンのエゴなのかもしれませんけどね、こういうのは。



■第5景 ローズ・ラメント ~Cry-MAX

綺羅星のごとき男役スターたち(凰稀・鳳翔・蓮水・凪七・七海・澄輝)の客席降りつきの銀橋でクールダウンしたら、次は、ドラマティックなスパニッシュの場面「ローズ・ラメント」。

最初に観た時は、なんじゃこれ?と思った(すみません)場面。でも、今はかなり好きです。祐飛さんすみ花ちゃんテルくんの、それぞれのドラマでの芝居がいい(^ ^)。もちろんビジュアルもお気に入りです。……テルくんの衣装のインナーだけは変えてほしかったけど(←すみません2)

プロローグと同じコロスの歌が場面の幕をあけるのですが、ここは完全に風莉さんを中心としたメンバー、という感じになっていたような。男声というか、低いパートがメインになる音楽だからかな。
宙組のコーラスメンバーは、同時に小芝居メンバーでもある(^ ^)ので、みんなかなり表情豊かに歌っています。東宝にきて、メンバー同士の絡みが少し変ったりしているので、耳だけじゃなくて目も離せません。

幕が上がると、そこは前世紀のスペイン。
最初に踊りだすのは、いっちゃん(鳳樹)とりっくん(蒼羽)。この振りは大劇場からありましたっけ……?(←記憶喪失)。めっちゃカッコいいんだけど、覚えてないってどういうことだ私。
舞台奥に祐飛さんが登場。テルくんと火花を散らす……というか、テルくんが一方的に喧嘩をふっかけてる感じかな?(^ ^)。そんな中に、上手袖から登場するすみ花ちゃんが艶やか。あの衣装、ドラマティックな場面に合うだけでなく、すみ花ちゃんを大人っぽく色っぽく魅せてくれますよねー!
三木さんのショーはいつも衣装のセンスがいいけど、今回もすべての場面ですみ花ちゃんが可愛くて可愛くて、毎回デレデレしてます。すみ花ちゃんは、胴が短すぎてローウェストの膝丈ワンピみたいなのが似合わないのですが、今回そういうのがなくて本当に良かった。うちのトップ娘役可愛いでしょ、と胸を張って言える(^ ^)。

KAZUMI-BOYさんの振りは、思ったよりオーソドックスなスパニッシュ。ドラマのところも良かったんですけど、やっぱり後半の群舞が好きだなあ。そして、最後に三人(大空・野々・凰稀)が残って2人ずつ絡むところが大好きです。祐飛さんとテルくんの並びっていいなあ~。血が騒ぐ(^ ^)。

額に銀の輪をはめたえりちゃん(藤咲)が、小柄な身体をいっぱいに伸ばして踊っていて、とても楽しそう。優等生らしく綺麗に踊るけど、いわゆる「ダンサー」というイメージではなかった彼女ですが、去年CSのダンス番組に出てから、ちょっと踊りに対する姿勢が変ったような気がしています。
いま、最後の公演で思い切って踊っている彼女がとても楽しそうで、幸せそうで。
そんな彼女を観るたびに、ひどく心がざわめきます。いろんな意味で。
これからなのに、という気持ちと、今だからこそ、という気持ちと、、、そして、最後にこんな弾けたえりちゃんに逢えてよかった、という想いを、ぜんぶまとめて抱きしめながら。

スパニッシュは、一人ひとりの役割というか色がはっきりしていていいなあ、と思います。男役はより恰好よく、娘役はより色っぽく、という方向がくっきりと鮮やかで。
宙組はあまり「男役らしさ」「娘役らしさ」みたいなものを気にしない組だと思うのですが、スパニッシュはやっぱり、その差が大きければ大きいほど映えるなあ、と実感しました。
祐飛さんやすみ花ちゃんたちの卒業公演に、こういう場面があってよかったな、と思います。これから宙組を支えていく組子たちにも、宝塚ならではの「男役らしさ」「娘役らしさ」を追求する気持ちが伝わっていきますように……と祈りながら。




そんなところかな?他にもあったような気がするので、思い出したらまた書きます。
とりあえず、フィナーレについてはまた後日。


【7月1日まで、あと21日】

コメント

nophoto
カナリヤ
2012年6月12日22:44

こんばんは。
宙組公演はやっと2回観劇したところで、ちょっと分かってきたような。
ショーのゴスペルは囚人だったのですか?プログラム買ってても分かってない!?私もあの場面には違和感が。そして、ローズ・ラメントは駄目です。ついていけません。カッコいい場面なのに長すぎて唐突すぎて。やっぱりバラバラな気がして入り込めていない。でも、それぞれの振り付けや衣装は楽しんでいるのですが。ねこさんの日記を読んでおさらいしています。千秋楽も前楽も中継も観られませんが、最後の平日29日に観劇出来ることになりました。そこで退団者の皆さんとお別れしてきます。

みつきねこ
2012年6月13日0:52

カナリヤさま

>プログラム買ってても分かってない!?

場面の香盤のところに書いてありました(^ ^)。

>カッコいい場面なのに長すぎて唐突すぎて。

そうなんですよねー。まあ、そういうものだと割り切って深く考えずに眺めるのがコツかも(^ ^)。

29日ご覧になるんですね!私も、なんとしても仕事を片付けて、駆けつけたいと思っています。
さいごにしっかり観てあげてくださいね!